下肢静脈瘤は、ふくらはぎの血管が浮き出てコブのようにボコボコしたり、赤紫色の血管が透けて見えたりと、見た目の症状の印象が強い病気です。そのため、美容的な側面から捉えられがちですが、病気の本質は血液の逆流で、見た目以外にもさまざまな症状を発症します。下肢静脈瘤とはどのような病気なのか、1万人以上の治療実績を持つ大阪静脈瘤クリニック院長の佟暁寧先生にお聞きしました。目に見える症状が出ない「隠れ下肢静脈瘤」に注意――下肢静脈瘤はどのような病気なのでしょうか?佟先生その名のとおり、足の静脈の病気です。命にかかわる病気ではありませんが自然に治ることはないので、治療をしないと時間とともに症状が進行します。自覚しやすい症状としては、ふくらはぎや太ももの血管がコブのように膨らんだり、足の細かい血管が増えたりすることが挙げられます。――なぜ、そのような症状が起きるのでしょうか?佟先生まずは血液の流れを理解するとわかりやすいと思いますので、ご説明しましょう。血管には動脈と静脈の2種類があり、動脈には心臓から送り出された酸素たっぷりの血液を体のすみずみまで流す働きがあります。一方、静脈は体内で使われた血液を心臓に戻す役割を担っています。心臓は足よりも上にある臓器ですから、私たちが立ったり座ったりしている間、足の静脈の血液は重力に逆らって心臓に戻らなければなりません。ところが、足の静脈の血液の流れが重力に負け、逆流してしまうことがあります。その結果、足の静脈に血液がたまってしまいます。これが下肢静脈瘤です。――なぜ、血液の逆流が起こるのでしょうか?佟先生足の静脈には、血液が逆流しないように、「ハ」の字の形に似た逆流防止弁がたくさん存在しています。この逆流防止弁の働きによって、血液は重力に負けることなく心臓に戻ることができます。ところが、なんらかの原因で逆流防止弁がうまく作用しなくなると血液が逆流し、下肢静脈瘤を引き起こしてしまうんです。睡眠中や朝方足をつると99%が「隠れ下肢静脈瘤」の可能性――下肢静脈瘤になると、どんな症状が現れるのでしょうか。佟先生症状として一番わかりやすいのは、足の血管がボコボコと浮き出て見える状態です。ただし、下肢静脈瘤の症状には目に見えないもののほうが多いんです。見た目には現われていない状態を「隠れ下肢静脈瘤」といいます。――「隠れ下肢静脈瘤」というのは、あまり耳なじみのない言葉です。佟先生これまでは下肢静脈瘤イコール足の血管が浮き出て見た目が悪くなる病気、という認識でした。しかし、血管がボコボコと浮き出ている症状が出るのはステージ3程度まで進んだ状態です。目に見える症状が出るまでの間にも、下肢静脈瘤は少しずつ進行しているんです。近年のデータによれば、下肢静脈瘤の患者さんのうち、血管がボコボコと浮き出るなど目に見える症状が出るのは約2割と報告されています。つまり、8割の方は隠れ下肢静脈瘤だということです。――隠れ下肢静脈瘤には、どのような症状があるのでしょうか?佟先生私のこれまでの診療経験からいうと、一番はむくみ、二番目は足の疲れ、三番目は睡眠中のこむら返りです。なかでもこむら返りは隠れ下肢静脈瘤のシグナルともいえる症状で、睡眠中に足がつって起きたり、朝方起きると足がつるような場合は99%、隠れ下肢静脈瘤だといえます。隠れ下肢静脈瘤が進行すると、血管が浮き出る、皮膚の色が茶色く変わる、足にかゆみが出るといった症状が生じてきます。下肢静脈瘤のセルフチェック――自分が下肢静脈瘤かどうかをセルフチェックできる方法を教えてください。佟先生私のクリニックで使っているチェック内容をご紹介します。下記のうち当てはまるものをチェックしてみてください。□長時間の立ち仕事か、デスクワークをしている□夕方になると足がむくんだり、痛くなったりする□足の血管がボコボコ浮き出ている□足にくもの巣のような細かい血管がある□寝ているときによく足がつる□くるぶし周辺に湿疹やかゆみ、ビリビリ感がある□ふくらはぎに重だるさ、熱感、痛みなどがある□足に黒っぽく(茶色っぽく)色がついている□近親者に下肢静脈瘤になった人がいる□出産経験がある□足の傷の治りが遅い□足の皮膚が硬くなってきた□運動習慣がなく、体型も筋肉質ではない□靴下の跡が残る上記の項目にチェックの数が多いほど発症の可能性、もしくはすでに症状が出ている可能性があります。下肢静脈瘤の原因は遺伝、立ち仕事、出産、加齢――下肢静脈瘤はどのような原因で引き起こされるのでしょうか。佟先生一番大きな原因は遺伝です。片方の親御さんが下肢静脈瘤の場合は50%、両親ともに下肢静脈瘤の場合は90%の確率で下肢静脈瘤を発症するというデータがあります。同じ生活環境や労働環境でも、下肢静脈瘤を発症する人としない人がいるのは遺伝的な理由が大きいんです。立ち仕事も下肢静脈瘤の原因のひとつです。立っている状態では血液が重力に逆らって下から上へ流れようとします。つまり、逆流防止弁に常に負担がかかっていることになり、働きが悪くなったり壊れてしまったりする可能性があります。また、出産も原因のひとつに挙げられます。妊娠時には女性ホルモンの影響で逆流防止弁が柔らかくなります。さらにおなかが大きくなると足のつけ根の静脈が圧迫されて血流が悪くなるため、逆流防止弁に負担がかかりやすくなります。近年の研究によって、出産経験のある女性の2人に1人は下肢静脈瘤を発症すると報告されています。加齢も原因のひとつとされています。年齢を重ねるにつれて、体内の軟部組織(肌や筋肉などの柔らかい部分)の強度が弱くなってくるからです。静脈内の逆流防止弁も軟部組織のひとつですから、年齢とともに血液の逆流を防ぐ力が弱まると考えられます。医学界では40歳以上の約半数が下肢静脈瘤になるといわれており、男女比はほぼ1:2で女性が多い傾向があります。実際、私がこれまで治療をしてきた約1万人の下肢静脈瘤の患者さんのうち、40代~50代の女性が半数以上を占めます。上記のセルフチェックで当てはまる項目が多い人は、血管外科や下肢静脈瘤クリニックの受診をおすすめします。※解説内容はすべて、大阪静脈クリニック・佟暁寧先生の見解によるものです。取材・文/熊谷あづさ(50歳)ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。★関連記事:手の甲の血管が浮き出る「ハンドベイン」これって病気? 受診はどうする?【医師解説】★関連記事:40~50代に多い悩み「ハンドベイン」。治療方法を専門医が詳しく解説!★関連記事:足がむくんで痛みで眠れない!下肢静脈瘤の施術でむくみが解消【体験談】著者/監修/佟 暁寧先生とう ぎょうねい。大阪静脈瘤クリニック院長。2010年9月清華大学第一附属病院心臓血管外科医員、2011年9月清華大学大学院心臓血管外科専攻博士課程、2018年4月大阪大学医学部附属病院心臓血管外科などを経て2019年4月伏見静脈瘤クリニック入職。2021年7月現クリニック入職。下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医。Instagram:@zetith.tong
2021年10月14日現在41歳の私。半年前のある夜、足がじりじり痛くてなかなか眠れない日々が続きました 。自分の足を見ると、足首が普段より太く見えて、むくんでいることに気が付きました。ふと数年前に別の疾患で皮膚科を受診した際に、「静脈瘤がありますね。年とともに浮いてきますよ」「むくみが気になるようなら病院を紹介しますよ」と言われたのを思い出しました。その紹介していただける病院には日帰り手術はなく、入院になるとのこと。当時、子どもがまだ小さかった私は、入院はとても無理だと諦めたのでした。ネット検索で見つけたクリニックむくみが気になるのでネットで検索していると、日帰りで静脈瘤の施術をしてくれるクリニックを発見。早速、電話で予約をしました。初めて診察に行った日、エコーで足の血管を診てもらいながら、医師からは「内臓脂肪を落として、運動不足を解消しないと、ほかにも静脈瘤が出てきますよ」と言われました。下肢静脈瘤治療の硬化療法は、静脈瘤に硬化剤を注射で注入しつぶしてしまう方法で、つぶれた静脈は半年から1年くらいかけて体に吸収させていくそうです。施術のとき、注射の針を刺すからちょっと痛いということでした。この下肢静脈瘤硬化療法は、私の入っている医療保険に問い合わせてみると請求対象だったので、請求するために保険会社から資料を取り寄せることにしました。ドキドキしながら迎えた施術医師より、血管が浮き出やすいので立った状態で薬剤を注入していくということでした。ちょっと痛いと聞いていましたが、チクチクという感じでした。施術後の説明も含めると約30分で終わりました。手術後、足に包帯を巻いて、前もってクリニックで買っておいた弾性ストッキングをはかせてもらいました。弾性ストッキングは太もも付け根辺りから足の甲と指の間くらいの長さがあり、圧で用途が分かれています。今回、クリニックですすめられたのは中圧です。弾性ストッキングで圧迫をして血管を縮めて治していくそうです。足が少し曲がりにくかったですが歩いて帰れました。階段の乗り降りは少し不便ですが痛みはそんなにありませんでした。たまたま患部に手が当たったりすると、しばらくジリジリと痛くなり、触ったらダメだと痛感しました。入浴は、手術をした24時間後のシャワーまで我慢です。 家事は当日からしてもよく、自転車や車の運転、立ち仕事や肉体労働、飲酒は翌日から可能。ジムやスポーツ、温泉、旅行などは1週間後から可能ということでした。あくまでも目安とこのことだったので、自分の体の調子に合わせて日々の活動を再開することにしました。施術後1週間で経過観察のためにクリニックへ施術の翌日に自分で包帯を外すのですが、濃い赤色に皮下出血をしているところがありました。しかし、日がたつにつれ濃い赤い色が減り、濃い黄色の部分が増えていきました。1週間後、経過を診てもらうためにクリニックに行くと、医師からは「あとは徐々に消えていくのを待つだけ」と言われました。注意事項は施術当日から1カ月は毎日、日中弾性ストッキングを着用すること 、患部を日焼けしないことだそうです。患部を日焼けすると、色素沈着をして色が残るということでした。患部をきれいに治すのに、ハイドロキノンの入ったクリームが役に立つということだったのでクリニックで購入しました。夜、入浴後に塗り、医師からハイドロキノンは日に当たると色素沈着が濃くなったりするので朝は洗い流すようにと言われました。洗い流したあとは、日焼け止めを塗って弾性ストッキングを使用しています。まとめ今、硬化療法の治療から1カ月がたちますが、むくみはありません。個人差はありますが、1年くらいかけてゆっくりと静脈瘤の跡が消えていき最後には見えなくなるそうです。寝られない日々から解放され、スッと寝つけています。むくんで太くなっていた足首も通常の太さをキープしています。医師から運動不足を指摘されたことについては、運動嫌いなのがやっと朝の散歩が定着してきたのにどう運動を増やしたら良いのか新たな悩みができてしまいました。内臓脂肪は調べてみるとお酢が良いようなので、最近は毎日うめ黒酢を飲んでいます。あとは運動嫌いでも、運動量を上げられる方法を探してみようと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/佟 暁寧先生(大阪静脈瘤クリニック院長)【佟先生からのアドバイス】足のむくみは下肢静脈瘤が原因と考えられます。ただ硬化治療のみで足のむくみが解消されることはほぼありません。足のむくみに至る下肢静脈瘤は必ず下肢静脈のエコーで検査をして、進行程度をチェックしてからの治療が妥当です。弾性ストッキングの着用は一定の効果はありますが、治療にはなりません。隠れている下肢静脈瘤は無視されやすいですが、静かに進行するのがこの疾患の一番恐ろしいところです。またむくみが悪化したら、エコー検査をして根本的な治療を受けることをおすすめします。足のむくみ解消には、日ごろから1日10分でもウォーキングをする、青竹踏みをする、足の下にクッションなどを置いて足を少し高く上げて寝るなどすると良いですよ。★関連記事:手の甲の血管が浮き出る「ハンドベイン」これって病気? 受診はどうする?【医師解説】★関連記事:40~50代に多い悩み「ハンドベイン」。治療方法を専門医が詳しく解説!★関連記事:「ハンドベイン」は正しい情報を知ることが大切!自分でできる対処法も紹介著者/このは(41歳)気になることは納得するまで調べる、中身だけ1回り成長したい40歳。マイペースな子どもたちの子育て中。
2021年09月09日私には6歳の娘と1歳の息子がいます。1人目のときにはなく、2人目の妊娠で初めて経験したマイナートラブルの1つに「陰部静脈瘤」があります。静脈瘤ができた場所がデリケートゾーンなだけに、産婦人科の先生に相談するのも勇気がいった体験談をご紹介します。 妊娠9カ月でおまたがパンパンに妊娠9カ月を迎え、私のおなかは今にもはち切れそうなくらい大きくなり、当時は靴を履いたり、足の爪を切ったりといった自分の足元をよく見て作業することが難しくなっていました。 ある日いつものようにお風呂に入り、自分の体を洗っていたときのことです。おまたを洗おうと触れると、明らかにいつもと感触が違い、パンパンに腫れているようでした。ただ、患部を目視したくても、大きなおなかが邪魔をして見られません。自分自身の体のこともですが、おなかのなかの赤ちゃんに悪い影響がないのかすごく不安な気持ちになりました。 勇気を出して先生に相談特に痛みはなかったので日常生活に支障はありませんでしたが、2、3日経っても腫れは一向に引かず……。腫れているところがデリケートゾーンだったので、他人に話すことに恥ずかしさはありました。でも、「赤ちゃんに何かあっては困る!」と勇気を振り絞り、妊婦健診の際に腫れのことを先生へ相談してみることに。 内診台で診てもらった結果、腫れは大きなおなかで血管が圧迫されて血液循環が悪くなったことが原因でできた「陰部静脈瘤」との診断でした。心配していたおなかの赤ちゃんへの影響はないと聞けて、すごくホッとしたのを覚えています。 出産までのホームケア私は服薬など何か治療法があるのかも先生に伺いました。でも残念ながら効果てきめんな方法はなく、出産しておなかの圧迫がなくなれば自然に戻る人がほとんどとのことでした。ただ治すことは無理でも、これ以上悪化させないために3つのアドバイスをもらいました。 1つ目は、着圧ソックスを履くこと。2つ目は、同じ姿勢や体勢を続けず、足をよく動かすこと。3つ目は、足湯をすること。 3つとも、下半身の血液循環に効果的な方法だそうです。3つとも試したことがよかったのか、静脈瘤は引くことはありませんでしたが悪化もせず、無事に出産の日を迎えられました。 さらに静脈瘤へのケアで思わぬところにも効果が……! それはこむら返りです。夜中足が頻繁につっていましたが、アドバイスを実践後はほとんどなくなったのです。 幸いパンパンに腫れていたおまたも、出産後2週間もしないうちに腫れが引いて再発もありませんでした。赤ちゃんへ悪影響がないのか不安を抱えたまま出産を迎えるよりも、勇気を出して先生に相談してよかったと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:近藤あいこ6歳女児と1歳男児の2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年09月12日TRFのリーダー・DJ KOO(58)が12月17日に、『とくダネ!』(フジテレビ系)に生出演。インタビューVTRとともに、脳動脈瘤による闘病生活を振り返った。17年にテレビ番組で初めて全身ドックを受けたところ、直径9.8ミリの脳動脈瘤が発覚。主治医によると、「いつ血管が破裂して死んでもおかしくない」という危険な状況だった。医師から「カテーテル」、もしくは「開頭手術」の治療方法を提示されたKOO。初めはどちらを選ぶか迷ったが、「この先もずっと生きていける方を選んで欲しい」と妻から告げられたという。この妻の後押しによって、KOOは6時間半にも及ぶ開頭手術を受けた。術後は眠れぬほどの痛みで苦しんだというKOO。その辛さを支えたのは、当時高校3年生の長女だったと告白。KOOは「何でもいいから音楽をかけて」と長女にリクエスト。すると、長女はTRFのヒット曲『寒い夜だから』を選曲。KOOはその時初めて、長女がTRFの楽曲を聴いていたことを知ったという。そんなKOOは、17年11月24日にブログで退院を報告。家族について思いをこう明かしていた。《家族の愛情がどれだけ救いとなったか、、病気以上に大きい家族の愛情に自分は新しい命と人生をもらったと自負しています》さらに12月14日付の読売新聞『ヨミドクター』のコラムでは、今後の“夢”をこのように語っている。「今、力を入れているのは、来年の東京五輪・パラリンピックを前に、日本の伝統的なお祭り文化『盆踊り』を世界へ紹介することだ」放送終了後、KOOはSNSを更新。《皆さん #健康診断 #人間ドック 特に脳ドックは受診して下さい!!》と呼びかけ、《僕は2年前 #脳動脈瘤 の開頭手術を受け首もこんなに切りましたが(破裂を防ぐために首から血を逃がす)でも破裂前に発見出来き家族にも支えられ元気に復帰が出来しました!!健KOO第一です!!》とし手術跡の写真を投稿した。ファンからは安堵の声が寄せられている。《ホント、健康なカラダがあってこそですよね!!私も気をつけます》《早期発見でよかったです!!!健KOO第一!!》家族に支えられ、健康を取り戻したKOO。夢に向かって邁進し続けるだろう――。
2019年12月17日50代ではじつに6割以上の人がかかっているという、足の病気。予防や、進行を食い止めるためには、日ごろから“むくまない生活”を心がけることが肝心だーー。「下肢静脈瘤とは、足の血管である静脈が太くなって、蛇行し、足の表面からボコボコと盛り上がっている病気です。これを『伏在型静脈瘤』といいますが、それ以外にも赤紫色の血管がクモの巣のように透けて見える『クモの巣状静脈瘤』と呼ばれる軽症タイプの静脈瘤もあります」こう説明するのは下肢静脈瘤治療の専門家でもある、お茶の水血管外科クリニックの院長・広川雅之先生だ。下肢静脈瘤は15歳以上の日本人全体で43%、50歳以上になるとじつに60%以上に認められる病気だという。患者数が多いにもかかわらず、自覚症状があまりないため医療機関にかかっていない人も多く、意外とその実態がきちんと理解されていない病気でもある。血管には動脈と静脈がある。心臓から足に向かって血液を送る動脈に対し、老廃物を含んだ血液を足から心臓に向かって押し上げるのが静脈だ。静脈は重力に逆らって血液を戻すために、血管内の弁が、血液が逆流しないように働いている。ところが、なんらかの理由でこの弁の機能が弱まると、血液が逆流して足にたまり、足がむくんだり、だるくなる。その状態が長い間続くと足の静脈は徐々に太くなり、曲がりくねったり、こぶ状にふくらんで下肢静脈瘤となる。典型的な症状は、足がむくむ、重だるく感じる、かゆみ、ほてる、就寝中のこむらがえりなど。これらの症状が長時間の立ち仕事の後や午後から夕方にかけて出る。「血流が滞ることで、ふくらはぎに血液がたまり、夕方になるとむくみがひどくなったり、足が重だるくなったり、熱くなる、といったことが起こります」下肢静脈瘤は高齢になるほど罹患率が上がる病気だが、発症の要因となることに早い段階から注意し、足がむくまない生活習慣を心がけることで、症状を緩和させたり、進行を遅らせることが可能だという。「ふくらはぎは“第2の心臓”と呼ばれ、ポンプ作用によって足の血液を心臓に戻す働きがあります。日ごろから適度な運動や散歩をするように心がけて、ふくらはぎのポンプ作用を働かせるようにしてください」意識的にふくらはぎを動かすように心がけることが大事だそう。「日中はふくらはぎの“ポンプ作用”をきちんと機能させることが大切なので、できるだけふくらはぎを動かすようにしたいです。ウオーキングはもちろんのこと、立ち仕事の合間にイスの背やテーブルに手をついて、かかとの上げ下げをするのも効果的ですね。運動不足だと、ポンプ作用が低下して血流が悪くなり、同時に肥満にもつながるという悪循環を招きます。運動では水中ウオーキングや水泳がオススメです。特に、足がむくみやすい人は水につかることでむくみ解消にもなりますし、ふくらはぎのポンプ運動もできて一挙両得です」仕事で日中立っている時間が長い、あるいは座りっぱなしの時間が長いという人がぜひ取り入れたいのが、オットマンなどに足を投げ出すようにやや高いところに置いて座ること。ふくらはぎにたまった血液を流すことにつながる。このとき、足を伸ばした状態で、足首を曲げ伸ばしたり、グルグル回すと、ふくらはぎのポンプ作用が働きやすくなり、血流が改善するそうだ。「特に足首の曲げ伸ばしは積極的にやるといいでしょう。つま先を自分のほうに曲げる動作は、ふくらはぎのポンプ作用を促します」そして、日中立ちっぱなしのことが多く足が疲れやすい人、むくむという人は、シャワーで済ませるより、バスタブにつかったほうが好ましい。「水につかることでむくみ解消にもなりますし、バスタブでむくんだ足をマッサージするのも下肢静脈瘤予防には効果的です」また、弾性ストッキングを着用するという方法も。弾性ストッキングとは、足首からふくらはぎを段階的に締め付け、静脈を圧迫することで血液を心臓に戻す動きをサポートしてくれるもの。はくことでだるさや痛みなどの不快な症状を緩和することも期待できるという。「ただし、弾性ストッキングの着用については好き嫌いがあると思いますので、無理に使う必要はありません。着用する場合は、日中だけにしたほうがよいですし、心臓病や静脈血栓がある、水虫や細菌感染があるなど、着用が適さない方もいます。ほかにも、『いつまではき続ければよいのか』など、疑問も出てくるでしょうから、着用を希望する方は専門の医師に相談してからのほうがよいでしょう」最後に、下肢静脈瘤予防によい食材について教えてもらった。「ブルーベリーやブロッコリー、赤ワイン、ココア、チョコレートなどに含まれるポリフェノールには、静脈を強化する働きがあるといわれています。また、足がつる、という人は、バナナや小松菜など、カリウムを多く含む食品を積極的に食べることをオススメしています。カリウムにはむくみを取ってくれる働きもあります」こうした生活習慣を取り入れることで、下肢静脈瘤の予防や、進行を食い止めることは十分に可能だという。体全体の健康のためにも、足の良好なコンディションをキープするよう心がけよう。
2019年10月15日50代ではじつに6割以上の人がかかっているという、足の病気。予防や、進行を食い止めるためには、日ごろから“むくまない生活”を心がけることが肝心だーー。「下肢静脈瘤とは、足の血管である静脈が太くなって、蛇行し、足の表面からボコボコと盛り上がっている病気です。これを『伏在型静脈瘤』といいますが、それ以外にも赤紫色の血管がクモの巣のように透けて見える『クモの巣状静脈瘤』と呼ばれる軽症タイプの静脈瘤もあります」こう説明するのは下肢静脈瘤治療の専門家でもある、お茶の水血管外科クリニックの院長・広川雅之先生だ。下肢静脈瘤は15歳以上の日本人全体で43%、50歳以上になるとじつに60%以上に認められる病気だという。患者数が多いにもかかわらず、自覚症状があまりないため医療機関にかかっていない人も多く、意外とその実態がきちんと理解されていない病気でもある。血管には動脈と静脈がある。心臓から足に向かって血液を送る動脈に対し、老廃物を含んだ血液を足から心臓に向かって押し上げるのが静脈だ。静脈は重力に逆らって血液を戻すために、血管内の弁が、血液が逆流しないように働いている。ところが、なんらかの理由でこの弁の機能が弱まると、血液が逆流して足にたまり、足がむくんだり、だるくなる。その状態が長い間続くと足の静脈は徐々に太くなり、曲がりくねったり、こぶ状にふくらんで下肢静脈瘤となる。典型的な症状は、足がむくむ、重だるく感じる、かゆみ、ほてる、就寝中のこむらがえりなど。これらの症状が長時間の立ち仕事の後や午後から夕方にかけて出る。「血流が滞ることで、ふくらはぎに血液がたまり、夕方になるとむくみがひどくなったり、足が重だるくなったり、熱くなる、といったことが起こります」下肢静脈瘤は高齢になるほど罹患率が上がる病気だが、発症の要因となることに早い段階から注意し、足がむくまない生活習慣を心がけることで、症状を緩和させたり、進行を遅らせることが可能だという。「ふくらはぎは“第2の心臓”と呼ばれ、ポンプ作用によって足の血液を心臓に戻す働きがあります。日ごろから適度な運動や散歩をするように心がけて、ふくらはぎのポンプ作用を働かせるようにしてください」意識的にふくらはぎを動かすように心がけることが大事だそう。「日中はふくらはぎの“ポンプ作用”をきちんと機能させることが大切なので、できるだけふくらはぎを動かすようにしたいです。ウオーキングはもちろんのこと、立ち仕事の合間にイスの背やテーブルに手をついて、かかとの上げ下げをするのも効果的ですね。運動不足だと、ポンプ作用が低下して血流が悪くなり、同時に肥満にもつながるという悪循環を招きます。運動では水中ウオーキングや水泳がオススメです。特に、足がむくみやすい人は水につかることでむくみ解消にもなりますし、ふくらはぎのポンプ運動もできて一挙両得です」歩くときは、かかとに重心を置いた歩き方が下肢静脈瘤対策になる。歩き方は次のとおり。(1)頭の頂点を見えない糸で上に引っ張られているイメージで、つま先を少し開いて、かかとに体重を乗せるように楽に立ち、姿勢をまっすぐにする。(2)片方の足のひざから下を後ろに上げて歩き出す(3)後ろに上げた足を、成り行きに任せるイメージで力を抜いて前に出す(4)かかとに体重を乗せるイメージで着地し、かかとに重心を置いたまま、もう片方の足を後ろに上げ、その足を、力を抜きながら前方へ……を左右交互に繰り返す。太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリング)を意識するように歩くのがコツ。こうすることで血流の流れがスムーズになる効果が得られるという。
2019年10月15日「下肢静脈瘤とは、足の血管である静脈が太くなって、蛇行し、足の表面からボコボコと盛り上がっている病気です。これを『伏在型静脈瘤』といいますが、それ以外にも赤紫色の血管がクモの巣のように透けて見える『クモの巣状静脈瘤』と呼ばれる軽症タイプの静脈瘤もあります」こう説明するのは下肢静脈瘤治療の専門家でもある、お茶の水血管外科クリニックの院長・広川雅之先生だ。下肢静脈瘤は15歳以上の日本人全体で43%、50歳以上になるとじつに60%以上に認められる病気だという。患者数が多いにもかかわらず、自覚症状があまりないため医療機関にかかっていない人も多く、意外とその実態がきちんと理解されていない病気でもある。血管には動脈と静脈がある。心臓から足に向かって血液を送る動脈に対し、老廃物を含んだ血液を足から心臓に向かって押し上げるのが静脈だ。静脈は重力に逆らって血液を戻すために、血管内の弁が、血液が逆流しないように働いている。ところが、なんらかの理由でこの弁の機能が弱まると、血液が逆流して足にたまり、足がむくんだり、だるくなる。その状態が長い間続くと足の静脈は徐々に太くなり、曲がりくねったり、こぶ状にふくらんで下肢静脈瘤となる。典型的な症状は、足がむくむ、重だるく感じる、かゆみ、ほてる、就寝中のこむらがえりなど。これらの症状が長時間の立ち仕事の後や午後から夕方にかけて出る。「クモの巣状の場合、見た目が悪いだけで症状が出ませんが、伏在型静脈瘤は、不快感を伴う症状が出ることが多く、徐々に進行します。進行すると、色素沈着、湿疹、脂肪皮膚硬化症といった皮膚や脂肪の炎症が足に起こります。これらはうっ滞性(血流が静脈内で滞っている状態)皮膚炎と呼ばれています。さらに進行すると、皮膚が壊死して穴が開く潰瘍が起こることもあります」下肢静脈瘤は目立った症状がないケースが多く、日ごろから自分の足をじっくり見るような習慣がない限り、自分が下肢静脈瘤であると気づきにくい。一度、全身が映る鏡の前に立って、足の裏側や内側もよく見て、血管が浮き出ていたり、蛇行した血管がないかどうか、よく観察してみよう。もし自分の足に下肢静脈瘤が見つかったら、生活習慣を見直したい。「ふくらはぎは“第2の心臓”と呼ばれ、ポンプ作用によって足の血液を心臓に戻す働きがあります。日ごろから適度な運動や散歩をするように心がけて、ふくらはぎのポンプ作用を働かせるようにしてください」だるさや痛みやかゆみ、ほてりなどの症状がひどい場合は、注射で血管を塞ぐ硬化療法、血管を縛る血管内手術などの治療法がある。「いずれも保険適用です。硬化療法は初期の静脈瘤や、高齢者の方に向いている治療法です。進行した静脈瘤だとレーザーあるいは高周波電流(ラジオ波)による血管内治療となります」足の静脈には表在静脈と深部静脈があり、深部静脈に約8割、表在静脈に約2割の血液が流れている。下肢静脈瘤は表在静脈に起こるため、治療は表在静脈に対して行われる。そのため、血管を塞いでも足の血流への影響はほとんどない。
2019年10月15日「下肢静脈瘤とは、足の血管である静脈が太くなって、蛇行し、足の表面からボコボコと盛り上がっている病気です。これを『伏在型静脈瘤』といいますが、それ以外にも赤紫色の血管がクモの巣のように透けて見える『クモの巣状静脈瘤』と呼ばれる軽症タイプの静脈瘤もあります」こう説明するのは下肢静脈瘤治療の専門家でもある、お茶の水血管外科クリニックの院長・広川雅之先生だ。下肢静脈瘤は15歳以上の日本人全体で43%、50歳以上になるとじつに60%以上に認められる病気だという。患者数が多いにもかかわらず、自覚症状があまりないため医療機関にかかっていない人も多く、意外とその実態がきちんと理解されていない病気でもある。そこで次のチェックリストを!2つ以上当てはまる人は、下肢静脈瘤の可能性がある。4個以上当てはまる人は専門医を受診しよう。□夕方になると足が重い、だるい、疲れやすい□足にむくみがある□寝ているとき、足がよくつる□足首やふくらはぎの血管が浮き出て、ボコボコしている□クモの巣のように細かい血管が見える□ふくらはぎや足がほてる、熱く感じる□足に湿疹やかゆみがある□足の皮膚が茶褐色になっている□足の皮膚が硬くなっている□近親者に下肢静脈瘤の人がいる血管には動脈と静脈がある。心臓から足に向かって血液を送る動脈に対し、老廃物を含んだ血液を足から心臓に向かって押し上げるのが静脈だ。静脈は重力に逆らって血液を戻すために、血管内の弁が、血液が逆流しないように働いている。ところが、なんらかの理由でこの弁の機能が弱まると、血液が逆流して足にたまり、足がむくんだり、だるくなる。その状態が長い間続くと足の静脈は徐々に太くなり、曲がりくねったり、こぶ状にふくらんで下肢静脈瘤となる。典型的な症状は、足がむくむ、重だるく感じる、かゆみ、ほてる、就寝中のこむらがえりなど。これらの症状が長時間の立ち仕事の後や午後から夕方にかけて出る。「クモの巣状の場合、見た目が悪いだけで症状が出ませんが、伏在型静脈瘤は、不快感を伴う症状が出ることが多く、徐々に進行します。進行すると、色素沈着、湿疹、脂肪皮膚硬化症といった皮膚や脂肪の炎症が足に起こります。これらはうっ滞性(血流が静脈内で滞っている状態)皮膚炎と呼ばれています。さらに進行すると、皮膚が壊死して穴が開く潰瘍が起こることもあります」うっ滞性皮膚炎へ進行するのは、血管がボコボコと出る伏在型静脈瘤に多く、こうなると根本的な治療が必要になるという。下肢静脈瘤になりやすい人にはいくつかの危険因子がある。「美容室やスーパーのレジ担当、飲食業など、1カ所に長時間立ちっぱなしの人が下肢静脈瘤になりやすいです。立ち仕事でも、歩き回っていればそれほど心配はありません」もう1つの危険因子としては、妊娠・出産を経験したことのある人が挙げられる。出産回数が多くなるほど、リスクは上がるという。「これは、ホルモンとの関係が考えられています。妊娠するとホルモンバランスが変化し、血液量が増えて静脈が軟らかくなります。出産後、半年程度で徐々に改善しますが、完全には元に戻りません。そのため、出産を繰り返すたびに下肢静脈瘤は徐々に悪化します」妊娠・出産が関係するため、女性は男性の約3倍多く下肢静脈瘤が認められる。そのほかの危険因子は遺伝だ。両親共に下肢静脈瘤がある人は、9割近くが発症するという。加齢や肥満によって弁が働きにくくなることもあるという。
2019年10月14日「鏡に映った自分の後ろ姿を見たら、『膝の裏側や、ふくらはぎ辺りの血管がボコボコしていてビックリした』と言って来院される方が増えています。見た目の問題に加え、多くの方が、夕方になると“むくみ”や“だるさ”に悩んでいます。こうした症状をお持ちの方は“下肢静脈瘤”という病気かもしれません」そう警鐘を鳴らすのは、お茶の水血管外科クリニック院長の広川雅之先生。下肢静脈瘤とは、足の静脈にある“弁”が壊れて、本来心臓に戻るはずの血液が逆流し、血管にたまることで、こぶのように膨らんでしまったり、血管がクモの巣状に皮膚にひろがって見えたりする病気のこと。「下肢静脈瘤は、成人の2人に1人に見られるほど、多いものです。患者数は年齢とともに増加していって、50~69歳では約6割が、70歳以上で約7割が罹患しています。比較的重いタイプにかぎっても患者数は推定1,000万人。女性は男性の3倍なりやすいといわれています」(広川先生・以下同)長年、下肢静脈瘤の治療に携わってきた広川先生は、下肢静脈瘤についてこう話す。「命に関わることはありませんが、進行すると足のむくみやだるさがひどくなったり、こむらがえりが起こることがあります。さらに重症化すると、静脈瘤の部分の皮膚が硬くなって茶色く色素沈着したり、湿疹ができたり、潰瘍になってしまう人もいます。そういう症状に悩んでいる人は、治療を受けてください」それでは、どんな治療法があるのだろうか。「下肢静脈瘤の治療は、日進月歩です。以前は血管を抜き取って静脈瘤をとる“ストリッピング手術”という大がかりな手術が主流でしたが、’14年からレーザーや高周波で血管を焼く“血管内治療”が保険適用になり、普及しました。レーザーや高周波で静脈を焼いている時間は、わずか5分ほど。前後の処置を含めても、治療そのものは1時間程度で終わります」局所麻酔をするので、治療中と治療後の痛みも、ほとんどない。術後はすぐに歩けるので、その日のうちに自宅に帰れるという。手軽に手術できるようになっただけに、「病院選びには、十分注意してほしい」と広川先生。こんな病院は要注意だ。■豪華なインテリアや過剰なサービスが目立つ保険診断の場合、治療費はどこの医療機関でも基本的に同じ。本来、必要ない治療や高額な自由診療が収入源になっている可能性が。■足をちらっと見ただけで診断を下された十分な問診や超音波検査がなければ、正しい診断は下せない。最初から、手術ありきの病院である可能性も。■脅すように治療をすすめてくる積極的に治療が必要なのは、皮膚症状が現れている場合だけ。本人が気にならず、症状がなければ、無理に治療する必要はない。■高額なストッキングの購入をすすめられた下肢静脈瘤だからといって、必ずしも治療用の「弾性ストッキング」を着用する必要はない。高額な商品をすすめてきたら注意しよう。「ある病院では、『未経験でも3カ月で手術ができるようになる』とうたって、医師の募集を行っていました。経験が少ない医師も多いのです。過去にはその様な病院でレーザー手術を受けて、神経障害になり、足が麻痺してしまった患者が、私のところに相談に来たこともありました。また保険適用になって以降、患者の金銭的な負担が少ないからといって、手術の必要がない軽症の患者に手術をすすめたりする病院も増えています。とくに、下肢静脈瘤の患者は片足だけの手術ですむことがほとんどなのに、両足とも手術を無理にすすめてくるような病院には注意が必要です」こうした被害に遭わないためには、血管を専門にする“血管外科”を受診するか、近くにない場合は、かかりつけ医に相談してみるのがよいという。また、手術という選択肢以外にも、自宅で予防したり、症状を和らげたりする方法はある。「立ち仕事の多い方は、薬局で売っている着圧ソックスをはいてみてください。また1日15分程度のウオーキングなどを行って、血流の流れを促進すると、むくみやだるさの予防や軽減ができます。食事については、むくみの原因となるので、塩分は控えめに。便秘を防ぐために、食物繊維の多いものを含むバランスのよい食事を心がけてください」正しい知識を身につければ、恐れすぎることはないのだ。
2018年11月02日血管がミミズ状に膨れてしまう下肢静脈瘤。これが気になってスカートがはけないという人も多い。どう治療すればいいか、第一人者に聞いた。「鏡に映った自分の後ろ姿を見たら、『膝の裏側や、ふくらはぎ辺りの血管がボコボコしていてビックリした』と言って来院される方が増えています。見た目の問題に加え、多くの方が、夕方になると“むくみ”や“だるさ”に悩んでいます。こうした症状をお持ちの方は“下肢静脈瘤”という病気かもしれません」そう警鐘を鳴らすのは、お茶の水血管外科クリニック院長の広川雅之先生。下肢静脈瘤とは、足の静脈にある“弁”が壊れて、本来心臓に戻るはずの血液が逆流し、血管にたまることで、こぶのように膨らんでしまったり、血管がクモの巣状に皮膚にひろがって見えたりする病気のこと。「下肢静脈瘤は、成人の2人に1人に見られるほど、多いものです。患者数は年齢とともに増加していって、50~69歳では約6割が、70歳以上で約7割が罹患しています。比較的重いタイプにかぎっても患者数は推定1,000万人。女性は男性の3倍なりやすいといわれています」(広川先生・以下同)どんな人が下肢静脈瘤にかかりやすいのだろうか。「血液を送る筋肉のポンプ作用が男性よりも弱いということも、女性のほうが罹患者の多い一因。出産や妊娠を機になりやすいので注意が必要ですね。また、皮下脂肪の量も関係してきます。皮膚には血管を抑える役割もあるのですが、軟らかい皮下脂肪が多いと、血管が膨れやすくなってしまうのです。BMI(肥満度をあらわす指数。体重〔kg〕÷身長〔m〕で求められる)が30を超える人はリスクが高くなるといわれています」さらに、遺伝も関係する。「ある研究では、両親ともに下肢静脈瘤がある人は、90%の確率で発生するという結果が出ました。職業も関係していて、スーパーのレジ係の人や、調理師や美容師など、長時間立ちっぱなしの人がなりやすい。主婦でも、介護や看護などを機になってしまう方も多いようです。家事は自分のペースでできるが、介護や看護は自分が休みたいときに休めないので、体に負担がかかりやすいためです」運動不足で筋力が低下している人のほか、いきみすぎると血管に負担がかかるので便秘の人も注意が必要だという。それでは、実際になってしまった場合、どうすればいいのだろう。「命に関わることはありませんが、進行すると足のむくみやだるさがひどくなったり、こむらがえりが起こることがあります。さらに重症化すると、静脈瘤の部分の皮膚が硬くなって茶色く色素沈着したり、湿疹ができたり、潰瘍になってしまう人もいます。そういう症状に悩んでいる人は、治療を受けてください」それでは、どんな治療法があるのだろうか。「下肢静脈瘤の治療は、日進月歩です。以前は血管を抜き取って静脈瘤をとる“ストリッピング手術”という大がかりな手術が主流でしたが、’14年からレーザーや高周波で血管を焼く“血管内治療”が保険適用になり、普及しました。レーザーや高周波で静脈を焼いている時間は、わずか5分ほど。前後の処置を含めても、治療そのものは1時間程度で終わります」局所麻酔をするので、治療中と治療後の痛みも、ほとんどない。術後はすぐに歩けるので、その日のうちに自宅に帰れるという。「数日間はクルマや自転車の運転を控える必要がありますが、ほとんどの日常生活は問題なく行えます。シャワーは翌日、入浴も5日目から可能です。立ち仕事や肉体労働は3日後から。2週間たてば、温泉旅行や運動もできます」見た目の治癒も早い。「太ももにつっぱり感があったり、多少のしこりや小さな傷痕が残ったりしますが、3カ月もたてばわからなくなります」気になる治療費も、国民健康保険の3割負担の場合で、4万~5万円で受けられる。ただし、誰もが手術を受けられるとは限らない。「過去に“エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)”になったことがある人は、合併症のリスクがあるので手術を受けられません」そのほか、がんのホルモン剤治療を受けている人、低用量ピルやステロイド剤を服用している人なども、合併症を起こしやすいので、医師との相談が必要だ。
2018年11月02日「鏡に映った自分の後ろ姿を見たら、『膝の裏側や、ふくらはぎ辺りの血管がボコボコしていてビックリした』と言って来院される方が増えています。見た目の問題に加え、多くの方が、夕方になると“むくみ”や“だるさ”に悩んでいます。こうした症状をお持ちの方は“下肢静脈瘤”という病気かもしれません」そう警鐘を鳴らすのは、お茶の水血管外科クリニック院長の広川雅之先生。下肢静脈瘤とは、足の静脈にある“弁”が壊れて、本来心臓に戻るはずの血液が逆流し、血管にたまることで、こぶのように膨らんでしまったり、血管がクモの巣状に皮膚にひろがって見えたりする病気のこと。「下肢静脈瘤は、成人の2人に1人に見られるほど、多いものです。患者数は年齢とともに増加していって、50~69歳では約6割が、70歳以上で約7割が罹患しています。比較的重いタイプにかぎっても患者数は推定1,000万人。女性は男性の3倍なりやすいといわれています」(広川先生・以下同)気になる人は次の「下肢静脈瘤チェックシート」を。その前に、まずはセルフチェック。1分以上立っていたあとに、足の付け根、太ももの内側、足首まわりを確認しよう。【下肢静脈瘤をチェック】□血管が浮き出てボコボコしている□細かい血管がクモの巣状に透けて見える□夕方になると、足のむくみやだるさ、疲れやすさが出てくる□寝ているとき、よく足がつる□足の皮膚がかゆかったり、硬くなっていたり、茶褐色に変色している【予備群かも!?こんな人は要注意!】□親族に下肢静脈瘤の人がいる/いた□仕事などで、長時間立っている□肥満気味だ□便秘気味だ長年、下肢静脈瘤の治療に携わってきた広川先生は、下肢静脈瘤についてこう話す。「『こぶが破裂してしまうのでは』とか、『血栓ができて、脳梗塞になるんじゃないか』などと、心配している方がいますが、治療せずに放置していても、そのようなリスクはありません。というのも血管には、心臓から血液を全身に送り出す“動脈”と、全身を巡った血液を心臓に戻す“静脈”があり、脳梗塞や心筋梗塞の原因になるのは、動脈が詰まった場合だからです。命に関わったり、歩行困難になったりする病気ではありません」
2018年11月02日脳動脈瘤の術後療養を行っていたダンス&ボーカルグループ・TRFのDJ KOOが24日、約7カ月ぶりにオフィシャルブログを更新し、活動再開を報告した。「『復活!!』~家族とTRFメンバーへの感謝の気持ち~」と題して更新されたブログで、「オッケーー!!DJ KOO 復活しましたーー!!!色々とご心配をかけましたが、担当医である上山先生、野田先生より活動再開のお許しを頂くことが出来ました」と約2カ月半ぶりに活動を再開することを報告。「9月初めに番組の『人間ドック』企画で脳動脈瘤が発見され、数日後には札幌偵心会病院に入院し9月13日に手術。動脈瘤が9.8mmと腫れ上がり破裂寸前で、視神経をも圧迫し難しい状態でした。一週間遅ければ命の危険もあった程でしたが、無事に9月21日に退院。そして先日、術後検査で本当に嬉しい結果が出ました!」と、これまでの経緯を説明した。また、「今までは脳動脈瘤という大きな病気を目の前にして、この先の人生が見えなくなり、どうしていいかわからなくなって、、、自分の体は普段通りに戻れるのか、こんなに仕事を休んで忘れられてないのか、、、体と心がこれまで味わった事のない暗い自分にとじ込もってしまった瞬間もあったけど、そんな自分をそばで支え励ましてくれたのが家族でした」感謝。「家族の愛情がどれだけ救いとなったか、、病気以上に大きい家族の愛情に自分は新しい命と人生をもらったと自負しています」と家族への思いをつづった。そして、「僕の世代は勿論、毎日ひっきりなしに働いて忙しく体を駆使してる人、また周りにそんな人が居る人、是非聞いてほしい!! どんなに普通に働いていても、動けていても決してそれは当たり前じゃないんです。実際僕は入院直前までライブやDJをやってたので。どうか自分の仕事、人生、そして家族が大切ならば忙しくても時間を作って人間ドックや健康診断を毎年受診してください!病気になる前に発見できれば治療出来るんです。その事で自分含め周りの家族も救われることを身をもって知りました」と力説。その上で、「DJ KOOとして、仕事に復帰するにあたり、これだけは言わせてください。今回の事でご迷惑をかけてしまったイベント関係、DJ関係、メディアの皆様、心配し見守ってくれたスタッフ、更に更に頑張りますのでよろしくお願いします。そして何より病気を知って温かいエールを送ってくれたあなた!心より感謝です。ありがとうー!!マジで一人一人に感謝を伝えたいんだけど、それには時間がたくさんたくさん必要だから、まずはブログを通して気持ちを綴らせてもらいました」と、あらためて感謝の気持ちを記した。最後には「自分が休んでる期間、4人で頑張ってくれたTRFのメンバーに感謝と、そして共に最高の25周年を一緒に迎えられることを心から嬉しく誇りに思います!!」と、メンバーへの思いをつづり、「皆さんどうぞこれからもよろしくお願いいたします!!健KOO第一!!」と締めくくっている。ブログでは、イルミネーションを見ながらトレーニングしている写真や担当医との3ショットなども公開されている。
2017年11月24日静脈流って聞いたことありますか?実は妊婦さんの10%~20%が発症すると言われているそうです。経産婦さんに特に多く、私もはじめてなったのは2人目の時。今は3人目を妊娠してますが、前回よりもひどく症状がでてます。足に違和感があったり、ひざの裏やふくらはぎがポコポコと膨らんだり、血管が浮き出ていたら、それは静脈瘤のサインかもしれませんよ!静脈瘤ってなに?どうして妊娠中は静脈瘤になりやすいの通常、静脈は重力に逆らい足から心臓へ向かって血液が上っていきますが、足の静脈の逆流をとめる静脈弁が機能しなくなり血液が逆流し、足の静脈内に血液がたまってしまいます。その影響で静脈が拡大して皮膚の表面にボコボコと浮かびあがってしまったり、血管がクモの巣状に浮かびあがってしまうその状態を「静脈瘤」と呼ぶそうです。妊娠すると黄体ホルモンが分泌され、この黄体ホルモンが子宮の筋肉をゆるめ、どんどん大きくなっていくお腹に合わせて体が対応できるように維持してくれますが、静脈の血管壁や腸の筋肉の収縮も一緒に抑制してしまい、それによって血管内の弾力が低下し、静脈弁の働きが鈍くなってしまうのです。チェック☑︎が一つでも付いたら気をつけて!!調べてみると、「静脈瘤」になりやすい人にはチェック項目があるそう。☑︎長時間の立ち仕事をしている人☑︎高齢妊婦☑︎出産回数が多い人☑︎夜間足がよくつる☑︎足の疲れ、だるさ、かゆみが気になる☑︎足のむくみがひどい☑︎血縁者に静脈瘤がいるこれらの症状には個人差があり、血管がハッキリ見えるようになっただけの無症状な方から、血管が太く盛り上がり浮き出るタイプの方までさまざまです。特に太ももやひざの裏、すね、ふくらはぎなどにできやすく、妊婦さんの静脈瘤は出産後すぐにな自然治癒することが多いため、妊娠中には赤ちゃんの事を考えて、治療しないことがほとんどなんですって。静脈瘤になってしまったら、どうケアしたらいい?お仕事にもよりますが、できるだけ長時間の「立ったまま」や「座ったまま」の姿勢は避けるようにしましょう。また、座る際に足を組むのも×!締め付けるようなパンツや靴下なども血液循環を悪くしてしまいますので避けたほうがよいでしょう。静脈瘤のでやすいママは、できるだけゆったりとした服を着るようにしましょう。中にはマッサージをしている方も多いようですが、マッサージはかえって症状を酷くする場合もあるそうです。静脈瘤が出来て痛みがある場合は、検診の時にでも医師にきちんと相談しましょう。わたしは、「弾性のストッキング」を着用すると良いと産婦人科でおすすめされました。おすすめされた「 プレッガーズ」は、プレママがプレママのために商品開発をしたブランド。浮腫み対策の着圧タイプですが、足首の圧が一番強く、上に行くほど弱くなっていくのでお腹に負担がかかりません。ストッキングそのものに、お腹を支える機能も備わっているので安定感もあります。速乾機能があり通気性も抜群なので、夏場にもおすすめのストッキングですよ。ちなみに妊婦さんは、膝までの長さのストッキングは、血液が逆流してしまうおそれがあるそうで、ウエストまでのタイプを選ぶのが良いそうです。わたしも妊娠中、まだまだ静脈瘤との付き合いは続きそうですが、マタニティタイツで快適&おしゃれに過ごしたいと思います!
2017年10月13日足のむくみは、長時間の立ち仕事などの後にだけあらわれるわけではありません。足のむくみが初期症状としてあらわれる下肢静脈瘤について、くわしく解説します。むくみとはむくみは、医学的には浮腫(ふしゅ)と呼ばれます。身体の皮膚の下にある細胞と細胞の間に通常よりも多くの水分がある状態を意味します。人間の身体は、心臓がポンプの役割をし、きれいな水分と身体に必要な栄養分など動脈を通して、身体のすみずみの細胞まで届けます。そして、細胞でいらなくなった水分や老廃物などは、静脈やリンパ管を通して心臓まで戻ります。しかし、なんらかの原因でこの流れが滞ってしまうと、水分や老廃物の排出も滞ることとなり、むくみへと繋がるのです。むくみは長時間にわたる立ち仕事やデスクワーク、アルコールや塩分の過剰摂取など、生活習慣から引き起こされる場合が多々あります。そのため、むくみが起きても放置してしまいがちですが、むくみを引き起こすのは生活習慣だけではありません。病気が原因でむくみがあらわれる場合も多くあるため、気になるときは、迷わず、専門の医師に相談するのがおすすめです。下肢静脈瘤とは下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、静脈を通って心臓に戻るはずの血液の流れが滞ってしまったり、逆流したりしてしまうことで、静脈の壁が膨らみ、足にまるで瘤ができたようにみえる病気です。この下肢静脈瘤は遥か昔、人間が二足歩行するようになった紀元前からあるといわれている病気です。命に支障はない病気といわれていますが、足にいくつも血管のふくらみができるのは、見た目も美しいものではなく、また、進行すると湿疹などがあらわれたり、皮膚が硬くなったり、かゆくなったりします。さらに悪化すると、皮膚が黒ずんだり、皮膚に潰瘍(かいよう)が生じ重症化する場合もあります。下肢静脈瘤は、放置しておいても自然に治ることがない病気ですので、専門の医師による適切な治療が必要になります。下肢静脈瘤によるむくみの症状下肢の静脈の流れが滞るようになると、足のむくみのほか、だるさや重さ、つかれなどの症状を感じるようになります。ほかにも、痛みやつっぱり感なども感じ、足がつったり、こむら返りもおこったりするようになります。多くの場合、それらの症状を単なる一時的な疲れによるものだと思いがちです。しかし、これらの症状を長期に渡って放置しておくと、それはやがて下肢静脈瘤になってしまいます。むくみが起きると静脈に炎症を引き起こしやすくなります。その炎症が慢性化してしまうと、静脈にある血液を心臓に戻すために必要な弁の機能が低下してしまいます。するとさらに症状が悪化してしまい、症状が重くなるほど、完治するのが難しくなるため、早期の治療が非常に大切になります。下肢静脈瘤になりやすい人とは以下の条件に当てはまる場合は、下肢静脈瘤になりやすいといわれています。・教師や美容師、調理師など長時間にわたる立ち仕事をしている。・ある程度、年齢を重ねている。・肥満、もしくは体重が増えた。・昔はよく運動していたが、最近は運動不足である。・親兄弟、祖父母にも同じような症状があらわれている。・妊娠、または、出産を経験している。・女性である。・高血圧である。・糖尿病を患っている。これらの条件に当てはまるからといって、必ずしも下肢静脈瘤になるわけではありません。しかし、下肢静脈瘤になりやすいということを念頭において、日々の生活のなかで改善できる部分は積極的に改善し、予防に努める事も大切です。下肢静脈瘤の治療下肢静脈瘤にはさまざまな治療法があり、どの治療法を行うかは専門の医師の判断によります。●圧迫療法足に適度な圧力をかける弾性ストッキングを履いて、余分な血液がすでにできてしまっている静脈瘤の中で留まらないようにする治療法です。誰でも気軽に使用でき、症状の進行防止と緩和する効果が期待できます。●硬化療法静脈瘤のなかに硬化剤を注入することで、静脈の内膜に炎症を起こさせる治療法です。炎症を起こした後、皮膚の上から圧迫することで瘤になっている静脈を閉じることができます。傷跡が残らない治療法といわれていますが、硬化剤の注入部に色素沈着する可能性や、しこりが残る場合があります。また、20〜30%の再発があるといわれています。●レーザー治療血管内に細いファイバーを入れて、血管の内側からレーザー光を照射して、その熱で静脈を塞ぐ治療法です。傷跡がほとんど残らないため目立たないといわれています。また出血も少なく、身体への負担が小さいうえ、大きな静脈でも、高い治療効果が期待できるといわれています。●IPL治療肌に特殊な光をあてて、血管の拡張を改善する治療法です。最小限のダメージで行うことができる治療法だといわれています。痛みが少なく傷ができない治療法ですが、3〜5回の治療が必要とされています。軽症の静脈瘤への効果が期待できます。●ストリッピング手術ひざの裏や足の付け根などを2cmほど切開して、弁不全を起こしてしまっている静脈を取り除く手術による治療法です。再発率が低いといわれている治療法ですが、まれに皮下出血などの後遺症や、治療した周辺の知覚神経に障害を起こす場合があるといわれています。●高周波アブレーションカテーテル治療高周波をだすカテーテルを血管内に挿入し、その熱によって、静脈の壁を収縮し閉じる治療法です。アメリカやヨーロッパでは下肢静脈瘤のメインの治療法といわれています。傷跡がほとんど残らないため目立たないうえ、出血も少なく、身体への負担も小さいといわれています。また、静脈の壁を高周波によって均一に焼くこと、合併症ができるため合併症を起こしにくいといわれています。しかし、大きな静脈ではその効果を十分に発揮できない場合もあります。下肢静脈瘤の予防法下肢静脈瘤を防ぐには、日頃のこまめなケアが大切になります。●弾性ストッキング適切なサイズの弾性ストッキングを使用することで、血液が静脈内で留まるのを防ぎ、血行を促してくれます。弾性ストッキングは、下肢静脈瘤の予防だけでなく、悪化防止や、治療後のケアにも役立ちます。●アロマレッグケア血流を促してくれる作用が期待できるアロマオイルを使ってマッサージすることで、ふくらはぎの筋肉を柔らかくし、血行を改善する効果が期待できます。●適度な運動立ち仕事や座り仕事などで、長時間同じ姿勢を続けないように気をつけ、こまめに身体を動かすようにすることで、滞りがちな血流を促すことが期待できます。また、軽いウォーキングなど、適度な運動は足の筋力を高め、血管に負荷をかけてしまう肥満の防止にも効果が期待できるので、下肢静脈瘤の予防につながります。●栄養バランスのよい食生活脂質分のとりすぎや高血圧、肥満などは下肢静脈瘤の原因になりやすいため、栄養バランスのよい食生活を心がけることが大切です。監修:池内秀行
2017年04月30日質問:最近女性の方が脳動脈にコブができやすいと知りました。生活習慣でなる病気なのでしょうか?産後、睡眠不足や運動不足が否めません。もともと不摂生だったこともあり、血管や骨の老化が心配でした。遺伝的なものもあると聞いたことがありますが、最近女性の方が脳動脈にコブができやすいと知りました。子どもが生まれたばかりでまだ何年も手がかかるため、今後の自分の健康状態が不安です。家族に脳動脈瘤があると聞いたことはないのですが、生活習慣でなる病気なのでしょうか?今から気をつけられることがあれば伺いたいです。東京都:たまきさん(32)回答:「脳動脈瘤」についてお答えします。―――「脳動脈瘤」とは「脳動脈瘤」自体はかなりの頻度で見られるもので、健康な人の3~6%に見られるというデータがあります。脳動脈瘤が怖いのは、破裂した場合です。破裂する頻度は年間2%(100人の脳動脈瘤患者さんのうち、年に2人)と考えられていますが、大きな脳動脈瘤、複数の瘤を有する方、すでにくも膜下出血を起こしている方、喫煙者、女性などが破裂しやすいといわれています。<これからの生活で気を付けること>脳動脈瘤ができる原因ですが、他の病気と同様、「遺伝的な要因と環境要因」があります。家族や家系内に脳動脈瘤の患者さんがいる場合、脳動脈瘤の発症リスクは高くなります。また、環境要因としては、喫煙と高血圧、大量飲酒があります。なかには遺伝的要因もなく、喫煙もせず、高血圧がない方にも脳動脈瘤ができる場合もあります。これからの生活で気を付けることは、他の生活習慣病と同様、喫煙や過度の飲酒は控える、血圧は高くならないようにすることです。ご相談者さまのように、脳動脈瘤があるかどうかも分からない現時点では、特に心配することはないと思われますよ。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日自分の太もも、ふくらはぎ、すねをじっくり見てみましょう。もし以前よりも青い血管が浮き出ている、血管がボコボコしているなどの症状があれば、「下肢静脈瘤」になっているかもしれません。下肢静脈瘤は30代以降の女性に多くあらわれます。見た目を損なうだけでなく、悪化すれば手術が必要になる病気です。なぜ血管が浮き上がるのか血管が浮き上がる原因は、冷えや長時間の立ち仕事による血行不良、加齢による代謝の悪化などです。ショップ店員や美容師など、立っている時間が長い仕事をしている人や、妊娠や出産をした女性に多くおこるといわれています。遺伝的な原因もあり、家族に下肢静脈瘤の人がいると7、8割の人に症状があらわれるそう。下肢静脈瘤は血管の静脈弁が正しく閉じないことで、血液が逆流します。すると、足の血管がボコボコとコブになる、足がだるい、むくむ、眠っているときに足がつるなどの症状があらわれるのです。 下肢静脈瘤の進行を食い止める症状が初期の段階なら、生活の改善や通院で悪化を防げます。●生活の改善体重が重いと下肢に負担がかかり、血流が悪くなります。適正体重をたもちましょう。じっとしている立ち仕事の人は、その場で足踏みをしたり、歩きまわるなど1時間に数回は足を使って血行をよくしましょう。●弾性ストッキング弾性ストッキングは、足に圧力をかけることで血の流れの停滞を防ぎ、静脈の働きを助けます。薬局で販売していますが、下肢静脈瘤ができている場合は医師の診察を受けましょう。症状にあわせたタイツを履かないと、悪化させてしまう可能性があります。病院では、効果が高い医療用弾性ストッキングを処方しています。●硬化療法まだ軽い症状なら、通院して治療できます。硬化療法は静脈に、血液を固める硬化剤を注射。浮き上がっている血管を弾性包帯で圧迫します。傷跡がほとんど残らず10~15分で処置が終わり、その日のうちに歩いて帰れます。ただし再発する可能性があります。下肢静脈瘤が悪化したり、根本から治したいなら手術を症状が悪化した場合は、ストリッピング手術をします。弁の開閉ができなくなっている静脈を、切開した足の付け根やひざから引き抜くものです。下半身か全身を麻酔しておこないますので入院が必要になる場合があり、皮下出血や神経障害などの後遺症がリスクになります。しかし血管のボコボコや、足の不愉快な症状からは解放されます。下肢静脈瘤は手術が必要になるまで悪化させると、おおごとになります。こまめに自分の足に血管が浮き出ていないかチェックして早期発見を心がけましょう。
2016年05月12日ジェーシービー(以下、JCB)は7日、 富士通および富士通フロンテックと、手のひらの静脈認証技術を用いた決済スキームの実証実験を海外で実施すると発表した。○手のひら静脈情報とカード情報を紐付け同決済スキームは、高い認証精度と耐偽造性能を備えた富士通の静脈認証技術と、国際ペイメントブランドJCBのネットワークを融合させ、あらかじめ手のひらの情報をカードの情報へ紐付けすることで、手のひら静脈認証での本人確認によりカードレス決済を実現するもの。このようなシステムを用いた決済スキームは世界初となるという。日本国内では、2015年7月にJCB本社で実証実験を実施。今回は、10月に海外で開催するパートナー企業向けのカンファレンスの場で実験を行うことにより、国内外における様々な決済プロダクトで利用可能な「グローバル決済スキーム」としての実用化へ向けた検証を行う。同社広報は「国内での実証実験ではクレジットカードによる使用確認を行った。今回は海外での使用およびブランドプリペイドカードでの使用確認を行う」と話している。JCBは、今後も他の国・地域において実証実験を重ね、利用者のニーズに沿った同決済スキームの実用化を目指す。国内においては、既にATMで手のひら静脈認証技術を導入済みのOKB大垣共立銀行やその他金融機関と、決済分野における協業を検討していくという。
2015年10月07日セコムは、新しい指静脈を使った認証システム「セサモIDf(アイ・ディー・エフ)」を8月から発売すると発表した。「セサモIDf」は、従来の生体認証装置に比べ小型で、機器自体が防水となっているため、屋外ボックスなどが必要なく、屋内外問わず設置が可能。カードリーダー内蔵によりカードと静脈認証を組み合わせた入退室管理が可能となる。登録は6000人(1人につき両指)。また、セコムのセキュリティシステムとの連携のほか、出退勤管理にも対応しており、インターネットを利用して「セコムあんしん勤怠管理サービス」との連携も可能。同社では、データセンターでの入退室管理やマイナンバーを扱う区画での利用も想定している。
2015年08月05日日立製作所(日立)と日立産業制御ソリューションズ(日立産業制御)は7月1日、新型の指静脈認証端末を開発し、本端末を搭載した入退室管理システム「SecuaVeinAttestor」を2015年10月中旬から国内向けに販売を開始すると発表した。本端末は、従来機種(AFV-730-TC、FVTC720)に比べ、逐次認証方式の適用により他人受入率を約15分の1に低減できるとともに、約3倍の認証速度の向上を実現するという。逐次認証方式とは、1人につき2指を登録し、1回目の認証で本人と確定できなかった場合に2本目の指で認証することで、認証精度を大幅に向上させる認証方式。これにより、ICカードなどの媒体を必要とせず、指静脈のみによる多人数の認証にもスムーズに対応できるとしている。また、本端末の横幅を従来機種の半分以下にスリム化したことにより、これまで以上にさまざまな場所への設置が可能となっている。指静脈データやインタフェースについては、従来機種との互換性を有しているため、導入済みの入退室管理システムにおける認証端末のみの更新や増設にも対応できるという。
2015年07月02日富士通と富士通フロンテックは6月16日、法人向けの非接触型手のひら静脈認証装置「FUJITSU 生体認証 PalmSecure-SLセンサ」のラインアップとして、直接USBポートに接続できるポータブルセンサを追加し、9月下旬より販売すると発表した。同製品は62mm×33mm×15.5mmの小型サイズで、USBポートに直接接続する形で利用し、手のひらを上部にかざすことで認証を行う。具体的には、手のひらを高速で連続撮影し、その中から認証に最適な画像を瞬時に選び出して自動的に照合することで認証が行われる。また、すでにPalmSecure-SLセンサのマウスタイプセンサやスタンダードセンサを利用している場合、同製品との併用が可能であり、運用に即した使い分けもできるという。なお、希望小売価格は1万7500円(税別)としている。
2015年06月18日富士通と富士通フロンテックは、法人向けの非接触型手のひら静脈認証装置「FUJITSU 生体認証 PalmSecure-SLセンサー」に、直接USBポートに接続できるポータブルセンサーを追加し、9月下旬より販売すると発表した。この製品はPCログオン専用小型センサー「PalmSecure-SLセンサー」のラインナップと同一のセンサーで、ケーブルをなくし端末と直結させることで、タブレットPCなどでの利便性を向上させた。幅62mm、奥行き33mm、高さ15.5mmと、手のひらにおさまるサイズで、手のひらを高速で連続撮影し、その中から認証に最適な画像を瞬時に選び出して自動的に照合する機能を搭載。これにより、手のひらを固定させるためのガイド装置が不要で、センサーの上に手をかざす動作で、認証が可能だという。価格(税別)は17,500円で9月下旬に提供開始予定。
2015年06月16日富士通は16日、法人向け非接触型手のひら静脈認証装置「FUJITSU 生体認証 PalmSecure-SLセンサー」の新ラインナップとして、直接USBポートに接続できるポータブルセンサーを発表した。手のひらを本体上にかざすことで、静脈認証が行える小型センサー。2012年8月に発表されたPCログオン専用小型センサー「PalmSecure-SLセンサー」の新製品で、従来展開してきたマウスタイプセンサー、スタンダードセンサーの2製品と異なり、ケーブルを省きUSB直挿しとすることで利便性を高めた。本体は幅62mm、奥行き33mmと手のひらサイズで携帯しやすく、タブレットなどのモバイル端末での使用に最適という。静脈認証では、手のひらを高速で連続撮影し、その中から認証に最適な画像を選び出して自動的に照合する機能を搭載。これにより、手のひらを固定させるためのガイド装置が不要となり、自然な動作での利用が可能になる。提供開始時期は9月下旬で、法人向けに発売。価格は税別17,500円。
2015年06月16日ユニバーサルロボットは5月19日、法人向けタブレット端末で個人認証セキュリティを実現する「手のひら静脈ハイブリッド認証カスタムメイド対応SDK」を発売した。価格は、iOS版/Android版とも100万円から(いずれも税別)。新製品は、可視光による静脈認証を可能にした製品としては世界で唯一という(特許5509459号、PCT/JP2012/071546)。タブレット端末のカメラを利用する静脈認証でありながら、FAR(本人拒否率)0.1%の場合にFRR(他人受入率)0.0003%の認証精度を実現。専用の生体認証デバイスを必要としないため、低コストでの導入が可能としている。既に大手企業で4万ユーザー以上の採用実績があるとし、業務でタブレットを使用する法人のセキュリティニーズに応える個人認証ソリューションとのことだ。同SDKは、標準では端末ローカルで認証を行うため、企業における様々なタイプのアプリケーションに柔軟に対応するとしている。コンパクトなソフトウエア・インタフェースで登録・認証が可能であり、組み込みの参考となるサンプル・コードを同梱する。また、1端末を複数ユーザーで共有する際のID管理やサーバ認証への対応、スマートフォンへの対応など、各種のカスタマイズが可能という。同社は今後、モバイル・バンキングやモバイル決済など一般ユーザーが対象のスマートフォン向け製品の開発を進めていくとしている。
2015年05月19日日立製作所は12月8日、歩きながら指をかざすだけで正確な本人確認ができるウォークスルー型指静脈認証技術を開発したと発表した。現在、空港の入国管理などでは指紋認証や顔認証を用いた本人確認の認証方式が導入されているが、立ち止まって認証を行う必要があるため、人が集中すると混雑するという課題があった。一方、立ち止まらずに本人確認をする認証方式では、高い認証精度を得にくいという課題があった。そこで今回、独自に開発した生体認証方式である指静脈認証技術をさらに進化させ、さまざまな位置や向きでかざした指の静脈を瞬時に検知する技術を開発した。これにより、多くの人が集まる大型施設でも、歩きながら指をかざすだけのスムーズで正確な本人確認を実現するとしている。具体的には、指の検出範囲を手全体が収まるほどの大きな空間に拡張し、その空間内であれば、かざした指の数や位置、向きが変化しても瞬時に指静脈パターンを検知できるようにした。これにより、ユーザーは指のかざし方に気を使うことなく、素早くゲートの通過ができるようになるという。また、かざした指の位置と向きに合わせて、静脈観察用の光を自動制御により最適な位置から照射することで、鮮明な静脈パターンを撮影する技術を開発した。さらに、各指の静脈パターンを組み合わせて用いることで、1本の指だけの照合に比べて認証精度をさらに高めたとしている。
2014年12月09日午後や夕方になると、足がむくんでツライ…。多くの女性が経験したことのある、足のむくみ。そして、足がむくむことによって引き起こされるだるさや痛み、重量感、そして、手の指で、ふくらはぎやくるぶしを押すと、くぼみができて戻りにくかったりする場合、慢性静脈不全(静脈還流障害)といわれる、静脈の病気である可能性も。大人の女性の2人に1人が感じるという足のむくみ、実は、軽く考えてはいけないのです。女性の約半数が、足のむくみや違和感があるのに、それを、病気だと思っているのはほんの1割という結果もあります。むくみの原因は冷えじゃない!?大きな原因は、下肢(足)にあるのだとか。足の静脈は、正常ならば、下から上に向かって流れています。もともと下肢は、心臓から遠く離れた場所に位置し、しかも重力に逆らって血液を心臓まで戻す必要があるため、むくみが出やすい部位。しかし、水分を心臓に戻すルートである足の静脈に“通過障害”や“血流の逆流”があると静脈圧が高まり、血管から血漿成分が浸出して細胞間質に水分がたまってしまうのだとか。これが、静脈還流障害による“血管性むくみ”が引き起こされている状態で、水分の取りすぎや長時間立ちっぱなしや座りっぱなしの状態でいても引き起こされます。一時的ならよいのですが、症状が何日も続く場合は、慢性静脈不全の状態になってしまいます。こうなると、下肢静脈瘤などを引き起こす恐れも秘めているのだそう。最近、耳にする下肢静脈瘤ですが、足の静脈の弁の機能が何らかの原因で低下し、血流が逆流してしまうことによっておこる足の血管の病気です。足の静脈には弁があり、血液の逆流を防ぐ働きをしていますが、立ったまま、座ったままの姿勢を長時間続けていると、その弁が壊れ、血液が逆流し、足に血液が溜まってしまうのだとか。結果、足の血管が透けたり、浮き出たり、コブのようなものができてしまうんですね。むくみと冷えの関係とは?静脈還流が低下すると、身体全体の血液の循環が悪くなると同時に水分の循環もうまくいかなくなるので、足のむくみや水太りを引き起こします。そのため代謝も低下し、冷えを感じることになるのだとか。そのため、静脈還流を改善すると、足のむくみが改善するだけでなく、なんと冷えも改善されてくると考えられているのだそう。 あなたの足は大丈夫? 自己チェックで確認!かんたん足のむくみ予防法もご紹介! >>続きを読む 自己チェックしてみよう!今の自分の状態をチェックしてみましょう。≪足のむくみに隠れる慢性静脈不全(静脈還流障害)チェック項目≫□ 足にむくみがある(すねを指で5秒以上押して離した後にくぼみが残る)□ 重量感、だるさ、つっぱる、痛いなどの自覚症状がある□ 長時間、同じ姿勢(立ったまま・座ったまま)で過ごすことが多い□ 加齢とともに足のむくみがひどくなってきた□ ほとんど運動をしない□ 足のむくみや重量感、だるさなど自覚症状が起床後も取れない、または何日も続く□ 家族に足のむくみや静脈瘤を経験した人がいる□ 肥満傾向(BMI値25.0以上)にあるチェックした数が多いほど、既に慢性静脈不全(静脈還流障害)の可能性、 または、将来かかってしまう可能性が高いそう。該当する人は、足の静脈の血流を改善するための対策が必要だといわれています。毎日実践! 簡単にできる足のむくみ予防法深刻な状態でなければ、ちょっとした足のストレッチや運動することで、静脈の血液循環を促進し、足のむくみは予防できます。まずは、体を動かすこと。同じ姿勢をとり続けないことです。仕事中などに、あまり大きく体を動かせない人も、足を動かして、ふくらはぎにある筋ポンプを働かせばOK。特に、足首を動かすことが効果的です。≪かんたん足のむくみ予防法≫・立った状態で…。足を並行に開き、まっすぐ立つ。できるだけ、かかとを上げてつま先立ちし、しばらくの間、キープ。その後、かかとをもとの位置に戻す。これを数回繰り返す。・座った状態で…椅子に腰かけ、まず、足首を伸ばしたり、曲げたりする。 次に、足を地面から少し浮かせて、片足ずつ足首を回す。この時、 膝をかかえて実施するとよい。 まず一方向に回し、続いて、逆方向にも回す。そのほか、足のむくみを改善する内服薬(西洋ハーブ薬)も発売されているので、薬局やドラッグストアで薬剤師に相談してみるのも良いかもしれません。・ 静脈還流障害(慢性静脈不全)WEBサイト
2014年10月06日