医療保険に加入する際、保険料の安さや保障の質を重視するのは誰でも当然のことだと思います。ただ、実際に医療保険の契約をする上で保険料の安さと保障の質をどちらも得るためには、年齢が若いことや健康なことをはじめ、保険契約の仕方など、様々な条件を満たしていることが必要です。そこで本記事では、保険料が安い医療保険を選ぶ前の注意点と、安くておすすめの医療保険をランキング形式で紹介していきます。重要!保険料が安い医療保険を選ぶ前の注意点3つ医療保険を含む生命保険は、物と異なり、保険料を支払って何かしらの将来保障を得られる権利を買うイメージですが、保険料が高ければ高い程、良質な生命保険と言えるわけではなく、逆に保険料が安ければ安い程、悪い生命保険と言い切ることもできません。ただし、保険料が安い場合は何かしらのデメリットがある可能性も高いです。保険料が安い医療保険を例に、選ぶ前にあらかじめ押さえておきたい注意点を3つ紹介します。【注意点①】保険料が安い医療保険は、保険料が終身払いの可能性が高い保険料が安い医療保険は、保険料が終身払いになっている可能性が高く、特殊な事情を除き、亡くなるまで医療保険の保険料を支払い続けていかなければなりません。そのため契約当初の保険料が安くても、長生きすることによって、トータルで支払う保険料が多くなってしまうデメリットが生じる懸念があります。【注意点②】保険料が安い医療保険は、保険期間が有期になっている可能性が高い保険料が安い医療保険は、保険期間が有期になっている可能性が高いです。保障される期間が一生涯ではなく、保険契約が開始になってから10年間や60歳までなどのように、保障期間があらかじめ定まっている懸念があります。なお、この定まった保障が満期を迎えますと、再び保険契約を更新しない限り、医療保険の保障は無くなってしまうことになります。【注意点③】保険料が安い医療保険は、更新型になっている可能性が高い保険料が安い医療保険は更新型になっている可能性が高く、先に紹介した保険期間が満期を迎えた後に、再び保険契約を更新すると、同じ保障を得るための保険料負担が増加することになります。医療保険も含めた生命保険は、年齢が上がれば上がる程、保険料負担が多くなるため、仮に更新型の医療保険の場合、保険契約を更新する都度、長い目で見た時に多くの保険料を負担しなければならない懸念が生じることになります。保険料が安い医療保険を選ぶ前の注意点まとめ保険料が安い医療保険は、保険料が終身払いの可能性が高い保険料が安い医療保険は、保険期間が有期になっている可能性が高い保険料が安い医療保険は、更新型になっている可能性が高いおすすめの保険料が安い医療保険ランキング保険料が安い医療保険を選ぶ前の注意点を紹介させていただきましたが、ここでは参考情報として、保険料が安い医療保険について紹介します。なお、保険料をシミュレーションする上での前提条件は以下の通りとします。シミュレーション年齢は、30歳の男性および女性とします保障の良し悪しを考慮せず、保険料が最も安くなることを最優先します保険料は、月払いによるものとします医療保険だけではなく共済も含むものとします第3位ソニー損保「ZiPPi(ジッピ)」ソニー損保が販売している入院実費型の医療保険「ZiPPi(ジッピ)」は、健康保険や国民健康保険などの公的医療保険を使用した入院治療費の窓口負担額(3割分)が全額保障される特徴があります。また、保険料が安い医療保険を選ぶ前の注意点で紹介しましたように、保険期間が5年の有期で更新型の医療保険になっているため、5年ごとに契約を更新することによって、負担する保険料が増加していくことになります。第2位都道府県民共済「総合保障1型」都道府県民共済の「総合保障1型」は、18歳から65歳までの健康な方であれば加入できる共済にあたり、月額1,000円の掛金で、医療保障と死亡保障のどちらも得られる特徴があります。なお、都道府県民共済は、保険期間(共済期間)が1年ですが、更新型の生命保険とは異なり、掛金が増加していくことはありません。都道府県民共済へ加入する前の注意点都道府県民共済は、少ない掛金で医療や死亡の保障を得られるのが特徴ですが、たとえば総合保障1型の場合、65歳以降など一定年齢に達すると、原則として保障が終了することになります。なお、総合保障1型は、65歳以降に月額2,000円以上の基本コースへ変更をすることも可能ですが、これまでに比べて保障が少なくなるデメリットや健康告知に引っかかることによって、保障が継続できない懸念も生じてしまう点に細心の注意が必要です。[adsense_middle]第1位アクサダイレクト生命「アクサダイレクトの定期医療」アクサダイレクト生命が販売している定期医療保険は、病気やケガで入院した場合、1日あたり5,000円が保険金として支払われ、所定の手術を受けた場合は、1回につき50,000円が保険金として支払われる特徴があります。こちらも、保険料が安い医療保険を選ぶ前の注意点で紹介しましたように、保険期間が10年の有期で更新型の医療保険になっているため、10年ごとに契約を更新することによって、負担する保険料が増加していくことになります。医師や看護師などの相談が無料で付帯されるアクサダイレクト生命が販売している定期医療保険に加入しますと、医師や看護師などに24時間365日電話で健康相談をするサービスや、総合相談医が無料でセカンドオピニオンの相談に応じるサービスが無料で付帯されることになります。3社の保障を比較して考えられるポイントを簡単にまとめます月々の保険料が安く、さほど大きく変わらないにしても、保障内容を比較しますと、それぞれ大きく異なることが分かります。家計状況はもちろんですが、ご自身が抱えているニーズに最も合っている医療保険を探すことが大切であり、仮に入院した場合の医療費の自己負担金額も考慮した商品選びをする必要があると考えられます。医療保険に加入する目的を再確認しておきましょう通常、医療保険は、病気やケガなどで入院した場合などにおいて、多額にかかる医療費の補填を目的として加入するのが一般的であるため、医療保険に加入して保険金が支払われたとしても、保険金ではまかない切れないさらに重い自己負担を強いられてしまうのであれば本末転倒です。安い保険料といった目先の部分にだけ捉われるのではなく、先を見越した医療保険選びをすることが何よりも大切なことを忘れないようにしたいものです。安くておすすめの医療保険ランキングに関するまとめ保険料が安い医療保険を選ぶということは、保険料の終身払いや更新型による保険料の増加懸念をはじめ、保障期間が限られている可能性といったデメリットを確認し、しっかりと理解しておくことがとても重要です。特に医療保険は、病気やケガなどによって入院した場合における将来の保障を準備する目的がある生命保険であるからこそ、保険料が安いといった目先の部分だけに捉われない選び方をしていくことが大切とも言えます。
2019年06月22日医療保険は、公的医療保険と民間医療保険の2種類があり、いずれの保険料を支払った場合も、所得税や住民税の負担額を軽減する所得控除の対象になります。ただし、実際に負担した公的医療保険料と民間医療保険料では、適用となる所得控除の種類が異なるほか、税額を軽減する効果も大きく異なります。そこで本記事では、2つの医療保険にかかる所得控除と知っておきたいポイントについて紹介していきます。医療保険と所得控除の基本ポイント保険会社を問わず、上記図のように適用制度が新制度なのか旧制度なのか記載されているため、そちらを見ることでどちらの制度なのか簡単に確認することができます。新制度と旧制度のいずれの契約もある場合は、シミュレーターの活用がおすすめ生命保険料控除について、新制度と旧制度のいずれの生命保険にも加入している場合は、適用の仕方によっては税負担を少なく抑えられる場合があることをお伝えしました。しかしながら、そのような専門的なことはよくわからないといった方も多いと思いますので、保険会社が無料で提供している生命保険料控除のシミュレーターを使ってみるのも良いでしょう。参考までに、以下、第一生命が無料提供している計算ツールとなります。医療保険と関係の深い医療費控除について医療保険に加入している状態で、病気やケガで入院した場合など、保険金の支払事由に該当する場合は、保険会社から保険金を受け取ることができます。この時、医療保険と関係の深い所得控除として、これまで解説した生命保険料控除のほかに、医療費控除が挙げられます。医療保険に関わる控除についてのまとめ医療保険に関係する控除には、生命保険料控除と医療費控除があります。保障内容や保険料といった目に見える部分だけではなく、いずれの控除も考慮しておくことがとても大切です。
2019年06月21日医療保険は、病気やケガで入院や手術をした場合などにおいて、保険契約をした内容に基づいて保険金が支払われる生命保険のことを言います。通常、生命保険で医療保障を準備するためには、終身医療保険や定期医療保険に加入する方法や他の生命保険に別途、特約として追加の保障を付けるといった方法が一般的です。本記事では、これらの方法の内、医療保険の加入や見直しは終身医療保険が望ましい理由を紹介していきます。そもそも医療保険に加入する目的を考えてみよう上記図の定期タイプが定期医療保険、終身タイプが終身医療保険を指しており、それぞれの医療保険における特徴について、押さえておくべきポイントを次項から紹介していきます。定期医療保険のポイント定期医療保険は、医療保障のされる期間が一定期間定まっている医療保険のことを言い、以下のイメージ図は、保険期間が10年の定期医療保険の例となります。上記図は、保険期間が10年の定期医療保険に30歳から加入したイメージとなりますが、30歳から40歳までの10年間が満了すると、医療保障される期間が終了します。引き続き保障を継続したい場合は、更新契約をすることで、今度は40歳から50歳までの10年間に渡って保障継続することができるものの、同じ保障を得るのに、更新の都度保険料が増加するデメリットがあります。医療特約も同じ仕組み本記事の冒頭では、生命保険で医療保障を準備するためには、終身医療保険や定期医療保険に加入する方法や、他の生命保険に別途特約として追加の保障を付けるといった方法が一般的とお伝えしました。ここで、他の生命保険に別途特約として追加の保障を付ける方法が、医療特約にあたり、定期医療保険と仕組みは基本的に同じとなります。つまり、同じ保障を得るのに、医療特約を更新する都度保険料が増加することになります。終身医療保険のポイント終身医療保険は、保険契約が開始になると、医療保障のされる期間が一生涯に渡って続く医療保険のことを言い、負担しなければならない保険料も上下変動することがなく、一定となります。上記図は、30歳から終身医療保険に加入したイメージとなりますが、保険契約を解約しない限り、30歳から一生涯に渡って医療保障が継続し、かつ、保険料も定期医療保険のように上がらず、当初の契約時と同じ保険料となります。[adsense_middle]医療保険選びの注意点終身医療保険と定期医療保険の保険料を比較しますと、基本的に定期医療保険の方が安い特徴があるものの、性別を問わず、年齢が高くなるほど、いずれの医療保険も保険料が高くなります。また、若い内から定期医療保険に加入すると、当初は安い保険料で保障を確保できますが、年を重ねて更新継続する度に保険料が増加していき、結果として終身医療保険に加入するよりもトータルで多くの保険料を支払うことになる点に注意が必要です。【医療保険選びの注意点①】医療保険は、目先の部分ではなく将来を考慮して考えることが大切前項の注意点を踏まえると医療保険は、目先の保険料ではなく、将来を考慮して考えることがとても大切なことをご理解できると思います。特に終身医療保険は、定期医療保険に比べて契約当初の保険料は高いものの、ずっと保険料が変わらず保障が一生涯続くメリットは、すでに紹介した医療保険に加入する目的と合致しているはずです。いつ利用することになるのか予測もつかない医療保険であるからこそ、医療保障がされる期間を限定する定期医療保険は非合理的であり、定期医療保険に加入するくらいであれば、最初から医療貯蓄をする方が合理的なのではないでしょうか?【医療保険選びの注意点②】医療保険は、新しい古いといった問題ではなく保障内容が大切巷では、終身医療保険の落とし穴として、保障内容が古く陳腐化されることが問題と指摘している情報も出回っておりますが、電化製品などの物と生命保険を一緒にするのは大きな間違いであり、生命保険はそもそも消耗品ではありません。たとえば医療保険の場合、入院や手術などで高額になってしまった医療費の内、自己負担しなければならない部分を補填する目的があり、この目的を果たせる保障内容であれば良いわけです。【医療保険選びの注意点③】公的医療保険とセットで医療保険の保障内容を考える公的医療保険は、健康保険や国民健康保険などのように、すべての国民が何かしらの公的医療保険に加入しており、どの公的医療保険に加入していたとしても、高額療養費制度などの保障を受けることができます。効果的な医療保険の保障を考えるためには、公的医療保険の保障も考慮することが極めて大切であり、加入している公的医療保険を加味しながら医療保険の保障を考えるのが最も効果的だと筆者は言い切ります。医療保険選びの注意点まとめ医療保険は、目先の部分ではなく将来を考慮して考えることが大切医療保険は、新しい古いといった問題ではなく保障内容が大切公的医療保険とセットで医療保険の保障内容を考える加入や見直しに終身医療保険が望ましい理由まとめ医療保険の加入や見直しは終身医療保険が望ましい主な理由をまとめます。医療保険は、一生涯において、いつ使うことになるのか不確定であるため、確実に保険金を受け取ることができる準備をしておくことが最低限望ましいと考えられるため終身医療保険は、定期医療保険や医療特約と比較すると、当初の保険料は高いものの、将来を考慮して考えると負担する保険料が少なくて済むため医療保険の必要性は個々によって異なりますが、公的医療保険の保障内容や高額療養費の自己負担分を考えた上で、加入や見直しを検討することで、少なくとも良質で効果的な医療保険に加入できることは確かだと言えます。
2019年06月20日医療保険には、公的医療保険と民間医療保険の2種類があり、保険会社が取り扱っている医療保険は民間医療保険にあてはまります。民間医療保険は、病気やケガによる入院をはじめとする手術や通院をした場合など、保険契約をした内容によって保障の有無が異なることになりますが、民間医療保険の必要性は個々の置かれている立場によって変わります。そこで本記事では、民間医療保険の必要性と考え方について紹介していきます。民間医療保険の必要性を判断するための重要事項たとえば、年収が400万円だとしますと、上記イメージ図のウに該当すると推測でき、仮に1ヶ月あたり100万円の医療費がかかった場合における自己負担限度額は、以下のように計算されます。80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円別途自費になる医療費があることも知っておこう仮に年収400万円の人が、1ヶ月あたり100万円の医療費がかかった場合における自己負担限度額は、87,430円で済むことが分かりました。しかし、入院をした場合は、食事代(病院食)や差額ベッド代もかかることになり、これらは公的医療保険の保険対象外となるため、すべて自費扱いとなります。そのため、これらの金額も考慮した上で、実際に負担することになる自己負担医療費を考えることが極めて重要になります。参考:医療費の自己負担例仮に、年収400万円の人が1ヶ月に100万円の医療費がかかったものとし、病気で14日入院した場合における医療費の自己負担額が概ねどのくらいになるのか一例を紹介しておきます。(令和元年5月現在)なお、差額ベッド代は、1日あたり5,000円として計算します。高額療養費制度適用後の自己負担額:87,430円食事代(病院食):19,320円(460円×3食×14日)差額ベッド代:70,000円(5,000円×14日)合計:176,750円上記金額に加えて、消耗品など、目に見えづらい細かなお金もかかることを考慮しておく必要があると言えるでしょう。【医療保険の必要性があると考えられる人②】経済的な余裕や貯蓄がない人経済的な余裕や貯蓄がない人が、病気やケガによって入院をしてしまった場合、高額療養費制度が適用された後であったとしても、医療費の自己負担が家計の重荷になってしまうことは十分考えられます。そのため、このような立場に置かれている人は、十分な貯蓄(資産形成)ができるまでの時間がかかることが予測できるため、現在だけではなく将来のことも考慮した上で医療保険に加入しておくことが望ましいと考えられます。[adsense_middle]【医療保険の必要性があると考えられる人③】将来的に収入の増加や資産形成(貯蓄)が見込めない人こちらは個人差がある部分となりますが、現在就いている職業や勤務先において、将来的に収入の増加や資産形成(貯蓄)が見込めない人は、将来入院などによる医療費の自己負担額が重荷になることが十分考えられます。仮に、住宅ローンの返済や子供の教育費に加え、高額な医療費の自己負担がかかった場合、家計のお金を捻出するのが難しいと思われるなら、医療保険に加入しておくことが望ましいでしょう。【医療保険の必要性があると考えられる人④】傷病手当金が支給されない人傷病手当金は、病気などで休業中の場合に勤務先から給与が支払われない場合に支給されるお金で、病気などで療養中の本人や家族の生活を保障するための制度です。一般に、傷病手当金が支給される人は、健康保険の被保険者(給与から健康保険料が天引きされている人)や建設国保などに加入している人が対象となるため、自営業者など、国民健康保険に加入している人は、民間医療保険に加入しておくのが望ましい考え方もあります。医療保険の必要性があると考えられる人まとめ高額療養費制度を適用した後の自己負担金額が重荷になる人経済的な余裕や貯蓄がない人将来的に収入の増加や資産形成(貯蓄)が見込めない人傷病手当金が支給されない人医療保険の必要性がないと考えられる人医療保険の必要性がないと考えられる人とは、医療費の自己負担分を支出した場合でも、お金に余裕がある人と考えることができます。先の例から考えますと、1ヶ月あたり約17万円という大金を負担することになったとしても、家計にとって特段の影響を与えない人であれば、医療保険に加入する必要はなく、むしろ医療貯金をする方が得策になると考えられます。医療貯金とは医療貯金とは、本来ならば、医療保険に拠出する保険料を将来の医療費のために貯金することを言い、たとえば、1ヶ月あたりの民間医療保険料が5,000円の場合、毎月、5,000円ずつ積立貯金するといったイメージです。医療貯金は、実際に始めてから早い段階で医療費の支出が必要になった場合は、お金が足りないデメリットが生じてしまうものの、長い年月が経っても医療費がかからない場合は、まとまったお金を貯められるメリットが生じます。医療貯金の効果先の例を踏まえまして、医療貯金の効果を医療保険に加入する場合と比較して考えてみます。なお、医療貯金および医療保険のいずれも1ヶ月あたり5,000円ずつ拠出するものとします。医療貯金および医療保険のいずれも拠出金額は同額ですが、最も大きな違いは手元にお金が残るのか、残らないのかといった違いになります。一般に、医療保険に拠出した保険料は掛け捨てになるため、保険を利用しなかった場合の保険料300,000円(5年分)は無駄なお金になってしまうものの、医療貯金の場合、300,000円を手元に残すことができます。医療保険の必要性・不要の場合についてのまとめ医療保険の必要性は、現状の部分だけを見ますと、多くの方が必要と思われる場合があると推測できますが、将来(一生涯)を考えて医療保険に加入することが重要なのは確かです。一方、医療貯金の効果を見た時、高額な医療費を負担しない限り、長きに渡ってお金が貯まっていくことになるわけですから、家計の現状と将来を考えながら、慎重に医療保険の必要性を考えていくことが極めて重要と言い切ることができます。そのため、医療保険の必要性は、個々によって必要可否の判断が異なることになります。
2019年06月16日家族にもすすめられる医療脱毛医療法人社団雪焔会トイトイトイクリニックが、2019年4月9日に都内で2軒目となるトイトイトイクリニック池袋院を開院しました。成功や幸運を願うドイツ語のおまじないにちなんだ名前を持つトイトイトイクリニックは「家族にもすすめられる医療脱毛」という理念のもと、利用者の目線に立った施術を手がけている医療脱毛専門のクリニック。施術担当者は全員女性。国家資格を持つ医療従事者なので万一のトラブル発生時も迅速な処置が可能。完全個室制なのでプライバシー面も安心です。明るく清潔な院内でファーストクラスの施術を体験今回オープンした池袋院は、JR山手線池袋駅から徒歩4分とアクセス良好。11時から20時まで開院しており、年末年始を除いて年中無休なので会社帰りやショッピングの合間など状況に合わせて便利に通えます。両脇、鼻下、手の指から1カ所を選択できる「お試し脱毛」(100円)は、利用後にリピートする人が90パーセント以上(※)となる人気のメニュー。痛みが気になる人や肌が弱くて心配な人のための「500円VIO脱毛」では経験豊富な女性美容カウンセラーと女性看護師のていねいな説明が受けられます。女性専用クリニックならではの明るく清潔な雰囲気の院内でリラックスして施術に集中できるのも魅力です。※症例数2019年4月トイトイトイクリニック調べ(画像はプレスリリースより)【参考】※医療法人社団雪焔会トイトイトイクリニックのプレスリリース/PR TIMES※医療法人社団雪焔会トイトイトイクリニック
2019年04月19日がん保険と医療保険はどちらを選ぶのが良いのでしょうか?あるいはどちらを優先して先に加入するのが良いのでしょうか?すでに医療保険に加入している人はがん保険は不要なのでしょうか?または、がん保険と医療保険の両方に加入していて、重複した保障で無駄になっていないかどうかを確認したいという方もいるかもしれません。今回はがん保険と医療保険の共通点や相違点、そしてどちらを選ぶのが良いのかをわかりやすく説明していきたいと思います。がん保険と医療保険の共通点がん保険と医療保険の共通点を確認していくために、それぞれの基本的な仕組みを理解しましょう。がん保険の仕組みまず、がん保険の基本的な仕組みを確認しましょう。がん保険には、通常以下のような保障があります。がんと診断された場合の保障(1回のみ100万円など)がんで入院・通院した場合の保障(1日につき1万円など)がんで手術した場合の保障(1回につき10万円など)がんで特定の治療をした場合の保障(1回につき20万円など)がん保険の仕組みについては詳細を別の記事で説明していますので参考にしていください。医療保険の仕組み次に医療保険の基本的な仕組みを確認しましょう。医療保険は、以下のような保障が基本となっています。病気やケガで入院・通院した場合の保障(1日につき5千円など)病気やケガで手術した場合の保障(1回につき15万円など)特定の病気で治療した場合の保障(1回につき20万円など)現在の医療保険には多種多様な保障内容があるようにみえますが、突き詰めると上記の基本的な保障にまとめることができます。がん保険と医療保険との類似点両保険の基本的な仕組みを確認したところで、類似点を整理していきましょう。両保険とも入院・通院・手術・特定の治療といった場合に給付金が支払われる、という点です。類似点:入院・通院・手術・特定の治療で場合に給付金が受け取れる点がん保険と医療保険の相違点それでは逆に相違点を確認していきましょう。がん保険と医療保険のどちらを選ぶのが良いのかを考える際に最も参考になるのが、この相違点となります。異なる保障範囲医療保険は、視力回復手術(レーシック)などの一部を除いて、ほとんどの病気やケガという幅広い対象を保障するのが特徴です。これに対してがん保険は、がんに特化した保障範囲です。医療保険は保障する範囲が広く、がん保険はがんのみで保障範囲が狭い、というのが一つ目の相違点です。相違点1:医療保険は保障範囲が広く、がん保険はがんのみの保障範囲である点手厚いがん保障医療保険は幅広い病気やケガを保障範囲とする反面、保障額は入院や通院で1日につき3千円からせいぜい1万5千円までが限度です。また手術も1回につき5万円から40万円となっています。これに対して、がん保険はがんのみを保障範囲としますが、医療保険と比べて手厚い保障となっています。なかでも特徴的なのが、がんと診断された場合に支払われる「診断給付金(診断一時金などの別名もあり)」です。この診断給付金は1回だけの支払いである保障がほとんどですが、その1回の支払額は100万円から300万円となり、手厚い保障金額となっています。相違点2:がん保険独自の手厚い保障がある点なお診断給付金については詳細を別記事に記載していますので参考にしてください。がん保険には免責期間があるがん保険に加入した後の3ヶ月間(90日間)は免責期間といい、がん保険の保障が開始されません。なぜ免責期間があるのかというと、がんは自覚症状がある場合が考えられるからです。がんかもしれないと疑いを持った方が、まずがん保険に加入してから次に病院に行ってがんの診断を受けて、すぐに給付金の支払いを受ける、ということが出来てしまいますこうしたことを避けるため、がん保険には3ヶ月間という給付金が支払われない期間があるのです。医療保険にはこうした免責期間がありません。相違点3:がん保険には免責期間90日間がある点なお、免責期間については詳細を別記事に記載していますので参考にしてください。がん保険と医療保険をどちらを選べばよいのかここまでがん保険と医療保険の類似点と相違点について確認をしてきました。それでは次にがん保険と医療保険ではどちらを優先すればよいのか、あるいはどのような組み合わせやセットで加入したほうが良いのか、についてケース別に説明をしていきましょう。どちらにも加入していないケースがん保険と医療保険のどちらかに加入したい、あるいは先にどちらかに加入したいという場合を考えてみましょう。これまで整理してきた通り、あなた自身がどんな保障が欲しいかということがまず最初に重要です。病気やケガの幅広い保障が欲しいということでしたら医療保険を優先して検討しましょう。やはりがんになった時の保障を最初に手当てしておきたいということでしたらがん保険です。次に重要なのはがん保険や医療保険に加入する本来の目的です。病気・ケガ、がんになった時の治療費や急な出費に備えるのが、がん保険・医療保険の目的です。自分の貯蓄などで手当てできない部分を保険で補完するという考え方で、必要ながん保険や医療保険を検討されることをお勧めします。なお、がん保険の具体的な選び方については別の記事で詳しく紹介しましたので、参考にしてください。既に医療保険に加入しているケース次に医療保険に既に加入済みである場合に、どのようながん保険を検討したらよいのかを考えていきましょう。がんを含めた病気やケガの保障は医療保険で手当てされています。そうすると、あえてがん保険の加入を考えるのであれば、がん保険にしかない保障を中心に加入を考えたほうがよいということになります。がん保険独自の保障ということで先ほどご説明したのが、診断給付金などといわれる一時金の保障です。特に一時金だけ欲しいという方は、ネットライフ生命のダブルエールのように診断給付金だけに絞り込んだ商品もありますので参考にしてください。がん保険にのみ加入しているケースがん保険にすでに加入している場合は、がん以外の病気やケガでの保障がどれぐらい必要かを検討したうえで、医療保険の加入を検討しましょう。特に公的医療制度の自己負担3割が適用されず、治療費の全額が自己負担となってしまう先進医療を対象とした医療保険もあります。がん保険も医療保険も両方加入しているケースがん保険と医療保険に両方加入している場合には、両方の保険で重複している保障がないかを念のため確認しておきましょう。例えば医療保険の特約(追加保障)にがんの保障がついているのに、別にがん保険に加入している、といった事例などもありますので注意してください。がん保険と医療保険の比較まとめがん保険と医療保険ではどちらを選ぶのがよいのか、あるいは優先して加入すべきなのはどちらなのかを考えるために、両保険の類似点と相違点を整理しました。類似点:がん、病気・ケガになった場合の入院・手術・通院などの給付金があることです。相違点:医療保険が幅広く病気・ケガを保障しているのに対して、がん保険はがんのみに重点を絞って手厚い保障になっていることです。なお、がん保険には免責期間という当初3か月は保障対象外の期間があるので注意してください。がん保険と医療保険の選び方ですが、がん保険についてはがん診断給付金の一時金といった独自の手厚い保障を中心に検討しましょう。医療保険は幅広い保障であることから、がん保険との重複に気を付けて加入を検討しましょう。
2019年01月29日医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間において、本人や配偶者をはじめ生計を同一にしている家族の医療費を支払った場合で、支払った医療費が一定額を超えるときに受けられる税金の軽減制度です。ただし、実際に、医療費控除で税金の軽減を受けるためには、年末調整では受けられず、翌年2月16日から3月15日までの確定申告期間中に確定申告をしなければならないほか、確定申告をする方の収入(所得)によって、医療費控除が適用できる、できないといった判定も異なる特徴があります。このようなことを踏まえまして本記事では、確定申告で医療費控除を受けるための方法や医療費控除で押さえておくべきポイントをわかりやすく紹介していきます。確定申告で医療費控除が適用になる金額医療費控除が適用になる金額の計算式確定申告で医療費控除の適用になる金額は、確定申告をする方の収入(所得)によって、金額が異なりますが、実務上、医療費控除が適用になる金額は、以下の計算式によって求めることになります。(実際に支払った1年間の医療費合計額-保険金などで補填される金額)-10万円たとえば、1月1日から12月31日までの1年間で、実際に支払った1年間の医療費合計額が30万円、医療保険から保険金を15万円受け取ったと仮定した場合、上記の計算式にあてはめますと、医療費控除の金額は5万円(※)となります。※(30万円-15万円)-10万円=5万円なお、保険金などで補填される金額には、医療保険から支給される入院給付金や手術給付金といった受取保険金のほか、健康保険などから支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金などがあてはまります。ちなみに、1年間の総所得金額などが200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額を超えた場合に医療費控除が適用できることとされていることから、先に紹介したように、一概に、1年間に支払った医療費が10万円を越えなければ医療費控除が適用できないといったわけではありませんので注意が必要です。総所得金額ってどのように判断する?1年間の総所得金額などが200万円未満と言われても、そもそも総所得金額って何?と感じられている方も多いと思いますので、ここでは、1年間の収入が給料のみである会社員や公務員を想定して、総所得金額の確認方法について、源泉徴収票を例に紹介しておきます。国税庁No.2260 所得税の税率納めるべき復興特別所得税:355円(16,950円×2.1%)納めるべき所得税および復興特別所得税の合計金額:17,305円→17,300円(100円未満切り捨て)還付される所得税:2,800円(17,300円-20,100円(源泉徴収票の源泉徴収税額)=▲2,800円)医療費控除の適用によって、本来納めるべき所得税および復興特別所得税は、17,300円で良いのですが、20,100円が源泉徴収されているため、結果として2,800円、多く税金を納めていることがわかります。そのため、差し引きした2,800円の所得税の還付が受けられるほか、翌年から納めるべき住民税も少なくなる効果が得られます。確定申告で医療費控除の対象となる医療費を知ろう先に紹介した医療費控除の計算式において、実際に支払った1年間の医療費には、医療費控除の対象となるものと医療費控除の対象にならないものがあり、医療費控除の対象になる医療費が計算式の結果よりも多くなければ医療費控除を受けることができません。医療費控除の対象となる医療費と対象にならない医療費国税庁のWEBサイトでは、医療費控除の対象となる医療費や対象にならない医療費は、以下の通りとしていますが、治療のための医療費は、医療費控除の対象、予防のための医療費は、医療費控除の対象外と考えながら読み進めてみるとわかりやすいでしょう。1 医師又は歯科医師による診療又は治療の対価(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)2 治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)3 病院、診療所、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価4 あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術の対価(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)5 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価(この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話に対する対価も含まれますが、所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)6 助産師による分べんの介助の対価7 介護福祉士等による一定の喀痰吸引及び経管栄養の対価8 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額9 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの(1) 医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の際の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの(ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません。)(2) 医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯などの購入費用(3) 傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代(この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。)(3-1)医療費の中には、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師等の診療等の費用に相当するものや前記(1)・(2)の費用に相当するものも含まれます。(3-2)おむつ代についての医療費控除を受けることが2年目以降である場合において、介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が交付する「おむつ使用の確認書」等を「おむつ使用証明書」に代えることができます。10 骨髄移植推進財団に支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金11 日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金12 高齢者の医療の確保に関する法律に規定する特定保健指導(一定の積極的支援によるものに限ります。)のうち一定の基準に該当する者が支払う自己負担金(平成20年4月1日から適用されます。)出典:国税庁No.1122 医療費控除の対象となる医療費確定申告で医療費控除を受けるために必要なことこれまでの解説より、確定申告で医療費控除を受けるために必要なことをまとめますと、以下のようになります。医療費控除の適用を受ける方の1年間の総所得金額が200万円未満なのか、200万円超なのかを確認しておく医療費控除の対象となる医療費が、計算式で計算した結果よりも多くなっているのかを確認しておく確定申告で医療費控除を受けるための必要書類確定申告で医療費控除を受けるためには、原則として、翌年2月16日から3月15日までの確定申告期間中に作成した確定申告書に医療費控除の明細書を一緒に提出する必要があります。なお、医療費控除の明細書を作成するための基となった医療費の領収書は、5年間に渡って自宅などで保管する必要があるのですが、所定の事項が記載された医療費通知(医療費のお知らせなど)を医療費控除の適用を受ける際に提出する場合は、医療費控除の明細書や領収書の保管を省略することもできるようになっています。ちなみに、平成29年分の確定申告より、医療費控除を受けるために、医療費通知(医療費のお知らせなど)を添付することで、医療費控除が簡単に受けられるようになりましたが、1年間の支払った医療費が、すべて網羅されているわけではありません。たとえば、薬局で購入した市販の風邪薬や公共交通機関を利用して通院した場合の交通費も医療費控除の対象になるわけでありますから、このようなことを踏まえますと、少しでも多くの医療費控除を適用するためにも、やはり、医療費控除の明細書を作成することが望ましいのではないかと筆者は感じています。確定申告で添付が必要な医療費控除の明細書とは国税庁平成30年分確定申告特集(準備編)医療費控除の明細書は、医療費の領収書を見ながら必要事項を明細書へ記入していく流れとなりますが、すべてを個別に記入する必要はなく、医療を受けた方の氏名や病院・薬局などといった支払先の名称ごとにまとめて記載しても良いことになっています。国税庁医療費控除に関する手続について(Q&A)上記イメージ図のように、まとめて記入し、明細書を作成することで、手間や時間が省けることにつながります。医療費控除を受ける際に領収書の添付をしても差し支えないこれまでは、医療費控除の適用を受けるためには、医療費控除にかかる領収書の添付が求められておりましたが、平成29年分の確定申告からは、領収書の添付が省略できるようになっています。一方で、これまで通りのやり方で医療費控除の適用を受けたい方や多くの領収書を自宅で保管することに対して煩わしさを感じている方は、経過措置として、平成31年分まで引き続き領収書の添付をすることで医療費控除の適用を受けることが認められています。仮に、5年間に渡って保管しなければならない医療費控除にかかる領収書を紛失したり破棄する恐れがあると感じている方は、これまで通りの方法で確定申告の際に領収書を添付してしまう方が確実、かつ、安心と言えるでしょう。医療費控除で交通費がある場合は、忘れずに領収書などの添付を病院へ治療に行かれる際に、電車やバスなどの公共交通機関やタクシーを利用される方もおられると思いますが、これらは、医療費控除の対象になるため、忘れずに領収書の添付をするように心掛けておきたいものです。中には、領収書が発行されないものもあると思いますが、メモに残しておくことやエクセルなどの表計算ソフトへ入力して保存しておくなどの方法も認められているため、何かしらの証拠として残しておくことがとても大切になります。なお、ご自身が自ら自動車などを運転して通院するためのガソリン代や駐車場の代金は、医療費控除の対象とはなりませんので、こちらも合わせて注意しておくことが大切です。確定申告で医療費控除を受けるための方法まとめ医療費控除は、医療費通知(医療費のお知らせなど)を確定申告書に提出することで簡単に受けられるようになったため、医療費控除の適用を受ける方にとって手間や負担が前よりもかからなくなったことは確かです。ただし、医療費控除の対象となる医療費の範囲はとても広いことから、普段から家族にかかった医療費の領収書を1つの場所にしっかりと保管しておき、年末になりましたら一通り合計金額を算出される習慣を身に付けておくことをおすすめします。これは、長い人生の中で、病院へ入院したり、高額な医療費がかかる場合が将来的に十分考えられることから、いつかは必ず役に立つ内容のものであると考えられるからです。日常生活を振り返ってみて、普段と違った特殊な事情が生じた場合は、医療費控除が受けられる可能性も高くなるとも考えられますので、ケース・バイ・ケースではありますが、本記事で紹介した医療費控除のポイントを、ぜひ、今後に役立てていただければと思います。
2019年01月13日■乳幼児医療費助成とは?子どもにかかる医療費を、自治体が助成してくれる制度。各自治体が運営している制度なので、名称や助成内容などはさまざま。詳細は、住民票がある市区町村の役所やHPで確認を!■乳幼児医療費助成もらえる金額は?助成額は、自治体によって違う。たとえば、かかった医療費全額を助成する自治体もあれば一部の場合もあるし、助成の対象年齢も乳幼児に限らず、中学生まで対象にしている自治体も増えている。■乳幼児医療費助成もらえる人は?国民健康保険や会社の健康保険など、健康保険制度に加入し、乳幼児医療費助成の加入手続きをした人。加入の手続きが遅れた場合、さかのぼって助成が受けられるかも自治体によって異なる。■乳幼児医療費助成 手続きの概要①住んでいる市区町村の助成内容・手続き方法を確認する自分が住んでいる市区町村の助成内容や手続きの方法を、役所の窓口や自治体のHPで確認しておく。市区町村の境目に住んでいて、他自治体の医療機関を使う可能性がある人は、「他自治体の医療機関を受診した場合」もチェックしておく。②赤ちゃんの健康保険に加入手続きし、健康保険証を受け取る赤ちゃんが入る健康保険に加入手続きをする。加入の手続きをする際に、「いつごろ健康保険証が届くのか?」の目安を確認しておくと、乳幼児医療費助成の申請タイミングの参考になる。扶養者が国民健康保険の場合は、出生届を出した後で、乳幼児医療費助成の手続きができるのが一般的。③役所で手続き後、乳幼児医療証を受け取る赤ちゃんの健康保険証を持参して役所で助成を受ける手続きをする。健康保険証が届いていない場合でも、手続きできる自治体もある。手続き後、しばらくすると乳幼児医療証が届くので、これを医療機関の窓口に提示することで助成が受けられる。■乳幼児医療費助成 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日■医療費控除とは?1年間に10万円を超える医療費がかかった場合、確定申告をすることで、支払った税金の一部を戻してくれる制度。■医療費控除でもらえる金額は、いくら?戻ってくるお金 = 医療費控除額 − 所得税率たとえば医療費合計額が60万円で所得が320万円の場合なら、確定申告をすることで、税金がおよそ1万6000円程度(※)戻ってくる。※医療費60万円 − 出産育児一時金 − 足切り額10万円= 医療費控除額面8万円医療費控除額面8万円 × 所得税率10% =戻ってくる税金8千円住民税率10%=戻ってくる税金8千円■医療費控除を受けられる人は、どんな人?家族全員で1年間の医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%の金額)を超え支払い、確定申告をした人。■医療費控除 手続きの概要●還付申告だけなら1年中受け付けている確定申告というと2月中旬~3月中旬のイメージがあるが、(医療費の)還付申告は、1年中受付している。対象となるのは、申告する前の年1年(1月1日~12月31日)なので、たとえば2017年の分の確定申告(医療費の還付申告)であれば、税務署が混む前に提出すれば、相談窓口も込みあわないので、確定申告初心者にはオススメ。■コラム「保険金等で補てんされる金額」について知っておこう◆医療費控除で間違えやすいのは、「保険金等で補填される金額」。じつは、私も初産の確定申告時に間違えて、税務署の方に指摘され、とても焦った記憶がある。この話を簡単に言えば、「公的制度や民間の保険会社からもらったお金は、医療費から差し引いて計算しなければならない」ということ。「差し引く必要がある費用」と、「差し引く必要のない費用」を下記の表にまとめた。ちなみに私は「出産育児一時金」を差し引くのを知らず、金額が40万円くらい違っていた(激汗)。私のように慌てないよう、ご注意を!●「保険金等で補てんされる金額」差し引く必要があるもの、ないもの■医療費控除 DATA※この記事は2018年4月末現在の法令・情報に基づいて書いています
2018年07月01日4月から「診療報酬」が改定され、病院の窓口で支払う医療費が変わる。医療報酬とは、診察や検査、薬などの料金や、それに伴う手数料などを決めているもので、2年に1度見直される。 今回の改定のうち、家庭に影響が大きそうなポイントは、おもに2つ。1つ目は、「初診は大病院ではなく『かかりつけ医』で受ける」体制を、さらに推進している点。2つ目は、「看護・介護から看取りまでを在宅で行う」よう推進する見直しだ。 4月からの「診療報酬」改定を踏まえ、医療費をどう節約したらいいのかを荻原さんが教えてくれた。 【1】信頼できる「かかりつけ医」を見つける 「『有名な病院のほうが安心』などと、安易に大病院を受診すると、初診料の5,000円加算と合わせ、窓口で1万円近く請求されることもあります。重篤な病気が疑われる場合も、まず『かかりつけ医』に相談し、専門病院を紹介してもらいましょう。また、経済的にも体にも負担が重い“はしご受診”は避けましょう」 【2】薬は病院に近いほど安い 「薬そのものの値段は、どこでもらっても同じ。しかし、薬をそろえるなど施設を維持するための『調剤技術料』は、薬局により異なります。今回はこれも見直され、病院の敷地内にある“門内薬局”は院内処方と同程度の100円に、病院近くにある大手チェーンの“門前薬局”は150円に引き下げられました」 【3】薬の多い人は、薬剤師に相談して減薬してもらう 「複数の病院にかかり6種類以上の薬を飲む方は、薬剤師に減薬の相談をしてみましょう。2種類以上減薬できると『服用薬剤調整支援料』が加算されますが、薬が減る分、節約効果は長く続くはずです」 【4】病院受診は時間内に 「休日や夜間の診察は割高です。初診の場合、休日だと2,500円、深夜だと4,800円が加算されます。支払いは、3割負担の方なら休日750円、深夜1,440円の加算ですが、そもそも時間内に受診すれば払わなくてすむお金です」 【5】高額療養費制度を利用する 「高額療養費の利用を勧めてくれる病院も増えていますが、すべてというわけではありません。払戻し制度があることを覚えておきましょう」 高齢者がいる家庭では、訪問診療も行う「かかりつけ医」を持つと安心。また、看取りまで担う介護福祉施設の情報も集めておこう。
2018年02月23日医療技術を取り入れた化粧品2017年6月13日、株式会社ココカラファインは自社のプライベートブランド「VIVCO(ヴィヴコ)」をリニューアル発売した。このブランドは九州大学の後藤教授が開発したS/O高浸透技術を採用している。このS/O高浸透技術は薬効成分を肌から浸透させる医療技術。この技術により、これまで注射等で薬剤を注入しなければならなかった患者の負担を軽減させることができたのだ。どこがリニューアルするの?これまではヒアルロン酸とビタミンCをS/O化して配合していたのだが、「もっと高機能なエイジングケア化粧品が欲しい」というユーザーの声に応えて、今回のリニューアルでエイジング成分であるヘスペリジンもS/O化して配合することになった。高機能で低価格がウリの同商品であったが今回は製造工程を見直すことで、これまでよりの容量が増えたのにお手頃価格を実現。また、「売り場で商品がどこにあるかわからない」という声に応えてパッケージも変更に。今回から配合される美肌成分「サトザクラエキス」をイメージしてパッケージデザインを桜色に変更した。さらに、これまで14品目あったラインナップを5品目に厳選。豊富なラインナップは細かく使いこなせる人には嬉しいが、多くの人はどれを使ったらいいのか悩んでしまうだろう。5品目程度なら自分に必要なアイテムを選びやすい。リニューアルによってさらにパワーアップして使いやすくなった同化粧品をあなたのお手入れに加えてみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ココカラファインプレスリリース
2017年06月20日最近、テレビCMなどで「実費型医療保険」という言葉を耳にする機会が増えた。実費型医療保険は「実際にかかった医療費」を保障する保険。保険料は安く、合理的に見えるが、本当に安心でお得な商品なのだろうか? そこで、実費型医療保険のメリットとデメリットについて、代表的な実費型医療保険であるソニー損保の「Zippi(ジッピ)」を例に、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた。 【1】入院治療費の3割を保障 「受け取る保険金は、入院治療費の3割負担分です。通院治療費は対象に含まれません。保険金は、医療費の領収書にある『診療報酬点数』を基に計算されます。自己負担の上限額を超えると払い戻しなどが受けられる『高額療養費制度』を利用した方も、70歳以上で自己負担が2割や1割の方も、保険金は3割相当額で変わりません。ただし、保険金には、1カ月に20万円まで支給などの上限があります」 【2】保障対象は公的健康保険の範囲 「差額ベッド代や、先進医療などの保険外診療は対象外です。別途オプションに加入すると、保障対象が広がります」 【3】5年定期保険 「保険料は従来型より比較的安めに設定されています。ただ5年定期ですから、更新のたびに保険料は上がります。たとえば20歳女性の保険料月額は975円ですが、50歳になると2,052円に、60歳では3,305円、65歳では4,871円と、中年以降は急激に値上がりします」 実費型医療保険は、損害保険会社が提供している。なので、火災保険や自動車保険で被害額に応じた保険金が支払われるのと同様に、“実際にかかった医療費”が保障される。いっぽう、入院日額を設定する従来型は、生命保険会社が提供している。医療費を含めた生活全般を支えることが目的だ。 「両者を比較すると、損害保険会社は保障を限定する分、保険料は安く抑えられます。ある意味、合理的な考え方だといえるでしょう。とはいえ、先述のように中年以降は保険料負担が重くなりがちです。医療保険は月々の保険料だけに注目せず、解約までに払う保険料総額を、電卓をたたいて計算することも大切です」
2017年03月20日■乳幼児医療費助成とは?子どもにかかる医療費を、自治体が助成してくれる制度。なので、名称や助成内容などはさまざま。詳細は、住民票がある市区町村の役所に確認を!■乳幼児医療費助成制度でもらえる金額は、いくら?助成額は、自治体によって異なる。たとえば、かかった医療費全額を助成する自治体もあれば一部の場合もあるし、助成の対象年齢も乳幼児に限らず、中学生まで対象にしている自治体もある。■乳幼児医療費助成制度でもらえる人は、どんな人?国民健康保険や会社の健康保険など、公的医療保険に加入し、乳幼児医療費助成の加入手続きをした人。加入の手続きが遅れた場合、さかのぼって助成が受けられるかも自治体によって異なる。■乳幼児医療費助成制度の手続きの概要①住んでいる市区町村の助成内容・手続き方法を確認する自分が住んでいる市区町村の助成内容や手続きの方法を、役所の窓口や自治体のWEBサイトで確認しておく。市区町村の境目に住んでいて、他自治体の医療機関を使う可能性がある人は、「他自治体の医療機関を受診した場合」もチェックしておく。②赤ちゃんの健康保険に加入手続きし、健康保険証を受け取る赤ちゃんが入る健康保険に加入手続きをする。加入の手続きをする際に、「いつごろ健康保険証が届くのか?」の目安を確認しておくと、乳幼児医療費助成の申請タイミングの参考になる。③役所で手続き後、乳幼児医療証を受け取る赤ちゃんの健康保険証を持参して役所で助成を受ける手続きをする。健康保険証が届いていない場合でも、手続きできる自治体もある。手続き後、しばらくすると乳幼児医療証が届くので、これを医療機関の窓口に提示することで助成が受けられる。■乳幼児医療費助成 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日■医療費控除とは?1年間に10万円を超える医療費がかかった場合、確定申告をすることで、支払った税金の一部を戻してくれる制度。■医療費控除によって、戻ってくる金額は、いくら?戻ってくるお金 = 医療費控除額 − 所得税率たとえば医療費合計額が60万円で所得が320万円の場合なら、確定申告をすることで、税金がおよそ8千円程度(※)戻ってくる。※医療費60万円 − 出産育児一時金 − 足切り額10万円 = 医療費控除額面8万円 × 所得税率10% = 戻ってくるお金8千円■医療費控除によって、お金が戻ってくる人は、どんな人?家族全員で1年間の医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%の金額)を超えて医療費を支払い、確定申告をした人。■医療費控除の手続きの概要還付申告だけなら1年中受け付けている。確定申告というと2月中旬~3月中旬のイメージがあるが、(医療費の)還付申告は、1年中受付している。対象となるのは、申告する前の年1年(1月1日~12月31日)なので、たとえば2017年の分の確定申告(医療費の還付申告)であれば、税務署が混む前の2018年の1月中に提出すれば、相談窓口も込みあわないので、確定申告初心者にはオススメ。■コラム:「保険金等で補てんされる金額」について知っておこう医療費控除で間違えやすいのは、「保険金等で補填される金額」。実は、私も初産(16年前)の確定申告時に間違えて、税務署の方に指摘され、とても焦った記憶がある。この話を簡単に言えば、「公的制度や民間の保険会社からもらったお金は、医療費から差し引いて計算しなければならない」ということ。「差し引く必要がある費用」と、「差し引く必要のない費用」を下記の表にまとめた。ちなみに私は「出産育児一時金」を差し引くのを知らず、金額が40万円くらい違っていた(激汗)。私のように慌てないよう、ご注意を!●「保険金等で補てんされる金額」として差し引く必要があるもの、ないもの。(エキサイト編集部で作成)■医療費控除 DATA※この記事は2016年11月末現在の法令・情報に基づいて書いています。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2017年01月10日DeNAが運営する医療・健康情報WEBメディア「WELQ(ウェルク)」が11月29日の夜に全ての記事を非公開としました。背景には、不確かな情報を元にした医療・健康系の記事を大量に公開していたことに対する批判が集まったことがあります。問題は、都の福祉保健局がDeNA担当者を呼び出す事態にまで発展しています。本件ではどのような点が具体的に問題とされたのか考えてみましょう。*画像はイメージです:■認められた効果・効能等以外を表示してはいけないWELQでは、医学的根拠が必ずしもないにもかかわらず、効果や効能を謳う内容が掲載されていました。薬機法68条は、1項で「何人も」虚偽又は誇大な記事を広告・記述・流布してはならないとし、2項で「医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事」の広告等も禁止しています。医薬品の販売をしているわけではないから問題ないのでは?と考える方もいるかもしれませんが、禁止されている主体は「誰でも」であり、また禁じられるのは「広告」に限りません。したがって、ウェブ記事であってもこれに当たることになるのです。なお、記事には「ようです」といった形で結論を断定していないものも多かったようなのですが、記事全体としてみれば効果・効能等を表示しているとみなすことができるのであれば、これに抵触する可能性があります。 ■他の記事からの盗用はいけないまた、記事はインターネット上にある記事をほとんど丸々コピーして、語尾だけ変えるといったことをしているようですが、この点は著作権法に抵触しています。インターネット上に公開されているからといって、それを勝手に使って良いかというと、当然そのようなことはありません。私的使用は許されますが、インターネット上に公開することは公衆送信権という権利を侵害するため、許されません。そのため、侵害にならないためには、適切な「引用」といえることが必要です。裁判実務上、引用された部分が明確であること(明瞭区別性)、引用する側が「主」で,引用される側が「従」といえる関係にあること(主従関係性)が重視されています。語尾だけ変えた記事は、このいずれも満たしていないため、適切な「引用」とはいえませんので、この点も問題といえます。なお、しばしば「無断利用」といわれたりしますが、適切な「引用」は事前・事後に許可を求めることは不要なので、「無断」かどうかという点は問題になりません。 *著者:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)【画像】イメージです*studiostoks / PIXTA(ピクスタ)
2016年12月02日医療は日進月歩。その進歩はニュースになりやすい一方で…出典 : 医療は日進月歩です。他の領域に比べて、新しい発見や新開発の治療法の情報がニュースになりやすいのは、医療領域の一つの特徴であると言えるでしょう。けれども本人やご家族は、その新しいニュースを見聞きする度に一喜一憂することになります。また、ニュースで報じられるような新しい治療法は、受けられる機関がとても限られています。本当に新しいニュースを追い続ける必要は果たしてあるのでしょうか。医療で採用される新しい診断法、治療法などは、とても慎重に、何度もその有効性と安全性が確かめられてから、一般的な医療機関に採用され、また日本では健康保険が適用され、安価に利用できるようになります。この数年でも発達障害に含まれる障害に対して、新しく正式に適応が承認されたお薬がいくつかあります。その一方で、ニュースになった多くの新しい発見や治療薬は、まだまだ開発のごく初期段階に留まっているものがほとんどです。その後の研究の中で、実はあまり有効ではないことがわかったり、思ったより安全ではなかったりすることがしばしばあります。自閉スペクトラム症の領域では、これまでにも数多くの薬剤が颯爽と登場しては消えていくという経過を繰り返しています。こうした新しい診断法や治療法に期待することは悪いことでありません。また新たな方法の開発を担当するような医療機関に通院している方には、ぜひその研究に協力していただいて、新しい支援の道を開くことを助けていただきたいという思いもあります。けれどもそれはむしろボランティア、社会貢献という位置づけです。残念ながら本人やご家族に利益をもたらすとは限らない、それが研究途上の新しい医学的手法なのです。サプリメントを使っても良い?判断の基準は安全性・コスト・併用可能性出典 : もう一つ、残念ながら現在の日本の状況では、医学による厳密な効果や安全性の検討を受けない、あるいはあえてそうした検討を避けて、宣伝されたり使われたりする物質や薬物も少なくありません。医師の処方箋を必要としない多くのサプリメントや薬物などが、発達障害への有効性を謳って、あるいはより巧妙にそれをほのめかして宣伝されていたりします。診察室でそうした物質を使ってみてもよいか、相談されることもしばしばあります。自分の場合にはこのようなとき、それがかなり安全であることがはっきりしていて、家計の負担になるほど高価ではなく、標準的な他の支援を受けることを妨げないのであれば、それを使ってみることを検討してもよいのではないか、とお伝えしています。このうち、安全であることを確かめるのは実はなかなかやっかいです。物質そのものは安全そうであっても、製造過程で混じり物がないかどうか、そもそも能書き通りの物質が含まれているのか、それを確かめるのはなかなか難しいことも多いのです。またこうした有効性と安全性の検証を経ていない治療法というのは、実はお薬に限りません。心理社会的介入と呼ばれるような薬物以外の様々な支援の中でも、しっかり研究が進められているものと、確からしい証拠がほとんど見つからないものが、世の中で入り混じっています。このときにも判断の原則は、安全性、価格や時間などのコスト、標準的な支援との併用可能性ということになります。貴重な時間やお金、気力や体力を上手に使っていくためにも、筋のよい情報を収集することが必要ですね。迷ったときは、主治医に相談を。これからも上手に医療と付き合って出典 : 全ての医師がこうした、標準的な医療以外の支援に詳しいわけではありませんが、迷ったときに主治医に相談してみるのは、悪くないかもしれません。そして主治医がまったくそれを知らなかったら…、それはその方法についてほとんど研究が進んでいない証拠かもしれません。さてここまで10回の連載では、医療による支援そのものの詳しい説明ではなく、どのようなスタンスで医療とつきあってゆくと物事がうまく進みやすいのか、できる限り踏み込んで書いてみました。実は自分のスタンスは必ずしも平均的な医師とは重ならないところもあるかもしれず、そこはたいへん申し訳ないのですが、皆様の今後の医療サービスの利用に際して、少しでもご参考にしていただけたらとても嬉しく思います。
2016年10月21日発達障害のある人のため、医療機関ができること出典 : 年現在、多くの地域で、発達障害の診療に携わっている医療機関は著しく不足しています。医療従事者、それを利用する他領域の支援者、時には本人やご家族も、限られた地域の医療資源をできるだけ効率よく活用することを考える必要があります。発達障害のある本人や家族には様々なサポートが必要です。その中には医療機関が提供できる、提供しているものもたくさんあります。その代表的なものを挙げてみます。Upload By 吉川徹けれどもこの中で、どうしても医療機関でなければ提供できない支援というのは、実はあまり多くありません。そして、医療以外でも提供できる支援は、実は他の領域の支援者の方が、有利であったり、得意であったりすることも多いのです。医療でなければできない発達障害支援は何か出典 : 医療でなければ提供できない支援の一つは「診断」です。一方で、広く診断といったときに、その人に発達障害の特性があるのかどうか、発達障害の特性を考慮に入れた支援が有効であるのかどうかという「見立て」は、必ずしも医療機関のみでなされているわけではありません。むしろ本来はこうした見立ては、保健、教育、福祉などの領域でも必要になってきますし、仮に医学的診断を後に受けるとしても、それより前から見たての作業が始まっていることが望まれます。また、「見立て」に限られた時間しか充てられない医療機関に比べて、生活を共にする時間が長い人は、そもそもとても有利でもあるのです。ここは医師の間でも見解が分かれるところなのですが、自分は発達障害のある人すべてが、医療による診断を受ける必要は必ずしもないと考えています。ただし見立てや診断において、どうしても医療機関が必要になる場面があります。それは、・患者の困りごとが、発達障害以外の他の疾患から起こっている可能性を見極め、排除する必要がある場合・患者の困りごとの背景にある疾患を診断する必要がある場合上記の2点です。特に生物学的な検査が必要である場合、医療抜きにこれを行うことはほぼ不可能です。発達障害によく似た状態を示す疾患はたくさんありますし、また発達障害のある人には、脆弱X症候群やダウン症など様々な障害が背景にあることも少なくないのです。このため、何らかの点で典型的ではない、他の際だった特徴のある人の場合、医療機関を受診しておくメリットは大きくなります。そして診断書の発行も医療機関の重要な役割であり、優先度の高い仕事です。一般に医師は診断書の発行を面倒がる傾向があるのですが、これはどうしても医師免許が必要であり、医師が(好まずとも)独占している業務なので、嫌がらずにやらないといけないと自分に言い聞かせています。そしてもう一つ、どうしても医療でないとできない業務は、処方箋の必要な薬物を使うことです。これは当然ですが、では処方箋のいらないお薬、サプリメントはどうか、ということになります。しかし、これらの中に現時点で効果と安全性が実証されているものは、ほぼありません。医師と相談せずに使うことは更におすすめしにくいので、できればそこも医師と相談できると手堅いでしょう。結局、どうしても医療でないとできない主な支援は、診断、特に診断書の発行と薬物療法ということになります。医療でも出来る支援には、他に幾つもありますが、その優先度は低くなります。医療機関が不足している地域では、医療資源はまず診断と投薬のために活用する、その姿勢が求められています。医師の側もその業務を独占している以上、優先的にそれを提供する義務があると言えるでしょう。医療の強みは、卓越した経験と専門性にある出典 : それでは診断や薬物療法以外には、医療のアドバンテージはないのでしょうか。医師の立場からすると「それはある」と言いたくなるのですが、実際にはどうでしょうか。一つには、医師、特に発達障害を専門とする医師は、他の領域の支援者と比べても桁違いに多くの事例に接しているということがあります。一人の専門の医師が同時に診療している発達障害の患者さんは、数百人から時には千人を越えることがあります。医師人生の中で会ってきた患者は数千人ということも珍しくありません。そして多数例の報告に基づいた研究論文がたくさんあるのも医療領域の大きな特徴です。また多くの医師は、ライフステージをまたいで、患者さんに関わり続けています。幼児期早期に受診した子どもが成人し、時には老年期まで診療することがあります。自分一人でそれを見届けることができなくても、連綿と書き綴られたカルテから、比較的若い医師でも目の前の患者の若い頃の姿を確かめることができるのです。多数の患者に関わる医師は、残念ながら養育者や他の領域の支援者に比べると「その子自身」の専門家になれる機会は限られます。そのかわり「自閉スペクトラム症」の専門家、「注意欠如多動症」の専門家などには、なりやすい立場です。多くの例に長く関わっているからこそ、行いやすい見立てや助言があります。それは例えば、・将来を見越して今優先すべき支援の領域を考えること・本人や家族のリソースの配分を考えること・進路の決定などの場面でのアドバイスです。このように医療による支援のなかには、医療でないとできないこと、医療でもできること、そして医療が得意なことと苦手なことがあります。皆さんにはこうした医療による支援の特性をうまく理解して頂いて、上手につきあっていただきたいと思います。
2016年10月03日発達障害のある人が利用できる医療機関の不足は、なぜ起こっているのか出典 : 発達ナビで、新たに医療についての連載をさせていただくことになりました。児童精神科医の吉川徹です。現在は愛知県の障害児者専門病院に勤務しています。皆さんもおそらくはよくご存知のように、発達障害がある子どもや大人が利用できる医療機関は、ほとんどの地域でひどく不足しています。これは一体なぜなのでしょうか。一つにはいわゆる「発達障害」に属する障害、中でも自閉スペクトラム症と注意欠如多動症という障害のある人の数がとても多いことがあります。今までに子どもの心の医療に対象になってきた疾患、あるいは大人の精神医療の対象になってきた疾患と比べても、それを上回る数になっています。国際的に認められたかなり手堅い方法で調べたとき、地域の子どもの中で自閉スペクトラム症と診断できる子どもは一般的に1〜2%程度いると言われています。ところが最近厚生労働省の研究班が報告した数字では、地域によっては小学1年生の子どものうち、5%以上が自閉スペクトラム症の診断を受けているとされていました。また注意欠如多動症(ADHD)も元々とても数の多い障害で、3〜5%以上の子どもがその診断を受ける可能性があるとされています。これは、例えば知的障害を持つ人の数や統合失調症を患う人の数などと比べても、数倍にも及ぶ大きな数字なのです。発達障害の医療にまつわる困難の大半は、この患者数の極端な多さに起因しています。例えて言えば、もともと満員だった電車に今までの3倍の乗客が押し寄せていて、しかもレールが一本しかないので、増発もままならない、そんな状況が日本中で起こっているのです。診療ニーズの拡大に追いつけない原因には、医療機関としての構造的な問題がある出典 : こうした障害は比較的短い期間で広く認知されるようになり、診療のニーズが急速に拡大しました。これに応えるために、厚生労働省でも子どもの心の診療ができる医師の養成のための検討会を開催したり、モデル事業や研修を実施したりしています。平成28年度からは、地域のかかりつけ医を対象とした研修も全国規模で始まろうとしています。専門の医師が集まる学会などでも養成のための取り組みが続けられています。しかし現時点でもニーズの急増に対応できる新たな医師の養成や医療機関の整備は、充分に追いついているとは言えない状況です。まず医療による支援そのものが、他の領域に比べて極めて高コストな構造になっており、専門家の養成や維持には社会に大きな負担がかかることから、供給できる医療の内容や医師の数そのものに厳密な制限がかかっています。そして専門医は促成栽培が難しく、一人一人を手取り足取り教えていく必要があります。そのためそもそも教える立場の医師の数が増えないと、養成できる若手の数も制限されてしまうのです。また、子どもの心の診療自体、構造的に赤字体質であり、なかなか若い医師にとって魅力のある領域になりにくいなど、様々な背景があるのです。本来あるべき支援と、医療信仰とのあいだに存在するギャップ出典 : 残念ながら現在の医療の水準では、種々の発達障害の根本的な治療法は見つかっていません。逆に言えば、根治するために必ず医療を受診しなければならない、という状況ではないのです。これほどの数の多い、発達障害がある子ども達、大人達の支援は、本来は普段の生活の場所、そこから近いところで提供されなければなりません。医療のような日常の暮らしと切り離された場所での対応には、はじめから限界があります。一方で、本人やご家族、他の領域の支援者からはときに医療に対して、万能的、魔術的な期待が寄せられます。また逆に医療領域の支援者には、他の領域の支援者に対する根強い不信があることがあり、良心的な医療者ほどその不信を隠さず、必ず医療機関にかかっておくべきだと主張することもあります。この背景には、そもそも現在の発達障害の概念の多くは医療から出発しており、黎明期である1960年代〜70年代には医療以外の支援が極めて乏しかったこと、現在でも他の領域の支援で支えきれなかったこじれたケースが医療機関を受診する場合が多いことなど、様々な理由があるのですが、現在の視点から見るとそれは不幸なことであると思います。診断の前から支援を行う姿勢が必要。では、本当に「医療は役立たず」なのか?出典 : 例えばいわゆる「学習障害」の場合などでは、地域の一般的な子どもの学力のデータも、多数派の子どもに勉強を教えるノウハウすらも一般的な医療機関にはありません。しかし、最近の診断基準(DSM-5)では、学習障害(限局性学習症)の診断は、何らかの学習の困難に対して、それを対象とした「介入が提供されているにもかかわらず」6ヶ月以上困難が持続している場合に行われるとされています。文部科学省の通知でも診断の前から支援を行うという姿勢がはっきり打ち出されているにも関わらず、なぜか医療機関の受診が支援の前提のように語られることがあるのです。「クリニックからクラスへ」というスローガンにはかなりの説得力がありますね。さて、それでは「医療は役立たずなのか」と問われると、医師の立場としてはやはり「そうではない」と答えたくなります。この連載では医療そのものについての情報よりも、発達障害のあるご本人、ご家族がどのように医療とつきあっていけば、医療のサービスを最大限有効に活用できるのか、そうした観点から考えていきたいと思います。
2016年09月29日質問:「医療保険」と「がん保険」は保障内容が似ていますが、違いは何ですか?両方必要ですか?「医療保険」と「がん保険」の両方に加入することをおすすめします。この二つの保険の違いは以下の通りです。「医療保険」と「がん保険」の違い「医療保険」は、病気やケガで治療のための入院や手術をしたときに、給付金を受け取ることができる保険です。がんで入院や手術の治療を受けた場合、医療保険の給付金支払いの対象になりますので、「がん」への備えとしても有効です。しかし、医療保険は、入院日数に応じた給付金支払いが基本になるため、入院日数が短期化傾向にある現状では、受け取れる給付金総額が、がん治療に十分な金額になるとは限りません。一方、「がん保険」は、対象となる疾病が「がん」に特化されているのが特徴です。例えば、100万円単位の給付金が受け取れる保障が用意されている場合がありますが、がん以外の病気やケガについては保障されません。がんで治療を受けた場合、「医療保険」でも「がん保険」でも給付金を受け取ることができますが、それぞれに特徴がありますので、双方を補い合うように備えることが理想だといえます。がんの治療を受けた場合の比較■医療保険がんの種類:「悪性新生物」「上皮内新生物」ともに給付金支払いの対象となる。入院、手術:治療を目的にしたものであれば給付金支払いの対象となる。通院:「通院の保障」が含まれていれば給付金支払いの対象となる。ただし、治療が目的である入院前後または退院後の通院に対し、給付金が支払われる(プランにより日数制限あり)。がんと診断された場合:一般的に診断確定だけでは支払い対象となる給付金はなし。■がん保険がんの種類:保障内容により、「悪性新生物」のみ給付金支払いの対象になる場合や、「上皮内新生物」も給付金支払いの対象になる場合がある。入院、手術:治療を目的にしたものであれば給付金支払いの対象となる。入院給付金は支払日数無制限の設定が多い。通院:「通院の保障」が含まれていれば給付金支払いの対象となる。ただし、治療が目的の通院でなければ保障の対象にならない。保障内容により支払日数の制限や、所定の治療に制限される場合がある。がんと診断された場合:多くの場合「診断給付金」が給付される。「医療保険」も「がん保険」も、特約を付加することで通院保障やがんと診断された場合の保障を補うことができる商品がありますので、よく確認するようにしましょう。では、がんに備えるために、あえて優先順位をつけるとすればどうでしょう。保険の目的のひとつは、経済的リスクに備えることです。がんになった場合、一般的な病気やケガに比べて、経済的負担が大きくなる可能性が高くなります。そのため、入退院を繰り返したり、治療が長期に渡ったり、負担する医療費が高額になったりする可能性の高い「がん」に特化した「がん保険」こそ、万一のときの備えとして優先すべきではないでしょうか。長期に渡る治療 ~「がん治療」は入院だけではない~以前の「がん」治療といえば、長い間入院生活を余儀なくされるイメージが強いのではないでしょうか。しかし厚生労働省「平成26年(2014)患者調査」によると、現在がんでの1回あたりの平均入院日数は、19日程度と短くなっています。では、なぜ、がんは「治療が長引く」といわれるのでしょうか。その答えは、「入院・手術」以外のがん治療にあります。がんと診断されてから、病状確認のための検査や、患部への手術が行われる時期があります。その後、再発防止のため、抗がん剤などを利用した化学療法や放射線治療などが実施される期間があります。この期間の治療は、6カ月ほど継続することが一般的で、入院を伴わない通院治療が増えています。他にも、がんそのものへの治療後に、日常生活の質の向上のためリハビリに取り組む期間があります。これらの期間の合計が「がんの治療期間」であり、それぞれに医療費負担が発生することを想定する必要があります。健康保険適用外の治療の可能性がんにかかわる治療の特徴のもうひとつが、健康保険などが適用されない費用が発生する可能性があることです。がんの治療では、健康保険適用の治療で効果が薄い場合、健康保険の適用されない治療を選択するケースもありえます。代表例として、「先進医療(※)」の「重粒子線治療」は、自己負担額が300万円程度になるケースがあります。また、先進医療以外にも健康保険適用外の治療が存在するため、健康保険適用外の治療を選択せざるを得ない可能性が、医療費の自己負担額が高額になりやすい一因といえます。また、がんは治癒後も再発していないかを確認するための検査や診察を受診しなければならず、多くの場合、経過観察として定期的な検査を受診することになります。(※)「先進医療」とは、厚生労働大臣が認める医療技術で、医療技術ごとに適応症(対象となる疾患・症状等)および実施する医療機関が限定されています。また、厚生労働大臣が認める医療技術・適応症・実施する医療機関は随時見直されます。最近では、医療保険に「がん特約」をつけることができるタイプも増えてきていますので、「医療保険」と「がん保険」のどちらも加入するのか、現在加入中の保険全体を見直すのか、複数の保険会社の商品を取り扱っている総合代理店で相談してみることをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年09月09日質問:先進医療とは何ですか?厚生労働省が認めた高度な医療技術で、特定の大学病院などで研究・開発された新しい治療や手術です。「先進医療」は、公的医療保険の対象にするかどうかを評価している段階の医療技術です。先進医療を受けた場合、先進医療の技術料は全額自己負担になりますが、通常の治療と共通する部分(診察料、検査料、投薬料、入院料など)は、公的医療保険が適用されます。現在の先進医療については、厚生労働省のホームページをご覧ください。
2016年05月26日質問:妊娠中に医療保険の加入は可能ですか?妊娠中でも申し込み可能な医療保険はありますが、各保険会社により条件が異なります。妊娠中であっても申し込み可能な医療保険はありますが、保険会社によって加入条件が異なり、出産にかかわる疾病や子宮部位にかかわる疾病による不担保の可能性が高くなります。保障されない不担保期間は各保険会社により引き受け(条件)は異なります。
2016年05月26日質問:「共済の医療共済」と「民間の医療保険」との違いを教えてください。「共済の医療共済」と「民間の医療保険」は、根拠法令や監督官庁、事業目的などが大きく違います。保障機能としてはどちらも変わらないため、自分の希望にあわせてプランを選択しましょう。「共済」と「民間の生命保険会社」の違い「共済」と「民間の生命保険会社」は、前提となる根拠法令や監督官庁の違いから下表のような違いがあります。また、共済は、原則として組合員やその家族が加入することができるのに対し、民間の生命保険は、原則として日本国内に居住していれば加入することが可能です。これらの違いを踏まえたうえで、「共済の医療共済」と「民間の医療保険」の特徴を見ていきたいと思います。「医療共済」の特徴■医療共済にも「定期タイプ」と「終身タイプ」がある・定期タイプ定期型の多くが、一定の年齢まで一律の掛金で、同じ保障内容で加入することができますが、高齢期(60歳や65歳)には保障が減少するプランもあります。多くの場合、60歳くらいまでは、新規加入で検討する場合に、加入年齢による掛金のアップを考えなくても済むといえます。しかし、共済によっては、特定の年齢から掛金はそのままで、高齢期用のプランに移行したり、保障内容が小さくなったりする場合があるので注意が必要です。・終身タイプ終身型の場合、民間の医療保険と同じように、加入時の年齢や性別により掛金が変わります。保障内容は、一部の特約を除き一生涯同一の保障内容となります。終身型を取り扱う共済は増えてきていますが、すべての共済が終身型の医療共済を扱っているわけではないため、各共済に確認するようにしてください。■年1回の「割戻金」がある多くの共済では、毎年の支給した共済金と必要経費の実績に応じ、剰余金が出た場合に「割戻金」が支給されます。もともと「共済」は非営利団体であるため、発生した剰余が還元される仕組みになっています。ただし、あくまでも「剰余」の還元ですから、必ず約束されているわけではなく、金額も毎年変動します。民間の医療保険の特徴■民間の医療保険の「定期タイプ」と「終身タイプ」民間の医療保険の多くは、タイプにかかわらず、加入時の年齢や性別により保険料が変わります。民間の医療保険の「定期タイプ」と「終身タイプ」の大きな違いは、保険期間が一生涯続くかどうかということです。定期型は、保険期間が一定期間または一定年齢までに定められており、満了時に自動更新するプランと、しないプランがあります。更新する際には、その時の年齢や保険料率で新たに保険料が計算されるため注意が必要です。万一経営破たんした場合の相違民間の生命保険会社が経営破たんした場合、「生命保険契約者保護機構」という公的な機構によって一定の契約者保護が図られます。一方、共済が経営破たんした場合には、公的な保護はありません。このように、「共済」も「民間の医療保険」にも、それぞれの特徴がありますので、ご自身の希望する保障や、保障を活用しようと思う年齢によってプランを選択することが大切だといえます。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年04月22日企業向けITサービスおよび業務受託サービスを展開するシーエーシーと医療機関を対象に心電図解析事業を展開するモリーオは4月4日、共同出資により、医療データのクラウドサービスを手がける新会社としてエムハートを同月1日に設立したと発表した。新会社はシステムの開発、各種認可の取得、心電図解析ソフトの薬事承認などを経て年内にもサービス提供の開始を予定している。CACは年金、医療、介護など社会保障領域の課題解決に貢献する事業に注力しており、特に医療分野では健康寿命の延伸が医療費の削減と社会保障の充実した豊かな社会創りにつながると考え、予防医療の普及に貢献するITサービスの事業化に取り組んでいる。一方、モリーオは、循環器専門医および通信技術者で構成される岩手医科大学発のベンチャー企業。研究開発型企業であることから、現業の心電図解析事業に留まることなく、身近、手軽に心電図検査が受診できる社会の実現を理念に掲げ、国際標準規格(MFER規格)に則った新型の心電計システムの開発に取り組んでいる。新会社は心電図解析のクラウド型プラットフォームを構築し、利便性の高い解析サービスを求める医療機関と読図の専門知識・スキルを持った解析医師・技師をネットワークでつなぎ自動解析ので技師によるデータ解析、医師による所見レポートの提供など、データの内容や医療機関の求めに応じ、異なるレベルのサービスを提供。 取り扱うデータはMFERに準拠しており、国内外の心電計メーカーの参加を計画している。また、新会社のサービスを利用する医療機関は、クラウド上の解析ソフトをランニング費用のみで利用でき、MFER準拠の複数の心電計を選択するメリットが得られるという。また、低価格、即応性、専門医の支援、および国際標準規格を備えたサービスの特徴を活かし、国内では、これまで心電図検査を導入していない中小医療機関への普及拡大と、海外では日本の高品質な医療サービスの輸出に向けた事業展開を行う方針だ。
2016年04月04日●感染症検査も、登園許可証発行も「在宅」で朝起きたら子どもが発熱。「朝から会議があるのに、どうしよう! 」そんな経験、働く親であれば「あるある」なのではないだろうか。何とかその日は仕事を休めて病院に行ったとしても、感染症なら再度病院に行って登園許可証をもらう必要があり、「有給休暇が何日あっても足りない! 」という声はよく聞く。認定NPO法人フローレンスは、訪問型病児保育を実施。病児保育施設に預けるのと大きく異なるのは、子どもが自宅という慣れた環境で保育してもらえる点だ。そんな安心感と、設立依頼10年間無事故という実績で、会員数は2016年度中には5,000名を超えるという。ここでは、そんなフローレンスが実施している「往診サービス」の取り組みをご紹介。子育て中のママドクターも活躍しているという同サービスについて、病児保育事業部の栗原さくらさん、田中純子医師に聞いた。○感染症の検査から登園許可証の発行までフォロー「往診サービス」は、フローレンスの病児保育の利用中、提携医師が家庭をまわり診察を行うというサービスだ。同団体では、保育スタッフが家庭を訪問し、マンツーマンでの保育を行っているが、病気の子どもを預かるというのはやはりリスクのあること。「往診サービスは、団体として安全・安心を目指すために導入した」という。たしかに医師が診てくれているという安心感は、保育スタッフにとっても親にとっても大きいだろう。病児保育の利用には、前提としてかかりつけ医の診察を受けておくことが必要となっている(かかりつけ医の事前許可があれば、保育スタッフによる受診代行も可能)。それでは、「往診ドクター」は具体的に何をするのか。栗原さんは、「問診をして、主に"吸引・吸入"という処置をします」と答えてくれた。吸引は「鼻吸い」のことを指し、鼻水がひどい場合に、吸引してあげることで子どもの呼吸が楽になる。また、気管支に薬を蒸散させる「吸入」を行うと、特にぜんそく持ちの子どもは症状がやわらぐ。結果として、ぐっすり眠れるようになり、治りを後押しするのだ。さらに、インフルエンザ、溶連菌、アデノウイルス、RSウイルス、マイコプラズマの感染症検査も行ってくれる。これらに感染しているかどうかは、発症直後の検査ではわからないことが多いため、ありがたい。その場で処方箋も出してくれるので、すぐに薬を飲ませることができる。また、感染症が完治したことを証明し、保育園への登園再開に必要な「登園許可証」の発行もしてくれる。一般的に、子どもが感染症にかかった場合は最初の診察から検査、それに登園許可証の発行など、何度も病院に足を運ばなければならない。その点フローレンスは、「感染症の急性期から治るまでお子さんを保育でき、受診代行や検査、登園許可証の発行も実施。ご両親共に働いているご家庭だからこそ、助かるサービスだと思います」と栗原さんは語る。○既往歴のある子どもも預かりが可能に病児保育の利用を希望する家庭の中には、子どもに既往歴があったり、重いぜんそくを持っていたりするケースもある。これまでは、そのような子どもたちを万全の体制で受け入れられないと断ることもあったという。しかし、「往診サービス」を導入したことで、受け入れられる子どもの幅も広がった。子どもを預かることができるかどうか判断する際に、往診ドクターと事務所に常駐する看護師がカンファレンスを実施。ケースに応じて柔軟に判断することが可能になったのだ。現場の保育者が症状の変化を読み取った場合には、看護師に相談して医師による処置が必要か適宜判断できる体制も整えられている。――充実した内容が魅力の「往診サービス」。実は現在、この事業を支えている医師全員が子育て中のママドクターだ。ママドクターが活躍できる仕組みはどのように作られているのか。●将来は遠隔診療も! ママドクターが意欲的に活躍できる仕組み○ママドクターも助かる仕組みさらに注目すべきは、この取り組みが子育て中の女性医師たちによって成り立っていることだ。往診ドクターは一般の病院勤務に比べて勤務時間が短く、結果として子育て中でも働きやすい環境が整っている。2歳と5歳の子どもを育てながら往診ドクターとして働いている田中医師は、「夜の呼び出しがなく、土曜日曜に出勤しなくてもいいというのが助かります」と話した。「病院は主治医制となっているので、担当の患者さんの具合が悪いと帰りづらいとか、夜に症状が急変したら呼び出されるということがあります。当直勤務についても、病院によっては免除してくれるところがありますが心苦しかったり、代わりに土日出勤をするということになったりします」とのこと。往診ドクターという働き方は、これらの点が解消できるのだ。また、妊娠、育児、今後は自身の体調不良や介護などによって働き方に制約が生じる場合、医師が病院勤務に戻るステップにもなると考えているという。本格的に職場復帰を考える際にも、まったく働いていないのと、ちょっとでも働き続けているというのは、全然違うからだ。「お母さんたちがもっと楽になる方法は何かないかと、前向きにどんどん変えていける職場で働けるのは楽しい。アンケートで、『往診に来てくれて安心した』という感想を目にすると、仕事をしていてよかったと感じます」と田中医師。子どもが安心できる自宅で診察できる点も、医師の視点から意義を感じているという。○要望に応えられないジレンマも一方で課題もある。現在、提携している往診ドクターは5人。往診には移動時間が伴うので、外来に比べて診察できる子どもの数が少なくなる。現体制で希望者全ての家庭を往診することは難しい状況だ。栗原さんは「子どもの症状は刻々と変わるので、誰のところにどの順番で往診するかというのは、毎朝悩むところです。本当に診察が必要な子どもに医師を向かわせることができたのか、日々ジレンマを抱えています」と語った。そんな中でも「4月から提携医師を7人に増やし、体制を強化していく」と栗原さん。将来的には、遠隔診療で登園許可証を発行できるようにするなど、さまざまなツールをいかして内容を充実させていきたいと話した。親はもちろんだが、病気の子どもの負担も軽減できる「訪問サービス」。今後のサービス拡大を期待したい。
2016年03月29日質問:女性の場合、一般的な医療保険ではなく「女性のための医療保険」に加入したほうがよいのでしょうか?「女性のための医療保険」にこだわる必要はありません。想定するリスクや「希望する保障内容」に応じて選択しましょう。インターネットで医療保険を検索していると、「女性保険」や「女性医療保険」などの名称で宣伝している医療保険をみかけます。女性ならではの保障を備えたプランではありますが、例えば、婦人科系の疾病にかかった場合に、「女性のための医療保険」でないと保障されないというわけではありません。「女性のための医療保険」は「一般の医療保険+女性特定疾病の特約」のことよく紹介されている「女性のための医療保険」のほとんどは、一般的な医療保険に本来は任意である女性特有の疾病を対象とした特約をあらかじめ付加したものです。よって「女性のための医療保険」に加入することは、一般的な医療保険に「女性特定疾病の特約」を付加することと同じことになります。女性特有の疾病に備えることに重点をおく場合、多くの保険会社では、医療保険に女性特定疾病の特約が用意されていますので、いろいろな保険会社のプランを比較して検討することをおすすめします。「女性特定疾病の特約」はあくまでも追加保障「女性特定疾病の特約」の給付対象となる疾病は、基本的に医療保険の主契約で定められた対象疾病に含まれていますので、特約を付加していなくても、基本保障によって給付金を受け取ることができます。女性特定疾病の特約は、基本保障で受け取れる給付金に上乗せして給付金を受け取るための保障です。時々、婦人科系の疾病で治療を受けた場合、女性特定疾病の特約を付加していないと給付金が受け取れないと思っている方がおられますが、付加していなくても給付金はゼロではありませんのでご安心ください。「女性特定疾病の特約」の詳細は保険会社によってさまざま一口に「女性特定疾病」といっても、実はその内容は保険会社によってさまざまです。上乗せ保障の対象となる女性特定疾病の範囲も保険会社ごとに異なり、大きく分けると次の3つのタイプになります。「婦人科系の病気」のみに限定した保険会社「すべてのがん+婦人科系の病気」と設定している保険会社「すべてのがん+婦人科系の病気+女性に多い病気」と幅広く設定している会社いずれも、他の保障も含めた総合判断でプランを選ぶ必要があるでしょう。他にがん保険に加入しているなら、女性特定疾病の特約の優先順位は低い「女性特定疾病の特約」の保障内容は「入院給付金」の上乗せ保障です。もし、基本保障のみで自己負担する医療費を賄えるなら、あえてこの特約を付加する必要性は低くなるでしょう。一般的に健康保険が適用される治療なら、高額療養費制度の適用で、1カ月あたりの自己負担額を補うにも、基本保障の給付金で十分なケースもあり得ます。ただし、「がん」の場合は、先進医療などの健康保険適用外の治療で治療費が高額になったり、通院中心の治療で、入院給付金の給付対象日数が短かったりした場合、「女性特定疾病の特約」の上乗せ保障は大きな支えになる場合があります。がん以外で、健康保険適用外の治療を受ける確率を考えると、がん保険に加入していれば女性特定疾病の特約の必要性は低いのではないでしょうか。がんが原因の「乳房再建術」が給付対象に!女性のがんの代表例ともいえる「乳がん」の治療後に「乳房再建術」を受けることがあります。「乳房切除術」は、がんの病巣部を取り除くためや再発防止のために乳房を切除してしまう治療方法で、一般的には健康保険の適用対象となります。一方、「乳房再建術」は、乳房切除後のメンタルケアや生活の質の向上のため、改めて「乳房」を再建する手術ですが、平成25年の6月までは、「美容整形」と同様、健康保険の適用されない手術でしたので、医療費の全額が自己負担となり、100万円近い出費になるケースもあったようです。平成25年7月以降は、「乳房再建術」のなかの特定の術式は健康保険適用になり、高額療養費制度により自己負担額も軽減されるようになりました。しかし、すべての術式が対象にされたわけではないため、引き続き高額負担のリスクは残されています。現在販売されている医療保険の「女性特定疾病の特約」や「手術の特約」の多くは、「健康保険が適用される手術」のみが対象ですが、がん保険の女性特定疾病の特約には、この「乳房再建術」も対象になると明記している場合がありますので、保険会社に確認してみてください。以上のことを踏まえて、女性だから「女性のための医療保険」に加入するという考え方ではなく、ご自分にとって必要性のあるプランや特約を選択するようにしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月28日富士通は3月16日、診療所向けの医療事務・電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-SX(ホープライフマークエスエックス、以下、HOPE LifeMark-SX)」と、医療事務システムを切り出した300床までの医療機関向けの「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE SX-S(ホープエスエックスエス、以下、HOPE SX-S)」の販売を開始した。2製品は従来の診療所向け医療事務・電子カルテシステムの機能を継承し、Windows10への対応とユーザーインタフェースの改善を行っている。また、新規に同社のデータセンターに情報連携機能を整備し、医療機関内の診療データを保全するBCP機能や患者が自分自身のパソコンやスマートデバイスから診療予約が可能なWeb診療予約機能、介護施設とのコミュニケーション機能などのクラウド型サービスも2016年5月より順次拡充していく。HOPE LifeMark-SXは医療事務システム機能を兼ね備えた、診療所向けの電子カルテシステムでパソコン1台のスタンドアロン構成から20台のクライアントサーバ構成まで適用が可能。プラットフォームをWindows10に刷新することでスピーディーな操作を実現している。従来製品よりも適度な余白を入れ、目に優しい配色に変更することで、各種の機能ボタンを分かりやすくしており、表示サイズや各エリアの表示幅を利用者が使いやすいように変更できるという。さらに、一括入力機能、ショートカットキーなどの追加や院外からも電子カルテの入力・参照を可能とし、カルテ作成業務の効率化を図っている。そのほか、受付、会計、レセプト(診療内容に応じた保険診療報酬を審査支払機関に請求するための診療報酬明細書)電算データ作成などの業務を支援する医療事務システムも備えている。一方、HOPE SX-Sは診療所だけでなく、300床までの医療機関に適用を可能とし、パソコン1台のスタンドアロン構成から50台のクライアントサーバ構成まで対応。HOPE LifeMark-SXへの移行を容易とし、同社の医療機関向けシステムとの連携による拡張性を有している。最小構成価格は価格は、いずれも税別でHOPE LifeMark-SXが200万円~で3月25日の出荷、HOPE SX-Sが120万円~で同月16日からの出荷となる。販売目標は2018年度末までにHOPE LifeMark-SXは3000システム、HOPE SX-Sは6000システムを計画している。
2016年03月16日ライフネット生命保険はこのほど、医療保険の給付金請求手続きがオンラインで完結できるサービスを開始した。従来まで医療保険の給付金請求における必要書類は、利用者に郵送で提出してもらう必要があった。このサービスでは、必要書類をスマホなどで撮影し、そのままウェブサイト上のマイページから画像をアップロードして提出できる。同社は2014年3月から、入院を伴う請求について「ウェブサイトからの給付金請求連絡サービス」を開始。必要書類の画像アップロードと合わせて利用することで、生命保険業界初となる、一連の請求手続きがオンラインで完結できるサービスとなった。また「入院の原因となった傷病名」、「入院期間」、「病院名」などをウェブサイトで入力・申請すると、同社から利用者へ請求書類の発送や、利用者にて書類を記入する作業が省略できるため、よりスムーズに手続きを進めることができるようになったとのこと。引き続き、紙面での手続きも可能。
2016年03月09日富士フイルムグループの富士ゼロックスは3月7日、NPO法人の北三陸塾と共同で医療、介護、福祉領域におけるさまざまな情報を連携、およびバックアップを行い、サービスの向上を目指す情報基盤「北三陸ネット」を構築し、稼働したと発表した。近年、高齢化が進む日本では在宅療養のサービスや利便性向上が重視されており、地域における医療や看護、調剤、介護、福祉など異なる職種間の連携が必要とされているという。また、災害時にもスムーズな医療、介護、福祉サービスを提供するには、情報のバックアップが重要だという。北三陸ネットは、こうした課題を解決することを目的に久慈医療圏4市町村(岩手県久慈市、洋野町、野田村、普代村)の病院、診療所(医科・歯科)、調剤薬局、介護施設、福祉施設(地域包括支援センターなど)など計67施設をつなぐシステムだ。北三陸ネットに参加する各施設内で作成される情報を電子化し、施設間をつなぐ安全なネットワークからプライベートクラウドに格納する事で、情報のバックアップが行われると同時に、各施設が相互に情報を閲覧できるようになる。各施設が共有する情報には、同意書で賛同した住民の診療記録や保険薬局の調剤履歴、紹介状、介護・福祉現場のケア記録、在宅診療や訪問診療、訪問介護時のメモや連絡事項などが含まれる。情報連携がスムーズに行えるようになることで、各施設におけるサービスの質の向上を目指す。加えて、これまで紙媒体で記録や保管することが多かった情報を電子化しバックアップすることで、災害にも強い地域づくりに貢献していくという。
2016年03月07日質問:「健康保険」に加入していれば、「医療保険」には加入しなくても良いでしょうか?「健康保険」に加入していても、民間の「医療保険」への加入をおすすめします。公的医療保険制度の仕組みのひとつである「健康保険」と民間の「医療保険」とでは、それぞれの担う役割が大きく違いますので、「健康保険」に加入していても、民間の「医療保険」に加入されることをおすすめします。公的医療保険の役割日本では、「国民皆保険制度」によりすべての国民が公的医療保険に加入することになっています。公的医療保険制度は、国民がお互いに支え合うことによって、誰もが安心して医療を受けられる制度で、中小企業の会社員が加入する「協会けんぽ」や大企業の会社員が加入する「健康保険組合」、公務員や教職員が加入する「共済組合」などの被用者保険と、自営業者や農業者、専業主婦など被用者保険の対象外の方のための「国民健康保険」と、75歳以上の方が加入している「後期高齢者医療制度」の3つに大別することができます。公的医療保険制度は、国民生活上のリスクを広くカバーしてくれていますが、その中でも身近でもっとも大きな役割が、医療費の自己負担軽減です。治療を受けた際に窓口で支払う医療費は、この「公的医療保険制度」で定められた割合が請求されます。医療費の負担割合・義務教育就学前:2割負担※自治体によって補助制度があり、実際に窓口で支払う金額が異なる場合があります。・義務教育就学以降~69歳:3割負担・70歳~74歳:2割負担※現役並みの所得がある場合は3割負担となります。※平成26年4月2日以降に70歳になる方が対象。平成26年4月1日以前に70歳になっている方は1割負担のままです。・75歳以上:1割負担※現役並みの所得がある場合は3割負担となります。もし、「公的医療保険」に加入していない場合に病院にかかると、医療費の全額を支払う必要があり、その負担額は大きなものとなります。民間の医療保険の役割では、民間の医療保険の役割はどのようなものでしょうか。答えは「公的医療保険制度で補えない部分」に対する備え、すなわち「医療費の自己負担金」に対する備えです。高額所得者や預貯金の豊富な方など、医療費を自己負担しても、日々の生活への影響が少ない場合には、民間の医療保険に加入する必要性は低いかもしれません。しかし、多くの家庭では、預貯金の多くは教育費や住宅購入費用などの別の目的のために備えている場合が多いでしょう。「入院」や「手術」など医療費の負担が大きくなる場合のほとんどが、突発的に起こるものです。そんなとき、民間の医療保険に加入していれば、対応が可能になります。医療保険に加入する際には、公的医療保険制度の内容をふまえて検討を例えば、公的医療保険制度のひとつである「高額療養費制度」は、一カ月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、その超えた分が還付されます。そのため、健康保険の適用のある治療であれば、大きな備えは必要がないかもしれません。しかし、高額療養費制度の対象にならない高度の医療技術を用いた療養(先進医療)を想定した場合、先進医療の技術料については、健康保険は適用されないため、自己負担が高額になる可能性があります。また、入院中の食事代や、自分から希望して個室に入院したときの差額ベッド代なども高額療養費制度の支給の対象になりません。民間の医療保険を検討する場合、あらゆるリスクに対応できるのが理想ですが、全てを医療保険でカバーしようとすると、その分保険料も高額になります。そこで、ご自身が加入されている公的医療保険の種類や保障内容を再度確認したうえで、不足する部分に優先順位をつけて、どのようなプランを選択し、どのような特約が必要なのか検討しましょう。このように、民間の医療保険への加入を検討する場合は、職業や家族構成など、さまざまな条件を考慮しながら検討をする必要があります。各ご家庭に則したプランを詳細に検討したい場合には、複数の保険会社の商品を取り扱っている総合代理店で相談してみることをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月07日ブイキューブとパイオニアVCは2月25日、多言語通訳サービス「V-CUBE トランスレーター」に医療通訳を3月より追加すると発表した。「V-CUBE トランスレーター」は、インターネット経由で通訳オペレーターと接続することができる映像通訳サービスで、8言語(英語/中国語/韓国語/スペイン語/ポルトガル語/タイ語/ロシア語/手話(日本))に対応している。今回は医療シンクタンク一般社団法人ジェイ・アイ・ジー・エイチ(JIGH)が提供する医療通訳サービス「mediPhone」のスタッフによる、医療通訳(英語・中国語、韓国語)を追加し、これまでの一般通訳サービスでは対応ができなかった病状や医薬品の説明などの通訳を行うことが可能となる(韓国語は4月から開始予定)。同社は「訪日観光客の多いドラッグストアや緊急時に訪れる医療機関などで、訪日観光客と、薬剤師や医療スタッフ間との言葉の壁をなくすコミュニケーションを実現します。また、在留外国人の多い地域においては、自治体の公的窓口において、平常時の医療制度の案内や手続き、また、災害等の緊急時における医療支援でもご利用いただけます。」とコメントしている。
2016年02月26日