パリ在住のカメラマン、松永学さんがスナップするパリのイケメンシリーズ。今回はパンテオン周辺のカルチェラタンで学生さん中心にハントしました!写真・文 松永学ティボー 19歳 医学生–見かけはスケーター風のティボー君は医者を目指している学生でした。日本に行ったらお寺回りをしてみたいです。それから東洋医学などにもとても興味があります。アニメが大好きでひとつあげるとしたら『トーキョーグール』です。サスペンスやホラーが共存していますね。パリの好きな場所はマレ地区です。いつも友達と散歩していますよ。女性の魅力? ちょっと今すぐには答えられません。ごめんなさい!エンゾー 19歳 医学生–天然パーマのエンゾー君はラーメン大好き。僕のヘアスタイルは変わってるでしょう。洗って乾けばこんなにクルクルの髪の毛になってしまうので、友達には犬みたいだと冷やかされますが自分ではけっこう気に入っています。パリではここカルチェラタンが大好きです。あまり他に出歩かなくてこの近辺で過ごすことが多いです。日本のことは漫画で知ってるつもりです。よくラーメンを食べるシーンが出てきてよだれが出てきます。スカーレット・ヨハンソンが女優では好きですね。女性とはやはりお互いを理解できる関係でありたいです。アレクサンドル 22歳 経済学生–とても落ち着いた彼はまだ22歳でした。僕はロワール地方のアンジェ出身で、大学からパリに出てきました。パリではマレ地区がいですね。田舎町にある旧市街的な感じがします。女性はエスプリがあって、面白くて、一緒にどこへでも出かけてくれる人がいいですね。フランス人女優Virginie Efiraって知っていますか? とても優しそうな方ですよ。富士山が大好きなのでいつかはこの目で見てみたいです。マルタン 22歳 経済学生–マルタン君もアンジェ出身。幼なじみのアレクサンドルと同じ道に。日本に行ったら田舎に行きたいです。都会と違って言葉も通じない環境で滞在するのも面白いかと。優しくて、面白い女性が好みです。女優さんではソフィー・マルソーですかね。ジュリアン 26歳 ミュージシャン&D J–カルチェラタンが大好きでこれからアパート購入のため下見にきました。僕は有名人です。インスタのフォロワーももうじき40万ですよ。テクノDJでイビサ、ロンドンと各地のイベントを飛び回っています。日本には行ったことはないですが、近い将来日本でもイベントに参加したいと思っています。今はアパート探し中で、これから売り物件を見に行ってきます。ちょっと落ち着ける物件ならいいけど。女性はラテン系が好みです。あとは男性に頼らず自立できる人が理想ですね。ヴィクトール 21歳 インターネット専攻学生–赤毛のヴィクトール君はアジア女性が好き!いつもはオートバイに乗ってパリを移動しています。僕は学生をやりながら仲間7人と最近会社を立ち上げたので、秋からはとても忙しいシーズンになりそうです。お兄さんが建築の仕事で北海道に住んでいるので、近いうちに訪問したいと思っています。日本人女性にとても興味があります。それから大好物の鰻を食べたい!ペタンクというスポーツ知っていますか? 19区のヴィレット公園でやっています。その後みんなで運河沿いのカフェでくつろぐのが最高のひと時です。ギャスパール 21歳 経済学生–ボーダーTシャツ姿のギャスパール君はやはりブルターニュ出身でした。僕はブルターニュ出身でレンヌという街にいました。日本のことは、Netflixで日本を紹介する番組をよく見ています。大阪編の食べ物関係の回は面白かったです。食べ倒れたいです。パリはセーヌ川沿いは最も魅力を感じます。オルセー美術館も大好きです。僕は背が高くないので付き合う女性は165cmぐらいがいいです。そして明るい瞳の女性が好みです。女優ならカヤ・スコデラリオ! 映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の彼女は良かったですよ。
2019年09月21日人気連載、パリのイケメンスナップ。パリ在住のカメラマン、松永学さんが地元ならではのフットワークで街行くイケメンを紹介します。写真・文 松永学ブライアン 29歳 カフェ・バー勤務–北マレのカフェ・バーで仕事中のブライアンはスペイン人。僕は6年前に、親戚がやっているパリのカフェ・バーを手伝いにスペインからやって来ました。この店は家族経営でみんなスペイン人です。日本? 遠いですね。全く日本のことは知りません。パリの好きな場所? もちろん自分のアパートですよ。好きな女性? 難しいな! ノーコメントでお願いします。ジョゼフ 34歳 アプリケーションデザイナー–セーヌ川を撮影中のジョゼフはアメリカ人。僕の仕事は、携帯などのアプリをデザインすることです。いつもはロスに住んでいますが、この1か月間ヨーロッパ中の友達の家に転がり込んでいます。ネットがあれば僕の仕事はどこでもできるのでこんな放浪生活も楽しいですよ。それと写真が趣味なのでどこでも発見がありますね。しかし、パリはどこも素敵なので困ってしまっています。女性はインテリでアクティブな方ならあまり容姿は関係ないと思います。フランソワ 35歳 プロダクトデザイナー–サンべルナール通りのカフェで食事中のフランソワに聞きました。日本には昨年の夏休みに3週間ほど滞在しました。東京、大阪、京都、そして沖縄に行きましたよ。食事の質が高くてびっくりしました。僕はパリでも食事には気をつけています。今日来たお店もビオで、手作りの心がこもった料理が好きなんです。パリはモンソー公園によく行きます。静かだし、自分が守られているような気分で、仕事の発想もここから湧き出てきます。映画監督のタランティーノが好きで、ユマ・サーマンの大ファンです。ヴィクトール 28歳 劇場映像関係–バスティーユの運河で昼休み中のヴィクトールは漫画が大好き。バスティーユのオペラ座で仕事をしてるので、外の空気に当たりたくてここに来ました。日本は漫画が大好き。よくラーメンのシーンが描かれているので、日本に行ったら本当の味を体験したいです。今はどこでも日本の漫画がフランス語で手に入るから嬉しいですね。パリを楽しむならエッフェル塔や近くの公園シャン・ドゥ・マルスがおすすめですよ。好みの女性はもちろんキレイで、いつも笑顔が絶えないインテリな人。女優ではマーゴ・ロビーが大好きです。エマニュエル 41歳 アーティスト–バスティーユの運河に停泊している船にペイントしていたエマニュエルは、日本に何度も行ったことがあります。この船は1938年オランダ製です。この5月に買ったばかりで今も修復中です。ここに寝泊まりして快適な時間を過ごしています。セーヌ川と運河が大好きなので夢のような生活を手に入れました。日本は何度か行ったことがあって、次回は来年の4月から5月にTokyo Metropolitan Theatre(東京芸術劇場)のプロジェクトに参加します。東京はすごい街なのでまた楽しみにしています。女性は愛があれば誰でも受け取めます。ガスパール 21歳 学生–高台から運河の船を見つめていたガスパールはインテリでした。僕はこれからのエネルギーに関してとても興味があります。今はエコロジー的な風力やソーラーシステムが主流ですが、電力に関しては全く新しいニュージェネレーションの開発が将来やってくると思って勉強しています。パリの好きな場所はリュクサンブール公園。ここにある噴水の水で子どもたちがおもちゃの帆船で遊んでいる姿を見るのが好きなんです。趣味はバレーボールで小さい頃からやっています。学校のチームでは、練習試合もたまにあります。女性は真面目に話を聞いてくれて一緒に行動できる人がいいです。ヴィック 24歳 建築業–セーヌ川で見かけたヴィックはパリ・プラージュなどで移動施設の組み立て解体の作業をしているそうです。僕は南米のフランス領ギアナ出身です。ブラジルの隣にある国です、知っていますか? お母さんはまだそこに住んでいます。お母さんは日本のことが好きなのでいつかは一緒に訪問したいと思っています。でもここからもギアナからも日本は遠いですね。パリの好きな場所はセーヌ川とリボリー通りです。女性はマリリン・モンローですかね。古すぎるならもうひとりはブレイク・ライヴリーをあげておきます。
2019年09月14日パリ在住のカメラマン、松永学さんがパリのイケメンたちをスナップ!今回はどんな男前が登場するか?写真・文 松永学ティボー 20歳 デパート店員–デパート勤務のティボー、休憩中にお話を聞きました。僕は女性服担当の売り場にいるのでいつも女性に接しています。大好きなタイプはカーディ・B、もう音楽も最高ですよ。プローポーションも素晴らしい!僕はボルドー出身で小さい頃からサッカーをやっていたので、今は試合はしませんが友達とボールで遊んでいます。山が好きなので日本の山はどんなのか体験したいです。クレモン 30歳 清涼飲料ディストリビューター–彼女とデート中のクレモンは超ご機嫌でした。僕はボルドーで彼女はマルセイユ出身。好きなタイプの女性? もちろんここに居ますよ。写真は撮らないのですか? べた惚れでなんですよ。スポーツが大好きでトライアスロンをやっています。日本に行ったら夢があるんです。ウイスキーの醸造場を見学したいのです。ドリアック 27歳 弁護士–シャローンヌ通りのカフェで出会ったドリアックは床屋帰りでした。好きなタイプの女性は、カトリーヌ・ドヌーブとヴァレリー・メルシエです。あ、2人とも僕のおばあちゃんみたいですがね。パリは生まれ育った南仏のツーロンよりも日本食が食べられていいですね。生の魚が大好きなんです。寿司刺身は毎日でも食べられます。よく遊びに行くところは『パレ・ド・トーキョー』にある『YOYO』が最近のお気に入りです。レオナール 31歳 メガネ屋–シャローンヌ通り界隈で見つけたレオナールはタコ焼きが大好物。フォンテンヌブロー近くで生まれましたが、小さい時からスキーをやっていて、よくアルプス方面に行ってました。付き合う子はスキーはもちろんボルダリングも一緒にできる人がいいですね。僕のお店は北マレにあるけど11区が好きでよく遊びに来ます。日本には2回行ったことがあります。自分のメガネのブランドが日本と取引しているので仕事絡みででした。今度日本に行ったら冬の北海道に行ってみたいです。そしてタコ焼きをたくさん食べたいです。ピエラ 31歳 静物写真家–レオナールの友達、立ち飲みビールが似合っていました。パリの好きな場所は5区と16区以外です。どうしてかは理由はないけど、その2つのエリアは居心地が良くないのです。いつもスタジオにいるので、気分転換に夜はよく外出しています。バーでいい音楽がかかっていてビールのラッパ飲みができるお店が好きです。日本に行ったら、ラーメンをたらふく食べたいです。パリのはイマイチですよね? 女性のタイプは長身で優しくて表現豊かな人が好みです。ナタリー・ポートマンの大ファンなんですよ。ニコラ 27歳 政府機関のコンサルタント–日本に行ったら北海道に行きたいとのことです。僕は北フランス出身で、学生時代はパンテオン界隈で過ごしました。だから、カルティエラタンが今でも好きです。日本に行ったら、僕の故郷が北であることから、北海道を体験したいです。僕の仕事は言葉にするのが難しいですね。政府がクライアントで、健康、安全などの分野でのコンサルタント事業なんですよ。好きな女性のタイプは、キーラ・ナイトレイという女優。知っていますか? 美しく知性があってカリスマ性も持ち合わせる人だと思います。アレクシー 23歳 デパート倉庫管理–サッカーと魚が大好きなアレクシー。僕はパリジャンです。仕事は日の当たらない倉庫なので外にいつも飛び出したいですね。PSGが大好きでグッズもいっぱい持っています。サッカーもやりますが、将来のために、今インターネット系の勉強をしているので、あまりサッカーはできていません。女性はブロンドヘアー&青い目に弱いんです。日本のことはあまり知りませんが、魚がとてもおいしいんですよね。いつかは訪問してみたいです。
2019年08月31日パリ在住のカメラマン松永学さんが、パリでイケメンをスナップ! 画家に刺繍作家、アーティストとバラエティ豊かなハンサムが大集合! パリのおすすめの場所や好みのタイプなどをお聞きしました。写真・文 松永学マリウス 21歳 コスメ店員ーーボージュ広場近くのコスメのお店で、休憩中のマリウス君。「僕はまだパリにやって来て1週間です。その前はベルリン。そしてその前は生まれたルーマニアにいました。あまりパリのことは知らないのですが、エッフェル塔を見て感動しました。インスタグラムでは会いたい人にコンタクトできるので活用しています。ラテン系の女性に惹かれます。日本は行ったことがないけど、アニメが大好きです。特にNARUTO、BLEACH、DEATH NOTEは面白いです。あとSAKEに興味があります」テオ 21歳 ミュージックアーティストーーサン・ポールの教会前で出会ったテオ君。「両親が大の音楽好きだったので小さい頃からニューウェーブミュージックが大好きです。レコードを譲り受けて今でも80年代の音楽を聴いています。特に好きなのはジョイ・ディヴィジョン、今聴いてもとてもクールでしょ。女性ではパティ・スミスがいいですね。付き合う女性は音楽の趣味が合って自分を理解してくれる人が理想だけどなかなか難しいかも?『NF34』というセーヌ河沿いのクラブによく遊びに行きます。僕が音楽デザインしてるのはエレクロなので主にクラブで活動しています。明日は人気の『LA STATION』でやるので見にきてください。甘い物が大好きで日本の大福が好物です」エリオット 24歳 画家ーーヴィエイユ・デュ・タンプル通りを早歩きで颯爽と歩いていたエリオット君。「僕はスペインからパリにやって来てまだ10か月です。電車は嫌いだからとにかく歩きます。人気テレビ番組『SEX AND THE CITY』に出てくる女性がとにかく好きです。日本に行ったことはないけれど、まだまだパリも知らないところが多いので、どこまでもどこまでも歩いていろいろなモノを発見したいですね」フレデリック 25歳 レストラン給仕ーーロジエ通りで仕事が終わってくつろいでいたフレデリック。「肌の濃い色の女性が好みです。それと無理していない自然な人がいいですね。パリでのお気に入りはシャロンヌ通りにある『Pause Cafe』。テラス席も広いし、集まる人々も親切。ここでの出会いは貴重ですね。日本に行ったら渋谷に行ってみたいです。あとは刺身が好物なのでたくさん食べたいです」セバスチャン 31歳 風力電力エンジニアーーーロジエ通りのスイーツ屋さんで見つけた セバスチャン。「南フランスのモンペリエ出身です。外見よりもとにかく明るい女性が好きで、ジェニファー・ローレンスという女優がタイプです。スポーツが大好きなので新しい出会いもたくさんあります。昨日はペーラシェーズ墓地に行ってきました。とても静かで神聖な場所ですね。オスカー・ワイルドやエディット・ピアフの墓に感動しました。日本のお墓にもとても興味があります」ニキタ 22歳 歯医者ーーこちらもロジエ通りで散歩中の ニキタ君。「僕のパパはロシア人、ママはスウェーデン人、でもパリで生まれたので僕はフランス人です。パリの好きな場所は左岸のサン・シュルピスです。特に大きな噴水が壮大でいいですよ。日本には3歳の頃に両親と旅行で3週間滞在したことがあります。日本食はみんなで食べられるすき焼きやしゃぶしゃぶが大好きです。あ、それからパパとママはモデルだったので1歳の時にパリコレでヨウジヤマモトのショーに僕も一緒に出たことがあるんですよ」ロバン 28歳 刺繍作家ーーロジエ通りの洋服屋を自電車で見にきたロバン。「僕はスイスの国境近くの山で生まれました。小さい頃からスポーツは何でも大好きです。特に自転車やテニスは欠かせませんね好きな歌手はラナ・デル・レイ。付き合う女性はスポーツを一緒にしてくれる人がいいな。パリで好きなのははビュット・ショーモン公園、ギリシャ風の造りも面白いです。庭が大好きなので日本に行ったら日本庭園にも行きたいです」
2019年07月27日パリ在住のカメラマン松永学さんが、パリでイケメンをスナップ! 日本びいきだったり、日本に興味がある人も多数。パリに行きたくなります!写真・文 松永学ニコラ 30歳 広告代理店南仏のモンペリエ出身です。毎年、夏休みは帰省するので今から楽しみです。いつも海岸を散歩できるし、近くには山もあります。とにかく歩くのが好きです。好きなタイプの女性はペネロペ・クルス! 日焼けも似合うしとても健康的! 僕の故郷もスペインに近かったので気がついたらスペイン女性の魅力に取り憑かれていました。日本には昔からの大親友が東京に住んでいるのでいつかは訪ねて行きたいです。ナスが大好きで日本で焼きナスを食べてみたいです。こっちにあるナスとは形や大きさも違うと友達が言っていました。ユーゴ 22歳 演劇学生今日は劇場の衣装係からスカーフを借りてきました。カフェでデートするのでちょっとオシャレをしてきました。まだ彼女は来ないですが、あまりに暑い日なのでもう大きなビールを飲み干してしまいました。パリの好きな場所は劇場のようなヴォージュ広場、噴水もいくつもあってとてもきれいです。フランスの女優のイザベル・ユペールは特に好きなタイプです。ちょっとミステリアスで笑顔が魅力的。いつか共演してみたいですね。僕はまだ俳優としては卵ですが、パリの劇場でシェイスクスピアの劇にも出たことがあるんですよ。日本に行ったら能を観劇するのが夢です。パトリック 37歳 グラフィックデザイナー今、恋人を待っているところ、本屋さんからなかなか出てこなくてね。休みの日の僕は、自分のバイクで彼女の好きな場所にどこでも行く運転手なんです。パリは道路工事も多いし車の渋滞もひどいので持っていた車を手放してもっぱら移動はバイクです。クリスチャン・スチュワートが大好きです。とても自由な生き方で恋多き女性に魅力を感じます。日本に行ったことはありませんが、自分のバイクを持って行ってツーリングしてみたいです。パリでは19区がいいですよ。いろんな人種がいていつも活気があるんです。デルマス 26歳 レストラン料理人フランスのトゥールーズ出身なのでラグビーが大好きです。10歳から始めてパリに出てくるまでチームに所属していました。パリではサポーターが集まるカフェバーで仲間と一緒にテレビで観戦します。もちろん女性もいますよ。飲みながらワイワイするのがストレスの発散になります。もちろんラグビー好きな女性が一番ですが、理想の女性はマリリン・モンローです。そんな方にはまだ出会っていませんが。もし日本に行けたら日本の自然を体験してみたいです。田舎育ちなのでちょっとパリが窮屈になることもあるんです。サミ 25歳 ブティック勤務好きな女性は歌手のM.I.A.に夢中です。ルックス、声や歌詞ももちろんですが、多彩でいろんな活動をしていて、とてもアクティヴです。テクノミュージックが好きで『la station』というクラブによく遊びに行きます。ここで出会いも多くて友達も増えました。日本食は巻き寿司ぐらいしか知らないんです。日本のクラブもとても興味があって日本人の友達も作ってみたいです。アントワーヌ 27歳 ブティックアシスタントマネージャー2年前にパリに出てきて、今は人気のブティックのアシスタントマネージャーになりました。とにかく仕事が大好きです。いつもマレで働いていますが、旅行客が多いわりには静かで、素朴な地域なので大好きです。好きなタイプは若い時のブリジット・バルドーです。ナチュラルでとてもいいセンスを持った女性だと思います。日本にはサクラの咲く季節に行ってみたいです。友達がからその季節の話をたくさん聞きました。リオネル 48歳 ジャズドラマーこれから『カフェ・ドゥ・マゴ』でセッションやるから観に来ない? 僕は日本びいきで17回ほど日本へ行ったことがあります。というのも、北は北海道から南は九州まで、日本中のジャズクラブで演奏旅行しているから。だから、日本については詳しいですよ。印象的だったのは名古屋のブルーノートで演奏した時。日本人のお客さんが本当にジャズが好きなんだと感心しました。ちなみに、日本の食べ物は、納豆や塩辛が大好きです。あ、手羽先のおいしさにも驚きました。パリはサンジェルマン界隈とムフタール通りが昔と変わらない魅力があって好きです。女性のタイプはグレース・ケリー。美しく、なんといっても声がいいので大好きです。リュカス 24歳 デザイン学生これからBHVというデパートの屋上『Le Perchoir Marais』に恋人と行くので、待ち合わせしています。最近パリではルーフトップでくつろげるところが多くなってきてデートには最適です。パリの街並みを見渡せるのが素晴らしいですよ。日本に行ったらディズニーランドに行きたいです。あと麺類が好きなので、うどん屋や蕎麦屋などに興味があります。好きな女性は、アリアナ・グランデが大好きです。
2019年07月20日パリ在住のカメラマン、松永学さんが、パリのイケメンたちをスナップ。好きな女性や、日本についての感想も聞いてみました!写真・文 松永学ファビオ 31歳 美術館ガードマンーーポンピドゥセンター前で炎天下の中お客さんの入場案内をしていたファビオさん。「いつもは制服があるけど暑すぎて脱いでしまったんです。今、小説を書いていてできあがったらここをやめて小説家になると決めています。理想の女性は、グレースケリー。エレガントでちょっとピリッとしたエッセンスがあり、ガラスのような透明感があるから。パリでは5区にある『LE CASTOR』というバーによく行きます。夜遅くなってもやっていて、ここのカクテル「ネグローニ」は大好物です。出会う人もたくさんいます。小説の元になるアイデアもここから生まれたりします。日本に行ったことはないですが、ポンピドゥセンターで安藤忠雄が来た時の展示を見て、絶対に直島に行ってみたくなりました。魚はあまり得意ではないので、神戸牛をたらふく食べたいです」マルタン 28歳 政府機関コミュニケーション「ぼくはスペインで生まれたフランス人です。ヴァレンシア出身で、そこはパエリアが有名でおいしんですよ。スペイン女性にとても惹かれます。AMAIA ROMEROって知っていますか? 大好きな歌手です。パリでは左岸が好きです。行きつけはないですが、よくカフェのテラスに座って人を眺めていますよ。日本は行ったことはないですが、モダンなものとクラシックの対比がヨーロッパにはないものなので、見てみたいと思っています。それからお蕎麦が大好物です」アルノー 33歳 洋服屋店員ーーシャローヌ通りのお店で働くアルノーさん。店が終わってから話を聞きました。「前はキックボクサーだったのですが怪我をして今のお店に勤めはじめました。好きなタイプの女性? Emilia Clarkeというイギリス人の女優さんです。笑い顔がチャーミングで付き合うならこんな女性がいいですね。働いているバスティーユ界隈は住んでる人たちがみな優しくて好きです。日本に行ったら都会だけではなく田舎に行ってみたいですね。そこで人々がどんな生活をしているのか興味があります」セバスチャン 43歳 フリーランスのマーケターーーパリから少しだけ離れたところに住むセバスチャンさんのお宅は、高台の見晴らしのいいところなのだそう。「家の窓からはエッフェル塔、サクレクールが一望できるんです。緑も多いですよ、そして日曜日には近くの公園でジムのトレーナーがやってきてみんなで運動します。日本でいうラジオ体操みたいなものですよ。日本には10回ほど行きましたが、僕は京都が大好きなんです。特に苔寺が印象に残っています。一番の宝物は京都で買ったおりんです。音色を聞くと心が落ち着きますね。女性はアクティブなラテン系の人に弱いです。Eva Mendesみたいな女性!パリはサンジェルマンが一番です! アートギャラリー巡りやちょっとした中庭が素敵で散歩が楽しいです」アラン 22歳 演劇学生ーーアランさんもシャローヌ通りで見かけました。「僕は演劇学校の学生をしていますが、空いた時に融通のきく洋服屋でアルバイトしています。演劇はハードですので、毎日ランニングで体力をつけています。歴史的の文化人が集まったサンジェルマン界隈がパリの好きな場所ですね。「LE MONTANA」というクラブは常連です。ここで出会って友達になる人も多いです。日本に行ったらやっぱり文化的な体験したいと思っています。演劇、歌舞伎、能といった日本特有なものに興味があります。タイプの女性? 僕の身長が193cmもあるので付き合う女性は最低175cm以上と決めているんです。気品があってカルチャーの趣味が合う人かな。あ、ちょっとスピリチュアルな面を持っている人が理想だけど」ジュリアン 29歳 ブティック店長「好きな女性のタイプは自然に人生を楽しんでいる人、チャーミングでスポーツ好きなのが理想です。僕もスポーツ全般が好きで、よくヴァンセンヌの森をランニングします。一緒に走ってくれる人いないかな?12区のマルシェ・アリーグル近くに住んでいるので遊ぶ場所はその近くのバーばかりです。もし日本に行ったら山歩きがしてみたいです。日本の自然にもとても興味があります」ルイ 22歳 ブティック勤務「僕は15歳からスケートボードを始めたので、遊ぶところはレピュブリック広場が中心です。日本には家族旅行で子どもの頃に6週間も滞在しました。特に京都が印象的で夢のようでした。高野山が一番記憶に残っています。それ以来、日本食が大好きになりました。焼そば、ラーメン、餃子、鳥丼が特に好物です。女性はかわいらしくて笑顔が似合う女性がいいですね」
2019年07月15日パリ在住のカメラマン、松永学さんが、パリのバスティーユ&レプブリック界隈でで見つけたエプロンイケメンをシューティング。男前10人に女性の好みや日本のことを聞きました。写真・文 松永学ダナ 23歳 GRENAILLE勤務「女性のタイプはかわいい人がもちろんいいけど、それって個人的な好みだよね。やっぱりフィーリングが大切、にこやかな女性がいいですね。好きな場所はノートルダム近くのセーヌ川沿いで仲間と集まってアペロ(アペリティフとともに軽くお酒を呑むこと)をよくしています。開放的な空間だし、違うグループとの交流もできて、新しい出会いもあるので、特にこの季節は毎日のように通っています。今の恋人は高校からの付き合いだけどまだ結婚を考えていません。付き合いが長いのでので恋人より友達的なのかな? 日本のことはあまり知らないですが、すごいモダーンなイメージがあるのでこの目で見たいと思います」ピエール・リュック 30歳 Neighboursバリスタ「この店に来て6か月です。おしゃれな通りにあるお店なので働くのがとても楽しいです。好きなタイプの女性はヒラリー・スワンク。生い立ちもおもしろいと思うんです。パリでよく行くところは『Piscine de la Butte-aux-Cailles』。このプールでデートが一番リラックスできます。日本ではバリスタブームらしいから僕も日本で働いてみたいな」ジュリアン 29歳 BONTON店員「この店は3年前から働いています。かわいいものがたくさんあふれていて居心地もいいんですよ。日本人のお客さんも多いです。女性はクールで男前の女性が大好きです。僕の周りはそんな女性ばかりです。パリでは18区がいいと思います。マレで働いているとちょっと気取ってしまいますが18区は安心できる地区でもあるんですよ」アルフレッド 27歳 レストランAMMAZZA店主「一年前から友達のイタリア人と共同経営でお店を始めました。好きなタイプはナタリー・ポートマン。スマートで美しい眼、明るい髪の毛の女性に惹かれます。あ、フランス人ではマリオン・コティヤールもいいですね。パリのお気に入りは17区のBatignollesかな。なかなか雰囲気のある地区ですよ。休みの日にはもっぱら気になっているレストランやバーに友達と行って自分の店の参考にしています。もしも日本に行けたらやっぱりレストラン巡りがしたいです」パスカル 51歳 L’aterier GUSTO店長ーー今パリで人気のデジタルアートセンター『アトリエ・デ・ルミエール』の斜め向かいにある感じのいいお店で働くパスカルおじさん。ちょっとシャイでぶっきらぼうだけど話すと止まりません。「基本的に優しい女性が好きです。出会いは偶然のほうが絶対にいい! だから感じのいい店を目指しているのです。開放感があっても隣の席が近い造りになっているのが好ましい。ボトルでワイン頼んだら相席になった人にちょっと飲んで見る? 的な。だからパリの下町メニルモンタンはまだそんなカフェも残っているので大好きな地区です。日本に行ったことはないですが、相席になってすぐに友達になれる居酒屋にとても興味があります」アントワーヌ 30歳 移動ゲーム管理人 LUDOMOUVE「僕はパリ中に笑いを届ける仕事をしています。言うなれば移動ゲームセンター! と言っても野外で昔ながらのフランスのドミノとか積み木とかチームを組んでできる素朴なゲームの数々です。それをトラックに積み込みパリを移動しています。人々から笑いがあふれるのを見るのが一番幸せを感じる時です。この週末はボボ(おしゃれな人)たちが集まる11区に来ました。女性の魅力は、なんて言っても優しさかな。そして信頼! それがあれば容姿は関係ありません。好きなパリの場所はビュット・オ・カイユです。パリの北にあるこの界隈が好きです。日本にいったら僕みたいなことしている人に会って交流してみたいです」セドリック 28歳 ストリートフードTONTON BILLY勤務「若者向けなこの店では笑顔で対応するのを心得ています。そうすればお客さんも気持ちがいいでしょ。タイプの女性は小柄で面白い人がいいですね。僕がよく行くところはレプブリック広場にあるスケートパーク。スケートボード歴は長いんですよ。もうすぐ夏休みシーズンですがこの時期は休めないので、遅れて休みを取るつもりです。行きたいところはいっぱいあるのですがヨーロッパから遠いところに行きたいです。タイランドやオーストラリア、もちろん日本へも。でも、できればスケートボードができる場所に行きたいです」ユリス 28歳 ピザ職人/アクセル 21歳 給仕 レストランRIVOLUZIONE勤務「僕たちはペタンクというスポーツが好きでよく一緒に行動しています。職場では仲良し、仕事が終わってからもけっこう一緒にいるんですよ。ペタンクって今では女性にも人気で試合で好みの人に出会うこともあります」ーー2人は好みの女性も似ていて、エジプト人のような人に惹かれるとか。「ラテンの明るさを持った女性が好きです。パリの地区で言えばベルヴィルがコスモポリタンな感じがして落ち着きますね」「エレクトロミュージックが大好き、日本に行ったらクラブやレコード屋を回りたいです。日本人のDJ にも興味があります」(ユリス)「大のラグビー好き、9月には日本でW杯があるので、フランスチームのサポーターとして初めて日本に行くのでとても楽しみです」(アクセル)ローラン 36歳 フォークシンガーソングライター「仕事はトラノイという展示会が年に何度か開かれているのでそこで働いていますが、本当はミュージシャンなんです。DEERというプロジェクト名でやっています。今日は決まりでスッタッフ用の服を着ていますが似合いませんか?好きな女性はフォークソングライターのオリビア・チェイニーやアグネス・オベルです。オープンでハートがあってそしてユーモアセンスのある女性が好みです。日本に行ったら乗り放題の電車のチケットを買ってギターを一本背負って日本中を旅するのが夢です」
2019年06月28日パリ在住のカメラマン松永学さんが、パリのおしゃれエリア、マレ地区でイケメンさんたちをスナップ。かわいい学生から大人セレブまで、パリのおしゃれイケメンを紹介します。写真・文 松永学パリのマレ地区は、おしゃれでかわいいお店がたくさんある地域。観光客だけでなく、地元の女子たちやファミリーが集まる場所なので、目を引くイケメンも見つけやすいのです。そこで、マレ界隈の公園、カフェなどでイケメンスナップを敢行! 好きな女性のタイプや日本の印象も聞きました。ロマン 21歳 カイロプラクティック資格勉強中いつもはアロマの香りがする治療室にいるから、外の空気を吸いたくてお昼休みに公園に来ました。恋人は今はいるけれど、出会いはいつもパーティ。特にエレガントで自然体の女性に惹かれます。パリではバスチーユとそこから東に伸びるフォーブル・サンタントワーヌ通りが好き。カジュアルな洋服の店や食べ物屋が並んでいるので、よく恋人と散歩しています。日本には行ったことがないけれど、働きだしてお金を貯めて行ってみたいな。新婚旅行で行けたらと思っています。パスカル 21歳 学生学校が休みになったのでドイツから初めて恋人とパリ観光に来ました。マレ地区は昔ながらのパリが残っていると聞いて、今日はこの界隈を探索しています。ドイツと違って面白い場所がいっぱいありますね。パリはどこを歩いても楽しいと感じます。まだ今回のメインのエッフェル塔には行けてないけれど、明日は最終日なので行く予定です。写真もいっぱい撮るために、リュックの中はパソコンやらカメラが入ってるのでちょっと重いよ。グレゴワール 18歳 学生いつもはドイツに住んでいるけど、おばあちゃんがフランス人なのでパリに遊びにきました。ヴォージュ広場が大好きでいつも来るたびにここにきてしまいます。このベンチで、ひとり寛ぐのが大好き。僕は痩せているからふくよかな女性に魅力を感じますね。包み込んでくれそうな女性がタイプかな。いつも夕方はオデオンの行きつけのカフェに行きます。そうすると友達の輪が広がってパリに来た甲斐があるんですよ。日本に行ったことはないけれど、行ったら本場の寿司屋さんに行きたいな。そしてやっぱり富士山をこの目で見たいと思っています。フェルディナン 24歳 学生好きな女性は背が高くてブロンドヘアが好み。よく行く場所は右岸ではヴォージュ広場、左岸ではサンシュルピス界隈。女性も地区も気品があるところが好きなんです。テニスが大好きなのでいつもはスポーツウェアばっかり着ています。出会いはアプリのTinderを使っています。好みの女性がすぐに見つけられるのでデートには最高です。あとはサンジェルマンのバーだったり友達のパーティによく行きますね。日本にはまだ行ったことがないけれど、新幹線に乗って東京から京都まで行くときに富士山が見えるらしいので、それを体験したいな。ニコラ 25歳 学生僕はガタイが大きいから付き合う女性は背が高い人で、明るい髪の毛の子がいいです。サッカーが大好きなので一緒に行ける人が理想だけど、もちろんスポーツ観戦はなんでも好きなので、テニスもいい。好きな場所は何と言っても凱旋門! スポーツのゴールに見えるからね。そしてここから近いバー『L’Arc』には頻繁に行っています。知っている仲間も多いし、新しい出会いにも最適な場所だと思います。日本に行ったら三島由紀夫の小説『金閣寺』が大好きなので一度は本物を見てみたいな。ポール 22歳 インテリアデザイナーこれからアートの展覧会に行くのであんまり時間がなくて。付き合う女性? アートやクリエーション好きな人がいいです。パリはそんな人たちが集まるパーティもいっぱいあるから、魅力的な人に出会う機会があって毎日が楽しいですよ。インスタグラムのお陰で、気に入った展覧会や好みの人が見つけられるので、いつも携帯を片手に持って移動しています。気に入っている場所は、家がカナルサンマルタンにあるので、運河散歩が一番落ち着けるかな。パリにも日本食はあってよく行くけれど、日本に行ったら本場の和食を食べたいです。レミ 20歳 映画関係何と言ってもカリスマ性のある女性が好きで、強い女性を見ると痺れます。だから、映画女優は好きですね。パリの5区にある植物園はドラマチックなので良く行きます。出会いはもっぱらインスタグラムで、興味ある人とコンタクトをとって会ったりしています。日本食は大好きだし、日本映画にもとっても興味があります。ケニー 40歳 映画、劇場のセットデザイナー僕はイギリス人でいつもはロンドンのノッティングヒルに住んでいるけど、今回パリにアパートを買ったので契約にやって来ました。パリで一番美しい広場のヴォージュに面したアパートを手に入れられたのはラッキーでしょう。実は南仏にも家があり、僕の仕事は3つの家を行ったり来たりする生活が必要なんですよ。そして今日は近くのカフェで人の往来を眺めながら、大好きな赤ワインを楽しんでいるところです。昼にテラスで飲むのは最高ですね。こんな時間も、出会いがあるので僕には必要です。エレガントで、優しくて、ソフィスティケートされた女性に弱いですね。オレリアン 24歳 インテリアデザイナー大好きなパリの場所はポワン・エフェメール。ここはカナルサンマルタン沿いにあってコンサートをやっていたり、アート作品があったり、食堂もあったりして一日中寛げます。好きな女性は素直でいつも笑ってる人。スケートボードをやっていますが、ちょっと孤独なスポーツでもあるので、彼女と一緒には行かないんです。でも、彼女は僕のことを心配してよく見に来てくれるんです。なのに、僕はいつも待たしてしまって、デートの時間が短くなって謝っています。そんな時も彼女はいつも笑顔で迎えてくれるので感謝していますね。
2019年06月19日バリから電車で5時間45分、5日間のバカンスにニースに行ってきました。 着いた日は気温16℃、夏のような太陽の日差しで泳いでいる人もちらほら。 南仏は1年で300日くらい晴れというのを聞いたことがあります。冬のパリの天気とは大違いです。 海辺に行き、波が小石をさらう音を聞きながらお散歩したり、きれいな石を集めたり、デッサンしたり...南仏は魅力的な村が本当に沢山あるので、1日、旦那さんがバイクをレンタルしてエズ、モナコ、サンジャンカップフェラに行くことに急遽決めました。 海沿いの景色が本当に素晴らしいんです。 15年前に一人旅をしたときはナビがなかったので地図を買い、何回も迷子になりながらレンタカーを運転したのはいい思い出。 エズ村は地中海を一望できる眺め、ミシュラン星付きのレストランもいくつかあるのでとても人気の村です。 今回一番行きたかった場所が、サンジャンカップフェラにあるロスチャイルド邸。 今までフランスとイタリアで沢山の庭園を見てきましたが、こちらも負けず劣らず素晴らしかったです。 趣向を凝らした庭園は手入れが行き届いていて楽しめました。大きなサボテンなどのトロピカルガーデン、石庭のある日本庭園もありました。 ローズガーデンは薔薇の咲く季節に来れたら最高だと思います! この近くには最初のベルギー王が住んでいたヴィラもあります。 ロスチャイルドの娘エフルッシとベルギー王2人とも土地が欲しかったため喧嘩になったそうですが、最終的にはエフルッシが広い土地を買い占めたそうです。 でも毎日パーティを開いていたエフルッシは長生きせず、このヴィラにも長く住むことはできなかったようです。 南仏の空の表情は毎日違い、毎日がスペクタクルでした。
2019年01月31日日本文化が織り込まれた和菓子が、いま欧米諸国でも注目されている。美食大国であり、お菓子の国であるフランス・パリで、人々に愛される和菓子店や和菓子職人など、パリの和菓子を訪ねてみた。在仏10年の和菓子職人が語る映画と“どら焼き”の関係とは? 和菓子の名店、新店を訪ねた後は、パリで活躍する和菓子職人・村田崇徳さんのもとへ。村田さんは、製菓学校で和菓子を学び、京都の老舗和菓子舗で修業。その後、洋菓子職人の兄が修業するパリへ。ミシュラン一つ星の高級日本料理店「あい田」で和菓子職人として働き、ロマン・ガイヤさんと「パティスリー朋」を立ち上げた。パリの和菓子職人、村田崇徳さん©️KOJIMA銅鍋で餡を練る村田さん。十数年にわたり使い続ける大切な仕事道具。「ちょっとのつもりで来てからもう10年に」と笑う村田さん。パリで和菓子、いや餡に注目が集まったきっかけを「ここ数年、世界的な健康ブームで和菓子が注目されていることもあります。ただ「パティスリー朋 TOMO」のどら焼きに大きく影響したのは、河瀬直美さんの映画『あん』でした。映画のおかげで、餡やどら焼きに興味や関心をもつひとが増えた」と話す。また和菓子が大好きなフランス人のロマンさんが、店を開くことで「フランスのひとたちに、より和菓子を身近に感じてもらえた」と村田さん。「どら焼きはおまかせ」と、ジャポニスム2018の和菓子ライブパフォーマンスもお手伝いフランス人も満足させる、本格的な和菓子を提案したい現在は、来年開店予定である自身の和菓子屋「TAKANORI MURATA PARIS」の出店準備中だ。「パリでは、餡のおいしさがわかるひと、またアレルゲンの少ない米粉でつくる和菓子を好むひとが増えてきました。もちもちした食感の餅菓子は、フランス人も好きな人が多い。長くパリで仕事をしてきて、フランス人の好みもわかってきました。それをふまえ、より本格的な和菓子を提案する店にしたい」。村田さんが手掛けるシャンパーニュの葛まんじゅう、どら焼き、フランス産栗の焼き栗、芥子の実大福など©️KOJIMA『TAKANORI MURATA PARIS』でも提供したいと話す、美しい和菓子「氷菓」©️KOJIMAパリの和菓子屋「TAKANORI MURATA PARIS」が話題となる日は、そう遠くないはずだ。取材・文/森 有貴子<プロフィール>江戸の老舗や職人などの取材が多く、相撲、歌舞伎、落語と江戸文化好き。オンラインマガジン「暮らしとおしゃれの編集室」(主婦と生活社)にて「大人の江戸あるき」というコラムを連載中。2019年から和菓子連載を予定。
2018年11月24日ジャポニズム2018! 日仏友好160年を記念し、今年の7月からフランスではたくさんの日本文化を大規模かつ総合的に紹介するイベントが開催されています。この記念すべき年に日本人の一人としてパリに居ることがなんだかとても嬉しく、喜びを実感しています。 先日、その公式企画のひとつ、松竹大歌舞伎を鑑賞してきました。日本に居た頃は、観に行きたいなあと思いながらも忙しさを口実に一度も観に行ったことがなかった歌舞伎。パリに来て、大学の授業の一環でオペラやバレエを鑑賞する機会が多々あり、クラシックの魅力を再確認しました。この地で歌舞伎が観れたらいいなあと長年心の片隅で思っていたこと本当に叶ったので、私としては喜びもひとしおでした! 由緒ある劇場で14年ぶりの公演 公演会場に選ばれたのは、Théâtre National de Chaillot(国立シャイヨー劇場)。場所はトロカデロのすぐ近くで、劇場のカフェから見える夜のエッフェル塔は格別なんです! シャイヨー劇場は、ダンス、またはダンスにまつわる公演をメインにプログラムしている国立の劇場で、現在の施設は1937年のパリ万博に合わせて建設されました。そして約10年後には、劇場の大ホールにて世界人権宣言が発表されるなど、歴史にも名を残す劇場なのです。そんな由緒ある地で、日本の歌舞伎が上演されるのは、14年ぶり2度目! 今回松竹大歌舞伎の主演を務めたのは、中村獅童さんと中村七之助さん。上演された演目は「色彩間苅豆 かさね」そして歌舞伎の十八番「鳴神」。 前者の「かさね」は、男女のすれ違いに深い因果関係が絡んだ物語。台詞ではなくて三味線と唄がメインで進行していくもの。非常にゆったりとしたテンポで、間合いの美学と言いますか、多くを語らず、空気で魅せると言った感じでした。日本人の私でも唄のことばが難しかったので、ストーリーを感じながら、主演のお二人の世界に身を委ねながら鑑賞しました。 もう一方の「鳴神」は、台詞で進行していくので、分かりやすく、またちょっと喜劇の要素もあり楽しめました。後半は特にダイナミックな演出と共に見せ場が続いて、初心者の私にも理解しすくとても面白かったです。フランス人には翻訳のオーディオガイドが提供されており、コミカルな場面では皆さん結構笑われていて、この作品はフランス人にも受けが良かったように見えました。 獅童さんのよくとおる声と立ち回りの美しさ、そして力強い演技。それから、七之助さんの女方の所作は、女性の私から見てもうっとりするほど綺麗で品があって奥ゆかしくて、日頃の自分の動作を恥じたくなるような瞬間が幾度とあり、見ていて勉強になりました。ジェンダーレスと言われる現代に生きていて、性別を超えて人間としての魅力を問う良さがありますが、古典を見ながら、男らしさ女らしさというものもあって良いのだなと思いました。芸に身を一心に捧げてきたお二人の姿は舞台の上でとても輝いていて、多くのフランス人の観客を魅了したことと思います。 日本を離れて生活するようになってから、日本の文化、特に伝統芸能に興味を抱くようになりました。ジャポニスムは約8ヶ月間に渡って行われ、期間中はたくさんの日本文化がパリで紹介されるので、思う存分楽しみたいと思います!
2018年10月20日グッチ(GUCCI)の2019年春夏ウィメンズコレクションが、フランス・パリで発表された。グッチがホームタウンのミラノを飛び出し、パリの歴史あるシアターでランウェイショーを開催。プレフォール、リゾートに続き、フランスへのオマージュを捧げるコレクションがついに完結する。パリの歴史あるシアターでランウェイショー会場がシアターであることから、始まりは一つのムービーから。女性が登場するのはホラームービーさながらのちょっぴり“おぞましい”作品。上映が終わると、1階の客席後ろからモデルが一人また一人と現れ、中央のステージに向かってキャットウォークを披露する。仏文化への敬意はヴィンテージテイストで再現新作コレクションも様々な要素が乱れていて、アレッサンドロ・ミケーレが継続して綴っている「折衷主義」の物語が続いている。フランス文化にオマージュを捧げたという今季は、パリのアンティークショップを覗いたかのような懐かしさとヴィンテージライクであることが特徴。特に、ウィメンズは80年代からの影響を強く受けていて、ビッグショルダーがポイントになっている。色鮮やかラッフルドレスはには丸みのあるパワーショルダーを、カラフルなロングドレスにはたっぷりのフリルをあしらって肩周りに重量感をもたせた。また、デコラティブな要素も共通し、キラキラと輝くラメ入りのフリンジが取り入れられている。空飛ぶピッグが新登場動植物を愛する“グッチファミリー”に新たに加わったのは、フライングピッグ。その名の通り羽をつけた豚さんが、ミケーレならではのアニマルワールドに加わった。ドレスの胸元に刺繍されたり、ブローチ、アクセサリーなどになって登場している。新作シューズは月や貝殻をモチーフにした、ロマンティックな仕上がり。ヴィンテージライクなパンプスの中央にメタルで仕上げたモチーフを飾った。ディズニーコラボ、ミッキーマウスバッグバッグは過去から着想を得て、60年代のアーカイブをベースにしたものを一つ。また、マリナチェーンとロープをミックスして持ち手にした、エンベローブバッグも展開している。さらに、ディズニーとのコラボレーションによりミッキーマウスのフェイスをモチーフにしたハンドバッグも展開された。
2018年09月30日昨年、音楽活動45周年を迎えた谷村新司が、フルオーケストラとともに作り上げるコンサート“TANIMURA CLASSIC”を11月12日(月)に東京文化会館にて開催する。本公演の見どころについて話を伺った。谷村新司 チケット情報谷村が初めてオーケストラをバックにコンサートをおこなったのは約30年前。「1988年からのヨーロッパ三部作でロンドン交響楽団、国立パリ・オペラ座交響楽団、ウィーン交響楽団プロジェクト(V.S.O.P)と共演し、その頃からクラシックの心地よさやスケール感が大好きになりました」と振り返る。10年ほど前からタイトルを“TANIMURA CLASSIC”とし、上野の東京文化会館でスタートしました。今回は、昨年に引き続き、指揮・千住明、演奏・東京ニューシティ管弦楽団でお届けする。千住との交流は長いそうで、「出会いは2005年の“愛知万博”。NHKテーマソング『ココロツタエ』の作詞作曲をしたときに、千住さんがアレンジをしてくださった。そこから意気投合して、奈良東大寺の大仏殿で開催した“NATURE LIVE”に参加していただいたり、僕が上海音楽学院で先生をしていたときには学生たちの演奏会をわざわざ観に来て下さったり、長いお付き合いをしていて 今も大切な友人です」ととても深い間柄のようだ。だからこそ、制作は他の所謂オーケストラ公演と異なるようで、「千住さんは指揮をするのみでなくアレンジも手がけ、世界に通用するスコアに仕上げてくれています。完成されたものをただ渡してくれるのではなく、楽曲に対しての想いや成り立ちを丁寧に聞いてもらい、それをくみ取り 制作過程においても確認を取りながら進めてくれています。だから一緒にコンサートを作り上げているという感じがすごく強いですね」という。今年のTANIMURA CLASSICでも「谷村スタンダードをしっかりと聴いていただきたい」とのこと。「生の楽器の重なりでお届けする谷村作品というのはまた違った響き方をするので、その音に包まれてもらうことが一番の贅沢。季節も秋だし一番合うよね(笑)。世界の名だたる音楽家達が称賛するクラシックの殿堂である上野の東京文化会館で秋の定期コンサートとして、みなさんに喜んでもらえるものになればいいなと思います」とニッコリ。名曲の数々を彩りも鮮やかに堪能できそうだ。現在、谷村は全国ツアーのまっさい中。9月2日(日)岡山市民会館で再開し、10月27日(土)神戸国際会館 こくさいホールまでおこなう。ツアータイトルは“38年目の昴”。「『昴』が生まれたのが1980年。生きることに真剣に向き合っていた当時の熱さや不安や夢をコンサートに詰め込んでいます」と語った。6月6日にリリースした最新アルバム『ステージ・セレクション・アルバム「EARLY TIMES」~38年目の昴~』はツアーと同じバンドメンバーで思いを込めて新録。新しい息吹を吹き込んだ懐かしい曲たちとともに思い出がよみがえる全国ツアーになっている。チケットは、チケットぴあにて公演毎に順次発売。取材・文:門 宏
2018年08月27日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 3日目。ランチからスタート。色々胃袋に詰め込んでいるので、ランチも軽めに。 今人気のヘルシー系「MARCELLE(マルセル)」でオープンサンドのランチを頂きます。 お供には冷たいハイビスカスティーで。そういえば、今年は冷たいハイビスカスティーが人気なパリです。至るところで出てきます。 パリジェンヌに大人気な可愛いナチュラルなインテリアのお店です。 店内は英語が聞こえて、パリジェンヌだけでがなく観光客にも人気が広がってるお店なのだと驚きました。SNS効果はすごいですね! ランチ後はバスに乗り、18区のモンマルトル裏へ。 「LA GOUTTE D’OR(ラ・グット・ドーロ)」です。 「金の雫」とでも訳しましょうか。高貴なイメージのネーミングですね。 その名に由来している金の雫ショコラがあります。 地元の人に愛されるきちんとしたパティスリーを提供するお店。テレビ番組でパティシエの巨匠クリストフ・ミシャラクに認められた若きパティシエ、Yann Menguy(ヤン・ムンギ)のお店です。 タルト、生のガトー、クリーム系、バリエーションは幅広いです。 私はバニラのタルトを。さっぱりしてて軽~いお味。 お店の女子は緑のお洋服で統一していて、とても可愛い! ランチの後でも構わず二つ三つとどんどんケーキをお味見をしていく結子さん。どんな胃袋かしら! パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。 近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。 お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。 写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月30日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 2日目。気合いいっぱいで左岸に行きましょう。 まずは最近パンが気になると言っている結子さん。サクサクの焼きたてパンを目指して朝いちで訪問。「DES GATEAUX ET DU PAIN(デ・ガトー・エ・デュ・パン)」の本店です。 高級感が漂う店内です。シックなインテリアに凛として自信に溢れた表情のケーキとパンたち。 カンパーニュ祭り。なんとも香ばしい香り。朝のパリはこれでなくっちゃ。街を歩けどどこからかパンの香りが。そんな街パリです。 優等生な感じです。クロワッサン生地などサクサク系は他には負けないパン屋さんです。 朝から既にケーキも整列。朝から多くのパティシエが働いてるのですね。 気になるパンと焼き菓子を購入の結子さん。 そこから6区へ移動。 まずはビオのスーパーへ入ります。ここでパティシエは何を買うのかしら?後ろからこっそり追ってみましょう。製菓食材を確認していますね。 それから小麦粉や栗の粉など。なるほどねー、なんて独り言も聞こえてきたり。 ドライフルーツや海藻なんかも見てますね。 …え?海藻??どう使うのかな? 最近パリではアペリティフ用の塩味を効かせたハーブビスケットがブームでおしゃれなパリジャンを虜にしています。チーズやタプナードをのせて、ルックスも綺麗で美味しくヘルシーなテーブルを作ります。 そういう使い方なのかしら? そのあと、ショコラティエ「CHANPON(シャンポン)」にて。 シャンポンと言えば、ムースオショコラです。数種類の生ムースオショコラを食せるショコラティエとしては、ここがお手軽にテイクアウトできてオススメです。クロシェガラスも可愛い演出です。 内装もこだわっており、シェフがショコラの型を壁一面にデコレーションしています。 あれ? そういえばアラン・デュカスのショコラティエもこんな型がたくさん並んでいたような。型を並べるブームでしょうかね。 小腹が空いた私はショコラのマカロンをテイクアウト。買い物途中に一歩店内に入ってサクッと購入して一瞬で口に入れて頬張ります。エナジーチャージ! シャンポンを出てマカロンがまだ口に残っている状態ですが、すぐ目の先には私も大好きなあの老舗「BOISSIERE(ボワジエール)」が。私は大好きなつぶつぶショコラをおもたせ用に。そして果汁たっぷりのゼリーを自分用に購入。 これ、オススメです! 結子さんも吟味中。 シャンデリアが美しいな。いいインテリアですね。 味見をたくさんさせてくれるので口が幸せ状態です。 店内にはアンティークの缶箱やボンボニエールが飾られています。 まるで夢の中のような甘い雰囲気です。 ショッピングバックも格式あるロイヤルブルーカラーで美しいです。 現在改装中のサロンドテは、一体いつオープンするのでしょうか。工事が進まないと定員さんが困っていました。 ここはフランス、焦らず気長に待ちましょう。と言ったら、「待ってられませんよ!」と真顔で怒っていました。 ランチはアイスクリーム専門店のランチメニューをいただきます。 ここのランチは素晴らしいのです。お花やハーブが添えられており、とても上品で綺麗なお皿の演出。すべての料理にはアイスかソルベが付いてきて、お料理と合わせて頂く新スタイルのお店です。 私はゆるいスクランブルエッグの卵料理にオニオンのアイス添え。結子さんは緑野菜のスープにミントのソルベ添えをチョイス。 野菜のアイスクリーム、とても新しい。感動します。アイスクリームの概念を覆されるが如く、こんなにも心地よいストレートパンチを浴びることは滅多にありませんね。 その付け合わせアイスがあるのとないのではお皿の感動が全く違いました。魅力的なアプローチ。この手があったか!とつい思ってしまいますが、素人ではできないアイス職人の技と味のマリアージュ、完璧です。 お持ち帰りでアイスをお買い上げの方も多くいらっしゃいます。さすが左岸な品格です。 左岸から右岸に入ります。どんどん郊外に向かってバスは進みます。結子さんの今回のお目当てのひとつ「BENOIT CASTEL(ブノワ・カステル)」です。 今パリでは週末友人とブランチを共に過ごすのが人気なのですが、まさにその需要のあるお店です。 こちらはブランチのバイキング用カウンターです。さぞ賑やかなのでしょうね。 ランチの後にもかかわらず、結子さん、イートイン狙ってます。 私はティーでほっこり。 全てのケーキにはトレードマークのプチビスケットが付いています。可愛いですね! 自分のケーキに小さなビスケットを付けるというブランド戦略に脱帽です。マーケティング戦略が上手ですね。 店内はインダストリアル系な感じとオープンキッチンと幾つもの長テーブルが配置されています。週末は活気がある様子が伺えます。 幾つかの古い釜が移設してあり、パンや焼き菓子に対する深い思いが見えるお店です。 結子さん、ご満悦。 この日撮り忘れてしまいましたが、ちゃんとロゼの乾杯で締めました。 明日はいよいよ最終日!「Day3」に続きます。 パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月28日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 1日目。朝からパティシエ結子さんはマレ地区にあるレバノン菓子のお店「ALEPH(アルフ)」へ。私もパリ在住の友人も頻繁に通う最新パティスリーで絶賛オススメ中のところです。 パイ生地を使った『Nis(「ニ」と読みます。仏語訳「鳥の巣」という意味)』を模した形の台にクリームを流し込んだお菓子を2個3個頬張りました。 ハーブやお花を材料にしているなんとも可愛らしく夢のあるコンテンポラリーなレバノン菓子です。 ここから見出す表現の数々は、彼女に大きな財産になっていたように思います。 ランチを終え、その足でスイーツ巡りは続きます。ランチでもしっかりデザートを平らげる姿勢は、食に纏わる職人の根性であり、同時に素晴らしい胃袋を持っているのだなと感心してしまいます。 さて、最近話題の17区 「KL Pattiserie(カー・エル・パティスリー)」にお邪魔します。 私はランチでお腹がいっぱいになりましたが、さすがパティシエ。フランスのプリン「フラン」をご注文。一口味見させて頂くと、なんとも新鮮なバニラの贅沢なふくよかさ、そしてプリンにもほど近い口どけの良い上品なフランがやって参りました。これは久々の感動。 そしてこちらがパティシエ。ケヴィン・ラコトゥさん。とてもフレンドリーな方。彼からこの繊細なお味が生み出されているのですね。 お腹がいっぱいの私はこれらを購入。夜のお供に。 パティシエのお母様が「止まらないから気をつけて!」とおっしゃっていた通り、と、止まらないではないですか。。。危ないお菓子です。ノワゼットのキャラメリゼ(右)、エピスのビスケット(左)。 ランチ後の店内は、地元のマダムで賑わっておりました。 17区からほど近いピガールへ移動。 こちらがかの有名なムーランルージュ。これを横目にスタスタ。目指すは世界からお客さんが集まるこちらのお店「A L’ETOILE D’OR(ア・レトワール・ドーロ)」。 結子さんは「こういうお店をやりたい。」と昔から話しています。全くブレていません。こちらのマダムの可愛いらしいこと。この世界では彼女を知らない人はいないほどの有名人でございます。 マダム アカボ。三つ編みとキルトスカートがトレードマーク。チャーミングなスタイルです。 いつも行くたびにたくさんのお菓子の話、パリの時代の移り変わりなどを語ってくれます。コミュニケーションが取れるお菓子屋さんって、大事な存在ですね。 ただお菓子を販売するだけがお菓子屋さんの仕事ではないこと、これを教えてくれた貴重な人生の先輩です。ありがたい成熟した社会が、ここパリにはあります。 フランス菓子のセレクトショップですが、ここでしか買えないものが幾つかありますが、なんといっても「Bernachon(ベルナシオン)」のショコラ!これは購入必須です。 マダム アカボの楽しい話があるゆえに、その三つ編みに後ろ髪引かれる思いのまま、こちらのお店を後にします。マダムまたね! 次なるは10区のグルメ街、マルティル通りへ。 2区モントルグイユに引き続き、新たにここに「FOU DE PATISSERIE(フー・ド・パティスリー)」の2号店が誕生しました。この日はまだ出来たて一週間目です。店内はまだ工事の匂いがほんのり残っていました。 パリにある敏腕パティシエのケーキや焼き菓子などのスイーツが日替わりなどで店頭に並びます。 本も出版しています。サイン会なんかも催しており、イベント好きには要チェックの人気店です。 本日はこれでひとまず閉幕です。 ロゼでおつかれさまの乾杯儀式。また明日!「Day2」に続きます。 パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。 近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。 お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。 写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。日程はお盆明けを予定しています。詳しくはインスタグラムにて情報をご覧いただけるようにしております。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月26日初めて来たフランスで、いきなり住み始めた。 6月で、パリに住んで7年。小学校を終えてしまった程の時間が、あっという間に過ぎていきました。初めての1人海外。言葉も喋れず、知り合いも居ない場所で、いきなり住み始めました。さらには、フランスに一度も来たことがありませんでした。いくつか他に候補の海外都市が自分の中であったのですが、なぜか直感がパリだと言っていたので、それで決めたのです。 もちろん、フランスの文化-映画、ファッション、文学などに元々関心が高かったのですが、それはフランスに限らずで、海外のカルチャー全般に関心が高かったんです。 でも、直感で、パリだった。 とにかく、そんな気軽さから私の海外生活はスタートしたのでした。 “ない”という不便さによって、多くのことを培えた日々。 海外に住み始める時、また、慣れない土地での情報ってとっても貴重ですよね。今は、インターネットが生活のスタンダードになっているから、ネットやスマホがない生活なんて、今の私には考えられない。 でもそんな私も、パリ来た当初から2年近くは、節約の為インターネットを繋がず、携帯もプリペイドでした。だから当時は情報を仕入れるだけでも大変で、外に出ても方向音痴なので場所が分からなくなるし(笑)、友人や知り合いが欲しい、誰かと繋がりたいと思っても、今よりSNSが少なかった。 また住居探しにおいても、住宅難のパリではネットを繋げていないどころか、保証人のいない外国人の私が「家を探す」ということはとても大変でした。 でも“ない”というところから、人は創意工夫をし、本来の感が鍛えられたリ、実際の行動力が培われていくのかもしれません。 だから、今となっては良い機会を与えられた貴重な期間だったと思っています。 生活必需品と数着の服が入ったスーツケース1つでやってきて、着いた翌日から何をしたかというと、とにかく歩いた! 街を覚える為に読めない地図を見ながらパリ中を歩き、参考書で覚えた私のフランス語が通じるのか、見知らぬフランス人に声を掛けながら、とにかく毎日たくさん歩きました。多い時で、1日15人くらいに声を掛けたりも(笑)。内容なんてどうでも良くて、とにかく話して言葉を理解できるようにしていきたかった。あと、パリジャンの方々と交流したかったのです。 特にパリの人たちは、喋るスピードが速いと言われていて、パリジャン独特の発音があります。参考書とは違うんですよね。実際、何を話しているのかさっぱり分からなくて、途方に暮れた日々が続きました(笑)。でもここでも、出来ない喋れないということに臆せず、それでも話す、自分の言いたいことを伝えるという、度胸を養っていくことに繋がっていった気がしています。 パリ生活のスタートした思い出の場所、サンマルタン運河! これは大好きなサンマルタン運河。ここから私のパリ生活がスタートしたので、一番思い入れのある場所です。 初めてシャルル・ド・ゴール空港に着いたとき、タクシーでこの近くのホテルに向かったのですが、あまりに体調が悪く、タクシーの中で半ば気を失っている状態でした(笑)。 目が覚めた時に最初に飛び込んできた光景が、きらきらした初夏の日差しを照り返すサンマルタン運河の木々と、パリジャンたちが日向ぼっこしながら談笑したり踊ったりしている自由でのびやかな光景でした。それは今でも目に焼き付いています。 私は毎年、初めてパリにやって来た日付近は、必ずサンマルタン運河へ行くように決めています。初心に戻るじゃないけど、その時期にここへ来ると、ふっと背筋が伸びる気持ちになれるからです。 7年目を迎えて思うことパリに来た時は正直、大きな目標や夢があったわけではありませんでしたが、自ら進んで行動していくうちに少しずつその時やりたいことが現れてきました。そして、その都度立ててきた一つ一つの目標を達成し、困難があっても乗り越えて来れたのは、応援してくれる家族の存在が一番大きかった。 それから、励まし合った日本に居る大切な友達。そして、ここで出会った全ての人たち。たった一人で居るような気がしても、人は本当の意味で一人ではないのかもしれません。そして、自分の見えている世界がすべてではないということをほんの些細な出来事や触れ合いの中から教わった気がしています。 現在はフリーでお仕事をしていますが、この仕事を通して、人との交流や繋がりの大切さというのもひしひしと実感しています。人は財産というけど、本当にそうなんだなあと。 日本とフランスで仕事をする際、働き方に大きな差はありますが、人としての基本はきっと何処に居てもある部分は一緒だと思うのです。 それから、“コミュニケーション”ということの意味。それを日本に居る時は考えもしなかったけど、ただ人と人の言葉の交わし合いだけではなく、何を話したかよりも、心だったり、雰囲気だったり、思いやエネルギーだったり、笑顔だったりetc…何を相手と交換したか、何を自分からその場で提示できたかが大切なのかなと思っています。 コミュニケーションについては、言葉の不自由な日々がずっと続いたからこそ培えた自分なりの哲学みたいなもので、経験に基づいた軸の様なものが自分の中で出来たことをありがたく思っています。 先のことは分からないけれど、でも今は確実に未来に繋がっている。これは、みんな一緒。今出来ること、やりたいことを大切に、そして、パリの情報や魅力を、多くの人たちに伝えていきたいです。 そして、8年目に向けて、また一つ成長していきたいと思います! 今日は、ここで暮らしながら、いろんな人たちに向けて感謝の意味を込めて記事を書かせていただきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
2018年07月10日パリ生活で楽しみにしていることといえば、ブロカント。 モードの世界でメゾンの仕事をしていた頃、フランス刺繍やレースの素晴らしさに触れて学ぶ機会がありました。パリ出張に来るたびに、時間があればブロカントへ足を運び、職人技の光ったアンティークのドイリー、ハンカチーフを集めてきたものです。 以前にもこちらでアンティークレースのことについてお話ししましたが、今回はまた少し違う角度でご紹介したいと思います。 繊細で美しい、そんなフランス刺繍のルーツとは? フランス刺繍のルーツは、もともとインドやイタリアからフランスに辿り着いた輸入文化です。 近国の英国やフランドルとの繊維を通じた交流もあり、技術や流行が行ったり来たりして発展してきた経緯があります。私が収集しているドイリーやハンカチーフには主に18世紀末から20世紀前半の時代性に富んでおり、大きくは「ルネサンス」と「リシュリュー」と呼ばれる時代を反映したものを中心に集めてきました。 今回は「ムショワール」と呼ばれるアンティークハンカチコレクションを少しお見せしたいと思います。 ハンカチ刺繍は18世紀に王家や貴族の男性が持つアイテムとして流行り始め、職人は必死で極細糸を紡ぎ、刺繍のデザインを考えました。 時代を経て、19世紀末には庶民に浸透するほどまでに流行となり、広がりを見せました。かつての日本のように針仕事は日常のものであったので、19世紀中頃には自ら刺繍を施したハンカチーフを持っていた習慣があったと考えられています。 ハンカチーフの角に花や草などのモチーフが刺繍されたデザインは、英国から流れてきたデザインルーツであると言われています。 この頃は王家や貴族が競い合うように服の襟や袖、シミーズ(日本訳:現代で言う紳士用シャツ)などに美しい植物モチーフをあしらった刺繍を施す流行がありました。地域によってはすごい襟のものや強い民族思想を反映している帽子などがありますね。 上の写真は18世紀末のもの。その素晴らしい技術には思わずため息。糸を引く技法を用いたステッチ刺繍、葉っぱの中に砂のような点々模様、真珠のような立体ポイントなど…様々な職人技が施されており、糸の始末も分からないほど。とてもリッチな仕上がりな、価値あるコレクションです。 王家や貴族の位の高い人が持っていたハンカチーフには、特徴的な刺繍が施されています。収集家も魅了するその価値は、高品質の極細に依られたリネン糸が使われている事が第一条件として挙げられます。リネンを髪の毛よりも細い糸に紡いで依り、それを薄くて透け感のある平織りの生地へ。 この薄手の生地を用いたハンカチーフは、中でも最も価値があるものだとされています。投げたらふわーっと降りてくるほどの軽さ。 リネン素材だから成し得るこの張り感とオーガンジーのような薄さ。本当に美しいです。ここから物語が始まるわけですね。 王冠の刺繍が施されているものは文字通り「王家」の証。 こちらはブルターニュの王家の末裔から渡されたもの。私の手に渡る前の持ち主、テキスタイル工芸の収集家であるマダムは、直接王家から継承し40年間に渡り大切に保管していました。そして私の手元へ。私の大切な出会いは、3代目という称号ももれなく受け継ぐ運びとなりました。嬉しい出来事です。 英国デザインに影響されていると言われている植物モチーフは、ロワール地方やブルターニュ地方から出てくる事が多いです。18−19世紀にかけて、その地方には権力を持った英国人が移り住み育んだ土地である歴史があります。歴史的つじつまが合いますね。ちなみにロワール地方にはイギリス式庭園も多くあります。イギリスがフランスに与えた文化的な影響は、色々な角度から見えてきます。 そして名入れハンカチーフ。これがあるのと無いのでは価値が違います。 映画のヒロインでも一躍有名になった、フランス名『Amelie(アメリ)』、見つけました。薄いリネンにたくさんの技術が施されています。フリルが可愛いので赤ちゃんの誕生祝いなどでしょうか。これもブルターニュ地方のものです。 時にはキリスト教のミサに使われるハンカチーフとも出会います。お守りのように必ず中央にクロスが施されています。これは珍しい刺繍ですね…Gabrielle(ガブリエル)の名前が入っています。 こちらは「ナポレオンⅢ」と呼ばれる19世紀に人気の刺繍デザイン。葉っぱから雫が落ちてきそうな水滴のようなポンポンが可愛さを引き立てます。そういえば、有名メゾンもこの技法を使ったドレスなど発表していましたね。今では簡単に機械で製作できるようになりましたが、やはり手作業のものは繊細さが違います。 こちらもブルターニュ地方の貴族から出てきた「ナポレオンⅢ」デザインの施されたナプキン。カットワークだけではなくステッチと立体刺繍のデザインが表情豊かです。食後のデザートタイムに使用されたもので、小ぶり。お晩酌にも使える、嬉しい実用的サイズです。 ハンカチーフを探っていくと、このようなモダンな刺繍が流行った時期があり驚いたことがあります。こちらは平織りに織られた生地に針を入れて、引っ張りながら四角い模様を施していくという、気の遠くなるような仕事です。価値のあるものは、生地の小さなスクエアの部分が二重になっているのですぐわかります。また、裏を返したときの始末の仕方によっても価値が違います。 これらは1920−25年の非常に短い期間に作成されたものだと教わりました。すなわちアールデコ(1910-1930年)ですね!ここでもデザインの歴史とぴったり合います。 フランドルや北フランス、ノルマンディーで流行ったボビンレースのコレクション。チュールの技術と立体刺繍とカットワークを合わせたコレクション。リネンなのでパリッパリ。 より新しく、より極めた技術に向かっていく姿。力を感じます。 マルセイユ港が開港され、輸入された様々な外国文化。イタリアから渡ってラングドック地方やプロヴァンス地方に広がり、定着したフランス刺繍のひとつ『ブティ』に良く似たアイディア源の刺繍。 こちらはノルマンディーのもの。光にさらすと浮き出る刺繍。細かな作業は美しいです。非常に薄いコットンが使用されています。 こういう宝探しをしているとひょっこりドイリーに出会ったりします。なんとも細かい仕事!予期せぬ嬉しい出会いにテンションも上がります。 最後に、こんなユニークなピエロ刺繍も見つけたりしてほっこり。ちょっと荒いけど、この表情にやられました。若い方の作品だったのかしら。針から年齢も見えてきたりして、そんな想像も楽しいものです。すごく時間かけて作られてますね。 これだから、ブロカント巡りはやめられない…!さあ、また次の出会いを求めて、行ってきます! 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年05月30日ストリートで行われるブロカント。 パリに観光でいらっしゃる方々のお目当てのひとつに、蚤の市があると思います。ヴァンヴやクリニャンクールなど、同じ場所で行われる定期的な蚤の市は、ガイドブックやパリ特集の雑誌にもよく取り上げられているので、ヴィンテージものに興味がある人は、名前をご存知かと。私も好きで、ふらーっと一人でもよく行きますし、アテンドの同行でご一緒したりもします。やはり、基本一点ものの世界故に、「これは!」という出会いがたまらないのですよね。ただ上記の蚤の市は観光客も多いので、値段交渉が出来るとはいえ、ちょっと高めです。 そこでおすすめは、毎週、パリのあちこちのストリートで開かれているBrocante (ブロカント)!ブロカントとは、雑貨や古道具などの蚤の市。これは大体、vide-greniers(ヴィッド-グルニエ)と一緒に行われます。後者は、素人の方が、ご家庭の不用品:雑貨、洋服、家具etc.など、不用品処分が目的です。値段設定が低めが多く、運良く素敵な掘り出し物に出会える可能性もあります! この週末は、5区で計3つのブロカントとヴィッド-グルニエが行われていたので、お散歩がてらお宝ハントをしに。パリ5区は、カルチェ・ラタンと言われる学生街です。お店が多く、賑やかな場所が多いのですが、閑静なストリートもあったり、古き良きパリの面影を残すカフェやビストロが並ぶ通りもあったりと、一言では言い尽くせぬ多彩な魅力に満ちています。 フランス人は蚤の市好き?消費に関する日仏の考え方の違い いつもブロカントは人がいっぱいで、この日も若者からご年配の方までたくさんの人が訪れていました。こういうところが、フランス人は蚤の市が好きだとか、または物を長く愛すると言われる所以なのかも。 蚤の市が好きかどうかは人によりますが、長く物を大切にするという点に関してはイエスだと私は思います。日本のように消費者社会じゃないですし、百均もありません。だから「壊れても100円だし、またすぐ買えばいい」という概念がまず無いと思います。質の良いものは、高い値段を出さなければ買えない。(買ったところで、そのクオリティーは日本製品より劣ったりもするけど…。)だから、物を大切にする、不便なら自分で創意工夫!、はたまたちょっとくらい不便でもいいじゃない気にしないわという文化が、フランスの人々の生活の根底にあるのではないかなと私は思います。 それから、歴史を感じさせるものを好む方が多いので、それがヴィンテージ品が好きという傾向になったり、また、上記の消費に関する意見とはまた別ですが、物と自分の間にある“歴史”を堪能しているとも言えるかも。でもそこはフランス人に限らずですけれどね! ブロカントの定番シルバー類。 無造作に並べられた家具たち。 一体いつの年代の箱なのか、木彫りに壁画のような絵。(既に売約済みだった) この日は戦利品ゼロ!でも、例え買わなくても、ジャンク品も多く種類も様々なものの中から自分の好きを探すって、楽しいなと私は思います。ときめきを求めて、暇さえあれば出向いてしまうブロカント、中毒性高しです! ちなみに、日時と場所に関する情報は、ネットで調べることが出来ます。フランス語しかありませんが、"les prochaines dates"で日付を選んで、キーワードが入力出来るところにParisと入れれば、一覧が出てきますよ。 もし、パリに近々いらっしゃるご予定でご興味のある方、ぜひ活用してみてください。
2018年05月26日東京の国立新美術館では、5月30日から9月3日まで「ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか」を開催する。アントワーヌ=ジャン・グロ 《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》1796年Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski /distributed by AMF-DNPartcom人の似姿を描く肖像は、スマートフォンの高性能カメラで意のままに自分を撮ることが当たり前となった現代社会において、いまや最も身近な芸術と言えるかもしれない。しかし一方で、肖像は最も長い歴史を持つ芸術ジャンルでもある。本展では、3000年以上も前の古代メソポタミアの彫像や古代エジプトのマスクから、19世紀ヨーロッパの絵画・彫刻まで、極めて広範にわたる時代や地域の作品を対象にしながら、肖像が担ってきた社会的役割や表現上の特質を浮き彫りにする。ルーヴル美術館の古代オリエント美術、古代エジプト美術、古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、イスラム美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画の全8部門による全面協力のもと、各部門を代表する肖像の傑作およそ110点を一挙に堪能出来る、きわめて貴重な機会となる。ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)《女性の肖像》、通称《美しきナーニ》1560年頃Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom今回のみどころの一つ、16世紀ヴェネツィア派の巨匠ヴェロネーゼによる『美しきナーニ』は、ルーヴル美術館が所蔵する数々のルネサンスの肖像画のなかでも、最高傑作の一つとして名高い作品。この至宝の肖像画が、27年ぶりに来日を果たす。さらに、古代エジプトのアメンヘテプ3世、マケドニアのアレクサンドロス大王、アウグストゥス帝やカラカラ帝らのローマ皇帝、ルイ14世を始めとする歴代のフランス国王、そしてフランス王妃マリー=アントワネットなど、歴史を彩った時の権力者たちの肖像が一堂に会す。中でも大きなみどころとなるのが、フランス皇帝として名を馳せたナポレオンのコーナー。将軍時代を経て、皇帝として最高権力を手にしながらも、追放先の孤島で孤独な最期を迎えることになったナポレオンの激動の人生を、アントワーヌ=ジャン・グロの傑作『アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)』を始めとする5点の作品でたどる。ジュゼッペ・アルチンボルド《春》1573年Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Jean-Gilles Berizzi /distributed by AMF-DNPartcom本展では、俳優の高橋一生がオフィシャルサポーターに就任し「音声ガイド」のナビゲーターにも挑戦。この他、パリのフランス流紅茶専門店「マリアージュ フレール」や、「とらや」とコラボレーションしたスペシャルグッズの販売、ホテル「コンラッド東京」や「ザ・リッツ・カールトン東京」でのコラボレーションメニューの提供、六本木の東京ミッドタウン内のショップ・レストラン&バーでも関連メニューが展開されるなど様々なイベントが目白押し。早割チケットや特典付きのお得なチケットも販売。詳細は展覧会ホームページ()にて。身近でありながら、奥深い肖像芸術の魅力に迫る、史上空前の本格的な展覧会をお見逃しなく。【展覧会情報】ルーヴル美術館展 肖像芸術―人は人をどう表現してきたか会期:5月30日~9月3日会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2時間:10:00〜18:00(6月の金・土曜は20:00まで、7〜9月の金・土曜は21:00まで)※入場は閉館時間の30分前まで料金:一般1,600円(1,400円) 大学生1,200円(1,000円) 高校生800円(600円) 中学生以下無料※( )内は前売り及び20名以上の団体料金休館日:毎週火曜日(8月14日は開館)
2018年05月17日『パリ蚤の市散歩』や『パリのヴィンテージファッション散歩』、そして昨年末に刊行された『増補改訂版 パリ蚤の市散歩』の著者で、ファッションジャーナリストの清水友顕による蚤の市イベントが、5月18日より東京・原宿にあるアンティークショップ・ユニック(unikk)でスタートする。ショップいっぱいに並ぶのは、イヤリングやブローチ、グラスや陶器などの食器、ホウロウ製キッチン用品、花瓶、アンティーク缶、レースやブレード、ペーパー類など。希少な一点物のストーリーを買い付けた清水さんから聞きながら、あらゆるジャンルのアイテムに囲まれた不思議空間を楽しんで。また初日18日の18時から21時までは、オープニングレセプションも開催される予定。会場では、アクセサリーデザイナー金井宏眞が手がけるブランド、リルコディット(Rirecodite)の展示受注会も同時開催。【イベント情報】「パリの蚤の市展 - numéro4@unikk -」会期:5月18日〜27日時間:13:00〜20:00会場:アンティークショップunikk住所:東京都渋谷区渋谷1-22-5 1階定休日:5月16日URL:ブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』:
2018年05月15日ゆったりとした空気が流れる、アートミュージアム周辺。4月13日、パリ初のデジタルアート・ミュージアム L’Atelier des Lumières(アトリエ・デ・リュミエール)がオープンしました。 11区のSaint Maur (サン・モール)通りにできたこの施設は、もともと100年近く続いた精錬工場の跡地を改装したもの。広さ2000㎡を有し、4年の歳月をかけて現代アートの空間へと変貌を遂げました。このブログを読んでくれている人の中に、もしパリに観光で来たことある人がいらっしゃっても、この辺りを訪れたことがある人はあまりいないのではないかと。それもそのはずで、この周辺に人気の観光スポットはなく(強いて挙げるならペール・ラシェーズの墓地)、庶民的で少しゆったりとした空気が流れています。でも、レストランやバーが多く集まるレピュブリックとバスティーユの間にありますし、人気のマレ地区へも歩いて行けるので、便利なエリアでもあります。近年はこの周辺にもおいしいコーヒーショップやカフェなどがオープンしているので、喧騒を離れてブランチやカフェをしたい方に是非おすすめしたい穴場スポットです! オープニングの作品に選ばれたのはクリムト! さて、このミュージアムの試みは、壁や床など建物全体を駆使したビジュアルアートと音楽のコラボレーションによって観客に新体験をもたらすもの。 今回のオープニングにあたって、3つの作品が上映されています。そして、そのメイン作品に選ばれたのは《クリムト》!クリムトのプロジェクションは、およそ30分の上映。その間、壁と床一面(総面積3300平㎡)をキャンバスに見立てたグラフィック映像が、クラシック音楽—ワーグナーやショパンなど、時に盛大で時に哀愁漂うメロディーと共に進行していきます。 そして、クリムトの影響を受け、オーストリアを代表する画家の一人であるエゴン・シーレの品も《クリムト》中に組み込まれていました。 アート空間に溶け込む感覚。実は私は美術館へ行ったとき、「羅列された作品を順々に鑑賞していく」というスタイルに違和感を感じることが時々あります。しかしながら、主題やアーティストの世界観を見事な展示方法で表現されることに感銘を受けることもありますし、また多くの展示作品の中から好きな作品を直感的に捉え、気になった作品を何度も見直したり、心行くまでじっくり観賞したり、etc…従来の美術館ではそれらが可能で、魅力の一つであるとも思います。しかしこのアトリエ・デ・リュミエールは、美術館でありながらコレクションを持たず、美術作品をデジタルに置き換え、ショーへと変化させました。このスタイルに、最初はいつもとは違った居心地の悪さを感じました。当たり前ですが、なんだかホールは暗いし、人もごちゃごちゃしているし、ショーも始まっていて途中だったし(笑)それに、どこか「見せられている」という感覚が違和感として沸き起こっていました。しかしショーの進行と共に自分の体がその空間に馴染んでくると、肉体がアート空間の中に溶け合わさっていく様な、作品の中へ沈み込んでいく様な錯覚を覚え、それがだんだんと心地よさへ変わっていきました。 直接“絵”に触れるということ 他の2作品ですが、1つはエゴン・シーレと同様、ウイーン分離派を継承した画家で建築家の《フンデルトヴァッサー》。彼の作品の象徴である、渦巻状のものが壁や床一面を旋回しだすと、子供たちがその映像へ駆け寄っていく姿が印象的でした。そう、ここでは“絵”で遊ぶということが可能なんですね! 美術館という場所において、絵はいつも人から守られてきたものでした。しかしながらデジタルによって、ある意味その垣根を越えることが出来たように思えます。 そしてもう一つの作品は、イスタンブール、L.A.、ロンドンを拠点に活動するデジタルクリエーション・スタジオOuchhhによる、コンテンポラリー・ヴィジュアル・アートの《Poetic_Ai》。こちらの作品は、すべてアルゴリズムよって作成されており、まるで、マトリックスの世界を旅している気分になりました。 また、こちらの作品(《Poetic_Ai》)は併設されているバー“Studio”でも8月31日まで連日上映されています。こうやって、座って鑑賞できるのもよかったですよ。大ホールでの上映に疲れたら、ここで喉を潤わせながら座って作品を眺めるのも良いかと。私は、結構ゆったり過ごせました。 今や私たちの生活にデジタルは欠かせないもので、エキシビションにおいても、観客を呼ぶため、そして人々の心をつかむ為のツールの一つとして、今後大きくその役割を担っていくのだろうと思います。 パリの新たな人気スポットの一つとなるのか。そして、今後の上映作品ではどのような仕掛けを組んで、私たちを驚かせてくれるのか、期待しながら今後の行方を見ていきたいと思います。 L’Atelier des Lumièresアドレス:38 rue Saint Maur 75 011 Paris開館時間:月-日10時~18時(金・土~22時)開催期間:《クリムト》《フンデルトヴァッサー》現在~11月11日《Poetic_Ai》現在~8月31日
2018年05月07日ギャラリー・ラファイエット社によって、新しいアートスペースが誕生 3月10日、パリの中心に、新たなコンテンポラリーアート・スペースが誕生しました。 場所は、以前この連載の中でお伝えした『アライア回顧展』の「アズディン・アライア・アソシエーション」からもほど近い、パリ4区のプラートル通り。名前は『Lafayette Anticipation(ラファイエット・アンティシパション)』。あのデパートで有名なギャラリー・ラファイエット社によって設立されました。 同社は、ファッションだけでなく、アートのエキシビジョンやフェアのパートナーとして、積極的に支援しているのです。例えば、毎年10月にパリで開催される国際コンテンポラリーアート・フェア(通称:FIAC=Foire International d’Art Contemporain)など。この時は、パリの街中が現代アートの作品で彩られるので、アートが好きな私としては、とても楽しみな時期の一つです。 アーティストたちの活動を後押しできる全く新しいスポット。 さて、『ラファイエット・アンティシパション』の狙いは、ただエキシビションを開催し、作品を展示するだけのものではありません。実験的で、かつ来場者が何か体験できることを主としたエキシビションを狙いとしています。さらに、企画・運営・展示の他、アーティストと共に作品の制作を行う学際的性質をもった文化施設でもあるのです。なぜこのようなスペースを作るに至ったのか。 同社によると「パリはたくさんの歴史ある素晴らしいコレクションが溢れているけれど、アーティストたちが集まって積極的に創作するための場所がない」ということ。そういった「現代アートの現状で欠けている点」に目を留めたギャラリー・ラファイエット社は、パリのど真ん中でアーティストたちが創作し合ってそのまま発表を行い、彼らの活動を後押しできるような全く新しいスペースを造りたいと思ったのでしょう。 そして、ラファイエット・アンティシパションのビルは、シアトル中央図書館やミラノのプラダ財団の建築で知られるレム・コールハースが、3年の歳月をかけてモダンな建物へと変貌させました。 地下1階から地上4階までのこの建物。地下はアーティストの創作スペースで、私たちが鑑賞できる主な展示スペースは1階から3階までです。そして、この3フロアはなんと、アーティストの意向に合わせて床や壁などを自由に変更できるように設計されています。それもおよそ40通り可能とのこと!展示ごとに、ビル全体が舞台装置のように変化するなんて、大変面白い試みです。 メインのエントランスを入ると、地上階には人気のオーガニック・カフェ「Wild & the Moon」が入っています。 そして、カフェのすぐ隣には、パブリック・スペースが。 カフェ側からこの建物の外、中庭へと一旦出ると、ラファイエット・アンティシパションのブティック「À Rebours」が併設されています。ユニークでデザイン性に富んだ小物や雑貨、アクセサリー、そして写真集などを手にすることができます。 アメリカ人アーティストによる、建物全体を使った展示作品 現在エキシビジョンは、ニューヨーク在住のアメリカ人アーティスト、Lutz Bacherの「The Silence of the Sea」が開催中。 © Lutz Bacher男性名義(ペンネーム)ですが、実は女性アーティスト。フランスでは、今回が初めての展示です。 彼女はさまざまなメディア、ビデオ、音響、フォトグラフィーなどを用いたインスタレーションを行うアーティストで、その表現スタイル通り、この建物全体が彼女の作品へと変化。海、そして海の静寂を連想させる海風の音が、あちこちに置かれた音響装置からビル全体へと響き渡り、訪れる人々を彼女の作品の内部へと誘い、包んでいきます。 最初に訪れた3階の展示スペース、自然光を取り入れた、明るく開放的な空間が広がっていました。 砂浜なのか、海面の反射をイメージしたのか、地面にはたくさんのラメが撒かれていました。撒かれたラメはメインの展示スペースだけではなく、階段や踊り場にも広がっていました。ご覧の通りキラキラ! お次はこちら。今回、1階と2階は吹き抜けになっていて、各フロアの両サイドに、同じ映像が流れるスクリーンが設置されていました。さらに、自分の立つ位置によって1階と2階両フロアの画面が一つに見えるという視覚を欺くマジックも発見。映像はモンタージュされていて、ブレが激しく、時々早送りのように進み、大画面の威力と共に眩暈を覚えるほど…。なので反対側に目をやると、距離があるお陰でだいぶ見やすい。美しい海辺の光景が目に飛び込んできます。 展示スペースの音響は決して穏やかではなく、むしろ雑音の大音量。タイトルのSilenceとはかけ離れているという点に、おそらくこのアーティストの問題提起が隠されているのでしょう。 絶え間なく続く音響と映像が2つのフロアをまたがり、さらに壁と床の垂直と並行のラインがどこか永続的なものを物語り、この空間のテーマの一つとして大きく存在しているような気がしました。 これはスクリーンに近寄った時、そこにいた誰かがふと私の前を通り過ぎようとした時の瞬間。画面の砂浜に映る彼女の影が、まるで登場人物の影のように感じました。観客一人一人が、この作品の一部へと組み込まれる瞬間でもあります。 中庭を囲む形を成したU字型の建築。外の景色を感じることで、街の一部、世界の一部であることも再認識できます。劇場や美術館の多くは、展示物の管理という面からしても、こうして自然光を入れることは不可能なのですが、ここは別。それは、「ここは閉ざされた場所ではなく、人々へ向けて開かれた場所である」という意思さえ感じられる気がします。 写真では見づらいかもしれませんが、こちらは先ほど3階にたくさん撒かれていたラメが落ちてくる様子です。天井を見ても目立った仕掛けがなかったので、私たちが実際に歩いていた3階のラメそのものかもしれません。これも、モバイル式の床がなせる技!日の光を照り返しながら、きらきらと輝き、落ちていく様子に見入ってしまいました。 体験型、参加型のエキシビジョンを通じて、大きな発見と感動を 日本の美術館やギャラリーは、展示されている作品をただ観賞するタイプのエキシビションが大部分だと思います。 しかしパリには、体験型、参加型のエキシビションが多く開催されています。そこでは、見る、聞く、触れるといった知覚を通して、発見と感動を得ることができます。 それは“物や空間”と“自分”であったり、“自分”と“他の誰か”であったり。そして、体験は、経験となって私たちの心に印象深く刻まれます。ただ、キュレーションされたものを眺めるよりも、空間全体を使用した作品の中に自分が身を置くことによって、より自分で何かを考えるという行為が触発される気がします。それが、この“体験する”ことを目的としたインスタレーションの魅力なのかなあ…なんて思ったり。 パリの中心でこのようなアートの発展を推進する文化施設がまたひとつ増えたことがとてもうれしい!これからも新たな文化施設がオープンしていく予定なので、随時ご紹介していきたいと思います。
2018年04月22日開場20周年の記念シーズン真っ只中の新国立劇場。早くも来季2018/19シーズンの公演ラインアップが決定し、発表会見が開かれた(1月11日・新国立劇場)。オペラ部門では大野和士新芸術監督が登壇。施政方針ともいうべき5つの目標を掲げた。(1)レパートリーの拡充(新制作を現状の1シーズン3演目から4演目に増加)(2)日本人作曲家委嘱シリーズ(隔年)の開始(3)1幕物オペラ×2本のプロダクション《通称:ダブルビル)、あるいはバロック・オペラをシーズンごとに交代で制作(4)旬の演出家・歌手の起用(5)国内外の劇場と積極的にコラボ、東京から新たなプロダクションを発信。つまり、魅力的なレパートリーを拡充し、それを東京から世界のオペラハウスに輸出しようという構想だ。大野によれば、今後のプログラムの組み替えを考えると、現状の制作ペースではレパートリーが足りなくなるという問題がある。たとえば海外の劇場のプロダクションをレンタルする場合、契約上再演に制限があるので、今後は上演権ごと買い取って、いつでも上演可能な新国立劇場のレパートリーとすることも検討していく。大胆な大盤振る舞いのようにも聞こえるが、それによって制作コストが高騰するとは限らず、劇場の財産たる自由に上演できるレパートリーが蓄積されるプラスのほうが大きいという。海外の劇場とのコラボ構想も含めて、このあたりは、世界各地のオペラハウスで豊富な実績を持つ大野ならではの人脈とノウハウがあってこその戦略だろう。大きく期待が膨らむ。オペラ・ラインアップ(*印は新制作)10月モーツァルト《魔笛》*11月~12月 ビゼー《カルメン》12月 ヴェルディ《ファルスタッフ》1~2月 ワーグナー《タンホイザー》2月 西村朗《紫苑物語》(委嘱作品世界初演)*3月 マスネ《ウェルテル》4月 ツェムリンスキー《フィレンツェの悲劇》&プッチーニ《ジャンニ・スキッキ》*5月 モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》6月 プッチーニ《蝶々夫人》7月 プッチーニ《トゥーランドット》*大野が特に力を入れて語ったのは、日本人作曲家委嘱シリーズ第1弾の西村作品。《紫苑物語》は石川淳の小説が原作。作曲の西村、台本を担当する佐々木幹郎とともにすでに2年前から検討を重ねてきた。そして、大野が「現在世界で最も認められているオペラ演出家」と信頼を寄せる笈田ヨシを起用。《魔笛》は話題のウィリアム・ケントリッジの演出。映像を大胆に活用し、世界中で大人気のプロダクション。《フィレンツェの悲劇》《ジャンニ・スキッキ》は新機軸のダブルビル・シリーズの第一弾。《トゥーランドット》は、東京2020オリンピック・パラリンピックへ向けての東京文化会館との共同企画「オペラ夏の祭典2019-20」の一環。国と都が、文化創造でもタッグを組む。世界中の目がトーキョーに集まる2020年を、そしてその先の新国立劇場の未来を見据えて、大野体制はもう動き始めている。取材・文:宮本明
2018年01月12日パリ在住の画家・イラストレーター田中麻記子が国立新美術館で開催する「20th DOMANI・明日展」の展示にあわせて、東京ミッドタウン内のイセタンサローネ(ISETAN SALONE)とファビオルスコーニ / ハイブリッジ ショーケース(FABIO RUSCONI / HB Show-case)で作品展を同時開催する。イセタンサローネでは、“Les filles(れ ふぃいゆ)” をテーマに、さまざまなファッションに身を包んだ少女たちを表現。彼女が描く愛らしい独創的な世界観を、木のぬくもりに触れながらモダンな和の空間で楽しむことが出来る。また、FASHION HEADLINEで連載中の12星座占いの原画も展示予定だ。les filles de matin ©︎Makiko Tanakaファビオルスコーニ / ハイブリッジ ショーケースでは、アートな旅コスメ「サンクセンス(CINQ SENS)」が、アート×コスメをテーマにした“Bon Voyage! ~旅するコスメ~”を開催する。「サンクセンス」は、乾燥などが気になる機内で、頭の先から足先まで全身ケアすることが出来る美容セット。そのパッケージやオリジナルポーチのメインビジュアを田中麻記子が描き下ろしている。会場では、同美容セットの販売と彼女の新作を展示する。サンクセンス(CINQ SENS)/ 全5点入り 6,300円セット内容:CINQ SENS ハイドロゲルマスク、CINQ SENS モイスチャージェルuruotte ハーバルエッセンス優、オリジナルポーチ、機内美容のススメ(BOOK)国立新美術館から徒歩で10分ほどの東京ミッドタウン。アートを巡る1日として田中麻記子の世界を堪能してみてはいかがだろうか? >> 【INTERVIEW】パリの多国籍な食文化に触発される、画家・イラストレーター田中麻記子が創造する世界【展覧会情報】■「20th DOMANI・明日展 文化庁新進芸術家海外研修制度の成果 寄留者(パサジェ)の記憶」会期:2018年1月13日~3月4日会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2時間:10:00~18:00(最終入場17:30、毎週金曜日と土曜日は20:00まで)料金:一般1,000円、大学生500円(高校生、18歳未満および障がい者手帳をお持ちの方と付添の方1名は無料)休館日:毎週火曜日--アーティスト・トーク--「パリー現実と幻想のはざまで」会期:2018年1月21日時間:11:00〜田中麻記子とアートプロデューサー、ライターの住吉智恵がパリでの制作や生活についてスライドを使用してトークを繰り広げる。■「"Les filles "」会期:2018年1月13日~1月28日会場:イセタンサローネ 2階特設会場住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア1・2階 入場無料■「“Bon Voyage! ~旅するコスメ~”」会期:2018年1月13日~1月21日会場:FABIO RUSCONI/HB Show-case住所:東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア2階入場無料
2018年01月06日フランス・パリ市内にある、創業30年の老舗熟成肉専門ビストロ「Le Severo -PARIS-」(ル・セヴェロ・パリ)の海外初店舗である東京・西麻布「Le Severo -Japon-」(ル・セヴェロ)では、今秋から本店のスペシャリテで、仏Figaro誌「パリ最高のタルタルステーキ (Les meilleurs steaks tartares de Paris 2014)」2位にも選ばれた「タルタルステーキ」の提供をスタート。早くも肉愛好家たちの熱視線を集めている。◆パリ本店のエスプリを伝えるべく、西麻布店リニューアル!東京・西麻布「ル・セヴェロ」は、2016年に“パリでもっともおいしいステーキ店”として海外初上陸を果たした。今回、新たにエグゼクティブシェフとして、パリ店にも4年以上勤務し、世界トップクラスの肉屋 「ユーゴ・デノワイエ」 にて熟成肉の見極め方、調理技術を習得するなどして肉を熟知した齊田武氏を迎え、その他メニューや内装もリニューアル。パリ本店のシンボルカラーと同じレッドを基調とした外観に、大きな窓のある開放的で温かみのある木の色調の店内で、肩ひじを張らずに本格的な肉料理が食せる。◆熟成肉のプロが生む絶品肉料理!同店は、創業者ウィリアムの肉に対する情熱と、“熟成肉は健康に自然に育てられている牛だからこそ赤身に旨みが宿る”というポリシーのもと、熟成に適した牛を見定め、それぞれの持ち味を生かしながら、個々の熟成状態を見極めていく目利き力と経験に裏打ちされた技術力で、熟成肉の美味しさを追求してきた。店では、本場フランスのブランド牛や国産和牛の熟成肉を食べ比べできるコースがあるほか、各種ステーキ、パテ ド カンパーニュやブーダンノワールなど、華麗なる肉料理がラインナップ。中でも注目は、パリ店のスペシャリテで今秋から西麻布店でも提供をスタートした「タルタルステーキ」。注文ごとに新鮮な赤身肉を店内でミンチし、ケイパー、エシャロット、卵黄などでシンプルに味付けされ、赤身の美味しさが際立つ一品だ。同店を訪れたらぜひオーダーしたい。◆プチ肉ランチで大満足!ディナーだけでなく、ランチのメニューにも注目したい。「ハンバーガーランチ」は、熟成牛のハンバーガーに、スープ、サラダ、雪室熟成のフライドポテト、ドリンクが付いて2,500円。「ランチタイム限定プレート」では、熟成牛のハンバーガーの代わりにオードブル、メインディッシュ、が一皿ずつという内容で同じく2,500円。ランチタイムでもディナーと同じメニューを用意してもらえるので、ちょっとこのメニューが気になる!というものだけ、プチ肉ランチとして堪能するのも手だ。また今回のリニューアルとともに、1階には2~4名程度で利用できるシェフズテーブル形式の個室も用意された。「美味しい肉が食べたい!」と思ったときに、カジュアルに肩ひじを張らずに、本格的な熟成肉料理をさまざまなスタイルで楽しめる一軒として重宝するはず。■「Le Severo」(ル・セヴェロ)アクセス:東京メトロ日比谷線 六本木駅・広尾駅から徒歩7分営業時間:月曜日~土曜日ランチ12時~15時(L.O.14時)/ディナー18時~23時半(L.O.22時)席数:2Fメインダイニング(24席)、1F個室2~4名(text:cinemacafe.net)
2017年12月15日ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)は「クリスマスケーキ2017」を、ピエール・エルメ・パリ 青山、他直営ブティック及びオンラインブティックにて2017年12月25日(月)まで販売する。今年は「豊饒なるスイーツ」がテーマのクリスマススイーツコレクション。香りと食感にこだわり、ジューシーな果実、香り豊かなドライフルーツや花々が織りなすハーモニーを味わうことができる。クリスマスケーキは6種類がラインナップ。2017年の新作「ビュッシュ アンフィニマン プラリネ ノワゼット」は、とろりとしたヘーゼルナッツクリームとふんわりとしたシャンティクリームにさくさくとしたプラリネを組み合わせたケーキだ。ピエール・エルメ・パリの代表的なフレーバー「イスパハン」をアレンジした「チーズケーキ イスパハン」は、ローズ風味のチーズケーキにフランボワーズ風味のビスキュイ生地とフランボワーズ&ライチのジュレ、クリームチーズムースを合わせた一品。ケーキや生地、ジュレの異なる食感の中に、「イスパハン」の風味が溶け込む。見た目にも美しい「フロコン アンフィニマン ヴァニーユ」は、バニラ風味のガナッシュにバニラ入りマスカルポーネクリーム、歯ごたえのあるブールシュクレを合わせた、天然バニラの風味を味わい尽くせるケーキとなっている。他にも、スペシャルボックスに入ったマカロンセットやマロングラッセ、サブレ詰め合わせなどクリスマスを彩るに相応しいリッチなスイーツばかりだ。【詳細】ピエール・エルメ・パリ クリスマススイーツコレクション2017「豊饒なるスイーツ」販売期間:~2017年12月25日(月)ケーキ受取期間:2017年12月20日(水)~12月25日(月)取扱店舗:ピエール・エルメ・パリ 青山、他直営ブティック及びオンラインブティック※クリスマスケーキ受取はピエール・エルメ・パリ 青山店のみ価格例:・ビュッシュ アンフィニマン プラリネ ノワゼット(約長17×横9×高さ8cm) 6,210円・チーズケーキ イスパハン(直径約15×高さ4cm) 5,940円・フロコン アンフィニマン ヴァニーユ(直径約14×高さ10cm) 5,940円・アントルメ グラッセ アンフィニマン ショコラ(直径約13×高さ6cm) 6,750円※オンラインブティック限定・モンブラン ド ノエル(直径約15×高さ4cm) 4,860円・プレジール アンタンス(約長18×横22×高さ6cm) 17,280円※青山店限定
2017年12月10日芸術の都・パリ。ルーブル美術館をはじめ、オルセー美術館、ベルサイユ宮殿など、世界に名だたる美術館や歴史歴建造物がいたるところにあります。せっかくパリに行ったからには観ておきたい芸術作品ですが、世界中から観光客が集まるパリ。予定をしっかり立てないと長蛇の列に並ぶことに……。そこで今回は、お得に賢く美術館をめぐるテクニックをご紹介!あの名画をしっかり目に焼き付けましょう!効率よく回るならパリ・ミュージアムパスが断然お得!国内外にかかわらず、美術館や世界遺産を見学する際、ほとんどの場合、入場料がかかりますよね。日本でも人気の企画展では長蛇の列ができますが、海外でもそれは同じこと。なかでも名だたる絵画や美術品を所蔵するルーブル美術館やオルセー美術館、世界遺産のベルサイユ宮殿などは行列ができていない日はないと言われるほど賑わっています。限られた時間の海外旅行。チケットを買うだけで時間を消耗してはもったいない!そこでおすすめなのが、「パリ・ミュージアムパス」です。このパスは、パリの有名な美術館や施設で利用できる共通フリーパスのこと。メリットは入場券をいちいち購入する手間が省け、チケット売場の長い列に並ばずに入場できることです。パリ・ミュージアムパスは期間中であれば何度も再入場ができるのもポイント。ミュージアムパスは、連続して使用することを条件とし、3種類があります。・2日間券:48€・4日間券:62€・6日間券:74€わたしが選んだのは2日間券です。パリは1週間と比較的長い滞在でしたがモンサンミッシェルに丸一日取られること、美術館以外にも行きたいところがあったのがその理由です。購入方法はインターネットで予約購入し、パリ到着後に引換券(バウチャー)と引換えにてパリ・ミュージアムパスをもらうことができます。さらにうれしいことに、このパリ・ミュージアムパス、日本でも購入することができちゃうんです!その名も「パリ観光株式会社」。事前に電話で来社と希望券種を伝えておけば、出発前にミュージアムパスを手元に用意することができますよ。世界遺産の宝庫!とにかく広いルーブル美術館パリ・ミュージアムパスが有効な美術館のなかでも、もっとも効果を感じたのがルーブル美術館です。開館時間を待って朝一番に出向いたのですが、すでにチケットブースは長蛇の列。パリ・ミュージアムパス所有者は専用レーンが設けられており、待ち時間なく入場することができました。また、とにかく広いルーブル。音声ガイドのレンタルは必須です。音声ガイドは3DSになっていて、ビーコンで今いる場所を表示し、それに合わせて作品を解説してくれるスグレモノ。レンタル代は€5。受付時に「ジャパニーズプリーズ」と言えば設定してくれますよ。発券機は日本語にも対応しており、クレジットカードで決済できるので便利。なお、レンタル時はパスポートをあずける必要があるのでお忘れなく。初めてルーブル美術館を訪れる人や、時間があまりないという人は、サモトラケのニケやモナ・リザなど有名どころの作品を1時間かけて巡る、「見学コース」がお勧めです。見学コース終了後、自分が見たい作品を選択すれば、3DSが案内してれ、本当に便利でした。時間も予算も限られた海外旅行。お得なパスを使って、賢くアートな世界を堪能してみては?●パリ・ミュージアムパス公式サイト【ねこりょうこ】雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。暮らすように旅をする。連載・ねこのふらり一人旅【まとめ】
2017年11月28日秋から始まる小学校受験は、合格を目指して1年くらい前から準備している家庭が多いようです。なかでも国立附属小学校は、学費が私立に比べて安かったり、ほとんどかからなかったりする学校もあり人気があります。しかし、だれもが国立小学校を受験できるわけではありません。そんな、意外と知られていない、国立小学校の注意点をご紹介します。■「国立」なのに受験できない?国立附属小学校は各都道府県にあり、地方在住でも受験するチャンスはあります。おもに国立大学の教育学部の附属校として位置づけられていましたが、大学直属に編成されてきています。しかし、学区はエリアや通学時間によって学校ごとに決められていて、その範囲内に住んでいないと受験資格さえ得ることができないことになります。受験のために引っ越したり、子どもが生まれる前から将来を見据えて家を決めたりするママもいるほど。学区の考え方は、学校によって異なります。国立小学校の受験を考える場合は、まずは自宅が学区内にあるかの確認が必須となります。■受験に合格しても入学できない!?国立小学校にも受験があり、試験内容は行動観察や運動試験など、学校によってさまざま。受験前に傾向を知り対策する必要があります。しかし国立小学校と私立小学校の大きな違いは、基準をクリアする能力を身につけても合格できるとは限らないことにあります。なぜなら、公平を期すため国立小学校は抽選を導入する学校が多いから。抽選を突破した子だけが試験に進む学校もあれば、試験後に抽選を行う場合もあります。これに漏れたら、どんなに考査で合格しても、不合格と同じ結末になってしまいます。試験については塾などでも対策できますが、抽選ばかりは運頼み。このため、子どものがんばりを無駄にしたくないと考え、抽選がなく努力が反映されやすい私立校を選ぶママも少なくありません。私が子どものころにも、国立小学校には抽選がありました。わが家は学区内にあったので親は受験を考えたようです。しかし、父も母もくじ引きではティッシュなどの末等しか当たらないほどくじ運がなく…。これでは入学できるはずはないと、受験をあきらめたそうです。■受験番号が早いほうがいいってホント?小学校受験では、「受験番号が早いほうが有利」という説があります。私立校の場合は、その学校に入学したいという熱意を示すためといわれますが、国立の場合はどんな理由があるのでしょうか?国立小学校の場合、よくいわれることが、行動観察などをスムーズにクリアするため。そのため、できるだけ早い番号を確保しようと、親が朝早くから並ぶ光景が見られます。このウワサは本当なのでしょうか? 実際に子どもが小学校受験を経験したママたちの体験談を紹介します。●集団行動で巻き込まれないために「国立校は塾に通う子だけでなく、家が近いからと記念受験する子が少なくないと聞きました。記念受験の場合、受験対策として集団行動の練習をしていないお子さんがいるので、もし一緒のグループになってしまっうと、巻き込まれやすいと塾で教わりました。受験番号が早いほうが本気で受験を考えている家庭が多い傾向にあると言われ、本命ではなかったけど早起きして並びました」(41歳・小学校5年生のママ)●受験番号は月齢順「受付後に受験番号を月齢順に並び変える学校もあるそうで、そんなに気にしなくていいといわれました。それでも、やっぱり気になるので早く並びましたが、抽選に漏れたのでわが子は公立通いです」(40歳・小学3年生のママ)学校によって条件が異なるようですね。志望校の情報を早めに収集して、対策したいところです。■「附属」といってもエスカレーター式ではない大学の附属学校であるならエスカレーター式を期待するところですが、国立の場合はそうではありません。中学入学時はあらたに外部生が入ってくるため、全員が進学できない場合もあります。だから日々の勉強は、とても大事です。在学中に、子どもがほかの中学校に魅力を感じることがあるかもしれません。もし外部の学校を受験をする場合は、内部進学の権利が失われる学校もあるようです。また、附属高校を設けていない学校もあり、その場合は必然的に外部受験することに。志望校がどのような仕組みになっているのか、あらかじめチェックしておきましょう。■授業中に常にだれかにみられている?多くの国立小学校は、教育研究校として位置づけられています。そのため、先生が研修などで不在になる可能性も。また、教育実習や視察なども行われるため、常にだれかに見られている状態で授業を受けることが多いようです。国立小学校出身の知人に話を聞いたところ、「教室に知らない人がいることが多かった」とのこと。最初は気になったものの、次第に慣れてきたそうです。この人に見られた環境での授業は、慣れる子と慣れない子がでるかもしれませんが、えてして子どもは順応性が高いため、あまり問題にはならないかもしれません。ちなみに前述の知人いわく「公立の高校では見学者がいないので違和感があった」とのこと。また、新しい教育を実験する場でもあるので、最新の教育を受けるチャンスがあります。これはほかの学校ではなかなか体験できないことです。国立というだけでブランド化されている現状。お受験を挑戦してみたくなるかもしれません。しかし、それだけを判断材料にするのではなく、子どもの将来を考えたうえで検討したいものですね。
2017年08月12日夏野菜の代表のひとつズッキーニ。色鮮やかな深い緑色に、煮ても焼いても揚げても美味しいという万能さは忙しいママの強い味方ですよね。今回は旬のズッキーニと赤パプリカを使った、見た目にも夏らしいあんかけレシピのご紹介です。揚げた春巻きの皮のパリパリとした食感がまたクセになること間違いなし。もちろん、ごはんにかけても相性抜群です。■ズッキーニのパリパリあんかけ調理時間 25分 1人分 229Kcalレシピ制作:mami daikoku<材料 4人分>ズッキーニ 1~2本赤パプリカ 1個鶏ひき肉 150g ショウガ汁 小さじ2春巻きの皮 10枚<合わせだし> だし汁(※) 400ml 酒 大さじ3 みりん 大さじ4 しょうゆ 大さじ3<水溶き片栗> 片栗粉 大さじ1 水 大さじ3サラダ油 大さじ1揚げ油 適量(※)だし汁の作り方はこちら↓をご参照ください。<下準備>・ズッキーニは両端を切り落とし、1cm角に切る。・赤パプリカはヘタと種を取り、ズッキーニの大きさに合わせて切る。・鶏ひき肉にショウガ汁をからめておく。・春巻きの皮は幅1cmに切る。・<水溶き片栗>の材料を混ぜ合わせる。・揚げ油を180℃に熱する。<作り方>1、180℃の揚げ油で春巻きの皮を色よく揚げ、油をきって器に盛る。2、鍋に<合わせだし>の材料を入れて強火にかけ、煮たったら少し火を弱めて鶏ひき肉を加え混ぜる。アクを取りながら鶏ひき肉の色が変わるまで煮て、<水溶き片栗>を加え、トロミがついたら火を止める。3、フライパンにサラダ油を中火で熱し、赤パプリカ、ズッキーニを炒める。焼き色がついたら(2)に加えて混ぜ、(1)の揚げた春巻きの皮の上にかける。水溶き片栗粉は火を入れすぎるとトロミが流れてしまうので、熱を加えすぎないようにしましょう。
2017年07月31日