●吉本は「お客様を楽しませたいという気持ちが受け継がれている」落語界、そしてお笑い界を牽引し、現在は上方落語協会特別顧問を務める桂文枝。吉本興業を代表する存在として、4月2日・3日に行われた吉本興業創業110周年特別公演「伝説の一日」では、幕開けとなる初回公演の口上を務めた文枝にインタビューし、落語界や吉本興業への思い、今後の活動について話を聞いた。「伝説の一日」の口上で、「1912年に吉本興業が始まりました。私は吉本に入って55年、ちょうど半分になります。ずっと笑いをつないできて、我々も次の世代に笑いをつないでいきたいと思います」と力強く挨拶した文枝。110年続いてきた吉本興業の強さについて、「吉本吉兵衛と吉本せいによって吉本興業が始まり、2人が育てた芸人さん……エンタツ・アチャコや初代春団治たちのお客様を楽しませたいという気持ちが我々にも受け継がれている。戦前・戦中・戦後と受け継がれ、コロナ禍でも皆さんに楽しんでもらいたいという気持ちを強く持っている」と捉え、「それを僕らが次につなぎ、若い人たちがもっと若い人たちにつないでいく。そういう風にしていけば、150年、200年と続いていくと思います」と語る。「伝説の一日」は、明石家さんまやダウンタウンをはじめとする吉本芸人が総出演。所属芸人にとっても特別なイベントであり、文枝は初開催となった10年前の100周年時の「伝説の一日」を振り返り、「なかなか一緒になることがない東京の芸人と大阪の芸人が見事に勢ぞろい。イベントもさることながら、終わった後にみんなで宴会したときに吉本のすごさを感じました」としみじみ。「さんまさんが中心になってみんなで『いらっしゃ~い』をやろうと言ってくれて、みんなで『いらっしゃ~い』した写真は僕にとってすごく記念になったし、それまでやってきたことがあの一日によって伝説になったなと感じました」と述べ、10年ぶりにまた開催できて「うれしい」と喜んだ。今年の「伝説の一日」では、さんまは「さんまの駐在さん」で盛り上げ、ダウンタウンは31年ぶりとなる漫才で魅了。“初代駐在さん”の文枝も千穐楽の「駐在さん」に出演し、さんまとの息の合った掛け合いで観客を笑わせた。文枝は、さんまとダウンタウンの頼もしい活躍を「非常にうれしい」と喜びつつ、「年齢的に、もう次の人が出てきてもいいような感じがしていますし、彼らがそれを一番感じていると思います。だから、どう彼らが次の人を育てるかということだと思います」と次なる吉本のビッグスター誕生を期待する。●さんまの落語家復帰を期待「戻ってくると信じている」自身も、新たなスター発掘・育成が使命だという。文枝はかつて、『ヤングおー! おー!』と『MBSヤングタウン』にさんまを抜てきし、さんまの人気に火をつけた。「さんまさんが前説やっているのを見て面白いなと思って番組に紹介した」と振り返り、「これから僕がやることは一つ。次の若い人を育てるというのが僕の残された仕事だと思っています。特に落語家の中からスターを。それが吉本への恩返しだと……」と語る。スター不足がまさに今の落語界の課題だとし、「みんなすごく頑張っていますが、漫才に負けないパワーと才能を持った人がいない」と頭を悩ませる。「ただ、持っている人はいるかもしれないので、それを引き出していくのが僕の務めだと思っています。昔は寄席の中心は落語でしたが、今は漫才に負けている。次のさんまさん、次の(笑福亭)鶴瓶さんを見つけて世に出したい。それが今の夢です」と力を込めた。落語界の盛り上げのために、さんまに落語界に戻ってきてほしいという思いも抱き続けている。「落語界は低迷気味ですので、さんまさんがきっと戻ってくると僕は信じていますし、戻ってくるんじゃないですかね。落語家の公演にゲスト出演したりしていますし。鶴瓶さんがちゃんと落語をやり出したように、さんまさんもそのうちやると思います」と期待しつつ、「年齢的に、次の人を育てる側になっていくと思いますけど」と付け加えた。そして、「第2、第3のさんまさんが出てきてほしいなと。いい人はいるんですけど、やり方がわからないというのもある。さんまさんの努力と自己プロデュース力はなかなか真似できないですけど、彼からいろいろ学んでほしい」と話した。スター誕生には「運も大事」だという。「時代というものに推してもらわないとなかなか上にいくことができない。もちろん、本人の努力は必要不可欠ですが。常にアンテナを張って時代を捕まえて離さない。それが大事だと思います」。さらに、「独自性」も必要な要素として挙げる。「人と同じことをやっていたのではダメですから、人と違うことを考えて、人の100倍くらい努力しないと。僕らが教えられることは教えますが、それを自分のものにして、それ以上のものを作り出せるかどうかは本人次第です」。●創作落語の新作にも意欲「400作に向けて頑張っていきたい」文枝は、51年3カ月司会を務めたABCテレビ・テレビ朝日系『新婚さんいらっしゃい!』を3月末で勇退。最終回から少し時間が経った今の気持ちを尋ねると、「ほっとしました」と安堵の表情を見せ、「病気で交代とかではなく、元気に終われてよかったなと。51年3カ月続けようとやってきたのではなくて、皆さんのおかげで続いたわけですから、本当にありがたかったなと思います」と感謝する。文枝は創作落語で落語界を牽引し、その数306作。自身の誇らしい伝説エピソードを尋ねると、「創作落語を300作ったということですかね」と胸を張る。独自の笑いを生み出していく姿勢から後輩たちにも吸収してほしいと考えているが、まだまだ自身も新たな創作落語を生み出していくつもりだ。「もっともっと面白い落語を作っていきたいと思いますし、そのためにいろいろ勉強していることもありますので、まだまだ新作を作り続けたい」と、78歳になっても創作意欲は衰えず。「これから400作に向けて頑張っていきたいと思います」と笑顔で話してくれた。■桂文枝1943年7月16日生まれ、大阪府出身。上方落語協会特別顧問。1966年に桂小文枝(故・五代目桂文枝)に入門。1967年、ラジオの深夜番組に出演し、若者に圧倒的な支持を得る。1969年にテレビの司会に抜てきされてから、数々のレギュラー番組を担当。2022年3月末で勇退したABCテレビ・テレビ朝日系『新婚さんいらっしゃい!』では、51年3カ月司会を務めた。1981年に創作落語を定期的に発表する「落語現在派」を旗揚げし、現在までに306作を発表。これまでに二度の文化庁芸術祭大賞、芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章、菊池寛賞などを受賞している。
2022年04月13日ヘヴィ・メタル専門誌「BURRN!」編集長、落語評論家としても知られる広瀬和生の書籍発売記念竹書房主催、『広瀬和生を聴け! 三遊亭兼好の落語とスペシャル対談の会』が2022年6月7日(火)にEurroLive ユーロライブ(東京都渋谷区)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにて4月11日(月)10:00よりチケット発売開始 ほぼ毎日高座に接し、客席から現在進行形の落語の最前線を目撃した落語評論家の広瀬和生氏の新刊書籍『落語の目利き』(2022年竹書房刊)の出版を記念した落語公演を開催いたします。高座を務めるのは、同書の題字・イラストを担当した人気落語家の三遊亭兼好。百数十点のイラストで同書に花を添えた兼好が高座のあとに、インタビュアーとなって、著者の広瀬和生の評論家としての了見や、「プチ落語ブーム」からコロナ禍となった激動の4年間を客席から観た考察を聞き出します。いわば、北沢タウンホールで28回開催されていた「この落語家を聴け!」落語会の真逆の構図。これが最初で最後?!滅多に観れない対談が実現いたしました。【書籍『落語の目利き』】ほぼ毎日高座に接する広瀬和生が、2017~2021年の若手が元気な「プチ落語ブーム」の活況から一転してコロナ禍へと突入していく激動の4年間に、週刊誌に連載した落語コラムを読み易くまとめた書籍が、『落語の目利き』です。兼好師のイラスト百数十点収録。2022年5月26日(木)発売四六判328頁定価(本体2,000円+税)竹書房刊プロフィール【著者広瀬和生プロフィール(落語評論家/音楽雑誌編集長)】1960年生まれ、埼玉県所沢市出身。東京大学工学部都市工学科を卒業後、レコード会社勤務を経て、現在は月刊ヘヴィ・メタル専門誌「BURRN!」編集長。音楽雑誌の編集者/ライターとしての顔とは別に、ほぼ毎日高座に接する30年来の落語ファンとして知られ、現在進行形の落語界の魅力をリアルタイムで追いかける落語評論の第一人者として活躍中。『この落語家を聴け!』(集英社文庫)、『この落語家をよろしく』(講談社)、『現代落語の基礎知識』(集英社)といった著書が話題となる。最新刊は、5月に『落語の目利き』(竹書房)を予定している。【題字・イラスト[三遊亭兼好プロフィール]】サラリーマン等を経て、平成10年28歳で三遊亭好楽に入門、前座名 好作。 平成14年二ツ目昇進、好二郎に改名。 平成20年真打昇進、兼好に改名。 国立演芸場花形演芸会平成21年度銀賞、22・23年度金賞受賞。「五代目圓楽一門会・期待の星」のキャッチで活躍中の人気落語家。Twitter(@sanyutei_kenko) 開催概要【書籍発売記念落語公演】『広瀬和生を聴け! 三遊亭兼好の落語とスペシャル対談の会』開催日時:2022年6月7日(火) 18時30分開場/19:00開演(21:30終演予定)会場:EurroLive ユーロライブ(東京都渋谷区円山町1−5)■チケット料金指定席:5,500円(広瀬和生氏サイン入り書籍含)(税込)■オンライン公演実施予定 詳細は、5月下旬にカンフェティHPで! 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月08日古典落語だけでなく新作にも魂を注ぎ込む桂春蝶。メディアで活躍しつつも上方落語の王道をまい進する桂吉弥。古典の世界観を壊さず“今”を落語に吹き込む春風亭一之輔。次代の担い手である上方の先輩ふたりと、最もチケットが取れない噺家と言われる江戸落語の雄、というユニークで刺激的な顔合わせの落語会がついに実現する。そこで春蝶と一之輔に「三人噺」について、先輩としての本音、後輩としての心の内を聞いた。この会は落語が素晴らしいと思わせる3人じゃないといけない!――「三人噺」の会は上方勢ふたりの出演が決まったのち、春蝶さんに主催者側から「江戸からどなたか?」と依頼があったとか。一之輔さんに、即決だったのですか。春蝶落語でいうと一之輔、講談では神田伯山。ふたりともタレント的な売れ方じゃなく、技術みたいなもので頭角を現してきたというか、ちゃんとその業界を背負ってる。そういう人と一緒にやることが絶対に不可欠だと思ったんですよ。やっぱり、この会は落語が素晴らしいなと思わせる3人じゃないといけない。そこで彼の力を借りようと。――春蝶さんからの直々のオファーに対し、どのような感想を持たれましたか。一之輔おふたりの名前を聞いて、すぐにイメージはしますよね。三人会ってどんな感じになるかなあって。落語会って面白いもんで、やる意味のある会と、そんなに意味のない会…意味がないっていうか、いわゆる仕事。もちろん聞いてくださる方がいるのは有難いんだけど、いわゆるお仕事的な会じゃなくて、違う意味もある会になるんじゃないかなっていう気はしました。そろそろ後輩とやる会が増えてきて、トリをとることも多くなって。僕に伸びしろがあるとするならば先輩とやる会は本当に有難いし、ましてや大阪の第一線を走ってる方々との三人会っていうのは本当に嬉しいですね。まだ終わってないんで、本当に意味があるかどうか分かんないんですけど(笑)。自分がやって良かったなっていう会にしなきゃいけないと思います。――一之輔さんは、記者会見でこの会を“ホームラン競争”と例えられました。「春蝶・吉弥と一之輔 三人噺」チラシ一之輔でも、あんまりバットを振り回そうとするとダメになるんで、マクラからさぐりさぐり。僕はだいたい低いところからスタートするんでね。春蝶でもね、元南海ホークスの門田博光選手は、ズバンと当たって、バーンって飛んでいって、柵を超えたぐらいから弧を描くぐらいじゃないとホームランとは言わんと。一之輔君なんかもフェンスに届きゃいいっていうのではなくて、自分のフォームと自分の軌道みたいなのがあるはずなんです。それに、勝敗はウケた数なのか? でも、それだけじゃないのが落語の面白いところで。ウケた数じゃなくて、メモリなんやと思う。お客さんの中の感動メモリ。一之輔例えが違ってました。ワニワニパニックにしましょうかね。全然違う?春蝶(笑)そっちの方が正しい!華と泥臭さを併せ持つ春蝶に、言葉の説得力が半端ない一之輔――お互いが思われている、お互いの噺家としての魅力を教えてください。春蝶噺家にとって一番大切なのは説得力なんやろなと。一之輔という噺家は、この人のこの噺のこの間なら聞かざるを得ないっていう風なことを第一声から思わせてしまう。最初の段階で空気を支配できる。完全に自分の色に染められるっていうか。僕より後輩では、東西で彼が一番できてる人。だから、ほんまに頼りにしてるんですよ、「三人噺」の会では。「三人噺」というのは三国志みたいなもので、三分の計なんですよ。3人で天下を治めましょうという。それぞれ土地を持ってて、そこはちゃんと責任もって治めてね、っていうことやと思うんです。一之輔領地、明け渡しますよ(笑)。春蝶師匠は、高座に上がった時の華がすごいんです。それに二世の人って卑屈さがない。僕なんか落語を選んだ時点でちょっと卑屈なとこがあって、人があまり見てないものに興味があったというか。だから、ずっとねじ曲がって生きてきたところがあるんで、高座に上がった瞬間のふわっとした心地良い光というか華というか、そういうものを感じますね。前向きさも羨ましいし、もちろん落語に対しても新たなものを切り開いていこうという。新作もそうだし、古典もね。でも、ある意味、すごく泥臭いと思いますよ。失礼な表現だけど、それができるのがすごい。だって“三代目春蝶”を継いで、見た目もシュッとしてカッコいいし、大阪の古典やってりゃいいじゃねえかと思いますよ。でも、そうじゃない。そこに留まらない。泥臭い二世ってそんなにいないですよね。春蝶泥臭いと思いますね。何か枯渇してるっていうか、乾いてるっていうか。自分の心の中にある井戸を掘り続けるみたいな。いつだって自分自身と語り合って、「一体なにをやりたいために噺家になったの?」と。そこで考えに考え抜いた末に、これを探してたっていうものを見つけて紡いでいくと、自分の納得する言葉になっていって説得力を編み出せるのかな。そこまでやると面白がれる。落語って自分が面白がってないと、お客さんは全然面白くないと思うんですよね。ハイブリッド型の桂吉弥は落語界のグレイシー一族!?――では、お二方の桂吉弥さんに対する印象を教えてください。一之輔全国的にも顔と名前がちゃんと一致してる落語家って、たぶん20人いないと思うんですよ。その中の一番若い人なんじゃないかなぁ。メディアでも活躍されてるハイブリッドな噺家で、そこからお客さんを落語会に呼んできて心をつかむという。変な話、出てきた瞬間「おっ、吉弥だ」って。僕はマクラの部分で、いろいろお客さんとの距離をつめていく作業をするんで、羨ましいっちゃ、羨ましいですよ。メディアで売れてるっていうのは努力の上にそれがあるんでしょうけど、米朝一門、しいては吉朝一門に対する畏敬の念というか…何かあるんですよ。春蝶ブラジリアン柔術のグレイシー一族(笑)!一之輔(笑)怖いですよね。すぐに腕を固められそうで。春蝶彼と僕は平成6年入門の同期で、常にトップを走ってくれてる人。人気でも落語の技術でもね。ああいう人が同期にいてくれると幸運なんですよ。じゃ、自分は一体なにをするべきなのか早くに気づけるという。彼は知性と品格と可愛げの3つのバランスがすごく取れてる。「芸は人なり」といって、AMラジオをきっちりとできる人は落語もすごくいいんだと思います。優しいんですよ、彼の落語って。――優しさの中で、時に毒も吐かれますが。春蝶それは、ピリ辛ぐらいの感じやと思いますね。例えば、おうどんにちょっと一味かけるみたいな。対して、僕が出すものは生レバーとか。それをごまかしたようにパテにしてバゲットの上に塗って、それを芦屋で出すみたいなね(笑)。一之輔なんか感じ悪い!生レバーで食べたいですよ。刻み生姜かなんかで。春蝶肝をそのまま出すから、お客さんが引く。ある意味、吉弥君と僕は対極なんかなと。だからこそ、仲良くやっていけるんやと思うんです。僕が右で、吉弥が左とするならば、チラシの通り一之輔君は真ん中。やや、僕寄りと違う?優しさとか温もりというより、割とエッジ効かせるやろ。一之輔そんな感じですね。何かお客さんにぶつかっていく落語家というか。春蝶一之輔君の場合は、池袋で煮込み料理かな。一之輔つゆを継ぎ足し継ぎ足し作った煮込みを、ご飯にかけてかっこむという。言霊ひびく「浜野矩随」に対し、軽やかに「青菜」とダンス!?――「三人噺」で披露される演目ですが、春蝶さんは「浜野矩随(はまののりゆき)」です。金属彫刻師の浜野矩随は、名人と言われた父親の足元にも及ばない下手くそで…。春蝶矩随の父親の時代から、彫り物を買っている若狭屋っていう道具屋があるんです。これは僕が作った言葉なんですが、その若狭屋が「あなたのお父さんでは、ええ夢を見させてもらいました。私はあなたで、その夢の続きが見たいんです」と。で、ある仏像がホンマに矩随の作品だと知った時に、若狭屋は涙しながら「これが、私が見たかった夢の続きです」って言うんです。どうしてこの言葉が自分の中の井戸に水脈としてあったかというと、襲名の時に笑福亭仁鶴師匠に挨拶に行った際「あなたのお父様は志半ばにして倒れられました。お父様が見果てることができなかった夢の続きを、今度はあなたが見てください」と言われたんです。よく分からないけど何か感動して涙が出たんですよ。それが胸の中に刻まれてて、僕の中でウワーって膨れ上がってきて、若狭屋ってこういうことを考えてたんちゃうかなと。誰かにもらった言葉や経験…それで本当に自分の心が動いたことって、なぜか知らないけど人に伝わるんですよ。それを見つけることが、噺家というものの責任なんかなと思ったりもする。でも、こういうこと言うってクサいでしょ。噺家は往々にして照れるからよう言わんのだけど、僕はたぶん変態なのかな。一之輔変態です。ド変態です(笑)。――一之輔さんの演目は滑稽味あふれる「青菜」です。一之輔ストーリーとしては他愛もないものですよね。植木屋さんがお屋敷に上がって、お屋敷の品というか、鷹揚なやりとりをいいなあと思って真似してやったらうまくいかないという。それだけの噺ですから。でも、ある人が「ここで一番ウケなきゃいけないよ」って。どこかと言うと、あとで調べられると嫌なんで言いませんけど…ただ僕の中では今のところ、そこがMAXにはなってないんですよ。それは正しいことだと思うので、考える余地はあるのかなぁと。でも僕の落語に対する接し方がさほど真摯じゃなくて、その場その場の付き合いというか、その時、このネタとどういうダンスを踊れば、みんなが喜んでくれるかなっていう感覚でやってるので、台詞なんかもなんとなく変わってきちゃったり、間の取り方もおぼつかなかったりするんですよね。案外、落語ってドキュメンタリーなところがあって、「こないだはああだったけど、変わってきてるね」とか言われる。ちゃんとしてないってだけなんだけどね(笑)。でも、本当に好きな落語ですよ。真夏の落語だから、たぶん今年初めてやると思うんで。今年はどんな「青菜」ができるのかなっていう。夢は「三人噺」の会を引っ提げて日本全国津々浦々へ――最後に、「三人噺」の今後の展望についてお聞かせください。一之輔1回で終わるのは、もったいないですよね。この顔ぶれで。年5回は多すぎる?年2回は…みんな忙しいからスケジュールが合うかどうか。2年に3回?春蝶何のこだわり(笑)。僕の夢としては、とにかく近畿一円は全部行きたいな。あと東京はもちろん、名古屋、福岡も行って。このメンバーと話してると面白いんで、例えば沖縄とか。二泊三日ぐらいで旅行せえへんか、みたいな感覚でね。離島の小学校で、ボランティアで落語会とかもいいですね。一之輔でも、米朝事務所さんが何ていうか分からないですね。春蝶そうなった場合は、一之輔と春蝶だけで行きますよ(笑)。一之輔まぁ、仕方ないですよね(笑)。取材・文:松尾美矢子『春蝶・吉弥と一之輔 三人噺』チケット情報
2022年04月01日時の移り変わりとともに、人々の生活も変化するもの。中でもファッションは、目に見えて時代の変化を感じ取ることができます。『明治モダン』『大正ロマン』に加えて、1989年に幕を閉じた昭和時代は『昭和レトロ』と呼ばれる、令和の現代。阪田マリン(@marin_syowasuki)さんが投稿した写真は、まさに美しい昭和レトロを感じる1枚でした。喫茶店で男性が『昭和の香り』を感じた理由ある日、喫茶店でひと息ついていた阪田さん。すると隣席に座っていた男性客たちが、こういっているのを耳にしたといいます。「見てみ。横、昭和やで」もちろん、この出来事が起こったのは令和の時代。すぐ隣に昭和時代が広がっているというのは、一体どのような意味なのでしょうか。そう疑問に思った人も、阪田さんが投稿したこの写真を見れば納得するはずです。この格好で喫茶店に行ったら隣の2人組のおじさんが『見てみ、横、昭和やで』と言っているのが聞こえて嬉しくなった pic.twitter.com/jBsXWMxhYV — 阪田マリン(21) (@marin_syowasuki) March 18, 2022 阪田さんが着ているのは、バブル期に流行した、鮮やかな色合いのスーツ!もちろん、下はミニスカートの組み合わせです。昭和のファッションを愛好し、普段からこういった服装をしているという阪田さん。きっと隣席の男性たちは、まさに『昭和レトロ』の時代が青春だった人なのでしょう。阪田さんの姿に、昭和の香りを感じたようです!投稿は拡散され、多くの人から反響が上がっています。・これは二度見不可避だわ。「冷コください」ってオーダーをしてそう!・再現度がすごい!20代の頃に、こういう女性をたくさん見たなあ。・懐かしすぎる。写真がインスタントカメラ風なのも素敵だなあ。また、若い人からは「こういう服装って、かわいい!」「また流行ってほしい」という声も。ファッションの流行は1周するといわれています。今は『レトロ』とされている髪型や服装も、いつかリバイバルするのでしょうか![文・構成/grape編集部]
2022年03月20日汐風落語会主催、~鎌倉の能舞台で聴く古典落語の世界~『三遊亭兼好@能舞台』が2022年5月1日 (日)に鎌倉能舞台(神奈川県鎌倉市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて3月1日(火)より発売開始です。カンフェティにてチケット3月1日(火)10:00より発売開始 公式ホームページ 大河ドラマの舞台・鎌倉の能舞台で楽しむ落語能舞台での第四回目の落語会は三遊亭兼好師匠の再登壇です。自身も能をたしなんでいらっしゃる兼好師匠。今回はどんな噺を聴かせて頂けるでしょうか。どうぞご期待ください。(※前座一席・兼好師匠三席の予定です)能舞台高座プロフィール三遊亭兼好会津若松市出身。1998年にサラリーマン等を経て三遊亭好楽師匠に入門。前座時代から頭角を現し、二つ目になると数々の賞を受賞。真打になってからも国立演芸場花形演芸会金賞を2年連続で受賞するなど、歳を重ねるたび芸に磨きがかかっています。多忙に全国を飛び回る兼好師匠が鎌倉能舞台で笑いの華を咲かせます。公演概要~鎌倉の能舞台で聴く古典落語の世界~『三遊亭兼好@能舞台』開催日時:2022年5月1日 (日)13:30開場/14:00開演会場:鎌倉能舞台(神奈川県鎌倉市長谷3-5-13)■出演者三遊亭兼好■スタッフ汐風落語会■チケット料金全席自由:3,500円(税込)※整理番号順入場 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年02月25日2022年2月19日、落語家の柳家さん吉さんが、亡くなっていたことが分かりました。84歳でした。柳家さん吉さんは、「同月15日に心不全のため亡くなった」と、落語協会がウェブサイトにて、以下のように訃報を伝えています。当協会員の柳家さん吉(本名:榑井昌夫くれいまさお)が令和4年2月15日(火)午前10時に心不全の為、永眠致しました。(84歳)一般社団法人 落語協会ーより引用なお、葬儀は近親者のみで執り行われたそうです。柳家さん吉さんは、1957年に柳家小さんさんに入門。1973年に真打に昇進し、一時期はバラエティ番組『笑点』(日本テレビ系)の大喜利メンバーとしても活躍されていました。突然の訃報に、ネット上では「大好きだった」「さびしい」など、悲しみの声が相次いで寄せられています。ご冥福をお祈りします。[文・構成/grape編集部]
2022年02月19日「女に落語はできない」の声をはねのけ、昨年11月、女性で史上初の“落語界の登竜門”NHK新人落語大賞を受賞の快挙を成し遂げた落語家・桂二葉さん(によう・35)。落語は、男性がネタを演じることを前提として、その長い歴史を積み重ねてきた。二葉さん自身、入門前のいちファンだったころは「寄席で見た女性の落語家さんの噺に、違和感を覚えたこともありました」と打ち明ける。数多の弟子を育てた人間国宝、故・桂米朝(べいちょう)ですら、自著のなかで女性の落語家を育てることを「あたらしい芸を一つ創り上げるぐらいむずかしい」と書いたほどだ。かように、女性にとっては難しい世界に飛び込んで10年。先輩はもちろん、稽古後に足を運ぶ飲み屋のおっちゃんたちからも、幾度となく「女に落語はできひん」と言われてきた。それでも、「絶対とる!」と宣言していた落語大賞を、女性として史上初めて、しかも審査員全員から満点の評価を勝ちとり、つかみとった。受賞会見では、「満点というのはテストでもとったことがなかったので、意外でした。びっくりしています」こう、涙ながらに喜びを語った二葉さん。さらに万感の思いのこもった、こんな言葉も飛び出した。「ジジイども、見たか!」彼女はいかにして、分厚く硬い“ガラスの天井”を、突き破ることができたのだろうか。■何度も頼み込み米二師匠の初の女性の弟子に。“女だから”の苦労は常につきまとった大学在学中に笑福亭鶴瓶さん(70)の追っかけになり、熱心な落語ファンにもなった二葉さん。しだいに落語家になりたいと思ったが、卒業後、いったんはスーパーに就職した。しかしやはり、寄席に通ううちに、桂米二(よねじ・64)という落語家の弟子になりたいと考えるように。「うちの師匠は地味なんですけど。でも、高座はとても自然で、無理してるところが一つもない、そういう落語家で。なんとなく面倒見もよさそうに見えたんですよね」まずはアピールやと、彼の目に留まるための行動に出た。「師匠が出演してた繁昌亭に1週間、毎日通って同じ席に。そんとき私、アフロやったんで、めっちゃ目立ってたと思います。『ここにおるでー』って感じで(笑)」作戦は大成功だったようだ。米二さんが述懐する。「珍しい髪形のコがおるな、と目にはついてましたよ。それが、3日も続けて客席に。『これは、ただごとやないな』と思っておったらもう、すぐに『弟子にしてください』と言うてきて……」返事は「女のコはとってへんねん」と、にべもないものだった。米二さんは次のように補足した。「うちの師匠(3代目桂米朝)の持論ですね、『落語は男が男を演じ、男が女を演じるようにできてる芸や』と。つまり、歌舞伎と一緒です。だから『女が落語をするいうんは、宝塚版がいるわけや。わしはそんなんはよう教えん』と。その点は私も同意見。女性に教えるつもりなんて、サラサラなかった」それでも二葉さんは諦めない。何度も足を運んでは頭を下げた。やがて根負けした米二さん、「話だけでも聞こか」とあいなった。そこで、彼女が鶴瓶さんの追っかけファンだったことも知った。「鶴瓶兄さんにすぐ電話しましたよ。『こんなコが来て困ってますねん、どないしたら?』と。そしたら兄さん、『弟子にしたりいな〜』と、わりと無責任に言われて。でも、私自身もなんとなくね、むげに断ったら、あとで後悔するような、そんな気がしてたんは確かです」「ほな一回、稽古つけよか」と口を滑らせた師匠。その言葉に「よっしゃ!」と心の中でガッツポーズを決めたまではよかったが。「三遍稽古、言うんですけど。一つの演目を何個にも区切って、私の目の前で師匠がやってくれはるのを3回だけ見て聴いて、覚えるっていう。『こんにちは』『おー、ま、こっち上がりいな』……という感じで、だいたい1分ぐらいずつ、教わるんですけど。私、『こんにちは』だけしか、覚えられなくて。『お前、そんだけしか覚えられへんって、どういうことや!』と怒られました。仕方なしに4回目も実演してくれはったんですけど……そんでも、『こんにちは』『おー、ま、こっち上がりいな』までしか覚えられへん、みたいな。もう、そんなんの連続で、15分の前座ネタ覚えるのに半年かかりました」米二さんも呆れ顔で振り返る。「落語はたくさん聴いてきてたはずやのに、基本的な約束事、“上手、下手”のこともようわかってない。対面で稽古つけるとき、師匠が上手向いたら弟子も当然、自分の上手を向かなあかんのに、あいつは鏡と同じ要領で逆を向く。仕方なしに隣に座って『ええか、あっこに甚兵衛さんがいてると思え』と指さしながら教えましたよ」こらあかんな……とサジを投げかけた米二さんだったが。「何日かたってまた来たので、覚えたとこをやらせてみると……、これが、なかなかよかったんです。なぜか面白いと、そう思えた」芸人独特のなんとも説明のつかぬおかしみのことを、落語の世界では「ふらがある」と評する。まさに米二さんは目の前のズブの素人に、ふらを感じ取っていた。「ほんで、押し切られる形で『弟子にとろか』と。それが、忘れもしません、11年の3月9日です。東日本大震災の2日前。以前の阪神・淡路大震災のとき、私も仕事なくなりましたから。もし、震災が先やったら、弟子にとってなかったでしょうね。自分のことで手いっぱいやと。でも、震災直前に弟子に。そんなところも、なんか二葉は持ってたんかもしれませんね」こうして二葉さんは24歳で、米二師匠初めての女性の弟子に。勇んで入った落語界だが、女性ならではの苦労も多かった。高座では客からの冷たい視線にさらされた。出番直前、舞台袖で先輩から撞木でお尻を突かれるなんてセクハラは日常茶飯事。さらに、「女に落語はできひん、高座返しだけしとけ!」ある業界の人間からぶつけられた言葉。振り返る二葉さんの表情には、いまも怒りが滲んで見えた。「高座返しというのは前座の仕事で、舞台のお座布団ひっくり返して次の演者さんのための準備をするもの。男性の前座落語家もするんですけど。私は『前掛け、してやれ』とも言われて。『男の人は、してませんやんか!』と反論すると『女は前掛けがしきたりや』と」上方落語の寄席では、高座返しなど裏方仕事を専門とする“お茶子”と呼ばれる女性がいる。「彼女らは前掛けをしてるんです。でも、当然ですが『私はお茶子と違う、落語家や!』と。ただ、そんときはけんかしてる時間もなく、しゃあなしに前掛けつけて高座返しして。袖に戻った瞬間、パッと外して、投げ捨ててやりました」■ボロカスに言われた一昨年の決勝で「目が覚めた」。翌年、大爆笑をさらって見事優勝入門半年後の9月6日。大阪・梅田太融寺での二葉さんの初高座は、大入り満員だった。「うちの師匠は落語ファンからも正統派と言われていたので。『米二のとこの女の弟子やて、どんなやつや』と。ふだんは60人ぐらいしか入らんとこやのに、その日は200人以上もお客が入ってました」大勢の前で披露したのは、古典落語の演目の一つ『道具屋』。「よう、覚えてません。緊張で、もう声出すのにただただ必死で。でも、そのときは、とちらなかったと思います。その後はよう、とちりましたけど(笑)」とくに思い出深いのが、入門3年目でやらかした、こんな失敗談。「『牛ほめ』という演目のネタおろしの日で。それまでは、私が(ネタが飛んで)止まったときのために師匠、近くにいてくれはったんです。でも『3年目や、さすがにもういけるやろ』と、そんときはトイレに行ってもうて……」そんなときに限って二葉さん、演目の途中でフリーズしてしまう。「誰かが呼んでくれて師匠、ズボンをずりずり上げながら出てきてくれて(笑)。『どこや、ここらへんか?』って袖から小声で教えてくれようと。『そこじゃないです、その次です!』って答えたら、『それがわかるんやったら、次も言わんかい!』って舞台上で怒鳴られて(笑)。お客さん?それはもう大爆笑。情けないんですけど、いまだに、たまに止まるんで。いまは最前列の席のおっちゃんに教えてもらってます(苦笑)」女性というだけであれほど冷たかった客の目が、いつの間にか温かく感じられるほど、落語ファンにも愛されるようになった二葉さん。賞レースにも貪欲に挑んだ。なかでも狙っていたのが落語大賞。毎年のように挑戦し、じつは大賞獲得の前年も決勝に残っていた。「20年は決勝の会場が東京で。お客さんも少なく、私もめちゃくちゃ緊張してしまった。自分でもあかんなと思うほどできが悪くて。結果、公開説教のように審査員からボロカス言われて。『ネタ、何本持ってるの?』とまで。『そんなんいま、関係ないやろ!』いう言葉が喉元まで出かかりました(苦笑)。もう悔しいし、情けないしで……」でも、その苦い経験が初心に立ち戻る契機にもなった。「一昨年は自分に期待しすぎたのと、大賞目前と思ったら賞金の50万円に目がくらんでしまって。でも、目が覚めたというか『私はなんのために落語やってんねん?お客さんを笑かすためや』と」雪辱を果たすべく昨年、彼女が選んだネタは、やっぱり古典の『天狗さし』。主人公は、天狗を捕まえてひともうけ企む愛すべきアホ・喜六。それを、二葉さんが熱演し観客は大ウケだった。「そのときの会場は大阪。いつも応援してくれはるお客さんがぎょうさんいてて。ほんま、押し上げてくれはったなと思います」結果は先述のとおりの快挙。その大手柄を師匠も手放しに喜んだ。「二葉は誰よりも根性がありました。NHKの賞も何年も前から『絶対とります』と宣言して、有言実行しよったわけで。それはもう、素直に褒めてやりたいですね」当の本人は前年から手のひらを返したような高い評価に「え、本当にいいんですか、と思いました」と舌を出す。「でも、女性には無理と思われてた古典で、受賞できたことは、素直にうれしかった。自分で言うのもなんですけど、歴史、変わったんちゃうかな(笑)」
2022年02月06日2021年12月5日、落語家の三遊亭円丈(さんゆうてい・えんじょう)さんが亡くなったことが分かりました。76歳でした。サンケイスポーツによると、三遊亭円丈さんは同月3日に、心不全のため東京都内の病院で逝去したとのことです。1978年真打ちに昇進し、人気を博した三遊亭円丈さん。影響を受けた後進の落語家らは『円丈チルドレン』と呼ばれました。また、三遊亭円丈さんは『グリコ少年』や『悲しみは埼玉に向けて』、『なんばん』など、300本以上の落語を生み出しています。新作落語で落語界に大きく貢献した三遊亭円丈さんの旅立ちを受け、ネットからは「笑いをありがとう」「素晴らしい落語家だった」といった声が上がっています。また、1994年に放送された特撮番組『忍者戦隊カクレンジャ』(テレビ朝日系)を始め、テレビ番組に出演していたことから、落語ファン以外からも惜しむ声が上がりました。三遊亭円丈さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2021年12月05日汐風落語会~鎌倉の能舞台で聴く古典落語の世界~『柳家花緑@能舞台』が2022年2月20日(日)に鎌倉能舞台(神奈川県鎌倉市)にて開催されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて11月25日より発売です。カンフェティにて11月25日(木)よりチケット発売! 公式ホームページ 第三回の「@能舞台」には柳家花緑師匠が登壇致します。僅か9歳で初高座に上がり、戦後最年少の22歳で真打になられた花緑師匠。お祖父様の五代目柳家小さん師匠の最後の内弟子でもあります。鎌倉能舞台では1975年頃に小さん師匠が高座に上がられておりました。実にほぼ半世紀振りに小さん師匠のDNAが同じ舞台に上がられる事となります。厳かな舞台で行われる由緒ある落語会、こうご期待ください!■出演柳家花緑■ 日時2022年2月20日(日)13時半開場14時開演■ チケット料金全席自由(前売):3,800円(税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月18日有限会社リズミックキーブとりっくBunraku『曾根崎心中』が2021年11月10日(水)~11月11日(木)に野方区民ホール(東京都中野区)にて上演されます。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて11月2日(火)より発売です。カンフェティにて11月2日(火)19:00よりチケット発売! 公式ホームページ 人が人形を模し、人形が人を生きる。観るものがその美しさ、細やかさ滑らかさの動きの質感に驚かされ、心が揺さぶられる、伝統的な文化表現として受け継がれてきた文楽人形遣い。人間の感性を超えた動きと、発想力あるオリジナルスタイルのアニメーションダンスとが、時空を超え、音楽と溶け合い、近松門左衛門に仕掛ける魂魄のコラボレーション作品を2夜連続で上演。心中を選ばざるを得なかった理不尽さの中で、何を信じ、だれと生きたのか?「死んで生きる」ことを選んだ二人の「曾根崎心中」。<出演者>勘緑(&木偶舎)人形遣いTRIQSTAR:アニメーションダンスだーよし/RIHITO/ チャーリー/ ゴリキング<演奏者>響 道宴:和太鼓そうる 透:Drumsミヤケリョウ:GtA-kira:Vo/Key阿部一成:篠笛清川水鳥:Cello<スタッフ>音響:飛田貞介照明:西山孝一(L・BOX)撮影:D-forceヘアメイク:柳 延人(WILLOW)衣装:阿部美千代所作指導(振付):花柳榮輔脚色・構成・演出:芹澤瑩乃■ 日時2021年11月10日(水)第一夜2021年11月11日(木)第二夜両公演 18時半開場 19時開演(20時40分終演予定)■ チケット料金一般5500円/学生 3500円/小学生以下 1500円(未就学児童のご来場はご遠慮下さい)※当日券は500円増し※税込 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月02日株式会社文藝春秋が、11月3日(水・祝)に渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて「文春落語柳家喬太郎・林家二楽の落語のらりくらり」を開催する。今年春に開催された「文春落語」では、当代きっての人気落語家、柳家喬太郎のゲストにエッセイスト・阿川佐和子を招いて好評を博した。今回の秋バージョンでは、喬太郎と紙切りの林家二楽の名コンビが、若者の街・渋谷で賑やかに口演する。喬太郎は「いま最もチケットが取れない落語家」とも称され、コロナ禍においても全国からオファーが絶えない人気ぶり。マクラからオチまで面白すぎて一瞬たりとも聴き逃せないと、期待以上の高座で毎回ファンを魅了している。一方、ハサミの妙技もさることながら巧みな話術も魅力の二楽は、伝統の紙切り芸に加え、音楽に乗せて次から次へと紙切り作品を展開する「ストーリー紙切り」を披露する。技とセンスが光るオリジナル芸を、ぜひ生で楽しみたい。チケット初回販売分は、緊急事態宣言下の9月に一席ずつ空きで販売したがほぼ完売。10月10日(日)10:00から残りの半数分を追加販売する。配信は行わない。初回に購入できなかった人も、人気の高座を堪能できるチャンスだ。※チケット追加販売中■文春落語「柳家喬太郎・林家二楽の落語のらりくらり」出演:柳家喬太郎(落語)、林家二楽(紙切り)2021年11月3日(水・祝)19:00開演(開場18:30)会場:渋谷区文化総合センター大和田4階さくらホール〒150-0031東京都渋谷区桜丘町23-21全席指定 S席4,000円/A席3,500円文春落語公式ホームページ
2021年10月11日様々なエンターテインメントが窮地においってしまった昨今、業界全体を盛上げるべく二人が立ち上がった。一人は春風亭昇太。公益社団法人 落語芸術協会会長。もう一人はスインギー奥田。一般社団法人日本ジャズ協会21会長。劇場で公演を楽しむのに、たくさんのルールができた。マスクをする、検温する、消毒をするなど。出演者もスタッフも、来場する人たちも、そこから感染がでることを考えられる全ての方法を用いて防止しようと努めている。そんな人たちが、ルールを徹底して、心から楽しんで明日からの活力源になるのが、エンターテインメントだ。特に舞台は生のパフォーマンスなので、見る人たちが受け取る感動もひとしお。この二人の男たちは、自分たちが出来ること、自分たちしかできないことを話し合った。そして、自分たちが披露できる舞台公演を開催する。来月11月2日、3日に池袋の東京建物Brillia HALL。今、みんなが必要なのは何か、それを突き詰めたら答えが出た。それは、ホっとする時間であり、昭和のお茶の間の雰囲気がいいのではないかと。落語を聞き、ビックバンドによる昭和の名曲の数々を聴き、声は出さずとも、大いに楽しめる。二人がやってきたシリーズ「昇太さんとブルースカイさん」。今回はスペシャル。ゲストにはなんと小泉今日子を迎える。笑うことを忘れがちになってしまった人たちにぜひ見てもらいたいと話す。現代の落語会を牽引する春風亭昇太と、日本ジャズ界のマエストロと名高いスインギー奥田が力を合わせ、ジャズ演奏と落語にスポットを当て、極上のエンターテイメント・ショーを繰り広げる。それが、「IT’S 昭和 TIME 昇太さんとブルースカイさん。スペシャル」大迫力の演奏を見せて聴かせてくれるのは、「ザ・ブルースカイオーケストラ」創立80周年を超える名門ビッグバンド。どんなテクノロジーも太刀打ちできない「人力の輝き」を感じさせるステージなるだろう。劇場では、しっかりと対策し、学生から年配の方までたくさんの人がステージを見て元気になってもらいたいのが、この二人の願い。それと同時に落語やジャズという文化を守っていきたいというのも、この二人の願い。音楽、文化の再始動を肌で感じてみよう。残席もわずかになってきた回もあるので、良い席はお早めに。公演名:としま文化の日記念事業IT’S昭和TIME 〜音楽と落語で大好きな昭和を振り返る〜「昇太さんとブルースカイさん。SP(スペシャル)」日時:11月2日(火)17時、11月3日(水)15時、19時(残りわずか公演あり)会場:東京建物Brillia HALL(ブリリアホール)豊島区立芸術文化劇場池袋駅4分出演:春風亭昇太、スインギー奥田、ザ・ブルースカイオーケストラ、小泉今日子チケット料金:S席 7,800円A席 6,800円(全席指定・税込)公式ホームページ 【お問い合わせ】 チケットポート 03-6327-3710 (平日10時から18時 ※土日祝休)(画像:左からスインギー奥田、春風亭昇太、トロンボーン指導 中氏) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月01日秋元松代の傑作『近松心中物語』を、4月にKAAT神奈川芸術劇場の新芸術監督に就任した長塚圭史が演出。9月20日(月・祝)まで同劇場にて上演され、北九州、豊橋、兵庫、枚方、松本へとツアーが続く。物語の舞台は元禄時代の大阪。飛脚宿亀屋の養子・忠兵衛と見世女郎の梅川、古物商傘屋の婿養子・与兵衛とその妻のお亀という、ふた組の男女の悲恋を描く。長塚がこだわったのは、セットを極力排除したシンプルな舞台。幕開け、そのなにもなかった舞台に、人々が集い、鳴り物と歌によって一気に華やかな遊郭街が立ち上がる。そこに溢れるのは人々の“生”のきらめきであり、これから「心中物語」が展開されるとは思えないほど。だがこの賑やかな“生”があるからこそ、後の“死”がより鮮明に浮かび上がるのだろう。忠兵衛と梅川の出会いは突然。舞台奥から梅川が登場し、ゆっくりと忠兵衛とすれ違う。その一瞬でふたりはお互いに心奪われ、離れがたい存在だと悟るのだ。婿養子という立場にあるためか、それまでは常に奥手でお人よしであった忠兵衛。だが梅川の存在は、そんな忠兵衛を大きく変化させていく。演じるのは田中哲司。梅川に対する実直でひたむきなその姿に、強く心打たれる。梅川役には、数多くのミュージカル作品でヒロインを演じてきた笹本玲奈。忠兵衛への熱い恋心が遊女らしい色気の中に滲み、俳優として新たな一面を垣間見せている。忠兵衛と梅川が王道の悲恋の物語だとするならば、与兵衛とお亀は少し様相が異なる。ふたりはすでに夫婦であり、そこに障壁はないように思えるからだ。またどこか頼りない与兵衛と、与兵衛ひとすじの箱入り娘・お亀のやり取りは、傍から見ればとてもかわいらしい。特に遊女との仲を疑い、その想いを真っすぐ与兵衛にぶつけるお亀の嫉妬ぶりは、つい笑ってしまうほど。演じる松田龍平、石橋静河もそれぞれハマり役だ。しかし身分違いの恋、という点では忠兵衛、梅川と変わらず、ふたりも心中の道を歩んでしまうことになる。演出の長塚は、「死は生を鮮やかに照らします」と語る。ふた組の死を取り巻く、日常を生きる市井の人々の生があってこその、『近松心中物語』なのだろう。ここで起こった事件は悲劇ではあるが、観劇後の胸に残るのは、希望という名の灯だ。人間という生き物はどうしようもないほど情けなく、そしてたくましい。ラスト、劇場に鳴るスチャダラパーのラップは、迷える人々への応援歌のようにも響いた。『近松心中物語』ぴあ半館貸切公演2021年9月10日(金)、9月11日(土)会場:KAAT神奈川芸術劇場ホール取材・文:野上瑠美子
2021年09月07日故・蜷川幸雄が千回を超える上演を重ねた名作『近松心中物語』がKAAT神奈川芸術劇場の新芸術監督に就任した長塚圭史の演出で上演される。開幕前日の9月3日にゲネプロの模様が取材陣に公開された。戦後を代表する劇作家・秋元松代の代表作であり近松門左衛門の『冥途の飛脚』をベースに他作品の要素を加えて作られた本作。元禄時代を舞台に、飛脚宿の養子・忠兵衛(田中哲司)と女郎の梅川(笹本玲奈)、古物商の若旦那・与兵衛(松田龍平)とその妻・お亀(石橋静河)の2組の男女の姿を描き出す。田中が演じる忠兵衛は、真面目が取り柄の飛脚宿の養子だが、親切心で拾ったお金を届けた先が廓で、そこで出会った笹本演じる梅川と深く愛し合うようになる。梅川には、さる金持ちから身請け話が持ち上がるが、忠兵衛は負けじと金策に奔り、やがて身を滅ぼしてゆくことに...…。生真面目であるがゆえに真っ直ぐに生き、愛し、自らを追い詰めていく忠兵衛を田中が好演!互いを運命の相手を想い定めるも、愛だけでは超えることのできない境遇の違い、“金”という現実に逃げ場を失っていくふたりの姿が切なく、そして美しい。一方、松田が演じる与兵衛はお人よしの心優しい男で、石橋演じる妻・お亀から深く深く愛されているが、大店の婿養子という立場に身の置き所のなさを感じている。そんな中、幼なじみである忠兵衛が、梅川の身請けの手付金のため、与兵衛に金を貸してくれと頼みに来る。そこで鍵付きのたんすにしまってあった50両を忠兵衛へ惜しげもなく差し出す与兵衛。そのことで姑の怒りを買い、自身は家を出ることになり、忠兵衛もさらに追い詰められていくことになるのだが…...。先のことを考えないのか? いや、考えた挙句に「まあいいか」と思ってしまうのか?常にのらりくらりとした様子で、他人の頼みに“NO”と言わず、ダメな男なのに目が離せない――そんな与兵衛を松田が魅力的に演じている。もうひとり、なんとも不思議な強い存在感を放っているのが、石橋が演じる与兵衛の妻・お亀である。与兵衛への愛情に一切の迷いも混じりっ気もなく、常に与兵衛にとっての“オンリーワン”であることを望む。古物商の娘という裕福な境遇にありながら、与兵衛が家を追い出され、さらには番所に追われる身になっても、愛は揺るがず、家を捨てても与兵衛と生死を共にしようとする凄まじいまでの“覚悟”を持っている。そんなふたりのやりとりは、いつもどこか噛み合わず、コミカルですらある。2組の男女の間に共通して横たわるのは、善意とけがれなき愛情、そして生まれ育った境遇の違い――“格差”である。愛を成就させるために途方もない金が必要となり、破滅へと追い込まれていく忠兵衛と梅川。婿として身の置きどころのなさを感じ、そんな自らの代わりに“自由”を与えるがごとく、ポンっと忠兵衛に大金を差し出す与兵衛。裕福な暮らしなどあっさりと捨てて、与兵衛について行くことに何よりの幸福を見出すお亀。“格差社会”が叫ばれる現代の人々の心に、2組の恋はどのように響くのか? 長塚の演出、繊細で美しい美術、そしてスチャダラパーによる和楽器を巧みに取り入れた音楽にも注目してほしい。公演は9月20(月・祝) までKAAT神奈川芸術劇場 ホールにて。ほか、福岡、愛知、兵庫、大阪、長野公演あり。取材・撮影・文:黒豆直樹【スタッフ・キャストコメント全文】●長塚圭史(演出)肉体が純粋渇望するもの。『近松心中物語』は大阪新町の見世女郎梅川と飛脚宿の養子忠兵衛の叶わぬ恋を発端に描くドラマです。ふたりは出会い、恋の炎が燃え上がりますが、金に行き詰まり、とうとう身分を捨て、社会の枠組みから飛び出します。秋元さんは身分制度のあった江戸時代の社会を、味わい深い台詞で紡ぎます。見世女郎よりも更に身分の低い、河原で客を取る辻君にも今夜帰る家があること。丁稚の長松や久作は幼いながらも親元を離れ、仕事をして、ご飯を食べていること。不機嫌な小役人にも女房が待っていること。皆、生きる為に、働いて、眠り、暮らしています。そんな当たり前の日常からはみ出していく忠兵衛と梅川。例えどんな地位であれ境遇であれ、私たちは人間であることを求める。心中とありますが、死は生を鮮やかに照らします。このエネルギーが現在の皆様に届けばと思います。KAAT神奈川芸術劇場でお待ちしております。●スチャダラパー(音楽)最初に長塚圭史氏から聞いた構想(近松心中物語を、セットも極力シンプルに、少ない役者達で最後はスチャダラのラップがかかって終わる)が、本当に言った通りの形になったのだから感無量です。●田中哲司(亀屋忠兵衛役)もう少しで舞台初日です。でも、いつ中止になっても悔いの無いよう、舞台稽古の一回一回を本番のつもりでやっています。なので、これまでの舞台とは恐らく本番の重みが違います。今回、完成しつつある長塚圭史君の作り上げた『近松心中物語』はシンプルな装置の上で、個々の役者がさらけ出される舞台です。誰一人として気を抜けない舞台で、それに負けないよう皆頑張っています。今回の舞台、僕は好きです。こういう状況なので、大手を振って観に来てくださいとは言えませんが……大変な中、観に来てくださった方の心を少しでも揺さぶる事が出来るよう頑張ります。●松田龍平(傘屋与兵衛役)明日(9/4)から近松心中物語を公演します。現代から江戸時代へ、心を重ねて観てもらえる作品だと思います。その時代を生きる人々と、その中で、心中することでしか結ばれることができなかった男女の物語をぜひ劇場でご覧ください。長塚さんをはじめスタッフ、役者一同、力を合わせて舞台を盛り上げていきますので、お楽しみに。●笹本玲奈(遊女梅川役)稽古では、忠兵衛、与兵衛、梅川、お亀をはじめとする登場人物たちが、いまよりも自由が制限されている時代背景、生活環境、身分制度の中で、それぞれが一生懸命に生き抜く姿に心動かされ、愛おしさが増す毎日です。時代が違えば良かった事、時代が違っても変わらない事、シンプルなストーリーですが、さまざまな視点から見て楽しむことができる作品です。現代では日常で使われない美しい日本語と、梅川の芯にある強さと愛情深さを大切に、心を込めて演じたいと思います。●石橋静河(傘屋お亀役)日々の稽古でお亀という女性に向き合いながら、何か果てしない可能性のようなものを感じています。毎日新しい発見があり、幕が開いてからもきっとたくさんの気づきがあるだろうと思います。改めて、素敵な役と出会えたことを有り難く感じています。廓の街の華やかさ、儚さを目で耳で、楽しんでいただきたいです。また、お亀・与兵衛の可笑しくも切ない恋のゆくえを見守っていただけたら嬉しいです!●朝海ひかる(傘屋お今、遊女役)長塚さんの演出による新しい『近松心中物語』が、皆様にどの様に届くのか、とてもワクワクしております。現代から元禄へのタイムトリップをどうぞお楽しみください。●石倉三郎(丹波屋八右衛門役)ホントにこの忌ま忌ましいコロナのせいで、徹底的に検査、予防、何を触るにもアルコール消毒! マスク絶対着用、不安感だらけの稽古がやっと明けて、扨漸く無事初日を迎えられる運びと相成りました。この文化の殿堂、横浜のKAATで、嬉しい限りであります。秋元松代作・長塚圭史演出『近松心中物語』。演劇に余り関心のない方でも、充分に楽しめること請け合いです! スタッフ・キャスト、皆懸命に頑張りました。何卒御高覧の程、伏して宜しくお願いお願い申し上げます。
2021年09月04日松田龍平さんが舞台に立つのは数年に一度。今回出演する舞台『近松心中物語』を含め、近年は3作とも長塚圭史さんの演出作。長塚舞台の何が松田さんをとらえるのだろうか。「なんというか…感覚的なことなんですけど、今まで僕が出演させてもらった長塚さんの舞台は、装置を使わずに身ひとつで作る、といった感じの舞台でしたね。体と声を使って、演奏して。シンプルなんですけど、昔からあったであろう芝居の形というか、骨組みがしっかりしている気がして。観客にどう見せたら伝わるか、みたいなところは長塚さんに見てもらって、僕自身は、役と向き合うことに没頭させてもらうという、贅沢な時間でしたね。もちろんシンプルになる分、役者が埋めなくてはならないところは大きくなるわけで、大変さもピカイチだから、楽しみな気持ちと不安な気持ちに挟まれてました。終わってみれば、長塚さんの演出、楽しかったな…みたいな(笑)」胸を軽く叩きながら「本当の思いはここにあって。それが観る人に伝わるかってことに集中できるから、自分には居心地がいいのかもしれない」とも。今回は共演に、以前も長塚作品で共演した田中哲司さんと、親同士の交流を通じて幼い頃からよく知る石橋静河さんが名を連ねる。「哲司さんは包容力が半端ないですね。人生相談とかしたくなりますよ(笑)。本番で台詞が飛んでも助けてくれそうな安心感があるので、その安心感に包まれすぎないように頑張らないとですね。静河はめちゃめちゃまっすぐで素敵なレディです。久々に会うと嬉しくてハグしたくなっちゃうんですけど、『やだ!』って断られてます(苦笑)」松田さんは、その石橋さんと夫婦の役。石橋さん演じるお亀は、恋焦がれる旦那の与兵衛がひょんなことから窮地に陥ったことを知り、共に心中しようと持ちかける。「それまでの与兵衛は、自分の不甲斐なさを盾にお亀と別れたかったんじゃないかと思うんです。家からも離れて乞食になって自由に生きるのもいいなと。でも、お亀が死のうとした時に“お前が死ぬなら一人で死なせはしない”という男気というか、愛はあるんですよね。これから台詞を頭に入れて稽古で芝居を交わすなかで、どんな気持ちになっていくのか気になります。静河の芝居を目の前にしたら、辛くて、ほんと、どうしようもない気持ちになりそうですね。楽しみです」どこかとらえどころがなく、肩の力が抜けた印象を抱いていた。それだけに、松田さんの演技に対して語られるまっすぐな言葉の数々に少し驚かされる。「もう、そろそろ親父と同い年になっちゃうので、どうしようかなと。今まで俳優を続けてきたなかで、僕の指針になっていましたから。ほんとに、新たに面白いことにもっと敏感にならないとですよね。それでも、自分ひとりでバランスを保つのはなかなか難しいですから、皆と一緒に作品を作る機会をいただいて感謝してます」だからなのか、映像でも舞台でも、“役を演じる”のではなく“役としてそこに居る”と思わせる俳優だ。「もっと役に酔いたいですね、もっと役と話さないとだし。役として居ながら、それができるようになれたら楽しいだろうな」KAAT神奈川芸術劇場『近松心中物語』飛脚宿の養子の忠兵衛(田中)は、偶然行き合った遊女・梅川(笹本)と恋に落ちる。しかし、梅川に身請け話が持ち上がり、焦った彼は先に手を打とうと金の工面に奔走し…。9月4日(土)~20日(月)横浜・KAAT神奈川芸術劇場作/秋元松代演出/長塚圭史音楽/スチャダラパー出演/田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河、朝海ひかる、石倉三郎ほかS席9500円A席6000円ほかチケットかながわ TEL:0570・015・415(10:00 ~18:00)地方公演あり。まつだ・りゅうへい1983年5月9日生まれ、東京都出身。’99年に映画『御法度』でデビュー。最近のおもな出演作に、ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』、映画『泣き虫しょったんの奇跡』『影裏』など。※『anan』2021年9月1日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・石井 大ヘア&メイク・赤松絵利(ESPER)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2021年08月29日KAAT神奈川芸術劇場の新芸術監督に就任した長塚圭史が、メインシーズンの幕開けに選んだのは『近松心中物語』。境遇の異なるふた組の恋愛模様を描いた秋元松代の代表作で、亀屋忠兵衛と遊女梅川を田中哲司と笹本玲奈が、傘屋与兵衛と妻のお亀を松田龍平と石橋静河が演じる。そこで松田と石橋に話を訊いた。長塚の演出作品への参加は、今回で3度目となる松田。長塚との作品づくりについて、「心の動き、感情ってものをすごく大切にされている方ですよね。その人の情報や置かれている状況を整理した上で、ハートでセリフを言うってことを信じている。きっかけとなるアイデアもたくさんもらえるので、毎回助かっています」とその魅力を語る。石橋と長塚はこれが初の顔合わせ。稽古開始からまだ1週間とのことだが、「長塚さんの中で、なにか感覚的な世界が見えているのかな、というのはすごく感じます。理屈よりも、『なんかもっとわー!っと見えて欲しい』みたいなことをよくおっしゃるので(笑)。私自身、舞台で大事なのはそういうエネルギーだと思うので、毎日すごくワクワクしています」と期待を寄せる。タイトルにもあるように、本作で描かれるのは、ふた組の男女が心中に至るまでの顛末。「ただ同じ心中にでも、それぞれまったくトーンが違うと思います」とは松田。石橋も「忠兵衛と梅川、与兵衛とお亀で全然空気感が違うので、それが面白く出たらいいですよね」と続ける。その違いについて、「忠兵衛と梅川はひと目惚れで恋に落ちますが、与兵衛とお亀は幼馴染で夫婦。その温度差は大きいと思います」と松田が理由を挙げると、石橋は「忠兵衛と梅川は生きているうちにふたりが盛り上がっていくさまが描かれますが、与兵衛とお亀は逆。それがすごく切ないんです」と分析。すると松田から「とにかくお亀が切ないんですよ!辛い!」と、お亀への熱い想いが溢れた。その一方で松田からはこんな言葉も。「心中物語ということで暗いイメージが先行してしまう気もするんですが、実は明るさと暗さの塩梅がすごく素敵な作品。当時を想像出来るような世界観など、総合的に楽しんでもらえると思います」。石橋も「単に何百年前の話というのではなく、今と同じように一生懸命暮らしていた人がいる。それって、今のこの苦しい状況に縛りつけられてしまっている人たちにとっても力になると思いますし、このわー!っていう気持ちを楽しんでもらえたらと思います(笑)」と語った。取材・文:野上瑠美子
2021年08月24日2021年9月~10月に神奈川を皮切りに全国で上演されるKAAT神奈川芸術劇場プロデュース公演『近松心中物語』のチケットが本日7月24日(土)10:00より発売される。『近松心中物語』は、戦後を代表する劇作家・秋元松代の名作戯曲。近松門左衛門による人形浄瑠璃『冥土の飛脚』をベースに、いくつかの世話物を織り交ぜて描かれたふた組の男女の物語。蜷川幸雄の演出により1979年に帝国劇場で初演されて大ヒットを記録し、蜷川幸雄の名を全国に知らしめただけでなく、秋元松代は今作で菊田一夫演劇大賞を受賞。その後数々の演出家、キャストにより繰り返し上演されている演劇界の金字塔的作品だ。今回は2021年4月よりKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督に就任した長塚圭史が、同劇場のメインシーズン幕開けに自身の演出でおくる。今作の上演を決めた理由について長塚は、秋元松代が横浜出身であり、神奈川県が誇る劇作家であること、2019年に同劇場で上演された秋元のもうひとつの傑作『常陸坊海尊』で演出を手がけた際に「簡潔でありながら非常に味わい深い台詞の魅力に惹かれた」と語り、『近松心中物語』は「身分制度が厳しくお金がものを言う元禄時代にどうしようもなくなって、行き場がなくなって死を選ぶ梅川と忠兵衛、ある程度裕福ながらも心中という物語に恋してしまうお亀と生の執着から逃れられない与兵衛という、ふたつのカップルの様は、今の格差社会においても非常に雄弁なのではないか。若者たちのこの刹那を一生だと思う、永遠だと思うエネルギーも大きく惹かれたところ。やはり死ぬということは生を照らすこと。このことが大きく響けば今の世の中では難しい肉体性みたいのものも大いに堪能できるのではないか」と作品の魅力を語った。『近松心中物語』メインビジュアル遊女・梅川と恋に落ちたことで金に追い詰められていく亀屋忠兵衛を演じる田中哲司は、「忠兵衛という役は本当に自分にとってハードルが高い役。(役の年齢が20代ということにふれ)これはヤバいぞと。もし稽古場でジジくさかったら注意してねと言っています(笑)」と笑いを誘った。忠兵衛を助けるため店の金に手をつけ、家を出ることになった傘屋の婿養子・与兵衛を演じる松田龍平は、「(与兵衛は)すごく筋を通す人だな、と感じます。自分が本当にどうやって生きていきたいのかは分からないんだろうなと。ただ自分の周りにいる大切にしている人に対しての筋は通していて、心中するというのも、自分が死ぬ気はなくても大切な人がそうしたいなら仕方ない、そうしよう、という人なんだなあと。これからせりふを入れて芝居をしながら、役を噛みしめていきたいと思っています。」と意気込んだ。忠兵衛と電撃的な恋に落ちる梅川を演じる笹本玲奈は「和物に挑戦することも初、共演者の方々もはじめましてで、長塚さんの演出も初めてご一緒するので初めてづくしですが、皆にしっかりついていきたい。梅川についてはあまり多くが語られていないですが、せりふの節々から彼女の人柄がうかがえるので、バックグラウンドをしっかりつくっていきたい」とコメント。与兵衛に恋焦がれる妻・お亀を演じる石橋静河は「脚本を読み終わったあとになんてはかないんだ、という気持ちがすごく残って、その最初の印象を大事にしたい。お亀は本当に可愛い人。ただその可愛らしさが同時に危うさも生んでいて、そこが難しいだろうなと思いつつ、余計な事は考えずにただ真っすぐに演じられたらいいなと思います。」と、作品と役への思いを語った。今期のメインシーズンのテーマ“冒(ぼう)”に相応しく、これまでの上演では80人規模の出演者で描かれてきた同戯曲を19人の出演者で描くという挑戦もあり、また、音楽は昨年デビュー30周年を迎えたラップグループ、スチャダラパーが担当(キャストも歌う予定!?)と、元禄時代のふたつの恋物語をどう現代に蘇らせるのか、注目が集まる。『近松心中物語』の上演は9月4日(土)から20日(火)までKAAT神奈川芸術劇場 ホールにて。その後福岡、愛知、兵庫、大阪、長野を巡演する。福岡公演は8月1日(日)より、兵庫・長野公演は8月7日(土)、愛知公演は8/14(土)、大阪公演は8/17(火)よりそれぞれチケット一般発売開始予定。
2021年07月24日落語家と声優がコラボレーションを果たす人気企画『オトシバナシ~声優と落語家~』の第2弾が、CARATO71にて10月17日(日)に開催される。声色を変えながら噺をする落語家と、声だけで様々な表現をする声優。一見交わることがないように見えて、どちらも声が重要な役割を果たしている職業。そんな落語家と声優による『オトシバナシ~声優と落語家~』は、声優陣が落語家の指導を受けて、本気の落語を披露するという企画だ。今年4月に第1弾が開催され、好評のうちに終了した。今回は第1回キャスト柳亭小痴楽、春風亭昇々、神尾晋一郎に加え、新たに声優・木島隆一の参加が決定。何の演目を披露するかは当日までのお楽しみとなる。チケットは8月28日(土) 10:00より一般発売開始。『オトシバナシ~声優と落語家~』柳亭小痴楽、春風亭昇々、神尾晋一郎、木島隆一2021年10月17日(日)会場CARATO71(カラート71)開場13:00/開演13:30開場17:00/開演17:30全席指定 6,000円(税込)
2021年07月14日落語家・春風亭昇太と、ジャズ・ビッグバンド“ザ・ブルースカイオーケストラ”を率いるスインギー奥田、そして歌手、俳優、プロデューサーの小泉今日子が、11月2日と3日にエンターテインメント・ショー『IT’S 昭和 TIME ~音楽と落語で大好きな昭和を振り返る~ 昇太さんとブルースカイさん。』公演を、東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)にて開催することが決定した。『IT’S 昭和 TIME ~音楽と落語で大好きな昭和を振り返る~ 昇太さんとブルースカイさん。』は、昭和をテーマにした春風亭昇太とザ・ブルースカイオーケストラのコラボレーション公演『昇太さんとブルースカイさん』のスペシャル上演。従来のプログラムは、終戦直後から高度成長期にかけての出来事や楽曲に重心を置いてきたが、小泉今日子をゲストに迎えた今回の公演では、3人が少年少女時代を過ごした昭和40〜50年代に大きくスポットライトを当てた内容となる。有名ビッグバンドが伴奏を務めていた生放送のヒット曲のランキング番組、日常的に落語家が登場して笑いをふりまいていたバラエティ番組、いくつものシンデレラ・ストーリーを生んだオーディション番組、時代を超えて親しまれる歌謡曲などへのリスペクトを込めながら、その輝きを現代に蘇らせる。プログラム前半ではジャズ演奏と落語にスポットを当て、後半では昭和をテーマにした落語『昭和版二階ぞめき』でバンドとの掛け合いを披露。昭和好きの若旦那が、会場二階に再現された昭和の街並みの中で大いに暴れ回るという痛快な内容だ。日本で最長の歴史を持つビッグバンド “ザ・ブルースカイオーケストラ”をバックに、小泉今日子が何を歌うのか、ジャズ好きとしても知られる春風亭昇太の演奏を聴くことができるのかは、当日のお楽しみとなっている。「としま文化の日」記念事業IT’S 昭和 TIME ~音楽と落語で大好きな昭和を振り返る~ 昇太さんとブルースカイさん。【日程】2021年11月2日(火)・3日(祝水)1日目・11月2日(火) 開場16:00 開演17:002日目・11月3日(祝水)1回目 開場14:00 開演15:002回目 開場18:00 開演19:00 休憩15分有り(2部制)【会場】東京建物 Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)東京都豊島区東池袋1-19-1【出演者】春風亭昇太・スインギー奥田&ザ・ブルースカイオーケストラ・小泉今日子【チケット】S席 ¥7,800 A席 ¥6,800※4歳以上有料。3歳以下は膝上のみ無料(大人1名につき1名まで)。お席が必要な場合は有料。先行発売:2021年7月16日(金)以降各プレイガイドにて随時豊島区民先行発売2021年7月13日(火)~25(日) 抽選エントリー2021年8月24日(火) ~31日(火) 先着先行チケット販売:としまチケットセンター一般販売:2021年9月3日(金)チケットぴあ としまチケットセンター 0570-056-777(10:00~17:00※臨時休業あり)チケットポート 03-6327-3710(平日10:00~18:00※土日祝休)【お問い合わせ】 チケットポート 03-6327-3710 (平日10時から18時 ※土日祝休)公式ホームページ
2021年07月02日舞台『近松心中物語』が2021年9月4日(土)から9月20日(月・祝)までKAAT神奈川芸術劇場で、その後、福岡・北九州、愛知・豊橋、兵庫、大阪・枚方で上演される。田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河らが出演し、演出は長塚圭史が務める。“演劇界の金字塔”『近松心中物語』『近松心中物語』は、近松門左衛門の「冥土の飛脚」をベースに他作品の要素を盛り込みながら完成させた、作家・秋元松代の戯曲。初演の演出は蜷川幸雄が担当し、これまでに1000回以上も上演されてきた。“演劇界の金字塔”と称される作品でもある。『近松心中物語』で描かれるのは、元禄時代に生きる男女二組の恋物語。はじめは純粋な恋心と親切心だったはずが、そのために金に追い詰められ、世間から逃げ出さざるを得なくなる忠兵衛と梅川、与兵衛とお亀の恋の行く末を描く。田中哲司や松田龍平が出演キャストには個性豊かな俳優が勢揃い。真面目な飛脚宿亀屋の養子・忠兵衛には田中哲司を、古道具商傘屋の婿養子・与兵衛には松田龍平を起用。遊女・梅川は数々のミュージカル作品のヒロインを演じてきた笹本玲奈が、与兵衛の妻・お亀は『あのこは貴族』など話題作に出演する若手実力派女優・石橋静河が演じる。また、石倉三郎や朝海ひかるといったベテラン俳優も参戦。『近松心中物語』は、これまで50人規模のキャストで上演されてきた戯曲だが、今回は19人の出演者が複数の役を演じ分けて上演する。演出はKAAT神奈川芸術劇場芸術監督の長塚圭史演出は、2021年にKAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任した長塚圭史が担当。音楽は、2020年にデビュー30周年を迎えたラップグループ・スチャダラパーが手掛ける。ラップと現代演劇の金字塔『近松心中物語』という異色の組み合わせにも高い期待が募る。『近松心中物語』<あらすじ>元禄時代、大阪・新町(遊郭街)。真面目な飛脚宿亀屋の養子・忠兵衛は、新町の遊女・梅川に出会い、互いに一目で恋に落ちる。梅川に、さるお大尽からの身請け話が持ち上がる。金に困った忠兵衛は、幼馴染みの古道具商傘屋の婿養子・与兵衛に金を借りにいく。与兵衛が快く貸してくれた50両で、梅川の身請けの手付金を払い安堵する忠兵衛と梅川の元に、大尽からの身請けの後金300両が届いてしまう。一方お人よしで心優しい与兵衛は、与兵衛に恋い焦がれる女房のお亀、舅姑とともに、大店の婿養子として身の置き所のない想いを抱いて暮らしていたのだった。忠兵衛と梅川/与兵衛とお亀。華やかな元禄の世に生きる境遇の違う男女二組。恋い焦がれる人と共にいるために心中を選ぶ、それぞれの恋を描く・・・。作品詳細KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『近松心中物語』作:秋元松代演出:長塚圭史音楽:スチャダラパー出演:田中哲司、松田龍平、笹本玲奈、石橋静河、綾田俊樹、石橋亜希子、山口雅義、清水葉月、章平、青山美郷、辻本耕志、益山寛司、延増静美、松田洋治、蔵下穂波、藤戸野絵、福長里恩/藤野蒼生(Wキャスト)、朝海ひかる、石倉三郎美術:石原敬、照明:齋藤茂男、音響:武田安記、衣裳:宮本宣子、ヘアメイク:赤松絵利、振付:平原慎太郎、所作指導:花柳寿楽、音楽アドバイザー:友吉鶴心、演出助手:大澤遊、舞台監督:横澤紅太郎■神奈川公演会場:KAAT神奈川芸術劇場<大ホール>日程:2021年9月4日(土)~9月20日(月・祝)料金:・S席 9,500円、A席 6,000円(全席指定)・<夜割>A席(平日夜割引) 3,000円(※9日と16日のみ)・U24チケット(24歳以下) 4,750円、高校生以下割引 1,000円、シルバー割引(満65歳以上) 9,000円※U24、高校生以下、シルバー割引チケットは7月24日~取扱いチケット発売日:・一般 7月24日(土)・KAme(かながわメンバーズ)先行発売 7月3日(土)チケット取扱:<チケットかながわ>・TEL:0570-015-415(10:00~18:00)・公式サイト・窓口(KAAT神奈川芸術劇場2階 10:00~18:00)<チケットぴあ>・TEL:0570-02-9999(Pコード 506-578)・公式サイト<イープラス>・公式サイト<ローソンチケット>・公式サイト(Lコード31979)問い合わせ先:チケットかながわTEL:0570-015-415(10:00~18:00)■北九州公演会場:北九州芸術劇場中劇場日程:9月25日(土)14:00/18:30、26日(日)13:00料金:一般 8,500円、ユース(24歳以下) 4,500円一般発売日:8月1日(日)問い合わせ先:北九州芸術劇場TEL:093-562-2655(10:00~18:00)■豊橋公演会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール日程:10月1日(金)18:00、2日(土)13:00、3日(日)13:00料金:S席 10,000円、A席 8,000円、B席 6,000円一般発売日:8月14日(土)10:00~問い合わせ先:プラットチケットセンターTEL:0532-39-3090(休館日を除く10:00~19:00)■兵庫公演会場:兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホール日程:10月8日(金)18:00、9日(土)13:00、10日(日)13:00料金:A席8,500円、B席5,500円一般発売日:8月7日(土)問い合わせ先:芸術文化センターチケットオフィスTEL:0798-68-0255(10:00~17:00月曜休み※祝日の場合翌日)■枚方公演会場:枚方市総合文化芸術センター関西医大 大ホール日程:10月13日(水)14:00料金:A席7,000円、B席5,000円一般発売日:一般(電話・ウェブ)8月18日(水)10:00より発売残席がある場合、翌日に窓口販売問い合わせ先:枚方市総合文化芸術センター別館TEL:072-843-5551(9:30~20:00、休館日:火曜日 ※祝日を除く)■松本公演会場:まつもと市民芸術館主ホール日程:10月16日(土)13:00料金:一般 6,500円、U18 4,000円(枚数限定)一般発売日:8月7日(土)10:00~問い合わせ先:まつもと市民芸術館チケットセンター(10:00~18:00)TEL:0263-33-2200※チケットは各地とも全席指定
2021年06月19日舞台『近松心中物語』が9月4日(土)より、KAAT神奈川芸術劇場で開幕する。この度、本作のメインビジュアルと公演日程詳細が決定した。現代演劇の金字塔にKAAT神奈川芸術劇新芸術監督・長塚圭史が挑む。彼が2021年メインシーズンの演出第1弾に選んだのは『近松心中物語』。戦後を代表する劇作家・秋元松代の代表作である本作は、近松門左衛門の『冥土の飛脚』をベースに他作品の要素を加え、近松作品の魅力をふんだんに盛り込んだシンプルで力強い言葉と故・蜷川幸雄氏の劇的な演出で観客からの圧倒的支持を得た。現在まで1000回を超えて上演され、演劇界の金字塔と称される。元禄時代、境遇の違うふたつの恋の情景を、華やかな演出で描いたことで人気を博した本作。長塚は格差を問われる現在を深く突き刺す、普遍的な戯曲と捉えて、俳優とともに台詞の魅力を紐解きながら新たな『近松心中物語』を創り上げた。飛脚宿亀屋の養子で、一途でまじめな忠兵衛(田中哲司)が、郭町で偶然出会った遊女・梅川(笹本玲奈)を見初めてしまったことで始まる元禄の悲恋。そのふたりの恋を後押ししようと、自分の店にあった金を無断で貸してしまう、忠兵衛の幼馴染で古道具屋の婿養子・与兵衛(松田龍平)と、与兵衛を心から慕っている女房のお亀(石橋静河)。はじめは純粋な恋心と親切心だったはずが、そのために金に追い詰められ、世間から逃げ出さざるを得なくなる元禄時代の2組の恋の物語は、格差が問われる現代の私たちに驚くほど重なる。こうした想いを反映して、発表されたビジュアルは近松の世話物としては意外性が際立つものとなった。キャストのコメントは以下の通り。田中哲司(亀屋忠兵衛役)『近松心中物語』は蜷川幸雄さんの為に書かれた戯曲であり、完成され熟練された作品です。その秋元松代さんの名作に、最大限の敬意を払いつつ、しかしそれに囚われず、恐れず、真摯な気持ちで取り組んで行こうと思います。これはもう、戦いだと思っています。敵はかなり手強いです。横浜のKAATで、長塚圭史君を始め、座組の皆でぶつかって、令和の時代に元禄の花を咲かせられる様に頑張ります。松田龍平(傘屋与兵衛役)この度『近松心中物語』をやることになりました。長塚さんとは3回目になりますが毎回とても大きな課題を頂けるので、今回も戦々恐々ですが、それを乗り越えて新しい景色をみたいなあと楽しみにしています。座組みの皆とともに夢中になって魅力的な物語を届けられるようがんばります。笹本玲奈(梅川役)近松心中物語の梅川は、いつか和物に挑戦したときに演じてみたいと思う憧れの役でした。今まで様々なバージョンで上演されてきた歴史ある作品に、演出の長塚圭史さんをはじめ素晴らしいキャストの皆様とご一緒出来る事をとても嬉しく思っております。ミュージカルでは洋物のドレスを着用する事が多く、日本人なのに着物を着る機会もこれまで殆ど無かったので勉強しなければいけない事が山ほどありますが、今はお稽古の開始日が待ち遠しく期待で胸が一杯です。石橋静河(お亀役)今回、お亀というとても魅力的な役に出会えたことを嬉しく思います。人とのつながりが希薄な今、お亀のように誰かを好きになるがあまり命を捨ててしまう、ということの意味を考えさせられます。若気の至りと言ってしまえばそれまでですが、人との出会いは、時に命を揺さぶるほどのパワーがあるのだと私は思います。20代も後半に差しかかってきた今の自分の、無知さ愚直さをぶつけながら、この役に挑みたいと思います。■舞台情報『近松心中物語』作:秋元松代演出:長塚圭史音楽:スチャダラパー出演:田中哲司 / 松田龍平、笹本玲奈 / 石橋静河綾田俊樹、石橋亜希子、山口雅義、清水葉月、章平、青山美郷、辻本耕志、益山寛司、延増静美、松田洋治、蔵下穂波藤戸野絵 福長里恩 / 藤野蒼生(Wキャスト)朝海ひかる、石倉三郎<神奈川公演>9月4日(土)~20日(月・祝)会場:KAAT神奈川芸術劇場<ホール>料金(全席指定 / 税込):S席9,500円、A席6,000円(全席指定 / 税込)、[夜割] A席(平日夜割引) 3,000円(※9日と16日のみ)、U24チケット(24歳以下)4,750円、高校生以下割引1,000円シルバー割引(満65歳以上)9,000円(U24、高校生以下、シルバー割引チケットは7月24日より取扱い)チケット発売:一般7月24日(土)詳細: <北九州公演>9月25日(土)14:00~ / 18:30~9月26日(日)13:00~会場:北九州芸術劇場中劇場料金:一般:8,500円、ユース(24歳以下):4,500円一般発売日:8月1日(日)<豊橋公演>10月1日(金)18:00~10月2日(土)13:00~10月3日(日)13:00~会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール料金:S席10,000円、A席8,000円、B席6,000円一般発売日:8月14日(土)10:00~<兵庫公演>10月8日(金)18:00~10月9日(土)13:00~10月10日(日)13:00~会場:兵庫県立芸術文化センター阪急 中ホール料金:A席8,500円、B席5,500円一般発売日:8月7日(土)<枚方公演>10月13日(水)14:00~会場:枚方市総合文化芸術センター関西医大 大ホールA席7,000円、B席5,000円一般発売日:8月18日(水)10:00より発売残席がある場合、翌日に窓口販売<松本公演>10月16日(土)13:00~会場:まつもと市民芸術館主ホール料金:一般:6,500円、U18:4,000円(枚数限定)一般発売日:8月7日(土)10:00~※チケット料金は各地とも全席指定・税込
2021年06月16日東京ステーションギャラリーで『コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画』が開かれています。昭和時代、キャバレー「ハリウッド」を創業し、全国に44店舗も展開した実業家の福富太郎(1931~2018)。テレビのワイドショーなどでも活躍した彼が熱心に集め、大切にしていたハイクオリティの絵画作品をご紹介します。キャバレー王、福富太郎って?【女子的アートナビ】vol. 205本展では、福富太郎が収集したコレクションのなかから、日本画や昭和期の油彩画など約80点を展示。鏑木清方など有名な画家の美人画から、あまり知られていない画家の作品まで、さまざまな作品が紹介されています。福富太郎とは、いったいどんな人なのでしょう?東京の品川で生まれ育った福富太郎(本名:中村勇志智)は、第二次世界大戦末期の少年期、米軍の空襲にあい、家とともに父親が大切にしていた鏑木清方の掛け軸を失います。戦後、東京オリンピック景気を背景にキャバレー「ハリウッド」を全国展開させ、実業家として成功をおさめた彼は、絵の収集を開始。少年期の経験から、まず鏑木清方の作品を集め、さらに当時あまり知られていなかった作家たちの作品も収集していきました。また、福富は絵を集めるだけでなく、美術に関する文章を雑誌に連載したり、美術史家と対談をしたりと美術評論家のような活動も展開。さらに、昭和期のワイドショーや深夜番組などにもたびたび出演し、テレビやラジオなどのマスメディアでも活躍。さまざまな顔をもつ多才な人物でした。駆け落ちに失敗…では、福富太郎はどんな絵が好きだったのでしょう?美人画を多く集めたことで知られていますが、単に見た目が美しい女性の絵にはあまり興味がなかったようです。娼婦や駆け落ち、心中をはかろうとする女性の姿など、妖艶で少し陰のある女性を描いた作品を好んだようで、展示会場は一種独特のあやしげな雰囲気が漂っています。そのなかから、本記事では3点ご紹介。(所蔵はすべて福富太郎コレクション資料室)まずは駆け落ちに失敗した女性を描いた池田輝方の《お夏狂乱》。但馬屋の娘、お夏と使用人の清十郎は駆け落ちしようとしたところ捕まり、清十郎は死刑、お夏は恋しさのあまり狂乱した、という実話をもとにした物語を題材にした作品です。狂乱して座り込み、放心したようなお夏の表情が、悲しくも美しく描かれています。娼婦、心中する女…続いてご紹介するのは、娼婦を描いた秦テルヲの《妊(はら)みの祭》。この画家は、私娼(公認されていない娼婦)たちが集まる場所に出かけ、美化しないリアルな女性像を描くことを得意としていました。売春婦をモチーフにした絵を収集したいと思っていた福富は、秦テルヲの作品テーマに共感。「どっしりとした女の重みがひしと感じられる」と彼の女性像を高く評価していました。最後は北野恒富の《道行》。近松門左衛門の『心中天網島』を題材にした作品で、許されぬ恋をしている男女が死に追いやられていく物語の一場面が描かれています。この作品について、学芸員の田中晴子さんは次のように語っています。「この絵はいろいろな解釈ができます。例えば、これから死のうとして歩いて行く二人の姿は生気が失われているように見えますが、よく見ると女性の手の指がピンクで、足の指にも色っぽさのある赤みが残っており、生きている温かみも感じられます。ぜひ、この絵の前でゆっくりとイマジネーションを働かせてみてください」東京ステーションギャラリーは6月1日から再開館しています。6月27日まで無休で開かれていますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。Information会期:~6月27日(日)会場: 東京ステーションギャラリー開館時間: 10:00 - 18:00*入館は閉館30分前まで休館日: 再開館(6/1)から閉幕(6/27)まで無休観覧料: 一般¥1,200、高校・大学生¥1,000
2021年06月02日舞台『近松心中物語』が9月4日(土)より、KAAT神奈川芸術劇場で開幕する。現代演劇の金字塔にKAAT神奈川芸術劇新芸術監督・長塚圭史が挑む。彼が2021年メインシーズンの演出第1弾に選んだのは『近松心中物語』。戦後を代表する劇作家・秋元松代の代表作である本作は、近松門左衛門の『冥土の飛脚』をベースに他作品の要素を加え、近松作品の魅力をふんだんに盛り込んだシンプルで力強い言葉と故・蜷川幸雄氏の劇的な演出で観客からの圧倒的支持を得た。現在まで1000回を超えて上演され、演劇界の金字塔と称される。元禄時代、境遇の違うふたつの恋の情景を、華やかな演出で描いたことで人気を博した本作。長塚は格差を問われる現在を深く突き刺す、普遍的な戯曲と捉えて、俳優とともに台詞の魅力を紐解きながら新たな『近松心中物語』を創り上げた。主軸となる男女2組には、亀屋忠兵衛に人間味あふれる演技と存在感で長塚からの信頼も厚い田中哲司、そして傘屋与兵衛に映画『御法度』でのデビュー以来、圧倒的な個性と魅力で常に注目を集める松田龍平。遊女梅川には数々のミュージカル作品のヒロインを演じ、舞台を軸に活動の場を広げる笹本玲奈。与兵衛の妻・お亀には、注目の若手実力派女優として多彩に活躍する石橋静河。また、忠兵衛の飛脚屋仲間・丹波屋八右衛門には、確かな存在感と彩りを備える石倉三郎。お亀の母・お今にはストレートプレイでの活躍も光る、元宝塚トップスターの朝海ひかる。そのほか多方面で活躍する個性派俳優が揃った。音楽は、昨年デビュー30周年を迎えたラップグループ・スチャダラパーが担当。ラップとの異色の組み合わせにも期待だ。演出:長塚圭史・コメント元禄の世に咲いた境遇の違う2つの恋の情景は、格差を問われる現在により深く突き刺さります。この戯曲の煌びやかさの本性を改めて炙り出し、台詞の深淵を紐解いて、現在ここに追い詰められた生の肉体を描き出したいのです。金に追い詰められる忠兵衛と梅川のあまりに切ない境涯と、裕福ながらも自ら堕ちることに愛を見出す若いお亀の純真。そしてそうした世間と折り合いがつかぬかのようにこの情景を心に留めて次代へ繋がってゆく与兵衛。この四人の人間模様を現代に抽出したい。神奈川県が生んだ稀代の劇作家秋元松代の代表作。KAAT神奈川芸術劇場初のシーズン制、演出第一弾に決めたことは必然と言って過言ではありません。近松門左衛門の浄瑠璃から元禄の人間模様を力強く現在に描き出した秋元戯曲の台詞の力を体現出来ればと。音楽:スチャダラパー・コメント芸術監督からのご指名により、大役任されました。期待に添えるよう気張っていきます。ANI数々の名優、作家たちによって再演が繰り返されてきた大きな作品の音楽を担当するにあたって、我々としては「まともに立ち向かっても勝てるわけがない」を合言葉に、反則スレスレのカウンターパンチを狙って、頑張っていきたいと思っています。Bose令和と江戸を繋ぐという長塚さんのチャレンジに、何とか力添えになれるよう、スチャダラなりのやり方で頑張りたいと思います。SHINCO■舞台情報『近松心中物語』9月4日(土)~20日(月・祝)会場:KAAT神奈川芸術劇場<ホール>以降、全国ツアーあり
2021年05月13日落語と弾き語りの融合イベント『スペシャ寄席』が、6月16日(水)に大阪・摂津市民文化ホール(くすのきホール)で開催。スペースシャワーが手掛ける有料ライブ配信サービス「LIVEWIRE」でも配信される。スペシャ寄席チケット情報大阪のラジオ局FM802のDJ樋口大喜が、音声アプリClubhouse上で出会った落語家と意気投合し立ち上げた『#clubhouse寄席』。今年に入ってからは、『紅楽葉(くらは)寄席』としてスマホを飛び出し、大阪・東京・福井など各地で開催してきた。そして今回、アーティストの弾き語りライブと落語の融合イベント『スペシャ寄席』としての開催が決定。今、上方落語界で勢いのある落語家たちが、音楽をもとにした創作落語や楽曲の内容とリンクした古典落語で、ライブハウスシーンを牽引するアーティストたちが弾き語りで、今までにないカルチャー異種格闘技戦を繰り広げる。弾き語り出演は石崎ひゅーい、ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)、森良太。対する落語家は、桂紋四郎、笑福亭笑利、桂九ノ一。当日は、アーティストと落語家がひとつのステージに!落語と弾き語りライブが交互に繰り広げられるという斬新なスタイルの内容になることが発表された。企画の発案者であり、当日MCを務める樋口大喜は「落語も音楽も誰かに寄り添う物語だと思います。想像力をかきたてる点も親和性を感じていて、両者を詳しく知らなくても感覚的に楽しめる内容になるのではないかと!しかしながら、とにかく未知数!歴史的瞬間を一緒に体験してください!」とコメント。発売中の会場観覧チケットに加え、配信視聴チケットも5月12日(水)よりLIVEWIRE WEBサイトにて発売!
2021年05月12日落語と弾き語りの融合イベント『スペシャ寄席』が、6月16日(水)に大阪・摂津市民文化ホール(くすのきホール)で開催。スペースシャワーが手掛けるオンライン・ライブハウス「LIVEWIRE」でもライブ配信される。スペシャ寄席チケット情報大阪のラジオ局FM802のDJ樋口大喜が、音声アプリClubhouse上で出会った落語家と意気投合し立ち上げた『#clubhouse寄席』。今年に入ってからは、『紅楽葉(くらは)寄席』としてスマホを飛び出し、大阪・東京・福井など各地で開催してきた。そして今回、アーティストの弾き語りライブと落語の融合イベント『スペシャ寄席』としての開催が決定。今、上方落語界で勢いのある落語家たちが、音楽をもとにした創作落語や楽曲の内容とリンクした古典落語で、ライブハウスシーンを牽引するアーティストたちが弾き語りで、今までにないカルチャー異種格闘技戦を繰り広げる。弾き語り出演は石崎ひゅーい、ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)、森良太。対する落語家は、桂紋四郎、笑福亭笑利、桂九ノ一。今後絶対に観ることができないコラボレーションライブをお届けします。本公演の会場観覧チケットは発売中。配信視聴チケットの詳細は後日発表される。
2021年04月27日株式会社ステラキャスティングと株式会社スタンダードワークスが4月18日(日)、CARATO71にて『オトシバナシ ~声優と落語家~』を開催する。声色を変えながら噺をする落語家と、声だけで様々な表現をする声優。一見交わることがないように見えて、どちらも声が重要な役割を果たしているという点で共通している職業だ。『オトシバナシ ~声優と落語家~』はそんな落語家の柳亭小痴楽と春風亭昇々、声優の神尾晋一郎によるコラボレーションイベントとなっている。師匠となる落語家の指導の元で、声優の神尾が本気の落語を披露。遠いようで近い、近いようで遠い。落語家ファンのみならず、声優ファンも楽しめる事間違いなし。何の演目を披露するかは当日までのお楽しみだ。『オトシバナシ ~声優と落語家~』出演:柳亭小痴楽、春風亭昇々、神尾晋一郎日程:2021年4月18日(日)(1)開場13:00/開演13:30(2)開場17:00/開演17:30会場:CARATO71(カラート71)〒150-0035東京都渋谷区鉢山町13-7料金:全席指定 5,500円(税込)※チケットは発売中
2021年04月09日江戸随一の大きさを誇る芝居小屋、中村座。ここで起きた怪異に、日本橋で鳥屋を営む藤九郎(ふじくろう)と元女形の魚之助(ととのすけ)がある謎に挑む『化け者心中』。その著者が、蝉谷めぐ実さん。芸に生きる役者たちが覗いた深い闇。お江戸のバディが挑む、鬼の正体とは。「中学、高校と演劇部だったんです。演劇でも、どこまで役になりきれるかというのが作品や役者の評価にもかかわりますよね。大学で受けた児玉竜一教授の講義をきっかけに、性別をも乗り越えて役になりきっていくという女形に強く惹かれるように。『女形という存在をぜひ知って!』という推しみたいな気持ちが、書く出発点にはありました」中村屋の小屋で、6人の役者が次の芝居の本読みをしていたときのこと。薄暗闇の中、車座の真ん中に転がり落ちてきたのは人の頭。ところが再び行灯が灯ったときには誰一人欠けていないのに、血だまりと肉片が遺されていて…。藤九郎と魚之助は鬼退治を請け負い、鬼に取って代わられたのは誰なのかを探り始める。本書は怪異をモチーフにした歌舞伎ミステリーでもあるが、物語が進むにつれ、芸事に生きる人々の心情を掘り下げる芸道小説にもなっていく。その奥行きがすばらしい。「役者たちはそれぞれ『若さがあれば』『華があれば』とないものねだりをします。私自身が『私の何を差し出せば作家になれるんだろう』くらいに思い詰めていたので、デビューする前までのさまざまな恨み辛みを役者たちに代弁してもらいました」ちなみに、魚之助には、ヒントになった実在の人物がいる。「歌舞伎好きには知られているのですが、三代目澤村田之助という伝説の女形。芝居中のケガがもとで壊疽になり、魚之助のように足を失っても舞台には立ち続けた。芸にすべてを奪われ、若くして死ぬ田之助のような悲しい結末から救いたいと思い、藤九郎という相方を配置しました」応募時には、ふたりの関係はもう少しBLっぽさがあったのだという。「名前のつく関係性にすると、物語の枠組みも狭まる。個人で認め合える関係性の方がこの作品にもふさわしいと思い、会話などに手を入れました。男と女、人間と化け物…その境目はどこにあるのか。そういう問いも、投げかけたいことでした」それは謎めいたタイトルにも投影されており、その意味がラストで腑に落ちる。外連味あふれる意欲作だ。『化け者心中』江戸の暮らしや舞台の様子を描写する躍動感のある文体や、心地いい活きのいい会話は、著者が落語や洒落本に親しんできた賜物らしい。KADOKAWA1650円せみたに・めぐみ作家。1992年、大阪府生まれ。早稲田大学文学部卒。卒論は、化政期の歌舞伎がテーマ。2020年、本作は「小説 野性時代 新人賞」選考委員の満場一致を受けて、受賞となる。※『anan』2021年2月10日号より。写真・土佐麻理子(蝉谷さん)中島慶子(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年02月09日堀井新太、三津谷亮、納谷健が出演する『俳優落語 新年会2021」が1月23日(土)20時30分より、SPWNで配信される。「俳優落語」はワタナベエンターテインメントの若手俳優が落語に挑戦する人気企画。2020年5月の緊急事態宣言中に発足し、これまでに3回開催されている。4回目となる今回は、再びの緊急事態宣言下でも観客にエンタテインメントを届けたいという趣旨で企画された。落語部分は昨年12月開催の第3回公演で披露された堀井新太『親子酒』、三津谷亮『三年目』、納谷健『町内の若い衆』が再配信。一度見たことのある人も楽しめるよう、落語前には「まくら(落語本題に入る前の小噺)」を創作し、生披露するという。また落語配信中は俳優たちも一緒に観覧する。どんな表情で落語を観ているかも楽しめるということで、こちらも期待だ。配信後半には堀井、三津谷、納谷によるソーシャルディスタンスを保った企画も?この機会にぜひ参加して、コメントでも企画を盛り上げてほしい。出演俳優のコメントは以下。<堀井新太・コメント>皆さん明けましておめでとうございます。急遽、俳優落語の新年会をやることになりました!少しでもおうち時間を楽しめるよう、企画も考えていますので、是非ご参加ください。お待ちしております!<三津谷亮・コメント>新年最初の落語が早くも1月に開催決定です☆緊急事態宣言を受け、新作での配信ではなく前回配信した作品ですが、2021年の落語はじめを僕たちの俳優落語で体験してもらえたら嬉しいなぁ~ちょっと追加企画もあるかも?ということでお楽しみにね♪<納谷健・コメント>俳優落語で新年会!!外出自粛要請を受け、また次へのバトンとなるように、前回の勢いを引っ提げて、盛り上がっていきます!心新たに両手を広げて羽ばたける一年になりますように^_^公式ホームページ: ■配信情報「俳優落語新年会2021」1月23日(土)20時30分より配信出演:堀井新太、三津谷亮、納谷健配信プラットフォーム:SPWNチケット:2000円(税込)※別途手数料220円がかかります。配信をご覧になるにはチケットのご購入が必要です。購入: ※投げ銭機能あり。
2021年01月15日2020年12月24日、作詞や作曲で多くの名曲を生み出した、中村泰士(なかむら・たいじ)さんが亡くなったことが分かりました。81歳でした。サンケイスポーツによると、中村さんは同月20日に肝臓がんのため大阪市内の病院で息を引き取ったといいます。中村さんは細川たかしさんの『北酒場』や、ちあきなおみさんの『喝采』、五木ひろしさんの『そして…めぐり逢い』など、数多くのアーティストに名曲を提供してきました。元々は歌手として活動していたため、80歳を迎えた2019年には『80ステージ達成記念ライブ』で歌声を披露していた中村さん。老いを感じさせない姿で多くの人を驚かせ、「紅白歌合戦に出たい」と笑顔で目標を語っていました。訃報に対し、中村さんの歌に元気付けられた多くの人から「数々の名曲をありがとう」「昭和の歌謡曲といえば中村さん」といった声が上がっています。きっと雲の上でも、笑顔で歌ったり、曲を作ったりしていることでしょう。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2020年12月24日ワタナベエンターテインメントの若手俳優が落語に挑戦する「俳優落語」第3回の開催が12月21日(月)に決定した。本作はワタナベエンターテインメントのオンライン配信で、5月の緊急事態宣言中に自分たちに出来る表現を模索する中で実現。5月開催の第1回、8月開催の第2回に引き続き、尊敬する俳優の風間杜夫から刺激を受けて落語をはじめた堀井新太はフル出場の3回目の参戦となる。今回は落語では欠かすことのできない「酒」をテーマにした噺で年末気分をお茶の間に届けるという。また、2回目の出演となる三津谷亮は、初回から熱望していた噺を満を持して披露。本人の想いが強いことから、人一倍、稽古に励んでいるとのことだ。そして今回、劇団Patchから納谷健が初参加。落語が初めてという方も楽しめる噺になっているので、ぜひ楽しみにしてほしい。上記3名の落語に加えて、色物では『ゴッドタン』(TX)にも出演し、TikTokでも話題沸騰中の【ラップ×ヒューマンビートボックス】漫才師・ハーモニカが「俳優落語」に初登場。配信後半には堀井、三津谷、納谷が今年を振り返りつつ、来年の展望なども語り合うソーシャルディスタンスを保ったオンライン忘年会の配信も予定している。視聴者はコメントで参加でき、イベント中に紹介される予定なので、奮って参加してほしい。さらにこの度、「俳優落語」の公式ホームページ( )が完成した。今後の公演情報のほか、練習風景などが更新されていく予定なのでチェックしてみよう。<堀井新太コメント>俳優落語が第三弾と有難いことに続いていて、とても嬉しく思います。コロナが流行り始め、外出が中々できない今、室内でもエンターテインメントが楽しめるよう落語を通して僕らの活動が皆様の心に届くように日々稽古しております。色々あった2020年もまもなく終わりです。今回の配信後半は忘年会。皆さんも画面の前で一緒に乾杯し、私たちと思い出を共有しましょう!少しでも多くの方に僕らの想いが届きますように。皆様是非観てみてください。【開催概要】第3回「俳優落語」配信日程:12月21日(月)20:00~出演:堀井新太、三津谷亮、納谷健、新作のハーモニカ配信プラットフォーム:SPWN( )チケット:2,000円(税込)※別途手数料220円がかかります。※投げ銭機能あり。配信をご覧になるにはチケットのご購入が必要です。ご購入はこちら
2020年12月17日