漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第38回アクマの辞典ヤ行今回のテーマはヤ行から「余計な一言」だ。余計な一言とは「逆画竜点睛」。バトル漫画としては最高なのに、作者がサービスのつもりで入れているパンチラシーンが邪魔すぎる、という「それのおかげで全部台無し」というヤツである。「余計な一言」は文字通り、一言でなければいけない。ベラベラと余計なことしか言わないヤツというのは逆に印象に残らないものだ。「立てば菜々緒、座ればガッキー、投げる姿は吉田沙保里」と途中までパーフェクトに褒めておいて、最後に一言「なのになんで嫁にいけないのかな~」でキメるのが正しい余計な一言である。こうすることにより、途中の褒めまで最後の落としを引き立てる「前フリ」でしかなくなり、相手に「すごく嫌なヤツ」と、より強い印象を与えることができるのだ。もちろん恋愛関係でも、余計な一言が発射されて空気がヒリつくことはよくあるが、その場合の余計な一言は「照れ隠し」のつもりで言われているケースもある。今は大分違ってきていると思うが、昔から日本人、特に男は欧米諸国に比べて、パートナーの女性のことを素直に褒めない傾向にあると言われていた。それどころか、人前で自分の妻を褒めるなんて恥ずべきこと、という風潮すらあり、その結果「うちの愚妻がお恥ずかしい」などという、悪い日本語が生まれてしまったのだ。ちなみに良い日本語は「小生の愚息も昇天」などである。その名残なのか「今日カワイイじゃん」と褒めた後でも照れ隠しかなんなのか「服が(笑)」というギャグとしても全く面白くない余計な一言を口にして「おっとやんのか?」という空気にしてしまうのである。ここで注目したいのが「ツンデレ」だ。既に消費し尽くされた古の萌えキャラという印象があるかもしれないが、これこそが「余計な一言」の逆の存在なのだ。ツンと言うのはいわば「嫌な態度」だ、これだけだと当然悪い印象を与えたままになる。だが、ツンを積み重ねた最後に「デレ」を繰り出すことにより、今までのツン全てがデレを輝かす布石となる。もちろんツンデレは二次元のみで許される存在であり、現実でやるとツンの時点で周りから人がいなくなるのだが、「最後はデレ(褒め)で締めるよう心がける」というのは現実でも使える。前述の会話で言うなら「今日服じゃん」からの「カワイイ(笑)」だ。このように全く意味不明なのだが、最後「カワイイ」という褒め言葉で締めるだけで、相手は少なくとも嫌な気にはならないはずである。照れ隠しというのは、相手が「照れ隠しだな」と気づいてくれるケースは稀で、大体は「余計な一言」なのだ。それを言わずにいられないなら「なにも言わない」という良い手段があるので試してみると良いだろう。【ヤ】➤「ヤフー知恵袋」(やふーちえぶくろ)…発言小町が胃にもたれてきたら、こっちを見る【ヰ】➤「ゐろは」(ゐろは)…ほへと、以外言うことが思いつかない【ユ】➤「百合」(ゆり)…「間に入りたい」と言った瞬間殺害されるジャンル【ヱ】➤「ヱロチック」(えろちっく)…自分をこう表現する女はエロいかもしれないが、面倒くさそう【ヨ】➤「余計な一言」(よけいなひとこと)…言葉をちょうどいいところで止められず必ず溢れさせるタイプ、無口のほうがマシプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年07月21日人気デュオのゆずが2020年春、自身15枚目となるオリジナルアルバムをリリースし、そのニューアルバムを引っさげた全国アリーナツアーを同年3月より開催することを発表した。同発表は、7日に開催された弾き語りドームツアー「ゆず弾き語りドームツアー2019 ゆずのみ~拍手喝祭」の最終公演(福岡ヤフオク!ドーム)内でされたもの。「YUZU ARENA TOUR 2020」と冠されたアリーナツアーは、2020年3月28日の長野ビッグハット公演を皮切りに、6月28日のサンドーム福井公演まで、全国13か所28公演を敢行する。4月25日には、ゆずの地元である横浜・みなとみらいに新設されるアリーナ会場「ぴあアリーナ MM」のこけら落とし公演も開催される。チケット先行発売はゆずのCDデビュー記念日である10 月25日よりスタートする。さらには、弾き語りドームツアーで各公演ごとに披露した“日替わり曲”すべての曲を1枚にまとめたライブアルバム『ゆず弾き語りライブアルバム ゆずのみ~拍手喝祭~ 日替わり全曲集+1』を、ゆずOfficial Store限定で8月8月にリリースすることも発表された。
2019年07月09日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第37回アクマの辞典マ行【ム】「ムラムラ」(むらむら)今回のテーマはマ行から「ムラムラ」だ。その前にこの言葉は若人に通じているのだろうか、言葉と私の作る弁当は一瞬でも目を離すと腐っているので気が抜けない。「ムラムラ」とは、エロい気分になること、大塚明夫の声で言うなら「性欲を持て余す」状態のことである。つまりムラムラしたらそれを解消したくなる。その方法は、ソロやペア、団体戦までいろいろあるが、とりあえず満足いくまでエロいことをすればムラムラは消え去り、どこかのCEOかと見紛うばかりの「賢者タイム」が訪れる。今でこそ、女にも性欲があることは有名な話であり、女性向けAVや、オシャレなソロライブグッズなど、女の性欲に向けたコンテンツも多くあるが、それでも「女が性欲を他人に見せる」ことは未だに憚られる風潮がある。男がスケベなのは当たり前とされているが、女が性欲を前に出すと「ふしだら」「淫乱」「さかりのおつきになった女性のおキャット様」など、言われてしまうことがある。これらはある意味全部褒め言葉だが、そう言われたくないあまり、性に対し抑圧的になり、男任せにせざるを得ない日本女性は依然として多い。このように、性欲に関しては何かと女のほうが不利を被っているように見えるが、逆に男が不利な点はないのだろうか。あるとしたら「性的目線」に関しては明らかに男のほうが配慮されていない。「女性の性的消費」が問題になっているように、「女をエロ目線で見ること」は、どんどん大っぴらにはできないことになってきている。片や「女が男を性的に見ること」は割と堂々と行われているのだ。わかりやすいのは「抱かれたい男性芸能人」ではないだろうか、あれは「女が男をほぼ100%エロ目線で選ぶ」という行為だ。それが割と大々的に発表されているのである。一方「抱きたい女性芸能人」のほうは、そういった企画が皆無ということはないだろうが、上記の理由からか男性芸能人に比べればひっそりとしている。女が男に性的視線で見られるのが嫌だとするなら、男だって不特定多数の女に「ヤりたい」と思われるのは不愉快かもしれないのだ。しかし、男の場合、女に「抱かれたい」と思われているのは「栄誉」と喜ばないといけない、というような風潮がある。これが「抱きたい女性芸能人」で、一位に選ばれた人に「みんなお前とヤリたいと思っているぞ、光栄に思え」と言ったら、おそらく炎上する。「男はみんなスケベ」と思われているが故の無遠慮さを、男は向けられているのである。ちなみに「抱かれたい男性芸能人は?」と聞かれた時の女の回答は「半分以上フェイク説」がある。本心では「森山直太朗」とか真に抱かれたい男はいるが「なんで?」と聞かれるのがウザいのでとりあえず「福山雅治」など、万人が納得しやすい回答をしており、それが上位に来ているのだという。確かに自分の性的嗜好を他人にカミングアウトする義務などないし、抱かれたいと言われたほうが不愉快に思う可能性だってあるのだ。そろそろこの質問もやめるべき時代なのかもしれない。【マ】➤「負け組」(まけぐみ)…自称して他人を油断させるための言葉。他人に使ってはダメ【ミ】➤「ミニマリスト」(みにまりすと)…片づけられない奴が真似すると、必要なものがなくゴミだけある部屋になる【ム】➤「ムラムラ」(むらむら)…元は「群群」で人が集まる様という意味、それが何故か性欲になるのだから言葉は不思議【メ】➤「女々しい男」(めめしいおとこ)…そろそろ差別表現として怒られそうなので「男の腐ったヤツ」と言ったほうが無難【モ】➤「モテ期」(もてき)…運が良ければ、生まれた時と葬式で二回あるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年07月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第36回アクマの辞典ハ行【ヘ】➤「部屋に行く」(へやにいく)今回のテーマはハ行から「部屋に行く」である。最近また「性合意」についての話題をよく聞くようになった。性犯罪などが起こると「はっきり拒絶しないほうが悪い」と何故か被害者側が責められるという構図がよく見られるが、拒絶したら殺されるかもしれない、自分より強い相手に「NO」と言うのは至難の業である。弱い側に「NO」と言わせるより、全ての人間に「犯罪者になりたくなければ、相手がYESと言わない限りNOと思え」と自分が加害者にならないための性合意を教えたほうが簡単なのではないだろうか。だが、もともと日本人はYES、NOをはっきり言わない民族であり、性のことになると殊更それが顕著である。よって「女が男の部屋に1人で来たらOK」など、相手の行動でYESかNOかを推し量る風潮ができてしまったのだ。「OK」の意味で男の部屋に行く女もそれはいるだろう。しかし、それはその女にその時のみ適用されるワンタイムルールである。それがまるで全国統一ルールのように信じられてしまうから事件、事故が起こるのだ。YES、NO以外の性合意表現とは、「大富豪」級のローカルルールありすぎ問題なのである。前の相手がそのルールだったからと言って、別の相手にもそれを使おうとしたら「革命」という名の「犯罪」になる可能性が高い。そんな迷信を信じて犯罪者になるのもバカらしい、やはり「相手がYESと言う以外、合意ではない」と思ったほうが無難であり、自分のためになるのだ。◎相手にYESと伝えること「YES以外はNO」というのが共通認識になると今度は「YESの時はYESと言う」ことが義務になってくる。言わなくてもわかってほしい「察してちゃん」では許されない。セックスしたいなら「したいです」と安西先生、もしくは相手にきちんと伝えることが重要なのだ。そうでなければ相手は「YESと言ってねえからNOだ」と判断して、永遠にセックスできない。自分の意志を言葉にできず、相手に察してもらうしかできないのは乳幼児なので「乳幼児にセックスは早い」ということである。◎しかし、用心するに越したことはない何か起こった後で「部屋に行ったほうが悪い」と被害者を責めるのは論外だが、「外出する時は家に鍵をかけるのが当たり前」であるように、確信犯的に隙を狙って悪いことをしようとする人間が存在する以上、用心するに越したことはない。全くそんな気がない相手と会う時は、イトーヨーカドーのポッポなど、密室よりも人のいる開けた場所にしておくのが無難だろう。またそんなつもりはなくても、場の雰囲気でそういうことになる可能性もあるので、後悔しそうな相手とは、ハプニングバーなどにも行かないほうが良いのだ。【ハ】➤「ハウツー本」(はうつーぼん)…それが全女、もしくは男に通じると思うことから犯罪が起きる【ヒ】➤「火遊び」(ひあそび)…家庭持ちがやると家が全焼するおそれがある【フ】➤「老け顔」(ふけがお)…一定の年齢を越えると逆に不老になるので後半に強いタイプ【ヘ】➤「部屋に行く」(へやにいく)…「そんなつもり」がなくても「スマブラやろう」と言われたら、行っちゃうだろう【ホ】➤「本妻」(ほんさい)…本妻と思っている人が数人いて本妻不在の場合もあるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年06月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第34回アクマの辞典ナ行【ノ】➤「残り物」(のこりもの)…人も物も表示をよく見ないで食うのは良くない今回のテーマはナ行から「残り物」だ。「残り物には福がある」と言うが、我が家の冷蔵庫の残り物は大体腐っているし、腐っているとわかった上で捨てないから残り続けるという、ただの増殖する凶でしかない。しかし、時間を置くと腐る、劣化するというのはあくまで物の話である。人間は死ぬかボーイズラブに目覚めない限りは腐らない。それにも係わらず我々は、ある程度の年齢になって独身でいると「残り物」などと、経年で劣化した「物」扱いされてしまう風潮が未だに残っている。また、これは女のほうが言われる率が高い。つまり、令和になった今でも、女は売り物として選ばれるほうで、男はそれを選んで買うほうという考えが残っているのである。二次元ならば、ヒト×モノというカップリングもありだ。拙者も無機物をイケメンに擬人化したゲームとか大好物でござる。しかし、リアルの結婚というのはあくまで「ヒト×ヒト」のカップリング固定である。相手にモノと思われてした結婚など、幸せになれるはずがない。まだゴリラと思われて結婚したほうがリスペクトを感じる。だからと言って「残り物」という言葉を使わなかったら「人間として人間に選ばれなかった人」というもっと深刻な感じになってしまうので、もしかしたらキツいようで「残り物」というのはオブラートに包んだ優しい言い方なのかもしれない。だがここでも誤解がある。選ばれなかったとか以前に「そもそも陳列棚に並んだ覚えがない人」も、そこには含まれているのだ。誰もが結婚や恋愛、パートナーを求めているわけではない。そういう人は「選んでください」と棚に並ぶこともない、非売品なのである。そういう非売品の人の年齢だけを見て「売れ残りだ!」とスーパー玉出の割引シールを貼ろうとするのは、失礼以外の何ものでもない。逆に言えば、結婚する気がなかった魅力ある非売品の人が、考えを変えて婚活市場に入って来ることだってあるのである。それを年齢だけで「ワケアリの残り物」と判断するのは早計だし、もったいない。ひと昔前なら「この年で結婚していないのは、何かあるに違いない」と思われていたようだが、今だと「むしろ何もなかった(機会が)から独身」という人のほうが多いように思える。だがもちろん「何か問題があって独身」の人もゼロではない。つまり「残り物」が福か凶かというのは「よく見ろ」としか言いようがないのである。【ナ】➤「ナルシスト」(なるしすと)…本物は、他人ごときに認めてもらう必要がないので自撮りはしない【ニ】➤「匂わせ」(におわせ)…相手を一切写さず、デート、ケンカ、仲直りの過程を見せる表現のプロ【ヌ】➤「脱いだらすごい」(ヌイダラスゴイ)…冬から春の変わり目に女を突然脱がせるとすごいときがある【ネ】➤「寝言」(ねごと)…「推しと猫がいれば良い」的な発言は、起きて正気で言っていることなので目を覚まさせようとすると殴られます【ノ】➤「残り物」(のこりもの)…人も物も表示をよく見ないで食うのは良くないプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年06月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第34回アクマの辞典タ行【ト】➤「年の差恋愛」(としのされんあい)…女のほうが寿命が長いので、女が年上なのが適正では、と思うが「女のほうが、夫が死んでから元気になる」率が高いので、やはり男が年上なのが適正なのかも今回のテーマはタ行から「年の差恋愛」だ。先日三船美佳さんが再婚をされた。私は、三船さんと同い年であるため、当時16歳の三船さんが40歳の高橋ジョージ氏と結婚する、と聞いても「乙女ゲーではよくある話だ」としか思わなかったが、今考えると、あれは平成を代表する案件だったのではないか、とさえ思える。そもそも乙女ゲーですら、あそこまで離れているのは、そうそうない。成年と中高生、もしくはそれ以下の交際については「未成年本人が良いならいいじゃないか」という意見もあるが、無知で判断力に欠ける子供を、悪い大人がいろいろ搾取している可能性も十分にあるため、一概に「本人が良ければ」と言えないのは確かだ。しかし、成人さえすれば、人間の判断力はバリバリになり、悪い奴なんかには騙されなくなるか、というと依然ハチャメチャに騙されていたりするので「年齢と判断力は必ずしも比例しない」という事実が、また成年と未成年の交際問題をややこしくしていると言える。お互い成年であっても、年の離れた恋愛というのは、周囲にガタガタ言われがちなものである。年が離れれば離れるほど「遺産目当て」というような「恋愛感情以外の打算や理由」があるに違いないと邪推されがちなのだ。しかし「遺産目当て」と言っても、簡単ではない、何故なら日本人の寿命というのは思った以上に伸びているからだ。例えば、20歳の頃に70歳の金持ちジジイと結婚して、ジジイが死んだ暁には、遺産で若い男とよろしくやろうと画策しても、平気でジジイが100まで生きる可能性があるのである。そうなると、ジジイが死ぬときには、自分もすでにババアと言ってよい年齢であり、しかも若い時分を全てジジイの介護に費やす羽目にもなりかねない。よって「遺産目当て」で年の差婚をするときは「自らの手で相手を殺す」ぐらいの覚悟で臨まなければいけない。それも「油ものを食べさせて早死にさせる」などという手ぬるい方法ではダメだ。ひとたび病院に入ってしまったら、驚異の現代医術で「生きてはないけど死んでもない」というような状態を10年ぐらいキープされてしまったりする。よって「確実に心臓を打ち抜く」ぐらいはしないとダメなのだ。つまり遺産目当ての結婚というのは「リスクが高すぎる」のである。このように、女の場合は相手の男が年上すぎると「金目当て」を勘ぐられるが、女が年上すぎると今度は「騙されている」と言われてしまう。もし女側に、わざわざ騙して奪うような財産がない場合は「そのうち捨てられる」と言われるのだ。このように、若い男が純粋な気持ちで年増女を好きになるなどあり得ないし、もの珍しさで一時期付き合っても、そのうち飽きて若い女に行くに決まっている、と思っている人間がいるのである。毎度おなじみツイッター情報なので本当かどうかはわからないが「中学生男子たちが『沢尻エリカも30過ぎのババアだから、俺絶対抱けねーわ』などと放言していた」というつぶやきを見た。怒りというより、その年で可哀想である。世の中には「いい年して」と年齢で他人の行動を制限しようとする人間もいるが、逆にそれで己の行動を制限してしまい、人生の幅を狭くしてしまっている人もいるのだ。件の男子中学生で言えば、この先どんなに魅力的な異性に出会っても「30歳過ぎているんだから選択肢から除外しなければいけない」と思ってしまう、ということだ。だが、この男子中学生が「いろんな女を抱いた結果、やっぱり30以上の女はない」と判断したとは考えづらい。つまり、そういう考えの大人が周りにいたか、そういう大人の発した狭量な思想を不幸にもネットか何かでキャッチしてしまった、ということだ。年の差、と言っても17歳と30歳が付き合っていると聞けば「おっと?」となるが、80歳と93歳が付き合っていると聞いたらもはや「誤差」だろう。人生100年時代、そろそろ多少の年の差でガタガタ言うのは止めないと、古い人間と思われるだけだ。【タ】➤「托卵女子」(たくらんじょし)…犯罪者よりもDNA鑑定の発達を苦々しく思っている【チ】➤「痴漢」(ちかん)…男VS女の構図になりがちな話題だが、敵は「痴漢」だということを忘れてはならない【ツ】➤「妻」(つま)…「妻は女じゃない」と、言っているとき、妻はあなたを「ATM」と言っているかもしれない【テ】➤「手相占い」(てそううらない)…最終的に「病院へ行ったほうがよい」という現実的なアドバイスをする占い師が増えているらしい【ト】➤「年の差恋愛」(としのされんあい)…女のほうが寿命が長いので、女が年上なのが適正では、と思うが「女のほうが、夫が死んでから元気になる」率が高いので、やはり男が年上なのが適正なのかもプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年05月21日フォークデュオ・ゆずが、17日に放送されるニッポン放送『ゆずのオールナイトニッポンGOLD』(22:00~)で、パーソナリティを務める。ゆずはデビュー直後の1998年4月から『オールナイトニッポン』月曜2部、同年10月から『オールナイトニッポン』水曜1部、1999年3月31日から2000年11月1日まで『オールナイトニッポンSUPER!』の水曜日レギュラーを担当。そして、2009年12月1日から2015年3月26日まで『オールナイトニッポンGOLD』のパーソナリティを務めた。その後、2017年6月2日と2018年4月4日に、『オールナイトニッポン』特番を担当したが、今回は『オールナイトニッポンGOLD』枠での1夜限りの復活となる。「GOLD」枠としては4年2カ月ぶりの放送となる。番組では、メールテーマ「旬な話」をリスナーから募集するほか、「私のゆずソング」と題し、300曲以上に及ぶゆず楽曲の中からリスナーの大切な1曲を募集している。
2019年05月10日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第33回アクマの辞典サ行【シ】➤「失恋」(しつれん)…失えるところまでいけるのは恋愛エリート今回のテーマはサ行から「失恋」だ。この世の中には、カップ焼きそばの麺を三角コーナーに全部ボッシュートしたり、湯切りには成功したがかやくを入れ忘れていたり、逆に後から入れるソースを先に入れていたりと、様々な悲しみがある。カップ焼きそば一つでこれだけ悲しめるのだから、その数は計り知れない。その中でも失恋の悲しみは別格と言われている。しかし私自身は、失恋らしい失恋をしたことがない。勘の良い読者はすでに気づいてショウ・タッカーに殺されていると思うが「失恋したことがない」=「モテる」ではない。逆に真にモテず、恋愛に縁がない奴というのは失恋するところにまでいけないのだ。ない袖が振れないように、したことない恋を失うことはできないのである。モテない自信がある人間というのは、「成就確率0%」と気象庁に発表されている自分が恋をしたところで、失恋して無駄にダメージ負うだけと思っているので、恋自体を徹底的に避け、老人のように、ときめきは全部不整脈だと思って生きている。モテない人間だけではなく、人間は年を取るにつれ「失恋を恐れて恋をしなくなる」傾向にあるという。年を取ると身体的に傷の治りが遅くなり、かさぶたが剥げた後にかさぶたができるという無限かさぶた製造機となり、一向に傷が癒えない。心の傷の治りに年齢が関係あるかどうかは不明だが、大人になると「そうそう心を負傷するわけにはいかなくなる」のは確かだ。中高生なら失恋しても勉強が手につかなくなるぐらいで済むかもしれないが、大人が失恋して仕事や家事ができなくなったら生活が破綻する。恋などという決して不可欠でないものに、生活を狂わされるわけにはいかない、という思いが人を恋から遠ざけるのだ。婚活サイトやマッチングアプリが流行っているのもそのせいかもしれない。出会いを求めている人間が集まるところなら成功率も高いし、そういう媒体を挟めば上手くいかなくても「失恋」とは言わず「ご縁がなかっただけ」として、ダメージを減らすことができる。恋愛からできるだけ恋部分を省略しようとしているのが、現代の大人の恋愛なのかもしれない。最近は中高生でも、直接「好きだ」などと面と向かって告白することは少なく、LINEやメールなどで済ますほうが多いのではないだろうか。対面ではないため、告白のハードルが下がるし、断られたら「ナンチャッテσ(^_^;)」と突然おじさんになって、冗談でした、と逃げることもできる。しかし、LINEやメールでの告白のほうが実はリスクが高い。昔ラブレターが回し読みされたように、おもしろLINE告白は即スクショを取られて回されるだろうし、最悪SNSで全世界に晒される。一番そういうリスクがないのは「対面口頭」なのである。最近は24時間で投稿が消えるインスタグラムのストーリーが人気だそうだが、それよりも早く消えて、データも残らないのが口頭なのだ。何でも保存されて拡散される世の中においてはこのアナログ方法が一番頭の良い告白とも言える。ただ相手がボイレコで録音している可能性もあるので、告白の際には相手のボディチェックも忘れないようにしよう。【サ】➤「財布」(さいふ)…スムーズに奢られるために「払う意志はある」を演出するアクセサリー【シ】➤「失恋」(しつれん)…失えるところまでいけるのは恋愛エリート【ス】➤「好き避け」(すきさけ)…推しに会うと推しの目の前で発狂してしまうのであえて会いにいかない人のこと【セ】➤「セロトニン」(せろとにん)…太陽の光を浴びると出て幸せになるらしい、美白至上主義国家日本の女が不幸なのは自然の流れ【ソ】➤「尊敬できる人」(そんけいできるひと)…「理想の結婚相手は?」と聞いて、これが返ってきたら「お前にそんなこと答えるつもりはない」の意プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年05月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第32回アクマの辞典カ行【キ】➤「記念日」(きねんび)…自分にとってだけの記念日を「二人の記念日」にして怒っている人がいる今回のテーマは「記念日」である。「相手に灰皿で殴られた傷を抜糸した日」とかでなければ記念日というのはカップルにとっておめでたい日のはずである。離婚日ですら状況によっては祝杯が上がるぐらいだ。それにもかかわらず「ケンカの素」になりがちなのも、この「記念日」というやつである。「結局、恋愛というのはマッチング」それを言っちゃあ全てがエンドなのだが、この記念日を巡るカップルの諍いを見ると「エンドですね」と言わざるを得なくもなる。「記念日にこだわり過ぎな彼女がウザい」「記念日を全く覚えない彼氏が信じられない」など、記念日に対するパートナーへの不満は世に溢れている。だがこれは、記念日を気にし過ぎな奴は重いとか、気にしなさ過ぎな奴が無神経という話ではなく「記念日に対する価値観が違う相手とつきあってしまった」ために起こる不満なのである。「その指テクいいね」と君が言った「手マン記念日」とかを二人とも覚えているというなら何ら問題ない。逆に誕生日どころかお互いの名前すら忘れてしまい、今さら聞けないので、死ぬまで若い頃につけた恥ずかしいあだ名で呼び合った、というカップルもある意味上手くいったと言えるだろう。だが価値観が全く同じカップルというのも稀であり、そのズレにイラッときてしまうことは、記念日だけに限らずよくあることだ。しかし、ケンカなどできればしたくないものだ。よって、記念日に対しての価値観がパートナーと違う時はどうしたらよいのだろうか。まず、いきなり相手の価値観を否定しないほうがよいだろう。「いくらなんでも誕生日を覚えてないのは酷い」と思うかもしれないが、それすらも個人の価値観である。もしかしたら相手は「誕生日なんてただの日付けさ、数字の羅列に過ぎない…」という強固な厨二的思想を持っているのかもしれないのだ。それを頭ごなしに「何で覚えてないのよ!」とキレても、ケンカになるだけだし、何より相手の思想と価値観を否定している。覚えてないのは仕方ないとして「でも自分は、誕生日ぐらいは覚えてほしいのだ」という、まず自分の価値観を説明し、それに歩み寄ってもらえるよう相手に交渉すべきだろう。逆に記念日を全く重視しない派も「そんな、くだらねえことイチイチ覚えてんじゃねえよ」と言ってはいけない、相手にとっては、手マンがすごくよかった大切な日なのだ、それを否定してはいけない。ただ「自分はそこまでは覚えられない」ということは相手に説明し「その代わり誕生日は忘れない」など、相手に歩み寄る姿勢を見せるべきであろう。パートナーを選ぶ時は、価値観の近さも重要だが「どれだけ相手の価値観を否定しない」かも重視すべきだろうあと記念日重視派は「今日は何の日か覚えている?」という「試し」は止めたほうがよい、圧迫面接であり「私いくつに見える?」に通じるクソクエスチョンである。【カ】➤「勝ち組」(かちぐみ)…勝ち組だと周りに認識されると負けるまで殴られる【キ】➤「記念日」(きねんび)…自分にとってだけの記念日を「二人の記念日」にして怒っている人がいる【ク】➤「クールドジ」(くーるどじ)…現実では「残念な人」と言われる【ケ】➤「毛」(け)…ジムと同じで脱毛は金を出すのは容易く、通うのは難しい【コ】➤「コスパ」(こすぱ)…自分とのデートのコスパをよくされるのは嫌プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年04月22日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!第31回アクマの辞典ア行【ウ】➤「受け身」(うけみ)…全部受けとめるのも、受け流すのも疲れるのでこれからは「避け身の女」がくる今回のテーマはあ行より「受け身(の女)」だ。このサイトは見ての通り、占いコンテンツが充実している。むしろ何故「占い」をテーマに選ばなかったんだと言うぐらいだ。吉牛に行こうと提案しておいてカレーを頼む奴ぐらい不可解である。しかし、全く無関係というわけでもない。占い好きな女は「受け身」の傾向があると言われているそうだ。「受け身」とは決して、現代的な女の生き方とは言えなくなってきている。自活し、結婚するも出産するも自分で決めるのが今の時代の女であり、「受け身」などという、うすらボンヤリした生き方では、自称「グイグイ引っ張って行くタイプ」の男が運転する軽トラの荷台にしがみついて生きる羽目になる、というわけだ。しかし「受け身」な態度が全て従属的かというと、必ずしもそうではない。私は数年前、家を建てた。注文住宅なので、敷地面積と予算の許す限り自由にすることができた。なんでも自分の思い通り、と言えば聞こえは良いが「なんでも」の中には便所のドアノブの色とかも含まれているのだ、正直どれでもよい。しかし施工主は、どうでもいいことまで全部決める義務があるため非常に疲れた。「なんでも自分で考えて決める」というのは、意外と面倒くさいのだ。それよりもっと楽なのは「誰かに決めさせ、気に入らなかったら文句をつける」ことだ。夕飯はなんでもいいと言いながら「そうめん」と言ったら「え~」と言うポジションである。「あなたに任せる」と、一見受け身な態度で面倒くさいことは下々にやらせ、最終決定権は自分が持つと言う「従属的」どころか完全に「貴族の思想」だ。時には他人に決断を委ねたほうが効率的なこともあるし、「乗るしかない、このビッグウェーブに!」という名言があるように世の中の流れに身を任せたほうが良い結果になることもある。受け身な女は現代的ではないかもしれないが、だからと言って「総攻め」という同人誌でしか見ないような、攻め一方の女も柔軟性がないし、何より疲れてしまう。戦況によって受けと攻めを変えられるバランス型ファイターが現代的な女と言えるのではないだろうか。恋愛に関しては「受け身」のほうがモテるらしい。何故なら、モテというのはまず相手に「イケそう」と思わせるのが大事だからだ。つまり、いくらイイ女でも、難攻不落の要塞の如く攻め入る相手全員を大砲で撃ち落としてそうだと「ムリめ」と思われて挑戦者自体がそうそう現れない、つまりモテない。逆に「受け身の女」は門が半開きで「来るものは拒まず」「押しに弱い」雰囲気である。そこに「イケるのでは」と思った男が寄って来るのだ。しかし、このモテは、毎度おなじみ「雑魚モテ」である。鍵をかけてない家に泥棒が入って来るのと同じ原理だ。よって恋愛においては、意中の男は「受けとめ」、そうでない男は「受け流す」二種類の「受け」を使いわけるのが、デキる受け身の女である。【ア】➤「頭ポンポン」(あたまぽんぽん)…漫画やドラマで使うときは「これで喜ぶ女はフィクションです」と明記したほうがよい【イ】➤「インフルエンサー」(いんふるえんさー)…インフルエンザのインフルエンサーと言うのを我慢するのに骨が折れる存在【ウ】➤「受け身」(うけみ)…全部受けとめるのも、受け流すのも疲れるのでこれからは「避け身の女」がくる【エ】➤「遠距離恋愛」(えんきょりれんあい)…同居していても浮気する奴はするので距離は関係ない【オ】➤「押しに弱い」(おしによわい)…自分の押しで倒れた相手は、他の奴の押しにも倒れると思ったほうがいいプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年04月07日2人組アーティスト・ゆずが、24日に宮城県の石巻市総合運動公園で開催された聖火台返還セレモニー『ありがとう聖火台~感謝の集い~』に登壇し、「栄光の架橋」を生披露した。同所に設置されていた聖火台は、東日本大震災からの復興を世界に発信することを掲げた"復興五輪"の取り組みとして、旧国立競技場から一時的に石巻市が借り受けていたもの。その聖火台が今年5月に返還することを受け、イベントが開催された。特別ゲストとして登壇したゆずは、グループを代表して北川悠仁が「来年開催の2020年東京オリンピックが素晴らしいものになりますように、そして、ここ石巻市をはじめ、東北のさらなる復興への祈りを込めて、この歌を贈ります」とあいさつ。聖火台の灯火を背負いながら、2人だけの弾き語りスタイルで「栄光の架橋」を歌唱した。東日本大震災後、復興支援として何度も石巻市を訪れているゆず。北川は「僕たちは“またあおう”の約束を東北と繋いできた。また石巻に来ることができてうれしい」コメントし、「栄光の架橋」を聖火台の前で歌唱したことについても「誇りに思います」と話した。
2019年03月25日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第30回アクマの辞典パ行【ピ】➤「ピンとくる」(ぴんとくる)…年収に比例してピンとくる人間の数が増える今回のテーマはパ行から「ピンとくる人」だ。古の言葉を使えば「ビビビときた」という奴である。「一目惚れ」なる言葉があるように、世の中には出会って4秒で「君に決めた」とポケモンボールを投げてしまう人間がいるのだ。この一目惚れというのは、する奴は何回でも繰り返し、そのうち「運命の人」で打線が組めるようになるのだが、逆にしない奴は全くしない。ビビビ否定派にとって「一目惚れ」は軽率な行為であり、恋というのは時間をかけ相手の人となりや、年収、のちのち面倒くさいことになりそうな兄弟姉妹の有無などを知ってから落ちるべきものだからである。そうした情報を得ずに「ピンときた」というのは、第六感のみに頼ること。それは、相手が床下に埋めた元カノの残留思念をキャッチしただけのことかもしれないのだ。つまり「ピン」を信じるのは危険度が高すぎる、と慎重派は考えているのである。しかし、ピンとくる派が己の直感を過信しているとしたら、慎重派は「自分の人の見る目」を信じすぎじゃないか、という気もする。むしろ直感に頼って生きている奴より、人を見る目が狂っている奴のほうがよほど破天荒な人生を送るのではないか。結婚や恋愛において「吟味」は重要ではあるが「選び抜いた相手なら大丈夫」というわけでもない。何故ならどれだけ相手のことを知り尽くしてもそれは「2019年現在調べ」だからである。全くそんな様子を見せなかった優しい人が、結婚し妻が妊娠するや否や腹にキックをかますDV野郎になり出産前に離婚したという話を最近聞いた。よく、パートナーのDVやモラハラに悩む人に対し「そういう相手を選んだ自分が悪い」との自己責任論を持ち出す人がいるが「こいつ私が妊娠したら腹にイイの入れてくるタイプだな」とわかって結婚する人間などいない。人は「2019年現在の調査」などでは全く予測できない「豹変」をするものなのである。このレベルの豹変になると、それこそ「こいつは将来私の腹にアーネスト・ホースト級のローキックをキメてくると守護霊が言っている」みたいな直感に頼るしかない。結局、直感で上手くいく人間もいれば、吟味に吟味を重ねて失敗する人間もいるということである。むしろ、慎重になりすぎると相手が全員「ローキックの達人」に見えてきてしまい、全く動き出せなくなるので、恋愛や結婚にはある程度「勢い」や「賭けに出る」気持ちが必要となる。そういう賭け事はしたくないという人は、そもそも結婚や恋愛に向いていないので、無理にする必要すらないのだ。しかし、直感で選ぼうが吟味して選ぼうが、それが上手くいかないと「それ見たことか」「そうなると思ってた」と言い出す人が現れるのである。どうせ結果論で笑われるなら、せめて自分が納得いく方法で選んだほうが良いだろう。【パ】➤「パワースポット」(ぱわーすぽっと)…上手くいってない人間の気をたくさん吸っている場所【ピ】➤「ピンとくる」(ぴんとくる)…年収に比例してピンとくる人間の数が増える【プ】➤「プロポーズ」(ぷろぽーず)…フラッシュモブはやめておけとあれほど【ペ】➤「ペアリング」(ぺありんぐ)…片方だけならメルカリで手に入る【ポ】➤「ポエム」(ぽえむ)…SNSで悩みをつぶやいたらそう言われるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年03月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第29回アクマの辞典バ行【ビ】➤「美人だけどモテない」(びじんだけどもてない)…美人のくせに男に興味がないのは許せないという圧も感じる我々は時々実体不明の敵と戦ってしまう時がある。実際見たわけでもないのに「いるよね、こういう奴」と言って、いるかどうかわからない生き物に対し延々悪口を言ったり腹を立て続けたりしてしまうのだ。一日中ネッシーにムカついているのと同じで、極めて無益である。こういった「いそうだが実際見たことはない未確認生物」の話で、便利づかいされがちなのが「ブス」だ。ブスの見た目がUMAっぽいからではない、例えば「好きな映画は『セックス・アンド・ザ・シティ』という女」を「好きな映画は『セックス・アンド・ザ・シティ』とかいうブス」と、ちょい足しアレンジするだけで「いるいる、そういうブス~!」とその場に失笑混じりの共感の嵐が吹き荒れてしまうのである。もちろん、全員そういうブスを見たわけでもなく、いたとしてもブスが『SATC』を好きで何が悪いという話なのだが、世間は頻繁に「とかいうブス」という架空の生物を作り出し、袋叩きにしたがるのである。どうせ幻と戦うなら、刃牙のように巨大カマキリと戦ったほうがまだ有益だ。そして今回のテーマも、ひょっとして架空の生き物では、という存在である。遅くなったが今回のテーマはバ行から「美人だけどモテない」だ。「モテない美人」いそうだし、いるんだろうけど、イマイチ「いる」と断言しにくい存在である。己の美人を妬む心が生み出した幻なのではないかとさえ思える。美人を妬む心が見せる幻覚には他にも「性格の悪い美人」「幸の薄い美人」「悲報!あの美人が劣化!」などが挙げられる。まず、美人が劣化するなら、同じ時を経た自分はもっと腐っているし、そちらのほうがリアルだ。このように美人もブスと同じぐらい「架空の生き物」を作られがちな存在なのだが、ブスとの違いは、実在していてもその存在を認めてもらえないことが多い、ということである。例えば本当にモテない美人が「私モテないの」と言っても「うそつけ、モテない美人などいない」と悩みも存在も否定されてしまうのである。モテるモテないだけでなく、この世には「幽霊否定派」と同じように「不遇な美人否定派」がいる。そういう人間に美人がどんな苦悩や苦労を語っても「でもあなた美人じゃないですか」「美人なんですからそんなことないでしょ」と言って全く取り合わない。このように美人にとっては「美人は性格が悪い」などネガティブな美人像を作り出す人間より「無敵の生物・美人」という架空の生き物がいると信じて疑っていない人間のほうが厄介なのである。「美人は色仕掛けで仕事を取っている」などと言う人間は、美人を妬んでいる人間より、むしろこの「美人無敵説」を信じている者だったりする。美人もブスも美醜以前にまず人間である、「適当なイメージで語られたら傷つく」というのは覚えておいたほうが良いだろう。【バ】➤「爆弾発言」(ばくだんはつげん)…「爆弾発言していい?」という奴の発言は大体不発【ビ】➤「美人だけどモテない」(びじんだけどもてない)…美人のくせに男に興味がないのは許せないという圧も感じる【ブ】➤「VIO脱毛」(ぶいあいおーだつもう)…介護する側もされる側も楽になるらしいので、腕毛すね毛よりマストかも【ベ】➤「ベスト体重」(べすとたいじゅう)…ダイエットを成功させるより必要なのは「俺のベスト体重は俺が決める」という強い意志【ボ】➤「母性」(ぼせい)…カビのように自然発生するものではないプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年03月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第28回アクマの辞典ダ行【ド】➤「泥棒猫」(どろぼうねこ)…おキャット様は人間の男などわざわざ盗らない今回のテーマから「泥棒猫」である。これは、本物の泥棒のおキャット様にではなく、人の男を盗る不埒な人間のメスに対して使われることが多い言葉だ。この言葉には大きな問題がある。まずおキャット様への不敬罪で世が世なら使った時点で斬首だ。まず人間を、人間より遥かに優れた生き物であるおキャット様に例えている時点で全く悪態として成立していない、カニカマに対し「この松葉ガニ野郎!」と言っているようなものだ。よってそういう不貞の輩に出会った時は「この泥棒人間」と誤解がないように表現すべきである。また「泥棒猫」という言葉を使うことにより、ただの盗人から「猫のように悪い女だが魅力的」というイメージにすり替わってしまう恐れがあるのだ。泥棒でも怪盗とか義賊とか表現してしまうと、カッコよく思えて真似しちゃう奴が出てくるのである。だから一時期暴走族を「珍走団」と呼ぼうとして失敗した過去があるのだ。つまり「泥棒猫」は、これ以上なく盗人のことを美化した言葉なので「人の物を取っちゃいけません」と教育したいなら即刻禁止用語にすべきである。人様のパートナーを奪う行為も窃盗と言って良いはずだが、人間が物以下なせいか、正式に婚姻関係を結んでいる相手から奪わない限り、法的に罪に問えない上に、窃盗なら刑事事件だが、不貞は民事である。その昔、姦通罪と言って不貞も刑事事件だったのだ。だが、昔の法律は男が作っているため、男に都合が良いものが多く、不貞をして罪に問われるのは妻と間男だけで、なんと夫が愛人を作っても罪には問われないのである。もちろん戦後「男女不平等だ」となり「男も罪になるようにしろ」という声が上がった。しかし「だったら姦通罪自体なしにしましょう」という「そこまで男の不倫が罪に問われちゃ困るかよ」という力技で、姦通罪は消滅し、男女共に不貞行為をしても刑事罰に問われることはなくなってしまった。確かに不倫が罪になるようなら、最近、騎士団長になった島耕作も何回「被告島耕作」になってしまうかわからない。不倫が刑事罰だったら、不倫ドラマをおいそれとは作れないだろう、このように姦通罪の有無は現実だけではなく創作の世界も大きな影響を与えている。「人の物が欲しくなる」という心理は確かにある。私だって、ソシャゲのガチャで「今回のキャラは回さなくていいな」と思っても、人様がゲットしているのを見ると、つい回してしまったりする。しかし、その欲求を抑えられない者は「悪女」などというカッコいいものではないと思う。話は変わるが、最近某ティラミス店の騒動をご存じだろうか。日本の会社が海外のティラミス店を丸パクリした上に、相手の権利まで奪ったという話である。概要だけ聞くと、とても悪い話だが、この会社は現時点では法的に悪いことはしていないのだ。「悪い奴ほど法律を守る」のである。よって、バッチリ相手から訴えられる上に負ける可能性が高い不倫に身を染める女は「悪女」より「馬鹿女」のほうが近い。法的に相手を完封した状態で悪いことをし、地団駄を踏むしかない相手から発せられるにふさわしいのが「この泥棒猫!」という言葉である。【ダ】➤「妥協」(だきょう)…“深淵”のように、こちらが妥協しているとき、相手も妥協している【ヅ】➤「ヅラ」(づら)…バレたほうより、それにベストなリアクションを取らなければいけない相手のほうが辛い【デ】➤「ディズニーデート」(でぃずにーでーと)…お互いの顔より、行列に並んでスマホを見ている時間のほうが長い【ド】➤「泥棒猫」(どろぼうねこ)…おキャット様は人間の男などわざわざ盗らないプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。とにかく猫が好きで猫が登場する作品も多い。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。著作『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年02月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第27回アクマの辞典ザ行【ジ】➤「自己肯定感」(じここうていかん)…今後、肯定力に実力が追いついてない問題が深刻に今回のテーマはザ行から「自己肯定感」である。私の文章はよく「自虐系」と言われるのだが、正直そういうノリはもう流行らないだろうし、むしろこれから「うちの子が真似したらどうするんですか」と怒られる側になっていくと思う。つまり売れもしない内から芸風がオワコンになるという、2019年の目標は「転職」に決定なのでは、という状態だ。だが冷静に考えたら私は無職だった。無職ほど世相に振り回されない安定した職業はない、悪いが今年も安泰である何故自虐がもう流行らないかというと、今は無駄な謙虚さより最初に言った「自己肯定感」のほうが大事だからである。日本人は諸外国の人々に比べて自己肯定感が低いと言われている。何故そうなったかと言うと日本には「自信満々な奴はその自信がなくなるまでハンマーで殴って良い」という法律があるからだ。目の前で人が屠殺されれば誰だって「俺はハゲだし嫁はブスです」と卑屈なまでに謙虚になってしまうだろう。しかし、それはもう古い。そうやって他人の自信を奪おうとする奴こそ、ネイルハンマーの釘を抜く側で殴ってやるべきだ、という声がだんだん大きくなってきているのだ。自分の価値は他人が決めるものではない、どれだけ自分が自分を認めてやれるかのほうが大事だということである。つまり、人様に向かってブスだデブだと言ってくる連中なんぞに認められることなんかより、鏡に映った自分を見るたびに「どうして石原さとみがこんなところに?」と思えるようにしたほうが良い、ということだ。つまり鏡に石原さとみの写真を貼れば解決である。もちろん個人が「俺は誰が何と言おうと卑屈で行く」「はじめましてチンカスです」という方向性で行くなら止める権利はない。しかし自信のある人に対し他人が「もっと謙虚になれ」「身の程を知れ」というのはもはや、大きなお世話な世の中なのだ。だから私も、あまり自虐的なことを書きすぎると、親御さんたちから「うちの子のセルフリスペクトがロストしたらどうするんですか」と怒られるかもしれない、ということである。だが私も、昔に比べて「自己肯定感」は格段に上がっているのだ。今から10年前、私はその時も無職だったのだが、当時のブログにはもっと「ニートですみません」「無職の分際で」というようなことを書いていたと思う。それに対して今は「無職である自分に誇りを感じている」というスタンスだ。それもセルフリスペクトだけではない。「働かずに食う飯は美味いか?などとおっしゃいますが、農家さんが一生懸命作った米は誰が食っても美味いに決まっているでしょう、失礼じゃないですか?」という他者に対するリスペクトまで持てるようになったのだ。自分を肯定できない奴が心から他者を肯定できるわけがない。恋愛においても、自己肯定感の低い女は愛され下手で恋人ができなかったり、クズ男にハマったりといいことがないと言われている。とりあえず鏡に憧れの芸能人の写真を貼るところからはじめよう。【ザ】➤「財力」(ざいりょく)…相手に求めるのは古い【ジ】➤「自己肯定感」(じここうていかん)…今後、肯定力に実力が追いついてない問題が深刻に【ズ】➤「ずるい女」(ずるいおんな)…30歳以上はつんく♂が歌い出す【ゼ】➤「ゼクシィ」(ぜくしぃ)…あの厚さはズルズルつきあって結局結婚しないまま別れる男を撲殺するため【ゾ】➤「ゾンビ映画」(ぞんびえいが)…「ゾンビ映画好きだよ、バイオハザードとか」と言ったら怒られる世界プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年02月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第26回アクマの辞典ガ行【ギ】▶「疑似恋愛」(ぎじれんあい)…他人の恋路を邪魔すると馬に蹴られて死ぬ、たとえ相手が二次元でも今回のテーマはガ行から「疑似恋愛」である。疑似恋愛とは、二次元やアイドル、まともに見たら網膜が焼けてしまうイケメンや美女など、自分のものになる確率が極めて低い相手と、脳内でだけ「つきあっている」設定で楽しむ恋愛である。つまりただの「妄想」なのだが、脳内というのは唯一何をやっても罰せられない、世界一治安が悪い、無法地帯である。逆に、脳内で二次元やアイドルとつきあわなかったらどこでつきあうのだ、ここ以外で交際しようとしたら、国家権力や医療機関を呼ばれる恐れがある。もちろんあくまで妄想なので不毛と言えば不毛なのだが、そうすることにより、本人がセロトニンでビショ濡れになれると言うなら、それはそういう健康法でもあるのだ。それを止めるというのは、ジョギングをしている人に体当たりをかますに等しい。だが、ジョギングや筋トレがそんなに体当たりされないのに対し、この「疑似恋愛」には、未だに後ろから追突してくる人間がいるのだ。何故ぶつかってくるかというと「コースアウトしている人間を正しい道に戻してやるため」である。先日「二次元の男に夢中な30過ぎの友達に三次元の男を紹介してやった」という記事を見て「これは戦後のエピソードだろうか」と思った。平成も終わる今だからこそ、あえて昔の悲惨な歴史を振り返ろうという企画なのかと。だが残念なことに平成30年の話だった。もちろん、その二次元好きの友人が男を紹介してと言ったわけではない、「二次元の男などというクソの役にも立たないものに現実逃避している友人の目をこの私が覚まさせてやらなければ」という「正義感」略して「大きなお世話」によるものである。逆に文字数が増えてしまったが、これは疑似恋愛趣味だけではない、世の中には妙齢の女がリアルの男との恋愛や結婚には目もくれず趣味に没頭している姿を全部「現実逃避」と呼ぶ勢がいるのだ。恋愛以外現実じゃないとは、お前はリアルの範囲が狭すぎやしないか、と思うが、そういう人間にとっては全ての趣味が「恋愛以下」もしくは「恋愛の代替」なのである。男が「俺様たちに興味がないなんて、どうかしてんじゃねーの?」と、趣味没頭女を悪く言うのは2兆歩譲ってまだわかるが、同性までもが「画面と話してる暇があるなら、合コンにでも行こうよ!時間がもったないぞ!」と言ってくるのは絶望的すぎる。それは親切ではない、三次元の男のほうが二次元の男より優れているという、自らの価値観の押しつけである。こういった「オタクの目を覚まさせようとする人」というのは未だいなくならないのだが、そろそろオタクたちは「ちゃんと起きている」ということに気付いたほうが良いのではないだろうか。起きて、顔を洗い、メガネをかけた上で「三次元より二次元のほうが良い」と言っているのだということを、メガネをかけてちゃんと見てほしい。【ガ】▶「ガールズトーク」(がーるずとーく)…ガールたちの年代によって、美容、健康、など話題が変わるが、他人の悪口だけが普遍【ギ】▶「疑似恋愛」(ぎじれんあい)…他人の恋路を邪魔すると馬に蹴られて死ぬ、たとえ相手が二次元でも【グ】▶「グーグル」(ぐーぐる)…グーグルに話しかけられるかどうかで年がわかる気がする【ゲ】▶「減点方式」(げんてんほうしき)…美人は初対面が最高点で後は字が汚いだけで減点されるというが、字が綺麗でも「隙がなくて可愛くない」と減点される【ゴ】▶「ご飯デート」(ごはんでーと)…パパ活のパパ側はそう言ってそうプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年01月21日焼きたてチーズタルト専門店パブロ(PABLO)は、「パブロスムージー冬の香るゆず」を 2019年1月15日(火)からパブロカフェ店舗にて販売する。パブロスムージーは、濃厚でコクのあるホイップクリームをあしらった、デザート感覚でお楽しみいただけるスムージー。定番3品に加えて、その季節ごとに限定スムージーを展開している。まだまだ寒さの続くこの季節、平成最後の冬にパブロが提案するのは、冬の季節に欠かせないゆずを用いた「パブロスムージー冬の香るゆず」。カップの底にれんげはちみつのゼリーを敷き、クリームチーズやゆずソースをあわせたスムージーを注ぎ入れた。さらに、その上にはエスプーマ製法でふわふわに仕上げたクリームチーズ入りのホイップクリームを絞り、ゆずはちみつソースをあしらって仕上げている。ほろ苦く甘酸っぱいゆずの香りと、コク深いクリームチーズ入りホイップクリームが織りなす、爽やかな風味とコクのある味わいを一緒に楽しめる1杯だ。【詳細】パブロスムージー 冬の香るゆず発売期間:2019年1月15日(火)~2019年2月14日(木)価格:カジュアルカフェ 650円(税込)、プレミアムカフェ 750円(税込)販売店舗:・カジュアルカフェ (ラウンドワン札幌白石本通店/イオンモール札幌発寒店/エスパル仙台店/ザ・モール仙台長町店/ららぽーと富士見店/小田急多摩センター店/越谷レイクタウンmori店/アトレマルヒロ川越店/郡山フェスタ店/イオンモール大高店/イオンモール長久手店/名古屋サカエチカ店/イオンモール津南店/イオンモール新潟南店/新潟万代ビルボードプレイス店/ 金沢もりの里店/心斎橋店/心斎橋オーパきれい館店/道頓堀店1階/イオンモールりんくう泉南店/梅田HEP FIVE店/イオンモール橿原店/姫路店/神戸元町店/イオンモール広島府中店/イオンモール宮崎店/沖縄国際通り店/イオン南風原店/ANA Hangar bay Cafe byPABLO・プレミアムカフェ 道頓堀店2階
2019年01月14日焼きたてチーズタルト専門店パブロ(PABLO)は、1月15日から2月14日までの期間限定で、パブロスムージー「冬の香るゆず 」を発売する。「パブロスムージー冬の香るゆず 」602円パブロスムージー「冬の香るゆず 」は、れんげはちみつのゼリーの上にクリームチーズや、ゆずソースをあわせたスムージーを注ぎ入れ、エスプーマ製法でふわふわに仕上げたクリームチーズ入りのホイップクリームと、ゆずはちみつソースをトッピング。 ゆずのほろ苦く甘酸っぱい香りとコクのあるクリームチーズ入りホイップクリームが絶妙にマッチし、爽やかな風味とコクを堪能できる一品となっている。価格は602円(プレミアムカフェでは694円)で、なくなり次第終了となっている。〔カジュアルカフェ〕ラウンドワン札幌白石本通店、イオンモール札幌発寒店、エスパル仙台店、ザ・モール仙台長町店、ららぽーと立川立飛店、小田急多摩センター店、越谷レイクタウンmori店、アトレマルヒロ川越店、郡山フェスタ店、イオンモール大高店、イオンモール長久手店、名古屋サカエチカ店、イオンモール津南店、イオンモール新潟南店、新潟万代ビルボードプレイス店、金沢もりの里店、心斎橋店、心斎橋オーパきれい館店、道頓堀店1階、イオンモールりんくう泉南店、梅田HEP FIVE店、イオンモール橿原店、姫路店、神戸元町店、イオンモール広島府中店、イオンモール宮崎店、沖縄国際通り店、イオン南風原店、ANA Hangar bay Cafe byPABLO 〔プレミアムカフェ〕道頓堀店2階での取り扱い。
2019年01月11日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第25回アクマの辞典ワ行【ヲ】➤「ヲタ夫婦」(をたふうふ)…「結婚したんだから足洗うよね」と言ってくる者もいるので油断はならない今回はワ行から「ヲタ夫婦」だ。最近は「ヲタ婚活」などヲタク同士でパートナーを見つけようという催しも活発だが、そもそも「ヲタ同士なら仲良くできんだろ」というのも乱暴な考えだったりする。インターネットでは日夜、ヲタク同士が「戦に次ぐ戦」「学級会が終わって学級会が始まる」という、一般人がその場で吐いてしまうような陰惨な戦いを繰り広げているのだ。むしろヲタク同士というのは「ケンカのネタに困らない」間柄だったりもする。しかし、人生の大半を二次元と向かい合ってきたため、いざ三次元に向かうと何を話してよいかわならない、というヲタクがいることも確かだ。そして、ヲタクの特徴に「得意分野の事なら饒舌になる」というのがある、つまり何を話してよいか全くわからない一般人相手より、ヲタク相手のほうがお互い話しやすいだろう、というのも一理ある。だが、ヲタクは得意分野の話になると、饒舌にもなるが同時に早口にもなってしまうし、興が乗り過ぎると会話ではなく、独り言と化すので、本当にそれでコミュニケーションが取れているかは別の話である。このように、話すだけならヲタ同士のほうがスムーズかもしれないが、それが結婚となると「同じアニメが好き」というだけでは難しい。むしろ片やジャニヲタで片や軍ヲタという、全く趣味が違う二人でも趣味にかける金銭感覚や、時間の感覚が似ていればそんなに揉めることはない。逆に、同じゲームの同じキャラが好きでも「課金は月1万まで」の人間と「リボ払いにしてでも出るまで回す」という人間が一緒になっては上手くいくはずがない。じゃあリボ払い同士が結婚すれば上手く行くのかというと、それはそれで早急に破滅すると思うが、少なくとも「どちらか一方が我慢を強いられる」という状況にないだけマシだ。そもそもヲタクがパートナーに求める「自分の趣味を理解してくれる人がよい」というのは「私の推しカプがどれだけシコいか相手にも理解してほしい」「2人で“尊い!”と叫んで気絶したい」という意味ではない。理解してほしい、というのは「否定はしないでほしい」つまり「ほっといてくれ」ということである。つまり、私の推しカプがどれだけSSS(スーパーシコシコ)かはわかってくれなくてよいから、それが私にとって大切なものだということはわかってほしい、ということである。しかし、世の中には、自分が理解できないもの=ゴミと見なし、配偶者の趣味のものを勝手に捨ててしまったりする人もいる。趣味がわからないのは仕方ないが、少なくとも「パートナーの大事なものをゴミ扱いする相手」とは一緒にならないほうがよいだろう。つまり共通の趣味を持つことより、お互いの趣味を否定しないことのほうが大事なのだ。「我ら推しているものは違えど、推しを大事に思う気持ちはわかり哲也」とお互い認め合っているのが理想の「ヲタ夫婦」ではないだろうか。【ワ】➤「忘れられない男」(わすれられないおとこ)…大体「この恨み忘れてなるものか」という動機で覚えられている【ヲ】➤「ヲタ夫婦」(をたふうふ)…「結婚したんだから足洗うよね」と言ってくる者もいるので油断はならない【ン】➤「N’夙川BOYS」(んしゅくがわぼーいず)…ンしゅくがわボーイズ、辞典の「ん」項目に現れた新たな救世主、バンドプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年01月07日竹内結子が主演するドラマ「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」の第1話ゲストが決定。馬場ふみか、中村ゆりか、秋山ゆずき、伊原六花が、劇中で“国民的アイドルグループ”「フォレスト」のメンバーを演じる。法廷ではなく、スキャンダルの裏側を舞台にしたノンストップ・エンターテインメント「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」。情報を操作し、裏で社会を動かす“スピン・ドクター”を、日本で初めて題材にしたオリジナル・ストーリーだ。第1話で竹内さん演じる氷見の元を訪ねてきたのは、人気4人組アイドルグループ「フォレスト」の冠番組「フォレスタジアム」のプロデューサー。生放送で彼女たちが歌を披露している際に、センターの赤江桃子が歌詞を間違えるトラブルが発生、桃子のそばにリーダー・白石杏里が近寄り、肩をぶつけて「ふざけんなよ」と言い放ち、桃子が過呼吸になってしまうという事態に発展してしまう。そしてその模様が全国に流れたことで、不仲説や解散疑惑を報道、ファンからはクレームが寄せられ、その中にはなんと杏里への殺害予告も…。事を重く受け止めたミナトテレビは、番組内でグループの謝罪会見を放送することになったのだが、プロデューサーは万が一に備え、危機管理の専門家である氷見に協力をして欲しいとやってきたというのだ。そんな「フォレスト」のメンバーに、今回注目の若手女優たちが決定。リーダー・白石杏里役には、「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- THE THIRD SEASON」「深夜のダメ恋図鑑」、来年には『善悪の屑』でヒロインを務めることが決定している馬場ふみか。センターの赤江桃子役には、「花にけだもの」『ラーメン食いてぇ!』で主演を務めた中村ゆりか。また、ダンスメンバーの蒼井ゆず季役と緑川林檎役には、話題作『カメラを止めるな!』の秋山ゆずきと、「チア☆ダン」でTVドラマデビューした伊原六花が決定。たった一夜限りの限定グループをぜひお楽しみに。「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」は2019年1月10日より毎週木曜日22時~フジテレビにて放送(初回15分拡大)。(cinemacafe.net)
2018年12月27日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第23回アクマの辞典ラ行【リ】▶「理想が高い」(りそうがたかい)…顔によって言っていい条件の数が変動する、ブスは1個でも「高い」と言われる今回のテーマはラ行から「理想が高い」だ。日本は「理想の相手は?」と聞かれて二項目以上答えると「ブスのくせに理想高い」「だから結婚できないんだよ」と口を極めて罵倒される国なので、多くの女が「優しい人」という薄らぼんやりした返答をすることを余儀なくされている。特に相手に「年収いくら以上」を求める女は嫌われがちだが、ここを完全に不問にしろと言われたら、結婚生活以前に人間生活が破綻してしまう。相手に「結婚生活をやっていける年収」を求めるのは当然だろう。では「やっていける年収」「毎日見ても健康を害さない顔」程度の相手ならそこで妥協すべきでありそれ以上を求めるのは贅沢で、理想が高い身の程知らずということになってしまうのだろうか。そんなことはない。何故なら、交際も結婚も妥協してまでしなければいけないことではないからだ。「とにかく日本国籍が欲しい」「何がなんでも姓を変える必要がある」という特殊事情があるなら妥協もやむなしだが、そうでないなら理想を下げてまでするほどのことではないだろう。むしろこの「妥協」のせいで「しないほうがマシだった」な結果になることもままある。しかし世の中には「女は30までに結婚しないと」などという脅迫が満ち溢れており「結婚はしなくてはいけない」→「結婚するためには妥協が必要」→「妥協できない理想が高い女は結婚できない」→「そういう女は地獄の業火に焼かれて死ぬ」ということにしたい人間が多いため、妥協は必要で理想が高いのは悪という考えが蔓延してしまっている。ともかく「結婚」の称号を得ることが最重要で、その内容に関しては細かく問い過ぎるな、ということである。そんな世の中において、それでも「理想が高い」人間はそう言った脅迫や一般論に屈しなかった鋼のメンタルと確固たる自分を持っている人間と言える。脅迫に屈し、妥協に妥協を重ねた相手と結婚し野垂れ死ぬより「年収1000万以下の男と結婚するぐらいなら野垂れ死んだほうがマシ」という高潔な精神の持ち主である。同じ野垂れ死にでも後者のほうがその死に顔は安らかだろう。「結婚すれば安泰」というのがもはや都市伝説であると判明している昨今、むしろ理想は高く持ち結婚に対しては「結婚?まあ俺のお眼鏡にかなう相手が見つかったらしてやってもいいけどな?」と乙女ゲーに出てくる俺様野郎みたいなスタンスを取ることが、妥協づくめの結婚をするより幸せになれるのではないだろうか。【ラ】▶「ラブホテル」(らぶほてる)…女子会や外国人旅行客の宿泊先として活躍、カップルはヤれればどこでもいいだろうから譲るべき【リ】▶「理想が高い」(りそうがたかい)…顔によって言っていい条件の数が変動する、ブスは1個でも「高い」と言われる【ル】▶「ルックス重視」(るっくすじゅうし)…毎日見るなら形が良いものが良いだろう。【レ】▶「連絡を待つ女」(れんらくをまつおんな)…連絡が来たら来たで「すぐに返信しないほうが良い」というしゃらくさいテクを使おうとする【ロ】▶「ろくな男がいない」(ろくなおとこがいない)…自分ですらわからない自分の魅力をわかってくれる男がいないことプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年12月21日ゆずが12月19日、AbemaTVに生出演。来年、弾き語りでドームツアーを行うと発表した。17日に「今後の活動について重要なお知らせがあります」と同サイトで告知していたゆず。「発表日時は12月19日午後9時。同日、ゆずのオフィシャルSNSをチェックしてください。よろしくお願いします」とメンバーである北川悠仁(41)と岩沢厚治(42)の連名でアナウンス。その物々しい告知方法から、「解散ではないか」と心配する声が上がっていた。各メディアによると、弾き語りでのドームツアーは日本の音楽史上初めての試みだという。もちろんTwitterでは《ちょっとー!!!!!!!ゆずにまんまと騙された ドーム弾き語りおめでとう!!!》《ゆず!史上初!ドーム弾き語りライブ!来年春!》《大好きです。ドーム頑張って下さい》と喜びを隠せないファンもいたが、いっぽうでその告知方法に苦言を呈す声も。《今回のゆずの発表の仕方はなんだかいい印象を持てなかったなあ》《このプロモどうなんだろ……これでファンは減ることはあれど、増えることはないと思うのだけれども……?宣伝効果は兎も角、いい印象は受けなかったなぁ》《思わせぶりな発表マジやめて欲しい。待つ身は超長いから》音楽業界からも、今回の余波について心配する声が上がっている。「ファンの間では『せめて“重大発表があります!”とポジティブさを匂わせてほしかった』といった声が上がっています。そのほうが、ファンも期待しながら待つことができますから。こういった煽り方を大々的にすると、今後、ファンが“お知らせ”について無関心になる危険性も。童話の『オオカミ少年』みたいに、いざ大事な告知をしても届かなくなってしまうのではないでしょうか……」(音楽関係者)熱心なファンの多いゆずだからこそ、文言には注意を払う必要があったのかもしれない。
2018年12月20日12月17日、歌手のゆずが公式ツイッターで19日夜に「今後の活動について重要なお知らせ」があると発表し、Yahoo!のトレンドランキング1位に「ゆずのお知らせ」がランクインし話題となっている。ゆずの公式Twitterには、「ゆずからのお知らせ」というコメントとともに公式ホームページのURLが投稿された。公式ホームページには「ファンの皆さんへ。いつもゆずを応援してくれてありがとうございます」と感謝を述べ、「今年も残りわずか。12月19日(水)には、ゆず2018年を締めくくる映像作品『LIVE FILMS BIG YELL』が発売になります」と報告。続いて、「そんな中、ゆずから今後の活動について重要なお知らせがあります」と明かし、「同日、ゆずのオフィシャルSNSをチェックしていてください。よろしくお願いします。ゆず北川悠仁岩沢厚治」と連名で呼び掛けた。発表日時は12月19日の21時としている。これに対しファンは「ゆずのお知らせってなんなんかね?休止?」「ゆず解散、うそでしょ~」「嫌な予感しかない」と悪い知らせを予想するファンや、「制作活動に専念するため活動休止とか、ハッピーなお知らせだと信じてる」「良いニュースだと信じてる!セカオワと対バンでもいいよ?」など吉報を待つファンも見られた。19日にどんな報告がされるのかが待たれるばかりだ。
2018年12月18日ゆずの新曲『マボロシ』の楽曲世界観の深層に迫るアートワーク展「ゆず マボロシ展」が、12月7日から12日まで、東京・目黒のCLASKA The 8th Galleryで開催中。11月16日に配信リリースされたゆずの新曲『マボロシ』は、近年のゆずが背負ってきた“陽”のパブリックイメージを手放し、現在のゆずが表現できる“陰”の部分を表現したミディアムバラード。北川悠仁が「ゆずを俯瞰し、プロデュースする」感覚で制作を行い、岩沢厚治の唯一無二の歌声をより昇華させた意欲作だ。今回のアートワーク展は、同作のメインビジュアル、ジャケット写真を手掛けた写真家・北岡稔章が撮影した、楽曲世界観の深層に迫るアートギャラリーとなる。“光と闇”“表と裏”“感情の揺らぎ”“水”“重なり”…さまざまな切り口から楽曲を捉え、見る者を新たな境地へと誘っていく。空間デザインは山家章宏、グラフィックデザインは鳴尾仁希が担当。これまで数々のアーティストとコラボレーションを行い、従来のJ-POPの枠を越えた表現を続けてきたゆずの、最新のアートワークが並ぶ。【イベント情報】ゆず マボロシ展会期:12月7日~12月12日会場:CLASKA 8F “The 8th Gallery”住所:東京都目黒区中央町1-3-18時間:12月7日~11日 12:00~20:00(最終受付19:40)、12月12日 12:00~17:00(最終受付16:40)※最終日のみ17:00クローズ入場無料
2018年12月10日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第23回アクマの辞典ヤ行【ユ】▶「ゆとり世代」(ゆとりせだい)…30代のゆとりも増えるので、「若く見られた」と喜ぶゆとりも出てくるかも今回のテーマはヤ行から「ゆとり世代の恋愛」だ。「ゆとり」とは何か若い奴の悪口を言いたいが、語彙が死んでて何も出てこない時にとりあえず繰り出される言葉として有名だが、そもそも「ゆとり世代」とは正確にはどこを指すのか。ウィキペディアによると、主に悪口で使われている「ゆとり世代」は1987年4月2日から2004年4月1日生まれを指すらしい。つまり、初代ゆとり世代は、もう30歳ぐらいなのである、若者を揶揄する言葉として「ゆとり」を使うのはもはや「マンモスうれピー」級の遅れ感なのだ。しかし「ゆとり」という言葉はすっかり悪口として定着していて、その枕詞は「これだから」が大半であり「さすが」とか「俺たちにできないことをやってのける」とかはあまり言われない。そんな「これだからゆとりは」と言われるゆとり世代だが、その元となった「ゆとり教育」を思いついたのは、当たり前だが当時子どもだったゆとり世代ではなく、大人だ。つまりゆとりを生み出した元凶である、ゆとりより上の世代が「これだからゆとりは」と言っているのだ、海原雄山が自分で作ったあらい(※)に対し「このあらいを作ったのは誰だあ!」とブチ切れているようなものである。そんな、ある意味被害者と言えるゆとり世代だが、その特徴として「主体性や積極性がなく何事に対しても興味が薄い」というのがある。中高年の大好物としておなじみの「若い者の○○離れ」である。特に「若者のセックス離れ」という言葉はよく聞く話題だ。よって「ゆとり世代は恋愛にも積極的ではない」となってしまうのだが、これはゆとり世代が消極的性格だからというより「暇つぶしの選択肢が増えた」せいではないだろうか。私が若いころは、文明があまり発達しておらず、竪穴式住居に住んでおり、当然娯楽も、石を遠くに投げて爆笑するか、男と女、もしくは男と男、女と女、組み合わせは何でもいいが、人が二人以上いればできる「恋愛」という原始的な遊びしかなかったのである。つまり「セックスしないと時間が経たない」からやっていたのである。それが今では、スマホやパソコン一台あれば一日容易につぶれる、というか意図せず潰してしまうこともしばしばだ。それだけではなく、娯楽はひと昔前に比べ飛躍的に多様化し安価で手軽なものも増えた。そんな数ある暇つぶしの中で「恋愛」というのはかなりコスパが悪い。時間も使うが「風が吹けば桶屋が儲かる」と同じく「サイゼリヤを初デートに使うとネットが炎上する」ということわざがある通り「安く済まそうとする奴は恋愛する資格がない、出直して来い」という風潮さえある。つまり、恋愛は娯楽のレビューサイトでは「コスパ☆1」だ、コスパ重視の若者はまず選ばないだろう。このように恋愛というのは割と贅沢品なのだ、贅沢せずに慎ましく生きてるんだから逆に恋愛しない若者を褒めてもよいだろう。※「あらい」…さしみの一種。こい・くろだい・すずきなどの肉の生身を冷水や氷で洗いちぢませたもの【ヤ】▶「ヤンデレ」(やんでれ)…リスカ画像を送ってきた後にデレられるとさらに怖いので現実向けではない【ヰ】▶「ヰタ・セクスアリス」(ゐた・せくすありす)…バンド名かと思ったら森鴎外の小説。キラキラネーム創始者の底力【ユ】▶「ゆとり世代」(ゆとりせだい)…30代のゆとりも増えるので、「若く見られた」と喜ぶゆとりも出てくるかも【ヱ】▶「ヱビス」(ゑびす)…発泡酒しか買わない奴が、たまに奢りでヱビスビールを飲んでおいて「ヱビスはクセが強い」と言っている印象※個人の感想【ヨ】▶「嫁姑」(よめしゅうとめ)…両方自分がいじめられてると思っているプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年12月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!☆第22回アクマの辞典マ行【ミ】▶「(人を)見る目」(みるめ)…モテないわけではなく、周りの人を見る目がない今回のテーマはマ行から「(人を)見る目」である。これはデカい虫しかいない無人島に生まれたというのでなければ、ある意味最重要なものだ。たとえ容姿や才能、金などに恵まれていたとしても、これがないと、何一つ恵まれずに裸一貫で生まれてきた上ケツが汚ねえヤツより最悪な人生を送る羽目になる。むしろ恵まれた人間ほど人を見る目が必要になる。そもそも何もないヤツには「何か目当て」のヤツが寄ってこないのである。もちろん何か目当てのヤツどころか何も寄ってこず、たまに勢い余ったカナブンとかがぶつかってくるだけの、デカい虫しかいない島に生まれてきたのと大して変わらない人生にもなりがちだ。だが、何も寄ってこないということは当然変なのも寄ってこないのだ。片や、何か持っている人間のところには人が集まる、集まれば集まるほどその中に「変なの」が混ざる率が上がる。よって変なのを掴まないための「人を見る目」が必要となってくる。例えば小室哲也さんなど、全盛期にもう一生働かなくていいぐらいの収入を得たはずだ。だがその後、何故あんなワイルドをゲットした展開になってしまったかというと、チープなスリルに身を任せたり、理由はいろいろあるだろうが、寄ってきた変なヤツの話に乗ってしまったからというのも大きいだろう。「才気がある人間ほど人を見る目がない」という説もある。容姿や才能に恵まれた人間は、幼少より周りに褒められ、素直に育っているため「まさかこの誰もが認める砂場の砂で堅い団子を作るのが天才的に上手い俺様をだますヤツなどいるはずがない」というように「人を疑う心」にパラメータを振り忘れて大人になってしまったりするのだ。よって、実際1~2度だまされてやっと「あ、俺をだますヤツがいるんだ」と気づくことになるのだが、1~2度だまされた時点で人生が終わっている可能性もある。片や何も持っておらず、周りから褒められた経験がない人間は、少し褒められただけで舞い上がる「チョロい」人間になってしまうケースも多々あるが、逆に「この祖父母にも塩対応された俺様に優しくするとは、こいつ何を企んでいるのだ」と猜疑心の塊となり、「てめえドコ中だよ?」と絡んでくるヤンキーの如く、人を見たら「お前、ナニ教だよ?」と自分に近づく人間は全員宗教の勧誘と思っているヤツも多い。これは人を見る目があるというよりは、素直な人間が「全員信じる」のに対し「全員信じない」という全てをシャットアウトする戦法である。こうすれば、変なヤツにだまされることはなくなるが、純粋な好意の人間も追い出すことにもなり、当然「孤独」である。「人を見る」というのは人を疑うことであり「人を見て態度を変える」というのは下品な行為だと思われがちだ。だが、「おかしい」「合わない」と思った人間から距離を取れないようではワイルドをゲットすることになる。だからと言って人を見すぎると、孤独になる。人を見る時は「視力0.7」ぐらいで見るのがベストかもしれない。【マ】▶「マウンティング」(まうんてぃんぐ)…優位を取ろうとする女をマウンティングゴリラと呼べるようになった、功績の高い言葉【ミ】▶「(人を)見る目」(みるめ)…モテないわけではなく、周りの人を見る目がない【ム】▶「無償の愛」(むしょうのあい)…無償労働をさせるために使われる言葉【メ】▶「メシウマ」(めしうま)…アイスはバニラ、のように「FXで大損した人」などがシンプルで一番うまい【モ】▶「モテ期」(もてき)…生まれた瞬間に終わっているケースが多いプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年11月21日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■アクマの辞典ハ行【ハ】▶「腹黒女」(はらぐろおんな)…女から見て気に入らない女は全部「腹黒」ということになる今回のテーマはハ行から「腹黒女」だ。腹黒とは、表面上は白を装いながら、その振る舞いは全て自分の利益のためという、腹の中は真っ黒のイカみたいな奴のことである 。しかし、デキ婚のことを本人たちや新婦の親が「授かり婚」と言い変えたりするように、腹黒女たちは自分たちのことを「腹黒」などと言ったりはしない。何と言うのか?「あざとかわいい」だ。これは「なんでもヤバいと言っておけばいいと思ってるだろ」と怒られるの承知で「ヤバい」と言うに等しいパワーワードだ。ちなみに「パワーワード」も最近、多用されすぎの思考停止用語としてよく怒られる。つまり二倍怒られてでも使いたい「ヤバいパワーワード」=「あざとかわいい」なのだ。読んで字の如く、計算しつくされた、あざといファッション、メイク、しぐさをしつつも、男にはそのあざとさを勘づかれてない、もしくは「もう、あざといんだから!」と言われながら飯を奢られている女のことである。昔からよくいるブリっ子じゃねえかと思うかもしれないが、本物のあざとかわいい女はバカを装ったりしない。なぜなら、それが何の得にもならないとわかっているからだ。「バカを装え」は女の鉄板モテテクであり、合コン「さしすせそ」などその代表だろう。確かにそれがヤリコンだというなら、前戯から後戯まで「すごーい」だけでよく「さしせそ」すら不要なのだが、真面目な結婚をしたい女に対して、婚活コンサルタントが「バカを装え」とアドバイスしているところもあるというから驚きである。そこがペットショップなら「バカそうだけどクソカワイイ」で決めても良いと思うが、結婚相手として「バカ」かどうかで女を選ぶ男はそれ以上のバカか「バカだから操りやすい」と思っているかのどちらかだ。もちろんホンモノのバカの方でいらっしゃるなら、そのようなお相手と結婚しても「ベストマッチング」かもしれないが、コンサルのアドバイスに盲従し「バカを装って」結婚した場合、その相手はちょっと口答えしたり自分の意見を言ったりしただけで怒りだす可能性が非常に高い。「バカ(自分より下)と思って結婚した」のだから当然だ。それも、カワイイだけのバカ女が1人、2人肩に乗っていても余裕で歩ける、むしろちょうどいいハンデという、手足に重りをつけて生活しているサイヤ人のような真の高スペック男ならまだ良いかもしれないが、そこまでの甲斐性もなく「バカな女(共働き必須)希望」の男はもはや結婚相手を探しているとも言い難く、素直に「お母さん希望」と言ってくれたほうが助かる。よってモテるために「バカを装う」というのは、そういう男を寄せ付ける「雑魚モテ」をするだけである。本当に「あざとかわいい」女はそんなことはせず、むしろ平素は「しっかりした女」、ともすれば「1人で生きていける女」のようにふるまうという。それでは男を寄せ付けないと思われるかもしれないが、もちろんツッパリ倒した女ではなく、弱みやバカさも見せる、ただその弱みやバカさを見せる相手を「厳選」するのだ。そうすれば相手は「俺にだけ本当の自分を見せてくれている」「頼られている」思うのである。あざとかわいい女は「一本釣り」なのだ。いらぬ雑魚に時間をかけないのが、その「あざとさ(頭の良さ)」の所以である。【ハ】▶「腹黒女」(はらぐろおんな)…女から見て気に入らない女は全部「腹黒」ということになる【ヒ】▶「姫扱い」(ひめあつかい)…王族に生まれなくても高いシャンパンを入れればなれる、良い世の中【フ】▶「不意打ちキス」(ふいうちきす)…性犯罪【ヘ】▶「平成」(へいせい)…自分が平成だったら二十代のうちに終わらせてほしかったと思う【モ】▶「モラハラ男」(もらはらおとこ)…「間違ってるお前」を正しにやってきた間違ってる男プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年11月07日人気デュオ・ゆずの北川悠仁が描くマスコットキャラクター・ゆずマンが漫画化され、WEBマンガ『まいんち ゆずマン』として連載スタートすることが決定した。ゆずマンは、北川悠仁がゆずのメジャーデビュー前から描いていたオリジナルキャラクターで、これまでCDジャケット写真やグッズ、ライブ演出などで使用され、ファンの間で長年親しまれてきた。2018年には、配信シングル「公園通り」ジャケット写真や、テレビ朝日系アニメ『クレヨンしんちゃん』での特別出演、LINEスタンプ販売など、さまざまな形で登場。愛嬌のあるイラストが特徴だが、これまで“マンガ”形式では発表されていなかった。『まいんち ゆずマン』は、集英社が運営するWEBサイト「よみタイ」「少年ジャンプ+」にて、本日29日より連載がスタート。隔週で2話ずつ配信予定で、ゆずマンをはじめ、ゆずマンの家族(ゆず一家)、ゆずマンの幼稚園の友だちが繰り広げる、ほのぼの4コマ漫画となっている。北川は「小さな頃から漫画が大好きで、中学生のときの夢は『漫画家』でした。ゆずがデビューする前、部屋でおもしろがって描いていたキャラクター『ゆずマン』。あれから21年、このたびWEBマンガという形で連載できることになりました。ゆずマンが動き出し、 物語が巻き起こる姿を見て、僕自身が描きながらワクワクしています。日々の小さな楽しみとして、皆さんに楽しんでもらえたらうれしいです」とコメントしている。
2018年10月29日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第20回アクマの辞典ナ行【ナ】➤「涙(は女の武器)」(なみだ)…使ったら死ぬ(社会的に)系アイテム今回のテーマはナ行から「涙(は女の武器)」だ。女のみなさん、涙を武器に使ったことがあるだろうか、女たるもの、眼球から涙を散弾銃のように撃ち相手をハチの巣にするぐらい朝飯前のはずだ。でもそれを使うと、力の差が圧倒的になってしまうので使わないであげていると思う。だが、液体状の涙を武器として使っている者はいる。特に子どものころ、涙は「切り札」として常用されていた。幼少時の涙というのは、日本の道路交通法みたいなもので、どれだけ歩行者が全裸に靴下のみ着けて道路に大の字で寝ていようと、とりあえずそれを轢いた車が悪い、となってしまうように、どんな事情があろうと「泣かせたほうが悪い」となり、先生などに怒られていた。つまり泣いたもの勝ちである。これは男子でも使えるが、男子は3才ごろから「男の子は簡単に泣いてはいけない」という男女差別にさらされており、泣くのは恥ずかしいこと、まして女子に泣かされるなど即刻腹を切るべき、と刷り込まれているので、なかなかこの切り札は使えないものである。では、大人になってから涙を武器とするのはどうだろうか。タイマン、特に痴情の場でなら大人になってからも使っていいと思う、別れ話で女が泣き出したり、逆にゴールデンボンバーのPVのように男が縋り付いて、女々しくて女々しくて辛くなったりしても、これは二人のことである。しかし、ビジネスなど、社会的な場で涙を武器にするというのは下策である。たとえ涙でビジネス上のピンチを切りぬけたとしても、それは「泣いてるお前が可愛くて」許したわけではなく「うわあ」という、許すというより引いたため「退いた」だけである。しかも1人涙を武器にする女がいると、一瞬にして「女は泣けばいいと思っている」という、主語巨大化現象が起きてしまうため、社会的な場で液状の涙を武器にする女は、涙を武器にするぐらいなら口から溶解液を出して戦う、という女から蛇蝎の如く嫌われる。大人になってからの涙を武器にするという行為は子どもの時より「切り札」度が上がっており、一度公の場で使うと「そういう人」と思われるし、何度も通用するものではない。ドラクエなら「メガンテ(※)」と思ったほうがいい、自分も無傷では済まないからだ。しかし、涙も尿と同じで、我慢に限界があり、どれだけ出すまいと思っても出る時は出る。そんな「限界まで我慢したが断腸の思いで漏らした」という涙に対しても「泣けばいいと思って」と言われてしまう時もある。この時の悔しさは筆舌に尽くしがたいものである。涙を武器として自在に操っているものもいるかもしれないが、そんな器用なことできない女のほうが多い。職場などで大の大人が涙を堪えきれないほど追いつめられるというのは異常事態なのだ。それを「泣けばいいと思っている」と女なら誰でも自在に使える武器扱いし、パワハラがうやむやにされている側面もあるのではないだろうか。※「メガンテ」…自らの命と引き換えに大爆発を起こし敵を砕けさせるという自爆呪文【ナ】➤「涙(は女の武器)」(なみだ)…使ったら死ぬ(社会的に)系アイテム【に】▶「肉食女子」(にくしょくじょし)…ヤリマンと同一にされがちだが、肉なら緑に変色した鶏肉でも食うというわけではない、結構選ぶ。【ヌ】▶「ヌーブラ」(ぬーぶら)…勝負服は綺麗に着られるが、勝負下着としては最悪な諸刃の剣【ネ】▶「猫」(ねこ)…猫がいれば男はいらないと言っている女はマジで言っているので「そんなこと言って~」と茶化すと殺される【ノ】▶「呪い」(のろい)…女はこうするのが一番幸せ、など、幸せのフリした呪いがたくさんあるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2018年10月20日季節限定の「ゆずはちみつ」シリーズ和コスメブランド「まかないこすめ」は、季節限定の『ゆずはちみつ』シリーズを2018年10月24日(水)より発売する。同シリーズは、冬の乾燥肌に柔らかくなじんで、肌を保湿する人気のシリーズだ。今年は、そのシリーズに新アイテムも加わって発売される。冷え対策に生姜エキスも配合今年は3種類の新製品が誕生。一つで3役を果たす「なめらかにとろける ボディスクラブ」は、生姜エキスを配合。マッサージによって身体を温め、冷え対策ができる。加えて、珠洲の塩による角質ケア、日本酒とはちみつによる保湿ケアでなめらかなしっとり肌に導く。「もっとうるおいたい日の保湿スプレー」には、米由来の植物性セラミドを配合し、保湿力をアップ。細かくやさしいミストが肌なじみを良くし、成分をしっかり肌に届ける。「カサカサ知らずのマルチ保湿バーム」には、シア脂、ホホバ油、はちみつなどの保湿成分を配合。乾燥が気になる部分ならどこでも使用可能だ。そのほかにも、同シリーズから、ハンドクリームやリップ美容液、ボディクリーム、せっけんが発売される。ゆずとはちみつの甘くて爽やかな香りに包まれて、乾燥知らずのプルプル肌を手に入れよう。(画像はプレスリリースより)【参考】※まかないこすめのプレスリリース
2018年10月14日