お笑い芸人の渡辺直美が30日、東京・原宿のラフォーレ原宿で行われた「渡辺直美展 Naomi’sParty」の内覧会に登場した。7月30日から8月6日まで東京・原宿のラフォーレ原宿で開催される同展示は、渡辺直美の世界を様々な形で楽しめる体験型展示イベント。インスタグラムにアップした写真のほか、過去の特注衣装などが展示されている。オープン初日となったこの日は、報道陣向けの内覧会が行われ、渡辺は「たくさん来ていただけるのか不安がありましたが、朝からいろんなお客さんが並んでくれたみたいで本当にありがたいです」とファンに感謝しながら「体験もできるブースもあるので、来た方々に楽しんでもらえるような『直美展』になると思います」とアピール。過去の特注衣装を展示しているブースでは、ベッドの上に渡辺の等身大の抱き枕もあるが、「この展示のために作りました。受注で販売しようということになっています。1個売れたら十分ですよ。35,000円とクソ高いですから(笑)。男性に買って欲しいですね。ボロボロになるまで使ってほしいです!」と語り、「エロでいえば、のぞき穴もありますよ。そこに私の秘密が隠されています。男性はのぞき見が好きだと思うので(笑)」と期待を持たせた。ラフォーレ原宿では、過去にきゃりーぱみゅぱみゅが展示を行ったが、「きゃりーちゃんはカリスマ性もあって可愛いし、本当にみんなから愛されています。3万人はすごい数ですけど、私は5万人が目標。絶対無理とか言わないで、頑張ってそこは超えていきたいですね」と"打倒きゃりーぱみゅぱみゅ"に意欲。そんな彼女に最近の色恋事情の質問を投げ掛けると「好きな人がいれば見て欲しいんですけど、今はいないんです。タイミングが悪いと思います」と寂しそうだった。
2016年07月30日展覧会「片岡鶴太郎 ×コシノヒロコ× 荻野綱久 -森羅万象-」が、KH ギャラリー銀座で開催される。会期は2016年6月17日(金)から7月18日(祝・月)まで。ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)のデザイナー・コシノヒロコが、自身のアート作品を発表する場として2012年にオープンしたKH ギャラリー銀座。ファッション・絵画・ライフスタイルの分野まで幅広く活動し、多様な形で展開する彼女の作品世界を季節ごとに紹介している。そんな会場を舞台に、本展ではコシノヒロコの新作を含む5点、片岡鶴太郎の未発表絵画2点を発表。また、荻野綱久の約15点の作品は全国で初の披露となる。コシノヒロコは自然が持つ生命力をテーマに、生涯を通して制作活動に取り組む。四季折々の自然を、創造の源にした作品が並ぶ。俳優として活躍する一方で、画家として真摯に制作を続けている片岡鶴太郎。作品から感じられる自然への温かいまなざしと豊かな色彩は、多くの人々を惹きつける。片岡の息子である荻野綱久は、父の薦めで音楽から絵画へと表現の幅を広げてきた。そのシンボリックな幻想世界は、音楽と相互に関わりながら展開される。長年の経験を誇る片岡とコシノが彩る空間に、荻野の若い感性を加え、創り上げられた展覧会。是非足を運んでみてはいかがだろうか。【開催概要】片岡鶴太郎 ×コシノヒロコ× 荻野綱久 -森羅万象-会期:2016年6月17日(金)〜7月18日(祝・月)※会期中無休。会場:KH ギャラリー銀座住所:東京都中央区銀座4-3-13 和光並木通ビルB1F開館時間:10:30〜19:00入場料:無料TEL:03-5159-6877
2016年06月11日映画『追憶の森』のプレミア試写会が4月26日(火)に開催され、渡辺謙が舞台挨拶に登壇した。渡辺さんはブロードウェイミュージカル「王様と私」の公演を終えてすぐの帰国で、久々に日本のファンの前に姿を見せた。映画はガス・ヴァン・サントがメガホンを取ったミステリーで、富士の裾野に広がる青木ヶ原の樹海で出会ったアメリカ人の男(マシュー・マコノヒー)と日本人の男(渡辺さん)が織りなすミステリー。渡辺さんは、本作への出演の経緯について説明。「実は、最初に脚本があって『こういう役をやりませんか?』とプロデューサーから話をもらったの東日本大震災の後でした。死を前にしてどう生きるか?というシリアスなテーマで、当時の僕の心理として背負いきる余裕がなくて『ペンディング(保留)してほしい』と伝えたんです。その後、ガスがこれをやりたいと手を挙げてくれて、シリアスで苦しい題材を彼ならメルヘンチックでセンチメンタルな映画にしてくれるという予感がありました。さらに白人の男性の役にマシューが決まり、もろ手を挙げてやりましょうとなりました」と明かす。この日は、来日がかなわなかったマシュー・マコノヒーからビデオメッセージが到着!事前に収録されたビデオにもかかわらず、マシューの言動に渡辺さんがいちいち、ツッコミを入れるなど、まるで、その場で会話をしているかのようなユーモラスなやり取りが展開する。「王様と私」を終えたばかりの渡辺さんに、マシューが「みんなの前で何か歌って!」とムチャぶりをしたり、「次はミュージカル映画で共演を!」と語るなどノリノリ!渡辺さんは「映画の中で歌ってますので!」と苦笑交じりにムチャぶりをかわしていた。渡辺さんはマシューについて「似ているタイプの俳優だと感じました」と述懐。「準備はしてくるけど、カメラの前に立つと、そこで感じたもの、生まれたものを信じ、的確に返していくんです。ナイターの撮影が多かったんですが、夜中の3時とか4時にずぶ濡れで終わって、懐中電灯を手に2人で3~4キロ(山道を)歩いて帰ってましたね」とふり返った。日本での撮影時には渡辺さんはマシュー夫妻を食事に招待したそう。「彼はテキサスなので、肉を食わせようと焼肉に連れて行きました」と明かす。また誕生日プレゼントにはお香をプレゼントしたという。さらにマシューは、渡辺さんの娘の杏さんが双子を妊娠中ということも知っており、ビデオを通じて改めて祝福を送っていた。最後に渡辺さんは、熊本地震、さらに東日本大震災や、世界での難民やテロといった問題について触れ「どこに安住の地があり、どこで静かに暮らせるのか?穏やかな暮らしはいつまで続くのか?そんなことを悩み続ける時代に差し掛かっています。どうやって“死”を受け止め、大事な人の存在を生かし続けることができるのか?ガス・ヴァン・サントが優しく描いてくれました。よく『これを観ると元気になる』とか『泣ける』映画はありますが、これは観て“立ち止まってもらえる”映画だと思います。留まって、いまいる場所を確認し、また歩みを進める――森の中で一緒に佇んでいただける映画だと思います」と呼びかけ、会場は温かい拍手に包まれた。『追憶の森』は4月29日(金・祝)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年04月26日渡辺えりと戸田恵子が出演するミュージカル『わがまま』東京公演が4月20日(水)より東京・世田谷パブリックシアターで上演。開幕に先駆けて渡辺と戸田が囲み取材に出席した。【チケット情報はこちら】同公演は渡辺えり率いる「オフィス3○○(さんじゅうまる)」の最新作。作・演出を渡辺えりが務めるふたり芝居。渡辺はミュージカル初挑戦、また、戸田との共演も今回が初めてとなる。舞台はとある劇場の本番中の楽屋。渡辺と戸田演じる中年のミュージカル女優ふたりが、自分の人生を本音で愚痴り合ううちに、なぜ演劇をやりたいと思ったのか、今は一体なんのために続けているのかなどの疑問にぶち当たるが…。会見に舞台でも着用する派手な紫のスパンコールの衣装で出席した渡辺と戸田。渡辺は衣装について「今回は衣装のプランも私が考えたんですが、このスパンコールの衣装は見つけた時にこれだ!と思いました。戸田さんはそのまま使えたんですが、私は2着分の素材を使わないといけなくて(笑)。それでも、稽古、公演で少し痩せました(笑)」と話した。また戸田は「この衣装ばかりが独り歩きしているみたいですが、ずっとこの衣装でいるわけではありません(笑)。この衣装で出ている時はお互いの感情が一番爆発しているシーン。私の役は母親を介護している、えりさんの役は親しい友人が亡くなって、その友人が飼っていた犬の面倒をみなければいけないという、それぞれの境遇があって、それでも舞台に立たないといけない。それはどんな時でも舞台に立たなければいけない、普段の我々にも通ずるところですね」と語った。また、見どころについて戸田は「えりさんがやられている所は全て見どころですね。舞台上で化粧も落としますし、気ぐるみも着る、男装もする。そのほかにも見どころはたくさんありますが、普通、ミュージカルではアンサンブルといって、今回演じている役のような、何役もやられる方がいらっしゃって、その方々がいないとお芝居は成立しないんですね。なので、そういう方々の“私たちがいないとやっていけないんだよ”という心の声を代弁している所は見どころです」と話した。ミュージカル『わがまま』は東京・世田谷パブリックシアターで4月25日(月)まで上演。その後、兵庫、福岡、鹿児島、北海道、福井を周る。チケットは発売中。
2016年04月20日お笑いタレントの友近、渡辺直美、椿鬼奴、山崎静代が6日、都内で行われた映画『ゴーストバスターズ』のPRイベントに出席した。イベントでは、8月19日に公開される映画『ゴーストバスターズ』のヒットをサポートすることを目的にした架空会社を設立すると発表され、吉本興業所属の4人の女芸人が登場した。会社の代表取締役を務める友近は「『ゴーストバスターズ』のヒットのため、多岐にわたる事業をしてまいりたいと思います。広報、財務、営業という3本の事業を柱に、様々なテクノロジーやコンテンツ、サービス、GLOBALなネットワークを背景とし、あらゆるメディアやチャンネルを通じて『ゴーストバスターズ』の魅力を皆さまに知っていただきたいと思います」とカンペを読みながら会社概要を説明。広報担当の渡辺が「インスタ日本一になりましたので、広報担当としては本物の幽霊を捕まえてインスタにあげたいと思います!」と意気込み、財務担当の椿も「扶養というか、主人(佐藤大)がお金が入用ですから、家は火の車ですけどこういうデカい玉の仕事ができたと2人で喜んでいました。会社設立とともに主人と頑張っていきたいと思います」と息巻いた。最後に友近から会社の目標が発表され、「マニフェストとして興行収入100億円を目指します! これはなかなかの数字でございますが、それぐらい自信を持っていける作品に仕上がっています」と目標達成に自信。続けて「もう一つありまして、100億円が達成したら株式会社を設立します。いまは幽霊会社なので」と話して会場の笑いを誘った。映画『ゴーストバスターズ』は、8月19日より全国公開。
2016年04月07日俳優の渡辺謙が、自身の主演するミュージカルを観劇した女優のメリル・ストリープから賛辞を受けたことを明かした。渡辺さんは9日(日本時間)から米ニューヨークでミュージカル「王様と私」に出演中。2015年に王様(シャム王)役で初主演を務め、トニー賞ミュージカル部門で主演男優賞に日本人として初めてノミネートされた。その再演となる主演舞台を、過去に3度オスカー像を手にしている名女優のメリルが観劇に来場したことを渡辺さんは27日にTwitterで報告。楽屋で撮影したツーショット写真を公開した。普段は滅多に出演者の楽屋を訪ねることはないというメリルだけに、訪問を受けた渡辺さんは「相当楽しんで頂けた様です!!」と感激。「『最後は本当泣けたわ!』と。嬉しい言葉を貰いました」と名女優からの言葉を喜ぶとともに、「バックステージも大騒ぎになってましたよ」と状況を明かした。(花)
2016年03月28日渡辺美里が7月12日に、全国ツアー「渡辺美里 日本全国ツアー 30th Revolution」の神奈川・CLUB CITTA’公演を開催。デビュー30周年を記念して行われる同ツアーは、ファイナルの12月23日(水・祝)大阪・フェスティバルホールまで、全国47都道府県を周る。【チケット情報はこちら】ここ数日、雨模様が続いていたがこの日はまさに真夏日。ライブ冒頭、「とっても久しぶりのような、そしてどこか懐かしささえ感じられるCLUB CITTA’ですが、ライブを迎えるに相応しい素晴らしい夏日になりました!」と語り始めた美里は、暑さとスタンディング・ライブという環境でファンの年齢や体調を気遣う。続けて「今日の日を想いながら選曲しました」と語るとおり、このツアーでは、30年のキャリアでお馴染みの名曲と、最新アルバム『オーディナリー・ライフ』収録の新曲を見事に織り交ぜ、会場によって異なるセットリストを披露している。この日のバンドメンバーは、バンマスのスパム春日井(perc)、設楽博臣(g)、澤田浩史(b)、真藤敬利(key)、松永俊弥(ds)という30周年ツアー不動の顔ぶれと、サックスは竹野昌邦に代わり庵原良司が務めた。そしてこの日は美里の誕生日という貴重なステージ。ライブのクライマックスで「ちょうど昨年のこの日に出来た歌を聴いてください」と前置きして、タイトル曲『オーディナリー・ライフ』を情感込めて披露。「ありふれた日々があまりにも愛おしい」というメッセージがファンひとりひとりの心に染み入るようだった。アンコールが数曲演奏され、名残惜しそうな美里はあと1曲できるかどうか悩んでいる様子だったが、バンマスのスパムはなにやらステージの袖に引っ込んだり、真藤と話したり、と慌しい。すると不意にハッピーバースデイのフレーズが流れて、バースデイケーキが登場。サプライズで美里の誕生日を祝う演出で、場内も一体となって盛り上がった。ツアーを終えた年明け1月9日(土)には「2016年渡辺美里30thアニバーサリー オーディナリー・ライフ祭り」を神奈川・横浜アリーナで開催する。取材・文:浅野保志
2015年07月14日渡辺美里のデビュー30周年を記念して、ぴあMOOK本「30thAnniversary Special Issue~渡辺美里ぴあ~」の発刊が決定した。【チケット情報はこちら】発売日は、今年行われる全国ツアー「春の美里祭り 30th Revolution」の初日で、彼女のデビュー記念日でもある5月2日(土)。同誌にはデビュー翌年から20年連続で開催された「西武球場ライブ」や「美里祭り」など彼女の軌跡や、最新インタビューを掲載。そのほか4月1日(水)にリリースされるオリジナルアルバム『オーディナリー・ライフ』や、8か月に渡って47都道府県を巡る全国ツアーの情報も満載。彼女の「これまで」「今」そして「これから」が堪能できる内容だ。また、同誌発売決定に伴い、ファンから渡辺美里の思い出やメッセージ、お宝自慢などを募集。寄せられたメッセージは編集部による選考のうえ、同誌に掲載予定。特設ページ()で3月31日(火)まで受け付けるので、気になる方はご確認を。
2015年03月20日渡辺知夏子は「美容と健康マニア」女性雑誌「Oggi」や「美的」で人気のモデル渡辺知夏子。オシャレに決して手を抜かず、健康・美容に気を配る姿勢は有名で、彼女のオフィシャルブログ「Chikako HOTEL」は美容情報の宝庫だ。自身を「美容と健康マニア」と呼ぶ彼女は、同ブログ2月21日付けの記事でグルテンフリーについて述べている。春は花粉症などアレルギーに悩まされる時期。グルテンフリーは免疫力がアップするといわれており、アレルギー体質改善に効果があるという。ヘルシーメニューを紹介また、ヘルシーメニューの紹介も必見だ。同ブログの3月11日付けの記事では、取り寄せた相模屋の豆腐でつくった豆乳鍋を披露した。材料は豆腐の他、豚肉や豆苗、きのこ、ネギ、そして決め手はごま油だ。モデルのブログでよく見かける「発酵玄米ご飯」についてもコメントしており、同ブログの3月2日付けの記事において「暖かいものから酵素が取れるから、最高!」と絶賛している。「美的.com」ブログ連載開始!彼女の高い美容意識が買われ、WEBサイト「美的.com」でブログ連載が開始!同ブログの3月11日付け記事で報告した。ビューティーやライフスタイルの事を発信していきたいと意気込みを語っており、こちらも見逃せない。【参考】・渡辺知夏子オフィシャルブログ「Chikako HOTEL」
2015年03月14日おニャン子渡辺美奈代、DVD発売おニャン子クラブ世代の憧れのアイドルといえば渡辺美奈代だろう。正統派アイドルとして人気を博していた彼女が、懐かしいヒットナンバーがつまったDVDを発売した。彼女のオフィシャルブログ「Minayo Land」の1月13日付け記事によると、同DVDは2014年のBirthdayライブで歌われた全26曲が収録されており、80年代の魅力が堪能できる1枚に仕上がっているという。イベントでは品良く黒コーデ同日別記事では、同DVD発売イベントで全身黒でキメた彼女の写真もアップされた。トップにボリュームをもたせた華やかなヘアスタイルに、軽やかなミニスカート。胸元のネックレスが品格をそえている。上品なスタイルには定評があるようで、同ブログ読者からも彼女のファッションについて質問が寄せられている。1月9日付け記事では、質問があったセットアップについて紹介。ダブスタのセットアップをセールで購入したと告白した。ぱっちり目の秘密は?彼女のチャームポイントであるぱっちりした目についても秘密を公開。同日別記事をのぞくと、表参道にあるまつエク店「MAHR」へ朝一番に訪れる様子が掲載された。ますます美しさに磨きがかかる渡辺美奈代。今後も彼女の活躍に注目したい。【参考】・渡辺美奈代オフィシャルブログ「Minayo Land」
2015年01月17日曲芸師のニック・ワレンダが3日(現地時間2日19:00~)、自身9度目の偉業に挑戦する。アメリカ・シカゴの高層ビル間の綱の上を命綱なしの目隠しで渡るというもので、その模様はディスカバリーチャンネルで3日午前9時から生中継されるほか、USTREAMでも生配信される。ニック自身も「今までで最も脅威を感じる」と不安を口にするほどの難易度だが、そもそも死と隣り合わせの綱渡りをなぜ続けるのか? 彼が背負う「空飛ぶワレンダ一家」の宿命、そしてそれを支える家族の姿を追った。1979年1月24日に誕生したニックは、わずか2歳から綱渡りをはじめ、「どんな時でも綱をつかめ」と教え込まれながら綱と共に成長していった。曽祖父・カールの「人生は綱の上がすべてだ」という言葉を胸に、「一家の名に懸けて伝統を守りたい」という一心でこれまでグランドキャニオン、ナイアガラの滝など無謀ともいえる場所で、安全ネットや命綱に頼らずに渡り切り、8つの世界記録を樹立してきた。「ワレンダ一家」を一躍有名にしたのが、カールが1927年に4人3層ピラミッドの綱渡りを成功させたこと。雑誌の「綱の上で逆立ちができる者」という公募に名乗り出たのがはじまりで、カールはそこで世界中に曲芸をアピールした。命綱を使わないことで人々を興奮させ73歳まで生涯現役を貫いたカールだが、その最期も綱の上だった。1978年のプエルトリコで2棟の建物間に渡した綱の上から落下。ニックが生まれる前年3月の悲劇だった。ところが、ニックは「それもこの仕事の一部なのです」と曽祖父の死を受け入れている。ニックの転機は18歳。家業がビジネスとして成り立たなくなってきていることを薄々感じていたことから、医学部に進学して小児科医を目指すことを決意。母・デライラも『最後のワレンダス』という本を出版し、当時を「サーカスは下降線をたどっていました」と振り返っている。そんなニックのもとにある日、叔父から1本の電話が入る。1962年にデトロイトで成功した7人ピラミッドを再現するというもので、ニックはそれを最後に辞めるつもりで参加。ところが、観客の熱狂ぶりを目の当たりにし、「この商売は終わりではない。時代に適応する必要があった」と痛感。そこで「この家業を次代に継承しよう」と決断する。ニックには現在、16歳と13歳の息子に11歳の娘がいるが、自身のスポットライトが当たる舞台から子どもたちを意図的に遠ざけているという。その理由は「18歳になって自分で人生を決めてほしい」から。今のところ興味を示すこともなく、誰も跡を継ごうとはしていないという。この教育方針は妻のエレンディダも同じ。そして、「恐れたことは一度もない。私が恐れるとニックを不安にしてしまいます」と強い意志をもって、毎回夫を送り出している。グランドキャニオンでの挑戦中、息子はニックの挑戦を見守りながらも携帯でメールを打っていた。ニックはそれを誇らしげに思い返しつつ、ワレンダ一家は「異常が日常なのです」と説明する。日々のトレーニングによって「命を失うと思っていたらこんなことやりません」と自信をのぞかせるニックだが、綱の前に立つと死の恐怖と緊張が彼を襲う。「心臓も神経も普通の人間と変わらない。高い場所が怖くないなんてウソだ」とその過酷な状況を伝えながら、「私の成功に家族の存在は欠かせません。妻と子ども、そして両親の支えが必要です」と断言するニック。生死をかけた綱渡り成功の秘訣は、強心臓やテクニックではなく、家族の存在にあった。(C)2014 Discovery Communications, LLC.
2014年11月02日懐かしいメロディーとともに語られる昔話の舞台あの懐かしい主題歌と共に独特の語りで人気があった「まんが日本むかし話」。どことなくノスタルジックな感覚を呼び起こす昔話の舞台の中で、行ってみたいと思う場所をマイナビニュース会員の男性441人にアンケートをしてみました。>>女性編も見るQ.なつかしの「まんが日本むかし話」行ってみたい昔話の舞台は?1位金太郎(神奈川県金時山)16.6%2位牛若丸(京都府鞍馬山)14.7%3位羅生門の鬼(京都府羅城門跡)9.1%4位しょじょ寺の狸ばやし(千葉県木更津證誠寺)7.9%5位恐山のおどり鬼(青森県恐山)7.3%5位あの世のいり口(北海道突哨山)7.3%7位地獄めぐり(栃木県日光市若子神社)7.0%■金太郎(神奈川県金時山)・「神奈川県人の誇りの一つです」(53歳/情報・IT/技術職)・「昔話と言うより偉人の逸話みたいで,触れてみたい気がします」(63歳/情報・IT/経営・コンサルタント系)・「平和そう。また金太郎がどんな姿なのか実際を見てみたい」(26歳/不動産/その他)■牛若丸(京都府鞍馬山)・「実在した人物でもあるので当時の歴史を感じてみたい」(28歳/学校・教育関連/事務系専門職)・「この時代に行って自分を鍛え直したい」(33歳/情報・IT/技術職)・「てんぐの出没スポットでもあるから」(28歳/商社・卸/事務系専門職)■羅生門の鬼(京都府羅城門跡)・「自分が好きな、芥川龍之介の小説でも題材になっているところだから」(31歳/学校・教育関連/専門職)・「なんかちょっと怖い場所でもあるし、今でも何かが起こりそう」(30歳/金融・証券/専門職)・「黒澤明の映画にもなったので」(54歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)■しょじょ寺の狸ばやし(千葉県木更津證誠寺)・「タヌキの踊る姿、見てみたいですよね」(43歳/電機/事務系専門職)・「狸ばやしを聞いてみたい」(50歳/医薬品・化粧品/技術職)・「これは歌もあって、有名ですよね。一度行ってみたいです」(45歳/建設・土木/技術職)■恐山のおどり鬼(青森県恐山)・「小さい時は怖かったけど今は怖いもの見たさで興味がある」(29歳/運輸・倉庫/技術職)・「恐山自体が神秘的な気がするから行ってみたい」(38歳/その他)・「恐山は、あの世の雰囲気が味わえそうだから」(34歳/運輸・倉庫/その他)■あの世のいり口(北海道突哨山)・「あの世の入り口がどんなものか見てみたいと思うから」(27歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)・「トラウマになっている」(34歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)・「森や山は異界という気分が味わえそうなので」(27歳/学生/その他)■地獄めぐり(栃木県日光市若子神社)・「地獄はどんなところか気になる」(25歳/自動車関連/営業職)・「怖いけど、興味がある。お化け屋敷感覚」(28歳/建設・土木/技術職)・「地獄ツアーに行ってみたい」(26歳/運輸・倉庫/事務系専門職)■番外編:実際行ってみた。地元からの情報も。・マヨヒガ(岩手県遠野市マヨヒガの森)「実際に「遠野物語」でここだと言われている場所を探してみたが山深くてたどり着けなかった」(43歳/マスコミ・広告/経営・コンサルタント系)・ねこ岳の怪(熊本県阿蘇山根子岳)「地元の有名な迷い山だから。よくこの山で迷って遭難する人がいるらしい」(29歳/食品・飲料/その他)総評輝ける1位は「金太郎(神奈川県金時山)」です。アニメの他、童謡や絵本などにもなっている知名度と、神奈川県という人口の多い県に存在するということが多くの人の記憶に残った要因だと考えられます。2位は「牛若丸(京都府鞍馬山)」となりました。日本の歴史に登場する「源義経」の幼少のころの物語で、天狗に武芸を習った逸話です。「判官びいき」の語源となったことでも知られる義経は日本人が好きなキャラクター。源平の戦いという歴史の知識に関連して記憶している人が多いようです。3位は「羅生門の鬼」。渡辺綱(わたなべのつな)が羅生門の鬼の腕を切るという物語です。京都という日本を代表する観光地にあるということと、小説や映画の舞台になったということも上位ランキングした要因です。4位は「しょじょ寺の狸ばやし(千葉県木更津證誠寺)」。タヌキが踊るほのぼのとした物語が見る人の心に残ったようです。5位は同率で「恐山のおどり鬼(青森県恐山)」と「あの世のいり口(北海道突哨山)」が並びました。さらに0.3ポイント差で「地獄めぐり(栃木県日光市若子神社)」。昔話は意外と「怖い物語」が多いのです。「怖いもの見たさ」を刺激した物語が並びました。番外は、実際行ってみたと言う人や、昔話の舞台となった地元の回答者の意見です。「なかなかたどり着けない」場所もあるようです。それが神秘的な物語が生まれた背景なのかもしれません。ランキング下位は「地域の伝承」、1位~3位の上位は「歴史上の人物の活躍譚」であることが特徴です。金太郎は「坂田金時(さかたのきんとき・源頼光の家来)、牛若丸は「源義経」、羅生門の鬼の腕を斬ったのは「渡辺綱(源頼光の家来)」となります。ヒーローが活躍する物語が心に残り、その場所に行ってみたいと考えるのは、観光したいという気持ちとともに、ヒーローへのあこがれがあるのかもしれません。ちなみに、金太郎と渡辺綱は源頼光四天王、つまり職場の同僚ですね。(文・OFFICE-SANGA秋田茂人)調査時期:2012年12月14日~2012年12月19日調査対象:マイナビニュース会員調査数:男性441名調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【男性編】一緒に旅に出たい戦国武将ランキング【男性編】日本の歴史の中で一番好きな時代【男性編】今の日本をつくったといえる幕末の偉人ランキング完全版(画像などあり)を見る
2013年01月23日アメリカンフットボールの最高峰NFLに挑戦する井上友綱選手。中学生のころから、クオーターバックとしてNFLで活躍することを目標に、早稲田大学「BIG BEARS」、U19日本代表として活躍してきました。今回は、世界を相手に闘うアメリカンフットボール選手として、英語にまつわるエピソードや独自の学習法、またロゼッタストーンでの学び方についてお話を伺いました。―初めてNFLに挑戦され、渡米された時のお話を聞かせてください。2009年に、初めてトライアウトのために渡米しました。当時、英語が思うように喋れませんでした。ただ、英語が思うように話せないということは、生活においてのみならずプレイヤーとしても大きな痛手。クラブハウスにいても、ほかの選手やコーチの話していることがまったく理解できず、チームの輪に溶け込むのもやっと、という状態だったのです。こんな失敗もしました。チームに入って初日のミーティング終了後、宿舎に戻ろうと思ったら、車で20分以上ところにあると初めて知ったんです。誰かの車に便乗するしかないけど、そんなに打ち解けてないし、誰になんて頼んだらいいのかもわからない……。とはいえ、何とかしないと知らない土地で置いていかれるので、必死の形相で知っている単語を集めて、周りの選手に話しかけました。どんな単語を使ったのかは忘れてしまいましたが、怖くてドキドキしたのを覚えています。翌日、「これじゃいけない」と日本から英文法や熟語のテキストを取り寄せました。でも、もともとの勉強嫌いの性格だったせいか、テキストを使っての勉強は2週間も続きません。このころ、ロゼッタストーンに出会っていればどんなに救われたかと、今でも思いますよ(笑)。その後、チームにも徐々に馴染み始めました。チームのメンバーとは半年以上共にいるので、プレイ中の英語などは、先発したクオーターバック(以下QB)のアメリカ人選手をじっくり観察し、どういう英語を使っているのか、とにかくまねをして覚えました。ただ、ヒアリング力はつくのですが、応用がきかなくなるので、しばらく耳が慣れてきたら、わかりにくい単語や言い回しは、積極的に質問をするようにしました。やり方としては、自分が理解していないことを伝え、しつこいぐらいに何度も話してもらいました。また、チームメイト同士の何気ない会話もノートにメモするようにして、独自のスラングにも慣れていきました。おかげで英語力もつき、仲間にも溶け込め、NFLの魅力や厳しさを実感することができました。―QBというポジションは、英語が特に大事と聞きましたが……私が希望するQBというポジションは、チームの司令塔であり、コーチとプレイヤーとの橋渡し役です。ほかのポジションのプレイヤーを気遣い、コミュニケーションを率先して行う必要があります。さらに、QBが指示しないといけない戦術は、ランプレイ、パスプレイなどを併せて500パターンもあります。相手チームの情報によって、あらかじめ組み合わせて絞っておくのですが、もちろん、その場で瞬時に変えることもあります。また、試合前に覚えておかないといけない戦術も「次、どうだっけ?」と、QBに確認にくる選手もいます。こういった状況なので、「英語は話せて当然」で「話せない」QBはダメなんです。―日本に帰国されて、どのように英語力をキープされていたのでしょうか?ロゼッタストーンとの出会いは、ちょうど日本に帰国した2012年の冬ごろから使い始めました。現地で身につけた英語力をキープし、今まで学んできたものにプラスαの英語力を身に付けたい、実践感覚を養いたいと考えていたからです。勉強の仕方については、時間を決めてパソコンを開き……というよりは、iPadにアプリケーションをダウンロードして、いつも持ち歩いてちょっとしたすき間時間や、ホテルでの滞在時間などで使っています。約4カ月程度で、一通りをコンプリートしました。時間を決めずにやっていたとはいえ、毎日、ロゼッタを開いていたような気がします。ゲーム感覚なんですよね。気がつくと1時間たっていたという感じです。例えば、出題されるリスニングの問題は、英語と一緒に状況を示す画像がついていて、直感で学べます。画像は見ていて面白く、内容を視覚的にキャッチして覚えられました。勉強して覚えるというよりは、スーっと頭に入ってくるイメージです。おかげで、実際の英会話でも瞬発力がつき、意識をしなくても自然と言葉が出てくるようになりました。―ロゼッタストーンのオススメの使い方を教えて下さい。レベル1から5までロゼッタストーンはあるのですが、1、2、3と順番にやるのではなく、レベル1からいきなり5に飛んでレベルの違いを経験するやり方もお勧めです。つまり、「カンタンすぎるな」と感じたら難易度の高いレベルにチャレンジし学んでいけば、その後に優しいレベルに戻ると、自然と力がついたことが実感できますね。スピーキングに重点をおいたユニットや、シチュエーション別のユニットがありますので、自分が苦手だと思うユニットを復習しています。感覚でいうとアクションゲームをクリアしていくような感じでしょうか。本当に楽しいんですよ。自分も「勉強するぞ」と思うと長続きしないので、みなさんも、もっと楽な気持ちでスタートすると継続できると思います。―最後、読者にメッセージをお願いします。英語は、アメフトにとって必要な条件ですが、コミュニケーションツールの一つでもあります。英語が話せることで、新しいコミュニケーションが生まれ、人との出会いはもちろん、何かに挑戦するチャンスもでてくるでしょう。夢を追い続けることは、時には苦しいこともありますが、切磋琢磨することで、必ず自分にとって大切な何かが生まれると信じています。私もNFLのスーパープレイヤーたちと肩を並べ、フィールドを駆け抜けられるよう頑張ります!皆さんも機会があれば、ぜひアメフトの試合を見に来てください!■お話を伺った人井上友綱さん アメリカンフットボール選手。早稲田大学に入学後は「BIG BEARS」に所属。目覚しい活躍をみせる。卒業後にNFLを目指し渡米。アリーナフットボールリーグ1部のユタ・ブレイズ(ユタ州ソルトレイクシティを本拠地とするAFLプロチーム)などに加入。その後も数々のプロフットボール・コンバインやトライアウトに参加。司令塔的ポジションであるクオーターバックとして、日本人初のNFLプレイヤーを目指す。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月21日ビヨンセのものまね芸で人気の渡辺直美が初主演を飾った映画『SPOTLIGHT』が、現在開催中の第4回沖縄国際映画祭・地域発信型プロジェクト部門にて上映され、渡辺をはじめ浜崎綾監督、小林星蘭、木村祐一が舞台あいさつを行った。舞台あいさつの模様地域発信型プロジェクトは、昨年から始まった新プログラムで、全国各地で映画を撮影し、その土地の良さや魅力を世界へ発信しようというもの。浜崎監督が選んだ地域は“東京都”。昭和12年に開業した歴史あるキャバレーでダンサーになることを夢見る女性が、挫折しながら自分の夢に立ち向かっていく姿を描く人間ドラマ。浜崎監督は「歌手になりたいとかサッカー選手になりたいとか夢を持っていても、実際には難しく、いまひとつ頑張れない弱さを誰もが持っているもの。この映画では、夢が叶ったか叶わなかったかではなく、寄り道すること、自分の弱さに向き合うこと、そうやって成長していくことを説教くさくなく伝えたかった」と、映画に込めた想いを語った。浜崎監督は、フジテレビの『新堂本兄弟』『ミュージックフェア』などの音楽番組を担当、2010年に『ピカルの定理』の立ち上げに加わるなど、人気番組で経験を積んできた有望株だ。ヒロインに大抜擢された渡辺は、「まさか自分が映画の主演を務めるとは思わなかった。不安の方が大きかったけれど、浜崎監督とは仕事をしたことがあるので仲のいいスタッフさんも多く、楽しい現場でした。初のお披露目は緊張しますね」と、芸人としてではなく“女優”として淑やかにあいさつし、「渡辺直美のいろいろな顔が詰まっています。ダンスも注目してほしい」とアピール。そんな渡辺の女優っぷりを共演の木村は、「彼女は主演顔ですよ、だって脇にいたら邪魔ですからね(笑)。ビーチの大きなスクリーンでも耐えられると思います」と、冗談をまじえながらも絶賛し「映画は芸術なので、好きか嫌いかでいいと思うんです。僕はこの映画好きです!」と監督を称えた。また、同映画祭の第1回目からすべて参加している木村は、「毎回、僕ら(芸人)が来て笑いを届けていると言われていますが、実際はその逆。声援をもらって、握手を求めてもらって、沖縄で映画祭が開催されることを心から喜んでもらって、僕らの方が感動と元気をもらっています」と、感謝を伝えた。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催取材・文・写真:新谷里映
2012年03月29日染五郎38歳、松緑36歳、そして海老蔵34歳。歌舞伎の家に生まれ、伝統を受け継いで互いに切磋琢磨してきた3人が、12月の東京・日生劇場で強力タッグを組んだ姿を見せている。「七世松本幸四郎襲名百年」と銘打たれた本公演は、明治・大正・昭和と偉大な足跡を遺した名優の記念興行。そのひ孫に当たる3人の顔合わせの妙はもちろん、若手中心の勢いに溢れた舞台からは、歌舞伎の道を黙々と進む彼らの、曽祖父への決意表明のようなものが改めて伝わってくる。12月7日に幕を開けた場内は、30代ならではの3人がぶつかり合う様子に早くも熱気で包まれていた。『日生劇場十二月歌舞伎公演』チケット情報演目は昼が『碁盤忠信』と『茨木』、夜が『錣引』に『口上』を挟んで『勧進帳』。『碁盤忠信』は七世が明治44年に襲名披露で上演して以来、なんと100年ぶりの復活。こんなところにも伝統と進取の融合を図る染五郎らの想いが込められているようだ。伝説に基づいた本作は、源義経の忠臣・佐藤忠信(染五郎)が舅の小柴入道浄雲(松本錦吾)の裏切りに遭い、手近にあった碁盤を振りかざして応戦する場面が最大の見どころ。桜が咲き乱れる中、大鉄棒を持った横川覚範(海老蔵)が登場し、忠信と荒事の立回りを繰り広げる終盤は、若手らしい勢いに溢れて爽快のひと言。一方の『茨木』は、渡辺綱(海老蔵)に片腕を切られた鬼の茨木童子(松緑)が、綱の伯母・真柴に化けて腕を取り戻しにやってくるという物語。松緑は優しげな老婆のたたずまいから、たちまち鬼の本性を現す一瞬にゾクリとさせる妖気を絡ませて魅せる。夜の部では、各々のニンに合った役どころの『勧進帳』が楽しい。海老蔵の豪快で茶目っ気のある武蔵坊弁慶、松緑の思慮深く端正な富樫左衛門、そして染五郎のどこかこの世を超越したかのような風情の源義経と、三者三様の魅力が味わえる。花道を飛び六方で引っ込む海老蔵の勇壮さは、まさに弁慶役者の面目躍如。思わず客席から歓声が上がるのが、海老蔵という役者を観る楽しさだろう。その他、平家の宝を巡る悪七兵衛景清(染五郎)と三保谷四郎国俊(松緑)の一騎打ちが様式美を伝える『錣引』、黒紋付の染五郎と松緑、海老蔵が並んで述べる『口上』など、どれもここでしか観られないものばかり。昼夜通して荒事の多いラインナップとなったが、本来、荒事は江戸市民の災いを払う神性も担って演じられてきたとか。ならば本公演を観ることで、来年の息災を願うのも一興だろう。12月25日(日)まで日生劇場で上演。チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2011年12月08日渡辺謙、ジョン・キューザック、チョウ・ユンファらが出演する米中合作映画『シャンハイ』の特別試写会が16日に丸の内ピカデリーで行なわれ、渡辺、菊地凛子とミカエル・ハフストローム監督が舞台あいさつに立った。その他の写真映画『シャンハイ』は、太平洋戦争前夜にあたる1941年の上海を舞台に、親友の死の真相を探るべく上海を訪れた米国諜報員の男(キューザック)が、中国・アメリカ・日本を巡る巨大な陰謀に巻き込まれながら、運命の愛に出会い、激動の時代を生き抜いていく姿を描いたサスペンス・ドラマ。渡辺は「日本映画と違って歴史的な作品をハリウッドで作ると、世界中に配信されるので、その国が持っているバックグラウンドにどういうふうにマッチしていくかということがあきらかに違う。本作は中国や韓国では既に公開されているんですが、自分の役は果たしてどう受け入れられるのだろうかというある種の怖さと興味がある」と言い、渡辺と初共演の菊地は「謙さんのいろんな方向からいろいろなアイディアを持って挑戦する姿勢は勉強になったし、後の作品に活かされている」とコメント。ハフストローム監督は「1941年の上海という歴史的な背景はあるが、ストーリーには人間同士の普遍性があり、登場人物が抱える野心や想いはどの人にも伝わるものがある」とPRした。最後に渡辺は「70年前の太平洋戦争の直前の歴史的な背景もありますが、ここで描かれているのは男と女が必死で愛を紡ぎ、困難な状況でも命を繋いでいこうとしたドラマだと思っています。今年は非常に日本全体が揺らいでいて、社会情勢や価値観など、いろいろな変化を余儀なくされているときですが、困難なときに何かを乗り越え、生きていこうとするときにつながる映画だと思います」と力強く語りかけた。『シャンハイ』8月20日(土)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
2011年08月17日