2015年11月24日に打ち上げが予定されているH-IIAロケット29号機には、「高度化」と呼ばれる改良が初めて施されている。この高度化により、これまでH-IIAが抱えていた問題のひとつが解決され、世界の他のロケットと、ほぼ同じ地位に立つことができるようになった。連載の第1回では、従来のH-IIAが抱えていた問題について紹介した。第2回となる今回は、その問題を解決する代表的な3つの方法と、その中から高度化で採用された方法が選ばれた理由について紹介したい。○格差を埋める3つのやりかた前回触れたように、H-IIAは静止衛星を打ち上げる際、世界の他のロケットと比べると条件の悪い静止トランスファー軌道にしか投入できないという問題を抱えている。そのため、静止軌道へ乗り移るのに必要な衛星側の負担がより大きくなってしまっており、H-IIAが商業打ち上げ市場で苦戦している理由のひとつとなっていた。H-IIAが世界水準のロケットになるためには、どうにかしてこの世界との格差を埋めなくてはならない。そのためには大きく3つの方法がある。そもそも赤道直下から打ち上げる1つ目は「ロケット発射場を赤道近くに造る」ことである。種子島宇宙センターから打ち上げられた衛星が、静止軌道から大きく傾いた静止トランスファー軌道に入ってしまうのは、種子島が北緯30度にあるためである。そこで、そもそも最初から赤道近くからロケットを打ち上げれば、その傾きは最初から静止軌道とほぼ同じになるため、傾きを修正するために必要や増速量が減らせるということになる。この方法は、欧州の「アリアン」ロケットと、国際合弁企業のシー・ローンチ社の「ジニート」ロケットなどで採用されている。アリアンは赤道に近い、南米のギアナに発射場がある。ジニートはウクライナとロシアのロケットだが、大きな船の上に発射台を造り、赤道直下の太平洋上までロケットを運んで、そこから打ち上げている。しかし、アリアンの場合は、ギアナがフランス領だからできることであり、日本が同じことをするのは難しい。ちなみに、かつて日本は1990年代に、南太平洋にあるキリバス共和国の東端にあるクリスマス島の土地を借り、ロケット発射場を造る検討をおこなったことがある。クリスマス島には当時からロケットの追跡局が設けられていたが(現在も使われている)、これを拡大し、ロケットの打ち上げや、当時計画されていた日本版スペース・シャトル「HOME-X」の着陸場所として使おうとしたのである。2000年には島の南半分を借りる契約が交わされ、波止場の新設、道路や空港の補修工事がおこなわれた。しかし、その後HOPE-Xが計画中止になったことで、現在では土地貸借契約も解消されている。もし、クリスマス島にロケットの打ち上げ場所を新たに建設するとなると、たとえば日本で製造したロケットを運ぶのにお金がかかり、かといって現地に工場を造るのも大変である。作業員の移動や滞在にもコストがかかる。それに見合うだけの需要があれば良いが、当時も今も見込めないため、実現には至っていない。またジニートのように船から打ち上げるとなると、たとえば推進剤の貯蔵、運搬をどうするかといった問題や、ロケットや衛星に問題が起きたときに対処できる範囲が小さくなり、事と次第によっては港に逆戻りしなければならなくなる。また塩害への対策なども必要になり、運用が難しくなるという問題がある。両案とも、日本がやるのは不可能というわけではないが、今のところは実現性に乏しい。スーパーシンクロナス・トランスファー軌道2つ目は「もっと地球から遠く離れる軌道に衛星を乗せる」ということである。通常の静止トランスファー軌道は、遠地点高度が静止軌道と同じ約3万5800kmだが、ロケットのエンジン噴射をさらに続け、これをもっと上げ、6万kmや10万kmといった、ぐんと高い軌道に衛星を乗せる。すると、遠地点で衛星がもつ運動エネルギーの多くが位置エネルギーに変換されるため、軌道傾斜角の変更が、通常の静止トランスファー軌道からおこなうよりも少ない燃料でできるようになる。最終的に遠地点高度を静止軌道と同じ高さまで下げる必要はあるものの、トータルで見ると燃料の消費量は少なく済む。こうした軌道のことを「スーパーシンクロナス・トランスファー軌道」と呼ぶ。世界的に見れば、赤道の近くに発射場をもっている国のほうが少ないため、種子島と同様、あるいはさらに北に発射場をもつ米国やロシアのロケットは、スーパーシンクロナス・トランスファー軌道への打ち上げをたびたび行っている。しかし、この方法はロケット側の負担が大きくなるため、その分打ち上げ能力が落ちてしまうという代償を伴う。現行のH-IIAでも、スーパーシンクロナス・トランスファー軌道への打ち上げは可能で、その際に必要な残りの増速量を世界標準の秒速1500mに合わせることもできるが、その場合SRB-Aを4基装着する最強の204型でも、打ち上げ能力が2トン強にまで下がってしまう。現在、多くの静止衛星は4トン以上あるため、これではあまり役に立たない。また、衛星の最大到達高度が非常に高くなることで、ロケットや衛星の追跡や通信が難しくなり、運用が大変になるという問題も新たに生まれることになる。○大きな荷物を玄関先から部屋の中までそして3つ目、またH-IIA高度化で採用された方法が、ロケットの第2段機体を使い、これまで衛星が負担していた分のエンジン噴射を肩代わりするというものである。第1回で触れたように、静止衛星が静止トランスファー軌道から静止軌道に乗り移るためには、遠地点でエンジンを噴射して近地点高度を上げ、そして軌道傾斜角を赤道上と同じ0度に変更する必要がある。そこでもし、ロケット側がその噴射のいくらか肩代わりすることができたならば、その分衛星の負担を軽くすることができる。これが高度化の考え方である。例えるなら、今まで大型家具のような大きな荷物を注文しても、玄関先までしか届けてくれなかったけれども、それが部屋の中まで運んでくれるようになる、といった感じだろうか。組み立てや設置はこれまで通り自分でやらなければならないものの、全体的な負担はかなり軽減される。同様の打ち上げ方法は、ロシアや米国、中国のロケットでも採用されている。特にロシアのロケットは、スーパーシンクロナス・トランスファー軌道と組み合わせることでより衛星の負担を小さくすることができ、また3.3トン以下の衛星に限られるものの、静止軌道に衛星を直接投入することもできる。H-IIAの場合、これまでは遠地点高度が静止軌道と同じ約3万5800kmに達したところで衛星を分離していたが、高度化ではこの時点では分離せず、そのまま衛星といっしょに慣性飛行し、軌道を約半周する(この慣性飛行の間を「ロング・コースト」と呼ぶ)。そして軌道の遠地点に達したところでまたエンジンを噴射し、軌道傾斜角を変え、同時に近地点高度を上げてから、衛星を分離する。これにより、分離後の衛星はアリアン5などで打ち上げられた場合と同じ、秒速1500m分の増速量だけで静止軌道にたどり着けるようになる。もちろん、この場合でも代償として打ち上げ能力は落ちるものの、スーパーシンクロナス・トランスファー軌道に打ち上げた場合ほどではなく、4.6トンから5トンほどまでに止まる。最近では6トンや7トンもある大型の静止衛星が出てきているため、少し心もとないが、中型の静止衛星の需要はまだ多い。だが、この打ち上げはロケットにとって大きな負担になる。軌道を半周するということは、ロケットの第2段機体はそれだけ長時間の宇宙航行に耐えなければならない。また、ロケット・エンジンの点火と停止を繰り返すのは難しく、たとえば無重量状態でタンクの中の推進剤がどういう動きをするのか、その動きをどうやれば制御でき、そしてどうやればエンジンに確実に送り込めるのか、といった知識や技術は、一朝一夕で得られるものではない。高度化が実現できた背景には、JAXAと三菱重工が長年、液体酸素と液体水素を使うロケットを運用し続けてきたことによるノウハウの蓄積がある。まさに日本の液体ロケット技術の集大成と言えよう。では、高度化を実現するために、H-IIAにはどんな改良が加えられたのだろうか。(続く)
2015年10月01日伊藤園・ 伊藤忠ミネラルウォーターズは、ナチュラルミネラルウォーターブランド「エビアン」とニューヨークのデザイナー「アレキサンダー・ワン」がコラボレーションした『2016「エビアン」デザイナーズボトル』を発表した。750ml グラスボトルで展開され、11月9日より全国のレストラン、小売店およびオンラインにて数量限定で販売される。メーカー希望小売価格は700円(税別)。エビアンの限定デザインのボトル販売は、1992年より毎年実施されているもの。2008年からは世界的に評価の高いファッションデザイナーとのコラボレーションを展開され、これまでにポール・スミスやジャンポール・ゴルチェ、KENZO、エリー・サーブらがデザインした限定ボトルが開発されてきた。今回発売されるのは、ニューヨークのデザイナー「アレキサンダー・ワン」がデザインしたもので、黒と白の対照的な2色で表現されたブランドのバーコードロゴが、すっきりとしたグラフィックと遊びのあるラインで施され、エビアンの純粋さを強調しているという。また、同ボトルは、9月12日に東京都・表参道で開催されるファッションイベント「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT 2015」の会場にて、世界に先駆けて披露されるということだ。なお、アレキサンダー・ワンは、米国カリフォルニア州サンフランシスコ生まれの台湾系アメリカ人デザイナー。パーソンズ美術大学に通うためニューヨークに居を移し、2年後の2005年に自らのブランドを設立。2008年に「CFDA/ヴォーグ・ファッション・ファンド・アワード」で優勝し、2009年は「スワロフスキー ウィメンズウェア・デザイナーズ・オブ・ ザ・イヤー」を受賞。2011年には、GQによる「ベスト・メンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・ イヤー」と CDFAによる「ベスト・アクセサリー・デザイナー」を受賞し、世間的に知られるようになる。自らの名を冠したブランドのデザインを手がけるほか、2012年12 月には「バレンシアガ」のクリエイティブディレクターに就任している。
2015年09月14日あの『プラダを着た悪魔』から9年、アン・ハサウェイがファッションサイトの社長に扮する最新作『マイ・インターン』。アンは、恋や仕事に悩みながら成長する現代女性を熱演した本作について、主人公の生き方が自身と重なり、深く共感しながら演じていたことを明かしてくれた。本作でアン演じるのは、家庭を守りながら仕事をバリバリこなしているファッションサイトの社長ジュールズ。あるとき、人生最大の壁にぶち当たり、40歳年上の“シニア”インターンのベン(ロバート・デ・ニーロ)との出会いから自分を見つめ直し、社長としても、女性としても成長していく。アンは仕事をしながら子育ても頑張るジュールズにとても共感できたと言い、まさに現代の働く女性たちが抱える悩みや葛藤を表現できる役だと話す。「ジュールズは仕事をテキパキこなすことで何でも解決できると思っているの。でも、それでは大切なものを見失ってしまうこともあるわ。そんなときにベンは、ゆとりを持つことの大切さを教えてくれるのよ」。働きながら、家庭を支える女性は数多い。文字通り、目の回るような忙しい日々を送る中で、本当に大切なことを忘れてしまうこともあるが、ベンの思慮深いアドバイスによって、ジュールズは自分を見つめ直すのだ。アンはそんなジュールズと自身を重ね、「私の周りではさまざまなことが起きるから、ときには嫌になって尻込みしたくなるの。でもそれでは何も始まらないわ。とにかく前に進むしかないの。ジュールズもそれを学んでいくのよ」と言う。劇中では、仕事もプライベートも充実しているように見えたジュールズを、人生最大の試練が襲う。日々悩みながらも奮闘し成長していく姿は、まさに現代女性のリアルな生き方を表しているが、アンはこの主人公について「ジュールズは若くして成功し、大勢から注目を浴びながら走り抜けなければならないの。彼女は無防備さゆえにさらし者になっている感覚に陥っているのだけど、そこに強く共感できたわ」と語っている。アンも14歳から女優として活動し、世界的大ヒットとなった『プラダを着た悪魔』『レ・ミゼラブル』などで若くして成功を収めた。常に人から注目を集め、さらに度重なるバッシングを受けてきた経験もあり、ジュールズが感じる感覚はアン自身の経験からもよく理解できた様子だ。現在のアンは、女優業だけでなくプロデューサーとしての手腕も発揮し、活動の幅を広げ、プライベートでは俳優のアダム・シュルマンと結婚。まさに仕事と家庭を両立させている、現代女性の憧れの存在の一人だ。そんな彼女の特別な思いが詰まった本作は、心の“デトックス・ムービー”として悩める現代女性の背中をそっと押してくれることだろう。『マイ・インターン』は10月10日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月03日篠原涼子が主演を務める人気刑事ドラマ「アンフェア」が、劇場版第3弾『アンフェア the end』をもって10年の歴史に幕を下ろす。当たり役である雪平夏美との“別れ”が意味するものとは?シリーズ初参戦となる永山絢斗とともに『アンフェア』完結への思いを語る。■『アンフェア』という作品に恥じない女優になりたい(篠原さん)バツイチ、子持ち、大酒飲み。検挙率No.1の凄腕であり、過去に犯人を射殺した過去をもつ雪平夏美というキャラクターは、篠原さんにとって「自分を成長させてくれた存在」だと言い、それだけに「いつかは完結させたいという強い思いがありました」。ファンの予想を覆し続け、さらなる展開を期待させるのが「アンフェア」シリーズの醍醐味だったが、「今回ばかりはそうはいかない。私自身、納得いく終わり方だと思います」と自信を示す。シリーズの生みの親ともいえる佐藤嗣麻子監督との信頼関係は、本作でも健在だ。「ぶっつけ本番で緊張した」という一糸まとわぬシャワーシーンは篠原さんのアイデア。「監督から『まずは涼子ちゃんの裸を見ないと、アングルも決められないから』って言われて。そこはもう、信頼する嗣麻子さんにお任せですよ(笑)。ドラマもそうでしたが、『アンフェア』には妖艶な要素も必要。信頼するチームだからこそ、抵抗感もなく自分を表現できました」。「10年間、雪平夏美と寄り添ってきた私にとって、役柄も作品も胸を張って『誇り』だと言える存在ですね。何より共演者の皆さん、スタッフの方々に支えられての雪平ですから、感謝の気持ちでいっぱいです。その分、いままでの10年間を台無しにしないためにも、『アンフェア』という作品に恥じない女優になりたい…。さみしさ?当然あります、あります!でも、いまこそ脱皮し、『新しい自分を見つけなくちゃ』と前向きに思うんですよ」。■篠原さんが雪平になった瞬間、とてもうれしかった(永山さん)前作『アンフェア the answer』から4年後を舞台にした本作。元夫・佐藤和夫の死と引き換えに、暗躍する秘密組織の機密データを入手した雪平は、警視庁捜査一課に舞い戻り、反撃に打って出る。永山さんは劇場版の新キャストとして、殺人の汚名を着せられたシステムエンジニア・津島直紀を演じている。津島は雪平の“バディ”として事件の闇に迫る。もちろん、その正体は一筋縄ではいかない…。「それでこそ、『アンフェア』ですからね」と意味深な笑みを浮かべる永山さん。自身も「お芝居の仕事を始める前から『アンフェア』の大ファンだった」そうで、「まさか自分が完結編に呼ばれるとは、想像もしていませんでした。プレッシャーはありましたが、“新参者”の僕を皆さんが暖かく迎えてくれた」。現場で体験した最大の喜びを聞くと、「篠原さんが雪平になった瞬間ですね。『バカかお前は』の名台詞も聞けましたし」と声を弾ませる。だからこそ「撮影が進むにつれて、謎がどんどん解決していき『ああ、これで本当に終わっちゃうんだな』とさみしくなった」と複雑な心境を明かす。眠りに落ちた雪平に急接近するシーンもあり「もうドキドキで(笑)。結局、10テイクくらい撮ることになって…」と思わず猛省。これには隣に座る篠原さんから「あれ、計算でしょ?」と鋭いツッコミが入った。雪平&津島という新たな、そして本作で見納めとなる名コンビぶりは必見だ。■喪失と解放…『the end』の意味とは?この10年間、雪平という存在を「頭の片隅にずっと置いていた」とふり返る篠原さん。それだけに完結は、大きな喪失感を伴うはずだ。同時に「脱皮し、新しい自分を」と語る姿には、ある種の呪縛から解放された清々しさが垣間見える。永山さんも「大きな宝物になった」と誇らしげだ。すべての謎が解き明かされる『アンフェア the end』には事件の手がかりとともに、演技者としてのふたりの今後を占う新たなヒントが隠されているのだ。(text:Ryo Uchida/photo:Nahoko Suzuki)■関連作品:アンフェア the end 2015年9月5日より全国東宝系にて公開(C) 2015 関西テレビ放送/フジテレビジョン/ジャパン・ミュージックエンターテインメント/東宝/共同テレビジョン
2015年09月03日アン・ハサウェイと夫アダム・シュルマンが、SFコメディ『The Shower』をプロデュースする。ハサウェイは主演も兼任する。その他の情報ベイビー・シャワーで女性たちが集まっていたところへエイリアンが出現し、女性たちは世界を守るために力を合わせるというストーリーのようだ。ハサウェイとシュルマンは、今年初めに公開された「ブルックリンの恋人たち」も共同プロデュースしている。ハサウェイの次回公開作は、ナンシー・マイヤーズ監督の『マイ・インターン』。共演はロバート・デ・ニーロ。来年は『アリス・イン・ワンダーランド』の続編『Alice Through the Looking Glass』が控える。文:猿渡由紀
2015年08月28日アン・ハサウェイ、ロバート・デ・ニーロが出演し、『恋愛適齢期』『ホリデイ』など名作を次々に手がけてきたナンシー・マイヤーズが脚本と監督を手がけた『マイ・インターン』のポスターが公開になった。その他の写真本作の主人公は、ニューヨークのファッション業界でオンラインサイトのCEOとして活動する女性ジュールス。華やかな世界で暮らし、多くの人から羨望のまなざしで見られる立場にある彼女の前に、40歳も年上の“シニア”インターンの男性ベンが現れるところから物語が始まる。あまりに年齢の離れたベンを前に、ジュールスは戸惑うが、ふたりは次第に心を通わせていき、ジュールスは実は気づかないままでいた人生の難問の数々に立ち向かっていく。本作でハサウェイとデ・ニーロは初めて共演したが、ハサウェイは「ロバート・デ・ニーロから学んだことはたくさんあったわ。現場でのスタッフに対する態度も素敵だった。周りのことをちゃんと考えて尊重しているし、俳優として惜しみない努力を続けてきたから今の彼がいるの。本当に尊敬しているわ」とコメント。シリアスな役どころからコメディまで幅広いジャンルで活躍するハサウェイと、誰もが尊敬し憧れる名優デ・ニーロの“コンビ”がどんなやりとりを見せてくれるのか楽しみだ。『マイ・インターン』10月10日(土) 新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー(C)2015 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
2015年08月27日『プラダを着た悪魔』でファッション・アイコンのイメージを定着させたアン・ハサウェイの最新作『マイ・インターン』。このほど、アンが、あのベッカム夫人が立ち上げたファッションブランド「ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)」の真っ赤なワンピースを着こなす、ポスタービジュアルが解禁となった。ジュールズ(アン・ハサウェイ)は、家庭を持ちながら何百人もの社員を束ね、ファッションサイトを運営する会社のCEO。仕事と家庭を両立させ、まさに女性の理想像を絵に描いたような人生を送っているかに見えたが、彼女には人生最大の試練が待っていた。そんな悩める彼女のアシスタントにやってきたのは、会社の福祉事業として雇用することになった40歳年上の“シニア”インターンのベン(ロバート・デ・ニーロ)。人生経験豊富なベンは、彼女に“最高の助言”をアドバイスする。次第に心を通わせていく2人だが、彼の言葉に救われたジュールズには予期せぬ人生の変化が訪れる――。今回解禁となったポスタービジュアルでは、アンが着こなす「ヴィクトリア・ベッカム(Victoria Beckham)」の赤いワンピースがキュート。さらにバッグは「シャネル(CHANEL)」、時計は「カルティエ(Cartier)」、シューズは「ロジェ ヴィヴィエ(Roger Vivier)」を身に着けているが、ハイブランドでありながら、あくまでもすぐに取り入れられるリアルクローズにこだわっているのもポイントだ。それもそのはず、本作の衣装を担当するのは、海外ドラマ「アグリー・ベティ」シリーズや『セックス・アンド・ザ・シティ2』などを手がけてきたスタッフたち。衣装デザイナーのジャクリーン・デメテリオは、「ジュールズはニューヨークで仕事をして家庭を持っている現代女性なの。映画を観た女性たちが共感できるような、すぐにでも真似できるリアルクローズにしたのよ」と明かす。また、「トレンドを見越したファッションにしたわ。例えば、フリンジ付きのサンダルもその一つ。撮影したのは1年前だから映画が公開されるときに新鮮に見えるように工夫したの」と彼女が語るように、確かに日本ではいま、フリンジのファッションが流行中!まさに最新トレンドを先取りしたファッションは、本作のもう一つの見どころとなっている。さらに、このポスタービジュアルは、アン演じるジュールスを温かく見守るロバート・デ・ニーロ演じるベンの姿も印象的だ。2人は本作で初共演。アンは、「ロバート・デ・ニーロから学んだことはたくさんあったわ。現場でのスタッフに対する態度も素敵だった。周りのことをちゃんと考えて尊重しているし、俳優として惜しみない努力を続けてきたからいまの彼がいるの。本当に尊敬しているわ」と、劇中でベンのアドバイスによって学び成長していくジュールズのように、実際にアン自身も名優デ・ニーロとの共演で俳優としてのあり方を学んだと明かしている。仕事にもプライベートにも試練が訪れるジュールズに対し、ベンが投げかける優しい言葉の数々は、観る者も思わず涙する愛情にあふれたものばかり。劇中の最新ファッションとともに、毎日頑張る女性たちを応援する“デトックス・ムービー”は、この秋、多くの女性たちの背中を押してくれそうだ。『マイ・インターン』は10月10日(土)より新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月27日2014年度から開発が始まった、新型基幹ロケット「H3」。2020年度に試験機1号機が打ち上げられる予定で、現在活躍中のH-IIAロケットやH-IIBロケットの後継機となることが計画されている。H3ロケットは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業とが共同で開発を行っており、2015年度からはロケットの基本設計が始まっている。また7月2日には、それまでの「新型基幹ロケット」という呼び名に代わり、ついに「H3」という正式名称が与えられるなど、徐々にその姿が明らかになりつつある。本連載では、H3の開発状況について、新しい情報などが発表され次第、その紹介や解説などを随時、お届けしていきたい。今回は、第2段と、固体ロケット・ブースターについて見ていきたい。一見すると、H-IIAやH-IIBからあまり変わっていないようにも見えるが、その実は大きな進化を遂げる。○第2段にはH-IIAのエンジンを改良、新型エンジンはおあずけH3の第2段には、H-IIAやH-IIBで使われているLE-5B-2を改良したエンジンが使われる。以前の検討では、第1段に新しく開発したロケット・エンジン「LE-9」を使うのと同様に、第2段には「LE-11」という新しいロケット・エンジンを使うことが計画されていた。LE-11はLE-9、またLE-5B-2と同様に、エキスパンダー・ブリード・サイクルを使うエンジンで、LE-5B-2よりさらに高性能なエンジンになる予定だった。しかし最終的には、LE-5B-2を改良したエンジンが使われることになった。岡田プロマネは「LE-11はパワフルなエンジンとして計画していました。しかし、我々にとって大事なのは『2020年にH3を実現させる』ということ。これまで日本では、新型の第1段エンジン(LE-9)と第2段エンジンを同時に開発するということはやったことがありません。そのチャレンジをしても良いのかと考え、今回は確実に開発できる『LE-5Bを改良する』という方法を選びました」と語った。LE-5B-2をH3で使うにあたっての改良点は、エンジンの寿命を延ばす「長寿命化」にある。H3ではH-IIAよりも第2段機体が大きくなっており、その分タンクには多くの推進剤が入っていることから、H-IIAよりも長い時間、ロケット・エンジンを動かす必要があるためである。H-IIAの高度化の技術も継承また、現在開発中のH-IIAの第2段の「高度化」で培われる技術も受け継がれる。高度化とは、打ち上げ能力を向上させたり、振動や衝撃を小さくし、衛星への負担を低減したり、地上のレーダー局に頼らずに飛行できるようにし、地上インフラ設備を少なくしたりといった改良のことだ。詳しくは今後別の記事で触れるとして、このうち打ち上げ能力を向上させる改良について、軽く触れたい。たとえば、通信衛星のような静止衛星を打ち上げるときのことを考えると、現在のH-IIAの打ち上げ能力は世界標準からやや劣っている状態にある。多くの場合、静止軌道を積んだロケットは、最終的に静止衛星が運用される静止軌道の一歩手前の「静止トランスファー軌道」に衛星を投入する。一方、静止軌道は近地点高度(軌道の中で地表に最も近い点)と遠地点高度(軌道の中で地表から最も遠い点)が共に3万5800km、軌道傾斜角(赤道からの傾き)が0度のところにある。つまり静止トランスファー軌道から静止軌道へは、衛星側が持つエンジンを使って乗り移る必要がある。H-IIAは最大で6トンの静止衛星を静止トランスファー軌道に投入することができる。この数値自体は決して悪いわけではない。しかし、H-IIAの「静止トランスファー軌道に6トン」という打ち上げ能力は、厳密には“近地点高度が250km、軌道傾斜角が28.5度の”静止トランスファー軌道に6トン、という前提条件が付く。ここから衛星がエンジンを噴射し、静止軌道に乗り移るためには、秒速1830mほどの増速量が必要となる。ところが、商業衛星の打ち上げ市場の中で一番のシェアを握る欧州の「アリアン5 ECA」ロケットは、この増速量が秒速1500mほどで済んでしまうのだ。アリアン5の発射場はほぼ赤道直下にあることから、軌道傾斜角が静止軌道と同じ、ほぼ0度の静止トランスファー軌道へ打ち上げることができ、その結果、衛星側はほとんど高度を合わせるだけで済んでしまうためである。この格差を改善するために開発が始まったのが、H-IIAの高度化である。主にH-IIAの第2段を改良し、より長時間飛行できるようにし、そしてLE-5B-2を再々着火、つまり合計で3回、点火と停止を繰り返すことができるようにする。これにより、これまでは衛星側が負担せざるを得なかった増速量の一部を肩代わりできるようになる。その代償として、静止トランスファー軌道への打ち上げ能力は最大4.6トンまで落ちることにはなるが、アリアン5などとほぼ同等の条件の静止トランスファー軌道に、衛星を打ち上げることが可能となる。これにより、たとえばアリアン5で打ち上げることを想定して造られた衛星を、H-IIAで打ち上げることができるようになり、衛星の運用者にとって選択肢に入りやすくなるなど、H-IIAの国際競争力が強化される。実は、もともとLE-5BやLE-5B-2は、それが可能なだけの性能を持っていた。しかし、タンクや配管、バッテリーなど、機体側の制約によって、その能力のすべてを発揮することができず、これまでは宝の持ち腐れ状態となっていた。高度化の開発は2011年度から行われており、これまでに地上での試験だけではなく、実際の打ち上げの中でも試験や実証が行われている。たとえば2014年の小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げでは、その技術の一部が先行的に使われている。高度化された第2段が本格的に投入されるのは、今年の秋ごろに打ち上げが予定されている、H-IIAロケット29号機からとなる。これらの開発で培われた技術はH3にも投じられることになっており、つまりH3もまた、世界標準とほぼ同じ条件で衛星を打ち上げられるということになる。振動環境も低減また「三菱重工技報 Vol.51 No.4 (2014)」によると、エンジンとタンクとの結合部も改良されるという。これにより、ロケットの振動が積み荷である人工衛星に与える影響の度合いが少なくなるとされる。振動環境については、現行のH-IIAやH-IIBで問題となり、対策が必要となったという経緯がある。そこでH3では、設計初期からエンジン取付部の剛性に配慮した設計を採ることにしたという。これにより、ロケット飛行中の衛星への負荷を低減し、また衛星の開発試験の負担も低減される。JAXAによると、振動も含めた衛星への搭載環境条件は、世界標準以上を目指すとしている。これが実現できれば「乗り心地の良いロケット」としてアピールできるようになるだろう。もっとも、世界各国の次世代ロケットでもこの辺りは対応することが予想されるため、「H3ならでは」の強みにはならないかもしれない。○固体ロケット・ブースターも大きく改良H3の両脇に装着されている固体ロケット・ブースターは、H-IIAと同様に、打ち上げに合わせて装着数を2基と4基で選択することができる。またH3は、第1段のLE-9だけでも離昇が可能なので、0本、つまり装着しないということもできる。H3の固体ロケット・ブースターは、H-IIAやH-IIBで使われているもの(SRB-A)とほぼ同じ大きさだが、大きく改良が加えられることになる。一番大きな改良点は、ロケットのコア機体との結合方法を簡素にすることである。H-IIAを見ると、コア機体とSRB-Aとは何本かの白い棒のような部品で結合されている。横向きに付いているものをヨー・ブレス、斜めに付いているものをスラスト・ストラットと呼び、ヨー・ブレスはヨー方向、つまり横方向への動きを伝達し、スラスト・ストラットはロケットを持ち上げる力を伝達する役割を持っている。ただ、世界の他のロケットを見てみても、こうした棒状の部品を用いて結合されているロケットはない。また、H-IIAの先代にあたるH-IIロケットにもない。なぜ、H-IIAやH-IIBでこうした結合方法が使われているのかといえば、SRB-Aのモーター・ケースに、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が使われていることにある。炭素繊維強化プラスチックは高い強度と軽さを併せ持つ材料だが、どこか一点に力が集中することに弱い。たとえばボルトを使って第1段機体と直接結合すると、その部分に力が集中し、壊れてしまう可能性があるのだ。そこで、ブースターの前後にアルミ合金製のアダプターを取り付け、そこにヨー・ブレスやスラスト・ストラットを接続するという方式が採られた。アルミ合金製は結合部にかかる力を十分に受け止めることができるだけの強度を持ち、また一部分にだけ使うことで、他の大部分はCFRP製のままにできるため、軽量化も図れる。だが、H3ではさらなる軽量化のために、CFRP製のモーター・ケースはそのままに、ヨー・ブレスやスラスト・ストラットもなくし、コア機体と直接結合する方法となった。また、ノズルの可動機構もなくなることになった。SRB-Aには推力偏向機構(TVC)が装備されており、ノズルの方向を動かすことで、ロケットのピッチ(縦)方向とヨー方向の制御を行っていた。H3のブースターではこれをなくし、コア機体の第1段にあるLE-9エンジンのみで飛行方向を制御するという。また、SRB-Aのモーター・ケースは、米国のオービタルATK社にライセンス料を支払って製造しているが、H3では国産化される。さらに、推力のパターンを見直したり、振動を少なくしたりといった改良も加えられ、軽量化と低コスト化、信頼性や性能の向上などが一挙に図られることになる。次回は、ロケットの製造や組み立ての工程や、打ち上げが行われる種子島宇宙センターの改良点について見ていきたい。(続く)
2015年08月24日アン・ハサウェイ、ロバート・デ・ニーロが出演し、『恋愛適齢期』『ホリデイ』など名作を次々に手がけてきたナンシー・マイヤーズが脚本と監督を手がけた『マイ・インターン』の予告編が公開になった。予告編本作の主人公は、ニューヨークのファッション業界でオンラインサイトのCEOとして活動する女性ジュールス。華やかな世界で暮らし、多くの人から羨望のまなざしで見られる立場にある彼女の前に、40歳も年上の“シニア”インターンの男性ベンが現れるところから物語が始まる。あまりに年齢の離れたベンを前に、ジュールスは戸惑うが、ふたりは次第に心を通わせていき、ジュールスは実は気づかないままでいた人生の難問の数々に、ベンの助言を得て立ち向かっていく。「オーディションを受けるのは怖かったけど、ジュールズ役をどうしても演じたかった」というハサウェイは、「ジュールズはいつも肩に力が入っていて、重大な責任を一身に背負いストレスが溜まっているの。でもそれは(社長という立場ではなくても)女性なら誰でも経験する普遍的な気持ちだと思う。だからとてもやりがいのある役だと思った」と振り返る。ハリウッドでは、どんなスターであっても、俳優が役に合うかどうか、演じるだけの価値があるかどうかをお互いが知るためにオーディションを行うケースはあることだ。特に本作は多くの映画人、俳優から絶大な信頼を集めているマイヤーズ監督の作品で、ジュールスを演じたいと思う俳優は多かっただろう。そんな中、本人の意思と演技力が評価され、ハサウェイが主演に決定。彼女が名監督と、名優デ・ニーロとタッグを組んで、どんな演技を見せてくれるのか楽しみだ。『マイ・インターン』10月10日(土) 新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー(C)2015 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
2015年08月14日カラダから始まる恋愛、通称「カラ恋」。みなさんはアリだと思いますか?一歩間違えれば都合のいい女にもなりかねない行動ですが、一方で「ある程度大人になればアリなんじゃないか」などといった意見もあります。雑誌「anan」では55%の人が「カラ恋」をアリと回答しています。そこでここでは、ゆとり女子やゆとり男子に「カラ恋」がアリかどうか聞いてみました。■「カラ恋」あり!恋愛に決まりはないまずは身体から始まる恋愛関係をアリだと答えた人の意見からみていきましょう。恋の始まり方にマニュアルはなし▽「身体からはじまる恋愛関係、全然アリ!そもそも身体から始まって別れる人たちは、ふつうに付き合っていても別れると思う。卵が先か鶏が先かって話じゃないの?」(25歳・保険)名言(?)いただきました。恋愛で身体から始まったからうまくいかない、ということはないはず。うまくいかなかったのなら、はじめからナシの関係だったという考えです。気持ちが後からにせよ、縁があった人とはどんな始め方であったとしても関係は崩れないということですね。恋愛は本能でするもの▽「付き合う、手をつなぐ、キスする…って順序を踏むほうが不自然。やりたければやればいいし、それで合わなかったら付き合わなければいい。もっとカジュアルでいいと思う」(26歳・サービス業)恋愛の段階を気にする人にとってはびっくりしてしまう話かもしれません。とはいえ、恋愛は頭ではなく本能でするもの。頭でっかちで考えてばかりいては、いつまで経っても恋愛が進展しません。時には自分の本能に従ってみるのもアリなのかも…!■「カラ恋」なし!リスクがありすぎる続いて、ナシの人の意見を見ていきましょう。体の関係を持つと好きになるから▽「カラダの関係を持てばやっぱり好きになっちゃう。そのときにフラれたらと思うとリスクが高すぎて…ナシだなぁ」(22歳・学生)いざ本気で好きになったときに、相手から距離をとられては傷も深いもの。相手が割り切った関係であればなおさらです。しっかりと段階を踏んでいれば、相手にのめりこむ前に回避できたのではないか…なんて思ってしまいますよね。また、こんなことも…。都合のいい女で終わりそう▽「大事にされなくなると思うし、本命になりにくくなる。今まで都合のいい女をやっていたから痛いほどわかる…」(25歳・飲食業)身体から始まった恋は本命になりにくい、なんてことも言われているもの。都合のいい女になるのは避けたい気持ちもわかります。というわけで、一概にいいとも悪いとも言えないカラ恋。身体の関係から始まるリスクも考えつつ、あまり頭でっかちにならず、がんじがらめにならないで恋愛関係を育むのが一番よさそうですね。
2015年07月18日『アン ミカ』さん、番組「アーデ コーデ~Aクラスの着こなし術~」のナビゲーターとして登場!読売テレビによるファッション情報番組の『アーデ コーデ~Aクラスの着こなし術~』が7月からスタートし、同番組のナビゲーターとして『アン ミカ』さんが登場する。今の季節のファッション流行を基盤として、毎回ファッションのテーマを定め、同番組のナビゲーターを務めるアン ミカさんが、その日のテーマに適したアイテムをルクア イーレ内のショップから選び出し、その厳選アイテムを日頃のファッションスタイルにアレンジするという。アン ミカさんについて1972年生まれで韓国出身。日本で育ち、タレントやモデルとして活動している。初めてパリコレに登場して以来、ラジオ&テレビの出演やコスメのプロデュース、ファッション兼ジュエリーのデザイナーを務める。さらにエッセイ執筆や、NARDアロマアドバイザーおよびジュエリーコーディネータ3級など数多くの資格を持ち、さらに初代大阪観光大使や韓国名誉広報大使として活動。才能豊かなアン ミカさんの、さらなる活躍を期待したい。(画像はプレスリリースより)【参考】・JR西日本SC開発株式会社 プレスリリース (PR TIMES)・AHN MIKA オフィシャルブログ
2015年07月10日篠原涼子を主演に迎え、2006年1月期に連続ドラマとしてスタートしてから10年が経つ「アンフェア」。この度シリーズ最終作となる映画『アンフェア the end』の予告編とポスタービジュアルが、解禁となった。ネイルガン殺人事件から、4年――。元夫の命と引き換えに、国家を裏で操る秘密組織の機密データを手に入れた雪平夏見は、最も効果的な反撃の方法を探していた。そんな中、転落死体が発見され、現場で雪平は、一枚の栞を見つける。それは10年前の「推理小説事件」から始まる一連の事件で使用されたものと同一の栞だった。そこには、『アンフェアなのは誰か?』の文字が……。また、転落死体は前作の黒幕・村上克明検事だったことが判明する。雪平は、村上殺しの容疑者として警察に拘束されている津島から、「権力組織の<闇>を暴くために、協力してほしい」と懇願される。果たして、雪平は国家の<闇>を暴き、父の死の真相にたどり着くことはできるのか?絶体絶命のピンチが雪平を襲う。2006年1月期に連続ドラマとしてスタートし、日本のドラマでは異例とも言える徹底したハードボイルド&サスペンス路線で視聴者から圧倒的な支持を受けた「アンフェア」シリーズ。2007年3月には劇場版『アンフェア the movie』が公開され、2011年9月『アンフェアthe answer』が興行収入23.4億円を超える大ヒットを記録。そして劇場版第三弾となる本作で、いよいよ10年の歴史が幕を閉じる。そしてこのほど、本作の予告編が公開。これまでの歴史を振り返る映像から始まり、三浦春馬、西島秀俊、瑛太、江口洋介、大森南朋、山田孝之、香川照之など、錚々たるメンバーがフラッシュバックで登場する。続く映像では、雪平を取り囲む様々な男たちによる「お前殺されるぞ」「何度人に裏切られても、お前は人を信じていた。悲しいくらい優しいな」という囁きが。「あなたが父を殺したの」というセリフが放たれるその先には――。そして雪平が拳銃を向ける“信じていた”相手とは…?そして同時公開となったポスタービジュアルでは、中央で大きく正面に拳銃を向けている雪平夏見の姿が!シリーズの完結編にふさわしい豪華キャスト陣の表情も映し出され、力強いビジュアルとなっている。警察、国家を裏で操る権力組織と雪平の最期の戦いが描かれる本作。シリーズ最大の危機に立たされる雪平の運命、そしてアンフェアなのは誰なのか――。シリーズ10年の歴史の幕切れを、まずはこの映像から目撃してみて。『アンフェア the end』は9月5日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月27日女優・篠原涼子を主演に、2006年に連続ドラマとしてスタートしてから10年が経つ「アンフェア」。このほどシリーズ最終章となる『アンフェア the end』の主題歌を、いま最も勢いのあるグループ「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」( 以下「三代目JSB」)が担当することが明らかになった。バツイチ、子持ち、大酒飲み…検挙率ナンバーワンの敏腕であり、過去に犯人を射殺した経験のある唯一の刑事・雪平夏見(篠原涼子)は、父が殺された事件の真相を探っていた。事件の背景に警察組織の“闇”があることをつかみ、父が警察内のクーデター計画を画策していたことを知る。それは、長い年月を経て、警察病院占拠事件(『the movie』)、ネイルガン連続殺人事件(『the answer』)へと繋がり、元夫・佐藤和夫(香川照之)の命と引き換えに、国家の中枢で権力を濫用する組織から機密データを手に入れる。前作から4年――『the end』では、元夫・佐藤の死と引き換えに、国家を裏で操る秘密組織の機密データを手に入れた雪平に新たな事件が勃発。鋭い嗅覚と型破りな手段で、いよいよ最後の敵へと迫っていく。雪平が刑事になったきっかけともいえる、父親殺しの真犯人の正体も明らかに…。本作には、篠原さんを始め、佐藤浩市、阿部サダヲ、加藤雅也、寺島進、向井地美音ら前作からのメンバーが再集結。また、本作から新たに雪平の協力者となるシステムエンジニア、津島直紀役に永山絢斗、最高検察庁監察指導部である武部将臣役には「EXILE」のAKIRA、検察庁・特捜部長役の吉田鋼太郎が参戦する。今回、主題歌に決定したのは「三代目JSB」の「Unfair World」。映画のために書き下ろされた本楽曲はまさにタイトル通り、「アンフェア」シリーズの最期を飾る『アンフェア the end』の世界観にぴったりの楽曲となっているという。「三代目JSB」は、映画主題歌を担当するのは本作が初めて。メンバーのNAOTOは「長い間多くの方々に愛されてきたこの作品が今回で最後ということでその締め括りに少しでも華を添えれたらと思っています。主題歌も映画の重要な一部だと思います。スタッフの皆様、ファンの皆様の熱い気持ちを裏切らないよう精一杯努めさせて頂きます」と意気込みを語る。また「三代目JSB」のボーカルを務めるほか、映画『ホットロード』では俳優としても活躍する登坂広臣は、「『アンフェア the end』の主題歌、『Unfair World』のレコーディングでは、楽曲の世界観だけでなく、元々、このアンフェア作品を見ていた自分のイメージやこの曲によってさらに映画の物語に深みや情景や心境などが少しでも広げられれば…と思いレコーディングしました!」と本作に対する熱い想いを寄せた。同じボーカルの今市隆二は、「今回、主題歌をやらせて頂く中で、主人公の気持ちを歌うのではなく、主人公をそっと見守る男性の心情を歌わせて頂きました。男性の気持ちを自分なりに理解して歌入れをしました」と語った。すでに楽曲を聴いた主演の篠原さんは、「切ない歌詞とメロディーが今回の『アンフェア the end』の世界観にピッタリで、まるで雪平に向けて歌われているようで、初めて聴いたときに鳥肌がたちました。これまで『アンフェア』シリーズは女性アーティストが主題歌を担当してくださっていたので、雪平の心情を唄った楽曲が多かったですが、今回は、男性から見た“雪平夏見”像が描かれているので、守られているような気持ちになりました。映画を観た後にこの楽曲を聴くと、歌詞の世界観が、より深く味わえると思うので、映画のエンドロールでこの曲が流れるのがいまからとても楽しみです。いつかカラオケでも唄ってみたいです(笑)」とコメントを寄せている。『アンフェア the end』は9月5日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月26日『恋愛適齢期』『ホリデイ』など名作を次々に手がけてきたナンシー・マイヤーズ監督が、アン・ハサウェイ、ロバート・デ・ニーロをキャストに迎えた最新作『マイ・インターン』が10月に日本で公開されることが決定した。その他の情報本作の主人公は、ニューヨークのファッション業界でオンラインサイトのCEOとして活動する女性ジュールス。華やかな世界で暮らし、多くの人から羨望のまなざしで見られる立場にある人物だ。映画は、彼女のもとに40歳も年上の“シニア”インターンの男性ベンが現れ、豊かな人生経験に基づいた助言をする彼とジュールスが心を通わせていく様を描く。マイヤーズ監督は、『赤ちゃんはトップレディがお好き』『花嫁のパパ』などの脚本を手がけ、『恋愛適齢期』『ホリデイ』『恋するベーカリー』などでは自ら脚本も執筆してメガホンをとった才人だ。彼女の巧みな作劇と、思わず笑いがこぼれる会話、深いキャラクター造形は観客はもちろん、評論家からも高く評価されている。『マイ・インターン』10月10日(土) 新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー(C)2015 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
2015年06月25日2015年4月28日に打ち上げられた無人補給船「プラグリェースM-27M」は、ロケットからの分離直後に原因不明の問題に襲われ、制御不能に陥った。プラグリェースM-27Mには国際宇宙ステーションに補給するための物資が搭載されていたが、復旧できずにドッキングを断念、そのまま高度を落とし、5月8日に地球の大気圏に再突入して消滅した。プラグリェースM-27Mは、いったいなぜ制御不能に陥ったのだろうか。この連載の第1回では、事故の簡単な経緯と、今後の影響について紹介した。また第2回、第3回では、事故が発生した4月28日から、大気圏に再突入して消滅するまでの経緯について紹介した。第4回となる今回は、今後の予定や事故調査の進み具合について、現時点でわかっている最新の情報を紹介したい。○事故による今後の打ち上げへの影響ロシア連邦宇宙庁(ロスコースマス)は5月12日に記者会見を開き、今回の事故を受けて、今後のISSへの宇宙飛行士や補給物資の打ち上げ予定を、すべて延期すると発表した。プラグリェースM-27Mの事故前の予定では、まず5月15日に、現在ISSに滞在しているアントーン・シュカープリラフ(露)、サマンサ・クリストフォレッティ(欧)、テリー・ヴァーツ(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-15M宇宙船が地球に帰還し、続いて5月26日には、新たにISSのクルーとなる、アレーク・カノネーンカ(露)、油井亀美也(日)、チェル・リングリン(米)宇宙飛行士の3人を乗せたサユースTMA-17Mが打ち上げられることになっていた。また、プラグリェースM-27Mの次号機となるプラグリェースM-28Mの打ち上げは8月ごろに設定されていた。しかし、ロスコースマスはこれをすべて変更し、まずサユースTMA-15Mの帰還を6月上旬まで延期し、サユースTMA-17Mの打ち上げも7月下旬まで延期するという。一方、プラグリェースM-28Mの打ち上げは、7月上旬に繰り上がることになった。これは、有人のサユースTMA-17Mよりも先に無人の補給船を打ち上げることで、安全性を確認すると共に、プラグリェースM-27Mで補給できなかった物資を、いくらかでも送り届けることを意図したものだろう。同機の打ち上げ準備は、今回の事故前からすでに行われており、打ち上げを1か月繰り上げることに問題はないという。それ以降の飛行計画については明らかにされていないが、今回の延期に合わせて、打ち上げや帰還は軒並み遅れることになるだろう。ただ、今現在もISSには宇宙飛行士が滞在しており、彼らの健康なども考えると、すべての予定が2か月遅れることはないと思われる。例えば油井飛行士ら第44/45次長期滞在員のミッション日数を予定より短くするなどして調整することになるだろう。ただ、注意しなければならないのは、あくまでこれは事故調査と、ロケットなり補給船なりへの対策が順調に進んだ場合での話であり、もし調査と対策に手間取ることがあれば、打ち上げ再開はさらに遅れ、油井飛行士らの飛行や、今後のISSの運用予定にもさらに大きな影響が出ることになろう。また、ISS関連の打ち上げ以外への影響も出ている。今回の事故がなければ、5月15日にプラグリェースM-27Mを打ち上げのと同じ、サユース2.1aロケットを使った偵察衛星の打ち上げが予定されていたが、タス通信が5月12日に報じたところによれば、2週間ほど延期されるという。これは今回の事故の原因が、ロケット側にあった可能性が否定できないということを示している。なお、同型のロケットは、欧州のアリアンスペース社もロシアから輸入して運用しているが、今回の事故による影響については特に発表は行われていない。油井飛行士らの打ち上げなど、今後の予定については、また新しい情報が発表され次第、本連載の中で紹介したい。○始まった事故調査ロスコースマスは5月12日に開かれた記者会見の中で、その時点までに判明している事柄を明らかにした。それによると、まず計画では、ロケットの離昇から524.97秒後に、第3段ロケット・エンジンの燃焼を停止させる指令が出され、528.27秒後にプラウリェースM-27Mを分離することになっていた。しかし実際には526.716秒後、つまり予定より1.5秒ほど早く「異常な分離」が起きたことが判明したという。この異常な分離がどういうものかについては不明だ。また、軌道を観測したところ、プラグリェースM-27Mは遠地点高度が予定よりも40kmほど高い軌道に、一方のロケットの第3段は遠地点高度が20kmほど低い軌道に入っていたという。また、ロケットの第3段エンジンの燃焼終了後に、ロケットの第3段の燃料と酸化剤の両方のタンクが、減圧していたこともわかったという。これはおそらく穴が開いたり、破裂したりして生じたものであるとされる。タス通信は5月13日付けで、少なくとも爆発したわけではないだろうとする専門家の見解を報じている。これは異常が発生した時点ですでにロケットの推進剤は空であったことから、爆発が起こるのに必要な要素が存在しないためだ。現時点では、これらの事実がどのように関連しているのかまでは明らかにされていない。たとえば、まずプラグリェースM-27Mに何らかの問題が起き、早期の分離とタンクの破裂を引き起こした可能性もあれば、逆にタンクが破裂したことで早期に分離された可能性など、さまざまなシナリオが考えられる。タス通信は、「失敗の原因を知るためには、さらに詳細な調査が必要である」とする、ロスコースマスのイーガリ・カマローフ長官の発言を報じている。ロスコースマスでは、プラグリェースM-27Mやサユース2.1aを製造した企業などと協力し、5月13日からより詳細な調査に入っている。その結果は当初、5月22日までには発表したいとしていたが、タス通信は22日、調査期間が延長されることになったと報じている。データが不足しており、まだ結論が出せないためだという。タス通信は5月14日にも、「原因を断定するにはデータが不十分だ」という関係者の発言を報じており、調査が難航している様子が伺える。(続く)
2015年06月03日最近、男性たちを虜にしている女性といえば、セクシーな雰囲気なのに笑顔はとってもキュートなモデル、中村アンさん。「アンちゃんみたいな女性になりたい!」という女性たちも多いのでは?そこで今回は、男性たちを思わずドキッとさせる、中村アン風のモテロングをご紹介。■ 外国人風ルーズロング 長めのうざったバングがラフさをアップさせる、ナチュラルでルーズなスタイルです。決めすぎない感じがオシャレ!今っぽいファッションにもハマる、おすすめのロングヘア。■ ミックスウェーブでレディな夏セミディ ラフなミックスウェーブで縦ラインをイメージしてかっこいい感じに仕上がりました。前髪は立ち上げると中村アンみたいな雰囲気もでて南風がよく似合います。■ 爽やかふんわりロング 透明感のある明るいカラーとエアリーなパーマで、好感度UPの大人フェミニンロング!デジタルパーマをかけているので、スタイリングも楽ちんです。■ 大人可愛いロング センターパートが大人カワイイカジュアルロング。グラマラスにもモテ髪にも対応できるルーズなパーマスタイルです!デジタルパーマでドライだけで簡単に決まります。■ 長めバングのゆるふわウェーブ 長めバングの大人かわいいゆるふわウェーブ、柔らかいカールがヘアー全体に動きと柔らかさを出してくれます。スタイリングもムースワックスをもみ込むだけの簡単スタイリングです。■ グラマラスサマーウェーブ ラインは重めでも、動いた時に華やかかつナチュラルな毛束感が出るように根元〜中間にかけてスライドカットで毛量調節。髪の毛とは動く物なのでどう動いても、かきあげても、風が吹いても美しいように、大きく動くウェーブを。■ リラックスウェーブスタイル 10トーンのマットアッシュで赤味のないくすみのあるカラーに!頬の位置からかけたパーマで大人なリラックス感のあるスタイルです。ムースでパーマ感を出して、ソフトワックスで質感調整すれば完成です。■ 人気の愛され暗髪ロング メルティカラーで大人かわいいフレンチシックに☆リラクシーフェアリーなハンサムミディも◎斜めバング伸ばしかけグラデーションカラーで合わせても◎小顔に見せるふわミディ。■ 韓国セクシー+日本エレガント メルティカラーで大人かわいいフレンチシックに☆リラクシーフェアリーなハンサムミディも◎斜めバング伸ばしかけグラデーションカラーで合わせても◎小顔に見せるふわミディ。■ ピュアエアリーウェーブ 全体に重さは残しつつ、顔まわりにレイヤーを入れ毛先には動きが出るようなパーマをかけることで、ルーズすぎない柔らかいウェーブでピュアな印象に。 >>最旬パーマヘアをチェックする! 提供:ビューティーナビ編集部 ・美容室検索サイトビューティーナビ
2015年05月27日トニー賞とエミー賞にノミネートされたアン・メアラが、先週土曜日に亡くなった。85歳だった。死因は明らかになっていない。メアラは、コメディアンのジェリー・スティラーと61年間、仲睦まじい結婚生活を続けてきた。息子は『ナイトミュージアム』などで知られる大人気コメディアン、ベン・スティラー。その他の情報メアラとジェリー・スティラーは、人気番組『エド・サリヴァン・ショー』で30回以上も共演したほか、コメディグループ“The Compass Players”のメンバーでもあった。同グループは後に、多くのコメディアンを排出する“The Second City”へと発展している。メアラは1929年、ニューヨークのブルックリン生まれ。ジェリー・スティラーとは、1953年に共に仕事を探そうとしていて出会っている。文:猿渡由紀
2015年05月25日リーボックはこのほど、ブランドアンバサダーとしてモデル・タレントとして活躍中の中村アンさんを起用したことを明らかにした。ブランドアンバサダーに就任した中村さんは、学生時代からチアリーディングに取り組み、現在もクロスフィットトレーニングやランニングなど日常生活のなかにフィットネスを取り入れている。フィットネスを通して理想の自分を手に入れるために努力し、進化し続ける中村さん。その強さ、美しさは、フィットネスを通じて自らの可能性を最大限に高めるという同社のブランドメッセージ「Be More Human」とも重なる。その姿を通し、フィットネスで自分の可能性を引き出して進化させる喜びを発信していきたいという思いから、アンバサダーに中村さんを起用した。中村さんはアンバサダー就任について、「フィットネスがダイエットや減量目的のためだけではなく、『新しい自分を創るための努力』として捉えてもらえるよう発信していきたいです。これから、リーボックのブランドアンバサダーとして活動することが本当に楽しみです」と意気込みを語った。
2015年05月25日篠原涼子を主演に迎え、2006年1月期に連続ドラマとしてスタートしてから10年が経つ「アンフェア」。この度シリーズ最終作となる映画『アンフェア the end』から初の本編映像が公開された。バツイチ、子持ち、大酒飲み…検挙率ナンバーワンの敏腕であり、過去に犯人を射殺した経験のある唯一の刑事・雪平夏見(篠原涼子)は、父が殺された事件の真相を探っていた。事件の背景に警察組織の“闇”があることをつかみ、父が警察内のクーデター計画を画策していたことを知る。それは、長い年月を経て、警察病院占拠事件(『the movie』)、ネイルガン連続殺人事件(『the answer』)へと繋がり、元夫・佐藤和夫(香川照之)の命と引き換えに、国家の中枢で権力を濫用する組織から機密データを手に入れる。前作から4年――『the end』では、元夫・佐藤の死と引き換えに、国家を裏で操る秘密組織の機密データを手に入れた雪平に新たな事件が勃発。鋭い嗅覚と型破りな手段で、いよいよ最後の敵へと迫っていく。雪平が刑事になったきっかけともいえる、父親殺しの真犯人の正体も明らかに…。本作には、篠原さん扮する雪平の協力者となり国家の謀略を暴こうとするシステムエンジニア、津島直紀役に永山絢斗、最高検察庁監察指導部である武部将臣役には「EXILE」のAKIRA、検察庁・特捜部長役の吉田鋼太郎といった新キャストのほかに、佐藤浩市、阿部サダヲ、加藤雅也、寺島進、向井地美音ら前作からのメンバーが再集結している。今回公開された特報映像の冒頭には三浦春馬、西島秀俊、瑛太、江口洋介、大森南朋、山田孝之、香川照之と錚々たるメンバーが次々とフラッシュバックで登場。シリーズを通して、名だたる俳優が出演してきたことが伺える。「組織の不正を暴きたい」と語るAKIRAさんや永山さん、佐藤さんが登場。さらにシリーズを通して鍵となっている「アンフェアなのは誰か」と書かれた栞のシーンも。雪平と拳銃を向け合う人物は誰なのか…。「あなたが父を殺したの」と涙ながらに語る雪平のセリフは誰に向けられたものなのか?期待が高まる映像となっている。『アンフェア the end』は9月5日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月02日●距離は近いがエネルギー的には遠い「水星」宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月15日、日本初の水星探査機となる「水星磁気圏探査機(MMO)」をプレス公開した。MMOは、日欧共同の水星探査プロジェクト「BepiColombo」において、日本側が開発する探査機である。開発費は152億円。欧州側の「水星表面探査機(MPO)」とともに、アリアン5ロケットにて打ち上げられる予定。なお打ち上げ時期については、このプレス公開時には「2016年度」とされていたのだが、欧州宇宙機関(ESA)から3月30日(現地時間)、「2016年7月から2017年1月に延期する」というアナウンスがあった。新しいターゲットは、2017年1月27日から始まる1カ月のウィンドウになる。水星周回軌道への投入は2024年1月で変更はない。○水星は一番遠い惑星?水星はご存じの通り、太陽系で最も内側を回っている惑星だ。「水金地火木…」の一番目ということで馴染みも深いが、その素性は案外、分かっていないことが多い。水星の周回飛行は、米国の探査機「メッセンジャー」が2011年に成功したのが初めて。それ以前は、40年も前に同国の「マリナー10号」が3回のフライバイ観測を実施しただけだった。地球の隣にある金星や火星に比べ、これほどまでに探査の回数が少なかったのは、そもそも行くのが難しかったからだ。地球の公転軌道から水星の公転軌道まで向かうためには、かなり大きな減速が必要。また、減速して近日点を下げ、それで水星軌道に到達したとして、そこから周回軌道に入るためには、ここでまた大きな減速が必要になる。都合の悪いことに、水星は小さいので重力が弱い。かなり減速しないと、周回せずに飛び出してしまう。これほどの減速を行うためには、大量の燃料が必要になる。これが現実的な規模に収まらなかったことが、水星の周回探査が何十年も実施されてこなかった原因だ。JAXAの早川基BepiColomboプロジェクトマネージャは「距離は近いがエネルギー的には遠い」と表現。水星周回に必要なエネルギーを外側に使えば「太陽系を脱出できるほど」だという。ではどうしてこれが実現できたのかというと、惑星による減速スイングバイを上手く活用できるようになったからだ。MPO/MMOは打ち上げ後、地球で1回、金星で2回、水星で5回と合計8回ものスイングバイを実施。そのため約7年という長旅になってしまうが、現実的な燃料で、水星の周回軌道に辿り着けるようになった。MPO/MMOの2機の探査機は、「電気推進モジュール(MTM)」「MMOサンシールド(MOSIF)」と結合した「MCS(Mercury Composite Spacecraft)」という構成で打ち上げられる。MCSは水星到達まで、MTMのイオンエンジンで航行。8回のスイングバイで水星との相対速度を十分に落とし、役割を終えたMTMを分離、最後はMPOの化学エンジンを使って、水星周回軌道へ投入する。軌道について詳しく説明すると、それだけで1本の記事になってしまうので、ここでは省略したい。興味があるようなら、以下のサイトが参考になるだろう。惑星探査のテクノロジー 第2回 軌道計画の技(ISASニュース)化学エンジンの噴射で徐々に高度を落とし、MMOの観測軌道(近水点590km、遠水点11,600km、周期9.3時間)に到達したらMMOを分離。その後、MPO単独でさらに高度を下げていき、MPOの観測軌道(近水点480km、遠水点1,500km、周期2.3時間)に向かう。ちなみにMOSIFは、MMOを覆う"日よけ"である。これが必要なのは、MMOとMPOで姿勢制御の方式が異なるからだ。MMOは4秒で1回転(15rpm)するスピン安定方式で、MPOは三軸制御方式。MMOは回転することが前提で熱設計されているため、三軸制御になって太陽に1方向から炙られ続けると都合が悪い。ところが、MPOが三軸制御のため、MPOとの結合時にはその三軸制御になってしまう。水星近傍の強烈な太陽光で機体が壊れるのを防ぐために、MMOの周囲をMOSIFで覆って、日光をブロックしているのだ。なおMMOの分離後、MOSIFは不要になるので、MPOからは切り離される。●MMOにおける最大の技術的課題とは?○銀色に光り輝く探査機MMOの形状は、直径1.8mの円に内接する8角柱。上面中央にはハイゲインアンテナが立っており、これも含めた高さは約2.4mとなる。重さは約280kgだ。火星探査機「のぞみ」は約540kg、金星探査機「あかつき」は約500kgだった。これに比べると、MMOはかなり軽い探査機だと思われるかもしれないが、注意して欲しいのは、MMOには軌道制御用のエンジンや燃料が搭載されていないこと。燃料を含まない重量(ドライ重量)で比べればほぼ同規模で、のぞみ(約256kg)よりは重いくらいだ。MMOにおける最大の技術的課題は、水星での高温環境にどう対応するかということだ。水星は最も太陽に近い惑星であるため、非常に熱い。その軌道上では、太陽光の強度は地球の10倍以上にもなるという。探査機内部への熱の流入を抑えることができなければ、探査機はあっという間に壊れてしまうだろう。通常、探査機や衛星は金色の「MLI(多層断熱材)」で覆われている。MLIで熱の移動を遮ることで、熱くなりすぎたり冷えすぎたりすることを防いでいるのだが、水星は熱すぎるため、MLIでは耐えることができない。そのため、MMOの外周部には、「OSR(Optical Solar Reflector)」と呼ばれる鏡が貼られている。このOSRは、ガラスに銀蒸着を施したもので、太陽光を反射して熱入力を抑えつつ、ガラスから放出する赤外線で内部の熱を外に逃がすことが可能。通常の探査機や衛星でも、放熱部で使われているのだが、それを全面に適用したというわけだ。ただし、探査機の外部を完全にOSRで覆ってしまうわけにはいかない。太陽電池、アンテナ、センサーなどは外部に露出する必要があるからだ。太陽電池は、MMO本体の上半分に貼られているのだが、OSRと違って熱を吸収してしまう。この熱が探査機内部に伝わるのを避けるため、じつはこの裏側は空っぽ。探査機の"中身"が入っているのは、じつは下半分のみなのだ。厚さ30cmの円盤内に機器を詰め込んだわけで、かなり高密度な実装だと言えるだろう。そして太陽電池の裏側の面にはOSRが貼られており、吸収した熱を宇宙空間に放出する。それでも、太陽電池の表面温度は230℃になってしまうそうだ。MMOで最も高熱になる場所はハイゲインアンテナ(HGA)である。探査機本体はスピンしているため、日向と日陰の繰り返しで熱的にある程度マイルドになるのだが、HGAは通信のため、常に地球に向ける必要がある。そのため、逆回転するモーターでスピンが止められており、アンテナの温度は最高400℃にもなると予想されている。これほどの温度になると、アルミでは強度が維持できない。そこで、アンテナの裏面には、チタンの薄板とセラミック繊維のメッシュで作られた特殊な多層断熱材を採用した。なおHGAは白色に塗装されているが、これも熱の吸収を抑えるための工夫だ。そのほか、OSRが使えないような場所にはMLIも採用されているが、色は金色ではなくグレーだ。これは、観測上の要求により、探査機表面に絶縁物を出せないためで、MLIの最外層には導電性のあるゲルマニウム蒸着ポリイミドフィルムが使われている。黒では無くグレーなのは、少しでも熱の吸収を抑えるためだ。なお、MMOに軌道制御用の推進系は無いが、姿勢制御用のコールドガスジェットスラスタは搭載されている。側面の2基×2組(主系/従系)はスピンアップ/ダウンに使い、底面側の2基(同)は回転軸の制御用だ。燃料は窒素で、2年分として4kg搭載する。●日欧の力を結集して実行されるBepiColombo計画○水星が惑星科学の重要な鍵にBepiColombo計画では、欧州のMPOが水星の表面と内部を、日本のMMOが磁場・磁気圏をそれぞれ観測する。MMOには観測装置として「MPPE(プラズマ粒子観測装置)」「MGF(磁場観測装置)」「PWI(プラズマ波動・電場観測装置)」「MSASI(大気分光撮像器)」「MDM(ダスト検出器)」が搭載され、1年間の観測を実施する予定。MMOには、MGF用の5m伸展マスト(2本)と、PWI用の15mアンテナ(2本×2組)が搭載される。これらは打ち上げ時には収納されているが、水星周回軌道への投入後に展開する。水星でまず興味深いのは磁場の存在である。地球型惑星で磁場を持つのは地球と水星のみ。金星や火星には無いことが分かっている。惑星が磁場を発生させるためには、内部に溶けた金属核があって、それが対流することが必要だ。しかし、水星は小さいため、早く冷えやすい。すでに中心まで冷えてしまい、磁場は無いと考えられていたのだが、マリナー10号の観測で磁場が見つかり、その"常識"が覆された。しかも、水星の磁場で特徴的なのは、地球のように南北対象ではなく、北にかなり偏っていることだ。一体どんな内部構造であればこのようになるのか。メッセンジャーが周回観測を行ったものの、同機は北半球側で接近し、南半球側で離れる楕円軌道であるため、南半球側の詳細観測が不可能だった。そのため磁場の原因については、未だに大きな謎として残っている。これに対し、MMOの軌道は南北対称。また、MPOと2機で同時観測することで、宇宙由来の磁場を取り除き、水星の磁場だけを正確に計測することが可能だ。JAXAの藤本正樹BepiColomboプロジェクトサイエンティストは「これは非常に面白い問題なので、たとえメッセンジャーの観測結果の"追試"ということになっても、絶対にやるべき」と述べ、水星最大の謎の究明に意欲を見せる。そして、水星を調べることで分かるのは、水星のことだけではない。「水星からの惑星科学を目指す」(藤本氏)のだという。我々の太陽系は、内側に岩石質の地球型惑星があり、その外側に巨大なガス惑星、さらに外側には氷惑星という層構造をしている。他の太陽系を知らなかった時代には、比較対象がないため、これを一般的なものとして、太陽系形成の理論モデルを考えるしか無かった。しかし現在、数千個もの系外惑星が見つかっており、中には水星よりも内側を回る木星クラスの惑星もあった。我々の太陽系の形は、決して"当たり前"では無かったのだ。水星には磁場のほか、「揮発性物質が多い」という謎もある。太陽に近いと温度が高く、揮発性物質はガスとなって逃げ、早く無くなってしまうはずだ。ところが、水星には揮発性物質が予想より多く、金星、地球、火星のトレンドからは大きく逸脱している。もっと遠い場所で誕生し、現在の位置に移動してきたという可能性もあるそうだが、現在まで、理由は分かっていない。こういったことを調べると、4つの地球型惑星がどうやって形成されたのか、大きなヒントになるかもしれない。BepiColombo計画が立ち上がった当初は、「ただ不思議だから行こう」という感覚だったのが、惑星の多様性が分かってきたことで、現在は「すごく重要な情報を与えてくれるに違いない」と、問題意識が大きく変わったそうだ。同時期にスタートしたメッセンジャーに大きく先行されたものの、遅れて良かった面もあったわけだ。MPO/MMOの水星到着まであと9年。観測結果が出てくるのはまだまだ先であるが、非常に楽しみなところだ。ところでMMOという名前についてだが、ちょっと「味気ない」という意見もある。「はやぶさ」のような愛称を付けるかどうか、可能性はあるものの、現時点では未定だという。過去にも、日米の共同計画だった磁気圏尾部観測衛星「GEOTAIL」のように和名がなかったケースもあるが、「ESA側が混乱してもいけないので、相談しながら考えたい」(早川プロマネ)ということだ。
2015年04月20日ランコム(LANCOME)は限定コレクション「アンソニー・バカレロ for ランコム」を2015年秋に発売する。このコレクションでは「ヴェルサスヴェルサーチ(Versus Versace)」のクリエーティブディレクター、アンソニー・バカレロ(Anthony Vaccarello)がデザインを担当。ブランドのアイコンアイテムをベースに、創業80周年という節目の年ににふさわしいプロジェクトが展開される。今回のコラボについてバカレロは「ランコム ウーマンのフェミニニティとカリスマ性にインスパイアされました。ランコム ウーマンには、けっしてメッキではない、いきいきとした特別なエレガンスがあります」とコメントしている。一方、ランコム インターナショナルで社長を務めるフランソワーズ・レーマンは「アンソニー・バカレロには、強く現代的なフェミニティーのビジョンを明確に表現する天賦の才があります。極めて独自な世界観を持つ彼のようなクリエーターに、選び抜いたアイコン的製品のデザインを任せることによって、過去の遺産とイノベーションを絶えず組み合わせ続けるブランドであるランコムは大いに活性化され、いっそう豊かになれるのです」と話している。
2015年03月17日宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月15日、初となる大規模な日欧共同ミッションである国際水星探査計画「BepiColombo(ベピコロンボ)」で用いられる日本側の探査機「水星磁気圏探査機(MMO:Mercury Magnetospheric Orbiter)」の機体完成を受ける形で、報道陣に向けて機体公開を行った。同計画のミッションシナリオは、2016年度にフランス領ギアナよりアリアン5型ロケットを用いて打ち上げられ、2024年1月に水星の周回軌道に2機の探査機を投入。約1年(機体の状況次第ではそれ以上)にわたって、水星を観測を行うというもの。2機の探査機はESA(欧州宇宙機関)が製造を担当し表面や内部の観測を行う「表面探査機(MPO:Mercury Planetary Orbiter)」と、JAXAが担当する磁場・磁気圏の観測を行う「MMO」となっている。MMOは、高さが直径1.8mの円に内接する8角柱形状の高・中利得アンテナを含めて約2.4m(側面パネルの高さは1.06m)、2組の5m伸展マスト(磁場観測用)、2対の15mアンテナ(電場観測用)を有する約280kgの探査機。水星の観測軌道は、全球の磁場マッピングおよび水星磁気圏全域の観測が可能なように、 近水点400km、遠水点12,000kmの極軌道が選択されており、軌道周期は9.2時間となっている。なお、近日中に大塚実氏による詳細なレポートを掲載する予定なので、MMOならびにBepiColomboに興味を抱いた方はそちらもお読みいただきたい。
2015年03月16日○KSLV-IからKSLV-IIへ2020年に韓国の月周回探査機と月探査ローヴァーを打ち上げることになっているのは「KSLV-II」というロケットだ。しかし、現在KSLV-IIはまだ開発中で、実機は存在していない。KSLV-IIは、韓国航空宇宙研究院(KARI)が2011年から開発を行っているロケットで、名前は「Korea Space Launch Vehicle」(韓国の宇宙ロケット)の頭文字からとられている。KSLV-IIは、2009年から2013年にかけて打ち上げた「KSLV-I」(愛称「羅老号」)の後継機にあたる。また羅老号は第1段にロシア製の機体やロケットエンジンを用いていたが、KSLV-IIはすべて韓国で開発、製造されるという。韓国のロケット開発への取り組みは、1989年10月にKARIが設立されたところから始まる。KARIではまず、KSR-Iと名付けられた固体燃料を用いた小型観測ロケットを開発し、1993年に2機が打ち上げられた。続いて、KSR-Iを2機上下につなげたようなKSR-IIが開発され、1997年と1998年に1機ずつが打ち上げられた。そして1997年、KARIはKSR-IIIの開発に着手した。KSR-IIIはそれまでのI、IIとは違い、液体燃料を使うロケットであった。推進剤に液体酸素とケロシンを使い、ガス押し方式のエンジンサイクルを採用、推力は13トンであった。KSR-IIIの開発は難航し、また性能も低いものであった。結局2002年に1機が打ち上げられたのみで引退している。当初韓国は、このKSR-IIIを発展させ、人工衛星を打ち上げられるようにした「KSLV-I」ロケットを開発するつもりだった。しかし海外から技術を導入するという形に大きく転換され、2004年にロシアのGKNPTsフルーニチェフ社との間で契約が交わされた。その結果KSLV-Iは、同社ロシアが開発、製造する第1段と、韓国が開発、製造する第2段とフェアリングを持つ形状へと変化した。ロシアから提供されることになった第1段機体は、ロシアの最新型ロケットである「アンガラー」の第1段をそのまま流用したものだった。ところが当時、アンガラーはまだ開発段階で、ロケットエンジンの燃焼試験が行われている程度であり、実機は影も形もなかった。実際にアンガラーが初打ち上げを迎えたのは2014年のことであった。当初、KSLV-Iの打ち上げ予定は2007年とされたが、アンガラーの開発が遅れたことで、当然ながらKSLV-Iの打ち上げも遅れることになった。KSLV-Iは羅老号と名付けられ、2009年8月25日に1号機が打ち上げられた。しかし衛星フェアリングの片方が分離できず打ち上げ失敗、2010年6月10日には2号機が打ち上げられたが、今度は第1段ロケットが爆発し、再び打ち上げは失敗した。この2号機の打ち上げ失敗の原因が韓国側とロシア側のどちらにあるかを巡り、両社は揉めることになる。なぜなら、当初の契約ではロシアからのケットの提供は2機まで、ただしロシア側の原因で打ち上げが失敗した場合にのみ、無償で3機目が提供されることになっていたためだ。爆発という突発的に起きる事象に対して、ロケットに搭載されていたセンサーやカメラから分かることは限られており、数少ない手がかりや憶測から、韓国とロシアの両者は責任のなすり付け合いを始めた。例えば韓国側は分離用に使われていたロシア製の爆発ボルトが原因ではないかとし、ロシア側はロケットが飛行経路を外れた際に自壊処理をさせるために搭載されている韓国製の指令破壊装置が原因ではないかと主張していた。2011年になり、ロシアは結局3機目の機体の提供に同意し、2013年1月30日に打ち上げられた。ロケットは順調に飛行し、搭載していた人工衛星STSAT-2Cを軌道に投入、打ち上げは成功した。ロシアから技術を導入することが決定された当時、韓国はKSLV-Iを発展させ、打ち上げ能力を強化したKSLV-IIやIIIを開発することを考えていたようだ。また韓国は、アンガラーの技術を手に入れることを目論んでいたともされる。しかしロシアは、単にロケットの完成品を売り込むことを考えており、組み立てや整備といった作業に韓国側が立ち会うことはできなかったとされる。ロシア側から技術が得られないことが明確になったため、2009年ごろにKSLV-IIを独自開発に切り替える決定が下されている。これが現在開発中のKSLV-IIである。○KSLV-IIKSLV-IIの全長は47.5mで、直径は第1段が3.3m、第2段が2.9m、第3段が2.6mと、徐々に細くなっている。打ち上げ能力は高度700kmの太陽同期軌道に1,500kgほど、また月への打ち上げ能力は550kgほどになるとされる。太陽同期軌道というのは地球の観測に適した軌道のひとつで、多くの地球観測衛星や偵察衛星がこの軌道に打ち上げられており、韓国の「アリラン3号」、「アリアン5号」などもこの軌道に乗っている。アリラン3号は日本のロケットで、アリアン5号もロシアのロケットで打ち上げられているが、両機と同じ1,500kg未満の衛星であれば、KSLV-IIが完成すれば、自力で打ち上げることがができるようになる。総開発費は1兆9,572億ウォンが予定されている。ロケットは3段式で、全段に液体燃料を用いる。第1段には75トン級のロケットエンジンを4基装備し、第2段には第1段と同じ75トン級エンジンを1基のみ装備、そして第3段には7トン級ロケットエンジンを装備する。75トン級エンジンは推進剤に液体酸素とケロシンを使用し、エンジンサイクルはガス発生器サイクルであるという。またノズルの壁面にケロシンを流して冷却し、さらにその後燃焼室に送り込んで燃焼にも使用する、再生冷却方式を採用しているとされる。なお、第2段に装着されるエンジンは、高真空環境に合わせて、ノズルの開口比が第1段用よりも大きくなっている。韓国は羅老号の開発時に、この75トン級と同じ推進剤、同じエンジンサイクルの30トン級エンジンの開発を行っていた。これはウクライナのユージュノエ社からの技術供与があったとされる。この30トン級エンジンは、将来的に羅老号の第2段に搭載し、打ち上げ能力を増したロケットを造ろうという計画があった。もし実現していれば、これがKSLV-IIと呼ばれるロケットになっていただろう。しかし計画は中止され、30トン級エンジンの開発も打ち切られ、この75トン級エンジンへ引き継がれることになった。75トン級エンジンは2009年ごろから開発が始まっており、2017年までの完成を目指すという。現在までに部品単位での試験や、燃焼器のみでの燃焼試験が実施されている。また2015年6月には新しいロケットエンジンを試験設備が完成することから、エンジン全体の燃焼試験も開始される見込みとされる。開発完了は2017年6月に予定されている。一方の第3段用7トン級ロケットエンジンは、推進剤に第1段、第2段と共通の液体酸素とケロシンを使用し、エンジンサイクルはガス押し式を採用している。すでに2014年3月に燃焼器のみでの燃焼試験を実施しており、今年6月にはエンジン全体の燃焼試験を実施するという。(次回は3月12日に掲載予定です)
2015年03月10日アン・リー監督の次回作『Billy Lynn’s Long Halftime Walk』の主演俳優が、イギリスの若手俳優ジョー・オールウィンに決まりそうだ。正式なオファーは出されていないが、オールウィンはリー監督の第一候補のようだ。その他の情報オールウィンは無名の新人で、まだエージェントもついていない。リーは、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』でも無名の新人スラージ・シャルマを発掘している。原作は、ベン・ファウンテンが書いた小説。19歳の戦士ビリー・リンは、イラクでの激しい戦いで生き残った。その様子はカメラに納められており、アメリカに帰国後、宣伝ツアーに連れ回される。物語は、その宣伝ツアーの目玉となる、感謝祭の日のフットボールの試合に登場する日を舞台に、ビリーが戦争を思い出す形で展開するようだ。リー監督が新作を撮影するのは、2012年の『ライフ・オブ・パイ…』以来。監督は同作と『ブロークバック・マウンテン』でオスカー監督賞に輝いている。文:猿渡由紀
2015年02月27日欧州の主力ロケット「アリアン5」は、世界各国の商業衛星を数多く打ち上げ、現在世界で最も成功している商業ロケットである。しかし、米スペースX社のファルコン9ロケットの台頭や、2020年以降に世界各国で新型ロケットが続々と登場することなどから、その地位が脅かされつつある。その挑戦に立ち向かうべく、欧州は2014年12月、アリアン5の後継機となる、新型の「アリアン6」ロケットの開発を決定した。今回は、商業ロケットの雄とも呼ばれるアリアン・ロケットの歴史から、アリアン6ロケットの概要、その開発を巡る経緯と現状、そして将来について、全4回に分けて紹介したい。○商業ロケットの雄アリアン宇宙開発と聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、米航空宇宙局(NASA)の存在だろう。探査機で太陽系の星々を探索したり、スペースシャトルを飛ばしたり、そして人間を月へ送り込んだのもNASAだ。では、私たちが普段利用している通信衛星や放送衛星を打ち上げているのもNASAなのかといえば、実はそうではない。米国にNASA、日本にJAXAがあるように、欧州には欧州各国が共同で設立した欧州宇宙機関、通称ESAがある。そのESAが開発したロケット「アリアン」、そしてアリアン・ロケットを運用するためにフランスに設立されたアリアンスペース社が、その問いの答えだ。アリアンスペース社は、商業打ち上げの市場において、世界で最も成功している企業だ。商業打ち上げとは、衛星通信や放送を事業として行っている企業から、そのための人工衛星の打ち上げを受注し、ロケットで宇宙まで送り届けることをいう。もっとくだけた言い方をすれば「ロケットを使った商売」だ。アリアンスペース社は世界の商業打ち上げ市場において50%以上のシェアを持ち、米国や日本の企業の衛星も数多く打ち上げている。アリアンという名前は、ギリシア神話に登場するクレーテー王ミーノースの娘、アリアドネーに由来する。アリアドネーは愛するテーセウスが怪物ミノタウロスを倒すため迷宮(ラビュリントス)へ赴く際、迷わずに帰って来られるよう、糸玉を渡す。テーセウスはその糸を垂らしつつ迷宮を進み、ミノタウロスを討った後、その垂らした糸を辿って無事に帰還を果たす。難問を解決する鍵という意味で使われる「アリアドネの糸」という言葉は、この話が由来となっている。そのアリアドネーの名前をロケットに付けた背景には、「ヨーロッパ」と呼ばれるロケットの開発における手痛い失敗があった。○ド・ゴール主義と宇宙開発1945年に第2次世界大戦が終わった後、米国とソヴィエト連邦は覇権を競って対立を始め、それ以外の国々は米ソどちらの側に付くかを迫られ、世界は大きく2つに分けられた。冷戦の始まりだ。第2次世界大戦においてフランスは、ナチス・ドイツに1度はその国土を奪われながらも、最終的には取り返し、戦勝国となった。戦後は英国と同様、多くの植民地が独立を始めたことで、かつてほどの威信は失われたが、冷戦によって欧州大陸が真っ2つに引き裂かれていく中で、大きな存在感を示し始めた。フランスは、基本的には米国側に付きつつも、米国とも、もちろんソ連とも距離を置いた第三極としての地位を目指し、政治、経済はもちろん、軍事や科学・技術の面でも、独自の路線を歩むことになったのだ。ナチス・ドイツとの戦争中は亡命政府を率い、戦後は首相、大統領としてフランスを立て直したことで知られるシャルル・ド・ゴールの名を取り、ド・ゴール主義と呼ばれるこうした方針は、例えば核兵器を独自に開発したり、核ミサイルも独自に配備したりし、さらにはフランス自身が設立に関与した北大西洋条約機構(NATO)からすらも距離を置くという徹底ぶりだった。そして、それは宇宙開発も例外ではなかった。「米ソが核兵器を持った、ならばフランスも持つ」ということは、「米ソがロケットを造った、ならばフランスもだ」ということに他ならなかった。フランスは第2次大戦後すぐにロケットの研究を始めており、米ソと同様にドイツのV-2ミサイルの分析や、ドイツ人技術者を交えて発展型のV-2を開発する検討も行った。だが、米ソとやや異なるのは、早々に硝酸とケロシン、あるいは四酸化二窒素と非対称ジメチルヒドラジンといった推進剤を使うロケットの開発に挑んだ点だ。これらの組み合わせは常温で保存ができるため、極低温の液体酸素を使うV-2よりも、ミサイルに向いているという特長がある。まずは小型の観測ロケットを開発して打ち上げを重ね、1957年から1958年にかけて実施された国際地球観測年プロジェクトにも参加し、観測機器の打ち上げを行っている。その最中の1957年10月4日、ソ連は人工衛星スプートニクの打ち上げに成功する。続いて1958年1月31日には、米国も人工衛星エクスプローラー1の打ち上げに成功する。フランスにとっては「米ソが人工衛星を打ち上げた、ならばフランスもだ」ということになる。1961年、フランスの宇宙開発を担うフランス宇宙科学センター(CNES)が設立され、人工衛星の打ち上げを目指した「ディアマン」ロケットの開発が始まった。ディアマンは第1段と第2段に四酸化二窒素と非対称ジメチルヒドラジンを推進剤として使い、第3段は固体燃料ロケットを採用した。そして1965年11月26日、アルジェリアにあるアマギールという町から、人工衛星アステリクスを積んだディアマンAが打ち上げられた。初打ち上げながら見事に成功を収め、フランスはソ連、米国に次ぐ、世界で3番目の衛星打ち上げ国となった。アルジェリアが打ち上げ場所として選ばれた背景には、選定当時はフランスの植民地であったことが大きい。しかし1962年にアルジェリアが独立したことで、しばらくは打ち上げは続けられたものの、次第に打ち上げ場所を変えざるを得なくなり、依然としてフランスの植民地であった、南米ギアナのクールーという町に新しくギアナ宇宙センターが造られた。ここは現在でもアリアン・ロケットの発射基地として使われている。ディアマンAは1965年から1967年にかけてアマギールから4機が打ち上げられ、続いて1970年から1975年にかけて、クールーから性能を向上させたディアマンB、ディアマンBP4が合わせて8機打ち上げられ、ディアマンは運用を終えた。○ヨーロッパ・ロケットディアマンと並行して、フランスは欧州各国が共同で開発する大型ロケットの開発にも関与していた。そのロケットの名は「ヨーロッパ」という。ヨーロッパの開発の中心に立ったのは英国だった。英国は1950年代後半、米国からアトラス・ロケットの技術を導入し、ブルー・ストリークと名付けられた準中距離弾道ミサイルの開発を進めていたが、予算の関係で1960年に開発は中止される。その後、無用となったブルー・ストリークを人工衛星を打ち上げるロケットの第1段に転用しようという案が出され、次第に欧州全体を巻き込み、英国、フランス、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダが参加、欧州ロケット開発機構(ELDO)という機関まで設立された。英国にとってはブルー・ストリークが無駄にならないばかりか、ロケットの第1段を提供することで開発の主導権が握れ、何より人工衛星を打ち上げられるというおまけが付く。一方フランスにとっては、ディアマンよりも大型のロケットを独自に開発する手間が省けるという利点があり、またディアマンの技術を持っていることで、開発において発言権も確保できた。ただし、ディアマンの開発と打ち上げも並行して進めることで、独自性もしっかり確保していた。こうして欧州を挙げて開発が始まったヨーロッパだが、しかし完全な失敗作であった。第1段のブルー・ストリークのみの試験打ち上げは成功したものの、第2段より上を積んだ打ち上げに移行すると、途端に失敗が続いた。英国は開発の途中で見切りをつけて、計画から離脱する有様だった。その後はフランスとイタリアが主導し、改良型のヨーロッパ2を開発、1971年11月5日に打ち上げたがこれも失敗に終わる。結局、ヨーロッパは一度も人工衛星を打ち上げることができないまま、これを最後に計画は中止された。翌1972年1月、米国のリチャード・ニクソン大統領は、毎週1機の頻度で、これまでより安価に人や衛星を飛ばすことができる新しい宇宙輸送システム「スペースシャトル」を発表する。もしそれが本当に実現すれば、フランスの、そして欧州独自のロケットは不要になるかもしれない。しかしフランスは立ち止まらず、新しいロケットの開発計画を立ち上げる。欧州各国による共同開発という体制は変わらなかったが、ヨーロッパ開発での反省からフランスが主導する形を採ることを決めた。この新型ロケットには「アリアン」という名前が与えられた。そこに、無残な結果に終わったヨーロッパの開発という「迷宮」からの脱出を目指す意図が含まれていたことは、想像に難くない。(次回は1月24日に公開予定です)参考・・・・・
2015年01月23日ビッグ・ショーン&アリアナ・グランデのカップルに新年早々破局説が囁かれている。うわさによれば、ビッグ・ショーンがアリアナを裏切って浮気をしたのだという。「HollywoodLife.com」の情報筋は、「ビッグ・ショーンは浮気なんて絶対にしませんよ。祖母が亡くなって、色々なことに対処しなくてはならなかっただけです」と語り、このうわさを明確に否定した。祖母を亡くしたビッグ・ショーンには元カノも含め多くの女性から連絡があったのだという。単なるサポートの申し出だったが、そこで誤解が生まれてしまったらしい。「祖母の死後、元カノや女友達からビッグ・ショーンに連絡が来たので、アリアナは彼がほかの女性に会っていると思ったのです。アリアナといるときにも電話やメールが沢山きたのですよ。次々に女性から着信が届くのを見て、思わず浮気を疑ってしまったのです」というのが、うわさの真相だという。ビッグ・ショーンはアリアナに彼女たちはただサポートしてくれているだけだと説明したようだ。いまでも過去の女性から大丈夫かと連絡が来るものの、それ以上ではないと明言しているという。(text:cinemacafe.net)
2015年01月09日インド宇宙研究機関(ISRO)は2014年12月18日、新型ロケット「GSLV Mk-III」の試験打ち上げを実施した。人工衛星を軌道に乗せない打ち上げではあったが、ロケットは順調に飛行し、ミッションは成功した。またロケットの先端には、インドが開発中の有人宇宙船の試作機「CARE」も搭載されており、再突入とパラシュート展開などの試験も行われ、こちらも成功した。今回は、このインドの最新鋭ロケットGSLV Mk-IIIと、有人宇宙船の開発計画について、2回に分けて解説したい。○GSLV Mk-IIIへ至る苦難の道GSLV Mk-IIIは、インド宇宙研究機関(ISRO)が中心となって開発した大型ロケットだ。GSLVという名前はGeosynchronous Satellite Launch Vehicleの頭文字から取られている。少し意訳すると「静止衛星の打ち上げに特化したロケット」という意味になる。名前にMk-IIIと入っているということからも分かるように、以前にISROは、初代のGSLVと、その改良型であるGSLV Mk-IIの2種類のロケットを開発したことがある。両者は打ち上げ能力こそ他のロケットと比べると低いものの、中型の静止衛星の打ち上げであれば十分な性能を持っており、インドにとっては、自力で静止衛星を打ち上げられる能力を持つ意義は大きかった。GSLV1号機の打ち上げは2001年4月20日に行われたが、失敗に終わる。ロケットの第3段が予定より早く停止してしまい、計画より低い軌道に衛星を投入してしまったのだ。衛星側のスラスターで挽回することも検討されたが、結局は実現しなかった。2003年5月に行われた2号機、そして2004年9月の3号機の打ち上げには成功したが、2006年7月10日に打ち上げられた4号機では、4基あるブースターのうち1基が離昇直後に故障し、ロケットは飛行経路を外れて爆発した。2007年9月の5号機の打ち上げでは、ふたたび計画より低い軌道に衛星を投入してしまうが、今度は衛星側でリカヴァリーが可能だったため、ISROでは成功と位置づけている。ここでGSLVには、大きな改良が加えられた。第3段に、インドが自力で開発したCSと呼ばれるロケットエンジンが装備されたのだ。それまでのGSLVではロシア製のKVD-1Mと呼ばれるエンジンが使われていたが、CSによってロシアへの依存から抜け出し、完全にインドの力だけでGSLVを飛ばすことを目指した。CSはKVD-1Mと同じ液体酸素と液体水素を推進剤として使用しており、また性能も瓜二つだ。CSエンジンを積んだGSLV Mk-IIと名付けられた。GSLV Mk-IIの1号機、GSLV全体では6号機にあたるロケットは2010年4月15日に打ち上げられたが、まさにMk-IIの肝である第3段エンジンが点火2.2秒後に故障、打ち上げは失敗した。ISROはMk-IIの開発を続けつつ、在庫として残っていた従来型のGSLVを打ち上げることにした。しかし同じ年の12月25日に、GSLVの7号機として打ち上げられた従来型GSLVは、離昇直後にブースターが故障したため指令破壊され、失敗に終わった。そして4年近い運用停止と改良期間を経た後、2014年1月5日にGSLV Mk-IIはふたたび打ち上げられ、今度は成功を収めた。今後も打ち上げは続けられる予定だが、安定して成功し続けられるかはまだ未知数だ。一方で、昨今の静止衛星が大型化する流れの中で、GSLV Mk-IIの打ち上げ能力では力不足であることは、ISRO自身が何よりも認識していた。しかしGSLV Mk-IIをさらに改良したところで、大きく能力を向上させることは難しい。そこで2002年に、まったく新しい大型ロケットを開発することが決定された。それがGSLV Mk-IIIだった。○世界第一級の性能を持つGSLV Mk-IIIそのような背景から、GSLV Mk-IIIは名前こそ受け継いでいるものの、初代GSLVやMk-IIとはまったく異なる姿かたちをしている。全長は43.43m、中心部分の直径は4m、打ち上げ時の質量は640tで、日本のH-IIAロケットと見比べると、全長は短く、一方で横幅は長いため、恰幅の良い格好をしているように見える。打ち上げ能力は地球低軌道に8,000kg、静止トランスファー軌道に4,000kgで、これはH-IIAの標準型や、米国のデルタIVロケットの最小構成の機体、米スペースX社のファルコン9ロケットとほぼ同等だ。打ち上げ能力だけでいえば、世界第一級の性能を持っているといっても良い。ロケットはまず両脇に大型の固体燃料ロケット「S200」を持ち、それらに挟まれる形で液体燃料を使うコア・ステイジの「L110」を持つ。その上に上段「C25」が載っており、さらにその上に衛星が搭載される。見た目はH-IIAや欧州のアリアン5ロケットといった機体と似てはいるが、実は両脇の固体ロケットのS200こそが、他のロケットでいうところの第1段に相当し、まずこの2基のS200だけに点火されて離昇し、中心のL110は空中で点火されるという、少し変わった飛行プロファイルを持つ。S200は燃料に末端水酸基ポリブタジエン(HTPB)を用いるコンポジット推進薬を使っている。S200は1基あたりが全長が25.75m、直径が3.2mとかなり大型で、これほどの固体燃料ロケットを造ることができるというのは、インドがこの分野において高い技術力を持っていることを示している。L110はヴィカス(Vikas)と呼ばれるロケットエンジンが2基並べて(クラスタ化されて)装着されている。燃料にはUH 25と呼ばれる、非対称ジメチル・ヒドラジン(UDMH)を75%、ヒドラジンを25%の比率で混ぜたロケット用燃料が使われており、酸化剤の四酸化二窒素との組み合わせで燃焼する。ヴィカス・エンジン自体はPSLVの第2段や、従来のGSLVのブースターや第2段として使われた実績があるが、燃料にはUDMHが使われており、UH 25が使用されるのはこのMk-IIIが初めてとなる。C25はCE-20と呼ばれるロケットエンジンを1基装備している。燃料には液体水素、酸化剤には液体水素が用いられており、この組み合わせは性能が高いという特長を持つが、一方で開発や運用は難しく、前述のようにGSLV Mk-IIの1号機が失敗する原因ともなった。C25は現時点でまだ開発中で、今回の試験打ち上げでも実機は搭載されなかった。GSLV MK-IIIは2002年5月にインド政府によって計画が承認され、開発が始まった。当初は2009年の完成を目指していたとされるが、まずロケットの構成を固めるのに4年かかったとされ、その後も新しく開発する必要のある技術が多いことから、開発はかなり難航したようだ。例えばS200は直径3.2m、全長25mもあり、スペースシャトルの固体ロケットブースター(SRB)に匹敵するほどの巨大なもので、そう簡単に造れるものではない。またL110におけるロケットエンジンのクラスタ化も、インドにとっては初めての試みであった。遅れはしたものの開発は進められ、ようやく今回の初打ち上げにこぎつけた。参考・・・・・
2014年12月24日小惑星探査機「はやぶさ2」を打ち上げるH-IIAロケット26号機がついにその姿を現した。打ち上げが延期されている間、ロケットはVAB(大型ロケット組立棟)の中で出番を待っていたが、12月3日0時より、予定通り機体移動を開始。およそ25分で、500mほど離れた第1射点への移動を完了した。打ち上げは同日13時22分04秒に実施される予定だ。現在(10時半)の射場の天候は晴れ時々曇り。風はほとんど感じられず、非常に穏やかだ。すでに天候不良で2回の延期があった「はやぶさ2」の打ち上げであるが、今日は全く問題なさそうだ。さて、その26号機であるが、いつもとちょっと違うのは、第2段の塗装が白色になっていることだ。通常、この部分の色はオレンジ色。今回、塗装が白くなっているのは、「基幹ロケット高度化」プロジェクトで開発された技術が適用されたからである。このオレンジ色の正体は断熱材だ。H-IIAロケットの推進剤は第1段も第2段も液体水素と液体酸素の組み合わせであるが、これらの物質の沸点は極めて低く(水素はマイナス253℃、酸素はマイナス183℃)、蒸発を抑えるためには、極低温を維持する必要がある。断熱材は、そのためのものだ。しかし、液体水素は特に沸点が低くて蒸発しやすい。燃料タンクを断熱材で覆っていても蒸発してしまい、打ち上げの直前まで、蒸発した分を補充しているほどだ。第2段の場合、軌道上でも蒸発する分があるのだが、通常、搭載衛星を分離するまでの時間は30分間ほどと短いため、あまり大きな問題にならない。ところが26号機の場合、地球を1周してから2回目の燃焼を行うため、稼働時間が長い。そのため、白色塗装で太陽からの熱の入射を抑えて、蒸発量を下げる必要があるのだ。この白色塗装は21号機で実証実験が行われており、"本番"として適用したのは今回が初のケースとなる。白色塗装によって、水素の蒸発量を25%削減できるということだ。また、軌道上を飛行中にターボポンプを定期的に冷やす必要があるのだが、この冷却には液体酸素が使われる。冷却のために流した液体酸素は、第2段の推進には寄与しないので無駄になってしまうが、冷却の方式を変えたことで、この予冷で消費される液体酸素の量を60%削減できるそうだ。H-IIAロケットで静止衛星を打ち上げる場合、従来は、衛星側のエンジンを使って、頑張って軌道修正をする必要があった。しかし、商業打ち上げで競合する欧州のアリアン5ロケットは赤道上に射場があるため、衛星側の軌道修正の負担が小さい。これが、H-IIAで商業打ち上げを受注する際の大きな障壁となっていた。そこで考えられたのがH-IIAロケットの"高度化"だ。軌道面の修正は、遠地点側で行えば効率が良く、より衛星の負担を減らすことができるようになる。しかし、そのためには第2段の稼働時間を5時間程度にまで延ばす必要があり、推進剤の蒸発をなるべく抑えなければならない。この技術を今回適用したというわけだ。三菱重工業(MHI)は2013年、商業打ち上げで高度化を適用する初のケースとして、カナダTELESATより通信放送衛星「TELSTAR 12V」の打ち上げを受注した。今回の26号機の打ち上げは、その試金石にもなっているのだ。
2014年12月03日1995年にデビューしたワールドの「アンタイトル(UNTITLED)」は、働く女性に向けたスタンダードアイテムを提案してきた。来春に20周年を迎えるにあたって、“自分を自由に描く服”というコンセプトはそのままに、よりコンテンポラリーなキャリアブランドへと方針を改める。また、イタリアのテキスタイルメーカー「パオレッティ」や、プリントメーカー「リモンタ」などの協力を得て、オリジナル素材の開発を強化。アメリカ「ケッズ」のスニーカーや、フランス「ルミノア」のカットソーなどともコラボレーションを展開していく。なお、2016春夏シーズンからは八木保をクリエーティブディレクターに起用し、“カルチャー”と“アート”をキーワードに今の時代にふさわしい製品を展開。これによって、ショップの内外装デザインなども含めたブランドイメージの一新を図る。イメージビジュアルは写真家のホンマタカシが撮影し、新しいアンタイトルの世界観を表現。また、15年をブランドアニバーサリーイヤーと定めて、様々なイベントを行う予定だ。主な製品の価格帯は、プルオーバーが6,500円から1万5,500円、ジャケットが1万9,000円から3万4,000円、スカートが1万3,500円から1万7,500円、パンツが1万3,500円から1万7,500円、ワンピースが1万9,000円から2万8,000円、コートが2万4,000円から4万9,500円。
2014年12月01日2004年に打ち上げられた欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」が、10年にもおよぶ航海へを経て、2014年8月に目的地である「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」に到着した。ロゼッタには彗星表面への着陸を目指した小型探査機「フィラエ」が搭載されていた。探査機を彗星の表面に着陸させる--それは、いまだかつてどんな探査機もやったことのない、前代未聞の挑戦だった。彗星の表面はどうなっているのか、果たして本当に降りられるのか。期待と不安が入り混じるなか、2014年11月12日、フィラエは彗星へ向けて降下を開始した。今回はロゼッタとフィラエの計画の成り立ちから、彗星までの航海、そしてフィラエが挑んだ彗星着陸について、3回に分けて紹介したい。○ハレー艦隊人類は古くから、彗星に対して特別な感情を抱いてきた。古くは天変地異が起こる前触れといった畏怖の対象として恐れられたが、現代では美しい天文現象として、出現するたびに多くの人に親しまれている。ちょうど昨年の今ごろには「アイソン彗星」がブームとなった。残念ながら太陽に接近した際に崩壊してしまったものの、テレビ番組や雑誌が特集を組むなどし、彗星に対する人気の高さが伺える機会となった。数ある彗星の中でも有名なのは、やはり「ハレー彗星」だろう。ハレー彗星は紀元前の昔から、人類によって観測されていたという記録が残っている。日本でも『日本書紀』に、ハレー彗星を指して書かれたものと思われる、彗星に関する記述がある。ハレーという名前は、英国の天文学者エドモンド・ハレーにちなんで名付けられたものだ。彼はハレー彗星に約76年の周期性、つまり約76年ごとに人類の頭上に現れているのではないか、と予言した。彼はその結果を見届けることなく亡くなるが、その後予言は裏付けられ、その彗星はハレー彗星と呼ばれるようになった。1986年、そのハレー彗星が地球に接近する機会が訪れた。前回の1910年までの接近とは異なり、このとき人類はすでに宇宙空間に探査機を送り込む技術を手にしていた。米ソの冷戦下ではあったが、米国とソヴィエト連邦、そして日本、欧州が手を組み、それぞれ探査機を打ち上げ、ハレー彗星に接近しての共同観測を行うことになる。この探査機群は通称「ハレー艦隊」とも呼ばれた。ハレー艦隊はまず、1984年12月15日にソ連が「ヴェガ1」を打ち上げ、続いて21日には「ヴェガ2」が打ち上げられた。年が明けて1985年1月7日には日本が「さきがけ」を、7月2日には欧州が「ジョット」を、そして8月18日には再び日本が「すいせい」を打ち上げる。さらに、1976年に打ち上げられ、地球の磁場や太陽風を観測していた米航空宇宙局(NASA)の「ISEE-3」が、「ICE」と改名されて加わり、艦隊は一路、ハレー彗星を目指した。そして1986年3月、艦隊は相次いでハレー彗星のそばを通過した。その中でもっとも彗星に近付いたのはジョットで、約600kmの近さにまで接近した。これは当初から狙って行われたもので、そのために探査機は装甲板まで取り付けられていたほどだ。結果は大成功で、ハレー彗星の核を捉えることに成功した。ハレー艦隊の成功後、彗星という天体をさらに詳しく探査するために、NASAとESAは共同で新しい探査機の計画を立ち上げた。この取り組みの中で、NASAでは彗星ランデヴー・小惑星フライバイ(CRAF)、ESAでは彗星核サンプル・リターン(CNSR)と呼ばれる探査機をそれぞれ開発することになった。しかし1992年、NASAは予算不足でCRAFを中止する。一方の欧州は、NASAが抜けた後も独自で彗星探査計画を進めることを決定する。もともと欧州は、1970年代から彗星の探査に強い関心を持っていた。それは彗星が科学的に魅力的な天体であると同時に、月や火星、金星などの探査は米国やソ連が先行しており、第三極としての地位を発揮するためには、彗星探査という選択肢はもってこいであった。欧州はCNSRを発展させ、NASAのCRAFとを組み合わせたようなミッションを新たに立ち上げる。それは小惑星をフライバイして彗星に到着、そして周囲を回りながら探査しつつ、小型の探査機を彗星核に着陸させるという、大胆なものだった。○宇宙のロゼッタストーンを目指して1993年11月、ESAの科学プログラム委員会によって、この新計画の実施が決定された。探査機には「ロゼッタ」という名前が与えられた。この名前は「ロゼッタ・ストーン」に由来する。ロゼッタ・ストーンはナポレオン・ボナパルトがエジプト遠征を行った際に、エジプトの都市ロゼッタで発見された石柱で、古代エジプトで使われていたヒエログリフと呼ばれる文字を解読する手がかりとなった。彗星は、今から約46億年前に太陽系が誕生した当時の痕跡が保存されているとされ、「太陽系の化石」とも呼ばれている。ロゼッタによる探査で、太陽系の誕生や、こんにちの姿になった過程、そしてまた地球の水や生命が誕生した経緯といった、多くの謎が解き明かされるかもしれない。ロゼッタと名付けられた背景には、「宇宙のロゼッタ・ストーン」になるようにとの期待が込められていた。またロゼッタに搭載される小型の着陸探査機は「フィラエ」と名付けられた。フィラエはナイル川にかつて存在した島の名前で、ロゼッタ・ストーンを解読する手がかりとなった石柱が発見された場所だ。現在ではアスワン・ハイ・ダムの建設によって水没している。なおESAでは英語読みに近い「フィーレイ」と発音している。目的地はワータネンと呼ばれる彗星に決定された。計画では2003年1月に地球を出発し、1回の火星スイングバイと2回の地球スイングバイを経て、小惑星オタワラとシワをフライバイ観測し、ワータネン彗星に到着するという旅路になるはずだった。しかし、2002年12月11日にアリアン5 ECAロケットの1号機が打ち上げに失敗したことで、ロゼッタの打ち上げが延期されることになる。アリアン5ロケットにはいくつかの種類があり、失敗したアリアン5 ECAは、ロゼッタを打ち上げる予定のアリアン5 G+を能力を向上させた機体だ。両者は部品の多くが共通で、アリアン5 ECAが失敗した原因が究明されるまで、アリアン5 G+の運用も停止されたことから、打ち上げが可能な期間を逃す羽目になった。地球と彗星との位置関係は絶えず変化しており、使用するロケットの能力などから、彗星に到達することが可能な機会は限られている。アリアン5 G+の運用が停止されたことで、この機会を逃してしまったのだ。ロゼッタのチームは対応に当たった。得られる科学的な成果や、ロゼッタが取るリスクなどの観点から様々な案が検討された。まず考えられたのは、アリアン5 G+よりも打ち上げ能力が大きい、アリアン5 ECAやロシアのプロトン・ロケットを使ってワータネン彗星を目指すというアイディアだったが、資金の面で却下された。そして最終的に、ロケットは変えず、別の彗星を目指すこととされた。そしていくつかの候補の中から、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星が新しい行き先として決定された。2004年3月2日、ロゼッタとフィラエはアリアン5 G+ロケットに搭載され、南米仏領ギアナにある、ギアナ宇宙センターから飛び立った。10年にも及ぶ、長い航海の始まりだった。(次回は11月27日の掲載予定です)参考・・・・・
2014年11月26日