住宅購入の際に多くの人が契約する住宅ローン。「ローンを早く完済したい!」と繰り上げ返済を検討している人は多いのではないでしょうか。しかしローン開始から10年間は住宅ローン控除の減税措置があるため、いつがベストなタイミングなのか気になるところです。今回は、FP2級の資格を持つ海田幹子さんに、繰り上げ返済のベストなタイミングについて教えてもらいました。■ 繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類がある住宅ローンの繰り上げ返済とは、月々支払っているローンとは別にまとまった金額を返すこと。基本的にいつでも行える繰り上げ返済ですが、手数料が必要な場合もあるのでこまめに行うことはあまりおすすめしません。繰り上げ返済の方法には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。期間短縮型…月々の支払額はそのままで返済期間を短くする方法返済額軽減型…返済期間を変えずに月々の支払額を減らす方法このように、それぞれ目的が異なります。■ 2種類の繰り上げ返済…どっちで返済したほうがいいの?返済方法は目的で選ぶのがおすすめです。それぞれに適したケースを見てみましょう。定年後のローンの支払いに不安がある人は期間短縮型定年後の生活に不安がある人は、完済を早める期間短縮型がおすすめです。返済額軽減型に比べて利息の軽減効果が高いので、効率的に返済額を減らせます。「とにかく利息を減らしたい!」という人もこの方法で!収支に変動がある人なら返済額軽減型転職や子どもの教育費など、収支に変動がある場合は返済額軽減型を検討してみましょう。月々の支払いが軽くなれば、収入減や教育費の増額にも対応できますね。月々のローン支払いが負担になっている人にもおすすめです。■ 繰り上げ返済はどのタイミングがお得?返済シミュレーションでチェック一般的に、「繰り上げ返済は早くしたほうがお得」と言われていますが、住宅ローンを契約して10年間は住宅ローン減税があります。住宅ローン減税とは、住宅ローン残高の1%を支払っている税金から控除してくれる制度のこと。当然ながら、繰り上げ返済でローン残高が減ると、住宅ローン減税での税金控除額も減ってしまいます。では、どのタイミングで繰り上げ返済するとお得になるのか、期間短縮型で返済のシミュレーションをしてみましょう。繰り上げ返済を検討している人の住宅ローン借入金:3000万円返済期間:35年間/ボーナス払いなし返済方法:元利均等返済金利:全期間固定金利繰り上げ返済方法:期間短縮型 ●金利0.5%でローンを組んで5年後と住宅ローン控除終了後の11年後に繰り上げ返済した場合金利0.5%の場合繰り上げ返済なし5年後に300万円11年後に300万円支払利息の軽減額(1)0円約45万円約35万円住宅ローン控除額(2)約256万円約241万円約256万円(1)+(2)約256万円約286万円約291万円 ●金利1.0%でローンを組んで5年後と住宅ローン控除終了後の11年後に繰り上げ返済した場合金利1.0%の場合繰り上げ返済なし5年後に300万円11年後に300万円支払利息の軽減額(1)0円約97万円約74万円住宅ローン控除額(2)約259万円約244万円約259万円(1)+(2)約259万円約341万円約333万円●金利1.5%でローンを組んで5年後と住宅ローン控除終了後の11年後に繰り上げ返済した場合金利1.5%の場合繰り上げ返済なし5年後に300万円11年後に300万円支払利息の軽減額(1)0円約157万円約119万円住宅ローン控除額(2)約262万円約247万円約262万円(1)+(2)約262万円約404万円約381万円金利が「0.5%」「1.0%」「1.5%」の場合で、支払利息の軽減額(1)と住宅ローン控除額(2)を算出しました。(1)と(2)の合計金額が高いほど、利息や税金の支払いが少なくてすむためお得になります。この表から、金利0.5%の場合、「11年後に300万円」を繰り上げ返済する方法が一番お得という結果に。一方、金利1.0%と1.5%の場合は住宅ローン減税が適用中の「5年後に300万円」を繰り上げ返済するほうが総返済額が減ることが分かります。繰り上げ返済がお得になるかどうかは、金利がカギを握っています。金利が高いほど、住宅ローン控除期間中でも、できるだけ早い時期に繰り上げ返済をしたほうが軽減効果は高くなります。金利が1.0%より上か下かが目安になるでしょう。繰り上げ返済をするベストなタイミングは、金利によって異なることをご紹介しました。繰り上げ返済には返済期間を短くする「期間短縮型」と、月々の返済額を減らす「返済額軽減型」があり、それぞれ適するパターンが違うので、自分に合う方法を選択してくださいね。●教えてくれた人/海田幹子ファイナンシャルプランナー2級の資格を持つwebライター。ライフプランニングや住宅ローン、資産運用などお金にまつわる内容を多数執筆。私生活では2児の母。わかりやすくてためになる記事を心がけている
2020年12月29日「老後資金をどう作ろうか」とお悩みの人も多いだろう。会社員なら、公的年金と退職金が老後資金の中心になるだろう。そんな退職金は、会社を辞めるとドンと手に入る。人は大金を持つと、気が大きくなって使いたくなるものだが、定年後の人生はおおよそ30年。もらってすぐ派手に使うのはNGだ。「ムダ遣いしないように、小分けして支給して」と考え、年金型での受取りを選ぶ人もいるかもしれない。「退職金の受け取り方は、よく考えて!」と、税理士の板倉京さんは助言する。「退職金には『退職所得控除』という大きな非課税枠がありますから、これを最大限活用するのがお勧めです」退職所得控除は、勤続年数で決まる。勤続20年以下の方の退職所得控除は40万円×勤続年数。勤続20年超なら、40万円×20年+70万円×(勤続年数-20年)。「退職所得国所を最大限活用するなら、退職金は、年金型より一時金で受け取るほうがよいでしょう。そのほうがお得になる方が多いと思います」たとえば22歳で入社、38年勤めあげ、60歳で退職するAさんを例に考えよう。「Aさんは勤続38年ですから、退職所得控除として2,060万円もの非課税枠があります。これを活用するのです」非課税枠が2,060万円ということは、そもそも退職金が2,060万円以下なら、税金は不要だ。たとえ2,060万円を超えていても、退職金から非課税枠である2,060万円を差し引いた額の2分の1に税率をかけて納税額を算出するので、税額はかなり抑えられる。「逆に、年金型で受け取った場合は、退職所得控除は使えません。1年間の退職金の受取額と公的年金を合わせた額から『公的年金等控除』を差し引き、税額を計算することになります。公的年金等控除は、退職所得控除と比べると額が少なめなので、納税額が多くなってしまう傾向があるのです。さらに、年金型で受け取る退職金は、公的年金と合わせて『収入』とみなされ、この収入を元に、社会保険料が計算されます。退職金が上積みされている分、収入が増え、社会保険料も高くなりがち。さらに、収入が高いと、高齢の低所得世帯への優遇措置などを受けられないこともあります」会社に預けておくと、比較的高利回りで運用してくれるという好条件があっても、退職所得控除を最大限活用できる一時金で受け取ったほうが、メリットが大きいのだ。板倉さんは「知らないと大損する!定年前後のお金の正解――会社も役所も教えてくれない手取りを増やす45のコツ」(ダイヤモンド社刊)を上梓。お得ワザを知って、老後資金をがっちり貯めよう。
2020年12月24日タカス / PIXTA(ピクスタ)住宅購入を検討する際、重要な項目となるのが資金計画。住宅購入には多額の費用がかかり、購入後に発生する毎月のローンの支払い額が、その後の人生設計に大きな影響を及ぼすことも!そこで事前に行いたいのが、ライフプランシミュレーションです。今回はFP2級の資格を持つ山村希美さんに、ライフプランシミュレーションの基礎知識や方法について教えてもらいました。ここで解説するライフプランシミュレーションのExcelファイルは、記事下のボタンからダウンロードできます。ぜひお役立てください。■ ライフプランシミュレーションで今後必要となる出費を可視化しよう!kai / PIXTA(ピクスタ)ライフプランシミュレーションとは、現在の家計の状態を把握して、今後の人生のイベントや収入・支出の変化などを想定するもの。「5年後に海外旅行に行きたい」や「15年後に教育費が〇万円必要になる」など、今後必要となる大きな出費について考え、可視化できます。家計の状態を知ることで、「必要な資金をいつまでに貯蓄しないといけない」、「今のままの収支だと家計がマイナスになる」などの課題を把握できるでしょう。■ 家づくりとライフプランシミュレーションの関係bee / PIXTA(ピクスタ)住宅の購入には数千万円の資金が必要です。高額なため、ほとんどの人が住宅ローンを借り入れ、毎月決まった金額を返済していくことになるはずです。金融機関にもよりますが、一般的には返済期間は最長で35年。そのため、安定した収入と毎月返済していく資金力が必要です。また、無理のない返済計画を立てることも大切になってきます。現在の収入だけを見て住宅を購入すると、万が一病気で働けなくなった場合に、住宅ローンの返済が滞ってしまうこともあるでしょう。無理のない返済計画を立てるためには、事前に現状の収支を把握し、今後起こり得るライフイベントを想定することが重要です。それにより無理せず返済できるローンの総額が見えてきます。また、希望する住宅の購入にはどれくらいの頭金が必要なのかも分かるでしょう。■ Excelでも簡単につくれる!ライフプランシミュレーションそれでは、実際にどのようにライフプランシミュレーションを行っていくのでしょう。金融庁や銀行など金融機関のホームページには、簡単にライフプランシミュレーションができるサイトが開設されています。これらを活用してまずは簡易的に把握するのもよいでしょう。また、自分だけのオリジナルライフプランシミュレーションをつくり、具体的に想定するのもおすすめ。今回は、Excel(エクセル)で簡単につくれるオリジナルライフプランシミュレーション方法を紹介します。ここでは、夫32歳、妻30歳、結婚したばかりの夫婦を想定して行います。まずExcelを使って大枠を作成西暦20202021202220232024202520262027202820292030……年数現在1年後2年後3年後4年後5年後6年後7年後8年後9年後10年後……夫年齢3233343536373839404142妻年齢3031323334353637383940子ども①年齢00012345678子ども②年齢00000012345ライフイベント自分の収入妻の収入収入合計(A)基本生活費住宅費車両費教育費住宅ローン返済額そのほかの支出ライフイベント費支出合計(B)年間収支(A-B)貯金残高手書きでももちろん問題ありません。しかしExcelで作成しておけば、ライフプランに変更があった場合、簡単に修正や追加ができるメリットがあります。大枠となる部分の作成だけなので、Excelに慣れていない人でも比較的簡単につくれますよ。おもなものは、年数、ライフイベント、収支、貯金残高などです。作成した大枠にやりたいことやライフイベントを書き出す西暦20202021202220232024202520262027202820292030……年数現在1年後2年後3年後4年後5年後6年後7年後8年後9年後10年後……夫年齢3233343536373839404142妻年齢3031323334353637383940子ども①年齢00012345678子ども②年齢00000012345ライフイベント・第1子誕生・車購入国内旅行第2子誕生・第1子幼稚園入園・家購入・第1子小学校入学・第2子幼稚園入園自分の収入妻の収入収入合計(A)基本生活費住宅費車両費教育費住宅ローン返済額そのほかの支出ライフイベント費支出合計(B)年間収支(A-B)貯金残高シミュレーションなので、まずはどういった人生を歩みたいのか好きなように書き出しましょう。家族の生き方や考え方の把握にもつながります。収入・支出金額など具体的に数字を入れ、年間の収支を把握する西暦20202021202220232024202520262027202820292030……年数現在1年後2年後3年後4年後5年後6年後7年後8年後9年後10年後……夫年齢3233343536373839404142妻年齢3031323334353637383940子ども①年齢00012345678子ども②年齢00000012345ライフイベント・第1子誕生・車購入国内旅行第2子誕生・第1子幼稚園入園・家購入・第1子小学校入学・第2子幼稚園入園自分の収入妻の収入収入合計(A)基本生活費住宅費車両費教育費住宅ローン返済額11万8,000円11万8,000円11万8,000円11万8,000円11万8,000円……そのほかの支出頭金500万円ライフイベント費支出合計(B)年間収支(A-B)貯金残高書き出した内容を精査したら、Excelに入力していきましょう。具体的に数字を入れることで、「資金不足はないか」、「ライフイベントのために〇年後までに〇万円貯蓄しなければならない」などが見え、計画を修正すべきかの判断ができます。例えば夫が38歳のときに家を購入するとしましょう。頭金に500万円支出し、住宅ローンで3500万円借り入れます。銀行のホームページにある借り入れシミュレーションを使って簡単に紹介すると、3500万円の借り入れ(金利1.3%・返済期間30年)で、毎月の返済額は約11万8000円です。こういった具体的な数字を入力していくことで、どの年にいくら支出が増えるかなど、一目瞭然になります。ライフプランシミュレーションは、住宅購入のための資金計画に重要な役割を果たします。人生を豊かに過ごすための計画を俯瞰して見ることのできる便利なツールといえるでしょう。1回つくれば終わりではなく、考え方や収入の変化などが起きた際にはそのつど修正し、最新のものを作成するようにしてください。そうすることで、住宅ローン返済への影響を事前に把握できるはずです。●教えてくれた人/山村希美さん大学卒業後証券会社に勤務し、在職中に2級ファイナンシャルプランナーを取得。結婚を機に退職し、出産後ライターとしてお金にまつわる記事や子育てに関する記事などを執筆中ライフプランシミュレーションのExcelファイルをダウンロード
2020年11月23日「コロナ禍以降、経済の先行きが不透明になり、会社員でも雇用や収入に不安を抱く方が増えています。こうした状況では老後の資金確保にも焦りを感じやすいものですが、目先の利益に飛びつくと失敗を招いてしまいます」こう話すのは、お金にまつわるセミナー開催やコンサルティングを請け負う「ぜにわらい協会」会長の吹田朝子さん。吹田さん自身も、これまで3,300件以上の相談を受け、さまざまな家庭のお金の使い道を設計してきた。「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」老後資金にまつわる代表的な不安といえばまっさきに浮かぶのが「老後2,000万円問題」。’19年、金融庁が公表した報告書の中で、夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、今後20〜30年生きるとした場合、年金を受給しても約1,300万〜2,000万円が不足すると報告され、議論を呼んだ。吹田さんは、こう指摘する。「誤解されている方が多いのですが、この数字はあくまで統計上の平均値であって、必ずしもすべての家庭に当てはまるわけではありません。家族構成や家庭の事情によって、必要な老後資金は変わってきます」特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。老後資金についても、家計と同様に見える化して考えよう。特に資金を「守りのお金=年金・保険」と「攻めのお金=投資・運用」の2つに分けると、具体的に何をすべきか見えてくる。その結果、不安が減り、失敗が少なくなるのだ。「50歳以上なら、毎年誕生月に送られてくる『ねんきん定期便』で、将来受け取る年金の見込額を確認できます。その金額さえわかれば、夫婦でイメージしている老後の暮らしを送る場合、毎月の不足分がいくらになるのか、おおよそ予測できるでしょう。不足額がわかれば、投資計画が立てやすくなります。不足分を補うには、どんな金融商品が適しているか、毎月いくらを何年間ほど積み立てればいいのかといったことも見えてくるはずです。そうすれば、焦ってリスクの高い金融商品に投資したり、あやしい投資話に引っかかったりする可能性はぐっと低くなります」(吹田さん)投資と聞くと「難しそう」「損をするんじゃないか」と苦手意識を抱く人も多いが、失敗する理由がわかれば、怖がる必要はない。投資・運用のアナリスト、石川紀子さんと、多くの顧客の資産形成に携わる丸山哲也さんの2人が“攻めのお金” の攻略法を伝授。「投資の失敗でありがちなのは、資金が貯まってから一気に始めようというケース。実践経験がゼロの状態で大金をつぎ込むことになるので、大失敗につながります。投資を始める際は、目安として生活費の半年分程度の貯金があれば大丈夫。まずは少額の投資から始めて、少しずつ勉強していきましょう。毎日、株価をチェックするだけでも、どんなときに値動きがあるのか、徐々にわかるようになってきます」(石川さん)さらに丸山さんは、最初は少額でも長く続けることの重要性を力説する。「投資には、複利効果があります。たとえば投資信託で一定額を積み立てていくと、収益が発生します。この収益を元本に組み込み、同じことを繰り返していくと、その額は雪だるま式に大きくなっていく。これが複利効果です。最初は小さくても、長く続けるほど大きくなるので、早めに始めたほうが大きな成果が出やすいのです」老後資金対策として、初心者にも始めやすい投資の代表が「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」だ。つみたてNISAは、年間40万円の積立額を上限として、最長で20年間、得られた利益が非課税となる。そのメリットを最大限生かすため、20年間、換金しないことを前提に運用しよう。「商品は、信託報酬が低めのインデックスファンドがおすすめ。過去3年以上の運用実績があり、100億円以上の資産残高があるものを選びたいですね。信託報酬とは、管理・運用のために証券会社に継続して支払う手数料のこと。信託報酬が2%前後と高報酬の商品は、利益が出ても相殺され、元金が増えないケースもあるので注意して」(石川さん)iDeCoの場合は運用の利益が非課税になるだけでなく、掛け金の全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税が軽減される。ただし60歳まで引き出せないので、無理のない金額で投資しよう。商品は、日本株、世界株、世界債券、REIT、ゴールドなど4〜8種類に分散させて。「積み立ては自動的に行われますが、定期的に途中経過をチェックするようにしましょう。一時的な増減で一喜一憂せず、なぜ上がったのか、下がったのかを運用報告書やネットの情報を調べるなどチェックして。将来性に疑問を感じたなら、ほかの商品への乗り換えも検討すべきです」(丸山さん)いざ老後生活に突入すれば、準備してきた資金を引き出すときがやってくる。間違っても、運用中の口座を一気に解約しないように気をつけたい。「所得控除が受けられるなど、税制上のメリットのある口座から解約を。投資の利益が元金に対して50%以上出ているときは、全体の3分の1程度の金額を取り崩し、その後も運用を続けましょう。たとえば、100万円を元金として50万円の利益が出ている場合は、利益分の50万円だけ取り崩します。利益がそこまで出ていない場合は、そのまま運用を続けたいので、銀行の預貯金口座から引き出していきます」(石川さん)複数の銀行口座、証券口座を持っている場合は、万が一のときに整理しやすいよう、使い勝手のいい口座5つ程度を目安に、徐々に絞っていこう。数字を見える化して分析できれば、投資・運用だって怖くない!「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年11月19日「コロナ禍以降、経済の先行きが不透明になり、会社員でも雇用や収入に不安を抱く方が増えています。こうした状況では老後の資金確保にも焦りを感じやすいものですが、目先の利益に飛びつくと失敗を招いてしまいます」こう話すのは、お金にまつわるセミナー開催やコンサルティングを請け負う「ぜにわらい協会」会長の吹田朝子さん。吹田さん自身も、これまで3,300件以上の相談を受け、さまざまな家庭のお金の使い道を設計してきた。「お金に振り回されやすい人は、老後のお金でも失敗しがち。一度ご自身のお金にまつわる考え方をチェックしてみましょう」老後資金にまつわる代表的な不安といえばまっさきに浮かぶのが「老後2,000万円問題」。’19年、金融庁が公表した報告書の中で、夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で、今後20〜30年生きるとした場合、年金を受給しても約1,300万〜2,000万円が不足すると報告され、議論を呼んだ。吹田さんは、こう指摘する。「誤解されている方が多いのですが、この数字はあくまで統計上の平均値であって、必ずしもすべての家庭に当てはまるわけではありません。家族構成や家庭の事情によって、必要な老後資金は変わってきます」特にリタイア後の生活資金は家庭によって大きな差が出る。都市部か地方なのか、旅行などのレジャーに積極的に出かけたいのか、家庭菜園を楽しみながら自宅中心の生活を送りたいのか、それだけでも違うのは明らかだ。「ですから、2,000万円と聞いて慌てて貯金に走る前に、老後にどんな生活を送りたいのか、そのためには毎月どれくらい生活費が必要なのかをあらかじめ夫婦で話し合い、具体的にイメージしておくことが大切です。金額だけを目標にしてしまうと、途中で挫折したり、節約のストレスから浪費がふくらみがち。『こんな生活を送りたい』という目的をはっきりさせましょう」(吹田さん)必要な金額がイメージできれば、根拠のない不安から焦ることも少なくなる。逆に『足りないかも』と潜在的な焦りがあると“おいしい話”に引っかかりやすい。多くの顧客の資産形成に携わる丸山哲也さんは、こう警鐘を鳴らす。「老後資金の用意が間に合わないかもと、焦りから一気に投資に手を染める人が後を絶ちません。特に相続などでまとまったお金が手に入って、気が大きくなっているようなときは気をつけて。予備知識がないまま投資セミナーに参加し、営業マンにすすめられる商品にそのまま投資してしまうケースが少なくありません」特に不動産投資にはリスクがつきもの。賃貸物件として貸し出しても、空室が続いて賃料収入が途絶えたり、環境が変わって不動産価値が急落することもある。手放したくても売却先が見つからず、赤字に転落というシナリオも。「会社員の場合、ローンが組みやすく、契約のハードルが比較的低いことも引っかかりやすい理由の1つ。預貯金の半分ほどが一気に出ていく高額な金融商品は、失敗したときのリスクが大きいので慎重になるべきです」(丸山さん)ほかにも丸山さんは“あやしい投資話”にはいくつかの共通した傾向があると続ける。「仮想通貨や自然エネルギーなど話題のテーマを絡めた投資話や著名人とのつながりをアピールするもの、金融機関以外が元本保証や極端な高金利をうたったものなどは要注意。また、配当金にかかる所得税など、税制上の扱いについて質問をしても、すぐに返事がないものは疑うべき。20〜30代までと違って、50代以降の損失は取り返しがつかないと心得ましょう」投資初心者は、まずは少額から、信頼できる金融商品に長期的に投資するつもりで始めましょう。いっぽうで、毎月の家計からコツコツと老後資金を積み立てるのも忘れずに。投資ができるのも、地道な貯金があってこそだ。そこで吹田さんが提案するのが、「住まい費:生活費:将来準備費=3:4:3」の黄金比率。「貯金を増やそうと無理に生活費を切り詰めたり、コスパ重視の節約法に夢中になったりするとストレスがたまって挫折しがち。家計支出を住まい費、生活費、将来準備費の3つに分けたときに、その比率が3:4:3になるようバランスを調整すると、生活を楽しむ余裕が生まれ、安定して貯金を続けられます」住まい費とは、住居費、車費、水道光熱費。生活費は、食費などの日常生活費、通信費、レジャーや被服費、小遣いなど。最後の将来準備費に、貯蓄と投資、保険料、子どもや自分への教育費といったものが含まれる。「住まい費がふくらむとほかの2つにしわ寄せが行くので、バランスに注意しましょう。コロナ禍以降、リモートワークにより出勤の回数が減った家庭は、家賃の安い郊外への住み替えを検討してもいいかもしれません」(吹田さん)「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年11月18日住宅を購入される際、家具の相談にも乗っていた住宅営業マンの、「住宅購入者の要望に答える家具がない」との悩みと、家具製造会社の「ユーザーのニーズを直接聞きたい」という双方の悩みが合致し、今回のコラボ家具企画に至りました。今までの家具にない「かゆいところに手が届く家具」を目指しています。コレットシリーズと名付けたこの「かゆいところに手が届く家具」シリーズは、住宅購入者の不を解消する目的で企画しています。シリーズは、ソファーバックデスク、ワードローブ、TVボード、シェルフの4種類の家具展開をしています。商品はすべて福岡県大川市で製造しており、天板に幅広の無垢板を使うなど、本格的な造りになっています。また、家具職人が作っているので、各種サイズ変更や樹種の変更なども対応できます。1.ソファーバックデスク住宅購入者の「ソファーでくつろげるけど、飲み物を置く場所がない。センターテーブルだと前かがみになって手を伸ばさないといけない」という声から生まれた、「ソファーバックデスク」。ソファーで寛いでいるときにちょい置きスペースとして使えます。また、近年増えているリビング学習でも、りびんぐのスペースを圧迫することなくデスクが置けて、家族の顔も見えるソファーバックデスクです。2.ワードローブ(子供の洋服掛け)ハンガーの洋服掛けって大体高いところにあって、お子様が自分でハンガーにかけるの難しいですよね?そんなお悩みから出てきた、「小学校前のお子様が自分でかけられる洋服掛け」お子様が自分で何でもできる環境を作ってあげるのが良いのではないか。との考えから企画しております。3.TVボード120センチ幅くらいのテレビ台って、結構安っぽい作りのものしか無い。テレビ台も最近は、テレビの大きさに合わせて大型化してきていて、小さいサイズのテレビ台は安価な作りのものが多くなってきました。ただ、32型くらいの小さいサイズのテレビに合うテレビ台は、やはり120センチ幅くらいが丁度いいのではないか?ということで、32型くらいのテレビに合う上質でシンプルなテレビ台を開発しました。4.シェルフソファーバックデスクに合うシェルフも作りました。リビングの間仕切りとしても使えますし、奥行33センチなのでちょっとしたスペースにもおけます。ソファーバックデスクと同じ用に耳付きオーク材を使用しているため、奥行には幅があります。【商品詳細】ソファーバックデスクワードローブTVボードシェルフ【お問い合わせ】大川家具ドットコムメール:info@okawakagu.com電話:0944-88-3889FAX:092-510-0087LINE【株式会社大川家具ドットコム会社概要】所在地:福岡県大川市郷原621設立:2014年7月代表者:堤太陽事業内容:国産大川家具の通信販売「株式会社大川家具ドットコム」公式サイト企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年11月05日10月5日「住宅ローンの完済年齢が上昇している」という調査結果が発表された(日経新聞)。住宅ローンを’20年度に契約した人の完済予定年齢は平均73.1歳。’00年度の68.3歳と比べて、20年間で5年も遅くなっている。住宅ローン利用者が60歳時点の予定残高も、’00年度の利用者は平均約700万円だが、’20年度は約1,300万円に増加。老後に“ツケ”を回す傾向が見て取れる。その原因を、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。■住宅ローン返済の理想は50代まで!原因としては、住宅を買う年齢の上昇が挙げられます。住宅の取得年齢は、’00年以前は37歳前後が多いのですが、’13年以降は40代が目立ちます(’19年・国土交通省)。また、ローンも長期化しています。国の基準を満たした長期優良住宅に限られますが、’09年から「フラット50」という返済期間が最長50年の住宅ローンが提供されています。一般の35年ローンでも、みずほ銀行は最長80歳まで、ソニー銀行は最長85歳までに完済すればよい決まりです。銀行も利用者も、定年を過ぎた年齢だと承知のうえで、繰上げ返済で早期完済を目指しながらも、最終的には「退職金での完済」を想定しているのでしょう。銀行は、年齢にかかわらず完済されると利益を確保できます。ですが、利用者は、退職金を住宅ローンの返済に使ってしまうと、老後資金が不足する大問題です。さらに、コロナ禍で収入の減少や、リストラなどで収入がなくなった方、冬のボーナスが減額や「今年は出ない」という方も多く、いま、住宅ローンの返済に困る方が増えています。そんな方はすぐ銀行に相談して、毎月の返済額を抑えるなどの対策をとりましょう。ただ、その分返済期間が延び、返済総額も増えてしまいます。元々の計算とは違い、完済が定年以降にずれ込む方もいるでしょう。あるいは、勤め先の倒産などで退職金の減額や出ない方もいて、退職金で住宅ローンが完済できないケースも考えられます。そうなると、老後資金や年金から住宅ローンを返済するしかありません。高齢でも健康なうちは働いて返済できますが、病気や介護が必要になって蓄えが底をついたら「自己破産」に陥るケースも増えてくるのではないかと心配です。当たり前ですが、住宅ローンは少しでも早く、できれば50代での完済を目指しましょう。コロナ不況は、当たり前のことができないほど深刻です。投資などにお金を回すより、「借金減らして現金増やせ」、これに尽きます。また、ローン返済の猶予を受けた方は必ず、もう一度見直しを行いましょう。以前より楽な返済から元に戻せない方が多いのですが、そのままだと老後破綻へ一直線だと緊張感を持ちたいものです。現役世代のうちに苦労して、借金のない老後を迎えましょう。国には、これまで景気浮揚感として住宅ローン減税を連発し、国民に住宅購入をあおってきた責任があると思います。空き家問題も踏まえて、住宅行政の今後に、きびしい目を向けたいと思います。「女性自身」2020年11月10日号 掲載
2020年10月30日住宅の購入の援助、孫の教育資金、孫一家を連れての旅行など思わぬ出費で老後資金が底を尽く。社会のひずみが生み出している側面もあるが「孫かわいさ」はほどほどにーー!「孫にお金を使っているうち、老後資金がいつの間にか消える『孫破産』という悲劇が増えていることをご存じでしょうか?」こう話すのは、老後資金の問題にくわしいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。孫で破産する?にわかに信じられないが、多くの祖父母世代に「孫破産」は忍び寄っていると、長尾さんは警告する。「第一生命経済研究所の『シニア夫婦世帯の別居家族との交流に関する調査』(’16年)によると、孫と一緒に旅行した場合、8割以上が祖父母が多く費用負担をしたという結果が出ています」この調査では、自分の老後資金について「家計にゆとりはなく、多少心配である」または「家計が苦しく、非常に心配である」と答えた人でも、75.8%の人が費用負担をしていると答えている。「6人分(祖父母、親夫婦、孫2人)の旅行費は、1回30万円以上。海外旅行だと100万円近くかかります。こんな使い方をしているうちに、老後資金と思って準備しておいたお金がドンドン減っていき『孫貧乏』になっているシニア世代が増えている。これがなにかのきっかけで『孫破産』へと転落してしまうのです」こうした「孫破産」を防ぐにはどうしたら、よいか?長尾さんは3つの提案をする。【1】見えを張らない「子ども夫婦の相手親と競うことはありません。自分の余裕資金の限度で付き合うべきです」【2】孫に使う限度額を設定「外食や旅行で年間30万円までなど、家計に『孫枠』を作っておけば使いすぎは防げます」【3】子どもや孫は介護してくれないと心得よ「老後、いま手元にある資金から、今後の生活費を除いた金額が余裕資金と考えがちですが、介護になったら、お金はいくらでも必要。そう考えると、孫に回せる資金はほとんどないと考えるべきです」孫と一緒にいるのは、生きがいにもつながる大切なこと。しかし生活が苦しくなるまで老後資金をつぎこむのは本末転倒。すべてはほどほどが無難のようだ。「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月17日「孫にお金を使っているうち、老後資金がいつの間にか消える『孫破産』という悲劇が増えていることをご存じでしょうか?」こう話すのは、老後資金の問題にくわしいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。孫で破産する?にわかに信じられないが、具体的な例をもとに、長尾さんに解説してもらおう。■孫のために住宅支援贈与をしたばかりに、自宅売却!50代のAさん夫婦には2人の息子がいた。ともに独立、結婚し、孫も誕生。Aさん夫婦は毎月、どちらかの孫と週末を過ごす幸せな日々を送っていた。「先に長男が住宅の購入のため、お金の援助を求めてきました。いまは住宅取得資金贈与の特例で500万円までは非課税になります。長男の嫁の両親は、これを利用して500万円支援してくれるというのです。相手の親に対する見えもあり、Aさん夫婦も老後資金から500万円を長男夫婦に贈与せざるをえませんでした」すると、続けて次男から「実家の近所に住むから、これからは毎日、孫と会えるよ」と、住宅購入支援の話がくる。長男に500万円贈与したので、当然、次男からも同じ金額を期待され、老後を万全にと貯めていた虎の子の1,000万円が泡のように消えた。貯金が底をついたその矢先、新型コロナ不況が直撃。Aさんの仕事先が倒産。自宅のローンが払えなくなってしまったという。「長男、次男も自分たちの生活にきゅうきゅうとしていて、とても親を助けられる状況にはありません。やむなく、Aさんは自宅を手放すことになったのです」これが典型的な「孫破産」。新型コロナがなければこうした悲劇は起きなかったかもしれないが、そもそも孫かわいさから、老後資金を使ってしまわなければ、自宅を手放すこともなかったのだ。「アットホーム『住宅購入時の“親の資金贈与”実態調査』によると、親からの平均贈与額は平均564万円。親が同じ地域に住む場合は、さらに増えて平均642万円です。贈与額500〜600万円が全体の22.9%で、1,000〜1,500万円も13.0%にのぼります。近くに家を建てると、支援額が増えるのは、これは孫がそばに住んでくれるということや自分の介護を頼みやすいからということの表れでしょう。決して、Aさんの事例はひとごとではありません」孫と一緒にいるのは、生きがいにもつながる大切なこと。しかし生活が苦しくなるまで老後資金をつぎこむのは本末転倒。すべてはほどほどが無難のようだ。「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月17日出産や保育園・幼稚園入園時期は住宅を購入したり、住み替えをしたりするタイミングになりやすいです。住宅の購入や賃貸に対して、子育て世帯へ支援する制度があるのを知っていますか? すべての方に適用されるわけではありませんが、一例をご紹介します。 賃貸の場合UR賃貸住宅独立行政法人都市再生機構が運営するUR賃貸住宅では、一部物件で18歳未満のお子さんがいて、所得要件を満たす世帯に最大6年間、家賃20%(上限月額25,000円)を減額する、子育て割を実施しています。 子育て世帯向け優良賃貸住宅都道府県・政令指定都市等の住宅供給公社が、要件を満たす賃貸物件に対象となる子育て世帯の方が入居した際に家賃の一部を補助する制度です。例えば、横浜市住宅供給公社が実施する「子育てりぶいん」では、最大月額4万円・6年間の補助が受けられます。お住いの住宅供給公社のサイト等で実施しているか確認できます。 公営住宅の家賃減額・当選倍率加算等都道府県・市区町村が運営する公営住宅・定住促進住宅について子育て世帯の家賃を減額したり、当選倍率を加算や子育て世帯の区分を設定したりしています。例えば、名古屋市の定住促進住宅(公共型)の場合では、要件を満たして小学校入学前の子どもがいる世帯では、家賃の20%(最低家賃は6万円以内)の減額がなされます。お住いの都道府県・市区町村の公営住宅・定住促進住宅のサイト等を確認しましょう。 持ち家の場合住宅ローンの優遇住宅ローンを取り扱っている金融機関によっては、子育て世帯向けに優遇を実施しているところもあります。例えば、フラット35・子育て支援型では、子育て支援に積極的な一部の地方公共団体の住宅購入者に対する支援とセットで、【フラット35】の当初5年間の借入金利を年0.25%引き下げることができます。対象となる住宅金融支援機構と連携する地方公共団体を確認してみましょう。その他、あまり多くはありませんが、子育て支援型の住宅ローンで金利などを優遇しているケースもありますので、借り入れを検討している金融機関に子育て支援の制度がないか確認するとよいでしょう。 地方公共団体からの住宅ローンの利子の補助お住いの都道府県・市区町村によっては、子育て世帯等が住宅ローンを組んで自宅を購入した際に利子の一部を補助してくれるところがあります。例えば、大阪市では、小学校6年生以下の子どものいる世帯(その他の要件もあり)で初めて住宅ローンを組んだ際に、年間10万円・最長5年間の利子を受けられる可能性があります。すべての地方公共団体で実施しているわけではありませんので、こちらも確認することをおすすめします。 地方公共団体から住宅購入の補助都市より地方で実施されている制度ですが、住宅を購入したり、新築したりすると補助金が受け取れる制度があります。子育て世帯に限定しているところもあれば、若年層、移住者等別の要件でも補助が受けられるケースがあります。例えば、北海道・南幌町では、要件を満たした中学生以下の子どもがいる世帯、または夫婦とも40歳未満の世帯が住宅を新築した場合に25万円~200万円の助成金が受け取れる制度があります。多くの地方公共団体で実施されているわけではありませんので、物件を検討している周辺の地方公共団体を確認するとよいでしょう。 子育てでお金のかかる時期に住宅ローンや家賃を払っていくのは、家計としても厳しい面もあると思いますが、上記にある制度やそれ以外の制度も利用できれば、住居費を想定より抑えることもできます。住宅の購入や住み替えを検討する場合のご参考にしていただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年09月02日人々の意識や企業体制などの要因によって難航している、男性の育児休業取得率の増加。厚生労働省は、2020年の目標として男性の育児休業取得率13%を掲げています。育児休業を取得すればワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)を取ることが可能になるため、取得に前向きな男性も少なくないでしょう。『育休最初の日』妻や子供たちとの日常を漫画で描いている、パパ頭(@nonnyakonyako)さんも育児休業を取得。普段から子育てに積極的ではあったものの、子供につきっきりとなったことで、ある気付きを得たといいます。育休最初の日(2/2) pic.twitter.com/DmHyaG2Ttx — パパ頭 (@nonnyakonyako) August 8, 2020 育児休業中、自分の子育ては妻のお陰で『イージーモード』だったことに気付いたパパ頭さん。子育ての本当の大変さが身にしみた結果、一家の父親としてより成長することを心に誓ったのでした。パパ頭さん夫婦のあり方が伝わるラストのコマに、心打たれる人が続出。「夫婦ともに素敵。じんわり心が温かくなりました」「あなたのような、気付いて行動できるパパも偉大です」などのコメントが多数寄せられています。子育ての本当の苦労を知ってこそ、夫婦は手に手を取り合って頑張れるのかもしれません。育児休業を希望する人が、誰でも取得できる社会が来ることが望まれます。[文・構成/grape編集部]
2020年08月10日住宅ローン金利は、変動金利と固定金利に大きく分けることができますが、住宅ローンの融資を受ける際にどちらを選べばいいか迷う方は多いようです。本記事では、これから住宅ローンを組むという方や借り換えを検討している方に向けて、変動金利と固定金利それぞれの特徴や違い、メリット・デメリットなどをご紹介していきます。住宅ローンにおける変動金利と固定金利の違い住宅ローンには大きく変動金利と固定金利があり、銀行によって金利設定などの違いはあるものの、基本的な内容はどの銀行を利用しても同じです。変動金利両者の違いを簡単にお伝えすると、変動金利は借入期間中に金利が変動する金利タイプで、金利が変動するリスクがある分、低めの金利水準となっています。固定金利一方、固定金利とは借入期間中ずっと同じ金利で利用できるもので、金利が変動しないという安心感がある分、変動金利と比べると金利設定は高めです。次項から、それぞれについて詳しく見ていきましょう。変動金利のメリット・デメリットまずは変動金利について、メリット・デメリットなどを見ていきましょう。[adsense_middle]固定期間選択型金利と変動金利住宅ローンは大きく分類すると2種類とお伝えしていますが、もう少し細かく分類すると「変動金利」と「固定期間選択型金利」、「全期間固定金利」の3種類に分けることができます。この内、固定期間選択型金利とは「10年固定金利」など、当初設定した期間について金利を固定するというもので、変動金利と全期間固定金利のミックスのようなものです。この固定期間選択型金利については、固定と名前が付いているものの、実は変動金利の1種と考えたほうが分かりやすいです。というのも、固定期間選択型金利で当初選択した期間が経過した場合、その時点で再度固定期間を選択するか(金利の再選択)、変動金利に移行するかを選ぶことになります。こうした制度設計から、固定期間選択型金利は「変動金利の当初〇年間だけ固定する」タイプの金利だと考えるとよいでしょう。変動金利のメリット変動金利のメリットには以下のようなものがあります。金利水準が低い金利が急激に上がっても返済額はすぐには上がらない金利の下降局面または横ばいのときに有利それぞれ見ていきましょう。金利水準が低い変動金利は金利が変動するリスクがある分、金利水準が低くなっています。なお、変動金利は「金融機関が最優良起業に貸し出す短期の金利レート」を示す短期プライムレートに連動しますが、この短期プライムレートは2009年以降ずっと動いていません。このことから、変動金利は長い間ほとんど変動していないのにも関わらず、低い金利で融資を受けることができているといえます。金利は、経済の原則からすると景気がよくなったときに上昇するもので、将来どうなるかは分かりませんが、一般的な見方では今後しばらくは大きく上昇することはないと考えられます。ちなみに、一般的な金融機関において変動金利は1%程度であることが多く、住宅ローンの借入から13年間、住宅ローン年末残高の1%分の控除を受けられる住宅ローン控除と組み合わせると、金利を支払うどころか、税金の還付を受けてプラスになるという状況が続いています。金利が急激に上がっても返済額はすぐには上がらない変動金利は借入期間中、金利が上がると返済額も増えてしまうことになります。ただし、変動金利は「返済額の変更は5年間に1回」かつ、「変更がある場合も前回の返済額から1.25倍までしか増えない」という決まりがあります。これは、金利の急激な上昇により住宅ローンの返済ができなくなることを防ぐためのものです。仮に金利が急上昇したとしても、返済額の上昇が猶予されている間に次の手立てを考えることができるといえます。金利の下降局面または横ばいのときに有利先述のとおり、変動金利は金利が変動するリスクがある分、金利水準が低く設定されているため、金利が下がる局面はもちろん、横ばいのときにも有利に働きます。変動金利が不利になるのは「金利が上昇局面のとき」だけと考えると、固定金利よりも有利なケースのほうが多いといえるでしょう。変動金利のデメリット一方、変動金利のデメリットには以下のようなものがあります。固定金利のほうが先に上昇する金利返済分と元本返済分それぞれ見ていきます。固定金利のほうが先に上昇する変動金利は金利の下降局面や横ばいに強く、上昇局面に弱いため、下降局面や横ばいのときには変動金利にしておき、上昇局面になったら固定金利に借り換えすればよいのではないか、と考える人もいるかもしれません。しかし、原則として固定金利は変動金利より先に金利が変動するとされており、変動金利が上昇し始めたときにはすでに固定金利は上昇してしまっていることが考えられます。また、固定金利は変動金利よりも頻繁に変動しやすく、固定金利が動き始めた段階で、変動金利から固定金利に上手に借り換えすることはかなり難しいといえるでしょう。金利返済分と元本返済分先程、変動金利のメリットとして金利が上昇してもローンの返済額の変更は5年に1回で、かつ変更がある際も最大1.25倍までしか増えないことをお伝えしました。これは確かに安心できるポイントではあるのですが、金利が増えても返済額が増えていない分については、毎月の返済額の内、元本返済分と金利返済分の割合に影響を与えます。つまり、返済額が増えない分、金利返済分が増えて元本返済分が減ってしまうのです。これにより、住宅ローンを返済しているのに元本の減りが遅くなってしまうリスクがあります。なお、最終的に住宅ローンの最終返済日まで返済できない元本分がある場合には、そのすべてを最終返済日に支払う必要があります。万が一ではありますが、最終日の返済額が数百万円といった単位になる可能性もあるのです。固定期間選択型金利は金利優遇幅に注意なお、固定期間選択型金利について注意しておきたいこととして、当初選んだ固定期間選択終了後は、金利優遇幅が小さくなるのが一般的ということが挙げられます2020年現在、住宅ローンはおおむね1%前後で融資を受けられるようになっていますが、これは「住宅ローンを新規で利用する方向けのキャンペーン金利」であり、実際の店頭金利は2.5%程度に設定されていることが多いです。つまり、通常は2.5%程度の融資なのに対し、1.5%の金利優遇を受けて1%で融資しているという形です。実は、このキャンペーン金利については、当初固定期間が終了した後の金利の再選択時や変動金利への移行時には「新規融資」ではないため適用されません。代わりに1%など、キャンペーンによる金利優遇幅より小さな優遇幅が適用されることが多く、仮に金利水準が変わっていなかったとしても適用金利が高くなってしまうことが多いのです。店頭金利優遇金利適用金利キャンペーン金利2.50%1.50%1.00%当初固定期間終了後2.50%1.00%1.50%この点は、特に初めて住宅ローンを利用するという方には分かりづらい部分なので十分に注意が必要です。固定金利のメリット・デメリット続いて、固定金利についてご紹介します。[adsense_middle]固定金利のメリット固定金利のメリットとしては以下のようなものがあります。金利変動を気にすることなく生活できる融資実行時に最終日まで返済額を把握できる金利の上昇局面に有利それぞれ見ていきましょう。金利変動を気にすることなく生活できる変動金利では常に金利変動を気にする必要がある旨をお伝えしました。一方で、固定金利は融資を受けた後は金利が変動する心配がないため、例えば世界的な大恐慌が起こったときや、その逆に経済バブルが発生したようなときでも、金利を気にすることなく生活できるというメリットがあります。融資実行時に最終日までの返済額を把握できる全期間固定金利では融資実行日に、初月返済額から最終月の返済額まで把握することができます。これにより、長期間のライフプランニングなど立てやすくなる点もメリットだといえるでしょう。金利の上昇局面に有利全期間固定金利は金利水準が上昇する局面でも、すでに融資の実行を受けていれば融資実行時の金利で返済し続けることができます。なお、全期間固定金利は「10年国債利回り」に連動します。こちらは変動金利の指標となる短期プライムレートと比べて変動幅も変動の頻度も大きいですが、全期間固定金利の場合は一度融資を受けた後は金利の動向を負う必要もありません。固定金利のデメリット一方、固定金利のデメリットとしては、変動金利と比べて金利水準が高いということに尽きるでしょう。このため、金利水準が下降局面にあるときだけでなく、横ばいのときでも変動金利を選択するより損をする結果となってしまいます。なお、固定金利を選択すると金利の動向を気にしなくてもよい旨をお伝えしましたが、金利の下降局面や横ばいのときは、人によっては「変動金利を選んでおけばもっとお得だった」と悔やんでしまう可能性はあるといえます。変動金利と固定金利を比較するとどっちがいい?変動金利と固定金利についてそれぞれのメリット・デメリットをご紹介しましたが、結局のところどちらを選ぶとよいのでしょうか?変動金利と固定金利の差変動金利と固定金利の差を比較してみると、以下のようにまとめることができるでしょう。金利:変動金利は金利が低く、固定金利は金利が高い情勢:変動金利は下降局面・横ばいのときにお得、固定金利は上昇局面でお得リスク:変動金利は変動リスクがあり、固定金利には変動リスクがない結局どちらがおすすめ?変動金利と固定金利について、どちらがおすすめかについては一概には言えません。住宅ローンを利用する方の考え方や資産状況によっておすすめの金利が変わると言えます。ここでは、どんな人にどの金利タイプがおすすめなのか、いくつかのケースをご紹介していきたいと思います。すぐに完済できる資産がある人には変動金利がおすすめ変動金利は金利が上昇したときに負担が大きくなってしまうリスクがあります。そのため、金利が急上昇したときに残債を一括返済できる資産がある人には間違いなくおすすめできるといえます。「そもそも住宅ローンを完済できる資産があるのであれば、お金を借りる必要がないのではないか」という考え方もあるかもしれません。ですが、一般的に住宅ローンはマイカーローンや教育ローンなどほかのローンと比較して最も金利が低く、また住宅ローン控除があるため、ほとんど金利負担なしで多額の融資を受けることができます。手元にお金を残しておくことで何かあったときにすぐに対応できるため、完済できる資産があったとしても住宅ローンを利用するメリットは大きいといえるでしょう。なお、上記以外でも変動金利は最も低い金利水準ということもあり、住宅ローン実行後も金利の変動を追うことができ、状況に応じて借り換えなど検討できる方にもおすすめだといえます。固定期間終了時に住宅ローンを完済できるなら固定期間選択型金利次に、上記と同じ理由で、10年固定金利など当初期間経過後に一括返済できるだけの資産があるのであれば、固定期間選択型金利の利用がおすすめです。特に10年固定の場合、当初13年間について税金の控除を受けられる住宅ローン控除の期間とも近く、「10年後を目処に完済する」という目標を立てやすいといえます。金利を気にせず生活したいという方は全期間固定金利全期間固定金利を選べば、融資を受けた後は金利が変わらないというメリットがあります。このため融資を受けた後、金利動向を気にしたり、借り換えするか迷ったりしたくないという方には全期間固定金利がおすすめです。返済額を比較してみると、変動金利と全期間固定金利とでは数千円の差が出ることも多いですが、上記のメリットと比較してどちらが自分に合っているかを判断するとよいでしょう。変動金利・固定金利の住宅ローンに関するまとめ住宅ローンについて、変動金利と固定金利のそれぞれのメリット・デメリットと、ケース別にどちらがおすすめなのかをお伝えしました。変動金利と固定金利はそれぞれにいい点と悪い点があり、必ずしもどちらがいいということはありません。本記事でご紹介したとおり、考え方や資産状況などによって、自分にあった金利タイプを選ぶようにするとよいでしょう。
2020年08月07日「スタイルのある家と暮らし」をテーマに情報発信する『100%LiFE』。クリエイティブな感性で暮らしと空間を楽しむ人たちのライフスタイルメディアとして2012年の7月にスタート、8周年を迎えました。そこで、今回、特別企画として、これまで取材した家の中で『100%LiFE』に集う読者の方々に人気のあった家を、テーマごと振り返ってみました。読者の皆さんが興味をもった家とは?第4回は、都市の住まい造りの永遠の課題「狭小住宅」、人気の10軒を紹介します。type1子どもが自由に駆け回る暮らしに合わせてDIY進化し続ける都心の狭小住宅東京・文京区の住宅密集地に、間口3m、奥行き10mの木造3階建てを新築。筋交いで建物を支えることで、広々とした空間を生み出した。type2狭小敷地を最大限にどこにいても心地いい“ミルクカートン”の中の開放感ミルクカートン(牛乳パック)のような建物の中は、4層に分けて居住空間を確保。光が取り込まれた開放的な住まいが誕生した。type3360度広がる都会のパノラマ6坪で叶える快適でゆとりのある暮らし住み慣れた都会の街での永住を決めたオーナー。建築面積わずか6坪の超狭小地。建築家の知恵とアイディアで広々とした美しい空間が生まれた。type4狭小敷地にあえて庭を残す小さな土地に大らかに住まう都心の息苦しくない暮らし鋭角な三角形の18坪の土地。敷地いっぱいに建てるのではなく、あえて土を残し隣家との距離を取ることを、一級建築士・腰越耕太さんは考えた。type5光や風に満たされる地下2階、地上2階建坪8坪で豊かに住まう規制が厳しい地に4層構成の家を建てた建築家の近藤正隆さん。2つの大胆な吹き抜けや大きな窓等で、開放的かつ一年中快適な住まいを創り出した。type6素材,工法,設備にこだわりの工夫都心の狭小地で快適に暮らす住宅が建ち並ぶ路地でスチールの出窓と入口が目を引く川久保邸。間口3.3mの敷地に建てられたこの家には、さまざまな工夫が詰め込まれている。type7曖昧な境界が広げる可能性狭小を感じさせない開かれた街のスタンド建坪8.8坪に、自宅兼事務所、ときにカフェスペースを併用。建築家・落合正行さんの自邸は、アイデアと創意が溢れていた。type8ミニマムに暮らす恵比寿の狭小住宅は都心のキャンプ場…!?狭くてもいいから都心に住む。その家は、JR恵比寿駅から徒歩10分、幅2mほどの狭い路地の両脇に2~3階建の住宅が肩を寄せ合うように立ち並ぶ一角にある。type9狭小だが開放感のある家都心近くの住宅街につくられた“異空間”蔵のような雰囲気も漂わせる池村邸。周囲を建物に囲まれた狭小スペースに、広がり感と明るさをもたらす工夫がさまざまに凝らされている。type10見たことないつくりのRC住宅都会の狭小地で街とつながって暮らす建築家が正方形の敷地にほれ込んで建てた家は、梁と床・天井のスラブを大胆にずらしてつくられた、今までにない体験のできるコンクリート住宅だ。
2020年08月03日住宅ローン減税は、マイナス金利の導入により非常に低い金利を維持している住宅ローン金利に対し、さらに税金の還付を受けられるというもので、住宅取得を考えている方にとっては非常にうれしい制度です。制度の適用要件自体はそこまで難しいものではないのですが、ちょっとしたことで適用を受けられなくなる場合がある点に注意が必要です。本記事では住宅ローン減税について、その仕組みや適用条件、手続き方法などをわかりやすく解説していきます。住宅ローン減税(住宅ローン控除)の仕組みまずは、そもそも住宅ローン減税とはどのようなものなのか、その仕組みや意味について解説していきたいと思います。住宅ローン減税制度とは住宅ローン減税とは、一定の条件を満たしたうえで、住宅ローンを組んで住宅を購入した場合に利用できる制度で、「最大13年間、住宅ローン年末残高の1%、所得税と住民税から控除を受けられる」というものです。住宅ローン年末残高の1%ですから、例えば住宅ローン年末残高が3,000万円あった場合には、3,000万円×1%=30万円分となり、30万円×13年間=360万円相当の税額控除を受けられます(ただし、4,000万円が上限)。冒頭でお伝えしたように、日本ではアベノミクスにより異次元の金融緩和政策が取られており、金利はずっと低い水準を維持したままです。特に、住宅ローンの中でも金利の低い変動金利では、金利が1%を切るものも多く、場合によっては利息を払うどころか、還付のほうが多い状況を生み出すこともできるようになっています。住宅ローン減税は効果の高い税額控除所得税の計算において、住宅ローン控除以外にも医療費控除などいくつかの制度が用意されています。これら控除は所得控除と税額控除に分類されます。税金の計算についてざっくりお伝えすると、収入から経費を差し引いた所得から各種控除を差し引いたものに税率をかけて、納税額を算出します。所得控除の場合、収入から経費を差し引いた所得から控除しますが、税額控除の場合、税率をかけた後の課税所得金額から直接控除できるため、非常に納税額の軽減効果の高いものとなっています。簡単に表すと、100万円の所得がある方に10%の税率で税金が課される場合、10万円の所得控除だと100万円ー10万円×10%=9万円が納税額となりますが、10万円の税額控除であれば100万円×10%ー10万円=0円と計算できるのです。そもそも所得税や住民税を納めている必要がある住宅ローン減税は所得税と住民税に対する減税のため、そもそも所得税や住民税を納めていなければ還付を受けることはできません。なお、住宅ローン減税はここ数年拡充がなされていますが、これは消費税の増税に対する、住宅取得者の負担緩和という側面があります。住宅取得時には、住宅ローン減税以外にすまい給付金を受けることができますが、こちらは所得が高いほど給付額が小さくなっています。つまり、すまい給付金の規定より所得が少ない方は、すまい給付金で消費税の増税分のカバーを受けることができ、一方で所得の高い方はすまい給付金を満額受けられない代わりに住宅ローン控除の恩恵を受けやすくなっているのです。住民税からの控除限度額は13.65万円なお、住宅ローン減税では減税対象額について、最初に所得税から差し引いた後、なお残額がある場合には住民税から差し引かれますが、住民税からの控除額については13.65万円という限度額が設けられています。例えば、3,000万円の住宅ローン年末残高がある方が、所得税10万円、住民税20万円納めている場合、減税を受けられるのは所得税10万円、住民税13.65万円となり、合計23.65万円しか減税を受けられない計算となる点に注意が必要です。住宅ローン減税(住宅ローン控除)の対象や適用要件住宅ローン減税の適用を受けるには、適用要件を満たす必要があります。ここでは、住宅ローン減税の対象や適用要件を見ていきましょう。[adsense_middle]住宅ローン減税の主な適用要件住宅ローン減税の基本的な適用要件としては、以下のようなものが挙げられます。マイホームであること床面積が50㎡以上であること住宅ローンの借入期間が10年以上であることいずれもそこまで難しい要件ではないといえるでしょう。しかし、注意しなければならないこともあります。自ら居住する必要がある住宅ローン減税の適用を受けるには、取得した住宅に取得の日から6カ月以内に自ら居住し、引き続き年末まで住み続ける必要があります。このため、別荘やセカンドハウスの場合には住宅ローン減税を利用することはできません。ただし、単身赴任の場合など、やむを得ない場合には申請すれば適用を受けられるという制度が設けられています。この場合、取得の日から6カ月以内に親族が住まなければならないことになっています。面積要件は壁芯面積と内法面積の違いに注意床面積については壁芯面積と内法面積の違いについて理解しておく必要があります。壁芯面積とは、壁の中心線を結んだ部分の面積のことで、内法面積とは壁の内側を結んだ面積のことを指します。このため、壁芯面積は内法面積より広い面積で表されることになります。注意しなければならないのは、登記簿謄本などでは内法面積で面積が記載されるのにも関わらず、マンションのパンフレットなどでは壁芯面積で記載されていることがあるということです。住宅ローン控除の適用要件は内法面積で判断されるため、マンションのパンフレットに記載の壁芯面積では適用要件を満たしていたのに、実際には内法面積では50㎡を満たしていなかったということがないようにしなければなりません。繰上返済で総借入期間が10年を切ると適用要件を満たさなくなる住宅ローンの借入期間については、控除を受けている間、ずっと借入期間が10年以上なければならない点に注意が必要です。住宅ローンは借入の途中で繰上返済することができますが、繰上返済の結果、すでに返済した期間と残りの期間が合計で10年を満たさなくなると、その年以降の住宅ローン控除は受けられなくなってしまいます。新築・中古双方で利用できる住宅ローン減税は新築だけでなく中古住宅も適用対象となります。ただし、中古住宅については「耐震性能を有している」必要があります。耐震性能を満たしているかについては、築年数が規定の年数以下となっているか、一定の証明書を取得している必要があります。住宅ローン減税の築年数に関する要件中古住宅で住宅ローン減税の適用を受ける場合、以下の条件を満たしておく必要があります。耐火建築物以外の建物(主に木造住宅)の場合、築20年以内であること耐火建築物(主にRC造のマンション等)の場合、築25年以内であること上記を満たしていない場合、次の証明書を取得しなければなりません。耐震性能を有していることを証する証明書耐震性能を有していることを証する証明書には以下のようなものがあります。耐震基準適合証明書既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)既存住宅売買瑕疵保険に加入するいずれの場合も、証明書の取得には費用がかかることがあるため、事前にどの証明書を取得するとよいのか、また証明書を取得するための費用はいくらかを確認しておくことが大切です。マイホームを売却したときの特例と重複適用できない住宅ローン減税について注意しなければならないこととして、マイホームを売却したときの特例と重複適用できないということが挙げられます。不動産を売却すると、その利益額に応じて税金を納める必要がありますが、マイホームを売却したときには3,000万円特別控除など、税額を安く抑えるための特例がいくつか用意されています。こうした特例と、住宅ローン減税は重複適用できないことになっています。つまり、マイホームを売却して新しく住宅を購入するようなケースで、マイホームを売却したときの特例の適用を受けていた場合、新しく購入する住宅では住宅ローン減税の適用を受けられないのです。マイホームを売却したときの特例の内、3,000万円特別控除は所得から3,000万円を差し引ける効果の高い特例となっているため、この特例の適用を受けるのと、住宅ローン減税の適用を受けるのとどちらを選べばよいかを慎重に判断する必要があるといえるでしょう。住宅ローン減税(住宅ローン控除)の手続き住宅ローン減税の適用を受けるにはどのような手続きを取る必要があるのでしょうか?ここでは、住宅ローン減税の適用を受けるための手続きについて解説していきます。取得した年の翌年に確定申告する住宅ローン減税の適用を受けるためには、住宅を取得した年の翌年2月16日~3月15日までの間に、税務署で所得税の確定申告の手続きをする必要があります。特にサラリーマンの方の場合、毎年会社が源泉徴収されていることから、確定申告の手続きをどのようにすればよいか分からないと不安に思う方も多いようです。とはいえ、会社から交付される源泉徴収票と、住宅ローンを組んだ金融機関から送付される住宅借入金等特別控除証明書を持って、税務署で手続きするだけなのでそこまで難しいものでもありません。あらかじめ税務署でIDとパスワードを交付してもらえば、自宅でインターネットを使って確定申告することもできるようになりました。なお、自営業の方の場合、いつもの確定申告の金額から、住宅ローン減税の控除額を差し引くだけなので特に身構える必要もないでしょう。ちなみに、所得税の確定申告をすれば、住民税の控除については自動で計算してくれます。2年目以降は会社で源泉徴収してもらえるサラリーマンの方の場合、住宅ローンを組んだ翌年に確定申告してしまえば、後は毎年会社にお願いして源泉徴収で済ませてしまうことができます。ただし、源泉徴収を実施していない会社や自営業の方の場合、2年目以降も確定申告する必要があります。住宅ローン減税の条件に関するまとめ住宅ローン減税の適用を受けるための条件や適用対象、注意点などをお伝えしました。住宅ローン減税は非常にお得な制度であるだけに、うっかり条件を満たさない住宅を購入してしまったといったことのないよう、本記事の内容を事前によく確認しておくようにしましょう。
2020年07月23日9月18日(金)の公開を予定していた天海祐希主演の『老後の資金がありません!』が、公開時期を来年に延期することが発表された。今回、昨今の新型コロナウイルスに関連する社会状況を鑑みて協議をした結果、公開時期を来年に延期することが決定。今後の公開予定については、決定次第、速やかに告知される。本作は、天海さんが老後資金問題をはじめ、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう主婦を演じ、コメディエンヌぶりを発揮していることでも話題。浪費家の姑を名女優の草笛光子、定年間近で会社が倒産し失業に陥る夫役を名バイプレイヤー・松重豊が演じるほか、突然結婚相手を連れ、派手婚を報告する娘役を新川優愛、その結婚相手を加藤諒、大学生の息子役を瀬戸利樹が演じるなど、豪華キャストが集結している。『老後の資金がありません!』は2021年公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年、全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年07月13日住宅ローンは35年など数十年に及ぶ返済ということもあり、借入額をいくらにするのか迷うものです。金融機関が住宅ローンでいくら融資してくれるかは年収により決まりますが、実際のところ、年収に対してどのくらいの借入をするのがよいのでしょうか。本記事では、住宅ローンの借入可能額の計算方法などに触れながら、年収と適正額のベストバランスについてご紹介していきたいと思います。住宅ローンの借入額はいくらくらいがいい?住宅ローンを組むと数十年にわたり、毎月返済していくことになりますが、年収に対してどのくらいまで借入してよいものなのでしょうか?借入できる金額を目安にしてはいけない年収に対していくらまでなら借りてよいかという疑問に対し、明確な答えはありません。これは、生活費や食費など毎月かかる費用がどのくらいかといったことや、貯蓄額など家庭によって大きく異なるからです。一方、金融機関に審査を申し込むと、「年収○○万円なら□□万円まで借入できる」という借入可能額は明確に計算できることから、この数字を1つの目安とする方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、実際のところ、金融機関の借入可能額を目安にすると負担が大きくなることが多いです。借入可能額については、あくまでも自分の年収で借りられる最大額でしかないという意識を持ち、住宅ローン借入額の適正額を決める際の目安にしてはいけないということをまずは覚えておくとよいでしょう。住宅ローンの借入可能額の計算ここで、住宅ローンの借入可能額の計算方法を見ていきたいと思います。住宅ローンの借入可能額の計算では、返済負担率と審査金利の2つが用いられます。返済負担率とは返済負担率とは、住宅ローンとそのほかのローンを含めて、年収に対していくら返済しているのかを表すものです。例えば、年収400万円の方が住宅ローンを借りると、住宅ローンの返済額で8万円/月、自動車ローンなどそのほかのローンで2万円/月返済する場合、返済負担率は以下のように計算されます。{(8万円/月+2万円/月)×12カ月}÷400万円×100(%)=30%返済負担率については、金融機関ごとに上限が定められており、その上限を超える金額は原則として借入できないこととなっています。例えば、住宅金融支援機構のフラット35の場合、年収400万円未満の場合で返済負担率の上限は30%、年収400万円以上の場合で返済負担率の上限は35%と定められています。つまり、上記ケースでは返済負担率35%まで借りられることとなり、借入可能額の基準はクリアすることになります。住宅ローン以外のその他ローンに注意返済負担率についてポイントとなるのは、住宅ローン以外のローンも対象となることです。自動車ローンやウェディングローン、教育ローンなどを返済中の方は返済負担率の計算に入れる必要がありますし、ほかにも携帯電話の分割費用や奨学金なども対象となります。これら借入情報については、自己申告ではありますが、審査時には個人信用情報をチェックされるため、申告漏れがあったらばれてしまいます。なお、そのほかのローンについては、自己資金などで住宅ローン実行時までに完済することができれば、返済負担率の計算から除外できます。審査金利とは返済負担率の計算上、住宅ローンの返済額を求める際には、住宅ローンの適用金利ではなく、金融機関ごとに定められた審査金利が用いられます。審査金利は金融機関ごとに異なりますが、3%程度で設定されることが多いようです。例えば、住宅ローンの適用金利が1%で審査金利が3%という金融機関の場合、35年の借入で毎月2万円ほど返済額が異なるのが一般的です。借入可能額の計算上、審査金利は重要なポイントとなります。フラット35の審査金利は住宅ローンの適用金利住宅金融支援機構のフラット35の場合、審査金利は住宅ローンの適用金利と定められており、このことから民間の金融機関と比べて高い借入可能額としやすくなっています。フラット35の場合、場合によっては年収の10倍程度を借入できる計算となることもありますが、冒頭でお伝えしたとおり、借入できるからといって満額まで借りてしまうと、返済が厳しくなってしまうことが少なくありません。年収と毎月返済額の適正額は?年収に対して、住宅ローンの毎月返済額の適正額はいくらくらいなのでしょうか?[adsense_middle]返済負担率20~25%を目指すまずは、返済負担率を20~25%に収めることを目指してみましょう。実際には、年収や年齢、家族構成などによって適正額は異なるのですが、目安としてこの辺りを意識しておくと余裕を持った資金計画を組みやすくなります。例えば、年収400万円の方の場合、返済負担率20%だと年間80万円の支払いで、おおよその毎月返済額は7万円ほどとなります。7万円/月というと、金利1%、借入期間35年の場合で2,500万円程度の借入となる計算です。月々の収入と支払額を把握しよう上記で借入額の目安について、返済負担率をおおよそ20~25%程度に収めるようお伝えしましたが、実際には年収により税負担や社会保険料などが異なるため、注意が必要です。上記は目安として考えつつ、実際に借入額を決めるときは、毎月の収入と支出を洗い出して計算してみるようにしましょう。手取り収入の把握まずは、手取り収入がどのくらいかを把握することから始めます。手取り収入については、預金通帳を見れば毎月の額を把握できるので、まずは確認してみましょう。毎月の費用の把握次に、食費や水道光熱費、携帯電話などの通信費で、月額いくらの費用がかかっているかを大雑把に書き出し、その合計額を求めます。こうして、手取り収入から毎月の費用を差し引き、そこから住宅ローンの返済額を差し引いたら手元にいくら残るかを求めてみましょう。実際には、想定外の費用が発生することも少なくないため、この段階ではかなり余裕を持った資金計画を立てることをおすすめします。年齢や家族構成によっても適正額は異なる年齢また、年齢や家族構成によっても適正額は異なります。例えば、年齢については、30歳で住宅ローンを組むのと、50歳で住宅ローンを組むのとでは計算が大きく変わってきます。というのも、住宅ローンの多くは完済時年齢を80歳前後とする必要があり、50歳の借入だと最長でも30年しか借りることができません。また、65歳で定年退職することを考えると、退職後に住宅ローンをどのように支払っていくのかも考えないといけません。家族構成家族構成については、子どもが何人いて、教育費にどのくらいの費用がかかるかも計算しておく必要があります。とはいえ、ここまで計算するのは一般の人にはなかなか難しいことでしょう。詳細に計算したければ、FPに相談してライフプランニングをしてもらうことをおすすめします。借入可能額いっぱいの借入でも問題ないという考え方もある一方、借入可能額いっぱいの借入でも問題ないという考え方もあります。住宅ローンは、一般的にすべてのローンの中で最も金利が低く設定されています。金融機関からすると、住宅ローンを貸すだけでは人件費などを考えると貸すだけ赤字になると考える人もいるほどです。アベノミクスによる異次元の金融緩和やマイナス金利の導入により金利は下がり続けており、1%以下の金利で借りられることも少なくありません。住宅ローン控除で借りれば借りるほどお得になる?さらに、政府により、住宅取得を積極的に行ってもらう目的で、住宅ローンを組む際にさまざまな特典を受けられるような制度が設けられています。具体的には、住まい給付金や住宅ローン控除が挙げられますが、ここでは特に住宅ローン控除について取り上げたいと思います。住宅ローン控除とは、借入してから13年間、住宅ローン年末残高の1%について所得税や住民税から控除を受けられるというものです。先述のとおり、住宅ローンの金利は1%を切るものも多い中、住宅ローン控除で1%分の還付を受けられるとなると、場合によっては「借りれば借りるほどお得」という状態になるのです。ただし、住宅ローン控除で受けられるのはあくまでも所得税や住民税に対する控除で、これらはそもそも年収がある程度高く、所得税や住民税を納めていないと還付は受けられません。サラリーマンの方は、職場から交付される源泉徴収票で納税額を計算できるので、確認してみるとよいでしょう。借りたものは返さないといけないとはいえ、当たり前ではありますが、住宅ローンで借りたお金は返さないといけません。借りれば借りるだけお得だからといって、例えば無駄に設備にお金をかけるなど、不要な分も借りてしまうのは問題です。手持ち資金が豊富にある場合に、手持ち資金を手付金として入れるのではなく、手元にお金を残しておくといった使い方ではおすすめできますが、手持ち資金がないのにも関わらず多額の借金をしてしまっては、借入後の生活が厳しくなる可能性が高いです。金利1%程度に対して、税金の還付で1%受けられるからといって、無駄に融資額を大きくするのではなく、あくまでも収入に対していくら返済していく必要があるのかを、なるべく余裕のある水準で計算しておくようにしましょう。その際には先述のとおり、1つの目安として、年収に対する返済負担率を20~25%に収められるかどうかを基準にしておくことをおすすめします。住宅ローン借入額の目安に関するまとめ住宅ローン借入額の目安についてお伝えしました。年収に対していくらまで借りてよいかについては、すべての家庭に当てはまる便利な公式などはありません。1つの目安として、返済負担率20~25%程度に収めることを目標にするとともに、より詳しくは、収入と支出の把握や、年齢や家族構成を元にしたライフプランニングを作成するなどして計算していくことをおすすめします。その際には、FPなど専門家に相談してみるのも1つの方法です。
2020年07月06日家の購入を考えている人のほとんどは、自分が住宅ローンに通るのか不安に思っているのではないでしょうか。住宅ローンの審査項目には年収や属性、個人信用情報がありますが、自信のある方でもひょんなことを理由に審査に落ちてしまうこともあります。本記事では、こうした住宅ローンの審査項目について解説するとともに、審査に通りやすい金融機関のご紹介や、万が一審査に落ちてしまったときの対応についてお伝えしていきたいと思います。住宅ローンの融資の審査項目とは住宅ローンの融資を受けるには金融機関の審査をパスする必要がありますが、住宅ローン審査ではどのような点が見られるのでしょうか?住宅ローンの審査は多岐に渡りますし、金融機関によって若干の違いがあることもありますが、一般的には以下のような点を重点的にチェックされます。年収属性個人信用情報なお、住宅ローンの審査には仮審査と本審査がありますが、その両方において上記審査項目は重要視されやすいです。それぞれ見ていきましょう。年収住宅ローンの返済は、借入する人の収入からなされるため、年収がどのくらいあるかによって住宅ローンを融資していいのかが判断されます。なお、ここでいう年収とは税金や社会保険料を差し引かれる前の総支給額のことで、審査時には勤め先の会社から発行される源泉徴収票や役所で取得できる所得証明書などを提出する必要があります。年収がいくらあれば審査で有利になりやすいかは金融機関によって異なります。年収100万円以上あることを条件としていたり、中には暗黙のルールで年収400万円や500万円ないと審査に通らなかったりといった金融機関もあります。基本的には、年収が高ければ高い程審査に通りやすくなります。属性属性とは、勤め先の企業の財務状況などを見られるほか、「一部上場の会社員」なのか「中小企業の会社員」なのか、もしくは「公務員」「医者などの資格職」なのかといったことが見られます。一般的に、公務員や医者など難関資格の資格職の方は属性を高く評価されます。公務員の場合、よほどのことがない限り職を失うことがないため、安定してローンを支払っていけると判断されます。また、医者などの資格職の方は、仮に今の職場を辞めたとしても、次の職場で同じ内容の仕事をして、また同程度の収入を得られる可能性が高いため、高く評価されるのです。会社員の場合はどんなところに勤めているかが見られるほか、自営業の方の場合は不安定な仕事として低い評価となってしまいやすいです。なお、自営業や中小企業の社長や取締役といった方の場合、地方銀行や信用金庫など、中小企業や自営業者を中心に融資を行う金融機関のほうが審査に通りやすくなります。個人信用情報個人信用情報とは、過去に延滞や滞納をしていないかを確認できる情報のことで、「全銀協」や「CIC」、「JICC」といった個人信用情報機関のデータを見られることになります。基本的に、過去に延滞や滞納歴がある場合には、それがたとえ1回きりかつ理由があるような場合でも、住宅ローンの審査には非常に悪い影響が及びます。問答無用で否決となってしまうことも珍しくありません。過去に延滞や滞納をした経験がある方は、審査時にそのことを隠したとしても、個人信用情報を見られてしまえばすぐに分かってしまいます。思い当たりのある方は、自分で上記の機関に開示依頼書を提出することで、個人信用情報を見ることもできます。金融機関によっては、年収や属性がいい場合には、1度くらいの延滞であれば融資をしてくれる可能性もあります。まずは相談してみるとよいでしょう。その他の審査項目上記以外にも、さまざまなことが審査されます。例えば、対象の物件の築年数や土地の評価額なども審査対象となります。仮に、借入人が住宅ローンを滞納した場合には、金融機関は対象の住宅を差し押さえ、競売にかけて残債を回収するため、土地や建物の評価額が低いと融資できないと判断されることもあるのです。年収や属性、個人信用情報と比べると重要度が低いことも少なくありませんが、審査時にはこうしたことが総合的に判断されて審査結果が出ます。[adsense_middle]審査金利と返済負担率を押さえておこう住宅ローン審査時には借入人の年収が見られますが、年収によっては「条件付き承認」といったこともあります。例えば、「3,000万円で審査申込した結果が、2,500万円の条件付き承認だった」ということもあるのです。こうした、住宅ローンの借入額については、金融機関が個別に設定する審査金利と返済負担率を知っておくと便利です。返済負担率とは返済負担率とは、「住宅ローンやその他ローンを含めた返済額が、年収の内何割を占めるか」を示すものです。例えば、年収400万円の方が、住宅ローンで毎月8万円、自動車ローンで毎月2万円支払っている場合の返済負担率は以下のように計算されます。{(8万円/月+2万円/月)×12カ月}÷400万円×100(%)=30%住宅ローン審査時には、金融機関ごとに設定された返済負担率の上限を超えていないかが見られます。基本的には、返済負担率を超える額の借入はできません。住宅ローンの支払いだけでなく、自動車ローンなどそのほかのローンも含むことに注意が必要です。特に大学入学時に借りた奨学金などが住宅ローン審査に響くようなケースは少なくありません。なお、住宅ローン以外のローンについては、住宅ローン借入時に完済できるのであれば、その分を差し引いて返済負担率を計算することも可能です。例:先ほどの例で、毎月2万円の自動車ローンを借入時に完済する場合(8万円/月×12カ月)÷400万円×100(%)=24%先述の通り、返済負担率の上限は金融機関ごとに異なりますが、例えば、住宅金融支援機構のフラット35の場合、以下のように設定されています。つまり、先程計算した2例についてフラット35で借入する場合、年収が400万円あるため、返済負担率の上限は35%となり、いずれも返済負担率の条件を満たすことになります。審査金利とは返済負担率の計算では住宅ローンの毎月返済額を用いますが、この毎月返済額の計算は、実際の借入金利ではなく審査金利と呼ばれる金利が利用されます。審査金利は金融機関によって異なりますが、3%程度に設定されていることが多いです。例えば、3,000万円を借入期間35年で借りるにあたり、借入金利1%で計算するとその返済額はおおよそ8.5万円/月となりますが、仮に審査金利が3%の金融機関であれば、審査上の毎月返済額は毎月おおよそ11.5万円/月となってしまいます。この通り、審査金利を高く設定されている金融機関だと、年収に対して十分な融資可能額の提示を受けにくくなってしまう点に注意が必要です。なお、住宅金融支援機構のフラット35の場合、審査金利は借入金利と同じ金利とされており、これゆえ年収に対して高額の借入をしやすくなっています。住宅ローンに通りやすいおすすめ金融機関ランキング住宅ローンの審査に通るか不安であれば、最初から審査に通りやすい金融機関を選ぶとよいでしょう。ここでは、住宅ローンに通りやすい金融機関と住宅ローンを3つご紹介していきます。第1位:(審査が甘い)ARUHI住宅ローン「フラット35」ARUHIは住宅ローン専門の金融機関で、特にフラット35の取扱いが多いです。フラット35はネット銀行から都市銀行、地方銀行までさまざまな金融機関で利用できますが、ARUHIの場合は自己資金が一定額以上ある場合に低い金利で借りられる制度があるなど、ほかの金融機関より充実した内容となっています。また、一般的な金融機関では、融資担当者は住宅ローン以外にも法人融資やそのほかの業務で忙しい中、住宅ローンの融資に取り組むこともあり、場合によっては担当者に知識や経験が不足していることもあります。一方、ARUHIの場合は住宅ローン専門の金融機関のため、スタッフは住宅ローンに関する知識が豊富で、条件が厳しい場合でも審査に通るためのアドバイスをもらえたり、積極的に取り組んでもらえたりといったメリットがあります。第2位:(審査が緩い傾向)楽天銀行住宅ローン「フラット35」楽天銀行は店舗を持たないネットバンクで、こちらもフラット35の取扱い実績が豊富です。フラット35は住宅金融支援機構の提供するローンであり、金融機関は事務手続きのみを行うという性質上、事務手数料が高く設定されていますが、楽天銀行はネットバンクということもあり、事務手数料は低く設定されています。本記事で解説したとおり、フラット35は審査金利の問題などからほかの金融機関と比べ、年収に対して高い融資額の承認を得やすいという特徴があります。第3位:(借りやすい)ジャパンネット銀行「住宅ローン」ジャパンネット銀行は楽天銀行と同じくネットバンクですが、こちらはフラット35ではなく変動金利や10年固定金利などが人気です。ネットバンクということもあって審査時の申込をスムーズにすることができ、かつ2019年7月末にできたばかりの住宅ローンサービスということもあり、積極的に融資を実施しています。審査に通りやすいこと以外にも、業界最低水準の金利設定や団信の補償内容が豊富であることなど、魅力的な商品となっています。[adsense_middle]住宅ローン審査に落ちたときの対応いざ住宅ローンの審査に落ちてしまった場合、もう住宅を購入することは諦めないといけないのでしょうか?ここでは、住宅ローン審査に落ちたときの対応についてお伝えしていきたいと思います。別の金融機関で承認を得られることもある実は、ある金融機関で落ちたとしても別の金融機関で承認を得られるということは珍しいことではありません。これは、金融機関ごとに審査基準が異なるからです。一般的には審査基準が緩いといわれている金融機関の住宅ローン審査は否決となったのにも関わらず、その逆に、一般的に審査基準が厳しいといわれている金融機関の住宅ローン審査で承認を得られるといったこともあります。1つの金融機関で否決となったからといって諦めることなく、なぜ審査で承認を得られなくなったかを分析し、審査の承認を得られる金融機関を探すようにするとよいでしょう。年収を上げてから再挑戦する複数の金融機関で審査を申し込んでみたものの、全て審査が否決となってしまうようなケースもあります。こうしたケースでは、なぜ否決となったかの原因を分析して再挑戦するとよいでしょう。例えば、年収が原因で否決となったのであれば、年収を上げることを考えてみましょう。「転職して年収を上げる」ことはそう簡単なことではありませんが、有効な解決策ではあります。そのほか、例えば営業職など業績によって給与が異なる職種の方は、高い年収を得られた年に審査申込することで承認を得られる可能性が高まるでしょう(ただし、年毎の年収の変動が大きい場合には複数年の平均を取るなどの処置が取られることもあります)。また、ご両親と親子リレーローンを組んだり、配偶者の方に連帯債務者になってもらったりして収入を合算する方法もあります。仮に夫が年収400万円、妻が年収200万円だった場合、合算すると600万円になります。個人信用情報をきれいにしてから再挑戦する個人信用情報が原因で否決となった場合には、基本的にほかの金融機関に審査申込しても審査で承認を得ることは難しいでしょう。こうした場合には、個人信用情報上の延滞や滞納のデータが消えるのを待ってから再度挑戦するという方法があります。例えば、自己破産した場合でも5年~10年経過すれば個人信用情報上のデータは削除されます。データがなくなってから住宅ローンの審査を提出したら、特に問題なく審査の承認を得られたという方は少なくありません。また、個人信用情報にキズがある方の場合、配偶者やそのご両親を頼るといった方法もあります。例えば、夫の個人信用情報に滞納歴があるようなケースで、妻の年収が200万円、妻のお父様の年収が400万円あるようなケースでは、親子リレーローンを組んで年収600万円として審査に出すことができます。とはいえ、この場合、妻のご両親に夫の個人信用情報にキズがあることが伝わるといったことや、家の所有権を夫が持てないといったことに注意したうえで慎重に進める必要があるでしょう。通りやすい住宅ローンに関するまとめ住宅ローン審査について審査項目など基本的な内容をお伝えするとともに、通りやすい金融機関ベスト3をご紹介しました。住宅ローンの審査においては、フラット35が審査金利などの問題から借りやすいです。また、通りやすいといわれる金融機関の審査で否決となってしまった場合でも、別の金融機関で通ることもあるため、諦めずに再挑戦してみるとよいでしょう。住宅ローンの審査に通るか不安という方は本記事の内容を参考にされてみてください。
2020年06月29日株式会社WTWが運営するライフスタイルショップ『WTW(ダブルティー)』と家をもっとカジュアルに楽しむためのエンターテインメントメディア『Dolive(ドライブ)』とコラボレーションして開発した新築規格住宅『WTW HOUSE PROJECT』を 2019 年7 月にコンセプトプランとしてリリース。リリースしてから約 1 年、同プロジェクトはこれまで多くの反響をいただき、【Dolive HOUSE】が展開する住宅商品の中で主力商品となりました。 そして今季、マンションや都市部の狭小住宅地といったさまざまな環境に合わせ、同コンセプトを取り入れたスタイルバリエーションを公開いたします。『WTW HOUSE PROJECT』とは?家をもっとカジュアルに楽しむためのエンターテインメントメディア「Dolive」と西海岸テイストのインテリアで人気のライフスタイルブランド「WTW」とコラボレーションして開発した新築規格住宅『WTW HOUSE PROJECT』。商品コンセプトは、WTW のブランド名の由来でもある「Waiting for the wave(波待ち)」のひとときような、開放的でリラックスした日々を過ごせる空間を提案。また、住宅の提案だけではなく、オリジナルアイテムの開発・販売やデザイン にあうインテリアまで、さまざまな角度から、多彩なライフスタイルを発信しています。【「WTW HOUSE PROJECT」スタイルバリエーション 】「WTW HOUSE PROJECT」 ■ コンセプトプラン海沿いの家でサーフライフに浸る。「WTW HOUSE PROJECT」を象徴するコンセプトプラン。■ Case_01 :コンパクト事例都市部の住宅地でも、子どもといっしょに海を感じながら暮らす。■ Case_02 :リノベーション事例マンションでも、リノベーションでWTWスタイルを楽しむ。▽コンパクト事例では、「WTW HOUSE PROJECT」 のデザインをそのままに、コンパクトながら心地よい開放感をキープ 。個性的な外観やウッドデッキ、サーフテイストの空間など、敷地制限がある中でも、コンセプトプランの要素をあきらめることなく実現できています。▽リノベーション事例ではコンパクト事例同様、商品コンセプトはそのままに、アーバンライフをバランスよく楽しむ自分だけの時間や空間をしっかりと確保できる住まいが完成しました。■『Dolive media』掲載記事はこちら▼どんな場所にもフィットするWTW HOUSEを徹底解説!▼WTW HOUSEのデザインでそのままリノベーションできるんです!【WTW】について海でゆったりとサーフィンの波待ちをしている時の様に、開放的なリラックス感で毎日をすごしたい。 アーバンカルチャーを自分流に自由にミックスして楽しみたい。都会と自然、両極を楽しむライフスタイルを持つ人々に向けた、URBAN. SURF. NATURAL.がコンセプトのライフスタイルショップです。【Dolive(ドライブ)】について「RE 住むリノベーション」が家をもっとカジュアルに楽しむためのエンターテインメントメディアとして 2019 年 5 月に「Dolive」として生まれ変わりました。私たちが共感したり、欲しいと思えるような今までになかった住宅関連メディアを目指し、ウェブサイトを中心に、日々の暮らしをもっと楽しくする情報や、クリエイターや人気ブランドとコラボしたデザイン住宅などをお届けしていきます。【BETSUDAI Inc.TOKYO 】について私たちは、全国展開している住宅ブランド「LIFE LABEL」「Dolive」のフランチャイズ運営を行なっています。住宅業界にまだない新しい視点とアイディアで、住サービスの価値創造を行うチームとして、常に業界のフラグシップでありたいと考えます。 家づくりが決まり切った息苦しいものではなく、「好みのスタイル」「生活にあった間取り」「そこでの過ごし方」をお客様自身が想像し、楽しみながらセレクトしていく家づくりをしてほしい。「暮らしはもっと楽しめる」私たちは、住宅の提案のみではなく、そこで今後始まるそれぞれのストーリーづくりを応援します。企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年06月19日アクア/PIXTA(ピクスタ)国や地方自治体は、新築住宅を建てたり買ったりする場合、また中古住宅をリフォームする場合などを対象とした様々な支援制度を設けています。皆さん、「住宅ローン減税」のことは耳にしたことがあると思いますが、ほかにも様々な種類のサポートがあるのをご存知でしょうか。ここでは国が行う補助、助成、優遇制度と地方自治体の制度を紹介していきます。制度を利用すれば、家づくり予算も自ずと変わってくるはず。お得な家づくりの参考にしてください。■ 国の税制優遇・補助・助成制度はじめは国の補助・助成制度を紹介します(地方自治体の補助・助成制度は次のCHAPTER)。ただ利用の際に気をつけてほしいのは、補助金の財源が地方と国で同じたっだ場合は、どちらか一方しか使えないということです。しかし併用できるものもあるので、自分の場合はどの制度を利用できるのか、各自治体に確認してみるといいでしょう。10年にわたり、所得税・住民税から控除される「住宅ローン減税」返済期間10年以上の住宅ローンの利用者に対する控除制度。年末の住宅ローン残高に控除率を乗じた金額が所得税から控除されます。控除を受けられる期間ですが、以前は最長10年間でしたが、2019年10月の消費税の増税に伴い変更になり、2021年12月31日までに入居した場合は、さらに3年間延長になりました。消費税増税の負担を軽減するための「すまい給付金」住宅取得者の負担緩和のために、住宅ローン減税の拡充による負担軽減効果が十分に及ばない所得層に対して実施される制度。収入(都道府県民税の所得割額)に基づく給付基礎額に、不動産登記上の持分割合を乗じた額が給付されます。対象者は住宅を取得し、登記上の持分を保有していて、その住宅に自分で居住している人で、収入が一定以下の人。収入と給付基礎額の目安。450万円以下で最大50万円450万円超525万円以下で最大40万円525万円超600万円以下で最大30万円600万円超675万円以下で最大20万円675万円超775万円以下で最大10万円申請は不動産登記上の住宅取得者(持分保有者)が行います。また共有名義など1つの住宅に居住する持分保有者が複数の場合は各人が申請します。地元の工務店で建てるなら「地域型住宅グリーン化事業」長期優良住宅や低炭素住宅など省エネ性や耐久性に優れた木造住宅の新築時に補助金が交付される制度。住宅と建築物(非住宅)への補助に分かれていて、住宅の場合は、工事を担当する事業者に対して補助される仕組みになっています。補助される金額(一戸当たり)長寿命型の認定長期優良住宅で最大110万円高度省エネ型のゼロ・エネルギー住宅等で最大140万円また、地域木材を過半利用する場合や三世代同居への対応を併せて行う場合は、補助金が加算されることもあるので、地元の中小工務店で長期優良住宅や省エネに優れた住宅を建てたいと考えている人は要チェックです。ZEHを建てるなら「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業」Ichi/PIXTA(ピクスタ)国は2030年までに住宅のネット・ゼロ・エネルギー化を目指しています。その施策のひとつとして、年間の一次エネルギーの収支がおおむねゼロになる住宅であるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の建築主・所有者を対象に実施される支援制度。新築住宅の建築・購入、既存住宅の改築等を行う個人を対象としていて、「ZEH(ゼッチ)支援事業」「ZEH+(ゼッチ・プラス)実証事業」「ZEH+R(ゼッチ・プラス・アール)強化事業」の3種類の補助金制度があります。種類ごとの補助金(一戸当たり)交付額ZEH支援事業で60万円ZEH+実証事業で105万円ZEH+R強化事業で115万円ただし補助金の額は、国のZEH補助金に充てる予算額により変更になる可能性があります。「住宅資金等の贈与を受けた場合の非課税の特例」では、最高1500万円の資金贈与が非課税に父母や祖父母からの住宅(床面積:50㎡以上かつ240㎡以下)の取得に関する資金を贈与されても、一定額まで非課税になる制度。非課税上限額は時期や住宅の種類で異なりますが、例えば2020年4月1日~2021年3月31日の場合、省エネ等住宅は1000万円まで、それ以外の住宅は500万円までの贈与が非課税に。ただし、贈与を受けた年の翌年3月15日までの入居要件があるのでスケジュールを組む際には注意が必要です。■ 地方自治体独自の支援制度も上手に利用しよう親と同居して助成を受ける「三世代同居・近居支援事業」ciptacikap/PIXTA(ピクスタ)子育て世帯(義務教育修了前の子がいる世帯)が、親世帯との同居または近居のために住宅を取得した場合、その費用の一部が助成される自治体の制度。例えば「墨田区三世代同居・近居住宅取得支援制度」では、新築住宅の場合で50万円、中古住宅の場合で30万円の助成金が交付されます。千葉県千葉市の「千葉市三世代同居等支援事業」では、1年目に最大50万円(市内の業者による施工の場合は最大100万円)、2~3年目には最大15万円が交付されます。お住まいの地域によって、条件も金額も違ってくるので確認を。子育て世帯を応援する「子育て世帯(長期優良住宅取得)を支援する助成金制度」長期優良住宅を取得し居住する子育て世帯に対し、助成金が交付される制度。例えば東京都福生市では、2015年1月2日から2021年1月1日の間に建築された長期優良住宅を取得して居住している子育て世帯に対して、家屋にかかる固定資産税・都市計画税相当額(1年度につき上限10万円)が、助成金として交付されます(課税初年度から最長5年間で毎年度、申請が必要)。ただし土地にかかる固定資産税・都市計画税は助成の対象外です。住環境重視の自治体では「緑化を推進するための助成金制度」も緑が少ない地域や住宅密集地で、緑化を推奨するために実施される助成金制度。「生垣や花壇をつくりたいものの、予算が足りない」という人は要チェックです。例えば東京都世田谷区の場合は、区制100周年の2032年に「みどり率33%」を実現させるため、生垣や植栽帯をつくる場合やシンボルツリーを植栽する場合、建物の屋上や壁面を緑化する場合などに、その費用の一部を助成する制度を設けています。生垣・植栽帯・シンボルツリー合わせて最大25万円、屋上・壁面緑化の場合は合わせて最大50万円を限度に支給されます。リフォームに適用される「特定リフォーム(耐震、バリアフリー、環境対策等)にかかる支援制度」築年数の経過した建物で暮らす場合に、その改修費用を支援する制度。近年では耐震補強やアスベスト問題への対策、老後に向けた手すり設置等のバリアフリー対策、太陽光発電や家庭用燃料電池の導入などの省エネ・環境対策などが喫緊の課題となっています。全国の地方自治体ではこうした問題を解決するため、住宅ローン金利の補填から専門家の派遣に至るまで、様々な支援制度を設けています。一般社団法人住宅リフォーム推進協議会の「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(令和元年度版)」では、全国の地方自治体が実施する各種の住宅リフォーム支援制度を検索できます(「令和2年度版」は2020年7月に公開予定)。このように住宅を新築するときも、リフォームする場合も、国や地方自治体では様々な支援制度を設けているのがわかります。しかしそのことについて自治体が広い宣伝活動を行うようなことは滅多にありません。だからこそ皆さんも自分が住む自治体の情報を積極的に収集し、申請を検討してみてはいかがでしょうか。※情報は「住まいの設計」2020年6月号掲載時のものです。
2020年06月11日今回アドバイスしてくれるのは、ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん家を建てるとき、買うとき、なんといっても悩ましいのは予算のこと。「いくらの家を建てられるか」「住宅ローンはどのくらい借りられるか」「ローンの返済額はどう設定したらいいのか」など、様々な疑問が噴出します。そこで今回は「家づくりにかかるお金のこと」をファイナンシャルプランナーで、節約アドバイザーでもある丸山晴美さんにアドバイスしてもらいました。現在家づくりを検討している30代夫婦と子ども一人の3人家族が今回の主人公。夫・住男(38歳)、妻・まい(30歳)は、長男・の小学校入学を前に念願の家づくりを決意しました。最近では顔を合わせれば、話題は家づくりのことばかり。そんなお悩みに応える、丸山さんのアドバイスが彼らに届けばいいのですが。■ POINT1予算組みは無理なく返せる金額を見極めることcora/PIXTA(ピクスタ)住宅を取得するときに、理想の間取りや仕様を先に決めてから、その費用を予算とするのは危険です。家にかかる費用から資金計画をスタートするというのは一見当たり前のように思えるかもしれませんが、ポイントは自分で準備できる金額と余裕をもって返せる住宅ローンを計算し、そこから逆算して予算を考えること。この先のライフプランも考慮しつつ、長いスパンで計画を立ててください。住宅ローンは、1年の返済額を年収の25%以内にすることがひとつの目安になります。■ POINT2生活費の見直しで、家計をスリムに資金計画を立てる際には、日常生活で今かかっているお金をまず見直すことをおすすめします。そのためにはまず家計を固定費と変動費に分けて考えてみましょう。固定費とは毎月一定額支出する項目で、代表的なものは住居費や公共料金、通信費、保険料、教育費、クルマの維持経費など。対する変動費は食費、医療費、交際費など。この2つのうち、まず見直すのは固定費で、削減しても困らないものからリストアップしてみましょう。例えば…保険料の見直し携帯電話のプラン変更車の維持費特に車は税金のほか、燃料代、保険代、車検代、修理代など、維持するためのコストがかかります。最近ではカーシェアやサブスクリプションの登場で、車を所有する概念が変わってきていますから、思い切って考え方を変えてみるの方法もありますね。■ POINT3建てた後にかかるお金、貯蓄しておくお金注意しておきたいのが、新居にかかるコストは住宅ローンだけではないということです。特に賃貸住宅ではかからなかった様々な必要経費がかかってくるということです。以下は住宅を維持するためにかかる主な経費。固定資産税年間数万~数十万円程度火災保険料年間十数万円程度光熱費のアップ広さや部屋数による維持管理費屋根や外壁の葺き替え、塗り替え費用や補修費用など設備機器の交換費用給湯器、コンロ、温水洗浄便座などの耐用年数はおよそ10年周期また長期的にはリフォームの必要にも迫られます。改修の規模にもよりますが、500万~1000万円程度の費用は覚悟しましょう。先々の出費に備えるため、年間20万円以上は住宅の維持費用として積み立てておきたいところです。■ POINT4住宅ローンの返済方法は大きく2つ住宅ローンの返済期間は最長35年。しかし、定年退職年齢を60歳とした場合、25歳から住宅ローンを利用しない限り、リタイアしたあとも返済し続けることになります。リタイア後の長い人生のためには貯蓄も必要ですし、できれば退職金は老後の資金として取っておきたいと思うもの。住宅ローンの返済方法は大きく以下の2つ。返済期間を短く設定し、早く返済を終える返済期間を長く設定し、月々の返済額を抑える借入金額4,000万円を全期間1.5%で元利均等返済で借り入れした場合返済期間20年25年30年35年毎月返済額193,018159,974138,048122,473総返済額46,324,21747,992,21049,697,09351,438,816総利息6,324,2177,992,2109,697,09311,438,816期間を短く設定すると月々の返済額が増え、それに伴い借りられる額が制限されるなどデメリットもあるものの、完済までの期間が短くなるだけでなく、利息が減るので総支払額が抑えられます。一方、長く設定した場合、月々の支払いの負担は少ないのですが、その分利息の金額は多くなってしまいます。であれば月々の返済額を減らした分を貯蓄に回して繰り上げ返済を重ねる方法がいいと思います。また繰り上げ返済を考えるなら、いつの時点で繰り上げを行うのかを計画しておくことも重要です。今はネット上の様々なサイトで、ローンの返済シミュレーションができるので活用してみてください。■ POINT5家を建てる総予算は「付帯工事費」と「諸費用」を加えたもの家づくりの予算について調べていくと、よく目にするのが「坪単価」という言葉。家の規模に応じて坪単価を計算すれば、建築費用の目安になると考えがちですが、実際は坪単価以上に費用がかかることがほとんどです。「坪単価」とは建物の「本体価格」を延床面積の坪数(一般的には一坪3.3㎡)で割ったもの。「本体価格」+「付帯工事費」+「諸費用」=住宅工事費の総額となります。本体価格基礎から屋根までの家自体の建築工事費のこと付帯工事費敷地の造成費、設備やインテリア、エクステリアなどにかかる費用諸費用住宅ローンの手続きや登記にかかる費用、手数料や印紙代なども含む予算を立てるときには、これらの費用を想定することもお忘れなく。■ POINT6予算決めと同時に、住みたい家のイメージを広げておきましょう予算が決まれば、工務店やハウスメーカー、あるいは設計事務所に予算と間取りなどの希望を伝えることができます。各社ともに予算を考慮しながら、その人に合ったプランを提案してくれるでしょう。しかしその前に自分の求める家の広さや間取りを自分たちで考えておくことも大切です。そもそも現在暮らしている家のどこに不満があって新居を計画したのか、家づくりでいちばん大切なポイントはなんなのかなどを考えていけば、自分たちが住みたいのはどんな家なのかを見極めるきっかけにもなります。リビングやダイニング、子ども室や収納、一つひとつをリストアップして、現状からどう変えたいか、どのくらいの広さが必要かなどについて考え、そのイメージを設計・施工者に伝えるといいでしょう。■ POINT7土地を探している場合、建築業者に頼むとメリットがある新居を計画する場合、土地から探さなければならない方も多いでしょう。土地を探す場合、不動産業者に希望のエリアや予算、駅からの距離や日当たりなどの条件を伝え、それに合った土地を探してもらうのが一般的です。しかし依頼するハウスメーカーや工務店など、建築業者が決まっている場合は、土地探しから相談するという方法があります。そのような業者はたいてい不動産ネットワークに長けているうえ、自社で不動産部門を持っていることもあり、市場に出る前の土地を紹介してくれるケースもあるからです。その場合、以下に挙げるような資金面でのメリットを得られる可能性が高くなります。総予算の範囲内で建物と敷地にかける予算をうまく配分して、提案してくれる。場合によっては、業者が提携する金利の低いローンを利用できることがある。その場合、土地と建物の代金を一括してローンに参入してくれるため、手続きがシンプルになる。さらには仲介手数料などを軽減してくれるケースもある。もしハウスメーカーや工務店で家を建てることが決まっていて、同時に土地も探しているなら、相談してみるといいかもしれません。■ POINT8住宅ローン返済で大切なことは、長いスパンで考えること住宅ローンの月々の返済額を設定するときに、現在支払っている家賃を基準にする人は多いようです。「今支払える家賃相当額なら、なんとかやっていけるはず」と考えるのも無理はありませんが、実はここに落とし穴が。先に述べたように、戸建て住宅では賃貸ではかからなかった税金や維持費がかかるうえ、年を経るにつれて子どもの教育費もかかるようになります。借入金額が大きい住宅ローンは返済期間も長いため、ライフプランをよく考え、どの年代でどのくらいの支出が生じるのかを、想定しておくことがとても重要になってきます。状況次第では想定外の大きな負担になる場合があるのです。また、これからの不安定な時代、企業の業績変動で収入が減ることも考えられます。住宅ローンは借入額の50%までボーナス払いが可能となりますが、ボーナスは貯蓄に充てて、繰り上げ返済に使うなどの使い方をしたほうが賢明かもしれませんね。実際には時代ごとの経済状況に応じて、私たちの家計も変わってきます。それを見越したうえで、安心できる家づくり予算を組みたいもの。今回ご紹介した家づくりにかかわるお金の話を参考に、手堅い家づくりをしてくださいね。監修/丸山晴美キャラクターイラスト/キタダイマユ※情報は「住まいの設計2020年6月号」掲載時のものです
2020年06月10日住宅ローンにはさまざまな種類があって、どの住宅ローンを選べばいいか悩むという方は少なくないでしょう。本記事では、これから住宅ローンを利用する予定の方に向けて、住宅ローンの選び方のポイントや人気の金融機関をご紹介していきます。住宅ローンの選び方のポイントここでは、住宅ローンを選ぶ際のポイントとして以下の3つをご紹介したいと思います。金利タイプを決めよう金利を含めたトータルコストを算出しよう審査の通りやすさも確認しようそれぞれについて見ていきましょう。金利タイプを決めよう住宅ローンにはさまざまな種類がありますが、基本的な制度はどれも同じです。中でも重要なのが「変動金利」や「固定期間選択型金利」、「全期間固定金利」といった金利タイプです。これらの金利タイプにはそれぞれ特徴があり、すべての住宅ローンから選ぶとなると大変ですが、最初に金利タイプを決めてしまうと、ある程度絞った中で金融機関を選ぶことができます。それぞれの金利タイプの特徴については、後ほどご紹介していきます。金利を含めたトータルコストを算出しよう住宅ローンの基本的な制度はどの金融機関でも同じなのですから、住宅ローンを比較するときには、より低コストで利用できるかどうかをポイントにすることが重要です。ただし、コストを比較するにあたり、単に金利だけを比較するだけでは十分ではありません。住宅ローンは金利以外にも団体信用生命保険、保証料、事務手数料などさまざまな費用がかかるため、これらのコストを含めたトータルコストで比較検討することが大切です。審査の通りやすさも確認しようお得に利用でき、かつ自分に合った住宅ローンを見つけられたとしても、審査に通らなければ融資を受けることはできません。住宅ローン選びの3つ目のポイントとして、住宅ローン審査の通りやすさも確認しておくとよいでしょう。住宅ローンの3つの金利タイプとそれぞれのポイント住宅ローンには変動金利と固定期間選択型金利、全期間固定金利の3つがあります。変動金利とは金利が変動するリスクのある金利タイプで、金利の変動リスクがある分、3つの金利タイプで最も金利水準が低くなっているのがポイントです。一方、全期間固定金利は住宅ローンの融資を受けた段階で最後の返済日まで返済額が確定する金利タイプで、安心して返済していける代わりに、3つの金利タイプの中で最も金利水準が高くなっています。固定期間選択型金利は、10年間など選択した期間だけ固定金利で、期間経過後はもう一度固定金利を選択するか、変動金利に移行するかを選べる金利タイプです。変動金利と全期間固定金利をミックスさせたようなものだと考えるとよいでしょう。以下、金利タイプごとに向いている人の特徴を見ていきたいと思います。変動金利に向いている人はこんな人変動金利に向いている人の特徴としては以下のようなものが挙げられます。とにかくお得に利用したい方金利水準を定期的にチェックして、場合によっては借り換えも検討できる方いざというときは繰上げ返済できる方変動金利は3つの金利タイプの中で最も金利水準が低いため、とにかくお得に利用したいという方に向いています。ただし、常に金利が変動するリスクがあるため、融資を受けた後に金利が上昇してしまうと、総返済額が高くなってしまう可能性がある点に注意が必要です。金利水準を定期的にチェックできる方で、かつ金利が上がったとき、もしくは上がりそうと感じたときには、ほかの金利タイプに借り換えしたり、一括返済したりできる方にはよりおすすめな金利タイプです。全期間固定金利に向いている人はこんな人全期間固定金利が向いている人は以下のような方です。金利のチェックや借り換えが面倒な方最初から最後まで安心して返済していきたい方全期間固定金利は、住宅ローンの融資を受けた段階で最後の日の返済額まで確定するため、最初から最後まで安心してローンを返済していきたいという方におすすめです。定期的な金利チェックや、金利が変動したときの借り換えなどが面倒という方は、全期間固定金利に向いているといえるでしょう。ただし、3つの金利タイプの中で最も金利水準が高くなってしまうため、借入期間中に金利水準が変わらないか、下がった場合には総返済額が最も高くなってしまう点には注意が必要です。固定期間選択型金利に向いている人はこんな人固定期間選択型金利に向いている人は以下のような方です。将来的に収入の増加が見込める方将来的に出費の減少が見込める方固定期間終了後に金利が高くなる場合、繰上返済できる方固定期間選択型金利は10年間など、当初選択した期間だけ金利が固定されるもので、固定期間終了後は再度固定金利を選ぶか、変動金利に移行するかを選ぶ必要があります。3つの金利タイプの中では、変動金利よりは金利水準が高く、全期間固定金利よりは低いという位置づけです。「キャンペーン金利」に注意当初の固定期間終了後は、仮に店頭金利が変わらない場合でも適用金利が高くなってしまうことが多い点には注意が必要です。金融機関のホームページなどで見られる住宅ローンの金利の多くは「キャンペーン金利」と呼ばれるもので、「住宅ローンの新規融資をする方にだけ適用される金利」です。例えば、10年固定の店頭金利が2.5%の金融機関で、住宅ローンを新規借り入れする場合に限り1.5%の金利優遇を受け、1.0%で借りられるといった形です。固定期間選択型金利で固定期間を再選択するとき、このキャンペーン金利の適用を受けることができない場合が多いです。金利の再選択時には金利優遇幅が小さくなることが多く、例えば上記ケースで金利の再選択時の金利優遇幅が1.0%という金融機関では、例え10年間で金利水準が変わっていなくとも、金利が0.5%上昇してしまうことになります。このため固定期間選択型金利は、当初固定期間終了後に繰上返済できる方におすすめです。また、例えば10年固定金利を選ぶ場合に、「10年後には給料が上がっている可能性が高い」という方や、「10年後は子供が大学を卒業して教育費の負担が小さくなっている」という方にも向いている金利タイプだといえます。[adsense_middle]金利以外の費用を含めたトータルコストで考えよう住宅ローンは金利の差が目につきやすいですが、金融機関を比較するときは金利差だけでなく、その他の費用も含めたトータルコストも見ることが大切です。住宅ローンの金利以外の費用には以下のようなものがあります。団体信用生命保険保証料事務手数料それぞれ見ていきましょう。団体信用生命保険住宅ローンを組むときは、原則として団体信用生命保険に加入する必要があります。団体信用生命保険とは、返済中に債務者が死亡したときに、住宅ローンの残債を0にできる保険のことです。多くの金融機関で、団体信用生命保険の保険料は金利に含まれています。一方、金融機関によっては単に死亡のみを対象とした保険だけでなく、「ガン」や「3大疾病」「8大疾病」などを対象としたものもあることがあります。これら死亡以外を対象とする団信に加入する場合は、金利に0.2%~0.3%加算されるのが一般的ですが、金融機関によっては金利負担なしで借りられるパターンもあります。このため、金利差に加えて、団体信用生命保険の保障内容がどうなっているかも確認しておくことが大切だといえます。保証料住宅ローンを組むときは、金融機関が保証会社をつけることが多いです。保証会社とは、仮に債務者がローンの返済を延滞することが続いたとき、保証会社が金融機関から住宅ローンの債権を買い取るという契約をするもので、その保証料は債務者が負担する必要があります。保証料は利用する金融機関によって、また審査次第で変わります。例えば、みずほ銀行の住宅ローンでは、借入期間35年のとき、借入額1,000万円につき「206,110円~721,470円」となっています。保証料の額に差があるのは、審査によって返済が滞るリスクが低い場合には保証料も低く、リスクが高い場合には保証料が高くなるということです。仮に3,000万円借りるとすると、みずほ銀行では最大で216万円もの保証料がかかってしまうことになります。2つの金融機関で住宅ローンの審査を出したとき、A金融機関ではリスクが高いと判断され保証料が高く、一方のB金融機関ではリスクが低いと判断され保証料が安くなるといったことも珍しくはないため、保証料まで含めた比較が重要となります。また、フラット35やネット銀行は基本的に保証料無料となっています。事務手数料住宅ローンの融資をするには、金融機関の窓口の担当者がさまざまな手続きを行います。そのための手数料として支払うものが事務手数料です。通常3万円~5万円+消費税程度といった形が多いですが、住宅金融支援機構のフラット35やネット銀行等では、借入額の1.5%~2.0%といった形で設定されているのが一般的です。例えば、3,000万円の借入では45万円~60万円ですから、結構な金額となります。こうした理由からも、金利や保証料の額、事務手数料の額等、それぞれ単体で考えるのではなく、トータルコストでどの金融機関がお得かを考えることが大切だといえます。住宅ローンの審査についてお得に利用できる住宅ローンを見つけたとしても、審査に通らなければ利用することはできません。また、先述の通り、住宅ローンの審査次第で保証料が高くなったり安くなったりすることもあります。このため、金融機関を選ぶときは住宅ローンの審査についても考慮することが大切だといえるでしょう。なお、たとえある金融機関で住宅ローンの審査が否決だったとしても、他の金融機関では住宅ローンの審査に通ったといったことはよくあることです。自分に合った金融機関を複数ピックアップしつつ、審査が否決になった場合には別の金融機関への審査に出すことも考えておくとよいでしょう。[adsense_middle]徹底比較!【金利タイプ別】2020年人気の住宅ローンおすすめランキングここからは、変動金利と固定金利、全期間固定金利それぞれについて人気の金融機関ランキングをご紹介していきます。変動金利のおすすめ住宅ローンランキング変動金利の住宅ローンおすすめランキングは以下の通りです。ジャパンネット銀行じぶん銀行住信SBIネット銀行【変動金利:1位】ジャパンネット銀行本記事で、金利だけでなくトータルコストも考えるべきとお伝えしていますが、上位3行については、いずれも低金利かつトータルコストも低く抑えられるようになっています。具体的には、3行とも保証料が0円なのです。その上で、ジャパンネット銀行の変動金利は0.399%と業界最低水準の金利となっています。【変動金利:2位】じぶん銀行じぶん銀行は、上記のとおり保証料0円であることに加え、通常の団信に加えてガン団信と全疾病保障が保険料無料で利用できるようになっています。がん団信や全疾病保障は、金利に0.2%~0.3%程度上乗せする金融機関が多いので、特に保険を手厚くして住宅ローンを借りたいと思っている方にはこれ以上ない住宅ローンだといえるでしょう。なお、じぶん銀行の変動金利は0.41%です。【変動金利:3位】住信SBIネット銀行住信SBIネット銀行も保証料無料に加え、全疾病保障の保険料が無料となっています。かつ、変動金利の金利0.428%と非常に低い金利設定です。なお、3行とも保証料は無料ですが、事務手数料として借入額の2%程度を支払う必要があります。事務手数料を含めても他の金融機関より圧倒的にお得に利用できますが、事務手数料については覚えておくようにしましょう。固定期間選択型金利の住宅ローンおすすめランキング次に、固定期間選択型金利の住宅ローンおすすめランキングは以下の通りです。じぶん銀行りそな銀行新生銀行【固定期間選択型金利:1位】じぶん銀行変動金利と同じく、固定期間選択型金利でもじぶん銀行はお得に利用できるようになっています。先述の通り、じぶん銀行は保証料や団信も含めてのトータルコストを含めてお得で、これは固定期間選択型金利でも同様です。さらに、じぶん銀行の固定期間選択型金利は0.550%と業界最低水準となっています。【固定期間選択型金利:2位】りそな銀行りそな銀行はじぶん銀行などと異なり、店舗のある金融機関ですが、住宅ローンにおいてはネット銀行と同じく保証料無料で利用できるようになっています。ただし、事務手数料は借入額の2.2%を支払う必要があります。さらに、りそな銀行では「事務手数料無料で保証料を一括払いするタイプ」や「事務手数料無料で保証料を金利上乗せにするタイプ」も用意されています。借入時にまとまった支払いができない場合に、保証料金利上乗せタイプを選ぶといった選択も可能なのです。りそな銀行はネット銀行と同じく、手続きをインターネット上で済ませることができる点でも画期的です。なお、りそな銀行の10年固定金利は0.645%と非常に低い金利水準となっています。【固定期間選択型金利:3位】新生銀行新生銀行も店舗のある金融機関としては珍しく、保証料無料で利用できるプランが用意されています。さらに新生銀行では事務手数料についても、借入額×2.2%の定率型や、借入額に関わらず一律55,000円の定額型など、いくつかのパターンから選べるようになっています。10年固定の金利は0.800%と、ネット銀行やりそな銀行と比べるとやや高い水準となっていますが、上記制度と組み合わせることでお得に利用できる可能性があります。また、りそな銀行や新生銀行のように店舗のある金融機関については、何かあれば窓口で相談できる点もポイントとなるでしょう。全期間固定金利はフラット35がおすすめ民間の金融機関でも全期間固定金利が用意されていることもありますが、多くの場合は高い金利設定となっています。全期間固定金利を選ぶのであれば、住宅金融支援機構のフラット35一択と考えてよいでしょう。フラット35は民間の金融機関が窓口となって融資をします。どの金融機関で融資を受けても住宅ローンの内容は変わりませんが、金融機関によって事務手数料の額が変わります。これは単純に比較するだけなので、お住まいの地域で利用できる金融機関数社で比較検討してみるとよいでしょう。例えば、優良住宅ローンのフラット35は通常の物件で事務手数料が借入額×0.8%と、一般的な金融機関と比べて安く利用できるようになっています。おすすめの住宅ローンに関するまとめおすすめの住宅ローンについて、住宅ローンの選び方や金利タイプごとのポイントなどをお伝えするとともに、それぞれ特徴のある金融機関をお伝えしました。住宅ローンを選ぶときは、まずは金利タイプを決めた上で、金利や団信、保証料などを含めたトータルコストで比較することが大切です。これから住宅ローン選びをされるという方は、ぜひ本記事の内容を参考になさってください。
2020年06月03日住宅ローンには実に多くの種類があり、そのどれもが基本的な仕組みを同じとした商品であることから、どの住宅ローンを選べばよいかを決めるのは難しいものです。そんな中でも、住宅ローンを選ぶにあたり押さえておくべきポイントはあります。本記事では、住宅ローンを決めるにあたり、押さえておきたい4つのポイントをご紹介していきます。ポイント1:変動金利or固定金利の選び方住宅ローンを選ぶ際、最初に「どの金融機関がよいか?」から決めるより、「変動金利と固定金利のどちらを選べばよいか?」を決めるほうが効率的です。というのも、どの金融機関を選んでも、変動金利や固定金利という仕組み自体は同じだからです。ここでは、変動金利と固定金利それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきたいと思います。変動金利の特徴とメリット・デメリット変動金利はその名のとおり変動する金利で、変動するというリスクがある一方、固定金利と比べて低い金利設定になっているのが一般的です。変動金利の最大のメリットはその金利の低さです。例えば、みずほ銀行の変動金利は0.625%~0.875%、固定金利のうち、10年固定は0.85%~1.10%とおおよそ0.2%程度の金利の違いがあります。一方、金利が変動するため、借入時の金利が低くとも将来金利が上がると、総合的な返済額は固定金利より高くなってしまう可能性があります。このため、「金利が下降傾向もしくは横ばい傾向にあるとき」は変動金利を選ぶのがおすすめといえます。将来の金利変動を読むことはできる?とはいえ、実際のところ将来の金利水準を読むことは不可能といってもよいでしょう。ここ10年程度、金利は「底」と言われ続けていました。底ということは、もう上がるしかありません。しかし、日本は2016年にマイナス金利を導入したため、さらに金利が下がることになりました。このようなことは誰にも予測できないでしょう。金利が上がったら繰上返済できるのがベスト金利を完全に読むことはできないため、将来的にお得か損かを天秤にかけて変動金利か固定金利を選ぶのは難しいことです。一方、ある程度の蓄えがあり、「金利が上がったら繰上返済できる」という状況を作れるのであれば、変動金利を選んだほうがよいといえます。こうすることで、変動金利の低い金利で融資を受けつつ、仮に金利が上がったときはその影響を低く抑えることができるからです。「そもそもお金があれば融資を受ける必要はないのでは」と思うかもしれませんが、そうとも言えません。マイホームの購入には、住宅以外にもさまざまなお金がかかるものです。手元にある程度のお金を残しておいたほうが何かあったときに安心できるでしょう。また、特に住宅ローンを借りてから13年間は、住宅ローン年末残高の1%について所得税と住民税から控除を受けられる住宅ローン控除があるため、その期間中は実質的な金利負担なしでお金を借りられます。固定金利の特徴とメリット・デメリット固定金利には最初に選んだ期間だけ固定される固定期間選択型金利と、フラット35など借入期間中ずっと同じ金利で借りられる全期間固定金利があります。固定期間選択型金利とは固定期間選択型金利とは、10年など借入時に固定する期間を選び、期間経過後は再度固定期間を選択(金利の再選択)するか、変動金利に移行するかを選ぶというものです。固定する期間が長い程金利が高くなる傾向にあり、かつ固定期間が短いとすぐに金利の再選択をする必要があるため、程よい期間といえる「10年固定金利」の人気が高いです。なお、一般的に固定期間選択型金利の金利は、変動金利よりは高く、全期間固定金利よりは低くなっています。将来的な借り換えも視野に入れよう固定期間選択型金利の落とし穴ともいえるのが、「キャンペーン金利」の存在です。最初に固定期間選択型金利で住宅ローンの融資を受ける際、その金利は通常「キャンペーン金利」の適用を受けます。金融機関が、自行を選んでもらうために低い金利で融資をしてくれるというわけです。例えば、10年固定金利の店頭金利が2.5%のところ、キャンペーン金利で1.0%で貸してくれるといった具合です。一方、金利の再選択時には、このキャンペーン金利の適用を受けることはできないのが一般的です。仮に金利の再選択時の優遇幅が1.0%だった場合、仮に10年間で店頭金利が全く動いていなかったとしても、10年固定金利を再度選ぶと、その金利は1.5%に上がってしまうのです。10年固定金利を選ぶのであれば、10年経過後は一括返済するか、ほかの金融機関に借り換えすることも検討するとよいでしょう。全期間固定金利とは全期間固定金利とは、借入期間中ずっと同じ金利で借りられるというもので、金利の変動リスクを全く考慮する必要がない分、変動金利や固定期間選択型金利と比べて高い金利設定となっているのが一般的です。仮に35年間ずっと同じ金利水準であれば、変動金利と全期間固定金利の総返済額の差は大きなものになります。例えば、借入額3,000万円、借入期間35年のとき、変動金利の金利を0.8%だと仮定すると総返済額はおおよそ3,440万円となります。一方、同じ条件で全期間固定金利の金利を1.2%と仮定すると、総返済額はおおよそ3,675万円となり、235万円もの差があることが分かります。ただし、35年もの間ずっと金利が変わらないということはあまり考えられません。場合によっては、変動金利のほうが総返済額がずっと大きくなる可能性もあるでしょう。全期間固定金利は、借入時の金利は高いものの、安心して返済していける住宅ローンだといえます。ポイント2:団体信用生命保険の内容を確認しよう次に確認しておきたいのが、団体信用生命保険の内容です。住宅ローンを組むときは通常、団体信用生命保険といって、債務者が亡くなると住宅ローンの残債分の保険金を受け取れる保険に加入します。[adsense_middle]銀行ごとに異なる保険商品この団体信用生命保険は住宅ローンを借りる金融機関ごとに内容が異なります。もちろん、債務者が亡くなると残債分の保険金を受け取れるという部分は同じですが、それ以外の「保障内容」や「保険料の取扱い」に違いがあるため、事前に確認しておくことが大切です。保障内容の違い団体信用生命保険には、債務者の死亡のほか、ガンや3大疾病(ガン、心筋梗塞、脳卒中)、8大疾病(3大疾病+高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)を保障対象としたものなどさまざまあります。また、保障対象は同じであっても、「残債分の保険金を受け取れる」ものや「入院1日につき10,000円の給付を受けられる」ものなど、受け取れる保障内容にも違いがあります。住宅ローンを借りようと思っている金融機関でどのような団体信用生命保険を取り扱っているのか、あらかじめ確認しておくようにしましょう。保険料の取扱いの違い団体信用生命保険は、保険というからには保険料を支払う必要があります。この保険料の取扱いも金融機関ごとに異なります。一般的に団体信用生命保険の保険料は「すでに住宅ローンの金利に含まれているもの」と「金利に上乗せする形で支払うもの」、「住宅ローン借入時に別途支払うもの」の3つのタイプがあります。死亡のみを対象とした一般的な団体信用生命保険では、1つ目の「すでに住宅ローンの金利に含まれているもの」が多く、3大疾病や8大疾病など、手厚い保険を選ぶと金利に0.2%~0.3%プラスされるといったものが一般的です。一方、金融機関によってはガンや3大疾病、8大疾病などの保険を金利負担なしで利用できるケースもあります。特に手厚い保険を利用したいと考えている方は、このように団体信用生命保険を少ない負担で利用できる金融機関を探してみるとよいでしょう。住宅ローン利用に合わせて既存の生命保険を解約する団体信用生命保険は、亡くなったときに住宅ローンの残債分の保険金を受け取れる保険です。例えば、住宅ローンの残債が2,000万円あるときに債務者の方が不幸にも亡くなってしまった場合には、2,000万円分の保険金を受け取ることができ、遺された家族は家に住み続けることができるほか、家を売却してまとまった資金を受け取ることもできます。このことから、住宅ローンの融資を受けると同時に生命保険を解約したり、保障内容を見直したりするのも1つの方法です。例えば、生命保険を見直すことで毎月の保険料負担分が5,000円浮くとすれば、その分を住宅ローンの返済に充てることもできます。こう考えると、団体信用生命保険の保障内容をよく選ぶことは、金利を選ぶのと同じくらい重要なことだと感じられるのではないでしょうか。ポイント3:金融機関ごとに審査基準が異なる住宅ローンを選ぶにあたり、金融機関ごとに審査基準が異なる点もポイントだといえます。当たり前のことですが、住宅ローンを利用するにはまず審査をパスしなければ始まりません。住宅ローン審査のポイントは年収と属性、個人信用情報の3つ住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに少しずつ異なりますが、基本的には借りる人の年収と属性、個人信用情報の3つがよく見られます。年収は高ければ高いほど借りやすく、また借入可能額にも影響します。属性とは、勤め先が役所などの公務員なのか、会社員なのか、会社員であっても1部上場企業に勤めているのか、中小企業なのかによって審査結果が変わります。最後の個人信用情報は、過去に借りたローンで延滞などしていないかを確認するもので、過去に一度でも延滞をしていると住宅ローンを借りるのが非常に難しくなります。勤め先の会社で審査結果が変わることもある住宅ローンの審査のポイントはどの金融機関でも大きく変わりありませんが、ある金融機関では審査に落ちたのに、別の金融機関では審査に通ったということも少なくありません。これにはさまざまなことが考えられますが、そのうちの1つに勤め先の会社によって審査の結果が変わるということがあります。一般的に、ローンの審査の際には上場企業など信用の高い企業ほど審査をパスしやすく、一方で中小企業は慎重に審査がなされます。ただし、例えば地方銀行や信用金庫などで融資を受ける際には、勤め先の企業が中小企業であっても会社の融資などで関係していることが多く、財務状況がよければ想像以上によい評価を得られるといったことがあります。そのほか、金融機関によっては公務員に積極的に融資するケースがあるなどさまざまです。例えば同僚が住宅ローンの審査を受けたのであれば、その結果がどうだったのかなど聞いておくと、自分の住宅ローン選びのときに役立つでしょう。ポイント4:借入時の負担額を比較しよう住宅ローンを利用する際、金融機関に対して事務手数料や保証料などを支払うことがありますが、これらの負担額は金融機関によって異なります。場合によっては100万円以上の違いがでることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。[adsense_middle]事務手数料の違い事務手数料とは、住宅ローンを利用するにあたり、金融機関が行うさまざまな事務手続きに対して支払うものです。50,000円~100,000円程度で設定されているところが多く、中には無料のところもあります。なお、住宅金融支援機構のフラット35を利用する場合、金融機関は窓口となるだけで利息を得ることができないということもあり、借入金額×1.5%など高めの設定となっています。仮に3,000万円借りるのであれば、事務手数料だけで45万円の負担となることから、金利などと含めて慎重に検討することが大切だといえるでしょう。なお、フラット35については次に説明する保証料が不要となっています。保証料の違い保証料とは住宅ローンの保証会社に対して支払うものです。住宅ローンの融資を受けた後、万が一返済が滞った場合には、金融機関は残債を回収しなければ大きな赤字となってしまいます。そこで、あらかじめそうした延滞リスクを避けるために利用されるのが保証会社です。保証会社を利用した住宅ローンの場合、債務者が住宅ローンを延滞して返済の目処が立たない場合には、金融機関の代わりに保証会社が肩代わりすることになります。保証会社は、そうしたリスクを引き受ける代わりに保証料を受け取るのです。保証料は住宅ローンの審査の結果、延滞の可能性が低いと判断されると安く、逆に延滞の可能性が高いと判断されると高く請求されることになります。例えば、みずほ銀行の場合、借入金1,000万円あたりの保証料の額は206,110円~721,470円となっています。なお、金融機関によっては保証料不要のケースもあります。事務手数料と併せて、複数の金融機関でしっかり比較検討することが大切だといえるでしょう。住宅ローンの選び方に関するまとめ住宅ローンの選び方について4つのポイントをお伝えしました。本記事でお伝えしたとおり、住宅ローンを選ぶときには金利の違いはもちろん、団体信用生命保険の内容や借入時の各種手数料などを含めて総合的に判断することが大切です。住宅ローンを選ぶときには本記事でお伝えした4つのポイントに沿って、それぞれどのような取扱いになっているか、検討している金融機関を1社1社比較していくことをおすすめします。
2020年05月28日マイホームの購入を検討されている方の多くが住宅ローンを利用することもあり、まずは住宅ローンに通るのかを心配される方は多いようです。本記事では、そうした方に向けて、住宅ローンの審査基準や承認を得るためのポイントなどを解説していきます。住宅ローン審査の方法と流れマイホーム購入時には多くの方が住宅ローンを利用するでしょう。このため、まずは住宅ローン審査の承認を得ることが重要になります。ここでは、住宅ローンの審査についてその方法と流れをご紹介します。マイホーム購入前の準備まずはマイホーム購入前の準備として、住宅ローン審査のために以下の書類を用意しておくようにしましょう。源泉徴収票や所得証明書ほかのローンに関する明細書身分証明書それぞれ解説します。源泉徴収票や所得証明書住宅ローンでいくら融資を受けられるかは年収によります。住宅ローン審査に必要な書類としても、年収を確認するための書類としても、物件探しの前に源泉徴収票や所得証明書を準備しておきましょう。サラリーマンの方の場合、源泉徴収票は勤務先から受け取ることができます。また、自営業の方の場合は昨年分の確定申告書の控えを用意します。住宅金融支援機構のフラット35など、金融機関によっては自治体で発行される所得証明書の提出が必要になる場合もあります。ほかのローンに関する明細書住宅ローンの審査を受ける前に、マイカーローンやカードローン等ほかで借入がある場合には、これも住宅ローンがいくら借りられるかに影響するため、物件探し前に明細書を確認しておくことをおすすめします。多くの場合、明細書はローン借入時に発行されます。紛失した場合は再発行してもらう必要があるため、借入先に連絡するとよいでしょう。身分証明書最後に、住宅ローン審査時には身分証明書が必要になります。当初は家を買う予定がなくとも、物件の見学に行ったときに気に入った物件があれば、買付申込~住宅ローンの事前審査と進むこともあるため、あらかじめ用意しておくと万全です。住宅ローンの事前審査~金融機関による物件査定等事前準備を済ませ、物件を見学した結果、気に入った物件が見つかった場合、まずは物件を購入できるかを確認するために事前審査を行います。事前審査では、先に準備した書類一式が必要になります。事前審査申込書に記入し、金融機関に提出すると、物件の情報や審査申込人の年収・勤め先などの情報をもとに審査が行われます。この事前審査はおおむね1週間程度はかかると考えておくとよいでしょう。住宅ローン以外の借入が多いといった場合には、審査にもっと時間がかかることもあります。売買契約締結~住宅ローン本審査事前審査の承認を得られたら、物件について売買契約をした後に住宅ローンの本審査となります。金融機関にもよりますが、事前審査で承認を得ており、審査内容に大きな違いがなければ本審査でも承認となることがほとんどです。住宅ローンの本審査には1週間~2週間ほどかかるのが一般的ですが、審査基準ぎりぎりの場合などには1カ月以上かかることもあります。住宅ローンの本審査承認を得られたらそのまま決済と進むことができますが、否決になると当然物件を購入できません。なお、金融機関により審査のポイントが異なり、同額を借りる場合でも、ある金融機関では通らないものの、別の金融機関では承認となるといったケースもあります。心配な方は最初から複数の金融機関に審査を提出することを考えてもよいでしょう。住宅ローン審査の基準と承認を得る条件住宅ローン審査で承認を得るためにはどのような条件を満たしておくとよいのでしょうか?審査基準などは金融機関により少しずつ異なりますが、大きくは違いがありません。ここでは、住宅ローン審査で承認を得るための一般的な条件をお伝えしていきます。借入比率が基準を満たしていることまずは、借入比率が金融機関の設定する基準を満たしている必要があります。借入比率とは、年収のうちいくらがローンの返済に充てられているかを示すもので、マイカーローンなど住宅ローン以外の借入の返済と、新しく借りる住宅ローンの返済との合計額で計算します。また、借入比率は金融機関ごとに異なり、例えばみずほ銀行の借入比率は以下のように設定されています。目安として確認しておきましょう。みずほ銀行の借入比率年収300万円以上400万円未満:35%年収400万円以上700万円未満:40%年収700万円以上:45%例えば、年収400万円の方がみずほ銀行で住宅ローンを組む場合、400万円×40%=160万円/年まで住宅ローンやそのほかのローンの返済に充てられるということになります。仮にマイカーローンで毎月5万円、年間60万円の返済をしているのであれば、新しく借りられる住宅ローンは年間100万円、月に8.3万円程度までとなる計算です。なお、住宅ローン実行までにマイカーローンなど、ほかのローンを完済してしまえば、借入比率の限度額まで借りることも可能となります。個人信用情報に傷がないことまた、個人信用情報に傷がないことも重要なポイントとなります。個人信用情報とは、ローンを借りたり、クレジットカードを作ったりしたときにその情報が登録されるもので、毎月の返済や延滞情報が蓄積されています。住宅ローンを融資する金融機関は、融資したものの返済されなければ損をしてしまうため、個人信用情報には非常に厳しいです。一般的に、個人信用情報に1つでも傷があると融資を受けるには非常に難しくなります。なお、例えば存在を忘れていた返済の延滞や、カードなどの切り替えがうまくいかなかったことを原因とした延滞など、何らかの理由がある場合でも承認を得られない場合が少なくありません。特に数年以内に住宅ローンを借りるつもりがある方は十分に注意する必要があります。なお、借入比率についても個人信用情報についても、基本的には基準に満たない場合には審査で承認を得ることが非常に難しくなりますが、例えば年収の高さや、公務員や1部上場企業の社員のように属性がよいなど、ほかにプラスとなる材料があれば承認を得られることもあります。住宅ローン審査のポイントここまでを踏まえて、住宅ローン審査時には以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。あらかじめ借入可能額を把握して物件探しをしよう借入比率を満たさない場合は事前完済を検討しよう否決になってもほかの金融機関で承認となる可能性はあるそれぞれ確認していきます。[adsense_middle]あらかじめ借入可能額を把握して物件探しをしようマイホーム購入は、住宅ローンがいくら借りられるか次第で購入する物件が変わるという方も少なくありません。このため、物件探しをするために自分はいくら借りられるのかを把握しておくことをおすすめします。これには、以下の2つの方法があります。自分で計算する借入可能額は自分で計算できます。借入可能額の計算には、先述の借入比率と審査金利と呼ばれる指標を用います。審査金利とは借入可能額を算出するために用いる金利で、金融機関ごとに異なりますが、3%など実際の住宅ローン金利より高く設定されています。借入可能額を計算する方法さて、借入比率と審査金利を用いて借入可能額を計算する方法を見てみましょう。例えば年収400万円の方が、借入比率35%、審査金利3%の金融機関で借入期間35年の住宅ローンの審査を受ける場合、以下のように計算します。住宅ローンの返済に充てられる額を求める:400万円×35%=140万円金利3%で借入期間35年、100万円借りる場合の返済額を求める:46,176円/月上記1.を2.で割って100を掛ける:140万円÷46,176円/月×100=約3,031(小数点以下切り捨て)上記ケースでは、約3,031万円まで借りられる計算となります。(※返済額については住宅金融支援機構の返済額シミュレーションなどを用いましょう。)なお、審査金利や借入比率は金融機関ごとに異なるため、自分で計算するためにはあらかじめ聞いておく必要があります。まずは事前審査を提出してみる自分で計算する方法以外におすすめなのが、まずは事前審査を提出してみる、ということです。住宅ローンの審査では、審査申込人の年収や属性、個人信用情報のほか、物件の情報も見られますが、審査申込人の年収などの比重が大きいのが一般的です。このため、例えばある物件で3,000万円の事前審査の承認を得ていた場合、物件を変えたとしても同額の承認を得られる可能性が高いのです。とはいえ、審査を申し込むには購入予定の物件情報を申請する必要があるため、いくつか見学してみて、その中で気になる物件を住宅ローンの対象にして事前審査を受けてみるとよいでしょう。借入比率を満たさない場合は事前完済を検討しよう先の計算では考慮していませんでしたが、住宅ローン以外にマイカーローンなどの借入がある場合には、借入可能額も少なくなってしまいます。ほかの借入があることが理由で十分な額の借入ができない場合には、事前完済することも考えましょう。手持ちの資金で事前完済が難しい場合には、売買契約時の手付金を少なくしてもらえるよう掛け合ったり、ご両親から借りたりといったことを検討するのも1つです。否決になってもほかの金融機関で承認となる可能性はある住宅ローンの審査は、本記事でご紹介した基準や条件を満たしていても否決となることがあります。例えば個人信用情報が「ホワイト」、つまり過去に何も借入していないことを理由に否決となってしまうようなケースがあります。ローンを借りて返済すると個人信用情報にそのことが記録されますが、何も借入していない方はそうした情報がありません。何も借りていないのですから安心できそうなものなのですが、お金を貸す側からすると何も情報がない=返済しないかもしれないと考えられてしまうケースがあるのです。こうした審査基準は金融機関ごとに、また場合によっては担当者によっても異なります。否決になったら理由を確認しよう住宅ローンの審査は金融機関や担当者によっても異なります。このため、1つの金融機関で否決となったからといって諦めず、ほかの金融機関でも審査を試してみるようにしましょう。このとき、がむしゃらに審査を出すのではなく、否決となった理由を聞いておくことをおすすめします。「総合的に判断して否決」という理由を伝えられることも多いですが、丁寧に否決の理由を教えてくれる場合もあります。中には、自分も把握していなかった借入があったことが原因で否決となることもあります。こうしたケースでは事前完済するなど、原因を解消することで審査の承認を得られる可能性を高めることができます。住宅ローン審査に関するまとめ住宅ローン審査について、審査の流れや基準、承認を得るためのポイントなどをお伝えしました。基準や条件は金融機関ごとに異なるものの、大きくは違わないため、まずは本記事の内容を参考に審査を進めるとよいでしょう。その上で審査が否決となってしまった場合には、その原因を追及しつつ、少しずつ状況をよくしてほかの金融機関に審査を提出することで、承認を得られる可能性を高めることができます。
2020年05月22日天海祐希が老後資金問題をはじめ、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう主婦を演じる映画『老後の資金がありません!』。この度、本作初の映像となる特報、第2弾キャストとして草笛光子、松重豊、瀬戸利樹、加藤諒、高橋メアリージュン、三谷幸喜ら19名が発表された。今回新たに発表された19名が演じるのは、天海さん扮する主婦・後藤篤子を翻弄する(!?)個性的な登場人物たち。まず篤子の家族には、篤子たちと同居する浪費家の姑・芳乃役を、日本を代表する名女優の草笛光子。定年間近で会社が倒産し失業に陥る夫・章役を、現在放送中のミニドラマ「きょうの猫村さん」が話題の名バイプレイヤー・松重豊。突然結婚相手を連れ、派手婚を報告する娘・まゆみ役を新川優愛。家庭内のムードメーカーで大学生の息子・勇人役を瀬戸利樹が演じる。また、まゆみの結婚相手でヘビメタバンドマン・松平琢磨を加藤諒、篤子の主婦友達・神田サツキを柴田理恵、篤子と対立する章の妹・志津子を若村麻由美、志津子の夫・秀典を石井正則。そのほか、葬儀社の社員役で友近、ヨガ教室の講師役でクリス松村、シングルマザーのキャバ嬢役で高橋メアリージュン、琢磨の両親役で佐々木健介と北斗晶、篤子の両親役で竜雷太と藤田弓子、章の元同期役で哀川翔、本作のキーともなるサツキの父役で毒蝮三太夫、区役所委員役で三谷幸喜、本人役で荻原博子(経済ジャーナリスト)が出演する。篤子を振り回す最大の原因でありながらも、どこか憎みきれない姑を演じた草笛さんは「前田監督と最初にお会いした時に『草笛さんは役作りせずそのままで』と言われました。女優にとってこれほど難しい注文はありません。続けて『そのままで十分おかしいですから』と。劇中ではとんでもない姿をお見せするのですが『もうどうにでもなれっ』と飛び越えてしまった感じ。私の姿を見てみなさんはどう思われるでしょうか、私も早く見たいような怖いような」と話し、「色々な意味でこんな作品は初めて。私にとっては恐ろしい映画です」とコメント。前田哲監督は「80歳を過ぎても現役バリバリのザ・女優である草笛光子さんには、今までやられたことのない、ありえない!ことにトライしてもらいました。時に大胆に時に繊細に全身全霊で役に取り組み、いきいきと楽しんで演じるチャーミングな姿に、スタッフもキャストも、まるで『映画の女神』のようだと驚嘆でした」と草笛さんの出演について語っている。また同時に到着した特報映像では、頭を悩ます主婦・篤子をはじめ、その悩みの原因ともなる家族たちが登場。さらに篤子が、浪費家の姑の高額なカフェ代にストレス爆発!「お安くないんじゃ!」とブチ切れるシーンも映し出されている。『老後の資金がありません!』は9月18日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2020年9月18日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年05月14日終息の気配が見えない新型コロナ騒動は、私たちの健康どころか経済も蝕み、世界は同時株安に。これにより、株式投資で運用されている年金資金は大損失を被ったというーー。「新型コロナウイルス感染症が原因で世界同時株安が起きていますが、これで大きな影響を受けるのは日本の公的年金です。年金積立管理運用独立行政法人(GPIF)は、国家予算の約1.6倍にもあたる160兆円超の年金積立金を運用していますが、コロナショックで25兆円もの損失が発生したとみられます。年金財政の危機が訪れているんです」こう警鐘を鳴らすのは、野村投信の元ファンドマネージャーで『202X 金融資産消滅』の著書もある近藤駿介さんだ。GPIFが運用している積立金は、現役世代が支払う年金保険料、国庫(税金)と並ぶ、年金資金の3本柱の一つ。“年金博士”で知られる社会保険労務士の北村庄吾さんが詳しく解説してくれた。「年金受給者へ支払う年金のほとんどは現役世代の保険料と税金でまかなわれてきました。現役世代が多く税収も右肩上がりだったバブル時代などは、支払いに必要な額を超えて資金が集まることもあり、そのときにためたお金が、いまの積立金のもとになっています」年金財源の一つである積立金はリスクの低い国内債券を中心に運用するのがセオリーだ。しかし、安倍政権は’14年10月、国内債券の割合を60%から35%に減らし、リスクの高い国内・外国株式の割合を24%から50%へと倍増させた。「積立金は年金の大切な財源です。ギャンブルのような運用方法でいいのでしょうか。諸外国を見渡しても、年金の運用はリスクの低い債券が中心で、ここまで株式で運用している国を、日本以外で私は知りません」(北村さん)ギャンブル運用のツケをGPIFはいままでに何回か支払っている。’15年度は中国の景気後退で約5兆3,000億円、’18年度には米中貿易戦争や欧州政治の混乱により、たった3カ月で約14兆8,000億円の含み損を出しているのだ。前出の近藤さんも積立金が株式中心で運用される現状を憂慮する。「GPIFが公表している昨年末時点の保有資産や投資先の情報などをもとに、株価の下落率から“コロナショック”による損失を試算したところ、その額は過去最大の、25兆円を超えていました。『株価はいずれ上がるから一喜一憂せず、長い目で見るべきだ』という楽観的な意見もあるかもしれません。しかし、積立金を長期的に運用できるほど、いまの年金財政にゆとりはないんです」近藤さんの言うとおり、少子高齢化が原因で現状は、高齢者1人をたった2.2人の現役世代で支えている。今後、保険料や税収で年金資金をまかなえなくなれば、積立金を取り崩すしかない。「景気が悪くなると、企業の業績や給与が下がるので、連動して税収や保険料も減ります。昨年10〜12月のGDPは前の7〜9月と比べてマイナス7.1%。すでに積立金の取り崩しが始まりそうな兆しはあったんです。そこに今回のコロナショックが追い打ちをかけた。早ければ’20年度中にも、積立金の本格的な取り崩しが行われるとみられています。株価が回復して損失を取り戻す前に、取り崩しが始まってもおかしくないんです」(近藤さん)一度、取り崩しが始まれば積立金は増えにくくなる。「毎年支払われる年金の総額は50〜55兆円で、積立金からは3〜6兆円が捻出されるだろうと考えられていますが、先行き不透明の状態で、大量の現金を調達するために株を売れば、株安を誘発します。そうすれば積立金で運用している株の評価額は下がり、ますます含み損が膨れあがる。株安で企業の業績が悪化して給与も下がり保険料収入や税収が減少すれば、より多くの積立金を取り崩す事態にもなります。負の連鎖が始まってしまうんです。本格的な取り崩しが始まれば、20〜30年後には積立金は枯渇してしまうでしょう」(近藤さん)「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年03月26日家族や仕事など、時とともにライフスタイルは変化していくもの。大きな買い物である家も、その変化に柔軟に対応できるものがいいですよね。土地や資金などさまざまな制約はありますが、発想の転換で希望は叶うかもしれません。どの家にも存在する“あるもの”を増やすことで、家族が輝く暮らしを実現した家を、〔建築家住宅R+house(アールプラスハウス)〕の施工事例から見てみましょう!シャープな外観の「3アプローチハウス」モノトーンでシャープな外観が目を引くこの住宅。よく見ると、玄関がいくつかあることに気づきます。「3アプローチハウス」というコンセプトのこの家には、入口や玄関がなんと”3つ”も!その数に驚くかもしれませんが、ひとつひとつのドアに、生活を少しラクに、潤いを与えてくれる役割があるのです。まずは、暮らしの中心となる“1つ目のドア”『玄関』から。壁面と同色のドアを開いてみると、白壁と木のぬくもりが美しい室内が。外観とのコントラストが開放感を引き立てています。玄関の先には、大容量のシューズクローク。写真では見えませんが、そこに“2つ目のドア”があります。シューズクロークと外部をつなげるドアなので、例えばそのドアから自転車を屋内に入れておくこともできます。雨の日などは動線にも無駄なく、便利に利用できます。“3つ目のドア”はなんと…将来奥様が開業予定のヘッドスパサロンの入口なんです!玄関と分けることで、プライベートもしっかりと確保されているのがうれしいですね。壁を白くしたことで、この入口の空間自体がお店のサインにもなっています。それぞれ役割を持つ3つのドアが用意されていることで、オン/オフの切り替えができる上に、生活動線がよりなめらかになるよう設計されています。『建築家住宅R+house』の夢がつまった家づくり家族が集い、くつろぎ、楽しむ場所次は、居住スペースを見てみましょう。□いつも家族が自然と集まる大空間リビング1階はリビングと水回り。空間を贅沢に使ったリビングは、広々と開放感のある大空間に!階段もリビング横に設置することで、家族が集うというリビングの機能がより強調されています。来客時や将来こどもができた際に利用予定の畳スペースなど、時とともに表情が変化する楽しみも。そして、奥にはもうひとつの楽しみを生み出す場所が……?□趣味部屋が作れるのは注文住宅ならでは!なんと、この土間は旦那様の趣味に利用するガレージ。車、キャンプ、スノーボード、ダイビングなどアウトドアが好きな旦那様。かさばるアウトドアグッズをまとめて収納したり、メンテナンスしたりできる、贅沢で楽しさに満ちた空間です♪横がリビングなので、家族の存在を感じながら作業ができるのもうれしいですね。もちろん車への荷物の積み下ろしも楽ラク。外出のハードルが低くなり、趣味がより一層楽しくなりそうです。理想をカタチにする建築家のアイデアをご紹介♪動線で、暮らしはもっと楽しくなる水回りも機能的。洗面スペースの横には広い洗濯スペースが。洗濯してから干すまでの一連の作業がこのスペースで完結します。「R+houseに住み始めてから、今まで住んでいた家よりも、室内干しの洗濯物が乾きやすくなったのがうれしいです。」と奥様。R+houseは高い気密性を担保しているため、機械換気をする仕組みがしっかり整っています。それゆえに洗濯物が以前よりも乾きやすくなっているのですね。生活動線が考えられているだけではなく、これなら夜でも雨の日でも、好きなときに洗濯することができるので助かりそうです。洗濯物が乾いたら、ハンガーごと2階に運んで、そのままファミリークローゼットに収納。畳むという手間を省略する動線設計で、洗濯をする奥様の負担がぐんと軽減できます!家族それぞれの笑顔が増える家づくり家族それぞれの希望ややりたいことを尊重しながら、生活がちょっとラクに楽しくなる。そんな家族の笑顔が増える理想の暮らしも、R+houseなら実現することができます。あなたの要望から、世界にひとつだけの住まいをつくる、建築家住宅・R+house。暮らしをより彩る家づくりをお手伝いします!建築家住宅 R+houseの建築家と共につくる”理想の家”
2020年03月24日住宅ローンは借入額が大きいこともあり、融資を受ける前にはいろいろな悩みが生まれるのではないでしょうか。そうした悩みのひとつに、住宅ローン返済中にもし自分が死んでしまったら…?というものもあるでしょう。本記事では、住宅ローンの返済中に死亡してしまったらどうなるか、手続きや注意点を含めて解説していきます。住宅ローンの返済中に契約者が死亡したらどうなる?住宅ローンの返済中に契約者が死亡してしまったらどうなるのでしょうか?結論からお伝えすると、住宅ローンを組むときには通常団体信用生命保険に加入するため、住宅ローン支払い中に契約者が死亡した場合は残債を0円にすることができます。なお、通常の団体信用生命保険の保険料は金利に含まれているとされ、追加で保険料等支払う必要はありません。団体信用生命保険で保証される内容団体信用生命保険の内容は利用する金融機関によって異なりますが、一般的に、団体信用生命保険では契約者が「死亡」したときに加え、「高度障害状態」になったときに適用を受けられます。高度障害状態とは?高度障害状態とは、病気やけがで身体機能が重度に低下している状態のことで、例えば住宅金融支援機構の団信では以下のような状態を想定しています。両眼の視力を永久に失った状態言語またはそしゃく機能を失った状態中枢神経または精神に著しい障害を残し終身常に介護を要する状態胸腹部臓器に著しい障害を残し終身常に介護を要する状態両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を永久に失った状態両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を永久に失った状態支払人本人以外も適用を受けられるの?住宅ローンの返済途中で、配偶者など支払人本人以外が同じ状態になった場合はどうなるのでしょうか?これについては、住宅ローンを連帯債務者として一緒に返済しているようなケースで、契約者本人以外の方も対象となる団体信用生命保険に加入していた場合は、適用を受けられます。連帯債務者など契約者本人以外の方が団体信用生命保険の適用を受けられるかどうかは契約内容次第ですので、銀行に確認しながら進めるようにしましょう。適用範囲の広い団体信用生命保険もある団体信用生命保険には、死亡や高度障害を対象とするもの以外に、以下のようなものもあります。ガン団信3大疾病団信8大疾病団信ガン団信は、死亡や高度障害以外に所定のがんと判断されたときに保険の適用を受けられます。同じように3大疾病団信は「がん・急性心筋梗塞、脳卒中」を、8大疾病は3大疾病にプラスして「高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎」が対象となります。ただし、所定の状態になったときに住宅ローンの残債が0円になるものと一定期間の返済額を補填されるものがあり、保険によって内容が異なるため事前に確認しておく必要があります。なお、ガン団信や3大疾病、8大疾病を選ぶと住宅ローンの金利0.2%~0.5%加算されるのが一般的です。ただし、中には他の住宅ローンと差別化を図るため、金利負担なしで範囲の広い団体信用生命保険を利用できる金融機関もあります。団体信用生命保険の手続き団体信用生命保険はどのような手続きが必要なのでしょうか?ここでは、「団体信用生命保険に加入する手続き」と、所定の状態になり「団体信用生命保険の適用を受ける手続き」の2つをお伝えします。[adsense_middle]団体信用生命保険に加入する手続き団体信用生命保険に加入する際の一般的な手続きは以下のようなものです。住宅ローン審査時に申込書と告知書を提出する団信の審査承認が得られれば融資実行と同時に団信に加入告知書とは自分の健康状態について申告するもので、入院歴や服薬歴がある場合にはそれらを記入します。ただし、借入額が一定以上ある場合には別途、医師による健康診断結果証明書を提出しなければならないこともあります。団体信用生命保険の適用を受ける手続き団信の規定する所定の状態になり、団信の適用を受ける際には融資を受けた金融機関に連絡して必要書類を提出する必要があります。例えば、不幸にも亡くなってしまった場合には以下のような書類を揃える必要があります。団信弁済届死亡証明書や死亡診断書死亡事実記載のある住民票書類を提出した後、団信を取り扱う生命保険会社が内容を審査し、問題なければ保険金の支払いがなされます。団体信用生命保険の注意点団体信用生命保険については、以下のような点に注意しましょう。世帯主と団信の関係年齢が若い程損をする?健康状態が悪いと住宅ローンの審査承認を得られない借り換え時にも団体信用生命保険の審査は行われる保険が重複するケースがある?世帯主と団信の関係団信は通常契約者本人のみが対象となるものです。ところで、奥様が契約者本人になるような場合で世帯主がご主人といったケースや、ご主人が契約者本人であっても、勤め先の都合等により奥様を世帯主とするようなケースでは、団信の規定に影響があるのでしょうか?この点、特に世帯主かどうかは団信の内容に関わりありません。団信は若い程損をする?実は団体信用生命保険は若い程損をして、年配者程得をする設計となっています。一般的な生命保険であれば年齢が若い内に加入した生命保険は保険料が安く、年を取ってから加入すると保険料が高くなってしまいます。これは、年を取っている方が健康を害したり、死亡してしまったりする可能性が高いからで、至極当然のことだといえるでしょう。一方、団体信用生命保険は年齢に関わらず、加入者全員で同じだけ負担することになります。このため、民間の生命保険と比較すると、団信は年の若い方ほど損をする仕組みとなっているのです。20代の方などは、フラット35など団信への加入が任意の住宅ローンを利用して、団信を利用せず、同額の保険を民間の生命保険で探すとお得です。この場合、住宅ローンの残債が下がるごとに保険金を下げるよう、「低減型生命保険」への加入を検討するとよいでしょう。健康状態が悪いと住宅ローンの審査承認を得られない団信は申込時に告知書を提出する必要があり、過去の病歴等によっては団信の審査で承認を得られないことがあります。住宅ローン利用時に金融機関が団体信用生命保険をつけているのは、「仮に債務者が死亡してしまった場合でも、保険で残債を回収できる」からです。このため、通常は団信の承認を得られない場合には住宅ローンの審査承認も得られません。年を重ねると必然的に病気になる可能性が高くなってしまうため、住宅購入を考えている方はなるべく早く動いたほうがよいといえます。ちなみに、住宅金融支援機構のフラット35であれば団体信用生命保険への加入が任意となっているため、健康に問題がある方は必然的にフラット35の利用を考えるというケースが多くなります。また、民間の金融機関であっても、一定以上資産があるケースや年収が十分に高い場合には、団体信用生命保険の加入なしで融資を受けられるケースもあります。借り換え時にも団体信用生命保険の審査は行われる団体信用生命保険について注意しなければならないことは、住宅ローンの借り換え時にも団体信用生命保険の審査は行われるということです。最初の借入時には健康上の問題がなかった方でも、借り換えするまでの間に何らかの病気を経験していた場合には団信の承認を得られず、借り換えできないケースがあります。ある意味、住宅ローンと健康はセットに考えていたほうがよいといえます。保険が重複するケースがある?住宅ローンを利用する前に民間の生命保険に加入していた方は、団信に加入することで民間の生命保険と保険内容が重複してしまうケースがあります。例えば、3,000万円の住宅ローンで団信に加入する場合、3,000万円の逓減型生命保険に加入しているのと同じだといえます。仮に、融資を受ける前にすでに3,000万円の定期保険に加入していたようなケースでは、死亡時に2つの保険を併せて6,000万円分の保険金を受け取れることになります。もちろん、多く受け取れることは悪いことではありませんが、必要以上の保険に加入すると保険料の負担が大きくなってしまいます。こうしたこともあり、既に民間の生命保険に加入されている方が新しく団信に加入する場合には、一度保険の見直しをすることをおすすめします。団信に加入せずに死亡してしまった場合はどうなる?住宅ローンは通常団信とセットですが、任意加入のフラット35で団信に加入しない選択をしたようなケースで、実際に死亡してしまった後はどうなってしまうのでしょうか?[adsense_middle]返済途中の住宅ローンを相続人が引き継ぐ団信に加入していなかった方が死亡してしまった場合、後は相続の問題となります。相続人が住宅ローンを引き継ぐかどうかの判断を行い、引き継ぐ場合には亡くなった方と同様に毎月住宅ローンを返済していかなければなりません。なお、相続放棄する場合には以下の順で相続順位が移っていくことになります。相続放棄の判断は、相続の開始があったことを知ってから3カ月以内にしなければなりません。もちろん、相続放棄を選択すると資産である家も相続を放棄することになります。基本的には、同居していた配偶者の方や子供が相続人になるケースが多いでしょう。相続人となった場合には、相続開始から10カ月以内に相続税の支払いもしなければならない点に注意が必要です。ちなみに、この辺りの手続きは団信に加入していた場合でも、住宅ローンの残債がないというだけで基本的には同じ流れとなります。住宅ローンを引き継ぐ手続き相続手続きとは別に、相続人となった方は住宅ローンを引き継ぐ手続きも進めなければなりません。相続人となった方は、金融機関に対して以下のような書類を届ける必要があります。相続届(金融機関の用意する書類)法定相続人全員の分かる戸籍謄本等遺産分割協議書の写し等(相続人全員の印鑑証明書も必要)【番外編】つなぎ融資完済前に死亡してしまったらどうなる?住宅ローンを組んでいる方が死亡したらどうなるかについてお伝えしてきました。ここでは、番外編として住宅ローンを組む前、つなぎ融資の段階で死亡してしまったらどうなるのかについてお伝えしたいと思います。注文住宅の場合はつなぎ融資を利用する必要がある住宅を購入するにあたり、一から住宅を新築するケースでは、建物の新築請負契約から住宅ローン実行までの間につなぎ融資を受ける必要があります。住宅ローンは、原則として完成した建物を対象に融資を行うものです。一方、建物の新築工事では建物完成前に請負価格のそれぞれ3割程度を「着工金」や「中間金」として支払わなければなりません。これらの資金を対象として融資を受けるのがつなぎ融資です。例えば2,000万円の住宅を建てるにあたり、着工金として600万円、中間金として600万円必要なのであれば、これら1,200万円分をつなぎ融資で借りて、建物完成後に住宅ローン2,000万円を実行することでつなぎ融資を完済する、という手続きを取ります。相続人が住宅ローンを組めるケースと組めないケース上記と同じ例で、例えば1,200万円のつなぎ融資を受けてから、建物完成までの間に契約者が死亡してしまった場合はどうなるのでしょうか?この場合、相続人となる方が住宅ローン2,000万円分について審査承認を受けられるだけの年収があれば、その方が引き継げば問題はありません。折角の住宅新築にあたり親族を亡くしてしまったという大きな悲しみはあるものの、つなぎ融資分1,200万円分について住宅ローン2,000万円で完済してしまえば手続きは終了です。一方、配偶者やお子様等に住宅ローンを組むだけの十分な年収がない場合、つなぎ融資分1,200万円分についてどのように返済していくかを金融機関と話し合わなければなりません。場合によっては新築工事もストップしなければならないでしょう。つなぎ融資にも団信があるただし、実はつなぎ融資にも団信がついているものがあります。団信がついている場合、すでに融資を受けた1,200万円分について団体信用生命保険の適用を受けることができ、残り800万円について住宅ローンを組むかどうかの問題となります。住宅ローンを組む場合は、当初より借入額を少なくできるため、少ない負担で返済していくことができるでしょう。一方、住宅ローンを組まない選択をする場合、新築工事をストップして解体してもらう必要があるでしょう。すでにかかった工事費用と解体費用とを合わせて1,200万円以上かかっている場合には差額を支払わなければなりません。このため、実際にはほとんどの場合住宅ローンを組む選択をすることになります。つなぎ融資には団信がついているものとついていないものがあります。団信がついているとやや金利負担が大きくなることがありますが、数か月の間とはいえ何が起こるか分かりません。つなぎ融資を利用する際には、できるだけ団信のついたものを利用することをおすすめします。住宅ローン返済中に死亡した場合に関するまとめ住宅ローンの返済途中に死亡してしまった場合の手続きや注意点等、主に団信についてお伝えしました。住宅ローンを組むときにあまり将来死んだときのことは考えないという方もいらっしゃるかもしれませんが、何十年にも及ぶ返済期間中は何があるか分かりません。しっかり団信の内容を理解したうえで住宅ローンを組むことをおすすめします。
2020年03月21日住宅ローンを組むときにどのような影響があるか気になる方もいらっしゃるでしょう。本記事では、奨学金が住宅ローン審査に与える影響や、審査を出すときの注意点、計算方法などお伝えしていきます。奨学金を返済中だと住宅ローン審査に影響するの?自動車ローンなど一般的なローンは利用していないものの、学生時代に借りた奨学金が残っていて、住宅ローン審査にどう影響するのか心配といった方は多いのではないでしょうか。奨学金には給付型と貸与型の2種類があり、給付型の場合は返済不要のため住宅ローン審査に影響はありませんが、貸与型の奨学金で住宅ローン審査時にまだ返済している場合には借入として見られてしまいます。なお、貸与型には第一種奨学金と第二種奨学金の2種類があり利息の有無等の違いがありますが、基本的にはどちらであっても住宅ローン審査に影響が及びます。住宅ローン審査に影響しない奨学金もある?奨学金は原則として住宅ローン審査に影響が及びますが、奨学金の種類によっては審査に影響しないものもあります。例えば、日本学生支援機構の奨学金は平成20年に個人信用情報機関に加盟しているため、平成20年以前に同機構から貸与を受けていた場合には住宅ローン審査時にばれない可能性が高いです。なお、上記の場合あくまでも金融機関に申告しないという選択をすることになります。このため、住宅ローンの審査を申し込む金融機関の口座で奨学金の返済をしていないか確認しておく必要があります。奨学金返済中でも住宅ローンを借入する方法奨学金の貸与を受けていると原則として住宅ローン審査に影響が及ぶことをお伝えしました。とはいえ、奨学金があると不利にはなりますが住宅ローンを組めないわけではありません。奨学金を完済して住宅ローンを組むまずは住宅ローンの融資実行までの間に奨学金を完済する方法があります。これまで貯金してきた自己資金があるような場合や、ご両親から援助を受けられる場合で、奨学金を完済できるのであればこちらの方法を選ぶとよいでしょう。住宅ローン融資実行までに完済できるのであれば、何の影響もなく住宅ローンの審査を受けることができます。返済比率内に借入額を調整するまた、奨学金の返済額と新しく借りる住宅ローンの返済額、年収の額によっては奨学金があっても住宅ローンの融資を受けることは可能です。住宅ローンの審査では、借入可能額を計算する際に返済比率を用います。返済比率を確認しよう返済比率とは、年収の内、住宅ローンやその他ローンの返済額の比率がいくらになるのかを示すものです。返済比率は以下の計算式で計算できます。返済比率=住宅ローンやその他ローンの返済額÷年収×100(%)例えば、年収400万円の方が住宅ローンで月に10万円、奨学金で月に2万円返済するようなケースでは、返済比率は(10万円+2万円×12カ月)÷400万円×100(%)=36%となります。住宅ローンの審査時には金融機関ごとに定められた返済比率以下に納めなければ融資を受けられません。例えば、住宅金融支援機構では以下のように返済比率が定められています。つまり、上記の計算では返済比率が36%になっているため、借入額を少なくして住宅ローンの返済額を抑えなければ融資の審査承認を得ることはできません。例えば、住宅ローンの返済額を9.5万円に抑えれば(9.5万円+2万円×12カ月)÷400万円×100(%)=34.5%となるため、返済比率内に抑えることは可能となります。ただし、利用条件内であっても返済比率が高いとそれだけ審査に不利となり、減額承認や否決になってしまうこともある点には注意が必要です。審査金利を確認しよう返済比率の計算方法についてお伝えしましたが、実は返済比率の計算において求める住宅ローン返済額は金融機関ごとに設定される審査金利で行われます。例えば、借入期間35年、借入額3,000万円の場合、審査金利が1%であれば毎月返済額は約8.5万円ですが、審査金利が3%だと毎月返済額は約11.5万円になります。フラット35の場合審査金利は実質金利(審査時点の融資金利)で計算されますが、民間の金融機関だと2~3%に設定されていることも多く、それだけ返済比率は高くなってしまいやすいです。特に奨学金のある方が住宅ローン審査を受ける際には、先に金融機関に審査金利について確認しておくとよいでしょう。奨学金に延滞歴がある場合どうなる?奨学金があっても返済比率次第では借入できることをお伝えしましたが、奨学金の返済途中、何らかの理由で延滞してしまった場合はどうなるのでしょうか?奨学金を延滞した履歴がある場合、個人信用情報にその旨が登録されることになります。住宅ローンの審査では個人信用情報に延滞歴が登録されている場合、大きなマイナス要因となります。原則として、延滞歴が残っている限り住宅ローンを借りるのは非常に難しいと考えておきましょう。延滞の理由は汲んでくれるの?奨学金の返済を延滞した経験があるものの、その延滞の理由がうっかりであったり、返済口座を変更したことを忘れていたといったものだったりした場合、審査時にその理由を汲んでくれるものなのでしょうか?これについても、基本的には延滞の理由を問わず審査には大きなマイナスになると考える必要があります。とはいえ、十分な年収があるなど条件がよいことを前提に、金融機関によっては積極的に検討してもらえることもあります。この場合、延滞した当初の他の金融機関の口座で、当初返済できるだけのお金が十分にあったことを示すもの等を用意できるとよいでしょう。具体的にどのような書類が必要かについては個別に金融機関に確認する必要があります。延滞歴を確認する方法返済を延滞した場合でも、例えば返済日から2~3日後にうっかりに気付いて入金していたようなケースでは、個人信用情報に登録されていないことがあります。また、延滞から年数が経っている場合にはその記録が消えている場合もあります。住宅ローンの審査では個人信用情報に記録が残っているかどうかで見られるため、心当たりがあるかたは信用情報機関に情報を請求するようにしましょう。奨学金がある人が住宅ローン審査を申し込む際の注意点ここでは、奨学金のある人が住宅ローン審査を申し込む注意点についてお伝えしていきたいと思います。[adsense_middle]仮審査と本審査で違いはある?住宅ローン審査では仮審査と本審査がありますが、何か違いがあるのでしょうか?金融機関により取扱いは異なりますが、一般的に仮審査は源泉徴収票等の所得証明書類や本人確認書類があれば申込できます。一方、本審査は売買契約後に審査申込するもので、売買契約書や登記簿謄本、測量図など必要書類を全て揃えた上で審査申込をする必要があります。奨学金がある場合、その返済予定表などを提出しなければなりません。仮審査では返済予定表なしで提出することもできますが、借入額や返済額について申込書に記載する必要があります。多くの場合、仮審査で承認を得られれば本審査でも承認を得られる可能性が高いですが、仮審査で記入した借入額や返済額が、本審査で記入した実際のものと相違がある場合には審査結果が変わってしまうこともある点に注意しましょう。必要書類を準備しておこう上記の通り、住宅ローンの仮審査では所得を証明できるものや本人確認書類があれば審査申込自体は可能ですが、奨学金の借入があり、融資実行までに完済する予定がないのであれば、返済予定表を用意したうえで審査申込したほうがよいでしょう。仮審査で承認を得たものの、売買契約書の本申し込みで否決となってしまってはそれまでの手間が台無しになってしまいます。延滞した覚えがあるのであれば、先に個人信用情報を取得しておくとより安心です。妻が奨学金を返済している場合住宅ローンの審査に影響はあるの?夫が住宅ローンの申込人である場合で、夫だけでなく妻にも奨学金がある場合、住宅ローンの審査に影響はあるのでしょうか?通常、夫単独で審査申込するのであれば妻が奨学金を返済中であっても住宅ローン審査には影響しません。(ただし、金融機関によっては夫単独であっても世帯全体の収支を考慮するケースもあります)一方、妻の収入を合算して審査申込するようなケースでは、妻の奨学金についても住宅ローン審査に影響が及びます。この場合、借入できるかどうかの計算は単独の場合と同様、返済比率を用いて計算されます。妻が奨学金返済かつ収入合算するケースの返済比率の計算例えば、夫の収入が300万円で奨学金の返済額が2万円/月、妻の収入が200万円で奨学金の返済額が2万円/月で、フラット35の返済額が10万円/月となる額を借入する場合、(10万円/月+2万円/月+2万円/月×12カ月)÷(300万円+200万円)×100(%)=33.6%となります。上記ケースでは夫単独だと(10万円/月+2万円/月×12カ月)÷300万円=48%なので、夫単独では審査申し込みできませんが、夫婦で収入合算すれば申込できる計算となります。このように、夫婦で奨学金を返済しているようなケースでも収入合算することで審査申込に有利となることもあります。奨学金と住宅ローンに関するまとめ奨学金が住宅ローン審査に及ぼす影響や、奨学金の返済中でも住宅ローンを借りる方法、返済比率の計算方法などお伝えしました。奨学金は他の借入と同様、返済比率を計算したうえで、住宅ローンを含めた返済額が返済比率内でなければなりません。奨学金のある方が住宅ローンの審査を受ける際には、本記事でご紹介した内容を元に自分で返済比率を計算できるようにしておくとよいでしょう。
2020年03月17日天海祐希主演、映画『老後の資金がありません!』が、2021年10月30日(土)に公開される。「どうする?!老後資金」天海祐希が頭を抱える主婦に『狗神』以来、19年ぶりの単独主演を務める天海祐希が演じるのは、どこにでもいる普通の主婦・後藤篤子。子育ても落ち着き、幸せな老後生活が待ち構えているかと思いきや、娘の派手婚、舅の葬式、夫婦そろって失職、高級志向の姑との同居......と、予想外のハプニングが身に降りかかる。老後資金に2,000万円が必要といわれる現代社会で、篤子もまさしく、かさむ一方の出費に気苦労の絶えない日々を送る国民のひとり。悩みもがき奮闘した先に、平穏な老後生活を手に入れることができるのかー⁈誰もが身近で重要な“老後の資金問題”のリアルと、篤子やその家族、友人たちが奮闘する姿を映し出した、笑って泣けてるコメディ・エンターテインメントを、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督が描き出す。その他の登場人物&キャスト天海祐希を支えるキャストは、個性豊かな面々。実力派俳優からフレッシュな新人まで、多彩なキャストが物語を紡ぐ。・浪費家の姑・後藤芳乃役...草笛光子主人公の篤子と同居する浪費家の姑・後藤芳乃役は、芸能生活70周年を迎える草笛光子。テレビや映画にとどまらず舞台女優としても活躍する草笛が、嫁いだ先の老舗和菓子屋をたたんでからも浪費癖が抜けない姑をいきいきと演じる。・篤子の夫・後藤章役...松重豊また、定年を眼の前にして失業に陥る篤子の夫・後藤章を演じるのは、ドラマ「孤独のグルメ」シリーズに出演し、ミニドラマ「きょうの猫村さん」では猫まで演じ分ける松重豊。天海とともに、長年寄り添ってきた本当の夫婦のように息の合った演技を見せる。・篤子の娘・後藤まゆみ役...新川優愛突如親のもとに結婚相手を連れて派手婚を報告する篤子の娘・後藤まゆみ役には、女優やモデルとして活躍する新川優愛。・篤子の息子・後藤勇人役...瀬戸利樹篤子の息子・後藤勇人役には、「仮面ライダーエグゼイド」で仮面ライダーブレイブ役を演じ、『カイジ ファイナルゲーム』などに出演してきた瀬戸利樹が抜擢。娘の結婚相手である低収入のパンクロッカー...加藤諒正論を振りかざすインテリ主婦の義妹...若村麻由美篤子の長年の友人であるサツキ...柴田理恵義妹の夫...石井正則葬儀屋の社員...友近篤子が通うヨガ教室の先生...クリス松村キャバ嬢...高橋メアリージュン娘の結婚相手の両親...佐々木健介、北斗晶経済ジャーナリスト...荻原博子篤子の両親...竜雷太、藤田弓子夫の元同僚...哀川翔サツキの父...毒蝮三太夫区役所委員...三谷幸喜天海祐希コメント主演を務めた天海は、公開されたティザービジュアルについて、「何だか、私の顔面がうるさくてすみません(笑)。映画『老後の資金がありません!』のポスターなんですが......この激しいポスターが、全てを表現してくれてます(笑)。こんなに切羽詰まった主人公なんです。次々起こる困難や悩みにどの様に立ち向かうのか。きっと何かしらは、皆様共感して頂けるのではないかと思います」とコメント。主婦の生きる知恵を詰め込んだ本作は、不安を抱える現代人にヒントを与えてくれるかもしれない。『老後の資金がありません!』あらすじ主婦・後藤篤子は悩んでいた。家計は妻に任せきりの夫・章の給料と篤子がパートで稼いだお金をやりくりして、娘と息子を育て上げた。節約をモットーに、老後の資金をコツコツ貯めてきたはずなのに…親の葬式に 330 万、子供の派手婚に 300 万!そんな中、夫が失職!と次々とお金の災難が襲い掛かる!なんとかしてやりくりするものの篤子の努力はむなしく出費はかさむばかり。いよいよ姑・芳乃への仕送りさえ捻出できなくなった篤子は、義理の姉夫婦との話し合いの席で、芳乃を引き取ると口走ってしまう。しかし、元・老舗和菓子屋 女将は、超がつくほどの浪費家だった・・・!貯金0円が目の前に迫る!【詳細】映画『老後の資金がありません!』公開日:2021年10月30日(土)出演:天海祐希、草笛光子、松重豊、新川優愛、瀬戸利樹、加藤諒、柴田理恵、石井正則、若村麻由美、友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子、竜雷太、藤田弓子、哀川翔、 毒蝮三太夫、三谷幸喜原作:垣谷美雨『老後の資金がありません』(中公文庫、2018年)主題歌:氷川きよし「 Happy! 」監督:前田哲配給:東映
2020年03月12日名産品を貰いつつ高い節税効果を受けられるとして、近年ふるさと納税に注目が集まっています。一方、一定の要件を満たした住宅の購入にあたり、住宅ローンを利用すると適用を受けられる住宅ローン減税も消費税増税と同時に拡充され、さらにお得な内容となりました。これら、ふるさと納税と住宅ローン減税はそれぞれお得な制度なのですが、併用する際には注意しなければならない点もあります。本記事では、ふるさと納税と住宅ローン減税それぞれについてお伝えすると共に、併用する際の注意点などを解説します。所得税と住民税から控除を受けられる住宅ローン減税とはまずは住宅ローン減税の制度について確認していきましょう。住宅ローン減税とは、一定の要件を満たす住宅購入に当たり、住宅ローンを利用すると13年間住宅ローン年末残高の1%分控除を受けられるというものです。なお、住宅ローン減税を受けるための一定の要件には以下のようなものがあります。住宅の延床面積が50㎡以上であること住宅ローンの借入期間が10年以上であること耐震性能を有していること住宅ローン控除の限度額住宅ローン控除の限度額は先述の通り、住宅ローン借入から13年間について、所得税と住民税から住宅ローン年末残高の1%分控除を受けられるというものです。ただし、最大控除額は1年目から10年目については4,000万円(長期優良住宅や低炭素住宅の場合は5,000万円)、11年目から13年目については以下のうちいずれか少ない金額となります。住宅ローン残高又は取得価格(上限4,000万円)のうちいずれか少ない金額の1%建物取得価格(上限4,000万円)の2%÷3例えば、4,000万円の建物の取得にあたり、4,000万円の住宅ローンを借りて、毎年100万円ずつ残高が減っていくと想定すると、それぞれの控除額は以下のようになります。住民税の控除には上限がある住宅ローン減税は所得税・住民税から控除を受けられるという制度のため、そもそも所得税や住民税を納税していなければ控除を受けることができません。例えば、年収400万円の方で所得税を15万円納めている方は、まずこの15万円から控除を受けることになります。上記例で言えば、住宅ローン減税の1年目の残りは残り25万円あることになりますが、この余った分については住民税から控除を受けることができます。ただし、住宅ローン減税では、各年「13.65万円/年」が住民税の控除上限額として設定されています。このため、上記例では1年目に受けられる最大の控除額は15万円+13.65万円=28.65万円ということになります。住宅ローン減税とふるさと納税を併用する住宅ローン減税と同じく、ふるさと納税も所得税・住民税から控除を受けられるものです。住宅ローン減税とふるさと納税は併用することが可能ですが、上記住宅ローン減税の計算の通り、そもそも所得税や住民税を納めていなければ控除を受けることはできません。住宅ローン控除とふるさと控除を併用するのであれば、医療費控除等、他の所得控除・税額控除等と併せて、いくら税金を納めており、その中からいくらまで控除を受けられるのか事前に計算しておくことが大切です。ワンストップ特例制度と確定申告の違い次に、ふるさと納税について見ていきましょう。ふるさと納税は、自治体に寄付し、そのお返しとして名産品を貰え、しかも寄付した額から2,000円差し引いた額について所得税と住民税から控除を受けられるという制度です。ふるさと納税を利用するには、確定申告による方法とワンストップ特例制度による方法とのいずれかを選ぶことができます。[adsense_middle]ワンストップ特例制度とはワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をするにあたり、寄付の都度各自治体に申請書と本人証明書類を提出するだけで控除を受けられるというものです。確定申告による方法でふるさと納税をする場合、源泉徴収票を用意したうえで確定申告申請書に記入し、2月16日~3月15日までの間に税務署に足を運んで提出する必要がありますが、ワンストップ特例制度ではこうした手間を省くことができます。ワンストップ特例制度を利用するには、以下の条件を満たす必要があります。確定申告の必要がない給与所得者等であること1年間の寄付先が5自治体以内であること申込の度に自治体へ申請書を提出していること逆に言えば、上記条件を満たさない場合は確定申告による方法で申請しなければなりません。なお、確定申告の場合、所得税と住民税から還付を受けられますが、ワンストップ特例制度では住民税からのみ控除を受けることになります。これは住民税が固定資産税等と同様、確定申告することなく納税するものだからといえるでしょう。住宅ローン1年目はワンストップ特例制度が利用できない?上記通り、ふるさと納税のワンストップ特例制度はそもそも確定申告する必要のない人が利用できるものです。一方、住宅ローン減税を受ける場合、住宅ローンを組んだ翌年については確定申告して住宅ローン減税の手続きをする必要があります。このため、住宅ローンを組んだ翌年の確定申告ではワンストップ特例制度を利用できない点に注意が必要です。なお、住宅ローン2年目以降については、源泉徴収を行っている職場にお勤めの場合、職場に控除証明書を提出すれば年末調整で済ませることができるため、ふるさと納税についてもワンストップ特例制度を利用できるようになります。ふるさと納税の控除上限額の計算ふるさと納税は、寄付した額から2,000円を引いた額について所得税や住民税から控除できる旨をお伝えしましたが、必ずしも満額受けられるわけではありません。ふるさと納税の控除上限額は以下の計算式で求めることができます。控除上限額=(住民税の所得割額×20%)÷(100%-10%-所得税率)+2,000円所得割額や所得税率は収入や家族構成により金額が異なるため、目安として以下の総務省のデータを参照するとよいでしょう。給与所得者の場合住宅ローン減税とふるさと納税の効果を実際に計算してみようふるさと納税の控除上限額を計算できるツールをWeb上で見つけることができますが、ほとんどの場合、住宅ローン減税を併用するケースはカバーしていません。住宅ローン減税もふるさと納税も所得税と住民税から還付を受けられるものであり、そもそも納税した額しか控除を受けられないからです。ここでは、いくつかの例を用意して、それぞれ住宅ローン減税とふるさと納税を併用した場合、どのくらいの額の控除を受けられるかシミュレーションしていきたいと思います。前提条件は次の通りです。ふるさと納税額50,000円1年目の控除額を計算ふるさと納税の控除上限額は総務省の目安を参照(夫婦+子1人)[adsense_middle]年収300万円の給与所得者が、2,000万円の住宅ローン減税を利用するケースまずは年収300万円の給与所得者の方が2,000万円の住宅ローン減税を利用し、5万円分ふるさと納税するケースを見てみましょう。ここでは、年収300万円の場合の所得税納税額を5万円、住民税納税額を10万円と想定します。この場合、住宅ローン減税で2,000万円×1%=20万円の控除を受けられるため、ふるさと納税を利用する意味はなくなってしまいます。もちろん、ふるさと納税のお礼として名産品は受け取ることができますが、控除を受けることを目的とするのであれば注意が必要です。年収500万円の給与所得者が、2,500万円の住宅ローン減税を利用するケース次に、年収500万円の給与所得者が2,500万円の住宅ローン減税を利用するケースを見てみたいと思います。ここでは、年収500万円の場合の所得税納税額を12万円、住民税納税額を23万円と想定します。この場合、住宅ローン控除で2,500万円×1%=25万円分の控除を受けた場合、所得税から12万円、住民税から13万円控除を受けることができ、まだ住民税の納税額が残り10万円ある計算です。総務省のサイトで年収500万円、夫婦+子1人のふるさと納税上限額を見てみると4.9万円となっているため、こちらも満額受けられる計算となります。年収400万円の給与所得者が、3,000万円の住宅ローン減税を利用するケース最後に、年収400万円の給与所得者が3,000万円の住宅ローン減税を利用するケースを見てみましょう。ここでは、年収400万円の場合の所得税納税額を8万円、住民税納税額を17万円と想定します。この場合、住宅ローン減税の上限額は3,000万円×1%=30万円ですが、所得税から8万円分控除を受けた残額22万円について、住民税から控除を受けることができます。ただし、住宅ローン減税は住民税の控除額について13.65万円という上限額があります。このため、上記ケースの住宅ローン減税の額は8万円+13.65万円=21.65万円で、控除を受けていない残額は3.35万円です。年収400万円の場合、夫婦+子1人のふるさと納税上限額の目安は3.3万円となっており、満額受けられる計算となります。住宅ローン減税・ふるさと納税の併用に関するまとめ住宅ローン減税とふるさと納税の併用についてお伝えしました。住宅ローン減税とふるさと納税は双方とも高い節税効果を持つ制度ですが、併用する際には事前にどのくらい控除を受けられるかシミュレーションするようにしましょう。本記事の内容を参考に、自分である程度計算できるようにしておくと共に、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
2020年03月10日