シリーズ累計15万部を売り上げた『起業の科学』の著者 田所雅之が、2021年9月17日(金)朝日新聞出版より書籍『超入門 ストーリーでわかる「起業の科学」』を出版しました。Amazonでの予約販売開始以降、起業家関連カテゴリーでは売れ筋ランキング1位となりました。(Amazon全書籍で売上21位を記録)9月17日(金) 朝日新聞出版より発売Amazon販売ページはこちらです。 ◆「起業/新規事業のプロ」田所雅之について田所雅之は、日本の大学を卒業後、渡米して哲学を修めました(単位取得し帰国)。帰国後は、同時通訳等を経て外資系コンサルタント企業に入社しましたが、2011年より、再び渡米しスタートアップを起業するも、大きく成長させることはできずに帰国しました。その後、シリコンバレーのベンチャーキャピタルのベンチャーパートナー/グローバルスタートアップイベントの責任者を務め、2,000社以上を評価/アドバイスしてきました。この間も米国での手痛い体験を深く内省し、「自分と同じような失敗をする起業家を減らしたい」という思いからスライドStartup Science(2,550ページ)を作成します(日本語英語で5万シェア)。さらに「失敗の99%は潰せる」を標語に『起業の科学』を執筆しました。『起業の科学』は起業に関わる人々のバイブルとなり、全世界で累計15万部以上を売り上げています。現在は、大企業・スタートアップのアドバイザーも務め、講演回数は年間120回に及びます。著者:田所雅之◆本書について七転び八起きの物語(ストーリー)を読み進めるうちに新規事業(企業内起業・スタートアップ)の「リアルな勝負所」が頭に入る!新規事業部に配属された主人公・山田創太郎。最初に課された使命は「3カ月以内での新規事業立ち上げ」だったが……。未経験の壁を越え、いかに成功をたぐり寄せるのか。ストーリーの合間では57の「新規事業でハマりやすいワナ」もコラム形式で解説。これらのワナの存在を知っておくだけでも、新規事業の成功確率を格段に上げることができる!☆頻出用語の解説つき! ☆【目次】第1章 山田さん、初めての「新規事業」で失敗する第2章 山田さん、「勝負する市場」を再検討する第3章 山田さん、再び「顧客不在」のまま突っ走る第4章 山田さん、「仮説検証」の方法を学ぶ第5章 山田さん、「初めての顧客」に出会う第6章 山田さん、「事業の持続可能性」を検証する第7章 山田さん、ついに「課題解決策」を見つける第8章 山田さん、「事業計画」を立てる◆書籍概要タイトル :ストーリーでわかる「起業の科学」出版年月日 :2021年9月17日(金)ISBN :978-4023319608取扱店舗 :全国書店、Amazonほかネット書店判型・ページ数:単行本・312ページ価格 :本体1,870円出版社 :朝日新聞出版※購入用リンクAmazon ◆田所雅之プロフィール『起業の科学』『起業大全』著者株式会社ユニコーンファーム CEO関西学院大学経営戦略研究科 客員教授大学を卒業後、米国に渡り哲学を学ぶ(研究分野は認知哲学と科学哲学)帰国後、外資系コンサルタント企業に勤務し、大手起業のBPR/DX案件に従事。その後独立して2社起業(企業研修会社と経営コンサルティング会社)2011年よりシリコンバレーに渡り3社目を起業(領域はECのプラットフォーム)帰国後、4社目であるed-techのスタートアップを立ち上げる。一方で、2014年から2017年までシリコンバレーのベンチャーキャピタルのベンチャーパートナー/グローバルスタートアップイベントの責任者を務め2,000社以上を評価/アドバイスを行う。現在は、unicorn farmというスタートアップ支援/事業会社新規事業支援の会社のCEOを務める一方で、2019年より、関西学院大学経営戦略研究科の客員教授も兼任している。大企業数社の新規事業戦略アドバイザーも務め、講演回数は年間100回を超える著書『起業の科学』(日経BP)は、2017年発売以降115週連続でAmazon経営関連書売上1位。その他の著書に、『御社の新規事業はなぜ失敗するのか? 企業発イノベーションの科学』(光文社新書)、『起業大全』(ダイヤモンド社)などがある。<書籍、講演等に関するお問合せ先>株式会社ユニコーンファーム広報担当:羽幡咲嬉( hanetata@unicornfarm.co )080-5055-4056 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月17日“ヨガのメリットは本当に科学に裏付けされているの?ヨガが心身に及ぼす影響の裏にある科学的な説明はあるの?”といった質問への解説を、Live Love Yoga株式会社(所在地:大阪府中央区)が運営するヨガスタジオ“YOGA VINI (ヨガビニ)”が、記事にまとめて公開いたしました。ヨガのメリットは科学的に証明されていますコロナウイルスの感染拡大により、全世界が劇的な変化を経ました。愛する人を失った悲しみ、隔離、収入減により、たくさんの人々が精神面の健康不良状態に直面しているでしょう。アルコール消費量、薬物使用、不眠症、不安レベルの増加が多く見受けられています。一方、コロナ自体に、せん妄、興奮、脳卒中などの神経学的かつ精神的合併症を引き起こす可能性があると言われています。人間の健康とライフスタイルにおけるこれらすべての合併症は、ヨガの注目へとつながりました。検疫と隔離におけるコロナ患者の心理社会的ケアとリハビリに対して、ヨガをすることはたくさんのメリットがあると言えます。ヨガは、コロナウイルスの直接的な治療法ではありませんが、ヨガがこのような外部の有害なウイルスから私たちを守る根本的な免疫力を高めてくれることは確かです。▼ヨガの驚くべき健康上の“科学研究に裏打ちされた29の効果”ヨガのメリットwebページへのリンクはこちら こちらの記事では、「ヨガの科学的メリットは何か」についての概要を公開いたします。そもそもヨガの起源はというと、約5,000年前に古代インドで始まった古代科学です。その内容は、体、心、魂の成長をサポートするものは、体の姿勢、呼吸法、瞑想、その他多くの精神的訓練を組み合わせた実践であるというものです。この記事では、科学的研究によって裏付けられているヨガのメリットを説明しております。これらの研究は、特定のヨガの練習の効果を調査するために、練習前にさまざまな健康パラメータを測定し、一定時間ヨガの練習をした後に同じパラメータを測定して、ポジティブまたはネガティブな効果を判定します。この結果を根拠として、この記事で説明するヨガの科学的研究に基づくメリットを解説しています。■すべてのヨガのメリットは、3つのタイプ(1)身体的メリット (2)精神的メリット (3)スピリチュアル的なメリットとして分類できます。身体的メリットについては、ヨガの練習をしばらく続けていくと、効果が体に見えやすいものです。記事では、柔軟性の向上、顔の輝き、体重減少、体力の向上、腰痛の軽減、睡眠の質改善などを取り上げています。ヨガを効果的なものにするためにもう1つの重要な部分は精神的メリット、つまりメンタルヘルスです。メンタルヘルスに対するヨガの効果は、脳の化学変化によって説明することができます。研究によると、定期的なヨガの練習は脳の神経回路網を積極的に変化させ、最終的にメンタルヘルスを改善することができるとされています。ヨガの練習は、ストレス反応や不安を軽減する助けになり、集中力や生活の質を改善することができると言えます。スピリチュアル的なメリットという観点では、もともとインドではヨガは“精神的な発達”のみを目的としていました。それは、個人の識別力、気づき、自主規制、より高い意識を育むことを意味します。心の奥深くにある希望や幸福や愛がより広い感覚へとつながって心の平安を育むことで、他者の役に立つ生き方への意識が高まっていくことです。▼ヨガの驚くべき健康上の“科学研究に裏打ちされた29の効果”ヨガのメリットwebページへのリンクはこちら 熟練したヨガインストラクターが指導を行うクラス多数熟練したヨガインストラクターの指導のもと、本格的なインドのヨガを経験したい方は、体験レッスンに参加してスタジオの雰囲気もご体感くださいませ。ヨガスタジオ YOGA VINI(ヨガビニ 大阪 北浜本町)所在地 : 〒541-0044 大阪府大阪市中央区伏見町2-3-9 TAG北浜ビル301map : webサイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年09月09日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第11のテーマ、「友」と「希望」。(後編)をお届けします。11.「友」と「希望」。(後編)私は自分が愛読する本の作者を、勝手に友だと感じています。でも、生身の彼らに会って友達になれるか、というと、絶対になれないだろうな!とも思います。人間は色々な部分でできていて、その部分のいくつかで友情を交わせれば、それでいいのではないでしょうか。毎日挨拶をするお店の店員さんも、家に帰れば全く違った表情をしているかもしれません。でも、その人の全てと友情を交わすのでなくとも、たった一瞬の積み重ねで、温かな細い糸が紡がれていく、ということで、十分だという気がするのです。夢も同じです。庭の花を育て、窓ガラスを拭き、食事を支度し、書類のブランクを埋め、ダンボールをまとめてしばり、といった具合に星屑のようにたくさんの日々の夢が散らばっていて、その小さな星屑を一つ一つ集めて、それで人生の道筋ができていく、ということではないかと思うのです。たった一つの巨星を追いかけつづけるような人生もあれば、星屑で出来た天の川を歩き続けるような人生もあるのだと思うのです。全ての瞬間の中に、11ハウスのテーマがきらめいている。そんな生き方ができれば、すばらしいだろうな、と思います。そしてそれは、けっして、それほど大それたことではないだろうとも思うのです。本稿のタイトルは「友」と「希望」としました。「希望」と「夢」は、似ているようで違います。「夢」はビジョンですが、「希望」には、絵面はありません。「希望」とは、「なにかはわからないけれど、なにかきっといいことがある」という信念のことだと思います。「夢」は持てなくとも、「希望」は持てます。「希望」は、人が生きていくためにどうしても必要な思いであり、他者と関わる時にも絶対に必要な合い印です。希望を失った人は、いわゆる「セルフ・ネグレクト」のような状態に陥ります。自他を破壊するような衝動、自分を放棄するような衝動に駆られます。絶望と孤独は密接につながっています。そこは、光の射さない、深い洞窟のような場所です。現代社会において、社会生活の大部分は「ルール」と「ビジネス」でできています。「仕事だからやる」「ルールだからやる」ということだらけです。仕事でもきまりでもないけれどもやる、という活動は、「個人的な趣味」と見なされがちです。11室のテーマは「友」と「夢、希望」で、これらはルールでもビジネスでもありません。ゆえに現代的な目には、これらは「個人的なテーマ」と映ります。でも、11ハウスは本来、プライベートな世界ではありません。この場所は世の中そのもの、社会そのものです。「一人の人間として、自由な気持ちのもとに社会参加する」ということは、特殊な活動と考えられがちです。でも、本来はもっと自然なことであり、多くの人が願い目指すことであり、もっと祝福された活動なのではないか、と思われます。たとえば日本では選挙の投票率がなかなか上がりませんが、投票行動は11ハウスのテーマと考えられます。もちろん、自分一人だけの利益を追求するために投票に行く人もいるかもしれませんが、多くの場合はどんな立場であれ「みんなが幸福になるためには、こんな状況はおかしい」「もっといい世の中にしたい」というビジョンを抱いて投票に臨むはずです。そこには希望があり、同じ社会を構成する他の人々との、友愛の感情があります。11ハウスの対岸には、5ハウスがあります。5ハウスは個人としての愛や歓びを象徴します。対する11ハウスは、自分を取り巻くこの世の中への愛や、社会的な喜びを象徴します。11ハウスの「公共性」のイメージが、両者の対比で際立ちます。人間は個人的にも、社会的にも、「自分さえよければいい」という具合にはいかないのだろうと思います。愛する人が、ひいては全世界の人が幸福になってくれなければ、自分自身も本当に幸福にはなれない。そういう思いが、この5ハウス-11ハウスのポラリティに示されているような気がするのです。>>次回もお楽しみに(2021年9月25日更新)
2021年08月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第11のテーマ、「友」と「希望」。(前編)をお届けします。11.「友」と「希望」。(前編)友達がたくさんいる人、夢を持っている人。この2種類の人々は、もしかすると現代社会でもっとも「肯定される人」なのかもしれません。「友達がいない」「自分が何をしたいのかわからない」と悩んでいる人は、現代社会にはたくさんいます。人間がかかりうる最も大きな病が孤独と絶望なのだとすれば、「友達と夢があればとりあえず大丈夫」と言えるのかもしれません。先日、ヘミングウェイの名作「老人と海」を再読していたのですが、たった一人で漁に出て行く老人サンチアゴには、少年マノーリンという友があり、大物を釣り上げようという夢があります。この2つの条件によりサンチアゴは、認知症の影を見せ始めていながらも、とても充実した人物に見えます。ホロスコープの12の「ハウス」のうち、第11ハウスは最も祝福されたハウスと言っていいかもしれません。そこには古く「友、希望、贈り物、才能、将来の夢」といったテーマが並べられ、大吉星である木星が、ここに位置するとき喜ぶ、とされています。人間が人生において望みうるもののうちもっとも大きなものが、この11室という場所に関連付けられています。どれもお金では買えないもの、「授かる」しかないものたちです。こう考えてみて、自分自身を振り返ると、「私には、仕事以外でマメに連絡を取り合うような相手はいないし、これを目指しているとはっきり言えるような夢もないな」と、苦笑したくなります。ただ、それで自分がとても恵まれない不幸な人間だと感じるか、と言えば、そうでもないように思われます。「夢」と言えば「人生を賭けるような夢!」のイメージが浮かびます。「友」と言えば「終生信頼し合い、支え合い、いつでも何でも相談できる親友」を想像したくなります。でも、もしかすると、「夢」や「友」は、そんなに大それたことでもないのかもしれません。たとえば「日々の夢」は、そんなに高く輝かしいものではなくて、ただ「今日やるべきこと」「やってしまいたいこと」程度のものなのかもしれません。しばしば仕事を引退した人たちが「やるべきことや通う場所がなくなると、一気に老いる」と語ります。「夢」は、ここから一歩でも二歩でも先に進んだ場所にいる自分のビジョンだと考えると、このことはしっくりきます。日々のタスクは、ごく小さな単位の「夢」なのです。「友」も、「ズッ友だよ!」というような「友」だけが友ではありません。日々挨拶する隣人や顔見知りのコンビニの店員さん、行きつけの店のスタッフなど、「知人」レベルでもうっすらとした親愛の情が存在するもので、それで十分「友」なのかもしれません。たとえば災害に見舞われたようなとき、そうした「顔見知り」とは、すぐに声をかけ合ったり、助け合ったりできるでしょう。外国で孤独を感じているとき、自国の人に出会うととても嬉しくなる、といったことがあります。人間同士の心の距離とはそんなもので、お互いをわずかにでも「知っている」と思えれば、それで十分なのかもしれません。純粋で、完璧で、絶対的な「友」「夢」というのは、たしかにそうしたものを持っている人もいますが、多くの場合は幻想なのではないでしょうか。更に言えば、人間は成長し、変容します。それとともに、夢も友も、変わっていくものです。11ハウスで力を持つとされる星は前述の通り、木星です。木星は、射手座と魚座の支配星です。両者は柔軟宮、変容を司る世界です。夢も友も、変化の中にあるのです。「永遠の友」は、もしかしたら、存在しないかもしれません。でも、「この瞬間の友」は、いつでも作り得ます。先日、ある人がこんな話をしていました。「子供を自転車に乗せて走っていたら、後ろから走ってくる人がいて、見れば脱げ落ちてしまった子供の靴をとどけてくれようとしていた」というのです。走ってきてくれた人は「この瞬間の友」です。その靴が落ちるのを見たのは、走ってきてくれた人だけではないかもしれません。同じように拾おうとして、先を越されたので立ち去った、という人もいるかもしれません。みんなが「その瞬間の友」です。もしあなたが今、この稿の中に共感できる部分を見いだして下さったなら、あなたは私の「この瞬間の友」です。でも、さらに成長を遂げた未来のあなたは、この稿を振り返って、とても幼稚で陳腐だと感じるかもしれません。友情は、変化していきます。とはいえ、たとえば幼い頃に読んだ絵本を愛する気持ちが終生変わらないなら、その絵本は、瞬間の友であったと同時に、永遠の友です。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年8月25日更新)
2021年07月25日たとえ失恋したり仕事でミスをしたとしても、最終的に幸福な半年間を過ごせたのなら「それは結果オーライ!」と受け入れることができるはず。そんな幸せな2021年下半期を過ごせるのは、どのような人なのでしょうか!?そこで今回は、干支別に「2021年下半期の“幸福度”ランキング」をご紹介します。12位……辰年生まれのあなた下半期は集中力の低下によって、たびたびミスを起こしてしまうかも。とりわけ、忘れ物や遅刻などの意図しないうっかりミスが発生しやすいようです。気を引き締め、指さし確認をすることで注意するようにしましょう。対人面でも大事な約束を忘れてしまいがちなようなので、とことんスケジュールを確認しておく方が良いでしょう。「時間を守る」という基本的なことを押さえておくことは、幸福になるための第一歩と考えて。11位……寅年生まれのあなた出先で気が合わない人や苦手な人に遭遇してしまいそうです。下半期はあまりそういった人に立ち向かわないようにしてやりすごしましょう。無理に戦おうとするとお互いを傷つけ合うだけで、勝負がつかなくなるかも。また、嫌な思いをしても、笑顔を絶やさないようにしてみて。最初は作り笑いでもいつしかそれが本当の笑顔に変わり、幸福感のある毎日を過ごせるようになるはず。そんなあなたの微笑みに惹かれるように、周囲の人から良いお誘いを受けることが増えそう。10位……申年生まれのあなた情報運が停滞しているため、連携がうまく行かなかったり連絡ミスが起こりそうです。こういうときは少しだけ我慢をして、相手の意見を受け入れるようにしてみて。そうすれば、下半期はトラブルを回避できそうですよ。そして「自分一人でもできる」と気張らずに、コミュニケーションを大事にすることも忘れないで。人との会話で幸福感を得られることが増えてくるはず。なお、この時期は対人運が良く、親しい人がトラブルのフォローをしてくれそう。ただし、情報運の停滞が引き起こすトラブルを自力で食い止めるためには、対人運の良さに頼らずより多くの人と話すことが必要です。9位……亥年生まれのあなたいつもならすぐに正しい道を選べるのに、下半期のあなたは判断力が低下しどちらに進めば良いのか分からなくなってしまうかも。あなたの目の前にはいくつもの分かれ道があり、思い思いの方向に伸びている様子。でも、一度にたくさんの可能性を簡単に選ぶことはできません。そのなかから1つだけを選ぶ必要がありますが、そういった決断を下すのは一呼吸置いた後にしておきましょう。そして、疲れたら早めに休養を取って回復に努め、正しい判断力を取り戻すようにして。そんなあなたは、シャワーですませずにしっかりと湯船に浸かる時間をとることで、幸せをより実感できるようになるはず。8位……未年生まれのあなた個別の運気が優れているわけではありませんが、あなたの今期の精神は澄み渡っているよう。今のあなたはいらないモノを外に出し、大切なモノだけをすくえるタイミング。総合的に見れば運勢は優れていますから、何の心配もいらないでしょう。意識して水分を摂取し、体と運気の循環を促してみてください。選択が必要な場面で迷いが生じたときは、「当たり前」だと思っている思い込みを手放すようにして。少し視点を変えるだけで世界が違う物に見えてくるはず。そこにヒントが隠されていますよ。7位……丑年生まれのあなた下半期には目標を叶えるための計画が完成し、そのプランを実行すれば「絶対に成功する!」と感じられるでしょう。でも、そういうときは深呼吸して再確認をするようにして。意外と穴があることに気づけたりするはず。そのせいで大幅な見直しを迫られたとしても、今のまま実行するよりは遙かに幸福になれそう。対人面では、相手の意見をもう一度確認するようにした方が無難なようです。あなただけの思いこみで行動しないように気をつけていれば、思い描いていた幸せがやってくるでしょう。6位……巳年生まれのあなた対人関係では苦手意識のあった相手から深い信頼を寄せてもらえる、不思議な時期となりそうです。相手の相談に答えてあげると、どちらも幸福になれるでしょう。特に苦手な人がいない場合でも、特定の相手と絆が深まるような出来事があるかもしれません。今期は集中力はいまひとつのようですが、真剣に取り組む姿勢があなたの価値を高めてくれそう。結果ではなく過程が大事だと自分に言いきかせて、常にベストを尽くすよう心がけてください。あなたのその姿を見ている人が必ずいます。5位……戌年生まれのあなた大きな進展を見せる下半期のようです。でもじっと待っているだけでは、せっかくの好調な運気を活かせないかも。気配りを忘れないようにするのがステキな毎日と幸福を招くコツです。特定の人だけではなく、誰に対しても親切に接するようにしてみて。そうすれば自然とみんながあなたの努力を後押ししてくれるようになったり、相手があなたに協力してくれるようになるはず。ただし、蓄財運の低下が見られるようなので、たとえ身内であってもお金の貸し借りには注意しましょう。4位……子年生まれのあなた下半期は運の巡りがスムーズになり、予想外の嬉しい出来事が起きて幸福感を覚えそう。よりその運気を上昇させるためには、財布の中のいらないカードやレシートを処分するにしてみて。そうすれば、運気がさらにうなぎのぼりになるかも。なお、対人運も上昇中のようです。お財布に続き、デスク周りなどよく視界に入る場所を整理整頓して必要なものと不要なものをはっきり区別しましょう。ただし、勢いで必要なものまで処分してしまわないよう、うっかりミスには要注意。特に書類関係はしっかりと目を通してから判断すること。3位……酉年生まれのあなた運気の流れが優れているため、普段のルーティン業務をより簡単にこなせそう。処理能力がとても向上しているようなので何でもサクサクとこなせ、そういったことから幸せを感じる場面が多くなるでしょう。でも、大きな決断を下すのは新年が明けてからにした方が無難でしょう。下半期のうちに決めるのは、あまり重要でないことだけにとどめてみて。対人面では、何か言葉を口にする前に一度自分の中で良く考えることが必要になりそう。なおストレス解消には、スポーツなどで体を動かしてリフレッシュすることが効果的のようです。2位……卯年生まれのあなたあなたがこれまで望んでいたことを叶えられたり、目標に向かって前進するための準備が整ってくる時期。目標を叶えるためのチャンスがもたらされそうなので、常にアンテナを張るようにすると良いでしょう。たとえば、知人から目標の実現に活かせる勉強会の誘いがあるかも。その他にも、参考書や本を探してみるのもおすすめ。なお、あなたのこの時期の幸福感の高まりは、対人運の良さが影響しているようです。友達には感謝の気持ちを忘れないようにして。そうすれば、目標を叶えるためのきっかけが得られるでしょう。1位……午年生まれのあなた下半期は人気運が最高潮を迎えており、幸福感に包まれてハッピーに過ごせるでしょう。そんな絶好調の気運を活かして、積極的に目標へ向かって取り組んでみて。長年の夢や目標が叶ったり、あと一歩のところまで来る、あるいは第一歩を踏み出せるはず。自分の努力が未来につながる充実感を得ることで、このシーズンはより良いものになりそう。周りとのコミュニケーションを欠かさないことで、あなた自身が誰かを助けられたり、逆に誰かがあなたを助けてくれるでしょう。おわりに2021年下半期を幸せに過ごすには、時間を有効活用する必要がありそう。あなたが他の作業をしながらも習慣化できることを見つけたうえで、それを継続できるといいでしょう。たとえば、電車での通勤時間を利用して情報収集や勉強をするといったこともいいかもしれません。そうやって何かの作業をしながらも同時並行で新しいことに挑戦できるのなら、まさに一石二鳥。続けていれば自然と充足感で満たされるようになり、幸福度の高い半年を過ごすことができるはず。ムリせず何かと同時並行できるものを自分の生活の中で見つけて、有効的な時間の過ごし方を心がけてみてくださいね。©Westend61/gettyimages©SanyaSM/gettyimages文・脇田尚揮
2021年07月03日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第10のテーマ、「自己実現」とはなにか。(後編)をお届けします。10.「自己実現」とはなにか。(後編)学業を修めて社会に出て、ひとつの仕事に就き、その仕事を定年まで続けて、引退後は晴耕雨読でのんびり暮らす。たとえばこのような人生を送った人には、第10ハウスのテーマ「キャリア、社会的立場」は、ごくわかりやすいものに思えるかもしれません。一方、様々な事情から社会的に複雑な道のりを歩んできた人、若いときに学びの機会が得られなかった人、結婚して仕事を辞めて家庭に入った人、「ヤングケアラー」のような立場に立たされ、ほとんど仕事を選べなかった人などの中には、「自己実現とは何か」というテーマの前で、怒りや痛みを抱きながら立ち尽くす思いをしている人が少なくありません。人に誇れるような社会的立場、収入がなければ、人生は失敗なのか。自分は幸福では無いのか。昨今では「承認欲求」という言葉が一般的になりました。「マウンティング」「キラキラ」といった言葉もよく見かけます。人から、社会的存在としてどう見えているかということを、だれもが気にしています。古い時代の第10ハウスのテーマに「評判」があります。社会的評判。人間が人生を賭けて目指す、最も高いところにあるものは、「社会的評判」なのでしょうか。社会的に評判がよければ、それこそが人生最大の幸福なのでしょうか。どんなに人からうらやましがられても、個人として幸福でなければ、なんにもならない。そう考える人もいます。パートナーや子供達から愛され、人から尊敬され、たくさんの友に囲まれることこそが人生の幸福であり、金や立場、名誉などはどれほどあっても意味がない、と語る人もいます。そうした話に耳を傾け、深く頷きながら、「そんな風に割り切れるのは、老人か宗教家だろうな」とシニカルに考える人がいます。「やりたいことをやるのが、一番だ」と言いきる人もいます。その「やりたいこと」がなんなのか、まるで解らずに、「やりたいことのない自分」を責めている人もいます。「やりたいこと」と言われて、ゲームをしたり遊びに行ったりすることを思い浮かべる人がいます。一方、「なんらかの活動をして社会的に名をなす」「儲かるビジネスをする」ことを「やりたいこと」と捉える人もいます。所属する組織の中で、どんどん地位を上げ、大きな権力を持とうとする人もいます。その権力をもって「世の中をよくしよう」と考えていたのに、いつか、権力を持って維持することだけが喜びとなっている人もいます。社会的に大きな力を持てば持つほど、それを失うことが怖くなり、自分の内側に閉じこもってしまう人がいます。自己実現とは、何なのでしょうか。社会的な成功や幸福とは、どんなものなのでしょうか。この問いへの答えは、たぶん、生きている人の数だけ存在するようにも思われます。私の知人に、生まれつきの重病と闘いながら生きた人がいます。その人は幼い頃「そう長くは生きられない」と言われながら、何度も危険な橋を渡りつつ、なんとか大人に成長しました。20代の頃、比較的病状が安定していたときに障害者採用で会社勤めをしましたが、数年で体調が悪化し、退職せざるを得ませんでした。病気のため、結婚したり子供を生んだりすることもありませんでした。退職した後、体調のよいときはボランティアをしたり、町内会の資料作成などの仕事を引き受けたりしました。老いた両親の体調が悪くなると、自分も辛い中で、なんとか面倒を見ました。たくさんの本を読み、映画を見、世の中のことを知ろうとしていました。病気のために足が悪くなっても、出かけるのが好きなお母さんを、色々な場所に連れ出しました。やがて病状が悪化し、50代の若さで亡くなりました。私たちは、自分の人生の全体を知ることはできません。いつも途中までしか解りません。もとい、死ぬ間際に「これが自分の人生だった」と総括することができる人もいるでしょう。ただ、私が知人の人生をこんなふうに短くまとめたようには、本人が捉えることは難しいのではないかという気がします。素晴らしい頭脳の持ち主だった知人が、「もし、病気がなかったら、どうだっただろう」と想像したくなることはありました。でも、病気のせいで知人の人生が「自己実現」を阻まれたのかというと、それはちょっと違うのでは無いかという気もするのです。もちろん、本人の思いと、他人の認識は全く異なります。知人自身は、自分の病を恨んでいたかもしれません。ただ、私から見れば、知人の人生は本当に力強く、ひたすら尊敬に値するものでしかありません。どんな有名人の人生、どんな成功者の人生とくらべても、知人の人生はなんらひけをとるものではありません。それどころか、私の目には、だれの人生よりもたちまさって感じられます。ドラッカーは「なにをもっておぼえられたいですか?」と問いかけました。たとえば自分が死んだ後で、自分のことを思いだしてくれた人が、「あの人はこんな人だった」と語るとして、それはどんな表現だったら満足か、というのです。「あの人は野球の名選手だった」「あの人は名監督だった」などと言われたい人もいるでしょう。「あの人は素晴らしい職人だった」「ユニークな芸術家だった」「多くの人の命を救った医師だった」などと言われる人もいるでしょう。「情熱的な営業マンだった」「誰よりも愛されたガイドだった」「最高の父親だった・母親だった」「かけがえのない親友だった・恋人だった」等と言われたい人もいるかもしれません。人の人生は一言でまとめられるようなものではありませんが、その人と関わった人には、なんらかの記憶と印象が残ります。私は知人の印象を、「誇り高く、強く、人間として限りなく尊敬できる人生を送った人だった」と記憶しています。第10ハウスがもし「評判」ならば、ドラッカーの問いは正鵠を射ています。「なにをもって記憶されたいか?」という問い、そしてそのあとには「そう記憶してもらえるような生き方をしているか?」と続きます。その答えこそが、第10ハウスの幸福の答え、なのだろうと思うのです。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年7月25日更新)
2021年06月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第10のテーマ、「自己実現」とはなにか。(前編)をお届けします。10.「自己実現」とはなにか。(前編)「私は今、子育て中なので、占いに『仕事』と書いてあっても、関係がありません。どのように読んだらよいでしょうか?」「今は仕事をしていないので、占いに『目標達成』『ミッションのスタート』『社会的立場やキャリア』などの表現が出てくると、自分のことではないと思ってしまいます」過去にこうしたご質問を、しばしば頂いてきました。「仕事」か、「家庭」か。現代ではかなり変化も出てきましたが、それでも尚、この命題が多くの女性の目の前に置かれる状況は、少なくとも日本の社会では、続いていると言わざるを得ません。星占いで用いる第10ハウスは、一般には「仕事」「キャリア」「職業」などを象徴するといわれます。実際、「私の適職は何ですか?」などのご質問があればまず、第10ハウスに注目する占い手が大半だと思われます。もちろん、それ「だけ」では回答できませんが、まず最初の一歩として第10ハウスの様子を見るのは王道です。雑誌の記事等で占いを執筆する上でも、第10ハウスに星が入れば「目標達成」「仕事が忙しくなる」「キャリアの転機」などと書くことになります。では、第10ハウスは本当に、「子育てや介護で、主に家庭の中のことを担っている人」には、「関係がない」のでしょうか。ホロスコープの円で、第1ハウス-第7ハウスカスプのライン、これは言わば「地平線」、あるいは「地面」です。ゆえに、第1ハウスから第6ハウスの半円は、「地面の下」です。一方、第7ハウスから第12ハウスは「地面の上」です。ホロスコープを読む上で、地面の下にあたるハウスは「内側の世界、プライベート、原点、個人」を象徴し、地面の上にあるハウスは「外界、他者、パブリック、世の中、集団」を象徴する、と大きく捉えることができます。もちろん、各ハウスの機能を細かく見ていけば、12ハウスのテーマには「隠遁」があったり、6ハウスは「義務、責任」だったりと、簡単に「プライベートか、おおやけのことか」というふうに割り切ることは難しいのですが、ハウスのイメージを掴む上では、「見えている空は外界で、見えない部分はインナースペース」と捉えると、だいぶ解りやすくなります。そう考えると、9、10、11ハウスあたりは、ホロスコープにおいて「もっとも広い場所」「最も遠い場所」です。一人の人間として生まれて、成長とともにどんどん行動範囲を拡大した結果、たどり着くのが9ハウスから11ハウスあたりというわけです。12ハウスになると、第1ハウス、つまり「スタートライン」が視野に入ります。私たちはぐるっと世界を巡って、最終的にはなんらかのかたちで、またもとの世界に戻ろうとするものなのかもしれません。人生において目指していく、一番遠い場所。人生でたどり着ける、一番高い場所。これが第10ハウスのイメージです。とするなら、たとえば幼い頃から「結婚して温かい家庭を作り、子供を育てる」ことを夢見ていた人は、第10ハウスは「自分が創り上げた家庭」であっておかしくありません。実は、古い時代のホロスコープ解釈では、第10ハウスのテーマとして「子供」が置かれていたこともあるのです。かつて、各種産業の家族経営や世襲が一般的だった時代には、家を継いでくれる確かな子供を持つことは、社会的使命に近いものでした。場合によっては、その人自身の社会的評判や地位に直結することだったのです。いまだに「家の跡継ぎを産み育てること」を子供に要請する人々は存在します。子供を育てることは、社会的なテーマだったのです。一方現代では「子供を持つことは、あくまでプライベートなこと」なのでしょうか。そう考えている人もたくさんいますが、本当は、そうではありません。もし本当に子育てが個人的生活だけに帰属するテーマであるなら、たとえば義務教育という考え方や子供のための各種施設、青少年を保護するための法律などは、存在しなくてもよいはずです。子供は未来の大人であり、社会の構成員です。どんなに親子が親しく深い愛情で結ばれていても、親と子供は別々の人間であり、子供には子供の社会的権利があります。子供もまた「他者」です。子供と関わるということは、個人としての情愛の問題だけに留まりません。それは、かつて以上に社会的な活動なのです。会社で同僚や上司や顧客と関わるのと同じように、社会的関わりという側面を多量に含んでいるはずです。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年6月25日更新)
2021年05月25日何に幸せを感じるかは人それぞれ。ある人にとっては不快なことでも、別の人にとっては幸せに感じる場合もあります。あなたはどのようなことに幸福感を覚えますか?あなたが心の奥底で快感を覚えて、今満たされているかどうかを、少し覗いてみましょう。そこで今回は、リップティントの欲しい色から「あなたの幸福度」がわかる心理テストをご紹介いたします。Q.次のカラーのうち、あなたが今欲しい色はどれですか?一番近いものを選んでください。A:COLOR 1B:COLOR 2C:COLOR 3D:COLOR 4あなたはどれを選びましたか?それでは、結果を見てみましょう!この心理テストで診断できること「あなたが今幸せを感じているか」深層心理において “色・カラーの好み”は、あなた自身がどのようなものに対してのめり込みやすく、どんなことに幸せを感じるかと密接な関係に。つまり、あなたが今現在幸福感を感じているかを診断することができるのです。そのため、今欲しい色が何であるかによって、「あなたの幸福度」がわかるのです。A:「COLOR 1」を選んだあなた……幸福度65%あなたは誰からも干渉されずに、自分一人の自由な時間を満喫しているときに幸福感を覚えるようです。社会の喧騒から離れ、疲れる人間関係から自分を隔離して「ほっ」とできるひとときが、あなたにとって最高の癒し時間でしょう。そのため、インテリアなどの「快適な暮らし」へのこだわりが人一倍強いのでは?今のあなたは自分好みの家に住み、自宅を居心地の良いようにつくることができているはず。ささやかだけど穏やかな幸福を感じているのではないでしょうか。B:「COLOR 2」を選んだあなた……幸福度20%あなたは自分に課せられたタスクや、大きな仕事を成し遂げ、周囲から褒められることに喜びを感じるところが。理想が高く、自分にかなり厳しいあなたは、仕事が上手くいっても「そんなの当たり前よ」と鼻で笑ってしまうかも。不可能を可能にするような逆転劇や、誰もできないようなことをやってのけて、社会に認められることで幸福感を覚えるタイプ。そのため、もしかすると今の幸福度は低いかも。C:「COLOR 3」を選んだあなた……幸福度45%あなたはまさに恋愛体質といっていいほど、恋にのめり込んでしまうタイプかもしれません。たとえダメな恋だとわかっていても、「この人には私が必要なんだ!」と思いつめて、自分のことすら省みず全力で恋をするでしょう。なぜなら、そんな恋をしているときこそが、自分の存在意義を感じられて幸せだから。でも、相手に喜んでもらえないと、どうしようもないくらい落ちこんでしまうことも。幸福度で言うと少し不安定でしょう。D:「COLOR 4」を選んだあなた……幸福度90%あなたはかなりの凝り性で、しかも完璧主義なところがあるようです。そのため、自分が情熱を傾けられる趣味や、お気に入りのコレクションを収集しているときなどに幸せで満たされるのでは?寝食を忘れて、好きなことに没頭している瞬間のあなたは、傍から見るとかなりのオタクに見えるかもしれません。でも、あなたにとってそれはどうでもいいこと。自分の世界に入り込めるため、幸福度はかなり高いでしょう。実は、人が感じる幸せやその感じ方は、年齢や経験とともに移り変わっていくものなのです。そのため、今は「これがハッピー!」と思っていても、いずれ幸せの対象は変化していくしょう。だから、自分の心に耳を傾け、リフレッシュタイムを大切にして、今を楽しめるよう過ごしましょうね。文/脇田尚揮
2021年05月03日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第9のテーマ、遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(後編)をお届けします。9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)はこちら >>9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(後編)「自分は誰なのか」、すなわち「アイデンティティ」は、とても危険な概念でもあります。なぜなら、簡単に差別意識やナショナリズム、排外主義などに結びつくからです。特に、ごく狭い視野の中で、小さな世界だけの経験で生きている人は、「他者」「異邦人」が理解できず、ゆえに「怖ろしい」「危険」と感じ、ほとんど無意識に排除しようとします。人間は「わからない」ものは、幽霊から虫から、すべて「こわい」のです。でも、ごく広く旅をした人なら、「アイデンティティ」の捉え方も変わります。日本にいる間は「関西の人は苦手」「九州は怖い」などと感じている人も、遠く海外に旅に出て、現地で日本人に出会ったら、相手がどこ出身だろうと「仲間!」と感じられます。同じく、宇宙人の集団に囲まれたとき、地球の人間に出会えたなら、「仲間!」と思うはずです。広く旅をし、深く学んだ人は、「わからない」を「わかる」に変えていきます。更にそのプロセスで、「わからない」ものとのつきあいかたを身につけていきます。どんなに賢くても、どんなに多くを学んでも、全てを知り尽くすということはできないでしょう。ゆえに、この世界には常に「わからないもの」が残っているわけですが、そうした「わからないもの」も、いつか「わかるようになる」可能性があります。むやみに恐れたり排除したりするのではなく、「わからない」という状態を受け止め、「わかるかもしれない」道を探すのです。広い世界を旅し、深く学んだ人は、差別や排外主義的な観念に陥りにくくなります。「理解できる」と思える範囲が広く深くなるからです。「私は何者か」を、限りなく広い世界のなかで捉え直し続ける作業は、自分以外の人々を幸福にする力を授けてくれます。なぜなら、誰も排除されたり、差別されたりしたくないからです。人間は「自分だけが幸福ならそれでいい」とは、いかないのです。開きなおってそう思ってみても、心のどこかに罪悪感がうずきます。自分が誰かを、特に相手の行為とは関係なく「怖い、いやだ」と感じたとき、そう思われた相手は、多少なりとも傷つくのです。学ぶこと、旅することは、それ自体が本来、楽しい体験です。ですがさらにここで、第9ハウスのテーマとして、「なぜ学び、なぜ旅をするのか」という問題が出てくる気がします。この「なぜ」は、おそらく倫理や道徳といった、私たちが社会集団を作って暮らす上で欠かせない概念、「善」というものと結びついているのではないかとも思います。本稿のテーマである「幸福」について考えると、第9ハウス的「幸福」は、ただ自分一人の幸不幸に留まらないように思われます。「道徳的であろう」「善くあろう」とすることは、他者の存在が前提となっています。たいていは、「自分以外の誰かのために」、道徳的であろうとするのです。つまり、第9ハウスの「旅、学び、宗教、法律」というテーマには、「集団の中で生きるにあたり、いかに他者の幸福を大事にするか」という観念が組み込まれています。徳の高い人は、幸福なのです。そして、徳の高い人とは、他者に対して誠実に、真実に振る舞える人のことを意味します。「自分とは誰なのか」を探しに出かけたとき、究極には「自分は結局、善い人間であり、正しく生きようとしている人間だ」という答えにたどり着かなければならないはずです。もし「自分は弱く卑怯で、クズのような人間だ」という答えにたどり着いたとしたら、まだ旅が終わらないでしょう。そこから「では、どうすればいいのだ?」という問いが生まれてしまうからです。第9ハウス的な幸福とは、社会集団の中で生きる上で、より「善いもの」はなんなのかを探し当てる、ということに結びついている気がします。利他心、集団性、アイデンティティ。社会の中で何を「崇高なもの」とするか、そしてそこにどう到達するかということが、一つの大きなテーマとなっているのです。「古代の人類は、ある場所に住んで一定期間を過ぎると、その場所を捨てて別の場所に移動していくという生き方をしていたのだ」という記事を読んだことがあります。一つの場所に住み続けた後では、ゴミや排泄物などが蓄積されます。そのうち住環境が悪くなってくるので、その場所をあとにして移動していった、というのです。現代にも、似たようなことはあります。たとえば、ある土地や集団において、嫌な辛いことが起こると、私たちはその場所から遠く離れたところで「人生をやりなおす」ことができます。そこでは、自分自身というものを「生まれ変わらせる」ような体験をする人もいます。「長距離の移動」はこんなかたちでも、人間のアイデンティティと結びついています。第9ハウスは、ホロスコープの中でもっとも「広い世界」「遠い世界」を象徴しています。この世界がどんなに大きいか、ということは即ち、一人の人間がどんなにちっぽけか、を実感することに他なりません。その上で尚、何か高く善いものを求めて生きようとする人間の不思議な指向性が、第9ハウスという場所にぎゅっと詰まっている気がします。もし、科学技術が発達した遠い未来、「人間とは/私とは何か」が、完璧な形でわかってしまうような時代が来たら、人間はもはや、誰も旅をしなくなるかもしれません。星占いもまた「私とは何か」「人生とは何か」を問いかける道具となることがあります。ゆえに「自分とは何か」が判明するような時代が来たら、星占いも、消えてなくなるのかもしれません。>>次回もお楽しみに(2021年5月25日更新)
2021年04月25日「はじめまして」柔らかなものごしで本誌記者に渡してくれた名刺には、“夜神ヒロシ”という源氏名が――。彼の本名は大川宏洋(32)。宗教法人「幸福の科学」総裁の大川隆法氏の長男であり、彼自身も、かつては「幸福の科学」の理事長を務めていた。「幸福の科学系列のプロダクションが製作した映画にも俳優として出演しています。’18年に公開された『さらば青春、されど青春。』では主演を務め、恋人役は千眼美子(26)でした。しかし、その2年後には『幸福の科学との訣別』を上梓し、《大川隆法を1度も“神”だと思ったことはありません》と、実の父を批判して話題を呼んだことも記憶に新しいのではないでしょうか」(芸能関係者)そんな宏洋氏が4月14日から歌舞伎町の人気ホストクラブ『KING』で働き始めたというのだ。本誌は、さっそく彼にインタビューを申し込んだ。――“ホストの新人”といえば、トイレ掃除もしなくてはいけないと聞いています。ヒロシさんも経験したのでしょうか?「もともと(ホストクラブの)オーナーさんとは知り合いだったのですが、特別扱いはありません。トイレなどの掃除も30分間しっかりやらせていただきました」“元御曹司”らしく、記者のいきなりの失礼な質問にも丁寧に答えてくれるのが好印象だ。――バーを経営したり、映画製作にも携わったりしているそうですが、なぜホストになったのでしょうか?コロナ禍で資金繰りが苦しいとか……「いえいえ(笑)、同じYouTuberのだいにぐるーぶさん、友人でもあるEvis Japのメンバーたちが企画で期間限定でホストをやっているのを見て楽しそうだと思い、自分もやりたいと思って志願しました。だからホストとして働きながら、同時に僕の姿を撮影してもらっています。それに人生経験を積みたいという気持ちもありました。私ももう32歳ですし、なかなか経験できませんよね。だからオーナーに声をかけてもらったときに、『ぜひやらせてください!』と。でも6月4日には監督・主演をしている映画『グレーゾーン』が公開されますから、5月からは宣伝などで忙しくなります。そこで、今回は6日間だけ限定で働かせていただいています」宏洋氏は大学卒業後に結婚し、男児を授かったものの、数年で離婚している。さらに実父やきょうだいとも絶縁中と、32歳にしてはかなり人生経験が豊富なのだが、あくまでもチャレンジする姿勢は崩さないようだ。――目標の売り上げは6日間で100万円と聞きました。達成できそうでしょうか?「友人たちが『遊びに行くね』と、言ってくれたり、YouTubeを見てくれた人たちがお店に来てくれたりしています。本当にありがたいことに、初日もスタートから3時間で、シャンパンを3本入れていただきました!20万円が1本と5万円が2本ですね。でもシャンパンコールをまだ教わっていなかったので、これから勉強していきます」結局、初日の売り上げは指名本数8本で売り上げは43万円になったという。――すでにトークも慣れている印象ですが、“鉄板ネタ”がありますか?「『32歳バツイチ子持ち。息子は7歳、3年間会っていません!』と自己紹介すると、たいていのお客様は笑ってくださいますね(笑)」――“会っていない”といえば、ホストデビューについてはご家族には報告していますか?「父をはじめ、家族には知らせていません!いっさい連絡をとっていませんので、来店予定もありませんね。でも、売り上げ的には来てほしいです。父が着ているスーツと同じくらい高い、数十万円のシャンパンとか、おろしてほしいなぁ。『父さんお店に来てくれよ!』なんて、営業動画もYouTubeで流してみるのはどうでしょうね?」インタビュー中も“父親イジリ”を忘れない宏洋氏。歌舞伎町で“感動の父子和解”は実現するだろうか。
2021年04月16日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第9のテーマ、遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)をお届けします。■9.遠く仰ぎ見て「わたしとは何か」と問う。(前編)これを書いているのは2021年3月ですが、「旅行」を考えるのがまだまだ難しい状況です。でも、今回のテーマ、星占いでの「第9ハウス」は、「旅と学びと宗教の部屋」なのです。どうしても「旅」を語らないわけにはいきません。いわゆる「コロナ禍」で、私たちは「不要不急の外出を避ける」ことを求められています。「楽しみのための旅行」は、不要不急の最たるものです。少なくとも今の社会で「旅」は、人間が生きていく上で、絶対必要なものではない、とされています。ですが、長い人間の歴史を考えると、「旅=長距離の移動」は、また別の意味合いを持って見えてきます。というのも、私たち「ホモ・サピエンス」は、アフリカに起源を持ち、そこから世界中に広がったのです。祖先の長旅の結果として、私たちは今ある場所に住んでいる、と言えます。もとい、人間がどこで発生してどう拡がったか、という問題には諸説あるようですが、とにかく大陸や海を越える「移動」は起こっていたのです。私たちの祖先が「旅をした」理由は、これまた諸説あるようです。食べものを求めてなのか、気候変動のためなのか、集団同士の闘争・戦争のためなのか、疫病から逃れるためなのか、etc,.とにかく人間はごく古い時代から、山を越え海を渡り、長い長い距離を超えて、今のように世界中に住まうようになりました。もし宇宙人が地球にやってきて、人間を長期的に観察したなら、「旅は人間の習性だ」と考えるでしょう。「フンコロガシはフンをまるめる」のと同じように、「人間は旅をする」のです。なぜ、現代を生きる私たちもまた、旅をするのでしょうか。異文化に触れ、しばしば不自由な思いをし、時には身を危険にさらしても、「どこか知らない世界に行ってみたい」と考えるのは、なぜなのでしょうか。第9ハウスの向かい側は、第3ハウスです。第3ハウスも、「旅と学び」がテーマになっています。ただ、第3ハウスはコミュニケーションやショートトリップなど、比較的「近距離・身近」な世界間の移動を担います。それに対して第9ハウスの移動は、宇宙旅行まで管轄するような、ごく遠くまでの旅です。第3ハウスの記事()で、私は大阪大学の仲野先生へのインタビューのエピソードをご紹介しました。「なぜ学ぶのか」「なぜ旅をするのか」という疑問に、仲野先生は「知ることが楽しいから」と応えられたのですが、さらに私が執拗に聞いていったとき、こう仰いました。「自分が生きてる世界を知りたい、っていうことでしょうね。世の中ってどんなもんか知りたい。好奇心でしょうね。それは、自分というものがどういうものが知りたい、ということでもあると思います。納得して死んでいきたい。」私たちは「自分がなんなのか」を知るために、常に外界に答えを求めます。自分が「何と同じ」で、「何と違う」か。その情報を集めることで、次第に「自分」の像をつくっていきます。友だちと遊ぶとき、しきりに「○○ちゃんと同じ!」「○○ちゃんは違う」というふうに、自分と他人の一致/相違点を探していく幼児をよく見かけます。親と自分が似ていることを無意識に確認し、そこで見つけた特徴が、自分のアイデンティティに組み込まれます。一方、親と全く違う性質を見つけたら、それもまた、自分自身の個性としてアイデンティティの部品となります。ある集団の中で「自分だけ違う」ことを痛烈に恐れるのは、大人になってからも続く傾向ではないかと思います。一方で「自分探し」をするために、あえてハデな格好をしてみたり、際立った行動を取ってみたりする人もいます。帰属意識と、差異を見いだして独立しようとする気持ち。その両者が複雑に絡み合って、「自分はこういう存在だ」という思いが形成されます。「自分がなんなのか」を知るためには、私たちは常に外部にコンタクトを取らねばなりません。よその家に遊びに行って初めて「自分の家とは違う文化」に出会います。自分が住む地域を離れて少し離れた場所に出かけたとき、新しい方言に出会い、自分の話し言葉の特殊性に驚かされます。さらに遠く海外に出ると、自分が日本人であるということを発見します。人類が宇宙旅行を夢見、宇宙人を探しに出かけたいと考えているのは、自分がどんな宇宙人と同じで、どんな宇宙人と違うかを知りたいからではないかと思います。つまり、「人間とは何か」が知りたいのです。今は地球上の動物との比較でしかわかりませんが、「他の星」の知的生命体と人間を比べたら、「人間ってこうなのか!」と、その時初めてわかることがあるはずです。私たちには「自分が誰かを知りたい」という願いがあります。「自分が何者なのか」がよくわからないとき、私たちはそれを必死に探そうとするだろうと思います。たとえば、親を「知る権利」ということが、昨今問題になっています。自分の産みの親が知りたい、という切なる思いは、否定できるものではないように思われます。第9ハウスのテーマに「宗教」があります。古い時代、庶民が旅に出る理由として、ごく一般的なのが宗教的な「巡礼の旅」でした。これだけでも、宗教と旅が密接に結びつくのは納得できます。さらに、いくつかの宗教は「人間とは何か」「わたしとは何か」に、ある程度の答えを与えてくれます。世界の創造神話にはじまり、その神を信仰する者だということ自体が「アイデンティティ」になり得るのです。「クリスチャン」「ムスリム」などの呼称が、即「わたしは何者か」という問いへの、ひとつの答えになります。遠く高い知恵に触れて、地上の自分のなんたるかを知る、ということは、「宇宙人に出会って、人間とは何かを(より深く)知る」ということと、わずかに通じるものがあるような気もします。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年4月25日更新)
2021年03月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第8のテーマ、自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(後編)をお届けします。■8.自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(後編)必要なものを、必要なだけ受けとる。リスクは最低限に抑える。いつも冷静に、自分の欲望に振り回されることなく、自分の損得をきちんと考えて行動する。こうした態度は確かに、大人として望ましい生き方です。ただ、ここには、ある視点が欠けています。それは、人間を生かしている「生命力」の視点です。幼い子が力の限り、長い時間泣き叫びます。じっとしていることができず、常に走り回っている子供がいます。若いときは何でも大笑いし、大興奮し、妄想を膨らませ、バカなことをたくさんしでかします。大人になってからも突如、自分の燃えるような衝動を抑えられない瞬間が訪れます。損をすると半ばわかっているのに自分の全てを賭けてしまう人がいます。ちょっとした好奇心から、違法なものに手を出してしまう人がいます。愛したものにのめり込み、没頭し、耽溺し、おぼれこんで生活が破綻する人もいます。明日早起きしなければならないとわかっているのに、深夜になってもゲームをやめられない、本を閉じられない、ドラマを見ずにいられない、といった経験に、心当たりはないでしょうか。カッとなって怒鳴り散らして後悔したり、勢いで告白してやっぱり後悔したり、職場で号泣して後悔したり、上司を殴りつけて後悔したり、といったことは、珍しいことではありますが、現実問題「よく見る光景」です。こんなふうに、私たちは自分で思う以上に、限りなく激しいエネルギーを生きています。若いときほどそれはむきだしに表れます。一方、大人になってうまく制御できるようになったと思えた瞬間、びっくりするような内なる荒波に飲み込まれてしまうことも、よくあるのです。人生の「出入り口」のリスクの問題は、私たちのこうした「生命力」に直結しています。なぜなら、外界との「出入り」が発生するのは、私たちが生きているためだからです。死んだら、呼吸も、食事も、すべての「出入り」が止まります。私たちは冷たくなり、もう、エネルギーの激しい燃焼と、それにともなう「出入り」は起こらないのです。もとい、人生にはもうひとつの「出口」があります。それは「出産・育児」です。自分の生命力は、自分という個体の中ではかならず終わりますが、新しい人間に燃え移って、継承されていきます。一人の人の人生から、もう一つ別の新しい人生が「放出される」のです。子供を生み育てることもまた、大きなリスクを引き受ける営為です。でも、私たちの内なる激しい生命力は、そのリスクを負って、命を次世代につなげていきます。こうして考えてみると、「幸福」とは、かなり複雑なものであることに気づかされます。というのも、多くの人が「しあわせになりたい」と願うとき、最初に念頭に置くのは、自分自身の幸福であるはずです。ですが、「自分の幸福とは何か」を考えていくと次第に、愛する人や子供の幸福が最大の条件となることは、珍しくありません。さらに、「幸福とは何か?」という問いの答えが「苦しみや悲しみが訪れないこと」となる場合もあります。これは、ここまで長々と述べてきた「ゲートの開閉」の問題です。喜びやゆたかさが私たちの生活に入ってくるとき、責任や義務、罪悪感などが一緒に流れ込んでしまうことも、よくあります。幸福は、自分一人だけの世界では、完結しないのです。私たちの人生は、常にいくつもの「出入り口・ゲート」によって、外界と繋がっています。ゆえに、私たち自身の幸福を考えるときはいつも、その出入り口から出入りするものに考えが及ぶのです。出入りするものは、完全にはコントロールできず、出入りの際には常にリスクが伴います。そのリスクが現実のものとなったとき、多くの人が自分を責めますし、他人が自分を責めてくることもあります。でも本当は、それを「責める」ことは、ナンセンスなのです。ゲートの開け閉めを失敗して、受け入れるべきではないものを受け入れてしまう経験を、ほとんど全ての人が持っているはずです。一方、ゲートの開け閉めの賭けに運良く勝っただけなのに、「自分は自力で成功したのだ」と信じ切っている人は、少なくありません。時限爆弾の青い線と赤い線のどちらを切るか、ノーヒントで決めなければならないような瞬間を、私たちは人生の中で、けっこうしばしば、経験しているのです。そこで爆弾をバクハツさせてしまったとして、その人の責任を問えるでしょうか。法的にはもちろん、そこがしばしば、問われます。裁判の場では、それこそが「争点」になります。でも、私たちが自分個人としての人生や幸福を考える場合は、どうでしょうか。あるいは、自分にとってごく大切な人の人生について考えるときは、どうでしょうか。かけがえのない大切な人が、赤か青か、間違ったほうを切ってしまったなら、私たちは基本的に、全力で相手をサポートしようと思うはずです。自分もまた、同じ目に遭わないとも限らないことが、わかるからです。幸福がもし、人間の心の中に生まれるものだとするなら、私たちが幸福になるにはまず、「ゲートの開け閉めの失敗について、自他を責めるのをやめる」ことが必要なのかもしれません。人生には、誰のせいでもないことが、たくさんあります。新型コロナウイルスに感染した人を責めるのがナンセンスであるのと同じように、そこで犯人捜しをするのは、無意味なのです。もちろん、たくさんの警告を受けながらも「自分だけは大丈夫」「このくらいは大丈夫だろう」といった無根拠な自信で行動し、感染してしまった人々に、医療従事者の方々などが苛立ちを感じるのは当然だと思います。ただ、失敗は誰にもあります。それをどのように反省し、他の人々への教訓とするかは、また別の問題と言えるでしょう。ひとつだけたしかなのは、「リスク管理」と、「失敗した人を直接的に非難する」こととは、別のことだという点です。世の中には、取り返しのつかない失敗というものも、存在します。人間は、そういう失敗を「する」のです。「絶対にやってはならない!」と声を上げるのも大切ですが、「そもそも、人間とは、そういうことをする生き物なのだ」というところから思考を始めるほうが、近道なのではないかと思うのです。いいことも悪いことも「誰のせいでもなく」起こります。そのことを引き受けてどう生きるか、ということが、第8ハウスの幸福のテーマなのではないかと、私は思っています。>>次回もお楽しみに(2021年3月25日更新)
2021年02月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」が11月から連載再開! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、第8のテーマ、自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(前編)をお届けします。■8.自分の人生は「自分だけのもの」なのか。(前編)人間のからだには様々な「門」「出入り口」があります。口や鼻の穴、目や耳、汗腺や尿道、肛門、膣など、私たちの身体にはたくさんの入り口や出口があって、外界と常になにかしら、やりとりしています。この「口」がふさがってしまうと、命が危険にさらされます。それに似て、生活・人生にも、様々な出入り口があります。たとえば「がま口」がそうです。お金が入ってくる口と、出て行く口です。性交によって「他者を受け入れる」ことも「ゲート」のテーマです。「入学」「入門」「入居」など、どこかに自分を丸ごと預けるような「入り口」もあります。一方、古来「脱出」「出奔」「脱獄」「家出」など、穏やかでない「出口」の使い方もあります。「コロナ禍」で私たちは、マスクで口を塞ぎ、ウイルスの出入りに常に気を配る状態になりました。出口や入り口は、出入りしてほしくないものが出入りしてしまう危険をはらんでいます。しっかり閉めておかなければ、望ましくないものが入ってきますし、中からどんどん大事なものが流出してしまう場合もあります。とはいえ、閉めっぱなしでは使えないのです。どんなにマスクをして気をつけていても、食事をするときには、マスクを外さなければなりません。マスク自体、呼気と吸気を通すように作られていなければ、私たちは窒息死してしまいます。星占いで用いる第8ハウスは、ホロスコープの「出入り口」のような場所です。その対岸の第2ハウスもまた、ゲートです。実際、古く第2ハウスは「ハデスの門」などと呼ばれました。金庫も財布もきちんと閉めておかなければなりませんが、開かなければ用をなしません。厳重に管理されなければならない「ゲート」のイメージは、古くから星占いの世界に刻み込まれていたようです。私たちの人生は、外界に向かって開かれなければなりません。でも、無防備に開かれっぱなしの状態では、容易に傷つけられ、大切なものを奪われてしまいます。人生の玄関、人生の裏口、人生のがま口。こうしたものを、危機感をもって管理する姿勢を、誰もが持っています。ただ、その危機感の「強弱」は、人によって振り幅が大きいものでもあります。警戒心の強い人もいれば、ユルユルの人もいるのです。また、経験によって、その管理運用の方針は大きく変わります。たとえば、子供の頃の経済的な環境は、大人になってからのその人の経済活動を大きく左右します。性的な問題で傷を負わされた人は、その後長く、「ゲートを閉ざした状態」になることは珍しくありません。外界に向かってデリケートな部分を「ひらいた」とき、私たちは傷を負うリスクを引き受けることになります。そして、実際に、傷を負ってしまうことがあるのです。これは、若いうちだけでなく、いくつになっても起こりえます。ゲートから何が入ってきて、何が出て行くのか。私たちは、ゲートの開け閉めだけはある程度自分でできますが、「門をたたいてくる相手」を、管理することはできません。どんな人に愛を告白されるのか、いつどんな人がオレオレ詐欺の電話をかけてくるのか、自分を口説いている相手は本気なのか遊びなのか、そうしたことを「コントロール」することはできないのです。「何が来るか」ということ自体は、制御不能なのです。私たちにできることはただ、「ゲートを開くかどうか」の判断だけです。オレオレ詐欺の被害に遭った人や、性犯罪の被害者などに「警戒が足りなかった」「やられるほうが悪い」という言葉を投げかける人がいます。「自分さえしっかりしていれば大丈夫」「他の人が引っかかっても、自分は冷静で賢いから、決して引っかからない」と考える人は、驚くほどたくさんいます。でも現実には、そうではありません。人生の「ゲート」を自ら開くとき、私たちは一様にリスクを負うのです。そして、人生の「ゲート」を開かないときも、私たちは人生のチャンスを逃し、ひとりぼっちで苦しみながら生きることになるリスクを負うのです。リスクは、どちらにも存在します。「ノーリスク」で生きることはできないのです。第8ハウスから「幸福」を考えたとき、まず「リスク」というテーマが浮かびます。自分の人生に何を容れ、何を拒絶するか、という判断がそこにあるからです。たとえば、親族からの莫大な遺産を、あえて「受けとらない」という判断をする人がいます。全額を寄付したり、誰かに譲ったりする人は、少なくありません。「受けとることによる、なんらかのリスク」を回避するための判断だったのでしょう。厳しい親の言うことを聞いて、恋愛を一切拒否して育ち、大人になった人がいます。既に十分いい大人になってしまってから、この人は親に「早く結婚しなさい」と言われ、激しい戸惑いと怒りを感じたそうです。一切のリスクを回避するために、「ゲート」を完全に閉ざして生きてきたため、それをどのように開けばいいのか、わからなくなってしまった、ということなのだと思います。ゲートの開き方は、経験によって学び取られなければならないのです。一方、育った環境からの影響で、自尊心が非常に低く、「何でも受け入れてしまう」という人もいます。人からの「求め」や人からの褒め言葉を、渇いた人が塩水を飲むように、ずっとごくごく飲み続けてしまうのです。渇きはおさまらず、心には痛みが蓄積していきます。ゲートが開きっぱなしで、「受け入れることのリスク」が一切回避されないまま、傷つき続けてしまう人は、決して少なくありません。……後編へ続きます。>>次回もお楽しみに(2021年2月25日更新)
2021年01月25日「幸福になるために必要不可欠なものは、なんだと思う?」そう聞かれたら、あなたならどのように答えますか。漫画家の竹内絢香(@ayakatakeuchi56)さんは、イギリスのマナー講師からこの質問を投げかけられたといいます。愛、家族、友達、お金…すべて「違う」という講師。答えを聞くと…。突然「幸福になるために必要不可欠なものは❓️」と聞かれて考えたことです pic.twitter.com/bLYPEPkDrx — 竹内絢香 (@ayakatakeuchi56) January 15, 2021 幸福になるために必要不可欠なもの、それは『健康』。竹内さんは、当時「気付かなかった」と笑う程度だったというものの、心身の健康を崩してその言葉の意味を理解したそうです。確かに、健康でなければ幸せを感じることはできないでしょう。身体や心の不調を見て見ぬふりや、ごまかすことで健康はすぐに失ってしまいます。竹内さんは、自分の体調にウソをつかず疲れていたらすぐに休むよう意識するようになったのだとか。漫画を読んだ人たちからは、共感の声が寄せられていました。・自分に優しくしたいと思いました。・健康であることが幸福なのかもしれない…。・健康は大事。早めにケアしないとね。新型コロナウイルス感染症が流行する中では、より健康でいられることが幸せと実感する機会が多いかもしれません。自分の体調の変化を見落とさないよう、身体を大切に健康に気を付けて過ごしたいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年01月16日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラム「石井ゆかりの幸福論」。 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、第7のテーマ「パートナーシップ」と幸福。(後編)をお届けします。▼ 7.「パートナーシップ」と幸福。(前編)はこちら■7.「パートナーシップ」と幸福。(後編)「私は結婚に向いていない」「結婚に興味がない」と言いつつ占いを求める人の言う「結婚」は、「世間的に言う結婚」のことだろうと思います。「世の中一般にイメージされるような『結婚』」「保険やハウスメーカーのCMに出てくるような、ステレオタイプの『結婚』とその役割概念」に、「興味がない」のでしょう。「自分に何らかの形で『合う』と思える誰かと、人生の一部を共有して、助け合って生きていく」ということなら、もしかしたら、「興味がある」と感じられるかもしれません。心の片隅にそうした関心、あるいは仮説があるからこそ、こうしたご質問を寄せられたのではないかと思うのです。もちろん、全ての方がそうだというわけではないと思います。ご相談にはそれぞれ、共通する部分がある一方で、まったく誰のものとも重ならない、とても深いものが含まれているからです。たとえば「同性愛でなくとも同性同士で結婚できる世の中になるべきだ」という考え方があります。これは、結婚制度というものを考える上で、とても大事な発想だと思います。パートナーシップとは、ただ、人が人と、協力し合って生きていくことです。そのことに、部外者が何の意見をはさめるものでしょうか。パートナーシップは、「創造」されねばならないのです。どこかにあるテンプレートに、無自覚に自分をはめ込むような「結婚」は、危険なのです。サイズも見ず、試着もせずに、かたい革靴を買うようなものです。パートナーを得ても、ちっとも幸福になれない人もいます。いわゆる「モラハラ」や「DV」「ワンオペ育児」など、パートナーによって不幸になる人も、たくさんいます。その一方で、パートナーと生きていることがなにより幸福だと感じる人もいます。この違いは、どこにあるのでしょうか。パートナーシップを結ぶことで幸福になるには、おそらく、いくつかの条件が必要なのだろうと思います。そして、その条件もまた、全ての人に当てはまるというものではないでしょう。「誰にでもぴったり合う靴」が存在しないのと同じです。ただ、こんなことを私は想定します。パートナーシップによって幸福になる条件のひとつ、それは、お互いの関係の中で、「缶詰が開く」体験があることです。人の心の中には、固く閉じている場所がたくさんあります。でも、閉じた場所の中に格納されたものは、そのままでは成長しないのです。ナカミが腐敗して膨張し、どうにもならなくなることもあります。そして、その「閉ざされた場所」「缶詰」を、一人で開けることは、なかなか難しいのです。ある人と出会い、生きる時間を共有する中で、その「缶詰」のようなものが開きます。中にはそもそも「隠しておきたかったもの」「触れたくなかったもの」が入っているので、ちょっと困った事態になる場合も、よくあります。自分一人では状況を収拾できず、出会えたその人に手をかしてもらうことになります。そのとき、幸福に向かうためのパートナーシップが結ばれます。白雪姫のガラスの棺が壊れる瞬間、鉢かづき姫のかぶった鉢が壊れる瞬間、シンデレラの片方の靴が脱げてしまう瞬間などは、まさに、「缶詰が開く」瞬間です。これらは初潮や破瓜のメタファーだと解釈されることも多いようです。でも、それ以外にも「バランスが崩れる」「缶詰がふくれてはじける」瞬間は、人生の中でたくさんあります。私たちが成長を重ね、他者と巡り会ったとき、なんらかのきっかけで、心の中で閉ざされていた部分が開かれます。それは一見、トラブルのように見えることもしばしばです。ですがその瞬間にこそ、奇跡のような「関わり」が生じ、新しい人格と関係性が生まれ出すのです。こうした体験は、人生の中でたった一度のことではなく、何度も繰り返されていくことなのではないでしょうか。「美女と野獣」で野獣の顔から王子の顔に変わる瞬間や、おやゆび姫が死にそうなツバメを介抱するくだりなどは、「一人では収拾できなくなった状況を、助けてもらう」体験に重なります。内なる弱さや醜さが現れ出ても、それに向き合ってくれる「誰か」が現れたとき、私たちは相手を初めて、「もう一つの自分の生命」として認識し始めるものなのかもしれません。そんなことは怖くてできない、と思われるでしょうか。でも、時々「心の機が熟す」と、そんなことが自然に起こる場合も、少なくないようです。>>次回もお楽しみに(2021年1月25日更新)
2020年12月25日『現代能楽集Ⅹ『幸福論』~能「道成寺」「隅田川」より』がシアタートラムにて開幕。初日を無事に終え、舞台写真と作家・演出家・出演者のコメントが到着した。本作は、能・狂言を土台に現代演劇を創造する人気シリーズ「現代能楽集」の第10弾。今回は演劇賞を立て続けに受賞している、気鋭の劇作家・演出家の瀬戸山美咲と劇作家の長田育恵がタッグを組み、今を生きる私たちのための現代演劇を創作した。「道成寺」では父と母、息子の3人で暮らす幸せな家族がさらなる幸福を激しく求めた結果の悲劇、「隅田川」では運命的に出逢った3世代の女たちが、誰の目も届かない社会の片隅でありえるかもしれない物語を紡ぎ出す。出演するのは、瀬奈じゅん、鷲尾真知子、相葉裕樹といった豪華な顔ぶれ。彼らは異なる役で、それぞれの幸福論を立ち上げる。『現代能楽集Ⅹ『幸福論』~能「道成寺」「隅田川」より』は、シアタートラムにて12月20日(日)まで上演中。<初日コメント>初日を終えた現在の心境(11月29日)◆長田育恵 / 作(弐「隅田川」)開幕いたしました。炎のごとく、内からたぎるような「道成寺」。水のごとく、深度を増していく「隅田川」。能の物語を借りて描き出す2020 年の現在地は、生々しくも、どこか目に見えないものを信じられるような不思議な力に満ちています。この企画だからこその劇空間、ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。今、ご自身を慈しみ、ここから次の一歩を踏み出すための静かな力となりましたら幸いです。◆瀬戸山美咲 / 作(壱「道成寺」)・演出初日を終えて、さまざまな時代、さまざまな局面で人の想いを鎮めてきた能の持つ力を改めて感じています。今年の終わりにふさわしい作品になっていると思います。たいへんな困難の中、劇場に足をお運びいただく皆様に本当に感謝します。何もない空間に世界を立ち上げていく6人の俳優たちの姿を是非観にいらしてください。◆瀬奈じゅん / 安藤千佳役(壱「道成寺」)・真鍋夏帆役(弐「隅田川」)本日、初日を迎えました。舞台は、芝居は、お客様と共に作り上げていくものだと、改めて実感した初日です...。足をお運びいただき、誠にありがとうございました。千秋楽までもっともっと深めて参ります。シアタートラムでお待ちしています!!◆相葉裕樹 / 橘清史郎役ほか(壱「道成寺」)・ハヤシ役ほか(弐「隅田川」)無事に幸福論の初日が開きホッとしています。約半年ぶりにお客様と同じ空間、同じ時間を共有する事ができとても幸せでした。演じていく中で日ごとに感情の揺れ方や感覚が変化していくと思います。千秋楽まで「幸せとは何か?」「生きるとは何か?」「愛情とは何か?」あらゆる感情を探し続けたいと思います。是非また劇場にお越し下さい。◆清水くるみ / 奥野あんず役ほか(壱「道成寺」)・谷口彩佳役(弐「隅田川」)もうすでに色々な意見をいただいていて、改めて演劇ってナマモノだなと感じています。千秋楽まで変わり続ける舞台でありたいし、その中でたくさん吸収していきたいです。正解があるのか分からない、人生みたいな道のりを、3週間、もがき進んでいきたいと思っています。感染対策ばっちりの劇場で、お待ちしております!◆明星真由美 / 橘真姫役(壱「道成寺」)・吉田翠役(弐「隅田川」)どこか皆である目指したゴールに到達できたような達成感のある良い初日だったように思います。でも特に『道成寺』は旅の入り口に過ぎないと。最初この台本を読んだ時、作品の世界観を表現する方法がいく通りもある気がしました。それはお客様が「どんな視点で我々登場人物を見るか」によってストーリーが変化する可能性があるなと。とてもチャレンジングですが、お客さんの呼吸を感じながら演じられたらと思っています。『隅田川』は、誰かの傷と、誰かの傷が出会うことによって、浄化が始まる物語だと私は解釈しています。それって、全ての出会いにも言える事で、この世界が回り続けている理由みたいなものですよね。今日の1ステージと、来てくださったお客様との『交換』は1度きりのもので、映像配信では成されないものだと私は信じています。最後まで奇跡が起きますように。◆高橋和也 / 橘清役(壱「道成寺」)・酒々井直人役(弐「隅田川」)稽古期間も劇場入りしてからも常に緊張を強いられる状況の中、奇跡のように幕が開いた。いつもなら皆で乾杯し、喜びを分かち合う時だが今はそれも無い。芝居をする為だけに僕等は集まり、そしてそれぞれうちに帰る。それでも、この作品に出演できて本当に良かったと心から思います。尊い経験をさせて頂きました。ありがとう!◆鷲尾真知子 / 白河安子役(壱「道成寺」)・向坂悦子役(弐「隅田川」)今年の二月に世田谷パブリックシアターにて出演した「メアリ・スチュアート」の後、世の中が一変しました。今日シアタートラムの舞台に立てた事を幸せに感じています。行動の不自由を感じている中、劇場に足を運んでくださったお客様に感謝申し上げます。スタッフキャストそしてお客様と一体になり幕があきました初日の高揚感は一入(ひとしお)でした。明日から「すべての事に」甘える事なく、緊張感をもって、千秋楽まで舞台を務めます。【公演概要】『現代能楽集Ⅹ『幸福論』~能「道成寺」「隅田川」より』11月29日(日)~12月20日(日)会場:シアタートラム
2020年12月01日気軽に読むことができる『Newtonライト』科学雑誌『Newton』の人気特集をやさしく再編集した『Newtonライト2.0 やせる科学』が発売された。1981年創刊の月刊誌『Newton』は第一線の研究者に取材したレポートなどを掲載しているが、『Newtonライト』シリーズは読み切りやすいページ数、文字数少なめ、気軽に読むことができ、すぐわかる一冊となっている。出版社はニュートンプレスであり、B5変型判、80ページ、価格は850円(税別)である。栄養素の種類と肥満の関係・人はなぜ太るのかなど多くの人が「健康」や「やせる」というキーワードに関心を示す。各メディアはこれらの言葉を多用し、科学的根拠がない情報、健康を害するような誤った情報、過剰な表現があふれかえっている。大切なのは、正しい知識で正しく努力することなのである。発売された『Newtonライト2.0 やせる科学』では、健康的にやせる生活習慣、“甘いものは別腹”の真実、太る原因などを紹介。「栄養素の種類と肥満の関係」「人はなぜ太るのか」「まずは食事からみなおそう」を掲載する。さらに「運動や睡眠もみなおそう」「肥満はさまざまな病気をひきおこす」についても掲載されている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※Newtonライト2.0 やせる科学 - ニュートンプレス
2020年10月16日カンヌ映画祭で主演のエミリー・ビーチャムが女優賞に輝いた映画『リトル・ジョー』が17日(金)から公開になる。本作は、人を幸福にする新種の植物の登場によって人々が変化していく様を描いているが、脚本と監督を手がけたジェシカ・ハウスナーはこう語る。「もし、私たち全員が何かに乗っ取られてしまったとしたら、実は最も平和になるのかもしれませんよ」。この映画が描くのは観客への挑発か? 真摯な問題提起か? それとも? 監督に話を聞いた。本作の主人公アリスは、バイオ企業で働く研究員。離婚し、息子のジョーと暮らしながら仕事優先の生活を送っており、現在は“人間を幸せにする”効果のある新種の花の開発に力を注いでいる。アリスは完成した花を会社にだまって自宅に持ち帰り、息子に渡したところ、息子はその花を“リトル・ジョー”と名付けて世話をし始める。しかしある日、アリスは息子の様子が以前とは少し違うことに気づく。さらに研究所の同僚にも変化が訪れていた。そこでアリスは、この花の花粉を吸い込んだ人間に何らかの変化がおとずれたのではないかと推測する。次々と変化していく周囲の人々、成長して真紅の花を咲かせる新種の植物。アリスの中にある違和感はさらに大きくなっていく。植物は生存のために周囲の環境や動植物を利用するように進化することがある。蜜に誘われた虫が花粉を運び、風が種子をつけた綿毛を遠くまで運んでいく。もし、植物が生存のために“人間”を利用することがあるとしたら? 本作はそんなSF的な設定の物語が描かれるが、その中心になっているのは植物ではなく人間のドラマだ。植物の存在によって“幸福”を手にする人間、いつしか変化してしまった相手に対する違和感……。ハウスナー監督は「この映画の最初のインスピレーションは『ボディ・スナッチャー』の存在だった」と振り返る。「私は以前からSFやホラーが好きでした。それに私は何よりも『ボディ・スナッチャー』が描く哲学に魅了されていたんです」ジャック・フィニイの小説『盗まれた街(ザ・ボディ・スナッチャー)』は1956年、1978年、そして2007年に映画化されており、いずれも未知の生命体によって人間が乗っ取られる恐怖を描いている。ある日、見知った人が変化している気がする。どこかおかしい。違和感を感じる。そして、その恐怖はどんどん広がっていく。「あの作品は、私たちは自分が知っていると思っている人のことを、本当に知っていると言えるのだろうか? ということを描いていました。それは自分自身にもあてはまります。私たちはどこまで自分のことを理解して、自分は自分自身なのだと認識できるだろうか? そんなことに私は魅了されたんです。というのも、人生の中では予想外のことが起きて、自分の新たな一面を発見して驚いたりすることがあるからです。それに、この映画には病気のためにある薬を服用している人が出てくるのですが、ある種の薬は服用することで性格などに変化が見られることがあります。そんな時、私たちは違和感を感じるわけです。それはジェスチャーとか声とかのちょっとした変化なんですけど、私たちは“あれ?何かが違う”とザワザワしたものを感じます。私たちは誰しもが自分は本物の自分であるとは言い切れない。こうして取材を受けている時の私と、帰宅して子どもと話す時の私も違うだろうし……では本物の私は一体、誰なのか? ということですよね」人間は誰しも変化する。成長するし、身体の細胞は入れ替わるし、状況によってキャラクターや言葉づかいを変える。しかし、それを上回る大きな変化が外部からもたらされたとしたら? この映画はそんな状況を描きながら、そこで起こる変化を必ずしも“侵略”や“恐怖”として描いていない。何せ、新種の花は人間を幸福する花だ。この物語では、変化した人間は結果的に明るく幸福になり、変化した方が良かったのでは? と思わせる余地を含んでいる。「そのことは意識して描いています。もし、『ボディ・スナッチャー』を新たに映画化するなら、全員が乗っ取られるハッピーエンドのバージョンを提案したいですね(笑)。もし、私たち全員が何かに乗っ取られてしまったとしたら、戦争も起きないし、温暖化もなくなるのかもしれない。実は最も平和になるのかもしれませんよ」ハウスナー監督はそう語る一方で、映画の中に登場するキャラクターが劇中で何らかの“罪悪感”を抱いている様を描いている。主人公のアリスは仕事に熱中するあまり、息子の面倒をちゃんと見ることができていない罪悪感を抱いている。本当は息子と一緒にいたい。でも仕事のことを考えると息子との時間は短くなっていく。つまり、新種の花の周囲の人々は“変わりたいと思っていないのに変わってしまう”存在で、アリスは“変わりたいのに変われない”存在だ。「この物語ではアリスは息子に対して罪悪感を感じていて、同時に新種の花を生み出したのも彼女です。通常、自分の行動が周囲に何かしらネガティブな反応を引き出した場合に罪悪感が生まれると思うのですが、この物語で描かれるアリスの罪悪感はすべて彼女の“頭の中”で起こることなんです」ハウスナー監督が語る通り、本作は物語が進み、周囲の人が変化していっても、花粉と変化の関係は明確には描かれない。そしてその変化が本当に“幸福”なのかも。「もしかしたら、罪悪感というものはそもそも不要なものなのかもしれないですよね。もし、罪悪感を完全に捨て去って解放されたとしたら、みんながハッピーになれるかもしれない」あなたは幸福になることができる花があるとして、それを手にするだろうか? みんなが誰かに乗っ取られて得られる平穏を平和と呼べるだろうか? 罪悪感を捨て去ることが幸福だと思えるだろうか? 映画『リトル・ジョー』はスリリングなドラマで観る者を物語に引き込みながら、最後の最後まで観客を挑発し、問いを投げかけ続ける。『リトル・ジョー』7月17日(金) 全国順次ロードショー
2020年07月15日現実に起こるはずのない奇想天外なことが起こる漫画やアニメ。人が想像した空想の世界ですが、それを科学的に検証してみると、予想外の事実が見えてきます。空想と科学の魅力を伝える!そんなテーマで動画を配信しているYoutubeチャンネル『空想科学研究所KUSOLAB』。漫画やアニメに出てくる驚きの現象を、科学的に検証しています。今回ご紹介する動画は『【るろ剣 vs 銀魂】緋村剣心と坂田銀時どっちが強い!?科学的に検証』という動画。科学的に見ると、どちらが強いのでしょうか…。漫画やアニメの世界では、瞬間移動したり、空を飛んだり、と現実では起こるはずのないことの連続です。架空の世界の出来事を「実際にやってみたら」「何が起こっているのか」と考えることが科学への第一歩。その結果があまりにも現実離れしていれば、笑える話になりますし、反対に現実でも起こる可能性あると気付くと、驚きに変わります。「漫画やアニメでやっていることを、実際にやったらどうなるのか」考えるだけでも、楽しくなりますね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年06月16日華やかなコスメの世界を支える科学技術を知ってほしいひとつの化粧品は、さまざまな専門家の知恵が結集した賜物である。では、化粧品にはどんな成分が入っていて、どんな働きをしているのだろうか。そんなコスメの知らない世界について答えてくれるのが、花王株式会社の化粧品開発を経て、現在大学准教授を務める、野々村美宗の「教授にきいた・・・コスメの科学」である。華やかなコスメを支える多彩な科学を教えてくれる1冊だ。販売価格は、2000円(税抜)で、Amazonや楽天で購入できる。コスメの科学を丁寧に分かりやすく解説5つの科学に分けて解説するのは、クレンジング、スキンケア、メイクアップ、ヘアケア、製剤についてである。「しっかりアイメイクがメイク落としでスルッと落ちるのはなぜ?」「美白化粧品がシミ・そばかすを防ぐ仕組みは?」「アンチエイジング化粧品がシワを目立たなくしたり改善したりできるのはなぜ?」など、普段何気なく使っている物だからこそ、言われてみれば気になる内容ばかりだ。これからコスメの世界を学びたいと考えている人や、化粧品販売の仕事に携わる人など、専門用語や化合物の説明も加えた丁寧で分かりやすい解説となっている。(画像はAmazon.co.jpより)【参考】※野々村美宗公式ツイッター
2020年04月01日幸せになりたい――。人間の究極の願いかもしれません。それこそ子を持つ親なら、我が子には絶対に幸せな人生を送ってほしいと願うでしょう。そこで、「幸福学」の第一人者である慶應義塾大学大学院教授・前野隆司先生に、親子そろって幸せになる方法を教えてもらいました。まずは、そもそも幸福学とはどんな学問なのかというお話からはじめてもらいます。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)他人と比較できるもので得られる幸せは長続きしないわたしの専門のひとつである「幸福学」を、まだ知らない方もおられるかもしれません。幸福学が世界的に広まりはじめたのは1980年代になってからです。ただ、「人はいかにすれば幸せになれるのか?」ということについては、2500年くらい前から哲学者や宗教学者が研究をしてきました。そこに科学の視点が入り、さまざまな説にエビデンスがもたらされ、幸福学という学問として確立されたのが1980年代以降ということなのです。心理学・統計学ベースの幸福学は、哲学でも宗教学でもありませんから、「人の幸せはなにか?」という根本的な問いを扱うものではありません。幸福学の研究では、その問いはさておき、研究対象の人たちにはそれぞれの主観で自分が幸せかどうかを問います。そして、「幸せだ」と答えた人たちにはどういう共通項があるのかを研究し、「人はいかにすれば幸せになれるのか?」という問いに答えを導くのです。また、そういった基礎研究に加えて、応用分野もある。たとえば、基礎研究によってわかった人が幸せになる仕組みを、企業経営やそれこそ子育てなどに応用し、幸せになる方法を広めることも幸福学の範疇に含まれます。さて、その幸福学の研究が進んだことで、ひとつの大きな事実が見えてきました。その事実とは、「お金やモノ、地位など他人と比較できるもので得られる幸せは長続きしない」ということです。たとえば、ある人が昇進して給料が上がったとします。もちろん、その瞬間はうれしいし、幸せを感じるでしょう。でも、もっと給料をもらっている人は世界にはいくらでもいる。上を目指せばきりがありません。そのことに気づき、せっかく給料が上がって得た幸せも、結局は長続きしないのです。長続きする幸せを得るために必要な「幸せの4つの因子」では、長続きする幸せを得るにはどうすればいいのでしょうか?それは、「心と体をいい状態にすることで幸せになる」ということです。そのうち、心の状態に着目すると、幸せな心の状態というものは数え切れないほどあります。それらを因子分析という手法によって整理したところ、4つにわけることができました。つまり、心がその4つの状態にあれば、強い幸福感を得られるというわけです。それらを、わたしは「幸せの4つの因子」と呼んでいます。【幸せの4つの因子】「やってみよう」因子「ありがとう」因子「ありのままに」因子「なんとかなる」因子では、子育て中の親と子どもはどうすれば幸せになれるのでしょうか?4つの因子それぞれをベースにお話しましょう。まずは「やってみよう」因子から。いまの子どもたちの多くは幼いときからたくさんの習い事をしたり、塾に通ったりしています。なかには、「通わされている」といったほうがいい子どももいるでしょう。これが大問題。やりたくもないことをやったところで幸せを感じられるでしょうか?答えは考えるまでもなく「ノー」ですよね。人は、自分の意志で「やってみよう」と思うことをやることで幸せを感じられるからです。親であるみなさんに注意してほしいのは、親自身も「やってみよう」と思っていなければならないということ。「自分は英語が苦手だったから」と、子どもを英語塾に通わせているだけでは、親の「やってみよう」が足りません。「幸せは伝染する」ものですから、親も「やってみよう」ということが日常になければならない。つまり、親は親、子は子で、それぞれが好きなことをやることで互いに幸せが伝染し、親子そろって幸せになれるのです。子どもに感謝し、子どものありのままを認めるふたつ目は「ありがとう」因子です。イメージしやすいことだと思いますが、感謝の気持ちを忘れない人は周囲といい人間関係を築けるので、当然、幸せを感じることができます。ところで、みなさんは子どもに感謝していますか?あるいは、夫や妻に感謝しているでしょうか?子育ては本当に大変なものです。協力が足りないパートナーや駄々をこねる子どもに対して、ついイライラしてしまうこともあるでしょう。でも、それでは幸せはあなたから逃げてしまいます。「わたしのパートナーでいてくれて、わたしの子どもに生まれてくれてありがとう」という気持ちを忘れず、日常的に「ありがとう」と口にするようにしてください。3つ目は「ありのままに」因子です。この因子を潰してしまうのは、「他人との比較」です。このことにも、「やってみよう」因子と同じように、いまの子どもがたくさんの習い事をしていることが悪影響を与えていると感じています。子どもが習い事をしていると、親としてはどうしても他の子どもと我が子の出来を比較してしまいがちです。そうして他人と比較されてばかりいる子どもが幸せを感じられるはずもありません。そもそも、子どもの生育には非常に大きな個人差がありますし、親の希望でやらせている習い事が、その子が得意なことではないかもしれません。親の勝手な理想の子ども像を我が子にあてはめるのではなく、我が子の「ありのまま」を受け入れ、また子ども自身にも「ありのままの自分でいいんだ」と思わせてあげましょう。失敗した子どもに「グッジョブ!」と声をかけるアメリカ人最後は「なんとかなる」因子です。「自信がない」「どうせ自分には無理」とネガティブ思考でチャレンジを恐れる人と、「なんとかなる」とポジティブに考えてさまざまなことにチャレンジしていく人ではどちらが幸せになれるでしょうか?答えはもちろん後者です。そして、子どもをポジティブ思考にするために重要となるのは、親の言葉かけです。ここで、わたしがアメリカに住んでいたときに妻から聞いたエピソードをお話しましょう。その日、妻はまだ幼かった子どもを公園で遊ばせていました。すると、アメリカ人の子どもが転んでしまった。その子の親は、どんな声をかけたと思いますか?日本人なら、「大丈夫?」と心配し、「だから気をつけなさいっていったじゃない」なんて小言をいってしまうかもしれません。ところが、アメリカ人のその母親は、間髪入れずに「グッジョブ!」といったのだそうです。驚きですよね。アメリカ人は、子どもがなにかにチャレンジして失敗するたび、「グッジョブ!」「ナイストライ!」と声をかける。それを何度も繰り返すのですから、仮にもともとは引っ込み思案の子どもだったとしても、どんどんポジティブになっていくはずです。民族性というところもありますから簡単ではないかもしれませんが、みなさんも、もっと前向きな言葉を子どもにかけてあげることを意識してはどうでしょうか。『「幸福学」が明らかにした 幸せな人生を送る子どもの育て方』前野隆司 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン(2018)■ 慶應義塾大学大学院教授・前野隆司先生 インタビュー記事一覧第1回:“他人との比較”で得た幸せは長続きしない。「幸福学」で分かった、親子で幸せになる方法第2回:目的もなく東大に入っても意味はない。本当に輝けるのは、いい意味での「オタク」だ!(※近日公開)第3回:「子どもは宝物だ」という思考が危うい訳。子を思うなら親は“自らの幸せ”を追求すべき(※近日公開)第4回:子育てでイライラした時どうすれば?幸福学の権威が教える「幸せ体質な親」の目指し方(※近日公開)【プロフィール】前野隆司(まえの・たかし)1962年1月19日生まれ、山口県出身。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)教授。1984年、東京工業大学工学部機械工学科卒業。1986年、東京工業大学理工学研究科機械工学専攻修士課程修了。同年、キヤノン株式会社に入社。カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、慶應義塾大学理工学部教授、ハーバード大学客員教授等を経て、2008年より現職。2017年より慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長兼任。研究領域は、幸福学をはじめ、ヒューマンロボットインタラクション、認知心理学、脳科学、心の哲学、倫理学、地域活性化、イノベーション教育学、創造学と幅広い。主宰するヒューマンラボ(ヒューマンシステムデザイン研究室)では、「人間に関わる研究ならなんでもする」というスタンスで、さまざまな研究・教育活動を行っている。『感動のメカニズム 心を動かすWork&Lifeのつくり方』(講談社)、『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社)、『古の武術に学ぶ無意識のちから 広大な潜在能力の世界にアクセスする“フロー”への入り口』(ワニブックス)、『幸せな職場の経営学 「働きたくてたまらないチーム」の作り方』(小学館)、『ニコイチ幸福学 研究者夫妻がきわめた最善のパートナーシップ学』(CCCメディアハウス)、『AIが人類を支配する日』(マキノ出版)など著書多数。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年03月11日2月18日、TOKIO・松岡昌宏(43)の主演ドラマ『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日系)の新シリーズがスタートすると発表された。ついにシーズン4に突入する大人気シリーズだが、新登場の飯豊まりえ(22)が注目を集めている。各メディアによると新シリーズには主演の松岡はもちろん、前シリーズから登場した家政夫・村田光を演じるHey! Say! JUMP・伊野尾慧(29)も続投。そして飯豊が新人家政婦・霧島舞役で登場する。松岡は「今回は飯豊まりえさんという新しい力もいただき、慣れることなく、この座組でしかできない『家政夫のミタゾノ』をお届けしたいと思っています」とコメントしているという。「ミタゾノ」は23時台の放送でありながら、シーズン3の最高視聴率は8.2%を記録した。根強い人気を誇り、Twitterでは新章を喜ぶ声がこう上がっている。《家政夫のミタゾノまたやるんだ!楽しみ》《ミタゾノやった~~~ 伊野尾くんも飯豊まりえちゃんも好きだから嬉しい》《ミタゾノ4期~~~!春ドラマ充実》そんななか、飯豊に注目が集まっている理由。「ミタゾノ」といえば、これまで家政婦役を務めた女優が世間を賑わせてきた。第1シリーズの清水富美加(25)は、放送終了後の17年1月に「幸福の科学」への出家騒動が勃発。第2シリーズの剛力彩芽(27)は前澤友作氏(44)との熱愛、川栄李奈(25)は第3シリーズ出演中に妊娠&結婚を発表した。それだけに、飯豊には「ミタゾノジンクスを破ってほしい!」と期待する声が上がっている。《ミタゾノ出演女優はなにか起きるジンクスは払拭できるのか?》《ミタゾノに飯豊ちゃん 好きなので何も起きませんように》《飯豊さん新加入か。ジンクスを覆せ~》
2020年02月18日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、「石井ゆかりの幸福論」」第6のテーマ、自分の心身に必要なこと、必要とされること(後編)をお届けします。■6.自分の心身に必要なこと、必要とされること。(後編)「幸福」を考えたとき、まず始めに思い浮かぶのは、自分自身の心がほんわか満たされているようなイメージではないでしょうか。では、どんなときにそんな状態になるでしょうか。たとえば、「人のためにがんばって取り組んでいることを、『よくやっているね』『いつもありがとう』など、心から褒められ、感謝されたとき」、あたたかく充実した気持ちになるものではないでしょうか。でも、この喜びを「追求しすぎる」と、たいへんなことになります。たとえば「任務のためにムリやガマンをかさね、過労の果てに体を崩す」ということになってしまいます。どんな喜びも、依存の対象となることがあります。人に褒められる喜び、人に感謝される喜びもそうです。その喜びに依存しすぎると、心身の健康をすり減らしてまで働き、自分をダメにしてしまう結果につながります。「人のため」と「自分のため」のあいだを、私たちはゆらゆらとゆれ動きながら生きています。完全に自分のためだけに生きることも、完全に他人のためだけに生きることも、どちらも不可能です。おそらくそのあいだのどこかで、一番バランスのいいポイントを探して、私たちはあっちに振れ、こっちに振れと、試行錯誤を続けて生きていくのかもしれません。もとい、生まれたばかりのときや介護状態では「完全に人の世話になる」ことがありますし、子どもを育てるときや職場で一大事が起こったときなどは、「完全に自分を捧げる」ような場合もあるかもしれません。そうした極端な状態は、人生の全体を覆うのではなく、人生のひとつのシーンとして体験される場合がほとんどだろうと思います。働きすぎの状態が続き、大きく体調を崩してしばらく休み、生き方をガラッと変えた、という人のエピソードをしばしば見かけます。これはまさに、第6ハウス内での「幸福へのシフト」です。第6ハウスの対岸の12ハウスは「犠牲の部屋」ですが、第6ハウスは「管理の部屋」でもあります。自分が「毎日」をどのように配分して生きるか、ということは、自らある程度以上に管理できることです。もちろん、上記のように人生の局所では、管理や調整が全く不能になることもあるでしょう。ただ、そのあとで、あるいはその前に、「自分の生きる時間をどう配分するか」は、多少は考える余地があることが多いだろうと思います。生きるために働いているのに、その仕事のせいで死にそうになるのは、理不尽です。でも私たちの多くが、その理不尽の落とし穴に、かなり簡単に落ちます。そうならないためには、どうすればいいのか。「人から褒められ、感謝されること」に依存しすぎていないかどうか、確かめねばなりません。「人から叱られないために、嫌われないために行動する」ことも、行きすぎると同じ結果にたどりつきます。第6ハウス的な幸福は、「調整できる幸福」「工夫できる幸福」とも言えます。どの程度相手に与え、どの程度を自分に残しておくか、ということです。「自分のための自分」であることと「人のための自分」であることを両立させることも、幸福のための重要な条件です。働き方や仕事の内容を考えるとき、「何をするか」ではなく「何をしないか」が重要だ、という考え方があります。たとえば「テレビには出ない」と決めているミュージシャンがいます。「これは自分の仕事ではない」「これは自分の責任ではない」というふうに、日々の活動に「一線を引く」ことは、とても大事なことです。これは、第6ハウスのひとつのテーマだと思います。すなわち「何をするか」ではなく、「何をしないか」です。さらに、自分で決めたことが「やっぱり、何か違うぞ」と思えたなら、これを柔軟に変えることも大切です。第6ハウスは「調整の部屋」でもあります。つねに試行錯誤し、他者と調整しながら、お互いのニーズを満たして叶う幸福が、第6ハウスのテーマなのです。*********************~お知らせ~いつもご愛読いただき誠にありがとうございます。2020年2月~10月まで『石井ゆかりの幸福論』をお休みさせていただきます。楽しみにしてくださっていた読者のみなさま大変申し訳ありませんが、連載再開をお待ちください。よろしくお願い申し上げます。*********************プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2020年01月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、「石井ゆかりの幸福論」第6のテーマ、自分の心身に必要なこと、必要とされること(前編)をお届けします。■6.自分の心身に必要なこと、必要とされること。(前編)「タイムスリップもの」のSFがお好きな方も多いでしょう。私も時々、自分が遠い過去の世界に飛ばされたとしたら…、と妄想するのですが、多分、生きていけない気がするのです。ある村にポンと放り出されたとして、そこにいる人々は私に「おまえはどこの誰か」「どこからきたのか」と尋ねるでしょう。運よく誰かに後見してもらえるようなことがなければ、怪しいヤツとして、村からはじき出されます。他の集落に向かっても、同じようなことが起こるでしょう。街に入るには旅券のようなものが要るかもしれません。後見者や旅券は、「縁」です。タイムスリップもののSFで、主人公は飛ばされた先で何かしら、運よく「縁」を手に入れます。運がなければ、縁なきものとして放り出され、餓死するしかないのです。「人間は社会的存在である」という言い方があります。血縁や地縁、身内としての愛情などの結び付きはその最たるものですが、仕事やお金を通して社会につながっている部分もあります。親として子を育てたり、親族の介護をしたりすることも、一つの「社会的結び付き」、つまり社会との「縁」と言えます。自分以外の人に対してなんらかの役割を得るとき、私たちは社会につながって、そこから、生きるための血流を受け取ることができる、というイメージです。社会で「役割」や「つながり」を得れば、その場所で暮らしていけます。それが得られないとき、タイムスリップで放り出されたときのごとく、私たちは路頭に迷います。「人の役に立ちたい」「必要とされたい」「責任を果たしたい」。これらは、多くの人が抱く気持ちです。単なる「願い」ではなく、生きていくための切実な心の叫び、と言ってもいいかもしれません。これらの願いが叶わないとき、私たちは社会との「縁」を失い、路頭に迷って、生きていけなくなるかもしれません。もとい、現代の日本では誰もが、憲法により「健康で文化的な、最低限度の生活」を保証されています。それでも、そうした制度に頼ることを恥じる人が少なくありません。実際「誰からも必要とされず、誰の役にも立っていない」という思いに傷ついて、死を選ぼうとする人さえいます。世の中から必要とされたい。他者の役に立ちたい。こうした思いから、私たちは社会に必要とされるべく(つまり仕事を獲得すべく)、ごく若いうちから勉強し、あるいは心身を鍛える努力を重ねます。「がんばる」ことは、この世界において、とても価値あることと見なされています。ですが、この「必要とされる」「役に立つ」ことを目指し、完遂した先には、何が待っているのでしょうか。ホロスコープで「役割・任務・就労条件」などを象徴するのが第6ハウスです。これは古くは「奴隷の部屋」でした。たとえば「逃亡した奴隷を探してほしい」などの依頼には、第6ハウスの様子を見たわけです。現代的には「就労関係」がここに当てはめられるのが面白いところです。また、「病気」もこの部屋の管轄で、現代的にも「健康状態」を見るときは、6ハウスを用います。「健康管理も仕事のうち」と言いますが、第6ハウスは継続的な労働の状態、ひいては生活のあり方や引き受けている任務の内容、任務のこなし方などを管轄しています。他者から自分に寄せられるニーズに応えることと、自分自身の心身のニーズに応えることは、強く結びついています。自分自身のニーズが満たされていなければ、他人のニーズに応えることができないからです。>>次回もお楽しみに(2020年1月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。公式モバイルサイト「石井ゆかりの星読み」
2019年12月25日こんにちは、婚活FP山本です。一般的には「年収が高いほどに幸福度も高い」と考えますね。年収が低い人ほど、そのように考えて年収を上げようと励むのが普通です。しかし、必ずしもそうとは言えないという声があることをご存じでしょうか?年収を上げて不幸になるなら本末店頭でしょうし、ぜひ前もって知っておきましょう。今回は、年収と幸福度の関係について基本や統計、筆者の見立てをお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。年収と幸福度は比例関係ではない?まずは、冒頭の「そうとは言えない」の根拠についてお伝えします。これは2015年にアメリカの有名な教授が発表した内容ですが、結論からいえば「800~900万円以上は年収と幸福度が比例しにくくなる」というものです。ちなみにこれは具体的な調査結果に基づいています。逆にいえば、800~900万円までは年収が上がるほどに幸福度も高まる訳ですが……あなたはどう思いますか?ちなみに年収900万円を超える人は、日本では男性で9.8%、女性で1.3%です。まぎれもなく「勝ち組の層」とは言えるでしょうね。ひとまず、これはアメリカでの話ですから日本での関係は一概には言えません。しかしそれでも、数千万円を超える年収を狙おうとしている方は、参考にしておいた方がいい結果でしょうね。年収900万円で幸せ生活は頭打ち?あくまで調査結果は「比例しにくくなる」というものです。けして、それ以上は年収が上がるほどに不幸を感じる訳ではありません。しかし幸福度が上がらない、変わらないなら、あえて年収アップを狙わない方が良いという考えにも繋がるのではないでしょうか。年収を上げるということは、その代わりに「失うもの」もある訳ですからね。成功を夢見る方には酷な結果かもしれませんが、「幸せ生活の頭打ち」については理解しておきましょう。日本の内閣府が出したグラフや論文でも似た結果が次は日本の場合についてです。実は日本でも似た調査が内閣府によってされています。内閣府の令和元年「満足度・生活の質に関する調査」によると、「世帯年収2000~3000万円」までは相応に比例して満足度が上がりますが、それを超えると下がっていくというグラフ・論文結果です。具体的には、以下のような結果になります。100万円未満:5.01100万円以上300万円未満:5.20300万円以上500万円未満:5.68500万円以上700万円未満:5.91700万円以上1000万円未満:6.241000万円以上2000万円未満:6.522000万円以上3000万円未満 :6.843000万円以上5000万円未満:6.605000万円以上1億円未満:6.51億円以上:6.03世帯年収で2000~3000万円ということは、仮に夫婦共働きなら一人1000~1500万円でしょうか。ちなみに筆者感覚での年収1500万円というのは、「中流階級の最上位」という位置づけです。つまり、それを上回る上流階級になると、むしろ満足度が下がる事になります。世帯年収700万円程度の人と1億円以上の人の数字が変わらないというのは、興味深い結果ですね。ある意味で「普通が一番」ということなのかもしれません……。年収900万円は手取り650万~700万円アメリカの結果では年収900万円でしたが、これの手取り額は650~700万円程度です。ボーナスが3ヶ月分と考えれば手取り月収は43万円程度になります。一方、仮に日本では年収1500万円とするならば、手取り額は約1000万円、月収は70万円程度です。多くの方にとっては到達していない水準の年収ですが、上回る年収を狙っている方は注意が必要かもしれませんね。ひとまず、このような結果もしっかり参考にしておきましょう。年収が高いデメリットとは?次は、年収が高いデメリットについてお伝えします。まだ年収が低い人にはピンとこないかもしれませんが、年収が高くなると以下のようなデメリットも出てくるのが実情です。とにかく仕事が忙しくなる(家族との交流や家事・育児ができなくなる)高額なサービスを使う頻度が高まる(時間をお金で買い、支出が高まる)節約生活ができなくなる(生活水準は一度上がると簡単に下げられない)簡単にいえば、年収さえ高ければ、お金さえあれば幸せとは言えない……という事でしょうか。このような事情もありますから、先ほどの2つの統計も、私には実に納得できる結果といえます。無さ過ぎても困りますが、ありすぎても困るということを覚えておきましょう。満足度の低いお金持ちもかなり多い筆者の元には、実際に満足度の低いお金持ちも多く相談に来られます。一般の方にもイメージしやすい事といえば「相続」でしょうか。相続財産があるほどに相続税や分割でモメますよね。年収が高い裏側にある事情も踏まえて、今後を考えたほうが無難かもしれません。とはいえ、何をもって幸せなのかは人によります。「お金が全て」という価値観だって全然アリです。ただ、それでも裏側も見据えて「こんなはずじゃなかった」という人生だけは避けていきましょう。[adsense_middle]年収が低いメリットとは?今度は、年収が低いメリットについてお伝えします。「年収が低いことにメリットなどあるのか?」と思われるかもしれませんが、実は以下の通り、年収が高い方の裏返しがメリットです。時間的に融通が効きやすい(家族とも交流しやすく、家事育児もできる)余計なサービスを使わなくていい(時間的にも能力的にも自分でしやすい)節約生活が自然と身につく(生活水準を上げなくても耐えやすい)「年収が低い」も様々な水準があり、長時間労働やブラック労働、非正規労働の問題もありますから一概には言えません。しかしそれでも大局的に考えて年収の高い方と比べれば、十分なメリットといえます。何事も「考え方・捉え方次第」ですから、少し考えてみましょう。低いほうがいい訳ではないので注意をたまに勘違いする方もいるのですが、けして「年収は低いほうがいい」訳ではありません。高すぎても満足度が下がりやすい一方、一定水準までは低いほうが満足度も低いのが現実です。年収が低いと感じているのであれば、年収を上げる努力は大切といえます。ただ、年収が低いことにも一定のメリットもあるのが実情です。年収が低い方は盲目的に高い年収を求めがちですから、少し注意しておくことをおすすめします。直接的な相関関係より「変化」に警戒をここからは、年収と幸福度を考える際の注意点についてお伝えします。まず、直接的に「年収〇円が一番幸せ」などと相関関係を考えるのではなく、「年収や感情、考え方などの変化」に注意が必要です。どんなに年収が高くても、サラリーマンならクビや定年で年収が下がるのは最たる例といえます。また婚活では女性なら年収の高い男性を狙いがちですが、実際に結婚すると価値観が変わって「年収以外の理由」で離婚しがちです。趣味などに興味を失ったり持ったりして、元々の生活水準が変わることもありますね。もっとも、何らかの変化というのは避けて通れないのが現実です。このため、そのような変化も想定した上で幸福度・幸福感を考えた方が無難と考えていきましょう。必要に迫られてからでは手遅れ年収というのは簡単には上がらない一方、下がる時は急激に下がります。逆に生活水準は、上げる時には年収の範囲内で急激に上げられますが、下げようと思っても簡単には下がりません。「年収が下がったら生活水準も下げればいい」というのは、あまりに非現実的です。少なくとも、先ほどの変化への対処というのは、「必要に迫られてからでは手遅れ」といえます。周囲の目や現状に惑わされることなく、「自分の価値観」で幸せを考えましょう。「格差婚」も実は危険な結婚次は「格差婚」についてです。実は格差婚も、危険な結婚なのが現実といえます。一般的な女性は年収の高い男性との結婚を望みがちですが、女性側の年収が低いほどに以下の可能性に注意しましょう。浮気や略奪婚家事・育児の押し付けや不在離婚時の経済的な反動先ほども少し触れましたが、本当に年収だけで男性を選び、上記の理由で離婚した、離婚して不幸になった女性は極めて多いです。しかも大半の女性は「こんな人とは思わなかった」「こんな風になるとは思わなかった」と口を揃えます。盲目的に「年収が高い人と結婚したほうが幸せなはず」と考えた結果……でしょうね。必ずしも間違っているとは思いませんが、年収が高い人と結婚しても幸せとは限らない現実を、しっかり知っておきましょう。高年収男性にとってお金はプライドの源人間は、誰もが「自分の長所」で自分や他人を図りがちです。その方が、勝てて優越感に浸れますし、物事を優位に考えられますからね。このため、高年収男性なら「年収やお金」で図りがちです。だからこそ、格差婚の多くは年収の低い妻が虐げられやすい特徴があります。ただでさえ男性にとって年収とはプライドの源です。年収が高い男性ほど、亭主関白やモラハラに繋がりやすいといえます。そんな格差婚に幸せを求めるのが本当に正しい事なのか……じっくり考えてみましょう。[adsense_middle]幸福度が最も高いのは年収500万円×2?ここからは、筆者の見解をお伝えします。まず、筆者が考える幸福度が最も高く、また実現しやすい年収ラインは「500万円」です。最近の男性は年収300~400万円台が一番多いですから、その少し上のラインになります。最も労が少なく幸福感を味わえるでしょう。さらに結婚を考えると、女性の年収も500万円だと、ちょうどパワーバランス的に釣り合いが取れると考えます。女性の年収500万円というのは上位一割に入る水準ですが、男性との釣り合いを考えると仕方ない水準です。少しでも年収を上げるように励んでいきましょう。見方を変えれば、現代の結婚生活で幸福度を高めたい場合は、「女性の経済的努力が肝」と言えるかもしれません。男性にも努力を促す一方、女性も負けずにがんばって下さいね。男性に頼りたい女性は要注意女性がお金の面で男性に頼りたいと思うのは、一種の本能ですから、何らおかしい事ではありません。しかし現代は、その本能のまま動いても幸せになりにくい時代といえます。むしろ最近では、男性のほうが理性的に考えて年収の高い女性を婚活で狙っています。つまり結婚するためにも、今は女性の経済的努力が必須です。もちろん女性にとっても、年収を上げることは簡単ではありませんけどね。結婚して男性に頼ることを前提にしてきた女性には酷な話かもしれませんが、時代に合わせて自分を変えていきましょう。現在の幸せより生涯の幸せを考えよう最後に、肝心なことをお伝えします。結論からいえば、「現在の幸せより生涯の幸せを考えることが大切」です。簡単にいえば、最終的に老後破産したとしても「自分の人生幸せだったな」などと感じられるでしょうか?普通に考えれば、誰もが過去を後悔するでしょうね。幸福度をお金で考えるのなら、誰もが多く使ったほうが幸せを感じるはずです。安物より高級品のほうが嬉しいですよね。ですが、高級品を選ぶほうがお金の消耗も激しく、将来的に生活が苦しくなる可能性が高まります。あなたは、どんな人生を最後まで歩みたいですか?基本的に高い年収は永遠には続かず、お金にも限りがあります。つまりは幸福にも限度があるという事です。人間の欲望は無限大ですが、叶えられない程に不幸を感じます。ぜひ「追い求める幸せ」も計画的に考えていきましょう。お金がない幸せは非現実的だが……年収と幸福度に一定の関係があるのは事実です。そして人間は、「周囲よりも上か下か」で判断しがちといえます。周囲よりも下と感じて幸せと感じる人は滅多にいませんし、お金がない幸せは非現実的です。ただ、それは生涯スパンで考えることが大切ともいえます。将来的に周囲が老後破産している隣で普通に暮らせれば、それはそれで幸せなはずです。年収や目先の幸せも大切ですが、できれば将来の幸せも見据えてお金のことを考えていきましょう。年収と幸福度の関係に関するまとめ夢や幸せとは、叶えてしまえば何も感じなくなり、更なるものを求め飢えるものです。そう考えると、実は「年収や幸せを求めて励んでいる時」が一番幸せな瞬間なのかもしれません。幸福度を高めるために年収を高める努力に励む一方、今この瞬間の幸福も、ぜひ感じながら毎日を楽しんで頂けますと幸いです。
2019年12月15日台湾で制作され、世界各地の映画祭で絶賛を集めたアニメーション映画『幸福路のチー』が29日(金)から公開になる。本作は台湾で生まれ、やがてアメリカで暮らすことになる女性の人生を前景に、激動の台湾現代史を後景に描いた作品で、監督と脚本を手がけたソン・シンインは「台湾でこの映画の宣伝をしていると“この映画を台湾以外の外国の人が観て理解できるの?”って質問されたんですよ」と笑うが、彼女は制作時からこう信じてきた。「自分自身の個人的な体験や想いをしっかり作品に反映させることができたら、映画は普遍的なものになる」本作の主人公チーはアメリカで暮らす台湾の女性。ある日、彼女のもとに祖母が亡くなったとの知らせが入り、チーは故郷の幸福路に戻る。時が流れ、周囲の風景はすっかり変化してしまったが、この街には彼女の思い出がたくさんつまっている。空想が大好きだった幼少期、大好きな級友との出会い、必死になって勉強した受験期、理想とはかけ離れた最初の就職……彼女は自分のこれまでの人生を振り返る。ひとりの女性の成長を描く本作は当初、実写映画での制作を目指していたが、ある人のアドバイスを受けてアニメーションで描くことを決断。経験のないアニメ制作は困難の連続だったが、監督は自らスタジオを立ち上げて4年の歳月を投じて本作を完成させた。「アニメーションという手法を選択することで、アニメーションでしか描けない幻想的なシーンと、情感のある人間ドラマの両方が描けますから、両者の対比によって物語をより豊かに綴ることができると思った」という監督は、準備に時間をかけてからアニメーションづくりに臨んだ。「事前の準備は入念かつ綿密に行って、計画を立てていきました。脚本づくりには時間をかけて細部まで描き込み、読んだ人の頭にビジュアルがパッと浮かぶような脚本になるまでセリフも含めてキッチリと書き込んでいったわけです。その後の美術デザインやストーリーボードの作成にも時間をかけました。映画の設計の段階ではあえて少人数で作業するようにして、自分のビジョンがしっかりと作品に反映されるようにしました」その過程で彼女が重視したのは、台湾で生まれ育った自分が感じたことや経験した出来事を作品に盛り込むことだった。「私は小さい頃から様々な国の映画を観て育ちましたし、日本で暮らしたことも(彼女は京都大学で映画理論を学ぶために京都で暮らしていたことがある。なお、この頃の体験を基にした本『いつもひとりだった、京都での日々』が発売されている)、アメリカで暮らしたこともありますから、違う国の人たちと文化の壁をこえて付き合うことができるようになりました。それに私は日本の“朝ドラマ(連続テレビ小説)”が大好きなんですよ(笑)。日本の歴史や文化がわからなくてもドラマが楽しめますし、主人公に共感することができます。しかし、多くの朝ドラマは日本の女性の運命や人生を描いていて、その背景には日本の歴史や文化があって、舞台が日本でなければ成立しません。朝ドラマを観ていると、主人公は戦争の影響を受けたり、愛する子を失ったりします。『おしん』でも夫が戦争が原因で自殺してしまい、おしんの人生は大きく変わってしまいますよね。私がこの映画でやったことも同じです。私は『幸福路のチー』を描く上で、台湾で起こった事件や固有の出来事を排除せずに描くべきだと考えました」監督が語る通り、劇中には台湾の政治的な事情や現実に起こった事件や災害、学生や民衆の運動が描かれる。しかし、それらは作品の本質ではない。彼女は世界中の人に楽しんでもらうストーリーを語るために“あえて”固有の社会や歴史を描いた。「私たちが日本のアニメーションやピクサーのマネをしたら、きっとつまらない映画になってしまいます。日本のアニメ“風”の映画より、日本のアニメを観た方がいい(笑)。アメリカで勉強していた時に先生にこう言われました。“個人的な体験は物語なんだ。ローカルであることはユニバーサルなんだ。あなたは個人的な声を物語に反映させるべきだと思う。それこそがあなたの個性なんだから”って。私が目指したのは娯楽性と社会性の両方がある映画です。日本の“朝ドラマ”が大好きな理由もそこにあります」日本で毎朝、描かれる主人公のように、本作の主人公チーも様々な事件や出来事に翻弄され、周囲の人々に支えられ、助けられ、影響され、時に反発しながら自分の生きる道を見つけていく。それは台湾で生まれたからこそ描ける物語。同時に誰もがアクセスできる物語だ。「ひとりひとりはみんな違ってユニークな経験を持っています。だからこそ個人的な体験は普遍的なんです。ですから、この映画を観て、観客の方にも主人公のチーと同じように自分自身の内面を探検してもらいたいです。みんな違うから、この映画から受ける印象もきっとみんな違う……それがいちばん素晴らしいことだと思っています!」『幸福路のチー』11月29日(金) 新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開(C)Happiness Road Productions Co. Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.
2019年11月28日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、「石井ゆかりの幸福論」第5のテーマ、愛と創造について(前編)をお届けします。■5.愛と創造について。(前編)星占いの「ハウス」に沿ってお題を決めて書いている本稿ですが、今回は「愛と創造」がテーマです。星占いで「第5ハウス」と言えば恋愛のハウス、ということになっています。恋愛は占いの場で、もっともよく話題にのぼるテーマです。多くの人が恋に悩み、愛に傷ついて、占いに手を伸ばします。一般に、人が「占いをしたい」と思うのは、「自分の力ではどうにもならないと思えること」に直面したときだろうと思います。「自分の力ではどうにもならないこと」、その最たるものが恋愛です。意中の相手の心を自分の思い通りにできたら、どんなにいいでしょうか。でも、そうはなりません。そうはならないからこそ、恋愛が素晴らしい、と言うこともできるかもしれません。もし、自分の意思で他人の気持ちを自由自在に変えられるならば、「人から愛される」ことは、そんなに貴重なことだとは思えないはずです。自分の思い通りにはならないはずの「他者の心」が、自分という存在を強く求めてくれる、というところに、愛の神秘、愛の奇跡的な感動が生まれるのだと思います。恋の前では、人はどこまでも無防備です。とても傷つきやすくなりますし、感情は揺れ動き 、ほかのことが手につかないくらい、感情に支配されてしまうこともあります。こうしたとき、「占いをしたい!」という気持ちになるのは、当たり前です。星占いで「恋愛を見てください」と言われたら、まず第5ハウスの状態(とそのルーラー※)を見るはずです(人にもよりますが)。でも、実はほかにもいくつか、見るべきところがあります。まず第7ハウス、次に金星、火星、そして第8ハウスや第11ハウスも見たりします。さらに月と太陽、土星、などと、まあ複合的にどんどん見ていくわけですが、特にこの5・7・8・11の4つのハウスは、それぞれ担当が分かれています。第5ハウスは「与える愛」、第7ハウスは「パートナーシップ、結婚」、第8ハウスは「性愛」、第11ハウスは「受け取る愛」をそれぞれ、検討できる場所なのです。第5ハウスが「愛と創造の部屋」であることが、これで少し、ピンときます。愛は愛でも、第5ハウスの愛は「愛する」愛なのです。自ら生み出す愛、行動する愛、注ぐ愛が、第5ハウスの愛です。「愛するだけが愛でしょうか?愛されるのを望むのは、ワガママなのでしょうか?」と時々、質問されます。「愛されたい」という願いは、本当に多くの人が胸に抱いている、切実な願いです。ワガママ、ということではないと思います。でも、これだけ多くの人が「愛されたい」と思っているならば、裏を返せば「愛することのできる人」こそが求められている存在だとも言えます。愛情深い人、愛することのできる人を、みんなが待ち望んでいるのです。ならば、「愛することができる人」こそが、「必要とされる人」なのではないでしょうか。占いの場で問われるのは、「私はあの人に愛されますか?」「私を愛してくれる人が現れますか?」が圧倒的に多いように思います。とにかく「自分の思い通りにならない・コントロールできない」のは、自分の心ではなく、自分以外の他人の心のほうなので、そういう問いが前に来ます。でも、本当にそうでしょうか。誰かを好きになる、愛する、ということは、どんなに努力しても、なかなか、できることではありません。もとい「頑張って好きになる」「相手のいいところを見つけようとする」ことは、できます。でも、「辛抱してつきあってみたら、相手がいい人だということはわかったし、仲良くもなったけれど、でもどうしても、愛情を持つことができない」というのは、よくあることです。こう考えると、「頑張ってもできない」「コントロールできない」のは、本当は「自ら愛すること」のほうなのかもしれません。何かを好きになること、夢中になること、愛すること。これは、とても大変なことです。※ルーラー:占星術では、12星座それぞれが「王様」のような惑星を持っています。それを支配星という呼び方のほか、ルーラー、守護星とも呼びます。>>次回もお楽しみに(11月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年10月25日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、「石井ゆかりの幸福論」第4のテーマ「帰るべき場所」と幸福(後編)をお届けします。■ 4.「帰るべき場所」と幸福。(後編)私たちは生まれてから成長し、成熟するに至るまで、「外の世界へ、もっと高い場所へ」と、植物が空に向かって伸びるように、ひたすら「ここではない、どこか」を目指します。ですが、そのもっとも力溢れる時間を生きた後で、今度は人生の下り坂にさしかかります。12ハウスの一番最後はもちろん「第12ハウス」なのですが、星占いの世界では不思議なことに、ここが「人生のゴール=死」とは設定されていないのです。この場所は自己犠牲や隠遁、隠れ場所などを意味します。第12ハウスの先にはなにがあるかというと、「第1ハウス」、即ち「始まりの場所」が位置しています。これは、たとえば長い間組織にあって仕事をして勤め上げ、定年を迎えて引退し、そこで肩書きのない「一個人」として新たな人生に再出発する、というイメージを思い浮かべると、なんとなく納得がゆきます。「一人の人間としてもう一度、生まれかわる」「新しい個性を生きなおす」ような展開が、ここに待っているのです。誕生し、成長し、成熟し、引退し、枯れて消えるのではないのです。少なくともホロスコープの仕組みにおいては、そうなっていません。人生を終えたかに見えた「引退」のあと、最終的な着地点の手前に不思議な「再生」が置かれています。生まれてからこの世を発見し、他者とコミュニケーションを交わして「自分」になる、「この世界」と「自分」とのつながりをもう一度ゼロから確かめるプロセス。私たちの老年期にはそのプロセスが待っているのかもしれません。最後にくるのが第4ハウスです。居場所、家、自分の人生全体を収める器のようなものが、そこに置かれています。居場所や家族は一般に、人を温め、守り、育ててくれる場所であり、いざというときに駆け戻れるような安心できる場所です。「家族のために」生きている、という人は決して少なくありません。ですがその一方で、「家」「家族」は、人を縛り、振りまわし、抑圧し、時には深く傷つけてくる世界となることもあります。逃げたくても逃げられない場所、「逃げたい」と思うことすら許されない世界。「家」によって傷ついた人は、世の中に驚くほどたくさんいます。生まれおちた「生家」を、私たちは選ぶことができません。でも、最終的に「帰り着く場所」は、少しは選択の余地があるようにも思われます。もちろん、人生の変転のなかで「ここにいることを余儀なくされる」「外に出ることができない」状態になる人もたくさんいます。ただ「生まれた場所」よりはわずかに、「選べる」部分はあるのではないかと思うのです。「最終的に帰り着く場所」は、自分の人生の終着地であり、人生の理想が注ぎ込まれる場所、といえるかもしれません。「終の棲家」に憧れ、あれこれと夢を思い描く人は少なくありません。将来こんな家に住みたい、いつかこんな場所で暮らしたい、という願いを叶えた人は、とてもうらやましがられます。私は(あちこちで書いていますが)、非常に引越の多い人生を送ってきました。生まれたその日が引越の日で、それからよんどころない事情で20回以上も引っ越してきました。夜逃げでもなければ趣味の引越でもなく、不思議なくらい「引っ越さなければならなくなる」人生だったのです。ですが40歳を越える頃から「最後にはどこにたどりつくのだろう?」という思いが湧いてきました。「終の棲家」があるとすれば、それはどこなのか。それは幸福な場所なのだろうか。この問いは、このところ年々、私の中で重みを増しています。それは単に「場所・建物」の問題だけに留まらず、「最終的にはなにをして、どう暮らしているのか」という、生活全体のイメージにつながります。つまりは「人生の最後」ということなのです。『椿姫』のように、ジェンのように(※前編参照:)、私たちは自分の人生において「最終的にたどり着く場所」がなんとか、美しく幸福なものになることを願ってやみません。金メダルを目指し、社会的成功を目指し、幸福な人と羨まれ、立派な人と尊敬されることを目指した後で、一人の人間として「最後に、本当に欲しいもの」はなんなのか。これは、人生の早い段階で準備できるものではないのかもしれません。でも、そのことを心の中で、常に探し続けることができるとしたら、はまらずに済む落とし穴もあるのかもしれません。「最後の最後が幸福であれば、人生の全体が幸福の光に照らし出される」「過去がどんなに辛くても、現在がどんなに苦しくても、最後の最後に幸福であれば、この苦しみや辛さが全て報われる」。この考え方は、私たちが今という時間を、未来に向かって絶え間なく生きようとする上で、決定的な希望です。『椿姫』のマルグリットも、最後の瞬間まで恋人アルマンを待っていたのです。生きている限り、次の瞬間には恋人がやってくるかもしれない、というその希望を胸に抱き、人生の幸福を目指して生きていたのです。自分にとっての最後の瞬間が「最後の瞬間である」ということを、私たちは知ることができるのでしょうか。それは死んでみるまで、だれにもわからないわけですが、少なくとも「幸福への希望」だけは、最後まで私たちにつきあってくれる可能性があるようです。>>次回もお楽しみに(10月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年09月25日企画展「風景の科学展 芸術と科学の融合」が、東京・上野の国立科学博物館にて2019年12月1日(日)まで開催される。「風景の科学展 芸術と科学の融合」では、写真家の上田義彦が長年にわたり撮影してきた世界各地の風景写真を、国立科学博物館の自然史や科学技術史を専門とする研究者の視点から読み解いていく。アートディレクションを手がけるのは、グラフィックデザイナーの佐藤卓。日本の屋久島や東尋坊、インドのガンジス川などを収めた上田の風景写真に、研究者の解説や関連標本を加えて紹介することで、芸術と科学の融合を図る。研究者による解説の多くは、風景の背後にある時間の流れを意識したものだ。瞬間を切り取った写真に重層的な意味が加わることで、風景から地球の歴史を感じ取ることができるようになっている。【詳細】企画展「風景の科学展 芸術と科学の融合」開催期間:2019年9月10日(火)~2019年12月1日(日)休館日:9月17日(火)、24日(火)、30日(月)、10月15日(火)、21日(月)、28日(月)、11月5日(火)、11日(月)、18日(月)、25日(月)会場:国立科学博物館 日本館1階 企画展示室住所:東京都台東区上野公園7-20入館料:一般・大学生 620円(団体 500円)※2019年10月1日(火)~一般・大学生630円(団体510円)高校生以下および65歳以上 無料 ※常設展示入館料のみで観覧可能。【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年09月21日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、「石井ゆかりの幸福論」第4のテーマ「帰るべき場所」と幸福(前編)をお届けします。■4.「帰るべき場所」と幸福。(前編)「家」は、「帰るべき場所」です。私たちは自分の人生において、一体どこを目指しているのだろう、と考えると、この「家」という概念は、ひと味違ったイメージを帯びてきます。たとえば、人間が赤ん坊として生まれ、成長し、一人で世の中に出られるようになろうとし、世に出てなんとか社会的立場を獲得しようとし、多くの場合、自分なりの「成功」を目指して頑張ることになります。受験や就職、結婚や出産、昇進や独立など、人生の各段階において「目指すもの」はどんどん変わっていきます。5年前に目指したものと今目指しているもの、10年後に目指しているものは、たとえ同じ仕事をし、同じ立場にあったとしても、「完全に同じ」ではあり得ないでしょう。私たちは人生の中で、実に様々の細かいゴールを設定し続けます。そのゴールという点を、線で結ぶようにして生きている、と言えるかもしれません。では、そんな人生の物語は、最終的にどこにたどりつくのでしょうか。少なくとも星占いの世界では、それは「家」を扱う場所なのです。このコラムでは、星占いの「12ハウス」という技術を下敷きにして「幸福」について考えていますが、基本的に星占いの技術自体には触れないで稿を進めるつもりでした。「12ハウス」はあくまで、テーマ設定のためのヒントとして使うつもりだったのです。でも、この第4回、つまり「第4ハウス」を下敷きにする回について考えていたとき、どうしても他のハウスに触れたい気持ちになったので、少しその話をします(といっても、星占いの仕組みに全く興味がない・知識がない方でも、お楽しみいただける内容になっている、はずです!)。星占いの「第4ハウス」のテーマは、一般に「家」です。居場所、住処、家族、親、地元、などを司るのが第4ハウスとされています。ただ、第4ハウスにはこのほかに、ちょっと興味深い「担当分野」があるのです。それは、「死」「物事の最終的な結果」「本心」です。「死」は一般には第8ハウス、「結果」は第10ハウス、「本心」は(異論はありそうですが)第12ハウス的なテーマと言えそうです。「隠れた問題」というテーマも第4ハウスに関連づけられることがありますが、これも元々は第12ハウスマターです。つまり第4ハウスは、8、10、12ハウスという3つのハウスを分かち合っているようなところがあるわけです。特に第4ハウスが「死」と関連づけられたのはごく古い時代で、「第8ハウスが示すのは『周囲の人々の死』で、『自分自身の死』は第4ハウスで読む」という説もあります。成功を求め、愛を求め、仲間を求め、やりがいを求めて生きて生き続けた結果、最終的に到達する場所が、「死」です。死ぬ時にどんな気持ちでいるか、本当に欲しいものはなんだったのか、最後の瞬間、幸福でいられるか。第4ハウスが「家」であり「死」であり「最終的な結果」であり「本心」の場所である、ということが、こう考えると、とてもしっくりくるように感じられます。第4ハウスの「家」は、日々帰る場所であると同時に、人生という旅の最終的な「帰着点」でもあるわけです。以下は、以前noteに書いたコラムの一部を改稿したものです。「人生の終わり」が私たちにとってどんな意味を持つのか、ということについての、ある調査のお話です。*******************次の2つのシナリオを比べてみて下さい。“シナリオ1:ジェンという女性がいる。ジェンには子どもがなく、独身で、30歳のある日、自動車事故で少しも苦しまずに即死する。彼女の人生はとても幸せなもので、仕事や旅行を楽しみ、趣味もあり、友人もたくさんいた。シナリオ2:ジェンという女性がいる。ジェンには子どもがなく、独身で、35歳のある日、自動車事故で少しも苦しまずに即死する。彼女の30歳までの人生はとても幸せなもので、仕事や旅行を楽しみ、趣味もあり、友人もたくさんいた。が、30歳から35歳までの最後の5年間は、そこそこ楽しいが、30歳までほどではなかった。”さて、どちらが「より幸せな人生」でしょうか。この2つのシナリオは、心理学者エド・ディーナーによる実験の素材です。実験の被験者は、上の2つのシナリオを読み、以下の質問に答えました。“「ジェンの人生を全体として見たとき、どのくらい好ましく感じますか?」「ジェンが人生で経験した幸せまたは不幸せの総量はどの程度だと思いますか?」”シナリオ2は、シナリオ1に、「そこそこ楽しい5年間」を足しただけのものです。ゆえに、幸せの「総量」は、2つのシナリオで一致するはずです。ですがなんと、被験者の回答では、シナリオ2のほうで「幸せの総量」が大幅に減らされていたのです(!)。“少しばかり幸せでない5年間を付け加えただけで、まともな人たちがジェンの人生の評価を大幅に下げるとは思っていなかった。だが私はまちがっていた。大半の人が、この5年間のせいでジェンの人生は台無しになった、という直感的な判断を下したのである。-ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』(ハヤカワノンフィクション文庫)より”*******************「最後の瞬間に、幸福でいられるかどうか」。このことは、多くの人にとって人生全体の価値を左右する、大問題であるらしいのです。多くのドラマや物語にも、そのことはよく表れています。たとえば前掲書では、オペラの『椿姫』が例に挙げられています。高級娼婦ヴィオレッタと青年貴族のアルフレードは恋に落ちますが、アルフレードの父はヴィオレッタに別れるよう要請し、ヴィオレッタは恋人を思って身を引きます。事情を知らないアルフレードは激怒しますが、最後には事情がわかり、彼女のもとに駆けつけます。ヴィオレッタは病で死の床にありましたが、死の直前に最愛の人に再会が叶ったのでした。この物語は「ハッピーエンド」であり、最後に恋人の腕の中で死んでいけたヴィオレッタの生涯は「幸福だった」と感じる人が多いのだと言います。ヴィオレッタの人生を冷静に客観的に考えると、全体としてはかなり辛いものだったろうと思われるのです。娼婦として不名誉を背負って生きざるを得ない苦労、最愛の人と引き裂かれる苦悩、若くして病に倒れた苦しみなど、あまりいいところがありません。ですが、この物語に触れた人の多くが、最後のただ一瞬の逢瀬によって、彼女の人生の全体が光に照らされ、「彼女は幸福だった」と感じるのです。このオペラの原作小説、小デュマの『椿姫』では、エンディングが大きく異なります。ヒロインの高級娼婦マルグリットと青年貴族アルマンがその仲を引き裂かれるまでは同じですが、アルマンはマルグリットの死に際に間に合わないのです。マルグリットの生きている間には誤解の解けぬまま、二人は死に別れてしまうのです。こちらはまったくの「バッド・エンド」です。死に際の一時間が幸福だったかどうか、それだけで物語全体の印象が大きく変わってしまうのです。これは「物語の印象」だけの問題ではないのかもしれません。私たちの多くが抱く「人生観」と直結しているのかもしれません。すなわち「死に際が幸福な人生こそが、真に幸福な人生と言える」という人生観です。※ヴィオレッタ(オペラ版)=マルグリット(原作小説版)アルフレード(オペラ版)=アルマン(原作小説版)>>次回:4. 「帰るべき場所」と幸福(後編)(9月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年08月25日