こんにちは、保育士の中田馨です。さっきまで眠そうにしていたのに、お風呂に入ったとたんにパワー全開、お目目がギラギラになってしまうこともあるのが子ども。寝かしつけに時間がかかり「困っています」という保護者さんも多いものです。 寝る前の習慣として、絵本を取り入れることで寝る前の気持ちのリズムが整いやすくなります。今日は、子どもがコテンと眠れるおすすめの絵本を紹介します。 『おつきさまこんばんは』(福音館書店) 林明子さんの絵本で、『くつくつあるけのほん』シリーズ全4冊セットのうちの1冊でもあります。この絵本、自宅にも保育所にもあるのですが、わが子や園児たちに何度も何度も「読んで!」とリクエストされている、みんなが大好きな絵本のひとつです。 夜の暗闇の中から、黄色く光り輝くお月様が顔を出して「こんばんは」とあいさつをするところからお話が始まります。親子でおつきさまに「こんばんは」とあいさつをするのも楽しく、最後のおつきさまのにっこり笑顔に子どももホッと心が緩むようです。その流れで布団に入りやすく、絵本を読んだ後に窓の外を眺めて「おつきさまが“おやすみなさい”って言っているね」「今日はおつきさま見えないね。寝てしまったかな?」などお話ししてもいいでしょう。 『もうねんね』(童心社) 松谷みよ子さんの絵本で、『赤ちゃんの本』シリーズのうちの1冊でもあります。いぬやねこやひよこが「ねむたいよう」とやってきて、最後に女の子のモモちゃんも出てきて、みんな順番に“ねんね”していく本です。 やわらかい言葉の繰り返しが気持ちよいので、寝る前に読むときは、意識的にいつもよりもゆっくりとしたペースで読んでみましょう。眠たくて目を閉じる動物たちの表情が幸せそうで印象的です。何度も繰り返し読んでいるうちに、モモちゃんが人形と寝ている最後のページを読み終えたら、子どももねんねの気持ちの準備が完了するようになります。 「〇〇ちゃんもねんねおめめがねむたいね」と絵本の言葉を真似して布団に入ってみましょう。絵本のマネをして人形を抱きしめながら寝る子もいますよ。 『ノンタンおやすみなさい』(偕成社) キヨノサチコさんの『ノンタン』シリーズのうちの1冊です。寝る時間になったけれど、眠たくないノンタンがお友だちの家に「そうだ。あそびにいこう」と誘いに行ったものの、うさぎさんもことりさんもみんな寝ていて起きているのはフクロウさんだけ。でも暗くてうまく遊べなくて「よるはやっぱりねたほうがいいや」となる絵本です。 寝るのがもったいないとばかりに遊ぼうとするやんちゃなノンタンのお話なので、フクロウさんが出てくる場面はリズムをつけて読んでみてください。最後のページは、特にゆったりと読んでお話を終わらせるのがポイント。お話を読んだ後に「やっぱり夜は寝たほうがいいんだね」なんてお話ししながら、布団に入ってみましょう。 『こぐまちゃん おやすみ』(こぐま社) わかやまけんさんの絵本で、『こぐまちゃん』シリーズのうちの1冊です。寝るまでにする生活習慣のお話です。着替えをして、歯磨きをして、トイレをして、お父さんとおすもうをして。すべて「じぶんでできる」こぐまちゃんは少し得意気です。最後は少し甘えながら、お母さんに絵本を読んでもらって寝てしまいます。 お風呂上りなど、布団に入る前に読んで「〇〇ちゃんもトイレ行ってから寝ようね」と誘ってもいいですし、布団に入ったあとなら「〇〇ちゃんも、自分でパジャマ着られたね」とできたことをお話ししながら読み進めてください。こぐまちゃんが家族の愛を受けて幸せな気持ちで寝ている様子を自分と重ねて、「じぶんも一緒だな」と幸せな気持ちで眠りについてほしいなと思います。 寝る前に絵本を読む習慣を取り入れると、入眠までの流れがスムーズです。「もっともっと読んで!」と言われるとなかなか大変なこともあるので、「寝る前は3冊」などお家のルールを決めてもいいですね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月13日こんにちは。保育士の中田 馨です。赤ちゃんが生まれると赤ちゃんと一緒の生活が始まります。これまでとは違う、忙しい毎日が訪れることになります。赤ちゃんは日々、あっという間に大きくなっていきます。今日は、赤ちゃんのときの思い出の残し方についてお話しします。 1. 赤ちゃんの手形・足型を残す生まれたばかりの赤ちゃんの小さい手と足。この手形・足型を残すのもいいですね。残し方はインク、スタンプ、粘土などなどいろいろあります。この時期だからこその小さい手形・足型は記念になります。 私の場合、わが子の手形・足型を、新生児のときだけでなく1カ月に1回とり、1年間をまとめてアルバムに順に貼り付けました。また、保育所の子どもたちには、専用の額縁の中に紙粘土を入れ込んで手形を取ってプレゼントしたこともあります。子どもが大きくなったときに、今の自分の手足と比べて「こんなに小さかったんだね」と一緒に見返すことも楽しいです。 2. 写真を撮る忙しい毎日のなかで、写真を撮ることを忘れてしまう日もあるかもしれません。赤ちゃんが生まれてから1年間の成長はビックリするくらい早いです。体の大きさ、表情も日に日に変わります。だからこそ、その姿を写真におさめてみてください。 私は、毎日1枚写真を撮って1年間まとめた1冊のアルバムを作っています。1日1日はそんなに大きく変化していなくても、1カ月後と比べるとグンと大きくなっている。今見返してもとても楽しいアルバムで、こちらも子どもたちはよく見ています。 3. 動画を撮る写真だけではなく、動画も撮りましょう。写真もかわいいですが、動いている姿が見られて声が聞ける動画はやっぱり素敵です。以前TVで「毎日1日2分と思って動画を撮っています」というママさんがいました。そうか、そんな記録の仕方もあるんだなと感心したものです。 動画を撮るときにぜひ覚えていてほしいことがあります。赤ちゃんがそろそろ歩き始めるといった時期に保育所のママたちに必ずお話しすることです。どうしても親は「歩く」ことに目が行きがちになりますが、ここで注目してほしいのは「ハイハイ」。歩き始めたら赤ちゃんは歩くことが楽しくて、ハイハイをしなくなります。だからこそハイハイする姿を動画にたくさん撮ってあげてくださいね。 写真も動画もですが、将来お子さんが大きくなったときに手軽に見られるようにしてあげることが大切だと思います。パソコンの中に保存しておくだけではなく、写真はアルバムに、動画はDVDなどにするといいですね。 4. 日記をつける日々の成長を文字に残すこともいいですね。私の父は三姉妹の日記をこまめにつけてくれていました。三女の私は姉たちに比べるととても少ないのですが、それでも父がそのときに感じた娘のかわいさなどを記してくれているので、何度読んでも感動します。私も父のまねをして日記をつけましたが、子どもたちが将来どう感じるかが楽しみです。 あとから見返して当時のことを思い出せる物を残していると、大きくなった子どもたちとそれを共有することができます。すべてでなくてもいいので、自分にあった方法でぜひ赤ちゃんの成長を残してみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月12日保育園に通う期間は、小学校に匹敵するほど長いですよね。わが家は3人の子どもが生後2か月からお世話になっているので、ひとりにつき丸6年間もお世話になりました。長いおつきあいの間には、不満爆発の時も、感謝の気持ちでいっぱいの時もありました。でもどんな時でもわが子を預かってもらうのだから、気持ちよくおつきあいしていきたいと願うのが保育園。子どもの成長に一番大切なこの時期を安心してまかせるために、保育園・保育士とのいい関係を築くためにはどうしたらいいのでしょうか。子どもたちが保育園時代にお世話になったベテラン保育士さんに、卒園した今だから聞ける!本音を聞いてきました。保育士の本音「正直に隠さず話してほしい」■親の仕事が休みの時「ママの仕事が今日はお休み、でもリフレッシュしたいから保育園に子ども預かってほしい」。そんな時私は、「先生にばれないように、仕事に行ってるふりして預けよう」と思っていました。でも先生いわく、「たまには息抜きしたいし、友だちとランチに行ってきますと隠さず伝えてほしい」と言われました。子どもに何かあって職場に連絡したら「今日は休みです」と言われたり、お迎えの時などに明らかに個人的なお出かけ帰りだとわかったりすると、「ウソをつかれた」という思いから、保護者への不信感につながってしまうとのこと。■子どもの体調に少し不安がある時「ちょっと体調悪いかな、今日1日大丈夫かな」という時も、そのことを言わずに預けるのではなく、「朝から少し咳が出てます」「昨日熱があったけれど今日は大丈夫そうなのでお願いします」と伝えてほしいそう。子どもの体調を知っていると、それなりの目配りをすることができるからだそうです。保護者の「どうしても仕事は休めない、なんとか保育園に行ってもらわないと困る」そんな事情もよくわかるけれど、子どもの体調管理は保育をする中で一番重要なことなので、隠さず伝えてほしいと話されました。■体調不良だけどどうしても預けたい時話をしていて、そういえば…と思い出したことがありました。私自身、「今朝はどうしても仕事に行きたい、午前中だけでもなんとかもってくれたら」という思いで、熱のあるわが子に座薬を入れて、保育園に預けたことがありました。その後、当然のように熱が上がって連絡がきました。しかも「座薬が出てきました」と保育士さんに指摘される始末…。これは今思い返しても、やってはいけないことでした。子どもの体への負担もですし、保育士さんとの信頼関係にも影響が出てきますよね。今さらながらに反省です。このことを先生に聞いてみると、「それならいっそのこと、『熱あるけど一度会社に行って休む準備をするまで時間稼ぎがしたい。会社に電話をしてほしい』と正直に言ってもらえる方がありがたい」と。ただ、そう伝えられて預かれるかどうかは子どもの状態次第ですが、包み隠さず話してくれたことで、「保護者に信頼してもらえているという思いは残る」とのことでした。「子どもを人質に取られてる」なんて思わないで私は第1子の初めての保育園の保護者会で驚いたことがありました。「子どもが風邪をひいたのは、園がちゃんと寒暖の差にあわせて上着の調節をしてくれなかったせいだ。それなのに熱を出して保育園でみてくれないのはおかしい」こんな発言をしたお母さんがいたのです。当時の私は、「そんなこと言ったら、先生に嫌われて自分の子がちゃんと見てもらえないとか気にならないのかな」と思いました。言いたいことは伝えてほしいそのときのことを先生に聞いてみたところ、「保護者の中には、『保育園には子どもを人質に取られてるから先生や園には言いたいことを言えない』と言う人がいるけれど、できれば思ったことや言いたいことはハッキリと伝えてほしい」とのこと。私からしたら、その保護者は熱を出したのを保育園のせいにする「クレーマーのお母さん」の印象でしたが、先生はさすがプロ!言い方によって印象が違ったり、あまりに理不尽な要求にはカチンとくることもあるとのことでしたが、それでも「黙っていたらわからないし、文句でもなんでも言ってもらうことでその親が見えてくる、そしてそれが保育をする上で子どもの家庭環境を推し量る材料にもなるんですよ」と言われました。一番大切にしているのは保護者とのコミュニケーション「保育をしていく中で、子どもたちをしっかり観察する、ケガなく過ごせるように保育するのは当然として、一番大事だと感じているのは保護者とのコミュニケーションです。気さくでおしゃべり好きな保護者の方はいいけれど、どうしても人見知りでなかなか話をしてくれない保護者もいます。そんな方にはできるだけ毎日話しかけるようにして、少しでも家庭の様子や保護者の困りごとなどを聞きだすようにしています」とのこと。そして、「園でのふるまいと家庭での行動が違う子も多いので、どう保育していくのがその子にとっていいのかは、家での様子がわからないと見えてこないのです」とのこと。なかなか打ち解けてくれない保護者もいますが、長年保育にあたる中で、保育士という仕事のコミュニケーション能力の重要性をますます感じられているそうです。先生が忙しそうだし…となかなか声をかけづらいことも多いですが、保護者としても、積極的に先生とコミュニケーションを取るように心がけるとよさそうですね。先生からのお願い最後に保護者にお願いしたいことを聞いてみました。■とにかく連絡がつくようにしてほしい子どもが元気に過ごしてくれていたら何も問題ないことですが、ケガをした、熱を出した時に、保護者の方に連絡がつかないことが一番困ります。仕事を変わった時には必ず届け出をしてほしいし、今日は仕事じゃないという日も教えてもらえるとありがたいです。■夫婦間での伝達・合意を!最近はパパ送り、ママ迎えというようなことも多く、昨日伝えたことが伝わってなくて朝にまた伝えないといけないということもよくあります。できれば夫婦間で園からの伝達事項は共有してもらい、子育てや保育園への要望も、夫婦間で話し合った上で伝えてほしいです。夫婦間で考え方が違うと、どう保育したらいいのか迷うことにもなります。今さらながらに知った先生方の心配り先生と在園時には話せなかったぶっちゃけ話をしてみて、改めて、保育士さんたちがどんなに気をつけて、子どもたちのことを考えて保育してくださっていたのかを感じました。私は子ども3人が保育園時代は、連れていくだけで大変で自分自身の気持ちに余裕もなかったし、先生たちも忙しいだろうと気を遣ってどうしてもということ以外は先生たちと会話をしてこなかった気がします。保育園時代にこんな話を聞けたら、もっと保育士さんとたくさん話をして先生たちのことも知ることができ、私自身の子育ての悩みを相談できていたでしょう。そうすれば、あのアップアップしていた保育園時代、少しは余裕を持って子育てできたかもしれないなと今さらながらに感じました。先生の「保育士は大変なことが9割、でも子どもたちのかわいさを感じる1割で仕事を続けていける」という言葉が胸にグッときました。そんな大変なお仕事をしてくれている保育士さんに頭が下がりますし、子どもたちへの向き合う姿に改めて感謝するひとときとなりました。今、現役で保育園にお世話になっているみなさんも、保育園・保育士さんとしっかりコミュニケーションを取り、子育てのよき理解者としていい関係を保っていけるといいですね。<文・写真:ライター鳥山由紀>
2021年01月12日こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんは月齢が低いほど、冬はどうしても風邪をひきやすいものです。しかも、今はコロナ禍で病院にも行きづらい状況だと思います。「もしかして風邪気味かも?」と感じたときに、おうちでもすぐに実践できる対処法を紹介します。 全身の状態を確認する少し鼻水が出たり、咳が出たりする様子が見られたら、ウイルスや細菌に感染していることもありますので、子どもの全身状態を確認します。 熱はないか?いつもよりも体が温かく感じないかをチェックしましょう。体温が高くなると、顔や体が温かくなるのはもちろん、呼吸が早くなったり吐く息が生ぬるく感じます。普段機嫌のいいときから体温を測って平熱を知っておくと、体温の変化にも気づきやすくなります。 機嫌はいいか?ママやパパがあやしても、いつものような笑顔が見られなかったら体調が悪い可能性があります。グズグズと泣いている場合、なんとなく目がとろんとして元気がないときも要注意です。 食欲はある?子どもの元気は食欲からも見ることができます。授乳や離乳食などをいつもは喜んで食べるのに食べないときなどは要注意です。 睡眠はとれている?いつもよりも眠りが浅かったり、夜泣きをしたり何だかグズグズして眠れないときも体調不良の可能性があります。 おしっこや便の調子は?おしっこや便の回数や色やにおいがいつもと違う場合も、体調に変化があるときがあります。 いつもよりもゆっくりとした生活を心がける保育所では、朝来たときに「風邪気味かもしれない」と思ったら、「いつもよりもゆっくりとした生活」を心がけるようにしています。具体的には、3つのポイントがあります。 1.外遊びはしないお天気がいい日であっても、公園などの戸外へは出ずに室内遊びで過ごすようにします。2.よく寝かせる夜もそうですが、風邪気味の時はいつも以上に、昼寝もしっかりとさせてあげようと意識しています。寝苦しかったり寝にくかったりすることもあるので、いつでも対応できるように、そばで見守ると安心です。 3.消化のいい食事を用意する風邪気味など体調がよくないときは、胃腸に負担がなく食べやすい消化のいいメニューを準備しましょう。 鼻水や咳で食べにくいと思いこともありますので、いつもよりゆっくりペースで食事が進むかもしれません。無理せず、子どものペースに合わせて食べさせてあげましょう。 鼻水が出る場合の対処法子どもは気温や湿度の変化ですぐに鼻水が出ます。大人も寒い外から温かい室内に入ったときに出ることがありますよね。鼻水は一時的に出ただけなら、心配いらないこともあるでしょう。 熱はないけれど少し鼻づまりがある場合などは、お風呂に入って蒸気を吸い上げることで、鼻水や鼻づまりがラクになります。鼻水を頻繁に出だすと、ティッシュで鼻を拭く回数が多くなるため、鼻周りの皮膚が赤くただれることがあります。できるだけ柔らかい素材のもので、やさしく拭くことを心がげてください。ワセリンや保湿クリームを塗ってケアしてあげてもいいでしょう。 病院に行く目安は、・黄色や緑色の粘りのある鼻水が出る・鼻づまりがあって、呼吸が苦しい、寝にくい、いびきをかく・水分や食事がとれないなどの症状がある場合です。 上記以外に機嫌が悪いなど、体調面で心配なことがあれば病院に行くことをおすすめします。 咳が出る場合の対処法咳も気温の変化や空気の乾燥などで起きることがあります。少しくらいの咳の場合は、病院に行かずに様子を見ても大丈夫です。室内の湿度は50~60%に保ちましょう。保育所では加湿器をずっとつけていますが、暖房もしているのでなかなか湿度が上がらないこともあります。そんなときは、濡れたタオルを室内に干しています。 また、1時間に1回10分の換気をし、空気の入れ替えも行います。また、こまめな水分補給をして様子を見ましょう。寒くないように部屋を暖めると思いますが、「子どもの体を温めよう」と思って、洋服を多く着せすぎると余計に咳が出ることがあります。 私たち大人も経験してきたことですが、咳は思った以上に体力を消耗します。 熱がなくても、・息づかいが荒い・寝ている時に咳き込んで眠れない・ゼイゼイと呼吸をしている・水分や食事が取れないなどの症状がある場合は病院へ受診しましょう。 熱がある場合の対処法高熱が出ているときは病院へと判断しやすいかもしれませんが、判断しづらいのは微熱の場合。感染症法では37.5度以上が発熱。38度以上が高熱と言います。熱が高い場合も、例えば突発性発疹などは、いきなり40度近くの熱が出るのに機嫌はそう悪くはないという重くない病気もあります。 熱が出た場合、発疹はないか、水分は取れているか、機嫌は悪くないかなどの子どもの全身状態を確認しましょう。発熱の多くは、遅くても3~4日ごろに下がり始めます。 受診の目安以下の様子が見られる場合は、病院へ受診しましょう。 ・吐いたり下痢をしている・水分を受け付けない・機嫌が悪い・顔色が青白い・呼吸が苦しそう・ぐったりしている、元気がない・3日以上熱が下がらない・突然38度以上の熱が出た時・生後3カ月未満の38度以上の発熱 食欲はないが水分がとれていて機嫌がいい場合は、例えば夜の場合なら翌日に受診を考えるなど様子を見てもいいでしょう。また、熱が微熱程度でも、明らかに様子がいつもと違う場合は受診しましょう。 病院に行く際は、・熱がいつから上がり始めたか、何度あるか?・熱以外の症状は?・水分や食事はとれているか?・おしっこは出ているか?などを伝えられるようにしておくとスムーズです。 「風邪気味かな?」と思ったときは、家でできるケアをしてあげるだけで、赤ちゃんもラクになりますので実践してみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月10日こんにちは、保育士の中田馨です。前回、冬だからこそ遊べる外遊びを紹介しましたが、今回は冬におすすめの絵本を紹介します。 『14ひきのさむいふゆ』(童心社) 14ひきのシリーズは、私が母におねだりして買ってもらった初めての絵本なので、かなり思い入れがあります。14ひきの家族のおうちは、大きな木の中にあります。この木の中のおうちは『14ひきのひっこし』の中で、家族みんなで作った手作りのおうちです。家具や小物一つひとつに見入ってしまうくらい素敵なのです。 今回紹介する『14ひきのさむいふゆ』の始まりは、雪が舞う寒い冬。でも家の中はぽかぽか温かそうで、家族で何やら作っている様子がうかがえます。お話が進みにつれて、それが「雪ソリ」だということがわかります。翌日、子どもたちとお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、家族みんなで楽しくソリ滑り! 大家族の温かさを感じられる一冊です。 『バムとケロのさむいあさ』(文溪堂) バムとケロシリーズは、登場するキャラクターの表情がとても生き生きとしていて、引き付けられます。舞台となるバムとケロのおうちが、とてもオシャレで、絵を見ているだけでも楽しいのが特徴です。 目が覚めると鼻がつめたい火曜日の朝。「きょうはとってもさむいひおうちのうらのいけはきっとこおっているからあそびにいこう!」と朝ごはんを食べたあとにバムとケロが池に行くと、池と一緒に凍ったあひるが! と、なかなか衝撃的なスタートからこの物語がスタートします。バムとケロシリーズの楽しみの一つが食事シーン。『バムとケロのさむいあさ』にも、おなかがグーっと鳴ってしまいそうな、おいしそうなおやつのシーンが出てきます。また「そんなに散らかして大丈夫なの?」と心配になってしまいそうなシーンが出てくるのも楽しみの一つです。ドタバタお話が進んでいき、最後にはオチもきっちりあって、クスッと笑える楽しい絵本です。 『ぐりとぐらのおきゃくさま』(福音館書店) 赤と青のとんがり帽子をかぶった、ぐりとぐらシリーズの中の1冊です。私が幼いころからあるぐりとぐらですが、私が特に好きなのは、絵本に出てくる料理です。なかでもカステラはとても有名なので「おいしそう!」と何度も何度も読んだ経験のある方も多いのではないでしょうか? ちなみに、福音館書店のHPでは、ぐりとぐらのカステラのレシピが紹介されています。『ぐりとぐらのおきゃくさま』は、ぐりとぐらが森の中で雪合戦をしているときに、大きな大きな足跡を発見するところから始まります。その足跡をたどっていくと、たどり着いたのはぐりとぐらの家。家のなかには、大きな長靴や真っ赤なオーバー、マフラーや手袋などがかかっていて、「いったい誰なの?」と思ったら、真っ白なおひげのおじいさんがケーキを作って待ってくれてい他のです。おじいさんの正体は? 登場するケーキが、またおいしそうなんです! 楽しかったクリスマスの思い出を話しながら、冬の間何度も読み返したくなる1冊です。 『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』(ひさかたチャイルド) トンネルのむこうはどんなかな?でんしゃはきょうもはしっています。やまからうみへ。うみからやまへ。 雪がしんしんとふる、やまのむらから、二両編成の電車がトンネルを何度も抜けて、うみのえきまで向かいます。トンネルを抜けるたびに景色が変わっていく様子に季節の移り変わりが感じられる絵本です。目的地のうみのえきには菜の花が咲いていて、少しずつ春がやってきていることがわかります。 この本のおもしろいところは、うみのえきにたどり着いたあとに、絵本をうしろから読むことができること。うみのえきからスタートして、やまのむらに戻ることができます。行ったり来たりしながら、何度も絵本を楽しむことができるのです。 冬をテーマにした絵本は数多くありますが、今回紹介した絵本は子どもだけでなく大人も一緒に楽しめる絵本です。ぜひ、手に取ってみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2021年01月04日こんにちは。保育士の中田馨です。子育てをしていると、1日に何度も子どもを「しかる」場面が出てきます。子どものすることにイライラして強く言いすぎてしまって、あとから「もっと違う言い方があったかも」と後悔するということもあると思います。 イライラして怒ってしまう感情は誰にでもあることなので落ち込む必要はありません。今回は、生活のなかでの子どものじょうずなしかり方を保育所での実例を挙げながら紹介します。 「しかる」の基本は2つ子どもをしかるときのポイントは2つあります。 1.子どもの行動をしかるしかるときは、子どもの「行動」を見てからしかるようにします。例えば、子どもがおもちゃを投げたときは「おもちゃいらないなら、捨てるよ」ではなく「おもちゃは投げないでね」です。具体的に子どもがした行動を伝えることが大切です。 2.決めつけてしからない「こういうときはこうするべきだ」という先入観がありませんか? 例えば、お友だちがおもちゃを「かして」と言ってきたら、「どうぞ」とすぐに貸すことが良い、「9時までに布団に入らなければいけない」など大人のルールで決めていることを、子どもがしなかったときにイライラして怒ってしまうことがあります。子どもには大人のルールはわかりませんので、まずはそのルールを教えることから始める必要があります。この2つのポイントを参考にしつつ、ここからは3つの事例としかり方を紹介します。 【1】離乳食をグチャグチャして食べない/1歳4カ月手づかみやスプーンなどを使い、自分で食べる楽しさを知っていく時期です。自分で食べているうちに離乳食を触っているのがエスカレートし、子どもの周りがグチャグチャになって、離乳食はほとんど口に入っていないこともあります。 そんなときに、「やめなさい!」「ちゃんと食べなさい!」とつい言ってしまいがちです。まずは、ママが自分の許せる許容範囲を決めます。例えば、10分遊んだらやめさせるなどですね。そして、「次は、スプーンを使って食べてみよう」「(器の)うさぎさんが見えてきたね」「こぼさず食べてみよう」など子どもの意識が食べ物をグチャグチャする遊び以外にいくようにしてみます。 それでも遊んで食べないときは「ごはんをおしまいにするね」と終了します。 【2】友だちのおもちゃを取り上げる/2歳1カ月自分は別のおもちゃを持っているのに、友だちのおもちゃが気になり、強引に取り上げてしまうことがあります。これはこのころの子どもによくあることなので、心配しなくて大丈夫です。 友だちの使っているおもちゃを取り上げたときの声かけとしては、「返しなさい!」「意地悪しないの!」ではなく、「〇〇ちゃんが今使っているから後で借りようね」です。そしてお友だちにおもちゃを返しながら「このおもちゃ、あとで貸してね」と子どもと一緒に言います。 【3】手を振りはらい急に走り出す/2歳11カ月この時期はしっかり歩けるようになるので、手をつないで外で歩いているときに、急に手を振りはらい、走り出すことがあります。周りをよく見ずに走るのでヒヤッとしますよね。 危険なことは、まずはやめさせることが第一。その上で、してはいけない理由を伝えることです。「ママにしかられたからしない」ではなく、「危険なことだからしない」ということを子どもに伝えなければいけません。「走らない!」「手をつなぎなさい!」だけではなく、「車が来るから危ない」「車が来たらどうなるか」ということを簡単な言葉でハッキリと子どもに伝えることが大切です。 子どもに声かけする言葉を少しだけ変換するだけで、言葉をかけられる子どもの気分が変わりますし、何より言葉をかけるママの気持ちが変わります。普段思わず言ってしまう言葉を出す前に「あ、この言葉、別の言い方ができないかな?」と一瞬考えてみるだけで、「しかる」が変化します。 イラスト/sawawa著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年12月27日こんにちは、保育士の中田馨です。前回、お部屋でできる冬の遊びを紹介しましたが、今回は、冬だからこそ遊べる外遊びを紹介します! 自然物採集遊び落ち葉や木の実、木の枝を探してみましょう。公園や神社に行ってももちろんありますが、道にある街路樹にもいろいろな自然物が落ちています。 例えば、葉っぱの場合、まず色に注目してみましょう。緑や黄色や赤の色鮮やかな葉っぱもあれば、茶色の葉っぱもあるので、葉っぱによって色が違うことを知ることができます。また、葉っぱの形や大きさにも注目してみましょう。いわゆる、よくある葉っぱの形もあれば、手のような形の葉っぱもあります。爪くらい小さい葉っぱもあれば、子どもの顔くらい大きい葉っぱもあるかもしれません。大きい葉っぱを見つけたら目と鼻、口の位置に穴をあけてお面を作って遊んでも楽しいですね。 公園アスレチック遊び寒い冬の公園遊びは、遊んでいる子どもは体を動かしているので気にならないかもしれませんが、待っているママは寒いもの。だからママも体を動かして遊んでみましょう。 体を動かす遊びは、ボール遊びや追いかけっこなどいろいろありますが、今回紹介するのは「公園アスレチック遊び」です。遊び方は、公園内の上り坂、下り坂、くねくね道、段差、遊具を使い、あらゆるところをアスレチックに見立てて走り回るのです。まずはママが先頭で走って、遊び方が分かったら子どもが先頭に立ち、子どもの行きたいコースに行きます。走り回れば、寒かった体もポカポカ。おなかもすいて一石二鳥です! 注意することは、入ってはいけない場所には入らないこと。遊んでいる他のお友だちの邪魔にならないようにすることです。 みんなで徒競走冬だからこそ、シンプルに「走る」遊びです。ただ走るのではなく、少しメリハリをつけ徒競走のように走るのです。直線のコースに、スタートとゴールに線を引き「よういドン!」で走ります。合図に合わせて走れるということは、イメージに合わせて体をコントロールするのがじょうずになってきたということです。 はじめは「ようい」で飛び出してしまったり、だいぶたってからスタートしたりすることもあるでしょうが、それももちろんOK。何度も経験するうちに、合図に合わせて体を反応させることができるようになります。慣れてきたら、「ようい」と「ドン」のタイミングを長くしたり短くしたりすると盛り上がりますよ! 子どもが2~3人くらい揃えば、にぎやかにかけっこすることができます。お友だちを誘って、みんなで繰り返し遊んでみましょう! 雪・霜あそび冬の朝はキーンと空気は寒いですが、こんなときほど普段発見できないめずしいものがあると、子どもはワクワクします。雪が降れば雪だるまを作ったり、雪合戦してみたり。やわらかい雪の上に寝転んで自分の体の形をつけてみたりもできるでしょう。 雪があまり降らない地域でも、葉っぱや車の窓ガラスに霜が降り、雪の結晶のようになっていることもあります。地域によっては、太陽が昇って温かい日差しが出てくるころには、どれもなくなってしまうものなので、朝起きて見つけたら、子どもを誘って遊んでみましょう。 外遊びをしていると、熱中しすぎて意外にも時間が過ぎてしまうこともあります。走り回ると汗もかきますし、とくに午後からは気温が急に下がるので、早めに切り上げることも大切です。親子で冬にしか出会えない自然の遊びを思い切り楽しんでくださいね。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがありま す。赤ちゃんに渡さないでください。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。お子さまが遊んでいる間はそばで見守るようにしましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年12月23日この記事では、保育士の中田馨さんが寝かしつけのポイントをお伝えします。まずは、おむつやおなかがすいていないかなど基本的なチェックから。そのあとに、赤ちゃんが眠いときにどんなサインを出しているかを見つけてみてください。 こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんを寝かしつけることが難しい日もありますよね。私も娘の寝かしつけに苦労したことを思い出します。 赤ちゃんはどうして寝てくれないのか? どうすれば寝てくれるか? 保育所では多くの赤ちゃんを寝かせてきたのに、自分の子どもには苦労した私が今だからこそわかる「もっと簡単に寝かしつける方法」をお話しします。 どうして時間がかかるの? 寝てくれないの?寝かしつけに時間がかかるのはつらいですね。「赤ちゃんが寝たら残りの家事をしないと」と、時間に追われるママの気持ちは焦ります。そんなとき、まずは赤ちゃんの今の様子を確認しましょう。 おむつは替えましたか? おなか空いていませんか? 汗はかいていませんか? 寒そうにしていませんか? 体調はどうですか? もしかすると熱があるかもしれません。体がかゆい場合もあります。そもそも、まだ眠たくない場合もあります。そんな赤ちゃんの今の様子を確認しましょう。 赤ちゃんの眠たくなったサインを見つける赤ちゃんが眠たくなったサインを見つけましょう。目をこすり始めた、あくびをしている、ぐずぐず言い出したなど、赤ちゃんによってサインはさまざま。赤ちゃんのサインのタイミングが寝かしつけのチャンスです。 また、月齢が高くなるにつれ、食事や遊び、睡眠の生活リズムをつけることで寝る時間が一定になってきます。規則正しい生活をすると赤ちゃんは決まった時間に眠たくなります。規則正しい生活を送ることも寝かしつけの時間を短縮する大切なポイントです。 ママの焦りは伝わっています!「赤ちゃんが寝たら残りの家事をしないと!」などママの気持ちが赤ちゃんに集中していないことを赤ちゃんは察知します。そのため、こんなことに気をつけてみましょう。 ゆったりとした気持ちで寝かしつけるこれが一番大切です。寝かせるときは赤ちゃんに気持ちを集中。体も気持ちも赤ちゃんを包み込んであげましょう。寝る前に絵本を読むなどスキンシップをして、リラックスタイムをもうけることも大切。これが習慣になると「絵本を読んだら、今から寝るんだよ」というサインにもなりますね。 添い寝する一緒に布団に寝転んで添い寝をし、やさしく体をトントンしたりさすったりしてみましょう。赤ちゃんによって、さすって気持ちの良い場所がありますので、あなたの赤ちゃんの気持ちの良い場所を探して見ましょうね。 抱っこ・おんぶする添い寝では寝てくれない場合は、抱っこやおんぶをしましょう。私はおんぶをよくしています。赤ちゃんのおなか全体がママの背中に引っ付いて、ママの心臓の音が聞こえるから安心するようです。私自身も父や母に幼児期までおんぶをしてもらっていたので、その安心感を今でも覚えています。 子守歌を歌うママの声を聴くと赤ちゃんは安心します。子守歌で赤ちゃんを安心させてあげましょう。 一緒に寝るママも一緒に寝るつもりで寝かしつけをしましょう。私はこれで朝までぐっすり寝てしまったことが何度もあります。赤ちゃんと早くに寝て、早くに起きて残りの家事をする。これもOKです。 それでも寝ないときがあると思います。私の娘がそうでした。泣いて泣いて止まらない。焦ってイライラしてしまうかもしれません。そんなときは、少し心の距離を置いて、そばで泣く赤ちゃんを見守りましょう。そしてママは大きく深呼吸。イライラしている気持ちを深呼吸で外に吐き出します。そうするだけで、私はなんだか娘の姿が愛しくかわいく思うことができました。 ママが笑えると「よし、もう一回抱っこしてみよう!」と、落ち着いて抱っこができます。ママが落ち着けば、赤ちゃんは意外にスーッと寝てしまうのです。ぜひ、ゆったりとした気持ちで寝かしつけてみてくださいね。 イラスト/マメ美 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年12月18日こんにちは、保育士の中田馨です。いよいよ冬本番になってきましたね。冬はお天気がよくても、気温が低かったり風が強かったりする日は、なかなか外遊びができないですよね。でも、子どもは外遊びが大好き! そんなときに保育園でしている室内遊びを紹介します。 氷あそび(1歳半ごろから)寒い冬だからこそ、あえて氷あそびをしてみませんか? 冷凍庫で作った氷ももちろんOKですが、バケツにはった水を一晩外において氷が作れるなら、さらに楽しいですね。氷はバケツだけでなく、いろいろな容器でいろいろな形のものを作ってもいいでしょう。水を容器に入れるところから親子で取り組んでみましょう。 氷遊びでは、氷が水へと変わっていく不思議さを親子で観察します。こすって、触って、溶かすのもいいですし、お湯をかけたらどうなるかを見るのもいいでしょう。また、絵の具で色付けした水を氷にしたり、ブロックなどを入れて氷を作り取り出したりするのも楽しいです。 ※ブロックなどのおもちゃは対象年齢をご確認の上使用してくだい。 秋の採集物でリース作り(2歳ごろから) 秋、公園に行きどんぐりやまつぼっくりを採集してきましたか? もし、採集してきたものがおうちにあったら、リース作りをしてみましょう。 【材料】リース(100均のものでOK)…1つどんぐりやまつぼっくりなど…適量細い針金…適量 【用意するもの】接着剤、またはグルーガンポスターカラー、リボン(家にあれば) どんぐりやまつぼっくりは、そのままリースにくっつけてもいいですが、ポスターカラーで色付けするとさらに楽しいリースができます。テーブルに新聞紙を敷いて、汚れても大丈夫な服装に着替えて、子どもと一緒に色付けを楽しみましょう。リースにドングリなどをくっつけるのはママの役目。グルーガンを使うときは熱いので十分に気を付けてください。 風船パンチパンチ遊び 外に出られないくらいの寒い日は、室内でできる運動遊びを取り入れてみるのも一つです。ただ、風船をポンポンと跳ねさせるのもいいですが、少し工夫するだけで子どもたちも大喜びします。 【材料】風船…1~5個ひも(スズランテープなど)…適量養生テープ…適量 【遊び方】1.風船を膨らませます。2.風船の先端に、長めのひもをくっつけます。3.ひもの先端を養生テープで天井にくっつけます。 天井から吊るされた風船をパンチして遊びます。この遊びは、お座りができる赤ちゃんから遊べます。赤ちゃんの場合は、風船は1個でOKです。赤ちゃんが後ろに倒れると危ないので、ママは赤ちゃんの後ろを支えながら一緒に遊びましょう。 1歳半を過ぎたころからは、立って風船をパンチして遊べます。いくつか数があると、楽しさがアップ! この遊びをするときは、転んでも危なくないように、お部屋の空間を広げてあげましょう。 ビニール袋の凧作り(2歳ごろから) お正月の遊びの代表と言えば「凧揚げ」ですね。新年遊びに行く日のために、今から凧作りをしてみましょう。「凧作りって、なんだか難しそう」と思いますよね。でも今回紹介する凧は、ビニール袋で作るのでそんな心配はいりません! 【材料】取っ手つきのビニール袋(無地がいい)…1袋ひも(スズランテープなど)…適量の長さ 【作り方】1.取っ手つきのビニール袋を広げ、子どもに絵をかいてもらう。2.2つの手の部分に、ひもをくくり付け、まとめて1つにする。3.ビニール袋の下部分にもひもをつける。 ひもの先端を持って、走れば凧が上がります。ひもは短くてOK。外に風が吹いていなくてもこの凧なら上がります。公園の広場などで、いっぱい走って遊んでください! 親子で、冬ならではの季節を感じる遊びも取り入れながら、冬のお部屋での過ごし方を工夫してみましょう。 ※直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通るもの)は誤飲するおそれがありま す。赤ちゃんに渡さないでください。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。お子さまが遊んでいる間はそばで見守るようにしましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年12月17日赤ちゃんは、体が未発達のため、ねんねがまだ上手にできません。そのため、寝かしつけは本当に大変。苦労しているママも多いのでは? そこで、3人のお子さんのママでもある保育士の井上りな先生に教えてもらった、「手軽にできて効果あり!」と話題の寝かしつけ神ワザをまとめて紹介します。今回は生後0〜5カ月の低月齢ちゃんにおすすめのワザを集めました。いくつか試してみて、わが子に合うワザを見つけてくださいね。 お昼寝にも使えるワザ!:やさしい触れ合いで安心させるのがポイント おでこや眉間をやさしくなでなでお布団に寝かせたあと、赤ちゃんのおでこや眉間をやさしくゆっくりなでると、気持ち良くなって寝つく赤ちゃん多し。ただし、触られるのが苦手な場合も。嫌がるようなら無理強いはしないで。 耳元でハミング♪赤ちゃんはママの声が大好き。耳元で囁くようにハミングをしてみましょう。安心して赤ちゃんはスヤスヤ夢の中へ。歌は声がハッキリするため楽しくなりテンションが上がってしまうことも。ハミング程度が効果的です。 手と足を曲げて伸ばしてねんねの赤ちゃんも疲れていないと寝ないことがあります。手や足を持って軽く曲げたり伸ばしたり……体操してあげて。適度に疲れて眠りにつきやすくなります。 おうちにあるものを使ったワザ:心地良い揺れと包まれている感が○! 布団ごと抱っこ寝たと思って布団に下ろしたら泣く、背中にスイッチがついているかのような赤ちゃんが多い頃です。これは寝ている場所が変わることが伝わり不安になるから。ベビー布団でくるんでユラユラし、寝たら布団ごと、そっと置くだけ。包まれている安心感と、心地良い揺れで寝つきも良くなります。 ベビーカーでご近所トリップベビーカーの揺れは赤ちゃんにとってとても心地良いもの。なかなか寝ないときは思い切って、家のまわりをぐるりと一周してみるのも手。ママも気分転換になりますよ。外に出るのが大変な場合は、玄関先でベビーカーを前後にゆらゆら動かしてあげるだけでもOK。 ワザを試す前にまず確認を!まずは赤ちゃんが安心して快適に眠れるように、環境や生活リズムを整えることが大事です。ワザを試す前に、次の項目ができているかチェックしてみて。 □部屋は電気を消して暗くしている□快適な温度や湿度だ(温度は50〜60%、室温は26〜28度が目安)□静かで落ち着ける環境だ□おなかが満たされている□オムツが汚れていない□毎朝決まった時間(遅くとも8時ごろ)に起こしている□日中適度に運動している いろいろなワザにチャレンジしても、寝ないことも多いもの。ママがイライラしたり焦ると、赤ちゃんにその気持ちがうつってしまい、余計寝なくなってしまいます。どれか効果があったらいいな、くらいの気持ちで試してみて。わが子に合うようにアレンジを加えても良さそうですね! ※寝かしつけ中は赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。※窒息の恐れがあるので、赤ちゃんの 枕元や赤ちゃんの顔の近くに ぬいぐるみなど置かないようにしましょう。※うつ伏せで寝ていたら、仰向けに戻してあげましょう。 監修者:保育士 ライクアカデミー株式会社にじいろ保育園一之江 井上 りな聖徳学園短期大学部付属教員保母養成所(現:聖徳大学幼児教育専門学校)卒業。幼稚園での勤務後、保育園で10年以上にわたり乳児の保育を担当。現在はにじいろ保育園一之江で、保育補助として0歳児の保育を担当している。
2020年11月14日こんにちは、保育士の中田馨です。1~2歳児のママから「お友だちを作ってあげるために、早いうちから集団に入れたほうがいいですか?」と質問を受けることがあります。特に、公園に行ったときに友だちと関わることをしようとしない子のママはそう思う傾向が強いように感じます。 低年齢児の子どもにとって「友だち」とはどのような存在なのでしょうか? 今回は、友だちと遊べる子、遊べない子をテーマに話を進めます。 1~2歳の子どもの友だちとのかかわりまず、1~2歳の子どもにとっては、信頼関係のある身近な人(親など)がそばにいて、その人との関りを十分にとることが最も重要なことです。それをせずに「友だちと遊ばせること」に意識を向ける必要はありません。信頼関係のある身近な人がそばにいて安心できる環境の中、周りに友だちがいるという環境から友だちとのかかわりがスタートします。 保育所での生活を例に挙げると、信頼できる身近な人(保育士)と一緒にブロック遊びをしていて、その周りに友だちがいるという構図から、時々友だちが関わってくるようになります。友だちのしていることをマネすることもありますし、横に並んで遊んでいるだけで、大きくかかわらないこともあるでしょう。それでいいのです。1~2歳のころは、他者と関わるための準備期間と思ってください。 早く集団生活させたほうがいいのか?では、「早いうちから集団に入れたほうがいいのか」という質問ですが、集団に入れる目的が「社会性」ならば、私は「早くなくていい」と思っています。早く集団生活をしたからと言って、社会性が育つわけではありません。 社会性を育てるために1~2歳の時期にママたちにしてほしいことは、身近な人との信頼関係の構築です。信頼関係の構築というとなんだか難しく感じますが、子どもといつも通りの関りを続けるだけで十分。一緒に遊んで、ごはんを食べて、抱っこをして「あなたが大好き」と伝えることが、この時期の子どもにはとても大切なのです。この経験を積み上げることで、3〜4歳になったときに自信をもって社会生活に踏み出せるようになります。 1歳の子どもが友だちと関わろうとしない場合同じ年ごろの子が、友だちと関わっている姿を見ると「どうしてうちの子は友だちと関わろうとしないんだろう?」と思うことでしょう。「このままで大丈夫かしら? 何か親としてできることはないかしら?」と心配になるかもしれません。ですが、先ほどもお話しした通り、1~2歳児に必要なのは身近な大人との信頼関係の構築です。なので、1歳の子どもが友だちと関わろうとしないことに悩む必要はありません。 友だちと関わっている子は、兄妹がいたり、保育所に通っていたり、他の子どもとかかわる経験がある子かもしれませんし、興味があるとすぐに行動する子かもしれません。あなたの子どもは、積極的に関わっていなくても、友だちの様子をそばで感じているだけで満足している可能性もあります。たまに集団に連れて行ってうまくいかなくても、気にする必要はありません。友人関係よりも、まずは親子で過ごす時間を大切にしましょう。 何歳ごろから友だちと遊べるようになる?自分から積極的に友だちと関わろうとし始めるのは3歳ごろからです。保育所の2歳児を見ていると、2歳前半ごとまでは先生と遊ぶことが中心だったのに、3歳に近くなるにつれ子ども同士で簡単な会話や簡単なごっこ遊びを始めたりします。ただこれも、環境や子どもの性格により、個人差があります。 例えば、私の子は2人とも友だちと本格的に遊び始めたのは4歳児で、初めて幼稚園に入ってからです。私はフルタイムで働いていますが、できる限り大きくなるまで家族で育てたい思いがあり、保育所に入ることは選択せず、日中は祖父母に保育してもらいました。ですので、公園でたまに会う子はいたものの「友だち」と呼べる存在はほぼいない状態。加えて、2人とも自分から積極的に友だちの輪の中に入っていくタイプではありませんでした。それでも幼稚園に入ってすぐ、気の合う友だちと出会うことができました。私の息子(15歳)と娘(12歳)は、友だちデビューは一般的より遅かったかもしれませんが、今でも幼稚園で出会った友だちが一番心を許せるかけがえのない存在のようです。 1~2歳のときに友だちと遊べないことが、将来の友だちとの付き合い方に影響することはほぼないと思います。大人が心配しなくても、子どもは自分の力で友だちと遊べるようになります。今、周りの大人ができることはその力を育てるための土台作りなのです。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年10月26日こんにちは、保育士の中田馨です。1歳~2歳ごろによくある友だちのとのトラブルのなかには「乱暴に関わる」ことがあります。具体的には、たたいたり、押したおしたり、噛んだりです。どちらも気まずい思いをしてしまいますよね。 今回は、友だちをたたいたり噛んだりしたときに、保育士が何をしているかをお話しします。 たたいたり噛んだりすることは異常ではないまず、ママたちに知ってほしいことは、たたいたり噛んだりすることは異常ではないということです。1歳~2歳ごろの子どもは、まだ自分の気持ちを言葉で表現する方法を知りません。自分の気持ちを表現する手段として、たたいたり噛んだりするのです。よく「ストレスがあるのではないか?」などと周りに言われて、「自分の責任かもしれない」と思い悩むママもいますが、決してストレスだけが原因ではありません。 保育所でよくあるのは、下記のような場合です。・おもちゃを取られてたたいた・自分の遊びの世界に急に入ってこられてたたいた・「イヤ」と何度か言っているのにしつこくされたのでたたいたなど 子どもを見ていると、必ずたたく・噛むには何かしらの理由があります。なかには、正義感が強くて当事者ではないのにたたいたり、友だちが好きすぎて思わず噛んでしまった子もいます。でも、「友だちをたたく悪い子」というレッテルを貼らないでほしいです。これらの行為は、子どもの発達段階でよくあることとママたちみんなが理解し、その対応方法を知っていれば、子どもたちは過ごしやすくなります。 たたいたり、噛んだりしたときにしてはダメなこと友だちをたたいたり噛んだりすると、周囲のママたちから白い目で見られることもあるでしょう。「噛んではダメ」と何度伝えても、その場では分かっていても、また次もやってしまいます。そうなんです。これらは1回しかっておさまるものではないのです。繰り返し、繰り返し起きることなので、ママも友だちがいる公園や児童館などに行きにくくなることでしょう。 このときに、子どもを一方的にしかり続けないようにしましょう。そして、ママが必要以上に落ち込まないようにしましょう。した側もされた側も両方とも傷つくので、両方の理解が必要になります。もし、頻繁に友だちとトラブルが起きそうなら、少しの間は集団に入らないと決めてもいいかもしれません。 たたいたり、噛んだりしたときにしてほしいことでは、具体的に保育士がしていることを紹介します。AちゃんがBちゃんをたたいた(噛んだ)とします。 体で止めに入り短い言葉で伝えるその場面を発見したら、まず体で止めに入り、Aちゃんに「たたいたら(噛んだら)ダメ」と言います。しかるのは短い言葉でスパッと言います。ママとしてはいろいろ言いたいかもしれませんが、まだ言葉の理解が大人ほどできない子どもですので、いろいろな言葉を言うのではなく、ママが一番伝えたい言葉だけを言うのです。 気持ちに共感するBちゃんは他の先生がフォローしてくれていますので、次は気持ちの共感です。「おもちゃを取られてイヤだったんだね」と、Aちゃんのイヤだった気持ちに共感し受け止めることはとても大切です。 友だちに目を向けさせる次に友だちに目を向けましょう。「Bちゃん、痛いって泣いているね」と、友だちが悲しい気持ちになっていることを伝えます。これは、Aちゃんが泣いて落ち着かない状態で言っても言葉が届きませんので、Aちゃんの気持ちが落ち着いてから、友だちが「痛がっている」ことを伝えましょう。ここでママと一緒に「ごめんね」が言えればいいですが、強制することではありません。 まずはママが「ごめんなさい」と言っている姿を見せるところから始めましょう。また、ママが謝っている姿を子どもはきちんと見ています。そのことがどんな意味なのかもなんとなく感じ取っています。ここまでできればOKです。 友だちに噛まれたときはどうすればいい?友だちにたたかれた(噛まれた)ときはどうすればいいのでしょうか。おそらく一瞬の出来事ですので、子どもは当然のことながら、ママもビックリすることでしょう。まずは、痛くて悲しかった気持ちを共感します。そして、対応方法は上記と同じです。自分の子であれ他人の子であれ、なぜたたく(噛む)行為につながったかの気持ちを理解しましょう。 自分の子どもがおもちゃを取ったことが引き金だった場合は、たかれた(噛まれた)としても、自分の子どもに「おもちゃを取られて、友だちもイヤだったのよ」と伝えることも大切です。 最後に友だち同士のトラブルが多いときに気をつけるポイントです。・子どもの遊びから目を離さない・すぐに手の届く場所にいる・子どもとのスキンシップを今まで以上に意識する 子どもには「たたく(噛む)ことはダメなこと」という意識がまだありませんので、周りの大人がトラブルを未然に防ぐことが大切です。言葉よりも先に手が出てしまうのは今の時期だけ。子どもが「自分は悪い子だ」と思わないように気を付けつつ、感情の表現を言葉にできるようになるまで、長い目で見守っていくことが大切です。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年10月19日保育士の中田馨さんが、自立した心を持つ子どもに育つために必要なことをお話ししてくれました。「甘えさせる」と「甘やかす」の違いや自立した心に育てるためにママができることなどをまとめて解説! こんにちは、保育士の中田馨です。将来「自立した心」を持つ子どもに育ってもらうためには「甘えさせる」ことが大切です。「甘えさせる」ことで親に依存的にならないようになるのですが、具体的にどのようにすればいいのかを考えていきます。 「甘えさせる」と「甘やかす」の違い「甘えさせる」という言葉を出すと、よく比較されるのが「甘やかす」です。「甘えさせる」と「甘やかす」は一見同じような言葉に感じてしまいますが、実は大きく違います。 「甘やかす」とは甘やかすというのは、子どもがしようとしていることを失敗しないように親が先回りをしてやってしまうこと。例えば、自分で靴下を履こうとしている子どもがいるとします。そんなときに、自分で履くと時間がかかるからと言って、先回りしてママが履かせるのは「甘やかす」です。甘やかすことを続けていると、自分でできるという達成感や、なかなかできないという悔しさなどを味わうことができません。 「甘えさせる」とは甘えさせるというのは、何か問題にぶち当たったときに「大丈夫だよ」と受け入れることです。前例で説明すると、自分で靴下を履こうとしている子どもがいます。なかなかうまく履くことができずイライラし始めました。そこで、「ママが少しお手伝いしようか」と声かけをする。これが「甘えさせる」です。少し手伝ってあげたあと自分で履けたら、子どもは「自分でできた」という自信がつきます。 「甘えさせる」が足りない子とは?「甘えさせる」というスキンシップを赤ちゃんのときからしている子どもは、十分に甘えてきたので、安心して1日を過ごすことができます。 実際に保育現場で子どもたちを見ていると、お家で「甘えさせる」が少ない子は、保育士によく「抱っこをしてほしい」と訴えます。また、自分から進んで遊ぶことにも消極的です。自分が「甘えたい」という欲求を満たされている子とそうでない子は、心の成長に違いが出ることがあります。 自立した心に育てるためにママができることは?「赤ちゃんを甘えさせてあげましょう」と言われても、ざっくり過ぎてわかりづらいですね。そこで、ママが赤ちゃんにできることをお伝えします。 1. 赤ちゃんをほめる赤ちゃんに「イヤイヤ」という心が芽生えてくる時期になると、どうしても親がしてほしいことを押しつけてしまうことがあります。でもそこはグッとこらえて「そうか、イヤなんだね。イヤってよく言えたね」とほめます。イヤという気持ちを表現できることも成長の1つです。そして、できることからチャレンジします。 例えば、おもちゃをかごの中に1個でも片付けられたらほめます。ほめられると赤ちゃんはできたことに自信を持つことができます。 2. 赤ちゃんを抱きしめるママとのスキンシップを十分に取ることが、やはり一番大切。スキンシップの取り方はいろいろありますが、まずは「抱きしめる」ことから始めてみましょう。赤ちゃんが甘えたいときはもちろんですが、そうでないときも抱きしめるというスキンシップを心がけてみてください。 ただ、1日中抱っこしているのではなく、ひとり遊びをじょうずにしているときはそっと見守るなど、メリハリをつけることも必要です。抱きしめられ、甘えるという欲求を満たされると安心し、自立していきます。赤ちゃんに「安心」の気持ちを積み重ねてあげましょう。 ひとりでできた経験を積み重ねるまずは、遊びのなかから「ひとりでできた」経験を積み重ねていきましょう。「寝返りができた」「型はめをひとりで入れられた!」「積み木をひとりで1段積み重ねた!」。このようにわかりやすいこともそうですが、もっと小さいときから考えると「体の前で両手を組むことができた」「あお向けで足をつかむことができた」「うつ伏せで頭をグインとあげられた」というのも同じことです。赤ちゃんがひとりでできたことをママが見つけてほめるのです。そうすると「ひとりでできた」という達成感を味わうことができます。日々の積み重ねが自立した心に育つことにつながります。 達成感を味あわせること、甘えさせ安心させること、ときには赤ちゃんの様子をじっくり見守り、できないことへの悔しさに共感すること、ママのこういった姿勢で赤ちゃんの心は「ひとりでチャレンジするぞ!」と育っていきますよ。 イラスト/sawawa著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年10月18日保育士の中田馨さんが、低月齢の赤ちゃんがまとめて寝てくれないときにできることをお話ししてくれました。赤ちゃんの寝ている環境の見直しや生活音への慣れさせ方などまとめて解説! こんにちは、保育士の中田馨です。低月齢の赤ちゃんを持つママのお悩みのなかでよくあるのが、「赤ちゃんがまとめて寝てくれない」ということ。やっと布団に寝かせてひと息ついたのに小さな物音で起きてしまったということはよくある話です。保育園でも、特に入園したての赤ちゃんにそういった傾向があります。 できれば、一度寝たらまとめて寝てほしいと思いますよね。今回は、低月齢の赤ちゃんがまとめて寝てくれないときにできるアプローチ方法を話します。 低月齢の赤ちゃんの睡眠まず知っておいてほしいことは、生まれたての赤ちゃんはまとめては寝てくれないということ。このころの赤ちゃんの睡眠時間は一定ではありません。昼夜の区別もついていないので、赤ちゃんが寝ている時間は昼間でもママも寝ると決めるなど、ママは育児に専念することが大切です。 生後1カ月ごろになると、昼間起きている時間が長くなりますが、まだ昼夜の区別はついていません。生後2カ月ごろに少しずつですが昼夜の区別がつき始め、夜にまとめて寝ることができるようになります。生後3~5カ月ごろになると昼夜の区別がつき、生活リズムが整い始め、寝る時間・起きる時間が一定になってきます。赤ちゃんの個性によって違いはありますが、このように低月齢の赤ちゃんは、寝たり起きたりを繰り返し、成長するにつれ徐々に続けて眠るようになります。 赤ちゃんの寝ている環境を見直してみる赤ちゃんが寝ているときの環境を見直してみましょう。まずは室温です。生まれたての赤ちゃんの体温は36.5~37.5度くらいですが、外気温の影響を受けやすく体温調節が未発達です。基本的にママが過ごしやすい温度でOKですが、温度でいうと25度前後に設定します。温度計は赤ちゃんの足元など、赤ちゃんに近い場所に置きましょう。 次に赤ちゃんを観察します。赤ちゃんが頭や背中に汗をかいている場合は暑いときです。衣服や寝具の確認もしましょう。分厚くないか、薄すぎないかを確認して、季節により入れ替えをします。赤ちゃんによっても、暑がりな子も寒がりな子もいますので、自分の子がどのタイプかを確かめてみましょう。 生活音などにも慣れさせていく赤ちゃんが物音で起きてしまうと、どうしても物音を立てないように生活をしてしまいがちです。「赤ちゃんが寝たら物音を立てない」という生活をしていたら、ママもパパもストレスが溜まってしまいます。そこで、徐々に生活音に慣れさせていきましょう。 まずは起きている時間に、ママやパパの話し声、ママが料理しているときの音、窓を開けたときの外の音、音楽やラジオの音など生活音を聞かせてあげます。寝ているときは、わざわざ大きな音を出すことはありませんが、普段と変わりなく生活をします。赤ちゃんが起きているときも寝ているときも、もし物音でビクッとしたら「大丈夫だよ」ということをわかってもらうために、やさしく背中などをトントンしてあげます。 寝ているときはそのまま再度寝かしつけましょう。それを繰り返しているうちに、赤ちゃんは集中してまとめて寝てくれるようになります。また、起きてしまったときに「ああ、起きちゃったのね」と目を覚まさせてしまうのではなく、もう一度寝かしつけることが集中して寝てくれることにもつながります。 起きているときにスキンシップを取り入れる赤ちゃんが起きている時間にスキンシップを取り入れ、十分に遊んで赤ちゃんを疲れさせることも集中して寝ることには重要なこと。赤ちゃんの顔やほっぺをツンツンとやさしく触れたり、手のひらをおなかや背中にふわりと当てたりなどのマッサージをするのも効果的。赤ちゃんが気持ちいい表情をする体の部位を、やさしく触ってあげましょう。 赤ちゃんが「気持ちいい」という表情をする体の部位は、寝かしつけや一度起きたときに触ることで入眠してくれます。このように、普段のスキンシップから赤ちゃんの安心する場所を探しておくと寝かしつけ時に役立ちます。ガラガラなどのおもちゃを使って、正面から左右にゆっくり動かし、目で追わせる「追視」をしながら遊ぶのもOK。 また、うつぶせ遊びも取り入れていきましょう。新生児のころは寝転んでいるママのおなかの上にうつぶせになり一緒にごろごろ遊びをします。生後1~2カ月ごろになったら、布団の上でうつぶせにします。最初は頭が上がらないのは当たり前ですので、頭を横にして息ができる体勢にしてください。嫌がったら10秒でおしまい。徐々に時間を増やしているうちに、自分で頭を上げてみようとする姿も見られてきます。うつぶせ遊びは、赤ちゃんにとってかなり疲れる遊びです。いっぱい遊んでしっかり寝てもらいましょう。うつぶせのときに寝てしまったら、そのままにはせずあお向けにして寝かせてください。 今回紹介した方法は、集中して寝れない赤ちゃん向けに、保育所で実践していることです。すべて始めるのは難しいですが、できることからスタートしてみてください。 イラスト/マメ美 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年10月17日「24は、“最強の金運”を持つ数字です!」。独自の「数意学」を編み出したシウマさんは、本誌記者にそう語る。生活にとり入れられる“金を生む数字”を伝授します!「車のナンバーやキャッシュカードの暗証番号など。4桁の数字の合計を、よいエネルギーを持つ“吉数”に変える。これが『数意学』の開運法です」こう語るのは、「琉球風水志」の肩書を持ち、人気占い番組『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)にも出演するシウマさん(42)。琉球風水を学んだシウマさんは、数字の持つ特徴、性格を生活に取り入れ開運に導く「数意学」を独自に編み出したという。これまで、スポーツ選手や芸能人、会社経営者など、延べ10万人以上を鑑定してきたシウマさんに、金運がアップする“魔法の数字”を教えてもらった。■財布に入れるお札の合計額を「8の倍数」にするとお金に好かれる「8は安定感や、堅実さを表す数字。8,000円、1万6,000円、2万4,000円……など、財布に入れるお札の総額を『8の倍数』にしておくと、経済的な安定を手に入れることができます。理想は3万2,000円。チャンスを呼び込む数字である32は、とくによいエネルギーを持つ“5大吉数”であるためです(数意学における5大吉数は15、24、31、32、52)」■カード類は財布に「5枚」入れておくと有効利用が可能に「5はバランス感覚を表す数字。キャッシュカード、ポイントカードなどを合わせて5枚入れておくと、無駄なく有効利用できるはずです。もちろん、ふだん使わないカードは入れないように。避けたいのは『4枚』入っているという状態。4は破壊を表す数字とされており、カード類が盗まれたり、詐欺被害に遭う可能性を高めてしまいます」■交通系ICカードには「2,500円」のチャージが計画的な利用を促す「25は計画性を表す数字。さらに、2つの数の和である7は、カリスマ性を表すと同時に、無駄遣いを防ぐ数字でもある。計画的にお金を利用することを助けてくれる数字が25なのです」■キャッシュカードの暗証番号の合計は「24」で“たまる口座”に「お金は暗い場所を好むため、銀行の金庫の中に預けておくことは、琉球風水的にはよいこととされています。さらにそのお金を銀行にとどめ、逃げないようにするためには、キャッシュカードの暗証番号の合計を、“5大吉数”である、15、24、31、32のいずれかにするのがよいでしょう。なかでもとくによいのは24。“財を成す”“何かをつかまえる”という金運アップにはもってこいの数字なのです」■○時「×7」分にお金をおろせば“余計におろす”ことがなくなる「7は無駄遣いを防いでくれる数字ですから、○時7分、17分、27分、37分、47分、57分というように、分数に7のつく時間にお金をおろすと、“引き出しすぎ”対策になるといえます」■リモコン、スイッチなどに「24」と書いたシールを貼ると自宅が“金運パワスポ”に「24は、金運を語るうえで“最強”といってもよい数字。テレビのリモコンや電気のスイッチなど、家の中でよく指先が触れるものや場所に、手書きでいいので『24』と書いたシールを貼ると、金運のエネルギーを手から取り入れることができます。私が鑑定したなかには、携帯電話に直接マジックで『24』と書いて、金運を手にした方もいらっしゃいますよ(笑)」“金運最強”の数字である「24」をスマホの待ち受け画面にすれば、いいことがありそう…!「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月15日3人の子供を育てながら、保育士として働いている、たぷりく(taprikoo)さん。現在勤めている保育園で、10年以上前にあったゾッとする出来事を注意喚起として漫画に描きました。たぷりくさんがその保育園に勤める前、ある女の子が命の危機に陥りました。『保育園で起きたトラブル 救急車編』なんの予兆もなく、赤ちゃんが眠っている間に亡くなる『乳幼児突然死症候群(SIDS)』だったのか、突然呼吸が止まってしまった女の子。幸い保育士が異変に気付き、適切な処置によって命を救うことができました。子育て中にそのような危険があることを知らねば、親でも対処が難しい事態。保育士の人々は、いつもこのような危険から子供たちを守っていると思うと、頭が下がります。たぷりくさんによると、「今は昔に比べて、どの保育園もお昼寝中の呼吸チェックなど、こまめに行うようになってきたと思います」とのこと。子供の命を預かる仕事には、細心の注意が必要であることを改めて認識できるエピソードですね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月14日保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「安全対策」を教えてくれました。今回はイヤイヤ期でもある2歳児の安全対策についてです。自分でしたい、活発になる、興味関心がある時期だからこそ気を付けたいポイントを詳しく解説! こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している安全対策」の第4回目になります。今回は、2歳児の赤ちゃんの安全対策について話します。 自分でしたい時期だからこそ気をつける2歳になると「自分でしたい!」という気持ちがグングン育ち始めます。自立への第一歩を踏み出そうとしているこの気持ちを、できる限り尊重してサポートしたいですね。でも、そんな時期だからこそ気をつけたいことがあります。 たとえば、椅子に自分で座りたがったり、トイレにひとりで行くと言ったり、手を自分で洗うと言ったり……。「ママはこないで! 自分でするの!」とサポートをさせてくれないこともあります。 踏み台などは安定したものを使用し、踏み台の端っこを踏んでバランスを崩しそうなときは、さりげなくママの足で踏み台を支えます。子どもの体に触れていなくても、いつでも支えられるように「じゃあ、ママ見ているね」と言ってそばで見守りましょう。 活発になる時期だからこそ気をつけること2歳になると、これまで以上に動きが活発になり、走って跳んでととても元気です。家の中がフローリングなら、靴下を履いていると滑って転倒することもあります。靴下を脱ぐことは大前提として、滑りにくいマットやカーペットなどを敷いて保護しましょう。テーブルや棚の角は保護してあると安心です。 また、ソファーやベッドの上で遊んでいたら転落して、そばのテーブルで頭を打ったという話もよく聞きます。安全な環境で遊ばせるようにしましょう。 興味関心が強くなる時期だからこそ気をつけること周りの物や大人が普段していることに、興味関心を強くもつ時期でもあります。たとえば、ママが毎日使っている化粧品、パパの髭剃りなどにも興味をもつので「私もやってみたい!」と思うことでしょう。特にカミソリは子どもが使ったら危険です。男性用だけでなく、女性用の眉毛そりなども子どもが触ると皮膚を傷つけてしまうこともあります。子どもに触ってほしくない物や危険な物は、子どもの手が届かないところに置くようにしましょう。 また、窓を開けて換気をしているときも要注意です。窓が開いていると、子どもはのぞき込みたくなります。安易に登ってしまえる踏み台は、窓から転落する恐れがあるので窓のそばには置かないようにします。ベランダも同様です。踏み台でなくても、植木鉢・脚立・段ボールなど、ベランダにあるものに登って、転落につながることもあります。ベランダは見落としがちになりますので、今一度、安全確認をしましょう。 2歳になったら外出先でも注意して外出先での転倒などは、大きなケガにつながることがあります。特に、交通事故は命の危険もあります。気をつけたいのは車道への飛び出しです。大人なら道を渡るときに、右左を見て確認するのが身についていますが、子どもはそうではありません。「あれ、おもしろそう!」と思ったら、一目散に向かって急に走り出します。そんな子どもの発達を知ったうえで、道路を歩くときは必ず手をつなぎましょう。 また、駐車場も油断できません。車のそばに子どもが立っていても、運転手からは見えない場合があります。車が発進したときなど大変危険ですので、駐車場でも子どもの手を離さないようにしましょう。 また、高い場所に上りたがる時期でもあります。自分の背丈よりも高い石垣に上ってみるチャレンジはとても楽しいことですが、必ず大人がすぐに支えられる距離で見守ります。「ここに登るときは、必ずママと一緒だよ」という約束もしましょう。 子どもによって興味関心はさまざまです。今回、一例としてお話ししたこと以外にも気をつけることがあると思います。子どもがケガをする前に、今考えられる大人ができる対策をもう一度見直してみましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年10月05日3人の子供を育てながら、保育士として働いている、たぷりく(taprikoo)さん。たぷりくさんは、保育士として働き始めて1年目の頃、勤めていた保育園でゾッとする出来事を体験したそうです。保育園で見てきたあれこれふと、たぷりくさんが窓の外を見ると、子供たちをのぞきこむ男性がいました。異様な雰囲気でじっとのぞきこむ男性は、その後…。たぷりくさんによると、突然訪問してきた男性はほかの親と違い、異様な雰囲気で子供たちをのぞいていたといいます。見事な連携プレーで子供を守った保育士たちの行動には、称賛の声が寄せられました。・怖すぎる!鳥肌が立ちました…。保育士さんたち、ナイス連携です!・話すのが嫌でも、こういうことがあるから園の先生には相談しておくべきですね。・日頃から不審者に対する訓練を行っているなんて初めて知りました。園の先生たちは、本当に頼もしい存在です。子供たちの世話や園の管理をするだけでなく、不審者に対する訓練も日頃から行っている保育士たち。さまざまな脅威から、子供たちを守ってくれる保育士さんたちには、頭が下がりますね。[文・構成/grape編集部]
2020年10月05日節約術や知育玩具に関する情報をInstagramに投稿する保育士ママ、@yume_399さん。今回は、簡単に作れる節約おもちゃや、遊びのアイデアを教えてもらいました! 節約おもちゃ①:ハテナBOX くじ引きやつかみ取り、箱の中身当てゲームなど使い方は無限大のハテナBOX。家にあるもの+100均の排水口カバーで手作りできます。 材料・空のダンボール・シリコン製の排水口カバー(切り込みが入っているものが◎)・ボンド 道具・ハサミまたはカッター 作り方①ダンボールの上部中心に、ハサミやカッターを使って排水口カバーよりひと回り小さく丸い穴をあける。②排水口カバーに切り込みがない場合は、手を入れられるように切り込みを入れる。③ダンボールの穴に排水口カバーをかぶせるようにボンドで接着する。 これだけでハテナBOXが完成! お好みで包装紙や画用紙、シールなどをダンボールに貼って飾り付けしてもいいですね。 節約おもちゃ②:知育玩具のひも通し 手指の知育につながるおもちゃ、ひも通し。こちらもホームセンターでホース、100均でひもを買うだけで作れます。 材料・クリアタイプのホース(ひもよりも直径が大きいもの)・ひも・テープ(今回はマスキングテープですが、ビニールテープでもOK) 道具・ハサミ 作り方①ひもの先端(片側)にテープを巻きつける。 ②ホースをハサミで短くカットする。 ③先ほどテープを巻きつけたひもの反対側の端に、切ったホースを結びつけストッパーにすれば完成。 ひもに、短くしたホースを通して遊びます。カットしたホースには、お好みでイラストが描かれたシールや数字のシールなどを貼ると良いそう。ホースを長く切ってしまうとひもを通しきれないので、初めのうちは短めの幅がおすすめだそうです。 @yume_399さんの上のお子さん(3歳)はスムーズにひもにホースを通すことができたそうです。単純な遊びですが、小さい子どもが手を使って細かい作業に集中できるのが良いですね。 遊ぶときには、必ず大人がそばで見守り、くれぐれも誤飲に注意するようにしてください。 節約おもちゃ③:お菓子釣り 100均で購入できるおもちゃの釣竿(磁石付き)とクリップさえあれば、魚釣りだけではなく、お菓子釣りも楽しめます!こちらもクリップの誤飲に注意し、3歳以上のお子さんと遊ぶようにしてください。 材料・おもちゃの釣竿(磁石付き)・クリップ 作り方①子どもが好きなお菓子にクリップをつける。 たったこれだけで楽しいお菓子釣りに変身。@yume_399さんは、子どもたちがおやつを食べ過ぎないように、「おやつの時間に食べたいものを釣竿でとってね!」と言って遊ばせているそう。 おまけ:絵本は図書館で借りて節約を! 節約おもちゃ以外にも、図書館で絵本を借りることもおすすめなのだとか。@yume_399さんが住む地域の図書館では、1人につき2週間で15冊まで借りられるため、子ども2人でMAX30冊借りているそう。新作絵本も借りられるので、ママも毎回ワクワクしながら読めますね。 また、図書館で絵本を借りることで、汚さないように物を大切にするようになったり、感謝する気持ちを養えたりといいことばかり! (図書館内で)小さな声で話す・静かにするといったルールなども、少しずつ学んでくれているのだとか。 @yume_399さんのInstagramには、保育士ママならではの手作りおもちゃアイデアや節約情報が満載! プチプラアイテムでおもちゃを作れたら、かなり節約になりますし、子どもがおもちゃに飽きてしまうこともなく一石二鳥ですね。 気になったアイデアがあったママは、ぜひ参考にして作ってみませんか? ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。紐通し(ホース)や魚釣りのおもちゃ(磁石やクリップ)で遊ぶ際には誤飲等にご注意ください。お子さまが遊んでいる間はそばで見守るようにしましょう。 この投稿をInstagramで見る ゆめの家計管理・たのしく子育て 協力/@yume_399さん取材・文/寺田 梓
2020年10月05日こんにちは、保育士の中田馨です。「保育園で実践している安全対策」の第3回目になります。今回は、1歳児の安全対策について話します。 テーブルや棚の上に危険なものを置かない1歳をすぎると、つたい歩きなどで行動する子が増えてきます。これまで座って過ごすことが多かった赤ちゃんの目線がグーンと上に変わります。赤ちゃんから見える景色も変わってくるのです。今までは見えなかったものが見えるようになるので、赤ちゃんの気持ちになってみると「アレなに? 触ってみたい!」と思うものがたくさんあることでしょう。そこで、赤ちゃんが毎日過ごす部屋の環境をさらに変える必要が出てきます。 テーブルの上にあるものには要注意です。ローテーブルの場合は、おいてあるものはすべて取られる可能性があると考えていていでしょう。ダイニングテーブルであっても、端にあれば手を伸ばして届く可能性があります。また、テーブルクロスやランチョンマットは引っ張ってしまうこともあるので注意が必要です。 熱いお茶や汁物でやけどをする、ぶどうやプチトマトなど丸い食べ物を丸飲みする、たばこやお酒があっても事故の原因になりますので注意です。 テーブル以外にも、棚などに細かいものを置かないようにしましょう。とくに、電池・クリップ・押しピン・小銭などは、赤ちゃんが口に入れるととても危険です。テーブル以外の場所で気をつけるのはキッチンです。キッチンには、赤ちゃんに触ってほしくないものや危険なものがたくさんあります。できる限り赤ちゃんが入ってこないように、ベビーフェンスをつけるなどしましょう。 トイレやお風呂などの水回りトイレやお風呂にも注意が必要です。赤ちゃんが横になり、口と鼻が水没する程度の水位があれば溺れる可能性があります。トイレやお風呂のドアは必ず閉め、お風呂の残り湯は流すようにします。 また、トイレやお風呂にあるのが洗剤や芳香剤。良い香りがするものもありますので、興味津々で口に入れてしまうこともあります。必ず赤ちゃんの手の届かない場所に置くようにしましょう。「薬品を口に入れたかもしれない!」と思ったときは、病院へ連絡をします。日本中毒情報センター(中毒110番)では、24時間電話対応も行っています。 机や棚などに頭をぶつけないようにする立って歩くようになるとよくあるのが、棚やテーブルの角におでこや頭をぶつけるとこと。歩けるようになったとはいえ、まだ足元はおぼつかないよちよち歩きの赤ちゃんです。ちょっとした段差や物などにつまづいて、棚にゴッツンとぶつけてしてしまうことはよくあること。赤ちゃんがケガをしそうな角のある棚やテーブルには、あらかじめケガ防止用クッションなどを取り付けていると安全です。 このケガ防止用クッションですが、赤ちゃんが興味をもってしまうと、懸命に触って、はがし取ろうとすることがあります。取れたクッションは「いつか付けよう」と思って忘れがちですが、すぐに取り付けるようにしましょう。 引き出しや扉などを開けさせないようにする赤ちゃんは引き出しや扉などが大好きです。大人が出し入れしているのを見て、「私も触ってみたい!」とじーっと見ているのでしょう。だからこそ、大人が目を離したすきに棚の扉を開けて、中のものをすべて出して満足そうな顔をします。引き出しや扉は、中のものを出すだけではなく、指を挟んでしまうこともあり危険です。開けさせないようにする工夫として、棚の前にベビーフェンスを設置し、引き出しに外付けのカギを取りつけるようにしましょう。 ベビー用品店やホームセンターに行けば、引き出しや扉用のベビー用の安全グッズなども販売されていますので、おうちの家具に合わせて取りつけてください。 15年ほど前ですが、保育所の赤ちゃんたちがタンスの扉が大好きなので、カギをつけました。しばらくは安泰だったのですが、赤ちゃんたちは研究熱心ですので、日々トライ&エラーを繰り返し、とうとうカギを開けることに成功しました。取り付けたカギは、そのときの赤ちゃんの発達には効果的だったのですが、成長と共に意味がなくなってしまったのです。ですので、おうちの安全対策も赤ちゃんの成長に合わせて変化させていきましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年09月29日かつて保育士をしていた、でこぽん吾郎(@Dekopon_56)さん。自身の体験を元にした漫画『保育士実録 でこ先生』を描き、Twitterに公開しています。作者のでこぽん吾郎さんは女性ですが、漫画内には「大柄な男性保育士」という仮の姿で登場。時に振り回されながらも、子供たちと真摯に向かい合っています。これが履きたいある日、でこ先生は子育ての大変さを垣間見ました。保育士実録 でこ先生第177話 これが履きたい pic.twitter.com/46GZ3maxCw — でこぽん吾郎@ でこ先生 第2巻 発売中 (@Dekopon_56) September 19, 2020 お風呂を掃除するときなどに、足が濡れないよう、風呂場で着用する『お風呂の靴』。登園してきた園児の足が異様に大きいと思ったら、『お風呂の靴』を履いていたのです!ちらりと盗み見た母親の目が死んでいることから、家を出る前に、息子との壮絶な戦いがあったことを察した、でこ先生。その後、靴箱に『お風呂の靴』が入らないことに気が付いた子供は、母親に「いつもの靴を出して」と理不尽な要求をしたのでした。読者からは、母親に対する同情の声がたくさん寄せられています。・子供って本当に理不尽ですよね…。子供と戦った後、出勤しなければいけない人は本当に大変だと思います。・初めて戦隊モノのブリーフを履かせた日、自宅から保育園までブリーフだけを身に着けた息子と歩きました。すれ違う人の目が刺さるようでした。・息子が夫のパンツの柄をとても気に入り「頭に被る!」といって聞かず、どこにでも被って出かけていたことを思い出しました。子供の理不尽な要求と、日々奮闘し続けている母親たちには、頭が下がりますね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月21日多くのママが試行錯誤している「泣き止ませ」。そこで、0〜12カ月までの赤ちゃんの「泣き止ませワザ」を発達ごとに現役保育士の井上りな先生に教えてもらいました。泣いたら試してみて! 0歳代はちょっとしたことでグズグズ……なんてことが多いもの。泣かれると家事はできないし、外出先では、人目が気になってしまったり……どうしていいのか途方にくれてしまうなんてママも多いよう。そこで3人のお子さんのママでもある保育士の井上りな先生に、保育園や家で実践している泣き止む確率が高いワザを紹介してもらいました。ねんねちゃん、おすわり・立っちと発達別に紹介しているのでぜひ試してみて。 0〜5カ月:定番遊びもひと工夫すれば泣き止むワザに! 手や足を持って いないいないばあ自分では自由に手足をまだ動かせません。手や足を軽く握り曲げたり伸ばしたりすると気分が変わってご機嫌に。赤ちゃんの顔を覗き込んで「イッチニ」など楽しげに声かけするのがポイント。 こちょこちょ遊び赤ちゃんはママとのスキンシップが大好きです。おなかやくび、手や足の裏などをこちょこちょ〜。ママに触られていることと、くすぐったさから、赤ちゃんはニコニコに。 6~9カ月:お出かけに使える泣き止ませワザ! ハンカチで「いないいないばあ!」短期的な記憶がついてくるので、消えたものが現れる「いないないばあ」遊びが大好きに。赤ちゃんの頭から顔にハンカチやガーゼ、タオルなどをかぶせて「ばあ!」と言いながら取ってあげて。目の前にママの顔が現れて赤ちゃんは大喜び! ハンカチで引っ張りっこママとのやりとりが楽しめるようになります。ハンカチの端を持たせてあげて、反対側をママが握って引っ張りっこ。引っ張った時に後ろに倒れないように注意して! 顔に風がフーッ! フワッ!ママが赤ちゃんにフーッと息を吹きかけたり、ハンカチなどでパタパタとあおいで、風を顔に当てると「何だろう?」と一瞬キョトン! 「風さんが来たよ~」と声をかけてもいいですね。 10カ月〜1歳6カ月:イヤイヤ対策にも○ リズムに乗ってダンスダンス簡単な振りつけのある踊りが好きになってきます。「トントントンひげじいさん」などの手遊び歌なども効果的。自分でできない頃はママが手を持って一緒にやってあげると◎。 大好き探しへGO!おもちゃやぬいぐるみ、タオルなど自分のお気に入りができてきます。わかりやすい場所に隠して「○○ちゃんの好きなくまちゃん探しに行こう!」などと探索ごっこをしてみましょう。その場でハンカチなどで少し見えるように隠して「どこかな〜」と探させてもOK。 あやす前に まず確認を!赤ちゃんが泣くときは、不快な状況にあることも多いもの。赤ちゃんがぐずる主な原因は以下の6つです。あやす前にチェックしてみましょう。当てはまる項目があったら取り除いてあげます。 あやす前にまず確認すること□おむつが汚れていない?□おなかがへっていない?□暑くない? 寒くない?(体幹を触ってチェック)□眠くない?□服がチクチクするなど痛みはない?□汗をかいてない?(背中に手を入れてチェック) さまざまなワザにチャレンジしても、泣き止まないことも多いもの。ママがイライラしたり焦ると、赤ちゃんにその気持ちがうつってしまい、余計泣いてしまいます。赤ちゃんは泣くことでママやパパにいろいろなことを伝えようとしています。赤ちゃんからのメッセージだと思って、泣き止まなくてもいいやくらいの気持ちで接すると良いでしょう。わが子に合うようにアレンジを加えても楽しいですね!※あやしている間は赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。※赤ちゃんの手足を動かす際には無理のない範囲でおこないましょう。※赤ちゃんが誤飲する恐れがあるため、39mm以下のグッズを渡したり、近くに置くのはやめましょう。(トイレットペーパーの芯を通る大きさのものはNGです) 監修者:保育士 ライクアカデミー株式会社にじいろ保育園一之江 井上 りな聖徳学園短期大学部付属教員保母養成所(現:聖徳大学幼児教育専門学校)卒業。幼稚園での勤務後、保育園で10年以上にわたり乳児の保育を担当。現在はにじいろ保育園一之江で、保育補助として0歳児の保育を担当している。
2020年08月26日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! こんにちは、保育士の中田馨です。赤ちゃんが泣くことは、赤ちゃんにとって自分の気持ちを「お話ししている」ようなものです。とはいえ、あやしても、抱っこしても、授乳しても泣き止まないのに、保育所の先生に抱っこされたらピタリと泣き止む。「どうして?」と思ったことのあるママも多いはず。 今日は、保育士が現場で実践している「赤ちゃんがピタリと泣き止む方法」を話します。 赤ちゃんはなぜ泣くの?赤ちゃんが泣くのは何か理由があることが多いです。 例えば、おなかがすいた、おむつを替えてほしい、眠い、暑い、寒い、かゆいなど。赤ちゃんは不快や欲求を言葉で伝えることができないので、泣いて伝えるのです。まずは「赤ちゃんが泣くのは当然のこと」としてとらえましょう。 ワンクッションおけば気持ちがラクになる赤ちゃんがよく泣いているときの言葉で「火のついたように泣く」という言い方があります。その言葉通り、顔を真っ赤にして力いっぱい大きな声で泣く赤ちゃんを目の前にしたら、ママの気持ちはきっと「どうすれば泣き止んでくれるんだろう」と思ってしまいますよね。 私も、赤ちゃんがあまりに泣くので途方に暮れてしまった経験があります。「思いつくだけの、赤ちゃんの欲求を満たしているのに、どうして泣き止んでくれないんだろう」と思いました。 そのときの状況を思い出すと「赤ちゃんと心の距離が近かった」と感じます。赤ちゃんの泣き声がつらく感じるということは、それだけママが赤ちゃんと向き合っているということ。密接なコミュニケーションをしているということでもあります。でも、つらくなりすぎるのは、よくありませんので、まずは赤ちゃんとママの心にワンクッション置いてみましょう。 つまり、泣き止ますことに一生懸命にならなくてもいいということです。 保育士が実践している泣き止ませの方法では、赤ちゃんを泣き止ませるために保育士が実践している方法を紹介します。どの方法が赤ちゃんに合っているか、月齢や泣いている状況によっても違うと思いますので、いろいろ試してみましょう。 胎児のときと同じ姿勢で抱っこ新生児期~生後3カ月ごろの赤ちゃんは、胎児のときと同じ姿勢で抱っこするといいですよ。両腕はWのような形。両足はMのような形がこのころの自然な体勢。そのまま、背中を丸くしてママの両腕で包むように抱っこするのです。そうするだけで赤ちゃんは安心します。 話しかける泣いている赤ちゃんに話しかけます。「どうしたの?」「大丈夫よ。ママがいるよ」「大きな声が出るね」「泣いている顔もかわいいねえ」などなど。「泣いている顔もかわいいね」と思えたら、もうママの勝利です。ママが赤ちゃんを見てかわいいって笑い出したら、赤ちゃんも安心して泣き止みます。 場所を変えて気分転換場所を変えるというのも一つの方法。とはいっても「外に出ましょう」と言っているわけではありません。窓の近くに行って窓から入ってくるそよ風に当たってみる。ベランダに出て気分転換する。それだけでも赤ちゃんの気持ちが変わります。 マッサージ&コチョコチョをしてみるマッサージやコチョコチョなどをして赤ちゃんの体をやさしく触ってあげましょう。赤ちゃんは手のひらでさすってもらうと安心します。これは普段からのスキンシップに取り入れてみましょう。いつものマッサージやコチョコチョとわかると、泣き止んで遊びモードになることもありますよ。 おんぶ抱っこもいいですが、おんぶも効果的です。私は赤ちゃんが泣いているときはおんぶするほうが多いです。私自身が子どものころ、親におんぶしてもらったときに感じたことは、背中から聞こえる心臓の音や親の声がとても心地よかったということ。おんぶする機会が多い子は、特におんぶをするとピタリと泣き止みます。 遊びに興味を向ける月齢が大きくなると、泣く気持ちを遊びに向けてあげるのも効果があります。大好きな絵本やおもちゃを見せて興味を示したら、ママが率先して遊んでみましょう。2人で鏡を見ながら「いないいないばあ」をしてみるのも効果があります。 今日は、保育士が実際にしている方法の一部を紹介しました。上記の方法をしているときは、心にワンクッションを置くことが大切。一生懸命になってママが焦れば焦るほど、赤ちゃんにもその気持ちが伝わってしまいます。「いずれ、泣き止むから大丈夫! 大丈夫!」くらいに思いながら実践してみてください。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年08月23日保育士の中田馨さんが、保育園で実践している「子どもへのほめ方・しかり方」を教えてくれました。今回は食事編です。かたくなに食べてくれないとき、立ち歩いたりして食べてくれないときなど、シーン別に詳しく解説! こんにちは、保育士の中田馨です。子育てをしていると、ほめたりしかったりする場面がよくあります。できる限り子どもの心を傷つけず、子どもが気持ちよく動ける声かけをしたいものですね。 これから5回にわたって、保育士が現場で実際にどのような声かけをしているか、場面ごとに見ていきます。今回は食事のときのほめ方・しかり方です。 良かれと思って言ってしまう言葉を言い換える食事のときに、良かれと思ってこんな言葉を使っていませんか?例えば、「早く食べて!」。食事のあとにお出かけの予定があるときなどは大忙しです。それなのに、子どもはゆっくりゆっくり食べている。そんな姿を見ていると、思わず「早く!」と言ってしまうかもしれません。 「早く!」という言葉は、食事に限らず生活のなかで良かれと思って使っている言葉です。まずはこの「早く」という言葉を言い換える練習をしてみましょう。「早く」と言われると、何だか急かされている感じはするのですが、子どもは「早く」のイメージが具体的にわかりません。例えば、数字が読めるようになってきたら時計を指差し「今日はお出かけするから、長い針が6までに食べようね」。こう言い換えると、子どもに具体的なイメージが湧きます。 かたくなに口を閉じて食べないとき食事の場面でよくあるのが、子どもがかたくなに口を閉じて食べてくれないこと。用意した食事をたくさん食べてほしいのに、ひと口も食べてくれないとママもつらいものです。そんなときに、つい「全部食べて!」などの言葉を使ってしまうことがあると思います。子どもが出された食事を全部食べるのは、大人が思うよりもなかなか難しいものです。「全部食べて!」は「どれだったら食べられそう?」に換えて、子どもに選択肢を与えてみましょう。 もしかすると魚が嫌で、ムーっと口を閉じているのかもしれません。子どもも「どれだったら食べられそう?」と聞かれれば、魚は嫌だけどお味噌汁なら食べられると気付きます。お味噌汁を食べ始めたら、まずは「お味噌汁おいしいね。モリモリ食べてすごいね!」と、食べている姿をほめます。この声かけだけで、自分からご飯にスプーンが向き始めることもあります。 ママは子どもの食べている姿をそばで見守ることは大事ですが、100%子どもに集中して「全部食べて」オーラは出さないようにしましょう。ママも肩の力を抜いて「お味噌汁食べたら、まあいいか」くらいの気持ちで見守ってください。 行儀よく食べてほしいとき食事中に横を向いたり立ち歩いたり、食べ物で遊んだりしている子どもの姿を見ると「お行儀よくちゃんと食べてほしい」と思うものです。こんなとき、ついつい「ちゃんと食べて!」という言葉を使うことがあります。 「ちゃんと」という言葉は、食事以外にもよく使う言葉なのですが、子どもにはママの「ちゃんと」のイメージが湧きません。もし、ママの「ちゃんと」が、横を向かずに前を向いて食べてほしいことだったら「ママのほう(前)を見て食べようね」と、してほしい行動を言葉に言い換えてみましょう。 言葉が具体的になったら子どもも行動しやすいです。でも、相手は子どもです。さっき言ったところなのにまた横を向いて食べたりします。その場合は、くり返し「ママのほうを見て食べようね」と言ってください。横に気になるものがあるのなら、食事のときはそれが見えにくいところに座りましょう。ママが前に座って「にんじん甘くておいしいね」「この魚は鮭だよ」など声かけしながら前へ意識が向くようにするのもいいですね。 そして「ママ、〇〇ちゃんのおいしそうな顔見ていると幸せ!」「一緒に食べるとおいしいね!」とほめてみましょう。 食べこぼす、グチャグチャ食べるとき子どもが食べこぼすことやグチャグチャしながら食べることはよくあります。その際に「きれいに食べて!」「汚れるからやめて!」という言葉を使うことがあります。食べ物が机や床、子どもの体にべったりとつくと後始末が大変ですので、ママの気持ちはとてもよくわかります。 このときに大切なのは、ママの許せる範囲と子どもが食事から遊びに変わった瞬間を見極めることです。子どもが成長する過程で、食べこぼしたり、グチャグチャして食べたりしていることは通過点と考えます。対策として、食べ物を拾ってくれるポケットの付いたエプロンをする、床にはレジャーシートや新聞紙を敷くなど、多少汚してもいい環境を整えます。 食べこぼしている場合は、食べる意欲がありすぎて、慌てて食べている可能性もあります。「ゆっくり食べて大丈夫だよ」と伝えるだけでも変わってきます。そして、「しっかり噛めてるね」「お味噌汁、全部食べたね!」とできていることをほめましょう。 食事の場面での子どもの困った行動は、言葉を言い換えるだけで、子どもへの伝わり方が変わりますし、ママもイライラせずに声かけをすることができます。今回、紹介した言い換える言葉は一例ですので、「私だったらこう言い換えるかな?」「うちの子ならこう言うと喜びそう」と思いながら、いつもの言葉を言い換えるおもしろさにチャレンジしてみてください。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年08月10日こんにちは、保育士の中田馨です。今年もジリジリと暑い夏がやってきました。夏、子どもと遊ぶときに気を付けたいことは「暑さ」です。外に行けるのは早朝もしくは夕方くらい。さて、昼間はどうして過ごそうかと悩むところです。 今回は、私の保育所でも実践している、水を使った夏遊びを紹介します。水で涼みながら昼間に思いっきり遊んで、夜はぐっすり眠りましょう! お水の移し替え遊び子どもは水を移し替えることが大好きです。でも、その移し替えをテーブルでされるとビチョビチョになってママが大変なので、お部屋ではなかなかできませんよね。 お水の移し替え遊びは、ぜひお風呂でしましょう。ママと一緒にお出かけしたあとのシャワーのついででもOKです。濡れても大丈夫なテーブルなどがあるとさらに遊びやすいです。コップやペットボトルに入った水をこっちに入れたりあっちに入れたり。いろいろな形や大きさの容器を用意して、満足するまで好きなだけ遊んでもらいましょう。お風呂なのでこぼしても気になりませんし、こぼれないように移し替えられたら満足感を味わうことができます。 プール遊び庭やベランダ、お風呂などに、ビニールプールやベビーバス、たらいなどに水(ぬるま湯)をはって遊びます。水につかっているだけでも楽しいのですが、コップやジョーロ、ペットボトルなどがあれば、水を入れたり出したりできるので遊びが広がります。 また、タオルやスポンジをつけて水が含まれる感触を感じたり、絞って水が出る様子見るのも楽しいです。水風船を作ると、目をまん丸にして大喜びしてくれます。見て、触って、感じて。全身で水を感じることができるプール遊びは、夏の遊びの王道です。 プール遊びをするときの注意点です。実は10~20cmほどの水深でも、子どもは溺れるといいます。ですので、プール遊びをするときは、子どもから目を離さないようにしてください。また、水温が32度以下になると体温が下がるといわれていますので、水温が冷たくなってきたらお湯を足すなどしてください。入水時間は0~1歳児の場合は、15分~20分程度。2歳児は、間に5分程度の休憩をはさんで40分程度を目安にしましょう。 色水遊び・氷水遊び透明のコップや容器に、赤、黄色、青などの色水を入れ、移し替えたり混ぜてみたりする遊びは、子どもの想像力を育みます。色水は絵の具や食紅で作ってもOKですし、花ビラをつぶして水を混ぜて作ってももちろんOK。色水の鮮やかな色は、子どもの興味・関心を高めます。それが花びらからできることを知ると、草花への興味にもつながります。色を混ぜ合わせ、新しい色ができた満足感や達成感は自己肯定感を育ててくれます。また、氷水遊びもおすすめです。バケツの中に水をはり、氷を入れてみましょう。その中に手を入れて「冷たい! でも、楽しい!」。氷をこんなに自由に触れることって、あまりない経験です。製氷機の氷もいいですし、タッパーで作った大きい氷も大喜びしますよ。 どろんこ遊び「よし! 今日は気合を入れて思い切り遊ぶぞ!」という日は、どろんこ遊びにチャレンジです。土(砂)に水を混ぜるとドロドロになる。最初はチョット触るのを躊躇していたのに、その手触りや感触が気持ちよくて豪快に遊び出し、ズボンもTシャツもドロドロに! 手で触ったり、スコップですくったり、カップに入れたり。団子を作ってみようとチャレンジする子もいるでしょう。最初はただ触っているだけだったけど、そのうちごっこ遊びが始まります。どろんこ遊びは、毎日はできないかもしれませんが、ぜひ経験させてあげてください。どろんこを触ることで、子どもの想像力、集中力や感性を育てています。ぜひママも一緒になってドロドロになりながら遊んでみてください。 夏だからこそできるのが水を使った遊びです。手を洗うとき、お風呂に入るときなど、水やお湯を触るときのキラキラした表情で遊ぶ子どもを思い出してください。そして、楽しい水遊びで必ず守ってほしいことは、そばで大人が見守ること。子どもから目を離さないようにしましょう。今年はお家の中でできる水遊びで、暑い夏を涼しく過ごしてみてくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年08月04日こんにちは。保育士の中田馨です。連載でお伝えしている「保育園で実践している自己肯定感を育てる遊び」ですが、今回は2歳児にスポットを当ててご紹介します。 2歳児と遊ぶときの基本2歳児というと「イヤイヤ期」の時期でもあります。「自分で何でもやってみたい!」と思うので、イヤイヤを言うことが増え、ママたちにとっては困ってしまうことも。「このままワガママな子になってしまわないか?」と心配してしまうかもしれませんが、このときに自分の気持ちを表現し、感情をコントロールしていきます。 手先はますます器用になり、ごっこ遊びもじょうずになります。足腰もしっかりするので、ダイナミックな遊びもできるようになってきます。とはいえ、まだまだ甘えたい年齢です。「自分でやりたい!」という気持ちを思う存分ほめて受け止めましょう。 そんな2歳児と遊ぶときに大切にしてほしいことは以下の3つです。 1.子どもに共感する子どものすることや言うことは、時にはママに理解できないこともあるかもしれません。でもまずは子どもに共感しましょう。2.ママがリードしながら会話をする少し言葉を話せるようになってくるのが2歳児。でも、まだ自分の気持ちをすべて話すことができません。子どもの様子を見ながら「何を作ったの?」「これは車?」など、会話をリードしましょう。3.ママも一緒になりきって遊ぶ2歳児になってもずっとひとりで遊べるわけではありません。子どもと遊ぶ時間は、ママも一緒にその遊びに集中し、パン屋さんやお寿司屋さんなどのごっこ遊びはなりきって遊びましょう。 手を使ったあそび「ブロック/積み木・ストロー落とし」手先が器用になってくるので、手を使ったあそびをしてみましょう。あそびを通して、自分でできたうれしさやママにほめてもらう経験が自信につながります。■ブロック/積み木遊び子どものおもちゃの定番のブロックと積み木。これまでは、積み重ねたりママに作ってもらって遊ぶものだったと思いますが、2歳児になると自分の想像するものを作れるようになってきます。手を使って、ブロックと積み木で想像力をはぐくみましょう。■ストロー落としペットボトルのフタを開け、3~5cmに切ったストローを入れていく遊びです。スムーズに入れられるようになったら、フタにストローが入るくらいの穴をあけて、さらに難しくします。集中して遊ぶことで、「自分でできた!」という自信を育みます。 想像力を育てるあそび「おままごと」おままごとは「誰かになりきってする遊び」です。誰かになりきるごっこあそびは、高度なあそびです。お料理するおままごとのおもちゃを用意することももちろんいいのですが、さらに子どもの想像力を育むためにも、こんなおままごと遊びはいかがでしょうか?■チェーンリングでお料理チェーンリングを3~4cmの長さにつなぎ合わせて、食べ物に見立てます。うどんになったり、ジュースになったり、ケーキになったり……。子どもの想像次第でいろいろな食べ物になります。■バンダナでごっこ遊びバンダナはいろいろな遊びにつながります。広げて人形を包んだら布団。体に引っ付けたらおんぶひもに変身。おもちゃを包めばかばん。広げて後ろの襟に差し込めばヒーローに変身します。 自然あそび「小石集め・生き物とのふれあい」子どもにとって自然の中は発見がいっぱい! 季節ごとに姿を変えていく自然のなかで、感受性を育てていきましょう。 ■小石や木の実・葉っぱ集め散歩中に小石を見つけたら、その都度拾って手に握りしめて……。なんてことを子どもは繰り返します。小石に限らず、落ち葉や木の実のこともあるでしょう。子どもにとって集めた小石たちは宝物です。お皿や瓶に入れて、子どものドキドキワクワクをさらに盛り上げてあげましょう。■身近な生き物との触れ合い道にはアリ、土にはダンゴムシやミミズなど、身近な場所にも生き物はいます。自分や家族とは違う生き物の存在は魅力的なものです。生き物と触れ合うとき、子どもはその動きをよく観察し、ソーッと触ろうとします。相手の動きに自分を合わせていることがわかりますね。生き物の動きをよく見ていないと、捕まえることも難しいのです。 今回は、保育所で実際にしている2歳児の遊びを3種類紹介しました。どの遊びも、正しい遊び方があるわけではありません。ママも子どもと楽しみながら、子どもの世界にどっぷり付き合ってみましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月30日4歳の息子がいるお花(@hanao_hanao_twi)さん。保育園にお迎えに行った時、思わず嬉しくなったことがあったそうです。保育士さんの反応が印象的だったので #コミックエッセイ #子育て漫画 #保育園 pic.twitter.com/wN0oMRFWMK — お花@2人目妊娠中 (@hanao_hanao_twi) July 26, 2020 母子が再会を喜んでいる場面を見て、じーんとしていた保育士たち。その反応に、愛情深さを感じたお花さんは、感謝の気持ちでいっぱいになりました。きっと、保育士は心から子供たちのことを想ってくれているのでしょう。我が子が家族以外の人にも大切にされているというのは、親にとっても心強くありがたいものです。子供たちには、たくさんの愛情に見守られ、すくすくと育っていってほしいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年07月30日人気イラストレーターのしばたまさんが、フォロワーのみなさんから募集した実話のエピソードを漫画化!今回は…「ゾッとするお話」です!※ちょっと怖ろしい話なので、苦手な方や過去に怖ろしい経験がある人はご注意ください。悪気があるない関係なくこれはヒドイ…それにしても、これはかなりゾッとしました。心的外傷…母親が悪びれる素振りも見せず、自ら笑って話してるところが私的には異常性を感じて怖かったです。。byしばたま\「しばたまさん」の記事が動画になりました!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪■「しばたまさん」の書籍! 書籍『1万人がいいね!した 心ゆさぶる本当の話』 イラストレーターしばたまさんのInstagramに集まった、ほんわかゆるーいストーリーから衝撃的なオチや深く考えさせられる話が書籍化。日常の中で起こる心揺さぶられる珠玉のドラマたち!
2020年07月28日かつて保育士として働いていた、ブロガーのともをさんが、忘れられない思い出を漫画化。クリスマスの時に、ベテラン保育士から思いがけないプレゼントを貰ったそうです。『上司からの意外過ぎるクリスマスプレゼント』ともをさんに炊き立ての赤飯を食べさせるため、保育園に炊飯器を持参したベテラン保育士!部下をかわいく思っているからこその行動でしょう。なお、ともをさんによると炊飯器は子供の手の届かない場所に設置。また、ベテラン保育士は赤飯をほかの職員の人たちにも振舞っていたそうです。投稿には、「大好きな物を作ってくれるなんて、素敵!」「お母さんみにあふれてる」「いい思い出ですね」などのコメントが寄せられています。人情味あふれたプレゼントは、いつまでも胸を温かくしてくれますね![文・構成/grape編集部]
2020年07月27日こんにちは、保育士の中田馨です。最近では、「子どもの自己肯定感を育てよう」などという言葉をよく聞くようになったのではないでしょうか? この「自己肯定感」とは、自分のことを満足し、価値がある存在として受け入れることです。 自己肯定感を育てていくことで、「自分は愛されているんだ」と子どもは自分の存在価値を感じます。今回は、0歳児にスポットを当て、保育園で実際にしている自己肯定感を育てる遊びを紹介します。 0歳児と遊ぶときの基本0歳児と遊ぶときに大切にしてほしい基本がいくつかあります。 【1】目と目を合わせる一番大切なのは、遊ぶときに子どもの目とママの目を合わせることです。せっかく楽しい遊びをしているのに、ママと目が合っていなければその楽しさも半減してしまいます。まずは赤ちゃんの名前を呼びます。目が合うまで何度か呼びましょう。目があったら、お遊びスタートです。【2】赤ちゃんに話しかける「0歳児だから言葉を理解していないのでは?」と思う必要はありません。言葉の全てを理解できないでしょうが、赤ちゃんはママに話しかけられることが大好きです。「〇〇ちゃん、かわいいね」「大好きよ!」と愛情表現の言葉はもちろんのこと、「今日は、良いお天気ね」「ママは今日、焼き魚が食べたい気分だわ」なんて世間話でもOKです。たくさん言葉のシャワーをかけてあげてください。【3】遊びに集中する赤ちゃんと遊ぶときは、赤ちゃんとの遊びに集中しましょう。TVのスイッチOFFが基本です。スマホもマナーモードなどにしておきましょう。 体が触れ合う遊び赤ちゃんの体に触れる遊びは、親子の絆を深めます。赤ちゃんもママもお互いの体温を感じながら遊べる触れ合い遊びをすることで、心が穏やかになります。 ママの顔が見え、においがして、声が聞こえて、触ってもらって。五感をめいいっぱい使って遊ぶ触れ合い遊びは、赤ちゃんにとって心が満たされ、安心感や自己肯定感を得ることにつながります。 では、保育所で実際にしている遊びを紹介します。 コチョコチョ遊び定番の遊びです。赤ちゃんの体をコチョコチョして遊びます。 高い高い遊び高い高いは赤ちゃんの好きな遊びの一つです。ただし、勢いよくするのではなく優しく上げ下げしてください。 飛行機ブーンママは寝転んで、赤ちゃんを足にのせます。赤ちゃんの両手をもって足を上げ下げして「飛行機ブーン」と遊んでみましょう。 手を使った遊び手遊びも体に触れる触れ合い遊び同様に、赤ちゃんにとって心が満たされ、安心感や自己肯定感を得ることにつながる遊びです。特に歌いながら遊べるものは、親子の心のつながりを深めることができます。 保育所で実際にしている手遊びを紹介します。 いっぽんばしコチョコチョ歌に合わせながら、コチョコチョされるタイミングにドキドキするのがこの遊び。何度もしているうちに「ここで来る!」ということが分かってきます。そのドキドキ感を親子で一緒に楽しみましょう。 あたまかたひざぽん赤ちゃんの体を「あたまかたひざぽん~」と優しくさわりながら歌いましょう。年齢が上がるごとに、自分で頭、肩、膝と触って手遊びができるようになるので、長く遊べる手遊びです。 絵本の読み聞かせ絵本を読むときに大切なことは、子どもと親が一緒に絵本を楽しむということ。大好きなママやパパに読んでもらう絵本は、赤ちゃんにとってかけがえのないものです。このときに、たくさんの本を読む必要はありません。1冊でも、親子で読むというコミュニケーションがあることによって「自分は愛されている」と感じて、愛着関係を築きます。それが、自尊心を育てていき自己肯定感を得ることにつながります。 絵本を読むときに大切にしてほしいことは以下です。 絵本を楽しむ絵本は親子のコミュニケーションの時間です。「勉強の時間」ではなく、親子で楽しむ時間として遊びに取り入れましょう。 1冊の本を何度も読んでOKいろいろな絵本を読むのももちろんOKですが、赤ちゃんが好きな絵本1冊を何度も読むのもOKです。 しっかり理解する必要はなし!赤ちゃんと一緒に読む絵本は、しっかり理解することは重要ではありません。絵本の世界に親子で入ってみましょう。 絵本はいつ開いても同じ内容です。変わらないという安心感のある物語を何度も楽しむことができるのが絵本なのです。 今回は、保育所で実際にしている0歳児の遊びを紹介しました。遊びには「こうしなければいけない」というルールはありません。赤ちゃんとママが楽しい遊びであれば基本的にはOK! 親子でぜひ楽しんでくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月16日