こんにちは、佐原チハルです。赤ちゃんを育てている人たちにとって大きな悩みの種になることが多い“夜泣き”。夜泣きがなくなってくれれば、気持ちの面でも体力的にも「もっと楽になれるのに!」というママ・パパは少なくないはずです。そこで今回は、赤ちゃんが夜泣きをしなくなると噂の“ジーナ式” について、実践・挑戦してみた人たちの声を聞いてみました。●“ジーナ式”ってなに?ジーナ・フォードという、有名なナニー(母親に代わって子育てをする女性)の提唱する育児方法です。日本でも『カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』という書籍が販売されていて、詳しく説明されています。ジーナ式では、赤ちゃんが一日に必要としている睡眠時間をもとに“生活リズムを作る”ことが徹底されています。一日の中での起床・授乳・昼寝も含めた寝かしつけのタイミングが細かく決められている のです。基本的に「添い寝はしない方がいい」「泣いたらすぐに抱き上げてあげることもしない」方針であるため、日本の育児方法とは大きな違いがあると言えそうです。●“ジーナ式”を取り入れてみたママたちの感想は?感想は3パターン見られました。●(1)「絶対に無理!」という声『本を読んでる最中から「難しそう」って感じだった。もちろん挑戦もしてみたんだけど、やっぱり無理だった。思い返しても「こんなのできるわけないだろ!」としか思えない』(30代/1歳の子のママ)スケジュールを完全にコントロールしなければならない点が、非常にストレスだった そう。「あんなに細かいスケジュール、大人だけでもきついのに赤ちゃんと一緒にできるわけない」と感じたそうです。●(2)「良いとこ取りすることにした」という声『とりあえず“一日に必要な睡眠時間の分、ちゃんと寝ていることが大事”って話だということがわかったので、そこだけ取り入れることにしました。「昼間こんなに寝かせちゃったら夜寝ないかもな」って目安にする程度で、ゆるい感じで』(30代/1歳の子のママ)こちらのママさんも、やはり「スケジュール通りに過ごすのは無理」と感じたそうですが、赤ちゃんの生活リズムを考えるための参考にはなったそうです。●(3)「導入はしなかったけど気持ちはすごく楽になった」という声『取り入れるまではしなかったんですが、気持ちは楽になりました 』(20代/2歳と1歳の子のママ)下のお子さんが生まれる少し前に“ジーナ式”を知ったというママさんです。そのころ2歳になる前だった上のお子さんは、まだまだ甘えん坊盛りで不安だったそう。『上の子が泣き虫なので、下の子が泣いていてもすぐに抱っこできないことも多いだろうなってわかっていて、「そんなんで大丈夫かな。下の子がかわいそうじゃないかな」って心配していたんです。“すぐに抱き上げないでいい”って書いてあって、気が楽になりました』●「“ジーナ式”で夜泣きしなくなる」は本当?このメソッドの導入は、上述の通り相当にハードです。そのため、実践しきれた保護者はあまり多くない ようで、筆者の周りでも1人だけでした。『うちは夜泣きしなかったし、ジーナ式は面白かったよ。夫が定時上がりできる仕事だったから、どうにか導入できたんだと思う。だけど、他にも「これ夜泣きしなくなっていいよ」って言われてたことをいろいろやってたから、ジーナ式が効いたのかどうなのかは正直ちょっとわかんない』(30代/2歳の子のママ)とのことです。微妙ですね……。なお、実は筆者もかつてジーナ式に挑戦してみた一人。わが家では、子どもは夜泣きをしました。ただし、全部で3回だけ。ほとんど夜泣きをしない子だったので非常に助かりました。とはいえ、筆者の取り入れ方は“良いとこ取り”の中途半端なものですし、「“ジーナ式”も何もやってないけど、うちも夜泣きしなかったよ」というケースもあります。「ジーナ式の効果だ!」とまではなかなか断言できなそうです。----------以上、いかがでしたでしょうか。ジーナ式は、夜泣きしなくなるメソッドではなく、あくまで“赤ちゃんの生活リズムを作る”方法です。とはいえ、夜泣きしない赤ちゃんに育ってくれればうれしいことですし、赤ちゃんの健康のためにも生活リズムを整えることは悪いことではないですよね。興味のある方は、一度『カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』を読んでみるのもいいかもしれません。【参考文献】・『カリスマ・ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』ジーナ・フォード(著)●ライター/佐原チハル(フリーライター)●モデル/倉本麻貴(和くん)
2017年03月25日赤ちゃんは本当に可愛くて癒される存在です。でもそんな赤ちゃんでも毎日ご機嫌が良い日ばかりではありません。夜、近所が寝静まっている中に大声で夜泣きをされてしまい、しかもなかなか泣き止んでくれないとなるとママの方がヘトヘトになり泣きた出したくなるような気分にもなります。今回は赤ちゃんの夜泣きについて解説していきます。赤ちゃんは本当に可愛くて癒される存在です。でもそんな赤ちゃんでも毎日ご機嫌が良い日ばかりではありません。夜、近所が寝静まっている中に大声で夜泣きをされてしまい、しかもなかなか泣き止んでくれないとなるとママの方がヘトヘトになり泣きた出したくなるような気分にもなります。今回は赤ちゃんの夜泣きについて解説していきます。赤ちゃんの夜泣きはいつくらいからはじまるもの?赤ちゃんの夜泣きですが、一体いつくらいからはじまるものなのでしょうか?一般的には、夜泣きというのはだいたい生後6ヶ月頃からとは言われていますが、これにはかなりの個人差があります。生後間もない新生児でもよく泣いたりしますが、これは厳密にいうと夜泣きには入らないようです。新生児は四六時中泣いて当たり前の時期ですのであまり心配はいりません。また泣き声もまだそれほど大きくはないです。またどんなに夜泣きが酷いタイプの赤ちゃんでもいつかは終わりを迎えますので、一時期はママはあまり睡眠時間が取れなくて大変かもしれませんが、まずは慌てずママが落ち着くことが肝心です。そもそも夜泣きの原因とその対処方法とは?赤ちゃんは泣くのが仕事とは言いますが、夜泣きにも原因や対処方法はあるのでしょうか?夜泣きの原因には何があるのか?正直なところ、赤ちゃんが夜泣きをする正確な原因というのは今の医学でもはっきりとはわかっていないのが現状です。また個人差も大きく、ほとんど夜泣きをしないという赤ちゃんもいます。しかし考えらえることとしては、赤ちゃんが何らかの原因により興奮状態に陥ってしまい寝たいのに寝付くことができない、眠り方が赤ちゃん自身よくわからなくて混乱している、不安感を感じているなどの他には、一日における睡眠サイクルがズレたり乱れてしまい、それによってさまざまなストレスや刺激を受けていることなどが原因だとは考えられています。特にお昼寝の時間が長かったり、反対に全くお昼寝ができなかったりなどすると、夜中に突然目を覚ましてしまったり、最初から全然寝付くことができず夜泣きにつながってしまったりします。またママの精神状態も赤ちゃんの夜泣きと関係しているようです。夜泣きの対処方法にはどんなものがあるのか?うちの赤ちゃんが夜泣きをしてしまい、それが長時間におよぶ場合には、ご近所さんのこともありますし、ママ自身の睡眠不足による健康状態や精神状態にも影響してきてしまいます。何より、夜泣きが酷い赤ちゃんですと、赤ちゃん自身も寝不足に陥ってしまい良くありません。そこで夜泣きをし始めたときには、次のことを試してみてください。まず泣き始めたからといってすぐに抱っこするのは辞めましょう。数分様子を見ることが大切です。またしばらく続けて泣き続けているようなら、そのときは抱っこをしてあげるようにしましょう。赤ちゃんの背中を優しくトントンと叩きながらゆっくり揺らしてあげて子守唄を歌ってあげます。暑くて泣いている場合もありますので、暑そうであれば、服を脱がせてあげるのもいいでしょう。また少しベランダなどの外に出て新鮮な空気や風に当ててあげてください。車の運転ができるママやパパは近所でいいので少し夜間ドライブに外出してみるのも一つの方法です。お腹が空いて泣いている場合もあるので授乳や粉ミルクをあげたり、オムツが濡れていないかもチェックしてみましょう。またビニール袋などの音を鳴らして赤ちゃんの気をそらしてみるのもよく試される方法です。赤ちゃんの生活リズムを整えてあげることが何よりのポイント!赤ちゃんというのは刺激にとても敏感なので、ちょっとした環境の変化などにも過敏に反応します。上記の対処方法を色々試してはみたけれどうまくいかないという場合には、やはり赤ちゃんの生活リズムをまず整えてあげる必要があると思います。そのためには、毎日決まった時間に赤ちゃんを起こしてあげて規則正しい生活をさせるようにする、夜も同じ時間には寝ていなくても部屋を暗くする、長い時間お昼寝はさせないなどの工夫が必要です。そしてママ自身も大変かもしれませんが、イライラしたり怒ったりせずゆったりとした気分で毎日を赤ちゃんと過ごすように心がけてみてください。
2017年02月02日赤ちゃんの夜泣きがはじまると夜中に何度も起こされてしまうため、ママたちは、つねに睡眠不足。疲れがたまって体調を崩してしまう人もいるようです。「一晩でいいから、朝までゆっくり眠りたい」「赤ちゃんが夜寝てくれない」赤ちゃんの泣き声がこわくなったり、夜が来るのが憂うつになってしまったりするママも少なくないと思います。泣きやまない赤ちゃんを抱いて、夜中に「夜泣きから解放されるのは、いつなんだろう…」と途方にくれることもありますよね。そこで、そんな疲労困憊気味のママ(とパパ)へ、赤ちゃんの夜泣き対策を紹介します。■夜泣きの時期は、いつからいつまで?赤ちゃんが夜寝てくれないことは、ママにとって悩ましい問題です。子育てをつらいと感じる理由のひとつでもあるでしょう。雑誌などでも度々取りあげられ、関連書籍も多数出版されていることからも「夜泣き」や「赤ちゃんの睡眠」が関心の高いテーマだということがわかります。夜泣きが始まる時期は、早い子だと生後4ヶ月ごろからはじまります。7~9ヵ月ごろにピークを迎え、1歳半ごろまでに治まるのがほとんど。しかし、中には2歳をすぎても夜泣きが続く子もいるようです。一方、まったく夜泣きをしない子もいます。赤ちゃんにも個人差があるので、ほかの赤ちゃんと比べて落ちこむ必要はありません。■「夜泣き」の原因はさまざま赤ちゃんが夜泣きをすると、「おっぱいが飲みたいのかな?」「オムツが汚れているのかな?」「寝室が暑(寒)すぎるのかな?」といろいろ考え心配する人も多いことでしょう。もちろん、オムツや空腹などが原因のこともありますが、月齢や状況によっても異なるため、夜泣きの原因に関しては一概には言えません。■月齢別夜泣きの原因夜泣きは子どもの成長過程と深く結びついているため、月齢ごとに詳しく見ていきましょう。<新生児期>生まれたばかりの赤ちゃんは、体内時計が未発達なため、朝になると起きて活動し、夜になると眠るという体内リズムができていません。そのため睡眠のリズムがうまく取れず、頻繁に寝たり起きたりを繰り返してしまい、結果、夜泣きをする原因につながると言われています。さらに生まれたばかりの赤ちゃんは、母親の胎内から出て間もないことから、外の世界に慣れておらず、ちょっとした刺激にも敏感で、気温や物音などに反応して昼夜関係なく泣いてしまう傾向にあります。<生後5〜6ヶ月>一般的に子どもの夜泣きが始まると言われているのが生後5ヶ月頃です。生後3ヶ月を過ぎると睡眠サイクルが発達し、体内時計も整うため、まとまって寝てくれるようになるのですが、生後5ヶ月頃になると睡眠が乱れやすくなり、夜泣きにつながってしまうことがあるようです。さらに、生後5ヶ月頃は赤ちゃんの脳は急激に発達し、起きているときに脳が受けた刺激を睡眠中に処理し始めます。しかし、その刺激が大きすぎると、夜泣きをすることがあると言われています。<1歳過ぎ>睡眠リズムや脳の発達が原因と言われていますが、1歳過ぎからの夜泣きはそれまでの夜泣きとは原因が異なると言われています。怖い夢を見たり、夜中に突然起きて泣き叫ぶ「夜驚症」と呼ばれる睡眠障害が始まったりするのもこの時期。そのため、1歳過ぎは激しい夜泣きに悩むケースがママ・パパの間で比較的増えるようです。 <2歳過ぎ>2歳すぎになると、睡眠周期が75分と長くなり、大人の90分〜120分にぐっと近づき、朝までぐっすり眠ってくれる子も増えてきます。しかし、なかには2歳を過ぎてもまだ夜泣きがおさまらない子どももいます、生活習慣が乱れたり、日々のちょっとしたことがストレスになったりしていることが夜泣きの引き金になるケースが多いようです。■赤ちゃんの睡眠パターンまずは、赤ちゃんの睡眠の特徴を知っておくといいでしょう。大人も子どもも、眠っているときには浅い眠り「レム睡眠」と深い眠り「ノンレム睡眠」が交互に繰り返されます。大人はだいたい90分〜120分周期のところ、新生児は40分〜50分と短いうえに、睡眠時間の約半分がレム睡眠なのだそう。そのため、深い眠りへの切りかえがうまくいかないことも。■胎児のころの睡眠リズムが夜泣きの原因?!また、夜泣きには、胎児のころの睡眠リズムも関係しているのだとか。『夜泣き・イヤイヤ・人見知りにも理由があった! 最新科学でハッピー子育て』(NHK出版)によると、胎児のころの睡眠リズムが夜泣きの原因となっていることがわかったそうです。胎内にいる赤ちゃんは、浅い眠りと深い眠りを繰り返しており、昼よりも夜に目を覚ますことが多いのだとか。理由として、次のように述べられています。目覚めているときの胎児は、寝ているときより活動量が多いため、ママの血液から多くの酸素を奪います。そこで、母体に負担をかけないよう、ママが寝ている夜間によく目を覚ます睡眠リズムになっているのです。出典:『夜泣き・イヤイヤ・人見知りにも理由があった! 最新科学でハッピー子育て』(NHK出版)“お母さんの体を守るため”の赤ちゃんの睡眠リズムが、生まれてからもしばらく続いているのですね。胎内のリズムから卒業して本来の生活リズムを覚えるために、夜泣きをするようです。■夜泣き対策「すぐ起こす」「すぐ授乳」は控えた方がよい?「これをやったら夜泣きがなくなる」という解決方法は、残念ながらありません。しかし、生活環境やパパとママの対応によって、改善できる点はあります。赤ちゃんが泣きはじめたらすぐに抱き起こしたり、授乳したりしないほうがいいという意見も。赤ちゃんが泣くと、すぐに泣きやませようとあれこれ試みたくはなるものの、まずはしばらく様子を見ましょう。本来、眠っているときには脳からの信号は遮断されています。しかし、赤ちゃんの脳は未熟なため、眠っているときにも体内に信号が送られてしまうことがあるのだとか。眠っている赤ちゃんが突然目を開けたり、声を出したりすると、起きたと思って抱きあげてしまうことも。しかし、赤ちゃんはまだ眠っていて「寝言泣き」をしている可能性もあるそうです。寝ぼけて泣いているのか、お腹が空いているのか、オムツが濡れているのかなど、注意深く見守りましょう。睡眠不足のママにとっては、赤ちゃんの泣き声そのものがストレスになっているかもしれません。たとえ1、2分であっても、とても長く感じることもあるでしょう。つらいかもしれませんが、ぐっと我慢です。夜泣きがおさまらないからといって、完全に目を覚まさせて遊ばせる、ドライブに連れて行くなどの方法をとる人もいます。しかし、眠る習慣の妨げになってしまうため、やめた方がいいでしょう。もちろん、本当に授乳や抱っこなどの対応が必要なときもあります。赤ちゃんの状態を見て、判断しましょう。■海外の夜泣き対策パリで子育てをするアメリカ人ジャーナリストが書いた『フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密』(集英社)でも、夜泣きをする赤ちゃんを「観察する」ことの大切さについて触れられています。赤ちゃんには睡眠のサイクルがあり、その谷間に目を覚ますからだ。睡眠のサイクルは二時間。このサイクルをつなげる学習をしているうちは、泣くのがふつうだ。泣くたびに、親がお腹が空いたか苦しいのかと勝手に判断して、急いであやしてしまうと、赤ちゃんの、睡眠サイクルを自力でつなげる学習がさまたげられる。出典:『フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密』(集英社)上記は著者が取材した小児科医の発言です。睡眠サイクルをつなげる学習は、生後2〜3ヶ月ごろからスタートするといいのだとか。また、赤ちゃんの睡眠サイクルが終わるころに、あやすなどして親が眠りに戻すのを手伝ってあげることが大切だとも述べています。夜泣き対策を実践するには、パパの協力も不可欠です。ママが疲れやストレスをためこまないためにも、夫婦間でしっかり情報共有をしましょう。■朝は7時に起きる生活に切りかえる「朝になったら起きて、夜になったら眠る」という生活リズムを整えるべく、生後2ヶ月ごろになったら環境づくりを開始しましょう。理想は、朝7時に起きて夜8時には眠る生活です。朝は7時になったらカーテンを開けて、部屋に日の光を入れます。赤ちゃんが動き出したら「おはよう」と声をかけて、完全に目覚めてから抱きあげるといいそうです。その後は、声かけをしながらオムツ替えや顔をふくなど、朝の習慣づくりをしましょう。昼寝の時間も調整が必要です。お昼から午後3時ごろまでは、おうちでゆっくり過ごして昼寝ができるようなリズムを作ってあげるといいそうです。昼寝が遅くなり、夕方に眠ってしまったときには、30分くらい経ったら起こすようにしましょう。夜8時になったら、赤ちゃんが起きていても部屋の明かりを消して暗くします。就寝の30分前ごろから、赤ちゃんとのふれあいタイムを設けましょう。テレビやスマホは控えて、抱っこして声をかけたり、絵本を読んだりして、静かに過ごしてください。「パパの帰りが遅いから、8時に寝ると赤ちゃんと過ごす時間がなくなってしまう…」という家庭の場合は、赤ちゃんとのふれあいタイムは朝に変更するといいでしょう。■寝かしつけが負担なら、方法を見直す抱っこで赤ちゃんをユラユラ揺らす、おんぶをするなど。いまの寝かしつけを負担に感じている人は、方法を見直してみましょう。赤ちゃんが現在の方法に慣れてしまうと、夜起きたときにも同じ寝かしつけでないと眠ってくれなくなってしまうそう。ママが疲れてしまって別の方法で寝かそうとすると、夜泣きに発展するケースも。生活のリズムが整ったら、方法を変えるといいでしょう。まずは、頭をなでる、おなかをトントンするなど、ママが取りいれたい方法をひとつ決めましょう。赤ちゃんに新しい寝かしつけの方法を伝えるには、まずは昼寝から試してみるといいでしょう。新しい方法に慣れるまでは、赤ちゃんはなかなか寝付けず泣いてしまうこともあります。15分くらいやってダメそうならあきらめて、次のタイミングに挑戦しましょう。開始から1週間は、前の方法に戻らないようにします。■新生児の夜泣きは信号の不具合によるもの!?新生児期は、まだ昼夜の区別がつかずに寝たり起きたりを繰り返しています。夜泣きの原因は、脳が未熟な状態だということ。新生児の脳は、大人の3分の1ほどの量しかないため、脳の信号の不具合も起こってしまうようです。ママのお世話の仕方に原因があるわけではありません。また、新生児には、一点を見つめると視線が固まってしまう「強制注視」という行動性があるのだそうです。小さな豆電球の明かりでも目が離せなくなることもあるため、夜間は照明を消しておきましょう。オムツ替えや授乳に備えて、手元の明かりがあると便利ですね。■月齢別夜泣きの対処法それぞれの成長ステージによって、夜泣きの原因も違ってきます。それぞれの月齢に合わせた夜泣きの対処法をご紹介します。<新生児期>赤ちゃんがびっくりして目を覚まさないよう、刺激を与えないようにしましょう。さらに快適に眠れるよう音や室内の温度など、環境を整えるよう心がけてください。<生後5〜6ヶ月>昼と夜のメリハリをつけ、生活のリズムを整えてください。暑かったり、寒かったりしないか、室内の温度にも気を配りましょう。<1歳過ぎ>「夜驚症」などの睡眠障害により、本人もわけがわからず泣いたり暴れたりする場合は、明かりをつけて、まずは目を覚まさせましょう。落ち着いたら、抱っこしたり、お水を飲ませたりして、一度しっかり目を覚まさせてから、再度寝かしつけるとスムーズに眠ってくれます。<2歳過ぎ>精神的な要因が影響していることが多いため、会話や抱っこなどのスキンシップで、子どもの気持ちを安心させてあげましょう。■効果的な夜泣き改善策毎日夜泣きに悩まされて辛い…というママ・パパには、まずは簡単にできる夜泣きの対処法をご紹介します。▼毎日の睡眠儀式を作る赤ちゃんがスムーズに眠れるように「入眠儀式」を決めましょう。例えば、寝る1時間前にお風呂に入れたり、ベッドに寝かせたら絵本を読むといったように、毎日同じ方法で寝かしつけをすることでルーティン化し、赤ちゃんも寝る時間を体で覚えていきます。さらに、就寝前には抱っこしたり、親子のふれあいを楽しんだり、スキンシップをたくさんすることで赤ちゃんを安心させてあげましょう。▼気持ちよく眠れる環境作りまだ言葉が話せない赤ちゃんは、不快感を泣いて訴えることしかできません。そのため、赤ちゃんが安心して眠れる環境を作ってあげることが大切です。寝具とパジャマは肌触りのよいものを選び、こまめに洗濯して清潔に保ちましょう。さらに部屋の明かりも入眠にはとても重要です。布団に入る少し前の時間から徐々に部屋の明かりのトーンを落とし、おやすみモードに変えていきましょう。明るい部屋から突然暗い部屋に連れていくと、怖がって眠れないことがあるため、照明をうまく活用すると効果的です。▼昼間の活動量を増やす日中は、外でたくさん体を動かして遊ぶと、たくさん体力を消耗し、疲れて眠りやすくなります。また昼間にお昼寝をさせすぎると、夜眠りづらくなるため、お昼寝の時間を調整するようにしましょう。赤ちゃんの眠りには個性があるため、ここにある夜泣き対策をしても、うまくいかないこともあるかもしれません。まずは、現在の生活スタイルや赤ちゃんへの接し方を見直してみるといいでしょう。夫婦で協力して、赤ちゃんに合う方法を探ってみてくださいね。<参考文献>・『夜泣き・イヤイヤ・人見知りにも理由があった! 最新科学でハッピー子育て』(NHK出版)・『フランスの子どもは夜泣きをしない パリ発「子育て」の秘密』(集英社)・『イラストでわかる! 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』(かんき出版)・『Baby-mo』2016年秋冬号(主婦の友社)・『婦人之友』2006年2月号(婦人之友社)
2016年12月18日赤ちゃんが夜中に突然泣き出す、夜泣き。おむつを変えても、ミルクを飲ませても泣きやまない…。どうすればいいのかわからず頭を抱えてしまうママは少なくありません。しかし、赤ちゃんが泣くことには、必ず理由があるものです。夜泣きに悩める全国のママに、今回は赤ちゃんが夜泣きをする原因とすぐに始められる対処方法をご紹介します。なぜ、赤ちゃんは泣くの?対策の前に夜泣きの理由を知ろう!そもそも、赤ちゃんはなぜ夜泣きをするのでしょうか。一般的に夜泣きとは、だいたい生後6か月頃から1歳半の赤ちゃんが夜に原因も分からず泣いていることを言います。 考えられることは興奮や不安で寝付けないといった不快症状のほかに、生活リズムの乱れによるストレスが主な理由として挙げられます 。これに対して一時的に気分転換をさせてあげたり、根本的な解決に向けて、生活リズムを整えた快適な睡眠サイクルをつくってあげることで、赤ちゃんの夜泣きを改善していきましょう。ここでは、2つの目的に分けて、効果的な対策方法をご紹介します。目的1.突然の夜泣きに即効性のある対策夜泣きが続けば、ママも赤ちゃんも疲れてしまいますのでいくつかの対処法を覚えておくと安心です。赤ちゃんは何らかの不快感を感じて泣いていますので、その理由を探り、ストレスを解消してあげましょう。何もせずに見守る赤ちゃんが泣き出してしまったら、すぐにあやさず、なぜ泣いているのかを知ろうとすることが大切です。まず2〜3分何もせずに様子を見守ってみましょう。赤ちゃんは寝言として泣くこともあるため、しばらくすると何事もなく再び眠りにつくこともありますママとスキンシップスキンシップで興奮を和らげ、安心感を与えてあげましょう。抱っこをしてゆっくり揺れながら、リズムに合わせて背中をトントンと触れてあげます。また、乳首や哺乳瓶を咥えると安心するので、授乳やミルクをあげてみてもよいですね。気分転換させる不快感やストレスを紛らわすために、リラックス効果のある音楽を流したり、赤ちゃんが好きなビニール袋を鳴らした音をきかせてみましょう。また、外に出て夜風にあててみたり、ドライブをしてみることもおすすめです。温度が暑い、服の素材が気に入らないということもあるので服を脱がせるのも1つの方法です。歯が生え始める頃は歯茎がかゆい場合もあるため、軽く歯磨きをしたり歯固めを与えてみてもよいでしょう。目的2.根本的な夜泣きを解決する予防対策日中睡眠時間の多い赤ちゃんは、生活が昼夜逆転しやすく夜睡眠のサイクルが整っていないことがあります。日頃の習慣を見直し、生活リズムを整え夜泣きの少ない生活を目指していきましょう。太陽の光に合わせた早起き夜、早く寝ることが難しい場合は朝早く起きることから始めてみましょう。まず、朝起きる時間を決めます。7時までの起床が望ましく、太陽が出てくる時間に起きることを習慣づけることが大切です。夜泣きを始める生後6か月以降は、午前に1時間、午後に2〜3時間ずつお昼寝をさせる程度にして、日中あまり寝かせ過ぎないようにしてください。ベビーマッサージをしてみよう赤ちゃんが寝る前にはママとのコミュニケーションで安心させてあげましょう。手足をさすってあげたり、オイルやクリームで体を温めてあげます。赤ちゃんの安眠を促すことができますよ。絵本や子守唄を歌ってあげようマッサージ同様、入眠儀式として絵本を読み聞かせしたり、お腹をトントンしながら歌を歌ったり、話しかけてあげるとぐっすり眠ってくれますよ。夜泣き対策をはじめるママへ夜泣き対策を始める前に知っておいてのが、対策をしたからといって必ずしも夜泣きがなくなるわけではないということ。でも、大丈夫です。夜泣きは育児に頑張るほとんどのママの前に立ちはだかる壁ですが、いつか必ず過ぎ去るものです。この時期はママだけでは乗り越えることができません。思うようにいかなくてもひとりで抱え込みすぎないようにしましょう。パパや周囲の方の協力を得ることを考え、前向きに赤ちゃんと向き合っていけるようにしてみてください。
2016年11月22日赤ちゃんの眠りは浅いため、ちょっとした音や温熱環境などの変化や、身体に感じる不快な症状で目が覚めてしまい、夜泣きにつながってしまいます。赤ちゃんがねんねする前にママができることとしては、赤ちゃんが夜中に目が覚める原因となりうる「不快」を事前にチェックしてなるべく取り除いてあげること。このおやすみ前の一手間が、夜泣きの種を摘むこととなり、赤ちゃんはもちろん、ママのぐっすりもサポートしてくれます。おやすみ前の「アイチェック」赤ちゃんを「見る」というチェックからは多くの夜泣き原因を取りのぞくことができます。まずはおむつの状態。汚れていたり、濡れていたりする場合は清潔なおむつに取り替えてあげましょう。また、虫刺されがあったり、かぶれや湿疹があって赤くなってしまっている場合は、清潔にしたうえでかゆみ止めを塗ったり、赤ちゃん用の保湿クリームを塗ってあげるのがおすすめです。顔色が優れない場合は体調が悪かったり、風邪をひいていたりする可能性があります。熱を測る、息遣いを聞くなどして注意をしながら赤ちゃんの様子を見守ってあげてください。おやすみ前の「タッチチェック」赤ちゃんにとって眠る空間が暑すぎないか、寒すぎないかは、手足を触って確認をしましょう。また、赤ちゃんは大人よりも多く寝汗をかくので、背中全体や頭を触って汗で濡れてしまっていないかチェックをし、濡れているようであれば乾いている服に着替えさせてあげることが大切です。ほおっておくと寝汗で濡れた布団や衣服で体が冷えてしまったり、あせもになってしまったりする可能性もあるので要注意。寝汗のかき過ぎを予防するため、お着替えをさせる際には服を1枚少なめにしてあげても良いかもしれません。おやすみ前の「フィールチェック」赤ちゃんの様子や授乳のタイミングなど、全体のスケジュール感を把握して夜泣きの種を摘むことも大切です。たとえば、授乳の時間が近いのであれば、ミルクをあげたり、げっぷが出ていない場合は背中をトントンしてあげたり、お腹がゴロゴロしているようであれば、お腹を手のひらで優しく「の」の字を書くようにさすってあげてください。また、衣服がチクチクするなどといったことも夜泣きの原因として起こる可能性があるので、衣服を心地よく着ているかどうかも赤ちゃんの動きや表情から確認をしてあげましょう。赤ちゃんが安心して快適に眠れる環境をつくることは、ママの安心と快眠とイコールです。親子でぐっすり快眠を得るためにも、毎晩の赤ちゃんおやすみチェックを欠かさないようにしてくださいね。
2016年11月07日子育てに家事、そして仕事に奔走しているパピマミ世代の皆さん、近頃体調はいかがですか?長時間にわたる抱っこで肩はバキバキ、いつまでも続く夜泣きに振り回されて寝不足、気づけばいつもグッタリお疲れ……なんてことないでしょうか。ただ疲れているだけだから大丈夫、まだ頑張れるとムリをするのは禁物です。たまった疲れを放置しておくと、いつか取り返しのつかない大きな病気の原因となることも。疲労はためこまず、こまめにリセットしていくのが非常に大切なのです。今回は、若林理砂さんの著書『安心のペットボトル温灸』より、ママにもお子さんにも試せるペットボトルを使ったお手軽健康法をご紹介しましょう。目次1 準備するのは、ホット専用ペットボトルだけ!2 大人は数回、子どもは1回、ペットボトルでツボを温めていく3 バキバキ肩こりには、4つのツボを温めよう!4 疲労回復に効くツボは3つ! じっくり温めるべし5 しつこい夜泣きにも効果的!●準備するのは、ホット専用ペットボトルだけ!ペットボトル温灸術では、必ずホット専用のペットボトルを使用します。中に入れるお湯の温度は70℃〜80℃が目安 です。温度計がなくても大丈夫。ペットボトルの中に、水を3分の1、お湯を3分の2の割合で入れるとちょうどいい温度になります。なお、お店で売っているホットのペットボトル飲料をそのまま使うときは、冷めないうちに手早く行うのがポイントです。●大人は数回、子どもは1回、ペットボトルでツボを温めていくこのペットボトルを、ツボ付近に押し当てて体を温めていきます。大人なら1回につき3~5秒。ペットボトルを当てて「アチッ!」と思ったら離します。これを3回〜5回程度繰り返してください。子どもに行うときは、ツボ1か所につき1回のみ、時間は1秒 です。物足りないように感じるかもしれませんが、子どもはのぼせやすいためこれでじゅうぶん。ヤケドの恐れもあるので、手短に行いましょう。●バキバキ肩こりには、4つのツボを温めよう!肩こりに悩まされているとき、温めるべきツボは全部で以下の4つです。順番通りに刺激していくと、より高い効果を実感することができます。●(1)合谷(ごうこく)合谷は親指と人差し指の間にある、水かき部分 にあります。ここをペットボトルの縁で刺激します。親指と人指し指の間にボトルを挟みこむようにするとよいでしょう。●(2)千三里(てさんり)ヒジを曲げたときに、横ジワができますね。その外側の端から手の方向に指3本ぶんのところにあるのが、“手三里”です。指で押すと非常に強い痛みが走る のですぐに分かるはず。ここにペットボトルを押し当て、じんわりと温めてあげましょう。●(3)肩井(けんせい)首を前に倒し、出っ張った骨の真下と肩を結んだ真ん中。ここは“肩井”と呼ばれる肩こりのツボ です。首まわりのデリケートな場所なので、くれぐれもギュッと押し当てないように注意しましょう。●(4)風池(ふうち)耳の後ろの出っぱっている骨から2~3cm首側、髪の生え際よりも少しだけ上 のところ。ここには“風池”というツボがあります。こちらもボトルの縁をうまくつかって温めていきましょう。●疲労回復に効くツボは3つ! じっくり温めるべし疲労回復で温めるツボは全部で3つ。以下に紹介していきます。●(1)関元(かんげん)おへそから、指4本分下 にあるツボです。ここに数回ボトルを押し当て、しっかりと温めます。●(2)仙骨(せんこつ)お尻の真ん中あたり、尾てい骨の上の平らな逆三角形になっている部分が“仙骨”です。ここは美と健康にとって非常に重要なツボ 。深呼吸しながら温めていきましょう。●(3)足三里(あしさんり)膝のお皿の外側にあるくぼみから、指4本分下に降りたところにある”足三里”。体全体のバランスを整えるツボ です。しっかり温めてください。寝る前のリラックスタイムに行えば、次の日の目覚めも快適ですよ!●しつこい夜泣きにも効果的!このペットボトル温灸、最大の特徴は“子どもに行ってもOK” なこと。温度や当て方をしっかり加減する必要はありますが、赤ちゃんに施術することもできるのです。赤ちゃんといえば、困るのが夜泣き。あまりに続くとママやパパも参ってしまいますよね。そんな夜泣きにも、ペットボトル温灸が効果的です。次のような順序で刺激していきましょう。(1)まず、子どもの両肩にペットボトルを当てます。(2)首の後ろの背骨が出っ張っている部分を温めます。(3)肩甲骨の間を2~3か所あたためます。様子を見ながら、気持ちいいところを探してあげてください。(4)最後に、おへそや足の裏を温めます。ペットボトル全体を使い、じんわりとやさしく刺激するのがポイントです。背中や首の後ろを温める場合は、子どもを抱きしめながらやると安心します。あまりの気持ちよさにフニャ〜っとなり、眠ってしまう子も多い ようですよ。----------いかがでしたか?ペットボトル1本あれば簡単にできる“ペットボトル温灸術”。季節の変わり目、なんとなく体調がすぐれないときにはうってつけの回復法です。ぜひ一度、親子でためしてみてくださいね。【参考文献】・『安心のペットボトル温灸』若林理砂・著●文/パピマミ編集部
2016年09月13日自信を失った子どもたちの居場所、そこでの子どもたちの変化出典 : 発達が気になる子や、イジメ、不登校などで自信を失っている子に、どうしたら自信を取り戻してもらえるのか?悩む親御さんは多いと思います。見守ることも1つの方法ですが、今回は、子ども達の可能性を広げる、様々な活動についてご紹介したいと思います。私の参加している親の会では、淀川キリスト教病院の医師、谷均史先生を迎え、ゆっくりお話する機会がありました。谷先生は奄美大島で、不登校や発達障害の子どもたちが集まる「おばぁの会」を支援しています。そこでの、子ども達の変化について教えてもらいました。会が発足した当初、たこ焼きパーティを企画したところ、とても盛り上がって人も集まるようになったそうです。ただ集まって食事をし、おしゃべりする場になったことで、子どもたちがイキイキし、それぞれ特技を発揮できるように。学校では集団行動になじめず、叱られて辛い気持ちを抱え、「死にたい」と言っていた子どもたちが、おばぁの会で自由に過ごすことで元気を取り戻していったそうです。先生に写真を見せてもらったのですが、子どもたちが思い思いのことを楽しみ、「安心して存在できる場があると、子どもってすごい力を出すんだなぁ」と感じました。様々な理由で学校にいけない子どもたちと、親たちが集まって、ごはんを食べよう!という『おばあの会』ができて五年。できた当時、大変な状況を抱えていたMITSUKIが知的障害者枠でバスケットボールの鹿児島県代表に選ばれました!よくここまで来ました!(谷均史)料理には、人と関わる楽しさがある出典 : 私の参加している親の会でも、おばぁの会のような活動をしているのか、聞いてみたところ、以前は料理教室をしていた時期があったそうです。そこで調理を教えてくれたA先生は、現在、障害者の料理教室をしています。A先生によると、重い障害がある人で、作業は一切手伝えなくても、その場にいるだけでニコニコとして、嬉しそうな表情を見たそう。それぞれの人が、自分のできることをして、全員で食べる。それだけでその場に、笑顔があふれるのだそうです。栄養士でもあり、ケースワーカーでもあるA先生から聞いて、印象に残っているのは、「お料理ってね、発達障害の方の訓練にもなるんですよ。いろいろな手順があって、どういう順番で取り組むか考えたり、材料を計ったり、手先も使いますし。やることがいっぱいあるから良いんです。そして何より、食べることは喜びで、人にも喜ばれるし達成感がある。それがいいところなんですよ。」という言葉でした。モノ作りは、子どもの自信につながることも出典 : 料理だけではありません。カバン作りなど、裁縫が趣味で、それが仕事に結びついた人もいます。引きこもっていたBさんは、裁縫が好きで作品を作っているうちに、注文が入るようになり、それで収入を得られるようになった方です。Bさんは最初、材料を全て母親に買ってきてもらっていたそうです。しかし、母親が選ぶものは、Bさんが思っていたイメージと全く違っていたそう。結局、自分で買いに行くようになり、そのつながりで、一緒に材料を選ぶお友達もできたのだとか。料理や裁縫に限りませんが、モノ作りというのは、人から評価を得たり、自己表現もできますし、子どもの自信につながるのではないか、と私は思います。娘がめずらしく興味を持ったモノ作り。しかし、そこに居た先生は…出典 : 不登校の娘が中1のときです。編み物カフェに誘うと「行ってみたい」と言い出しました。おばあちゃんに、カーネーションのコサージュを編もうと考えたようでした。しかしいざ行ってみると、編み物の先生は、娘が学校で嫌な思いをした先生に、外見がそっくりだったのです。最初は怖がって、おそるおそる聞いていた娘でしたが、何度「わからない」と聞いても、嫌な顔1つせずに教えてくれる先生に、安心できたようでした。家庭科の授業には出たことのない娘です。いろいろな編み方を駆使するコサージュ、果たして完成するのかどうか?心配でした。でも、集中力を発揮できたおかげで、みごと4時間で完成したのでした。生きる楽しさや自信は、好きなことで見つかるかもしれないUpload By ヨーコ帰り道に娘が言った言葉です。「編み物の先生は、私が何度聞いても怒らずに教えてくれた。すごく嬉しかった」学校で机に突っ伏していた姿を思い出すと、ちょっと泣きそうになりました。学校に行けないことで、自分を責め、自信を失っていた娘。少しでも何かに取組んで、自信を取り戻してほしいと願うのは、親の本音だと思います。そんなとき、娘が自分で「やってみたい」と言ってくれたことは、私にとって、とても嬉しいことだったのです。娘は「またあのカフェで編み物がしたい」と言っています。この頃には、料理にもチャレンジするようになりました。こうした体験を積み重ねて、生きる楽しさと力を身に付けてくれたら…と願っています。
2016年09月09日睡眠障害とは?子どもが眠ってくれないのは睡眠障害なの?出典 : 睡眠障害とは、眠りに何らかの問題がある状態を指す医学用語です。子どもの「睡眠障害」というと大げさでは、と思うかもしれませんが、子どもの心身の育ちにとって睡眠はとても重要です。また、子育て中のパパママにとって、子どもの睡眠は大きな悩みのひとつといえます。「子どもが夜ちゃんと寝てくれなくて……」、「たびたび夜中に起きて騒ぐので、家族みんな寝不足で……」という経験をするパパママは少なくないのではないでしょうか。子どもがぐっすり寝てくれないと、付き合ってお世話をするパパママも寝不足になり、体力的にも精神的にもつらいですね。夜泣きしたり騒いでしまったりすると、近所迷惑になっていないかというストレスを感じることもあるでしょう。うまく眠れない日が続くと、何かの病気ではないか、発育に影響はないのか、不安になったりするのではないでしょうか。子どもは、乳児期から3歳くらいまでの間に睡眠リズムを確立します。赤ちゃんの眠りはまだ未成熟で浅い眠りなので、大人と違って夜泣きをすることも多いのです。ですが、3歳以降になっても睡眠に何らかの問題がある場合、改善の必要があるといえます。特に、発達障害のある子どもの多くは、睡眠に何らかの問題を経験する場合が多いと言われています。発達障害の子どもは、睡眠リズムのシステムづくりになんらかの問題があって睡眠に影響したり、発達障害の二次障害として睡眠障害があらわれたりする可能性が高くなるのです。そして睡眠障害の状況が長く続くことで悪循環を生み、障害や日常生活に更なる影響が出てしまうこともあります。子どもの発育に睡眠が重要な理由は?出典 : 子どもの睡眠のメカニズムは、脳の成長につれ変わっていきます。生まれてすぐの頃は短い周期で昼夜の区別なく眠りと覚醒を繰り返します。生後16週ごろまでには昼間に長めに起きて夜に集中して眠る、約24時間の生体リズムが形成されます。その後、午前中の昼寝、午後のお昼寝の順に必要がなくなり、5~7歳くらいまでに夜間にまとまって寝るようになります。睡眠量だけでなく、睡眠の質(睡眠構造)も年齢・成長にともない変化します。人間の睡眠は、レム睡眠(浅い眠りで身体は眠っているのに、脳が活発に動いている状態)とノンレム睡眠(脳も身体が休んでいる深い眠りの状態)の2つに分けられますが、生後間もなくはレム睡眠に似た浅い動睡眠が睡眠全体の約半分を占めます。3ヶ月ごろにレム睡眠とノンレム睡眠があらわれるようになり、2~3歳までにはノンレム睡眠とレム睡眠を90分ほどの周期で繰り返す、大人とほぼ同じ睡眠リズムができてきます。そのために睡眠のシステムが形成される時期に良質な睡眠をとることは、一生の生活リズムを左右する大きな意味を持つと言われています。成長につれ、メラトニンというホルモンの分泌量も増えてきます。メラトニンは夜間分泌されるホルモンで、覚醒と睡眠を切り替えて眠りをうながしますが、日中に光をたくさんあびることで分泌されるので、早寝早起きの生活リズムを続けることでより分泌量が増え、より眠れるようにもなります。乳児期はこれらの睡眠のシステムが形成される途中であるため、睡眠が浅かったり、細切れになりますが、3歳以降になってもこのシステムがうまくできていない場合、対策を考えたほうがよいかもしれません。細胞組織の生成と新陳代謝を促す成長ホルモンは、身長を伸ばしたり、筋肉をつくったりするのに欠かせません。また、脳の発達や記憶などにも関係するホルモンです。この成長ホルモンは、睡眠中、特に入眠後最初に訪れるノンレム睡眠中に多く分泌されると言われています。つまり睡眠中に成長ホルモンが分泌されることで、身体の組織や脳が構築され発達するのです。このように、子どもにとって睡眠は日中の疲労を回復するだけではありません。乳幼児から思春期の睡眠は、心身が大きく成長する時期に必要なホルモンが分泌される、発達に欠かせないもっとも大切な時間といえるでしょう。そのため、子どもの睡眠の問題には早期に対処することが重要です。睡眠障害が改善されることで発達障害にもよい影響を与えると考える医師や研究者も多く、さまざまな研究も進められています。子どもの睡眠と脳の発達 ─睡眠不足と夜型社会の影響─ 大川匡子子どもの睡眠障害とは?どんな場合に疑われる?出典 : 眠りになんらかの問題がある状態を睡眠障害と言います。「眠れない」不眠症をイメージする人が多いのですが、眠りすぎやいびきなども含め、眠りの質と量にまつわるさまざまな問題を広く含みます。子どもに見られる症状の目安として、以下のうち、ひとつでも当てはまる場合、睡眠障害ではないかを検討するほうがよいとする専門家もいます。①夜間睡眠中に何度も目を覚ます②強くいびきをかく③日中不機嫌でイライラしている④よく泣く⑤保育園や幼稚園に行きたがらない⑥頭痛や腹痛が多い⑦1日中ねむけを訴える⑧朝起きて学校に行くまでにぐずぐずと時間がかかる⑨土曜・日曜日・休日はお昼まで寝ている⑩成績や部活の伸びが止まってしまった、あるいは急激に伸びた(がんばっている)、朝起きることができず学校にも行けなくなった(『子どもとねむり<乳幼児編>』三池輝久著メディアイランド刊P83より引用)このほか、以下の様子が見られるときも睡眠障害が原因の可能性があります。・夜中に突然大声で叫び、パニックを起こす・手足のムズムズ感や違和感、痛みで眠れない・夜中に歩き回る・夜普通に寝ているが、日中眠そうにしていたり居眠りしたりする・寝る時間が遅くて不規則な生活が続き、直せない・睡眠が十分に取れなくて頭痛や体調不良が続いている・落ち着きがなく、衝動性がある睡眠時間や睡眠中に起きる問題のほか、一見睡眠と関係なさそうなことも睡眠障害が原因かもしれません。子どもが良質な睡眠ができているか、普段の様子や生活をチェックしましょう。子どもの睡眠障害の種類出典 : 睡眠障害にはさまざまな症状や病気が含まれます。代表的な睡眠障害にはどんなものがあるのでしょうか?寝つきが悪い、朝早く起きてしまう、眠りの質が悪いなど、睡眠が十分でない状態です。睡眠不足が続くと、「なんとなく調子が悪い」といった不定愁訴や、頭痛・腹痛、不機嫌やイライラの原因にもなります。夜ちゃんと寝ているはずなのに、日中あらがえないほど眠い状態です。低年齢の子どもは昼寝を必要としますし、体力が無いので疲れていることもありますが、じゅうぶんに睡眠時間を取っているのにひどく眠そうな場合やずっと寝ている場合、睡眠時無呼吸症候群など別の病気が関係している可能性があります。昼夜のリズムと体内時計がうまく合わず、調節できなくなって睡眠リズムがくずれてしまい、社会生活に支障をきたす状態のことです。子どもの場合、朝起きられないと園や学校にも遅刻してしまい、不登校につながりやすい傾向も指摘されています。子どものいびきや無呼吸は、正常な睡眠や成長に悪影響を及ぼすことがあります。子どもの場合、いびき、無呼吸の主な原因は、鼻づまりやアデノイド・口蓋扁桃(こうがいへんとう)といったのどや鼻の奥のリンパ組織の肥大で、物理的に気道が狭まることです。また、肥満で気道が狭くなることもあります。呼吸がしにくいので血中酸素濃度が低下し、何度も脳が目覚めてしまい、十分に睡眠がとれなくなってしまうのです。長時間のSASが続くと、慢性的な低酸素症に伴う精神遅滞、深い睡眠がとれないことによる成長ホルモンの分泌低下に伴う低身長など発達のさまたげになるおそれもあります。アデノイドや扁桃肥大の場合、耳鼻咽喉科で手術すると治ることが多いようです。小児の「睡眠時無呼吸症候群」について■むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)脚などの下肢がむずむずするなど動かしたい強い衝動を覚えます。夜間など睡眠時間帯に起こることで、気になって眠れなくなったり深い睡眠をさまたげてしまいます。主に下肢にあらわれますが背中や顔などに違和感が生じることもあります。子どもの場合、成長痛と間違われることもよくあります。脳内の伝達物質であるドーパミンの機能異常のほか、子どもは鉄分不足が原因で起きる場合が多いようです。鉄分の多い食事やサプリメントで改善することもあります。■律動性運動障害乳幼児期から4歳くらいまでの時期で発症する睡眠障害。入眠時や睡眠中に手足や頭を激しく動かしたり、頭を打ち付けたりする。9ヶ月の子どもでは59%に見られるほど、乳児期には非常に多い症状ですが、5歳前後には5%以下になります。ただし、知的障害、自閉傾向にある子どもでは、後年まで症状が残ることもあります。ふとんにぶつける程度の軽度なら問題ありませんが、頭を壁にぶつけてけがをしたり、音で家族が不眠になったりすると、治療が必要になる場合があります。出典:『睡眠障害の子どもたち』大川匡子編著合同出版刊p66睡眠中の異常行動や不快な身体的現象の総称です。子どもによくある「寝ぼけ」を含め、睡眠中に歩き回り、起きると覚えていない睡眠時遊行症(夢遊病)、恐怖の叫びをあげたり、泣いたりして目覚める睡眠時驚愕症(夜驚症)、睡眠中に恐怖や不安をともなう生々しい夢をみる悪夢障害などがあります。重症なものは本人や家族を悩ませることがあります。思春期までになくなることがほとんどですが、遺伝やストレス、外部からの刺激が原因と言われています。ストレスや刺激を取り除くとともに、症状が出ているときにけがをしないように見守りましょう。発達障害の二次障害として睡眠障害が現れることもある睡眠障害は、発達障害の二次障害として発症することが多いと言われています。自閉症やADHDなど、発達障害と診断された人は高い確率で睡眠の問題が起こります。特に乳幼児期には、寝つきが悪かったり、ちょっとの音で目を覚ましてしまい、途中で目を覚ますとなかなか寝ないなど、年齢相応の睡眠リズムが確立しにくい傾向が顕著にみられることも知られています。(『睡眠障害の子どもたち』大川匡子編著合同出版刊p49より)これは、睡眠障害が発達障害を引き起こすという意味ではありません。発達障害の特性により、睡眠になんらかの問題が出てしまうことが主な原因です。ですが、乳幼児期の睡眠は脳の発育に大きく関わりますので、睡眠障害が長引くこと自体が睡眠不足や生活リズムが乱れて悪循環を生み、子どもの心身の発育に影響している可能性も否定できません。音や光などに対する感覚が過敏なため、覚醒しやすいといわれています。また、睡眠に関係するメラトニンの量や、セロトニン・メラトニンといったホルモンの元となるトリプトファンの量が、極端に多すぎたり少なすぎたりするからではないかと考えられています。ADHDの特性として切り替えが苦手、ということがあります。つまり「起きている」状態から「眠る」状態へ、または「寝ている」状態から「起きる」状態にスムーズに移行することが難しいのではないかといわれています。また、ADHDのある人の脳にはセロトニンが不足しているとも言われています。セロトニンを原料として作られるメラトニンという体内時計をコントロールするホルモンも不足してしまうため、不眠や概日リズム睡眠障害に陥りやすいのではないかと考えられています。寝るのも忘れて熱中してしまう過集中で睡眠リズムが崩れてしまうことが多いようです。また、感覚過敏が、寝つきが悪くなったりすぐに目が覚めてしまう原因にもなります。また、アスペルガー症候群の二次障害としてのうつ症状などによる不眠の可能性も考えられます。Upload By 発達障害のキホン発達障害と誤診される睡眠障害も出典 : 睡眠不足から集中力や落ち着きがなくなった子どもにADHDのような症状がみられることもあります。特に子どもの睡眠時無呼吸症候群の症状として多動や不注意、衝動的行動がよくあらわれることもあり、ときにADHDと誤診されることもあるようです。また、子どものむずむず脚症候群も大人と比べて昼間に症状が出やすく、授業中などにむずむずしてじっとしていられないことからADHDと間違われることもあります。もちろん、診断にはくわしい生育歴などが精査されますので、きちんと医療機関で診断を受ければわかることです。しかし、このことからも、子どもの睡眠障害が、心身の不調や問題行動とされる症状と密接に関わっていることがよくわかります。参考文献:『睡眠障害の子どもたち』大川匡子編著合同出版刊p65、p105Upload By 発達障害のキホン睡眠障害を改善する方法・対処法出典 : 子どもの心身の成長には良質な睡眠が不可欠ですし、軽度の睡眠障害や生活リズムの乱れは家庭での工夫で改善できる場合も多いです。睡眠障害がよくなると、家族の生活の質も上げることになるので、早期に取り組むことが大切です。朝、光を浴びることで体内時計がリセットされます。まず起きたら窓を開け、お日さまの光をあびましょう。毎日早寝早起きのリズムで生活し、きちんと朝食を食べているでしょうか?昼寝の時間や長さは適切でしょうか?生活習慣を見直しましょう。また、適度に疲れていると眠くなるので、外で身体をうごかすなどの日中の行動も大切です。夕ご飯やお風呂が遅くなったり、だらだらテレビを見ることも、不眠につながります。親の都合で子どもの生活リズムが崩れることのないように気をつけましょう。寝る前に着替えて歯を磨く、絵本を読むなどの決まりごとをつくります。毎日同じ習慣や手順で眠りに就くことで、自然と寝るモードに気持ちが変わり、寝つきがよくなります。子どもがどんなことをすると眠りやすいか探しながら、合うものがあれば毎日繰り返して「おやすみの儀式」にしましょう。子守唄をうたう、背中をとんとんするなど、赤ちゃんの寝かしつけにも効果がありますので、試してみてくださいね。寝室の環境も睡眠に影響します。落ち着いて眠りにつける空間づくりと、朝起きやすくなる工夫をしましょう。まず、ベッドは日当たりのよい場所に置きましょう。遮光性のあるカーテンをして、朝決まった時間に開け、起床時に日光を浴びるようにします。インテリアの色使いは、赤などの原色は神経を興奮させると言われていますので、避けた方がよいでしょう。淡い青や黄色、アースカラーなどの穏やかで落ち着いた色がおすすめです。不安を感じやすい場合や光に敏感な場合は、天井に布などを吊って天井を低くしたり、照明を和らげると効果があるようです。また、お気に入りのものを置いたり、囲って個室のようにすると「自分のスペース」と安心できる場合もあります。入眠する数時間前からは明るい照明は避け、テレビやスマホも使用しないほうがよいようです。せっかく寝ようとしても、隣室などから大人の楽しそうな声やテレビの音が聞こえると、目が覚めてしまいます。子どもが静かで落ち着いた雰囲気で眠りにつけるよう、環境づくりを工夫しましょう。どうしても寝つきが悪い時には無理に寝かせようとせず、思い切って起きるという手もあります。一度部屋を明るくして外に出てみたり、好きなことをしたり、音楽をかけてみたり、一度気持ちを切り替えると、かえって落ち着き、眠くなることもあるようです。マッサージもおすすめです。やさしくなでてあげるだけでもよいので、眠る前の親子のスキンシップを入眠儀式として取り入れてみてはいかがでしょうか?睡眠障害の治療法出典 : 子どもの睡眠障害の注意点として、大したことではないと放っておいたり、どこに相談していいのか分からなかったりするうちに悪化してしまうことがあげられます。子どもの眠りについて気がかりなことがあったら、まずは抱え込まずにかかりつけの小児科や地域の保健センターに相談しましょう。専門機関や対処を教えてくれるでしょう。乳幼児期は子どもの心身が発達する大事な時期ですので、早めに対処することが重要です。医療機関で行われる代表的な治療法をご紹介します。子どもの睡眠障害の場合、親の生活習慣の影響を受けやすいので、家族全体の生活習慣を見直したり、夜泣きへのかかわり方などについての指導したりといった、行動療法的なアプローチが特に有効です。まずは睡眠に関する知識を正し、睡眠環境や生活リズムを整えることで適切な睡眠が得られるようにします。睡眠リズムを記録する睡眠表をつけることもあります。子どもの薬物治療については、医師による治療方針やケースにもよりますが、生体リズムの改善のため、メラトニンやドーパミンを薬で調整する治療法があります。また、緊張や不安が原因の場合、それを和らげるための薬が処方されることもあります。いずれにしても薬物治療を行う際には主治医と相談の上、用法や用量を守って進めることが重要です。朝に強い光を浴びることで体内時計がリセットされる仕組みを使い、朝、身体の中心部の体温が上昇し始める時間に、人工的に作った5000ルクス以上の明るい光を浴びる治療法です。睡眠障害が生活指導や薬で改善しない場合などにまれに行われますが、1か月以上の入院が必要となることもあります。睡眠の改善が発達や生活によい影響をもたらします出典 : 睡眠障害は家族も本人もつらい問題ですが、生活習慣や環境の改善などで劇的によくなることもあります。「寝る子は育つ」ともいいますが、子どもにとってよい睡眠は成長・発達にかかせないもの。睡眠に問題があると感じたら早期に対処法を考え、ときに病院などに相談し、一緒に改善していく方法を探しましょう。参考:睡眠薬の適正な使⽤と休薬のための診療ガイドライン|日本睡眠学会HP
2016年09月05日睡眠には身体、心、脳を育む作用があり、子どもの成長においてとても重要な役割を果たすことが様々な研究から明らかになっています。新生児の睡眠時間は長く、1日に平均して16時間~18時間程度眠ります。月齢1ヶ月~3ヶ月で15時間~16時間、4ヶ月~1年で14時間~15時間、1歳で13時間~14時間、2歳で13時間、3歳で12時間と、赤ちゃんの個性にもよりますが、徐々に体力がついてくるにしたがって、睡眠時間も短くなっていきます。■赤ちゃんの睡眠特徴に合わせる人間は皆一様に眠りますが、睡眠の特徴は本人の性格や置かれている状況などによって変わり、かなり個人差があります。これは大人に限らず、赤ちゃんにとっても同じこと。市場には睡眠指南本や快眠グッズが溢れていますが、赤ちゃんの睡眠にはその子の個性や気質、文化的背景などが関係してくるので「これが絶対に正解ということはない」と、ノースウェスタン大学 小児科学・神経学のスティーブン・シェルドン教授は言っています。赤ちゃんは睡眠を「学習」して身に付けるわけではなく、体内時計などが少しずつ「調整」されていくことでサイクルやパターンが安定してくるのです。赤ちゃんのペースで眠る力もついてくるので、焦らず見守ってあげましょう。とはいえ、赤ちゃんひとりですべて調整できるわけではありません。昼寝を短くしたり、起床後の授乳は明るい環境で行ったりするなど、昼間の睡眠量や光の環境をママが整えることで、赤ちゃんが健やかに眠れるようになるためのサポートをしてあげてくださいね。■眠る訓練を急がない赤ちゃんの夜泣きに悩まされているママも多いと思いますが、睡眠周期がまだ短く、浅い眠りのレム睡眠が多い赤ちゃんにとって、夜中に目がさめることはとても自然なことです。こういった生理学的な側面以外にも、「おむつが濡れている」「お腹すいた」「暑い」などの身体的な不快感や、「怖い」「近くにママがいるか心配」などの心理的な不安感などの刺激も夜泣きにつながります。0歳から3ヶ月の赤ちゃんは夜泣きの際にママとの触れ合いを必要としているので、この時期に無理に赤ちゃんをひとりで寝かしつけるなどの「眠り訓練」はしないほうがベターです。こういったプレッシャーは赤ちゃんの眠りを育む力を妨げてしまう可能性も。生理学的な観点から、赤ちゃんにはすぐそばに頼れる人がいるということを認識する必要があると、作家で育児コラムニストのピンキー・マッケイさんも言っています。赤ちゃんの眠りには個性があり、千差万別。親が穏やかでいることこそが赤ちゃんの気持ちを穏やかにし、安心してぐっすり眠れる環境をととのえてあげられることにつながります。夜泣きが続くとママも疲れが蓄積しイライラしやすくなりますが、ママも仮眠をとったり、家事を手抜きしたり、頑張り過ぎないように心がけることで赤ちゃんにたくさんの笑顔を見せてあげてくださいね。Information新刊『やすみかたの教科書』(主婦の友社)発売中! 詳しくは こちら から
2016年08月05日スマートフォン向けゲームアプリ『ポケモンGO』をプレイしていた男性が、ポケモンを「盗まれた」と警察に通報したそうだ。イギリス在住のこの男性は、イギリスで同サービスが配信開始となった翌日、捕まえようとしていたポケモンがほかのプレイヤーに捕られてしまったと警察に電話で通報したという。警察はこの男性に対し、口頭で厳重注意を言い渡したそうだ。(C)BANG Media International
2016年07月26日赤ちゃんや小さい子どもの夜泣きがひどいとつらいですよね。毎晩毎晩わが子の泣き声で寝不足になってしまうママも少なくありません。「どうしたら寝てくれるの?」「いつになったら寝るの?」とイライラしてしまう前に、寝つきがよくなる方法を実践してみましょう。■寝る前の習慣を変えてみる子どもはなぜ夜泣きをするのでしょう。はっきりとは解明されていませんが、生活習慣の乱れや日中の大きな刺激、運動不足が原因のひとつといわれています。就寝前の習慣が原因になることも。寝る前に添い乳をして寝かせたり、音楽を聴かせながら寝かせたりすると、夜中睡眠が浅くなったときに「あれ、おっぱいがない!」「音楽が聴こえない!」と不安になるそうです。寝る前の習慣を変えてみると夜泣きが改善するかもしれません。■入浴は就寝時間の1時間前に子どもの寝つきをよくするためには、昼間の生活習慣も大切。親は早寝早起きを心がけましょう。夜ふかし、遅い起床はNGです。子どもの入浴は寝る1時間前に済ませることが理想的だと言われています。入浴で温まった体温が下がっていくにつれて眠くなるのがその理由だとか。ゆったり落ちついて睡眠に導くことが、夜泣き改善の一歩になるようです。昼間に興奮させすぎないことや、寝る前に遊ばないことも大切です。パパの帰宅時間が遅いと、つい寝入りばなに遊んでしまうことも。パパにも理解を得て、夜遅く帰宅したときは、かわいい寝顔をそっと見守ってもらうようにしましょう。■気持ちが落ちついてリラックスする食事を生活習慣だけでなく食事も気をつけてみてください。意外と知られていないのが、寝つきをよくする食材です。赤ちゃんの離乳食にぜひ取りいれてみてください。離乳食がはじまった赤ちゃんや小さい子どもにおすすめなのは、次の3つ。バナナチーズ、ヨーグルトみそ汁バナナはリラックス効果のあるカリウム、乳製品は神経を落ちつかせてくれるカルシウム、みそ(大豆)には、快眠を促すメラトニンが含まれています。食べやすくて栄養もあるので、積極的に食べさせてみるといいでしょう。かわいいわが子とはいえ、夜泣きは本当につらいものです。寝る前の習慣や昼間の生活習慣をふりかえり、リラックス効果のある食事を取りいれながら、夜泣きの改善に働きかけることをおすすめします。(marimari)
2016年06月04日救急ヘリ病院ネットワークとトヨタ自動車、本田技研工業、日本緊急通報サービスの4者は11月30日、ドクターヘリの早期出動判断を行う「救急自動通報システム(D-Call Net)」の試験運用を開始した。2018年以降の本格運用を目指す。このシステムは、交通事故発生時の車両データと新規に開発した死亡重症確率推定アルゴリズムを用いて乗員の死亡重症確率を推定。その情報をドクターヘリ基地病院に通知することで、ドクターヘリやドクターカーの早期出動判断へとつなげる。これにより、交通事故時の救命率向上を図るという。この取り組みには通信事業者のKDDIも参加しており、ドクターヘリ基地病院に設置するiPadの「通報から表示するまでの仕組み」(緊急ヘリ病院ネットワーク 理事 益子 邦洋氏)を担当している。アルゴリズムは日本大学の西本 哲也教授らが開発・評価したもので、過去10年の事故280万件を統計処理した上で、死亡重症確率を推定し、ドクターヘリが出動すべきかどうかの情報をiPadに表示する。基地病院の担当者は、このデータを基に医師を現地に派遣するかどうかを判断する。D-Call Netでは車両データを基に被害情報の把握が行われるが、情報を送る際は車両での対応が必要となる。現状はトヨタとホンダの一部車種のみが対応しており、トヨタは8月にマイナーチェンジしたランドクルーザーと、10月にマイナーチェンジしたクラウン、レクサスブランドでは、8月に新導入したLXと、10月にフルモデルチェンジしたRXとマイナーチェンジしたGS、11月に新発売のGS Fが対応。ホンダは2013年6月に発売したアコード以降、メーカー純正ナビを利用している場合にD-Call Netに対応する。今後も他メーカーの連携を含めて普及推進を図り、2017年までに対応車を約40万台まで拡大する見込みだという。なお、Lexusなどトヨタ車では、車載通信モジュールから自動的にデータがヘルプネットへ送られるが、ホンダ車ではメーカー純正ナビとBluetoothのペアリングが必要になる。事故発生後に、自動通報される仕組みこそ同じだが、ヘルプネットへの接続に携帯電話が必要な点は注意が必要だ。試験運用は同日より、ドクターヘリ先駆者でもある日本医科大学千葉北総病院を含む9つのドクターヘリ基地病院でスタートする。ドクターヘリは38道府県で46機が配備されており、今後も宮城県が2016年度に、愛媛県や鳥取県などでも導入検討が始まっている。ドクターヘリの出動件数は、年々増加しており、2014年度には2万2643回の出動があった。このうち47%が外傷の怪我、主に交通事故による出動で、4人に1人が実際に治療を受けているという。○1人の患者の死がキッカケになった「HEM-Net」1997年になくなった予測生存率96%の25歳男性、この男性を救えなかったことは「生涯忘れられない」と益子理事は記者説明会で語り出した。1999年には「HEM-Net」を立ち上げ、厚生労働省や消防庁、警察庁、国土交通省などの折衝のために現会長の國松 孝次氏に参加を依頼し、2014年の2万件を超える出動回数を誇るシステムの整備を進めてきた。現在のドクターヘリでは、治療開始まで38分の時間を要しているが、この数字を生存率の目安となる「カーラー曲線」に当てはめてみると、大量出血の救命曲線では死亡率が82%に達する。今回の救命自動通報システムを導入した場合、実証事件の結果では治療開始までの時間を17分縮めた21分にまで短縮でき、死亡率は14%にまで下がる。これはすべての国内の車がD-Call Netに対応した場合、年間282名の救命効果に相当するものだという。全車種の対応まではかなりの年月がかかると予想されるが、「救える命があるのであれば救いたいと一歩ずつ進めてきた。今後も精一杯頑張っていきたい」と益子氏が語るように、基盤の整備、拡充は一朝一夕でできるものではなく、地道な作業になる。1人の患者の死と向き合ったところから始めた益子氏の言葉だからこそ、今後の救命ネットワークの広がりにも期待が持てそうだ。
2015年12月01日日本の緊急通報番号は、警察が110番、消防と救急が119番ですが、イギリスではどちらの場合も999番となります。イギリス最大の警察組織であるロンドン警視庁で1日に受ける緊急通報電話は21,000件に上りますが、そのうち緊急案件は6,000件で、緊急でない案件は15,000件と倍以上。どうでもいいことで緊急通報番号に電話してくる不届き者がいるのは万国共通のようで、事例には枚挙にいとまがありません。そこで、イギリスの困ったちゃんたちが緊急通報番号にかけてきたおバカで面白い理由をいくつかご紹介します。■1:「マンUの監督出せ!」2014年1月、イングランドの人気サッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドが試合に負けた夜、お酒に酔った男性が999に電話。同チームのアレックス・ファーガソン監督(当時)を出せと要求しました。オペレーターが「この電話は犯罪を通報する番号です」と伝えると、「犯罪?今夜のマンUのパフォーマンスは犯罪だね」と返しました。■2:「妻が食事を用意してくれない!」とある男性が緊急電話にかけてきた理由は、「妻が食事を用意してくれない」こと。この男性のために奥さんがテーブルに用意にしておいた食事は、昨日の夕飯の残りのサーモン・サンドイッチふつだけだったとか。応対したオペレーターは、「奥さんが食事を用意しないことは緊急事態じゃないから、こんな電話は受けられません」とピシャッと返しました。■3:「食べものがないのにリスが!」ある女性から、灰色の体毛をしたリス「トウブハイイロリス」がいるのに、近所にハシバミの木がない、と緊急通報が入りました。いわく、「リスの命が危ないのよ!絶滅危惧種なのに食べ物になるハシバミの木が近くにないんだもの!」。実は、イギリスにもともといたのは体毛が茶色のキタリスで、外来種のトウブハイイロリスのせいでキタリスは絶滅危惧種となりました。オペレーターが絶滅危惧種はキタリスだと指摘すると、「多分、キタリスとトウブハイイロリスのハーフだと思う」と言い訳を口にしました。■4:「発光体が空に浮かんでいる……。UFOかも?」ある秋の夜、パニック状態の男性から999に電話が入りました。燃えるように光る飛行物体が自宅上の空に浮かんでいる、と。オペレーターに詳細を聞かれると、「エンジン音もなくただ浮かんでいる」と答えたそう。オペレーターは地元の警察に連絡するといって通話を終えました。その数分後、同じ男性から再び緊急電話が入り、「信じられないかもしれないけど、さっきの発光体、月だった」と報告したそうです。警察当局は、通報した男性が本当にパニック状態だったことから、いたずら電話ではなく本物の天然ボケだったと判断しています。秋の名月がUFOに見えたとは驚きです。■5:「トイレットペーパーがない!」「どんな緊急事態ですか?」というオペレーターに、「トイレットペーパーがなくなりました」と返す声。「そんな理由で999にかけてきたんですか?」とオペレーターが確認すると、「え、これ999?間違えました」と電話を切ったそう。いったいどこにかけたつもりだったのでしょうか?*緊急でない案件で999に電話をすると、本当に999の助けが必要な人たちの通話を阻害し、人命に関わることになりかねません。そのため、イギリスで緊急通報番号にいたずら電話をすることは法律で禁止されています。処罰は5,000ポンド(約93万円)の罰金か最長半年の禁固刑です。日本では、虚偽の通報をした場合は30万円以下の罰金または拘留となります。緊急以外の連絡先として、警察相談電話(#9110)がありますので、緊急性が低いときはこちらを活用しましょう。(文/松丸さとみ)【参考】※Nine-nine-whine: After Manchester United fan’s rant here are more time-wasting 999 emergency calls-Mirror※Emergency call: The man who mistook the moon for a UFO-THE WEEK※Central Communications Command-Metropolitan Police Service
2015年11月17日アディッシュはこのほど、ネットいじめ対策事業「スクールガーディアン」導入校を対象に、スマホでいじめの匿名通報ができる新サービス「Kids’ Sign(キッズサイン)」の無料提供を開始した。「スクールガーディアン」は、同社が子どもたちをネットトラブルから守るために立ち上げた事業で、総計3,800校が導入(2015年11月現在)。子どもたちのネットへの書き込みを見守り続けることで、子どものネット利用実態を把握し、先生が生活指導上で活用できる情報を提供している。政府の2014年発表統計調査では、小学生~高校生までのスマートフォン所持率は56.8%で、高校生では約8割が所持していることがわかった(※)。あわせてSNSやコミュニケーションアプリの普及が進んでおり、いじめが生じる場面がリアルな場所から、子どもたちが常に所持しているスマホへと変わりつつあるという。特にコミュニケーションアプリで行われるいじめは人目に触れることなく、時間に制限もないため、いじめを受けている生徒は1日中恐怖から逃げることができない。そこで、クローズドな場所で行われるいじめの実態を把握し、解決に導くため、子どもたちがいつでも匿名でいじめを通報できる新サービスをリリースしたとのこと。新サービスでは、子どもたちが「いじめられている」「いじめを見た」といった情報を、いつでも匿名で通報できる。同社スタッフは、生徒の投稿をチェックして学校に報告。これまで学校で定期的に行われる従来の紙アンケートとは異なり、いじめの情報をリアルタイムにキャッチできるため、いじめの早期発見につなげることができるという。書き込まれた情報は、各学校、各教育委員会の個人情報保護の方針にのっとって対処するとのこと。同サービスは、本年度契約740校に無料提供しているが、今後、先行導入校の声をもとにサービスを改善し、2016年4月以降は正式版として有償提供する予定だという。(C)2015adish Co.Ltd.All rights reserved.※「平成25年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)」による (2014年2月内閣府発表)
2015年11月04日「夜泣き」「寝ぐずり」「昼寝が短い」「夜中遊びだす」などなど…。赤ちゃんの眠りを専門に扱う私たちの元には、日々、さまざまなお悩みが寄せられます。「赤ちゃんは何もしなくてもスヤスヤ眠ると思っていた」「赤ちゃんの眠りについて、産む前に知っておきたかった」夜泣きを経験したママたちからよく聞かれるこれらの言葉。出産後、心の余裕をもって赤ちゃんの眠りに向き合えるように、妊娠中に知っておきたい「出産後の夜泣き予防に役立つ2つのポイント」をご紹介します。まず、夜泣き予防ポイントは2つ。(1) 赤ちゃんとの生活は朝・昼・夜のお日さまリズムをつくること(2) 夜泣きの予防には「ママのメラトニン」まずは赤ちゃんの眠りの成長の流れを知ろう私たちの体には「体内時計」があり、24時間より少し長いリズムで生活しています。そして私たちが暮らす「地球」のリズムは24時間。「地球」と「人間」のリズムのズレをそのままにしておくと昼夜逆転となり、昼行性の動物である私たちは慢性時差ボケ状態になるなど、健康に害を及ぼすことになりかねません。それを防ぐために、私たちの体内時計にはズレを修正する調整機能が備わっていて、朝の光を浴びることなどで地球のリズムに合わせてリセットできるのです。しかし、生まれたばかりの赤ちゃんの体内時計は大人のようには働いていません。赤ちゃんは生まれた直後から、毎日の光や親の関わりなどの刺激を感じながら眠る練習を重ねて成長します。そして、生後7週前後には昼夜を区別するホルモンの分泌が整い、体内時計を調整することができるようになり、昼夜の区別のある生活に移行していくのです。しかし、生後7週までどんな生活でもよいというわけではありません。親が赤ちゃんの眠りの成長をサポートする必要があります。夜泣きを予防するにはどんなことに気を付けたらいいの?赤ちゃんとの生活は朝・昼・夜のお日さまリズムでつくってあげることが大切です。意識的にお日さまのリズムに合わせて生活することで、赤ちゃんは体内時計を調整する力をつけていきます。体内時計が整ってくると、生活リズムの乱れによる「ぐずり」「夜泣き」などの悩みの割合が減り、育児が楽になります。お日さまリズムのポイントは以下の通り・朝は7時頃までにはカーテンを開けて朝の光を浴びママも赤ちゃんも起きる・昼は光の入る明るい場所で活動的に過ごす・夜は暗く、静かに眠る赤ちゃんの就寝時間の目安は7時。遅くても8時までにはお布団へ。眠る1時間ほど前から、日中より照明を落とし、テレビは消してゆったりと過ごし、眠る時には寝室はなるべく暗くします。(豆電球はつけずに、手元の明かりも直接赤ちゃんの顔に光が当たらないように。スマホの光も眠りにはよくありません。)次回は、夜泣きの予防に必要な「ママのお日さまリズム生活とメラトニン」に続きます。 妊娠中に知っておきたかった…! 「赤ちゃんの眠り」出産後の夜泣き予防に役立つ2つのポイント~後編
2015年07月02日出産後に心の余裕をもって赤ちゃんの眠りに向き合えるように、妊娠中に知っておきたい「出産後の夜泣き予防に役立つ2つのポイント」。今回は後編をお送りします。 妊娠中に知っておきたかった…! 「赤ちゃんの眠り」出産後の夜泣き予防に役立つ2つのポイント~前編 はこちら。夜泣き予防でもう一つポイントになるは「ママのメラトニン」。妊娠9カ月くらいから、ママが「お日さまリズムの生活」をすることが大切です。お腹の赤ちゃんの眠りを知ろう人間の眠りは胎児期の「脳を創り、脳を育てる睡眠(動睡眠※)」から始まります。※後にレム睡眠に発達する睡眠状態。レム睡眠は脳を修復し体を休ませる役割があり、体はあまり動きません。それに対して動睡眠は脳が覚醒し体をよく動かすので「動睡眠」と呼ばれます。お腹の赤ちゃんは、生まれてすぐに生きるのに必要な感覚や動作(おっぱいを飲んだり、不快を感じ泣いて知らせたり)を発揮できるように、動睡眠時に神経回路を創っていると言われています。妊娠9カ月ごろになると激しい胎動に驚くことがありますが、神経回路がつながっているか一生懸命に手足を動かして確認をしている最中なのかもしれません。そのころには睡眠リズムが整い始め、脳や眠りの発達にとても大切な時期に入ります。妊娠10カ月ごろにはさらに発達が進み、睡眠リズムが体動・心拍・呼吸などと連動し、いよいよママやパパに会いに行く準備が整うのです。「ママのメラトニン」とは?この時期はママにできる夜泣き予防にも大切な時期。妊娠9ヵ月頃から、ママも意識してお日さまリズムで生活しましょう。それは、眠りと関係の深いホルモン「メラトニン」が関係しているからです。ママが質の良い睡眠をとって正常に分泌されたメラトニンは、胎盤を通してお腹の赤ちゃんに伝わり、光を感じられないお腹の中での昼夜の判断の手掛かりになっているのです。その経験が生まれた後の生活リズムにも影響している事が分かってきました。(参考文献:Hiroshi Tamura et al.. Melatonin and pregnancy in the human. Reproductive Toxicology. 2008;25:291ー303)メラトニンは体内時計の働きによって、朝起きてから約14時間後に分泌量が増えていき、それにより眠る準備を始めます。分泌は「光の環境」にも左右されていて、眠る前に明るい部屋にいたり、テレビやスマホを見たりしていると分泌が抑制され眠りの質が下がってしまいます。お腹の赤ちゃんの眠りが発達する時期に、ママがお日さまリズムで生活し質の良い睡眠をとることで、お腹の赤ちゃんの眠りの成長をサポートすることができ、出産後の夜泣きの予防にもつながるのです。まとめ出産前も後も「朝・昼・夜のお日さまリズム」がとても重要なポイント。ぜひ、家族で眠りの話しを共有して、協力して可愛いわが子を迎えてください。また、発達の目安として時期を上げましたが、眠りの成長は個人差があります。目の前のわが子をよく見て、数字にとらわれ過ぎないことも夜泣き予防のひとつです。
2015年07月02日昼夜関係なく泣く新生児期を経て、夜にまとめて眠るようになった……と思ったら今度は夜泣き。ママもパパも睡眠不足でつらい、という声をよく聞く。夜泣きの予防法はあるのだろうか。また、赤ちゃん自身も睡眠不足で成長に悪影響が出たりはしないのだろうか。小児科医の田村幸子先生に赤ちゃんの夜泣きについて解説していただく。○お母さんの不安ひどい夜泣きで夜はほとんど寝ません。成長に影響はない? 夜泣きを予防する方法はある??○田村先生の回答夜泣きは、昼夜の区別がつくようになる生後6カ月頃から始まることが多いようです。みんながみんな夜泣きをするわけではなく、ほとんどしない赤ちゃんもいれば、夜泣きをする時期が長く続く赤ちゃんもいます。夜泣きが激しくてあまりに寝ないと「寝不足なのでは? 」と心配になるかもしれませんが、夜泣きのせいで発育状態が悪くなるようなことはありません。睡眠の長さは、赤ちゃんによって違うもの。短い睡眠時間で元気にしているなら、その時間がその子に合っているのです。夜泣きの原因ですが、寝る前に興奮しすぎたり、日中の遊びや外出時に強い刺激を受けることだったり、寝る直前に熱いお風呂に入ることなどではないかと考えられていますが、現在はこれといった原因が解明されていません。よって確実な予防法はないのですが、赤ちゃんがよく眠れるように寝る1時間前までにぬるめのお風呂にさっと入れて、寝る前にはあまり興奮するような遊びをしない、寝るときは部屋を暗くするなどの工夫をしてみるといいでしょう。夜泣きをしたら、母乳やミルクをあげ、おむつを替えて、室温が適温かといったことをチェックしましょう。抱っこしたりあやしたりしてもなかなか泣きやまないときは、いったん照明をつけて遊んであげてもいいのです。外の空気を吸うと気分が変わることもあるようです。夜泣きは永遠に続くものではなく、必ずいつかおさまるもの。その子に合うやり方を探しながら、気長に付き合っていきましょう。夜泣きがひどくてパパやママがへとへとになってしまったら、かかりつけの小児科医や保健所に相談してください。病気が隠れていないか診察し、睡眠障害と考えられるほどの状況には漢方薬を使うこともあります。行き詰まる前に小児科医に相談してもらいたいと思います。○回答者プロフィール田村幸子(ゆきこ)先生小児科学会専門医、医学博士。1992年群馬大学医学部卒業。東京大学病院分院小児科、都立府中病院(現都立小児総合医療センター)、国立感染症研究所などを経て、現在、東京都練馬区の田村内科小児科医院で小児科を担当。二児の母。
2014年10月03日お腹は空いてなさそう、うんちとおしっこも問題がないし、具合が悪いわけでもなさそうなのに…理由もなく夜泣いて泣き止まない「夜泣き」。約7割近くのママが「夜泣き」に悩まされた、というデータがあるほどです。泣いている理由がわからないので決定的な解決策がなく、ついにはママ自身も寝不足になってしまうことも。では、夜泣きはなぜ起きるのでしょうか?■「夜泣き」のメカニズムレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)という言葉を耳にしたことはありませんか?大人の場合、眠ってからノンレム睡眠→レム睡眠を90分周期で約4~5回繰り返し、レム睡眠は全体の20~25%と言われています。それに対して、新生児~生後1歳ぐらいまではレム睡眠が約半分を占めると言われています。言い換えれば浅い眠りの状態が多くあるということなので、なかなかうまく眠れずにすぐに起きてしまうということはごく自然なことと言えるでしょう。また、このレム睡眠とノンレム睡眠の切り替えもなかなか上手にできない、と言われています。例えば、起きている間に受けた多くの刺激や体験を夢に見ると、ビックリして泣き出してしまうのです。決してママの育児方法や対処の仕方が悪いから「夜泣き」が起きるわけではありません。できるだけ、毎日決まった時間に寝て、決まった時間に起きる、だらだら寝かさないようにするなど、赤ちゃん自身の睡眠サイクルを確立していくことが夜泣き改善の最大のポイントになります。■先輩ママに聞いた! 「こうやって“夜泣き”を乗り切った」とはいっても、すべての赤ちゃんが同じスピードで睡眠サイクルを整えられるわけでもありません。また、夜泣きの仕方も赤ちゃんによってさまざま。これがパーフェクトな解決法!というのはないのですが、先輩ママの体験談は参考になるかと思いますので一部をご紹介します。・抱っこをしてとにかく安心させる/抱いて静かにゆらゆらする・お雛巻をして、子宮にいる時の姿勢にしてみる・おっぱい(ミルク)をあげる・寝る前にマッサージをする/触って身体を温めてあげる・かかとや腰の骨を温めてリラックスさせる・気分を換えるためにベランダに出てみる/近所を散歩する/車に乗せてドライブする・一度起こして遊ばせてからまた寝かしつける・落ち着けるような音楽や子どもが好きな音楽を流す・「赤ちゃんが泣きやむ音」(例:ドライヤーの音、掃除機の音、ラーメンをすする音など)アプリを使う。■“寝る子は育つ!”は、本当?お子さんの成長を促す“成長ホルモン”、実は寝ている間に分泌されます。主に、傷ついた細胞を修復するほか、筋肉を増やして骨を伸ばす働きをしてくれています。最近では、乳児期のレム睡眠が脳の神経回路づくりを手助けしていると発表した、専門家もいるそうです。そして、この成長ホルモンは、眠りはじめの3時間に大量分泌されることがわかっています。大人の睡眠サイクルを見てみると、入眠から最初にくるノンレム睡眠が最も深い眠りが訪れて大脳のメンテナンスが最も進むそうなので、眠りはじめからの睡眠の質=いかに深い睡眠をとるか? というのは、乳児期のみならず生涯の睡眠の礎となるといえるでしょう。■夜泣きを改善するためには「睡眠環境」を整えるでは、夜泣きを改善し、望ましい睡眠をお子さんが得るためにママができることはなんでしょうか?寝る前は、テレビや明るい電気はつけない、激しい音楽やスピード感ある絵本の読み聞かせを避けるなど視覚や聴覚をなるべく刺激しないこと。また、触覚的な負担もなるべく減らす方がよいので、寝ている間におしっこをしても快適なオムツや着心地のよいパジャマや肌着、肌触りのよいお布団などにも配慮するとよいでしょう。オムツについては、赤ちゃん雑誌たまひよの赤ちゃんグッズ大賞おむつ部門で、1位に選ばれている 『パンパース』 は安心。たくさんオシッコとウンチをしても、通気性も良くサラッとしているので最長12時間お肌さらさら、しっかり密着しているのでモレることもないので、寝ている間に頻繁にオムツ替えをしなくていいのが人気の理由のようです。さらに、パンパースの公式サイトで「夏の睡眠環境チェック」というのがあるので、お子さんの睡眠環境が整っているのかを一度チェックしてみてはいかがでしょうか。 夏の睡眠環境チェック
2014年06月30日ロサンゼルス警察は18日(現地時間)、ジャスティン・ビーバーの自宅で銃撃があったと警察に嘘の通報をした疑いで、カリフォルニア州に住む未成年者を逮捕したと発表したが、それが12歳の少年だったことが明らかになった。ロサンゼルス警察は、逮捕したのが未成年者であること以外、年齢や性別などは明らかにしていないが、「Los Angeles Times」紙は事件を報じた記事中で、少年であることを匂わせていた。この12歳の少年は、10月にアシュトン・カッチャー宅でも複数の人が銃で撃たれたと通報。銃を持ったロシア人が人質を取っているという真に迫った話を信じて、S.W.A.Tが出動したが、アシュトンは在宅すらしていなかった。数日後に今度はジャスティンの家に銃や爆弾を持った人間が複数いる、と警察にいたずら電話をかけていた。ゴシップサイト「TMZ.com」は、少年は登校拒否で昼夜を問わずコンピュータにかじりつき、ネットを通してハッカーたちと交流していたと報じている。家庭に問題があり、児童相談所が何度も訪問を重ねたが、改善の兆しがない状態が続いていたという。警察当局は少年の境遇に同情的で、カウンセリングを受けさせ、現在の家庭から離して別の環境で生活する支援を計画している。ロサンゼルス郡地方検察局は訴追するかどうかを検討中だ。(text:Yuki Tominaga)© Startraks/AFLO
2012年12月21日日本マネジメント総合研究所は、11月19日に開催した「企業ガバナンスフォーラム2012」において、日本初となる「勇気ある監査役大賞」「勇気ある通報者大賞」を発表した。このほど発表した2つの賞は、同研究所が独自に企画したもの。同研究所によると、企業の各種不祥事が相次ぐ中、内部通報者や告発者は、正しい行動を取ったにも関わらず、企業や組織からしっぺ返しをされたり社会から疎外されたりすることがあるという。同研究所は、身の危険や生活の危機に直面されたとしても、正しい行動を貫く内部通報者・告発者・企業を社会的に応援したいと願い、今回のフォーラムで同賞を発表した。「勇気ある監査役大賞」となったのは、トライアイズの元監査役 古川孝宏氏。監査役の職務執行をめぐる取締役等との対立に際し、法的手段を行使してまで正当性を主張しようとすることは極めてまれであったこと、一連の議論を通じて監査役のあり方に一石を投じる結果になったことが評価された。「勇気ある通報者大賞」は、オリンパスの社員 浜田正晴氏が受賞。問題とされる上司の社員引き抜き行為について、社内のホットライン制度を選択したこと、内部通報後に配置転換等の処遇を受けながらも、勤務を継続して裁判の場で争う姿勢を貫いてきたことが評価された。同研究所によると、選定に際しては「私利私欲からではない勇気ある言動・通報・告発かどうか」「被害者や社会など誰かの役に立っているかどうか」「売名行為や意趣返しとしての言動・通報・告発になっていないか」「正義を成すにもその成し方が正しいかどうか」などを重要視したという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月21日