“視覚と知覚の関係性”をテーマに作品を発表する写真家・鈴木崇の個展「Form-Philia」展が、5月29日から7月12日まで六本木のIMA CONCEPT STORE内のIMA galleryで開催される。今回の個展のタイトル「Form-Philia」とは、形を意味する“Form”と嗜好、偏愛などを意味する“Philia”を組み合わせた造語。期間中は代表作「BAU」や「ARCA」に加えて、新作を合わせた3つのシリーズが展示される。昨年、オランダで行われた写真フェア「Unseen」でも人気を博した「BAU」シリーズは、カラフルなスポンジを組み合わせて様々なフォルムを構築していく作品。黒い背景をバックに、様々な色や形のスポンジを多様なパターンで組み合わせることで、日用品であるスポンジが「BAU」が意味する“建物”や“構造”へと変容し、別の側面を浮かび上がらせる。今回は500点にも及ぶシリーズの中から、IMA galleryの空間に合わせたインスタレーションで展示する。「ARCA」は影を正面から写した作品。大判カメラで撮影し、大きく引き伸ばされたイメージは、輪郭やサイズなどの情報が奪われ、影本来の意味を超えた新しい構造物となって現れる。さらに同展では新シリーズとして、日本の混沌とした家々の写真をモンタージュしながら、建築物が重なることによって生まれる奇妙な風景を写し出した作品も出展される。また関連イベントとして、5月30日には批評家の布施英利と鈴木崇とのトークショー「写真とフォルムの関係性」を開催。被写体の形態を通じて何を撮ろうとしているのか、鈴木崇の写真史をたどりながらその作品の変遷と、写真とフォルムの関係性に迫る。6月21日には、美術ジャーナリスト・鈴木芳雄との対談によるトークショー「美術史で読み解く鈴木崇作品」も実施。鈴木崇がアメリカやドイツで学んだ写真の考え方やコンセプトの作り方から、アウトプットの仕方まで、現代作家と密接に関わる美術史について語られる。【イベント情報】「Form-Philia」会場:IMA gallery住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル3階IMA CONCEPT STORE内会期:5月29日~7月12日時間:12:00~22:00(土、日、祝日は11:00~20:00)入場無料
2015年05月29日●「普通の人」を撮るフォトプロジェクトストックフォトに取り組む写真家たちのためのイベント「iStockalypse(アイストッカリプス)」が5月15日からの3日間、東京で開催された。iStockalypseとは、ゲッティ イメージズ傘下のブランドであるiStockが開催するフォトグラファー向け実践型集中プログラムで、これまでにロサンゼルス・コペンハーゲン・イスタンブール・ベルリンなど、世界各地で開催されている。ゲッティ イメージズのエキスパート陣が、最先端のビジュアルトレンドを読み解くセミナーから、屋外でのロケ撮影会、ポートフォリオ・レビューなどを行う充実した内容で、参加者は、フォトグラファーとして世界に通用するスキルを掘り下げていく。これに関連し、iStockへの写真提供と世界各地の広告写真撮影で生計を立てているJoan Canto氏が来日した。今回は、ゼネラルモータースや国連、赤十字などをはじめとした30社以上の広告キャンペーンで使用されるJoan氏の写真について、そして自身のプロジェクトであり「リアル」な人々の顔を収集する「the Real People Project」についてお話を伺った。○写真を撮り始めたきっかけはまずは、Joan氏が写真を撮り始めたそのきっかけについて伺った。Joan氏:フォトグラファーになる前は文学と言語の勉強をしていて、カタルーニャの新聞社でエディターをやっていました。だけど仕事は夜遅いし、僕にとって全く刺激的ではなかった(笑)そのうちに、フォトジャーナリストと仲良くなることがあって、現場に同行したりいろんな話を聞いたりしているうちに、こっちの方がずっと楽しいと思うようになってね。エディターを続けるのは時間の無駄だ!と思って辞めちゃったんです。その後、まずは写真の学校に通いました。iStockを始めたのは、授業でとった写真をアップしたらどうか、と先生から勧められたからです。講義では「こういう写真が売れる、こういう写真のニーズが高い」なんてことも習ったんだけど、自分にとってはそんなものは関係なかった(笑)判断基準が「撮っていて楽しいかどうか」だったんだ。逆の発想でね。撮りたいものを撮ってそれが売れたらいいなってそう思っていたんだよ○「the Real People Project」に関してJoan氏が2008年から取り組んでいるフォトプロジェクト「the Real People Project」は、世界中の"リアル"な人々の顔を撮影するというもの。彼のプロジェクトでは美醜や表情を問わず、非常に多様な人種、性別、表情の人々の写真を見ることができる。このプロジェクトを、なぜ彼は始めようと思ったのか。Joan氏:このプロジェクトを始めた当時、iStockでも「顔」といえば「綺麗な人、かっこいい人の写真」がトレンドだった。でも、僕はそれではつまらないと思ったんだ。僕は、自身のプロジェクトの被写体を、あえて「ugly people(醜い人々)」と呼んでいるんだけど(笑)。それは、綺麗なモデルではなく「一般の人」という意味。最初は自分の家族や友人、知り合いの顔を撮っていたんだけど、撮り続けているうちに、その"普通の感じ"がいつのまにか、写真として必要とされるようになったんだ。計画的にそうしたというわけじゃなく、偶然そうなったんだよ。確かに、彼のiStockページを見ると「美人」「ハンサム」とは言い難い、ごく普通の人の笑顔が多くを占める。top10のうちの5人くらいが彼の住む町の住人だというが、そこに違和感はなく、むしろ親近感が湧いてくるから不思議だ。Joan氏はかれこれ7年間一般の人を撮り続けているが、そうして感じているのはやはり、「今はもう亡くなった人がいるということ」だと、少ししんみりとして語った。彼は単純に人を撮っているのではなく、その人の人生そのものを撮っているのだ。●これからストックフォトに挑む人には「"撮りたいもの"を撮ってほしい」○どのくらいの時間を写真に費やしているか、休日の息抜きなどは?「(写真撮影の)息抜きは?」と聞くと、大きく眉毛をあげて、ジェスチャーとともに「Nothing」と一言。Joan氏は、「始まりと終わりがないからよく分からないな。いつもずっと写真を撮っているよ。これは仕事でもあるけど、趣味でもあるんだ。あと、息子ができてからは、さらにシャッターを切る機会が増えたね」とほほえみながら答えてくれた。写真をたしなむ者であれば、プロの使っている機材は気になるもの。Joan氏が主に使用しているカメラはキヤノン EOS-1Ds Mark III/5D Mark IIIだという。東京での「theReal People Project」の撮影は、PENTAX 645Zで実施したそうだ。○まずは自分が「撮りたいもの」を日本での本格展開を迎えたストックフォト「iStock」。一般ユーザーが写真を投稿できるのが大きな特徴だが、最後に、これから写真を登録しようとしている人たちへアドバイスしたいこと、を聞いてみた。Joan氏:一番売れている写真を調べて、「それを撮ろう」と取り組む人は成功しないと思う。写真は自分なりの方法で撮って、自分でその価値を高めていくものだから。僕に関して言えばポートレートだったけれど、花を撮るのが好きだったり、ファッションだったりランドスケープだったり、まずは「売れるもの」ではく、自分が「撮りたいもの」を撮ってほしい。それが自分の個性につながっていくし、そういったスタイルを作り出すことが、フォトグラファーとして大切だと思う。需要と供給にはバランスがあるけれど、供給があってはじめてそこに需要が生まれる。そんな「逆転の発想」も悪くないんじゃないかな。Joan氏が好きで撮り始めた一般の人のポートレート写真は、今や国際的企業やビックブランドで使われるようになっている。そしてそこから自然とステップアップし、今ではフォトグラファーとしてオファーが来るようになったとJoan氏は語る。「最近ではプロフェッショナルのモデルを使って『素人っぽい表情で撮影して』ってオファーがくるんだよ(笑)まさに「逆転の発想」だね! 実際、素人を撮影するより、プロの方が本当はずっと楽なのさ。でもそれが僕のスタイルだから」とJoan氏はまた舌を出した。
2015年05月26日音楽シーンで長年活躍してきたグラフィックデザイナーの信藤三雄が、“写真家シンドウミツオ”として初めての写真展「graphical photography by mitsuo shindo」を、5月30日から6月7日まで恵比寿のALにて開催する。「コンテムポラリー・プロダクション」を率いる信藤三雄は、多くのCDジャケットなどのグラフィックデザイナーとして知られるが、実は1990年に「フリッパーズ・ギター」のアルバム「カメラ・トーク」のビジュアルで写真家デビューを果たし、それ以来、印象的なジャケット写真を数多く手掛けてきた。本展は、「とにかく気分は新人。身軽に写真だけを撮ってみたいと思ったんです」と語る信藤が、グラフィックデザイナーの信藤三雄ではなく、写真家シンドウミツオとして、これまでに撮影してきた多くのミュージシャンの写真を紹介する。5月30日17時から20時まではオープニングレセプション、また、6月4日19時から21時まではゲストに小西康陽を招いたトークイベントを開催。現在トークイベントの予約を受付中で、詳細はALオフィシャルブログに記載されている。【イベント情報】写真展「graphical photography by mitsuo shindo」会期:5月30日~6月7日会場:AL 1F main space住所:東京都渋谷区恵比寿南3-7-17-1F時間:12:00~19:00(6月7日は17:00まで)料金:無料休館日:無休
2015年05月26日世界的に有名な写真家、テリー・オニール。映画界や音楽界のスターを撮影し、セレブたちに信頼された写真家の日本初個展が、目黒のブリッツ・ギャラリーで開催されます。 今年77歳になるオニールは、1960年代から約50年にわたり、世界のセレブたちを撮り続けました。本展では、ケイト・モスなどスターたちのポートレート約30点を紹介しています。 オニールの写真は、ドキュメンタリー・スタイルで撮影されているため、まるで映画のワンシーンのような動きが感じられます。クールなヴィジュアル作りに定評があり、多くのハリウッド・スターに指名を受けたオニール。交友関係も華やかで、特にポール・マッカートニーや、エリック・クラプトン、エルトン・ジョンなどのミュージシャンたちと深い親交があります。 ファッション雑誌や映画ポスター、アルバム・カバーなど多くの分野で撮影したオニールの写真は、時代を切り取ったアートとして再評価を受け、作品は主要な美術館にコレクションされています。芸術性も感じられるクールな写真をまとめて見ることができるこの展覧会は、かなりオススメです。 イベントデータ: 『テリー・オニール 写真展』Terry O’Neill: 50 Years in the Frontline of Fame(華麗なる50年の軌跡) 会期:2015年5月20日~7月11日※休館日は日曜日、月曜日(日曜はアポイント制) 時間:13:00~18:00 会場:ブリッツ・ギャラリー 入場無料 © Terry O’Neill
2015年05月10日キヤノンマーケティングジャパンは、国内のアマチュア写真家を対象に「第49回キヤノンフォトコンテスト」を開催する。作品の募集期間は2015年5月7日から同年8月31日まで。募集部門は、スナップ、ポートレイト、ドキュメンタリー、鉄道・飛行機、イメージクリエイト作品などを撮影対象とする「自由部門」、自然風景、花、水中、動物、鳥、昆虫を対象とする「ネイチャー部門」、各種スポーツ競技やモータースポーツを対象とする「スポーツ部門」の3つ。応募作品をプロの写真家が審査し、各部門で大賞、準大賞、推薦、入選を選出する。さらに全作品の中で最も優れた作品を「グランプリ」(賞金50万円、副賞にデジタル一眼レフカメラとレンズ)、それに続く作品を「準グランプリ」(賞金20万円、副賞にデジタル一眼レフカメラとレンズ)として表彰する。応募規定は35mmサイズ以下の撮像素子を搭載したデジタルカメラ、または35mmサイズ以下のフィルムカメラで撮影した未発表の作品。プリント作品のみ応募を受け付ける。カラー、モノクロは不問で、一人10作品まで応募可能。受賞作品の発表は11月下旬。
2015年04月22日若手写真家11人によるグループ展「STEP OUT! New Japanese Photographers」が、4月28日から5月24日まで六本木の「IMA gallery」で開催される。この写真展は写真雑誌『IMA』において、新進気鋭の日本人写真家を発掘して紹介する特別冊子『STEP OUT!』を立体化するためのもの。会場では写真の多層的な構造を平面へと転換する石川和人や水木塁、セットアップで世界を作り出す佐藤悦子、土地の歴史や層を掬いとる田山湖雪など、様々な表現を用いる写真家の作品が展示される。9日には参加作家と豪華レビューアー陣によるリレートークも開催予定。現在進行形で変化を続ける写真の“いま”を体感できる写真展となりそうだ。【イベント情報】STEP OUT! New Japanese Photographers会場:イマコンセプトストア住所:東京都港区六本木5-17-1AXISビル3階会期:4月28日から5月24日時間:12:00から22:00(土・日曜日は11:00から)入場無料
2015年04月09日東京都・田端のギャラリー&ショップ「WISH LESS gallery」では、写真家・中山正羅による初の個展「愛に生きて」 を開催する。会期は4月25日~5月17日(水木金 16:00~21:00、土日 12:00~19:00、月火 休み)。入場無料。同展は、若手写真家・中山正羅(なかやま・まさら)がライフワーク的に撮りためてきた膨大なスナップショットの中から、さまざまな愛の形を組み合わせて目に見えない愛というものを写真で表現した写真展。会場では同氏の写真集「愛に生きて」(出版:MUTANT)が先行販売されるほか、作家本人が厳選した作品の展示・販売が行われるという。さらに、同ギャラリーを運営するアーティスト・Rob KidneyとのコラボTシャツが数量限定で販売されるとのことだ。また、初日の4月25日 18:00~20:00には、オープニング・レセプションパーティが開催される(DJ:ステレオテニス、イメージボーイ&ガール:大二郎、密)。なお、中山正羅は京都府出身。第30回 写真『ひとつぼ展』入選。花代に師事。写真集に「FANCY PEOPLE PHOTO BOOK」(artbeat publishers)、「KYOTO」(PLANETARY PHOTOBOOKS)。 これまでの主な展示に THE EXPOSED、 New York Photo Festival、THE PHOTO / BOOKS HUB TOKYO、SPACE CADET Actual Exhibition #1、New Japanese Photographyなどがある。(c)BABY MSR
2015年03月25日代官山蔦屋書店が写真家デオ・ゴセリンの個展を開催する。期間は4月2日から20日まで。デオ・ゴセリン(Theo Gosselin)は北フランス出身のフォトグラファーで、ポスト9.11、ポストエイズ世代のアンダーグラウンドなライフスタイルが伺える作品を発表。14年には日本で初の個展を開き、ファースト写真集『Avec Le Coeur』が品切れになるほどの人気となった。今回の個展では新作『Sans Limites』が、世界に先駆けて初公開される。これは米国、スコットランド、フランス、スペインなどの雄大な自然を背景に、若者たちの姿を撮影したもの。期間中には同名の写真集も発売されるとともに、4日、5日にはゴセリンが来日。写真集を購入した人へのサイン会が実施される。【イベント情報】Theo Gosselin 個展「Sans Limites」会場:代官山蔦屋書店 2号館1階 ギャラリースペース住所:東京都渋谷区猿楽町17-5会期:4月2日から4月20日時間:7:00から翌2:00
2015年03月18日東京都・虎ノ門の虎ノ門ヒルズは、100歳を撮影し続けるドイツの写真家カルステン・トーマエレンによる日本初の展覧会「100歳の記憶展」を開催する。会期は4月16日~4月18日。開場時間は4月16日が10:00~16:30、4月17日が10:00~19:00、4月18日が10:00~17:00。入場無料。同展は、世界中の100歳以上の人々を撮り続けているカルステン氏の、新たに日本人を撮影した最新作を加えた作品を、日本で初めて披露するもの。特種東海製紙の新開発した、「軽さ」と「厚み」、「緻密な美しさ」を同時に実現させた"記憶に残る紙"「エアラス」の展示会「エアラス・性能と品質」内で開催される。デジタル化が進む中、人々の記憶に残る紙というコンセプトで生み出された高級印刷用紙「エアラス」が、100年の年月を見つめ続けてきた人々の表情を最大限に引き出すという。なお、会場デザインはデザイナー・廣村正彰氏が担当するとのことだ。また、会場では同展のほかに、エアラスの複雑で精緻なメカニズムを、比較データやシミュレーション、研究データの解説などを通して知る、ラボのような実験スペースを設けた「エアラス解析」が展示される。そのほか、田中良治、谷口広樹、永井裕明、宮田裕美詠、MOMENT、廣村正彰の計6名のクリエイターが参加する、グラフィックデザインと印刷表現の関係を追求し、新しい表現を獲得するための「グラフィックトライアル」を実施。エアラスと特殊印刷加工の特性を掛け合わせ、更なる可能性を模索する。
2015年03月06日トッズ(TOD’S)がスポンサードする写真家デヴィッド・ベイリー(David Bailey)の個展「STARDUST」が3月1日よりミラノのPAC(Padiglione D'Arte Contemporanea、現代アート・パビリオン)でスタートした。ベイリーは1938年ロンドン生まれ。アーティストら著名人のポートレートやスーダンなどのドキュメンタリーなど様々な時代を写真で切り取ってきた。注目なのは会場入ってすぐのコーナー。イヴ・サンローランやトム・フォード、ジョン・ガリアーノらのポートレートはファッション好きには堪らないだろう。キルトを纏って飛び上がるアレキサンダー・マックイーンや小走りしている80年代当時のカール・ラガーフェルドなど様々な表情のファッションレジェンド達が見られる。その他、荒木経惟、ブラッサイ、デヴィッド・ボウイ、クイーン、ローリング・ストーンズ、サルバドール・ダリ、アンディ・ウォーホルなど芸術、音楽、エンターテインメント分野の偉人達が普段見せない表情を見せた写真が並ぶ。静物画としての人骨や特異な男性を写したシリーズ、携帯電話のカメラで撮った作品達はベイリーの表現の深さを感じさせるものだ。前日に行われたオープニングイベントにはトッズ会長のディエゴ・デッラ・ヴァッレ、ウィメンズディレクターのアレッサンドラ・ファッキネッティ、メンズディレクターのアンドレア・インコントリ他、ファッションウィーク中ということもあって、カルラ/フランカ・ソッツァーニ姉妹、スージー・メンケス、マルセロ・バーロン、アンナ・デロ・ルッソら多くのファッション関係者が来場した。【イベント情報】STARDUST会場:PAC(Padiglione D'Arte Contemporanea)住所:Via Palestro, 14, 20121 Milano会期:3月1日から6月2日時間:9:30から19:30(火曜日は22:30まで)休館日:月曜日
2015年03月02日●モノクロ写真はディテール感が重要ワコムは、神奈川県・横浜市「パシフィコ横浜」で2月12日~15日にかけて開催されたカメラと写真映像のワールドプレミアムショー「CP+(シーピープラス) 2015」にて、5人のプロ写真家によるペンタブレットを使ったフォトレタッチセミナーを開催した。ここでは、創世記からデジタルでの表現に取り組み、モノクロ表現を多く取り入れたプロ写真家・茂手木秀行氏の「Wacom Creative Seminar『Cintiq Companion 2 を活用したモノクロ写真づくり』」セミナーから、魅力的なモノクロ写真に仕上げる極意を紹介する。茂手木秀行氏が実作業をしながら細かな説明をしていくという非常に具体的なセミナーとなった。茂手木氏は、最初に同じくセミナー講師を務めたプリンティング・ディレクターの小島勉氏の実施したセミナー内容に言及し、「(小島氏が解説したように)レタッチで画像は劣化します。これをしっかりと頭に置いておきましょう」と前置き。「当然の話ですが撮影はRAWデータで行います。つまり、撮影した画像の基本調整は、情報量が豊富なRAWデータのときにやっておいて、レタッチをいかに最小限にとどめておくかが重要になってきます」と語った。最初に、茂手木氏はモノクロ写真ならではのコツを伝授。「明暗差を作っておくことも大事ですし、太陽があたって色が飛んでいるとこはハイライトで調整します。モノクロというのは色情報がない分、ディテール感をきちんと出すのが基本」とのこと。「"黒はつぶさない、白は飛ばさない"」というフレーズを強調し、「白のディテールと黒のディテールがしっかりと出ている状態が大切です。よいデータを作ることが、よいプリントをつくることにつながっていきます」とコメントした。続けて、「RGBでいうと250-230あたりですがその部分を詰めて、シャープネスをかけたり、コントラストを上げたりしていきます。そうすると地球上ではなく、どこかほかの場所のような空気感ができあがっていくんです。この写真でいくと、船の影の部分のディテールはきちんと残してあげましょう」とより具体的な数値に言及しつつも、できあがる空気感のイメージも例示。これで基本の部分ができあがり、ここからはPhotoshopで細かい加工を進めていく。●「レベル補正」と「トーンカーブ」、明暗調整で使うべきなのはどっち?Photoshopでの加工に関しても具体的な解説がなされた。まずマスクを作成し、[マグネット選択ツール]で船をおおまかに選択。次に選択範囲の明るさの調整を行うにあたり、「『レベル補正』より『トーンカーブ』を使ってください」と指定があった。というのも、レベル補正は画像を劣化させる比率が高いためだという。「シャドウを引きだしつつ、コントラストをしっかり出したいのですが、最初はこのトーンカーブで細かい調整をするのが大変だと思います。調整レイヤーで整えた後、不透明度を変更するとやりやすいのでお試しください。選択範囲の境界線がざっくりと切ったままなので、マスクを調整するタブで選択した部分の境界線をぼかすなどして調整するとなじんでいきます」と、つまずくであろうポイントに先回りした丁寧なアドバイスが展開された。ここまで行ってきた加工により船は鮮やかに、周りは沈んだ色味になり、表現したいものが引き立っていくという。「ぼかし(ガウスぼかし)を使うのもいいですね。画面の手前がぼけていると、船までの距離感をぐっと出すことができますよ。マスクを使いこなすことができるようになると、画面の演出の仕方もうまくなっていくと思います」とコメントした。さらに茂手木氏は、データを劣化させないために有効な「ふたつの保存のポイント」をレクチャー。ひとつは、カラースペースの部分だ。「モノクロ写真を保存する場合「モノクロ専用のグレーガンマ」を選択しがちですがこれはNG。なぜならインクジェットプリンターはこの設定を受け付けないからですね。必ず「sRGB」を選択するようにしてください」と解説。「プロファイルを何度も変換しするとまた画像が劣化しますので、この作業を1回ですませることが大事です。保存するときはTIFF形式かpsd形式で保存しましょう。ご存じの方がほとんどだと思いますが、jpgは画質を大幅に劣化させてしまいます」と、追加で保存形式についても言及した。もうひとつのポイントは、加工が終わり、最後に画像を統合してプリントする際の「ヒストグラム」に関するもの。「ヒストグラムにくしのような穴があいている状態は、データが劣化していることを示しています。これを防ぐにはまず最初に[イメージ]から[モード]を[8ビット]→[16ビット]に変更してください。画像の加工が終わったらレイヤーから画像を統合し、[8ビット]モードに戻します。たったこれだけの作業で穴空きを防ぐことができます。特にモノクロ画像だと効果的なので、ぜひお試しください」と語った。いかがだろうか。セミナー会場の撮影では細かい設定の違いまでは分かりづらいが、撮影後のデータの扱い方で写真のプリント仕上がりは大きく変わってくる。プロの加工技術のヒントを聞ける貴重な機会となった。なお、茂手木氏は今後ともワコムのセミナーにてさらに突き詰めた画像加工のテクニックを説明するとのことなので、こまめにセミナー情報を確認してほしい。
2015年02月16日カメラと写真映像の情報イベント「CP+2015」が、今年もパシフィコ横浜で開催。マウスコンピューターのブースでは、写真家向けの高性能デスクトップPC「MDV For Photo」を展示していた。「MDV For Photo」は、"カメラには詳しいが、PCには詳しくない"ユーザー層に向けた製品で、写真家の可能性を広げる最適な構成を提供してくれるというもの。特徴としてはまず、高性能パーツによる処理速度の速さだ。搭載されているカードリーダーはUSB3.0に対応しており、転送速度は従来のUSB2.0に比べて最大10倍以上違うので取り込みにかかる時間が飛躍的に短縮される。スタンダードモデル「MDV-GZ7000S-DP」では、CPUにIntel Core i7-4790K (4.0GHz)、メモリにPC3-12800 32GBを採用しており、負荷のかかるRAW現像も短時間で処理することが可能だ。また、ストレージは高速SSDと大容量HDDを組み合わせることで、軽快な動作と日々蓄積されていく膨大な写真データの保存を両立させている。大容量HDDは本体前面にリムーバブルドライブとして搭載されているので、PCケースを開けずに簡単交換できるところもポイントだ。もうひとつ、写真家にとってもっとも悩むのがプリントにおける色再現だ。色再現のズレをなくしてしっかりとカラーマッチングできるよう、Adobe RGBキャリブレーションに対応したEIZO製24.1型ディスプレイ「EIZO CX241-CNX」、広色域印刷に対応したキヤノン製プリンタ「PIXUS PRO-10」とのセットプランも用意されている。ブースでは「MDV-GZ7000S-DP」が展示されており、約3年前の旧型PCと比較して操作を体験することができる。
2015年02月13日ベルリンファッションウィークの開催に合わせ、『ヴォーグ』などファッション誌や数々の世界的ブランドとのコラボレーションで知られる写真家マリオ・テスティーノの展覧会がベルリン中心部にある文化施設「カルチャーフォーラム」でスタートした。展示室内には大きく引き延ばされた写真が並ぶ。写されているのは映画やテレビでお馴染みの人々の顔。ブラット・ピットやマドンナといった誰もが知っているような著名人の姿。音楽だけでなくファッションでも注目を集めるレディー・ガガもその中の一人だ。ヴォーグ誌の表紙となった写真に写されているのは、ピンク色のウィッグをつけてドレスアップした姿。カメラを見つめる彼女のポートレートはエレガントで美しい。会場で特に目を引くのは世界的なファッションモデル達の写真。ファッションモデルとして一時代を築いたケイト・モスも度々テスティーノの被写体となった。また、カルメン・カースの顔だけを捉えた写真は、唇は赤く彩られ、目は白や青、緑のメイクアップで強調されて独特の魅力を放つ。シンプルな構図にも関わらず、鮮烈な色彩によって忘れられないような強い印象を与えている。本展「in your face」は世界を巡回しており、アルゼンチンとブラジルでの展示を経て、125点の作品を携えベルリンへと上陸した。ヨーロッパでは今回が初のお披露目となる。「ヨーロッパで初めての本展の展示、そして私の作品に大きな役割を果たすベルリンでの展示に興奮しています」とテスティーノは語る。その発言通り、彼がベルリンからインスピレーションを得ていることは、この街で撮影された作品が展示されていることにも現れている。【イベント情報】マリオ・テスティーノ「イン・ユア・フェイス」会場:カルチャーフォーラム住所:Matthaikirchplatz 10785 Berlin会期:1月20日から7月26日時間:10:00から18:00 (土日/11:00~18:00、木/10:00~20:00)休館日:月曜日料金:10ユーロ
2015年02月03日東京都・銀座のヴァニラ画廊にて、写真家であり女装コーディネーターである立花奈央子の展覧会「女装の軌跡と幸福論」が開催されている。開催期間は2月7日まで、開場時間は12:00~19:00(金曜は20:00まで、土日は17:00まで)、入場料は500円。同展では、立花奈央子が6年間にわたって女装をテーマに制作しつづけた、初期の作品から最新プロジェクトまでを紹介している。女装文化に関わってきた立花の、「性別」と「美」に対する認識の変遷を追体験できるよう構成されており、女装や美しさ、幸せの形についての問いを投げかける。また1月31日には、アイドルグループ「恥じらいレスキュー」メンバーの加茂碧唯、ヒゲ女装パフォーマーのLadyBeard、美術評論家の宮田徹也をゲストに迎え、ギャラリートークが行われる(17:30スタート、先着順、料金2,000円 1ドリンクつき)。なお、立花奈央子は「フォトスタジオ大羊堂」を経営し、テレビ・雑誌等でも女装のスペシャリストとして活躍。より多くの人が性別に関する固定観念から脱し、それぞれの自由と幸せを見いだすきっかけとするべく、女装者の写真を撮りつづけている。撮影や女装講座の講師などを行うなかで、これまでにジャニーズ所属のトップアイドルから70歳のベテランまで、のべ1,000人を超える男性の女装を手がける。
2015年01月28日フォトストライクは、写真家・平間至の写真館「平間写真館TOKYO」を、1月18日に東京都・世田谷区池尻にオープンすると発表した。「平間写真館TOKYO」は、タワーレコード「NO MUSIC , NO LIFE」のビジュアルなど、数多くのアーティストやセレブリティの写真を手がける写真家・平間至による写真館。撮られる人の「こんな写真にしたい」という気持ちを共有し、平間至が「記憶を残す」スタイルを提案するスペシャル撮影のほか、一般的な写真館と同様に七五三や結婚式、成人式、家族の記念撮影なども行うという。また、同氏が主催する塩竈での音楽フェスティバル「GAMA ROCK」で好評の「NO MUSIC , NO LIFEポスター撮影会」と同様に、オリジナルフレームで撮影しポスターに仕上げる撮影イベント「NO PHOTO , NO LIFE.」を開催されるとのことだ。さらに、写真展などの展示会をはじめ、アコースティックライブやトークショー、ワークショップなどを開催できるギャラリーも併設される。価格は、平間至・スペシャル撮影が10万8,000円~、平間至・スタンダード記念撮影が2ポーズ 5万4,000円~、専属フォトグラファー・スタンダード記念撮影が1ポーズ 1万2,960円~(いずれもプリント費別)。また、スタジオレンタル価格は1時間7,000円(税別)で3時間よりレンタル可能となっている。また、2月14日に開催予定の特別企画「バレンタイン・デー限定特別撮影会」は、平間至がバレンタイン・デーにちなんで「仲良し二人組を応援」という趣旨で行われるイベント。カップルや夫婦に限らず、兄弟や友人同士といった男女を問わない二人組をフィルム撮影し、フレームに額装して渡してくれるというものだ。開催時間は11:00~20:00で、価格はプリント2枚(フレーム付)が3万2,400円。限定30組が予定され、事前予約も可能とのことだ。今回の「平間写真館TOKYO」のオープンに関し、クリエイティブディレクター・箭内道彦は「平間さんに撮ってもらえる人はみんな幸せですよ。平間さんちのおじいさんとお父さんが、絶対喜んでいらっしゃる。NO PHOTO, NO LIFE.」とコメントを寄せた。また、作家・大宮エリーは「平間さんの優しさ、まざなし、お茶目さ、生真面目さ。そういうものが新しい写真館を作ってくれた。皆で一枚に収まるという意味。写真は皆の思いが集う場所だったんですね。ずっと一緒の安心。至さんのおかげで知った。」と語っている。このほか、俳優・佐野史郎、ミュージシャン・布袋寅泰、タレント・石橋貴明、タレント・石井正則、アーティスト、ダンサー・ATSUSHI(Dragon Ash)、歌手・和田アキ子、俳優・豊川悦司らも祝辞コメントを寄せている。なお、平間至は1963年宮城県塩竈市生まれ。日本大学芸術学部写真学科を卒業後、写真家イジマカオル氏に師事。躍動感のある人物撮影で今までにないスタイルを打ち出し、写真から音楽が聞こえてくるような作品により、多くのミュージシャン撮影を手掛ける一方、近年では舞踊家の田中泯氏の「-場踊り-」シリーズをライフワークとし、世界との一体感を感じさせるような作品制作を追求している。
2015年01月15日写真家・嶋本丈士の写真展「Still Dreaming moments of leica X vario」が東京・中目黒のレストラン「マルコヴィッチ(Malkovich)」にて1月15日から開催される。この個展では、嶋本がライカ(Leica)のカメラ「ライカXバリオ(Leica X vario)」を使用してポーランド、フランス、チェコを巡って撮影したものが展示される。嶋本はコンセプト「夢が覚めないような感覚。旅先の何気ない一瞬も写真に納めることでその写真を見れば夢に中に戻れる」のもと、白黒のカットを撮り下ろした。なお今展はポスター印刷で、気軽に購入できるようにする。A1サイズ、8,000円前後を予定。初日19時からはレセプションを開催(入場無料)。先着100名にはA2ポスターがプレゼントされる。嶋本は1983年千葉県出身。2007年米・アカデミー・オブ・アート大学の写真科卒業。09年には『スタジオボイス』別冊『日本の100人の写真家』に選ばれる。14年には麹町の取り壊しビルで行われたアートイベント「#BCTION」を主宰した。【イベント情報】Still Dreaming moments of leica X vario会場:マルコヴィッチ住所:東京都目黒区上目黒1-26-1アネックス3階会期:1月15日から常設時間:11:30から15:00、18:00から24:00(土・日曜日、祝日は17時から)
2015年01月13日六本木の「IMA CONCEPT STORE」は1月8日、国内外の若手写真家5人によるトークショーを開催する。今回集められたメンバーは、いずれもギャラリースペースで開催中の展覧会「The Paris Photo - Aperture Foundation PhotoBook Awards Exhibition in Tokyo」でアワードにノミネートされた写真家達。イベント冒頭では写真家がそれぞれ自身のノミネート作品について、プレゼンテーションを実施。その後、アワードの審査員を務めた写真雑誌『IMA』の編集長、太田睦子の司会によって座談会が行われる。なお、座談会には日本人から写真集『津波、写真、それから-Lost & Found Project』を手掛けた高橋宗正、独自のスモークマシーンを用いて牧歌的な風景を作り出す濱田祐史、ホコリや傷などが生み出す質感からアナログ写真の在り方を模索する横田大輔が参加。それに、ドイツ人写真家のダニエル・ロイター、デンマーク人写真家のマックス・ピンカースを加えた5人が、独自の視点や写真集との関係性などについて語り合う。【イベント情報】展覧会「The Paris Photo - Aperture Foundation PhotoBook Awards Exhibition in Tokyo」関連イベント会場:IMA CONCEPT STORE住所:東京都港区六本木5-17-1AXISビル3階会期:1月8日時間:20:00から料金:無料
2015年01月06日東京・三宿に写真家・平間至による写真館「平間写真館TOKYO」が1月18日にオープンする。平間はタワーレコードのポスターシリーズ「NO MUSIC,NO LIFE」を手掛けたことで知られる写真家。その写真はステージ上では見られないアーティストの素顔を写し出しており、彼らの新たな魅力を伝える作品の数々が人気を集めている。その他、舞踏家の田中泯による活動「―場踊り―」の撮影をライフワークとしており、13年には俳優の綾野剛による写真集『胎響』を発表した。開館から3月末日までは、タワーレコードとのコラボレーション企画『NO MUSIC,NO LIFE?写真展』が開催される。これは、写真集『DOCUMENTARY PHOTO & MESSAGE OF “NO MUSIC,NO LIFE?”』の発売を記念したもので、会場では誌面に収録された作品のオリジナルプリント、及びポスターを展示。更に、2月15日までは“NO MUSIC,NO LIFE? EAST”として、それ以降は“NO MUSIC,NO LIFE? WEST”として、東・西日本出身のアーティストの出演作をそれぞれ展示。ゲストを招いてのトークショーも開催される。その他、3月の毎週日曜日には「NO PHOTO,NO LIFE? 記念ポスター撮影会」も開催。1日30組限定で、イベントのオリジナルフレームと並んでの撮影を行っており、写真は後日B3サイズのポスターとして提供される。平間写真館TOKYOでは“写真ルネッサンス”をテーマに、記憶を語り継ぐための銀塩写真を後世に残すことを目的に活動を行っていく。それは東京における写真館の再生を目指しており、冠婚葬祭や家族写真といった記念写真の撮影や、「NO MUSIC,NO LIFE」のポスター撮影会をイメージした撮影にも対応する。さらに、スタジオスペースは音楽活動などの場としても解放され、今後様々なイベントを行っていく予定だ。【イベント情報】NO MUSIC,NO LIFE?写真展会場:平間写真館TOKYO住所:東京都世田谷区池尻3-28-5地下1階会期:1月18日から3月31日時間:10:00から19:00休館日:水曜日、2月16日から18日入場無料
2015年01月06日クレヴィスは、動物写真家・岩合光昭の写真展「『どうぶつ家族』 ~野生動物の営みから、人の暮らしとともにあるいぬ、ねこまで~」を開催している。会期は2015年1月14日まで(1月1日は休業)。開場時間は10:00~20:00(12月31日は18:00閉場、1月2日は20:00閉場、最終入場は閉場30分前まで)。会場は渋谷ヒカリエ9階 ヒカリエホールA。入場料は一般800円、学生700円、中・高生/65歳以上600円、小学生以下無料。同展では、野生動物を撮り続ける写真家・岩合光昭が、ライオン・シロクマ・パンダといった世界中で生きるさまざまな動物の家族をはじめ、ねこ、いぬといった身近な動物たちの姿など、「生命の循環・つながり」をテーマにした約250点の作品を展示する。また、12月26日と1月10日(それぞれ11:00~、14:00~の2回)の両日は、岩合氏の「ギャラリートーク&サイン会」が実施されるほか、会期中に自慢のペットや旅先で撮った野生動物の写真を渋谷ヒカリエ9階のどうぶつ家族チケット販売カウンターまで持参すると、それを同展に展示してくれる企画「自慢のどうぶつ家族(ペット)写真大募集!」も実施しているということだ。なお、岩合光昭は、1950年東京生まれの動物写真家。19歳のとき訪れたガラパゴス諸島の自然の驚異に圧倒されて動物写真家としての道を歩み始めて以来、世界各地で大自然と野生動物を撮り続けている。その一方で、イヌやネコなどの身近な動物の写真も撮影し、多くの人々を魅了している。1979年、「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。
2014年12月26日六本木の「IMA gallery」は6人の若手写真家による展覧会「LUMIX MEETS JAPANESE PHOTOGRAPHERS #2」を開催する。期間は2015年1月21日から29日まで。この展覧会はパナソニックによる若手写真家を支援する活動の一環として行われるもので、14年11月にパリで開催されて好評を博した。その出展作家の1人、水谷吉法は前回の展覧会にも参加しており、その後に世界最大の写真の祭典と言われる「PARIS PHOTO」で作品を発表するなど、世界中で高い評価を受けている。その他、佐久間里美と山本渉は、パナソニックのデジタル一眼レフ「LUMIX GH4」による撮り下ろしの新作を発表。Kosuke、加納俊介、山崎雄策の3人は、それぞれの代表作を出展する。【イベント情報】LUMIX MEETS JAPANESE PHOTOGRAPHERS #2会場:IMA gallery住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル3階IMA CONCEPT STORE内会期:1月21日から1月29日時間:11:00から22:00入場無料
2014年12月24日台湾出身。現在は東京を拠点に活動するフリーランスの写真家、鈴木ジェニーさん。インテリア、料理、ファッションなどのジャンルを得意とし、雑誌や広告、書籍など幅広い媒体で活躍しています。2歳の男の子のママでもあるジェニーさんに、これまでの道のりを伺いました。■日本で働こうと思ったきっかけは?台湾にて、台南應用科技大学インテリア学科を卒業。その後来日し、日本大学芸術学部写真学科に入学したのをきっかけに写真の道に進むことに。それからずっと日本にいます。大学3年生のとき、スポーツ雑誌の写真部に早々と就職が決まったものの、就職直前になって私が入る予定の部署が解散。どうしようかと思っていたとき、ある写真の専門誌を見て写真家・泊昭雄さんの写真に一目ぼれ。ちょうどアシスタントを募集していたのですぐに応募したところ、採用してもらえたんです。求人情報に合った年齢は超えていたんですけどね。1年半ほど泊氏に師事した後、「本当にこのまま写真を続けるのか?」という迷いもあり、自分を見直すために一度写真を離れました。半年くらい日本料理屋さんとかでバイトをしていたんですが、やっぱり写真をやりたいという気持ちが強く湧きあがってきて、今度は写真制作会社に入社。実はここも年齢オーバーだったんですが(笑)、"写真好き"であることが買われて採用されました。その後、結婚を機に独立して、今はフリーランス。夫は日本人の会社員です。■現在のお給料は以前のお給料と比べてどうですか?今は子供も小さいので、ゆとりのあるペースで働いていることもあり、会社員時代と比べるとお給料は高いこともあれば、少ないこともあります。そもそも大きな仕事が来るときは立て続けにきますが、逆もあるし、波が激しい業界ではありますね。ただ、フリーランスは自分で仕事が選べるし、やりたいことがあれば自ら提案することもできるので、会社勤めより精神的な満足度は高いです。■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?とにかく写真がすごく好きで、今もどんどん好きになっていて、もうこの仕事しか考えられないという感じ。いい写真が撮れて、クライアントにも「ジェニーに頼んでよかった」と言われると、本当に嬉しいです。いつも撮影の前は、どういう写真を撮ろうかイメージしながら現場に向かうのですが、実際に自分のイメージしていたものとドンピシャなものが撮れたときは嬉しいですね。それから年に一度は写真展をやると決めています。写真展は私の中ではちょっとした息抜き。依頼された仕事は100%自分の好きに撮れるわけではないですが、写真展では本当に自分の好きなものだけを展示できる。本来の自分に戻れる場所という気がしています。■日本で働くストレスやカルチャーショックを受けたことがありますか?当初、一番苦労したのは、事務所での電話の対応ですね。とくに敬語が難しくて……。あとは職場の上下関係。会社にもよると思いますが、台湾に比べると先輩後輩の上下関係が厳しいと思います。■ちなみに、今日のお昼ごはんは?写真展の会期中は、ギャラリー近くの店で食べる日が多いですね。今日はカレーライスを食べました。普段は打ち合わせを兼ねた外食も多いですし、スタジオでの撮影ならケータリングのお弁当を食べたりと、日によっていろいろです。■日本人のイメージは? あるいは、理解し難いところなどありますか?日本人は他人に迷惑をかけていないかどうか考えたり、遠慮したりする気づかいがとても上手。フレンドリーだけど、一歩ひいている。その距離感が私はすごく好きで、居心地よく感じます。台湾人は結構おせっかい。ちょっと暗い顔をしていると、すぐに「どうしたの?」って、大阪のおばちゃんみたい(笑)。ただちょっと日本人は他人のことをちょっと気にしすぎかなと思うこともありますけどね。■最近TVやラジオ、新聞などで見た・聞いた日本のニュースは何ですか?少し前ですが、女性閣僚2人が相次いで辞任したニュースは非常に残念に思いました。台湾では女性の上司も多いし、むしろ女性の方がバリバリ働いているくらいですが、日本はまだまだ男性社会だと感じることも少なくありません。■休日の過ごし方を教えてください。撮影のない週末は、子ども中心。公園に行ったり、家族でのんびり過ごしたり。最近はみんなで展示会に行くこともあります。■将来の仕事や生活の展望は?3年前から日本のアーティスト、たとえば陶芸家やアクセサリー作家の作品を写真に撮って、台湾で展示販売をするという活動を始めました。日本のよいものを台湾の人たちに知ってもらいたい、という思いが発端ですが、実際にどうやって紹介しようかと考えたとき、私にできるのは写真を通して作品を見せることだなと思って。「同じものを見ているのに、どうしてこういう撮り方をするんだろう?」とか、写真の見せ方によって気づいてもらえる作品の魅力もあると思うんです。また最近では、逆に台湾の若いアーティストたちの作品を写真に撮って、日本で展示販売するという交流も始めましたが、いずれも活動としてはまだ個人レベル。いずれは台湾と日本のアーティストや写真家、ギャラリーなどのネットワークを作りたいと考えています。せっかく日本にいるのだから両国のかけはし、というと大げさかもしれませんが、つながりを広げていきたい。これは日本と台湾は仲がいいからできることかもしれないですね。
2014年12月17日写真家の木村伊兵衛は1901年12月12日生まれ。東京都下谷出身。1974年5月31日逝去。台湾への在住中に撮影の技術を学ぶと、帰国後は日暮里で写真館を開業。木村といえばライカの達人として知られているが、その出合いは29年のことだった。霞ヶ浦に飛行船グラーフ・ツェッペリンが着陸した際、船長のフーゴー・エッケナーが首から下げているのを見て、ライカを購入することを決意したという。30年に花王石鹸の広告部に入ると、それ以降、木村は数多くの広告写真を手掛けるようになる。中でも、高い評価を受けたのが、女性のポートレート撮影だった。ライカの機動力を生かして、被写体の一瞬の表情を捉えると、意図的に浅くしたフォーカスが女性の魅力をこの上なく引き出している。また、街頭スナップも数多く手掛けており、そのシャッターチャンスを逃さない素早い所作は、居合術に例えられるほどだった。33年には写真エージェンシー「日本工房」を組織し、以降は報道写真へと活動の幅を広げている。やがて、第2次世界大戦がはじまると、内閣情報部の傘下にあった写真協会へと所属。終戦後は日本写真家協会の初代会長に就任し、アマチュア写真家の指導に当たった。その一方で、52年に秋田県で行われた写真展に審査員として参加すると、そこに暮らす人々や自然を気に入った木村は、撮影旅行としてたびたびこの地を訪れている。この時に撮られた写真の1枚が、後に木村の代表作となる「おばこ」だ。これは、写真集『秋田』の表紙に使用されたもので、農村で働く女性の端正な顔立ち、上品な表情が木村ならではの構図で巧みに切り取られている。その後、木村は昭和を代表する写真家として、日中文化交流協会の常任理事や、日本リアリズム写真集団の顧問などを歴任。74年に逝去すると、その功績を称えて「木村伊兵衛賞」が創設された。これは新人を対象とした作品賞であり、ここから数多くの著名な写真家が世に送り出されている。03年には、朝日新聞出版社より代表作59点を収録したエッセイ集『僕とライカ』が出版された。
2014年12月12日日本航空写真家協会(JAAP)は12月11日~17日、東京新宿区のアイデムフォトギャラリー「シリウス」にて「日本航空写真家協会 2014写真展」を開催する。JAAPは主として「航空」をテーマに撮影している写真家の集団。写真展では実際に空を飛ぶことでしか見ることができない光景や、躍動感あふれる航空機の姿など、プロの航空写真家ならではの視点で捉えたカラー・モノクロの43点を展示する。開催時間は10:00~18:00(最終日は~15:00)。入場料は無料。
2014年12月11日今年9月に急逝した広告写真家の高橋榮の遺作となる立体の作品展「REPOSING SOULS」が、12月3日より京都のギャラリーSUGATA(京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1)で行われている。今回の展覧会はスタイリストであり、アクセサリーデザイナーの片山優子との2人展として今年夏から予定されていたもので、高橋の遺作となった作品は片山及び高橋の家族、知人で設営、展示された。高橋榮は1945年生まれ。70年代初頭から大阪を拠点に広告写真家として活動。神戸ファッション美術館のコレクション作品、コシノヒロコの作品集(2004年)、天野喜孝×菱沼良樹Eve展(2010年)などファッション関連の仕事でも知られ、現在公開されているパナソニックのLUMIX GMのサイトで東京のティーンズを撮影した「TOKYO VIVID」で、その作品は改めて注目を集めていた。今回の展覧会は高橋が数年前から本格的に制作を始めた造形作家としての一面をクローズアップしたもの。流木、動物の骨、古い農機具などを立体作品に仕上げたアッサンブラージュは、ジャンクアートと呼ぶには精密にデザインされ、会場の和の空間にプリミティブに佇む。鉄の作品は公共広告機構の環境部門のTVCMに使用されており、紅葉の庭に展示されているそれを見て、高橋の作風に気付く人も多い。朝日現代クラフト展に初出品した年に準グランプリを獲得したというその才能に惜別の念を感じると共に、片山のボタンで作るアクセサリー作品とともに展示されたことで、写真・立体を問わず高橋の作品がファッションフィールドにあったことがうかがえる展示構成になっている。展覧会作品の一部は京都で開催された後、渋谷ヒカリエShinQs 5階「茶庭然花抄院」内の同ギャラリーで12月25日から1月14日まで展示される。【イベント情報】「REPOSING SOULS」高橋榮片山優子会場:ギャラリー素形・然花抄院住所:京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1会期:12月3日から12月21日時間:10:00から19:00休廊日:12月8日入場無料
2014年12月06日11月17日、「IMA CONCEPT STORE」にて、「ミナ ペルホネン」 デザイナーの皆川明、写真家・上田義彦、ブックデザイナー・菊地敦己によるトークイベントが開催される。同イベントは、年2回発表されている、ミナペルホネンのコレクション世界観を表現したイメージブック『紋黄蝶』の最新号発売を記念したもので、上田、菊地はそれぞれこの本の写真と装丁を手掛けている。『紋黄蝶』14-15AWのシーズンテーマはコレクションと同じく「結晶」。悠久の時間を経て形をなす「結晶」に、ミナペルホネンの未来の姿を重ねて作り上げられることによって生まれたコレクションだ。カメラを手にした上田が切り取るのは、光や鉱石、霜のベールを纏う花など、時を繋いで輝く結晶の数々。トークイベントでは、「結晶」に対する3名それぞれの解釈、想いについても伺い知ることができるだろう。料金は1,389円。雑誌『IMA』定期購読会員は、1,111円で参加できる。【イベント情報】 “ミナ ペルホネンの「紋黄蝶」ができるまで”場所:IMA CONCEPT STORE住所:東京都港区六本木5-17-1AXISビル3階日時:11月17日19:00から21:00
2014年11月14日「ポール・スミス スペース ギャラリー」は11月22日、写真家トッド・マクレランによるエキシビション「THINGS COME APART」を開催する。1月4日まで。エキシビションではトッドの作品の中から「Disassembly(分解)」シリーズが展示される。これは、時計やタイプライター、コンピューターなどを分解し、そのパーツのすべてを1枚の写真に収めたもの。ビス1本までの細かい部品が精緻に並んだ姿と、ガジェットが内包する複雑機構を目の当たりに出来る。また、「ポール・スミス ウォッチ」の中から、今回3種類の時計が特別に分解され、その姿が被写体とされた。ブランドを象徴する「ファイナルアイズ クロノグラフ」、人気モデルの最新作「マスターピース 2014」、そしてサイクリングへの情熱を形にした「サイクルクロノグラフ」。これらが、一体どのような精緻なメカニズムから生み出されているのか?ポール・スミスだけでなく、時計ファンにも必見の内容となるだろう。なお、展示作品はすべて販売される。【イベント情報】THINGS COME APART会場:ポール・スミス スペース ギャラリー住所:東京都渋谷区神宮前5-46-14-3階会期:11月22日から1月4日時間:11:00から20:00休廊日:12月30日から1月2日入場無料
2014年11月13日写真家・鋤田正義によるデヴィッド・ボウイ写真展”TIME―David Bowie by Masayoshi Sukita“が東京・南青山のスパイラルガーデン1階で開催される。会期は12月4日から9日まで。40年以上にわたってデヴィッド・ボウイを撮り続けてきた鋤田は、『"HEROES”』『TIN MACHINE』のジャケットを手掛けたことでも知られる巨匠。2013年に10年ぶりに発表されたアルバム『THE NEXT DAY』でも、『"HEROES”』のジャケット写真が素材として使われ話題になった。また、イギリス・ヴィクトリア&アルバート美術館で開催された、デヴィッド・ボウイの回顧展「David Bowie ls」にて鋤田の作品も大きく展開された。この展覧会は現在はシカゴで開催中。今後、パリとメルボルンへと巡回することになっている。今回、スパイラルガーデンでは未発表作品も披露。誰も見たことがない、鋤田とボウイの時間が刻まれている。40年間という長い歳月の中であらゆるものが変化した一方、視線を変えれば「何も変化していない」現実が、それぞれの作品にどのように落としこまれているのかが見ものだ。会場構成を担当するのは、世界的にも高く評価されているアートディレクターの中島英樹。ドイツで写真の最前線を走るベッヒャー派とも対応するアクリル素材によって、鋤田の作品に新たな息吹きをもたらすという。会期中、鋤田とスペシャルゲストによるトークショーも予定。【イベント情報】”TIME―David Bowie by Masayoshi Sukita“会場:スパイラルガーデン住所:東京都港区南青山5-6-23会期:12月4日から9日まで時間:11:00から20:00(5日は18:00まで)入場無料
2014年11月08日BS朝日で11月10日(月)より放送される「The Photographers」は、鉄道・飛行機・生物・スポーツの各ジャンルの第一線で活躍する写真家に密着したドキュメンタリー番組だ。本稿では、その試写会で観た第1回の内容などをお届けしたい。結論から言うと、カメラや写真が好きなら、あっという間に時間が過ぎていく必見の内容だ。放送日時とテーマは、第1回が11月10日(月)21:00~22:54で鉄道・飛行機、第2回が11月17日(月)21:00~22:54で生物、第3回が11月24日(月)16:00~16:54でスポーツ。登場する写真家は(以下敬称略)、「鉄道」が長根広和と山崎友也。「飛行機」がルーク・オザワとチャーリィ古庄。「生物」が福田啓人、戸塚学、福田幸広、前川貴行、福田豊文。「スポーツ」が中西祐介、田中宣明、水谷たかひと、田中伸弥、小林直樹、赤松孝。「The Photographers」の提供はキヤノン。4ジャンルとも望遠・超望遠レンズを多用し、動きのある被写体の「一瞬」を捉える世界。そんな勝負度の高い撮影シーンに密着した、見ごたえのあるドキュメンタリー番組となっている。○プロ中のプロが語る、鉄道・飛行機を撮る心構えとテクニック試写会で観たのは、第1回の鉄道と飛行機。冒険航空写真家のチャーリィ古庄は、「誰も見たことのない一瞬の光景を"捕獲"する」ことを哲学としている。番組では、ロサンゼルスで新型の獲物を捕獲する現場を追う。"超"をつけても足りないほどの飛行機マニアぶりも存分に発揮。鉄道では、師匠を同じくする長根広和と山崎友也の"今"を同時進行的に取材。まじめな性格で「風景と列車の融合」を作風とする長根と、パワーがあって「車両はなくてもいい」と革新性を追う山崎。二人のコントラストが興味深い。EOS 7D MarkIIにEF200-400mm F4L、さらにエクステンダーを付けて長根が狙った一瞬とは? EOS 7D MarkIIとEF70-200mm F2.8Lの組み合わせで山崎が捉えた光とは?第1回のトリは、情景的航空写真家のルーク・オザワ。空を愛する男が語る空との関係、自身に課している「3つの掟」、そして現場で使えるノウハウも番組を観れば知ることができる。1年のうちに数回しかチャンスのない現場で奇跡の一枚は撮れたのか? 放送後の週末は空港近辺に長玉の砲列が増加すること必至だ。
2014年11月07日ワコールは23日~26日、東京都渋谷区・青参道にて、写真展「AZAMI –顔のないポートレイト-」を開催する。○ガールズカルチャーを先読みする写真家・田口まき氏によるコラボレーション写真展「ワコール人間学研究所」は、女性のからだを科学的に研究して、ものづくりに生かしてきたという。設立から50周年を迎えるにあたって同社は、バストの構造や年齢による変化への気づきに加え、アートを通じてブラジャーに関心を持ってもらうきっかけとなる展覧会を企画している。同展は、ガールズカルチャーを先読みするフォトグラファー・田口まき氏によるコラボレーション写真展。「青参道アートフェア」にて、さまざまな形でセレクトショップを展開する「アッシュ・ぺー・フランス」の協力のもと、青山通りと表参道をつなぐ裏通り"青参道"に位置するイベントスペース「THE BASEMENT」にて開催する。田口氏は、女の子をテーマにした活動を展開する新進気鋭のアーティスト。同展では初めて幅広い世代の女性を被写体に、科学的な視点で選ばれた同じサイズのバストを、それぞれの異なる個性を最大限に光らせた、美しいポートレイトのような写真で表現しているという。普段の下着選びでは、記号として捉えているブラジャーサイズだが、その同一サイズの中にもひとりひとりの異なる「かたち」や「柔らかさ」がある。同展は、ひとくくりには語ることのできない女性のバストへの「美」を表した展覧会になるという。開催日時は、10月23日(木)~26日 各日11時~19時30分。23日の18時~21時はオープニングレセプションを開催。入場は無料で、会場は「表参道 THE BASEMENT」。
2014年10月17日マイケル・コース(MICHAEL KORS)がサポートし前書きを寄稿した、写真家のクレイボーン・スワンソン・フランク(Claiborne Swanson Frank)によるポートレート写真集『ヤング ハリウッド(Young Hollywood)』(アスリーン社刊)が発売される。クレイボーンは、マイケルが様々なジャンルで活躍する人々とコラボレーションするデジタルプロジェクト「コース コラボレーション(KORS COLLABORATION)」の初代コラボレーターとして、2012年秋に登場している。マイケルは同コラボの成功を受け、『アメリカン ビューティー(American Beauty)』に次ぐクレイボーンの2作目となる『ヤング ハリウッド』の支援を決定した。被写体として登場するのは、イザベル・ルーカス(Isabel Lucas)、エリザベス・モス(Elisabeth Moss)、ダコタ・ジョンソン(Dakota Johnson)、イモージェン・プーツ(Imogen Poots)、ミッキー・サムナー(Mickey Sumner)、アンバー・ハード(Amber Heard)などハリウッドで活躍する若手女優、監督、プロデューサー、脚本家、スタイリスト等60名以上の女性達。中にはマイケル・コースのアイテムを纏ったモデルも。序文は女優のエイミー・セイメッツ(Amy Seimetz)が担当。前書きを寄稿したマイケルは「クレイボーンは才能豊かで、私と同じ“グラマー”のビジョンの持ち主。同書には現代女性に求める全要素が盛り込まれ、被写体は実年齢を超えた知性と洗練性を感じさせる」と話している。マイケル・コースは、内容の独占紹介やクレイボーンとのオンライン対談、写真集製作の舞台裏を垣間見られるショートフィルムなど様々な企画を展開。米・ロサンジェルスを舞台にしたコンテンツをウェブサイト「デスティネーション コース(DestinationKors)」やブランドのソーシャルメディアチャンネルで配信する。六本木ヒルズ店を含む世界のマイケル・コース10店舗で8月22日に発売され、9月以降はアスリーン社販売ルートからも購入可能。価格は7,700円。10月にはマイケル・コース主催の出版記念ディナーパーティーをロサンゼルスにて開催予定。
2014年08月18日