俳優の石橋静河(29)、稲垣吾郎(50)、内田有紀(48)が12日、都内で行われたNHKドラマ10『燕は戻ってこない』制作会見に出席。夫婦を演じた稲垣と内田が、互いの印象を語った。稲垣は、ドラマ初共演となる内田について「同じ世代で、同じ時代で、頑張ってきた。内田さんは僕のことを“稲垣くん”って呼んでくれているし、同級生とかに会ったような感じがして。それがすごいうれしい」とにっこり。「同じ芸能界で頑張ってきた仲間としてまとう空気感が似ているのかなって。それが夫婦としてフィットして見えるのかなという話もしていました」と抜群のバディ感で撮影に臨めていると充実感をにじませた。内田は「初めてご一緒してお芝居をするのに、最初から同じ空間に暮らしている気持ちに“稲垣さん”にさせていただいた」と稲垣のまとう空気感に感謝。「“稲垣さん”」と呼び方を変えたことについて稲垣は「良いですよ、たまに“吾郎くん”って言っています。“吾郎ちゃん”って言ったことも(あります)」と明かし、撮影現場の和気あいあいとした雰囲気を伝えた。会見前には、第1話の試写を実施。今後の展開について稲垣は「ひとつのシーンが長くて、台本7ページ分ぐらいの掛け合いも多いので、やっていて楽しいという感じです」と予告。内田は「お互いに緊張を分け合って高みを目指す感じ」と語った。さらに、“呼び名”をめぐって「私は、子どもの頃から“稲垣くん”と呼んでいる」という内田に対し、稲垣は「“有紀ちゃん”って。これからそう呼びます」と宣言。すると、内田は「私は“稲垣さん”で」と距離を取り、笑いを誘った。そんな2人に挟まれた石橋は「仲良しだなって」とうらやましげ。「ご一緒したシーンからだいぶ時間がったのですが、こんなに仲良しになっているとは。ホッコリしちゃいました」とほほ笑んだ。原作は、桐野夏生氏の同名小説。「命は誰のものか」という重要なテーマを、鮮烈なエンターテイメントに仕上げ、第57回吉川英治文学賞・第64回毎日芸術賞をW受賞している。連続テレビ小説『らんまん』の長田育恵氏が脚本を担当する。金も夢もない29歳のリキ(石橋)、元トップバレエダンサーで自らの遺伝子を継ぐ子を望む草桶基(稲垣)、基の妻で不妊治療をあきらめた悠子(内田)のそれぞれの思いが「代理出産」を通じて交差するノンストップ・エンターテインメントとなっている。石橋、稲垣、内田のほか、森崎ウィン、伊藤万理華、朴ロ美、富田靖子、戸次重幸、黒木瞳らが出演する。総合テレビでは、毎週火曜午後10時から10時45分、BSP4Kでは、火曜午後6時15分~7時などに放送。初回は30日、最終回は7月2日を予定している。会見には、プロデューサー・板垣麻衣子氏も出席した。
2024年04月12日その佇まいは淡々としていながら、ときにクスッとした笑いを引き起こしたり、びっくりするような豹変を見せたり。画面の中で視聴者を翻弄する野間口徹さんって一体…?昨年の大河ドラマ『どうする家康』に眼鏡なしで出演し話題を呼んだ(!?)野間口徹さん。「親族代表」というユニークな名前の3人組のコントユニットとして小劇場界でじわじわ存在感を発揮し、2007年にレギュラー出演したドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』で注目された。そこから気づけば前述の話題でSNSのトレンドワードに上がるほどに。で、ちなみに野間口さん自身はどんな人?――まずは間近に控えている舞台『カラカラ天気と五人の紳士』ですが、日本の不条理劇を確立した劇作家・別役実さんの作品です。別役さんの作品って、作り方でいろいろな方向にできると思うんです。不条理に特化して、お客さんを困惑させるような芝居にもできるし、笑いどころを粒立てていけばコメディにもできますし。まだ稽古でどうなるかわからないんですけど、僕としてはコメディとしてやりたいと思っています。――コメディが好きなんですか?好きですね。笑い声って、お客さんの反応として一番わかりやすいし、やっている側もアドレナリンが出やすい。コロナ禍になってから全然聞いてない気がするので聞きたい気持ちもあります。――不条理劇の面白さを読者に向けて教えていただけますか。基本的に何も起きません。お芝居というと起承転結があるのが一般的ですけど、そもそも今回の作品は、登場人物たちの存在自体、よくわからないですからね。でもそこに疑問を持たずに受け入れる姿勢で観ていただければ、なんだかよくわからなかったけど面白かった、という着地点にたどり着くと思っています。――いわゆる客席がドッカンと沸く笑いとは違いますが、演じる側としての面白さというと?今回のような作品って、芝居の始まりからずっと積み上げてきた空気感みたいなものがあって、そのニュアンスがわかっているからこそ、今、このセリフをこういう言い方をして笑える、というものなわけです。そこまで見せ続けてきたものがあるから、ここで笑いが起こるというのって、やってる側としてはやり甲斐があります。演劇サークルに入って褒められたのが嬉しかった。――もともと笑いをやりたいと思われていたんですか?いえ、全然です。「親族代表」はコントユニットとはいえ自分たちでネタを書くわけではなく、いろんな劇作家の方々に書いていただくスタイル。役者という意識で笑いをやっている感じなんです。――「親族代表」の公演は、複数の劇作家の方の短編をオムニバスで上演する形式でした。1回の公演でケラリーノ・サンドロヴィッチさんやブルー&スカイさん、岩井秀人さんなど、笑いのテイストの違う作家の作品を同時上演するのは大変だったと思いますが…。そうなんです。結構すごいことをやってるんだけれど、それがあまり伝わってない(笑)。あの稽古って、台本をいただいたら自分たちである程度稽古を進めておいて、作家さんが稽古場に来てくれたときにそれを披露して、ダメ出しをもらい修正していく流れで作っていたんです。その段階で、ときにはもう一回イチから稽古し直すこともあって大変でしたけど、いろんな方の演出をいっぺんに受けられるってすごく贅沢だし、単純に楽しかったですよね。メンバー3人で舞台を観て、この人が書いてくれたら面白いだろうなという人に声をかけていましたから、その人の舞台に出してもらえなくても、書いてもらえばやれるわけです。毎回、どの作品がどうお客さんに刺さるのか楽しみでした。――昔から面白いことをするのがお好きな人だったんですか?人前では全然です。大学生のときに演劇サークルに入ってからです。それまで人に褒められたことがなかったので、褒められて嬉しかったんでしょうね。今思うと、初めてにしては、って意味で言ってくれたと思うんですけど。――教師を目指して大学に入ったそうですが、演劇を始めたのは?先輩にめちゃくちゃかっこいい…それは見た目とかじゃなく、舞台上でものすごく輝いている方がいて、その方のお手伝いをしたいと思ったのがきっかけです。当初は裏方のつもりだったんですけど、人数が少なかったので、部員はもれなく出る側も裏方も両方やらなきゃいけなくて、それでです。――とはいえ、大学卒業後上京して俳優を目指すわけですよね。ちょうど就職氷河期で周りも内定が取れないと言っている中、演劇ばっかりやっていて教員免許が取れなくて。どうせ就職できないし、30歳までにドラマなりCMなり、メディアの仕事ができないようであれば辞めるからと親に言って上京させてもらったんです。だから、俳優でやっていこうと決めたというより、執行猶予をもらったみたいな感じで。――注目度が増したといえばドラマ『SP』ですが、放送中から手応えのようなものはありました?全然ないです。子供が生まれてすぐくらいの頃で、最初は1話のワンシーンという話だったんです。それが徐々に出番が増えていったので、「バイトに行けないや」ってことばっかり考えてました。でもそういう意味で言うと、手応えを感じたものは、これまでにひとつもないです。やっていて面白いですけど、これはやりきったぞみたいなことは一切ないです。――それでもここまで続けてこられた理由は何だったんでしょう?それまでみんなで何かをするってことを全然してこなかったんです。小中の頃はずっと水泳をやっていましたし、高校でも、入部したラグビー部が肌に合わずに辞めてからは漫画研究会とか美術部とかで、それもまたひとり。だから演劇を始めるまで、みんなでひとつの目標に向かうみたいなことをやっていなくて。楽しかったんでしょうね。今も楽しいですけど。野間口さんが出演する舞台『カラカラ天気と五人の紳士』は、4月6日(土)~26日(金)三軒茶屋・シアタートラムにて上演されるほか、岡山、大阪、福岡公演もあり。演出を、ドラマ『きれいのくに』の脚本などでその斬新な視点と鋭い感性に注目が集まっている加藤拓也さんが手掛けることも話題。シス・カンパニー TEL:03・5423・5906(平日11:00~19:00)のまぐち・とおる1973年10月11日生まれ、福岡県出身。’99年に嶋村太一、竹井亮介と共にコントユニット「親族代表」を結成し、舞台を中心に活躍。2007年のドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』で注目される。3月24日に出演ドラマ『万博の太陽』(テレビ朝日系)が放送予定。主演ドラマ『VRおじさんの初恋』がNHK夜ドラ枠にて4月放送スタート。ジャケット¥72,600シャツ¥44,000Tシャツ¥16,500パンツ¥41,800(以上suzuki Takayuki TEL:03・6821・6701)※『anan』2024年3月20日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・増井芳江ヘア&メイク・村中サチエインタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年03月16日稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾によるABEMA『ななにー 地下ABEMA』の#10が21日に配信された。今回テーマは、「目指せ!YouTubeで720万回再生」。ななにー企画会議にて実業家・西村博之氏が提案した「ローカルテレビ局で視聴率 100%男」といった企画を、ななにー流にアレンジした同企画。稲垣、草なぎ、香取がななにーの企画であることは秘密にし、さまざまな人気YouTuber総勢10組とコラボ動画を撮影し、1カ月で総再生回数720万回を目指す。配信に先駆け、YouTube上では、YouTuberとのコラボ動画を続々とアップしており、今回の#10 では、YouTube 撮影の裏側が明かされた。稲垣と香取は、大食い系YouTuberの三年食太郎とくら寿司にてコラボ動画を撮影することに。稲垣はこの日初めて回転寿司を訪れたことを明かし、どこか落ち着かない様子で「僕らが普段行く寿司屋の客層とは違うね」と口にする。そこに、三年食太郎が登場。2018年からYouTuberとして活動を開始し、現在のチャンネル登録者数は63万人を誇る三年食太郎は、香取から「どのくらい(の量)食べているの?」と聞かれると、「回転寿司だったら最高で80皿」と答え、想像以上の食べっぷりに、稲垣は「えぇー!?」と驚愕した様子を見せた。早速、一同はYouTube動画の撮影を始めることに。カメラ1台で「今回の企画は30分間寿司大食い対決です、といった感じで…」と、サクサクと動画を撮影していく三年食太郎のスピードに、思わず香取は「早いね!」と驚く。そこで、「まずはテーブルいっぱいにお寿司をタッチパネルで注文し、サムネイルを撮影しましょう」と告げられた香取は、「全然(注文方法が)わからない、くら寿司が嬉しい」と口にし、稲垣は「イベリコ豚なんて(メニュー)あるの?」とあたふた。なんとかお寿司の注文を済ませ、サムネイルを撮影し、やっと一息…と思いきや、三年食太郎から「早速30分早食い対決を始めたいと思います」と告げられ、香取、稲垣ともに「もう始めるの!?」「色々早いよね、テンポがね」と焦った様子を見せた。そして、早食い対決がスタート。稲垣、香取ともに、「えーこんなにおいしいんだ」と普段食べない回転寿司に感動しつつ、テンポよくお寿司を食べていく。三年食太郎から、「普段どんなところで食事するんですか?」と問われた香取は、「この辺りのホテルのお寿司屋さんや鉄板焼き屋さんにいるよ」と「(そのホテルに)泊まりたくなったら泊まる」とし、三年食太郎が「おうちはありますよね?」と念のため問うと、「おうちはいっぱいある!」とお茶目な様子で私生活を語った。そうして楽しく会話を繰り広げていると、あっという間に開始から5分が経過。三年食太郎は12皿、香取は8皿、稲垣は4皿を食し、食太郎が大幅リードという状況に。三年食太郎は、さすが大食い系YouTuberと言わんばかりの様子で、終盤から本領を発揮。結果は僅差で三年食太郎が勝利し、稲垣と香取の食べっぷりに「びっくりしました、こんなに食べると思わなかったので」と、驚いていた。【編集部MEMO】『ななにー 地下 ABEMA』は、『7.2新しい別の窓』(『ななにー』)のリニューアル新番組。新進気鋭のクリエイターが稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾のためのオリジナル企画を用意し、世の中の常識にとらわれない新企画によって3人のまだ見たことのない一面を見出していく。(C)AbemaTV, Inc.
2024年01月22日ショパールジャパン株式会社は、2023年12月5日(火)に「アルパイン イーグル」のジャパンアンバサダーを務める稲垣啓太さんのスペシャルインタビューを公開します。本インタビューは、日本代表として常にトップを走り続けてきた稲垣さんと、オーナーファミリー3代にわたるウォッチメイキングの情熱から誕生した「アルパイン イーグル」との特別企画として実施。インタビューでは激動の4年間を紐解きつつ、ラグビー選手としての矜持や、過酷な試合・トレーニングの裏側、そしてジャパンアンバサダーを務めるコレクションへの想いや、“1人の男”としての稲垣さんにも迫りました。<アルパイン イーグル公式ホームページ> <アルパイン イーグル×稲垣啓太特設ページ> 2019年に誕生したアルパイン イーグルと、2019年にラグビーで日本中を沸かせた稲垣啓太。“笑わない男”として大ブレイクを果たした彼は、どのような4年間を過ごしたのか。今年、アルパイン イーグルのジャパンアンバサダーに就任した、稲垣啓太さん。アルパイン イーグルは2019年に登場し、コレクションの誕生から今年で4年が経ちました。未曽有の出来事により日常が一変した4年間でしたが、その一方で日本のラグビーが大きな注目を集めた年でもありました。― 稲垣さんにとって、この4年間はどのような年でしたか?稲垣:本当に難しい4年間だったなと思います。最初の2年間はスポーツがストップした時間もありました。スポーツだけではなく色んなものに制限がかかって、そういった中でも自分が目指す大きな大会に向かって進んで行かなくてはならない。自分は何をしなくてはならないのか、すごく考えさせられた4年間でした。それと同時に、個人的な話ですが結婚もしましたし、アルパイン イーグルのアンバサダーにも就任させていただきました。色んなことを経験させていただく中で、どのように大きな目標に突き進んでいくのか。模索しながら手探りで進んだ4年間だと思います。― この4年間はメディアに出る機会も増え、それまでの選手生活と比べて様々な経験をされたかと思います。何か変化はありましたか?稲垣:自分は、どこに出るときもラグビー選手であると自覚して出させていただいています。自分がメディアに出るということはどういう意味を持つのかをすごく考えていました。ラグビー選手として、何かメッセージを伝えられるのではないか。グラウンド外でも、選手として出るのであればまた違った想いを伝えることができるのではないか、と。稲垣啓太、レディースのジャケットを羽織ってショパールブティック銀座本店に来店。“時間”に思いを馳せる場面も。「僕、時間をすごく大事にしているんです。僕がラグビー選手でいられる時間にも限りがあります」2023年11月。シーズン前の貴重な時期に、稲垣さんがショパールブティック銀座本店を訪れました。店舗では、ブランドのルーツやクラフトマンシップに関する説明、各アイテムの紹介などに興味深く耳を傾け、時折優しい笑みを浮かべていました。普段からアルパイン イーグルを愛用し、戦いの地でも着用されていたという稲垣さん。改めてブランドへの想いについてうかがうと、胸の内を真摯に語られました。― アルパインイーグルを愛用されていることについて、率直な想いをお聞かせください。稲垣:大会期間中もアルパイン イーグルをずっと着用させていただいていましたが、僕、時間をすごく大事にしているんです。時間って無限にあるものではないですし、僕がラグビー選手としていられる時間も限りがありますし。そんな中でアルパイン イーグルをふと見ると、自分の原点に戻ったような感覚になれるんです。この時計を着けさせてもらって、撮影もさせていただいて、ルーツも細かくお聞かせいただいて。自分との共通点というか、自分の戻るべき場所はここなんだなということを思い出させてくれました。僕はこの時計を着けていてすごく心強いですし、この時計を見るたびに強い意思を取り戻させてもらっています。―最新作モデル「アルパイン イーグル XL クロノ」マリタイムブルー文字盤を着用された感想は?稲垣:すごくカッコよかったです。特徴的なカラーですよね。とても目を引きます。僕は普段アルパイン イーグルの41mmを着けていますが、マリタイムブルーは44mmで少しサイズも大きく、なおかつあの特徴的な色なので、一目見て「これは…!」と思いました。― 本日のコーディネートのポイントは?稲垣:僕は暗めな色を好むのですが、このジャケットだけ色味が入っていて。実は、メンズの服ではなくレディースの服なんですよ。僕は「メンズはメンズの服を着る」というこだわりがなく、自分が着たいと思ったものを着たいと考えています。たまたまレディースにサイズがあったんですよね。― ファッションを愛する稲垣さんが思う、ショパールの魅力とは?稲垣:職人さんたちの技術が結集していて、職人さんたちの想いも感じます。本日ブティックにお邪魔させていただき、職人さんたちのことも細かく教えていただきました。沢山のパーツ、沢山の製造工程があって、時計が作られているんですよね。すごく時間をかけて、どれほどの想いをかけて時計を作っているか、そういう話を聞いたときに、この時計を身に着けることができて良かったと強く思いました。また、最近はサステナビリティが話題ですが、ショパールさんはサステナビリティについても率先して取り組んでいらっしゃるので、改めて素晴らしいなと思いました。アルパイン イーグルと稲垣啓太の共通点は、過酷な環境を耐え抜く力強い姿アルパイン イーグルの特徴として挙げられる、イーグルの力強さ。日本を背負って立ち、過酷な練習や壮絶な試合を耐え抜く稲垣さんの姿と重なるものがあります。ショパールのフィロソフィーに強い共感を示す稲垣さんに、ブランドとご自身の相通ずる部分についてうかがいました。― ラガーマンにとって“耐え抜く”ことが最も必要になるのはどのようなシーンでしょうか?稲垣:一つ挙げるのであれば、プレッシャー下で自分の積み上げてきた技術を100%発揮できるか、というところに尽きると思います。技術の積み上げというのはすごく時間がかかりますし、技術を積み上げたとしても、それを一番苦しい状況で発揮できるかどうかはまた別の話です。では、技術を発揮するために何が必要なのかというと、僕は“メンタル”だと思っています。常にマインドの準備をして、苦しい状況に耐え抜く。これがラガーマンにとって忍耐が必要な場面だと思っています。― イーグルの力強さが特徴のアルパイン イーグルとラガーマンに共通するところがあれば教えてください。稲垣:アルパイン イーグルは、アルプスの過酷な環境の中で生きる鷲をイメージしているんですが、すごく(過酷な環境を耐え抜くラガーマンの姿に)似ていますよね。ふとこの時計を眺めたときに、自分のやるべきことがより明確になる。そしてまた強い意思を取り戻させてくれる。そういったところに共通点があるのではないかと思います。― ショパールは、「サステナブル・ラグジュアリーへの旅」というプログラムに取り組んでいます。稲垣さんは身近なことで取り組まれていることはありますか?稲垣:スーパーに行く時にエコバッグを持って行くか、持って行かないか。エコバッグを忘れたときに取りに戻るか、戻らないか。本当に小さな積み重ねなのですが、僕一人じゃなくて、そこから十人、百人、千人と人数が増えていけば大きな単位になりますよね。一人でできることって限界があると思うんです。そういった意思やメッセージも少しずつ発信していけたらと思っています。― 職人によって磨かれた多くの技術を後世に引き継いでいるショパールのように、ラグビー選手として後輩の方々に引き継いでいきたいことはどんなことですか?稲垣:技術的な面は、選手それぞれが見て学び、何か疑問があれば僕に質問が来ると思うので心配はしていないです。一番引き継いでいかなくてはいけないと強く思うのが“精神性”、いわゆるマインドセット。代表として長く活動してきましたが、そこで必要なメンタリティって少し特殊だと思うんです。国を代表して戦うということがどういう意味を持つのか、それをよく考えてほしい。それはただプレーしているだけでは絶対に分からないと思うので、その精神性を誰かが繋いでいかないといけない。それが、自分たちが今まで積み上げてきた代表としての“文化”なんですよね。その文化を途中で終わらせてはいけないんです。― 稲垣さんが思う、日本のラグビーで“誇れるポイント”は?稲垣:みんなが憧れてくれるような強い存在でありたいというのが、代表の活動の中でのテーマです。でも、勝たないと憧れてくれる人もいなくなるでしょうし、結果を出さないと応援してくれる人達も納得してくれないでしょう。僕はやはり、勝ち続けることが一番大事だと思っています。日本代表のラグビーは、昔と比べると観ていて楽しくなったと思います。それは、アタックして、ボールが動いて、攻め続けるから、観ている人たちは「面白い」と感じるのだと思います。でも結局、最後の最後に勝たないと満足してもらえないと思うんです。観ていて楽しいけれど、最後に負けていては、やっぱりダメだと思います。観ていて楽しいし、最後に勝つから「日本代表はやはり強いんだ!」と。そう思ってもらえた時、僕らはそこを誇りに思うことができるんだと思います。そういう存在であり続けたいです。― アルパイン イーグルはショイフレ・ファミリーの3代にわたる男性たちの絆から生まれたコレクションです。ラグビーも男性同士の強い絆が生み出すスポーツですが、稲垣さんにとって“絆”とは何でしょうか?稲垣:日本代表チームは日本出身の選手がもちろん多いですが、ラグビーの特質上、外国人選手も日本代表に誇りを持ってプレーしています。最初は文化として難しいところもあり、そこを擦り合わせるためには、時間がかかります。ただ、仲良しごっこをしに来ているわけではないので、本音でぶつかり合って、最初は衝突することもあります。そういったことを繰り返して、全員で苦しい状況を共有、経験して、自然と生まれるものなんですよね。絆って、時間をかけて苦楽を共にして、やっと生まれてくるものだと思います。大きな試合を終え、また新たなシーズンに向けて走り出す。ラグビー選手としての揺るぎない矜持10月の戦いでは涙を飲む場面もありましたが、12月からは早くも新たなシーズンがスタートします。ラグビー選手としてのこれまでとこれからについて、心に秘めた熱い想いを語っていただきました。――長年努力を続けることができる理由や秘訣について教えてください。稲垣:僕はあまり練習を休まない人なんです。オフ期間でも何もしない日はないです。よく「そんなにずっと続けて、モチベーションは大丈夫ですか?」と聞かれますが、あまりモベーションを意識しないことこそが(努力を続けられる)秘訣だと思っています。試合の前にそんなことを考えていたら「モチベーション云々であなたは試合ができないんですか?」となってしまう。モチベーションに左右されない、自分を自制する心が一番大事だと思います。― 日本代表選手の活躍を見て、ラグビーをやりたいと感じた子どもたちも多いと思います。そんな子どもたちに伝えたいことはありますか?稲垣:レベルが上がっていくと「楽しむ」ということを感じられなくなる瞬間が増えてくると思います。「勝たなきゃ」とか「結果を出さなきゃ」とか、そういったプレッシャーのほうが大きくなってきます。「楽しむ」ということを一番感じられるのって、やはり子どものときなんですよね。できるだけ長く楽しんでほしいですし、そして、強く思って忘れないでほしいです。― 12月9日から新たなシーズンが始まりますが、今の想いや意気込み、またそれに向けてどのような練習をされているのか教えてください。稲垣:昨年は最後の最後で優勝を手放してしまったんですが、それは自分たちの実力の足りなさに尽きると思うので、来期こそは優勝できるように、チーム一丸となって取り組んでいます。一方で、もちろん優勝を目指していますが、そこまで先を見ていないというか、それを口にするのはまだ早いんじゃないかなと。一つひとつの試合の積み重ねの先に、最終的にそこが見えてくると思うんです。まずは目の前の試合に集中し、勝利して、また次の試合に向けて準備していく。そういったことを重ねて、最後の最後に優勝への挑戦権を得られると思っています。それを得たときに、自分たちは昨年の悔しさを絶対に忘れていないと思うので、全部出し切ってやるだけだと思います。僕は大会を終え、そのままほとんど休まずに自主トレーニングは続けているので、体の仕上がりはすごく良いですね。来月すぐに開幕なので、そこに向けて結果を出せるようしっかりやっていきたいです。― さらなるステップアップを目指すために、今後チャレンジしてみたいことや次に超えたい目標はありますか?稲垣:常に自分は成長できると思っていますし、新しいトレーニングは取り入れるようにしています。自分が積み重ねてきたことには自信を持っていますが、だからといってそこに固執する必要もないと思っています。新しいことを取り入れながら、合っていなければこれは自分にとって少し違ったんだな、と。でもそれを経験することによって間違いなく経験値は増えていくので、新しいことにはどんどんチャレンジしていきたいと思っています。今はまた新しいトレーニングを取り入れているんですが、「自分ってこんなに弱かったんだな」と実感しました。初めてやったトレーニングだったのですが、全然できなかったんですよ。でも逆に言うと、「自分にまだここ、伸びしろがあったんだ」と捉えることもできたので、これからはそこに着手して強化していきたいと思います。プライベートですと、僕はファッションも好きですし、ファッションの中にショパールさんの時計を組み入れてコーディネートすることも好きなのですが、最近は妻にダメ出しをされることもあるので(笑)。ダメ出しを受けないように、コーディネートで妻を納得させられるくらいのセンスを磨いていけたらと思っています。選択肢がある分「これもいいんじゃないか」と言われ…。ダメ出しと言ったら妻に失礼ですね。そういう選択肢の中で「これ!」というのを当てたいです。たまに当てるので、一発で当てられるように頑張りたいと思います。2023年を表す1文字は「瞬」。プライベートでは「妻の喜んでくれる顔が嬉しい」ラグビー選手としての鎧を脱いだ“1人の男”としての魅力に迫る日本代表チームを率いる力強い存在でありながら、ユーモアあふれる優しい人柄で多くの人を魅了する稲垣さん。昨年は結婚を発表され、日本中が祝福ムードに包まれました。最後は、そんな“1人の男”としての稲垣さんに迫ります。― これまで、周りの方々の言葉や行動で、稲垣さんの心が動かされた印象的な出来事はありますか?稲垣:僕とリーチマイケル選手が「日本代表である自分たちが、大事にしているものは何なのか?」というのを、大きな試合の前にみんなに説いたことがあります。「侍が日本刀を抜く意味って、何なんだろう。みんな、知っていますか?」と。抜いたら、自分が殺されてしまうか、相手を斬って殺してしまうか、その二択しかないんですよ。そのシチュエーションが、試合前の自分たちにすごくハマっていたんです。「その刀を抜くために、自分たちはトレーニングをしてきたし、技術を積み上げてきた。あとは振り下ろす覚悟、メンタルを作るだけ。それを持ってグラウンドに出よう」と。そういった日本の精神性の部分がリーチさんから出てくるというのは、グッとくるものがありますよね。僕よりもさらに長く代表に携わってきた先人なので、すごく大事なことをわかっているというか。でも、それをチームのメンバーに話したのは僕なんです。自分が伝えなくてはいけなかった。「自分が刀を抜くときはいつなのか。実行するときはいつなのか。やるか、やられるか」。そんなシチュエーションはなかなかないかもしれませんが、でも、やらなきゃいけない時がある。「どんなに苦しいシチュエーションでも、その精神性を絶対忘れるな」と。いまだに自分の心に強く残っています。― 2023年ももうすぐ終わりますが、今年を漢字1文字で表すとしたら何ですか?稲垣:「瞬」です。時間をかけて積み上げてきたと思っていたのですが、終わってみたら本当に一瞬だったなと強く感じました。だからこそ時間ってすごく大切だと思いますし、終わってしまったことにはもう戻れないですし。大事なことはこれから自分が何をしていくかだと思うので、そういう瞬間も忘れないでいきたいなと。負けた悔しさも忘れないでいたいので、そういった理由でこの漢字を選びました。― 12月といえばクリスマス。今年のクリスマスの予定や大事な方へのギフトは決まっていますか?稲垣:相手に喜んでもらえるような何かをしたいとは思っているのですが、それが何なのかというのはまだ明確にはないです。妻を祝った時に喜んでくれる顔が好きで、その顔を見ると「良かったな」と思うのですが…逆に、何をしたらいいですかね?(笑)でも、何をしてもきっと喜んでくれる気がしているので、自分の考え得るプランを持って頑張りたいと思います。■出演者プロフィール稲垣 啓太(いながき けいた)1990年6月2日、新潟県生まれ(33歳)ラグビー選手。埼玉パナソニックワイルドナイツ所属。愛称は「ガッキー」。スクラム最前列で戦うタフなポジションながら、タックル数が多く、ボールを持っても確実に前進。抜群のフィールドプレーで存在感を放つ。2014年に日本代表初キャップを獲得後、2015年、2019年、2023年と3大会連続の日本代表選出。2019年では日本で開催されたラグビーワールドカップで史上初のベスト8進出に貢献し、“笑わない男”として一躍、脚光を浴びた。普段は無口ながら、「オシャレ番長」と呼ばれファッションリーダーとしても知られている。■アルパイン イーグルについて洗練されたメカニズムと端正なデザインを兼ね備えた、現代的でスポーツシックな「アルパイン イーグル」は、アルプスの豊かな自然と、その地に生息するイーグル(ワシ)の圧倒的な力強さにインスピレーションを得たコレクションです。80%がリサイクル素材から生成されたメゾン独自の合金「ルーセントスティール(TM)」を始め、チタン製やエシカルゴールド製など多彩なラインナップが展開しています。立体的でスタイリッシュなサイドを備えたラウンド型ケース、コンパスローズが刻まれたリューズ、8本の機能的なスクリューを配したベゼル、そしてアルプスの自然に想を得たカラーの文字盤など、「アルパイン イーグル」はコンテンポラリーを極めた上品なエレガンスを体現します。【稲垣さん着用商品】■アルパイン イーグル 41価格:775万5000円(税込)エシカルローズゴールド製ケース&ブレスレット、自動巻き、41mm径、アレッチブルー文字盤■アルパイン イーグル XL クロノ価格:295万9000円(税込)ルーセントスティール(TM)製ケース、自動巻き、44mm径、ラバーストラップ、マリタイムブルー文字盤<アルパイン イーグル公式ホームページ> <アルパイン イーグル×稲垣啓太特設ページ> 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月05日●新境地に挑んだ最新作「静かなチャレンジだった」映画『正欲』(11月10日公開)で主演を務めた俳優・稲垣吾郎にインタビュー。子供の教育方針を巡って妻と衝突を繰り返す主人公を演じたが、稲垣自身は「衝突を避けて逃げながら生きている」と言う。新たな挑戦になったという本作での役作りについて話を聞くとともに、稲垣流の生き方に迫った。○■朝井リョウ原作の映画『正欲』で主演「覚悟のいる作品」朝井リョウ氏による小説『正欲』を、監督・岸善幸氏、脚本・港岳彦氏で映画化。稲垣、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香を出演者として迎え、家庭環境、性的指向、容姿――異なる背景を持つ人たちを描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出す。検察官として横浜検察庁に務め、妻と息子と3人で暮らす寺井啓喜を演じた稲垣は、オファーを受けたときの心境を「作品のテーマがすごくデリケートなので、覚悟のいる作品だと思いましたが、そういうものはやりがいがありますし、その覚悟が報われる作品に仕上がるのではないかなと思いました。岸監督からも、この役を僕でとおっしゃってくれているという話を聞き、やらないわけにいかないなと思いました」と明かす。朝井氏の原作はオファーを受ける以前に読んでいたそうで、「衝撃を受けた」と感想を述べる。「朝井さんの作品はデビューの頃から読ませていただいていて、番組で対談させていただいたり、プライベートでもお話させていただいたりというつながりもあるのですが、原作を読んだ時は、こういうテーマを扱うことにびっくりしました」寺井啓喜役については「とても静かなチャレンジだった」と捉えている。「抑えた控えめなアプローチで、とても静かに演技していたなという印象です。派手に演じたほうが評価されやすいと思いますが、今回は爪痕を残すというよりも、静かに粛々と向き合いました」そして、今まで演じたことのないような役で「新しい挑戦だった」と新境地の演技に。「『十三人の刺客』(2010)という三池(崇史)さんの作品以降、主人公の敵役や癖の強い役など、人を翻弄するようなインパクトのある役が多かったので、今回は新しい挑戦に。いろいろ挑戦させていただけるのは本当に面白いです」○■新垣結衣らの演技を絶賛「気迫を感じた」覚悟を持って挑んだ本作。完成した作品を見たときは、期待以上の仕上がりに感動したという。「生々しさが強すぎない。美しくファンタジーなものにも包まれていて、それが見やすさにつながっているのかなと。心に染み渡る美しい映画だなと思いました。重いテーマですが、映像の美しさであったり、俳優さんたちの演技の美しさであったり、本当に感激しました」さらに、「新垣さんをはじめ、磯村さんも佐藤さんも東野さんも、皆さん本当に素晴らしく演じ切っていたので、そこが報われたなと。みんなが大変な覚悟を持ってこの作品に取り組んだという、その気迫みたいなものを感じました」と共演者を称えた。●衝突しない柔軟さ「昔から風のようにふわふわと(笑)」啓喜は、息子が不登校になり、教育方針を巡って妻とたびたび衝突するという役どころ。「自分とはかけ離れた人生で、そこも新しかったです。僕は1人で暮らしているので、そういった感覚はイメージしながらしかできませんが、それが楽しい作業でもあります」と語る。稲垣自身は、大事な人と衝突してしまった場合、どのように向き合うのだろうか。「人生はそういったことも受け入れていかないといけない残酷なものでもあると思っていて、すべてが完璧にクリアになることは難しいのかなと。僕は人とぶつからないように逃げながら生きています(笑)」続けて、「僕に家族があって、パートナーと子供がいたとしたら、みんな考え方も違うので衝突することもあると思いますが、やっぱり歩み寄ってお互いどこか我慢してやっていくしかないのかな」と想像。「僕は啓喜のような環境ではないけど、グループで仕事をしてきたり、みんなでいろんな仕事を作ってきた人間なので、それに置き換えてみたのですが、うまくやれそうな気がします」と語る。また、自身の人生について「強引に蓋をしてきたことが多い」と振り返る。「意外と蓋をしているだけで、解決していないこともあるなと。それでも前に進まないといけないので、置いておくことがありましたが、そういったものを見つめ直していくのがもしかしたらこれからなのかもしれません。ただ、前向きな性格なので、うまく忘れて時間が解決してくれるという風に生きてきた感じもある気がします」○■両親や芸能界に感謝「この仕事をしてなかったらたぶん違う人格に」衝突を避ける生き方は、芸能界に入る前からそうだったようだ。「昔から風のようにふわふわと(笑)。うちの親もそういう性格なので、遺伝もあるのかなと思います。合わないことや無理なことは直感力でわかるので、それを避けながらストレスフリーに生きているという感じ。愛する人や大切な人とぶつかったら、失いたくないから向き合わないといけないと思いますが、うまくやっていく器用さはあると思います。よく中間管理職と呼ばれていましたし(笑)」また、両親の教育について「自由にやりたいことを尊重してくれた」と感謝。「こうしろああしろという風に両親からの言葉の呪縛みたいなものはなさすぎるぐらいなくて、芸能界入るときもそうでした」と明かし、「だからこそ自分で考えないといけなかったですし、芸能界が拾ってくれてよかったなと。そうじゃなかったら自分がどういう人間になっていたかわからない」と芸能界にも感謝する。そして、もともと持っていたという衝突しない柔軟さも、芸能界で生きていく中でより身についていったのではないかと自己分析する。「14歳ぐらいからこの仕事をしているので、そこで出来上がった人格というのはあると思うし、今の自分につながっている。この仕事をしてなかったらたぶん違う人格だと思います」●生活の中でマイルールも「作っておかないと不安」他者とうまく折り合いをつけて生きている稲垣と、自分の意見以外なかなか受け入れられない啓喜とは真逆のように感じるが、共感した部分もあるという。「僕もある一定のルールみたいなものは作らないと前に進みにくい。案外アドリブの効かない人間なので、ルールみたいなものを作っておかないと不安で。不真面目なんだか真面目なんだか、いまだにわからないです(笑)」マイルールについては、生活のルーティーンなど細かなものだそうで、「きちんとした生き方をしたいなと常日頃思っているので、生活の中のこだわりとか、時間の使い方とか、趣味とか、そういうものに関して自分の中でルールがあります」と説明する。そして、きっちりしていることが好きだからこそ、舞台は自分に向いていて、バラエティには苦手意識があるという。「舞台が自分に向いていると思うのは、きっちりしているから。生で生まれる化学反応的なものはあるけど、基本的にはきっちり稽古して、ルールの中でやるので。バラエティは決まっていないこともあって迷うときがあるので、あまり向いていないなと思います」○■2023年は「とてもいい一年に」 芝居の楽しさも改めて実感また、2023年がどんな一年になっているか尋ねると、「仕事もプライベートもとてもいい一年になっている」と充実した表情を浮かべる。「舞台から始まって、新しい地図としてファンミーティングがあり、レギュラーでラジオをやっていて、秋にも舞台をやって、そして映画が公開されるという、本当に充実したバランスの取れた一年に。番組をやっているといろんな方とお話しする機会も多く、本当にいい年になっています」俳優業のやりがいも改めて感じているという。「映画や舞台に出演させてもらっていますが、お芝居って本当に楽しいなと改めて感じました。これからもいろいろな作品をやっていきたいですし、お芝居に関してとても意欲的ですよ」出演作からさまざまな学びもあるようで、『正欲』からは「自分の愛する人の大切さ、そして何よりも自分自身を愛することの大切さ」を感じたという。「その大切さが1人でも多くの方の心に響けばいいなと。みんな人に言えないことはあると思いますし、二面性どころではなく、いろんな面を抱えて生きている。そんな自分を好きになることが大切ですよね。自分を認めることで他者も認められるのだと思います」12月8日には誕生日を迎える。「新しくまた年を重ねられるというのは、自分を支えてくれている人たちへの感謝の気持ちでいっぱいです」と述べ、「これからの年代でしかできない仕事があると思いますし、お芝居もそうだと思うので、年を重ねたからこその役ができたらうれしいなと。いろいろなお仕事をやっていきたいですが、特にお芝居を中心にやっていけたらと思っています」と今後の抱負を語ってくれた。■稲垣吾郎1973年12月8日生まれ、東京都出身。1991年CDデビュー。2017年9月に草なぎ剛、香取慎吾と「新しい地図」を立ち上げた。映画『十三人の刺客』(10)の演技で第23回日刊スポーツ映画大賞・助演男優賞、第65回毎日映画コンクール男優助演賞、映画『半世界』(19)と映画『窓辺にて』(22)で東京国際映画祭の観客賞を受賞した。そのほか近年は、映画『ばるぼら』(20)、ドラマ『きれいのくに』(21)、『風よ あらしよ』(22)、舞台『No.9─不滅の旋律─』(15・18・20~21)、『サンソン─ルイ16世の首を刎ねた男─』(21・23)、『恋のすべて』(22)、『多重露光』(23)などに出演。また、『7.2新しい別の窓』(ABEMA)、『ワルイコあつまれ』(NHK Eテレ)などにレギュラー出演中。(C)2021 朝井リョウ/新潮社(C)2023「正欲」製作委員会スタイリング:黒澤彰乃メイク:金田順子
2023年11月07日俳優の稲垣吾郎が主演を務める舞台『多重露光』の舞台挨拶が6日、東京・日本青年館ホールで行われ、稲垣、真飛聖、相島一之、演出の眞鍋卓嗣氏が登壇した。劇作家・横山拓也氏が脚本を手掛け、読売演劇大賞演出家賞を受賞の眞鍋卓嗣氏が演出を務める『多重露光』は、町の写真館を細々と営むカメラマンの物語。写真館の2代目店主・山田純九郎(やまだ・すみくろう)を稲垣が演じ、純九郎の同級生で憧れの一家の“お嬢様”であった菱森麗華を真飛、純九郎の父で戦場カメラマンだった山田建武郎を相島が演じる。舞台挨拶では、相島がカメラを首にかけて登場。カメラが大好きだという稲垣は、「カメラが大好きで、特にこのLeica M3はみんなが大好き」と満面の笑みを見せ、使い方をうれしそうに説明していく。稽古でも稲垣がカメラについて熱く語ることがたびたびあったようで、相島は「カメラどうやって使うんだろうねって話していたら“稲垣吾郎カメラ講座”が始まって、これが面白いんですよ」と話した。舞台上には暗室のセットも。稲垣は「あれが暗室で、ここで現像するですけどね」などと説明。そして、「僕の家にも暗室があるんですよ。カメラが好きすぎて自宅に暗室を作ってしまいまして、赤色灯に包まれながら写真現像を楽しんでいます」と明かし、相島が「主人公の純九郎さんそのままですよね」と言うと、「そうなんですよ」と返した。カメラ愛あふれる稲垣は、「携帯でも撮れますが、わざわざ現像して1枚の写真にする良さがあるので、それをプライベートでも楽しんでいます。この劇を見て、写真やりたいなとか、フィルムで撮る楽しさの興味をもっていただけたらと思います」と語っていた。舞台『多重露光』は10月6日~22日に東京・日本青年館ホールにて上演。
2023年10月06日ラグビー日本代表の稲垣啓太選手の妻で、モデルの稲垣貴子さんが、2023年9月29日にInstagramを更新。フランスで開催中のラグビーワールドカップで日本が2勝目をあげた、サモア戦後の『夫婦ショット』を公開し、話題を呼んでいます!ラグビー稲垣啓太の『夫婦ショット』に「最高です」日本時間の同日未明に行われた1次リーグD組の第3戦で、サモアを破った日本代表。2大会連続の決勝トーナメント進出に大きく近付きました。貴子さんは、「選手、スタッフのみなさん、ご家族、ファンのみな様、すべてがワンチーム!!改めてそう強く感じた瞬間でした」とつづり、日本の勝利を祝福。投稿された写真では、『笑わない男』として知られる稲垣選手が、妻の肩を抱きながら柔らかい表情を浮かべています!※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る Kiko Inagaki(@kikoarai)がシェアした投稿 また、稲垣選手が客席にいる貴子さんにハグをしてグラウンドへと向かう姿や、遠くから撮影しているカメラに気付いた稲垣選手がサムズアップをするおちゃめなシーンも公開。夫婦愛があふれる投稿には、「まじで素敵な夫婦」「最高です」など2人をうらやむ声が相次ぎました。・2人の絆を見せていただき感謝です!優しいハグで、号泣してしまいます…。・親指を上げるところ!これは貴子さんでないと撮れないですね。・嬉しい動画をありがとうございます!応援でお疲れでしょうから、少しでも身体を休めてくださいね。今大会でも数々の活躍を見せている稲垣選手ですが、その裏には妻である貴子さんのサポートがあるのでしょう。「次も全力応援です!!」と次戦への意気込みを見せている貴子さんの応援は、稲垣選手にとって大きなパワーとなるはず。稲垣選手の今後の活躍から、目が離せませんね![文・構成/grape編集部]
2023年09月29日モボ・モガプロデュース最新作、稲垣吾郎主演の「多重露光」より、ティザー映像とチラシビジュアルが解禁された。写真館の2代目店主山田純九郎(稲垣吾郎)は、戦場カメラマンだった父(相島一之)には会ったことがなく、子ども時代には、町の写真館の店主として人気のあった母(石橋けい)から理不尽な期待を背負わされた。45歳になった純九郎の元に、毎年、愛に溢れた家族写真を撮る裕福な同級生の“お嬢様”であった麗華(真飛聖)が訪ねてきた。またその息子、実(杉田雷麟・小澤竜心 ダブルキャスト)と関わっていく中で、自分の求める愛を人生の中に収めようとするが…。いまもっとも期待されている劇作家、横山拓也が書き下ろし、読売演劇大賞演出家賞を受賞の俊英、眞鍋卓嗣の演出による本舞台。タイトルの「多重露光」とは、1コマの中に複数の画像を重ね写し込むことを意味する。解禁されたチラシビジュアルではカメラを持つ稲垣さんの姿が切り取られ、タイトルの通りその表情からは様々な思いが「重なって」いるようにも見える。併せて、ティザー映像も同時解禁。落ち着いたピアノの音色とともにモノクロのキャスト陣が映し出され「自分の求める愛を、人生の中に収めることができるだろうか」という問いかけが響く、本作品の世界観が伝わってくる映像となっている。「多重露光」は10月6日(金)~10月22日(日)、日本青年館ホールにて上演。(シネマカフェ編集部)
2023年09月14日俳優の稲垣吾郎が主演を務める舞台『多重露光』のチラシビジュアルが14日、公開された。劇作家・横山拓也氏が脚本を手掛け、読売演劇大賞演出家賞を受賞の眞鍋卓嗣氏が演出を務める『多重露光』は、町の写真館を細々と営むカメラマンの物語。写真館の2代目店主・山田純九郎(やまだ・すみくろう)を稲垣が演じる。このたび、『多重露光』のチラシビジュアルが完成。「多重露光」とは、1コマの中に複数の画像を重ね写し込むこと、を意味するように、カメラを持つ稲垣の表情にさまざまな思いが重なって見えてくる。愛おしさ、憧れ、狂おしさ、恨み……どんな感情を読み取るか。稲垣をはじめとする出演者たちの感情が重なり合う舞台となる。さらに今回、本作の世界観が伝わるティザー映像も同時公開。「自分の求める愛を、人生の中に収めることができるだろうか」という問いかけが心に響く映像となっている。舞台『多重露光』は10月6日~22日に東京・日本青年館ホールにて上演。
2023年09月14日稲垣吾郎主演舞台『多重露光(たじゅうろこう)』が、2023年10月6日(金)から10月22日(日)まで東京・日本青年館ホールで上演される。稲垣吾郎主演舞台『多重露光』草彅剛主演舞台『家族のはなしPART1』、稲垣吾郎主演舞台『君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~』『恋のすべて』と、稲垣吾郎と草彅剛を主演に舞台を製作してきたモボ・モガ。舞台『多重露光』は、そんなモボ・モガプロデュース4作目となる作品だ。今回は主演に稲垣吾郎、演出に読売演劇大賞演出家賞に輝いた眞鍋卓嗣を迎え、劇作家・横山拓也による書き下ろし作品を上演する。主人公は町の写真館を営むカメラマン舞台『多重露光』の主人公は、「生涯かけて撮りたいものを見つけなさい」という親からの漠然とした言いつけに呪われながら、町の写真館を細々と営むカメラマン・山田純九郎。父は戦場カメラマンとして活動していたようだが会ったことはなく、子ども時代は写真館の店主として人気のあった母から理不尽な期待を背負わされながら過ごした。そんな彼の元に、愛に溢れた家族写真に写る“お嬢様”がやってくる。登場人物山田純九郎…稲垣吾郎写真館の2代目店主。本当に撮りたい写真を見つけられず、鬱々とした日々を過ごしている。父…相島一之純九郎の父。戦場カメラマンだった。母…石橋けい町の写真館の店主として人気のあった純九郎の母。麗華…真飛聖純九郎の同級生。毎年、愛に溢れた家族写真を撮る裕福な一家の娘。45歳になった純九郎の元に訪ねてくる。純九郎の幼馴染…竹井亮介取引先の中学校教員…橋爪未萠里純九郎のことを何かと気にかけるが、純九郎の欠落した愛情が埋まることはない……。【詳細】舞台『多重露光』脚本:横山拓也演出:眞鍋卓嗣出演:稲垣吾郎、真飛聖、竹井亮介、橋爪未萠里、石橋けい、相島一之、他■東京公演公演日程:2023年10月6日(金)~10月22日(日)会場:日本青年館ホール住所:東京都新宿区霞ヶ丘町4-1チケット料金:S席 12,500円、A席 7,500円(全席指定)※未就学児の入場不可。※営利目的の転売禁止。※チケット情報に関しての詳細は、公式ホームページを要確認。
2023年08月10日稲垣吾郎がディレクションを務めるカフェ「J_O CAFE」にて、6月30日よりカヌレセット2種が発売されることが決定した。5月に発売開始以来、多くの要望が寄せられたことを受け、カヌレセット2種の発売が決定。「疲れがたまった週末に、おいしいコーヒーとカヌレでちょっとだけ贅沢なひとときを過ごしませんか」という思いを込めて、カヌレセット「HAPPY FRIDAY SET」(カヌレ2個+ドリップバック1つ/1000円)を金曜日限定、数量限定で販売する。また、カヌレ2個セット「CANELE de J_O」(カヌレ2個/900円)も発売する。J_O CAFEのカヌレは、芳醇な香りが特徴のラム酒を効かせて味に深みを出し、隠し味にレモンゼストを加えて爽やかなアクセントも。そして、しっかりと焼き上げ、口に入れた瞬間、バニラの甘い香りが広がる。人気ドリンクとのセット販売も継続する。
2023年06月28日「同居している母や、渡辺(徹)のお父さん、夫婦共通の知人から主人の夢を見たと聞くと“よかった、よかった、いろんなところに行っているんですね”って思うんですが、残念ながら、私のところにはまだ来てくれなくて。この前、雰囲気が絶対に主人だという男の人がようやく夢に出たんですが……、顔から下しか見えなかったんです。なかなか配偶者の元には来てくれないものなんでしょうか」少し残念そうに語るのは、榊原郁恵さん(64)だ。渡辺徹さん(享年61)とは、芸能界でもおしどり夫婦として有名だったが、昨年11月28日に、渡辺さんが突然の逝去。あれから約半年、現在の心境を、少しずつ語り始めた。「もう半年、まだ半年ですねえ。主人を亡くしてからも、あまり休みがなく、舞台(『ハリー・ポッターと呪いの子』)など、いろんな仕事に追われている毎日です。だから主人の部屋の整理もできないままだし、生活用品にも手をつけていません。舞台が終わって仕事が一段落したときに、落ち着いてこの事態と向き合うことになるのだと思います」いまでもお線香をあげたいという来客があることから、玄関近くの客間に遺影と位牌、一周忌に納骨する予定のお骨を安置。郁恵さんが出かけるとき、帰宅したとき、声をかけるが、返事が返ってくることはない。「ずっと一緒に住んでいたので、生活する中で、寂しさを感じることは多々あります。たとえば主人の携帯電話のパスワードがわからず、開けられなくて困っていると、結婚してすぐのことを思い出してしまったり。わりと自分の持ち物などもオープンにする人だったので、カバンの中を、私が整理しようとしたんです。すると『夫婦になっても、プライバシーは守っていこうよ』と言われ、お互い、持ち物や携帯電話なども個人で管理していました。そのわりにはゴルフや地方公演のときは、私が荷造りしてあげていたんですけどね(笑)」渡辺さんは、夫婦の会話を大事にする夫だったため、仕事から家に帰ると、お互い、仕事現場や共通の知人のことなど、毎日のたわいのない出来事を話して、一日が終わっていた。「話をすることは、ストレス発散にもなっていました。でも、いまはそんな夫婦の時間がないので、ケジメがつかず、いつ一日を終えたらいいのかわからなくなってしまったんです。眠らずに、深夜の2〜3時くらいまで起きてしまうことも……」一緒の寝室でベッドを2つ並べていたが、誰もいない隣のベッドを見て“これが共に生活をしてきた人が欠けてしまうということなのか”と実感することもある。「あまりに急に訪れた死だったために、なかなか受け止められないんですね」■渡辺さんは体調を崩し、あっという間にICUに。郁恵さんとの最期の“会話”を渡辺さんの最後の仕事となったのは、昨年11月19日、秋田県で行われた心臓病をテーマにしたフォーラムでの講演会だった。「18日から現地入りしたのですが『ちょっと熱があるようなんです』と、主人のマネージャーから連絡はもらっていました。時期が時期なので、コロナの抗原検査を2回受けたそうですが、2回とも陰性だったので、予定どおり仕事をすることに。ただ、みなさんにご迷惑をおかけしたくないと、念には念を入れ、別室からのリモート出演となったんです」無事に仕事を終え、東京の自宅に帰ってきてからも、体調がすぐれなかったようだ。「私は舞台の仕事をしていたので、主人は『うつしてはいけない』と考えてくれて、実家に帰ってきていた次男経由で『今日は別室で先に寝るから』と知らせてくれました。そんな夫の気づかいに“ありがとう”と思っていたんですが、夜も遅く、自分のことで精いっぱいだったため、あまり気にかけることもしなかったんです」翌朝、渡辺さんが起きてこないので、郁恵さんは熱が下がらないのだと思って《氷枕を持っていきますか?》とLINEを送ったというが、既読にならない。心配した次男が渡辺さんの部屋に入ると、様子がおかしいという。これまでも体調を崩し、入院するということが何回かあったため、いつものように入院の準備をして、病院に向かった。「私が車を運転するとき、主人はいつも助手席に座るんですが、体調が悪いので後部座席に乗って、ぐったりとしていました。だから、車内でも会話することもなかったんです」病院に到着したとき、救急車の搬入口に入ってしまったようで、そのまま車を止めることもできなかった。「私は『申し訳ないけど、歩いて行って』と主人を降ろしてしまったんですね。次男につきそわれ、主人が病院に入るのを見守ってから、私は駐車場に車を止めて、病室に行きました。いま振り返ると、このとき、主人の意識は朦朧としていたのかもしれません」コロナ禍だったこともあって、待合室に次男とマネージャーが待機して、郁恵さんだけが病室に入った。「主人は眠っていました。『携帯とパソコン、老眼鏡をここにおいときますからね』と話しかけても、反応はありません。看護師さんは、点滴を入れようとしていますが、うまく入らず苦労していました。私が長居するのも悪いなと思い『私、行きますよー』と軽い感じで声をかけて、病室から出たんです。このとき、主人に私の声が聞こえていたのかわかりませんが、もしかしたら最後の“会話”だったのかもしれません」その日のうちに、渡辺さんの容体が悪化し病室をICU(集中治療室)に移した。コロナ禍で、重篤患者が入院するICUともなれば、家族でも面会は難しいはずだが、担当医からは「いつでも大丈夫ですから、いらしてください」と連絡があった。入院当初は細菌性胃腸炎という診断だったが、悪化して命に関わる敗血症に進んだという。「お医者さんからはあまりいいお話はありませんでした。でも、これまでも主人は、不死鳥のように復活してきたので、なかなか深刻に受け止められませんでした。いや、あえて受け止めたくなかったのかもしれません。この数年、主人の体調は万全ではなかったけど、死を近くに感じることはなかったんです」タレントの長男・渡辺裕太さん(34)も仕事先から病院に駆けつけることができた。「私は何本もの管につながれた主人を見ても、“万が一”という考え方をしたら主人の最期を受け入れることになってしまう。それは考えないようにしようと思っていたんですが……」手袋やマスクをしていたため、手を握ることもできない。郁恵さんの言葉にも反応を示さなかった。郁恵さんは、徐々に現実を受け入れていったのかもしれない。もうこれ以上は徹さんがかわいそうに見えて、“最期の時”を迎えることとなった。「ドラマのようにふっと息を吹き返す状況ではないということでした。私たち一家と同居している私の母も『お父さんは精いっぱい、頑張ったのよ』と声をかけてくれました。私もこれ以上、主人に『頑張って』とは言えませんでした。もう、これまで十分に頑張りましたから」■渡辺さんが好きだった赤いウインナーを家族で食べて。思っていたよりずっとおいしくて「じつは主人を荼毘に伏す前に、盟友の中村雅俊さんや角野卓造さんに連絡をとって、お別れに来ていただいたんです。皆さん、『徹の顔を見たら、どうなっちゃうんだろうな』と考えていたようですが、穏やかに眠っているような主人を見て、つい昔の楽しい日々が思い出されたみたいです」3月28日に行われたお別れの会でも、その人柄を感じさせる場面に遭遇した。郁恵さんや裕太さんが参列者に挨拶をしていたときだった。「目の前には俳優さんばかりでなく、裏方のスタッフさんが長蛇の列を作って……。レギュラー番組でお世話になった人ばかりでなく、年1回出演する地方の特番のスタッフさんなどが、主人との思い出を私たちに伝えたいと思ってくださったんです。それを見て、本当にみなさんから愛されていたし、主人が誰に対しても同じように接していたのだと実感しました。主人が築いてきた縁を大事にして、またその生きざまを私や裕太が受け継ぎ、仕事をしていきたいと思っています」こう決意を語ったところで「そうそう」と、郁恵さんが渡辺さんとのことを思い出し、いつもの笑顔を取り戻した。「先日、主人の誕生日にはプレゼントを送ったんです。結婚当初、主人が『ウインナーが好きだ』と言っていたので、ちょっと高価な粗びきウインナーを買ってきたんですね。すると『そうじゃなくて、赤いウインナーがいいのに』ともめて、主人が家出したのが渡辺家の“ウインナー事件”です」郁恵さんがスーパーに買い物に行くと“事件”の発端になった赤いウインナーが目に入って、はじめて買ってみたという。「徳用サイズですごく量が多かったんですが、5月12日の主人のお誕生日にお供えして、私たち家族も食べたんです。これが思っていたよりもずっとおいしくて。ちょっと得意げで、楽しそうな笑みを浮かべる主人の声が聞こえてくるようでした。『だろ!気づくのが遅いんだよ〜』って(笑)」【後編】榊原郁恵急逝した夫・渡辺徹さんとの“闘病の日々”を初告白へ続く
2023年06月25日榊原郁恵さん(64)。太陽のような明るさで家族や周囲を照らしてくれた渡辺徹さん(享年61)。だが、笑顔の陰には、病魔との闘いがあった。ときには無理なほどの節制を渡辺さんに求めたこともある。それは郁恵さんにとっても、つらいことだったに違いない。いま、渡辺さんは天国から「おれたち、頑張ったよな」と郁恵さんにほほ笑みかけているだろう。■郁恵さんが23歳のとき渡辺さんと初対面。2人は交際を重ね、結婚。家族に恵まれて2人の出会いは、郁恵さんが『ザ・トップテン』の司会をしているとき。渡辺さんは『約束』(82年)が大ヒットして、番組に登場したのだった。雑誌のインタビューなどで渡辺さんは、郁恵さんとの第一印象を『挨拶したのに、無視された』と、冗談交じりに回想している。「『適当にあしらわれた』なんて(笑)。でも、私は全然、そんなつもりがなくて、挨拶をされた記憶がないんです。司会進行の確認などをしていたので、気づかなかっただけなんだと思います。向こうは向こうで私の印象が悪かったようですが、反対に、私のほうも主人のことを“軽い人だな”って思っていました。歌がヒットしてたびたび番組にも来ましたが、そのたびに太ったりしていたので、最大限の嫌みとして『ずいぶん、丸くなりましたね』なんて言ってみたり」“軽い人”のイメージは、84年、ドラマ『風の中のあいつ』で共演したことで、プラスのイメージに反転した。「俳優仲間やスタッフにも分け隔てなく明るく接する様子を、私は一歩引いたところから見て“居心地のいい空間を作る人だな”って思うようになったんです」劇団出身の渡辺さんには現場マネージャーがついておらず、スタッフとも直接、スケジュールのやりとりをしているし、ファンとも気軽に交流を持ち、受け取ったお弁当をその場で食べていた。「これまで接したことがないタイプだったので、驚きもあり、惹かれていったんでしょうね」渡辺さんも、郁恵さんのことを気になり始めたのだろう。「ドラマ撮影の途中、私は舞台『ピーター・パン』の出演のために1カ月ほどお休みしたんです。そのときも『近くで撮影があったから、顔を出しに来たんだ』って、楽屋まで来てくれたりしました」渡辺さんからは電話番号を渡されていたため、郁恵さんはお礼の電話をしたかった。「でも、ホリプロは厳しく、都内で寮生活をしていたころから『親、きょうだい以外には自分の電話番号を伝えてはいけない』と言われていて(笑)。悩みながら、電話したんですが、ドラマの収録が終わるころには、毎日のように電話をするようになったと思います」有名人カップルであったが、隠れてデートすることはなかったという。「母と住む私の家に主人が来て、近場の公園や、レストランに行ったり。遠出といっても横浜ですが、主人が出演した映画のロケ地があって『おれはこういう芝居をしたんだ』という説明をされたことも。お付き合いしたてのころは、なんでも楽しいですからね。人間関係などを含め、私の世界を広げてくれるいい男友達という感覚だったんです。でも、私のほうが年上だし、25歳と、当時の結婚適齢期だったため、主人は最初から結婚を視野に入れて、覚悟してお付き合いを始めたそうです」結婚後、長男で俳優の渡辺裕太さん、次男と2人の子供に恵まれた。「主人はとっても優しい人なので、子供を猫っかわいがりすると思ったんですが、お父さんとしての出番はあまりなかったんです。私も主人も仕事が忙しく、同居している私の母が、子供たちの親代わりのように接してくれたんです。渡辺家にとっても、裕太は初孫。渡辺のお父さんはかちんこちんに緊張しながら、抱っこして、かわいがってくれて。あとになって主人に聞くと『おれがいろいろ子育てしたら、おじいちゃんとおばあちゃんの楽しみを奪っちゃうだろ』と話してくれました。『なにを都合のいいことを』なんて笑いましたが、きっと本心だったんでしょうね」幸せな家族の時間が流れたが、一方で渡辺さんが病気と向き合い、郁恵さんが伴走する日々でもあった。■病室で還暦を迎えた渡辺さんは息子たちから贈られた赤いブリーフに大喜び「主人が糖尿病になったのは、30歳くらいのとき。もともと太りやすい体質で、普通の量を食べても太ってしまうのに、お料理番組にレギュラー出演していたから、食べる量も多かったんですね。休みなく仕事をしていたから、本人は意識してなくてもかなりストレスがあっただろうし、周囲からの『痩せろ』という声に、いらだつこともあったと思います」「とにかく運動」と医師から指導されても、運動する時間がないし、時間があれば眠りたい。頑張って痩せても、地方公演で2〜3カ月巡業すると、後援会との夜のお付き合いがあるため、リバウンドしてしまう。「いまの私でも無理なほど、ぎりぎりのカロリー制限をした時期もありました。調味料に関しても、ほんのちょっとでも我慢。空腹をしのぐために、私がキャベツの千切りを山盛り出して『このまま食べて』と言ったときは、さすがに主人も怒って……。『そんな味気ないものを食べる悲しさがわかるのか』って。本当にそのとおりですよね」12年には虚血性心疾患、13年には膵炎、コロナ禍の21年には大動脈弁 狭窄症の手術を受けている。郁恵さんも万全な体調ではない渡辺さんを支えた。「21年に倒れたときは、病室で還暦を迎えました。コロナ禍ということもあり、私だけ許可をもらってお見舞いすることができたんです」その日、病院の最寄りの駅まできてくれた裕太さんから、子供たち2人のプレゼントを受け取った。「それを主人に渡して、包みを開けたら赤いブリーフが3枚入っていたんですね。すごい気の利いたプレゼントで、主人は大喜び。私は“私が顔を出すのがいちばんのプレゼント”だなんて、手ぶらで行ってしまっているのに(笑)」郁恵さんは渡辺さんの入院を、適切な治療で回復をし、仕事に復帰するための期間だと、前向きに捉えていた。「でも、主人にとっては、病院という特別な空間で、寂しいし、つらいと思うこともあったはず。時間があるので考え込んでしまい、仕事への不安を感じる瞬間もあったかもしれません。そんなときに、元気が出る赤いブリーフがすごくうれしかったはずです。主人の健康には気を使っていましたが、そうした心のケアの部分で、子供たちがフォローしてくれたんですね」何度も大病を乗り越えた渡辺さんだったが、近年は、長年の糖尿病が起因となって人工透析を受けていたという。「肉体的にも、心情的にもつらい治療です。お仕事によっては、スケジュール的にご迷惑をおかけすることも多々ありました。人工透析のことは、あえて公表することはしませんでした。仕事にも影響するし、どう受け止められるのかわからなかったためです。“だらしない生活をしていたから”と誤解されることもあるかもしれません。でも、主人は頑張っていたし、さまざまな病気に見舞われても現実を受け止め、最大限、ふんばって、治療に、仕事に意欲的でした」長期間、地方に行くときは、滞在先の医療機関で透析を受けることもあったという。「たぶん主人のことだから、行く先々で、気軽に患者の方ともお話ししたかもしれません。大勢の方が受けている人工透析の励みにもなったのではと思います」満身創痍でも、妻を愛し、家族を愛し、そして仲間や仕事を愛した渡辺さんは、11月28日、家族や親族に見守られ逝去した。棺の中には、山盛りのごはん、お気に入りのスーツや家族や親戚が書いた手紙をおさめた。「みんな、どんな手紙を書いたのかはわかりません。私は──。主人からは、よく『おれのことを愛しているのか』『本当に好きなのか』なんて言われることがありました。夫婦でベタベタする恥ずかしさもあって、私はそっけなかったのかもしれません。思い返してみれば、感謝の言葉をかけてくれるのはいつも主人で、照れもあった私からはなかなか口にすることはなかったんですね。でも……、主人と最期のお別れをするとき、思い浮かぶのは感謝の言葉以外、ありませんでした。『これまで、本当にありがとうね』と──」
2023年06月25日2023年度の「武満徹作曲賞」の本選演奏会が先月28日に東京オペラシティ コンサートホール:タケミツ メモリアルで開催され、受賞者が決定した。「武満徹作曲賞」は、東京オペラシティ文化財団が世界の次代を担う若い世代に新しい音楽作品の創造を呼びかけるもの。ひとりの作曲家が審査員を務める方式で、受賞者の多くが世界で活躍している。今年の審査員は近藤譲で、世界31カ国 (出身国・地域) 107作品から2022年11月の譜面審査(作曲者名等の情報は伏せ、作品タイトルのみ記載されたスコアを使用)で4作品が選ばれ、本選演奏会で受賞者が決定した。総評で近藤は「こうしたコンクールというのは若い作曲家にとっては自分の大きなオーケストラ曲が音になる非常に稀な機会のひとつ、稀な機会であるのは残念なのですけれども、しかしこういう機会があるということによって若い世代の作曲家が学ぶことができて、しかも育っていくことができるということで、その意味でこうしたコンクールをですね、たとえパンデミックのなかでも続けてくださったということは、本当にありがたいと思っております」とコメント。各作曲家の作品について短く講評を述べた後、「音楽は競争でも競技でもないので、順位をつけるということは、私には非常に不本意なのですけれども、こういう場なので、しょうがないので順位をつけます」と語った上で順位を発表した。結果、第1位はイギリスのマイケル・タプリンに、第2位はスペインのギジェルモ・コボ・ガルシアと日本の山邊光二に、第3位は中国のユーヘン・チェンに決まった。本選演奏会の模様はNHK-FMにより収録されており、7月16日(日)と23日(日)朝8時10分からの「現代の音楽」で放送される予定。なお、2024年度の審査員はイギリスのマーク=アンソニー・ターネジが務める。2024年度武満徹作曲賞作品および応募に関する詳細年度武満徹作曲賞本選演奏会2024年5月26日(日) 15 時開演東京オペラシティ コンサートホール
2023年06月06日稲垣吾郎と新垣結衣が出演する映画『正欲』の追加出演者が発表された。原作小説は、2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞、2013年『何者』では直木賞を受賞した朝井リョウが、作家生活10周年で書き上げた渾身の作品。家庭環境、性的指向、容姿など、様々に異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるものは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的なストーリーだ。稲垣は息子が不登校になった検事・寺井啓喜役を、新垣は特殊性癖を持つことを隠して生きる・桐生夏月役をそれぞれ演じる。今回出演がアナウンスされたのは、磯村勇斗、佐藤寛太(劇団EXILE)、東野絢香の3人。両親の事故死をきっかけに中学3年まで暮らしていた広島に戻ってきた佐々木佳道役を磯村、一見華やかな場所にいるように見えるにも関わらず、人との交流を避ける大学生・諸橋大也役を佐藤、そして大也と同じ大学に通い、学祭実行委員として大也が所属するダンスサークルにイベント出演依頼をする神戸八重子役を本作が映画初出演となる東野が務める。併せて、登場人物5人それぞれの場面写真が公開された。■磯村勇斗 コメント今回の作品では、自分の指向とは異なる人物を演じなければならなかったので、その感覚を体に馴染ませるのが難しかったです。ですが『前科者』でご一緒させていただいた岸監督とだったので、信頼しながら作り上げていきました。クランクイン前や現場で監督と話し合い、丁寧に佐々木佳道に寄り添っていきました。難しい題材ではあるものの、今の時代に問う作品になっていると思います。■佐藤寛太 コメント自分の身体の目に見えるところに傷をつけられたような、今後一生自分が向き合っていくことになるものだと気づかされた。というか知らされた、知らしめられたという感覚でした。準備期間前に自分が当たり前だと思っていた価値観が崩れる不思議な体験でした。杭を一本一本打ちながら登っていく力強さを大也に感じたから、それは誰にでもあるものじゃないから、勇気をもらうじゃないけど、今までにない感じ方をした役柄でした。岸監督の演出のなにがすごいって、遠回りをさせてくれる。簡単に答えを出さないから、遠回りして見た景色を現場の本番というゴールに来た時にもうひとつ昇華させてくれる、一緒に考えてくれる。欲しい言葉をくれるというのもあるけど、絶えず考えさせてくれるし、信頼してくれてるのがすごく分かるから、気張るという意味ではなく、応えたいと思うし、この監督が創る作品のなかで、重要なピースでいたい。と気持ちよく思わせてくれる。今回ご一緒させていただいて、ここに呼ばれるように自分を削っておきたいな、と思いました。どこかでまあこれでいいかと思わず、ずっと削っておきたいです。こんな組に携われることはなかなか無いから、ここでできることは全部出しときたいな、この作品、この役に悔いを残したく無いな。と思いました。この映画観てくれたひとがみんな傷つけばいいのに、傷ついてハッとして人にやさしくなればいいのにって思います。■東野絢香 コメント原作を読んだ時に感じた、喉の奥に広がる苦さが逃げないよう、丁寧に撮影を重ねて挑みました。全てを愛する事は、難しいです。ですが、あの日、カメラの前に立ったあの瞬間は、心からなにかを愛せたと思います。1秒1秒がスローモーションに感じたあの時間や空間を、私は生涯忘れません。この作品が、誰かにとっても、そう記憶される映画になればと、万感の思いでいっぱいです。<作品情報>映画『正欲』今秋公開予定(C)2021 朝井リョウ/新潮社(C)2023「正欲」製作委員会関連リンク公式サイト::
2023年05月01日タレントで俳優の榊原郁恵さんが、2023年2月9日にInstagramを更新。2022年11月に亡くなった、夫であり俳優の渡辺徹さんとの『思い出の味』にまつわるエピソードを投稿しました。亡き夫・渡辺徹の遺影に供えられたのは?榊原さんにとって『思い出の味』になった食べ物は、ルームウェアなどを展開するブランド『ジェラートピケ』が運営するカフェのクレープ。渡辺さんが亡くなる前に2人で食べたことがあるそうで、これまでにも何度か写真をInstagramに投稿しています。同年12月21日の投稿では、クレープを持った榊原さんと渡辺さんが嬉しそうな表情を見せている、ツーショット写真を公開していました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 榊原郁恵(@sakakibara.ikue)がシェアした投稿 2023年1月31日には、クレープの味が無性に恋しくなって1人で買いに行ったことを報告。クレープの写真を載せるとともに「おいしいから好きなのに、なんか『思い出のクレープ』になっちゃった」と語っていました。 この投稿をInstagramで見る 榊原郁恵(@sakakibara.ikue)がシェアした投稿 そして2023年2月、この『思い出の味』の投稿をきっかけに『ジェラートピケ』は、榊原さんにルームウェアをプレゼント。榊原さんは、もらったルームウェアを着た写真を投稿しました。 この投稿をInstagramで見る 榊原郁恵(@sakakibara.ikue)がシェアした投稿 《思い出の味》としてクレープをインスタにアップしてたらな・なんと…そのお店『ジェラートピケ』さんからお家で温かくゆっくりカラダを休めて下さいとあたたかルームウェア頂きましたsakakibara.ikueーより引用さらに、渡辺さんとの『思い出の味』であるクレープのディスプレイもプレゼントされたそうです。榊原さんは、ディスプレイを渡辺さんの遺影の横に供えた写真も公開。「温かい優しさに感謝です」とつづっていました。『ジェラートピケ』の粋な計らいに「素敵」といった声が寄せられています。・素敵な贈り物ですね。徹さんも喜んでいると思います。・ルームウェアとてもお似合いです!笑顔がかわいい!・温かくて優しいプレゼントに、涙が出そうです。ルームウェアをもらった榊原さんはきっと、身体も心も温まったことでしょう。渡辺さんも、素敵なプレゼントにほほえんでいるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月10日1995年1月17日に発生した、兵庫県淡路島北部を震源とする、『阪神・淡路大震災』。最大震度7の大きな揺れにより、街のいたるところで建物の倒壊や火災などが発生し、人々の生活に大きな影響をおよぼしました。多くの尊い命が失われた災害は、2023年現在になっても語り継がれています。震災から28年が経過した2023年1月17日、タレントの榊原郁恵さんがInstagramにつづったのは、夫で俳優の渡辺徹さんが震災時に体験した出来事。震災発生当時、渡辺さんは仕事のため、兵庫県神戸市のホテルに滞在していたといいます。早朝、渡辺さんから1本の電話が自宅にかかってきました。「今、大きな地震があってさ…」「え?気が付かなかった…!」「窓から外見えるんだけど、あちらこちら煙が見える、もしかして火事かも…」「え!大丈夫?」「うん、又電話する」数分後「いやー…これ…大変なことになったのかも…」「えー⁈」それから連絡が取れず、5〜6日して足に血まめ、ボロボロになって東京に帰って来た。sakakibara.ikueーより引用目の前で起きた災害の惨状を榊原さんに語った渡辺さん。当時、通信などにも大きな影響が出たことで、連絡がつながりづらくなったのでしょう。連絡が途絶えて6日程度が経過した頃、動いている電車の駅まで歩き続けていたという渡辺さんは、命からがら戻ってきたそうです。そんな大変な思いをしたあの日から28年後。家族が、愛犬であるコーンちゃんを長年大切に世話をし続けたことが、愛犬家の模範として表彰されたことを榊原さんは明かしました。※写真は複数枚あります。左右にスライドしてご覧ください。 この投稿をInstagramで見る 榊原郁恵(@sakakibara.ikue)がシェアした投稿 渡辺さんは2022年12月、病気のため逝去。生前、大震災に見舞われた渡辺さんの出来事に、多くのファンが想いを寄せています。・「なんとかして家族のもとに戻りたい」という一心があったのだろうと思うと、泣けてきますね。・慣れない場所で被災をして、帰るのに渡辺さんは大変だったろうと思います。・渡辺さんは疲労困ぱいで、榊原さんも心配でたまらなかったのではないでしょうか…。『阪神・淡路大震災』以降も、『東日本大震災』など各地で大きな地震が起きています。災害が起きても、家族や自分の身を守れるようにしたいですね。[文・構成/grape編集部]
2023年01月18日2019年に行われたラグビーのワールドカップで、凛とした表情から『笑わない男』として話題を呼んだ、稲垣啓太選手。2022年1月には、モデルの新井貴子さんと結婚したことを発表していました。『笑わない男』ラグビーの稲垣がパリコレモデルと結婚を発表結婚から1年が経った、2023年1月11日。同月12日にInstagramを更新した稲垣選手は、結婚1周年を迎え、外食に行った時の写真を投稿しました。※写真は複数枚あります。左右にスライドしてご覧ください。 この投稿をInstagramで見る keita inagaki(@gaki.keita)がシェアした投稿 稲垣選手はどこか表情がゆるみ、目元が笑っているように見えますね。新井さんも同日、Instagramで食事風景を投稿。こちらでは、稲垣選手のお茶目な姿が写っていました! この投稿をInstagramで見る Kiko Arai / 新井 貴子(@kikoarai)がシェアした投稿 グラス越しに自分の顔を見せる稲垣選手は、どこか笑っているようにも見えます!仲むつまじい様子を見せた稲垣選手と新井さんの姿に、多くのコメントが寄せられました。・2人とも、とても幸せそう!・稲垣選手、笑ってる!?・『笑わない男』の笑顔にやられた~!2人の結婚生活はまだ始まったばかり。稲垣選手が投稿で「これからもよろしく頼む」とつづった通り、今後も新井さんやファンを笑顔にしてくれることでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年01月13日俳優の稲垣吾郎が10日、アンバサダーに就任した「エレクトロン頭皮ケアライン」の新CM発表会に出席し、髪型へのこだわりを語った。「エレクトロン頭皮ケアライン」は「ELECTRON」ブランドで“実感を伴う美容体験のデザイン”を追求するメーカーが、出発点となる「活性電子水」から作ったエイジング頭皮ケア。商品のアンバサダーに就任した稲垣は「エレクトロンの製品は、お話をいただく前から愛用していたので運命的なものを感じました」と語ると「僕も髪にはこだわっています。なかでも頭皮が大切だと思ってケアしていて、髪を上げて頭皮の乾燥具合をチェックしています」と述べる。それでも稲垣は「年齢を重ねると頭皮の状態も変化していきますよ」と語ると「僕は昔から髪型にはこだわっている。その人の印象を決めるし、自己表現だと思っています。しっかり髪型が決まるように、基本的なこと、例えば睡眠や食べるもの、適度な運動など基本的なケアは気をつけています」と日々の積み重ねの大切さを強調していた。「『10代の頃から髪型変わらないよね』って言われるんですよ」と笑った稲垣は、「僕のなかではミリ単位で変わっているんですよ」と主張。一方で「でもこうやって皆様の前に立たせていただく仕事をしているので、『稲垣と言えばこの髪型』みたいなイメージを持っていただくことも大切だと思っています」と変わらない大切さも述べた。新CM「水の伝道師」篇では、花や植物に囲まれた神秘的なセットのなか、アンニュイでフェミニンな雰囲気漂う稲垣が水の伝道師として登場する。稲垣は「凛として艶と腰のある元気な髪を目指していきたい。水の伝道師となって皆さんの髪を美しくしていきます」と抱負を語っていた。イベントには美容家の神崎恵も出席した。
2023年01月10日俳優の稲垣吾郎が、効果的な人事戦略を支援するサービスを展開している「HRBrain」の新CMキャラクターに就任。稲垣が出演する新CMが7日、公開された。今回のCM制作では、HRBrainが人事に寄り添うパートナーである事を伝えるべく、人事の悩みを解決するCMキャラクター「ブレインさん」として稲垣を起用。「HRBrain タレントマネジメントシステム『ブレインさんと焼肉』篇」では、焼肉店で考え事をしてフリーズ状態の男性に、隣の席のブレインさん(稲垣)が気づき、ブレインさんがメガネを掛けると、男性の悩み事がお見通しに。誰でも使えて、サポート万全のタレントマネジメントシステム探しに悩んでいることをズバリ言い当てる。男性は怪訝な顔だが、誰でも使いやすくサポートも手厚いHRBrainを紹介され、最後には握手を交わす。「HRBrain 労務管理クラウド『ブレインさんとボクササイズ』篇」では、ジムでボクササイズに励む女性がイライラしながらミット打ちをしている。ミットを受けているのがブレインさんで、労務業務DX化のためのシステム探しに悩んでいることをズバリ言い当て、誰でも使いやすくサポートも手厚いHRBrainを紹介。最後に女性から「ブレインちゃん」と呼ばれ困惑する稲垣の表情も見どころだ。「HRBrain タレントマネジメントシステム『ブレインさん語り』篇」は、画面に一人、椅子にかけてクールにきめるブレインさんが、「タレントマネジメントシステム HRBrain」「顧客満足度No.1で累計導入社数は2,000社以上」「そこを評価して選んでもらうのも嬉しいけれど、HRBrainにはもっと誇りたい実績がある」「真に企業のためになってきた実績だ」と語りかける。最後は、「本当に頼りになるのは誰か」と問いかけ、「悩める人事に頼れるブレイン まずはお話だけでも」と締めくくる。
2023年01月07日桃太郎の人生の行き先は鬼ヶ島だけではないはず!エステやテレビのロケ、宇宙に行ったり、オンラインで鬼退治をしちゃったり。五月女ケイ子さん・細川徹さんが妄想を爆発させて作った『桃太郎、エステへ行く』。気が抜けて平和に笑えること必至。脱力の名手のご夫妻に本作の創作の裏側を語ってもらいました。楽しくて平和。思わず笑みが溢れる脱力の、妄想桃太郎ストーリー。五月女ケイ子:連載していた「テレビ昔ばなし」を書籍化することになり、桃太郎をモチーフにバカっぽい昔話を加えようということになって。細川徹:最初、「続・桃太郎」みたいなのを少し書いたんだよね。五月女:まず細川さんが文章を書いて、物語に合わせて私が絵を描くんですけど、『ロッキー2』みたいな真面目な熱いお話になって、私の描きたいテイストじゃなかった(笑)。細川:すごく堅くなっちゃって。そうしたら、「桃太郎がエステに行くとかさー、そんなんでいいんじゃん」と五月女さんが思いつきで言って、「それいいじゃん!」ということになりました。五月女:施術を受けて、うっとりしている桃太郎の絵が浮かんだんです。細川:あの時点で浮かんでたの?すごいね。この絵いいよね。受付の犬もかわいいし。五月女:猿がマッサージをして、雉が桃太郎のすね毛を優しく抜いていて、愛に満ちあふれている(笑)。細川:基本的に夫婦の仕事は「自由にやってください」とオファーされることが多くて、「やりたいことやらなきゃ」と僕は逆に力が入っちゃうんです。休みの日に、寝てればいいのに、はりきって予定を詰め込んで疲れちゃうみたいな(笑)。そういうとき、(五月女さんが)いつも力を抜いてくれるので、助かってます。五月女:私の好きな細川さんの作る世界というのが明確にあるんですよね。大学時代に見せてもらった脚本が衝撃的に面白くて、あれを追い求めている気がします。力が抜けていて、のどかで暢気で、いい人しか出てこないみたいな世界。細川:最初の俺の原稿では、桃太郎たちがバリバリに戦っていたもんね。五月女:戦いはハリウッドでやればいいことで、夫婦で作るものは平和がいいと思う。1話の「エステへ行く」では、桃太郎の美しさに惹かれて、鬼が自分もキレイになりたいと言い出すところが好きです。細川:絵にするのは難しいだろうなと思いながら書いた話もけっこうありました。「オンライン鬼退治」とか、絵的に地味になるだろうなと思ったら、すごくダイナミックな絵が上がってきてびっくりしました。五月女:細川さんとの仕事は必ずと言っていいほど、現実にはありえない状況を絵にしなきゃいけなくなるんですよ。見本がないんです。動物園の動物が全部、家に来ちゃうとか。細川:たしかに、資料はどこにもないね(笑)。妄想で描くしかない。五月女:毎回、新しい扉を開けてもらっています。私も昔からおかしなことは考えていたけれど、人を笑わせるなんて畏れ多いと思っていたから、面白の作り方は細川さんの背中を見て学びました。どうやって考えているのか何回も聞いたけれど、言葉では説明できないらしいんです。細川:理屈はわからない。キミは面白い理由を翻訳できるよね?五月女:うん。私は言葉を探したいほう。「脱力」って、自分をよく見せようとするとできないと思うんですよね。これはそういうのが詰まった本じゃない?細川:そうだね。全然背伸びしてない(笑)。桃太郎っていろんな話を考えやすいと思うんです。もし、会社に桃太郎がいたら?とか、『anan』の取材を受けたら…とか。五月女:それ、楽しいね!描いてみたい。これを読んで、気楽に力を抜いてもらえたらいいなと思います。絵/五月女ケイ子作/細川 徹『桃太郎、エステへ行く』書き下ろし11作とテレビ番組と昔話を掛け合わせた「テレビ昔ばなし」を収録。松平健の読み聞かせ動画がYouTubeのTV Bros.公式チャンネルで配信中。そおとめ・けいこイラストレーター。2002年、細川徹と組んだ『新しい単位』(扶桑社)で独自の世界観を獲得。LINEスタンプは海外でも人気に。ほそかわ・とおる映画監督、脚本家、演出家。2023年3月4日~、明治座創業150周年記念前月祭『大逆転!大江戸桜誉賑』の脚本と演出を担当。※『anan』2022年12月14日号より。写真・小笠原真紀中島慶子(本)取材、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2022年12月13日11月28日に亡くなった俳優・渡辺徹さん(享年61)の死因は「敗血症」と発表された。細菌やウイルスの感染症がきっかけで免疫の制御ができなくなり、最悪の場合は死に至るという恐ろしい病気だ。また、新型コロナ感染症の重症者で、呼吸障害から多臓器不全となり死亡する症例の多くも、この敗血症によるものである。「何らかの感染症にかかると、体内では免疫反応として炎症が起き、病原体を攻撃したり、障害を受けた部位を修復しようとします。これらの制御がうまくいかなくなると臓器障害につながり、血圧や心拍出量の低下から循環不全を起こし“敗血症性ショック”に進行していきます。循環不全により心臓や肺などの臓器に十分な血液を届けられなくなることで、多臓器不全となってしまうのです。渡辺さんは糖尿病や腎不全などの持病があり、人工透析をしていたというので、感染症と闘い切るだけの体力が持たなかったのかもしれません」そう話すのは、救急科専門医で薬師寺慈恵病院の薬師寺泰匡院長。健康な人でも、思わぬことから突然、死の危機に瀕することがあるという。たとえば、海岸で貝殻を踏みつけて足をけがして、そこから細菌が入り、症状が悪化して敗血症で亡くなるといったケースが報告されている。「日本敗血症連盟」が’21年9月に公表した調査によると、国内での敗血症患者数は、’10年に11万人だったのが、’17年には36万人に急増。’20年以降は新型コロナの感染拡大で死亡者数はさらなる増加が懸念されている。「医師が診療の中で保険請求をするときに、おそらく元の感染症の病名をつけることが一般的で、敗血症とか敗血症性ショックという病名をつけられていないというケースも多く、正確な患者数・死亡者数ははっきりとはわかっていません。海外の報告などを参考にすると、日本では最低でも年間10万人程度が敗血症で亡くなっていると考えられています。きっかけとなる感染症は肺炎や尿路感染症、腹腔内の感染症が多いのですが、最近では新型コロナやインフルエンザ、ノロウイルスのほか、手足の傷口から敗血症になることもあります。動物にかまれることも原因になります」(薬師寺院長)■血圧を正常に保てなくなると死亡率が約4割に…敗血症自体での死亡率は10%程度といわれている。しかし、血圧を正常に保つことができなくなり血圧を上げる昇圧剤の投与が必要な状態になると、死亡率は40%程度にまで急激に上がってしまうという。「感染症から敗血症になる段階を線引きするのは難しいため、呼吸が速くなる、脈が速くなり始めたなど、体が必要以上の反応をしていることに早く気づくことが大切です」(薬師寺院長)発熱しても「ただのかぜ」と考え、市販の薬を飲んで寝ていれば治ると思う人も多いため注意が必要だ。発熱のほかに、動悸や息切れがする、手足や体が震える、強い筋肉痛がある、尿の量が減ってくる乏尿、皮膚の色が悪くなる、意識がもうろうとするなどといった異変も体のSOSである可能性が。気になる症状が現れたら、早めに医療機関にかかるようにしたい。「糖尿病の人は特に血糖値のコントロールが必要となって治療が複雑になるほか、糖尿病以外にも脂質異常症、高血圧などの生活習慣病はいずれも敗血症のリスク因子です。男性、女性を問わず生活習慣病を抱えている人は感染症にかからないよう注意し、いざというときは早めに受診してください。このほか、免疫が低下している妊婦さんや新生児、高齢者、慢性疾患を抱えている人、入院中の患者さんなどもハイリスクと考えられますので、十分に気をつけましょう」(薬師寺院長)ふだんから免疫力を高めるために睡眠をしっかり取り、暴飲暴食は控えるなど、規則正しい生活を心がけよう。冬は細菌やウイルスなどの感染症が流行するが、たかが感染症と甘く見ないこと。思わぬ症状の悪化を招くことのないよう、自分や家族の健康を守ろう。
2022年12月13日2022年12月2日に、所属事務所より発表された、俳優の渡辺徹さんの逝去。俳優の渡辺徹さん、敗血症のため逝去ファンからは悲しみの声訃報を受けて同月5日には、妻で俳優の榊原郁恵さんと、息子の渡辺裕太さんが会見を開きました。榊原さんと裕太さんは会見中、終始涙を見せず、笑い話を交えながら、徹さんとの楽しい思い出を振り返っていたといいます。渡辺徹さん逝去に、妻・榊原郁恵が会見内容に「胸がギュってなった」の声渡辺徹さん逝去後、Instagramを更新した榊原郁恵会見を終えた同日、榊原さんは自身のInstagramを更新。投稿では、徹さん、裕太さんと3人で撮影した家族写真を添え、同月現在、話題を呼んでいるサッカーの世界大会『FIFAワールドカップカタール2022』についてつづりました。19日からブログの更新も無く子供の頃からサッカー少年だった渡辺徹がこんな盛り上がってるW杯にも触れる事も無く…何かあったのか……と心配して下さった方もいらっしゃったと思います。渡辺の文章のファンの方々もいらっしゃった事でしょう。彼の最後をどういう言葉で表現したら良いのか…渡辺にききたいくらいです。渡辺自身が表現する事はもう出来ませんが…コレからも渡辺の事、話題にして頂けたら、嬉しいなぁ。sakakibara.ikueーより引用 この投稿をInstagramで見る 榊原郁恵(@sakakibara.ikue)がシェアした投稿 徹さん自身、子供の頃にサッカーをしていたこともあり、「彼だったら、日本代表の活躍をどう表現していただろうか」と榊原さんは思いを馳せています。榊原さんの言葉に、多くのファンが心を打たれました。・「徹さんだったら、日本代表の活躍をどう表現したんだろうか」の言葉に、涙が流れました…。・日本代表はきっと、徹さんのエールも受けて活躍できたに違いありませんよ!・愛情にあふれた家族だということが伝わってくる文章ですね。無理をせずに、これからも頑張ってください!応援しています。「さぁ頑張ろう」と、投稿を締めくくった榊原さん。きっと、空から徹さんの応援を受けながら、榊原さんと裕太さんは今後も仕事に励んでいくことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年12月06日俳優の稲垣吾郎が出演する、サントリー「ノンアルでワインの休日」の新CM「華やかな妻」編が、6日より放送開始した。今年2月に放送されたCMに続く第2弾に、稲垣が夫役で登場。ボトルワインを注ぐような動きで同商品の缶を妻のグラスに注ぐ。そして、妻に「キレイだ」と一言つぶやき、「酔ってるの?」と聞かれると「ノンノン、ノンアル」とお茶目に返す。大好きなワインに関する内容ということで、気合い十分な様子の稲垣。撮影では、監督と真剣な表情で演技についてすり合わせする姿も見られ、ワインに対する愛情をうかがわせた。■稲垣吾郎インタビュー――撮影を終えて、感想を聞かせてください。(撮影は)楽しかったですね。今年の流行語が決まっちゃいましたね(笑)。ノンノン、ノンアルコール! 良いですよね。僕、すごく良いと思っているんですよ! 絶対流行りますね。流行らせます! 一緒に流行らせましょう。皆さんに使っていただきたいですね。――妻役に酔いしれる演技が印象的ですが、最近思わず「酔いしれた」エピソードがあれば教えてください。先日購入した古い蓄音機でベートーべンを聴きながら皆既月食を見たときは、とても酔いしれました。音楽をかけながらゆっくりと料理を味わうのが最近のマイブームで、特にクラシックはゆっくりとした時間の流れを感じられるのでおすすめです。2022年を振り返ってみると、日々を駆け抜ける中でも時折こうして季節を感じながら良い時間を過ごせたと思います。2023年も日常にある豊かさに目を向けながら、うっとりと酔いしれる時間を大切にしたいです。――この冬、「ワインの休日」と合わせて楽しみたい料理は何ですか? おすすめレシピがあれば教えてください。長時間煮込んだビーフシチューですね。これからの肌寒い季節に恋しくなります。ワインの休日は、意外とおせち料理にも合うかもしれません。数の子や甘い栗きんとんに白のワインの休日を合わせて楽しみたいですね。
2022年12月06日《文学座所属渡辺徹(わたなべとおる/本名同じ)が、11月28日21時01分敗血症のため逝去いたしました》俳優の渡辺徹さんが亡くなったと12月2日、所属事務所の「文学座」が公式サイトで発表した。61歳だった。渡辺さんは11月20日に発熱や腹痛等の症状が出たため、都内の病院で受診したところ細菌性胃腸炎の診断を受けて入院。その後に敗血症と診断され、回復することは叶わなかったという。‘81年にドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)の新人刑事・ラガー役でデビューを果たした渡辺さん。大柄な体型と大らかなキャラクターで親しまれ、役者業だけでなく、バラエティ番組でも活躍した。いっぽうで、その半生は病との闘いでもあった。30歳の頃に糖尿病と診断され、’12年4月には虚血性心疾患と判明。その際には、6時間に及ぶ手術を受けている。’16年からは腎機能の低下で人工透析を受け、昨年4月には大動脈弁狭窄症と診断され、出演予定の舞台が全公演中止となっていた。そんな渡辺さんの闘病生活を支えたのが、妻の榊原郁恵(63)だ。食べることが大好きでヘビースモーカーでもあった渡辺さんのために、榊原は徹底した健康管理を行い気遣っていた。■渡辺さんはもともと榊原ファン。結婚以降は、おしどり夫婦に榊原と渡辺さんが結婚したのは’87年10月のこと。「もともと渡辺さんは“アイドル・榊原郁恵”のファンで、初めて買ったレコードも郁恵さんのLP。部屋に郁恵さんのポスターを貼るほどだったので、『ザ・トップテン』で初めて共演したときは緊張したそうです。そして、ドラマでの再共演を機に本音で語れる“戦友”のような仲となり、やがて交際に発展していったといいます。ただ当時、アイドル同士の結婚は今以上にハードルが高かった。そこで渡辺さんは3年かけて周囲を説得。そして一人でも多くのひとに祝福してもらえるような環境を作っていったそうです。2人の結婚披露宴の様子はテレビで生放送され、視聴率は40.1%を記録。’89年3月には長男で俳優の渡辺裕太さん(33)が誕生しました」(テレビ局関係者)結婚以降、おしどり夫婦として広く知られることとなった2人。結婚30周年を迎えた’17年には朗読ライブ『いまさらふたりで』で夫婦共演を果たしている。「渡辺さん夫婦は、結婚してから2度しか共演していませんでした。それは結婚直後にドラマ共演した際、『公私はわけよう』と2人で相談して決めたためだそうです。しかし、『いまさらふたりで』は渡辺さんが郁恵さんに『やってみないか』と提案したといいます。それまで郁恵さんは10年もの間、朗読劇をしたいと考えており、その熱意に気づいていた渡辺さんは、どうしても実現させてあげたかったそうです。久々に夫婦そろって演技することになりましたが、郁恵さんは『説明しなくても伝わるからありがたい』と語っていました。結婚30周年を記念して結婚式のシーンでは、郁恵さんは実際に結婚式で使用したウエディングドレスを着て演じていました。また2人は’21年、渡辺さんが大動脈弁狭窄症から仕事復帰した際にも朗読劇を開いています」(前出・テレビ局関係者)■榊原は「彼の存在は偉大」渡辺さんも「いないと困る」‘19年に榊原が、’21年に渡辺さんが還暦を迎えても2人の愛は冷めなかった。’21年2月、榊原は『機界戦隊ゼンカイジャー』(テレビ朝日系)で“戦隊シリーズ最年長ヒロイン”になった際、本誌のインタビューで「主人はスーパー戦隊シリーズが好きなので、『いいね~よかったね』と」「戦隊好きな夫に見せるためにも、“ババレンジャー”として変身したいですね!」と楽しそうに語っていた。また渡辺さんは同年11月、『いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー 2021』に選ばれた際、会見で榊原について「好きとか嫌いじゃなく、いないと困るっていう存在になっています」と語っていた。「渡辺さんの生活をサポートしてきた郁恵さんですが、いっぽうで『主人は精神的な支えなんです』とも話していました。郁恵さんは明るいキャラクターの反面、仕事のことで思い悩みがちだといいます。しかし、渡辺さんが『後悔した経験を次に活かしたらいい』と教えてくれたそうです。結婚によって性格がポジティブになったといい、郁恵さんは『彼の存在は偉大』とも話していました」(スポーツ紙記者)今年10月8日、渡辺さんはブログで舞台『今度は愛妻家』の初日に榊原が赤飯を炊いてくれたと報告。また渡辺さんが亡くなる約2週間前の11月13日、榊原は夫婦で裕太の参加する落語会を観に行ったとInstagramに綴っている。‘20年11月、「婦人公論」で渡辺さんは《俺自身は自分のやりたいことをやってきたし、これからはパートナーのやりたいことに力を貸し、それを形にしていくことに重きを置いてもいいかなと思ってる》と語っている。“人生の支柱”を失った榊原の心痛は計り知れない。
2022年12月03日2022年12月2日、俳優の渡辺徹さんが敗血症のため亡くなったと、所属劇団の文学座が明らかにしました。61歳でした。渡辺さんが亡くなったのは、同年11月28日。同月20日から、体調を崩していました。11月20日(日)に発熱、腹痛等の症状が出たため都内の病院に受診したところ、細菌性胃腸炎の診断を受け直ちに入院いたしました。その後に敗血症と診断され、加療いたしましたが回復が叶いませんでした。生前に賜りましたご厚誼に深く感謝するとともに、ここに謹んでお知らせ申し上げます。文学座ーより引用葬儀は家族葬にて行い、後日『お別れの会』も予定しているといいます。1980年に文学座附属演劇研究所に入所し、1985年には座員となった渡辺さん。テレビドラマ『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)や大河ドラマ『いのち』(NHK)など数多くの作品に出演してきました。作品を通じて渡辺さんのファンになった人から、悲しみのコメントが相次いでいます。・渡辺さん、亡くなってしまったんですね…。舞台やドラマでよく見ていただけに、ショックです。・いつも作品で渡辺さんを見るのが好きでした。・自分は、舞台で渡辺さんをお目にすることが多かったです。とても幸せでした。渡辺さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2022年12月02日2022年1月に、モデルの新井貴子さんとの結婚を明かした、ラグビー選手の稲垣啓太さん。2人のSNSでは、仲むつまじい様子がたびたび投稿されています。同年11月18日、新井さんは地元の大阪府内にある大阪城公園を稲垣さんと訪れた時の写真を公開。新井さんは稲垣さんの様子について、「地元に馴染んでくれていたようです」とコメントしました。『笑わない男』として知られる稲垣さんが、大阪城公園の光景に馴染む様子がこちらです。※写真は複数枚あります。左右にスライドしてご覧ください。 この投稿をInstagramで見る Kiko Arai / 新井 貴子(@kikoarai)がシェアした投稿 大阪城のお堀を背景に、木に隠れるようにして立つ稲垣さん。背景の色と、稲垣さんの服の色が同系色であることから、景色に溶け込んでいるようです!新井さんがコメントした「なにやら視線を感じると思ったら、緑と同化した人がおりました」という表現が、しっくりきますね。お茶目な様子を見せる稲垣さんの姿に「奥ゆかしくて笑った!」「隠れ切れていないところがかわいい」といった反響が上がりました。稲垣さんは、新井さんに笑顔をもたらそうとして木の後ろに立っていたのかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2022年11月19日女優の中村ゆりと玉城ティナが5日、都内で実施された稲垣吾郎主演の映画『窓辺にて』(全国公開中)の公開記念舞台挨拶に若葉竜也、今泉力哉監督とともに登壇した。稲垣との共演を振り返って「すごく心動かされた」「助けられました」などと語った。本作は、稲垣と今泉力哉監督がタッグを組んだ完全オリジナル脚本のラブストーリー。ある悩みを持つ主人公・フリーライター市川茂巳(稲垣)らを中心とした濃密でほろ苦い愛にまつわる群像劇を展開する。市川の妻にして編集者の紗衣を演じた中村は、本音が言えない夫婦にチャレンジ。稲垣との共演について「私にとって理解をするのが難しい役だった。浮気をしている妻なんですけど、本当にある気持ちみたいなものを探りながらやったときに、初めて稲垣さんと対峙して、二人でお互いの気持ちを初めて吐露し合うシーンのときに、稲垣さんのお芝居にすごく心動かされた。ダメなんですけど、本では理解できていなかったことがストンと自分の中に落ちた瞬間があった。それくらいすごく繊細に心でお芝居をしてくださる方でした。だいぶ助けられました」と感謝を込めた。また、東京国際映画祭のレッドーカーペットを歩いたときのエピソードにも言及。「私とティナちゃんがすごく薄着で、すごい寒い日だった。それをずっと横で『寒くない?』と気遣ってくださった。『風強いね』とかやっとそのとき初めて、歩きながら何気ない話ができた」と笑顔を見せた。高校生作家・久保留亜を演じた玉城は「私は稲垣さんとのシーンがほとんどだった。お互いに『演技こういう風にします』というタイプでもないですし、カメラ前で、お互いが持っている感情を差し出し合うような関係性のお芝居ができたかなと思っている」と充実感を口に。「私も稲垣さんに助けられた。私のほうが年下ですけど、役で引っ張っていかなきゃいけないところもあった。『何でも来い』という感じで受け止めてくれたのが印象的です」と話した。自らのキャリアや妻との関係に悩むスポーツ選手を演じた若葉は「(稲垣は)小さい頃からずっと拝見していた方。自分が(テレビなどで)見てきた方を目の前にすると独特の緊張感がありました。手の届く距離に稲垣吾郎という人がいるんだ、と。本気出せば肩を叩けるんだな、(肩を)ポンポンってできるんだな、と思うと不思議でした。昔、自分の手が稲垣吾郎さんの肩に届くと思っていなかったので不思議でした」と共演の率直な感想を語り、会場の笑いを誘った。本作にちなんで、“何かを得るために手放した経験”を問われて中村は「ラーメン大好きなので、ラーメンのためなら行列に並ぶ。時間は手放しているかな……」と照れ笑い。玉城は「人との縁も物も、何かを手放したからこそ得られるものが常にあると思っている。買い物とかするときも、一個手に入れると、捨てたり友達にあげたりする。割と断捨離しています。循環はしていると思います」と明かした。また、誰にも言えない悩みがあるときどうやって解決するかと質問されて中村は「私の場合は、悩んでいる状況から逃げます。どんな方にも悩みは常々あると思う。一回そこへ入り込むと、抜け出すまでしんどい。だからさっさと逃げ出して、海とか入りにいきます(笑)」と答えた。なお稲垣は、新型コロナウイルス陽性で本イベントを欠席。メッセージを寄せて「日々回復に向かっています」と語った。○■稲垣吾郎が寄せたメッセージ全文本日は『窓辺にて』公開記念舞台挨拶にお越しいただき誠にありがとうございます。現在療養中のため、今泉監督や出演者のの皆様と一緒に登壇できずとても残念です。先日【「第35回東京国際映画祭」コンペティション部門観客賞】といいう素晴らしい賞をいただきました。これも、いつも応援してくださっている皆様がいらっしゃるお陰だと感謝しています。そして、ずっとご一緒させていただきたいと思っていた今泉監督の作品に出演できたことは僕にとって素晴らしい宝物となりました。日々、回復に向かっています。中村さん、玉城さん、若葉さん、今泉監督、そして観客の皆様とまたお会いできるのを楽しみにしております。『窓辺にて』をどうぞ宜しくお願いいたします。
2022年11月05日パブリックイメージを取り入れながらやっていかないと、一流の俳優とは言えない稲垣吾郎は、とても不思議な存在だ。国民的な知名度を誇り、「吾郎ちゃん」と言えば、誰しもが一定のイメージを持っている。通常、役を演じるときに本人のイメージは妨げになりかねない。だけど、稲垣吾郎は世間の思う「吾郎ちゃん」像を巧みに活用しながら、現実と虚構の間を自在に行き来している。「やっぱりパブリックイメージがあるからこその面白さっていうのはあるから、どんな俳優でもそこは認めた方がいいと思う。確かにパブリックイメージが邪魔をすることも時にあるけど、そこをちゃんとうまく取り入れながらやっていかないと一流の俳優とは言えないんじゃないかな」ワイン好きのキャラクターを活かしたドラマ『ソムリエ』を筆頭に、これまで様々なキャラクターを演じてきた。高い評価を受けた『No.9 -不滅の旋律-』も日本でベートーヴェンを演じられるのは稲垣吾郎しかいないと思わせるキャスティングだったし、今年上演したミュージカル『恋のすべて』の小粋な探偵役も稲垣吾郎らしさ溢れる役どころだった。かと思えば、新境地開拓となった『十三人の刺客』や『半世界』のようにイメージを覆す役柄にも意欲的に取り組んできた。「僕のイメージにまったくない役も作品に恵まれればあるけど、それも逆の意味で世の中が持っている僕のイメージを利用していると言える。見る人はどうしても最初はパブリックイメージありきで見ますからね。この人だから見ようというのは絶対ある。そこはもう有名になれたということなんだと思って、うまく受け入れながらやっていくことが大切だと思います」妻が不倫していると知ったら、僕なら固まっちゃうかもしれない最新主演映画『窓辺にて』で演じた市川茂巳という役も、稲垣吾郎のパブリックイメージがプラスに作用したキャラクターと言える。「映画の中でパチンコをするシーンがあるけど、あそこも稲垣吾郎がパチンコをやっているからおかしさが出る。あれが誰も知らない俳優だと誰も何も思わないじゃない?ヘルメットかぶらされてバイクを2ケツ(2人乗り)してるのも、稲垣吾郎のパブリックイメージがあるから面白いと思うんだよね」妻の不貞に気づきながらも怒りがこみ上げてこない自分に戸惑う茂巳。その恬淡とした物腰は、どこか稲垣本人に重なる。監督の今泉力哉が稲垣のために書き下ろした人物だ。「自分にぴったりだなと思いましたし、とても演じやすかったです。実際、茂巳みたいな人っていると思うんですよ。感情をあらわにすることが得意ではないとか、そういう自分が好きではないとか。あとは、感情的になっているところを人に見られたくないとか。そういうところはすごくわかるし、今泉監督もきっと僕にそういう一面を感じ取ってくれたから、こういうお話になったのかなと思いました」稲垣自身も、みだりに感情を出すことをあまり好んではいないという。「ちょっとしたことの方が出せるかもしれない。あまり喜怒哀楽を溜め込む方ではないので、日々のちょっとした喧嘩とかは普通にしますけど、茂巳のように妻が不倫してとなるとどうだろうな。意外と固まっちゃうかもしれない」(C)2022「窓辺にて」製作委員会人との絆は、過ごした時間や会う回数ではない映画の中で稲垣が演じる市川茂巳という役は、何に対しても、誰に対しても距離がある。どこかですべてをあきらめているような男だ。「僕もそうなんですよね。根本的に人に期待をしないところがある。人に期待しすぎるからいろんなトラブルになるわけで。だから、あんまり期待をしたくないんですけど、そうするとそれはそれで愛がない人間みたいになっちゃうから難しいよね、こういうのは」他人に期待をしない、というスタンスは共感する人も多いのではないだろうか。家族にしても、恋人にしても、友人にしても、「こうあるべき」という勝手な理想や期待があるから、そのズレが生まれたときにマイナスの感情が引き起こされる。だが、人に期待をしないことは、人に深入りしないということに近い。そうやって、価値観が成熟していくほどに、他者との関係性がどんどん希薄になっているような寂しさも同時に湧いてくる。「その気持ちもわかります。でも、人との距離感ってあってもいいのかなって。一度でもつながり合えた人となら、たとえ物理的に離れたとしても、精神的な距離はずっと近くでいられるというか。一瞬でも心通い合ったなら、その一瞬を永遠のものにできるような気がするんですよね。ベタベタくっついてることがすべてではない。むしろ一瞬通じ合えたものが生涯続くこともある。自分が今までふれてきた映画や本を振り返ってみても、そういう人とのつながりを描いているものの方に憧れを感じるんですよね。人の絆って、共に過ごした時間とか、会う回数ではないのかなという気がします」この『窓辺にて』で例えるなら、玉城ティナ演じる高校生作家・久保留亜との関係がそれだろう。文学賞の受賞会見で知り合った茂巳と留亜は奇妙なシンパシーでつながっていく。「あの関係性ってすごく面白いですよね。別に何かあったわけじゃないけど、通じ合っちゃったという。しかも話してみたら意外と普通の女子高生で拍子抜けというところも、なんだか面白くて。人との関係性に、こうでなければいけないなんて決まりはないんじゃないかなと思わせてくれる2人でした」映画の中で「理解とか期待って時に残酷だからさ」という台詞がある。この言葉に、稲垣自身も深く共感を寄せる。「期待って時に残酷なんじゃないかということは、最近僕も感じるところです。今って、みんな共感を得ようとしすぎている。共感することとで安心したいんでしょうね。たとえば映画の中で志田未来さん演じる有坂ゆきのが『浮気されたのに怒らないのはおかしい』って言いますけど、これも浮気されたら怒るものだというある種の期待があって、その期待を裏切られたから生まれる感情ですよね。でも本来、人間の感情はもっと自由であっていい。これが常識だというものを決めつけすぎるのも良くない気がするんです」(C)2022「窓辺にて」製作委員会ミニマリストに憧れはするけど、なかなかね…(笑)茂巳の留亜の会話の中で「手放す」という言葉が印象的に用いられている。稲垣吾郎にとって「手放す」という感覚は近いものがあるだろうか。「それがなかなか手放せないんですよ。ミニマリストみたいなものに憧れがあって。物が少ない中で生きてる方が得られるものも大きいし、身も心も楽になる気がして、断捨離とか実践はしてますけど、なかなかね…(笑)」そう困ったように苦笑いを浮かべる。度重なる断捨離を経ても捨てられないものと言えば何があるのだろうか。「やっぱり自分の今までの作品とかCDとかは捨てられないですよね。別に捨てる必要はないんだけど。自分の作品を見返すかといえばそうでもないから、データだけ残して、物は捨てるというのも考えはするんだけど、やっぱりそこは今までやってきた証として残しておきたいというか。単にデータだけ残っても、それだけじゃないしねっていう気持ちがあります」捨てられない悩みは尽きない。「あとは人からいただいたものとか。絵とかもそうですし、記念品とかトロフィーとか。もうどうしようもなくて、うちの物置部屋にまとめて全部置いてあります。けど、よく考えたら物置部屋って何だよっていう話じゃないですか。まったく生産性がない(笑)。もはやこの部屋そのものが何十年後かのためのタイムカプセルみたいになっている。で、結局何にも捨てられないまま、『私はこんなミニマムに暮らしてます』っていう感じのYouTubeを見て、『本当かよ』と言ってる人間です(笑)」そうクスクスと笑っている吾郎ちゃんの横顔に、謎に包まれたヴェールの向こう側が少し見えた気がしてうれしくなる。生活感がないのに、親近感がある。稲垣吾郎はやっぱり不思議な存在だ。取材・文:横川良明撮影:鬼澤礼門ぴあアプリでは稲垣吾郎さんの限定カット&アプリ読者に向けたインタビューをご覧いただけます。ぴあアプリを ダウンロード(dpia-app://contentAll?contentId=26fd672c-5dd5-477b-b989-76ce8d72f9ff&contentTypeId=2) すると、この記事内に掲載されています。
2022年11月01日テレビ朝日のコメンテーター・玉川徹氏(59)への批判が止まらない。Twitterでは【#玉川徹の降板を求めます】というハッシュタグが拡散されるなど、騒動は降板運動へと広がりを見せている。玉川氏は安倍晋三元首相(享年67)の国葬翌日の10月28日、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で菅義偉前首相(73)が読んだ弔辞について「これこそが国葬の政治的意図」とコメント。さらに、こう指摘していた。「僕は演出側の人間として、テレビのディレクターをやってきましたから、それはそういうふうに作りますよ。政治的意図がにおわないように、制作者としては考えますよ。当然これ、電通が入ってますからね」しかしその翌日29日の同番組で「電通はまったく関わっていないということがわかりました」 と事実誤認による発言だったことを認め、謝罪したのだ。これを受け、各界から怒りの声が上がった。お笑いタレントのほんこん(59)は9月30日に自身のYouTubeチャンネルで投稿した動画で、「やり玉に挙げられた菅前首相には謝ったんか」「すべてのディレクターに謝罪せなアカンで。編集として、政治的意図を隠すようなことをしたらあかんちゃうの」と怒りながら指摘。玉川氏の発言自体も菅氏の思いを踏みにじっているとして「胸クソ悪いと思います」と断じた。そして自民党の西田昌司参院議員(64)も、9月30日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「お詫びで済む話じゃない。テレビ朝日としての責任を取ってもらいたい。厳正な処分をしないといけない」と、強い口調で会社としての処分の必要性を訴えた。さらに10月2日には、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)に出演。菅前首相の読んだ弔辞について「本当にまさに、菅さんの人間性というものがそのまんま出ていて」と感想を述べながら、「一部で、演出だなんていう意見が出ていて、僕は絶対に許せない」と玉川氏の発言にも言及した。そうしたなか、Twitterでは【#玉川徹の降板を求めます】というハッシュタグが拡散するなど降板運動へと発展。9月29日から現在に至るまで、こうした批判の声が相次いでいる。《玉川徹の処分は? あの捏造発言は謝罪だけでは済まないぞ! 》《失言にもほどがある》《憶測だけで人様を公共の電波を使って批判してるって事。少なくとも降板だろ! 》収まらない世間の批判に対し、玉川氏本人やテレビ朝日は対応を見せるのだろうか。
2022年10月04日