ベストセラーコミックス『夏目アラタの結婚』が実写映画化。2024年9月6日(金)に公開される。主演は柳楽優弥、監督は堤幸彦が務める。“死刑囚にプロポーズ”からはじまる衝撃の獄中サスペンス漫画、実写映画化原作の漫画『夏目アラタの結婚』は、『医龍-Team Medical Dragon-』など、緻密な人間描写で多岐にわたるテーマを表現してきた乃木坂太郎によるコミックスだ。連続殺人犯の死刑囚にプロポーズすることから始まる“獄中サスペンス”を描く衝撃のストーリーが読者たちの注目を集め、累計発行部数240万部に達するベストセラーに。児童相談所職員の主人公・アラタと死刑囚・真珠が繰り広げる頭脳戦や、二転三転していくストーリー、真珠の“怖かわいい”魅力が読者を惹きつけている。監督は堤幸彦そんな『夏目アラタの結婚』が、待望の映画化。映画『十二人の死にたい子どもたち』をはじめ『イニシエーション・ラブ』、「TRICK」シリーズ、「SPEC」シリーズなどを手掛けてきた堤幸彦が監督を務める。スタイリッシュな映像美とキャラクター描写で熱狂的なファンを生み出してきた堤幸彦が“獄中サスペンス”をどのように描くのか、期待が高まる。柳楽優弥が死刑囚に結婚を申し込む主人公に、ヒロインは黒島結菜主人公の夏目アラタ役を演じるのは、『誰も知らない』や『ガンニバル』、『ゆとりですがなにか インターナショナル』など数々の作品に出演してきた柳楽優弥。物語のカギを握るヒロイン・品川真珠役は、NHK朝ドラ「ちむどんどん」や『十二人の死にたい子どもたち』にも出演した黒島結菜が演じる。主人公夏目アラタ…柳楽優弥元ヤンキーで児童相談所の職員。日本中を震撼させた連続殺人事件の遺族から相談を受け、死刑囚に会いに行く。事件の真相を探るため、「俺と結婚しようぜ」と真珠に獄中結婚を申し込むが、真珠から翻弄され続けることに。品川真珠(しながわしんじゅ)…黒島結菜“品川ピエロ”の異名をもつ連続殺人犯であり、22歳の死刑囚。狂気と底知れない恐怖でアラタを翻弄する。笑う時に見える“ガタガタの歯並び”が特徴。なお、黒島結菜は真珠を演じるにあたり、スタッフと共にこの特徴的な歯並びを再現している。映画『夏目アラタの結婚』あらすじ“品川ピエロ”の異名で知られ、日本中を震撼させた連続バラバラ殺人事件の犯人・品川真珠。死刑囚として収監されている22歳の真珠のもとを訪れた、元ヤンキーで児童相談所の職員である夏目アラタは、突如“獄中結婚”を申し出るのだった。【詳細】映画『夏目アラタの結婚』公開日:2024年9月6日(金)原作:乃木坂太郎『夏目アラタの結婚』(小学館ビッグコミックスペリオール刊)監督:堤幸彦出演:柳楽優弥、黒島結菜
2024年04月22日《一定の条件を満たしたら、警察官は人を殺しても殺人罪には問われないという法体系を警察官による“死刑“と、書いたわけですが文字を文字通りにしか読めない人が多いみたいですね》2月1日、Xにこう綴ったのは“ひろゆき”こと西村博之氏。投稿には「FRIDAY DIGITAL」が同日配信した「『京アニ事件』の死刑判決に持論も…ひろゆき氏が米山議員、井川氏からの総反撃にみる『厳しい現在』」と題した記事のリンクが引用されていた。1月25日にひろゆきはXで、’19年7月の京都アニメーション放火殺人事件の青葉真司被告が京都地裁で死刑判決を受けたことに際して、《何はどうあれ被害の甚大さから死刑というのはわかるんだけど、死刑になるための人を助けた医療関係者の努力を考えると、「死刑だから助けなくていい」という判断があってもいいような、、、》と持論を展開。これに対して、前新潟県知事で立憲民主党・米山隆一衆院議員(56)が《まず判決が確定するまでは死刑になるかどうか分かりません。判決確定後も、執行までは再審もあり得ます。それ迄は、被疑者・死刑囚としての制限は受けても人権を有し、病気は治療するのが法治国家です。助けない判断はあり得ません。ネタの可能性を否定しませんが、グロテスクな意見だと思います》と指摘。大王製紙の元会長で井川意高氏からも《同じ「死ぬ」でも現場で自分の撒いたガソリンの火で死ぬのと裁判無しで警官に現場で射殺されるのと裁判の結果死刑で死ぬのでは すべて「死」の意味が違うんだよ》などと異論を呈される事態に。「FRIDAY DIGITAL」の記事は、こうした流れに加えて、昨年11月に配信された動画でも米山氏に論破されていたことも触れた上で、ひろゆきがかつての勢いを失いつつあるという内容だった。冒頭のようにひろゆきはこの記事に対して反論するのだが、再び“天敵”が現れる。2日、米山氏はこの投稿を引用し、こうポストした。《じゃあ最初からそう書けばいい事です。文字は文字通りに読むのが当り前。文字通りに読んだら間違っている事を書いておいて間違いを指摘されたら「それは本当はこういう積りだったんだ。読み取れないお前が悪いんだ!(文字通りでなければ暗にそう言っている)」とか、何処の小学生の言い訳かと思います》またも一刀両断した米山氏のこの指摘には、ひろゆきを失笑する反応が寄せられた。《容赦ないっすね》《お手本のような論破》《ひろゆき氏は、また完敗です。 文字通りに読めないは、私が間違ってました、ごめんなさいって読めば良いのでしょうか? これでは、論破王ではなくて、論破され王です》《ひろゆきの限界が見えたな。》3日時点で、ひろゆきからこの投稿に対して“アンサー”はない。米山氏を論破し返すことができるのかー―。
2024年02月04日《何はどうあれ被害の甚大さから死刑というのはわかるんだけど、死刑になるための人を助けた医療関係者の努力を考えると、「死刑だから助けなくていい」という判断があってもいいような、、、》1月25日、ひろゆきこと西村博之氏(47)がXを更新。19年7月に起きた京都アニメーション放火殺人事件で、36人を殺害した罪などに問われていた青葉真司被告(45)に京都地裁が死刑判決を言い渡したことについて、冒頭のような私見を述べた。これに対し、前新潟県知事で立憲民主党衆議院議員の米山隆一氏(56)はXで《まず判決が確定するまでは死刑になるかどうか分かりません。判決確定後も、執行までは再審もあり得ます。それ迄は、被疑者・死刑囚としての制限は受けても人権を有し、病気は治療するのが法治国家です。助けない判断はあり得ません》と投稿。ひろゆきの持論は《グロテスクな意見だ》と指摘した。さらに、ひろゆきは一般ユーザーから《人を刑に定めることは裁判官やないとできん》とコメントが寄せられると、《嘘です。日本は警察官が現行犯を射殺出来ます。現場の警察官が死刑を下す事を法的に国は許容してます》と反論した。しかし、この投稿についても米山氏は《出来ません》と反応。警察官職務執行法第7条の内容をあげ、《警察官が犯人を射殺しうるのは、あくまで正当防衛若しくは緊急避難としてであって、死刑の執行としてではありません》とひろゆきの主張を一蹴した。その上で、《自らが知りもしない刑事手続きについて、何の根拠もなくこういう誤った情報を流し訂正もしない、ひろゆき氏は、本当に如何なものかと思います》と非難している。実はこの2人が舌戦を繰り広げるのは初めてではない。昨年11月、ビジネス動画メディア『ReHacQ−リハック−』のYouTubeチャンネルでの討論で、ひろゆきは初歩的な知識不足で米山氏に“論破”されてしまっている。今回のやり取りを見て、X上ではひろゆきの“完敗”を思い出した人も多かったようだ。《ひろゆきは天敵米山さんにやられっぱなし》《米山さん、ひろゆき封じの守り神になっとる》《スカッと正論をぶつける米山さんさすがですね》
2024年01月26日安達正勝『死刑執行人サンソン』(集英社新書)を原作として、中島かずき(劇団☆新感線)の脚本、白井晃の演出によるダークな歴史劇。先祖代々パリで死刑執行人を務める一族の当主、シャルル=アンリ・サンソン(稲垣吾郎)。彼は生業故に貴族たちから忌み嫌われる一方、「ムッシュー・ド・パリ」と呼ばれている。そんな彼が、事故死だったにも関わらず父親殺害の罪に問われたジャン=ルイ・ルシャール(佐藤寛太)の処刑をめぐって、彼の友人であるトビアス・シュミット(崎山つばさ)、ルイ・アントワーヌ・サン=ジュスト(池岡亮介)らと関わりを持つことに。ジャンを救おうとする市民たちのエネルギーは、フランス革命へと繋がる時代のうねりとなっていった。サンソンもまた、その波に巻き込まれていく……。パリは「花の都」とも呼ばれるけれど、サンソンたちが生きた18世紀のパリにはそのような華やかさは感じられない。観客は民衆のエネルギーが荒れ狂うフランス革命を、共和制の下での粛清の嵐を、つぶさに目撃することとなる。その際使われたのは、ジョゼフ・ギヨタン(田山涼成)とサンソン、そしてジャンとトビアスが職人として協力し開発した、今では「ギロチン」として知られている機械。それが処刑人の負担を減らし、かつ相手の身分に関係なく平等に処刑するために作られたこと、その際有益なアドバイスをしたルイ16世(大鶴佐助)自身もその犠牲となったこと、そして簡単に処刑できるからこそ死刑判決が増えたこと、なんとも皮肉な成り行きと言うほかない。悩み苦しみながらも孤高に生きるサンソンを演じる稲垣吾郎の、陰影あふれる演技には胸を打たれずにはいられない。18世紀ヨーロッパの華麗な衣裳の数々で、ビジュアルも魅力的だ。またサンソンが人としても惹かれ、忠誠を誓うルイ16世も、知的で穏やかな人柄を印象づける。ふたりの関係性が、人間ドラマに奥行きをもたらした。さらに、ジャン、トビアス、サン=ジュストもそれぞれの持ち味を発揮して好演。パリの闇をまとう作品の中で、彼らの輝きは貴重な光だ。またナポリオーネ・ブオナパルテ(落合モトキ)の存在や、ドラマティックに表現される民衆のエネルギーもこの物語になくてはならない。明るい内容ではないが、観劇後に重厚な満足感がある作品なのだ。東京公演は東京建物Brillia HALLにて4月30日(日) まで。その後、大阪・松本公演あり。取材・文=金井まゆみ撮影=引地信彦舞台『サンソン—ルイ16世の首を刎ねた男—』チケット情報
2023年04月25日チェコスロバキア最後の女性死刑囚を描く映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』が、2023年4月29日(土)に公開される。“チェコスロバキア最後の女性死刑囚”の実話をもとに映画化映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』は、チェコスロバキア最後の女性死刑囚として、若干23歳にして絞首刑に処された実在の人物を描く映画。2010年に刊行された原作『Já, Olga Hepnarová』をもとに、チェコ映画界の新鋭トマーシュ・ヴァインレプとペトル・カズダ、両監督がドキュメンタリー的なリアリズムで映画化した。劇中には、家族との確執、いじめ、自殺未遂、そして一人の女性との出逢いなど、オルガの人生の一部が映し出される。「いつか嘲笑と私の涙を償わせる」との言葉の通り、大量殺人の犯行に及んでしまったオルガ・ヘプナロヴァー。なにが彼女を凶行に駆り立てたのか、オルガ自身の心情とシンクロするように、一切の同情を拒絶した視点から描写される。『ゆれる人魚』のミハリナ・オルシャニスカが主演主人公のオルガを演じるのは、映画『ゆれる人魚』のミハリナ・オルシャニスカ。人種や性別、性的指向を理由にした「居場所のなさ」「人と違うこと」「いじめ」といった問題に直面し絶望するオルガの姿を演じた姿が高く評価され、本作で多くの賞に輝いた。その他、マリカ・ソポスカー、クラーラ・メリーシコヴァー、マルチン・ペフラート、マルタ・マズレクといったキャストが集結している。■オルガ・ヘプナロヴァー…ミハリナ・オルシャニスカ1973年にプラハのトラム停留所に借り物のトラックを故意に突っ込ませ、8人を殺害したチェコの大量殺人者。捜査、裁判が進んでいく中でもオルガは一貫して自分の行為を否定せず、自身の考えを主張。弁護への強力も拒否し絞首刑に処され、チェコスロバキアで処刑された最後の女性となった。オルガが生まれた家庭は裕福であったが、父を筆頭に、父方の祖母、母方の祖母からもひどい体罰を受けていた。■イトカ…マリカ・ソポスカー端正な容姿でオルガを一瞬で虜にする。■母親…クラーラ・メリーシコヴァーオルガの母親。我が子に嫌気が差している。■ミラ…マルチン・ペフラートオルガの事件前に一緒に過ごすことになる、おしゃべりで酒好きな中年男。■アレナ…マルタ・マズレクオルガの女友達。演じるのは、『ゆれる人魚』でミハリナと姉妹役で共演したポーランドのマルタ・マズレク。7年の歳月をかけて映像化尚、映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』は、チェコ、ポーランド、スロバキア、フランスの資金調達により7年もの歳月をかけて映像化。2016年ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品を飾り、高い評価を得た他、2017年にはカルト映画のレジェンドである監督ジョン・ウォーターズが年間ベスト映画の1作品として『私、オルガ・ヘプナロヴァー』をピックアップし、注目を集めた。映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』あらすじ主人公のオルガ・ヘプナロヴァーは、銀行員の父と歯科医の母を持つ経済的にも恵まれた22歳。1973年7月10日、チェコの首都であるプラハの中心地で、路面電車を待つ群衆の間へトラックで突っ込む。この事故で8人が死亡、12人が負傷。犯行前、オルガは新聞社に犯行声明文を送っていた。声明文には、自身の行為は、多くの人々から受けた虐待に対する復讐であり、社会に罰を与えたのだと示されていた。両親の無関心と虐待、社会からの疎外やいじめによって心に傷を負った少女は、自らを「性的障害者」と呼び、酒とタバコに溺れ、女たちと次々に肌を重ねる。しかし、苦悩と疎外感を抱えたままの精神状態は、一層悪化。「復讐」という名の「自殺」を決行したオルガは、逮捕後も全く反省の色を見せず、75年3月12日にチェコスロバキア最後の女性死刑囚として絞首刑に処された。【詳細】映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』原題:Já, Olga Hepnarová公開日:2023年4月29日(土)監督・脚本:トマーシュ・ヴァインレプ、ペトル・カズダ出演:ミハリナ・オルシャニスカ、マリカ・ソポスカー、クラーラ・メリーシコヴァー、マルチン・ペフラート、マルタ・マズレク原作:ロマン・ツィーレク撮影: アダム・スィコラ編集:ヴォイチェフ・フリッチ美術:アレクサンドル・コザーク衣装:アネタ・グルニャーコヴァー日本語字幕:上條葉月字幕監修:ペトル・ホリー配給:クレプスキュール フィルム
2023年01月13日23歳でチェコスロバキア最後の女性死刑囚となった実在の人物を描いた映画『私、オルガ・ヘプナロヴァー』が4月29日(土)より劇場公開決定、併せて日本版ティーザービジュアル、ティーザー予告、メイン写真が解禁された。主演は『ゆれる人魚』『マチルダ 禁断の恋』のミハリナ・オルシャニスが務める。銀行員の父と歯科医の母を持つ経済的にも恵まれたオルガ・ヘプナロヴァーは、1973年7月10日、チェコの首都プラハの中心地で、路面電車を待つ群衆の間へトラックで突っ込んだ。この事故で8人が死亡、12人が負傷。犯行前、22歳のオルガは新聞社に犯行声明文を送った。自身の行為は、多くの人々から受けた虐待に対する復讐であり、社会に罰を与えたのだという。両親の無関心と虐待、社会からの疎外や暴力によって心に傷を負った少女は、自らを「性的障害者」と呼び、酒とタバコに溺れ、女性たちと次々に肌を重ねていくが、苦悩と疎外感を抱えたままの精神状態はヤスリで削られていくかのように一層、悪化していく…。逮捕後も全く反省の色を見せないオルガは、1975年3月12日にチェコスロバキア最後の女性死刑囚として絞首刑に処された――。2016年ベルリン国際映画祭パノラマ部門のオープニング作品を飾った本作は、2010年に刊行された原作本を基に、チェコ映画界の新鋭トマーシュ・ヴァインレプとペトル・カズダ両監督が映画化。オルガの人格や行動を擁護することも、伝記映画にありがちな感情的な演出もあえて排除し、ドキュメンタリー的なリアリズムで長編デビューを飾った。撮影監督は、イエジー・スコリモフスキ監督『エッセンシャル・キリング』(10)で名を馳せたポーランドの名手アダム・スィコラ。そして大量殺人犯オルガという、社会から孤立する少女から大人への変貌を演じ切ったのは『ゆれる人魚』(15)、『マチルダ 禁断の恋』(17)で注目されるポーランドの若手実力派ミハリナ・オルシャニスカ。人種や性別、性的指向を背景にした差別、偏見、孤独といった現在も変わらぬ問題の絶望に直面するオルガとして、その内面性と身体性を生かした演技は高く評価され、本作ではチェコ・アカデミー賞主演女優賞をはじめ多くの賞に輝いた。端正な容姿でオルガを一瞬で虜にするイトカ役には、チェコのマリカ・ソポスカー。友達のアレナ役には、『ゆれる人魚』でミハリナと姉妹役で共演したポーランドのマルタ・マズレク。ほかにも、我が子に嫌気が差している母親役にチェコの名優クララ・メリスコバ。そして、オルガの事件前に一緒に過ごすことになる、おしゃべりで酒好きな中年男ミラ役にはチェコ映画界の重鎮マルティン・ペシュラットが扮した。チェコ、ポーランド、スロバキア、フランスの資金調達により7年もの歳月をかけて映像化された本作は、権威ある世界三大映画祭のスタートを切る作品として上映されるや、高い評価とともにその悲劇的な物語により静寂が会場を支配したという。2017年にはカルト映画のレジェントであるジョン・ウォーターズ監督が年間ベスト映画の1作品として本作をピックアップし、世界的な注目を浴びた。『私、オルガ・ヘプナロヴァー』は4月29日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2023年01月09日米ミシシッピ州当局は12月14日、2000年に16歳の少女を性的暴行の末に殺害したトーマス・ローデン受刑者(58)の死刑を執行したと公表した。Fox Newsなどが報じている。ABC24によると、被害者のリーサ・マリー・グレイさんは、高校3年生になる直前の夏休みに叔父のレストランでウェイトレスのアルバイトをしていたという。仕事を終えて帰宅する途中に車がパンクし、立ち往生しているときに近づいてきたのがローデンだった。ローデンは「心配しないで、俺は海兵隊員だ。こんな風に人助けをすることはよくあるんだよ」と話しかけてパンク修理を始めたが、グレイさんに「海兵隊員になんか絶対なりたくない」と言われたことで激怒。自分の車にグレイさんを無理矢理押し込み、4時間かけて性的暴行を加え、首を絞めて殺害したという。その翌日、グレイさんの遺体は道端で発見されたが、その胸には「I’m sorry(ごめんなさい)」と彫られていたと裁判記録には綴られている。ローデンは執行前に「深く反省しています。この20年間、私がこの世界から奪い去った命の埋め合わせをするために、日々善い行いをするよう努めてきました。今日という日があなたに何ももたらさないのであれば、平穏と終結があなたに訪れますように」と言い残し、薬液注射によって14日の午後6時12分に絶命したという。彼の最後の食事は骨付きフライドポークチョップ2本、フライドオクラ、バター入りベイクドスイートポテト、バターと糖蜜をかけたピルズベリーのビスケット、フレンチバニラアイスクリーム入りのピーチコブラー、リプトンのスイートティーだったと、ミシシッピ州矯正局はFox News Digitalの取材に対して明らかにした。
2022年12月15日米ミズーリ州セントルイスで今月29日に死刑が執行される囚人の娘が、父親の死刑に立ち会う許可を求めて連邦裁判所に訴え出た。NBC NEWSが報じている。ケヴィン・ジョンソン(37)死刑囚は2005年、警官を殺害した罪で逮捕・起訴され、その後死刑判決を受けた。刑の執行は29日に予定されているが、19歳の娘コーリー・ラミーさんが死刑の立ち会いを希望しているという。収監された時、ラミーさんは2歳だった。共に暮らした年月はわずかだが、面会や電話、メールなどで父親とは親交を深め続けていた。先月は生まれたばかりの息子を祖父に会わせるために、子連れで刑務所へ面会に訪れていたという。ミズーリ州では、21歳未満の死刑立ち会いを法律で禁じられている。しかし、ラミーさんは「人生で最も大切な人」である父が死ぬ瞬間、そのそばにいることを求めているという。彼女は法廷で、「もし、父や病院で死期を迎えていたなら、私は父のそばに座って手を握りながら亡くなるまで祈るでしょう。父の支えとして、私の悲しみのプロセスにおいて必要な心の支えとして、そして、私の心の安寧のために」と判事に向けて語ったとNBC NEWSは伝えている。ジョンソン死刑囚の弁護団は一貫して、被告が黒人で被害者が白人警官であったことから、裁判に人種差別的な要素があったとして執行の停止を求めていた。しかし23日、ミズーリ州裁判所により弁護団の申し立ては却下され、予定通り死刑が執行される見込みとなっていた。
2022年11月25日「死刑のハンコ」発言が物議を醸した葉梨康弘衆院議員(63)。11月11日、自ら辞表を提出し、法務相を辞任することとなった。葉梨氏は9日、東京都内で開かれた自民党議員のパーティーで「法相は朝、死刑のハンコを押し、昼のニュースのトップになるのは、そういう時だけという地味な役職だ」と発言。続けて「今回は、旧統一教会の問題に抱きつかれ、私の顔もいくらかテレビに出るようになった」と話したという。このことが報じられると、野党を中心に葉梨氏を非難する声が相次ぐことに。そして10日の朝、松野博一官房長官(60)は葉梨氏を厳重注意した。その後、葉梨氏は取材陣に対して「結論的に言うと、今後言動には慎重に注意をしていく」と“役職続投”を明かした。続けて、9日の「死刑のハンコ」発言の前後も書き出してまとめた紙を取り出し、自身で読み上げた後、「一部切り取られたことがあったとしても、誤った印象を与えるようなことは気をつけていかなければならない」などと報道に対する不満を滲ませながら述べた。さらに11日、葉梨氏は別の会合や地元でも「法相は死刑のハンコを押す地味な役職」という趣旨の発言をしていたと取材陣に対して認めた。「これらの発言すべてについて謝罪を申し上げ、撤回させて頂きたい」「信頼回復に努めていきたい」とコメント。そして同日の参院本会議で岸田文雄首相(65)は、葉梨氏について「改めて職責の重さを自覚し、説明責任を徹底的に果たしてもらわなければならない」といい、続投させる意向を表明していた。ところが11日の夕方に一転し、葉梨氏は首相官邸を訪れて辞表を提出。葉梨氏は報道陣の取材に応じ、発言について「言葉足らずで極めて不適切だった」「どのようなとらえられ方をしているか確認し、よりよい政治を目指したい」といい、その場を後にしたーー。■「葉梨さんをかばう人は党内にもういません」ある政治部記者は、葉梨氏について「普段の人柄は穏やか。あのような不要な発言をするとは驚きました」といい、こう続ける。「大臣としての答弁能力も高かったと思います。予算委員会などの委員会では、大臣は官僚が作成した“ペーパー”を見ながら質問に答えるケースが多いのですが、葉梨氏は官僚出身の政治家らしく、手元を見ずに答えていました。それだけ政策や法律への深い理解があるということなのですが……。しかし、今回の発言は生命を軽んじる重大性を帯びています。一報が駆け巡った時点で、『アウトだな』『これは進退に関わる』とこぼす党関係者は少なくありませんでした」自ら辞表を提出した葉梨氏だが、“事実上の更迭”という声も上がっている。ある自民党関係者は葉梨氏に対して「話にならない」と断じ、こう続けた。「党総務会長の遠藤利明さん(72)は、『みんなで岸田政権を支えようといっている時に、肝心の宏池会(岸田派)の中でそういう発言があるということは不愉快な思いです』とはっきり言っています。実際、葉梨さんをかばう人は党内にもういません。現在、岸田政権の支持率は30%台に落ち込み、不支持が60%とも報じられています。そのため先日、経済再生担当相を辞任した山際大志郎さん(54)もそうですが、『支持率がグラついているときになんてことをしてくれたんだ!』という思いです」また現在、寺田稔総務相(64)にも領収書の偽造を巡る政治資金の話が浮上している。「『このままでは来年4月の統一地方選で惨敗する可能性が高いのでは……』と危機感が漂っています。岸田総理にとって、何にしても“辞任ドミノ”は避けなくてはなりません。国民生活を圧迫している物価高に実効力を伴う対策が打てなければ、求心力が低下してしまうでしょう」(前述・自民党関係者)葉梨氏の話は、岸田政権にさらなるダメージを与えたようだ。
2022年11月12日いま日本映画界で最も注目される白石和彌監督が、阿部サダヲ、岡田健史を迎えて注目の作家・櫛木理宇の最高傑作を映画化した『死刑にいたる病』。この度、次々と謎が浮かび上がる岩田剛典演じる謎の男・金山と中山美穂演じる雅也の母・衿子の人物像に迫る2種類の特別映像が解禁された。24人もの若者を殺した連続殺人鬼・榛村(阿部サダヲ)から届いた冤罪証明の依頼をきっかけに、大学生・雅也(岡田健史)が事件を独自に調べ始めるが、次第に榛村と事件に翻弄されていく本作。やがて、事件を調べる雅也の前に現れた謎の男・金山、事件とは何も接点がないと思われた雅也・母の2人の“謎”が浮かび上がる。金山編の映像には、怪しい言動、様々な証言が交錯する中、最後の事件の被害者・根津の殺害現場となった森を訪れた雅也、そしてその前に突如姿を現す金山が映っている。もう一方の雅也の母・衿子編は、彼女が内気な性格であることが伺え、「あなた決めてよ、お母さん決められないから…」との口癖が印象的な映像。そして映像の最後には、雅也がある人物と衿子が一緒に写っている写真を見つける様子が収められている。どちらも衝撃的な場面で幕を閉じ、緊迫感あるものに仕上がった。『死刑にいたる病』は5月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年5月6日より全国にて公開©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
2022年05月05日映画『死刑にいたる病』が5月6日(金)に公開される。この度、本作より2種類の特別映像が到着した。原作は注目の作家・櫛木理宇の最高傑作。監督を務めたのは、2013年度の賞レースを席巻した『凶悪』で注目を集め、恋愛ミステリーに挑戦した『彼女がその名を知らない鳥たち』や、警察とやくざの血で血を洗う攻防戦を過激な描写も辞さずに描いた『孤狼の血』でも数々の映画賞を獲得してきた白石和彌が務めている。物語は24人もの若者を殺した連続殺人鬼・榛村(阿部サダヲ)から届いた冤罪証明の依頼をきっかけに動き出す。そして大学生・雅也(岡田健史)が事件を独自に調べ始めるが、次第に榛村と事件に翻弄されていく、というもの。解禁された映像は謎の男・金山(岩田剛典)と雅也の母・衿子(中山美穂)の人物像に迫る内容だ。それぞれの映像で描かれるのは、事件を調べる雅也の前に現れた謎の男・金山、事件とは何も接点がないと思われた雅也・母に浮かび上がる“謎”。金山編の映像には怪しい言動、様々な証言が合わさるなか、最後の事件の被害者・根津の殺害現場となった森を訪れた雅也、そしてその前に突如姿を現す金山が映っている。もう一方の雅也の母・衿子編は、彼女が内気な性格であることが伺え、「あなた決めてよ、お母さん決められないから…」との口癖が印象的だ。映像は雅也が、ある人物と衿子が一緒に写っている写真を見つける様子が。どちらの映像も衝撃的な場面で幕を閉じ、緊迫感を漂わせている。『死刑にいたる病』5月6日(金)公開
2022年05月05日『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』などで知られる白石和彌監督による映画『死刑にいたる病』。この度、阿部サダヲ演じる連続殺人鬼・榛村の沼にハマっていく大学生・雅也を演じる岡田健史の場面写真&メイキング写真が解禁となった。24人もの若者を殺した連続殺人鬼・榛村から届いた冤罪証明の依頼をきっかけに事件を独自に調べ始める雅也が、次第に榛村と事件に翻弄されていく姿を描いた本作。阿部さん演じる榛村の“裏の顔”と“表の顔”のギャップが話題となっているが、一方で榛村と対峙する岡田さん演じる雅也も、前半と後半では全く異なる表情をみせる。阿部さんは「岡田さんの演技で引き出されたところがあって、最初に思っていたものと違うアプローチをした部分がありました。まっすぐな雅也を壊したいと思いましたが、全然ブレなかったです」と、共演シーンとなる面会室では岡田さんとの掛け合いで化学反応が起こったと明かす。クライマックスは、同じ面会室のシーンでも、初めて雅也が榛村を訪ねる場面から演出も大きく異なり、緊迫感のある2人の演技によってより一層見応えのあるものとなっている。白石監督も岡田さんの前のめりの姿勢に驚きをみせ、「お芝居ひとつひとつを考えて演技しているので、こちらも確認しながら進めていき、積み重ねていった印象があります。“全体の映画の中でここを起点にしたい”、“ここを先々考えてやっていきたい”と計算高く考えて、逐一相談してくれた」と撮影時をふり返る。そして、岡田さんの演技について「すごくナチュラルで素直な芝居をしてくれて、静かなトーンでいきたいというのが感じられました。阿部さんとのクライマックスでは自分のキャラクターがどういう見え方になるのかをよく見ていて、強い芝居をしてくると思っていたので意外でしたが、いざ作品が出来上がってみると彼のアプローチが正解でした」と、阿部さんが明かしていたように岡田さんの演技を受けて生まれた演出もあったよう。連続殺人鬼・榛村の沼へと徐々にハマっていく雅也の繊細な表情の変化は必見となっている。『死刑にいたる病』に5月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年5月6日より全国にて公開©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
2022年04月22日阿部サダヲ×岡田健史がW主演、注目の作家・櫛木理宇の原作を白石和彌監督が映画化した『死刑にいたる病』。この度、連続殺人鬼・榛村を演じる阿部さんの“虚無の目”がよく分かる場面写真が解禁。白石監督からのコメントも到着した。24人もの若者を殺した連続殺人鬼・榛村(阿部サダヲ)から届いた冤罪証明の依頼をきっかけに、事件を独自に調べ始めた大学生・雅也(岡田健史)が、次第に榛村と事件に翻弄されていく姿を描いた本作。本予告やポスタービジュアルが解禁された際、SNS上では「この空っぽな目、ゾクゾクする」「阿部サダヲすごい…なんだこの目を逸らせなくなる」と、阿部さん演じる榛村の“虚無の目”に魅了されている人が続出した。榛村は、表向きは街の人々が絶えず足を運ぶパン屋の店主で、優しい笑顔の裏に恐るべき殺人鬼の顔を隠している。阿部さんは“殺人鬼”の役作りについて「辛かったけど、撮影セットなどに助けられました」とふり返り、実は血が苦手という意外な事実を明かしている。白石監督は阿部さんの目について「阿部さんが最初に面会室に足を踏み入れた瞬間から、それこそ目の色が違いました」と明かし、「ニーチェの有名な言葉『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』を地でいく、見ているこっちが重い重力の中に吸い込まれるような感覚のある目をしていました」と、阿部さんの目の魅力を語った。『死刑にいたる病』は5月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年5月6日より全国にて公開©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
2022年04月18日櫛木理宇の同名小説を、岡田健史×阿部サダヲW主演で映画化したサイコサスペンス『死刑にいたる病』より、強烈なインパクトを与える本ポスターならびに本予告が解禁された。『凶悪』『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』など数々の映画賞を獲得し高い支持を得ている、白石和彌監督による最新作。この度解禁された本予告では、「ある大学生の元に届いた1通の手紙」というナレーションと共に不穏なBGMが流れ、大学生・雅也(岡田健史)の元に届いた手紙が映し出される。さらに「筧井雅也様、君に頼みたいことがあってこの手紙を書きました」「久しぶりだね。まーくん」という24人もの若者を殺した連続殺人鬼・榛村(阿部サダヲ)の声が流れる。周囲の人々の証言によって明らかになる、異様な犯行からは想像もし得ぬ人当たりの良さで出会う者を次々と魅了してきた榛村の姿。そんな彼が冤罪を主張する事件の真相に迫るために奔走するうち、雅也の中で何かが変わり始める。さらに調査を進めていく中で浮かびあがる謎の人物、土砂降りの雨の中を引きずられていく女性の叫び声、そして榛村の「こっち側に来たら、もう戻れないよ」という意味深な言葉で締めくくられる。併せて解禁された本ポスターでは、二面性を象徴するような榛村のアップが強烈なインパクトを与える。その下には、ずぶ濡れになった雅也の姿があり、不思議な魅力を放つ榛村と事件の真相に翻弄されていく雅也の様子が見てとれ、この事件の底知れぬ不穏さが窺えるビジュアルとなっている。『死刑にいたる病』は5月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年5月6日より全国にて公開©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
2022年03月16日第71回ベルリン国際映画祭金熊賞&観客賞ノミネートの冤罪サスペンス『白い牛のバラッド』より、30秒予告とメインビジュアルが解禁された。死刑執行数世界2位の国イランの懲罰的な法制度を背景に、シングルマザーの生きづらさ、理不尽に立ち向かう女性の姿を巧みに描き出した本作。第71回ベルリン国際映画祭金熊賞と観客賞にノミネート、批評家からはイランの名匠とも肩を並べるほどの才能と賞賛された。世界中の映画祭で数々の受賞を果たし、確かな実力を発揮したのはベタシュ・サナイハ監督とマリヤム・モガッダム監督の2人。イランでは、2020年2月のファジル国際映画祭で3回上映された以降、政府の検閲により劇場公開の許可が下りず、2年近く上映がなされていない。自国のタブーに斬り込んだ衝撃の冤罪サスペンスが、ついに日本公開となる。このたび解禁された30秒予告は、最愛の夫を冤罪で失ったミナとろうあの娘ビタの元に、謎の男レザが現れるシーンから始まる。レザは「ご主人に借りた金を返しに来ました」といい、悲しみに暮れていたミナは親切な彼に次第に心を開いていく。しかし続くシーンでは空気が一変、水浸しの部屋に佇むレザが映し出され、不穏な空気に包まれる。「愛する人を冤罪で失った時、あなたならどうしますか」という究極の問いかけとともに、「死刑」「犠牲」「過ち」の言葉が、2人の姿とあわせて映し出される。この男は一体、何者なのか?緊迫感溢れる展開に感情が揺さぶられる。また、最後にタイトルにかかる白い牛が意味深な印象を残す予告編となっている。併せて公開されたメインビジュアルは、「男はなぜ、私の前に現れたのか」というコピーとともに、頬を伝う涙が目を引くミナの横顔が切りとられている1枚。その下には白い牛にこぼれたミルクがかかり、サスペンスフルな展開を予感させるビジュアルに仕上がっている。緻密な心理描写と緊張感溢れる音と映像でイランの闇をあぶり出した本作。死刑制度が存在するここ日本でも、観客の胸に深く突き刺さるはずだ。『白い牛のバラッド』を2月18日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:白い牛のバラッド 2022年2月18日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開
2022年01月07日俳優の阿部サダヲが主演を務める映画『死刑にいたる病』(2022年5月公開)の特報映像が6日、公開された。櫛木理宇の同名小説を白石和彌監督が映画化した同作。理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也(岡田健史)の元に、ある日稀代の連続殺人事件の犯人・榛村(阿部サダヲ)から1通の手紙が届く。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった。本編映像初解禁となる特報では、世間を震撼させた連続殺人鬼・榛村と、榛村から届いた1通の冤罪証明依頼に挑む大学生・雅也の、拘置所での息のつまるようなやり取りが描かれる。榛村は24人の命を奪った連続殺人鬼とは思えぬ清潔感のある佇まいや穏やかな口ぶりとは裏腹に、表情や仕草にただならぬ狂気を垣間見せる。不気味なほどに整った手紙の筆致や、表情のアップなどからも底知れぬ闇を感じさせる。対する雅也は突然届いた1通の手紙を読み、拘置所で対面した榛村の話を食い入るように聞き、彼が冤罪だと主張する事件の真相に迫るため、雨に打たれずぶ濡れになりながら奔走する。水に浮かぶ血の付いた爪、土砂降りの雨の中血まみれで何者かに足を引きずられながら悲痛な叫び声をあげる女性といった映像が挟まれ、本当に冤罪なのか、真犯人は誰なのか気になる特報となっている。
2022年01月06日白石和彌監督が手掛ける、驚愕のサイコサスペンス映画『死刑にいたる病』より、本編映像初公開となる、阿部サダヲと岡田健史が拘置所で対峙する特報映像が到着した。阿部さんと岡田さん、W主演の2人が演じるのは、世間を震撼させた連続殺人鬼・榛村と、榛村から届いた1通の冤罪証明依頼に挑む大学生・雅也。今回到着した映像では、清潔感のある佇まいや穏やかな口ぶりだが、ただならぬ狂気を垣間見せる榛村と、彼の話を食い入るように聞く雅也、2人の緊迫感溢れる拘置所でのシーンが映し出される。そして雅也は、彼が冤罪だと主張する事件の真相に迫るため、ずぶ濡れになりながら奔走していく。水に浮かぶ血の付いた爪、土砂降りの雨の中、血まみれで何者かに足を引きずられながら悲痛な叫び声をあげる女性と、不穏なシーンも登場している。『死刑にいたる病』特報映像『死刑にいたる病』は5月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年5月、全国にて公開予定©2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
2022年01月06日俳優の阿部サダヲが主演を務める映画『死刑にいたる病』(2022年5月公開)のティザービジュアルが23日、公開された。櫛木理宇の同名小説を白石和彌監督が映画化した同作。理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也(岡田健史)の元に、ある日稀代の連続殺人事件の犯人・榛村(阿部サダヲ)から1通の手紙が届く。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった。二分割されたデザインの上部には、虚ろな表情を浮かべながら法廷に立つ連続殺人鬼・榛村の姿が。下部には、榛村の冤罪証明に挑む雅也が写っており、その背後には残酷さを象徴するかのように榛村に狙われた少年少女たちの写真が張り出された。
2021年12月23日阿部サダヲ×岡田健史W主演の白石和彌監督作『死刑にいたる病』より、ティザービジュアルが解禁となった。注目の作家・櫛木理宇の最高傑作を映画化した本作。監督は、2013年度賞レースを席巻した、史上最悪の凶悪事件とその真相を描いた問題作『凶悪』で注目を集め、恋愛ミステリーに挑戦した『彼女がその名を知らない鳥たち』や、警察とやくざの血で血を洗う攻防戦を過激な描写も辞さずに描いた『孤狼の血』でも数々の映画賞を獲得し高い支持を得ている、白石和彌監督。阿部サダヲが24人を殺した連続殺人鬼・榛村を演じ、榛村に依頼され事件の真相に挑むことになる青年を岡田健史が演じる。この度解禁となった本作のティザービジュアルでは、二分割されたデザインの上部に、虚ろな表情を浮かべながら法廷に立つ阿部さん演じる連続殺人鬼・榛村の姿が写し出され、下部には、榛村の冤罪証明に挑む岡田さん演じる雅也が写っており、雅也の背後には榛村に狙われた少年少女たちの写真が張り出された衝撃的なビジュアルとなっている。「連続殺人鬼からの依頼は、たった1件の冤罪証明だった」と書かれたキャッチコピーからは謎めく展開を予感させる。2人が見つめるその眼差しの先にどのような結末が待ち受けているのか…。本作への期待が高まるティザービジュアルとなっている。『死刑にいたる病』は2022年5月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年全国にて公開予定
2021年12月23日阿部サダヲと岡田健史のW主演、『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』の白石和彌監督が映画化する『死刑にいたる病』に岩田剛典と中山美穂が出演することが発表され、公開が2022年5月に決定した。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた連続殺人事件の犯人・榛村を阿部さん。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」という彼の願いを聞き入れ、事件を独自に調べ始める大学生・雅也を岡田さんが演じる本作。事件を捜査する雅也の行く先々に現われる謎の男・金山一輝を演じるのは、「EXILE」「三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」のパフォーマーとしてだけでなく、第40回日本アカデミー賞新人賞俳優・話題賞や第41回報知映画賞新人賞などを獲得した初主演映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』をはじめ、映画『名も無き世界のエンドロール』やドラマ「プロミス・シンデレラ」などの演技で俳優としても注目を集める岩田剛典。「金山という役は、あまり多くは語らない役柄でもありましたので、感情を自分の中で明確にして臨みました」と語る岩田さん。「白石監督、そして主演の阿部さんとは今作で初めてご一緒させていただき、岡田さんとは2度目の共演でしたが以前の作品では同じシーンがなかったので、一緒に芝居をさせていただいたのは初めてでした」と明かす。コロナ禍の影響で撮影が1年近く延期になったと言い、「こうして無事完成した作品をお届けできること嬉しく思っています」と喜びを語る。また、榛村が冤罪だと訴える殺人事件の真相を調べ始める雅也の母であり、常に夫の顔色をうかがう主体性のない妻・筧井衿子には、1985年にデビューを果たし、日本レコード大賞、ゴールデンアロー賞で最優秀新人賞を受賞するなど歌手として絶大な人気を博し、岩井俊二監督の主演映画『LOVE LETTER』(1995)などで数多くの賞を受賞し、役者としてもドラマ、映画、舞台と幅広いジャンルで活躍する中山美穂。「原作を読んで、これを如何に映像化するのだろうかと演じる前から期待が膨らみました。内容とは裏腹に公開が楽しみです」と、中山さんはコメント。今回、顔の半分が隠れるほどの長髪で異様な雰囲気を纏った金山と、義母の四十九日で心痛な面持ちの衿子の場面写真も解禁された。白石監督は「いつかお仕事をと思っていた岩田さんに出ていただけたこと嬉しかったです。難しい役割を魂込めて演じてくださいました」とふり返り、「またガッツリやりましょう」と握手を誓ったそうで「岩田さんとは長い付き合いになりそうです」と語る。「そして、憧れの中山さんを演出する日がくるなんて思いもしませんでした。カメラの中に立つと世界を一瞬にして映画にしてくれる存在感でした。衿子という役の奥深くに眠る仄暗い感情を見事に体現してくださいました」と絶賛を贈っている。『死刑にいたる病』は2022年5月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:死刑にいたる病 2022年全国にて公開予定
2021年12月16日映画『死刑にいたる病』が、2022年5月6日(金)に公開される。櫛木理宇の小説「死刑にいたる病」を映画化原作は、初版「チェインドッグ」として発売され、文庫化に合わせて「死刑にいたる病」に改題された。作家・櫛木理宇の最高傑作と言われており、今回はそれを映画化。監督は白石和彌で、日本史上最悪の連続殺人事件、そしてそれに隠された真相、驚愕のサイコサスペンスを描く。阿部サダヲ×岡田健史がW主演榛村(阿部サダヲ)24件の殺人容疑で逮捕され、9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受ける。罪は認めているものの、最後の事件は冤罪だと主張。犯人は他にいると話す。犯行当時、営んでいたパン屋「ロシェル」には街の人々が絶えず足を運び、“魅力的な人物”で社会に溶け込んでいた。ターゲットは 、黒髪で制服を校則通りに着る真面目そうな10代後半の少年少女 たち。 商店街で経営するパン屋「ロシェル」に通う常連をターゲットにすることもあった。 犯行手口はターゲットと信頼関係を 築く ところから始まり、自然に接触し会話を増やす巧みな方法で計画的に進めていく。この日本史上類をみない数の若者を殺した連続殺人鬼・榛村を演じるのは、阿部サダヲ。白石監督との作品では『彼女がその名を知らない鳥たち』に出演していた。筧井雅也(岡田健史)理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る、どこにでもいそうな男性。ある日、殺人事件の犯人として収監されている榛村から手紙を受け取る。雅也は、中学生の頃、榛村が営んでいたパン屋に通っていた。榛村から最後の殺人は冤罪であり、雅也に事件の真相に迫るよう求められる。雅也を演じるのは岡田健史で、ドラマ「中学聖日記」で有村架純の相手役としてデビューを果たして以来、大河ドラマ「青天を衝け」などへの出演で話題を集めている。金山一輝(岩田剛典)事件を捜査する雅也の行く先々に現われる謎の男。顔の半分が隠れるほどの長髪で異様な雰囲気を纏う。筧井衿子(中山美穂)榛村が冤罪だと訴える殺人事件の真相を調べ始める雅也の母であり、常に夫の顔色をうかがう主体性のない妻。加納灯里 (宮﨑優)...雅也と同じ大学に通う幼馴染み筧井和夫(鈴木卓爾)...雅也の厳格な父根津かおる(佐藤玲)...最後の殺人事件の被害者佐村 役(赤ペン瀧川)...榛村の担当弁護士地元の 農夫(吉澤健)...榛村の隣人滝内 役(音尾琢真)...昔の榛村を知る人物赤ヤッケの女(岩井志麻子)...冤罪を主張する殺害事件の現場となった山の所有者相馬 (コージ・トクダ)...金山の元同僚監督は『凶悪』『孤狼の血』の白石和彌監督を務めるのは、『孤狼の血』の白石和彌監督。史上最悪の凶悪事件とその真相を描いた問題作『凶悪』や、警察とやくざの戦いを過激な描写を入れつつ描いた『孤狼の血』などで数々の映画賞を受賞&高く評価されている。白石和彌監督は次のように話す。「僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。」理想とは程遠いランクの大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也。ある日彼のもとに1通の手紙が届く。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、9件の事件で立件・起訴。死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった。作品詳細映画『死刑にいたる病』公開日:2022年5月6日(金)監督:白石和彌脚本:高田亮出演:阿部サダヲ、岡田健史、岩田剛典、宮﨑優、鈴木卓爾、佐藤玲、赤ペン瀧川、大下ヒロト、吉澤健、音尾琢真、岩井志麻子、コージ・トクダ、中山美穂製作:「死刑にいたる病」製作委員会(クロックワークス、東北新社、テレビ東京)配給:クロックワークス
2021年08月27日阿部サダヲと岡田健史が『孤狼の血』シリーズの白石和彌監督のもとで共演、注目の作家・櫛木理宇の最高傑作と呼ばれた小説を映画化した『死刑にいたる病』が、2022年に公開されることが決定した。理想とは違う大学に通い、鬱屈した日々を送る雅也に、ある日届いた1通の手紙。それは世間を震撼させた稀代の連続殺人事件の犯人・榛村からのものだった。24件の殺人容疑で逮捕され、そのうちの9件の事件で立件・起訴、死刑判決を受けた榛村は、犯行を行っていた当時、雅也の地元でパン屋を営んでおり、中学生だった雅也もよくそこに通っていた。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。そこには想像を超える残酷な事件の真相があった――。日本史上類をみない数の若者を殺した連続殺人鬼・榛村を演じるのは、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」で主人公の田畑政治役を熱演し、白石監督とは『彼女がその名を知らない鳥たち』以来のタッグとなる阿部サダヲ。そして収監されている榛村の元に通い事件の真相に迫る雅也には、ドラマ「中学聖日記」で衝撃のデビューを果たして以来、「MIU404」や大河ドラマ「青天を衝け」、『望み』など話題作への出演が続く注目の若手俳優・岡田健史。原作者の櫛木理宇といえば、2012年に学園ホラー「ホーンテッド・キャンパス」で日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞してデビュー。同年、少女たちのダークな物語「赤と白」(集英社文庫)で小説すばる新人賞を受賞。本作の原作は初版「チェインドッグ」のタイトルで発売され、文庫化に合わせて「死刑にいたる病」に改題された。脚本は『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などを手掛けた脚本家・高田亮が、白石監督と初タッグを組んでいる。阿部サダヲコメント俳優をやっていて、「1度は手を出してみたい役」を頂けたので楽しんで演じました。白石組、白石監督の想像を超えるアイデア、どう仕上がって来るのか非常に楽しみです。岡田健史くんとのシーンは相当痺れました。岡田健史コメントこんなにも濃密な時間を過ごし、“人”に恵まれ、公開を待っててくださる方々に向けて、伝えたいことが豊富な作品に巡り逢えたという実感に、自分でも驚いています。きっと、今作品で交じり合えた方々との時間は、いつまでも自分の身体に宿り続けることでしょう。勝手ながら一若者として、この方々の魂を受け継いでいきたいと思いました。さて、僕の役柄ですが、筧井雅也という、どこにでもいる男性です。“どこにでもいそう”、なのです。故に、この日本において誰にでも起こりうる機微を雅也は持っています。作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです。公開をお楽しみに。もう少しの間だけお待ちください。白石和彌監督コメント僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。阿部さんと岡田さんの邂逅も運命を感じる大きな事件でした。映画を観た後どんな感情が残るのか、僕もとても楽しみです。完成まであと少し。スクリーンでお会いできる日をお待ち下さい。櫛木理宇コメント映画化のお話をいただいたときにまず「やった!」と思い、次に監督が白石和彌さんだとお聞きした瞬間「やった!!!」と感嘆符が三倍になりました。わたしの原作を監督が、このキャストの皆さんが、どう料理してくださったのか想像するだけで胸が高鳴ります。映画館の大スクリーンで拝見できる日を心待ちにしております。『死刑にいたる病』は2022年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2021年08月24日10月23日から25日まで、東京・松本治一郎記念会館で開催される「死刑囚表現展2020」。16年7月に障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者ら46人を殺傷した植松聖死刑囚の作品も出展されるとして、物議を醸している。神奈川新聞「カナコロ」によると、「安楽死の法制化」「大麻合法化」「美容整形の推進」といった独自の「政策」を角2サイズの茶封筒に書き連ねたものが展示されるという。記事に掲載された写真には「美は善行を産み出すため、整形手術は保険適用します」「地球温暖化を防ぐため遺体を肥料にする森林再生計画に賛同します」など、植松死刑囚のつづった文章が。このような企画を受けて、被害者の遺族からは「何ら贖罪の気持ちがない」と不快感や嫌悪感を表す声が上がっているという。「昨年は08年に秋葉原通り魔事件を起こした加藤智大死刑囚や、15年に寝屋川市で中学生2人を殺害した山田浩二死刑囚も出展。山田死刑囚は、控訴を取り下げたことで死刑判決が確定しました。応募作品は自分の描いたイラストで、『どうして死刑確定者になってしまったんだろう』『助けて下さい!』など後悔を訴えるものでした。山田死刑囚は、今年も出展者として名を連ねています。この展示会は死刑囚の遺族が残した資金をもとに、05年から始まりました。心の内側を表す手段を持たない死刑囚たちに文章や絵画、詩歌などで表現する機会を与えるために開かれています。背景には死刑廃止を訴える意図が込められていますが、被害者や遺族に対する配慮が欠けるとして強い批判も根強くあります。『やまゆり園』の事件に関しては遺族だけでなく、周辺住民からも精神面の相談が寄せられていました」(全国紙記者)ネットでは《興味ある》《見に行きたい》《表現の自由は死刑囚にもある》といった声があるいっぽう、批判的な意見も広がっている。《何のためにやるのだろうか。罪を犯してこういう作品展示とか本にしたりとか、本当に意味がわからない》《死刑囚の思考に興味はあっても理解も共感もできない。作品と呼べる感性も理解し得ない。展示したその先に何があると思っているのか》《被害者遺族の傷口に塩を塗るようなことしないでほしいわ》
2020年10月22日米国時間24日午後7時過ぎ、テキサス州立ハンツビル刑務所で1人の男の死刑が執行された。BBCアメリカやCNN、FOXなどの複数のメディアの報道によると、44歳でその生涯を終えたジョン・ウィリアム・キングは、史上最悪とも言われる憎悪犯罪の首謀者だった。約20年前の1998年6月、キングと2人の仲間は3人の子どもの父親である黒人男性ジェイムズ・バードJr.さんを誘拐した。人気のない道路へ移動すると、ピックアップトラックの荷台に彼の足首を繋ぎ、約5キロメートルにも渡り彼を引きずって運転した。3キロメートル時点ではまだ生きていたが、その後間もなく絶命。キングらは地元の黒人墓地に彼の遺体の一部を遺棄した。体の残りの部分は墓地の2キロメートルほど手前に無残にも落ちていたという。バードさんが狙われた理由はただ一つ、「黒人であるから」だった。キングは非常に不快な内容の絵柄をタトゥーとして体に刻み、自らレイシストであると公言していた。事件は憎悪犯罪として扱われ、キングは死刑を宣告された。キングは起訴された時から一貫して無罪を主張していたが、最高裁判所により最後の控訴も棄却され、死刑執行が確定した。キングの処刑を見届けたバードさんの妹クララさんは、「あの男は名を上げたかったんです。ジェイムズは選ばれた標的であり、慈悲をかけられることはありませんでした」とコメント。キングは遺族を一顧だにせず、死の間際まで不遜な態度を崩すことはなかったという。その表情に後悔や反省の色は皆無だったとか。キングは薬液を注射されてから12分後に絶命した。バードさんのもう1人の妹ルーボンさんは「恐ろしい罪を犯せば、凄まじいペナルティを受けなければならない、というメッセージを世界に発信できたと思う」と語り、差別や憎悪と闘うために設立されたバード財団を通じて、働きかけを続けていくと決意を新たにした。共犯のローレンス・ラッセル・ブルワーは2011年に既に処刑されており、同じく共犯のショーン・アレン・ベリーは終身刑で服役している。
2019年04月25日「事件から離れて、自由に生きなさい」とは、母心ゆえの言葉だっただろう。だが長男は「そう簡単にはいかないんだよ」。確定死刑囚の母を持つ自分と結婚の約束をした女性もいた。姓を変え、獄中の母を見殺しにして、本当の幸せはつかめるのか。破談になったあとも、長男は「答え」を出せていない――。’98年7月25日。和歌山市園部地区で夏祭が行われ、住民らが協力して作ったカレーを口にした67人が激しい嘔吐や腹痛に襲われ、救急車で病院に搬送。小学生男児を含む4人が死亡した「和歌山毒物カレー事件」。やがて疑惑の中心に据えられたのが、近所に住む元保険外交員で4人の子どもを育てる主婦である林眞須美死刑囚(57)だった。また、夫の林健治さん(72)が元シロアリ駆除業者で、ヒ素を入手できる立場にいたことも報じられた。林死刑囚が、殺人未遂、詐欺容疑で逮捕されたのが同年10月4日。同時に、健治さんも詐欺容疑で逮捕された。残された4人の子どもたちは、このとき、長女は中3、次女は中2、長男が小5、末っ子の三女はまだ4歳だった。全員が、児童養護施設に保護された。その後、林死刑囚はカレー事件の殺人および殺人未遂容疑で再逮捕。さらに、林夫妻が以前より保険金詐欺で億単位の金を手に入れていた事実も判明。弁護側は無罪を主張したが、一審、二審は死刑判決。最高裁でも’09年4月に死刑が確定。同年7月に再審請求を申し立てたが、’17年3月に棄却されている。こうして彼女は、戦後日本で11人目の女性死刑囚となり、裁判を通じてなお、「動機は不明」のままであることも多くの憶測を呼び、事件は、平成の犯罪史に代表するものとなった。「なんとか、ここまで生きてこられました」絞り出すようにして語るのは、林夫妻の長男の信一さん(31・仮名)。身長は182センチあり、男性ファッション誌から抜け出してきたような端正な顔だちをしている。「施設にいたときは、林眞須美の子どもということで、ひどいいじめがありました。父が出所したのが、高校卒業の年。学校までマスコミが押しかけてきましたが、なんとか卒業しました。ただ、卒業後に行くあてがなくて。施設を出たら、寝泊まりする場所がない。駅の障害者用トイレや公園で野宿もしました」やがて姉のアパートに住所を移して、アルバイトを始めた。「居酒屋のバイトで、胸の名札を見て、林眞須美の子どもだと目ざとく気付くお客さんもいました。当然、その場で解雇です。『衛生上よくない』と、解雇理由を告げられたこともありましたね」母に、被害者についてどう思っているのかを尋ねたことがある。答えは、こうだった。「私も子ども持っている。子どもを失った親の気持ちはわかるし、気の毒だと思う。でも憎しみの対象として私に矢を射られても困る。私は、やってないんだから」実はかつて、真剣に結婚を考えたことがあったと、信一さんは記者に打ち明けた。恋人には、林健治、眞須美の長男だと、正直に告げた。相手はすべてを了解して交際が始まったが、一つだけ条件があった。「私の両親には、絶対にその事実を隠し通してほしい」やがて結婚を約束するまで進んだとき、信一さんの心が次第に揺らぎ始めた。婚約者は、「林家から籍を抜き、知らない場所で新たな人生を考えましょう」と言ってくれた。「彼女の気持ちはうれしかった。でも一方で、本当にそれで幸せなのかという悩みが常にあった。そんなとき、先方のご両親に、うちの墓について聞かれたのをきっかけに、『実は』と、すべてを打ち明けました」すると、両親が「もう娘には近づかないでくれ」と言った。婚約者の彼女もまた、「あれほど言わないでとお願いしたのに。なぜ、話したの」と激しく彼を責めた。信一さんは、決して衝動的な行動ではなかったと、2年前の決断をふり返る。「事件から逃げることは可能だと思った。でも、そうすれば、母親がやったんだと、僕自身が認めたことにもつながる。和歌山を離れ、彼女と結婚して、新たな生活を始める。それが、母を見殺しにするような気もして」家族は、今も母親の無実を信じている。しかし、最高裁判決が出た直後、長女は父親の健治さんにこう漏らした。「泥船に乗った林家の6人のうち、1人を船に残せば、あとの5人は助けてやると言われたような気分」泥船に残す1人とは、もちろん林死刑囚を指す。昨年の面会時、信一さんに、その母が言った。「事件から離れて、自由に生きなさい」信一さんは答えた。「離れて自由にと言うけれど、そう簡単にはいかないんだよ」姉や妹にも、母は同じ言葉を伝えていた。姉は長男に言った。「お前も気をつけなさい。深入りすると、人生が台無しになるよ」信一さんは、自問自答する。事件から離れ、違う世界で別人として生きて、本当に幸せなのか。「ずっと考えてきたけれど、答えが出せない」だから、息子として、どうしても母に確かめたかったのだ。「お母さん、僕たち4人の子どもに申し訳ないという気持ちはあるの」母が、面会室のアクリル板の向こうで急に涙を浮かべた。「成長したあなたから、そんなことを言われるのがいちばんイヤだ。もちろん、すまないと思っている、申し訳ないと思っている。でも、もう取り返せない」信一さんは、自分に言い聞かせるように呟いた。「母が無実を訴え続けている以上、最後まで見届けるしかないと思うんです」10年前に母親の死刑が確定した4月21日が今年も訪れた。その数日後には、日本中が「令和」という新しい時代の到来に沸く。そんななか、平成の闇にからめとられたまま、重すぎる荷を背負って生きるしかない家族がいる。
2019年04月25日日本で最も重い犯罪といわれているのが、外患誘致罪。その法定刑は、「死刑のみ」と聞きますが、実際のところよくわからない、という人がほとんどではないでしょうか?外患誘致罪に該当する行為や、その法定刑、そして歴史上判例があったのかなど、詳細をあすみ法律事務所の高野倉勇樹弁護士に、解説して頂きました。 ■外患誘致罪とは?高野倉弁護士:「外患誘致の罪は、外国と合意して日本を攻撃させる行為を処罰するものです。日本国外から日本国の存立を危うくする行為を処罰する『外患に関する罪』の一種です。外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。(刑法81条)とされています。ここでいう『外国』は日本が承認していない国でもよいとされていますが、領土・国民といった国家としての実質を備えている必要があります。テロ組織は『国家』にはあたりません。単に外国に『日本を攻めて欲しい』と伝えても外患誘致罪は成立しません。外国との間で、日本に攻め込む決意をすることに積極的な影響を与えるような合意(通謀)をすることが必要です。そして、外国が日本に武力行使をして初めて、外患誘致罪が成立します。ここにいう武力行使とは国際法上の『敵対行為』をいうとされています。例えば、外国の軍隊が日本の領土に不法侵入した場合や日本の領土を爆撃した場合に敵対行為があったといえます。日本に攻め込む合意が成立しても、実際に外国が攻め込まなかった場合には、外患誘致罪の未遂となります(刑法87条)。また、外国との間で合意をするための準備として謀議をしたり計画を立てたりした場合、外患誘致罪の予備または、陰謀として処罰されます(刑法88条)。この謀議・計画も、単に『攻め込んでもらおう』、『日本なんて外国に滅ぼされればいい』と仲間内で話をしていたというだけでは処罰されません。処罰に値する程度の危険性(具体性)をもった謀議・計画である必要があります。」 ■法定刑は死刑のみ高野倉弁護士:「外患誘致罪の法定刑は死刑のみです。日本において法定刑が『死刑のみ』とされているのは外患誘致罪だけ。国家の存立に重大な脅威を与える罪であることから死刑のみという異例の法定刑とされています。もっとも、酌量減軽(刑法66条)によって無期懲役や有期懲役に刑が減軽される可能性はあります。」 ■裁判例はない高野倉弁護士:「現在、外患誘致罪の裁判例はありません。明治時代に制定された旧刑法の時代から外患誘致罪は存在しますが、外患誘致罪で起訴された事件はありません。外患誘致罪の適用が検討された事例にゾルゲ事件というものがあります。ソビエト連邦のスパイとされたリヒャルト・ゾルゲについて、外患に関する罪の一種である間諜罪(刑法85条、現在は削除)の適用が検討されたようですが、見送られたようです。条文上、『敵国』に情報を流す行為が、処罰の対象になっていた日ソ不可侵条約を締結していたソビエト連邦は『敵国』ではないとして適用が見送られたとされています。いずれにせよ、外患誘致罪で裁判になった事件はありません。日本に攻め込むことについて外国との合意をしなければならないことから、外患誘致罪が成立することはまれと思われます。予備・陰謀であっても成立のハードルは極めて高いといえます。」 高野倉弁護士によると、外患誘致罪は日本に居住している人間が外国に対し積極的に『攻め込む』よう影響を与える行為とのこと。このような行動は日本に住むすべての国民に生命の危機を与え、同時に国家存亡にも影響を及ぼすことになりますので、『死刑』という極めて重い罪となるのも、致し方ないように思えます。実際のところ外患誘致罪になったケースはないようですが、今後このような人物が出ないとも限りません。外患誘致罪は『抑止力』として存在している法律なのかもしれませんね。 *取材協力弁護士:高野倉勇樹(あすみ法律事務所。民事、刑事幅広く取り扱っているが、中でも高齢者・障害者関連、企業法務を得意分野とする)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)*画像はイメージです(pixta)【法定刑は死刑のみ】外患誘致罪とは何なのか弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【法定刑は死刑のみ】外患誘致罪とは何なのか弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年06月06日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「死刑制度」です。世界は廃止が主流。加害者の人権をどう捉えるか。1989年~‘95年に起きた一連のオウム真理教事件。関連する刑事裁判がすべて終結し、麻原彰晃死刑囚をはじめ、死刑が確定した13人の刑の執行もまもなく行われるといわれています。日本の死刑の歴史は古く、5世紀の仁徳天皇時代からあり、現在の刑法に定められたのは明治40年です。しかし、世界では死刑制度は廃止の方向に進んでいます。1990年時点で、死刑制度のあった国は96か国、廃止国は80か国。2009年には死刑存置国は58か国に減り、廃止国は139か国に増えました。イギリス、フランス、ドイツなど、ベラルーシ以外の欧州諸国や南米諸国は廃止。アフリカでも廃止国が増えており、アメリカで死刑が存置されているのは一部の州のみです。中国も国際社会からの批判を受け、適用を厳格化することにしました。多くの国が死刑制度を廃止にした主な理由は、人権的な問題と、実は死刑が凶悪犯罪の抑止力にはならないと証明されたからです。国連人権理事会は、日本政府にも死刑制度の廃止や一時停止の勧告を行いましたが、政府は世論が求めていないからと、検討する構えを見せていません。平成26年度の内閣府の世論調査によると、80.3%の人が「死刑もやむを得ない」と答えました。「死刑は廃止すべき」が9.7%、「わからない、一概にいえない」が9.9%。「やむを得ない」と答えた人のうち5割以上の人が、その理由を「被害者やその家族の気持ちがおさまらない」「凶悪な犯罪は命をもって償うべき」としています。そして、「死刑を廃止すると、凶悪犯罪が増える」と考える人が57.7%いました。しかし一方で、袴田事件や名張毒ぶどう酒事件といった死刑判決が確定した事件が、再審でのDNA鑑定により冤罪だったことなど、問題も複数起きており見過ごせません。日弁連は、人権擁護の観点から死刑制度廃止を訴え続けていて、再来年、国連犯罪防止刑事司法会議が日本で開催されるまでに、進展を見せたいと考えています。加害者とはいえ、人が人を殺してもよいのか。終身刑ではなく、死刑でなくてはならない理由は何か?みなさんはどう思いますか?堀潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。新刊『堀潤の伝える人になろう講座』(朝日新聞出版)が好評発売中。※『anan』2018年5月23日号より。写真・中島慶子題字&イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年05月16日映画『教誨師』(きょうかいし)が、2018年10月6日(土)より、有楽町スバル座ほかにて公開される。俳優・大杉漣、最後の主演作は死刑囚の改心に尽力する“教誨師”の物語本作の主演とエグゼクティブプロデューサーを務めたのは、2018年2月に惜しくも急逝した俳優・大杉漣。主演の大杉が演じる“教誨師(きょうかいし)”とは、受刑者の心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く人。本作では、主人公の教誨師・佐伯と6人死刑囚たちによる、教誨室という限られた空間の中で展開される会話劇から浮き彫りになる人間の本質を、“死”の側から描き出す。あらすじプロテスタントの牧師、佐伯保(大杉漣)。彼は教誨師として月に2 回拘置所を訪れ、一癖も二癖もある死刑囚と面会する。無言を貫き、佐伯の問いにも一切応えようとしない鈴木。気のよいヤクザの組長、吉田。年老いたホームレス、進藤。よくしゃべる関西出身の中年女性、野口。面会にも来ない我が子を思い続ける気弱な小川。そして自己中心的な若者、高宮。佐伯は、彼らが自らの罪をしっかりと見つめ、悔い改めることで残り少ない “生” を充実したものにできるよう、そして心安らかに “死” を迎えられるよう、親身になって彼らの話を聞き、聖書の言葉を伝える。しかし、意図せずして相手を怒らせてしまったり、いつまで経っても心を開いてもらえなかったり、苦難の日々が繰り返される。それでも少しずつ死刑囚の心にも変化が見られるものの、高宮だけは常に社会に対する不満をぶちまけ、佐伯に対しても一貫して攻撃的な態度をとり続ける。死刑囚たちと真剣に向き合うことで、長い間封印してきた過去に思いを馳せ、自分の人生とも向き合うようになる佐伯。そんな中、ついにある受刑者に死刑執行の命が下される...死刑囚6人との火花散る対話教誨師・佐伯と対話する死刑囚役は、光石研、烏丸せつこ、古舘寛治といったベテラン俳優、五頭岳夫、小川登、映画初出演となる劇団“柿喰う客”の玉置玲央ら若手俳優が担当。「自己中心的な若者」「家族思いで気の弱い父親」「心を開かない無口な男」など、それぞれ様々なパーソナリティーと思いを持つ死刑囚たちが、激しい対話で火花を散らす。また、監督・脚本には死刑に立ち会う刑務官を描いた『休暇』や『アブラクサス祭』の脚本、『ランニング・オン・エンプティ』の監督を務めた佐向大。その膨大なセリフ量とユニークな内容から、主演の大杉に「役者にケンカを売ってるのかと思った」と評された脚本と共に、限りある命を持つ者同士の魂のぶつかり合いを描き出す。作品情報映画『教誨師』(きょうかいし)公開日:2018年10月6日(土) より、有楽町スバル座、池袋シネマ・ロサ他にて全国順次公開出演:大杉 漣、玉置玲央、烏丸せつこ、五頭岳夫、小川 登、古舘寛治、光石 研エグゼクティブプロデューサー:大杉漣、狩野洋平、押田興将監督・脚本:佐向大©「教誨師」members
2018年04月15日先日、惜しくも急逝した大杉漣が主演とエグゼクティブプロデューサーを務め、6人の死刑囚と向き合う男を描いた映画『教誨師』が、10月6日(土)より公開されることが決定した。“教誨師”とは、受刑者に対して道徳心の育成や、心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く存在。大杉さん演じる主人公・佐伯は、死刑囚専門の教誨師である牧師。独房で孤独な生活を送る死刑囚にとって、教誨師はよき理解者であり、話し相手。真剣に思いを吐露する者もいれば、くだらない話に終始したり、罪を他人のせいにしたりする者もいる。皆、どこかで道を誤ったり、ちょっとしたボタンの掛け違いによって取り返しのつかない過ちを犯した者たち。佐伯は彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に彼らに届いているのか、死刑囚たちが心安らかにその時を迎えられるよう導くことは正しいことなか苦悩する。その葛藤を通して、佐伯もまた、はじめて忘れたい過去と対峙し、自らの人生と向き合うことになる――。全編約2時間、ほぼ教誨室での会話劇ながら、役者たちの緊張感あふれる演技の応酬によって浮かび上がる人間の本質。時にユーモアも交えながら、“死”の側からとらえた強烈な“生”を描き出す物語となる。大杉漣が「役者にケンカを売ってるのか」と評した会話劇佐伯役を務める大杉さんは、その膨大なセリフ量とユニークな内容ゆえ、「役者にケンカを売ってるのか」と評したほどのオリジナル脚本を我がものにし、死刑囚専門の教誨師という複雑な人物像を圧倒的な存在感で体現。本作が最初にして唯一のプロデュース映画にして、最後の主演作となった。また、佐伯が対話する死刑囚役には、光石研、烏丸せつこ、古館寛治といったベテラン俳優や、本作が映画初出演となる劇団「柿食う客」の玉置玲央。監督からコメント到着「全く心の整理がついていません」監督・脚本は、死刑に立ち向かう刑務官を描いた『休暇』や、うつの僧侶を主人公にした『アブラクサスの祭』の脚本、監督作『ランニング・オン・エンプティ』で知られる佐向大。「3年前、小さな喫茶店で、この企画を一番最初に話したのが大杉さんでした」と佐向監督。「『いいね、やろうよ』。そのひと言をきっかけにこの作品が生まれました」と明かし、「私にとって主演俳優以上の存在だった大杉さんの訃報を前に、全く心の整理がついていません。ただ、これだけは言えるのは、人生は限りがある。だからこそ、かけがえのない時間を、かけがえのない仲間とともに、どんなお仕事でも遊びでも手を抜かず、一瞬一瞬を精いっぱい全力でやられていた方だったのではないか。あの優しさ、包容力、エネルギーはそんなところからきていたのではないか。いまはそんな気がしています」とコメント。「この作品で大杉漣という役者の凄みを改めて目の当たりにしました。おそらく皆さんも同じ思いを抱くのではないかと思います」と語っている。『教誨師』は10月6日(土)より有楽町スバル座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2018年03月15日俳優・間宮祥太朗が映画初主演を務め、2004年に発生した「大牟田4人殺害事件」について、自らの殺人を武勇伝として語り、現在も死刑囚として投獄中の次男が記した手記をモチーフに、映画界を揺るがせた26歳の小林勇貴が映画化した『全員死刑』。この度、本作の本予告編とポスタービジュアルが公開された。借金を抱え困窮した生活を送っていた4人のヤクザ一家が、近所の資産家の金を奪おうと、無謀な計画で1人を殺害したことをきっかけに、連続殺人へと狂い咲いて行く様を実行犯の次男の目線で描いた本作。今回到着した予告編では、その次男・タカノリ演じる間宮さんをはじめ、タカノリの彼女役の清水葉月、タカノリの両親役の六平直政と入絵加奈子らが登場。ロープで首を絞めるシーンや車で人をひくシーンなど衝撃的な場面がちりばめられているが、どこかコミカルでスピード感満載の予告編となっている。また、エンディングテーマは映画音楽が初となるメタルコアバンド「HER NAME IN BLOOD」の「Answer」が起用されている。あわせて公開されたポスタービジュアルは、これまで『冷たい熱帯魚』をはじめ数々の“けしからん”ビジュアルを手掛けてきた高橋ヨシキのデザイン。鬼の形相で人を殺める間宮さんの表情は衝撃的なもので、役者としての新たな一歩を踏み出した彼の本気度が伺い知れるようだ。間宮さんは「映画はひとつの娯楽ではありますが、自分にとっては想像力を培う肥料であり、様々な教訓を与えてくれるものでもありました。他人の生きる様を浮き彫りにして、それを観ることに没頭する時間。終わった後は自分の人生やいまの世の中の何かに置き換えたり、時によっては変化のきっかけになったりします。僕は自分の仕事柄以前に映画が有意義な娯楽として必要なものであって欲しいです。多様な価値観が散乱して、多様な映画があって欲しい」と映画自体について熱く語る。本作については「基になっているのが実在の事件ということもあって、お話を頂いたときは自分の中でしっかりと納得出来なければ断ろうとも考えましたが、監督と会って話をさせて頂く内、強い信頼と覚悟を持ってこの作品に参加する意志が固まりました」と、よく考えた上で出演を決定したと明かし、「初商業映画の監督と映画初主演の俳優で戦いました。映画『全員死刑』宜しくお願い致します。この作品で主演させて頂いたことをとても誇らしく思っています」とコメントしている。また胸割りタトゥー姿の間宮さんと、間宮さん&毎熊克哉の凶悪コンビが死体を前に、不敵な笑みを浮かべる撮り下ろしショットがセットになった“けしからん”特製ポストカード2枚組の特典が付いた本作の前売券が、8月26日(土)より発売開始される(数量限定)。なお、26日(土)から1週間、ポレポレ東中野では公開を記念して小林勇貴監督の過去作が一挙上映。劇場では予告やビジュアルがお披露目されるほか、前売券も販売される予定だ。『全員死刑』は11月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷・テアトル新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年08月25日