94年6月の松本サリン事件で警察やメディアに犯人扱いされた河野義行さん(70)。無実を訴え、サリン被害を受けた妻を懸命に看護し、3人の子供を守った。95年3月のオウム真理教による地下鉄サリン事件で、ようやく疑いは晴れる方向に。今も月2回、講演を続ける。自分のように理不尽な目に遭う人を二度と出さないためにーー。河野さんの妻・澄子さん(享年60)は、サリン中毒によって意識不明になったまま、病床で14年間生き抜き、08年に亡くなった。「14年間介護していた澄子が亡くなって、10年に三回忌を終えてから鹿児島に移住したんです。鹿児島では、大好きな釣り三昧の生活を送っていたんですよ」事件の日、河野さん宅に隣接する駐車場から、オウム真理教信者らが撒いた“サリン”によって、近隣住民ら約600人が重軽傷に。河野さんの妻・澄子さんを含む8人が死亡する大惨事となった。真っ先に疑われたのが、第一通報者で、自宅に農薬や写真現像用の薬剤を保管していた河野さんだった。「居間休んでいた澄子が、泡を吹いて激しく痙攣しているのを見つけて、慌てて救急車を呼んだんです。でも、救急車が到着するころには、私自身も体調がおかしくなっていた。モノがゆがんで見えたり、幻聴があったり」突然、事件の被害者になった河野さん。しかし、事態は思わぬ方向に動いていった。警察は翌日28日、“被疑者不明の殺人容疑”で河野さん宅を強制捜査。ここから、“犯人扱い”が始まった。報道によって、世間は河野さんが犯人だと思い込んだ。自宅には無言電話や嫌がらせ電話が昼夜問わずかかってきたという。そんななか、妻・澄子さんとの面会が許されたのは事件から1週間後のこと。「医者から、澄子は生死の境をさまよっていると聞かされていましたから、人工呼吸器をつけた姿を見て、『とにかく生きていてくれてよかった、生きていてくれるだけでいい』と思いました」河野さんが犯人だと疑うメディアは、徐々に増えていった。講演会を行い、無実を訴え続け、戦いの中にいた河野さんを支えていたのは澄子さんだった。河野さんが澄子さんと出会ったのは74年。澄子さんは、社会人だった河野さんが趣味で通ったオルガン教室の先生だったという。「昔は、寝たきりの人の世話をするなんて負担だろうと思っていたけど、自分がそうなってみると違った。そこにいて声をかけられる、触れられる、何かしてあげられる、というのは本当にありがたくて。生きているだけで澄子は大きな仕事をしてくれていました」年が改まった95年の元日。河野さんの疑いを晴らす大きな出来事があった。オウム真理教の拠点から、サリンの残留物が検出されたと読売新聞が報じたのだ。しかし、疑惑が晴れたからといって終わりではなかった。「澄子は依然として意識不明。私にとっての終わりは、澄子を回復させることでした。〈澄子、具合はどう?〉と声をかけ、歯を磨いて髪をとかし、手足のマッサージをして。その間、いろんな話をしました。澄子の脳波は音に反応していた。だから、CDを何枚もセットして。脳は90歳くらいのレベルまで萎縮していて、医師から〈意識は戻りません〉と言われていたけど、私は絶対戻すんだ、と」事件から年を追うごとに、河野さんは多忙になった。毎日の仕事に、澄子さんの看護。土日には、報道被害の防止や犯罪被害者数の救済を訴える講演活動。長野県の公安委員も引き受けた。一方で、澄子さんの容態は悪化することが増えていった。事件から14年後、澄子さんは永眠。享年60。「腕の中で送ってあげたいという願いは叶えられました。亡くなる前の年に澄子の脳のMRIを撮ったら、大脳が萎縮して厚さが数ミリに。医師が〈この状態で生きているのはすごい〉と驚いていました。きっと、家族のために頑張ってくれていたんですね。14年間、長い長い戦いに打ち克ってくれた」だから、悲しまずに、〈本当にありがとう〉と言って送ろう。河野さんは、そう子供たちに話して、支えてくれた澄子さんを送り出した――。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月09日「おっさんずラブコンサート」が本日1月22日から2日間、東京国際フォーラム ホールAで開催される。田中圭演じるモテない独身のダメ男・春田創一と、吉田鋼太郎演じる黒澤武蔵、林遣都演じる牧凌太の三角関係を描き、2018年に大ブームを巻き起こした『おっさんずラブ』。昨年も、『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』、シーズン2となる『おっさんずラブ-in the sky-』の放送など人気はいまだに衰えない。この作品を彩った音楽が聴ける企画が「おっさんずラブコンサート」だ。シーズン1、2から選ばれた楽曲を、音楽監督を務めた河野伸とオリジナルのオーケストラ「おっさんずラブオーケストラ」が生演奏。20名以上のメンバーによる豪華なサウンドに合わせて、名場面が映し出されるという。なお、前売チケットには非売品オリジナルリコーダーが付属。公演中には、このリコーダーを使って来場者と一緒に「春」を演奏するコーナーも準備されている。楽譜はコンサートの公式サイトでチェックしてほしい。■公演情報「おっさんずラブコンサート」会場:東京国際フォーラム ホールA1月22日(水)開場18:00/開演19:001月23日(木)開場18:00/開演19:00<セットリスト(予定)>01.OPENING02.おお、神様!03.STORMY SATURDAY04.天空不動産東京第二営業所05.乙女、武蔵だお?06.Groovy MARO07.なになに、どゆこと?08.HARU TAN TAN09.おっさんずタンゴ10.キラキラ☆デート日和11.オープニングタイトル~君を好きになってよかった~12.Genius 713.MAMIANA OLE!14.合言葉はジャスティス!15.薫子、降臨!16.LOVE or DEAD17.おさななじみ18.Revival ~ピアノ ver.~19.冗談ですよと飾りをつけて20.好きになっちゃいけない人なんていないんじゃないかしら21.春リコーダーコーナー22.ご搭乗の皆様に申し上げます!23.TAKE OFF24.おっさんずラブ -in the sky- メインテーマ25.シノメシ26.黒澤ダンディズム27.別れの旋律28.ようこそ天空ピーチエアラインへ29.恋の嵐は突然に30.前略コックピットより31.MY GREAT CAPTAIN32.君に打ちあけよう33.君に会えてよかった。34.おっさんずラブメインテーマand ENCORE
2020年01月22日「おっさんずラブコンサート」が、2020年1月22日(水)・23日(木)の2日間、東京・有楽町の東京国際フォーラム ホールAにて開催される。人気ラブコメ「おっさんずラブ」がコンサートに2018年の新語・流行語大賞トップ10に選出されるなど、日本中に社会現象を巻き起こしたドラマ「おっさんずラブ」。田中圭演じる主人公の春田創一、乙女心を隠し持つ“おっさん上司”黒澤武蔵、そして“イケメンでドSな後輩”牧凌太をはじめとするおっさん同士のピュアな恋模様を描く人気ラブコメディだ。今回はそんな「おっさんずラブ」を題材にしたオーケストラコンサートの開催が決定。ドラマの音楽を手掛けた河野伸を音楽監督に迎え、“おっさんずラブオーケストラ”が演奏する生演奏を聴きながら、スクリーンに映し出されるドラマの名場面映像を鑑賞出来る。チケットにはイベントオリジナルの“リコーダー”が付属また、チケットにはイベントオリジナルのリコーダー付きで、会場でオーケストラと一緒に演奏を楽しむ来場者参加企画も予定されている。開催概要「おっさんずラブコンサート」開催日:2020年1月22日(水)・23日(木)時間:18:00開場/19:00開演会場:東京国際フォーラム ホールA音楽監督:河野伸出演:河野伸、おっさんずラブオーケストラチケット:・プレミアムチケット≪指定席≫ 11,800円(税込)※数量限定。※非売品オリジナルリコーダー&リコーダーケース付き。・指定席 10,800円(税込)※非売品オリジナルリコーダー付き。オフィシャル先行予約≪抽選≫:2019年9月22日(日)12:00〜9月30日(月)23:00※ローソンチケットで受付。企画・制作:テレビ朝日 / テレビ朝日ミュージック©おっさんずラブコンサート製作委員会【問い合わせ先】ホットスタッフ・プロモーションTEL:03-5720-9999(平日 12:00〜18:00)
2019年09月24日展覧会「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」が、茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリーにて2019年7月13日(土)から10月6日(日)まで開催される。関東では13年ぶりの個展大竹伸朗は、絵画を中心に、印刷、音、写真や映像などの多彩な表現を展開。現代美術界だけでなく、フォントやデザインといった幅広いジャンルにも影響を与えてきたアーティストだ。横浜トリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭をはじめ、韓国の光州ビエンナーレ、ドイツのドクメンタ(13)、イタリアのヴェネチア・ビエンナーレなど、国内外の国際展に参加している。「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」は、関東では2006年に東京都現代美術館で開催された「全景 1955-2006」以来、13年ぶりの個展。活動初期から現在までの約40年間にわたり描き続けてきたシリーズ「ビル景」に着目する。香港やロンドンなど都市の記憶をミックスした「ビル景」「ビル景」は、大竹伸朗の中に蓄積された、香港、ロンドン、東京といった様々な都市の、湿度や熱、騒音、匂いなどの記憶をランダムに融合し、「ビル」という形を伴って描き出される仮想の風景。細やかなラインで描き出された静かな作品から、ダイナミックなタッチのヴィヴィッドな油彩画まで、様々な表現手法によって「ビル景」が生み出されている。「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」では、多数の未発表作品から最新作まで800点以上にも上る作品の中から、大型の立体作品などの新作数点を含む500点余りを一堂に展示。「ビル景」シリーズの全貌に迫る展示内容となっている。特製Tシャツやポスターもミュージアムショップでは、大竹伸朗がデザインした展覧会ロゴや描き下ろしドローイング、フォトコラージュをプリントした特製Tシャツや、亜鉛凸版による展覧会ポスターのスペシャルエディション、2019年4月に刊行された画集『大竹伸朗 ビル景 1978-2019』などを販売する。【詳細】展覧会「大竹伸朗 ビル景 1978-2019」会期:2019年7月13日(土)~10月6日(日)開館時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8休館日:月曜日 ※ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日(月・祝/振)は開館、7月16日、8月13日、9月17日、9月24日(火)は休館入場料:一般 900円、前売・団体(20名以上) 700円※高校生以下・70歳以上・障害者手帳持参者と付き添い1名は無料※学生証、年齢のわかる身分証明書が必要。※1年間有効フリーパス「年間パス」2,000円※学生とシニアための特別割引デー「First Friday」学生証持参者と65歳~69歳の人は、毎月第1金曜日(8月2日、9月6日、10月4日)100円【問い合わせ先】水戸芸術館現代美術センターTEL:029-227-8111(代表)
2019年07月08日「ああ、ベーコンは、結局、^%£$+*?!%」何かの暗号かと思った人も多いだろう。実は、河野太郎外務大臣(56)が5月21日に自身のTwitterに投稿したものなのだ。突然投下された謎の投稿に、反応する人が続出。リツイートは4万件を超え、海外の通信社AFPも報じる事態にまで発展。河野氏に《これは国家機密だ》《働きすぎで疲れているのかも》と1,100件ものコメントが寄せられるお祭り状態に。このように、巷では河野氏のTwitterがちょっとしたブームになっている。普段は各国政治家との会談や夕食会の様子を呟くなど真面目な内容がほとんど。しかし、冒頭のようにユーモラスな投稿が「面白い!」と話題を呼んでいるのだ。一般人が呟いた《良く見ると河野太郎って男前やな》という投稿に《すぐに気づけよ》と、《このツイートも引用してくださいよ》には《仕事が忙しくて引用してる暇がない》と茶目っけたっぷりに返答。あまりの面白さから《秘書がツイートしてる、河野大臣そんな暇ないはず》と一部でゴーストライター疑惑まで出る騒ぎに。これに対しても6月9日の呟きで河野氏は《うちの秘書にそんな暇はない》とスマートに対応。巧みなTwitterの使い方を《河野太郎氏のツイッター大大大好き》《日本の政治家で一番うまくツイッターを利用している人、河野太郎説》と絶賛する人があとを絶たない。さらに、河野氏は6月19日にニコニコ生放送でLIVE配信を行うと発表。フリートークのタイトルは「ベーコンの秘密」。果たして“国家機密”の真相は暴かれるのか――。
2019年06月10日4月上旬の午後5時、東京・港区の裏路地にタクシーから颯爽と降り立つ女性の姿があった。河野景子さん(54)だ。鮮やかな黄色いコートをまとった彼女は、大人な雰囲気の日本料理店へと足早に入っていった。景子さんが再び姿を現したのは、それから4時間ほどたった午後9時過ぎ。彼女の横にいたのは、女優の山村美智(62)とフリーアナウンサーの近藤サト(50)の2人。かつてフジテレビで女子アナとして活躍したOGたちの同窓会だったのだ。この3人は、同局の黄金時代を支えた伝説的な存在。山村は80年に、景子さんは88年、近藤が91年と入社年度もバラバラ。しかし、3人は退社後もひそかに親交を続けてきたという。「今回の会は景子さんが2人に声をかけて、実現したそうです。特に3年後輩の近藤さんは入社当時から大の景子さんファンとして有名でした。退社後も公私ともに交流を持ち、お互いを励まし続けてきました。景子さんにとってはよき理解者の1人です」(テレビ局関係者)近藤は『週刊文春』4月11日号で景子さんへの憧れをこう語っていた。《全部マネしてましたね。河野さんと同じルイ・ヴィトンのバッグを買って、お揃いだ~って内心喜んでました。同色は申し訳ないから別の色にしましたけど。河野さんがふと出したハンカチを見て、あれが女性らしさの秘密ね、と思って同じハンカチを買ったりも。そんな憧れを抱いたのは河野さんだけです》いっぽう、先輩の山村も景子さんのことをずっと気にかけてきたという。「一見するとクールな山村さんですが、後輩思いの姉さん気質。フジテレビ出身の女子アナを“同士”と呼び、世代を超えてもかわいがっているそうです。最近も自身のブログで《ホント、景子ちゃんは偉い……あんなに大変な世界で頑張っていつもニコニコして耐えて耐えて、でも、サラリと決断して。絶対、誰のことも悪く言わず明るく美しく、前向いてるんだもの》と言葉をかけていました。景子さんも今年2月に、山村さん出演の舞台を観劇。その際にブログで『山村さんの熱演に、思わず涙があふれるほど感動した』とつづっていました」(前出・テレビ局関係者)昨年10月に貴乃花光司氏(46)との離婚した後は、自伝本の出版やテレビ出演など多忙な日々を送る景子さん。しかし、今彼女は“ある悩み”を抱えているという。ある芸能関係者はこう語る。「これまで多くを語ってこなかった景子さんをめぐって、テレビ局間で激しい争奪戦が行われています。まさに“離婚特需”です。3月27日には同期入社の八木亜希子さん(53)とフジテレビ開局60周年記念番組『グレイティストTVショー』に出演。25年ぶりの生放送MCは大きな話題となっていました。また最近、一部では景子さんへ女優業のオファーも噂されています。女子アナ時代にはパリ駐在を志望するなど、キャスター志向が強い一面も。今後について『女優かキャスターか』と悩んでいるのでしょう。さらに景子さんは『ブームは長く続かない』と考えているそうで、仲のいい友人に『私もそろそろ身の振り方を考えなきゃ』とこぼしていたといいます」実際、景子さんは4月2日放送の『未来を予知する女先詠み司ヒロコ・アンジェラ』(フジテレビ系)に出演し、「今後私の人生どういうふうに変わっていくんだろう……」と占い師に不安を漏らす一幕も。そんな人生の岐路を迎えた景子さんの頼った人物こそ、山村と近藤だったのだ。「山村さんと近藤さんは、女子アナ卒業後も成功をおさめた代表的な存在です。近藤さんは景子さんと同じ離婚経験者ですが、再婚した現在はナレーターとし7本ものレギュラー番組を抱える超売れっ子。昨年大ブレークしたグレイヘアブームの立役者でもあり、今や時の人です。山村さんも、女子アナから女優に転身した先駆け。当時は危ぶむ声も多かったなか、海外修業などを経て見事に女優としての地歩を固めました。華々しい復活を考えている彼女にとって、2人はお手本そのもの。景子さんは今後の進路についてアドバイスを求めたのでしょう」(前出・芸能関係者)3月発売の自伝『こころの真実23年のすべて』(世界文化社)で、今後の人生について景子さんはこのように語っていた。「はたして何ができるかわかりませんが、何かやっていく、やれそうな気がする。これからの自分の歩みが楽しみです」景子さんが選ぶ次なる土俵ははたして一体――。
2019年04月11日「(入門後)いちばんつらかったのは母であり、(亡き)父であり…。(これから家族が)心ひとつになれればな、と思います」河野景子さん(54)との電撃離婚から5カ月、貴乃花光司(46)の発言が話題を呼んでいる。3月20日放送の『ザ・発言X勝負の1日』(日本テレビ系)で、長らく絶縁していた母・藤田紀子さん(71)や兄・花田虎上(48)と再会したい意思表示をしたのだ。「作家の瀬戸内寂聴さんとの番組共演が契機になりました。貴乃花さんは引退後、日本テレビ関係の番組に頻繁に出演しています。その窓口が、スポーツ局の統括プロデューサー・A氏。現役時代から懇意にしており、引退直後の『しゃべくり007』で高視聴率を獲得したため、日テレ内の各番組に出るようになりました。寂聴さんとの正月特番共演は貴乃花さんの熱望で実現しました。人生経験豊富な“導師”寂聴さんに、今後の人生のアドバイスを求めたかったそうです」(テレビ局関係者)冒頭の番組で、貴乃花は鉄拳(46)と共同で、絵本作家としてデビューすることを発表。「貴乃花さんは“孤高の力士”として生きてきましたが、相撲界を離れた今、部屋をはく奪され、取り巻きはいなくなり、お金もなくなった。唯一の味方の家族までバラバラに。寄る辺のない現状に寂しさがつのったそうです。相撲教室の先生を率先して務めるなど、彼の今のモチベーションは『次世代を担う子供たちのためにできることは何か』。だから絵本作家の道を選んだそうです。絵本を書くにあたって、子供たちに“家族の大切さ”を伝えるためには『自分がその関係性を見直さなければならない』とプロデューサーらに話し、家族関係修復を願うコメントになったそうです」(前出・テレビ局関係者)家族との和解提案をした背景には「景子さんとの離婚が大きな影響を及ぼしたのでは」と証言するのは元後援会関係者だ。「00年の医師との不倫報道で、紀子夫人が二子山部屋を出てから、景子さんが“おかみさん”として全権を掌握。以来、夫妻は明らかに紀子さんや角界を離れた虎上氏と距離を取り始めたんです。貴乃花は景子さんを全面的に信頼し、一時は相撲協会トップ3まで上り詰めることができました。しかし、貴ノ岩事件を発端に貴乃花は相撲界を離脱。結果的に夫婦関係も崩壊したのです」貴乃花と家族の和解を景子さん本人はどう思っているのか。3月下旬、彼女を直撃した。――貴乃花が紀子さんたちと和解するという発言をしています。「そうねぇ、大変いいことじゃないですか」――結婚中はどうしてなかったのでしょう。お姑さんとの交流はなかったんですか。「私にとってあの方は、お姑さんだという意識がなかったんですよ。結婚したときには部屋のおかみさんだったし、その後は部屋からいなくなってしまったし。ですから、姑との関係と言われてもねぇ……」――離婚で、貴乃花と紀子さんの関係が改善されたということでしょうか。「それはご本人に聞いてみないとわかりませんよねぇ。でも、いいことじゃないですか。気になってはいたんですけどね」前出のテレビ局関係者は言う。「離婚後、貴乃花さんは親方時代の寡黙な印象から一転して冗舌になりました。“強い親方”を夫妻で求めるあまり、家を出た母親を恨むように…。特に部屋を任された景子さんはそう感じていたようです。離婚で貴乃花さんは景子さんの呪縛が解けたように映ります。すでに日テレは家族和解へ向けた番組共演に動き始めています。貴乃花さん本人は連絡先を知りませんが、A氏は紀子さん、虎上さんとも親交があります。世間の注目度が高いうちに親子3人の再会を実現させたいそうです」
2019年03月27日昨年10月に花田光司氏(46)と離婚した元フジテレビアナウンサーの河野景子さん(54)が、離婚後初の著書「こころの真実23年のすべて」(世界文化社刊)を3月5日に発売した。河野さんは同書で、2012年ごろにストレスから円形脱毛症になったことを告白。当時の苦悩から離婚原因までを赤裸々につづっているという。一部スポーツ紙によると、河野さんは「これまでの23年間のいろんな出来事に対して、私が抱いた“私の心の中にある真実”を書きました」とコメント。花田氏にも「読んでほしい」と希望しているという。花田家といえば母でタレントの藤田紀子(71)が01年に故二子山親方と熟年離婚し、離婚についての告白本「凛として…。」(文芸春秋刊)を発売。そして花田氏の兄で元若乃花でタレントの花田虎士(48)はタレントの花田美恵子(49)との間に4人の子どもをもうけるも、07年に離婚している。「いずれも結婚したのは夫が現役中で、引退後に離婚しています。現役中は夫を献身的にサポートしていますが、妻としてよりも女将としての責務が求められます。その重圧は、計り知れないものがある。そのため、引退後は反動が出てしまうのでしょう」(相撲担当記者)ちなみに花田氏の長男で靴職人・タレントの優一(23)も昨年12月、一般女性との結婚からわずか1年ほどで離婚している。花田家に嫁ぐことは、世間が思うよりもずっと大変なのかもしれない。
2019年03月06日昨年に元貴乃花親方の花田光司氏と離婚した、元フジテレビアナウンサーの河野景子が7日、都内で行われたTOKYO FM『Blue Ocean』(毎週 月~金 8:55~11:00)の公開収録イベントに登場した。宮崎県出身の河野は「(宮崎県は)パワースポットがたくさんある」と語り、「この間も行きました。今後の私の幸せをお願いしました」と笑顔で振り返った。番組パーソナリティーの住吉美紀が「昨年からいろいろと大変でしたね」と話を振ると、河野は「いろいろとお騒がせしましたけれども(笑)。新しく『河野』になりました」とコメント。続けて「円満離婚だし、スッキリしているとテレビでも見たんですけど…」と住吉が問いかけると、「本当にその通りです」と同意し、「やっと自分のための時間ができるようになったなというのが、私にとって新鮮なことですね」と語った。また、「河野景子のことばのアカデミー」の校長を務めるきっかけを、「ずっと立場上も"花田景子"で仕事してたじゃないですか。でも元夫が『河野景子で仕事したらどうだ』と。花田景子だと立場もあるので、素の部分が出せないと思ったのか分からないですが」と明かした。さらに自身がやっている健康の秘けつとして、「何年もやっているのは四股立ちです。プロに習いました」と笑顔を見せた。そしてバレンタインの予定を聞かれると、「ないです。義理チョコもないです」と答えていた。公開収録の模様は12日の『Blue Ocean』で放送される。
2019年02月07日元フジテレビアナウンサーの河野景子が4日、アメーバでオフィシャルブログを開設した。昨年、元貴乃花親方と離婚し、新たなスタートを切った河野は、初投稿で「アメブロ、始めます!」と題して更新。「アメブロを始めることにしました。これまでは 環境的に いろんなことを考えると自分の言葉で何かを発信することに勇気がなかったのですが」と前置きし、「立場も変わりましたし、新しい年も迎えましたので、これを機にスタート致します」と開設の理由をつづった。そして最後は、「新たなことを始めたいと思います」と意気込み、「どうぞ宜しくお願いいたします!河野景子」と呼びかけて締めくくっている。
2019年01月04日今年10月に大相撲の元横綱・貴乃花こと花田光司氏(46)と離婚した元フジテレビアナウンサー・河野景子さん(54)が、12月28日放送のフジテレビ系「バイキング・ザ・ゴールデン」に出演する。景子さんが離婚発覚後、メディアに出演するのは同番組が初めて。一部スポーツ紙によると収録は今月中旬に行われ、坂上忍(51)のインタビューに1時間以上も応じたという。そのなかで23年間の結婚生活を振り返り、「つらいことも悲しいことも悔しいことも、たくさんありました。でもそれ以上に喜びとかうれしいこととか感動したこともありました」と涙を浮かべて語ったという。「離婚後初のテレビ出演。メディアの前でここまで語ったのも初めてです。フジテレビは古巣とあって、しっかりと“スクープ”を提供し、義理を果たしたといえるでしょう」(テレビ局関係者)というのも景子さんは今後、本格的にテレビ復帰せざるを得ない状況にあるという。「おかみさん時代は講演会をこなしていて、ギャラは1本50万円ほどだったと聞きました。しかしもうおかみさんを“引退”したので、講演会でも以前ほどのギャラを取れません。となると、自分の得意な“土俵”であるテレビに戻るしかないはずです。元夫・花田氏は日本テレビとテレビ朝日と蜜月関係にあると見られています。そうした事情もあり、やはり古巣であるフジテレビでの仕事がメインになりそうです」(芸能記者)年の瀬の放送でいったい何が語られるのか、注目される。
2018年12月24日元・貴乃花親方の花田光司(46)との離婚が判明した河野景子(54)が11月28日、正式にコメントを発表した。各スポーツ紙によると景子さんは「23年間の結婚生活に終止符をうちましたことをご報告申し上げます」と報告し、「度重なる困難には二人三脚で乗り越えてきた自負もあります」とコメント。さらに「今後はお互い別々の道を歩むことといたしました」と明かし、「共に歩んできた元夫への尊敬の念と感謝の心は失うことなくこれからの人生を進んで参りたいと思います」と綴ったという。ネットでは、景子さんにエールが上がっている。《賢い人だし、責任感もあると思う 前向きに頑張ってほしい》《景子さんはご自身の第二の人生を頑張って欲しいです》《ご苦労様です。能力があるから、これからは1人で生きていく事には問題ないと思いますね。頑張って下さい!》スポーツニッポンが27日に明かしたところによると、花田は今回の離婚について夫婦を卒業するという意味で“卒婚”と表現しているという。卒業した2人は、まさにそれぞれの道を歩むことになる。「景子さんは元々アナウンサーですから、話術のスキルは申し分なし。結婚時から講演会に引っ張りだこでした。さらに息子・優一さん(23)のブログに登場すると、アクセス数が一気に伸びるほどの人気ぶりです。すでに獲得しようとテレビも動いていると聞きます。角界の厳しいルールから離れたことで、今後はより多くの場所で景子さんの姿を見かけることになるかもしれません」(角界関係者)
2018年11月28日脚本家・野島伸司の書き下ろし、dTV×FOD共同製作ドラマ「彼氏をローンで買いました」が、3月9日(金)より「dTV」と「FOD」にて同時配信されることが決定。また、真野恵里菜、横浜流星が出演することも分かった。■あらすじ大手外資系商社キャピタルホールディングス東京で毎日笑顔を張り付けながら受付として働く浮島多恵には、同じ会社に付き合って1年になる彼氏・白石俊平がいる。彼は非の打ち所のなく将来有望な彼氏だが、彼と結婚するために日々“猫”をかぶり本音を言えない多恵であった。ある日、かつて伝説の受付嬢と言われ、誰もがうらやむようなエリートと結婚をした先輩・南場麗華と再会するも、“猫”をかぶることに限界を感じ本性を出してしまい、シングルマザーとなったことを聞き、その変貌ぶりに驚くのだった。昔の恋愛について赤裸々に語り出す姿を聞き、多恵の未来を暗示するようでもあった。そんな中、多恵は俊平の浮気に気づいてしまったことを麗華に相談すると“猫”をかぶらず、自分をさらけ出せる彼氏を月額39,800円でローン購入することを提案され、勢いに乗って購入したローン彼氏、刹那ジュンが段ボールに入って届くのだった…。■「高校教師」「パパ活」野島伸司によるオリジナルドラマ本作は、渡部篤郎と飯豊まりえを主演に迎えた「パパ活」の制作スタッフが集結したオリジナルドラマ。「高校教師」「未成年」「パパ活」「雨が降ると君は優しい」の野島さんが今回描くテーマは、“現代女性のリアル”。エリート彼氏と結婚をして専業主婦になるという夢を持つ受付嬢の主人公が、夢を叶えるために猫をかぶりながら社会で奮闘するも、ストレスフルな毎日に不安をおぼえ、ストレス発散用に月額39,800円のローンで彼氏を“購入”したことで動き出す心模様を描きだす恋愛ドラマ。視聴者の想像を超えるまさかの展開ながら、現代女性ならではの主人公の選択に多くの女性が納得できる内容になっているという。野島さんは、今回のテーマを選定した理由について「離婚率が爆発的に上がり、自分なりに理由を探索してみました。どうぶつの森アプリで遊びながらw」と告白。物語の結末については「好き同士は、相手にこそ自分を分かって欲しいと、時に思いやりに欠けてしまいます。疲弊し、壊れないように、セクシャルな関係でなければ、別の異性に理解者がいても良くないですかね」と主人公が選択する未来に対して語っている。■横浜流星、月額39,800円のローン彼氏に!そんな本作で主人公を演じるのは、『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』『新宿スワン』『みんな!エスパーだよ!』の真野さん。外面は受付嬢のセンターとして男たちを虜にするも、本性は歯に衣着せぬ物言いで、日々抱えている毒を悪びれもせず吐きまくるという2面性のある振り切ったキャラクターを演じ、新境地を切り開く。また、主人公のストレス発散用として月額39,800円で購入されるローン彼氏には、「烈車戦隊トッキュウジャー」『キセキ ーあの日のソビトー』に出演し、今後も『兄友』『虹色デイズ』と主演作の公開を控える横浜流星。主人公に自分の借金を肩代わりしてもらうかわりに、どんな命令でも従順に従うキャラクターを演じる。真野さんは、「野島さんとは、6年前に舞台『ウサニ』でご一緒させて頂いて以来だったので、ドラマで改めてお仕事させて頂けることができて、とても嬉しいです。主演という立場を頂けたことにプレッシャーも感じますが、背筋が伸びる思いです!」と心境を明かし、「何よりもセリフ量の多さにびっくりしましたが、『普段の女子会ではこれくらいの勢いで話してるな』『うわー、こういう話するする…』と思うところもあり、それを分かっている野島さん恐るべし!って思いました(笑)」とドラマではあるある要素も盛り込まれているようだ。今回野島作品に初参戦となる横浜さんは「非現実的な設定もありますが、新たな野島さんの世界観が詰まっていて面白いですし、主人公の多恵が女性の本音を代弁してくれているので『いまの女性はこんなこと考えているんだ』と勉強になりました。女性の方は共感出来る作品になるだろうなと思います」とコメント。また「多恵がエリート彼氏かローン彼氏のどちらを選ぶのか最後まで見届けて欲しいです!!また、皆さんに『こんなローン彼氏が欲しい!』と思って頂けたら嬉しいです!」と話している。dTV×FOD共同製作ドラマ「彼氏をローンで買いました」は3月9日(金)dTV&FODにて配信開始(全8話、毎週金・月曜日更新)。(cinemacafe.net)
2018年02月23日各地で講演活動を行い、障害のある子の「親なきあと」の現状や対策について発信する行政書士の渡部伸先生と、自閉症児の母であり、発達ナビで連載コラムを執筆する立石美津子さんによる「親なきあと」についての対談企画、第二弾。対談の前編、「親なきあと、障害のある子はどう暮らす?お金は足りる?」では、保護者が元気で動けるうちに、税の控除や手当なども活用しながら資産をつくる、親なきあとに障害年金がもらえるように準備したり、のこした資産を信託するなど、適切に渡していくことの準備が必要だということが分かりました。「親なきあと」の暮らしはどうなる?住まいは?支援者は?「親なきあと」相談室を主宰する行政書士・渡部先生×自閉症の子を育てる立石さんの対談からUpload By 発達ナビ編集部「親なきあと」に関する保護者の方のもうひとつの懸念は、のこされた子どもが「どこで暮らすのか、その暮らしを誰がサポートしてくれるのか」ということです。障害者支援施設といった入所施設やグループホームなどに住むのか、福祉サービスを活用しながら1人暮らしや親族と一緒に住むのか…ぼんやりと想像はできても、わが子が将来どのような暮らしをするのか、それにはどのくらい費用がかかるのかなど、分からないことが多く、不安や疑問があると思います。対談後編の今回は「暮らし編」と銘打ち、「親なきあと」の暮らしをテーマに、お二人の対談をお届けします。「親なきあと」、障害のある子はどこに住むのか?出典 : 立石さん(以下、立石)お子さんがまだ小さいと、将来親がいなくなった後、どこに住むかということまでまだ考えが及ばないかもしれませんが、実際は親なき後の人生の方が長いですから、お金の問題もですが、どこで誰と住むのか考えておくことは大切だと思います。健常の兄弟姉妹がいたとしても、独立してそれぞれの生活を歩みますから、障害のある子の面倒を託すこともできませんし…。渡部先生(以下、渡部)今、障害のある方の住む場所についても、法制度や社会環境が変わっている…過渡期なんですよ。今後の流れとしては、居宅介護などを充実させていくことで、特に軽度から中度の場合はできるだけ施設やグループホームに入らず自宅で暮らすことを目指す、という方向になってくと思います。大規模施設を作ってそこに障害のある方を集めて…というところから、福祉サービスを充実させて地域で暮らせるようにするという流れですね。発達ナビ編集部(以下、編集部)どうしてそういう流れになったんでしょう?渡部2003年に、それまで行政がサービスの利用先や内容を決めていた「措置制度」から、障害のある方の自己決定に基づいてサービスの利用を決定する支援費制度に変わったことが大きなきっかけだったと思います。もうひとつ大きいのは、2014年に「障害者権利条約(障害者の権利に関する条約)」を批准したことですね。この条約を批准するために法制度を整備する必要が出てきて、「障害者総合支援法」ができたり、「障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)」ができました。”住み慣れた地域で自分らしく暮らしていきたい”という願いにこたえていこうという流れになっているんです。2018年4月には、「自立生活援助」制度も始まります。施設やグループホーム、病院に入所している障害のある人が、1人暮らしを始める場合、一定期間、巡回したり支援するという制度です。また、そうした法制度が走り始めると、一定期間たって「自立生活援助」による支援が終了したあとをサポートするようなサービスなどが民間から出てくると思います。それによって、地域で暮らしていきやすい体制が整ってくるのではないかと期待しています立石本当に過渡期なんですね…。参考:障害者の権利に関する条約 | 外務省参考:障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 | 内閣府渡部また、新しい取り組みとして、障害者とその親が一緒に住める老人ホームや、障害者のグループホームとその親が入る高齢者のグループホームがひとつの敷地内にある施設などができてきています。高齢になると、施設に入所している子どもに会いに行くことができなくなりがちですが、同じ敷地内であれば安心ですよね。立石そういう施設もあるんですね。渡部障害者の入居施設は結構定員いっぱいなことが多くて。入居できる施設は地方にあることが多いし、親も元気なうちは新幹線で1本だからすぐに会いに行けると思って入居を決めたりするのですが、いざ高齢になると、なかなか会いに行けなくなってしまう…。立石うちは母一人子一人なので、私がいなくなったら…、動けなくなったらと思うと心配なんですね。いざというとき、地元に入居できるグループホームもないかもしれない。子どもが路頭に迷わないようにしたい。それで、将来のことを考えて、グループホームを作りたいなと思っています。編集部立石さんは、実際に役所に出向かれたりして、グループホーム設立について動きはじめています。どのようなグループホームをつくられるのか、今後の発信がとても楽しみです。障害者手帳はもつべきなのか?メリットやデメリットは?Upload By 発達ナビ編集部立石いろいろお話を伺っていて、改めて思うのは、手当とか割引など活用できる制度は使って、親が元気なうちから出ていくお金を抑えられるような仕組みづくりをしておかなきゃいけないなということですね。“日本の福祉は自己申告制”ですよね。じっと待っていても役所から案内が来るわけじゃないですから、自分から積極的に行動し、情報をとりにいかないといけませんね。渡部そうですね。立石それから、いろいろな支援をうけたり、支出を抑えたりするためには、やっぱり障害者手帳を持っていたほうがいいように思います。ちなみに、障害者手帳を取得するとデメリットになるようなことってあるんでしょうか?渡部私は、特段大きなデメリットはないと思っています。あるとしたら、保護者に「持ちたくない」という気持ちがある場合、持つことがストレスになるということくらいでしょうか。立石例えば、手帳を持っているから受験や就職で不利になるということは?渡部ないと思います。必要ないときは見せなければいいだけですから。立石逆に、手帳を持っているとメリットになることと言えば?障害年金は、手帳がなくても基準を満たせばもらえるということでしたけど…。渡部手帳を持って入れば法定雇用率の中で働くことができるので企業に障害者枠で一般就労しやすいというメリットや、JRや私鉄、バスなど公共交通機関の乗車料金の割引、タクシー利用券の支給、公営住宅の優遇抽選、おむつ支給などが受けられます。デイサービスやヘルパー派遣などは、手帳がなくても申請できます。ですが、手帳があると行政側が障害状態を判断しやすい。障害の程度によって支給されるかどうか、また支給時間数などにも影響するので、手帳があったほうがスムーズにサービスを受けられるのではないかなと思います。手帳の種類・度数によっては税制面での優遇もあります。立石医療費の助成もありますよね?渡部身体障害者手帳か療育手帳の重度判定の方は、所得によって医療費が1割負担、もしくは無料になります。20歳未満は世帯主の所得が対象なので1割負担、20歳になると本人の所得が対象なので無料になる、というパターンが多いですね。市町村によっては、精神保健福祉手帳を所持している人や中度判定の方も助成対象になるところもあります。編集部いずれもお住まいの地域によって違いもあるので、行政の窓口で相談してほしいと思います。参考:心身障害者医療費助成制度(マル障)| 東京都福祉保健局立石いろいろ伺って、やっぱり手帳は、持っていてメリットはあるけれど、デメリットはないなと思いました。渡部障害状態が軽いと判断され、交付されないお子さんもいます。でも申請しなければ交付されることもないわけですから、私は「まずは申請してみたほうがいいですよ」とお話しています。立石手帳は3種類ありますが、ボーダーのお子さんは知的障害が軽いと判断されて、療育手帳が取れないこともありますよね。知的には高くても、いろんな困難を抱えているお子さんも多い…。渡部発達障害に該当しているような場合は、「精神障害者保健福祉手帳」を申請してはどうかとアドバイスをしています。手帳が取れない場合でも、ドクターや児童相談所の判断で受けられる福祉サービスもあります。お住まいの地域によってもサービスは異なるので、そういう情報を得るためにも、行政の窓口に行ったり、地域の集まりに顔を出したりしておいたほうがいいと思います。自分から申請しないと、福祉サービスは受けられないですから。立石手帳については、母親は取りたいと思っているけれど、夫や義親が反対するケースもよく聞きます。渡部手帳を持たせたくない、つまり親や祖父母が、子どもや孫の障害を認めたくないということかなと思います。それぞれが障害や手帳に対して異なるイメージや感情を抱いているときは、無理に説得してもうまくいかない例が多いです。個人的には、お母さんが動いて手帳を取っておくというのも、一つの手段ではないかと思います。いざ必要になる時まで、タンスにしまっておけばいいわけですから。立石あぁ、なるほど。成年後見制度は、利用すべき?出典 : 立石支援する人を確保するという点で、成年後見人についても検討することになると思います。ちなみに、どの段階で成年後見人をつけることを考えたほうがいいですか?渡部成年後見人をつけると、たとえ親であっても子どもの財産を動かすことが難しくなります。報酬は財産額にもよりますが、月1~2万円かかるので、保護者が元気なうちはつけなくてもいいのではと考えています。親なきあとのことを見据えて、どの人に成年後見人をお願いできそうか考えておく、相談窓口がどこなのか知っておくくらいでいいと思います。成年後見人は高齢者には有効な制度だと思いますが、若い障害者の場合は、住んでいる場所もそれぞれですし、就労する場所もさまざま。福祉サービスでヘルパーを利用していたりもします。立石高齢者の場合は老人ホームに入っていて、仕事をしていない場合がほとんどだけれど、障害者の場合はいろんなパターンがあるということですね。渡部そうです。本来はそうした事業所をとりまとめて、障害のある人の暮らしを支援するのが成年後見人であるべきなのですが、法律の専門家ではあっても福祉の専門家ではないため、難しいのが現状です。ですので、保護者がまだ元気なうちは、つけなくていいかなというのが私見です。将来、信託や成年後見制度を利用することを頭に置いておいて、その制度について相談できる窓口を見つけておくぐらいでいいと思います。成年後見であれば地域の社会福祉協議会が相談窓口を開いている場合が多いですし、近くに法人後見を行っている団体があればそういったところとつながっておくことも大事です。また、親の会などに入っていれば、さまざまな情報が入ってきますので、ぜひいろいろなところと接点を持っておいてください。つながりをつくる、外に出ていく。保護者が、まずすべきことUpload By 発達ナビ編集部編集部親なきあとに向けて、やっておくべきことって本当にいろいろありますよね。法制度も過渡期なので、子育てもがんばりながら、最新の情報をキャッチするのも大変…。渡部ですから、たくさんつながりをもつことが大切なんですよ。同じ障害の子を持つママ友でもいい、親の会に入ると会報なんかでもたくさんの情報を送ってきてくれるし、専門家を招いた勉強会も催していたりする。まずは、情報が入ってくるつながりづくりからはじめるといいですよ。立石つながりがあると、親なきあとも、福祉の網の目からこぼれ落ちる前に、セーフティーネットにもなりますよね!何かあったときも、SOSに気づいてもらえる。渡部それから、子どもにどんな支援が必要かを書き留めておくと、親なきあとのサポートもスムーズになると思います。子どもの特性に加えて、障害福祉サービス受給者証の番号や利用している医療機関や施設なども書いておくといいですよ。「親心の記録」などの冊子を活用すると何を書いておけばいいか分かりやすいと思います。参考:「親心の記録」について・お申し込み|日本相続知財センターHP※「親心の記録」は団体向けに寄贈されています。個人で希望する方は、上記ウェブサイトよりお問い合わせください。渡部「もっとこんなこと知りたい」とか、「うちの場合はどうなるの」、「どうやって資産をのこせばいいの」など迷うことがあったら、私や私の仲間たちがやっている「親なきあと」相談室みたいな場所へ、相談に来てほしいなと思っています。障害者福祉は、窓口がいろいろ分かれていて、何をどこに相談したり申請すればいいのかが分かりづらかったりしますよね。保護者の皆さんは、子育てだけでも大変なのに、さまざまな窓口に行って聞くのは本当に大変だと思います。「親なきあと」相談室はよろず相談室なので、なんでもお伺いしますし、どこの窓口に申請したらいいのかなどもアドバイスしています。立石心強い!私もまた相談させてくださいね。参考:「親なきあと」相談室「親なきあと」の住まい・支援者についてまとめると、次のようになりそうです。・住まいについての法制度は変革期(居宅介護などが充実、軽度から中度の場合は自宅で)・成年後見制度などの利用を念頭におき、相談窓口を見つける・支援者がサポートしやすいような引継資料をつくる など住まいや支援についての法制度は過渡期にあります。さまざまな情報に触れたり、相談できるように、まずは保護者が”知る”ことや”つながる”ことが大切です。保護者が動けるうちに行動しておければ、自然と情報も入ってきます。渡部伸先生渡部行政書士事務所代表。「親なきあと」相談室主宰。慶応義塾大学法学部法律学科卒業。出版社でさまざまな事業を担当後、行政書士、2級ファイナンシャルプランニング技能士などの資格を取得。著書に『障害がある子の家族が知っておきたい「親なきあと」』(主婦の友社)、『障害のある子が「親なきあと」にお金で困らない本』(主婦の友社)。立石美津子さん講演家・ライター。聖心女子大卒業。幼稚園・小学校・特別支援学校教諭免許を取得後20年間学習塾を経営。自閉症児の母。著書に『1人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』(日本実業出版社)、『はずれ先生にあたったとき読む本』(青春出版社)、『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』(すばる舎)など多数。立石美津子さんのページ対談写真撮影:田島寛久
2018年01月12日「親なきあと」とは?今できることはある?「親なきあと」相談室を主宰する行政書士・渡部先生×自閉症の子を育てる立石さんの対談からUpload By 発達ナビ編集部「子どもは学校を卒業したら働き、いつかは自立して巣立っていく―」。それが当然だと思っていたけれど、障害のある子を授かり、そうではないこともあるのだと気づいた保護者も多いのではないでしょうか。保護者がサポートできなくなった後も、子どもの人生は続きます。子どもが幸せに、自分らしく生きていくためには、親が元気なうちに準備しておく必要があります。この企画では、「親なきあと」相談室を主宰する行政書士・渡部伸先生と、自閉症児の母であり「LITALICO発達ナビ」でコラム連載を持つ立石美津子さんとの対談を通して、障害のある子の保護者が「親なきあと」に備えて何をしておけばよいのかについてお伝えします。Upload By 発達ナビ編集部発達ナビ編集部(以下、編集部)今日は、行政書士であり「親なきあと」相談室を主宰する渡部伸先生と、自閉症のあるお子さんを育てている立石美津子さんに、「親なきあと」について知っておくべきこと、やっておくべきことなどお話いただければと思っています。立石美津子さん(以下、立石)私の息子は自閉症です。来年度は高校3年生になります。学校でも、就労の実習を行う機会があったり、親として就労セミナーに出席したりしています。学校卒業後の就労や、将来的にどういったところで暮らすかなど、具体的に考える時期になりました。渡部伸先生(以下、渡部)私は市民後見人として成年後見などにかかわるほか、「親なきあと」相談室の活動を通していろいろな場所で講演を行い、直接相談も受けています。そういう中で、たくさんの保護者の方とお話する機会があります。また、私の次女には知的障害があります。講演などでよく質問を受けることや、みなさんが不安に思っていること、疑問に感じていることなどについて、お話できたらと思います。立石発達ナビを見ている保護者の方は、まだお子さんが小さい場合も多いですよね。でも、就学問題などの数年先のことを考えるだけでなく、人生という長いスパンで考えてもらいたいなと思っています。学校を卒業してから、そして親なきあとのほうが人生長いですから。お子さんの将来を見据えて、子どもが小さいうちからできることを、今日は渡部さんとお話していきたいです。編集部先日「親なきあと」についてのユーザーアンケートを取りました。「一人で暮らせるのか。難しい場合、どこで受け入れてもらえるのか」といった暮らしの場についての悩みや、将来に備えて貯蓄をしているが、「どのくらい準備すべきか分からない」「なかなか貯められない」という声、「自分の子どもの障害の程度の場合、どんなサービスが受けられるか分からない」「お金を残しても散財しそう」といった、福祉サービスや金銭管理についての疑問も多く寄せられました。「親なきあと」のお金はどうなるの?障害年金や、就労による収入は?Upload By 発達ナビ編集部立石では、まず親なきあとのお金の問題について伺ってもいいでしょうか?障害のある子には、親がのこした財産以外に、どういった収入がありますか。渡部まずもらえるお金として考えられるのは、障害年金ですね。これは、20歳以上の障害のある人に年金が支給される制度です。受給額は障害の等級によって変わってきます。ちなみに、障害年金には、障害基礎年金と障害厚生年金がありますが、障害厚生年金は厚生年金に加入している人が障害状態になった場合に支給されるものなので、ここでは障害基礎年金についてお話ししますね。立石障害基礎年金は、1年間でだいたいいくらぐらいもらえるんですか?渡部毎年変動はありますが、障害基礎年金は1級で年間974,125円、2級で779,300円です(2017年度)。また、受給者本人の所得に応じての制限があって、所得が一定額以上になると、年金額が半額になったり、全額支給停止になります。また、障害があると受け取れる手当や医療費の助成などは、障害者手帳を持っていることが支給要件のことが多いです。要件や受け取れる額は都道府県や市区によって異なるので、確認してほしいと思います。参考:障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法|日本年金機構出典 : 立石障害年金は、障害者手帳を持っていないと受け取れないんですか?(注:障害者手帳には「身体障害者手帳」「精神障害者保健福祉手帳」「療育手帳」の3つの種類があります。)渡部障害年金の判定と手帳は別な手続きなので、直接手帳の有無とは関係しません。障害年金は障害者手帳があるだけで申請できるのではなく、別の申請方法になります。ただし、年金の申請時に手帳を提出すると、障害状態を確認する補足資料になります。立石障害年金を申請するには、ドクターに診断書を書いてもらう必要がありますよね?でも、障害年金を申請するときには病院との関係が切れてしまっていて、子どもの状況を理解してくれているドクターが見つからないということも耳にします。渡部知的障害の診断書は原則精神科のドクターに書いてもらいますが、慣れていないとどう書けばいいのかわからず、お願いしても断られてしまうこともあるんですよ。立石子ども病院にかかっていると、18歳になるとみてもらえなくなったり、小さい頃は定期的に通院していても中高生の頃に通院しなくなることもありますからね…。まわりには、これを見越して早めに転院しているご家庭もあります。うちももう少し早く動くべきだったなと今さら後悔しているところです。渡部小児科のドクターが主治医の場合でも診断書は書けますが、断られることも多いと聞きますね。小児科から転院する場合に、紹介状なりをきちんと書いてもらって引き継げるとよいのですが。立石発達ナビのユーザーは小さいお子さんの保護者が多いと思いますが、「障害年金の申請のことも見越して、18歳以降もみてくれる病院にかかっておいたほうがいいですよ」と伝えたいです。編集部「(現在の)主治医にいつかみてもらえなくなるかもしれない」ということは、小さい子の保護者は気づきにくいですし、障害者手帳の申請方法を知らないことも多いと思います。立石さんもお話してくださったように、「18歳以降どこでみてもらえるのか、ほかの病院へ紹介はしてもらえるのか、転院のタイミングはいつがよいのか」など、早めに主治医に確認しておけると安心ですね。編集部話を収入のことに戻したいと思います。企業に障害者枠で一般就労する場合、平均賃金はどのくらいなんでしょうか?渡部企業の障害者雇用枠内で働いている場合の賃金は、もちろん個人差はありますが、現状だとだいたい月に12~13万円ぐらいが平均です。なので、障害年金が満額受給できる範囲内の収入となる人が多いと言えます。障害年金の等級が2級だと年金は毎月約6.5万円。つまり、合計して1か月あたり20万円弱の収入となります。立石一般就労でなく、就労移行支援事業所や就労継続支援B型の場合はどうなりますか。渡部就労継続支援A型の事業所で月67,795 円、B型の事業所で月15,033円(平成27年度)が平均値です。就労移行支援の場合は訓練なので、原則として支払われません。立石就労継続支援の事業所だと賃金はぐっと低くなりますね。生活も厳しくなりそうです…。平成27 年度工賃(賃金)の実績について | 厚生労働省福祉サービスなどを活用し、出ていくお金を抑えることが大切Upload By 発達ナビ編集部渡部収入はある程度限られますから、「出ていくお金」をいかに抑えるか、ということが大事なんですよ。立石というと?渡部例えば、グループホームへの支払いについては、過度な負担にならないような仕組みがされています。国からの助成金は全国統一で1万円、それに加えて独自の助成金を出している自治体もあります。東京都の場合は、合計最大2万4千円の補助があります。障害者手帳があると受けられるサービスや助成などを活用して、出ていくお金をなるべく抑えることが大切になります。交通機関の乗車料金や携帯電話料金の割引、上下水道の基本料金の免除のほか、医療費の助成もあります。税金についても住民税の非課税や控除、所得税の控除がされますね。手帳がなくても、ヘルパー派遣など、必要だと判断されたサービスについて支援を受けることができます。立石限りある財産や収入だから、行政からの助成や支援をきちんと受けられるように整えて、生活に困ることがないようにしないといけないんですね。参考:障害者の利用者負担|厚生労働省参考:障害者と税 | 国税庁「親なきあと」、お金を適切に管理する方法とは?Upload By 発達ナビ編集部渡部それに加えて必要になるのは「出ていくお金を誰がどう管理するか」です。立石せっかく親御さんがのこした資産をだまされてとられてしまったとか、散財してしまいお金が全部なくなってしまったという話も聞きますよね。渡部親が子どものためにのこした大切なお金をきちんと管理して、毎月決まった額を子どもに渡していける制度があるんですよ。立石どんな制度ですか?渡部「信託」という制度です。信託というのは、「信頼している人や企業法人に、資産を託して、きちんと管理してもらう」ことです。最近は、「民事信託」が認められるようになって、家族・親族など特別な資格を持っていない人に託すこともできるようになっています。民事信託は非営利が基本なので、管理費用が基本的にかからないことも活用しやすいポイントです。立石親族でも信託できるんですか。渡部はい。たとえば、母一人子一人の親子がいるとします。子どもが母親の財産を相続したとき、管理できないと困りますよね。このとき、信頼できる親族に信託することができます。たとえば、母親が甥と信託契約を結ぶと、財産は甥が管理・保有することになります。甥は信託銀行などの中に専用の口座を作り、そこにお金を預け、月々相続人である子どもに渡していきます。こうすると、子どもが散財したりだまされたりというリスクがなくなり、長い間しっかり守られます。また、子どもが亡くなった後、通常は使いきらなかった資産は国庫に入りますが、信託をすることで、亡くなった後のお金の行き先も決めることができます。お世話になった社会福祉法人へ寄付するとか、親の会に寄付するとかもできます。もし仮に、甥が破産してしまうようなことがあっても、信託財産は甥の財産から独立しているので、守られます。編集部信託した財産を、甥がきちんと管理してくれるかをチェックできるように、第三者に監督を頼むことはできるんですか?渡部甥を監督する受託者信託監督人というのも設定できますが、そもそも甥を信頼して託しているのならコストをかけてまで監督人をつけるべきなのか。甥も「信頼されていない」とがっかりしてしまうかも。それなら信託銀行に頼んだほうがいいかもしれませんね。編集部頼める親戚などがいない場合は、金融機関などに頼めばいいんでしょうか。渡部信託の免許を持っている信託銀行や信託会社に頼むことができます。管理費はかかりますが、企業なので管理に対するチェックも厳しく、安心感があるという利点もあります。以前に比べて信託する金額のハードルも下がっているようです。手数料も抑えられるようになってきました。信託している銀行が破綻してしまった、というようなときも信託財産は銀行の財産とは区別して管理することが法律で義務付けられていますから、安心です。それから、障害のある人が活用できる信託制度として、「特定贈与信託」といものがあります。これは、子どもや孫などに贈与をする際、特定障害者や特別障害者だと、3,000万円もしくは6,000万円まで非課税になる制度です。ちなみに、通常は年間110万円以上の贈与は、贈与額に応じて10~55%の贈与税が課税されます。特定贈与信託は信託銀行などに商事信託する必要がありますが、このとき、成年後見人をつけることが条件となっている場合もあります。参考:贈与税の計算と税率(暦年課税)| 国税庁立石贈与や相続できる財産が不動産しかないなんてこともありますよね。そういう場合でも信託できるんですか?渡部信託銀行での信託は、通常は金銭での受託のみです。ですが、一部の信託会社では、不動産で特別贈与信託が可能だと聞いています。駐車場や賃貸物件などの管理・運用を信託して、運用益を生活費として支給する例などがあるようです。保護者存命中に、親なきあとの不動産資産の管理・運用について信託できますし、非課税で贈与することで、万が一の際の相続対策も兼ねられますね。参考:不動産信託活用事例集|スターツ信託株式会社立石もう少し少額でも、金融機関に信託できる方法ってないんですか?渡部少額から始められて、信託ってどういうものかという仕組みも理解できるのが、生命保険信託です。生命保険会社と信託会社が組んで、死亡保険金を信託するという商品です。第一生命とみずほ信託銀行、ソニー生命と三井住友信託銀行、プルデンシャル生命とプルデンシャル信託会社、また最近では障害者向け保険を取り扱うジェイアイシーがみずほ信託銀行・FWD富士生命と組んで、生命保険信託商品を出しています。福祉は自己申告制。「親なきあと」、支援の網の目からこぼれ落ちないためには?出典 : 編集部相続でもなにか対策できることや、活用できる制度はあるんでしょうか?渡部相続では、障害者控除枠があります。金額は重度の特別障害者が(85-相続発生時年齢)×20万、一般障害者は20万のところが10万になります。たとえば40歳6か月で相続発生した一般障害者の場合、85-41(切り上げ)に10万円を掛けて440万円が控除額です。立石相続でも障害者控除があるんですね。保護者が元気で動けるうちに、使える制度やサービスについて学んでおかないと…。そして、子どもが支援からこぼれ落ちないような仕組みを作っておかないといけないですね。編集部お二人の対談を通して、「親なきあとに障害年金がもらえるように準備する。税の控除や手当なども活用しながら資産をつくる。のこした資産を信託するなど、適切に渡していくことの準備する」ということが必要だと分かりました。「親なきあと」のお金についてまとめると、次のようになりそうです。・障害年金の有無や就労状況で収入額は変わる・福祉サービスの活用や控除、割引などを活用し支出を抑える・信託など、資産を適切に渡す方法を知るなどさまざまな制度やサービスを活用できるように、まずは保護者が”知る”ことが大切です。そのうえで、自分の子どもに必要な支援を申請したり、備えたりしていきましょう。立石さんが、以前コラムでも書いていたように「福祉サービスは自己申告制」です。待っていても支援は受けられません。そのためには、保護者が動けるうちに行政や支援者などとつながっておく必要がありそうです。つながることで、自然と情報も入ってきます。保護者の懸念事項としてもうひとつ大きいのが「どこで暮らすのか」ということです。どこに住むか、お子さんが小さいうちからやっておくべきこと、セーフティーネットなどについては、1/12(金)に公開予定の、「親なきあと、障害のある子はどう暮らす?お金は足りる?行政書士・渡部伸先生×立石美津子さん対談【後編】にてご紹介します。Upload By 発達ナビ編集部渡部伸先生渡部行政書士事務所代表。「親なきあと」相談室主宰。慶応義塾大学法学部法律学科卒業。出版社でさまざまな事業を担当後、行政書士、2級ファイナンシャルプランニング技能士などの資格を取得。著書に『障害がある子の家族が知っておきたい「親なきあと」』(主婦の友社)、『障害のある子が「親なきあと」にお金で困らない本』(主婦の友社)。立石美津子さん講演家・ライター。聖心女子大卒業。幼稚園・小学校・特別支援学校教諭免許を取得後20年間学習塾を経営。自閉症児の母。著書に『1人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』(日本実業出版社)、『はずれ先生にあたったとき読む本』(青春出版社)、『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』(すばる舎)など多数。立石美津子さんのページ対談写真撮影:田島寛久
2018年01月10日カリスマ脚本家・野島伸司によるHuluオリジナル連続ドラマ「雨が降ると君は優しい」で、佐々木希がセックス依存症の女性を演じる。ピュアなイメージのある彼女にとって、大きな、大きなチャレンジだ。なぜ衝撃的な題材に飛び込む勇気が持てたのか聞いてみると、「野島さんの脚本が素晴らしかった」と佐々木さん。一方の野島さんも、ヒロインを佐々木さんに託せたことに“運命”すら感じていた。本作は、心から愛し合いながらも、“妻のセックス依存症”という究極の試練を与えられた新婚夫婦・信夫(玉山鉄二)と彩(佐々木さん)の苦悩を描く悲劇的な純愛ドラマ。「高校教師」などタブーを打ち破るような作品から、人間の苦しみやそのなかでも愛することの美しさを描いてきた野島さん。彼が「本当に描きたかったもの」と熱を込めるのが本作だ。企画が本格的に始動するまで3年もの歳月を要したというが、野島さんは「コンプライアンス的に、地上波では難しいテーマなので。時間がかかってしまった」と打ち明ける。「『お蔵入りか?』と思ったことが3回くらいありました。アルコールもそうだし、“依存”というテーマがもうNGなんです。実際に苦しんでいる人たちがいるのに、地上波だとそういうものはやらないでと言われてしまう」。「僕はNG作家になってきている」と苦笑いを見せる野島さん。地上波では難しいものも、可能にするのが動画配信サービスだ。本作もHuluとタッグを組むことにより、追い風に乗った。「Huluでなければ描けなかった。そういう時代なので、いつまでも地上波でと言っていても仕方がない。世界的にはペイチャンネルなどの方がブレイクするものが作られてきています。僕としては良いソフトが残ればいいと思っているので、どこの媒体であれ、ソフトを残せる場所があってよかったなと思っています」と描きたいものをぶつけられる場所を得た喜びを語る。その熱意を聞いた佐々木さんは「この作品と役に出会えて本当にうれしい」と微笑む。役を受け取ったときには「戸惑いはありました」と言うが、「彩という女性が愛おしくてたまらなかった。守ってあげたい、なんとかしてあげたいと思った」と愛情を感じたそう。「依存症を抱えた役ですので、大きなチャレンジになるとは思いました。でもそれと同時に、やりがいも感じて。とにかくこの夫婦がどうなっていくのか見届けたかった」。野島さんの脚本に魅了され、一歩を踏み出した。佐々木さんのイメージを覆す役となるが、野島さんは「ぴったりだと思った」とにっこり。「当初から、彩のキャスティングが一番難しいとは思っていて。自分のやっていることに罪悪感を感じ過ぎても暗くなってしまうし、だからといって開き直っても感じが悪い(笑)。チャーミングさも持ち合わせなければいけないし、その絶妙なバランスがものすごく難しい」というように、彩という女性は病気と愛する人の間で悩み、もがく難役だ。しかし運命的な出会いが、佐々木さんと彩を結びつけた。「佐々木さんとは、とある会で初めて会って。立ち姿を見たときに、この感じだ!と思ったんです。ようやくHuluがこの企画をやってくれるということで、ちょうどキャスティングの段階に進んでいるときだったんです」と野島さんは、佐々木さんを一目見てビビビときたのだとか。佐々木さんは「そんなに挙動不審でしたか?」と笑いながら、「あまりにすごい方々ばかりが集まっていて。ドキドキしていたんです。そんななか、『希ちゃん、野島さんだよ』と紹介していただき、あの野島さんですか!?と驚いてしまって。緊張もしているし、なんだかふわふわとしてしまって。私、変な感じだったと思います」と瞳を輝かせながらふり返る。理想的ヒロインと相思相愛、奇跡的な巡り合いを果たした。撮影がスタートし、その抜擢は確信へと変わる。野島さんは「撮影が始まったら、その破壊力はすごいですよ。イメージがジャストフィットだと思った以上に、クリエイティブに役に寄り添っている。ものすごく頭のいい子だと思いました」と太鼓判。「うれしい!」と笑顔を弾けさせる佐々木さんは、「やっぱりとても難しい役。信夫といるときとクリニックにいるときはまったく別の顔を見せる。感情も不安定で、激しい。病気についてもいろいろ調べました」と作品にのめり込んでいる。セックス依存症という題材を通して、一体どんな愛が浮かび上がるのか?野島さんは「一途な愛」だと話す。佐々木さんも「玉山さんとも『もし自分の相手がそうだったら、それを背負えるのか?』という話をしていて。最後まで愛し抜く力や精神が、私にはあるのか?できるのか?と考えてしまいました」と愛について熟考するきかっけともなったそう。野島さんは「ラブストーリーというのは、『ふたりをハッピーにしない枷を作る』というのが、物語を作る上での基本。その枷として、考えうる最高難度のものを作った」と着想のきっかけを吐露し、「現実でも、自分をすごく好きになってくれた彼女が、別れたらすぐに次を見つけてしまったりする(笑)。あれはなんだったんだろうと思うことがあるけれど、本作のヒロインはそうではなくて。信夫に捨てられたら、ほかの男を見つけるという回路はない。別れてしまえば苦しまないで済むのに、別れられない。二人にとって、依存ってなんだろう?ということを描きたいと思っていました」と“描きたかった愛”について語る。野島さんの話を聞くにつれ、「野島さん作品は、のぞいてはいけない世界をのぞいているようなドキドキ感がある」と女優魂に火がついている様子の佐々木さん。女優・佐々木希が野島伸司のもと、新たな扉を開く――。「覚悟を持って、最後まで頑張ります!」と意気込むその笑顔は驚くほど輝き、彼女自身がその扉の向こうを楽しみにしているよう。描かれる愛の行く末とともに、佐々木さんの新境地に胸が高鳴る。(text:Orie Narita/photo:Nahoko Suzuki)
2017年09月14日「高校教師」「家なき子」を始め、数多くの衝撃作を生み出してきた野島伸司が脚本を手掛けるHuluオリジナルドラマ「雨が降ると君は優しい」が、「Hulu」にて今秋配信されることが決定。また、玉山鉄二と佐々木希が夫婦役で出演。妻が不特定多数の男と体の関係を持ってしまう“心の病”だと知ったとき、夫は妻をそれでも愛しぬくことができるのか…!?“セックス依存症”を題材に、悲劇的純愛ドラマを描いていく。本ドラマは、野島さんが「本当に描きたいドラマ」を形にするべく、3年の歳月をかけて丁寧に紡ぎ出した作品。題材として選んだのは、“男女の間に横たわる究極のカセ”…地上波作品では描くことが極めて困難な「セックス依存症」。その呼称と症状から好奇の目で見られがちだが、実は「性嗜好障害」という病気の一つで、患者ひとりの力では到底抗えない深刻な心のエラー。本作では、心から愛し合いながらも“妻のセックス依存症”という究極の試練を与えられた新婚夫婦を中心に、“心の闇を抱えた男女らの愛と憎しみが交錯する群像劇”を描写する。そんな本作で主人公・立木信夫を演じるのは、「薔薇のない花屋」以来、2度目の野島作品参加となる玉山さん。連続テレビ小説「マッサン」では、ストレートな夫婦の純愛を演じ切り、世の喝采を浴びた彼だが、今作では一途に愛する妻がセックス依存症だと知り、計り知れない苦悩にさいなまれていく夫を演じる。そして、信夫の妻・立木彩を野島作品初参加となる佐々木さんが熱演。今年4月に結婚し新妻となった佐々木さんが、本作でも新婚の妻を演じるのだが、しかし、彼女は心の底から夫を愛しながらも、不特定多数の男に抱かれずにはいられないセックス依存症という役どころ。なぜか眩しく晴れた日には抗えない衝動を覚えて、見知らぬ男と肉体関係を持ってしまう彩。夫にはその事実をひた隠しにしてきたが、ある出来事からその秘密が夫の知るところとなり、激しい苦悩と呵責にさいなまれていく…。初め台本を読んだときには、深く理解することができなかったと話す玉山さんだが、「このドラマは昔のフランス映画のように、“観る人によって感じ方が違う愛の表現”を織り込んだ作品。僕が間違った方向に捉えていたらどうしよう…と、クランクインするまでは毎日が恐怖でした。ですが、実際に信夫を体に入れ、先入観やセオリーといった雑念をそぎ落としながら演じていくと、徐々にベースと方向性が見えてきました」とコメント。また、恋愛モノはあまりやったことがないと言い、「女優さんとずっと目を合わせることに気恥ずかしさを感じる部分もありますが(笑)いまは何よりも“信夫として抱く感情”を大事にしながら撮影に臨んでいます。役者としての居心地はすごくいいです!」と話している。また佐々木さんは、「登場人物それぞれが、周囲の人たちも含めてのちのち点と点がつながっていきますし、ビックリするような展開の連続です」とドラマについて明かし、自身も台本を読みながら早く次が読みたくて仕方なかったほど、惹き込まれてしまったと語る。役柄については、「性嗜好障害を患っていますが、夫のノブちゃんを心の底から愛している女性。自分ではどうしようもない分、ものすごい罪悪感に苛まれ、自分自身を嫌いになる瞬間もあるからこそ、ノブちゃんの前では“いい妻”であろうとします。私にはそんな彩が純粋で儚い女性に思えて、愛おしくなりました。だからこそ彩を演じていると、日々つらい気持ちになります」と話すも、「このような女性を演じるのは初めてなので『すごい挑戦だな』とやりがいを感じますし、女優として新しい扉が開けている気もしています。というのも、撮影中は泣かなくてもいい場面で泣けてきたり、ノブちゃんと眠るシーンで心から安心して、本当に寝そうになってしまったり…(笑)、すごく優しい玉山さんに引っ張っていただいているおかげもあって、自分でも『こんな感情になるんだ!』という新発見がたくさんあります」と新境地を切り拓いているようだ。Huluオリジナル「雨が降ると君は優しい」は今秋、「Hulu」にて配信予定(全8話)。(cinemacafe.net)
2017年07月20日「高校教師」「未成年」など現代社会を独自の視点で鋭く切り取り、数多くのヒットドラマを生み出してきた野島伸司が脚本を務める「パパ活」が、6月26日(月)よりdTVとFODにて配信。主演に渡部篤郎、飯豊まりえを迎え、いま話題の現代の新たな男女関係をテーマに“スキャンダラス”なラブストーリーを描く。ごく普通の女子大生・杏里(20歳)は、母親に恋人ができたことがきっかけで家から追い出されてしまう。交際中の彼氏にも見放されて、ネットカフェを転々としながら大学に通う日々を送っていたが、あるとき、友人から「パパ活」の存在を聞く。最初は消極的な杏里だったが、生活費を稼ぐために登録したパパ活サイトを通じて航(45歳)という男性と出会い、その日は彼が契約するマンションの1室で1人で眠ることに。数日ぶりの眠りに安堵した杏里だったが、翌朝、思わぬ形で航と再会。杏里は、航を取り巻く隠された真実に直面していく――。dTVとフジテレビるタッグを組んだオリジナルドラマは、本作が第2弾。第1弾として、主演に山下健二郎(三代目 J Soul Brothers)を迎えて男女6人の恋模様を描いた王道ラブストーリー「Love or Not」をdTVとフジテレビが運営するFODで同時配信し、ユーザーからの支持を得た。今回は、社会派ドラマの名匠として知られる野島氏が、カラダの関係はなく、デートをするだけ、金銭的支援をしてくれる男性との交際を意味する“パパ活”という現代の新たな男女関係を中心に、人間の本質をリアルに表現。ストーリーが進むにつれて視聴者の想像を超える展開が待ち受ける、スキャンダラスなラブストーリーを生み出した。主演を務めるのは、「東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 犯罪症候群」をはじめ、高い演技力でさまざまな難役を演じてきた実力派俳優・渡部さんと、映画『暗黒女子』で自身初の映画主演を果たすなど、いま最も注目を集める若手女優の飯豊さん。それぞれ、“パパ活”を通じて知り合い、隠されていた真実に直面しながら衝撃的な運命へと導かれる45歳大学講師と、ごく普通の20歳の女子大生を演じる。さらに、「私 結婚できないんじゃなくて、しないんです」で一躍注目を集めたネクストブレイク俳優・健太郎をはじめ、実力派俳優の霧島れいか、橋本さとしら多彩なキャストが集結。本作の主題歌は、新人ながらカンテレ・フジテレビ系連続ドラマ「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」主題歌(オープニング曲)に大抜擢され、注目を集めるシンガー・Beverly(ビバリー)の「Unchain my heart」に決定。妖しげなバイオリンによるイントロと、切ない歌声が本作の世界観を彩る。野島氏は、“パパ活”について「援助交際を綺麗事で包んだとも言われていますが、現代世相の1つです。背景には、授業料、奨学金が払えない貧困女子という、社会問題と繋がっているようです」と鋭く分析。「物語はフィクションであり、入り口のモチーフとして使い、中年男性との想像も出来ない恋物語に移行します。ヒロインと同じように進むかどうかの選択肢は多義に渡ります。自分に置き換えて視聴して楽しんで貰えたらと思います。なお、くれぐれも、サイトへの登録は自己責任ですが(笑)」と語り、一筋縄ではいかなそうなヒロインの恋に言及する。また、「自分には似ていない人物を演じることは、大変貴重な経験」と語るのは、渡部さん。「わからないことなど、色々な方向からその人間を考える時間もとても貴重でした。野島伸司さんの脚本に参加させていただくのは初めてで、50歳手前で参加させてもらえたことも、また1つ勉強になりました」と真摯にふり返りながら、本作を「心に傷を負った人たちの精一杯生きようとする、愛の作品」と語っている。「自分の父親と同い年くらいの相手」に恋をする飯豊さんは、「パパ活を超えた2人の関係の先にみえるものはなんなのか。年の差の恋愛を不朽の名作をうみだしている野島さんがまた違う形で書かれたこと、愛の形や人との繋がりの深さ、それを同年代の方たちにも感じ取っていただきたいです」と力を込めてコメント。「大人の男性にしかできないようなオシャレな胸キュンシーンもあります」というだけに、期待が高まる。dTV×FOD共同製作ドラマ「パパ活」は6月26日(月)深夜0時よりdTV&FODにて第1話配信スタート、毎週月曜0時配信(全8話)。(text:cinemacafe.net)
2017年05月22日特定非営利活動法人「東京レインボープライド」では、4月29日(土)~5月7日(日)まで日本最大級のLGBT関連イベントであり、“生”と“性”の多様性を祝福する人たちの祭典「東京レインボープライド」を今年も開催。5月7日(日)の「パレードDAY」に行われるスペシャルライブに、活動コンセプトに賛同した中島美嘉が登場することが分かった。「東京レインボープライド」は、LGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)が、差別や偏見にさらされることなく、より自分らしく、前向きに生きていくことができる社会の実現を目指し、イベントを通してLGBT当事者並びにその支援者=アライ(Ally)と共に、「“生”と“性”の多様性」を祝福し、つながる「場」を提供するイベント。今年は国内外から過去最高となる190もの企業・団体が協賛。その注目度の高さを受け、イベントの動員数も去年の7万500人から大きく増えて10万人を超える見通しという。そして、当イベントのメインイベントとなる、カラフルなフロート(山車)の先導により渋谷・原宿の街を行進する「パレード DAY」に行われるスペシャルライブに、唯一無二のアーティストとして知られる中島さんの参加が決定。今年3月に4年ぶりのオリジナルアルバムをリリースした中島さんは、5月からピアノの河野伸とともに「中島美嘉プレミアムライブツアー2017」を開催する予定で、それに先駆けたスペシャルライブを“虹色”の会場に届ける。中島さんは、今回のライブ出演に「とても光栄に思っています」とコメント。「このようなイベントを通して、偏見や差別のない、様々な幸せの形を尊重し合えるムーブメントが広がっていくことを強く願っています。ライブのほうも、皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。それでは会場でお会いしましょう!」と、思いを力強く語っている。「東京レインボープライド 2017」のテーマは、「CHANGEー未来は変えられるー」。変わらないと思っていたが、少しずつ、いま変わりつつある世界。セクシュアリティに関わらず、すべての人が個人として尊重され、幸せを求めることのできる未来へ、これからも活動を続けていこう、自分たちの手で変えていこう、という思いが込められている。「東京レインボープライド2017」は4月29日(土)~5月7日(日)まで東京都渋谷区代々木公園ほか協力施設や公共スペースにて開催。スペシャルライブ(無料)は5月7日(日)17時~代々木公園野外ステージにてスタート予定(雨天決行・荒天中止)。(text:cinemacafe.net)
2017年04月23日SMAPの中居正広が司会を務めるフジテレビ系単発番組『たまっチ!』(30日8:30~9:50)に、長嶋茂雄・王貞治・高橋由伸という新旧巨人監督が共演を果たすことが18日、明らかになった。中居は、9連覇を達成した長嶋・王の"ON時代"や、長嶋監督(当時)のもとで高橋現監督が選手として活躍していた時代など、その頃に選手としてどのような心境だったのかなどを質問。さらに、"二刀流"大谷翔平選手の話題では、長嶋氏が「今度会ったら169、170キロを目指せと言いますよ」とメッセージを送った。また、来シーズンで2年目を迎える高橋監督について、長嶋氏「来年はまってろよ!て感じがあるよ」、王氏も「思い切って爆発するくらいにやってほしい」とエール。高橋監督は「補強していただいた選手たちでどう戦うかはまだこれからですが、うまく使っていけたら。お2人みたいな選手がいてくれたらいいのですが」と来期への決意を語る。中居は、この夢の共演を目の当たりにして「(3人には)もっとテレビに出ていただきたい! こうやって長嶋さん王さん由伸監督の言葉を聞きたい人がたくさんいますので」と、満面で要望していた。聞き手は、中居のほか、元木大介と宮澤智アナウンサー。スタジオには、徳光和夫、篠塚和典、佐藤隆太をゲストに迎える。なお、SMAPは31日の『NHK紅白歌合戦』に出場するか、現時点では未定となっているが、出演しない場合、年内で解散するSMAPのメンバーとしてのテレビ出演は、これが最後となる可能性がある。
2016年12月18日10月26日から1週間、伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区では「瀬戸内国際芸術祭」と三越伊勢丹によるコラボレーションエキシビションが開催され、会期中の10月27日には、瀬戸内国際芸術祭総合ディレクターの北川フラム氏と、ベネッセアートサイト直島や瀬戸内国際芸術祭でも多く作品を残す現代美術家の大竹伸朗氏によるトークイベントが行われた。●2009年の作品、直島銭湯「I湯」について、制作した経緯などを教えてください。大竹:2009年に直島の宮浦港のすぐ傍にオープンした銭湯です。その2年前に福武さんから「銭湯に興味はあるか?」と連絡をいただき、自分が子どもの頃、友だちと銭湯に入り浸っていた思い出があったのでお引き受けしました。以前は駐車場だった場所に、昔から島にあったように見える銭湯を新しく作り、外観だけではなく湯船の中にも作品を埋め込み、タイルやカランのパーツなどもすべてオリジナルで作りました。観光客はもちろん島の人たちも使う銭湯で、直島町の観光協会が運営を委託されています。僕が子どもの頃の銭湯は、地元の人たちの情報交換の場所で、そういう馴染みのある“寄合の地”を作りたいと思い制作しました。大竹伸朗直島銭湯「I湯」(2009)写真:渡邉修●直島銭湯「I湯」の男湯と女湯の境にある象のオブジェや、家プロジェクトの「はいしゃ」の中にある自由の女神像はどこから見つけてきたのでしょうか。大竹:象のオブジェは北海道の定山渓の秘宝館入口にあった物です。直島銭湯「I湯」の制作から遡ること12年前、当時の僕は、敷居が高くておしゃれな現代アート界が毛嫌いする場所、恥だと思うような場所をテーマにして作品を作っていました。当時ベネッセの前身である福武書店から出ていた月刊誌「海燕」から日本をテーマに連載の依頼を受けました。その連載では、そういう現代アート界が見向きもしない、潰れたゴルフ場や廃墟になったラブホテルなどをテーマにすることにし、取材中にその象のオブジェに出会いました。それを見た瞬間にひと目惚れし、いつか手に入れたいと思いました。銭湯を作るからには象は絶対に必要だ、という想いが制作当初からありました。同じく直島にある「はいしゃ」《舌上夢/ボッコン覗》という作品は、かつては歯医者さんだった場所を利用して新たな空間を作り、その中の一部に女神像「女神の自由」を置きました。あの女神像は、地方の国道沿いに忽然と現れる「自由の女神」像とか「サモトラケのニケ」像が以前から不思議で、なぜ日本人はあれを建てるのかなと気になっていたところから始まっています。元は貸しビデオ店の看板か何かに使われていた物でしたが、ある時、急に廃品になると連絡が入り手に入れました。手に入れたもののなかなか出番がなくて、10年くらい作業場脇に放置していましたが、ようやく「はいしゃ」の中に納めることが出来ました。他にも街中に立っているボーリング場の巨大なピンや謎の鉄柱や煙突とかを見るとほしくなるものがあります。昔の建物は、磨りガラス1枚でも今と全然違う。お宝は街のいたるところにあるのに、それを見ようとする価値観がない。新たに物を作らなくたって、解体したビルから持ってきた物だけでも作品は十分に作れると思います。家プロジェクト「はいしゃ」 大竹伸朗 " 舌上夢/ボッコン覗 "写真:鈴木研一●ファッション業界にも大竹さんのファンは多いですが、「ニューシャネル」のTシャツのデザインはどのようにして作られたのでしょうか。大竹:あれは、もともと展覧会に来てくださった方に配るために10分くらいでデザインしたTシャツです。「ニューシャネル」は宇和島にあったスナック名から取ったものです(笑)。日本語のTシャツはダサい、という価値観があったので、逆にダサいTシャツを作ろうと思いました。そんな思いつきのような逆の発想が、無責任に作った物が受け入れられた、という感じですね。美術のプロの人たちが嫌悪感を抱くようなところを突き進めば未知の新しさに行き着くことがあります。欧米で流行っている物を追いかけるより、日本のローカルにある物の中に新たな価値観を見出すことが重要なのです。それには長く時間がかかりますが。●美術館の中ではなく、島でアートを見ることについてどう思われますか?大竹:美術館の中にしか美術作品はないという価値観はもう古いと思っています。街中の煙突とか既にそこにあるものの中にも重要な物はたくさんあるのです。やっぱり日本は、アートに対してマニュアル的な意識が強いので、色々な視点が生まれて来るといいですね。北川:たとえば瀬戸芸を観に島へ行くとしても、パックツアーではなくてマニュアルのない“素”の状態で、海の香りや波の音に触れ、感覚の赴くまま、次に行く場所を決めたらいいと思うのです。僕のおすすめは、女木島にある依田洋一朗さんの「ISLAND THEATRE MEGI『女木島名画座』」というインスタレーション作品。これはマンハッタンの古い映画館を手作りで再現した物なのですが、36席しかない小さな劇場の中で昔の映画を見ること自体が、すごく独特の体験になるはず。ぜひ足を運んで、実物を観て欲しいです。※「シップヤードワークス」(ベネッセハウスミュージアム)、家プロジェクト「はいしゃ」、直島銭湯「I湯」(以上直島)、「針工場」(豊島)は常設展示されています。休館情報等は下記でご確認ください。※「女根/めこん」、「ISLAND THEATRE MEGI」(いずれも女木島)については、芸術祭終了後(2016年11月7日以降)の開館は未定です。下記でご確認ください。前編「北川フラム×大竹伸朗、“瀬戸芸”を通じ出会った両氏の“現代アート界”に対する率直な想い」へ戻る。
2016年11月15日伊勢丹新宿店本館2階=センターパーク/TOKYO解放区では10月26日から1週間、「瀬戸内国際芸術祭」と三越伊勢丹によるコラボレーションエキシビションが開催され、会期中の10月27日には、瀬戸内国際芸術祭総合ディレクターの北川フラム氏と、ベネッセアートサイト直島や瀬戸内国際芸術祭でも多く作品を残す現代美術家の大竹伸朗氏によるトークイベントが行われた。会場では、両氏が瀬戸内国際芸術祭の魅力について語り、大竹氏は過去の出展作品の制作秘話を披露。“瀬戸芸”を通じて付き合いが始まった両氏が“現代アート界”に対する率直な想いを打ち明け、和やかながらも熱い一面が垣間見えた時間となった。現代美術家の大竹伸朗氏と瀬戸内国際芸術祭総合ディレクターの北川フラム氏●瀬戸内国際芸術祭のテーマ、「海の復権」について教えて下さい。北川:まず、日本全体は海に囲まれていて、他の国とは環境が違うということです。イギリスも島国ですが、日本はさらに暖流と寒流がぶつかるせいで、雨が多く、土が多い。そのおかげで日本の文化は、雨と土と親しむ中から生まれ育まれました。それこそが極東の島国、日本の文化的な面白さ、豊かさだと思うのです。大陸を渡って日本へやってきた民族が、それぞれ辿り着いたところに港を作り、さらに川を伝って文化が作られていく。瀬戸内海もそんなふうに穏やかな海とともに文化が発達してきた土地で、もともとは自由な海、自在な島だったのです。ところが、だんだん文明が発達するにつれて、製錬所が出来て島が荒れ、産業廃棄物が投棄され“隔離された島”のイメージが定着。人口がどんどん減ってしまった。そういう状況はとても残念だし、島の人にとっても展望がなかったのです。直島では福武總一郎氏によりベネッセハウスが建てられ、アートで島を復興させようという動きが生まれ、瀬戸芸を始めるきっかけになりました。私が直島へ初めて来たのは1998年頃、大竹さんの「シップヤードワークス」がすでにありました。●90年代初頭に宇和島へ移住し、アーティスト活動を続けていた大竹伸朗氏。瀬戸内海との出合いには、どのような経緯があったのでしょうか。大竹:今となっては現代アートの本拠地として認知されている直島ですが、僕が初めて直島に足を踏み入れたのは、直島にベネッセハウスが出来た直後でした。宇和島までベネッセの人たちが会いに来て下さって、直島へ出来たばかりの美術館を見に来て欲しいと言われました。正直「島にある美術施設」と聞いてもあまり期待していませんでした。でも、いざ直島へ行ってみたら、美術館は安藤忠雄さんの設計で、僕が高校生の頃に画集でしか見たことのなかったような作品がたくさんありました。ものすごい衝撃を受けましたね。本当に“見たことがない場所だ”と思いました。その後、野外彫刻展(Open Air ’94 Out of Bounds-海景のなかの現代美術展)に声をかけていただき、作品を作るようになりました●最初の作品、直島のビーチに設置された作品「シップヤードワークス」について教えてください。大竹:1990年の東京での個展「シップヤードワークス」展のために宇和島の造船所にあった廃材である船型を使って製作したシップヤードワークスシリーズです。船尾の木型から抜いたものにたくさんの穴を開けたり、船底を立てたり、また船の先端部分等も直島のビーチに設置しました。最初のうちは、漁師さんから漁船が座礁して壊れていると通報が入ったりしたこともありました。当時の島は、手押し車のおばあさんたちが、日向ぼっこしながらおしゃべりする姿がどこでも見られるようなのんびりしたところでした。2001年開催のグループ展「スタンダード」展には「落合商店」という作品を出品しました。それは廃業した雑貨店内にアート作品を同居させた作品だったのですが、3ヶ月の展覧会中、1万人余りの来場があり当時としてはそれは大成功の数字でした。そして数年後には年間20万人もの人たちが現代アートを見に来るようになったのです。ここ数年では、海外の旅行雑誌でも日本で行きたいところベスト20に直島が入るほどになりました。この状況の変化にはびっくりしています。●2016年の新作、豊島の「針工場」について、制作した経緯などを教えてください。大竹:豊島にある廃業したメリヤス針製造工場跡地に作品を作って欲しいと、福武總一郎氏から依頼があったのがきっかけです。それは針工場跡地の中央に宇和島の造船所に30年くらい放置されていた全長約17mの船の木型を置いた作品です。漁船を作る時は船と同寸の木型を作るのですが、船が出来た後は巨大な不要物ですから、造船所内で巨大なゴミ箱としてずっと放置されていたのです。それを作品化して運びました。僕が東京から宇和島へ移住した時、最初に興味を持ったのは造船所の不要物で、造船所に落ちている物は東京にはない物ばかりだったので、これまでにもそれらでたくさんの立体作品を作ってきました。この「針工場」は、夜になると木型内に設置した明かりが床に漏れるようになっています。大竹伸朗「針工場」写真:宮脇慎太郎●2013年の作品、女木島の「女根/めこん」について、制作した経緯などを教えてください。大竹:女木島に唯一ある小学校の中庭を使って作った作品です。ここは過疎の島で休校中の小学校です。最初に女木島に来た時に「植物がワイルドで元気だな」という印象を受けたので、「植物の生命力」とそれを象徴する“根”をテーマに作りました。この赤く立っている物は、宇和島の海岸に流れ着いたブイで、ブイの内側をくり抜いて、女木島に生えていた大きなヤシの木を花瓶のように差したのです。作品を作る際には、学校が休校中のため中庭にあった水道や電気系統用の建物をいじることが出来ず、鉄板で周りを囲ってからタイルを貼り付けたり、ネオン管を大量に取り付けました。南国の植物園のような雰囲気を意識した作品になっています。女根/めこん写真:渡邉修後編「北川フラム×大竹伸朗、銭湯やラブホテル...日本の“ローカル”に見い出す新たな価値観」へ続く。
2016年11月15日女優の石原さとみが、日本テレビ系主演ドラマ『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(毎週水曜22:00~23:00)で見せるファッションチェック動画が9日、公開された。このドラマは、ファッション編集者を目指して出版社に入社したものの、地味な「校閲部」に配属された石原演じる河野悦子が、校閲の仕事を超えて大暴れしていく姿を描くもの。悦子は劇中でド派手なファッションを着こなしており、、ドラマ本編の場面転換の際に、悦子の全身写真が紹介される「ファッションチェック」のコーナーがある。今回公開された動画は、この「ファッションチェック」で紹介された39の衣装と、第5話までの名場面で構成された「悦子のファッションチェックSPムービー」。日テレオンデマンドや、YouTubeの日テレChannelで視聴できる。
2016年11月09日石原さとみが主演、共演に菅田将暉、本田翼らを迎え、地味だが出版物作りに欠かせない“校閲”の仕事をテーマしたドラマ「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」の第3話が10月19日(水)今夜オンエアされる。ファッション編集者志望で憧れの景凡社に採用されたものの、地味な校閲部に配属された石原さん演じる主人公の河野悦子。校閲とは、原稿を深く読み込み、間違いや矛盾、疑問点を指摘する文章の「内容」そのものをチェックする“校閲”は出版物作りで重要な役割を担っているが悦子の思い描いていたような仕事ではない。当初はショックを受ける悦子だったが「校閲の仕事で認められれば憧れのファッション誌の編集ができるかも」と持ち前のポジティブさを発揮。校閲の仕事に全力投球していく。悦子を取り巻く主な登場人物は、悦子が一目惚れする大学生ながら実は作家で悦子が憧れるファッション誌「Lassy」でモデルをすることになる折原幸人を菅田さんが、悦子の高校の後輩で「Lassy」の編集者をしている森尾登代子を本田さんがそれぞれ演じるほか、文芸編集部の売れっ子編集者で悦子とぶつかりながらも一緒に本を作っていく貝塚八郎に青木崇高。悦子の校閲者としての素質を見抜き採用した校閲部の部長・茸原渚音に岸谷五朗。また悦子と共に働く校閲部員、米岡光男に和田正人。藤岩りおんに江口のりこ。景凡社の受付嬢に足立梨花、曽田茉莉江。「Lassy」の副編集長に伊勢佳世。編集長に芳本美代子。悦子が住んでいるおでん屋の常連客にミスターちん、長江英和、店長松本とバラエティに富んだメンバーが出演する。また1話では大物ミステリー作家、本郷大作役で鹿賀丈史が登場。2話ではブロガー本を出版する主婦・亜季役でともさかりえが登場。悦子が校閲を担当する本の作家役で出演するキャストにも注目だ。前回放送の2話ではともさかさん演じる亜季が執筆する“節約術”をまとめた本に対し、校閲の立場を超えてアイデア出し、感謝されるも浮かれすぎて表紙で誤植をするというミスを犯してしまった悦子だが、校閲部の同僚たちのフォローで無事本は出版。次第に校閲という仕事に対する意識が変わっていく。そして1話で出会い一目惚れした菅田さん演じる折原幸人とも再会。幸人が景凡社のファッションイベントにモデルとして出演すると聞いて自らと接点があると知る。2人の関係もいよいよ動き出しそうだ。今夜放送の3話で悦子は幸人とファッションショーで再会。さらに幸人が作家・是永是之だと知り驚くことに。そして悦子は米岡が担当していた人気作家・四条真理恵の小説の校閲を任されることになる。四条の大ファンで感情移入し過ぎる米岡がミスすることを懸念し茸原が担当を悦子に替えたのだった。その後悦子は四条から、自分で気付かなかった作品の中の矛盾を指摘したことを感謝されるが、その矛盾を指摘したのは悦子ではなかった。悦子の知らない間に誰かが四条のゲラに矛盾を指摘した付箋を貼ったのだった。米岡の仕業ではないかと考える悦子だが彼に聞いても、身に覚えがないという。そんな中米岡と一緒に四条のトークイベントに出席した悦子は、なぜか藤岩と出くわす…。「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」第3話は10月19日(水)今夜22時~日本テレビ系で放送。(笠緒)
2016年10月19日現代美術家の大竹伸朗が、15年から連続刊行しているカタログシリーズ『SO X TN』から新たに2タイトルを発売。あわせてこれまでのカタログを集積する『SO X TN: #1』も限定250部で発売し、5月15日から6月26日まで東京・渋谷のNADiff a /p/a/r/tでこれを記念した展覧会「SO X TN: #1」を開催する。『SO X TN』は、大竹伸朗の展覧会やフェアなどのプロジェクトが行われる度に、東京・東麻布のギャラリー・Take Ninagawaが販売してきたカタログシリーズ。08年に開催された一番最初の展覧会である3部シリーズ『貼、貼貼、貼貼貼』を除くすべての個展プロジェクトが収録されている。5月には、これまでの4種に、新たに『時憶』と『網膜』の2タイトルが加わり、計6タイトルのカタログがラインアップ。これらのカタログを集積する『SO X TN: #1』も限定250部で発売される。なお、見返し部分には大竹伸朗手書きの限定ナンバー入り。今回開催される展示会では、この『SO X TN: #1』の豊富なバリエーションの中から約100点を展示販売。絵画でもあり、彫刻でもある、重厚、膜厚な大竹伸朗ならではのユニークなピースの数々が展開される。5月15日の18時30分から20時までは、トークイベント「大竹伸朗を囲む初夏の夕べ」も開催。5月14日から6月30日までは、Take Ninagawaにて展覧会『時憶』も同時開催される。また、『SO X TN: #1』の購入者には、慶応義塾大学アート・センター企画のShow-Case Project No.3として大竹伸朗が個展を開催した際に制作された、他で手に入らない未販売のカタログ『時憶 / フィードバック』をプレゼント。デザインは同カタログシリーズと同様、Edit.35の小関学が手掛けた。【展覧会情報】「SO X TN: #1」会場:NADiff a /p/a/r/t住所:東京都渋谷区恵比寿1-18-4期間:5月15日~6月26日定休日:月曜日【書籍情報】『SO X TN: #1』著者:大竹伸朗310×240×40発刊:2016年価格:3万5,000円
2016年05月01日NECパーソナルコンピュータは2日、4月1日付の新人事にて、現在NECパーソナルコンピュータで取締役執行役員常務、レノボ・ジャパンで執行役員専務を務める留目真伸氏が、NECパーソナルコンピュータの代表取締役執行役員社長および、レノボ・ジャパンの代表取締役社長に就任すると発表した。現職のロードリック・ラピン氏は既報の通り、4月1日付でアジアパシフィック地域のプレジデントに就任する。ラピン氏は引き続き拠点を日本に置き、NECパーソナルコンピュータおよび、レノボ・ジャパン両社の取締役、両社の持ち株会社Lenovo NEC Holdings B.V.のCEO、およびレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ代表取締役社長に留任する。留目氏は2006年にレノボ・ジャパンに入社。常務執行役員として戦略・オペレーション・製品事業・営業部門統括を歴任し、2011年からNECパーソナルコンピュータの取締役を兼任。012年6月よりLenovo Group米国本社戦略担当部門に赴任後、2013年4月よりレノボ、NEC両ブランドのコンシューマ事業を統括している。
2015年03月02日公開中の映画『アップルシード アルファ』の大ヒットを記念して2月7日に新宿バルト9で、荒牧伸志監督、小松由佳(デュナン役)、諏訪部順一(ブリアレオス役)、原作担当編集の小笠原成彦、ブリアレオスが登壇するトークイベントが開催された。その他の写真映画は非核大戦が終結し、廃墟となったニューヨークを舞台に、主人公の女性兵士デュナンとサイボーグのブリアレオスが、人類の理想郷として築かれた都市オリュンポスに至るまでの“始まりの物語”を描いたシリーズ最新作。ちょうどこの2月で原作の発売から30周年を迎える『アップルシード アルファ』。原作の発売元である青心社の小笠原は、当時を振り返り「最初は社長が『ブラックマジック』を持ってきたのがきっかけなんですが、まず驚いたのが原稿の完成度の高さ。また発売日からしばらく、書店から注文の電話が鳴り続けてたのを覚えています。その作品が30年を迎えて、こうして映画にもなって、多くのファンが集まる。そのことは“原作の面白さ”を証明し続けているんだなと思います」と語った。小松と諏訪部は、一読者として原作に触れた当時の印象について「同人誌の色が濃かったところが面白かったんですよね。あと、ファッションがオシャレ。メカと同じくらいに、ファッションにもこだわりを感じました」(小松)、「衝撃的でしたね。当時はまだ少年誌の漫画を主に楽しんでいたような時期だったので、ちょっと“難しい”と感じましたが、何度も繰り返し読むうちにそれが読みごたえに変わっていったんですよ」(諏訪部)とコメント。トークショーでは荒牧監督が、士郎正宗氏とのやり取りについて明かす場面もあった。「士郎先生はすごく大胆でアグレッシブ。映画は新しい作品なので、どんどん変えてしまっていい、とおっしゃるんです。それこそ『ブリアレオスに顔があってもいいんじゃないか』とか(笑)。そうしたやり取りも含めて、とても刺激的でした。私自身も、もしチャンスがあれば続きが観てみたいなと思えたくらい、手応えを感じた作品。みなさんもぜひ、応援よろしくお願いします」とPRした。『アップルシード アルファ』公開中Blu-ray劇場限定版発売中Blu-ray完全生産限定版2月18日(水)発売発売元:アニプレックス
2015年02月09日1月17日(土)より公開となる3DCGアニメーション『アップルシード アルファ』の公開を記念し、本作を含め劇場版『アップルシード』3作の監督を務めた荒牧伸志氏と、アニメーションプロデューサーのジョセフ・チョウ氏によるCGメイキングセミナーが開催され、濃密なトークを繰り広げた。その他の写真今回会場となったのは、IT関連及びデジタルコンテンツの人材育成スクールのデジタルハリウッド。講義では本学学長の杉山知之氏がファシリテーターを務め、荒牧監督より本作品の特徴とも言える“スーパーフォトリアル”なCG表現について言及。スタッフ全員に早い段階で監督の中にあるイメージを共有することが近道、と監督独自の作業効率アップの”裏技”も披露された。『アバター』のジェームズ・キャメロンをして「これはもはや新次元の領域に達している」と言わしめたそのクオリティの高さで世界からも注目されている本作だが、杉山学長はその制作人数の少なさに驚きを隠せなかったと語る。「『ホビット』制作当時マックスで1,000人に対し、本作はお聞きしたら40名程度という。まるで洋画を見ているようなクオリティをその人数で表現するのはただただ驚きです。本作は日本で作って世界に勝負していくというひとつの形だと思います」かつてワーナー・ブラザーズで『アニマトリックス』などを手がけたこともあるジョセフ・チョウ氏は、『アップルシード』の海外での人気ぶりについて触れ、作品が持っている職人芸的な日本人特有のタッチや雰囲気が影響していると分析。「彼らしか作れない、独自の雰囲気というものが日本の作品にはある。そして、制作費を聞いてまた驚かされました。日本にはすごい職人たちが集まっているとすごさを感じました」と語った。また、日米合作について「従来の日本のモーションキャプチャ俳優で日本で作成したものを英語版に変えて作成すると、やはり外人からみると不自然に思えるところがある」という懸念があったそうで、「フォトリアルでリアルさを詰めていく作品ではその“違和感”から改善しようと脚本もセリフのかっこいい方にプロットを渡して作成してもらった」と解説した。最後に荒牧監督は、若い頃にやった日米合作の仕事を振り返り、「当時書いてたスケッチとかスタジオの人たちに見せると明日から来い、みたいな勢いだったので、垣根はないのかなと思いました。なので全然構えなくて良いと思う。思ってるほど壁はない。どんどんチャレンジしていって欲しい。私もメカデザイナーだけど、コンテやりたいといってやってきたもので、いろんなことを貪欲にやってほしいですね」と未来のトップクリエイターたちへエールを送った。『アップルシード アルファ』1月17日(土) 新宿バルト9ほか全国ロードショーBlu-ray劇場限定版発売中Blu-ray完全生産限定版2月18日(水)発売発売元:アニプレックス
2015年01月16日●2014年度は1兆9,000億円 - 冷え込むAV・IT市場にソニーが見出す活路ソニーマーケティングの河野弘社長は、年末商戦の取り組みについて説明。「カテゴリー内での変革による市場活性化」をソニーの取り組み領域に定め、4Kテレビ、デジタルカメラ、ハイレゾリューションオーディオの3つの製品を重点的に販売していく姿勢を改めて強調した。国内コンシューマ向けAVおよびIT市場は、2010年度には4兆3,000億円であったものが、地デジ移行後のテレビ需要の低迷を背景に、2012年度以降は約2兆円で推移。2014年度は1兆9,000億円と、さらに縮小することが見込まれている。河野社長は、「ここ数年は新たなカテゴリーの製品が登場して、市場成長を牽引するといった状況ではない。既存カテゴリーにおいて、トランスフォーメーションを行うことで、いかに成長をしていくかを考えるフェーズにある」と前置きし、「ソニーはテレビ、デジタルカメラ、オーディオという3つの既存領域において、高付加価値戦略を打ち出し、年末商戦での成長を図る」と、2014年の年末商戦の基本姿勢を示した。○進む4Kテレビ化 - 台数ベースでの販売比率は10%までの引き上げを目指すテレビにおいては、4Kテレビを軸にした展開をさらに加速させる。ソニーマーケティングでは、今年9月に年末商戦向けの販売戦略について、量販店などと情報を共有する「総合提案会」を開催。ここで、4Kテレビの販売比率を台数ベースで10%にまで引き上げる方針を示したという。「2013年10~12月の4Kテレビの販売比率は1%。100台に1台しか、4Kテレビが売れなかった。直近ではこれが3%程度まで上昇している。しかし、2014年10~12月の年末商戦で4Kテレビを10%の販売構成比にまで引き上げれば、平均単価が上昇し、金額ベースでは前年実績を上回ることができる。最低でも6%の販売比率にまで4Kテレビを引き上げていきたい」と語る。4Kテレビが10%の構成比にまで拡大すれば、テレビ1台当たりの平均単価は、2013年第3四半期の6万7,760円から、2014年度第3四半期は7万5,100円と拡大する。「台数成長が望みにくい市場において、いかに4Kによる付加価値提案を行っていくかが鍵になる」とする。ソニーマーケティングでは、今年9月以降、販売店向けの勉強会を実施し、4Kテレビの訴求ポイントについての情報を共有する一方で、店頭においては2K(フルHD)テレビと4Kテレビの比較展示や、4Kのパーソナルコンテンツを活用した付加価値提案、細かい写真映像による地図データや、「4K仮面を探せ」という店頭用の販促コンテンツを用意して、4Kの高精細を訴求してみせた。その結果、11月最終週においては、4Kテレビの販売構成比が8.3%にまで拡大。46型以上の大型テレビの領域では、38.3%にまで拡大した。「現時点ではテレビ全体の10%にまで届いてはいないが、販売台数、販売金額ともに前年実績を超えており、狙い通りの結果が出ている。これから12月の年末商戦本格化に向けて、10%の販売構成比に進む手応えを感じている」と、河野社長は今後の4Kテレビの販売拡大に自信をみせた。○α7をはじめとする高付加価値モデルで立ち位置を作るデジタルカメラについては、「ソニーは、この分野ではまだまだ挑戦者である。カメラメーカーとしての立ち位置を作っていくことに力を注いでいく」とするものの、これまでの年末商戦前哨戦では一定の成果があがっているようだ。ソニーのカメラ戦略の柱となるフルフレームモデルを「α7シリーズ」として、それぞれに特徴を持った製品としてラインアップ。また、4Dフォーカス戦略を打ち出す「α6000シリーズ」や、イメージセンサーの強みを生かしたレンズスタイルカメラ、高機能コンパクトデジカメとしてラインアップを広げている「DSC-RX100シリーズ」といった製品群を取り揃えていることに加えて、αシリーズユーザーの撮影スキル向上、レンズ体感の場として、セミナーや撮影会を行う「αカフェ体験会」を全国各地で実施。「α購入者にどれだけ使っていただくか、といったところにフォーカスし、αファンを作っていくことに力を注いでいる」という。量販店の販売スタッフがαシリーズを使って撮影した写真を店頭に貼り出し、接客ツールとして利用するといった取り組みも展開。さらに店頭展示ではレンズのラインアップを重視するといったことにも取り組んだという。「ソニーはレンズのロードマップを公開し、本体の価値を上げることに力を注いでいることを訴えるのと同時に、安心して使ってもらえることを訴求した。2013年4月には、5%強だった交換レンズのシェアは、2014年9月には15%を超えるところにまで拡大し、10ポイントも上昇している。150万台を超えるαユーザーに支えられたことが大きい。カメラメーカーとしてのポジションを確立してきた」などと述べた。●広がる「ソニーといえばウォークマン」と「ハイレゾ=ウォークマン」の認識そして3つめのオーディオに関しては、ハイレゾオーディオが軸となる。なかでもウォークマンによるハイレゾ提案が今年の年末商戦の鍵になる。河野社長は、「ソニーから何を想起するかという質問に対しては、ウォークマン、あるいはオーディオと回答する若い人たちが増えている。これはソニーにとってうれしいことである」としながら、「2013年に発売したハイレゾオーディオは、まだコアユーザーや高音質にこだわる音楽好きのユーザーが中心だった。だが今年は、音楽好きユーザーのボリュームソーンにもハイレゾオーディオが広がると考えている」と、裾野の拡大に期待する。河野社長は「2014年11月に発売したウォークマンAシリーズは音にも、価格にも、デザインにもこだわるユーザーに対して訴求できる製品。年末商戦では、ウォークマンの販売台数のうち、4台に1台をハイレゾにしたい」と意気込んだ。ここでは、全国40カ所の販売店店頭において、ハイレゾ専用ブースを設置。来店客にコンテンツを視聴してもらえる環境を作った。「音は目に見えないため、体験してもらうことが重要。売り場には、ハイレゾ対応ヘッドホンも展示し、同時に体験してもらうことで、ハイレゾの良さを実感してもらえるようにした。さらに、moraによるハイレゾコンテンツのダウンロードランキングも最新のものを店内に掲載するようにした。こうした地道な取り組みが効果につながっている。販売店からも、オーディオ売り場を活性化する材料として、ハイレゾへの注目が高まっており、ハイレゾ対応ウォークマンを起爆剤にしたいという声もある」と、河野社長は語る。その一方で、ハイレゾに対する認知度も高まっており、そのなかでも「ソニーは、ハイレゾ」というイメージ作りが定着しはじめているという。「ハイレゾに関するつぶやきを見ていると、製品名では半数近くがウォークマンという名前に触れられており、moraをはじめとするダウンロードサイトに関する固有名詞についても、ずいぶん触れられている。ブランドという観点では、ソニーと書いてもらえるケースが70%を超えている。機器、コンテンツ、ブランドという点で、ハイレゾ分野におけるソニーの認知度が高まっている」と述べた。実際、年末商戦前哨戦では、ハイレゾオーディオの販売は好調だという。河野社長によると、11月上旬のウォークマンAシリーズの発売日を含む週にはハイレゾ対応製品の構成比が5割近くまで上昇。瞬間風速としては、購入されるウォークマンの2台に1台がハイレゾという状況になったという。11月最終週ではハイレゾの構成比は約3割だというが、「年末商戦に向けて、"ハイレゾ=ウォークマン"というトレンドができはじめている。音のカテゴリーにおいては、新たな音の提案によってトランスフォーメーションをしていく。ヘッドホンの販売も増加しており、ハイレゾが後押ししているのがわかる。既存領域において、ハイレゾという新提案によって、新たなビジネスが生まれていることの証」と語った。○ソニーファンが増えているという手応えを感じているソニーマーケティングでは、「カスタマーマーケティング」を事業戦略の中心に置いている。「これまでの手法は、メーカーによるプロダクトマーケティング、販売会社によるチャネルマーケティングが中心であったが、ソニーマーケティングが目指すのは、顧客を知ることにフォーカスしたカスタマーマーケティングだ」という。効果としては「プロダクトマーケティングとチャネルマーケティングの成果を最大化させることができ、マーケティングおよびセールスを次のレベルに引き上げることができる」と河野社長は説明する。また、「付加価値販売こそが、ソニーが市場で存在するための唯一の方法。カスタマーの価値を重視した取り組みを行っていく」とする。カスタマーマーケティングの具体的な戦略として、会員制度であるMy Sony Clubを中心としたカスタマリレーション活動の推進、製品オーナーへの使いこなし提案、東京、名古屋、大阪にあるソニーストアを通じた「濃い顧客体験」の提供をあげる。特に河野社長が言及したのが、製品オーナーへの使いこなし提案による成果だ。ここでは、社内で「P3」と呼ぶ活動を行っていることを明らかにした。P3とは、購入後3カ月(Post Purchase)のことを指し、この期間を購入者へのメール配信において、関心を惹くために重要な期間と位置づけている。河野社長いわく「購入した製品を使いこなしてもらい、製品の楽しさを最大化するためのダイレクトメールアプローチ」が、このP3ということになる。ここでは、製品購入のお礼とともに、製品を使いこなすための情報提供、開発者のこだわりなどの購入者に響く情報、さらには買い増しすると便利になる周辺機器などの情報を提供する。河野社長は、ソニー製品の購入者を対象に実施したP3の成果を初めて公開。ソニーユーザーが高いロイヤリティを持っていること、さらにはこの取り組みを通じて、新たな製品購入に結びついていることなどを示した。α7シリーズのユーザーを対象にしたP3では、4,340人にメールを配信。そのうち3,808人がメールを開封した。さらに、メールに掲載されたURLをクリックした人は3,214人に達したという。開封率は88%、クリック率は74%という驚くほど高いレートとなっている点が特筆できよう。また、これらのメールを受け取った人を追跡したところ、メール効果によって、レンズやアクセサリーを追加購入した金額は5億8,000万円に上ると算出した。同様にウォークマンの購入者を対象にしたP3では、2万8,002人にメール配信。2万1,036人が開封、1万1,546人がクリックしたという。開封率は75%、クリック率は41%と、これも一般的なダイレクトメールよりも、極めて高いレートとなっているのがわかる。そして、追加購入アイテムとしては、ワイヤレススピーカーや2台目のウォークマン、さらにはタブレットの購入が上位に入り、メール効果による追加購入金額は7億5,000万円に達したという。河野社長は最後に、「ソニー製品を購入していただいた方々に、いい製品を購入したと満足していただくと同時に、ソニーのひとつの製品だけのユーザーではなく、ソニー全体のユーザーとして、サービスを提供していきたい。ソニーマーケティングのミッションは、ソニーファンの創造。こうした取り組みを通じてファンを増やしていく。厳しい市場環境にあるが、同時に、ソニーファンが増えているという点での手応えを感じている」と語った。
2014年12月09日読売巨人軍の高橋由伸選手と後輩の大田泰示選手が12月4日、子どもの治療に付き添う家族のための施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」東大ハウスを訪問。ふたりは、巨人軍がチャリティーオークションなどで集めた寄付金をチームの代表として届けた。○入院している子どもと家族のための「第2のわが家」子どもが病気を患ったら、親としては最善の治療を受けさせたいもの。だが、もしその治療が自宅から遠く離れた場所でなければ受けられないとしたら、家族にとっては心理的や肉体的な面はもちろん、経済的にも大きな負担となる。「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、そんな治療に付き添う家族のための滞在施設で、安価に利用できることが特徴だ。施設は、まるで自宅のように過ごせる「第2のわが家」となるように配慮。キッチンやリビング、ダイニング、ランドリーなどを完備し、プライバシーを守れるベッドルームも用意されている。費用は1人1日1,000円と、家族の負担を考慮した価格になっている。○今後も50年、60年と支援を続ける日本では「公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」が、全国9カ所の「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を設立・運営しており、寄付とボランティアによって支えられている。1974年にアメリカで誕生したこの取り組みは、今年で誕生40周年を迎えた。アメリカンフットボール選手の子どもが白血病で入院することになったとき、病院近くにあったマクドナルドのオーナーらが募金を始めたことが設立のきっかけだったという。その思いは、今や世界30カ国300カ所以上の施設に広がっている。「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」事務局の山本実香子さんは、ハウスについて「まずは、お母さんやお父さんが笑顔になれるように」と話す。「わが家のように過ごせる環境をサポートして、ご家族が元気になってくれることで、ご病気のお子さんにもその元気を伝えていきたい。その運営も、地域のボランティアさんが行うことで、社会が医療を手助けする形になっているんです」と、家族の元気が子どもたちの元気にもつながると話した。そして、「一度始めたチャリティーですから、これからもずっと続くようにしていきたい。世界でもどんどん広がっていますし、日本でも来年10ハウス目のハウスがオープンします。ですが、まだまだサポートのニーズはあります。これからも広げていって、全国各地で支援できれば」と、この先50年、60年と続けていく大切さを語った。○スポーツを介したチャリティー文化の根付き今年3月にも同ハウスを訪問している高橋選手は、今回後輩の大田選手とともに訪問。2014年シーズンに集まった寄付金や募金などを、チーム代表として手渡した。その後、スタッフの案内で施設設備を見学。足音が響かないように床はじゅうたんになっていることや、「ご家族に部屋に閉じこもってほしくない」という思いからベッドルームにはテレビを置いていないことなどを真剣な表情で聞き入っていた。施設見学を終えると、大田選手はサンタ衣装に身を包み子どもたちの前に登場。一人ひとりにプレゼントを手渡しすると、子どもたちは笑顔で受け取った。読売巨人軍のマスコット・ジャビットも登場し、高橋選手らも含めてクリスマスツリーの飾りつけをみんなで行うなど、一足早いクリスマスのひとときを楽しんだ。ハウスにはこれまでも多くの著名人が訪問しているが、近年はJリーグの中村憲剛選手(川崎フロンターレ)や高橋秀人選手(FC東京)、元プロ野球選手の古田敦也さんなど、スポーツ選手の訪問が目立つ。また、今年2月にチャリティーランナーとして東京マラソンに出場して見事完走した元サッカー選手・北澤豪さんは、2015年も「ドナルド・マクドナルド・ハウス」を募金先として出場することが決まっている。ハンバーガーでおなじみの「マクドナルド」を展開する「日本マクドナルド」は、各店舗のレジ横に募金箱を設置するなど、いろいろな形でハウスのサポートを続けてきた。近年では、スポーツを通じたチャリティーを実施。スポーツを通じて楽しみながら関わっていくことで、チャリティー文化をよりたくさんの人に広げていくねらいだ。○先輩から後輩へ、受け継がれるスポーツ選手としての責務読売巨人軍も、ホームラン1本につき、一定の金額を「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」に寄付するなどし、その活動をサポートしている。高橋選手は、「少しでも力になれたら。野球で何かできることが一番なので、ますます頑張って、貢献したい。僕以外の選手からも、1本でも多くホームランを出していきたい」と、来季より選手と打撃コーチ兼任となった意気込みも含めて語った。大田選手は、「今後もこのような活動が続けばと思うし、自分も積極的に参加して貢献したい。今日、目の当たりにしたことをしっかり受け継いでいきたいです」と、先輩の背中を見て支援の継続を強く決意していた。病気に苦しむ人やその家族を助けていこうとするチャリティーの心は、先輩から後輩へ、そしてその後輩からまた次の世代へと、ずっと受け継がれていくはずだ。
2014年12月08日