12人の映画監督による12本の短編映画製作プロジェクト『DIVOC-12』より、三島有紀子監督チームのキャスト陣が発表。さらに、各作品のタイトルも明らかになった。同プロジェクトは、『新聞記者』の藤井道人監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督、『幼な子われらに生まれ』の三島有紀子監督という3名が中核となって映画製作を牽引していく。“共有”というテーマで製作する三島監督の作品タイトルは『よろこびのうた Ode to Joy』。主演は『椿の庭』で14年ぶりに主演を務めた富司純子、『his』『佐々木、イン、マイマイン』『くれなずめ』に出演する藤原季節の2人が務める。そして、三島監督チームには、山嵜晋平監督、齋藤栄美監督、加藤拓人監督が参加しており、山嵜監督の『YEN』(ワイイーエヌ)では、『朝が来る』で数々の映画賞を受賞した蒔田彩珠が主演し、共演には、『アルプススタンドのはしの方』の中村守里が決定。齋藤監督の『海にそらごと』では、中村ゆりと、オーディションでその座を見事掴み取り本作で銀幕デビューを果たす高田万作が主演。さらに、一般公募から選ばれた加藤監督の『睡眠倶楽部のすすめ』には、前田敦子が主演する。<キャストコメント>●富司純子新型コロナウイルス感染症が蔓延する中、数々の映画製作が延期や中止になり、携わるスタッフ、俳優、関係者の仕事が無くなり生活に困窮しているのが現状です。そんな中、有志が映画製作に取り組むお話を頂き、喜んで参加させて頂きました。三島監督はじめ、スタッフがコロナ感染に神経を使い無事に撮り上がりました作品です。皆、映画が好きな人々が集まりました。皆の映画への情熱を感じて下さればこの上ない喜びです。●藤原季節この作品のことを思い出そうとすると頭が真っ白になります。夢中でした。このコロナ禍において僕たち俳優もまた、とてつもない緊張感に晒されて生きています。いつ仕事がなくなるかわからない。新人が作品にチャレンジ出来る機会も減ってきたように思います。このプロジェクトで三島組に出逢い、頭が真っ白になるような喜びを味わいました。この映画は出逢いの映画でもあります。まさに僕にとっても出逢いとなった、この映画を届けたいです。●蒔田彩珠脚本を読んだ時、短い物語の中にも、沢山の意味が込められていると思いました。どんなに親しい仲でも、共有できない想いがあったり、自分にしか分からない気持ちの整理の仕方があったり。この作品を観てくださった方に、作品を通して伝えたいこと、が少しでも多く伝わったらいいなと思います。●中村守里コロナ禍で世界中が戦っている今ですが、作品作りを通して発信し続けることは大事なことだと、エンターテイメント界の一端にいる私も感じています。このプロジェクトに参加出来ること、感謝いたします。今回起用して下さった関係者の皆様、改めてありがとうございます。山嵜監督の『YEN』は短編映画ならではの洗練された脚本です。そこに自分がどんな風にはまっていけるのか、監督の期待に応えられるのか、楽しみながら試行錯誤して撮影に挑みたいと思っています。楽しみにしていてください!●中村ゆり以前の生活とは変化した昨今、沢山の過去の価値観の見直しを世界中がしている中で、孤独を感じる時も、新たな気付きがあったりする時もあります。こんな今だからこそ、人間のふとした優しさや温もりを感じれるような作品にしたい想いで、監督と沢山のお話をしながら作品に向き合っています。●高田万作初めて映画制作に参加させていただきます。今回の作品は、とても自分らしさを求められる作品だと思っています。立ち居振る舞いや後ろ姿だけで役の生い立ちまでを伝えられるような演技が出来るように、映画の世界の中に入り込みたいと思います。初めての経験ばかりで不安もありますが、とても楽しみです。自分の素を信じて、勝負したいと思います!!!!よろしくお願いします。●前田敦子皆で力を合わせて、一つになって大きな作品を作るということが今、必要なことだと感じているので、このプロジェクトで監督3人がそれぞれチームを作って、新しい世界に導いてくださるのはすごく素敵なことだと思いました。加藤監督の作品に携わらせていただいてとても嬉しいです。『DIVOC-12』は2021年、全国にて公開予定。※高田万作の「高」は、正しくは「はしごだか」(cinemacafe.net)■関連作品:DIVOC-12 2021年公開予定
2021年04月30日戦後の日本文学界を代表する三島由紀夫没後50年となる今年。9月、日生劇場において4日間限りで『MISHIMA2020』が上演された。彼の人生、作品、思想に刺激を受ける4名の演出家、加藤拓也、熊林弘高、長久允、野上絹代が、それぞれの目線で演出する三島作品をオムニバス形式で上演。2020年に旭日小綬章を受章した麻実れい、世界的ダンサーでありながら本作で圧倒的な芝居を見せつけた菅原小春をはじめとする、日本の第一線で活躍する才能あふれる俳優とクリエイティブスタッフが集結。原作の魅力を受け継ぎながらも、現代の視点で『真夏の死』『班女』『憂国』『橋づくし』の新たな4作品を生み出した。【動画配信】三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」 追加アンコール配信 チケット情報さらに本公演ではライブ配信を実施。クリエイティブディレクターを鈴木健太(劇団ノーミーツ)が務め、劇場の臨場感ともまた違った映像ならではの熱気、スピード感で、三島の世界へと引き込んだ。ライブ配信の好評を得て、公演終了の3日後にはアンコール配信がスピード決定。徐々に『MISHIMA2020』の熱は広がり、そしてこのたび、三島由紀夫の命日となる11月25日より“追加アンコール配信”が2週間限定でスタートした。また、今回の追加アンコール配信は、作品をより深く堪能できるようにと、1作品ごとに視聴可能。 本編終了後、演出家のスペシャルインタビューやWEB上で上演脚本が視聴できる特典付きだ。お得な2本セット、4本セットの販売に加え、 公演プログラム付きのチケットも販売。さらに公演サイトでは、未公開舞台写真も公開。様々な角度から、新たな“三島”を楽しんでほしい。
2020年11月26日筑摩書房が、三島由紀夫没後50年特別企画として、1991年に刊行した『三島由紀夫レター教室』(ちくま文庫)を、小沢健二デザインによる特別帯をつけて販売することを発表した。小沢書下ろしエッセイを両面に掲載した特別帯は、11月11日(水)頃の書店着荷分から本に巻かれて全国順次発売となる。またそれに先がけ、メモリアル・イヤーにちなんだ2020部の限定版帯付き本を、10月31日(土)より全国86店舗の協力書店にて先行発売する。小沢は雑誌『オリーブ』92年9月号で、「私が文を学んだ本」として『三島由紀夫レター教室』を紹介している。当時これをきっかけにして「突然話題沸騰どうやら小沢健二さんのお気に入り本らしい」という帯が巻かれ、大きな話題を呼んだ。小沢健二書下ろしエッセイでは、『三島由紀夫レター教室』が「なんて贅沢な行為。なんと「反社会的」な行為。なんて地下活動的な、秘密裡な行為。編集されて、冷静に、平静に進んでいく世の中の下に、トンネルを掘るような。」と表現された。2020部限定版帯は、壁を破るかのような切り抜き、袖や裏面にまでびっしりと書きこまれたエッセイ、斜めにカットされた変形帯……。文庫版の帯としてはこれまでに見たこともない、異例の仕様となっている。『仮面の告白』『潮騒』『金閣寺』など硬派な純文学作品で知られる三島だが、本作は氏のもう一つの顔、極上エンタメ作家としての代表作のひとつ。1966年に週刊誌『女性自身』に連載されたこの異色小説は、メールやラインが主流となった現代において、さらに光を増すような魅力がつまっている。新たな帯は、この時代の空気の中で新たな価値を発掘し発信するものとなっている。■2020部限定版取り扱い書店(全国86店舗)北海道 紀伊國屋書店札幌本店北海道 MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店宮城 丸善仙台アエル店群馬 ブックマンズアカデミー前橋店埼玉 BookDepot書楽千葉 丸善津田沼店東京 紀伊國屋書店新宿本店東京 ジュンク堂書店池袋本店東京 丸善丸の内本店東京 三省堂書店池袋本店東京 三省堂書店神保町本店東京 東京堂書店神田神保町店東京 丸善お茶の水店東京 丸善日本橋店東京 ブックファースト新宿店東京 八重洲ブックセンター本店東京 紀伊國屋書店国分寺店東京 ジュンク堂書店吉祥寺店東京 MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店東京 紀伊國屋書店玉川高島屋店東京 ジュンク堂書店立川高島屋店東京 ブックファーストルミネ町田店東京 有隣堂アトレ目黒店東京 八重洲ブックセンタールミネ荻窪店東京 啓文堂書店吉祥寺店東京 紀伊國屋書店西武渋谷店東京 文教堂書店二子玉川店東京 くまざわ書店調布店東京 TSUTAYA三軒茶屋店東京 大盛堂書店駅前店東京 HMV&BOOKSSHIBUYA東京 タワーレコード新宿店東京 文喫六本木東京 ヴィレッジヴァンガード下北沢東京 HMV&BOOKSSPOT新宿東京 タワーレコード渋谷店東京 スーパーブックスあおい書店春日店神奈川 有隣堂横浜駅西口店神奈川 紀伊國屋書店横浜店神奈川 丸善ラゾーナ川崎店神奈川 八重洲ブックセンター京急上大岡店神奈川 紀伊國屋書店ららぽーと横浜店神奈川 有隣堂ルミネ横浜店神奈川 ACADEMIAくまざわ書店橋本店新潟 知遊堂亀貝店富山 明文堂書店富山新庄経堂店富山 喜久屋書店高岡店富山 BOOKSなかだファボーレ店石川 金沢ビーンズ明文堂石川 うつのみや金沢香林坊店愛知 三省堂書店名古屋本店愛知 ジュンク堂書店名古屋栄店愛知 MARUZEN名古屋本店愛知 TSUTAYAウイングタウン岡崎店愛知 TSUTAYA春日井店京都 MARUZEN京都本店京都 大垣書店イオンモールKYOTO店京都 ふたば書房御池ゼスト店京都 大垣書店烏丸三条店京都 大垣書店イオンモール京都桂川店京都 ふたば書房山科駅前店大阪 紀伊國屋書店梅田本店大阪 ジュンク堂書店大阪本店大阪 MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店大阪 ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店大阪 ジュンク堂書店難波店大阪 ブックファースト梅田2階店大阪 梅田蔦屋書店大阪 大垣書店高槻店大阪 田村書店千里中央店大阪 HMV&BOOKS心斎橋大阪 HMV&BOOKSSPOT伊丹空港兵庫 ジュンク堂書店三宮店兵庫 ジュンク堂書店姫路店岡山 喜久屋書店倉敷店岡山 啓文社岡山本店広島 ジュンク堂書店広島駅前店広島 啓文社西条店福岡 ジュンク堂書店福岡店福岡 丸善博多店福岡 喜久屋書店小倉店福岡 HMV&BOOKSHAKATA熊本 蔦屋書店熊本三年坂鹿児島 ブックスミスミオプシア店沖縄 ジュンク堂書店那覇店沖縄 HMV&BOOKSOKINAWA(※在庫状況、販売方法などは各書店にお問い合わせください)■小沢健二デザイン帯付き『三島由紀夫レター教室』(普及版)2020部限定版の見た目そのままに、表紙カバーの一部も印刷して再現した大型の帯(ダブルカバー仕様)となっている。2020年11月11日より全国順次発売(※地域により差があります)■書誌情報タイトル:『三島由紀夫レター教室』ちくま文庫著者:三島由紀夫体裁:文庫判/240ページ本体価格:620 円(税別)
2020年10月23日現在、日生劇場で上演中の三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」。4人の演出家が、異なる三島由紀夫作品で競演するこのシリーズは、今週末9月26日(土)・27日(日)に会期後半戦を迎え、残る2名の演出家が登場する。その2名のうちのひとり、古典戯曲の鋭角的な演出で知られる熊林弘高が取り上げるのは、三島の演劇の仕事を代表する名作短編戯曲集「近代能楽集」から、「班女」。愛した男を待ち続け、精神を病んでしまった女、花子。美しい彼女を引き取り、彼女を独占しようと企む画家の実子。狂女の噂を聞きつけ、ようやく彼女のもとを訪れる不実な恋人・吉雄。三人三様の愛憎が、論理と逆説のセリフの応酬に結晶する。これまでにも何回か、三島作品演出のオファーはあったと熊林弘高。ただし、実際に手がけるのは今回が初。「十代のころ、上京したばかりのときに観た、デヴィッド・ルヴォー演出の「葵上/班女」と、その後に観たイングマール・ベルイマン演出の「サド侯爵夫人」(映像)の衝撃があって、三島由紀夫の戯曲を演出するのは半ば封印していた。でも、今回の企画には、なぜかすんなり、「じゃあ「班女」をやります」と返事をしてしまいました」。コロナ禍に翻弄される演劇主催者たちへのエールもあっただろう。禁断の愛を描いたワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」のピアノ版をポイントで用いる。日生劇場の広い舞台へ、たった3人の登場人物を目いっぱいの間隔で配置。人物と人物の間のディスタンスは大きいのに、戯曲が内蔵する愛と憎しみのマグマは、フルの熱量で伝わってくる。三島のセリフは、言葉のオペラ。「「班女」は一見、とらえどころのない戯曲。でも、俳優たちと稽古しているうちに、この作品が湛える、登場人物たちの思いの濃密さを改めて発見しました」。普段なら、俳優たちを官能的に接触させるのが熊林演出のはずだが、コロナ下の今、それは禁じ手だ。「その分、三島の文体に対峙して、セリフの響かせ方をしっかり磨き込むことに専念しています」。実子の麻実れい、吉雄の中村蒼は熊林演出の常連俳優。そこへ、熊林とは初顔合せとなる花子の橋本愛が絡むトライアングルをお楽しみに。なお、「班女」は、加藤拓也が作・演出する「真夏の死」とともに2作品続けて上演される。オンライン配信、アーカイブ配信もあるので、そちらもぜひチェックしてみてほしい。取材・文:戸塚成
2020年09月25日現在、日生劇場で上演中の三島由紀夫没後50周年企画「MISHIMA2020」。4人の演出家が、それぞれの切り口で三島由紀夫作品を舞台上にアップデートするこのシリーズが、今週末9月26日(土)・27日(日)、いよいよ会期後半戦に突入し、残る2名の演出家が、作品を競う。その2名のうちのひとり、加藤拓也は、三島の短編小説「真夏の死」を舞台版にアダプトする。舞台の作・演出だけでなく、映像作品の監督や脚本提供など、幅広く活躍する気鋭のクリエイターは、なぜ、この作品を選んだのか。答えは明快だった。「三島由紀夫が27歳のときに書いた作品。今の自分と同じ年齢だったからです」。太平洋戦争終戦から7年後の1952年、27歳の三島由紀夫が、その年の終戦記念日に脱稿した心理小説を、平成生まれの26歳が読み解く。海水浴中の事故で、愛児ふたりと子守役の女性の命を奪われた若い夫婦の心理を、ルーペでのぞき、鋭いメスを入れるかのような小説である。不幸のどん底から、次第に平穏な日常を取り戻していく夫婦の虚ろさを冷厳にえぐる、それが、原作「真夏の死」。加藤拓也は、この作品の脚色にあたり、三島由紀夫の重厚華麗な三人称小説の文体を、現代の口語体に変換した。彼が舞台作品を手がけるときには、いつも使っている現代口語のセリフ文体へ。中村ゆりと平原テツが演じる令和の若い夫婦は、自分たちを襲った不幸について、心の内を露わにしながら延々と語り続ける。客席に対峙するふたりの告白を、息を詰めて見届ける舞台と言おうか。「コロナを経験しても、やれることをやろうという、自分の創作のスタンスは変わっていないつもり。ただ、感染拡大とともに、人間の命の価値や死の痛みが、感染者や重傷者や死亡者の数字に置き換わってしまったことへの違和感は、この作品にも共通しています。不幸な海難事故をめぐって、主人公夫婦の悲しみの体験と、彼らを取り巻く周囲の人たちとの関わりの間には、隔たりがある。その無意識な周囲の在り方は、コロナの今にもあるものです」。なお、「真夏の死」は、熊林弘高演出の「班女」とともに2作品続けて上演される。オンライン配信、アーカイブ配信もあるので、そちらもぜひチェックしてみてほしい。取材・文:戸塚成
2020年09月25日三島由紀夫、没後50年。1970年に割腹自殺を遂げた三島の生き方、主張、その存在に対し、4人の演出家がそれぞれの視点で三島作品を日生劇場の舞台に乗せた『MISHIMA2020』開幕した。【チケット情報はこちら】上演は前後半にわかれ、9月21日(月)~22日(火)に上演されたのは、野上絹代作・演出『橋づくし』と長久充作・演出『憂国』(『(死なない)憂国』)。それぞれ作家性が強く出た2作を堪能できる二本立てだ。『橋づくし』は、深夜に願掛けをする4人の女性の物語。7つの橋を渡り終えるまで誰とも話さず誰にも話しかけられなければ願いが叶うという。喋ってはいけないので、うち3名(伊原立花、井桁弘恵、野口かおる)それぞれの心の声は録音映像を用い、それに合わせて舞台上を動き回る。ひとつずつ橋を渡っていくうち「願い事がどんどん大切に思えてきた」「いや、そんなに大事じゃないかも」など心情は揺れ動く。しかし東北から東京へ出てきたばかりの女中のみな(高橋努)だけはなにを考えているのかわからず、不気味さが膨らんでいく。一言も交わさないのに変化する心情と関係性がドラマティックに展開。それぞれの佇まいが個性的な4人を、コミカルな振付と台詞で快快(ファイファイ)の野上が演出。願掛けへの切実さを抱えながらも、軽やかに逞しく表現した。『憂国』(『(死なない)憂国』)はライブハウスで知り合った新婚夫婦、信二(東出昌大)と麗子(菅原小春)の話。2020年、コロナウイルスの影響で危機に瀕したライブハウスに仲間達が立てこもるなか、警察官の信二は誘われず、むしろ逮捕する側として現場に召集される。「三島由紀夫の『憂国』と同じ状況だ」。『憂国』では、主人公は仲間や思想の対立に悩んだ末に、妻と心中する。では2020年を生きる自分はどうする……?泣き言をわめき散らす東出からは、自己憐憫、自己愛など弱さが際立つ。しなやかで生命力ある動きと声の菅原は、もがき生きようとする鬱屈さを感じさせた。映像作家として活躍する長久が、映像と舞台を融合させる。劇場がライブハウスのように感じられることもあれば、閉ざされた2人の心象世界のようでもある。しかし、世の中への直接的な訴えや、切り取られた空間や、2人が持つハンドマイクが、コロナ禍で自身を持て余す滑稽さと、閉塞感を増していた。9月26日(土)~27日(日)にかけては『真夏の死』(『summer remimd』)と『班女』を上演。オンライン配信は、『橋づくし』・『憂国』(『(死なない)憂国』)と『真夏の死』(『summer remimd』)・『班女』を発売中。文・取材/河野桃子
2020年09月23日三島由紀夫が残した4作品を、4人の演出家が舞台化する企画公演『MISHIMA2020』が9月21日(月・祝)に開幕する。戦後の日本文学界に鮮烈な爪痕を残した作家、三島由紀夫。壮絶な最期に多くの人が言葉を失った日から、ちょうど50年の月日が流れる。半世紀を経てもなお、多くの読者を魅了してやまない彼の作品を、大いにフィーチャーした企画公演が行われる。タイトルは『MISHIMA2020』。ここに集結したのは、三島作品に影響や刺激を受けながら創作を重ねる新進気鋭の演出家4名だ。全員が、三島の死後に生まれた世代。現代の感受性で三島作品を読み解き、舞台の上でそれを視覚化させる。日程を前後半に分けて、2作品ずつ上演する今回の試み。前半日程では野上絹代が手掛ける『橋づくし』と、長久允が手掛ける『憂国』を上演。後半日程は加藤拓也が手掛ける『真夏の死』と、熊林弘高が手掛ける『班女』を上演する。野上絹代作・演出『橋づくし』出演左から伊原六花井桁弘恵野口かおる高橋努長久允作・演出『憂国』(『(死なない)憂国』) 出演左から東出昌大菅原小春出演陣も実に個性豊かだ。『橋づくし』では、『ウエスト・サイド・ストーリー』でヒロイン・マリア役に抜擢された伊原六花が悲願の舞台に上がる。『憂国』では東出昌大と、NHK大河ドラマ『いだてん』で圧巻の演技を見せたダンサー・菅原小春が共演。『真夏の死』では数多の映画やドラマできらめく存在感を見せる中村ゆりと、劇団「ハイバイ」での怪演が光る平原テツが相まみえ、そして『班女』では、ありとあらゆる劇世界を軽やかに渡ってきた麻実れいと、ジャンルを超えて確かな実力を発揮する橋本愛、NHK朝の連続テレビ小説『エール』でも誠実な演技を見せた中村蒼が顔を揃える。なお、9月21日(月・祝)と27日(日)、PIA LIVE STREAMでのオンライン配信も決定。クリエイティブディレクターの鈴木健太と、アートディレクター・グラフィックデザイナーの田中せりによる、こだわりの映像に期待が集まる。公演は9月27日(日)まで日生劇場にて。加藤拓也作・演出『真夏の死』(『summer remind 』)出演左から中村ゆり平原テツ熊林弘高作・『班女』近代能楽集より 出演左から麻実れい橋本愛中村蒼三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』・『橋づくし』/『憂国』9月21日(月・祝)17:00・22日(火・祝)12:00、16:00・『真夏の死』/『班女』 近代能楽集より9月26 日(土)18:30・27日(日)12:00、16:00会場:日生劇場ライブ配信日程『橋づくし』/『憂国』:9月21日(月)20:00『真夏の死』/『班女』:9月27日(日)16:00PIA LIVE STREAMにて各公演2日後の23:59までアーカイブ配信あり(視聴券は各公演2日後の20:00まで販売)文:小川志津子
2020年09月20日三島由紀夫没後50周年企画『MISHIMA2020』が9月21日(月・祝)から上演される。4人のクリエイターによるオムニバス形式で上演される本企画で、長久允が作・演出する『憂国』(『(死なない)憂国』)に出演する東出昌大に話を聞いた。【チケット情報はこちら】4つの作品がつくられ、2作品ずつ上演される本企画の中で、東出が出演する『(死なない)憂国』は、三島由紀夫の『憂国』を元に、コロナ禍でライブハウス消滅の危機に瀕する夫婦を描く作品。「原作の『憂国』は二・二六事件にまつわる話で、中尉である信二が、仲間を討伐するくらいならと切腹し、妻・麗子も自決する物語、つまり“死”を終着点にしています。今回の僕らの『(死なない)憂国』は、信二と麗子にとって唯一の生き甲斐であるライブハウスを、信二が警察官として取り締まらなければいけなくなり、(原作のように切腹はせず)ライブハウスに向かいます。だけどやっぱりそれでいいのか悩み、生きるとはなんぞや、死ぬとはなんぞや、というところに進んでいくストーリーです」(東出)と、大胆なアレンジが加えられるようだ。東出といえば大の三島ファンだが、台本はどのように受け止めたのか。「すごい台本だと思いました。ぶっ飛んでるのにまとまっていて。『早く稽古場に入りたい!』って心の底から、震えるほどに思いました」。作・演出は、映画監督、映像作家の長久允。「長久さんは舞台初演出なのですが、“感情”や“生きている”ということを大事に演出される方だという印象です。今は、“気持ちのままにお芝居をする”ということが最上なのではないかという話を菅原(小春)さんと3人でしながら稽古しています」。ふたり芝居で、麗子を演じるのは世界的ダンサーの菅原小春だ。「菅原さんは、舞台で台詞のあるお芝居をするのは初めてらしいのですが、こんなに“自分の言葉”として台詞を喋れる女優さんがいるのかと、目を見張るような思いでいます」と絶賛。「毎日稽古が楽しくて」と笑顔を見せる。東出が「稽古初日から3人で、作品について深く掘り下げる議論を重ねてきました。そこで出てきたものを反映したお芝居もあります。だからリアルで生々しい芝居になると思います。」と語る『(死なない)憂国』と、野上絹代 作・演出の『橋づくし』は9月21・22日に、加藤拓也 作・演出の『真夏の死』(『summer remind』)と、熊林弘高 演出「『班女』近代能楽集より」は9月26・27日に、東京・日生劇場にて上演。9月21・27日に配信もある(アーカイブ配信あり)。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2020年09月17日家庭教育の話題としても耳にすることが増えている「アドラー心理学」。そもそも、アドラー心理学とはどんなもので、子育ての場面ではどのように生かせるのでしょうか。そのポイントを、株式会社子育て支援代表取締役であり、日本アドラー心理学会/日本個人心理学会の正会員でもある熊野英一さんが教えてくれました。熊野さんは、アドラー心理学の考え方を生かすことにより、親子間のコミュニケーションが格段にスムーズになると言います。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人一般人でも実践的に使えるアドラー心理学アドラー心理学は、心理学の一分野です。その創始者であるオーストリアの心理学者、アルフレッド・アドラーは、フロイト、ユングと並ぶ心理学の3大巨頭ですが、日本ではほかのふたりと比べて少しマイナーな存在でした。それが大きく変わったのが、2013年。アドラーの教えを伝える書籍『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社/岸見一郎・古賀史健 著)が大ヒットしたことで、日本にもアドラーの名が知れわたったのです。もちろん、アドラー心理学が注目を集めるようになった要因は、書籍のヒットだけではありません。なにより、その使い勝手の良さが大きかったと思います。アドラー心理学は、非常にシンプルでわかりやすい理論のため、子育てのほか、夫婦関係や職場での人間関係など、さまざまな対人関係に適用しやすいのです。では、アドラー心理学とは具体的にどういうものなのでしょうか。アドラーは、簡単に言うと、「どうすれば人は仲良くできるのか」ということを追求した人です。アドラー以前の心理学は、基本的に、心の問題を抱えている人を精神分析したりトラウマなど心の闇をまさぐったりして、「問題の原因を解明していく」というスタンスでした。でも、それでは即座に問題を解決することは難しい。いままさにけんかしている目の前の人とどうすれば仲直りできるのか、これから仲良くできるのか――。アドラーはそこにフォーカスしました。だからこそ、心理学について特別に学んでいない人たちであっても実践的に使える心理学として、アドラー心理学の注目度がどんどん増しているのだと思います。「子育ての最終目標」とは「子どもを自立させる」ことそのアドラー心理学の観点から、「子育ての最終目標」とは「子どもを自立させる」ことだと私は考えています。普通に考えると、親は子どもより長く生きることができません。そうであるなら、子どもが親から離れて自活し、自らの幸せをつかめるような人間に育てること、すなわち自立させることが親の役割だと言えます。また、自立に加えて、もうひとつの大事なキーワードが、アドラー心理学の専門用語で「共同体感覚」と呼ぶものです。わかりやすく言うと、「公共心」とか「思いやり」になるでしょうか。どんな人間にとっても自分は大事ですから、必要以上に自分を犠牲にする必要はありません。その一方で、社会生活を営む人間としては、「自分さえよければいい」という考え方はNGでしょう。自分を大事にして自らの幸せを追求しながらも、困っている他者に対して手を差し伸べることができる感覚――。共同体感覚を誰もがもっていたとしたら、その社会はきっとハッピーであるはずです。そういう点では、自分も他者も大事にできる共同体感覚をもっている人間が、自立している人間だと定義できるかもしれません。もちろん、アドラー心理学を学んだ経験がない人でも、親であれば誰もが「子どもに自立してほしい」「自分も他人も思いやれる人になってほしい」と願うものでしょう。ところが、実際の子育てとなると、さまざまな問題に直面します。その筆頭が、子どもに対する「イライラ」や「怒り」の感情ではないでしょうか。親は子どもを愛しているからこそ、イライラしてしまうでは、イライラや怒りとはなにか?それらは、心理学的には「二次感情」と呼ばれるものです。でも、二次感情以前に別の感情である「一次感情」があります。それらが増大して沸点に達した結果、イライラや怒りになるのです。代表的な一次感情は、「落胆」「心配」「不安」「寂しい」「悲しい」の5つ。「いい子に育ってほしい」と期待しているから落胆がある。「健康でいてほしい」と願うから心配するし不安にもなる。子どもと離れると寂しいし、子どもと愛し合えなくなったら悲しい。どれも親が子どもに対してもちやすい感情ですよね。つまり、これらの感情は親としての子どもへの愛情とセットのものです。親はみんな子どもを愛しています。だからこそ、一次感情が膨らんでイライラや怒りを抱えてしまうのです。つまり、親が子どもに対してイライラや怒りを覚えるのは当然のこと。問題は、親の気持ちの伝え方にあるのです。二次感情のイライラや怒りをそのままぶつけるから、親子関係がうまくいかなくなる。そうではなく、冷静に一次感情を伝えることを考えましょう。親子間に欠かせない「共感」は、「同意」とはまったくの別物そして、それ以前に子どもの話をきちんと聞くことを心がけてください。その際のキーワードとなるのが、「共感ファースト」。まずは子どもの話を聞いて、その思いに共感することが重要なポイントです。ただ、注意してほしいのは、「共感」と「同意」はまったく別物だということ。「共感=同意」だと考えると、すべて子どもの言いなりになるしかありません。それではやはり、親としては納得できない。「同意できないから、私は共感もしない」と考えてしまい、きちんと子どもの話を聞いてあげられなくなり、親子間の衝突が起きるのです。同意しなくてもいいのです。でも、まずは共感してみましょう。たとえば子どもが友だちに暴力をふるったとします。その行為自体はいいものではありませんから、絶対に同意はできないでしょう。でも、その行為の裏には、暴力をふるってでも守りたかった自分の正義があったのかもしれない。その本心をきちんと聞いて共感してあげないことには、子どもはいつまでたっても「どうしてわかってくれないんだ!」と親に対して不信感を募らせるだけです。でも、親がしっかり子どもの話を聞いて共感してくれたら、「お父さん、お母さんは、自分のことを本当にわかろうとしてくれているんだ」と子どもは思いますよね。そうすれば、そのあとのコミュニケーションもスムーズになる。「あなたの気持ちはよくわかった、でもやっぱり暴力はよくないと思う」と同意できないことを伝えても、自分に共感してくれた親の言葉になら、子どもは素直に耳を傾けてくれるはずです。『アドラー式働き方改革 仕事も家庭も充実させたいパパのための本』熊野英一 著/小学館(2018)■ 株式会社子育て支援代表取締役・熊野英一さん インタビュー記事一覧第1回:「○○ファースト」がポイント!アドラー心理学で親子間のコミュニケーションがうまくいく第2回:大事なのは我が子を無条件で信じる「信頼」。「信用」しかできないのはとても危険(※近日公開)第3回:子育てでは“ほめないこと”が大切なわけ。アドラー流・子どもを「ほめずに勇気づける」方法(※近日公開)第4回:つい叱りたくなるときでも、親は「インタビュアー」になれば落ち着いて我が子に向き合える(※近日公開)【プロフィール】熊野英一(くまの・えいいち)1972年1月22日生まれ、フランス・パリ出身。株式会社子育て支援代表取締役。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。メルセデス・ベンツ日本人事部門に勤務後、米国Indiana University Kelley School of Businessに留学(MBA/経営学修士)。製薬企業イーライ・リリー米国本社及び日本法人を経て、保育サービスの株式会社コティに統括部長として入社。約60の保育施設の立ち上げ・運営、ベビーシッター事業に従事。2007年、株式会社子育て支援を設立し、代表取締役に就任。日本アドラー心理学会/日本個人心理学会正会員。主な著書に『アドラー式子育て 家族を笑顔にしたいパパのための本』(小学館)、『アドラー子育て・親育て 家族の教科書 子どもの人格は、家族がつくる』(アルテ)、『アドラー子育て・親育て 育児の教科書 父母が学べば、子どもは伸びる』(アルテ)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年06月12日人は友だちから恋愛対象になることがあります。相手が好きだけど友達だと思われているだろうと諦めてしまうのではなく、友だちから恋人に変わるサインを見逃さないようにしましょう。二人きりで遊ぶ回数が増えているいつもは複数人で遊んでいたのにも関わらず、二人で遊ぼうと誘われたり、二人きりで遊ぶ回数が増えているとき、相手が友だちとしてではなく、恋愛対象として見てる可能性が高いです。また、グループラインがあるのに、個人のラインで連絡をとる事が増えたという場合も同じく、好意をもっている可能性があります。恋愛に関する質問が多い会話の中で恋愛に関する質問が多いときも、恋愛感情が入り混じっている可能性が高いです。恋愛事情で困っていることはないのか、恋をしているのか、恋愛に進展はあるのかなど心配しているような会話は、相手のことを心配しているというよりも、誰かにとられてしまっていないか、誰のことが好きなのかを把握したいため、質問してきている可能性が高いです。見た目に関することを褒めてくる今までは褒めてきたことなどなかったのにも関わらず、急にその日の服装やメイクや髪型などを褒めてきたとき、友だちとして見ているのではなく、異性として恋愛感情を持って見ているという可能性が高いです。また更に、露出が多い服などに文句を言ってきたり、似合わないと否定してきたときも、好きのサインである可能性が高いと判断できます。部屋に泊まりに来る急に家に遊びにきたり、なんだかんだ帰ることなくそのまま泊まっていくというようなことが増えるのは好きのサインである場合があります。また、異性の家に泊まる、泊まることを許すということは、ただただ友だちという関係ではなく、友だち以上恋人未満の関係となっています。お互いに居心地がよいと感じ、友だちとしてではなく、自然に恋人同士になるということも多いです。旅行の話しをしてくる今まで一緒に旅行に行こうなどという話をしていなかったのにも関わらず、急に積極的に旅行に行くような話をしてくるときは、好きのサインである可能性が高いです。一緒に旅行に行くことで、二人の距離を縮めようとしているのです。
2020年02月02日さまざまな角度から現代に生きる人々の姿を時に温かく、時々ヒリヒリと描き出す三島監督。最新作は、島本理生の同名小説を映像化した『Red』。主人公・村主塔子は商社勤務の夫・真と幼い娘の翠、真の両親と共に瀟洒な家で不自由なく、しかし夫や姑に気を遣いながら暮らしている。そんな折、かつての恋人・鞍田秋彦と再会。鞍田の勤務する会社に職を得た塔子は、働く喜びに目覚めると同時に、鞍田への思いを再燃させる。だが、鞍田にはある秘密があって…。現代女性の悩みを盛り込みつつ、一人の女性が自分の意思で人生を選択していく姿を描く。心から愛せるものを見つけた時、人は何を捨て、何を選ぶのか。日頃から社会の雰囲気やニュースを見るなか、ひとつ感じていたのが、自分の中に尺度を持てない人が増えていること。自分がどう感じたか、考えるより先にネットで世間の意見を調べて、それから自分はどうかを考える、というのが一般的になっている気がしていました。それとは別に、いつかロマンスを中心に据えた映画を撮らないといけないと感じていたんです。恋愛は、相手を知ると同時に、自分を知る作業にもなる究極のコミュニケーションだから。その話をしたプロデューサーの荒川優美さんから、島本理生さんの小説『Red』を教えてもらい、読んでこれはイプセンの『人形の家』の現代版だと思いました。周囲に合わせていた一人の女性が、自分の中に尺度を持ち始める物語で、日頃から自分が考えていたこととリンクしました。夏帆さんは前にご一緒してお芝居の力は知っていましたし、もっといろんな彼女を見せたかった。鞍田役は、人の人生を変えるほどの男ということで、妻夫木(聡)さんの演技力が必要だと思いました。私の場合、恋人を演じる二人には撮影前に時間を作ります。撮影前に、手を握ったりハグをしてもらったりもしますね。身体的接触があると距離感が全然違うんです。今回は妻夫木さんのアイデアで一緒に料理を作ったりしながら二人で過ごしてもらいました。塔子の母親の「どれだけ惚れて死んでいけるかじゃないの」という台詞は、私が先輩に言われた言葉です。心から愛せる人や仕事に出会った時に、何をどう選択するかは私も大事にしたいと思っています。昔なら人生ゲームのゴールは大金持ちになるとか結婚するなど分かりやすかった。でも今は、何をゴールにするか自分で決めるしかない。ロマンスも人生のすべてではなく、重要なひとつ。恋愛映画も、これまではお互いがお互いを見つめているものが多かったけれど、これからは、その先の「お互いが一緒に何を見たいのか」にスライドしていくんじゃないか。それを意識して作りました。名作映画が多くあるなかで、自分が撮る意味はあるのかと考えると、この時代に生きていることが一番の強みかなと思います。今の人が感じていることを、作品の形にして発信していきたいですね。恋愛にはその人の生き方が透けてくる。撮影は大雪の新潟の場面からスタートしたという。悪天候のために出張先から帰れなくなった塔子。そのことを電話で伝えた時、怒った真の口から飛び出した言葉とは…。原作では鞍田はIT企業勤務だが、映画では建築家に変更。10年前、彼の建築設計事務所でアルバイトしていた頃に塔子が描いた家のデザインが、物語の大切な要素に。間宮祥太朗さん演じる塔子の夫・真は裕福な家庭に育ち、一流商社に勤めるハイスペック男。性格が悪いわけではないけれど、妻に対しては無神経な言動も少なくない。©2020「Red」製作委員会三島有紀子監督1969年生まれ、大阪府出身。NHKでドキュメンタリー作品を企画・監督していたが、劇映画を撮るために退局。再婚者同士の家庭の苦悩を描く『幼な子われらに生まれ』で第41回モントリオール世界映画祭審査員特別大賞、第42回報知映画賞監督賞、第41回山路ふみ子映画賞を受賞。他の作品に、オリジナル脚本の『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』や、『繕い裁つ人』『少女』『ビブリア古書堂の事件手帖』など。今作『Red』は2月21日より公開。※『anan』2020年1月15日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)ヘア&メイク・市橋由莉香インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2020年01月14日気になっている男性が自分のことを「気になる」状態から「好き」な状態にステップアップさせるにはどのような行動心理学を利用したらよいでしょうか。タッチングを行うこと男性の気持ちを変化させるための行動し魅力の1つは、タッチングを行うことです。男性は、女性からタッチングをされるとその人を強く意識してしまう可能性があるからです。特に、気になる女性からタッチングをされたら好きになってしまう可能性があるでしょう。そのため、2人でいるときや居酒屋などに複数で行く場合には隣に座り、タッチングをすると良いです。ただ、タッチングをする場合は腕などをさりげなく触るのが効果的です。あえて男性の右側に座る2人きりになった場合には、食事をするようなことがあるかもしれません。この場合多くのカップルは、対面して座ることになりますが実は横に座った方が相手の心理を動かすことが可能になります。行動心理学的に言えば、男性の右側に座ることで相手の気持ちを本気にさせることが可能になります。何故かと言えば、人間の顔の左側は感情を司るとされているからです。女性が男性の右側に座れば、女性の顔の左側の顔が見えるため、感情を伝えることが可能になります。時折顔を覗き込む男性の気持ちを気になるから好きに変えるための方法としては、相手の顔を覗き込むと良いでしょう。男性は、女性に顔を覗き込まれるとタッチングと同じように感情が高ぶり、好きになってしまう可能性があります。ただ、覗き込む時は笑顔で覗き込みましょう。後は、あまり頻繁に覗き込みすぎないことです。時折覗き込むように、相手の視界に顔を入れるのが成功する秘訣になります。相手の行動や言葉を真似する相手の行動や言葉を真似することで、相手の気持ちを気になるから好きに変えることが可能になります。人間は、自分と似たような行動をする人や似たような言葉を発する人に感情移入をします。これをミラーリングといいますが、時折相手の言葉を真似したり、仕草を真似すると自然と相手の気持ちも変わってくるでしょう。ただ、この方法を使う場合にはあまりやりすぎると逆効果になりますので注意が必要です。
2019年11月28日あなたは、恋愛に心理学を取り入れたことがありますか?テレビや雑誌でよく特集されている恋愛心理学。「本当に効果あるの?」と半信半疑の人も多いかもしれません。でも実は、心理学は賢く使うと現実の恋愛でも役に立つのです。そこで今回は、怖いくらい効果が見込めると言われている恋愛に使える心理学を紹介していきます。1. 9割の男性を操れる?!近接と類似性の要因「近接の要因」とは、物理的に近い男女が結びつきやすいという心理学です。・毎日顔を合わせている社内の同僚と恋に落ちる・遠距離の彼よりも近所の男性に惹かれてしまうこのようなことは、もはや日常茶飯事です。人は、物理的に近い相手に好感を抱きやすいのです。また、類似性の要因とは、自分と似ている相手に好感を抱きやすい心理学のこと。こちらは説明の必要はないでしょう。たとえば、あなたの隣の席に座っている同僚が、あなたと全く服の趣味が同じだとします。そうすると、恐ろしいほど強力に引かれる可能性が高いのです。・近い場所にいる・自分と似ているこの条件を満たしているだけなのに。この2つの心理学を現実の恋愛に応用するなら、こんな感じです。【近接の要因】・合コンや飲み会では、なるべく彼の近くに座る・行き帰りの時間を彼に合わせてみる・遠距離片思いは極力避ける【類似性の要因】・彼と服の好みを合わせてみる・彼の趣味に興味を持ってみる・自分の趣味を共有してみる※近接の要因は、やり過ぎると逆効果になることがあるため、注意してくださいね。2. ツンデレ男性に効果テキメン?!返報性の法則「返報性の法則」とは、好意を持たれた相手に対しては、自分も自然と好意を持ってしまう心理を指します。たとえば、何とも思っていなかった男性に、「〇〇さんといると落ち着くんだよね、話しやすいって言われない?」と言われると、それを言われた瞬間から、なんだかその人に妙な親近感や親しさ・好感を持ってしまうのです。誰しも、自分を好きと言って入れる相手に対して、良い感情を持ちやすいのでしょう。この返報性の法則は、ツンデレ男性に使うと、効果テキメンです。ツンデレ男性は、相手を好きだと思っても、それが態度に出ることは少ないです。態度に出たとしても「好きなのに冷たくする」など、分かりにくい言動です。そんなツンデレ男性に、分かりやすく好意を伝えると、返報性の法則が働き、良くも悪くもとても分かりやすい反応に繋がるのです。ツンデレ男性が、ツンツンしているのは、基本照れ隠しのことが多いです。そのため、ツンデレ男性の方が普通の男性よりも、褒められたい欲求が強いですし、好意をどんどん伝えて欲しいと思っていると言われているほどです。3. 草食男性が惚れる?!自己開示の法則「自己開示の法則」とは、自分が心を開けけば開くほど、相手も同じように心を開きやすい心理のことです。自分が出した情報と同じ量を相手も出しやすのです。これを現実の恋愛に使うなら、自己表現が苦手な草食系の男性がおすすめです。内心もっと深い話をして親しくなりたいのに、それを自分から実行できない。そんな草食男性と親しくなるには、どんどん自分から自己開示するのです。そうすることで、相手も心を開きやすい環境を意図的に作ることができるでしょう。まとめ効果を得やすい恋愛心理学は、この3つです。・「近い」と「似てる」を賢く使う類似性と近接の要因・ツンデレ男性の心理を逆手に取った返報性の法則・草食男性の心を開かせる自己開示の法則どれもどこかで聞いたことがある心理学かもしれません。ただ、聞いたことがあるだけで、実際に活用出来ている女性はとても少ないです。心理学は、使い方次第で恋愛にとても効果的です。あなたがやりやすいものからチャレンジしてみてくださいね。
2019年09月20日みなさんはなぜ美男美女同士がカップルとなることが多いと思いますか。実はこれ、”マッチング仮説”のためだといわれています。マッチング仮説とは「人は無意識のうちに自分と釣りあっている相手に恋をする」という心理学的な仮説のことです。この仮説の詳細を知ることで、自分のこれからの恋に生かせるかもしれませんよ。さっそくマッチング仮説とはどのようなものか見ていきましょう。マッチング仮説は容姿以外でもマッチング仮説とは本来、人は身体的な魅力が釣りあった相手をパートナーに選ぶ、というものです。見た目に釣りあいが取れている美男美女のカップルや、高身長同士のカップルが成立しやすいのはこの仮説のためです。しかし見た目の釣り合い以外に、社会的地位や経済力、賢さなどの魅力的な部分もマッチング仮説に当てはまるといわれています。そのため、経済力の優れたIT社長と美人で美しい芸能人といった一見見た目が釣りあっていないカップルも成立しやすいようです。マッチング仮説の裏にある心理自分と相手の外見的魅力が釣りあっていない場合、相手から拒絶されるのではないかという恐怖が生まれますが、それがマッチング仮説の裏にある心理です。自分よりずいぶん外見が魅力的な人には断られる可能性が高い恋はあきらめて、自分と同じくらいのレベルの相手を妥協して選ぶ心理が、普通は人間には働きます。しかし、外見以外に社会的地位や経済力などは人に自信をもたらします。そういった自信に満ち溢れた人は、断られるのではないかという恐怖心が薄くなります。自分はこれだけ成功しているのだからと自信を持ち、外見的特徴に優れた人にもどんどんアタックします。大切なのは自己評価時々まったく釣りあっていないカップルに出会うことがありますが、それは片方の自己評価が低いことが原因であることが多いです。優れた容姿を持っていても、社会的に成功していも、自己評価を極端に低くしている人がいるものです。逆を考えると、自己評価が高ければ外見的に釣りあってなさそうな相手にもチャレンジすることができるのです。断られることを怖がらない人は逆に魅力的に映ったりして、一見釣りあっていない相手でも恋愛が成就することがあるのです。マッチング仮説は相応しい相手を選ぶときに合理的自分と外見的なバランスが同じくらいの相手であれば、共感するポイントも増えてきます。マッチング仮説を利用すれば、自然と自分に相応しい相手と出会うことになるので、パートナーを選ぶ際には頭に入れておくと恋愛も成就しやすくなるでしょう。また、相手が失恋したばかりだと自尊心は傷つき自己評価も低くなりやすく、普段ならアプローチしない相手でもアタックしてみるといい結果が得られるかもしれません。
2019年07月08日恋愛で心理学という言葉を使うと、恋の駆け引きのイメージを持つ人もいるようです。実際に使える心理学の中で、たとえば自分を魅力的に見せるものはあるのでしょうか。共通点はお互いに近づけるきっかけになる「ミラーリング効果」恋愛に効果的な心理学の利用方法でよく耳にするのが、「ミラーリング効果」です。これは恋愛だけではなく初対面の人と親しくなるためにも使える心理学として有名です。相手と親しくなるには「共通点」を見つけることが近道だと言われています。同じ地方出身であったり、同じ年代であったりすることはどこか安心を感じさせるものがありますよね。ミラーリング効果は「相手の仕草を真似することで共通点を作ってしまおう」というものです。相手と表情、声色などを近づけることで共通のものがあると感じさせるのです。相手が笑えば笑い、楽しそうにしていれば一緒に楽しそうにするなど小さなことをほんの少しだけ取り入れてみると良いでしょう。名前を呼んで意識してもらう恋愛中は相手の名前を呼ぶのもどこか照れが入ってしまい、なかなか呼ぶことが出来ない!という人もいます。しかし、より相手に親しみを持ってもらえると言われたらやってみたくなりませんか。名前を呼ぶと「自分のことを大切に思ってくれている」という魔法がかかるのです。ただ「おはよう」と声をかけられるよりも、「◯◯さん、おはよう!」と名前を呼ばれた方がより親しみを感じませんか。年上の方へ仕事で接するときは「これをどう思いますか」とそのまま訊くよりも、「◯◯さんはどう思いますか?」と名前をつけて訊かれる方が距離を近いと感じてもらえるようになります。やりすぎはよくありませんが、おすすめの方法です。相手に選択肢を与えてデートにOKをもらおう距離が近づいたような気がしたら、思い切ってデートに誘ってみましょう!ここでも恋愛心理学を利用することが出来ます。でも急にデートに行きませんかなんて言えない!そんなときには食事に誘ってみるのもいいでしょう。ランチを一緒にするのもいいですよね。デートのお誘いで恋愛心理学を利用するなら「ダブルハンド」という方法があります。これは相手に対し2つの選択肢を与えることで、デートの誘いにOKをもらいやすくする方法です。たとえば「食事に行こう」では断られる可能性もありますが、「今度の土曜日、ランチかディナーに行かない?」とするのです。このように相手に選んでもらうことをおすすめします。
2019年04月19日彼からのプロポーズを期待して待っているのに、なかなかアプローチがないと不安になってしまいますよね。ここでは、彼にプロポーズを促すとっておきの心理テクニックを紹介します。ウィンザー効果ウィンザー効果とは、本人から直接伝えるよりも、第三者の声を利用したほうが相手に影響を与えることができるという心理テクニックです。例えば、レビューや口コミなどがこれにあたります。気になっている商品の口コミが良いと、「これは信用できる商品だ」と思いますよね。自分から「わたしと結婚したほうがいいよ」と彼に伝えるよりも、複数の友人にお願いして、「彼女と結婚したほうがいいよ」と伝えてもらうことで、彼もその気になってくれるかもしれません。ピグマリオン効果ピグマリオン効果とは、「人は誰かに期待されると、期待された通りに振る舞う傾向がある」という人間の特性を利用した心理テクニックです。彼がそもそもあなたの結婚願望に気付いていないのであれば、きちんと結婚の意思を伝えることも重要です。また、彼のほうに何らかの事情があって結婚の障害になっている場合には、ピグマリオン効果を利用して、彼に問題を解決してもらいましょう。あなたが彼からのプロポーズを期待していることが分かれば、彼もあなたの気持ちに応えるべく、プロポーズまでの道筋を考え始めるでしょう。カタルシス効果カタルシスは「精神の浄化」を意味する言葉です。抑圧されていた感情を発散することで、精神の回復を得ることをカタルシス効果と言います。日常生活で小さな不満やストレスが溜まると、精神的にも落ち込んできますよね。それは彼も同じです。彼のネガティブな感情をあなたが聞き出してあげることで、彼はカタルシス効果を実感し、ますますあなたに夢中になるはず。彼の話を否定せず、彼の弱さを受け入れることで、あなたは彼にとってたった1人の女性になることができます。
2019年03月10日心理学にも詳しい、インテリアコーディネーターの深澤将さん。片付けにまつわる記事には、心理学から見た考察が含まれ、毎回ドキッとさせられます。大掃除を前に、心理学を応用した”魔法の片付け”のヒントをチェックしておくと、面倒な作業もサクサク進みそうです。3本まとめてご紹介しますので、ぜひこれからの大掃除や片付けにお役立てください!■ 1.片付け前の「よし、やるぞ!」は言わない方が良い?CORA / PIXTA(ピクスタ)片付けをするとき、「よし、やるぞ!」と気合いを入れてから取り掛かるのは、実はあまり良くないそうです。イリノイ大学の研究者、イブラヒム・シネイ氏の実験では、問題を解く前に「よし、やるぞ!」と気合を入れたグループよりも「本当にできるだろうか?」と自問自答して始めたグループの方が1.5倍も多く問題を解くことができたのだとか。「気合いを入れる」「決意を固める」という行為は、心理学的にみると、実はまったく無意味なようです。では、片付けを行うとき、どのようにすればうまくいくのでしょうか。脳のメカニズムを分かりやすく解説しながら、誰にでも簡単にできる効率アップの方法をお伝えします!詳しくは記事をチェック!片付けの前に気合いを入れちゃダメ!? 心理学を応用した片付け習慣・その5■ 2.「片付けをしよう」を行動に結び付ける魔法の法則yukiotoko / PIXTA(ピクスタ)片付けをしようと思っても「やる気はあるのに、なぜかできなかった」という経験をしたことはありませんか?ダイエットをしているのにレストランでデザートを頼んでしまった、運動のために階段を上ろうと決めたのにエレベーターを使ってしまった……なんて行動にも共通していることですが、「やろうと思っていることを行動に移せなかった」のには、実は理由があるんです。それは「忘れていた」から。アリゾナ州立大学の名誉教授で心理学とマーケティングの学者、ロバート・チャルディーニ氏は、これについて「行動するのに適切なタイミングを逃しているだけ」と分析します。タイミングを作り出し、確実に片付けを行動に移すことができる魔法の法則とは?!詳しくは記事をチェック!「やる気はあるのに、できない!」の意外な理由とは?心理学を応用した片付け習慣・その8■ 3.片付けがいつも時間オーバーになる理由とは?Ushico / PIXTA(ピクスタ)大掃除や片付けを行う前は「どれくらい時間がかかるか」を想定して動きますよね。しかし「このくらいの時間で終わるだろう」と思っても、いざ始めてみると時間が足りないということがよくあります。時間内に作業が終わらないと、焦る気持ちやうんざりした気分がふくらみ、片付けへのモチベーションが低下してしまいます。この「予想時間」というのは、とても曖昧なもの。Ushico / PIXTA(ピクスタ)人は無意識に都合の良い条件で考えてしまい、希望的観測を目標設定にしてしまう傾向があるのだとか。片付けをする前に「このくらいの時間で終わるだろう」と考えた時間は、実は「ベストな条件下での最短時間」であり、実際はもっとかかる可能性が高いのです。計画通りに片付けを終わらせるために、時間設定をどのように考えればよいのか、心理学の観点からヒントをお届けします。詳しくは記事をチェック!片付けが予測した時間内に終わらない理由!心理学を応用した片付け習慣・その17
2018年12月29日アドラー心理学を元に、夫婦仲の改善方法や子育てのコツなどを連載中の熊野英一さん。熊野さんは、アドラー心理学を用いた子育て事業をメインに行なっているコミュニケーションのプロ。そんなアドラー心理学や子育てに精通している熊野さんとは、一体どんな方なのでしょうか。そこで、熊野さんの経歴や現在の事業内容などを通して、「アドラー心理学」を知ったきっかけを伺いました。華やかなキャリアの会社員時代●華やかなキャリアだった会社員時代ー今までの経歴を教えていただけますか?仕事は、最初にメルセデスベンツで人事を担当し、そのあとにMBAを取りにアメリカへ行って、そのままアメリカの製薬会社のイーライリリーでマーケティングを担当。次に国内の企業での保育サービスの統括を経験し、その保育の経験を元に独立しました。プライベートは、メルセデスベンツ時代に同じ部署の女性と結婚し、2人の息子がいます。今は離婚していますが、家族みんな仲良しですよ。アドラー心理学のおかげかもしれません。●独立準備のために保育の仕事をするが…ー外資系から保育への転職理由は何ですか?メルセデスベンツもイーライリリーも、スマートな会社でした。でも、ワクワクしなかったのも事実です。学生時代から独立したいという意思もあり、保育の仕事で起業を考えていました。そんなときに、知り合いから保育の仕事のオファーをいただき、引き受けました。でも、思っていた以上に保育の世界は厳しかった。論理的な思考をしても解決できない問題ばかりで、もう頭がパンクしそうになりましたね。激務のおかげで激ヤセするし、家族の時間は減っていくし、あの1年半は本当に辛かったです。知ってますか?足って痩せるんですよ。履いていた靴がパカパカになるんですよ…。●問題ばかりの保育の世界を変えたいー会社を辞めて独立したきっかけは何ですか?私が働いていた会社が、他の会社に吸収されることになりまして、そのタイミングで私も辞めました。辞めたときは、次の会社も決まっていなくて、妻に怒られて関係が悪くなったのを覚えています。ただ、もう会社員をやる気にはなれなくて、学生時代から思い描いていた独立を決意したんです。事業内容は、もちろん「子育て」関連です。保育の世界で働いていた身として、必ず役に立てると思いました。事業に行き詰まっていたときにアドラーに出会う●保育の仕事を通して感じた問題点ー現在の事業内容を教えていただけますか?私の行なっている事業は、大きく分けて「子育て」と「親育て」の2つです。企業や団体への講演会やコンサルを行なったり、待機児童問題への対策などがメインの仕事です。目標だった本の出版もできて、嬉しい限りです。今の事業を行おうと思ったきっかけは、前の会社で60近い保育施設の立ち上げや運営を携わったことで、日本の子育ての問題を肌で感じていたからです。「もっとみんなを笑顔にしたい」と純粋に思っていました。パパ向けに書かれた熊野さんの2冊の著書●アドラーに出会って考え方が変わったー最初からアドラーを活かしていたんですか?アドラーに出会ったのは、独立して数年後ですね。ありがたいことに今は事業も安定していますが、最初はものすごい大変でした。離職する従業員も多いし売り上げも上がらないし。そんなときに「アドラー心理学」に出会ったんです。読んだときは、「素晴らしい。大切なのはこれだ!」と興奮していましたね。そこからアドラーを事業に取り入れるようになり、従業員もお客さんも喜んでくれる方が増えるようになっていきました。●アドラーを通じてハッピーになる人が増えてほしいーどのようにアドラーを取り入れましたか?先ほど「親育て」という事業をやっていると言いましたよね。簡単に説明すると、アドラー理論を通して、ママやパパの成長を促す研修サービスのようなプログラムを用意しています。もちろん子育てにもアドラーを活かしていますが、親育ての一環であるカウンセリングを受けてくれた夫婦などが、少しずつ変わっていく姿は何度見ても感動的です。会社のURLにも「ハッピー」という言葉を入れたように、これからもアドラーを通じて、みんなをハッピーにしていきたいと考えています。パピマミ読者のパパ・ママへメッセージー最後に、パピマミ読者のパパとママへ一言ずつアドバイスをいただけますか?●パパは、伝え方を組み立てる意識を持とうパパたちは、本当にみんな頑張っていると思います。いい加減に考えている人はまず見かけません。だけど、伝え方が下手なパパが多いのも事実です。奥さんに自分の想いを懸命に伝えるのは大事だけど、伝わらないと意味がないんですよね。今まではコミュニケーションを見よう見まねでやっていたと思うんですけど、まずは基本的な使い方を磨いていきましょう。どんな癖があるのか、どんな思い込みを持っているのか、伝え方のズレを認識することが大切です。未来志向を持ちながら、改善意識を持ってみてください。まだピンと来なくても大丈夫。これから、少しずつ理解していきましょう。●ママは、相手を理解しようとする姿勢を持とう多くのママは、パパに対して「自分を理解してほしい」と強く願っています。そもそも、自分を理解してくれない人と分かり合おと思えませんよね。その気持ちもわかります。だけど、そのまま自分本位で考えていても、相手は変わってくれません。「自分を理解してくれない!」と嘆くのではなく、「先に相手に歩み寄れば、相手も歩み寄ってくれるはず」と考えて、こちらから理解する努力をしてみませんか?どちらかが先に歩み寄らなければ、夫婦仲は好転していきません。あなたから歩み寄る勇気を持ってみましょう。ー本日は、ありがとうございました。----------【熊野英一さんプロフィール】アドラー心理学に基づく「相互尊敬・相互信頼」のコミュニケーションを伝える<親と上司の勇気づけ>プロフェッショナル。「ほめない・叱らない!アドラー式勇気づけ子育て各種講座」「アドラー心理学に基づく部下の自立を促すイクボス養成講座」等のテーマで講師を務める。株式会社子育て支援代表取締役。フランス・パリ生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。 メルセデス・ベンツ日本にて人事部門に勤務後、米国Indiana University Kelley School of Businessに留学(MBA/経営学修士)。●文/パピマミ編集部●アイキャッチの似顔絵/エイイチ
2018年12月11日三島由紀夫の小説を原作にした2018 PARCO PRODUCE 三島×MISHIMA 『命売ります』が東京・サンシャイン劇場にて12月9日(日)まで上演中だ。【チケット情報はこちら】開幕を迎え脚本・演出を手掛けるノゾエ征爾は「三島由紀夫の驚きのパンクな小説。を演劇化したらこんな風になったと、別に奇をてらったようなことは何もしていませんが、ともかく面白な原作に面白な役者が乗っかったらこんなんになりました」、主演の東啓介は「三島由紀夫でありながらノゾエさんの脚本・演出で、とてもエンターテイメントな作品に仕上がっていると思います。山田羽仁男という人物が愛されるよう、僕はひたむきに演じていきます。キャスト、スタッフ全員で作り上げてきましたので、是非劇場でご覧ください!」、上村海成は「『半分、青い。』等、最近やらせていただいた役とかなり違うタイプの役柄で、しかも初のストレートプレイなのでとてもドキドキしていますが精一杯演じます!お客様に観ていただくのがとても楽しみです!」とそれぞれコメントを寄せた。ある日ふと「死のう」と思い立ち「命売ります」という新聞広告を出した羽仁男(はにお)のもとに、訳ありの人々が次々と訪れる物語。原作が「週刊プレイボーイ」に連載されたエンターテインメント小説ということもあってか、羽仁男を取り巻く人物たちはキャラが濃く、それを上村や馬渕英里何、莉奈、樹里咲穂、家納ジュンコ、市川しんぺー、平田敦子、川上友里、町田水城、ノゾエ、不破万作、温水洋一という個性的なキャスト達がより一層ポップに立ち上げる。そんな彼らに命を買われる羽仁男は、若く、“いい生活”をしている、いわゆるエリート。演じる東の抜群のルックスも相まって、登場人物がずらりと並ぶオープニングでも一人浮き上がって見え、そんな彼こそが自分の命を売っているのだという異常さが引き立つ。何度命を買われても生き残ってしまう羽仁男。生きたくないから命を売っているのに、その出会いや体験が彼を変えていくのを観ていると、なんとも言えない気持ちになる。オムニバスのように進んでいく物語は一つひとつが一癖ある展開なのだが、劇中でふと歌われる歌の歌詞がそれとは真逆のストレートさで、目の前の出来事の別の面を見せる。ポップで笑えて楽しい舞台だが、命とは、生きることとはなんだろうかということを考えずにはいられない、ちょっと不思議な感覚が味わえる作品だ。公演は、12月9日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて、12月22日(土)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。取材・文:中川 實穗
2018年11月27日2018 PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”シリーズの第二弾『命売ります』が11月24日に開幕。原作は三島由紀夫が1968年に「週刊プレイボーイ」に連載したエンターテイメント小説で、ある日ふと「死のう」と思い立った27歳の羽仁男(はにお)が新聞に「命売ります」という広告を出す。すると訳ありげな人間たちが次々現れ――という物語。脚本・演出はノゾエ征爾。その通し稽古に潜入した。【チケット情報はこちら】東啓介が演じる主人公・羽仁男と関わる人々は、上村海成が演じる吸血鬼の母親のために羽仁男の命を買う高校生・薫や、馬渕英里何が演じる間貸しする女・玲子、莉奈が演じる謎の老人の妻・るり子、樹里咲穂が演じる吸血鬼の女、家納ジュンコが演じる図書の貸出係の女など、役柄を並べるだけでも面白そうな本作。さらに、最初に羽仁男に接触する謎の老人を温水洋一、るり子を愛人にしている男を不破万作が演じるほか、市川しんぺー、平田敦子、川上友里、町田水城、ノゾエがさまざまな役柄で登場する。組まれたセットは上下2段で等間隔に並んだ扉と、同じく床に等間隔に並んだ長方形の台で、スーパーマーケットの売り場のようにも見える。オープニングではそこにキャストたちが等間隔に並び、オリジナルの曲を全員で歌った。「妻といい仲になって、嫉妬した愛人から殺されてほしい」など、依頼内容はどれも個性的。羽仁男は毎回命を懸けて遂行するもなぜか生き残ってしまうため、オムニバスのように次々と出来事が描かれていく。命を買いに来る人たちはユーモラスでありながら切実で、依頼のひとつひとつに人間の欲望や業がカラフルに詰まっている。そして個性的なキャストたちの芝居により、そこに人間の持つおかしさや愛おしさ、そして残酷さが感じられた。そのなかで東は、死が迫り妙に生き生きしたり、死にたいのに死ねず苛立ったり、出会いと別れを繰り返すうちにある変化が訪れたりと、あらゆる依頼を渡り歩く姿が危うくセクシーだ。エンタテインメント小説と呼ばれる原作とノゾエによる演出の掛け算で、物語はポップに進んでいく。だからこそ浮き上がってくる三島由紀夫の死生観は、芝居に笑わされながらも心にグイグイと迫ってくるため、観終わった後には何とも言い難い気持ちになった。ぜひ劇場で味わってほしい。公演は12月9日(日)まで東京・サンシャイン劇場、12月22日(土)に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。取材・文:中川 實穗
2018年11月26日東出昌大の3年ぶり2度目の主演舞台となる『豊饒の海』が11月7日より東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて開幕した。本作は、三島由紀夫が自決する直前まで書いていた全四部からなる長編小説を、てがみ座・長田育恵が一つの演劇作品として練り直したもの。演出は、ロンドンで活躍するマックス・ウェブスターが担い、三島作品への新たな挑戦として、注目を集めている。ここでは、7日に行われた同劇場にて初日前会見と芝居の一部を披露する公開フォトコールについてレポートする。【チケット情報はこちら】元々、三島由紀夫の作品を愛読していたという東出は、今回は三島作品の「美」の象徴とも言うべき主人公・松枝清顕役に挑戦。公演に向けての意気込みを問われると、「三島作品というものを全く汚すことなく舞台上に表出させることができるという確信がある」と自信を覗かせた。東出演じる清顕の生まれ変わりである飯沼勲役を演じる宮沢氷魚は、「豊饒の海を全て舞台化するという無謀な挑戦ではあったが、稽古を通して素晴らしい作品になり、皆さんにお届けできるのがすごく楽しみになっていたので、初日を迎えられて嬉しい」とし、同じく生まれ変わりの安永透役を演じる上杉柊平は、「この作品は、僕にとっても、観に来られる皆さんにとっても、人生に持って帰っていただけるものと自信を持って言える」と各々作品の仕上がりについてアピールした。また、次々と生まれ変わる清顕の人生を見届ける本多繁邦を、青年期・中年期・老齢期に分けて3人の俳優が演じるのも本作の試みのひとつ。青年期を演ずる大鶴佐助が「興奮と恐怖が入り混じった気分であるが、言葉と頼もしい共演者を信じて、瞬間瞬間を楽しんでいきたい」と語ると、中年期を担う首藤康之も、「ひとつひとつの美しい言葉を、丁寧に喜びを持って発していきたい」と語った。老齢期の本多は、生前の三島と親交があり、実際に三島手ずから演出指導を受けたことがある笈田ヨシが演じる。「三島先生に最後にお会いしたときに、いろいろと先生のご決意などを伺い、それ以来早48年間の年月が流れ、先生の祥月命日である11月にこの芝居をやらせていただくのは、感無量である」と感慨にふけった。マックスの手により、四部作を通して三島が描いた人間の生きていく姿、その崇高さ、美しさが表現されているという本作。東京公演は12月2日(日)まで上演。その後12月8日(土)・9日(日)と大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演予定。チケット好評発売中。
2018年11月14日三島由紀夫がその思想と死生観のすべてを注ぎ込んだ長編小説であり、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自殺をする直前に、最終巻の原稿を渡したことでも知られる『豊饒の海』。この小説は『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の全4巻から成るが、根底に一貫して流れているテーマは“輪廻”だ。今回の公演では、文学作品の核心をすくいとり、舞台化する手腕に定評のある長田育恵が翻案と脚本を担当。さらに、昨年オールドヴィックシアター(ロンドン)のアソシエイトディレクターに就任したばかりの新鋭、マックス・ウェブスターが演出を手掛ける。長編小説をひとつの舞台作品として再構築するなか、三島の美しく深遠な世界観が、どのように立ち現われているのかに注目だ。いよいよ本日11月7日(水)に初日を迎えた本作で、華族の家に生まれ、幼馴染みの令嬢・聡子を愛しながらも、二十歳で世を去る松枝清顕を演じるのは東出昌大。物語が進むにつれ、清顕が転生する(と思われる)人物は別の役者が演じるが、もちろん東出の登場は序盤だけではないだろう。どういう形で舞台上に存在するのかも見どころだ。清顕の親友で、生涯を通して彼の転生に触れてゆく本多繁邦には、大鶴佐助(青年時代)と首藤康之(中年時代)、そして笈田ヨシ(老齢時代)と魅力的な配役が叶った。他にも、宮沢氷魚、上杉柊平、神野三鈴、初音映莉子ら盤石の役者たちがそろい、舞台を引き締める。本作のポスターには、海でたたずむ東出の写真と共に、「又、会ふぜ。きつと会ふ。」の文字が。その清顕の言葉がどんな意味を持つのか、ぜひ客席から見届けたい。12月2日まで紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAまで上演され、12月8日(土)・9日(日) には森ノ宮ピロティホールにて公演を行う。文: 佐藤さくら
2018年11月07日『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の4冊からなる、三島由紀夫の長編小説『豊饒の海』。その舞台化が、てがみ座の長田育恵の脚本、ロンドンを拠点に活躍するマックス・ウェブスターの演出により実現する。そこで美しき夭逝の青年・松枝清顕を東出昌大が、清顕の魂を受け継ぐ若者・飯沼勲を宮沢氷魚が演じる。【チケット情報はこちら】三島作品を愛読するという、三島ファンである東出は『豊饒の海』というタイトルを聞いた時、「その壮大なスケールに戸惑い、恐れのようなものを感じました」と明かす。また宮沢も「4作全部ということで、これをどう舞台化するのか。その疑問はなかなか拭えませんでした」と続ける。だが今ふたりは、不安よりも楽しみの方が大きいのだと言う。その理由が……。ひとつは演出のウェブスターの存在。本稽古前にワークショップを行った際、彼がこう切り出したそう。「僕はみんなよりもちょっと有利な部分がある」と。その時のことを東出は「日本人は“三島”というのを神格化している部分があるけれども、彼はそれを知らずに原作を読み、舞台化出来ると思ったそうなんです。さらに“やることは人間のドラマを描くことだ”と。まさしくそうだと思いますし、血の通った人間のドラマとして描くことで、より生き生きとした『豊饒の海』が出来るのではと思います」と期待する。さらにもうひとつの理由が、大胆に翻案した長田の脚本だ。「長田さんが本当に上手に、4作の素晴らしいところを汲み取ってひとつの作品にしてくださいました。まるで新しい作品にも思えるほどです」と宮沢。さらに東出も「原作は三島の遺作であり最高傑作なので、文学的な表現がブイブイ」と笑い、「ただ今回は舞台だけで絶対に伝わると思いますし、初見の方でも安心して観ていただけると思います」と太鼓判を押す。それぞれ演じる清顕、勲という人物をどう捉えているのか問うと、東出は「4作全部読んでもわからない。それが正直なところです。でもそのわからないってところが、多分に魅力的に映る人物なのだと思います」と、謎めいた清顕像を三島ファンらしく紐解く。また宮沢は、「勲は覚悟がはっきりしていて、ピュアで、正義感に溢れた人物。そういった部分は大事にしていきたいですし、青年から大人になっていく、その変化もうまく表現していけたらなと思います」と難役への意欲を見せた。彼らの肉体を通し、三島の魂がどう体現されるのか。11月の開幕が待ち遠しい。公演は11月3日(土・祝)から12月2日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、12月8日(土)・9日(日)大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。取材・文:野上瑠美子ヘアメイク(東出):廣瀬瑠美ヘアメイク(宮沢): 川端富生スタイリスト:林 道雄
2018年09月27日恋愛は駆け引きが必要なんてことをよく言われていますが、それを実践できている女性は少ないようです。相手のことが好きという気持ちだけで精一杯なので、駆け引きのことなんて考えられません。そんな悩める女性に恋愛で活かすことができる心理学についてお話していきます。難しく考える必要はなく、すぐに実行できるものばかりですのでぜひ参考にしてください。気になる相手に近づく方法好意を寄せている男性がいるものの、話し掛けることができないと悩んでいる女性は少なくありません。恋愛に積極的な女性であれば、相手の反応など気にせずに話し掛けにいけるのですが、消極的な女性にとってはそれすら簡単なことではないのです。そこで活用できるのが心理学。気になる相手に近づく為に必要なことは何度も接触すること。これはアメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが証明した方法で、単純接触効果(別名ザイアンス効果)と言います。今まで意識したことがない人であっても、何度も接触を繰り返すことで好感度が上がるというもの。例えば、男性が通う本屋があったとします。その本屋で一度会ったぐらいでは印象に残ることはありませんが、何度も会うようになれば必然的に意識するようになるのです。これが単純接触効果です。好意を寄せている相手の行動範囲やよく行く場所などを知り、直接的に接触しなくても同じ空間に何度もいるだけで、相手に意識してもらえるようになるというものなのです。この方法のポイントは、長時間一緒に同じ空間にいることよりも、短時間でも会う回数が増える方が効果的ということです。また実際に会わなくても、連絡をこまめに送り合うだけでも同じ効果が得られます。この際も長時間やりとりをするのではなく、継続的に繰り返していくことの方が良いでしょう。ただし、毎日のように送り続けたり、1日に何度も繰り返すのはやめておきましょう。デートをするとなった時も1週間に何度も会うのではなく、会う日数を調整することがおすすめ。今すぐ実践できる心理学心理学を恋愛に活かすことで、好意を寄せている男性と急接近しましょう。今回は今すぐに実践することが可能な方法をご紹介していきます。秘密の共有人は制限や禁止を受けることで逆にそれをしてしまいたくなる衝動に駆られます。これをカリギュラ効果と言います。この効果は恋愛でも同様で2人の秘密を抱えることによって相手から興味を持ってもらいやすくなるといった心理が働きます。秘密を共有することと言っても都合よく2人だけの問題が出てくるわけではありません。ですので、一番手っ取り早いのが自分の悩みや秘密を相手に相談すること。2人だけの秘密にしてほしいと伝えるだけで、相手は自分を信頼してくれているのだと思ってくれます。これが恋愛において2人の距離を一気に縮めることへと繋がっていくのです。好意の返報性人は誰かから受けた好意に対してそのお返しをしなくてはいけないと考えます。これを好意の返報性と言います。例えば誕生日プレゼントをもらったら、相手の誕生日にはお返ししようと考えるでしょう。この心理は恋愛にも同様で、好意を相手に伝えればその分相手も返さなくてはいけないと考えるようになるのです。ただし、好意と言ってもストレートな告白は避けておきましょう。もし相手に恋愛感情がなければ罪悪感から避ける結果になってしまうこともあります。吊り橋効果を利用する危険な場所や状況に陥った時、同じ状況を味わった人同士で仲間意識のような感情が芽生えます。ドキドキハラハラといった状況を一緒に過ごした男女はそれが恋愛感情のように錯覚し、相手のことを好きになってしまうというもの。これを吊り橋効果と言います。吊り橋を渡る時にはグラグラと揺れ一歩でも足を滑らしてしまうと落ちてしまうスリリングさがあります。この状況と恋愛のドキドキを重ねることで相手との距離を縮めることができます。自分を魅力的に見せる心理学相手に対してのアクションばかりではなく、自分自身をしっかり見てもらうという方法も必要です。ギャップ男性の多くが女性のギャップに弱いと言われています。この心理を利用して、いつもと違う状況を作り出すことで意識してもらいやすくなるでしょう。例えば、ネイルがバッチリの女性でも料理をするとなった時には爪をしっかり切ってくるなど、明らかに男性から見て気付きやすい部分でギャップを演出しましょう。運動神経がなさそうに見える女性が実はアクティブだったり、気が強い女性が実は怖がりだったなどは男性の心を鷲掴みにします。男性の心理に働きかけるようなギャップ作りを心掛けてみてください。ミラー効果を利用する相手と同じ動きや行動をすることで、相手に好意を持ってもらう方法です。これを心理学でミラー効果と言います。何気ないやりとりの中で相手に合わせた動きをするといった単純な方法ですので、すぐに実践することができます。嫉妬心を利用する男性にとって自分に好意がある女性は、自分自身のアクションでどうにでもなると思い込んでいるものです。しかし、その女性が他の男性に奪われてしまう可能性が出てくると一気に恋心は加速します。これを心理学で嫉妬のストラテジーと言います。お互いに好意があるのは何となくわかっている場合には、嫉妬心をうまく利用することで距離を縮めることができるでしょう。友人などに協力してもらい、他の男性の影を匂わせるのも効果的です。今まで一進一退だった関係に焦りを感じ、行動に移すようになります。
2018年07月29日俳優・東出昌大が、11月より上演される三島由紀夫原作舞台「豊饒の海」で主演を務めることが決定。若手からベテランまで、東出さんとMISHIMAの世界を共に創りあげる共演者も発表された。本舞台は2018PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”シリーズの第1弾で、この秋、三島氏の絶筆の書である「豊饒の海」と、エンターテインメント性にあふれた「命売ります」の2作品の舞台化に挑む。第1弾を飾る「豊饒の海」は、第一部「春の雪」、第二部「奔馬」、第三部「暁の寺」、第四部「天人五衰」の全四作からなる長編小説だが、今回舞台では、全四作を一つの舞台作品として創作するという、前代未聞の意欲作。てがみ座主宰の長田育恵が脚本を手掛け、ロンドンのオールドヴィック・シアターのアソシエイト・ディレクターで、ロンドンのネクストジェネレーションのトップを走るマックス・ウェブスターが「メアリー・ステュアート」以来、3年ぶりに日本で演出。三島由紀夫文学作品を大胆翻案する。主演を務めるのは、現在主演映画『OVER DRIVE』が公開中、今後も『パンク侍、斬られて候』『菊とギロチン』『寝ても覚めても』など出演作の公開が続々と控えている人気俳優の東出昌大。三島由紀夫の「美」の象徴とも言うべき松枝清顕役という大役に挑む。今回、初舞台となった2015年上演の「夜想曲集」以来、3年ぶり2度目の舞台出演となる東出さんは、「思春期より三島由紀夫の虜になり、その作品の多くを読んできた私は、『豊饒の海』の舞台化を聞き震えました。役者になって最大の試練になると思います」と心境を明かし、「持てる全てを注ぎ込みます。三島世界の再現を、楽しみに待っていて下さい」と力強いメッセージを寄せている。また、清顕の影を追い続ける男・本多繁邦を、本作では青年時代、中年時代、老齢時代と3人の俳優が演じる。まず老齢の本多は、ベテラン俳優の笈田ヨシ。中年時代の本多は、バレエダンサーの首藤康之。そして若年時代の本多は、芥川賞受賞作家・唐十郎を父に持つ若手俳優の大鶴佐助がキャスティング。3つの黒子を持つ清顕の生まれ変わりとして登場するのは、ドラマ「コウノドリ」へに出演が話題となり、今年7月マームとジプシーの新作「BOAT」で初主演&初舞台を踏む宮沢氷魚、『一週間フレンズ。』『リバーズ・エッジ』などに出演する上杉柊平ら若手俳優が抜擢。さらに、神野三鈴、初音映莉子と実力派女優も参加する。第一部から第四部、それぞれが小説として完結しているが、この四作を通して通奏低音のごとく響くのは、「輪廻」という言葉。第一部「春の雪」で、「又、会ふぜ。きつと会ふ。滝の下で」ということばを残し、20歳で生命を落とした男・松枝清顕。彼の影に取り憑かれた男・本多繁邦。本多の人生に松枝清顕の生まれ変わりとして登場する3つの黒子の人々。四作を通して、夢と転生を描く壮大な物語だが、「清顕」を追い求めた本多にとって、彼の存在はなにを象徴していたのか、そしてなぜそこまで清顕に執着したのか――。60年後、晩年の本多は清顕との恋が成就せず、仏門に身をおいた聡子を訪るが、聡子は「清顕など知らない」と言う。全てが夢だったのか?自分のこれまでの清顕への執着は何だったのか?というのが「豊饒の海」の結末。本舞台では、清顕という美に憧れ続け、取り残されてしまった人間、本多繁邦を軸に、三島氏が最後に描いたこの「豊饒の海」という世界を、いまを生きている我々の人生という「普遍」の世界に投じていくという。2018 PARCO PRODUCE “三島 × MISHIMA”「豊饒の海」プレビュー公演は11月3日(土)~5日(月)、本公演は7日(水)~12月2日(日)紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演。12月8日(土)~9日(日)森ノ宮ピロティホールにて上演。(cinemacafe.net)
2018年06月27日日本一長い歩行者専用吊橋「三島スカイウォーク」に、新しく自然共生型アウトドアパーク「フォレストアドベンチャー・三島スカイウォーク」が2018年7月26日(木)にオープン。 「フォレストアドベンチャー・三島スカイウォーク」は、全長400m、日本一の吊橋「三島スカイウォーク」ならではの絶景体験を楽しめる施設だ。フランスを発祥とするフォレストアドベンチャーの“自然を活かした、樹上のアウトドアパーク”という理念に基づいた、33のアクティビティを設ける。北エリアの森林で繰り広げられるアドベンチャーコースには、自然の立木の地上2~15mの高さに設置されたプラットフォームから、別の木に移動する樹上体験を用意。長さ300mのロングジップスライドで、一気に地上へ滑り降りるスリルと爽快感が味わえる。このロングジップスライドは、2本のラインで設置されており、カップルやペアの2人1組で同時に滑走が可能。往路では日本一長い吊橋を潜り抜けて着地し、復路は富士山と三島スカイウォークに向かって滑り抜ける“絶景”ジップスライドを堪能できる。その他、森の中で約10メートルのクライミングを満喫できる「クリフチャレンジャー」などが登場し、森の中をセグウェイで駆け抜ける「セグウェイツアー」の全コースも完成。また、新築の受付棟ログハウス「ツリーツリーツリー(tree tree tree)」には、ピクニック気分が味わえるカフェ「Picnic Café」がオープンし、地元食材を使ったホットドッグやサンドイッチ、ドリンク、スイーツなどを提供する。さらに、資料館「スカイウォークミュージアム」やギフトショップを展開する。【詳細】フォレストアドベンチャー・三島スカイウォーク開業日:2018年7月26日(木)営業時間:9:00~17:00(最終受付15:00) ※荒天中止住所:静岡県三島市笹原新田313(三島スカイウォーク内) 三島スカイウォーク 北エリア料金:・アドベンチャーコース+ロングジップスライド 通常料金 3,600円/人・ロングジップスライド 通常料金 1,800円/人・クリフチャレンジャー 1,000円/10分※吊橋入場料別途。利用条件:身長140cmまたは小学4年生以上、体重130kg以下。※18歳未満は、保護者または同等の資格者の同伴が必要。■セグウェイツアー場所:三島スカイウォーク北エリア(吊橋を渡った先)コース長さ:約2.5km(所要時間約60分)料金:4,500円(吊橋料金別・16歳~70歳位までを推奨)※未成年は、 保護者の方の同意が必要。
2018年04月14日「付き合いたてのころはよく彼氏とキスをしていたのに、いまでは私からしかキスをしていない」とお悩みではありませんか?実はこれには心理学的なある理由があるのです。男性はキスを重視していないニューヨーク大学オールバニー校の研究では、男性は女性と比べてキスを重視していないということがわかっています。女性はキスをふたりの仲を深めるためのスキンシップなどとしてとても有効な手段と考えているのですが、男性はそこまで考えていません。男性の頭の中はキスではなく夜のベッドのことでいっぱいなのです。男性にとってキスは夜の営みのための手段付き合いたての頃は、女性は手を繋いだりキスをしたり、そういったスキンシップを好むことがわかっています。一方で男性は、胸など女性らしい部位に触りたいと考える傾向が強いのです。つまり、男性が恋愛初期にキスをするのは、夜の営みをするための手段と考えている可能性があるのです。キスをたくさんするためには何気ないときでも彼氏からキスをしてくれるようになるためには、営みをお預けすることが有効です。簡単にはできない、と彼氏が考えるようになればキスをしてくれるようになるでしょう。女性と男性で考え方が違うのは仕方がありません。そのように生まれてきてしまったのですから。だからこそ正しい知識を身につけて、互いに歩み寄っていくことが大切になります。「男は夜のことばかり考えてはしたない!」と一蹴してしまうのではなく、その上でどうすべきかを考えたほうが素敵なカップルになれるでしょう。
2018年03月17日「装い美人学」×「感情美人学」講座2018年3月17日(土)、東京都中野区において、「装い美人学」×「感情美人学」講座が開催される。外見的な魅力を磨き、感情をコントロールする力を身に付けることによって、人を惹きつける未来をつくる。講師は、イラストレーター・ファッションコンサルタントの芝崎マイと、感情マネジメントのスペシャリスト 柊りおんが務める。開催時間は、第一部が10:30から13:00まで。第二部が14:30から17:00まで。定員は6名。飲み物とお茶菓子付きで、受講料は35,000円。芝崎マイまたは柊りおんのセミナー受講経験者は29,800円。オフィステオーリアのウェブサイトにて申し込みを受け付け中。芝崎マイのプロフィール第一部の講師を務める芝崎マイは、1974年生まれ、埼玉県出身。オシャレな女性イラストが人気を集め、約3万点以上をファッション誌などに提供した経験をもつ。現在は、ファッションコンサルタントとして活躍。ファッション資格スタイリングマップを用いて、その人に似合う「愛されファッション」を提案している。柊りおんのプロフィール第二部は、オフィスオーテリア代表の柊りおんが担当。アンガーマネジメント、ストレスマネジメントを得意とする感情マネジメントのスペシャリスト。著書には、「欲しい未来が手に入る怒りのコントロール術 感情美人になれる7つの扉」、「嫉妬する女はブスになる問題」などがある。(画像はオフィステオーリアより)【参考】※オフィステオーリア※芝崎マイ オフィシャルブログ
2018年02月11日ぴあはこのほど、ぴあMOOK『スーパードクターズ! いま、糖質制限がすごい! ケトン体生活のススメ』(880円・税別)を発売した。身体によい食習慣として「糖質制限」や「ケトン体」が話題となっているが、「ケトン体と糖質制限との関係性がわからない」「どういう効果があるのかわかりづらい」といった声もあるという。同書ではそのような声に応えるため、内科・外科・歯科・栄養療法など10分野のスーパードクターが「糖質制限」「ケトン体」について詳しく解説している。巻頭では、産科・婦人科の宗田哲男医師が「糖質制限の進化―糖質制限からケトン体へ―」を提言。小児科の新井圭輔医師によるインタビュー「糖質がなければがんは成長しません」も収録した。宗田医師と新井医師、外科の門脇晋医師による対談「糖質制限ができること」も掲載している。また、糖質制限実践者によるレシピも紹介。「糖質制限おやつ」では、ヨーグルトアイス、バター生姜チョコ、お揚げさんスナック、ノンエッグローカーボチアシードクッキーの作り方も収録している。子どもの教育と食育の専門家・三島学氏の「糖質制限で子どもの頭が良くなる! 」では、子ども向けの糖質制限弁当、10分でできる簡単夕食、保存もできる簡単ごちそう、おやつや夜食のレシピも紹介。そのほか、スーパードクターの毎日の食事日記も掲載した。
2017年04月10日新国立劇場が30代の演出家を迎えて送るシリーズ「かさなる視点―日本の戯曲の力―」。第1弾は、近年高い評価を得てきた演出家・谷賢一が三島由紀夫の長編戯曲『白蟻の巣』に挑む。2月中旬に行われた通し稽古に足を運んだ。【チケット情報はこちら】三島がブラジルを訪れた経験を基に執筆し、昭和30年に刊行された本作。日本で名家に生まれるも没落し、ブラジルのコーヒー農園の経営者に収まった刈屋義郎(平田満)と妙子(安蘭けい)の夫婦、住み込み運転手で過去に妙子と心中未遂事件を起こした百島(石田佳央)とその事件を知りつつも彼と結婚した若き妻・啓子(村川絵梨)、農園の経営を任されている大杉(半海一晃)、女中・きぬ(熊坂理恵子)の6人が表面上は穏やかに暮らす邸宅。啓子のある“企み”に刈屋が乗ったことから、少しずつ屋敷を覆う空気、彼らの関係性が変化してゆく。谷はこの戯曲を選んだ理由として「感情の火柱が非常に太く、それがぶつかり合い、火花を散らしている」とその魅力を語ったが、登場人物たちの会話には表面上、奇妙な静けさが漂っている。この空気を担っているのが、平田演じる“旦那様”刈屋と安蘭が演じる妻の妙子の佇いである。刈屋は、妻と若き運転手の過ちを、彼特有の“寛大さ”で許しており、まるで何事もなかったかの様に、妙子と百島、啓子らとテーブルを囲む。妙子はどこか定まらない視点とじっとりとした口調が特徴的で、自らを「もう死んだ女」と語り、生ける屍のようにただ、そこにいる。妙子は夫の赦しを「寛大さの牢獄」と表現するが、谷は「優しさ、許し、寛大さがもたらす息苦しさ、辛さ、呪縛は、個人主義的に現代を生きる我々に響くテーマになる」と語る。そんなこの家の空気に唯一、まともに刃向かっている存在であり、刈屋をして「あんたは生きているよ」と言われるのが、百島の若き妻・啓子だ。彼女は百島と妙子の間の過去にもがき苦しみ、それを何でもない事の様に笑い話として話す刈屋に激しく詰め寄り、ある“策”を弄する。彼女の激情が、止まっていた時を動かし、少しずつそれぞれの心情、本音が蠢き、“牢獄”を飛び出していくが……。全編を通して印象的なのは俳優陣の声!刈屋の無関心と同義の諦念、妙子の死人の様な口調、啓子の激情、夫・百島の迷い、いつか再び日本の地を踏む事を叶わぬ“夢”として語る大杉…。それぞれの感情が見事なまでに彼らの声に乗せられて、“美しき不協和音”とも言えるような奇妙な音色を奏でる。昭和30年に書かれた戯曲は旧字体で書かれており、会話も決して現代の口語的とは言えないのだが、実際に通し稽古で展開される俳優陣のやり取りは、古臭さも不自然さも全く感じさせず、静かに、しかし、生き生きとした感情が伝わってくる。「三島特有の美しい言葉は魅力ですが、言葉はあくまでも氷山の一角。その裏に漂うドロドロとした感情、ピリピリとした関係性が伝われば」――そんな谷の言葉通り、ブラジルの明るい太陽の下で、たっぷりと湿気を含んだ、べっとりとした感情の戦いが繰り広げられていた。公演は3月2日(木)に開幕。取材・文・撮影:黒豆直樹
2017年02月24日