ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。シンガーソングライターで詩人の柴田聡子さんをお招きしての対談、第3回目。世の中にはラブソングが多すぎて、友情ソングが少なすぎ…!?友情ソングを歌うDIVAの2人は何想う?かけがえのないものを描く友情ソングはブルーオーシャン?ゆっきゅん(以下、ゆ):柴田さんと私の歌詞なんですけど“飲み物”と“友情”が共通項になるなって。柴田さんの歌、スプライト、マウンテンデュー、泡の飲みものとか出てくるじゃないですか。柴田聡子(以下、柴):本当だ!ゆ:私も飲み物が好きすぎて、ドリンクバー、白湯(さゆ)とか歌詞に出してる。柴田さんは勝手に飲み物ソングの先輩だと思ってます!柴:DIVAが白湯を歌うっていいよね。白湯の概念を変えてる。ゆ:でも、日本で一番愛されているソフトドリンクの歌はくるりの「ばらの花」だから、ジンジャーエールはあれよりもいい歌詞を書けたときにしか出せないですね。柴:たしかにあれは超えられないな。叙情の誘い方が半端ない。ゆ:そして“友情”です。柴田さんが“「後悔」はとっておきの友情ソングです”ってライブで紹介していて、びっくりしたんですよ。柴:恋愛の歌だと思ってた?私、恋愛と友情のあわいがかなりあいまいな人間なんだよね。ゆ:意味が変わって聞こえて、より曲の豊かさが増しました。柴田さんの歌って、友情ソング多いですよね。私、それが好きで。柴:ゆっきゅんも友達の歌が多いでしょ?友情をどう捉えてる?ゆ:たぶん、aikoさんがラブソングを書くのと同じ感覚なのかも。日常に友達との出来事がたくさんあって、友情に対して大きな感情を抱くこともある。要は、かけがえのない大切なものです。柴:そうだよね。でも私はもう執着に近いかも。失うのも怖いし、維持するにはどうすべきか考えたりするし。その子とのことを思い出して、何曲も書いたりして。私はとにかく友達と死ぬまで楽しく過ごしたいの。絶対ケンカとかしたくなくて、素敵な思い出しか作りたくない。なんか、私が一番好きな関係性の形態が友情かな。ゆ:ラブソングはたくさんあるけど、世の中に友情ソングってバリエーションが少ないんですよね。“友達最高!”みたいな曲はあるけど、例えば友達の結婚に対する複雑な感情とかって歌われてなくないですか?多分友情ソングはブルーオーシャンだと思う。柴田さんを見て、もっと友情について書いていいんだと思いました。柴:すべての感情はラブソングになると思うんだけど、恋愛感情ばかりが作品として優遇されているんだよね。恋愛ってすごい王者。でもラブソングの中にも友情ってあると思うし、自由にいろんな意味の読み取り方をしてみてほしい。ラブの中にある友情のことも忘れないでいたいな。しばた・さとこ1986年、北海道・札幌市生まれ。シンガーソングライター、詩人。2月に7作目となるアルバム『Your Favorite Things』を発売。現在リリースツアー中。ファイナルは5月31日の東京・Spotify O‐EAST。ゆっきゅん1995年、岡山県生まれ。青山学院大学文学研究科比較芸術学専攻修了。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。X、インスタは@guilty_kyun※『anan』2024年4月10日号より。写真・幸喜ひかり文・綿貫大介(by anan編集部)
2024年04月10日DIVA・ゆっきゅんによる新連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。ゆっきゅんが、あなたの心の中の“DIVA”を優しく鮮烈に目覚めさせます!みなさんはじめまして。DIVAを愛し、DIVAになったゆっきゅんです。物心ついた頃から浜崎あゆみさんを聴いて健やかに育った結果、こうしてananで連載を持つようになりました。この連載では、みんなの内に秘めた誇り高きDIVAを目覚めさせたいと思っています。まずDIVAってなんなん?と思った、そこのあなた。置き去りにはしません!ちゃんと説明するところから始めます。DIVAとは、いわゆる「歌姫」のこと。誰にも言えないような孤独を隠すでも手放すでもなく持ち続け、それでいて私たちの目の前にはゴージャスな姿として現れてくれている「歌姫」たち。私はそんなDIVAが大好きで、DIVAの音楽や言葉に勇気づけられ、励まされて生きてきました。それがいつしか受け取り手でいるだけでは耐えきれず、自分自身が立ち上がる覚悟で私も現在DIVAをやっています。というか、そうせざるを得ない!そんな思いでDIVA一択の人生を歩んでいます。でも、私が言っているDIVAは単に職業としての「歌姫」のことではなく、精神性であり、姿勢であり、態度としての内面的な「DIVA」なんです。どういうことかというと、私のDIVAの解釈は、“孤高で誇らしくあろうとする意志”。生きていると、自分の選択に迷う瞬間って結構あるじゃないですか。心が弱ると自分の意見を言い出せなくなったり、好きな洋服やメイクで着飾れなくなったり……。そんなときに背中を押してくれるのが、心の中のDIVAなんです。孤独なまま立っていて、人々に勇気を与え続けてくれるDIVAを、あなたも心の中に住まわせているのではないですか?大切なのは、自分の人生を自分のものだと捉えて、光り輝いて生きていく意志と覚悟。私もそうだし、誰もが自分がDIVAだと気づいた瞬間に、孤独を引き受けながらも輝ける存在になれる。そんな願いを込めて、連載のタイトルは「あんたがDIVA」に決めました。これは「DIVA ME」というデビューシングルで伝えているメッセージでもあるので、初耳の方はチェックを。みなさんの通勤から退勤までを全力で応援する一曲になっています。聴くだけで、日常の風景にミラーボールをともしていただけるはずなので(私があなたの恥ずかしくも面白い人生を肯定します!)……って、DIVAの説明に紙幅をしっかり割いていたら文字数!これから連載で私が何をしていくのかという肝心な話は、次号で!ゆっきゅん1995年、岡山県生まれ。青山学院大学文学研究科比較芸術学専攻修了。「電影と少年CQ」のメンバー。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。X、インスタは@guilty_kyun※『anan』2024年2月7日号より。写真・幸喜ひかり文・綿貫大介(by anan編集部)
2024年02月19日大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で鮮烈な印象を残し、「いま最も信頼する俳優のひとり」と脚本の三谷幸喜さんからも言われる柿澤勇人さん。その三谷さんの新作を前に、今の想いを聞いた。史実をなぞりながらも、歴史上の人物を独自の解釈を加えて多面的に描き出し話題を呼んだ三谷幸喜さん脚本の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。本作で、苦悩する若き将軍・源実朝を演じ、大きな注目を浴びた柿澤勇人さん。劇団四季でまたたくまに主役の座を手にし注目を集めたかと思えば、その地位をあっさりと辞して外の世界へ。ミュージカルにとどまらず、蜷川幸雄さんや三谷幸喜さんの舞台のほか、近年は映像でも活躍。その一方で、歌舞伎の音楽を担う清元の家に生まれ、幼い頃から伝統芸能にも触れて育つなど多面的な経歴を持つ人。――現在稽古中の舞台は、三谷幸喜さん作・演出『オデッサ』です。三谷さんとの舞台は、2019年の『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が初めてでしたが、あらためて三谷作品の魅力はどこに感じられているんでしょうか。三谷さんは基本的に、脚本を役者にあて書きされるスタイルですが、それゆえにどのキャラクターを見てもすごく生き生きとしている印象があります。僕が以前演じたシャーロック・ホームズは、セリフの分量も多いし、板の上に立っている時間が本当に長い(笑)。役者としては過酷ですが、人が集まったりいなくなったりするたびに、人間関係が変化していくのが面白いですよね。ただ前回は、世界的に有名なキャラクターだっただけに、役の手がかりになるものも多かったんです。(ベネディクト・)カンバーバッチのドラマも参考にさせてもらいました。――今回の役にも、柿澤さんのキャラクターが反映されている?今回、鹿児島弁と英語っていう、僕がなじみのない言葉で芝居をしているので、はたしてセリフをちゃんと言えているのかもよくわかってないんです(笑)。鹿児島弁ひとつとっても、イントネーションやアクセントが標準語と全然違うので、ついそこに囚われてしまって。シャーロックのときはつねに動いていて、10秒以上じっとしていてはいけない役で、身体的な面ですごくエネルギーが必要とされたんです。でも今回は、とにかく頭をフル回転させなきゃいけない。三谷さんとは映像を含めてこれが3作目ですが、どの作品も大変です(笑)。――三谷作品というとコメディのイメージですが、今回の宣伝ビジュアルを見るとミステリアスな雰囲気の作品なのかなと思いますが。みなさんにひとつ言いたいのは、このチラシのことは全部忘れてほしい(笑)。この撮影の段階では台本は完成していなかったので、役の表情とか、まだわからなかったですからね。――ではやはりコメディ?シリアスな場面もたくさんありますが、笑えるシーンもたくさんちりばめられています。あと今回、英語で話す部分は字幕が出るとのことですが、オーソドックスな感じにはたぶんならないだろうと。僕もまだ話を聞いただけですが、そこも作品のひとつのピースになる気がします。そういう意味でも、誰も今までに観たことのない舞台になるはずです。でも話の内容は全然難しくない。それぞれがそれぞれの想いで、嘘をついたり取り繕ったり、芝居したり、そんなモーメントがいっぱいちりばめられていて、何度も観たくなる作品になっていると思います。――柿澤さんといえばやはり『鎌倉殿の13人』のお話も伺いたくて。当時、登場回が放送されるたび実朝が話題になり、トレンド入りしたりしていましたが、ご本人はどう思われていたんですか?これまで舞台を多くやってきている僕からすると、お客さんの反応が直接わかる舞台と違って、映像作品は全然わからない。でも、鎌倉での交通パレードに出させてもらったときに、僕のことなんか誰も知らないだろうと思っていたのに、たくさんの人が集まってくれて、僕を役名で呼んでくれて、大河ドラマってすごいんだなって思いましたし、三谷さんの書いたドラマってやっぱり多くの人に刺さるんだなと思いました。これまで外で声をかけられるなんてことがほとんどなかったので、ほぼ初めての経験だったんですよね。――もちろん脚本も素晴らしかったですが、それに応えられるだけの役者さんたちが集まっていたというのもあったと思います。あの作品はどんな役だろうと、全員が全員一本ちゃんと筋が通った人として描かれていて、演出の方々も台本から役をいかに膨らませていくかを考えているという、とても幸せな現場でした。だからこちらも絶対に役をまっとうしたいと思ったし、みなさんが思い描く理想にまずきちんと到達して、それを超えるものにしたいと思っていたんです。――シャーロックでも、いろんな資料を参考に役作りされていたとのことですが、実朝もですか?めちゃくちゃ膨大に資料があったわけではないので、逆にラッキーだったのかもしれないです。複数ある資料の中から、三谷さんが描いている実朝に近いと僕が感じたものを取捨選択して、役の中に取り入れたりしていました。三谷幸喜作・演出の舞台『オデッサ』は、東京芸術劇場プレイハウスにて現在上演中~ 1月28日(日)まで。共演に、宮澤エマ、迫田孝也。テキサスで旅行中の日本人が殺人事件の容疑で勾留されたことから始まる、通訳を介し繰り広げられる会話バトル。大阪、福岡、宮城、愛知でも公演あり。ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949(土・日・祝日を除く11:00~18:00)かきざわ・はやと1987年10月12日生まれ、神奈川県出身。2007年に劇団四季の研究所に入所。退団後は舞台、映画、ドラマと幅広く活躍。主な出演作にミュージカル『ジキル&ハイド』や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などがある。5月には彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd第1弾『ハムレット』のタイトルロールを務める。ブルゾン¥69,300(トゥモローランド TEL:0120・983・522)ニット¥35,200(ジョゼフ オム/オンワード樫山 お客様相談室 TEL:03・5476・5811)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年1月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・五十嵐堂寿ヘア&メイク・松田蓉子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年01月13日三谷幸喜脚本・監督の映画『スオミの話をしよう』が、2024年9月13日(金)に公開される。主演は長澤まさみ。三谷幸喜の真骨頂!映画監督9作目はサスペンス・コメディ『THE 有頂天ホテル』『清須会議』『ギャラクシー街道』、さらにはNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などを手掛け、毎回日本中の話題をさらった三谷幸喜。前作『記憶にございません!』以来5年ぶり、映画監督作品9作目となる『スオミの話をしよう』は、ある1人の大富豪の妻を巡るサスペンス・コメディだ。突如失踪した大富豪の妻が主人公主人公は、突然行方をくらませた大富豪の妻・スオミ。スオミの失踪を聞きつけ、彼女を愛した5人の男たちがスオミの夫が住む豪邸に集結する。そんな5人の男たちが語るスオミのイメージは、見た目も性格も全くの別人。映画『スオミの話をしよう』では、ひとつの屋敷を舞台にスオミの正体に迫っていく。主演は長澤まさみ主人公のスオミを演じるのは、『マスカレード・ホテル』シリーズや『シン・ウルトラマン』『四月になれば彼女は』など、数々の注目作に出演している長澤まさみ。三谷は「いつか長澤さんと映画をやりたいと思っていた」と語るほど長澤への信頼が厚く、今回遂に出演が実現した。三谷映画への出演は初となる長澤が、どのように大富豪の妻を演じるのか注目だ。5人の男たちに遠藤憲一や松坂桃李、西島秀俊などスオミを愛した5人の男たちは、一筋縄ではいかない個性的な役柄ばかり。三谷作品では『ギャラクシー街道』やドラマ『真田丸』に出演した遠藤憲一や、『ステキな金縛り』『記憶にございません!』に出演経験のある小林隆、ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条時政に扮した坂東彌十郎ほか、本作が三谷作品初出演となる松坂桃李、西島秀俊がそれぞれ担当する。主人公・スオミ…長澤まさみ突如失踪した大富豪の妻。魚山大吉(ととやまだいきち)…遠藤憲一M気質の使用人。十勝左衛門(とかちざえもん)…松坂桃李自信家で見栄っ張りのYouTuber。宇賀神守(うがじんまもる)…小林隆お人好しな刑事。草野圭吾…西島秀俊神経質すぎる警察官。寒川しずお…坂東彌十郎スオミの夫。自分勝手な詩人。映画『スオミの話をしよう』あらすじ突然行方をくらませた、大富豪の妻・スオミ。スオミの失踪を知り、夫が住む豪邸に集結したのは、彼女を愛した5人の男たち。しかし、彼らがそれぞれに語るスオミのイメージは、見た目も、性格も、全く異なるものだった。一体、スオミの正体とは?ひとつの屋敷を舞台に、三谷幸喜真骨頂!サスペンス・コメディの幕が上がるー!【作品詳細】映画『スオミの話をしよう』公開日:2024年9月13日(金)監督・脚本:三谷幸喜出演:長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎配給:東宝
2023年12月24日三谷幸喜が“脚本と監督”を務める最新作『スオミの話をしよう』が2024年9月13日(金) に全国公開されることが、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた「2024年東宝配給作品ラインナップ発表会で明らかになった。三谷監督の映画が公開されるのは、興収36.4億円を記録した『記憶にございません!』以来、およそ5年ぶりとなる。突然行方をくらませた、大富豪の妻・スオミ。スオミの失踪を知り、夫が住む豪邸に集結したのは、彼女を愛した5人の男たち。彼らが語るスオミのイメージはそれぞれ、見た目も、性格も、まったく異なるものだった。一体、スオミの正体とは?ひとつの屋敷を舞台に、三谷作品の真骨頂ともいえるサスペンスコメディが繰り広げられる。今年の8月~9月に撮影され、現在は編集段階。会見には三谷監督が出席し、「映画はもう9本目で、毎回、試行錯誤を繰り返しています。カンヌやヴェネチアに縁はないですが、日本のお客さんには楽しんでもらえる、面白い作品になるはず。数少ないオリジナル映画の1本として、来年の日本映画に少しでも貢献できれば」とアピールしていた。「2024年東宝配給作品 ラインナップ発表会」より撮影:内田涼主人公“スオミ”を演じるのは、長澤まさみ。過去には、三谷脚本によるドラマ『わが家の歴史』への出演や、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では語りを務めるなど、三谷からの信頼は厚く、「いつか長澤さんと映画をやりたいと思っていた」という熱望から、本作への起用が実現した。なお、長澤が三谷映画に出演するのは、本作が初めてとなる。会見では「日本映画界で最も力があって、輝いている俳優さん。いま現在の魅力をスクリーンに収めたかった」と改めて、長澤への思いを熱弁し、「意気込みが、役に残る俳優さん。はっちゃけたコメディエンヌのイメージもあるが、繊細なお芝居も上手な方だと思っています」と絶賛した。さらに「ミステリーであり、コメディであり、恋愛映画ですが、一番大事なのは“長澤まさみ作品”であること。長澤まさみのすべてが、この中にあるといっても過言ではないので、報道の皆さんにも、一番大きな活字でお願いします」と念を押した。左より)三谷幸喜、長澤まさみ長澤は5人の男の視点を通したスオミを演じており「それぞれ印象が違い、それでもひとりの人間であるという複雑な役。思っていた以上に演じてくださった」。なお、“5人の男”を演じるキャストは、今後発表される予定で、三谷監督は「プロデューサーから、今日は絶対に言うなと言われている(笑)。でも、僕の作品には、あまり出ていない俳優さんたちです」と出演者に関するヒントも。同時に、「(本作に)出ていない俳優は言っていいよね?中井貴一、西田敏行、佐藤浩市は出ていないです!」と会場を沸かせた。以下、長澤からコメントが届いた。【長澤まさみ(スオミ役)】三谷監督とは舞台『紫式部ダイアリー』でご一緒させていただいて、三谷さんが脚本を手がけたドラマにも出演させていただきましたが、映画に出演させていただくのは初めてで、お声がけをいただき、とても光栄でした。「スオミ」という役は多面的に見える女性ということで、台本を読んだときは、とても難しいなと感じましたが、三谷監督の演出のもと、何とかやり切ることができました。三谷監督は俳優のいろいろな可能性を引き出してくださる方で、今作でも今後の糧となるようなものをたくさんいただけたように思います。『スオミの話をしよう』は、観終わった後に笑顔で映画館を出られるような、ステキな作品になっていると思いますので、多くのお客様に楽しんでいただけたらうれしいです。どうぞ、お楽しみに。取材・文=内田涼<作品情報>『スオミの話をしよう』2024年9月13日(金) より全国公開(C)2024「スオミの話をしよう」製作委員会
2023年12月13日三谷幸喜が“脚本と監督”を務める最新作が、長澤まさみ主演の『スオミの話をしよう』であることが12月13日(水)、都内で行われた製作発表会見で明らかに。公開は2024年9月13日(金)。三谷監督の映画は9本目で、長澤さんが三谷映画に出演するのは、初めてとなる。三谷監督の映画が公開されるのは、興収36.4億円を記録した『記憶にございません!』以来、およそ5年ぶり。突然行方をくらませた、大富豪の妻・スオミ。スオミの失踪を知り、夫が住む豪邸に集結したのは、彼女を愛した5人の男たち。彼らが語るスオミのイメージはそれぞれ、見た目も、性格も、まったく異なるものだった。一体、スオミの正体とは?ひとつの屋敷を舞台に、三谷作品の真骨頂ともいえるサスペンス・コメディが繰り広げられる。今年の8月~9月に撮影され、現在は編集段階だという。「映画はもう9本目で、毎回、試行錯誤を繰り返している。カンヌやヴェネチアに縁はないですが、日本のお客さんには楽しんでもらえる、面白い作品になるはず。数少ないオリジナル映画の1本として、来年の日本映画に少しでも貢献できれば」(三谷監督)。主演を務める長澤さんは、三谷脚本によるドラマ「わが家の歴史」への出演や、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では語りを務めるなど、三谷監督からの信頼は厚く、「いつか長澤さんと映画をやりたいと思っていた」と言う熱望から、起用が実現した。「この映画はミステリーであり、コメディであり、恋愛映画ですが、一番大事なのは“長澤まさみ作品”であること。報道の皆さんにも、一番大きな活字でお願いしたい。日本映画界で最も力があって、輝いている長澤さんの今現在の魅力をスクリーンに収めたかった。意気込みが、役に残る俳優さん。はっちゃけたコメディエンヌのイメージもあるが、繊細なお芝居も上手な方だと思っています」(三谷監督)。5人の男の視点を通したスオミを演じており「それぞれ印象が違い、それでもひとりの人間であるという複雑な役。思っていた以上に演じてくださった」と長澤さんの演技を絶賛し、「歌うシーン、踊るシーン、少しアクションもあります。長澤まさみのすべてが、この中にあるといっても過言ではない」と確かな手応え。脚本が、長澤さん起用を念頭に置いた“当て書き”であることも認めた。今後、“5人の男”を演じるキャストが発表される予定で、三谷監督は「プロデューサーから、『今日は絶対に言うな』と言われている。でも、僕の作品には、あまり出ていない俳優さんたちです」と意味深発言。一方で「(本作に)出ていない俳優は言っていいよね?中井貴一、西田敏行、佐藤浩市は出ていないです!」と三谷組常連は出演していないことを明かした。ちなみに、“スオミ”は、フィンランド語やフィンランド民族、フィンランドそのものを表す語で「フィンランドは関係ないですけど、取ってつけたように、ちょこっと映画の中にフィンランドが登場します」と話していた。●主演を務める長澤さんから届いたコメントは、以下の通り。三谷監督とは舞台「紫式部ダイアリー」でご一緒させていただいて、三谷さんが脚本を手がけたドラマにも出演させていただきましたが、映画に出演させていただくのは初めてで、お声がけをいただき、とても光栄でした。「スオミ」という役は多面的に見える女性ということで、台本を読んだときは、とても難しいなと感じましたが、三谷監督の演出のもと、何とかやり切ることができました。三谷監督は俳優のいろいろな可能性を引き出してくださる方で、今作でも今後の糧となるようなものをたくさんいただけたように思います。『スオミの話をしよう』は、見終わった後に笑顔で映画館を出られるような、ステキな作品になっていると思いますので、多くのお客様に楽しんでいただけたらうれしいです。どうぞ、お楽しみに。『スオミの話をしよう』は2024年9月13日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:スオミの話をしよう 2024年9月13日より全国にて公開(C) 2024「スオミの話をしよう」製作委員会
2023年12月13日三谷幸喜監督最新作『スオミの話をしよう』(2024年9月13日公開)の製作報告会が13日に都内で行われ、監督が登場した。同作は三谷監督が脚本・演出を務める、長澤まさみ主演のオリジナル作。大富豪の妻・スオミ(長澤)が失踪し、彼女の前の夫たち4人が集合する。大富豪も含めた5人の男たちは、それぞれが接していたスオミの姿を語り、どれだけ彼女を愛していたかマウントを取り合うという展開になるという。三谷監督は「5人の夫はキャラクターも多彩ですし、出演してくれた俳優さんも素晴らしい方ばかりです。本当はここで言いたいんですけども、絶対に言うなとプロデューサーの方に言われたんで、言いません。あんまり僕の作品に出てきてない、今まで出てこなかった俳優さんたちに集まってもらっています」と期待を持たせる。さらに「出てない俳優さんのことは言ってもいいですか?」と尋ねると、OKが。「佐藤浩市は出てないです。中井貴一も出てない。西田敏行さんも出てないです。まあだいぶこれで狭まっている感じがしますけども、そんな作品です」と明かした。
2023年12月13日三谷幸喜監督最新作 製作報告会が13日に都内で行われ、三谷監督が登場した。○■三谷幸喜監督、最新映画『スオミの話をしよう』公開を発表この日発表されたのは、女優の長澤まさみが主演を務める映画『スオミの話をしよう』(2024年9月13日公開)。三谷監督は「何か一つ限定してこれだということではなく、5つの顔があります」と前置き、「まずミステリーです。大富豪がいて、その奥さんの名前が『スオミ』というんですけども、突然いなくなっちゃうんです。誘拐事件なのか、単なる家出なのかわからない。大富豪はあまり大事にしたくないので。警察には言わずに自分の知り合いの警察官に極秘でプライベートで捜査をしてくれるように頼むんです。それがこの物語の発端となっております。日本映画で誘拐というと、黒澤明監督の『天国と地獄』という作品があります。まあ今回それを目指そうかなと思っております」と説明し、「ちょっと大きく言ってしまいました」と会場を笑わせた。監督はさらに「2つ目の顔はコメディです。僕はコメディしか作らない人間です。ずっと笑いの世界にいて、『鎌倉殿の13人』という大河ドラマはちょっとシリアス側に舵を切ってましたが、それでもやっぱり笑いの要素があって、僕はやっぱり自分が作るものは、皆さんに楽しんでもらう、笑ってもらうことが大前提と思って作品を作っております」と続ける。「大富豪のところに、スオミがかつて結婚していた4人の男性が集まってきます。旦那さんも含めて、5人のスオミを愛する男たちが集結する物語です。極秘にお願いした警察官というのも、実はスオミの前の旦那さんです。その5人の男たちは、誰が1番スオミのことを愛していたかでマウントを取り始める。スオミがいなくなったのはもう忘れちゃって、そのことばっかりに執着していく、そんな展開になっています」と説明した。3つ目は「僕の作品としては珍しいんですけど、恋愛映画です。それぞれ5人の男たちは、自分とスオミの思い出を語ります。そこでいろんな愛の形が見えてくるという構成になっております。パートナーがいる方もパートナーが今いない方も、必ず楽しんでもらえる、いろいろ学べる作品になってるんじゃないかなというふうに思っています。デートムービーといってもいいでしょうか? デートムービーになっております」と監督。さらに4つ目に継いては「実は1番大事なので、記事にしていただくときには、1番大きな活字でお願いしたい」そうで、「『スオミの話をしよう』は長澤まさみ作品です」ときっぱり。「僕が長澤まさみさんが大好きで、今まで舞台も一緒にやりましたし、ドラマも出ていただいて、大河ではナレーションもやっていただいたんですけども、おそらく今の日本映画界で最も力があって輝いている女優さんだと思います。彼女のコメディエンヌとしての輝きも含めて、今現在の長澤まさみさんの魅力を、とにかくスクリーンに収めたかったというのが、僕の1つの目標でもありました。長澤さんファンの方は『あ、こんな長澤さんが見たかったんだ』ときっと思ってくれると思います」と自信を見せる。5つ目は「これはもう本当ちっちゃくて構わないんですけど、三谷幸喜作品でもあります。僕にとって9本目の映画です。毎回試行錯誤を繰り返してますけども、今回は手応えがあるというか。まだ編集の途中なんですけども、面白い作品になっていると思いますし、今までの映画と同じように、カンヌとかベネチアには全く縁のない作品ではあるんですけども、今の日本のお客さんには、必ず楽しんでもらえる作品になっていると思っております」と明かす。「原作もないしアニメでもないしテレビが元になった作品でもない、完全オリジナル作品は今あんまりないんですけども、その中の1本として、来年の日本映画にちょっとでも貢献できるといいなと思っております」と意気込んだ。○■長澤まさみの魅力とは?改めて長澤の魅力について聞かれると、「結構はっちゃけたイメージもあるんだけども、実はすごく繊細なお芝居をされる方でもある。一緒に舞台やった時もとても感じたんですけども、ご本人がすごく真面目な方だというのもあり、本当に役を掘り下げていく。セリフ一つ一つも自分の納得いくまで繰り返し繰り返し。撮影中も僕はもうこれでOKだと思ってるんだけども、長澤さん的には『もう1回お願いします』という場合も何度もありました」と振り返る。「それぐらい役に対する意気込みがきちんと形として残る方だと思っていて、もちろんコメディのイメージもあるんだけども、それと同じぐらい、とても演技上手の方だと思ってます。だから今回の役も、実はとても難しい役を僕は彼女にお願いしたんです。5人の男たちが思い描くそれぞれのパートナーとしてのスオミは全員同じようで、それぞれ印象が違う。だけども通して見ると、1人の人間だという複雑な役をお願いして、僕の思っていた以上に演じてくださったというのがすごく嬉しかったし、『こういう長澤さんを皆さんに見てほしかった』と思っています」と語る。さらに「エンターテイナー的な部分ももちろん持ってらっしゃるので、ちょっとだけ歌うシーンもありますし、踊りもあります。気持ちアクションシーンもあったりとかします。長澤まさみのすべてがこの中にある時といっても過言ではないと思います」と胸を張った。
2023年12月13日女優の満島ひかりが、映画『ラストマイル』(2024年夏公開)で主演を務めることが、明らかになった。塚原あゆ子監督と脚本家・野木亜紀子がタッグを組んだ同作は、2人が手掛けたドラマ『アンナチュラル』『MIU404』の世界線と交差する完全オリジナル映画。満島ひかりが主演を務め、物語の舞台となるショッピングサイトの関東センター長・舟渡エレナを演じる。さらに、エレナに振り回されながらも事件解決に奔走するセンターのチームマネージャー・梨本孔役で岡田将生も出演。満島と映画『悪人』以来14年ぶりの共演を果たす。流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、世界的なショッピングサイト最大手から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。次第に日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく。関東の4分の3を担う巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりのエレナ(満島)は、チームマネージャーの梨本(岡田)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。そして、今回ティザービジュアルとティザー映像も同時に公開。ビジュアルは強い眼差しでこちらを見つめる満島と岡田の表情が印象的な1枚に。ティザー映像では、満島が震えて涙ぐむ姿、荷物を運ぶベルトコンベアーを見つめながら「止めませんよ、絶対」と言い切る姿など、様々な表情を見せており、ショッピングモール内での爆発と「届いた荷物は、爆弾だった」というひと言で、一気に息つく暇もない展開へと動き出す。連続爆破事件の発生により、本来止まることの許されない流通システムが止まることで、世界が止まるほどの一大事件となることを予感させる。コメントは以下の通り。○■満島ひかり『ラストマイル』の主演が私で良かったのか、今もまだ自信を持てないでいますが、塚原あゆ子組に参加してみたいという前のめりな気持ちが勝り参加しました。塚原さんの人気は見て聞いていましたが、撮影が終わった今も、また共に現場を過ごしたいと感じる、魅力的な監督さんです。野木さんの脚本マジックには、今作でもほぅと唸らされるところがあります。感情をあまり描いていないのに、登場人物たちが状況に没頭することで、隙間からその人だけの気持ちを感じられる。難解な本でしたが、監督や岡田さんと謎を解いてゆく撮影現場は面白いものでした。共演は14年ぶりでしょうか? やっぱり岡田将生さんは不思議な佇まいを持つ俳優さんで、彼にしか出せない品性とおかしみをとても素敵に感じます。柔らかいのに男性らしい、岡田さんの背中に何度か助けて貰いました。静かなるサポートに、感謝しています。撮影中も、終えたあとも、完成作を一足先に観た今も、映画『ラストマイル』は物語が決まりきらずに動いている感じがします。あまり持ったことのない感想です。主人公・舟渡エレナの選択したことの続きはまだ、私の毎日の中にもあります。私たちの日常で、身の回りで起こっている止められない現実。一人の力では動かせない苦しさの連鎖。観る方がどんな気持ちになって、どんな余韻で日々をすごしてゆくのか、そんなことを想う映画でした。○■岡田将生念願のチームに参加させて頂きました。どんな役でも参加したいと熱望していたのがようやく叶い、そしてとても難しい役を頂き、現場では常に頭を抱えながら監督と満島さんと、この難しい脚本に臨ませてもらいました。脚本の野木さんとは以前お仕事させてもらってからだいぶ時間が空いたのですが、この脚本の密度が濃すぎて重たい何かを渡された感じでした。満島さんも10年以上ぶりでして、この方の前で嘘がつけない。見透かされる。こんなにも自由に、嘘がなく、カメラの前に立つ姿は見惚れてしまうほど素敵でした。この映画から皆さんが受け取る、感じ取るものは様々だと思いますが、こんなにもワクワクする映画もないかと思われます。期待して待っていただけたら嬉しいです。○■塚原あゆ子監督この度、素晴らしいキャスト・スタッフに集まっていただき、野木さんとの映画が実現しました。連ドラと同じ世界線での3作目ですが、今回は「夜にポチッと注文した荷物が、貴方に届くまで」のお話です。ビールとポップコーンにあう映画にしようと始まった作品です。ワクワクドキドキしながら楽しんで貰えたら嬉しいです。○■脚本家・野木亜紀子お待たせしました、三作目です。法医学者、機捜刑事ときて、今回は会社員。21年のはじめ、どんな映画がいいか塚原監督に訊ねたら「宅配荷物が爆発する話は? 物流が止まると大変」とのこと。そのワンアイデアで1本書きました。憧れの満島ひかりさんを召喚することに成功、久方ぶりの岡田将生さんも来てくれて、幸せな座組が実現しました。無謀な台本を見事に顕現させる剛腕、それでいて情感豊かに紡ぎだす塚原監督の新たな世界を、スクリーンで堪能してください!【編集部MEMO】ドラマ『アンナチュラル』(18)は、石原さとみが主演を務めたドラマ。不自然死究明研究所(UDIラボ)を舞台に、法医解剖医・三澄ミコトの活躍を描いている。『MIU404』(20)は、綾野剛と星野源がW主演を務めたドラマ。警視庁・機動捜査隊(通称:機捜)の志摩一未(星野)が、伊吹藍(綾野)とバディを組み、様々な事件に挑んで犯人を追う。両作品ともに塚原あゆ子氏が監督、野木亜紀子氏が脚本を務めている。放送が進むごとに話題を呼ぶストーリー展開で、『アンナチュラル』最終回は13.3%、『MIU404』最終回は14.5%と高視聴率をマークした。(C)2024「ラストマイル」製作委員会
2023年12月11日満島ひかりと劇団ひとりが初共演するオリジナルコント番組「ひかりとひとり」が、「U-NEXT」にて配信決定。また、TBSでは10月30日(月)深夜にコント丸ごと1話を放送することも分かった(※一部地域を除く)。本番組は、満島さんと劇団ひとりさんが、“2人きりで”、“観客を前に”、“一発本番”で繰り広げるコント番組。満島さんは、コント作品への参加は初めて。加えて脚本は、「バナナマン」や「東京03」をはじめとした多くの芸人と共にコントを作り世に送り出してきた構成作家のオークラが手掛ける。兄妹、上司と部下…コント毎にいそうでいない緻密な人物設定がなされる中、演じる2人の関係も縦横無尽に変化。演劇とお笑いを行ったり来たりする独特の世界観と、満島さんと劇団ひとりさんの才能が融合した、ここでしか見ることのできないコントになっている。そしてコント3作に加え、本番までの過程を追ったドキュメントも収録した全4話で構成。第1話「最後のタイムリープ」は、ビルから飛び降りようとする女とそれを止めようとする男のストーリー。満島さん演じる千尋の前に現れた恋人・時沢の「のっぴきならない事情」とは…?2人の間でどのような掛け合いが繰り広げられるのか、必見だ。満島ひかりコメント不思議な企画で、不思議な空気をまとったコントが生まれました。あまり期待をしすぎず、ぼんやり見るのがオススメです。何とも言えぬ癒やし効果のあるコントができたように思います。劇団ひとりさんも脚本のオークラさんも、物語をつくる職人さんのようでいて、ニヤニヤといたずらっ子のような部分も垣間見えて、とても良い時間を過ごしました。初めて出会った私たちの、緩やかな化学反応をお楽しみください。劇団ひとりコメント楽しかったです! 満島さんとは初めてでしたが、テンポとかボリュームが妙にしっくりきて、心地よかったです。オークラさんの台本も馬鹿馬鹿しいのに、どこか悲哀があって最高です。とても、やりがいのある作品でした。皆様、ぜひ!オークラコメント今回、20年来の付き合いで、ずっと天才だと思っている川島君(劇団ひとり)、昔から面白い活動(&芝居)をする女優さんだなと思っていた満島ひかりさん、この2人にコントを書くことができてとても楽しかったです。「このコンビのコントライブを年1くらいでやり続けたい!」収録終わりの率直な感想です。「ひかりとひとり」は10月27日(金)12時~U-NEXT Paravi コーナーにて全話独占配信。「ひかりとひとり」ナビは10月30日(月)25時50分~TBSにて放送。(シネマカフェ編集部)
2023年10月26日三谷幸喜の3年半ぶりとなる書下ろし新作舞台が登場。舞台は1999年のアメリカ、テキサス州のオデッサ。殺人事件の容疑で拘留された英語の話せない日本人旅行者、日系人だが英語の話せない警察官、通訳として派遣された語学留学中の日本人青年が、“言葉”をテーマに繰り広げる三人芝居の密室劇だ。出演は柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を経て、三谷の新作舞台にドラマでも重要な役を演じた3名が顔をそろえる。源実朝を演じ人気ブレイク中の柿澤は、物語も配役も不明なまま出演を快諾。ミュージカル『スクールオブロック』の休演日に話を聞いた。舞台『オデッサ』 チケット情報三谷からのオファーを受け「僕にとって三谷さんは恩人。どんな作品でも、舞台でも映画でもドラマでも、お話があれば喜んでやりたいと思っています」。そう話す柿澤を、三谷は「難しい課題を与えると輝く人。追い詰められている姿が見たい俳優さんです」と言う。「僕は本来、出来るだけラクをして生きていきたい人なんです(笑)。でも、三谷さんとご一緒させて頂くと絶対にそうはならない。(三谷さんの舞台で演じた)シャーロック・ホームズの時も実朝の時もそう。でも、そんな大変さを凌駕するおもしろさがあるので、辛いだけでは終わらない。自分の役を愛するようになるし、もっと役を磨いて輝かせたいという気持ちが出て来るんです」。デビュー以来少人数での作品の経験も多い柿澤は、今回共演の宮澤とは2度、迫田とも1度、舞台で共演している。また『鎌倉殿の13人』では、実朝とその乳母と叔父という関係を演じた。「すごく責任感が強く真面目な方たちなので、不安要素は何もなく信頼しかない」と言い切る。登場人物は3人。言語は2つ。真実は1つ。「でも、三谷さんの作品で言語が2つって初めてじゃないですか。出演は3人だけですけど、それを感じさせないほどの情報量とおもしろさが出て来ると思っています」。映像での活躍も広がり始めた柿澤だが「舞台はまだまだ敷居が高いと思う人が多い」と感じている。「映画みたいに、ロンTとジーンズでふらっと『今日、芝居観よ』って観れるもんだって言いたい。今回も『舞台観たことないけど、ちょっと行こうかな』って。それが演劇にハマるきっかけになったら最高ですよね」。かつて学校の課外授業で観た『ライオンキング』に「一瞬にして引き込まれて人生が変わった」柿澤。「それぐらいの衝撃度が三谷さんの舞台作品にもあると思う。それを劇場で、生で、舞台のあの空間で感じられるのはこのタイミングしかないので、それを味わってほしいなと思います」。公演は、来年1月8日(月)から28日(月)まで東京芸術劇場 プレイハウス、2月1日(木)から12日(月・休)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、2月17日(土)・18日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、2月24日(土)・25日(日)に宮城・東京エレクトロンホール宮城、3月2日(土)・3日(日)に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて。取材・文:高橋晴代
2023年10月12日三谷幸喜による新作舞台『オデッサ』が2024年1月8日(月・祝)から東京芸術劇場プレイハウスほかで上演される。舞台はアメリカのテキサス州オデッサ。日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留されるが、彼は一切英語を話すことが出来なかった。捜査にあたった警察官は日系人だったが日本語が話せなかった。語学留学中の日本人青年が通訳として派遣され、取り調べが始まるーー。本作に出演する柿澤勇人は「まだ三谷さんの頭の中にしか脚本はないので、正直どうなるか分かりません。ただ一つ言えることは、三谷さんの脚本は天才的で、誰も思いつかないような、一歩どころか何歩も先をいくような本だということ。コメディ?シリアス?どんな結末?楽しみで仕方ないです」。これまで三谷作品には舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』(2019)とNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022)に出演している柿澤。三谷について「ふざけているのか、真面目なのかよく分からないときもあるのですが、人を本当によく見ている。何もかも見透かされている気がします」と話す。特に『鎌倉殿〜』の源実朝はハマり役だった。柿澤は「僕はエネルギッシュさや狂気的なところを求められる役柄が多かった。求められることは嬉しい反面、『それだけじゃないのに!』と歯がゆく思っていたのですが、三谷さんは僕の『それ以外』の部分を見抜き、実朝のような役もできることを分かってくれていた」とも。共演する宮澤エマについて、柿澤は「彼女の初舞台が最初の共演でした。その時はショービジネスで成功を夢見る若者たちの話だったんですが、気がつけば大河ドラマで共演して、三谷さんの作品でまた共演出来るなんて。当時の我々からは想像もできない嬉しい未来です」。また、迫田孝也とは『愛と哀しみの〜』で共演しているが、「彼はいじられキャラではありますが、実はものすごく真面目で繊細で誠実。今回の共演も楽しみ」とコメント。2024年の1作目となる。柿澤は「2023年はミュージカルに3本も出演して、歌ってばかりの一年でした(笑)。何か成長できていたらいいのですが」と今年を振り返り、「24年は僕にとってエベレスト級の大きな山が待っている。挑戦しなくてはいけない1年になりそうです」。そして「三谷さんの3年ぶりの新作舞台。皆さまの期待以上のものをつくれると信じています。素敵な観劇始めだったなと思ってもらえる芝居をしたいと思います。お楽しみに!」と語った。取材・文:五月女菜穂■公演情報舞台『オデッサ』公演期間:2024年1月8日(月・祝)~1月28日(日)会場:東京芸術劇場プレイハウス
2023年09月12日三谷幸喜脚本・監督作『ザ・マジックアワー』を中国でリメイクし、日本映画のリメイク作品として歴代1位を記録している映画『トゥ・クール・トゥ・キル』。この度、本作を観た三谷氏より賞賛のコメントが到着、新場面写真も解禁された。三谷氏が2008年に脚本・監督を務めた映画『ザ・マジックアワー』を喜劇集団「開心麻花」(カイシンマーファー)のメンバーたちが新たにリメイクした本作。中国国内では、7か月に渡って上映される異例のロングランとなり、2022年中国映画興行収入ランキング第3位にランクイン。これまでに中国でリメイクされた日本映画で歴代1位を記録している。本作では、監督をはじめ俳優や制作陣の多くが喜劇集団「開心麻花」に所属。開心麻花は、舞台からテレビ、映画に至るまで中国国民へ笑いを届けてきた圧倒的な人気を誇る中国一のコメディブランドだ。そんな本作を観た三谷氏は、「あのシーンもこのシーンも、とても上手に再現されています。オリジナル通りのところもあれば、僕もびっくりするような展開もあります。どっちが笑えるかと聞かれると、とても困ってしまう。どっちも面白いから」と太鼓判。「でもどっちがお金がかかっているかと聞かれると、悔しいけど、中国版の方がかかってるんだよなあ。いいなあ、いいなあ、いいなあ。羨ましいなあ」とコメント。三谷幸喜また、新たに解禁された場面写真からも、『ザ・マジックアワー』で佐藤浩市が演じた売れない役者・前田の役どころであるウェイが伝説の殺し屋をノリノリで演じている姿。ウェイを騙すミラン姉弟の様子などが切り取られており、本編でのドタバタぶり、個性豊かな雰囲気が伝わってくるものとなっている。『トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~』は7月8日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月05日三谷幸喜が脚本・監督を務めた『ザ・マジックアワー』のリメイク作品『トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~』が7月8日(土)より公開されることが決定。ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。万年エキストラばかりの売れない役者・ウェイは何度失敗しても諦めることなく、俳優の夢を追い続けていた。ある日、彼は大スターの女優・ミランから映画の主役として、伝説の殺し屋・カール役に抜擢される。ミランとその弟で映画監督のミラーが画策した“芝居計画”はやがてコントロールを失い、それぞれの思惑が交錯する中、ウェイたちは次々と予期せぬ展開に巻き込まれていく…!東京国際映画祭の提携企画「2022 東京・中国映画週間」にて、『トゥ・クール・トゥ・キル(原題「這個殺手不太冷静」)』として上映された本作。個性的なキャラクターやテンポの良さで人気の劇作家・三谷幸喜が2008年に脚本・監督を務めた映画『ザ・マジックアワー』を喜劇集団・開心麻花(カイシンマーファー)のメンバーたちが新たにリメイク。笑いあり、涙あり、ドタバタあり、と中国コメディのエッセンスが凝縮された、痛快無比なエンターテインメント・コメディに仕上がっている。中国でもファンが多い三谷幸喜作品のリメイクという点に加えて、この作品で映画初主演となったウェイ・ショウが実際に舞台俳優だったため、“ストーリーとリンクしている”という部分も話題になり、SNSで反響を呼び、7か月に渡って上映されるという異例のロングランとなった。興行収入は26.27億元(約533.8億円)を記録し、2022年中国映画興行収入ランキング第3位にランクイン。これまでに中国でリメイクされた日本映画で最もヒットした『鍵泥棒のメソッド』の興行収入7.62億元(約140億円)を大幅に更新した。本作では、監督をはじめ俳優や制作陣の多くが喜劇集団・開心麻花に所属。開心麻花は、舞台からテレビ、映画に至るまで中国国民へ笑いを届けてきた圧倒的な人気を誇る中国一のコメディブランド。ヒロインの女優・ミランを演じたマー・リーは圧倒的な演技と気品あふれる美貌で、“コメディの女王”と呼ばれ、愛されている。この度、解禁されたポスタービジュアルでは、主人公・ウェイをはじめとした主要キャストたちが各々コミカルな表情を見せており、ドタバタな笑いと個性豊かなキャラクターたちが織りなす本編の雰囲気が伝わってくる。『トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~』は7月8日(土)よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年06月02日「ビキニは着ないグラドル」として活動している平瀬ひかりさんが、とある日の撮影会で披露した衣装スタイルがセクシーすぎると話題に!「お尻から長い脚へのラインは世界一」というコメントもつくほどセクシーな美脚&お尻 この投稿をInstagramで見る 平瀬ひかり❤️(@hikari0421)がシェアした投稿 ブルーのエナメル系生地のニーハイブーツにハイレグを着用し、横から撮影した姿をアップした平瀬さん。真横から撮ったその姿は、まるでなにも履いていないように見えるほどセクシー!「広背筋から大臀筋のラインが美しい」「エナメル系を着ることで、綺麗なボディラインが強調されてますね」「やっぱり平瀬のお尻から長い脚へのラインは世界一」などと、コメント欄も大絶賛の嵐です。ラウンドガールや東京ゲームショウに出演し、撮影会モデルもこなす平瀬さんから、今後も目が離せません!あわせて読みたい🌈「エロい」「美しい〜」露出度高すぎ!セクシーショットの天木じゅんさんにファン悶絶
2023年04月10日2人の娘さんを育てている、俳優の石田ひかりさんが、2023年3月6日にInstagramを更新。同月に次女が高校を卒業するといいます。それにともない、16年間続けてきた、次女のためのお弁当作りを卒業したことを報告しました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 石田ひかり(@hikaringo0525)がシェアした投稿 石田さんがお弁当作りを始めたのは、娘さんが幼稚園の年少だった頃。当時を振り返り「初めは小さすぎて何も入らない、かわいいかわいいお弁当箱に、戸惑いながらの日々でした」と書き記しています。石田さんは、お弁当作りのために午前3時に起きることもあったそうで、「ほとんど意地で、今朝まで来ました」と、仕事と両立させる大変さを、つづっていました。最後のお弁当を作り終えた石田さんは、16年間を振り返り「人生を間違いなく豊かにしてくれた」と表現。さらに「毎朝、本当に大変ではありましたが、娘たちの身体を作る責任を持てたことは、親として大きな喜びでありました」と、やり遂げた達成感を明かしています。最後に石田さんは、お弁当作りをしている人に向けて、応援のメッセージを投稿しました。お料理がそんなに得意じゃないわたしですが、まいにちコツコツ続けてきて、本当にいい思い出になりました全国のお弁当ママさんパパさん!絶対にいい思い出になります!寒い朝は特につらいですが、ぜひ楽しんで、ぜひ頑張ってくださいね!わたしからのバトンをお送りしますよ!受け取ってくださいね!hikaringo0525ーより引用石田さんの投稿には、たくさんのコメントが寄せられています。・涙で最後まで読めない…。お疲れ様でした。・やっぱり母親の手作り弁当が、一番おいしいですよね!・バトンを受け取りました!立派なものは作れませんが、もう少し頑張ります。石田さんが記した率直な思いは、これまで誰かのためにお弁当を作った経験を持つ人の心に届いたようです。中には、大変だった日々を肯定されたように感じ、勇気をもらった人もいることでしょう。また、石田さんの投稿で、学生時代に食べた手作りのお弁当を思い出した人は、あの頃に伝えられなかった感謝の気持ちを、改めて伝えるのもいいかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年03月06日数々の傑作を生み出してきた脚本家・三谷幸喜さん。しかし、意外なほど再演の数は少ない。というのも三谷さんが演じ手ありきで脚本を書いているゆえ、自身のイメージに合う俳優が見つからない限り、上演を認めないことから。そんななか舞台『笑の大学』が25年ぶりに日本で再演されることになった。登場人物は二人きり。しかしそこに、笑いをまぶした深い人間ドラマが描かれ、初演時に読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した後、映画化もされたほか、世界各国で翻訳上演がなされている。今回その不朽の名作に名優・内野聖陽さんと挑むのが瀬戸康史さん。「二人だけで成立させなきゃいけない作品ですし、普段の僕だったら初めての挑戦って不安の方が大きいんですよね。でも、三谷さんの一昨年の舞台『日本の歴史』と昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をやらせていただいて、今回、ずっと温めていた作品にまた呼んでくださったことが嬉しくて、今の時点では、まだその高揚感の方が大きいのが自分でもすごく不思議なんですよ」三谷さんからは「今の僕が最も頼りにしている俳優さんの一人」との言葉も。まさに『鎌倉殿の13人』でも、物語がどんどん血なまぐさく非情な方向へと進んでいく中で、三谷さんらしい笑いを担っていたのが、瀬戸さん扮する北条時房だった。「物語がダークな方向に進んでいく中で、時房がいてくれるから癒されると言ってくださる視聴者の方が多くて、受け入れてもらえているのが嬉しかったです。それで作品の大事な部分を僕に任せてくださったんだと思えたんです。ただ、僕自身は面白い人間ではないんですね。爆笑を狙って取るのはもともと笑いのセンスがあって、ちゃんと計算して動けるような方の役割だと思うんです。僕はホンに書かれたことを忠実にやっているだけ。笑いを取ろうと欲を出して演じたら、たぶん僕はダメなタイプだと思います」今回演じるのは喜劇作家だが、その役も「面白いものは書けるかもしれないけれど、自分が面白いわけじゃないと思っている気がしている」と分析。戦時色が濃くなっていく時代に、不謹慎だとして笑える場面を削ろうとする検閲官(内野)と、作家との取調室での攻防が描かれる。「過去の舞台映像と映画も拝見しているんですが、役者が違うと全然見え方が違うんですよね。見どころとしては、内野さん演じる検閲官が変化していって攻守がどんどん入れ替わるところでしょうか。内野さんとは宣伝用のムービーを撮ったのが初対面だったんですが、対峙したときに、まだ稽古もやってないのにしっくりくる感じがして、自然とこの人を笑かしたい、認められたいって気持ちが引き出される。そこが内野さんのすごさなのかもしれません」三谷さんに限らず、いまや演劇界で第一線を走る演出家の作品に出演し、これまでにないタイプの役を演じるなど、演技の幅を広げている。「僕自身は、いろんなタイプの作品に出て、いろんな役をやれたらいいなというスタンスでやっていて、自分は何が得意かとか、俳優としての自分の色みたいなことは意識してないんです。ただ、20代の後半くらいから、事務所と仕事について話すようになって、自分が目指す俳優像の焦点が合ってきたような気はしています。自分が面白いなと思ったり、演じている姿が想像できなかったり、そういう作品を積極的にやらせてもらうようになってきたのが大きいのかもしれない。そうしていたら、自分の新しい部分が少しずつ開拓されたというか」毎回、自分ならやれるという自信があるわけではけっしてない。「博打みたいなもんです」。そう言って笑顔を向けた。「ただ、ここまでやってきた経験と技術で、近づくことはできるかもしれないとは思います。あと、不安に負けるのが悔しいから、やってやろうってなるのかもしれないです」PARCO劇場 開場50周年記念シリーズ『笑の大学』戦時色が濃くなってきた昭和15年。喜劇作家の椿(瀬戸)は、警視庁の向坂(内野)の厳しい検閲を受けていた。なんとか上演許可をもらいたい椿は、向坂の要求を呑みながら書き直しに挑むが…。2月8日(水)~3月5日(日)渋谷・PARCO劇場作・演出/三谷幸喜出演/内野聖陽、瀬戸康史全席指定1万円ほかパルコステージ TEL:03・3477・5858新潟、長野、大阪、福岡、宮城、兵庫、沖縄公演あり。せと・こうじ1988年5月18日生まれ、福岡県出身。昨年主演した映画『愛なのに』でヨコハマ映画祭主演男優賞受賞。出演舞台『世界は笑う』が2月11日にWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信に。※『anan』2023年2月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小林洋治郎ヘア&メイク・須賀元子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年02月12日2008年に日本で公開された三谷幸喜脚本・監督のフジテレビ映画『ザ・マジックアワー』が中国でリメイクされ、2022年の中国映画興行収入ランキングで3位に入る快挙を成し遂げた。『ザ・マジックアワー』は、暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を連れてくることを命じられ、売れない役者に映画の撮影だとウソをつき、殺し屋に仕立て上げたことから始まるコメディー。佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行らが出演し、興行収入39.2億円を記録した。日本のコメディー映画のリメイクを考えていた中国テンセントグループの大手映画配給制作会社・新麗伝媒が、『ザ・マジックアワー』に目をつけ、フジテレビに中国でのリメイクを打診。日本公開から14年の歳月を経て、映画『这个杀手不太冷静(日本語訳:この殺し屋はクールじゃない)』として生まれ変わり、春節にあたる2022年2月1日に公開された。公開当時は1カ月で上映を終了する見込みだったが、中国でもファンが多い三谷幸喜作品のリメイクということに加えて、この作品で映画初主演となった男優・魏翔(ウェイ・ショウ)が舞台俳優だったことがストーリーとリンクしていることも話題となるなどSNSで反響を呼び、7カ月にわたって上映されるという異例のロングランに。最終的な興行収入は26.27億元(約533.8億円)を記録した。これまで中国でリメイクされた日本映画で最もヒットしたのは、『鍵泥棒のメソッド』をリメイクした『人潮汹涌』(21年)で、興行収入7.62億元(約140億円)だったが、この記録を大幅に更新する記録的大ヒットとなった。
2023年02月07日三谷幸喜脚本・監督の映画『ザ・マジックアワー』(’08)の中国リメイク版が、2022年中国映画興行収入ランキング3位という大ヒットを記録した。佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行らが出演した『ザ・マジックアワー』は、暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を連れてくることを命じられ、売れない役者に映画の撮影だとウソをつき、殺し屋に仕立て上げたことから始まるオリジナル・ノンストップ・コメディー。興行収入39.2億円を記録した。日本のコメディー映画のリメイクを考えていた中国テンセントグループの大手映画配給制作会社・新麗伝媒が、本作に目をつけ製作。日本公開から14年の歳月を経て、『この殺し屋はクールじゃない』(日本語訳)として、昨年2月に公開。当時は1か月で上映終了の予定だったが、中国でもファンが多い三谷作品のリメイクということに加え、映画初主演となった魏翔(ウェイ・ショウ)が舞台俳優だったことがストーリーとリンクしていることも話題となり、7か月に渡って異例のロングランとなった。最終的な興行収入は26.27億元(約533.8億円)を記録。これまで中国リメイクされた日本映画で最もヒットしたのは、『鍵泥棒のメソッド』(監督:内田けんじ)のリメイクで、興行収入7.62億元(約140億円)だったが、本作はそれを大幅に上回る結果となった。(cinemacafe.net)■関連作品:ザ・マジックアワー 2008年6月7日より全国東宝系にて公開© 2008 フジテレビ 東宝
2023年02月07日三谷幸喜の代表作のひとつである『笑の大学』が、初めて三谷自身の演出により上演。そこで本作にかける想いを三谷に訊いた。1996年の初演、その2年後の再演(共に山田和也演出)以降、映画化、翻訳上演などを除けば一度も上演されてこなかった『笑の大学』。その理由を問うと…。「僕にとってはすごく特別な作品なんですよね。そんな大事な作品であるだけに、それを託せる俳優さんがふたり揃わなければやるべきじゃないし、やりたくないとも思っていて。それで25年もの年月が空いてしまったわけですが、このタイミングで信頼する内野聖陽さんと瀬戸康史さんに出ていただけることになり、それが今上演しようと思った一番の理由です」昭和15年を舞台に、警視庁検閲官の向坂と、喜劇を売りにする劇団・笑の大学の座付作家・椿の攻防を描いた本作。その誕生のきっかけは、三谷の実体験から。「もともと僕はなんの制約もない小劇場という世界にいたせいか、テレビドラマを初めてやった時に衝撃を受けたわけです。もう制約だらけで。ただそのいろんな制約をクリアしつつ、さらにプラスのものに作り変えていく。それはいまだ自分の仕事のやり方のような気がしています。つまり椿は僕自身であり、向坂は僕の前に立ちはだかる制約。それをひとりの人間に置き換えて作ったのがこの作品なんです」大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも話題を呼んだ三谷だが、コロナ禍においてその制約はさらに厳しいものになったと言う。「一度書いた台本について、『今この人はコロナでお休みなので、今週撮影出来ません。書き直してください』といったことは当然出てくるわけです。その結果、自分の理想から遠ざかっていくのが耐えられない、という作家の方もいるとは思いますが、僕はなんだか嬉しくなっちゃうんですよね(笑)。それを逆手に取って、もっと面白くしてやろうと。椿のようにうまく出来たかどうかはわかりませんが、そういうことに知恵を絞るやり方が僕には向いている。それは25年前から変わらないと思います」そんな三谷の原点とも言える作品、さらにタイトルからテーマは“笑い”なのかと思いきや…。「笑いについての物語ではありますが、僕がここで描きたいのは、“ものを作る上での妥協とはなんなのか”ということ。それはどんな国、どんなモノ作りの現場でも起きていることで、だからこそ海外でも上演されている。笑いにこだわらない、普遍的なテーマがこの作品にはあると思っています」取材・文:野上瑠美子
2023年02月03日嵐の櫻井翔と脚本家の三谷幸喜氏が出演する、アフラック生命保険の新CM「からみあう不安」編が13日、「先は長い」編が23日より放送される。がんの経験者を取材する「櫻井翔の取材ノート」シリーズの最新作となる新CM。櫻井とCM初共演となる三谷氏が、櫻井と約4年ぶりに共演を果たす。2015年に前立腺がんと診断された三谷氏の当時の心境や現在の状況、これからの人生について櫻井が取材する。撮影は冒頭の三谷氏のセリフから3台のカメラを使い、長回しで実施。「不安が、からみあう状態なんですね」という櫻井のセリフの後は本編では使われない部分だったため、三谷氏は「もうからみまくりですね、糸こんにゃく状態です」とアドリブを披露した。すると、櫻井も「ほぐれなさそうですね」と乗っかり笑いを誘った。その後も、三谷氏は「ペペロンチーノ」、「脱水機の中のストッキング」、「テレビの後ろのコード」などからんだ状態の例えを次々と切り出し、それに対して櫻井も毎回アドリブで応酬。しかし、あるカットで三谷氏が急に「うん。そんな感じかな」とあっさりと終わらせると、突然の路線変更に櫻井は爆笑。「あきらめましたね、急に」と指摘し、笑顔を見せた。■櫻井翔&三谷幸喜氏インタビュー―――CM初共演になりますが、CM以外での共演は何年ぶりなんでしょうか?櫻井:およそ4年ぶりですね。僕たちの番組にお越しいただいて、壁を登っていただきました。三谷:はい。そこでちょっと肩を痛めちゃって、回復までに2年かかりました(笑)。櫻井:あれからもう4年も経ったのかということがちょっと驚きですが、共演はそれ以来になります。――初共演時の三谷さんに対する印象はいかがでしたか?櫻井:初共演はそれよりもっと前で、三谷さんが僕たちの番組に来ていただいた時、即興でお芝居をやるという企画があって、嵐の役柄をそれぞれつけて、演出してくださったんですよ。とても思い出深くて、楽しい時間でした。三谷:その場で設定、ストーリーを決めて、お芝居を作ったんですよ。すごく評判が良かったです。――三谷さんと久々の共演はいかがでしたか?櫻井:楽しかったです。アドリブというか、いろんな三谷さんの引き出しを見せていただきました。あと、撮影の途中で30分ぐらい、三谷さん自身がちょっとシュンとする時間もあって(笑)。三谷:見てますねぇ。ちょっとくじけた時があったんですけど、何とか立ち直りました。――三谷さんご自身はがんに関するひとつひとつの悩みや不安をどのように解決されたのでしょうか?三谷:やっぱり不安って、知らないから不安になるわけで、いろんな人に話を聞くとか調べるとか、自分の中で知識として蓄積していくことで不安を解消していくしかないなというふうに思って、積極的に人に話を聞いていましたね。――その中で特に気をつけたことは?三谷:あんまりネガティブにならないことですね。それがまたストレスになって、身体に良くなかったりするので、なるべく深刻にならならないようにというか。実際にがんというのは、早期発見さえすれば、そんなに深刻にならないケースもあるので、常にそこへ立ち返って、割と楽観的に過ごしていましたね。――CMで「180度人生観が変わりました」とお話されていましたが、生活の中で具体的に変えたこと、改善したことがありましたらお聞かせください。三谷:人生、永遠には続かないんだというのはわかってはいたんだけど、実際にリアルに体感することができたのは、大きなきっかけだったというか。櫻井さんもたぶん、ずっと生き続けるつもりでいらっしゃるでしょう?櫻井:三谷さんがおっしゃるような、直面した問題としては正直捉えられていないですよね。三谷:年齢的なこともそうだし、自分はあと何年、仕事ができるんだろうかということを、切実に考えるようになりました。やっぱり仕事が好きだし、楽しいので、来る仕事は何でも受け入れようという感じでしたが、今後は自分が本当にやりたいものができるように選択していくというか。昔はお世話になった方への恩返しで、また仕事を一緒にやったりしていましたが、今はもうそういう恩とか考えず、自己中心的にやっていこうという風に思っています(笑)。――がん以外のことで、櫻井さんが三谷さんにお聞きしたいことは?櫻井:今回の撮影中、時間がたくさんあったので、いろいろお聞きしましたが、特に僕が興味深かったのは、お仕事を朝やるのか、夜やるのかというお話です。朝早く起きて執筆に取りかかると伺って、へぇーと思いました。三谷:今まで、そんなお話したことなかったですもんね。櫻井:こういった形では、もうほぼゼロですよね。三谷:今はなんかもう、親友というか。櫻井:ははは。そうですよね。ギュンと距離が縮まりました。――アフラックダックはCMに毎回登場することが“お決まり”となっていますが、櫻井さんが毎年新年に必ず行う“新年のお決まり”は?櫻井:5、6年ほど前から、年明けのなるべく早いタイミングで伊勢神宮に行っていますね。22年はコロナの状況もあって、結局行けたのは10月ぐらいでしたが、ここ数年は1月とか2月とか、ちょっと早い段階でお伊勢参りをしています。――CMでも描かれる相談サービスは、アフラックにとって2023年の新たな挑戦となりますが、櫻井さんが2023年に挑戦したいことをお聞かせください。櫻井:今回、三谷さんとお話している最中に決まりました。朝から動き始めるということをやりたいと思っていて。2022年は本当によく寝ていた印象があって、10時間以上寝ていたこともあったんですよ。さすがに寝すぎだと思って。そうなると、一日がすごく短いんですよ。もったいないなと思って、本気で朝から動くと決めています。三谷:水を差すようですけど、寝るのが一番ですよ。いっぱい寝られるときに寝た方がいいです。櫻井:えー、2023年はなるべく長く寝るということに挑戦して、10時間超えを目指したいと、今思いました(笑)。――今回のCMは成人式の翌週から放送開始ということで、新成人に向けてメッセージをお願いします。櫻井:新成人の皆さん、成人おめでとうございます! およそ僕が倍ぐらい生きているわけですが、倍生きても、大人になるというのは何なのか、いまだにつかみきれていないところもありまして。新成人になると、「いよいよ大人だね」とか、「大人の自覚を持って」と言われる機会が多いかもしれないですけど、ゆっくり時間をかけながら、理想の大人像みたいなものを探し続けていいんじゃないかなと思います。あと、僕が20歳の時はちょうどドラマの撮影中で、成人式に出られなくて、ちょっと寂しい思いをしたので、つい先日の成人式にいろんな事情で参加できなかった皆さんにも、合わせてお祝いの言葉をお伝えしたいと思います。おめでとうございます!――実はアフラックダックも2023年、日本に来て20年となります。櫻井さんとの付き合いも13年目となりますが、長い歳月をともに歩んできたダックにメッセージをお願いします。櫻井:アフラックダックさん、日本に来て20年、誠におめでとうございます。そのうちの半分以上お付き合いできていることを、とても嬉しく感じています。これからも末永く僕と一緒に演技していただけたらと思っております。よろしくお願いします!
2023年01月10日佐藤健は、満島ひかりについてこう語る。「レアポケモンみたいになっていて、なかなか会えないし、なかなか共演できない人」と。Netflixオリジナルシリーズ「First Love 初恋」のクロストークの場でのことだ。「演技」という言葉の奥行きを改めて見せつけられるような、人物が生きた記録を画面に刻み付けてきた表現者・満島ひかり。生活レベルから役に入り込もうとする彼女のアプローチは、それがゆえに“こなす”ことがかなわない印象を受ける。潜って、捧げて、搾り出す。その圧倒的な深度がため、乱発ができないのだ。佐藤さんの評が言いえて妙だが、2022年は様々な条件が重なり満島ひかり出演作の公開・放送ラッシュとなったレアな1年であった。改めて、我々が“目撃”した彼女の姿を振り返ってみよう。4月には春クールのテレビドラマ「未来への10カウント」に出演。木村拓哉扮する元ボクサーの主人公と共に高校ボクシング部を盛り上げる、まっすぐな性格の顧問教師に扮した。「本気の青春」をうたう本作では各々が思いの丈をぶつけ合うシーンも見どころの一つだが、意志が行動に直結している満島さんの芝居が実に効いている。夏クールには、多くの作品で組んできた脚本家・坂元裕二の新作「初恋の悪魔」で物語のカギを握る女性を演じた。無実の罪で獄中生活を強いられ、かつほぼセリフがない特殊な役柄にもかかわらず、佇まいから立ち上るオーラで苦悶の歳月を感じさせる演技は、流石の一言。『TANG タング』8月には二宮和也と共演した映画『TANG タング』が公開。近未来を舞台に、迷子のポンコツロボットと出会ったことから運命が変わる男を描いたハートフルな一作。満島さんは、二宮扮する主人公の妻を演じた。有能な弁護士だが、家では引きこもり状態の夫との関係に悩み…というポジション。撮影時は、動かないロボット相手に芝居するチャレンジも行った。9月には、公開延期されていた『川っぺりムコリッタ』がお披露目。様々な事情を抱えた住人達が集う安アパートの大家を朗らかに演じた。表面的なキャラクターと異なり、夫を亡くした喪失感を抱えて娘と生きる1人の人間の実像を生っぽく見せ切った。『かもめ食堂』や『彼らが本気で編むときは、』で知られる監督・脚本・原作の荻上直子による生活感とおかしみが同居する世界観の住人として生きており、相性の良さを感じさせた。『川っぺりムコリッタ』同月には、満島さんが「私にとってはホームのよう」と評する水田伸生監督とのコラボ作『アイ・アム まきもと』が公開。ドラマ『Mother』等で組んだ水田組に、舞台「鎌塚氏、すくい上げる」等の倉持裕が脚本家で加わるという満島さんにとって縁の深い座組。2013年のイギリス・イタリア合作映画『おみおくりの作法』を原作とする本作は、阿部サダヲ扮する市役所の“おみおくり係”の男性が独自ルールで突き進むも、振り回されるうちに周囲も救われていく物語。満島さんならではの「感情があふれてくる」→「涙があふれる」の凄みを堪能できる。『アイ・アム まきもと』そして、11月には「First Love 初恋」が配信開始。本作は、宇多田ヒカルの「First Love」「初恋」にインスパイアされたラブストーリー。不慮の事故や過酷な試練によって離ればなれになってしまった恋人が再会を果たすが、新たな問題が持ち上がり…という切ない物語が展開する。初恋をいまだ忘れられない警備員に扮した佐藤健、初恋を忘れてしまったタクシー運転手を満島さんが演じており、満島さんの観る者を感情の源泉に引きずり込むような魂の熱演はもちろんのこと、「頭は覚えていないが身体が記憶しており、ふとした瞬間に仕草が出て困惑する」といったさじ加減が難しいテクニカルな芝居も披露。少しずつ明かされていく過去によって登場人物の見え方が変わり、これまでのシーンの真の意味が分かるといった構成、かつての恋人たちが少しずつ歩み寄っていくグラデーションの縁(よすが)となる満島さんの微細な表現は、繰り返し観ることでより効力を発揮するのではないか。「First Love 初恋」実写作品に加えて、日本語劇場版『サンダーバード55/GOGO』では吹き替え声優も務めた満島さん。グッチのショートフィルム「KAGUYA BY GUCCI」では「それでも、生きてゆく」で共演した永山瑛太、「First Love 初恋」に続くアオイ・ヤマダと共に「かぐや姫」を新解釈したファンタジーに挑戦した。表現方法が多岐にわたるのも満島さんの特長で、その透き通る声を使った仕事も多数。楽器の演奏やポエトリーリーディングがミックスされた「いとうせいこう is the poet with 満島ひかり」の活動も継続しており、野外フェス「朝霧JAM」等に出演。12月に放送された音楽番組「FNS歌謡祭」では、「Folder」のメンバーだった三浦大知と再共演。視聴者を大いに沸かせた。1月27日(金)に公開されるドキュメンタリー映画『ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~』ではナレーションを担当。「First Love 初恋」「First Love 初恋」では脚本開発からオーディションの立会い、若手出演者へのワークショップなど、ステレオタイプな「役者」の枠を超えてものづくりに邁進する満島ひかり。我々の「何を見せてくれるのか」という期待を更新し続ける彼女は、次にどこへ飛び込むのか。驚く準備をしつつ、発表の日を待ちたい。(SYO)■関連作品:川っぺりムコリッタ 2022年9月16日より全国にて公開© 2021「川っぺりムコリッタ」製作委員会TANG タング 2022年8月11日より全国にて公開Based on A ROBOT IN THE GARDEN by Deborah Install Copyright © 2015 by Deborah Install Licensed by Deborah Install c/o Andrew Nurnberg Associates, London through Tuttle-Mori Agency, Inc. , Tokyo ©2022映画「 TANG 」製作 委員会アイ・アム まきもと 2022年9月30日より全国にて公開©2022 映画『アイ・アム まきもと』製作委員会ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ 2023年1月27日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開
2023年01月02日脚本家の三谷幸喜氏が第70回菊池寛賞を受賞し、2日、都内のホテルで行われた贈呈式に、“菊池寛”の扮装で登壇した。文藝春秋の創業者・菊池寛が日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞として1952年に創設した同賞。三谷氏は「よく人から『君は菊池寛に似てるよね』と言われます。思い返せば中学生のときに、友人から『お前にそっくりな文豪がいるよ』と言われて、文豪というと悩めるカッコいい作家のイメージがあったので、ちょっとうれしかったんですけど、それで菊池寛先生の写真を見たのですが、ちょっと衝撃を受けました。こんな感じの文豪もいらっしゃるんだなと」と回想した上で、「今、菊池先生の人となりや作品に触れることによって、本当に僕は菊池寛賞を頂けて、光栄だなと思っております」と強調した。この贈呈式のために、髪型を変え、メガネを買い、眉毛も整えたという三谷氏は「ここまで菊池寛になりきろうとした受賞者が、今までいたでしょうか」とアピールし、会場からは笑いと拍手が。続けて、「菊池地先生がおっしゃっていたのは、『つまらない現実よりも面白いウソ』。これは、僕が大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を書くにおいて、一番のモットーでした。もちろん歴史モノなので。実際あったことを覆すことはできないんですけど、歴史の教科書や参考書にはしたくなかった。やっぱりドラマとして面白いものにしたかった。そのためには、多少のフィクションが必要だと思って、僕は1年間この脚本を書き続けました。きっと皆さんにも喜んでいただけたんじゃないかなと思っております」と胸を張った。さらに、「菊池先生は、大衆が何を考えているのか、ずっと考えていらっしゃったと思います。それは僕のテーマでもあります。僕もそんなクリエイターでいたいなと思っております。今は見た目しか真似できませんけれども、ゆくゆくは“第二の菊地寛”と呼ばれるようになるまで、頑張っていきたいなと思っております」と真剣に述べたかと思いきや、「今回ちょっと見た目でふざけてしまったので、真面目な感じでまとめてみました。どうもありがとうございました」と、やはり“三谷節”で締めくくった。
2022年12月02日内野聖陽と瀬戸康史の共演で上演される、三谷幸喜の傑作二人芝居「笑の大学」より、チラシビジュアルとポスタービジュアル、スポット映像が解禁された。さらに、三谷幸喜のコメント映像も到着した。戦時色が濃厚になる昭和15年を舞台に、厳格な検閲官と喜劇作家の間の攻防と不思議な友情を描く本作は、2004年に役所広司、稲垣吾郎の共演で映画化もされた人気作。日本のファンのみならず、海外でも特に評価の高い作品だが、1998年以来1度も日本で公演が行われてこなかった。本作の上演は四半世紀ぶりとなる。この度解禁となったのは、警視庁の取調室で2人が向かい合う緊張感の漂うチラシビジュアルとポスタービジュアル、主演の2人の攻防が映し出されるスポット映像。ビジュアル撮影では、お互いの印象について内野さんは「若いのに技術や魅力をたくさん持ってらっしゃる方なので、稽古中もクリエイティブないい稽古場になるような予感がしてすごくワクワクしています」と語り、瀬戸さんは「内野さんは無骨な役からコミカルな役まで幅広く演じられている印象なので、今作では内野さんと僕でしかできない掛け合いや空気感が出せればいいなと思います」と語るなど、緊張感のあるビジュアルとは裏腹に初共演ながらも和やかな雰囲気で撮影が行われたようだ。さらに、三谷幸喜が本作への思いを語ったコメント映像も到着。これまで再演されなかった理由を「この人だったら「笑の大学」を見てみたい、と思う人が揃わない限りは再演はしたくなかった」と語る三谷さんは、「内野さんの『向坂』が見たいと思った」と言い「この人しかいない」と内野さんのキャスティングについて明かしている。さらに椿役の瀬戸さんへは「(自分の作品に)毎回出て欲しいくらい」と深い信頼を寄せていると語り、「瀬戸さん以外には考えられなかった」とコメント。三谷さんの希望により実現した2人の俳優が起こす化学反応に注目したい。PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「笑の大学」は2023年2月より上演。(text:cinemacafe.net)
2022年11月28日2022年11月7日から公演されている、脚本家として知られる三谷幸喜さんが作・演出を務める舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』。三谷さんが主宰する劇団が公演してから、28年の時を経て、令和の時代にリニューアルされたコメディです。総勢16名のキャスト陣で演じる予定でしたが、俳優の小林隆さんが左足筋損傷により、公演初日に出演の見合わせを発表。福岡公演、京都公演ともに、三谷さんが代役を務め、話題となりました。またもや三谷幸喜が代役として登場同月25日には、舞台製作を行っているシス・カンパニーが、小林さんの復活を報告しました。治療の甲斐あり、東京公演の初日より出演するとのこと。しかし、今度は、あずさ役の俳優であるシルビア・グラブさんが、体調不良のため出演見合わせとなったのです。緊急事態に立ち上がったのは、またもや三谷さんでした。「あずさ役」のシルビア・グラブが体調不良のため、本日11月25日(金)の出演を見合わせることになりました。つきましては、本日の同役は、三谷幸喜が代役を務めさせていただきます。直前のお知らせとなってしまい申し訳ございませんが、皆様のご理解をお願い申し上げます。度重なる不測の事態ではございますが、私どもスタッフ、キャスト一同、以前にも増して総力を結集し、皆様に楽しんでいただける舞台をお届けする所存です。皆様には、引き続きのご心配とご迷惑をおかけしてしまうこと、心よりお詫び申し上げます。シス・カンパニー ーより引用舞台のすべてを把握している三谷さんだからこそ、どの代役であっても務めることができるのでしょう。とはいえ、小林さんの時とは異なり、今度は女性の役という難しさがあります。舞台のタイトル『ショウ・マスト・ゴー・オン』の意味通り、「一度開いた幕は何があっても途中で降ろしてはいけない」という精神で困難に立ち向かう姿に、ネット上では称賛の声が続出しました。・もはや代役のプロ。・どういうことなの…すごいわ…。・まさに『ショウ・マスト・ゴー・オン』を地で行く三谷さん。・女性の代役も務めるとか、優秀すぎ。むしろ楽しみです!・誰が休んでも代役が三谷さんになる舞台とか、面白すぎるでしょ。舞台で三谷さんがどのように演じるのか、多くの人たちが興味を持っていることがうかがえます。東京公演も無事に乗り切れるよう、応援する人々の声は、きっと三谷さんに届いていることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年11月25日満島ひかりと佐藤健が主演を務める究極のラブストーリー「First Love 初恋」が、11月24日(木)本日「Netflix」にて配信開始。これを記念して、本編映像で構成された宇多田ヒカルの楽曲「First Love」「初恋」のスペシャルコラボ映像のショート版が先行公開された。1999年に発表され大ヒットした宇多田さんの珠玉の名曲「First Love」、その19年後に発表された「初恋」。この2つの楽曲にインスパイアされ、新しいストーリーを紡ぎ出す本作。今回公開された「First Love」の特別映像では、八木莉可子と木戸大聖が演じる若き日の也英と晴道の初恋のはじまりが垣間見え、初々しくて、甘酸っぱくもほろ苦い、あの頃の記憶が思い出されてしまいそうな映像となっている。そして、「初恋」の特別映像では、満島さんと佐藤さんが演じる、約20年の時を経て別々の道を歩むこととなった現在の2人の“大人の初恋”を映し出す。「First Love」で紡がれた、淡く煌めくような初恋の記憶たちがより切なさを引き立たせるかのように、胸が締め付けられるシーンの数々が登場する。なお、7インチアナログ盤「First Love/初恋」のリリースを記念したPOPUP企画が、タワーレコード渋谷店、タワーレコード梅田NU茶屋町店、HMV札幌ステラプレイスの3会場で12月8日(木)より開催。さらに、開催地ではDJイベントが再び開催されるほか、企画に合わせて全国5都市のソニーストアにて、試聴イベントが行われる。Netflixシリーズ「First Love 初恋」はNetflixにて独占配信中。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年11月24日配信開始が迫る満島ひかり×佐藤健W主演のNetflixシリーズ「First Love 初恋」より、本予告編とキーアートが公開された。本作は、宇多田ヒカルの楽曲「First Love」と「初恋」の2曲にインスパイアされた物語。90年代後半とゼロ年代、そして現在の3つの時代が交錯し、20年余りに渡る忘れられない“初恋”の記憶をたどる男女の究極のラブストーリー。今回公開された映像は、満島さん演じる也英の「誰かが言った。人生はまるでジグソーパズルだと」というセリフからスタート。若き日の也英(八木莉可子)と晴道(木戸大聖)が織りなす初恋のはじまりの物語、そして也英と晴道(佐藤さん)の現在の2人を映し出す。映像では、約20年が過ぎて再会した2人だったが、也英からの「初めまして」という一言に、晴道が涙を流すシーンや、「もしもあなたに出逢わずにいたら、私はどんな今を生きているのだろう」というセリフが登場。運命の因果に翻弄されながら、もがき生きていく2人の姿が初恋の記憶を辿るように描かれている。そして合わせて公開されたキーアートは、第1弾、第2弾に続く美しい世界観の中で、也英と晴道の距離がまたさらに近づいた、目が離せない一枚となった。また明日からは、JR山手線をフルラッピングでジャックする「First Love 初恋」トレインがスタート。車内では、也英と晴道のビジュアルが埋め尽くし、映像モニターではこれまでに発表された本作の予告映像の放映など、車両全体が作品の世界観一色に染められる(11月16日から30日まで運行)。Netflixシリーズ「First Love 初恋」は11月24日(木)Netflixにて独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年11月15日宇多田ヒカルの楽曲「First Love」「初恋」にインスパイアされ新しいストーリーを紡ぎ出す、満島ひかりと佐藤健をW主演に迎えたNetflixシリーズ「First Love 初恋」より、ティーザー予告とティーザーアートが公開された。今回の映像は、第1弾の予告映像の雰囲気とは打って変わり、主人公・也英と晴道が人生を変えてしまうような運命の出会いを果たす1998年からゼロ年代、そして現代までの20年余りのストーリーが、「Automatic」、「First Love」、「初恋」の3曲とともに紡がれる、“初恋”の記憶をたどる内容だ。またラストは、大人になった也英の「いつかくるその日に、また会いたい人は、誰か――」という印象的なセリフで締めくくられている。併せて公開されたティーザーアートは、第1弾ビジュアルと同じく、雪景色の中のカット。也英と晴道が寄り添い合い、イヤホンを共有しあう姿が写し出された。Netflixシリーズ「First Love 初恋」は11月24日(木)Netflixにて独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年10月30日宇多田ヒカルの2つの楽曲にインスパイアされ、新しいストーリーを紡ぎ出す、満島ひかりと佐藤健がW主演する「First Love 初恋」より、場面写真が初公開された。本作は、90年代後半と、ゼロ年代、現在と3つの時代が交錯し、20年余りに渡る忘れられない初恋の記憶をたどる、一組の男女の物語。公開された場面写真では、CAを目指すも不慮の事故で運命に翻弄される、満島さん演じる也英と、航空自衛隊のパイロットになるも、也英とは別の道を歩む、佐藤さん演じる晴道が、異なる方向を向いてすれ違う場面、笑みを浮かべる也英と、反対に物憂げな表情を浮かべる晴道の姿も写し出され、ますますふたりが織りなす初恋の行方が気になる。また、光の中で会話する2人や、ライラックの木の下で手紙を読む也英。さらに、若き日の也英(八木莉可子)と晴道(木戸大聖)の初恋の始まり、雪の中で抱き合うシーンも。こだわりの色彩の映像美も垣間見える。Netflixシリーズ「First Love 初恋」は11月24日(木)よりNetflixにて独占配信開始。(cinemacafe.net)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-
2022年10月12日第70回菊池寛賞が11日に発表され、フィギュアスケーターの羽生結弦氏、脚本家の三谷幸喜氏、作家の宮部みゆき氏、NHK『映像の世紀バタフライエフェクト』、信濃毎日新聞社「五色のメビウス」取材班が選ばれた。授賞理由は、以下の通り。■羽生結弦氏フィギュアスケートの男子シングルで五輪2大会連続金メダル、主要国際大会全制覇などの輝かしい記録を達成。本年プロ転向を宣言し、4回転半ジャンプなど、さらに高いステージを目指して挑戦を続ける。■三谷幸喜氏大学在学中に劇団「東京サンシャインボーイズ」を旗揚げ、以来40年にわたり、コメディから「鎌倉殿の13人」などのシリアスな歴史劇まで舞台、テレビドラマ、映画のすべてで優れた作品を生み出し続けている。■宮部みゆき氏デビューから35年、社会性を持つ現代ミステリーから、時代小説、ファンタジー、SF、ホラーまで数々の優れたエンタテインメント小説を発表。物語の力によって、老若男女問わず多くの人を読書にいざなう。■NHK『映像の世紀バタフライエフェクト』世界各国から収集した貴重なアーカイブス映像で現代史をたどる人気シリーズに、一人のささやかな営みが連鎖し世界を動かしたという新たな視点を導入、歴史の汲めども尽きぬ魅力を伝えている。■信濃毎日新聞社「五色(いつついろ)のメビウス」取材班コロナ禍の地域社会において外国人労働者、住民に丹念に取材、その過酷な状況、さらには国の技能実習制度や入管制度の問題を明らかにし、彼らと共存し多様性を尊重する社会の在り方を提言した。同賞は、文藝春秋の創業者・菊池寛が日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞として1952年に創設。菊池寛と生前関係の深かった文学、演劇、映画、新聞、放送、雑誌・出版、および広く文化活動一般の分野で、その年度に最も清新かつ業績をあげた人・団体、長年にわたり多大な貢献をした人・団体に贈られる。選考顧問は、阿川佐和子、池上彰、保阪正康、養老孟司。贈呈式は、12月上旬に都内で行われる。
2022年10月11日