日本酒ブランド「サケハンドレッド(SAKE HUNDRED)」は、ブランド初の実店舗となる旗艦店「サケハンドレッド ギンザ トウキョウ(SAKE HUNDRED GINZA TOKYO)」を東京・銀座並木通りに2022年秋オープン予定だ。サケハンドレッド"ブランド初"の実店舗がオープン「サケハンドレッド」は、"最高峰のオリジナル日本酒”を開発・販売する日本酒ブランド。ユリの花を思わせるエレガントな香りが魅力の「百光」や、シルキーで丸みのある味わいが特徴の「百光 別誂」、デザートのような濃密な味わいの「天彩」など、高い製造技術によって作られた日本酒を提供している。これまではオンライン販売を中心に展開してきたサケハンドレッドだが、よりリアルな場で日本酒やブランドの世界観を届けるため、ブランド初の実店舗をオープン。フラッグシップストア「サケハンドレッド ギンザ トウキョウ」を東京・銀座に構える。店内では、実際にサケハンドレッドの日本酒を手に取り、ブランドのストーリーや魅力に触れることが可能だ。また、本店舗のために考案されたオリジナルメニューとサケハンドレッドの日本酒のペアリングを堪能できるエリアも用意。ぜひ店頭に足を運び、サケハンドレッドの魅力を五感で味わってみてはいかがだろうか。【詳細】「サケハンドレッド ギンザ トウキョウ」オープン日:2022年秋予定住所:東京都中央区銀座6-6-5
2022年05月20日「第3回 和酒フェス」が、大阪ベイタワー・アトリウムで2022年7月9日(土)、10日(日)の2日間開催される。100種以上の和酒“利き酒祭り”「和酒フェス」旬の和酒を楽しめるグルメイベント「和酒フェス」が、大阪で開催決定。期間中は、全国から20酒蔵が集い、約100種類以上の日本酒が集結する。第3回目となる今回は「夏酒、スパークリング、生酒、プレミアム酒を楽しもう!」がテーマ。和酒フェス初出展となる越の鷹、三重の寒梅、長龍、五橋など人気銘柄を筆頭に、米鶴、山猿、白川郷、鉾杉、花雪など、人気の日本酒が揃う予定だ。うれしいのは、各ブースで利き酒を楽しめること。味比べして楽しんだ後は、一部製品は即売可能なので、自宅でゆっくりと楽しむことも。また、日本酒のお供にぴったりな地方の特産品やグルメを集めたフードゾーンも用意する。さらに、体験型コンテンツとして、和太鼓エンターテインメントの生演奏や、2022 Miss SAKEのステージなども実施。来場者を対象に和酒フェスの人気和酒を決める投票イベントも行われるので、足を運んだ際にはぜひ参加してみて。【詳細】第3回 和酒フェス@ 大阪ベイタワー開催日時:2022年7月9日(土)、10日(日)第1部(試飲会)12:30~14:45、第2部(試飲会) 15:30~17:45会場:大阪ベイタワー・アトリウム 2F住所:大阪府大阪市港区弁天1丁目2-4料金:前売り制 3,300円※当日券は未定チケット販売場所:和酒フェス公式サイト、PassMarket、Peatix<参加店一覧(例)>米鶴酒造・山形県、六歌仙・山形県、君の井酒造・新潟県、新潟第一酒造・新潟県、伊藤酒造・福井県、三輪酒造・岐阜県、福井酒造・愛知県、丸彦酒造・三重県、竹内酒造・滋賀県、長龍酒造・奈良県、酒井酒造・山口県 ほか
2022年05月20日ふだん何気なく使っている略語やカタカナ語の由来など、意外と知らない外国語の雑学をご紹介。今回は、日本でよく使われる言葉「NG」、「コンセント」、「テーマ」をピックアップ!「NG」って、そもそもなんの略?日常よく目にする略語「NG」。ドラマなどのNGシーンやNGネタ、NGワードなど、映像系のメディアでよく使われています。誰もが知っている言葉ですが、そもそも「NG」って、なんの略かご存じですか?NGの正式表記は…NGの正式表記は、英語の「no good」です!意味は、「だめ、失敗」。日本語の辞書には、「映画やテレビ、ラジオ番組などの録音録画、撮影などで失敗すること」と載っています。英語由来の言葉で、英和辞典にも載っていますが、英語圏では「NG」ではなく、「no good」と使うのが一般的。それほどメジャーな略語ではないようです。英語ネイティブの人に聞いてみたところ、ほとんどの人が略語の「NG」は使わない、とのこと。外国人と英語で話すときは、「NG」ではなく「no good」を使いましょう!「コンセント」は通じる?続いては「コンセント」。電化製品のプラグを差し込む器具のことですが、これってそもそも何語でしょう?コンセントは、和製語です!例えば、「部屋にコンセントはありますか」と英語でいいたいとき、「concent」という単語を使っても通じません。(英語「concent」の意味は、「一致・調和」です)「コンセント」を表す英語は、outlet、wall socket、pointなど。もともと日本では、明治期ごろにコンセントのことを「concentric plug(同心のプラグ)」と呼んでおり、そこから今の形に変化しました。ちなみに、似たような音の英語「consent」の意味は、「承諾する」「承認」など。医者が患者に治療方法を説明して承諾を得る、という意味を表す言葉「インフォームド・コンセント」のconsentです。「テーマ」は通じる?最後は「テーマ」。「テーマソング」や「会議のテーマ」など、日常生活からビジネスシーンまで、あらゆる場所で使われる言葉です。では、「テーマ」とは、もともと何語由来でしょう?正解は、ドイツ語です!「Thema」はドイツ語の中性名詞。おもな意味は「主題、論題、話題」。発音をカタカナで表すと「テーマ」です。ちなみに、「テーマ」を表す英語はthemeで、発音は「スィーム」。当然ですが、英語で話す場合にthemeを「テーマ」と発音しても通じません。日本で使われているカタカナ語は、ドイツ語由来のものもけっこうあります。また英語由来であっても、和製英語の場合は英語圏の人に通じません。辞書を引くと、言葉の由来が載っていることもあるので、気になるカタカナ語があったらぜひ調べてみてください!参考資料:『独和大辞典』(小学館)『日本国語大辞典』(小学館)『世界大百科事典』(平凡社)
2022年05月15日日本酒と西公園実行委員会は、2022年6月4日(土)・5日(日)の2日間、「日本酒と西公園」を宮城県仙台市青葉区の西公園にて開催します。会場には全国から30以上の酒造が集結し、約70種類の日本酒を利き酒で味わえます。仙台市内の飲食店による「酒の肴」を味わえる飲食ブースの出店もあり、日本酒を美味しく、楽しく、存分に堪能できる2日間です。会場では適切な感染症対策を講じ、お客様に安心して楽しんでいただけるよう準備をしております。日本酒と西公園2022 ロゴ■公式サイトホームページ: Facebook : 昨年開催の様子:風景■日本酒と西公園実行委員会とは日本酒と西公園実行委員会は、宮城県仙台市青葉区の大町周辺エリアの飲食店をはじめ不動産業、建設業、製造業等の会員で構成されている商店会御譜代町商人組合のメンバーが中心となり、日本の文化としての日本酒を新緑の西公園で楽しみ、日本酒と仙台の魅力を再発見する場を創出することを目的としています。■参加予定酒造【青森県】 八戸酒造、六花酒造、竹浪酒造店【岩手県】 磐乃井酒造、喜久盛酒造店【秋田県】 秋田清酒、天寿酒造、鈴木酒造店、木村酒造、両関酒造、栗林酒造店、稲とアガベ醸造所【宮城県】 大沼酒造店、一ノ蔵酒販、萩野酒造、蔵王酒造、中勇酒造店、佐浦【山形県】 米鶴酒造、男山酒造、秀鳳酒造場、鈴木酒造店長井蔵、全国6号酵母サミット【福島県】 会州一酒造、辰泉酒造、仁井田本家【栃木県】 富川酒造、松井酒造店、飯沼銘醸、外地酒造店【茨城県】 月の井酒造店【神奈川県】吉川醸造【群馬県】 土田酒造【奈良県】 大倉本家【和歌山県】名手酒造※参加酒造は現時点での予定です。下記の内容は予告なく変更になる場合がございますので、予めご了承ください。昨年開催の様子:酒造ブース■イベント概要日時 :2022年6月4日(土) 10:00~20:002022年6月5日(日) 10:00~17:00場所 :仙台市青葉区・西公園南側(地下鉄東西線「大町西公園」駅 西1出口付近)料金 :★入場無料★利き酒チケット10枚綴り券(チケット1枚で一杯30mlの日本酒と引換)前売料金2,000円(税込)/当日料金2,500円(税込)主催 :日本酒と西公園実行委員会諸注意事項:・雨天決行・新型コロナウイルス感染症対策にご協力をお願いいたします。・前売券は当日会場で利き酒チケットに引換後、各ブースで試飲をお楽しみください。・商品は十分にご用意いたしますが、品切れの際はご容赦ください。・前売券、当日券ともに枚数に限りがございます。・未成年の方、泥酔されている方、運転される方には酒類の提供ができません。お問合わせ:日本酒と西公園実行委員会022-723-5780(平日11時~17時) 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年05月13日日本酒はやっぱり純米大吟醸がうまい!唎酒師も唸った、飲み比べセットを3品ご紹介します。大吟醸の華やかでフルーティーな香りを楽しむには、ワイングラスなどのラッパ型の酒器がおススメ!同じお米でも蔵によって味わいが異なり、同じ蔵でも醸し方によって味が異なります。たくさんのお酒を飲んで、新たな出会いと発見を感じていただけると思います。自分用にも、贈り物にもおすすめです!日本酒はやっぱり純米大吟醸がうまい!唎酒師も唸った、飲み比べセットを3品ご紹介します。大吟醸の華やかでフルーティーな香りを楽しむには、ワイングラスなどのラッパ型の酒器がおススメ!同じお米でも蔵によって味わいが異なり、同じ蔵でも醸し方によって味が異なります。たくさんのお酒を飲んで、新たな出会いと発見を感じていただけると思います。自分用にも、贈り物にもおすすめです!ワイングラスで飲みたい純米大吟醸5本飲み比べ!日本酒といえば、徳利とお猪口。そう思っていませんか?いえいえ、そんなことはありません。特に、大吟醸の華やかでフルーティーな香りを楽しむには、ワイングラスなどのラッパ型の酒器がおススメです。日本酒はお米のお酒ですが、その香りは実に多彩!特に大吟醸酒は、フルーツは花に例えられる華やかな香りが特徴です。今回各蔵と打ち合わせを重ねに重ねて、"香り華やかでありながら、食事の邪魔をしない大吟醸"を醸していただきました。和食はもちろん、ワインのようにチーズやドライフルーツなどの食材とのペアリングもおすすめです!【お取り寄せ可】<父の日>5酒蔵の純米大吟醸飲み比べ720ml5本組セット[ワイングラスで飲みたい日本酒]【送料無料】5,500円(※6/510:00までの早割価格)|旨い食材お取り寄せめしや一般販売されることのない貴重な蔵出し秘蔵酒!5本とも全て美味しい!軽快な後口の良さが食中酒に最適です。これからの季節にピッタリの爽やかな旨味と晩酌の杯がすすむ美味しいお酒。厳選した各蔵元と交渉を重ね、ついに実現!通常ではお目にかかることが出来ない秘蔵酒解禁!さらに、日本酒を分類する特定名称で最高ランクの純米大吟醸のみを集めた父の日の贈り物に相応しい贅沢な飲み比べセットです!大好きなお父さんに感謝を伝える、当店オリジナルメッセージカードが入っています。【お取り寄せ可】<父の日>5酒蔵の全て純米大吟醸飲み比べ300ml5本組セット[父の日に合わせてお届け]【送料無料】3,480円(※6/510:00までの早割価格)|旨い食材お取り寄せめしややっぱり純米大吟醸は旨い!1800mlサイズでたっぷり味わい尽くす5酒蔵5本飲み比べセット大満足の1,800mlセット!各蔵より最高峰の1本を選りすぐり!純米大吟醸5本を飲み比べ出来ます。日本酒の最高峰、純米大吟醸。華やかな吟醸香と気品溢れる優雅な風味は、まさに日本酒の芸術品と言っても過言ではないほど。同じお米でも蔵によって味わいが異なり、同じ蔵でも醸し方によって味わいが異なります。唎酒師が「うまい!!」と唸った純米大吟醸酒のみを集めたこのセットを心ゆくまでご堪能ください。新たな出会いと発見を感じていただけると思います!【お取り寄せ可】<父の日>5酒蔵の全て純米大吟醸飲み比べ1800ml5本組セット【送料無料】9,780円(※6/510:00までの早割価格)|旨い食材お取り寄せめしやおすすめの特集【早割】父の日ギフト・プレゼント
2022年05月10日20歳の頃から唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?第三十二夜は、お蕎麦と合わせて飲みたい日本酒を厳選して3本ご紹介。蕎麦の香り、風味、のどごしにぴったりな日本酒3本を選びました!(左から)「美酒の設計 純米吟醸」「神開 吟吹雪 九號 生原酒」「多満自慢 純米無濾過」秋田県由利本荘市にある齋彌酒造店の代表銘柄「雪の茅舎(ゆきのぼうしゃ)」。こちらの「美酒の設計」は、兵庫県の山田錦を使用し、香りも華やかで蕎麦の香りと合わさって好相性。「美酒の設計純米吟醸」720ml 2,260円(ひいな購入時価格)/株式会社 齋彌酒造店滋賀県甲賀市にある藤本酒造の代表銘柄「神開」。その名のとおり、神様のお告げで井戸を掘ったところ良質な水が湧き出したという由来から命名された。9号酵母と吟吹雪という酒造好適米を使用。酸味がたまらない「神開 吟吹雪 九號 生原酒」720ml 1,760円(ひいな購入時価格)/藤本酒造株式会社東京都福生市にある石川酒造の代表銘柄「多満自慢(たまじまん)」。こちらは一番ベーシックな純米酒で破格のプライスながら、そのおいしさでデイリー酒にもってこい。アルコール度数は14度と少し低め。「多満自慢 純米無濾過」720ml 1,130円(ひいな購入時価格)/石川酒造株式会社娘・ひいな(以下、ひいな)「月に一度の晩酌がやってまいりました〜!」父・徹也(以下、テツヤ)「久しぶりだねぇ。髪の色変えたんだ?」ひいな「そう。毎回、髪色違うよね(笑)」テツヤ「今日はなんと特別ゲストをお呼びしております!」ひいな「どうぞ〜!」山崎智世(以下、山ちゃん)「失礼します!」テツヤ「フォトグラファーの山崎智世さんこと山ちゃんです。カナダからおかえり!」フォトグラファーの山崎智世さんは、現在カナダ在住。久しぶりの日本帰国で、伊藤家に居候中のところ、特別ゲストにご登場いただきました!ひいな「おかえりなさい〜!」山ちゃん「ただいま〜!」テツヤ「今、山ちゃんは伊藤家に居候中ってことでゲストに来てもらいました!」山ちゃん「伊藤さん家にはだいたい3週間くらいお世話になってます(笑)」テツヤ「だいぶいるね(笑)。いやぁ、山ちゃんが来てからね、酒量が増えちゃって(笑)」山ちゃん「私もですよ!お互いさまです」テツヤ「資源の日に出すゴミの量がすごくてさ(笑)。どんなに疲れて帰ってきても、ちょっとだけ付き合おうかなってなっちゃう」山ちゃん「昨日もね(笑)」テツヤ「早く寝ようと思ってたのに、結局夜中の2時半まで飲んじゃってさ」山ちゃん「俺はこれで寝るよ!って言いながら」テツヤ「あと一杯、って終わらなくて」ひいな「最近私が実家に帰ってくるとおかえりって言ってくれるしね。山ちゃんが帰っちゃうとさみしくなっちゃうね」山ちゃん「いらっしゃいってね。ひいなのことも小さい頃から知ってるし、なんか家族みたいな」ひいな「そうそう。カナダからおかえりなさい!」テツヤ「今回は、久しぶりに日本に帰国した山ちゃんに、ぜひおいしい日本酒をご紹介したいと思ってね」ひいな「日本酒って普段飲みますか?」山ちゃん「カナダでも買えるんだけどものすごく高いから、お正月しか飲めない」テツヤ「え〜お正月だけ?むしろカナダでどんな日本酒が飲めるのか気になるね」山ちゃん「すっごく高くて。『獺祭』『谷川岳』『加賀鳶』はあったかな」ひいな「どれもいいお酒ですね(笑)」山ちゃん「その3本を買って8,000円くらいしたかな」テツヤ「おぉ、いいお値段するね」山ちゃん「そう。だから日常的に日本酒を飲むのはなかなか難しいかな」テツヤ「そうなるよなぁ」山ちゃん「だから伊藤家に来て、いっぱいお酒があるのでたくさんいただいています」ひいな「今回はおうちでお蕎麦屋さんをしようと思って。お蕎麦屋さんに行くと日本酒飲みながらちょとっとつまみたいじゃない?」テツヤ「大人の贅沢だよね」ひいな「つまみながら飲みながら、日本を感じてもらう企画です!」テツヤ「山ちゃんにも久しぶりのそばでおもてなしってことで!」山ちゃん「おそば大好物です!」ひいな「よかった〜!」まずは、香りの華やかな純米吟醸「美酒の設計 純米吟醸」からひいな「お好きなおちょこをどうぞお選びください〜」テツヤ「蕎麦屋みたいだね」山ちゃん「わぁ〜!私はこれにしてみよ」テツヤ「いいねぇ」山ちゃん「3本あるけど、どれから飲むの?」ひいな「私の理想としては左の『美酒の設計』から。香りがすごいの。まず嗅いでみてほしい!」山ちゃん「う〜ん!いい匂い!」『美酒の設計』は、毎年お米のできに合わせて12種類ある酵母の中からどれを使うか選ぶというこだわりよう。テツヤ「『雪の茅舎』って蕎麦屋にあるイメージない?」ひいな「あるある!」テツヤ「『ゆきのぼうしゃ』って読めなくて、『これください』って指差したりして(笑)」ひいな「確かに読めない(笑)。これは今までの『雪の茅舎』のイメージが変わるかもしれないよ」テツヤ「お?そうなんだ。楽しみ!」ひいな「では、おつぎしますね」山ちゃん、おかえりなさい〜!一同「乾杯〜!」テツヤ「あぁ、うまい!」ひいな「おいしい…」山ちゃん「う〜〜〜ん!甘い!」ひいな「甘みがあるんだけど、ちゃんとお米って感じがするというか」山ちゃん「そうそう。おいしい」ひいな「この間、お蕎麦屋さんに行ったんだけど、こういう香りがあるお酒もいいなと思って選んでみた」テツヤ「ひいなも蕎麦屋で飲んだりするの?」ひいな「この前、おばあちゃんとお昼にお蕎麦屋さんで飲んだの」山ちゃん「それ最高だね」ひいな「おばあちゃんと2人で、のどぐろの天ぷら、筑前煮、もろみ味噌ときゅうり、蕎麦がきとか蕎麦前で食べたりしてね」テツヤ「何それ!いいなぁ」ひいな「すごくおいしかった。その時に香りがある日本酒もいいなと思ったんだよね」テツヤ 「この香りは蕎麦の邪魔にならないのかな?」ひいな「むしろ風味が豊かな感じになると思う。お蕎麦の香りにも合うと思うし、蕎麦を食べるまでの“蕎麦前”でも楽しめると思うよ!」テツヤ 「俺はね、蕎麦食べながら飲めるんだよね」ひいな 「本当に?」テツヤ 「蕎麦をつまみに飲む。蕎麦が固まっちゃったらお酒をかけちゃったりして」山ちゃん 「え!お蕎麦に日本酒かけるの?」テツヤ 「そう。あとはわさびじゃなくて七味を直接おそばにかけるの」ひいな「それで塩とかで食べるってこと?」テツヤ「いや、七味をそばにかけてからつゆにつけるの。そのほうが香りがいいの」2本目は、乳酸系の甘酸っぱい酸味を感じる「神開 吟吹雪 九號 生原酒」テツヤ「では、次いってみましょうか」ひいな「次は『神開』を!」一同「じゃ、乾杯!」テツヤ「これはね、俺が好きなやつですよ。ぬか漬けっぽい!」山ちゃん「あ、匂いが全然違うね!」ひいな「乳酸感があるよね」山ちゃん「初めて飲む味!でもおいしい」テツヤ「カナダじゃ飲めない味だよね、きっと」山ちゃん「うん、このクセがいいね。おいしい」ひいな「なんかこの2本でも、香りがあるところは一緒なのに、香りの系統が違うよね」テツヤ「うん、真逆だよね」山ちゃん「それぞれ違っておもしろいね」ひいな「でも、次のお酒飲んだら、また印象が変わるかも」山ちゃん「え〜!」テツヤ「マジか!」テツヤ「この酒は、蕎麦屋で腰を落ち着けて飲みたい感じだね。気軽に飲む感じというよりは、今日は俺3時間います!みたいな(笑)」ひいな「蕎麦屋で長期戦!最高だね」山ちゃん「そうそう。ちびちびいきたいね」ひいな「お蕎麦屋さんで日本酒を飲むようになったのって江戸時代かららしいんだけど」テツヤ「へぇ」ひいな「注文が来てからお蕎麦を切ると出てくるまでに時間がかかるでしょう?お蕎麦が出てくるのを待ってる間に“蕎麦前”を食べるっていうのが、江戸の粋な食べ方だったんだって」テツヤ「なるほど。蕎麦だけ食べるのは粋じゃないのか」ひいな「一杯ひっかけて、っていうのが通なんじゃない?」山ちゃん「なるほど、そういう食べ方だったんだね」こっくりとした旨みたっぷりな純米酒で飲み飽きない「多満自慢 純米無濾過」ひいな「3本目は『多満自慢』の中でも一番スタンダードなお酒です!なんとこのお酒すごくお安くて…」テツヤ「いくらなの?」ひいな「1,130円!(ライター注:石川酒造のオンラインショップではなんと990円で購入可能です!)」テツヤ「安すぎる!」山ちゃん「安い〜!」テツヤ「味が気になるよ」一同「乾杯!」テツヤ「う〜ま〜い〜」山ちゃん「あらぁ、好きかも」テツヤ「俺も『多満自慢』好きだな」ひいな「でしょう?おいしいでしょう?安心感があるおいしさだよね」山ちゃん「全部タイプが違うから、一番って決められないけど、すごく好き!」ひいな「このお酒を選んだ理由としては、一番穀物っぽさがあるなと思って。蕎麦に合わせるならこれかなって」山ちゃん「なるほど。早く合わせたい!」板わさ、だし巻き卵、わさび漬け…お好きな蕎麦前を準備してひいな「じゃ、蕎麦前からいきましょうか」山ちゃん「きゃ〜!きれいなたまご焼き!これ、ひいながつくったの?」ひいな「昨日練習しました」山ちゃん「お店みたい!」一同「いただきます!」テツヤ「子どもの頃から蕎麦屋で飲むのって憧れでさ。大人になったら蕎麦屋に行きたいって思ってた」山ちゃん「わかる!蕎麦屋で飲むのって憧れるよね」ひいな「ね!こうやっておうちでもできちゃう」山ちゃん「日本酒はやっぱり和食に合うから日本で飲むのがいいねぇ。カナダで飲むよりやっぱりいい!」ひいな「日本の風土で味わうのが一番おいしい?」山ちゃん「うん、そう思う!」ひいな「『神開』はさ、食事があって完成する感じしない?」山ちゃん「あります!」板わさの厚さにご不満の父・テツヤ(笑)。わさびをつけすぎて鼻にツーン!でもその刺激がたまらないんですよね。テツヤ「わさび漬けも合うな。そばにも絶対合うでしょう」ひいな「だし巻きも食べてみて」山ちゃん「ひいな、上手〜!すっごくおいしい!」テツヤ「こりゃ酒がすすむね〜」ひいな「おうち蕎麦屋最高だねぇ」山ちゃん「しあわせ〜」テツヤ「おうち蕎麦屋、楽しいね」ひいな「でしょう?おうち蕎麦屋やるならいいお酒をそろえて…」テツヤ「蕎麦前いろいろそろえて。あとはおいしいお蕎麦があれば完成じゃない?」山ちゃん「これはビールじゃないし、ワインじゃないよね」テツヤ「やっぱり日本酒でしょう!」ひいな「江戸時代は醤油が高級品だったから、蕎麦前に味噌が多いらしいよ」テツヤ「あぁ、焼き味噌とか蕎麦味噌とかね!」ひいな「最近一人暮らしをはじめて、ちょっとつまみたいけどつくる元気がない時はかまぼこを食べるんだけど」テツヤ「あぁいいね。立派な蕎麦前じゃん。でもさ、高級な蕎麦屋ってもう少し厚く切ってくれるんだけど…」ひいな「そうなの?厚めに切ったつもりだったんだけど(笑)」山ちゃん「もっと厚いんだ?これも十分厚いよ!」テツヤ「厚くてわさびがいっぱいついてくるの。今日は庶民的な感じで(笑)。カナダでかまぼこ売ってるの?」山ちゃん「売ってるけど。真っピンクのやつだよ」ひいな「私がいつも食べてる某スーパーの78円のかまぼこも真っピンクですよ(笑)」テツヤ&山ちゃん「安!」テツヤ「お酒に絶対合うし、ヘルシーだし、いいつまみだよ」いよいよ、お蕎麦が登場!日本酒との相性はいかに?のりをたっぷり、ネギもそえて。乾麺でも十分おいしい!伊藤家の定番の十割そばとそばつゆ。そばつゆはこの2つを1:1で割るのがおすすめとのこと!「山本かじの」の「北海道産100%国産 十割そば」、「にんべん」の「つゆの素ゴールド」、「上野藪蕎麦総本店」の「藪そばつゆ」。テツヤ「そろそろ、蕎麦食べながら飲みたいんですけど」ひいな「おまたせしました〜」一同「いただきます!」テツヤ「いやぁ、ほんと乾麺ってうまくなったよね」まずは山ちゃんからどうぞ〜!山ちゃん「おいしい〜!ほんとにおいし〜!」テツヤ「ちょっと固まってるから、日本酒かけちゃう?」ひいな「かけちゃおうか」テツヤ「どれかけちゃう?」ひいな「『多満自慢』にしようか。一番合いそう」ちょっと固まってしまったおそばに、たっぷりと日本酒を回しかけてほぐします。山ちゃん「わ、やっちゃった!」テツヤ「時間が経っちゃうと固まっちゃうからさ、こうやって日本酒かけるとほぐれるんだよ」山ちゃん「伊藤家では普通のことなんだね(笑)」テツヤ「おいしいよ」山ちゃん「乾麺って、こんなにおいしいんだ!」ひいな「お蕎麦に一番合うのって『多満自慢』かなってイメージだったんだけど『美酒の設計』もいいかも。やっぱり華やか系と合う!」テツヤ「なるほど。うん、すごくわかる」ひいな「そばの香りとお酒の香りが鼻から抜けて、さわやかなんだけど、豊かな感じがする」テツヤ「蕎麦屋に『雪の茅舎』が置いてあるのがわかる気がするね」山ちゃん「家で蕎麦屋楽しいね」テツヤ「最高だね。どう?日本感じた?」山ちゃん「感じました!伊藤家のホームステイでも」テツヤ「ちょっと太ったんでしょう?」山ちゃん「太りましたし、ウルルン滞在記みたいな。もう今から悲しくなってます」テツヤ「もう別れを感じて?」山ちゃん「そう。来年もお世話になろうかと」テツヤ「今度は、夫のブンちゃんも一緒に」山ちゃん「いいの?」ひいな「ぜひぜひ!外国の方に日本酒飲んでほしい!」蕎麦湯に日本酒!?日本酒の蕎麦湯割で、おうち蕎麦屋クライマックス!ひいな「あぁ、忘れるところだった!蕎麦湯持ってくるね!」テツヤ「蕎麦湯は薄いのより濃いほうが好きなんだよな」山ちゃん「茹でる時のお湯を少なくして、蕎麦湯を濃くすればいいんだよね?」テツヤ「でも、たっぷりのお湯で茹でるのがいいっていわれてるからね。でもさ、それだと蕎麦湯が薄くなっちゃうからさ」ひいな「あのね、やりたいことがあるんだけど。日本酒1:蕎麦湯3で割る飲み方があるらしくて」テツヤ「いいじゃない!やろう!」山ちゃん「どういうこと?日本酒で割ちゃうの?」ひいな「そう。そばつゆをお好みで足してください」テツヤ「焼酎の蕎麦湯割りみたいな感じだな」山ちゃん「焼酎の蕎麦割りってあるんですか?」テツヤ「あるある」山ちゃん「蕎麦屋で飲めるの?」テツヤ「蕎麦焼酎で割ったり」ひいな「日本酒で割ってもおいしいっていううわさを聞いたので」テツヤ「確かにうまいだろうね。その場合、この3種類どれがいいんだろうね」ひいな「どれがいいかな?」テツヤ「『多満自慢』かなぁ」ひいな「一番クセがないから合いそうだよね。焼酎のお湯割りみたいに蕎麦湯に日本酒を入れたほうがいいかな?」テツヤ「そのほうが良さそうだね!」ひいな「蕎麦湯どろっとしていていい感じ!」テツヤ「うん、いいね。どろっとしてる!」ひいな「鶏白湯みたい(笑)」テツヤ「俺は『多満自慢』にしてみた」山ちゃん「私は『神開』」ひいな「じゃ、私は『美酒の設計』にしてみようかな」テツヤ「そうだね、三者三様で」蕎麦湯に日本酒を加えて…。さてはてお味はいかに?熱々の蕎麦湯が甘酒みたいな甘みとおつゆのしょっぱさで絶妙なバランスに!テツヤ「いただきます!あれ?甘酒みたい(笑)!でもおいしい」山ちゃん「おいしい〜!」ひいな「おもしろい〜!甘酒だね」テツヤ「そばつゆも入れてみるか」ひいな「うんうん、入れよう」テツヤ「うわ、最高!おいしい!ぐびぐび飲んじゃうね。焼酎よりいいかも」ひいな「だし割りだね」テツヤ「そばつゆ入れて日本酒入れて蕎麦湯で割る。うまい!」山ちゃん「おもしろいね〜!」テツヤ「うまいね。ほんとにうまい。マジでうまい。酔っ払うかも(笑)」ひいな「最後にほっこり終われるね。おうち蕎麦屋大成功!」テツヤ「来年はブンちゃんも!」ひいな「伊藤家で待ってます〜!」山ちゃん「また来ます〜!」【ひいなのつぶやき】蕎麦前とお蕎麦のセットは、おうちにいながら簡単に外食気分を味わえるのでおすすめ日本酒を数種類用意するとより本格的に楽しめます!ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中photo:Shu Yamamoto illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita
2022年05月08日お酒のオンラインストア「KURAND(クランド)」にて、アーティスト「BoA」さんのデビュー20周年を記念した日本酒「はたとせ」が、4月26日17:00より数量限定で販売が開始されました。「はたとせ」は、2001年に日本デビューをしたBoAさんのデビュー20周年を記念した日本酒。山田錦を38%まで磨き造られた純米大吟醸です。お米の繊細な旨味や酸味が華やかな香りとともに口に広がる極上の一本。そんな「はたとせ」に「はたとせグラス」がついたグラスセットが数量限定で発売されました。中で香りが広がる丸いボウル型のグラスは、より「はたとせ」のフルーティで華やかな香りを楽しめること間違いなしです。■商品概要販売開始:2022年4月26日17:00発送開始:2022年5月下旬以降から順次発送予定販売価格:「はたとせ」単品 5,500円、「はたとせ」グラスセット 6,500円商品詳細:(マイナビウーマン編集部)
2022年04月27日株式会社秋田ケーブルテレビ(本社:秋田県秋田市、代表取締役社長:末廣 健二)が運営する「ハチふる SHIBUYA meets AKITA」にて、日本酒と秋田杉を使ったオリジナル枡の販売をスタートいたします。日本酒は、ハチの故郷であり米どころ秋田が誇る創業400年余りの老舗酒蔵木村酒造(秋田県湯沢市)とのコラボ商品。kuramaster2021純米酒部門で最高賞である審査員賞を受賞した「福小町 純米吟醸」をハチふるラベルにして店舗限定で発売します。また、秋田杉を使った枡「Yottemasu」には渋谷の街並みがデザインされ、底部分には酔ったハチの姿が。販売は4月28日シブヤの日にスタート。当日は、ハチふる公式Instagramのインスタライブにて商品紹介を予定しています。さらに、渋谷スクランブルスクエア14階店舗「ハチふる SHIBUYA meets AKITA」では、新商品の販売を記念して、振る舞い酒や秋田杉のサシェプレゼントなど様々なイベントを行います。これら商品の売上の一部は一般社団法人ONE FOR AKITAを通して、ハチの犬種 秋田犬の保存・保護のために使用されます。★新商品★<新商品詳細>■商品名木村酒造×ハチふる「福小町 純米吟醸 ハチふるラベル」価格:770円(税込)300ml■取扱場所渋谷スクランブルスクエア14階「ハチふる SHIBUYA meets AKITA」※店舗限定販売■商品名「Yottemasu」価格 :1,500円(税込)サイズ:一合枡■取扱場所渋谷スクランブルスクエア14階「ハチふる SHIBUYA meets AKITA 」及びハチふる SHIBUYA meets AKITA オンラインショップ( )■販売開始日2022年4月28日(木) シブヤの日福小町 純米吟醸 ハチふるラベルYottemasu<新商品「福小町 純米吟醸 ハチふるラベル」「Yottemasu」販売記念イベント>【1】内容:ハチふる“ワンバサダー”あむみによるインスタライブ期間:2022年4月28日(木) 20:00~【2】内容:振る舞い酒 日本酒「福小町 純米吟醸 ハチふるラベル」期間:2022年4月29日(金)~5月1日(日) 各日15:00~・17:00~※日本酒の他にも、かづの100%アップルジュースや取扱い商品の試食も行います。【3】内容:アイテムを見つけよう!秋田杉の遊べるプール期間:2022年4月29日(金)~5月1日(日) 各日13:00~【4】内容:「福小町 純米吟醸 ハチふるラベル」もしくは「Yottemasu」ご購入の方にもれなく秋田杉のサシェプレゼント期間:2022年4月28日(木)~2022年5月22日(日)【1】【2】【3】【4】実施店舗:「ハチふる SHIBUYA meets AKITA」東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号 渋谷スクランブルスクエア14階※上記内容は変更となる場合がございます。※無くなり次第終了となります。ハチふる“ワンバサダー”あむみ秋田杉のサシェ 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月26日ワインやブランデーは熟成するとおいしくなると言われますが、実は日本酒にも熟成日本酒という楽しみ方があります。その魅力と和食と合わせて提案するお店〈酒遊び とらとら〉が2022年3月、恵比寿に誕生しました。熟成日本酒と創作和食のペアリングによる奥深い世界を垣間見てきました。恵比寿神社から30秒。ビルの3階にある隠れ家のようなお店。恵比寿の恵比寿神社のそばにあるビルの3階にオープンした〈酒遊び とらとら〉は、希少な熟成日本酒を洗練された創作和食に合わせていただけるお店です。熟成日本酒とは聞き馴染みがありませんが、お酒の貯蔵技術が進歩する以前は、日本酒を自然の力に任せて熟成させて、古酒として楽しむ文化がありました。〈酒遊び とらとら〉は知る人が少なくなった熟成日本酒の文化を知ってもらいたいとオープン。コース料理にペアリングをお願いすると他のお店では飲めない稀少な熟成日本酒のほか、伝手がなければ手に入らないような珍しい日本酒を味わえるという貴重な体験ができます。ペアリングが生む、料理と熟成日本酒の味わい深い相乗効果。先付の「蜆汁(しじみじる)」からスタート。「美味佳肴」(8,800円)のコースにペアリング(2,500円)をお願いしました。まず先付にいただいたのが「蜆汁(しじみじる)」。しじみの出汁をしっかり感じるお吸い物に三つ葉の香りが上品です。右から「鴨の酒蒸し」、「甘海老の沖漬け」、「唐墨の西京漬け」、「ガリ〆鯖」、「信州産アスパラ酢味噌掛け」。オリジナルの純米活性にごりのお酒「あぶく」。前菜は5種盛りで柔らかく旨味のある「鴨の酒蒸し」、ぷりっとした食感の「甘海老の沖漬け」、紅芯大根を合わせた「唐墨の西京漬け」、たっぷりのガリの下に〆鯖が隠れた「ガリ〆鯖」、手作り酢味噌がまろやかな「信州産アスパラ酢味噌掛け」という5種盛り。順番に食べるとしっかり旨味があるものから徐々に酸味のあるものに。愛知県〈青木酒造〉で作っているオリジナルの純米活性にごり「あぶく」をペアリング。瓶の下の方に米が残っていて、乳酸を思わせる味わいです。お造りは5種盛り。これで1人分です。岩手県〈川村酒造〉の「酔右衛門(よえもん)」と徳島県〈三芳菊酒造〉の「三芳菊」。次はお造り。ひと目で新鮮と分かる美しいお刺身は右からきびなご、いさき、鰆、真鯛、本マグロの5種類。すだちをかけて、岐阜県のたまり醤油でいただきます。この5種盛りのお造りには2種類のお酒が合わせられました。右の3種類には酸味と苦味を感じる岩手県〈川村酒造〉の「酔右衛門(よえもん)」の2年熟成を。徳島県〈三芳菊酒造〉の「三芳菊」は、2016年に発売された後、冷蔵で熟成。ねっとりした油分を感じるお刺身と相性がいいとのこと。「常陸牛の酒粕味噌漬け」。炭火で炙っていただきます。青森県〈竹浪酒造〉の「七郎兵衛」。陶器製や木製など盃いろいろ。盃台に盃をのせていただきます。焼き物として「常陸牛の酒粕味噌漬け」を卓上の炭火コンロで炙って、炭の風味を移していただきます。酒粕の旨味が移った常陸牛のサクサクした食感にふわっと炭火焼きの風味に唸りそうになります。こちらには青森県〈竹浪酒造〉の「七郎兵衛」を温度50度ほどのところで10分ほどかけてゆっくり燗して合わせます。2018年のビンテージでかなり貴重なものだそう。盃はたくさんある中から好みのものを選べます。盃も貴重なものが多く、中にはもう買えないものやお願いしても1年待ちのものなども。そしてカウンターの上に最初から用意されていた陶器の盃台に乗せていただきます。ちゃぶ台や座卓がまだなかった頃、お酒は特別なものとして一段高く置かれていたそうです。盃台は今はもうほとんど作られていないので、骨董品を集めているんだとか。錫製のとっくりも、昭和の年代物です。お鍋の中には広島県〈竹鶴酒造〉の「秘傳」。大きなハマグリを酒蒸しに。ぷりっ!鰆は少し丸々ぐらい火を通せばOK。埼玉・神亀酒造の「ひこ孫」を燗で。そして次は「熟成純米酒しゃぶしゃぶ」。大きな蛤と鰆、うるいと菜の花という季節を感じる4種類の具材を純米酒で火を通していただくという贅沢さ。付けダレの代わりに日本酒に梅干しと鰹節と昆布を加えて煮詰めた煎り酒が出されました。周囲にお酒のいい香りが充満して、食べる前から気分が上がってしまいます。しゃぶしゃぶに合わせたのは埼玉〈神亀酒造〉の「ひこ孫」。2009年醸造の純米吟醸です。鰆を食べたあとにお酒を口に入れたら鰆の旨みを改めて感じて、ハッとしました。素敵なお椀に入った「鮎並女(あいなめ)の揚煮 旨出汁餡」。自家製のレモンサワー。そして「鮎並女(あいなめ)の揚煮 旨出汁餡」は美しいお椀の中に、あいなめがどことなく凛とした表情で鎮座していました。上品な餡の中に、表面はさっくり、中はふんわりでしたあいなめのおいしいこと。揚げ物ということもあり、さっぱりと自家製のレモンサワーがペアリングされました。「初鰹の燻製ポン酢」。見える場所で燻製にして、エンターテインメント性も。色合いの美しい京都〈向井酒造〉の「伊根満開」。そして酢の物として「初鰹の燻製ポン酢」が出されました。目の前で燻製が施された鰹は、風味豊かに、しかもクセのない食べやすい仕上がりです。穂しそや青ネギの薬味と合わせていただきます。鰹には京都府〈向井酒造〉が古代米で作った「伊根満開」という赤く、甘酸っぱいお酒が合わせられました。海外でも人気のお酒だそうです。チーズの風味もおいしい「鮑と山田錦のリゾット」。和歌山県〈中野BC〉の「超久」。食事として出されたのは「鮑と山田錦のリゾット」です。山田錦は酒米として有名なお米のひとつ。澱粉質が多くて、炊くと普段食べているお米と食感が異なるので、〈酒遊び とらとら〉では焼きおにぎりやリゾットとして提供しています。確かに舌触りに特徴がありました。クリーミーで食感も楽しいリゾットには和歌山県〈中野BC〉の「超久」が合わせられました。なんと、2002年に醸造された20年もの。飲み始めは爽やか、飲み終わりにしっかりした印象が残るお酒でした。鳥取〈梅津酒造〉の梅酒「野花(のきょう)」と〈向井酒造〉の「伊根町夏の想い出」をミックス。「北海道産小豆の白玉ぜんざい」に梅酒と日本酒を合わせたカクテルを合わせるという発想も新鮮です。最後は国産の冷たい烏龍茶をワイングラスで。渋みのない爽やかな味でした。最後に出されたのが「北海道産小豆の白玉ぜんざい」。そして鳥取〈梅津酒造〉の「野花(のきょう)」という梅酒と先ほども登場した〈向井酒造〉が作る夏のお酒「伊根町夏の想い出」をミックスしたカクテルのようなお酒が合わせられました。お酒をぜんざいにかけてもおいしいとのこと。試してみると、いちごの酸味とお酒の酸味、まろやかなあんこに作りたてで柔らかい白玉で幸せな気分に。デザートも丁寧に作られていて、最後までお酒の魅力をたっぷり楽しめる演出に脱帽です。熟成日本酒や古い酒器に触れられる貴重な時間。カウンター14席とこぢんまり。〈酒遊び とらとら〉で飲める熟成酒は、酒蔵や酒屋さんが熟成したものを信頼関係をもとに集めたもの、店主が自家熟成したものが揃っています。実は、熟成酒の方が二日酔いしにくいので、お酒が弱い人こそ試してみてほしいとのこと。しばらく忘れられていた日本酒を熟成させるという文化と熟練の腕で作られる創作和食の組み合わせ。〈酒遊び とらとら〉で、古くて新しい日本酒の奥深さにハマってみてはいかがでしょうか。〈酒遊び とらとら〉東京都渋谷区恵比寿西1-13-6 ブラッサム ZEN3F03-6455-348517:00~23:00(22:30LO)日休公式Instagram
2022年04月25日京都最大級の日本酒イベント「SAKE Spring 2022」が、2022年7月9日(金)・10 日(土)の2日間、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催される。京都最大級の日本酒イベント「SAKE Spring 2022」開催決定国内外10都市以上での開催実績をもつ「SAKE Spring」は、全国の様々な酒蔵が一堂に介する国内最大級の日本酒イベント。全国各地から約40蔵以上の酒類販売業者と、地域の厳選食材を扱う食品加工・飲食店15店舗が集結し、各出店者こだわりの一杯・一品を販売する。今回はメイン会場の「みやこめっせ」以外に、約10会場で前夜祭やスペシャルイベントなどの新企画を実施予定。ただお酒を味わうだけではなく、生産者や蔵元との交流を通じて、より深くその魅力を体感出来るようなイベントとなっている。なお、7月の開催に先駆けて、2022年5月12日(木)よりチケットの一般販売がスタート予定だ。開催概要「SAKE Spring 2022」開催日:2022年7月9日(金)・10日(土)時間:二部入替制 10:00〜13:00 / 14:00〜17:00メイン会場:京都市勧業館「みやこめっせ」(京都市左京区岡崎成勝寺町9番地の1)<チケット>一般販売予定日:2022年5月12日(木)※詳細はイベント公式WEBサイト(より。
2022年04月11日日本酒もコーヒーも好きという方に朗報です。日本酒の〈久保田〉と〈丸山珈琲〉がコラボしたコーヒーカクテルが2種類飲み比べできます。場所は〈伊勢丹新宿店〉地下1階。4月12日(火)まで開催中の催し『癒し、芳し、珈琲の香り』にお邪魔して、2種類のコーヒーカクテルを飲み比べてきました。鮮やかな手捌きも必見。世界大会準優勝のバリスタによるコーヒーカクテル。新潟で生まれ、190年余りの歴史を持つ地酒〈久保田〉と軽井沢で1991年に創業した〈丸山珈琲〉。日本酒もコーヒーも嗜好品という共通項のあるこの2つのブランドが「いつもの特別に」なるよう常に進化するおいしさを追求したいという考えから、コーヒーカクテルを開発しました。その2種類のカクテルがセットとしていただけるのが、〈伊勢丹新宿店〉で4月12日まで開催中の催し『癒し、芳し、珈琲の香り』です。本館地下1階のフードコレクションコーナー特設ステージで開催されています。カクテルのレシピを作ったのはバリスタの世界大会、ワールド・バリスタ・チャンピオンシップで2017年に準優勝に輝いた鈴木樹(すずきみき)さん。大会ではコーヒーと副食材を合わせたオリジナルドリンクも審査対象。素材を合わせた結果、相乗効果が生まれているかが重要な審査基準なのだとか。今回のカクテルも相乗効果を狙って開発されました。〈久保田〉の日本酒と〈丸山珈琲〉のコーヒー豆で生み出せる相乗効果とはどんなものか。〈久保田〉の担当者と鈴木さんとの間で、約1カ月にわたって複数のコーヒー豆と日本酒を送りあっては、打ち合わせを重ねたそうです。どちらが好み?ドリップコーヒーとアイリッシュコーヒーを飲み比べ!バリスタで今回のコラボカクテルを考案した鈴木樹(すずきみき)さん。そして出来上がったのが「久保田 純米大吟醸」と「エチオピア産ドリップコーヒー」のカクテル、「久保田 萬寿」と「丸山珈琲のブレンド」を使ったアイリッシュコーヒーの2種類です。「丸山珈琲×久保田 コーヒーカクテルセット」として今回の催しで販売されます。鈴木さんが目の前で2種類のカクテルを作ってくださいました。あらかじめコーヒーサーバーに「久保田 純米大吟醸」と「久保田 萬寿」を1杯あたり10〜15ミリリットルと、ブラウンシュガー5〜7グラムを入れます。コーヒーサーバーに「エチオピア」と「丸山珈琲のブレンド」の挽き立ての豆をセット。ゆっくり蒸らしてから、抽出していきます。どちらも1杯あたりコーヒー豆12グラム、お湯は125グラムほどです。まずはドリップコーヒーのカクテルからいただきました。香り、甘味、キレが融合した「久保田 純米大吟醸」と華やかな香りと酸味も特徴のエチオピア産のシングルオリジンコーヒーの組み合わせ。グラスを口に近づけるとふわっと香りがして、これはコーヒーの香りか、お酒の香りかと確かめたくなってもう一度香ってみると、もう別の香りがするという儚く魅惑的な体験。口に含むと、控えめな甘味と酸味のコンビネーションですっきりと味わえます。そしてもうひとつは代表的なコーヒーカクテルとしてお馴染みのアイリッシュコーヒーです。泡立てた生クリームをふわっと被せて出来上がり。華やかな香りと重厚な味わいの「久保田 萬寿」と「丸山珈琲のブレンド」の組み合わせは、いわばブランドの顔となる定番同士です。チョコレートのような華やかさと複雑で深みのある味わいに仕上がっています。クリーミーでまろやかな味に満足感があって、お酒が入っていることを忘れてしまいそうです。どちらも特徴あるカクテルに仕上がっていますが、温度の変化とともに味わいや香りも変わってしまうので、その瞬間に集中して味わうことをおすすめします。〈久保田〉と〈丸山珈琲〉があればおうちで再現も簡単!バリスタの手による〈久保田〉と〈丸山珈琲〉のコラボカクテルが〈伊勢丹新宿店〉で飲み比べられるのは4月12日まで。でも「久保田 純米大吟醸」や「久保田 萬寿」、〈丸山珈琲〉の「丸山珈琲のブレンド」やエチオピア産コーヒーも定番として売られている商品です。あとはコーヒーを入れる道具と砂糖、アイリッシュコーヒーには少し泡立てた生クリームがあれば、おうちでも簡単にチャレンジできます。お酒や砂糖の量を加減しながら作ってみてはいかがでしょうか?日本酒もコーヒーも両方好きという人ほど、自宅での新たな楽しみになってくれそうです。「丸山珈琲×久保田 コーヒーカクテルセット」東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店 B1 フードコレクションコーナー特設ステージ『癒し、芳し、珈琲の香り』~2022年4月12日(火)10:00~20:00 ※営業日・営業時間は変更の場合あり。「丸山珈琲×久保田 コーヒーカクテルセット」2,200円(イートインとして税込、テイクアウトもあり)
2022年04月08日青い空と青い海だけではない、南の島に脈々と息づいている島酒「泡盛」にまつわる知識欲をくすぐるとっておきの泡盛文化の関連情報が満載です。沖縄の地域コンサルティング会社であるカナイ経営支援研究所株式会社(所在地:沖縄県島尻郡南風原町)は、泡盛関連メディア「珠玉の島酒」を運営しています。沖縄県内には、46か所もの泡盛の酒造所があり、それぞれの酒造所が、地域性豊かな特色あるお酒を造っています。また、泡盛は、沖縄の方々の暮らしになくてはならないお酒でもあり、琉球王朝時代から600年以上の長い歴史を持つ文化事業でもあります。しかしながら、近年のお酒離れや様々な種類のお酒の消費に押され、泡盛の消費量は、2004年をピークに右肩下がりで減少を続けており、業界では苦しい経営状況が続いています。特に家族経営などの小規模の酒造所は、自社でのマーケティングやPRにかけるリソースに限りがあり、販路や売り上げの拡大に苦戦しているのが現状です。泡盛関連メディア「珠玉の島酒」では、そのような泡盛業界の現状に対して、泡盛や泡盛文化にまつわる様々な興味深い情報を発信することで、泡盛文化の継承と泡盛業界の発展に寄与するべく運営されているメディアです。「珠玉の島酒」を通して、泡盛の魅力を感じてもらい泡盛を手に取っていただくことで、泡盛の消費量増加につながるご支援ができればと情報発信を続けております。泡盛関連メディア「珠玉の島酒」泡盛関連メディア「珠玉の島酒」(しゅぎょくのさけ)とは沖縄には40蔵を超える泡盛の酒造所があり、その周辺には琉球王朝時代から600年以上続く「泡盛文化」にまつわる、まだまだ知られていない味覚や知覚をくすぐる隠れた魅力の宝庫となっています。「珠玉の島酒」では、2021年5月のサイト開設以来、現在約90本の泡盛関連の記事を掲載しており、酒造所のご紹介や、泡盛に合うレシピ、泡盛専門バーのバーテンダーが選ぶ特徴的な泡盛や、おいしい泡盛が飲める名店などの記事を載せています。例えば、日本の最西端の島である与那国島には火葬場がなく、度数の高い蒸留酒(地元の泡盛の酒造所でのみ製造が許されている花酒)をご遺体と一緒に棺に入れて埋葬し、数年後棺を掘り出して、花酒でお骨を清める「洗骨」という死者を弔う慣習をご紹介しているなど、地域性豊かな「泡盛文化」の魅力を発信中です。掲載記事抜粋古酒と言えば1946年創業の山川酒造!長期熟成した泡盛は芳醇で深みのある味わい - 珠玉の島酒 : 築90年超の重要文化財で造られる泡盛『國華』と名物杜氏、津嘉山酒造所入門編 - 珠玉の島酒 : 泡盛と酒器:琉球王朝時代から受け継がれた琉球錫器(前編) - 珠玉の島酒 : 毎週更新していますので、是非ご覧いただき、知る人ぞ知る泡盛の魅力に舌鼓を打たれてください。掲載記事カテゴリーと記事数(重複有)「酒造所」19記事、「泡盛」48記事、「ウィスキー・リキュール・ジン」3記事、「おいしい料理・レシピ」19記事、「お酒の美味しいお店」7記事、「酒造所巡り立寄スポット」4記事、「お酒を愛する人」10記事、「お酒と文化」18記事泡盛関連メディア「珠玉の島酒」はこちら : 泡盛関連メディア「珠玉の島酒」でご紹介した酒造所の泡盛は、弊社が運営する泡盛と沖縄の工芸品のネットショップ「珠玉の逸品」で販売しています。こちらも合わせてご覧ください。ネットショップ「珠玉の逸品」はこちら : 【運営企業概要】カナイ経営支援研究所株式会社では、経営コンサルティング業に加え、自主事業として泡盛関連メディア「珠玉の島酒」や、泡盛と沖縄の工芸品のネットショップ「珠玉の逸品」を運営しています。会社名:カナイ経営支援研究所株式会社所在地:〒901-1117沖縄県島尻郡南風原町字津嘉山423September2F電話番号:098-971-1378メールアドレス: info@kanai-j.com 創⽴: 2014 年 3 ⽉設⽴ :2018 年 2 ⽉代表者:代表取締役 ⽐嘉 智明事業内容: 経営コンサルティング全般、IT コンサルティング全般、創業・新規事業⽴ち上げ⽀援、財務管理・資⾦調達、商品開発、販路開拓、IT 導⼊・活⽤⽀援、事業承継・M&A、経理・総務業務代⾏、経営・IT 関連セミナーなどカナイ経営支援研究所はこちら : Twitter投稿 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月07日20歳の頃から唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今回は、2022年、新年にふさわしいしぼりたての新酒をご紹介。第三十一夜は、飲みやすいと評判の低アルコールな日本酒を3本ご紹介。日本酒をもっと気軽に!飲みやすさが段違いの低アルコールな日本酒3本(左から)「五橋 ride?桃色にごり 純米大吟醸」「飛良泉 飛囀 雛 山廃 純米吟醸」「御前酒 菩提酛 うすにごり生原酒 ukigumo」山口県岩国市にある酒井酒造の代表銘柄「五橋」の赤色酵母を使うことで甘酸っぱい発泡感で春のお酒にぴったり。アルコール度数はたったの11度!「五橋 ride?純米大吟醸桃色にごり」720ml 1,650円(ひいな購入時価格)/酒井酒造株式会社秋田県にかほ市にある飛良泉本舗。代表銘柄の「HITTEN(ひてん)シリーズ」の低アルコールタイプはピンクの文字が目印。度数は13度。「飛良泉 飛囀 -雛(HINA)-ライトタイプ 山廃 純米吟醸」720ml 1,760円(ひいな購入時価格)/株式会社飛良泉本舗岡山県真庭市にある御前酒蔵元がなんとセレクトショップ「BEAMS “TEAM JAPAN”」とコラボして生まれたお酒。岡山県産の雄町を使い、昔ながらの手法「菩提酛(ぼだいもと)」で仕込んだクラシックな1本。度数は13度。「御前酒 菩提酛 うすにごり生原酒 ukigumo」720ml 1,870円(ひいな購入時価格)/御前酒蔵元 株式会社辻本店娘・ひいな(以下、ひいな)「すっかり春だねぇ」父・徹也(以下、テツヤ)「今年も春が来たねぇ」ひいな「今回は、春にぴったりな低アルコール特集です!3月に紹介した復刻米のお酒『産土(うぶすな)』がアルコール度数13度だったんだけど」テツヤ「うんうん、すごく飲みやすくておいしかったよね」ひいな「そこで今回は、低アルコールな日本酒に着目してみました!」テツヤ「低アルコールの日本酒ってほかにもあるんだね。いいね!」ひいな「春だし、ぐいぐいっと飲んでほしいなと」テツヤ「春だと飲みたくなるもんね!」ひいな「なんかラベルも春っぽいでしょ?」テツヤ「うすにごり!」ひいな「そう!『ukigumo』はこだわりにこだわり抜いた日本酒なんだけど、そんなことを感じさせないクールな感じでしょ?3月に紹介したお酒はどれも達筆な筆文字が多かったけど、今回は横文字だったり、割とカジュアルめでライトだよね。春っぽいイメージにぴったり」テツヤ「いいねいいね。しかも低アルコール!」ひいな「こういうお酒がいまきてるという感じがあるんだよね」テツヤ「だってさ、やっぱり低アルコールのほうが飲みやすいもん」ひいな「アルコール度数が高いと、ちょっととっつきにくいなっていうイメージってやっぱりあるよね」テツヤ「低アルのほうが、お酒飲まない人たちにも、とっつきやすいかな。導入の日本酒としてももってこいな感じ?」ひいな「そうだよね。女子会しようか!となってお酒を持ち寄った時、日本酒持っていくとなるとちょっと考えちゃう。どういうのがいいかなって」テツヤ「そうだねぇ」ひいな「今回紹介する日本酒は、女子会でも持って行きやすいと思います!」テツヤ「いいね、いいね」ひいな「ワインみたいに軽く飲みたいっていうイメージで、日本酒でも低アルコールを求めてる方が多いので、最近増えてきた気がする」テツヤ「ワインって、度数どれくらいだっけ?12〜13度くらい?」ひいな「そうだね。だいたい、13度より低いくらいじゃないかな」テツヤ「もっとライトな日本酒あるといいなぁ」ひいな「今日ご用意した3本は、11度、13度、13度です」テツヤ「おぉ!味、想像つかないから楽しみ!」ひいな「左から山口、秋田、岡山です!楽しみにしててね」開栓要注意!発泡ありの甘酸っぱいお酒で、低アル春酒の定番に確定!ひいな「では『五橋(ごきょう)』から行こうかな。山口では『獺祭』よりももともと知名度があったお酒なんだよ」テツヤ「へぇ、同じ山口だもんな。このラベルはなんだ?バイクかな?」ひいな「『ride』っていうシリーズだからバイクなのかな。『五橋』の中でも5種類ブランドがあってね、ラベルも5種類違って。そのなかの『ride』シリーズをご用意しました!まずは飲んでみようか」テツヤ「それにしてもすごいピンクだね。味が想像できない」ひいな「『五橋 ride?純米大吟醸 桃色にごり』です」テツヤ「まさに桃色にごり!」ひいな「この間、『五橋』のYouTubeを見たの。発泡のお酒だから開け方をスタッフの方が紹介してて。でもね、軽く振ってから開けててびっくりしたの」テツヤ「マジで?吹いちゃわないのかな?“開栓ご注意”ってタグがついてるけど(笑)」ひいな「よし、やってみようか。にごり酒って上澄みだけで楽しむ場合と、全部混ぜて楽しむ場合があるんだけど、どっちがいい?」テツヤ「最初はやっぱり上澄みじゃない?」ひいな「よし、混ぜないでやってみようか。みなさんも開栓する時はしっかり冷やしてくださいね!そしたら吹かないはずなので!」テツヤ「冷やしておくこと、大事!」蓋を少しずつ開けてみると、なぜか勝手に混ざり始めるお酒。テツヤ「わわわ、閉めたほうがいい閉めたほうがいい」ひいな「いちごみるくみたいできれい〜」テツヤ「おいしそうだね(笑)。勝手にまざちゃったね(笑)。色がかわいいね。結果、吹かずに勝手に混ざってくれてよかったんじゃない?」ひいな「そうだね。おいしそう!みなさん、開栓する時ゆっくりガスを抜きながら開けてくださいね!私は飲食店で働いていた時、日本酒が吹き出して、お客様の頭にかぶせてしまったことがあるんだけど…」テツヤ「え〜〜〜〜!マジで?」ひいな「開栓注意とかも一切書いてなくて、普通に開けたたらボンって栓が飛んでってきれいにお酒が飛び出してお客様のつむじに…」テツヤ「放物線を描いたわけだ(笑)」ひいな「そのお客様はまたお店に来てださって。その節はたいへん失礼しました!」テツヤ「飲食店ではそういうこともあるんだな(笑)。要注意だな」ひいな「はい、気をつけます!」テツヤ「開けたてのシュワシュワとした発泡感がおいしいんだよな。このピンク色なのは酵母?」ひいな「そう、赤色酵母を使ってるから。山形の『ピンクのかっぱ』もそうだったよ」テツヤ「ますますどんな酒なのか気になる。うわ、シュワシュワだね。これは春の花見にぴったりじゃない?」完全に混ざり合い、いちごみるくのような日本酒に。乾杯!かわいい飲み物に見えますけど、日本酒です。いただきます〜!テツヤ&ひいな「乾杯〜」テツヤ「もうこりゃ花見だね。桜が目に浮かぶよ。ゴクゴクいっちゃうね」ひいな「ゴクゴクゴクゴク」テツヤ「もう飲み干したくなるくらいうまい。おいしい。日本酒って言われないと、なんだかよくわからないかもね」ひいな「そうそう。スパークリングワインでもないし…。スパークリングワインを使ったカクテルとかでこういうのありそうじゃない?」テツヤ「あぁ、そうかもね」ひいな「お米っていわれないとわからなくない?」テツヤ「お米の後味は感じるんだけどね」ひいな「あれ?いま気づいたんだけど、もしかしてハチマキうっすらピンクじゃない?」テツヤ「あ、バレた?」ひいな「やっぱり!薄ピンクだよね?『五橋』にぴったり!すごいマッチング!」テツヤ「そうそう。このお酒に合わせようと思ってさ」ひいな「わかりやすくおいしいでしょう?難しい知識とかなしに、素直に『おいしい!』って思ってもらえると思うな」テツヤ「いちごとかさ、甘酸っぱいのが好きな人にはたまらないでしょう?」ひいな「そうそう。甘すぎることなく、でもさわやかで飲みやすくて、さらっとしてて低アルコール。お米はしっかり50%まで削ってるから純米大吟醸。日本酒度はプラスは辛口、マイナスは甘口で表すでしょう?」テツヤ「これはいくつなの?」ひいな「いくつだと思う?」テツヤ「相当甘そうだけど?でもさ、ただの甘さじゃないもんな」ひいな「日本酒度が+15とかだと超辛口、辛口のお酒で+4とか8くらいかな。これはもちろんマイナスなんだけど…」テツヤ「ただ甘いっていうのとも違うよね。シュワシュワしてるのもあってさ」ひいな「ガス感は確かに味の感じ方に影響してるかもね」テツヤ「意外と低めなんじゃない?−4くらい?」ひいな「−50です!」テツヤ「え〜!!そんなに甘いんだ。でも、ぜんぜんいやな甘さじゃないよな」ひいな「酸度は2.0くらいが普通なんだけど、これは酸度が5.0なのね。酸度が高いから後味が丸まってるし、甘さとのバランスがいいんじゃないかな」テツヤ「なるほど」ひいな「すっきりと切れる感じ」テツヤ「たしかに切れるね。さっぱっりね」ひいな「そうそう。後に引かないから、意外と食前酒で飲んでも、次の料理を選ばないかもしれない」テツヤ「世のお父さんたちってさ、だいたいが辛口の酒が好きでさ。甘口は飲まない!なんて言っちゃう人は出会えない酒だよね。もったいないね」ひいな「飲まず嫌いってやつだよね。辛口好きなお父さんにも目をつぶって飲んでみてって言って飲んでもらったら、こういう日本酒もあるんだなっていうのを知ってもらえるのにな」テツヤ「確かに。見た目のピンクできっと選ばないというのもある(笑)」ひいな「そうなの。このピンクの見た目のままだと、これ日本酒だよって言っても、口つけてくれない可能性もあるかもしれない」テツヤ「日本酒のイメージとかけ離れすぎてるからな」ひいな「日本酒飲もう!っていう時には選ばないかもしれないね。フランクにみんなで日本酒とか飲んでみる?って言って楽しめる、敷居が高くない日本酒かな」テツヤ「そうそう。その気軽さを目指してるわけだもんな」ひいな「それでいて、低アルっていうね」テツヤ「実際、この低アルで十分な気がするな。色のイメージもあってピンク=甘いみたいな。ロゼ=甘口みたいなのが若干あるけども」ひいな「飲みやすいから減りも早いよね(笑)」テツヤ「一口でゴクゴクいけちゃうもんな」ひいな「友だちの家でパーティするならぜひ持っていきたい!」テツヤ「食前酒とか食後酒にもいいと思う」ひいな「いちごに合わせたり」テツヤ「フルーツも合うし、スイーツにも合いそう!」ひいな「いいね。いいね。こういうライトな日本酒から始めるのもいいと思うんだよね」テツヤ「そうだね。まずは飲みやすくて、おいしい低アルから」ひいな「ピンクじゃなかったらね、もっとほかの印象だったかもしれないんだけど」テツヤ「思ったよりさらっとした甘さで、おいしいお酒なんだけどね。イメージが固定されちゃうのかもしれない。日本酒度−50っていうからすごく甘口なのかなと思うけど、低アルだからすっきり飲めるっていう、バランスのよさもいい!」ひいな「軽めに飲めるのがいいよね」テツヤ「日本酒業界の方へ。11〜13度くらいのアルコール度数でいいんじゃないんでしょうか?そのほうが飲めるし、売れる気がするけどなぁ」ひいな「私もそう思う!」テツヤ「この『五橋』は見た目と味のギャップがすごかったな。勝手にすいません、舐めてました。めちゃくちゃおいしかったです」ひいな「素直でよろしい(笑)」日本酒らしさが感じられる定番の1本。数日置いて味の変化を楽しんで。ひいな「次のお酒に行こう!次は日本酒度−2.0、酸度2.0なので平均的なお酒ではあるんだけど『飛良泉』は第55回で『まる飛』っていうお酒を紹介したんだけど、今回は『飛良泉』から違うお酒を紹介したいなと思いまして」テツヤ「ひてん!」ひいな「ひな!山廃純米吟醸原酒」テツヤ「え、それで度数13度なの?名前だけ聞くとなんか濃そうなイメージだけど」ひいな「13度で原酒っていうのが気になるポイントだよね。雛のほかにも鸙(ひばり)鵆(ちどり)、鵠(はくちょう)っていう鳥の名前をつけているシリーズなんだけど、まずは飲んでみようか」美しい水のようななめらかさ!2本目、いただきます!テツヤ「きれいなクリアな色だね!」テツヤ&ひいな「乾杯!」ひいな「あぁ、私の好みのお酒です」テツヤ「あぁ、これはいい酒ですね」ひいな「そうなんです!いい酒なんです!」テツヤ「どんな飯にも合うんじゃない?」ひいな「これを飲んでる時、おでんを食べてたんだけど、出汁とも合う純米吟醸としていいなと思って」テツヤ「え、でも逆に、合わないものってあるの?」ひいな「なんだろうね」テツヤ「う〜ん、これさえあれば何にでも合う気がするけど。どうなの?」ひいな「むしろペアリングが難しいかもしれない。これに一番に合う料理を選ぶのが」テツヤ「なるほどね。何にでも合うだけに一番が見つからないと」ひいな「低アルでちゃんとおいしいって優秀なお酒だよね」テツヤ「温度帯で変化しそう」ひいな「冷酒でもおいしいけど、ちょっとぬるくしてもおいしそうだね」テツヤ「燗酒もいいと思うな」ひいな「お出汁系とも合うから」テツヤ「今日飲んだなかで一番、日本酒ぽい感じがするな。いい意味で。苦味もあるし。これが13度なら人に勧めやすいしいいな。ちょうどいいというか。さっきのはピンクだし、ちょっと奇を衒(てら)ってるというか…」ひいな「うんうん、わかるよ。万人受けするのはこっちだと思う」テツヤ「優秀というか、純粋に誰もがいいなって思うやつだよ、これは。バランスが抜群だね」ひいな「創業1487年創業の『飛来泉』なんだけど、この『HITEN(ひてん)』シリーズは、27代目の蔵元が新しい味わいとか次世代へ届けたいお酒を目指して生まれたんだって。低アルコールにしたのは、飲み疲れせずに軽くてスムースな飲み口にしたかったから」テツヤ「まさにテーマ通りだね。このくらいにしたら、日本酒もっと売れるぜ」ひいな「いいよね」テツヤ「めっちゃ気に入りました。今日イチかもしれない」ひいな「そうなんだ!うれしい!わかるよ」ひいな「蔵元さんが言ってたんだけどね。たとえばアイスクリームだって冷凍庫から出した途端よりも、ちょっと常温にして溶かした方がおいしいじゃない?」テツヤ「うんうん」ひいな「その要領で1〜3日開栓して冷蔵庫に保存してすると味わいがまろやかにおいしくなりますよっていうのをウェブサイトで言ってるくらいなの」テツヤ「へぇ、そっりゃ楽しみだね。明日明後日か」ひいな「おいしくしよう」テツヤ「残しておかなきゃ」ひいな「変化を楽しみながらちょっとずつ飲めるの最高!」こだわりの米、こだわりの製法で誕生。〈BEAMS〉との話題のコラボ日本酒!ひいな「最後は岡山の『御前酒』をご紹介します!今度は13度。ラベルだけ見てみて。これ、どっかのブランドとコラボしてます。どこでしょう?」テツヤ「え〜?食?ファッション?」ひいな「ファッションっていうか、セレクトショップっていうか…」テツヤ「え〜どこだろう?」ひいな「最近だと『仙禽』と〈UNITED ARROWS〉がコラボして雪だるまにアロウズのショップの袋をぶら下げててたりして」テツヤ「わかった、じゃ〈BEAMS〉だ!」ひいな「え、え、正解!すごいね、一発で当てたね」」テツヤ「わはは(笑)」ひいな「〈BEAMS〉だと、岡山の蔵元の辻本店さんがコラボしてできたお酒です」テツヤ「あれ?このタグ、〈BEAMS〉カラーじゃない?」ひいな「あ、ほんとだ!気づかなかった」テツヤ「このオレンジといえば〈BEAMS〉だもんな」ひいな「〈BEAMS〉が全国から集めた日本の名品を発信するっていう『チームジャパンプロジェクト』から生まれたお酒なの」テツヤ「へぇ、おもしろいね。日本酒に目をつけたんだ」ひいな「『御前酒 ukigumi 菩提酛 純米うすにごり生原酒』テツヤ「すごいな(笑)」ひいな「名前が強すぎて(笑)」テツヤ「菩提酛で、うすにごりで、生原酒」ひいな「強い総集編でもう最終回なのかな?っていうくらいラスボス感(笑)」テツヤ「そうだね(笑)」ひいな「菩提酛といえば、第56回の『風の森』の番外編をやった時に紹介してて」テツヤ「あったね」ひいな「まず飲んでみようか」光にかざしてた澱が、ボトルのなかでゆらゆらとたゆたう様子が美しかった。うすにごりは春のお酒のイメージですよね。テツヤ「すごく澱があって。くらげみたいに漂ってるね」ひいな「すごいでしょう?きめ細かいうすにごりはよくあるけど、こんなにも目に見えるうすにごりってなかなかないかも」テツヤ「フレッシュ感あるのかな?」(パコーン!!!開けようとしたらフタが吹っ飛びました!)テツヤ「すごい勢いで飛んでったね(笑)」ひいな「びっくりした〜」テツヤ「ガスがあったんだね」テツヤ&ひいな「気持ちを落ち着かせて(笑)。いただきます!」テツヤ「うわ〜!うんまい。これも13度?」ひいな「うん」テツヤ「やっぱりこくらいがいいね。おいしい。飲みやすい」ひいな「お米を噛んだみたいな甘みだよね」テツヤ「うん、米だね。あぁ、ちょうどいいな。昼飲みにこれくらいの感じ最高だな」ひいな「ね。低アルって言ってるけど13度あるんだけどね(笑)」テツヤ「13度の日本酒ってそんなに多くないの?」ひいな「うん、そんなに多くないかな」テツヤ「これからも増えてほしいなぁ」ひいな「私がお店に立ってたら、低アルコールをストックしておいて、ビール飲んだあとに何を飲もうかな?ってお客さんに、いきなり16度とかの日本酒はあれだから、飲みやすい日本酒があるんですけどっておすすめしやすいかなって思う」テツヤ「いいね、いいね。そういう選択増えてほしいな。日本酒としてのおいしさもちゃんとありつつ、ライトで酸味も旨みもあって」ひいな「これは特に米感もしっかりあるしね。雄町を使ってる」テツヤ「へぇ。そうなんだ」ひいな「地元のお米だからね。あと菩提酛っていう製法が何よりの特徴なんだけどね。奈良の正暦寺発祥で室町時代に生まれた製法で、大正時代には一回なくなっちゃって、ほぼ使われなくなったんだけど、昭和の末期に…」テツヤ「え、ちょっと待って。昭和の末期って言い方するの(笑)?ついこないだなんだけど(笑)」ひいな「歴史上だとそうなるらしい(笑)」テツヤ「バブルの頃ね(笑)」ひいな「昭和の末期に(笑)、菩提酛が2つの地域で復活したんだって。ひとつは奈良、もうひとつが岡山で、造り方に微妙に違いがあって。奈良式よりも岡山式のほうが手が込んでるというか、時間がかかる菩提酛ではあって。岡山は『御前酒』の前の杜氏をやっていた原田さんって方が岡山式の菩提酛を確立したんだって」テツヤ「へぇ!」ひいな「菩提酛で、しかもうすにごりって珍しくて。昭和61年の時点で菩提酛のにごり酒として『御前酒』を原田さんが商品化してるの」テツヤ「そんな前から造ってたんだ!」ひいな「そう。それを今回アレンジして〈BEAMS〉とコラボしたの。飲み味を少しライトにしたのかな?」テツヤ「そういう背景も含めて〈BEAMS〉っぽいよね。めちゃこだわりの1本なんだね」軽めの飲み心地で、低アルコールが日本酒のイメージを変える切り札に?ひいな「低アルコールの作り方っていくつかあって…」テツヤ「加水する!」ひいな「正解。詳しくなってきてるね(笑)」テツヤ「あとは…発酵時間を短くするとか?」ひいな「うんうん。あっという間に正解出ちゃった!」テツヤ「あとは…」ひいな「その2つだけだよ(笑)」テツヤ「あぁ、全部当てちゃったんだね(笑)」ひいな「大まかには2つあって、加水してアルコール度数を下げるのと、途中でアルコールの発酵を止めるパターン。あとは、赤色酵母自体が度数が上がらない酵母でもあるから、『ピンクのかっぱ』アルコール度数10度で低めだったしね」テツヤ「日本酒のアルコール度数が今の時代には少し高いのかもしれないね」ひいな「15度とか16度とかってさぁ飲むぞ!って意気込む感じあるじゃない?」テツヤ「あるある。今日飲むぞ!明日何もないから飲むぞ!みたいなね。日本酒ってさ、ブームにはなってるけど、実際には広がっているかといえばそこまでではないと思ってて」ひいな「一部では広がってるんだけど」テツヤ「低アルコールっていうところにヒントがあるんじゃないかなって今日飲んでみて思ったな。13%がひとつの基準になりそう」ひいな「うんうん」テツヤ「だってこんなにたくさん飲んでも疲れないもん(ライター注:撮影日には6〜9本ほど飲むことが多く、この日は6本目の収録中でした)。日本酒ってやっぱりだんだんと疲れてくるっていうかさ。おいしいし、大好きなんだよ?でもやっぱり何本も飲んでると疲れちゃうんだよな」ひいな「量を飲むか飲まないかは関係なくね」テツヤ「そう。量じゃなくてね、疲れちゃう感じがあるんだよね」ひいな「たしかにあるよね」テツヤ「よくさ、何人かで飲んでてワインだと5本開けちゃった!っていうことは聞くけど、四合瓶5本開けちゃった!ってあんまり聞かないもんねぇ。量が飲めないのもあるよね」ひいな「家で飲み比べできたら楽しいよね。何本か飲みたいもんね」テツヤ「もうちょっと気軽さ、カジュアルさがある、低アルって大事な気がするな。ワイン好きな人にも飲んでもらいやすいし。低アルのもっと種類が増えるといいね」ひいな「低アルがもっと増えて、日本酒を飲むきっかけが増えたらうれしいな。日本酒飲む人って、次の日を気にしがちなんだけど」テツヤ「そう、気合というか構えがいるんだよな。でもだいたい次の日ってなんかあるんだよ、みんな(笑)。だから低アルが定番になったら、ほかのものが高アルって言われる時代もくるんじゃない?」ひいな「そうかもね!」テツヤ「この企画、定番化してほしいな!ほかの低アルも飲んでみたい!」ひいな「ほかにもまだまだあるのでご紹介します!」テツヤ「ぜひ教えてよ」ひいな「夏にはロック用に19度のお酒を出すところもあれば、低アルを出してくるところと二極化するから、夏も楽しみにしててね」【ひいなのつぶやき】酒屋さんで買うものを迷った時に、難しい製法やお米の品種ではなく、シンプルに度数で選ぶのもおすすめです!気軽に日本酒を楽しめる時代がやってきました!ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中photo:Shu Yamamoto illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita
2022年04月03日アメリカ・サンディエゴを生活の拠点にしている女優の武田久美子が2日に自身のアメブロを更新。日本酒を購入するも生産地に驚いた様子をつづった。この日、武田は「カリフォルニア産?!」というタイトルでブログを更新。「母親用のお供えは日本酒」と述べ、購入した日本酒の写真を公開した。続けて「初めて購入した銘柄でした」と明かしつつ「まじまじと見たらカリフォルニア産と書いてあって」と説明。「びっくり!?しました~!」とコメントした。また、自身について「日本酒は全く頂けない」といい「味見も分からないのでしませんが」「一升瓶を開けた瞬間に日本酒ーーっていう香りが強めのお酒でした!」と購入した日本酒について言及し、ブログを締めくくった。
2022年04月02日日本酒アーキテクト(日本酒の味覚設計士)山本 将守は、愛知の日本酒醸造の技術向上・育成を目的とした「匿名醸造家による日本酒」づくり、「PHANTOM PROJECT」を発足いたしました。匿名醸造家の製造する日本酒は通常流通はなく、全長6.5mを超えるフードトラック型の移動式日本酒BAR「BLACK BOX」のみで提供します。そしてこの度「BLACK BOX」製作の資金調達のため、愛知出身のHIPHOPアーティストである「AK-69」、ミュージシャンやアスリートに人気の彫師「美漸」とコラボレーションした日本酒をリターンとしたプロジェクト(Makuake)を3月29日(火)に開始いたしました。▼応援購入サービス「Makuake」 phantom project01phantom project02■PHANTOM PROJECTの特徴PHANTOMは日本酒アーキテクト・山本 将守を中心とした、匿名の日本酒醸造家たちの名称であり、日本酒技術の向上・育成を目的として毎年メンバーを替えて酒作りを行います。蔵の名前・蔵人の個人を匿名(アノニマス)とすることは、普段酒蔵の方針や売上目標の元、ルールに縛られた酒造りを自由にする試みです。初年度は6つの酒蔵・20名以上の醸造家が酒蔵の枠を超え4つのチームを組織、それぞれ全く別の設計の日本酒を製造します。(2022年7月完成予定)PHANTOM PROJECTの日本酒を提供する「BLACK BOX」は完全予約制、会員のみへ情報提供する9席のみのモビリティレストラン。日本酒+αとしてコーヒー、カクテル、漢方、お茶や料理人とのペアリングを準備しています。空間デザインは茶道の「夜咄酒事」を日本酒にアレンジ、暗闇の幽かな灯りの元、視覚に頼らない飲食体験を提供します。■異業界とのコラボレーションMakuake実施にあたり、プロジェクトのビジョンに共感したAK-69がエヴァンジェリストとして全面協力。AK-69にとって初めてとなる日本酒「録と玖」をプロデュース。ラベルデザインをAK-69と親交があり、ミュージシャン、ボクサー、格闘家などから信頼を得る人気彫師「美漸」こと松本 篤志氏へ書き下ろしデザインを依頼しました。MakuakeではPHANTOM PROJECTの4種の日本酒、通常廃棄される酒粕を使ったエシカルスイーツや、山本が企画を手がける酒器も一般発売に先駆け発表いたします。phantom project04phantom project06■プロジェクト概要プロジェクト名: PHANTOM PROJECT期間 : 2022年3月29日 10:00 ~ 6月24日Makuake URL : ■会社概要商号 : 株式会社マグネティックフィールド代表者 : 代表取締役 山本 将守所在地 : 愛知県名古屋市中村区名駅1-1-1 JPタワーKITTE 1F設立 : 平成22年11月事業内容: 酒類販売卸・小売業 飲食店経営 など資本金 : 1,000万円URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月30日バターブランド・カノーブル(CANOBLE)から、“日本酒”が香る発酵バター「デギュスタシオン 酒(DÉGUSTATION [SAKE])」が登場。2022年3月12日(土)より、東京・目黒区の東京工場などで販売される。日本酒の香り×バターのくちどけこれまで様々な“食べるバター”を生み出してきたカノーブルの新作は、日本酒を発酵バターに練り込んだ「デギュスタシオン 酒」。本来ならば“瞬間的”な香り・旨味などの日本酒の味わいが、バターのくちどけ時間にあわせて“ゆっくり”と口内に広がるため、今まで感じることのなかった新しい日本酒体験を楽しむことができる。獺祭や黒龍など9フレーバー「デギュスタシオン 酒」には9つのフレーバーをイン。「獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分」「黒龍 大吟醸 龍」など国内7銘柄の純米酒や、パリで醸造した純米酒「WAKAZE THE CLASSIC」、パティシエが特別にブレンドした麹甘酒などをセレクトした。塩を振ってアレンジもフルーツや花に例えられることが多い日本酒の香りは、バターのミルク感と好相性。まずはそのままひと口かじって、日本酒の香りとバターのマリアージュを楽しんで。その後は、ひとつまみの塩を振るのもおすすめ。ミルクの甘みが際立ち、お酒の風味もより一段と感じられる。【詳細】カノーブル「デギュスタシオン 酒(DÉGUSTATION [SAKE])」発売日:2022年3月12日(土)販売場所:ナショナルデパートR&D 東京工場(東京都目黒区八雲2−6−11)及びECサイト価格:3,240円 ※オンラインの場合、送料別。内容:9個入り(田酒 純米大吟醸 四割五分 山田錦、飛露喜 特別純米、鍋島 純米大吟醸 特A山田錦 45%、WAKAZE THE CLASSIC 仏産カマルグ米 精米歩合92%、獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分、研究醸造 Data15 アミノ酸度4.0、花邑 美郷錦 純米吟醸 生酒、黒龍 大吟醸 龍、麹甘酒)※アルコール分3.2%
2022年03月14日朝日酒造の日本酒「久保田」と丸山珈琲がコラボレーション。2022年4月6日(水)から12日(火)まで伊勢丹新宿店にてコーヒーカクテルセットを販売する。日本酒「久保田」×丸山珈琲のコーヒーカクテル今回のコラボレーションでは、自宅でも気軽に作れるコーヒーカクテルを2種展開。作り方のレシピと共に、2杯セットで提供する。「久保田 萬寿」×定番ブレンドの“アイリッシュコーヒー”仕立て華やかな香りと重厚な味わいが特徴の日本酒「久保田 萬寿」には、丸山珈琲の定番ドリンク「ブレンドコーヒー」を合わせ、アイリッシュコーヒーに仕立てた。一口飲むと、チョコレートのような華やかさと複雑な深みが絶妙なハーモニーを奏でる。「久保田 純米大吟醸」×シングルオリジンコーヒー一方、なめらかでキレのよい「久保田 純米大吟醸」は、ドリップで淹れたエチオピア産のシングルオリジンコーヒーを合わせたシンプルなスタイルで提供。コーヒーならではの華やかな香りが際立ち、酸味と甘味の奥行きのある味わいが口いっぱいに広がる。【詳細】丸⼭珈琲×久保田 コーヒーカクテルセット展開期間:2022年4月6日(水)~12日(火)場所:伊勢丹新宿店 地下1階 フードコレクションコーナー特設ステージ「癒し、芳し、珈琲の香り」住所:東京都新宿区新宿3-14-1営業時間:10:00~20:00※営業日・営業時間は変更する場合がある。メニュー:丸山珈琲×久保田 コーヒーカクテルセット 2,200円※価格はイートイン の消費税10%を含んだ 税込価格。【問い合わせ先】伊勢丹新宿店 大代表TEL:03-3352-1111
2022年03月12日弱冠24歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今回は、2022年、新年にふさわしいしぼりたての新酒をご紹介。第三十夜は、かつて使われていた米を復刻して造られたという限定酒を3本ご紹介。日本酒は米で選ぶ!?知る人ぞ知る、幻の復刻米を使った限定酒3本(左から)「鳳凰美田 純米吟醸 亀の尾」「美田 山廃純米 古醸 2018」「産土 2021 穂増」栃木県小山市美田地区にある小林酒造。マスカットのようなさわやかな飲み口で華やかな香り。復刻米「亀の尾」を使用。「鳳凰美田 純米吟醸 亀の尾」720ml 2,200円(ひいな購入時価格)/小林酒造株式会社福岡県三井郡にある蔵元「三井の寿(みいのことぶき)」の「美田」は、福岡県糸島産の復刻米「穀良都(こくりょうみやこ)」を使用。「美田 山廃純米 古醸 2018」720ml 1,485円(ひいな購入時価格)/株式会社みいの寿熊本県玉名郡「花の香酒造」は、熊本県に伝わる在来種「穂増(ほませ)」と呼ばれる復刻米を使用。2021年12月に発売されたばかりの「産土(うぶすな)」シリーズが日本酒好きな間で話題沸騰。「産土 2021 穂増」」720ml 2,530円(ひいな購入時価格)/花の香酒造株式会社娘・ひいな(以下、ひいな)「今回はマニアックなテーマでやろうと思ってて。復刻米って知ってる?」父・徹也(以下、テツヤ)「復刻米って、古代米みたいな感じ?」ひいな「うん。昔、流行ったお米があって、一度、途絶えちゃったんだけど、最近そうしたお米を復活させてお酒を造ってる蔵があって。今回はその3本をご紹介します!」テツヤ「へぇ〜。野菜もさ、在来種ってあるじゃない?そういうお米なのかな」ひいな「うん。その土地のお米だね」テツヤ「復刻米の日本酒って流行ってるの?」ひいな「うん。お米に関して今、2つの流れがあってね」テツヤ「うんうん」ひいな「『百万石乃白(ひゃくまんごくのしろ)』っていう石川県の品種とか、栃木県の『夢ささら』とか、最近、新しく品種改良されたお米ができている流れと、もうひとつは昔のお米を復活させる方向性と2つある気がしてて」テツヤ「なるほど。昔ながらの米を復活させるのは酒造りの原点回帰なわけだな。でも、栽培が大変なイメージあるけど」ひいな「そうなの。なぜなくなったのかっていう理由があるわけだからね」テツヤ「そうだよね」ひいな「栃木の『鳳凰美田』、福岡『美田』、熊本『産土(うぶすな)』の3本をご紹介します!」テツヤ「ひいなは北関東好きだねぇ。九州から2本か!」ひいな「今回の3本は〈住吉酒販〉で購入いたしました!」テツヤ「いつもお世話になっています!復刻米っていうのはさ、ラベルでわかるものなの?記載があるの?」ひいな「ラベルにお米の名前が書いてあるものもあるよ。この3本はラベルにお米の名前が書いてある」テツヤ「どんな味なのか気になる!早く飲もうぜ!」明治時代の復刻米「亀の尾」を使った「鳳凰美田 純米吟醸 亀の尾」ひいな「1本目は『鳳凰美田』です!」テツヤ「飲もう飲もう」テツヤ&ひいな「乾杯!」まずは「鳳凰美田」から。いただきます!テツヤ「うわ!うまいなこれ!吟醸?」ひいな「うん。純米吟醸」テツヤ「昼間に飲む純米吟醸っていいね。でも正直なところ、復刻米かどうかはよくわからないけど…」ひいな「『鳳凰美田』って結構テンション高いお酒が多くて。全体的に甘さが際立つお酒なんだけど、その中でもこの『亀の尾』っていう復刻米を使ったこのお酒は落ち着いてる感じがするというか」テツヤ「これで落ち着いてるんだ」ひいな「うん。これは『鳳凰美田』のなかでは落ち着いてるほうだと思うよ」テツヤ「そうなんだ。甘さのわりにあと口がキレるというかさ。これすごくうまいよ」ひいな「甘ったるくはないよね。上品な甘さがある」テツヤ「復刻米だから、そういう味わいになったのかな」ひいな「うん。そうだと思うよ。この『亀の尾』っていうお米は明治のお米なの。『亀の尾』の亀は、阿部亀治さんという方が、冷害で被害を受けた田んぼのなかで元気に育ってる3本の稲穂を見つけたことで名づけられたんだって」テツヤ「3本しかなかったんだ」ひいな「そう。冷害を乗り越えた3本だったの」テツヤ「丈夫に生きてたんだね」ひいな「阿部亀治さんが山形で見つけたお米なんだけどね。1925年ごろは、“東の亀の尾、西の雄町”って呼ばれてくらい有名なお米だったんだって」テツヤ「へぇ。あの雄町と!」ひいな「そう。雄町に匹敵するお米っていわれてたの。でも『亀の尾』が廃れた理由は、冷害には強いんだけど、虫に弱かったり化学肥料や農薬を使うとお米が極端にもろくなっちゃうらしくて」テツヤ「なるほど。それは育てるのが難しいお米なんだな」ひいな「そっか。農業の現代化に向いてなかったんだね。『夏子の酒』って漫画あるでしょう?」テツヤ「あるある」ひいな「幻の米で造った吟醸酒が忘れられないっていう話を聞いて種もみを探し始めて復活させて、そのお米で鑑評会で金賞を取るっていう物語があるんだけど、その幻の酒米のモデルが『亀の尾』なの」テツヤ「へぇ!いや、実に上品だね、このお酒。でもちゃんとジューシーさもあってうまい!これが『亀の尾』のうまさなんだろうな。復活させてくれてありがたいね」ひいな「地元に愛されるお酒を目指そうとして、昔ながらのお米である『亀の尾』に着目したんだろうね」テツヤ「原点に戻ったんだね」ひいな「新しいお米じゃなくてね」テツヤ「『亀の尾』で造ったほかのお酒も飲み比べてみたいな」ひいな「いいね。すごい数になっちゃうと思うけど」テツヤ「え、そうなの?結構、あるってこと?」ひいな「『亀の尾』は、平成9年から11年間、亀の尾サミットっていうのがあったりするくらい、復活してからは『亀の尾』を使ったお酒がたくさんあるの。『亀の尾』ってね、実はコシヒカリとかササニシキ、あきたこまちの先祖なの。『亀の尾』がルーツなんだって」テツヤ「へぇ。どれも寒いところの米だもんな」ひいな「そうだね、冷害に強いからね。しかも収穫量が多いらしい。粒が大きいから吟醸造りで削っても残るんだって」テツヤ「だけど、育てにくいんでしょう?」ひいな「そう(笑)」テツヤ「すごい手間ひまかけて育ててるっていうことなのかな。ということはお値段も張るんじゃないの?」ひいな「2,200円です!」テツヤ「ちょっと高めだけど、こだわりの米を使ってるんだから妥当だよね」ひいな「だよね」テツヤ「『亀の尾』だね。もう覚えた!」知る人ぞ知る、復刻米「穀良都」を使用した「美田 山廃純米 古醸 2018」テツヤ「あれ?さっきも『美田』じゃなかった?」ひいな「さっきは『鳳凰美田』で、こっちは『美田』」テツヤ「違うんだ?」ひいな「違う蔵のお酒だよ。よく『鳳凰美田』が好きな人って『美田』って略していう人がいるんだけど、私は『美田』といえばこっちのお酒を思い浮かべる」テツヤ「略しちゃダメだね(笑)。2018年って書いてあるけど熟成されてるの?」ひいな「そう」テツヤ「しかも糸島って書いてあるぞ。糸島の酒なの?」ひいな「福岡のお酒なんだけど、糸島産のお米を使ってるの」テツヤ「なるほど。復刻米を作ってるのが糸島なんだな」ひいな「これは『穀良都』っていうお米を使ってるんだけど。明治の時に生まれたお米なんだけど、山口県の農民の伊藤さんによって品種改良されて誕生したのが『穀良都』なの。まず、飲んでみる?」テツヤ「あぁ、そうだね。勝手に渋い感じを予想してるんだけど」ひいな「ちょっと強烈かもしれない」テツヤ「山廃で熟成酒だもんな」ひいな「香りだけでも、濃厚さを感じるかも」テツヤ「お?うまそうな匂いだぞ」ひいな「香ばしい感じあるよね」テツヤ「あ、色がついてるね。みりんみたい」ほんのりと色づいておいしそう。2本目いただきます!香りをじっくりと味わう父。テツヤ&ひいな「乾杯!」テツヤ「うわぁ〜匂いがもう独特だねぇ。これめちゃくちゃ好きかも!」ひいな「透明感のある熟成酒って感じがするよね、コクとか香ばしさもありながら」テツヤ「そして土っぽい。ミネラル感もあって。穀物を飲んでる感じっていうか。『穀良都』っていうお米の名前らしい味わいっていうか、大地を飲んでるって大げさかもしれないけど、すごい感じるね」ひいな「わかる。お米にフィーチャーしてる感じするよね。日本酒だから当たり前なんだけど」テツヤ「これはうまいよ。さっきの『鳳凰美田』は俺にはおしゃれすぎたな」ひいな「確かに(笑)。なんとこの『美田』、1,350円+税というお値打ち価格」テツヤ「安くない?そんな貴重なお米使ってるのに?」ひいな「申し訳ないよね。しかも熟成までしてるのに!」テツヤ「ほんとだよ!」ひいな「今日は冷やしちゃったけど、常温かお燗でもいいお酒だと思う」テツヤ「うん。匂いのイメージより飲みやすいし、和食とも合いそう。飲み始めのインパクトと違って水っぽくも感じるし、するするいく感じ」ひいな「今回、『穀良都』って私も初めて聞いたんだけど、相当めずらしいお米だと思う。山口で生まれたお米なんだけど、昭和初期、西日本で流行ってたらしくて、昭和天皇即位の時に献穀米になったくらい有名なメジャーなお米だったんだって。さっき紹介した『亀の尾』とか『山田錦』とかと同じくらい評価されたお米で、品質が高かったらしい。でも、稲穂の背が高くて、栽培に手間がかかるのが難点だったと」テツヤ「倒れやすいからな」ひいな「だから新しい品種がどんどん出てくると…」テツヤ「そっちにいっちゃうよな」ひいな「それで一度、衰退しちゃったんだけど、1996年に12粒の種もみから復刻に取り組み始めたんだって」テツヤ「すごいね。奇跡の米だね」ひいな「うん、裏にも幻の米って書いてある」テツヤ「そんな貴重なお米のお酒がこんな安く飲めちゃうの?そんな苦労して復刻したのにこの価格は安すぎるよ。値付け間違ってるよ!そんな貴重なお米だったら、もうちょっと主張してもいいのにね。『穀良都』って知る人ぞ知る感じなのかな?」ひいな「ほとんど知らないと思う。私も〈住吉酒販〉さんに教えていただいて初めて知ったの」テツヤ「ラベルに『穀良都』って書いてあっても米の名前だってわからないよな」ひいな「そうだよね。この『穀良都』は、精米時に砕けやすいらしくて大吟醸には向いてないんだって。だから昔ながらの純米造りがいいんじゃないかな」テツヤ「なるほど」ひいな「お米自体は、淡麗でキレのいいお酒になるらしいんだけど、もしかしたら熟成してるからこんな感じなのかもしれないね」テツヤ「燗にしてみたら落ち着くねぇ。おつまみがあるとさらにうまく感じるんだろうな」ひいな「住吉酒販だとチーズをおすすめしてくれるんだって」テツヤ「え!俺もチーズだって思ってた!」ひいな「え、ほんとに(笑)?」テツヤ「マジで。クリームチーズとかどうかなと思ったんだけど」ひいな「いいと思う。熟成系のチーズも合うと思うよきっと」テツヤ「あ!いぶりがっことクリームチーズとか最高じゃない?」ひいな「いいねぇ」幻の復刻米「穂増」を使用した「産土 2021 穂増」は2022年2月の発売以来、入手困難!ひいな「次のお酒は、2022年2月に発売になったばかりのお酒です!」テツヤ「おぉ!それは気になるねぇ」ひいな「第27回に、同じ蔵の『和水』ていう山田錦を使ったお酒をご紹介したんだけど、“ドメーヌ”がキーワードになっていて」(ライター注:ドメーヌとは水、米など、その土地のものでお酒を造ること)テツヤ「これも?」ひいな「そう。このお酒は『穂増(ほませ)』っていうお米を使っています。お酒は『産土』で、うぶすなと読みます」テツヤ「へぇ!」ひいな「2021年12月にこの産土シリーズが生まれたばっかりで、最近、すごく注目されてるお酒です!しかも、今日紹介するお米のなかで一番古いお米」」テツヤ「へぇ。いつ?」ひいな「穂増の元々の品種が江戸肥後米って名前なんだけど、江戸時代には九州全体で栽培されてたすごくメジャーなお米で、江戸末期には“天下第一”の米って呼ばれてたらしい」テツヤ「へぇ、ってことは、酒米じゃなくて食米だったってこと?」ひいな「そう。もともとは食米だったみたい」テツヤ「聞いたことなかったよ」ひいな「でね、このお米が復活したのは2017年で、なんとつい最近なの」テツヤ「うわぁ、そんな昔の米を最近復活させたんだ」ひいな「地元に根づいたお米で造りたい!ってなったんだろうね」テツヤ「いいことだね。それぞれの蔵の地域性があらわれるところだもんね、米って」ひいな「そうそう。飲んでみようか。13度だから、アルコール度数は低めかな」(パコーン!)ひいな「わっ!びっくりした(笑)」テツヤ「すごい勢いで開いたね(笑)」ひいな「生酒だから。発泡してるね」テツヤ「初穂増いただきます!」テツヤ&ひいな「乾杯!」しゅわしゅわと発泡してるのがわかります。「穂増」いただきます!テツヤ「うわ、何これ?いいねぇ。春飛び越えて初夏って感じだな」ひいな「おいしい!第27回で紹介した『和水』と共通点あるよね」テツヤ「うん、あるある」ひいな「最高に高揚感のあるお酒だな」テツヤ「これいくら?」ひいな「2,530円。自然栽培のお米を使ってるから」テツヤ「自然栽培って?」ひいな「肥料なし、農薬なしで育ててる」テツヤ「なるほど」ひいな「『穂増』自体、農薬が出る前の品種だから農薬を使うとうまく育てられないらしい」テツヤ「そっか。昔は農薬も肥料もないもんね。復刻米って実は今のオーガニックな流れに合う品種ってことなのかもね」ひいな「稲が倒れたり、脱粒(だつりゅう)って言って稲穂から種もみが落ちちゃうことが多かったらしくて。明治以降はもっと育てやすいお米に取って代わられちゃったんだって」テツヤ「なるほど。そうなっちゃうよね」ひいな「1970年くらいになると甘み、粘りがあるコシヒカリが主流になっていったんだけど、『穂増」の特性は粘りが少なくて、お米としての噛みごたえがあるというか」テツヤ「まさに大地の恵みだね。『産土』って名前にぴったりじゃない」テツヤ「ほんとに。産土シリーズはすごくこだわってるお酒だから、ぜひHPを見てほしい!」テツヤ「いやぁ、3本とも個性があっておもしろかったな。俺、復刻米の酒好きかも。ナチュールワインにより近い気がする」ひいな「ナチュールが好きな父にはぴったりかもしれないね」テツヤ「それぞれの個性があって、ストーリーがあるじゃない」ひいな「昔のお米を復刻させるってすごい大変なことだもんね」テツヤ「うん、これは買いたいし語りたくなるかも。日本酒を選ぶ時、お米で選ぶようになったら通だよな」ひいな「そうだね。これからはお米にも注目してほしいな」テツヤ「今日の3本はかなりお値打ちだったね。日本酒好きな人に教えなくなる」ひいな「どれを紹介しても、お土産で持っていっても喜ばれると思う」テツヤ「語っちゃうよね。これはね…って。いやぁ、最後に飲んだ『産土』の13度が軽くてよかったな」ひいな「次回(4月3日公開予定)は、まさにアルコール度数に着目した回なのでお楽しみに!」テツヤ「次号予告まで(笑)。乞うご期待です!」【ひいなのつぶやき】蔵の歴史や地域の背景を知ると、味わいもより深みが増す気がします!ぜひ、お米に注目して日本酒を選んでみてくださいひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中photo:Shu Yamamoto illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita
2022年03月06日【La BOMBANCE】の岡元信さん発・「日本酒×和食のペアリング」『白瓜と数の子の和え物・とうもろこし揚げ・牛ロースの焼きおにぎり、サマートリュフを器に見立てたほおずきに盛り付けてほおずきトマト』 × 「東洋美人」『素麺酸・苦・辛・旨などさまざまな香りや味わいとともに』 × 「十四代」『いちじくの胡麻味噌ソース・焼きごま豆腐、カニと空豆のあんかけ』 × 「紀土」『焼き魚や煮魚』 × 「磯自慢」『クリアな魚介のスープ』 × 「林」【La BOMBANCE】「ジャンルを超越した日本料理を楽しんでほしい」という思いから、フランス語で「ご馳走」という意味の『La BOMBANCE』という店名でオープンしたのが17年前のこと。紀尾井町の高級料亭『福田家』で腕を磨いたオーナーシェフ・岡元信さんが生み出す料理は、和の伝統、技法を大切にしながらも、フォアグラやトリュフなど西洋の高級食材をも取り込み、魚の出汁をムースにするなど、自由奔放だ。こういったスタイルも今でこそ当たり前になったが、まだイノベーティブ・フュージョンというジャンル名がなかった時代だけに、日本料理の新しいスタイルを追求するまさに先駆け店として一斉を風靡し、ミシュランの星も獲得。今もなお唯一無二の独創性で常連客を飽きさせず、また新規客を驚かせている。店内の内装、器使いもモダンでアーティスティック。それでいてどこか可愛らしさを感じる抜け感も独特だ。常に時代を先取りしていく岡元信さん。オープン当初はワインに力を入れていたが、近年は日本酒も充実させている。特に、東洋美人の造り手・澄川氏、十四代の髙木氏をリスペクトし、料理も造り手の個性からインスパイアされペアリングを考えているとのこと。「飲み疲れない、飲み飽きない」が僕のおいしいお酒の基準。一杯、二杯はおいしくてもだんだん重たくなってくるものは苦手です。香り華やかで味がきちんとありながら、雑味など余計なもの、ネガティブな要素がなく、軽やかで、きれいにすーっと体に溶け込んでいく。はかないけれど余韻は長く、「ああ、また飲みたい」とう印象を深く残してくれる奥深い魅力をもったお酒に惹かれます。でも、これはあくまでも僕の好み。美味しさの基準は人それぞれです。おいしいお酒も沢山あります。どうやって自分の料理に合うお酒を選べば良いのか迷ってしまいますよね。僕の場合、お酒の味や造り云々ではなく、お酒を造っている人で選んでいます。お酒に対する哲学、考え方に共感できる、リスペクトできる、深く知りたいと思う、「自分と気が合うだろうな」と思う造り手のお酒を選んでいるのです。そして、ペアリングを頼まれた場合は、造り手のルーツをたどり、その人が育った風土や時代など、生み出された作品のバックグランドを想像し、造り手自身を描くような料理を作ります。また、日本酒は提供温度も重要です。管理は低温貯蔵できる冷蔵庫で保管し、提供するときは、少しずつを心がけています。1.『白瓜と数の子の和え物・とうもろこし揚げ・牛ロースの焼きおにぎり、サマートリュフを器に見立てたほおずきに盛り付けてほおずきトマト』 × 「東洋美人」蔵元杜氏の澄川宜史さんはとても華やか、あでやかでスター性があります。反面素朴なところも見受けられ、どんなに人気酒蔵になっても奢ることなく、一つひとつのディテールを大切にきちんと整ったものを作り上げています。華やかさ、艶やかさはオレンジ色のほおずきで表現。色の鮮やかさがより際立つように白い器を使いました。そして、白瓜と数の子、焼きおにぎりと牛ロースやトリュフといった具合に、素朴なものと高級感を感じるものを合わせています。2.『素麺酸・苦・辛・旨などさまざまな香りや味わいとともに』 × 「十四代」十四代の髙木顕統さんが造るお酒は、地軸となって世界を動かす魔法のようなエネルギーがあります。その視野は、地域、日本を超え、世界を巻き込んでもなおぶれないパワー。味わいの厚みは複雑すぎて解明できないくらい天才的です。こういうお酒には、一個人の思索でピンポイントで何かを合わせるという必要はありません。何を合わせようとも、酸、旨味、コクでカバーして包みこんでくれるくらいの包容力があるからです。十四代のお酒にはもうおんぶにだっこで遊んでもらうしかない。頼りっぱなしですがそれが楽しいのです。そこで、いろいろな味わい、香りを散りばめた一皿にしました。香ばしく焼いた鮎の香り、身の柔らかさの中にほのかに潜む苦味、出汁の旨みが染み渡った冬瓜、生ハムの熟成した香り、甘酸っぱいほおずきトマト、茗荷や生姜など薬味を加える素麺などすべてを受け止めてくれる十四代。宇宙的なスケールなので、天体を思わせる器を使いました。3.『いちじくの胡麻味噌ソース・焼きごま豆腐、カニと空豆のあんかけ』 × 「紀土」海あり山ありの風光明媚な和歌山、海南にある酒蔵。“風土”をテーマにするという強い思いから“紀土”という名前にしたそうです。その風土を思い浮かべれば、単に景色が良いというのではなく、荒々しさもあれば静けさ、のどかさもある。温暖かと思いきや冷たい風が吹く、強い光と漆黒の陰など緩急のある町。確かに紀土を飲むと、「えっ、こうくる?」という嬉しい裏切りに感動させられます。だから、料理も食材や温度、食感で「なるほど、こうきたか」と感じてもらえるような想像を超える対比を考えました。まずひとつのお盆に2つの対比。ひとつは冷たく、ひとつは温かい。いちじくに甘辛ソースとナッツの食感。焼いた胡麻豆腐にあんかけ、というあまりない組み合わせ。緩急でペアリングというわけです。4.『焼き魚や煮魚』 × 「磯自慢」磯自慢は、伊勢志摩サミットでは乾杯酒として採用された日本を代表する銘柄の一つになっています。八代目の寺岡洋司さんは、大変真面目で几帳面な方、という印象です。知識をきちんと積み上げ、技を駆使して、一つひとつ根拠のある造りを目指していらっしゃる。業界ではパイオニア的な発信力もあり、尊敬を集める人物。透明感のあるすっきりとした味わいながらも奥行きや、柔らかな厚みを感じます。十四代と同じく、誰が飲んでも美味しいと感じる正統な酒造りは本当に素晴らしい。イメージするのは、やはり正統な日本料理。信楽焼、篠焼などどっしりとしながらも美しい伝統的な和食器が似合うと思うので、そこに、焼き魚や煮魚をシンプルに盛り付けたいですね。5.『クリアな魚介のスープ』 × 「林」富山に『La BOMBANCE 環水公園』を出店し、現地へ行く機会が増え、出合ったのが「林」です。料理店で初めて飲んだ時、味わいから富山の冬を思い浮かべることができました。雪が積もりしーんと静まりかえった風景の中、真面目に一生懸命働く蔵人‥‥。林さんにはまだお会いしたことがありませんが、今一番興味を持っている方です。富山は一級河川が5本も流れ、海から山までの高低差が4000m。水に恵まれているだけでなく、U字に深くえぐれた富山湾は世界でも珍しい地形と聞いています。美しい水が育むお酒と魚介。実は僕は日本酒のつまみとして一番おいしいつまみは、ダシだと思っています。「旨い」と「旨い」の最たる相乗効果。その醍醐味をこの「林」で味わうことができると思いました。富山湾で揚がった魚介でクリアな出汁を取りそこに少しの塩を加えただけのシンプルなスープで。春は桜鯛、夏は牡蠣、冬はタラ‥‥、秋は魚介ではなくキノコが良いかもしれません。九谷の器でお出ししたいですね。「香りが華やかすぎず、辛口であればたいていの料理に寄り添ってくれるものなので、もっとおおらかに楽しんでいい」と話す岡元さん。試飲会、あるいは食事に行った時に出会ったお酒で「どんな場所で、どんな人が造っているのだう?」という興味が湧いたものは、造り手の育った環境、つまり、地形、気候、特産物や郷土料理、陶磁器類のことなどまで調べ尽くす。さらに造り手が生きてきた時代背景、土地の歴史なども掘り下げていくという。「幅広く知識を得て、食材、料理法を合わせていけば間違いなく寄り添ってくれると僕は信じています」と強い信念のもと、あまり種類は増やさず、造り手とのつきあいを深めた上で料理を考え、「合って当然」という飲み合わせで提供している。また、「造り手への礼儀として、味わいが落ちないように管理することはもちろん、個性を伝えるための酒質にあった酒器選びもできる限りの努力をしたい」と岡元さん。酒蔵直送、-5度で貯蔵など品質にも気を配り、酒器も多種多様に揃えているのもさすがだ。ラ・ボンバンスLaBOMBANCE【エリア】西麻布【ジャンル】創作和食【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】18000円【アクセス】六本木駅 徒歩10分日本酒情報サイト「Sakenomy」では、「日本酒×料理」のフードペアリング情報を随時発信しております。その他にも、酒蔵おすすめの逸品おつまみや、酒蔵がSakenomyだけに教えてくれたおすすめの飲食店情報など、"食好き日本酒好き"の方必見の情報満載です!
2022年03月04日島根・玉造温泉に佇む全室露天風呂付きの温泉旅館「界 出雲」にて、2022年4月1日~6月30日の期間、「蔵元から教わる美味しい日本酒の飲み方」を開催します。老舗酒蔵「酒持田本店」の蔵元から、美味しい日本酒の飲み方を教わる体験です。本取り組みは2021年より界全施設で実施している、職人・生産者と行うご当地文化体験「手業のひととき」の一環で、今年2年目を迎えます。界 出雲の「日本酒 BAR」「手業のひととき」とは「手業のひととき」とは、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々に出会い、お客様がその希少な 技を間近で見たり、舞台裏を知ったりすることができるご当地文化体験です。「界」では、ブランド発足以来、 「その地域、その季節ならではのおもてなし」を提供しています。界のスタッフは職人や作家、生産者の方々から、ご当地の文化や手仕事を教わり、その地域に一層愛着を感じるという経験を重ねてきました。その経験を元に、お客様にも、ぜひ地域の文化を継承する職人や作家、生産者の手業に触れて欲しい、という思いで「手業のひととき」を 2021 年より開催しています。これまでに界全体で 300 名を超える利用がありました。詳細URL:[ ]{ }日本酒発祥の地・出雲で蔵元直伝の美味しい飲み方を知る酒持田本店の多様なラインナップ日本酒発祥の地といわれる島根。その中でも日本酒の神様が祀られている佐香(さか)神社からほど近い老舗酒蔵「酒持田本店」の蔵元である持田氏から、神事とお酒の関係や日本酒の味わい深さを教わる体験です。「酒造りは農業」といわれるほど、その地の土壌と水と人に左右される日本酒。さまざまな条件の違いで味わいが変わる日本酒を知るため、製造年代の違いを比べる「垂直飲み」、酒米の違いを比べる「水平飲み」、温度を変えて比べる「温度違い」を行います。それぞれ3種類ずつ味の違いの分かりやすい日本酒を持田氏が選定し、提供します。酒米の種類、精米歩合、水、酵母などさまざまな要素が醸す日本酒の奥深さを知り、味わうことで次の旅先でのお酒との出逢いがより豊かになる体験です。「手業のひととき」を担当する蔵元:「酒持田(さけもちだ)本店」持田 祐輔氏プロフィール酒持田本店蔵元 持田祐輔氏お酒の神様を祀る「佐香神社(松尾神社)」の御膝元に位置する、明治10年の老舗酒蔵「酒持田本店」の5代目蔵元。地元の材料を使った酒造りにこだわり、140年続く出雲杜氏としての技を継承。社員7名の小さな酒蔵ながら、島根県産の酒米を自家精米し、出雲杜氏の腕によってすべて手造りで約30種の日本酒を醸している。コメント日本酒のふるさとと言われる島根県。その所以である「佐香神社」のお膝元で日本酒造りをして140年余り。太古の昔から日本人は折に触れ神々と共に日本酒を嗜んできました。その歴史や文化に触れながら、世界に類を見ない、日本酒ならではの多様な味わい方をお伝えします。「蔵元から教わる美味しい日本酒の飲み方」概要期間:2022年4月1日~6月30日の平日時間:宿泊初日16:00~17:30場所:界 出雲「日本酒BAR」料金:1名 3,500円(税込、宿泊費別)定員:各日4名*1名より実施受付:[公式サイト]{ }にて14日前まで受付モデルスケジュール<1日目>15:00チェックイン16:00手業のひととき「蔵元から教わる美味しい日本酒の飲み方」17:30旬の食材を利用した会席料理21:15ご当地楽神様を迎えて舞う伝統芸能「神楽」を体験<2日目>8:00ご当地朝食12:00チェックアウト「界」とは「界」は星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランドです。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。また、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地楽(とうちがく)」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」が特徴です。現在、全国各地に展開しており、2022年1月に19施設目となる「界 ポロト」が北海道・白老温泉に開業しました。URL:[ ]{ }<最高水準のコロナ対策宣言>【1】衛生管理星野リゾートでは、コロナ対策の一環として、お客様の健康と公衆衛生を考慮し、以下の対応を行っております。・チェックイン時の検温実施・通常の客室清掃に加え、ホテル館内のアルカリ電解水による清掃と拭き上げ・館内各所に除菌用アルコールを設置・全客室に手指消毒用アルコールを設置・食事処入店時に全てのお客様へ手指のアルコール消毒を実施・食器類(お皿、グラス)やカトラリーの高温洗浄(80度以上)、食事用トレイの除菌洗浄・フロントにパネルやビニルシートなどのパーテーションを設置・館内での接客業務の際にマスクを着用・スタッフの健康と衛生面の管理徹底(出社前の検温と記録確認)・湿度40%以上を保つ加湿器を全客室に設置(星のや東京、沖縄県内の施設を除く)・レストランにおけるメニューのQRコード化(界ブランド全施設)【2】3密回避密閉、密集、密接の3つの「密」を回避する滞在を作るべく、以下の対応を行っております。・大浴場の混雑度がスマートフォンで分かる3密の見える化および混雑予測サービス実施(一部)・滞在中、混雑が確認された場所での、入所・入店規制・半個室での食事処にて夕朝食の提供(界*一部施設を除く)・食事処の混雑状況を管理し、入店時間の分散化・チェックアウトのフロント精算時に、入列規制を適宜実施・客室でのチェックイン対応(星のや・界)・パブリックスペースへのCO2(二酸化炭素)濃度測定器の配備・自然換気、機械換気など、建物の設計にあわせた換気の徹底関連資料:[【星野リゾート】コロナ対策まとめ ]{ }界 出雲(島根県・玉造温泉)神々の国・出雲の玉造温泉に佇む、全室露天風呂付きの宿。美肌の湯と名高い温泉を、お部屋でも存分にお楽しみいただけます。お食事は、しじみや蟹など、旬の食材をふんだんに使った会席料理。美しい日本庭園を眺めながら、茶室で松江の茶の湯文化を感じるのも風流です。出雲大社をはじめ、島根観光の拠点にも最適なロケーションです。〒699-0201 島根県松江市玉湯町玉造 1237/客室数 :24 室[ ]{ } 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月02日毎日の食卓で選ぶお酒がマンネリ化している皆さん、「にごり酒」を取り入れてみませんか?新潟発の老舗日本酒ブランド「久保田」から新しく発売されたのは、普段の食卓にも取り入れやすい、飲みやすさを追求したにごり酒「久保田 純米吟醸にごり」。開発秘話と気になるその味を試飲レポートします!「久保田 純米吟醸にごり」720ml 1,320円。今回発売された「久保田 純米吟醸にごり」は、にごり酒に苦手意識をもつ人や、日本酒にあまり馴染みのない人にこそぜひ試してもらいたいお酒。にごり酒というと、どろっとした口当たりや強いアルコール感をイメージする方も多いと思いますが、「久保田 純米吟醸にごり」は、にごり酒の豊潤な甘さそのままに、飲みやすく普段の食事にも合わせやすいのが特徴。純白で風合いのある紙で余白のあるラベルデザインは、力強い「久保田」の文字が印象的な「久保田 千寿」や「久保田 萬寿」などの日本酒とは異なり、やわらかい印象です。注ぐ際のお酒のとろみが、想像していたにごり酒とは違ってさらりとしているのは、にごり部分になる「滓(オリ)」に秘密が。独自の製法で滓がキメ細かくなるよう調整され、口当たりのなめらかさを追求したんだとか。また、ベースとなる純米吟醸酒は、他の久保田と同じく五百万石のお米を使用。アルコール度数を押さえても甘味と酸味が十分感じられるように工夫し、キレのある酒質に仕上げています。まずはよく冷やした状態で一口。ひやりとしたお酒が軽やかに喉を通っていき、純米吟醸ならではのフルーティーで華やかな吟醸の香りが広がります。甘みはしっかりと感じますが、後に残る甘ったるさはなく、すっきりキレのある後味です。また、温めるとまろやかになり違った楽しみ方ができるのだとか。日本酒好きの方は温めて楽しんでみて。飲み方のアレンジレシピをご紹介!トマトジュース×久保田 純米吟醸にごり今回参加した試飲会では、にごり酒を簡単にアレンジしたレシピも試飲させていただきました。トマトジュースやぶどうジュースなど、日本酒とかけあわせるには珍しいドリンクが並びます。恐る恐る飲んでみましたが、にごりのふくよかな旨味と優雅な甘味と、少し酸味のあるフルーツやトマトなどは親和性が高く、ぐびぐび飲めちゃう一杯に。分量もお好みで変えることでアルコール度数も調節できるので、お酒が弱い方も嬉しいですね。レモン×久保田 純米吟醸にごり個人的おすすめは、レモンを絞って炭酸で割るだけの簡単サワー。元々どろっと感の少ない久保田のにごり酒だからこそ成せる味。キリッとした後味にレモンの酸味が加わることで、どんどん次の一口が進みます。お肉料理やスパイスの効いた料理と合わせたいアレンジです。「久保田 純米吟醸にごり」は春限定の販売。オンラインでも入手できるので、気になる人は早めにチェックしてみてください。また、公式WEBマガジン『KUBOTAYA』では今回ご紹介したレシピの他にも、様々な飲み方アレンジを掲載しているので、いろいろな楽しみ方の参考にしてみてください。王道の日本酒だけでなく、ゆずリキュールやスパークリング日本酒など、より多くの人に親しまれるよう様々なお酒造りに挑戦している久保田ブランドから、今後も目が離せません!「久保田純米吟醸にごり」720ml 1,320円公式WEBマガジン
2022年03月01日「日本酒deお疲れさま会」今年度もみんながんばったよね!飲みながらお話しましょう!福岡市中央区高砂にある「日本酒文化をもっと身近に」をコンセプトとしたバー併設の醸造所「LIBROM CRAFT SAKE BREWERY」の特別な日本酒※を味わいながら、楽しく交流してみませんか?当イベントは、ご自宅から安心・気軽に参加できる体験型オンライン婚活イベントです。※希望者は「あまおうのCraft Sake」を送料込みの特別価格2,500円(税込)にて購入可能です。お好きなおドリンクをご用意いただいて構いません。開催日3月21日(月・祝)開催時刻(開始時間)17:00〜(終了時間)19:00(受付開始)16:30参加費無料※希望者は「あまおうのCraft Sake」を送料込みの特別価格2,500円(税込)にて購入可能!(販売元:LIBROMの特設ページからご購入いただきます)募集人員男性10名女性10名※応募多数の場合は抽選参加資格30歳〜45歳の独身者※PC・タブレット・スマホいずれかお持ちの方。通信費はご負担ください。会場ご自宅などからオンライン参加※通信費は参加者の負担となります。※web会議システムZOOMを使用。ZOOMを使用可能なことが参加条件となります。詳細・応募方法LMO Partyの募集ページをご覧ください。 申込締切:2022年3月13日(日)本イベントへ申し込む(無料) : イベント内容1.ごあいさつ、全体説明2.みんなで乾杯!☆事前購入いただいたお酒、またはお好きなお飲み物をご用意ください。3.福岡の日本酒ソムリエタイム☆福岡のきき酒師 “やさしい日本酒”案内人すぎたまさんによる日本酒ソムリエトークをお楽しみください。4.1対1トーク&カップリング●カップルになったおふたりには、カップリングされた方は5分のおかわりタイム!カップルごとに個部屋でお話いただきます。イベントに関するお問合せ福岡県出会い・結婚応援事務局担当:青栁・奥山TEL:092-733-8202 deai-kekkon@ahc-net.co.jp 主催福岡県出会い・結婚応援事務局運営支援株式会社LMO本社:福岡市中央区西中洲6-27 十八親和銀行ビル5Fメール: customer@lmo.co.jp オンラインコンは「初めて」の方へ初めてのZOOM 初心者向けテスト&オンライン婚活体験会を毎週火曜・木曜に開催中!※こちら↓からお申込みください。 初めてのZOOM 初心者向けテスト&オンライン婚活体験会 – 福岡県出会い・結婚応援事務局主催 : 株式会社LMOについて団体名:株式会社LMO設立:2018年7月代表者:髙田康太資本金:3,000万円所在地:福岡市中央区西中洲6-27 十八親和銀行ビル5F事業内容:ライフデザイン事業(教育、マッチング)ライフデザインに基づく移住・結婚・終活等の支援所属等:慶應義塾大学SFC研究所健康情報コンソーシアム受託実績:農林水産省主催のオンライン婚活福岡県出会い・結婚応援事務局主催のオンライン婚活佐賀県唐津市主催のオンライン婚活島根県美郷町役場主催のオンライン婚活秋田県主催のオンライン婚活ほか 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月28日【うぶか】の加藤邦彦さん発・「日本酒×海老・蟹料理のペアリング」1.『縞海老 葡萄酢のジュレ』 × 「風の森 愛山 807」2.『酔っぱらい海老』 × 「手取川 純米大吟醸 古酒 梅舞花 -1996-」3.『花咲ガニ 椀物』 × 「鄙願 大吟醸」4.『ズワイガニ 焼き茄子 万願寺唐辛子』 × 「満寿泉 R-KIMOTO 純米大吟醸」5.『車海老味噌フライ』 × 「今錦 年輪 純米大吟醸」【うぶか】「日本人は甲殻類が好き」と言われるのは、海老や蟹を使った料理の種類の豊富さからもみてとれる。海老フライやピラフ、蟹クリームコロッケは洋食の“スタメン”ともいえる存在で、老若男女を問わずに大人気。中華でも上海蟹のシーズンを心待ちにしているファンは多いし、旬の蟹を目当てに地方へ足を運ぶ人もいる。甲殻類には、それだけ人の心を熱狂させる魅力があるのは間違いないが【うぶか】をオープンさせた10年前のことを、店主の加藤さんはこう振り返る。「とにかく僕が蟹と海老が大好きで、自分でお店を始めるならその二本柱でいくとずっと決めていました。専門性の高さは武器になるけれど、リスクにもなり得るとアドバイスをくださった方もいて、それでも自分が好きな食材とどこまで向き合っていけるか挑戦してみたかったんです。蟹は国内だけでも800種が生息していると言われていて、海老も昔から日本人になじみが深い。自分にとって、こんなに深掘りしがいのある食材はほかにはないと思いました」。来る日も来る日も甲殻類と向き合う日々。甲殻類は食べ手が“格闘”する食材というイメージを持つ人も多いが【うぶか】では、加藤さんが厨房で朝早くから海老や蟹の“攻略法”をじっくりと練っている。加藤さんが日本酒に夢中になったのは、そんな「好きになったらとことん一途」という性格もあってのこと。そんな生まれもっての“性分”と親交の深い四谷【鎮守の森】(現在閉店)の店主との出会いが「日本酒をもっと知りたい」という思いに拍車をかけた。「同じお酒でも温度がわずかでも違うとガラリと味が変わることに驚きました。そのまま飲んで美味しいお酒もあれば、お燗にすることでびっくりするくらい味がふくらむお酒もある。温度帯によって風味がまったく変わるのは出汁と同じと気づいたときには日本酒にすっかり魅了されていました。海老も、たとえば、牡丹海老は1~2日寝かせることで旨みを引き出すのですが、車海老は活きたのを1時間以内に捌かないと風味がどんどん落ちていくんです。料理も日本酒も、経験を重ねると見えてくることがあるのは似ていると思います」と加藤さん。「当たり前とされてきたことがずっと変わらずにいいということはたぶんなくて、もっと別の方法はあるんじゃないかな、と考えてしまうのは自分の性分なのだと思います(笑)。カニを茹でるのも、普通は2~30分かけるところを僕は大体10分くらい。そんなに短時間でいいの? と聞かれることもありますが、高温短時間で茹でると味の締まりが違ってくると気付いたときがあって。日本酒も固定観念にとらわれない造り手の方が増えてきて、その多様性が新しい日本酒のファンを生んでいると思うんです。僕は香りも料理、だと思っているのであまり香りの主張が強いタイプより、味に透明感があって、旨みや酸味のバランスがいいお酒に惹かれます。この料理に合わせるなら、ちょっと温度を変えてみようとか、試行錯誤しながら料理と日本酒のベストな相性を見つけたいです」。1.『縞海老 葡萄酢のジュレ』 × 「風の森 愛山 807」「新鮮なうちに殻からはずし、塩をして2日寝かせた縞海老に巨峰やピオーネ、デラウェアなどを合わせたひと皿。甲州ぶどうのワインビネガーで作ったジュレを添えているので、フルーティでさわやかな酸味を感じるお酒と相性がいいと思っていたのですが「風の森 愛山 807」は、余韻の重なりかたもイメージ通りでした。心地の良い発泡感のなかにとてもきれいな果実の風味があり、鼻を抜ける香りは、ジューシィな葡萄そのもの。キレのよさも魅力で、寝かせたことによって引き出した縞海老の甘みを上品に引きたててくれます」(加藤さん)2. 『酔っぱらい海老』 × 「手取川 純米大吟醸 古酒 梅舞花 -1996-」「中華料理では紹興酒漬けにする酔っぱらい海老を日本酒でアレンジ。「今錦」の特別純米生原酒に半日漬けた牡丹海老に、20年かけて熟成させた手取川の古酒、「手取川 純米大吟醸 古酒 梅舞花 -1996-」を合わせると、豊かな旨みと甘やかな香りが口いっぱいに広がります。熟成酒と聞くとどっしりした味をイメージしがちですが、このお酒は単体で飲んでもはっとするほど美しく、透明感のある味わい。卵を抱いたメスの牡丹海老はプリッとした食感と甘みの強さが特徴。豊かな旨みと楚々としたキレのよさを兼ね備えた「手取川」と「今錦」。牡丹海老の相性の良さは格別です」(加藤さん)3. 『花咲ガニ 椀物』 × 「鄙願 大吟醸」「漁獲量が少ないことから幻とも言われる花咲ガニは、繊細な旨みを楽しんでいただきたいので、羅臼昆布と鮪節からとった一番出汁でお椀に。香りが立ちすぎず、それでいてふくよさかのあるお酒を合わせたいと思ったときに真っ先に「鄙願 大吟醸」が思い浮かびました。味に丸みがありながらほどよく酸がのっていて、お酒単体で飲んでもしみじみと美味しい。ずっと飲んでいたいと思う心地よさがあります。鮮度のよい花咲ガニは身がシャキシャキと小気味がよく、咀嚼するたびに口の中に柔らかい旨みが広がるのですが、出汁と蟹の旨みにやさしく寄り添ってくれるようなお酒だと思います」(加藤さん)4. 『ズワイガニ 焼き茄子 万願寺唐辛子』 × 「満寿泉 R-KIMOTO 純米大吟醸」「シャンパンに使用される酵母を使った「満寿泉 R-KIMOTO 純米大吟醸」は、単体で飲むと果実のようなフルーティさと喉にダイレクトに伝わるキレがあります。キンキンに冷やしてグラスで飲むのももちろん美味しいですが、焼物に合わせるに合わせるなら、あえてのぬる燗も面白いかもと思い、45度くらいの上燗にしてみたら大正解でした。燗冷ましの段階で温度が下がることによってキレ感が落ち着いて味に丸みが出るので、焼いたズワイガニの香ばしさや甘みがいっそう膨らみます」(加藤さん)5. 『車海老味噌フライ』 × 「今錦 年輪 純米大吟醸」「コースで通年お出ししている車海老味噌フライに合わせるお酒は、同じ銘柄の温度を変えてお出ししています。尾の部分は15度前後、味噌の部分は80度くらいまでお燗につけて、60度前後まで温度が下がったタイミングで召し上がっていただきます。海老フライは食べる部分によって香ばしさであったり、身のぷりっとした食感や甘みだったり、海老味噌の濃厚な旨みだったり、さまざまな“味”があるので、お酒も温度を変えてみたらどうだろと思ってお客様にお出ししたらとても喜んでいただけて。「今錦 年輪 純米大吟醸」は柔らかな旨みがあり、キレがいいので揚げ物にも素晴らしくよく合います。温度が下がる段階で飲むと出汁のような風味がじんわりと感じられて、味噌の味がより濃厚に。まずは尾のほうから、味噌が出てきたらお燗でというふうに楽しんでいただけたら嬉しいです」(加藤さん)「お燗にするならしっかりと骨格のあるお酒、冷や常温ならすっきりと透明感のあるお酒、と基本的な選びのポイントはありますが、実際にいろいろと飲み比べてみると意外な発見があるのも日本酒のおもしろさであり、魅力だと思います。甲殻類を専門にあつかう店として、海老や蟹特有の風味に寄り添う組み合わせや、温度によって味の印象が変わる日本酒のデリケートさと柔軟性を感じていただけるようなペアリングをお客様にお届けしていきたいです」うぶか【エリア】四谷【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】15000円【アクセス】四谷三丁目駅 徒歩3分日本酒情報サイト「Sakenomy」では、「日本酒×料理」のフードペアリング情報を随時発信しております。その他にも、酒蔵おすすめの逸品おつまみや、酒蔵がSakenomyだけに教えてくれたおすすめの飲食店情報など、"食好き日本酒好き"の方必見の情報満載です!
2022年02月25日弱冠24歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今回は「しぼりたての新酒」がテーマとなった第二十九夜の総集編をお届けします。1本目/にごりを雪に見立てた大人気の1本「仙禽 雪だるま しぼりたて活性にごり酒」栃木県さくら市にある「仙禽(せんきん)」は、『伊藤家の晩酌』第1回、第2回でも紹介したことがある記念すべき日本酒。中でも、人気の「雪だるま」は季節限定のにごり酒で、かわいいラベルが目印。しぼりたてでフレッシュなぷちぷちとした発泡感も味わえる。「仙禽 雪だるま しぼりたて活性にごり酒」720ml 1,800円(ひいな購入時価格)/株式会社せんきんあわせたおつまみは「大根の唐揚げの銀あんかけ」この日の晩酌の詳細はこちらをクリック!2本目/今、注目すべき新酒の「天美 新酒 純米吟醸 にごり生」山口県下関市にある「長州酒造」は、かつて「菊川」という酒を造っていた児玉酒造から事業継承するかたちで、ゼロから「天美(てんび)」という新しい銘柄を生み出し、そのおいしさで瞬く間に入手困難な銘柄となり、わずか1年で一躍話題の日本酒に。「天美 新酒 純米吟醸 にごり生」720ml 1,980円(ひいな購入時価格)/長州酒造株式会社あわせたおつまみは、生姜醤油と塩で食べる「しいたけの海老しんじょう」この日の晩酌の詳細はこちらをクリック!3本目/見事なバランス感で誰もが好きになる「よこやまSILVER7 生 純米吟醸」長崎県壱岐市で1914年に創業した「重家酒造」は当時から焼酎と日本酒を製造。一度は日本酒の製造が途絶えたものの、2018年に日本酒造りを再開。他の酒蔵で修業し、壱岐産の山田錦の栽培を行い、「よこやま」シリーズが誕生。「よこやまSILVER7 生 純米吟醸」720ml 1639円(ひいな購入時価格)/重家酒造株式会社さっぱりだけど濃厚な味わいの「じゃがいものニョッキ」この日の晩酌の詳細はこちらをクリック!毎週日曜の夜更新。「伊藤家の晩酌」をチェック!娘・ひいなと父・テツヤが毎週織りなす愉快な親子晩酌。これまでの連載内容はこちらをクリック!ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中(photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita)
2022年02月20日日本酒アイス専門店「サケアイス(SAKEICE)」が東京・池袋にオープン。日本酒アイス専門店「サケアイス」の新店舗が池袋に「サケアイス」は、従来の酒粕入りのアイスクリームや、微量のアルコール分(1%未満)を含有したアイスクリームとは異なり、原料に日本酒をたっぷりと利用して高アルコール度数(アルコール度数約4%)の大人な味わいを実現したアイスクリーム。これまで、浅草と渋谷の店舗に加え、ネット通販や全国百貨店での限定イベントを販路とし、人気を集めてきた。新たにオープンする「サケアイス 池袋店」では、不動の人気No.1メニューである「日本酒アイス」など既存店で好評を得ているメニューに、新作メニューが追加された8種類のカップアイスを販売。また、ノンアルコールの「はちみつバニラ」と「ベリーローズ」も展開され、すべてテイクアウトで楽しめる。サイズはシングルだけでなく、好みの組み合わせが選べるダブルとトリプルも用意されている。日本酒アイスメニュー日本酒アイス(ALC.4%):世界初のオリジナル日本酒アイス。不動の人気No.1メニュー。紀土 無量山(ALC.4%):和歌山・平和酒造の「紀土 無量山 純米吟醸」を使用したアイスで、メロンのような繊細な甘みとキリっとしたアルコール感が楽しめる。吾妻嶺 地梅酒(ALC.3%):岩手・吾妻嶺酒造の梅酒「吾妻嶺 地梅酒」を使用。ミルクアイスの中に梅の爽やかな酸味とアルコール感が感じられる。男山アイス(ALC.4%):日本酒「男山」を贅沢に使用。「男山」のキレのある味わいと爽やかな香りが楽しめる。月の桂 にごり酒(ALC.4%):京都・増田徳兵衛商店の「にごり酒」を使用。ゆっくりと柔らかく醸した日本酒の上品な味わいが特徴。富久長 純米ゆずレモン酒(ALC.3%):広島・今田酒造本店の「純米ゆずレモン酒」を使用。ゆずとレモンの爽やかな風味と、純米酒ベースの甘みが楽しめる。セブンシーズ(ALC.3%):高知・菊水酒造のジャパニーズラム「セブンシーズ」を使用。オーク樽貯蔵のスモーキーさが香る新しい風味。日本酒アイス-チョコレート(ALC.4%):日本酒とチョコレートをミルクアイスに練りこんでおり、カカオと日本酒が合わせられた大人の味わい。無量で“アイス+1個”できるキャンペーンなお、オープン記念として、通常の価格に無料でアイスを+1個増やせる“サイズアップキャンペーン”を2月28日(月)まで実施する。【詳細】サケアイス 池袋店オープン日:2022年2月7日(月)住所:東京都豊島区西池袋3丁目33-17 東武西池袋サンライトマンション半地下1F営業時間:11:00~20:00※営業時間が変更になる可能性があり。最新の情報はサケアイス公式SNSから確認。定休日:年中無休価格:シングル 540円、ダブル 756円、トリプル 972円
2022年02月13日弱冠24歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今回は、2022年、新年にふさわしいしぼりたての新酒をご紹介。第二十九夜の3本目は、麦焼酎発祥の地で、新たに生まれた長崎県のお酒。今宵3本目は、見事なバランス感で誰もが好きになる「よこやまSILVER7 生 純米吟醸」。長崎県壱岐市で1914年に創業した「重家酒造」は当時から焼酎と日本酒を製造。一度は日本酒の製造が途絶えたものの、2018年に日本酒造りを再開。他の酒蔵で修業し、壱岐産の山田錦の栽培を行い、「よこやま」シリーズが誕生。「よこやまSILVER7 生 純米吟醸」720ml 1639円(ひいな購入時価格)/重家酒造株式会社娘・ひいな(以下、ひいな)「本日ラスト!新酒3本目は『よこやまSILVER7』です!」父・徹也(以下、テツヤ)「へぇ。『シルバーセブン』ってめずらしい名前だね。どこの蔵?」ひいな「長崎県の壱岐」テツヤ「お!島だ!」ひいな「そう。壱岐島のお酒です」テツヤ「壱岐島に日本酒の蔵があるんだ」ひいな「壱岐にはもともと焼酎蔵がたくさんあって、重家(おもや)酒造っていう蔵で日本酒も造ってたんだけど、1990年から日本酒を造るのをお休みしたんだって」テツヤ「日本酒も造ってたんだね」ひいな「麦焼酎の『ちんぐ』を製造してる蔵なんだけど、2018年に日本酒蔵を建設したの。杜氏の横山太三さんという方が再建したんだけど、この蔵、前に紹介した『東洋美人』澄川酒造場とゆかりがあって。横山さんがこの蔵で修行をしてたんだって」テツヤ「おぉ!」ひいな「その修行を終えて壱岐に戻って、2018年に蔵を建設して日本酒が復活したの。1902年の壱岐島には17個の日本酒蔵があったんだって!」テツヤ「それはすごいね。そんなにあったんだ。壱岐は焼酎もあるけど、日本酒の島でもあったんだね」ひいな「激しい気候の変化と杜氏の高齢化で1990年には日本酒を造る蔵はゼロになっちゃった」テツヤ「あら。重家酒造が最後だったんだ」ひいな「そう。でも、2018年に復活して生まれたのが『横山五十』なの。横山さんが高校生の頃に日本酒造りを辞めたんだって。親が苦しい思いをしてるのを近くで見てたみたい。日本酒をもう一度やりたいと思ったきっかけは、〈はせがわ酒店〉の代表の方とお話ししたことで自分たちは日本酒を造りたいんだって目覚めて、壱岐で日本酒を復活させようと思ったらしい」テツヤ「新しく生まれた『よこやま』飲むのが楽しみだねぇ」ひいな「今回は徳利に入れてみるね」ガラスの器でいただきます!いただきます!さてはてお味はいかがでしょう?はぁ。おいしいねぇ。香りさわやか、味わいもフルーティでめちゃくちゃ飲みやすいよ!テツヤ「少しにごってる?発泡してる感じもあるね」ひいな「新酒だからね。このお酒は純米吟醸の生酒になります」テツヤ「いただきます!わぁすっきりしてる!」ひいな「うん、おいしい!」テツヤ「春酒って感じだな」ひいな「うんうん、春酒っぽいよね」テツヤ「2月だしもう新春だし、まさにぴったり!」ひいな「ほんとだね」テツヤ「いやぁ本当においしいね、このお酒。こういうお酒こそ、日本酒入門編にいいんじゃない?みんな好きだと思うな」ひいな「本当にそう思う。飲みやすいよね。特等の山田錦を使ってるっていうのもあって、いいお酒だと思う」酔っ払ってグラスをこぼす父・テツヤ。たまにはこういうことも起こります(笑)。テツヤ「失礼しました(笑)!新酒なのにもったいなかったね」ひいな「そろそろ、このお酒に合わせるおつまみを持ってくるね!」「よこやまSILVER7 生 純米吟醸」に合わせるのは、さっぱりだけど濃厚な味わいの「じゃがいものニョッキ」。テツヤ「お?これはニョッキ?」ひいな「そう!じゃがいもをつぶしてニョッキにしてみました」テツヤ「めっちゃうまそう〜!イタリアンを日本酒に合わせちゃうんだな」ひいな「ニョッキを作ったのは実は人生で2度目で。1回目は料理家の広沢京子さんの福岡のお家に中学生の頃遊びに行った時、ニョッキの作り方を教えてもらったの」テツヤ「いいねぇ。思い出のニョッキだね」ひいな「そこまでの完成度ではないかもしれないけど」テツヤ「ニョッキってあんまり食べたことないんだよなぁ。うん、これはおいしい!日本酒にもめっちゃ合う」ひいな「合う?」テツヤ「合う、合う。イタリアンなのにすごく合ってる。ソースは何が入ってるの?」ひいな「生クリームと牛乳とチーズ」テツヤ「いやぁ、ニョッキと合わせたら、急にワイン飲んでる気持ちになってきたぞ」ひいな「たしかに(笑)」テツヤ「ニョッキ食べた途端、ワインになった」ひいな「わかる(笑)」テツヤ「この日本酒、ニョッキとめちゃくちゃ合う。びっくりするくらい合うよ。日本酒って、意外と乳製品と合うんだな」ひいな「そう。チーズとかクリームソースとかと合うよね」テツヤ「さらにこの新酒がすごく合う気がする。乳酸感があるからかな?」ひいな「あ、そうかもしれないね。発酵感がチーズとも合うよね」7号酵母から生まれた「よこやま」と「真澄」の味わいは似てる?テツヤ「どうしてこの日本酒の新酒を選んだの?新酒って他にもいっぱいあるわけじゃない?」ひいな「日本酒業界が今フォーカスしてる日本酒を紹介したいなと思って。2018年に蔵を再建した時に『横山五十』っていうお酒を出したんだけど、それがブレイクして。このお酒はそのシリーズなんだけど…」テツヤ「この『SILVER7』の意味は?」ひいな「7号酵母のこと」テツヤ「あぁ、そういうことか!」ひいな「7号酵母のお酒、一度紹介したことがあるんだけど覚えてる?」テツヤ「たしか九州のほうじゃなかった?」ひいな「惜しい!それは9号酵母。『真澄』のスパークリングを紹介したんだけど、『真澄』って7号酵母なの。7号酵母の発祥は『真澄』っていわれてるんだけど、その7号酵母を使ってるからどことなく『真澄』っぽさを感じるというか」テツヤ「なるほどね。そういうことか」ひいな「私の好きな味がする(笑)。『真澄』の控えめだけど華やかな感じがしていいなと思ったのが、このお酒を選んだ理由かな」テツヤ「確かに『真澄』っていわれたら『真澄』っぽいね(笑)」ひいな「でしょう?」テツヤ「長崎の『よこやま』と長野の『真澄』か。“長”つながりだね」ひいな「だね!」テツヤ「壱岐といえば、知り合いのお兄さんが壱岐で焼酎の酒蔵やってるって言ってたな」ひいな「わぁ、そうなんだ。日本酒は造ってないのかな?」テツヤ「原田酒造だ。焼酎とクラフトビールを造ってるんだって」ひいな「そうなんだ」テツヤ「麦焼酎なんだね。島でも米を作ったりしてるのかな」ひいな「壱岐って気候が豊からしくて。だから作物が育ちやすいから、米も育てやすいらしいよ。だから日本酒の蔵もたくさんあったんじゃないかな」テツヤ「なるほど。日本海側だし寒暖差もありそう」ひいな「そうそう。そのほうがお米は育ちやすいもんね。壱岐島のなかでも、アスパラガスが育つくらいミネラル豊富なところに蔵を造ったらしくて」テツヤ「アスパラガスってそうなの?」ひいな「水源の上に蔵を建てたんだって。理想の味わいにするためにタンクの規模をコンパクトにしていて、味の調節が効くようにもしているらしい」テツヤ「なるほど。小さいロットで造ることでいろいろな味わいで造れるわけだな」ひいな「そういうこと」テツヤ「壱岐って大きいのかな。人口どれくらいなんだろう。多いのかな(ライター注:壱岐市の人口は約2.5万人(令和3年時点)だそうです)」ひいな「日本酒の蔵がそんなにたくさんあったんだもんね」テツヤ「たしか神社がすごく多くて神聖なところだよね」ひいな「そうそう」テツヤ「島で日本酒が造られてるなんて知らなかったよ」ひいな「横山さんが復活してくれて本当によかったね」【ひいなのつぶやき】長崎の島で生まれた、人とのつながりが感じられる1本です!洋食とも合うフレッシュな日本酒、お試しあれ!ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita
2022年02月06日日本酒ファンならば一度は訪れたい聖地といえば、兵庫県・神戸の海岸沿いに広がるエリア「灘五郷(なだごごう)」。「菊正宗」「白鶴」「剣菱」などこの地で生まれた日本酒の名を一度は耳にしたことのある人も多いのでは?今年の4月下旬には全26蔵の日本酒飲み比べができる〈灘五郷酒所〉がオープン予定。呑んべぇにとっては天国のようなスポットであり、日本酒の伝統を世界に向けて発信・継承する舞台へひと足お先にお邪魔してきました!全国で販売される日本酒の約25%が生まれる「灘五郷」。「灘五郷」の日本酒がおいしい理由。それはミネラル豊富で良質な「六甲山の湧水」(宮水)、日本酒づくりに最適な酒米「山田錦」、蒸し米を冷やすのにうってつけの冷たく乾燥した風「六甲おろし」と、「水」「米」「風」の三拍子がそろった土地だから。江戸時代には、酒の需要の8割を供給したといわれるほどで、現在も日本酒の生産量は日本一!500余年の歴史を誇る「剣菱酒造」の元酒蔵を改装した〈灘五郷酒所〉。〈灘五郷酒所〉の建物は、500余年の歴史を誇る「剣菱酒造」の元酒蔵。その歴史は古く、太平洋戦争の空襲により蔵が燃え落ち、もともと味噌蔵だったこの場所で同酒造の醸造を再開したのが昭和24年。平成7年には阪神淡路大震災で倒壊しましたが、その2年後に再興を果たし、令和元年まで醸造を続けてきました。一歩足を踏み入れると、凛と澄み切った空気に背筋が伸びる感覚……。昔から変わらず息づいている“日本酒の神様”の存在を感じずにはいられません!全長50mの「コの字カウンター」で、日本酒談義に花が咲く。真っ先に目に飛び込んでくるのは、なんと全長50mの「コの字カウンター」。現在ギネス世界記録を申請中で、認められればさらに話題を呼びそうです。こちらでは「灘五郷」が誇る全26蔵の日本酒飲み比べと、酒の肴にぴったりのお料理を楽しめます。今回は「灘五郷酒所セット」をいただきました。「灘五郷酒所セット」。味わいの特徴を記したカードがついているので、日本酒初心者でも違いを確かめながら酔うことができる!ああ、幸せ……!「灘五郷」の日本酒は、国内では稀な宮水で仕込まれた力強くキレのある味わいが特徴。「灘五郷酒所セット」のトレーの上には、「灘五郷」を構成する「西郷」「御影郷」「魚崎郷」「西宮郷」「今津郷」の各エリアごとに、蔵元の酒が鎮座。飲み比べると、同じ「灘五郷」でつくられているのにそれぞれに異なる個性がありました。料理は左から「栄養豊富な神戸の海で朝獲りした新鮮なマイワシとういきょうのなめろう」「島中さんのちぢみホウレンソウの棒寿司」「剣菱の日本酒を贅沢に使った朝獲りマイワシと完熟梅のショウガ煮」。「灘五郷」のお酒は日本全国のどんな料理にも合うといわれています。「灘五郷酒所セット」のテーマは「旬」「発酵」「相性」「地元」。神戸漁港の漁師さんから仕入れるなどした地元の食材を使い、日本酒がススムいい塩梅に仕上げています。料理監修は神戸の自然派料理店〈amasora〉の池尻彩子さん。「神戸牛すじと地元おかげとうふ庵の六甲絹豆腐の煮込み」。「神戸の海で朝獲りした新鮮なマイワシのフライ」。お酒&料理がのった素敵なトレーにも注目。麹造りの工程で使われる麹蓋に、地元で活躍するアーティスト・松本尚さんがオリジナルアートを彩ったここだけのアイテムです。「ひねり餅体験」も!多彩なイベントでも日本酒文化を発信。「剣菱酒蔵」の白樫政孝社長。今後は日本一の酒処の魅力を世界に向けて発信するべく、各蔵による日本酒セミナーなども積極的に仕掛けていく予定。たとえば酒蔵で蒸し米の状態を確認するために行う「ひねり餅」の体験や、京冷え、花冷え、人肌燗など温度ごとに広がる日本酒の味の幅を堪能するイベントなどなど。おいしく酔いながら、日本酒の知識を身につけられる絶好の機会です。「ひねり餅体験」では蒸米を木製スコップ「ぶんじ」の上で押し潰し、ねって餅のような形に整えていく。日が暮れるとぐっとムーディーになる「灘五郷酒所」。樽酒の魅力を伝える〈菊正宗 樽酒マイスターファクトリー〉。「灘五郷」にある日本酒文化を学べるスポット〈菊正宗 樽酒マイスターファクトリー〉にも立ち寄ってきました。ご存知「菊正宗酒造」が運営する入館無料の“樽酒工房”。職人たちが樽づくりをする様子を間近で見学し、〈菊正宗〉が愛され続ける秘密を垣間見ることができます。樽酒とは、江戸時代から愛されてきた香り高いお酒。木製の樽に入れて酒を寝かし、吉野杉の香りや成分を移すことでおいしさが深まるのです。江戸時代には、灘の酒が「樽廻船(たるかいせん)」に乗せられて江戸へと下り、「下り酒」として絶大な人気を誇っていました。時代の流れとともに樽は安価な瓶(びん)にとって代わられるように。「菊正宗」は約半世紀前に「江戸時代から愛されてきた樽酒を家庭で手軽に楽しんでもらいたい」という想いで、「樽酒瓶詰(樽びん)」を発売。樽で寝かせ飲みごろになった樽酒を瓶につめるようになりました。唯一の女性職人さんを発見。樽を格好良くつくる師匠の姿に憧れてこの道を歩み始めたそう。こちらが師匠!樽の組み立てには、なんと釘や接着剤は一切使われていないのだとか!榑(くれ)をパズルのように円筒状へと組み合わせ、7本の箍(たが)だけで締め上げてつくられています。熟練の職人の技に見入ってしまいました。後継者不足に直面……1505 年創業〈剣菱酒造〉の味を支える伝統的な「暖気樽」。今回は特別に、赤穂浪士が討ち入りの前の出陣の祝いで飲んだとされる〈剣菱酒造〉の酒蔵見学も叶いました(残念ながら一般開放はしていません)。木製の米蒸し器。今ではステンレス製が主流で、日本で木製を採用しているのは数軒だけ。麹菌は、室(むろ)と呼ばれる高温多湿な部屋で50時間以上をかけてつくられています。木製の暖気樽(だきだる)。自然の乳酸菌を使い約40日かけてじっくり自生酵母を育てるのが剣菱流。その時に欠かせないのが木製の暖気樽です。この中に熱湯を入れて酒母の入ったタンクに手作業で投入し、酒母を温めて「糖化」をすすめることで、酵母に「発酵」を促します。木肌を通じて温度を伝えることにより剣菱らしい風味が醸成されます。ところが近年、この樽をつくり続けてきた職人さんが引退することに。唯一のお弟子さんがあとを継いだのですが、〈剣菱酒造〉は伝統の味を守るため、そのお弟子さんを社員として迎い入れました。さらに若い社員を彼に弟子入りさせ、後継者の育成にも励んでいるのだとか。お米をお酒に変化させていく「仕込み」は、「剣菱の味を変えない」というゴールから逆算しあみだした、昔ながらの手法×機械化の“いいとこどり”で進められていきます。蔵人たちが作り上げたお酒は熟成貯蔵。年度や蔵によって味が異なるので、“いつもの剣菱の味”に昇華させるため、ストックしている約300本以上ものお酒をブレンドしています。剣菱の樽は映画『るろうに剣心 最終章 The Final』にも貸し出されました。日本に3台しかないという、樽に巻く「藁縄」をつくる機械もこちらに。近年ではプラスチックのしめ縄を使う酒蔵が増えましたが、〈剣菱酒造〉は「うちが藁縄を続けることで、文化を守ろう」という心意気で、「藁縄」にこだわっています。いまや「藁縄」は貴重な存在!「藁のしめ縄」をつくる機械。剣菱の味を守ってきた木製の道具類。タータンチェックで想いを紡ぐホテル〈hotel it. osaka shinmachi〉。「灘五郷」から車で走ること約25分、大阪市にある〈hotel it. osaka shinmachi〉がこの日の宿です。西長堀駅発から徒歩約2分。世界で一つだけのオリジナル・タータンチェックが館内のいたるところに配されたお洒落なホテル!受付階にはワーキングデスクやファニチャー、ウッドベンチがある「it.living」、その奥には「it.bar」やナチュラルフードの薪窯レストラン「it.oven」が。夜は薄暗い照明でとても落ち着きます。ホワイトを基調にしたミニマルデザインの部屋にも、タータンチェックのファブリックがあしらわれていました。このオリジナルの柄には、ホテルの運営会社がもともと繊維問屋を営んでいたことから、まさに「糸を紡ぐように」時代や人を紡ぐホテルでありたいという願いが込められています。朝食プレート(宿泊料に含まず)はサーモン、生ハム、トマト、チーズなどを挟むパニーニが主役。「神戸ポートタワー ナチュラルミネラルウォーター」と〈amasora〉の「黒松剣菱カヌレ」もお土産に。ホテルの部屋では「菊正宗」と「剣菱」の土産を並べ、グラスでちびちびとたしなみながら、日本酒づくしだった一日の余韻にひたりました。〈灘五郷酒所〉のコの字カウンターで酔いしれるために、新幹線に飛び乗って新神戸駅を目指す週末もいいかもしれない。心踊る選択肢が増え、呑んべぇの一人として幸せに思います。〈灘五郷酒所〉兵庫県神戸市灘区御影本町3-11-22022年4月下旬オープン予定定休日:未定公式サイト〈菊正宗 樽酒マイスターファクトリー〉兵庫県神戸市東灘区魚崎西町1-9-1(菊正宗酒造記念館隣接)078-277-3493見学時間:10:30、14:00、15:00(記念館休館日を除く毎日開催:所要時間約30分)定員:各回20名まで※要予約入場無料公式サイト〈hotel it. osaka shinmachi〉大阪府大阪市西区新町4-6-20チェックイン14:00〜、チェックアウト〜11:00宿泊料:8,000円※料金は日にちによって変動する公式サイト
2022年02月02日主要なふるさと納税ポータルサイトに掲載されている「日本酒」の返礼品の還元率を調査しました。今回はその中から特に還元率の高かった「日本酒」TOP5を発表します。<ふるとく> ふるさと納税でもらえる「日本酒」還元率ランキングTOP5(2022年1月31日時点)【1位】還元率55%【魚沼の地酒】魚沼玉風味2本セット寄付額:5,000円自治体:新潟県魚沼市【2位】還元率52%剣聖武蔵大吟醸1.8L寄付額:12,000円自治体:岡山県津山市【3位】還元率51%定期便 2本 増量 3ヵ月 無添加 甘酒寄付額:30,000円自治体:長崎県佐世保市【4位】還元率50%新発田の蔵元飲み比べセット寄付額:16,000円自治体:新潟県新発田市【5位】還元率49%大切な人とワイングラスで飲みたいまが玉大吟醸720ml寄付額:10,000円自治体:長崎県島原市■特集URLランキングで紹介した返礼品の詳細は下記特集ページでご確認いただけます。 「還元率(返礼率)」の計算方法還元率とは、寄付金額に対する返礼品の金額(価値)の割合です。ふるさと納税で返礼品の価値として提示される「還元率(返礼率)」は、以下の計算方法で算出されます。還元率(%)=返礼品の実売価格(送料含む)÷ふるさと納税の寄付金額(円)たとえば、Amazonや楽天市場などのネット通販で3,000円で売られている商品を10,000円の寄付で返礼品を受け取る場合、3,000円(実売価格)÷10,000円(寄付金額)=還元率は30%となります。5,000円の商品であれば、還元率は50%になります。■ふるとくとは?「ふるとく」は、ふるさと納税専門サイトです。数多ある返礼品の中から「誰でも手間なく簡単にお得な返礼品を選べるようにする」がサイトの運営理念です。ふるとく編集部では、複数のふるさと納税ポータルサイトをチェックし、最新情報やお得な情報をピックアップしてサイトに掲載しています。<お問い合わせはこちら>問い合わせフォーム: 公式Twitter: 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年01月31日弱冠24歳で唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”に潜入!酒好きながら日本酒経験はゼロに等しいというお父さんへ、日本酒愛にあふれる娘が選ぶおすすめ日本酒とは?今回は、2022年、新年にふさわしいしぼりたての新酒をご紹介。第二十九夜の2本目は、人気女性杜氏が醸す、日本酒界を賑わす山口県のお酒。今宵2本目は、今、注目すべき新酒の「天美 新酒 純米吟醸 にごり生」。山口県下関市にある「長州酒造」は、かつて「菊川」という酒を造っていた児玉酒造から事業継承するかたちで、ゼロから「天美(てんび)」という新しい銘柄を生み出し、そのおいしさで瞬く間に入手困難な銘柄となり、わずか1年で一躍話題の日本酒に。「天美 新酒 純米吟醸 にごり生」720ml 1,980円(ひいな購入時価格)/長州酒造株式会社娘・ひいな(以下、ひいな)「次の新酒は『天美(てんび)』でございます!『天美』って知ってる?」父・徹也(以下、テツヤ)「ううん。初めて聞いた」ひいな「天に美しいで『天美』なんだけど、なんとこの酒蔵は2020年11月に初めてお酒を出荷して、1周年を迎えたばかりなの」テツヤ「え?じゃ、コロナ禍にデビューしたんだ」ひいな「そう。下関で生まれた蔵なんだけど、女性杜氏の藤岡美樹さんが造ってらっしゃるお酒です」テツヤ「へぇ、これも山口のお酒か」開封時に振る際はお気をつけください!無事、あふれることなく開栓!ワイングラスでいただきます!うすいにごりがおいしそう。ひいな「まずは飲んでもらおうかな。では、おつぎします!」テツヤ「わ、思ったより軽そうな感じだね?」テツヤ&ひいな「乾杯!」テツヤ「うわぁ、こりゃおいしいね」ひいな「おいしい〜!」テツヤ「ほら、あのスポーツドリンクみたいじゃない?」ひいな「最近、いい日本酒のたとえでスポーツドリンクみたいだねってよく聞く」テツヤ「マジで?俺、最近、日本酒勉強してるから」ひいな「いつのまに(笑)」テツヤ「でも、本当にそんな味がするよ」ひいな「上質なお酒って、よくスポーツドリンクにたとえられるから大正解」テツヤ「俺もだんだん日本酒を語れるようになってきたね(笑)。これはうすにごり?」乾杯!ひいな「これはにごり生で、通称“あおてん”って呼ばれてて」テツヤ「あおてん?」ひいな「『天美』っていくつかあるんだけど」テツヤ「あ、わかった!青い『天美』だから“青天”か!」ひいな「そう!メジャーなのは“白天”で純米吟醸。“青天”は純米吟醸のにごり生なの」テツヤ「なんでそんなに人気になったの?」ひいな「それはやっぱりおいしいからじゃないかな」テツヤ「うん、確かにめちゃくちゃうまい」ひいな「だから、ぜんぜん手に入らないの」テツヤ「そうなんだ。よく手に入ったね」ひいな「〈はせがわ酒店〉に行ったらたまたま売ってて、すぐに買っちゃった」テツヤ「さすが〈はせがわ酒店〉!『天美』見つけたら、即買いだね。『天美』覚えておかないと」ひいな「うん、即買いで!あと“桃天”もあって、それがうすにごりになるかな」テツヤ「さっき飲んだうすにごりの『雪だるま』より濃い気がするんだけど」ひいな「そうだね。『雪だるま』はアルコール度数13度で『天美』は15度だしね。フローラルな感じなんだけど甘みがあって、食欲を増進させるような感じがあると思ってて」テツヤ「お酒自体の濃さがあるから、さっぱりしてるのに飲みごたえもあって」ひいな「そうだね。蔵の目指す酒質っていうのがあって、甘さとバランスの良いキレのいいお酒で、香り控えめで味わいに寄り添うようにしたいっていうのがあるらしいんだけど、その通りだなと思う」テツヤ「うんうん」「天美 新酒 純米吟醸 にごり生」に合わせるのは、生姜醤油と塩で食べる「しいたけの海老しんじょう」。テツヤ「さっきから揚げ物の匂いがしてるんだけど…」ひいな「あ、バレちゃった?」テツヤ「たしかに、揚げ物すごい合いそうだね。揚げ物を日本酒の酸で切るというか」ひいな「はい。合わせるのは揚げ物です(笑)」テツヤ「お?何だこれ?」ひいな「しいたけの海老しんじょうです」テツヤ「あぁ、うまそう!最高!かたちがなんともかわいいねぇ」ひいな「生姜醤油をつけてお召し上がりください」テツヤ「いいねぇ。なんで『天美』にしいたけ海老しんじょうだったの?」ひいな「『天美』に唯一足りないものって、だし感とかうまみ成分だと思ってて」テツヤ「たしかにすっきりしてるもんな」ひいな「それを補えるものって何だろう?って考えた時に、海老のうまみとしいたけのうまみのダブルはどうだろうと」テツヤ「うまみの塊を合わせたわけだな?俺、揚げ物は手で食べたい派なんだけど、こりゃ熱すぎてダメだわ」ひいな「やけどに気をつけて(笑)」テツヤ&ひいな「いただきます!」テツヤ「わぁ、こりゃおいしい。お酒ともすごく合ってるね。バッチリ。でもさ、生姜醤油もいいんだけど、塩でもおいしそうじゃない?」ひいな「塩も合うと思う!」テツヤ「この塩はさ、能登のはま塩って言って、桶で海水を撒いて揚げ浜式の製法で作られてる自然塩なんだって」ひいな「うん、おいしい!塩、めちゃ合うね」テツヤ「塩だった?」ひいな「うん。『天美』のやわらかい感じには、もしかしたら塩で合わせた時のだし感のほうが合うかもしれない」テツヤ「うん、だよな。この塩めちゃうまいな。まろやか!」ひいな「塩だけでも日本酒にも抜群に合う。能登に行かないと買えないの?」テツヤ「そう。『dancyu』の編集さんが買ってきてくれたのよ。しかも、この塩は先代の方が作った塩でなかなか手に入らないらしい」ひいな「貴重だね」揚げたてアツアツ。口のなか、やけどに注意。テツヤ「しいたけ海老しんじょうもうまいよ。どうやってこんなの作れるの?」ひいな「もともとはしいたけを焼いて、かさのところにだし醤油とか入れようかなって思ってたんだけど」テツヤ「それもいいね」ひいな「でもやっぱり海老のうまみをプラスしたくて。海老は完全にすりつぶしたほうがいいらしいんだけど、ちょっと歯ごたえを残して、つなぎのはんぺんの食感も残ってる感じにしてみた」テツヤ「はんぺんが入ってるからこんなにふわふわなんだな。食べる時はさ、海老じゃなくてしいたけ側を舌につけて食べたほうがうまいと思う」ひいな「え(笑)」テツヤ「絶対、味わい違うと思うよ」ひいな「うん、しいたけ感をより感じられるかも。お酒がからっぽになっちゃったね」飲み干しちゃいました。テツヤ「それくらいうまいってことだよ」ひいな「うまみに『天美』が合うでしょう?」テツヤ「うん、バランスいい。食べたあと味を切る感じがあるね。『伊藤家の晩酌』の中でもかなりいいつまみだと思います!」ひいな「よかった〜」1つの蔵から生まれるお酒を四季ごとに味わって、1年かけて追ってみたい!ひいな「蔵のスローガンはね、『微差は大差』なんだって。かっこよくない?」テツヤ「どういうこと、どういうこと?」ひいな「ちょっとの差は大きい差になってしまうっていうこと」テツヤ「なるほど。それは日々酒造りに向き合ってるなかで生まれた哲学なんだろうな」ひいな「日本酒が苦手な人でも感動する極上の一杯をって造られてるから、本当になんの抵抗もなく飲めるお酒って感じがするな」テツヤ「うんうん」ひいな「この蔵はね、昔、『菊川』っていうお酒を造ってた児玉酒造ってところがあって、そこが製造量の減少に伴って製造を停止しちゃったんだって。そしたら、長州産業株式会社っていう太陽光発電システムを開発している会社が、事業を継承するかたちで長州酒造に改名して、そこに杜氏として藤岡さんを迎え入れたんだって」テツヤ「あぁ、そういうことか」ひいな「杜氏の藤岡さんは、東京農業大学の醸造科を出てるんだけど、奈良県の『やたがらす』っていうお酒を造ってるところにいたり、香川県の『川鶴』とか、三重県の『作(ざく)』とかを造ってた有名な方で、新しいこの蔵に就任したの」テツヤ「へぇ!どれも聞いたことあるお酒ばっかり。知る人ぞ知る杜氏なんだな。藤岡さんの造る味の系統ってあるのかな?」ひいな「こういう造りをしたいっていうのはあると思うよ。実はさ、『天美』のほかにも別の蔵から『天賊(てんぶ)』ってお酒もあって」テツヤ「どこが出してるの?」ひいな「芋焼酎の『富乃宝山』を出してる、鹿児島県の西酒造」テツヤ「おぉ」ひいな「この『天美』と『天賊』が2020年に人気だったツートップで」テツヤ「へぇ。全然知らなかった。山口県と鹿児島県、西のほうのお酒がトレンドなのかな。しかも『天美』はまだ1年の蔵なのに!」ひいな「そう。この1年ですごいファンがついたの」テツヤ「自粛期間にみんな家で飲んでたんだな。でも毎年、トレンドって変わるでしょう?」ひいな「そう。でも流行りがあるなかでも『天美』はすごく好感を持ってて。これからも応援していきたいなと思う酒蔵で。春に出る“桃天”も楽しみにしてて」テツヤ「たとえばさ、季節ごとに変わる日本酒をそろえてさ、たくさんの種類じゃなくていいから、いくつかお気に入りの蔵の日本酒を1年通して飲める宿とかあったらいいよねぇ」ひいな「あぁ、素敵だね」テツヤ「常連の宿にしてさ、こういう季節になりましたよ、今年のお酒はこうですよっていうほうが通いたくなるなぁって」ひいな「1週間に3〜4回通うお店よりも、1年間に4回、四季に合わせて行くことに価値があるよね」テツヤ「たしかにね。季節が変わるタイミングで通うって素敵だな」ひいな「どこの蔵を年追っかける?」テツヤ「どこだろう?1年中、いつ飲んでもうまい酒がいいよね。今まで100回以上連載やってきたけど、もう一回全部を飲み比べてみたい!」ひいな「やりたい!大試飲会!」テツヤ「で、俺の蔵ベスト3を選ぶ!」ひいな「今年も長くつきあっていきたい、おいしい酒蔵を探していきたいねぇ」【ひいなのつぶやき】杜氏の藤岡さんがこだわり抜いたからこそ、世間が愛しているお酒だと感じています!「微差は大差」を舌で味わいましょう!ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中photo:Tetsuya Ito illustration:Miki Ito edit&text:Kayo Yabushita
2022年01月23日伏見酒造組合と京阪ホールディングス株式会社は、国税庁の令和3年度日本産酒類海外展開支援事業費補助金を活用した事業「食材を大切に『始末する』京都の食文化と伏見の酒蔵ツーリズム」の一環として、クリエイティブユニットgrafとも協働し、台湾の人々に向けた京都・伏見の日本酒の認知向上を図るプロジェクトを昨年5月より推進しています。コロナ以前から訪日者数が多い台湾の若者に向けて「酒蔵のまち伏見」「日本酒」を広めていくため、台湾実践大学のプロダクトデザイナー Sally Linさんが指導する学生チームが酒器をデザイン。伏見の酒蔵と台湾をオンラインで繋いだリサーチツアーを実施するなど日本の学生との意見交換を行いながら、伏見や日本酒への理解を深めました。1月19日(水)からは、今回のプロジェクトの成果発表として作品などを日本・台湾の両国で展示します。台湾の学生がイメージした「伏見の日本酒」にあう酒器を是非ご覧ください。[公開審査会について]酒器の公開審査会を2021年12月15日に開催。会場と台湾をオンラインでつなぎ、学生自身によるプレゼンテーションや質疑応答が行われ、メディア関係者10数社が参加し、各社による取材が行われました。伏見酒造組合、京阪ホールディングス株式会社からの代表者と、grafのクリエイティブディレクター、プロダクトデザイナーが審査し、グランプリ作品1点と伏見酒造組合特別賞1点を決定。それぞれの受賞作品、受賞者は以下のとおりです。●グランプリ對影杯 Reflect/劉宇涵 Liu Yu本人コメント/今回のコラボレーションで伏見についてより詳しく知る事ができ、どうやったら酒器を使って日本酒と人との繋がりを深める事ができるのかを考えました。このような機会を提供してくださりありがとうございました。●伏見酒造組合特別賞補竹 Repair Bamboo Charcoal/陳昱晴 Chen, Yu-Ching本人コメント/竹炭と錫を使って酒器を作るのは、今まで自分でも思いつかなかった方法です。この酒器のデザインに携わったことを光栄に思います。伏見を調べることにより別の観点からデザインする事ができました。[作品展示について]今回のプロジェクトの作品展示を日本、台湾の両国で行います。入賞作品の他、台湾の学生チームの成果とリサーチのプロセスを含めた酒器の公開展示会を開催します。酒器だけでなく、各蔵のお酒も展示し、「酒蔵のまち伏見」のことについてもより一層理解を深めることができる展示になっております。日本、台湾の両学生とも「伏見とは?」というところからリサーチを重ねており、両学生の観点の違いや対話などもパネルにて展示いたします。本展示が伏見へ訪れるきっかけとなれば幸いです。<日本会期>日程:2022年1月19日(水)~2月27日(日)10:00~19:00 ※入場無料場所:GOOD NATURE STATION 4F GALLARY(京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318番6)<台湾会期>日程:2022年1月19日(水)~26日(水)10:00~19:00 ※入場無料場所:宏匯瑞光(No. 335號, Ruiguang Rd, Neihu District, Taipei City, 114)[プロジェクトプロセスについて]STEP1:デザインリサーチ来日することのできない台湾チームの代わりに、京都芸術大学の学生有志とgraf が、京都・伏見の歴史や地域性、そもそも日本酒とは?というところから、酒造りに重要な水や周辺環境など様々な角度からリサーチしました。また、 伏見の各酒蔵に対して酒造りの思いなどについての直接取材やアンケート調査を実施。伏見の地域性や酒造りに欠かすことのできないものなど、独自の視点でのご意見をいただき、普段知ることのできない造り手側の意見は酒器制作の貴重な資料になりました。STEP2:オンラインツアー台湾の学生と直接コミュニケーションを行うために、伏見の酒蔵と台湾をオンラインで繋ぎ、リサーチツアーを実施しました。ツアーの中で日本と台湾の学生が直接意見交換をすることで、伏見や日本酒についての理解も深まり、それぞれの着眼点の違いにも気づくことが出来て良い刺激になりました。STEP3:酒器制作リサーチ内容を元に、学生がスタディを繰り返し酒器を構想しました。実際に酒器を作成する台湾チームと、日本チーム(graf)でなんども対話を重ねブラッシュアップを行いました。スケッチ段階、モックアップ制作時点など、お互いの意見を交換し、完成に向けて制作しました。オンラインではありましたが、それぞれの立場で意見交換を行い、完成を目指しました。STEP4:審査会京都の審査会会場と台湾とをオンラインでつなぎ、公開審査会を行いました。当日は台湾学生によるオンラインプレゼンテーションが行われ、それぞれの酒器のコンセプトや想いなどをプレゼンしました。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年01月18日