バイリンガルの英語系YouTuberとして人気のリサティ―さんが、共働きでも預けられると話題のバイリンガル幼児園、Kids Duo International(キッズデュオインターナショナル、以下KDI)のセンター南園に潜入取材! 海外で育ち、自身のお子さんにもバイリンガル子育てを実践中のリサティ―さんが、英語教育はもちろん、運動、知育など幅広く力を入れているKDIをレポートします!KDIの英語教育の秘密は? 子どもたちの英語力に驚き…!取材にお邪魔したのは、卒園間近の年長さんの英語クラス。実際にKDIで身につけた英語力を見せてもらえる絶好の機会です。KDIのジェイク先生のレッスンでは、子どもたちが英語で1人ずつ発表する「Show&Tell」が行われていました。思い出の品などを見せながら、園生活で楽しかったことを1人ずつ発表していて、流暢な英語はもちろん、聞いている人の目を見ながら堂々と発表する姿に驚かされます。スポーツデイやサマーフェスティバル、クリスマスイベントなど園生活の楽しかった思い出を堂々と発表。英語を話せるだけじゃない最大限に広がった子どもたちの可能性発表の後は、聞いていた子どもたちからのクエスチョンタイム。もちろん、質問も回答もすべて英語で、レッスン中は一切日本語を話さずに行われています。友だちの話に関心を持って聞き、的確な質問ができるのも、「聞く力」と「自分で考える力」が身についているからこそ。リサティ―さんも子どもたちに交ざって質問タイムKDIの英語教育の特徴は、勉強として英語を学ぶのではなく、使いながら学ぶこと。着替えやランチタイム、おやつの時間などでも常に英語に触れ、1日の半分は英語に浸れる環境です。言語の習得には2000時間が必要という研究がある中、KDIで4年間過ごすと倍近くの3840時間以上英語に触れられ、一生ものの英語耳を育てます。KDIで過ごすだけで英語が習得できるなら、英語に苦手意識を持つパパやママも、「英語をどうやって身につけさせよう」という悩みから解放されますね。ゲームもすべて英語で。楽しみながら自然と英語が学べる環境リサティーさんがジェイク先生に質問!英語を習得する上で、ジェイク先生が心がけていることは何ですか?「英語を楽しいと子どもたちが思うこと」、そして「安心して挑戦できる環境」を大切にしています。英語が母国語でない子どもたちが、安心して英語を学べるように、教室ではどんどん間違えてOKという雰囲気づくりを心がけ、子どもたちの挑戦を応援しています。安心な環境で、「聞く」「読む」「書く」「話す」の英語4技能を15種類のプログラムを通して学ぶこどもたち。卒園時には英検®準2級程度(高校中級レベル)のリスニング力・スピーキング力が身につくのです。実際にレッスンを受けていた子どもたちも、リスニングはもちろん、自分の思ったことを難なく英語で表現していました。通ってみてどうだった? 保護者のリアルな声実際に通わせてみてどうだったのか、保護者の皆さんのリアルな声を聞きました。英語の上達はもちろん、多くの方がそれ以外のメリットも挙げていたのが印象的です。子どもたちの園生活を振り返ると、あらゆる面での成長が見えてきました。ーーKDIにお子さんが通って良かったと思う点を教えてください。・子どもの好奇心がぐんと広がりました。先生方は、英米だけでなくいろいろな国の出身の方がいます。KDIで生活する中で、娘は「将来、世界中に行ってみたい」と言い出しました。英語を入り口に世界中の人とつながれることをKDIが教えてくれました。・「English Topic」の時間に、英語で動物や宇宙などさまざまなテーマに触れ、娘は宇宙に興味を持ちました。好奇心を育ててもらいました。・KDIは、チャレンジ精神を育てる環境が整っています。英検やスピーチコンテストなど英語だけでなく、英語以外でも「チャレンジしよう」と前向きになりました。ステップが見える化され、「ここまであとちょっと」と目標を持って進めるカリキュラムがすごいです。・幼稚園は休みが多い印象がですが、KDIは最大限預かってもらうことができ、共働きの私たちには本当に助かりました。小学校受験対策や習い事も園舎で完結するから、親も子どもも負担が少ないです。担任の先生と課外レッスンの先生も連携して、子どもの成長を見守ってくださいました。海外育ちYouTuberのリサティーさんのリアルな感想は?ところで、海外で教育を受けてきたリサティ―さんには、KDIはどのように映ったのでしょうか? リサティー:「英語」というより「楽しい」にフォーカスしているレッスンが印象的でした! 子どもたちから日本語で話しかけられることは常になく、どの子も英語で話しかけてくれたので、みんな英語脳ができていることに驚きました。英語のシャワーを浴びせるKDIの環境に、確固たる一貫性を感じるとともに、私の子育てとの共通性も発見しました。私も、娘たちと英語で話すことを徹底しています。子どもがわからないと、助けたいという気持ちにもなりますが、それを乗り越えたときに、子どもの自信につながります。そして、英語脳のスポンジに英語の表現が吸収され、同じようなシチュエーションに出会ったときに、次は言えるようになります。特に印象に残ったのは、「Show&Tell」で子どもたちが見せたプレゼンテーションスキル。物怖じせず、アイコンタクトをしながら自分たちの言葉で話している姿を見て、日本の教育では難しいスキルを身につけていると感心しました。子どもたちの将来の選択肢を増やしたいという思いで、バイリンガル育児に挑戦しているという点では、KDIとの多くの共通点を感じたのと同時に、私自身もバイリンガル子育てに確信が持てました。 >>最寄りのKids Duo Internationalを検索する 英語は3本柱の1つ! これからを生き抜く「自分力」が身につく英語教育のほかに知能教育、運動指導が実践されているKDIでは、「子どもの発育・発達」の研究に基づいて段階的に指導され、脳神経がもっとも発達するといわれている「ゴールデンエイジ」に子どもが遊びながら学べるプログラムが特徴です。これからの時代に必要な、自分で考えて、決めて、自ら行動する「自分力」を大切にしていることが、英語のレッスンでも垣間見られました。KDIの魅力は英語だけじゃない! 運動・知能教育もKDIの知能教育は「目的を持ったあそび」。でもただのあそびではなく、脳神経が最も発達するゴールデンエイジである幼児期に、24の知能因子を偏りなく刺激し、脳の器を広げます。子どもによって得意な因子、苦手な因子があるので、脳がやわらかいうちにまんべんなく刺激することに着目しています。■運動指導は忍者気分で楽しく運動指導では忍者風ジャージ「忍ジャージ」を着て、4年間で300種類の忍者あそびプログラムを実施。東京大学名誉教授および日本女子体育大学 学長の深代千之氏の監修で考案されたカリキュラムは、どんなスポーツにも必要な9つの基本動作を段階的に習得し、運動能力を向上させます。■学習だけじゃない! トイトレから集団行動までライフスキルもKDIでは、トイレトレーニングからコミュニケーション力まで、月齢・年齢に合わせた指導を行っています。異年齢のお友だちと関わる経験や、「やり抜く力、目標に向かって頑張る力、自制心、自己肯定感、他者への配慮、コミュニケーション能力」など、社会で必要な力の習得を目指しています。園内にある「ラーニング・ステーション」では、銀行、スーパー、パン工場など、20種類以上の職業体験を通して、造る・勤める・商うなどを学び、社会の仕組みを英語で学ぶことができます。また、日本文化も大切にし、着替えや食事のマナー、持ち物の整理、行儀など、日本の教育のいいところも採り入れているのは「バイリンガル幼児園」ならではです。習い事の送迎不要! 共働きにやさしい環境最後に、「共働き家庭だから」と保育園以外は無理だと考えていませんか? KDIは、そんな心配はいりません。なぜならば、これだけのクオリティの英語や運動をKDI以外の場所で習わせるには、送迎の負担が大きくなってしまいますが、KDIなら朝バスに乗せて登園させるだけでOK。しかも、幼保無償化対象園だから金額面での負担も軽減されます。保育園に通って、あちらこちらに習い事に行かせるより、はるかにコスパやタイパもよいのです。英語・知育・運動・ライフスキルといったバランスの良い教育が受けられるKids Duo International。各園で行われる入園説明会に、一度参加してみませんか? Kids Duo International>>説明会に参加する >>最寄りのKids Duo Internationalを検索する ▼リサティーさんのYouTubeチャンネルでも今回の取材内容を公開中! 実際に子どもたちが英語を話している姿をぜひチェックしてください!PR:Kids Duo International 文・写真/まちとこ
2024年05月10日米google社、Disney社の幼児教育施設でも実践されている世界で最も先進的な乳幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ」が、日本の保育においても注目を集めています。その先駆的な教育アプローチを日本において実践しているのが都内にて6園の認可保育所・認定こども園を運営する「まちの保育園・こども園」です。同園は、子どもの豊かな創造性をコミュニティを通じて育んでおり、乳幼児における子どもの探究活動を保育実践に組み込んでいます。このたび、まちの保育園とみつけの保育園はアライアンス契約を締結いたしました。この連携により、子どもたちそれぞれが有能な存在として主体であり、その可能性と創造性を最大限に引き出す保育実践が新潟県に広がり、新潟県の乳幼児教育の質向上につなげていきます。メイン画像■レッジョ・エミリア・アプローチレッジョ・エミリア・アプローチは、北イタリア レッジョ・エミリア市でかたちづくられ、1990年代にアメリカ版ニューズウィーク誌に世界で最も先進的な乳幼児教育として取り上げられたことを発端に、教育界で高く評価されている教育アプローチです。「子どもは有能で、すでに豊かな可能性を秘めた存在であり、権利の主体者である」という考えが基本にあり、子どもたちの興味関心を起点とし、子どもは主体的に考え表現し、探究していくこと、そしてその創造性あふれる学びの探究プロセスを保育者は協働者となり環境やコミュニティの参加を通して支えていくことを大切にしています。アトリエという子どもたちの表現の場では、身近なものとの出会いを丁寧に育み、興味関心の芽を大切に深く支えていきます。まちの保育園・こども園 提供(1)■まちの保育園の先駆的な取り組みまちの保育園・こども園 提供(2)まちの保育園・こども園は、2000年代初頭からレッジョ・エミリア・アプローチと出会い、国際ネットワークに加入して日本での実践を育んでいます。「こどもとは、その可能性において豊かであり、有能で、力強く、大人や他の子どもたちとの結びつきの中で生きる存在」であるというこども観をベースに各園でそれぞれの子どもたちの表現(100の言葉)を紡いでいます。このようなまちの保育園の取り組みは、全国的に注目されており、レッジョ・エミリア・アプローチの日本における学びのネットワークをリードしています。子どもたちの驚くべき創造性と独創性が評価され、他園からの視察も相次いでいます。■みつけの保育園の先駆的な取り組みみつけの保育園の取り組みは、新潟県でもはじめてとなる病児一体型保育及び完全手ぶら保育の先駆けとして、見附市における子育て支援をリードしており、新潟県における保育業界に貢献しています。■まちの保育園のアライアンス園としてのみつけの保育園この度、まちの保育園とみつけの保育園がアライアンス契約を締結しました。まちの保育園と学び合いのパートナーとして連携することにより、みつけの保育園での保育実践がより豊かとなり、保育の質を更に高めてまいります。またそれに加えて、病児保育や手ぶら保育など、子育て世帯へのサポートも引き続き提供し、みつけの保育園の特色を更に活かした取り組みが、今後、見附市で実践されていくことが期待できます。まちの保育園・こども園 代表 松本理寿輝さん、まちの保育園・こども園 本部 樋口明子さん、みつけの保育園代表 速水竜一■会社概要社名 : 株式会社ラスティック本社 : 〒954-0075 新潟県見附市速水町代表者: 代表取締役 速水 竜一設立 : 1998年2月13日資本金: 5,000,000円URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年05月10日お笑いタレントのだいたひかるが23日に自身のアメブロを更新。息子を幼児教室にもっと早く入れておけばよかったと思っていたことを明かした。この日、だいたは「もっと早くに…幼児教室にいれておけば良かったと思うほど、息子が楽しんでいた教室」と切り出し「入園にむけて、あと少しで卒業する事に」と報告。「小さい椅子に、ちょこんと座って、先生の話を聞いている姿は…ただ、それだけで感動した」と述べ「毎週つくる作品も、今回は何だった!?と…夫婦の会話になっていました」と写真とともに振り返った。続けて更新したブログでは、息子が夫でグラフィックデザイナー・小泉貴之さんと入浴中にひらがなのポスターで勉強をしていたことを明かし「かなり…理解してきていて、成長を見守っています」とコメント。「胸にガーゼをあてて、沐浴していた頃が…遠い昔のようで寂しくもあり」としみじみつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「もう入園なんですね」「良い経験が出来て良かったですね」「楽しく過ごせて良かったですね」などのコメントが寄せられている。
2024年04月24日株式会社ブリッジインターナショナルは、国連英語デーである2024年4月23日にオンラインイベント『速ペラ(R)English 英語革命フェス!』を開催します。同時通訳者として1万回にわたり世界と日本の架け橋となってきたCEO・小熊弥生がプロデュースする、英語により自分の可能性を広げる人々を応援するイベントです。速ペラ(R)English 英語革命フェス!【開催概要】■名称:速ペラ(R)English 英語革命フェス!~あなたの眠った英語が世界を救う!~ ■開催日:2024年4月23日(火)19:00~21:00Facebookグループ、YouTube、X(旧Twitter)にて同時配信・YouTube : ・Facebook: *日英同時通訳による配信(Yayoi Oguma英語チャンネル) ■参加費:無料【背景と目的】世界で英語を話す人は20億人を超えるといわれ、インターネットの情報も英語が多く使われています。英語が理解できれば、人脈が増え、それによりさまざまなチャンスが訪れ、活躍する可能性が大きく広がります。日本では、学校で英語の授業を受け、英会話スクールに通って学んでいても「自信がないから英語を話せない」という人が少なくありません。こうした人が英語を使うコツとグローバルに通用するマインドを持つことができれば、蓄積した英語力が土台となってポテンシャルが花開く場合が多いのです。本イベントでは、同時通訳者・小熊弥生が考案した英語力とマインドを身につける学習法「速ペラEnglish」を紹介、9名のスピーカーが英語により人生が好転した体験をお話しします。多様なストーリーに触れることで、参加者は英語コンプレックスを解消し、楽しみながら自分の可能性を感じることができるでしょう。大人も子どもも楽しめる内容ですので、親子、ご家族でご参加いただくのもおすすめです。【総合プロデューサー】小熊弥生世界平和革命家、女性起業家育成家、株式会社ブリッジインターナショナル創業CEO20歳の時は所持金6円、英語力ゼロから3年で同時通訳デビュー。元首相や国連事務総長など、世界の権威3,000名以上を同時通訳し、億万長者の脳の使い方をマスター。地球上の成功法則と宇宙の法則を掛け合わせ、億を楽に引き寄せる「億楽(R)メソッド」を開発。2020年4月、コロナ禍の家庭に届けるために始めた毎朝6時の「億楽ライブ」(YouTube配信)は1,458回を数え(2024年4月14日現在)、有益な情報をのべ1,177万人に無料で提供し、視聴者の人生を好転へと導く。地上80億人が無限に豊かで幸せになることを目指し、愛を中心とした経済で日本と世界の貧困撲滅、SDGsの目標達成に向けて尽力する。小熊弥生公式メディアサイト: 小熊弥生■小熊弥生メッセージインスタントバイリンガル体験をプレゼントします。あなたの眠った英語力を目覚めさせれば、出会う人は増え、それにより経済的に発展する可能性が高まります。AI時代だからこそ、これまで蓄積した英語力を開花させ、AIをフル活用することで世界を舞台に活躍できるようになるでしょう。本イベントでは、英語が使えるようになるコツ、グローバルなマインドの持ち方などを皆さんに無料でプレゼントいたします。現在、多くの外国人が日本を訪れ、また文化をはじめとする日本のさまざまな価値が世界から注目を集めています。私たちの素晴らしい平和文化を再認識するとともに、それを海外へ伝えるグローバルなコミュニケーション方法もご提案いたします。ご家族やお友だちを誘って、インスタントバイリンガル体験をお楽しみください。【プログラム】(予定)オープニング速ペラEnglishをリアル体験!英語で広がる世界へ ~9名のエキスパート登壇~速ペラ徹底解説ネイティブスピーカーと英語で話してみよう!英語コンプレックスを癒やすスペシャルワーク9名の登壇者【登壇者とトークテーマ】1. 土居朋子初心者向け英語・TOEICコーチ/NLP(成功哲学)コーチ「42歳で英語力ゼロから米大学卒業した英語コーチ直伝、ネイティブに一発で通じる英語の話し方」2. 鈴木恭子マイペース英語&人生コーチ/マヤ暦診断マヤン・スペシャリスト「今ある英語で大丈夫! 間違えて話して英語ペラペラ。あなたも【Independent Speaker!】」3. 花岡美千代マインドコミュニケーション英語コーチ/エンパワー英語コーチ「勉強しなさい!と言わずに慶應・早稲田・東京大学合格! ママが教える英語耳スイッチオン!」4. 北村麻衣英語コーチ・英語講師/日英通訳翻訳者「留学しなくても英語は話せる! 自由にのびのびとあなたらしさを表現しよう!」5. Untangle Sachiウェルネスライフガイド/癒しの通訳翻訳者「風の時代の最新英単語習得法! 覚えないで身につける極意を伝授!」6. 宝来幸子英語Body Fitコーチ/英会話講師「踊りながら英語を体で覚える!元海外駐在員妻・インストラクターが楽しくお届け!」7. 田中有明英語で茶道「Cha Zen Class」主宰/テーブル茶道講師「一椀のお茶の和が世界を平和に! 日本文化が平和を作る!」8. 渡辺悦子速ペラ認定講師 Tandemマスター/似顔絵(イラスト)レーター お絵かきえっちゃん「無料スマホ留学の裏技! 今すぐ世界中に友だちを作ってバイリンガル体験!」9. 中村真紀速ペラ認定講師/速ペラコミュニティリーダー「10分で10倍聞き取り、10倍話せる自分に! 日本の平和文化を世界に届けよう!」◆主催:株式会社ブリッジインターナショナル2016年設立。創業CEO・小熊弥生が考案した英語学習法によるオンライン講座を開設。1日20分の動画視聴で世界トップクラスの英語を聞き取り、アウトプットして学ぶ「速ペラ(R)English講座」、TOEIC500点から半年で英語通訳を目指す「速通訳起業講座」を開講。他に「億楽(R)マインド&マインドマスターコーチ&ビジネス講座」「億楽(R)インフルエンサー講座」等を展開。これまでの受講生は1万人を超える。【ブリッジインターナショナル 2024年イベント情報】6月1日(土) :リアル集中講座&感謝ディナー会 in 津カントリー倶楽部(三重県)8月8日(木) :アセンションフェス9月23日(月) :世界平和フェス12月15日(日):お楽しみリアルイベント in 都内※予定は変更となる可能性がございます。最新情報はHPをご確認ください。小熊弥生 公式サイト : 株式会社ブリッジインターナショナル: 【小熊弥生 関連SNS】・LINE : ・YouTube : ・Facebook : ・X(旧Twitter) : ・Instagram : ・ブログ(アメブロ): ・TikTok : ・速ペラ(R)English: SDGs 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年04月16日「インクルーシブ教育」を推進するための指針を、教育リーダーズから学ぶ2022年に国連から日本へと推進が通達されたこともあり、昨今大きな注目を集めている「インクルーシブ教育」。インクルーシブ教育とは、文部科学省で下記のように定義されています。‘’「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。障害のある子もそうでない子も、共に学ぶための仕組みづくり。しかし実際の市区町村、学校教育の現場では、対応のノウハウが欠如していたり、人員が足りなかったり、チームの目線が合わなかったりと、推進が難しい現状もあるという声も散見されています。そんな中でも、すでに全国でインクルーシブ教育を先駆けて推進している人たちがいます。彼らはインクルーシブ教育をどのように捉え、何を考え、推進を実現してきたのでしょうか?この連載では、そんな彼らを「教育リーダーズ」と位置付け、その言葉に耳を傾けることで推進のヒントとなる”指針のカケラ”を集めていきたいと思っています。第二回は、神奈川県鎌倉市教育委員会の教育長である、高橋洋平氏にお話を伺いました。Upload By 発達ナビ編集部プロフィール 高橋洋平 氏宮城県登米市出身。 中学校教員や市教育長を務めた父親と障害を持つ叔母の影響を受け、教育の道を志す。 東北大学教育学部を卒業し、文部科学省に入省。 学校教育のデジタル化や福島県庁での震災復興、米国の大学で教育研究、コンサルティング会社教育チームマネージャーなど、多角的に教育に携わる。2023年に鎌倉市立小中学校の教育行政を牽引する教育長に就任。Upload By 発達ナビ編集部正しいことを、子どもたちの「今」に合わせて実装するーー本日はよろしくお願いいたします。さまざまな視点・キャリアから教育に向き合ってきた高橋さんですが、まずは教育に対してのお考えの原点にあるものを教えていただけますでしょうか。原点には間違いなく福島で過ごした時間があります。私の在任当時、避難指示区域となった町村の子どもたちは、避難先に建てられたプレハブの仮設校舎などに通っていました。学校を訪ねるたびに、本当に可哀想だな、早く村に戻してあげたいなという一心で、県庁の学校再開支援チームをリードしていたんです。ーーそこで、今の教育に対する価値観にもつながる体験をされた。除染などにより放射線量が下がり避難指示が解除され、新しい学校の整備ができた時の、仮設校舎の閉校式での出来事でした。教育関係者と喜びを分かち合っていた私たちでしたが、ある小学校6年生の女の子から「仮設って言わないで。この学校は仮設なんかじゃない」って言われたんです。ーー仮設なんかじゃない。とても重い言葉です。もう、頭をガツンとやられるような、本当にショッキングな言葉でした。Upload By 発達ナビ編集部ーー子どもたちのためにと奔走するあまり、見えていないものがあったと。はい。その子が先生や友人と学びあった6年間は仮設なんかじゃなく、「本物」ですからね。人生に仮の時間なんてあってはならない。過去の震災に囚われ、未来の復興を見て、当時の私には子どもたちの今が見えていなかったんです。だから、「仮設」や「被災者」、「障害者」などもそうですが、一方的な決めつけではなく、目の前のその人と向き合って仕事をしたいと、強く思っています。ーーその経験が、今のインクルーシブ教育への想いにもつながっているんですね。能登地震でも学校を含め甚大な被害がありました。関係者の尽力で他校を間借りしたりして学校が再開されており、これからさまざまな面で復興が進んでいくことと思われます。何をもって本当の復興というかは本当に難しく、数字などで一律に「ここまでいったら復興!」と決められるものではなく、復興には一人ひとりの形があるのだと考えています。いずれにしても自分の力で立ち上がり、自らの幸せを掴んでいくことが、復興なのかなと考えています。それはまさにインクルーシブな学びにも通じて、それぞれの個性や特性を持ちながら、それぞれの学びや幸せを勝ち取っていくということのように思われます。東日本大震災でもコロナ禍でもさまざまな分断が生じましたが、そういった分断を乗り越えていけるような学びや対話の形を、これからも追い求めていきたいです。ーーインクルーシブ教育について文部科学省が示す方針については、どのように捉えられていますか?インクルーシブ教育を含め文部科学省が示す方向性は、基本的にはいつも正しいことを言っているなと感じます。でも、その正しいことを子どもたちや学校教育の現場において、真に正しいものにどのように落とし込んでいけるかが大事なことです。福島での経験を踏まえて、鎌倉で実践していきたいと、今はそう思っていますね。鎌倉は多彩な文化にも恵まれ、そして海や山という自然も近くにあり、学ぶ場としてとても豊かだと思っています。そして何より、多様な人がこの街を選んで、関わってくれている。まさに街としてもインクルーシブな環境の中で、鎌倉らしい教育の形をつくっていきたいです。Upload By 発達ナビ編集部その場所ならではのテーマやキーワードを見つけ、街の共感を得て推進するーーインクルーシブ教育の中でも、「鎌倉らしさ」について紐解いていければと思っています。鎌倉市が見据える未来について、教えてください。鎌倉では、世界に誇れる持続可能な町、そして共生社会を市民と共創するというビジョンを掲げています。 市民一人ひとりがお互いに尊重し合って、支え合って、自らが望む形で社会との関わりを持ち、生涯に渡って安心して自分らしく暮らしていくというものです。とてもインクルーシブな考え方を持ったビジョンだと思っています。ーー鎌倉市の教育が目指す方向と、重なる部分が大いにあると。はい。まずは自分自身を認め、そのうえで他者を尊重し、違いがあるからこそ学びがあると理解する。その上で、他者と協働しながら持続可能な共生社会の創り手へと育っていく。そんな視点に基づいているのが、鎌倉市の教育が目指す基本的な考え方です。鎌倉らしさで言うと、一つは「如意」という禅の言葉があります。Upload By 発達ナビ編集部ーー「如意」ですか。歴史ある鎌倉らしい言葉です。いわゆる如意棒の「如意」であり、意のまま、自由自在という禅の言葉です。自分の良さと可能性を認め、他者を価値ある存在として尊重し、目指したい方向を合わせながら進んでいく。自分だけでなく社会として自由自在で幸福であることを尊重する。Well-beingに通じる言葉だと思っており、教育で目指すべき姿であるなと感じています。ほかにも、この街らしさで言うと「鎌倉野菜」にもヒントがあるかなと。ーー「鎌倉野菜」はブランド化されて全国的に人気ですよね。山に囲まれた鎌倉の狭い土地であり、かつ多様なレストランからのオーダーを受けて、色とりどりの野菜が少量多品種で生産されています。七色畑とも呼ばれ、インクルーシブ教育が目指すべき姿も重なる、そんな風に思っています。弱みは強みに変わるし、活躍の場を通じてスタイルがつくられ包摂される、鎌倉の教育の姿にも取り入れていきたいなと。その土地ならではの教育の形、キーワードを見つけることは、関係者の目線も揃いやすく、大切なことかなと感じています。Upload By 発達ナビ編集部一方で、難しいのは、歴史ある鎌倉の資材を活用することのみに縛られてしまうと、発想としてプロダクトアウトなんですよね。教育においては、やはり子どもたちを起点としたマーケットインで考えていないと、意味のある形に落とし込めないと思います。やはり学習者中心の視点で考えなければならない。これは忘れてはいけないポイントの一つです。ーーなるほど。そんな鎌倉市の教育においての課題はどのあたりにありますか?どの教育委員会でも重要なテーマとして扱われていますが、学校に行くのがつらい子どもたちが増加しています。学校教育の構造も変わっていかなければなりません。子どもたちが学校にフィットしていない本質的な原因に目を向けながら、さまざまな方々と連携してプロジェクトを進めているところです。民間との協業に力を入れ、魅力的な人や資金のリソースを確保するーー不登校のお子さんに対する取り組みについて、具体的に教えてください。「かまくらULTLAプログラム」という取り組みをご紹介させていただきます。こちらは、不登校や学校に行くことがつらいと感じている子どもたちを対象にした、一人ひとりが学習の個性や特性に応じて自分らしく学んでいく方法を見つけていくことを目的とした探究プログラムです。鎌倉らしい森、お寺、海、テック企業などの地域特性を活かしながら、色んな分野のプロである大人たちと一緒に活動をします。海のプログラムでは、「タコから学ぶ生物多様性からの自己理解」をテーマに、漁師さんのお話を聞いたり、「気持ち悪いー!」とか言いながらもタコを触ったり、パエリアにして食べちゃったり、体験を通して学んでいきます。そうやって保護者の方がいないところで、1つの探究テーマを通して、自らの学習の特性を踏まえて学び方を自己調整しながら学んでいくプログラムです。Upload By 発達ナビ編集部ーー不登校の子どもたちにとって、非常に有意義な場をつくることができているんですね。森のプログラムでは、浄智寺の朝比奈住職の得意料理でもあるカレーをいただいたのですが、その上に鎌倉野菜の素揚げを乗せました。敏感な子も多く、「絶対食べられないよ」と言っていたのですが、ペロリと食べていましたね。「どうして食べられたの?」と聞いてみたら、見たことがない野菜だから挑戦してみたと話してくれました。他にも浄智寺の井戸水の飲み比べをしてみたり、五感を思う存分活用した伸び伸びとした学習に、鎌倉のエッセンスを加えて、独自のプログラムを展開しているんです。ーーお話を伺っているだけで、子どもたちの目が輝いている様子が浮かんでくるようです。本当にそうなんです。例えば工作や絵やダンスやプログラミングなど、子どもたちそれぞれに得意な表現方法があります。得意な学習スタイルで、自ら学びのハンドルを握り、自分らしく学びを掴み取っていくという方向に、教育が変わっていかなければならないのだと思っています。このプログラムは、それぞれの子供たちが学びに向き合っていくエネルギーを高めることができていると感じています。海のプログラムの終わりに「なりたい自分になれたよ!」って叫んでくれたお子さんもいて。大人たちも感動していましたね。ーーとても感動的なエピソードです。一方で、子どもたちが何が得意で、どんな個性を持っているか見えづらいという、学校現場の悩みもあるようです。そのために私たちは、アセスメントという形で学びの特性をできるだけ把握できるように努めています。話すのが得意なのか、聞くのが得意なのか、対人関係や関心分野、表現の特性までを可視化していきます。このデータは、もちろん本人や保護者の方にも共有して、ご家庭での理解にも役立てていただいています。子どもによってはあえて苦手な学び方にチャレンジしたりということも見られるようになってきました。学校ではLITALICO教育ソフトのプログラムも活用しながら、定点観測的に継続して積み上げていき、その後の学びと接続していけるように取り組んでいるところです。特別支援学級を中心に先生と活用してフィードバックを重ね、教育の現場でも役立っています。Upload By 発達ナビ編集部ーー「かまくらULTLAプログラム」での実践を経て、今後の展望を教えてください。手応えを感じているので、学びの多様化を進めるために、体験型のプログラムを軸とした新しい「学びの多様化学校(不登校特例校)」をつくる計画を進めています。1学年10人ほどを想定していまして、学校に行きづらさを感じている子どもたちの学習の進度や特性に合わせて、個別最適の学びが得られる場として令和7年の開校を目指しています。こうした施策を進めていくことで、従来の学校とも相互に刺激を与え合って、学びの選択肢を増やしていきます。通常の学校に通えない子の受け皿やセーフティネットにという言い方はあまりしたくなくて、自分らしく学べ、こういう場なら行ってみたいと思ってもらえるものにしていきたい。こうした取り組みを通して、今学びとつながれていない子どもたちの可能性にしていきたいと思っています。ーー民間との連携で言うと、ほかにはどのようなことをされていますか?「鎌倉スクールコラボファンド」という取り組みをしています。これは、プロジェクト型学習やプログラミング学習、デジタルを活用した個別最適な学びなど、学校が魅力的な企業や大学、NPO等とのコラボレーションを通して、社会に開かれた教育課程を実現していくために、クラウドファンディングで資金調達をするものです。Upload By 発達ナビ編集部寄付を個人や企業から募り、教育委員会でプールすることで、子どもたちの学びにとって必要な領域に、スピード感を持って柔軟に使っていくことができます。このようなアジャイルな資金の活用の仕方はやはり公費だけでは難しく、クラウドファンディングだからこそ実現できた形となります。第4弾となる今回の募集でもなんとか目標達成して調達できました。ーー他の市区町村にも横展開できるような、インクルーシブ教育の土台をつくるためにも活用できそうなモデルですね。そうですね。このスクールコラボファンドの取り組み自体も、他自治体にも広がりを見せています。もちろん私たちのノウハウも共有しますので、今後も全国の自治体に波及していってくれたら良いなと思います。私たちもさらに進化させていきたいと計画しているところです。Upload By 発達ナビ編集部ーーたくさんの視点をいただきありがとうございました。最後に、鎌倉市としてこれから大切にしていく、教育に対しての想いについて教えてください。これからの学校教育の現場には、子どもたちが自分で学びを選ぶという形が求められてくると思います。大人に一方的に教えてもらう教育ではなく、子どもたちが主体的に自ら掴み取っていく学びの環境をいかにデザインできるかが試されてくる。福島の復興で被災者自身が自分の力で立ち上がり、自ら多様な幸福を掴み取っていった時と同じように、子どもたちに一方的に与える学びでなく、多様な子どもたちを信じて委ねながら、共に学んで成長していきたい。そんなことを日々考えながら、鎌倉市のインクルーシブな学びのためにできることに力を尽くしたいと思います。インクルーシブ教育推進のために、まずは子ども以上に大人がワクワクしながら働けているか高橋さんは最後に、個別最適で協働的な学びとか、探究的な学びを教育で実現したいと言うのなら、それ以前に大人がワクワクと自分の仕事に向き合えているかが大切なのではないか、と話されていました。教育委員会自身、あるいは教育長自身が、そういう学びであったり、仕事の仕方をできてるかどうかを常に見直さなければいけないと、自分に言い聞かせているようです。言葉や枠組みが先行しがちなインクルーシブ教育の本質を突いた、示唆のある言葉だと感じました。Upload By 発達ナビ編集部引き続き、この連載では全国の教育リーダーズの話を取材し、皆さんにお伝えしていきます。インクルーシブ教育の取り組みを知ることで指針を集め、今まさに実践されている、実践しようとしている方のヒントになりますように。ここまで読んでいただきありがとうございました。
2024年03月19日ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(所在地:東京都新宿区、所長:大井 静雄、以下:IBS)では、グローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を、IBSのホームページ上で定期的に発信しています。今回は、「demotivation(学習意欲の減退)」という分野で日本を代表する研究者、菊地 恵太教授(神奈川大学)にお話を伺いました。菊地教授<インタビュー記事のまとめ>●モチベーションが下がる外的要因は、教師に関する要因、授業の内容や特質、授業環境や教材など。内的要因は、学習者の失敗経験、学習者の英語に対する興味の欠如など。さまざまな要因が絡み合って学習意欲の減退につながる。●それぞれのdemotivator(学習意欲を減退させる要因)にどれくらい敏感に反応するかは、学習者によって異なる。また、学習者は変化していく。一人の学習者や一時点の状態を見て決めつけないように注意しなければならない。●生徒の「自律性・有能感・関係性」という三つの欲求をバランス良く満たすカリキュラム構築や授業実践は、生徒のモチベーション低下について教師ができることの一つ。また、ポジティブ感情を育てて幸福感を得られるものの幅を広げることは、英語学習のモチベーションにつながる可能性がある。■モチベーションが下がるのはなぜ?「やる気がない」「原因はこれ」と決めつけないように注意「がんばりたいと思っていたのに、いまは当時ほどやる気がない」。そんなふうに英語学習のモチベーションが下がってしまったとき、どのような要因が関係しているのでしょうか。菊地教授の研究では、外的要因(教師に関する要因、授業の内容や特質、授業環境や教材など)や内的要因(学習者の失敗経験、学習者の英語に対する興味の欠如など)が明らかになり、さまざまな要因が絡み合ってモチベーションの減退に影響することがわかりました。「それぞれの要因の重要さは、目の前にいる一人ひとりの学習者の反応を見ながら考えていくことでもあります」と話す菊地教授。demotivator(学習意欲を減退させる要因)があったとしても、それに敏感に反応してやる気が低くなる生徒もいれば、やる気に影響しない生徒もいるからです。さらに、学習者が変化することも明らかになり、「この子はやる気がない」とラベル付けをして「学習者の特定化」をしないよう気をつけなければならない、とのこと。「研究を重ねていくうちに、『この生徒はいまはやる気が低くなっているけれど、今後はどうなるのかな』という観点を持たなければならないと思うようになりました」と話します。■モチベーションが下がらないように教師ができることはある?菊地教授によると、学生たちの「自律性」や「有能感」、「関係性」という欲求(※)をバランス良く満たせるよう考えながらカリキュラムを構築したり、授業を実践したりすることは一つの方法です。「先生に名前を覚えてほしい」、「全員の名前を覚えてくれる先生はすごく記憶に残る」という「関係性」の欲求を満たすことでモチベーションが低下しない、という大学生の意見を聞き、「なるほどと思いました」と話す菊地教授。「私の場合は、褒めるというよりも『気にかけている』ということを伝えるようにしています。また、『今日はここが良かった』と具体性を持ったフィードバックを与えることも心がけています」と話します。また近年は、ポジティブ心理学を活用した授業も実践。「アルバイトに力を注いでいる学生のように、お金を稼ぐことで幸福感を得ている人に対して「英語を学びなさい」と言っても、英語学習のモチベーションは上がらないですよね。いろいろなことに対して幸福感が増えて、幸福感を得られるものの中に英語学習が入っていればいいわけなんです。ですから、『学習意欲が減退しないようにする』ということよりも、『学習者のポジティブ感情をどう増やすか』ということを考えています」とのこと。授業の実践例もご紹介いただきました。(※)自律性は、自分の学習に関することは自分で決めたいという欲求。有能感は、学習で求められる目標を達成できることへの欲求。関係性は、自分の学習に対する環境に関わる人(教師やクラスメートなど)と良い関係でいたいという欲求(Ryan & Deci, 2000)。取材後記:英語学習そのものではなく「幸福感」にアプローチ日本では、英語を学ぶ最大のモチベーションが高校や大学の入学試験になっている人が多いでしょう。そのため、比較的英語力が高い学生が集まる大学や学部であっても、入学後にモチベーションが下がり、英語学習のやる気が下がっていく学生がいるようです。菊地教授の研究成果やお話からは、日本の大学生たちの本音が垣間見え、いかに日本で英語学習のモチベーションを維持することが難しいか、いかに教師が生徒のモチベーションをコントロールすることが難しいかがわかります。ポジティブ心理学を取り入れた菊地教授の考え方は、多くの英語学習者や教師・親にとって新鮮なのではないでしょうか。どんなに忙しくても、自分がポジティブな気持ちになれることや幸せを感じられることに気づいたり自分で見つけたりしてやろうとする。そういう人が英語を学んでいるときにも幸福感を感じられるのであれば、英語学習のモチベーションにつながる。「英語学習」だけではなく、日常生活に目を向けてみると、そこにモチベーションを維持するヒントがあるのかもしれません。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【菊地 恵太教授Profile】神奈川大学 国際日本学部 国際文化交流学科 菊地 恵太教授専門は、英語教育、教育心理学(特に英語学習者の個人差)。主に、日本の学習者を対象とした英語教育の方法について研究。現在は、英語学習者へのアンケート調査やインタビューをもとに、学習者のモチベーションを中心に研究しながら、教員が学習者の心理をどのように理解し、教室内でどのようにふるまうべきか、また、カリキュラムをどのように構築するべきか、といったテーマに取り組んでいる。ハワイ大学マノア校にてM.A. [修士] in ESL [第二言語としての英語]、テンプル大学にてEd.D. [博士(教育)], Curriculum, Instruction, and Technology in Education with Specialization in TESOL [TESOLを専門とした教育におけるカリキュラム、指導、テクノロジー] 取得。早稲田大学 国際教養学部 客員講師(専任扱い)、東海大学 外国語教育センター 専任講師・准教授、神奈川大学 外国語学部 准教授・教授を経て、2023年度より現職。※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。前編: 後編: 【ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)について】所長 : 大井 静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所在地 : 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設立 : 2016年10月事業内容 : バイリンガリズムや英語教育に関する調査及び研究ホームページ : 公式X(旧Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年02月22日皆さんは、他人の教育論に困惑した経験はありますか?今回は「自分の教育論を押しつける義母」にまつわる物語とユーザーからの声を紹介します。※この物語はフィクションです。(CoordiSnap編集部)イラスト:モナ・リザの戯言夫は義母の言いなりで…義母の言いなりになっている夫に、困り果てていた主人公。義母は「子どもにわがままを覚えさせるな」という極端な教育論を押しつける人物で、夫もそれに従っていました。ある日、娘がほしがっていた赤のランドセルを購入。しかし「オレンジがいいわよ」という義母の一言で、夫は赤のランドセルを捨ててしまったのです。娘はひどく傷つき「パパ嫌い」と言うようになりました。離婚を決意した主人公は、母も含めて義母と話し合うことにします。しかし反省せず、自分が正しいと思っている義母は…。母にイヤミを…出典:モナ・リザの戯言「娘さんの教育に失敗されましたね」と母にイヤミを言いました。母は「いいえ、失敗したのはあなたです」と言い返します。その後、主人公は「あなたとはやっていけない」と容赦なく夫に言い放つのでした。読者の感想我慢することはときには大切だと思いますが、娘のものを勝手に捨てるのはひどすぎますね…。娘を傷つけるのは教育論ではなく、ただの嫌がらせだと感じました。(30代/女性)ランドセルは娘の好みの色にしてほしいですよね…。家族の教育方針に、義母が口出しするのはよくないと思いました。(50代/女性)
2024年02月19日ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(所在地:東京都新宿区、所長:大井 静雄、以下:IBS)では、グローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を、IBSのホームページ上で定期的に発信しています。今回は昨年11月に愛知県豊橋市立八町小学校(以下:八町小)開催された、英語イマージョン教育の公開授業と早稲田大学 原田 哲男教授による教員向け講演会の内容を取材した記事を公開しました。早稲田大学 原田 哲男教授による教員向け講演会の様子<記事のまとめ>■八町小のイマージョン教育は、単に「英語の環境に浸す」だけではない、言語学習と教科学習を統合させたプログラム・指導法になっている一般的に「英語イマージョン」は「英語の環境に浸す」という意味ですが、実は、ただ英語の環境に浸すだけでは「イマージョン教育」とは言えません。イマージョン教育とは、全学年においてカリキュラムの50%以上を母語以外の言語で学び、それを5年間以上継続するプログラムのことです(Center for Applied Linguistics)。また、児童・生徒にとって母語ではない言語を教員ができる限り使い、たくさんのインプット、アウトプット、やり取りなどを通じて、言語学習だけではなく教科学習をさせる指導法です。(--中略--)原田教授は、八町小のイマージョン教育が本来の定義通り、言語学習と教科学習を統合させたプログラムと指導法であることを解説しました。つまり、英語さえ身につけばよいということではなく、「日本語と英語の両方を身につけること」と「教科学習の力をつけること」が教育目標になっているのです。八町小のイマージョン学級5年生の社会科(貿易)の授業の様子■豊橋版イマージョン教育と従来のイマージョン教育で異なる点は、「日本語使用の尊重」である。「トランスランゲージング」の実践が学習内容(教科内容)の理解を深めることにもつながっている八町小のイマージョン教育において重要な成果は、従来のイマージョン教育よりも母語の使用を尊重する授業実践によって、英語学習と教科学習の両方に良い効果が見られていることです。従来のイマージョン教育では、二言語の使用場面をはっきりと分けることが成功の秘訣だとされてきました。例えば、「いつでも日本語を話してもいい」というふうにしてしまうと、これから学ぼうとしている英語のインプットやアウトプットの量を十分に確保できないからです。しかし近年は、「いまは、この言語しか使ってはいけない」というふうに二言語を厳しく区別することは問題視されています(Ramirez & Faltis, 2021)。「発言しよう」という子どもの気持ちを潰してしまうからです。また、どちらの言語を使うかを自分で選ぶことはバイリンガルにとって自然なことです。(--中略--)原田教授は、これまでの八町小の授業視察にて、学んでいる内容(教科)の理解が深まる(Baker, 2003)など、日本語での発言を尊重することの効果が見られたことを報告しました。■日本人教員とNET(英語を母語とする教員)のチームワークにより、児童が理解できるインプットを最大限与えながらも、英語でのアウトプットは強要せず、発言しやすい雰囲気や心理的安全性を保っている原田教授によると、日本人教員とNETのチームティーチングは、八町小の成果において最も重要な役割を果たしているとのこと。まず、児童たちが教科の概念を英語でも理解できるように、NETがジェスチャーや表情などを巧みに使っています。日本人教員は、必要に応じて日本語を使いますが、意識的に英語で言い換えたり、英語での言い方を児童たちに確認したりします。そして、児童が日本語を使って発言した場合も称賛し、そこから英語で言い換えることで、さらなる英語のインプットやアウトプット、やり取りにつながっています。(--中略--)このような優れたチームティーチングを可能にしている要因としては、綿密な指導計画(教科学習目標と言語学習目標の明確化、教員間のコミュニケーション)が挙げられました。また、教員たちの「教育のプロ」としての前向きな関わり(定期的な研究授業や振り返りなど)や管理職の積極的サポート(校内でのサポートや校外への広報・地域貢献活動)も八町小の重要な特徴として紹介されました。取材後記:英語力以上に重要な「学びに対する態度・姿勢」の育ちに期待八町小の豊橋版イマージョン教育では、英語力が高い児童だけではなく、その教科が好きな児童、計算や実験などの学習活動が得意な児童も活躍します。そのため、英語力に自信のない児童が消極的になるとは限りません。実際に、今回の公開授業の一クラス(5年生 社会科)では、出席者22人のうち、クラス全体に向けて発言した児童は16人で約7割。うち半数は、日本語のみ、または英語に日本語を交えて発言するときもありました。例えば、日本の貿易に関するデータを見て意見を求められる場面では、流暢な英語で発言した児童に対して、日本語で反対意見を言う児童がいました。また、興味深いことに、英語力の高い児童は、英語で発言したあとに「日本語で言うと………」とクラスメートが理解できるように日本語で説明します。さらに、教師に見られていないペアワークやグループワークでも、英語が流暢な児童に対して、日本語を交えながらでも英語で意見を伝えようとする児童もいました。八町小の子どもたちが「英語力が高い」=「すごい」、「英語力が低い」=「だめ」というふうに考えずに、臆することなく英語を使って何かを学ぶことにチャレンジしていること、そして、英語学習でも教科学習でも学び合いの姿勢が身についていることがよくわかりました。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。 【ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)について】所長 : 大井 静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所在地 : 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設立 : 2016年10月事業内容 : バイリンガリズムや英語教育に関する調査及び研究ホームページ : 公式X(Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年01月18日ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(所在地:東京都新宿区、所長:大井 静雄、以下:IBS)では、グローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を、IBSのホームページ上で定期的に発信しています。今回は、海外の論文『実際の身体動作 vs 3Dアバター ~身体化された学習の異タイプがEFL(外国語としての英語学習)リスニング力に与える効果(IBS訳)』について、ポール研究員が考察した記事を公開しました。ポール・ジェイコブス研究員(2019年に早稲田大学で開催されたセミナーにて撮影)【記事のまとめ】■台湾の研究グループが小学生のVR英語学習について研究台湾の研究グループ (Lan et al, 2018)は、仮想現実(VR)プログラムを使って、小学生の子どもたちが、画面上でアバターの動きを見ながら英語を聞くだけでスポーツに関連する英語表現を学べるかどうかを調べる研究を行いました。生徒たちは、“Do a header.”(ヘディングをする)、“Do a backstroke.”(背泳ぎをする)、“Do a lunge step.”(片足を前方や後方に踏み出して腰を落とすランジステップをする)など、スポーツに関する英語表現18個を学習しました。この時点ではまだ学校で習っていないため、生徒たちにとって馴染みのない表現です。台湾に住む小学5年生69人を、Xboxが開発した『Kinect』(キネクト)というデバイスを使って学習する「身体動作グループ」、『Second Life(セカンドライフ)』と呼ばれるゲームをプレイしながら学習する「VRグループ」、英語表現を聞きながら、その表現が表す動作の静止画を見て学習する「紙学習グループ」の三つに分けました。例えば、“Do a header.”(ヘディングをする)という英語を学ぼうとするときに、自分で実際にヘディングの動きをする、VR空間でアバターがヘディングの動きをする様子を見る、ヘディングをしている場面の静止画を紙面で見る、という3つの学習方法の効果を比べたのです。■結果:すべての学習者にとって「動きを見る」が最も効果的調査結果を評価するため、グループとしての成績と英語の習熟度レベルに基づいて、6つのテストスコアが採点・比較されました。「紙学習グループ」では、有意なスコア向上が見られませんでしたが、「身体動作グループ」と「VRグループ」では、有意なスコア向上が見られ、最終レッスンから7週間後に実施された2回目のテストでも同じ結果でした。さらに調査を進めると、「身体動作グループ」のスコア向上は英語力の高い生徒に見られ、英語力の低い生徒にはあまり向上が見られないことがわかりました。しかしながら、VRの学習環境は、英語力の高い生徒にも低い生徒にも役立っていました。このように、英語力によって、指導法の効果が異なっていたのです■考察:「動き」+「言語」+「テクノロジー」を組み合わせる身体動作と外国語学習を組み合わせることによって、良い学習効果が得られる理由については「Embodied Cognition(身体化された認知)」(Goldin-Meadow and Wagner, 2005; Glenberg, Goldberg and Zhu, 2011)の考え方が理論的に説明しています。この理論により、認知と身体は相互に依存しており、認知が身体を形成し、身体が認知を形成する、という考え方が広まっています。この台湾の研究では、「VR環境でアバターの動きを見る」と「自分の身体を動かす」、どちらの方法でも、生徒たちは「動き」を通じて新しい単語を学ぶことができました。ただし、VR環境で英語表現を聞きながら画面上のアバターが動く様子を見るだけの学習方法(VRグループ)があらゆる英語力の生徒たちの学習を促し、英語表現を聞きながら自分の身体を動かす学習方法(身体動作グループ)は英語力の高い生徒にのみ役立っていました。その理由として、研究論文の著者らは、「VRグループ」の生徒は英語表現を聞きながらアバターの動作に注意を向け続けることができる、という点を挙げています。アバターの動きを見るだけで良いからです。一方、「身体動作グループ」の生徒は、英語表現だけでなく、自分の身体動作にも集中しなければなりません。では、この研究結果がどのように授業実践につながるのでしょうか。幼い子どもに教える場合は、ジェスチャーを使うとより自然かもしれません。しかし、小学校高学年や中学生の場合は、年齢に合ったジェスチャーや動作を見つけにくいことがあります。そういうときには、低没入型のVRが役立つ可能性があります。年齢が高い生徒たちの多くは、授業中に身体を動かすよう言われたときに気まずさを感じるかもしれませんが、(自分の身体を動かすのではなく、アバターの動きを見るだけで良いので)その点を補ってくれるのです。この研究は、子どもたちが映像や絵本のイラストの真似をして、全身を動かしたりジェスチャーを使ったり実際にやってみたりしながら家庭で英語を学ぶ、というアイデアにもつながります。特に子どもの年齢が低いうちは、親が遊び感覚で一緒に身体を動かしてあげることで、子どもの学習をサポートすることができます。これにより、家庭での英語学習を促しながら、親子のつながりを築くこともできるのです。【著者Profile】ポール・ジェイコブス主任研究員PG Cert (post-graduate certificate) Oxford Brookes University 2023年卒、M.A. (修士)University of Colorado at Boulder 2011年卒、 B.A.(大学)University of Colorado at Denver 2008年卒。2012年にワールド・ファミリー株式会社に入社。2016年からワールド・ファミリー バイリンガルサイエンス研究所に参画し、研究活動を行う。※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。 【ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)について】所長 : 大井 静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所在地 : 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設立 : 2016年10月事業内容 : バイリンガリズムや英語教育に関する調査及び研究ホームページ : 公式X(旧Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月12日ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(所在地:東京都新宿区、所長:大井 静雄、以下:IBS)では、グローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を、IBSのホームページ上で定期的に発信しています。今回は、国立小学校と公立小学校の両方で指導してきた石毛 隆教諭と第二言語習得や英語教育について研究する原田 哲男教授のお二人による、「小学校英語教育のいま」についての対談記事を公開いたしました。石毛先生(左)と原田教授(右)<対談記事のまとめ>■「英語を教える人」×「英語を使う人」を融合させた教師が必要石毛教諭によると、教育現場で「昔の英語教育の考え方を変えることはとても難しい」とのこと。原田教授は、英語を学んだ経験しかないとなかなか考え方が変わらないため、教師には「英語ができなくても、英語を使ってきた」という「英語の使用者」としての経験や意識が大事だと考えます。一方、石毛教諭は、英語使用者だからこそ抱えるマイナス点も指摘。授業では「子どもに聞かせる英語表現」が求められるため、教師が普段のように英語を話してしまうと子どもにインプットを与えられないからです。「教員は、『英語を教える教育者』と『英語使用者』という両方の側面をうまく融合することが必要なんだろうと思います」と話します。■先生たちが「自分もできる」と思えるような授業とは「英語の授業は英語で行う」という文部科学省の指針については、「英語だけで授業をした結果、子どもに身につけてほしい力が身につかないようではあまり意味がないですよね。日本語を使って授業をしたほうが、すべての児童を見取りやすいですし、すべての児童を引っ張り上げやすいなと感じています」と話す石毛教諭。原田教授も、石毛教諭の授業を見て「日本語をベースにした会話が子どもたちの気持ちや言いたいことを引き出して、子どもたちが授業に参加しやすくなっている」という印象を持ったとのこと。石毛教諭は、どの先生が見ても「ここを英語にすればいいんだ」とわかってもらえるような授業を目指し、「基本的な指示は日本語にして、絶対に子どもに聞かせたい英語表現だけは英語で言う」という意識で授業を展開。教師が日本語で説明しなくても子どもたちが主体的に学べる活動の工夫が共有されました。■教員になりたい学生が減っている今、何ができる?最後に、小学校教員の養成について議論が交わされました。原田教授は、「学校教員になりたい学生が減っていること」を一番の懸念点として挙げ、早稲田大学の教育学部でも教員免許を取る学生が例年減っている現状について共有。これに対して石毛教諭は「自分にできることは何かと考えると、やはり『誰でもできる授業』を提案することだと思っています」と話します。「教員の世界は、もちろん大変なことがたくさんありますが、楽しいことはいくらでもあります。子どもたちと関わるときだけではなく、若手の先生たちが成長をしていく様子を見たり、自分が動くことでほかの先生たちや学校が変わっていったりするときにも、楽しいと感じます。私が楽しんでいる姿を見てもらえれば、教員になるかどうか迷っている学生さんにも楽しい時間を過ごしてもらえるのではないかと思います」と続け、原田教授も「考え方によっては、どんな仕事をしても楽しいものです。そういうことを大学の教員養成課程でも学生たちに伝えていかなければいけませんね」と賛同しました。取材後記:小学校英語教育の現場では、シンプルで説明のいらない「誰でもできる授業」が求められる小学校英語教育の現場では、昔とは異なる英語の学び方を広めることの難しさ、英語の授業に対する負担感や自信のなさ、教員間の温度差、教員志望者の減少など、さまざまな課題があります。これらを解決する方法の一つとして「誰でもできる授業」の提案がいかに重要であるかがわかりました。石毛教諭が提案する、シンプルで説明のいらない授業は、英語力や英語指導に自信がない教師はもちろん、授業を改善したくても忙しくてできない教師、昔の英語教育のあり方に捉われてしまっている教師の背中も押すことができるのではないでしょうか。また、シンプルであっても、身につけさせたい力や意欲、気づきを意識した仕掛けが意図的に計画されていれば、子どもたちが「英語を使えるようになっている」という実感をもちながら学ぶことができると考えられます。どんなに効果的でも、「この学校だからできる」、「この先生だからできる」、「この子どもたちだからできる」という授業はなかなか広まりません。公立学校の英語教育を変革するためには、教師にも児童にも優しい「誰でもできる授業」を検討していく授業実践や研究がさらに求められるのではないでしょうか。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【対談者Profile】・石毛 隆史 教諭東京学芸大学附属大泉小学校教諭。東京学芸大学中等教育教員養成課程卒業。同大学にて修士課程修了。公立学校との人事交流制度により、2020年度より中野区立北原小学校(東京都)に勤務し、現在6年生の学級担任。監修書に『えいごえほん百科 スタート』『えいごえほん百科 ジャンプ』(ともに、講談社)がある。・原田 哲男 教授早稲田大学 教育・総合科学学術院 教授。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)にて博士号(応用言語学)を取得。その後、オレゴン大学で教鞭を執り、2005年より現職。専門は、第二言語習得、外国語の音声習得、英語教育、バイリンガル教育など。ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所の学術アドバイザーも務める。※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。前編 後編 【ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)について】所長 : 大井 静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所在地 : 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設立 : 2016年10月事業内容 : バイリンガリズムや英語教育に関する調査及び研究ホームページ : 公式X(Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年11月22日教育と探求社は、高校の教員や教育関係者を対象としたウェビナー「探求型人材が日本の未来を拓く ―中高から大学、社会へとつながる野性味ある学びとは―」を2023年11月2日にオンラインで開催いたします。このウェビナーでは、教育で日本の未来を変革するための議論と最新情報を提供します。探求型人材が日本の未来を拓く教育と探求社は、19年にわたり、探究学習を開発・普及させてきました。主体性と創造性を育む様々なプログラムを学校現場に届けてまいりました。学習指導要領が変わり、探究学習は着実に広まりつつあります。しかし、大学受験という壁を越えるために、生徒たちがせっかく身につけ始めた野性味ある学びが抑制され、受験のプロセスのなかで、過度に既存のルールや現在の社会に適合した人材が生み出される傾向があります。このシンポジウムでは、中学から高校、大学までの連続性を保ちながら、野性味を失わずに知識と専門性を習得する方法に焦点を当てています。<本ウェビナーのホスト 宮地 勘司のコメント>「失われた30年」と呼ばれる時代を超えても、日本の変革は遅々として進んでいません。世界が急速に変化し、新たなチャレンジに向かう他国と比べて、日本人は変化を恐れがちで、未来への自信を失いつつあります。このウェビナーでは、私たちが内に秘めた「野性味」を取り戻し、よりすばらしい未来を築くためには、教育を変革する必要があるという視点を共有します。■企画概要◯日程2023年11月2日(木)19時00分~20時30分◯形式Zoomウェビナーによるオンラインセミナー◯テーマ探求型人材が日本の未来を拓く ―中高から大学、社会へとつながる野性味ある学びとは―◯対象教育関係者、高校の先生など(約100名)◯内容 (予定)◎キーノートスピーチ「想定外と板挟みの時代における大学教育とは?」登壇者 鈴木 寛氏(東京大学 教授、慶應義塾大学 特任教授、社会創発塾塾長)◎トークセッション「大学における探究学習の今とこれから」モデレーター :鈴木 寛氏パネリスト :伊藤 羊一氏(武蔵野大学 アントレプレナーシップ学部 学部長、Musashino Valley 代表、LINEヤフーアカデミア 学長、Voicyパーソナリティ)パネリスト :岩田 千栄美氏(桃山学院大学 ビジネスデザイン学部 特任講師)パネリスト :早田 吉伸氏(叡啓大学 ソーシャルシステムデザイン学部 教授、産学官連携・研究推進センター長、県立広島大学大学院 経営管理研究科(HBMS) 教授)ホスト :宮地 勘司(株式会社教育と探求社 代表取締役社長、一般社団法人ティーチャーズ・イニシアティブ 代表理事)◯主催株式会社教育と探求社このウェビナーは、教育に情熱を持つ方々、探求学習の実践に取り組む教育者、そして教育が未来にどのように影響を与えるかに関心を抱く先生方の参加をお待ちしています。参加登録および詳細情報はウェビナー専用Peatixページでご確認いただけます。 ■教育と探求社の紹介教育と探求社は「自分らしく、生きる。」という理念のもと、さまざまな教育事業を手がける会社です。メイン事業として、現実社会を題材に“生きる力”を育む中高向けの探究教育プログラム「クエストエデュケーション」を提供しています。「クエストエデュケーション」は2004年の創業以来約2,000校で導入され、合計36万人の生徒が学んでいます(2023年3月現在)。代表取締役社長:宮地 勘司創業 :2004年11月資本金 :1億6,338万円 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月31日インクルーシブ教育システムとはインクルーシブ(inclusive)とは「包摂的な」「包み込む」という意味を持っており、インクルーシブ教育とは「誰も排除せず、すべてを包み込む教育」とされています。現在の日本の学校ではマジョリティ(多数派)の子ども中心のつくりとなっています。例えば、障害のない子ども、シスジェンダー(生まれたときの性別と自分が自認している性別が一致している)の子ども、家庭環境が安定している子どもなどです。しかし、実際の社会の中には障害のある子ども、性的マイノリティの子ども、外国にルーツのある子ども、社会的養護が必要な家庭の子どもなどもいます。そのようなマイノリティ(少数派)の子どもたちが排除されないように、マジョリティ、マイノリティ関係なく誰もが当たり前に通常の学校に通えるように教育システムを変えていくことがインクルーシブ教育においては必要です。日本では、障害者の権利に関する条約を踏まえて、インクルーシブ教育システムの構築が進められています。インクルーシブ教育システムとは文部科学省でこのように定義されています。「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。引用:共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)概要|文部科学省このコラムでは、・インクルーシブ教育って?・インクルーシブ教育の実践例・合理的配慮の手順・インクルーシブ教育の課題・インクルーシブ教育を広めるために保護者ができることなど、インクルーシブ教育についてのギモンから、課題まで専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。【専門家が回答】メリット、デメリットは?実践例や保護者ができることなどインクルーシブ教育を分かりやすく解説!ここからはインクルーシブ教育・インクルージョン研究者/一般社団法人UNIVA 理事の野口 晃菜先生にインクルーシブ教育についての質問にお答えいただきます。(質問)「インクルーシブ教育」という言葉を最近よく聞くようになりました。「みんな一緒に」という考え方ということなのでしょうか。一体どのようなものなのか分かりやすく教えてほしいです。(回答)多様な子どもがいることを前提とした教育です。教育の形を何も変えずに、ただ多様な子どもが同じ場にいるだけではインクルーシブ教育ではありません。インクルーシブ教育のためには、学校教育の在り方そのもの、例えば先生や子どもの人数、カリキュラム、学校経営や学級経営、授業づくりの在り方などを見直し、変革していく必要があります。Upload By 発達障害のキホン(質問)子どもに発達障害があり、「インクルーシブ教育」について関心があります。今世界や日本で実際に行われているインクルーシブ教育にはどのようなものがあるのでしょうか。(回答)通常の学級における授業のスタイルや学級経営のスタイルを、多様な子どもがいることを前提に変えている学校がたくさんあります。例えば、教科書を使って、先生が黒板に板書をして、一斉指導をするスタイルではなく、一人ひとり自分のペースに応じて学ぶ授業スタイルや、テーマに沿ったプロジェクト型学習を自分で計画して進めるスタイルの授業など。一人ひとりが違う興味関心があり、得意な学び方が異なり、休み時間の過ごし方も異なる、など、多様な子どもがいることを前提とした学級経営や授業づくりをした上で、個々に必要な合理的配慮をすることがポイントです。Upload By 発達障害のキホン(質問)子どもに発達障害があり、特性から学校で苦労していることが多くあります。このような場合インクルーシブ教育のために合理的配慮などをお願いできるのでしょうか。先生への伝え方や手順、あると役立つものなども教えていただけるとうれしいです。(回答)合理的配慮は、障害者差別解消法という法律において義務付けられています。ぜひ合理的配慮を学校に意思表明してください。お子さんの年齢や特徴にもよるかと思いますが、なるべくお子さんとどのような合理的配慮が学校であるとよいか、まずは話し合ってみてください。ポイントは、まずは学校においてお子さんが学ぶ上でのバリアがどこにあるのかを先生と話すこと。その上でそのバリアを解消するための合理的配慮について話し合うことです。もし学校側が保護者の方が提案した合理的配慮が難しいという場合、その理由を聞いてみてください。その上で、どのような合理的配慮であれば可能かを、ぜひ話し合ってみてください。可能であれば、その場に子どもさん自身が参加されることをお勧めします。担任の先生のみでなく、特別支援教育コーディネーターや管理職の先生にも同席をしてもらうと、いろんなアイディアがでてくると思います。「バリアをどう解消するか?」という観点からぶれずにみなさんで対話をしてみてください。学校における合理的配慮の事例は、国立特別支援教育総合研究所のインクルDBにたくさん掲載されています。そのほかにも、私が編著として9月に出版した書籍「LD(ラーニングディファレンス)の子がみつけたこんな勉強法学び方はひとつじゃない! - 合同出版」にも合理的配慮の事例や、そのためのプロセスがたくさん掲載されていますので、参考にしてみてください。参考: インクルーシブ教育システム構築支援データベース(インクルDB)|国立特別支援教育総合研究所参考:LD(ラーニングディファレンス)の子がみつけたこんな勉強法学び方はひとつじゃない!|合同出版Upload By 発達障害のキホン(質問)インクルーシブ教育がもっと日本に浸透すればいいのにと思っています。広めていくためにはどのような課題があるのでしょうか。(回答)インクルーシブ教育は障害のみの話ではなく、子どもたちは多様であることを前提とした教育です。そのためには、障害分野のみでインクルーシブ教育の議論をしたり、制度をつくるのでは限界があります。日本には不登校状態の子どもも、外国にルーツのある子ども、性的マイノリティの子もたくさんいます。学校教育そのものをどのように変えていくのか、より大きな視点での議論が必要です。教育施策の中で優先順位を上げていくために、より多くの人が知り、関心を持てるような工夫が必要です。そもそも教育そのものにもっと予算が割かれることも必要です。Upload By 発達障害のキホン(質問)通っている学校などでもっとインクルーシブ教育を知ってもらうために、保護者としてできることはあるのでしょうか。(回答)上記のご質問への回答とも重なりますが、まずはご自身のお子さんにとって今の学校で学ぶ上でのバリアはなにかを明らかにし、その解消方法として合理的配慮の意思表明を学校にしていただくことができることかと思います。学校はまだ合理的配慮に慣れていません。みなさんの行動により、学校にとって合理的配慮がどんどん当たり前のものになっていくと思います。また、ぜひその経験を周りの保護者とも共有してみてください。Upload By 発達障害のキホンインクルーシブ教育にまつわる関連コラム(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2023年10月21日ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(所在地:東京都新宿区、所長:大井 静雄、以下:IBS)では、グローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を、IBSのホームページ上で定期的に発信しています。今回は、ChatGPTなどのテクノロジーを積極的に活用しながら大学英語教育の変革に取り組む山中 司教授(立命館大学)へのインタビュー記事を公開しました。山中教授<インタビュー記事のまとめ>●テクノロジーは、自分の可能性を何倍にも増幅してくれるamplifier(アンプリファイア)として使わせる。そのためには、生徒にとって本当に意味のある課題を与えること、AIの使い方を自律的に考えさせる教育が大切。●誰でもAIに教えてもらいながら自分がやりたいコミュニケーションができ、その経験を繰り返しながら英語を学べるようになった。従来「当たり前」とされてきた基礎積み上げ型の教育や評価のあり方を根本的に考え直す必要がある。●教師は「英語を教える」から卒業し、教室という場の設計やガイドという役割にシフトしなければならない。生徒と一緒に学ぼうとする姿勢や人間力がこれまで以上に試される。■「ズルをするため」ではなく、「発信能力を高めるため」にテクノロジーを使う山中教授は、昨年9月から、学生たちが無制限に利用できる機械翻訳サービスを大学に導入。さらに、ChatGPTのほか、ライティングを剽窃(ひょうせつ)なども含めてチェックしてくれるTurnitin、文法や語彙、スタイルなどをチェックしてくれるe-rater(R)、VRなどのテクノロジーを英語の授業で活用しています。「自分なりのコミュニケーション・パターンや表現方法を見つけて自分をアピールしたりプロモーションしたりできるようになる、もっと本質的に発信力を高める教育をしたい」と話す山中教授。さらに、テクノロジーには、「ズルをするための使い方」と「自分の英語力を高めるための使い方」があるとのこと。「ズルをするために使う学生がいるからといって、使用を禁止することは安易で短絡的すぎると思います」と話します。■AIを活用して、自分が伝えたいことをどんどんコミュニケーションすることで、英語を学習するAIを活用することで、さまざまな学生が成功体験を得られる可能性があります。「ポイントは、AIの力を借りれば、自分が本当にやりたいコミュニケーションを誰でもできるようになったことなんです。自分が本当に伝えたい内容をどう言えばいいかAIに教えてもらいながらどんどんコミュニケーションして、その経験を何度も繰り返していけば、少しずつそこから学んで英語力が上がっていくと考えています。これは、英語教育においてとても革命的で、従来はあり得なかった学び方です。 -(中略)- 現実的に考えると、TOEICやIELTSなどのテストはなくならないでしょうし、受験者がテストで機械翻訳を使えるようにはならないと思います。何らかの形で生身の英語力を確かめようとするテストがある限り、『知識を学ぶ』ということはある程度必要なのかもしれません。そうすると、自分が本当にやりたいコミュニケーションをするためにAIをうまく使いながら『こうやって言えばいいんだ』と学んだり『自分で考えて言ってみよう』と挑戦したりしているうちに、10年、20年経っていつの間にか使える知識が自分にも備わっていた、という学び方は理想的だと思います。」と山中教授。取材後記:AI使用を「前提」にすることで英語教育が変わるAIは人間の能力を高めるamplifierである、という山本教授の考え方は、ニューヨーク市の公立学校がChatGPT使用禁止の方針を撤廃したことも考えると、今後の教育現場でますます重要になっていくと思われます。生徒がAIを使うことを前提にして教育のあり方や教師の役割を考え直すことは、AI使用を禁止するよりも大変かもしれません。しかし、AIをうまく活用すれば、知識や能力、時間などの制約によって諦めていたことに挑戦できるようになる、将来本当に必要となることを学んだり教えたりできるようになる、まさに夢のある時代です。教育現場がAI活用を躊躇している間にも、テクノロジーは急速に発展して普及していきます。それならば、自分の能力を高めるための使い方を教師と生徒が一緒に考えたほうがAI時代を生き抜く人材を育てることにつながるのではないでしょうか。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【山中 司教授Profile】立命館大学 生命科学部 生物工学科 山中 司 教授専門は、言語コミュニケーション論、英語教育政策・教授法、言語哲学(プラグマティズム)。主に、プロジェクトの手法を用いた大学英語教育の有効性とその評価、機械翻訳や生成AIなどのテクノロジーを活用した授業について研究し、大学英語教育の改革に取り組む。慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 修士課程・博士課程修了。博士(政策・メディア)。立命館大学 生命科学部 生物工学科 准教授などを経て、2019年より現職。そのほか、立命館大学OIC総合研究機構 稲盛経営哲学研究センター研究員、「プロジェクト発信型英語プログラム(PEP)」Research Group研究主幹なども務める。※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。前編: 中編: 後編: 【ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)について】所長 : 大井 静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所在地 : 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設立 : 2016年10月事業内容 : バイリンガリズムや英語教育に関する調査及び研究ホームページ : 公式X(Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月06日道徳科における「個別最適な学び、協働的な学び」とは?麗澤大学大学院(千葉県柏市/学長:徳永澄憲)学校教育研究科は、2023年12月3日(日)に「道徳教育学セミナー」をオンラインで開催します。本大学院学校教育研究科は、日本において初めて道徳教育に特化した大学院として2018年に設立。小中学校の教員でも教育現場を離れることなく、道徳教育の理論と実践を学ぶことができることが特徴の大学院です。道徳教育の理論と実践の融合を通じて、「特別の教科道徳」に精通した教員や専門研究者の養成に取り組むとともに、教育学における新領域「道徳教育学」の開拓に向けた研究と教育を日々行っています。学校教育研究科では毎年、道徳教育学の最新の動向と論点を概観し、今後の研究に新たな視野を開くことを目的に、道徳教育学セミナーを一般公開形式で開催しています。7回目の開催となる今年度のテーマは『道徳科における「個別最適な学び、協働的な学び」』。本セミナーは2部制で開催されます。第1部では、前文部科学省道徳教科調査官で十文字学園女子大学教授の浅見哲也(あさみ てつや)氏による講演を実施。第2部では、本大学院修了生で、現在、東京都公立中学校道徳指導教諭として活躍中の三浦摩利(みうら まり)氏と千葉県公立中学校教諭で、千葉県長期研修生(道徳)として本大学院に所属する田中大輔(たなか だいすけ)氏も加わり、浅見講師とディスカッションを行います。第2部終了後には、参加者を交えた全体討議を予定いたしております。本セミナーの概要と講師のプロフィールは以下をご確認ください。【道徳教育学セミナー】■日時:2023年12月3日(日曜日)9時〜11時20分■場所:オンライン(Zoom)※参加者は、自由に入退室可能■テーマ:道徳科における「個別最適な学び、協働的な学び」とは?■講師:浅見 哲也(十文字学園女子大学教授、前文部科学省道徳教科調査官)■主催:麗澤大学大学院学校教育研究科■対象:参加自由■参加費:無料■申込方法:申込フォームより要申し込み申込フォームはこちら : 【講師プロフィール】浅見 哲也埼玉大学教育学部卒業。埼玉県深谷市教育委員会課長補佐、深谷市藤沢小学校校長等を経て、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官を歴任。現在、十文字学園大学教育人文学部教授。主な著書に『道徳科授業構想グランドデザイン』、『こだわりの道徳授業レシピ』など。2007年文部科学省優勝教員表彰。麗澤大学について麗澤大学は昭和10年、創立者の廣池千九郎(法学博士)が「道徳科学専攻塾」を現在のキャンパス(千葉県柏市光ヶ丘)に開塾したことから始まります。「知徳一体」という教育理念のもと、心豊かな人間性を養い、国際社会に貢献できるグローバルリーダーの育成を目指し、教育改革を進めています。「THE 日本大学ランキング」の国際性分野では2017年から連続して千葉県1位の評価を受けています。【プレスリリース】麗澤大学学校教育研究科による道徳教育学セミナー開催.pdf : 麗澤大学WEBサイトはこちら : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年10月05日先端色彩研究所(本部:東京都渋谷区神宮前、所長:南雲治嘉)は、2023年10月11日(水)にオンラインにて「幼児と色の科学~子どもの成長を色で支える~講座」を開催いたします。南雲をはじめ先端色彩研究所の研究員が個別のテーマで解説します。感覚で処理されてきた幼児の色彩環境を科学的な視点から見直し、今後の教育や遊具の製造に役立てていただきます。オンライン開催で参加費無料、予約が必要です。本研究所が継続して研究している幼児と色に関する公開講座を開催します。2022年まで、デジタルハリウッド大学南雲治嘉研究室として研究を続けてきましたが、南雲の退官を機に先端色彩研究所(一般社団法人国際カラーイメージ協会付属)として研究を継承し主にデジタル色彩の分析と構築を行なっています。その第2回目の公開講座になります。【イベント予約フォーム】 色が幼児の心、体、知に影響する■使える色彩システムの構築を目指す先端色彩研究所について先端色彩研究所の前身は、デジタルハリウッド大学教授の南雲治嘉が中心となり、2006年デジタルハリウッド専門スクールとデジタルハリウッド大学の卒業生と在学生による基礎デザイン研究会として発足しました。2008年デジタルハリウッド大学院に南雲研究室が設立したのを機に同研究会を吸収し基礎研究をスタート。当初は視覚心理研究と先端色彩研究の2チームに分けて研究を展開していました。年に2回の公開講座を主催し、研究内容の深化を推進しました。2016年より先端色彩であるデジタル色彩の理論的な裏付けを進め、同時にそのための調査や研究を展開してきました。一般社団法人日本カラーイメージ協会と組んで、デジタル色彩の普及活動にも力を入れ、デジタル色彩の教育のための活動も行なってきました。2022年南雲がデジタルハリウッド大学院退官を期に、南雲研究室を一般社団法人日本カラーイメージ協会付属先端色彩研究所として広く研究員を迎え入れる体制を整え、色彩による社会的な貢献を目標に研究活動を行っています。一般社団法人国際カラーイメージ協会の研究部門を兼ねています。■デジタル色彩について(これまでの色彩システムと違い)これまでの色彩システムは絵具の色を基に構築されてきました。そのシステムに基づく配色には人に与える影響を解きあかす根拠がありません。色の三属性(明度、彩度、色相)の根拠や色相環など多くの矛盾をはらんでいながら、辻褄合わせのような形で体系化してきました。色の物理的な研究と脳科学の発展によって色が持つ本質的なことが解明されてきたことを受け、色彩システムの見直し行い「デジタル色彩」としての理論化を進めてきました。「色は光であり、電磁波である」ことが全てで、それから外れることのないデジタル色彩システムを体系化することに専念してきた。特に電磁波がもたらす色彩生理学の確立と、色とイメージの関係を基本とした配色手法の開発を進めています。色は単なる知識ではなく仕事で誰もが使えるスキルであり、より生活に生かせる手法が望まれます。そこにセンスや感覚が入り込む余地はありません。デジタル色彩は、感覚だけに頼らず科学的な根拠を持つ、しかも確実な効果をもたらす色彩システムとして、デザインだけでなく広いジャンルで応用されるよう研究開発を進めています。■デジタル色彩士検定について(知識としての色彩ではなくスキルとしての色彩) ■公開講座「幼児と色の科学」のお知らせ先端色彩研究所では色と人との関係を紐解き、色の効果的な応用法を探求してきました。色と人との関わりを分析するにはその原点である幼児の誕生から成長の過程を観察することが重要です。今回は特に幼児に対する色の与え方、あるいは学び方についての調査と分析を発表いたします。幼児と色の接触、色による成長へのサポートを提案いたします。特に正しい色の知識をいかに伝えていくかに重点を置いて研究してきました。色のとらえ方を刷新し、従来の幼児のための色彩とは全く異なる科学的な色の活用を提案いたします。先端色彩を基本にした色の成長への関わり、色の玩具や教材、色の教育法、幼児の絵の読み方などを具体的な形で提案となります。<開催概要>イベント名:「子どもと色の関係を科学する~子どもの成長を色で支える~講座」開催日時 :2023年10月11日(水)19:30~21:30開催形式 :オンラインセミナー(teams Live配信)※予約を入れるとURLが返信されます参加費 :無料定員 :200名主催 :一般社団法人日本カラーイメージ協会先端色彩研究所・デジタルハリウッド大学色彩論後援 :一般社団法人国際カラーイメージ協会<プログラム>19:20 開場19:30~19:40 オープニング19:50~ テーマ発表スタートテーマ発表順順番 個別テーマ 担当研究員1 子供の成長に影響する色 徳田阿希2 子供が好きになる色の意味 小川仁美3 子供が色で伝えたいもの ドウ蘭4 子供の色彩能力を伸ばす色材 小川仁美5 子供の配色スキルの教育法 岩間祥泰6 子供の色による感情の変化 山口紗也加7 子供の色のスケッチ(色彩模写)の技法開発 南雲治嘉21:00~ 質疑応答21:20 クロージング※プログラムの内容は予告なく変更となる可能性がございます。<お申し込み方法>1 イベント予約フォーム( )より必要事項を記入しお申し込みください。2 お申し込み時にご登録いただいたメールアドレス宛に自動返信にてURLをお送りします。■テーマ発表登壇者<子どもの成長を色で支えるために>1 子供の成長に影響する色 ・発表担当研究員 徳田阿希・発表テーマイメージと生理的の2つの刺激・概要子供の成長過程でどのように色が関与しているのか。色の認識、心・体・知への影響を検証する。また、成長に必要なものの中に色と深い関係の生理的刺激にどのようなものがあるのか。子供の成長に合わせた色の提供をプログラムできるのか。・担当者メッセージ日本のクリエイティブを世界にのもと、伝統工芸・小規模のファッションブランドとパーソナルスタイリストを結ぶプラットフォームを構築しているaboveu(アバーヴ)のAkkiと申します。あなたに必要な色やスタイリングは人生を変えます。2 子供が好きになる色の意味 ・発表担当研究員 小川仁美・発表テーマ・概要その人にとって必要な色がある。コロナ社会を経験した現在の子供たちの好きな色を調査し、その理由と傾向を調べた。集めたアンケートの結果から、性差や年齢による変化について、子供はどのようにして好きな色を作っていくのか、そのメカニズムを分析する。・担当者メッセージ私はデジタル色彩の講師として活動しています。私は基本情報など多くのIT資格を持っています。人が何かを作るとき、色彩とITの知識は強力な武器になります。私はこれらの教育が、人々の創造力や表現力を高めるとともに、社会にもよい影響を与えると信じています。3 子供が色で伝えたいもの ・発表担当研究員 ドウ蘭(ドウラン)・発表テーマ・概要子供の色の選択は、彼らの無意識の心理状態を反映しており、感情や経験、文化的な背景などの要素に関連しています。これを深く理解することで、彼らの心をより良く理解し、適切なサポートやガイダンスを提供できます。子供が色で何を伝えようとしているのか実際の作品を分析しながら解きあかします。・担当者メッセージ先端色彩研究所で研究員として働きながら、子供たちの美術と手工芸の教育を行っているドウ蘭と申します。メディア企業での運営とデザインの経験があります。現在は学び続け、子供たちの教育とデジタル色彩研究に専念しており、皆さんとの交流とお互いのサポートを楽しみにしています。4 子供の色彩能力を伸ばす色材 ・発表担当研究員 小川仁美・発表テーマ・概要子供の色彩能力を育成するための教材、遊具などの製作は色育のためには最重要と考えられる。色がついていればいいのではなく、「色に触れる」「色を目的のために使える」「色を楽しむ」などができる教材が望ましい。色育の教材とは、もちろん色材である。具体的な色育のための教材を提案する。・担当者メッセージ子供は絵を描くのが大好きな子が多いです。その好奇心をどうしたらもっと受け入れられるようになるのか、2人の子育てを通じて感じたこともヒントにして、楽しく遊ぶ(子供の遊びは最大の学びです)色材を考えました。5 子供の配色スキルの教育法 ・発表担当研究員 岩間祥泰・発表テーマ・概要イメージ力は成人してからも需要な能力の一つ。色による直感力や想像力を育成するための配色スキルを体得するためのカリキュラムの試作を提案する。イメージを表現するのに色が役立つことを学習する。ぬり絵等を使うトレーニングでる配色スキルを学び描画に応用する。・担当者メッセージ色の人に対する生理反応に着目した「デジタル色彩」をどのように社会実装できるか。写真・映像を通しその可能性を探っています。またこの教育法を実施することを計画しています。6 子供の色による感情の変化 ・発表担当研究員 山口紗也加・発表テーマ・概要子供の感情の変化に色がどのように関わっているか。この謎を解くことは子供の豊かな完成を育てるのに応用できると考えられます。この研究によって、子どもの情操や知性を育てる事に役立ちます。子供が見る絵本やアニメで色の変化によって子供の感性に働きかけることができます。楽しくなる色、泣き止む色などの傾向が分かるようになります。色の効果を応用する事で、自然に情操や知性を育て、健やかな成長や教育に生かす事ができます。・担当者メッセージ先端色彩研究所で色の研究をしながら、配色知識を活かして医療系と神社系のデザイナーをしている山口紗也加と申します。現在は海外個展に向けて作品を作っています。作品を載せています。フォローいただけたらうれしいです。@miko_artdesign7 子供の色のスケッチ(色彩模写)の技法開発 ・発表担当研究員 南雲治嘉・発表テーマ・概要色のスケッチは色を見る能力、色を再現する能力(色の分析力)、色を混色する能力、等の能力を必要とする。それ以外にも観察力などの能力が身につく。単なる模写ではなく、色を抽出する力が要求される。同時に色とものとの関係を学習することができます。・担当者メッセージ色を研究して50年。先駆者から引き継いだ色彩システムをデジタル色彩として発展させた。今後仲間と共に、実際のデザインワークの中で効果を発揮する色彩システムとして成熟させたい。<補足資料(過去のセミナー)>・2021研究テーマ21-1 色によるらしさの探求(6月28日公開講座開催)自分から見た自分らしさと他人から見た自分らしさの比較・色による自分らしさの分析法を作成・「あなたらしさ探しチャート」の作成21-2 色による美の作り方(11月30日公開講座)・美的効果を生み出す配色手法・My美の尺度調査フォームの開発・2022研究テーマ22-1~7 研究テーマの概要22-1 ・子供はいつ色に気づくか 小川22-2 ・どのようにして気づくか。 小川22-3 ・光の気づきにはどのような意味を持っているか。 岩間22-4 ・赤ちゃんはいつ色を認識するか。最初に記憶した色 ドウ蘭22-5 ・色の認識にはどのような意味があるか。 小川22-6 ・2色の弁別はいつごろからできるか。 徳田22-7 ・色の名前が言えるようになるのはいくつぐらいか。 村上22-8 ・色の気づきに固体差あるいは性差はあるのか? 山口22-9 ・色とものとの関係をいつごろから認識するのか。 南雲■先端色彩研究所の事業(サービス)について先端色彩研究所の研究成果は種々の形で提供いたします。1. 色彩関連の調査分析の受託2. 色彩教育のカリキュラムの作成3. デジタル色彩関連の研修4. 公認デジタル色彩指導者の派遣5. 色彩デザインおよび色彩計画の受託6. 色彩関連の教材、玩具などの商品7. 医療や老人介護における色彩計画の受託※これらの事業の基礎となるのが「デジタル色彩デザイン」(グラフィック社)です。■先端色彩研究所先端色彩研究所は現在色彩システムの先端であるデジタル色彩の体系化と現実のデザインワークへの応用を研究しています。る適格な効果を上げる配色法こそ未来に向けた研究開発に相応しいと考えています。「AIデジタル色彩」の実現に向けて研究を転換しています。特にデジタル色彩教育はあらゆる部門に不可欠と位置づけその実績を積み重ねる努力をしています。<研究所概要>研究所名 : 先端色彩研究所(一般社団法人日本カラーイメージ協会付属研究所)本社所在地: 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-20-3 ラ・セレザ102研究所代表: 南雲治嘉(デジタルハリウッド大学名誉教授)研究内容 : デジタル色彩の体系化、デジタル色彩の応用法、色彩教育のカリキュラム開発設立 : 2022年1月6日事業内容 : 色彩関連の調査分析、講座や研修の主催、デジタル色彩の応用HP : 関連機関 : 一般社団法人国際カラーイメージ協会の研究部門を兼ねています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月05日「インクルーシブ教育」を推進するための指針を、教育リーダーズから学ぶ2022年に国連から日本へと推進が通達されたこともあり、昨今大きな注目を集めている「インクルーシブ教育」。インクルーシブ教育とは、文部科学省で下記のように定義されています。「インクルーシブ教育システム」(inclusive education system、署名時仮訳:包容する教育制度)とは、人間の多様性の尊重等の強化、障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするとの目的の下、障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が「general education system」(署名時仮訳:教育制度一般)から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること、個人に必要な「合理的配慮」が提供される等が必要とされている。障害のある子もそうでない子も、共に学ぶための仕組みづくり。しかし実際の市区町村、学校教育の現場では、対応のノウハウが欠如していたり、人員が足りなかったり、推進が難しい現状もあるという声も散見されています。そんな中でも、すでにインクルーシブ教育を先駆けて推進している人たちがいます。彼らはインクルーシブ教育をどう捉え、何を考え、推進を実現してきたのでしょうか?この連載では、そんな彼らを「教育リーダーズ」と位置付け、その言葉に耳を傾けることで推進のヒントとなる”指針のカケラ”を集めていきたいと思っています。第一回は、神奈川県葉山町教育委員会の教育長である、稲垣一郎氏にお話を伺いました。Upload By 発達ナビ編集部プロフィール:稲垣一郎 氏東京目黒生まれ。早稲田大学を修了後、私学の教員、その後に県立高校の教員を経て、特別支援学校の高等部で3年間知的部門に勤めた後に、県の教育委員会で教育行政に12年携わる。教頭、副校長として通信制、専門学科を経て横浜北部学区の荏田高校で校長職、湘南高校で5年間校長職、2021年4月から葉山町の教育長に就任。Upload By 発達ナビ編集部インクルーシブ教育という言葉すらない、多様な人が自然に共にいる未来を目指すーー本日はよろしくお願いいたします。稲垣さんのご経歴を拝見したのですが、特別支援学校での指導経験もあるそうですね。はい、当時は養護学校と呼ばれていましたね。その前にいた学校で、下肢に障害がある生徒を担任した時に、障害のあるお子さんについてもっと知らなければいけないなと感じまして。インクルーシブなんて概念はない時代でしたけど、希望を出して知的障害のあるお子さんが通われる特別支援学校へ赴任することになりました。ーーそれまで指導してきた生徒とは、接するうえで異なる部分もあったのでは?そうですね、そこで自閉的傾向のあるお子さんのいるクラスを受け持ったんです。その子は自分の殻に閉じこもる傾向のあるお子さんで、入学式の日は体育館にすら行ってくれなかったんですよね。「そろそろ行ってみねえか?」なんて2人で話して、それで私たちの入学式は終わりましたよ(笑)。ーー前途多難なはじまりを経て、そこでの経験はどのような糧となったのでしょうか。そんな子どもたちと接することで気付かされたのは、「教師の意思で何かを無理矢理してもらう考え方は、この子たちには通用せんな」ということでしたね。でも、一人ひとりスピードは違えどちゃんと成長していくので焦る必要はなくて、保護者の方と小さな成長の喜びを共有することが大切。教育とは常に待つことである、そんなことを学ばせてもらいました。Upload By 発達ナビ編集部ーー以降のキャリアでは教育行政などに関わられた後に、名門と名高い湘南高校の校長に就任されます。湘南高校は中学校でオール5の生徒が集まるような学校だったのですが、当然ここに来ると順位がついてしまうんですよね。でもそこで見た光景は、成績上位の子どもが下位の子どもを馬鹿にしない風景でした。ーーなぜそのような風景が見られたのでしょうか。成績が下位の子でも、歌が上手かったりバスケが上手かったり、誰しも特別に得意なことがあるんです。それを認め合う姿を見て、これこそ完全にインクルーシブでオルタナティブなんだと感じましたね。葉山でもその姿を現場で何度も伝えているんです。ーーなるほど。一方で湘南高校の例とは異なり、日本の教育はこれまで「分断」の道を辿ってきたかと思います。障害があれば、特別支援学級や通級に行くものだと捉えている人が多いですよね。そうですね。例えば欧米では当たり前に、街で目が見えない人がいたら手を差し伸べるなど、誰かが困っていたら誰かが支援することが自然と根付いているように思います。でも、日本では障害がある人とない人で、そもそもの教育の場から区別してきてしまった。最近やたらとインクルーシブ教育という言葉を聞くようになったのは、そんな日本の分断されてきた背景があるからこそ。だから、インクルーシブ教育なんて言葉がいつか存在しなくなるほど、ごく自然に多様な人が一つの場所に混ざり合う社会にしていくことが求められているんだと思います。Upload By 発達ナビ編集部進む方向を示して目線を合わせ、取り組みを常に見える化し不信感を取り除くーーそして、現在に繋がる葉山町教育長としての取り組みが始まります。葉山に来て3年目ですが、人的な配置も含めて教育への支援が非常に手厚いと感じています。特に小・中学校に入っている教員ではない支援員さんはその多くが町の保護者の方で、葉山の教育に何らかの形で参画をしたいと思ってくれていることを非常に有り難く感じますね。元々PTAの役員をしていた方が集まってできた、学校を支援する組織もあります。そういう方々の個別の相談にもいつでも乗るように意識しています。ーー町の人が主体的に教育に参加されているのは素敵です。葉山町に来られてから、具体的にはまずどのような課題に取り組まれましたか?この町は先生も教育委員会もみんな熱心なので全方向に一生懸命取り組まれていて、その反面でどこに向かっているのかが見えないところがありました。だからまず、選択と集中をしていくために指針をつくったんです。これを見れば葉山の教育方針が分かるというものをつくりました。葉山町支援教育推進指針「葉山町支援教育推進指針」共生社会の実現に向けたインクルーシブな環境づくり 、社会情勢や教育的ニーズを踏まえた継続的な「あり方」の検討をベースに、 「すべての児童・生徒ができるだけ共に学び共に育つ仕組みづくり」、「多様かつ個別の教育的ニーズに合わせた連続性のある教育の実現」、「切れ目ない支援体制の構築」について示したもの。ーー指針をつくるうえで、特に意識されたことはあるのでしょうか。指針の受け手である子どもたちと保護者の方にとって、どういう教育理念を持っていたとしても反対するレベルのものは入れないようにしています。町や子どもたちに対する眼差しを持って、誰もが根本で共感できて目線を合わせることができるラインで選定しています。議論や対話をする必要があるのは教員ですが、そこはちゃんと議論をして解決していきますね。ーー誰もが共感できる指針。その後はどうしたんですか?指針はスタートラインでしかないので、その後に会議体を持つことにしました。各学校の支援担当の先生や校長先生、加えて外部の識者を呼んで、何が課題で今後はどこに進んでいくかを現場と識者が融合して話す場を年3回つくっています。ほかにも毎月校長会議があって、そこでディスカッションもしますし、校長先生や現場の先生を個別に呼んで話すこともしょっちゅうあります。教育長室の扉は常に町に対して開いているんです、もちろん飲みの場も多いのですが(笑)。Upload By 発達ナビ編集部ーー教育長と現場の距離が近いんだなと感じます。さて、インクルーシブ教育という視点でのテーマとなりますが、葉山町として具体的に取り組まれていることを教えてください。私が就任する以前からあるのですが、不登校のお子さんが小学生も中学生も通うことができる「ヤシの実教室」という教育支援教室がありますね。小学校の一部の場所を活用していて、自由をモットーに自分たちのやりたいことをして良い場なんです。通った時間については、所属する小・中学校の出席にあてられるようになっています。この教室に通って、気付けば学校に戻っているお子さんもいますね。また、「ことば・きこえの教室」という場もあります。言葉や聞く力、コミュニケーションについて心配のあるお子さんと保護者の方から相談を受け、必要な指導や支援を行う教室です。特別支援学級の対象ではないけれど、課題を抱えているかもしれないお子さんが通って、適切な個別指導が受けられるようになっています。個別課題がクリアできればこの教室からは卒業します。Upload By 発達ナビ編集部ーー分断ではなく、支援が必要な子どもたちのための場が設けられていると。さらに、どの学校にも支援級があります。土地柄オルタナティブスクールも多くて、年に1回程度お互いの活動を報告する会議で連携を取りながら、町全体として子どもの居場所づくりに取り組んでいるんです。ーー葉山町の特長の一つとして、教育長はSNSでの発信も多くされていますよね。そうですね。組織として動くだけではなく、それを町の人々に届けることも大切と思っています。だからSNSを通しても、私の考えは常にオープンにするようにしていますね。新しいことに取り組む際に、見えないことが不信感につながると考えているので、発信は大事なことです。結局のところ私たちがやっていることに革新的なことはなくて、進むべき道を明確にし、そして教育現場で今何が行われているかをちゃんと見える化していく地道な作業をしているだけ。でも、それこそがきっと推進のためには必要なことなんですよね。稲垣教育長のnote短期的ではなく、中・長期的な視点で、一人ひとりの学びと成長に向き合うーーインクルーシブ教育を推進する中で、具体的にどんな困難がありましたか?困難……。家が少し遠いので、毎日通勤するのが大変なことくらいですかね(笑)。というのは半分本気で半分冗談で、物事を推進する中でハードルがあったり人と人との軋轢が生まれたりするのは当たり前のことなので。だから、ハードルがあるから推進できないとあきらめるのではなく、そういうものだと開き直ってでも力強く進めることが必要なんだと思います。Upload By 発達ナビ編集部ーーそれでも、組織の中の一部には不安な空気もあったかと思います。それは当然あると思うので、だから単純に言うと「稲垣があれだから仕方ないよね」と私を悪者にしてあきらめてもらって、それで進んでいけばと。結果それが町のためになったら何よりです。ーーインクルーシブ教育推進のために、今まさに取り組んでいることも教えてください。実証実験として、LITALICOの教育ソフトの導入を進めています。誰もが凹凸があり、好き嫌いがあり、勉強の得意苦手があるので、自分をどう活かしていくかを子どもたち自身が理解していくことが大切だと考えているんです。支援が必要なお子さんの指導においても、教員の経験や感覚だけではなく、明確な軸を持てるのが良いと思います。Upload By 発達ナビ編集部ーー先生や生徒にとって必要な体制を揃えていかれるのですね。はい。そして今年、この3年間で各校の校長先生とも話し練ってきた葉山町としてのスクールミッションを出します。これは教育委員会が葉山の学校に対しての指針となる3本柱と考え方を明確にしたもので、このミッションを受けて各学校がスクールポリシーを出す計画になっています。各学校での個性を最大限活かしながら、目線の先はしっかりと葉山町全体で足並みを揃えていくための取り組みです。Upload By 発達ナビ編集部ーーなるほど。「楽校」という言葉からも葉山町の目指す方向がイメージできます。そして、インクルーシブ教育の考え方にも繋がるのですが、葉山の長柄小学校と南郷中学校を小中一貫校として統合します。昔から中1ギャップという考え方がありますが、葉山でも例外ではなく中学から学校に行かなくなる子たちが増えてしまう現状があるんです。だから、義務教育の6年+3年を一連の流れで考えることで、中・長期的な視点で少しでも成長を滑らかに支援していきたいと思っています。9年間で同一の指導方針を持てることは、子どもたちが夢を見つけて進路を決めるうえでも良いことです。それに、中学校の先生が小学校に来てもいいし、小学校の先生が教えた子がどうなったか見に行く、そんな交流も生まれると思います。何より生徒も喜ぶし、先生も喜ぶ、それが日常化していってほしいですね。ーーなるほど。それではインクルーシブ教育を推進する中で、変わってきた印象はありますか?一番変わったのは組織だと思います。結局教育長としての仕事も組織論として捉えることが多くて、どう職員室をマネジメントするかが大切だと捉えているんです。インクルーシブはもちろんですが教育には答えがないので、仕事においてたとえしくじってしまっても挑戦してもらうことを大切にしています。成功することが至上命題という考え方を捨てて、結果が元々目指していた場所から変わってしまってもそれで良いとすることが必要。当初はネガティブな捉え方もあったかと思うのですが、前向きな発言が波及してきて組織全体として挑戦を積み上げられているという実感がありますね。Upload By 発達ナビ編集部ーーさまざまな視点でお話をいただきありがとうございました。最後に、今後のビジョンを教えてください。ポリシーをつくることでブレない教育理念がちゃんとあって、そこに向けてきちんと学校が自走していくことが今後の理想だと思っています。そしていつか、子どもたちがこの町に戻ってきてもらって、新しいサイクルを生んでくれたら理想です。子どもたちが成長して20年後に振り返った時に、小・中学校の大切な時間を葉山で過ごせてよかったなと思ってもらえたら、それ以上のことはありません。この連載を重ねることで、皆さまの中でインクルーシブ教育への解像度が上がりますように稲垣さんは謙遜をされていましたが、隣に寄り添っていた教育委員会の課長は「今の教育長ほど一人ひとりの声に耳を傾け、寄り添っている人を見たことがない」とおっしゃっていました。その姿勢こそが先生方や保護者の方の教育へのモチベーションにも繋がり、同じ目線で進んでいくための原動力になっているようにも感じられました。Upload By 発達ナビ編集部これから全国の教育リーダーズの話を取材し、皆さんにお伝えしていきます。インクルーシブ教育の取り組みを知ることで指針を集め、今まさに実践されている、実践しようとしている方のヒントになりますように。ここまで読んでいただきありがとうございました。
2023年09月20日ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(所在地:東京都新宿区、所長:大井 静雄、以下:IBS)では、グローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を、IBSのホームページ上で定期的に発信しています。今回、多言語を獲得しながら育つ子どものことばと心の発達について研究する、久津木 文教授(神戸松蔭女子学院大学)へ実施したインタビュー記事を公開しました。久津木教授のお写真<インタビュー記事のまとめ>●バイリンガルの子どもの語彙発達は、片方の言語だけを見てモノリンガルと比べるのではなく、必ず両方の言語を見て評価する。●バイリンガルの子どもは、子どもなりに二言語の似ているところを見つけながらクリエイティブに意味のネットワークをつくり上げている。「負担になっている」、「間違っている」とモノリンガルの大人の価値観を押しつけないように注意したい。●二つの言語に触れる環境や二つの言語を切り替えながら使ったりする経験は、認知能力や社会性の発達に良い影響を与える可能性がある。●4~5歳くらいになると外国や外国人に対する偏った見方をしてしまうが、幼少期からの異文化経験はそのバイアスを軽減できる。■二つの言語で発達の差は出るが、知識が共有されながら獲得が進む例えば、英語よりも日本語の語彙が少ない、というように、二つの言語が同じレベルでないことを気にされる親御さんは多いと思われます。久津木教授によると、「二つの言語で語彙発達の差は必ず出ます。(中略)例えば、家庭の言語がA、社会の言語がBであれば、Aでは家庭内で使われる語彙、Bでは社会で使われる語彙が多くなる、というイメージですね」とのこと。また、「Aの言語である単語を獲得したら、それに対応するBの言語の単語(translation equivalent)を処理するスピードが速くなります。さまざまな研究で、二つの言語の類型が似ていると、一方の言語知識がもう一方の言語処理をより促進することがわかっています」と話します。ただし、「日本語と英語」のように類型が異なっていても、子どもなりに二つの言語を結びつけて処理して、さらに言語間で知識が共有されて獲得が進むのではないか、ということです。■バイリンガルの経験や環境が「他者理解」に役立つ可能性では、ことば以外の発達にはどのような影響があるのでしょうか。「バイリンガルが一方の言語を使うときには、二つの言語が同時に活性化して、もう一方の言語を抑制(出てこないように抑える)しています。その結果、脳の認知機能(実行機能)が訓練されるという見解があります(久津木, 2014)。そして、この認知機能は、他者理解の能力を促進すると考えられます(久津木, 2016b)」と久津木教授。さらに最近、バイリンガル環境で育つ赤ちゃんは、環境の刺激に対して注意深く反応する、見慣れた刺激に引っ張られずに新しい刺激を見ることができるなど、ことばを話す前からモノリンガルと異なる認知能力の発達が見られる、とのことです。久津木教授によると、周りの大人が「ことばは認知や情緒の発達にも強く関連している」ことを認識し、バイリンガル環境で育つ子どもの発達を支えるための社会的仕組みも必要です。■まとめ:バイリンガル環境で育つ子どもの発達について周りの大人が理解を深めることが重要バイリンガル環境で育つ子どもの能力は、モノリンガルとの比較により過小評価されることもあれば、「放っておけばなんとかなる」と過大評価されることもあります。過小評価は、子どもや親に自信を失わせ、親が母語を子どもに継承することをあきらめてしまったり、子どもの可能性を狭めてしまったりするかもしれません。過大評価も、子どもが抱えている困難を見逃すことにつながり、必要なサポートを受けていれば発揮できていたはずの子どもの能力が埋もれてしまうかもしれません。そのため、バイリンガル環境で育つ子どもの言語はもちろん、認知能力や社会性の発達についても周りの大人が理解を深めることは、当事者である家庭だけではなく、社会にとっても重要です。モノリンガルかバイリンガル/マルチリンガルかにかかわらず、すべての子どもたちが自分の能力や可能性を最大限に発揮できるような社会にするためにも、久津木教授が取り組む研究テーマはますます重要になってくると考えられます。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【久津木 文教授 Profile】神戸松蔭女子学院大学 人間科学部 心理学科、文学研究科 英語学専攻、文学研究科心理学専攻 久津木 文教授専門は、発達心理学。なかでも、言語と心理の発達の関係に関心を持ち、特に日本語を含む多言語を獲得しながら育つ子どもを対象に研究。多様化する環境のなかでことばと心の健やかな育ちを支えるための環境づくりに役立つ基礎研究を主に行っている。主な研究テーマは、乳幼児期の子どもがどのようにしてことばを含むコミュニケーション能力を発達させていくのか、その基盤となる社会性や認知的能力について。神戸大学大学院 文化学研究科にて博士号を取得。独立行政法人 科学技術振興機構(京都大学)「日本における子供の認知・言語発達に影響を与える要因の解明」研究員、京都大学 文学部 学術奨励研究員、神戸松蔭女子学院 文学研究科 心理学専攻および人間科学部 心理学科 准教授などを経て、2020年度より現職。※詳しい内容はIBSホームページで公開中の下記の記事をご覧ください。前編: 後編: 【ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)について】所長 : 大井 静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所在地 : 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設立 : 2016年10月事業内容 : バイリンガリズムや英語教育に関する調査及び研究ホームページ : 公式X(Twitter): 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月20日ECOM(イーコム)ブランドで、英語を中心に世界20カ国のオンライン異文化・外国語学習サービスを提供している株式会社イーコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表取締役:成田 勝行)は、京都市教育委員会の協力を得て、外国人の先生が、母国の文化について教室でオンライン講義をする『ECOM Cultures』を、京都市内の2つの小学校と5つの中学校、計7校に実証実験のため無料提供することが決まりました。“文化”をテーマに、外国人講師と英語で学ぶ授業を通し、京都市がこれまで培ってきた英語教育の実践機会としてご活用いただきます。実施される異文化授業の実証結果は、2024年1月頃に授業後のアンケート結果を基に報告します。提供する国際異文化授業『ECOM Cultures』詳細 ECOM Cultures授業の様子講師は、世界に30カ国に在住。海を超えて現地から文化講座を提供■『ECOM Cultures』について・世界20カ国の講師が、自国の文化についてオンラインライブレッスン。専用の異文化学習教材を使い、楽しく、双方向な授業が展開できます。・授業は、京都市の学校で広く使われているMicrosoft Teamsを使い、教室の大画面モニターに講師の顔を映し、普段の教室スタイルで、Quiz形式で生徒と一緒に和気あいあいと進めます。・授業は、教室で英語の先生のサポート受けながらも、基本“英語で”外国人講師の講義を受け、質問や回答も英語で行います。・異文化授業を受けた後は、クラスでグループ毎に“振り返り学習”を行い、その国で興味をもった事柄を調べて発表などを行います。各国毎に編纂されたECOM Cultures教材一例・実施予定学校名:山階小学校、伏見南浜小学校、大原野中学校、西京高等学校附属中学校、下京中学校、向島東中学校、大枝中学校(順不同)左:イーコミュニケーション 成田 右:京都市総合教育センター主任指導主事 山野氏■ECOM語学ネット学校についてプロのネイティブやバイリンガル講師と24時間いつでもオンライン語学・異文化レッスンが受けられるサービスを2005年から展開。英語以外に、中国語など20ヵ国の文化・言葉をオンラインで学べる場を提供。学校向けには『ECOM Cultures』が、東京、大阪、名古屋、京都、神奈川など大都市を中心に50校以上の学校に導入される。ECOM for Schools : ECOM英語ネット : ECOM中国語ネット : ECOMフランス語ネット: ECOMスペイン語ネット: ECOMロシア語ネット : ECOMドイツ語ネット : ECOMアラビア語ネット: ECOMジュニア Group : 音英語学習アプリOnki: ■会社概要会社名 : 株式会社イーコミュニケーション企業DNA : “常に一歩先行く新しいEdTechサービスを世の中に提案”代表 : 代表取締役 成田 勝行設立 : 2006年7月3日(事業開始登記:2005年2月)所在地 : 〒102-0082 東京都千代田区一番町6相模屋本社ビル7階資本金 : 1,000万円URL : 事業内容: 1. オンライン語学・異文化学習サービス2. 動画を中心とした教育コンテンツ制作3. その他(語学学習動向調査など) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月20日【前編】川崎市「風の谷の幼稚園」子供本位の教育にかける天野優子園長の情熱より続く川崎市麻生区の小高い丘の上にある風の谷幼稚園は、大自然に囲まれた約5千坪もの広大な敷地を持つ。また、「スクールバス・給食・延長保育」という、いわゆる現代保育の“三種の神器”がないことでも、唯一無二の幼稚園として知られる。卒園生には、世界を舞台に活躍するプロサッカーの久保建英選手(22)などがおり、風の谷の1年間を追った映画も今秋の公開が決まり、今改めて、このユニークな幼稚園に注目が集まっている。「父は洋服仕立て業をしていて、腕のいい職人と評判で、母も家業を手伝っていました。私は3人きょうだいの末っ子。こう見えても(笑)、子供のころは小児結核もあり体が弱くて、遠足にも行けないほどでした」46年9月10日、神奈川県海老名市に生まれた天野優子園長(76)。「病弱な分、家で本を読んだり、考えるのが好きで、幼いころから正義感は強かったと思います。戦後まもなくで、まず疎開者への差別、あとは地主と小作人や、なんといっても男女差別。兄のお弁当には卵焼きが入ってるのに、私のにはおかかだけ。両親になぜだと聞いても納得いく答えは返ってこず、つらい思いをしました」成績はよかった。しかし、そのことを自慢できなかった。「あの兄でさえ中学を出て就職していたから、中1のころには“私の人生には先がない”と思っていました。ところが、一緒に生徒会活動をしていた会長が、奨学金のことを教えてくれたんです」親には内緒で奨学生の試験を受けて合格し、厚木東高校へ進学。「でも、その先の大学進学は絶対に無理とわかってたから、勉強はほどほどで、相変わらず山本周五郎などの本を読み漁っていました」卒業後の64年春、大洋漁業(現マルハニチロ)に就職。働きながら、国際問題を考える勉強会に参加し、ここでのちに夫となる5歳上の学生と出会う。「プロレタリア文学の『蟹工船』なども読んでいて、知的なものに飢えていたのだと思います。ですから、会社の労働組合の運動をするのも、ごく自然でした。まだまだ結婚退職が常識の時代に、育児休暇制度なども訴えました。でも当時のマルハは、こんな跳ねっ返りの(笑)女子社員の話をちゃんと聞いてくれ、事務から人事課への異動もかなったんです」22歳で長男を、2年後に次男を授かり自ら母親になったことで、女性の労働環境の改善はより身近なテーマとなる。「不思議なのは、会社の環境は女性社員にも働きやすいように変わっていくのに、なぜか彼女たちは結婚や出産と同時に辞めていく。どうして、と思いました。それで調査したら、当時の保育の環境が整っていないことがわかったんです。働きながら、安心して子供を預けられるところがなかった」そして、決心する。「私が働く女性を支えるというのは、会社から権利をもぎ取ることじゃなくて、安心して子供を預けられる場所を作ることだ」10年間勤めた会社を辞めることに、迷いは微塵もなかった。■幼稚園の教え子の親族が川崎の里山700坪の土地を提供してくれて。借金3億円での船出退社後は、東京保育専門学校へ2年間通い、31歳で保育士と幼稚園教諭の免許を取得。自ら2人の息子を保育園に預けながらの、睡眠時間を削っての奮闘ぶりだった。さらに現場を見てみたいと、公立・私立の幼稚園や認可外保育園でも勤務し、経験を積んでいく。「ある保育園では、オムツかぶれの子のオムツを洗っていると、副園長に『親を甘やかすことになるから洗わないで』と叱られるなど、もう先生ごとの考えで発言や規則がバラバラなんです。逆に、共通しているのは、子供がないがしろにされている状況でした」そんななか、和光幼稚園(世田谷区)での視察が転機となる。「自然とふれあうなかで、子供を主体にした教育プログラムが組まれていました。それまでは、いかに大人が子供をラクに管理するかと考える園ばかりでしたから、これは衝撃でした。ここで働きたいと思いましたが、30歳を超えている人は採用しないと言われ、頼み込んで臨時職員で働き始めました。それこそ1日3時間睡眠で、人の3倍働いて、2年後に本採用となるんです」和光幼稚園での生活が7年目になったとき、自分の目指す幼児教育の方向が見えてきた。「最終的に14年勤めて、やるべきことはやったと思って辞めるんですが、ちょっと燃え尽き症候群のようになってしまって。和光時代に父親を亡くしたんですが、仕事に没頭して満足に介護をしてやれなかったので、次は老人介護を勉強しようと思って、今度は地方へも視察に行きました」そこで、当時、話題になっていた老人ホームと幼稚園などが一体となった施設を訪問するなかで、再び幼児教育の驚くような現状を目の当たりにすることになる。「個性重視をうたいながら、クラスカラーで色分けされた制服を着ていたり。特に地方では、男女別々のマットで体操をしているので理由を聞けば、『男は男、女は女だから』と。また体操教室を外部の先生に任せているのは、『若い男の先生だとお母さん方が喜ぶから』と平気で言うんです。私はこんな性格ですから、そうした差別的な場面に出合うたびに正直、はらわたが煮えくり返るような気分を味わってました」そして、再びの決断があった。「たとえ私が講演したり、原稿に書いても無駄だ。こうなったら、自分の理想の幼児教育を提示しなければ、みんなを説得できない。だったら行動しなきゃ、と。小さくていい。なんのしがらみもなく、なにより子供を大事にする幼稚園が一つくらいあってもいいじゃないかと思ったんです。ちょうど50歳手前。息子たちも成長して、あとは日本の子供たちと共に生きようと思いました。で、じゃあ、どうやって作るんだと(笑)」手始めに周囲の保護者や知人に相談し始めたが、すでに幼稚園自体も減少し始めていたころ。「『お金も土地もなくて、どうやるんですか』と、99%の人が猛反対。続いて自治体や幼稚園協会に相談に行くと、スクールバスなどがないという私の話に冷ややかな対応でしたが、幼稚園設立には、皆が言うとおり、お金と土地に加えて学校法人の申請が必要だとわかるんです。それからは、会う人ごとに『お金持ちを知らない?』と声をかけてましたね(笑)」しかし、思わぬところから、救いの手が差し伸べられる。教え子の親族が、現在風の谷がある川崎市の雄大な里山の700坪の土地を提供してくれるというのだ。「あとで知るのは、その方は、私の子供たちへの思いに共感してくださったと。必死の思いは通じるんですね」残るは、資金集め。「それまでの教え子の親御さんたちを中心に寄付が1千万円ほど集まりました。不足分は私学財団からの借金と、わが家と夫の実家も担保に入れて銀行から借り入れて。借金は3億円以上になりましたが、以来11年間、それこそ無給で働いて返していくんです」学校法人の認可も下りた。心強かったのは、人脈の豊富さだった。「それまでの幼稚園で何千人もの父母との出会いがあったでしょう。私が『困っちゃった』と言うたびに、さまざまな手続きで、その道のプロのお父さん、お母さんがアドバイスしてくれました」こうして98年4月、風の谷幼稚園が創設された。「『いまどきスクールバスや給食、延長保育がないなんて、子供を預けようと思う親はいないでしょう』と言われ続けましたが、私はたとえ潰れてもいいと、信念を貫き通しました。スクールバスなしにこだわるのは、乗せて終わりじゃなくて、親子が手をつないで通うことが大事だから。体温は思いなんです。自然に会話も生まれるし、子供の体調の変化にも気づく。お弁当も同じ。親の思いが込められていれば、おかずは昨夜の残り物でもいいんです。延長保育なしも、家庭に戻っての“個”の時間を、子供だからこそ大切にしてほしかった」とはいえ、さすがに当初は子供が集まるだろうかと不安もあったが、初年度からその理念に賛同して45人の子供たちが入園、5年後には168人まで増えた。■決していい母親ではなかったけれど、母親の背中を見ていた息子たちはしっかり育って「偉そうに言ってるけど、私、けっしていい母親じゃなかった。長男が小学校高学年のころに体調をくずしたとき、『32人の子供たちが待っているから』と言い聞かせて、息子を残し病院から園に戻ったことがありました。あとで知るのは、一人帰宅した長男は、途中のゴミ箱に吐いてしまったと。本当に申し訳なかったと思うけれども、私は、けっして息子をほったらかしにしていたわけじゃないの。『お前たちも我慢してね』ときちんと事情を話すことは徹底していた。だから、息子たちも、今日までずっと私の仕事を応援してくれたのだと思います」寝食を忘れ園児のために奮闘する母親の背中を、息子さんたちはしっかり見ていたのだろう。きちんと相手と向き合い対話する姿勢は、風の谷の基本に通じる。「うちの孫たち4人も、風の谷育ちなのよ」しっかり者の園長から、やさしいおばあちゃんの顔になって、うれしそうに笑うのだった。この9月で喜寿を迎える天野園長だが、まだまだ現場で学ぶことも多いと語る。「60歳過ぎてから両足の股関節は人工関節だし、背中には大きな湿布が2枚(笑)。ひどいめまいも医者からは『頭の回しすぎ』と言われますが、もう朝起きたときから、今日は砂場は暑すぎるかな、どこで休憩を入れようかと考えてる。まあ、私は子供中毒だね」猛暑が続いたこの夏。風の谷の子供たちは、自作の梅ジュースのおかげで、みんなが元気に夏を乗り切ることができた。
2023年09月03日義父が子どもを悲しませるようなことを言ったら、皆さんはどうしますか?今回は「義父に英語の発音を笑われてしまった長男」のエピソードと、その感想を紹介します。イラスト:シイダ長男が披露した英語を…小学生の息子2人を育てる主人公。小学3年生の長男は英会話を習っており、一生懸命勉強しています。そんな長男の影響を受け、小学1年生の次男も英会話を習い始めました。長男は義父の誕生日に、教室で習った英語を披露します。一生懸命英語を話した長男ですが…。義父に「英語下手くそだな!!」と笑われてしまいました。次男がまさかの救世主に!?出典:Grapps長男は下手くそだと笑われたことにショックを受け、大号泣。きちんと発音できていることがわかっていた主人公は、義父に謝罪を求めます。しかし、義父は「からかっただけだ」と言って謝ろうとしませんでした。そのとき、まさかの救世主が現れます。次男が「相手が嫌がるようなからかいはいじめと一緒だ」と義父を叱ったのです。そんな次男を見て「我が子ながらよく言った!」と感動する主人公なのでした。読者の感想冗談では済ませられないものってありますよね。義父の態度が長男くんのトラウマにならないことを願うばかりです。(20代/女性)次男くん、ナイスです。大人げない義父に正論をぶつけてくれて、スカッとしました。(40代/女性)※この記事はユーザーのエピソードをもとに作成しています。※実際に募集した感想をもとに記事化しています。(Grapps編集部)
2023年08月25日「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」(※以下、IBS)ではグローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を定期的に発信しています。豊橋市立八町小学校(愛知県)は、イマージョン授業の研究授業および研究協議会を2023年6月26日(月)に実施しました。同校は、2020年度より、国語と道徳以外の教科は主に英語を使って学ぶイマージョン学級を開設。公立小学校によるイマージョン教育(※1)の導入は、国内初の取り組みです。 IBSは、イマージョン教育の研究を行う原田哲男教授(早稲田大学教育・総合科学学術院/IBS学術アドバイザー)とともに、研究活動および社会貢献活動の一環として、2021年度から計5回の授業視察や教員などとの意見交換を実施してきました。今回の授業観察をもとに、子どもたちがどれくらい英語を使おうとしているか、という児童の態度について紹介します。(※1)イマージョン教育は、バイリンガル教育の一つの形態。学校の教科を二つの言語(母語ともう一つの言語)で指導し、両方の言語を読み書きレベルまで育て、さらに二つの社会文化を受容できることを目的とする。<インタビュー記事概要>・入学時からイマージョン学級で学んできた4年生の算数授業では、日本語を使って発言できる教室環境でも、知っている英語を使って自分の考えを表現しようとする態度が観察された。・イマージョン生徒は、通常の外国語授業しか経験していない生徒よりも、自発的に外国語を使ってコミュニケーションをとろうとする意思(Willingness to Communicate/WTC)が強いことを示したカナダの研究がある。ただし、WTCにはさまざまな要因が影響するため、一人ひとりの児童理解に基づいた教室環境づくりや授業計画なども重要。・八町小児童の英語使用は、主に教科学習に関する教師とのやりとりに限られる。「地域への還元」を目指す豊橋版イマージョン教育にとっては、英語を使う状況・場面・目的をより豊かにすることが課題。■ 八町小のイマージョン学級の特徴教師が英語を使って学習指導要領に基づいた授業を行う。重要な用語や概念は日本語も使って指導し、子どもたちは日本語で発言したり質問したりすることもできる。子どもたちは、日本語の使用を禁止されているわけではなく、教師が日本語を理解できることを知っている。よって、常に英語と日本語のどちらを使うか選べる状況。■ 子どもたちはどれくらい英語を使おうとしているか?●Yes/Noまたは単語で答えられるような教師の発問に答えるとき→子どもたちはほぼ100%英語を使用●教師から考えや意見を聞かれたとき→手を挙げる子どもたちはクラスの1/3程度だが、その全員ができる限り英語を使おうとしている。●グループ活動で友だちとやりとりするとき→基本的に日本語が使われているが、単元で重要な語彙や数字など、部分的に英語を使っている。●クラス全体へグループの意見を発表するとき→授業で繰り返し使われている英語のキーワードやセンテンスを使おうとしていて「クラス全体の活動では英語を使う」という意識がある。■ 英語を使う機会があれば使おうとする八町小のイマージョン授業で教師が発問したとき、子どもたちには「英語を使って発言する」、「日本語だけで発言する」、「何も発言しない」というように、いくつかの選択肢があります。授業観察からは、子どもたちが少なくともクラス全体の活動では「英語を使って発言する」を選び、自分が知っている英語をできる限り使おうとしていること、さらに、間違いを恐れずに自分なりに文を組み立てて話そうとしていることがわかりました。■ 研究協議会で八町小教員と意見交換5回目の視察となる今回は、「児童」に着目し、子どもたちの英語を使おうとする意欲や態度を観察しました。授業後、原田教授のもとでイマージョン教育やバイリンガル教育について学ぶ学部生・大学院生など計6名も参加。研究協議会で八町小教員との意見交換を行いました。授業を担当した教員も、研究協議会にて以下の感想を述べていました。「子どもたちは、英語コミュニケーションスキルがまだ発達段階にあるものの、恐れずに自分の考えを表現していました。英語でどのように表現するかわからなくても、具体例を挙げて説明したり、ジェスチャーや母語を使ったり、いろいろな方法で表現できることを知っています。このような子どもたちの態度を育て、子どもたちが学習目標を達成できるように支援していきたいです」(日本語訳IBS)※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。 ※これまでの八町小のイマージョン授業研究と意見交換会についての記事はこちら■豊橋市立八町小学校のイマ―ジョン授業づくりから考える: ■過去開催の研究協議会での模様: ワールド・ファミリーバイリンガル サイエンス研究所(World Family's Institute of Bilingual Science)事業内容:教育に関する研究機関 HP( )Twitter( )所 長:大井静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所 在 地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設 立 :2016年10 月 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月22日オールイングリッシュのサマースクールで号泣菊地亜美さんは2018年に一般男性と結婚、2020年8月に第一子となる女の子「こあみちゃん」(愛称)を出産しました。YouTubeでは3歳になった長女の英語教育について、視聴者からたくさん質問があったとして、教育方針を語っています。普段は保育園に通うこあみちゃんですが、この夏は3日間のサマースクールを体験。給食が出る保育園と違い、サマースクールではお弁当が必要なので、菊地さんは初めてのお弁当作りに挑戦したことも明かしていました。✅菊地亜美さん、3歳長女の初めてのお弁当作りに挑戦!保育園で英語の授業もあるそうですが、特に英会話教室などに通っているわけではなく、今回は初めて「オールイングリッシュ」のサマースクールへ。「いきなりインターのサマースクールに行ったから大丈夫かな?と思ったんですけど……1日目は号泣」だったといいます。「意思も出てきてさ。日本語の理解力もすごく発達してるからそれで英語のところに行ったら、やっぱり号泣しちゃった」というこあみちゃん。菊地さんとしては「そうなるだろうなと思ってたから許容範囲」だったものの、2日目の朝、お弁当を持たせると長女は「お弁当持ってかない、行きたくない」とまたも泣いてしまったそう。ところが、いざ2日目を終えてみると、「やっぱ子どもの順応力って早いな」と感心するほど楽しむことができ、初日は緊張感からかお昼寝の時間に眠れなかったのが、2日目はスヤスヤ眠ることができたのだとか。このエピソードを話し、「英語教育とかどのように考えてますか? っていう質問が結構きてた。それに全然答えられてなかったけれど、うちはそこに関しては、めちゃくちゃ、夫婦二人で話し合いましたね」と明かした菊地さん。話し合いを重ねた結果、インターナショナルスクールの保育園や幼稚園ではなく、「普通の保育園」に預けることにしたといい、「今後もいろいろ考えてはいるんですけど、がっつりインターだけっていうのはないかなという感じ」になったといいます。その理由は、「あくまでも日本人の子どもで日本に住む、3人で海外移住する予定もないし。日本の作法だったりとか日本人として生まれたものもちゃんと学びつつ英語も喋れる(ようになってほしい)。日本語が第一言語で英語が喋れるっていうふうにしたい」という結論に達したためだと説明。今後考えが変わる可能性もあるとしつつ、「いろんな家庭がありますよね。私もいろいろ聞きたい」と多様な意見を求めていました。
2023年08月21日「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」(※以下、IBS)ではグローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を2023年7月20日より公式ホームページにて公開させていただきました。今回は、謝るときの誠実さが伝わるかどうかに影響する音声の特性について共同研究を行う、首藤 佐智子教授・小西 隆之講師(早稲田大学)にお話を伺いました。■ <インタビュー記事のまとめ>●日本語では、謝るときの言い方(音声)によって、その謝罪が相手に誠実に聞こえるかどうかが変わることが実験でわかった。●英語では、誠実さが伝わる音声の特性や日本語との違いはまだ研究されていない。世界的にも珍しい研究テーマとして、英語を対象とした実験準備が進んでいる。●日本人が英語で謝るときは、言い方だけではなく、その状況で謝るか謝らないか、どのようなことばで謝るか、という選択も英語母語話者と違うことにより、自分の意図がうまく伝わらない可能性がある。●英語を使って良い人間関係を構築できるようにするためには、文脈や音声(リズムやイントネーションなど)を意識した英語教育も大切。■ 優しい声と怒った声では、相手に伝わる誠実さが変わる早稲田大学の首藤先生が学生たちを対象に実施してきたアンケート調査によると、口論のあとに「わかったよ。君が正しいよ。」と言われたときに、それが「優しい口調」だった場合のほうが「怒った口調」だった場合よりも謝罪をしている」と感じる人が多いことがわかりました(Shudo, 2016)。この結果をもとに、音声学を専門とする小西先生とともに共同研究を開始。学生たちに実際に「優しい口調」「怒った口調」の音声を聞かせる実験を行い、その影響を分析しています。小西先生は、「音声学の分野では、音声によって『怒っている』『喜んでいる』といった感情がどのように伝わるか、ということが最近注目されています。しかしながら、音声が発話行為(この場合は謝罪しているかどうか)にどのように影響しているかに関する研究はほとんどないので、そういう意味でも今回の研究は新しい。」と話します。首藤先生は、「分析の結果、怒った声の場合は『謝っていない』と思った人が多かったのに対し、優しい声の場合は『謝っている』と思った人が多く、謝罪における音声の影響が明確に示されました。この結果は、実際の音声を用いなかったアンケート調査の結果とほぼ同じなので、これまでの仮説が実際の音声を使った実験でも証明されたと言えます」と話します。今回の結果成果は、7月にベルギーで開催される国際語用論学会で発表することが決まっています。インタビューでは、他にも次のテーマでお話を伺っています。●英語で謝るときは、言い方だけではなくことば選びも重要か●“I’m sorry.” が伝えるメッセージは、「ごめんなさい」と本当に同じ?●英語では、「謝る」という発話行為そのものに大きな意味がある■ まとめ:英語の音声を教える・学ぶ意義について考えるきっかけに私たちは、母語であっても、自分の意図をうまく伝えられなかったり、相手の意図を間違って解釈してしまったりすることがあります。特に「謝る」という行為では、相手との人間関係がうまくいくかどうかを左右する大きな問題になりえます。このようにうまく伝わらない原因の一つが言い方(音声)であることは、多くの人がさまざまなコミュニケーション場面を経験するなかで実感していると思われます。しかし、これまで具体的にどのような言い方が適切か、また、それは言語や文化によってどのように違うのか、という点についてはあまり研究されてこなかったことが今回わかりました。首藤教授・小西講師の共同研究によると、良い人間関係を築くためには、文字通りの意味を伝えるための音声知識だけでは不十分であり、文脈に合わせて発話の意図をうまく伝えるための音声知識も必要です。また、日本語と英語、その背景にある考え方の違いにも注意しなければいけません。ことばを使って相手と良い関係を築くことは、誰にとっても身近な課題です。「人間関係の構築」ということばの機能に意識を向けることで、英語の音声を教えること・学ぶことの意義や奥深さが新たに見えてくると同時に、日本語でのコミュニケーションについても理解が深まるのではないでしょうか。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【Profile】 早稲田大学 法学学術院 首藤 佐智子 教授専門は言語学。主に語用論の分野で、日常における言語使用で“意味“が伝達されるプロセスについて研究。“前提““推意““発話行為“と呼ばれる現象を専門とし、司法的な論点を含む状況における言語使用を考察する応用的な研究にも取り組む。デラウェア大学にて修士号(English Language Studies専攻)、ジョージタウン大学大学院言語学科にて博士号(言語学)を取得。東京大学先端科学技術研究センター客員研究員などを経て、2005年早稲田大学着任。法と言語学会理事および編集委員長、日本語用論学委員。【Profile】早稲田大学 グローバルエデュケーションセンター 小西 隆之 講師専門は言語学。主に音声学、第二言語習得理論の分野で、日本人英語学習者を対象とした研究を行う。研究テーマは、学習者による英語音声の発話や知覚に見られる特徴、特に英語の発話リズムの習得過程や母語(日本語)との関係、効果的な指導法など。※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。前編: 後編: ■ワールド・ファミリーバイリンガル サイエンス研究所(World Family's Institute of Bilingual Science)事業内容:教育に関する研究機関HP( ) Twitter( )所 長:大井静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所 在 地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設 立:2016年10 月 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月25日子どもの性教育はいつから始めるべき……?昨今、諸外国に比べ遅れているといわれる日本の『性教育』。我が子への性教育に関する体験談を描く漫画家ちり(@chiri_chi_ld)さん。今回は、ちり(@chiri_chi_ld)さんの『3歳から性教育を始めた結果』を紹介します!どうやって教える……?子どもの頃、“性教育”について教えられなかったちりさん。3歳の娘がいるちりさんは、『子どもの性教育』を早いうちから教えようと決意しました。調べた結果……少し抵抗感……とりあえず読ませてみる……この漫画を読んだ読者は『娘さんがまだよく判断できないので読ませるのに抵抗があるし、まだよく判断できないからこそ読ませるべきでもある。性教育をいつから始めるのか、どのように進めるのかは難しい問題だと思いました。とりあえず読ませてみる決断をしたのは正しいと思います。』『子どもの教育のためとはいえ絵本の内容に抵抗を持ってしまう気持ちはよくわかります。子どもがきちんと理解できているのかも含め慎重な教材選びが必要だと思いました。子どもの理解度や様子を見つつ自分たちに合った方針の絵本を探していきたいと思います。』『日本の性教育は本当に遅れていると思うので、その中から子供に合った、自分が教えたいと思うような良い絵本を探してくることが良いと思います。主人公が絵本を買ってきたのはすごく良いことだと思います。』など、娘のために性教育を早期で取り入れようとする主人公の姿勢には、共感と称賛の声が多く集まりました。性教育への考え方はさまざま……大人からすると抵抗感のある内容でも、子どもは純粋に知識の習得をするようですね。絵本での“性教育”は娘にどんな変化をもたらすのでしょうか……また皆さんは、幼いお子さんへの性教育をどのように考えていますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@chiri_chi_ld)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年07月24日子どもの性教育は何歳から始めるべき?日本の『性教育』は世界と比べ遅れているといわれている中、娘への性教育に関する体験談を描く漫画家ちり(@chiri_chi_ld)さん。今回は、ちり(@chiri_chi_ld)さんの『3歳から性教育を始めた結果』を紹介します!3歳の娘がいるちりさん。『子どもの性教育』をいつから始めるべきか悩んでいました……。誰も教えてくれなかった過去なんで教えてくれないの……?そして母親になり……娘の性教育を決意……この漫画に読者からは『性教育を受けたことで興味を持ちすぎて早熟してしまわないかが心配になりますが、昨今の小児の性被害の報道を見るとある程度は性教育の必要性を感じます。』『3歳にはまだ早いと思います。小学生になってからでもいいのではないでしょうか。』『ネットから中途半場な情報を得て間違った知識を得るより、ずっといい!』『同じように興味を示した段階で正しい知識を教えてあげたいです。そして、自分を大切にすることを学んで欲しいです。』と性教育に関して賛否両論の声をいただきました。性教育の必要性……子どもの身を守るためにも、性教育は大切だといえるでしょう。しかし、性教育は何歳からが好ましくて、いつからだと遅いだなんて教えてもらう機会などなく、“正解”がわからない方も多いでしょう。“正解”を気にするのではなく、我が子が傷つくことがないようにと行動することが重要なのかもしれませんね。あなたが子どもに性教育をする立場になったら、どう対応しますか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@chiri_chi_ld)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年07月20日突然ですが、英語クイズです。二日酔いは英語で何というのでしょうか。たくさんお酒を飲んでしまった翌日に待っているのは、二日酔いです。頭が痛い、なんとなく気持ち悪いなど、二日酔いって何かと辛いもの。二日酔いは世界共通、日本人であってもそうではなくても陥ります。二日酔いを英語で伝えるためには、何と表現すればいいのでしょう。ヒントは、ある人気コメディ映画のタイトルになっている、あのフレーズです。気になる正解は…二日酔いを英語でいうと「hang over(ハング・オーバー)」。大ヒットしたコメディ映画のタイトルです。シリーズ1作目のサブタイトルも「消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」となっています。お酒にまつわる英語表現お酒に関連した英語表現として、意外と知られていないものはいくつかあります。例えば「お酒を飲む」を英語で伝えるフレーズ。多くの人が「I drink alcohol.(私はお酒を飲む)」ではないのかと思われるかもしれません。この表現には、一人で黙々とお酒を飲むといったニュアンスが含まれているそう。複数でワイワイ楽しくお酒を飲む場合は、あまり使われない表現なのです。みんなで楽しくお酒を飲むという場合は「I drink」だけでOK。「お酒」を表す単語として、真っ先に浮かぶのが「alcohol」です。しかし「booze」という単語(スラング)もあります。boozeを使うことで、ただお酒を飲むのではなく「浴びるほど飲む」といったニュアンスが伝わります。外国人の友人とお酒を飲む時や、自分自身が海外へ行った時に使ってみてください。[文・構成/grape編集部]
2023年07月18日漫画に登場するキャラクターのセリフは「吹き出し」を用いて表現されます。登場人物が吹き出しを用いて会話をするのは、日本だけでなくさまざまな国の漫画でも同様です。世界共通といってもいいかもしれません。では「(漫画の)吹き出し」を英語では、何と表現するのでしょうか。ヒントは吹き出しの形状。早速、次章で正解を発表していきます。ヒントは吹き出しの「形状」漫画で使われる吹き出しを、英語で表現すると「balloon(バルーン)」です。直訳すると「風船」となります。英語では吹き出しのことを、風船(または気球)と表現しているのです。さまざまな形状の吹き出しはあるものの、基本となるのは写真のような丸型でしょう。確かに大抵の場合、丸い吹き出しが登場人物の近くに書かれており、風船のように見えますよね。ほかにも、漫画の吹き出しを表す英語表現としては「speech bubble(スピーチ・バブル)」というフレーズもあります。漫画の吹き出しのほかに、セリフを書き入れる枠線といった意味もあるようです。吹き出し以外の意味を持たないフレーズなので、もしかするとballoonよりも伝わりやすいかもしれませんね。ただし単語1つで表現する際は、balloonが適切です。[文・構成/grape編集部]
2023年07月16日この悩みはいつなくなるの⁉︎大人の取り分けもレトルトもダメ、手作りするしかなかった「娘の離乳食が完了して幼児食になったら、食事が驚くほどラクになりました!」……と言ってみたいところなのですが、娘・ふーみんは離乳食のときと変わらず、依然として食事をほとんど食べない状態が続きました。あまりに食が細いと成長や健康が心配になるし、もっと食べてほしくて様々な工夫をこらしてみるものの、なかなか思うようにいかない日々。私は、常に子どもの食事のことに頭を悩ませていました。幼児食の本を読みながら、献立に悩み。スーパーに買い物に出かけては、食材に悩み。調理では切り方や味付け、調理方法に悩み。食事中には、食べさせ方に悩み。幼児食ともなれば、大人の食事を少し取り分けたり、味付けを薄くするだけだからラクになると聞いていたのですが、我が家にとっては夢のまた夢。ふーみんは、大人の食事だとちっとも食べてくれません。また、ベビーフードやレトルトも全然食べないので使えず。私が作ったほうが少しは食べてくれたので、市販品に頼ることもできなくて、本当に手間がかかったのです。さらに、食事の介助にも時間がかかります。ある日、娘が食事をまったく食べず、ペッペッペと吐き出したり、投げたり、ひっくり返したりしました。私が「食べないならおしまい!」とイライラ混じりに食事を切り上げようとしたところ、たまたま仕事の合間にリビングに現れた夫が「僕が食事をあげようか?」と申し出てくれたんです。私はやさぐれた気持ちで「どうせ食べないよ」と言ったのですが、夫はニコニコ顔で娘の気分を盛り上げるべく、熱心に声をかけて食事介助してくれました。その前に私も同じことをしたのに食べなかったので、どうせダメだろうと思っていたのですが、夫は私よりもずっと長く根気強く気分を盛り上げた結果、なんとふーみんは食事を完食したのです!それを見ていた私は、自分の根気のなさがいけなかったのだと落ち込み、大反省。でも、夫は「ユウは根気がない?それはどうかな~?」と意味ありげに言ったのです。(続く)投稿募集離乳食や幼児食はもちろん、その後でも子どもの食事の用意って大変ですよね。お子さんがよく食べるよう工夫していることがあれば、ぜひ教えてください!#子どもの食事の工夫#ふうふう子育て※匿名ご希望の方はマシュマロをお使いください。※いただいたエピソードを作品で取り上げてさせていただいたり、出典を明記のもとシェアさせていただくこともあるかもしれません。予めご了承ください。======================================次回更新は、7/23(日)の予定です。どうぞお楽しみに!<<『青鹿ユウの夫婦でふうふう子育て』をすべて読む>>======================================青鹿ユウ 漫画家。夫と娘と猫と暮らしている。自分の経験、専門家から学んだことを「気軽に楽しく読めて、ちょっとためになる」漫画にしたいと思っている。著書に『今日から第二の患者さん』(小学館)、共著書に『子どものアトピー性皮膚炎のケア』、『ほむほむ先生のアレルギー教室』がある。Twitter:@burubanblog:(編集協力:大西まお)
2023年07月16日「ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所」(※以下、IBS)ではグローバル化社会における幼児期からの英語教育の有効性や重要性に関する情報を定期的に発信しています。今回は、日本に住むさまざまな家庭でのバイリンガル子育て(「英語を母語とする親」、「英語が母語ではないが流暢に話せる親」、「日本語モノリンガルの親」など)について研究されてきた中村ジェニス准教授(神奈川大学)にお話を伺いました。■ <インタビュー記事概要>●バイリンガルの子どもは、ことばを話し始める前から一つの事物に二つの言い方(二つの言語)があることを理解し、インプットの頻度や豊かさ、親の会話の進め方の影響を受けながら二言語の語彙が異なるペースで発達していく。●バイリンガル子育てに取り組む親は、日英バイリンガルが日本語モノリンガルと英語モノリンガルの合計ではないことを理解し、モノリンガルの言語発達と比較せずに忍耐強くインプットを続けること、子どもがあまり話さない言語があれば発話を促すことが重要。●豊かなインプットをたくさん与えられる英語力がない親の場合は、英語を使って子育てをするのではなく、さまざまなインプット方法の組み合わせや、英語を日常生活と結びつけたりするサポートによって子どもの英語習得を手助けできる。自分の息子の日本語・英語が発達していく様子を記録した貴重なデータ中村ジェニス准教授は、同時性バイリンガル(生まれたときから二つの言語に同時に触れて育ったバイリンガル)の言語発達についての研究をしています。研究スタート当時、中村ジェニス准教授は妊娠中でした。出産後、息子さんがことばを理解するようになった生後9カ月のタイミングで、語彙発達に関するデータ収集を開始します。言えるようになった語彙はすべて日記に記録し、発語が始まってからは2週間に1回のペースでビデオ撮影も行いました。これは、日本に住んでいる子どもを対象に、前言語期から発話期のはじめまでの生後2年間、日本語と英語の発達を調査した事例研究です(Nakamura, 2011b)。同様の研究の中では、おそらく最も詳細なデータが得られていると中村ジェニス准教授は言います。その後、親が母語ではない言語で子育てをする事例などについての研究も手掛けました。それらの研究から得られた知見を、バイリンガル子育てに関する情報を本当に必要としている人に伝えるため、ブログ執筆のほか、ベトナムや香港、スコットランド、アメリカなど、世界中のバイリンガル家庭で個別カウンセリングも行ってきました。■ バイリンガル子育て6つの誤解バイリンガル子育てで言われる次の6つの情報はすべて間違いであると中村ジェニス准教授は指摘します。誤解1 赤ちゃんは二つの言語で混乱する誤解2 二つの言語は同じペースで発達していく誤解3 親が話す言語は、子どもも自然に話せるようになる誤解4 両方の言語がモノリンガルと同じペースで発達しなければ、言語発達に問題がある誤解5 英語のネイティブ・スピーカーでない親は、子どもをバイリンガルに育てることができない誤解6 子育てで使う英語は簡単だから、誰でも自分でバイリンガルを育てられるまとめ:日本でのバイリンガル子育ては簡単ではないが、さまざまな工夫ができるインタビューでは、バイリンガル子育てに関して日本で広まっている通説をいくつか取り上げてお話を伺いました。前編では、乳幼児期の二言語発達をテーマとし、日本語と英語での発達ペースの違いは自然な現象であること、モノリンガルの言語発達と比較せずに忍耐強くインプットを続ける必要があることがわかりました。後編では、親の英語力や取り組みをテーマとし、日本の親が子どもに英語で話しかけることの効果はかなり限定的であり、さまざまな方法を組み合わせてインプットの量と豊かさを確保できるようにすることが重要だとわかりました。歌、映像、絵本、英会話レッスン、英語を使った遊びや学び、英語を話す人たちとの交流など、さまざまなインプット方法があるため、どれをどのように組み合わせると効果的かという点は今後明らかにしていく必要があります。しかし、今回紹介したバイリンガル子育てにおける大切な考え方を頭に入れておくことは、親も子どもも楽しんで継続できるような取り組み方を決める際に大いに役立つと考えられます。(取材:IBS研究員 佐藤 有里)【Profile】中村 ジェニス准教授(神奈川大学 外国語学部 英語英文学科)専門は、バイリンガリズム、バイリンガル教育、言語習得、社会言語学。日本に住んでいる子どものバイリンガリズムや家庭の言語方針について研究。過去16年間で100以上の国際結婚家庭に関わり、『English Today』などの学術誌で多数の論文を発表。マレーシアのクアラルンプールで複数の言語に触れて育つ。2002年に日本への移住後、英語、客家語、広東語、北京語、マレー語に加えて、日本語を第6言語/方言として習得。親子間のやりとりや家族の言語方針を調査することにより、日本における家庭内バイリンガリズムにおいてどのような言語面・非言語面の障壁があるかを明らかにしようとしている。※詳しい内容はIBS研究所で公開中の下記の記事をご覧ください。前編: 後編: ■ワールド・ファミリーバイリンガル サイエンス研究所(World Family's Institute of Bilingual Science)事業内容:教育に関する研究機関 HP( )Twitter( )所 長:大井静雄脳神経外科医・発達脳科学研究者ドイツ・ハノーバー国際神経科学研究所(INI)小児脳神経外科名誉教授・医学博士所 在 地:〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-15-7パシフィックマークス新宿パークサイド1階設 立:2016年10 月 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月13日英語コミュニケーションスクールのM&Gコミュニケーションスクールの運営を行う有限会社タイムチャイルド(所在地:東京都八王子市、代表:恩地 眞子)は、小中学生を対象としたサマーイベント「英語でプレゼン」を7月24日(月)より開催いたします。M&Gコミュニケーションスクール: SDGsレッスン風景■「英語でプレゼン」開催の背景プレゼンは自分や仲間の主張を表現する大切なテクニックです。特に欧米では意思表示の基本とされ、幼い頃から教育の一環としてプレゼンテーションは組み込まれています。当スクールでも従来からプレゼンを重視しており、レッスン内でコミュニケーショントレーニングとして活用しています。今年の夏は、英語で表現しプレゼンすることで英語コミュニケーション力を高めることが目的です。プレゼン発表(1)プレゼン発表(2)■『英語でプレゼン』について◆じぶんの好きなテーマを選ぶ(1)私のSDGs 今から始める私のSDGsプロジェクト(2)ロボット制作 回路制作からプログラミングまで(3)初めてのコスプレ メイクや撮影に挑戦(4)マインクラフト 教育版でトライ◆7つの特徴・自分のテーマの企画構想:AI利用による文案の制作・プレゼンシートの制作:画像制作・プレゼンボード制作・大型スクリーンを背景にVRプレゼン技法を学ぶ・カメラワークに対応したプレゼン技法を学ぶ・動画の撮影と編集・本番リアルプレゼンと動画プレゼン・打ち上げパーティー◆完全な英語環境すべて外国人の専任講師が指導を担当。英語環境の中でプレゼンを学べる希少な機会です。■開催概要イベント名:英語でプレゼン開催日時 :7月24日(月)~8月4日(金) 14:00~15:30会場 :M&Gコミュニケーションスクール楢原校(〒193-0803 東京都八王子市楢原町802)河辺校(〒198-0031 東京都青梅市師岡町3-17-27)参加費 :20,000円(税込)+材料費実費(コース・テーマによる)参加条件 :小中学生 ※会員でなくても大歓迎定員 :3~6名申込方法 :各スクールに直接申込み<内容>DAY 1 じぶんのテーマを企画AIを使い企画案とゴールを作る。DAY 2 プレゼン原稿制作AIを使い企画案を英語で完成させる。DAY 3 プレゼントレーニング原稿を暗記。プレゼン動作を学ぶ。DAY 4 プレゼントレーニングプレゼン動作を学ぶ。カメラに向かって練習。DAY 5 プレゼンを映像収録自分でできない子も大丈夫。先生がサポートします。DAY 6 本番リアルでプレゼン発表会、収録した映像をM&GのSNSにUP。打ち上げパーティー。保護者の参加大歓迎!■会社概要商号 : 有限会社タイムチャイルド代表者: 代表取締役 恩地 眞子所在地: 〒193-0803 東京都八王子市楢原町802URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】M&GコミュニケーションスクールTEL : 042(621)3090お問い合せフォーム: mandgsecretary802@gmail.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月11日