日本のカルチャーを代表する“マンガ”。その巨匠といえば手塚治虫が浮かぶが、手塚が嫉妬したクリエイターがいる。“劇画”の名付け親、辰巳ヨシヒロだ。『TATSUMI マンガに革命を起こした男』は、辰巳の半生を、彼の短編5本と2008年に書籍化された自伝エッセイマンガ『劇画漂流』を軸に、新たな描き下ろしを加えて映画化したアニメーション。監督のエリック・クーが“辰巳センセイ”への愛を語る。その他の写真辰巳のマンガは、大人のためのストーリーマンガであり、それまでのマンガと一線を画すために彼は自らのスタイルを“劇画”と称した。彼の世界に20年前に初めて触れ、本作を手掛けたのは、日本人ではなくシンガポールのエリック・クー監督だった。「2011年に完成した本作は、ヨーロッパやアメリカ、アジアの多くの国々で公開済みです。日本では東京国際映画祭での上映はありましたけれど、劇場公開はなく、正直、どうしてなんだ~!とじりじりした気持ちでいました(笑)。今回、こうして上映が決まり、喜びでいっぱいです。辰巳センセイはヨーロッパやアメリカのコミック店では、手塚治虫氏や水木しげる氏の隣に置かれている方なんですよ」。辰巳の半生を表すため、監督は初のアニメに挑んだ。「27名のアニメーション・アーティストを起用し、辰巳センセイの作品を模倣できる程のレベルに達してもらいました。苦慮したのは、いまだかつてないアニメに仕上げることです。辰巳センセイが、それまでのマンガになかった“劇画”という分野を生み出したのと同じように、動き方やトーンなど、私も既存のアニメとは違う作品にしたかったのです」。“劇画”の深さと辰巳自身の魅力がしっかりと伝わってくる本作。最後に監督はこんなエピソードを教えてくれた。「センセイは映画が大好きで、ご自身で作りたかったほど。カンヌ映画祭に呼ばれてレッドカーペットを歩いた時、センセイが私の手をぐっと掴んだんです。この映画でセンセイの夢の一部を叶えられたのかなという気持ちになりましたね」。『TATSUMI マンガに革命を起こした男』11月15日(土)角川シネマ新宿ほか全国公開取材・文・写真:望月ふみ
2014年11月14日福士蒼汰が三池崇史監督とタッグを組んだ注目作『神さまの言うとおり』が公開。原作は週刊少年マガジン連載の人気コミック。高校の教室に、突然、怪しげなダルマが現れたことから、不条理なデスゲームがスタートする。次第にサバイバル能力を発揮していく主人公の瞬を演じた福士と、ヒロイン・いちかに扮した山崎紘菜に話を聞いた。その他の写真「現場は明るかったです。三池監督自身がずっと笑顔でいてくださるので。CGが多い場面も『これがこう動いて、こんなデカいのがご~って現れるんだよ』と擬音を使いながら説明してくださるんです(笑)。もっと淡々としていて無表情な方なのかと思っていたので意外でした」と福士。芝居に関しても「とても自由にさせていただきました。僕の感じる瞬をやればいいからと。瞬は一見、普通の高校生なんだけど、日常を退屈だと捉えていて、世界を背景として見てしまうところがあるんです。特殊な人間ではないけれど、でも考え方にちょっと外れた部分がある青年だと意識して演じました」と振り返る。瞬の幼馴染で心の強さを覗かせるいちかを演じた山崎には、撮影前に外見的な役作りが必要だった。黒髪をほぼ金髪に近い明るい髪色に染めたのだ。「いちかちゃんが金髪だというイメージは、最初、私の中になかったんです。でも黒から思いっきり明るくチェンジしたことによって、それまで考えていたものとは違う新しいいちかちゃんを作り出すことができました。加えて自分自身、外見を変えることによってひとつ殻が破れたというか、吹っ切ってクランクインすることができたんです」と充足の笑み。CG、VFX処理の多い作品だが、本格的なセットも見どころ。映画オリジナルのゲームとして登場する“死の缶ケリ”ではロシアの古城のセットが組まれた。「こんな厳かな凄いセットで、やることは缶ケリ(笑)。こういうアンバランス感が、この映画のいいところ。単純なデスゲームものではないので、いろんな感想を持ってもらえると嬉しいです(福士)」。『神さまの言うとおり』11月15日(土)全国東宝系にて公開取材・文・写真:望月ふみ
2014年11月12日不思議な町“ささら”で個性的な人々に囲まれながら奮闘するシングルマザーのサヤの前に現れたのは、事故で死んだはずの夫ユウタロウ(大泉洋)だった!?しかもユウタロウがサヤと話せるのは、他人の身体に乗り移った短時間だけ…。加納朋子の小説を基に『神様のカルテ』の深川栄洋がメガホンをとったヒューマンファンタジーで、主人公のサヤに扮した新垣結衣が作品を振り返った。その他の写真「親戚の赤ちゃんをあやしたりしていたので、今回はプライベートを生かせました」と初の母親役にも笑顔を見せる新垣。サヤについては「ささらの町での生活が徐々に彼女を強くしていったように感じる人もいるかもしれませんが、私としては、彼女はもともと強い女性だと思っていました。もちろん成長もしているけれど、もともとあったサヤの強さを、ささらの人たちが後押ししてくれたのかなって」と分析する。サヤのことが心配で成仏できないユウタロウが、他人に乗り移るシーンでは、乗り移られる富司純子や中村蒼らの動きに大泉の声を充てるといった手法は取らず、富司や中村らが完璧に大泉のユウタロウを演じきって笑わせる。これらのシーンはとてもユーモラスだが、後半、このコミカルさが効いてくる。特に新垣自身、「本当に頑張ったと思うし、頑張っただけのシーンになっていると思います」と胸を張る、クライマックスでのサヤと、ユウタロウ自身が現れて対峙する場面には胸を締め付けられるに違いない。「それまでみなさんがユウちゃんを素晴らしく演じてらしたので、私としては富司さんの頬についた米粒を取るといった仕草もなんのためらいもなくできてたんです(笑)。ただ、クライマックスで大泉さんの姿でユウちゃんが登場したときにはやっぱり特別なものがあったし、ずっと涙が溢れっぱなしでした。それにユウちゃんに投げかけたある言葉で、それまで、乗り移られた人たちとサヤが自然に接していたことの理由が腑に落ちたんです。出来上がった作品を観て、改めて気がついてグッと来ました(笑)」。『トワイライト ささらさや』公開中※取材・文・写真:望月ふみ
2014年11月10日森三中の大島美幸が丸刈りのおっさんになった!コントの中の話ではない。『全然大丈夫』の藤田容介監督による『福福荘の福ちゃん』で、彼女いない歴=実年齢のおっさん福ちゃんを演じているのだ。しかも本作でカナダのモントリオール・ファンタジア国際映画祭最優秀主演“女優賞”を受賞!笑いの中に人生の切なさを滲ませる本作で、おっさんを演じきった大島と、福ちゃんの想い人・千穂を演じた水川あさみが再会に話を弾ませた。その他の写真「初めて監督とお会いしたとき、監督の手が緊張で震えてたんです。断られたら終わりだと思っていたようですが、おっさんを主演にした映画で、そのおっさん役にオファーしてもらえる機会なんてないですからね。ノリノリで出演をOKしました」と振り返る大島。真面目で働き者、面倒見もいい福ちゃんは、周囲から慕われる好人物。でも女性にはオクテで32年間彼女ナシ。そんな福ちゃんの住むアパート福福荘に、トラウマの元凶というべき初恋の人・千穂が訪ねてくる。「企画書に丸刈り“おっさん”姿の大島さんの絵が描いてあったんです。単純にすごい企画だなって。でも正直、大島さんの福ちゃんはイメージできなくなかったんです。あ、ごめんなさい(笑)」。思わず出た水川の本音に「ううん、嬉しい」と大島はニコニコと答える。おっさんになりきった大島が、なかでも福ちゃんと一体になれた特別な“泣き”の瞬間があった。「私の過去を知っていて、監督が敢えてストーリーに組み込んだんだと思うんですけど、福ちゃんがいじめを受けていた当時を思い出して感情を吐き出すシーンがあったんです。心から泣けました。本当に悔しいという気持ちになれて」。そんな大島を水川は「今、手をつないでとか言われるとすごく恥ずかしいですけど、撮影中は見つめ合ったりしても全く平気でした。大島さんが完璧に福ちゃんだったから」と称賛した。大島と水川からのメッセージは「近くに福福荘があったらいいなと思ってもらえたら」。実際、そう感じられる愛おしい作品だ。『福福荘の福ちゃん』11月8日(土)新宿ピカデリーほか全国公開取材・文・写真:望月ふみ
2014年11月06日東映Vシネマが25周年企画としてバイオレンス・アクション『25 NIJYU-GO』を劇場公開。ワケありの“25億円”を巡って、悪徳刑事やヤクザ、チャイナマフィアらひと癖もふた癖もある25人の悪党たちが強奪戦を繰り広げる。悪徳刑事役で主演を務める哀川翔と、ヤクザの組長として敵役に扮した小沢仁志の、ともに50歳を過ぎた気心知れたふたりが吠えまくる!その他の写真「Vシネマを全力でやるとこうなります的な王道の作品」と哀川。記念作への主演に際しては「こういうお祭り企画っていいじゃない。普通はまず脚本を見せてもらってから考えるものだけど、どんな役かも知らないのにOKしてたね」と振り返る。一方、小沢は「Vシネマの25周年企画なんだから呼ばれて当たり前だろ」とらしいお答え。出演の経緯についても「翔さんの俳優30周年パーティのときに、Vシネマの担当者に『小沢、やるから!』ってこれだけだからね」と豪快に笑う。アクションシーンも健在でクライマックスにはふたりのガチンコシーンがある。「小沢はハンパじゃないからね。俺はやるからってイチイチ宣言してくるんだよ」と哀川がぼやくと、「翔さんが、小沢に手加減しろって言っとけとか言うからさ。何言ってるの、俺はやるよって(笑)」。銃を使ったシーンでは、テスト時に通常、打つマネをするだけなのだが、ある日、哀川が山の中の撮影にも関わらず、どこで見つけてきたのかおもちゃ屋でビービー弾を買ってきて、テストで打ちまくったことがあった。「いてぇ、ズルい!」と思った小沢が2丁あった拳銃を哀川から貸り、ふたりでビービー弾を打ち合っていたところ、監督から「お前ら、いい加減にしろ!」と怒鳴られたことも。さて、この25年、Vシネマもフィルム時代からビデオ、デジタル一眼へと変遷してきた。最近の一眼はフィルムと変わらない奥行きを出せ、さらに機動力もあるため、Vシネマの新たな可能性を感じさせる。「俺はVシネマは日本映画の未来だと思っている」と小沢が話すと、哀川が応じた。「こういう熱いのがいるからいいんだよね」。『25 NIJYU-GO』11月1日(土)公開取材・文・写真:望月ふみ
2014年10月30日新人OL・沙耶役の武井咲と、ドSの上司・柘植(つげ)役の大倉忠義(関ジャニ∞)が禁断のオフィスラブを展開! 幅広い層から支持を受ける少女コミックを実写映画化した『クローバー』で主演を務めた武井が、オフィスラブへの憧れから、女優としての変化までを語った。その他の写真「中高生にはまだ早いんじゃないかと思うような場面もある、大人っぽい少女漫画」と原作の印象を語る武井。沙耶と柘植が務めるのは美しいホテル。沙耶は「バカ!」「お前の脳ミソは犬以下だ!」と暴言を吐きまくる柘植から、突然交際を申し込まれ、そのツンデレぶりに振り回されていく。役柄とはいえ、初めて体験したオフィスラブ。「やっぱりトキメキますよね。憧れます」と明かしつつ、「でも私は分かりやすい人が好きなので、柘植さんのようなタイプは難しいかな。あんなに怒られたりしたら、『別れてやる!』とかって言っちゃうかも(笑)」と本音も。監督は『今日、恋をはじめます』でも組んだ古澤健。約2年ぶりの仕事だが、二十歳になり「監督やスタッフからは大人っぽくなったねと言われました。何があったの?なんて言われもしましたけど、何もなくて(笑)。ただ私自身の映画への向き合い方は変化していると思います」と告白。武井の自然な演技から生まれた印象的なシーンがある。中華街でのWデートで、柘植の誕生日が過ぎていたことに気づいた沙耶がプレゼントを買いにひとりで離れ、柘植を怒らせてしまう。「柘植さんがすごく怒っていて、とっさにプレゼントを後ろに回して隠したんです」。ここは多くの女性が、そうだよねぇ、そうしちゃうよねぇと、切ない気持ちになること請け合い。かなり踏み込んだラブシーンも登場。だが武井に迷いはなかった。「とても大事なシーンだと思いましたし、撮影方法でごまかすというのは嫌でした。恋愛していたら当たり前のことだと思うので、ごく普通のシーンとして捉えて演じました」。本編もさることながら、変化し続ける武井の魅力にも気づかされる作品だ。『クローバー』11月1日(土)公開※取材・文・写真:望月ふみ
2014年10月29日人気コミックを映画化した『銀の匙 Silver Spoon』がBlu-ray&DVDで登場。中島健人を主演に迎え、農業高校を舞台に酪農の現場と青春を描いたのは『純喫茶磯辺』『麦子さんと』などの俊英・吉田恵輔監督。これが初の原作モノだ。「もともとこの原作が好きなので、削ぎ落とす作業は難しかったけれど、酪農の世界観と主人公の成長物語に集約した」という監督に話を聞いた。その他の写真逃げるようにして、進学校から大蝦夷農業高校に入学してきた八軒(中島)。将来への目標や夢がはっきりしている同級生たちに比べ、八軒は酪農への知識ゼロ。当然、実習も初めて尽くしで…。「八軒って逃げてきたというわりには、逃げてきたヤツの行動じゃなくて、どんどん溶け込んでいくんです。物語が暗くならないのは、八軒が決して卑屈にならないから。変な言い方だけど、正しい逃げ方をしてるんです」。やがて八軒の表情は最初のそれとはまるで違ったものになっていく。「そうですね。そこにほとんどのエネルギーを注いだといってもいいので。ただ別に大したことを成し遂げているわけではないんですよ。いろんな人や動物に出会ったり、そこで過ごした日々自体が彼にとっては大事なんです」と監督。また定番の主人公とは一線を画しているとも。「本来、主人公というのは能動的で、特にクライマックスはメインに立って何かをするものだけど、八軒がやっているのは頑張っているヒロインや友人の“応援”。かえって斬新(笑)。でもメインに立てる人ってそうはいないじゃないですか。目立つ存在じゃなくても、そいつにはそいつなりの人生がある。そこの素晴らしさがちょっと見えればいいかなって」。演じた中島は初めこそ本人のキラキラ感が出てしまっていたそうだが、徐々に八軒のキャラを体に染み込ませていった。「健人はすごく前向き。できないことがあると逆に燃えるタイプで、何でも楽しんで取り組む。プレッシャーを感じそうなときでも『ヨッシャー!やってやる!』って(笑)。その辺のムードメーカーぶりはDVDのメイキングでも分かると思いますよ」。『銀の匙 Silver Spoon』Blu-ray&DVD発売中取材・文・写真:望月ふみ
2014年10月16日小悪魔のように周囲の人々を振り回す少女を演じ、衝撃的な長編映画デビューを飾った『渇き。』から一転、小松菜奈が、高校教師に恋をして振り回される不器用なヒロインに。山下智久と共演した大ヒット少女コミックの映画化『近キョリ恋愛』の胸“キュン”ワールドを振り返った。その他の写真小松が演じるのは、感情表現が苦手で周囲からは超クールに見られてしまう成績優秀な女子高生ゆに。毒舌で冷たく見えて、いざというときは優しいツンデレ英語教師ハルカ(山下)に、強がっている自分を見透かされ、大嫌いと言いつつ好きになってしまう。やがてハルカもゆにに惹かれていくが、先生と生徒の距離は近くて遠く…。壁ドン!や、原作でも有名な教壇に立つハルカと、教卓の下に隠れたゆにとのキスシーンなど、女の子がドキドキしてしまうシチュエーションが次々に登場。小松も「今日はお姫様抱っこされるんだ。今日は教卓のキスシーンだ」とドキドキしたと明かす。なかでも特に胸キュンしたのが海辺での場面。「ハルカ先生がすごくストレートに気持ちを言ってくれるんです。海辺での告白って、シーン的にはベタですけど(笑)、でもベタが一番いいなって思いました。ハルカ先生のそれまでのツンがあるから余計にドキドキするし」と笑顔を見せる。だが、ゆには感情を表に出さないキャラクター。キュンキュンしても、それをそのまま表現することはできなかった。「熊澤(尚人)監督からは『とにかく無表情で!』って何度も怒られました。この“無表情”がただの無表情じゃなくて、ハルカ先生のことが好きという感情は入れながらの無表情なので本当に難しくて」。長編2作目も高いハードルを突き付けられたが、自分を“負けず嫌い”だと認める小松には、確実に大きな糧になった。「たとえば本屋さんに行って恋のHOW TO本を探すシーンは、顔色は変えずに緊張感を出すためにツバを飲み込むようにしました。監督にもいいねって言ってもらえて。今回も必死でしたが、そうして表現を考えるのは楽しくもありましたね」。『近キョリ恋愛』10月11日(土)公開取材・文・写真:望月ふみ
2014年10月09日ドラマ「若者たち2014」に出演する野村周平と、『私の男』を始め、話題作の出演が続く二階堂ふみら若手俳優陣が集結する映画『日々ロック』。この度、劇中でキュートな“アイドル”姿を披露する二階堂さんの歌って踊る映像がメイキングと共に公開された。勉強もスポーツもダメ、彼女もいないサエない高校生・日々沼拓郎(野村周平)。だが、大好きなロックを演奏しているときだけは、本当の自分を解放できる。極限まで解放しすぎて思わず“全裸”になってしまう…それが彼の“日々ロック”だった。ある日、友人の誘いでバンド「ザ・ロックンロール・ブラザーズ」を結成することになり、拓郎はギター&ボーカルを担当することに。やがて高校を卒業後、夢をあきらめきれない3人は伝説のライヴハウス・モンスターGOGOで活動を始める。ある日、「ザ・ロックンロール・ブラザーズ」のライヴ中に、ひとりの酔った女・宇田川咲(二階堂ふみ)が客席から乱入!拓郎のマイクを奪い、「RCサクセション」の「雨あがりの夜空に」を熱唱し始めたが、彼女は斬新なスタイルで世界的な評価を得ているトップアイドルだった――。今回公開された映像では、落ち込んでいた主人公・日々沼拓郎(野村周平)が街中で二階堂さん演じる超絶キュートなトップアイドル・宇田川咲の新曲を聴き、やる気を漲らせる場面。そして、併せてPVのダンスシーンを撮影するメイキングが収められている。映像と共に流れる楽曲は、若年層から圧倒的な支持を集めるアーティスト・DECO*27提供の「SUNRISE」。「私を救ってくれた音楽みたいに誰かにこの新曲が届くことを祈っています。どんなに落ち込んでも新しい朝はくる」という咲のメッセージが込められている。そんな彼女の歌声を受け取り、背中を押されて一気に曲を書き上げる拓郎。どうやら可愛さだけではなく、彼のような人々に歌を通して勇気を与えているのが、絶大な人気を誇る理由のようだ。「Pafume」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」を思わせるキラキラの衣装に身を包み、ダンスシーンを撮影する二階堂さんの姿は必見!まずはこちらの映像から新境地に挑み続ける二階堂さんの超絶キュートなアイドル姿をご覧あれ。映画『日々ロック』は11月22日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日々ロック 2014年11月22日より全国にて公開(C) 2014「日々ロック」製作委員会 (C)榎屋克優/集英社
2014年09月29日ドキュメンタリー作家として活躍してきた久保田直監督が、初の劇映画に取り組み、福島第一原子力発電所の事故によって故郷を失った家族の姿を描いたヒューマン・ドラマ『家路』。松山ケンイチら実力派を揃え、オールロケを敢行した久保田監督の想いとは?映画『家路』その他の画像「風化させちゃいけない! と、ものすごい正義感の中で製作を決めたわけではありませんが、何か自分たちに作れるものはないのかと考えて取り組みました。そして立ち入り禁止区域に故郷を持つ男、しかも誰もいなくなったからこそ帰れると考える男と家族の話ができないかなと思ったんです」と出発点を語る監督。ドキュメンタリーではなくフィクションで撮るのは自然な流れだった。大きな決断に迫られたのは、実際に福島で撮るのかということ。「モラル、健康の面でも、どうなんだろう」という葛藤の末、福島での撮影が敢行された。「背中を押した理由のひとつは自然でした。圧倒的な自然の美しさを見て、それでもここには人が住めないんだという事実に、目に見えない放射能の怖さを肌で感じたんです。だからこそ、自然を美しく撮ることにはこだわりましたね」。もうひとつ、監督の心を捉えたのが人の全くいなくなった商店街だった。「その場に立った時、動けなかったんです。人がいなくなるというのはこういうことなんだと、何とも言えない気持ちになった。そしてこの空気感は作れない、ここで撮らなければと思ったんです」。俳優たちも足を運んだ。「商店街での撮影があるケンイチと山中崇が着いたとき、やはり僕と同じ気持ちになったようです。当時そこは時間制限付きの立ち入り許可エリアで、放射能の数値もすごく高かったんですが、あそこでの撮影は全くない(田中)裕子さん、内野(聖陽)、(安藤)サクラも行きたいというので案内しました。立ち尽くしていましたね。あそこで感じたことは、彼らのほかのシーンに出ていると思います」。ドキュメンタリーを撮り続けてきた監督だからこそ撮り得た映像の力が、本作には宿っている。『家路』ブルーレイ&DVD 9月17日(水)発売販売元:ポニーキャニオン取材・文・写真:望月ふみ
2014年09月16日WOWOWの連続ドラマWが放つ法廷サスペンス「罪人の嘘」が放送スタートになる。悪名高い高級弁護士・笠原役で主演を務める伊藤英明と、対照的な人情派弁護士・楠之瀬を演じる滝藤賢一。同世代にして全く異なる俳優道を歩んできたふたりが、互いの印象や作品の魅力を語った。その他の写真「笠原と楠之瀬が人としてぶつかり合いながら心を通わせていくことが、このドラマのおもしろさ。前半は法廷劇の要素が強いけど、後半になるにつれて、人間ドラマ色が濃くなっていく。善悪に行き着くのは結局、自分自身。そうした先に、何があるかということまで含まれているドラマだと思う」と伊藤。そして「滝藤さんと一緒にやれたことで役に厚みが増していった。僕、これまで現場を重ねていくことで覚えていったことが多くて、自分で勉強はしてきてないんだよね。滝藤さんにはベースがあって、舞台で一気にみんなの目線を引きつける力みたいなものがある。セリフの覚え方ひとつにしてもすごく勉強になりました」と刺激を受けた様子。一方の滝藤も「僕のほうこそ伊藤さんから得たものは本当に大きい。作品の向き合い方、現場での居方から全部ですね。実は今回、撮影時にほかの作品も一緒に抱えていて、いっぱいいっぱいで、もうダメかもしれないって思う瞬間もあったんだけど、これを乗り越えられる人が、伊藤さんたちが立っているような世界に近づけるんだって思いました」と応じた。最終話には、他の役者のセリフへのリアクションから何からすべてを、1カメで伊藤の表情のみを押さえることによって通す約7分にわたるワンシーンがあり、滝藤が「あそこの伊藤さんの芝居は、すごかった」と絶賛。伊藤渾身の場面に注目だ。また本作には滝藤がかつて所属していた「無名塾」主宰の仲代達矢もキーマンとして出演。「仲代さんと滝藤さんのシーン、ホントかっこよかった」と伊藤が話すと、滝藤は「緊張で段取りの時点からすごい汗かいちゃって、Tシャツ変えてたよ」と漏らしていた。連続ドラマW「罪人の嘘」8月31日(日)スタート毎週日曜夜10時(全5話)※第1話無料放送取材・文・写真:望月ふみ
2014年08月29日浅野忠信と二階堂ふみが共演したセンセーショナルな衝撃作『私の男』のプレミア試写会が、6月2日に新宿ピカデリーで開催。浅野忠信、二階堂ふみ、高良健吾、藤竜也、熊切和嘉監督、舞台となった紋別のゆるキャラで観光大使の紋太くんが、舞台あいさつに登壇した。『私の男』は、第138回直木賞を受賞した桜庭一樹の同名小説を映画化した禁断の愛の物語。大震災の津波で両親を失い、10歳で孤児となった少女(二階堂ふみ)と、彼女を引き取り、育てていく遠縁の男(浅野忠信)。孤独だった2人が、時を重ねていくうちに、強い愛と絆で結ばれていく。メガホンを取ったのは、『夏の終り』(2013年)の熊切和嘉監督。浅野は、「40歳になり、今の自分にしか演じられない役をいただきました。感謝しています」と、充実感あふれる表情で語ると、二階堂も「私にとって運命的な作品になりました」と力強くアピール。浅野は30代について「役者として、どうやって苦手なものを克服するか、得意なものをどう伸ばすかが大変でした」と振り返った後、今回の役柄について「40代でやりたいとイメージしていたような役。どうやってかみ砕いて、自分のものにしていくかを考えるのが楽しかったです」と笑顔を見せた。極寒の流氷に入るシーンがあった二階堂は「撮影は全編通して寒かったです。でも、本物だからこそ出せる臨場感や空気感があったので、良いシーンに仕上がったと思います」と手応えを口にした。流氷のシーンを二階堂と演じた藤は「危険でした。じじいがじじいを演じると、ぎくしゃくしちゃう。二階堂さんがすごく心配してくれました」と苦笑い。さらに「新しい才能の現場であると、うれしい。勉強ばかりしてた。僕、まだ伸びますから」とおちゃめに語り、会場を和ませた。熊切監督は、俳優陣について「すごく波動の来る方とやれました。撮っていて、ワクワクしました」と満足気にコメント。最後に、紋別のゆるキャラで観光大使の紋太くんが、本物の流氷を持って駆けつけ、笑顔で写真撮影を行った。『私の男』は6月14日(土)より全国公開。
2014年06月04日『半落ち』の佐々部清監督が鹿児島で和菓子屋を営むとある家族の3日間を描いた『六月燈の三姉妹』のプレミア上映会が14日、都内で行われ、主演の吹石一恵、共演の徳永えり、吉田羊、出演と企画を兼ねた吉田聖志郎と、佐々部監督が登壇した。その他の写真本作は昨年の11月から南九州で先行公開され、4か月を超えるロングランヒットを記録。イタリアで15日まで開催中の「WA!Japan Film Festival」でもオープニングを飾り、好評を博し、31日(土)からは満を持しての全国公開となる。ワケあり家族の、離婚調停中の次女を演じた吹石は「台本を読ませていただいたときは、なかなか大変な設定を背負った役だなと。現場に入る前は頭でっかちになっていたのですが、あっという間に家族の空気感が出来上がって。佐々部監督の導きのもと、画面に映ってないときでも家族でいることができました」と笑顔であいさつ。次女役の徳永も「本読みのときに監督から『とにかく芝居をしないでくれ』と言われて、すっと気持ちが楽になったんです。鹿児島弁というむずかしさもありますし、大変だなぁと思っていたんですけど、そのひと言をいただいてから、自由にやっていいのかなと楽しく演じさせていただきました」と告白した。劇中、三姉妹がお祭りで披露する歌のシーンに話が及ぶと、吹石は「歌って踊るシーンがあって、汗だくになって練習しました。あ、私だけか」と述懐。すかさず徳永が「はい、お姉ちゃんだけです」と反応。長女役の吉田は「結構、踊れてたよ。大丈夫」と慰めともいえる声を掛けていたが、「私とえりちゃんが個人練習してると『ぬけがけしないで!』って怒るんです」と明かし、すっかり打ち解けた様子を見せていた。また「黒豚」とボランティアの方々の「炊き出し」という鹿児島での“美味しい思い出話”に火が付くと、徳永が「おいしかったですよね、監督」と言ってからしまった! という顔に。実は監督、クランクイン直前にノロウィルスにやられてしまったそうで、「鹿児島の思い出はおかゆと点滴です」とぼやいていた。『六月燈の三姉妹』5月31日(土)より全国ロードショー取材・文・写真:望月ふみ
2014年05月15日劇団ポツドールの主宰者・三浦大輔が岸田國士戯曲賞受賞の舞台を自らメガホンをとり映画化した『愛の渦』。「ただセックスがしたい」ために都会の一室で行われる乱交パーティに集った男女を通じて、人間の欲望をむき出しにする本作。着衣時間が全編中18分半というこれまでにない作品で主演を務めた、ニート役の池松壮亮と、地味に見えるが本当は誰よりも性欲が強い女子大生役に挑んだ門脇麦のふたりが作品を振り返った。その他の画像監督が三浦だったこと、そしてその脚本に魅了されたことが出演の理由だったという池松。「よくできた脚本だなと思いました。人間性とか動物性とか本能とか、日本人であること、男と女。いろんな要素が入っていて。本当におもしろいし、挑戦的だなぁって」。一方、オーディションで役を勝ち取った門脇。ひとりに50分をかけ、バスタオル1枚で臨むという過酷なオーディションだったが、門脇本人は「そんなに大変だったとは感じませんでした」とさらり。実は本作にどうしても出演したい! と意気込んでオーディションに向かったわけではなかった。「マネージャーさんから脚本を渡されて、とりあえず感想だけ聞かせてと言われたんです。それでおもしろかったですと伝えたら、それならオーディションを受けてみようということになって。ただこの脚本を書いた人ってどんな人なんだろうという興味は湧いていました。実際、三浦さんにお会いしてみて、あ、この人好きだな。一緒にお仕事してみたいなって感じて。そこから初めて腹をくくって作品に向き合っていきました」。「撮影は疑似体験をしている感覚だった」と門脇が明かすと、池松もこれを受け、「まさにそう。もちろん演じていないわけではないですけど、いざみんなで現場に入ってパッと服を脱いだ瞬間、そこにしか生まれないものが絶対的にあったし、三浦さんはそれを撮りたがっていた。モノづくりをしていることは分かってるんだけど、それを超える瞬間を目指していたんです」と述懐。そして「思った以上に僕が演じたニートと麦ちゃんの女子大生ふたりの話になっていました。三浦さんが用意したエロという入口は、やっぱり端からそれ自体を撮るつもりではなかったんだと思いました。完成した作品は全くエロイものではなかったし、僕らもエロイものを撮ったつもりはない。音楽で品格を保っているのもさすがだと感じましたし、何より自分が自信を持って観てくださいと言える作品に関われて幸せです」と池松が締めた。『愛の渦』3月1日(土)テアトル新宿ほかにて公開R18+取材・文・写真:望月ふみ
2014年02月28日全米興行成績1位のスタートを切ったアニメ『くもりときどきミートボール2フード・アニマル誕生の秘密』。奇想天外なストーリーと可愛いキャラクターが魅力の本作の日本語版主題歌に、キレのある本格的なダンスで話題を集める「TEMPURA KIDZ」の新曲『たべちゃいたいの』が起用され、さらに日本語吹替版のアフレコにも初挑戦した。『くもりときどきミートボール2 フードアニマル誕生の秘密』予告編前作で水を何でも好きな食べ物に変えることができる<食べ物マシーン>を発明した天才(?)発明家のフリント・ロックウッド。だが、食べ物が巨大化し襲来!発明機は破壊され、世界は救われた、はずだった……。続編となる本作では、島で発明機が稼働し続けていたことが判明。食べ物と動物がドッキングした “フード・アニマル”が島を占拠していることを知り、フリントたちは再び危機に立ち向かう。「TEMPURA KIDZ」が声をあてたのは、沼に住む可愛いマシュマロ、“ヌマシュマロ”。フリントとの出会いのシーンでアフレコに挑んだ。最初は緊張していた5人だったが、途中、“ヌマシュマロ”の声でのごっこ遊びを挟むと、すっかりリラックス。後半はスムーズに進み、無事にOKテイクを撮り終えた。「初めてのアフレコで緊張したし難しかったけれど、楽しかった!」と口を揃えた5人。 “ヌマシュマロ”についても、「可愛い!」と全員が即答。「これからマシュマロを見ても、食べられなくなっちゃう」と感想を漏らしていた。そして、どんな“フード・アニマル”がいたらイヤかという質問には、「餃子くさくさマン。餃子は嫌いじゃないけど、襲ってきたらイヤ」(KARIN)、「オクラコちゃん。オクラのねばねばとつぶつぶ攻撃とかコワい」(YU-KA)と個性的な回答が。逆に可愛い“フード・アニマル”の提案には、「くだものの盛り合わせのひとつひとつがモンスターだったら、兄弟みたいで可愛いな」(NaNaHo)、「納豆が好きなので、なっとん。パックが開いて、つぶが飛び出してきたら可愛いかな」(AO)、「フライドポテトが1本1本ぴょこぴょこ出てくる!」(P→★)と、想像が尽きない様子だった。取材・文・撮影:望月ふみ『くもりときどきミートボール2 フードアニマル誕生の秘密』12月28日(土)全国ロードショー(C)2013 Sony Pictures Animation. All rights reserved.
2013年10月25日意志の強さを感じる大きな瞳に黒髪、すっと通った鼻筋。沖縄出身で現在18歳の二階堂ふみさんは、現在放送中のドラマ「Woman」をはじめ、「悪の教典」「脳男」など多くの作品に出演し、いま注目を浴びている若手女優の一人です。そして、サブカル男子への取材で「気になる女優」として一番多く名前が挙がったのも実は彼女。今回は、サブカル男子への取材をもとに二階堂ふみさんの魅力を分析。その中で見えてきた、サブカル男子にモテる方法をご紹介します。■1.影がある「可愛らしいルックスでキャピキャピしてない感じがいい。あの暗さっていうか、ちょっと狂気っぽいところに、演技だって分かっててもゾクゾクする」(21歳/大学生)宮崎あおい似の黒髪で可愛らしいルックスですが、映画やドラマでは、少し病んだ印象の演技を披露している彼女。あの影のある感じがやみつきになるようです。ただ、素人がやりすぎるとメンヘラ認定されて友達すら失い兼ねませんので、影の演出はほどほどに。■2.大人びたエロス「名前ぐらいしか知らなかったけど、結構年の離れた人と熱愛報道とかがあって、ミステリアスっていうか、なんかエロイ。自分の知らないところで、本当は大人になってる、みたいな。それから結構好きになった」(19歳/フリーター)二階堂ふみさんは1994年生まれの18歳。ですが、今までに熱愛報道があったお相手は、共演した俳優で年の差なんと16歳です。確かに、すごく年上の人と付き合ってる人って、何となく「大人の世界もわかってる」という雰囲気や、大人びたミステリアスな魅力面を感じさせますよね。■3.自分の世界がある「中2っぽいことにかわりはないんだけど、そのキャラを貫いてる感じがかっこいい。何言うか予想できなくて、逆に興味が湧きます。でもその中に真面目でしっかりした感じも見えるから、不思議な子だけど、ちゃんとしてるんだなって好印象」(24歳/アパレル)”大人になってしたいことは?”と聞かれて『朝帰り』と堂々と答えたり、”自分の好きなところは?”に対し『眼球がキレイ』と答えるなど、予想外のコメントや爆弾発言なども多い二階堂ふみさん。自分の世界を持っていて、まっすぐ正直な姿には、女性でも潔さや憧れを感じますよね。■4.好きなものが多い「もともと自分が好きなバンドについてTwitterで話してたんで、そこから見るようになったんですけど、他にもいろんな音楽の話をしてて。見ていて刺激的だし、なんか仲間意識が芽生えるっていうか。(笑)彼女の話を参考に、僕も新しく開拓していったりしてます」(20歳/専門学生)二階堂ふみさんは、Twtterで自分の好きなものについてのコメントも多くしています。ジャンルは、音楽・絵・ファッション・人など、新旧問わず様々です。その趣味の広さが、サブカル男子を惹きつける要因の一つにもなっているのです。自分の好きなものが明確、かつそれに対して貪欲ということも、サブカル男子の特徴の一つ。そんな彼らを落としたいなら『彼の好きなものを調べて共通点をつくる』というのもいいですが、同ジャンルの中から新たに自分が好きなものを発掘して、彼に紹介するのもいいかもしれません。■おわりにいかがでしたか?演技力だけでなく、そのエッジの効いた性格も彼女の魅力となって、サブカル男子にじわじわ人気が広がっているようですね。ただし!エッジの効いたものは好きですが、二番煎じとわかるとそっぽを向くのもサブカル男子の特徴。あくまでこれは参考に、オリジナルの深みのある女性になってください。(Sakura/ハウコレ)<おすすめ記事>・あきらめるのは早い!男がタイプでない女性に魅かれる瞬間・5つ・壇蜜に学ぶ「お色気テクニック」6選・官能小説家直伝!彼を虜にしちゃうエッチな囁き・5選
2013年09月02日スタイリスト望月唯は6月、友人の小原展孝と共にセレクトショップ「ハイカラ(HAICARA)」(東京都渋谷区恵比寿西1-31-14グリーンマンション102)をオープンした。コンセプトは「代官山のお土産屋さん」。ファストファッションや百貨店には無い、“自分たちが 本当に面白いと思ったモノ”を集めた店を目指し、望月の友人であるデザイナーやスタイリスト、クリエーター達が手掛けたアイテムやビンテージ雑貨が集まっている。ウエアやシューズは望月が、雑貨は小原がセレクトを担当。2人は20年来の友人同士で、1年前より物件を探していたという。同ショップでは、望月が手掛けるブランド「ハウルアンドアナザーポエム(HOWL and another poem)」のフルラインをそろえる。今秋冬は、「NEW CLASSIC(ニュー・クラシックス)」をテーマに、新しいアメカジスタイルを提案。「ヨシオクボ(yoshio kubo)」とのM65ジャケットや、「タイシノブクニ(TAISHI NOBUKUNI)」とのセットアップ、アートディレクターの梅沢篤とのTシャツ、「スズキタカユキ(suzuki takayuki)」とのスカーフ、ウィメンズの「ローブス&コンフェクションズ(Robes & Confections)」とのシャツなど様々なブランドとコラボしたアイテムを制作した。ウエアとシューズはメンズをメインに扱う。「ポールハーデン(Paul Harnden)」で修業した勝川永一によるブランド「エイチ ・カツカワ・フロム・トーキョー(H? katsukawa from Tokyo)」やシューキーパーがセットになった宮城秀貴による「ミソグラフィー(mythography)」のシューズ、「ブランクス(BLANKS)」のハンドステンシルを施したビンテージTシャツなどをセレクト。また、ヨーロッパの蚤の市で買い付けてきた、モロッコ製のリネンラグやビンテージのアイウエアなどの雑貨、キャンドル・ジュンのオリジナルキャンドルや、モデルのフミ(fumi)が世界中を旅して集めたパーツで作る「フミサンガ(Fumisanga)」のミサンガやぬいぐるみ作家の「ダイグルミ(daigurumi)」のぬいぐるみなど、ユニセックスで使えるアイテムも並ぶ。エントランスには、望月自身のコレクションであるリチャード・アヴェドンのポスターやエゴン・シーレの絵が飾られる。内装は、「SOUVENIR OF THE CIRCUS(サーカス小屋の土産屋さん)」がテーマ。1950年代のアンティークの旗が天井を横断する。フィッティングルームは、サーカスのテント小屋をモチーフにした赤と白の手作りテントだ。ハンガーラックは目黒のアンティーク家具店「コウセイ・ヴェアクシュタット(Kousei Werkstatt)」が手掛けている。
2013年08月11日