日本のファーニチャーレーベル・イーアンドワイ(E&Y)の30周年を記念して12月12日から20日まで、東京・六本木のアクシスギャラリーにて展覧会「evergreen」が開催される。トム・ディクソンやマイケル・ヤング、リチャード・ハッテンを始めとした時代をリードするデザイナーたちとともにオリジナルの家具の制作を行ってきたE&Y。これまでの手掛けた50作品以上のコレクションの一部は、MoMA(ニューヨーク近代美術館)やロンドンデザインミュージアム、パリ装飾芸術美術館、スウェーデン国立美術館などに収蔵もされている。今回行われる展覧会では、現コレクション約70点より厳選した代表作の展示や映像を公開する他、2010年に新たにスタートした「edition HORIZONTAL multiple collection line」より、今年9月にロンドンのデザインミュージアムで発表した新作をお披露目する。また、12月20日の16時から18時までは、同ギャラリーの地下1階にあるシンポジアにて、「SHOWCASE」や「DESIGNTIDE TOKYO」 などのプロデュースを手掛けたE&Y代表の松澤剛、ノザイナーの太刀川英輔、JDN・登竜門 統括編集長の山崎泰、武蔵野美術大学 准教授の山中一宏、ジャーナリスト、海外留学中の学生を交え、これからのデザインについて考える参加型トークイベントも開催する。定員は40名で参加費は無料。同展に出展される作品のデザイナーは以下の通り。マックス・ラム(Max Lamb)、中坊壮介(Sosuke Nakabo)、尾原史和(Fumikazu Ohara)、白木麻子(Asako Shiroki) 、スズキ ユウリ(Yuri Suzuki)、ニナ・トルスタープ&ジャック・ママ(Nina Tolstrup and Jack Mama)、フェイ・トゥーグッド(Faye Toogood)。【イベント情報】E&Y 30th Anniversary exhibition “evergreen”会場:アクシスギャラリー住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル4階会期:12月12日~20日時間:11:00~19:00(11日のレセプションは18:00~21:00)入場無料
2015年12月11日東京都・京橋のLIXILギャラリーは、現代立体造形作家6名が「いきもの」をテーマにした金属や木の作品を展覧する"宮田亮平 監修企画「いきものたち」展"を開催する。会期は第一期が12月5日~2016年1月12日、第二期が2016年1月15 日~2月23日(水曜、12月29日~2016年1月6日、2月21日休館)。開館時間は10:00~18:00。入場無料。同展は、現代立体造形作家6名が「いきもの」をテーマに、「金属」と「木」の異なる素材を使った作品を二期に分かれて展覧するもの。2014年9月より、同ギャラリーで開催されている企画「クリエイションの未来展」の展示のひとつで、日本の建築・美術界を牽引する4人のクリエイター、清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ケ月ごとの会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化しており、今回はその第6回目となる。なお、第一期では、同展の監修者であり、佐渡島伝承の金属工芸技法を現代に生かし、イルカをテーマにした「シュプリンゲン」シリーズを制作する宮田亮平と、様々なキャラクターの物語を金属素材の放つ生命感をもちいて現代的な作品を制作する丸山智巳、昆虫という小さな生命とその環境を鐵(くろがね)という重く硬い素材で軽やかに制作する相原健作らの、「金属」を使った作品が展示される。つづく第二期では、馬や羽などをモチーフに静謐で思索的な世界をつくる深井隆、玉眼をもつ猫や狐や幻獣をしなやかでミステリアスに表現する土屋仁応、毛並が波型に隆起した写実的な表現で躍動感あふれる狼などを制作する中里勇太らの「木」を使った木彫作品が展示されるということだ。また、関連企画として、「トークショー1 宮田亮平+丸山智巳+相原健作」(12月19日)、「トークショー2 深井 隆+土屋仁応+中里勇太」(2016年1月30日)が開催される。いずれも18:30~20:00開催。参加費は無料だが、参加に際しては予約が必要となる。予約方法の詳細は同ギャラリーWebサイトにて。
2015年12月01日東京都・清澄白河の東京都現代美術館は、オノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考する展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から」を開催している。会期は2016年2月14日(月曜・11月24日・12月28日~1月1日、1月12日休館、ただし11月23日・1月11日は開館)。開館時間は10:00~18:00。観覧料は一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料。同展は、これまで主に戦後アメリカ美術のなかで語られてきたオノの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考するもの。作家活動を開始するまでの関連資料や創作、1950-70年代の東京での活動、近年の作品を通して、近代と現代、欧州と日本と米国、美術と音楽と文学、前衛とポピュラーカルチャー、そして社会と個人を繋ぐ独創的な創造活動が紹介される。オノは独自の詩のあり方を核とする、コンセプチュアル・アートの先駆者として、社会のシリアスな課題を、ユーモアに溢れたアプローチで多くの人に向けて発信してきており、同展は、戦前に既に充分に国際化していた東京を起点に育まれたその軌跡が、今日的視点から辿られるということだ。1930年代、自由学園で音楽教育を受けたオノは、時計の音など生活のなかで触れる音をもとに作曲するなど、芸術と生活を線引きすることのない考え方に接したという。同展では、米国の音楽動向に触れる遥か前、アーティストとしての活動を開始するまでのオノを育んだものや初期の活動が紹介される。また、1964年の夏、2年半の東京滞在の集大成として発行されたオノの代表作でありコンセプチュアル・アートの歴史の中でも重要な本「グレープフルーツ」の、葉書に記された膨大なタイプ原稿や、指示絵画を複製絵媒体に変換し、コンセプチュアルな性格を進めたものなどの作品も紹介される。同時に、そのオリジナルの手書きの指示絵画や同館蔵の「グレープルーツ」初版本もあわせて展示することで、鑑賞者の想像や行為を喚起する新しい美術のあり方が、東京で展開した過程が明らかにされるということだ。そのほか、関連プログラムとして、筑波大学教授・五十殿利治による講演会(11月21日14:00~)が開催される。また、Wish Treeのイベント(12月9日)などが予定されている。プログラムなどの詳細は同館HPにて案内されるということだ。
2015年11月18日東京都・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)は、実験的タイポグラフィユニット・大日本タイポ組合による文字だらけの展覧会「字字字大日本タイポ組合」を開催している。同展は、1993年にヒゲ有り名字無しの秀親とヒゲ無し名字有りの塚田哲也によって結成され、日本語の五十音や漢字、英語のアルファベットなどを解体したり、組合せたり、再構築することによって、新しい文字の概念・可能性を探り続けている実験的タイポグラフィユニット・大日本タイポ組合による、文字通り「文字だらけ」の展覧会。モジモジしながら文字と遊んで22年、文字と歩んで三千里の成果が一堂に紹介される。文字の楽しさ、文字の奥深さを体感できる展覧会となっているということだ。また、展覧会にあわせ、「gggBooks-117 大日本タイポ組合」の刊行も予定されている。また、関連企画として、来場した子供全員に「子がかぶると『字』になる『ウかんむり』」がプレゼントされる「子子子キャンペーン」が開催されている(数量限定)。同時に、来場した「お爺さん」の中から抽選で1名に「お爺・おズボン」が後日プレゼントされる「爺爺爺キャンペーン」も開催されている。自分が「お爺さん」だと思う方は受付にて申し出ることで応募できる。女性も申し込み可。その場合は「OGです」と申し出ればOKとのこと。なお、大日本タイポ組合は、秀親と塚田哲也の2人で1993年に結成された実験的タイポグラフィ集団。日本語やアルファベットなどの文字を解体し、組合せ、再構築することによって、新しい文字の概念を探っている。ロンドン、バルセロナ、東京での個展や世界各地での企画展に参加。2012年古堅まさひこと共に日本科学未来館にて「字作字演展」を開催。ヨコカクと共に新世界タイポ研究会『「横書き仮名」の開発』がTDC賞2013を受賞。2014年10月には「文字による文字のための文字のサイト」type.centerを立ち上げる。主著書に「TYPE CARD PLAY BOOK」(ACTAR)、「大日本字」(誠文堂新光社)。
2015年11月18日東京都・清澄白河の東京都現代美術館は、複数の視点を通して「東京」を浮かび上がらせる展覧会「東京アートミーティングVI "TOKYO"ー見えない都市を見せる」を開催している。会期は2016年2月14日まで(月曜・11月24日・12月28日~1月1日・1月12日休館、ただし11月23日・1月11日は開館)。観覧料は一般1,200円、大学生・専門学校生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料。同展は、「東京」を浮かび上がらせるための2つの構成によって成り立つ展覧会。ひとつは各界で活躍する東京のクリエイターがそれぞれの視点でキュレーションした「東京」、もうひとつは国内外作家が「東京」をテーマにつくる新作となっている。ひとつの概念で東京をまとめる(キュレーションする)ことはできないという考えのもと、複数の視点を通して東京という都市を浮かび上がらせるということだ。「東京」という都市における、テクノポップや成熟と幼さが奇妙に同居するネオテニー的特徴、誰でもが有名になりうる舞台で育まれる過剰な自己演出の美学は"ポップ"の文脈でとらえられるという。また、不安定で先の見えない社会的状況を個々人の強いライフスタイルの表明、あるいは積極的なつながりの中で乗り切ろうとする動きは多様な表現の形式に拡張している。一方、ポスト・インターネット世代の中で育まれるイメージ・オブジェとしての新しいマテリアル感覚、新旧が日常的に共存する都市風景をパラレルワールドとして再構築する若い世代の感性も生まれている。これらの感性や表現の鉱脈は、実は80年代から発展的に継承されている東京の創造力から掘り起こせるものであると同展では考えられており、同展では、1980年代文化の命脈を引き継ぎながら、現れようとしている現在の東京の創造力の可能性を、国内外のアーティストの多様な視点によって多角的に探るということだ。出品作家は、YMO+宮沢章夫、蜷川実花、ホンマタカシ、岡田利規、EBM(T)、松江哲明がキュレーターとして参加。また、スーパーフレックス、サーダン・アフィフ、林科、目【め】が新作出品作家として参加。ほか、計9ヶ国51組が参加している。そのほか、同展のコンセプトである、80年代のアートの表現と現代のつながりと変化を概観することを目的として、前床である70年代に描かれた作品から最近作までの絵画をセレクション。東京在住の作家による、あるいは東京の画廊や美術館で多く展示されていたこれらの絵画作品が70-80年代、90-2000年前半、2010年以降という大きな流れにそって展示構成される。菅木志雄、奈良美智、名和晃平などの作品が展示され、もの派、超少女、ニューペインテイング、ネオポップ、マイクロポップと呼ばれるドローイング絵画など作家たちの意識の変遷が形式の変容としてみてとれる構成となっている。また、関連プログラムとして、「松江哲明 スクリーニング&トーク」(11月29日・12月20日)、MOT美術館講座レクチャー「YMOが切り開いた80年代文化」(12月23日)、「サーダン・アフィフ アーティスト・トーク&Her Ghost Friend クロージング・ライヴ」(2月14日)、「Her Ghost Friend ライヴ・パフォーマンス」(2016年2月10日・11日)などが開催される。なお、各プログラムの詳細やその他のイベントについては決まり次第同館HPにて告知される。
2015年11月16日“芸術の秋”まっただなか。「展覧会に行きたいけど、たくさんありすぎて、どこに行けばいいかわからない」という人も多いのでは。そこで、現在開催中のオススメの展覧会を紹介します!■これぞ王道! アート好き女子は要チェック「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」東京都美術館にて12月13日(日)まで開催中のモネ展。モネといえば、マネやルノワールとならび称される「印象派」の代表的な作家です。日本での「印象派」の人気はとても高く、1年中どこかの美術館で「印象派」の展覧会が行われています。どうして「印象派」はこんなにも人気なのでしょうか?アートには「癒し系」と「覚醒系」(啓蒙系?)の2種類が存在します。「印象派」の絵画は淡い描線で描かれ、“光”をいかに表現するかを突きつめた、典型的な「いやし系」アートなのです。日本人は、アートにいやしを求める人が多いため、「印象派」がこれほど人気を博すのではないでしょうか。東京都美術館で、いやしの時間を過ごしてみるのもよさそうです。 ■ちょっと通ぶりたい人には「黄金伝説展 古代地中海世界の秘宝」あらゆる人間をトリコにしてきた「黄金」にまつわる展覧会が、2016年1月11日(祝)まで、東京・上野の国立西洋美術館で行われています。世界最古の金製品をはじめ、古代ギリシャ、トラキア、エトルリア、古代ローマの時代までの約4000年にわたる金の傑作が一堂に集結します。なかでも必見なのは、女性たちを彩ってきた金の装飾品です。繊細でやわらかな曲線を持つ、豪華けんらんな数々の装飾品。金に興味がなかった人も、思わずじっと見入ってしまうことまちがいなしです!■マニアック女子、集まれ! 話題づくりにはもってこいの「春画展」芸術的にも、人文学的にも大変価値のある春画ですが、日本ではあまり注目されることはありませんでした。その芸術性に先に目をとめたのは海外の人々で、2013年から2014年にかけて大英博物館で行われた春画についての展覧会は大きな反響を呼びました。その後、日本でも春画に対する評価が変わってきたようです。それまでは、春画は秘宝館くらいでしか見ることができませんでした。じつは、著名な浮世絵師のほとんどが、春画を制作しています。そして、春画の普及は浮世絵版画という江戸時代の印刷技術の発達のおかげでもあるのです。春画を語ることなくして当時の浮世絵師を語ることはできませんし、当時の出版業や庶民の生活について語ることだってできないのです。こんな展覧会行くのは、男ばっかりだろうって? いえいえ、女子だって、見てイイんです! 大英博物館で行われた展覧会も今回の展示も、女性客が目立っていたそう。絵師の高い技術とユーモアの融合である春画のよさが、性別を問わず受けいれられているということですね。エロ時代の奔放なエドを…。もとい、江戸時代の奔放なエロを、存分に楽しんじゃいましょう! 会期は12月23日(祝)まで。場所は永青文庫です。さまざまなジャンルのアートに触れて感性をみがき、教養を高められたら、女性としての魅力アップにもつながりそうですよね。
2015年11月16日日産自動車による「日産アートアワード2015」の展覧会が、11月14日から12月27日まで神奈川県・横浜のBankART Studio NYKにて開催される。「日産アートアワード」は、日産自動車が創業80年を迎えた13年に、現代美術における優れた日本人アーティストの活動の支援と、次世代に続く日本の文化発展の助力を目的としてスタートしたもの。第2回となる今回は、キュレーターや研究者、アートスペース運営者、レジデンスプログラム従事者、NPOなどのアートプロフェッショナルが候補となるアーティストをノミネート。今年6月に、選ばれた33名の候補者の中から、世界を拠点に活動する5名の国際審査委員会の書類審査によって7名のファイナリストが決定された。今回開催される展覧会では、この7名のアーティストが、インスタレーションや彫刻、映像、写真など様々な分野で新作を発表する。様々な土地で生活し、そこでの体験をもとに“時間のあしあと”を1針1針縫いつけた作品を制作する秋山さやかは、横浜で2ヶ月半に渡り滞在した記憶を表現した作品を出展。鉄塔や工事現場などの日常風景や、厳島神社や金閣寺などの歴史建築物を彫刻作品として再構成する岩崎貴宏は、日用品や桧を用いて緻密な建築風景をつくりだした。また、国籍や人種、アイデンティティなどを主題とした写真や映像、オブジェ、テキストなどを発表するミヤギフトシは、12年から取り組んでいる「American Boyfriend」プロジェクトを展開し、沖縄とアメリカで撮影した映像などを展示する。その他、久門剛史による会場であるBankARTの空間や音、光を作品に取り入れたインスタレーションや、石田尚志の絵画と映像が融合したダイナミックな空間作品、毛利悠子による日用品や機械を用いたインスタレーション、米田知子のイギリスと日本で行った綿密なフィールドワークをもとにその歴史の痕跡を収めた写真作品などが出展。また、11月14日、21日、22日には、ファイナリストによるアーティストトークを実施。11月28日はグランプリ受賞者によるトークショーも行われる。なお、グランプリは同展の作品展示と最終審査を経て11月24日に決定。グランプリ受賞者には、賞金300万円に加え、ロンドンの歴史あるアートセンターであるカムデン・アーツ・センターの協力を得ながら2ヶ月間に渡るロンドン滞在の機会が提供される。【イベント情報】「日産アートアワード2015」会場:BankART Studio NYK 2階住所:神奈川県横浜市中区海岸通3-9会期:11月14日~12月27日(11月24日はイベントのため一般入場不可)時間:11:00~19:00入場無料
2015年11月13日グッチ(GUCCI)が10月16日より、雑誌『LOVE magazine』の編集長を務めるケイティ・グランドとのコラボレーションによる展覧会「No Longer / Not Yet(もはや/いまだ)」展を上海民生現代美術館にて開催する。15-16AWウィメンズコレクションで、イタリア人哲学者のジョルジョ・アガンベンによる“コンテンポラリーとは何を意味するのか”という問いかけからインスピレーションを得たグッチ。クリエイティブディレクターを務めるアレッサンドロ・ミケーレは、“コンテンポラリー”を“過去の名残と未来の兆しが融合し、分岐する交差点において新たな意味を構築する自由を有する、移ろいやすい流動的な状態”と考え、同コレクションでは、かつて存在した世界の痕跡と生まれつつある世界の微かな兆しを祝しこの思想を表現した。今回開催される展覧会「No Longer / Not Yet(もはや/いまだ)」では、新たなコンテンポラリー/反時代性の概念について模索していく。アレッサンドロ・ミケーレ自身の作品の他、世界各国の著名アーティストによる作品が複数の展示室に展示される。参加アーティストは、中国のマルチメディアアーティストのツァオ・フェイ、アメリカの彫刻家のレイチェル・ファインスタイン、ネオコンセプチュアルアーティストのジェニー・ホルツァー、イギリスのフォトグラファーのグレン・ルッチフォード、サウンドデザイナーのスティーブ・マッキー&ジョン・ゴスリングなど。
2015年11月05日活動10周年を迎えるシャンデリアアーティスト、キムソンヘ(Kim songhe)による展覧会「トロフィー」が、11月6日から15日までラフォーレミュージアム原宿にて開催される。キムソンヘは、ぬいぐるみやアメリカン・トイ、天然素材、廃材などのアイテムをコラージュしたシャンデリアを制作するシャンデリアアーティスト。一見、異質な組み合わせを奇妙なバランスで統合した作品の数々を生み出している。これまでに、書籍『Session』での木村カエラとのコラボレーションやハナエのミュージックビデオでの美術制作の他、ビームス(BEAMS)やジル スチュアート(JILL STUART)、ラブレス(LOVELESS)など国内外の企業やブランドへの作品提供や空間ディスプレイなどを手掛けている。今回開催される展覧会では、キムソンヘが学生時代にもらった“トロフィー”の思い出に重ね、自身のこれまでの軌跡をたどりながら今後の可能性を表現する。同展のために特別に製作された高さ2mの巨大シャンデリアを始め、グレムリンのギズモが溢れるグレムリンルームや、自身の作品集を撮影した市橋織江のオリジナルプリントなどを展示。キムソンヘの仕事部屋を表現した制作ルームでのインスタレーションも実施される。また、同展に合わせて11月6日には、初の作品集となる『トロフィー(Trophy)』(通常版 4,000円、特別版 1万円)を出版。同書には、“卒業/出発”をテーマに、キムソンヘのこれまでとこれからが詰め込まれた。【イベント情報】「トロフィー」会場:ラフォーレミュージアム原宿住所:東京音渋谷区神宮前1-11-6 ラフォーレ原宿6階会期:11月6日~15日時間:11:00~21:00(11月6日は18:00閉場)入場無料
2015年10月31日東京都・丸の内の三菱一号館美術館は、オートクチュールの始まりから現代に至る歴史を概観する展覧会「PARIS オートクチュール—世界に一つだけの服」を開催する。会期は2016年3月4日~5月22日(月曜休館、ただし祝日・5月2日・5月16日は開館)。開館時間は10:00~18:00。(祝日を除く金曜、会期最終週平日は20:00まで)。入館料は一般1,700円、高校・大学生1,000円、小中学生500円。同展は、オートクチュールの始まりである19世紀後半から現代に至るファッション史を概観するもので、パリ・モードの殿堂―ガリエラ宮パリ市立モード美術館館長オリヴィエ・サイヤール氏監修のもと、2013年にパリ市庁舎で開催された展覧会を再構成したものとなる。19世紀後半のパリで誕生したオートクチュール(Haute=「高い」「高級」・Couture=「縫製」「仕立て」の意)は、パリ・クチュール組合の承認する数少ないブランドにより、顧客の注文に合わせてデザイナー主導で仕立てる高級服として知られている。同展では、シャネル、クリスチャン・ディオール、バレンシアガ、ジヴァンシィ、イヴ・サンローラン、ジャン=ポール・ゴルチエ、クリスチャン・ラクロワ、アライアらが生み出してきた時代を映し出す美しいシルエットの数々、刺繍・羽根細工・コサージュなど、脈々と受け継がれる世界最高峰の職人技が、ドレス、小物、デザイン画、写真など合わせておよそ130点により紹介されるということだ。なお、ガリエラ宮パリ市立モード美術館館長オリヴィエ・サイヤール氏は、同展の魅力と展示の見どころを次のように語っている。「作品はどれも二つとないものばかりで、デザイナーが時代に影響を及ぼすことのみならず、顧客の趣味が時代に反映されることもまた考慮に入れた上で選び出されています。マドレーヌ・ヴィオネ、ポール・ポワレ、スキャパレリ、シャネル、ディオール、グレ、バレンシアガ、イヴ・サンローランのこれ以上ない貴重な作品は、オートクチュールの歴史に幾度か訪れた頂点を評価する道筋を示しているのです。もちろん、これは私たちのコレクションを基にした歴史的で主観的なひとつの見方です。ファッションの歴史は美術館のコレクションに応じていくつも存在するのです。私達がその業績を高く評価する偉大なデザイナーの中から、息を呑むような最高のデザインを選択しました。」
2015年10月29日タムくんの愛称でおなじみの漫画家でアーティストの、ウィスット・ポンニミット氏の展覧会「REFRESH! Mamuang」が、六本木ヒルズで2015年11月13日~12月13日に開催。「リフレッシュ! マムアン」をテーマに新作のドローイング作品と版画作品がお目見えする。タイ、日本を始めアジアで人気のタムくんことウィスット・ポンニミット氏ウィスット・ポンニミット氏は1976年バンコク生まれの漫画家でアーティスト。「タムくん」の愛称で親しまれている。2003年~2006年に神戸に在住経験があり、この間にキャラクター「Mamuang(マムアンちゃん)」を生み出した。この「マムアン」シリーズの他、『ブランコ』(小学館)、『ヒーシーイット』 (ナナロク社)などの多数の漫画作品を日本で出版。2009年には『ヒーシーイットアクア』が文化庁メディア芸術祭マンガ部門奨励賞受賞した。アニメーションや音楽制作も行い、音楽作品に原田郁子との共作「Baan」なども。「マムアン」はタイ語でマンゴー!今回展示されるキャラクター「マムアンちゃん」は、愛らしい素直な女の子。頭の形がマンゴーに似ていることから、タイ語でマンゴーの意味のMamuang(マムアン)がネーミングの由来。LINEスタンプやファッションブラントどのコラボレーションをしたり、雑誌「BIG ISSUE」や「翼の王国」で連載をしたりと、日本でも人気のキャラクターだ。ライブドローイングやトークショーも開催予定会期中には、ウィスット・ポンニミット氏による来場者を描くライブドローイングや、女優・臼田あさ美さんとのトークライブも予定。この機会に、マムアンちゃんの温かくて優しい世界感、さらにはタムくんの人柄にも触れてみてはいかがだろうか。ウィスット・ポンニミット展覧会「REFRESH! MAMUANG」(リフレッシュ!マムアン)【日 時】2015 年11 月13 日(金)~12月13日(日)12:00~20:00会期中無休※11/15 15:00-17:00はトークイベント開催のため会場内の作品観覧は不可。【会 場】六本木ヒルズ A/D ギャラリー(六本木ヒルズウエストウォーク3F 六本木ヒルズアート&デザインストア内 03-6406-6875)【参 加 費】 無料【主 催】森ビル株式会社 森美術館 森アーツセンターミュージアムショップ【後援】タイ王国大使館【オープニングパーティー】 11月13日(金)18:00~20:00【イベント】■ドローイングマムアン!タムくんがご来場のお客様を描くライブドローイング。自由観覧。11月13日 (金) 16:00-18:0014日 (土) 12:30-14:3015日 (日) 12:30-14:30■マムアンちゃんTALK!タムくんと女優・臼田あさ美さんによるトークイベント。11月15日 (日) 開場 15:00 開演15:30参加ご希望の方は下記アドレスにメールで申し込み。11月5日 (木) 締切。抽選の上、11月8日(木)までにご当選者のみに連絡。ad_gallery@macmuseumshop.com件名「マムアンちゃんTALK!」観覧希望・名前(複数名の場合、全員の名前)・電話番号(日中連絡のつく連絡先)イベントの詳細は六本木ヒルズ A/D ギャラリー(03-6406-6875)、または作家ウェブサイトへ
2015年10月26日おもしろ作品の開発やWebサイトの制作などを手がける企業「人間」は、同社の設立5周年を記念した展覧会「16年目で間違いに気づいた展」を開催する。会期は11月13日~15日 12:00~20:00。会場は大阪府・本町の「SLC OSAKA」。入場料は"-5円"(5円もらえる)。同展は、"面白くて変なことを考えている"というスローガンを掲げる「人間」の設立5周年を記念した展覧会。同社代表取締役の花岡洋一氏と同・山根シボル氏が学生時代に作った初期の作品から、会社を設立して5年間に発表した約80点の作品が展示される。展示作品は、フエラムネを吹くと、36体の頭が目を光らせ掛け声を発しながら規律正しく動く、体感型インスタレーション「にんげんとふえ」をはじめ、頭に装着すると左右に映し出された顔がトークに合わせて相づちやツッコミを入れてくれるプレゼンアシストマシーン「3Kディスプレイ」、誰でも簡単に巨乳になれるAR(拡張現実)アプリ「Kinect 巨乳」、ごみ置き場に生息し、収集車が来ると早足で逃げて行く「妖怪ごみ足」など。このほか、スの形をしたイス「スイス」(5万5,000円)や2次元RPGの世界の「あの宝箱」(S:500円/M:850円)、コンプレックス人狼「人間ゲーム」(2,100円)、人間作品集(価格未定)などのグッズ販売も行われるということだ。また、初日の11月13日(19:00~23:00)には、展覧会場と同じビル(GLADBLD)の1階にあるカフェFLOU CAFEにて「間違ったレセプションパーティー」の開催が予定されている。参加費は無料。なお、「人間」は2010年11月11日に設立された、おもしろ作品の開発やWebサイトの制作、広告・キャンペーンやイベントの企画などを手がける企業。代表作に鼻毛通知代理サービス「チョロリ」、ケンドーコバヤシ×人間スマホアプリ「見てる女 やさかい。」、人間関係が崩壊するカードゲーム「人間ゲーム -コンプレックス人狼-」など。
2015年10月22日日本の新たなデザインの展覧会「エニートーキョー(AnyTokyo)」が、10月24日から11月3日まで東京・港区の増上寺の光摂殿にて開催される。「エニートーキョー」は、これからの暮らしのためのプロダクト、感動を与えるアートやミュージックなど、様々な分野のデザインやアイデアが集結する展覧会。第3回目となる今回のテーマは“DIVERSITY&BEAUTY/美しき多様性”。昨年に引き続き日本の重要文化財である増上寺を舞台に、日常生活への独自の着眼点で現実化した実用的かつ審美的なプロダクトや、新技術を活用したマテリアル、往年の名作を現代の目線で新たに表現したプロジェクトなどジャンルを問わず様々なアイデアが集まった。また、会期中新たな取り組みとして、10年より各国で行われている「日中韓デザインフォーラム」を同会場にて開催する。今回は、“強いデザイン、美しいデザイン”をテーマに、国際的な活動を行う日中韓のデザイナーによる講演や、各国の特許庁関係者や企業関係者によるディスカッションなどが行われる。登壇者は、石黒猛クリエイティブ・ラボ代表の石黒猛や、IDEO Chinaのデザインディレクターを務めるTony Wong、DaylightのクリエイティブディレクターのJunggi Sungなど。【イベント情報】「エニートーキョー『DIVERSITY&BEAUTY/美しき多様性』」会場:増上寺光摂殿住所:東京都港区芝公園4-7-35会期:10月24日~11月3日時間:11:00~20:00入場無料
2015年10月21日東京・丸の内の東京ステーションギャラリーは、3人の版画家による、日本の版画史に足跡を残した雑誌の紹介を中心とした展覧会「『月映(つくはえ)』田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎」を開催している。会期は11月3日まで(月曜休館、ただし11月2日は開館)。開館時間は10:00~18:00(金曜は20:00まで)。入館料は一般900円、高校・大学生700円、中学生以下無料。同展は、公刊「月映」(洛陽堂)の紹介に中心をおきながら、創刊者である田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎ら3人の画家の出会い、公刊「月映」の準備期間に制作した限定の私家版「月映」、田中恭吉の死後発刊された萩原朔太郎の初めての詩集「月に吠える」(田中恭吉ペン画11点と恩地の木版画3点を収録)に関連する作品や資料など、約300点を展示するもの。1914年に生まれた作品集「月映」は、20代前半の美術学生、田中恭吉・藤森静雄・恩地孝四郎らによる木版画や詩をまとめた雑誌で、田中恭吉の死を迎えた頃に1年ほどで終刊となったものの、日本の版画史に足跡を残した。当時の画家たちにとって、木版画による表現手段は主流ではなかったが、3人はそれを跳ね返すように、自画・自刻・機械刷りによる木版詩画集づくりに熱中したという。田中恭吉は結核を患い、命を削りながら、内面の葛藤を表出するような物悲しい木版画と詩を生み出し、藤森静雄は木版画の特徴を生かした内省的な作品を残し、そして、恩地孝四郎は「月映」創刊号の編集を一人でこなし、また、日本で最初期の抽象表現に到達した。○■田中恭吉(たなかきょうきち)1892年に和歌山県和歌山市に生まれる。1910年、白馬会原町洋画研究所に入所し、1911年に東京美術学校予備科日本画科志望に入学。萩原朔太郎の詩集の装幀を頼まれるが、結核のため衰弱、1915年に郷里で亡くなる。遺作が恩地の手により萩原の詩集「月に吠える」に用いられた。○■藤森静雄(ふじもりしずお)1891年に福岡県久留米市に生まれる。1910年、白馬会原町洋画研究所に入り、1911年に東京美術学校予備科西洋画科志望に入学、1916年に東京美術学校を卒業。帰郷し中学校の教師となるが、再び上京し、日本創作版画協会や日本版画協会の創立に参加、春陽会にも出品した。1943年没。○■恩地孝四郎(おんちこうしろう)1891年に東京に生まれる。1910年、東京美術学校予備科西洋画科志望に入学、1911年、予備科彫刻科塑造部志望に入学。1918年に日本創作版画協会の、1931年には日本版画協会の創立に尽力。のち国画会会員となる。創作版画の推進者として活躍し、装幀や油彩画も手がけた。1955年没。
2015年10月20日東京都・赤坂の21_21 DESIGN SIGHTは、建築の慣習を覆し、世間の常識に挑戦する作品をつくり続けてきたフランク・ゲーリーの展覧会「建築家 フランク・ゲーリー展 "I Have an Idea"」を開催している。会期は2016年2月7日(12月27日~1月3日・火曜休館、ただし11月3日は開館)。開館時間は10:00~19:00。入場料は一般1,100円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料。同展は、ビルバオ・グッゲンハイム美術館をはじめ、昨年開館したルイ・ヴィトン財団など、半世紀以上にわたり建築の慣習を覆し、世間の常識に挑戦する作品をつくり続けてきた建築家フランク・ゲーリーの「アイデア」を紹介するもの。展覧会ディレクターには、エストニア国立博物館の設計や東京の新国立競技場基本構想国際デザイン競技のファイナリストとして国内外から評価の高い建築家田根剛を迎え、同氏の仕事に大きな影響を与えたゲーリーの「アイデアの力」に注目する。ゲーリー建築の生命力に満ちた外観と居心地の良い内部空間を映像で体感できるプロジェクションをはじめ、ひとりの人間としてのゲーリーの姿に触れられる「ゲーリー・ルーム」が登場する。そして、つくっては壊し、またつくり、疑い、時に否定しながら生み出されるゲーリーのアイデアと、その実現に不可欠なテクノロジーや素材、建築プロセスを紹介するということだ。同展の開催に際し、田根氏は次のように語っている。「本展は建物の紹介を中心とした建築展ではなく、建築家の展覧会です。フランク・ゲーリーがどのような人物で、何に興味を持ち、どこで着想を得て、何に執着を示すのか……つくっては壊し、壊してはつくり上げる大量の模型、シンプルな組み合わせで生み出される見たことのない複雑な形態、建築業を熟知して考案されたゲーリー・テクノロジーによる最新の設計手法、そして世界各国で同時に進行し続けるプロジェクトの数々……これら膨大な創造力と作業量はどのようにして可能だったのか。ゲーリーは誰もみたことのないアイデアを生み出すために、どんなに困難な状況でも、努力と信念、葛藤と重責のなかで、「アイデア」を実現するために勇気もって闘い続けてきた建築家なのです。アイデアはポジティブな力がなくては生み出せません。本展を見ることでゲーリーの成し遂げた「アイデアは世界を変える」と信じてもらえれば最高です。」
2015年10月19日展覧会「PARIS オートクチュール- 世界に一つだけの服」が、16年3月4日から5月22日まで東京・丸の内の三菱一号館美術館にて開催される。同展は、パリ・モードの殿堂として知られるガリエラ宮パリ市モード美術館館長のオリヴィエ・サイヤール監修のもと、13年にパリ支庁舎で開催され人気を博したファッション展を再構成したもの。パリ・クチュール組合の承認を得た数少ないブランドが、顧客の注文に合わせてデザイナー主導で仕立てた高級服“オートクチュール”の19世紀後半から現代に至るまでの歴史を概観することが出来る。会場では、シャネル(CHANEL)、クリスチャン・ディオール(Christian Dior)、ジバンシィ(GIVENCHY)、イヴ・サンローラン(Yves Saint-Laurent)、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)、バレンシアガ(BALENCIAGA)らのオートクチュールを紹介。刺繍、羽根細工、コサージュなどの脈々と受け継がれてきた世界最高峰の職人技を、約130点のドレスや小物、デザイン画、写真などを通して体感出来る展覧会となっている。【イベント情報】PARIS オートクチュール- 世界に一つだけの服会場:三菱一号館美術館住所:東京都千代田区丸の内2-6-2会期:16年3月4日~5月22日時間:10:00~18:00(祝日を除く金曜日と最終週平日は20:00まで)休館日:月曜日(祝日、5月2日、5月16日は開館)料金:一般1,700円、高大学生1,000円、小中学生500円
2015年10月17日シャネル(CHANEL)のクリエイティヴィティの魅力に迫る展覧会「マドモアゼル プリヴェ」が、11月1日までロンドンのサーチギャラリー(Saatchi Gallery)にて開催されている。同エキシビションは、イギリスのランドスケープデザイナーであるハリー&デビッド リッチがマドモアゼル・シャネルの人生へのオマージュとして構想した、ギャラリーの外に広がるイギリス式庭園から始まる。秋らしいゴールド、バーント オーク、シルバー グラナイトなどが用いられた庭園は、マドモアゼル・シャネルの自由への渇望を表現した“リバティ”、彼女の人生を賭けた愛をイメージした“ボーイ カペル”、彼女の星座と強さのシンボルを表した“レオ”の3つのパートで構成されている。庭園を抜けると、マドモアゼル・シャネルのアパルトマンのようなコロマンデル屏風で区切られた空間が現れ、そこからシャネルの神髄に満ちたギャラリーへと続いていく。ギャラリーの1階は5つのスペースで構成されてり、最初の部屋では、マドモアゼル・シャネルが初めてブティックを出したドーヴィルを始めとしたシンボリックな場所を再現。マドモアゼル・シャネルとカール・ラガーフェルドによって生み出されたシャネルのコード、シンボル、アイコンを連想させるアイテムを展開するスペースも登場する。その他、“ダイヤモンド”をテーマにしたスペースや、オートクチュール職人の技を体験出来るスペース、フレグランス「シャネルN°5」のラボラトリーなどで構成される。ギャラリーの2階では、1932年に発表されたハイジュエリーコレクション「Bijoux de Diamants(ダイヤモンド ジュエリー)」の復刻版を、カール・ラガーフェルドが同展のために特別にデザインしたシャネルのオートクチュールのサヴォアフェールと合わせて展示。ジュリアン・ムーアからリリー=ローズ デップまでのシャネルと関係のある女優やモデルのポートレートなどが展示されたゾーンも展開される。エキシビションは、マドモアゼル・シャネルが幼少期を過ごしたオバジーヌの孤児院のステンドグラスの窓にあった“C”からインスピレーションを得たフランス式庭園で幕を閉じる。なお、ギャラリーの3階では、メゾンの職人技とサヴォアフェールにフォーカスした特別なワークショップや様々な年代に向けた教育プログラムなどを行っていく。10月12日に開催されたオープニングには、カール・ラガーフェルドを始め、ジュリアン・ムーア、ヴァネッサ・パラディ、リリー=ローズ デップ、菊地凛子、リタ・オラが出席。セレモニー後には、ギャラリー3階のクラブにて、セイント・ヴィンセントとジェイミー・ボチャートのライブや、リリー・アレン、ジョニー・ウィルクス、ジャーヴィス・コッカーらのパフォーマンスも披露された。【イベント情報】「マドモアゼル プリヴェ」展会場:Gallery Saatchi住所:Duke Of York’s HQ King’s Road London SW3 4RY会期:10月13日~11月1日時間:10:00~18:00(水曜日は22:00まで)入場無料
2015年10月16日資生堂が10月23日から28日まで東京・銀座の資生堂ビルにて、展覧会「LINK OF LIFEさわる。ふれる。美の大実験室展」を開催する。同展では、“さわる”や“ふれる”といった“感触”をテーマに、インスタレーションや映像、体験型の作品を含む20点以上の作品が展示される。クリエイティブディレクターの藤原大監修のもと、資生堂リサーチセンターの研究員らが教育機関や企業など30を超える異業種とのコラボレーションによって制作した作品の数々が展示される。浅野デザイン研究所とヴェ・マン・フィス香料とのコラボレーションによる「ガム茶道」では、ガムの形や色を眺め、香りを嗅ぎ、噛むという一連の行為を日本の伝統的な“茶道”と重ねることで、ガムの意外かつ新しい楽しみ方を提案する。また、資生堂PICK UP TECHNOLOGY制作チーム「BBmedia Inc.」とのコラボレーションによる「パウダー ワールド」では、ファンデーションに用いられている無重力級に軽い“中空パウダー”の不思議な動きを体感することが出来る。その他、唇の感触をリアルに再現した唇型のデバイス「ハッピー ハッキング リップ」や、音楽からトマトのみずみずしさを知る「きめの音楽」などの作品が登場する。なお、同展は資生堂が2018年末に横浜・みなとみらい21地区に設立する、多様な人々との交流や融合によって新しい価値を生み出す新研究所「グローバル イノベーションセンター(仮称)」の第1歩となるもの。資生堂の研究員と多様な企業とのコラボレーションにより生まれた作品を通じて、これからの“美”の在り方が体感出来る展覧会となっている。【イベント情報】「LINK OF LIFEさわる。ふれる。美の大実験室展」会場:資生堂銀座ビル 花椿ホール・1階~3階住所:東京都中央区銀座7-5-5会期:10月23日~28日時間:11:00~20:00(入場は19:30まで)入場無料
2015年10月13日東京都・渋谷のBunkamura Galleryは、互いにリスペクトする画家と人形作家の展覧会「トレヴァー・ブラウン&三浦悦子 二つの聖餐 -闇から光へ-」を開催する。会期は11月6日~11月15日。開館時間は10:00~19:30。入場無料。同展は、互いにリスペクトする画家のトレヴァー・ブラウンと人形作家の三浦悦子の作品40余点を展覧販売するもの。ブラウン氏と三浦氏の作品で表現される少女たちは、皆傷を負ったもの、何かの理由で(あるいは自らの意志で)不完全な姿になったものが登場するが、痛々しい姿を淡々と誇らしくさらしている姿は不気味でもあり、愛おしくもある。彼女たちは、己の身体に傷や痣、縫い目など欠損があることを自ら美しいと確信しており、不完全故に完全な身体であることの優越性や、自己肯定の獲得により、屈折とは異なる自己愛が逆説的に他者への優しさに還元されてゆくことを伝えているという。世の中には、哀しく痛ましい過去や記憶から消去したい悲壮な思い出「心的外傷=トラウマ」をリセットをする為に自ら命を絶つものや、自傷に走るものが存在するが、それらは生きたいが故の生に対する逆説であると同展では分析されている。しかし、心の痛みや苦痛は臨界点に達すればその先にあるものは絶望や死ではなく、恐れから親しみへ、同展のタイトルにもあるように、「闇から光へ」コペルニクス的転回が起きると捉えているということだ。また、同展に合わせ、トレヴァー・ブラウンと三浦悦子の新刊画集をそれぞれ刊行。ふたりのサイン会が開催される。開催日時は11月14日16:00~。参加に際しては、作品・新刊画集の購入が必要となる。
2015年10月08日オノ・ヨーコの作品を集めた展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」が、11月8日から16年2月14日まで東京都現代美術館にて開催される。これまで主に戦後のアメリカ美術の中で語られてきたオノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考する同展。オノ・ヨーコがアーティスト活動を始めるまでの関連資料や創作物、50年代から70年代の東京での活動、近年に発表された作品などが展示される。会場では、葉書に記された2年半に及ぶ東京滞在の集大成として、64年に出版されたオノ・ヨーコの詩集『グレープフルーツ』の膨大なタイプ原稿や、62年の草月ホールで展示された指示絵画を複製絵媒体に変換したものなど、貴重な日本初公開作品をラインアップ。『グレープルーツ』の初版本や手書きの指示絵画なども合わせて展開される。【イベント情報】「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」会場:東京都現代美術館企画展示室地下2階住所:東京都江東区三好4-1-1会期:11月8日~16年2月14日時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜日(11月23日、16年1月11日は開館)、11月24日、12月28日、16年1月1日、16年1月12日料金:一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料
2015年09月30日サン=テグジュペリによる「星の王子さま」初の映画化『リトルプリンス 星の王子さまと私』と高島屋とのコラボレーションが決定。本作の世界観を演出した装飾をはじめ、展覧会や特別クリスマスショップが展開される。アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリによる永遠の名作のその後の物語として、現代を生きるひとりの“女の子”を主人公に描く本作。今回の決定は、2015年タカシヤマクリスマスとのスペシャルコラボレーションとして実施される。11月11日(水)~12月25日(金)の期間中、日本橋高島屋1階正面ウィンドーやホールをはじめ、全館にて本作の世界観を装飾で演出。展覧会の会場入り口では、原作と映画どちらにおいても重要なシーンとなる「バラのアーチ」が再現される。同期間、日本橋高島屋1階正面ホールでは原作「星の王子さま」や映画のキャラクターアイテムを販売。クリスマスツリーやおもちゃ、雑貨、高島屋限定商品など約1,000アイテムが陳列される。さらに、11月19日(木)~12月1日(火)に日本橋高島屋8階特設会場にて、マーク・オズボーン監督公認による日本初の展覧会『リトルプリンス星の王子さまと私』展が開催。映画制作の舞台裏が分かるメイキング映像をはじめ、ストップモーション・アニメーション手法で実際に使われたパペット人形など、ほとんどが日本初公開となる100点以上のアートワークが展示される。本展覧会は日本橋の高島屋から横浜、名古屋、京都と順次巡回していく予定だ。『リトルプリンス星の王子さまと私』は、11月21日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月29日オノ・ヨーコの作品を集めた展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」が、11月8日から16年2月14日まで東京都現代美術館にて開催される。これまで主に戦後のアメリカ美術の中で語られてきたオノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考する同展。オノ・ヨーコがアーティスト活動を始めるまでの関連資料や創作物、50年代から70年代の東京での活動、近年に発表された作品などが展示される。会場では、葉書に記された2年半に及ぶ東京滞在の集大成として、64年に出版されたオノ・ヨーコの詩集『グレープフルーツ』の膨大なタイプ原稿や、62年の草月ホールで展示された指示絵画を複製絵媒体に変換したものなど、貴重な日本初公開作品をラインアップ。『グレープルーツ』の初版本や手書きの指示絵画なども合わせて展開される。【イベント情報】「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」会場:東京都現代美術館企画展示室地下2階住所:東京都江東区三好4-1-1会期:11月8日~16年2月14日時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜日(11月23日、16年1月11日は開館)、11月24日、12月28日料金:一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料
2015年09月29日カプセルトイ『コップのフチ子』で知られる奇譚クラブが、初の展覧会となる「奇譚クラブ10周年展」を、東京・渋谷パルコにて12月11日から開催することが明らかになった。本イベントは、奇譚クラブが9月25日で設立10周年を迎えることから企画された同社初の展覧会。会場では、この10年間で登場した全商品の展示が予定されている。また、イベントのメインビジュアルには、漫画家・タナカカツキ氏による完全描き下ろしの「コップのフチ子」を採用。ゴールドのワンピース姿に身を包み、月桂樹の冠をかぶったいつもよりゴージャスな「フチ子さん」に仕上がっている。会場限定商品、特別イベントなどは追って発表される。奇譚クラブは、累計1,000万個を突破した生物フィギュアレーベル「ネイチャーテクニカラー」(現在は株式会社いきもんに分社化)をはじめ、『江頭2:50ストラップ』(累計100万個)や『土下座ストラップ』(累計300万個)、『くいとめるニャー』(累計300万個)などのカプセルトイを展開。中でもタナカカツキ氏と共同開発した『コップのフチ子』シリーズは累計販売1,000万個超えの大ヒットとなり、同社を代表する商品となっている。(C)KITAN CLUB
2015年09月25日フラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン(Nicolai Bergmann)の展覧会「伝統花伝」が、9月22日から25日まで東京・丸の内のシャングリ・ラ ホテル 東京で開催されている。24日、ニコライ・バーグマン本人が作品を紹介する内覧会が行われた。シャングリ・ラ ホテル 東京で6年ぶりの開催となる同展では、人間国宝の作品をはじめとする、日本の伝統工芸や美術作品と自身のフラワーアートの融合を試みたニコライ。会場には、陶芸家、金工作家、人形作家、ガラス工芸作家など、様々な工芸作家の作品からインスピレーションを得たり、実際に作品の一部として用いて制作した50点以上の新作が披露されている。以前より、実際に日本各地で活躍する様々な工芸作家の元へ訪れてきたというニコライは、「フラワーデザインを通して、それぞれの作家たちのクラフトマンシップを感じてもらえる展覧会にしたいと思った」と語る。中には、江戸時代から受け継がれた牡丹流水模様の小袖から、ニコライ自身がコレクションとして所有している器を用いた作品も展示され、日本の美意識を敬愛するニコライならではのエスプリが随所に感じられる内容となっている。工芸品を彩る生花を中心とした植物は、普段見慣れた栗やススキなどから、珍しいパイナップルオーキッドという蘭など多種に及ぶ。「会期中の4日間、生花を用いた作品を維持させることも私にとって挑戦の一つでした」と話すニコライ。4、500本のワイヤーに唐辛子を一つ一つ手作業で繋いだり、葉を一枚一枚貼り付けたりと繊細な工程を経て生み出された一つの作品に対し、2、3名が1日掛かりで携わり、約50名のスタッフ総出で会期前日に一気に仕上げられたという。そんな儚さの一方で、植物の強い生命力も感じることができる、和×洋が融合したニコライの新しい美の世界が体感できるものとなっている。また、会場には特設のミュージアムショップも開設。シグニチャーであるフラワーボックスの「伝統花伝」限定版など、スペシャルアイテムも販売している。【イベント情報】ニコライ・バーグマン展示会「伝統花伝」会場:シャングリ・ラ ホテル 東京 27階住所:東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館会期:9月25日まで時間:10:00~19:00(最終日は16:00閉場)料金:800円(高校生以下無料)
2015年09月24日東京都・小平市の武蔵野美術大学 美術館・図書館は、同大学の"助手"有志による展覧会「助手展 2015武蔵野美術大学助手研究発表」を開催する。会期は11月24日~12月19日(日曜休館、ただし12月13日は特別開館)。開館時間は10:00~18:00(土曜・特別開館日は17:00閉館)。入場無料。同展は、研究室のスタッフとして授業運営はじめ多様な学務を担う"助手"48名の研究成果を一堂に展観するもの。専門性を活かし各研究室で活躍する助手たちは、表現者、研究者として、学外での活動も盛んに行っており、会場には、日本画・油絵・版画・彫刻・グラフィックデザイン・工芸・建築・写真・映像・メディアアートなど、様々なジャンルで第一線を走る若手作家が同展に合わせて制作した最新未発表作が展示される。運営には15名の助手が集い、会場構成からイベント、広報、記録集発行までを行う。多彩な表現を、その展示空間もあわせて楽しむことができる展示となっているということだ。また、関連イベントとしてアーティストトークが開催される。開催日時は12月5日14:30~。入場無料、予約不要。そのほかのイベントに関しては同館Webサイトにて告知されるということだ。
2015年09月20日アートに触れたくなる秋のシーズンには、展覧会やイベントなどが盛り沢山。本、映画、展覧会、水族館など“芸術の秋”を堪能できるお出かけスポット8選をご紹介。見て・触れて・体感して、五感を刺激!■アートブック界を牽引する300組以上のアーティスト、出版社が世界中から集まる「THE TOKYO ART BOOKFAIR」今年で7回目を迎える、アジア最大のアートブックフェア「THE TOKYO ART BOOKFAIR」が9月19 日から9月21日まで、京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパスで開催される。進化するアートブックの「いま」を覗いてみては?■秋の風を感じながら、シャンパンと映画を華やかに楽しむ。モエの屋外イベント、東京ミッドタウンで開催中六本木・ミッドタウン・ガーデンに、10月4日までの期間限定で「ミッドパーク・シャンパン・ラウンジ by MOET & CHANDON」がオープン。また、期間中の金曜夜に、ラウンジの先にひろがる広大な芝生広場では、屋外の巨大スクリーンで映画上映をする「MOET GARDEN CINEMA(モエ ガーデン シネマ)」も開催中。■蜷川実花×すみだ水族館のコラボ公開。蜷川カラーに染まるクラゲと万華鏡の幻想空間東京スカイツリータウン内のすみだ水族館で、蜷川実花がプロデュースする「蜷川実花 × すみだ水族館 クラゲ万華鏡トンネル」が12月27日まで開催している。壁と天井に約5,000枚の鏡を敷き詰めた万華鏡空間と、蜷川実花カラーに染まったクラゲ、漂うアロマの香りで5感を刺激する。■写真家・鈴木理策、約8年ぶりの大規模個展開催。まなざしの追体験から「見ること」を示す東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている、写真家・鈴木理策の個展「鈴木理策写真展 意識の流れ」。“意識の流れ”は、見るという行為により、自然とその体験に引き込まれていく、鈴木自身が感じた感覚をもとにしている。会期は9月23日までなのでお早めに。■ムーミン出版70周年記念イベントが松屋銀座で開催。日本初「アラビア ムーミン マグ」全73点が登場『ムーミン』の出版70周年を記念して、9月23日まで松屋銀座8階のイベントスクエアにて「MOOMIN!ムーミンSTORY」が開催中。会場では、90年から現代までに生み出された、フィンランドのアラビア・ファクトリーの「ムーミン マグ」全73点が一同に揃う!■チームラボが創造する“光の宇宙”…新作「クリスタルユニバース」を銀座で発表銀座のポーラ ミュージアム アネックスにて、チームラボの新作「クリスタルユニバース(Crystal Universe)」がお披露目。作品の中を歩き、光を肌で感じ宇宙に溶け込む、アンリアルな体感をしてほしい。会期は9月27日まで。■「ヤン・ファーブル展」エスパスルイ・ヴィトンで開催中。輝くスカラベの骸骨など日本初公開ベルギー人アーティスト、ヤン・ファーブル(Jan Fabre)の展覧会「Tribute to Hieronymus Bosch in Congo (2011-2013)」が、エスパス ルイ・ヴィトン東京で開催中。注目は、日本初披露の昆虫・スカラベの鞘翅(さやばね)を用いたモザイク作品。こちらも9月23日までなのでお早めに。■ベトナムの光と影をダイナミックに映し出す、ディン・Q・レの日本初となる個展が開催戦争や虐殺を題材に扱うベトナム人アーティスト、ディン・Q・レの日本初となる個展「ディン・Q・レ展:明日への記憶」が森美術館で10月12日まで開催中。日本の戦後70年、ベトナム戦争終結から40年という節目に、歴史を再考してはいかがだろう。
2015年09月19日東京都・小平市の武蔵野美術大学 美術館・図書館は、紫綬褒章受章の銅版画家、池田良二の航跡を辿る展覧会「池田良二 ー 静慮と精神の息吹」を開催する。会期は11月24日~12月19日(日曜休館、ただし12月13日は特別開館)。開館時間は10:00~18:00(土曜・特別開館日は17:00閉館)。入場無料。同展は、現代版画の地平を開いてきた、池田氏最初期の版画作品から現在に至るまで、新作を含めて約60点の銅版作品を中心に紹介するもの。池田氏は、1947年北海道根室に生まれ、1967年武蔵野美術大学に入学し山口長男や野見山暁治のもとで絵画を学んだ後、1975年独学で銅版画制作を開始。時を置かずして国内外のコンクールに出品する中で頭角を現すようになったという。その後、81年文化庁派遣芸術家在外研修員としてイギリスを中心に留学、94年以降アルバータ大学客員教授として度々カナダでの長期滞在など、海外における作品制作は銅版表現を深化させるだけでなく、新たな作品へと展開する転換点となる。池田氏の フォトエッチングを中心に複数の銅版技法によって作り出されるモノトーンの静謐で緊張感ある銅版表現は、海外で評価され、ソウル国際版画ビエンナーレ大賞(1990年)を受賞。国内でも、タカシマヤ美術賞(2003年)山口源大賞(2005年)などを受賞し、2009年には紫綬褒章を受章した。同展では、池田良二作品を4つの時代、「開帆」、「還元と構築」、「遷移と展開」、「拡張と連接」に分けて、その変遷を通覧する。また、書籍・ポスターの原画など銅版画作品の展開事例や、製作アトリエ・版画制作道具の紹介も行われ、陶器や木工芸、茶道関連へと展開する多才な一面にも触れられるということだ。また、関連イベントとして、講演会「銅版画家、池田良二について(仮)」が開催される。池田作品の論評を重ねてきた美術評論家の本江邦夫氏と池田良二氏によるもので、作品における銅版表現の魅力とその背後にある問題、さらに人物像などから池田作品の世界が読み解かれる。開催日時は11月30日17:00~18:30(予定)。そのほか、作品に内在する考え方や影響関係などが池田氏本人によって語られる、ギャラリートーク「池田良二の銅版画の航跡」(仮)が開催される。開催日時は12月12日15:00~16:00。いずれも入場無料、予約不要。
2015年09月19日ラフォーレ原宿は、シャンデリアアーティスト、キムソンヘ氏の大型展覧会『キムソンヘ展「トロフィー」』を開催する。会期は11月6日~15日。開場時間は11:00~21:00(初日は初日は18:00閉場)。会場は東京都・原宿のラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)。入場無料。同展は、ぬいぐるみやアメリカン・トイ、天然素材、廃材などからシャンデリアを創り出すシャンデリアアーティスト、キムソンヘ(Kim Songhe)氏による作品展。同展のために特別制作された巨大シャンデリアが展示されるほか、グレムリンのギズモが溢れるグレムリンルームの展示、キムソンヘ氏の作品集を撮影した市橋織江氏のオリジナルプリントの展示、キムソンヘ氏本人の仕事部屋を表現した制作ルームでのインスタレーション、さらには過去の注目作品の展示などが予定されている。また、同展のオリジナルグッズやキムソンヘ氏自身の創作活動10年の節目として出版した初の作品集「Trophy」(11月6日発売)の販売も実施されるということだ。なお、キムソンヘ氏は1982年東京生まれ(国籍は韓国)。織田デザイン専門学校卒業後、デザイン活動を開始し、2005年にセレクトショップ「LOVELESS」に展示したシャンデリア作品が注目を集める。以降、ぬいぐるみやアメリカン・トイなど既成のアイテムをコラージュする手法を用いた制作を中心に、ショップ空間のディスプレイなども数多く手掛ける。書籍「Session」での木村カエラとのコラボレーション、ハナエのミュージックビデオでの美術制作、あちゃちゅむ、BEAMS、H.P.FRANCE、ISETAN、JILLSTUART、LOVELESS、MUVEIL、NEAL’S YARD REMEDIES、STUSSY JAPANなど、国内外の企業やブランドへの作品提供や空間ディスプレイ、プロダクトデザインなどを手掛けている。
2015年09月12日ブルガリ(BVLGARI)が、希少なハイジュエリーを一挙に紹介する展覧会「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝」を東京国立博物館で開催(9月8日~11月19日)。開幕前夜の9月7日、同所で行われたガラ・パーティに、女優の宮沢りえが来場した。古代ギリシャ・ローマ文化の美術や建築物からインスピレーションを得たジュエリーを数々生み出してきたブルガリ。同展では、130年以上にわたるブルガリの壮大なコレクションの中から、希少なアーカイブ作品約250点を展示する。創業者ファミリーが手掛けた銀の装飾品やアールデコ様式を始め、エリザベス・テイラー(Elizabeth Taylor)が映画『クレオパトラ』(’63)で纏った衣装や、結婚した俳優のリチャード・バートン(Richard Burton)から贈られたジュエリー、イングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman)、グレース・ケリー(Grace Kelly)、ソフィア・ローレン(Sophia Loren)をといった往年の名女優たちが纏ったジュエリーなども披露される。さらに、日本の美意識にインスピレーションを受けた「富士山」「ブッダ」の特別展示や、イタリア語で“蛇”を意味する「セルペンティコレクション」、古代ローマのコインから着想を得た「40周年のブルガリ・ブルガリコレクション」と、その華麗なる歴史に恥じないラインナップが一挙公開される。目にも鮮やかなグリーンが印象的なラルフローレン(Ralph Lauren)のドレスで登場した宮沢りえは、「今日はジュエリーが主役ですから、ドレスはできるだけシンプルに。色は宝石たちと仲良くなるグリーンを選びました」。胸元で輝くネックレスは3,090万円。イヤリング(486万円)、ジュエリーウォッチ(2,920万円)、バッグ(55万円)とどれもブルガリの伝統と革新を兼ね備えた逸品で、身につけている本人も「まるでアートのような宝石を身につけると、背中羽根が生えて、どこまでも飛べるような気がする」とうっとりしていた。■ブルガリグループCEOのジャン-クリストフ・ババン氏コメント「世界で最も重要な市場のひとつである日本に対する賛辞の印として、日本で大規模な回顧展を開催することは、私たちの長年の願いでした。このたび国内有数の博物館のご協力を得て、ついにその願いが実現することとなり、大変うれしく思っております。ご来館いただいた皆様には、ローマに根差した独自の伝統に支えられて130年以上続くブルガリのイノベーションの広がりとパワーをご覧いただけることでしょう」とコメントを寄せている。【イベント詳細】展覧会「アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝」会場:東京国立博物館 表慶館住所:東京都台東区上野公園13-9会期:9月8日~11月29日時間:9:30~17:00休館日:9月14日、24日、28日:10月5日、13日、19日、26日:11月4日、9日、16日、24日※9月の土、日、祝、休日は18時まで開館、金曜日は20時まで開館(ただし、9月25日、10月9日、16 日、23日は除く)※10月2日、3日は22時まで、10月31日~11月2日は20時まで開館、入館は閉館の30分前まで
2015年09月08日アンダーカバー(UNDERCOVER)の25周年を記念した展覧会「LABYRINTH OF UNDERCOVER "25 year retrospective"」が、10月10日から12月23日まで東京オペラシティ アートギャラリーにて開催される。1990年にデザイナーの高橋盾によって立ち上げられ、これまでにファッションはもちろん、写真や映像、ドールなどの多彩なクリエーションでも注目されてきたアンダーカバー。25周年を記念して開催される同展では、そんな多面的なクリエーションが複雑に絡み合うアンダーカバーの特質を表現して、タイトルに“LABYRINTH=迷路、迷宮”の言葉が入れられた。期間中は、ブランド創立から現在までの25年間で発表されてきたコレクションルック約100点を中心に、ショーの映像やドール、絵画なども展示。ファッションだけにとどまらず、カルチャー性に富んだアンダーカバーの世界観が体感出来る貴重な機会となる。作品は東京オペラシティ アートギャラリーの広い空間を活かして展示されており、多種多様なクリエーションが大小様々な部屋に展示される様子は、まさに“迷宮(LABYRINTH)”を感じさせるものとなっている。【イベント情報】「LABYRINTH OF UNDERCOVER "25 year retrospective"」会場:東京オペラシティ アートギャラリー住所:東京都新宿区西新宿3-20-2会期:10月10日~12月23日時間:11:00~19:00(金・土は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)料金:一般 1,200円、高大生 800円、中学生以下無料休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
2015年09月06日