映画『神様のカルテ』の完成披露試写会が7月25日(月)、夕方の記者会見の続いて都内劇場で開催され、主演の櫻井翔に宮崎あおい、要潤、吉瀬美智子、池脇千鶴、朝倉あき、岡田義徳、加賀まりこ、柄本明、深川栄洋監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。大歓声に迎えられた櫻井さんは「撮影中が28歳で、公開時が29歳ということで、20代最後に素敵な映画に参加できて嬉しいです。監督をはじめ、みなさんのお力を借りて、ゴールを迎えることができました」と感慨深げ。櫻井さん演じる医師の一止(いちと)の妻を演じた宮崎さん。彼女が演じたハルは劇中、一止に寄り添い支え続けるが、宮崎さんは「誰かに必要としてもらえるってすごいパワーになるんです。必要とされることで、ハルは頑張れて『ここにいてもいいんだ』と思える。素敵な夫婦だと思いました」と櫻井さんと共に築き上げた夫婦の絆を改めて笑顔で述懐した。加賀さんは櫻井さんの演技について、こんなエピソードを披露。「最近、『徹子の部屋』に出演したんですが、廊下で黒柳さんに会ったときに『あの青年医師を演じてるの、嵐の櫻井くんだって?』と言われたんです。“嵐の櫻井翔”を消して、一止さんになりきっているということで、これ以上ない黒柳さんからの褒め言葉だと思います」と明かした。映画にちなんで、自分の役柄のカルテを記入するなら、どんな言葉を書き込むか?という問いに櫻井さんは「『悩んで悩んで、悩み抜け』と。その先に出した答えなら後悔することも少ないだろうし、納得がいくと思います」と語った。一方、宮崎さんは「ハルさんは本当によくできた方なので…言うことないです。そのままでいってほしい」と語り、櫻井さんも「あれ以上はないですね」とうなづいていた。メガホンを握った深川監督は、映画の完成した数か月後に発生した東日本大震災に触れ「いろんな悲しいことが起きましたが、この映画を観て少しでも悲しみを忘れたり、大切なことを忘れないようにする、そんなきっかけになればと思います」と思いを込めた。『神様のカルテ』は8月27日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:神様のカルテ 2011年8月27日より全国東宝系にて公開© 映画「神様のカルテ」製作委員会■関連記事:櫻井翔、劇中ではボサボサ頭も「今日はキメてきました!」リムジンで会見に登場新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年07月25日直木賞作家・奥田英朗の人気小説「ガール」(講談社刊)が、香里奈、麻生久美子、吉瀬美智子、板谷由夏をキャストに迎えて映画化されることが決定!物語の概要と共に向井理、要潤、林遣都といった豪華共演陣も明らかになった。恋に結婚に出産、上司や部下との関係など日々、選択や苦難に直面し、生きづらさを感じつつも奮闘する女性にスポットを当てた短編集として2006年の発売から話題を呼び、発行部数は約30万部。“働く女子のバイブル”と支持され続けてきた奥田さんの傑作短編が映画化されることになった。原作は独立した5編からなるが、今回の映画ではそのうちの4編を再構成してひとつの物語とし、4人の女性が友人同士という設定になっている。大手広告代理店に勤める29歳の主人公・由紀子に香里奈さん、大手不動産勤務で既婚の聖子を麻生さん、老舗文具メーカー勤務で独身の34歳・容子を吉瀬さん、そして自動車メーカーに勤める36歳・シングルマザーの孝子を板谷さんが演じる。由紀子(香里奈さん)は4人の中で妹キャラ。ある日、聖子たちから「ファッションが年相応じゃない」との指摘を受け“ガール”としての潮時を考えることに。大学時代の友人との付き合いを始めるも、どこかときめきを感じない日々。仕事では先輩と共に取引先の百貨店のイベントを企画するが、クライアントの女性と対立してしまい…。聖子(麻生さん)は女性管理職として抜擢されるが、部下となったのは年上の男性社員。気を遣いつつ、良好な関係を築こうとするも、向こうは一向に自分を上司として受け入れようとせず、衝突してしまい…。容子(吉瀬さん)は30を超えて、オシャレも恋愛も面倒くさくなってきていたが、そんな折、イケメンの若手社員が彼女の部に配属。彼女は教育係を任せられる。一回りも年下の部下に心惹かれていく容子。年下男子なんて絶対好きにならないはずだったのに…。そしてシングルマザーの孝子は、離婚を経て3年ぶりに営業職に復帰する。彼女自身は“シングルマザー”を言い訳にしないつもりが、周囲からは逆に気を遣われてしまう。父の不在を補うべく、母親としても懸命な孝子だが、息子はそんな彼女に違和感を感じている様子?この4人は懸命に自分と向き合い、生きづらい世を渡っていこうとするが…。メインの4人に加え、共演陣も豪華!由紀子の恋人・蒼太を演じるのは人気絶頂の向井理。由紀子と共に企画を進める先輩で、派手なファッションで“イタい若作り”で有名だが、仕事は超優秀な光山を檀れいが、そして由紀子と対立するクライアントの堅物OLの博子を加藤ローサが演じる。また聖子の夫で、キャリアも年収も妻より下だがそんなことは全く気にしない朗らかな博樹(ヒロくん)に上地雄輔、ヒロくんとは正反対の性格で、“男は外、女は内”とステレオタイプに考える、聖子の年上の部下・今井に要潤、聖子を慕う女性社員の裕子に波瑠が扮する。さらに、林遣都が容子の部署に配属となったイケメン若手社員に!イタい若作りをした檀さんに、いけすかない年上の部下・要さんなど脇を固めるキャストからも目が離せない。監督を務めるのは『洋菓子店コアンドル』に『白夜行』、『神様のカルテ』と次々と話題作を送り出す俊英・深川栄洋。「登場する全ての女性は、窮屈な現代を生きる大人のガールたちです。彼女達が頑張る姿はユーモラスで美しい。色んな問題に直面し、乗り越えようと頑張る多くの女性達を応援する作品になればと思っております」と意気込みを語る。香里奈さんは「いつまでも“ガール”でいたい由紀子が直面する悩みは、同じ女性として共感できるものがたくさんありました。そんな女性ならではの悩みをリアルに表現しながら、“女”を思いっきり楽しんで演じようと思います!」とコメント。麻生さんは「キャリアウーマンの役は初めてなのでとても楽しみです。そして深川監督や素敵な共演者の方々とのお仕事も本当に嬉しく、撮影が待ち遠しいです。新たな一面が見せられるよう頑張って役に集中したいと思います」と語り、吉瀬さんも「いままであまり演じたことがないナチュラルな女性の役なので、かえってお芝居で難しいところもありますが、がんばって撮影にのぞんでいます。容子は男らしさと、かわいさをあわせ持った女性なので、それがうまく表現できればと思います」と撮影を楽しんでいる様子。板谷さんも「“女”って、おもしろいなぁと常々思っておりますが、この映画のなかの女たちも愛しい人々ばかりです。女をもっと楽しもう!そう思える映画です」と思い入れを明かす。原作者の奥田さんも「『ガール』は、オトコの私が照れながら、恐る恐る書いた小説です。作者の及び腰の部分は、きっとオンナの本職である女優さんたちがカバーしてくれることでしょう。どんな映画になるか、とても楽しみです」と期待を寄せるコメント。5月下旬より撮影が開始されており、7月下旬のクランクアップを予定。「100回生まれ変わったって、私は100回とも女がいい」――。あなたもこの映画を観たら、小説のセリフの通りに思えるかも?『ガール』は2012年初夏、全国東宝系にて公開。■関連作品:ガール 2012年初夏、全国東宝系にて公開© 2012 "GIRL"Movie Project
2011年06月22日江口洋介&蒼井優を主演に迎え、人気パティスリーを舞台に、そこに集う人々の物語を珠玉のスイーツたちと共に描き出した『洋菓子店コアンドル』。本作の美術を担当――つまり劇中の“パティスリー・コアンドル”を生み出した張本人(!)である岩城南海子が、本作の美術について語ってくれた。さらに、岩城さんが丹精込めてデザインしたパティスリー・コアンドルで鹿児島弁丸出しで演技する蒼井さんの様子を捉えた貴重なメイキングの映像も到着!セットを見るだけで甘い匂いが漂ってきそうで…ウットリ。都内の人気パティスリーという設定の“コアンドル”。スタジオのセットではなく、中目黒にある一軒家を改装して、この甘いスイーツが生み出される夢の空間は作られた。建物全体もそうだが、よく見ると室内の細かい装飾や内装など非常に凝っており、セレクトのセンスの良さが光る。「もともと、和テイストの強い一軒家(※閉店した店)でしたが、改装するにあたり、その古さや味わいを生かしたかったので、テーマを“アンティーク”として、装飾の松田さんに家具や飾りを揃えていただきました。あと、コアンドルのマークには鳥をデザインしましたが、小物にもたくさん鳥が飾られています。壁紙にも鳥がいますし、中庭には野鳥用の餌台や、鳥の巣箱も飾ったんです。『コアンドルは、自然の木々や生き物とも、幸せを分かち合うパティスリー』という私の隠れた裏設定で作ってみました。初めはホコリまみれでのボロボロな一軒家でしたが、壁を抜いたり足したり、ガラスやステンドグラスをはめたり。飾ってもらった小物は全てお気に入りでしたが、あまりに気に入ってしまったアンティークのお皿(※焼き菓子コーナーで使用)は、撮影終了後にお願いして譲っていただきました(笑)」。深川栄洋監督からのリクエストは「かわいく、おしゃれでフランス映画のよう」なビジュアル。深川作品での仕事は、全くテイストの異なる『白夜行』に続いてとなるが、深川監督の印象は…。「怖い人(笑)。全てを見透かされていると感じるときがあります。そこに感じるプレッシャーに押しつぶされそうになることが多々ありました。だからこそ負けられない!と何度も向き直って精神的に戦っていました(笑)」。「現実にこんなパティスリーがあったら行きたい!と思ってもらえるようなお店にできたら」とこのコアンドルのデザインに込めた思いを語る岩城さん。今回、到着したメイキング映像からは、本編とは違った角度から店の様子が映し出される。蒼井さん演じるなつめが初めてコアンドルを訪れるシーンでは鹿児島弁でしゃべる蒼井さんも見ることができる。さらに、撮影の合間においしそうにお菓子をほおばる姿や「(鹿児島弁は)いままでやってきた方言の中で一番難しい」と語る姿も!撮影中とは少し違う蒼井さんの表情とコアンドルの内装にも注目。『洋菓子店コアンドル』は新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開中。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:洋菓子店コアンドル 2011年2月11日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会■関連記事:蒼井優、カレシ役・尾上寛之に「若いコがいいのかぁ…」と恨み節!江口洋介×蒼井優インタビュー甘い幸福を生み出す職種“パティシエ”を演じてみて自分チョコは低調ぎみ?『洋菓子店コアンドル』バレンタインアンケート発表蒼井優主演!『洋菓子店コアンドル』コースター&プレスセットを5名様にプレゼント洋菓子店オーナーを演じた戸田恵子、プロのパティシエも「働きたい」と太鼓判
2011年02月15日映画『洋菓子店コアンドル』が2月11日(金・祝)に公開を迎え、都内劇場にて舞台挨拶が行われ、主演の江口洋介、蒼井優をはじめ、江口のりこ、尾上寛之、戸田恵子、深川栄洋監督が登壇した。ケーキ作りをやめた元天才パティシエと恋人を追って上京したケーキ屋の娘が都内の人気パティスリーで出会い、それぞれが再生していく姿を描いたハートフルな物語が展開する本作。舞台挨拶当日、朝からの雪にもかかわらず多くの観客が劇場に足を運んだ。劇中、苦労したシーンや思い入れのあるシーンは?という問いに江口さんは「ケーキを作るのは結構楽しくて、道具を買って家でも練習しました。そのかいあって、映画の中でも“伝説のパティシエ”に見えているな、と自画自賛してます。実際、ケーキを作るシーンがどんなふうに見えるか気になって仕方ないんです」と笑顔で語った。一方の蒼井さんは「(演じた)なつめは感情の起伏が激しいので、十村(江口さん)や、(江口のりこさんを指しながら)こっちの江口さんの家に押しかけたりするんですが、どちらの家に押しかけるのも午前中の撮影で…。朝6時に鹿児島弁で一気に話すのは難しかったです」と苦笑交じりにふり返った。江口のりこさんも撮影のためにケーキ作りの練習に励んだそうだが「映画を観たら、机をふくシーンばかりだったので…残念です」とポツリ。戸田さんは店のオーナー役とあって「自分の店ということで、かわいく、愛おしかった」と愛情たっぷりの様子。そして、なつめの恋人役を演じた尾上さんは「優ちゃんと喧嘩し、言い合いになるところは鹿児島弁だったから大変でしたが、楽しかったです」と笑顔でふり返った。これに蒼井さんは「(尾上さんが演じた)海の新しい彼女を演じたコは事務所の後輩なんですが、『やっぱり若いコがいいのかぁ』って思いました」と満面の笑みを浮かべて恨み節?これには客席から笑いがわき起こった。そして、バレンタインデー間近ということで登壇陣それぞれにバレンタインの思い出は?という質問がなされたが、6人とも全くと言っていいほど良い思い出はないようで…。代わりに、とばかりこの日は女性陣3人から男性陣にケーキのプレゼントが渡された。蒼井さんからケーキを受け取った江口さんは「嬉しいものですね」とニンマリ。最後に蒼井さんは「小さなお話、小さな世界の物語ですが、注げるだけの愛情は注いだと自負しています!」と静かに、力強く語り、温かい拍手がわき起こった。『洋菓子店コアンドル』は新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開中。■関連作品:洋菓子店コアンドル 2011年2月11日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会■関連記事:江口洋介×蒼井優インタビュー甘い幸福を生み出す職種“パティシエ”を演じてみて自分チョコは低調ぎみ?『洋菓子店コアンドル』バレンタインアンケート発表蒼井優主演!『洋菓子店コアンドル』コースター&プレスセットを5名様にプレゼント洋菓子店オーナーを演じた戸田恵子、プロのパティシエも「働きたい」と太鼓判スイーツ作りが似合う男No.1は藤木直人!向井理、岡田将生ら甘〜いマスクが上位に
2011年02月14日先日開幕した第61回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門で2月12日(現地時間)、日本から出品された『白夜行』の上映が行われ、主演の堀北真希と深川栄洋監督が舞台挨拶、ティーチインに出席。上演後、満員の観客からの絶賛の拍手に堀北さんが涙を流す場面も見られた。東野圭吾のベストセラーを原作に、ある殺人事件をきっかけに、哀しい“絆”で結ばれた男女が進む、暗い闇に覆われた人生と2人の足跡を追う老刑事の姿が描かれる。上映は夜の22:00からにもかかわらず、映画祭内で最大の劇場がほぼ満席。監督と堀北さんは会場に到着するとすぐに報道陣に囲まれ、ファンからはサイン攻めに。映画がラストに近づくとあちこちですすり泣く声が聞こえ、上映後は監督と堀北さんに向けて大きな拍手が沸き起こった。驚きつつも2人は席を立って歓声に応えていたが、堀北さんの目からは涙が!壇上に上がった堀北さんは英語で「ベルリンに来ることができて嬉しいです」と挨拶。さらに「参加してみて、いま初めて(国際映画祭に参加しているのだと)実感がわきました。上映して実際に来て下さったお客さんと一緒に、自分の(出演した映画の)エンドロールをベルリンで観て感動しました。隣に監督もいらっしゃいましたし、(共演の)高良(健吾)さんや船越(英一郎)さん、スタッフのみなさんと力を合わせて、こうして海を越えてベルリンまでやって来たということが、やっと実感できて涙が止まらなくなってしまいました」と語った。「海外から出演のオファーが来たら?」という質問には「もちろん受けたいです!ただ私は特に国内や海外という線は引いていません」と宣言。さらに「こうして日本ではない国でお客さんが自分の映画を観てくれるということに対して、自分のお芝居に対する思いも熱いものになっていくと思います」と映画祭に参加しての興奮を口にした。深川監督は、ドイツ語で「こんばんは。今日は来て下さってありがとう」と挨拶。作品については「日本のバブルは光の部分を象徴しているが、陰もある。陰では子供や弱いものが犠牲になる。『白夜行』では犠牲になった2人を描いた。その引き金は大人たち。これは日本だけではなくどこの国でも言えること。国際的な舞台でこのことを訴えることができて良かった。『白夜行』を選んでくれてありがとうございます」と物語が内包する深いテーマについて訴え、感謝を語った。『白夜行』は全国にて公開中。■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:堀北真希、ベルリン国際映画祭へ!持っていきたいのはカメラ堀北真希、高良健吾インタビュー『白夜行』の裏に隠された葛藤と本音遅刻常習犯リリー・フランキーがまんまと遅刻&エロトークで延長のご乱行!悪女演じた堀北真希、10番目の“悪事”告白!船越英一郎「罪が重すぎる」と追及堀北&高良版『白夜行』がベルリン国際映画祭正式出品決定!
2011年02月14日人気作家・東野圭吾の同名ベストセラー小説を原作に、堀北真希が初の悪女役に挑んだ話題作『白夜行』の初日舞台挨拶が1月29日(土)、東京・新宿ピカデリーで行われ、堀北さんをはじめ、共演の高良健吾、船越英一郎、深川栄洋監督が登壇。本作は第61回ベルリン国際映画祭パノラマ部門への正式出品が決まっておりこの日、堀北さんが現地入りすることが明らかに。「まだ実感は沸かなくて。でもベルリン映画祭の空気を感じてきたいですね。持っていくもの?カメラを持っていきたいです」とベルリン出陣を心待ちにしていた。「撮影したのは1年前。私にとっても長い旅で、(役柄に対して)確信や答えを見つけるのが難しい作品だったので、今日はやっと初日を迎えて本当に嬉しい」と堀北さん。「登場人物の負のエネルギーを通して、私たちなりのメッセージがたくさん詰まっている作品。誇りに思うし、満足しています」といまは難役をやり遂げた達成感に満ちた表情だった。一方、高良さんは「撮影中はいい気分じゃなかった」。深川監督が撮影中に6キロもやせたと明かし「僕らと同じくらい苦しみ、悩んでくれた。そんな素敵な監督が作った作品です。『楽しんでください』って言える作品ではないが、救いがない映画もあるべき」と淡々と、しかし強い思いをこめてアピールした。船越さんは「今回はエネルギッシュな刑事役は封印。(演技の)引き算をしながら、深川監督と二人三脚で役作りした。監督はまだ34歳(撮影当時33歳)。老成してます。老けてますよね(笑)」。スケジュールの都合で、ベルリン入りは叶わず「0泊3日でも行きたい」と無念そうだったが「これを機に世界のどこかの映画館で公開されたら。そう考えると興奮しますね」と満面の笑みで喜びをコメント。そして、深川監督は「ベルリンってアーティスティックで尖った映画が行くイメージ。だから今回、200スクリーン以上で公開される日本の商業映画が出品されるのは珍しいと思うし、(日本の)映画界にも意味があることだと思います」と感無量の面持ちだった。被疑者死亡によって、決定的な証拠がないままに、一応の解決を見た質屋殺人事件から十数年。成長した容疑者の娘・雪穂(堀北さん)と被害者の息子・亮司(高良さん)の周辺で続発する不可解な事件と、その裏に隠された壮絶な秘密が描かれる。堀北さんは2月12日(現地時間)の公式上映で、舞台挨拶を行う予定。類まれな美貌を武器に、己の欲望を貫く雪穂=堀北さんの悪女ぶりがベルリンでも旋風を巻き起こしそうだ。『白夜行』は全国にて公開中。■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:堀北真希、高良健吾インタビュー『白夜行』の裏に隠された葛藤と本音遅刻常習犯リリー・フランキーがまんまと遅刻&エロトークで延長のご乱行!悪女演じた堀北真希、10番目の“悪事”告白!船越英一郎「罪が重すぎる」と追及堀北&高良版『白夜行』がベルリン国際映画祭正式出品決定!堀北真希&高良健吾、観客だます“共犯者”に…『白夜行』新春ヒット祈願
2011年01月29日東野圭吾のベストセラー作「白夜行」はその複雑でドラマティックなストーリーが作り手を刺激し、すでに舞台や連続ドラマ、韓国で映画化されている。それを改めていま、日本で映画化するのは大きな賭けと言える。だが、深川栄洋監督、堀北真希、高良健吾という若い才能を得て、父親を殺された少年と母親が容疑者となった少女の壮絶な19年の物語は新たな姿を得た。つらすぎる過去を背負い、美しき悪女となる雪穂を演じた堀北真希、雪穂の影のように生きる亮司を演じた高良健吾に話を聞いた。「現場で常に“騙してる”ことが気持ち悪かった」原作には内面の描写はほとんどないが、どのように人物像を作り上げていったのだろう?原作は読まなかったという高良さんは「自分で作るというより、周りが作っていってくれるところがたくさんあったと思います」と言う。亮司という人物の捉え方も当初は監督と異なった。「淡々と罪を犯していく男だと思っていたけど、監督には『もっと人間的に悩んでいこう』と言われました」。堀北さんは雪穂について「原作から読み取るというより、周りの人の雪穂に対するリアクションや行動で雪穂という人物が成り立ってる印象がありました」と言う。高校生のときに原作と出会い、読み込んでいた彼女は「私の中でも雪穂のイメージはあって、それを忠実に再現したいと思いました」と言う。物語の構成上、実際に共演するシーンはほとんどなかった2人に互いの印象を尋ねると、堀北さんは「監督の演出で、亮司がつらいシーンのときは高良くん自身が本当につらい思いをしていたと聞いていたので、大丈夫かなって」と心配していたと明かす。「亮司と雪穂は元々同じような闇を抱えているので、私自身が現場でつらいと思うことは、たぶん高良くんもつらいんだろうなって。そこを励まし合えないのがつらかったです。でも、彼が本当に苦しんだことがスクリーンに映っていたし、お客さんにも伝わると思います」。高良さんは「短時間ではその人のことは分からないから」と言いつつ、女優・堀北真希については「もう徹底した雪穂というか。雪穂が真っすぐ前を見据えて歩いていくラストシーンは本当に悲しい。素晴らしいです」と絶賛。そのラストシーンについては「やってみないと分からないっていう結論になったんですよ、私と監督の中で」と堀北さんは語る。「スケジュールが最後の方の撮影だったので、それまで演じてきて自分の中に蓄積されたものと、その時の瞬発力と集中力でできたシーンです。いま同じことを、と言われても、どこから役に入っていいのか分からないような、すごく複雑なシーンです。あのときしかできなかったと思います」。高良さんは「現場で常に“騙してる”ことが気持ち悪かった」と話す。極論すれば、芝居とは人を騙すこととも言えるが、そこには違いがあるのだろうか。彼は、芝居について「騙してるとは思わないです」と言う。芝居で嘘はつきたくないとも。だが、今回亮司を演じるにあたっては、奇妙な感覚があった。「人を騙すとき、騙してる相手に核心を突かれて『いや違います』と答えたらばれると思うんです。そうではなくて、お客さんにも、亮司は本心で語ってるんだと思われるように騙さなきゃいけない。あるシーンでは『瞬きせずに、目を外さないで』と監督に言われました。僕が最初にやった芝居はきっと騙そうとした芝居なんです」と言う彼は「普段はフィクションの中でも嘘をつきたくないと思って演じてますけど、今回は自分さえも騙してる気がしました」とふり返る。「精神的につらかったけど、自分で望んだからこそ逆に気持ちいい」自分で直接手を汚さない雪穂、罪悪感と絶望の中で「雪穂に侵されて、後戻りできなくなってしまっている」と高良さんが評する亮司。全てを描き切らない演出のもと、それを表現するのは大変な苦労だったに違いない。だからこそ、堀北さんの「努力をしたということでもない感じです」という答えに驚いた。「精神的につらいこともあったけど、そこは自分が望んで飛び込んだわけだから、逆にすごく気持ちいいというか、楽しかったです」とまで言う。一方、高良さんは「『白夜行』の撮影が2週間空いた期間に『ボックス!』のキャンペーンで地方を回ったときは少ししんどかったです」と正直に明かす。「自分が役に入り込んでいるのって好きじゃないんです。しかし今回ばかりはその方が楽だったので、あえてそれを選びました」。実は堀北さんも『白夜行』の撮影時に『大奥』の撮影も重なっていた。それについて「本当は一個一個に集中できたら理想的ですよ。役の準備も心の準備もできて撮影に入って、撮影だけに集中できて、終わったらそれだけをケアしてっていうのが理想ですけど、現実的には難しい。お芝居をするときに役が重なってしまうのは大変ですが、どちらかで楽をするなんて自分の中で絶対許せない」と自分に厳しい言葉が。『大奥』では純情な娘役で、正反対の役柄だったのはむしろやりやすかった?と尋ねると、複雑な笑みを浮かべて「結構つらかった」とつぶやいた。「『白夜行』の現場に何日か通って、やっと何か見えてきた、何かつかめたかもと思ったときに、次の現場に行くとリセットされちゃうんですよ、気持ちが。それはつらいところではありました」と本音を語ってくれた。雪穂の無慈悲な悪女ぶりについて、高良さんは「悪女とかよく分からないですけど」と前置きし、「つかみどころのない人って、もっと知りたくなるし、近づきたくなる」と言う。「雪穂はそれを狙ってやっているのか、もともとそうなのか、分からないけど、男はきっとああいう女性には惹かれると思う。あまり血が通ってない感じがしますけど。幽霊っぽいというか」。演じた堀北さんは「女の人って、他人より勝っていたい気持ちがあるんじゃないかな。雪穂の場合それが非常に強かったと思います」と分析する。「誰よりも上に行くために、学生の時から上に上に、と登りだしたんだと思います。女の子から見ると雪穂のそういう心理は意外と理解できる。口に出したら自分も悪女と言われそうですけど、女性だったら、もしかしたら分かってくれるかな、と思っています」。「雪穂って魅力的じゃないですか」と語る高良さんに、いたずらっぽい調子で「騙されるタイプだね」と茶々を入れていた堀北さん。「そうかな……」と素直に考え込む高良さん。まるで、児童館で仲良く遊んでいた雪穂と亮司に訪れることのなかった、穏やかな未来の幻を見ているようだ。微笑ましいやりとりが切なく思える。それほどまでに2人は雪穂と亮司としてスクリーンに存在している。(photo:Toru Hiraiwa/text:Yuki Tominaga)■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:遅刻常習犯リリー・フランキーがまんまと遅刻&エロトークで延長のご乱行!悪女演じた堀北真希、10番目の“悪事”告白!船越英一郎「罪が重すぎる」と追及堀北&高良版『白夜行』がベルリン国際映画祭正式出品決定!堀北真希&高良健吾、観客だます“共犯者”に…『白夜行』新春ヒット祈願2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!
2011年01月25日イラストレーターで作家のリリー・フランキーが1月24日(月)、東京・渋谷区の映画美学校で行われた、映画『白夜行』(深川栄洋監督)試写会後の「勝手に宣伝部(仮)」部長就任会見で、遅刻&延長の“ご乱行”に出た。会見は、リリーさんが独自に選出した映画を勝手に様々な形で宣伝していく「勝手に宣伝部(仮)」の発足を紹介する内容で、第1弾映画に本作を選出したもの。会見スタート時間は18時だったが、筋金入りの遅刻常習犯として知られるリリーさんは同25分過ぎに到着。登場するなりMCを務める同部秘書のセクシータレント、杉原杏璃をまじまじと見つめて「秘書って社長の足元にいつもいる人ですよね。僕、秘書を持つのが夢でね」と平然とエロトーク。会場の笑いを誘った。映画は東野圭吾の同名小説を原作に、迷宮入りした事件の容疑者の娘(堀北真希)と被害者の息子(高良健吾)のその後の人生と、事件を追う刑事の姿を描くサスペンス。会見に同席した同部係長のお笑い芸人、ウクレレえいじが披露した本作の登場人物のモノマネ芸がすべるたびに、リリーさんはなぜかテンションが上がり饒舌に。映画については「暗くて長く、商業主義でない」、「ドス暗い2時間半に気骨を感じます」と気に入った様子だった。イベント終了時刻の19時を過ぎ、杉原さんが遮ろうとしたが、リリーさんは「杉原さんは何カップ?」、「杉原さんはどういうタイプの男が好き?硬派?ああ、硬い人ね」と本題と全く関係ない話題に飛び火するなどして話し続け、帰る気配ゼロ。19時30分頃になり、宣伝会社の「お時間になりましたので!」という言葉で“強制終了”させられ、イベントを終えた。『白夜行』は1月29日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)なお、リリーさんは「勝手に宣伝部(仮)」部長としてすでに本作のCMをプロデュース!こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:悪女演じた堀北真希、10番目の“悪事”告白!船越英一郎「罪が重すぎる」と追及堀北&高良版『白夜行』がベルリン国際映画祭正式出品決定!堀北真希&高良健吾、観客だます“共犯者”に…『白夜行』新春ヒット祈願2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第9回) 来年ブレイクしそうな俳優は?
2011年01月24日人気作家・東野圭吾の同名ベストセラー小説を原作に、類まれな美貌を持った悪女の欲望と愛憎を描く映画『白夜行』の完成披露プレミア試写会が1月19日(水)、東京・新宿ピカデリーで行われた。舞台挨拶には、初の悪女役で新境地を開いた堀北真希をはじめ、高良健吾、船越英一郎、今井悠貴(子役)、福本史織(子役)、深川栄洋監督が登壇。先日発表された第61回ベルリン国際映画祭パノラマ部門への正式出品に、堀北さんは「信じられない気持ちでいっぱい。多くの人に観てほしいと(公開を)心待ちにしていたところだったので、気持ちの整理がつけられないほど」と大喜びだった。被疑者死亡によって、決定的な証拠がないままに、一応の解決を見た質屋殺人事件から十数年。成長した容疑者の娘・雪穂(堀北さん)と被害者の息子・亮司(高良さん)の周辺で続発する不可解な事件と、その裏に隠された壮絶な秘密が描き出される。難役に堀北さんは「私自身、強い思い入れがある作品。どんな作品にしたいか、どんなメッセージを伝えたいかを考え続けた」。雪穂を演じる上で「答えがどこにあるのか葛藤した日々だった」と試行錯誤が続いたという。そんな堀北さんについて、「ミステリアスで謎の部分が多いですね。魅力的だし、とにかくプロな方だなと。僕よりもひとつ年下なのに」と高良さん。堀北さんも「ストイックで決して楽な道を選ばず、役にたどり着く方」と称えたが、「取材などで私のこと、『たくましい人』って言ってくださって。でももうちょっと繊細な部分も知ってほしいですね」と注文をつける場面も?また、刑事として事件の真相に迫る船越さんは「刑事役はたくさんやったが、今回はただただ愚直な役柄。深川監督からも『まだやり過ぎです!』ってささやかれて、どんどん(演技の)引き算された(笑)。現場では“ささやき演出”と呼んでいました」と、これまでにない刑事像に挑んだ感想を語った。その深川監督は、本作のオファーを受けたときから「これをうまく撮れれば、3大映画祭に参加できるんじゃないかと思っていた。現場のみんなには内緒でしたが(笑)。今回、ベルリン出品を聞いて2年越しで恋人にふり向いてもらった気分」と胸の高まりを抑えられない様子。「分かりやすい映画ではないと思うが、往年の日本映画、例えば市川崑監督の系譜を残したいという気持ちがあった。深い味わいを感じてもらえれば幸いです」とアピールした。舞台挨拶ではキャスト陣がこれまでに犯した“悪事”を告白。堀北さんは「1番の悪事はここでは言えないですね」と雪穂そのままの悪女ぶりを発揮。「10番目くらいなら(笑)。私、絵がすごく下手なんですけど、小学校のころは(絵がうまい)友だちに代わりに絵を描いてもらうこともあって。それが褒められてしまうこともあって…」と告白すると、船越さんは「10番目の悪事にしては、罪が重すぎる」と劇中の刑事ばりに“追求”していた。『白夜行』は2011年1月29日(土)より全国にて公開。■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:堀北&高良版『白夜行』がベルリン国際映画祭正式出品決定!堀北真希&高良健吾、観客だます“共犯者”に…『白夜行』新春ヒット祈願2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第9回) 来年ブレイクしそうな俳優は?高良健吾、今度は鈴木杏とW主演!中上健次の最後の長編『軽蔑』が映画化
2011年01月19日今年で61回目を迎えるベルリン国際映画祭のパノラマ部門に日本映画から『白夜行』が出品されることが決定した。原作は直木賞作家・東野圭吾による、累計200万部を超える同名ミステリー。被疑者死亡によって、決定的な証拠がないままに一応の解決を見た殺人事件から十数年。成長した被疑者の娘と被害者の息子の周辺で続発する不可解な事件と、その裏に隠された壮絶な秘密が描き出される。堀北真希がこれまでにない“悪女”を、人気沸騰中の高良健吾が深い“闇”を抱えた青年を演じるとあって、製作決定当初から話題を集めてきた本作が世界の舞台で観客の目に触れることに。カンヌ、ヴェネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつに数えられるベルリン国際映画祭。昨年は寺島しのぶが『CATERPILLARキャタピラー』での演技で最優秀主演女優賞を獲得し、大きな話題を呼んだ。今回、『白夜行』が出品されるパノラマ部門はコンペティション部門ではないが、今後の活躍が期待される監督の作品が多く上映されるなど、質の高い作品が集まることでも知られる。日本からは昨年、『パレード』が同部門に出品されて国際批評家連盟賞を受賞している。いまだ全ての出品作が出揃ってはいないが、同部門には2,500もの作品の中から約50本が選ばれる予定。深川栄洋監督は今回の出品決定について「ベルリンからの手紙を見せていただき、自分でも不思議に思うほど心が躍りました。喜んでくれる仲間の顔が浮かんで目頭が熱くなりました。映画祭と、この映画を一緒に戦って作った仲間たちに感謝します」と喜びのコメントを発表。堀北さんも「このたび『白夜行』がベルリン映画祭に選出されたこと、大変感激しています!この作品はいままでで一番こだわりを持って挑んだ作品でした。世界の方々にもこの『白夜行』に込めた私たちの思いを受けとってもらえたら嬉しいです」とのコメントを寄せてくれた。ベルリン国際映画祭は2月10日(現地時間)より開催。『白夜行』は1月29日(土)より全国にて公開。■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:堀北真希&高良健吾、観客だます“共犯者”に…『白夜行』新春ヒット祈願2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第9回) 来年ブレイクしそうな俳優は?高良健吾、今度は鈴木杏とW主演!中上健次の最後の長編『軽蔑』が映画化【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」
2011年01月14日映画『白夜行』の新春ヒット祈願イベントが1月5日(水)、東京・羽田空港新国際線旅客ターミナル内のカフェで行われ、主演の堀北真希と高良健吾、深川栄洋監督が出席した。会場となった「PLANETARIUM Starry Cafe」は先日オープンしたばかりのプラネタリウム併設カフェ。イベントではオリオン座をはじめとする冬の星座群、そして無数の流れ星が投影され、堀北さんらは本作が大ヒットするよう“星に願いを”かけた。人気作家・東野圭吾の同名ベストセラー小説を原作に、迷宮入りした質屋殺し事件の被害者の息子・亮司(高良さん)と容疑者の娘・雪穂(堀北さん)が辿る重苦しい人生を描くミステリー。類まれな美貌の裏に、恐るべき野心を抱える悪女を熱演する堀北さんは、「悪女といっても、雪穂は周囲をコントロールして、自分では直接手を下さない。どこまでお客さんをだませるか、さじ加減が難しかったですね」。高良さんは、雪穂に翻弄される役どころで「人をだましたり、(犯罪者に)疑われたりするが、わざとらしい演技はしたくなかった。ちゃんとお客さんをだまさないと」とこちらも演じる際、“だます”ことにこだわったといい、劇中同様、堀北さんと高良さんの“共犯関係”が明らかになった。そんなふたりと初タッグを組んだ深川監督は「堀北さんは久しぶりに会うと、女っぷりが上がっていて…。どれが本当の堀北さんなのかと思うほど。悪女の品格を持っている」と太鼓判。高良さんに対しても「以前からナイフのような少年だと思っていた。実際会ってみると、武器を使い分ける知恵がある人だった」と賛辞を惜しまなかった。ちなみに深川監督は撮影中に、体重が5〜6キロ減ってしまうほど追い込まれたといい「こんなに憔悴しきった現場は初めて。お客さんにどう響くかいまから楽しみ」と手応え十分の様子。堀北さんはこの日が2011年の仕事始めで、「年末に舞台(『ジャンヌ・ダルク』)が終わりまして、お正月はおうちでゆっくり過ごしました。来年は新たな目標を掲げて、引き続きチャレンジを続けたい」。一方、高良さんは舞台「時計じかけのオレンジ」に出演中で、大晦日は終日稽古。元日もゲネプロ(最終リハーサル)をこなすハードな年末年始だったのだとか。「それでもカウントダウンジャパン(幕張で開催されたフェス)に行って、エレファントカシマシのライブで年越ししました」と束の間の休暇をエンジョイしたそうだ。『白夜行』は2011年1月29日(土)より全国にて公開。撮影協力:羽田空港国際線ビルPLANETARIUM Starry Cafe■関連作品:白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:2011年ブレイク期待の俳優・女優No.1は高良健吾&桜庭ななみ!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第9回) 来年ブレイクしそうな俳優は?高良健吾、今度は鈴木杏とW主演!中上健次の最後の長編『軽蔑』が映画化【TIFFレポート】堀北真希初の究極悪女役「すごく悩みました」深キョンウィンストン2億円ジュエリーに「アカデミー女優気分」
2011年01月05日11月29日(月)、大阪市内で来年公開の映画『洋菓子店コアンドル』の記者会見が開催され、主演の江口洋介と蒼井優、深川栄洋監督が出席した。江口さんが、かつて伝説のパティシエと呼ばれた男・十村を、蒼井さんが恋人を追って鹿児島から上京したなつめを演じ、都会の洋菓子店を舞台に、甘くほろ苦いドラマが展開する。互いの印象を尋ねられ、江口さんは「イメージ通りでした。スクリーンやブラウン管で見ていた印象と、会った印象があまり変わらなく、とても自然でした。お芝居していても差がないという感じでした。今回のなつめという役は、ヒステリックな要素があるのですが、彼女が鹿児島弁で喋ると、それがとてもかわいかったんです。彼女のムードが映画全体のムードを作っていて、とてもほんわかした感じでした」と語った。すると蒼井さんも「江口さんと同じで、スクリーンやブラウン管で拝見させていただいている感じと、実際にお会いした印象が全く変わらなかったです」とニッコリ。さらに、現場での江口さんについて「とてもドッシリされていて、現場にいるだけで、共演者・スタッフさんが喜んでいました。現場では江口さんが、私たちのいる集団の後ろで、洩れがないかを見守ってくださるような(笑)、そんな感じでした」と信頼を感じさせるコメント。また、ケーキ作りについて、江口さんは「“伝説のパティシエ”役だったので、手元にしっかりとリアリティがなくてはならないなと思い、専門学校で授業を受けました。そこでは何千人という人が勉強をしていて、(パティシエは)こんなに憧れの職業なんだと思って、意識が変わりました。実際に道具を手にしたら、時間との戦いでとても難しかったです。料理するのは嫌いじゃないんですけど、さすがにケーキは作ったことがなくて…でも意外とハマリ症なので、(家で)ブルーベリーでかわいらしくデコレーションしたりして(笑)、デジカメで撮るっていうのをやってました。映画のためです(笑)!」と楽しい(?)役作りを明かしてくれた。蒼井さんは、ケーキ作りに加えて鹿児島弁という難関があったが、ケーキ作りと鹿児島弁のどちらが難しかったか?という問いに「普段からケーキを作ったりするのが好きなんです。今回習得しなきゃいけない技術…クリームのしぼりやチョコレートで文字を書いたりは、最初は慣れなかったのですが、徐々に体が覚えていくので、途中からは心配はありませんでした。ただ、鹿児島弁は全く独立した方言なので、外国語を覚えるような感覚ですべてゼロから覚えなきゃいけなかったんです。同じ日本語なのでところどころ、(『フラガール』で使った)福島弁だったり、(両親の故郷である)大阪弁だったりと似ているニュアンスがあるのですが、セリフを話しているうちに全部福島弁になってしまうこともありました(笑)。音にとらわれてはいけないと思いながらも、一言一言のセリフに緊張していました。方言の方が大変でしたね」とふり返った。深川監督は2人のキャスティングについて尋ねられると「いままでにない江口さん、蒼井優ちゃん」とそのポイントを挙げ、さらに本作を『女の子版・寅さん』という独特の表現で説明。「彼女(=蒼井さん)が出演している映画を観ていて、違う面があるのではないかと思ったんです。陰と陽なら“陽”の部分を見てみたいなと思いました。竜巻のように風を起こす人がやって来て、そこから、竜巻を起こされた側の大人の顔をしていた人たちが彼女に問題を突き付けられて、動かされ、怒り、泣き、彼女のために集まって、知恵をもって行動する、というような、人に影響を与える人間の作品を作り上げてみたいと思いました。それで、モデルがあるとしたら、『寅さん』なんじゃないかなと思ったんです。最近、恋愛を扱う映画やTVが多いんですよね。男女の中で愛や恋で響き合う作品が多いと思うんですが、“マドンナ”の十村さんは、恋愛線ではなく、職人同士の師弟関係というところで、どのように響き合うか?好きや嫌いではなく、人間と人間同士の影響の仕方で物語を見せていけないものかと思いまして、作ってみました」と熱い思いを語った。色とりどりのおいしそうなケーキに囲まれた『寅さん』の仕上がりやいかに?『洋菓子店コアンドル』は2011年2月11日(金・祝)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。■関連作品:洋菓子店コアンドル 2011年2月11日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会■関連記事:ほぼ全員が鑑賞後「スイーツ食べたくなる」『洋菓子店コアンドル』が女心をガシッ蒼井優江口洋介は「見ていて飽きない」江口洋介、蒼井優来場!『洋菓子店コアンドル』完成披露試写会に25組50名様ご招待江口洋介&蒼井優主演映画の主題歌に福岡の路上から駆け上がった新人歌姫を大抜擢!ケーキにウットリ江口×蒼井共演作『洋菓子店コアンドル』ポスター画像解禁
2010年11月30日映画『洋菓子店コアンドル』の完成披露試写会が11月11日(木)、東京・新宿の明治安田生命ホールで行われ、W主演の江口洋介、蒼井優、深川栄洋監督が出席した。街角の洋菓子店を舞台に、心に傷を抱えた元天才パティシエの十村(江口さん)と鹿児島から上京したケーキ屋の娘・なつめ(蒼井さん)が人生を懸命に生きようとする姿と心の再生を描くオリジナルドラマ。見どころについて江口さんは「宝石のようなケーキが出てくると思えば、それを作っている人間たちの過去やドラマがあって、まさにビターな部分とスウィートな部分があります」と上手い言い回し。すかさず隣の蒼井さんが「さっきも取材を受けていたんですけど、カンペに書いてあった言葉なんです」と吹き出し笑いで暴露。「それを江口洋介さんが言っていると思うと耐えられない」とツボにはまった様子。江口さんは恥ずかしそうに頭を掻いた。また本作で2人は初共演。お互いの印象を江口さんは「イメージ通りナチュラルで素朴。で、また意外な一面があって…」。司会者から意外な面とは?と突っ込んで聞かれると、「お酒を飲む…お酒が好きなんです。これ以上言わない」と含み笑い。一方の蒼井さんは「いままで見たTVや映画、雑誌でイメージする江口さんってすごく男らしかったんですけど、お会いしたらそのまま。器が大きい」と絶賛…と思いきや、「ホントに人の話を聞かない方。例えば監督に質問をして、監督が答えているときに、もうほかの人に話しかけている。そういうことが多々あるんです」とまた暴露。江口さんは「すごい観察されていました。すごい観察力です」とコトの真偽をぼかしかけたが、蒼井さんは「現場で江口さん以外のみんな、気付いていました。ホント、見ていて飽きない」と笑いをこらえきれない様子。仲のいいところ(?)をうかがわせていた。『洋菓子店コアンドル』は2011年2月11日(金・祝)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:洋菓子店コアンドル 2011年2月11日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会■関連記事:江口洋介、蒼井優来場!『洋菓子店コアンドル』完成披露試写会に25組50名様ご招待江口洋介&蒼井優主演映画の主題歌に福岡の路上から駆け上がった新人歌姫を大抜擢!ケーキにウットリ江口×蒼井共演作『洋菓子店コアンドル』ポスター画像解禁蒼井優、江口洋介とのW主演作で鹿児島弁のパティシエ役に挑戦!
2010年11月11日開催中の第23回東京国際映画祭(TIFF)で映画『白夜行』(深川栄洋監督)が10月25日(月)、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで特別招待作品として上映され、主演の堀北真希、共演の高良健吾、船越英一郎らが舞台挨拶に立った。人気作家・東野圭吾の同名ベストセラー小説を原作に、迷宮入りした質屋殺し事件の被害者の息子・亮司(高良さん)と容疑者の娘・雪穂(堀北さん)が辿る重苦しい人生を描くミステリー。美貌の裏に自分がのし上がるために周囲を不幸に陥れることに躊躇しない素顔を持つ悪女に初挑戦した堀北さんは「原作がとても好きで、読んでなんとなくイメージはありましたが、いざ台本をいただいたらどうやって雪穂に近づいたらいいかすごく悩みました。自分で悪いことをするシーンのない悪い人で、一見、好感が持てるところもある。悩みました。でも挑戦だと思って頑張りました」。雪穂に献身的な愛を捧げる役どころを演じた高良さんも「人を騙し自分も騙すし…。親切な芝居じゃなくて、お客さんも騙しにかかっている。監督はとてもドS。キツかった。クランクアップが嬉しかったけど、こんだけきつかった現場だったから、次も乗り越えられると思った」とそれぞれ役作りの苦労をふり返った。一方、2人を追う刑事役の船越さんは「キャリアの半分以上、犯人を追いかける役どころでサスペンスに人生を賭けています。いつも役を生きることともうひとつ、観る人に分かりやすく楽しんでもらうことを心がけています。平たく言えば説明過剰な嘘臭い俳優です」とサスペンスに取り組むポリシーを吐露。「今回もそう思い、撮影初日に監督に伝えて『分かりました』とおっしゃっていただきましたが、(そういう部分は)ほとんど取り除かれてしまいました」と会場の笑いを誘った。『白夜行』は2011年1月29日(土)より全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)特集「東京国際映画祭のススメ2010」■関連作品:第23回東京国際映画祭 [映画祭] 2010年10月23日から10月31日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2010 TIFF白夜行 2011年1月29日より全国にて公開© 2011 映画「白夜行」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】創設者自ら試写会主催し鑑賞『ソーシャル・ネットワーク』会見【TIFFレポート】大政絢&染谷将太が許せる「素敵な嘘」は…?【TIFFレポート】C・ドヌーヴ舞台挨拶登壇も撮影切り上げ退場「たくさん撮ったわ」【TIFFレポート】ポール・ポッツ日本初野外ライブで美声とジョーク!ディズニーの本格3D映画『トロン:レガシー』山田優に続編オファー?
2010年10月25日映画『洋菓子店コアンドル』の主題歌が、21歳の新人シンガーソングライター、ももちひろこのデビューシングル「明日、キミと手をつなぐよ」に決定!ももちさん、深川栄洋監督、そして主演の蒼井優のコメントが到着した。蒼井さんと江口洋介のW主演による本作。かつて“天才”と謳われたパティシエ・十村(江口さん)と、恋人を追って鹿児島から上京して来たなつめ(蒼井さん)が出会ったのは街角の洋菓子店。十村が常連客として訪れ、ひょんなことからなつめが働くことになったこの評判の洋菓子店「パティスリー・コアンドル」で、宝石のような“スイーツ”をスパイスに、人生の挫折と再生がキュートに、そして切なく描き出される。デビュー曲でいきなり映画主題歌という大抜擢を受けたももちさんは、偶然にも蒼井さんと同じ福岡出身。現在も福岡に在住し、路上やカフェ、ライヴハウスで精力的に活動している。昨年開催された新人オーディション「CHANCE!09」で応募総数およそ1,000組の中からグランプリに選ばれる実力の持ち主で、その歌声が本作のプロデューサーの耳に止まり、このたびの主題歌タイアップが決定した。映画の公開と同時期にリリース予定のこの主題歌「明日、キミと手をつなぐよ」について、蒼井さんは「わたしたちが作ってきた二時間のストーリーをやさしく包み込んでくれる。そんな歌です」と感想を寄せてくれた。メガホンを取る深川栄洋監督も「あるフレーズが僕のササクレタ心に引っ掛かりました。『繰り返す毎日の中で、見失いそうになる』という言葉。それは何を指すんだろう?前に前に進もうとする若い“エネルギー”と、『その先に何があるの?』と、先に進むことを拒みたくなる現代っ子の自分。映画が終わると流れてくる主題歌は、好きではありません。夢の中で生きていたのに、目を覚ましなさいと号令がなる装置。でも、この曲は違う。もう、外の世界に出ておいで…と優しい気持ちで迎えられました」と独特の表現で絶賛する。ももちさん自身は、この楽曲について「映画の中の身近な存在のおかげで少しずつ前を向いていく十村さん(江口さん)に自分を重ねながら作りました」と語っており「この曲を聞いて地元・福岡のみなさんや、たくさんの方に大切な人とのつながりをもう一度、再確認してもらえたらしあわせです」とのメッセージを寄せてくれた。見ているだけで幸せな気分にさせてくれるスイーツ。十村、なつめ、そして周囲の人々が織りなす物語に21歳のシンデレラガールが優しい歌声を降り注ぐ!「明日、キミと手をつなぐよ」は2011年2月9日(水)リリース。『洋菓子店コアンドル』は2月11日(金・祝)より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。© 2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会■関連作品:洋菓子店コアンドル 2011年2月11日より新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© 2010『洋菓子店コアンドル』製作委員会■関連記事:ケーキにウットリ江口×蒼井共演作『洋菓子店コアンドル』ポスター画像解禁蒼井優、江口洋介とのW主演作で鹿児島弁のパティシエ役に挑戦!
2010年10月07日第1回「ジャパン・ロマンス・アワード」授賞式が6月14日(月)、東京・港区の東京ミッドタウンで行われ、映画『半分の月がのぼる空』(深川栄洋監督)に主演した池松壮亮とヒロインの忽那汐里、歌手の広瀬香美らが出席した。同アワードは主催の日本ロマンチスト協会の会員約900人がロマンティックや幸せを表現した人や企業、カルチャーなどを選出するもの。同協会は、“大切な人を世界で一番幸せにできる”ロマンチストを増やし社会を豊かにしようという主旨の下、文化人、財界人が中心となり2008年5月から任意団体として活動を開始。会員の中にはタレントの石田純一の名もある。同年、6月19日を「ロマンスの日」に制定している。ロマンスクリエイティブ部門:音楽に「ロマンスの神様」で選ばれた歌手の広瀬さんも出席し、「かれこれ17年とか、かなり前の歌ですが、いまだにたくさんのみなさまに愛して歌っていただき光栄です。1人でも多くのみなさんに微笑んでもらいたいと思い、いま、Twitter、ブログ、ユーストリームをやっていまして、そんなことも受賞理由になっていれば嬉しい。賞に恥じないよう、一心に活動に励みたい」と熱っぽく話した。同部門:映画に選ばれた『半分の月がのぼる空』は、純粋な男子高生・裕一(池松さん)と不治の病に侵された少女・里香(忽那さん)の純愛と、最愛の妻を失った心の傷が癒えない医師・夏目(大泉洋)の心の揺れを捉えたラブストーリー。ここ1年で公開された作品の中で最もロマンティックな映画として、ロマンスクリエイティブ部門:映画で表彰されたことに、池松さんは「数ある映画の中からこの映画を選んでいただき、ありがとうございます」と感謝の弁。東京都内では今年4月3日(土)から本公開され、ファーストランは終了したが、口コミ人気の広がりを受けて今月12日(土)から品川プリンスシネマで、3週間以上の予定で復活上映中。ほかにも地方を中心にまだまだ公開中とあって、池松さんは「大切な人を一途に思う主人公が、何としてもそのパートナーを守ろうとする作品です」とPR。忽那さんも「個人的に思い入れのあるこの作品で、この賞をいただけて嬉しいです」とはにかんだ。一方、ロマンチスト部門で受賞したタレントの石田さんは現在、プロゴルファーの東尾理子と新婚旅行中のため、ビデオレターを寄せ「ロマンスは文化。私もロマンスありきでやってきた。大切な人を世界で一番大切にできるロマンスエグゼクティヴになれるようがんばる」などと純一節全開だった。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:池松&忽那もリピーター!『半分の月がのぼる空』本年度最高のロマンティック映画認定大泉洋、37歳の誕生日に愛の質問で頭かきむしる忽那汐里、始球式登板!池松壮亮がしっかりと“愛のボール”を受け止める池松壮亮×忽那汐里インタビュー伊勢の街で、2人でひとつずつ積み上げた想い大泉洋×深川栄洋監督インタビュー怖いもの見たさ?純愛映画で開いた“新しい扉”
2010年06月14日先日、堀北真希が自身初となる“悪女”を演じることが発表され、早くも話題となっている映画『白夜行』で、堀北さん演じる唐沢雪穂と並ぶ重要人物・桐原亮司を高良健吾が演じることが新たに発表された。また、2人の“事件”を追い続ける刑事・笹垣を船越英一郎が演じることと本作のメガホンを監督を深川栄洋が握ることもあわせて発表された。本作は東野圭吾のベストセラーとなったミステリー小説の映画化作品であり、これまでにもTVドラマ化、舞台化、さらに韓国で映画化されるなどしてきた。質屋の主人の殺人事件が発生。決定的な証拠がないまま、被疑者の自殺をもって事件は一応の解決を見るが、刑事・笹垣は自殺した被疑者の娘である雪穂と被害者の息子で雪穂の幼なじみである亮司に言い知れぬ“疑念”を感じていた。やがて2人は大人になるが、彼らの周囲で立て続けに不可解な事件が――。まもなく公開の『ボックス!』、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』など話題作への出演が続く高良さん。深い闇を抱え、狂気を心の奥に秘めた亮司という役について「台本を読んだとき、正直『キツイ』と思いました」と率直に明かしつつ、「監督と話すうちに、自分が最初に考えてたより、もっと人間的だし、悩み苦しんでるキャラクターなんだと思いました。いまは監督を信じて役を演じきることが、ボクがやるべきことだと思ってます。きっと、素晴らしい作品になると思うので、本当に多くの人に観ていただきたいと思います」と意気込みを語る。一方、“サスペンスドラマの帝王”の異名をとり、数え切れぬほどの刑事役を演じてきた船越さんだが、今回のヤマはかなりの難関となりそう!今回の映画版・笹垣について船越さんはこう明かす。「映画の世界の笹垣は、最愛の息子を失うという大きな運命、悲劇を背負っています。その子を失った思いを、2人の主人公たちに投影していく。これは、執念で犯人を追いかけていくのとは違います。執念の捜査ではなく、父性愛の捜査であり、何とか主人公たち2人を救いたいという、我が子へのレクイエムであり、(捜査により)自分の中の大きな穴を埋めていく作業です。そうした父性愛に満ちた捜査、優しい捜査をするうち、この事件にむしろ囚われていく。そんな風に(役に)取り組んでいきたいと思っています」。ちなみに、TVドラマでは亮司を山田孝之が、笹垣を武田鉄矢がそれぞれ演じ、高い評価を受けた。今回の映画版で高良さんと船越さんはそれぞれ、どのように亮司の闇や絶望、笹垣の存在感、包容力を体現するのか?監督を務めるのは、『60歳のラブレター』、『半分の月がのぼる空』などで高い評価を受け、つい先日、『洋菓子店コアンドル』の来年公開が発表されたばかりの深川栄洋。また、戸田恵子、田中哲司、姜暢雄ら実力派キャストが出演することもあわせて発表された。『白夜行』は2011年初春、全国にて公開。■関連作品:白夜行 2011年初春、全国にて公開■関連記事:東野圭吾『白夜行』映画化堀北真希が“悪女”に目覚める?
2010年05月10日江口洋介と蒼井優のW主演となる映画『洋菓子店コアンドル』が2011年正月第2弾で公開されることになり、2人がパティシエ役に挑戦することが発表された。江口さん、蒼井さんの初共演作となる本作。江口さんは“伝説のパティシエ”と呼ばれるほどの腕を持ちながらも、8年前に突如としてスイーツ界から姿を消した元パティシエで、いまは製菓学校の講師をしつつ、評論家としてガイドブックを出版する十村遼太郎を演じる。一方の蒼井さんが演じるのは、東京のパティスリーで武者修行中の恋人との結婚を夢見て、彼を追って鹿児島から右も左も分からぬ東京へと出てきた臼場なつめ。2人が出会うのは、十村が常連客として訪れ、ひょんなことからなつめが働くことになった評判の洋菓子店“パティスリー・コアンドル”。なつめは恋人を見つけることができるのか?そして十村がケーキ作りをやめた理由とは?女性たちを魅了する“スイーツ”をスパイスに、人生の挫折と再生がキュートに、そして切なく描き出される。メガホンを握ったのは、『60歳のラブレター』、つい先頃公開された『半分の月がのぼる空』などで若くして、その演出力が高い評価を受ける深川栄洋。江口さんと蒼井さんには、当然のことながらお菓子作りのシーンも!江口さんは「オファーをいただいた当初は、正直、自分じゃないのでは?と思うほど繊細な印象を受けていました。そして監督と細かいディスカッションを重ねていくうちに、十村という伝説のパティシエ像が、少しずつ自分の中に生まれていきました。作品に入る前には何度もケーキ作りを体験し、その奥深さと、その味を維持していくプロフェッショナルたちの真剣さ、厳しさを知りました。試食するため都内の店を何軒も見学したのですが、実に美味しそうにケーキを食べている人たちが大勢いるのを見て、ちょっと驚きながら、そういうことも幸せの一瞬なのでは?と感じたりもしました。物語の主役とも言える、沢山の“宝石のようなケーキたち”が、この作品を盛り上げています。映画を観終わったときに『ちょっと、ケーキ食べに行かない?』と、思わず誰かを誘ってしまいたくなるような、そんな作品に仕上がったのではないかと思います。劇場で、ぜひともそんな幸福感を味わってみてください」とコメントを寄せてくれた。蒼井さんからも「今回は、鹿児島弁とケーキ作りに挑戦しました。ケーキ作りの材料と器具一式を先生にお借りして、家で毎日練習したのですが、鹿児島弁を練習して、クリームの絞りをやって、絞りが上手くいくようになったら、今度は鹿児島弁を忘れてしまって、また練習して…。結構、睡眠時間を削って没頭しました。深川監督はとても優しくて、けど譲らないところは絶対に譲らない人。それは、自分のためではなく全て作品のためで、周りはそんな監督のために頑張っていました。江口さんとは今回初めてご一緒させていただきましたが、これまで会ったことのないタイプの方で、好奇心がわきました。役柄的に反発し合うことも多かったので、一番長いシーンがドア越しだったのも印象的です。最高の現場でした。そこにいた人たち全員の想いがしっかりスクリーンに映っていることが、この映画の魅力だと思います」とのコメントが到着。鹿児島弁、そしてコックコート姿の蒼井さんを想像するだけで期待が膨らむが、蒼井さんのコメントにあった「(十村となつめ)役柄的には反発し合う」、「ドア越しのシーン」というのも気になるところ!ちなみに、本作は昨年の10月にクランクインし、1か月強の撮影を経て、12月の初旬にクランクアップ。深川監督は江口さんと蒼井さんを演出してみて「ジャズのライヴ演奏を楽しむドラマーのような感覚で映画作りをしたという印象があります」と感想を語っている。監督曰く「江口さんは、いままでTVドラマでは見せなかった姿を私たちにみせてくれました。蒼井さんは、同じ時代に映画人として存在出来て良かったと思わせてくれる響きを見せていただきました」とのこと。果たしてどのような仕上がりとなっているのか?2人のほかに、コアンドルの女主人を戸田恵子が、パティシエールを江口のりこが演じることも発表された。ビター&スイートなエンターテイメント『洋菓子店コアンドル』は正月第2弾として新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。
2010年05月08日女優への登竜門と言われるミスマガジン2008グランプリを受賞。『天国のバス』(’08/郡司掛雅之監督)で映画デビューを果たす。新人ながら『同級生』、『体育館ベイビー』(深川栄洋監督)、『赤い糸』(村上正典監督)などに立て続けに出演。2009年にはNHKドラマ「ふたつのスピカ」主演、ヒット映画『サマーウォーズ』で初の声優にチャレンジし、12月公開の話題作『最後の忠臣蔵』のヒロインにも抜擢され、注目を集めている桜庭ななみ。実話を基に映画化された『書道ガールズ!!−わたしたちの甲子園−』では成海璃子、山下リオ、高畑充希、小島藤子という同世代の若手女優たちと、同世代である高校生たちを演じている。「元日の朝に、マネージャーさんから電話がかかってきて。てっきり“あけましておめでとう”と言ってくれるのかと思ったら、『いますぐ日本テレビを見て!』って(笑)。寝ぼけながらテレビをつけたら、“書道ガールズ”のドキュメンタリーが放送されていたんです。そのときに初めて書道パフォーマンスを見ましたが、こういう書道もあるんだな、と驚きました。だって、書道は集中して静かに書くものだと思っていたのに、ミニスカートやかわいい衣裳でダンスを踊ったり、黒い紙に白い文字を書いたり…、書道に対する印象がすっかり変わりました」。4月に高校3年生になったばかりという桜庭さんに、同世代として彼女たちの物語をどう思ったか聞いてみたところ「同じ高校生として、町おこしをして全国規模のメディアからも注目されるイベントにしてしまった書道部員たちのアイディアと行動力に尊敬の念を抱きます。私が普通に学校に行っていたら、きっと考えもつかなかったと思う。このお話を知って“もしかしたら私にもできるかも”という力を与えてもらいました」と、強い眼差しで答えてくれた。桜庭さん演じる香奈は、書道部の副部長。書道を愛しているが才能はパッとしない。しかし、実力はあるがドライなほど個人主義の部長・里子(成海璃子)に代わり、部を実質的にとりまとめている世話好きのムードメーカーという役回り。本作には心や家族、人間関係に問題を抱える人物が多いが、香奈は唯一外向きな性格と言える。香奈がいたからこそ、部員たちの心はひとつになり、同じ目標に向かって進んでいくことができたのではないだろうか。「香奈と私の共通点は2つ。まず、長所として“何事も全力で取り組む”ところ。そして短所として“何も考えずに進んで失敗する”ところです」。お母さんのごとく部員たちの世話を焼く香奈だが「お母さんと言えば、一番年上の高畑充希ちゃんです。最年少の藤子ちゃんのフォローをして “お母さん”と呼ばれていました。リオちゃんは、最初はとっつきにくいかと思っていたのですが、話してみると面白い人。みんな、仲が良すぎてその雰囲気のまま現場に入ってしまうので、よく璃子ちゃんに注意されました」と共演者たちとの楽しかった思い出を語ってくれた桜庭さん。山下さんも成海さんを「本当の部長のように現場を引き締めてくれた」と述べていたが、成海さんの印象とは?「仕事に対してはすごく真面目です。仕事が終わると、いきなり変顔をしたりする天然な人(笑)。璃子ちゃんとは同級生なのですが、仕事への真摯な態度は“見習わなければ”と思いました」と、その姿勢に一目置いていた様子。そんな成海さんのひと言から、女優という仕事について考えたことがあるという。「璃子ちゃんが、ある作品を観たときに『立ち上がれないくらい感動した』と言っていたんです。それを聞いて、人に感動を与えられる女優というお仕事はスゴイと、改めて感じました。お客さんはわざわざ劇場に足を運んでくれる。そして、帰るときには必ず何かしら考えてくれている。私も観てくれた方に、何かを与えられる女優になりたいと思っています」。デビュー3年目を迎え、女優としてますます注目されている桜庭ななみ。17歳の彼女だからこそ、その役をリアルに感じリアルに演じられた。仲間と成し遂げる青春の素晴らしさにしばし浸りたい。(text:Yukari Sakamoto)■関連作品:書道ガールズ!!−わたしたちの甲子園− 2010年5月15日より新宿バルト9ほか全国にて公開© NTV■関連記事:成海璃子、体調不良をおして書道パフォーマンス披露ファンキーモンキーベイビーズが『書道ガールズ!!』主題歌を担当成海璃子PVに出演『書道ガールズ!!』出演者が明らかに!桜庭ななみ、山下リオに金子ノブアキも成海璃子『書道ガールズ』撮影開始を前に四国中央市を表敬訪問で気合十分の挨拶成海璃子が書道で青春!「ズームイン!!」で放送の“書道ガールズ甲子園”が映画化
2010年05月06日先日公開された『半分の月がのぼる空』が日本ロマンチスト協会より「本年度最高のロマンティック・ムービー」に認定され、主演の池松壮亮と忽那汐里が4月19日(月)、認定証授与式に出席した。累計160万部を超えるベストセラー恋愛小説を映画化した本作。今回、池松さん演じる裕一と忽那さん扮する里香が紡ぎ出す、淡く切ない純愛映画に対し、「“大切な人を幸せにする人”が増えると、社会全体がちょっぴりハッピーになる」という呼びかけの下、新しい価値を創造していく任意団体「日本ロマンチスト教会」から“ロマンスマーク認定書”が授与されることに。「『ロマンティックな映画がある!』と薦められ観たら本当にその通り。観た後、身近にいる大切な人をぎゅっと抱きしめたくなり、ロマンティック満点の映画」(事務局長・波房克典氏)というのが受賞の理由。会場を埋め尽くす観客を前に、やや照れ気味に認定書を受け取り「自分たちのやってきたことを認めていただいたのはすごい嬉しい」と笑顔で語る池松さん。忽那さんも「チームで作ってきた映画が、こんな素敵な賞をいただけて嬉しい」と喜びを噛み締めた。何度観ても泣けるというだけあり、リピーターが続出する本作。実際に池松さんと忽那さんはこの日の会場となったシネセゾン渋谷に、それぞれプライベートでも鑑賞しに来たほど。「何回この映画を観ましたか?」という質問に対し、忽那さんは「3回観てます」、池松さんは「5回ぐらい観ました」と2人もすでにリピーター!ちなみに池松さんは共演の濱田マリさんと一緒に来たそうで「一番後ろに座ってたのですが、終わったとき、マリさんも目を真っ赤にしてて、さすがに恥ずかしいなーってほかのお客様が出るまでずっと2人で座ってました」とのこと。「最近“ロマンチスト”はしていますか?」との質問には、池松さんは「何かしなきゃ、と思うのですが(笑)…。頑張っていきたいです」と決意表明。忽那さんも「そうですね。努力したいと思います!」とハニカミながら答えた。『半分の月がのぼる空』はシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開中。■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:大泉洋、37歳の誕生日に愛の質問で頭かきむしる忽那汐里、始球式登板!池松壮亮がしっかりと“愛のボール”を受け止める池松壮亮×忽那汐里インタビュー伊勢の街で、2人でひとつずつ積み上げた想い大泉洋×深川栄洋監督インタビュー怖いもの見たさ?純愛映画で開いた“新しい扉”ポッキーガール忽那汐里が『半分の月がのぼる空』でしっとり白無垢花嫁姿を披露!
2010年04月20日大泉洋が4月3日(土)、東京・シネセゾン渋谷で行われた出演映画『半分の月がのぼる空』(深川栄洋監督)の初日舞台挨拶で、同日迎えた37歳の誕生日を主演の池松壮亮、ヒロイン役の忽那汐里ら共演者らからサプライズで祝福された。登場するなり、熱烈なファンから「洋ちゃんおめでとー」の大声援を浴び、「37歳になってしまいました」と照れくさそうに頭を垂れたが、男性ファンから「洋ちゃん、かわいい!」の野太い声援が飛ぶと、「ありがとうございます!かわいさだけは、汐里ちゃんに負けたくないです」と愛嬌タップリ。タイトルに因んだ月の形の特大ケーキが登場し、盛大に「おめでとー」と客席からコールされると「何年か前は、行きたくもないジャングルに行き、好きでもない男3人に誕生日を祝ってもらったことがありましたが、37歳はいいスタートが切れました」と大喜び。だが司会者から同作のテーマ、“ずっと愛し続ける”についてどう思う?の質問が飛ぶと、「明らかに僕だけ難しい質問ですよね、さすがに舞台挨拶職人の僕でも…」と答えが見つからずトレードマークのモジャモジャ頭を何度もかきむしる仕草。「37歳になりましたが、精神的には小学校高学年なもので『屁が臭い』で笑い転げたりしていますから」と開き直り、満場の観客を笑わせた。同作は心臓病を患った少女(忽那さん)と男子高校生(池松さん)のラブストーリーで、大泉さんは少女の入院先の医者役。池松さんは「(同日公開の)『ソラニン』よりこっちを選んで正解です。昨日の夜、眠れず、夜道を散歩していたら半分じゃない月を見つけてしまいました。あれ? 何でこんな話をしているんだか…」と初日を迎えたことに興奮気味。忽那さんは劇中で披露した白無垢姿について「(角隠しなどの衣装の)あまりの重さにビックリしました」苦笑いを浮かべていた。『半分の月がのぼる空』はシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:忽那汐里、始球式登板!池松壮亮がしっかりと“愛のボール”を受け止める池松壮亮×忽那汐里インタビュー伊勢の街で、2人でひとつずつ積み上げた想い大泉洋×深川栄洋監督インタビュー怖いもの見たさ?純愛映画で開いた“新しい扉”ポッキーガール忽那汐里が『半分の月がのぼる空』でしっとり白無垢花嫁姿を披露!大泉洋が池松壮亮、監督とパーマ三兄弟結成!五輪での世界デビューには「不本意」
2010年04月03日映画『半分の月がのぼる空』でヒロインを演じる忽那汐里が、池松壮亮と共に4月1日(木)、神宮球場で開催されたプロ野球、東京ヤクルトスワローズvs中日ドラゴンズの試合前の始球式に登板し、見事なボールを投げ込んだ。病院で出会った若い2人の純愛を描いた作品。忽那さんはグローブを片手にヤクルトのマスコットキャラクターと共にマウンドへ。ボールを受け取ると、大きく振りかぶって、キャッチャーとして構える池松さんに向けて投げこむ!ボールはワンバウンドして池松さんの元へ。見事な投球にスタンドからは大きな拍手と歓声がわき起こった。始球式を終えて報道陣の取材に応じた2人。忽那さんは「心臓バクバクでした!(ボールが)届いてよかったです」とホッとした表情を見せた。“女房役”を務め上げた池松さんは「やってくれると思ってましたが、見事でした」と笑顔で語り、報道陣からの「愛は届いた?」との問いに「ハイ」と照れくさそうに頷いた。始球式の前には2人でキャッチボールをし、登板直前には池松さんから「頑張って!」と励ましの言葉を掛けられたということで「(おかげで)頑張れました」と忽那さんは嬉しそうに語った。池松さんは小学校から高校までずっと野球をやっていたそうだが、好きな球団を尋ねられると「僕は福岡出身なので…すみません」とソフトバンクホークスのファンであることを明かし、ちょっぴり居心地の悪そうな表情を見せる一幕も。映画の公開を控え、共に「寂しいような気持ちもある」と心情を漏らしつつも、「自信をもって『お待たせしました』と言える作品になっている」(池松さん)と堂々のコメント。『半分の月がのぼる空』はシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開中。■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:大泉洋、37歳の誕生日に愛の質問で頭かきむしる池松壮亮×忽那汐里インタビュー伊勢の街で、2人でひとつずつ積み上げた想い大泉洋×深川栄洋監督インタビュー怖いもの見たさ?純愛映画で開いた“新しい扉”ポッキーガール忽那汐里が『半分の月がのぼる空』でしっとり白無垢花嫁姿を披露!大泉洋が池松壮亮、監督とパーマ三兄弟結成!五輪での世界デビューには「不本意」
2010年04月03日人はときどき、カタルシスを求めて“泣ける”映画を観たくなり、泣かせようとする映画は数え切れないほど存在する。けれど、キャラクターに自分を重ね合わせ心から泣ける映画、知らない間に涙が溢れてしまう映画は限られている。そのなかで『半分の月がのぼる空』は素朴ながらも自然と感情移入してしまう“泣ける”映画だ。そこで主演の池松壮亮と共演の忽那汐里、若手注目株の2人にこの純愛映画について語ってもらった。肝炎を患い入院してきた“裕一(池松さん)”。9歳から入院している“里香(忽那さん)”。この2人があるきっかけで知り合うところから物語はスタートする。そして、最初に2人が出会うシーンの演出方法として深川監督が用意したのは、撮影前にできるだけ2人が顔を合わせないことだった。彼らの演技力と監督が用意したその状況によって、初々しさとぎこちなさがフィルムに焼きつけられた。「最初はお互いあまり話をすることはできなくて…。印象的だったのは汐里ちゃんの目線。海外育ちのせいなのか相手の目をじっと見て話をするんですよね」と、照れくさそうに話す池松さん。本人曰く「人見知り」なのだとか。しかし、忽那さんは「私はそうは感じなかったですよ」と池松さんの目をじっと見つめ、また照れる彼──。ピュアで真っ直ぐな性格の裕一とちょっと気の強い里香という役は、2人にとってハマり役だったようだ。裕一の性格について「僕はそんなにピュアじゃないですよ。でも、自分と違う性格の主人公を演じることはすごく楽しかったですね」と、はにかみながらこう続ける。「伊勢という街で真っ直ぐに育ってきた感じとか、まだ高校生なのに自分では大人だと思っている(生意気な)感じとか、演じていて楽しかった。難しかったのは限られた時間で裕一の里香への気持ちをひとつひとつ積み上げていく作業。屋上で初めて出会ってから彼女に生きていてほしいと思うまでの気持ちの持って行き方を(自然に)演じられなければ後半の物語につながらないなと思って…」。その言葉に同意するようにうなずく忽那さん。「オファーをもらって台本を読んで、いいシーンもいい台詞もたくさんある、すごくいい話だと思いました。でも、それらを活かすには壮亮くんが言うように後半に向けて自分で気持ちを積み重ねていかなければならなくて。1つも気の抜けない役だなと。“ずっと”という想いをあんなに早い時期に築き上げた2人は素敵だなと思いました」。そんな2人の変わらぬ想いを演じるにあたって、「伊勢の街並みが力を貸してくれた」と池松さん。「伊勢はすごく有名な観光地だけれど、この作品に映し出されているのは有名ではない何気ない風景──たとえば冒頭に出てくる商店街は知らない町なのに懐かしい感じがするんです。気をつけたのはそこに自分が立ったときに違和感があってはいけないなと。それは常に意識していました」。また、原作ファンが足を運ぶ聖地とも言える虎尾山がモデルとなった砲台山のシーンも感動的だ。裕一が里香をおぶって山を登る撮影について「壮亮くんは大変だったと思います」と申し訳なさそうにつぶやく忽那さんに「いや、軽かったですよ。逆に軽すぎてしんどいフリをするのが大変だったくらい」と、優しくフォロー。自分と裕一は似ていないというけれど、この優しさあってこそ演じられた裕一のはず。そして、2人の会話によく出てきたのは「監督との話し合いが楽しかった」という感想。特に忽那さんは「こんなに監督とコミュニケーションをとったことはなかった。テスト撮影であっても芝居が終わるごとに駆けつけて、1回1回詳しく説明してくれるんです」と、監督のアドバイスが安心感、信頼感につながったと語る。ちなみに一番印象に残っているのは砲台山を登るシーンと病院の屋上で『銀河鉄道の夜』の一節を語り合う場面。どちらも涙を誘うシーンだ。もちろん、2人とも完成した映画を観て泣いてしまったと言う。特に池松さんは「映画会社の試写室で観たんですけど、観に来た方がどんな反応をするかが見たかったのに、その前に自分が号泣してしまって(苦笑)。鼻をすすって泣いている人たちの姿を見たら、自分たちの演技がちゃんと届いているんだと実感できてまた泣けてきちゃったんですよね」と感動を伝える。観客は裕一と里香を通じてかつて高校生だった頃の自分に思いを馳せ、またはいまの自分自身と重ね合わせ、きっと涙することだろう。(text:Rie Shintani)特集:年下のカレ■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:大泉洋×深川栄洋監督インタビュー怖いもの見たさ?純愛映画で開いた“新しい扉”ポッキーガール忽那汐里が『半分の月がのぼる空』でしっとり白無垢花嫁姿を披露!大泉洋が池松壮亮、監督とパーマ三兄弟結成!五輪での世界デビューには「不本意」池松壮亮&忽那汐里のオススメ伊勢スポットは?映画ロケ地巡りスタンプラリー実施池松壮亮&忽那汐里がお伊勢参り『半分の月がのぼる空』“聖地”で決意新たに
2010年04月01日演劇ユニット“TEAM NACS”の活動を拠点に映画、ドラマ、バラエティと活躍の場を広げ、人並み外れた人気を誇る大泉洋。多彩な役をこなす演技派であることは周知の事実だが、コメディを演じられる役者ゆえコミカルさが目立ってしまうのが玉に瑕。そんな大泉洋の違う一面を人々の記憶に刻みたいと気鋭の若手監督として注目を浴びる深川栄洋が名乗りを上げた。彼の最新作『半分の月がのぼる空』で新たな魅力を開花させた大泉洋、そして大泉洋を唸らせた深川栄洋監督の素晴らしき演出とは──。「TVやスクリーンから見えてくる大泉さんはいつも“面白い人”。でも、面白いだけじゃないだろうなと思っていて(笑)。彼の面白さ以外の扉を開けてみたかったんです。年を重ねるほどに男性の魅力が出てくる人だと思ったので、その年輪の最初の部分に触れてみたかった」という深川監督の言葉に「怖いもの見たさですか?」と苦笑する大泉さんだが、新しい扉を開いてもらったことは役者としてこの上ない喜びだったはず。しかもこれまでにはない純愛映画のオファーに彼の胸は高鳴った。「マネージャーが『ついに純愛映画のオファーが来ました!』とずいぶん仰々しく言うので、ついに来たか!と楽しみに台本を読んだんです。そうしたら純愛をしていたのは若い2人だった(笑)。物語自体はすごく面白いと思いました。若い2人の純愛だけでなく、映画らしいトリックが仕掛けられているのもいいなと」。これまでにドラマ「救命病棟24時」で看護師役を経験済みの大泉さんだが、本作『半分の月がのぼる空』で演じる夏目先生は、医者でありながらも妻を救えなかった悲しい過去を背負う役どころ。今年37歳を迎える彼にとって「そういう重みのある役を演じる年齢になってきたのかな」と、やり甲斐があったと話す。一番気にかけたのは妻を亡くした男が歩んできた6年の歳月をどう表現するのかだった。「奥さんを亡くしてしまっているけれど子供を育てていかなければならない。悲しんでばかりはいられないんですよ。妻への想いをどのくらい引きずればいいのか、そのさじ加減が難しかったですね」。手助けとなったのは監督との綿密な話し合いだった。「監督は僕よりも若いのに、一体どんな経験をしてきたんだろう…ってこっちが心配するくらい、細やかな演出をなさる監督でした」。その言葉からも深川監督がいかに丁寧な演出をする監督であるのか容易に想像がつく。そして「どのくらい引きずればいいのか」という問いに監督はこう答える。「妻の死を引きずってないと思いながら生きているのか、ただ単に触れられたくないだけなのか、もしも触れられたらどういう反応をするのか──ということを逐一話しながら夏目先生像を創っていきました」。さらに、過去を引きずっている夏目先生の気持ちを「分かる」と大泉さん。実は結構引きずってしまうタイプなのだとか。「次から次へといろんなものを引きずっている、重たくて仕方ない人間なんです。例えば、僕、ゴルフが好きなんですけど、ミスショットをすると延々と引きずります(笑)」。こういう“笑い”の差し込み方はなんとも大泉さんらしい。また、原作の舞台であり原作者の故郷でもある三重県の伊勢という情緒ある街並みがもうひとつの主役であると大泉さん。「伊勢の街、ほんわかしていて僕は好きですね。何がすごいって伊勢神宮のある街ということ自体がすごい。地元の人たちは伊勢神宮に尊敬の念を持っているんです。神様よりも高い建物は建てないとか神様が寝た後は騒がないとかね。実際、飲食店は21時には閉まっていました。料理はどの料理も美味しかったけれど、伊勢うどんの名店には3回も行ったなぁ(笑)」。すっかり伊勢の魅力にはまったようだ。そんな温かで素朴な伊勢の街だからこそ、主人公の2人の若者の純愛はより愛おしく、過去を引きずる夏目先生の純愛はより切なく感じられるのかもしれない。大泉さん自身も完成した映画を観て「気がつくと涙がポロッと落ちていた」と、涙なしでは観られないラブストーリーだと太鼓判を押す。その純愛を堪能してもらうために「できるだけ何も考えずに映画館に足を運んでほしい」と言葉に力を込める深川監督。「1時間20分ぐらいのところでこの映画がどういう映画かというのが分かる瞬間が訪れます。その瞬間にみなさんがどういう反応をするのか、それを楽しみに作りました」。その“瞬間”をぜひ劇場で味わってほしい。(photo/text:Rie Shintani)■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:ポッキーガール忽那汐里が『半分の月がのぼる空』でしっとり白無垢花嫁姿を披露!大泉洋が池松壮亮、監督とパーマ三兄弟結成!五輪での世界デビューには「不本意」池松壮亮&忽那汐里のオススメ伊勢スポットは?映画ロケ地巡りスタンプラリー実施池松壮亮&忽那汐里がお伊勢参り『半分の月がのぼる空』“聖地”で決意新たに注目の歌姫・阿部真央、主題歌を歌う池松壮亮×忽那汐里のラブストーリーにキュン!
2010年03月26日映画『半分の月がのぼる空』の試写会が3月1日(月)に開催され、池松壮亮、忽那汐里、大泉洋に、原作者の橋本紡、深川栄洋監督が舞台挨拶で顔を揃えたが、話題はもっぱらバンクーバーオリンピックの観戦のために現地を訪れ、期せずして“世界デビュー”を果たした大泉さんに集中し…。三重県の伊勢を舞台に、若い恋人たちの純愛を描き、撮影も伊勢で行われた本作。池松さんは少し緊張した面持ちで、作品に込めた思いを語ったが、横から大泉さんが何かとイチャモンをつけるという展開に。池松さんが考え込んだり、少し言い淀んだりすると「お前、そうやって“かわいい”アピールしようとしてるだろ?」と容赦ない言葉を浴びせていたが、ここから池松さんが反撃開始!本作のプロモーションで先日、忽那さんらと共に伊勢を再訪したことに言及し、「この映画のためにみんなで一緒に回れるかと思ったら大泉さんがいなくて…。『やっぱり大河ドラマとか忙しいのかな?』と思ってTVを見たらバンクーバーにいた(笑)」と語ると場内も大泉さん自身も大爆笑。レギュラー出演している地元・北海道のバラエティ番組のロケでバンクーバーを訪れ、顔を真っ白にペインティングし、“必勝”のハチマキを締めた姿がアメリカ版のYahoo!を始め、世界中に配信された大泉さん。映画そっちのけでバンクーバーに赴いた先輩俳優に池松さんも忽那さんも「ショックです…」とポツリ。舞台挨拶後の囲み取材の場でもこの件について突っ込まれた大泉さんは「何?俺が謝ればいいの?このたびは申し訳ございませんでした。この場を借りて謝罪いたします」と逆ギレ気味に謝罪していた。そんな大泉さんだが、本作ではイメージを一新するようなシリアスな役柄を演じており「今回は真面目にやってます…いや、いつも真面目です!今回はシリアスなんです。だから、『あいつ、つまんねー』とか思わないでほしい」と語った。が…シリアスを強調すればするほど、会場は笑いに包まれるという流れに。この展開に腹に据えかねたのか、大泉さんは「大体、今日は天パ(天然パーマ)率が高すぎる!」と池松さんと監督をにらみ、「監督はこないだのゆうばり(ファンタスティック国際映画祭)のときは普通だったじゃないですか!」とお株を奪われたことに怒りを露わにした。明るい茶髪にパーマの深川監督は、苦笑を浮かべつつ「美容師さんが『大河ドラマの主役の人(福山雅治)みたいな感じにします』と言ってくれたのでやってもらったんですが、顔が違うので、大泉さんになってしまいました…」と残念そうに語り、大泉さん、池松さんと共に“パーマ3兄弟”の結成を宣言!再び会場は笑いの渦に包まれた。この日は、キャスト3人がそれぞれ事前に願いを書き込んだ、伊勢神宮で正月にしか配られないという貴重な絵馬が登場。池松さんは映画のヒットと、大学受験を控える忽那さんのために合格を祈願。大泉さんは“世界平和”に映画のヒット、そして3つ目に“幸せな家庭が築けますように”と小さく書き込まれた絵馬を披露。そして、忽那さんの絵馬には“大学合格”という願いが書き込まれていたが、これに大泉さんがすかさず「個人的なことだけで、映画のこと全く書いてないの?」とツッコミを入れ、忽那さんが謝罪する、という一幕も。最後の最後まで楽しませてくれた大泉さんだが、よほど“シリアスな役柄”への思いが強かったのか「だから僕は今日、来たくなかったんです!来たら笑いをとってしまうので…」と忸怩たる表情を見せていた。『半分の月がのぼる空』は3月27日(土)からの伊勢・進富座での先行上映ののち、4月3日(土)よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開。■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年4月3日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤほか全国にて公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:池松壮亮&忽那汐里のオススメ伊勢スポットは?映画ロケ地巡りスタンプラリー実施池松壮亮&忽那汐里がお伊勢参り『半分の月がのぼる空』“聖地”で決意新たに注目の歌姫・阿部真央、主題歌を歌う池松壮亮×忽那汐里のラブストーリーにキュン!大泉洋、主演じゃなくてガックシ?「純愛してたのは俺じゃなかった!」大人気ポッキープリンセス・忽那汐里、難病ヒロイン役で池松壮亮&大泉洋と共演
2010年03月02日売上140万部を突破する橋本紡の人気小説を原作に、高校生の少年と病を患った少女の恋を描いた『半分の月がのぼる空』が来春公開となる。原作者の出身地である三重県伊勢市の全面バックアップのもと、オールロケが行われた本作。先日、深川栄洋監督を始め、主演の池松壮亮に忽那汐里、大泉洋が出席しての撮影現場会見が行われたが、その模様がこのたび明らかとなった。物語の舞台となるのは市内の病院。今年5月に公開された『60歳のラブレター』に続いてラブストーリーを手がける深川監督は、「いままで見えなかった伊勢の横顔やうしろ姿を舞台に映画を作っています。大人たちが必ず一回は通ってきた、人のことを好きになるとか、人のために何かをするとか、人のために前に進んでいく、ということが見られる映画です。登場人物が成長していく姿を、ぜひ映画館に足を運んで確かめていただければ、観てくださった方々に特別なものが残るのではないかと思っています」と作品を紹介。さらに、「映画の“額縁”が、中盤からいままでのものと違うものだったんだと思ってもらえるような仕掛けがあります。原作にあるいくつかの感動的なエピソードを拾い上げながら、映画ならではのアレンジで表現しています。いままで観たことがないような映画になると思います」と手応えを口にした。心臓病を患った少女・里香と恋に落ちる主人公・裕一を演じた池松さんは、「限られた時間の中で、裕一という、すごくピュアでまっすぐなキャラクターをどうやって見せていけば魅力的になるのか、本当に難しかったです」と役作りに困難を伴った様子。「原作は何度も読んで大好きですが、映画として面白くするために、裕一というキャラクターを現場で監督と新しく作り上げていきました。伊勢オールロケが出来ることもすごくありがたいと思いますし、土地柄が作品に大きく影響していると思いますので、作品を楽しみにしていてください」と充実した表情を見せた。ヒロイン・里香役の忽那さんは、今回の大抜擢に「本当に心から嬉しいなと毎日思いながら撮影しています」と笑顔でコメント。撮影に向けて不安もあったようだが、「池松さんが私にカメラが向いているときでもきちんとお芝居をして下さって、本当に心強かったです。ありがとうございます」と共演の池松さんに感謝した。里香のことを「幼い頃からずっと病気だったので、不安のピークがずっと続いてる中で、それをあまり見せなかったりするような子だけど、内心はしっかりプライドがある子」と丁寧に説明する忽那さん。「監督やスタッフの方、キャストの方に支えられながら毎日撮影をしています。この作品に関わっている全ての方と、本当にいい作品を作りたいと思っています」と意気込みを見せた。そして、重い過去を背負いながら生きる医師・夏目役でシリアスな演技を見せる大泉さんは、劇中とは裏腹に、「作品のオファーをいただいたときは、マネージャーが『やりました、大泉さん。ついに純愛映画です!』と。『ついに俺にもそういう仕事がきたか!』と思いました。純愛という言葉に非常に魅かれましてですね、胸踊りながら、台本を読んでみたところ、純愛してたのは俺じゃなかった。若い2人だったんです(笑)」とコメント。自身、シリアスな役は久しぶりのようだが、「監督の演出で夏目という人が何倍も深くなっていくんです。わからないことは監督とじっくり話し合い、台本を読んだだけではできない世界観を与えてもらえる。とても安心して任せられるというか、深川監督の世界に浸りながら演じていけるという感じです」と監督に絶大な信頼を寄せているようだ。さらに、「ご飯がおいしいのでダイエットしなきゃいけない僕には辛いです」と伊勢の生活を満喫している様子の大泉さん。「見たところ、のんびりさ加減は北海道に似てるのかな。本当にいい街ですね。勉強の毎日で楽しい撮影を行っています」と笑顔を見せた。『半分の月がのぼる空』は2010年春、全国にて公開。■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年春、全国公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:大人気ポッキープリンセス・忽那汐里、難病ヒロイン役で池松壮亮&大泉洋と共演
2009年09月02日2003年の発売以来、圧倒的な共感を得て、現在までに140万部を超える累計発行部数を記録している橋本紡の恋愛小説「半分の月がのぼる空」が映画化される。このたび、主要キャストが発表され、主人公の純朴な高校生・裕一と心臓病を患うヒロイン・里香のカップルを、『DIVE!!ダイブ!!』の池松壮亮とポッキーのCMで人気急上昇中の忽名汐里が、そして、哀しい過去を抱えた医師・夏目を大泉洋が演じることが明かされた。原作小説では、橋本さんの故郷である伊勢を舞台に難病に侵された少女と同じ病院に入院した少年の出会いと切なく儚い恋が綴られるが、今回の映画では、原作とは異なる物語が展開され、これまでの“難病もの”とは一線を画す仕上がりになっているとか。キャスト陣の中でやはり注目を集めるのは、第50代ポッキープリンセスとして、はじけるような笑顔が人気の忽名汐里。CMで見せるハツラツとしたイメージを一新、幼い頃から心臓を患う少女を熱演している。忽名さんは「里香は幼い頃からずっと病気だったので、不安で仕方がない、でもちょっと強がってるところがあるような女の子の役。こういった役を演じるのは初めてのことだったので、撮影前まで本当にずっと不安な思いでいっぱいでしたが、監督と役柄についてじっくり話し合い、スタッフ、キャストのみなさんに支えられながら、本当にいい作品を作りたいという思いで撮影に取り組みました」とコメント。さらに「この役が決まったときから、大きな不安とプレッシャーでいっぱいだったので、撮影終了のときには、ホッとした思いと、現場を離れる淋しさなど、いろいろな想いがこみ上げて涙が出てしまいました。今回の役を通じて、いろいろな役を演じることの難しさ、そしてその中から多くのことを学ぶことが出来ました。自分にとっても強い思い入れのある作品です」と心の内を語っている。監督は『60歳のラブレター』のヒットが記憶に新しい深川栄洋。ヒロイン・里香、そして忽名さんについて「病気と向き合わなくてはならない状況の少女の役は、現在に至るまでいろんな人々が演じてきました。(忽名さんは)類型的な役柄に囚われたくない僕の考えを信じて、難しい役を演じきってくれたと思っています。出会う喜び、信じる尊さ、気持ちを伝える難しさ、壁を越えるための葛藤を全身で体感してくれたのではないでしょうか」と称賛を贈り、池松さんとのフレッシュな共演についても「特殊な状況下での2人の結びつきですが、誰もが経験した淡い恋の記憶を大事に世界を作っています。多くの方が自分と重ね合わせ、2人を応援してあげたくなるのでは」と手応えを感じている様子。大泉さんが演じる、過去に苦しみつつも、新たな一歩を踏み出そうとする医師・夏目も物語の鍵を握る重要な役柄。若い2人とどのような絡みを見せるのか注目したいところ。さらに、若い女性を中心に高い人気を誇る阿部真央が主題歌「15の言葉」を担当。因みに、阿部さんはかつてポッキーのCMに楽曲を提供したこともあり、“繋がり”を描く本作にピッタリの組み合わせと言えそう。撮影は原作と同じ伊勢市でオールロケで行われ、今年の6月にクランクアップ。小説、そしてアニメでも人気を博した本作が、果たしてスクリーンでどのような物語となっているのか?『半分の月がのぼる空』は2010年春、全国にて公開。■関連作品:半分の月がのぼる空 2010年春、全国公開© HANBUN NO TSUKI GA NOBORU SORA.ALL RIGHTS RESERVED
2009年08月25日