アイドルグループ・乃木坂46の遠藤さくら、清宮レイが出演する、ウォルト・ディズニー・ジャパンとJCBの提携発行カード「ディズニー★JCBカード」の新CM「いっしょに、夢をつなげよう!」編が、11日から放送される。全編東京ディズニーリゾート®内で撮影された新CMには、PRアンバサダーを務める遠藤と清宮が登場。40周年をイメージしたカラーのコーディネートを身にまとった2人が、同パークを訪れ、パレードや食事、買い物などを楽しむ様子が描かれている。また、ナレーションも遠藤と清宮が担当しした。コメントは以下の通り。■遠藤さくら前回に引き続き、「ディズニー★JCBカード」のCMに出演できて、とっても嬉しいです! しかも一番元気をもらえるレイちゃんと一緒だったので、楽しかったです! 今回の撮影では2日間東京ディズニーリゾートにいたのですが、お仕事ということを忘れるくらいレイちゃんと楽しんでいたので、私たちの楽しんでいる姿をぜひ見てほしいです。また、「東京ディズニーリゾート40周年記念カード」はキャラクターがいっぱい描かれていてすごくかわいいので、お買い物のときもテンションが上がります。今だけのデザイン、ぜひこの機会にチェックしてください!■清宮レイ今回もさくちゃんと一緒に「ディズニー★JCBカード」のCMに出演できて、嬉しいです。大好きな東京ディズニーリゾートで、大好きなさくちゃんと一緒に撮影できたことはすごく楽しかったですし、幸せでした。衣装も、40周年限定のカチューシャに合わせたカラーでかわいいので注目してくださいね! 「ディズニー★JCBカード」はスマホで簡単に決済できて、デザインもかわいいので皆さんにもぜひ試してみてほしいです。40周年をみんなで盛り上げましょう!■遠藤さくら&清宮レイインタビュー――それぞれCM撮影の感想、印象に残っていることはありますか?遠藤:前回の撮影に引き続き、清宮レイちゃんと2人で撮影できたことが何よりも嬉しかったです。レイちゃんは私の元気を一番出してくれるメンバーだと思っていて、CM撮影中もずっと2人で笑っていました! パーク内ではたくさんのキャラクターに会えて、手を振ってくれたことが印象に残っています。あとは、40周年のカチューシャをおそろいで着けてみたり、40周年をイメージしたコーディネートもかわいくてお気に入りです。清宮:ミッキーマウスとミニーマウスと、今までで一番近い距離で会えて、2人が私たちを楽しませてくれました! あと、会員特典のスペシャルランチの体験では、東京ディズニーランドホテルの大きなシャンデリアがあるすごく豪華な会場で、おいしい料理をいただけて嬉しかったです。――CMの見どころやお気に入りポイントを教えてください。遠藤:レイちゃんがミッキーマウスとダッフィーに思いっきり手を振っていたところです。いつもみたいな感じで楽しそうに自然な笑顔を振りまいている姿を見てこちらも元気をもらいました。ショーやパレードを見るとテンションが上がっちゃいますね!清宮:東京ディズニーランド®ホテルのレストランでディズニー★JCBカード会員限定のドリンクを2人でいただけたことがすごく嬉しかったです。とてもおいしかったですし、食べられる本物の小さいお花がのっていてすごくきれいで飲むのがもったいなかったのですが、2杯いただきました! おいしかったです。――「ディズニー★JCBカード」を使った感想を教えてください。遠藤:普段から「ディズニー★JCBカード」は使わせていただいているのですが、今回の40周年のスペシャルデザインは、パステルカラーで、たくさんのキャラクターも描かれていてかわいいです。こんなにかわいいクレジットカードはなかなかないし、お財布から出すのも楽しいし、お気に入りのデザインだなと思います。あとは会員向けの特典も今回2人で一緒に体験させていただき、本当に幸せでした。会員でいるとこんな体験ができるなんて、素敵なカードだなと思っています。清宮:今回の撮影では支払いをするシーンが多かったのですが、お財布を出さなくてもスマホでピッと支払いができるのは、本当に便利だなと思いました。画面に出てくるデザインがかわいいので、毎回支払いをするたびにテンションも上がるし、持っていて便利だなと思いました。ディズニー好きにはたまらないですね! あと、「モバ即」ならスマホで最短5分で作れるのがすごく便利で、パークにいるときでも作れるのですごいなと思いました。パークでのお買い物でもポイントが貯まるみたいなので、いっぱい使いたいです。――40周年を迎えた東京ディズニーリゾートには多くの歴史や思い出が詰まっています。東京ディズニーリゾートでの思い出があれば教えてください。遠藤:家族との思い出が一番あるかなと思います。幼い頃からよく家族に連れてきてもらっていたし、兄弟との思い出もたくさんある場所です。どの写真をみても、私はシェリーメイちゃんをずっと握りしめてパーク内を歩いていたので、シェリーメイちゃんとのツーショットがすごく多くて。それを見ると、私は小さいときからディズニーが大好きだったんだなという気持ちにもなるし、すごく大切な思い出がたくさん詰まっている場所だなと思います。清宮:東京ディズニーリゾートには来る機会が多くて、最近でも友達とか家族とかと一緒にいくこともあります。私の中で思い出に残っているのは、5歳くらいの時にシンデレラのドレスを着て家族で東京ディズニーリゾートに来たことです。それで今日、パークでドレスを着てる小さい子をいっぱい見かけて、私もそういえばドレスを着て行ったなと思い出して、ほっこりした気持ちになりました。
2023年07月11日ショートヘアが似合う乃木坂46・清宮レイさんが、主役級インパクトのピンアレンジにトライ!ほどよく重さのあるツヤ質感のベースでスタイリッシュに。ツヤ感×ピンアレンジ×清宮レイタイトなシルエットが最高にハンサム!「普段はサラサラのストレートか巻いたりすることが多いので、ここまでタイトなスタイリングは初めて。最高にハンサムな感じで嬉しかったです。ピンのつけ方もすごく個性的!自分では絶対に思いつかないので、冒険できてよかったです」【HOW TO】(1)バームを手に取り、髪全体になじませる。(2)8対2くらいの横分けにして前髪をタイトになでつけ、ピンで留める。先輩方のいいとこ取りをして光を放てるアイドルでいたい。ドラマ『ブラッシュアップライフ』にどハマりして以来、バカリズムさんが脚本を手がける作品を見漁っているという清宮レイさん。「なかでも好きなのは、『架空OL日記』。『ブラッシュアップライフ』のようにバカリズムさんワールドが広がっていて、すごくほっこりします。忙しい時は刺激が強いものを見ると疲れちゃうけど、バカリズムさんの作品はただただ癒されるので、寝る前やおうちでのんびり過ごしたい時にもぴったり。ドラマを見るってこんなに楽しいんだって改めて思いました」お芝居をすることが大好きという清宮さん。ドラマや映画を見ることは学びにも繋がっているそう。「お芝居の楽しさを知ったのは、大人計画さんの舞台『3年B組皆川先生~2.5時幻目~』に出演させていただいた時。これが私にとって外部の初舞台だったんですけど、みんなで話し合って台本を変えたり、毎日毎日内容が更新されていったり、その活気に満ち溢れた現場の空気感がすごく新鮮で、魅力的で。キラキラとしたアイドルの世界とはまた違う楽しさがあるからこそ、これからもどんどんお芝居に挑戦していきたいですし、いろんな役を演じてみたいです」アイドルとして目指すのは、ワクワクを与え続けられる人。「乃木坂46に入る前から、私もアイドルを見てすごくワクワクした気持ちになっていたんです。アイドルって、それくらい強い力があるもの。だから私もそんなふうに光を放てる人でありたい。私の推しメンの大園桃子さんのような笑顔とピュアな気持ち、樋口日奈さんのような温かい心、そして伊藤万理華さんのようなカッコいいライブパフォーマンスを研究してしっかり身につけていく。大好きな先輩たちのいいとこ取りをして、これからもステージの上で輝けるアイドルでありたいと思っています。だからファンの皆さんも私についてきてくださいね」せいみや・れい2003年8月1日生まれ、埼玉県出身。4期生。愛称レイちゃん。TOKYO FM『ベルク presents 乃木坂46の乃木坂に相談だ!』に出演中。シアートップス¥35,200リブタンク¥28,600(共にタンcontact@tanteam.jp)ネックレス¥24,200(クローゼット/エイチスリーオーファッションビュロー TEL:03・6712・6180)タイピン各¥2,750(ビームス ボーイ/ビームス ボーイ 原宿 TEL:03・5770・5550)※『anan』2023年6月7日号より。写真・SASU TEI(RETUNE Rep)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・KATO(TRON)桑野泰成(ilumini.)取材、文・恒木綾子(by anan編集部)
2023年06月03日アイドルグループ・乃木坂46の遠藤さくらと清宮レイが出演する、ウォルト・ディズニー・ジャパンとJCBの提携発行カード「ディズニー★JCBカード」の新CM「あんたは俺の相棒だぜ。」編が8日より全国(一部の地域を除く)で放送される。「ディズニー★JCBカード」 では、カードラインナップにディズニー&ピクサー作品初の新デザイン「トイ・ストーリー」を9月5日より追加。新CMには2月からPRアンバサダーを務め、CMも続投となる遠藤と、新たなPRアンバサダーとして清宮が、『トイ・ストーリー』に登場するウッディとバズ・ライトイヤーをイメージしたそれぞれのコーディネートで東京ディズニーリゾートを訪れる。2人が東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル(R)でバズ・ライトイヤーの名台詞「無限の彼方へ、さぁ行くぞ!」と笑顔を見せるシーンからCMがスタート。アトラクションを楽しみ、お互いのカチューシャ姿を褒め合い、は互いを撮影し合う。ベンチでポップコーンを頬張ったり、「ジャンボリミッキー! レッツ・ダンス!」を踊ったり、レストラン櫻で食事を満喫したり、「トイ・ストーリー・マニア!」周辺のプレイエリアを楽しむ姿に、「2人揃ったらずっと遊んでいたくなる」、「2人揃えばなんだってできる気がする」という2人のナレーションが重なる。最後は、清宮にウッディの名台詞「あんたは俺の相棒だぜ」と声をかけられ肩を抱かれた遠藤が「ウッディじゃん」と笑うシーンで締めくくられる。インタビューは以下の通り。――CM撮影の感想や印象に残っていることはありますか?遠藤:前回の撮影に引き続きすごく楽しく撮影させていただきました。今回は清宮レイちゃんも一緒ということで、2人ですごくノリノリで楽しんで撮影ができました。その様子がきっとCMにも出てるんじゃないかなと思います。印象的だったことは全部楽しかったので全部が印象的で、全部が思い出になっています。清宮:私は今回初めて「ディズニー★JCBカード」のCMに出演させていただきました。さくちゃんが以前出演していたのはテレビで見ていたのですが、こんなに楽しい撮影なんだ! というのが本当に心に残っています。2人だけにしか出せない空気感や、あまりカメラを意識しないシーンとかも多くて。2人の心地良さみたいなものがCMにも映ってればいいなと思います。――CMの見どころやお気に入りポイントを教えてください。遠藤:朝食やポップコーンなど食事をしているシーンはすごく見てほしいです。2人のアドリブというか、いつものテンション感で喋って食べているというシーンを撮影したので、そこに映っている笑顔や表情は、お互い素の感じが出ていると思うので、注目してほしいなと思っています。清宮:今回、バズ・ライトイヤーとウッディそれぞれをイメージした衣装を着たことがすごく印象的でお気に入りです。さくちゃんは、バズらしく緑色のトップスに紫のベルトを付けて、私はところどころにウッディの色が入っていて、お互いの色味もかわいくて2人で相棒みたいな感じを再現できたので、衣装にも注目してほしいです。――東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテルに撮影の準備を兼ねて宿泊されましたが、感想を教えてください。遠藤:ディズニーはもちろん大好きなんですけど、特に『トイ・ストーリー』は私の中で一番好きなんじゃないかなってくらい大好きな作品です。なので、東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテルに入った瞬間、「アンディの部屋だ!」と思って、すごくテンションが上がっちゃいました。細かい部分までちゃんと再現されていて、壁もじっくり見たりして、寝る間際までずっとわくわくしていました。清宮:こんなに素敵なお部屋に泊まらせていただけるなんてと思って、驚きました。入った瞬間から細かいところまで『トイ・ストーリー』の世界観が表現されているのが本当にかわいくて。いつもは撮影の前は「早く寝ないと」とかいろいろ考えたりして、ホテルではゆっくりするだけって感じだったんですが、今回はもう撮影の前からテーマパークみたいな感じで、お部屋の中でも楽しさがいっぱい詰まってて、24時間楽しめました。※現在、東京ディズニーリゾートでは感染症対策へのご協力をお願いしております。オフィシャルウェブサイトにて最新情報をご確認ください。
2022年11月08日映画『死神遣いの事件帖-月花奇譚-』(11月18日公開)の完成披露試写会が7日に都内で行われ、鈴木拡樹、安井謙太郎(7ORDER)、北村諒、清宮レイ(乃木坂46)、崎山つばさ、松本寛也、陳内将、小林亮太、柴崎貴行監督が登場した。同作は、東映と東映ビデオが立ち上げた、映画と舞台を完全連動させるプロジェクト「東映ムビ×ステ」第2弾として制作された映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲-』(2020年6月公開)、舞台『死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-』(2020年7・8月上演)の続編。江戸市中で探偵業を営む『死神遣い』の久坂幻士郎(鈴木拡樹)と死神・十蘭(安井謙太郎)の活躍を描く。映画初出演となった清宮は、「この映画で大きなものを任されたと感じたので、少し不安でもあったんですけど、撮影もアクションも稽古もすごく楽しくて」と振り返る。鈴木も「(清宮が)いるときはスタッフの皆さんもどこか明るくなるというか、ふだんのアイドルとしての才能もそこで感じ、お芝居が始まると女優さんになるので、それがすごい」と称賛した。柴崎監督も「あんまりお芝居の経験がないと聞いてたので正直なところ心配していたけど、今回の役は結構難しかったにも関わらずすごくうまく表現してくれたので、非常に輝いていると思います」と太鼓判。清宮が「直接撮影中に監督から褒められたりしなかったので、ちょっと一安心」と胸を撫で下ろすと、監督は「褒めるのは苦手なので基本的には言わないけど、もちろんOKということはそういうこと。今回撮っているとどんどん綺麗になっていくので、みんなびっくりしてました」と明かした。
2022年11月07日Theピーズが、伊坂幸太郎の最新作『マイクロスパイ・アンサンブル』(幻冬舎)の発売を記念して小説内に登場する楽曲をまとめたオリジナルプレイリスト「伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』-from オハラ☆ブレイク-」を公開した。『マイクロスパイ・アンサンブル』は、福島県・猪苗代湖で2015年から開催されている音楽フェス『オハラ☆ブレイク』のために伊坂氏が毎年書き続け、同フェスの会場でしか手に入らなかった7年分の連作短編を書籍化したもの。「『オハラブレイク』は音楽イベントでもありますから、自分の好きなバンドやミュージシャンを関連付けた小説を書きたい」という伊坂氏の想いから、彼の敬愛するTheピーズやTOMOVSKYの「グライダー」や「スポンジマン」といった楽曲が各短編小説のモチーフとされており、作中には楽曲の歌詞も多数引用されている。カバーイラストは、2014年刊行の『アイネクライネナハトムジーク』(幻冬舎)などの伊坂作品を手がけてきたTOMOVSKYが担当。通常版に加え、小説が生まれた舞台である福島県・猪苗代湖にちなんで「福島県書店限定カバー」と、TSUTAYAの店頭でしか手に入らない「TSUTAYA限定カバー」の2種類の特別カバーが描き下ろされた。通常版はブルーを基調として猪苗代湖の昼間の光景が描かれているのに対し、オレンジを基調とした「福島県書店限定カバー」は夕方の光景が、紺色を基調とした「TSUTAYA限定カバー」は夜の光景がそれぞれ表現されている。■伊坂幸太郎 コメントTheピーズやトモフスキーさんの曲は、『もうだめだ』と思いがちな自分に寄り添ってくれる。励ましてくれるわけでもないのに、笑ったり、うなずいたりできて、少し救われた気持ちになる。音楽の好みは人それぞれで、押し付けるつもりはないのだけれど、このプレイリストが、彼らの曲を必要としている誰かに届くきっかけになれば嬉しい。<プレイリスト情報>伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』-from オハラ☆ブレイク-『伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』-from オハラ☆ブレイク-』カバー画像配信リンク:<書籍情報>伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』発売中定価:1,430円(税込)判型:A5判頁数:192頁伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』通常版カバー伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』福島県書店限定カバー伊坂幸太郎『マイクロスパイ・アンサンブル』TSUTAYA限定カバー『マイクロスパイ・アンサンブル』特設サイト:ピーズ キングレコード公式アーティストページ:
2022年04月27日伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』がハリウッドで実写映画化。映画『ブレット・トレイン』として2022年9月1日(木)に公開される。主演はブラッド・ピット、監督はデヴィッド・リーチ。伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』がハリウッド実写映画化伊坂幸太郎の『マリアビートル』は、新幹線に乗り合わせた殺し屋たちの任務と因縁が交錯するサスペンスフルなストーリーが魅力のベストセラー小説。今回はハリウッドの⼀流キャスト&スタッフの手により、アクション・エンタテインメント映画『ブレット・トレイン』として実写化される。舞台は日本!新幹線に乗り合わせた殺し屋たちが大暴れ物語の舞台となるのは⽇本。劇中には富⼠⼭がそびえ⽴ち、ライトアップされた東京タワーなど東京の街並みも映し出される。世界で最も運の悪い殺し屋・レディバグは、久しぶりに任務に復帰しあるブリーフケースを奪うよう謎の女性から電話越しに指令を受けた。レディバグは、気合たっぷりに<東京発・京都行>の超高速列車に乗り込むが、それは彼にとって人生最悪な120分間の始まりだった。弾丸列車に次々と乗り込んでくる、キャラ濃すぎの殺し屋たちが、全く身に覚えのないレディバグにどんどん襲い掛かって来る。ブリーフケースを奪ってすぐ降りるだけの簡単な任務のはずが、時速350㎞の社内では決死のバトルが繰り広げられることに。予期せぬ最悪が折り重なり、終着点・京都に向けて<絶望>が加速。やがて繋がる、殺し屋たちの過去の因縁。エルダーがレディバグに諭す「お前の運命だ」という言葉が意味するものとは?主演ブラッド・ピットが殺し屋に・主人公:レディバグ…ブラッド・ピットいつも事件に巻き込まれ、自分とは無関係な人の死に遭遇してしまう、世界で最も運の悪い殺し屋。謎の女性から電話越しにブリーフケースを奪うよう指令を受け、東京発・京都行の超高速列車に乗り込む。・プリンス...ジョーイ・キング⾞内で起こる全ての出来事を裏で掌握し、レディバグたちを翻弄する謎の⼥⼦学⽣。「キスから始まるものがたり」シリーズのジョーイ・キングが演じる。・タンジェリン&レモン...アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー裏社会の⼤物から密令を受けた腕利きの殺し屋コンビ。『TENET テネット』のアーロン・テイラー=ジョンソン、『エターナルズ』のブライアン・タイリー・ヘンリーが担当。・ウルフ...バッド・バニーどういうわけかレディバグに強い恨みを抱くメキシコNo.1の殺し屋。歌⼿・ラッパーのバッド・バニーこと、ベニート・A・マルティネス・オカシオが出演する。・ホーネット...ザジー・ビーツ変装の達⼈で毒使いの暗殺者。『ジョーカー』のザジー・ビーツが務める。・キムラ...アンドリュー・⼩路息⼦に重症を負わせた犯⼈を捜す元殺し屋。・エルダー...真⽥広之キムラの⽗親。なにかと「運命」を語りたがる剣の達⼈。・ホワイト・デス...マイケル・シャノン世界最⼤の犯罪組織を率いる冷酷⾮道な男。『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕⽣』のマイケル・シャノンが担当する。・サン...ローガン・ラーマンホワイト・デスの息⼦。犯罪組織の後継者と⽬される。演じるのは、『フューリー』のローガン・ラーマン。・モモもん...??テレビ番組「モモンガ テレビキッチン」の人気マスコットキャラクター。監督は『デッドプール2』デヴィッド・リーチ監督は『デッドプール2』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のデヴィッド・リーチ。原作者の伊坂幸太郎は、解禁された映像を受けて「何この⽇本!?と驚きつつ、豪華な俳優さんたちが活き活きと暴れていることに興奮しました︕暗い気持ちを吹き⾶ばす楽しい映画になるのでは︕と期待しちゃいます。」とコメントを寄せている。日本語吹替版に堀内賢雄、津田健次郎ら豪華声優集結日本語吹替版の主要キャストとして、豪華声優陣が集結。『セブン』や『Mr.&Mrs. スミス』など約25年にわたりブラッド・ピットの吹替を務めてきた堀内賢雄をはじめ、津田健次郎、関智一、木村昴、井上和彦、阪口周平、立川三貴が声の出演を果たす。〈日本語吹替版 声優キャスト〉・レディバグ(ブラッド・ピット)…堀内賢雄・タンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)…津田健次郎・レモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)…関智一・ウルフ(バッド・バニー)…木村昴・エルダー(真田広之)…井上和彦・キムラ(アンドリュー・小路)…阪口周平・ホワイトデス(マイケル・シャノン)…立川三貴【詳細】映画『ブレット・トレイン』日本公開日:2022年9月1日(木)全米公開日:2022年8⽉5⽇(金)予定原題:BULLET TRAIN原作:伊坂幸太郎『マリアビートル』(⾓川⽂庫刊)監督:デヴィッド・リーチ脚本:ザック・オルケウィッツ出演:ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ザジー・ビーツ、ローガン・ラーマン、マイケル・シャノン、アンドリュー・小路、ベニート・A・マルティネス・オカシオ、福原かれん、真田広之〈日本語吹替版声優〉出演:堀内賢雄、津田健次郎、関智一、木村昴、井上和彦、阪口周平、立川三貴上映時間:2時間6分レーティング:R15+上映形式:IMAX / Dolby CinemaTM(2D 字幕版のみ)MX4D / 4DX / ScreenX / 4DXScreen (2D 字幕版 & 吹替版)※上映に関する詳細は、各映画館ホームページにて告知。■ムビチケカード 一般1,500円発売日:2022年5月27日(金)特典:オリジナル手汗ぬぐい※数量限定のため、なくなり次第終了。※ムビチケカード1枚につき、特典は1枚。※特典は非売品。※取り扱い・販売状況は、近隣の映画館まで要問合せ。
2022年03月06日伊坂幸太郎のベストセラー小説『マリアビートル』を、ブラッド・ピット主演、『デッドプール2』や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のデヴィッド・リーチ監督が映画化した『ブレット・トレイン(原題:BULLET TRAIN)』が2022年に公開されることが決定した。さらに予告映像と海外版ポスターも公開されている。本作は、新幹線に乗り合わせた殺し屋たちの任務と因縁が交錯するサスペンスフルなストーリーを、ハリウッドの一流キャスト&スタッフで実写化したアクション・エンタテインメント。舞台は日本。解禁された映像の冒頭では富士山がそびえ立ち、ライトアップされた東京タワーなど東京の街並みも映し出される。久しぶりに任務に復帰した殺し屋(ブラッド・ピット)は、あるブリーフケースを盗むよう電話越しに謎の女性から指令を受ける。彼はコインロッカーに用意されていた銃を敢えて受け取らず「この仕事には良い運気を感じる」と意気込み超高速鉄道に飛び乗るが、偶然乗り合わせていた超クセ強の面々に命を狙われてしまう。出演はブラッド・ピットに加え、ジョーイ・キング(『キスから始まるものがたり』シリーズ)、アーロン・テイラー=ジョンソン(『TENET テネット』)、ブライアン・タイリー・ヘンリー(『エターナルズ』)、ザジー・ビーツ(『ジョーカー』)、ローガン・ラーマン(『フューリー』)、マイケル・シャノン(『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』)、アンドリュー・小路、歌手・ラッパーのバッド・バニーことベニート・A・マルティネス・オカシオ、福原かれんに加え、真田広之の出演も予告映像から確認できる。さらに今回の映像解禁に合わせ、原作者の伊坂幸太郎からコメントも。「何この日本!?と驚きつつ、豪華な俳優さんたちが活き活きと暴れていることに興奮しました!暗い気持ちを吹き飛ばす楽しい映画になるのでは!と期待しちゃいます」と、映画の完成に向けて期待を感じているもようだ。今年の注目映画になるに違いない本作に期待しつつ、続報を待とう。『ブレット・トレイン』2022年公開
2022年03月03日伊坂幸太郎のベストセラー小説「マリアビートル」を、ブラッド・ピット主演、『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ監督で映画化した『ブレット・トレイン』(原題:BULLET TRAIN)が2022年に劇場公開決定。初の予告映像と海外版ポスターが世界一斉解禁された。本作は、新幹線に乗り合わせた殺し屋たちの任務と因縁が交錯するサスペンスフルなストーリーを、ハリウッドの一流キャスト&スタッフで実写化した、ユニークなアクション・エンタテインメント。舞台は日本。解禁された映像の冒頭では富士山がそびえ立ち、ライトアップされた東京タワー、高架とネオンなど東京の街並みも映し出される。久しぶりに任務に復帰した殺し屋(ブラッド・ピット)は、あるブリーフケースを盗むよう電話越しに謎の女性から指令を受ける。彼はコインロッカーに用意されていた銃を敢えて受け取らず、「この仕事には良い運気を感じる」と意気込み超高速鉄道に飛び乗るが、偶然乗り合わせていた超クセ強の面々に命を狙われるはめに…。出演はブラッドに加え、『キスから始まるものがたり』シリーズのジョーイ・キング、『TENET テネット』アーロン・テイラー=ジョンソン、『エターナルズ』ブライアン・タイリー・ヘンリー、『デッドプール2』『ジョーカー』ザジー・ビーツ、『フューリー』ローガン・ラーマン、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』マイケル・シャノンほか、アンドリュー・小路、歌手・ラッパーのバッド・バニーことベニート・A・マルティネス・オカシオに加え、「ザ・ボーイズ」の福原かれん、真田広之の姿が確認できる。ジョーイ・キング映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の主題歌でもあった軽快な「ビージーズ」の「ステイン・アライブ」に乗せ、デヴィッド・リーチ監督らしい本格アクションとユーモアが融合した本作に、原作の伊坂氏は「何この日本!? と驚きつつ、豪華な俳優さんたちが活き活きと暴れていることに興奮しました! 暗い気持ちを吹き飛ばす楽しい映画になるのでは! と期待しちゃいます」と、大きな期待を寄せている。『ブレット・トレイン』は2022年、全国にて公開(全米7月15日公開予定)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブレット・トレイン 2022年、全国にて公開
2022年03月03日伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」を原作とするハリウッド実写映画『Bullet Train』(原題)の主演が、ブラッド・ピットに決定したという。「Variety」誌などが報じた。ブラピは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でアカデミー賞の助演男優賞を受賞後初の出演作品として、デイミアン・チャゼル監督の『Babylon』(原題)に主演予定だったが、新型コロナウイルスの影響で同作の撮影が2021年に延期に。スケジュールに空きができ、『Bullet Train』に出演することが決まったとのこと。撮影は年内の開始が見込まれている。監督を務めるデヴィッド・リーチ(『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』)とブラピは、監督&俳優として本格的にタッグを組むのは今作が初めてだが、2人の付き合いは長い。リーチ監督はつい数年前までスタントマンとして活躍しており、『ファイト・クラブ』、『ザ・メキシカン』、『オーシャンズ11』、『スパイ・ゲーム』、『トロイ』、『Mr.&Mrs.スミス』でブラピのスタントマンを務めた。その縁で、ブラピはリーチ監督作の『デッドプール2』にカメオ出演した。(Hiromi Kaku)
2020年07月07日伊坂幸太郎の小説「マリアビートル」がハリウッドで映画化される。監督は『デッドプール2』や『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のデヴィッド・リーチ。「The Hollywood Reporter」などが報じた。制作スタジオはソニー・ピクチャーズ、製作はリーチ監督と彼の長年の制作パートナーのケリー・マコーミックが制作会社「87North」を通じて行う。『イコライザー2』のアントワーン・フークアとキャット・サミックも名を連ねている。脚本は『ライト/オフ』で共同プロデューサーを務めたザック・オルケウィックが手掛け、リーチ監督がリライトを担当する。内容に関する詳細は明らかになっていないが、キアヌ・リーブス主演作の『スピード』やリーアム・ニーソン主演作の『フライト・ゲーム』のようなタイプの作品になるとのこと。原作では東北新幹線内で殺し屋たちが繰り広げるバトルが描かれている。製作開始時期は、新型コロナウイルスへの安全対策に配慮しながら今秋を予定しているという。ソニーは4月にも日本の作品(漫画)「ワンパンマン」を映画化予定であることを発表している。(Hiromi Kaku)
2020年06月25日朝井リョウさん、伊坂幸太郎さんら8組9人の作家による競作企画「螺旋プロジェクト」。古代から未来にわたるまで、各時代を各作家が受け持ち、“対立”をテーマに長編を執筆。朝井さんが受け持ったのは平成のパートだ。もともとは伊坂さんが編集者と雑談したなかで生まれた企画とのことで、「依頼をいただいた時、私からすると文壇高校の伊坂先輩に呼んでいただいたという感覚で、それはもう応えないわけにはいきませんでした」植物状態で入院する青年、智也と彼を見舞う雄介。二人は幼馴染みだ。しかし幼少の頃から周囲は違和感を抱いていた。自己顕示欲が強く“やりがい”を見つけては実行する雄介と、彼を冷静な目で見つめる控えめな智也。正反対の二人がなぜ友人同士なのか―。「最初、平成を舞台に対立を描くとなっても、何も浮かばなかったんです。連載開始の前に何度か全員で集まって話し合ったんですけれど、僕だけ何も意見が言えなくて。自分を無価値で、無意味に感じました」もともと日常生活でも、原稿が書けない日は美味しいものを食べることができない、などと自分を責めがちな朝井さん。と同時に、頭をよぎることもあった。「僕にとって印象に残る平成の事件というと、秋葉原通り魔事件や、『黒子のバスケ』脅迫事件。犯人の供述書や関連書を読んで感じたのは、どちらも“社会にとって自分は無価値である”という思いから起こした事件だということだったんです」犯人らも自分も、どうして自分を無価値と考えてしまうのか。「平成って、個人間の対立や争いごとをなくしていこうという試みが強かったと思うんです。学校でテストの順位を張り出さず、運動会で順位を決めず、ナンバーワンではなく自分らしいオンリーワンを目指そうという。でも自分らしさを探そうとすると、どうしても私は自分と人を比べることがやめられなかった。自分の価値を測るために“この部分はあいつより下だ”などと自分で自分をジャッジするしかなかった。そうすると小さい自己否定がちょっとずつ積もっていく。それは内側から腐っていく感覚だなと思ったんです」その痛みを、二人の青年を軸に少しずつ描き出したのが本作だ。「条件だけ抽出すれば、二人は立派な大学を出ているし貧困層でもなく友人もいる。何に悩んでいるのか分からない人も多いと思う。それは今の社会全体にも言えること。内側から腐る痛みを書くことによって、逆説的に平成で対立を書くことができるのではないかと思いました」自分は雄介タイプ、と朝井さん。「対立軸が奪われ、自分らしさを探して“自分地獄”に陥り、自滅していく。私のこれまでの小説でもそういうことが書かれたものがありますが、今回はその集大成みたいなもの」後半は何度も書き直したという。「大変でしたが、でも連載中、伊坂さんが毎回すごく褒めてくださったのが嬉しかったです(笑)」各作家の作品に共通するモチーフや共通するシーンも盛り込まれているという。本作はもちろん、今後刊行予定の他の作家の作品も楽しみ。あさい・りょう1989年生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’13年『何者』で直木賞受賞。著作に『世にも奇妙な君物語』など。『死にがいを求めて生きているの』伊坂幸太郎、天野純希、薬丸岳、乾ルカ、澤田瞳子、大森兄弟、吉田篤弘による「螺旋プロジェクト」の単行本第1弾。平成の暗部を浮き彫りにする。中央公論新社1600円※『anan』2019年4月3日号より。写真・土佐麻理子(朝井さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年03月29日双子の彼らは毎年、誕生日に不思議な能力を発揮する――伊坂幸太郎さんの新作『フーガはユーガ』は、久々のノンシリーズ、独立した話の単行本だ。「『砂漠』という本を出した時、担当編集の方に双子が生まれたんですよ。それで“次は双子の話を書きましょう”という話になって。だいぶ月日が経ってそろそろ書こうと思い、どう面白くするか考えました。それで、誕生日だけ2時間おきに双子の意識が入れ替わる話を思いついたんですが、その後で映画の『君の名は。』が公開され、これは絶対ヤバイ、真似したと思われる、と(笑)。あの映画自体好きですし、悩んだ末、苦肉の策で意識だけでなく体ごと入れ替わるという設定にしました」風我と優我は仙台に暮らす双子の少年。誕生日だけ2時間おきに体が入れ替わる不思議な能力を持つ彼らはその日は注意深く過ごしているが、時にはその能力を利用して、いじめられっ子を助けることも。テレポーテーションが起きる瞬間、周囲はどうなるのか、手にしているものも一緒に移動するのかなど、細かな設定も作り込んだ本作。「フィクション作品では、大きな嘘は1個だけならアリかなと思っていて。それを成立させるために細かな制約を設定していくのが僕の作風でもある。ここで瞬間移動だけでなく透明人間にもなれる、なんて嘘を重ねると著者に都合がいいだけの設定になるので、嘘はひとつだけです」双子の成長と遭遇する奇妙な出来事が語られるわけだが、謎めいているのは、これが大人になった優我がファミレスでテレビ番組のディレクターに語っている、という形であることだ。しかも優我はしばしば「わざと嘘をついている部分もある」と断りながら話を進めるのだ。「ずっと一人称だけで書いてもいいんですけれど、急に“それはどういうことなんだ”などと割り込んでくる人がいたほうがワクワクしながら書けるんです。それに、後からこいつは信頼できない語り手だったと分かるより、最初から堂々と“嘘も入ってるよ!”と言っておいたほうが読者に対して親切な気がして(笑)」つまり読み手は最初から「何かが怪しい」と思うわけだが、次第にそれを忘れて物語に引き込まれるはず。ただ、辛い場面もある。双子の母親は家を出、彼らは父親から虐待を受けている。近所では幼い女の子が轢き殺される事件も発生し、さらに…。「僕は家族がチームとなって敵に立ち向かう話が好きですが、世の中そんな家族ばかりじゃない。過酷な状況を生き抜く子たちだからこそ、突飛な能力があっていいんじゃないかと思い、はじめて辛い家族環境の主人公にしました。そのほうが2人で乗り越えていく感じが強まりますし。ただ、この能力でできることって、そんなになくて、かなり地味(笑)。そこがいいなと思っています」不思議で切なくて寂しくて、でも優しいラストが待っている本作。「一人称で語り続ける話にしようと思いついたから書けました。映画ではできないことをやりましたし、小説だから味わえる読後感になったのでは。切なさは『アヒルと鴨のコインロッカー』と似ているかもしれません。そういう意味では、原点回帰的な小説になりました」『フーガはユーガ』仙台市内のファミレスで、常盤優我は語りだす。双子の弟・風我のこと、自分たちが持つ不思議な能力のこと、そして彼らが遭遇した、ある事件のこと…。実業之日本社1400円いさか・こうたろう1971年生まれ。2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。’04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞ほか、受賞多数。※『anan』2018年12月26日号より。写真・大嶋千尋インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年12月25日2008年に本屋大賞を受賞し、2010年には堺雅人主演で映画化され大ヒットした伊坂幸太郎原作「ゴールデンスランバー」が、人気俳優カン・ドンウォンを主演に韓国でリメイク。その日本公開が決定した。公開に併せて、韓国版『ゴールデンスランバー』のポスタービジュアルも解禁されている。■ストーリー人気アイドル歌手を強盗から救い出し、国民的ヒーローになった優しく誠実な宅配ドライバーのゴヌ(カン・ドンウォン)。ある日、久しく会っていなかった友人ムヨル (ユン・ゲサン)から突然連絡が来る。再会の喜びも束の間、目の前で次期大統領候補者が爆弾テロにより暗殺されてしまう。動揺するゴヌに向かってムヨルは「お前を暗殺犯に仕立てるのが“組織”の狙いだ。誰も信じるな、生きろ!」と警告して自爆。大統領直属の機関である国家情報院はゴヌを暗殺犯と断定し、マスメディアが一斉に報道。大規模な包囲網が敷かれる。身に覚えのない罪を着せられたゴヌだったが、やがて事件の裏に国家権力が潜んでいることを知る。無数の警察に追われる無実の男は、巨大な陰謀にどう立ち向かうのか――?■伊坂幸太郎も納得の作品、韓国版『ゴールデンスランバー』今回解禁されたポスタービジュアルは、「逃げて、逃げて、生きまくれ!」 というコピーの通り、暗殺犯に仕立てられ逃走するカン・ドンウォンの躍動感溢れるショットが印象的な一枚だ。「本屋大賞」「山本周五郎賞」に輝いた伊坂幸太郎の傑作ベストセラーを原作に、強大な国家の陰謀に巻き込まれた平凡な一人の宅配ドライバーの逃走劇が描かれている本作。観光名所として知られる光化門広場で韓国映画初となるロケを敢行し、撮り直しのきかない一発勝負の爆発シーンを臨場感たっぷりに激写している。原作者の伊坂幸太郎氏も「オリジナルのアイディアが盛り込まれ、カン・ドンウォンさんの魅力が炸裂するソウル版『ゴールデンスランバー』、楽しませていただきました!」とコメントを寄せるほど完成度の高い作品に仕上がっているようだ。■タイトル通り、テーマソングはビートルズの「Golden Slumbers」本作のテーマソングは、ビートルズの解散直前にポール・マッカートニーが完成させた名曲「Golden Slumbers」。その情緒的なメロディーと、誰も信じられない絶望的な状況のなかで主人公ゴヌの心を支える高校時代の友人たちの存在が観客の胸を熱くするだろう。『ゴールデンスランバー』は2019年1月12日(土)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2018年10月11日元SMAPでタレントの中居正広が、19日に放送されたラジオ番組『中居正広 ON & ON AIR』(ニッポン放送/毎週土曜23:00~23:30)で、かつてフジテレビで放送されていた番組『SMAP×SMAP』の名物コーナー「ビストロSMAP」の収録現場に、当時高校生だったプロ野球選手・清宮幸太郎が見学に来ていたことを明かした。『SMAP×SMAP』に来店した五郎丸歩番組ではプロ野球の話題になり、中居は「清宮も一回見てみたいなぁ」と、今シーズンから日本ハムファイターズでプレーしている清宮について言及。その際に、清宮の父で、社会人ラグビーの監督・清宮克幸氏が「ビストロSMAP」に来店した時のことを述懐した。克幸氏は、15年11月2日放送の「ビストロSMAP」に、自身が指揮を執るヤマハ発動機ジュビロの選手で、ラグビーワールドカップ2015の活躍で脚光を浴びた五郎丸歩と共に来店していた。その収録現場に、当時高校生だった清宮と弟が来ていたという。中居は「オンエアにはならなかったけど」と前置きした上で、「テーブルまで来て、両チームの飯喰ってたけどね(笑)」と現場秘話を語っていた。
2018年05月21日元SMAPの中居正広がこのほど、ニッポン放送のプロ野球ナイター中継『ショウアップナイター』公式応援団「チーム・ショウアップ」に参加することが決定した。「チーム・ショウアップ」に参加するテリー伊藤66年にスタートし、今年で52年目を迎える『ショウアップナイター』では、ニッポン放送のレギュラー出演者を中心に公式応援団「チーム・ショウアップ」を結成。『垣花正 あなたとハッピー!』(毎週月~金曜 8:00~11:30)に出演するテリー伊藤や、『中居正広 ON & ON AIR』(毎週土曜 23:00~23:30)でパーソナリティを務める中居らが参加する。その他にも『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(毎週月曜~金曜 11:30~13:00)に出演する高田文夫、松村邦洋、磯山さやかや『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』(毎週土曜 5:00~7:40)のパーソナリティ・徳光和夫など、プロ野球を愛する面々が名を連ねる。「チーム・ショウアップ」の初仕事として沖縄で行われている読売巨人軍、北海道日本ハムファイターズの沖縄キャンプを訪問したテリー。巨人の高橋由伸監督に話を聞き、日本ハムの斎藤佑樹投手や清宮幸太郎選手にエールを送り、『垣花正 あなたとハッピー!』内にて、キャンプレポートを行った。今後も「チーム・ショウアップ」メンバーは増えていく予定で、球場取材や選手へのインタビューを番組でオンエアしたり、リスナーと共に行く野球観戦を実施するなど、多角的に『ショウアップナイター』を盛り上げていく予定だ。
2018年03月15日伊坂幸太郎の恋愛小説集『アイネクライネナハトムジーク』が実写映画化。2019年9月20日(金)、全国の映画館にて公開される。伊坂幸太郎の恋愛小説集を実写映画化伊坂幸太郎は2008年「ゴールデンスランバー」で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞など数多くの賞を受賞した人気作家。今回は、伊坂の初にして唯一の恋愛小説集で42万部を売り上げるベストセラーとなった『アイネクライネナハトムジーク』が実写映画化される。”アイネクライネナハトムジーク”とは、”ある小さな夜の曲”という意味を持つモーツァルトが作曲した作品の1つ。「劇的な出会い」を待つだけの男、佐藤を主人公としたいわゆる"ダメ恋愛映画"。不器用で愛おしい面々が織りなす、心温まる愛や恋の物語だ。三浦春馬×多部未華子が“不器用な男女”に物語に登場するキャラクターを紹介。キャストには、『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』の三浦春馬や『あやしい彼女』の多部未華子をはじめとする人気キャストの顔ぶれが揃う。佐藤役(三浦春馬)物語の主人公。マーケティングリサーチ会社勤務の「劇的な出会い」を待つだけの男。本間紗季役/通称シャンプーさん(多部未華⼦)偶然佐藤と出会う⼥性。フリーター。織田一真役(矢本悠馬)佐藤の学生時代からの親友。ちょっと変わり者。居酒屋で働く。織田由美役(森絵梨佳)一真の妻。学生時代モテモテのマドンナ。織田美緒役(垣松祐里)高校生。一真と由美の生意気な娘。久留米和人役(萩原利久)高校生。何かと美緒が気になる。美奈子役(貫地谷しほり)織田由美の同級生で、現在は美容師。声しか知らない男性に恋をする。板橋香澄役(MEGUMI)美奈子の美容室の常連。何かと美奈子を気にかけている。<その他キャラクター>藤間役(原田泰造):佐藤の会社の上司。妻と娘に逃げられる。斎藤さん役(こだまたいち):仙台駅まで弾き語りを続ける不思議なミュージシャン。ウィンストン小野役(成田瑛基):日本人初のヘビー級ボクシング世界チャンピオン。セコンド役(サンドウィッチマン):ウィンストン小野をリングサイドで支える。亜美子役(八木優希):高校生。美緒や和人のクラスメイト。監督・今泉力哉メガホンを取るのは、"ダメ恋愛映画の旗手"とも称される今泉力哉。伊坂が『こっぴどい猫』を見て感動し、「映像化できるのは今泉監督しかいない」とラブコールを送り実現した。緻密な構成と巧みな演出で、リアルで新しい恋愛群像を描いてきた今泉が、どのようにして伊坂ワールドを変換するのか期待が高まる。斉藤和義との交流により小説が誕生、主題歌・音楽も担当主題歌「小さな夜」と劇中音楽を、シンガーソングライターの斉藤和義が担当する。主題歌は、斉藤が映画用に書き下ろした、物語の重要な鍵となる楽曲だ。なおこの作品の誕生には、伊坂と斉藤との交流が大きく関わっている。伊坂は斉藤の楽曲「幸福な朝食退屈な夕食」を聞き、当時勤めていた会社を退職。執筆活動に専念することを決めたというほど、斉藤の大ファンだった。後に斎藤から"出会い"をテーマに作詞を依頼されることになるのだが、「苦手な恋愛モノでも、作詞はできませんが、小説を書くことならば」と短編小説を執筆したという。それが『アイネクライネナハトムジーク』第1章の"アイネクライネ"というわけだ。これを受けて斉藤は、楽曲『ベリー ベリー ストロング 〜アイネクライネ〜』を制作。さらに、この曲のシングル初回限定盤に付属される特典用小説として、伊坂が第2章となる"ライトヘビー"を書き下ろした。ストーリーギターの弾き語りが心地よく響く仙台駅前。大型ビジョンからは、ボクシング世界戦のタイトルマッチに沸く声。「劇的な出会い」を待つだけの男・佐藤(三浦春馬)は、妻と娘に出て行かれた会社の先輩のことを思いながら、この時代に街頭アンケートを実施している。それに快く応えるリクルートスーツの女。手には「シャンプー」の文字。大学を中退し居酒屋で働く佐藤の親友は、なぜかみんなの憧れの美人妻をゲットしすでに娘をもつ。美人妻の同級生は声しか知らない男に恋をしている。運命って、奇跡って、幸せって?音と音がつながってリズムやメロディが生まれるように、誰かと誰かが出会って絆や物語が生まれる――これは、不器用で愛おしい面々が織りなす、心温まる愛とか恋の物語。作品情報映画『アイネクライネナハトムジーク』公開時期:2019年9月20日(金)、全国ロードショー原作:伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」(幻冬舎文庫)監督:今泉力哉出演:三浦春馬、多部未華⼦、⽮本悠⾺、森絵梨佳、恒松祐⾥、萩原利久、成田瑛基、⼋⽊優希、こだまたいち、MEGUMI、柳憂怜、濱⽥マリ、藤原季節、中川翼、祷キララ、伊達みきお、 富澤たけし、貫地⾕しほり、原田泰造主題歌:⻫藤和義「⼩さな夜」
2018年03月14日人気作家・伊坂幸太郎の初にして唯一の恋愛小説集「アイネクライネナハトムジーク」が、俳優・三浦春馬主演で今冬映画化されることが決定。原作者の伊坂氏から「映像化できるのは今泉監督しかいない!」とラブコールを受けた新鋭監督・今泉力哉がメガホンを取り、4月にクランクイン、オール仙台ロケで撮影を敢行する予定だ。ストーリーギターの弾き語りが心地よく響く仙台駅前。大型ビジョンからは、ボクシング世界戦のタイトルマッチに沸く声。「劇的な出会い」を待つだけのボク・佐藤(三浦春馬)は、街頭アンケートを実施中だ。今時なかなか相手にしてもらえない中、珍しく快く応えてくれたのはリクルートスーツの女性。手には「シャンプー」の文字。これって運命?そういえば居酒屋で雇われ店長をやってる親友が言ってたっけ「出会いなんてどうだっていい、後で自分の幸運に感謝できるのが一番だ」って。確かに、そんな彼には分不相応なほど美人の奥さんと可愛い娘がいて、幸せそうにやってる。運命って、奇跡って、幸せって?音と音がつながってメロディが生まれるように、誰かと誰かがつながって物語が生まれる――。原作は伊坂幸太郎唯一の恋愛小説集! 誕生のきっかけは斉藤和義?2008年、「ゴールデンスランバー」で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞など数多くの賞を受賞し、「陽気なギャングが地球を回す」「重力ピエロ」「グラスホッパー」など様々な作品がドラマ・映画・舞台化される人気作家の伊坂氏。今回映画化が決定した原作小説は、42万部(電子書籍を除く)を売り上げるベストセラーだ。「アイネクライネ」に始まり「ナハトムジーク」で終わる、6章の短編から成るこの小説が生まれるきっかけとなったのは、アーティストの斉藤和義だったという。伊坂氏が会社勤めをしていた頃、斉藤さんの「幸福な朝食退屈な夕食」を聞いて退職を決意し、執筆活動に専念することを決めたという逸話があったが、2人の交流は斉藤さんが伊坂氏に“出会い”をテーマに作詞を依頼したところから始まる。この依頼を受けた伊坂氏は、苦手な恋愛モノでも「作詞はできませんが、小説を書くことならば」と短編小説を執筆。これが第1章の「アイネクライネ」。これを受けて斉藤さんは、「ベリー ベリー ストロング ~アイネクライネ~」を制作した。さらに、この曲がシングルカットされるにあたり、初回限定盤に付属される特典用小説として伊坂氏が書き下ろしたのが、第2章となる「ライトヘビー」だ。短編の中には登場人物それぞれに伏線が敷かれ、最終章でそれが回収されるという仕掛けがあるのだが、映画でもそれが三浦さん演じる佐藤という男を中心に展開していく。主演・三浦春馬からコメント到着!伊坂作品としては「CHiLDREN チルドレン」に出演し、最近では主演ドラマ「オトナ高校」が話題となったことも記憶に新しい三浦さん。本作への出演に関して「とても光栄に思います」と喜びを語った三浦さんは、「この作品に登場するキャラクターが過ごす一瞬や、大切な人との言葉のやりとりが人生の音符となり、柔らかな応援歌になるよう、監督をはじめ、スタッフ、キャスト一丸となって撮影に臨みたいと思います!」と意気込みを語っている。監督は新鋭・今泉力哉、伊坂氏も「面白い映画にしてくれるのではないか」と期待また監督を務めるのは、『こっぴどい猫』『サッドティー』『知らない、ふたり』などを手掛け、緻密な構成と巧みな演出でリアルで新しい恋愛群像を描いてきた“ダメ恋愛映画の旗手”とも称されるいま注目の新鋭監督・今泉力哉。監督は「この映画は“出会い”について、そして“特別ではない人々”の愛や関係性についての物語です。斉藤和義さん、伊坂幸太郎さん、三浦春馬さん、というさまざまな世代の“特別な人”ととともに、どこにでもあるような悩みや、平凡だけど美しい日常を描けたらな、と思っています。楽しみます!」とコメント。伊坂氏は、「『こっぴどい猫』がとても味わいのある群像劇だったので今泉監督なら、この小説を面白い映画にしてくれるのではないかとお願いしました。自分の小説世界が、今泉さん風に変換されるのがいまから楽しみです」と期待を寄せている。『アイネクライネナハトムジーク』は今冬、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2018年03月11日(写真:アフロ) 2月2日午前9時45分。沖縄県国頭村の「かいぎんスタジアム国頭」に、黒と白のユニホーム姿の選手が約30人、整列していた。胸には白抜きでFightersの縫い取り。その前日から、北海道日本ハムファイターズのファーム(2軍)キャンプが始まっていた。 ジョギングや体幹トレーニングなどのアップを終え、走塁練習に移る選手たち。その様子を、バックネット前に立ち、サングラス越しに見つめる姿があった。背番号「85」。今年からファーム監督に就いた荒木大輔さん(53)だ。 一塁から三塁に駆け抜ける選手を、ただ、じっと、黙って見守る。投手陣のピッチング練習が始まっても、荒木さんは無言のまま、投手が投げる球筋を真剣に見つめていた。 「いまの時期は、新たな気持ちでのフォーム固めやバランスの取り方を重視します。ただ、ルーキーはプロに入って初めてのブルペンですから、力みまくってバランスを崩したり、自分の持っているものを出せないまま投げてしまう。私は、どれだけバランスが取れているかを見て、ケガのないように、ときには『楽にやれ』と言ったりします」(荒木さん・以下同) 野球解説者としてもおなじみの荒木さんは、かつては「大ちゃん」の愛称で親しまれた甲子園の大スター。早稲田実業の1年生投手として’80年夏の甲子園大会で準優勝を果たした彼は、端正なマスクで渾身のストレートを投げ込み、世の女性たちを熱狂させた。 その“大ちゃんフィーバー”は高校3年間のみならず、ドラフト1位でヤクルトスワローズに入団してからも、日本中に吹き荒れたものだった。 それから40年近い時を経て、甲子園を沸かせるスターが再び出現した。早実の後輩の清宮幸太郎(18)だ。入学当初から「早実に清宮あり」と謳われ、1年生スラッガーとして注目された。1年生の夏の甲子園では、清宮見たさに、殺到したファンで、試合当日の阪神電車が始発から大混乱したほどだ。 高校通算本塁打数111本という史上最多記録を引っさげて、ドラフト会議で1位指名を受けた清宮の、日ハム入団が決まったのは昨年秋。荒木さんが、日ハムのファーム監督に就任したのも昨年11月1日のことだった。 くしくも、2人の早実出身の甲子園のヒーローが、今シーズンから同じユニホームを着ることになったのだ。そのことに触れると、荒木さんはこう言って、照れた。 「いやぁ、年齢的には親子ですからね。彼のお父さん(克幸さん・50)は僕より年下ですからね。清宮からしたら、僕はその辺にいるオッサンじゃないですかね」 これまでも早実野球部のOB会で、挨拶程度だが、顔を合わせることがあったという。 「ちょっとフランクな感じですよ。清宮のほうも緊張して、縮こまってということはない。僕らが、王さんや長嶋さんの前に出たときとは感覚が違うんです。王さんも早実ですけど、さすがに王さんの前では、僕らも手が下のほうにスッと伸びますからね(笑)」 これから清宮は荒木さんが生きてきたプロ野球人生を、一から歩んでいくことになる。 「彼に対しては、プロ野球に慣れてくれればいいなという感じです。最初からポンポン打てればいいけれど、まずは、しっかりと慣れていくことで、のちに、強くなってほしいという思いがあるんだよね」 2月17日、アリゾナ・キャンプを終えた1軍とファームが合流し、かいぎんスタジアム国頭で紅白戦が行われた。紅軍で出場する清宮を目当てに、国頭村の球場に詰めかけたファンは約1,400人。注目度の高さがよくわかる。 「清宮の球場への集客力はハンパない。すごいと思います。ただ、清宮にしろ、斎藤(佑樹)にしろ、早実の後輩だからといって、僕の接し方は変わらない。斎藤にはもうひと花咲かせてほしいと思っていますが、早実の自主性を重んじる伝統のなか受け継がれている精神で、自分で頑張ってチャンスをつかんでほしいですね」 荒木さんは選手の自主性を大切にしている。 「自分で何かを見つけることは大事ですし、このチームの特徴です。選手にあまり声かけしないのは、技術的なことを僕が言ったら、“絶対”になってしまうから。選手の自主性を削ぐことは避けたいです」 清宮には直接、こうアドバイスしたという。 「これまでやってきたことを、そのままやってほしいと言いました。初めからプロの最高水準に合わせようとすると、絶対に自分の力は出せないものです。まず、プロを相手に自分の素でやってみて、空振りしたり、守備で、打球の速さについていけなかったりを経験してほしい。そういう失敗から学べるんです。極端に言えば『どんどん失敗しろよ』ということです」 清宮のプロ野球人生は、まだ始まったばかり。長い目でルーキーの挑戦を見守る荒木さんは、その背中に温かい視線を送り続ける――。
2018年03月03日11月8日、北海道日本ハムファイターズにドラフト一位指名された清宮幸太郎(18)が、千葉県の鎌ヶ谷スタジアムで憧れの大谷翔平選手(23)と対面を果たした。実はこのイベント、清宮たっての希望で実現したものだという。 「大谷選手はメジャーリーグへの挑戦を明言しており、来年の実現が正式決定しました。清宮くんも同じくメジャー志向で、大谷選手に憧れを抱いています。そのため彼は日ハムとの交渉に際して“条件”を出していたそうです。その1つが『大谷選手との対面』でした」(スポーツ紙記者) そしてもう1つ、清宮が球団に出した意外な “交渉条件”があった。 「それは『大谷先輩の使っているバットが欲しい』というものでした(笑)。さすがにこの日は他の選手もいたのでバット贈呈とはならなかったみたいですが、近日中にプレゼントされることになりそうです」(前出・スポーツ紙記者) いっぽう、清宮にとっての“憧れの先輩”がもう1人いるという。それは、早稲田実業高校の先輩にあたる“ハンカチ王子”こと斎藤佑樹選手(29)だ。 この日は斉藤選手が沖縄キャンプ中だったため、対面ならず。だが斉藤選手としても球団内の早稲田大学出身者らによる『早稲田会』に勧誘しようとするなど、早くもラブコールを送っている。 「ただ斉藤選手は、これまで派手な私生活ぶりが週刊誌などで取り上げられてきました。それもあって、清宮くんの父・克幸さん(50)が『先輩たちと遊ぶのもほどほどに』と釘をさしたといいます。でも清宮くんが早稲田実業に入った理由の1つは、斉藤選手の甲子園での力投を目の当たりにしたこと。そのためドラフト会議の後に斉藤選手について聞かれ、『頼れるところは頼りたい』と答えていましたね」(別のスポーツ紙記者) 親しみある斉藤先輩と偉大な大谷先輩――。2人の存在が、清宮のプロ生活を支えていくことになりそうだ。
2017年11月18日「自分は、メジャーリーガーになりたいと思っているので……そこに向かって一歩一歩着実に目の前のことをやっていきたいなと思っています」 10月26日、プロ野球のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに1位指名された早稲田実業高校の清宮幸太郎選手(18)。指名後の記者会見で語った言葉は、高校通算111本塁打という新記録を打ち立てた怪物らしい大胆なものだった。 今回の指名について日ハム球団広報に聞いてみると「清宮選手については交渉権を獲得できたというだけ。これから契約についての交渉が始まるので、今後のことはお答えできません」との回答。スポーツ紙記者が言う。 「清宮のお母さんは、実は息子に早大への進学を勧めていたそうです。息子を手元に置いておきたいという思いはまだあるでしょうね。交渉には両親も同席するでしょうし、球団側もサインしてもらうその時まで気を抜けません」 だが球団側には、契約成立を確実にする“ある秘策”があるのだという。 「日ハムの新人は二軍の寮にまず入るのですが、実はその部屋に入るとメジャーリーガーになれるといわれる『出世部屋』があるんですよ」(球団関係者) 寮というのは、千葉の鎌ヶ谷にある二軍グラウンドに付設する鉄筋5階建ての「勇翔寮」。日ハムの本拠地は札幌だが、高卒ルーキーは全員この「勇翔寮」で生活する。 「05年に入寮してきたのは、ダルビッシュ有投手(31)。現在メジャーリーグのドジャースに在籍する彼は一軍で活躍するようになっても自分の部屋を『荷物置き場』として使い続け、メジャー移籍するまで手放しませんでした。それが『出世部屋』として語り継がれる404号室です」(前出・記者) 12年、ダルビッシュが渡米し退団。空室となった404号室に入ったのは、プロ野球史上前例のない投手と打者の“二刀流”に挑戦した、大谷翔平選手(23)だった。 「その大谷もこのオフにメジャー移籍が確実視されています。2人の先輩を負ってメジャーリーグを目指す清宮君のために、この404号室を用意したーー。そんな殺し文句が契約交渉で使われるのは確実でしょうね」(前出・記者) 記者会見で清宮は、こう語った。 「ダルビッシュさんや大谷さんなど、素晴らしい選手が育っているので、自分も同じように育っていけるのかな」 憧れの巣立った「出世部屋」から、清宮のメジャーへの夢が始まるーー。
2017年11月03日「清宮選手は、高校通算最多となる111本のホームランを打った“怪物”。各球団がドラフト会議での1位指名を明言するなど、獲得合戦を激化させています」(スポーツ紙記者) 9月22日に開かれた記者会見で、プロ志望を表明した早稲田実業高校の清宮幸太郎(18)。25日、東京都高校野球連盟にプロ野球志望届を提出した。 その翌日、早実では体育祭が行われていた。高校最後の体育祭とあって、無邪気な笑顔を見せていたという清宮。だが、ここでもやはりスターぶりを発揮していたという。 「彼のまわりには、いつも人だかりができていました。競技を終えて控えエリアに戻ると、同級生女子たちが記念撮影を懇願。次第に下級生たちも加わり、長蛇の列ができていました。また水分補給のため校舎内へ移動すると、今度は生徒のママが待ち構えていて……。ここでも記念撮影が延々と続き、黄色い声があがっていました」(保護者のひとり) 清宮はそんな熱烈アプローチにも嫌な顔をせず、黙々と応じていたという。だが彼を待ち受けていたのは、それだけではなかった。 午後2時前、選手控えエリアから棒倒しの集合場所へと移動した清宮。そこで「幸太郎くん!」と声をかける女性がいた。元西武ライオンズ投手・西口文也氏(45)の妻だった。かつて西武の“伝説のエース”として活躍し、引退後は投手コーチに就任している西口氏。子どもが早実に通っているため、夫婦で観覧に訪れていたようだ。 「奥さんが清宮くんに『お母さんは来ているの?どこにいる?』と話しかけていました。西口さんはそんな妻のそばにいて、ふたりのやり取りを笑顔で見つめていました。その後で夫妻は清宮さんのお母さんと話していたそうです」(前出・父兄のひとり) 実は当初、清宮選手の両親は息子のプロ入りに慎重な姿勢を見せていたという。そんな母の思いを知ってか、西口コーチの妻が“ママ友”としてアドバイスを送ったのだろう。 「清宮選手のお母さんは『息子が勝負の世界でやっていけるのか』と心配だったようです。それもあってか、清宮選手が『両親の目の届く球団が理想』と漏らしていたくらいですから。でも、彼の実力はプロの球団も認めるところ。西口さんの奥さんは『あなたのお子さんならきっと大丈夫!』と励まし、プロ野球選手の家族としての“心得”を指南されたのではないでしょうか」(別の保護者)
2017年10月11日夏の高校野球・西東京大会3回戦で、高校通算本塁打歴代1位にあと1本と迫る106本目を打った早稲田実業の清宮幸太郎選手(18)。 その破壊力抜群の打撃はすでにプロ級と言われ、秋のドラフト会議でも複数球団から“1位指名”が確実と言われている。だが、“即プロ入り”には、ひとつ大きな問題が――。 「幸太郎くんの父親は、ラグビーのヤマハ発動機ジュビロ監督を務める清宮克幸さん(50)。彼も早稲田出身で、早大ラグビー蹴球部の主将時代には全国制覇も成し遂げました。後に監督に就任すると、低迷していた部を立て直して全国優勝に導いた早稲田スポーツの功労者なんです」(早大関係者) そのため息子の清宮選手が系列校の早稲田実業に入学した時点で、彼が高校卒業後にプロ野球には行かず、そのまま早大に進学することが関係者の間で“既定路線”になっているというのだ。だが、いま清宮選手の周辺で浮上している“進路計画”があるという。父の面子も潰さず、周囲の期待もかなえるウルトラCの秘策とは――。 「じつは、『早稲田大学人間科学部eスクール』への進学という選択肢があるのです。これは、ほとんどの授業をインターネットなどで受けられる通信教育課程。つまり、幸太郎くんはプロ野球選手として活躍しながら、早大生にもなれる。もちろん卒業すれば、学士の学位を得られます。実際、フィギュアスケートの羽生結弦選手(22)はこの『eスクール』の現役学生として、学業とフィギュアを両立させているんです」(スポーツ紙記者) まさに一石二鳥の夢のプラン。だが、前横浜DeNA監督で、強打者の筒香嘉智選手(25)を育て上げた中畑清さん(63)は言う。 「理屈の上では、そういうアイデアも『あり』かもしれないが、『二足の草鞋』を履けるほどプロの世界は甘くない。野球選手としての『旬』を逃してはいけません。プロ入りを決断して、筒香や松井のようなスターになってほしい!」 誰もが納得する“ホームラン”を決められるか――。
2017年07月28日『撮影/松蔭浩之』 全国の高校球児が目指す甲子園。出場できずに涙をのむ球児の中には、抜群の運動神経を誇るコも。そんな彼らを救うべく、金メダリストが動き出した! 「早稲田実業高校(東京)の清宮幸太郎くんのように恵まれた体格の部員たちが、試合に出られず甲子園のスタンドから声援を送っている姿を見て、『もったいない』と思っていたんです。『競技人口の少ないほかの種目に転向すれば、2020年の東京オリンピックを目指せる』と」 こう話すのは、’88年ソウルオリンピック競泳100m背泳ぎ金メダリストでスポーツ庁長官の鈴木大地さん(50)。スポーツ庁とは、’20年東京オリ・パラで過去最高の成績をオールジャパンで収めるため、他競技選手間のつながりがあまりなかった日本スポーツ界の構造解消・一元化を目的として’15年に創設された行政機関だ。 その初代長官である鈴木さんが発表した競技力強化のプランの1つが「高校球児の他競技での五輪挑戦」なのだ。そこで今回、鈴木さんに“鈴木プラン”の実現の可能性について話を聞いた。 「野球は花形スポーツで、トッププロともなれば数億円の年棒です。当然、競技人口は多く、甲子園を目指す高校球児が17万人ほどいるのに、試合で活躍できるのはうち7万人ほど。体力や運動神経に優れていても、それを生かすことなく、10万人もの若者が競技を引退してしまうのが現状。彼らを他競技に転向させてトップアスリートに育てる、そして他競技に転向しやすい環境をつくるというのが、私のプランです」 「他人とは違う土俵で戦う、という発想もある」鈴木さんは自分の経験をもとに、自信ありげに説明する。 「私が選手だったとき、ほかの人には思いつかない自分だけの“2つのひらめき”が、金メダル獲得を助けてくれました。それは、バサロ(スタート後の潜水)泳法を通常の25mから5m延長すること、ゴール前のタッチで腕を上げて弧を描くのをやめ、一直線にゴールタッチすることの2つ。これをやろうと決めたのは決勝の直前でした。『他人がしない戦法を見つけること』と似た発想が『競技人口の少ない種目への転向』なんです」 いまは最後の夏の甲子園を目指して猛練習に励む清宮くんだが、来年に大学進学という進路を選ぶと、「オールプロ」でチームを編成する流れのある侍ジャパン(野球日本代表)入りはできない可能性が高い。 「清宮くんには、野球だけでなくラグビーでも東京オリンピックを目指してほしい。彼のような選手が成功すれば、スポーツ界の行政改革に弾みがつきますよ」 もちろん「野球選手以外にも転向の道はある」と鈴木さん。水泳、サッカーのリトルクラブ……オリンピック出場の夢は、いまスポーツを頑張っているあらゆる子どもたちがかなえる可能性を秘めている。 「まだ子どもが小さい人は、親が思う“スポーツを始める適齢期”から2歳ほど前倒しして習わせ始めるといい。『小学生から』と思うなら5歳から。『5歳から』と思ったら、3歳からと、早め早めに挑戦させるといいと思います」 高校球児を支えるママたちが、「オリンピック選手の母」になる日も遠くない!?
2017年05月05日19日から春の選抜高校野球が開幕。WBCが盛り上がっていただけに若干陰の薄い今大会ですが、清宮幸太郎選手など能力の高い選手が目白押しということもあり、多くの人が観戦しているようです。試合を見ていると目に入ってくるのが、坊主頭の選手たち。一部の高校を除くと、ほぼすべての高校が坊主または“スポーツ刈り”です。これは髪を短くすることが入部条件となっていることが多いためで、大抵の場合、納得いかなくとも野球を続けたいのなら、同意するしかないようです。しかし、本来ならば野球に髪型は関係ないわけですから、長髪でもかまわないはず。仮に「坊主頭に同意したけどやっぱりやめた」と髪を伸ばした場合、強制的に退部させられるもの思われます。このようなことが起こった場合、提訴することはできるのでしょうか?水田法律事務所の河野晃弁護士に見解を伺いました。 Q.野球部の指導者から丸刈りを強制され、拒否して退部させられた場合、提訴することは可能?*画像はイメージです:できると思われます。「権利、利益が対立する場合、裁判所が考慮するのは、“目的と制度の間に合理的な関連性があるかどうか”というところだと思います。この場合、“制度(=丸刈り)”がどういう“目的”で行われているのかというところが重要でしょう。野球をするのに丸刈りにする合理的な根拠は無いように思います。野球界の最高峰であるプロ野球は丸刈りを強制していません。理由があるならむしろ教えて欲しいですね。まぁ、あり得るとしたら、分かりやすい恭順の意を示せということなんでしょうか。高校野球では大人の野球以上に遥かに監督が絶対的です。監督に逆らうような選手は試合に使ってもらえません。それを事前に植え付けるための手段なのかなとは思います。あとは、チームとしての一体感でしょうか。『俺は丸刈りにしているのにあいつはしていない』みたいな感じにならないために統一しているのかもしれませんね。ただ、どれも、法的な合理的関連性が認められる可能性は低いように思います。法律で解決をするということになれば、丸刈りが強制された経緯(最初から分かっていて入部したのか、途中から強制になったのか等)も重要だとは思いますが、丸刈り拒否で退部となったという経緯が明確に立証できるのであれば、勝てる可能性はあると思います。ただ、そもそもですが、そんな裁判などで学校と争っているうちにかけがえのない時間はどんどん失われていくのも現実ですが……。ちなみに、私は小学校から高校まで野球部でしたが、丸刈りにしたのは高校3年生の最後の大会前だけでしたね。そもそも、中学、高校は丸刈りを強制されてません。小学校の時は“スポーツ刈り”が推奨されていましたが、少しそんな髪型にして、後々徐々に伸ばしていったような気がします。特に辞めさせられたり試合に出させてもらえなかったりという思い出はありません。結局、実力さえあれば、だいたいの監督は使ってくれるんですよね。そのチームで、その監督のもとで、野球がしたいということで入部したのであれば、後から丸刈り云々で文句言うような人っていませんよね。最初から分かって入ったのであればなおさらです。髪の毛なんてそのうち生えてきますし、本気で野球に打ち込みたかったら気にならないのではないでしょうか。少なくとも生徒は。騒ぐ親御さんはいらっしゃるかもしれませんが」(河野弁護士) 現実的に「坊主に同意したうえで途中から長髪にする」場合は退部せざるを得ないと思われます。しかし、不服として提訴した場合、勝てる可能性もあるようです。実際のところそのようなことをする球児はまずいないと思われますが、「坊主頭の強制」については、不満に思っている野球部員も少なからず存在していると聞きます。また、高い能力を持ちながら坊主になることが嫌で野球をやらないという高校生もいるようです。球児の「坊主」については「高校生らしい」「坊主に同意できない人間はチームスポーツができない」という意見と、「強制はおかしい」「自主性に任せるべき」という声があり、つねに意見が対立しています。読者の皆さんは、どのように考えているでしょうか? *取材協力弁護士:河野晃 (水田法律事務所。兵庫県姫路市にて活動をしており、弁護士生活7年目を迎える。敷居が低く気軽に相談できる弁護士を目指している。)*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)【画像】イメージです*KOHEI 41 / PIXTA(ピクスタ)
2017年03月25日今年結成31年目を迎え、これまでも小説作品の舞台化を数多く手がけているキャラメルボックスが、初の伊坂幸太郎作品に挑むこととなった。『ゴールデンスランバー』は2010年には映画化もされた人気作。脚本・演出を手がける成井豊は「初めて読んだときから舞台化したいと思っていた」という。キャラメルボックス『ゴールデンスランバー』チケット情報「小説を読んで『面白い!』と思うと、『舞台でやりたい!』と反射的に思ってしまうんですけど、この小説もそう。魅力はやはりストーリーの面白さですよね。伊坂さんの作品はそれまでもずっと読んでいましたが、それを上回る強烈なストーリーだった」(成井)首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇を描いたこの作品。主演・青柳役を演じるのは劇団員・畑中智行だ。「もともと伊坂作品のファンだったし『自分の劇団で舞台化できる』ということが単純にすごく嬉しいです」(畑中)原作はかなりのボリュームがある長編小説だが、実は描かれているのは約2日間の物語。成井がこの物語の「スピード感」を大切にするために今回考えているのは、あえての“原点回帰”だという。「ストーリー上、場面転換が非常に多くなってしまうんですよ。これは全部セット転換で見せると非常にわずらわしい。なので今回は“役者の身ひとつ”で場面転換を見せるような部分を多くします」(成井)つまり、舞台化するにあたり選んだのは“演劇ならではの手法”ということ。「昨日本読みを初めてやってみたら、どっと疲れました(笑)。でも、やりがいを感じるんですよ。もともと舞台役者ってどこか『ごっこ遊び』の延長感がある気がして、楽しみながら作れるんじゃないかと。劇団の若手にもいい刺激になるんじゃないかな」(畑中)また、オーディションで募集されたキルオ役には前回公演『嵐になるまで待って』にも出演した一色洋平が選ばれる、という番狂わせ?も。「キャスト聞いてアゴはずれそうになりました(笑)」(畑中)「書類が来た段階で『なんで応募するの!?』と(笑)。一応オーディションだけ出てもらって落とそうと思ってたんですけど、一番彼が合っていたんですよ。仕方ない」(成井)成井曰く「出演者17人の、2時間における総消費カロリー数は劇団史上最大」という今作。「この作品が描きたいのは、最終的には人とひとの結びつきの大切さ。ラストシーンまで見ていただければ、これをクリスマスにやる意義はわかっていただけるかと」(成井)「役者の肉体表現で想像力をフル回転させ、お客様と一緒に空間を作る。それができる作品になると思います」(畑中)物語の面白さだけでなく、“演劇の底力”も堪能できる作品になる予感。キャラメルボックスからのひと足早いクリスマスプレゼントとなりそうだ。11月30日(水)から12月4日(日)まで兵庫・新神戸オリエンタル劇場、12月10日(土)から25日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。取材・文:川口有紀
2016年11月08日いよいよ今夏に迫ったリオデジャネイロ五輪。お茶の間で世界のトップ・アスリートたちの激闘を見ながら、「うちの子も、いつかオリンピックで活躍する選手になったらいいなぁ……」と夢見るパパやママも多いのではないでしょうか。そんな夢を現実に近づけるために読んでおきたいのが『伸びる子どもの、からだのつくり方「かけっこ一番」を目指す前に、知っておきたい60のこと』(森本貴義・山本邦子著、ポプラ社)。本書は、アスレティック・トレーナーとして数々のトップ・アスリートの心身メンテナンスを行う夫妻による共著。ご主人の森本さんは2004年から10年間、米大リーグのシアトル・マリナーズでトレーナーを務め、メジャーリーガーの心身のケアに従事した経歴の持ち主で、日米の子どもたちのスポーツ環境を熟知しています。ここでは、本書33項の「子どもには3つ以上の競技を経験させましょう」に注目します。■アメリカではスポーツの掛け持ちが当たり前日本では、プロのアスリートの多くが小学生くらいまでにひとつのスポーツを選び、それをずっと続けることでプロになっています。たとえばプロ野球界で活躍する選手の場合、小学生時代からリトルリーグなどに入って毎日4~5時間練習し、中学、高校と経験を積んで実力をつけていくスタイルが一般的でしょう。これに対し、アメリカでは多くの子どもが小学生の間に少なくとも3~4種目のスポーツを経験するそう。著者の森本さんがマリナーズで接したメジャーリーガーも、ほとんどが野球だけでなく3つ以上の競技を子どものころから体験していたというのです。なかには高校までほかの競技をしていて野球をやったことがない人や、大学時代に野球とバスケットボール両方で選手として活躍していた人もいたのだといいます。■日本でも広がりつつあるスポーツの掛け持ち子ども時代に複数のスポーツを経験することのメリットは、「動きの引き出し」が増えていくこと。競技によって異なる身体の使い方をするため、いつもやっている競技ではあまり使わない筋肉などを使うことで、身体の使い方を見直すことができるのです。これはケガをしにくい身体をつくったり、子どもが向いているスポーツを見つけたりすることにも役立ちます。森本さんは、アメリカのスポーツ選手が世界で活躍できるのは、子どものころからこうした多種多様なスポーツ経験があることも大きな要因だろうとしています。日本でも、子どものころから複数のスポーツに取り組む例が増えているとか。昨年、1年生ながら甲子園を沸かせた早稲田実業の清宮幸太郎選手はお父さんが社会人ラグビーの監督であることは有名ですが、このお父さんが「将来の運動能力が開花するのは12歳くらいまでの経験にかかっている。だからさまざまなスポーツを経験させるのがまずは大事」と、幼いころから水泳、ラグビー、野球、テニスなどを経験。ラグビー日本代表の五郎丸歩選手は、中学時代サッカー部とラグビー部の両方で活躍していたといいます。早い時期に「これ」と決めてしまわずに、少なくとも3つのスポーツを経験させることが子どもの未知の可能性を引き出すことにつながるのです。■成長段階に合わせた運動経験をさせるべし!子どもの成長に合わせて、身体の使い方を工夫することも大切。本書では、20歳までの臓器別発達パターンが紹介されています。それによると、身体の発達はおおまかに3つに分けることができるのだそうです。(1)第一段階:【小学生前半まで】神経系の発育が顕著な時期脳や脊髄、視覚器などの神経系は5歳ごろまでに80%、6歳では90%までに成長し、12歳ごろに100%に達するといいます。神経系は器用さやリズム感を担う場所であるため、幼児期から小学生の前半ごろまでは基本的な運動動作の習得が大切です。この時期は、身体の動きを楽しく体験することが望まれます。(2)第二段階:【中学生ごろ】呼吸器や循環器系の発育が顕著な時期この時期は、持久力をつけるのにふさわしい時期。粘り強さなど、精神面での持久力を身につけるのにも、この時期が最適。特定のスポーツや種目を選び、少しずつ専門性を高めていける時期ともいえます。(3)第三段階:【14歳ごろ~】生殖系の発育が顕著な時期生殖器系の発達に伴って、男性ホルモンや女性ホルモンの分泌が盛んになります。性ホルモンの働きで、男性は骨格筋の成長が高まり、筋力トレーニングを効果的に行える時期に突入していきます。プロのアスリートに必要な筋力をこの時期に本格的に鍛えていくことになります。*本書では、「呼吸」や「姿勢の保ち方」といった基本的な動作と、子どもの心と体の発達の関連が分かりやすく具体的に解説されています。「呼吸」ひとつとっても、体幹の安定や精神の安定、ひいては身体のコントロールや思考の発達まで、子どもの成長全域に影響を及ぼすことに、みなさんもきっと驚くはず。我が子の可能性を引き出すために、家庭でできることはまだたくさんあります。本書を手に、我が子をオリンピアンに導く最初の一歩を踏み出してみませんか?(文/よりみちこ) 【参考】※森本隆義・山本邦子(2016)『伸びる子どもの、からだのつくり方「かけっこ一番」をめざす前に、知っておきたい60のこと』ポプラ社
2016年04月14日日本テレビ系報道番組『NEWS ZERO』(毎週月~木曜23:00~23:59/金曜23:30~24:30)の新キャスターに就任した小正裕佳子が30日、東京・汐留の同局で取材に応じ、「普通の人として暮らした肌感覚を、1つでも多くニュースの中に盛り込んでいければ」と意気込みを語った。小正キャスターは、東京大学在学中にミス東大に輝き、卒業後はNHK新潟放送局にアナウンサーとして勤めていたが、2013年から獨協医科大学の職員に。「この4年間は、本当に一般人として暮らしておりましたので、まだ慣れないことばかりで…」というが、逆にその一般人の感覚を武器にしていく考えを示した。今月28日から出演しているが、知人からは「普段の姿をもっと出していけると良い」とダメ出しを受けたそう。早速、埼玉で起こった女子中学生誘拐事件の現場を取材し、「今の時代に特有の何かがあるかもしれないなと感じていまして、1つ1つの背景というのも、一時的なものでなく、継続的に追っていくようなキャスターを目指したい」と抱負を語った。取材していきたい分野については「医療のことや生活のことは、特に重点的にやりたいと思っています」と意欲を示し、スポーツには「昔から見るよりもやる!っていう感じです」とプレイヤー志向。それだけに、オリンピックなどで、表彰台に上がれなかった選手が「4位に終わりました」とよく伝えられることに対し、「その人たちの生きてきた軌跡の結晶であることを忘れずに、スポーツを見ていきたいです」と力説した。ちなみに、小正キャスターの祖父は、野球のバットなどを作る工場を経営していたそうで、元ヤクルト・古田敦也捕手のマスクを特注で製作したこともあるほか、その工場で、早稲田実業野球部の清宮幸太郎選手の祖父が働いていたこともあったという。同席したメーンキャスターの村尾信尚氏は「この社会を良くしたいとか、若者の皆さんにこういうことだけは伝えたいという心が、ニュースを伝える原点になると思うんです」と説いた上で、小正キャスターに対し、「その熱意を感じますから、本当に頼もしいと思います」と期待を寄せた。この改編で、平日夜のニュース番組はNHK(23時台)・フジテレビが新番組に、テレビ朝日・TBSがメーンキャスターを交代する。ニュースキャスター10年目に突入した村尾氏は「最初は『ZEROってどんな番組なの?』というところから始まったのが、今は追いかけられる立場になってきたんですが、やはり若い人たちに分かりやすくニュースを伝えていくという原点だけは、しっかり守っていこうと思います」と強く決意。一方で「常に進化しながら行きたい」と、番組への批判意見にも積極的に耳を傾ける姿勢を示した。同番組はこの春から、新たなお天気キャスターに、現役大学生の良原安美(月・火担当)と井上清華(水・木担当)を起用し、月1回ペースで出演するキャスターに、芥川賞作家のピース・又吉直樹(労働分野)、元フィギュアスケート選手の高橋大輔(エンタメ分野)が就任。4月4日の放送からは、番組エンディングテーマ曲が、シンガーソングライターの宇多田ヒカルが書き下ろす新曲となる。
2016年03月31日「ぴあ」調査による2015年11月6日、7日のぴあ映画初日満足度ランキングは、伊坂幸太郎の同名小説を生田斗真主演で映画化したサスペンス『グラスホッパー』がトップに輝いた。2位に韓国で起こった実在の事件を基に労働者の過酷な状況を描いた人間ドラマ『明日へ』、3位に難病の筋委縮側索硬化症(ALS)を発症した女性と、介護人となった女子大学生の友情を描いた感動ドラマ『サヨナラの代わりに』が入った。その他の写真1位の『グラスホッパー』は、『ゴールデンスランバー』や『重力ピエロ』など映像化作品が相次ぐ伊坂幸太郎の大ヒット小説を、『脳男』の瀧本智行が映画化したエンタテインメント作品。すでに多くのファンを獲得している作品だが、出口調査では「原作に忠実で期待を裏切らない作品」「伊坂作品ならではの伏線の描き方が上手く映像化されていた」「人間模様もきちんと描かれていた」「交差点のシーンは映像化されてさらに印象に残った」「映画ならではの世界観も広がっていた」など、高い満足度を集めたようだ。本作では、渋谷のスクランブル交差点で殺された恋人の復讐のため、裏組織に潜入した生田演じる鈴木と、別の目的でその事件に関わる2人の殺し屋“鯨”と“蝉”が織り成す壮絶な人間模様が描かれる。人の心を狂わせる眼力を持つ自殺専門の殺し屋“鯨”を浅野忠信、人を殺すことで生を感じる孤独な殺し屋“蝉”を山田涼介が演じているが、「殺し屋ふたりのキャラが違っていて掛け合いも楽しめた」「鯨が渋くてかっこよかった」「浅野忠信が殺し屋になりきっていて怖かった」「明るい役が多い山田涼介の殺し屋役は新境地で、怖いと思うほど素晴らしかった」など、ふたりの殺し屋に注目した観客が多く見られた。またアクションも見ごたえがあったようで、「最初のアクションシーンから引き込まれた」「目が離せない」「迫力があって鬼気迫る感じ」「鯨と蝉のアクションシーンが見どころ」などの感想も寄せられた。(本ランキングは、11/6(金)、7(土)に公開された新作映画10本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)『グラスホッパー』公開中
2015年11月09日著者撮影先月、野球の「U-18ワールドカップ」が日本で行われた。日本は決勝でアメリカに敗れて惜しくも世界一を逃したが、早稲田実業の清宮幸太郎選手ら夏の甲子園を沸かせた球児たちが世界を相手に熱い戦いを見せた。そして、10月8日からは「U-15アジア選手権」が再び日本を舞台に開催され、東南アジアからタイが出場する。同大会は2000年の第1回大会から2年に一度をベースに開催されており、今回が第8回大会。静岡県伊豆市の志田スタジアムに日本、台湾、韓国、中国、パキスタン、タイの6カ国が集って15歳以下の野球アジアナンバーワンが争われる。著者撮影タイ代表チームを率いるのが、日本人の青山功監督。タイ野球を育ててきた「タイ野球の父」とも言える存在だ。高校時代は山梨県の高校で強打の捕手として鳴らした青山さんは1990年、大学卒業後に就職のためタイへやってきた。当時のタイは、野球不毛の地。それでも、「とにかく、純粋に野球がやりたかった」という青山さんは、日本人駐在員などを集めて「ジャパニーズ・ベースボール・クラブ」という野球チームを自ら立ち上げた。ちょうどその頃、日本の普及活動によってタイに野球が伝えられ、1993年には「タイ・アマチュア野球連盟」が設立。翌年の広島アジア大会を目指して初の野球タイ代表が結成されることになり、立ち上げから青山さんも深く関わった。もちろん、当時のタイに野球経験者はいなかった。青山さんは仕事の合間を縫って大学の運動部をひたすらまわり、選手をスカウト。やり投げなど、野球につながる要素のある競技の選手を見つけて、手当たり次第に声をかけた。著者撮影当時のタイではバットを持って歩くだけで不審者扱いされたというから、野球のナショナルチームを作ることの難しさは想像できる。どうにか選手候補はかき集めたものの、全てはゼロからだった。タイ陸軍の演習場で行われたという初めての練習は、みんなで特設マウンドを作るところから始まった。グローブが配られると選手たちのほとんどは右手にはめようとして戸惑い、ボールを手にすれば不思議そうに匂いを嗅ぐ者もいたという。ルールも実践しながら、一から地道に指導した。タイ野球の歴史はそこから始まった。著者撮影著者撮影青山さんは、その後もタイ野球の発展に関わり続けてきた。タイ代表監督なども歴任したが、次第に限界を感じるようになった。大人に一から野球を叩き込んでも限界があると考えた青山さんは、2001年にタイ初の少年野球チーム「バンコク・サンダース」を結成。子供たちに一から日本野球を伝えることに力を注ぐようになった。国籍は関係なく、「野球をしたい子はみんな集まれ!」というスタンス。現在は日本人35名、タイ人25名ほどの小中学生がチームに所属している。著者撮影著者撮影そして、今大会のU-15タイ代表チームも15名中9名がバンコク・サンダースのメンバー。青山さんの功績もあって少しずつ地方にも野球チームが生まれており、残りの6名はセレクションによって他のチームから代表入りしている。前回のインド大会ではタイは1勝もすることができなかったが、今大会へ向けて青山監督は手応えを感じているという。「今大会の目標はずばり、ランキングでタイの上に位置するパキスタンと中国に勝つこと。今の両チームがどんな状況かはわかりませんが、前回大会を見た印象では今のタイならいい試合ができるのではないかと。上位国に勝って、一つでもランキングを上げたいと思います」著者撮影バンコク・サンダースを卒業したあとに野球を続ける環境がないことなど、まだまだタイ野球には問題が山積している。前回のWBC(ワールドベースボールクラシック)予選には参加できたものの、次回大会ではタイに代わって急成長するパキスタンに参加資格が与えられることが決まった。苦しい状況下だからこそ、国際大会でタイ野球の存在感を示す必要がある。青山さんによって「日本野球」が叩き込まれたU-15タイ代表が、日本でアジアの強豪国に挑む。(text : 本多 辰成 )スポーツコラム「スポーツが繋ぐ! 東南アジアと日本の新時代」>その他の記事はこちら
2015年10月07日とにかく暑かった2015年の8月。検索ワードの急上昇ランキングでは炎天下で熱闘が繰り広げられた「甲子園」がトップにランクイン。陸上のワールドカップ「世界陸上」も注目を集めた。アツかった話題を振り返ってみよう。あ、「堀北真希」(2位)さんと「山本耕史」(4位)さんもアツアツでした。おめでとうございます。○高校生の活躍に沸いたスポーツ先月(7月)2位にランクインした「高校野球」に続き、今月は「甲子園」が1位に。地方大会が終わり、全国大会が行われる甲子園に関心が集まったことが分かる。中でも話題になったのが関東第一の外野手「オコエ瑠偉」(検索ランキング 9位)選手だ。高校生離れしたプレーで関東第一高校ベスト4進出への推進力となった。パフォーマンスばかりでなく、父親がナイジェリア人ということで人目を引く外見も注目され、マスコミの報道も過熱。TBS(東京放送ホールディングス)が取材要綱違反で大会本部から取材証の返却を求められるという事態も起きた。高校野球の決勝戦が終わった甲子園では、8月27日から第27回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップが開催された。今大会もう一人の"規格外"として注目された早稲田実業の1年生 清宮幸太郎選手や、先発完投の連続で仙台育英を決勝に導いた佐藤世那選手らと共にオコエ選手も代表入り。去る9月6日に行われた決勝では米代表に惜敗する結果となったが、走攻守に活躍を見せたオコエ選手は大リーグのスカウトからも熱い視線を集めていたそうだ。将来の活躍が期待される。一方、陸上競技の祭典「世界陸上」(3位)ではジャマイカのウサイン・ボルト選手が3種目(100m/200m/400mリレー)で2大会連続3冠を達成したが、これに劣らず注目された現役高校生の日本人選手がいた。7月の陸上世界ユース選手権でボルトの男子200m大会記録(2003年)を破り、日本人最年少で世界陸上への出場を決めたサニブラウン・ハキーム選手だ。大会出場時点で16歳。残念ながら世界陸上でのメダル獲得はならなかったが、若い選手にとって大舞台の経験は力になるはず。来年のリオデジャネイロ五輪ではどんな走りを見せてくれるのだろうか。○肝を冷やした火の災い8月は火難の月だったかもしれない。「桜島」(8位)では山体の膨張や火山性地震など火山活動の活発化により、噴火警戒レベルが4に引き上げられ、地域住民が避難する事態となった。ランキングには入っていないが、JR沿線でケーブルが燃える不審な火事が相次ぎ、神奈川県の相模原市では米陸軍施設で爆発火災が発生した。中でも衝撃的だったのが、8月12日深夜、中国天津で起きた倉庫の爆発事故だ。現場の倉庫にはシアン化ナトリウム・硝酸アンモニウム・硝酸カリウムなどの危険物が大量に保管されており、それを知らずに消火作業に当たった消防隊員が放水したことが二次的に被害を拡大させたと伝えられている。隊員への教育が行われていなかったとか、そもそもこれだけの危険物保管の届け出がなかったという指摘もあるが、改めて真実が明らかにされることはないだろう。微博(ウェイボー / Twitterのようなサービス)では被害の様子を伝える書き込みや写真が当局によって次々に削除されたという。8月下旬には、まだ行方不明者がいるにも関わらず爆発の跡地を「海港エコ公園」にする計画が発表された。今年11月着工、来年6月に完成予定で、近隣には幼稚園や小学校も建設されるという。これには中国国内からも批判の声が上がり、中国のネットユーザーが政府を皮肉るコメントが日本のWeb系メディアでも多数引用されている。爆発事故に関する書き込みは取り締まりできても、批判や皮肉は技術的に捕捉しにくいのか、あるいはあえて適度に批判させることでガス抜きをすることが目的なのか。不満や批判も化学薬品で汚染された土壌と共に埋め立てられ、巨大爆発事故は歴史的になかったことになる日が来るのかもしれない。○番外 : 「暑い」と検索してみたら今年の夏は暑かった。東京では7月中旬から8月下旬までほとんどが最高気温30度を超える真夏日だった。こうした暑さは検索行動に反映されるのだろうか。急上昇ランキングには入っていないが、「暑い」の検索ボリュームを過去5年分に渡って比較してみた。東京の猛暑日・真夏日の日数 (東京管区気象台の資料による)2011年から2015年まで、7月8月それぞれの東京における検索ボリュームを比較してみると、2015年の平均値がダントツで多いことが分かる。実際に、猛暑日の日数は昨年より2倍以上も多かった。だが、気温の上下が検索ボリュームと比例するわけではないようで、検索量が最も多かった8月1日の最高気温は35度、最高気温が38度と最も高かった8月7日の検索量はそれより3割以上も少なくなっている。また、猛暑日・真夏日の日数自体は2013年の方が多く記録されているが、それよりも相対的に今年の検索量が多かった。「◯◯とは」などの解説や知識を求めて検索を利用するのではなく、「暇」「眠い」などの感情や感覚を検索する人が増えているというが、2013年と2015年の結果はそれを裏付けるものといえるだろう。また、感情で行う行動だけに、その変動は事象と関数的に結びついているわけではないことも読み取れる。スマートフォンの浸透により検索が「機能を果たすツール」というより「個人に密着した情報窓口」へと役割を広げている。
2015年09月12日