9月2日、家具メーカーのマルニ木工が、同社東京ショールームで、プロダクトデザイナーの深澤直人と、「ミナペルホネン(mina perhonen)」デザイナ-の皆川明による初のコラボレーションプロジェクト「ふしとカケラ・マルニコレクション・ヒロシマ・ウィズ・ミナペルホネン(MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with mina perhonen)」の発表会を開催。深澤、皆川両氏登壇により、トークセッションが行われた。同プロジェクトは、今秋開催の「三越伊勢丹デザインウィーク(ISETAN MITSUKOSHI DESIGN WEEK 2013)」のメインコンテンツ。深澤デザインのイス「HIROSHIMA(ヒロシマ)」などマルニ木工のイスにミナペルホネンの"カケラ"(残布)のパッチワークを組み合わせた商品や、端材を使ったテーブルなどのオリジナル家具が期間限定で発売される。皆川氏は、「2011年に西麻布のギャラリーで初めて"HIROSHIMA"を見て、その横姿の美しさに感動した。"カケラ"とは、洋服を仕立てる際に出る、端切れなどの余り布のこと。余り布も他の生地と同じように手間暇かけて作られるのに、廃棄されてしまうのはもったいないと常々感じていた。そんな余り布に“ピース=カケラ”としてもう一度生命を与えようというのが今回の試み。毎年発表してきたミナペルホネンのコレクションラインで使われたアーカイブ生地を組み合わせることで、タイムレスな魅力が感じられるものになったと思う」と語った。今回、皆川氏は使い続け生地が擦り切れると、織り込まれた別の色が見えてくる生地をイスの座面用に提案。「使い込む内に現れる経年変化を楽しめるようなイスを作りたいと考えた。この生地は2色の糸が互いの色を干渉し合わないようにしながら高密度で織り込んで作られており、表地と裏地が時間の経過と共に歩みよってくるような仕掛けになっている」と話す。また深澤氏は、「人はモノを買う時、”傷がなく奇麗な商品が欲しい”と思うのが正直なところ。だが、このプロジェクトで、"ふし"(がある木材)や"カケラ"を使ったモノであっても、"自分にしか手に入れられないもの"という価値がそこに存在する、という新しい考え方を提供できたのが大きな意義だと思う。プロダクトデザイナーとして、これまでは美しくクオリティーの高いものを目指してモノ作りを行ってきたが、今回そこに”無駄にしない”という意識を持ち込むことができた」と語った。同プロジェクトは、伊勢丹新宿店1階ザ・ステージで10月23日から29日まで開催されるイベントで公開予定。
2013年09月06日意志の強さを感じる大きな瞳に黒髪、すっと通った鼻筋。沖縄出身で現在18歳の二階堂ふみさんは、現在放送中のドラマ「Woman」をはじめ、「悪の教典」「脳男」など多くの作品に出演し、いま注目を浴びている若手女優の一人です。そして、サブカル男子への取材で「気になる女優」として一番多く名前が挙がったのも実は彼女。今回は、サブカル男子への取材をもとに二階堂ふみさんの魅力を分析。その中で見えてきた、サブカル男子にモテる方法をご紹介します。■1.影がある「可愛らしいルックスでキャピキャピしてない感じがいい。あの暗さっていうか、ちょっと狂気っぽいところに、演技だって分かっててもゾクゾクする」(21歳/大学生)宮崎あおい似の黒髪で可愛らしいルックスですが、映画やドラマでは、少し病んだ印象の演技を披露している彼女。あの影のある感じがやみつきになるようです。ただ、素人がやりすぎるとメンヘラ認定されて友達すら失い兼ねませんので、影の演出はほどほどに。■2.大人びたエロス「名前ぐらいしか知らなかったけど、結構年の離れた人と熱愛報道とかがあって、ミステリアスっていうか、なんかエロイ。自分の知らないところで、本当は大人になってる、みたいな。それから結構好きになった」(19歳/フリーター)二階堂ふみさんは1994年生まれの18歳。ですが、今までに熱愛報道があったお相手は、共演した俳優で年の差なんと16歳です。確かに、すごく年上の人と付き合ってる人って、何となく「大人の世界もわかってる」という雰囲気や、大人びたミステリアスな魅力面を感じさせますよね。■3.自分の世界がある「中2っぽいことにかわりはないんだけど、そのキャラを貫いてる感じがかっこいい。何言うか予想できなくて、逆に興味が湧きます。でもその中に真面目でしっかりした感じも見えるから、不思議な子だけど、ちゃんとしてるんだなって好印象」(24歳/アパレル)”大人になってしたいことは?”と聞かれて『朝帰り』と堂々と答えたり、”自分の好きなところは?”に対し『眼球がキレイ』と答えるなど、予想外のコメントや爆弾発言なども多い二階堂ふみさん。自分の世界を持っていて、まっすぐ正直な姿には、女性でも潔さや憧れを感じますよね。■4.好きなものが多い「もともと自分が好きなバンドについてTwitterで話してたんで、そこから見るようになったんですけど、他にもいろんな音楽の話をしてて。見ていて刺激的だし、なんか仲間意識が芽生えるっていうか。(笑)彼女の話を参考に、僕も新しく開拓していったりしてます」(20歳/専門学生)二階堂ふみさんは、Twtterで自分の好きなものについてのコメントも多くしています。ジャンルは、音楽・絵・ファッション・人など、新旧問わず様々です。その趣味の広さが、サブカル男子を惹きつける要因の一つにもなっているのです。自分の好きなものが明確、かつそれに対して貪欲ということも、サブカル男子の特徴の一つ。そんな彼らを落としたいなら『彼の好きなものを調べて共通点をつくる』というのもいいですが、同ジャンルの中から新たに自分が好きなものを発掘して、彼に紹介するのもいいかもしれません。■おわりにいかがでしたか?演技力だけでなく、そのエッジの効いた性格も彼女の魅力となって、サブカル男子にじわじわ人気が広がっているようですね。ただし!エッジの効いたものは好きですが、二番煎じとわかるとそっぽを向くのもサブカル男子の特徴。あくまでこれは参考に、オリジナルの深みのある女性になってください。(Sakura/ハウコレ)<おすすめ記事>・あきらめるのは早い!男がタイプでない女性に魅かれる瞬間・5つ・壇蜜に学ぶ「お色気テクニック」6選・官能小説家直伝!彼を虜にしちゃうエッチな囁き・5選
2013年09月02日プロモが運営する韓国料理屋「チヂミのおいしい店 明洞房(みょんどんぼう)」は、7月1日より「牛レバ刺し」にそっくりな新メニュー「明洞房オリジナルレバ刺し」の発売を開始する。7月1日より、焼肉店や居酒屋の人気メニュー「牛レバ刺し」の、飲食店での提供が禁止となる。6月12日の厚生労働省よる正式発表以降、「食べ納め」をしようと、多くの人が「牛レバ刺し」を提供する店を訪問しているという。同店ではこの「牛レバ刺し」人気を受け、「牛レバ刺し」を細部まで忠実に再現した「明洞房オリジナルレバ刺し」を販売開始する。「明洞房オリジナルレバ刺し」の正体は、韓国で昔から食べられているという伝統家庭料理「묵(ムク)」。どんぐりやソバ、緑豆の澱粉を豆腐状に固めたもので、最近では、どんぐりの美容効果から美容食品としても注目されている。同店では、この「ムク」を使用し、「牛レバ刺し」特有のとろっとした“見た目”、独特なシャクっとした“食感”、そして濃厚な深い“味わい”の3要素を、独自の製法で見事に再現した。その再現力は、本場の味・素材にこだわり、韓国から直接食材を取り寄せている同店ならではのもの。「牛レバ刺し」好きも思わず納得の、自信を持って勧められる仕上がりになっているという。「明洞房オリジナルレバ刺し」はホームページ上で6月29日より受け付けを開始し、7月1日より店頭とホームページ上での販売を開始する。■「チヂミのおいしい店 明洞房(みょんどんぼう)」住所:愛知県名古屋市緑区桶狭間切戸2412番地(大型駐車場完備、R23号線有松インター降りてすぐ)営業時間:11:30~14:30/17:00~23:00定休日:毎週月曜日(月曜が祝日の場合は営業し、翌日休み)【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月29日奇才・園子温監督が漫画家・古谷実の同名コミックを大胆な解釈で実写化した『ヒミズ』。主人公に共鳴する少女・茶沢景子を演じた若手実力派女優の二階堂ふみが、人生観が激変した本作との出会いを回想するとともに映画女優として生きる彼女の“幸福論”を語った。その他の写真衝動で父を殺した15歳の住田祐一(染谷将太)が、普通の大人になりたい夢を捨てると同時に残りの人生を“オマケ人生”と決め、世間の悪人を殺そうと決意する問題作。『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『恋の罪』で積み上げた園監督人気、舞台設定を3.11後の日本に置き換えて現実感を追求した野心的試みなどが支持され、国内外で激賞を集めた。住田を想い、行動を一つにする茶沢を演じた二階堂は、「川に飛び込み、転がって(笑)。茶沢として感じた傷みみたいな感覚が残っていますが、撮影当時のことはよく覚えていないですね(笑)」と撮影から約1年、全身全霊で演じ切った当時を回想。「今はすべてが楽しかったと答えられるけれど、大きくズン! と自分が変われた作品です」と成長を実感していた。『ヒミズ』は本人だけでなく、周囲の反応も変えた。特に昨年のヴェネチア映画祭で染谷と二階堂が日本人初となる最優秀新人俳優賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)をダブル受賞した快挙は、予想外の影響を残した。「急にブワーと来られて、何なんだよ、大人、って。うつみたいな気持ちになりました(笑)」と世間の狂騒に困惑しながらも、「でも初めての賞が純粋にうれしくて、世界に行きたいと漠然と思っていたことも分かりやすく目に見えたので、一気に開けた感じがしました」と目を輝かす。ただ、受賞の栄誉は、「あくまでも通過点」と冷静な姿勢もキープしている二階堂。「賞を獲ったことで明確に自分の行きたい場所がわかったけれど、引きずりたくはないですね」と視線は前を向いているのだ。女優としての経験値も彼女を取り巻く環境も劇的に変化したが、女優としての価値観は不変で、「有名になりたいわけじゃなく、お金がほしいわけでもない。スクリーンの中にいれればそれでいいんです。それで自分の幸福論が成り立つから、どれだけ映画を純粋に愛せるか、今それはすごく感じています」とむしろ自身の原点を見つめ直すきっかけになったようだ。将来が楽しみな17歳。ちなみに前述の行きたい場所について聞いてみると、「それは10年後にいる場所。言葉に出すと簡単になるので、今は言わないでおきます(笑)」。『ヒミズ』7月3日(火)、ブルーレイ&DVD発売●コレクターズ・エディション(Blu-ray1枚組)価格:6090円(税込)●コレクターズ・エディション(DVD2枚組)価格:4935円(税込)発売元:ギャガ販売元:ポニーキャニオン取材・文・写真:鴇田 崇ヘアメイク:池上 豪スタイリスト:望月 恵
2012年06月20日昨年のヴェネチア国際映画祭で、日本人初の快挙となる最優秀新人賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)を染谷将太と二階堂ふみがW受賞して以来、一気に脚光を浴び、先週末より満席続出の大ヒットを記録している『ヒミズ』。世界の映画通たちを唸らせた注目の若き才能の圧倒的な存在感を証明する、本編の見どころ映像の一部がシネマカフェに到着した!「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実の漫画を原作に、“普通の大人になること”を願う住田(15歳)と“愛する人と守り守られ生きること”を夢見る茶沢(15歳)が、ある事件を発端に対面する壮絶なドラマを描いた青春感動作。今回シネマカフェに届いたのは、本編から厳選された2本の映像。一本目は原作にはない園監督によるオリジナルシーンで、染谷さん扮する住田と二階堂さん扮する茶沢が“ガチ”で殴りあうシーンだ。どしゃ降りの雨の中、茶沢が「5・7・5」の韻に合わせて住田にいきなりビンタを喰らわせれば、最初は戸惑っていた住田も売られたケンカを買ったとばかりに容赦ないパンチで茶沢を追い込む始末…。本人談によれば「お互い本気で叩き合っていた」というが、「生まれて初めて女の子をビンタしました」という染谷さんに対して「カットがかかった瞬間、(染谷くんは)『大丈夫?』って急に優しくなるんです。優しくされると涙が出そうになるからやめてくださいって(笑)」(二階堂さん)というエピソードも。その次に映し出されるのは、原作漫画を忠実に再現したシーンの一つ。普通の中学生でありたいと願いながらも親に捨てられてしまった住田のもとに茶沢が押しかけ、慰めつつも住田以上にパニックに陥っている姿は可笑しくもある。迫真の混乱ぶりを見せる二階堂さんとマイペースな染谷さんのあうんの呼吸を感じさせる、こちらも見逃せないシーンだ。初日を迎えた週末には園子温監督や原作ファンなどのコア層に加えてシニア層やカップルまで幅広い客層を集客し、渋谷シネクイントでのレイトショーでは立ち見も出るほどの大盛況を見せている本作。芸能界の著名人の数々が自身のブログ等で本作をプライベートで鑑賞したという書き込みも多く見られているのだとか。観た人の多くが絶賛するワケとは?それを裏付ける、世界に誇る2人の堂々の演技をこちらで確かめてみて。『ヒミズ』は新宿バルト9、シネクイントほか全国にて公開中。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:第66回毎日映画コンクール最高賞は『一枚のハガキ』、男優賞に『モテキ』森山未來染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り
2012年01月19日古谷実の漫画を映画化した『ヒミズ』が1月14日(土)に公開初日を迎え、主演の染谷将太、二階堂ふみ、園子温監督が舞台挨拶に登壇した。普通に生きたいと願いつつもクズのような親のせいで苦難の道を歩むことになる中学生・住田。彼と彼を愛する同級生の茶沢が死よりもつらい現実を乗り越え、生きていくさまを描き出す。これまでオリジナル作品だけを世に送り出してきた園監督。「原作の魂に忠実でありたい、原作の良いところを壊さないようにと思って取り組んだ」と初の原作ものの映画化について語る。染谷さんは園監督の現場について「とてつもなく自由な現場でした。やりたいことをやっていい雰囲気を監督が作ってくれました」と述懐。「泥だらけになるシーンもその日、雨だったからそうしたんです。想像もできないような発想を現場で監督がくださって、毎日刺激を受けてました」と感謝の思いを込めてふり返った。二階堂さんはクランクアップの翌日、学校に登校する途中に事故に遭いかけたことを告白。あまりに役に入り込んでいたことで、撮影終了後もなかなか役が抜けず、日常になじめずにいたという。撮影現場でのエピソードを尋ねると、染谷さんが「(二階堂さんが)控室でちょっかい出してきて、イライラしました」と明かしたが、告発された二階堂さんは「覚えてないですね。私は真面目に現場に取り組んでたんで…」としらを切り通す。これに対して染谷さんは「メイキングを見てください!」と怒り心頭の様子。2人のやり取りに会場では温かい笑いが起こった。園監督は2人の芝居について、染谷さんに「65点」、二階堂さんに「64点」という採点をつけたが「満点あげようかとも思ったけど、まだピークではないからね。まだ天狗になるときじゃない」とエール。「2人とも現場では、まだまだ素晴らしい芝居ができるはずだと可能性を信じて、どんどん成長していった」と称賛を贈った。この日はさらに、映画に感動したという原作者の古谷さんから、劇中の2人の様子を描いたメッセージ入りのイラストが届けられた。染谷さんは「映画をやらせてもらった身として、(原作者との)距離の取り方が難しいものですが、嬉しいです」とホッとした表情を見せていた。『ヒミズ』は新宿バルト9、シネクイントほか全国にて公開中。■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り染谷将太と二階堂ふみが“ヴェネチア”トロフィーとご対面!なんとモグラも祝福!?衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待
2012年01月15日2人が醸し出しているのは“独特の存在感”なんていう生やさしいシロモノではない。異彩、違和感…いや異物感?10代にして染谷将太と二階堂ふみは、ほかの同世代の俳優たちにはない、形容しがたい“何か”を身にまとっている。そしてそれは映画『ヒミズ』において、鬼才・園子温の手を介して化学変化を遂げ、衝撃と共に観る者の心を貫く。彼らの叫びは、言葉にならない魂の咆哮は、痛みはどのように生まれたのか?2人に話を聞いた。「行け!稲中卓球部」などのギャグ漫画で知られる古谷実が笑いを封印して送り出した異色の漫画作品を原作とする本作。一切の夢も希望も持たず、ごくごく普通に生きることだけを望みつつも、そんな思いとは裏腹に絶望的な非日常に巻き込まれていく住田と彼を慕ってやまない茶沢の壮絶な青春を描き出す。さらには3.11の東日本大震災発生を受け、設定を「震災後の日本」に変更し、全ての撮影が終わった後で被災地での撮影が敢行された。少年は佇む。雨の中に、崩れ落ちた被災地の静寂の中に。もがき、這いずる。泥の中を。住田という役を演じる上で、園監督に染谷さんが与えられたのは、ただひたすらの“自由”。だが、自由に演じるほど難しいことはない。「(脚本の)ト書きがないんです。いや、あるけど関係ない。無視して勝手に動いて、セリフも自分が言いたいように変えながら演じました。でも単に『自由に』と言われてもできなかったですよ、最初。一番初めのリハーサルなんて(二階堂さんと)2人で突っ立ってただしゃべってるだけでしたから。確かにそれじゃ面白くないですよね(笑)。自由にやらせてくれるんですが、自由にやれるように園さんはリハーサルを何度も重ねてくれたんです。そうやってリハーサルを重ねるにつれて体が軽くなっていくのが分かりました」。本作に限らず、ひと癖もふた癖もある役どころを演じることが多い染谷さん。役柄へのアプローチについては「毎回、監督によって違いますが…」と前置きし“捨てること”の重要性を説く。「調べ物をして知識を蓄えたり、用意したりするんですが、常に一貫しているのは、クランクインしたときにそれらを全て一度、捨てるんです。正確に言うと捨てざるを得ない。(蓄えてきたものが)無意識に出ること?はい、それはありますよ。でも意識すると出過ぎちゃう。なるべく影響されないように…と言ってもどこかしらで影響されるものなので。何て言うか…やってみたら分かるんですよね」。二階堂さんは時に強烈なパンチを浴び、河原を転げ落ちながら、突飛で破天荒でひたむきな茶沢を体現した。「基本的にあまり考えるタイプではないので、いわゆる“役作り”はしません」。真っ直ぐな瞳でこちらを見つめながら茶沢になりきっていく過程を明かしてくれた。「特に今回は現場で感じたままをそのまま出すのがいいかなと思いました。とにかくやってみようと、現場でのテンションや雰囲気、空気感を大切にしました。役柄に関してはどんな役もやっぱり私自身だから、演じながら『この子はこういう子だな』とか感じたりすることはほとんどないんです。その中で今回、茶沢になって、ものすごく住田が好きで、『守ってあげたい、守りたいよ』という気持ちが素直に込み上げてきましたね。クランクインしたその日から、自分が茶沢としてそこに立っているというのがすごく感動的でした。茶沢として成長するというよりも、私にとっては住田との距離を縮めていくということが何より重要でしたね。2人の距離が茶沢に直結しているというか…日に日に住田との距離が近くなっていくのをひしひしと感じていました」。「住田と茶沢の若さがエネルギーの塊だったと思う」(二階堂さん)、「人間力…人の力ってすごいなというのをこの映画に関わる役者や全てのスタッフを見て感じた」(染谷さん)と、2人はこの作品の根底にある“強さ”を分析する。特に観る者の心に突き刺さってくるのが、ヴェネチア国際映画祭でも反響を呼んだという、茶沢による「がんばれ住田!」の連呼。汗と涙にまみれながら茶沢は住田を励まし続ける。気安く言われたら腹が立つ「がんばれ」という言葉だが、少女の叫びは素直に心に響くと同時に一緒に叫び出したくなるような衝動さえももたらす。「心の底から…本当に嘘のない『がんばれ』を言いましたね。セリフではなく自然と出てくる言葉でした。ラストがああいう形で本当によかったと思うし、私自身もあのシーンでオールアップだったんですが、ものすごく感動しました」(二階堂さん)。役柄やシーンについて2人で話し合うことは「全編を通じて一度もなかった」(染谷さん)という一方で、撮影の合間には他愛もないおしゃべりで盛り上がることもあったとか。映画の中でこれだけの“化学反応”を見せている2人が普段はどのように絡み、互いをどのように見ているのか気になるが…。染谷さんが明かす。「ふみちゃんはイタズラっ子ですね。どんなことされたか?いや、特にイタズラされてないかもしれないんですが(笑)、何かイタズラっぽい悪い顔をするんですよね。(二階堂さんを指しつつ)ほら、こういう顔です(笑)」。一方の二階堂さんは染谷さんについてしみじみとこう語る。「お父さん…ですかね(笑)?父親のように見守ってくれます。前世ではきっとお兄ちゃんですね。兄妹だったんじゃないかって思ってます」。ここに描き出されるのは底なしの絶望でも単純な希望でもない。生と死、肯定と否定、愛と憎悪が入り混じり、3.11以降の新しい世界を静かに照らし出す。2つの若き魂が引き起こしたディープインパクトを肌で感じてほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:二階堂ふみの「朝帰り」願望にどよめき被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り染谷将太と二階堂ふみが“ヴェネチア”トロフィーとご対面!なんとモグラも祝福!?衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待ヴェネチア国際映画祭で喝采!『ヒミズ』レビュアー限定試写会に15組30名様ご招待
2012年01月12日まもなく公開となる映画『ヒミズ』のヒット祈願イベントが1月11日(水)に市谷亀岡八幡宮にて開催され、染谷将太と二階堂ふみが出席した。「行け!稲中卓球部」で知られる人気漫画家・古谷実がギャグを封印して描いた異色の作品を映画化。中学生にして人生に夢も希望も持てない少年と、彼に恋心を抱き自らも傷を抱える少女の生きる姿が鬼才・園子温の手で描かれる。染谷さんは袴、二階堂さんは着物姿で登場。二階堂さんは「普段、着る機会がないので頑張りました。青春色の水色で、(目許の)ラインストーンがポイントです」と笑顔を見せた。昨年のヴェネチア国際映画祭では揃って最優秀新人俳優賞にあたるマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞。ついに今週末より公開となるが「撮影は5月で、長かったような短かったような…。楽しみです」(染谷さん)、「早く観ていただきたい気持ちともう少し『ヒミズ』と関わっていたいという寂しいような思いです」(二階堂さん)と心境を語った。今年20歳を迎える染谷さんは、新年にあたり「新」という漢字を色紙に書き記した。二階堂さんはこの春、大学受験を控えているが「力強く、いっぱい米を食べて元気に」という思いを込めて「米」と書いた。ちなみに、染谷さんは20歳になったらやってみたいこととして「20歳とは関係ないけど、旅行とか行きたいですね。ブータンに行ってみたい。惹かれます」とコメント。二階堂さんは今年18歳だが、大人になったらしてみたいことを尋ねられると「朝帰りです」。集まった報道陣は一瞬どよめいたが「夜中にいろんなところを歩いて、疲れ果てておうちに帰りたい」と笑顔で明かした。未成年の2人だが、この日、ヒットを祈願し鏡開きを行ない、絵馬を奉納。その後、本堂で祈祷を受けた。『ヒミズ』は1月14日(土)より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて公開。■関連作品:ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り染谷将太と二階堂ふみが“ヴェネチア”トロフィーとご対面!なんとモグラも祝福!?衝撃の青春感動作『ヒミズ』夫婦&カップル限定試写会に35組70名様をご招待ヴェネチア国際映画祭で喝采!『ヒミズ』レビュアー限定試写会に15組30名様ご招待山田孝之はロールキャベツ男子!?司会者の珍発言に本人苦笑い
2012年01月11日