先日、大盛況のうちに幕を閉じた第5回「沖縄国際映画祭」に、3月28日(木)、韓流スターのキム・ヒョンジュンが参加し、次世代の注目株を表彰する「クリエーターズ・ファクトリー」やビーチ・ステージでのライヴにと大活躍を見せた。この日のビーチステージでは、会場の外にまであふれんばかりの女性ファンが詰めかけた。ヒョンジュン本人が登場する前から、いまかいまかと待ち構えるファンの熱気で、夕暮れ時で涼しくなるはずのビーチは熱気ムンムン。いざヒョンジュンが登場すると、ファンのボルテージが爆発し、嵐のような黄色い歓声が沖縄のビーチに響き渡った。そんな大歓声に迎えられ、ヒョンジュンは笑顔を見せながらもアップテンポのダンスビートから切ないバラード曲までアルバム「Lucky」に収録されたナンバーを圧巻のパフォーマンスで歌い上げた。MCタイムでは、この日の2日前に沖縄入りしていたことを明かし、「スキューバダイビングをしたり、美味しいご飯を食べました」とニッコリ。しっかりと沖縄でのバカンスも楽しんでいたようだ。(text:cinemacafe.net)■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月31日先日より開催中の第5回「沖縄国際映画祭」にて、2011年に大ヒットを記録した『探偵はBARにいる』の続編となる『探偵はBARにいる2~ススキノ大交差点~』の上映が行われ、出演する「ガレッジセール」のゴリと橋本一監督が舞台挨拶に登壇した。ある日、自称“ススキノのプライベートアイ”こと探偵(大泉洋)と、相変わらず相棒の高田(松田龍平)が行きつけのショーパブ「トムボーイズ・パーティー」の従業員のマサコちゃんが、無残な撲殺死体が発見された。すぐに犯人が挙げられると思いきや、3か月経っても警察の捜査は進まない。大事な友人だったマサコちゃんの死の真相を暴こうと、高田と共に動き始める探偵を、明らかに不審な変装をした女・弓子(尾野真千子)が尾行し始める…。本作でゴリさんが演じたのは、ショーパブ「トムボーイズ・パーティー」で働くゲイのマサコちゃん。まさかの役どころかと思いきや、「去年はゲイの役が3回もオファーがありました。日本でどんな目で見られてるんだろうって。もうゲイの役しか来ないんじゃないかと思って、すごく怖いです」と役者としての危機感をさらけ出し、のっけから会場を沸かした。主演の大泉さんとの共演について聞かれると、ゴリさんは「すごく気を使っていただきましたね。みんなが疲れてきたときにこそ気をつかってコミュニケーションを取って下さって、“座長”として素晴らしかったです」と持ち上げるも、橋本監督が「そうそう、新人とかアシスタントに特に気を使うんだけど、一回、真剣にカメラの調整してるアシスタントに話しかけ過ぎて『ちょっと話しかけないでもらえますか!』って言われちゃって、待機するバスの中ですごい凹んでた(笑)」と撮影秘話を語り、折角の“頼れる大泉洋”像が台無しに。さらに、撮影時の思い出に話が及ぶと、大泉さんの無念を晴らすため(?)か、ゴリさんはそんな橋本監督のドSぶりを暴露。「クランクインの時点ですでにおかしかったんですよ。最初の撮影が棺桶のシーンだったんですけど、棺桶に入ってる状態で『ゴリさんで~す』って紹介されて、『え~!』ってなりましたよ」、「今回はゲイの役作りのために、全身の体毛を剃ったんですね。毛深いことをネタにしてたりすんで、僕にとっては商売道具で、嫁よりも相方よりも大事なんですよ。それを軽い調子で『剃ってきて』って監督に言われて、そこでも『え~』ってなりました」、「前作が全編北海道ロケだと聞いていたので、僕も北海道に行けるんだと思ってたら、僕だけ全シーン東京でロケでした…まだまだありますよ!」と橋本監督への怒りは尽きず、それぞれのエピソードが語られるたびに会場は爆笑に包まれていた。『探偵はBARにいる2~ススキノ大交差点~』は5月11日(土)より全国にて公開。「第5回沖縄国際映画祭」は3月30日(土)まで開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:探偵はBARにいる2 2013年5月11日より全国にて公開第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月30日先日より開催中の第5回「沖縄国際映画祭」で、沖縄・読谷村(よみたんそん)の地域発信型映画として、さらに「THE BOOM」の「島唄」発売20周年を記念して製作されたドキュメンタリー映画『THE BOOM 島唄のものがたり』。この記念すべき年を迎え、「THE BOOM」のメンバーである宮沢和史が改めて、「島唄」と共に歩んだ20年間をふり返りながら、その胸の内を明かしてくれた。1992年に発売されたアルバム「思春期」の1曲として発表されたこの曲。本作では、「BIGIN」などミュージシャンを始め、沖縄民謡や役者など様々な人から「島唄」が辿ってきた20年間の歴史が語られる。誰もが知るこの大ヒット曲だが、「『ただヒットして、よかった!』というものじゃなかった」と宮沢さんはこれまでをふり返る。そもそも“島唄”とは、沖縄に古くから伝わる民謡を指す言葉。山梨で生まれ育った宮沢さんが、その沖縄の伝統の名を冠した楽曲を発表する前には、当然葛藤を抱いたという。そして、「大和人(やまとんちゅ/内地の人間)が“島唄”なんて大層なタイトルでよくやるなぁって思いました」、「沖縄を代表する歌として勘違いされて広まってしまった」と、これまで沖縄民謡(=島唄)を歌い続けてきた人々からは厳しい言葉も。しかし、宮沢さんは「もっともっと厳しいご批判やお声があると覚悟していました」と苦笑する。通常、自伝的な作品にこんなにも批判的なコメントは省きたいと思うはず。なぜ入れたのだろうか?「このドキュメンタリー映画を作るにあたって、僕がただずっと一人で語るなんて無意味だと思ったんです。物事にはいろんな見方があっていいと思うし、何よりも今回は“『島唄』の20年の歴史を追った”ものではあるけれど、それと同時に“『島唄』が20年という時間を経て、沖縄にどんな影響を与えたのか”を僕自身が知りたかった。だから、いろんな人に語ってもらった言葉はそのまま伝えるべきだと思いました。いろんな意見があって、初めて見えてくるものがあると思うんです」。宮沢さんの口からは否定的な言葉はでてこない。静かに語るその声には、どんな言葉も受け止めるという覚悟と、とてつもない沖縄への愛が感じられる。「ひと言で言ってしまうと、僕は沖縄民謡に恋しちゃったんです。素晴らしい琉球音階に乗せて、沖縄の海についてだったり、過去に起こった戦争、そして人々の温かさが作り上げた沖縄の歴史が全部詰まってるんです。恋をしたのは、デビューしてすぐの頃。恋しちゃったら、その人のどんなことでも知りたくなるじゃないですか。それと一緒で沖縄に関係のある資料館に行ったり、本をたくさん読みました。行き過ぎて、沖縄に生息する害虫に関する本まで買っちゃいましたね(笑)」と恋人の話をするかのように、嬉しそうにふり返る。そんな宮沢さんは、愛すべき沖縄のために、三味線の柄の部分に使われる“くるち”という木が現在、輸入品に頼って製造されていることに心を痛め、将来、沖縄で作られる三味線の全てを沖縄産の材料にすることを目指して、くるちの木を子どもたちと共に植林する「くるちの社100年プロジェクト」を行っている。「大和人」や「内地の人」という言葉で語られる宮沢さんが、未来の沖縄文化の一端となっていくという、まさに恋人…いや、長年連れ添った妻に対する恩返しのようなプロジェクトなのでは?と聞いてみると、意外な答えが。「どうだろう。僕自身は沖縄の文化の一端を担おうとか、そこまで難しいことは全然考えてなくて。100年後なんて僕は生きてないし、僕の名前なんて残ってなくてもいいと思うんです。でも、100年後の子どもたちが、沖縄で作られた三味線を誇りをもって奏でてくれたら嬉しいなって、ただそれだけなんです。そんな世界って幸せじゃないですか(笑)」。そう照れながら理想の未来を語る宮沢さん。温かい人柄とのんびりした雰囲気、しかしその裏ではあった戦争により幾度となく平和が脅かされて生きた沖縄。願わくば100年後には、さらに笑顔があふれる島になっていてほしい。「THE BOOM」ニューシングル/「島唄」発売中価格:1,000円(税込)発売元:よしもとアール・アンド・シー(text:cinemacafe.net)■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月29日先日より開催中の第5回「沖縄国際映画祭」にて、3月28日(水)、「ドランクドラゴン」の塚地武雅主演の最新作『げんげ』が上映された。舞台挨拶には塚地さんを始め、山田優、川島明(麒麟)、吉田敬(ブラックマヨネーズ)のキャスト陣に加え、本作で監督デビューを果たした角田陽一郎が登壇した。冴えないサラリーマン・田中洋平は、社員旅行先の神社で9つの願い事をする。次々とかない始め、学生時代に挫折した映画監督としてデビューすることになるが、様々なアクシデントやトラブルに見舞われることに――。登壇した塚地さんは、「思っていたよりお客さんが入っていて、ビックリしてます!」と感激し、上気した様子で会場を見回す。「私は吉本ではなく、人力車という事務所に所属していますが、事務所の力の差をひしひしと感じております。こんなに大きなイベント…人力車ならこうはいかないですね(笑)」と自虐コメントで笑いを誘う。沖縄出身の山田さんにとっては故郷への凱旋となったが、地元での舞台挨拶とあって「みなさん、ハイサー!」と沖縄弁で挨拶。さらに、「今日はうちのパパも来てます」と明かし、共演者たちを驚かせた。以前には夫婦役も演じた塚地さんと山田さんだけに、撮影現場では息ぴったりだったそうだが…塚地さんや川島さん、さらには角田監督からはこんなクレームが。「本読みのときに、自分の番なのに落書きしてました」(塚地さん)、「山田さんの番なんでみんな彼女を見るんですけど、本人は“そんなに私に注目しちゃって”みたいな顔してるんですよね」(川島さん)、「うん、一番一生懸命に話を聞いてくれるんですが、実は全く聞いてないんですよ」(角田監督)と次々と証言が上がり、「やっぱり山田親太郎の姉やな、と思いました(笑)」(塚地さん)と地元で予想外の撮影秘話を暴露され、「いやだ~」と大爆笑しながら赤面していた。この日、そんな山田さん以上に注目を集めたのが吉田さん。登壇早々に「ここに立たせてもらってますが、ほとんど映画に出てません」と出演シーンわずか3カットながらメイン・キャストたちに交じって堂々の舞台挨拶。さらに、本作の舞台となった魚津市民の役であるにも関わらず、「思いっきり関西弁でやらせていただきました!」と何故か自信たっぷりに語る。最後のマスコミ向けのフォトセッションでも、1番目立とうと主演の塚地さんに被さるように前に前にと出ていくアグレッシブさに、山田さんや監督を始め、観客たちも大笑いしていた。「第5回沖縄国際映画祭」は3月30日(土)まで開催。(text:cinemacafe.net)■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2013年03月29日「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」のクロージングセレモニーおよび各賞の発表が2月24日(日)に開催され戸田幸宏監督の『暗闇から手をのばせ』がグランプリとシネガー・アワード(記者および興行主の審査による賞)の2冠に輝いた。同作のテーマは「障害者の性」。グラビアアイドルの小泉麻耶が障害者専門のデリヘル嬢に扮しており、ハンディキャップを抱える人々を遠ざけようとする社会に鋭い視点と軽やかな描写で切り込んでいく。戸田監督はNHKエンタープライズに所属し、ドキュメンタリーのディレクターを務めている。今回、初めてフィクション作品に挑戦したが、数年前に巡り合った現実の題材が基となっている。そもそも会社でドキュメンタリー作品として製作するための企画を立てたが、許可が下りずに自己資金で制作することを決めたという。シネガー・アワードで最初に登壇した際は「昨夜、飲み屋で携帯をなくしてしまい、この1日は携帯のことばかり考えていたんですがさっき見つかりました」と語り笑いを誘っていたが、最後にグランプリとして再び名前が呼ばれることは予想してなかったよう。驚いた様子で再び舞台中央へと足を運び「さっきいただいたので『もうもらえないのか』とがっかりしてたので驚いてます(笑)」と喜びを語った。会社でボツとなった企画での受賞、しかもスカパー!から次回作のための資金援助として200万円が授与されるということで「NHKザマアミロ!スカパー!さん、ありがとう」と過激な叫びで会場を沸かせる。審査委員長の塚本晋也監督は「(審査員の)みなさんに1(位)、2(位)、3(位)を挙げてもらい、公正に選んだ」と明かし、本作について「お金は出してもらえないけどどうしても撮りたくて自分を信じて作る思いが表れていた。最後まで見せ切り、観る人を引っ張る強さがあった」と評した。吉田大八監督からは「次の作品のテーマに苦労すると思う。苦しむ姿を見たい(笑)。期待したい」という言葉を贈られたが、戸田監督は「タブーに挑戦するテーマで、制約を受けずに作っていきたい」とさらなる飛躍を誓っていた。なお本作は3月23日(土)よりユーロスペースにて劇場公開されることがすでに決定している。このほか北海道知事賞は原田裕司監督の『冬のアルパカ』が受賞。俳優の山本浩司がプレゼンターを務めたが、原田監督は「山本さん主演の『ばかのハコ船』を観て映画を撮り始めたので嬉しいです」と感激を語る。『天使の恋』や『DOCUMENTARY OF AKB48』など既に商業映画で活躍している寒竹ゆり監督の『ケランハンパン』は審査員特別賞に輝いた。勧告を舞台に撮影した本作だが寒竹監督は「予算がなくて主演の村上淳さんと『(衣裳の)靴だけはいい靴を買いたいよね』と話してて『右はおれが買うから左は監督が買って』なんて話してました。そうやって撮った作品をみなさんに見ていただき、笑ってもらえて、賞までいただけて嬉しいです」と喜びを明かした。スカパー!映画チャンネル賞は山口秀矢監督の『樹海のふたり』が受賞。61歳にして、初の監督作品で見事に受賞を果たした山口監督は「自信を持ってここに来たものの、他の監督の作品を見てすっかり自信をなくしてました。この賞をいただき、私も(映画祭のテーマと同じように)一歩先へ行きたい」と語った。そして、最後に塚本監督から「どうしても、もうひとつあげたい」とさらなる特別賞の扱いで“「渚」特別賞”が授与されたのが原將人監督の『あなたにゐてほしい ~Soar~』。急遽、審査員が相談して授与を決定したため賞状やトロフィーはなく花束が贈呈されたが、原監督は自身の妻であり主演を務めた観音崎まおりが双子を妊娠中であることを告白し、さらに宮沢賢治の「双子の星」をベースにした監督作『20世紀ノスタルジア』で観音崎さんと出会ったという不思議な運命をも明かし客席からは温かい祝福の拍手がわき起こった。62歳の原監督は「インディペンデントで45年やってきましたが、これを励みにあと40年、100歳まで作れる気がします!」とさらなる創作に意欲を燃やした。21日(木)からこの日の午後5時までの4日間で映画祭には11,735人もの観客が来場。最終日の25日(月)には受賞作の上映があるため12,000人突破は確実となった。<オフシアター・コンペティション部門 受賞一覧>■グランプリ:「暗闇から手をのばせ」(戸田幸宏監督)■北海道知事賞:「冬のアルパカ」(原田裕司監督)■審査員特別賞:「ケランハンパン」(寒竹ゆり監督)■「渚」特別賞 Special Mention for Nagisa:「あなたにゐてほしい ~Soar~」(原將人監督)■スカパー!映画チャンネル賞:「樹海のふたり」(山口秀矢監督)■シネガー・アワード:「暗闇から手をのばせ」(戸田幸宏監督)■審査員特別賞:「ケランハンパン」(寒竹ゆり監督)(text:cinemacafe.net)
2013年02月25日23回目となる「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」が来年2月21日(木)に開幕するが、2012年度の映画祭テーマがこのほど発表された。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は、毎年2月に北海度の夕張で開催される映画祭。地元密着ながら映画ファンと作り手から愛され続ける映画祭で、オフシアターコンペ部門からは人気監督が数多く誕生している。本年度の映画祭のテーマは“一歩その先へ”で、本映画祭として初めてデジタル上映に対応。資料によると「非常設館におけるDCP化は、国内映画祭としてはじめての試み」で、「財政難や少子高齢化、人口減少など日本の未来の負の縮図とも言えるこの夕張だからこそ、映画の持つエンターテインメント力を通じて“一歩その先”を照らす未来への希望の光になりたいと考えます」と記載されている。また、オフシアターコンペ部門には昨年の40パーセント増となる440作品の応募が寄せられているそうで、特別上映や企画部門も含めた全上映作品は、来年1月16日(水)に発表される。『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』2013年2月21日(木)から25日(月)まで開催
2012年12月25日12月13日(木)~16日(日)の日程で開催された第55回アジア太平洋映画祭にて、日本、韓国、中国を始めとするアジア23か国が集まった作品の中から、『鍵泥棒のメソッド』が3部門にノミネートされ、主演男優賞にノミネートされた主演の堺雅人、脚本賞にノミネートされた内田けんじ監督が現地入りし、レッドカーペットに登場。詰めかけたファンたちに大歓声で迎えられた。ある日、銭湯で転倒し記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウと、売れない貧乏役者・桜井、2人の男の人生が入れ替わるところから始まる予想不可能なストーリーが絶妙な笑いを生み出す本作。映画祭の会場となったマカオ最大規模のホテル・ヴェネチアンの前に敷かれたレッドカーペットに堺さんが現れると、その場は黄色い歓声に包まれ、その人気ぶりは名前を書いた垂れ幕を掲げるファンも現れるほど!授賞式では各国の俳優たちを代表して堺さんが主演女優賞のプレゼンターも務め、「マカオを訪れるのは初めてですが、西洋と東洋、古いものと新しいエネルギーが合わさった素敵な町だと思いました。この地にアジアを代表する映画人のみなさまと一緒に立てることを心から光栄に思います」と挨拶し喝采を浴びた。惜しくも受賞は逃したものの、香港、台湾、中国ほか、各国のマスコミも大勢詰めかけた本映画祭にて、堺さん、内田監督共に改めてその存在感をアジアに知らしめることとなった。『鍵泥棒のメソッド』は全国にて公開中。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年12月17日世界中の映画祭で受賞の栄冠に輝いていながら、日本国内では未公開・未放送のままとなっている名作映画を毎週放送している映画番組「THE PRIZE~世界の映画祭から~」(BSスカパー!/BS 241ch)。このほど、これまでに放送された46作品の中から、視聴者がもう一度“観たい”と思う作品を選ぶアワード企画「THE GRAND PRIZE」を開催することが決定した。番組ナビゲーターに、映画監督の崔洋一を迎えて贈るこの「THE PRIZE」。昨今のミニシアター映画館の相次ぐ閉館を背景に、世界三大映画祭に数えられるカンヌ国際映画祭やヴェネチア国際映画祭の受賞作など、秀作でありながら日の目を見ることなく埋もれてしまった作品たちにスポットライトを当てる貴重な番組だ。今回の企画を受けて崔監督は、「いま、残念ながら日本は、観ることができる映画の幅が狭まってきています。アメリカやヨーロッパのみならず、私たちが訪れたことのない小さな国や交流が少ない諸外国の映画を観る機会が、圧倒的に失われてきたことは残念です。『THE PRIZE~世界の映画祭から~』は、我々が訪れたことのない外国のそれも世界各国の映画祭で評価された作品を観ることができる貴重な宝物のような番組です。愛あり、憎しみあり、父母やその前の人々が体験してきた大きな歴史のうねりの中の人の物語、様々な価値観が横たわる作品は、私たちの胸に響くことでしょう」とコメントを寄せている。今回、開催が決定した「THE GRAND PRIZE」では、2011年11月から2012年10月までに同番組内で放送された作品から、視聴者が最も“観たい”と思う作品を、特設サイト上にて投票形式で募集。その中には、ロシアが誇る巨匠アレクサンドル・ソクーロフや、アメリカの名監督ブライアン・デ・パルマら有名監督の作品も含まれているというから驚きだ。見事グランプリに輝いた作品は、2013年3月にBSスカパー!(BS 241ch)にて特別放送される予定だ。「THE GRAND PRIZE」は「スカパー!」特設サイトにて投票受付中!あなたの一票で放送作品が決定する「THE GRAND PRIZE」に、ぜひこの機会に参加してみて。「THE GRAND PRIZE」投票受付期間:2013年1月31日(木)までグランプリ作品発表:2013年2月予定グランプリ作品放送:2013年3月予定特設サイト:「THE PRIZE~世界の映画祭から~」放送日:毎週金曜夜10時~放送チャンネル:BSスカパー!(BS 241ch)視聴方法:2週間お試し体験のお申込みで、1年間無料でお楽しみいただけます。※スカパー!ご契約者様も無料でご覧いただけます。
2012年12月07日堺雅人、香川照之、広末涼子の豪華キャストで贈る、現在公開中の映画『鍵泥棒のメソッド』。今月13日~16(現地時間)の期間で開催される第55回「アジア太平洋映画祭」にて、日本、韓国、中国を始めとするアジア23か国から集まった数多ある作品の中で、なんと3部門にノミネートされたことが明らかとなった。ある日、銭湯で転倒し記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウと、ひとりの売れない貧乏役者・桜井、2人の男の人生が入れ替わるところから始まる予想不可能なストーリーが絶妙な笑いを生み出す本作。本作がノミネートされた「アジア太平洋映画祭」は、1954年に創設された世界で最も古い国際的な映画祭のうちの1つであり、アジア映画製作連盟が主催する由緒ある映画祭だ。そして今回、主演男優賞で主人公・桜井を演じた堺さん、助演男優賞に香川さん、脚本賞には内田けんじ監督と本作の男衆が揃って主要3部門にノミネートを果たした。堺さんがノミネートされた主演男優賞部門には、『王になった男』のイ・ビョンホンのほかアジアのスターたち計6名で熾烈を極める激戦区、さらに香川がノミネートされた助演男優賞部門は、『チェイサー』や『哀しき獣』の韓国の実力派俳優ハ・ジョンウほか5名、脚本賞部門の内田監督はアジア圏の脚本家たち5名を相手に、その技巧が問われることとなりそうだ。「アジア太平洋映画祭」の授賞式は12月15日(現地時間)にて発表。また、前日14日(現地時間)のオープニング・レッドカーペットには、世界的スターのジャッキー・チェンを始め、イ・ビョンホンや「インファナル・アフェア」のエリック・ツァンなどの錚々たるメンバーの参加も決定している。『鍵泥棒のメソッド』は全国にて公開中。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年12月06日2013年3月23日(土)~30(土)にかけて開催される第5回沖縄国際映画祭の「JIMOT CM COMPETITION」のエントリーが先日よりスタートした。沖縄県宜野湾市をメイン会場に、沖縄の各所で開催される本映画祭。今回、エントリー受付がスタートした「JIMOT CM COMPETITION」とは地元民であるあなただけが知っている“地元”の魅力を、“47都道府県住みます芸人”と共にCMを制作して、グランプリを目指そう!という趣旨のもの。“地元愛”さえあれば誰でも参加できる部門となっており、47都道府県から応募されたうち、グリンプリには賞金47万円が、沖縄41市町村から応募された中のグランプリには賞金41万円と、地上波テレビでの放送がそれぞれに授与される。第3回より始まったこの「JIMOT CM COMPETITON」だが、本年度は日本全国47都道府県とアジアの都市に加え沖縄県41市町村を新たな舞台にし、より深い沖縄の魅力を一緒に掘り起こしていくことを目的としている。本コンペティションの締め切りは12月14日(金)。応募方法は、あなたの「地元愛」をアイディアで表現してホームページから応募するという簡単なもの。12月下旬にノミネート・アイディアがホームページにて発表され、1月上旬よりCM撮影が開始、ノミネート作品が2月下旬に決定し、沖縄国際映画祭にてグランプリが選出される。この機会に、あなたの「地元愛」を形にしては?JIMOT CM COMPETITION〆切り:12月14日(金)沖縄国際映画祭公式サイト:■関連作品:第5回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2013年3月23日より30日まで沖縄にて開催
2012年12月03日世界各国ならではの魅力をフィルムを通して伝える映画。どうせなら現地に行って楽しみたい!さらには現地で映画スターに会ってみたい!と望んでいる方も少なくないはず。芸術の秋は映画祭を存分に楽しめる季節でもあります。その中でも一際盛り上がりを見せるのが、韓国・釜山で毎年開催される「釜山国際映画祭」(BIFF:Busan International Film Festival)。シネマカフェでは、10月4日(木)より9日間にわたり開催された今年の釜山映画祭に密着!今年も逃してしまったけど来年こそは…という方にその見どころの一部をお伝えします。韓国最大の港町、観光地としても人気があり、数多くの映画が撮影されていることでも知られる、映画人に愛される街・釜山。映画祭に初参加した俳優たちの「この映画祭に参加できて嬉しい」という言葉からも、いかに釜山映画祭が愛されているかが伝わります。第17回目を迎えた今年は昨年から大きく増えて22万を超える過去最多の来場者を記録しました。映画ファンを惹きつける魅力の一つは豊富な作品のラインナップでしょう。注目作をいち早く観たいという人、海外ではなかなか観られない新しい才能を発掘したいという人、様々な楽しみ方ができるはず。そんな「映画を存分に楽しみたい!」という方がまず押さえておくべきスポットは「映画の殿堂」。同映画祭の専用劇場として昨年オープンしたこの巨大劇場では、オープニングイベントが盛大に行われるほか、超大型スクリーンで野外感覚の上映を楽しむことも。映画の殿堂を中心に、映画関連のオフィスや高層マンションも林立するセンタムシティですが、同スポットのすぐ目の前にあるショッピングスポット、ロッテ百貨店と新世界百貨店(世界最大の百貨店!)の中にある劇場でも映画を楽しむことができます。実際、午前中からチケットブースは多くの観客で大賑わい!気になる作品がある方は、事前にチェックしておくことをおすすめします。映画はもちろん、本場韓国で生のスターに会いたい!という方が押さえておくべき場所はもちろん、まずオープニングイベント。今回は開幕前に会場に潜入しましたが、午前中にTV局やカメラマンの陣取りは済んでおり、既にレッドカーペット周辺で待つファンの姿も見受けられました。そして本番、続々とゴージャスなドレスとスーツ姿で現れるスターたちに大興奮の声とフラッシュの嵐!その盛況ぶりには圧倒されるかもしれません。今年は最新主演作が出品されたイ・ビョンホン(『王になった男』)やチャン・ドンゴン(『危険な関係』)らおなじみの人気俳優のほか、ユ・ジテやク・ヘソンなど映画監督として参加する顔ぶれも見られました。さらに、スターを近くで見られるのが、高級ホテルが並ぶ海雲台ビーチ一帯に設置される、BIFFビレッジ。ここでは俳優&監督によるトークセッション「オープントーク」が連日行われます。今年も映画デビューを飾った「JYJ」のジェジュンやソ・ジソブら人気俳優が登場し、ファンと近いカジュアルなスタイルで魅力を放っていました。さらに、オープニングの翌日夜、ビーチ沿いに敷かれた長ーいブルーカーペットに錚々たる韓国スターたちが続々登場し、夜中ファンの声援が響いていました。これは、韓国の俳優たちが中心のネットワーク「APAN」主催による「スターロード」というイベントで、人気俳優たちを間近で見られる絶好の場所です。さて、映画祭を存分に楽しむのに加えて、もちろん旅の醍醐味として外せないのはグルメ&ショッピング。港町・釜山ならではの海鮮鍋は絶品なので、ぜひ試してみては?時間に余裕のある方は、韓国一の水揚げ量を誇る南浦洞の水産市場、ジャガルチ市場まで足を伸ばしてみるのもいいかもしれません。また、海雲台から地下鉄で約20分程で若者たちが多く賑わう繁華街・西面に到着。地下街に延々と続く格安のシューズやチープコスメに、思わず大人買いしたくなるかも?開放感に満ちた魅力あふれる街、釜山。日常の見慣れた景色から一歩離れたところで、ひと味違う生の映画体験をぜひ。今年逃してしまったという方も来年こそはお早めにチェック!特集「my first Busan釜山国際映画祭潜入レポート」■関連作品:危険な関係王になった男 2013年2月16日より新宿バルト9、丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved第17回釜山国際映画祭 [映画祭] 2012年10月4日から10月13日まで韓国・釜山にて開催
2012年11月30日貴志祐介氏のベストセラー小説を三池崇史監督が映画化した『悪の教典』が9日、イタリアで開催中の第7回ローマ国際映画祭コンペティション部門のオープニングを飾り、主演の伊藤英明、水野絵梨奈、三池監督がオープニングセレモニー及び公式プレミア上映に出席した。その他の写真本作は、生徒から絶大な人気を誇るカリスマ教師という表の顔を持ちながら、反社会性人格障害として恐るべき計画を実行していく教師・蓮実(伊藤)の想像を絶する行動を描いたサイコ・サスペンス。本映画祭に参加した3人は全長55メートルのレッドカーペットに登場。上映会ではおよそ1000人もの観客が集まり、終了後は4分半にも及ぶスタンディングオベーションが巻き起こるという大盛況ぶりを見せた。伊藤は、「サイコキラーを演じることは本当に難しかったですが、監督に助けてもらいながら“蓮実”というキャラクターを作る作業は楽しくもありました。とにかく映画祭は楽しかったです。言葉も文化も違う国の映画なのに、みんなが楽しんでくれて自分もうれしいです」と笑顔であいさつ。生徒役を演じた水野は、「ローマに来ることが出来てうれしいです。エンタテインメントとして“蓮実”というキャラクターに騙される部分は、ローマのみなさんにも共感してもらえるのではないかと思っていました。本当にこの作品に関わることが出来て光栄だと思います」と、出演のよろこびを語った。また、『十三人の刺客』や『一命』など、海外の映画祭への出品があいつぐ三池監督は本映画祭は初参加とのことで、「(技術の進歩によって)この1~2年、自分がやっていて本当に楽しいと思えることが出来るようになり、映画の世界に生きている歓びを感じられるようになりました。『悪の教典』をご覧になったみなさんから、本当に心のこもった拍手を頂くことが出来たので、ローマに来てよかったなと思います」と感謝を伝えた。なお、本映画祭の授賞式は17日(日本時間18日)に行われる。過去には、宮崎吾朗監督の『コクリコ坂から』や米林宏昌監督の『借りぐらしのアリエッティ』なども招待されたが、いずれも受賞経歴はなく、いかなる賞でも受賞すれば本作が日本初となる。ちなみに国内では、10日より全国309スクリーンで公開され、20~30代の男女を中心にR-15ギリギリの高校生、60代の客層を動員。幅広い客層から注目されていることから、今後の動員に期待がかかっている。『悪の教典』公開中
2012年11月12日アジア最大級の映画祭、第25回東京国際映画祭(TIFF)が28日に閉幕し、東京・六本木ヒルズでクロージングセレモニーが行われた。全15作品が選出されたコンペティション部門の最高賞「東京サクラグランプリ」には、中東問題を描いたフランス映画『もうひとりの息子』が決定。メガホンを執ったロレーヌ・レヴィ氏が最優秀監督賞も受賞し、2冠を達成した。その他の写真本作は兵役のための検査の結果、両親の実子でないことを知ったイスラエル人の青年を主人公に、イスラエルとパレスチナふたつの家庭のアイデンティティと信念とが大きく揺さぶられる事態を通して、根深い憎しみからの解放を探るヒューマンドラマ。レヴィ監督は、受賞結果に驚きの表情を見せながら「最高の一日です。この賞をイスラエルとパレスチナの子どもたちに捧げます」と喜びのあいさつ。クロージングセレモニーの後に行われた受賞者会見では、「映画監督として、さまざまな面で男女差があるのは事実。それでもすべての女性が勇気をもって前進するしかない」と女性監督としての決意を新たにしていた。フランス映画が「東京サクラグランプリ」に輝くのは、昨年の『最強のふたり』に続き2年連続。審査委員長を務めた映画プロデューサー、ロジャー・コーマン氏は「グランプリは満場一致で決まった。それぞれの作品が信念、宗教、文化、政治的な価値観を表現しており、国際映画祭にふさわしいラインナップだった」と総評を述べていた。第25回東京国際映画祭では、112本の作品が上映され(総上映回数は278回)、劇場動員数は3万9786人を記録した。また、今回をもって依田巽チェアマンが退任し、後任に角川書店の椎名保取締役が就任すると発表された。【主な受賞結果】東京サクラグランプリ:『もうひとりの息子』/審査員特別賞:『未熟な犯罪者』/最優秀監督賞:ロレーヌ・レヴィ監督『もうひとりの息子』/最優秀女優賞:ネスリハン・アタギュル『天と地の間のどこか』/最優秀男優賞:ソ・ヨンジュ『未熟な犯罪者』/最優秀芸術貢献賞:撮影監督パンカジ・クマール『テセウスの船』/観客賞:『フラッシュバックメモリーズ 3D』
2012年10月29日第1回 国際どうぶつ映画祭 in 神戸 実行委員会は、27日と28日の2日間にわたって、「第1回 国際どうぶつ映画祭 in 神戸」を開催する。同映画祭は、動物たちに焦点を当てた映画の上映を中心とした催し。映画やイベントを楽しみながら、動物やペットの置かれている環境を正しく認識し、人と動物の共生の重要性についてあらためて感じる機会を狙う。メインとなるプログラムは、国内外で公開された映画やアニメなど、動物が主演した映画の上映。ほか動物やペットの動画・映画コンテスト、動物愛護や虐待防止をテーマとした映画やドキュメント・報道資料の発掘表彰などが催される。開催日は10月27日と28日の2日間。映画の上映会場は、神戸市中央区東川崎町の神戸新聞松方ホールとなる。27日は、11時からBoudewijn Koole監督作のオランダ映画「君がくれた翼(仮題。原題は”KAUWBOY”)」、14時から崔洋一監督作の「クイール」、17時30分からルー・チューアン監督作の中国映画「ココシリ」を上映。28日は、10時からマキノ雅彦監督作の「旭山動物園物語ペンギンが空を飛ぶ」、13時30分からジャン=ジャック・アノー監督作の英仏合作映画「トゥー・ブラザーズ(日本語吹替版)」が、それぞれ上映となる。また16時45分からは、世界の傑作CMを上映するフランスのイベント「世界のCMフェスティバル」より、動物が出演するCMを厳選して紹介する。上映の合間には、犬童一心監督、プリンセス天功など多彩なゲストを招きトークショーを展開。また別会場では、一般からの投稿動画上映、盲導犬デモンストレーション、声優トークショー、FM千里公開生放送などが開催される。映画観賞前売券は、インターネット、電話予約のほか、全国のチケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクスで購入可能。観賞料金は映画1本500円。世界のCMフェスティバルは1,000円。その他詳細は「第1回国際どうぶつ映画祭 in 神戸公式ページ」へ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月25日第25回東京国際映画祭(以下、TIFF)の開幕を前に実現した、映画祭プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦とモデルの雅子による対談<後編>をお届け!今年で創設5年目を迎え、雅子さんが審査員を務めることになった「natural TIFF」の魅力、さらに矢田部さんを毎年、刺激しつつも苦しめるコンペティション作品15本の選定のプロセスとは――?雅子:矢田部さんがTIFFに関わるようになったのは第何回からですか?矢田部:15回目からですね。トム・クルーズが『マイノリティ・リポート』(’02)のプレミアで渋谷の街を歩きました。その年はエイドリアン・ブロディも来日しました。選定に関わるようになったのは18回目からですが、最初は日本映画でした。徐々に海外作品にも携わるようになり、コンペティションに関わるのは今回で6回目です。雅子:作品選びは慣れていくものですか?矢田部:慣れませんねぇ…。でも作品の選び方は変わってきたと思います。初めて選んだコンペ作品と見比べてみると、良い作品だと思いつつもいまだったら選ばないかもというものもありますね。――矢田部さんの中では選ぶ上での基準などはあるんですか?観客層を想定したり、あるいはとことん作品の質を重視したり…。矢田部:そこは両方意識してます。15本の中で、完全なアート映画で作家の個性が炸裂しているけど、万人受けしなくてもいいから入れようと思う作品もある。でも、15本全てそんな作品が揃うと偏ってしまうので、クオリティを重視しつつ、よりオープンな作品を入れてバランスを取ったりします。雅子:年ごとの全体のテーマがあるわけではないんですね?矢田部:ないです。結果的に、例えば昨年は移民問題を描いた作品が多かったりというのはありますし、今年は安楽死を扱った作品が多いですが、選んでる最中は意識してないですね。雅子:選ぶ際は候補作をふるいにかけていく感じですか?矢田部:そうですね。今年は1,000本以上あったんですが、それを50本くらいに絞って。30本くらいになれば、後はパズルのような感じですね。「この2本はどちらも良いけどカブっているのでこちら」とか。あとは国のバランスです。今年はチリ映画で面白いものがいくつもあったんです。でも東京の映画祭のコンペに3本もチリの作品が入ってるのも不自然でしょ?そのチリ映画には全く罪はないし、違う年や国だったら入ってもおかしくないけど泣く泣く外したり…。8月中はそんな感じでずっと胃が痛いです(苦笑)。夢の中でもとり憑かれてます。雅子:頭の中を覗いてみたいですね(笑)。一晩、考えに考えた末に外したりとか?矢田部:もちろんあります。雅子:夜中に書いたラブレターを朝になって読み返すような(笑)。矢田部:背負いきれなくなったら周りに観てもらって、「いいよね?」と背中を押してもらいます。非常に孤独な作業であると同時に共同作業なんです。ただ合議制で選べば全てが中途半端になってしまうので、最終的には誰かが個性を汲んで選ばないといけないとは思ってます。――先述の『最強のふたり』もそうですし、『アーティスト』で今年のアカデミー賞を制覇したミシェル・アザナヴィシウス監督の『OSS 117 私を愛したカフェオーレ』(TIFF上映時の邦題は、『OSS 117 カイロ、スパイの巣窟』)が2006年のTIFF(第19回)でグランプリに輝いたり、TIFFで注目を浴びて、その後、世界的な飛躍を遂げる作品や監督、俳優も大勢います。矢田部さんが関わってきたこの10年ほどの中でもいろいろな思い出があるのでは?矢田部:アザナヴィシウス監督が受賞した際は、僕はまだ選定の責任者ではなかったのですが、『これがコンペ作品?』という声もある中で僕の前任のディレクターが選んだんです。その後の化けっぷりを見ると、その才能を見抜いていた前任者、そしてTIFFはそのことを誇っていいと思うし、オスカーを獲ったときは本当に嬉しかったです。雅子:『最強のふたり』は選ぶ過程でもこれまでと違う感触がありましたか?矢田部:正直、コンペに入れるかどうか1か月くらい悩んだんです。もっとアート寄りのフランス映画を入れるべきか?それとも観た後の爽快感を重視してこれを入れるか?コンペの性質が変わってくるので、そういう意味で最も悩んだ作品と言えるかもしれません。その後のヒットも含めて印象深いです。矢田部:さて、そんな我々が今年、これまで以上に強い思いで取り組んだのが「natural TIFF」部門です。エコロジーグリーンを映画祭のテーマカラーとして5年目になります。最初は「エコロジーと映画って相性がよくないかも…」という思いもあって、あまりガチガチなエコロジーにこだわらず、“自然と人間の共生”を描いた作品を幅広く選んできました。今年はもっとアピールしようと、どの部門よりも早めに選考に入ったんですが、観始めるとメチャクチャ面白いし、勉強にもなる。何より「このままじゃ地球がヤバい!」って思うようになりました。そこで中途半端なエコロジーではなく、ガチなエコ映画を入れて8本を揃えました。その審査員の一人を雅子さんに務めていただくことになりまして。雅子:コンペ、ワールド・シネマと同様に注目している部門で、昨年もいくつかの作品を観ています。審査員のお話をいただいたときは単純に嬉しかったし、とても光栄なことです。やはり昨年の震災以降、環境問題やエコに興味を持っている人が非常に多くなってきたと思います。特にファッション界とエコロジーは手を結ぼうという流れもありします。いまは正直、どんなに過酷な現状を見せられてもビックリしないんですよね。少し前なら「こんなのを見せるの?」と思われていたのが、実際に震災で惨憺たる現実を見せられましたから。矢田部:これをきっかけにファッションやライフスタイルなど映画とは違う世界にアピールできればと思います。いわばほかの映画、部門とは違う戦略で売り出していけたら。審査員という立場なので言えないことも多いと思いますが、ラインナップをご覧になっていかがですか?雅子:環境を扱ったもの、動物を描いたもの、それから夢を売るような作品と3つくらいのタイプに分かれてますね。エコロジーについて描く作品はすでに山ほどありますが、だからこそどんな切り口で来るのか、観るのが楽しみです。すんなりと心に入ってきたものを感じたい。全てドキュメンタリー作品ですが、映像の美しさにも期待しています。もうウソは見たくない、真実を知る発見がありますから。矢田部:こういう作品の難しさって扱っているテーマは重要だけど、作品としてつまらないことも多いということ。「この問題は伝えたいんだけど…」と思っちゃう。その点、今回はそういった部分で悩む必要のない作品が揃ってますので期待してください!雅子:はい、楽しみにしてます!(photo/interview:Naoki Kurozu)第25回東京国際映画祭は10月28日(日)までTOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて開催中。特集「東京国際映画祭のススメ2012」■関連作品:アーティスト 2012年4月7日よりシネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほか全国にて公開© La Petite Reine - Studio 37 - La Classe Americaine - JD Prod - France 3 Cinema - Jouror Productions - uFilmOSS 117カイロ、スパイの巣窟第25回東京国際映画祭 [映画祭] 2012年10月20日から10月28日まで東京にて開催最強のふたり 2012年9月1日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© 2011 SPLENDIDO/GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION/TEN FILMS/CHAOCORP
2012年10月24日Twitterで感想とともに公開女優としても、歌手としても多彩に活躍を続ける柴咲コウが、今月20日に開幕し、28日まで開催されている「第25回東京国際映画祭」に参加。その際の様子を自身の公式Twitterで詳しく紹介している。多くのスターらとともに、グリーンカーペットを歩いた柴崎は、その日の衣装であった着物姿の写真もアップし、披露した。ストライプ柄を基調とし、レースやドット柄などもさりげなくあしらわれた現代風のスタイルで、頭にはたくさんの折り鶴でつくられた髪飾りをつけている。(Twitterより参考画像)可憐なスタイルに絶賛の声多数「とても有意義で貴重な時間を過ごせた」とこの日の感想を語っている彼女。日本を代表する女優の一人として、映画祭を華やかに彩った。この公開された可憐な着物スタイルには、「かぁわいい!姫!!」「きれいすぎます」「こんなにかわいかったっけ…」「柴咲コウは神」など、多くのファンらから絶賛の声が寄せられている。ちなみに折り鶴の髪飾りは本物の折り鶴からできていて、手作りのものなのだそう。飾らない発信をする彼女だが、その美しさは今回のイベントでも際立つものだったといえるだろう。元の記事を読む
2012年10月23日第25回東京国際映画祭(TIFF)が10月20日、公式オープニング作品『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』の上映をもって開幕した。今や“名物”となった東京・六本木けやき坂通りのグリーンカーペットには、本年度のTIFFアンバサダーを務める元AKB48の前田敦子ら国内外のスターをはじめ、スタッフや関係者が闊歩。沿道に集まったファン約6000人から大歓声を浴びていた。その他の写真特に注目を集めたのが、本作の主役でもあるエンタテインメント集団“シルク・ドゥ・ソレイユ”のパフォーマーたちによる世界初披露の演目『夢の小舟』。これはグリーンカーペットを緑色の川に見立て、パラソル形の“小舟”に乗った映画の主演女優エリカ・リンツと、彼女を取り囲むパフォーマーがまるで川面を歩くかのような華麗な動きを披露するというもの。その幻想的かつ超人的なパフォーマンスに、本作のオフィシャルナビゲーターを務める女優の上戸彩も「今日皆さんと、一緒にグリーンカーペットを歩かせていただいて、改めてこの映画が注目されていると感じた」と感激しきり。映画は異世界に迷い込んだヒロインが運命の青年を探し求めるラブファンタジーで、製作総指揮を務めるジェームズ・キャメロンは「“シルク・ドゥ・ソレイユ”という最高のエンターテインメントを、ぜひ3Dでお楽しみください」とビデオメッセージを寄せた。映画祭の目玉はやはり、コンペティション部門。昨年、最高賞“東京サクラグランプリ”を受賞した仏映画『最強のふたり』が、今年に入り世界中で大ヒットを記録したことで、俄然国際的な注目が集まっている。その証拠に本年度のコンペティション部門へのエントリーは1332作品で、昨年よりも36%増加。5年前(第21回)のエントリー数690本から比較すると、なんと倍増している計算だ。“今こそ、映画の力”をスローガンに、昨年に引き続き、震災復興への取り組みも継続。期間中は東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズをメイン会場に、コンペティション部門15作品をはじめ、約300本の映画が上映され、最終日の28日には“東京サクラグランプリ”など各賞が発表される。第25回東京国際映画祭10月20日(土)~10月28日(日)取材・文・写真:内田 涼
2012年10月22日長野県茅野市の蓼科高原で第15回となる「小津安二郎記念蓼科高原映画祭」が開催される。開催日時は10月27日(土)、28日(日)の2日間。上映場所は茅野市民館と新星劇場の2か所。日本映画史上、黒沢明、溝口健二と並び三大巨匠と称される小津安二郎監督は、蓼科高原を気に入り、蓼科にある山荘でシナリオライターの野田高梧とともに多くの作品を生み出した。この映画祭は、小津、野田両氏にゆかりのある蓼科高原・茅野市で「小津映画・小津のこころ」に触れるとともに、小津に続く国内外の映画の上映やさまざまなイベントをとおして、この地から21世紀の映画が生まれることを願って平成10年にスタートした。今回の上映作品は小津安二郎監督作品「父ありき」、「東京の合唱(コーラス)」。追悼・新藤兼人監督として「一枚のハガキ」、「午後の遺言状」のほか、日本映画監督協会新人賞作品、市民公募作品など13タイトル。さらに短編映画コンクールも行われる。ゲストは女優の樹木希林、川上麻衣子、映画監督の原田眞人、三島有紀子、砂田麻美、鈴木健介、活動弁士の澤登翠、近代映画協会社長兼プロデューサーの新藤次郎、共同通信社編集委員の立花珠樹各氏が出演の予定だ。なお、ゲストはやむを得ない事情により変更になる場合がある。映画上映のほか、シネマカフェ、交流パーティーなどが行われる。また、茅野市民館ロビーで新藤兼人監督写真展も企画されている。上映スケジュール、料金など詳細は蓼科高原映画祭ホームページで確認を。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月22日アジア最大規模の映画の祭典であり、今年で25回目を迎える東京国際映画祭(以下、TIFF)がいよいよ明日、開幕!これを記念して、映画祭のプログラミングディレクターとしてコンペティション部門の作品選定の重責を負う矢田部吉彦と今年の「natural TIFF」部門で審査員に名を連ねるモデルの雅子の対談が実現した。現在、共にシネマカフェでブログを執筆する2人だが、若き日には知られざる接点が!?映画の道にハマることになったきっかけからTIFFの思い出までたっぷりと語り合った。雅子:シネマカフェのブロガー同士の対談は初めてということで(笑)、よろしくお願いします。もうすぐ開幕ですね、お忙しいんじゃないですか?矢田部:忙しいですが、夏頃の殺人的な忙しさと比べたらこれで少しは落ち着きました(苦笑)。シネマカフェのブログでお隣になるまで、僕は雅子さんを詳しく存じ上げなかったんですが、ここまでフランス映画がお好きな方がいて、しかもこんな風にお話しできるようになるとは…。ここ1~2年で僕の中で最大級の感動的なイベントです!プロフィールにもフランス映画がお好きとありますが、TIFFの話の前に、雅子さんの映画にまつわるルーツをぜひ教えていただけますか?雅子:私は育ちが日本橋で銀座まで歩いて行ける距離だったので、昔のテアトル東京などは頻繁に通いました。TVの日曜洋画劇場なんかもよく観ていたこともあり、いわゆる“名画”と呼ばれる作品は小学生の頃に一通り観てました。中学生になって、家族と行くのではなく自分でお金を出して観るようにもなって、『風と共に去りぬ』とか『太陽がいっぱい』などは名画座で観ました。特にフランス映画を観るようになったのは高校生のとき。学校が飯田橋にあったんですが、午前中に映画館に行ったり…(笑)。矢田部:佳作座(※飯田橋にかつて存在した名画座)ですね。僕も中学と高校が飯田橋でしたからよく行きましたが、基本は放課後か土日でした。佳作座でお会いしてるかと思ったけど時間帯が違ったみたいですね(笑)。雅子:「明日は4限目から授業に出るから」なんて宣言して(笑)。何となく古い映画を観ていたし、モデルの仕事をするようになった頃は、フランス文化と共にフランス映画がたくさん入ってきた時期でもあり、新旧作含め、等身大ですごく影響を受けました。矢田部:ではそろそろTIFFのお話を。80年代からフランス映画のエスプリをたっぷりと浴びてきた雅子さんが、去年のTIFFで鑑賞し、その後も合わせて計3回も観たという作品があるそうですね(笑)?雅子:はい(笑)、『最強のふたり』(※昨年の東京サクラグランプリ受賞作で現在、劇場公開中)です。去年の映画祭の2日目ぐらいに観たんですが、私の中で勝手にグランプリと決めたくらい、もう『うわっ!』っていう嬉しい衝撃でした。矢田部:コンペティション作品として選んだとき、「観客賞」は獲るだろうとは思ったんです。ああいう作品を選ぶと幅が広がるんですが、一方でおカタい筋からそこまで評価されるかなという不安が若干ありました。でも会期中にいろんな方に『面白かった』と言っていただけて、徐々に手応えを感じました。雅子:最初からやられました!奇跡的なくらい爽やかで嫌みがない作品でしたね。矢田部:正直、何十年に1本という作品だと思います。その後の劇場公開でのヒットを見てもそう思いますが、いろんな方に『今年もああいう作品を楽しみにしてます』と言われるとプログラミング・ディレクターとしてはプレッシャーを感じます(苦笑)。――雅子さんはコンペ以外の部門も含め、かなり多くの作品をご覧になってらっしゃるそうですね?雅子:“ワールド・シネマ”は世界中の映画が観れるので、毎回楽しみなんです。矢田部:ありがとうございます。あの部門は配給の付かない洋画作品の“受け皿”をという思いで僕が企画した部門なので(笑)、嬉しいです。雅子さんはどういうところを重視して観る作品を選んでますか?僕がよく聞かれて困る質問なんですが…(笑)。雅子:そうですねぇ、国や監督、それから知ってる俳優がいるかな?とチェックしたり。パンフレットの写真や文章も参考にしますし、邦題と原題を見比べて気になるものには印を付けておきます。矢田部:「どれを観たらいいですか?」とよく聞かれますが、僕はズルいので「なるべく、普段観ない映画を選んだ方が世界が広がりますよ」と言ってます。僕自身は全体を総合的に見ようと思うんですが、意外とファッションや細部については見てなかったなと思うんです。雅子さんはその点は見ているんだろうなと。雅子:特に女優のファッションは重視します。基本的に女性は同性に厳しいので(笑)、つい気になっちゃう。そこは男女の見方の違いかもしれないですね。矢田部:今年、その点で注目なのがコンペティションの『メイジーの知ったこと』という作品。子役の女の子がものすごくかわいいんですけど、全シーンで違うんじゃないかっていうくらい何度も衣裳を変えるんです。子供服のカタログの全ページかってくらい(笑)!小さなお子さんのいる親やこれから子供がほしい女性にぜひ観てほしいです。ほかに気になっている作品はありますか?雅子:まずオリヴィエ・アサイヤス監督の『5月の後』(ワールド・シネマ部門)。矢田部:これは彼の最高傑作だと思います!!雅子:それからレイモン・ドゥパルドン監督の新作(『レイモン・ドゥパルドンのフランス日記』)も気になりますね。矢田部:これも僕は今年の全出品作品の中でもかなり好きな作品です。ぜひ観てください!徐々にヒートアップしてきた映画談議。<後編>では、雅子さんが審査員を務める“natural TIFF”の魅力や矢田部さんのコンペティション作品15本を選定する上での苦悩(?)などについて語ってくれています。「第25回東京国際映画祭」開催期間:10月20日(土)~28日(日)会場:TOHOシネマズ六本木ヒルズ・シネマート六本木・TOHOシネマズシャンテほか公式サイト:特集「東京国際映画祭のススメ2012」■関連作品:第25回東京国際映画祭 [映画祭] 2012年10月20日から10月28日まで東京にて開催
2012年10月19日ロバート・ゼメキス監督がデンゼル・ワシントンを主演に迎えて描くサスペンス大作『フライト』が、第40回ニューヨーク映画祭のクロージング作品として現地時間14日(日)に初上映された。その他の写真ゼメキス監督×ワシントンという、オスカー受賞コンビの初タッグ作品とあって、会場のアリス・トゥリー・ホールには、多くのファンと報道陣が駆けつけた。レッド・カーペットに夫婦そろって登場したワシントンは、「『フライト』は、亡くなった僕のエージェントのエド・リマートが、僕のテーブルに置いてくれた最後の脚本だったんだ。義務を感じたとは言わないけど、彼のためにやりたいと思ったんだ。それにロバート・ゼメキスが加わった。『すごい!』って思ったよ」と出演理由をコメント。一方、予定より30分以上も早く会場入りをする気合いの入れようだったというゼメキス監督は、アカデミー賞獲得への自信を聞かれると「それは、どうかな(笑)。デンゼルが主演だからこそ、可能になった作品だよ。彼の演技のすべてに驚かされたよ。あまりに素晴らしくて信じられないくらいだった。この映画を作る楽しみは、仕事に行って、デンゼルの演技を見ることだったよ。本当にワクワクしたよ」と、ワシントンの演技を大絶賛した。映画祭にはふたりのほか、ケリー・ライリー、ジョン・グッドマン、ドン・チードルら出演者とスタッフも登壇した。『フライト』は、高度3万フィートから緊急着陸を成功させ、多くの乗客を救い、一躍国民的なヒーローとなるも、ある疑惑によって一瞬にして非難にさらされることになってしまった機長の物語。『フライト』2013年3月1日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2012年10月18日10月20日(土)より遂に開幕を迎えるアジア最大級の映画の祭典「東京国際映画祭」(以下、TIFF)。このたび日本映画を裏側から支える4団体から構成された「映画館に行こう!」実行委員会によるラインナップ・プレゼンテーションイベント「新作映画イッキに見せます in 東京国際映画祭」が、10月25日(木)に開催されることが決定した。邦画・洋画を問わず、大作から心に響く佳作まで各々の自信作を引っ提げ、このイベントに集結するのは19社の日本の映画配給会社が一堂に会し、2013年に公開される選りすぐりの作品の予告編64本を、日本初公開の映像を含め上映する。当日は、コーナー別にそれぞれ趣向を凝らしたプレゼンテーションが展開されるようで、もちろん一般映画ファンの入場も可能。また、日ごろの映画ファンへの感謝と今後の映画界そのものへのプロモーションイベントということで、なんと入場はすべて無料という太っ腹なイベントなのだ!残念ながら座席数に限りがあるため、入場引き換え券を手に入れることができるのは10月17日(水)23時59分まで受付中の「新作映画イッキに見せます」特設ページより受付を行い、翌18日(木)の抽選で当選した人のみとなる。松坂桃李主演の『今日、恋をはじめます』を始め、『黄金を抱いて翔べ』、『舟を編む』、『LOOPER/ルーパー』、『クラウド アトラス』、『リンカーン 』(原題)、『華麗なるギャツビー』など当日に予告編が上映される作品を取り上げれば切りがないが、そのどれもが今後要注目の作品であることは言わずもがな。この先公開を控える大作を、初公開映像と共に鑑賞できるまたとない貴重な機会を逃さぬよう、ぜひ会場に足を運んでみて。新作映画イッキに見せます!in 東京国際映画祭日時:10月25日(木)15:00開場/15:30開演場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズスクリーン2(東京・六本木)〆切り:10月17日(水)23時59分まで (※抽選は翌18日となります)特設ページ:「第25回東京国際映画祭」開催期間:10月20日(土)~28日(日)会場:TOHOシネマズ六本木ヒルズ・シネマート六本木・TOHOシネマズシャンテほか公式サイト:特集「東京国際映画祭のススメ2012」■関連作品:第25回東京国際映画祭 [映画祭] 2012年10月20日から10月28日まで東京にて開催今日、恋をはじめます 2012年12月8日より全国東宝系にて公開© 2012映画「今日、恋をはじめます」製作委員会 © 水波風南/小学館黄金を抱いて翔べ 2012年11月3日より全国にて公開© 2012「黄金を抱いて翔べ」製作委員会舟を編む 2013年4月13日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2013「舟を編む」製作委員会LOOPER/ルーパー 2013年1月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2011, Looper, LLCクラウド アトラス 2013年、全国にて公開© 2012 Warner Bros. All Rights Reserved.リンカーン (原題) 2013年4月、TOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2012 TWENTIETH CENTURY FOX華麗なるギャツビー 2013年夏、全国にて2D/3Dで公開© 2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2012年10月16日今年で記念すべき25回目を迎える、アジア最大の国際映画祭「東京国際映画祭」(以下、TIFF)が10月20日(土)より開幕する。例年以上に盛り上がりが期待される今年も、海外から多くの俳優や監督が来日の予定だが、このアニバーサリー・イヤーとなる今年、これまでに来日したゲストたちの貴重な写真を発見!レオナルド・ディカプリオやブラッド・ピット、まで豪華ゲストたちをふり返り。まずは、いまから27年前の1985年に開催された記念すべき第1回目のTIFFに参加した、ハリソン・フォード。何とも年代を感じさせるモノクロ写真だが、この時代のハリソンと言えば、『スター・ウォーズ』や『インディー・ジョーンズ』の人気シリーズでの成功、さらに『ブレード・ランナー』(’82)とまさにハリウッドのトップに上り詰めた頃の彼なのだ。この年の日本では、渋谷に16もの映画館がオープンし、世界有数の“映画の街”として大きなブームを巻き起こしていた年でもある。次にふり返るのは、第9回目(’96)に参加したウィル・スミ。代表作となった『インデペンデンス・デイ』(’96)を引っ提げての来日となったが、この当時のウィルはまだ20代後半!ファッションももちろん“B-BOY”スタイルでキメ、まだまだヤンチャ盛りといった様子の彼の若さがうかがえる写真だ。続くは、“絶世の美男子”と謳われ、世界中の女子の心を鷲掴みにしたレオナルド・ディカプリオ。1997年に行われた第10回目のTIFFに、ジェームズ・キャメロン監督と共に『『タイタニック』のワールド・プレミアのために来日したレオ。いまでこそ髭を生やし、骨太なイメージの役者となった彼だが、23歳当時の彼はまさに“美麗”の一言に尽きる。誰もが見惚れ、会場は女子たちの歓喜する声で騒然となっていたとのこと。さらに、もう一人、翌年に開催された第11回TIFFの特別招待作品となった『ジョー・ブラックによろしく』のPRのために来日していたブラッド・ピットだ。写真を見る限りでは、短髪にスーツと、いまと雰囲気は変わらないものの、『セブン』での好演に続き、『12モンキーズ』ではアカデミー賞助演男優賞にノミネートされるなど、俳優として人気・実力ともに急成長を遂げ始めた頃の彼の貴重な一枚なのだ。さらに、この年は『アルマゲドン』を引っ提げて来日したブルース・ウィリスやベン・アフレック、マイケル・ベイ監督などハリウッドが誇るスターたちの参加が数多く見られた年でもある。また、世界に誇る日本の巨匠・黒澤清監督がこの世を去った年でもある。2000年代に入っても来日ゲストたちの豪華さは衰えず、第13回(’00)にはアーノルド・シュワルツェネッガーにエドワード・ノートン、第15回(’02)にはトム・クルーズ&スティーヴン・スピルバーグ監督を始めナオミ・ワッツにエイドリアン・ブロディと挙げていけば切りがないほど。果たして、25回目を迎えた今年はどんなゲストが観客を沸かせるのだろうか。開幕はもう目前!ぜひ、あなたも一度会場に足を運んでみて。「第25回東京国際映画祭」開催期間:10月20日(土)~28日(日)会場:TOHOシネマズ六本木ヒルズ・シネマート六本木・TOHOシネマズシャンテほか公式サイト:特集「東京国際映画祭のススメ2012」■関連作品:第25回東京国際映画祭 [映画祭] 2012年10月20日から10月28日まで東京にて開催
2012年10月12日人気グループ「東方神起」のユノとチャンミンが8日夕方(現地時間)、釜山国際映画祭で盛り上がる釜山でサイン会を開き、日本からも多くのファンが参加した。韓国での最新アルバム「CATCH ME」の発売記念イベントには、釜山でアルバムを買ったファンの中から、抽選で選ばれたラッキーな120人のみが参加できるというもの。中には90枚も買ってようやく当選したという、熱狂的な日本人ファンの姿も。ユノとチャンミンは、日本人ファンには日本語で話しかけるなど、終始なごやかな雰囲気だった。ビーチサイドに面したパラダイスホテルのガーデンでイベントは開催され、抽選に外れたファンもイベントの様子は見ることができるため、詰めかけた数百人が熱い歓声を送っていた。中には日本からのファンのみならず、韓国留学中だというフランス人のファンも参加しており、その人気の幅広さをうかがわせた。その後、夜には釜山国際映画祭の「Asian Film Night Supported by Dior」に参加。サイン会ではカジュアルな服装だった2人も、「ディオール」のタキシードに着替え、大人の魅力を発揮していた。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:第17回釜山国際映画祭 [映画祭] 2012年10月4日から10月13日まで韓国・釜山にて開催
2012年10月11日最新作『終の信託』の公開を記念し10月8日(月・祝)、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで「周防正行映画祭」と題した特別イベントが開催され、代表作である『シコふんじゃった。』(’92)、『Shall we ダンス?』(’96)、『それでもボクはやってない』(’07)の3本が上映された。幕間には周防監督を始め、役所広司、草刈民代、竹中直人、田口浩正、徳井優、加瀬亮、瀬戸朝香という“周防組”に縁の深い豪華な顔ぶれが勢ぞろい。「まるで生前葬(笑)」と照れくさそうな周防監督を囲み、出演作の思い出や知られざる(?)監督の素顔を明かした。『Shall we ダンス?』に主演し「その後の人生が変わりました」と語る役所さんは、「だって海外に行っても、あの映画観たよって言われるし、本当パスポートみたいな作品ですよ」と感謝しきり。「小細工せず堂々とした映画作家。心から愛しています!」と賛辞を惜しまない。同作で女優デビューを飾った草刈さんは「当時はバレリーナでしたし、映像の仕事は私がやることじゃないと思っていた。でも監督からシナリオをいただき、ものすごい取材量に『この人なら信頼できる』と思った」とふり返る。映画は日本アカデミー賞の全部門制覇という快挙を成し遂げたが、それ以上に世間をアッと言わせたのが、周防監督と草刈さんの結婚だった。「男としての魅力?出会った当初は感じなかったですね」と草刈さんが明かす一方、周防監督は「特に口説いた覚えはなくて、一番大きいのは僕のカン違い(笑)。ひょんなことから毎晩電話で2時間くらい話すようになって『これは好意的に思われている!』と俄然その気になった」のだとか。ただ「結婚してから知ったんですが、草刈さんは誰とでも長電話する」そうで、やはりおふたりの結婚には、大いなる“カン違い”パワーが働いていたのかも?役所さん×草刈さん×周防監督が16年ぶりにタッグを組んだのが、終末医療をテーマにした『終の信託』。周防監督が「ユーモアが一切ない映画で、いままでと違う緊張感にあふれている。ただいままで通り、映画らしい映画になったのでぜひスクリーンで深く味わってほしい」と静かに自信をみなぎらせるヒューマンサスペンスだ。竹中さんは1989年公開の『ファンシイダンス』を始め、『シコふんじゃった。』、『Shall we ダンス?』に出演する周防組の“顔”とも言える俳優。それだけに「最新作に呼ばれなかったのが、納得いかない。次は絶対呼んでください!」とアピールにも熱がこもる。一方の周防監督は「テクニックとパワーを持った俳優さんだから、最初は僕の言うことなんて聞いてくれないと思っていた。ところが、実際には監督の意図をくみ取って演じてくれる俳優さんで、こんなありがたい人はいない」と大絶賛。「まあこの先、出番があるか分かりませんが…」(周防監督)、「そんな…。僕、泣いちゃう」(竹中)と丁丁発止のやり取りで、会場は爆笑に包まれた。『それでもボクはやってない』で周防組にフレッシュな風を送り込んだのが、加瀬さんと瀬戸さんだった。「僕は気が小さいので、監督の前では緊張してしまう。ところが周防監督はいつもニコニコしていて、初対面でホッとできた初めての監督だった。何より正直で誠実な方だと思う」(加瀬さん)、「何を聞いても、すぐに答えが返ってくるし、現場のチームワークもすごく良かった」(瀬戸さん)と2人にとっても、同作は新境地だったようだ。「死ぬまで精進して、いい作品をたくさん撮ってほしい。(映画の題材の)貯金はしているはずなので、ファンのみなさんにも末長く応援していただけるよう、よろしくお願いいたします」と“夫”周防正行監督に愛あふれる激励を贈る草刈さん。これに対し、周防監督は「やっぱり役者ってすごいと思う。常に僕のイメージを超えた演技を見せてくれ、とても感謝している」と語り、さらに「映画は何よりも、映画を観た人のもの。これからもみなさんの心の中に生きる映画を頑張って作っていきたい」と抱負を語っていた。『終の信託』は10月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:終の信託 2012年10月27日より全国東宝系にて公開© 2012 フジテレビジョンアイ・エヌ・ピーそれでもボクはやってない 2007年1月20日よりシャンテシネほか全国にて公開© 2006 フジテレビジョンアルタミラピクチャーズ東宝
2012年10月09日アジア最大級の映画の祭典、第17回釜山国際映画祭が4日(現地時間)、韓国・釜山市で開幕した。釜山市海雲台センタムシティに昨年、オープンした映画祭専用施設“映画の殿堂”で行われた開幕式には、アジアを代表するスターが続々と登場。現在、『王になった男』が韓国で大ヒット中のイ・ビョンホンを始め、オ・ジホ、ユ・ジテ&キム・ヒョジン夫妻、チソン、イ・ジェフン、ムン・グニョン、除隊したばかりのキム・ナムギル、「JYJ」のジェジュンら韓流スターに加え、オープニング作品に選ばれた香港の大作サスペンス映画『COLD WAR』(原題)の主演レオン・カーファイ、アーロン・クォックが、レッドカーペットを華やかに飾った。日本からは『るろうに剣心』の佐藤健、『ライク・サムワン・イン・ラブ』の加瀬亮と高梨臨、『かぞくのくに』の井浦新らが出席。大会場の外まで埋め尽くすファンからの歓声に、みな、顔をほころばせていた。特にレッドカーペット前に詰めかけたファンの熱狂ぶりはすさまじく、一時は警察と揉み合いになるほどの加熱ぶりだった。開幕式の司会は例年、韓国の人気俳優や監督が務めるが、今年は初めて『ラスト、コーション』、『レイトオータム』で知られる中国の女優タン・ウェイが、韓国を代表する名優アン・ソンギと共に大役を果たした。またセレモニーでは、「アジアン・フィルムメーカー・オブ・ジ・イヤー」に選ばれた、日本の若松孝二監督の表彰も行われ、さらにニューカレント部門審査員を務める、チョン・ウソンと日本からは女流監督・河瀬直美も出席した。13日までの期間中、チャン・ドンゴン、チャン・ツィイー、ソ・ジソブ、チョン・ジヒョンらアジアが誇る人気スターが続々と登場するほか、「東方神起」や「江南スタイル」が世界中でヒットしているPSYのイベントも予定されており、例年以上の盛り上がりとなりそうだ。第17回釜山国際映画祭は10月13日(現地時間)まで開催。(photo/text:Ayako Ishizu)■関連作品:王になった男 2013年2月、全国にて公開© 2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reservedかぞくのくに 2012年8月4日より東京・テアトル新宿、大阪・テアトル梅田ほか全国にて公開© 2011 Star Sands, Inc.ライク・サムワン・イン・ラブ 2012年9月、渋谷・ユーロスペースにて公開るろうに剣心 2012年8月25日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2012「るろうに剣心」製作委員会第17回釜山国際映画祭 [映画祭] 2012年10月4日から10月13日まで韓国・釜山にて開催
2012年10月05日本日(現地時間)、今年も韓国最大の映画の祭典「釜山国際映画祭」が幕を開けた。チャン・ドンゴンやソ・ジソブ、タン・ウェイにチャン・ツィイーとアジア圏を代表するトップスターたちが数多く参加することで注目を集めている本映画祭。今年は、『G.I.ジョー』シリーズや『RED/レッド』の続編など、ハリウッド映画への出演でいまや国際的スターとなったイ・ビョンホンも、主演を務めた歴史大作『王になった男』を引っさげ現地入りを果たしているようだ。1616年、朝鮮第十五代王・光海君(クァンヘグン)。道化師・ハソンは、権力争いのため毒殺の危機に怯える光海と瓜二つという理由から、彼の影武者を務めることに。ハソンを王に仕立て上げる重臣たち、王を偽物ではないかと疑う家臣たち、そして心が通い合わなくなっていた王の突然の変化に戸惑う王妃。さまざまな人間関係が複雑に絡み合う宮中で、平民出身のハソンは戸惑いながらも、次第に民のことを考える“真の王”として頭角を現していく――。韓国ドラマの中でも、「トンイ」や「イ・サン」、「宮廷女官チャングムの誓い」など、日本でも人気を集めている時代劇だが、『王になった男』は人気・実力を兼ね備え、これまで数々の作品に出演したきたビョンホンが初めて時代劇挑んだ注目作だ。さらに、暴君・光海と道化師・ハソンの一人二役にも挑戦し、まったく性格の異なる役を完璧に演じ分けている。脚本は『オールド・ボーイ』のファン・ジュエン、監督は『麻婆島(マバド)』、『あなたを愛しています』のチュ・チャンミンが手がける。絢爛豪華な王朝時代を背景に、歴史から消された15日間に“王となった男”を緻密な構成とドラマチックな展開で描く本作。すでに公開を迎えている本国・韓国では絶賛を浴びており、現在、参加中の釜山国際映画祭では胸を張っての凱旋となりそうだ。ビョンホンは10月6日(現地時間)の夕方から行われるトークショー、同日夜のオープントークに出席する予定だという。『王になった男』は、2013年2月、全国にて公開。■関連作品:王になった男 2013年2月、全国にて公開2012 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved
2012年10月04日10月5日(金)~7日(日)の3日間、東日本大震災で被災した宮城県三陸で、“第1回三陸映画祭in気仙沼”が行なわれることが決定し、上映作品や登壇ゲストが発表された。その他の写真映画祭期間中は、震災後に避難所にもなっていた気仙沼市民会館をメイン会場に、気仙沼周辺の建物を映画館として利用し、すべての作品を無料で上映するという。クロージングでは、気仙沼を舞台にした園子温監督作の『希望の国』が10月20日(土)の本公開を前にジャパンプレミア上映されるほか、本映画祭の発起人のひとりである堤幸彦監督の『自虐の詩』『明日の記憶』や、『第9地区』『ショーシャンクの空に』など、気仙沼市民を対象に実施したアンケートから選考した新旧の洋邦併せて約40作品が上映される。また、親子・家族でも楽しめるように、『ポケットモンスター』『ドラえもん』などの作品も上映。さらに、 園監督や堤監督をはじめ、作品出演者や映画関係者らのトークショーなどのイベントも行われる予定だ。メインスポンサーも無く、ボランティアを中心とした実行委員会は、運営資金をソーシャルファンディング“WESYM(ウィシム)”を通じて10月末まで募集中。地元住民や全国各地からの協力に、実行委員の臼井賢志氏は「多くの反響をうれしく思っています。来年、再来年も継続したい」と話している。『三陸映画祭in気仙沼』10月5日(金)~7日(日)気仙沼市民会館ほか、気仙沼市にある既存の建物にて上映
2012年10月01日今年で18回目を迎える「KAWASAKI しんゆり映画祭 2012」が、10月6日(土)から14日(日)まで川崎市の新百合ヶ丘で開催される。ワーナー・マイカル・シネマズ新百合ヶ丘でオープニング作品4作品が上映され、その後、川崎市アートセンターをメイン会場にして“映画よ どこへ”をテーマに、映画誕生から現代までのそれぞれの時代を彩る名作や、日本映画界の未来を担う新進監督作品、アジアの秀作など28作品が上映される。その他の写真「KAWASAKIしんゆり映画祭2012」は、1995 年に川崎市の“芸術のまち構想”の一環としてスタート。“市民(みんな)がつくる映画のお祭り”として、地域住民や地元企業の協力を得ながら、ボランティア・スタッフが中心となって企画・運営を実施。行政がバックアップする新しいスタイルの市民映画祭として定着・発展している。今年は「特集 役者一代・役所広司」と名打った特集も開催され、本映画祭にゆかりの深い役所の主演作『キツツキと雨』『Shall we ダンス?』『東京原発』『わが母の記』を上映。『キツツキと雨』の上映後には役所によるトークイベントも予定されている。また、映画祭では副音声ガイド・日本語字幕付きのバリアフリー上映も行なわれる。【第18回 KAWASAKI しんゆり映画祭 2012】開催概要期間:10月6日(土) ~ 14日(日)会場:10月6日(土)ワーナー・マイカル・シネマズ新百合ヶ丘、10月7日(日)~ 川崎市アートセンター アルテリオ映像館 、アルテリオ小劇場上映作品:28作品(プログラムは公式サイトを参照)料金:800円/当日1000円一部プログラム無料、特別料金
2012年09月27日世界各地の秀作を集める映画祭「第13回東京フィルメックス」のラインナップ発表記者会見が26日に都内で行われ、林加奈子ディレクター、市山尚三プログラム・ディレクターと、審査員を務める秦早穂子氏、イスラエル大使館のニル・ターク氏、園子温監督、大森立嗣監督が登壇した。その他の写真毎年、世界各国の作品を紹介し、さらに日本映画を海外に紹介する取り組みも続けている本映画祭。今年も本日現在で46作品の上映が決定している。林ディレクターはコンペティション部門の作品について「独創的で、社会に向き合い、どう伝えるか工夫されている作品が揃った」と自信を見せ、オープニングにホン・サンス監督の『3人のアンヌ』が、クロージングにバフマン・ゴバディ監督の『サイの季節』が上映されることも発表した。また特別招待作品にも、アキ・カウリスマキ、ペドロ・コスタ、ビクトル・エリセ、マノエル・ド・オリヴェイラが手がけるオムニバス作品『ギマランイス歴史地区』や、アモス・ギタイの最新作『父へのララバイ』、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の『メコンホテル』、今年のヴェネチア映画祭で最高賞を受賞したキム・ギドク監督の『ピエタ(原題)』など、本映画祭と縁の深い映画作家の作品が揃った。“ジャパン・フォーカス”部門で新作『ぼっちゃん』が上映される大森監督は、秋葉原で起こった連続殺人事件にインスパイアされた本作が上映されることについて「フィルメックスはお客さんの目が肥えているので、自分にとっての良い物差しになる」と述べ、1995年に撮影されるも未完成のままだった幻の作品『BAD FILM』を出品する園監督は「編集していて、今の自分の映画がすべてこの映画に通じていると感じたし、『BAD FILM』がなければ現在の自分はないと思いました。フィルメックスは稀有でストイックな素晴らしい映画祭で、観客がどんな反応をするのか楽しみにしています」と語った。本映画祭ではさらにイスラエル映画傑作選や、木下恵介監督生誕100年祭、人材育成事業“タレント・キャンパス・トーキョー2012”など様々なプログラムを開催する。第13回東京フィルメックス11月23日(金・祝)~12月2日(日)有楽町朝日ホール、東劇、TOHOシネマズ日劇で開催
2012年09月26日現在公開中の堺雅人主演映画『鍵泥棒のメソッド』が、台湾版アカデミー賞とも言われる第49回台北金馬奨映画祭(現地時間11/8~23)のパノラマ部門に出品されることが決定した。その他の写真本作は、『運命じゃない人』『アフタースクール』を手がけた内田けんじ監督が4年ぶりにメガホンを執った最新作。貧乏役者・桜井(堺)が、転倒して記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウ(香川照之)になりすましたことで、ある事件に巻き込まれていく姿を描いた喜劇だ。本作はすでに上海、香港、マレーシアの映画祭で上映されており、第15回上海国際映画祭では日本で初めて脚本賞を受賞する快挙を成し遂げている。また、9月にカナダで開催されたトロント映画祭でも絶賛を受け、米「ヴァラエティ誌」は「3人のキャラクターを注意深く重ね合わせ、それを運命的な出来事に向かわせる。練りにねったチェスを動かしているような構造が出来ている」と評価しており、各国で高い評判を得ていることがわかる。今後は、バンクーバー国際映画祭、ハワイ国際映画祭、シドニー・メルボルン日本映画祭、フランス・パリのKINOTAYO映画祭と上映が決定しており、台北で現地時間11月8日より開催される金馬奨映画祭での上映にも注目が集まりそうだ。『鍵泥棒のメソッド』公開中
2012年09月24日