子どもの勉強については、さまざまな家庭の方針がありますよね。子どもの成長や習得、意欲の度合いに合わせて、その都度親が対応していかなければならないこともあるでしょう。自宅での学習においては、「親が子どもに勉強を教える」か、「教えないほうがいいのか」、または「教えるならどの程度なのか」悩むパパママは多いのではないでしょうか。今回は、親が子どもに勉強を教えるべきか、考えてみたいと思います。■子どもに勉強を教えているパパママは8割以上子どもに勉強を教えているかたずねたアンケートでは、「質問されたら教えている」という回答が60.8%でもっとも多い結果になりました。「教えている」と答えた23.7%を加えると84.5%となり、8割以上の親は子どもに勉強を教えているようです。 Q. 子どもに勉強、教えてる?質問されたら教えている 60.8%教えている 23.7%教えることができない 9.9%親は教えないようにしている 2.9%その他 2.8%一方で、「教えることができない」、「親は教えないようにしている」という正反対の回答も1割以上寄せられていました。■「自分で考える力」を身につけてほしい親たちの内情もっとも多い6割以上が「質問されたら教えている」と回答したのは、なぜなのでしょうか。「基本的にリビングで勉強しているので、聞かれたときだけ教えたり、いっしょに調べたりしています」(滋賀県 30代女性)「わからないときだけ教えています。まずは自分で十分に考えることが必要だと思うので」(三重県 40代男性)「勉強の中身を教えるというより、勉強の仕方を教えるようにしています。やり方や考え方が身に付けば、後々役立つと思います」(徳島県 40代男性)寄せられたコメントでは、「聞くまでは自分で考えてもらいたい」という意見が多く寄せられました。また、なかには「教科書を読んだりインターネットで調べたりして、聞かれたときに困らないように予習しておく」という熱心なパパママからの声もありました。筆者の長男もまもなく小学生。たまに自宅で勉強をしているのですが、すきあらば「わからない、答え教えて」と言ってくるので、その都度「もうちょっと考えなさい」と諭しているのが現状です。もしかしたら、「質問されたら教えている」と答えた多くのパパママが、同じような経験をしているのかも。そのうえで、子どもたちの考える力を伸ばしたいと思い、行動しているのかもしれませんね。■勉強を教えることは「親子のコミュニケーション」?勉強を「教えている」と答えたパパやママは23.7%という結果に。具体的にはどのように子どもたちの学習に関わっているのでしょうか。「塾に入れる余裕なんてありませんから、教科書を先読みして学習してから積極的に教えています」(東京都 40代男性)「日々の学校の教科書とノートを私がチェックしています。書き間違いや、きれいに書けているところに絵やコメントなどを入れてあげると子どもが喜んで“もっと書いて!”と励みになるようです」(東京都 40代女性)「小学生の頃は手取り足取り教えていたが、中学生になったらかえって私の方がことわざや計算問題を教えてもらっていました。わからないことをいっしょに考えるのはとても楽しいですし、高校生の今も時事問題を出し合ったりしています」(神奈川県 40代女性)読解問題や算数など、子どもが苦手な教科を中心に毎日教えているという声には、「すごすぎる!」と脱帽しかありません。教える親側にとっても、学習内容を理解し、子どもたちに教える時間を捻出するのには、大変な苦労もあるだろうなと思わずにはいられません。ただ、「一方的に教える」というよりは、勉強の時間を親子のコミュニケーションとして捉えている側面もあるようです。親が勉強している姿を見せるということも、もしかしたら大切な要素の一つなのかもしれません。■勉強を教えないパパママたちの思いとは一方で、「勉強を教えない」理由に関するコメントも集まりました。まずは、「教えられない」という回答に隠された思いをのぞいてみましょう。▼親の状況で教えたくても教えられない「教えることができない」と答えた9.9%の親たちのコメントからは、そのつらい現状が垣間見えてきます。「母子家庭でフルに働き、帰るのが19時を過ぎます。夕飯とお風呂に入れるので手一杯ですが、週に1度はいっしょに勉強するようにしています。ただ、その間も下の子が騒いだりちょっかいを出してきたりで、なかなか進みません」(千葉県 40代女性)「共働きで忙しく、帰ってから家事に追われて宿題を見てあげる時間がありません」(神奈川県 40代女性)「子どもが反抗期で教えられない」という声もあり、仕事や子どもとの関係から、教えたくても教えられないというつらい思いを抱えた親もいるようです。教えたくても、自分が教えられないという場合には、家族で対策を話し合ってみるのもひとつのてかもしれません。学校や塾での宿題でわからないことがある場合には、子どもから先生に質問するという方法もあります。子どもは、「宿題でわからないことを聞くのは恥ずかしい」と思っていることも多いので、子どもに声掛けしてもいいかもしれませんね。▼「あえて教えない」とする真意は?また、2.9%のパパやママは「親は教えないようにしている」と回答しました。「簡単には教えません。まずは自分で調べさせます。教科書や辞書、ノートは、そのためにあるんだということもわかってほしいですし、自分で調べて、答えを得たときの達成感や喜びなどをもとに、その情報をしっかり自分の物にしてほしい」(愛知県 40代女性)「基本的に勉強は教えておらず、まずは先生や友人に聞くように話しています。おかげで長女は先生に躊躇(ちゅうちょ)せず聞けるようになり、先輩や友人と勉強会をしているようです」(佐賀県 40代女性)「内容が難しいし、教え方が学校と違っては困ること。そして一番は親だからどうしても感情が入り、熱くなって説教となってしまうので教えない!」(神奈川県 40代女性)「勉強を教えることで、子どもとけんかになる」という声が多く寄せられ、親子での勉強には“距離が近すぎる”という難しさがあることが見えてきます。さらに、自分が教わったときと学習内容や考え方が変わっているため、子どもを混乱させないようにあえて教えないというパパママも多いようです。たしかに、数十年前に習った方法が現代でも通用するのかはわからないところ。今の時代に即した教え方や考え方があることから、親が教えることで、子どもが恥ずかしい思いをしてしまっては、心苦しいですよね。■子どもの勉強に親はどうやって関わるのか最後に、高校生の子どもを持つパパとママから寄せられた意見を紹介したいと思います。「高校生なので具体的な勉強は教えていませんが、勉強するときには集中するよう、たびたび言っています。また、勉強と遊びにはメリハリをつけること、そしてテスト前にはテスト勉強のスケジュールを必ず立てて、進捗(しんちょく)状況を確認しながら調整することの重要さを教えています」(千葉県50代男性)「教える、教えないに関わらず、子どもを持つ以上は彼らが習う教育の内容はフォローして、自分でも情報更新していきたいと思っています。日本の教育内容やシステムに関心を持ち改良していくのは大人の責任ですから」(東京都 40代女性)これまでの子育てをとおして、それぞれの家庭でどのように勉強と向き合ってきたかが見えてくるような気がします。わが家も、4月から小学生になる長男と年少になる次男とともに、長い長い学習の道がまもなく始まろうとしていますが、どのような勉強方法が子どもにとって一番いいのか、これから探していきたいと思います。家庭での勉強スタイルについては、子どもの個性、親の事情などが複雑に絡み合ってきます。ときには大きく衝突することもあるでしょうし、成長、進学に伴って、どんどんその関わり方は変化していくことだと思います。その都度、その答えをそれぞれの家庭で話し合い、見つけていくことが、子どもの勉強とうまく付き合っていく鍵なのかもしれませんね。Q.子どもに勉強、教えてる?アンケート回答数:4638件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年01月29日学習机探しは秋からスタートするとも言われますが、まだ決めかねている方も多いのではないでしょうか?目からウロコの「先輩ママの学習机・体験談」と、グッドデザイン賞受賞の「長く使える学習机」を、3本まとめてご紹介します。ぜひこれからの学習机探しにお役立てください!■ 1.学習机は勉強以外のことも学べる重要な場!小学校の入学前の準備として、ランドセルの購入と同時にスタートするのが「学習机探し」です。必需品と思われる学習机ですが、実際のところ、リビングで宿題をするケースも多く、学習机は物置状態となることも。「学習机はやっぱりいらないのでは?」と判断し、購入しないのもアリかもしれませんが、学習机を用意すると、子どもに「小学生のお兄さん・お姉さんになるんだ」という期待感を抱かせ、やる気や学習意欲を高めることができます。また、学習机があると、子どもがそこを「自分のスペース」と自覚し、整理整頓の大切さを学ぶ機会にもなります。「空間を使いやすくするために整理収納を行う」「物を管理する」など、学習机は、物への責任感や生活力を身に付ける場にもなるんですよ。詳しくは記事をチェック!小学校6年間で50回しか使っていない!? 子どもにも簡単な「学習机」の活用法■ 2.意外!使ってみて不便だった学習机の便利機能とは?TOSHI.K / PIXTA(ピクスタ)一口に学習机といっても、デザインや機能、お値段もさまざま。情報を集めれば集めるほど、何をどう選べばいいのか分からなくなってしまいます。そんなときは先輩ママの体験談に耳を傾けるのが一番です。「正直、いらなかったと思う機能」と、「学習机を買ってあげて良かったと思う点」について、先輩ママさんたちにリサーチを行いました!ふじよ / PIXTA(ピクスタ)いらなかったのは、「イスの下のランドセル置き場」「引き出し」「机上の本棚」など。あると便利そうなものばかりなのに、一体どこが良くなかったのでしょうか?購入してから「失敗だった!」なんてことがないように、ぜひ先輩ママの意見を参考に学習机を探してみてくださいね。詳しくは記事をチェック!学習机は秋から探し始めるのが正解!先輩ママに聞きました「正直、いらなかった機能は?」■ 3.長く使い続けられるグッドデザイン賞の学習机学習机は大人の目から見ても「カッコいい」と思えるデザインのものの方が、子どもが大きくなってもずっと愛用できます。「木とスチールのずっと使えるつくえ」は、高さを2段階に替えられる組み立て式の学習机。なんとこちら、脚と引き出しボックスを取り外すと、文机になり、幼児期から使うこともできるんです!素材はヒノキで、見た目の高級感はもちろん、手触りも心地よく、小さい頃から本物に触れさせることで、子どもの感性も育ちそう。素材の伐採から見学できる「学習机ツアー」も実施しており、2017年グッドデザイン賞を受賞。こうしたワークショップを体験すると、学習机への愛着がいっそう湧いて、ずっと大切に使い続けたくなりますね。詳しくは記事をチェック!子どもが大人になっても使える「勉強机」が発売【Editor’s セレクション】
2019年01月27日「人は教えることによって、もっともよく学ぶ」という古代ローマの哲学者セネカによる名言や「教うるは学ぶの半ば」という中国のことわざにもあるように、学習の定着にはインプットとともにアウトプットも大切です。学校ではアクティブ・ラーニングを取り入れ、子どもたちがアウトプットする機会が増えてきているとはいえ、まだまだ「学習=インプット」というイメージが根強いのが現状ではないでしょうか?今回はアウトプットの効果にくわえて、アウトプットの具体的な学習方法を紹介します。アウトプットは脳内の記憶を定着させるインプットとは、脳の中にさまざまな情報を「入力」することを、逆にアウトプットは脳の中に取り込んだ情報を処理して外へ「出力」することをいいます。子どもの勉強で言えば、インプットは教科書を読んだり先生の話を聞くこと、アウトプットは問題を解いたりテストを受けたり、あるいは文章を書いたり発表したりすることが当てはまるでしょう。インプットとアウトプットの最も大きな違いについて、精神科医の樺沢紫苑氏は自著において「運動」があるかどうかだと述べています。「書く」「話す」といった運動神経を使った記憶は、「運動性記憶」と呼ばれます。運動性記憶の特徴は、一度覚えるとその後はほとんど忘れることはないということです。3年ぶりに自転車に乗ったら乗り方を忘れていた、ということはないはずです。(引用元:樺沢紫苑(2018),『学びを結果に変える アウトプット大全』p.22, サンクチュアリ出版)これを学習面に置き換えると、「手で書いて覚える」「声を出して覚える」などの動きを伴うアウトプットは記憶を定着させることになります。また皆さんが学生のころ、友だちから「分からないから教えて」と言われたり、分からないところを教え合ったりしたことはありませんか?いざ、教えるとなると分かっていたつもりなのにうまく教えられなかったことや教えてみてはじめて本当に理解できたと感じた経験は多かれ少なかれあるでしょう。「教える」ことも記憶を定着させるための重要なアウトプットのひとつなのです。『強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話』の著者である宝槻泰伸氏は小さいころに以下のようなアウトプットをしていたとのこと。たとえば、本を読んだら感想文を書く。もし感想文が長くなりそうであれば、口頭で説明(ドライブ中や入浴中)をさせられたそう。これは、本やマンガ(歴史ものや伝記など)の内容の定着をはかり、プレゼンの練習にもなりますよね。(引用元:Study Hackerこどもまなび☆ラボ|知識の詰め込みではない「答えを導き出すための力」をつける、今注目の「探究学習」とは?)アウトプットはこんなに効果があるのですね。であれば、ぜひ子どもたちにもアウトプットの機会を増やしてあげたいものです。記憶定着のためのアウトプット法7つ家庭でできる学習や記憶が定着しやすいアウトプットの方法を7つご紹介します。お子さまの生活にどんどん取り入れて、学習効果をアップさせたいですね。■覚えたいことは手で書く「書く」という動作は記憶を定着しやすくさせます。プリンストン大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校との共同研究で、講義でとったノートが「手書き」か「ノートパソコン」かで学生を分けて試験を行なったところ、「手書き」の学生のほうが良い成績をとったことが明らかになったそうです。■落書きは見つけても叱らない授業中、教科書の人物写真や肖像画にこっそり落書きをしたりノートの端にパラパラマンガを描いたりして遊んだことはないでしょうか? 実は、落書きをしている間、私たちの喜怒哀楽の感情が刺激され、それが記憶力を高める効果があるそうです。■教科書はサッと確認して問題集をたくさんこなす教科書に書かれていることを完全に理解してから問題集に取り組むよりも、サッと確認してすぐに問題集を解き、間違ったところを教科書で確認して再び問題集に取り組むようにしましょう。細切れでインプットとアウトプットを繰り返すことで記憶が定着しやすくなります。■本を読み終わったら内容や感想を聞く子どもが本を1冊読み終わったら、「どんなお話だった?」と内容を尋ねたり、「どんな気持ちになった? それは、どうして?」と感想を聞いてみましょう。■普段の会話で質問するときは「教えてほしい」という姿勢で学校でその日にあったことを子どもが話してくれたら、「それって、どういうこと?もうちょっと聞かせて」のように、1つでも質問をするようにして「教える」体験を積み重ねるといいようです。■叱るときも「教えてほしい」を意識して何か態度を改めさせたいときや反省を促したいときにも親の意見を聞かせる(インプットさせる)のではなく、「どうして、○○だと思うの?」などの質問を通して「教えてほしい」と意思表示をするようにします。■教える手段は「言葉」以外でもOK言葉で伝えたり言い表すことがスムーズにできなかったり苦手に感じていたりするお子さんには、無理に話をさせる必要はありません。自分の気持ちを表現する手段は、紙に文字で書いたり絵を描いたりしてもいいのです。「アウトプット:インプット=7:3」が最適アウトプットをインプットより多くする上で最適な割合は「7:3」と言われています。これは心理学者アーサー・ゲイツ博士によるコロンビア大学での実験結果から明らかになったものです。小3から中2までの100名を超す子どもたちを対象に、「紳士録」(人名年鑑)にある人物プロフィールを9分間で記憶し暗唱させました。この実験で最も高い結果を出したのは、「覚える時間」に約40%を使ったグループで、さらに、年上の子どもの場合は約30%を使ったグループの得点が高かったのだそう。慣れないうちはインプットの時間を4割ほど費やし、だんだん減らして3割にすると、アウトプットとインプットのバランスが良い状態だと言えます。これは前述のアウトプット法「教科書はサッと確認して問題集をたくさんこなす」で言えば、教科書を読む時間を3~4割、残りを問題集に充てるのが最適です。かなりアウトプットの比率が大きいように感じますが、逆に言えば私たちはインプット過多の傾向が強いのかもしれませんね。今回ご紹介したアウトプット法に限らず、子どもに対して常に「意見を教えてほしい」という姿勢で接することが、子どものアウトプットの機会を増やすことになるようです。さっそく、できるところから試してみてはいかがでしょうか。(参考)Study Hackerこどもまなび☆ラボ|知識の詰め込みではない「答えを導き出すための力」をつける、今注目の「探究学習」とは?ベネッセ教育情報サイト|インプットよりアウトプットで子どもは伸びるSTUDY HACKER|世界の教育、基準は “アウトプット” に移行中!グローバル人材になるための「アウトプット力」の磨き方。名古屋商科大学|インプットからアウトプットへ福島みんなのニュース|今週の名言【人は教えることによって、もっともよく学ぶ】セネカ樺沢紫苑(2018),『学びを結果に変える アウトプット大全』, サンクチュアリ出版
2019年01月23日「プログラム学習」というものを知っていますか?2020年度から小学校で始まる「プログラミング教育」とは別物です。この「プログラム学習」とは、現在は大学などで幅広く利用されている「eラーニング」や子ども向けタブレット教材などの基盤になったもの。心理学の理論を応用した、専用の機械を使う学習方法です。難しそう……と思われるかもしれませんが、プログラム学習の概要を知っておくと、家庭における子どもの教育に応用できたり、タブレット教材ならではの学習効果を理解しやすくなったりします。そこで今回は、プログラム学習についてわかりやすくご紹介しましょう。スキナーのプログラム学習とはプログラム学習(programmed instruction)を提唱したバラス・フレデリック・スキナー(1904~1990)は、米国の心理学者。人間や動物の感情よりも行動に着目して実験・観察を行う「行動分析学」の祖として知られています。スキナーの成果として特に有名なのが「オペラント条件づけ(operant conditioning)」です。これは簡単にいうと、人間・動物が特定の行動をとるように条件を与えること。たとえば、箱に入れたネズミに、箱のなかのレバーを押してほしいとします。その場合、まずネズミが偶然レバーを押したとき、ネズミにとって「報酬(reward)」となるエサを与えます。これを、行動を「強化(reinforcing)」するといいます。そして、ネズミがまたレバーを押した際にはエサを与えます。繰り返すと、ネズミは積極的にレバーを押すようになるのです。このようなプロセスはオペラント条件づけと呼ばれます。ご存知のように、犬や馬の調教に使われている手法ですね。そして、オペラント条件づけを人間の教育に応用したのがプログラム学習です。プログラム学習には、「ティーチングマシン(teaching machine)」という専用のデバイスが使われます。ティーチングマシンは学習者に対し、説明および説明を理解したか確認する設問を次々に提示します。学習者が解答すると、正解・不正解がすぐに知らされ、次の問題に移行します。これを繰り返すうち、最終的に当初の学習目標を達成できるようになるのです。ゲーム機やPCの普及した現代、多くの人がこのような形式のクイズゲームや教材に触れたことがあるのではないでしょうか?プログラム学習における5つの原理スキナーのプログラム学習には、5つの「原理(principle)」があると考えられています。スキナー自身の言葉とともにご紹介しましょう。学習者が積極的である学校における一斉授業の多くは、教師がしゃべり、生徒が聞くという形式です。皆さんも経験があると思いますが、このやり方では、先生の話をぼーっと聞き流すことも可能。生徒が何も学習しないまま授業が終わる、ということもありえます。しかし、プログラム学習で用いられるティーチングマシンは、常に学習者自身が動かす必要があります。問題が出題され、学習者が「解答」という行為をしてはじめて次に進むのです。そのためプログラム学習においては、常に学習者の積極性が必要とされています。プログラムと生徒のあいだでは常にやり取りが発生する。講義や教科書、一般的な視聴覚教材と違い、ティーチングマシンは持続的な行動を引き起こす。生徒は絶えず集中し、やることを抱えている。(引用元:Burrhus Frederic Skinner (1968), The Technology of Teaching, New York, Appleton-Century-Crofts.)学習者に即時のフィードバックを与える学校の宿題やテストは、子どもが問題を解いてから正解・不正解がわかるまで、およそ数日のブランクがありますよね。答え合わせ・採点が終わり結果がわかったときにはもう、問題を解くときに自分が何を考えていたかなど忘れていることが多いのではないでしょうか。しかし、プログラム学習においては、学習者が問題に答えた直後に正誤が判明します。時間をおいてからまとめて結果を通知されるよりも、1問答えるごとにフィードバックをもらえるほうが、より強い印象を受けるはず。ティーチングマシンは家庭教師のごとく、正しい返答をするたびに生徒を強化する。このような即座のフィードバックを利用し、生徒の行動を最大限効果的に形成するだけでなく、一般人が「生徒の興味関心を保つ」と表現するような方法で、行動を維持するのだ。(引用元:同上)ゆるやかに難易度が上がるプログラム学習において、教材の作り方は非常に重要です。皆さんも想像できるように、簡単な問題ばかりやっても難しい問題ばかりやっても、効果的な学習にはなりません。また、それまでは順調に問題をクリアしていたのに、ある時点から急激に難しくなって先に進めなくなったら、学習者は意欲を失ってしまうでしょう。そうならないよう、プログラム学習の教材の難易度は、ほんの少しずつ上げる必要があります。それぞれのステップを難なくこなしていくうちに、いつのまにか目標を達成しているというわけです。生徒は複雑な行動を修得するにあたって、慎重に設計された、多くの場合は相当に長い一連のステップを経なければならない。それぞれのステップは、生徒が必ず理解できるくらい小さく、かつ行動の充分な修得にいくらか近づくものでなければならない。ティーチングマシンは、これらのステップが慎重に規定された順番で提供されるようにしなければならない。(引用元:同上)学習者に合ったペースで学べるスキナーはプログラム学習を提唱するにあたって、教室に生徒を集めて講義する従来型の教え方を批判しました。現在の学校制度も同じですが、大勢を一度に教えようとすると、指導側はどうしても平均的な理解度の人に合わせがち。そうなると、理解のスピードが遅めの人には難しすぎてついていけず、理解が速い人には簡単で退屈です。しかし、プログラム学習においては学習者がそれぞれのペースで学びを進めるので、あらゆるタイプの人に対応できるのです。優れた家庭教師のように、ティーチングマシンは生徒が次の段階に進む前に、教えた要点をひとつひとつ完璧に理解することを要求してくる。一方、講義や教科書、それに類する機械は、生徒が理解したかどうかを確認せずに進行してしまい、生徒をたやすく置き去りにしてしまう。(引用元:同上)ティーチングマシンの成功を説明するにあたっては、それぞれの生徒が自分のペースで自由に進められるという事実も重要だ。教育的な目的から、生徒たちを一つのクラスにまとめて収容することは、おそらく教育における非能率性の最大要因である。複数の生徒を一度に指導しようとすれば、速い学習者も遅い学習者も害することになる。優秀な生徒の窮状はこれまで認識されてきたが、遅い学習者はさらに悲惨な結果をこうむっているのだ。当人の自然なスピードを超えて進行することへのプレッシャーの効果は累積する。最初のレッスンを完全にマスターしていない生徒は、次のレッスンもマスターしにくいものだ。(引用元:Burrhus Frederic Skinner (1999), Cumulative Record: Definitive Edition, Xanedu Pub.)学習者によって検証されるプログラム学習の教材が優れているかどうか決めるのは、作成者ではなく学習者です。そして、学習者がプログラム学習をどのように行ったかのデータを通じて、教材は改良されていきます。たとえば、複数の学習者たちが教材の同じ部分でつまづくのであれば、そのレッスンにおける解説が不充分だということです。教材の解説を手厚くしたりといった対応をとることで、プログラム学習の教材はより効果的なものへとアップデートされるのです。優れたプログラムは芸術でありつづけるべきか、それとも科学技術となるべきか。最終的に決定するのは生徒であると知ることは安心材料となる。ティーチングマシンによる学習が持つ予期せぬアドバンテージは、プログラム作成者へのフィードバックであることがわかった。(引用元:Burrhus Frederic Skinner (1968), The Technology of Teaching, New York, Appleton-Century-Crofts.)プログラム学習の例では実際、プログラム学習の教材はどのように「プログラム」されているのでしょうか?以下はスキナーが提示した、小学生に「manufacture(製造する)」という動詞のつづりを覚えさせるための設問です。1.manufactureとは、作る(make)ことや建てる(build)ことを意味します。Chair factories manufacture chairs.(椅子工場は椅子を製造する。)単語をここに写してください。□□□□□□□□□□□2.この単語の一部は、factoryという単語の一部と似ています。どちらの部分も、makeやbuildを意味する古い言葉に由来します。manu□□□□ure3.この単語の一部は、manual(手動の)という単語の一部と似ています。どちらの部分も、hand(手)を意味する古い言葉に由来します。かつて、多くのものは手で作られていました。□□□□facture4.どちらの空欄にも同じ文字が入ります。m□nuf□cture5.どちらの空欄にも同じ文字が入ります。man□fact□re6.Chair factories □□□□□□□□□□□ chairs.(引用元:同上)このように丁寧な解説と設問があれば、manufactureという単語を初めて知った人でも、つづりを覚えられそうですね。ひとつひとつのステップは非常に簡単ですが、こなしているうち、最後には目的を達成できるのです。プログラム学習の優れた点さて、スキナーのプログラム学習を知ったところで、私たちはそれをどう現在に応用できるのでしょう?注目してほしいのが、上で挙げた5つの特徴。これらはプログラム学習だけでなく、一般的な勉強においても知っておいてほしいことばかりです。あらためて振り返ってみましょう。インプットとアウトプットを交互に行うプログラム学習においては、学習者の積極性が必要とされます。教材をぼーっと見たり聞いたりしているだけでは学習は進まないのです。上で挙げた例のように、プログラム学習ではインプットとアウトプットを交互に行います。これは非常に学習効果のある方法。ただ教科書を読んだり授業を聞いたりしているだけでは、インプットに偏りすぎ。インプットしたことを記憶として定着させるには、アウトプットが不可欠なのです。勉強というものは、単純化するとインプットとアウトプットの繰り返しです。新しい知識を頭に入れて、それを問題を解くという形式でアウトプットする。この流れがスムーズに行えれば、たいていの問題は解くことができるはずなのです。(引用元:StudyHacker|効率的勉強法 —— これだけは知っておきたい5つの基本。)脳には出力依存性というものがあるので、「インプットしよう、記憶しよう」とするだけでは情報はなかなか入っていきません。逆に、「情報を使おう」「表現しよう」とすれば入っていきやすくなる。記憶するために「情報を使う」ことは、「アウトプットする」ことですよね。これが重要になるのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|記憶力の要は「記憶の仕方」にあり。親が知っておくべき「記憶の脳科学」)即時のフィードバックが受けられるプログラム学習においては、学習者が問題に答えた直後、正解・不正解がわかります。この「即時フィードバック」は、学習者の能力を引き出すのに非常に重要です。「フロー理論」を提唱したことで有名な心理学者、ミハイ・チクセントミハイ教授(クレアモント大学院大学)によれば、人間は特定の条件が整うと「フロー」もしくは「ゾーン」という極度に集中した状態に入ることができます。そうなると、その状況を心から楽しいと思い、集中しても疲労を感じず、優れたパフォーマンスを発揮することができるのです。その「フロー」になるために必要な条件のひとつが「明確なフィードバックが即座に得られる」状態です。自分の行動に対する反応がすぐに返ってこないようでは、「フロー」は生まれません。たとえば、学校の宿題を自宅でやり、翌日の授業で答え合わせをする。学校でテストを受け、数日後もしくは1週間後に答案が返却される。このような状態では、行動とフィードバックのあいだにタイムラグがありすぎるため、「フロー」は生じません。しかし、プログラム学習ならば「フロー」発生の条件を整えることができるのです。子どもが自宅で勉強する際も、できるだけ速いペースでフィードバックが受けられるようにしましょう。たとえば、1ページ分の問題を解いたらすぐに答え合わせをさせる、もしくはしてあげる。タブレットなどのデジタル教材で勉強するのも、即時フィードバックという意味では効果があります。勉強でわかりやすいフィードバックと言えば点数でしょう。テストや練習問題の正誤で自分の取り組みの成果を確認することができます。しかし、テストのための勉強はするけれど、参考書の章の終わりなどにある練習問題をおろそかにしていませんか?この練習問題は、理解の確認はもちろん、勉強の成果を自分で実感し次の集中につなげるために必要なものです。(中略)テストや練習問題は狭い範囲ごとに細かく行うことが大事です。章の途中などで、区切りが難しいときは、その日やった問題をもう一度やり直すだけでも効果を実感できるはずです。(引用元:StudyHacker|「勉強に集中」のコツは、身近な “ゲーム” に隠れていた!?『集中力アップ』3つのきほん)スモールステップ学習法プログラム学習において、出題される課題はほんのわずかずつ難易度が上がっていきます。「急に難しくなって分からなくなった」という断絶が起こらないよう、注意して設計されているのです。このような学習法は「スモールステップ」と呼ばれています。最初から高い目標を掲げるのではなく、目標を細分化することで、“小さな成功” が得やすくなります。この成功体験を少しずつ積み重ねることで、最終目標に近づいていけるのです。(引用元:StudyHacker|「何をやっても続かない人」が陥っている “3つの大いなる誤解”)そして「スモールステップ」は、上述した「フロー」状態をもたらす必要条件にも関係しています。なぜなら、「フロー」になるには、向き合っている課題の難易度が適切でなければいけないから。余裕でこなせるくらい簡単でもいけないし、達成不可能なほど難しくてもいけないのです。少しずつ難易度が上がっていくプログラム学習ならば、「フロー」になりやすい条件が整っているといえるでしょう。最もフロー状態に入るためには、取り組む課題が簡単すぎても、難し過ぎてもいけません。適切な難易度は、自分の能力を少し超える、「背伸びすれば何とか達成できる」程度の難易度だと言われています。ですので、取り組む課題の難易度を、ちょうどいいレベルになるようきちんと設定することが大切です。(引用元:StudyHacker|フロー状態で勉強が効果的?コツは “ちょっと高め” の目標設定)自分のペースで学ぶ自分のペースで学ぶということは、プログラム学習だけでなく、学ぶという行為全般において大切なことです。物事に関する説明を読んだり聞いたりして理解できる速度は人によって違うものですし、学ぶジャンルによっても異なるでしょう。個人個人のペースに配慮しない一斉授業では、「全然わからなかった……もう嫌だ」「簡単すぎて退屈。授業に出る意味がない」というストレスを生みかねません。自分のペースで学べるプログラム学習は、そのような問題を解決してくれます。海外のオルタナティブ教育として知られる「イエナプラン」や「ドルトンプラン」では、生徒が自分で計画を立てて科目の自習を進めることが重視されています。日本でも、学校の一斉授業についていけない子どもを1対1の個別指導塾に通わせる親は珍しくありません。一斉授業の弊害を危惧している人は多いのですね。子どもに合った教材を選ぶ何かを自習するとき、目的に応じた教材が必須です。そして教材を選ぶときに考慮するべきなのは、「ベストセラーだから」「著名人が書いたから」ということではなく、それが学ぶ人に合っているかどうか。当たり前といえば当たり前ですが、意外と忘れてしまうこともあるのではないでしょうか。たとえば教材に書かれていることが難しすぎてわからないと感じても、「理解できないのは自分が勉強不足だから。もっとよく読まなければ」と思うのではないでしょうか?それで解決する場合もあるかもしれませんが、実はその教材自体がそもそも説明不足だったり、学習者に合っていなかったりするかもしれません。「すごくわかりやすい!これならスムーズに学習できる」と確信できる別の教材を選び直したほうが、学習の目的を達成しやすいのではないでしょうか。お子さんの勉強を応援するのであれば、お子さんの理解度やペースに適した教材を吟味して選んであげましょう。最初はどの本や参考書を選べばいいか分からず、とりあえずネットで評判がいいものを探してみるかもしれません。しかし、どんなに評判がよくても、名著といわれていても、必ずしも自分にとっていい本とは限らないといいます。何を選べばいいか分からないとき、柳川氏(※)の場合はまず信頼できる人に紹介してもらうそう。しかし、それでも自分に合う本と出会うためには試行錯誤が必要とのこと。自分が理解しやすいパターンと、その本の説明や論旨の展開がかみ合っていないと、内容が頭に入ってこないからです。自分の学びスタイルの確定にもつながるので、数ページ読んでやめてしまう本があっても気にせず、合う本が見つかるまで試行錯誤を繰り返しましょう。そのほうが、結果的には効率がよくなるはずです。(※東京大学大学院経済学研究科教授・柳川範之氏)(引用元:StudyHacker|東大教授とハーバード合格者が教える「最高の独学法」)***ともすれば、古典的な知識だと思われてしまうプログラム学習。しかしその理論には、効果的な学びに欠かせない要素が詰まっていたのです。明日から使えそうなものはありましたか?(参考)Burrhus Frederic Skinner (1968), The Technology of Teaching, New York, Appleton-Century-Crofts.Burrhus Frederic Skinner (1999), Cumulative Record: Definitive Edition, Xanedu Pub.eLearning Industry|Instructional Design Models and Theories: Programmed Instruction Educational ModeleLearning Industry|Cognitive Flow And Online Learning: 4 Steps For Putting Your Learners In The Zone脳科学辞典|オペラント条件づけコトバンク|プログラム学習The B. F. Skinner Foundation|DifinitionSimply Psychology|Skinner – Operant ConditioningStudyHacker|効率的勉強法 —— これだけは知っておきたい5つの基本。StudyHacker|「勉強に集中」のコツは、身近な “ゲーム” に隠れていた!?『集中力アップ』3つのきほんStudyHacker|「何をやっても続かない人」が陥っている “3つの大いなる誤解”StudyHacker|フロー状態で勉強が効果的?コツは “ちょっと高め” の目標設定StudyHacker|東大教授とハーバード合格者が教える「最高の独学法」StudyHackerこどもまなび☆ラボ|記憶力の要は「記憶の仕方」にあり。親が知っておくべき「記憶の脳科学」StudyHackerこどもまなび☆ラボ|尾木ママ絶賛!“日本教育の3周先を行く“オランダの「イエナプラン教育」StudyHackerこどもまなび☆ラボ|ドルトンプランの学校が日本にもできるってホント?知っておくべき3つの基本
2019年01月21日「賢い子どもに育てたい」と、子どもが幼い頃からさまざまな習い事に通わせている親御さんも多いでしょう。でも、「自宅でできる『育脳法』があるのに」と少し残念がるのは、オリジナルの育脳レシピ開発で子どもを持つ親御さんのファンも多い管理栄養士・小山浩子さん。その育脳法とは、なんと「料理」なのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹(ESS)写真/玉井美世子(インタビューカットのみ)料理にはPDCAサイクルのすべてが含まれている子どもをより賢く育てたいと思えば、子どもであってもPDCAサイクルをまわせるような人間にしていく必要があります。なぜかというと、結局、勉強ができる子どもというのは、自分で勉強の計画を立て、実行し、自分の問題点を見つけ、それを改善してくことができる人間だからです。まわりの優秀な子どもを観察して、どういう勉強法がもっとも無駄がなく効果的なのかということを導ける観察眼も必要とされるものでしょう。もちろん、こういった能力は大人になれば仕事などその他のことにも応用できるもの。人間としての成長を大きく助けてくれるものです。子どもにPDCAサイクルをまわさせるというと、驚く人も多いはずです。でも、じつは5歳くらいまでの間に大人の脳の9割ができあがるとされています。つまり、5歳児の脳は、その能力でいえば大人の脳とそれほど変わらないということ。もちろん、知識や経験は圧倒的に足りませんから、子どもがPDCAサイクルをまわせるようになるには、大人がそのやり方を教えてあげる必要があります。そして、そのやり方を教えるために最適なものが、「料理」なのです。なぜかというと、料理にはPDCAサイクルのすべてが含まれるからです。レシピという計画書があり、実際に調理をして、美味しくできたのかを確認して、失敗すれば改善点を探す。まさに、PDCAサイクルそのものですよね。それに、お母さんの料理の仕方を観察して、うまく取り入れるということもできます。料理は脳を育てるためのメリットだらけ!また、料理には他にも「育脳」に適した点がたくさんあります。まずは、「指」をいっぱい使うこと。脳の発達には指を動かすことが効果的だという話は耳にしたことがある人も多いでしょう。料理は、どんなプロセスも指を使うものばかりです。また、「五感」のすべてを使う点でも料理は育脳に効果的です。料理をするには、指でさまざまな道具や食材に触れることはもちろん、音の変化で火の通り具合をたしかめたり、匂いを嗅いだり、美しく盛り付けようと視覚を働かせる必要がある。そして最後は美味しい料理をしっかり味わう。料理をして食すという過程で、五感のすべてを使い、脳をたくさん刺激することができるのです。さらには、「結果」がすぐにわかるということも料理のメリットです。小さい子どもの場合、はっきりした結果がすぐにわからないと、なかなか次へのやる気にはつながっていきません。じつは、こういう脳に対するメリットを持った行為は、ありそうでなかなかないもの。お絵描きも育脳にはいいとされますが、明白な結果が見えるかというと、ちょっとちがいますよね。子どものお絵描きコンクールで受賞などすれば話は変わりますが、それも受賞発表までには時間が必要です。それに、アートの世界ですからその評価は見る人によってまったくちがってきます。その点、料理の結果は美味しいかどうか。子どもであっても、美味しいものは美味しい、美味しくないものは美味しくないときちんと判断できます。それが、「次はもっと美味しくしたい」「今度こそ頑張る!」というやる気につながるのです。母親との料理体験は子どもの一生の宝もの料理に育脳効果があることを知ってか知らずか、子どもに料理の手伝いをさせているという親御さんは少なくないでしょう。ただ、そのやり方には問題があるというケースが多いようですね。カレーをつくるにも、米をとがせたり、ジャガイモやニンジンの皮むきだけをやらせたりしていないでしょうか。それは、ただ親の指示に従ってやる作業、つまり、下働きです。残念ながらそれでは脳はまったく育ちません。そうではなくて、皮をむいた材料を切る、炒める、味つけをする、味をみるといった、レストランでいえば料理長がやるようなメインのプロセスを子どもにやらせてあげてください。そのときは、一切、指示を出してはいけません。責任を子どもに持たせるのです。そうしてできた料理を家族みんなで食べる。たとえばニンジンが硬かったとしましょう。そうすると、子どもは「次はもう少し小さく切ってみよう」「煮込む時間を長くしてみよう」と自分で考えるようになる。なぜかというと、そのプロセスを子ども自身がおこなったからです。そうして、子どもは徐々にPDCAサイクルのまわし方を身につけていくのです。そして、美味しく料理ができたのならうんと褒めてあげてください。そうすれば、子どもは自信を持ち、料理以外のことにも意欲的に取り組める人間になっていくはずです。できれば、10歳頃までの間にこういう料理の経験をたくさんさせてあげてほしいですね。10歳を過ぎると、子どもの行動範囲や興味の範囲は大きく広がります。でも、それ以前の子どもにとっては、お母さんがこの世界のすべて。大好きなお母さんから教わったり、褒められたりしたことは、子どもの一生の宝ものになるのですからね。『かしこい子どもに育つ! 「育脳離乳食」:脳をはぐくむ食事は0歳から』小山浩子 著/小学館(2018)『こどもの脳は、「朝ごはん」で決まる!』小山浩子 著/小学館(2015)■ 管理栄養士・小山浩子さん インタビュー一覧第1回:子どもの脳は“親の愛情”と“食事”で育つ!「育脳」に効く食材の選びかた第2回:“パン&〇〇”で最高の朝食になる!脳が育つ食べ合わせ「5つの黄金ルール」第3回:“美味しい”か“美味しくない”か。結果がすぐにわかる料理は、子どもがPDCAを学ぶのに最適第4回:「お米さえ食べさせておけば大丈夫」が危険な理由。手抜きでも脳に効く朝ごはんとは(※近日公開)【プロフィール】小山浩子(こやま・ひろこ)1971年9月5日生まれ、愛知県出身。料理家、管理栄養士、フードコーディネーター。大手食品メーカー勤務を経て2003年にフリーに。料理教室の講師やコーディネート、メニュー開発、健康番組への出演など幅広く活動する。料理家としてのキャリアは20年以上。これまで指導した生徒は5万人以上に及ぶ。著書『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(社会保険出版社)で、2014年グルマン世界料理本大賞イノベイティブ部門世界第2位を受賞。健康とつくりやすさに配慮したオリジナルレシピにファンが多い。2015年には日本高血圧協会理事に就任。また、日本ではじめて育脳をコンセプトにした離乳食を監修()。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2019年01月19日子どもが小さなうちは、自宅で勉強を見てあげる機会が多くなりますよね。わが子が集中して取り組めるよう、気づかっているママも少なくないでしょう。自宅学習に関する、とある調査に「父親の帰宅時間が遅いほうが、子どもの学力が高い」というものがあります。父親の帰宅が遅いと、なぜ子どもの学力が高くなるのでしょう。今回は、子どもの自宅学習について、父親不在のメリット・デメリットをあげながら考えていこうと思います。■父親の在宅時間が短い家庭ほど、子どもの学力は高い?国立大学法人お茶の水女子大学が行った調査によると「父親の帰宅時間が22時以降となる家庭の子どもの学力が最も高い」という結果が明らかになったそうです。これは 「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」(国立大学法人お茶の水女子大学) というテーマで行われたもので、調査対象は無作為に抽出された公立学校に通う児童の保護者。小学6年生の児童の場合、父親の帰宅時間が22時以降(早朝帰宅を含む)になる家庭の子どもの学力が、ほかの時間帯に父親が帰ってくる家庭よりも上回っていました。このデータからうかがえるのは「父親が自宅にいる時間が少ないほうが、子どもの学力アップにつながるのではないか」ということです。■「父親の不在時間が長い」そのメリット・デメリット父親の不在時間が長いと、子どもの自宅学習にどんな影響を与えるのでしょうか? メリット・デメリットを考えてみました。まずは、メリット。妻の視点から考えてみると、夫の帰宅が遅いということは、子どもが起きている時間に夫の食事の支度やお世話などに振り回されなくてすむということです。つまり、子どものことに集中できるというわけですね。「よし、やるぞ!」という子どもの“やる気スイッチ”は、常に同じサイクルでやってくるわけではありません。やる気満々なときもあれば「今日はやりたくない」とだらけモードなときもあるでしょう。夫の世話に時間がとられないということは、子どもがやる気モードに入った瞬間に気づくことができ、それが継続している間、邪魔が入ることなく取り組ませてあげることができるのではないでしょうか。また帰宅時間が遅く、日ごろわが子の勉強の様子を目にしていない父親は、子どもの自宅学習に対する発言が少なくなります。見ていないので「ああしろ、こうしろ」と子どもの学習を指図したり、文句をつけたくてもつけづらいですからね。つまり、父親と母親で意見が分かれることが少なく、自宅学習のやり方について意見の相違が起きにくいというメリットがあると思います。では反対に、デメリットについて考えてみましょう。例えば、子どもの勉強が時にはうまくいかないこともあるでしょう。すると母親は「いつも仕事で家にいない、父親のせい」と責任転嫁をしやすくなってしまうことがあげられます。父親の責任ではないのに、帰宅時間が遅いことを子どもの学力が上がらない理由にしてしまう可能性があります。また、母親が何事も思いつめてしまうタイプだった場合、子どもの学力がなかなか上がらないと、不安定になった母親の気持ちを子どもが一身に受け止めることになります。そうなると、子どもの精神的な逃げ場がなくなってしまう恐れがあるかもしれません。■「父親の不在が子どもの頭を良くする」ではない、調査結果だけでは見えない点調査から「父親の不在時間が長い家庭の子どもは学力が高い」という結果はわかりますが、だからといって、父親が家にいなければいないほど子どもの頭が自然と良くなるかというと、私はそういうわけではないと思います。父親が不在は、単に母子の密着度が増し、勉強に関する考え方や対応が一本化されるので、子どもが混乱せずに取り組めるだけではないでしょうか。父親の在宅時間が長かったとしても、夫婦の意見がしっかりすり合わされていれば勉強の妨げにはならないと考えます。例えば、毎日30分は机で勉強をさせる、リビングで一緒に勉強する時間をつくる、学習塾に行かせるなど「学力をあげるためにどんな方法をとるのか」といったことや、どんな校風の学校を目指すのが子どもに合っているかなど「具体的なゴール」を夫婦で話し合い、設定しておくのです。目指すべきところが同じと分かっていれば、父母それぞれで対応が多少違っても子どもが混乱する事態にはならないでしょうし、共通意識があるので相談などもしやすくなるのではないでしょうか。そして、どちらかが「がんばって!」とハッパをかけるなら、どちらかは「のんびりでいいからね」と見守る役に徹すること。役割分担をきっちりと分けて、子どもに逃げ場をつくってあげると煮詰まってしまう心配も少なくなります。夫婦それぞれの役割がバランスよく保たれているとメリハリもつき、子どもが安心して勉強に取り組めるでしょう。上記の2つが夫婦間でしっかり一本化されていれば、夫の在宅時間の長短と子どもの学力に相関性はないように思います。ただし、ふだんから帰宅時間の遅い夫にモヤモヤするなら、この調査結果は「うちの子はこれで学力の高い子になるかも!」と気楽に構えられる要素にはなるかもしれませんね(笑)。働くお母さんは時間に追われますので「親が忙しいからといって子どもの勉強がおろそかになってしまうのはマズい」とあせることもあるでしょう。でも、お母さんが気持ちに余裕をもった状態を維持することも大切。いったん手をとめ、おおらかな気持ちで「もう少し気楽にいこう」と子どもに接していくのが、一番大事なことかもしれません。参考:国立大学法人お茶の水女子大学 「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」
2018年12月02日Q. 学習障害(LD)にはどんな種類があるのですか?A. 学習障害(LD)はいくつかの分類法があり、名称や分類はさまざまですが、以下の3つのタイプに大きく分けられます。・読字障害(ディスレクシア)…読むことの困難・書字表出障害(ディスグラフィア)…書くことの困難・算数障害(ディスカリキュリア)…計算の困難、数字の概念Upload By 井上 雅彦学習障害は学校などで読み・書き・算数といった学習のメインとなる部分で困りごとに直面することが多いので、その困りごとのタイプによって分類されることが一般的です。人によって程度やあらわれる困りごとはさまざまで、一つだけではなく、重なってあらわれる場合もあります。また、下の図に示す通り、教育現場や法律、医療の場によっても呼び方や概念が変わり、統一された分類がないのが現状です。分類や診断名だけにこだわリ過ぎず、困難がどこにあるか、その背景要因によってどのタイプに当てはまるのかを早期に理解し、工夫して対処することが学習障害のある子どもをサポートするためにとても重要です。Upload By 井上 雅彦【図解】学習障害(LD)とは?イラスト図解でポイントを解説!ディスレクシア(読字障害・読み書き障害)とは?症状の特徴や生活での困りごとは?「書くのが苦手」はディスグラフィア(書字障害)かも?症状、原因、困りごと、対処法まとめ算数障害(ディスカリキュリア)とは?症状、診断、対処法まとめ(8)LD、ADHDの教育 | 文部科学省
2018年11月21日子どもの様子に「あれ、なんだかいつもと違う?」と感じたことはありませんか? いつもと同じように見えるけれど、なにかが違う気がする…。それは子どもの心のなかにちょっとした変化があらわれているのかもしれません。もしもそれが親への「助けて!」「気づいて!」というSOSサインだったとしたら? 発見が早ければ早いほど、対応も素早くできるのではないでしょうか。今回は、子どもからのSOSの見つけ方、その対処法について考えていこうと思います。■子どものSOS「心が不安定になりやすい時期は?」助けを求めるSOSサインというものは、そもそも、タイミングが予想できる類のものではありませんよね。けれど、子どもの場合は「変化があらわれやすい時期」というものがあり、この時期に注意深く見守ることでよりSOSに気づきやすくなると思います。変化があらわれやすい時期というのは、「生活環境などが変わった時」。新学期や引っ越しのあとなど、毎日見ていたクラスの顔ぶれが変わる、街の風景が変わるなど「いつもの暮らし」が変化した時、子どもの気持ちは不安定になりやすいんですね。また、夏休みや冬休みなど、長いお休みが終わりを迎える時にも要注意です。大型連休の終わり頃は、大人ですら「ああ、明日からまた仕事か…」と、どんよりした気分になるものですよね。それは子どもも同じ。それも、お休みの期間が長ければ長いほど、休み明けは心が不安定になりやすくなるようです。長期休みが3カ月に及ぶアメリカでは、休み明けにうつを発症する子どもが多くなるともいわれています。■子どものSOS「どんなふうにあらわれる?」では、子どもからのSOSは具体的にどんなふうにあらわれるのでしょうか。実は、その内容によって第1段階、第2段階…と分けられ、だんだん深刻さを増していきます。初期のSOSとなる第1段階を放置してしまうことで、子どもの言動は第2段階へと進行。気づいた時には、対処に時間がかかる状態へおちいっていることも少なくありません。子どもが不安を抱えた時に発せられるSOSの行動について、年齢を2~5歳までの幼児期と、6歳以降の学童期に大きく分けて説明していきましょう。【2~5歳:幼児期のSOSサイン】話ができるようになるものの、まだまだ社会や他人との関わりのなかで「自分」という認識が薄い2歳~5歳の年代は、親との結びつきが強い時期です。この時期に見られるSOSの段階は下記の2つに分けられることが多いようです。第1段階 出かけようとすると「イヤ」とだだをこねる、逃げる。第2段階 泣く。最初はイヤイヤをしたり、逃げ回って自分の感情を表現します。そして、その気持ちを理解してもらえないことで第2段階の「泣く」という行動に変化します。5歳までのこの言動や行動はある意味分かりやすいですが、6歳以降になるとSOS行動は一気に複雑化します。【6歳以降~:学童期のSOSサイン】6歳以降になると、集団のなかで自分の気持ちを言葉にして表現することができるようになります。また、集団生活に慣れることで、ある程度の社会性が培われてくる年齢でもあります。この年齢になるとSOSの言動は下記のような4つの段階に分けられます。第1段階 張りきる、頑張るなどの行動で「見て! 見て!」と自分に注目を集めようとする。第2段階 わざと遅刻したり騒いだりしていたずらをする。第3段階 教室を飛び出す、意地悪をする、極度に反抗する。第4段階 無視する、不登校になる。6歳以降の子どもからのSOSはまず「僕(私)を見て!」という行動が見られます。そして、親や周囲から理解されず放置されると「いたずら」などの行動へと移ります。たいていの場合、第1段階ですでに、いつもと違う様子に気づくケースが多いでしょう。けれど、うっかり見過ごしてしまうと第2、第3段階へと進んでしまう可能性もあるのです。■子どものSOS「深刻度別 親ができること」SOSの発見は、早ければ早いほど素早く親も対処でき、子どもが長く深く悩まずにすみます。しかし、もし段階が進んでしまってから気づいたとしたら、どのような対応をすればいいのでしょうか?各段階に応じてどのような対応をすればいいのか、年齢別に解説していきましょう。【2~5歳:幼児期の対応】2~5歳の子はイヤイヤをしたり、だだをこねたり、逃げたりして親を困らせることで「行きたくない」「ママといたい」という気持ちを表現します。この状態に気づいたら「気持ちを吐き出させること」「楽しいことに転換すること」で対処していきましょう。例えば、わが子が幼稚園や保育園に行くのをいつも嫌がる、とします。事前にできる対処として、30分くらい早めに準備をすませておきましょう。そうすれば時間の余裕が持て、だだをこねられてもきちんと対応できますよね。そして、だだをこねだしたら「行きたくないよね。ママも○○と一緒に遊んでいたいよ」と共感しつつ「外の電信柱のところまで競争しようか」「○○公園で虫を見ていこうか」などと誘い、遊びながら園やバスの集合場所などに向かってみるといいでしょう。第2段階の行動となる「泣く」は、子どもに思う存分泣かせてあげます。と同時に、ギュッと抱きしめてあげてくださいね。そして、子どもが落ち着いて、ある程度話せるタイミングになったら「なにが悲しい?」と聞いてみます。「ママと離れるのがイヤ」なら、だだこねと同じ対応を。もし「幼稚園の○○がイヤなの」といった話が出てきた時は、園の先生に話して様子を見てもらうなどの対応をしましょう。【6歳以降~:学童期の対応】子どもが6歳以降の場合、第3段階のSOS行動である「極度な反抗」になる前に、なるべく早く気づいてあげてほしいですね。この段階までなら、子どもに寄り添う対処で不安を解消できる可能性があるからです。第1段階で「見て見て!」と話しかけてきたら「あとでね」などと後回しにせず、すぐに話をじっくり聞いてあげてましょう。その時「頑張ったね」「うれしいね」といった言葉をかけると子どもは「気持ちが通い合っている」という感覚になり、不安感が落ち着いてきます。わざと遅刻をしたり、目立つ行動をする第2段階の場合は「かまってもらいたい」という気持ちに気付いてあげましょう。「この子はかまってもらいたかったんだな」と受け止め、「勉強時間が減って困るから遅刻しないようにしようね」「騒いでいると先生の声が聞こえなくなるから静かに聞こうか」などと、怒らずに「教える」スタンスを保つようにすると良いでしょう。第3段階に入り、極度に反抗したり意地悪をしたりする場合も「そんなことしちゃダメ」と頭ごなしに否定から入らないようにします。子どもにはどんな出来事があったのか、その出来事があってどんな気持ちになったのかを聞きます。そして「そうなんだね」と一度共感をし、そのあと「どうしようか?」「どうしていく?」と聞いてみたり、一緒に考えたりすると良いですね。不登校などの第4段階となった場合は、親と子どもだけで解決するのは非常に難しくなります。こじれて長期化し、親子ともども傷つき疲弊することもあるので、第三者の力を借りることをおすすめします。すべてに共通していますが、子どもの心の中には「自分のことを気にかけてほしい」という気持ちがあるので焦りは禁物。いちばん大切なのは、時間を十分とって子どもに向き合っていくことです。「学校に行きたくない」「おなかが痛い」などといった子どもからのサインを決して「根性がない」「我慢が足りない」などと否定しないでほしいのです。そのサインは裏には、子どもの「親に認めてほしい、分かってほしい」という気持ちが隠されている場合があるからです。子どもは「行きたくないんだね」「痛いんだね」と認めてもらえると、親は自分の理解者なんだと安心できます。安心できれば「仕方ない、頑張るか」と子どもなりに気持ちを切り替える場合もあります。早急に答えを見つけようとしなくても大丈夫です。子どものSOSにはそれぞれの段階に応じて「ほめる」「教える」「受け止める」などの対処が大切です。なによりも子どもを「勇気づける」。自分は大丈夫なんだと自信を持たせてあげると良いですね。
2018年10月23日Q. 学習障害(LD)の定義はどんなものですか?A. 学習障害(LD)は、知的発達に遅れはないのに、主に「読む」「書く」「計算する」「推論する」といった能力の習得や使用に著しい困難があることを言います。Upload By 井上 雅彦定義は一つではありませんが、日本でよく使われる定義は、主に学校教育に関係する文部科学省のものです。文部科学省の学習障害の定義は以下の通りです。学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。ほかにも、医学的な診断基準「DSM-5」「ICD-10」における定義や概念があります。使われるシーンや状況、立場によって、定義を始め、含んでいる困りごとの種類や名称などには、少しずつ違いがあります。Upload By 井上 雅彦■医療:アメリカ精神医学会の診断基準の「DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)」(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)について詳しく知る■医療:WHO(世界保健機関)の医学の診断基準の「ICD-10(疾病及び関連保健問題の国際統計分類第10版)」、ICD-11とは?ICD(国際疾病分類)の概要について詳しく知る■行政・法律:日本でのさまざまな法制度の根拠となる「発達障害者支援法」発達障害者支援法では、「ICD-10」に基づいて学習障害が発達障害の定義に含まれています。困りごとの内容は、一つだけでなく複数あらわれたり、一人ひとり状態は異なります。定義にぴったり当てはまることはむしろ少ないとも言えます。もっと詳しく知る参考書籍 :(日本精神神経学会 (監修), 高橋 三郎 (翻訳), 大野 裕 (翻訳), 染矢 俊幸 (翻訳), 神庭 重信 (翻訳), 尾崎 紀夫 (翻訳), 三村 將 (翻訳), 村井 俊哉 (翻訳)『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』2014年・医学書院)(8)LD、ADHDの教育 | 文部科学省
2018年09月28日ただでさえ集中力がないときに、意味のない勉強法を試みても、それは逆効果というもの。子どもが一生懸命に勉強に時間を割いているのに、なかなか思うように結果が出せないと、ますます勉強が嫌いになってしまいかねません。効果の薄い家庭学習はやめて、短時間でも効果のある家庭学習を行うことが、2学期からの家庭学習には特に必要となってくる課題だといえます。■ まずやるべきは「家庭学習の癖」を取り戻すこと2学期がスタートし、学校やクラスの雰囲気にもすっかり慣れ、そろそろ家庭学習にも精を出してほしいと思っている親御さんたちはとても多いと思います。よっしー / PIXTA(ピクスタ)しかし親が抱く願いとは裏腹に、いまいち“夏休みボケ”が抜けきらず、家庭学習に向き合えないという子も多くいます。事実、筆者が塾講師をしていたときは夏休み明けの授業での集中力が欠けている子が多く、授業が非常にやりにくいと感じたことを記憶しています。まずは夏休みで崩れてしまった家庭学習を行う日課を確立し直すことが第一関門なのです。CORA / PIXTA(ピクスタ)■ 効果の薄い家庭学習とは?効果の薄い家庭学習といえば、ずばり「ノートをキレイにまとめ直すこと」です。しげぱぱ / PIXTA(ピクスタ)実はこれ、あまり効果がありません。おそらく書き写す作業に夢中になり、授業の内容を思い出したり、答えを考えながらノートにまとめることをしないからというのが大きな理由でしょう。キレイにノートをまとめ直して、それが点数に大きく反映された生徒は、筆者が知るなかにはいません。ノートに文字が溜まることで、勉強をしたという満足感は得られるのですが、はっきり言ってそれだけなのです。■ 2つの改善策を試してみて1.先生と生徒の一人二役で整理し直すSAMURAI / PIXTA(ピクスタ)ノートを書き写す作業が家庭学習として日課になってしまっているなら、そこにアレンジを加えましょう。例えば、“ひとり授業をしながら、ついでにノートをまとめ直していく”というのであれば効果は期待できます。“説明をする”という作業は、しっかりと理解していないとできないことです。それを行うことにより、頭にインプットされている部分と覚えきれていない部分が浮き彫りになります。覚えきれていないところを、復習としてノートにまとめ直すのはアリです。2.問題を解き直すCORA / PIXTA(ピクスタ)一度解いた問題を書き写して、もう一度解き直すというのもOKです。もしくは、ワークやドリルを解いていくのも良いですね。もちろん応用編でなくても構いません。基本的な問題だけをチョイスしてもいいし、基本と応用編を混ぜて解くのもOK!■ まとめ忘れるまでの時間と記憶の関係を表した「エビングハウスの忘却曲線」では、人は勉強しても48時間ほどで7割程度のことを忘れてしまうといわれています。しかし再度、問題に挑戦すれば、記憶は上書きされます。kuu / PIXTA(ピクスタ)ただ、どうしても流れ作業的になりがちな“書き写し”では、記憶の上書きがされず結局、忘れてしまうのです。たしかにノートをキレイにまとめ直す家庭学習というのは比較的とっつきやすいのですが、その場しのぎにしかなりませんし、もっと言ってしまえば時間の無駄ということです。ぜひ、お子さまの家庭学習の内容を考えるときの参考にしていただければと思います。
2018年09月20日専門家・プロ:渡邉純子(コドモット)小宮山利恵子(こみやまりえこ) リクルート次世代教育研究院院長。同研究院はリクルートマーケティングパートナーズにおける次世代の教育を考える調査研究機関で、小宮山さんは立ち上げからかかわり、未来の教育を研究している。超党派国会議員連盟「教育におけるICT利活用促進をめざす議員連盟」有識者アドバイザー。2018年8月より東京学芸大学客員准教授。第2回スタディサプリで子どもの学びはどう変わるのか渡邉:スタディサプリで学ぶことで、子どもたちにはどんな学習効果があるのでしょうか。さきほど「つまずきの防止」(第1回参照)というキーワードがでてきましたが、そのほかにありますか?小宮山:テクノロジーが入ってくることで、楽しいという気もちがわいてくるようです。学びへの興味関心の喚起、これがすごく重要だと思います。わたしたちはスタディサプリを使って、名古屋市と協働して2017年の8月から不登校支援を行なっています。アンケートをしたところ、タブレット学習でおよそ8割の子どもが「勉強が楽しくなった」と回答しています。学ぶことが楽しいと思うようになったことが一番大きいんです。また、学ぶモチベーションを維持するため、主に小学生向けには「サプモン」といって、学習すればするほど自分のモンスターが育つという意欲を喚起する要素を取り入れています。学習すると自分のモンスターが育つ「サプモン」小宮山:小学校・中学校では、学校で使う、または家庭で保護者といっしょに使う場合が多いです。そこで、学校向けにはほかの学校でどう使っているかをまとめた事例をお伝えし、家庭向けには声かけの方法などを講演でお伝えしています。高校生向けだと、合格特訓コースといって、大学生コーチにオンラインで相談できる有料のサービスをご用意しています。渡邉:授業動画自体にもくふうをしているのでしょうか?小宮山:動画の質にはすごくこだわっています。いまの子どもたちはYouTubeなどに慣れているので、つまらないと思ったらすぐに消してしまうんです。わたしたちは動画の視聴ログをデータ分析しています。ある講義で、急に視聴率が下がるところがある、理由を検証したら先生が後ろを向いて無言で板書していた……というように、ログをとって離脱が多い要因を分析し、その都度動画の撮り直しもしているんです。視聴率が高いまま、子どもたちの集中力が続く状態の動画の質を保つよう、こだわって更新し続けています。渡邉:ICTを使ったからできることと、逆に、従来の紙の参考書だとできるけれどICTを使うと難しいことはありますか?小宮山:いままでは情報処理力が重要だった時代と言われています。もちろん、情報処理力は必要ではありますが、これからはその割合が少なくなって、情報編集力が重要になってきます。情報編集力とは、21世紀型スキルと言われている、回復力や創造力、協働などの力です※1。※1回復力とは、失敗を乗りこえる力のこと。レリジエンス。協働とは、複数の人間で目標を共有し、力を合わせて活動すること。それらの力をやしなうことに関してICTは非常に大きな効果があるのではないかと。いままでは知識としてインプットするのが学びのメインでしたが、これからはアウトプットするまでが学びという解釈ができるのではないかと、わたしは思っています。そのアウトプットにあたって、ICTは表現のための道具としてすごく良いと思うからです。小宮山:そのうえで、わたしは紙とICTの両方で学ぶのが良いと思っています。たとえばスタディサプリを導入している渋谷区のある小学校では、動画を見ながらその内容を自分のノートに書いていく取り組みをしています。そうすると手を動かすので、知識の定着率が上がるんですよ。「ふんふん」とただ動画を見るだけでわかることって、あまり多くない。頭で考えつつ、手を動かしたりして五感を使って学ぶのがとても重要だと思います。わたし自身も、子どもがスタディサプリを使うときには、紙と鉛筆を用意してから動画を見るように言っています。それに、まだ保護者のなかには紙のほうが良いという方が多いかもしれません。子どもにもICTだけでやりたいという子もいるし、紙とICTをいっしょに使いたいという子もいる。それぞれの子どもの好みに合わせて使っていったら良いのではないかと思います。渡邉:スタディサプリの利用で、どういった子どもに育ってほしいと考えていますか?小宮山:スタディサプリがすべてではないんですね。スタディサプリを使って、もし学ぶ時間が短縮できたら、そこでできた時間を使っていろいろなところに足を運んで自分で見たり聞いたりする経験をしてもらいたいと考えています。反対に、じっくりゆっくり定着するために使っていただいても良いんです。昔は、小学校5年生6年生になって、小学校4年生の算数を習いたいといっても、親が教えるしかなかった。それが教育にテクノロジーが入ってできるようになったわけです。ひとそれぞれ、で良いんです。 ――授業動画をただ見るのではなく、紙と鉛筆を用意して、ICTと紙の両方で学ぶのが良いという小宮山さん。これからはスマホやタブレットだけで勉強するんだ!と振り切ってしまうのではなくて、手を動かしながら学ぶことが大切だと知りました。次回はスタディサプリが学校に導入されることで、学校での学びがどう変わっていくのか聞きます。 第1回国内外で累計約74万人が利用している動画授業とは第2回スタディサプリで子どもの学びはどう変わるのか第3回スタディサプリで学校はどう変わるのか第4回教育とテクノロジーの融合がひらく子どもの未来とは?渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)株式会社コドモット代表取締役社長。NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。
2018年09月14日学習障害(LD)とは?学習障害の特徴をまとめると、以下のようになります。Upload By 発達障害のキホン例えば、通級による指導の対象を示す場合など、教育現場で使われることの多い、文部科学省の学習障害の定義は以下の通りです。基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。他にも、医学的な診断基準による定義と行政的な定義などで若干の違いがあります。以下の図に示すように、使われるシーンや困りごとの傾向によってさまざまな名称が使われる場合があります。Upload By 発達障害のキホン「読めるのに書けない」など苦手や困りごとは、人によって一部だけに極端に表れることもあれば、いくつか重複していることもあります。自閉症スペクトラム障害やADHD、協調性運動障害や感覚過敏などの他の障害を合併している人もいます。特定の学習にだけ困難がある場合、周りから理解されにくく、「怠けている」などと誤解され、苦しんだり、不登校やうつなどの二次障害に陥ってしまう子どもも少なくありません。障害の名称や診断の有無などにこだわりすぎず、一人ひとりどのような特性や困りごとがあるか理解し、対処していくことが非常に重要になります。学習障害(LD)の3つのタイプと特徴・症状学習障害の困りごとには以下の3つのタイプがあります。症状や困りごとが全てあてはまる人はかえって少なく、特徴は人それぞれです。年齢によって困りごとや特性が変化したり軽減することもあります。複数のタイプが混じっていることもあります。※以下で紹介する症状・困りごとは年齢や学習の習熟度などによって、誰にでも見られるものもあります。当てはまるからといって学習障害であるとは限りません。学習障害と診断された人の中で一番多く見られるタイプで、見た文字を判別して読んで理解したり、音にするのが苦手です。読むことに障害があると、結果として文字を書くことにも困難を感じる場合が多いため、読み書き障害と呼ばれることもあります。Upload By 発達障害のキホン読字障害(ディスレクシア)を詳しく知る「文字が書けない」「書いてある文字を写せない」などの書く能力に困難があるタイプです。文字が読めるのにもかかわらず書けない場合もあります。Upload By 発達障害のキホン書字表出障害(ディスグラフィア)を詳しく知る数字や数式の扱いや、考えて答えにたどり着く推論が苦手な学習障害のタイプを算数障害・ディスカリキュリア(dyscalculia)と呼びます。数字に関する能力にのみ障害がある人が多いため、算数の学習を始めてから発見される場合がほとんどです。「1」「2」「3」などの基本的な数字や、「x」「+」などの計算式で使う記号を認識することに困難をもっていることもあります。Upload By 発達障害のキホン算数障害(ディスカリキュリア)を詳しく知る学習障害の原因は?学習障害の原因は、医学的にはまだはっきりとは解明されていませんが、以下のようなことが研究から分かってきています。Upload By 発達障害のキホン中枢神経は脳や脊髄、体のさまざまな部分の働きを指令する部分です。学習障害の症状は、情報を伝達し処理する脳の機能がスムーズに働いていないことで引き起こされると考えられています。学習障害の症状・困難の理由を理解しようじっと見つめたり、視線を上手に動かすことが困難で、行を飛ばして読んだり黒板の文字を写すのが苦手な場合があります。見た情報を脳が処理する視覚認知の機能が弱く、文字を認識するのが難しいこともあります。また見え方に特性があり、文字がぼやける、黒いかたまりになって見える、逆さまに見える、歪んで見えるなど違った見え方になってしまう人もいます。Upload By 発達障害のキホン文字と音を結びつけるのが難しいため、音声を聞いて文字を書いたり、文字を見て即座に読み上げるのが難しいことがあります。文字を書くという動作自体が苦手です。脳内で身体に指示を出し手を動かすという伝達機能がうまくいっていないからだという説が有力です。文字を揃えて書く、バランスを考える、筆圧を調整する、文字間の距離感を取るなどが苦手です。そのため、筆算の際に桁がずれることも多くなり、間違えやすくなることもあります。一度にいろいろなことをするのが苦手で、聞きながら書く、読みながら意味を考えるなどが難しいこともあります。記憶するのが苦手な場合、漢字の形や読み方をなかなか覚えられないこともあります。記憶や推論することが苦手だと、数字そのものの概念、規則性、推論が必要な図形の領域を認識するのが難しかったり、文章題を読み、意味を理解することや、グラフや表、図形などからイメージすることが苦手だったり、算数障害につながることもあります。Upload By 発達障害のキホン視覚過敏があって紙の白さが眩しく見えるなどで、文字が見えづらいことも。聴覚過敏・鈍麻のために話が聞き取りづらかったり、集中できないケースもあります。その子の困難の背景を考え、寄り添ってサポートを苦手さの理由や原因は一人ひとりのケースで違います。その子がどこに困難を感じているのか、またその理由はどこにあるのかを観察してみるとよいでしょう。環境を調整したり、やり方を工夫したりすることで対処法が見つかることがあります。現在は、見分けやすいチョークやユニバーサルフォント、音声読み上げ機能のある電子教科書、タブレットやキーボードなど、学習障害のある子をサポートする道具や機器もあります。その子がうまくいきやすい方法があれば、学校での合理的配慮を求めることもできますので、ぜひ、学習障害について理解を深め、サポートしていきましょう。学習障害をもっと知るためのリンク集学習障害についてもっと詳しく知る学習障害の診断・検査通級指導教室について知る障害者手帳の取得法、利用できるサービスを知る障害児が受けられる福祉サービスを知る障害者が受けられる福祉サービスを知る合理的配慮の受け方、具体例を知る学習障害の子どもへの接し方親子のヒント発達障害者支援法、ADHDの教育|文部科学省参考書籍:『DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引』(医学書院)参考書籍:『ICD-10精神科診断ガイドブック』(中山書店)参考書籍:「怠けてなんかない!ディスレクシア~読む書く記憶するのが困難なLDの子どもたち」品川 裕香
2018年09月06日実際のところ、成績優秀なお子さんたちは、小学校の低学年から一定した学習習慣をキープしているのでしょうか? 一流大学の付属や名門私立など、超難関中学の入学試験に合格したお子さん、そして公立中学でトップの成績をおさめるお子さんのママたちへの聞き込み調査第二弾として「小学校の低学年の時に、公文などの学習系習い事、通信教育はやっていたか?」そして「進学塾へはいつから通っていたか?」という質問を投げかけてみました(第一弾はコチラ)。実際どうなのかを聞いてみた! 公文は?通信教育は?ちゃんとやっていた?第一弾の質問「学校の宿題はやっていたか?」に対して「やらないことはなかった。」との回答がほぼ100%でした。では、公文などの学習系の習い事、通信教育はどうなのでしょう? ざっくばらんに本当のところを聞いてみました。結果…みなさん「こどもちゃれんじ」などの通信教育は幼稚園・保育園の頃からやっていて、進学塾に通うまで続けていたそうです。幼稚園で提携している「計算」や「ひらがな・漢字」の教室に継続して通っていたという回答のほか「公文に通わせていた」という方が多く、なかには「そろばん教室」に通っていたというお子さんも。みなさん、学校の宿題だけではなく、お教室の宿題やドリルを毎日のようにやっていたそうです。もちろん、通信教育や公文をやっていれば、必ずトップの成績や難関中学合格という結果を出せるものではありません。でも、学習習慣がなくて難関私立に合格したという方が「ゼロ」だという事実は、とても興味深いと思いませんか? つまり、幼稚園や小学校低学年の頃からの積み重ねは、難関中学合格実績に大きく関与していることは確かだと言えそうです。中学受験用の塾にはいつから?「中学受験用の塾にいつから通っていたか?」という質問に対して、一番早かったのは小学校3年の新学期からという回答で、多くの方は小学校4年から通われていたようです。小学校5年の新学期からという返答も数名からありました。このお子さんたちは、それぞれ都内一流大学の付属中学に合格されています。そして、先述のように、それまでは公文、または通信教育の中学受験講座を受けていたそうです。つまり、お子さんがすでに学習習慣を持っていて学力を発揮しているのであれば、進学塾に通い始めるタイミングは遅めでも十分であると言えそうです。今回、筆者の娘の同級生に、都内有数の難関中学に合格された方がとても多かったので、その結果からなにか見えるかもしれないと、聞き込み調査をしてみました。もちろん、今回の結果が学習法の正解なのかどうかはわかりませんが、中学受験を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2018年08月28日小さな子どもの体験学習として、植物を育てることはとても有意義ですね。幼稚園でも、草花や野菜を育てたり収穫したり、という経験をさせてくれることがあります。家庭でも、庭やバルコニーなどを活用して、チャレンジさせてあげたいもの。でも、まだまだママのフォローが必要な幼児には、水やりひとつでもきちんとやるのは難しく、植物を枯らしてしまってはかわいそう、とはいえ忙しいママがこまめにフォローするのも大変…。そんなとき、意外なオススメが、おしゃれなハーブの代表格「ローズマリー」です。驚異の生命力で、栽培に手間いらず!子どもに水やりを任せても大丈夫ハーブはもともと生命力の強い植物。その中でも、ローズマリーは驚異的。苗から簡単に育てられ、水やりも土の表面が乾いてきたらやる程度の感覚でOK。小さな子どものアバウトな水やりでも大丈夫。お世話が簡単でも、子どもが“自分で育てた感”を味わえる、ありがたい植物なのです。どんどん茎が伸びて成長する様子に、わが子も「ローズマリーって、こんなに大きくなるんだ~!」と驚いていました。増えすぎたら、枝をチョキンと切って挿し木にすれば、ジュニアを育てられます。その様子も子どもにとっては新鮮。「根っこって、そんなにうまく生えるのかなあ?」と不思議そうでした。挿し木にするときは、半日ほど水につけ水揚げしてから土に植えます。おしゃれなジュース瓶に挿すとステキ。天然の虫よけにも!独特な香りが効果を発揮アロマテラピーの世界でも人気のローズマリーは、独特な強い香りが特徴的。虫よけ効果もあると言われています。お庭の窓まわりやバルコニーで栽培すれば、天然の虫よけバリアに。天然の虫よけなら、安全安心ですね。その効果は、以前にローズマリーを栽培していた場所に、あさがお・ひまわりやトマトなどを育てはじめたら、格段に虫が寄ってくるようになり大慌てしたことでも、改めて実感しました(汗)。わが子も「さわるとすごい匂い!なんでこんな匂いがするんだろう?」と、驚きや発見をしたようです。ローズマリーのアロマテラピー効能のひとつには、“頭脳明晰化作用”が。毎朝の水やりは、良い効果があるかも(笑)。子どもが育てたローズマリーが、お友達とのホームパーティー料理に大活躍これから年末に向けて、ハロウィーンやクリスマスなどの楽しいイベントがたくさん。お友達を招いてホームパーティーをする機会も増えるのでは?そんな時、育てたローズマリーをお料理に使ってみましょう。お肉やじゃがいもと相性抜群。おいしさがアップするだけでなく、見た目もおしゃれ。“フォトジェニック”なパーティー料理に仕上がります。ぜひ、「○○ちゃんが育ててくれたローズマリー!」と紹介してみて。自分が育てたものをママがステキなお料理にしてくれた、と子どももうれしく、自信にも繋がることでしょう。さらに、「お料理に使うと、匂いが少なくなる?」「色が茶色っぽくなってるのは何で?」など、子ども自身が何かを感じてくれたら、それもまたよい学びになります。ローズマリーという、子どもにとってはちょっと珍しい植物栽培。きっと“植物”の概念を広げてくれるでしょう。春だけでなく、9月ごろも苗の植え付けに適した時期です。気軽にトライしてみてはいかがでしょうか。注:お子さんがローズマリーにアレルギーがないかは、確認しておきましょう。
2018年08月24日苦手を補うテクノロジーで、発達障害のある子は進化できる!?出典 : こんにちは。「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法」著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。発達障害のある子の苦手なこと、実はキカイは得意です。正確な計算や事務作業、情報の丸暗記、スケジュールや体調・お金の管理、うっかりミスの防止や確認チェック…キカイにできることはキカイに任せて、クリエイティブな発想力や、職人的なこだわり・独自のセンス、興味のあることへの探求心や好奇心、経験則と直感力、ヒラメキ、行動力…などなど、凸凹さんの素敵な長所を活かしましょう。苦手な部分を補ってくれるテクノロジーやAIと共存できれば、私は発達障害のある子たちは次の時代をリードする「新しい人類」に進化できると思っています!一方、以前ニュースになった、海外のスーパーでクビになったペッパー君の話題など、真面目すぎて言葉通りに受け取ってしまうロボットや、空気が読めずになかなか会話が噛み合わないスマホの音声AIには、どこかうちの子に似た親近感を覚えます(笑)。きっと仲良くなれるハズ。発達障害の子どもにとって、ICT機器は「身体の一部」として、今のうちからガンガン使いこなせるようになっておきたいものの一つです。英スーパーマーケットで働く「Pepper」くん、1週間でクビに|Discoveryうちの3兄妹の宿題サポートには、ICT機器が大活躍!出典 : わが家の発達障害&グレーゾーンの3兄妹には、早い時期から、タブレット、パソコン、キッズケータイ・ジュニアスマホなどを積極活用しています。学習の補助や時間の管理など、勉強する時には常になくてはならないツールです。とはいえ、IT機器の積極利用は、視力低下や過度な集中、有害サイトへのアクセス、SNSでのトラブルなどもご心配かと思います。うちでは親(または、スマホ販売店)によるフィルタリングでの時間・アクセス制限設定や、ブルーライト・カットのフィルム、PCメガネ…そして、子どもたちとのルールづくり(貼り紙)などで、まあまあ上手につき合っています。子供にも安心! Windows 10 でインターネット安全対策 - Microsoft atLifeお子様用の iPhone、iPad、iPod touch でペアレンタルコントロールを使う方法- Apple Support有害サイトアクセス制限サービス |一般社団法人 電気通信事業者協会では、今回は、標準機能や比較的シンプルなアプリでできることを中心に、宿題のサポートなどに役立つアイデア・活用術をご紹介しますね。夏休みの宿題にも即・使えますよ!出典 : ゲームや動画に夢中だったり、ダラダラゴロゴロしてばかりで、宿題にちっとも取りかからない。せっかく始めても寄り道ばかり…。勉強以前の、時間の管理や集中力の問題は悩みのタネですよね(うちもです!)。まず、お子さんには「宿題いつからやる予定?」と意思や都合の確認を。「○時から宿題やる」と決められたら、パソコンやスマホ標準機能の「時計」のアラームや、リマインダーなどで、約束の時刻にお知らせが来るようにセット。そこで、時間通りに(あるいは、ちょっとくらいオーバーしても)宿題に取り掛かり始めたら「自分で決めた時間を守れたね」「ゲーム、やめてこれたね」等、まずは、宿題を始めたこと自体をほめるといいでしょう。、iPad、iPod touch でリマインダーを使う|Apple カレンダーにリマインダーを追加する|Google次に、せっかく宿題を始めても脱線しちゃったり、イスに座ったままぼーっとしてしまい、集中力が続かない場合。これも、スマホのタイマーアプリや、「時計」機能のストップウォッチなどを併用して「時間を見える化」します。「おやつの前に10分だけ、がんばろうか」「プリントのここまでなら、何分でできそう?」など、比較的短い時間で区切ったり、課題を小分けにして、その子が達成しやすく調節します。特に好奇心が強く、何時間も続けて集中するのが難しい子は、10〜15分単位など短いスパンで次々課題を変えていくと、飽きずに取り組めることも。勉強タイマー-受験生のための集中するための勉強専用タイマー/id925437228?mt=8勉強タイマー 受験生のための集中するための勉強専用タイマー(SOTOCHA)Upload By 楽々かあさんそして、漢字書き取りや計算ドリルなど、苦手かつ膨大で単調な作業的課題になかなか意欲がわかない場合(気持ちは分かります)。好きなことをしながらだと、比較的前向きになれることもあります。次男はスマホの音楽プレイヤーなどで、好きなボカロの曲などを聴きながらだと作業がはかどるみたいです(昔の受験生はラジオを聴きながら頑張ったものですが…)。音の情報が多いと気になっちゃうタイプは、ノイズキャンセリングつきのヘッドフォンやデジタル耳栓などもオススメ。書字に困難さのあった長男は、字を書く負担だけでなく書きたい文字が「思い出せない」ことでも、かなりイライラしていました。だから、国語の漢字だけでなく、どの科目の宿題でも時間がすごーくかかって「遊び時間が削られる!」と、ストレスに…。長男は読めるのに書けないことが多く、「『都道フ県』の『フ』がない!」とか、いつも字が出てこないと「ナイ、ナイ」言ってましたっけ。紙の辞書引き学習も効果が高そうですが、長男の場合、引く言葉が多すぎて数分で戦意喪失です。そこで大活躍なのが電子辞書。うちのオススメは「筆順辞典」と「例解学習国語辞典」。「筆順辞典」は字が大きくて見やすく、また書き順アニメーションが分かりやすく、長女も進んでなぞり書きの練習をしています。Upload By 楽々かあさん「例解学習国語辞典」は、辞書に好きな写真・画像を添えることができるスグレモノ。例えば「弟」の項に自分の弟の写真を添えたり、抽象的な言葉も「それって、こういうことだよね」と自分で理解したことを描いたラクガキをその場で写真で撮って記録できるので、実際の経験とつなげたり、イメージがあると覚えやすい子にはピッタリ。漢字や語彙の理解に役立ちます。また、大人もよく使う技だと思いますが、あやふやな漢字や熟語をスマホなどの検索窓やメモ帳などで入力して、変換候補からさっと確認するのも手軽ですよね。これで「字が出てこない」ストレスをかなり減らせるので、全体的な取り組みが良くなりますし、何度も参照・検索しているうちに覚えられる場合もあります。「常用漢字筆順辞典」NOWPRO「例解学習国語辞典 第九版[+漢検過去問ドリル](小学館)」物書堂Upload By 楽々かあさん基本機能の「写真」も、記録係として大活躍!短期の記憶の弱さを補ったり、過去の経験を参照する手がかりになります(うっかり屋の私も、ちょっとしたメモ替わりによく使っています)。例えば、夏休みの宿題の定番「植物の観察記録」と「絵日記」!もうね、面倒くさくて後回しにしてると、8月31日には時既に遅し!アサガオもミニヒマワリも、全身茶色に…。元気なうちに、写真だけでも撮っておきましょう(親も保険をかけて、自分のスマホでも撮っておきましょう)。そして、日付順に変化を見比べたり、ズームで画面を超拡大して細かい部分をじっくり観察。動いているものや立体的な物を平面に描くのが苦手なお子さんでも、一旦写真にすれば少し描きやすくなると思いますよ。「絵日記」も、うちの長男はせっかく家族でキャンプ旅行に行ったというのに、帰り道に寄ったカレー屋の絵を描いて「楽しかったです。」と一行殴り書き。…「一体、何しに行ったの!?」と言いたくなりますが、これも悪気はなくても最初の方のことはケロッと忘れちゃってるから。だから、お出かけ先では、お子さん自身がスマホ等のカメラを使って、とにかく写真をいっぱい撮るべし!(リュックにこっそり宿題を詰めといたって、どうせやりませんしね…)そして、いざ書く段階になったら、写真を参照しながら記憶を呼び起こしましょう。この時「このあと、こんなことがあったよね」「ここでは、何食べたんだっけ?」など、言葉でも思い出すお手伝いを。そして、親子で会話をしながらメモを取るべし。アプリのメモ帳やマインドマップなどでもいいし、アナログの「ふせん」でもいいです。これを見渡してテーマを決めてメモを整理して並べ、「そして」「それから」「でも」などの接続詞でつなげれば(ふせんやカードに接続詞を書き出すのもテ)、文章のほうもなんとかそれらしいモノになります。写真をきっかけに、音や味、ニオイなど、様々な情報が連想ゲームで出てくれば、文の表現も豊かになりますよ。出典 : 「読み」が苦手な子は、音声読み上げの活用スキルを是非身につけましょう。スマホもパソコンも標準機能でできます。設定さえすれば、大抵クリックひとつでOKです。視覚のアクセシビリティ-VoiceOver(iPhone)|Apple(日本)テキスト読み上げの出力-Android Accessibility ヘルプ|Google 10 のアクセシビリティ機能|Microsoft「Google翻訳」は紙に書かれている文章を写真に撮り、選択してテキスト化・読み上げもでき、「日本語→日本語」の翻訳も可能です。宿題プリントや街の看板など、ちょっとした文を簡易的に読み上げてもらう…といった裏技も。「Google 翻訳」Google読み上げ音声のついた電子書籍・動く絵本・朗読アプリも最近は沢山ありますし、Podcastで英会話や各種の講座や講義を聴くのも楽しいですよ。字を読むのが苦手でも、知識・教養の学びの幅が広がる時代になりましたね。よくある質問:Podcastを楽しむには|AppleUpload By 楽々かあさん「書き」が苦手な子には、早めにパソコンでWordなどのワープロソフトや、PowerPoint、Keynoteなどのプレゼンテーションソフトの使い方を教えてしまいましょう(パパもいいトコ見せるチャンス!)。自由研究などをきっかけにするのもいいですよ。「紙とエンピツ」だと何時間もかかるので、最後は殴り書きになってしまう長男ですが、日頃からプログラミングとオンラインゲームで鍛えキーボード入力に慣れていて、タイピングスピードは驚異的。大人になれば直接紙に字を書く機会は減りますから、「字が書けない」はパソコンさえ使えれば全然大丈夫!慣れるまでは、親がマンツーマンでWordの使い方を教えるのが大変ではありますが、やっといて損はありません。最近は小学校でも基本的な使い方は教えているので、今の子たちは吸収が早いかもしれませんね。うちでは、高学年から自由研究のまとめにWordを使って文章(タイトル・解説・本人のコメントなど)をプリント出力し、大きめのスケッチブックに写真や色紙の吹き出しを切り貼り(最終的には親の気合でコラージュ!)したものを提出していました。また、自由研究の写真素材がちょっと足りない時の荒技ですが、複合プリンターのコピー機能で、「実物大」で直接コピーしたり、カブトムシの写真を超・超・拡大コピーで乗り切ったことも。キーボードによるタイピングが難しい場合などは、音声入力の機能やボイスレコーダーを利用しましょう。キカイに正確に認識してもらうには、正しい文法(主語・述語をはっきりと)や、聞き取りやすい発音を意識せざるを得ないので、コミュニケーション力UPにもなりますよ。、iPad、iPod touch で音声入力を使う-Appleサポート|Apple音声で入力する-ドキュメント エディタ ヘルプ|Google、Officeでの音声入力を可能にする「Dictate」[佐藤由紀子,ITmedia]Upload By 楽々かあさんiPadなどのタブレットでの文章入力には外づけキーボードも便利です(うちではLogicoolのワイヤレスキーボードを使用)。「Logicool ロジクール K480BK Bluetooth ワイヤレス キーボード マルチOS:Windows Mac iOS Android Chrome OS 対応」Amazonただし、ひらがなばかりでしたがギリギリ字が書けた長男は、作文・読書感想文などでワープロ打ちでの提出が認められない場合、ワープロ入力→プリントアウト→紙の原稿用紙に写し書き…というアナログ併用もしました。まあ「文章を考える」ことと「書く」ことを別々に行うので、同時にやるより多少負担感は減ります(と、ポジティブに考えざるを得ず…)。それでも、自筆がとても困難なお子さんの場合には、学校と相談してみましょう。こういった小さな実績の積み重ねが、入試の際などの合理的配慮のための説得力ある材料・証拠にもなっていくと思いますよ。ケガや障がい等、自筆での応募が難しい場合は、具体的な理由を明記していただければ代筆またはワープロソフト等による応募も受け付けます。(読書感想文全国コンクール公式サイト-感想文Q&A「コピーやワープロでの提出が認められるのは?」の項より)年4月、ついに「デジタル教科書」導入が決定!出典 : そして、LDのある子をはじめとする、学習上の困難さがあるお子さんに朗報!ついに来年2019年4月から学校で「デジタル教科書」を導入できるようになりました。当面、端末の準備や環境整備、学校ごとの対応状況の差などの課題はあるとは思いますが、法的には「使ってOK」になったのですから、どんどん学校に相談していきましょう(デジタル教科書は、学校または自治体単位の導入が基本となるようですが、障害のあるお子さんは個人でも使用可能)。障害のあるお子さんだけでなく、デジタル教科書の導入が進めば、荷物も軽くなるし「置き勉」もしやすく、先生もマルつけの負担が減るなど、みんなにメリットがあると思います。小学校、中学校、高等学校等において、検定済教科書※の内容を電磁的に記録した「デジタル教科書」がある場合には、教育課程の一部において、教科書の使用義務に関わらず、通常の紙の教科書に代えて「デジタル教科書」を使用できることとする。 ※学習指導要領を踏まえた検定基準に基づく検定に合格した図書が教科書として使用される。ただし、視覚障害、発達障害等の事由により通常の紙の教科書を使用して学習することが困難な児童生徒に対し、文字の拡大や音声読み上げ等により、その学習上の困難の程度を低減させる必要がある場合には、教育課程の全部において、通常の紙の教科書に代えて「デジタル教科書」を使用できることとする。(文部科学省)未来の「同僚」と今から友達になろう!出典 : 日本は現在少子化で、今後人口減少が避けられない中、今の子どもたちが将来一緒に仕事をする「同僚」は、AIを搭載したロボットやアンドロイドかもしれません。今のうちからキカイと友達になっておくのは決してマイナスにはならないと、私は思います。そして、多少の苦手さや欠点があっても、工夫してツールやテクノロジーで補えれば、きっと「キカイのように完璧な人間ではないからこそ」の素敵な凸凹の強みを活かせるハズです。次の時代の主人公である、今を生きる子どもたちが、明るい場所で笑って暮らせますように。大場美鈴/著『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』2017年/刊/ポプラ社
2018年08月16日夏は園や学校は長い夏休みになりますね。旅行やお出かけなどの予定もあるでしょうが、毎日というわけではないですよね。長いと思いながらも、ダラダラ過ごしていてはあっという間に時間は過ぎてしまいます。夏を有意義に過ごすことはとても大切です。休みの勉強はどのくらい、どんな風に取り組めばいいのか。さらにどんなことを行えばよいのかを見てみましょう。・夏休みにやってほしいこと 1位は勉強休みが続くからと言って毎日ダラダラ過ごしてほしくはないですよね。夏休みに子どもにしてほしい事のアンケート結果です。1.勉強2.お手伝い3.遊び4.自由研究5.スポーツ※「Yahoo!クラウドソーシング」におけるWebアンケート有効回答2036名1位~3位は僅差ですが、勉強がリードする結果となりました。実際、夏休みは1学期の復習に最適で、2学期に向けて成績を伸ばすのに効果的です。園児には関係ないと思うかもしれませんが、小さい内から少しでも机に向かう習慣をつけることは今後の学習習慣の手助けとなります。そして意外かもしれませんが3~6歳の子はお勉強が大好きです。長い夏休みの間に、1日1回お勉強する習慣を始めてみましょう。・夏休みの勉強のコツ小学生の1日の勉強時間の目安は「学年×10分」と言われます。1年生は10分、3年生は30分ということですね(受験をする場合は「学年×20分」ともいわれます)。もちろん本人のやる気があればもっと勉強させるのは構いません。しかし、夏休みは学校がないからもっと勉強した方が良いのでは・・・と不安になりこれ以上の時間を無理にさせてはいけません。1日に長く勉強をするよりも、少しの時間でよいから毎日机に向かう習慣をつけた方が力になります。そもそも、子どもの集中力も続きませんよね。3~4年生になってきたら、1学期の苦手な分野を補習し苦手を克服しておきましょう。親が1学期のテストなどを分析して、教えてあげたり練習させたりします。特に算数はつまずいてしまうとその後の積み上げができずどんどん分からなくなってしまいます。ただし、苦手な部分は子どもが嫌いな部分でもあります。例えば漢字が苦手な子に書き取りの練習やドリルばかりさせるのは、余計に嫌いにさせてしまう可能性があります。漢字かるたや学習漫画を読むなどして、楽しく学ぶ工夫をしましょう。歴史が嫌いな子を、夏休みに歴史館や史跡に連れて行ったら歴史好きになったという例もあります。苦手克服のための工夫を色々考えてみましょう。・入学前の勉強のコツまだ入学していない幼児の場合、どんな勉強をしたらよいのでしょうか。基本的に興味を持つものならどんなものでもいいと思います。たくさんの選択肢を用意して本人に選ばせると、自分で選んだので責任を持って取り組みますし、やる気もアップします。選ぶ際の基準は、本人が “一人で” “簡単に” “楽しく” できるということです。子どもはできないことがあると一気にやる気が失せてしまいます。「できた経験」を積み重ねることでどんどんやる気が出て自ら取り組むようになるのです。終わったらしっかりと褒めてあげることも忘れずに。間違っていた場合でも「最後まで取り組んだ」「ふざけないで出来た」など、褒めるポイントはたくさんありますのでうまく見つけてあげてくださいね。幼児用の教材は書店にも色々ありますが、最近はインターネットで無料ダウンロードできるプリントがたくさんあります。参考サイトをご紹介します。・幼児の学習素材館・キッズステップ・プリントキッズ他にも、塗り絵や迷路、読書などどんなものでもいいと思います。間違い探しなども子どもは喜んで取り組みますよね。「勉強」という枠組みにとらわれず、まずは楽しく机に向かう習慣をつけましょう。・夏休みにしかできない経験を!机に向かうだけが勉強ではありません。空いた時間は、通園・通学時には出来ない経験をたくさんさせてあげましょう。・昆虫飼育・サマースクールに通う・博物館・動物園などに行く・家庭菜園・料理づくりさらに2学期に行う学習内容が分かっていたら、つながる体験をさせてあげると授業の理解が深まります。例えば理科で天体学習をするならプラネタリウムに連れていく。歴史の勉強をするなら関連する施設・史跡に連れていく。ゴミ問題を学ぶならゴミ処理場を見学するなどです。机で学ぶだけでは理解が難しいことも、体験したことは理解しやすく記憶にも残りやすくなります。私の息子が行きたい博物館・水族館は全国にいくつかあります(神奈川在住ですが、愛知・福井・兵庫・九州など)。車で1~2時間程度なら普段の休みで連れていくのですが、飛行機ではないと行けないような場所もあり普段は中々難しいですよね。今年はその中から1つ選び、旅行として行ってみようと思っています。せっかくの長い休みですから普段できない所に行くのもいいですね。そして大前提として、早寝早起きを含めた規則正しい生活を送るということを忘れずに。夏休みが終わった後の生活にスムーズにシフトできるようにしておく必要がありますね。
2018年08月10日自分がつくったごはんが家族のカラダのもとになる、そう考えると毎日の食事づくりにプレッシャーを感じてしまうママも多いのではないでしょうか。でも大丈夫! 前回ご紹介したように、野菜を蒸しただけでも立派な一品になるし、メニューのマンネリ化は“我が家の定番”と考えれば、悩む必要はありません。でも、子どもがジュースやお菓子ばかり欲しがる、野菜を食べてくれない…といった悩みはつきないもの。そこで今回は、オーガニック料理教室「ワクワクワーク」代表で『 子どもと食べたい常備菜入門 』の著者である菅野のなさんに、子どもの食に関するお悩み解決法を教えていただきました。菅野のな(すがの・のな)料理家、オーガニック料理教室「ワクワクワーク」代表。ミュージシャンで自由人の父と、病院勤務の管理栄養士で東洋医学を実践する母により、有機農家支援、家庭菜園や自然療法を身近に感じて育つ。教室運営の傍らレシピ提供や連載、セミナーなど、食とオーガニックを軸に多岐にわたり活動。自身も2児のママとして子育てと仕事の両立に奮闘中。HP: Blog: Facebook: @wakuwakuwork Instagram: @wakuwakuwork 著書: 『子どもと食べたい時短おやつ』 『子どもと食べたい常備菜入門』 (辰巳出版)、 『卵・乳製品なしでもおいしい 今日も手作りおやつをひとつ。』 (朝日新聞出版)、 『ていねいな時短ごはん』 (学研プラス)■お悩み 1:子どもがお菓子やジュースを欲しがったら?まずは、子どもがお菓子やジュースを欲しがって困るというケース。社会的な集団生活をしていれば、お菓子やジュースにまったく触れずに暮らしていくというのは難しいもの。であれば、家の中だけでも習慣化しないという意識をするのが大切だと菅野さんはいいます。「すべてNGにするのではなく質と量にこだわると、子どもの味覚も守れます。お菓子のなかでも添加物がたくさん入っているものから、オーガニック専門店で売っているような素材からこだわっているものまで、様々なレベルのものがあるはず。そのなかから、自分の生活圏内のスーパーで手に入りやすいものがどれか、どのランクのものだったら納得できるか、ベストなものを選別しておくとストレスなくあげられますよ」【Point!】□すべてをNGとせず、質と量を基準に□生活圏内のお店で入手かのうかどうか□どのランクのものなら納得できるか■お悩み 2:添加物はどこまで気にするべき?ベストなものを選ぶ基準として添加物を気にするママは多いですが、何を避ければいいのか判断するのは難しいもの。「よくどんな添加物に注意すればよいか聞かれるのですが、細かく見ていくときりがないほど。なので、ママが何となく良くないと感じるセンサーを信じて、直感であげたくないと思ったものはあげないのが一番です」と菅野さん。たとえば「ショートニングが入ったお菓子は絶対あげたくない!」など、こだわりは人それぞれ。 前回の記事でご紹介した「ワーク」 で、食のこだわりを整理し、自分がどのレベルなら納得できるか、まずは知ることから始めてみましょう。ママ自身がきちんと選んだお菓子やジュースなら、あげるときの罪悪感が減るはずです。レシピをたくさん覚えるよりも大切なことは、自分の「食のこだわり」を分析すること。菅野さんの料理教室では、この「ワーク」を必ず実施。さまざまな食事作りのストレスから解放されるには、この作業がとても重要なのだそう。ワークのやり方: それにどうしても納得いかない場合は、ふかしたお芋やお茶など自分が安心できるものを用意するようになるはず。「子どもは、目の前になければ欲しがらなくなるもの」と菅野さんがいうように、ちょっと楽だからとお菓子やジュースを用意してしまっているのは、じつは私たち大人の方なのかもしれません。【Point!】□直感的に「あげたくない」と思ったら避ける□自分の「食のこだわり」を整理して納得できるラインを把握□あげたくないと感じているお菓子やジュースは家に用意しない■お悩み 3:子どもの好き嫌いをなくすには?次に、「子どもの好き嫌いが多くて困っている…」という問題。でも、「じつは食べられないのはピーマンだけとか、ちゃんと話を聞いてみると思いのほか色々なものを食べているケースがほとんど」と菅野さん。親が望むものを親が望む量だけおいしそうに食べていないと、“好き嫌いが多い”と認定しがちといいます。とくに野菜は多種多様に食べなきゃいけないという考えに縛られがちなので、少しでも嫌いなものがでてくると過剰に心配してしまうことも。それでも、なるべくなら好き嫌いを減らしてバランスよく食べてほしいと願うのが親心。どうすればよいのでしょう?「まずは好きなもののどこに惹かれているのかよく観察してみましょう。形状なのか硬さなのか味なのか分析して、それに近づけてみると意外とすんなり食べてくれますよ。それにお子さんが小さいうちは、諦めずに出し続けるというのも大事。まったく食べなかったものが3ヶ月後には平気になっていることも。あまり子どもの好き嫌いに振り回されず、ママの好きな料理も出すようにしましょう。そうするとママの笑顔も増えるし、それを見た子どもが自然と食べ物に興味を持つようになります。残しても食べてもどちらでもOKくらいの軽い気持ちでいた方が、ママからのプレッシャーを感じず、案外食べてくれるものです」“みんなのおいしいを叶える”をモットーのひとつとしている菅野さん。嫌いなものをどうするかを考えるのではなく、家族の大好きなものの方に意識を向けるというのもお悩み解決の秘訣かもしれません。【Point!】□親の思い通りに食べてない=好き嫌いが多い、ではないと認識□子どもの好物の形状、硬さ、味を観察。苦手な食材で真似てみる□食べてくれなくても、諦めずに出し続ける□ママの好物も食卓へ。ママが笑顔なら自然と子どもも興味を持つ■子どもが好きなのは「新鮮」で「シンプルな味付け」そしてもうひとつ、子どもに食べてもらうために大切なのが、鮮度を意識すること。子どもの舌は大人よりもはるかに敏感なので、より新鮮なものを好むそう」と菅野さん。さらに、味付けも子どもはシンプルで薄味な方が好き。薄味だと食べてくれるか心配になりますが、献立全部を薄味にしようとしなくてOK。要は組み合わせで、一品だけでも素材を生かしたシンプルな味の料理を出すとバランスが取りやすくなるといいます。でも、毎日薄味を意識してイチからごはんをつくるのは大変。そこで便利なのが、菅野さんが提案するシンプルな“ベースの常備菜”。 もともと菅野さんのオーガニック料理教室では、アレルギーの多い卵・乳製品を使用していないレシピを提供しています。さらに子どもと一緒に食べることを意識した常備菜は、一般的な日持ちを意識した味の濃いものと異なり、シンプルでアレンジしやすい味付けになっているんです。これを覚えておくだけで、メニューの幅がぐんと広がること間違いなし! 夕食の準備時間を半分にすることを目標に開発されたレシピなので、どれも20分以下でできます。今回はそのなかから、旬のトマトを使ったベースの常備菜とアレンジメニューをご紹介します。■湯むき塩トマト(ベースの常備菜)【材料(500ml の容器1個分)】トマト… 大2 個塩… ふたつまみ【つくり方】1、トマトは洗って、 へたのまわりに包丁で少し切れ目を入れます。2 、鍋に湯を沸かし、 沸騰したらトマトを入れます。3 、皮が薄くはがれてきたら、 水にとり冷やします。 皮をむいて角切りにし、塩を少々振って保存容器に入れ、冷蔵庫で保存します。 たくさんつくって冷凍保存も便利です。■カポナータ(ベースの常備菜をアレンジ)【材料(4人分)】湯むき塩トマト…3 個分なす…2 本ズッキーニ…1/2 本たまねぎ…1/4 個パプリカ…1 個ピーマン…1 個人参…少々にんにく…1 かけセロリ…少々かぼちゃ…少々オリーブオイル…大さじ2塩…小さじ1 弱(段階的に入れます)こしょう…少々【つくり方】1、にんにくはみじん切り、なす、ズッキーニ、たまねぎ、パプリカ、ピーマンは1cm の角切り、人参は薄いいちょう切り、セロリは粗みじん切りにします。かぼちゃは2cm 幅の薄切りにします。2、鍋にオリーブオイルの1/2 量とにんにくを入れて、弱火で炒めます。にんにくが薄く色づいたら、たまねぎを加えて塩を振り、たまねぎがしんなりしたらセロリも加えて炒めます。湯むき塩トマトの1/2 量を加え、煮詰めます。途中で残りのオリーブオイルを足します。3、2 に人参、ズッキーニを加えて塩を振って炒めます。パプリカ、ピーマン、なす、かぼちゃを加えて塩を振り、残りの湯むき塩トマトを加えて炒めます。塩、こしょうで味を調えて粗熱をとり、保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。ベースの常備菜「湯むき塩トマト」は、カポナータのほかにも「トマトとたまねぎのサラダ」や「トマトソース」にアレンジできます。子どものためとあまりがんばりすぎず、まずはシンプルなベースの常備菜からはじめてみてはいかがでしょうか。
2018年07月12日小学校入学のタイミングで子どもの学習障害が明らかになることがあります。そもそも「学習障害」とひと言でいっても、その内容は様々です。学習障害とはどんなものなのか?改善するためにはどんな方法があるのかを探ります。学習障害を持っていても活躍をしている人は沢山います。子どもの将来を考え、子どのを育てる時なにが一番大事なことなのか、ママテナの記事から「学習障害」についてまとめました。●学習障害とは?学習障害とは、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、発達性協調運動障害というおもな4種類の発達障害のひとつです。「聞く、話す、読む、書く、計算する」など、特定の「学習」の基礎的な能力に困難を示す状態で「ただの勉強不足」と誤解されてしまうことも多いようですが、本の朗読でどこを読んでいるのかわからなくなるなどの詳しい症状です。▼続きはこちら▼●日本語では気が付きにくい「ディスレクシア」では学習障害はどのような状況で発覚するのでしょうか?その一つとして「小1プロブレム」があります。これは保育園や幼稚園から小学校への環境が大きく変わったタイミングで、小学校への不適応が見れらた事をキッカケに知能テストなどを受け、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害などと診断されるケースがあると専門家は指摘しています。▼続きはこちら▼●学習障害の疑いがわかるキッカケ小1プロブレムでは学習障害はどのような状況で発覚するのでしょうか?その一つとして「小1プロブレム」があります。これは保育園や幼稚園から小学校への環境が大きく変わったタイミングで、小学校への不適応が見れらた事をキッカケに知能テストなどを受け、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害などと診断されるケースがあると専門家は指摘しています。▼続きはこちら▼●学習障害改善のための方法発達障害と診断された場合、「療育」という障害をもつ子どもが社会的に自立することを目的として行われる治療と保育があります。医師の診察後、検査などでお子さんの状態を把握し、診断が出てから、作業療法士や言語療法士などによる訓練を療育センターで受けることになります。学習障害の対応は早い対応が大切です、学校に行ってもわからないことだらけになってしまい、だんだんと学ぶ意欲をなくし、「どうせ自分なんか」と自己評価も低くなってしまいます。中には学校に行きたくなくなってしまう子もいます。気になる事がある場合は、早い段階で相談し、子供の能力を伸ばしてあげたり、関わりを変えてあげた方が絶対にお子さんのためになる、と専門家は指摘します。▼続きはこちら▼●道具の利用学習障害を抱える子どもにとって黒板に書かれた事をノートに書き写すのが苦手な場合があります。このような場合、授業終わりに黒板をデジカメで撮影し、家でプリントアウトしてノートに貼る、などによって問題を解消する方法もあります。「できない」事を、道具の力を借りて「できる」ようにする方法にです。▼続きはこちら▼●学習障害をもった子どもを育てる一番大事なことアインシュタイン、トム・クルーズ、スティーブン・スピルバーグ、ジョン・レノンはディスレクシアでした。ミッツ・マングローブさんが「暗記が苦手だった」と告白しています。大きな功績を残してる人や第一線で活躍している人でも学習障害を持っている人はいます。学習障害を持った子供を育てる上で一番大事な事はなんなのか?専門家の意見です。▼続きはこちら▼
2018年06月11日「リビング学習をしている子は成績が上がる」とか「リビング学習は、家庭学習を定着させやすい」などと言われるようになってから久しいですね。皆さんのお宅でも率先してリビング学習を取り入れている人も多いのではないかと思います。筆者も塾講師をしていたとき、それについて実感したことも確かです。しかしせっかくリビング学習を取り入れてみても、やり方いかんによっては、あまり好ましくない方向に事が転がってしまうことも考えられます。今回は、効果的なリビング学習のコツを3つご紹介します。■ 1.常に親がしっかりと監視するのはダメ!ふじよ / PIXTA(ピクスタ)お子様がしっかり勉強をするかどうか気になる気持ちはわかります。しかし、つきっきりで親が監視するのは好ましくない状況です。つまり、何かをしながら、ただ“同じ空間にいる”だけで良いんです。子ども側に与えるメリットとしては、リラックスして勉強ができるということ。予習、復習にかかわらず、彼らはまだよくわからないところ、消化しきれていないところについて取り組むため、緊張しながら勉強をすることになります。多くの子どもたちは、間違えるのは恥ずかしいこと、ダメなことという考えがどうしても定着してしまっているので、見られているという緊張感は私たち大人が考えるよりも大きく現れます。場合によっては正解率が下がることも。実際に、塾の授業でもこういうことがありました。親のメリットとしては、子どもが勉強をしている間に食器の洗い物、ご飯の支度、洗濯物をたたむなど、いろいろな家事ができるということでしょうね。■ 2.年齢で区別するのはNG!自発的にリビングから離れるタイミングを待つプラナ / PIXTA(ピクスタ)下の子はまだ小さいからリビングで、上の子はもう大きいから自分の部屋で……というのはNG。年齢で区切るのではなく、“自発的にリビングから離れる”タイミングを待ちましょう。子どもの気持ちを優先させることで、やる気をそいでしまうリスクを格段に減らすことができます。また、せっかくついた勉強の習慣がリセットされてしまう可能性を減らすこともできます。自発的に行う習慣のある子は、「勉強しなさい」と言われる前にテキストを広げるので、いちいち声がけをする手間が少なくてすみますから、親の立場からしてみてもそのあたりのストレスがだいぶ軽くなるのではないかと思います。■ 3.能力に合わせて勉強量や勉強時間を増減するのがベター1日の学習時間の基本は、一般的には“学年×10分”とされていますが、集中力には個人差があります。もっといってしまえば、その日のコンディションによって勉強量や勉強時間は臨機応変に増減するのがベターです。まずは机に向かう習慣をつけることを優先しましょう。勉強自体に嫌悪感を持ってしまうのは、のちのちまで困ることになり、子どもにとっても親にとっても良いことはひとつもありません。プラナ / PIXTA(ピクスタ)いかがでしたか?リビング学習を取り入れるときに、ぜひ参考にしてみてくださいね。
2018年05月29日できるとことなら子どもにはちゃんと勉強して、安定した進路に進んでもらいたい、というのは多くの親の願い。だからこそ、「うちの子の勉強時間、ほかの子より少ないのでは?」と気になってしまうこともありますよね。そこで今の子どもたちの家庭学習時間について調査してみました。子どもの年齢によっても違うと思いますが、ぜひ参考にしてみてください。Q.お子さまの家での勉強時間、1日どれくらい?1.しない 12.2%2. 1時間以下 63.8%3. 3時間以下 20.0%4. 3時間以上 2.0%5.その他 2.0%お子さまの家での勉強時間は1日1時間以下が63.8%と最も多い結果になりました。しないは12.2%と少なく、今の時代、毎日家で勉強するという家庭が多いようです。■宿題だけしかやらない我が家の困った子どもたち小学校低学年ならいいのですが、いつまでたっても宿題しかやらないという子どもに困っている親も。あまり親が口うるさく言ってもやらないので、見守るスタンスをとっているとは言いつつ、なんとかしたいと頭を抱えているようです。「宿題以外の勉強はやっていません」(埼玉県 40代女性)「小学生の下の子は最低限の宿題を切羽詰まってどうにか終わらせています」(神奈川県 40代女性)「ほぼ宿題のみ!」(神奈川県 40代女性)「宿題だけで、勉強はしていないですね」(奈良県 40代女性)「小2と小5です。帰宅後は宿題のみ! 遊び優先です。暗記や翌日テストがあるときは寝る前に覚えます。サッとしてサッと終わるほうが効率がいい! 友だちと遊んだり、テレビも、ゲームもと思うと、字の汚さは目をつぶっています」(滋賀県 50代男性)「小4です。集中力は学年×10分と聞いたことがありますが、そんなに持ちません。宿題だけで精一杯です」(神奈川県 40代女性)「うるさく言っても何も言わなくても勉強しない。高校生は勉強においては、親の意見など聞く耳を持っていないので、もう言うのをやめました」(東京都 40代女性)■1日1時間は家で勉強しています!イヤイヤやっている子から、進んでやっている子までいろいろですが、毎日1時間程度は家で勉強しているお子さんが最も多いようです。そんな今どきの子どもたちを大変だと思う親も一部いるようです。「宿題と復習のために前学年のドリルをやらせています。イヤイヤやっているので、1時間以上かかってます」(千葉県 40代女性)「小学4年生の娘。平日は宿題以外に30分以上1時間未満。土日は1時間以上2時間未満。早く自分から勉強するように定着させたい」(東京都 40代男性)「医療系の専門学校の息子は、毎日2〜3時間くらい。中3の娘は2時間くらい。6年生の娘は1時間半くらい。なんか大変そう」(北海道 40代女性)「私が寝たあとにしか勉強する気がないらしく、いつも23時ごろからはじめているので謎だけど、1時間くらい」(宮崎県 30代女性)「学校からは、学年プラス20分は家庭学習をさせてくださいと言われています。4年生なので60分。うちは塾の宿題があるので、それに時間を取られて、結果的に1時間くらいにはなってしまいます。我が子を塾に行かせておいて矛盾していますが、今の子どもって大変だなと思う毎日です」(千葉県 40代女性)■先輩ママが思う、小学生のうちにやっておきたかったこと勉強も大事ですが、小学生時代は読書をさせておきたかったという先輩ママも。中学・高校になると部活動や受験などで、否応なしに勉強をすることなるので、自由時間の多い小学生時代の過ごし方は、一度考えてみるといいかもしれません。「子どもは2人とも大学生ですが、小中高のころは学年相応ぐらいに勉強していたと思います。でも、振り返ってみると中高は本当に忙しくて、時間に追いまくられていたので、小学生のうちにもっと読書をさせておきたかったなと思います」(神奈川県 50代女性)Q.お子さまの家での勉強時間、1日どれくらい?アンケート回答数:5939件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年05月28日日本人は英語が苦手だと、よく言われます。子どもの英語教育を熱心に行っているママの中でも、このままの学習法で子どもが本当に英語を話せるようになるのかしら…と自信を持てない人がいるのでは?かくいう筆者も子どものころ英会話スクールに通ったり人並みに勉強したつもりですが、英語が得意だとは言えません。いっぽう、筆者のルーマニア人の夫は母国語に加え、英語・日本語を話せるトライリンガル。学校の授業と独学で高い英語力を習得し、イギリスの大学に留学しました。日本と同じく母国語が英語ではないにも関わらず、ルーマニアの若者は英語が達者な人が多く、英語圏の国への留学も盛んだそうです。なぜルーマニアの若者は英語を話せるのでしょうか?日本の英語教育とどう違うのか、英語の勉強法について夫に聞いてみました。英語のテストがない!?ルーマニアの学校における英語教育日本の学校では、英語のショートストーリーが書かれた教科書を使って、その中に出てくる単語や文法を勉強するのが一般的ですよね。それはルーマニアも変わらないそうですが、小・中・高と学年が上がっていくうちに授業中に使う言語は全て英語になったとのこと。クラスメイトと英語で議論する時間も多く、英語の実用に力を入れていたそうです。また、英語の本を読むと成績のスコアが上がるシステムもあったそうで、『ハリー・ポッター』などの流行りの本や自分の好きな本を選んで勉強できたのも良かったと言っていました。驚くことに、夫の通っていた学校では英語のテストがなかったそう。日本では英語が受験の必須科目である場合が多いので、ほぼ強制的に勉強をしなければいけません。テストのための暗記がメインの英語教育なので、そこでつまづくと苦手意識を持ってしまう子どもが多いように感じました。アニメ・ゲーム・音楽・映画…英語力が自然に身につく環境夫いわく、子どものころから英語に親しみやすい環境であることも、英語力が身につきやすい理由とのこと。ルーマニアではアメリカのアニメが英語のままテレビ放送されており、見ていない子どもがいないほど人気だそうです。そのほかにもさまざまな英語圏のカルチャーが生活の中に溢れていて、若者は洋楽やゲーム、洋画などに関心を持ち、それらを理解したい思いから自然と英語を覚えるそう。夫も学校以外で本格的に勉強と呼べるような勉強をしたことはなく、幼少期は他の子どもと同じように英語のアニメを見て育ち、学生時代には好きだったアメリカのネットゲームから英語を学んだと言っていました。英語を身近に感じられる環境が子どものころから整っており、かつ娯楽=勉強という図式が成り立っているようです。ところで、日本人は英語を話すとき、その独特の発音を恥ずかしがる人が多いですよね。筆者も英語の授業のときには、わざと棒読みで教科書を読んでいました。夫に聞いてみたところ、ルーマニアの若者は英語の発音に対して一切抵抗がなく、クラスメイト同士でも恥ずかしがらずに英語を話せていたそうです。外国語である英語をすんなりと自然に受け入れられるのも、おそらく幼少期から英語が身近な環境で育ったためと言えるでしょう。単語や文法を暗記する勉強法では身につかない夫は英語のほかにもフランス語やスペイン語が得意で、外国語を勉強するのが好きだそう。ところが、そんな夫が大苦戦したのが日本語でした。ひらがなや漢字など欧米の言語とはまるでタイプが異なるというのもありますが、日本語がなかなか上達しなかった一番の理由は、夫の中で勉強したいと思えるモチベーションが上がらなかったこと。夫は別段、日本の文化が好きだったわけではなく、日本語の本や邦画にも興味を持てませんでした。単語や文法をひたすら暗記する勉強法はあまり功を成さず、結局、夫が日本語を話せるようになったのは筆者と結婚して日本で生活してからのこと。日本のテレビや本に関心を持つようになってから言葉の意味や言い回しについて調べるようになり、格段に日本語力がアップしたそうです。やはり、言語の上達には本人の興味やモチベーションが必要不可欠のようです。強制はNG。楽しみながら「好き」を育てる夫の話では、話せる英語を身につける大切なポイントは以下の3つ。・英語を身近に感じられる環境づくり・英語を「好き」になること・学んだ英語を活用できる場を作る日本では普通に生活していると、英語に触れる機会がほとんどありません。そのため自宅で英語のアニメや本を取り入れるなど、ある程度意図的に環境を作ってあげた方が良いと思います。ただし、気をつけなければいけないのが、英語の勉強を強制しないこと。子どものモチベーションを高めるために大切なのは何よりも「好き」の気持ちです。遊びの中で自然と英語を覚えていけるように、子どもが英語を好きになるきっかけを与えてあげましょう。我が家で読んでいる英語の本。『はらぺこあおむし』は日本でも馴染み深いのでおすすめ我が家では子どもがまだ1歳になったばかりですが、幼いころから英語に親しみを覚えられるように英語の本を読んだり歌を流すなどして、自然と英語が耳に入ってくる環境づくりを心がけています。また、夫は子どもがもう少し大きくなったら一緒にゲームをして遊びたいそうで、英語版のカードゲームなら「きみならどうする?」や「I Can DO That」「アップル トゥ アップル」など、ボードゲームなら「人生ゲーム」がおすすめだと話していました。英語を覚えたら、それを実際に使うことができる場も必要です。英会話スクールに通う方法もありますし、ネットのオンライン英会話を利用するのも良いでしょう。ネイティブと接することは英語力を高めるだけでなく、英語をより身近に感じられることにも繋がります。子どもが楽しみながら学べるような英語の学習法を考えてあげてくださいね!<文:フリーランス記者奥 汐紀>
2018年05月14日小学校は「学びの場」。わが子はきちんと学習できる?出典 : 子どもが小学校に入学するということは、一体これまでと何が1番変わるのでしょう。それは言うまでもなく、「学びの場」に入っていくということです。それまで走り回って元気よく遊んでいれば良かった生活から、急に1日何時間も椅子に座り、勉強をする生活に変わります。この急激な変化を前に、不安を覚える親御さんも多いのではないでしょうか。立ち歩かずにきちんと授業に参加できるのか、毎日の宿題をこなすことができるのか、そもそも漢字や計算を問題なく習得できるのか。1年前の私も、そんな不安でいっぱいでした。漢字学習の苦手を救ったアイテム!発達障害のある息子は、自分の嫌いなことに黙々と取り組むのが苦手です。入学後、やはり漢字の学習でつまずいてしまいました。ただ形を覚えるだけであれば、それほど時間をかけずに達成できます。けれども、ノートに手本どおりに何回も繰り返し書く作業、さらに、それを先生に赤ペンで直されて、その上からなぞる作業…。これが毎日延々と続くことが、息子の苛立ちを誘うようです。また、息子はとにかく頑固で人の言うことを聞きません。漢字の書き順が完全に自己流になるのです。何度訂正しても直す気がありません。しまいには、訂正したそばから怒り始めます。人によっては書き順にそこまでこだわらせず、とにかく形を覚えさせればいいという考えもあるようですが、息子は一筆書きで書いてしまったり、変な順番で書き始めたりすることで、ノートのマスから文字がはみ出してしまいます。ですから、やはり書き順はある程度守ってもらいたいと思いました。そこで、息子に何かをさせるとき、私がいつも一番大切にしていることに立ち返ってみました。それは、「成果が見えるようにする」ことです。これを踏まえて、学習支援グッズを手づくりしてみることにしたのです。そこで、「楽々かあさん」さんのアイデアを参考にさせていただきました!これが、想像していたよりもずっと息子の学ぶ力を伸ばしてくれることになりました。参照URL:楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫noteUpload By 林真紀上の写真が、手づくりしたカードです。材料は名刺カードと名刺ホルダで済むというのもうれしいです。教材やレイアウトなどはそれぞれのお子さんに合ったものを選ぶのが良さそうです。基本的には、1年生~6年生までに習う漢字をコピーして、名刺カードに1枚ずつ貼っていきます。6年間の間に習う漢字は1,006字です。時間のあるときに切って貼ってとやっていると、意外とあっという間にできてしまいました。1,006字を学年ごとに名刺ホルダに収納します。文部科学省 学習指導要領「生きる力」 別表学年別漢字配当表Upload By 林真紀Upload By 林真紀ちなみにわが家で使っているカードの教材は、漢字の成り立ちを絵で表現していたり、書き順を絵描き歌の歌詞のように書いたりしている漢字辞典を採用しています。表面は成り立ち、裏面はその漢字をパーツで分解し書き順を表記したものを貼ってつくります。息子に書かせるときには、「細」という字であれば、「くムとつづけて」「たてチョンチョン」と記述されている順番通りに声を出して読み上げてあげれば、正しい書き順で書けるようになりました。ただし、シンプルなカードのほうが好きな子どももいますので、そういう子は漢字が一文字だけ大きく書かれただけのカードをつくってみたほうがいいかもしれません。「僕、こんなに覚えたの!?」達成感でやる気スイッチON!漢字ノートに毎日ひたすら練習をしていた時は、「いつ終わるんだ~」「毎日こんなのが続くなんて~」「つまんないよ~」とグズグズでしたが、このカードを使ってみて息子の漢字学習は劇的に変わりました。2年生が始まって1ヶ月で、その学年で習う漢字をほとんど習得してしまったのです。なぜ息子のやる気を起こすことができたかというと、このアイテムは製本されている漢字ドリル等に比べて、覚えた漢字の量やこれから学習が必要な漢字の量が一目瞭然だからです。覚えた漢字を上の写真のように積み上げていくうちに、「え!?僕こんなに覚えたの?」と、達成感を得ることができ、次々に自分から学習してくれるようになりました。さらに、まだ習得できていない漢字のカードをよけておくと、「5枚分かあ。これだけなら頑張れるかも」という見通しがたつようです。先生の赤ペンがびっしり入った真っ赤な漢字練習帳を前にすると、一文字書いて突っ伏してしまう息子が、カードにすると「まだいけるかも!」「よし、また覚えた!」と楽しく学習してくれます。小学校6年間に習う漢字は1,006文字。こうして名刺ホルダに収めてみると、見通しがたって、それほど大変な気がしないというのも面白いものです。先取りで漢字をどんどん覚えると、漢字練習帳にコツコツ書くのもそれほど嫌がらないようになりました。わが家の息子のやる気もぐんぐん伸びた学習支援グッズ、是非お試しを!
2018年05月12日耳の中に物が入るのが怖いのか、耳かきを嫌がる子どもは多いもの。また、耳かきと同じように、爪切りも子どもが嫌いなことの代表ですよね。爪の間にゴミが溜まったり、どこかに引っ掛けて割れたり(剥がれたり)するからどうにかして爪を切ろうとするものの、泣き叫んだり、暴れたり…。手を焼いているママは多いのではないでしょうか?そこで、ネット上の先輩ママの意見を集め、爪切りを嫌がる子どもへの対処法を調べました。赤ちゃん用の爪切りバサミを使う子どもが爪切り嫌いな理由のひとつに、“パチン”という音が怖いというものがあるようです。そのため、大人が使うようなギロチン式ではなく、赤ちゃん用の爪切りバサミを使うママは多いのだとか。またギロチン式の場合、切った瞬間指に衝撃を感じやすいので、その点も赤ちゃん用爪切りバサミなら問題なし?ぬいぐるみ作戦爪切りだけに限りませんが、同じ体験をする仲間がいると、恐怖が和らぐことがありますよね。そんな時に役立つのが、子どもが気に入っている人形やぬいぐるみ。まずは、ぬいぐるみに「爪が伸びてるね」と話しかけ、爪を切るふりをする。その後に子どもの爪を切る。単純な作戦ですが、自分が好きなぬいぐるみもやっているからと、勇気づけられる子どもは多いようです。一度にやろうせず、根気強くママとしては、どうせなら両手・両足の爪をまとめて切ってしまいたいところですが、どうしても嫌がるなら全部を切り終わっていなくても途中でやめるというのもひとつの手段。なかには、途中でママの爪を切ってみせることで、「怖いことではない」と間接的に伝えるとの意見もありました。歌でごまかす「このゆびパパ♪ふとっちょパパ♪」でおなじみの童謡「おはなしゆびさん」は、子どもでも歌えるし、大好きだという子どももきっと多いはず。その「おはなしゆびさん」を歌いながら、歌詞と同じ順番に切り進めていくというママもちらほら。一緒に歌いながらやることで子どもの意識が歌に集中するので、意外とあっさり切ることができるかも?“オシャレ”で釣るオシャレ好きな子どもなら、「爪を切る」というより「ネイルケア」として誘ってみるのもあり!この作戦を使ったことで、「自分から爪切りをしてほしいと言うようになった」との意見もありました。爪切りのように、大人になるとあまり気にならないことでも、子どもにとっては大きな問題であることもありますよね。とはいえ、衛生面を考えると、やっぱり気になる。いろいろな方法を試してみて、自分の子どもに合った方法を見つけてみてくださいね。(文・山手チカコ/考務店)
2018年05月05日学習机って、金額も機能も、本当にピンキリで、どんなものを選ぶべきか迷ってしまうもの。でも、そもそも学習机って必要なの?子どもの自立心と学習机の関係性について、植草学園大学発達教育学部の小川晶准教授は次のように話す。●学習机は必ずしも必要ない?「子どもの成長において、学習机がなければいけないとは思いません。わざわざ学習机を用意しなくても、リビングのテーブルで良いと思います。むしろ『どこでも学習できる環境を整えること』や『学習机に学習をゆだねないこと』が大切だと思います」(小川先生以下同)学習机に学習をゆだねてしまうこととは、「子ども部屋に学習机を置き、『自分の部屋で勉強しなさい』と言うことだそう。「親が『勉強しなさい』と言ったからといって、勉強する子にはなりません。それよりも、子どもは親が家で本を読んでいるのか、テレビをずっと見ているのかなど、日頃の行動に影響を受けます。また、親が子どもの近くにいて、安心感を得られるほうが、子どもの自発的な行動につながります」●子どもの呟きに応じられる場に学習机を置こうもし学習机を購入するとしても、どんなものを買うかよりも「置く場所」が大切だとか。「特に学童期の勉強は、発達段階的にも学習内容的にも、ひとりで集中して行うというより、何かブツブツ呟きながらやるほうが多いです。そのため、ひとりで部屋にこもるより、何か音がしていて安心できる環境に学習机を置くほうが良いですよ」ただし、親が励ましたり、子どもに張り付いたりして勉強を見てあげる必要はない。ときどき「できた?」と声をかけ、「めんどくさい!」という子どもの呟きがあれば「そう。面倒くさいんだ~」と相槌を打ってあげるだけで十分だそう。「子どもが宿題に取り組んでいるとき、お母さんは雑誌を見ていたり、お父さんはPCを開いたりして、その空間に一緒にいてあげるだけでも良いと思います」親が心がけたいのは、子どもにいかに勉強させるかではなく、子どもとの時間を共有すること。そうした親子の関係性は、良い学習机を与えることよりもずっと、子どもの学習意欲を高めることにつながるようだ。(取材・文:田幸和歌子編集:南澤悠佳/ノオト)
2018年04月13日子供部屋の定番となっていた「学習机」を置かない家庭が増えています。「リビングで学習する」「カウンターデスクを造り付ける」など、マイホームでの新しいプランの工夫も取り入れられているようですね。ここでは、子供部屋に学習机を置かないメリットやプランでの工夫などについて紹介します。子供部屋に学習机を置かないメリット以前は、「子供が小学校に入学するタイミングで学習机を準備する」というのが定番となっていましたが、最近は既製品の学習机を置かないという選択をしている方も増えてきています。学習机を置かないという選択をするメリットとしては、次のようなことが考えられます。・年齢に合わせた学習スタイルに対応できる学習机を置かない家庭では、年齢に合わせて学習場所を変えるなどの工夫をしています。例えば、小学校低学年のうちは個室の子供部屋で学習をするという習慣はほとんどないでしょう。この場合、リビングなど家族のサポートを受けながら共有スペースで学習することが多いですよね。学習机は必ず必要となるものでもありません。個室である子供部屋で学習を始めるきっかけの多くは、中学生に入学してからというケースです。中学に入ると定期テストや受験勉強など集中して学習する機会も増えてきます。このタイミングで学習机を検討する場合、小学1年生の好みとはかなり違ってきますので、高校、大学にも繋がるようなものを選択することができるでしょう。・子供部屋の広さが学習机に左右されないマイホームの間取りを考える際に、子供部屋に学習机を置かないと決めている家庭では、プランで子供部屋の広さに左右されることがそれほどありません。例えば、子供部屋に将来ベッドと学習机を配置するという想定の場合、なんとなく「6帖」の子供部屋を確保したいと希望する方が多くなっています。しかし、6帖の子供部屋を確保するために、もしかしたら他の部屋への影響や建物全体が大きくなり建築費用が増加するということにも繋がりかねません。子供部屋に学習机を置かないという選択は、間取りプランの自由度を生み出すことにもなり、コンパクトな住まいにまとめたい場合や狭小住宅などの場合でもメリットがあります。学習机を置かない間取りプランの工夫とは実際に学習机を置かない場合に想定する間取りプランや、使い方の工夫をいくつかご紹介します。・子供部屋にカウンターデスクを造り付けする学習机を置かないとはいえ、中学生くらいになれば個室で学習をする機会もあります。どのような年齢、部屋の使い方にも対応できるのが、カウンターデスクを造り付けるという方法です。奥行やレイアウトなど部屋の広さに合わせて自由に配置ができることや、壁側一面にカウンターを造り付ければ、将来的には学習机としてだけではなく、テレビやパソコンを置いたりと利用の幅は広がります。・2階のホールに共有のスタディースペースを設ける子供部屋に学習机を置かない代わりに、2階の階段ホールなどに家族共有のスタディースペースを設けることで、半個室のような学習スペースを確保します。本棚なども造ることで、読書スペース、パソコンスペースなど様々な使い方ができそうですね。・学習机としてダイニングテーブルを使う学習机としての製品は多機能になっている代わりに、デザイン的におしゃれなものは少ないですよね。ダイニングテーブルを学習机の代わりにすることで、素材やカラー、デザイン、大きさも自由に選ぶことができ、使い勝手も期待できます。例えば、自然素材の家なら子供部屋には無垢のダイニングテーブルを選び、空間に似合う家具をそろえることが出来るでしょう。このようなデザイン家具なら年齢に左右されることなく、また必要になる最適な時期に準備することができますね。子供部屋も今やとってもおしゃれになっています。どのような選択が良いか、長く使えて、年齢や使い方の変化に対応できる最適な方法を検討してみてはいかがでしょうか。
2018年03月15日もうすぐ春休みですね。春休みが終わると新学期がスタートします。学年が上がるごとに学習面での心配や悩みは増えるものです。そこで、パパママ世代に子どもの学習塾について聞いてみました。Q.お子さまの学習塾、いつから? 1.小学校に上がる前から 9.6%2.小学校低学年から 12.5%3.小学校高学年から 23.4%4.中学校から 28.3%5.高校から 0.5%一番多いのは中学生からという回答で28.3%。しかし、小学校高学年からと答えた方も23.4%とかなり僅差の結果になりました。中学生以下を合計すると45.5%となり、学習塾の低年齢化が進んでいることがわかります。■小学校高学年から塾通いが主流に?昔は学習塾といえば、中学受験をする子どもが行くものでしたが、今では受験しなくても小学校高学年から学習塾に通う子が多いようです。中学校のスタートを優位にするためだったり、勉強の習慣をつけるため行かせるという意見も。中には2歳から公文を続けている子もいました。「うちは小学5年生から行かせました。その前までは、通信教育などを私が見てあげていましたが、自分の子どもだとどうしてもぶつかり合うことが多くなり、塾に通わせ始めました。お友だちも一緒だったので楽しく通っていました」(神奈川県 40代女性)「小学5年から行かせました。学力向上というより、高校受験を見据えて勉強の習慣をつけるため」(千葉県 40代女性)「子どものうちはいっぱい遊んで人間力をつけろと思い、宿題さえやればあとは自由にやらせてきましたが、5年生になり、さすがにこのままではマズイと思い、個別指導塾に通い始めました。運良く相性のいい先生に巡り会えたようで、遊びに行くのと同じくらい楽しく通ってます。息子にとっては大正解でした!」(神奈川県 40代女性)「現在中1の息子は2歳のころから公文に行っています。計算力、英語力、読解力はかなりのもの。もちろん難しくてくじけそうになったことは数しれません。だけどやめると言ったことはなく、小学校高学年のころからは、継続していることで自己肯定感も養えるようになりました」(鳥取県 40代女性)■年齢ではなく本人がやる気になったときに無理やり行かせても身にならないと考えている人は、年齢ではなく本人から「やりたい」と言われたときに考えるということでした。お金もかかることですし、やる気がないのに払えないという親の叫びも。「本人が通いたいというまで行かせる予定はありません。通うのは子どもだから、子どもが自らの意思で勉強したいと思わない限り通わせても無駄になると思うので」(千葉県 40代女性)「本人が行きたいというまで待ちます。無理やり行かせてもいやいや勉強するのでは身にならないので、やる気になったときにがんばってほしいです。それに、勉強だけがすべてではないと思ってますので、慌ててもいないです」(神奈川県 40代女性)「本人がやる気になったとき」(茨城県 40代女性)「3人とも自分で行きたいと言ったときからいかせました。中学入学前くらいに少し不安になるのか、3人ともそのくらいの時期だったと思います」(神奈川県 50代女性)■先輩ママの塾通い後悔&体験談中学3年生から通わせて後悔しているママや、子どもの性格に合わせてそれぞれベストな時期からスタートしたというママまで、リアルな体験談をご紹介します。「中学生からです。上の子は、高校受験の中3から1年間通わせました。でも、やはり遅かったです。復習などで時間がかかるため、中1から入れるべきでした。子どものためと思いつつも、金銭面で悩んでしまう親。上の子のときは、夏期講習などでたった1年なのにすごいお金が飛びました。コツコツ貯めておかなきゃダメですね」(千葉県 30代女性)「子どもが複数いるのでその子の性格、能力、状況に合わせてまちまちです。なんとなく流されて中学1年から通うも半年でやめてしまった子、中学3年生で自分から行きたいと言った子、まったく勉強しないので強制的に小学高学年から入れた子。行かなくても、家庭学習をできる子には必要ないと思います」(愛媛県 40代女性)Q.お子さまの学習塾、いつから? アンケート回答数:5481件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年03月05日2020年の大規模な教育改革、一部の学校では2018年度から先行実施される学校もあります。小学校の授業から大学入試まで、英語に求められるレベルや内容が変化します。小学校でも、これまでの「英語に慣れ親しむ」ための授業とは異なり、小学5年生からは教科として評定がつくようになるとのこと。英語教育は、まず「聞くこと」「話すこと」が大切と言われています。ただ、小学校の高学年になってくると、“間違えるのは恥ずかしい”という思いがどんどん高まるもの。それまでに、子どもには“間違えても良いから英語を話す&楽しむ”という体験をさせてあげたい…ですよね。今回は、 前回の記事 で紹介した、進研ゼミのオプション講座で自宅でできる英語教材<Challenge English>を実際に使っている小学校3年生の通吾くんを取材。通吾くんのお母さんであり、ママリーダーズの宇高さんにも、リアルな感想をお聞きしてきました!宇高有香(うだかゆか)さん 息子さん:通吾(とおご)くん(8歳)、娘さん:有咲(ありさ)ちゃん(6歳)2013年にライフオーガナイザー1級を取得し、その後はフリーランスで活動中。お家からパワーをもらえるような空間作りを目指す「ウチカラ」主宰。著書に 『子どもと暮らす ラクに片づく部屋づくり』 (辰巳出版)。ブログ 「丘の上の家」 も人気。HP: <Challenge English>を始めたきっかけは?小学校1年生のときから「進研ゼミ 小学講座」を受講していた宇高さんの長男・通吾くん。宇高さんは以前から、通吾くんに英語への興味を持ってもらいたいと考えていたそう。そんなとき<Challenge English>の案内が目に入ったと言います。学校でいきなり勉強として英語に触れると、通吾くんの性格上、自ら意欲を持って取り組めないのでは? と考えた宇高さん。「息子はもともとマイペースな性格なんです。自分が興味を持ったことには夢中になるけど、楽しめないと続かない。だから、デジタルレッスンでレベルをクリアしながら進めていく<Challenge English>は息子に合ってるんじゃないかな…と思いました。私は片づけや収納方法をアドバイスする仕事をしているのですが、その方法もそれぞれの人にあったやり方があります。それと同じで、学習方法にも子どもに合った方法があると思う。それを探して、親が選んであげられるといいですよね」■英語の「4技能」をバランスよく学べるレッスン早速、通吾くんが普段行っているタブレット学習の様子を覗かせてもらいました。<Challenge English>では、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランス良く学ぶことができます。1.「聞く」:英語特有の発音を聞き取れるように英語の会話を聞いて、内容に合ったイラストを選びます。吸収の早い子どもにとって、きれいな発音を繰り返し聞くことは何よりも大切。クイズ形式なので、自然と何度も挑戦している通吾くん。英語ならではの「音」も、聞き取れているようです。2.「話す」:きれいな発音を覚える会話フレーズを練習したり、ストーリーにそったフレーズをマネして発音したり。ヘッドフォンマイクで話した英語は、発音判定システムで即座に判定してくれます。画面の中にいる外国人の先生と実際に会話をしているように進むので、よりリアルな疑似体験ができます。通吾くんは、周りに人がいても気にすることなく(!)どんどん進めていました。いい判定が出るまで何度も挑戦しています。3.「読む」:耳で覚えた英語を読む力につなげる始めは単語から、そして長文まで。レベルに応じて、文章を読む力につなげます。耳から覚えた英語を読む力につなげられるよう、音声と合わせて学びます。読むと同時に音声を聞けるのがタブレットの魅力。通吾くんは「これはちょっと難しいなあ~」「こっちは簡単!」と、間違ったり正解したりしながら夢中で取り組んでいました。4.「書く」:混乱しやすい大文字・小文字を丁寧に書く力がつくと、英語の楽しみは格段に広がります。ここではタイピング機能を使ったレッスンで、子どもが混乱しやすい大文字・小文字も丁寧に教えてくれるので安心です。通吾くんは悩みながらも慎重にキーをタッチして、正解すると大よろこび!「アニメーションで動くキャラクターが登場して、ストーリー仕立てになっているなどの子どもが夢中になる仕掛けや、どんどん次に進みたくなるような動線がしっかりしているなと感じます。このゲーム形式が、楽しく続けられる理由ですね」と宇高さん。 <Challenge English>をWEB上で体験してみる しかも、親にとってうれしいのが<Challenge English>は、タブレット学習なので採点が必要ないという点。「学習内容や息子がどう感じたかが毎日メールで送られてくるので、助かっています。それぞれの技能が細かくレベル別になっているのも、進み具合が把握しやすくていいですね」■外国人講師との「オンライン会話レッスン」で実践!また、これまでに習ったことをオンライン会話レッスンで実践可能! 専門の指導をうけた講師が英語のみで対応します。好きな曜日・時間に予約でき、変更もOK。だから気負わず、自宅でリラックスした状態でレッスンを受けられるのだそう。「始める前は緊張していた息子でしたが、講師の先生が盛り上げるのが上手で安心しました。楽しく会話できたようで、本人の自信にもつながったと思います。息子は他にも習い事をしているので、送迎がないのは本当にありがたい。自宅でどういうふうに学んでいるのか確認もできるので、安心です」 レッスン内容を動画で見てみよう ■続けることが苦手だった通吾くんに変化が!実は通吾くん、学習の習慣化がうまくいっておらず、3年生に上がったとき一時的に成績が下がってしまったそう。「とにかく『続ける』のが苦手だったんですね。だから、15分という短い時間で楽しく学べる<Challenge English>は、学習の習慣化のいいきっかけになりました。今では、毎朝起きるとまず<Challenge English>で学んでいます。そのあと、計算や漢字のテキストをやるという朝学習が習慣になりました」当初は空き時間に学習するというスタイルでしたが、なかなか定着しなかったそう。それを朝学習にすると考えたのは、なんと通吾くん自身なのだそう! 毎日英語の学習を続けられていることが、他の部分にも良い影響を与えているのかもしれませんね。「英語はずっと続けていってもらいたいので、これからも無理なく楽しんでほしいです」そう語る宇高さん。長女の有咲ちゃんもときどき、通吾くんのタブレットを覗き込んでいるそう。そして、英語に限らず自宅学習を検討しているママに朗報が。「進研ゼミ 小学講座」でも<Challenge English>の一部のレッスンが利用可能。「話す」で紹介した<Challenge English>でも人気のスピーキングレッスン(音声認識を使った外国人講師との英会話疑似体験)を年に3回利用できるんです。4教科+英語を自宅で学べるようになるうえに、年に1回、受講費内でGTEC Junior Online(※)が受けられるので、4技能の実力を測ることができるようにもなります。(※ベネッセが提供する小・中学生のための英語4技能検定「GTEC Junior」をベースにした、簡便に4技能を測れるアセスメント)「娘も興味を持っているようなので<Challenge English>を受講する予定です。『進研ゼミ 小学講座』でもレッスンが利用できるようになるなら、まずそちらで試してみてもいいかなと考えています」話せるようになるためには、毎日続けることが大切な英語学習。お子さんはもちろん、親にもうれしい仕掛けがいっぱいの<Challenge English>なら、どんなご家庭でも無理なく英語に取り組めそうですね。 4月スタートのしめ切り日と受講費は?<Challenge English>を詳しく見る! 「進研ゼミ 小学講座」も追加料金なしで英語学習ができるように!>> PR:株式会社ベネッセコーポレーション
2018年02月19日新1年生になるお子さまを持つママは、そろそろ入学準備に本腰を入れ始めている時期。小学校は、幼稚園や保育園の頃とは生活パターンも大きく変わり、本格的な学校の勉強もスタートします。「うちの子は、授業についていけるかしら」「家での勉強は、どう教えたらいいの?」「教育改革と聞くけれど、何が変わったの?」などなど、学習面の不安を抱えているママも少なくないのではないでしょうか。■新1年生ママの悩みに、専門家からアドバイス!そこで今回は、入試傾向や教育市場動向にも詳しい、Z会小学生向けコース開発責任者の辻 恵子さんに、ママの不安に答えていただきました!◆Z会 小学生向けコース 開発責任者辻 恵子(つじ・けいこ)さん1995年入社。Z会小学生向けコースの教材開発責任者として、日々子どもたちの学びに携わっている。<Z会小学生コース>コースやレベル、教科の選択など柔軟なシステムで、お子さまの未来を拓く教材を提供。1・2年生向け:親子での学びをとおして知性と感性を育む「小学生コース」3~6年生向け:・教科書+αの力を養う「小学生コース」、「小学生タブレットコース」・難関国私立中学合格をめざす「中学受験コース」Q. いよいよ勉強がスタート。まずやるべきことは?辻さん:まずは、学習習慣を身につけることです。ただ、新生活に慣れるだけでも大変な時期。短い時間でかまいませんので、毎日決まった時間に机に向かうことが習慣になるよう促してあげましょう。学習習慣を身に付ける上で「勉強が楽しい」と思えるようにしてあげることも大切です。子どもは「できた」「わかった」と感じられたり、できたことに対して褒めてもらったりすることで、学習意欲や自信がついていきます。そのような機会をたくさん持てるようサポートしていただけるとよいでしょう。また、Z会では学習意欲を高めるためのサポートとして、保護者の方が気づかなかったようなポイントも見逃さないよう、添削指導にも力を入れています。さらに、担任指導者制のため、通信教育でありながら、毎回同じ先生が添削するのでその子の特性や進捗にあったアドバイスができます。保護者の方以外の大人からほめられることは、お子さまにとって大きな自信に繋がるのです。Q. 学習習慣をつけるには、どうすればいいの?辻さん:学習習慣を身につけるには、それぞれのお子さまに合った学習計画を立てること、そして日常生活の中に無理なく学習時間を組み込むことが大切です。Z会では、1日の学習時間の目安を約10〜15分に設定しています。「朝起きてから」「学校から帰ったら」など時間を決めて生活リズムのなかに組み込んでいくと、その時間は学習するのが当たり前…といった感覚が身についていきますよ。Z会では毎月「がくしゅうカレンダー」をお届けしています。保護者の方と一緒にお子さま自身が学習計画を立て、計画的に取り組むことで、学習の習慣化を促していきます。 さっそく学習習慣を身につけよう!おためし教材を申し込む これからの時代は、「考える力」が欠かせない!?辻さん:知識を得ることも大切ですが、近年は、ただ物事を知っているだけでは通用しなくなり、『考える力』が重視されるようになっています。変化の多い時代を生き抜くためには、自分の持っている知識を組み合わせたり、別の角度から見直したりするなど、「自分で考えて答えを導き出す力」が必要不可欠。考える力は、「生きていく力」に直接結びついていきますし、新学習指導要領や大学入試制度改革でも、非常に重視されるようになってきています。Z会の教材は、読解力や記述力を伸ばせるような問題や、答えや考え方が複数ある問題を多く取り上げ、「しっかり考えながら解く」というプロセスを大切にしており、楽しみながら学べる工夫もされています。さらに自身の体験を絵や言葉で表現するZ会オリジナルの「経験学習」では、「自ら考える力」の基礎を育むための工夫をふんだんに盛り込んでいます。新一年生のじゅう君親子に、Z会教材を体験してもらいました!そんなZ会のおためし教材を、実際にじゅう君ママ、じゅう君親子に体験してもらいました!幼稚園での学習時間を通じてさまざまな問題に取り組んだ経験がある、じゅう君。穴埋めのパズル形式の問題も「楽しいな!」と言いながら解いていましたが、「ことばパズルを自分で作る」という問題でふっと手が止まります。これはまさに、考える力を促す問題と言えそう。「こういう問題はやったことないな…」と、ちょっと苦戦している様子です。横で見ていたじゅう君ママも、「これは、どうやって正解に導くのがベストなのかしら…」と迷っている様子。そこで、付属の「サポートブック」を参照してもらいました! 「考える力」を育てよう!おためし教材を申し込む 「子どもに勉強を教える方法がわからない」という悩みにも対応!実はZ会教材の大きな魅力のひとつが、この「サポートブック」。学習のねらい、支援のポイント、教え方やほめ方のポイントが各問題ごとにわかりやすく説明されています。じゅう君ママも、「先に3文字の単語を思い浮かべるよう促す」というポイントを読み、「よし、まずは3文字の言葉を考えてみよう!」とじゅう君に提案していきます。さらに、「頭の中で考えるより、声に出すことで言葉遊びの要素も楽しめる」というアドバイスにのっとり、2人でどんどん3文字言葉を声に出していきます。そのうちに、じゅう君は、「あ!」と思いつき、縦列に「わさび」、横列に「かさ(傘)だ」と記入。大人では考えつかないようなかわいい間違いですが、このように、子どもがなかなか正解にたどり着けないでいるのを見ると、つい急かしたりして子どものモチベーションを下げてしまうこともありますよね。そんなときは、サポートブックの『ほめ方のポイント』を参照するとよさそう。今回の問題では、「答えが合っているかどうかより、答えを探す過程こそが重要」といった記述があり、「色々な言葉を知っているね」「辞典で一緒に調べてみよう」という導きも。実はじゅう君ママ、以前から「家で質問されたら、どうやって教えるといいのか」「先生と違う解き方で教えたら子どもが困るのではないか」と学習支援のしかたに不安を感じていたとか。サポートブックの充実した内容には、非常に納得された様子でした。教材には「お家の人にインタビューをしよう」という課題もありました。「ママは漫画が好きですか?」「どうしてその漫画が好きですか?」など、自分なりに考えた質問を投げかけた、じゅう君。「勉強だからという理由がないと、なかなかこんな親子のコミュニケーションはしないので、面白い課題ですね」とママも満足げでした。お子さまのやる気を引き出す、努力賞ポイントも!Z会では、お子さまの楽しい学びをサポートするしくみとして、答案提出ごとにもらえる努力賞ポイントがあり、たまったポイント数に応じて望遠鏡などの賞品と交換できます。じゅう君ママも興味津々で「普段からご褒美制が一番効くので、これは絶対、効果的ですね(笑)」とのこと。春には仕事復帰されるそうですが、「このくらいなら無理なく毎日一緒にできそうです」と問題の分量にも納得されていた様子でした。Z会で「考える力」を身につけよう!小学生は、子どもの可能性が大きく花開いていく時期。親としても、できる限りの支援をしてあげたいですよね。今回じゅう君が取り組んだおためし教材は、資料請求で無料でもらえます。Z会は同じ新一年生でも教科書+αの力を養うスタンダードレベルに加え、より高いレベルを求める方にはハイレベルも選ぶことができます。(おためし教材にはどちらの問題も入っています。)学習レベルの確認や授業の練習教材としても使えそうです!新1年生の学習スタートにZ会がピッタリの5つの理由● 1日10〜15分で、無理なく学習習慣が身につく● これからの時代に必要な「考える力」が身につく問題がいっぱい● サポートブックで、保護者も効果的な学習支援ができる● 毎回同じ先生から、一人ひとりに合ったアドバイスがもらえる● 努力賞プレゼントで、モチベーションアップも促せる 考える力を育てよう!おためし教材を申し込む PR:Z会
2018年02月02日生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研は、このたび「介護の事前学習」をテーマにレポート。さらに、「1億総介護時代」を前にした「介護の事前学習」の重要性について、「介護ラボしゅう」代表の中浜崇之さんにお話を伺った。介護の知識があれば負担が軽減される介護職従事者以外で、介護関連の資格を持つ20~60代男女500名を対象に、「介護の事前学習」について調査を実施。「資格取得のための学習で得た知識は、在宅介護をする上で役に立つと思いますか?」と聞いたところ、86%と約9割が「そう思う」と回答し、大多数の人が、資格で得た知識は実際の介護現場でも役に立つと考えていることがわかった。さらに、「介護に関する知識があることで、在宅介護はラクになると思いますか?」という質問でも、71%が「そう思う」と回答。また、「具体的に何割程度ラクになると思うか」を聞くと、平均は「5割」に。介護の知識の有無で、負担は5割も軽減されるということになる。在宅介護を見据えた資格取得・学習にあたって重要なことまた、「在宅介護を見据えた資格取得・学習にあたって重要なこと」を聞くと、「座学だけでなく、実習もあるスクール・講座を選ぶ」(57%)が最も多い結果に。「介護現場の知識が豊富な講師が多いスクール・講座を選ぶ」(41%)、「初心者でもついていける学習フォロー体制があるスクール・講座を選ぶ」(39%)などの回答も上位にあがった。「介護ラボしゅう」代表の中浜崇之さんによると、資格取得を通じて介護の勉強をしておくことは、必要な知識を体系的に得ることで、肉体的・精神的な負担を軽減させられるのはもちろんのこと、今後の社会で必要とされるキャリアの選択肢を拡げるということにもつながるのだそう。介護系の資格としては、入門的な位置づけである「介護職員初任者研修」、介護職に就いた後さらなるキャリアアップを目指す方向けの「介護福祉士実務者研修」などがあるという。身近に介護が迫る家族がいるという方は特に、いざというときに慌てることのないよう、事前に知識を得て備えておくことをおすすめしたい。【参考】※トレンド総研
2018年01月24日小学校の新入学に備えて準備するものの代表に学習机があると思います。我が家もかつて年の近い3人の子どもたちに学習机を準備しました。今回はその経験から見えてきたことや思ったことを書いてみました。あくまで我が家の場合ですので参考程度にご覧くださいね。入学前、学習机が届くと…机の上を片付けさせてもすぐまた散らかるし(これはただ片づけ下手なのかもですが…)、店で選んだときはそんなに大きさは感じなかったのに、家の中に設置すると机の圧迫感というか存在感もなかなかのもの。それが二年後にはこんな状態に。(長男は次女と同時に購入してしまったため)↓さすがにリビングに学習机3台はなかった。ということで~子どもたちも私の居るところで話しながらやりたかったようですし、親としてもリビングのほうが勉強見たりしやすいので、このリビングで宿題スタイルは小学校のうちはずっと続きました(笑)中学生になると自分だけの空間が心地良くなってくるのか、少しずつリビングに居る時間が減るので机も使うようになるはずなのですが、そのお年頃には、子どもが机や部屋に対する好みや求めるポイントも違ってきたりもします。(男の子と女の子でも違いますが)というわけで、私は学習机は幼いうちは必要ないんだな~と、年の離れた末っ子が小学校入学時は机の購入はしませんでした。「でも机が無いとどこに学用品しまうの?」と思われるかもしれませんが、こうしましたよ。その後、末っ子3年生の時に姉の机をもらい受けましたがやはり物置化しており本来の目的では使われていません(笑)学習机が悪いという話ではなく、金額もサイズも大きなお買い物なので情報として我が家の体験談お届けしました。現在は学習机も様々なタイプが売ってるようですし、お部屋の間取りや家族構成によってもどうしたらいいかはそれぞれだと思います。お子さんが使いやすくて心地よいスタイルはどうなのか、そんな観点でのスペース作りでいいのかなと思うじゃがころでした!
2018年01月20日