「特例子会社」について知りたいことや今話題の「特例子会社」についての記事をチェック! (1/4)
~社内外の多様な雇用を促進しインクルーシブな社会を目指す~事業を通じて社会課題解決を実現する総合サービス企業シダックスグループの特例子会社(企業が障がい者の雇用を促進する目的で作る子会社)で、グループ内の各種サポート業務を行うシダックスオフィスパートナー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:保永 茂樹、以下、SOP)は、この度、厚生労働省(東京労働局)より、「障害者雇用相談援助事者」に認定されました。SOPが定期的に行っているグループワークの様子東京労働局より受理した「障害者雇用相談援助事業」の認定通知書「障害者雇用相談援助事業」は、障がい者雇用を検討している企業のために2024年4月から厚生労働省が開始した制度で、都道府県労働局長の認定を受けた障がい者雇用のノウハウや知見を持つ認定事業者から、障がい者の雇用管理に関する助言やアドバイスを無料で受けられます。また、認定事業者が各都道府県の労働局と一体となって、社会課題となっている法定雇用率の達成を目指していきます。この度、SOPは約15年の活動実績が認められ、厚生労働省(東京労働局)より本事業の「認定事業者」(東京労働局管轄計17社 ※2025年4月現在)に選ばれました。障害雇用率未達成等、課題を持っている企業様への相談・アドバイスといった支援を行います(支援対象は、精神障がい・知的障がい)。SOPは、グループ内の各事業会社における障がい者雇用の促進・定着を進めるため、2011年に設立した特例子会社です。現在、約70名(うち障がい者スタッフ約40名)が所属するほか、SOP所属以外のグループ内約600名の障がい者スタッフの支援も行っています(※いずれも2025年4月現在)。障がい者スタッフの能力が十分に発揮できるように積極的な定着支援を行っており、2021年には障がい者雇用において優れた取り組みを行う都内企業を表彰する、東京都主催「令和3年度障害者雇用エクセレントカンパニー賞(東京都知事賞)」を受賞。精神障がい者の方々の雇用に対する取り組みを高く評価いただきました。SOPはこれまで、障がい者雇用に関するセミナーや研修会の講師を通して、知見の共有をしてきましたが、今回「障害者雇用相談援助事業」の認定事業者となったことで、障がい者雇用を推進していきたい企業様に対する支援をより積極的に行い、社会全体の障がい者雇用促進に貢献していきます。そして、すべての従業員がやりがいをもって安心して働ける環境づくりを進め、事業を通じて社会問題の解決に貢献していきます。<厚生労働省「障害者雇用相談援助事業」概要>■実施内容認定事業者であるSOPが、厚生労働省(各都道府県労働局)と一体となり、障がい者雇用に課題を持っている企業様(障がい者雇用ゼロ企業や法定雇用率が未達成である中小企業等)に対して、その雇用が継続するための支援・助言を行う。SOPは東京労働局からの認定を受け、当事業を行う■支援の対象知的障がい者、精神障がい者■支援対象地域関東地方(東京都<島しょ地域を除く>、神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、茨城県、栃木県)<シダックスオフィスパートナー株式会社概要>■設立2011年3月1日■本社所在地東京都渋谷区■代表取締役社長保永 茂樹■主な事業所東京都渋谷区・調布市■SOP所属、およびSOPが支援するグループ内障がい者スタッフ数約640名(2025年4月現在/SOP内約40名)オフィス内で事務代行作業を行う様子■特長・各事業所で数名のグループを組み、グループリーダーを配置。テーマを設定したグループワーク形式の研修、面談、カウンセリング等を2カ月ごとに1回行う・スタッフの定着支援の強化・障がい者の特性を理解し、個々の特性に適した業務の提供。および障がいに応じた職場環境の整備・精神障がい者の積極的雇用・職位制度(キャリアパス)、一般正社員登用制度の導入・各グループリーダー(支援員)によるカウンセリングの実施(各自の問題点や課題、不安感等に対する相談体制を整備)・健常者と同じフロアで業務を行い、グループ内でノーマライゼーション・ダイバーシティの考え方を醸成グループ内事業会社(シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社)が運営を受託する施設にて業務を行う様子■主な業務・本社、調布事業所における事務代行作業(事務作業、郵便物・宅急便の集配・仕分け、印刷物作成、書類作成・発送、会計業務・情報システム処理、人事・総務業務、倉庫管理等)・全国のグループ各店舗・施設で勤務する障がい者スタッフの採用および定着支援業務(企業・学校内食堂 調理補助・ホール清掃、食器洗浄業務、学校給食調理補助、大型バス清掃、観光施設受付・清掃・植栽業務、図書館業務等) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2025年04月15日テクミラホールディングスの子会社でデバイス事業を展開するJENESIS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:藤岡 淳一、以下 JENESIS)は、中国・深圳の子会社である創世訊聯科技(深圳)有限公司(以下、創世訊聯科技)が、環境マネジメントシステムの国際規格「ISO 14001」認証を取得したことをお知らせいたします。創世訊聯科技は、JENESISの自社製造工場として、現地のサプライチェーン活用により高コストパフォーマンスな製品を短納期で提供する独自の体制を強みに、IoTデバイスや自社ブランド「aiwa」製品の開発・製造を行っています。近年、企業に対してSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが求められるなか、創世訊聯科技では開発・製造プロセス全体における環境負荷の削減や、資源の効率的な活用に注力しています。再生可能エネルギーの利用や、廃棄物のリサイクル強化といったこれまでの取り組みを体系化し、環境保全における一貫したマネジメントを推進した結果、「ISO 14001」取得に至りました。また、品質マネジメントシステムの国際規格である「ISO 9001」も保有しており、この度の認証取得により、品質管理と環境保全の両面において、高い基準を満たした製品を提供できる体制が整ったこととなります。これらの認証に基づき、安心安全かつ、環境にも配慮した製品の開発・製造を引き続き推進いたします。JENESISでは今後も、サステナブルな事業運営を通じて社会に貢献してまいります。<テクミラホールディングスについて>【商 号】テクミラホールディングス株式会社【本 社】東京都千代田区神田須田町 1-23-1 住友不動産神田ビル 2 号館【上場市場】東京証券取引所 スタンダード市場 (証券コード:3627)【代表者】池田 昌史【U R L】 【グループ事業内容】◆ライフデザイン事業知育・教育、健康、FinTech、キャラクター等におけるデジタルテクノロジーを活用したサービスとソリューションを提供◆AI&クラウド事業AIチャットボットやクラウドアドレス帳サービスなどのSaaSやAWS等を活用したTechソリューションを提供◆IoT&デバイス事業通信デバイスの開発・製造や関連したプラットフォーム・アプリの開発を通じて、モノとインターネットを融合した価値を提供<JENESIS について>【商 号】JENESIS 株式会社【本 社】東京都千代田区神田須田町 1-23-1 住友不動産神田ビル 2 号館【代表者】藤岡 淳一【URL】 【事業内容】ICT・IoT機器の開発・製造、ソフトウェア開発およびカスタマーサポート受託※記載されている社名、製品名、ブランド名、サービス名は、すべて各社の商標または登録商標です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年10月03日ユニ・チャーム株式会社(代表取締役 社長執行役員:高原 豪久)は、ペットケア用品の生産子会社であるペパーレット株式会社(代表取締役:乙黒 昇太郎/以下、ペパーレット)の工場に太陽光発電設備を導入し2024年4月より稼働開始することをお知らせします。この太陽光発電設備の導入により、一年間に約130万kWhを発電し、約480トンの二酸化炭素(CO2)の排出量を削減します。ユニ・チャームグループでは、再生可能電力※の導入を各工場で進めており、国内では埼玉工場、三重工場、九州工場、伊丹工場、四国工場で導入しております。また海外では、ブラジル、タイ、ベトナム、アメリカ、インドネシア、マレーシア、インド、中国の生産工場において導入済みです。このような取り組みにより、ユニ・チャームグループの工場から排出される二酸化炭素(CO2)を年間で約66,000トン削減する見込みです。※ 風力や太陽光、水力などの自然エネルギーやバイオマスなど再生可能な資源によって発電された電力のこと。uc_01当社は、2020年10月に中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」を公表し、重要取り組みテーマの一つに「気候変動対応」を掲げ、2030年までに事業展開で用いる全ての電力を100%再生可能電力に切り替えることを目指しています。■再生可能電力への切り替えを通じて貢献する「SDGs 17の目標」本活動は、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs:Sustainable Development Goals)で定めた17の目標のうち、下記に貢献すると当社では考えています。7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに 12. つくる責任 つかう責任13. 気候変動に具体的な対策をこれからも、商品やサービスの提供といった事業活動を通じて、環境問題や社会課題を解決しSDGsの目標達成に貢献することを目指します。(関連情報)ユニ・チャーム サステナビリティサイト ユニ・チャーム Kyo-sei Life Vision 2030 ■会社概要社名 :ユニ・チャーム株式会社設立 :1961年2月10日本店 :愛媛県四国中央市金生町下分182番地本社 :東京都港区三田3-5-19 住友不動産東京三田ガーデンタワー社員数 :グループ合計16,206名(2022年12月)事業内容:ベビーケア関連製品、フェミニンケア関連製品、ヘルスケア関連製品、化粧パフ、ハウスホールド製品、ペットケア関連製品、産業資材、食品包材等の販売 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年04月01日小中一貫校として東北初、全国では3例目となる不登校特例校白石きぼう学園(宮城県白石市)の我妻聡美校長先生にSurfvoteが取材を行いました。それをもとに意見を募集し、投票結果を公表します。SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)はこのたび、「白石きぼう学園を取材!学校が自分たちの居場所になるために必要なことは?」というイシュー(課題)について11月30に投票が終了しましたので結果をお知らせします。イシュー発行の背景2023年4月、宮城県白石市に不登校特例校の「白石市立白石南小学校・白石南中学校」(通称:白石きぼう学園)が開校しました。文部科学省が2022年に発表した調査結果によると、病気や経済的な理由を除いて年間30日以上学校を欠席している小中学生は全国で約24.5万人といわれています。さまざまな理由で学校に通えない子どもたちの教育機会を守るため、2017年に「教育機会確保法」が施行されました。これに基づき、特別な教育課程をもつ文部科学省公認の不登校特例校が全国に設置されています。今回は宮城県白石市にある「白石きぼう学園」の我妻聡美校長先生にSurfvote白石市取材班が取材を行い、実際に学校内も見学させていただきました。「学校が自分たちの居場所になるために必要なことは?」というイシューについて広くご意見を募集し、その投票結果を公表いたします。投票の詳細イシュー(課題):白石きぼう学園を取材!学校が自分たちの居場所になるために必要なことは? 調査主体:社会デザインプラットフォーム Surfvote(Webサービス)調査対象:Surfvote上でアカウントを持つユーザー調査方法:Surfvote上でアカウントを持つユーザーが投票投票期間:2023年9月6日〜11月30日有効票数:40票投票結果とコメントの紹介(一部抜粋・原文ママ)友達や先生との会話や生活を通じて周りの人と十分にコミュニケーションが取れること 32.5%子どもたちにとって学校は家族以外の人とコミュニケーションを取る大切な場所であると思います。異なるバックグランドや異なる価値観・意見を受け入れ(時には批判し)、助け合い学び吸収し成長していくのだと思います。勉強よりも大切なことなのではと思ってしまいます。犯罪やいじめに巻き込まれないための体制が整っていて安心して学校生活を送れること 25%学校は何よりも安全でなければならない。いじめや暴力がなく、生徒たちが身体的にも精神的にも安心して学べる場所でないといけない。安全が確保されていない学校では、他のことに集中できないし、学びも楽しみも何もかも、失われる。それぞれの子どもの学習状況や理解度に応じた学習スケジュールで学びやすいこと 10%教育格差が日本でも深刻化しているように、個人を尊重できる社会にしていくべき、生徒それぞれにあった学習状況や理解度に合わせて学習スケジュールを組むことができれば、不満、不安や劣等感がなくなる子供たちも増えるのではないでしょうか。地域のステークホルダーとの関わりを大切にした体験活動に参加できること 2.5%多感な時期を過ごす子どもたちのためにメンタルヘルスに関するサポートが整っていること 5%学校は生徒の社会的ニーズにも対応していくべきだと思うので、現在多くの学校でカウンセリングが受けられるように、子どもたちが安心して学校に通えるような体制を整えていくことが大切だと思います。受け身ではなく子どもたちが自発的に学んだり活動したりできる環境が整っていること 15%自分の責任で行動できるように、自発的に物事に取り組めるようにすれば、子供たちも他人のせいにすることもなく、周りを尊重できるようになっていくのではないかと思います。周りと少しでも違うことを恐れる子が多い日本の社会では、個性を理解しその個性を伸ばしてあげる環境が今すぐ必要です。その他 10%若者が学校に行けない理由は様々な理由と原因があるだろうが、特例校の開校をはじめ在宅学習など現代技術で多くの子供を救うことはできる。わからない 0%同校の我妻校長先生からコメントをいただきました「開校から約8カ月。目の前の子どもたちに職員と共に向き合い、子どもたちの成長を日々感じています。『学校に行くのが楽しい』と感じる学校環境づくり、一人ひとりの子どもたちに応じた個別の指導の大切さ、居場所となる学校づくりの重要性を改めて感じています」。「白石市の子どもたちのためになる学びの場を創り続けていくことが、私たち職員の向き合い方だと思っています。本校の取組は、まだ始まったばかり。これからも試行錯誤の日々が続きますが、子どもたちの笑顔と成長が私たちのエネルギーになっており、これからも学び続ける教員集団として努めていきたい」とコメントをいただきました。あなたの意見・投票を社会のために活用しますPolimill社は社会デザインプラットフォーム『Surfvote』を開発・運営しているICTスタートアップ企業です。社会におけるさまざまな課題や困りごとをSurfvoteにイシューとして掲載し、イシューは週におよそ3~5件発行されています。どなたでもすべてのイシューを読むことができますが、アカウント登録をすると各イシューに投票したりコメントを書いたりできるようになります。Surfvoteで集めたみんなの意見や結果は、適宜提言書などに取り纏め、関係省庁や政治家、関連団体に提出しています。 Polimill株式会社Polimill株式会社は社会デザインプラットフォームSurfvoteを運営・開発するICTスタートアップ企業です。Surfvoteは社会課題や困りごとに特化し、ユーザーがあらゆるテーマについて自分の意見を投票できるだけでなく、他のユーザーの意見を傾聴できるサービスです。地方公共団体版のSurfvoteも拡充中で自治体と連携し住民による住みやすい街づくりを促進します。あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年12月14日2023年12月11日、福島県警は俳優の村杉蟬之介(むらすぎ・せみのすけ)氏を、麻薬特例法違反の疑いで逮捕しました。サンケイスポーツによると、村杉氏は2022年11月~2023年1月にかけて、複数回にわたり大麻などの規制薬物を譲り受けていたとのこと。村杉氏は容疑を認めており、今後、福島県警は調査を進めていきます。俳優として、連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)をはじめとする多くの作品に出演するほか、バンド『グループ魂』で音楽活動も行っていた、村杉氏。2023年も、大河ドラマ『どうする家康』(NHK)やテレビドラマ『パリピ孔明』(フジテレビ系)などの番組に出演していました。[文・構成/grape編集部]
2023年12月11日200名の障がい者雇用を実現ダイキン工業株式会社の特例子会社である株式会社ダイキンサンライズ摂津は、今年で創業30周年を迎えました。5月26日にホテル阪急インターナショナル(大阪市北区)にて記念式典を開催し、小野寺徳子・厚生労働省障害者雇用対策課長、木原亜紀生・大阪労働局長、森山一正・摂津市長をはじめ、来賓・関係者約300名が出席しました。ダイキンサンライズ摂津は、大阪府・摂津市・ダイキン工業の出資による第三セクターで、重度障がい者多数雇用事業所として1993年5月に設立されました。肢体不自由の社員16名でスタートして以来、聴覚・知的・視覚障がいと幅を広げ、2006年には精神障がい者の採用も開始しました。2009年に新工場を建設し、2018年には新事務所棟を増築するなど、より社員が働きやすい職場環境を整えながら雇用を拡大してきた結果、現在218名(うち障がい者200名)の社員が活躍しています。障がいのある人にとって、自らの力で生活し社会参画することが生きがいにつながると考え、一人でも多くの障がい者が生き生きと働ける場所を提供するという方針のもと、雇用を進めてきました。各職場では障がいの種類や程度にかかわらず多様なメンバーが助け合いながら働いています。ダイキンサンライズ摂津の特長の一つが、取締役・部長・課長など約30名の管理・監督職を含め、全社員の90%以上が障がいのある社員であり、「障がい者が主役の会社」を実現していることです。社員自身が障がいに応じた作業方法の工夫や職場環境の改善に主体的に参加し、できないことはお互いが助け合いながら生産活動を行っています。職場への定着率も高く、2022年には障がい者が長く働き続けるための仕組みや改善事例が評価され、独立行政法人 高齢・障がい・求職者雇用支援機構が主催する「障害者雇用優良事業所等表彰」において『理事長賞優秀賞』を受賞しています。創業30周年記念式典において、ダイキン工業取締役会長井上礼之、ダイキンサンライズ摂津代表取締役社長澁谷栄作は以下のようにコメントしました。ダイキン工業取締役会長井上礼之どの国どの民族も、高齢者も若者も、どんな性別も、健常者も障がい者も、すべて同じ「人である」ということを改めて考えさせられる会社がダイキンサンライズ摂津です。人は真に納得した時にとんでもない力を発揮するということ、それが「人の可能性を信じる」ということだとダイキンサンライズ摂津から我々が学んでいるといっても過言ではありません。30周年を通過点として、40周年、50周年へと発展させ、社会に貢献し続ける会社であり続けてほしいと思います。ダイキンサンライズ摂津代表取締役社長澁谷栄作設立して30年間、ほとんど黒字を維持しつづけてこられたのは、これまで礎を築いてこられた先輩やダイキンサンライズ摂津の障がい者幹部・社員の活躍のおかげです。これは大いに誇れることだと思います。今後も、障がい者雇用の拡大を進め、障がいがある方の働く場を広げ、さらに会社として成長していきたいと思います。今後もダイキングループは、「一人ひとりの成長の総和がグループの発展の基盤」という理念のもと、障がいの種別や有無に関わらず、すべての人が能力を最大限に発揮し、意欲と誇りを持って働き続けられるグループをめざしていきます。■ダイキンサンライズ摂津概要株式会社ダイキンサンライズ摂津 : 1.資 本 金:2億4,955万5千円2.出資比率:大阪府 38.4% 摂津市4.4%ダイキン工業グループ 57.2%3.会社設立:1993年5月4.代 表 者:代表取締役社長澁谷栄作(しぶやえいさく)5.所 在 地:大阪府摂津市東別府4丁目9番9号6.事業内容:空調部品の組み立て、油圧機器の加工・組み立て、フッ素化学品製造など7.売 上 高:30億円(2023年3月期)8.従 業 員:218名(内:障がい者200名 (内重度障がい者75名) / 健常者18名)肢体不自由者37名、聴覚障がい者34名、知的障がい者44名視覚障がい者1名、精神障がい者85名 ※2023年5月1日現在9.雇用率:現在 2.68% (法定雇用率 2.3%)※2022年6月現在ダイキン工業、ダイキンサンライズ摂津、グループ会社21社を含めた数値 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年05月29日娘が通っていた『高等特別支援学校』2015年、娘は高等特別支援学校に入学しました。そこは卒業後、進学ではなく就労を目指す学校だったので、国語、数学、英語、理科、社会などの授業はありましたが、定期テストの内容は大学や専門学校の受験に向けたものではなく“社会に出たときに必要なこと”が出題されていました。入学希望者対象の学校説明会でも「この学校が『就労を目指す学校』ということを、本人が理解していることがとても重要です」と説明がありました。たとえ学力が高くても、本人が就労を希望していなければ学生生活はつらいものになってしまうからです。実際、娘の同級生の中には入学してほどなく学校を辞めた生徒もいました。逆に本人に“卒業後は就労したい”という確たる気持ちがあれば、多少苦手な教科があっても高等特別支援学校の入試にはそれほど影響はないように感じました。入学後コースを選ぶ娘の学校では、2年生になると生徒が1.オフィス系2.清掃系3.食品生産系の中から希望のコースを選びます。そして2年生の間は自分の適性を知るための実習を受け、3年生になると企業での就労体験実習や就労試験実習を受けます。娘はオフィスコースを選択したので、事務系の職場実習をいくつか受けました。本人の適性や求人の兼ね合いもあり、オフィスコースを選んだ生徒の全員が事務系の職種に就いたわけではありませんが、卒業式までには全員の就職先が決まりました。卒業して4年後、クラスメイトはどうしているのか卒業後、娘は同じコースの同級生たちと定期的に集まり、近況報告を兼ねた食事会をしていました。食事会はコロナ禍でしばらく中止になっていましたが、感染状況が落ち着きはじめた2022年後半に再開されました。そのとき、同じ会社で働き続けていた同級生は1/3ほどになっていたそうです。Upload By 荒木まち子仕事を続けている人の中には契約社員から正社員になった人もいたそうです。一方で退職後、新たな職場を自ら探して再就職した人、退職して学び直しをした人、作業所に通っている人、家で過ごしている人などなど、皆それぞれの道を歩んでいるとのことでした。ほかのコースの生徒さんのことは分からないので一概には言えませんが、それでも娘から話を聞いて、私は職場の定着率は決して高くはないと感じました。娘の学校の卒業生の就職率はほぼ100%に近いです。でも就職率と継続率(定着率)は別物です。娘の通っていた学校の場合、卒業後に学校から支援を受けられるのが「3年間」となっていることも、この結果に影響しているのかもしれません。障害のある人が安心・安定して働いていくための課題退職の理由はそれぞれですし、娘世代は少なからず新型コロナの影響も受けているかと思います。発達障害の特性は千差万別です。社会人になり、トラブルや困りごとの内容がさらに多様化しているように感じます。娘は在学中にレジリエンス(ストレスを受けても折れない心)についても学びました。でもその力が身につくまでの時間には個人差があります。経験値の少なさもネックになっているのでしょう。高校卒業時に“こんな職に就きたい”という明確なビジョンを持っている子どもの割合は定型発達でも多くはありません。『高校卒業→即就職』は、成長がゆっくりな発達障害のある子どもたちにとってはなおさら難しいのかもしれません。実際、娘も休職中で今後のことに不安もあります。障害のある人が安心・安定して働くにはどうしたら良いのか、何が必要なのかを、余暇支援も含めて長いスパンで多角的に考えていかなくてはならないと実感しています。執筆/荒木まち子(監修:渡部伸先生より)働く障害者は年々増加していますが、離職率の高さは大きな課題ですね。特別支援学校では、卒業生の就労先企業への訪問など、職場定着のための支援を行っていますが、どうしても支援の期間は限られます。なるべくスムーズに地域の障害者就業・生活支援センター(通称なかぽつ)などに引き継いで、継続的に支援を受けられる体制を整えてもらうことが大切です。ただ、必ずしも同じ職場で働き続けることが良いとは限りません。仕事内容や同僚との相性が悪く、本人がつらい状況に置かれている場合は、いったん退職して、ハローワークや就労移行支援事業所などを利用して再就職を目指してもいいと思います。この就労移行支援事業所は、特別支援学校卒業後に利用して、就労に必要な知識や能力を高める訓練を受けることもできます。また、必ずしも企業就労にこだわらず、就労継続支援A型やB型といった福祉的就労も選択肢になるかもしれません。大切なのは、本人が安心できる居場所であることだと思います。いろいろと考えさせられるエピソードでした。コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2023年04月20日このたび、当社および連結子会社であるグループ会社の役員の人事異動を決定いたしました。2023年4月1日付の各社役員の異動につきまして、下記のとおりお知らせいたします。1.主要子会社の代表取締役の異動(社長交代)(1) (株)パリミキ 代表取締役の異動(2023年4月1日付)氏名 恒吉 裕司(ツネヨシ ユウジ)新 役職名(兼職の状況)代表取締役社長(新任)兼 (株)パリミキHD 執行役員 営業担当現 役職名(兼職の状況) 取締役 兼 (株)パリミキHD 執行役員 営業担当兼 (株)金鳳堂 代表取締役社長氏名 澤田 将広 (サワダ マサヒロ)新 役職名(兼職の状況)(退任)(株)パリミキHD 代表取締役社長現 役職名(兼職の状況) 代表取締役社長 兼 (株)パリミキHD 代表取締役社長(2) 当社およびグループ会社の役員の異動の理由当社グループの後継者育成計画として経営者人材の育成に事業子会社を活用しております。このたびのグループ会社の役員の異動で新たに登用する次の世代がその役割を担うことにより、経営者の育成を推進してまいります。なお、当社代表取締役社長澤田将広は、兼職している主要子会社の(株)パリミキの代表取締役社長を2023年3月31日をもって退任し、以後は純粋持株会社の企業経営に専念し一体的な組織運営を実現することにより、グループ全体の中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。(3) 新任代表取締役の略歴氏 名恒吉 裕司(ツネヨシ ユウジ)生年月日(1969年5月20日生)略 歴1993年4月当社入社2016年2月(株)三城(現 (株)パリミキ)取締役2018年6月当社 執行役員 能力引出し担当2019年4月(株)金鳳堂 代表取締役社長(現任)2020年4月(株)三城(現 (株)パリミキ)取締役(現任)2020年7月当社 執行役員 営業担当(現任)2.当社およびグループ会社の役員の異動(1) (株)パリミキホールディングス 執行役員の異動・担当職務の変更(2023年4月1日付)氏名 富永 良一 (トミナガ リョウイチ)新 役職名(兼職の状況)執行役員 能力引出し担当(新任)兼 (株)パリミキ 取締役現 役職名(兼職の状況) (株)パリミキ 執行役員 営業担当氏名 加山雄治(カヤマ ユウジ)新 役職名(兼職の状況)執行役員 財務経理担当兼 (株)パリミキ 取締役現 役職名(兼職の状況) 執行役員 財務経理担当 兼 能力引出し担当兼 (株)パリミキ 取締役(2) (株)パリミキ 取締役の異動(2023年4月1日付)氏名 恒吉 裕司(ツネヨシ ユウジ)新 役職名(兼職の状況)代表取締役社長(新任)兼 (株)パリミキHD 執行役員 営業担当現 役職名(兼職の状況) 取締役 兼 (株)パリミキHD 執行役員 営業担当兼 (株)金鳳堂 代表取締役社長氏名 富永 良一 (トミナガ リョウイチ)新 役職名(兼職の状況)執行役員 能力引出し担当(新任)兼 (株)パリミキ 取締役現 役職名(兼職の状況) (株)パリミキ 執行役員 営業担当(2023年3月31日退任予定)澤田 将広(代表取締役社長)(3) (株)金鳳堂 取締役の異動(2023年4月1日付)氏名 筒井 嘉一(ツツイ ヨシカズ)新 役職名 代表取締役社長(新任)現 役職名 (株)パリミキ 執行役員 人事担当氏名 高橋 俊明(タカハシ トシアキ)新 役職名 取締役(新任)現 役職名 総務 人事部長(2023年3月31日退任予定)恒吉 裕司(代表取締役社長)、来女木 靖和(取締役)(4) (株)クリエイトスリー 取締役・監査役の異動(2023年4月1日付)氏名 塚田 靖( ツカダ オサム)新 役職名 代表取締役社長(新任) 兼 (株)オプトメイク福井 代表取締役社長現 役職名 取締役氏名 野坂 憲幸 (ノサカ ノリユキ)新 役職名 取締役(新任)現 役職名 統括部長氏名 柳沼 雅紀 (ヤギヌマ マサノリ)新 役職名 監査役(新任) 兼 (株)パリミキHD 財務経理チーフ兼 (株)オプトメイク福井 監査役現 役職名 (株)パリミキHD 財務経理チーフ(2023年3月31日退任予定)吉川 賢二(代表取締役社長)、加山 雄治(監査役)(5) (株)オプトメイク福井 取締役・監査役の異動(2023年4月1日付)氏名 塚田 靖( ツカダ オサム)新 役職名 代表取締役社長(新任) 兼 (株)クリエイトスリー 代表取締役社長現 役職名 (株)クリエイトスリー 取締役氏名 柳沼 雅紀 (ヤギヌマ マサノリ)新 役職名 監査役(新任)兼 (株)パリミキHD 財務経理チーフ兼 (株)クリエイトスリー 監査役現 役職名 (株)パリミキHD 財務経理チーフ(2023年3月31日退任予定)吉川 賢二(代表取締役社長)、加山 雄治(監査役)※1.表中の下線部は異動の状況を示しております。※2.当社名は「(株)パリミキHD」の略称で記載しております。(ご参考)(株)パリミキホールディングスの2023年4月1日現在の役員体制は、以下のとおりです。役 職 名氏名代表取締役会長代表取締役社長取締役副社長社外取締役社外取締役監査役(常勤)社外監査役社外監査役執行役員 営業担当執行役員 財務経理担当執行役員 商品担当執行役員 オーディオ事業担当執行役員 能力引出し担当多根 幹雄澤田 将広中尾 文彦岩本 章子仁野覚永田 俊郎西村 善朗佐田 俊樹恒吉 裕司加山 雄治吉川 賢二来女木 靖和富永 良一(新任) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月01日コロナ禍で生活が困窮した方に、国が無利子・無担保でお金を貸す「生活福祉資金の特例貸付」の受付けが、9月末で終了しました。特例貸付には、20万円まで1回限りの「緊急小口資金」と、単身世帯なら月15万円、2人以上の世帯なら月20万円が3カ月分の「総合支援資金」がありました。これらは20年3月に始まり申請期限を10回も延長。特に総合支援資金は、初回貸付分に加え延長分、再貸付分を追加し、合計3回、9カ月分の貸し付けを行いました。つまり緊急小口資金20万円と総合支援資金20万円×9カ月で、1人最大200万円。国全体では約335万件、約1兆4千億円に及び、リーマンショック時の約20倍の利用があったのです(22年10月1日・厚生労働省)。特例貸付は借金ですから、返済が必要です。返済時期はいつ借りたかによりますが、22年3月末までに申請した緊急小口資金と総合支援資金(初回貸付分)の返済は、23年1月から始まります。■どうしても苦しいなら自己破産も視野にただ、特例給付には返済免除の規定があります。たとえば23年から返済が始まる分だと、21年度または22年度に、借りた本人と世帯主が住民税非課税なら、返済の必要はありません。住民税非課税は地域によりますが、東京都で会社員やパートなど給与所得者だと、単身の場合は年収100万円以下。配偶者と子供1人を扶養する3人家族だと年収205万円以下ですから、確かに生活は厳しい。住民税非課税での返済免除は当然でしょう。ですが、コロナ禍で解雇され、転職先では非正規雇用となり、住民税非課税の基準を多少上回って住民税は納めていても、コロナ前には到底及ばない低収入に苦しむ方はたくさんいます。第8波が心配される今、新型コロナ関連の倒産は、10月も74件を数え、累計4357件(22年10月26日・帝国データバンク)。景気が回復しないなかでの返済開始で、免除の基準が厳しすぎるのではないでしょうか。特例貸付の返済免除には、貸し付けを申請した社会福祉協議会での手続きが必要です。また、緊急小口資金と3回の総合支援資金で、それぞれ別の手続きがあります。返済の相談もお早めに。社会福祉協議会によると「返済のめどが立たない」と自己破産する方が、9月中旬に都内だけで1千人以上いたといいます。また自治体は、「返済できない相談者の急増が課題」と危機感を募らせています(21年・厚生労働省調べ)。生活の立て直しが間に合わず、借金を抱えてどうしても厳しい場合、再出発のための選択肢として、自己破産もありだと私は思います。しかし、コロナ禍の困窮は自己責任ではありません。国の新たな支援があってしかるべきだと思いますが、岸田首相はまったく無関心。庶民の苦しみを見る気がない首相にあきれてしまいます。
2022年11月04日2022年2月にロシア軍が、ウクライナへの侵攻を開始。同年4月現在も、ウクライナの各地に攻撃が行われ、多くの死傷者が報告されています。また、爆撃などを受け、家屋を含む建築物が倒壊。命からがらウクライナから脱出した避難民は、世界各国に助けを求めています。日本でもつらい目に遭っている避難民を受け入れるべく、相談窓口を設置したり、住む場所を提供したりといった支援を実施しました。ウクライナ避難民の、犬への『狂犬病』特例措置が議論に同月18日、避難民が連れてきたペットの犬に対する、狂犬病予防法に基づく防疫体制で特例措置を適用すると、農林水産省が決定したことが報じられました。狂犬病とは、狂犬病ウイルスを保有する犬や猫、コウモリなどの動物に咬まれたり、引っかかれたりしてできた傷口から侵入することで発症する、感染症。2022年4月現在も治療法が確立されていないため、人間が感染した場合はほぼ100%命を落とすといわれています。従来は、外国で飼われているペットが日本に入国する場合、狂犬病予防法に基づき、出国地政府が発行する防疫書類が必要です。※写真はイメージしかし今回は特例として、必要書類がない状態でも、予防状態を確認後に条件付きで、動物検疫所での係留措置を短縮するといいます。産経ニュースによると、1日2回の健康観察と動物検査所への週1回の報告を条件に、2回の狂犬病ワクチン接種歴と、血液検査で基準値以上の抗体価が確認できれば、飼い主の滞在先に飼い犬の同行が可能になるとのこと。特例にネットからは不安の声も厚生労働省によると、1950年以前の日本では、犬や人間が狂犬病で命を落としていたといいます。飼い犬の登録やワクチンの接種が義務付けられたり、野犬の抑留が行われたりといった狂犬病予防法の施行によって、国内の狂犬病を撲滅することができたのです。しかし万が一、世界各国で発生している狂犬病ウイルスが生き物の身体を経由して国内に侵入した場合、再び感染が広まってしまう可能性はゼロではありません。特例措置が報道されると、ネットからは狂犬病の発生に対する不安の声が上がりました。・ペットを想う気持ちは痛いほど分かる。でも、これは緩めてはいけないと思う。・可能性が低いとしても、一度広まったら取り返しがつかなくなる。死亡率を考えると、賛成できない。・特例を作るなら、費用の補助ではダメなんだろうか…。ペットは飼い主にとって、大切な家族の一員。そして日本の誰もが、一刻も早く避難民に笑顔が戻ることを祈っているでしょう。また先述したように、特例でもワクチンの接種歴や抗体価の確認は必須です。そのため、狂犬病ウイルスを保有した動物が入国する可能性は低いと思われます。しかし、日本が過去に努力の末、清浄国となった経緯があるからこそ、特例措置に対して獣医を含む多くの人から「審査を緩めるのは悪手ではないか」という疑問の声が上がっています。不特定多数の命が関係する、今回の問題。非常時だからこそ、慎重な判断を多くの人が求めているようです。[文・構成/grape編集部]
2022年04月19日2020年(社会人3年目)の春。コロナ禍の娘コロナ禍で外出の機会が減ったことで娘は、普段からよく利用していたSNSにさらにのめり込むようになりました。このころSNS上は、ギスギスとした書き込みも増えているように感じました。影響を受けやすいところがある娘は、そんなネガティブな投稿を見ないように、自らSNSから離れる努力を何度かしていました。でも、どうしても“見てしまう”ことがやめられず、よくイライラしたり落ち込んだりしていたのです。また緊急事態宣言のステイホーム期間中、SNSで共通の趣味を通して知り合った人から、娘に頻繁に連絡が来るようになりました。娘の勤め先は勤務形態がシフト制になり出勤日数は減っていましたが、それでも頻繁なメールや出勤前日の長電話は、少しずつ娘の負担になっていきました。Upload By 荒木まち子2020年夏、娘は体調を崩し…娘は体調を崩しました。不調の原因は何だと思うか本人に訊ねると「いろいろ重なってると思うけど、一番の原因はSNS上のトラブルだと思う」とのことでした。彼女は不眠や倦怠感を訴え、趣味にも関心がなくなり無気力になりました。そして仕事中にフラッシュバックを起こし、ジョブコーチから体調が戻るまで休職することをすすめられました。過去にも娘は入社1年目のときにも体調を崩し、会社を一定期間休んだことがありました。そのとき娘は、過去にお世話になった支援者や出身校の先生、学生時代に通っていた放課後デイサーサービスなどを訪ね、いろいろな人に相談をしました。支援者の方々がカンファレンスの場を設け、チームで娘を支えてくれたこともあり、娘はそのときは何とか復活することができました。でもコロナ禍では、なかなかそうはいきません。以前のように出歩くことが難しいため家にいる時間が多く、話し相手はもっぱら私でした。予定のない日は昼まで寝ている → 夜眠れない → 朝起きられない…娘の生活のリズムは徐々に崩れていきました。症状が悪化会社を休んでいる間、娘は不調の大きな原因であるSNSを一切見ませんでした。趣味にも打ち込めない。唯一、他人とのつながりだったネットも遮断。行くところもすることもない。会社に通っていないので話し相手は母親である私だけ。時間と体力が有り余る娘の相手を一日中するのは、それはそれは大変でした。気分のアップダウンも大きく、楽しそうに話していたかと思えば、急に落ち込んだりする娘に振り回され、私は対応に手を焼きました。「会社や仕事が嫌いなわけではない。けれど体調を崩して会社を早退してしまうことが申し訳ないと感じている。かといって以前のようにフルタイムで働く自信がない」娘には嘔吐や希死念慮の症状も出始めました。長引く娘の休職に心身ともに限界を迎えてしまった私それまでは私は、“家を娘にとって居心地の良い場所にしよう”と努めていました。娘の話し相手になったり、平常を心掛けて接したり。ときには娘の気持ちが上がるように、意識して盛り上げるような発言をしたり。でも娘の休職が長引くにつれて私にも疲れが出始め、会社とのやり取りや支援者との連絡、娘の体調・経過記録をつける作業が徐々につらくなっていきました。入社1年目のときに構築された娘を支えるチーム体制があるのにも関わらず、娘が自ら支援者に相談しようとしないことにも歯がゆさを感じました。「娘は、受動型でもともと自分から行動を起こすタイプじゃない」「不調の大きな原因が仕事上のことではなくプライベートなことだったので支援者に相談しづらかったのかもしれない」「コロナ禍で以前ほど身動きが取れないから仕方ない」私はなるだけポジティブになろうと自分を鼓舞しました。でも、だんだん「どうして娘は私にしか相談しないのか」「支援者に直接会うことはできなくても電話やメールでも相談はできるはず」「家には娘以外の家族もいる。私が娘だけにつきっきりになるわけにはいかない」「学生なら“あと何年間で卒業”といった終わりがある。でも卒業後の人生はずっと続く。この状態は一体いつまで続くのか」と思うようになり気分がふさぐようになりました。そして娘が休職して1ヶ月ほどが過ぎたころから、私は何もする気が起きなくなってきました。娘の経過観察の記録も、病院のつきそいも、娘の話し相手になるもの嫌になってしまったのです。実際嫌になってやめてしまったのか、疲れ果ててできなくなってしまったのか、その辺りの記憶は曖昧です。記憶が抜けているということは、当時の私は相当まいっていたのでしょう。私は支援者の方々に「疲れて果ててしまいました」と連絡をしました。動いてくれた支援者の方々。そして…それからは、卒業校の先生と基幹相談支援センターの支援員さんが娘の対応をしてくれるようになりました。娘の卒業した高等特別支援学校は、卒業後3年間は就労定着支援を担うことになっていました。(4年目以降は地域や民間の就労定着支援事業所に移行する)娘はこの年ちょうど卒業3年目で学校の支援が受けられる最後の年度でした。3年の間に娘を知る先生の多くが別の学校に異動になっていましたが、幸いにも娘と相性が合う先生がまだ学校に勤務していました。支援者の皆さんはかつて構築したチーム体制で、娘のケアにあたってくださいました。それまで私が段取りしていた娘との面談も、私を通さず直接本人やり取りをしてくれるようになりました。しばらくすると娘自身も私の変化に気がつき始め「家が居心地悪い」と言うようになりました。そしてコロナの感染対策に注意を払いながら、支援者に相談に行くようになりました。一方で私も、支援者との面談を行い『暫定6ヶ月』という休職期間を、ただ漫然と過ごすだけではなく、娘が前向きになれるような見通しや目標を“失敗した場合のフォローも考慮しつつ”考え始めました。それが『グループホーム入居』に向けた取り組みでした。その具体的な内容はまた別の機会に書いていこうと思います。執筆/荒木まち子(監修:三木先生より)このケースで一番ポイントになっているのは、娘さんが「家が居心地が悪い」とちゃんと思えたこと、言えたこと、そして自分から解決のためのアクション(支援者に相談するために出かける)が取れたことです。自分自身で何がしんどいか分かること、それを解決するために人に頼るという選択肢が取れたことは娘さんの武器ですね。
2021年09月07日グループホーム入居に否定的だった娘親亡きあとを見据え、将来娘にはグループホームに入居して欲しいと考えていた私。でも当の娘はグループホーム入居にはずっと否定的で「もし家を出るならグループホームではなくアパートなどで一人暮らしをしたい」と言っていました。グループホームに入居した会社の先輩から「グループホームは自由がきかない」「音がうるさい」などの話を聞いたせいもあったのか、娘はグループホームにあまり良いイメージを持っていなかったようです。一人暮らしをすることを想像してみる高等特別支援学校のカリキュラムで学んでいたとはいえ、実家暮らしの娘には、仕事から帰宅した後、自分で食事や洗濯、掃除などをすることがどれだけ大変なのかや、『家賃』『食費』『光熱費』『交際費』『交通費』など実際一人暮らしをするのにはどれくらいお金がかかるのかなどが、リアルに想像できないようでした。お気楽親子⁉社会人になってから娘は給与の一部を食費として家に入れていました。携帯電話の料金と任意保険も自分の給与口座から支払っていました。残った給与は自分の趣味やおやつ代などに充てていて、娘の部屋は大好きなキャラクターグッズや漫画で溢れていました。私は「自分で働いたお金で買ったものだし他人に迷惑をかけているわけではないので問題はない」「趣味は大切」「仕事を続けるための活力になるのだったらむしろ良い!」と思っていました。このころは私も娘と同様『いつかは』家を出て自立できたら良いなぁ、程度に考えていたのです。同志でもあるAちゃんのお母さん娘が社会人2年目のとき、私は娘の同級生のAちゃんのお母さんと会う機会がありました。Aちゃん一家は高等特別支援学校入学時に学区外から引っ越してきました。引っ越し前の入学説明会には学校の近隣に住むおじいさまが来ていました。娘の同級生の中には途中で学校を辞めた生徒が何人かいました。辞めた理由はさまざまですが、自分でアルバイト先を探すような自立心が旺盛な生徒さんたちは比較的早い時期に学校を辞めていきました。退学した生徒と仲が良かったAちゃんは、いろいろと悩んでいた時期がありました。私の娘も学校を辞めたいと言っていた時期があったので、私とAちゃんのお母さんは在学中、親としての悩みをお互いに話したりしていました。当時私たちは主治医やカウンセラー選び、子どものメンタルの安定のための趣味の充実の工夫、セラピーなどを模索していました。私たちは、特性を持つ思春期女子の子育てに奮闘する『同志』のような関係でした。娘から「Aちゃんが一人暮らしをしている」と聞いていた私は、そのことをお母さんに尋ねました。Aちゃんは高校卒業後入社した特例子会社を一年ほどで辞め、別の仕事をしながら親元を離れて暮らしているとのことでした。一般的には「親元を離れて暮らしている」と聞くと「すごい!」「自立してる!」「良かったね!」と感じることでしょう。でもそこに至るまでのお母さんの並々ならぬ苦労を私は知っています。また、障害のある子どもの転職や引越しにはさまざまな段取り取りが必要です。特例子会社を退職するときの手続き。就労先を斡旋してくれた学校との連携。就労支援事業所の利用や、生活保護をうけるかどうか。グループホームの見学や体験。転出・転入の手続き。福祉関係の引き継ぎ。引っ越し作業。etc…それらには時間と労力を要します。高校入学時からのお母さんのさまざまな苦悩を見てきた私は、彼女の複雑な心境も痛いほどよく分かりました。そして成人しているとはいえ20才そこそこの障害のある女の子が親元を離れて暮らすことへの心配もーー。モヤモヤする母ゴコロ彼女はご主人やきょうだい児たちから「お母さんは過保護だ」と言われたそうです。私たち母親は、子どもが小さいころからわが子の苦労やつまずきを減らそうと試行錯誤を繰り返してきました。トラブルの際には矢面にも立ってきました。さまざまな困難に直面し、ときには傷つき、子どものかんしゃくや自傷を目の当たりにしたりにしながらも必死に毎日を過ごしてきました。確かに私たちには“心配癖”が付いてしまっているのかもしれません。でも長い間、人並み以上に手のかかる子どもの世話をし続けてきた私たちは、『過保護』や『過干渉』と言われることに何だか納得できませんでした。もしかしたらこの気持ちは父親やきょうだい児には理解してもらえないのかもしれません。ずっと先のことだと思っていた「わかる、わかる、その気持ち!!」と深く共感しつつ話を終えた私たち。でもこのとき私は、「うちの娘はまだ家を出ていく気は無いようだし。初期費用(※)も貯まってないし。まずは仕事を続けることが目標かな」と考えていました。私も娘自身も、その後一年足らずでグループホーム入居に向けた動きが始まり、親子ともども悩むことになるとは露ほども思っていなかったのです。※グループホーム入居に向けては引っ越し費用などを含めて100万円程お金を貯めてからの入居が好ましいと言われている(諸説あり)執筆/荒木まち子Upload By 荒木まち子(監修:三木先生より)いろんな時間を共にしてきたお母さんの方がどうしても心配しすぎてしまうんじゃないかと不安になることはありますよね。ただ荒木さんの場合は、ご自身の心配を振り返りながらお子さんの問題ときちんと分離して悩まれているようですので、安心していっぱい悩んでもらって大丈夫だと思います。
2021年08月10日気持ちを上げるために発達障害の娘は今年で社会人3年目です。今では休むことなく毎日勤務している娘ですが、就職して間もない頃は嘔吐や頭痛、腹痛などでよく会社を休んだり早退したりしていました。状況改善のためジョブコーチや地域活動ホームの相談員さんと連携・相談などをする一方で、気分が落ち込み気味だった娘のモチベーションアップのため、家庭では仕事以外の趣味や余暇の過ごし方を工夫しました。休みのときはスイーツを食べたり、カラオケに行ったりしました。また、唯一好きなスポーツ、水泳で体を動かしたりもしました。中でも、娘が小さい頃から大好きだった絵画の制作には多くの時間を費やしました。あるとき、娘が描いた絵画が、ある賞を受賞したと主催者から連絡がきました。私は娘の気持ちを上げるため、ここぞとばかり娘を褒めまくりました。Upload By 荒木まち子その様子を見ていた定型発達の弟の反応は...Upload By 荒木まち子メディアの影響もあるのかも確かに娘には凸凹があります。空間認知能力が低い。聴覚過敏がある。人とのコミュニケーションが取りにくい。計算が苦手。それでいて本から学んだ知識の量、PCスキル、勢いのある絵の描写や色彩のセンスは優れています。でもそれらが『特別な才能』と言えるほどかというと、正直“?”な感じです。息子は当時10才。まだ幼いこともあり、よくメディアなどで取り上げられる『障害のある人は、特定の分野においてずば抜けた才能がある』といった情報を鵜呑みにしていたのかもしれません。実際『ある分野で天才的に秀でた能力を持っている障害者』もいるでしょう。しかしながらそれはほんの一握りであって、娘を含め多くの障害者はそうではありません。私は娘が「得意なこと」や「好きなこと」で生計を立てていくことを望んではいません。本人が熱意と覚悟を持ってそれを希望するなら話は別ですが、好きなことも仕事になると自分の思い通りにならないことが多く、逆に辛くなるということを、娘はすでに経験から学んでいます。また、娘は体調がメンタルに左右されやすいタイプです。趣味や好きなことでストレスを発散し、精神的・身体的に落ち着いて、“毎日ハッピー!”とまではいかなくても、辛いとかしんどいと感じない日々を送ってくれたら良いな、と私は思っています。私は自己肯定感が低い娘の気分がアップして、メンタルの安定に繋がれば…という気持ちで彼女を褒めてきました。なので、息子が姉を羨ましいと感じていることに驚きました。Upload By 荒木まち子親として“同じだけ気にかけている”をアピール定型発達児・者が難なくできることに障害児・者は多くの労力を使いますし、その努力が報われないこともままあります。なので親は彼らの小さな一歩に大きな幸せを感じることがあります。でも定型発達児・者も苦労や努力をしていないわけではありません。きょうだい児より障害のある子どもの方が手がかかるため、関わる時間に差がでてしまうかもしれないけれど、“気持ちの面ではどちらも同じだけに気にかけている”ということを両者に上手く伝わるようにしていくことも、とても大切なのだと感じました。息子は運動が得意で他人とのコミュニケーション能力に優れています。読書が苦手で算数が好きです。幸いにも娘とは真逆のタイプなので、それぞれの得意分野を違ったアプローチで褒めることができます。「これからは娘が嫉妬しない程度に、息子の長所ももっと褒めていこう!」と私はこの時思いました。息子は娘と違って微妙な空気の違いを察することができるので、娘に対してするような“大げさな褒め”ではなく“ほどほどの褒め”を心掛けつつ(笑)
2020年08月13日発達障害の娘、就職して半年。壁にぶち当たっていた時期に明石洋子さんの著書『思いを育てる、自立を助ける』を読みました。この本は、子育てに悩む親の相談に、明石さんがご自身の子育て経験を元にQ&Aで答える形式です。当初、私は小さいお子さんを持つ親御さん向けの本だと思っていました。Upload By 荒木まち子ところが…Upload By 荒木まち子本は付箋だらけに…Upload By 荒木まち子単なるハウツー本ではない、明石さんの人柄まで感じられる本この本は“子どものこんな困った行動にはこんな方法が効果的!”といったことが書いてあるような単なるハウツー本ではありません。知的障害を伴う自閉症の息子さん、徹之さんは現在川崎市の職員として(障害者枠でなく一般枠で採用)働き、一人暮らしをされています。明石さんが試行錯誤しながら実践してきた子育てに基づくお話はとても参考になりますし、また、ご自身が運営されている社会福祉法人で実際に多くの方の相談に乗ってこられた明石さんの言葉には重みがあります。テレビで放送された番組や、各地で行われている講演会などで明石さんのお話を聞いた事がある方なら分かると思いますが、難しいテーマにも決してネガティブにならず、パワフルで温かい明石さんのお人柄がこの本の随所から感じられます。「本当に地域で幸せになれるの?」という質問に対しては…「私は、不幸とは①地域に生きる場がない、②世間から同情・憐れみ・差別・偏見を受ける、この2点だと、息子が小学校に入る頃から考えるようになりました。では幸せになる道を探せばいいですね。「①地域で生きる場の開拓」、同情や偏見などは知らないゆえの誤解ですから、とにかく「②知ってもらうこと」を考えました。そのためには息子と共に地域に飛び出すことにしました。(中略)障害をなくすことを目的とした治療に奔走するより、障害があってもあたりまえに「地域での自立」ができるようになることを子育ての目標にしました。『思いを育てる、自立を助ける (発達障害の子の子育て相談 1)』よりほかにも、「強がりでなく「ありのままでいい」と言える日がくるのでしょうか?」「独り言など、その場にふさわしくない行動をやめさせるには?」「働くということを教えるには?」といった質問にもご自身の経験を元に丁寧に回答されています。またタブー視されがちな性のしつけに関する相談についても回答をされています。Q&Aだけでなくところどころに挿入されているコラムも楽しい内容でとても魅力的です。ノーマライゼーションや障害者の権利宣言、ICF(国際生活機能分類)についても分かりやすく書かれていらっしゃるあたりはさすが、明石さん!といった感じです。娘がぶち当たっていた壁についても書かれていた今、特別支援学校等から一般就労する人がずいぶん増えました。障害者雇用の制度が進んだのと、「就労移行支援」事業所等のサービスが充実してきたことによるのでしょう。しかし、就労の継続は難しいようです。就労の機会が増えたことは喜ばしいのですが、金銭感覚や就労意欲を育てることを忘れて、「学校を卒業します。さあ働きましょう」と押し出されている現状のようです。ASD(自閉スペクトラム症)と知的障害がある若者の「働けない・働かない」相談が毎月きます。『思いを育てる、自立を助ける (発達障害の子の子育て相談 1)』あとがきよりこれは娘にも当てはまりました。障害がある人の働く場が増えてきたことは、嬉しいことです。でも、ただでさえ成長がゆっくりな障害のある子どもが、高校を卒業してすぐに社会に飛び出すことの心身の負担は並大抵のものではありません。子ども自身の用意ができていない段階で社会に飛び出していっても、過度なストレスがかかり、思うように仕事ができないことで自信を失ったりという状況があるという面もあるのだと思います。そんな子どもが無理を重ね、こじれてしまうことで、二次障害や家庭内・外でのトラブルにつながってしまう例にも、明石さんは触れています。たとえば、「本人に就労意欲がない」との理由で解雇され、「働く楽しさを身に付けるように」と福祉作業所を勧められても、作業所には行きたがらないとの相談。親御さんから「力ずくでも行かない。毎日ぶらぶらして問題ばかり起こす。お金がないのに衝動が抑えられず、万引きしたり代引きで買い物したり、消費者金融でお金を借りたり、人に無心してトラブルになったり……。どうしたらいいか」との相談です。家族に暴力をふるい、親は疲弊し、グループホームに入れても、ホームの世話人からは「朝起きないなど基本的な生活習慣がついてない。日中活動に行かないならホームを退去」と言われているとのこと。せっかく就労の機会が増えても残念な話ですね。『思いを育てる、自立を助ける (発達障害の子の子育て相談 1)』あとがきよりすべての障害のある子どもがそうではないかもしれませんが、私達はまさにその頃、就労の継続の難しさを肌で感じていました。特例子会社に就労して一年目だった娘は「家にいる時や休みの日は平気なのに、会社のある日の朝になると吐く」という状態が続き、秋にはほとんど会社に通えなくなってしまっていたのです。このままでは休職か転職しかない、といったギリギリの状態でした。先輩のように仕事ができない自分に落ち込む。職場の人ともっと仲良くしたいのにそれができない。理想と現実の間で娘は負のループに陥っていました。学校で「働くこと」について学んでいたとはいえ、実際働き始めると娘はそれまでの学生生活とギャップに戸惑い苦しみました。 就労はゴールではなく、その先の長い人生のスタート地点だという自覚が、娘にも私にも足りていなかったのかもしれません。娘に、本に書いてあったことを話すと…あまりにもわが家の状況とピッタリだったので私は娘に「明石さんの本にこんな事が書いてあるんだけど…」と話すとUpload By 荒木まち子当時は「娘が休職や転職を望むならそうするしかないだろう。もう娘が限界で、そうすることで娘が幸せになるというなら仕方ない。」と私は覚悟していました。障害児育児のヒントこの本には障害児育児のヒントが書かれています。今も、知的障害を伴うASDと診断されている彼は、れっきとした障害者です。「明るく元気に働く大人になります」と自己決定して、公務員として働いています。(中略)思いが育てば、自立への道筋がついていく、と言う証でもあろうかと思っています。先に挙げた相談事例と徹之の場合の大きな相違は、「自己決定をしたかどうか」であるように思えます。『思いを育てる、自立を助ける (発達障害の子の子育て相談 1) 』より幸いにもその後、娘の症状は落ち着き、現在も同じ職場で働いています。週末には職場の先輩と食事やカラオケを楽しんでいます。娘が復活したきっかけは何だったのでしょうか。仕事や職場に慣れてきたこと。入社時から積み上げてきたジョブコーチとの信頼関係が確たるものになったこと。会社での休憩時間の使い方を学んだこと。親との価値観の違いを主張して良いと知ったこと。支援者は親の味方ではなく本人の味方であると再確認したこと。さまざまな要因があったと思いますがやはり娘自身が「その会社で働き続けたい」と思った(自己決定した)ことが一番の要因なのだと思います。自己決定の大切さ障害児育児の大先輩、明石さんからのメッセージにはいつもさまざまな事を気づかされます。鍵は自己決定、そして本人のまわりに「知って理解して支援する人」がどれくらいいるかです。(中略)子育ては「子どもの成長を助ける」ことと思っています。『思いを育てる、自立を助ける (発達障害の子の子育て相談 1) 』あとがきより私は自分の子育てを振り返りました。娘は学生時代、本当に「自己決定」をしてきただろうか?私はありのままの娘を受容できていただろうか?「それを娘が望んでいるから」という言葉を隠れ蓑にして実際は自分の価値観を娘に押しつけてはいなかっただろうか?そして思いました。自立は決して子どもに“させる”ものではない。自立するのは本人であって親はそれを“助ける”ことに徹しよう。子どものできる事を増やすより幸せを増やそう。今後、娘を支えるのは親ではなく支援者になっていく。これからも信頼できる支援者との繋がりを大切にしていこう。過去は変えられないけど、気づけたことでこれからは変わることができる。――と。これからも子育てで行き詰まった時、私はこの本を読み返すことでしょう。きっと自分の中でその時その時の“気づき”を見つけられるはずだから。明石洋子(あかしようこ):社会福祉法人あおぞら共生会副理事長、一般社団法人川崎市自閉症協会代表理事(川崎市自閉症児親の会会長)、NPOかわさき障がい者権利擁護センター理事長。薬剤師、社会福祉士。2008年に第4回ヘルシー、ソサエティー賞、2012年に厚生労働大臣賞を、また2017年に、徹之氏と共に第19回「糸賀一雄記念賞」を受賞。おもな著書に『ありのままの子育てー自閉症の息子と共に①』(ぶどう社、2002年)、『自立会の子育てー自閉症の息子と共に②』(ぶどう社、2003年)、『お仕事がんばりますー自閉症の息子と共に③)』(ぶどう社、2005年)などがある。
2019年09月05日自閉症である息子さんを通わせたいと思える放課後デイサービス(以下、放課後デイ)がなかったことから、自ら「アイム」を立ち上げた佐藤典雅さん。そこから、息子さんや生徒の成長に伴い、フリースクールや就労支援、グループホームまで立ち上げてしまった。それらの施設を立ち上げた理由も、やはり放課後デイ設立の時と同じように、既存の施設に大きな不満があったからだと言う。そんな佐藤さんに、現在の福祉業界の問題点や自ら立ち上げた施設への思いを語ってもらった。発達障害のある子を育てる親たちにとって、最大のテーマは、将来の自立や働き方。『療育なんかいらない!』の著者でもある佐藤さんのお話の中には、きっと、発達障害の子どもの幸せな将来のために、親としてやるべきことのヒントがたくさんつまっているはずだ。佐藤典雅(さとう・のりまさ)さん川崎市で発達障害の子どもをサポートする放課後デイサービス「アインシュタイン放課後」「エジソン放課後」を運営している、(株)アイムの代表。自身の自閉症の息子さんの療育のために、息子さんが4歳の時に渡米して、ロサンゼルスで9年間過ごす。前職は、ヤフー・ジャパンのマーケティング、東京ガールズコレクションとキットソンのプロデューサーという異色の経歴の持ち主。福祉という範囲を超えた目線で、自身の息子さんの成長を見守りながら、発達障害児が社会で幸せに生きるための道を広げる挑戦をしている。著書: 『療育なんかいらない!』 (佐藤典雅・著/小学館 ¥1,296 税込)※放課後デイサービス(= 放課後デイ):6~18歳までの障害のある子どもが放課後や学校休業日に利用できる、就学時向けの福祉サービスのこと。■子どもの将来について保護者が不安に思わないインフラの構築がテーマ――前回の取材から1年ほど経ちました。その間、がっちゃん(佐藤さんの息子さん)の高校進学にあわせてフリースクールを設立したそうですね?佐藤典雅さん(以下、佐藤さん):アイムの放課後デイには、たくさんの中学生の生徒がいるので、中学卒業後の進路は重要なテーマでした。というのは、高校って義務教育じゃないから支援学級がないんですよ。だから、支援学校に行くしか選択肢がないのですよ。でも、既存の支援学校だと高校卒業証書はもらえないから、中卒扱いになっちゃうんですよ。どうせ就労支援に行くなら、あんまり関係ないかもしれないけど、親の心情的な観点からいくとちょっと残念だよね。ウチが設立したノーベル高等学院は発達障害や自閉症の生徒に合った通信サポート校で、明蓬館高校の教育連携施設として、高校の卒業証書も取得できるんですよ。――がっちゃんの進路に、既存の支援学校を選択しなかったのはなぜですか?佐藤さん:中学校までは義務教育だから、だいたいどこも手厚くやってくれるんですよ。でも、高校になった瞬間、何が始まるかというと「職業訓練」という言葉が出てきます。見学に行ったらわかると思うんだけど、ほとんどのところが就労の準備期間として、封筒やチラシを折ったり、縫物の練習をしたり、昭和の内職みたいな作業をさせているんですよ。でも、普通の子が高校で青春を楽しんでいる時に、どうして障害者の子たちは就労準備しなくちゃならないのか? 親として、自分の子がそういう状況にいるのはしのびないよね。――それで、もっと楽しい高校をご自分で作ってしまったわけですね。ノーベルでは、日々どんなことをしているのですか?佐藤さん:最低限、取得しなければいけない単位があるので、午前中は主に課題をしていますが、午後はもう自由! 好奇心旺盛なスタッフが、毎日いろいろなおもしろいところへ遠足に連れて行ってくれています。最近では、足立区にあるアスレティック施設や渋谷ヒカリエで開催されていた「チームラボ」のイベントなどに遊びに行ってましたよ。――それは通常の支援学校とはずいぶん違いますね! 生徒はどれくらいいるのでしょうか?佐藤さん:今、生徒は2人です。もともとフリースクールは赤字前提でやっている事業なんですよ。でも、なぜ赤字でもやるかというと、今、ウチには放課後デイに通っている中学生の子たちがたくさんいて、その子たちのセイフティネットとして必要だから。アイムのテーマは、子どもの将来について、保護者が不安に思わないインフラを作ること。だから、赤字でもやらないといけない理由があるんです!■市場から「置いてきぼり」にされる福祉の世界――支援学校と同様に、就労支援にも疑問を感じて、アイムで取り組まれているそうですね? 既存の就労支援のどんなところに問題を感じているのですか?佐藤さん:いろいろありますが…例えば、就労支援に行くと、まず、みんなあいさつの訓練をさせられます。見学に行ったことありますか? 行くと、みんなが無条件に一斉に立って「いらっしゃいませ!」って言うから。トイレ行く時だって、みんな「佐藤さん、トイレに行っていいですか?」って聞いてくるの。トイレ行くのにどうして許可が必要なわけ? みんなロボットみたいになっちゃうんですよ。――確かに、そういう雰囲気がある気もしますね…。佐藤さん:でも、そもそも仕事において、あいさつってそんなに重要なの? それで売り上げが上がるんですか? 僕は、あいさつなんかより儲かる就労支援をつくることの方がずっと重要だと思ってます。だから、福祉業界の人に「あいさつはいりません!」って言ったら、「佐藤さん、それでは社会性が身につきません」って言われました。じゃあ、普通の世間一般の会社の社員が同じようなあいさつをしているのでしょうか? あいさつをしなくてもいい業種はたくさんありますよね。それでも全ての社員は型にはまったあいさつをしないと社会性がないといえるのでしょうか? 仕事においてどこに価値を求めるのかという話なんですよ。――確かに…。佐藤さん:どんな大手企業でも、行動パターンを変えられなければ、いつかはつぶれてしまうと思います。市場が変わっているのに、会社の倫理観、価値観、戦略、全部変えられないままでは、市場から置いてきぼりにされる。学校や福祉の世界でも、これと同じようなことが起こるはずなんです。しかし、助成金によって雇用も給料も守られているわけで、福祉は保険点数でも守られているからつぶれることがないわけです。こんなの民間企業だったら、とっくに淘汰されていてもおかしくないです(苦笑)。制度の枠組みで仕方ないのですが、そもそも行政からみて就労支援は「就職」でなく「介護」の延長線上にあります。なぜかというと、就労支援に配置される資格者は介護士なんですよ。これまでビジネス経験のない介護資格者がいきなり売り上げを求められるわけです。だから、発達障害の子たちのために利益分配を考えるのは、かなりハードルが高い話なんです。――そういう現状を、きちんと親が知って考えるべきなんですね…。佐藤さん:お母さんはみんな、「将来この子が困らないように」って療育で訓練することばかりに夢中になっているけど、だれも「出口」のことを考えていないし調べてもいない。僕は、「出口」のことしか考えてなくて、それは就労です。その子が自分の力で就職できるのか否かという明確なラインがあって、そこしか見ていない。今、支援学校を卒業した後の進路は、2つしかないんです。ひとつは、特例子会社に就職する。もうひとつは、就労支援に行く。一般企業に普通に就職できない子の出口は、就労支援しかないんです。将来、わが子の就職が難しいと考えた時、親として考えるのは、どういう就労支援だったらわが子が充実した毎日が送れるかということ。そこしかないんです。既存の就労支援には、がっちゃんを通わせたいと思えるような施設がなかったので自分たちでやる必要性を感じたわけです。――特例子会社の方はどうなのでしょうか?佐藤さん:特例子会社っていうのは、企業枠で障害者を2.3%雇用しなければならないという決まりがあって最低賃金が発生します。で、特例子会社は大手企業が多いから、ほとんどが都心にあって、オフィスで事務作業をすることができます。でも、僕から見ると、特例子会社も就労支援も両方同じようなもんですよ。封筒やチラシ折ったり、昭和の内職みたいな仕事をしている。もちろん、その子がその仕事を楽しんでいればいいけれど。――でも、キレイなオフィスで働けて最低賃金が発生するなら、保護者にとったら就労支援より特定子会社に入るほうが理想的ですね?佐藤さん:でも、特例子会社は民間企業だから、ある程度の基準を満たさないと入れないし、枠も限られています。加えて、都心のオフィスに通うために、通勤ラッシュにも耐えられる子が採用の前提となります。そうすると、当然、ある程度コミュニケーションがとれる軽度の子が採用されるんですよ。――そうすると先ほどのお話のように、重度な子は特例子会社には入れず、就労支援に行く進路しかない、というわけですね?佐藤さん:ウチのがっちゃんは、まさにそこなんです。特例子会社に行く子たちは、比較的障害が軽いので、社会で働いて賃金を稼いで満足を得ることができます。でも、がっちゃんは給料をもらってもよくわからないから、「このつまんない作業はなんなんだ!?」で終わっちゃう。――働くことにおいて、がっちゃんの幸せはどこにあるとお考えですか?佐藤さん:がっちゃんはあまりにも謎が多すぎてまだわからない(笑)。でも、親として、特例子会社に行くことががっちゃんの喜びにならないことはわかっています。だから、どういう就労支援だったら楽しめるのか、ということをずっと考えています。がっちゃんはかなり自閉症ど真ん中なので、ウチの子のニーズを満たせれば、ほぼすべての自閉症児のニーズを満たせると思ってる。がっちゃんの問題を解決することが、幅広い子どもたちの問題を解決することにつながる。それがどういう就労支援なのかということを、いくつか実験しているところです。 ■就労支援もきちんと利益を追求、「儲からない仕組み」を根本から改革――その手始めとして、就労支援ルピアをアイムの傘下に入れたのですね?佐藤さん:そうなんですよ、ルピアさんの協力で。おかげで、就労支援の仕組みがだいたいわかってきたので、来年のどこかで、ウチ独自のアートの就労支援を作ろうと計画しています。その後は、飲食の就労支援も考えています。カフェがいいのかビュッフェスタイルがいいのか…?どうやったら最小限の労力で最大限の利益を上げられるか、そこを必死に考えています。よく、福祉の世界は利益追求反対という風潮があるけど、資本主義の中で生きている以上避けられません。ビジネスとして利益をあげて、利用者の環境のために再投資をしていくために利益は大切なんですよ。――確かに、既存の就労支援って、あまり利益を出そうという雰囲気がないですよね…。佐藤さん:そこが就労支援の大きな問題なんです。就労支援は保険点数でまかなってるから、つぶれることがない。だから、彼らは利益なんか出なくてもいいんですよ。危機感が非常に薄い!ルピアも最初は課題が大きかったですよ。当初はお店もボロボロでいかにも「福祉!」っていう感じで…。 だから、アイムでプロデュースしてオシャレに改装したんですよ。すると後日、店の責任者は「全然効果ない」って言うから、よくよく話を聞いてみたら、なんと就労支援だからという理由で週末にお店を閉めていたんですよ! もう、ビックリしちゃって(爆笑)。お店、つまり小売りでしょう? 小売り店舗で土日閉まってるって、その時点で売り上げが出るはずもなく(笑)。福祉にいると、商品やサービスを提供するって時点で、就労支援も民間企業との競争になるっていう認識が薄くなるんです。もちろんその後、週末にお店を営業したら、案の上、売り上げは3倍になったわけで、みんなハッピー(笑)。一般的な就労支援を見ると、仕事内容が、ビラを折るとかボールペンの組み立てだったりするわけです。こんなところに入るために、支援学校で3年間も訓練させられたの!? って思いませんか?■既存の施設や他人に親は振り回されるだけ…子どもの将来はゆだねない!――確かに。親子で一生懸命職業訓練して、でも、その先がそんな職場ばかりだったら浮かばれないですよね…。佐藤さん:普通の就労支援でも、その子が働くことを楽しんでいればいいんです。でも、私から見たら、昭和の内職みたいな仕事をして時給100円の世界ですよ。実際にそれが合わずに引きこもりで終わってしまう障害者が多いと聞きます。特例子会社にしても、お母さんがわが子の就職先にそこを目指して、二人三脚で支援学校で3年間一生懸命訓練しても入れなくて。「ずっとがんばってきたのに特例子会社に入れなかった」って泣いたり落ち込んだりしている姿をいっぱい見ます。でも、全然落ち込む必要ないですよ!ってお母さんたちに言っています。だって、そんなところに入れなくたって、アイムがその子たちに合う就労支援を作ればいいだけのことでしょう?――そうしたら、お母さんも子どもの将来について余計な心配しなくてすみますね。佐藤さん:今ある既存の施設や他人に将来をゆだねると、親は振り回されるだけ。どうでもいいことで落ち込んだり泣いたりしてしまう。よく保護者が「将来、この子が困らないように、しつけてる」とか「療育で訓練してる」って言うけど、こんなところに入れてもらうために、子どもの個性をねじまげてまで訓練する必要なんてないですよ。大事なのは、その子自身をどうこうすることではなく、その子が生き生きと生活できる環境を与えること。だから、子どもがそのままでも安心して働ける楽しい就労支援を、アイムは目指します。そのために、ウチは「就労継続支援B型」をやるんです! ウチは「移行支援」には手を出さず、どんつきである「継続支援B型」をやります。(※)だって、たとえばうつ病とかなら、訓練してまた社会復帰できる可能性もあるかもしれないけど、自閉症は治らないから、訓練を受ければ復帰できるというわけじゃないじゃないですよね? それに「移行支援」では2年間しか訓練を受けられないから、最終的には「B型」に突っ込んで、「はい! おしまい!」なんですよ。その先のことは彼らにはあまり関係ないから。でも、これだとうちの息子の場合は困るわけですよ。※就労支援には、「就労移行支援」と「就労継続支援」の2タイプがあります。「就労移行支援」とは、一般企業への就職をサポートする訓練支援(2年間限定)なのに対して、「継続支援」は一般企業への就職が困難な障害者に就労の場を提供する支援です。さらに、「継続支援」には「A型」と「B型」の2タイプがあり、「B型」は「A型」の仕事が困難な障害者が対象となります。■健常者が「うらやましい!」と思うような就労支援を提供したい――アイムで就労支援を立ち上げるにあたって、さまざまな施設を見学に行かれたと思うのですが、参考になりそうなところはありましたか?佐藤さん:学ぶべき就労支援はたくさんありますよ。例えば、名古屋にある「世界の植物と昆虫のお店『APERO HYLE』」。虫好きの自閉症の子たちが昆虫や植物を育てて、それを売るの。ヘラクレスオオカブトとか高価な虫は1匹3万円ほどの値がつくんですよ。1日の売り上げが10万円あるから「B型」なのに、最低賃金も払えてるの! すごいなぁ〜って。――さまざまな施設を見学されて、アイムの方向性は決まりましたか?佐藤さん:ウチは川崎に3種類違う就労支援をもちたいと思ってます。だいたい3タイプくらいあれば、すべての生徒を対応ができるかな、と。アートの就労支援は決まったので、今年中に設立します。あとの2つは、案は出ているけれど、その時の状況や人材など、いろいろな要素が絡んでくるから、今のところリサーチにとどめています。でも、2年以内には作る予定です。――相変わらずすごいスピード感ですね。佐藤さん:福祉や教育は業界の特質として変わりにくいっていう前提で考えた方がいいですよ。だから、自分で作った方がずっと早いわけ。今の福祉制度をうまく使って、アイムでは新しい視点で就労支援を提供したいと思っています。もちろん、働く本人たちが楽しいっていうのが大前提なんだけど、一番重要なのは、健常者が「ここに通いたい」「こんな素敵な場所で楽しそうな仕事ができていいな」って思えるような施設を作ることだと思うんですよね。障害者がなんでかわいそうに見えるのか、それは、みすぼらしい場所にいるからだと思うんですよ。だから、うちのテーマは、健常者がうらやましいと思える職場を障害者に提供することなんです。――保護者も、福祉に頼るだけでなく、自ら行動を起こすべきなんですね。とはいえ、普通のお母さん(私)は佐藤さんのように、ガシガシ動ける自信もないのですが(苦笑)。佐藤さん:じゃあ、川崎に引っ越してきて、ウチに通えばいいじゃないですか(笑)。最近では、療育をしないというアイムの方針が浸透して、それに賛同する保護者がウチに通いたいと遠方から引っ越してきてるんですよ。だから、ウチの生徒になったら、ちゃんとアイムとして最後まで面倒を見たいなと思っています。今年の秋から、グループホームも始めました。放課後デイ→フリースクール→就労支援→グループホームと一つのレールを敷くことで、保護者の不安を取り除き、発達障害の子育てを明るいものにしたいと思っています。「すべての子どもがあこがれるような居場所を。健常者がうらやむような職場を」と、驚くような勢いで、発達障害の子どもたちの充実した人生のためのインフラ作りを進める、佐藤さん。その原動力は、「親として子どもに納得できる環境を与えたい」という想いだった。誰もが佐藤さんのように動けるわけではないが、障害を持つ子の親であれば、誰しも同じ想いを持っているのではないだろうか? わが子の幸せな働き方ってなんだろう? そのために、私は親として何ができるだろう? 改めて考えさせられた取材だった。取材・文/まちとこ出版社N
2018年01月25日マイホーム(居住用財産)を買い替えたときに、税金に関して適用される特例があることをご存じですか。ここでいう「マイホーム」とは「持ち家」のことで、マンションも含まれます。そして「特例」とは「税金が控除される制度」を指しています。覚えておくとお得なこの制度、注意点も含めてご紹介します。マンション買い替えの際に税金の特例を受けられるのは、どんなケース?【買い替えで受けられる特例の内容とは?】ここでいう買い替えとは「今住んでいる家を売却し、その売上金を利用して新しい家を購入する」という一連の流れを指します。家やマンションを売却することを「譲渡」をいい、売却で出た利益を「譲渡所得」といいます。所得が多いほど、納める税金の金額も高くなりますね。マンションなどは売上が高額になりますから、税金もかなりの額になるでしょう。「マンションを買い替えたら税金が払えない!」という事態もあり得るわけです。それを避けられるのが”特例”です。正式には「特定の居住用財産の買換えの特例」と呼ばれます。新住居購入に利用した場合に限って、譲渡所得はなかったことにできるのです。つまりその分の税金は払わなくていいことになります。この特例においては、同じ買い替えでも2つのパターンが考えられます。自宅の売却額より新居購入費が上回るケースと、下回るケースです。それによって特例の内容も変わります。具体例を挙げてみましょう。【売却額より新居購入額が上回る】Aさんは自宅を30,000,000円で売却した後、50,000,000円で新しい家を買いました。売却で得た30,000,000円はすべて新居購入費に使用され、手元には残りません。このとき買換えの特例を適用させると、「自宅の譲渡による30,000,000円の所得」はなかったものとして扱われます。【売却額より新居購入額が下回る】Bさんは自宅を50,000,000円で売却した後、30,000,000円の家を購入。20,000,000円のみ手元に残りました。このとき買換えの特例を適用させると、残った「20,000,000円の所得」にだけ課税されます。全額控除にはならないものの、税金額を抑えることは可能なわけです。このような特例を受けるためには、以下に示す一定の条件をクリアしなければいけません。マンションの価格を無料査定してみるどんなケースなら控除されるのか?国税庁が提示する「買換え特例を受けるための適用要件」を、ポイントを押さえて書き出します。この内容をクリアしていればマンションでも特例を受けることができるのでチェックしてください。・自分が住んでいる家や敷地を売ること。以前住んでいた家だった場合は、そこに住まなくなった=家を出た日から3年目の年の12月31日までに売ること。・売った年の前年及び前々年に、他の特例の適用を受けていないこと。・売った自宅と買い替えた自宅は日本国内にあるもので、売った自宅について他の特例の適用を受けていないこと。・売却代金が1億円以下であること。・居住期間が10年以上で、家屋や土地の所有期間が10年を超えるものであること。・買い替える建物の床面積50㎡以上で、土地の面積が500㎡以下のものであること。マンションの場合には、敷地の持分面積となります。・自宅を売った年の前年から翌年までの3年間に、自宅を買い替えること。また、新しい自宅には、購入してから一定の期限までに住むこと。・買い替える自宅が、耐火建築物の中古住宅である場合には、購入の日に築年数が25年以上にならないものであること。・自宅を売った相手が、親子や夫婦など「特別の関係」がある人ではないこと。「特別の関係」には同居する親族・内縁関係にある人・自身が経営する会社なども含まれます。特例を受ける際に注意したいこと忘れていけないのは、条件を満たしていても、確定申告をしなければ特例は受けられないということです。確定申告については後述しますので、ここでは買換え特例を受ける際に必ず注意しておくべき点をお伝えします。【買換え特例は課税の繰り延べ!税金は完全にはなくならない】特例によって払わずに済んだ税金は、完全に消滅するわけではなく、未来へ繰り延べされます。買い替えた自宅を再び売却したしたときは、原則として繰り延べていた分も合わせて課税されてしまうのです。【他の特例とは同時に使えない】買換え特例のほかにも、マイホームを売却した際に適用される控除や特例があります。「マイホームを譲渡した場合の3,000万円の特別控除」「居住用財産の軽減税率」「マイホームの譲渡損失についての特例」です。適用要件にもあるように、これらは買換え特例と同時期に使うことはできません。この中の「3,000万円控除」は、自宅売却の利益が30,000,000円までであれば、税金がかからないという制度です。「買換え特例」と比べて、どちらにすべきか迷う人も多いでしょう。判断の目安となるのは、譲渡利益が30,000,000円を超えているかどうかです。30,000,000円以上であれば「買換えの特例」を利用することをおすすめします。それぞれの状況に合わせて選択しましょう。マンションを買い替えた後は、確定申告を忘れず!特例は、自ら確定申告をしなければ適用されません。これは給与所得のある会社員・主婦・年金受給者など、誰であっても同じです。また、提出期限と必要な書類がありますので、こちらも忘れずに準備してください。【確定申告をする時期】自宅を売却した翌年、2月16日~3月15日の間に確定申告を行います。2017年1月1日~12月31日の間に売却した場合は、翌2018年2月16日~3月15日の1か月間に確定申告することになります。【確定申告に必要な書類】何より確定申告書がなければ申告できません。税務署などで手に入りますし、国税庁のホームページで記入・プリントアウトもできます。ただし申告書だけでは不十分です。下記の書類を用意してください。・譲渡所得の内訳書(計算明細書)・売った資産の「登記事項証明書」(所有していた期間が10年以上であることを証明するもの)・買い替えた資産の「登記事項証明書」や「売買契約書の写し」(売却代金が1億円以下であること、資産の面積などを証明するもの)・買い替えた資産が耐火建築物の中古住宅であった場合には、25年以内に建築したものであることを証明する書類、または耐震基準適合証明書などまとめ「買換え特例」は、マンションの買い替えを検討されている人は知っておいたほうがいい制度です。ただし、あくまでも「課税の繰り延べ」であること、「確定申告をしなければ適用されない」ということは忘れていけません。ただの引っ越しでは終わらないマンションの買い替え。できるだけ負担を減らすために、内容をよく理解した上で特例を活かしましょう。まずはマンションの価格を無料査定してみる
2017年11月14日こんにちは、金融コンシェルジュの齋藤惠です。働くパパママのみなさん、養育特例という制度をご存じですか?制度自体は以前からありましたが、平成29年1月1日から新たな項目が追加されたことで再び注目を集めることとなりました。具体的には、養子縁組をした人や里親になった人もこの制度を利用できることになったのですが……そもそもどんな制度なのか分からないという人もいるでしょう。今回は、養育特例について詳しくお伝えしたいと思います。●養育特例とは?この制度の対象となるのは、厚生年金に加入している3歳未満の子どもを持つ親です。養育期間中(子育て期間中のこと)に労働時間の短縮などの理由で標準報酬月額が少なくなった場合、事業主に養育期間標準報酬月額特例申出書を提出すれば将来の年金に影響しない というものです。通常は標準報酬月額が下がれば、その分老後に受け取れる年金額も少なくなってしまいます。しかし、それでは養育期間中の標準報酬額の減額は避けられませんから、働きながら子育てを頑張ろうとする親でも、将来が不安で積極的に子どもを産めない社会 になってしまいます。そんなことにならないよう、養育特例を利用することで養育期間中も以前の標準月額報酬をキープするのです。実際にお給料が増えるわけではありませんが、将来の年金を養育期間前のより高い標準報酬で計算してくれます。●手続き方法この制度は厚生年金を納めている本人が事業主に養育特例の利用を申告するところから始まります。性質上、会社が進んで手続きを打診してくれるものではないようなので、該当する人は忘れないように申告したいですね。具体的な手順は、本人が必要書類(戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書、住民票など)と養育期間標準報酬月額特例申出書を事業主経由で年金事業所へ提出 しなければいけません。ちなみに平成29年1月1日からは、追加で家庭裁判所や児童所からの証明書も必要になる場合があるので、該当の可能性があれば早めに各機関へ相談する方が良いかも知れません。●どんな条件で申請できるの?この養育特例が受けられるのは単に労働時間が短くなった場合だけではありません。他にも引っ越しによる通勤手当の減少や各種手当の削減、残業代の削減などでも適用されるようです。養育期間中に標準報酬月額が少なくなってしまう要因は一つではありません。さまざまな条件の変更によって生じるものですから、労働時間が育児期間前と変わらなくても養育期間標準報酬月額特例申出書を提出してみる価値はあるでしょう。さらに、すでに退職した人でも申請が可能です。その場合には社会保険事務所に直接問い合わせて、養育特例を利用することを伝えましょう。【参考リンク】・養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置 | 日本年金機構()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)●モデル/神山みき(れんくん)
2017年04月03日Cygamesは、アニメーションの企画・制作を専門的に行う子会社「CygamesPictures(サイゲームスピクチャーズ)を設立したことを発表した。設立日は4月5日。所在地は東京都・三鷹市。Cygamesでは主要事業であるソーシャルゲームの開発・運営のほか、2014年秋のTVアニメ「神撃のバハムート GENESIS」の放送や、2015年3月のアニメ事業部設立など、アニメ事業にも注力しており、よりクオリティーの高い作品を制作することを目的としてアニメの企画・製作だけでなく、アニメーションを制作するプロダクション部門も内製化した子会社の設立に至ったという。また、同社では組織強化のための採用活動と若手スタッフの育成にも努めていくとし、現在、アニメーション制作スタジオの立ち上げに参画し、同社ゲームタイトルのアニメ化やオリジナルアニメ作品の制作に関わる、制作デスク/設定制作/制作進行、作画スタッフ、撮影、美術といった人材を募集している。必須の経験・能力、雇用形態、給与、勤務地、勤務時間など詳しい募集要項、およびエントリーは、同社の採用ページにて参照・申し込みが可能となっている。
2016年04月06日ソニーは3月14日(米国時間)、完全子会社であるSony Corporation of America(SCA)が、Sony/ATV Music Publishing LLC(Sony/ATV)の株式のうち、未保有であった50%を取得すると発表した。これによりSony/ATVはSCAの完全子会社となり、ソニーが同社の持つ音楽版権を保有することになる。Sony/ATVは、ソニーとマイケル・ジャクソン遺産管理財団(以下、MJ財団)が50%ずつ出資して設立した音楽出版社。マイケル・ジャクソン、ザ・ビートルズ、ボブ・ディラン、ザ・ローリング・ストーンズなどの版権を保有している。本取引における支払額は7億5,000万ドル(約840億円)で、2016年3月31日までに最終契約を締結する予定だ。ソニーは、本取引がもたらす2015年度連結業績見通しへの影響について、軽微であると見込んでいる。また、2016年度連結業績への影響は現在精査中としている。MJ財団は、契約の締結後もマイケル・ジャクソンの原盤権やMijac Music(マイケル・ジャクソンが作曲した全楽曲および存命中に取得した版権を持つ音楽出版社)の音楽資産を実質的に保有するとのこと。また、EMI Music Publishingの持分も引き続き保有する。
2016年03月15日デジタルガレージは2月12日、完全子会社で企業や政府向けのソフトウェア開発とデザインコンサルティングを手がける米Neo Innovation(以下、Neo)の事業を米Pivotalに売却したと発表した。Neoは2012年の設立以来、アジャイル開発手法に基づくソフトウェア開発とデザインコンサルティングを手がけており、新規事業を効率良く立ち上げる手法として注目を集めている「Lean Startup」に着目し、ニューヨークやシンガポールに拠点を構え、グローバルなネットワークを広げることでAdobeやeBay、Time、シンガポール政府といった大手顧客を獲得してきた。今回、Neoの事業をPivotalに売却する背景には、アジャイル開発支援市場におけるグローバルな業界再編と、クラウド環境の利用を前提としたアプリケーションに向けたクラウドネイティブのプラットフォームがソフトウェア開発に欠かせなくなってきたことがある。アジャイル開発手法やクラウドネイティブのプラットフォームがスタートアップ企業のみならず大企業の新規事業立ち上げなどにも広く採用されるようになったことで、世界規模のネットワークを有し豊富なノウハウや人材を抱え、先進的なアプリケーションの実装に必要なフルスタックの技術基盤を備える業界大手に、クライアント企業からの発注が集まる傾向が強まってきているという。このため、Neoの事業をこれまで以上のスピードで拡大していくには、ネイティブクラウドプラットフォームである「Pivotal Cloud Foundry」を提供するPivotal傘下で、さらに多くの顧客を取り込んでいくことが不可欠と判断した。なお、デジタルガレージグループにおいてこれまでNeoが担ってきた、グループ内のソフトウェア開発を牽引する役割は2016年春の立ち上げに向けて準備を進めている新たな研究開発組織「DG Lab」が引き継ぐ。DG Labでは、Neoで培ったアジャイル開発手法を活用し、「ブロックチェーン」「VR/AR(仮想現実/拡張現実)」といった分野でオープンイノベーション形式の研究開発を推進してく。また、デジタルガレージは今回の事業譲渡により、2016年6月期第4四半期に約7億円の特別利益の計上と、年間約4億円のコスト削減効果を見込んでいる。
2016年02月15日ヤフー子会社のワイジェイFXは2月2日、元従業員が顧客情報を持ち出し、ネット上で公開されていたことを明らかにした。同社によると、元従業員が無断で顧客情報と営業秘密を社外へ持ち出し、レンタルサーバー上でファイルを保存・公開していたという。保存していたファイルは、顧客情報がExcelファイル、営業秘密がパワーポイントなど。1月28日夜になり、外部より通報を受けてワイジェイFXは調査を開始し、18万5626件にのぼる情報漏えいが判明した。このうち、12万8220件は閲覧可能な状態であったものの、アクセスがなかった。一方で、検索サイトの巡回ロボットによって5万6665件がクロールされていたほか、第三者によって741件が閲覧されていた。閲覧されていた情報は、氏名+取引情報が2件、取引情報など…のみが739件となる。なお、クロールされた情報の内訳(氏名のみ、あるいは氏名+取引情報など…の組み合わせ)は現時点で「調査中」(ワイジェイFX)としていた。持ちだされた顧客情報の情報の組み合わせは以下の通り。外貨ex・旧MT4サービスのユーザー氏名、住所、銀行口座、電話番号、生年月日、メールアドレス+取引情報など…11件氏名、住所、銀行口座、生年月日、メールアドレス+取引情報など…4万9211件氏名、住所、銀行口座、メールアドレス+取引情報など…1件氏名、銀行口座、電話番号、メールアドレス+取引情報など…43件氏名、住所、銀行口座、電話番号、生年月日、勤務先+取引情報など…1件氏名、勤務先…31件氏名、メールアドレス+取引情報など…10件氏名+取引情報など…1万4558件取引情報など…12万1547件計 18万5413件C-NEXサービス氏名、銀行口座+取引情報など…169件氏名、住所、銀行口座、生年月日、職業、勤務先+取引情報など…44件計 213件なお、同社の「取引情報など」には取引IDと口座開設日、入出金情報、注文・約定情報、残高情報、キャンペーンに関する情報、お問い合わせ情報が該当する。取引IDがこの情報に含まれることから、個人情報の漏えいとしてカウントしているという。現在、同社は情報漏えいについて顧客への通知を行っている。また、現時点で情報漏えいによる二次被害は確認されていない。同社は、情報漏えいが判明した後、事業者にアクセス遮断を依頼して検索エンジン事業者に検索結果からの削除を依頼。また、元従業員に直接ヒアリングし、保存していたデータの削除を依頼して、ただちに削除を確認した。その後、レンタルサーバー事業者からアクセスログを取得して解析し、全容がわかったことから公表にいたった。なお、元従業員が退社した日付や、いつ頃からデータが公開されていたかなどについては「コメントは差し控える」(ワイジェイFX)としていた。
2016年02月02日トヨタ自動車と子会社であるダイハツ工業は1月29日、株式交換によるダイハツの完全子会社化(2016年8月予定)について合意した。今回の合意はトヨタおよびダイハツのさらなる持続的成長に向け、同一の戦略のもと小型車事業において選択と集中を進め、両ブランドにおける「もっといいクルマづくり」を進化させていくことを狙いとしている。両社は、共通の戦略のもと技術・ノウハウや事業基盤を融合することで両ブランドの特色を活かした魅力的でグローバルに競争力のある商品を展開する。小型車戦略ではトヨタブランド、ダイハツブランドの差別化を進め、それぞれのユーザーにとって最適な商品ラインアップを拡充する。また、ダイハツが主体となって、これまで培った現地のユーザー目線に立ったクルマづくりや、軽自動車を基盤・基点とした商品企画・技術開発のノウハウ・プロセスをさらに進化させ、小型車領域での両ブランドの商品を開発していく。技術戦略では初期構想の段階から共有し、トヨタは環境・安全・安心・快適技術面での技術開発を進め、ダイハツはパッケージング力、低コスト技術、低燃費技術に加え、先進技術の低コスト化・コンパクト化を推進。さらに、ダイハツ独自のクルマづくりのノウハウをトヨタグループ内で共有し、上位車種でのコスト競争力にも貢献する。事業戦略では新興国市場において、それぞれの事業基盤を活用しつつダイハツが主体となり、開発・調達・生産といったモノづくりをスピーディーかつ効率的に推進する。国内事業ではトヨタの販売のノウハウやインフラも相互活用し、ダイハツのブランド力向上と収益力の両立を図る。今回の合意を通じ、両社は今後もそれぞれの強みを活かすマネジメントの独自性は維持しつつも戦略を共有し、一体となって高度化する技術革新やスピーディーな事業展開など難易度の高い課題に対応することで、企業価値向上に努める。
2016年01月29日トヨタ自動車と子会社であるダイハツ工業は29日、株式交換によるダイハツの完全子会社化(2016年8月予定)について合意したと発表した。今回の合意は、トヨタおよびダイハツの更なる持続的成長に向け、同一の戦略のもと、小型車事業においてより選択と集中を進め、両ブランドにおける「もっといいクルマづくり」を一層進化させていくことを狙いとしたもの。目的は、共通の戦略のもとで両社の技術・ノウハウや事業基盤を融合することで両ブランドの特色を活かした魅力的でグローバルに競争力のある商品を展開することだとしている。小型車戦略は、トヨタブランドとダイハツブランドの差別化を進め、それぞれのユーザーにとって最適な商品ラインナップを拡充。ダイハツが主体となって、これまで培った現地のユーザー目線に立ったクルマづくりや、軽自動車を基盤・基点とした商品企画・技術開発のノウハウ・プロセスをさらに進化させ、小型車領域での両ブランドの商品を開発する。技術戦略は、トヨタとダイハツは、技術戦略を初期構想の段階から共有し、トヨタは環境・安全・安心・快適技術面での技術開発を進め、ダイハツはパッケージング力、低コスト技術、低燃費技術に加え、先進技術の低コスト化・コンパクト化を推進。また、ダイハツ独自のクルマづくりのノウハウをトヨタグループ内で共有し、上位車種でのコスト競争力にも貢献する。事業戦略は、新興国市場においてそれぞれの事業基盤を活用しあい、ダイハツが主体となって、開発・調達・生産といったモノづくりをスピーディーかつ効率的に推進。国内事業では、トヨタの販売のノウハウやインフラも相互活用し、ダイハツブランド力向上と収益力の両立を図る。今回の合意を通じて、トヨタとダイハツは、今後もそれぞれの強みを活かすマネジメントの独自性は維持しつつ、戦略を共有し、お互いに切磋琢磨しながら、一体となって高度化する技術革新やスピーディーな事業展開など難易度の高い課題に対応し、両社の企業価値向上に努めていくとしている。トヨタの豊田章男社長は、「お互いがこだわりを捨てて、任せるところは任せ、それぞれが得意分野を全力で伸ばしていく、すなわち"選択と集中"、それこそがグローバル競争を勝ち抜いていくための鍵になる」と語り、ダイハツの三井正則社長は「次の100年に向けた成長の道筋を描く事ができた。トヨタとの関係をより強固にすることで、今後のダイハツの成長、そして『ダイハツブランドの世界基準への進化』に踏み出していきたい」と語った。
2016年01月29日日立、英国での原発建設プロジェクト推進に向けて子会社を設立日立製作所(日立)は1月19日、子会社である英ホライズン・ニュークリア・パワー(ホライズン)が同国ウィルヴィア・ニューウィッドに原子力発電所を新設するプロジェクトにおける設計・調達・建設(EPC)に関して新たに新会社「日立ニュークリア・エナジー・ヨーロッパ(HNE)」を設立したと発表した。設立日は2015年7月30日、資本金は5000ポンドで日立が100%出資している。HNEはベクテル・マネジメント・カンパニーおよび日揮と1次サプライヤーコンソーシアム(Tier1コンソーシアム)の設立に関する最終合意に向けた協議に入るためのMOUを締結。Tier1コンソーシアムではHNEが取りまとめとなり、ホライズンに対する1次サプライヤーとして同プロジェクトにおけるEPCを担当する予定。HNEなど3社は来年度のTier1コンソーシアム設立を目指している。ウィルヴィア・ニューウィッドの原子力発電所には、日立GEニュークリア・エナジー製の改良型沸騰水型原子炉が2基建設される予定で、2019年に建設を開始し、2020年代前半に初号機の運転を開始する計画となっている。
2016年01月19日富士フイルムは1月19日、半導体材料の製造・販売子会社である富士フイルム エレクトロニクスマテリアルズ(FFEM)が、台湾の台南市に先端半導体材料を生産する新工場を建設すると発表した。新工場は台南市の工業団地内に建設する。同地域にはFFEMの顧客の工場が集まっており、立地を活かして顧客サポート力の強化とサプライチェーンの短縮化を図る。また、生産拠点を複数にすることでリスクを分散し、安定的な供給を実現するとともに、今後も拡大が見込まれる同国での先端半導体材料需要に対応する。新工場は2016年8月からの稼働を予定しており、まずは現像液の生産から開始する予定。富士フイルムは「FEMは、静岡・台湾(新竹)・中国(蘇州)・韓国(天安)の既存生産拠点に台湾第三工場(台南)を加えた生産体制の下、先端半導体材料の安定供給と高い品質管理をより一層強化することで、顧客満足度をさらに向上させていきます。」とコメントしている。
2016年01月19日プラスは1月8日、オフィス用の家具販売から内装工事までトータル・コンサルティングを手掛けるというオフィスコムとの間で全株式を取得して子会社化することに合意し、2015年12月28日に譲渡契約書を締結したと発表した。オフィスコムは2007年の創業。一般企業を中心に個人顧客層も対象とし、自社開発したオフィス家具をインターネットなどを通じて販売・物流まで自社で手掛けており、家具以外にも電話・LAN工事からオフィスの内装工事までトータル・コンサルティングを提供しているとのこと。また、業界初という24時間電話受付サービスを提供するなど、顧客志向に徹することで毎年着実な成長を果たし、オフィス移転の対応実績も累計3万件以上に上るという。現在プラスは、主力事業としてオフィス家具の製造・販売を手掛けているが、今回のオフィスコムの株式取得に伴い、これまでオフィス家具メーカーとして培った経験・技術を生かし、製品企画・調達・物流などでシナジー効果を発揮し、オフィスコムの一層の成長を目指すとしている。また、プラスが展開するSOHO市場向けのブランドである「Garage(ガラージ)」及び、2015年12月に2016年の事業継承を発表した家具・インテリアの通販ブランドである「暮らしのデザイン」と共に、インターネット家具通販の分野での総合的な展開、成長・拡大を図っていくという。
2016年01月12日ローソンとシグマクシスは、ローソン事業のデジタル化推進および次世代システムの構築と運用を目的としたIT戦略子会社「ローソンデジタルイノベーション」を共同で設立することに合意し、2016年1月15日に新会社を設立、同年2月1日に事業を開始する予定であることを発表した。新会社では、シグマクシスの持つプロジェクトマネジメントのノウハウやデジタルテクノロジーへの知見を活かし、ローソンの次世代システムを構築していくとしている。次世代システムでは、原材料調達、物流、製造、販売のプロセス最適化による高品質でリーズナブルな商品の開発や、CRMのさらなる強化による店頭での最適な品ぞろえを可能にするという。ローソンは、この次世代システムを活用し、消費増税やインバウンド需要の増加、高齢化、人手不足などの社会環境の変化にスピーディーに対応した次世代のコンビニエンスストアを作り、便利なだけでなく利用者にとって必要不可欠な存在となる新たな小売業モデルの実現を目指すとしている。両社は、今回の新会社設立によって、アウトソース型のシステム開発から企業主導型のシステム開発体制に移行する構えだ。
2015年12月28日ミロク情報サービス(MJS)は12月25日、会計事務所向けに記帳代行サービスを提供するクラウドインボイスの株式を取得し、同日付けで完全子会社としたことを発表した。クラウドインボイスは、OCR(光学文字認識)に頼らない独自の文字解析システムを活用し、会計事務所向けに低価格かつ高品質な記帳代行サービスを提供する企業。また、中小企業向けに請求書の作成から受送信、入金・支払管理までをサポートするクラウドサービス「Cloud Invoice」を開発・提供するなど、新たなサービスを創造し続けている。MJSは、会計事務所および中堅・中小企業に対して、財務・会計、税務を中心とする多彩な業務システムを開発・提供している企業。今回の子会社化に至った理由は、クラウドインボイスの得意とする独自の文字解析技術やこれを基盤としたクラウド型の記帳代行サービス、売上・支払管理サービスなどが、MJSの製品・サービス領域と親和性が高く、営業活動や製品開発面での相乗効果が期待できると判断したためだという。今後、MJSの会計事務所向け主力製品とクラウドインボイスのクラウド型の記帳代行サービスを連携し、会計事務所における一層の業務効率化を支援していくという。さらに、MJSグループ各社とクラウドインボイスの技術・ノウハウを生かし、既存製品・サービスの機能拡充や連携強化に加えて、次世代サービスの創出に向けて共同開発を推進していくという。
2015年12月28日バリューコマースは、オプトグループでWEBマーケティングコンサル事業などを手がけるデジミホの全株式を取得し、完全子会社化した。バリューコマースは、マーケティングオートメーションを実現するデジミホの顧客情報管理(CRM)ソフト『R∞(アールエイト)』の提供を開始する。アールエイトは、通販サイトなどでの顧客の行動履歴や購買情報を蓄積・分析し、顧客一人ひとりに合った情報を適切なタイミングで自動配信することができる顧客情報管理(CRM)ソフト。バリューコマースはアールエイトをインターネットショッピングモール「Yahoo!ショッピング」提供することを予定しており、出店店舗のマーケティング支援においてYahoo! JAPANと連携していくという。またバリューコマースは、アールエイトの持つデータ蓄積・分析力を活用し、通販サイトから離脱したり、利用頻度が減った顧客に対して、再訪を促したり、利用頻度をあげるような情報を配信するほか、通販サイトに訪れた顧客に対して、一人ひとりにあった情報をリアルタイムで発信することで購買を促す「ウェブ接客サービス」をアールエイトに追加するという。今後バリューコマースは、ネット通販事業者など、顧客基盤をもつ事業者に対して、ネットから実店舗へ送客するオンライン・ツー・オフライン(O2O)分野を含めた、マルチチャネルのマーケティング支援をより強化していく。
2015年12月24日グリーは12月15日、都内にて動画マーケティングカンファレンスを開催し、グリーの100%子会社でメディア事業を展開するピンテが動画コンテンツの製作からキャスティングを一気通貫して支援するサービス「WOOZ(ウーズ)」の提供を同日より開始することを発表した。「WOOZ」は、グリーが培ってきたマーケティングのノウハウを活用し、動画広告の企画立案からタレントやモデルをはじめとするインフルエンサーのキャスティング、動画制作、配信先メディアの選択などのマーケティング施策の提案、動画広告としての運用代行、効果分析までをサポートするもの。まずは、タレント事務所や制作会社と連携・ネットワーク化し、動画コンテンツの制作をシームレスに行っていくほか、広告主が展開するWebサイトやLP(ランディングページ)だけでなく、ピンテが運営するメディア「GREE ニュース」やTwitter・Facebook・Instagram・YouTubeなどのSNSに動画広告として掲載・配信していく。今後は、同じくグリーの100%子会社となるGlossomが提供する動画広告配信プラットフォーム「AdColony」との連携も行う予定だ。同日に開催されたカンファレンスでは、Glossom 代表取締役社長の江川嗣政氏が登壇し、宮崎県小林市 移住促進PRムービー「ンダモシタン小林」などを紹介しつつ、マーケティングにおける動画の可能性を強調した。同社によると、動画広告市場は、米国において2012年からの5年間で約3倍の成長を見込んでいるほか、日本国内においても2017年には640億円規模となる見通し。これほどまで拡大を続ける要因として江川氏は、「インターネット環境の変化」と「動画マーケティング効果」「動画プラットフォームの出現」「若年層への動画浸透」があると説明する。「通信の高速化やデバイスの変化により、Webはテキストから画像、そして動画へと移行してきました。マーケティング施策における動画の活用においても、閲覧後の商品認知度として65%UP、内容の記憶として20%UPしたとの調査結果もでています。今後も、例えばデジタルサイネージやビデオコマース、VRのような360%動画の普及などでこの流れは加速していくと考えています」(江川氏)これを受けピンテは、今回の新サービス「WOOZ」の発表に至った。江川氏によるとすでに、ECやゲームなどを展開する事業者、企業の採用担当者などから引き合いがあるという。「動画広告における制作やキャスティング、運用などバリューチェーンごとに競合となるサービスはあるが、一気通貫して提供できるのはWOOZの強みだと考えています」と自信をのぞかせた。
2015年12月16日