2015年5月以来休館中であった東京・京橋にあるブリヂストン美術館が7月1日、館名を「アーティゾン美術館(ARTIZON MUSEUM)」へ変更。先駆けて旧ブリヂストン美術館が入居していたブリヂストンビルは、2016年6月から始まった建て替え工事を経て、7月5日に「ミュージアムタワー京橋」として完成。アーティゾン美術館の開館は、2020年1月の開館を予定している。1952年1月の開館以来、60年以上にわたり、東西の名画にふれあう機会を提供してきたブリヂストン美術館。新たな「アーティゾン美術館」のアーティゾンとは、「ART」と「HORIZON」からの造語。“創造の体感”という新コンセプトのもと、古美術、日本近代洋画、印象派、20世紀美術、現代美術まで楽しめる美術館として生まれ変わる。「アーティゾン美術館」は、2020年1月に開館を予定しており、「ミュージアムタワー京橋」の低層部に立地する。入口は、従来の八重洲通り沿いから、銀座中央通り沿いへと移動。また展示室を従来の展示面積の約2倍に拡張し、旧美術館では実現できなかった大規模な企画展と、コレクション展の同時開催を叶える。「京橋彩区」左)ミュージアムタワー京橋と、右)(仮称)新TODAビル 文化貢献施設東京駅八重洲口から歩いて5分、美術館、ギャラリー、古美術商などが集積するこの東京都中央区京橋一丁目7番地の街区は、“まちに開かれた芸術・文化拠点”を形成することを目指し、2024年に向けて新たに「京橋彩区」として、文化貢献施設の建設を推進中。先述の2020年1月開館予定の「ミュージアムタワー京橋」を含む「京橋彩区」は、大きく3つで構成される。あとの2つは2024年のグランドオープンに向けて、アーティストやクリエイターを支援するコワーキングスペース、イベントホール、ショップなどが入居する「(仮称)新TODAビル 文化貢献施設」と、多様な芸術・文化イベントを催す中央通り沿いの広場「(仮称)アートスクエア」を建設中。なお、「(仮称)アートスクエア」は先行して一部、2019年7月にオープンを予定している。
2019年07月05日展覧会「円山応挙から近代京都画壇へ」が、東京・東京藝術大学大学美術館と京都・京都国立近代美術館で開催。期間は、東京展が2019年8月3日(土)から9月29日(日)まで、京都展が2019年11月2日(土)から12月15日(日)まで。写生画の名手・円山応挙から近代日本画まで18世紀・京都にて、堅苦しい狩野派に代わり、見たままの世界を描く写生画で一世を風靡した円山応挙による「円山派」と、与謝蕪村に学び応挙にも師事した呉春が興した「四条派」。この2派は「円山・四条派」としてその後の京都の主流となり、近代まで京都画壇に大きな影響を及ぼした。円山応挙、呉春から竹内栖鳳、上村松園まで、円山・四条派の継承を読み解く本展では、自然・人物・動物といったテーマに分け、東京展、京都展併せて重要文化財12件を含む約120件の作品を展示。それぞれの画風を丁寧に解釈しながら、近代までの変化を辿っていく。また、円山応挙最晩年の最高傑作「大乗寺襖絵群」の立体的展示も行われる。円山応挙《大乗寺襖絵》の特別展示一番の見どころは、円山応挙の最高傑作ともいわれる重要文化財「大乗寺襖絵群」の特別展示だ。東京展では、円山応挙によって大乗寺の客殿に描かれた襖絵《松に孔雀図》や、その一門の呉春による《四季耕作図》と《群山露頂図》、山本守礼の《少年行図》、亀岡規礼《採蓮図》を立体的に再現。京都展でも円山応挙の《郭子儀図》が』登場する。実際の様子を体感できる空間で、貴重な作品をじっくりと鑑賞できる。江戸中期~昭和初期までの円山・四条派が集結また、江戸時代の円山応挙や呉春から近代画家までの作品を、自然・人物・動物といったテーマに分けて展示。円山応挙が手掛けた《保津川図》や菊池芳文の《小雨ふる吉野》の臨場感あふれる作品からは、自然の様子がそのまま伝わってくる。その他、動物をテーマに、鳥の羽根の一枚まで繊細に描写された円山応挙《牡丹孔雀図》や、子犬たちのじゃれ合う様子を描いた長沢芦雪《薔薇蝶狗子図》など、生き生きとした動きが感じ取れる作品を数多く目にすることができる。詳細展覧会「円山応挙から近代京都画壇へ」■東京会場開催期間:前期2019年8月3日(土)~9月1日(日) / 後期2019年9月3日(火)~9月29日(日)時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)休館日:毎週月曜※祝日又は振替休日の場合は開館、翌日休館会場:東京藝術大学大学美術館(東京都台東区上野公園12-8)TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)観覧料:・当日 一般 1,500円(1200円)/高校・大学生 1,000円(700円)・前売 一般 1,300円/高校・大学生 800円※中学生以下無料※()内は20名以上の団体料金。 団体観覧者20名につき1名の引率者は無料。※ 障害者手帳提示で無料(介護者1名を含む)。・「応挙手ぬぐい」セット券 2,000円(税込)販売期間:6月10日(月)~8月2日(金)発売場所:展覧会公式サイト、チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット、セブンチケット、CNプレイガイド※グッズは本展覧会内特設ショップで引換え。■京都会場開催期間:前期2019年11月2日(土)~11月24日(日) / 後期2019年11月26日(火)~12月15日(日)時間:9:30~17:00(金土は20:00まで、入館は閉館の30分前まで)休館日:毎週月曜※祝日の場合は開館、翌日休館会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)TEL:075-761-4111※東京展、京都展ともに前期後期で大展示替え実施。ただし大乗寺襖絵は通期展示。
2019年07月05日先週末、ニューヨークでプライド・パレードや関連イベントが開催された。今年はLGBTQの人権活動の発端となった「ストーンウォールの反乱」から50周年ということで、例年より盛り上がったようだ。まずは金曜日、同事件が起きたグリニッジ・ヴィレッジのストーンウォールインに、レディー・ガガが登場。サプライズスピーチを行い驚かせた。「私も女性を好きになることがある」とバイセクシャルであることを改めて宣言し、「今日はみんなに、自分のことを隅から隅まで褒めてあげてほしいの。ありのままの自分でいいし、みんなスーパースター」と観客に呼び掛けた。そして、ステージに立つときも、そうでないときも、LGBTQコミュニティのために闘うことを誓った。この日のガガが全身にレインボーカラーを取り入れたド派手なファッションだったように、日曜日に行われたパレードには、ガガに負けないくらい派手な装いでセレブたちが参加。特に目を引いたのは「クィア・アイ」のジョナサン・ヴァン・ネスの腹出しファッション、ドナテラ・ヴェルサーチのメタリックレインボーのドレス。今年のアカデミー賞でタキシードドレスを着用して話題となったビリー・ポーターは、七色のオーガンジー素材がまぶしいラッフルドレスで注目を浴びた。(Hiromi Kaku)
2019年07月01日ミー イッセイ ミヤケ(me ISSEY MIYAKE)の新作「A ME」コレクションのレイングッズが、ニューヨーク近代美術館のミュージアムショップ、MoMAデザインストア(MoMA Design Store)にて、2019年6月30日(日)まで販売される。ミー イッセイ ミヤケの新作「A ME」コレクションで展開されるのは、傘やレインコートなど。星のような模様のバイカラーが印象的な折り畳み傘「A ME」は、折り線を高温プレスすることで畳みやすさにこだわったアイテムだ。カラーバリエーションはグレー、ネイビー、ベージュといったベーシックカラーに加え、ターコイズ、ピンク、イエロー、オレンジなど雨の日が楽しくなるようなポップなカラーリングを取り揃える。同じくバイカラーが特徴のレインコート「A ME ポンチョ」は、折り線に沿ってたたむことでフラットな形状に変化し、付属の肩掛けポシェットに収納できる優れもの。グレー、ターコイズ、ピンクの3色が用意される。【イベント概要】ミー イッセイ ミヤケ“A ME” 期間限定イベント開催期間:2019年6月15日(土)~6月30日(日)開催店舗:・MoMAデザインストア 表参道 住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3FTEL:03-5468-5801・MoMAデザインストア 京都住所:京都府京都市中京区河原町通 三条下ル大黒町58番地 ミーナ京都1階TEL:075-253-6450■販売アイテム例:・A ME 各12,000円+税カラー:グレー、ネイビー、ターコイズ、ピンク、イエロー、オレンジ、ベージュ・A ME ポンチョ 各20,000円+税カラー:グレー、ターコイズ、ピンク
2019年06月22日東京・上野の駅前に建つ国立西洋美術館が1959年に開館してから、今年で60年。日本を代表する公共美術館として知られる同館だが、その礎となったのが、実業家・松方幸次郎(1866-1950)による「松方コレクション」だ。明治の元勲・松方正義の三男として生まれた幸次郎は、エール大学などで学んだ後、神戸の川崎造船所の初代社長となる。財界で活躍する一方、日本に本格的な美術館がないことに気づいた幸次郎は、やがて美術館設立の構想を抱くように。さっそくロンドンやパリで自ら買い付けた美術品は、その数なんと3000点以上!絵画から彫刻、素描、版画など、大作から小品まで多岐にわたる作品群には、モネやゴーガン、ゴッホ、ロダンなど超一流の作品も多数。今回はその「松方コレクション」が流転の運命を経て再び西洋美術館の礎となるまでを、時代背景と共にたどる展覧会だ。6月10日、同美術館で行われた報道内覧会に足を運んだ。【チケット情報はこちら】内覧会ではまず主任研究員の陳岡めぐみ氏が、「『松方コレクション』のこれほど大規模な展覧会は初めての開催。松方幸次郎が収集を始めた1916年から現在まで約100年の中で、コレクションの形成から散逸、一部が国立西洋美術館に所蔵されるまでの歴史をたどる構成となっています」と解説。また「特にここ数年で調査研究が進み、行方の知れなかった美術品の発見など、新たな成果も展示。西洋美術館をよく知る方も、新しい楽しみ方ができるはず」と自信をのぞかせた。内覧会の後半では研究員の邊牟木尚美氏が、2016年にパリで発見され、同館に寄贈されたことで話題を集めたモネの大作『睡蓮、柳の反映』の前でレクチャー。幸次郎がモネから直接購入したことでも知られるが、発見時には上半分が失われ、残った部分も損傷が激しい状態。今回は1年をかけて細かい修復を繰り返し、現存部分が復元されたことが紹介された。実際に観てみると、たしかに欠けた上半分は痛々しいものの、修復された残りの部分はモネならではの美しさ。中ほどにちょこんと描かれたピンクの花が、まるで本物の花のように浮き上がって見えることに驚かされる。展示はルノワール『アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)』、ミレイ『あひるの子』、ロダン『考える人』など同館おなじみの作品に加え、戦前に散逸して以来、初めて「松方コレクション」として公開される作品も多数。今ではオルセー美術館に所蔵されているゴーガン『扇のある静物』やゴッホ『アルルの寝室』、バーゼル美術館所蔵のマティス『長椅子に座る女』などの作品が登場。貴重な“再会”を果たしているのも見どころとなっている。松方コレクション展は9月23日(月・祝)まで、東京・国立西洋美術館にて。取材・文/佐藤さくら
2019年06月19日「綴プロジェクト ─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」が、2019年6月25日(火)から8月25日(日)までの期間、すみだ北斎美術館で開催される。日本美術の宝庫「フリーア美術館」とは?日本美術の宝庫として知られるアメリカの国立スミソニアン協会フリーア美術館。スミソニアン博物館群の一つで、実業家チャールズ・ラング・フリーアが収集した美術品が収蔵されている。館内には、隣接する施設の作品も含め約1万2,700点もの日本美術を収蔵。中でも葛飾北斎の肉筆画は世界屈指のコレクションを誇る。また、フリーアの遺言により所蔵品はすべて門外不出となっており、現在でもその方針が守られている。“門外不出”作品の高精細複製画が日本初公開「綴プロジェクト ─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」は、国立スミソニアン協会フリーア美術館の協力のもと開催される展覧会。同館が誇る世界最大級の北斎肉筆画コレクションの中から13点の高精細複製画を製作し、すみだ北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に日本で初公開される。版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」と肉筆画「波濤図」の“波”を比較展示見どころは、北斎が繰り返し描いた自然のモチーフに焦点を当てた比較展示だ。中でも、すみだ北斎美術館が所蔵する北斎の冨嶽三十六景において代表的な版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」と、フリーア美術館所蔵の肉筆画「波濤図」(展示は高精細複製画)に注目。版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の“鉤爪”のような波頭の描き方が、肉筆画「波濤図」からも見てとれる。六曲一双の大作「玉川六景図」の新たな発見また、六曲一双の屏風「玉川六景図」に関する詳細な研究結果にも注目。フリーア美術館収蔵の六曲一双の屏風「玉川六景図」は、右隻に人物、左隻に風景となっている。しかし、新たな研究により、後年にその配列が再構成されていた可能性が高いことが明らかになった。そんな「玉川六景図」だからこそ、元の配列での展示を実施。研究による新たな発見を間近で見ることができる。また、すみだ北斎美術館所蔵の「千鳥の玉川図」との比較も見どころだ。動植物作品や美人画もまた、類まれな観察眼と描写力によって描かれた「十二ヶ月花鳥図」(展示は高精細複製画)など、北斎の画業を語るうえで欠かすことのできない動植物作品や、「年始まわりの遊女図」(展示は高精細複製画)といった美人画も展示。フリーア美術館作品の数々を体感できる貴重な機会となっている。「綴プロジェクト」─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展会期:2019年6月25日(火)~8月25日(日)・前期6月25日(火)~7月28日(日)・後期7月30日(火)~8月25日(日)※前後期で一部展示替えを実施場所:すみだ北斎美術館住所:東京都墨田区亀沢2-7-2開館時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)休館日:毎週月曜日(祝日または振替休日の場合は、翌平日)観覧料:一般1,000円(800円)、高校生・大学生700円(560円)、中学生300円(240円)、65歳以上700円(560円)、障がい者300円(240円)※()は団体料金。※団体は有料の人20人以上。※小学生以下は無料。※中学生・高校生・大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証を提示。※65歳以上の人は年齢を証明できるものを提示。※身体障がい者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などの持参者及びその付添の1名まで障がい者料金で観覧可能。(入館の際は、身体障がい者手帳などを提示)◎本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)も観覧可能。【問い合わせ先】すみだ北斎美術館TEL:03-6658-8936
2019年06月16日体感型展覧会「光と遊ぶ超体感型ミュージアム 帰ってきた!魔法の美術館」が、新潟市新津美術館にて2019年6月15日(土)から9月1日(日)まで開催される。「光と遊ぶ超体感型ミュージアム 帰ってきた!魔法の美術館」は、鑑賞者の動きに反応するインタラクティブなアート作品を楽しめる、体感型展覧会。色とりどりの光や音、映像を用いた作品が、鑑賞者の動きに合わせて様々に変化する。展示作品は全て実際に触ることができ、写真撮影やSNSへの投稿も可能だ。「魔法の美術館」は日本各地を巡回しており、新潟市新津美術館での開催は2015年以来2回目。新たなラインナップの作品を揃え、まるで魔法のような、光に溢れた世界観を演出する。例えば、藤本直明の《色のある夢》は、鑑賞者の影が7色に変化し、カラフルな光のショーを楽しめる作品。また、流れる五線譜に星のシルエットを並べると、きらきらと輝きながらメロディを奏でる宮本昌典/小岩原直志の《ensemble silhouette》、カードに描かれたロボットたちを、テーブルの上にかざすと動き出す緒方壽人(Takram)の《ON THE FLY PAPER》など、観客の動作と連動して変化していく、遊び心に溢れた作品が揃う。【詳細】光と遊ぶ超体感型ミュージアム 帰ってきた!魔法の美術館会期:2019年6月15日(土)~9月1日(日)休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館。ただし6月24日、7月29日、8月5日・19日は開館)開館時間:10:00~17:00(鑑賞券販売は16:30まで)会場:新潟市新津美術館展示室1・2・3住所:新潟市秋葉区蒲ケ沢109番地1(花と遺跡のふるさと公園内、新潟県立植物園のとなり)TEL:0250-25-1300観覧料:・当日券 一般 1,000円、大学・高校生 500円、中学生以下無料※有料20名以上は団体料金で2割引※新潟県立植物園および新潟市鉄道資料館の入館券、SLばんえつクーポンを持参の方は2割引※障がい者手帳・療育手帳持参者は無料(手帳の提示が必要)※チラシ持参で100円割引
2019年06月13日印象派・ポスト印象派の殿堂として知られる、イギリス・ロンドンのコートールド美術館の名品約60点を紹介する「コートールド美術館展魅惑の印象派」が東京都美術館で9月10日(火)から12月15日(日)まで開催。同美術展の報道発表会が行われた。【チケット情報はこちら】コートールド美術館は、イギリスの実業家サミュエル・コートールドが収集したコレクションを核に、ロンドン大学付属のコートールド美術研究所の展示施設として1932年に開館。通常めったに貸し出されることのない数々の名品たちが、同館の改修工事(2018年9月~2021年)に伴い、約20年ぶりとなる来日が実現。今回の展覧会では、コートールド美術研究所が美術史や保存修復の世界有数の研究機関であることにも注目。展示は「画家の言葉から読み解く」「映された時代から読み解く」「素材・技法から読み解く」の3章で構成される。注目すべき作品は、メイン・ヴィジュアルにも使用されているエドゥアール・マネ(1832-1883)最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》(1882)。「フォリー=ベルジェール」は当時のパリで、歌や踊り、曲芸など多彩な出し物で人気を博したミュージックホールだ。喧騒に包まれた同ホールを描いた本作は、表情が読み取りにくいバーメイドや画面の大半を占める鏡、その鏡に映る不自然に右に大きくずれた後ろ姿など、発表以来様々な議論を呼んでいる。報道発表会には特別ゲストとして、作家・ドイツ文学者の中野京子氏が登場。「フォリー=ベルジェールはあらゆる階層の人が楽しめた歓楽施設。食事やお酒、おしゃべりも楽しめる、一種の社交場でもあった」と言い、同作の構図については「すべてがイリュージョン。鏡を使ったたくらみに満ちた画面」と語った。《フォリー=ベルジェールのバー》のほかにもルノワールの《桟敷席》(1874)、ゴーガンの《ネヴァーモア》(1897)、モディリアーニの《裸婦》(1916頃)、セザンヌの油彩10点など選りすぐりの作品が展示される。同展は東京都美術館のほか、2020年1月3日(金)~3月15日(日)に愛知県美術館、3月28日(土)~6月21日(日)に神戸市立博物館に巡回。チケットぴあでは、大ベストセラーシリーズ「怖い絵」の著者でもある作家・ドイツ文学者、中野京子氏の特別講演会と、同展の公式図録と音声ガイドがセットになったチケットを独占販売中。
2019年05月27日エドウイン(EDWIN)のデニムを取り揃える期間限定イベント「サマー フォーカス : エドウイン(SUMMER FOCUS : EDWIN)」が、バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEWYORK)銀座本店にて開催される。期間は2019年5月24日(金)から6月16日(日)まで。日本を代表するデニムブランド・エドウイン。エドウインのジーンズは、秋田と青森を中心とする自社工場で、糸、生地、縫製、フィット、ウォッシュ加工などの全工程に徹底的にこだわり抜いて制作されている。バーニーズ ニューヨーク銀座本店では夏に向けて、そんなエドウインのジーンズに注目。期間中は"デニムの神様"とも称されるデニム業界のパイオニアであり、エージー(AG)の設立者でもあるアドリアーノ・ゴールドシュミットとタッグを組んだ「エドウイン ユーエスエー(EDWIN USA)」をメインに、新作デニムパンツやデニムジャケットを揃え、アメリカのバーニーズ ニューヨークと同様のラインナップを展開する。【詳細】「サマー フォーカス : エドウイン」期間:2019年5月24日(金)〜6月16日(日)場所:バーニーズ ニューヨーク銀座本店住所:東京都中央区銀座6-8-7時間:月〜木・日 11:00〜20:00/金・土 11:00〜20:30TEL:0120-137-007(カスタマーセンター)【問い合わせ先】エドウイン・カスタマーサービスTEL:0120-008-503
2019年05月17日展覧会「シュルレアリスムとダリ~幻想と驚異の超現実~」を、福島・諸橋近代美術館で開催。会期は、2019年4月20日(土)から6月23日(日)まで。20世紀最大の画家の1人として現代でも絶大な人気を誇る、サルヴァトール・ダリ。彼は、既成の社会通念に懐疑の念を持った若き表現者が“驚異”や“幻想”を頼りに展開した、シュルレアリスムの体現者としても知られている。本展は、シュルレアリスムの変遷を時系列で追う4章で構成。シュルレアリスムの発端を辿り、その在り方や芸術家たちの実験的な制作技法とともに、ダリがシュルレアリスムにおいていかなる存在であったかを紹介する。出品予定点数は展示替えを含み約115点。シュルレアリスムの誕生を定義付ける、アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」が発表された1924年前後の作品をはじめ、ダリがシュルレアリスム・グループに加入してから離脱するまでの1930年代前半や、シュルレアリスムの代表格としてダリがアメリカで名声を轟かせた40年代以降など、時代ごとに作品をカテゴライズしながら、ダリの他にもマグリットやデルヴォーなど様々なシュルレアリスム作品を紹介する。また、諸橋近代美術館が所蔵するダリの作品《甘美な死骸》にみる「遊び」の表現を体験できるワークショップや、ゲストによるトークイベントも開催。シュルレアリスムやダリについてはもちろん、アート全体の知見を深めることが可能だ。なお、イベント、ワークショップへの参加は要予約制となっている。【詳細】開館20周年記念展vol.1 シュルレアリスムとダリ~幻想と驚異の超現実~会期:2019年4月20日(土)〜6月23日(日) 時間:9:30~17:30会場:諸橋近代美術館住所:耶麻郡北塩原村桧原剣ケ峯1093番23観覧料:一般 950円、高校・大学生 500円、中学生以下無料※入館は閉館30分前まで。※5月21日(火)のみ展示替えのため休館。※20名以上の団体料金は各50円引き。※教育施設対象の観覧料免除制度あり。(要事前申し込み)※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳所有者と付添者1名は無料。
2019年03月11日大阪・野田にある「TOLAND CAFÉ(トゥーランド カフェ)」では、ニューヨークで人気の新感覚スイーツ、パッフルが味わえます。外観はウッディで落ち着きある雰囲気。店内には、ゆったりとくつろげそうな大きなソファや、小上がりになったスペースなどが完備され、時間が過ぎるのを忘れてしまいそうなほど、リラックスできる造り。ランチやカフェタイム、ディナーやバータイムも楽しむことが可能です。人と人との交流を大切にしている、コミュニティスポットでもあります。TOLAND CAFÉは温もり感じるハンドメイドカフェ兄妹で営んでいる「トゥーランド カフェ」。SNSなどから仲間を集って、内装などを作り上げたハンドメイドのカフェです。ランチでの利用は、家族連れや友達同士の姿が多く、ディナーやバータイムでの利用は、カップルやビジネスマンの姿も見られます。店内で丁寧に焼きあげられるパッフルのほんのり甘く香ばしい香りに、きっとワクワクするはずですよ。甘いフレーバーはもちろん、軽食にもなるようなおかず系のパッフルメニューもあるので、女性に限らず、男性にもおすすめのお店です。イチオシ!「スペシャルストロベリーパッフル」パッフルの生地の特徴は、サクッとした外側の生地と、モチっとした内側の生地の食感が、新鮮な感覚なところ。パッフル独特のこの食感に、やみつきになる人も少なくありません。ポコポコとしたかわいい見た目のパッフルに、いちごをたっぷりと乗せ、チョコレートソースで仕上げた「スペシャルストロベリーパッフル」(税込 800円)は、女性に人気のメニューです。ほんのり甘いパッフルの生地と、いちごの酸味は相性ぴったり!ランチにもぴったり! 「サーモンフライパッフル」甘いフレーバーが苦手でも大丈夫! 軽食やランチなどにもピッタリなおかず系フレーバーの「サーモンフライパッフル」(税込 850円)もおすすめのメニューです。サーモンの塩気と、ほんのり甘いパッフルの生地との相性は抜群。他にも、野菜がたっぷり使われたヘルシーカレーや週替わりメニューもあるので、ぜひ味わってみてください。サクサクモチモチの新感覚をTOLAND CAFÉで味わうニューヨークで人気の新感覚スイーツが堪能できる「トゥーランド カフェ」。新感覚な食感と味に、きっと魅了されますよ。パッフルの味の種類は様々。好みの味を探すのも一つの楽しみと言えます。温もりを感じるおしゃれな空間で、ゆったりと、大切な人と一緒にパッフルを楽しんでみてください。あらゆる時間帯で楽しめるのも「トゥーランド カフェ」の魅力です。ぜひ、一早くパッフルを味わってみてください!地下鉄千日前線の「玉川駅」1番出口から徒歩2分程、JR大阪環状線「野田駅」から徒歩4分程の場所にあります。ぜひパッフルを食べに足を運んでみてください。スポット情報スポット名:TOLAND CAFÉ住所:大阪府大阪市福島区吉野2-1-4電話番号:06-6459-7660
2019年02月13日京都国立近代美術館にて、展覧会「京都の染織 1960年代から今日まで」が開催される。会期は、2019年3月8日(金)から4月14日(日)まで。平安遷都から1200年以上の歳月が流れた京都で連綿と受け継がれる染織。京の染織家たちは、時代に合わせて新しい技術、意匠などを生み出しながら作品を残している。「京都の染織 1960年代から今日まで」は、京都国立近代美術館が開館した1960年代から今日までに焦点を当て、28人の作家による多様な「染」と「織」を展示する。60年代に製作された森口邦彦の友禅着物「雪明り」や、近年の伊砂利彦の《王朝三部作(萌黄、王朝、朽葉) うち朽葉》などの作品を通して京都の染織の変化を概観することを試みる。【詳細】展覧会「京都の染織 1960年代から今日まで」会期:2019年3月8日(金)~4月14日(日)開館時間:9:30~17:00(最終入場は閉館30分前まで)※金・土曜は20:00まで開館会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)休館日:月曜日観覧料:・一般 当日 1,000円(800円)/夜間割引 800円・大学生 当日 500円(400円)/夜間割引 400円※( )内は20名以上の団体料金。※夜間割引は金・土曜17:00以降。※高校生・18歳未満は無料。※心身に障がいのある方と付添者1名は無料(入館の際に証明できるものを提示)。※ 本料金でコレクション展も観覧可能。
2019年02月11日ローラ メルシエ(LAURA MERCIER)の新カラーコレクション「シェイド オブ パリ & ニューヨーク(SHADE OF PARIS & NEW YORK)」が、2019年3月発売予定だ。パリとニューヨークから着想した新コスメ2018年にリ・ブラディングを行ったローラ メルシエ。新生ローラ メルシエとして初めて発表するカラーメイクは、創業者がメイクアップアーティストとして礎を築いたパリ、そしてブランド創立の場所となったニューヨーク、2つの都市からインスピレーションを得て生まれた。パウダー&リップバームをブレンドして楽しむ新リップパレット目玉となるのは、単品でも重ねてもOKな自在に楽しむリップパレット「ヴェロア リップ パウダー コレクション」。パリ、ニューヨーク両方の都市をイメージした3つのシェードとリップバームがセットされている。使い方は千差万別。唇の上でブレンドすることもできるので、単品はもちろん、重ねたりミックスしてもOKだ。内臓されたリップバームは、唇に潤いを与え縦ジワの気にならない理想の状態へと導いてくれ、同時にパウダーを磁石のようにフィットさせてくれる。パリは深みのあるトーン、ニューヨークは華やかなトーンのそれぞれピンク系のシェードを詰め合わせた。マットなのにうるおうリップスティックに限定色また、濃密な発色とやわらかなマットな質感が楽しめるリップスティック「ヴェロア エクストリーム マット リップスティック」には、4つの限定色が加わる。パリにインスピレーションを得たホットピンクとコーラル、ニューヨークをイメージしたモーブ、ライラックと、旬な4色がラインナップする。スリムで丸みのあるペン先は、美しいリップラインを叶えてくれる。マットでありながらも、じんわりとうるおいを感じる快適なつけ心地で、するすると馴染み唇に彩りを添える。持ち運べるアイカラーに新色スティックタイプで持ち運びに便利なアイカラー「キャビアスティック アイカラー」にも、パリ・ニューヨークから着想した4色を加えた。パリは、マットシェードのオレンジベージュ、ピンクベージュの2色を、ニューヨークは偏光シェードのラベンダー、ペールピンクの2色を揃えている。テクスチャーはクリーミーなので、なめらかに広がる。ブレンド、ライン使いもOKで、上から重ねてもよれにくいのでアイカラーと組み合わせて使用するのもグッド。重ねるごとにより濃密に発色するので、色の濃度も様々に楽しめることができる。【詳細】ローラ メルシエ新カラーコレクション「シェイド オブ パリ & ニューヨーク」・ローラ メルシエ ヴェロア リップ パウダー コレクション 全2種 各3,500円+税<3月発売・イベント限定品>・ローラ メルシエ ヴェロア エクストリーム マット リップスティック 全4色 各3,100円+税<限定品>2019年3月27日(水)発売・ローラ メルシエ キャビアスティック アイカラー 追加色4色 各3,000円+税 2019年3月27日(水)発売【問い合わせ先】ローラ メルシエ ジャパンTEL:0120-343-432
2019年01月20日東京国立近代美術館では、2019年3月19日(火)から4月7日(日)までの期間、東京国立近代美術館本館および工芸館にて「美術館の春まつり」が開催される。桜の開花シーズンに開催される「美術館の春まつり」では、桜をはじめとする花を描いた作品の特集展示や、お花見弁当など飲食販売など、様々な催しが行われる。中でも注目は、本館にて開催される所蔵作品展「MOMAT コレクション」だ。会場内の1室には、花を描いた作品が集結する。年に一度、この時期のみ公開される桜を描いた川合玉堂の重要文化財作品「行く春」の他、しだれ桜やおおしま桜といった40種類を超える希少な桜が描かれた跡見玉枝の「桜花図巻」も展示。また、加山又造の「春秋波濤」、船田玉樹「花の夕」など、花を描いた名画全16点が並べられる。会場全体では、初の試みとして初代宮川香山の「鳩桜花図高浮彫花瓶」、木村雨山の「縮緬地友禅あおい文振袖」といった工芸作品も展示される。本館では、その他「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」「イメージコレクター・杉浦非水展」や、ガイドスタッフと参加者が対話しながら、まるで作品の謎解きをするような「所蔵品ガイド」を開催。さらに、2019年4月7日(日)の無料観覧日(所蔵作品展、杉浦非水展のみ)には、「春まつりトークラリー」も開催される。また、本館前庭には床几台によるお休み処を用意し、特製お花見弁当や桜色のスパークリングワイン、甘酒といったフードやドリンクの販売も行われる。桜の名所エリアに位置する東京国立近代美術館の花の名画と共に、春の訪れを感じてみてはいかが。【詳細】東京国立近代美術館「美術館の春まつり」期間:2019年3月19日(火)~4月7日(日)会場:東京国立近代美術館住所:本館 東京都千代田区北の丸公園3-1、工芸館 東京都千代田区北の丸公園1-1休館日:月曜日 ※ただし、3月25日(月)、4月1日(月)は開館開館時間:10:00~17:00(本館のみ金曜・土曜は20:00まで) ※入館は閉館30分前まで■本館・所蔵作品展「MOMATコレクション」会期:2019年3月19日(火)~5月26日(日)観覧料:一般 500円/大学生 250円(金曜・土曜の17:00以降は一般 300円/大学生150円)※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳を持参の方とその付添者(1人)は無料※当日に限り、本展観覧料で「イメージコレクター・杉浦非水展」も観覧可能・「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」期間:2019年3月12日(火)~5月26日(日)(1F)・「イメージコレクター・杉浦非水展」(2F ギャラリー4)期間:前期/2019年2月9日(土)~4月7日(日)、後期/4月10日(水)~5月26日(日)■工芸館・「The 備前 -土と炎から生まれる造形美-」期間:2019年2月22日(金)~5月6日(月)【問い合わせ】東京国立近代美術館 ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2019年01月20日展覧会「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」が、東京国立近代美術館で、2019年3月12日(火)から5月26日(日)まで開催される。福沢一郎の作品約100点が集結福沢一郎は、1930年代の日本にシュルレアリスムを紹介し、前衛美術運動のリーダーとして活躍した作家。時代の変化と共に様々に主題と作風を変え、「謎めいたイメージ」の中に込めた知的なユーモアによって、同時代の社会や人々を諷刺的に描いた。戦時中は弾圧を受けるが、戦後は再び社会批評的な視点から人間群像の大作に取り組み、晩年は文化勲章を受章するなど波乱の人生を歩んだ。「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」では、油彩・素描・写真など約100点の作品が集結。福沢が時代の中でどのように社会と向き合い表現したのかを、現代の視点から見直し、再評価していく。会場には鑑賞ワークシートも用意され、福沢一郎のシュールでユーモアに溢れたイメージを謎解き気分で鑑賞できる。パリ留学時代の初期作品から時代順に紹介展覧会では、福沢一郎の作品を時代順に10章に分け、福沢一郎が社会や人間に対してどのような批評の眼を向け、そして持ち前のユーモアのセンスで作品化していったかを紹介する。福沢一郎は、パリ留学時代の初期作品から、既に社会に目を向けて描いた。シュルレアリスムの画家マックス・エルンストの作品に影響を受け、古い雑誌の挿絵を奇妙に組み合わせ、不条理なユーモアに満ちた作品を数多く制作。展覧会には、1931年の独立美術協会展で発表され注目を浴びた《Poisson d’Avril(四月馬鹿)》といった作品も展示される。戦争を経た代表作も戦前、ファシズムに抗して人間精神の自由を守ろうとする“行動主義”の思想に、福沢一郎は美術家として共鳴。所々穴が開けられて背景が透けて見える《牛》のように、力強さと裏腹に空虚さをも感じさせる作品を世に送り出した。戦後、福沢一郎は混乱する世相をダンテ「神曲」に託して連作を描き、その中で代表作《敗戦群像》(1948年)を発表する。戦前から追求していたヒューマニズムの姿勢が、戦時下に経験した作家活動への弾圧を経て、新たな段階へ達したことを表している。また、展覧会では、その後の中南米やアメリカの旅で目にした人や造形物のエネルギーに刺激を受けた作品、古代神話や旧約聖書に基づく晩年の作品まで、福沢一郎の多彩な画業を振り返る。詳細「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」会期:2019年3月12日(火)~5月26日(日)時間:10:00~17:00(金・土曜は20:00まで)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)休館日:月曜日(3/25、4/1、4/29、5/6は開館)、5/7(火)料金:一般1,200(900)円、大学生800(500)円※()内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※高校生以下および18歳未満、障害者手帳持参者とその付添者(1名)は無料。※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展「MOMATコレクション」(4-2F)、「イメージコレクター・杉浦非水展」(2Fギャラリー4)も入場可。
2019年01月13日企画展「印象派、記憶への旅」が、2019年3月23日(土)から7月28日(日)までの期間、ポーラ美術館で開催。また、2019年8月10日(土)から10月27日(日)までの期間、広島のひろしま美術館に巡回する。「印象派、記憶への旅」は、西洋の近代美術の展開をたどるうえで重要なフランス近代美術のコレクションを多く収集するポーラ美術館とひろしま美術館による共同企画展。日本美術の影響も受けているといわれるフランス印象派の風景画を中心に、両館のコレクションの中から74点の名品を展示する。ピカソ、ゴッホ、モネなど巨匠のコレクションを比較本展では、コレクションから同一の画家、同時期に作成された作品や同じモティーフのものなどを比較しながら作品を楽しむことができる。モネやゴッホ、ピカソといった近代美術の巨匠たちの画業の展開がはっきりと見て取ることができる。作品を手掛かりに迫る画家たちの新たな一面さらに、最新の作品調査によって浮き彫りになってきた画家たちの新たな一面を垣間見ることができる。マティスの作品「ラ・フランス」には、全体に無数の傷跡が見受けられる。一気に描かれたように見えるこの作品は、製作過程写真の分析により、一度描いてから絵具を削りはがしてはまた描きなおされ、約3週間かけて完成したことが分かっている。作品裏面に隠されたゴッホの制作過程の謎また、ゴッホの「草むら」の裏面には、印象派の絵画に施されることが多いカンヴァスの裏打ちがなく、絵具の付着やサインのような文字が見られる。それらを手掛かりに、作品をX線分析による絵具の成分検証や、ゴッホが弟テオに宛てて書いた絵具の入手記録などを調査。作品制作当時の状況を探るべく、さらなる調査が進められている。特別メニューやオリジナルグッズポーラ美術館の併設レストラン「アレイ」では、展覧会に連動したメニューとして印象派の画家たちに愛された南仏プロヴァンス風料理「プロヴァンス美食紀行」を提供。「仔羊のコートレットともも肉のロティ プロヴァンス風」をメインに据え、味覚からも印象派の画家達の雰囲気を楽しむことができる。また、ミュージアムショップでは、それぞれの作品をあしらったオリジナルグッズを展開。リングノートやTシャツ、トートバッグなどを揃える。詳細「印象派、記憶への旅」出品点数:74点出品作家:ゴーガン、コロー、ドラクロワ、ピサロ、モネ、ルノワール、シスレー、セザンヌ、マティス、ピカソなど■ポーラ美術館期間:2019年3月23日(土)~7月28日(日)住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30)料金:大人1,800円(1,500円)、シニア割引(65歳以上)1,600円(1,500)、大学・高校生1,300円(1,100円)、中学・小学生700円(500円)、障害者手帳を持参の本人及び付添者(1人まで)1,000円(1,000円)※中学生・小学生の入場については土曜日は無料。※シニア割引と障害者手帳をお持ちのご本人及び付添者の料金は、ほかの割引と併用不可。■ひろしま美術館期間:2019年8月10日(土)~10月27日(日)※会期中は無休住所:広島県広島市中区基町3-2(中央公園内)TEL:082-223-2530開館時間:9:00~17:00(金曜日は19:00まで/最終入館は閉館の30分前まで)入場料:大人1,300円(1,100円)/大学・高校生1,000円(800円)/中・小学生生600円(400円)※( )内は前売りまたは20名以上の団体料金。65歳以上は一般団体料金(1,100円)。年齢確認のできるものを受付に提示。障がい者手帳提示で本人と同伴者1名まで無料。※料金は全て消費税込み。
2018年12月24日日本でも子どもが楽しめるイベントを企画する美術館が増え、最近は “親子で美術館” の敷居も低くなってきました。その先駆けとも言えるのが「横浜美術館」です。オープン当時からの取り組みは、来年でなんと30年を迎えます。そのため、アートを体験した子どもが、そのときの楽しさを留めたまま成長して親になり、今度は自分の子どもと再訪しているというケースも!長く続く横浜美術館の魅力的な取り組みについてご紹介します。“子どものための施設” を意識した設計横浜美術館は、1989年11月に横浜・みなとみらいにオープンしました。石造りの堂々たる建物は、日本を代表する建築家・丹下健三氏の設計です。国内有数の規模の広さで、左右180メートルの悠々たるファサード、約20メートルの高さの吹き抜けを持つエントランスなど、内部もゆったりと贅沢に作られており、建築そのものも見応えがあります。約1万2千点の所蔵品を有する横浜美術館の理念は、「みる」「つくる」「まなぶ」。そのために、7つの展示室のほかに、2つのアトリエ、美術情報センター、レクチャーホールも併設されています。その中の「子どものアトリエ」となるスペースは設計当初から確保されており、“子どものための施設” を意識した設計は美術館としては珍しいことなのだそう。子どものアート教育への熱意を感じますね。自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする「子どものアトリエ」は、小学校6年生(12歳)までの子どもが対象の、様々な遊びを通した造形体験を提供する場です。その運営は次のような理念のもとに行われています。日本では、明治初頭より、子どもの美術教育は学校で指導するという長い歴史が続いていますが、その目的は、義務教育全体の目的である「自立に必要な基礎的な能力の育成」にあります。子どものアトリエが行う描きつくり鑑賞する活動も、「芸術家の育成」ではなく、「自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする」という自意識の獲得に目的があり、それを楽しい活動として提供するのが私たちの仕事です。ゆえに子どものアトリエでは、美術的な教養として、子どもたちにいろいろな作品の作り方や作家を知ることを性急に求めることはしていません。むしろ、子どもたちの意志的な問題として、見たくなるような、知りたくなるような、コンデションづくりが大切であると考えています。 生涯を通した中で美術館との関わりを考えると、子どもたちはその入り口に立ったばかりです。子どものアトリエはその入り口の案内役として、子どもたちにとって美術館が楽しくかつ親しみのある場になるように、事業運営を心掛けなければならないと考えています。(引用元:横浜美術館|子どものアトリエ 運営理念)※太字は編集部で施したアートを通した人としての成長を促す場として実績を積み重ねた約30年。一貫した活動は本当に素晴らしいものですね。「子どものアトリエ」の活動アトリエだけで約631㎡の広大なスペースの中に、プレイルーム、クラフトルーム、光と音のスタジオ、中庭を有しています。この贅沢な空間の中で毎週行われている様々な活動をご紹介しましょう。【親子のフリーゾーン】毎月3回程度の日曜日に行われている大人気プログラムです。事前申し込みが必要で、先着500名(子どもと家族含む)が定員。小学生以下の子どもは無料、保護者と中学生以上の子どもは一人100円の参加費が必要です。特に決められたプログラムはなく、「ねんどコーナー」「えのぐコーナー」「かみコーナー」があり、用意されたもので自由にどこででも好きなだけ遊ぶことができます。これだけ大人数の親子が一斉に “アートする” 光景は圧巻です!家では汚れが気になってここまで自由には遊べませんから、この開放感はきっと病みつきになるに違いありません。服装はもちろん汚れてもいい格好で。大人になっても忘れられない楽しい思い出だからでしょう、子ども時代に体験した親が自分の子どもを連れてやってくる姿も見られるそう。長年続くのも納得のイベントです。開催日程などの詳細はこちらでチェックしてみてくださいね。■子どものアトリエプログラム 親子のフリーゾーンガイド【ワークショップ】造形プログラムの一環として、年間を通して定期的に講座が開催されています。「幼稚園・保育園の年長児」「小学1・2・3年」「小学4・5・6年」の3つのグループごとに、「わくわく1日造形講座」「わくわく日曜造形講座(3回)」「わくわく1日鑑賞講座」「わくわく日曜鑑賞講座」「夏休み造形講座」「長期日曜造形講座(6回・高学年のみ)」が企画されています。各講座は事前申し込み制の有料で、複数回講座の場合は全日程の出席が必要となります。2018年度の申し込み可能な講座のみ以下にご紹介します。<幼稚園・保育園の年長児>■わくわく日曜造形講座(各3回)2019年2月3、10、17日(親子講座・親子アートクラブ)※申込締切 2019年1月8日<小学生>■わくわく1日造形講座2019年1月19日 親子講座 「音をつなげる、音をひっかく」※申込締切 2018年12月20日■わくわく日曜造形講座(各3回)2019年3月3、10、17日(紙粘土で見て作ろう)※申込締切2019年2月5日各講座定員がありますので、年間スケジュールが出たときにチェックしておいて、興味があるものは忘れないように申し込みましょう。以前の幼稚園年長児対象 “わくわく造形講座”「クリスマス飾りをつくろう」の様子を美術館のサイトで見ると、説明を熱心に聞く姿、集中して作品を作る子どもたちの姿などがアップされています。発泡スチロールでツリー本体部分を作るところまで作り方を指導し、その後の色付けや飾り付けは自由。ツリーだから緑でなければならないという概念や決まりは何もなしです。子どもたちは「サンタさんが見つけやすいようにカラフルにしたよ」「雪だるまが住むツリーだよ」など、自分の思い描くストーリーでオリジナルのツリーを作り上げました。公開されている作品はバラエティ豊か!几帳面に飾りを配置している子、レインボーカラーで彩った子、モールをぐるぐる巻きにしてなんともアートなツリーを作り上げた子などなど、見るのも楽しい作品たちです。学校の授業ではないからこそより自由に感性を発揮できる場として、何より遊びの延長でアートを身近に体験できる場として、とても魅力的な講座となっているのがわかります。【学校のためのプログラム】横浜市内の学校向けの教育プログラムにも力を入れています。個人向けの講座との大きな違いは、“教育現場で活かされる造形活動の試み” を念頭にプログラムが組まれているところです。学校と事前に打ち合わせを行ったテーマで「造形」と「鑑賞」の2つのプログラムが組まれますが、どちらも “アート作品を作る、理解する” というよりは、「造形の仕組みや素材を知ること」を通じて、アートを身近に感じ、実感を持って捉えてもらうための教育なのだそうです。子どもとアートを「親子」「子ども個人」「学校」と、それぞれ違うアプローチから捉え、実際に活動に活かされているところが素晴らしいですね。***3年一度開催される現代アートの国際展「横浜トリエンナーレ」(次回開催は2020年7月)など、芸術文化活動に熱心な横浜市の中心を担う横浜美術館。約30年もの長きにわたり、途絶えることなく子どもとアートをつなぐ架け橋となってきたことに感銘を受けます。横浜美術館の企画展との連携で、参加アーティストとコラボしたプログラムが組まれ、本物に触れるチャンスがあることも魅力のひとつ。親子で感性を解放しに訪れてみてはいかがでしょうか。(参考)横浜美術館|子どものアトリエ創造都市横浜|子どもと芸術文化〜Vol.1 横浜美術館の取り組み横浜トリエンナーレ公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団
2018年12月18日東京都・千代田区にある「東京国立近代美術館」にて開催されている展覧会「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代(以下、アジアにめざめたら)」。展示の概要や魅力をご紹介します。アジア各地のアヴァンギャルド・アートが東京に集結!東京国立近代美術館・1階企画展ギャラリーにて、2018年10月10日(水)~12月24日(月・休)まで開催されている展覧会「アジアにめざめたら」。アジア各地の現代アートの黎明期である1960年代~1990年代に焦点をあてた展覧会で、90組以上の作家が手がける、絵画や彫刻、パフォーマンスなど約140点ものアート作品が東京に集結しています。10を超える国と地域の90組以上の作家日本・韓国・台湾・中国・香港・インドネシア・シンガポール・タイ・フィリピン・マレーシア・インドなど、10を超える国と地域で活躍する、90組以上の作家の作品が登場。約140点ものアート作品絵画・彫刻・版画・写真・映像・パフォーマンス・インスタレーションなど、多様なアヴァンギャルド・アートが約140点展示されます。3章にわたってアートを展示第1章:構造を疑う1968年以降、西洋由来の“美術”という概念に疑問を持ったアジア各国の若い作家たちは、従来の“絵画”や“彫刻”といった形式にとらわれない芸術作品を生み出してきました。絵画を燃やす行為やギャラリー内に酒場をつくるなど、“美術”を批評する仕事とともに、石やクッション、ドライアイスなどの、物質と対話をうながすような新たなアート作品を展開します。第2章:アーティストと都市1960年代以降、アジアの主要都市の近代化がすすむ一方で、貧困問題・民族紛争などの問題が意識されるようになりました。その矛盾を指摘するかのような、光と影の両面をもつ都市のイメージを新鮮な感覚で表現した映像作品や、広告イメージを使って消費社会を皮肉るような絵画が登場します。さらに“路上”という公共空間でパフォーマンスが行われるなど、「都市」は実験的な表現をはぐくむ場所となっています。第3章:新たな連帯この時期の自由を求める若い表現者たちは、抑圧的な体制・社会的なタブーにも臆することなく、自由な表現ができるスペースをこじ開けようとしていました。アートがもつコミュニケーションの力に活路を見いだした作家たちが、アジアの“リアル”を多くの人々と共有するために作成した壁画・バナー・看板・ヴィデオなどが登場します。展示方法にも工夫がたくさん異なる時代・国の作品を比較できる同じ題材でも表現の違いが感じられるよう、展示スペースに異なる2つの時代や国の作品を展示。時代や場所の異なるアートを、国の枠組みを越えて比較することで、新しい発見をすることができます。壁と壁の間に隙間!?ギャラリー内の壁と壁の間には隙間があり、そこから次のエリアの展示作品が少し顔を覗かせています。不意にちらりと見える作品に胸を躍らせながら展示物を見ることができる、新鮮な展示方法です。もしこのクラッカーが本物の銃だったらどうする?会場に入ってすぐのところにある「もしこのクラッカーが本物の銃だったらどうする?」という展示物の問いかけ。どう思うかを考えて、横に置いてあるノートに書き込むことができます。過去に書き込んだほかの人のメッセージも見ることもできるので、考え方・捉え方の違いを知ることができ、感慨深い気持ちになりますよ。2019年にかけて韓国とシンガポールでも開催日本・韓国・シンガポールの国立美術館3館と、国際交流基金アジアセンターによって、5年にわたってすすめられてきた「アジアにめざめたら」。アジアの戦後美術を再考する国際共同プロジェクトの集大成です。日本で開幕した後は、2019年にかけて韓国とシンガポールに巡回します。アヴァンギャルド・アートに心揺さぶられて1960年代~1990年代、急速な近代化やベトナム戦争、民族間の対立などの社会を揺るがすさまざまな出来事が起こりました。その時代を生きたアーティストたちが“美術”といかに向き合ってきたのかを知ることができる「アジアにめざめたら」。アートと世界の見方が変わるアヴァンギャルド・アートに、この機会にふれてみてはいかがでしょうか。イベント情報イベント名:アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代催行期間:2018年10月10日 〜 2018年12月24日住所:千代田区北の丸公園3-1東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル 8:00~22:00)
2018年11月16日ヤマザキマザック美術館では、「アール・ヌーヴォーの伝道師 浅井忠と近代デザイン」 を2018年11月17日(土)から2019年2月17日(日)まで開催する。「アール・ヌーヴォーの伝道師 浅井忠と近代工芸」展では、明治日本を代表する洋画家・浅井忠の工芸デザインに焦点を当て、1900-02年にフランスへ留学した浅井忠が触れたアール・ヌーヴォーの美術工芸の魅力、そして、それを受けて生み出された浅井忠の工芸デザインの魅力を披露する。アール・ヌーヴォーに魅せられた、日本洋画の巨匠 浅井忠とは浅井忠は、黒田清輝と並ぶ明治期の日本洋画を代表する巨匠。佐倉藩士の長男として江戸に生まれ、国澤新九郎の画塾彰技堂に学んだ後、日本初の西洋美術学校である工部省工部美術学校に入学。そこで、バルビゾン派の影響を受けたイタリア人画家アントニオ・フォンタネージの指導を受けて、主に風景画を描くようになった。浅井が44歳の時に「西洋画研究」のためアール・ヌーヴォー全盛期のフランスへ留学。「パリ万国博覧会臨時博覧会監査官」の職も務め、次第にアール・ヌーヴォーの魅力に惹かれていった。フランスでは、バルビゾン派ゆかりのフォンテーヌブローの森近くのグレーを訪れ、バルビゾン派の影響が垣間見られる風景画を制作すると共に、陶芸制作にも取り組み始めたという。帰国後は京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)で教鞭をとるかたわら、陶芸・漆芸など工芸作品のデザインにも積極的に携わった。3部構成でアール・ヌーヴォーの美術工芸の魅力と浅井忠の工芸デザインの魅力に迫る浅井の画業を辿るように、本展は3部構成で作品を紹介。第1部に浅井が滞欧期および帰国後に制作した油彩画・水彩画、第2部に浅井忠と建築家・武田五一がフランスで蒐集し、京都高等工芸学校の教材として使用した作品をはじめとする19世紀末~20世紀初頭のポスター・工芸作品、そして第3部に絵付陶芸作品と工芸図案、それをもとに制作された工芸作品を展示する。見どころのひとつとして、「高野コレクション」があげられる。同コレクションは、名古屋にあった高野精密工業株式会社(現・リコーエレメックス株式会社)の社長、高野時次が収集した75点からなる浅井忠の絵画コレクションだ。本展では、浅井忠がフランスや日本の風景をみずみずしい色彩とこまやかな筆遣いで描いた水彩画や油彩画が出品されるが、そのうちの15点を「高野コレクション」で構成する。1900年前後にパリを彩ったアール・ヌーヴォーのポスターも勢ぞろいする。ロートレックやミュシャ、ボナール、シェレらが制作した、女性や花をモチーフにしたポスターは、見るものすべてを魅了する美しさだ。会場では、浅井や建築家武田五一がパリで目にしたであろうアール・ヌーヴォーのポスター、そして、彼らがフランスから持ち帰り、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)の教材にしていた貴重なポスターを展示する。アール・ヌーヴォーの陶器・ガラス工芸の数々も展示。浅井らが、フランスから持ち帰り、京都高等工芸学校の教材として使用していた貴重な陶芸作品、そして、パリ万博で目にしたであろうガレやティファニーのガラス工芸作品も公開される。浅井がパリ万博で衝撃を受けた、当時のヨーロッパの工芸の実情に迫る内容となっている。【開催概要】アール・ヌーヴォーの伝道師 浅井忠と近代デザイン会期:2018年11月17日(土)~2019年2月17日(日)会場:ヤマザキマザック美術館住所:愛知県名古屋市東区葵1-19-30TEL:052-937-3737開館時間:平日 10:00~17:30 、土日祝祭日 10:00~17:00 (入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日休館)、 年末年始(12月29日~1月4日)入館料:一般 1,300円(10名以上1,100円)、小・中・高生600円、 小学生未満無料※音声ガイド無料サービス有
2018年10月29日企画展「モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい」が、2018年12月8日(土)から2019年3月17日(日)まで、箱根・ポーラ美術館にて開催。人気コミック『はいからさんが通る』とのコラボレーションも実施される。日本の美意識やファッションの変遷を辿る美意識やファッションに、大きな変化がもたらされた、明治から昭和初期にかけての時代。開国後は、和装が姿を消し西洋式のスタイルが取り入れられるようになり、大正期には、女性の社会進出や大戦後の好景気にともなってモダンで華やかなファッションが広がりを見せた。「モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい」では、近代における“美人”のイメージの創出に大きな役割を担った洋画家・岡田三郎助を中心に、“美”の概念が変化していった時代背景と、ファッションや化粧道具の変遷を辿る。現代にも通じる「モダン美人」の原点を、岡田三郎助をはじめ、藤島武二、村山槐多などの絵画や、化粧道具類、着物、ジュエリー、ポスター・雑誌・写真など、約200点の資料とともに紹介する。近代化する装い開国後の明治期の化粧や服装は、江戸時代の慣習を残しながらも徐々に西洋化しているのが見て取れる。昭憲皇太后をはじめとする皇族や華族の女性が率先して洋装を取り入れ、お歯黒や眉剃り、眉作りといった風習をいち早く取りやめている。そのため、お歯黒などの伝統的な化粧道具は姿を消すことになり、「あやめ文銀製化粧セット」に見られるような、洋装のためのマニキュアセットなどが登場することになる。当時の浮世絵には、バッスルスタイルのドレスをまとった女性や、洋装化に合わせた様々な髪形が描かれている。岡田三郎助による「美人イメージ」・流行の創出岡田三郎助は、大きくてうるんだ瞳に、ふっくらした唇と、江戸時代とは異なる新たな美人像を創出した洋画家の一人。日本初の美人写真コンテストの審査員を務め、その告知宣伝のための作品《ダイヤモンドの女》などを手掛けた。岡田三郎助の描く「美人」は婦人雑誌の表紙などを通じて世の中に広く発信された。当時、岡田三郎助などの画家は百貨店業界や雑誌の出版業界と関わりを持ち、タッグを組んで流行を作り出していた。明治末期から近代的百貨店化を進めた三越呉服店のポスターとなった、《婦人像》は象徴的な作品だ。また、岡田三郎助は絵だけでなくファッションにも優れた感性を持ち、自ら蒐集した着物をモデルに着せ、女性をより美しく演出した作品《あやめの衣》なども残している。装いの多様化大正から昭和初期にかけては女性の洋装化が進み、「モダンガール」が登場する。また、完全な洋装でなくても、洋風のアクセサリーやモダンな髪形、西洋から影響を受けた柄の着物などが世に出回った。また、自由な気風の大正時代には、1つの価値観にとらわれない多様な女性像が誕生した。画家の独特な感性や、モデル自身の個性を反映し、個々の主張を強く語りかけるような、表現が散見される。例えば、藤島武二はチャイナドレスをモデルに着せることで東洋的な表現を追求。作品からは、藤島武二の独創的な表現意欲だけではなく、中国大陸への進出を目論んでいた当時の日本の社会情勢も、読み取ることができる。人気コミック『はいからさんが通る』とコラボまた会期中には、大正時代を描いた作品にちなんで、人気コミック『はいからさんが通る』とのコラボレーションが実現。会場には、キャラクターのカラーイラストを描いた展示ボードや、登場人物の等身大スタンディパネルが設置される。時代の変遷に伴い、和装から洋装へと変化するキャラクターたちの服装に注目だ。また作品の世界観を表現した美麗なイラストの展示物は、写真撮影も可能。お気に入りのキャラクターと記念の一枚を撮ってみてはいかがだろう。さらに会場には、ワンタッチで着られる着物と袴のセットを用意した特設コーナーも設置。当時の女学生気分を味わうことができる。詳細モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい会期:2018年12月8日(土)~2019年3月17日(日)※会期中無休、但し2019年1月30日(水)は展示替えのため企画展示室は休室。会場:ポーラ美術館住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)入館料:大人 1,800(1,500)円、シニア(65歳以上) 1,600(1,500)円、大学・高校生 1,300(1,100)円、中・小学生 700(500)円※()内は15名以上の団体料金。※価格はいずれも税込。※中・小学生は土曜日無料。※中・小学生が授業の一環として観覧する場合、中・小学生および引率教員等の入館は無料。■はいからさん割引会期中に袴を着用して来館した人には、入館料割引を実施。(一般200円割引ほか)
2018年09月29日リーボック(Reebok)のスニーカー「ランR 96(RUN.R 96)」に、バーニーズニューヨーク(BARNEYS NEWYORK )とのコラボレーションモデルが登場。2018年9月15日(土)より、バーニーズニューヨーク銀座本店などで発売される。2018年6月にリリースされた「ラン R 96」は、パーツ毎に分離したノコギリ刃のようなフォルムのソールを特徴に持つ一足。商品化に至らなかった幻のプロトタイプモデル「PUMP EVO」に搭載されていたアウトソールがベースとなっており、アッパーはメッシュとラバーの異種素材のハイブリッド。今回のコラボレーションモデルでは、ホワイトカラーのアッパーを、ブラックあるいはベージュに変更。クリーンで洗練された印象の特徴的なシルエットはそのままに、バーニーズニューヨークらしいラグジュアリーな世界感をプラスした一足となっている。【商品情報】リーボック×バーニーズニューヨーク スニーカー「ランR 96」発売日:2018年9月15日(土)価格:24,840円(税込)サイズ:・ブラック 23.0cm, 24.0cm, 25.0cm, 26.0cm~29.0cm(ユニセックス)・ベアベージュ 23.0cm~29.0cm(ユニセックス)販売店舗:バーニーズニューヨーク銀座本店/六本木店/新宿店/横浜店/神戸店/福岡店/オンラインストア【問い合わせ先】リーボックアディダスグループお客様窓口TEL:0570-033-033(電話受付 平日9:30~18:00)
2018年09月14日「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代」が、東京国立近代美術館にて開催される。会期は、2018年10月10日(水)から12月24日(月・休)まで。「アジアにめざめたら」は、アジアの現代アートを、かつてないスケールで紹介する企画展。日本をはじめ、韓国や台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、インドまで、幅広いアジアの地域を対象に、アジア各地の現代アートの黎明期である1960年代から1990年代までの作品に焦点を当てた展示を行う。会場では、10を超える国と地域の90組以上の作家による約140点の作品を公開。その表現媒体も、 絵画から彫刻、写真、映像、パフォーマンスまで、実に多様だ。植民地支配からの独立と急速な近代化、ベトナム戦争など、大きな変化を迎えていたアジアの激動の30年間を背景に、そんな時代だからこそ生まれ得たパワフルな作品たちを、「美術」「都市」「連帯」の3つのキーワードに分けて紹介する。ジム・スパンカットによる《ケン・デデス》は、古代ジャワの女神ケン・デデスの胸像と、ジーンズ姿の半裸の女性像のイメージが無理やり縫合された作品。不自然さや戸惑いを感じずにはいられないこの作品は、インドネシアに存在する様々な異文化やアイデンティティの衝突を連想させる。インド出身のナリニ・マラニによる映像作品《ユートピア》は、二面プロジェクションで都市の矛盾を表現している。一方では、明るい色彩で抽象的に表現されたユートピアのような”理想の都市”を、もう一方では、寂しげなモノクロームでビルの窓から外を見つめる女性の姿を捉えた”現実の都市”を表している。【詳細】「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代」会期:2018年10月10日(水)〜12月24日(月・休)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで。休館日:月曜日(12月24日は開館)観覧料:一般 1,200(900)円、大学生 800(500)円※( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※高校生以下および18歳未満、障害者手帳の携帯者とその付添者(1名)は無料。※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展が入場無料。※11月3日(土・祝)は無料観覧日。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2018年09月13日世界でいちばん入館者数の多い美術館はどこかご存知ですか?その通り、パリのルーブル美術館です。1日に4万人が入館することもあるそうで、年間入館者数は740万人を超えるとか。そのルーブル美術館の一角で、正確には隣接するカルーゼル・デュ・ルーブル内「SHIP’S CAT」展示会場にて、私メ、なんと、先ほど歌わせていただきました。息子とはじめたYouTube「2Gチャンネル」の撮影で、しかもECHOES時代のナンバー「アローン」をルーブルの施設内で熱唱。これは実にすごい経験じゃないですか?その展示会場だけで1日数千人が来場しています。撮影中も大勢の来場者さんで賑わっていましたが、警備員さんが一旦ドアを閉めてくれました。何せ、“アローン”ですからね、たった1人で歌ったわけです。実は今から40年ほど前、生まれて初めてパリを訪れた時にも、私は真っ先にルーブル美術館を訪れました。パリに来る人でルーブルを目指さない人がいるのかというくらい、パリ=ルーブル美術館というイメージが出来上がっていますよね。世界中から観光客が集まってくるわけですから、入館することすら一苦労です。どこもかしこも人、人、人……。美術館でゆっくりと絵画を鑑賞しましょう、というような空気ではありません。入り口という入り口に屈強な警備員さんが立っています。私はリボリ通り側から入館して地下街へとおりました。そこにはまさかのショッピングモールが。巨大なフードコートまであります。まるでハワイのアラモアナショッピングセンターみたいな感じ。ルーブルに行くにはそこを突き抜けることになります。しかも、ルーブル美術館は想像をはるかに超える広大さ!どこに何があるのかさっぱりわからない複雑な迷路、芸術のテーマパーク、一大商業施設です。ともかくすべての人々がモナ・リザを目指すわけです。ルーブルに行くというのがフランスを訪れる世界中の観光客たちの夢。そんな美術館は、世界広しといえどもここだけでしょう。そして、私がルーブルで歌った映像は9月の初旬ごろまでにアップロードさせていただきますので、ぜひ、ぜひ、2Gチャンネルでご覧ください。さて今週は、芸術の秋にぴったりな「辻家のしょうが焼き丼」をご紹介します。材料4人分:お米1.5合、塩少々、ごま油少々、昆布茶の粉末小さじ1、しょうが粉末小さじ2分の1、豚の塊肉400g(なければ薄切り肉で代用可)、玉ねぎ1個、しょうが40g、ねぎ適量。つけ汁材料:醤油大さじ1、酒大さじ2、はちみつ大さじ1、砂糖小さじ2分の1。まず、1.5合のお米を研ぎ、炊飯器に塩、ごま油、昆布茶、しょうが粉末と水適量(300㏄程度、分量外)を入れて普通炊きします。次に豚肉を食べやすいサイズのサイコロ状にカットし、1つずつラップをかけてから麺棒か肉叩き棒で叩いて平たく伸ばします。下準備した豚肉を、調味料をすべて合わせたつけ汁に30分ほどつけておきましょう。ご飯が炊きあがったら、フライパンに油(分量外)を引き、つけ汁が馴染んだ肉を焼いていきます。焦げやすくなるので、汁はできるだけ切ってからフライパンにのせてください。片面がしっかり焼けたら肉をひっくり返し、くし切りにした玉ねぎと千切りにしたしょうがも加えて両面を焼きます。最後に残ったつけ汁をさっと回しかけてひと煮立ちさせましょう。器にご飯を盛り、その上にしょうが焼きをのせ、最後に小口切りにしたねぎをトッピングすれば完成です。ご飯もしょうが風味ですから、しょうが焼きがのれば、さらに味わいが広がって抜群ですぞ。お試しください。ボナペティ!【お知らせ】この秋から、辻仁成さんによる新連載の人生相談「悩めるマダムたちへ――JINSEIのスパイス!」がスタートします。人生経験豊富な辻さんが、恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日頃の悩みにお答えします!お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-8011 東京都文京区音羽1-16-6『女性自身』編集部宛)にて絶賛募集中。性別と年齢、居住地を明記の上、お送りください。※「ムスコ飯」エッセイは最終回を迎えますが、レシピのみWEB女性自身では引き続き掲載予定です。
2018年09月11日前衛芸術家・草間彌生と、ニューヨーク近代美術館MoMAデザインストア(MoMA Design Store)がコラボレーション。オリジナルスケートボードが、MoMA デザインストア 表参道、公式オンラインストアほかにて発売される。なお、MoMA デザインストア 表参道では、2018年10月27日(土)午前10時より抽選販売を実施。草間彌生は、巨大な絵画や彫刻、パフォーマンス、デモンストレーションなど、多彩な芸術活動を行うアーティストだ。今回、MoMA デザインストアとのコラボレーションによって、装飾用スケートボードが誕生。幼少期より草間作品に取り入れられてきた、水玉と網模様のモチーフにフォーカスを当て制作を進めた。草間彌生作品≪YELLOW TRESS≫を再現した、力強いイエローカラーの「Yellow Trees Skateboard Triptych」は、象徴的なもつれ合う枝をドット柄で表現。インパクトのある配色でカラーリングし、魅惑的に仕上げた。≪DOTS OBSESSION≫のディテールを再現した「Dots Obsession Skateboard」は、草間彌生がこのスケートボードの為に制作した、ハンドペイントの象徴的な水玉がモチーフ。土台にはカナダ製メープルウッド材を使用している。また、MoMAコレクションに収蔵されている2000年≪INFINITY NETS≫をモチーフにした、スケートボード「Infinity Nets Skateboard Triptych」は、ミラーとシルクスクリーンの手法で表現された、オリジナル作品の世界観を再現。世界限定500セットの販売となる。【詳細】MoMA Design Store Introducing Yayoi Kusama Skateboard・Infinity Nets Skateboard Triptych 120,000円+税、3枚セット<世界限定500セット>・Yellow Trees Skateboard Triptych 65,000円+税、3枚セット・Dots Obsession Skateboard 各26,000円+税取り扱い店舗:・MoMA デザインストア 表参道※10月27日(土)10:00より抽選発売住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F・MoMA デザインストア 京都※11月2日(金)発売住所:京都府京都市中京区大黒町(河原町通)58・公式オンラインストア ほか【問い合わせ先】MoMA デザインストア 表参道TEL:03-5468-5801※販売に関する注意事項
2018年08月26日展覧会「バウハウスへの応答」が、2018年8月4日(土)から10月8日(月・祝)まで、京都国立近代美術館で開催される。バウハウス100周年、その今日的な意義を探る1919年、ドイツのヴァイマールに設立された総合芸術学校「バウハウス」。初代校長ヴァルター・グロピウスは、その開校に際して発せられたバウハウス宣言の中で「あらゆる造形活動を手仕事の訓練と習得を通して統合し、新たな時代・世界に相応しい建築さらには社会の創造を目指す」とし、その教育理念と独創的なカリキュラムによって、ドイツ国内のみならず世界に広く影響を及ぼした。1933年にナチスの迫害によって閉校に追いやられるまで、わずか14年間。学校の歴史としては極めて短い期間の中で、バウハウスの流れを汲む合理主義的・機能主義的な現代美術の世界にも大きな影響を与えている。100点あまりの関連資料や記録、当時の学生たちの作品を展示本展は、「バウハウス」の100周年を記念して、その今日的な意義を再考するための国際プロジェクト「bauhaus imaginista(創造のバウハウス)」の一環として開催される、日本国内で唯一の展覧会だ。「バウハウス」の教育理念とカリキュラムの中でも特に、工房教育と予備課程が、日本とインドでどのように受け入れられ発展したのかに着目。その足跡を、前述のバウハウス宣言のためにライオネル・ファイニンガーが制作した木版画をはじめとする100点あまりの関連資料や記録、当時の学生たちの作品などによって巡るものとなっている。ルカ・フライ、オトリス・グループが作品制作また本展のために、スウェーデンのマルメを拠点に活動するルカ・フライ、そしてロンドンを拠点とするオトリス・グループの2組のアーティストが、「バウハウス」と日本とインドをめぐる作品を新たに制作。異なる歴史・文化背景をもつ地域の中でも受容された「バウハウス」の歴史性、そしてその今日的な意義を探る。開催概要展覧会「バウハウスへの応答」開催期間:2018年8月4日(土)〜10月8日(月・祝)会場:京都国立近代美術館 コレクション・ギャラリー(4F)開館時間:9:30~17:00※金曜日、土曜日は21:00まで開館※入館は各閉館時間の30分前まで休館日:毎週月曜日※9月17日、24日、10月8日(月・祝)は開館、9月18日、25日(火)は閉館する観覧料:一般 430円(220)、大学生 130円(70)※( )内は20名以上の団体料金。※本展はコレクション・ギャラリーの一部を使って開催する展覧会。※本料金でコレクション展も観覧可能。※前売券は発売しない。※高校生以下、18歳未満および65歳以上は無料*。※心身の障がい者と付添者1名は無料*。*(入館の際に証明できるものを提示する必要あり)<無料観覧日 / 夜間割引>無料観覧日:8月4日(土)、11日(土)、18日(土)、25日(土)夜間割引:夜間開館日(金・土曜日)の17:00以降、夜間割引を実施。料金:一般 430円→220円、大学生 130円→70円
2018年08月09日ヴェネチアビエンナーレで脚光を浴び、 アジアのアートシーンを牽引する注目の作家リー・キット(李傑 / Lee Kit)が、原美術館にて個展「僕らはもっと繊細だった。」を9月16日から12月24日まで開催する。日本の美術館での個展は、リー・キットにとって今回が初。ⓒLee Kit, courtesy the artist and ShugoArts現在は台北を活動拠点にするリー・キットだが、アーティスト活動のスタートは中国への返還(1997年)を経て変貌していく故郷・香港だった。初期作品のうち、布に絵具で格子柄などを描いた絵画シリーズは、色と柄のある“抽象”絵画でもあれば、日用品としての機能をもった布(=テーブルクロスやカーテン等)という姿・形を備えた“具象”であるともいえ、絵画の概念を広げる革新的な作品群だった。そして2013年、ヴェネチアビエンナーレ香港館の屋内外に展開した自在なインスタレーションは、ウォール ストリート ジャーナル紙が「必見の展示ベスト5」に挙げるなど、国際的な注目を集めてきた。近年は、絵画やドローイング、プロジェクターの光や映像、さらには家具や日用品等を配置し、展示空間全体を淡い色調の絵画のように仕上げたインスタレーションに力を入れ、欧米アジア各地で発表を続けている。独特の歴史的背景を持って揺れ動く街・香港を出自とするリー・キットは、アートという開かれた表現を通して自身のあり方を問い、自分が今を生きる世界と向かい合おうとしている。展覧会を開催する場合、その街、その場所の空気や感情に静かに寄り添い、サイトスペシフィックな作品(=特定の場所に存在するために制作すること)を創り上げるのもリー・キットが持つ大きな特徴。近年の東京での個展(資生堂ギャラリー、シュウゴアーツ)で発表した作品も、東京の空気や人々から感じ取ったものが根底にある。したがって、元は原家の私邸であり、第二次世界大戦を乗り越え、GHQから返還された後に美術館として40年の時を経ようとしている原美術館は、リーにとってこれ以上ない時空間。リーがここで何を感じ、どのような“絵画”を描くのか、日本初の個展はリーの魅力が遺憾なく発揮される機会となる。【イベント情報】リー・キット個展「僕らはもっと繊細だった。」会期:9月16日~12月24日会場:原美術館住所:東京都品川区北品川4-7-25時間:11:00~17:00(祝日を除き水曜日は20時まで / 入館は閉館時刻30分前まで)料金:一般1,100円、大高生700円、小中生500円、原美術館メンバーは無料 ※学期中の土曜日は小中高生の入館無料 / 20名以上の団体は一人100円引休館日:月曜(祝日は開館)、9月18日、9月25日、10月9日
2018年08月07日ドイツのヴァイマールに設立された先進的な総合芸術学校、バウハウス(Bauhaus)創設100年記念の展覧会「バウハウスへの応答」展が、8月4日から10月8日まで京都国立近代美術館で開催される。ライオネル・ファイニンガー 「バウハウス宣言」表紙 1919年 大阪新美術館建設準備室ドイツのヴァイマールに1919年に設立され、2019年に創設100年の節目を迎える、先進的な総合芸術学校バウハウス。同展は、100周年に際してドイツで開催される記念事業「バウハウス100」の主要な国際プロジェクト「bauhaus imaginista」の一環として、日本国内で唯一の展覧会となる。総合的造形芸術教育機関であるバウハウスが、その設立に際して公にした「バウハウス宣言」の表紙には、建築・絵画そして彫刻、3つの芸術ジャンルを表した尖塔をもつゴシック様式の聖堂が描かれている。絵画・彫刻からデザインさらには建築にいたる造形活動を、手仕事の実践を重視しつつ、包括的に教えるという目的をもつこの学校の宣言を著したのは、創設者であるヴァルター・グロピウスであり、その理念の象徴として聖堂の木版画を寄せたのは、バウハウス教員のひとり、ライオネル・ファイニンガーだった。宣言で表明されたバウハウスの教育理念は、独創的なカリキュラムとともに、ドイツ国内のみならず、遠くはインド、そして日本にまで多大なる影響を及ぼしていった。「和歌山市に於ける構成教育講習会」(『建築工芸アイシーオール』1933年3月号より)同展では、この「バウハウス宣言」の世界的な受容と展開を、特に日本とインドでの事例に焦点を当てて紹介する。バウハウスの教育理念とそのカリキュラムは、その内部での展開だけではなく、それが受容された各国で、地域の社会や文化とどのように結びつき、いかなる展開を遂げたのか。その足跡を、ドイツ、日本そしてインドなどに残されている100点あまりの関連資料や記録、当時の学生たちの作品などによって辿る。バウハウス学生による習作や、山脇巌・道子夫妻のバウハウス留学時の写真を納めたスクラップ・ブック、インドとバウハウスの関係を示す資料や作品など、多数の資料が日本初公開となる他、日本での「構成教育」を主導した川喜田煉七郎がグロピウスを抑えて4等入選を果たした幻の国際コンペ作品「ウクライナのハリコフ劇場」の、自身が開催した「生活構成展覧会」でも展示された模型を原寸大で再現する。また、ルカ・フライ、オトリス・グループという気鋭のアーティスト2組に、日本とインドそしてバウハウスをめぐる作品の制作を委嘱。彼らの作品は、バウハウスの受容と展開の歴史性だけではなく、その現在性についての視座をも我々に与えてくれるだろう。作者不詳 バランスの習作(モホイ=ナジの予備課程) 1924-25年(再製作:1995年) ミサワバウハウスコレクション関連イベントとして、8月12日の14時から、レクチャー&ディスカッション「バウハウスと日本」を開催。講師は神戸大学教授の梅宮弘光と、キュレーターのヘレナ・チャプコヴァー。モデレーターは京都国立近代美術館特定研究員の本橋仁が務める。また、9月22日の17時からは、講師にIn-Field Studio、歓藍社の佐藤研吾を迎え、講演会「シャンティニケタンから建築とデザインを考え、学び、作る」が開催される。いずれも、同美術館1階講堂にて、聴講無料、先着100名限定。8月12日は11時より、9月22日は16時より、1階受付にて整理券を配布する。バウハウスの活動期間は、第一次世界大戦敗戦直後の1919年の開校から、ナチス政権によって閉校を余儀なくされる1933年までの、わずか10年あまり。しかし、敗戦という社会状況を背景に著された「バウハウス宣言」は、美術・デザイン教育の刷新だけではなく、社会そのものの刷新をも目指すものだった。それゆえに、バウハウスの教育理念そしてそれを実現に導く教育プログラムは、さまざまな媒体を通して瞬く間に世界へと拡がり、それぞれの地域の状況と呼応しながら独自の展開を遂げることになった。「バウハウス宣言」を起点に、改めてバウハウスの意義を考えるだけではなく、美術教育における理念と実践そしてその社会との繋がりの重要性や、グローバル化と地域のコンテクストの関わりやその交流など、同展が、今日の私たちを取り巻く様々な問題を考えるきっかけとなるだろう。【展覧会情報】「バウハウスへの応答」展 bauhaus imaginista: Corresponding With会期:8月4日~10月8日会場:京都国立近代美術館 4階コレクションギャラリー住所:京都市左京区岡崎円勝寺町時間:9:30~17:00、金・土曜日9:30~21:00(入館は閉館の30分前まで)料金:一般430円(220円) 大学生130円(70円)※( )内は20名以上の団体料金、本料金でコレクション展も入場可能、高校生以下・18歳未満および65歳以上・心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(入館の際に証明できるものを提示)※8月4日・11日・18日・25日は無料観覧日※金・土曜日の17:00以降は、夜間割引として一般220円、大学生70円休館日:月曜日 ※9月17日、24日、10月8日は開館、9月18日、25日は閉館
2018年07月31日7月14日より、横浜美術館で『モネ それからの100年』が開催中。同美術館にとっては初めてのクロード・モネ展であり、“モネの作品と現代アートを結びつける”をテーマに、クロード・モネの作品25点と、現代美術家26名66点の作品を関連づけた意欲的な展示となっている。【チケット情報はこちら】日本でも特に人気の高いモネは、3年に1度は国内での回顧展が開催されている。今回は日本初公開となるモネの絵画『バラの小道の家』『ヴィレの風景』も見ることができ、モネ好きにはたまらない。展示は全四章に分かれ、モネの作品と対比するように、現代美術家の作品が並ぶ。ジャンルは絵画に止まらず、版画、写真、映像など。そうそうたる作家の顔ぶれは、アンディ・ウォーホル、マーク・ロスコ、丸山直文、松本陽子ら多彩だ。第一章では、モネの30代前後の作品が中心。モネが色彩と筆触へのこだわりを強めていく様子が感じられる。向かいの壁には現代作家の作品を展示。向かい合うことで、150年前を生きるモネの先駆性が強調される。第二章では、モネ独特の「色調」と「光」の表現に注目。額縁の外にまで滲み出すようなモネの作品を追った。同時に、モネの空間表現や光のイリュージョンを感じさせる現代作家の作品を並べる。第三章は、モネへのオマージュ。モネの作品に影響を受けながらも、まったく異なる手法の美術作品が並ぶ。来場者たちは有名なモネの『睡蓮』などにじっくりと見入りながら、その面影を現代美術作品の中に探していく。すると、題材も時代も異なるのに、現代の作品の中にモネを見つけることができる。第四章は後期の作品が中心。前章までとは違い、ここではモネの作品と現代作家の作品が交互に並べられる。まさに100年の時を超えてモネと現代が混じり合うよう。「モネの作品を見るように現代アートを見られるように」と、展示担当者・松永真太郎氏(横浜美術館 主任学芸員)の思いが込められている。モネの代表作である睡蓮の連作をオマージュし、福田美蘭氏がうつろう夜明けのビル夜景を描いた『睡蓮の池』の前には、ひとだかりができている。その横には、横浜美術館の展示にのみ限定出品された新作『睡蓮の池 朝』。朝焼けの蜃気楼に揺れるビル群の、光と色の表現は“現代の睡蓮”と呼びたくなる。『モネ それからの100年』は9月24日(月)まで。館内ではゆっくりとモネの「光」と「色彩」の合間を歩きながら、100年の時を越えた現代美術への旅が楽しめる。文・取材・撮影:河野桃子
2018年07月30日「蓼科(たてしな)テディベア美術館」は、信州・白樺湖畔に位置する世界最大規模のテディベア美術館。敷地面積3,000平方メートルを持つ広大な美術館には、約11,000体のテディベアを15の国と18のテーマにわけて展示。各国の風景を背景にした館内には、まるで絵本の中に迷い込んだかのような、癒し空間が広がっている。2018年7月現在では、ギネス認定されている世界最小0.8mmの貴重なテディベアを展示。さらに近年のリニューアルによって、キリンや象など等身大サイズのぬいぐるみに触って撮影ができるフォトコーナー「蓼科の森動物園~テディベアとその仲間たち~」や、ガラスショーケースを100台ほど追加した2階ホールが新設されるなど、ますますパワーアップしたテディベアワールドが広がっている。また「蓼科テディベア美術館」では、季節ごとに楽しめるイベントを用意。2018年7月11日(水)から8月31日(金)までは、厳選作品を集めた企画展「夏の特選展2018」を開催。26名の作家による個性豊かな作品が展示されるほか、販売作品なども多く取り揃えている。さらに同期間では、2,000種類以上のテディベアグッズを販売する「テディベアプラザ」にて、サマーセールを実施。愛らしいぬいぐるみや雑貨をたっぷりと詰め込んだ「夏のお楽しみ袋」も発売される。【施設概要】施設名:白樺湖畔 蓼科テディベア美術館所在地:長野県北佐久郡立科町芦田八ヶ野1522営業時間:4月~10月 9:00~18:00(入館最終受付17:30)、11月~3月 9:30~17:00(入館最終受付16:30)休館日:11月~3月の火曜日 ※12月初旬(今期は12月3日~12月7日/予定)にメンテナンス休館ありTEL:0267-55-7755チケット料金:大人(高校生以上)1,400円、子ども(小・中学生)800円、幼児(3才以上)300円、3才未満 入館無料※障害者手帳持参の場合、本人と付き添い1名の入館料が半額■「夏の特選展2018」会期:2018年7月11日(水)~8月31日(金)■テディベアプラザ「サマーセール」会期:2018年7月11日(水)~8月31日(金)
2018年07月08日コンラッド東京 × ルーヴル美術館展東京・汐留にある「コンラッド東京」では、東京・六本木「国立新美術館」にて「ルーヴル美術館展 肖像芸術 ー 人は人をどう表現してきたか」が開催されることを記念したスイーツブッフェが2018年6月2日(土)~9月2日(日)の土・日・祝限定で開催されています。“夏のパリ”を感じるフレンチスイーツを堪能200年以上の歴史ある美術館「ルーヴル美術館」があるフランス・パリの街は、スイーツの街としても知られています。「コンラッド東京」人気オールデイダイニング「セリーズ」では“夏のパリ”をテーマにした、繊細なフレンチスイーツを思う存分楽しめる「ルーヴル スイーツブッフェ」を開催。フランスの伝統菓子「ピティビエ」をはじめ、爽やかなレモンタルトや、カヌレ、マカロンなどのスイーツとセイボリーを堪能することができます。「ルーヴル スイーツブッフェ」詳細【開催期間】2018年6月2日(土)~9月2日(日)※土・日・祝のみ【会場】オールデイダイニング「セリーズ」【時間】15:00~17:00 ※スタート時間 15:00~、15:30~(90分制)【料金】大人 4,500円/子ども(6~12歳)2,500円 ※6歳未満無料・ソムリエセレクトのシャンパーニュ付き 5,000円ブッフェ内容【スイーツ 10種】ピティビエ/カヌレ/レモンタルト/エクレア/パッションフルーツのジュレ/ショコラフランボワーズ/フレーズ・デ・ボワのヨーグルトムース/アプリコットタルト/マカロン/ベイクドチーズケーキ【セイボリー 3種】苺ブリオッシュのオープンサンド スモークサーモンのリエット/ ライ麦パンのパリスタイル・サンドイッチ ハムとブリーチーズ/“パリジェンヌ”ポーチドエッグ・プレーンスコーン クロテッドクリームとりんごジャムを添えて・紅茶(イングリッシュブレックファースト/アールグレイ/ダージリン/カモミール) ※子どもは紅茶を1ソフトドリンクに変更可能※表示料金は、別途消費税およびサービス料15%を頂戴します。※表示の内容および料金は仕入れ状況によって予告なく変更になる場合があります。珠玉のセレクション「コンラッドアフタヌーンティー」「コンラッド東京」では、世界でも注目される一流シェフやパティシエが手掛ける絶品スイーツや各国の高級茶葉で淹れたお茶を味わうアフタヌーンティーを、各レストランにて楽しむことができます。ペストリーシェフ・岡崎正輝1979年、広島県出身。高度な技術と高い感性を持ち、国内外さまざまな製菓コンクールで権威ある賞を獲得。国際的に有名なコンクールでの優勝経験もあります。2017年7月1日、「コンラッド東京」ペストリーシェフに就任し、長年のホテルでの経験と高い技術力を活かし、アフタヌーンティーをはじめとした、館内にて販売するスイーツの監修を行っています。珠玉のセレクションを楽しんで「コンラッドアフタヌーンティー」では、季節に合わせた旬の果物を使ったスイーツブッフェやセイボリーを提供しています。「セリーズ」では、2018年5月1日~5月31日まで、春の訪れを楽しむいちごブッフェ「オトナ苺スイーツブッフェ」が開催されていました。バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」では、2018年5月1日(火)~6月30日(土)まで「ロイヤル・アッシャー」とのコラボブッフェ「苺・ロイヤルウエディング アフタヌーンティー」が、2018年7月1日(日)~8月31日(金)までは夏にぴったりなひんやりスイーツが楽しめる「プレイウィズサマーアフタヌーンティー」が開催されます。格式高い和モダンなホテル「コンラッド東京」東京のウォーターフロントに位置する「コンラッド東京」は、東京ベイエリアと浜離宮恩賜(はまりきゅうおんし)庭園を見渡す絶景ロケーションのホテル。都内全域へのアクセスも良く、ビジネスにも最適です。フォーブス・トラベルアワード4スター、トリップアドバイザー・トラベラーズ・チョイス・アワード、トリップアドバイザー「外国人に人気の日本のホテルと旅館」第1位など、さまざまな賞を獲得しており、洗練された充実のサービスも魅力的。都内最大級の広さを誇る客室も自慢です。ホテルの格式と和モダンデザインの融合がコンセプトのホテル「コンラッド東京」で非日常を楽しんでみませんか。上質な空間で珠玉のスイーツブッフェを楽しんで企画展「ルーヴル美術館展 肖像芸術 ー 人は人をどう表現してきたか」の世界を、スイーツとセイボリーで楽しめる「ルーヴル スイーツブッフェ」で、夏のパリを体感しましょう。「コンラッド東京」では、ほかにも一流のシェフが手掛ける癒やしのスイーツを楽しむアフタヌーンティーが開催されています。都営大江戸線・ゆりかもめ線「汐留駅」から徒歩1分ほど。ホテルが贈る非日常のラグジュアリー空間で、珠玉のスイーツブッフェをぜひお楽しみください。イベント情報イベント名:ルーヴル スイーツブッフェ催行期間:2018年06月02日 〜 2018年09月02日住所:東京都港区東新橋1-9-1 コンラッド東京 オールデイダイニング「セリーズ」電話番号:03-6388-8745
2018年06月29日