もっつんさんの長男・タクくんが小学校に入学後、支援クラス(特別支援学級)を勧められて移籍するまでのお話です。元気いっぱいのタクくんが小学校に入学し、これから始まる新しい生活に胸を高鳴らせるもっつんさん。しかし、タクくんは学校で次々とハプニングを起こし……。ドキドキワクワクの入学式当日を迎え、もっつんさんはタクくんが入場する瞬間を待ち構えていたのですが、なかなか来る気配がありません。「名前の順だと過ぎているはず……」と、もっつんさんがハラハラしていると、補助の先生に付き添われて入場してくるタクくんの姿が。何も聞かされていなかったもっつんさんは動揺したものの、入学式後は教科書や書類の配布などで慌ただしく、補助の先生がついてくれていた理由を質問することができませんでした。その後、タクくんは順調に小学校生活を送っていると思っていたのですが、担任の先生から電話があり、「教室から脱走する」「昼休みのあと帰ってこない」「移動教室で迷子になる」など衝撃の事実を知らされます。もっつんさんは、その都度タクくんに厳しく注意するものの、同じことが繰り返され、本人は何が悪いのかよくわかっていない様子……。 実はもっつんさんは、タクくんが年長に上がるタイミングで再婚し、見知らぬ土地で義両親と同居中。そのため、もっつんさんの疲労とストレスはたまる一方でした。そんな中、タクくんを叱っていると、同居中の義母から声をかけられて……。 この環境…、きっつい!! 子連れ再婚で、義家族(義父・義母・義祖父)との同居をしていたもっつんさん親子。まるで下宿をしているような気分で、同居ストレスと子育てストレスが同時に襲ってきていたそうです。義実家との同居生活は、世代間のギャップや価値観の違いなど、さまざまな問題点が見えてきてしまうもの。もっつんさんは、話を聞いてくれる夫の帰りを、毎日待ちわびていました。 SNSのコメント欄には、 「細かいことの積み重ねで、すり減っちゃう」 「よく頑張っていましたね……。見ていて心がキュッとなりました」 「なんてキツい環境……。本当にお疲れさまです」 など、同居によるストレスに共感する声が多く寄せられています。 息が詰まってきてしまったときには、自分自身の気持ちを優先して心の余裕を持つことも忘れずに。家族に相談するだけでなく、信頼できる周囲の人や、カウンセリングを受けることができる専門機関に相談し、ゆっくり話を聞いてもらうことで気持ちがラクになるかもしれません。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もっつん
2023年06月04日もっつんさんの長男・タクくんが小学校に入学後、支援クラス(特別支援学級)を勧められて移籍するまでのお話です。元気いっぱいのタクくんが小学校に入学し、これから始まる新しい生活に胸を高鳴らせるもっつんさん。しかし、タクくんは学校で次々とハプニングを起こし……。ドキドキワクワクの入学式当日を迎え、もっつんさんはタクくんが入場する瞬間を待ち構えていたのですが、なかなか来る気配がありません。「名前の順だと過ぎているはず……」と、もっつんさんがハラハラしていると、補助の先生に付き添われて入場してくるタクくんの姿が見えました。補助の先生がつくということをまったく知らなかったもっつんさんは、動揺してしまいます。 入学式のあとは大量の教科書を渡されたり、重要書類の配布があったりと忙しく、もっつさんは補助の先生がついてくれていた理由を質問するのをすっかり忘れてしまっていたそうです。 その後、順調に小学校生活を送っていると思っていたのですが、担任の先生から「タクくんが授業中に教室から脱走した」と連絡がありました。しかも、これが初めてではないとのこと。 もっつんさんが家でタクくんにしっかりと注意したところ、その場ではちゃんと聞いているように見えていたのですが……。 授業中に脱走してしまう理由とは!? 今度は「昼休みのあと帰ってこない」「移動教室で迷子になる」など、保育園のころにはなかったハプニングが起こります。 実は、もっつんさんはタクくんが年長に上がるタイミングで再婚し、見知らぬ土地で義両親と同居中。もっつんさんの疲労とストレスはたまる一方です。 仕事をしながら再婚相手の義両親と同居という決断をしたもっつんさん。とても大きな選択です。タクくんももっつんさんも、それぞれ変化した環境の中、とても頑張っているのでしょうね。 子どもに同じことを何度も注意し続けるというのは、親自身も心が疲弊してしまって、ついイライラしてしまうのも無理はありません。「もうしない」という“約束”を交わすことによって、同じことが繰り返されたときに「約束を破られた」という気持ちになり、怒りが倍増してしまったというもっつんさん。皆さんは、良い方向に向かうようにと決めた約束事が、逆効果になってしまった経験はありますか? 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もっつん
2023年06月03日もっつんさんの長男・タクくんが小学校に入学後、支援クラス(特別支援学級)を勧められて移籍するまでのお話です。元気いっぱいのタクくんが小学校に入学し、これから始まる新しい生活に胸を高鳴らせるもっつんさん。しかし、タクくんは学校で次々とハプニングを起こし……。ドキドキワクワクの入学式当日を迎え、もっつんさんはタクくんが入場する瞬間を待ち構えていたのですが、なかなか来る気配がありません。「名前の順だと過ぎているはず……」と、もっつんさんがハラハラしていると、補助の先生に付き添われて入場してくるタクくんの姿が見えました。補助の先生がつくということをまったく知らなかったもっつんさんは、動揺してしまいます。 「うちの子って補助の先生がつくの?」「何も聞いていないし、言われてないよ……」「隣の子の補助の先生に甘えているだけ?」 入学式のあとは大量の教科書を渡されたり、重要書類の配布があったりと忙しく、もっつさんは補助の先生がついてくれていた理由を質問するのをすっかり忘れてしまっていたそうです。 翌日、笑顔で登校したタクくん。順調に小学校生活をスタートできると思っていたのですが……。 息子が教室から脱走している!? ※訂正:(誤)緊張が溶けて→(正)緊張が解けて/(誤)幼少期→(正)幼児期 入学してしばらく経ったころ、タクくんが教室から脱走していると担任の先生から電話がありました。しかも、これが初めてではないとのこと。幼児期からヤンチャな子だということはわかっていたものの、小学校に入ってから周囲の子どもたちとの成長の差を感じるようになったというもっつんさん。 もっつんさんは家でタクくんにしっかりと注意しました。「言えばわかってくれる」と信じ、深く追及することはなかったそうです。「その場ではちゃんと聞いてるように見えていた」とも振り返ります。 小学校に入学すると、これまで慣れ親しんだ環境との大きな違いに戸惑うこともあるでしょう。言葉にしなくても、子どもなりに何か不安や悩みを抱えているのかもしれません。可能な限り親子の会話の時間を確保し、子どもの話にじっくりと耳を傾けることで、親は子どもにとっての“心の安全基地”でありたいものですね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もっつん
2023年06月02日もっつんさんの長男・タクくんが小学校に入学後、支援クラス(特別支援学級)を勧められて移籍するまでのお話です。元気いっぱいのタクくんが小学校に入学し、これから始まる新しい生活に胸を高鳴らせるもっつんさん。しかし、タクくんは学校で次々とハプニングを起こし……。在胎30週の早産で生まれたタクくんは元気いっぱいに成長し、いよいよ小学生に! ドキドキワクワクの入学式の日、もっつんさんはタクくんが入場する瞬間をカメラ片手に待ち構えていたのですが……。 あれ……。タクくんがいない!? 入学式に息子がいない!?※訂正:(誤)移席→(正)移籍※訂正:(誤)進入生→(正)新入生 名前の順だとタクくんの番は過ぎているはず……。 もっつんさんがハラハラしていると、補助の先生に付き添われて式場に入ってきたタクくんの姿が。 「うちの子って補助の先生がつくの?」「何も聞いていないし、言われてないよ……」「隣の子の補助の先生に甘えているだけ?」 もっつんさんの心がざわつきます。 入学式のあとは大量の教科書を渡されたり、重要書類の配布があったり、大忙し。補助の先生がついてくれていた理由を質問するのをすっかり忘れてしまっていたそうです。 幼稚園や保育園とは違い、小学校は地域によっては30人以上の生徒を先生ひとりでまとめければいけません。加えて、親が送り迎えをする必要がなくなり、必然的に先生や他の保護者との接点が少なくなってしまいます。 何か少しでも気になることがあれば、連絡帳や学校への電話を通して、早めに親のほうから先生にコンタクトを取るように意識しておくといいですね。 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター もっつん
2023年06月01日「ちょっとほかの子どもたちと違う?」幼稚園で感じた息子への違和感。でも園からの指摘はなし現在中1の長男は、幼稚園のころから「ちょっとほかの子どもたちと違う?」と思うことが多々ありました。例えば…・まわりの子どもが集団で闘いごっこをしているときに、一人か少人数で砂遊びや木登りをしている。・朝の会の時間に教室に入らず、ホールで遊んでいる。・園庭や公園で遊んでいるとき、ほかの子どもは「帰るよ。来ないと置いて行くよ」と言われると「置いてかないで」と慌ててお母さんのところに行くのに、息子は私の姿が見えなくなっても余裕で遊び続けている。・遠足など、本人も楽しんでいた行事が終わるとき、「全然楽しくなかった!初めからきたくなかった!」と言うことがある(最近本人に聞いたら、名残惜しい気持ちをこのように表現していたと教えてもらいました)。などです。こうした違和感は積み重なっていましたが、幼稚園の先生から何も言われませんでしたし、当時の私はこの違和感をしっかり言語化できる状態ではありませんでした。また、うちの学区の小学校には特別支援学級がなかったため、小学校は通常学級に入学することになったのです。自信喪失がきっかけ?小2の冬から不登校、そして通級へしかし長男は、小2の冬から不登校になりました。これといったきっかけは分からないのですが、強いて言えば、秋に教室で吐いてしまったこと、プリント系の習い事をしていたのですが問題が難しく解けなくなってしまい退塾したこと、また当時スイミングを始めたのですが、まわりの子どもたちのように泳げずやめてしまったことなどが続き、自信をなくしてしまっていたのかもしれません。そして不登校が続き進級した小3の始業式、長男は私と一緒なら登校することができました。その次の日は激しく抵抗しましたが、そのとき、外まで迎えに出てくれた先生に、「今日は帰っていい。その代わり明日は絶対おいで」と言われ、次の日は登校することができました。それから1年間、毎日、私は長男と一緒に学校へ行きました。Upload By ユーザー体験談長男は抵抗しても教室に入れば楽しそうに過ごしていたので、やがて学校での待機が必要なくなりました。帰りも一人で帰れるようになり、長男が教室に入ったら私はパートの仕事に行くようになりました。おそらく、小3になってクラス替えがあったのと、担任の先生が男の先生になったことで気分が変わったのかな、と思っています。とはいえ毎日送るのは大変で、4歳差の次男も一緒になって「保育園行きたくない」というので、仕事に遅刻することもたびたびありました。それでも、「幼稚園に入ってすぐに弟が産まれて甘えられなくなったから、今一緒に通うことで甘えたい気持ちを満たしているのかな」と思ってつき合いました。そして、登校ができるようになったタイミングで、長男は教育センターで知能検査を受けました。ほかの数値に比べて処理速度指標(PSI)が低い傾向にあるので、もしかしたら視覚情報の認識、記憶などが苦手だったり集中力がすぐに切れてしまうことが多く、勉強などに苦手意識を強く感じているのかもしれないと説明されました。診断はおりませんでしたが通級指導教室を勧められ、通っている学校には通級指導教室がなかったため、小3の2学期から他校の通級指導教室を週1回利用するようになりました。通級指導教室は「息抜きになればいいな」と思っていた程度でしたが、ここでは苦手な漢字を個別で指導してもらったり、得意なプログラミングをやらせてくれました。SST(ソーシャルスキルトレーニング)もできたらと思いましたが、ほかのお子さんたちと一緒に取り組む課題を出しても、協力してやることはできなかったと通級指導教室の先生から聞き、本人も前向きに取り組める個別指導中心でみてもらったほうがいいかなと私も考えるようになりました。コロナ休校明けに再び不登校、起立性調節障害との診断、そして学校に特別支援学級ができた登校が習慣づいたころ、新型コロナウイルス感染症による休校があり、その休校明け、小4になった長男は再び不登校になってしまいました。Upload By ユーザー体験談休校中の長男は、出された課題はそれなりにやっていました。それなのに、休校が明けたらその範囲をまた授業でやっていたようで、「家でやったことは意味がなかった」と感じてしまったようです。また、分散登校が終わったら密な状況になり、「三密を避ける」が徹底されていないこと、マスクをしっかりつけていないクラスメートがいることにも納得がいかなかったのだと思います。また、友人と遊ぶ約束をしても行ってみると誰もいなかったことが2回続いたり、下校中に転んだと膝を深く擦りむいて帰ってきたことがありました。本人は何も言いませんが、おそらく、友人関係で何かトラブルがあったのかもしれないと思っています。夏休み明けは朝起きられない日が出てきて、近所の小児科に行ったら「起立性調節障害でしょう」と言われました。行ったり休んだりを繰り返すうちに、私も夫も欠席の連絡をするのが苦痛になり、「無理に行かせなくていいんじゃないか」と思うようになり、行きたくない気持ちを受け入れる選択をしました。その後小5になったとき、次男が小学校に入学しました。そしてこのとき学校に特別支援学級ができたのです。次男も気になるところがあり、就学前に知能検査を受けていました。診断はおりなかったので通常学級に進んだのですが、週末の宿題に苦手意識のある作文が出されるようになり、この宿題を渡される金曜日ごとに休むようになってしまいました。そしてそのうち金曜日以外も行きたがらなくなりました。長男を追うように不登校になった次男…。私は二人をつれて、メンタルクリニックを受診しました。すると先生に、「二人とも診断をつけるなら自閉スペクトラム症(ASD)」と言われたのです。長男については「やっぱり」、次男については「ADHDかと思ってたけれど、自閉スペクトラム症なんだ」と思いました。ともあれ、診断がついて安心しました。これで支援が受けやすくなると思ったからです。その後、次男を特別支援学級に転籍させました。長男は特別支援学級に抵抗があると口にしていたのでそのまま通常学級に在籍しました。Upload By ユーザー体験談次男は特別支援学級に移ってからも気の向いたときや、参加したい行事のときだけ登校しています。初めは私が教室の中につき添っていましたが、次第に次男の席の横、教室の隅、教室の外と、つき添う場所をはなしていきました。今でも行く前は「面倒臭いなあ」と言われたりしますが、教室に着くと楽しそうにしています。長男は、自校に通わなくなっても通級指導教室だけは通い続けました。小6の後半、パソコンの授業なら参加するというので、自校の担任の先生がパソコンを使う時間を設定してくださり、その時間だけ参加しました。長男はパソコンが得意なので、ほかの子どもが息子の周りに集まり、その時間は長男も楽しそうでした。このときばかりは、「こんな風に学校を楽しんでもらいたい」と思う光景を見ることができましたが、授業が終わるやいなや、息子は給食も食べずにさっさと帰ってしまいました。「おれも初めからこのクラスがよかった」という発言に通常学級を選んだことを後悔…そして月日は流れ、長男が卒業間際のときのことです。私は、長男から忘れられない言葉を聞くことになりました。次男の過ごす特別支援学級を見て「おれも初めからこのクラスがよかった」と、ふと言ったのです。やっぱりこっちの方が合っているよね、初めに気がつかなくてごめんね、ずっと苦しかったね…。越境してでも、特別支援学級に入れればよかったかな、そんな思いが私の中に渦巻きました。違和感を無視しないで特別支援学級を選んでいたら、長男は不登校にならず、学校を楽しいと思えたかもしれない…今となっては正解は分かりませんが、とても考えさせられた出来事でした。Upload By ユーザー体験談現在の長男は、学区の中学校には行きたくないということで、私立の不登校特例校に籍を置き、主にオンラインで授業に参加しています。週1回は登校するようにと私や夫から言っており、今のところそれは守ってくれていますが、本人いわく「できれば週1回すら行きたくない」とのことです。私立中学在籍だと市の制度の通級指導教室は使えないそうで、今は通っていません。今後、できれば学校で楽しく過ごせるようになってほしい、学校が無理なら放課後等デイサービスや、オンライン上でもいいので仲間をつくって、人と関わることへの抵抗感が減るといいな、と親としては思っています。自分に自信を持って、得意を伸ばせたら、幸せな人生を送れそうな気がします。子どもたちには、幸せな人生を送ってほしいと心から願っています。イラスト/カタバミエピソード参考/ちゃいぬ(監修:新美先生より)少し後悔したエピソードをあえてお話しくださってありがとうございました。大人数の児童が一つの教室の中で全員ほぼ同じことをやるのが当たり前という現在の公教育の枠組みでは、さまざまな理由でその場所で学習したり生活することが苦しくなる、学校に合わないお子さんが一定数いるのはもはや当然のことだと思います。長男さんの7年余りの学校とのおつき合いの歴史をお伺いして、その都度一生懸命頑張っていた長男さんとそれに寄り添ってご苦労されたお母さまの様子が伝わり、涙しました。本当にお疲れ様です。通常学級の流れには何となく違和感を感じたり、ひそかにストレスをためてしまうお子さんが、心身疲弊して学校に行けなくなったり、それでもちょっとよくなるとまた頑張って登校して、再びストレスをためて疲弊してという繰り返しの日々を送るのは本当に苦しいです。そんな中で、自分らしさにフィットする通級指導教室の先生と出会えたのは長男さんにとって良かったですね。長男さんが、小学校卒業式間際に「おれも初めからこのクラスならよかった」とおっしゃられたとのこと。これはお母さまとしては後悔してしまう言葉だったかもしれません。この時期の長男さんの本音からの言葉だったとは思います。もっとスムーズに、本人のペースで過ごせる場につながっていたらというのは振り返れば思うことでしょう。そうはいっても、環境としてはベストじゃなかったとしても、長男さんとお母さまが、試行錯誤しながら過ごした6年間のなかで、長男さんご自身がさまざまに実感して、自身の糧として得られたものがたくさんあるのではないでしょうか。その経過があって自己理解が深まっているからこその「おれも初めからこのクラスならよかった」という言葉が長男さんから出てきたのかもしれません。支援者の側としては、今回のエピソードからも、本人に適した環境を早めにきちっと情報提供してつなげていかないといけないということについて、身を引き締めることは必要です。現在の長男さんが、不登校特例校でオンラインで授業を受けたり、週1回登校したりとマイペースに学校と付き合えているとうかがえてほっとしています。自分に合った環境を選んで、自分らしい生活をしていくなかで、信頼できる人間関係を増やしていけることを願っています。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月28日「動くなら早い方がいい」と言われ、年中の2月に小学校へ初連絡現在11歳の息子は、3歳児健診で指摘されたことをきっかけに、保健センターで何度か新版K式発達検査を受けていました。その際に療育についても説明を受けていましたが、まだ早いのではと思っていた私。しかし、保育園の年中に上がるときに、「このまま年中クラスに上がるか、それとも、もう1年年少クラスで過ごすか、ご家族で考えていただけませんか?」と聞かれ、愕然。保育園の先生に助言されるくらい、息子の発達は遅れているのだと気づき、療育を受けようと決心しました。療育では、息子の発達支援だけでなく、保育園卒園後の進路についての情報も先生方から得ることができました。「動くなら早い方がいい」と言われた私は、すぐに行動に移しました。特別支援学級、通級指導教室の説明会、以前同じ療育園を利用されていた先輩ママさんの講演会などに積極的に参加。そして年長に上がる前の2月、初めて学区の小学校へ連絡、行事などが落ち着く6月くらいから校長先生との面談を開始しました。Upload By ユーザー体験談小学校入学まで、月1ペースで小学校の行事へ。特別支援学級の授業にも参加校長先生との面談では、主に家庭や保育園、療育での息子の様子をお話ししました。・発達が気になり始めた時期・言葉が遅い息子は通常学級での授業形態にはついていけないのではないかという不安・特別支援学級に入りたいことなど、進路の希望から、不安に感じていることまであふれるように話し続けてしまいましたが、校長先生はじっくりお話を聞いてくださいました。幸い特別支援に力を入れている小学校だったこともあり、参観日の見学や行事の参加など積極的に声をかけていただき、入学までほぼ月イチのペースで息子を連れて小学校へ行くことになりました。息子も小学校に慣れることができ、とてもありがたかったです。授業参観では、特別支援学級の見学をさせてもらったのですが、せっかくだからと息子も授業に参加!「韓国のおもちゃをつくって遊ぼう」という内容だったので、当時年長児だった息子も問題なくできました。教室で作業をする息子の姿を見て、おぼろげながら小学生になって学校で勉強する息子のイメージが浮かび、こみあげてくるものがありました。息子自身も、「小学生になったらこんな風に学校で過ごすのかな」と感じられたのではと思います。本当によい経験でした。おもちゃができ上がると、ほかの生徒たちと広い体育館へ移動。息子はとても楽しそうに走りまわっていました。その後、通常学級も見学をさせていただこうと思った私。当時の1年生に保育園で仲良くしてくれていたお子さんが何人かいたので、「その子たちが勉強している様子を見に行こうか」と息子に声をかけました。授業中ということもあってか、通常学級の教室は、にぎやかに工作に取り組んでいた特別支援学級とは大きく違いました。通常学級の教室に近づくにつれ、シーンと静まりかえった廊下を歩く息子は、ただならぬ様子を感じ、ぐずぐずと泣き始めてしまいました。たまたま各教室を見回っておられた校長先生に声をかけていただいて、すぐに特別支援学級の教室へと移動させていただきました。私は「あぁ、やっぱり息子は特別支援学級に行くほうがいいんだ…」と改めて感じた出来事となりました。Upload By ユーザー体験談また、そのほかの行事に参加させてもらったときにも、授業を体験させてもらった際の特別支援学級の先生が息子のことを覚えていてくれて、いろいろと気にかけていただきました。息子も何となく先生のことを覚えていたようで、うれしそうにしていたのも心強く感じました。わが家以外にも就学前のお子さんが学校行事に参加されていることはあったのですが、ほとんどが在学中の生徒のきょうだいでした。見学目的で参加していたのはうちだけだったと思いますが、いい経験をさせてもらえたので、早めにお願いして本当によかったと思っています。特別支援学級に入学し、成長していく息子。交流級では友達もでき、一緒に下校も息子は、予定通り特別支援学級へ入学しました。クラスは1年生の男子が2人、2年生の男子が1人と、近い年齢の子たちばかりで、かつ少人数だったのもあり、息子にとってとても過ごしやすい環境に恵まれました。担任の先生は、未就学児のときに息子を覚えてくださった先生とは違い、他校から異動で来られた先生だったのですが、前任校でも特別支援学級を担任されていたこともあり、とても慣れた様子。安心してお任せできました。ただ息子は、2年生の男の子に対してライバル心を抱くようになった時期がありました。その子のことを変なあだ名をつけて呼んだりしていたようで、その都度先生からお電話をいただきいろいろと話をさせていただいたものです。その対抗心もいつごろからか落ち着いてきたようで、今は仲良くしています。特別支援学級ということで、どうしても通常学級の子どもたちと関わることも少ないのですが、通っている学校では、特別支援学級の様子を通常学級の子どもたちにも知ってもらうという取り組みをしており、授業風景を撮った動画を、通常学級の子どもに見てもらう取り組みなどもあります。そのおかげもあるのか、通常学級の子どもたちからも、それなりに受け入れられている様子です。息子は、3年生からは理科、4年生から理科と体育などを交流級で受けるようになりました。みんなと協力しながら、実験などにも楽しく取り組んでいるようです。廊下で交流級の友達から声をかけてもらったりすることもあり、先日は一緒に下校したと教えてくれました。印象的だったのは、「総合」の交流級で点字について学ぶ際、よく気にかけてくれる友達が「一緒に点字でしりとりしよう」と声をかけてくれたんだと、うれしそうに教えてくれたことです。体育も、リレーやサッカーなどチームプレイが要求されるものも出てきましたが、教えてもらいながらがんばっているようです。Upload By ユーザー体験談見えてきた中学進学。候補をいくつか考え中です息子も11歳になり、今は中学進学をどうすればいいか頭を抱えています。第一候補は学区内の中学の特別支援学級なのですが、現在特別支援学級の様子も不明なので、通常学級+通級指導教室でもいけるのかどうか…と悩んでいるところです。Upload By ユーザー体験談母一人、子一人の家庭なので、今後は親なきあとのことも考えなければならなりません。息子には、しっかりと独り立ちをし、困ったときには周りの人に頼りながら生きていけるような人になってほしいと思っています。優しくユーモアもあり、何とも憎めない愛嬌のある子だと思うので、そこは失わず、楽しい人生を歩んでほしいと願うばかりです。イラスト/吉田いらこエピソード参考/あきっち(監修:新美先生)小学校に上がる前の、就学時の環境選びについて詳しくお聞かせいただきありがとうございました。発達の凸凹があったり、集団生活でストレスでかかりやすいお子さんの場合、年中後半ごろに就学に向けて動き始めるのはよいですね。ともすると、「だいぶ成長したから、あと1年経てばもっと成長して、もっとみんなと一緒にやれるようになるのではないか?」と先延ばしにしたくなることもあるかもしれませんが、保育園・幼稚園から小学校に入学するというのは、とてつもない大きな環境変化になります。幼稚園・保育園の集団生活で一定の期間大変だと感じたことがあったお子さんは、次の大きな環境変化で苦労する可能性はあるので、就学までの準備と引継ぎは通常よりも丁寧にやっていくほうが安心です。早い段階で見学や体験をすることで、小学校という環境でどのようなサポートが必要か必要じゃないか、じっくり見極められるのはとても良いと思います。ただ、時期については地域や学校によって、早すぎると見学や体験を受け入れていないところもあると思いますので、園や学校、教育委員会などに問い合わせて手順を踏んでいきましょう。ここ数年のうちに特別支援教育に関することは日進月歩に変化していて、そもそも親世代が小学生のころのイメージとは様変わりしています。実際見学に行ってみると、親のほうも具体的にイメージできるようになるかと思います。お子さんによって慣れない環境で不安になりやすい場合、見学や体験自体で不安を増長させて学校にネガティブなイメージを持ってしまうこともあります。慣れない場所が苦手なお子さんの場合は、見学や体験の内容自体をよく打ち合わせして、ご本人にしっかり見通しを示して参加されるとよいでしょう。見学や体験は可能な範囲で複数回行けると、いろんな場面が見られますね。とはいえ、お伺いしたエピソードでは、月1回という高頻度でさまざまな機会に学校に呼んでいただいたいて就学につなげてくれたようですが、近年は特別支援の希望者も増えて、思うようには進まないことも、実際にはあるかもしれません。実際の見学や体験については地域の学校の実情に合わせて相談してみることをおすすめします。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月27日「授業中にフリーズ」自閉スペクトラム症のある太郎自閉スペクトラム症のある太郎は、小学校1年生時、国語、算数、図画工作の授業は特別支援学級で個別に受けていた。特別支援学級の先生の判断だけではなく交流学級の先生と情報交換しながら、「太郎にあった授業」というものを考えてくださっていた。Upload By まゆんUpload By まゆん交流学級での太郎の様子を先生はこう言っていた。・黒板の文字を写すことに時間がかかる・周りについていけずにフリーズする・そのことを引きずりそのあとの授業にまで影響がある・図画工作では手先の不器用さが目立つ・テーマにそって何かを創作するということが難しい・そしてフリーズする・そのことを引きずるその繰り返しだと。個別授業では、太郎のペースに合わせてノートを取れるように待ってくださったり分からない個所への助言をしてくださったので、通常学級の授業の進行ペースに間に合うように勉学を進められた。フリーズすることは変わらずあったそうだが、切り替えの時間を設けたり太郎が納得するまで問題を一緒に考えてくださったりした。最高の相談者先生の言葉で覚えていることがある。「太郎ちゃんはとにかくこだわりが強いので、納得がいくまでは固まって動きません」「適当ということがないので、そこがいいところでもあるのですが、もう少し柔軟性が出ると本人もきつさが和らぐのだと思うのですが」先生の言葉には共感がわいた。太郎に真剣に向き合っているからこそ分かる特性だったし、私が悩んでいることとまったく同じで喜びがわいてきたのだと思う。最高の相談者、味方ができたと心強くなった。特別支援学級の先生は、交流学級での太郎の授業の様子もみにきてくださっていた。先生が太郎にアドバイスをしやすいように、太郎の交流クラスでの席は決まって一番前の廊下側の席だった。太郎もきっと先生が来ると安心していたのではないかと思う。Upload By まゆん面談時に、先生が私に弱音を吐くこともあった。図画工作の時間でどうしても太郎がテーマにそって絵を描かなかったときのこと。先生が参考になる絵を用意したところ、太郎が真似して時間をかけて描いたと思ったらなんと勢い良く消し始めたとのことだった。「お母さんー、こんなことがあったんですよー、すっごくうまく、やっと描けたのにですねー、もうほんっとにもうー」とベソをかいていた。Upload By まゆん私も先生の苦労が身に染みて分かっていたのだが、なんて言っていいのか分からず、とにかく感謝の気持ちを伝えた。「先生ありがとうございます」すると先生は「大変ですけど、太郎ちゃんかわいいですし、楽しいです」ますます感謝の気持ちがこみあげてきた。Upload By まゆん先生に出会えたことを本当に幸せに思っていた。特別支援学級でどのような配慮をしてくださるのか。学校や先生によって対応も違うだろうし「どんなものなのだろう」と思っていました。太郎が入学した年に特別情緒障害支援学級が設立された学校だったため、事前情報が一つもないまま入学しました。不安な気持ちを持っていたのは保護者の私もですが、先生も模索しながらの日々だったことと想像しています。生徒の一人ひとりに違った個性がある特別支援学級。先生の太郎に対する対応には、何一つ不満はありませんでした。先生は太郎に試みたことを根拠から太郎の様子、評価までありのままを話してくださいました。小学校低学年のころは、まめに私の仕事が終わる時間に情報共有として電話連絡をいただいていました。そんな日々を振り返り、とても安心できる環境に置かれていたのだと実感しています。執筆/まゆん(監修:鈴木先生より)理解と知識のある先生に出会えたようですね。黒板の文字を写すのに時間がかかるのは、同時処理やワーキングメモリーの低さからくるものと思われます。WISCというIQテストでその程度は分かります。私の外来では板書が写せないお子さんには、タブレットなどで写真を撮ってそこに記入するようにすすめています。学校側の理解と配慮が必要となります。また、手先の不器用さは、発達性協調運動症のあるお子さんによく見られます。病院などで、リハビリを行う作業療法士(OT)さんによる感覚統合訓練を受けることができます。それには医師の診断が必要になります。症状だけで療育や教育を続けているお子さんが目立ちます。これは羅針盤を使わずに航海しているようなものです。しっかりと診断してそれに向けて将来の対策を講じることが大切だと思います。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月24日恐れていたことが起きた入学式Upload By カタバミまちゃは年長のときに特別支援学校にするか特別支援学級にするかで迷いましたが、特別支援学級に入れることにしました。入学式の当日。会場の体育館には、新一年生になった子どもたちとその親御さんと先生たちが集まっていました。まちゃはマスクを嫌がり、隣について下さった先生がマスクをつけようとするたびに、静かな体育館の中で「ちゃうよー!」と叫んでいました。ほかの新1年生が起立したりお辞儀したりする中で、まちゃは飽きたとき用にと持たせた絵本を読み、周りと一緒に行動しようという意思は全く感じられません。絵本に飽きるとイスからずり落ちて床に寝そべって何やらしゃべっていました。まちゃは未就学のときに療育園に通っていて、私は何度もマジックミラー越しに見学をしましたが、ここまで周りとは別の行動をしている姿を見たことはなく、私は入学式で特別支援学級に入れた選択は間違っていたのかもと思いました。ショックで行事はこれから全て欠席させようかと思ったほどです。それから、まちゃはひどい偏食で療育園の連絡帳に「食べた給食は米3粒」と書かれたこともあり心配していました。特別支援学級での初めての給食は大泣きしてしまいほとんど食べなかったそうです。特別支援学級に入学し、どうなることかと思ったけれどUpload By カタバミまちゃは多分同学年の中でも自宅が1番遠く、学校まで30分ほど私と一緒に歩くのですが、毎日嫌がらずに黙々と登校しました。毎日1時間目の授業は広い校庭で行う体育なので、運動が大好きなまちゃはそれが楽しみで通えていたのかもしれません。まちゃの好きな動物の絵本や絵カードも担任の先生が揃えてくださり、平仮名や数字の課題が終わったら見ても良いことにしてくれました。初日は大泣きだった給食ですが、翌日からは個々人に応じて量も変えて下さったので、偏食なまちゃがほぼ毎日給食を完食することができました。まちゃが好きな図工の時間も多く、描いた絵を教室に積極的に貼ってくださいました。夏休み前の先生との面談で私は「入学式はびっくりしました」と明るく話せました。担任の先生は「まちゃくんはとても成長しました」と仰ってくださいました。ほかにも畑での水やりが上手だとか、通常学級との合同の授業も特に嫌がらず大人しく受けていると報告してくださいました。クラスメイトはまちゃと似たタイプの、周りの人への興味が薄いお子さんが揃ったとのことで、静かで勉強しやすい環境が整っているとも聞きました。小学校への行き渋りは全くありませんでした。2学期からの教室のメンバー変更。クラスメイトからの指摘がストレスにUpload By カタバミ2学期に入り、ほかのクラスの先生が長期でお休みをされる関係で、1クラスの人数が増え、まちゃはほかの学年の児童と同じクラスで勉強することになりました。1週間程してから、通っていた放課後等デイサービスの方から「まちゃくんが今まで見たことがない様子になっています。特別支援学級やご家庭に何か変化はありましたか?」と聞かれました。今までトイレで失敗することはなかったのですが、トイレは空いているのに室内で急に笑いながら排尿したとのことでした。「錯乱状態、パニックです」と言われてしまいました。ちなみに自宅では変わった様子はありませんでした。すぐに小学校の担任の先生に相談したところ、新しく同じ教室になったお子さんが切り替えが苦手なまちゃに「もうやめなきゃダメだよ」とよく指摘していて、まちゃは嫌がっていたとのこと、クラスの人数が増えたことで担任の先生が以前よりまちゃへの対応ができなくなり、補助の先生にまかせていることの2つが思い当たるとのことでした。担任の先生は「すぐに対応します」と言ってくださいました。先生はまちゃを急かすお友達の席とまちゃの席をなるべく遠くにして、できるだけ担任の先生がまちゃと一緒にいてくれるようにしてくださったそうです。まちゃは放課後等デイサービスでもすぐに落ち着き出したと報告されました。1年生終盤。3学期で急に変化が見られるようにUpload By カタバミ3学期の終わりの修了式でまちゃは、人でいっぱいの体育館で30〜40分、周りの様子を見て一緒にお山座りをし、一緒に立ってお辞儀もしていたそうです。私が教室を覗いたとき、苦手だと聞いていたお友達の体操服を着るお手伝いをしていてびっくりしました。自宅では教えていないのに、急にお父さんの飲んだお酒の缶を潰して缶ゴミを入れる袋に入れてくれたり、タオルを畳んでしまってくれるようになりました。放課後等デイサービスに持たせたお弁当箱を「出して」とお願いしたら蓋も開けて、カトラリーも全部出して、たまに洗ってくれるようになりました。偏食のまちゃは、好きな食べ物は独り占めしていました。これまで好きな物を誰かに分けると怒っていたのに、「私も食べたい!」とお姉ちゃんが言うと食べるのをピタッと止まり、分けても怒らないようになりました。食べられる物もかなり増えました。周りを見て行動できるようになったようです。表情も反応もとても増えて、公園に行ってもほかのお子さんを避けなくなりました。発語はそれほど増えていませんし、平仮名はまだ1文字ずつ繰り返して覚えている段階ですが、1年間でだいぶ成長を感じられるようになりました。執筆/カタバミ(監修:新美先生より)入学当初の混乱から、さまざまな工夫を経て、環境にも慣れて、急成長していく1年間を振り返って教えて下さりありがとうございました。どの環境を選んでも、入学当初はお子さんにとって大きな環境の変化で、不安が大きいものです。慣れない環境では気持ちが落ち着かずそわそわして、普段はしないような行動に出ることがあります。行動自体に翻弄されず「慣れてないから不安なんだな」と理解して対応していけるとよいですね。学校生活では、本人が学校に来るモチベーションが持てるような随所に配慮していただけて、行き渋りなく通えているというのは何よりでした。様子の変化に、放課後デイの方が気づいてくださり、学校との連携がとれたのも素晴らしいですね。学校での不安やストレスが、学校ではそのまま出ないで、放課後の情緒や行動の変化に現れることもよくあります。その場だけで判断せず、本人の生活の場の関わる方たちが連携して、環境調整に動いてもらえる体制は理想的だと思いました。本人にとって、ストレスがある状況が続くと、成長が止まってしまったり退行したりしているように感じる時期もあるのですが、環境に慣れて、活動の中で自信がついてくると、一気にさまざまなことができることようになるということもよく経験します。ストレスが少なく心のゆとりが出てくると、自立できる場面が増えたり、他者への興味が増えて良い関わりができるようになるということもありますね。まちゃくんにとって良い環境が整って、本来持っている力を十分に発揮する姿を見られるのは、親御さんも関わる先生方もとてもうれしいですよね。良いお話を聞かせていただきありがとうございました。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年05月07日一般社団法人大学支援機構(理事長:田村 耕一、以下 大学支援機構)は2023年4月20日、クラウドファンディングサイト「Otsucle(おつくる)」において、研究者を継続的に支援する研究者支援プログラム「研究者紹介」で新しく、徳島大学の河口准教授のページを公開します。河口先生ページイメージ【ページ概要】タイトル :生態系サービスを活用したサステイナブルな地域づくりへの挑戦実施責任者:徳島大学大学院社会産業理工学研究部 社会基盤デザインコース准教授 河口 洋一 このプロジェクトは、徳島大学大学院社会産業理工学研究部 社会基盤デザインコース 河口 洋一准教授が、生態系サービスを活用したサステイナブルな地域づくりのために必要な根拠を学術的に証明する研究です。生態系サービスを活用したサステイナブルな地域づくりへの挑戦には、官学産といった多くの人々の協力や理解が必要です。生物多様性つまり自然は、その場所、場所で人の営みの中で継続して育てていくものです。現在、兵庫県の豊岡市周辺を除いてコウノトリが初めて繁殖した場所である鳴門市に定着したコウノトリのペアが利用する環境や餌生物、コウノトリの飛来によって動き出した新たな地域づくりについて研究を進めています。自然の環境下で簡単ではないですが学術的根拠を調べるためにデーターを取得し、耕作放棄や人口減少という課題にいち早く対応するためにも、豊かな生態系サービスの活用と地域づくりをすり合わせる手法の確立の研究を行っています。コウノトリビオトープレンコン畑【研究者紹介】「研究の力・科学の力の成長を見える化して応援しよう!!」科学の力は未来を変えてきました。科学技術の政治や経済、社会への影響力はとても大きくなっています。研究者には、世界を動かす可能性があります。その可能性をより分かりやすく、多くの人に知ってもらうことは大切なことです。大学には、多種多様な研究者が探求心をもち研究に取り組んでいます。研究には、発見や失敗という山や谷があります。その中で時々、「はじめて・面白い・びっくり」する場面の過程で大きな成果が得られることがあります。「研究者紹介」では、多くの皆さんに科学の力の成長を見ながら一緒に応援することを提案し、大学支援機構が継続的に支援する研究者を紹介しています。【Otsucle(おつくる)】Otsucle(おつくる)は、未来をつくる研究・教育・社会貢献などの分野で資金調達を応援していきます。挑戦者がアイディアや課題を実現するための資金をインターネットを通じて多数の支援者から集めることを目的としたものです。2016年の10月のサービス開始から累計で100件以上のクラウドファンディングをサポートしています。【一般社団法人大学支援機構】大学支援機構は、研究や教育の課題に集中できる環境の構築と地域社会に貢献する仕組みを提供する目的で2016年10月に設立されました。設立 : 平成28年10月3日所在地 : 徳島県徳島市新蔵町二丁目24番地代表理事 : 田村 耕一ホームページ: 事業内容 : 研究・教育・社会貢献などのためのクラウドファンディングサイトの運営 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月19日担任の考え方に疑問を感じたら……?登録者数84万人超え!大人気Youtubeチャンネル、「エトラちゃんは見た!」の『【#7】非常識な学級会を開く担任』を紹介します。【前回までのあらすじ】初めての学級会の日、担任は生徒の“欠点を自覚させる”ためのプリントを用意していました。そして担任は同級生が“一番欠点が多い”と発表し、同級生を標的にした“いじめ”を始めたのです……。同級生を議題に学級会を始める担任。生徒たちの前で“同級生の悪事”を次々と暴露し始め……。ふと同級生を見ると……泣いてる……?思わずトクサは……担任に物申す……担任に晒し者にされ傷つく同級生。こんな学級会を続けて良いわけがないです!トクサの発言に担任の反応はいかに……?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年02月28日担任の考え方に疑問を感じたら……?登録者数84万人超え!大人気Youtubeチャンネル、「エトラちゃんは見た!」の『【#6】非常識な学級会を開く担任』を紹介します。【前回までのあらすじ】初めての学級会の日、担任は生徒の“欠点を自覚させる”ためのプリントを用意していました。そして担任は同級生が“一番欠点が多い”と発表したのです。次の学級会は“同級生の悪事”を議題にすると言う担任。ありえない言動にトクサは激怒するが……。次の学級会の日を迎え……同級生の悪事を暴露……違和感を覚えるトクサ……同級生を追い詰める担任……生徒たちの前で同級生の“欠点”を次々と暴露する担任。こんな行為が許される……?まるで同級生をいじめているようですよね?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年02月27日担任の考え方に疑問を感じたら……?登録者数84万人超え!大人気Youtubeチャンネル、「エトラちゃんは見た!」の『【#5】非常識な学級会を開く担任』を紹介します。【前回までのあらすじ】トクサは6年生。新担任と初めての学級会の日を迎えました……。すると担任は生徒の“欠点を自覚させる”ためのプリントを用意していて……。生徒の“欠点”が書かれたプリントに目を通した担任。するといきなり“結果”を発表し……。担任のありえない言動に……唖然とする生徒たち……放課後……同級生の反応は……この状況を甘んじて受け入れる同級生。一体、同級生は何をしたのでしょうか?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年02月26日担任の考え方に疑問を感じたら……?登録者数84万人超え!大人気Youtubeチャンネル、「エトラちゃんは見た!」の『【#2】非常識な学級会を開く担任』を紹介します。【前回のあらすじ】新学期を迎え6年生になったトクサ。帰り道、同級生が“新担任”の話題を出してきて……。トクサが冗談を言うと……少し落ち込む同級生……学級会が始まり……違和感を覚える……まるでクラスメイトの“悪口を書け”と言われているみたいですね……?こんなことを生徒にさせる意図とは……?(MOREDOOR編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)※本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2023年02月23日保護犬支援の会(所在地:熊本県、代表:ソノベ)は、保護犬を引き取った飼い主への医療費支援を目的とし、「READYFOR」にて保護犬医療支援「白内障の元保護犬に光を」のクラウドファンディングを2023年2月4日(土)~3月27日(月)の期間、受付しております。クラウドファンディングURL 【プロジェクト開始の背景】保護犬支援の会は、保護犬を引き取った後で高額な医療費に悩む飼い主の方を支援する目的で設立されました。代表が引き取った保護犬「ベス」も、繁殖目的で育てられ、劣悪な環境で飼育されていたためか、引き取った後も、歯周病手術、網膜委縮・白内障手術など、頻繁に病気治療をしなければなりませんでした。保護犬を引き取った後、医療費で悩む飼い主さま、そしてこれから保護犬を引き取ろうと思っている未来の飼い主さまの温かいお心に応えながらご心配を解消し、一匹でも多くの保護犬に十分な医療を提供したいという狙いから、このプロジェクトを実施いたします。白内障発症前のベス手術直後のベス【特長】1) 保護犬の飼い主の相互支援が可能に保護犬支援の会は、保護犬を引き取った飼い主さまの互助システムをつくることで、高額な医療費に対する相互支援を可能にします。2) 保護犬の飼い主のネットワークづくりが可能に保護犬支援の会は、保護犬を引き取った飼い主さまの互助システムをつくることで、病気治療だけでなく、「育犬」に関する様々な悩みを共有するネットワークづくりを可能にします。3) 保護犬支援の社会貢献が可能に保護犬支援の会は、医療費など飼い主の悩みを解決することで、一匹でも多く保護犬の引き取りができるような社会の実現に微力ながら貢献いたします。【リターンについて】500円相当:支援を受けたワンちゃんの写真入りの飼い主様からのお礼状をお送りします。【プロジェクト概要】プロジェクト名: 白内障の元保護犬に光を期間 : 2023年2月4日~2023年3月27日リターン : 500円 支援を受けたワンちゃんの写真入りのお礼状URL : 【クラウドファンディングに関するお問い合わせ先】保護犬支援の会E-Mail: gooooodluck@icloud.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月06日2023年1月9日は『成人の日』でした。全国の自治体で成人式が行われ、多くの新成人が新たな門出を祝ったことでしょう。学級日誌の似顔絵に、担任の反応が?現役大学生の菅野湧己(@wakumiiii_)さんは、新成人として成人式に参加した後、母校を訪れました。友人と一緒に当時の写真を振り返って見ていると、懐かしいものを見つけます。それは、高校3年生の時に書いた『学級日誌』を撮った1枚。当時の菅野さんは、日誌の内容そっちのけで、友人の似顔絵が描いていました。本来は授業内容や学習状況を書くべき日誌に、関係のない絵を描いたのにも関わらず、当時の担任は叱らなかったそうです。なぜなら…こちらをご覧ください。絵がうますぎて、内容とかどうでもよくなる!実は東京藝術大学の学生である、菅野さん。当時は受験のため懸命に絵の勉強をしていたのでしょう。細密に描かれた友人の似顔絵は、まるで動き出しそうなくらいにリアルで迫力がありますね!担任の先生は、これを見た時に相当驚いたに違いありません。コメントを見ると、素直な感想がつづられていました。「待って…マジで〇〇(友人の名前)に見られている感じがして、落ち着いてコメントができない(笑)いやーすごいなーほんとにすごいなー。マジですごい(語彙力)」成人式の日に高校に久しぶりに行って、高校の頃に内容そっちのけで友達の似顔絵描いた学級日誌が出てきた。 pic.twitter.com/FXQUev4BnH — Wakumi Kanno 菅野湧己 (@wakumiiii_) January 11, 2023 学級日誌を見返して「懐かしい気持ちとともに、当時素直に受け止めてくれた先生への感謝の想いが湧いた」という、菅野さん。Twitterに写真を投稿すると、8万件以上もの『いいね』が付き、担任の先生と同じく感嘆の声を上げる人が相次ぎました。・先生のコメントがすべて。いやーめっちゃすごいです。・似顔絵に目がいって、授業を聞いてないのがバレていない!・顔認証ができそうなくらいリアル。これ描くのに何分くらいかかったのかな…。・絵をちゃんと避けてコメントを書いてる先生も、素敵。あっと驚くような似顔絵を描いた生徒が成人となり、自分の道をしっかりと歩む姿を見て、担任の先生も誇らしく感じていることでしょう![文・構成/grape編集部]
2023年01月13日息子の偏食に気づかなかった未就園児の時期Upload By カタバミ小学1年生のまちゃは、自閉スペクトラム症と知的障害があり、偏食と睡眠障害もありますが、赤ちゃんのころは母乳もミルクもよく飲み、何も問題はないと思っていました。2歳上にいるお姉ちゃんのほうが母乳を飲むのが上手でなく苦労しました。まちゃは、離乳食になってからも柔らかく煮た野菜をよく食べていましたし、お姉ちゃん向けに出したミニトマトやきゅうりのぬか漬けも食べていました。言葉が出ないのが心配で2歳半で入れた預け合いのサークルでも、お弁当づくりにはそれほど苦労はしていませんでした。家ではカレー、納豆、シラス、お鍋のあとの雑炊などを好んで食べていましたし、食欲もあるので、心配していませんでした。あんこやチョコレートなどの甘味は比較的いつでもほしがるので食べ過ぎないように注意をしているくらいでした。就園したら偏食が加速?Upload By カタバミ食事に関して、家庭で困ることがなかったまちゃの偏食がはっきりと問題になったのは幼稚園の年少のときでした。幼稚園の最初の面談で先生から「麦茶と少しのご飯しか食べず、ごくまれにメインのおかずを少し食べる程度です」と報告されたのです。介助が必要な子どもを集めたグループで食べていたそうですが、隣の席の男の子もいつも全く食べずに器を全部よけてしまうそうで、まちゃも同じことをするので2人の間には給食が境界線のように並んでいることがよくあったのだそうです。ただ、まちゃはカレーのときだけは全く介助がいらずよく食べていると聞きました。同時期から、通っていた児童発達支援事業所に持たせるお弁当も残すことが増えました。今まで食べていたウィンナーもミートボールもハンバーグも食べなくなり、食べるものといえば、味つけが塩コショウで脂身のない肉だけ。それまでは食べていたコロコロの小さな丸いおにぎりも食べなくなり、残してくることが増えました。家では朝晩よく食べているから良いかと思っていましたが、長距離ドライブ中にコンビニに寄っても、外食しても、帰省しても、まちゃの食べる物で困りました。空腹でも食べないの?いよいよ偏食と向き合うことにUpload By カタバミ年中からは近所の児童発達支援事業所に週5で通うことにしました。そこでは給食が出ていましたが、まちゃは1ヶ月以上の間全くその給食に手をつけず、毎日廃棄する状況が続いていたので、私がつくったお弁当を持たせることになりました。これには、さすがに焦りました。まちゃは、ご飯よりもパンを食べるので栄養のある食パンを焼き、焼き芋は必ず食べるので毎日お弁当に入れました。サツマイモがあまり売っていない夏の間は焼き芋の代わりにトウモロコシを入れました。毎日同じお弁当でしたが「食べてくれれば…」と全く恥ずかしいとは思いませんでした。まちゃは家でも決まった物しか食べませんでしたが、外の世界ではさらに気難しくなりました。行動療法の本を読んで偏食が治る方法も試しました。まちゃは10分くらい大泣きで嫌がったあとで小指の先程の大きさの苦手な物を食べてくれましたが、毎回大泣きさせてまで続けることに私が疑問を感じてしまい2ヶ月ほどでやめました。年長からは給食が美味しいと評判の療育園に通いましたが、まちゃの連絡帳の今日食べた物の欄には「米3粒」や「お茶のみ」などとよく書かれていました。療育園に参観に行ったとき、まちゃ以外にも海老反りになって給食を激しく拒否するお子さんがいて、先生はその子を抱えて食べさせようとしていました。まちゃはその先生の前でいつも通り静かに全部拒否しているのを見て、私はあきらめる気持ちになりました。偏食は一進一退。それでも、大きく構えて感謝してUpload By カタバミまちゃは、小学1年生になり特別支援学級に通っていますが、なんと登校2日目で給食はほぼ完食して帰ってきました。生徒の数が少ないので、担任の先生は1人ひとりの様子をよく見て少しだけよそったり、小まめに声をかけてくれているおかげだと思います。それからこれは私の考えですが、まちゃは小学校の大きな建物や、大勢のお子さんたちと過ごすことで何か感じ取っているのではないかと思います。学校の給食は食べるようになっても、家でのまちゃの偏食は全く変わらず、毎日家族とは別のまちゃ専用のメニューです。でも今まで食べなかった豚汁は給食で大好物だと聞いたので家で出してみたら抵抗なく食べてくれるようになりました。まちゃの偏食について私が考えていることは、理屈で考えても仕方がないということと、食べてくれる物もあるのだから感謝しようということです。以前好んで食べていた物も急に食べなくなります。少し食べたら思い出すのではないかと無理に食べさせたら暴れて嫌がって吐き出しました。まちゃが見て嫌だと感じたらそれはもう無理なんだとあきらめることにして、大体必ず食べるメニュー(まちゃの場合は納豆、しらす)は冷凍庫に切らさないようにしています。何年か経ったとき、食べるメニューが増えていたらいいなと大きく構えることにしたらだいぶ楽になりましたし、一進一退ですが少しずつ食べる物は増えてきていると思います。執筆/カタバミ(監修:藤井先生より)1日3回ある食事、食べてくれないと心配になりますよね。「米3粒」という記録が、偏食の強さを物語っています。この偏食は発達外来でもよくある相談です。口腔内の触覚、味覚、嗅覚、咀嚼の音への聴覚などの感覚の過敏や、食事をとる環境が落ち着かないなどが関係していることがあります。ご自宅や、療育園や事業所などでさまざまな工夫をしても、食事が進まないときがあります。カタバミさんの表現では「あきらめる気持ちになった」とありますが、偏食はダメということから少し離れて、食べられるものがあることに感謝という視点で、大きく構えることができたのがよかったと思います。
2023年01月08日初めて子どもにお弁当を持たせる日を迎え、苦手なお弁当作りに奮闘した投稿者さん。ところが、クラスのお弁当が学級便りに載り……。今回は、実際に募集した「お弁当トラブルエピソード」をご紹介します。子どものお弁当を作り……お弁当作りが大の苦手な私。我が家の子どもが小学校に入学し、初めてのお弁当の日がきました。とりあえず頑張って作ったお弁当の中身は、ご飯に海苔、唐揚げにちくわの醤油炒め、焼き色濃いめの卵焼き。できあがって一安心、子どもたちもきれいに食べて帰ってきて終わりかと思いきや……。後日子どもが学級便りを持って帰ってきたんです。お弁当の日と題して、みんなのお弁当がカラーの写真付きで載っているではありませんか。かわいい彩り鮮やかなお弁当が並ぶなか、私の作った黒茶色弁当……。この一件から彩りにも気をつけて作るようになりました。(37歳/パート主婦)お弁当が学級便りに……子どものクラスのお弁当が学級便りに載った際、自分の作ったお弁当の彩りが気になり、今後は彩りにも気を配ろうと思ったという体験談。皆さんなら、お子さんにどんなお弁当を作りますか?※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。(MOREDOOR編集部)
2023年01月06日ユニ・チャーム株式会社(代表取締役 社長執行役員:高原豪久)は、産後ケアホテル「マームガーデン葉山」※(取締役社長:斎藤睦美)と協働で、『産後の両親学級』を2023年1月から開始することをお知らせします。『産後の両親学級』は、女性が出産後に経験する心身の変化や、パートナー男性の育児への関わり方などを、ワークショップで学ぶことができるプログラムです。※ 産後の母体を労り、家族を迎えるというライフステージのための心とからだの準備をするための施設です。uc_01■『産後の両親学級』開催の背景当社は、女性が自分に適した生理ケアを知り、選び、活用することによって、「生理期間中も、自分らしく生きられる」社会の実現を目指しています。このような取り組みの一環として、2019年6月から “生理について気がねなく話せる社会を!” とのスローガンを掲げ「#NoBagForMe」プロジェクトを推進しています。このような、これまでの取り組みを踏まえて、今回は心身ともに不安定となる「妊娠・産後」期において、パートナーが互いを認め合い、助け合って育児に取り組める環境づくりを目的に、新たなプログラムを開発しました。この新たなプログラムについて、2022年10月より産後ケアホテル「マームガーデン葉山」※においてモニターを募り、実施したところ、多くの参加者から好意的な評価をいただくことができました。そこでこのたび、本プログラムを『産後の両親学級』と命名し、「マームガーデン葉山」※と協働で展開することにしました。■『産後の両親学級』プログラム内容(1)パパによる育児がもたらす効果について(2)出産直後のママの心とからだについて(3)パパとママの産後コミュニケーションについて(4)パパとママでの助け合いの工夫について(5)紙おむつの交換方法と体験について■『産後の両親学級』に参加した方の声「産後目まぐるしく変わる体調、子育てに忙殺される毎日が終わることなく続いてゆく中で、自分はどうすれば心地よいのか、なにを大切にしているのか、を思い出すとても良い時間となりました。」 (ママの声)「普段聞けない夫の考えを聞くことができて、お互いよいコミュニケーションを取れました。受講後さっそく夫が色々気遣ってくれてとても有難かったです。」 (ママの声)「産後の女性が授乳で体力を消耗することは聞いたことがありましたが、まさかそれがラグビーの試合くらい大変なことであるとは知りませんでした。これからは妻に無理はせずにいて欲しいのと、協力できることはしていこうと改めて思いました。」 (パパの声)「産前に教わったことはだいたい忘れてしまっているので、産後に改めて学べるのは良いと思いました。」 (ママの声)■『産後の両親学級』についてのお問い合わせ「ユニ・チャーム 産後の両親学級」へお問い合わせください。受付時間 月曜日~金曜日 10:00~16:00 uc-femtech@unicharm.com <関連情報>・プレママ・プレパパ向け「ムーニーちゃん学級」 ・#NoBagForMe「ソフィみんなの生理研修」 ・「ユニ・チャーム Kyo-sei Life Vision 2030」 ■「マームガーデン葉山」※との『産後の両親学級』を通じて貢献する「SDGs17の目標」「マームガーデン葉山」※との『産後の両親学級』の取り組みは、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs:Sustainable Development Goals)で定めた17の目標のうち、下記に貢献するとユニ・チャームでは考えています。3.すべての人に健康と福祉を 4.質の高い教育をみんなに 5.ジェンダー平等を実現しようこれからも、商品やサービスの提供といった事業活動を通じて、環境問題や社会課題を解決し、SDGsの達成に貢献することを目指します。■会社概要社名 :ユニ・チャーム株式会社設立 :1961年2月10日本店 :愛媛県四国中央市金生町下分182番地本社 :東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館社員数 :グループ合計16,308名(2021年12月)事業内容:ベビーケア関連製品、フェミニンケア関連製品ヘルスケア関連製品、化粧パフ、ハウスホールド製品、ペットケア関連製品、産業資材、食品包材等の販売ユニ・チャーム株式会社 ホームページアドレス 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年12月20日通常学級に在籍する小中学生の8.8%に発達の特性がある小中学生のうち、特別支援学級や特別支援学校でまなぶ子どもたちは、2019年度の調査で42万人、小中学生全体の4.3%となっています。ですが、特別な支援を必要とする子どもたちは、地域の学校の通常学級にも在籍しています。2022年12月、文部科学省は10年ぶりに「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果」を発表しました。その調査によると、小中学校の通常学級に在籍する子どものうち、8.8%が「学習面又は行動面で著しい困難を示す」ということが明らかになりました(※)。なお調査では、下記のツールをもとに作成された質問票に基づいて調査されました。・LDI-R-LD診断のための調査票(学習面)・ADHD評価スケール(行動面)・高機能自閉症スクリーニング質問紙(行動面)(※)学級担任等が回答した内容から知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示すとされた児童生徒数の割合を推定している調査であり、医師の診断や専門家による判断による調査ではない通常学級に在籍する、発達に特性がある子どもが受けている支援の現状この調査では、この「知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた子どもたちが受けている支援についても報告がされています。担当教員は特性があると考えているが、実際に特別な教育的支援が必要だと校内委員会において判断されている子どもは、28.7%にとどまっています。Upload By 発達ナビニュース今回の報告で、通常学級に在籍しながら「学習面又は行動面で著しい困難を示す」ととらえられている子どものうち、通級指導を受けている子どもは、過去に受けていた場合を加えても、12.6%という報告でした。Upload By 発達ナビニュースまた、そうした子どものうち、現在、もしくは過去に作成していた割合は2割弱で、子どもの特性に合わせた計画が立てられている割合は5人に1人となっています。Upload By 発達ナビニュース補習や宿題の工夫などの配慮については、現在もしくは以前に行っていた場合も含めて32.3%でした。Upload By 発達ナビニュース以前に比べると、通常学級における発達の特性がある子どもたちについての認知は高まってきていますが、十分な配慮が受けられていない子どもが一定数いることが、今回の報告からも読み取れます。参考:通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)について | 文部科学省参考:文部科学統計要覧(令和2年版)| 文部科学省特別支援教育行政の現状及び 令和3年度事業について| 文部科学省
2022年12月17日わが子は特別支援学校がいいと思っていたけれど…Upload By 星きのこもともときいちゃんは、ダウン症のある子どもの中でも発達が早いほうではなく、就学相談でも「特別支援学校が望ましい」という判定をいただいていました。私は特に○○学校に行かせたい!!という強いこだわりがあったわけではなく、どちらかと言えば私も就学相談の判定の結果と同じ特別支援学校に就学させられればと思っていたので、就学相談もスムーズに進んでいきました。なぜなら、そのころのきいちゃんは、定型発達の子どもたちと発達の差が出てきていて、保育園で孤立しがちになっていたからです。そのため、私は「同じくらいの発達レベルの子と一緒に過ごすことができれば、きいちゃんにもお友達ができて、楽しく学校に行けるようになるのではないか?となると、特別支援学校への就学が一番適しているのではないか?」と考えていたのです。ただ、今思い返してみるとなのですが、特別支援学級に通うという現在の結論に至るまでの布石はありました。それはきいちゃんがまだ保育園の年中さんだったころ、特別支援学校の見学に行ったときのことです。特別支援学校の先生に「子どもをできればここに通わせたいです」と話したところ、先生からは意外なお返事が返ってきました。「でもね、お母さん。子どもの1年ってすごく変わるんですよ。特に年長さんの1年ってすごく伸びるんです。だから今、決めつけないほうがいいですよ。お子さんの成長をこれからも見てあげてください。そしてお決めになったらいいですよ。」ということでした。でもそのときの私は、「いやいや、ないない(笑)。きいちゃんがそんな急に伸びるわけもないし、私の希望だって変わらない。きいちゃんは特別支援学校!!」と思っていました。それが1年後、本当に希望を変えることになるなんてーー……。今振り返ってもその予言めいた(?)特別支援学校の先生の発言にさすが先生…しゅごい…と驚きを通り越して怖ささえ感じます(笑)。Upload By 星きのこ年長の1年で急成長!喜んだのもつかの間、母は気がついた…その先生がおっしゃった通り、年長さんになったきいちゃんの発達の伸びは目覚ましいものでした。おしゃべりはもちろん、親の私がビックリするくらい、できることがものすごく増えました。あんなに苦手だったトイレも成功することが増えました。そして何よりーーー……保育園のお友達と仲良く遊ぶ姿が見られるようになったのです…!!それはとてもうれしい変化でした。きいちゃんにお友達ができているーー……!!……とうれし泣きをしたのと同時に、「……あれ……??ということは、これ、特別支援学級でも問題ないんじゃないか……??」という思いがよぎるようになりました。特別支援学校の先生が言っていたのはこのことだったのかーーー……!!(遅い気づき)本当に年長の1年ってすごい!!……って、もしかして、あれ…??私……Upload By 星きのこ…と気づいたのでした……。そんなことを思っても、もう何ヶ月も前の就学相談で、『特別支援学校に就学希望』と書類を提出しています。そして時はすでに10月。入学の半年前で、もうすぐ学校説明会です。ど、どうしよう、私、間違えてしまったのかもしれない…もうこの時期なんだから進路変更ってできないよね!?というか、相談員さんもビックリだよね……でも、聞いてみることはできるよね??えーーーい!!!!聞くだけでもーーーー……!!!!!と、ビクビクしながらですが、相談員さんに連絡してみるとー……「1週間後でしたら、書類を学校側に提出したあとだったので、変更はできませんでしたが、今ならギリギリできます」とのお返事が。「どうしますか?特別支援学級に変更しますか?」と相談員さんに聞かれ…「と、特別支援学級にお願いしますーーー……!!!」と、ギリギリに変更をお願いすることに。(実際は3日間お時間をいただいて、悩みに悩んで変更をお願いしました)全く相談員泣かせもいいところだと自分で思います。反省……。Upload By 星きのこギリギリでの進路変更。地元の特別支援学級へ通うことにさて、それからの私……。今まできいちゃんの進学先は特別支援学校と迷いはなかったはずなのに、ギリギリに変更した自分の決断にも驚き、これでよかったのかどうだったのか、自分の決断に間違いはなかったのか、ほかのご家庭よりも遅れて悩み始めました(汗)。パパともさんざん話し合ったのですが、もし特別支援学級がきいちゃんに合わなかったらいつでも特別支援学校に転校させようということで意見が一致。とりあえず地元の特別支援学級に進学させることになりました。(というか、もう申請書類は出してますが…)さて、当の本人、きいちゃんが実際に特別支援学級に通ってどうだったかというとーー……。それが、とっても楽しく学校に通ってくれています!ちょうど、きいちゃんと同い年の男の子が同じ特別支援学級に新1年生として入学したということもあって、念願のお友達もできました!今ではお互い、下の名前で呼び合って楽しそうです。果たして特別支援学級を選んだことが本当に正解だったのかそうでなかったのかは分かりませんが、(特別支援学校に行ってもきっと楽しく学校生活を送れていたと思うので)楽しく学校生活を送れているということで、私にとっては満点です。就学の時期のお子さんを持つパパママたちは本当にいろいろ悩み、迷うと思いますが、それぞれのお子さんを見て、そして最後は誰かの意見ではなく、ほかならぬご自身の勘や思いで学校選びをしていただければと思います。一番お子さんを見ているのは、一番近くにいるパパママなのですから。Upload By 星きのこ執筆/星きのこ(監修:鈴木先生より)就学先を決めた後でも変更が自由にできるシステムであれば、直前に悩まなくてもいいのですが、現在のシステムでは、毎年秋に各市町村の教育委員会で特別支援教育委員会が行われ、そこで来年度就学予定のお子さんについて、特別支援学校・地元の小学校の特別支援学級・通常学級のいずれに通うのかを議論しています。お子さんがどこに通うかは最終的には親御さんの意思が尊重されることになっています。もちろん本人の意見も大事です。療育手帳が中等度なら特別支援学校を選択される方が多いのは事実です。ただ、いったん、特別支援学校に在籍すると、地元の特別支援学級に転校しづらいのが現状です。それならばまずは入学後1年間だけでも地元のお友達と一緒に勉強してみることも一つの手段です。特別支援学校は地元から離れたところにあり、バスで通学することも多く、地元の子どもたちがきいちゃんを知る機会が少なくなるという面もあります。最初の1年間だけでも地元の小学校へ通うことは決して悪いことではありません。ただ、地元の小学校では、特別支援教育に関する専門的な知識を持つ教員が少ないことも多く、人手の面でも手厚い特別支援学校に比べると、きめ細かい配慮を求めることが難しいという面もあります。限界を感じたら早めに特別支援学校へ移る決断も必要でしょう。特別支援学校では、社会的自立に向けた教育ができて最終的には就職率がいいからです。校長や親の判断ですぐには転籍・転校ができない点が現状の課題だと感じています。もっと柔軟な世の中になるといいですね。
2022年12月16日特別支援学級の見学と体験Upload By カタバミ自閉スペクトラム症と知的障害のあるまちゃが年長のころ、就学先は特別支援学校と特別支援学級、どちらがまちゃに合っているのかで迷っていました。まずは特別支援学校に見学と体験に行きました。今回は特別支援学級の見学と体験です。初めにまちゃの就学先にと私が考えた特別支援学級の条件は「1、知的障害児用のクラスがあること」と「2、歩いて通える距離なこと」と「3、まちゃが過ごしやすい雰囲気であること」でした。連絡してみるとまず保護者だけで見学のみな学校と、保護者の見学とまちゃの体験を同じ日に行う学校がありました。実際に見学してみると当たり前ですが校舎はそれぞれ造りが違っていて、下駄箱から特別支援学級の教室までが遠い学校も近い学校もあり、私はまちゃの能力を考えて下駄箱から特別支援学級の教室までが近い学校がいいと思いました。それから実際に行ってみて天気が悪い日のことを考え、なるべく短時間でも駐車できる学校がいいなと思いました。でもどの学校も住宅地にあり、大体どこも有料の駐車場に停めてもらった方がよいとのことでした。特別支援学級でのまちゃの反応Upload By カタバミいくつかの特別支援学級に体験・見学に行きましたが、まちゃは人数が極端に少ない特別支援学級では広く空いている空間で走り回りふざけてしまいました。でもいろいろな学年が一緒になって大人数で勉強していた特別支援学級では、その様子を見て何かを感じたらしく、私の隣の席で静かに座っていました。これはお子さんの特性にもよると思いますが、視覚優位のまちゃには大勢の子どもが机に向かっている環境の方が合っているのかもしれないと思いました。席に座ったまちゃが騒がないようにと私が紙と鉛筆を渡したら、まちゃは文字らしきものを絵と混ぜて書いて、私に得意そうに渡してくれました。まちゃは普段いくつかの単語をしゃべるくらいですが、私にはまちゃが「学校ってこういうことをするんでしょ?僕知ってるよ」と言っているように感じました。その様子を見た年配の先生が「じゃあこれはできるかな」とすぐに平仮名のなぞりがきのプリントを数枚持ってきてくださり、まちゃがそれを得意気に完成させると「もうまちゃくんは小学1年生になれますね」と言ってくださいました。いつも表情の少ないまちゃですが、うれしそうだなと感じました。まちゃは自分の気持ちをしゃべることがほとんどないので、小学校に対してどんな気持ちでいるのか私には全く分かりませんでしたが、私が思っているよりも張り切っているのかもしれないと思いました。こんな時期に…療育手帳の更新のための再判定Upload By カタバミまちゃにやる気があるのなら特別支援学級に入れてみようかと思い始めたころに、療育手帳の更新のために発達検査を受けることになりました(前回の療育手帳のための発達検査は3年前でした)。再検査の結果、等級は前回の軽度から中等度になりました。覚悟はしていましたが成長も感じていたのでやはりショックでした。終わってから発達検査をしてくださった臨床心理士の方と話すと、数値は低く出ましたが学ぶ意欲と姿勢があるのは本当にいいところですと褒めてくださり、特別支援学級でもいいのではないかと言っていただけました。私も発達検査の結果だけが全てではないと思っていたのでうれしかったのですが、その後短い期間で専門職の方数人とお会いすることが続き、まちゃの発達検査の数値を知るとみなさん、私の特別支援学級という選択にいったん顔を曇らせました。まちゃをよく見て、いろいろな方の話を聞いてUpload By カタバミ本当にこの時期はたくさんの方のお話を伺いました。1年ほどお世話になっていた言語聴覚士の方からは「特別支援学級ではみんな普通にしゃべっていますから苦労すると思います」と言われました。でも、少しまちゃを診た行動療法の先生からは「この子は発達検査の数字は低く出ますができることは多いタイプですから数字を気にしないことですよ」と言われ、少しまちゃを診た作業療法士の方からは「この数値なら特別支援学校です。でも挑戦させてみることは自由ですよ」と言われました。そして、いつも頼りにしていた地域の相談支援機関の方からは「入学してみて合わなかったきには学校を変えることもできます。ただ特別支援学校から特別支援学級に移動することは難しい場合もあります」と言われました。この機関が主催した、教育センターの方と複数の先輩ママ達から就学先の話を伺う会にも出席しました。熟考した結果、まちゃは「もう1年生になれますね」と言ってくださった特別支援学級に通わせてみることに決め、教育センターからもその決定を認めていただけました。実際に入学したあとで何が起こるのかは分かりません。毎日通う場所から自己を否定され続けて深刻な二次障害を起こしてしまった話も聞きますし、無理をさせて今のまちゃの穏やかさが消えてしまったら取り返しがつかないと思い心配もしていますが、たくさんいろいろな方の話を聞き、まちゃの様子もよく見て考えたので、ひとまずこの決定で悔いはないと思っています。執筆/カタバミ(監修:鈴木先生より)お子さんがどこに通うかどうかは最終的には親御さんが決めることになっています。もちろん本人の意見も大事です。療育手帳が中等度の場合、特別支援学校を選択される方が多いのは事実です。ただ、一旦、特別支援学校に通い始めると地元の特別支援学級には戻れないことが多いです。それならばまずは入学した1年間だけでも地元のお友達と一緒に勉強してみることも一つの手段です。特別支援学校は地元から離れたところにあり、バスで通学するため地元の子どもたちにまちゃさんを知ってもらえる機会がとても少なくなります。地元の子どもたちにまちゃさんが同じ地域にいるということを知ってもらうには最初の1年間だけでも地元の小学校へ通うことはよいと思います。一方で、地元の学校では教員の人数の関係で密に面倒を見られないこともあるので、環境を変えたほうがよいと感じたら早めに特別支援学校へ移る決断も必要です。社会的な教育を受けることで就職につながることも多く、実際特別支援学校は就職率がよいという面があります。
2022年12月09日特別支援学級か通常学級かUpload By まゆん小学6年生の半ば過ぎ。中学校のクラス選択について、小学校の特別支援学級の先生と話をした。特別支援学級か通常学級か。先生と私の間では太郎の状況の共有がされていた。そして先生が見る太郎と私が見る太郎への見解に差がなかった。先生と私の間では既に一択だった。「中学生になっても特別支援学級」あとは本人の意志の確認のみだった。小学生になる前とは違い、私の中で迷いはなかった。あのときはいろいろなものと葛藤していた。先生からの情報では、太郎が進学する中学校の場合、小学校と違いほぼ通常学級で授業を受けることになると聞いた(※)。私はすごく不安だった。先生も「不安ですよね?私も不安で…中学校に一緒について行きたい気持ちです…」そこまで言ってくださった。中学校では教科毎に先生が違うため、どうしても個別での授業は厳しくなるとのことだった。授業についていけず放心状態になる太郎や、緘黙になる太郎が浮かんできた。それを思うとやはり、心理的なサポートの意味でも特別支援学級が太郎にも私にも良いのではと思った。行き詰まったときの逃げ道を確保したいと思った。(※)地域によって異なりますUpload By まゆん小学6年の太郎に聞いた。中学生になったら特別支援学級と通常学級どっちがいいかと。もちろん内容も説明した。本人が理解したのかもわからないが太郎はこう言った。「わからない」Upload By まゆんそうだよな、わからないよな。形としてそれが目の前にあるわけでもないし、漠然とした未来の説明されてもなぁと私は太郎の言葉を聞いて思った。Upload By まゆん小学校から中学校へと環境が変わるし、とりあえずは特別支援学級を選択して様子を見ようと考えた。時間が経過して太郎が通常学級だけがいいと言うのであればその道も考えよう。そういう考えにまとまった。小学校の入学準備を行っていたのは、太郎の特性がまだグレーと言われているときでした。そして太郎の意思の確認も難しく、私の意志で決めなければならないことから、かなりのプレッシャーを感じていました。ところが今回、中学校へ進む前はそのプレッシャーがほぼありませんでした。太郎の特性を先生も私も理解できており、私の特別支援学級に対するネガティブなイメージも少なくなっていたからだと思います。あとは太郎本人の意思の確認をできるようになったことも大きな違いだと考えます。答えは曖昧でしたが、何も間違えてない答えだと素直に思いました。「わからない」…誰も未来のことなんてわからないですよね。執筆/まゆん(監修:初川先生)中学進学にあたって、通常学級か特別支援学級かという迷い・悩みのエピソードをありがとうございます。同じように悩んでいらっしゃる保護者の方も多いのではと思います。通常学級では、中学から教科担任制、そして1コマ50分の授業となるのが小学校との大きな違いですね。教科ごとに折々に課題が出たり、定期試験前後にドリルやノートの提出があったり、学校として提出物一覧をつくってくださるところも多くありますが、とはいえ、自分で課題や学習のスケジュールを意識しておく必要はあります。小学校までだと宿題は翌日に出すものと思い込んでいるお子さんも多いですが、中学以降はなかなかの量の課題をしばらく後に提出するタイプの宿題も出されるため、宿題は前日にやればよいと思っているお子さんは苦労することもあります。こうしたことは「中1ギャップ」と言われることもありますが、小学校と中学校のそもそもの構造的な違いは結構あるというのが私の印象です。太郎くんは進路選択について「わからない」と答えたとのこと。その通りだと思います。お子さん本人からしたら、まだ見ぬ中学校生活、何をどう選択していいかも難しいですね。中学校の学校公開が開催されていたら、授業参観に行くのも1つです。また、就学相談を通して、中学校の特別支援学級の見学・体験に行ける場合も自治体によってはあるかもしれません。中学校の様子を知る機会がある場合には足を運んでみるのもいいでしょう。
2022年12月03日中学校の特別支援学級について、先生の説明は…中学校の先生の説明では、基本的には通常学級の教室で授業を受け、苦手な科目だけ特別支援学級の教室へ移動して授業を受けるという方法をとるようでした。現在の小学校でのスタイルと同じです。あとは、部活動を始めるとクラス以外にも世界が広がるので、どこかに入部してくれることを期待しています。本人は今のところ帰宅部を希望していますが…。(ゆいの通う小学校は「特別支援学級在籍」となっていても、普段は通常学級で過ごし、サポートが必要な科目だけ、特別支援学級の教室に集まって授業を受けています。※自治体により異なります)Upload By 吉田いらこ通学路を確認するのは地図アプリで中学校へは自宅から徒歩で15分ほどです。行き方もほぼ一本道で迷うこともありません。ですが、新しい場所に対して不安の強いゆいは「中学校にどう行ったらいいのか分からない、怖い」と言うので地図アプリを見せることにしました。アプリを開いて自宅を表示したら、そこからスタートし中学校までのルートを一緒に見ていきます。「ここにカフェがあるね」「赤い屋根のおうちが見えるね」など場所を確認しながら進めていきました。この方法は「場所見知り」が強いゆいの特性にとても効果があり、よく使っています。新しい場所に行くときは前もって地図を見たり、建物の外観や内部の画像をネットで検索したり、建物のフロアマップを見たりすると全体像が把握できて安心できるようです。Upload By 吉田いらこ中学校卒業後は?特別支援学級でも内申点はつくの?私がゆいの進路選択で一番気になっていたのは、義務教育が終了したあとのことでした。今のところ卒業後に就職することは親子ともに考えておらず、進学を考えています。中学卒業後の進学先は、全日制高校の普通科、特別支援学校高等部、定時制高校、通信制高校、高等専修学校…ほかにも膨大な選択肢があります。障害者手帳を取得しているかどうかが進学の決め手になる場合もあれば、特別支援学級に在籍することで内申点がつかず、受験が難しくなる場合もあると聞きました。※お住まいの自治体等により制度は異なります特に、子どものためを考えて特別支援学級を選んだ結果、進学先の選択肢が狭まったり、進学を希望する高校の受験が難しくなったとしたら、つらいところです…。学業成績に関しては特に問題のないお子さんがいらっしゃるご家庭は悩ましいのではないでしょうか。定型発達の子どもに比べて、障害のある子どもの場合は中学校へ進学する時点でいろいろと調べなければならないことが多く大変だなと感じました。この点に関しては、ゆいが通う予定の中学校では特別支援学級に在籍していても内申点はつくということだったので安心しましたが、早めに進学を希望する学校へ足を運んで確認し動くことが大事だなと感じています。Upload By 吉田いらこ中学校生活は小学校のころとはまた違った悩みが増えてくると思いますが、親としていろいろなサポートができればと思います。執筆/吉田いらこ(監修:初川先生より)中学の進路選択やその後の準備、そして義務教育終了後を見据えてというテーマでのコラムをありがとうございます。中学校に入ったら部活をしてほしいという保護者の方は多くいらっしゃいますね。当の本人は帰宅部希望ということもよくあります。その場合、入学前から部活動のすばらしさを語ったり、特定の部活へのプッシュをしたりは私はあまりおすすめしません。ただでさえ未知の中学校生活に、何らか期待を寄せられることは、部活をもともと楽しみに感じられるお子さんならまだしも、帰宅部希望と言っているお子さんからしたら負担や負荷になってしまうだろうと思います。実際には、中学入学後、部活動の紹介や体験入部といった時期があり、その中で入部するかどうかを決めます。そのころには、中学校というものがおぼろげながらも様子が分かってきて、毎日の疲労度もなんとなくつかめてきているかもしれません。そして、部活動紹介での先輩の姿やクラスの友達の動向などによって、興味関心を突然持つこともあります。そういう意味で、部活動どうするかは入学してからのお楽しみでもいいのではと思います。ゆいちゃんは場所見知りがあって、家で、一緒に地図アプリで様子を確認するとのこと、とてもいいですね。安心できる場で(家で、家族と)、まずは写真で見て、心の準備をしておくこと、何よりです。中学校は毎日通う場になるので、きっとどこからか、歩く練習もされると思いますが、その場合には、ポイントとなるところ(目印となるお店など)で、立ち止まりきょろきょろしてみてください。不安な気持ちで前だけ見て歩いていると、行きと帰りとで景色の見え方が違い、どうにか行けたけど、帰り道は帰り道で不安になるかもしれません。ときどきくるっとうしろや左右を見ながら、歩いていただければと思います。さて、早くも中学卒業後の話が出ていますが、そのあたりを視野に入れておくことは大切です。中学校生活は3年間で、結構あっという間でもあります。私は、中学卒業後に進学を考える際には、高校卒業後を見据えて高校について考えてほしいと思っています。全日制普通科だと、多くの場合、出席日数が厳密で、学習の習得度にも赤点もあり、その学年で取得すべき単位を1単位でも取りきれなかった場合には留年する(留年させない学校もあるので、その場合退学を検討する)ことになります。通信制高校や定時制高校は単位制であることが多く、単位を取り損ねた場合には次年度また挑戦すれば良いというシステムです。しかし、自分で時間割を組んだり、課題も自分でマネジメントしたり、学校によってそのサポート具合はさまざまですが、中学までとは違う難しさが出てきます。また、通信制高校でスクーリングを行う際には、学校に通うタイプと合宿などで一気に行うタイプなどがあります。そうした特徴も、お子さんに合うかどうか、人それぞれというところです。このように高校で単位を取るのはそれなりに苦労が伴い(高校は高校卒業に値する学習を修める場なので仕方ないことですが)、そして、大事なのはその後です。今、さまざまなタイプの高校がありますが、高校卒業を目標に据える学校もあれば、その後の大学や専門学校進学あるいは就職を目標に据える学校もあります。高校は卒業したけれど、その後が…となってしまうとおそらくお子さん本人もご家族も困ってしまうのではないかと思います。そういう意味で、例えば、知的障害のあるお子さんの場合、特別支援学校の高等部に進学し、そこで就労の準備をして、卒業後は確実に就労する(特別支援学校の高等部は就職率がとても高い)、というのはなかなか心強い選択肢の1つにはなります。まだ中学に進学する前から中学卒業後のみならず、高校、そしてその後を見据えて、と助言するのはちょっと気が早いようにも感じますが、しかし心の準備として知っておいていただけたらと思います。具体的には、中学入学後、まず特別支援学級の先生にぜひ卒業生の進路の話について聞いてみるところからはじめると良いかと思います。
2022年11月18日ラン活?リュッ活?特別支援学校の通学かばんはどうする?Upload By みんPの就学先を考えたときに、私は「Pは特別支援学校へ行くことになるだろう」と考えていました。年長の就学相談の時期になってからは、より特別支援学校への就学を強く希望するようになりました。何故ならPは定期的に発達検査を受けていたので、障害の程度を数値的にも客観視できていましたし、知的障害の重いPにとって地域の小学校へ6年間通うというのはイメージがしづらく、自立に向けての活動ができて、支援の手厚い特別支援学校へ行くことに迷いはありませんでした。そして特別支援学校の場合、ランドセルではなくリュックサックで通学している児童が多いと聞いていたので、わが家もそうしようと思っていました。「ラン活」ならぬ「リュッ活」の始まりです。※「ラン活」「リュッ活」小学校入学を控えた子どものランドセルやリュックサックを選び、購入するための活動を指す造語リュッ活しようにも、どのようなものを選べば良いのか?情報が少ない!しかしランドセルの情報はたくさん溢れているけれど、リュックサックとなると、通学用にどのようなものを選べば良いのか?情報が少なく、全くイメージができませんでした。ある程度早めに目星をつけておきたかったので、特別支援学校へ通学する場合はどのようなものを選べば良いのか?私はSNSで情報を集めることにしました。すると、ありがたいことにたくさんの方々から通学用リュックサックの情報をいただきました。その中でも1番多かったアドバイスは「とにかくサイズの大きなもの」でした。実際に入学してみて分かったのですが、特別支援学校では教科書やノートや筆箱などの勉強道具を毎日持たせることはありませんが、学校だけではなく放課後等デイサービスの荷物もあり、かさばるものを1つにまとめて入れるためには、大きなリュックサックが必要でした。もし小さめのものを購入していたら、学校の荷物と放課後等デイサービスの荷物を分けて別々に持たせることになっていたかもしれません。Pにとっては、複数の荷物を持つことは忘れ物や取り違えなどのトラブルにもつながりやすいし、支援をしてくれる先生方にも、持ち物を何度も確認していただくことになっていたでしょう。そのため、わが家の場合は、全ての荷物を1つにまとめて入れることができる大きなリュックサックを選んで本当に良かったと思っています。Upload By みん子どもが毎日使う通学かばんなので後悔のないように選びたい!リュックサックのサイズのほかにも、前(胸)ベルトのあるものが良い、本人にも周りにも分かりやすい目立つ色のものが良い、耐水性のあるものが良い…などたくさんのアドバイスをいただきました。そして何よりその子の身体や発達に合うもの、本人が使いやすいものが1番良いということでした。学校や家での荷物の出し入れもPにとっては自立活動の訓練になります。親好みのデザインや色、メーカーなども気にはなりましたが、事前にたくさんの方々から得た情報を参考に、使う本人にとって少しでも分かりやすく、負担にならないようなものを選ぶことができ良かったと思っています。地域や学校、子どもによって通学かばんの選択肢は変わりますし、一般的には「小学生=ランドセル」というイメージの方が強いかもしれませんが、ランドセルとリュックサックどちらを選ぶにしても素敵な通学かばんと出合い、快適な学校生活をおくってもらえたら良いなと思います。Upload By みん執筆/みん(監修:三木先生より)何を選ぶにも、しっかり情報を集めてじっくり検討すると、納得のいく決断になることが多いですよね。特に学校で使うとかばんとなると、デザインや用途をどう考えるかによっても「どの選択肢も正解」になり得ます。だからこそ、自分たちが何を優先したいのかをゆっくり考えてみても良いのかなと思います。
2022年11月17日就学時期の保護者を悩ませる「選択肢」実は、私が後輩ママさんにお悩み相談されることが一番多いのが、この「就学問題」です。定型発達であれば、お受験でもしない限り、地域の小学校に就学すればいいのですが、障害のある子どもとその保護者には、そこにさらなる「選択肢」が与えられます。そして、それが就学時期の保護者の「悩み」にもなるのです。Upload By 星きのこダウン症のある子どもが地域の小学校の通常学級に通う例も。わが家の場合は…ダウン症のある子どもの就学先の主な選択肢として、①地域の小学校の特別支援学級に行く②住んでいる学区の特別支援学校(※1)に行く③地域の小学校の通常学級に行くの3つがあげられます。(※1)特別支援学校とは、「障害のある幼児児童生徒に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けること目的とする学校」のこと。文部科学省特別支援教育の現状その3つの選択肢の中で、ダウン症のある子どもの保護者は、「わが子を地域の小学校の特別支援学級に行かせるべきか、それとも支援の手厚い特別支援学校に行かせるべきか、いや、ちょっと待てよ、思いきって地域の小学校の通常学級に入れて、刺激を受けるのもいいのではないかーー…!?」と悩みに悩んでしまうのです。(※2)最近は日本でも、共生社会やインクルーシブ教育に対する関心が高まっていたり、周囲の理解も少しずつですが深まってきていることもあり、ダウン症があっても、地域の小学校の通常学級に子どもを進学させるご家庭も増えてきたように感じます。(※3)(※2)ダウン症のある子どもの場合、知的な発達には個人差があり、疾患や障害の程度もさまざまです。歩くことが難しい場合や、聞こえの問題が大きい場合には、肢体不自由児を対象とした特別支援学校や、聴覚障害特別支援学校を選択することもあります。(※3)アメリカなど、障害があっても通常学級で学ぶことが一般的な国もあります。文部科学省諸外国における特別支援教育の状況についてUpload By 星きのこ「共生社会」とは、これまで必ずしも十分に社会参加できるような環境になかった障害のある人たちが、積極的に参加・貢献していくことができる、「誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会」のことで、『共生社会の形成に向けて、インクルーシブ教育システムを構築していくことが必要』と言われています。障害のある子どもと障害のない子どもが、できるだけ同じ場で共に学ぶ仕組みを整えることで、共生社会の形成につながっていく…というわけです。文部科学省共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)概要私も、中等度から重度の知的障害があるダウン症の子どもを通常学級に進学させた例を身近で聞いたことがあり、「なるほど、そういう選択もあるんだなあ」と思ったのと同時に、「ダウン症があっても通常学級に行くのは、知的障害が軽度の子どもだろう」という思い込みが自分の中にあったことに気づかされました。話を私自身のことに戻しますと、例に漏れず、就学問題を悩みに悩んだかというと実はそんなことはなく、わりと早い段階から「きいちゃんは特別支援学校に通わせたい」と決めていました。それは何故かというと、実はきいちゃんは保育園の年中さんくらいから定型発達の子と自分を比べ、「自分はほかの子と違う。ほかの子ができることが自分はできない」ということに気付き始めたのです。その結果、教室に入るのを嫌がるようになったり、一人でポツンとしていることが多くなりました。それを見た私は胸が痛みました。Upload By 星きのこそういうことがあったので、きいちゃんが疎外感を持たずに、楽しく小学校生活を送るためには、同じくらいの発達状況の子と一緒に学ぶ特別支援学校が一番適しているのではないか?と考えたのです。もちろん、ほかにもまだおむつが卒業できていなかったことや、発達がダウン症のある子どもの中でも遅め、などの理由もありました。そうして、現在、7歳になるきいちゃんが通っている学校はーー……地域の小学校の特別支援学級ですーー……!「って、えーーーー!?!?特別支援学校に行かせるんじゃなかったんかーーーい!!!」というツッコミが方々から聞こえてきそうです(汗)。実はこちらもまた、保活問題のときと同じように二転三転するのですが…。その話は、また別のコラムに書かせていただきます。乞うご期待!?Upload By 星きのこ執筆/星きのこ(監修:鈴木先生より)日本では以前から、ひとたび特別支援学校へ進学すると地域の学校に転校しづらいシステムになっています。就学前になるとどうしたらいいかという相談が増えます。まずは知的レベルにあった教育のできる学校を選ぶことです。療育手帳を持っていたら特別支援学校へ進学を検討してみるのもよいと思いますが、知的障害が軽度であれば最初は地域のみんなと一緒に通学して地域で学びそして遊び、ダウン症の子が同じ地域にいると周囲に認識してもらうことも重要だと思います。ただ、地域の小学校の特別支援学級へ行くにしても、担任・校長次第であることもまた現状です。障害に理解と知識・経験がある先生がいれば特別の配慮をしてくれて過ごしやすいですが、そうでない場合は早めに特別支援学校へ転校した方がいいケースもあります。特別支援学校の先生方は特別支援学校教諭免許の保有率が高く、そうした専門知識を有している場合が、地域の小学校の教職員よりも多いからです。(※)知的障害が中等度から重度の場合は初めから特別支援学校へ行った方が将来の自立・就職についてもよい面があります。特別支援学校でのカリキュラムを通し、身辺自立を学校でも指導してもらえたり、将来の就労を見据えた実習などもあるからです。各市町村では毎年来年の学校や学級をどうするかという会議が有識者とともに教育委員会の下で開かれ、入学対象のお子さんと現在通学中のお子さんの進路を判断します。教育委員会が特別支援学校と判断していても保護者が地域の学校の特別支援学級を希望すればその要望は尊重されます。主治医がいれば医師の判断も参考にすべきですが、残念ながら今はそれは必要な条件とはなっていません。※全国の特別支援学校における教員の特別支援学校教諭等免許状保有率は86・5%。対して特別支援学級における担当教員の特別支援学校教諭等免許状の保有率は31.1%となっている。令和3年度特別支援学校教員の特別支援学校 教諭等免許状保有状況等調査結果の概要特別支援学級における担当教員の特別支援学校教諭免許取得者率(資料42ページ参照)参考:障害のある子供の就学先決定について(文部科学省)
2022年11月15日二人目も発達障害?就学前から療育に通い、不安の中「通常学級」に就学することに…寺島ヒロさんには、ASDのある大学生と高校生のお子さんがいらっしゃいます。長女のいっちゃんは、小さいころからASDの傾向が強く表れており、就学前から療育を受けていました。睡眠時間が安定しないこともあり、寺島さんは、いっちゃんには通常学級は難しいのでは?と考えていましたが…。まだ「発達障害」という言葉が今ほど一般的ではなかった10年前を振り返ってのお話です。涙の就学時健康診断を振り返って。専門家のアドバイスも吉田いらこさんの長女ゆいちゃんは現在小学6年生。小学5年生のときに軽度知的障害、ASD、場面緘黙の診断がおりています。ゆいちゃんが小学校へ入学した当時、いらこさんは、ゆいちゃんに障害があるとは少しも感じていませんでした。しかし、今思い返してみると、ゆいちゃんが就学時健康診断を受けたときに気になる出来事が…。就学時健康診断に関する専門家のアドバイスもぜひご覧ください。特別支援学級?通常学級?軽度知的障害の息子の進路発達ナビユーザーさんから寄せられた「就学」についての体験談をご紹介します。年中のときに軽度知的障害やASDの診断がおりた小学2年生の息子さん。現在は知的障害特別支援学級に通っています。就学先を特別支援学級へ決めるまでには、さまざまな葛藤や悩みがあったそうです。進路を決めたあとも、ママ友の「通常学級で大丈夫そうなのに」という言葉にモヤモヤしてしまい…。「特別支援学級へ進学したその後の様子」についても知ることのできるエピソード、必見です!就学準備は学級選びだけじゃない!放課後等デイサービスにリハビリ、保育所等訪問支援も…ゆきみさんの長男、けんと君には自閉スペクトラム症があります。数回にわたる就学相談で特別支援学級を希望しました。しかし、就学に向けてほかにも考えることはたくさん!普段の生活を送りながら、就学準備をするのは思っていたより大変だったそうで…。特別支援学校の就学準備!実際に入って分かったことぼさ子さんの息子ほぺろう君には、自閉スペクトラム症と知的障害があります。ぼさ子さんの場合、未就学時代の早い段階で進路は特別支援学校一択と決めていました。しかし、就学準備の年はコロナ禍で残念ながら学校見学は思うようにできませんでした。そのため、実際に進学先が決まってから分かったことがたくさんあったそうです。特別支援学校への進学準備について知ることができる、ぼさ子さんの貴重な体験談をご紹介します。そのほか、進路選択の参考にしたい関連コラムはこちら!
2022年11月11日とりあえず聞いてみよう!思い切って訪問した教育センターUpload By カタバミ自閉スペクトラム症と知的障害があるまちゃには、2歳上にお姉ちゃんがいます。まちゃが年少の秋、お姉ちゃんは年長で、就学の準備を始める時期になっていました。公立の小学校に入学予定でしたが、決められた学区の小学校は家から遠く、学区外の小学校のほうが家から近い距離にありました。また、お姉ちゃんの友達の多くはわが家では学区外にあたる小学校に入学予定だったため、お姉ちゃんは学区外の小学校に行きたがりました。しかし、私は迷いました。お姉ちゃんの小学校を決めるということは、2年後弟のまちゃも同じ小学校に入学する可能性が高いからです。お姉ちゃんが希望している学区外の小学校には知的障害を伴った特別支援学級がありません。でもまだまちゃは年少なので、これから知的発達に変化があるかもしれないとも考えました。迷った末、地域で就学についての相談を受けていた教育センターに行ってみました。就学する本人が年長にならないと就学についての相談は受けつけないと聞いていましたが、きょうだいの就学のタイミングで相談したいと思ったからです。教育センターでは門前払いかもしれないと心配しましたが、丁寧に対応していただけました。説明していただいた中で特に頭に響いたのは「障害者手帳の等級が軽度ならだいたい特別支援学級で、等級がそれ以上なら特別支援学校を選ぶ方が多いです。でもこの地域では保護者の意思が尊重されます」という言葉でした(これはお住まいの地域によって変わってくると思います)。結局、お姉ちゃんの小学校は学区外に決め、まちゃの就学先は様子をみながら決めていくことにしました。障害者手帳の等級が軽度なら特別支援学級?でも…まちゃの障害者手帳には事情がUpload By カタバミまちゃは障害者手帳を幼稚園入園前に取得していて、等級は軽度です。検査したその場では「中度」と言われたのですが、数週間後に正式に出た結果は「身辺自立はできているので軽度」ということでした。まちゃはその場でほとんど検査を受けることができず、ほぼ私からの聞き取りで結果が出たのです。検査をしてくれた先生の言葉を発達センターでまちゃを担当してくれている臨床心理士に報告したら「たしかに中度よりの軽度ですね」と言われました。就学するころに中度になることは十分想像できます。教育センターの方の言葉を思い出し、特別支援学校を選択する可能性はあるのかな?と思いました。それからいろいろと聞くと、検討している特別支援学校では全体的に身辺自立などを教えていることが分かりました。トイレや着替えなど、身辺自立はまあまあできているなら、まちゃは特別支援学級なの?とも思いました。でも、幼稚園の園長先生から「まちゃくんはお母さんやお姉ちゃんの言うことはとても良く聞くんです。ですから園の苦労がなかなか伝わらないのかもしれません」と言われていました。家で身の回りのことが比較的できて穏やかなまちゃは、外では別人のようなのかもしれないとも思っていました。そんなこともあり、特別支援学級、特別支援学校のどちらがまちゃに合いそうなのか、分からずにいました。年中からは近所で評判の良かった児童発達支援事業所に入ることができました。でもそこで就学についてのアドバイスはなく、担当の小児科医からも「然るべき機関と相談してください」と言われました。相変わらずまちゃの発語はほぼ単語のみで、私は家以外でのまちゃを客観的にみてくださる方がいれば相談したい…と思っていました。経験豊富な先生の視点が欲しい。年長から療育園へUpload By カタバミ通っていた児童発達支援事業所がコロナ禍で短縮されたのを機に、思い切って年長から療育園に入園しました。まちゃの発語を増やしたいとも思いましたし、経験豊富な先生から就学先へのアドバイスがほしいとも思っていました。療育園に入園すると見学が比較的自由で、マジックミラー越しに私のいないところでのまちゃの様子をたくさん見ることができました。療育園でのまちゃは自宅ほどではありませんが落ち着いていましたし、念願が叶って、就学担当もされている大ベテランの方が担任をしてくださいました。初夏の面談でその先生から「まちゃくんは45分間座っていられそうなので特別支援学級を考えてみてください」と言われて驚きました。私が「でも言葉をしゃべることができませんし、あまり理解もしていないようです」と言うと先生はうなずいて「でも、まちゃくんの様子なら特別支援学級も視野にいれてもいいと思いますよ。ぜひ考えてみてください」と繰り返しました。面談の際、療育園には教育センターの方も直接来てくださっていました。私は特別支援学校と知的障害クラスがあって家から通える特別支援学級をいくつか見学したいと希望を伝え、見学できることになりました。特別支援学校の見学&体験Upload By カタバミ特別支援学校は親だけの見学の日と、親子が一緒に行って授業を体験する日がありました。親だけの見学の際には校舎を数時間かけて案内・説明してくださる方もいて、何から何まで「しっかりしていて頼れそう」な気がしました。体験時はまちゃも楽しそうで、もっと遊びたいと駄々をこねて寝転がったこともありましたが、先生は全く動じず笑顔で対応してくださってまぶしいほどでした。在校児童にまざって授業も受けましたが、どのお子さんもちゃんと座っていましたし(新学期には無理でしたよ、と説明されました)、授業の内容をよく理解しているなと感じるお子さんもいました。ただ、帰りの準備や着替えなどにたくさん時間をとっているように感じたので、身辺自立はまあまあできるまちゃは持て余す時間も多いかもしれないと思いました(支度が早くすんだお子さんには先生のお手伝いをしてもらったりしますと教えていただきました)。私たちの住んでいる地域では特別支援学級か特別支援学校なのかを選ぶのは保護者の選択によります。特別支援学校、特別支援学級のどちらがまちゃに合いそうなのかまだ判断できすにいましたが、まちゃ年中のころから平仮名や数字の勉強を少しずつ始めていて、数字をそれほど苦もなく覚えていたので、私は学校ではぜひそういった勉強をして欲しいと思っていました。特別支援学校ならまちゃを安心して通わせることができそうだけれど、特別支援学級の様子もぜひ知りたいと思いました。まちゃの就学先を特別支援学級と選択するのは、これより少しあとになってからのことです。執筆/カタバミ(監修:初川先生より)特別支援学校か、特別支援学級か。まちゃくんのお姉さんが就学のタイミング(まちゃくん年少時)から検討を始められたとのこと、とてもよいですね。カタバミさんはきょうだいで違う学校になる可能性も考えていらしたようですが、さまざまな事情からきょうだいは同じ学校でとお考えになる方もいらっしゃるだろうと思うので、上のお子さんの就学時から検討することもありますね。就学相談として受理されるには、お子さんが年長になってからという枠組みの自治体も多いと思います。今回、まちゃくんのご相談を教育センターで聞いてくださったのはなかなかよい計らいだと感じました(正式な相談としてではなく、情報提供として簡単な助言を下さる場合などあると思います)。カタバミさんが、まちゃくんの家での様子のみをふまえて、特別支援学校か特別支援学級かを検討されるのではなく、集団場面(あるいは親である自分のいない場面)でのまちゃくんの様子を知ってそれから判断したいと考えられたこと、とてもよかったと思います。環境によってお子さんのふるまいや居心地は変わります。学校生活に近い環境を見たい、そして、ベテランの先生方にも療育での様子ふまえてご意見うかがいたいと思われたこと、大切な視点ですね。そして、子どもの成長はなかなか大きいので、年長の際にぐんと伸びる場合もあると言えばあります。そのあたりも悩ましいポイントかもしれませんね。就学相談での判定(特別支援学校、特別支援学級など、どこがお子さんに合っているかの判定)は、強制力があるものではなく、あくまでもそれを参考に最終的には保護者・お子さんの希望で就学することができます。もちろん就学相談での判定は各種専門家やこれまでの様子の観察や検査結果などふまえて総合的に出されるものなのでとても意味のあるものです。それをふまえて、就学相談担当(あるいは就学予定先の学校の先生方らなどと)相談しながら最終的に就学先を決めていただければと思います。
2022年11月08日年長春放課後等デイサービスを調べ始めた市の就学相談を受け、特別支援学級を希望していた自閉スペクトラム症のあるけんとは、こども園に通いながら週に4日、園が終ったあとに通うタイプの発達支援施設に通っていました。集団行動、体を動かすことなど、苦手なことがたくさんあったので、小学生になったら放課後等デイサービスに通わせたいと思い、年長の春ころからどこに通うか調べ始めました。Upload By ゆきみ専門職の先生方がたくさんいらっしゃる人気の施設に問い合わせると、2年待ちくらいとのこと。待機の予約をさせていただくことにしました。ほかの施設にも問い合わせてみると、状況や予約の方法がそれぞれ違うようで「新1年生の予約は受け付けないので2~3月ごろに電話をしてください」というところもありました。運動特化型、お勉強特化型、集団行動を通していろいろな体験をする…などたくさんの施設がありましたが、送迎サービスを行っていないところでは弟の迎えの時間と照らし合わせたりする必要もあり悩みました。そして、いくつか見学に行くことに。環境の変化が苦手なことを考慮し決めたことUpload By ゆきみ夏ごろから、いくつかの放課後等デイサービスに見学に行きました。療育内容、時間帯、送迎の有無などを聞かせていただき、悩む日々。そんなとき、家のポストに入っていた地元のフリーペーパーで「新規オープン」の施設を発見!見学に行くと、けんとの課題である指先を使った制作、粗大運動、ビジョントレーニング、などの課題を行いながらSST(ソーシャルスキルトレーニング)を学んでいけそうで、送迎もあるとのこと。ココだ!と思い、週に4日通うことにしました。体を動かすのが苦手なので、本当は運動特化型の放課後等デイサービスにも通いたかったのですが、小学校生活が始まるだけでも環境の変化で大変そうな気がしたので、まずは1ヶ所の施設にすることに。小学生になり、そこに実際に通ってみて、毎日とても楽しそうにしています。夏休みには公園、消防署、展望室、工場や科学館などへ社会科見学にたくさん連れて行ってくださり、経験を重ねることができました。受け皿がない?構音障害リハビリ探しUpload By ゆきみけんとは構音障害があり、何を言っているのか聞き取るのが難しい子どもです。病院で言語訓練(ST)、作業療法(OT)を月に1回ずつ受けていましたが、小学生からは年齢制限で対象外。年長の春ころから、小学生になってからも受けられるところを探し始めました。インターネットで調べたり、発達支援センター、病院の先生方、発達支援施設の先生方、担当の相談員さんなど、心当たりがないか、とにかく聞いてまわりました。しかし、住んでいる地域には、言語聴覚士さんがいらっしゃって、空きのある放課後等デイサービスも、自費で受けられるところもありません。小学校で受けられるという「ことばの教室」は通級指導教室の子どもだけということで対象外。地域によって制度は異なるかもしれませんが、うちの地域では特別支援学級に通う子どもは、受け皿がないという状況に絶望しました。それでもあきらめずに支援者の方々に何度もお聞きしていたら「そういえば…あそこならいけるかも」と思い出した方が話を通してくださり、ついに見つかりました。家から離れた病院ではあったのですが、とてもありがたく、現在通わせていただいています。保育所等訪問支援を利用して思ったこと児童発達支援事業に通っていたころ、そこに通うほかのお子さんが「保育所等訪問支援」を利用していました。日中多くの時間を過ごしている園や小学校などに、支援員さんが訪問し、担任の先生と直接お話をしてくださったり、子どもの困りごとを見つけてくださったりするということで気になっていました。小学生から利用したいと思い、お世話になっていた児童発達支援事業の方にお願いさせていただき契約。Upload By ゆきみ小学校に通い始めてからのお話ですが…正直、もっと早くこの制度を利用していればよかったと後悔しています。専門の知識をお持ちの支援員さんが対応してくれるので説得力があり、親の立場からお願いしづらい部分もフォローしてくださっているように感じます。私自身も、支援員さんの見解をお聞きして、とても勉強になることや新発見も多いです。子どもが年長になってから、普段の生活に加え、就学に向けての準備が本当にたくさんありました。考えることも多く、頭が混乱してしまうことも正直ありました。そんなときは大好物のお菓子を少し食べてリフレッシュ。とにかくあっという間の1年間でした。執筆/ゆきみ(監修:井上先生より)就学に際して学級選択以外に、お子さんに合った放課後等デイサービスの情報集めや見学など、さまざまな選択を一度にしなければいけないというのは大変だったと思います。ゆきみさんのように、お子さんの特性やニーズに合わせた事業所を地域で探されることは、場合によっては難しいこともありますが、相談支援専門員さんなどに相談していくことで保育所等訪問など、現時点で使えるサービスを発見できることもあります。先輩の親御さんから地域の情報を聞くのも良いかと思います。
2022年10月24日このお話は作者原黒ゆうこさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。登場する人物はフィクションです。■前回のあらすじ授業参観で、ほのかのクラスが学級崩壊していることがわかりました。でもまゆみが学年主任に相談しようとすると、なぜかよしえに止められたのです。普段なら真っ先にクレームを入れるよしえなのに…懇親会にてこのままでは安心できないなぜか発言を止めようとするよしえさんまさかの、クラスの雰囲気を変えたくない理由このままでは安心して子どもたちを学校に通わせることができない…懇談会で先生に対策をお願いしたまゆみさんをにらみつけたよしえさん。いったいどんなワケがあるのかと思ったら…娘が楽しそうだからなんて、そんな理由で…!?次回に続く 「ママ友がモンペだった話」(全36話)は17時更新!
2022年10月19日発達がゆっくりだけど困り感の少なかった幼稚園時代息子は生まれてからずっと成長がゆっくりでした。首座り、ハイハイ、発語…全て健診では「要観察」。歩くのは2歳を過ぎてからやっとでした。そんな息子ですが、よくある「困り感」は少なかったように感じます。癇癪などもそこまで起こすこともないし、落ち着きはないですが多動と言う訳でもない。奇声などもよく上げていましたが、注意すればある程度指示も通るような子どもでした。ただ、発達はゆっくりだったので、常に半年~1年ほど月齢の低い子どもを育てているような感覚でした。Upload By ユーザー体験談3歳から入ったこども園でもそれは続きました。息子は自分の意見をハッキリと言うタイプでもないので(今思うと、周りの言葉をよく理解していなかったのかもしれません)友達トラブルもなかったです。しかし、やはり母の目から見ると同級生との発達差ははっきりと分かりました。集団指示が通りづらい、着替えなどが遅いなどがあったので先生にはそれを伝え加配まではいかないですが、常に気にかけてもらっていました。年中になり、考え始めた就学問題年中にあがり半年位が過ぎたころ、小学校はどこに進むべきか本格的に悩み始めました。丁度そのころ、発達の遅れが気になり受けた検査で、軽度の知的障害があることも分かりました。なんとかみんなと一緒に過ごせているから通常学級で特別支援教室を利用すれば大丈夫?でも知的障害があるなら知的の支援学級の方が手厚く見てもらえるかも?地元の通常学級に通うなら家から5分の小学校に通えば良いのですが、特別支援学級に通うとなると家からバスに乗って通わなければなりません。送り迎えはもちろん私…。当時私は特別支援学級のある小学校と真逆の方向にある会社に勤めていたので、もし息子が特別支援学級に通うことになったら送迎のために会社を辞めなければならなく、この部分でもかなり悩みました。年長に上ってすぐに就学相談へ私の住んでいる自治体では、就学相談は年長にあがる年の4月1日から電話で受付を開始していました。もちろん私は4月に入ってすぐに電話。就学相談へ行きました。就学相談にて担当の相談員さんとの面談、医師やこども園の先生からの聞き取り、相談表の膨大な質問への記入、相談を重ねるごとに息子の「今の状態」「できること、できないこと」が客観的に見られるようになっていきました。Upload By ユーザー体験談困り感の少ない息子、きっと通常学級でもなんとなくトラブルなく過ごしていけるかもしれません。でも、トラブルがない訳ではなく、それは「トラブルに気づかない」だけなのかも…。低学年のころは大丈夫でも高学年になったら勉強も難しくなるし、人間関係も複雑になってきます。そのときに通常学級で息子が楽しく過ごせるのか…夫とも相談し、私たち家族は就学先を「特別支援学級」へと決めました。ママ友に伝えてみると…「全然大丈夫そうなのに!」と言われ息子には加配もついていなかったこともあり、それまで息子の障害をこども園のママ友に伝えることはありませんでした。普段の園での様子や「こんなことがあって困った~」程度は話していましたが、軽度知的障害があることまではなかなか話せなかったのです。こども園の同級生たちは同じ近所の小学校に通う予定の子が半数近く。周りのママ友たちも何も疑わずに息子も近所の小学校の通常学級に通うと思っていたと思います。10月を過ぎると就学の話題も増えてきて、「小学校は〇〇小(近所の小学校)だよね?と聞かれたとき「いや、実は…」と特別支援学級のある別の小学校へ行くことを伝えました。「えっ!?全然通常学級でも大丈夫そうなのに!」「〇〇くん(息子)はしっかりしてるし大丈夫じゃない?」「〇〇くんとうちの子、仲がよかったから残念だよ~」などとママ友たちは言いました。(もちろんコメントしづらくこのように言ったのもあるかとは思います)確かに目立ったトラブルもなく、送り迎えのときにお友達と仲良く遊んでいる様子だけを見ていたらそう思うかもしれません。でもほかの部分では確実に遅れがあるし、軽度知的障害の診断もおりているし…しかし、そのようにママ友たちに言われると「私の選択、本当に良かったんだろうか…」「息子もこども園で一緒のお友達と小学校に行った方が楽しいのではないのか」とモヤモヤとした気持ちを抱えてしまいました。Upload By ユーザー体験談特別支援学級に通ってみてそして4月。特別支援学級に息子は入学しました。結論から言うと…ここに入学して良かったです!やはり先生が気にかけてくれたこども園とは違い、小学校の通常学級は一クラスの人数も多く、集団行動が必要になってきます。まだまだ一斉指示が通りにくい息子。少人数の特別支援学級で合理的配慮を受けながら授業を受けるのが合っているようです。本人も安心して学べるのか、今のところ行き渋りもなく毎日楽しく通っています。Upload By ユーザー体験談私は…結局前の仕事は辞めて、送り迎えができる時間に余裕のある仕事に転職しました。ですが、今の息子の様子を見てこの選択でよかったとしみじみと感じています。いろいろと葛藤はありましたし、今後も中学・高校と悩むことはたくさんあると思いますが、息子が少しでも安心して学校生活を送れるようにみんなで考えて行きたいと思います。イラスト/keikoエピソード参考/ちくわ(監修:三木先生より)特別支援を受けるかどうかを決断するのは、とても悩みますよね。書いてらっしゃるように、クラスの適性だけではなく、家から通いやすいのか、家族への影響はあるのかなど、考えれば考えるほど気になるポイントがたくさん出てきます。しっかり準備をしてしっかり悩んで結論を出されたからこそ、良い環境に巡りあえたのではないでしょうか。楽しい学校生活が送れることをお祈りしています!
2022年10月08日