『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督の『偶然と想像』が、4月6日にフランス全土で公開され、わずか3週間足らずで動員が10万人を突破する大ヒット。フランス版ポスタービジュアルが到着した。昨年開催された第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)に輝き、フランス国内プレミア上映のナント三大陸映画祭では最高賞〈金の気球賞〉・観客賞のW受賞、第17回CineFestミシュコルツ国際映画祭では最高賞にあたる〈エメリック・プレスバーガー賞〉を受賞するなど、昨年日本で公開されるやBunkamuraル・シネマで連日満席が続出、傑作と称賛する反響を呼んだ本作。『ドライブ・マイ・カー』がアカデミー賞に輝いたことで本作の注目度もより一層高まり、現在は20か国以上の国と地域で上映決定、40以上の映画祭に出品となった。日本国内では2021年12月17日(金)の公開から動員数は7万人を超え、現在も4か月以上の大ヒットロングラン中。本作の公開館Bunkamuraル・シネマでの上映が5月5日(木)で終了する。フランスでは観客動員10万人を突破した(2018年公開、濱口竜介監督『寝ても覚めても』はフランスの最終動員が約10万人)。今回解禁となったフランス版ポスタービジュアルは、白を基調とした日本版とは全く異なり、第2話「扉は開けたままで」の奈緒(森郁月)が中心に大きく描かれ、パープル一色で構成された鮮明で印象的なポスターとなった。さらに韓国でも5月4日(水)より公開が決定。本作の第1話に出演している玄理が韓国での本格的活動を目指し、韓国公開に合せて訪韓も予定されている。『偶然と想像』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:偶然と想像 2021年12月17日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開©︎ 2021 NEOPA / fictive
2022年05月02日『万引き家族』と『ドライブ・マイ・カー』スタッフにより、日本に暮らすクルド人少女が直面する現実を描く『マイスモールランド』。この度、奥平大兼演じる少年が嵐莉菜演じるサーリャの気持ちに寄り添い、受け止めるシーンの本編映像が解禁となった。主人公サーリャを演じるのは、自身も5か国のルーツを持ち、「ViVi」専属モデルとして活躍する嵐さん。サーリャが心を開く少年・聡太を注目の俳優・奥平さんが演じている。解禁となったのは、コンビニでバイトを終え、新作スイーツを頬張る2人のシーン。徐々に距離が縮まっていく中、サーリャは聡太に自分がクルド人であることを打ち明ける。「(同級生から)いつの間にかドイツ人と思われてて、なんかそれがちょうど良くて。自分でもドイツ人って言うようになって」「本当はどこの国から来たの?」「クルド…って知らないよね?」「わかんない、ごめん」と、言葉を選びながらも真っ直ぐに気持ちを打ち明けるサーリャ、その告白に戸惑いながらも寄り添い、受け止めようとする聡太の瞬間を捉えた本編映像となっている。本作がアムネスティ国際映画賞《特別表彰》に選ばれたベルリン国際映画祭ジェネレーション部門のヘッドプログラマーのセバスチャン・マルクトは、「世界共通のテーマである現代社会の矛盾を、とても美しく、映画らしい構成で物語に練りこんでいる」と称えている。また、海外メデイア「VERDICT」に掲載されたレビューでは、「川和田監督の『マイスモールランド』はあくまでフィクションとして、彼女自身がダブルとして生きる経験から、クルド人全体を描くのではなく、一人の高校生であるクルド人に焦点をあてる。彼女が生きる日本社会の中で、希望や夢を持ち、目の前の困難に立ち向かう状況を描いた特別な映画である。日本当局の非人道的な難民政策を厳しく批判する一方で、17歳の少女が自分の感情や、複数のアイデンティティによってもたらされる責任と対峙する姿を感動的に描いており、注目されるべき作品」と評価を受けている。『マイスモールランド』は5月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マイスモールランド 2022年5月6日より新宿ピカデリーほか全国にて公開予定©2022「マイスモールランド」製作委員会
2022年04月29日『万引き家族』と『ドライブ・マイ・カー』のスタッフが手掛けた映画『マイスモールランド』主演の嵐莉菜と、共演の奥平大兼、監督の川和田恵真が、4月20日(水)、日本外国特派員協会にて行われた上映会及びQ&A記者会見に出席した。在留資格を失い、普通の高校生としての日常が奪われてしまった17歳の在日クルド人の主人公サーリャが、理不尽な社会と向き合いながら、自分の居場所を探し、成長していく物語である本作。冒頭は、嵐さん、奥平さんから来場した外国人向け記者に向けた流暢な英語での挨拶からスタート。嵐さんは「こんなに多くの方に来ていただいて感激です。この作品をもっと多くの方に観て頂きたいです」と語り、奥平さんは「僕はこの映画からたくさんのことを学びました。本日の上映会が、この映画を広く知ってもらうために素晴らしい機会になると期待しております」とそれぞれの言葉で感謝を述べた。ます、記者から嵐さん、奥平さんというフレッシュな2人をキャスティングした理由について問われた川和田監督は「当初は日本に住むクルド人の方に(メインキャストとして)出ていただくことを考えていたが、難民申請中の方が映画に出演することによって背負うリスクを考え、今回はキャスティングすることは避けました」と前置きした上で、オーディションを重ね、最終的なキャストが嵐さん、奥平さんに決定した後「彼らの等身大のキャラクターからヒントをもらいながら脚本、映画を作っていきました」とキャスティングが決まってから2人に寄り添った映画づくりを目指したことを明かす。続いて「今回出演が決まってから、日本におけるクルド人や移民についての事情について事前にどれくらいの期間リサーチしたのか?」と嵐さん、奥平さんにそれぞれ質問。嵐さんは「撮影前のワークショップで実際に在日クルド人のご家族にお話を聞く機会を頂いて、本当に実際に苦しい状況にいるんだということをお話を聞きました。クルド料理をいただいたりしました」とふり返る。自身もこの撮影に入るまで日本でこのようなことが起きているとは全く知らなかったという奥平さんは「撮影前に勉強をしてしまうと、僕が演じる聡太としての反応にも影響がでるから、事前にクルドの文化や問題に関して調べることはせず、お芝居をやっていくなかで触れていこうと監督と話しました」と明かした。「ウクライナからの避難民を受け入れているいま、とても意義のある映画だと思いますが、この映画から何を受け取ってもらいたいですか」という質問に、川和田監督は「まずは出来るだけ多くの方に見て、知ってもらいたいです」と率直に語る。続けて「そして、映画の主人公たちのような若い世代に届いてほしいです。社会的なものだと敷居が高いと思われがちですが、本作は青春物語でもあるので、いろんな方に届いてほしいです。またこの映画は家族の物語でもあるので、親世代の方にも違った響き方をするのではないかと思っています。まずは、この作品がいろんな世代に届き伝わってほしいです」と回答した。また、嵐さん、奥平さんの2人には「本作は“青春物語”で、恋愛も芽生えつつある物語。非常に上手く演じられていたが、そんな2人の気まずさも含めて現場ではどうだった?」と劇中に描かれる、サーリャと聡太の淡い恋についての質問に会場が和やかな空気に包まれるひと幕も。奥平さんは少し照れ臭そうに「撮影当時は僕自身も高校生でしたし、少なからず恋愛をしてきたので、過去の恋愛を思い出しながら演じていました(笑)」と告白。嵐さんも「意識はしなかったです(笑)。撮影前のワークショップで監督が、お花見をする機会をくれたり、奥平さんと趣味の話をしたり、事前に仲良くなれたので、それがサーリャと聡太の関係に現れていると思います。付き合う前のよくわからない関係を演じたのは、私もドキドキしたところでした(笑)」とはにかみながら語っていた。『マイスモールランド』は5月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マイスモールランド 2022年5月6日より新宿ピカデリーほか全国にて公開予定©2022「マイスモールランド」製作委員会
2022年04月21日村上春樹の短編を映画化した島秀俊主演、濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が第94回「アカデミー賞」国際長編映画賞を受賞した。この映画史に残る快挙を記念し、4月5日(火)に、東京・千代田区の日本記者クラブで凱旋記者会見が行われ、濱口竜介監督と主演の西島秀俊、本作のプロデューサー・山本晃久が出席した。日本映画がアカデミー賞の国際長編映画賞(旧称:外国語映画賞)を受賞するのは、映画『おくりびと』(滝田洋二郎監督)以来13年ぶりの快挙。栄誉の象徴であるオスカー像を手にして登場した濱口監督は「これだけ多くの国に作品が受け入れられたということを、驚きを持って受け止めている」と戸惑いつつも、広く支持された理由については「(原作の)村上春樹さんの物語が持つ普遍性にあると思う」と村上文学の高いドラマツルギーにあると分析する。さらに受賞の瞬間についての感想を問われると「どう言ったらいいのかわからないというのが根本にある。直前に至るまでにオスカーというものが自分の人生に関係するとは思ってもいなかったので、どう振る舞っていいのかわからなかった」と率直な感想を吐露した。また今回の快挙は自身のキャリアにおいてあくまでも「通過点であったらいい」と言うが、受賞の際のスピーチには若干の反省があるようで「僕がサンキューと言ってしまったがために会場の音楽が流れてしまって、その先の言葉が言えなかった。もし次にチャンスがあるならば、今回の教訓を活かしたい」とはにかむ。亡き妻への喪失感を抱える舞台俳優で演出家の家福悠介を演じた西島。「応援していただいたみなさんの力のお陰で素晴らしい体験をさせていただきました。現地でも『美しい映画だった』と言っていただきました。この魂の救済の映画が国や言語の壁を越えて人々の心に大きく響いたことを実感しました」と喜びを噛みしめ、山本プロデューサーも「小さくささやかな現場から始まったこの作品が数々の賞とアカデミー賞を経てみなさんのもとに戻ってきました!」と凱旋を報告した。本作は国際長編映画賞だけでなく作品賞、監督賞、脚色賞にもノミネートされている。濱口監督は「前日にノミネート者たちとのディナーがあり、スティーヴン・スピルバーグ監督やポール・トーマス・アンダーソン監督と同じテーブルになりました。なんでこんなところにいるのだろうか?という気持ちになった」と夢心地だったことを回想。映画で世界を目指す後進に向けては「このような機会(アカデミー賞ノミネートや受賞)が今後も続いてくれれば日本映画にとってはありがたいこと。世界の目が今アジア映画や日本映画に向いていることは今回の経験でわかったので、世界を目指すのならば野心を持ってやってもらいたい」とエールを送った。現地で授賞式に参加した西島は「アカデミー賞の場に行くまでは緊張するだろうと思っていたけれど、意外に緊張しなくて今日の方が緊張しています」とジョークを交える。授賞式前日には敬愛する映画監督であり俳優のジョン・カサヴェテス監督のお墓参りに行ったそうで「その時に自分の中でも驚くくらいに心が動いた。かつて濱口監督も観ていたジョン・カサヴェテス監督の特集上映から約20 年の時を経てロスに降り立ち、カサヴェテス監督のお墓に行き『明日アカデミー賞に出るんだ』と感じ入るものがありました」としみじみ。アカデミー賞という貴重な場に同席した栄誉については「素晴らしい作品という偉大な魂が僕をここに運んでくれたんだと思いました」と喜びを噛みしめた。濱口監督の演出術を「丁寧に時間をかける現場だった」と語る西島は「今回の演技は説明を排除した演技で、観客の皆さんとの共同作業で作り上げるような演技でした。自分の信じる演技を見つめ直し、勇気を出してやろうと演じた記憶があります。その演技を各国の皆さんに見てもらえたことは希望であり、素晴らしいこと」と回想。その結果「自分の信じる演技をやるしかない」という結論に達したという。そして後輩たちに向けて西島は「僕よりもはるかに才能のある日本の若い俳優さんも多いので、みなさんが自分の信じる演技を突き詰めていったその先には、信じられないようなことが起こるのではないか。今回僕が体験したことは若い俳優さんたちに会ったら伝えていきたいと思うけれど、僕程度の俳優が行けたので、みなさんにも可能性があるはずです」と謙遜交じりに後進の活躍に期待を込めた。本作は、これまでに第74回「カンヌ国際映画祭」にて日本映画初の脚本賞を含む4冠を受賞。その後「ゴールデングローブ賞」非英語映画賞、「インディペンデント・スピリット賞」国際映画賞、「クリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞)」外国語映画賞、「ニューヨーク映画批評家協会賞」作品賞、「ロサンゼルス映画批評家協会賞」作品賞・脚本賞・監督賞次点、「ボストン映画批評家協会賞」にて西島秀俊の最優秀男優賞を含む4冠、「米批評家協会賞」では作品賞とアジア初・主演男優賞を含む主要4部門での受賞など、世界中で90以上の賞を受賞している。『ドライブ・マイ・カー』ロングラン公開中
2022年04月05日村上春樹の小説を基にした西島秀俊主演映画『ドライブ・マイ・カー』が、第94回アカデミー賞 国際長編映画賞を受賞。この快挙を記念し、本日4月5日、東京・千代田区の日本記者クラブで凱旋記者会見が行われ、濱口竜介監督、西島さん、本作のプロデューサー・山本晃久が出席した。日本映画がアカデミー賞の国際長編映画賞を受賞するのは、滝田洋二郎監督の『おくりびと』以来、13年ぶりの快挙。ほか、各国の主要映画祭でも高く評価されている本作。オスカー像を手にして登場した濱口監督は「これだけ多くの国に作品が受け入れられたということを、驚きを持って受け止めている」と話し、広く支持された理由について「(原作の)村上春樹さんの物語が持つ普遍性にあると思う」と分析。また、受賞の瞬間をふり返り、「直前に至るまでにオスカーというものが自分の人生に関係するとは思ってもいなかったので、どう振る舞っていいのかわからなかった」と感想を述べつつ、この快挙は自身のキャリアにおいてあくまでも「通過点であったらいい」という。一方、主演の西島さんは「応援していただいたみなさんの力のお陰で素晴らしい体験をさせていただきました。現地でも『美しい映画だった』と言っていただきました。この魂の救済の映画が国や言語の壁を越えて人々の心に大きく響いたことを実感しました」と喜びを噛みしめ、「アカデミー賞の場に行くまでは緊張するだろうと思っていたけれど、意外に緊張しなくて今日の方が緊張しています」とジョークを飛ばす場面も。そして、授賞式前日には、敬愛する映画監督であり俳優のジョン・カサヴェテスのお墓参りに行ったそうで「その時に自分の中でも驚くくらいに心が動いた。かつて濱口監督も観ていたジョン・カサヴェテス監督の特集上映から約20年の時を経てロスに降り立ち、カサヴェテス監督のお墓に行き…。“明日アカデミー賞に出るんだ”と感じ入るものがありました」としみじみ。濱口組の撮影をふり返り、「丁寧に時間をかける現場だった」と表現した西島さんは「今回の演技は説明を排除した演技で、観客の皆さんとの共同作業で作り上げるような演技でした。自分の信じる演技を見つめ直し、勇気を出してやろうと演じた記憶があります。その演技を各国の皆さんに見てもらえたことは希望であり、素晴らしいこと」と回想。その結果「自分の信じる演技をやるしかない」という結論に達したという。今回のアカデミー賞では、作品賞・監督賞・脚色賞にもノミネートした本作。濱口監督は「前日にノミネート者たちとのディナーがあり、スティーヴン・スピルバーグ監督やポール・トーマス・アンダーソン監督と同じテーブルになりました。…なんでこんなところにいるのだろうか?という気持ちになった」と夢心地だったと明かし、「このような機会(アカデミー賞ノミネートや受賞)が今後も続いてくれれば日本映画にとってはありがたいこと。世界の目が今アジア映画や日本映画に向いていることは今回の経験でわかったので、世界を目指すのならば野心を持ってやってもらいたい」と映画で世界を目指す後進に向けてエールを送っていた。なお、8月20日の公開から7か月が過ぎた現在も、各地でロングラン上映が続いている本作。公開館数は115館からスタートし、今後公開が決定しているところも含め、現時点で累計上映館数420館の劇場で上映されており、興行収入は1,080,601,530円を記録。また、芸術分野の優れた活動を顕彰する第72回芸術選奨文部科学大臣賞に濱口監督が選出。文化庁長官表彰(国際芸術部門)に、芸術各分野において国際的に活躍し、特に顕著な成果をあげた個人として、西島さんと濱口監督の両名が決定している。『ドライブ・マイ・カー』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年04月05日映画『ドライブ・マイ・カー』の凱旋舞台挨拶イベントが5日に都内で行われ、西島秀俊、三浦透子、岡田将生、霧島れいか、濱口竜介監督が登場した。同作は村上春樹の同名短編小説に惚れ込んだ濱口竜介監督の最新作。妻を失い、喪失感のなかで生きる舞台俳優・家福と、寡黙な専属ドライバー・みさきという孤独な2人が、愛車サーブを通して出会い、一筋の希望にたどり着くまでを描く。第74回カンヌ国際映画祭で日本映画として初となる脚本賞を受賞した同作は国内外の様々な賞を席巻し、第64回アカデミー賞 国際長編映画賞に輝いた。授賞式の場に立った濱口監督は「気持ちを落ち着けてなんとかスピーチをしなきゃと出て行って、自分もできるだけ短くしたいと思っていたので冒頭部分は英語でと思っていたら、大体冒頭部分で終わってしまったんですけど……『Thank you』というのが早すぎたんです。その場にいた俳優さん、いなかった俳優さんにも感謝をつ会えられたので良かったと思います」と振り返った。スティーブン・スピルバーグ監督とも写真を撮っていた濱口監督は「エレベーターを待っていたらスピルバーグさんがすっと通って行かれたので、自分は怖気付いていたんですけど周りから『行きなさい』みたいな。それで『ご一緒できて光栄でした』と話しかけたら、『ドライブ・マイ・カー』について「改めて素晴らしい映画だった、賞にふさわしい映画だった』とおっしゃていただいて、夢のような体験でした。子供の頃からスピルバーグ監督の映画を見てきたので、そんなことがあるんだと思いました」と状況を語る。同じくその場にいた西島も「ポール・トーマス・アンダーソン監督が『素晴らしかった』とおっしゃったり。ジェーン・カンピオン監督が岡田くんに『Bad boy』と言って、悪い男をすばらしく演じたと伝えてらっしゃったり」と明かすと、岡田は苦笑。「『そうです』と思いましたけど、この作品をちゃんと見てくれた上でおっしゃってくれてたので、本当に嬉しかったです」と喜んでいた岡田は、「僕は授賞式前にインタビューで『コーダ あいのうた』が好きだと言っていたら、トロイ・コッツァーさんとお話しする時間があって、通訳さんと手話の通訳さんと4人だったんですが『日本の手話と違うから、こうやってやるんだ!』と興奮しておしゃべりされてるので、何も聞けなかった。それで呼ばれてしまったので去ったんですけど、すごく貴重な時間でした」と明かした。トロイ・コッツァーと写真を撮っていた霧島も「そんなにたくさんお話しできなかったんですけど、目の前にいらっしゃったので。『コーダ あいのうた』は劇場で見て本当に恥ずかしいくらい大泣きしたくらい好きな作品でしたので、ガッと捕まえて、自己紹介して『ドライブ・マイ・カー』に出ていますということを説明して『好きな映画です。美しい映画だと思いました』とお伝えしたら、本当に嬉しそうに笑ってらっしゃって、お写真お願いしました」と楽しんでいたようだった。濱口監督が「どこを見ても伝説みたいな人がいて、ウィル・スミスさんがそこを通って行ったりとか……」と言うと、会場はざわつく。「ビル・マーレイさんがいたり、楽屋裏に入って行ったらコッポラ監督とロバート・デ・ニーロとアルパチーノが準備をしていて『何なんだこの世界は』と思いました」と豪華な思い出を振り返った。この日は実際にオスカー像も登場し、「意外と重いものでしで、2年前にポン・ジュノ監督が片手で軽々上げてたので、監督の筋力がすごいなと思いました」と語る。授賞式にいなかった三浦がその場で持つこととなったが「『重い重い』と言われてたから、そんなに重くなかったです」とその場の笑いを誘うと、濱口監督は「筋力がめちゃめちゃあるのかな」とコメントしていた。
2022年04月05日4月2日、3日の全国映画動員ランキングは、『SING/シング:ネクストステージ』が公開3週目も首位を守った。先週2位の『映画 おそ松さん』、3位の『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』までTOP3は先週と変わらず。続いて『スパイダーマン』『ヴェノム』のスタジオが贈るマーベルの新たなヴィランを描く映画『モービウス』が初登場4位にランクイン。モービウスはスパイダーマンの宿敵として描かれていたキャラクターで、本作ではモービウスの誕生秘話が描かれる。ジャレッド・レトがモービウスを演じ、マット・スミス、アドリア・アルホナ、ジャレッド・ハリスらが出演。監督はダニエル・エスピノーサ。公開33週目に入った『ドライブ・マイ・カー』は先週10位から順位を上げている。公開15週目の『劇場版 呪術廻戦 0』もTOP10入りを継続。そのほか新作では、少年忍者とLil かんさい初の主演作『東西ジャニーズJr. ぼくらのサバイバルウォーズ』が初登場9位にランクイン。本作はボーイスカウト日本連盟創立100周年に製作された、冒険エンタテインメント。2021年4月に放送されたテレビアニメの劇場版『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』は初登場10位に入った。可愛らしい見た目に反して、本格的なミステリーとサスペンスが展開したTV版のエピソードを再構成し、最終回のその後が描かれる。木下麦が引き続き監督とキャラクターデザインを担当。声の出演も花江夏樹、飯田里穂、木村良平、山口勝平らが続投。『SING/シング:ネクストステージ』次週は『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』『とんび』『今はちょっと、ついてないだけ』『北の橋』『スパークス・ブラザーズ』『潜水艦クルスクの生存者たち』『チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『SING/シング:ネクストステージ』2位『映画 おそ松さん』3位『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』4位『モービウス』5位『余命10年』6位『ドライブ・マイ・カー』7位『劇場版 呪術廻戦 0』8位『THE BATMAN−ザ・バットマン−』9位『東西ジャニーズJr. ぼくらのサバイバルウォーズ』10位『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』
2022年04月04日濱口竜介監督作品の特別上映会が、2022年4月2日(土)より、東京のユーロスペース、ポレポレ東中野、シアター・イメージフォーラムで開催される。上映作品は『PASSION』『親密さ』『ハッピーアワー』。『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介監督の特別上映会『ドライブ・マイ・カー』で日本映画史上初のアカデミー賞作品賞ノミネートを果たし、国際長編映画賞を受賞した濱口竜介監督。そんな彼の自主制作作品からメジャーデビューに至るまでの作品を上映してきた東京のミニシアター3館が、アカデミー賞での功績を祝し、濱口竜介作品の特別上映会を実施する。濱口竜介監督の初期の代表作『PASSION』(2008)はユーロスペース、コアな濱口ファンを生み出した『親密さ』(2012)はポレポレ東中野、5時間半という長尺にも関わらずヒットを記録した『ハッピーアワー』(2015)はシアター・イメージフォーラムで、それぞれ公開された作品。この3作品が、各シアターに凱旋することになる。映画『PASSION』あらすじ結婚間近の果歩と智也を祝う席上、智也の過去の浮気が発覚し…。男女5人が揺れ動く一夜を描いた群像劇。第56回サン・セバスチャン国際映画祭、第9回東京フィルメックスに出品された濱口竜介の初期代表作。映画『親密さ』あらすじ「親密さ」という演劇を作り上げていく過程をフィクションとして演じる前半と、実際の上演を記録し映画として構成した後半の二部構成で描かれる青春群像劇。映画と演劇の学校「ENBUゼミナール」の映像俳優コースの修了作品としてスタートした企画。映画『ハッピーアワー』あらすじ30代も後半を迎えた、あかり、桜子、芙美、純の4人は、なんでも話せる親友同士だと思っていた。純の秘密を知るまでは……。市民参加のワークショップから誕生した作品で、ほとんどのキャストが演技未経験者という挑戦作。【詳細】濱口竜介監督作品特別上映 ミニシアター合同特別ウィーク・映画『PASSION』公開時期:2022年4月2日(土)〜4月15日(金)連日19:00会場:ユーロスペース(東京都渋谷区円山町1−5)料金一律:1,500円・映画『親密さ』公開時期:4月2日(土)、4月9日(土)各日24:10よりオールナイト上映会場:ポレポレ東中野(東京都中野区東中野4丁目4−1)料金一律:2,000円・映画『ハッピーアワー』公開時期:4月2日(土)〜4月8日(金)連日13:00より会場:シアター・イメージフォーラム(東京都渋谷区渋谷2丁目10−2)料金一律:3,000円
2022年04月02日株式会社マイファーム(京都府京都市、代表取締役:⻄辻 ⼀真)は、2022年3月26日に体験農園「マイファーム桜街道」を開園したことをお知らせいたします。本開園は、2021年7月に農業関連事業者の課題解決および持続可能な地域の実現を目指して、西武信用金庫(理事長 髙橋一朗)と「ビジネスマッチング契約」を締結して取組んできた連携の中でも初めての事例となります。開園セレモニーにて①開園セレモニーにて②背景:法制度と農業後継者の課題を地域銀行と民間企業で解決するマイファームと西武信用金庫は2021年7月16日に「ビジネスマッチング契約」を締結しました。2022年に多くの生産緑地が指定更新の継続判断を求められることを予見し、地域事業者を守る西武信用金庫と、農地活用・農業人材育成などを行ってきたマイファームで、半年間地域を足繁く回りながら情報収集を行ってきました。今回開園する「マイファーム桜街道」は、西武信用金庫支店近くの農地です。両社が話し合いを行っていた際に、西武信用金庫の担当者から出た「どのような開園立地状況が望ましいか」の質問に対し、マイファームが例えで提示した場所が偶然適地であり、すぐに農地所有者へ確認を行い、開園へと繋がりました。データベース共有などの仕組みだけでは叶わなかった地域課題解決のストーリーから新しい体験農園が誕生しました。体験農園「マイファーム桜街道」の情報農園名:マイファーム桜街道場所:東京都東大和市上北台3丁目453-1アクセス:多摩モノレール「桜街道駅」より徒歩4分「上北台駅」より徒歩8分※西武信用金庫桜街道支店裏駐車場:なし ※近隣コインパーキングをご利用ください。区画数:56区画利用料金:月額6,600円(税込)/1区画(8m²)あたり運営費:年額初年度11,000円(税込)/2年目以降3,850円(税込)農園WEBサイト: マイファーム桜街道 : 株式会社マイファーム本社所在地:〒600-8216京都府京都市下京区東塩小路町607番地 辰己ビル1階代表者:代表取締役西辻 一真設立日:2007年9月26日資本金:100,000,000円事業内容:耕作放棄地の再生及び収益化事業/体験農園事業(貸し農園、情報誌の発行)農業教育事業(社会人向け新規就農学校、農業経営塾)/農産物生産事業および企業参入サポート流通販売事業(農産物の中間流通・通信販売)URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月31日先日行われた第94回アカデミー賞にて国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』の監督、濱口竜介の作品を特別上映する企画「濱口竜介監督作品ミニシアター合同特別上映ウィーク」の開催が決定した。今回の上映企画では、初期の代表作『PASSION』(’08)をユーロスペース、コアな濱口監督作品ファンを生み出した『親密さ』(’12)はポレポレ東中野、5時間半という長尺にも関わらず、大ヒットした『ハッピーアワー』(’15)はシアター・イメージフォーラムにて上映。3作品が再び聖地に凱旋することになる。なお、話題作『ドライブ・マイ・カー』は、人気作家・村上春樹の短編小説「女のいない男たち」(文春文庫刊)に所収されている1篇の映画化。西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生らが出演。同作は現在、各劇場にて再上映が順次行われている。「濱口竜介監督作品ミニシアター合同特別上映ウィーク」は4月2日(土)よりユーロスペース、ポレポレ東中野、シアター・イメージフォーラムにて開催。(cinemacafe.net)
2022年03月30日西島秀俊主演、村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が、第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞。授賞式を終えたばかりの濱口監督や西島さん、岡田将生、霧島れいかが日本メディア向けの共同記者会見に出席し、喜びをコメント。合わせて、授賞式にはスケジュールの都合により参加できなかった三浦透子からもコメントが到着した。まず、率直な感想を聞かれた濱口監督は、「ありがとうございます!嬉しいです!ノミネートされることだけでも本当にすごいことだと思っていたので、こうして受賞ができるとは本当に思っていなかった。ありがたいことだと思っています」と感謝。オスカー像を手にした濱口監督は「重いです(笑)。ポン・ジュノ監督が2年前に取ったとき、片手で軽々と持ち上げられていたので、意外と軽いのかなと思っていた。重かったのでびっくりしました」と改めて語った。西島さんは「会場でたくさんの方に『この作品を観た、素晴らしかったよ』と言って頂いて。改めてこの作品が、国や言葉を越えていろんな人の心に深く響いたんだなと会場ですごく感じました。とても幸せです」と明かすと、霧島さんも「素直に心から嬉しい気持ちでいっぱいです。たくさんの方におめでとうと言って頂いて、どれだけたくさんの方の心に届いたのかということが実感できて、本当に、本当に嬉しいです」とコメント。濱口監督も「スティーヴン・スピルバーグ監督から『おめでとう。この映画にふさわしいものだ』と言って頂きました。スピルバーグさん自身もこの映画がとても好きだと言って頂けて、本当にすごい日だなと思いました」と感慨いっぱいの様子。岡田将生「あの場にいれたことがよかった」そして岡田さんは「あの場にいれたことがよかったなと思いますし、『ドライブ・マイ・カー』とタイトルが言われた時にみんなで立ち上がって、みんなで抱きしめあってるその瞬間は一生忘れない出来事なんだろうなと思ってます」とコメント。作品の名前が呼ばれたときのことについては「監督のこの凄い才能がもっともっと世界に広まってほしいなと、いち映画ファンとして思っているので本当に嬉しくて、濱口監督おめでとうございますという気持ちでいっぱい」と西島さん。岡田さんは「本当に、こんなことがあるんだなあ、と。素直に体が反応して、心が動いて。皆さんと喜びを分かち合えたのは本当に良かったなと、その瞬間に思いました」と語り、霧島さんも「すごく緊張していたのですが、耳に入ってきた瞬間に感情が素直にわーっと溢れてきて、体も反応してしまいました」と喜びを明かした。「『時間をかける』ということは大事なこと」と監督日本映画が国際長編映画賞(旧称:外国語映画賞)を受賞したのは、2009年開催の第81回、滝田洋二郎監督作『おくりびと』が受賞した以来13年ぶりの快挙となる。日本の映画界にとって本作が今後どんなものになるか、という質問に「それは、今後の皆さんが決めてくださればいいなと思っています。ただ、プロデューサーの方たちの尽力のおかげあって準備にとても時間をかけることができたのはとても貴重なことだったと思っています」と濱口監督。「いわゆる商業映画というものを作って2本目ですが、みなさんが準備の大切さというものを理解して作ってくださったということは感じていて、準備に時間をかけたことによってこういう結果が得られているということは言いたいですし、参考にしてやってみたいという方がいてくれたらそれはすごくありがたいと思います」と言う。「この『時間をかける』ということは大事なことで、その意志さえあれば、急き立てられるように仕事をすることもないし、お互いをリスペクトするような環境も生まれやすいと思う。これは映画界だけに限らないことで、『このことに価値があるんじゃないか』と思うことを時間をかけてやる、ということができたら、それは今より少し幸せなことなんじゃないか。そういう実例だと思っている」と監督は思いを明かした。三浦透子「スピーチ届きました。胸がいっぱいです」国際長編映画賞の受賞、本当におめでとうございます! 皆さんの姿、とてもかっこよかったです。『ドライブ・マイ・カー』という作品に関われたこと、誇りに思います。改めて、この作品から頂いた全ての出会いと経験に、心から感謝申し上げます。濱口さん、スピーチ届きました。胸がいっぱいです。なお、本作は国内外の賞レースの盛り上がりに合わせ、日本国内でも8月20日の公開から7か月が過ぎた今も、各地でロングラン上映が続いている。公開館数は115館からスタートし、今後公開が決定している上映館も含め、3月28日現在で総計405館の劇場で上映されており、興行収入は3月27日時点で8億8893万50円となった。そして芸術分野の優れた活動を顕彰する、第72回芸術選奨文部科学大臣賞に濱口監督が選出。文化庁長官表彰(国際芸術部門)に、芸術各分野において国際的に活躍し、特に顕著な成果をあげた個人として西島さんと濱口監督の両名が決定している。『ドライブ・マイ・カー』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月28日第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』。作品の大部分でロケ地となった広島は 、2つの世界遺産を有し、旅行先としてもオススメ。広島出身のライターがロケ地を中心に広島の魅力をお伝えします。ドライブ・マイ・カーのロケ地巡り映画『ドライブ・マイ・カー』は、西島秀俊さん演じる舞台俳優兼演出家の家福悠介が、広島で三浦透子さん演じる寡黙な専属ドライバー渡利みさきと出会い、彼女との静かな会話の中で、これまで目を向けることのなかったことに気づかされていく、というストーリー。要となるシーンで、広島の美しい光景が多く登場します。その中から、特にオススメのスポットを3か所を厳選。また、広島の定番の観光スポットを3か所、ニュースポットを1か所紹介します。絶対に行くべき『ドライブ・マイ・カー』ロケスポット3選ロケ地巡りにオススメのスポットを紹介します。中工場(広島市環境局中工場)スタイリッシュで近未来的なこちら、一体何の工場だと思いますか?答えは、ごみ処理場。建築家の谷口吉生さんによる設計で、2004年に竣工されました。2階部分は吹き抜けがある設計になっています。筆者は、映画内でその理由を初めて知り、胸がアツくなりました。広島平和記念公園広島にある2つの世界遺産のうちのひとつ、原爆ドームがある公園。建築家の丹下健三さん設計です。敷地内には、広島平和記念資料館や、映画内で演劇祭の練習場となった広島国際会議場があります。映画の出演者全員が登場するこちらも、広島平和記念公園内にあります。新天地公園物語が大きく動く出来事の発端となる場所。公園周辺エリアは、古くから飲み屋街として知られています。何度でも行きたい広島の定番観光スポットロケ地以外の、広島の定番観光スポットを紹介します。宮島広島の観光スポット第1位といえば、やはり宮島ではないでしょうか。修学旅行で行ったことがある、というかたも多いかもしれません。世界遺産である厳島神社をはじめ、千畳閣、水族館、もみじ饅頭屋、眺めの良いカフェ、工芸品の店など、魅力的な観光スポットが多数あります。オーソドックスなアクセス方法は、JR山陽本線宮島口駅または、広島電鉄広電宮島口駅から宮島行きのフェリーに乗車し、島に上陸というもの。フェリーから宮島のシンボルである大鳥居(2022年12月末まで工事の予定)が見えると、いよいよ宮島だ!と広島に住んでいても胸が高鳴ります。この経路ももちろん良いのですが、一度宮島へ行ったことがある人は「世界遺産航路」がオススメ。その名の通り、広島にある2つの世界遺産を結ぶ航路。広島のもうひとつの世界遺産である原爆ドームすぐ横を流れる元安川から出航しています。乗船時間は約45分。原爆ドームから公共交通機関を乗り継いで宮島へ行くには、何度か乗り換えが必要なので、とてもアクセスが楽なルートです。ちなみに、この世界遺産航路では、先に紹介した中工場を船から眺めることができます。尾道市大林宣彦監督による尾道三部作の舞台で、近年はサイクリストの聖地として有名です。尾道市と愛媛県今治市を結ぶ全長約60kmの道「瀬戸内しまなみ海道」は、日本で初めて海峡を横断できるようになった自転車道。瀬戸内海の島々を眺めながらサイクリングが楽しめます。海沿いにある、ホテル、飲食店、自転車店、雑貨店の複合施設が人気です。坂道が多い町で、山あいにある千光寺からは、尾道の町が一望できます。優しく輝き、穏やかな瀬戸内海は、非常に心が癒されます。また、町猫が多く、尾道市立美術館の警備員さんと猫さまとのやり取りはSNS上でしばしば話題になっています。呉市かつて軍港として栄えた町。大人気アニメ映画『この世界の片隅に』の舞台としても有名です。大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)が人気観光スポットになっています。ちなみに、呉市で一番高い山、灰が峰の標高と呉市の郵便番号は、どちらも「737」です。広島市内の新たな観光スポットここ数年で、広島市内には新しい観光スポットがいくつか誕生しています。おりづるタワー2016年にオープンした、広島の新たな観光スポット。原爆ドームからほど近く、展望台、物産館等ある複合施設。屋上の展望台からは、川の多い広島の街を一望できます。展望台から1階までは、エレベーターだけでなく、ゆっくりとスロープで行き来することも可能。なんと、スロープの中央にはすべり台が設置され、すべりながら降りられるようになっています。また、広島駅西側の飲み屋さん街(通称エキニシ)、広島東洋カープの本拠地であるMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島もオススメ。食に関しては、ソウルフードの「お好み焼き」はもちろんのこと(広島において「広島風お好み焼き」はNGワード)、夏限定で毎年6月10日に漁が解禁される小イワシの刺身は、ぜひ一度食べていただきたい名物です!見どころ満載の広島ここ数年で、広島の観光スポットはかなりパワーアップしています。『ドライブ・マイ・カー』のロケ地や、定番のスポットを巡りにぜひ広島へ行ってみんちゃい!文・小田原みみ文・小田原みみ
2022年03月28日27日(日本時間28日)に米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われた第94回アカデミー賞授賞式。日本の作品では濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞し、’08年公開の映画『おくりびと』以来、13年ぶりの快挙を成し遂げた。そんななか、ある“ハプニング”が注目を集めている。映画『ドリームプラン』で主演男優賞を受賞したウィル・スミス(53)が、「長編ドキュメンタリー賞」の発表を任されたコメディアンのクリス・ロック(57)を激しく平手打ちする場面があったのだ。「ロックは、同席していたスミスの妻・ジェイダ・ピンケット・スミスの短く刈られたヘアスタイルを坊主頭の女性が主人公の映画『G.Iジェーン』と揶揄したのです。ジェイダは’18年に脱毛症を患っていることを公表しており、昨年7月にスキンヘッドにしたことをSNSで報告していました。大切な家族を侮辱されたスミスは激昂したのでしょう、壇上に行きロックの左頬をビンタ。席に戻ってからも『妻の名をその口から出すな!』と、放送禁止用語をまじえながら連呼していました」(映画関係者)プレゼンターという立場でありながら、自身の発言で出席者を激怒させたロック。実はこのような出来事は今回が初めてではないという。前出の映画関係者が言う。「’16年のアカデミー賞授賞式で司会者を務めた際、ロックはアジア系アメリカ人をネタにしたことで批判を浴びました。“投票を集計する会計係”としてスーツ姿のアジア系の子供3人をステージに登場させ、『アジア系は数学が得意』とステレオタイプを助長するようなジョークを飛ばしたのです。さらにロックはこのジョークが批判されることを想定していたようで、『あのジョークに腹を立てる人がいるなら、スマホでツイートすればいい』とも発言。このことを受けてアン・リー監督や俳優のジョージ・タケイら25名のアジア系アカデミー会員たちが、連名でアカデミーに抗議する事態となったのです」再び繰り返された舌禍騒動。スミスが激怒した一連の様子はTwitter上でも拡散され、様々な反響が寄せられている。《そりゃ怒るよ。暴力は良くないが言葉の暴力も同時に許されない》《ウィル・スミスは病気に苦しむ奥様を一番近くで支えてきただろうからジョークにされたらそらぶちギレるよ暴力は良くないけど…平手でそんなダメージ無さそうだしこれは不問にしてあげてほしいな》《なんか前も表彰式でやらかしてなかった?言ったらダメな事をわかんないかなぁ…》《言っていい事とダメな事が分からん人をプレゼンターにしてはアカン》
2022年03月28日3月26日、27日の全国映画動員ランキングは、『SING/シング:ネクストステージ』が公開2週目も首位をキープした。『映画 おそ松さん』は初登場2位にランクイン。赤塚不二夫の『おそ松くん』を原作に、大人になった6つ子たちを描いたTVアニメをSnow Manの主演で実写映画化した本作。Snow Manが、6つ子と3人のオリジナルキャラクターを演じ、『東京リベンジャーズ』の英勉が監督を務めた。公開4週目の『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』はワンランクダウンの3位につけている。また、公開14週目の『劇場版 呪術廻戦 0』も順位をひとつ下げるもTOP10入りを続けている。そのほか新作では、ギレルモ・デル・トロ監督がウィリアム・リンゼイ・グレシャムのノワール小説を映画化した『ナイトメア・アリー』が初登場7位に入った。成功を目指す主人公が垣間見る、ショービジネス界の栄光とその陰に潜む不穏な闇を描くサスペンス映画。出演はブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンスら。本日、開催された第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』は再びTOP10入り。本作は、昨年8月に公開され全国ロングラン公開中だ。『SING/シング:ネクストステージ』次週は『アネット』『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』『英雄の証明』『シャドウ・イン・クラウド』『女子高生に殺されたい』『スピリットウォーカー』『TITANE/チタン』『東西ジャニーズJr. ぼくらのサバイバルウォーズ』『モービウス』『やがて海へと届く』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『SING/シング:ネクストステージ』2位『映画 おそ松さん』3位『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』4位『余命10年』5位『THE BATMAN−ザ・バットマン−』6位『劇場版 呪術廻戦 0』7位『ナイトメア・アリー』8位『KAPPEI カッペイ』9位『映画おしりたんてい シリアーティ』10位『ドライブ・マイ・カー』
2022年03月28日2022年のアカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』で寡黙な専属ドライバーみさきを演じた三浦透子さん。作品の裏話を明かしてくれた、2021年夏の取材の模様をお届けします(2021年8月18日配信記事)。三浦透子さん【映画、ときどき私】 vol. 4042002年にサントリーのCMで“2代目なっちゃん”としてデビューしたのち、さまざまなドラマや映画に出演し、アニメーション映画『天気の子』ではボーカリストに抜擢されたことでも注目を集めている三浦さん。『ドライブ・マイ・カー』で三浦さんは、舞台俳優で演出家の家福悠介(西島秀俊)が演劇祭で出会う、寡黙な専属ドライバーみさきを演じています。そこで、現場での様子や本作を手掛けた濱口竜介監督の演出、将来の自分について語っていただきました。―以前、濱口監督作『偶然と想像』のオーディションに行ったことがきっかけで、本作のオファーがあったそうですね。お話があったときはいかがでしたか?三浦さん最初に脚本を読ませていただいたとき、みさきがとても魅力的な女性だと思いました。特に、相手に対して的確な言葉選びができるところや仕事に対する哲学がかっこいいなと。なので、この役を私にと思っていただけてとにかくうれしかったです。ただ、運転がものすごく重要な役にもかかわらず、免許を持っていない私にオファーするなんて、濱口監督はすごいなとも思いました(笑)。―その後、この作品のためにすぐに免許を取られたそうですが、大変でしたか?三浦さん撮影前にたくさん乗っておきたかったので、朝から晩まで毎日教習所で練習して、17日間でマニュアルの免許を取りました。けっこうハードでしたけど、すごく楽しかったです。―それはすごいですね。劇中では、見事なドライバーぶりを見せていましたが、ご自身は運転に向いていると感じましたか?三浦さん実は、もともと車はすごく好きで、ガソリンスタンドでバイトしていたこともありました。車内や運転の仕方に乗っている人の人間性が出るところがおもしろい。車が好きなだけに、運転が苦手だったらどうしようかと心配しましたが、乗ってみてもやっぱり好きだったのはうれしかったです。―ただ、劇中の車は左ハンドルなので、初心者には難しかったのでは?三浦さんそうですね。免許を取ったあと、練習用に左ハンドルの車を用意していただいたんですが、左ハンドルなのでどれも高級車ばかり。練習のためとはいえ、初心者マークをつけた高級車が走っているのは、周りの方は嫌だったかもしれません(笑)。初めてが多い現場で、西島さんの存在は心強かった―慣れない運転をしながら演技もしなければいけないという状況で、どのようなことを意識されていましたか?三浦さんマルチタスクをこなさなければいけない難しさはありましたが、私にとっては「それができるみさきはどういう人なんだろう」と考える作業こそが役作りに直結すると思いました。みさきは、顔を見なくても空間から相手のことを感じ取れる繊細な人。それを表現するのは難しかったですが、かっこよく運転している姿を見せることが、いちばんみさきを表すことに繋がると思ったので、運転には一生懸命取り組みました。―車のなかでは、西島秀俊さんとほぼ2人きりでの撮影が続いたと思いますが、共演されてみていかがでしたか?三浦さん西島さんはとてもフランクな方で、いつも笑顔でお話をしてくださいました。かと言って、準備と本番とでオンオフがあるわけではなく、リラックスしているときと集中しているときが地続きにあるような感じ。すごく不思議な方だなという印象です。それはこれまでいろいろな経験をされてきた西島さんだからこそのたたずまいだと思いますが、おかげで私は安心していることができました。今回一緒にお芝居をさせていただいて、すごく勉強になりましたし、とても心強かったです。―そのなかでも、印象に残っているやりとりなどもあれば、教えてください。三浦さん今回の現場では、私にとって初めてのことがたくさんありましたが、西島さんは細かいところで本当にさりげなく声をかけてくださいました。車のなかで西島さんと2人でいる時間もけっこう長かったですが、沈黙があっても緊張することなく、落ち着いていられたのも、劇中の家福とみさきの関係性に通じていたように思います。―そういうお二人の雰囲気は、スクリーンにも表れていたように感じました。三浦さんあれだけの狭い空間に2人だけでいるというのは、会話をしていなくても相手の存在を気にせざるを得ない状況。そんななかでも、緊張感が解けていく瞬間を感じることができました。それは家福とみさきの間にもあった瞬間だと思うので、実際に現場で体験できたのは大きかったです。濱口監督の書く言葉には覚悟があると感じる―そして、この作品は何と言っても脚本の素晴らしさがあると思いますが、三浦さんはどういったところに惹かれましたか?三浦さんまずは、セリフのおもしろさですね。一度読み出すと、最後まで手放せなくなるような緊張感がありました。その空気感は、完成した映画からも伝わってくる部分だと思います。これは特にみさきに感じたことですが、しっかりと思考してからちゃんと言葉を選んでいるところも、すごく印象的でした。言葉というのは、人を救うこともあれば、殺してしまうこともある、そういう恐ろしさがあると思います。良くも悪くも強い力を持っている。そういったことを濱口監督は普段から意識されているんだと思います。実際、濱口監督とお話していると、ものすごく丁寧に言葉を選んで話されているかがわかるので。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、濱口監督の書くセリフには、これは発するべき言葉である、という覚悟を感じるというか。キャラクターたちに魂を感じます。だからこそ、声にしたときに言葉の持つパワーに背筋を正されるような感覚があるのかなと。それでいて、すごく繊細で丁寧に私たちに語りかけてくれているような印象も受けました。―そういったところも、世界で評価された理由かもしれませんね。ご自身が役作りで特にこだわったのはどのあたりでしょうか?三浦さんこれまでの役だと、わからないことをわかるようにする作業を通して役に近づこうとしていましたが、みさきには共感できる部分ばかりで、わからないことがないような状態でした。極端なことを言うと、することがないと思ったくらい。でも、撮影の前に濱口監督ともその話をしたら、それでいいですと。「特別なことはしなくていいので、ただ運転の練習だけしてください。それがみさきの役作りです」と言われました。なので、とにかく運転練習を一生懸命やりました。いま思えば、運転している最中に考えていたことがみさきへの理解にもつながっていたと思います。原作の魅力がきちんと残った作品に仕上がった―現場では、濱口監督ならでは演出などもありましたか?三浦さん映画のなかでも、感情を入れずに淡々と読んでいく“本読み”という作業をしていますが、実際の現場でも行なっています。こんなにも本読みに時間を使うことは、私にとっては初めての経験でした。濱口監督は、「その声で語られるだけで、心を動かされる。そんな声がある。役者からそういう声で台詞を聞きたい」とおっしゃっていました。本読みはその声を探す時間だったと思います。みんなでその“音”を探しているような感覚。とても不思議で素敵な体験でした。濱口監督の現場じゃないと味わえないものだと思います。―そんな時間を過ごすなかで、忘れられない監督の言葉もあれば、教えてください。三浦さん監督と話していて興味深かったのは、「歌はメロディも歌詞も決まっているけど、そのままを何度歌っても人の心を動かすことができる。セリフでもそれができると思う」と言われたことです。その言葉を聞いたとき、私のなかではすごくしっくりくるものがありました。濱口さんの演出には新鮮で驚く部分も多い反面、点と点が繋がるような瞬間もあってとても楽しかったです。―原作者である村上春樹さんの作品の魅力については、どうお考えですか?三浦さん私が村上春樹さんの作品と出会ったのは中学生くらいの頃で、短編集の『レキシントンの幽霊』が最初でした。そのあと長編もいくつか読ませていただきましたが、村上さんの作品は、自分に対する深い考察を感じるというか、キャラクターの心の中に沈んでいくような感覚になります。最初はそういった部分をどうやって映像化していくんだろうとか、ファンの方々に自分のみさきがどういうふうに受け取られるんだろうかと心配もありました。設定も原作とは変わっていますし、追加された部分も多いので。ただ、できあがったものを読むと、原作にある言葉の緊張感や匂いといった小説の魅力がちゃんと脚本にも残ってるどころか、むしろ増幅しているようにすら感じました。村上さんの文体と濱口監督の文体のマリアージュもとても魅力的でした。数字と触れ合うと気持ちがリセットできる―これから観客のみなさんの反応も楽しみですね。現在は、女優としても歌手としても活躍されていますが、今後チャレンジしてみたいことはありますか?三浦さん実は、私はこの歳でこういうことをしたいとか、こうなりたいみたいなビジョンがまったくないタイプなんです(笑)。だからこそ、思ってもいなかったことにも挑戦できるのかなと。私が歌を歌うことになるなんて、昔の私は想像すらしていなかったと思います。そういう意味では、これからもいまの自分が想像できない何かをやっていけたらいいですね。―では、プライベートでやってみたいことは?三浦さんこれはかなり先の話になりますが、おばあちゃんになったら近所の子どもたちに勉強を教えたりしたいなと、ぼんやり考えています。以前、家庭教師のバイトで小学生に算数を教えていて、それがすごく楽しかったので。―そのために準備していることもありますか?三浦さんセンター試験の問題を解いてみたりとか、勉強はするようにしています。―すごいですね。そんな多忙の日々で素に戻れる瞬間といえば?三浦さん素に戻れるというのとは違いますが、数字と触れ合っているときは頭の中をリセットできる時間だと思います。余計なことを考えずにいられるので。頭は使っているんだけれど無というか。考えているけど考えていないみたいな感じ。―意外な一面を教えていただき、ありがとうございました。それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。三浦さんこの作品を観ると、もしかしたらみさきは苦しく見えるかもしれません。でも、人との関わりのなかで傷ついた経験を持つ彼女が自分の人生をポジティブに捉え、仕事も含めて誇りを持って生きて行こうとする姿を見るだけで私には感じるものがありました。みなさんにも、ぜひみさきのかっこいい生き様を感じてもらえたらと思います。インタビューを終えてみて……。劇中のみさき同様に、ミステリアスな雰囲気をまとっている三浦さんですが、話し始めると明るい笑顔が印象的で、その魅力に心をわしづかみにされました。先のことは決めていないという三浦さんだけに、これからどんなふり幅で私たちを魅了してくれるのか、ますます楽しみです。唯一無二の物語が魂に訴えかける秀逸な脚本に、俳優陣の見事な演技が重なり、圧倒的な力で観る者を引き込む本作。孤独と秘密を抱えた男女が葛藤の先に見つけた再生の道は、誰にとっても希望を与えてくれるものとなるはずです。さまざまな感情が渦巻く忘れがたい経験は、ぜひ劇場で体感を。写真・北尾渉(三浦透子)取材、文・志村昌美ヘアメイク・秋鹿裕子(W)、スタイリスト・白山春久ベロア素材のシャツ¥36,300/ロク(エイチ ビューティ&ユース 03-6438-5230)、2タックパンツ/マメ クロゴウチ(www.mamekurogouchi.com)ショートブーツ¥85,800/アクネ ストゥディオズ(アクネ ストゥディオズ アオヤマ 03-6418-9923)、右耳につけたシルバーイヤーカフ¥22,000/ラッツェル アンド ウォルフ(ザ・ウォール ショールーム 03-5774-4001)、左耳につけたシルバーイヤーカフ¥93,500/ラッツェル アンド ウォルフ(アディッション アデライデ 03-5786-0158)、右耳につけたシルバーイヤーカフ¥16,500/フェノメナ コレクション(ザナドゥ 東京 03-6459-2826)、シルバーチェーンネックレス¥77,000/ララガン(ララガンデザイン/info@ralagan.com)、パールのついたチェーンネックレス¥107,800/ソフィーブハイ(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター 0120-137-007)、シルバースネークチェーンネックレス¥13,200/カルペディエム(カルペディエム/シルバーチェーンブレスレット¥52,800/ジジ(アパルトモン 青山店 03-5778-4919)、シルバーリング¥35,200/アン バイ トモヨ ヨシダ(アン・デザインズ/info@un-designs.com)ストーリー舞台俳優で演出家の家福悠介は、愛する妻・音と満ち足りた日々を送っていた。ところが、音は家福にある秘密を残したまま、突然この世からいなくなってしまう。それから2年が経ち、演劇祭で演出を任された家福は、愛車のサーブで広島へと向かうことに。そこで家福が出会ったのは、寡黙で優秀な専属ドライバーのみさき。喪失感を抱えたまま生きていた家福は、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく……。引き込まれる予告編はこちら!作品情報『ドライブ・マイ・カー』8月20日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー配給:ビターズ・エンド©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会写真・北尾渉(三浦透子)
2022年03月28日第94回アカデミー賞授賞式が3月28日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、作品賞にシアン・ヘダー監督の『コーダ あいのうた』が輝いた。『コーダ あいのうた』は本国ではAppleが配信・配給しており、アカデミー賞で配信作品がオスカーを獲得するのは初となる。CODA(コーダ)とは、Children of Deaf Adults=“聴覚障がいがある親を持つ聴こえる子ども”の意。また、音楽用語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりの意味も併せ持つ。本作は、2014年のフランス映画『エール!』のリメイク作品で、家族の中でたった一人の聴者である少女ルビーの物語だ。サンダンス映画祭で観客賞・最高賞・監督賞・アンサンブルキャスト賞の史上最多4冠を達成。その後もゴッサム賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、全米映画俳優組合賞など数々の賞にノミネートが続いていた。今回のアカデミー賞では、作品賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)、脚色賞と3部門にノミネートされ、作品賞と助演男優賞と脚色賞の3部門受賞となった。作品賞には、本作のほかに『ベルファスト』、『ドント・ルック・アップ』、『ドライブ・マイ・カー』、『DUNE/デューン 砂の惑星』、『ドリームプラン』、『リコリス・ピザ』、『ナイトメア・アリー』、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』、『ウエスト・サイド・ストーリー』の10作品がノミネートされていた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:コーダ あいのうた 2022年1月、全国にて公開© 2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS
2022年03月28日第94回アカデミー賞授賞式が3月28日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞に輝いた。日本映画の同賞受賞は『おくりびと』以来13年ぶり、2作目となる(当時は外国語映画賞)。昨年のカンヌ国際映画祭で日本映画として史上初となる脚本賞を受賞。加えて、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の独立賞も受賞し、4冠獲得の偉業を果たした本作だが、それは快進撃の序章に過ぎなかった。その後もニューヨーク映画批評家協会賞の作品賞、ワシントンD.C.映画批評家協会の外国語映画賞、ボストン映画批評家協会賞の作品賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞の作品賞、ゴールデングローブ賞の非英語映画賞、全米映画批評家協会賞の作品賞、トロント映画批評家協会賞の作品賞、インディペンデント・スピリット賞の外国映画賞、放送映画批評家協会賞の外国語映画賞、英国アカデミー賞(BAFTA映画賞)の非英語作品賞など、名だたる映画賞で賞を獲得。先日発表された第45回日本アカデミー賞では、作品賞をはじめ、8部門で最優秀賞を手にした。第94回アカデミー賞では国際長編映画賞に加えて、日本映画として初めて、作品賞、監督賞、脚色賞(濱口竜介、大江崇允)にノミネート。鮮やかに“走り”続けた本作が、ついに大本命と目されていた国際長編映画賞の受賞に至った。村上春樹による短編小説を映画化した本作。主人公である演出家の家福(西島秀俊)は、愛する妻と満ち足りた日々を送っていたが、その妻は秘密を残して突然この世を去ってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさき(三浦透子)と出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごす時間を通して、あることに気付かされていく。(英語で)ありがとうございます。(手に抱えたオスカー像を見ながら)あなたがオスカーですね(笑)。アカデミーのみなさまに感謝申し上げます。(映画会社の名を挙げ)『ドライブ・マイ・カー』をアメリカへと持ってくることができました。ありがとうございます。(終了のBGMに)ちょっと待ってください!ここにいる俳優のみなさんにも感謝申し上げます。(日本語で)西島秀俊さん、岡田将生さん、霧島れいかさん、ジン・デヨンさん、パク・ユリムさん、ソニア・ユアンさん、アン・フィテさんおめでとうございます。そして、そして!ここに来られなかった全ての俳優のみなさんにも感謝いたします。特に赤いサーブ900を運転してくれた三浦透子さんに感謝します。(日本語で)みなさん獲りました!ありがとうございます!(text:cinemacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月28日濱口竜介監督が村上春樹の短編を映画化した『ドライブ・マイ・カー』の主演・西島秀俊と、共演の岡田将生、霧島れいからが第94回アカデミー賞授賞式に出席するためにレッドカーペットに登場。日本メディアや現地メディアの取材に応じた。2年ぶりにドルビー・シアターで開催されることになった今回の授賞式。レッドカーペットには多くのハリウッドセレブやファンたちで盛り上がる中、ドレスアップした濱口監督、西島さん、岡田さん、霧島さん、脚本の大江崇允、プロデューサーの山本晃久が登場した。WOWOWの取材に、濱口監督が開口一番「圧倒されています」とコメント。「レッドカーペットってこんなに広いものなんだ」と話す。また、西島さんは「思ったよりも盛り上がっていてびっくりしました。楽しんでいます」と語り、その演技に賞賛が集まった岡田さんは「すごい世界に来させてもらいました、圧倒されています」と感無量の面持ち。スティーヴン・スピルバーグ監督が家族全員で観たと明かすなど、多くのスター俳優や現地スタッフからも絶賛されている本作。濱口監督は、ハリウッドのキャスティング・ディレクターから「『俳優たちが素晴らしかった』と言われました」と明かし、「ちゃんとこの国で受け入れられたんだな」と実感を込めながらも淡々と語る。岡田さんは『ドリームプラン』で主演男優賞にノミネートされているウィル・スミスと話したそうで「褒めていただきました」と恐縮しながらもニッコリ。また、霧島さんらもビル・マーレイと会話したと話し、濱口監督が自らチームの記念撮影を行うなど、楽しんでいる様子がうかがえた。Twitterでは映画ファンから「レッドカーペットに『ドライブ・マイ・カー』チームがきたときの高揚感すごい」「テンションが上がった!」「いい結果になるといいな」といった声が続々。作品賞、脚色賞、監督賞、国際長編映画賞と計4部門にノミネートされている本作。韓国のポン・ジュノ監督による映画『パラサイト 半地下の家族』が計4部門を受賞した2年前に続き、アジア映画が映画賞を席巻した今年、日本映画初の作品賞、脚色賞受賞にも期待が大きな寄せられている。『ドライブ・マイ・カー』は全国にて公開中。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月28日世界中の映画祭や映画賞で受賞を重ね、今月27日(現地時間)に発表される第94回アカデミー賞でも日本映画初の作品賞、脚色賞ほか、監督賞、国際長編映画賞と計4部門にノミネートされている濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』。この評価の高さは国境を越えて作品の強さやメッセージが伝わったことの証しであり、それらは英語字幕を介して届けられている。2年前には、韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の北米ヒットの裏に、韓国独特の単語を巧みに英訳した字幕の妙があることも話題になったが、日本映画がより多くの人の目に触れるための英語字幕の重要性は、動画配信サービスの普及等もあり、ますます高まっていきそうだ。『ドライブ・マイ・カー』の英語字幕翻訳を手がけたのは、字幕翻訳に従事して25年以上の礒崎美亜さん(正しくは、「崎」は「たつさき」)。劇中劇、多国籍の俳優による多言語での掛け合いなど、本作のセリフは多様で情報量が多い。そのうえ、上映時間は2時間59分。観客の心を捉えて放さない英語字幕ができるまでの裏側を語っていただいた。――英語への翻訳というと、日本語ネイティブにはハードルが高いイメージがあります。礒崎さんは英語圏での暮らしが長かったのですか?生まれは東京なのですが、6歳から15歳頃までアメリカで暮らしていて、大学時代にも2年間カナダで過ごしました。「どのくらい英語が話せるの?」とよく聞かれるのですが、「今、行っているこの会話を、日本語と変わらない感覚でできます」と答えています。――早速『ドライブ・マイ・カー』の話をうかがっていきます。英語への翻訳に、濱口竜介監督はどのくらい関わられたのですか?事前の指示や要望などは特にありませんでした。監督には初稿が整った段階で字幕原稿を提出し、細かいニュアンスのチェックーー例えば、私が使った英語の表現の確認だったり、私が映像を見ただけでは拾いきれなかった部分の表現だったりーーをいただいて、修正するという作業を行いました。――監督からのチェックは多かったですか?濱口監督は、そうでもないんですよ。中には、びっしりチェックを入れて戻してくる監督もいらっしゃるのですが、濱口監督は本当に、要所要所の細かい表現の確認だけでした。『寝ても覚めても』でも英語字幕を担当させていただいたのですが、その時も同様だったと記憶しています。『ドライブ・マイ・カー』では、クライマックス部分のひとつ、家福(西島秀俊さん)とみさき(三浦透子さん)の2人のシーンで、たとえば「家福は、ここの時点で気づいているから時制を変えてほしい」など時系列に関する細かい指摘があったりしましたが、あとはそれほどなかったですね。――韓国、台湾、フィリピンなどさまざまな所から俳優が参加する多言語演劇が大きな要素です。手話も加わって9言語が飛び交う作品になっていますが、字幕の出し方にご苦労はありましたか?1つ1つ言語を識別できるようにすべきなのか、もし、そうするとしたら、どういう形で表示しようかなど、初稿の段階でいろいろと考えました。でも、字幕そのものの情報量が多くなると、観客は内容から気がそれてしまいます。結局、「ここは外国語で話している」と分かる程度の情報量でいいということにして、シンプルに日本語以外の言語はすべて括弧でくくりました。手話の部分は斜体にしています。――劇中劇の感情を乗せない本読みのシーンのような淡々としたセリフや、書き言葉っぽいセリフが多い作品ですよね。英語字幕には、あのようなトーンも反映させたのですか?喋っているトーンを出すことは意識していなかったですね。あくまで内容がちゃんと伝わるかということだけを考えました。字幕翻訳者がこういうことを言うのもあれなのですが、字幕って、本当はない方がいいじゃないですか?字幕なしで伝わるなら、それが一番。でも、字幕を付ける以上は“透明”になるようにする。そこに出ていることを忘れるような感じになるよう意識する。それは、この作品に限らず、常に心がけていることです。また、別の作品のプロデューサーに言われたことなのですが、母語が英語ではない人も見るので、内容から大きく乖離しない限り、できるだけ簡単な言葉で訳すことを心がけています。例外として「すごく知的レベルの高いキャラクターなのに簡単な言葉ばかり使っている」みたいな字幕は変ですけど、できるだけシンプルな言葉、わかりやすい言葉を使いますね。――劇中劇の形で、「ゴドーを待ちながら」「ワーニャ叔父さん」という2つの戯曲のセリフが重要な役割を果たします。英語翻訳はオリジナルですか?「ワーニャ叔父さん」はもともとロシア語の戯曲で、その英語訳は既にパブリックドメインになっているのでネットなどにも出ているのですが、字幕的にそのまま使うわけにいきません。長さを調整した上で、きちんと内容が伝わるようにする修正や編集などを行う必要がありました。古い作品なので、現代語とは少し違う感じになるようにも心がけましたね。「ゴドーを待ちながら」は、オリジナルがフランス語で、劇作家の(サミュエル・)ベケット本人が英訳しているんです。その権利がまだ切れていなくて、許可をとった上で使用しているので、元の英訳をカットしないよう頑張って字幕に入れ込みました。――人間の心理に迫る、意味を含んだセリフが多いですよね。翻訳は難しかったのでは?こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、面白い映画って、訳していて面白いんですよ。後出しジャンケンみたいな言い方ですけど、この作品は最初に見た時から、「すごいな」「いいな」と思ったので、翻訳は面白くて、そんなに苦労してないというか……(笑)。当然、私が見て分からない映画は訳せません。だけどこの映画は心にすごく響いたので、「こういうことが言いたいんだな」「こういう英語にすればいいんだな」という感覚が、たまたま当たったという感じです。――私も字幕翻訳をすることがあるのですが、脚本に破綻があると訳しづらいと感じます。優れた脚本は訳しやすい、と言えるのかも……。そうですね。脚本が詰められていないと意味が分からなくて苦労します。例えば、リアクションがすごく唐突だったり、「なぜ、そこでそんなことを言うの?」という流れになったりすると、なんと訳せばいいのかすごく悩みますね。『ドライブ・マイ・カー』のように、脚本や俳優の演技がちゃんとしていて、なぜそれがそうなっているのか、きちんと分かる作品は訳しやすいです。――第94回アカデミー賞の結果も楽しみです。ノミネートを聞いた時の気持ちはいかがでしたか?本当に「ほっとした」というのが感想です。作品の持つ力が伝わったんだなという安堵ですね。私はただ、作品が持っているものを、そのまま英語にしただけです。決して私がものすごく優秀な翻訳者であるということではなくて、そこにあるものを、そのまま英語にしたら、それがうまく伝わったというだけのこと。すべて作品が持っている力だと思います。(text:Rie Nitta)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月26日カンヌ映画祭の脚本賞や日本アカデミーの作品賞など、国内外で数々の賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』。米アカデミー賞の脚色賞など4部門でノミネートもされており、注目が高まっている。筆者は、この映画について、何度も文章を書いたり、また監督と対談する機会にも恵まれたりして、語るべきことは語りつくしたと思っていた。しかし、初めて見てから半年以上経った今になっても、こういう見方もできるのではないか、ということがまだ出てくる。本作は、俳優でもあり演出家でもある家福悠介(西島秀俊)の妻の音(霧島れいか)が急死したところから始まる。数年後、家福は国際演劇祭の仕事で広島に向かい、渡利みさき(三浦透子)という運転手と出会う。彼がそこで手掛ける舞台「ワーニャ伯父さん」のオーディションには、生前、妻が関係を持っていた俳優の高槻耕史(岡田将生)が現れるのだった。当初はこの映画のテーマは、主人公の家福が、音を失ったあと、どのように自分の内面と向き合い、再生していくかを描いたものだと思っていた。家福は、再生することを最短距離で探すのではなく、毎日、車の中で音が吹き込んだテープに対して、何度も何度も同じセリフを繰り返したり、みさきの運転で、毎日、同じ稽古場に通い、そこで演出をしたりする中でひとつの呼吸を掴んだりする中で徐々に再生に向かうのである。対して、何をしても器用で、瞬発力も感受性もあり、何かをすぐに把握できてしまう高槻。彼は、家福のように反覆をすることを受け付けず、何度も何度も単調なトーンでセリフを読み込む稽古に疑問を持ち、直情的すぎるばかりに負の感情も抑えきれないという面で、家福と対照的である。単調だけれども「生」を選ぶ家福と、激しさが「死」と隣り合わせのようになっている高槻のコントラストが際立っていた。しかし、今になって映画について考えていると、家福には、「老い」ということも重ねられているように感じられる。それは、彼が自動車事故にあい、精密検査を受けたことで緑内障を患っていることがわかるところからもうかがえる。緑内障は高齢者に多い目の病気で、点眼薬を毎日使えば、進行を抑えることができる。ここでも、単調でも同じことを繰り返すというキーワードが出てくるのだ。その後も家福は数年の間は愛車のサーブの運転を続けていたが、広島での演劇の仕事をきっかけにサーブの後部席に乗ることになり、みさきに運転を任せることになる(みさきも、毎日、淡々と正確な運転を繰り返す人物である)。やがて家福は、音のことを巡って高槻に感情を揺るがされ、みさきと対話をしたいと思い、助手席に座り、そして最後にはサーブを手放すのだった。タイトルに『ドライブ・マイ・カー』とついているのに、その車が家福のものですらなくなるのは、どういうことなのかと思ったが、車をドライブするということは、主体性を意味していると考えれば、家福は、徐々に主体性というものを受け渡し、そしてそこからいなくなってしまうとも考えられる。そのとき、同じ入れ物であるという意味で、車は肉体に似ている。この映画が「老い」をテーマのひとつにしているとすれば、人間の体も、日々、乗りこなし、「老い」とともに、誰かに委ねたり、手放さないといけないものなのではないか。手放すその日を迎えるまでは、衰え行く体とつきあうと言う意味においても、愛するものを失ったりして、思うように動かせなくなっていく心と向き合い、ときには悲しみやままならなさを受け入れていくという意味においても、淡々と日々のメンテナンスをしていかなければならない。「老い」を受け止めるということは、自分に過度な自信があったり、過度に力があると思っていればいるほど、耐えがたく受け入れがたいことだろう。人によっては、「老いる」ということにつきまとう「弱さ」を受け入れられないかもしれない。その受け入れがたさと、人に「弱さ」をさらけ出したくないという思いから、力を誇示しようとして暴力的になってしまう可能性だってある。それは、戦争にだってつながりかねないことでもある。本作は、冒頭でも書いた通り、28日に発表となるアメリカのアカデミー賞で4部門でノミネートされている。同賞は、年々、ラブ・ストーリーであろうが、コメディであろうが、スペクタクルであろうが、文芸作品であろうが、表層のストーリーの巧みさにうならされるだけでなく、現在、世の中に横たわっている問題点に重ね合わせてくれるような作品が数多くノミネートされているように思う。この映画のそうしたところが日本初の作品賞、脚色賞、監督賞、国際長編映画賞にノミネートされた所以ではないだろうか。(text:西森路代)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月24日auスマートパスプレミアムは、動画配信サービスTELASAと連動した最大20%のPontaポイントをプレゼントする「ビデオレンタルでPontaポイントプレゼントキャンペーン」を、21日にスタートした。同キャンペーンでは、ビデオレンタルの際に価格の10%にあたるPontaポイントをauスマートパスプレミアムの全利用者にプレゼント。さらにTELASA会員であれば15%、毎月3がつく3日、13日、23日の“三太郎の日”に利用すると20%のポイントが付与される。また、21日から「レンタル作品を借りよう」特集も公開しており、アカデミー賞にノミネートした『ドライブ・マイ・カー インターナショナル版』などを紹介。「ビデオレンタルでPontaポイントプレゼントキャンペーン」では、同作を含む全てのレンタル作品が対象となる。なお、auスマートパスプレミアムはauだけではなく、ドコモやソフトバンクなど、どの携帯キャリアでも入会可能。
2022年03月22日コラボ・ライセンス専門サイト「FanFun MARKET」は、「PUI PUI モルカー」コラボジュエリーの受注を開始いたしました。(受注期間:3/14~4/8)商品ページはこちら : ■PUI PUI モルカーポテトシルバーリングTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するポテトをイメージしたシルバーリングです。緩やかなウェーブのリングには、ウェーブライン上で走るポテトとイメージカラーストーンをセット。大ぶりのストーンとピンクゴールドカラーで華やかに仕上げました。素材:シルバー925、キュービックジルコニア、Nanogems付属:オリジナルBOX価格:12,100円(税込)サイズ:7号~13号(奇数号)■PUI PUI モルカーシロモシルバーリングTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するシロモをイメージしたシルバーリングです。緩やかなウェーブのリングには、ウェーブライン上で走るシロモとイメージカラーストーンをセット。大ぶりのストーンで華やかに仕上げました。素材:シルバー925、Nanogems、キュービックジルコニア付属:オリジナルBOX価格:12,100円(税込)サイズ:7号~13号(奇数号)■PUI PUI モルカーアビーシルバーリングTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するアビーをイメージしたシルバーリング。緩やかなウェーブのリングには、ウェーブライン上で走るアビーとイメージカラーストーンをセット。大ぶりのストーンで華やかに仕上げました。素材:シルバー925、キュービックジルコニア、Nanogems付属:オリジナルBOX価格:12,100円(税込)サイズ:7号~13号(奇数号)■PUI PUI モルカーチョコシルバーリングTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するチョコをイメージしたシルバーリング。緩やかなウェーブのリングには、ウェーブライン上で走るチョコとイメージカラーストーンをセット。大ぶりのストーンとピンクゴールドカラーで華やかに仕上げました。素材:シルバー925、キュービックジルコニア付属:オリジナルBOX価格:12,100円(税込)サイズ:7号~13号(奇数号)■PUI PUI モルカーテディシルバーリングTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するテディをイメージしたシルバーリング。緩やかなウェーブのリングには、ウェーブライン上で走るテディとイメージカラーストーンをセット。大ぶりのストーンとピンクゴールドカラーで華やかに仕上げました。素材:シルバー925、ピンクゴールドコーティング、キュービックジルコニア、Nanogems付属:オリジナルBOX価格:12,100円(税込)サイズ:7号~13号(奇数号)■PUI PUI モルカーポテトシルバーネックレスTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するポテトをイメージしたシルバーネックレス。ニンジンモチーフをデザインに取り込み、ポテトとイメージカラーストーンをセット。ピンクゴールドコーティングで仕上げました。素材:シルバー925、ピンクゴールドコーティング、Nanogems、キュービックジルコニア付属:オリジナルBOX価格:13,200円(税込)サイズ:40cm■PUI PUI モルカーシロモシルバーネックレスTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するシロモをイメージしたシルバーネックレス。レタスモチーフをデザインに取り込み、シロモとイメージカラーストーンをセット。シルバーカラーで仕上げました。素材:シルバー925、Nanogems、キュービックジルコニア付属:オリジナルBOX価格:13,200円(税込)サイズ:40cm■PUI PUI モルカーアビーシルバーネックレスTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するアビーをイメージしたシルバーネックレス。初心者マークをデザインに取り込み、アビーとイメージカラーストーンをセット。シルバーカラーでクールに仕上げました。素材:シルバー925、キュービックジルコニア、Nanogems付属:オリジナルBOX価格:13,200円(税込)サイズ:40cm■PUI PUI モルカーチョコシルバーネックレスTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するチョコをイメージしたシルバーネックレス。花飾りモチーフをデザインに取り込み、チョコとイメージカラーストーンをセット。ピンクゴールドコーティングで仕上げました。素材:シルバー925、ピンクゴールドコーティング、キュービックジルコニア付属:オリジナルBOX価格:13,200円(税込)サイズ:40cm■PUI PUI モルカーテディシルバーネックレスTVアニメ「PUI PUI モルカー」に登場するテディをイメージしたシルバーネックレス。シーン内でのポイ捨てお掃除の内容をデザインに取り込み、テディとイメージカラーストーンをセット。ピンクゴールドコーティングで仕上げました。素材:シルバー925、ピンクゴールドコーティング、キュービックジルコニア、Nanogems付属:オリジナルBOX価格:13,200円(税込)サイズ:40cm【オリジナルBOX】(C)見里朝希JGH・シンエイ動画/モルカーズ【取り扱いショップ】Fan Fun MARKET : FanFun MARKET 公式HP : 【FanFun MARKET 公式アカウント】公式Twitter : 公式Instagram : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月14日13日(現地時間)、英国アカデミー賞(BAFTA)授賞式が開催された。作品賞はジェーン・カンピオン監督の『パワー・オブ・ザ・ドッグ』。カンピオン監督は、全米監督協会賞で監督賞を受賞してから、24時間経たずして、英国アカデミー賞でも監督賞を受賞する快挙。Netflix映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』日本からは濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が非英語映画賞を受賞。受賞スピーチで「非英語映画賞のカテゴリーには、とても素晴らしい映画がたくさんあります。この映画に限らず、映画には言語や国境を超える力があります」と力強く語った。同作は、3月27日に行われるアカデミー賞で、脚色賞、国際長編映画賞、監督賞、作品賞の4部門の候補となっている。これまでにゴールデングローブ賞(非英語映画賞)、ボストン映画批評家協会賞(作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞)などすでに数々の賞を受賞している作品。主な受賞結果は以下の通り。作品賞『パワー・オブ・ザ・ドッグ』監督賞ジェーン・カンピオン(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)非英語映画賞『ドライブ・マイ・カー』(日本)主演女優賞ジョアンナ・スキャンラン『アフター・ラヴ』主演男優賞ウィル・スミス 『ドリームプラン』助演女優賞アリアナ・デボーズ 『ウエスト・サイド・ストーリー』助演男優賞トロイ・コッツァー『Coda コーダ あいのうた』英国作品賞『ベルファスト』(ケネス・ブラナー監督)オリジナル脚本賞『リコリス・ピザ』脚色賞『コーダ あいのうた』(Hiromi Kaku)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月14日第45回日本アカデミー賞の授賞式が11日、東京・品川のグランドプリンスホテル新高輪にて行われ、受賞者たちが登場した。映画『ドライブ・マイ・カー』が作品賞、監督賞(濱口竜介監督)、主演男優賞(西島秀俊)に加え、脚本賞、撮影賞、照明賞、録音賞、編集賞と8冠を達成した。最優秀主演男優賞に輝いた西島は「本当にこの賞はみんなでとった賞だと思っています」と感謝。「今、世界が混乱していて、色々なつながりが切れている中、今日が3月11日ということで、東日本大震災から11年経ちました。人とのつながり、魂の再生の物語が、賞をいただいたことは何か大きな意味があるのではないかと思っています」と語る。「これからも人生、人に寄り添う希望を持つような素晴らしい作品に参加したいと思っています。日本映画のために身を捧げたいと思っています」と熱い思いを伝えた。濱口監督は「ふらふらしますね」と言いながら、「今日は3月11日で、11年前に地震があり、津波があり、原発事故がありました。私は震災が起きてから2年ほど酒井耕という人と共同監督でドキュメンタリー(『東北記録映画三部作』)を作っていました。それは主に津波の被害に遭われた方たちのインタビューをするものだったんですけれども、皆さんが示してくださった力強い生きる姿というものがあって、こういう生命力を自分は捉えていきたいと、その時思いました。そのことが今、自分の監督をする基盤になっていると思います」と振り返る。「ほんの少しでも良い社会にするとか良い世界にするというと大げさですが、今この場所からしか始まらないんだと思っています。皆さんは一緒に映画を作る、今の仲間であって、おそらく未来の仲間なんだと感じています」と会場の映画関係者にもメッセージを贈った。世界中でも評価される同作について、西島は改めて「世界の大きな波みたいなものなのかなと思っています。とにかく平和が訪れるように、人々がまた心の絆を取り戻せるように祈っています」と語る。「この作品が希望の光になる。必要なのは耳を傾けるということだと伝えているのかなと思っています。本当に今日は3月11日ということで、未だに苦労されている方、世界でいろいろ大変な思いをされている方に心を寄せながら、今後もやっていきたいと思います」と決意を表した。■「第45回日本アカデミー賞」最優秀賞受賞リスト作品賞…『ドライブ・マイ・カー』監督賞…濱口竜介(『ドライブ・マイ・カー』)脚本賞…濱口竜介/大江崇允(『ドライブ・マイ・カー 』)主演男優賞…西島秀俊(『ドライブ・マイ・カー 』)主演女優賞…有村架純(『花束みたいな恋をした』)助演男優賞…鈴木亮平(『孤狼の血 LEVEL2』)助演女優賞…清原果耶 (『護られなかった者たちへ』)音楽賞…岩崎太整/Ludvig Forssell /坂東祐大(『竜とそばかすの姫』)撮影賞…四宮秀俊(『ドライブ・マイ・カー 』)照明賞…高井大樹(『ドライブ・マイ・カー 』)美術賞…原田哲男(『燃えよ剣』)録音賞…伊豆田廉明/野村みき(『ドライブ・マイ・カー 』)編集賞…山崎梓(『ドライブ・マイ・カー 』)アニメーション作品賞…『シン・エヴァンゲリオン劇場版』外国作品賞…『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』新人俳優賞…今田美桜(『東京リベンジャーズ』)、西野七瀬(『孤狼の血 LEVEL2』)、三浦透子(『ドライブ・マイ・カー』)、吉川愛(『ハニーレモンソーダ』)、磯村勇斗(『ヤクザと家族 The Family』、劇場版『きのう何食べた?』)、尾上右近(『燃えよ剣』)、宮沢氷魚(『騙し絵の牙』)、Fukase(『キャラクター』)話題賞 作品部門…『シン・エヴァンゲリオン劇場版』話題賞 俳優部門…菅田将暉(『花束みたいな恋をした』)(C)東京写真記者協会
2022年03月11日第45回日本アカデミー賞の授賞式が3月11日、東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで行われ、村上春樹氏の同名短編小説を映画化した『ドライブ・マイ・カー』が最優秀作品賞を受賞した。同作は最優秀監督賞(濱口竜介)、最優秀主演男優賞(西島秀俊)、最優秀脚本賞(濱口竜介/大江崇允)など8部門に輝き、圧倒的な存在感を示した。現地時間27日に開催を控える第94回アカデミー賞では、日本映画として初めて作品賞候補となった本作。関連行事に出席するため、渡米中の山本晃久プロデューサーに代わり、最優秀作品賞のブロンズを受け取った濱口監督は、関係者に対して感謝の言葉。また、最優秀監督賞を受賞した際には、かつて自身が東日本大震災の被災者を取材したドキュメンタリー映画に言及し「さまざまな被害に遭われた方々が示してくださった、力強く生きる姿が今、監督をしている自分の基盤になっている。当時お話を聞いた方々に、お礼を伝えたい」としみじみ語った。最優秀主演男優賞に輝いた西島秀俊は、プレゼンターの草なぎ剛からブロンズを受け取り「驚いています。皆さんの力でいただいた賞なので、感謝しております」と喜びを分かち合った。また、昨今の世界情勢や発生から11年目を迎えた東日本大震災に思いを馳せ、「いろいろな繫がりが切れているなか、人との繫がり、魂の再生の物語が今日こうやって賞をいただいたのは、何か意味があるのではないかと思っています」と神妙な面持ち。「これからも人と寄り添う、希望を持てるような作品に参加したい。日本映画のために、身を捧げたいと思います」と決意を新たにした。最優秀主演女優賞を受賞したのは、『花束みたいな恋をした』の有村架純。共演経験があり、この日の司会を務めた長澤まさみからブロンズを受け取った。「私が作品に対してできることは、本当に少ないし限られている。一体どんな影響が与えられるのか、常々不安もある」と心境を明かし、「幾度となく背中を押してくれたのは、これまで出会った方々がくれた言葉たちでした。その方々がいたから、好きな芝居を続けることができたと思っております」と感謝の言葉。「これからも思いやりをもって芝居、現場、人に対して誠実に向き合い続けたい。一緒に戦ってくれる仲間を大切にし、精進したい」とさらなる飛躍を誓っていた。『護られなかった者たちへ』で最優秀助演女優賞を手にした清原果耶は「受賞させていただけるとは微塵も思っていなかったので、本当にびっくりです」と驚きを口にし、「名誉ある賞をいただき、うれしく思います。ありがとうございます」と関係者に感謝の意。「作品、そして(自身が演じた)円山幹子という役柄を通して、みんなが報われるような世の中になればいいなと思いながら演じていた」と振り返り、「俳優として、映画を愛する人間として成長できるように、これからも精進してまいります」と決意を新たにしていた。また、鈴木亮平が『孤狼の血 LEVEL2』で最優秀助演男優賞を受賞し「自分ひとりでは決していただけるものではない。感謝したい人だらけ」と挨拶し、「今回の現場は、前作の主演だった役所広司さんがいないというプレッシャーとの戦いでしたし、いい緊張感あふれる映画に仕上がった」。さらに映画好きだった幼少期、デビューからの俳優人生を振り返り「本当にたくさんの人に迷惑をおかけし、助けていただき、ひとつの評価をいただいた。今夜は皆さんの顔を思い出しながら、(手にした)ブロンズと夜を過ごしたい」と喜びを噛みしめた。第45回日本アカデミー賞は、東京地区の映画館休業・時短営業などを考慮し、以下の期間に公開初日を迎えた作品について今回に限り特別措置を実施。2021年4月16日~5月31日に公開された作品は東京地区に限らず2週間以上(1日の回数や同一劇場を問わず)上映された作品、6月1日~9月31日に公開された作品は東京地区の同一劇場で1日3回1週間上映し、2週間以上連続して上映された作品がそれぞれ対象とした。▽受賞作品/受賞者リスト最優秀作品賞:『ドライブ・マイ・カー』最優秀監督賞:濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』最優秀主演男優賞:西島秀俊『ドライブ・マイ・カー』最優秀主演女優賞:有村架純『花束みたいな恋をした』最優秀助演男優賞:鈴木亮平『孤狼の血 LEVEL2』最優秀助演女優賞:清原果耶『護られなかった者たちへ』最優秀脚本賞:濱口竜介/大江崇允『ドライブ・マイ・カー』最優秀撮影賞:『ドライブ・マイ・カー』最優秀照明賞:『ドライブ・マイ・カー』最優秀美術賞:『燃えよ剣』最優秀録音賞:『ドライブ・マイ・カー』最優秀編集賞:『ドライブ・マイ・カー』最優秀音楽賞:『竜とそばかすの姫』最優秀外国作品賞:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』最優秀アニメーション作品賞:『シン・エヴァンゲリオン劇場版』新人俳優賞:今田美桜、西野七瀬、三浦透子、吉川愛、磯村勇斗、尾上右近、宮沢氷魚、Fukase話題賞(作品部門):『シン・エヴァンゲリオン劇場版』話題賞(俳優部門):菅田将暉『花束みたいな恋をした』取材・文=内田涼
2022年03月11日「第45回日本アカデミー賞授賞式」が3月11日(金)に開催され、『ドライブ・マイ・カー』が最優秀作品賞を受賞した。8部門において優秀賞を受賞している『ドライブ・マイ・カー』だが、作品賞以外にも監督賞、主演男優賞などすべてにおいて最優秀賞に輝き、圧倒的な強さを見せつけた。『ドライブ・マイ・カー』は、『寝ても覚めても』の濱口竜介監督が、村上春樹の同名短編小説を原作に、自ら脚本も手掛けた意欲作。愛妻を亡くした舞台演出家・家福(西島秀俊)が喪失感と向き合い、再生へのきっかけをつかむまでを戯曲もシンクロさせつつ描き、観る者の心を揺さぶった。本作は第74回カンヌ国際映画祭で4つの賞を受賞したのを皮切りに、世界の名だたる映画賞を席巻、第94回米アカデミー賞では日本映画史上初となる作品賞ほか、4部門でノミネートとなる快挙を達成している。檀上に西島さんと共に立った濱口監督は、ブロンズ像を手にし、「ありがとうございます。関わったキャスト、スタッフの皆さんのおかげで獲れた賞です」と挨拶。その前に受賞した最優秀監督賞のスピーチで、濱口監督はこれまでの自身の作品や思いについて触れながら、「1日1日の仕事が未来を作っていくと思います。間違えることもあるかもしれないけど、引き返して、今いるところから進んでいくしかないと思います。少しでもいい社会やいい世界に…と言うと大げさですけど、この場所からしか始まらないと思います。映画界の今の仲間、未来の仲間と一緒に映画を作っていけたらうれしいです」と心を込めた。最優秀主演男優賞を受賞した西島さんも、「本当にありがとうございます。世界で見ていただいているのも、世界の大きな波みたいなものかなと思っています。平和が訪れるように、人々が心の絆を取り戻せるように、心から祈っています。この作品が希望の光になる、そのために必要なものが何か耳を傾ける、そのことを伝えているのかなと思っています。濱口監督の言う通り、自分のやれることを今後も精一杯やっていきたいと思います」とスピーチした。そのほか、最優秀アニメーション作品賞は『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が受賞。ブロンズ像を受け取った東映の紀伊宗之は、「皆さんが長い時間と心血を注いで作ったものです。2度延期になりましたが、東宝さんと一緒に配給の仕事をして、本当にほっとしたというのが感想です。カラーの皆さんも喜んでいると思います。持って帰ってお伝えしようと思います」とやわらかい表情で話していた。(cinamacafe.net)■関連作品:ドライブ・マイ・カー 2021年8月20日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開(C)2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
2022年03月11日西島秀俊が『ドライブ・マイ・カー』で、第45回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞した。本作では、アジア人俳優として初めて全米批評家協会賞主演男優賞に輝くなど、言葉の壁を超えて海外の観客の心も震わせていた西島さん。日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞するのも初となった。主演男優賞では、ベテランから若手俳優まで豪華な顔ぶれが揃った。『護られなかった者たちへ』の佐藤健、『花束みたいな恋をした』の菅田将暉、『孤狼の血 LEVEL2』の松坂桃李、そして『すばらしき世界』の役所広司と、まさに誰が最優秀を受賞してもおかしくない、そんな空気が会場を漂っていた。『ドライブ・マイ・カー』にて、西島さんは妻を亡くした喪失感を抱える舞台演出家であり、俳優の家福悠介を演じた。常に穏やかで冷静にふるまう家福だが、専属ドライバーのみさき(三浦透子)との交流を通じ、無意識下にあった本心に気づき、すべての感情をさらけ出す。控えめながら揺れる心の機微を、もの悲しさを漂わせる圧巻の演技で披露した。タイトル通り、車の中でのシーンが多かった本作。その大変さを尋ねられると、西島さんは「撮影は車を走らせずにすることが多いですけど、監督は実際の風景が流れたり、音がしたりすることが演技に影響する(と感じている)ので、リアルに車を走らせていたんです。演技にとにかく本当を突き詰めるひとつの形だったのかなと思います」と、徹底的な現場作りを刊行した濱口組に愛を寄せていた。授賞式のスピーチでは、西島さんは「驚いています。名誉な賞をいただいて感謝しています。濱口監督、スタッフの皆さんの力でいただいた賞だと思います。そして岡田将生くん、霧島さん、世界中から参加した俳優の皆さん、三浦さん、僕たちはとにかく毎日ホン読みしていました。改めて相手の言葉に耳を澄ますことが、自分の演技のためではなく相手のそこにいることにすごく影響を与えると、改めて実感させてもらえた現場でした」と、全員で獲った賞だと改めて感謝を伝えた。最後に、西島さんは「そして、今世界が混乱していて、いろいろなつながりが切れている中、今日は3月11日ということで東日本大震災から11年経ちました。人とのつながり、魂の再生の物語がこうやって賞をいただいたことは何か大きな意味があるのではないか、と思っています。これからも人生、それから人に寄り添う希望を持つような素晴らしい作品に参加したいと思います。日本映画のためにこれからも身を捧げたいです」と力強いメッセージを送っていた。(cinamacafe.net)
2022年03月11日古今東西、数多のクリエイターが言葉では表現しきれない“焦がれる気持ち”を映画やドラマに投影してきた。愛の正体に迫り、考えるきっかけを与えてくれる至極の作品を、セレクターに選んでもらいました。合理的じゃない純愛にも人間らしい美しさがある。ハッピーエンドのわかりやすいラブストーリーより、観賞後に余韻が残る作品に惹かれてしまうという霧島れいかさん。俳優として『ノルウェイの森』や『ドライブ・マイ・カー』など名作文学を原作とする映画で活躍してきた彼女にとっても、“愛”は答えの見えない永遠の未解決問題だという。「普段は韓国の恋愛ドラマや大好きなブラッド・ピットの映画をチェックして目の保養をすることもありますが(笑)。観賞後、記憶に残るのは、ちょっと複雑でイビツに見える愛のカタチが描かれた作品です。愛というものをわかったつもりになっていた自分に、新たな問いを与えてくれるような…。そんな傾向を反映して、今回は“クセの強い”作品ばかりを選んでしまいました」実際、他者と愛を育むのは簡単なことではなく、嫉妬心や不信感を募らせ、見苦しい姿を晒してしまうことも。スマホのような便利なツールがない時代は、恋人同士のすれ違いも多かったからこそ、愛に翻弄されてきた人間の歴史が名作映画には刻まれている。「抑えられない衝動に突き動かされてしまい、愛に振り回される登場人物の姿が、今の若い人たちには痛々しく見えるかもしれません。でも、たとえ合理的ではなくても、愛を求めてガムシャラに突き進む恋人たちの物語を、私は美しいと思うんですよね。むしろ、第三者から見たら障害だらけの非効率な恋愛でも、諦めずに貫きたくなるのが“純愛”なのかなと。『オアシス』や『COLD WAR』は、そんな生々しくも人間らしい純愛を描いた作品としてセレクトさせてもらいました」「この人だ!」と思ったら、周囲に何を言われても自分の気持ちを貫きたい。最初は多くの人がそう思うけれど、実際に行うのは難しいのも事実。些細なきっかけで相手を疑ってしまったら、途端に愛は歪んでしまうことも。「結局のところ、純愛=相手を一途に信用することだと思うんです。どこまで自分の気持ちを突き通せるか、なのかなと。反対に相手のリアクションを求めていると、何かが起きるたびに不安を掻き立てられてしまう。間違った方向に意識と熱を注いでしまい、どんどん不幸の連鎖が起きてしまうような気がします。『さざなみ』や『ドライブ・マイ・カー』は、そういった人間の心の迷いが丁寧に表現されている秀作。お互いにひとつも隠し事がない状態が愛なのか、どこまで相手を信じるべきなのかと、それなりに経験を積んだ大人でも判断が難しいテーマが内在している作品だと思います」また映画を通して、そういった複雑な感情を味わえば、想像力に広がりが生まれることも。さらに人間の強さや弱さ、多様な価値観を知り、他者を受け入れる準備が整うこともある。少なくとも作り手側は、そんな願いを込めて撮影に挑んでいると霧島さん。「生々しい描写が苦手で、セックスシーンに嫌悪感を抱く人もいるかもしれません。それは生理的な感覚なので仕方がないですが、ネットを介したコミュニケーションばかりで、人と向き合うことから離れてしまうと、コミュニケーションにおいて相手の気持ちを推し量る想像力を失ってしまう気もします。結果的に、自分しか愛せないことになってしまいかねないと思うんです。だから、ときにはこういった感情のうねりを描いた映画もチェックして、友達と感想を共有してみてほしいですね」“変化球”の作品ばかりではなく、ときには王道のラブストーリーを観て、原点に戻ることも大切だと考えているそう。「私も幅広いジャンルの作品を観るようにしていますが、なんだかんだ言って、恋愛系に関しては王道の作品にときめいてしまうんですよね。以前は謎めいた男性に惹かれたり、悪そうな男性に振り回される恋愛に憧れる時期もありましたが、いろんな経験をしたうえで、今は何周か回って原点に戻りたい気分なんです。久しぶりに『ロッキー』を観て、“やっぱりコレでしょ”って思ったりして(笑)。ロッキーみたいに、自分のために真っすぐに戦ってくれる男と愛し合うことも女の幸せ。まだまだエイドリアンになりたい願望を捨てきれない今日この頃です」なりふり構わず求め合う無様で美しい純愛のカタチ。『オアシス』ひき逃げ死亡事故で服役していた青年ジョンドゥ(ソル・ギョング)は、出所して家族と再会するも社会不適合者として疎まれてしまう。後日、被害者の娘である脳性麻痺の女性コンジュ(ムン・ソリ)と出会い、互いに惹かれ合う。「世間体や偏見で埋め尽くされた社会から疎ましく思われても、なりふり構わずに二人だけの世界を築いていく。本能的に求め合う様子が生々しく、無様で、だからこそ美しくも見えてしまいます。愛が通じ合ったときの人間の強さを感じ取れる作品ですね」。Blu-ray¥5,170(ツイン)© 2002 Cineclick Asia All Rights Reserved.長年築き上げた愛にほころびが生じる。犯人は自分の嫉妬心。『さざなみ』長年連れ添った夫婦の元に、1通の手紙が届く。それは夫の元恋人の遺体が発見されたというものだった。「夫が過去の恋愛を反芻するようになり、妻はもうこの世に存在しない女への嫉妬心や夫への不信感を募らせていく。この映画を観ると誰もが、『愛とは何か?』と考えさせられると思います」。DVD¥4,180(TCエンタテインメント)©The Bureau Film Company Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute 2014抑圧されてきた性欲を解放する。その愛は狂気だった。『ピアニスト』厳格な母親に厳しく育てられたピアノ教授のエリカは、性的に抑圧されて育ったため歪んだ性欲を肥大化させていた。「年下の美青年にアプローチされ、エリカはずっと妄想の世界で楽しんでいた性的嗜好を打ち明けます。でも期待していたような喜びは得られず、彼とすれ違い…。極めて人間らしい姿に圧倒されます」。DVD¥4,180(TCエンタテインメント)©2001 Wega Filmproduktionsgesellschaft MBH/ MK2 SA/ Arte France Cinema/ Les Films Alain Sarde.冷戦、亡命、逃避行。恋人たちが命がけで愛を貫く時代の物語。『COLD WAR あの歌、2つの心』冷戦下の1950年代、時代に翻弄される恋人たちの姿を、美しいモノクロ映像で描き出す。「政府に監視されながらも再会を諦めない二人。愛を貫くという選択の重みを感じられます」。Blu-ray¥5,280(発売元:キノフィルムズ/木下グループ販売元:ハピネット・メディアマーケティング)© OPUS FILM Sp. zo.o. / Apocalypso Pictures Cold War Limited / MK Productions / ARTE France Cinema / The British Film Institute / Channel Four Televison Corporation / Canal+ Poland / EC1 Lodz / Mazowiecki Instytut Kultury / Instytucja Filmowa Silesia Film / Kino Swiat / Wojewodzki Dom Kultury w Rzeszowie肉体も精神も強い男が一途な愛を証明する!!不朽の胸キュン作品。『ロッキー』スラム街に暮らす4回戦ボクサーのロッキーが、愛する女性エイドリアンのために世界チャンピオンと死闘を繰り広げる。「一途に気持ちを向けてくれて、不屈のメンタルで逆境に立ち向かう。実は『ロッキー』こそ、乙女心を強く刺激してくれる男性像が描かれた完璧な恋愛映画。言わずもがな、スタローンの肉体美は理屈抜きで女を惑わせます(笑)」©Everette Collection/アフロ大切な人の秘密を探り、真相を暴こうとする。それは“愛”なのか?『ドライブ・マイ・カー』演出家の家福悠介(西島秀俊)が、広島の滞在先から仕事場へ愛車で向かう道中で、2年前に亡くなった妻(霧島れいか)が残した秘密に気づいていく。「誰しも少なからず秘密があるなか、相手の全てを知ろうとすることが愛と呼べるのか、どんな真相が待っていても、受け入れることができるのか、愛をめぐる奥深い問いかけに満ちた映画だと思います」全国公開中©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会霧島れいかさん1972年生まれ。新潟県出身。モデルとしてデビュー後、’98年から俳優として活動し、多数の作品に出演。米アカデミー賞4部門にノミネートされた『ドライブ・マイ・カー』にも出演。ミステリアスな存在感を生かし、数々の作品で色気をまとう女性を体現してきた。※『anan』2022年3月9日号より。イラスト・green K取材、文・浅原 聡(by anan編集部)
2022年03月06日『ドライブ・マイ・カー』も話題の西島秀俊が主演、共演に斎藤工、宮沢氷魚、玉城ティナ、宮川大輔、大森南朋、三浦友和ら豪華俳優陣が出演する映画『グッバイ・クルエル・ワールド』が今秋公開となることが決定した。西島さん、斎藤さん、玉城さん、宮川さん、三浦さんらが演じるのは、全員互いに素性を明かさない強盗組織の一員。彼らは、ラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザ組織の資金洗浄現場を狙い、大金強奪の大仕事に成功、それぞれの生活に戻るが、ヤクザ組織に追われる日々が訪れる。宮沢さん演じるラブホテル従業員、大森さん演じる刑事らを巻き込み、大波乱の物語が幕を開ける。世の中とチューニングの合わない登場人物たち、ソウルシンガー「Bobby Womack」らの胸躍るソウル&ファンクなリズムなど、監督・大森立嗣、脚本・高田亮がオリジナル脚本で描く豪華俳優陣によるエキサイティングでポップなクライム・エンターテインメントが誕生した。今年、主演映画『ドライブ・マイ・カー』が米アカデミー賞4部門ノミネート、全米映画批評家協会においてアジアの俳優では初となる主演男優賞を受賞するなど、世界が注目する西島さんは、本作について「『グッバイ・クルエル・ワールド』は様々な世代の群像劇です。最悪な状況から抜け出そうとそれぞれが死力を尽くし、最後の賭けに出ます。この無慈悲な世界から逃れる事が出来るのか。どうぞ御期待ください」と新たな境地に手応えを込めてコメント。大森監督は、「かっこいい音楽が流れ、そして色気のある俳優たちが観たい。一映画ファンに戻ったように、スタイルジャムの甲斐(真樹)プロデューサーと企画を始めました。さて、でき上がった映画は家族愛、純愛、犯罪、友情が入り乱れ、フォード・サンダーバードで強盗し、ソウルミュージックが鳴り響く激アツ作品です。公開はもう少し先ですが、皆さま、楽しみにお待ちください!」と自信を見せている。映画は昨年5月から6月にかけて撮影された。キャストコメント全文西島秀俊この度、映画『グッバイ・クルエル・ワールド』に出演させて頂きました。大森組に参加出来た事、嬉しく思います。『グッバイ・クルエル・ワールド』は様々な世代の群像劇です。最悪な状況から抜け出そうとそれぞれが死力を尽くし、最後の賭けに出ます。この無慈悲な世界から逃れる事が出来るのか。どうぞ御期待ください。斎藤工『Goodbye Cruel World』に参加させて頂き、何かが摩耗して行く感覚と、何かが滾る感覚が同時に訪れていました。満ち足りた喪失と言いますか、不思議で至福な狂える時間でした。この時代、この作品が必要な方が必ずいると思われます。かく言う私はその一人でした。宮沢氷魚2020年のTAMA映画祭にて大森立嗣監督と初めてお会いしたのが全ての始まりでした。大森監督と素晴らしい共演者、スタッフさんの力を借りて、今まで誰にも見せたことない自分を表現できたと思います。制限された日々に終わりが見えない毎日が続いていますが、この作品を通して希望を持っていただけたら嬉しいです。改めて、自らの生き方を見つめ直す作品になっていると思います。ぜひ劇場でお楽しみ下さい。玉城ティナ美流として世界に居る時、とても苦しかったです。自分の居場所を見つけるのに必死で、追いかけてくるものからどうやって逃げ切るか。一息つく間もなく、生き延びないといけない。何を信じたらいいのかわからない美流の幼さと、切実さ、諦め、でも諦めたくない。世の中の矛盾。なんだか全部悔しくて、叫び出してしまいたかったです。でも、大森監督の前で脚本を声に出して読んだ時から、演じたいなと思っていました。知らない、と言い切れない彼女の生きる世界。監督、キャストの皆さんにとても助けられました。宜しくお願いします。宮川大輔キャストの皆さんがとにかく豪華で...!僕は車を運転するシーンが多かったのですが、乗せてる人は凄い方たちばかりだし、用意してもらったアメ車はブレーキが全然効かないしで、いろいろな意味で緊張して大変でした。また現場では工くん、ティナちゃんと一緒に演じる機会が多くありましたが、監督が感情を重視してくださる方で、3人のやり取りも毎回ちょっとずつ変化があり、毎回新鮮な気持ちで演じることができました。終始楽しい現場で、この役を演じることができて大変光栄です。大森南朋映画「Goodbye Cruel World」大森組に出演した大森です。大森組には何度か出演しております。大森、その度に感じます。大森監督は大森にだけヤケに馴れ馴れしい口調で演出をしてくれます。大森、ありがたいです。三浦友和Cruelは粗野な、荒々しい、残酷な、冷酷な、非常な、悲惨な、痛ましいなどの意味があるらしい。まさにこの意味のどこかに当てはまる人間ばかりがこれでもかと登場する物語。CruelWorld狂えるワールドこいつら狂った人間ばかりだと傍観していると次第に、あ、こいつ自分だと気付いてしまう瞬間が訪れる。それは一見、市井の人の中にいるかもしれない。映画『グッバイ・クルエル・ワールド』は今秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:グッバイ・クルエル・ワールド 2022年秋、全国にて公開予定(C)2022『グッバイ・クルエル・ワールド』製作委員会
2022年02月28日2月12日、13日の全国映画動員ランキングは、『劇場版 呪術廻戦 0』が公開8週目も首位をキープした。2位は、スティーヴン・スピルバーグ監督がブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド物語』を映画化した『ウエスト・サイド・ストーリー』が初登場でランクイン。本作は、1957年のニューヨークを舞台に、敵対するふたつのグループの闘争の中で生まれる許されざる恋を描くミュージカル映画。『ベイビー・ドライバー』で一躍注目を浴びたアンセル・エルゴートが主演を、新人レイチェル・ゼグラーがヒロインを演じる。公開5週目の『コンフィデンスマンJP英雄編』は順位をひとつ下げて3位になった。また公開6週目の『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は順位をひとつ上げて4位につけている。そのほか新作では、中田秀夫監督が横浜流星主演で迫稔雄の同名漫画を実写化した『嘘喰い』が初登場5位に入った。カリスマ的なギャンブラーが、一流ギャンブラーたちと命をも賭けた危険なゲームに興じる様を描く。共演者は佐野勇斗、白石麻衣、本郷奏多、櫻井海音、村上弘明ら。注目は、8位にランクインした『ドライブ・マイ・カー』。濱口竜介監督が村上春樹の短編を西島秀俊の主演で映画化した本作は、昨年8月20日に封切られロングラン上映を続けてきた。先日、発表された第94回アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞の全4部門にノミネートされ、新たに再上映する劇場が増えたことで公開26週目で初めてTOP10入りを果たした。『ドライブ・マイ・カー』次週は『アンチャーテッド』『牛首村』『オペレーション・ミンスミート −ナチを欺いた死体−』『君が落とした青空』『グッバイ、ドン・グリーズ!』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『劇場版 呪術廻戦 0』2位『ウエスト・サイド・ストーリー』3位『コンフィデンスマンJP英雄編』4位『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』5位『嘘喰い』6位『ゴーストバスターズ/アフターライフ』7位『大怪獣のあとしまつ』8位『ドライブ・マイ・カー』9位『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』10位『鹿の王ユナと約束の旅』
2022年02月14日