アイドルグループ・A.B.C-Zの橋本良亮が15日、都内で行われた「『蜜蜂と遠雷』リーディング・オーケストラコンサート〜コトダマの音楽会〜」の制作発表に、家入レオ、ソプラニスタの木村優一、音楽家の千住明、指揮者の澤村杏太朗、ピアニストの川田健太郎、西本夏生とともに登場した。同作は、直木賞・本屋大賞を受賞した恩田陸の同名小説を朗読劇にする。音楽コンクールを題材に、若きピアニストたちの才能や運命を描いた同作を歌と朗読で表現しながら、千住によるオリジナル楽曲や、作中のクラシック楽曲をピアノやオーケストラによって表現していく。朗読劇という初の試みに、橋本は「全然緊張してません!」と言いつつ、「緊張してますよそれは。僕も初めてなんですよ」と苦笑。「Youtubeとか……あ、言っちゃった。動画とか見てたんですけど、こういう感じか」と、自分で予習を重ねていることを明かした。現在放送中のドラマ『新宿セブン』で女優デビューした家入は、「こういう音楽以外のジャンルに参加させていただくのも今年からなので、ドキドキします」と心境を吐露。予習のために「演出されてる方が同じ朗読劇を観劇しに行きました」と語ると、橋本はハッとしたように「もしかして僕のメンバーいました?」と質問。家入は「いました!」と笑顔で答えていた。また橋本は同作について「稽古期間が2日だけというのを聞かされて」と告白。さらに「この仕事をいただいたのが2週間前なんです、僕。遅くない!? マネージャーさん、遅くない!? って。びっくりしましたね。頑張ります」と意気込む。ピアニストの西本はもう少し早く聞かされていたものの「一般的なクラシックとしては、血反吐を吐くレベル」と表現し、周囲を笑わせながらも、大変さをうかがわせた。音楽監督を務める千住は「いろんなジャンルの人がいるので、それぞれ部分的に仕上げていく。他流試合という感覚なので、全員で合わせるお稽古は少ないんです」と説明した。舞台上では全員が何らかの形で、恩田がこの舞台のために詞を書き下ろした、千住のオリジナル曲「ひかりを聴け」に関わるというが、橋本は楽曲について「こんなに優しいんだ、と思って。またそういうのを歌えるのが嬉しいなと思いました」と語る。しかし「これ合ってるかな?」と自分の回答に不安を見せると、周囲は見守るように頷いていた。
2017年12月15日スズカツこと鈴木勝秀が作・演出を手がける朗読劇『SISTER』が、東京・博品館劇場で、10月23日(月)から4日間上演される。本作は男女ふたりだけで演じられる姉弟の物語。そこで23日(月)19時の回に出演する、彩吹真央に話を聞いた。朗読劇『SISTER』チケット情報弟の成長を見守る姉と、そんな姉を煙たがりながらも頼りにしている弟。そんなどこにでもいそうな姉弟の会話を中心に、物語は衝撃のラストへと向かっていく。「私は脚本を読んだ時に、“清々しい”という印象を受けました。というのもこのふたりは姉弟なので、男女の恋愛のように取り繕う必要がないんですよね。無条件にすべてを受け入れる関係性だからこそ、とても清々しい。ただこの姉の立場で弟に言うことが、とても残酷にも思える瞬間があって。そしてそれこそがこの作品全体の死生観であり、死を感じることで逆に生を強く感じる。生きていくということと温かく向き合える作品だなと思います」。今夏上演の『グローリアス!』でスズカツの現場を経験したばかりの彩吹。「やる側に猶予を与えてくださり、やりたいことを存分にやらせてくださる」とその稽古を振り返る。しかしスズカツの書き下ろし、かつ朗読劇ゆえ稽古期間は1日のみという本作では、また違ったアプローチを要することになりそうだ。「やっぱりご自身が生み出したものに対する信頼感を強く感じるんですよね。スズカツさんの中では100パーセントの素材があって、あとは誰がどう演じても自由だよっていう自信を。つまりこのセリフを読んでいれば絶対に姉になれると思うので、今回自分からこうしたいといったことはあまり加えないようにしたいなと思います」。彩吹にとって唯一の共演者にして、弟役を演じるのが橋本淳。「やっぱり橋本さんとの姉弟なので、自分の中だけでつくり込むのではなく、ふたりの空気感、ふたりが姉弟なんだなって匂う何かを醸し出せたらいいですよね。橋本さんとの共演は初めてですが、一度ご挨拶させていただいた時、この方が弟だと想像したら勝手にしっくりきてしまって(笑)。すごく自然体な、シンプルな感じが私と似ているなと。きっと弟役に関してもほぼ等身大で演じられるでしょうし、ご一緒するのがすごく楽しみです」。彩吹&橋本以外に、今回は7組のキャストが出演。「いろんなキャスティングでやれる面白さがこの作品にはあると思いますし、他のペアの方の公演も観ていただけたら、きっと面白さが倍増すると思います」。公演は10月23日(月)から26日(木)まで東京・博品館劇場にて。取材・文:野上瑠美子
2017年10月23日北斎生誕の地である墨田区とすみだ北斎美術館が、演出に宮本亜門を迎え、朗読劇『画狂人北斎』を9月17日(日)より曳舟文化センターで上演する。美術館から創造、発信する企画としては初の試みとなり、すでに1月にすみだ北斎美術館で、7月に北斎展開催中のロンドン・ 大英博物館内で上演されている本作。そこでロンドン公演から引き続きの出演となる志賀廣太郎、中嶋朋子に話を聞いた。【チケット情報はこちら】恐らく多くの日本人がそうであるように、北斎について「知ったような気になっていた」というふたり。だが本作から浮かび上がる天才絵師の姿に、「70歳にしてそれまでの自分をある意味否定するように、『俺の絵を、俺の表現を』とさらに探求していく。それはものすごいエネルギーだと思います」と、志賀は驚きを隠せない。さらに中嶋は、「年を重ねるごとに鎧を身につけるのではなく、どんどん脱ぎ去っていくことで自分をつくっていく。その信念は、今の私たちにも色濃いメッセージになると思います」と読み解く。志賀が演じるのは、まさに葛飾北斎その人。「確かにパワーが必要な役ですが、何もでかい声を出してうわーっとやるわけではない。胸の内にマグマのようなものを秘めていて、しかもそれがいつ爆発するのか分からない人なんです」と分析する。一方中嶋が演じるのは、北斎の娘で、自らも絵師として活躍したお栄。中嶋は「北斎を見つめる目が、憧れから敬意から憎しみから、いろんなものがないまぜになっている。女性としてなかなかやりがいのある役ですし、やれてよかったなと思います」と充実した表情を見せる。だが役者にとっては朗読劇ゆえの難しさも。まず志賀が「感情はあまり入れないで読んだ方がお客さんの想像力が働くことがままあるんです」と切り出すと、中嶋も「今回は“引き際”がすごく難しくて。エネルギーを溢れさせ演じきる部分、それを潔く手放す部分、その両方の表現が必要なんです。でも、空間から伝えられるものがたくさんあるので、それを信じて身を委ねればいいということも、たっぷり味わっていますと振り返る。舞台全体に北斎の作品を投影するなど、宮本ならではの大胆な演出も。それらを志賀は「決して難しくない、観て楽しめるリーディング」と表現。加えて中嶋は、「飛び出す絵本のすごい版みたいな(笑)、体感型朗読劇です」とアピール。どんな新しい北斎に出会えるのか、その答えは劇場で、目で、耳で感じて欲しい。朗読劇『画狂人北斎』は9月17日・18日(月・祝)東京・曳舟文化センター劇場ホールで上演。チケットは発売中。取材・文:野上瑠美子
2017年09月05日昨年、人気声優と俳優が勢ぞろいしたキャストと美しい舞台装置、豪華な衣裳という、朗読劇の枠を超えたステージで話題を呼んだ『VOICARION(ヴォイサリオン)』。第2弾となる今回は、サブタイトルに『GHOST CLUB(ゴーストクラブ)』と銘打ち、作家のコナン・ドイル卿が奇術師ハリー・フーディーニと共に事件を解決していくさまを描く。原作・脚本・演出を担当する藤沢文翁と、日替わりキャストの中から宝塚OGの紫吹淳と春野寿美礼、妃海風に話を聞いた。朗読劇「VOICARIONII~ヴォイサリオン~」チケット情報19世紀のロンドン。小説『シャーロック・ホームズ』で人気作家となったコナン・ドイル卿(春野)は、最終巻でホームズを死なせたことで世間の批判にさらされていた。しかもホームズ(朴ロ美 ※ロは王偏に路)までもが妄想の中に現れ、ドイル卿をからかう始末。そんな中、天才奇術師ハリー・フーディーニ(紫吹)と出会ったドイル卿は、霊媒師のインチキを見抜いた彼にホームズの面影を見る。ロンドン中にあふれる幽霊事件を解決するべく“ゴーストクラブ”を結成したふたりの前に、貴族の当主で15歳のデズモンド(妃海)が現れて……。「藤沢さんの世界観が大好き」と言う紫吹は、「男性の役とはいえ、藤沢作品でのメイクや芝居は宝塚の“男役”とは別。声や仕草で男に見せ、ドラマチックな空間に仕上げるのが“藤沢マジック”だなぁと思います」と全幅の信頼を寄せる。一方、「宝塚OGのイベントなどで“男役”をすると、いまだに気持ちが盛り上がっちゃう」と笑うのは春野だ。「ただ、今回は初めての朗読劇。ドイル卿を演じるにあたって今まで培ってきたものがどう出るのか、自分でも楽しみです」と話す。また、大先輩の紫吹と春野を前に「同じ舞台でご一緒できるなんて夢みたいです」と緊張の面もちの妃海。「宝塚では元気な役が多かったので、謎めいた少年の役なんて初めて。新たな挑戦だなと思っています」と初々しく語った。気になる衣裳については、「フーディーニはアメリカ人のマジシャンなので、優男の遊び心が入った衣裳。ドイル卿は英国紳士らしく、スーツのイメージですね」という藤沢。「東宝の衣裳部さんがやけに力を入れてくださっているおかげで(笑)、キャストはシリーズのアイコンである、王冠を模したチャームを衣裳のどこかに付けています。ぜひ客席から探してみてください」と、観劇のヒントも教えてくれた。さて、紫吹と春野は意外にも、今回が退団後初共演。だが「“同じ釜の飯を食った仲間”の安心感」(紫吹)、「ずっと勝手に親近感を持ってました」(春野)と、早くも息はぴったり。彼女たちによるめくるめく舞台を、今から期待して待ちたい。公演は8月31日(木)から9月7日(木)まで東京・シアタークリエにて。取材・文佐藤さくら
2017年08月24日人気急上昇中の新人女優・唐田えりかが、10月14日(土)に神奈川・横浜みなとみらいホール大ホールで行われる、武満徹《系図―若い人たちのための音楽詩―》の朗読者を務める(神奈川フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会みなとみらいシリーズ)。来年公開予定の映画『寝ても覚めても』(原作=柴崎友香)では主演の東出昌大の相手役ヒロインに抜擢されるなど、さらなるブレイクも必至の清純派。神奈川フィル常任指揮者・川瀬賢太郎の熱烈オファーで、オーケストラとの初共演となった。7月、川瀬との初ミーティングを終えた直後の彼女に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「楽譜を見ながら、朗読のタイミングなど細かく教えていただきました。詩が難しくて不安もあったんですけど、川瀬さんから、ありのまま、素直にストレートにやってくださいと言ってもらえたので安心しました。“わからなくていい。わかろうとすることが大事なんです”って」武満徹《系図》(1992)は、谷川俊太郎の詩集『はだか』(1988)からの6篇の詩による、朗読とオーケストラのための作品。詩に描かれているのは、どこにでもありそうな家族の、でも少し苦い日常であり、親から子へ、太古から脈々と連鎖してきた生命への大らかな讃歌でもある。その主役が唐田の朗読だ。オーケストラは彼女の言葉に呼応するように音楽を紡いでゆく。実は彼女、この《系図》を、昨年4月のNHK交響楽団の定期演奏会で聴いているのだそう。もちろん、まだ今回のオファーが届く前の話だ。「同じ事務所の山口まゆちゃんが朗読したので聴きに行きました。余分なものがないというか、いろんな音が混ざってひとつになっていて、鳥肌が立ちました。詩と音楽の一体感もすごくて、まっすぐに伝わってくるものがあって。今度は自分があれをやると聞いて、音感に自信がないし、最初は率直に“マジか”と思っちゃいました(笑)」その心配は杞憂だろう。なぜなら、「わたしもコンサートやフェスに行くと、必ず何かを持ち帰ってくるので、今回も誰かに何かを届けられたらいいなと思っています。たとえばこの詩を通して自分の家族を見つめ直してもらえたりとか、これからのことや過去のことを感じたり考えてもらったりとか」という彼女の作品との向き合い方は、武満が日本初演時のプログラムに寄せた、「人間社会の核になるべき家族の中から外の世界と自由に対話することが可能な、真の自己というものの存在について少しでも考えてもらえたら」というメッセージと、本質的なところで共鳴している。そして武満は言う。「それを可能にするものは愛でしかない」と。オーケストラを通じて、詩人の谷川俊太郎から彼女へのアドヴァイスも届いた。「芝居にならないように淡々と。言葉を大切に美しい日本語で」彼女の名前が広く知られるきっかけになったキーワードのひとつが「TMK(透明感)」。まさにその透明なキャラクターと声とは、詩人の助言にもぴったりだ。わくわく。取材・文:宮本明
2017年08月22日原田マハの同名短編集を原作とした朗読劇『独立記念日』が8月12日(土)、13日(日)の2日間上演される。高橋未奈美とW主演を務める石川由依に話を聞いた。【チケット情報はこちら】今作は5篇のショートストーリーで構成され、それぞれの話がリンクしていく。悩みや葛藤を抱えた女性たちが自分なりに一歩踏み出そうとする、小さな独立を描く作品だ。石川、高橋に加え、花江夏樹、石川界人、大谷亮介が出演する。「どの作品も自分が経験をしたことがなくても気持ちがわかる気がします。親など近くにいるからこそ難しい関係性や、お互い思い合っているのにそれぞれが不器用だから上手くいかなかったり、素直な気持ちを伝えられなかったり。そのことに、少し離れてから気付いて、そこからまた一歩踏み出すという作品。この作品を見て、久々に家族と連絡をとろうかな、と思ってもらえたら嬉しいです」と石川。今作で石川は複数役を担当。「朗読劇は声だけで人物を表現するので、少しわかりやすくキャラ付けをしています。バーテンダーの女の子は喋り方もカッコつけた感じで、と演出家さんから言われてやっています。一番最初の主人公は元気な子で、コロコロ気持ちが変わって演じていても楽しいです」。朗読劇ならではの魅力について、「アニメの場合、絵の力は大きくて、演じる上でも絵からの情報を見てどういうキャラを作っていくかを考えたりするんですが、朗読劇の場合は自分の想像の中でキャラクターを作っていくしかない。聞いていただくお客様も目から入る情報が少ないので、より想像力を掻き立てたり、自分の想像力で補って作品を完成させていくものなのかな、と思います」と語る。「今回、稽古の仕方が特殊で、立ち稽古のように実際に動いて喋ってやっています。朗読劇より普通の舞台の稽古をしているような感じです。実際の公演では、お互い目を合わせて喋ることはないと思うのですが、稽古では対話になっているところは目を見て会話しながらできているので、すごく面白いですね。その空気感を実際の本番にもっていけたらいいなと思います」と、稽古も順調のよう。また、石川自身が独立したいことを聞くと、「ひとり暮らしをしたいなと思っています。今は実家で暮らしているので、そろそろひとりで全部できるように、家族からの独立ですかね(笑)」と、独り立ちの意志を覗かせた。「自分の中で絡まった糸が解けていくような、そして最後ポンと背中を押してもらえるような作品だと思います。それを私達の声の力も合わせてお届けすることによって、みなさんが『いろいろあるけど明日も頑張ってみようかな』と思っていただけるように、今稽古を頑張っています。ゆったりのんびりした気持ちで観てもらえると思うので、ふらっと立ち寄っていただけたら嬉しいです」。公演は東京・CARATO71で8月12日(土)、13日(日)の2日間、全5公演を上演。チケットは発売中。取材・文:non
2017年08月10日ミュージカル『ビリー・エリオット』の初日開幕を前に、7月21日、東京・TBS赤坂ACTシアターでプレスコールと囲み取材が行われた。本作は映画『リトル・ダンサー』の舞台化で、イギリスの炭鉱の町でバレエダンサーを夢見る少年ビリーの姿が描かれる。映画版と同じくスティーヴン・ダルドリーが演出を、リー・ホールが脚本と歌詞を担うほか、エルトン・ジョンが音楽として参加している。ミュージカル『ビリー・エリオット』チケット情報プレスコールでは、本作を代表する4ナンバーが披露された。バレエガールズとのかわいく華やかな「Shine」や、ビリーと親友のマイケルがコミカルなタップで魅せる「Expressing Yourself」。また「Solidarity」ではラインダンスが印象的で、アンサンブルキャストも実力派ぞろいであることを知らしめる。そしてビリーたちが一番の見どころとして挙げていたのが「Angry Dance」。父親にバレエを反対されたビリーがタップで怒りを表現するナンバーなのだが、ひとりの少年が放出しているとは思えないパワーと、レベルの高いタップに圧倒された。囲み取材に参加したのは、ビリー役の加藤航世、木村咲哉、前田晴翔、未来和樹、山城力。さらにビリーの父親役の吉田鋼太郎と益岡徹、ビリーにバレエを教えるウィルキンソン先生役の柚希礼音、島田歌穂が顔をそろえた。すでに開幕しているプレビュー公演の手ごたえを聞かれた吉田は、「僕ら大人は2か月、ビリーたちは1年半以上の稽古を頑張ってきて、その甲斐のある幕開けでした」と自信に満ちた表情を見せる。また益岡、柚希は、「感動することが多い舞台」と改めて本作に立つ幸せを噛みしめているよう。さらに島田は、「ビリー役の彼らが日々どんどん輝いていく」と少年たちの成長に目を潤ませつつ、「1日1日を宝物にして最後まで走り抜けたい」と抱負を語った。プレビュー公演ですでにビリー役としてデビューしている加藤と前田は、「たくさんの拍手をもらえてすごく気持ちがよかった!」と喜びに顔を輝かせる。デビューを控える木村、未来、山城はいまだ緊張気味ながらも、「舞台に立つのが楽しみで、今はワクワクした気持ち」と期待に胸を膨らませていた。バレエだけでなく、タップ、演技、歌、縄跳びなど、多くのスキルが求められるビリー役。それらを完璧にこなす5人に吉田が、「とにかくこいつらがすごい! 今のうちに潰しておかないとえらいことになる」とコメント。会場が爆笑に包まれるとともに、本作のクオリティの高さを決定づけるひと言となった。東京公演は10月1日(日)まで。その後、10月15日(日)から11月4日(土)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。取材・文:野上瑠美子
2017年07月24日俳優・竹野内豊が、9月8日(金)より放送されるNHKドラマ「この声をきみに」で、NHKドラマ初主演を務めることが決定。いま静かなブームとなっている“朗読教室”を舞台に、大人のための癒し系感動ドラマを描いていく。大学で数学を教える穂波孝(竹野内豊)は、偏屈でさえない46歳。話すことが苦手で、学生からの人気もない。愛想を尽かした妻・奈緒(ミムラ)は子どもと出て行ってしまう。ある日、学部長から「話し方教室」へ行くよう命じられた孝は、講師の江崎京子(麻生久美子)と出会う。こんな偉そうな女に教われるか、と言う孝に、「つまらない男」と言い放つ京子。彼女の上司・佐久良(柴田恭兵)が仲裁に入るものの、険悪な雰囲気でふたりは別れる。しかし数日後、思わぬ場所で再開する。それは、町はずれにある、小さな朗読教室だった――。本作は、「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」や「ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~」、連続テレビ小説「あさが来た」の脚本を手掛ける大森美香が描く物語。自身の母親が朗読ボランティアをしており、いつか描いてみたいと願っていたテーマだったという“朗読”。大森さんは、「文章を声に出して読むだけの音読と違い、朗読は読み手の声と心を使って聞き手に何かを伝えるための読み方。ひとりよがりではできません。主人公は不器用な数学者。朗読を学ぶことで、人とのつながりを再認識していきます」と本作について触れ、「SNSなどの普及によって声なしに意志のやり取りをすることが当たり前になったいまだからこそ、誰かの声を聞くことでふいに心が暖まったり、胸が高鳴ったり、涙が出たり、そんな感覚を新鮮に味わえるような気がしています」とコメントしている。また本作で主演を務めるのは、「できちゃった結婚」「輪舞曲」「流れ星」「グッドパートナー 無敵の弁護士」などに出演する竹野内さん。今作で偏屈でさえない数学者を演じる竹野内さんは、「最初にこの台本を頂いたとき、人生をやり直すことはできないけれど、『これからの人生を変えることは誰しもができる!』と感じました。『これからの人生を変える』ということは、いままでの自分を改めて、新しい1歩を踏み出さなくてはいけない…そのたった1歩を踏み出すことに、ものすごい勇気がいると思います」と語り、「孝は朗読をきっかけにその1歩を踏み出すことになるのですが、この作品も変わりたいと願う全ての方たちが、新しい1歩を踏み出せるよう、背中をそっと押せるような存在になれたらと思います」と話している。また、愛想を尽かし出て行ってしまう妻をミムラ、「話し方教室」の講師役を麻生久美子、彼女の上司役を柴田恭兵が演じ、そのほか堀内敬子、松岡充、大原櫻子、趣里、戸塚祥太、永瀬匡、平泉成、仁科亜季子、片桐はいり、杉本哲太ら豪華俳優陣も出演する。「この声をきみに」は9月8日(金)より毎週金曜日22時~NHK総合にて放送(全8回)。(cinemacafe.net)
2017年07月21日女優の観月ありさが14日、都内で歌手デビュー25周年を記念した初のリーディングコンサート「ALISA MIZUKI-VINGT-CINQ ANS Reading Concert Vol.1『25HEART』~少女は伝説になった~」を開催した。コンサート前に報道陣の取材に応じた観月は、改めて歌手デビュー25周年について「自分自身はあっという間に感じるんですけど、今までの曲を聞いたり、写真を見たりすると膨大な量なので、すごく年月を感じましたね」と感慨深げに語り、1991年5月15日にファーストシングル『伝説の少女』で歌手デビューして以降、シングル25枚、アルバム12枚リリースしてきたが、思い出に残っていることを尋ねられると「今でも14歳のときに『伝説の少女』でデビューしたときは、鮮明に印象に残っています」と言い、「あまり練習もせず生放送や、生のステージに立ったりしたことがあったので、よく25年も歌ってきているなあという感じですね(笑)」と笑顔を見せた。同リーディングコンサートは2部構成になっており、舞台『シェイクスピア物語~真実の愛~』で共演したA.B.C-Zの五関晃一、元宝塚歌劇団星組のトップスターで舞台を中心に活躍している女優の湖月わたるをゲストに迎え、歌を交えてリーディングを展開。また、この日のコンサートには、観月と親交が深いBIG BANGのV.Iがサプライズで観に来ていた。女優業が忙しい中でも25年間、音楽活動を続けてきた観月だが、ライブ活動は間隔が空いてしまっていたそうで、「今回から毎年ライブを恒例行事にしていけるようにしたいなと思って、今回はリーディングという催しをしてみようかなと思いました」と話し、「コンサートとお芝居の中間みたいなステージになればいいなと思っていて、これは歌もお芝居もずっとやってきたからこそできる中間のところだと思うので、これが毎年恒例になってくれたら嬉しいなと思っています」と目を輝かせた。また、建築関連会社の社長を務める夫も同コンサートに来るようで「私が連日緊張していたので、その緊張が移ったみたいで旦那さんもソワソワしていました。『頑張ってね』って言っていました」と明かした観月は、結婚生活の様子を聞かれると「新婚当時とあまり変わらないですね」と明かし、観月の活動にも協力的だそうで「私は結婚するのはイヤだったんですけど、してみると意外と悪くないですね」とニッコリ。報道陣から「優しいしお金持ちだし」と羨ましがられると「自分のやりたいことを形にしてくれたり、美味しいご飯を食べさせてくれたり、そういうところはお金の力も手伝ってくれていると思います」とコメントし、結婚記念日には観月の誕生石であるターコイズにダイヤモンドがあしらわれたピアスのネックレスをもらったことを明かした。
2017年05月15日韓国が誇る異才にして天才パク・チャヌクの最新作として日本公開され、話題騒然となっている『お嬢さん』。中でも、鑑賞者から賛否両論を呼んでいる禁断の“朗読会”シーンが解禁となった。1939年、日本統治下の朝鮮半島。孤児の少女・スッキ(キム・テリ)は、“伯爵”と呼ばれている詐欺師(ハ・ジョンウ)にスカウトされ、莫大な財産の相続権を持つ美しい令嬢・秀子(キム・ミニ)のメイドとして働くことに。秀子は世間とは隔絶した土地に建つお屋敷で、日本文化を崇拝する叔父(チョ・ジヌン)と暮らしていた――。英国作家サラ・ウォーターズのミステリー小説を、パク・チャヌク監督が舞台を日本統治時代の朝鮮半島に置きかえて大胆に脚色、複数の登場人物の視点で描かれる騙し合いと過激なエロスが、息を飲むような美しい映像で綴られていく本作。韓国では成人映画(R19指定)のオープニング記録を更新、アメリカ、フランスなど世界各国で大ヒットを記録している。このたび解禁となった本編シーンは、和洋折衷の絢爛豪華な屋敷に住み、莫大な財産権を持ちながら叔父の言いなりとなっている“お嬢さま”秀子が、朗読会で官能小説を朗読するシーン。叔父は日本のエロスが詰まった“春画”や官能本のコレクターであり、富裕層のオジサマを招いては屋敷の中で官能朗読会を行っていたのだ。韓国人に育てられた秀子が朗読する小説は「言ってはいけない」「聞いてはいけない」放送禁止用語のオンパレード。そして、彼女の日本語は絶妙にたどたどしく、また、その稚拙さがよりいっそう官能的に屋敷内に響くのだった。日本語と韓国語が飛び交う本作では、キム・テリ、キム・ミニ、ハ・ジョンウらがハードな日本語指導を受け、多くのシーンで日本語を話している。パク監督は来日の際、「日本語については皆さん、大きな心で迎えてください(笑)」と弁明(?)しているものの、本作を見た観客からは「微妙な日本語だからこそ、よけいに官能的に感じる」や、「ところどころ日本語に日本語の字幕がほしい」、「日本語は変だが、そんなことが気にならないほど面白い」といった、さまざまな意見が飛び交っている。美しく純真なお嬢さまが頬を火照らせながら語る、卑わいなワードの数々。そして、それに聞き入る変態オヤジたち。人前で“音出し再生厳禁”の禁断のシーンを、ここから確かめてみて。『お嬢さん』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:お嬢さん 2017年3月3日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED
2017年03月18日1月5日、演出家・宮本亜門が手がけるリーディング公演『画狂人北斎』のプレス内覧会が開催された。会場となったのは昨年11月、墨田区にオープンした「すみだ北斎美術館」。世界的に知られた江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎が生涯のほとんどを過ごしたこの地に建てられた美術館を皮切りに、「25年来、北斎の大ファン」だという宮本が新プロジェクトをスタートさせる。舞台上には出演者5名と語りの計6名が登場。樋柴智康の語りにより、物語は博物館の講演会場から始まる。北斎研究家・長谷川南斗(菊地創)が語る北斎への考えに、画家を目指しながら彼の研究を手伝う助手・峰岸凛(秋月三佳)は違和感を持つ。一方、舞台は江戸時代へ。天保の大飢饉や出版統制など厳しい状況の中、絵を描き続ける晩年の葛飾北斎(大森博史)と、悪態をつきながらも彼を支える娘・お栄(岡田あがさ)。しかし親友である戯作者・柳亭種彦(谷田歩)が幕府によって捉えられ、追い詰められた北斎は小布施へと居を移す。北斎の真実を追い求める現代のふたりの姿と、激動の時代に身を置く晩年の北斎の姿が交互に舞台上に立ち現れ、やがてクロスオーバーしてゆく。そして彼らが最後にたどり着いたのは……というストーリーだ。リーディング公演ではあるもののスライドで実際の北斎の絵が多数映し出されるので、劇世界の面白さはもちろん、北斎作品の魅力がより深く味わえるという仕掛けも。公演後に行われた会見で、今回の作品に関して「北斎が小布施に行った理由はいろいろな説があるが、当時は鎖国が始まってどんどん厳しくなっていった時期。現代においても書くものの自由や、何のために書くのかということだったり、時代は違えども北斎と近いものはあるんじゃないか」と語った宮本。あえて晩年の北斎に焦点を当てた理由としては「色んなスタイルに変えていき、『100歳になっても足りない』と言い続ける芸術家の生き方にまず興味を持った。現在の高齢化社会で暮らすみなさんも元気づけたいし、『芸術家とはなんぞや』というのをなんとか表現したかった」とのこと。もともと、海外でも圧倒的な知名度がある葛飾北斎。今回はリーディング公演だが、いずれは舞台化し、将来的には海外公演も視野に入れているという。オリンピックに向けて海外から日本への注目が高まる今、今後の展開を楽しみにしていたい。
2017年01月10日現在フジテレビ・ノイタミナほかにて放送中のTVアニメ「舟を編む」。この度、本作の朗読劇が上演されることが決定した。「まじめもいいけど、もう少し空気を読めってコト」「西岡さんの仰る『空気』は【呼吸する】ものではなく、【場の状況、雰囲気】を表す際に用いる『空気』ですね…」。口下手なのに営業部員の馬締光也と、一見チャラ男だが辞書編集部員である西岡正志は、偶然街中で出会う。中型国語辞典「大渡海」の刊行計画を進める出版社・玄武書房のベテラン編集者・荒木は、自身の定年を間近に控えて後継者探しに躍起になっていた。そんな中、西岡から馬締の話を聞き、彼をスカウトすることに…。「人をつなぐ―言葉を編む」。伝わらない言葉。伝えられない想い。これは、そんな不器用な人間たちの物語――。本作は、累計発行部数128万部を記録し、2012年本屋大賞受賞した三浦しをんによる同名小説。2013年には実写化もされており、今回のアニメ化も豪華声優陣が集結するなど人気を博している。今回の朗読劇には、放送中のTVアニメで主人公・馬締光也役を務める櫻井孝宏、西岡正志役の神谷浩史、林香具矢役の坂本真綾、岸辺みどり役の日笠陽子ら、豪華キャスト陣が出演!本公演は、来年発売されるTVアニメのBlu-ray&DVD完全生産限定版の上巻に封入される、「鑑賞ご招待応募券」に記載の方法で応募し、当選した人を無料招待するという形となっている。なお、発売される本作のBlu-ray&DVD完全生産限定版上巻には、応募券のほかにもキャラクター原案・雲田はるこ描き下ろし上下巻収納三方背ボックスや、キャラクターデザイン・青山浩行描き下ろしディスクケース、16P豪華ブックレット(黒柳監督×シリーズ構成佐藤氏対談インタビュー掲載)と特典盛りだくさんの内容だ。朗読劇「舟を編む」は2017年7月2日(日)イイノホール(東京)にて上演。「舟を編む」Blu-ray&DVD上巻は2017年1月25日(水)、下巻は3月22日(水)より発売。アニメ「舟を編む」はフジテレビノイタミナほかにて放送中。(cinemacafe.net)
2016年12月16日日本文学の名作を人気声優が読むドラマリーディング第2弾『三四郎/門』が11月30日、TOKYO FMホールで開幕した。2016年3月に上演された第1弾『それから』とあわせて、夏目漱石の前期三部作と呼ばれる『三四郎』と『門』をひとつの作品にまとめて上演するという実験的な試みだ。構成・演出は前作同様、深作健太が担当し、上演回ごとに異なる男性2名、女性2名の声優が登壇する。ドラマリーディング『三四郎/門』チケット情報舞台の構成はシンプルだ。4脚の黒い椅子とマイクが横一列に並び、その背後には左右に1枚ずつ、大きな幕が垂れている。会場には「カチカチ…」と秒を刻む時計の音が響き、開演までのあいだ、時の経過を観客に報らせ続けている。これから始まるふたつの物語はともに“時の経過”も大きな要素のひとつと考えると、あるいはメタファーとしての意味合いがあるのかもしれない。そんなことを思っているうちに時計の音は止み、4名の声優が静かに舞台へと登場した。上手には白い衣装をまとった男女のペア、下手には黒い衣装をまとった男女のペアが腰掛け、物語は『三四郎』から始まった。上手に座るふたりが、熊本から鉄道に乗って上京する三四郎の様子を丁寧に朗読していく。物語部分は聞きやすい音で淡々と、セリフ部分は登場人物の表情さえも再現しているかのようなリアルさで、情感を込めて読み進めていく。文字で読むとイメージしにくい当時の文化や感性も、声優の巧みな表現力によって、スッと頭に入ってくる。三四郎が車中で出会った女と名古屋で別れる際の印象的なセリフで、物語は下手に座るふたりが朗読する『門』へと受け渡される。秋日和に縁側でくつろぐ宗助が妻の御米と言葉を交わす、なんてことのない日常の情景を、独特な間や抑揚で表現する声優ののびやかな芝居に、わずかに高まりつつあった先ほどの『三四郎』の緊張がふっとやわらぐ。その後も決定的なセリフやシーンをトリガーとして転換し、パラレルに進んでいく『三四郎』と『門』は、それぞれに周囲を巻き込み、次第に核心へと突き進んでいく。登場人物が増え、物語のスピードが増す中盤以降、観客の頭の中は忙しく回転することになるのだが、効果的に挿入される音や照明の演出と、ひとりで複数役を担当する声優たちの鮮やかな演じ分けの助けもあって、原作が未読でも混乱することなく理解できる構成となっている。夏目漱石が描いた明治末期に生きる二組の男女──迷羊(ストレイ・シープ)たちの移ろいを、その目の前でじっと息を潜めて見守っているかのような、密やかな高揚をおぼえる珠玉の90分、ぜひ体験してほしい。本公演は残すところ12月8日(木)と12月9日(金)の2回のみ。両日とも東京・TOKYO FMホールにて。チケット販売中。取材・文:とみたまい
2016年12月06日日本文学の名作を人気声優が読むドラマリーディングシリーズ第2弾『三四郎/門』が11月30日(水)よりTOKYO FMホールで上演される。舞台『三四郎/門』チケット情報キャストは上演回ごとに異なり、置鮎龍太郎、岸尾だいすけ、武内駿輔、野島健児、濱野大輝、古川慎、浅倉杏美、、阿澄佳奈、石川由依、大久保瑠美、加藤英美里、下田麻美、藤田咲が出演。今年3月に上演した『それから』に続いて夏目漱石作品を取り上げる。構成・演出は映画監督として知られるが、近年は舞台演出にも意欲的な深作健太。深作は「「声」という洗練された表現力を武器として、近代の日本文学の代表作が放つ言葉の魅力を、普遍的なものとして、時代を超えてお届けしたいと願っております。このプロジェクトが、現代の新しいスタンダードとなって、末永く続くことを祈りまして」とコメントしている。チケット発売中。■『三四郎/門』回替わりキャスト11月30日(水)19:00開演…野島健児 古川慎 加藤英美里 大久保瑠美12月1日(木)13:00開演…岸尾だいすけ 濱野大輝 石川由依 大久保瑠美12月1日(木)19:00開演…岸尾だいすけ 武内駿輔 阿澄佳奈 下田麻美12月8日(木)19:00開演…岸尾だいすけ 武内駿輔 石川由依 浅倉杏美12月9日(金)19:00開演…置鮎龍太郎 古川慎 加藤英美里 藤田咲
2016年11月14日幼少時をヨーロッパで過ごし、同級生に貴族もいたという環境で培われた美学を盛り込んだ舞台が人気の演出家、藤沢文翁。彼が原作・脚本・演出を手掛ける音楽朗読劇『VOICARION(ヴォイサリオン)』が、豪華キャストを集めて上演される。公演は前半(8/27(土)~9/2(金))が日替わりキャストによる『女王がいた客室』、9/3(土)~9/5(月)が別キャストでの『Mr.Prisoner(ミスター・プリズナー)』。今回は藤沢と、『女王~』に出演する水夏希に話を聞いた。音楽朗読劇『VOICARION(ヴォイサリオン)』チケット情報20世紀初頭のパリ。従業員の多くがロマノフ王朝の生き残りとされるホテル「バッサーノ」は、"宿泊すると願いが叶うホテル"ともいわれていた。元の暮らしに戻ることを夢見るコンシェルジュのアレクサンドル・パーレン、ギャンブルと酒が好きでマダムの召使いのようになっているマイカ・デミドフも、元貴族。さらに黒いベールで顔を隠して長逗留しているマダムは、かつてのロシア皇帝アレクサンドル3世の皇后だった。そんな中、ただの客室係エレオノーラはマダムたちに振り回されながらも、女優になるという夢を追いかけていたのだが……。演じるエレオノーラを「天真爛漫ないわゆる“新人類”。自分とは思考回路が異なる役ですね」と言う水。「元宝塚スターに売れない女優の役なんてさせてスミマセン」と頭をかく藤沢には笑いながら、「でもその分、やり甲斐があります。それに私の世代も宝塚音楽学校に入った頃は、上級生から“新人類”って言われてましたし」と水が返すと、今度は藤沢が我が意を得たりとうなずいた。「実は、僕が水さんに託したいのはそこなんです。間違っていようがなんだろうが、“新時代を担う人間の強さ”ってありますよね。その"強さ"が未来を変えてゆく。水さんはいるだけでオーラを感じる方ですし、そういう意味ではエレオノーラ役にピッタリじゃないかと思って」と、配役の意図を語った。今回の出演を、「藤沢さんの作品を観ていて『あっち(作品)の世界に行きたい』と思っていたので、念願が叶って嬉しい」と話す水。魅力のひとつに「豪華な衣裳と美しいセット」を挙げると、藤沢が「実は演者の動きが少ない朗読劇だからこそ、衣裳は“足が開かない”“動くには重すぎる”などの制約を受けないで済む。それは美術セットも同じで、実用性より美しさを優先できるというメリットがあるんですよ」と語った。水も「声がメインの朗読劇だからこそ、お客様により多くの想像力を委ねられるというのもありますよね」と同意。「宝塚に在団時は、声をどういう風にしようかというところから役作りをしていました。今回もその点を意識しつつ、藤沢さんの世界に入っていければ」と、本作への意気込みを語ってくれた。公演は8月27日(土)から9月5日(月)まで東京・シアタークリエにて。取材・文佐藤さくら
2016年07月26日歴史朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』『俺とおまえの夏の陣』が、7月7日に開幕する。シリーズ3回目となる今回は『僕とあいつの関ヶ原』2チーム、『俺とおまえの夏の陣』1チームの計3チームで上演される。公演チケット情報各チームの稽古場に潜入した。まず、戦国時代の終焉をもたらした“関ヶ原の戦い”に向け、徳川家康と石田三成が率いる軍の武将の駆け引きや葛藤を描いた『僕とあいつの関ヶ原』。演じるのは荒田至法、尾関陸、黒羽麻璃央、染谷俊之、松田凌による【紫陽花チーム】と、猪塚健太、尾関陸、西川俊介、松田岳、矢部昌暉(DISH//)による【青竹チーム】の2チームだ。印象的だったのは、島左近と女性・染音を演じる荒田(紫陽花チーム)、松田岳(青竹チーム)だ。同じ本でここまで変わるかというほど役の印象が違う。その両チームで松平忠吉役の尾関も、同じ役、同じ台詞でありながらもやはり演じ方が違っている。“チームで作る”ことがよくわかり、同じ脚本を2チームが演じる楽しさを感じた。さらに紫陽花チームでは、三成と家康のどちらにつくか悩み、侍女・染音との恋も捨てられない小早川秀秋を演じる松田凌の“ヘタレ”な姿は新鮮。黒羽は、鬼と呼ばれる井伊直政と、友情に生きる大谷吉継のコントラストでそれぞれの役を引き立たせる。そして、染谷が演じる三成と家康がグッと空気を引き締めていた。青竹チームは、猪塚の熱演も印象的。家康の「がじゅり、がじゅり」と爪を噛む音だけで舞台上の空気を不穏に変え、圧倒的な恐ろしさを見せつける。矢部は、今回最年少の18歳という若さながら重みのある直政と吉継という役をのびのびと演じていた。小早川役の西川がスイッチのようにパチパチとモブ役を入れ替えていく様も面白い。そして、伊達政宗とその家臣・小十郎の過ごした長い年月を軸に戦国時代を描く『俺とおまえの夏の陣』を演じるのは、須賀健太、染谷俊之、黒羽麻璃央、猪塚健太。『夏の陣』チームはこの日が初稽古だったが、テンポが合うスピードも早く、ひとつ合わさるたびに魅力を増していく様子は観ていて驚いた。幼い梵天丸(政宗/須賀)の願いを命懸けで叶える小十郎(染谷)のシーンでは、互いの複雑に入り混じった感情、決意までしっかりと伝わるのがさすが。猪塚はかわいらしい政宗の弟と、政宗を毒殺しようとした母親を同時に演じるという難しいことをしていたが、魅力的に演じ分けていた。黒羽によるナレーションも舞台全体の空気を動かしており、朗読劇ならではの面白さを感じた。『僕とあいつの関ヶ原』は7月7日(木)から9日(土)、『俺とおまえの夏の陣』は7月10日(日)に東京・天王洲銀河劇場にて。取材・文:中川實穗
2016年07月06日昨年人気を博した朗読劇「僕とあいつの関ヶ原」「俺とおまえの夏の陣」がキャストを一新し7月に再演をむかえる。「俺とおまえの夏の陣」に出演が決定している須賀健太、染谷俊之、黒羽麻璃央、猪塚健太からそれぞれコメントが届いた。公演チケット情報―出演が決まっての感想はいかがですか?須賀:「何度か別の朗読劇をみせていただく機会があって、純粋にやれてうれしいなって思いますね。すごく技術が必要なものだと思うので、すごく普通なことですけど、噛まないかなって今は(笑)。普段噛むわけじゃないんですけど、噛むってことの重みが変わってくるので、文字を伝える舞台な感じがするので、朗読劇って。噛めないなっていうところはあります」染谷:「朗読劇って何作品か出させていただいたんですけど、時代物の朗読劇って初めてで、きっと大変なんだろうなって思うんですけど、やりがいがあるんだろうなって楽しみです。前回の映像を観たら、ひとりが何役も演じて、入れ代わり立ち代わりで、観ていて飽きさせないというか、観ててすごく楽しいなって思いました」猪塚:「本当に僕、本読みが苦手なので、朗読劇って初めは抵抗あったんですけど、演出の中屋敷さんと一度お仕事してみたいなと思っていて、銀河劇場も初めてで、これは苦手意識は克服したいなってやらせてもらうことになって。緊張はしてますけど、楽しみでもありますね」―今回チャレンジしたいことはありますか?染谷:「感情はもちろんなんですが、色んな声質で色んな役を演じ分けて、観に来て下さった方に楽しんで頂けたらと思います」―意気込みを。黒羽:「ひとつの作品の中でふたりの役を演じるということは初挑戦なので、まず自分が楽しむという事も大切に作品に触れていきたいと思います。」猪塚:「朗読劇ということで、僕にとってはすごく挑戦の舞台になるんですけど、僕が感じた朗読劇の楽しさを皆さんにも感じていただけるようにしたいです。あとはチーム感がすごく大事だと思うので、このメンバーが好きだなと思ってもらえるようにがんばりたいと思います。劇場でお待ちしております!」『俺とおまえの夏の陣』は7月10日(日)東京・天王洲 銀河劇場にて。
2016年07月05日昨年人気を博した朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』『俺とおまえの夏の陣』がキャストを一新し7月に再演をむかえる。「僕とあいつの関ヶ原」に出演が決定している荒田至法、猪塚健太、尾関陸、黒羽麻璃央、染谷俊之、西川俊介、松田岳、松田凌、矢部昌暉(DISH//)からそれぞれコメントが届いた。朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』チケット情報―出演が決まっての感想はいかがですか?荒田:とても嬉しかったです。「やったー!!」ってテンションが上がったあとすぐ、「あれ、朗読劇も和物も初めてじゃん」と、気づいてひとりで動揺していました。先日稽古が始まり台本をみんなで読み進めていたのですが、一行ごとに新たな発見があり次の稽古も本番もとても楽しみになりました。尾関:まず驚きました!朗読劇に出演したことがなかったので不安はありますが、新しい挑戦ですので楽しみです!松田岳:とてもワクワクしています。読み間違えのないようとりあえず台本に出てくる漢字から調べました笑矢部:僕は歴史がすごく好きで、好きになったきっかけが戦国の時代なので、戦国時代の有名な合戦である関ヶ原の戦いのお話に出演できることに喜びを感じています!―中屋敷さんの演出ですが、中屋敷さんに対してはどのような印象をお持ちですか?黒羽:中屋敷さんとは以前一緒に舞台を作りましたが頭の中が宇宙だと思っております。もちろん良い意味で、ですよ? 笑染谷:前回の映像を見せていただいて、すごい演出をされる方だなっていう印象を受けました。エネルギッシュで熱い方なのかなっていうのが作品のイメージです。楽しみです。―今回チャレンジしたいことはありますか?猪塚:演じ分けるところ、しかもそれが、演じ分けをして、役によっては一言二言の役もあると思うんですけど、それがただのギャグにはしたくないので、何役やるかはわからないですけど、その人その人の人生を真摯に考えたいなっていうのはありますね。西川:台本を読んで僕の演じる小早川秀秋は自分次第でいくらでも面白さを出せる役だと感じました。小早川秀秋という人物を詳しく調べて、自分の殻を破りたいです。―意気込みを。染谷:戦国時代に生きた武将を、朗読劇の世界で熱く演じきりたいと思います!みなさんぜひぜひ観に来てください。西川:僕自身朗読劇は初挑戦なので、戦国時代に生きていた将軍のように堂々と舞台に立ち物語の空気を変える存在になれればいいなと思います。松田凌:かせられた枠からはみ出ていきたいと思います。『僕とあいつの関ヶ原』は7月7日(木)から9日(土)東京・天王洲 銀河劇場にて。
2016年06月27日パルコ劇場で25年間上演され続けてきた朗読劇の金字塔『ラヴ・レターズ』が、パルコ劇場クライマックス・シリーズ2『ラヴ・レターズ2016クライマックス・スペシャル』として6月27日(月)、28日(火)に上演される。【チケット情報はこちら】1989年にニューヨークで初演された本作。パルコ劇場では1990年8月に幕を開けて以来、450組超のカップルが出演。四半世紀の時を経てもなお、演者や観客の心をとらえ続けている。現パルコ劇場の一旦休館に伴うクライマックス・シリーズ公演に出演する、柳下大とイモトアヤコに話を聞いた。一度テレビドラマで共演しているが、しっかりとした共演は今回が初というふたり。柳下は「面白いなって思いました。完璧に想定外ですよね。普段女優さんだけやられてる人とは違った感情が出てくると思うのでワクワクします」、イモトは「(柳下のことを)まだよく知らないので、お手紙だけでやり取りするっていうのはいいなって。むしろ本番を通して、アンディを通して知れたらいいなって思っています」。“稽古一回、本番一回”が原則の本作について柳下は「普段の舞台では役を固めていく作業があるんですけど、今回はそれができない。技術とかではなく、そのとき生まれた感情で、自分も楽しむしかないなと思っています。なにしろ本番も1回しかできないので。その場でしか観れない、その日にしか観れないっていうところも楽しみですよね」。パルコ劇場はイモトにとって『君となら』(三谷幸喜演出・2014年)で初めての舞台を経験した場所。休館前の出演についてイモトは、「三谷さんが本番前に誰もいない客席を見せてくださって、座った跡のハートマークがたくさんあったなとか、毎日夏に通ってたあのエレベーター、なかなか来なかったなとか(笑)。いろんな思い出があるから、そこでできるのは嬉しいですね。すごく大好きな劇場です」と語った。「僕がこの本で一番大事にしたいのは、一番最初の手紙のやり取り。そのときにメリッサに対する感情が湧いて、それがずっと続いていくわけなので。そこを大事にすれば、あとは感情を積み重ねていくだけ。先のことは全部ないと思って、そのときに生まれた感情で演じようと思っています」(柳下)「かき乱したいですね!自分の奥の奥のものが出ちゃうし、出さなきゃいけないと思うし。6月27日(月)19時から約2時間の間に何が起こるんだろうって観に来てもらえるとすごく嬉しい。我々もそういう気持ちでやりたいです」(イモト)舞台は、6月27日(月)柳下大&イモトアヤコ、28日(火)三宅弘城&野々すみ花で上演。取材・文:中川實穗
2016年06月16日昨年、好評を博した新感覚の歴史朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』『俺とおまえの夏の陣』が約1年ぶりに再演される。本作は、原作・吉田恵里香(映画『ヒロイン失格』脚本)×演出・中屋敷法仁(劇団「柿喰う客」)という異色タッグによる朗読劇シリーズ。前回からキャストを一新。『僕とあいつの関ヶ原』2チーム、『俺とおまえの夏の陣』1チームの計3チームで、戦国武将たちの友情、忠誠、裏切り、愛情と、戦国末期を駆け抜けた男たちの生きざまを描く。今回、猪塚健太、須賀健太、染谷俊之、松田岳にそれぞれ意気込みを聞いた。チケット情報朗読劇の経験者である染谷はその魅力を「視覚に頼らず、情景や心情をお客さんが好きに想像できるのが良さだと思います。演じる側としては、身体を使わずに声だけでどう表現するかというのが楽しいところですね」と語る。今作はこれから作られていくが、前作を見た須賀が「演者の熱量がすごく大切な作品だと思いました。朗読劇は、立って読む様子ををみせるイメージがあったんですけど、この作品は意外と動いていたりして。新しい試みなのかなと思います」と話す通り、本作は和服姿で動きも交えて朗読する独特のスタイル。一人何役も演じることもあり、猪塚は「衣裳もメイクも変えずに何役も表現するのは、この作品ならではの特徴。それをどこまで表現できるか。メインの役以外でもその人の生き様があると思うので、役が生きるように演じ分けたい」と意気込みを語った。舞台となる戦国時代が好きだという松田。「戦国時代って合戦の勝ち負けのイメージがあるんですけど、実は政治的な部分が泥臭くて面白いんですよ。特にこの作品はその辺りがたくさん描かれているので楽しいと思います!」と魅力を教えてくれた。猪塚「初めての朗読劇ではありますが、今の自分にできる最高の舞台を観てもらえるようにがんばります!」染谷「人がすごくあっけなく死んだり、燃えるように生きたりと熱い時代。そんな時代を生きる男たちを一生懸命演じたいです」須賀「朗読劇は初めてなので、新しい一面をぜひ観て頂きたいです。再演なので、さらに新しい挑戦やこのキャストならではの魅力を出せたらと思います」松田「チーム感が大事な作品。“このメンバーが好きだな”と思ってもらえるようにがんばりたいです」『僕とあいつの関ヶ原』は7月7日(木)から9日(土)、『俺とおまえの夏の陣』は7月10日(日)に東京・天王洲 銀河劇場にて。取材・文:中川實穗
2016年06月10日『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』が、4月27日に東京・天王洲 銀河劇場で開幕した。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』チケット情報本作は、2010年から上演がスタートした男女ふたりの朗読劇シリーズ。出演者は日替わりで、8度目となる今回は、相葉裕樹×日笠陽子、小林豊×佐野ひなこ、染谷俊之×近野成美、平間壮一×和音美桜、廣瀬智紀×入来茉里、福山潤×田中美里、前田公輝×徳井青空、矢崎広×三倉茉奈、竜星涼×真野恵里菜という9組が出演する。『私の頭の中の消しゴム』は、永作博美と緒形直人が主演のテレビドラマ『Pure Soul~君が僕を忘れても~』(2001年)を原作とした韓国映画(2004年)。若年性アルツハイマー病に冒された薫と彼女を支え尽くす浩介の物語を、男女ふたりが言葉で紡いでいく。初日となる4月27日は、ミュージカルを中心に活躍中の平間壮一×和音美桜ペアで上演。オフホワイトで統一された舞台セットの中、同じくオフホワイトの衣裳を着たふたりが椅子に座り、日記を朗読した。日記の始まりは、ふたりが出会った頃。初期に書かれているのは、恋する戸惑いや喜び。感情が上がったり下がったりする中でも、ふたりの声から伝わるのは楽しさばかりだ。いつでも怒鳴り口調だった浩介が穏やかになった頃、結婚。新婚生活を綴った日記には底なしのしあわせと希望が溢れ、リズムのいい会話のように毎日の出来事が描かれる。しかし、そのリズムは薫の病気の発症と共に崩れ始め、病気が進行するほどに一方的な語りへと変わってしまう。どんどん子供のようになっていく薫と、どこまでもやさしく寄り添おうとする浩介――そんな生活を記す日記には、愛を示す言葉も増えるが、えぐるような言葉も増えていく。平間の温かな声と和音の明るい声が、どんな言葉も平等に客席に届けることが辛い。休憩なしの2時間の熱演。カーテンコールでは、涙が止まらない平間に笑って手を差し出す和音が印象的だった。泣き顔のまま笑い合い、寄り添うように舞台を去っていったふたり。その姿を見て、言葉を重ねていく朗読劇だからこそキャストによって全く違うものになるのだと感じた。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』は5月8日(日)まで。2回観劇すると舞台特製パネルがプレゼントされる特典も!取材・文:中川實穗
2016年04月28日世界初のライブホログラフィック専用エンターテインメント常設劇場「DMM VR THEATER」で行われるVR朗読劇『その日のまえに』『ヒア・カムズ・ザ・サン』の公演に、追加キャストとして、女優で声優の平田裕香と、声優の大橋彩香、田辺留依、坂口候一が出演することがわかった。本公演は、直木賞作家・重松清の短編小説集『その日のまえに』『ヒア・カムズ・ザ・サン』をVR朗読劇化したもの。最新のサイネージ技術を駆使したライブホログラフィック演出をストーリーに盛り込んだ、新しい形の朗読劇になっているという。今回、追加キャストとして発表があった平田と坂口は『その日のまえに』に、大橋と田辺は『ヒア・カムズ・ザ・サン』に出演。大橋と田辺は、同じ役を日によって別々の役者が演じるダブルキャストで、カオル役を務める。なお、本公演には家中宏・東地宏樹、古川慎・増田俊樹、日高のり子・井上喜久子など、さまざまな人気声優も出演する。○公演情報公演タイトル朗読劇『その日のまえに』『ヒア・カムズ・ザ・サン』公演日2016年4月16日・17日・23日・24日(全日2回の計8公演)公演時間16日・23日…15時開演(開場14時)/19時開演(開場18時)17日…14時開演(開場13時)/18時開演(17時開場)24日…13時開演(開場12時)/17時開演(16時開場)チケット料金4,300円(税込)+ドリンク代500円チケット予約ローチケで販売中○出演者情報『その日のまえに』僕(ダブルキャスト)…家中宏(4月16日・23日)、東地宏樹(4月17日・24日)和美…平田裕香健哉…三輪建太大輔…真坂美帆店長…草摩そうすけ永原先生…坂口候一『ヒア・カムズ・ザ・サン』トシくん(ダブルキャスト)…古川慎(4月16日・23日)、増田俊樹(4月17日・24日)トシの母(ダブルキャスト)…日高のり子(4月17日・23日)、井上喜久子(4月16日・24日)カオル(ダブルキャスト)…大橋彩香(4月16日・17日)、田辺留依(4月23日・24日)
2016年03月24日今年で8回目を迎える朗読劇『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』が4月27日(水)より東京・天王洲 銀河劇場で上演される。 毎回豪華な出演者が日替わりで登場し好評を博す人気シリーズ。今年は相葉裕樹×日笠陽子、小林豊×佐野ひなこ、染谷俊之×近野成美、平間壮一×和音美桜、廣瀬智紀×入来茉里、福山潤×田中美里、前田公輝×徳井青空、竜星涼×真野恵里菜、矢崎広×三倉茉奈の計9組のペアが出演する。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』チケット情報『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』は、本国はもちろん、日本でも大ヒットした同名韓国映画を舞台化したもの。徐々に記憶を失っていくヒロインとその夫を描くラブストーリーを、男女ふたりの朗読劇で再現する。舞台は4月27日(水)から5月8日(日)まで。公演チケットの一般発売は4月9日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行を受付中。
2016年03月18日今年で8回目を迎える朗読劇『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』が4月27日(水)より東京・天王洲 銀河劇場で上演される。 毎回豪華な出演者が日替わりで登場し好評を博す人気シリーズ。今年は相葉裕樹×日笠陽子、小林豊×佐野ひなこ、染谷俊之×近野成美、平間壮一×和音美桜、廣瀬智紀×入来茉里、福山潤×田中美里、前田公輝×徳井青空、竜星涼×真野恵里菜、矢崎広×三倉茉奈の計9組のペアが出演する。『朗読劇 私の頭の中の消しゴム 8th letter』チケット情報『朗読劇 私の頭の中の消しゴム』は、本国はもちろん、日本でも大ヒットした同名韓国映画を舞台化したもの。徐々に記憶を失っていくヒロインとその夫を描くラブストーリーを、男女ふたりの朗読劇で再現する。舞台は4月27日(水)から5月8日(日)まで。公演チケットの一般発売は4月9日(土)午前10時より。チケットぴあではインターネット先行を受付中。
2016年03月18日DMM.comは、ライブホログラフィックによる演出を用いたVR朗読劇「その日のまえに」「ヒア・カムズ・ザ・サン」の公演を行うことを発表した。公演日は4月16日、17日、23日、24日(1日2回公演、全8公演)。会場は神奈川県・横浜駅西口の「DMM VR THEATER」。チケットは本日18日 12時よりローチケでにて発売開始。料金は4,300円(別途ドリンク代500円)。同公演は、ドラマ・映画化もされた、直木賞作家・重松清の短編小説集「その日のまえに」「ヒア・カムズ・ザ・サン」をVR朗読劇化し、サイネージ技術を駆使したライブホログラフィック演出をストーリーに効果的に挿入した新しい朗読劇。キャストには東地宏樹、増田俊樹、日高のり子、井上喜久子をはじめとした人気声優陣を起用している。会場の「DMM VR THEATER」は、昨年9月に横浜駅西口にオープンした世界初のライブホログラフィック専用エンタテイメント常設劇場。多元レイヤーで構成されたペッパーズゴースト(視覚トリック)型ホログラフィック投影装置をステージ舞台とすることで、3DCGで制作された映像に物理的な奥行きを加え、あたかもそこに役者が存在するかのような錯覚を作り出す仕組みを備えた新しいタイプの劇場だ。また、公演時間は、16日と23日が1回目 14:00開場/15:00開演、2回目 18:00開場/19:00開演。17日が1回目 13:00開場/14:00開演、2回目 17:00開場/18:00開演。24日は1回目 12:00開場/13:00開演、2回目 16:00開場/17:00開演となっている。なお、一部の声優陣は公演日によって異なるダブルキャスト方式となっている。詳しい公演スケジュールは、特設サイトを参照のこと。
2016年03月17日お笑いコンビ・スピードワゴンの小沢一敬が朗読する、ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)の過去を描いた"エピソード0"特別映像が11日、公開された。本作は、恐竜だけが言葉を持つ地球を舞台に、弱虫の恐竜アーロと怖いもの知らずの少年スポットの友情を描いた物語。このたび公開されたピクサー公認の『アーロと少年"エピソード0"』では、スポットがなぜひとりぼっちになったのか、そして、なぜ過酷な大自然の中でたくましく生きていくことができたのか、その理由が明かされている。本編以前のスポットの過去を描いたストーリーの制作に至った理由について、本作の監督ピーター・ソーンは「私は日本の大ファンなので、実際、日本文化からの刺激を受けなかったら映画の製作に携わっていなかったと思います。だから『アーロと少年』の日本公開にあたり、何か特別なことをしたい、日本の観客の皆さんに、何か新しいものをお届けしたいと思い、本編では明かされていない、少年スポットの生い立ちを"エピソード0"としてお届けすることにしました」と、日本のファンのためにサプライズをしたかったことを明かした。朗読に初挑戦した小沢は「何度も読んでいるうちに泣きそうになりました」と告白。「声の仕事を避けてきたボクだけど、スポットのように洞窟から出て成長しなければいけないと思った」と、自身も苦手だったことを乗り越え、スポットのように成長できたと話している。なお、この"エピソード0"は、実際に本編のストーリー・スーパーバイザ―を務めるケルシー・マンがストーリー開発に関わり、創り上げられた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月11日2015年12月5日(土)、舞浜アンフィシアターにて行われる音楽朗読劇「SOUND THEATRE ×夏目友人帳~集い音劇の章・再び~」のキービジュアルが公開された。舞浜アンフィシアターでの各公演のチケットはすでに完売となっているが、公演の模様は、東京・大阪・名古屋・福岡・熊本・北海道・宮城・静岡・広島ほか、全国各地の映画館にてライブ・ビューイングの実施が決定している。そして今回は、ライブ・ビューイング入場者限定プレゼントも明らかにされた。音楽朗読劇「SOUND THEATRE ×夏目友人帳~集い音劇の章・再び~」のライブ・ビューイング入場者限定プレゼントは、キービジュアルをデザインしたオリジナルキャラマイド(ブロマイド)と特製台紙のセット。台紙には今後発売されるプリントキャラマイドが最大2枚収納できる。なお、「SOUND THEATRE ×夏目友人帳~集い音劇の章・再び~」公演記念として「一番くじシリーズプリントキャラマイド夏目友人帳」が年内に登場予定となっている。ライブ・ビューイングの詳細については公式サイトをチェックしてほしい。(C) 緑川ゆき・白泉社/「夏目友人帳」製作委員会
2015年10月09日声優としてはもちろん、音楽のソロ活動でも高い評価を得る花澤香菜が、ライブツアーとはまた一味違った、朗読と、アコースティック編成による歌と演奏で全国9カ所を巡るサーキット、題して『かなめぐり ~歌って、読んで、旅をして~』を開催する。『かなめぐり』は、"極上の「声」を一人でも多くの人に届けたい。花澤香菜を身近に感じてほしい"、そんな想いをコンセプトに、息づかいや空気の振動が直接伝わるような大きさの空間で、花澤香菜の「声」の魅力を存分に感じられるプレミアムなイベント。トップクラスの声優ならではの「本物の」朗読を各地ゆかりの名作や花澤香菜お勧めの作品で堪能できる朗読パートと、最小限の楽器ユニットの演奏によるアコースティックライブで構成される。イベントは、2015年11月7日の「なら100年会館 中ホール」(奈良)を皮切りに、岩手、愛媛、沖縄など全国9カ所にて開催予定。チケット料金は5,940円(税込 / 全席指定)で、9月12日(土)の12:00よりイープラスにてチケット最速先行予約がスタートする。○『かなめぐり ~歌って、読んで、旅をして~』日程・会場・2015年11月7日(土) …… なら100年会館 中ホール (奈良)・2015年11月14日(土) …… 入間市市民会館 (埼玉)・2015年12月6日(日) …… プラザおでって おでってホール (岩手)・2015年12月12日(土) …… 松山ビビットホール (愛媛)・2015年12月27日(日) …… NIIGATA LOTS (新潟)・2016年1月16日(土) …… 岡山さん太ホール (岡山)・2016年1月30日(土) …… 桜坂劇場 ホールA (沖縄)・2016年2月13日(土) …… 桑名市民会館 小ホール (三重)・2016年2月28日(日) …… 横須賀市文化会館 (神奈川)開場16:30 / 開演17:00 / チケット料金:5,940円(税込 / 全席指定)チケット最速先行予約:9月12日(土)12:00~9月20日(日)21:00 ※抽選先行
2015年09月09日2014年末、好評を博した朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』の再演が決定した。単なる歴史物にとどまらず、関ヶ原に向かう武将たちの心の機微を、身近な人間像として描き出した本作。人気作家・吉田恵里香による原作を、劇団柿喰う客代表の奇才・中屋敷法仁が演出し、若手俳優が熱演する…という若き才能のコラボレーションで注目を集めた。朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』チケット情報中屋敷は「吉田さんの描く男たちのロマンが素晴らしく、公演でも手ごたえを感じていた。もっといろいろなキャストでやりたいと思っていた」と前作を振り返る。今回は初演キャスト版に加え新キャスト版も上演。「前回&新キャストが同時に公演することで、歴史の広がりが感じられる。新キャストはさらに若く、前回とはまったく違うものになりそうです」と自信をのぞかせた。「キャストの年齢が若いほど、実際の武将とのイメージがかけ離れる。言葉の響きが勝負になる」とも語り、まったく新しい武将像が描きだされることを予感させる。新キャストのひとり・戸谷公人は「銀河劇場は僕の初舞台の劇場で、思い入れがあります。朗読劇は2回目で、1作目は『ロミオとジュリエット』でした。まったく違う世界観なので、どんな役が来ても自分なりに挑み、お客さんを納得させたいです。今回はなぜか、『色気を出して』と言われているんですが(笑)、その役の気持ちになって、全力で演じます!」。さらに衣装については「久々の着物で、引き締まりました。僕も日本男児ですからね」とコメント。その戸谷と「知り合いの知り合いを通して知り合った」という宮崎秋人も、同じく初参加となる。「公人くんとお芝居するのは初めて。ほかにも舞台『弱虫ペダル』で共演した方も多く、楽しみですね。あと、学生時代、歴史の成績はよくなかったけど、舞台のためにしっかり調べて、詳しくなれたら(笑)」と飾らない素顔を見せつつ、「和服をしっかり着こなして、朗読劇だけど体や動きでも魅せていきたい」と役者魂を覗かせる。また、彼らよりさらに若い、若干18歳の高杉真宙については、「よく雑誌で見かけていて、『かわいい子だなあ』と思っていました(笑)。さっき初めて挨拶したんですが、この舞台で距離を詰めたいですね」。その高杉は「初めての朗読劇で、初めての声の演技をどんな風に演じるのかを、特に注目して観てほしいです。声だけというのは本当に難しいと思いますが、しっかり演じて話をかき回せるようにできたらいいなと思います。僕自身、楽しみです!」と熱意十分。また、前回から参加の玉城裕規は、「公演数が少ないぶん、すごく内容が濃く、もっと演じたいと思っていたので、再演がうれしいです。前回の演技が僕の中でしっくり来ていたので、大きく変えようとは思っていません。稽古は、男ばかりで部活みたいににぎやかでしたね。サッカー部でも野球部でもなく、バスケ部みたいな雰囲気です(笑)。また同じメンバーに会えることに、ワクワクしています。今回も、異なる個性が作り上げる世界観にご期待ください!」と意気込む。朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』は8月5日(水)から7日(金)まで。取材・文:荒川陽子
2015年07月03日岸恵子が、朗読劇に挑戦している。朗読するのは、2年前、自身が上梓した小説『わりなき恋』。人生の終盤に差し掛かった女と男がどうしようもなく落ちてしまった恋の物語は、自身の姿と声で、どのように立ち上がるのか。脚色と衣装も務めて臨んだその舞台の初日、明治座での公演に足を運んだ。岸惠子朗読劇『わりなき恋』 チケット情報駅の雑踏音のなか、小説冒頭のシーンを読む声に合わせて岸恵子が登場し、舞台の真ん中に立った。そのまま朗読の世界に入るのかと思いきや、「みなさまようこそ」と客席に声をかける。ファンにとって嬉しく心憎い演出である。と同時に、「心を開いてお聞きくださいませ」という言葉に、上品な恥じらいも感じさせる。何しろ、朗読とはいえ、自分が生み出した人物たちを演じるのである。面映ゆさがあるのは当然だろう。しかしながら、一度作品世界に入ると、岸の女優魂は一気にスパークした。主人公は、国際的に活躍するドキュメンタリー作家の伊奈笙子、69歳。パリ行きのファーストクラスで隣り合った58歳の男・九鬼の間に生まれた道ならぬ恋に、心が揺らぎはじめる。原作では、世界を駆けめぐる笙子の目線で世界情勢が語られたりもするが、劇化するにあたって岸は大幅にカット。笙子と九鬼の心情に焦点を絞った脚色が功を奏し、いくつになろうが恋とは苦しく切ないものなのだと訴えかけてくる。それでも恋に溺れることが見苦しくないのは、笙子が凛と自立しているからだ。そして、その生き方に説得力があるのは、笙子そのものにしか見えない岸が、その台詞を声にしてくれているからにほかならない。老いの性愛にまで踏み込んで今の高齢者の扱いに一石を投じた原作同様、舞台でも岸は、笙子に託した自らの思いをそのまま自由に、全身から放出する。ピアノ・バーのシーンに、音楽家の細井豊が奏でる生演奏が響くなど、音楽が印象的。そのときどきで笙子のいる場所をイメージした映像が映し出されるのも効果的だった。なかでも、人生の悲哀と愛しさにあふれたラストシーンは、舞台でしか味わえない余韻に浸れるだろう。また、上演後に行われる「岸恵子トークショー」もぜひ聞いてほしい。これまでの女優人生を振り返りながら語られる、この小説と朗読劇への思いを知ることで、今観た世界がより深く豊かになるのは間違いない。公演は7月に大阪、北海道、福岡の各地で上演。9月に上演する東京、神奈川、埼玉の各公演は6月20日(土)午前10時よりチケット一般発売開始。取材・文:大内弓子
2015年06月19日