さまざまな地域の写真をTwitterに投稿している、フォトグラファーのRiki(@riki_s7_)さん。圧巻の釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう)を撮影し、Twitterで公開しました。その写真がコチラです。福岡にある堂々と眠る大仏の存在感が凄い。 pic.twitter.com/V6oIquKqnx — Riki (@riki_s7_) December 9, 2021 圧倒的な迫力で、悟りを開いた穏やかな表情を浮かべる釈迦涅槃像。これは、福岡県糟屋郡にある南蔵院の釈迦涅槃像です。全長41m、高さ11m、重さ約300tで、ブロンズ製の涅槃像では、世界で一番の大きさだといわれています。完成後、住職が宝くじを買うと…?南蔵院は、長年にわたり、ミャンマーやネパールなど東南アジアの子供たちに医薬品や文房具などを送っていたのだとか。その返礼として、1988年にミャンマー国仏教会議により、お釈迦様、阿難様、目連様の三尊仏舎利(さんそんぶっしゃり)の贈呈を受け、それらを安置するために釈迦涅槃像が建立されたのです。面白いのが、釈迦涅槃像が建立された後のエピソード。1995年5月に、釈迦涅槃像が完成すると…。1995年5月に完成。同年6月、南蔵院林住職がジャンボ宝くじで1等前後賞1億3千万円に当選。釈迦涅槃像のご利益と話題になりました。南蔵院ーより引用釈迦涅槃像のご利益か、建立して1か月後に南蔵院の住職が宝くじに当選したのです。このエピソードを知る人々の間では、「金運アップのご利益があるのでは」とささやかれています。ただし、あくまで南蔵院は祈りをささげる場所。訪れる際には、静かに、敬意を払ってお参りしたいですね。[文・構成/grape編集部]
2021年12月10日・ずっと見ていられる。・ご利益がありそう。・最高の組み合わせだね。そんなコメントとともにTwitterへ投稿された写真に、反響が相次いでいます。投稿者(@nori22)さんが公開したのは、仏像を写した3枚です。仏像の手元をよく見てみると…。御手に包まれていた pic.twitter.com/yqmhE2Fzsn — nori (@nori22) March 21, 2021 猫を手懐けていらっしゃる…!仏像の手の中には、1匹の猫が顔を出しています。まるで、猫好きなお釈迦様が、猫をかわいがっているようにも見えますね!きっと仏像の上が温かく気持ちがいいのでしょう。「ここ、落ち着くんだよニャ…」という声が聞こえてきそうな光景です。投稿は、またたく間に拡散され「猫好きな仏様なのかな」「猫神様だ!」などの声が上がりました。仏像と猫の心が通じ合っているような光景に、心が洗われます。[文・構成/grape編集部]
2021年03月22日なかなか出かけられない日が続くから、家で清めることができたら嬉しい。そんな方におすすめしたいのが空間にすっと溶け込むデザインの神棚や仏像。そこで今回はインテリアに馴染む神棚と仏像をご紹介します。1.SNSで話題の“飾れる仏様”「懸仏」直径14cm、小皿ほどのサイズの木のボードにちょこんと鎮座する仏様は「聖観音菩薩」「地蔵菩薩」「十一面観音菩薩」「千手観音菩薩」の4種類。丸っこさに加え、穏やかな表情を浮かべ、見る者を癒す。1点4,091円~()。1000年以上前から、寺社の壁や柱に掛け、礼拝されてきたといわれる仏像「懸仏(かけぼとけ)」。それを現代的にアップデートし、作品として発表、販売しているのは、奈良在住の彫刻家・中村駿さん。東京国立博物館で展示されていた古い懸仏に目が留まり、インスピレーションを受けたことがきっかけで制作をスタート。SNSで作品を発表すると、寺社仏閣好きの女子の間で評判に。粘土による手作りで表情がそれぞれ異なり、「玄関やベッドサイドに飾るだけで、部屋の雰囲気が和やかになる」と、お守り感覚で飾る人も。自分だけのお気に入りを見つけてみては。〈古白(こはく)〉「仏像講座」は毎日19:00~、約1時間。料金1,000円+1ドリンクオーダー。要予約(当日可)。宿や喫茶でもある。奈良県奈良市鳴川町100742-81-4236(Hanako1192号掲載/photo : Ken Nagare, Norio Kidera text : Mako Yamato, Yoshie Chokki)2.インテリアとしても美しく機能するモダンなデザイン。〈神棚の里〉のOFUDAZA(右)、KIFUDAZA(左)〈神棚の里〉のOFUDAZA(右)、KIFUDAZA(左)オークの無垢材を使用し、職人がひとつひとつ手作り。テレビボードや玄関棚など、どこに置いてもすっと溶け込む。右・神社屋根の千木がモチーフの「OFUDAZA cha」H35×W17×D10cm 13,300円、左・「KIFUDAZA Kuro」H26×W14×D10cm 16,150円(静岡木工 0548-32-4138)3.三日月をモチーフにしたハンドメイドの鉄製神棚。〈Atelier Key-men〉の月社「Tsukiyashiro」〈Atelier Key-men(アトリエ キーメン)〉の月社「Tsukiyashiro」1点ものの銅製照明器具を手がけるデザイナーが提案する神棚。“空間ごとデザインする”を掲げ、インテリアとしての存在意義を追求。神聖な雰囲気の中にも、不思議と温もりを感じられる。H66×W26.5×D11.4cm 1.9kg 35,000円(Atelier Key-men 0748-55-3994)4.創業四百数十年の老舗とのスペシャルコラボが実現。〈俵田屋〉×〈BEAMS JAPAN〉の別注 神棚 小〈俵田屋(ひょうたや)〉×〈BEAMS JAPAN(ビームス ジャパン)〉の別注 神棚 小江戸時代から伊勢神宮の門前町で神具製造を続ける〈俵田屋〉。別注コラボの神棚は、三重県近隣で採れたヒノキ材を使用し、背面には〈ビームス ジャパン〉の富士山ロゴとともに、“Made in ISE”の焼印が。H25.2×W8.5×D1.9cm 3,000円(BEAMS JAPAN 0120-011-301)(Hanako1192号掲載/photo : Ken Nagare text & edit : Yoshie Chokki)5.心身をリラックスへと誘う奥行きある香り。〈薫玉堂〉の線香老山白檀〈薫玉堂(くんぎょくどう)〉の線香老山白檀浄化作用がある香木の代表ともいえるのが白檀(サンダルウッド)。1594年創業の京都の老舗〈薫玉堂〉では、その中でも特に最高級といわれるインド産の老山白檀を使用したお線香を販売。奥行きのある自然な甘い香りが心を落ち着かせる。右・「線香老山白檀」2,500円、中・「ロングマッチ」1,200円、左・「観月の香皿」3,600円(薫玉堂 075-371-0162)(Hanako1192号掲載/photo : Ken Nagare text & edit : Yoshie Chokki)
2021年02月19日言わずと知れたお寺の街、奈良。この地には、今も昔も仏像に魅せられた人々が多く暮らす。彼らを通して私たちが知るのは、その色あせない魅力にほかならない。今回はSNSで話題の“飾れる仏様”「懸仏」をご紹介します。直径14cm、小皿ほどのサイズの木のボードにちょこんと鎮座する仏様は「聖観音菩薩」「地蔵菩薩」「十一面観音菩薩」「千手観音菩薩」の4種類。丸っこさに加え、穏やかな表情を浮かべ、見る者を癒す。1点4,091円~()。1000年以上前から、寺社の壁や柱に掛け、礼拝されてきたといわれる仏像「懸仏(かけぼとけ)」。それを現代的にアップデートし、作品として発表、販売しているのは、奈良在住の彫刻家・中村駿さん。東京国立博物館で展示されていた古い懸仏に目が留まり、インスピレーションを受けたことがきっかけで制作をスタート。SNSで作品を発表すると、寺社仏閣好きの女子の間で評判に。粘土による手作りで表情がそれぞれ異なり、「玄関やベッドサイドに飾るだけで、部屋の雰囲気が和やかになる」と、お守り感覚で飾る人も。自分だけのお気に入りを見つけてみては。仏像に魅せられた店主が語る、仏像の魅力と成り立ち。ならまちの一角にある〈古白〉は宿でも、すき焼きを楽しむ場でも、喫茶でもある。そこに並列してあるのが仏像講座。「高校生のころ仏像を見て言葉にできないほどの感動を覚えて興味を持ち、勉強をしたくて奈良へ。そこで、僕が惹かれるのは博物館の仏像ではなくて、お堂にあるままの姿と気づき、特別なものというより、仏像が生活の中にあることが重要だと思ったんです」と店主の境祐希さん。仏像を身近に話す時間を共有する場として宿を思いついた境さんは経験を積み、2016年に開業を果たす。喫茶もすき焼きも、すべては仏像について話すため。仏像講座は誰もが参加できる場。「仏像ってなんだと思います?」という境さんの問いから始まり、存在する意味や成り立ちについて話を聞き、考えていく。カウンター越しの肩ひじ張らないやりとりの中で、仏像への興味は自然と掻き立てられる。改めてじっくりと仏像を見てみたい、そう思わせてくれる時間だ。〈古白(こはく)〉「仏像講座」は毎日19:00~、約1時間。料金1,000円+1ドリンクオーダー。要予約(当日可)。宿や喫茶でもある。奈良県奈良市鳴川町100742-81-4236(Hanako1192号掲載/photo : Ken Nagare, Norio Kidera text : Mako Yamato, Yoshie Chokki)
2021年01月10日とくに疫病退散や無病息災の御利益がある神様や仏様を、仏像イラストレーターの田中ひろみさんに選んでいただきました。今こそ、その尊いお姿を拝観して、病に打ち勝つ力をいただきたい!12月28日(月)発売 Hanako1192号「幸せをよぶ、神社とお寺。」よりお届け。【薬師如来(やくしにょらい)】災いを消し、健康長寿へ。病を治す薬を与える医薬の仏。〈新薬師寺(しんやくしじ)〉/奈良〈薬師寺(やくしじ)〉/奈良病気を治し衣食住を満たす、生きている人々の願いを叶えるといわれる仏様。「古来、病気平癒を願う仏様なので、まずこちらに手を合わせたい」(田中さん、以下同)【拝観できるお寺】1.〈新薬師寺(しんやくしじ)〉/奈良747年に創建。2m近くある御本尊の薬師如来坐像と、ぐるりと円陣を組んで護衛する十二神将の像は圧倒的な迫力。本堂左側の地蔵堂には十一面観音菩薩立像や地蔵菩薩立像など数々の仏像を安置。奈良県奈良市高畑町13520742-22-37369:00~17:002.〈薬師寺(やくしじ)〉/奈良680年に天武天皇が、後に持統天皇となる皇后の病気平癒を祈って発願したお寺。薬師如来と左右に日光菩薩と月光菩薩が安置された「薬師三尊」は、1,300年変わらない健康への願いが込められている。奈良県奈良市西ノ京町4570742-33-60018:30~16:30【青面金剛(しょうめんこんごう)】疫病退散のために現れた、帝釈天からの使者。〈西大寺(さいだいじ)〉/岡山〈宗安寺(そうあんじ)〉/滋賀今から1,300年前、高僧が疫病退散を祈ると現れたという青面金剛。「青い顔に三眼。怒り顔で邪鬼を踏みつけているお姿で、病を退散してくれる守護神です」【拝観できるお寺】1.〈西大寺(さいだいじ)〉/岡山御本尊千手観音を祀る本堂の裏手には、牛玉所(ごうしょ)殿本殿に牛玉所大権現や金毘羅大権現、青面金剛が祀られている。境内には薬師如来が安置された薬師堂やパワースポットの楠などもあり。岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8086-942-20589:00~16:002.〈宗安寺(そうあんじ)〉/滋賀豊臣家にゆかりがある寺で、御本尊は淀殿の念持仏だったとされる阿弥陀如来立像。青面金剛童子は秘仏として不定期で開帳。厄や病が「去る」ように、白いくくり猿に願いを書いて吊るす「厄除猿」がある。滋賀県彦根市本町2-3-70749-22-08019:00~17:00【不動明王(ふどうみょうおう)】怒りの表情で邪悪を払い、すべての人を救うお不動様。〈高幡不動尊金剛寺(たかはたふどうそんこんごうじ)〉/東京〈成田山 新勝寺(なりたさん しんしょうじ)〉/千葉炎を背負い、力強い肉体が印象的な不動明王。「平安時代から、疫病や国難に立ち向かうときに祈りを捧げてきた仏。厄災を燃やし払ってくれる、強く優しい仏様です」【拝観できるお寺】1.〈高幡不動尊金剛寺(たかはたふどうそんこんごうじ)〉/東京総重量1,100kgを超える大きな不動明王がパワーをくれる高幡不動尊。毎日行われている護摩修行で無病息災を祈願できる。不動明王の炎が描かれた厄除けのうちわは、元旦~節分の特別授与品。東京都日野市高幡733042-591-00329:00~16:002.〈成田山 新勝寺(なりたさん しんしょうじ)〉/千葉弘法大師自ら開眼した不動明王を御本尊とする。大本堂での御護摩祈祷は平安時代から1,000年以上続く歴史がある。また、2017年に建立された醫王殿(いおうでん)では健康長寿と病気平癒の御祈祷ができる。千葉県成田市成田10476-22-21118:00~16:00【牛頭天王(ごずてんのう)】蘇民将来(そみんしょうらい)の伝説に繋がる牛頭を冠する疫病退散の神。〈興禅寺(こうぜんじ)〉/愛知〈中仙寺(ちゅうせんじ)〉/大阪祇園精舎の守護神であり、病気や災いを防ぐ神。「遠い古代の神々がルーツとなった神道のスサノヲノミコトとも繋がる神様。蘇民将来の護符とも結びつきがあります」【拝観できるお寺】1.〈興禅寺(こうぜんじ)〉/愛知三面十二臀(ひ)で正面に馬、足が鳥という珍しい木造牛頭天王倚像を祀る興禅寺。こちらは疫病除けの天王信仰の総本社である津島神社から移された。御本尊は薬師如来で、諸根具足・除病安楽の御利益あり。愛知県津島市今市場町3-220567-28-58352.〈中仙寺(ちゅうせんじ)〉/大阪中仙寺の牛頭天王像は、元は隣接する八坂神社に祀られていた。平安時代後期に制作され、疫病退散を願う人々を長く見守られている。いただける御朱印には牛頭天王と書かれている。授与時間帯は問い合わせの上参拝を。大阪府堺市東区石原町4-50072-285-0727【地蔵菩薩(じぞうぼさつ)】優しいお顔の身近な仏様。大きな慈悲の心で人々を救う。〈白津山 正法院(しろつさん しょうぼういん)〉/秋田〈髙岩寺(こうがんじ)〉/東京すべての人を救い、特に子どもを守る仏様。「地蔵菩薩が持っているシャリンと鳴る錫杖(しゃくじょう)はあらゆる病気を除くといわれています」【拝観できるお寺】1.〈白津山 正法院(しろつさん しょうぼういん)〉/秋田高さが4.82m(一丈六尺)ある丈六延命地蔵菩薩を安置。江戸時代、疫病が蔓延した際、祈祷すると大仏が玉のような汗をかいて疫病から人々を救ったことから「汗かき地蔵」とも呼ばれる。大仏のお守り札がいただける。秋田県北秋田市鎌沢家ノ南450186-78-20222.〈髙岩寺(こうがんじ)〉/東京とげぬき地蔵で知られる髙岩寺。「御影(おみかげ)」は本尊地蔵菩薩の御姿を印じた紙札で、心と体のとげをぬく御利益がある。境内にある洗い観音も体の悪いところを洗うと治るとして有名。東京都豊島区巣鴨3-35-203-3917-82216:00~17:00(縁日~20:00)【十一面観音(じゅういちめんかんのん)】11の顔で全方位を常に見てどんな苦難も見逃さない。〈聖林寺(しょうりんじ)〉/奈良
2021年01月01日アート・キャンディ・ショップ「パパブブレ(papabubble)」から飴で作られた仏像「アニッカ/インフィニティ(Anicca/Infinity)」が登場。2017年11月1日(水)から11月15日(水)の期間、パパブブレ ギンザシックス店限定で展示、販売される。「アニッカ/インフィニティ」の「アニッカ」は仏教用語で無常、「インフィニティ」は英語で無限という意味。無我の境地を象徴する仏像と、甘い快感で人間の煩悩を揺さぶる飴という「聖と俗」の相反する2つの要素を混在させたのが、このキャンディーだ。「アニッカ/インフィニティ」は店頭で鏡張りのボックスに入れられて展示。3色の飴に、3種のLEDの光で演出される、鏡張りの無限空間に置かれた仏像の佇まいは、あたかも無数に溢れ出ては消えゆく煩悩を表現しているかのよう。「宗教」や「哲学」、「理性」や「本性」、人間と永遠に関わり続けるテーマをゆっくりと感じ取ってほしい。【詳細】「アニッカ/インフィニティ(Anicca/Infinity)」販売期間:2017年11月1日(水)~11月15日(水)販売店舗:パパブブレ ギンザシックス店住所:東京都中央区銀座6丁目10番1号 B2F価格:75,000円+税飴/LEDカラー:クリアー/昼光色、黄金色/電球色LED、蛍光色/ブラックライトLED素材:パラチニット、アクリル樹脂、シナベニヤ、LEDライトボックスサイズ:約140ミリメートル角【問い合わせ】パパブブレ ギンザシックス店TEL:03-6228-5535
2017年10月23日節分と鬼の関係って?篁千礼特別彩色 イスム TanaCOCORO[掌] 天燈鬼・竜登鬼2体セット節分といえば、「鬼は外、福は内」のかけ声をかけて豆をまく伝統行事。もともとは“節分”とは季節を分けるという意味です。春夏秋冬ごとにあったのが、次第に1年の始まりである春の節分、つまり立春の前の2月3日頃を指すようになりました。季節の変わり目は体調を崩したりしやすいため、厄災を取り除く目的で、鬼を追い払う風習が始まったと言われているそう。ちなみに豆をまくことについては「魔滅(まめ)」の意味に通じる、炒った豆を使うことは「射る」ことにつながるという説も。アートを通して鬼の正体に迫る!「鬼と仏像展」鬼の陶器立体作品(松本慶一郎氏)芸術性の高い仏像の展示で人気のイスム表参道店・仏像ワールドギャラリーで開催されている「鬼と仏像展」では、様々な鬼に関する作品が並びます。一見、恐ろしいイメージの鬼も、作品では人間味のある愛らしい姿で私たちを引きつけます。また、展示では、鬼の謎に迫るパネルを展示。鬼は、漂着した西洋人という説や大和民族とは異なる文化を持った辺境の先住民族の蔑称といった説があるなど、知識欲をくすぐる情報が。鬼はなぜ赤と青? 角や虎の皮の由来は?赤鬼(桃)(フィギュア、瀧下和之氏)昔話に出てくる鬼のイメージといえば、肌が赤く角が生えて、虎の毛皮をまとい、金棒を持った姿。赤鬼・青鬼の色については諸説あり、そのうちの一つは仏教思想において人間が克服すべき煩悩である「貪欲」と「怒り」が、それぞれ赤と青で表現されているというもの。また、鬼が角を持つようになった経緯には、諸説あるそうですが、最もメジャーなのが「鬼門に居座るため」だそう。鬼門にあたる丑寅の方角にいるため、牛(丑)の角をもち、寅(虎)の皮を身につけているのだとか。ちなみに、かの有名な昔話『桃太郎』は、鬼を避けるために鬼門の方角に桃の木を植えたという風習に由来するという説も。表情豊かな日本家屋の守り神「鬼瓦」も鬼瓦家守鬼瓦と言われる、社寺や日本建築の邪気を祓い、そこに住む家族を守る役割を持った瓦も展示。“鬼師”と呼ばれる職人が丹念に仕上げた鬼瓦は、魂が宿った迫力ある表情で、どことなく鬼師に似た雰囲気が感じられます。空間デザインを損なわないサイズ感なので、本来の用途以外にも、インテリアとして飾っても素敵です。掲載中の商品は、すべて2月3日までの販売ですが、常設されている仏像にも魅力的な作品が多数あるイスム表参道店・仏像ワールドギャラリー。心を静めるたいときに、ぜひ訪れてみて。出典:『「仏」と「鬼」の謎を楽しむ本』(グループSKIT著PHP研究所)より一部抜粋。店舗情報店名:イスム表参道店TEL・予約:03-6419-7822住所:東京都渋谷区神宮前5-48-3 サンエムビルB1F、1Fアクセス:東京メトロ表参道駅B2出口から徒歩3分営業時間:11:00〜20:00定休日:年末年始
2017年02月03日どの仏像がどの世界に属する方かを見分けるポイントは、髪型、ファッション、装身具、色、表情など。ちょっとの違いを覚えるだけでOKです。パンチパーマ「螺髪(らほつ)」は悟った証!巻貝のように髪の毛一本一本がくるんと巻いた髪型は知恵の象徴。パンチパーマのような髪型は如来の特徴のひとつで、悟りを開いた瞬間に、修行中に伸びた長い髪が一瞬にしてくるくると丸まったとされます。螺髪以外の顔の特徴は、頭頂部がコブのように盛り上がっていることと、額の白い塊。この塊は長く伸びていた白い毛が、毛髪同様に悟りを開いた瞬間に丸まったとされます。手の形「印相」には、ありがたいメッセージが仏像の手の形や組み方をチェックすると、そこには隠れたサインやご利益がわかります。仏像は手のひらを開いたり、指を曲げたり、両手を組んだりとさまざまなスタイルをしていますが、これらは「印」と呼ばれ、仏像が伝えたいご利益を表しています。手のひらを前に向けて指を下にしていたら「お話を聞くよ」。OKサインをしていたら「迎えに来たよ」。手のひらを前に向けて指を上にしていたら、「怖くないよ」などがメイン。胸の前で左手の人差し指を右手でしっかり握っていたら、それは大日如来で、メッセージは「全部見てるよ」です。苦しんでいる人をすぐ見つけられる、「十一面観音」「十一面観音」は、実は人々を救うために菩薩が変身した姿。11の顔のうち、頭のてっぺんは如来なので髪型が違いますが、残りの10は観音。前の3つの顔は優しい表情ですが、向かって右の3つは怒っています。向かって左の3つは顔は優しいですが牙を向いていますし、後ろの1つは大口を開けて笑っていて、これらの顔は、全方位のすべての人を見ているとされます。1,000本じゃない!? 「千手観音」の手は何本?千手観音菩薩の手が42本なのは、1本の手が25の世界の人々を救うので、40本あれば40本×25世界=1,000本。それに本来の2本の手がプラスされての数。それぞれの手は人々を救うためのお経や数珠、武器や食べ物などを持ち、すべての手のひらには「目」が付いています。口から出た念仏が6体の仏に! 「空也上人」歴史の教科書でもインパクト大な彼はコレクターにも大人気。平安時代のお坊さんである「空也上人」は、「南無阿弥陀仏」を唱えながら全国を行脚し、寺や橋を作り、慈善事業をしたとされます。その清々しいお姿や偉業ゆえに、コレクター達にも人気が高いのです。空也上人の尊さは、唱えた念仏である「南無阿弥陀仏」のそれぞれが「仏様」になって口から飛び出したというエピソードでも有名。像は、そのありがたさを表現しています。取材・文/伊集院尚子取材協力:イスム表参道店仏像と過ごす贅沢な時間を手軽に手に入れられるのが、イスム表参道店。現代の仏師や作家が制作する価値ある仏像がずらり。価格も手に入れやすいものからあるので、まずはお気に入りの仏像との出会いを求めて、出かけてみたい空間です。店舗情報店名:イスム表参道店TEL・予約:03-6419-7822住所:東京都渋谷区神宮前5-48-3 サンエムビルB1F、1Fアクセス:東京メトロ表参道駅B2出口から徒歩3分営業時間:11:00〜20:00定休日:年末年始
2017年01月09日普段何気なく、お参りしている仏様。実は、それぞれ違いがあるのです。大まかな分類は、如来>菩薩>明王>天という階級に沿ったもの。仏像を見分けるポイントは、髪型、ファッション、装身具、手の形などがあり、これらを少し知るだけで、それぞれのキャラクターや立ち位置、ご利益がわかります。悟りを開き仏の中で最高の境地に至った存在「如来」仏像の世界で最高位にいるのが如来。悟りを開いた真理そのもので、人々を救うとされます。如来は一人ではなく、阿弥陀如来、薬師如来などたくさんの如来がいます。大日如来は密教という特別な教えの如来です。「如来」は、螺髪(らほつ)と呼ばれるパンチパーマのような髪が特徴如来かどうかを見分ける一番のポイントは、髪型。パンチパーマのような髪は、長い修行の間に伸びた髪が、悟りを開いた瞬間に一本一本がくるくると丸まったから。頭の上には盛り上がった大きなコブもあります。よく見るとおでこの真ん中には白い塊がありますが、これは白く長い毛が丸まったものです。また、もう一つの特徴が、上半身は大きな布をふわりとかけ、下半身は巻きスカートというスタイル。悟りを開いているので、俗人が好む装飾品はつけていません。悟りに至ったら、おしゃれは必要ないのです。ただ、密教という特別な教えの中で最高位にいる大日如来だけは、この特徴があてはまらないことが多く、冠や装飾品をつけていることがあるので注意です。如来の次に位置付けられる存在「菩薩」は、修行中ながら人々を救う二番目の位置にいるのが菩薩。観音様とか観音菩薩様とも呼ばれます。将来悟りを開いて如来になる方々なのですが、弥勒菩薩、観音菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、虚空蔵菩薩などはかなり悟りに近い位置にいて、修行中ながらも人々を救うためにそれぞれの立場で働いています。「菩薩」は、現世の欲を捨てきれず豪華な装飾品やヘアアレンジもまだ完全には悟りを開いていないので、属していた古代インドの貴族のファッションでいることが多く、髪は長く垂らしたり結いあげたり、リボンがあったり。冠や首飾りなどの装飾品もたくさん身に着けているのが特徴です。教えに従わない者を懲らしめるために遣わされる如来の分身「明王」優しい顔をしていては言うことを聞かない困った人間たち。懲らしめて救うために如来が怖い姿の分身を作ったのが明王です。如来の分身なのでファッションは地味で装身具は着けていませんが、懲らしめるための武器を持っています。怒り顔の「明王」の手には煩悩を断ち切るための宝剣や弓矢などの武器が明王の最大の特徴は怒りを表すためにとても怖い表情をしていたり、赤く着色されていたりすることです。目が3つある明王もいます。手には人間の煩悩を断ち切って救うためのさまざまな武器を持っていて、火をイメージさせる装飾がされていることもあります。四番目に位置するさまざまな神様「天」仏教が生まれる前のインドの神様方が混在しているのが「天」。ファッションも役割もさまざまですが、代表的なのは、お堂の四隅にいて如来や菩薩を守るガードマン的な役割の四天王。戦うために怒り顔で相手を威圧し、敵を踏みつけている姿が一般的。ちなみに四天王の一人の多聞天は、一体だけの時は毘沙門天と呼ばれ、妻は吉祥天だそう。男性の「天」が戦士であることが多いのに対し、女性の「天」は美と繁栄の象徴であることが多いようです。「天」は仏や仏を信じる心を守り、現世利益をもたらしてくれる「天」に属する方々は、美と繁栄、知恵や力などの現世利益を与えてくださるとされます。よく知られている恵比寿や大黒天などの七福神の神様たちや、人気の高い阿修羅も「天」に属しています。ちなみに阿修羅は作られた当時は真っ赤に彩色されていました。取材・文/伊集院尚子取材協力:イスム表参道店仏像と過ごす贅沢な時間を手軽に手に入れられるのが、イスム表参道店。現代の仏師や作家が制作する価値ある仏像がずらり。価格も手に入れやすいものからあるので、まずはお気に入りの仏像との出会いを求めて、出かけてみたい空間です。店舗情報店名:イスム表参道店TEL・予約:03-6419-7822住所:東京都渋谷区神宮前5-48-3 サンエムビルB1F、1Fアクセス:東京メトロ表参道駅B2出口から徒歩3分営業時間:11:00〜20:00定休日:年末年始
2017年01月08日ワット・スラ・シー(城壁内) photo:世界遺産イェーイ!仏教遺跡や仏像が好きな方に絶対オススメの世界遺産スコータイ!タイ初の統一国家スコータイ朝が築かれた古都には、多くの寺院が残されています。 タイの仏教遺跡と言えば先日ご紹介したアユタヤが有名ですが、タイの歴史を肌で感じたかったらスコータイが絶対オススメ!!観光客が多いアユタヤよりもスコータイの方が喧騒から離れてゆったりと古都に思いを馳せることができます!スコータイまではタイの首都バンコクから北へ飛行機で約1時間半。5日間くらいの休みがとれてタイに行こう!と思ったら、バンコクともう一都市行きたいところですよね!そんな時、遺跡でも見ながらのんびりすごしたいな~という方はぜひスコータイを選びましょう!それでは、そんなスコータイで外せない寺院10をご紹介致します! 1. ワット・マハータート(城壁内)photo:世界遺産イェーイ!スコータイ最大の寺院「ワット・マハータート」! 城壁の真ん中にある最も重要な寺院であります。増築を繰り返したので作りが複雑なのが特徴。広大な境内には200以上の大小の仏塔が並んでいます。もともとは屋根があったのですが、現在は石の柱と仏像だけが残されています。ここで、ちょっとだけスコータイの地理について説明します。世界遺産「スコータイと周辺の歴史地区」は、メインの「スコータイ」、そして少し郊外にある「シー・サッチャーナライ」と「カンペーン・ペット」この3つの都市遺跡が世界遺産として登録されています。メインの「スコータイ」だけでも約70平方km(東京ドーム約1,500個分!)とびっくりするくらい巨大!その中でも遺跡の中心となるところは、東西約1,800m、南北約1,600mの城壁に囲まれたメインエリア、城壁北エリア、城壁西エリア、城壁南エリア、城壁東エリアの5つのエリアに分かれています。ホテルやレストランが多いスコータイ市内から遺跡までは西に約12kmです。ソンテオ(小型トラックの荷台に屋根と座席をつけた乗り合いバス)で移動しましょう。遺跡をまわるのは自転車かトゥクトゥクがオススメ!ソンテオが到着したところにはレンタルサイクル屋さんやトゥクトゥクの客引きがたくさんいます。photo:クスクスさん(自転車) 世界遺産イェーイ!(トゥクトゥク)のんびり旅情を感じながらまわれる自転車。料金交渉がないのが楽ちん!道が整備されているので運転しやすいです。ただ日影が少ないスコータイでは常に直射日光にさらされることになるので、帽子と水分と日焼け止めは忘れずに!涼しい早朝から観光して、一番暑い時間帯は休憩しましょう!トゥクトゥクを利用する場合は、行きたい寺院をリストアップしてLet’s料金交渉!予めホテルなどで相場を聞いておくと交渉しやすいです。屋根のあるトゥクトゥクに乗っている間は、日の当たらないところに座っていられるので、体力のない方にはオススメです。雨季などでスコールが来ても安心! 2. ワット・シーサワーイ(城壁内)photo:世界遺産イェーイ!3基並んだトウモロコシのような仏塔(クメール式)が残されている寺院。細かい彫刻も必見! 3. ワット・トラパン・ングン(城壁内)photo:世界遺産イェーイ!「銀の池」という意味を持つ寺院。池の中に浮かぶ小島と池をはさんだ西側の遺構から成ります。こちらの写真はスコータイ美術で特徴的な遊行(ゆぎょう)仏。仏陀の歩く姿を描いてます。ほっそりとして流れるような体の線が美しいスコータイ様式の仏像は歴代で最も美しい形とされています。 4. ワット・スラシー(城壁内)photo:世界遺産イェーイ!池に浮かぶ小島にある寺院。こちらの写真の奥に見える仏塔はスリランカ様式の釣鐘型です。 お次は城壁の外に出てみましょう!城壁の外でもいくつかの寺院は自転車で行くことができます。 5. ワット・シーチュム(城壁北)photo:世界遺産イェーイ!屋根のない本堂に、高さ約15mの巨大な座仏像(アチャナ仏)がいらっしゃいます。 6.ワット・プラパーイルアン(城壁北)photo:世界遺産イェーイ!スコータイで最も古いと言われている寺院。トウモロコシのようなクメール様式の仏塔が特徴です。これら2つの寺院は城壁の北側から約500m~1.5kmのところにあるので、自転車でも行くことができます。 7. ワット・トラパントーンラン(城壁東)photo:世界遺産イェーイ!今はこんな四角い建物だけが残っている遺跡なのですが、かつては美しいブッダのレリーフがあったのです!ブッダの説法の様子などのレリーフが彫られていました! 8. ワット・チャーンローム(城壁東)photo:世界遺産イェーイ!釣鐘型の仏塔を32頭の象さん達が支えています!この2つの寺院は城壁の東側から約1kmのところにあります。こちらも自転車で行くことができます。 9. ワット・チェートゥポン(城壁南)photo:世界遺産イェーイ!城壁の南側から約1.5kmのところにあり、本堂の四方には、座像、立像、臥像、遊行像の4体の仏像がありました。この写真は立像。かすかにお姿が見えます。 10. ワット・サパーンヒン(城壁西)photo:世界遺産イェーイ!城壁の西側にあるワット・サパーン・ヒン。ここは少々遠いので覚悟して行きましょう。トゥクトゥクで行っても途中で丘を自力で登らなければなりません。また観光客が少なく少々治安が悪いのでグループで訪れるなどしましょう。こちらでは赤いレンガで支えられている高さ12.5mの「アッターロ」と呼ばれる右手を挙げた仏像が有名!スコータイの中では一番行くのが大変な寺院ですが、上まで登ると畑や木々の緑あふれる風景を眺めることができます。 スコータイで外せない寺院に続いて、スコータイからは少し離れてしまうのですが、世界遺産に登録されているスコータイ郊外の遺跡をちょっとだけご紹介します。 シー・サッチャーナライphoto:ひさほゆうスコータイから北へバスで約1時間20分のところにあるシー・サッチャーナライ。スコータイ朝時代には、スコータイに次いで第二の都市として発展したところでもあり、現在も14の寺院が残っています。こちらの写真は「ワット・プラ・シー・ラタナー・マハータート」。クメール式のトウモロコシのような塔が特徴です。 カムペーン・ペットスコータイから南西へバスで約1時間のところにあるカムペーン・ペット。カンペーン・ペットとは「金剛の城壁」という意味を持つのですが、その名の通り高さ約5m、総距離約5.8kmの城壁にぐるりと囲まれた軍事都市でした。城壁の中の王室寺院「ワット・プラケオ」にある巨大な涅槃像は必見です! スコータイは街ものんびり楽しい話は戻ってスコータイ市内のお話です。観光客がそこまで多くないスコータイ。おしゃれなカフェも多いのでのんびり読書したり、夕方からにぎわう市場の屋台でつまみ食いをするのも楽しいです。photo:世界遺産イェーイ!私がスコータイで夜な夜な食べていたのが、こちらのおつまみセットです。北部のソーセージとピーナッツと生唐辛子としょうが、なのですが、どれも美味しくてポリポリ食べてしまいました。タイ北部のソーセージは酸っぱくて辛くて歯ごたえがあって、ビールのつまみにぴったりなんですよ!スコータイでは早朝からせっせと汗をかきながら遺跡を観光!暑くなって来たらおしゃれなカフェで休憩。夕方からは美味しいつまみをかじりながらビールをガブガブ飲んじゃいましょう! 世界遺産豆知識!■スコータイと周辺の歴史地区 (文化遺産)登録:1991年登録基準:「人間がつくった傑作」、「文明の証拠」スコータイ朝は、カンボジアのアンコール朝の支配から独立し、タイ人初の独立国家となりました。スコータイとは「幸福の夜明け」という意味です。このスコータイ朝は、後にアユタヤ朝に併合され幕を閉じることになります。スコータイ朝は、ラームカムヘーン王の時に最盛期を迎え、仏教が伝わると多くの寺院が建立され仏教国として繁栄しました。そのため現在でも多くの寺院が残されています。スコータイの遺跡はアユタヤの遺跡よりも古いのですが、アユタヤよりも保存状態が良いものが多いです。スコータイの遺跡はれんが造りのものが多いので、木造が多いアユタヤよりも完全な状態で残っているのです! ・スコータイへのアクセス日本からバンコクまで直行便で約6時間。バンコクからスコータイまで飛行機で約1時間半。 ※記事中の情報は、全て2016年5月現在のものです。(参考文献:『すべてがわかる 世界遺産大事典 世界遺産検定公式テキスト』、『きほんを知る世界遺産44 世界遺産検定4級公式テキスト』、『地球の歩き方』、『るるぶ』】 4年間世界遺産巡りの旅をした夫婦「世界遺産イェーイ!」のコラム
2016年06月02日東京都・二子玉川の静嘉堂文庫美術館は、同館の修理した仏像や仏画を展示する「よみがえる仏の美~修理完成披露によせて~」を開催する。会期は4月23日~6月5日(月曜休館)。開館時間は10:00~16:30(入館は16:00まで)。入館料は一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料。同展は、運慶作かと話題の仏像「木造十二神将立像」のうちの4軀をはじめ、修理を終えた仏画が初披露されるもの。東洋の文化財は、繊細な美しさと引き換えに、さまざまな損傷を受けやすい脆弱さをはらんでいるという。同館は、守り伝えられてきた貴重な所蔵品をよりよい形で後世に引き継ぐために作品の修理事業にも力を入れており、同展では作業の際に使用する材料や道具がともに展示され、修理過程をよりわかりやすく観ることができる。また、伊藤若冲「釈迦三尊像」(京都・相国寺蔵)の原画としても知られる伝 張思恭「文殊・普賢菩薩像」など、仏教美術の名品も合わせて展示される。そのほか、関連プログラムとして、講演会「十二神将像のひみつ—浄瑠璃寺伝来の一具と運慶—」が4月30日13:30~、「文化財修理の現状~静嘉堂絵画の修理から~」が5月14日13:30~開催される。両日とも開館時より整理券配布、先着120名。また、学芸員による列品解説が5月7日11:00~、5月21日11:00~、6月2日14:00~開催される。
2016年03月14日もう少しでバレンタインデー。気になる彼との恋がうまくいくように、または良い出会いがあるようにという方は『恋に効く仏像』にお願いしてみては?そこで今回は、女子の仏教サークル“丸の内はんにゃ会”の代表でもある田中ひろみさんに恋に効く仏像3選をご紹介いただきました。■おすすめ仏像1:慈眼院の高崎白衣大観音群馬県高崎市慈眼院にある通称「高崎観音」。正式名は「高崎白衣大観音」といいます。高さは41.8メートル、重さは5,985トンもあるこの観音像は、建立された1936(昭和11)年当時、世界一の大きさでした。観音山の頂きから街を見守るようにして立っているので、遠くからでもその姿を拝むことができます。観音山は夜景の名所でもあり、人気のデートスポット。しかし、「観音山でデートすると、大観音様が嫉妬して別れさせてしまう」という噂が立つようになったのです。そんなイメージを払拭し、新たな「縁結びスポット」として盛り上げるため、2011年以降、毎年2月14日のバレンタインデーから3月14日のホワイトデーまでの1ヶ月間、恋愛の成就を願う「赤い糸祈願祭」が行われるようになりました。高崎白衣大観音の小指に結ばれた赤い糸の先を自分の小指に絡ませて願うと、高崎白衣大観音がその仲立ちをしてくれて良縁が結ばれるとのこと。この赤い糸は、高崎白衣大観音の背後にある光音堂の願いを一つだけ叶えてくれる「一願観音」から、高崎白衣大観音と参拝者を結ぶもので、長さは30メートルにも及ぶのです。「赤い糸祈願祭」期間中には、ハート型のオブジェが設置されるので、そこから高崎白衣大観音とハートのショットも撮影出来ます。また、高崎白衣大観音のマスコット人形「えまちゃん」付きの「縁結び観音おみくじ」や「恋愛成就絵馬」なども授与されるそう。良縁のご利益が得られるうえに、いろいろ楽しめそうなので、バレンタインに相手がいない!という方もぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。■おすすめ仏像2:放光寺の愛染明王山梨県甲州市にある放光寺(ほうこうじ)は「花の寺」といわれるほど、四季折々の花が咲いています。放光寺は、源氏の一族である安田義定(やすだ よしさだ)が開いた寺だといわれる歴史あるお寺で、1989年に公開された本木雅弘主演の映画「ファンシイダンス」のロケ地でもあるのです。この放光寺には、愛染明王(あいぜんみょうおう)様が祀られています。しかも、愛染明王の中でも珍しい姿の天に向かって弓をひく「天弓愛染明王」です。愛染明王は「愛」という字が示すとおり「恋愛・縁結び・家庭円満」などをつかさどる仏様として信仰されています。全身は赤く、手には弓と矢をもち、まるで愛のキューピッドのよう。その中でも、今にも矢を放ちそうな放光寺の天弓愛染明王は、縁結びに絶大なご利益がありそうです。毎月、26日のご縁日には「えんむすび・えんねがい特別大護摩祈祷」が行われて、天弓愛染明王特別護摩礼が1体、1,000円で授与されます。祈祷してもらったら、益々ご利益がパワーアップして恋愛運がアップしそうですね。■おすすめ仏像3:泉涌寺の楊貴妃観音皇室の菩提寺であることから「御寺(みてら)」と呼ばれる京都の泉湧寺(せんにゅうじ)。その泉湧寺の山門をくぐって、すぐ左側のお堂に祀られているのが「楊貴妃観音(ようきひかんのん)像」です。何故、唐(中国)の絶世の美女と言われた楊貴妃の像がここにあるのか?というと、唐に渡った湛海(たんかい)というお坊さんが、日本に持ち帰ってここに祀ったということ。楊貴妃観音像は、玄宗皇帝が亡き楊貴妃の冥福を祈って造顕された像と伝承されています。生まれながらによい香りがしたとの伝説の通り、楊貴妃観音像は白檀(びゃくだん)の木で等身大に作られており、昭和39年までは100年に一度の御開帳という秘仏だったので、色も綺麗に残っていて美しいです。絶世の美女の観音様なので、「良縁(出会い)」「縁結び(結婚)」「美人祈願」「安産」などさまざまなご利益があるとされています。ちなみに、俳優の石田純一さんは、良縁を願ってひとりでここを訪れたら東尾理子さんと出会い、その後ふたりでお礼参りをしてお子さんを授かったんだとか。また、ここではお札のような良縁や美人祈願のお守りと、楊貴妃観音像の写真が真ん中にある美人祈願のお守りがあります。このお守りは、かなり効果があるそうなので、私も財布にお札タイプのものを入れて持ち歩いています。バレンタイン前の願掛けも良し、相手がいない方はいつでも良し!今まで仏像についてあまり知らなかったというあなたも、これを聞いたら見てみたくなったのでは?ぜひ一度その効果を体験しに行ってみてはいかがでしょうか。田中ひろみイラストレーター&文筆家。奈良市観光大使。女子の仏教サークル“丸の内はんにゃ会”の代表。カルチャーセンターで仏像の見方や史跡巡りの講師。毎日新聞旅行で仏像ツアーの同行講師。著書に『会いに行きたい! 日本の仏像』(講談社+α文庫)『高野山へ行こう! 』(JTBパブリッシング)「神社とお寺の不思議100」(偕成社)など。自身40冊目となる著書 「心やすらぐ仏像なぞり描き」(池田書店)好評発売中。公式HP:usagitv.com
2016年01月29日美術工芸品の製造・販売をするMORITAは、2013年新春特別企画として、大丸東京店で「仏像福袋」を販売する。同社は、「飾れる仏像ブランド“イSム(いすむ)”」を展開している。このほど、2013年の初売りにふさわしい、“仏像福袋” を3セット限定で特別価格で販売する。内容は非売品も含む全16アイテム。金剛力士や阿修羅(あしゅら)、大日如来(だいにちにょら)、毘沙門天(びしゃもんてん)といったスタンダードなものから、イSムPremiunシリーズ(十一面観音、帝釈天(たいしゃくてん))も入る。148万500円相当を、特別価格100万円で販売。仏像は全て同社が自宅に配送するとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月18日近年、日本美術界で起こっている空前の「仏像ブーム」。2009年3月より東京国立博物館にて開催された『国宝 阿修羅展』では、2か月間で入場者数90万人以上を記録し、入口に長い行列ができたことがニュースで報じられた。しかも、このブームは、20代から40代と幅広い世代がけん引している。「年をとるほどに仏像の良さが分かる」と言われたのは昔の話、今や“仏像女子”なる女性たちが、お寺巡りにいそしむほどの人気ぶりなのだ。他の出展作品の写真そんな中、仏像好きを熱狂させる『空海と密教美術』展が、同館で開催され話題となっている。先日、『ぴあ』メモリアル号(7月21日発売)の「おいしいご招待ファイナル!」で読者50組100名が招かれ、夜間特別内覧会が開催された。本展の見どころは、まず出展作品の98.9%が国宝・重要文化財であること。平安時代初期、日本に真言密教をもたらした高僧、空海(弘法大師)の教えを伝える名宝が、仁和寺、醍醐寺、金剛峯寺、教王護国寺(東寺)、善通寺、神護寺などから集結している。縦横4メートルにも及ぶ巨大な画面が圧巻の「両界曼荼羅図(血曼荼羅)」(金剛峯寺蔵)や、「弘法筆を選ばず」ということわざがあるほど書の達人でもあった空海直筆の書など、どれも貴重な名宝ばかりだ。そして、会場に訪れた参加者を最も驚かせたのは、京都・東寺講堂の仏像群で構成される「仏像曼荼羅」である。薄暗い空間に、8体の仏像たちがライティングされて浮かび上がるように展示され、なんとも神秘的な光景が広がっていた。しかも、仏像は360度から鑑賞でき、普段は見られない後ろ姿も拝することができる。お堂に安置された仏像とは全く違ったイメージで、新たな仏像の魅力に出会える貴重な機会となった。『空海と密教美術』展は、9月25日(日)まで。チケット発売中。※写真は全て『空海と密教美術』展展示会場にて撮影
2011年08月26日