神奈川県児童発達支援事業所Upload By 発達ナビ施設情報ヨリドコロ横浜は、「ギフト=天性の才能や能力、神様からの贈り物」に満ち溢れている子どもたちが、もっともっと可能性を発揮できる世の中にしたい、という思いを胸に、2019年4月にオープンした事業所です。「アートデザイン療育」という、色彩をベースとしたカリキュラムを通して、子どもたちの表現力や創造力を養い、子どもたちの可能性を信じ、引き出し、将来の選択肢を広げるサポートをしているそう。お子さまの現状をしっかりと把握したうえで、「現段階での子どもたちの成長にとって何が一番よいのか」をご家族と一緒に追求し、楽しく個性を伸ばせる環境づくりを心がけています。ベテランの児童発達支援管理責任者をはじめ、小学校教諭、絵を極めてきたアーティスト、スポーツが大得意なお兄さんなど、さまざまな資格や特技をもつ専門スタッフが在籍しています。神奈川県の児童発達支援事業所をもっと見る通所支援施設とは?このコラムで紹介した「ヨリドコロ横浜」は児童発達支援を行う施設です。児童発達支援とは、障害児通所支援のひとつ。この4月から、新たにこのような通所支援施設を利用したいと考えている方も多いのではないでしょうか?そこで、通所支援施設とはどういうものかについて紹介します。これは、障害がある子どもを支えるための児童福祉法に基づく制度です。自宅から施設に通ってサービスを受けるタイプの事業の総称で、未就学児を対象とした児童発達支援、就学児が授業後や休みの日に通う放課後等デイサービスのほか、医療型児童発達支援や保育所等訪問支援などもあります。それぞれのサービスについて、詳しく紹介しているコラムもぜひ参考にしてみてください。施設の情報を探すには「施設情報」ページが便利!Upload By 発達ナビ施設情報LITALICO発達ナビの「施設情報」ページでは、放課後等デイサービス・児童発達支援施設を中心とした、お子さんの発達を支援する施設の情報を掲載中!お近くの施設を希望の条件に合わせて検索することができます。所在地や施設区分での検索のほか、受け入れ障害種別や受け入れ年齢、送迎や土日祝日の営業の有無など詳しい条件での絞り込みも可能になるなど、よりニーズに合った施設が探しやすいページへと少しずつパワーアップしています。また、新しく利用する施設を探すだけでなく、すでに利用中の施設があれば「利用者の声」を投稿することで他のお子さんの施設探しの参考になることも。ぜひお住まいの地域の施設を検索してみてください!
2019年04月09日「自立した女性になりたい」そんな風に思っている女性は多いのではないでしょうか。自立した女性は同性から見てもかっこいいと思いますし、異性からみても頼り甲斐があり、人気もありますよね。かといってバリキャリになると男性から敬遠される・・・なんて声も聞きますよね。今回は、みなさんの誤解を解くための記事を書きました、実は自立する、ということは「なんでも一人でできるようになること」ではないんです。■「自立する」とは、男性や友達を頼れるようになること仮に「自立=一人でも生きていける力を身につけること」だとするのであれば、「人は一人では生きていけない」という意見と矛盾することになってしまいます。実際に、「がんば張って一人で生きていけるようになろう!」と努力した結果、どんなに努力しても一人で生きていくことができないことを知り、挫折を味わう人はたくさんいます。この矛盾をなくすためには、自立するということの定義を変える必要があります。自立するということは実は、「一人で抱え込まずに、人の力を借りて問題を解決できるようになること」なのです。■依存する性格の人は「人に頼るのが下手」一方で、人に頼るのが下手な人は、依存気質な人が多いです。一見矛盾して聞こえるかもしれませんが、きちんと理由があります。人に頼るのが下手な人は、自分の問題を一人で抱え込みます。誰にも相談せず、なんとか自分だけで乗り越えようとします。しかし、結局は自分一人では乗り越えられない壁にどこかでぶちあたり、自分の無力感に苛まれてしまいます。そういった挫折を繰り返していった先に、自己解決能力を失い、誰かに問題解決を丸投げする依存気質な性格が出来上がってしまうのです。■モテる「自立した女性」の条件は、人に頼れるかどうか自立している女性がモテるのは、人に頼るのが上手だからです。男性は女性を「守ってあげたい」願望があるので、適度に頼られるとつい力を貸してあげたくなってしまうのです。そしてそのヘルプに依存することはなく、男性が助けてくれたあとは自分で問題解決をしていくことができるので、周囲からしても応援したくなるし、感情移入しやすいんですね。だから自立している女性は、同性からも異性からもモテるのです。■男心をくすぐる「自立した女性」になるための秘訣若い女性は特に、「嫌われたくない」という理由から、彼や友達に頼ることを遠慮する傾向がありますが、これが依存体質への第一歩なのです。自立した女性になるためには、「問題を一人で抱え込まないこと」。こんなこと聞いていのかな?こんなこと頼っていいのかな?こんなことして嫌われないかな?そう思った時にこそ、人にヘルプを出せるようになること。そしてそのヘルプに応えてくれる人とお付き合いをし、その人の信用を失わないように生きること。これが自立した女性になるための一番の近道なんです。(川口美樹/ライター)(ハウコレ編集部)
2019年03月05日洗面所でポーチが倒れて中に入っていたものが落ちちゃった……なんてことありますよね。今回はそんなアクシデントを防止してくれる〔無印良品〕の《TPU自立するポーチ》をご紹介します。自立してくれるので倒れる心配も少なく、とっても便利で使い勝手も抜群なんですよ♪使いやすい《自立するポーチ》が欲しい!《自立するポーチ》は、本体が水に濡れても拭き取りやすいTPU素材でできています。ファスナーは中身が漏れないように止水ファスナーで作られているので、ポーチの中で化粧水やシャンプーなどが漏れてカバンの中がぐちゃぐちゃに……などという可能性を抑えることができるんだとか!完全防水ではないですが、濡れると困るものや洗面道具を入れるのにちょうど良さそうですね♪カラーは黒と白の2色で、サイズはSとLの2つあります。Lは大きくて使いやすい商品名:《TPU自立するポーチ・L黒・約12×18.5×4cm》価格:750円(税込)はじめに《TPU自立するポーチ・L黒》をご紹介します。黒は中身が見えにくくていろいろと詰めやすい!触り心地もよく、シリコンを触っているような感触でした。重さも約30gと、とっても軽いのがうれしいですね♡Lは大きく、多くの小物を収納することができます。やわらかく柔軟性があるのでかさばりづらくなっています♪ちょこっと便利なS商品名:《TPU自立するポーチ S 白・約12×9×4cm》価格:550円(税込)白は半透明なので中に何が入っているか把握しやすいですが、ごちゃごちゃして見えず見栄えがいいですね。デスク周りに置いてもポーチが自立してくれるので、マスキングテープなどの文具入れやペン立てとしても使えます♪スペースを取ることなくスッキリ収納できて便利ですね!いろいろな場面で使えるスグレモノ♪今回は、〔無印良品〕のポーチを2種類ご紹介しました。シャワールームや温泉に持ち込んだとしても、ちょっと水がかかったくらいでは内部まで水は侵入してきません♪洗面所の他にも、小物の整理や旅行などにも使えちゃいますね!ぜひ店頭に足を運んで探してみてくださいね。シンプルイズベスト!快適な旅行には〔無印良品〕のトラベルグッズが欠かせない!これでストレスフリーな旅が実現♡【無印良品】パレット1つで自分好みのメイクが完成♡持ち運びがグンと楽になっちゃう!
2019年01月30日目標であり、ライバルであり、反面教師であり――。さまざまな親子のカタチがあるけれど、自分の人生は“母から自立できたとき”に始まります。そんな母と娘の関係について話を聞きました。題して「“母”が歩いた道、私が歩く道」。「私も、進んで母と縁を切りたかったわけではありません。正直、本の出版がきっかけになって、ごく普通の親子関係を取り戻せればという期待もありました」女優の小川真由美(78)の一人娘である小川雅代さん(49)が、母との壮絶な40年間を綴った『ポイズン・ママ』(文藝春秋)を出版したのは’12年春。2歳のときに両親が離婚し、雅代さんは母親に引き取られるが、売れっ子女優だった母は子育てを放棄。雅代さんは、虐待や、ときには餓死寸前になるほど心身共に追い詰められていく。20歳で家を飛び出し、仕事をしながらパンクロックバンドを結成したが、母の過剰な干渉は続き、38歳でうつ病とパニック障害で、心療内科医と弁護士の双方から、「母親に会ってはいけない」とドクターストップをかけられた。1カ月に13キロも痩せるほどの衰弱ぶりだったが、これを機に自立の道を歩み始めた。翌年には母にまつわる写真を、自分が赤ん坊時代の2枚だけを残して捨てた。『ポイズン・ママ』の出版は、さらに3年後。「実はその前年、母同様に向き合ってくれなかった俳優の父・細川俊之(享年70)に死なれていたので深く後悔しました。だから、せめて母とはやり直せたらと思い、最後の手段としての出版でした」ところが本が出た直後、母は雅代さんに言い放った。「あんた、また周囲やマスコミに洗脳されたんだね」かえって、吹っ切れたような気持ちになったとふり返る。「『洗脳』は、母が自分にとって都合の悪いことがあったときに口にする常套句。結局、いまだに本は読んでくれていないようです」母からは無視されたが、自分の心情を吐き出した本には、思いがけない反響があった。「母のファン世代からの“お叱り”は覚悟していましたが、『真由美さんがマーちゃんを理解するときが来ますように』との手紙が何通かあって、救われました。あとは、驚くほど多くの、『私も同じ体験をした』という女性からの声が届きました」その後は同じ「毒母」に育てられた人たちとフェイスブックでつながったり、毒母ミーティングを開催したり。一方で母親とは、出版から6年たった今も会っていない。「母は、現在は都内のマンションで一人暮らしをしています。性格の激しさは相変わらずのようで、生活を支えてくれるヘルパーさんらにもむちゃぶりして、担当がコロコロ代わっているとか。ただ、私がそこに介入するのは精神的負担も大きいので、一度だけ、ヘルパー事務所の責任者の方にご挨拶だけして帰ったことがありました。毒親との関係に傷ついた心に完治はないと思います。ただ、自立するなかで、自分を守るのは自分しかいないと知りましたし、親とのほどよい距離感も学びました」自身の体験から、毒母との関係に向き合い、それを客観視して文字にするという作業は“デトックス”につながると話す。「本でなくても、日記でいいと思うんです。ただし、私もそうでしたが、つらい作業でもあるので、専門家と相談するなど、無理のないよう取り組んでください」
2018年11月18日気になる男性と電話で話すとき、どんなところに気をつけていますか?電話は、声と言葉からの情報のみですよね。しかも、メールやLINEのように考える時間はありません。しかし、会話がかみ合えば「価値観が同じ!」「自分に合っている!」という印象を抱いてもらえます。あなたの教養や知性、性格といった中身がアピールできるチャンスと考えましょう。聞き上手は、恋愛上手。会話が続くコツは、タイミングよく相槌をいれたり、欲しいリアクションをしたり、あるいはちょっと気の利いたコメントをするのであって、あなたが無理に話題を提供する必要はありません。もちろん、同じ趣味や共通の話題があれば、そこからスタートしやすくなりますが、そういった話題がない場合はどのように話をつないでいくでしょうか?たとえば、あなたが自分の趣味のことを話したい、相手に知ってほしいと思えば、「あなたの趣味は野球だったっけ?」などと、相手に趣味の話を「質問する」のです。そこで、「私と似てる!」とか「私もそう思う!」という共感や同調を入れつつ、自分の趣味の話につないでいきます。また、正反対のところがあるのも興味をそそるものです。相手を否定するのではなく「違い」を示すことで、相手の好奇心をそそることができるでしょう。「雨は嫌い」「雨は好き」など、そんなことで十分です。また、「私は雨も意外と好きかも。だってこういういいこともあるでしょ」という風に、悪い面ではなく良い面を提示します。悪口で盛り上がるのではなく、会話全体をポジティブな方向に維持することで、あなたの印象が前向きなものとなります。対面にも使える!キャバ嬢直伝の会話のテクニック電話だけでなく、対面でも使えるテクニックを紹介しましょう。売れっ子キャバ嬢もお勧めの方法です。聞き手に徹する特にはじめのうちは、相手の話を聞いてあげる姿勢が大切です。恋愛は情報戦でもあります。どんなことに興味があり、どんなことを大事にしているのか、相手の好みや傾向をしっかり把握して地盤を築きましょう。オウム返しをする「暑かったよ」「そっか、暑かったんだね、28度もあったものね。」と相手の言葉をそのまま返すというテクニックです。これは、あなたの話をしっかり聞いていますよ、という意思表示になります。「そっか」「ふ~ん」「へ~」だけよりも格段に印象がいいですよね。相手の良いところを2回ほめるたとえば、「声がいい」「やさしい」など、普通にほめてもわざとらしさが残ってしまうことがあります。しかし、しばらくほかの話をした後で、「やっぱり、いい声だ」「やっぱり、やさしいよね」など、改めて伝えることで真実味を出すことができます。話しやすい方向へ質問をする「なぜ?」「どうして?」では子どものようですし、「それで?」「そのあとは?」では根掘り葉掘り探られているようで、いい気分はしません。いい質問をするというのは、意外に上級テクニックです。テクニックの一例としては、相手が話したい、聞いてほしいと思うところへ誘導する質問をすることです。けがをしたという話であれば、けがの理由や状況を質問するのではなく、その時に相手の「気持ち」にフォーカスします。「痛かったでしょ?」「今は大丈夫なの?」など相手が自分の感情を吐露しやすい言葉をかけるのがポイントです。コールセンタースタッフが教える電話の3つのポイント電話で聞き手に徹する専門家といえば「コールセンターのスタッフ」ですよね。基本的に自分のことは言わず、情報を聞き出し、必要な質問には答えるという仕事です。初めてこの仕事についたかたでも1か月も勤めれば、急激にトークがうまくなります。それは、コツをつかんで効率よく話を聞き出せるようになるからです。会話は急に上手にならない。普段の家族や友達との会話でも、ぜひこういった「聞く」姿勢や相槌のテクニックを意識してみてくださいね。なんとなく感覚がつかめてくるでしょう。電話の声は少し高めに電話では、どうしても声がワントーン低く聞こえるものです。意識してやや高く、明るめの声を出すようにしましょう。もちろん、寝転んで話していると声がこもって聞こえてしまいますので、姿勢を正してお話してくださいね。表情も声に出る「笑声」という言葉もあります。「笑顔」は笑った顔のことですが、「笑声」とは微笑んでいるような声です。電話では当然、相手に顔は見えませんが、声にあなたの表情が反映されます。顔は無表情だけど、声は笑っている、というのは難しいのです。コールセンターでも、デスクに表情チェック用の鏡を置きます。いきなり笑顔で話すのは難しいかもしれませんが、口を横に引いて「イー」というかたちにしてお話をしてみてください。まるで笑いながら話しているような声になりますよ。いかがでしたか?電話は声と言葉だけのコミュニケーションです。実際に会って話せば、見た目やしぐさ、匂いなどもアプローチ方法としてありますが、周りと差が付くのは実は電話です。電話が楽しいというのは、つまり中身が合うということ。ぜひ電話での会話テクニックを高めてみてくださいね。
2018年07月29日これまでも様々な形で次世代を担う若きクリエイターの支援を行ってきた「ジョルジオ・アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」から、その支援の最新プロジェクト「ARMANI/LABORATORIO(アルマーニ/ラボラトリオ)」の詳細が発表。日本でも大ヒット中の『君の名前で僕を呼んで』のイタリア人監督ルカ・グァダニーノがその指揮をとる。本プロジェクト「アルマーニ/ラボラトリオ」は映画の世界に進むことを夢見る学生を支援するもので、第1シーズンは昨年11月に始動、その際は8名の若きクリエーターが選出された。彼らは定期的なレッスンを受け、今年2月のミラノコレクション期間中に完成作品『UNA GIACCA -A JACKET-』がお披露目。1着のジャケットを軸に時空を超えて展開されるストーリーは、短編映画としての高いクオリティが話題となった。今回、その注目プロジェクトの第2シーズンが立ち上がり、現在、参加クリエイターを募集中。応募は世界中から可能で、もちろん日本からの応募も可能となっている(応募フォームやレッスンは英語)。第2シーズンの指揮をとるのは、シチリア生まれの映画監督ルカ・グァダニーノ。現代社会の複雑さを切り取る鋭い目線と優れた美的感覚で、世界的に高い評価を得ており、『君の名前で僕を呼んで』は本年度アカデミー賞に作品賞、主演男優賞(ティモシー・シャラメ)など4部門にノミネート、最新作『Suspiria』(原題)にはダコタ・ジョンソンやクロエ・グレース・モレッツ、ティルダ・スウィントンらが出演する。これまでにヴェネツィア国際映画祭で審査員を務めた経験もあり、彼の代表作の1つ『ミラノ、愛に生きる』(ボルダー国際映画祭で最優秀作品賞を受賞)は、その名のとおりミラノを舞台とした作品で、ミラノへの強い愛を持つ人物として知られている。グァダニーノ監督以外に各分野のプロフェッショナルとして学生の指導にあたるのは、『胸騒ぎのシチリア』で監督と組んだデヴィッド・カイガニック/David Kaganich(脚本)ほか、Lucas Gath(撮影技術)、Walter Fasano(編集)、 Giulia Piersanti(衣装デザイン)、Fernanda Perez(メイクアップ)、Manolo Garcia(ヘアスタイル)といったメンバー。ジョルジオ・アルマーニ氏は、「映画はファッションのように、ビジュアルを駆使して私たちを魅了します。制作に関わる全ての人たちの仕事が最終結果に結びつく、究極のチームワークです。『アルマーニ/ラボラトリオ』は、映画業界のトップとして活躍するキープレーヤーたちの指導と支援を得て、生徒が一緒に作業を行う場です。この場のことを私は-フィルムアトリエ-と名付けたいと思います。今年は、イタリアや国際映画シーンで最もオリジナリティが高くエレガントな監督の1人であるルカ・グァダニーノとこのプロジェクトを行えることを非常に嬉しく思います」とコメント。また、グァダニーノ監督は「アルマーニ氏に最も敬意を表するのは、彼が彼の時代を作り上げてきたということです。今回、新世代の映画ファンをサポートする彼の熱い思いに心から共感し、私はこの招待状を喜んで受け入れました」とコメント。「優れた専門家をプロジェクトに参加させることで、非常に魅力あるチームを結成しました。今回は成長、アイデンティティ、女性の新しい世界、といったことをテーマに作品を作り上げます。そう、非常にアルマーニらしいキーワードをテーマに選んだのです」と、“いま”にふさわしいテーマを掲げている。(text:cinemacafe.net)■関連作品:君の名前で僕を呼んで 2018年4月27日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© Frenesy, La Cinefacture
2018年07月05日子どもから大人まで。自閉症のある人が、幸せな人生を生きるためのサポートをUpload By 発達ナビ施設インタビュー仙台市の放課後等デイサービス「発達トレーニングジムしゃ〜れ」(以下、しゃ〜れ)は、就労移行支援事業所「Schaleおおまち」、さらにカフェと厨房を併設する施設です。カフェのイートインは現在お休み中ですが、クッキーやお菓子を販売しています。自閉症に特化した支援を行っており、利用者の9割がASD(自閉症スペクトラム)のある人です。現在、放課後等デイサービスに子ども36人が登録、成人は、就労移行支援に8人、自立訓練に11人が登録しています。「しゃ〜れ」を運営する「一般社団法人ぶれいん・ゆに〜くす」の歩みは、代表の伊藤あづささんと自閉症のある息子さん、親子2人の歩みでもありました。自閉症のある人のライフステージごとに必要な支援とは何か、本人と家族が地域で幸せに生きるためには何が必要か。考え抜いてサポートを続けてきた、ぶれいん・ゆに〜くすと「しゃ〜れ」の取り組みをご紹介します。「働く大人」になるために、生きる力をつける実践的な発達支援Upload By 発達ナビ施設インタビューしゃ〜れは、「発達支援トレーニングジム」と冠して、自閉症のあるお子さんが「働く大人」になるための発達支援を目指しています。アメリカ・ノースカロライナ州ではじまった、ASD(自閉症スペクトラム障害)の当事者とその家族を対象とした支援である「TEACCH」の理念を基盤に、プログラムを設計。「一人でできること」を積み上げていくために、一人ひとりの特性を自閉症eサービス開発の評価キットやTTAP(ティータップ)を使用してきめ細やかなアセスメントを行っています。その結果をもとに、その子の強みを活かした個別のプログラムを組んでいるそうです。児童指導員の引地さんに支援内容を案内してもらいました。Upload By 発達ナビ施設インタビュー引地さん「平日は、子どもたちは一人ひとりに合わせた課題に取り組みます。アセスメントを元に設定した生活スキルの課題や、パソコンを使ってのITスキルのトレーニングもやっています」ーー個別トレーニングは大人の利用者さんと子どもが一緒の空間を共有しているんですね。引地さん「子どもたちのスペースは、成人の方々のスペースとタイムシェアしているんです。午前中は自立訓練の成人利用者さん、午後の早いうちは小学生、夕方から中高生、といった感じで上手に棲み分けています。個別のトレーニングスペースはそれぞれ仕切りがあります。余計な情報が入らないためです。それぞれがトレイに順番にセットされた自分の課題に黙々と取り組みます。今来ている小学1年生のYくんは、指先を使ったトレーニングに取り組み中。教材の多くはその子に合わせて手作りしています」ーーYくん、集中していますね。手の込んだ教材がたくさんあって驚きました!伊藤さん「それはどこにも負けません(笑)。提携しているKaienさんのコンテンツも使っていますが、うちで使うために”リメイク”しています」Upload By 発達ナビ施設インタビューUpload By 発達ナビ施設インタビュー引地さん「しゃ〜れでは、ライフスキルトレーニング・プログラムとして調理スキルのトレーニングにも力を入れています。1人1台ずつクッカー(電気調理鍋)を使って調理します」ーーたくさんレシピがありますね。どれも本格的でおいしそう!引地さん「小学生は混ぜるだけのホットケーキで、”できた!”を感じてもらうところからスタートします。スタッフより上手につくる高校生もいますよ。生姜焼きや酢豚などのおかず、クリスマスにはハッシュドビーフ…前につくったものと重ならないようにと考えているうちに、レシピが増えてしまって…80〜90くらいになってしまいました(笑)」視覚からの指示を理解しやすい自閉症のある子どもに合わせ、手順書も工夫しているとのこと。手順のカードは、材料や指示は分かりやすく写真つきでまとめられています。手順ステップがずいぶんと細かいのが目を引きました。引地さん「調理しながら細かく工程を写真に撮り、言葉の説明ではなく目で見て分かり「1人で」完成できることを心がけています。”切ったものどこに入れるの?”と子どもによく聞かれるので、”材料をボウルに入れる”も工程に入っています。道具や調味料のパッケージも、実際に使う物を撮影します。食材もマス目のついたまな板を使って、何センチに切るのか分かるようにします。当日はなるべく子ども本人が1人で調理に挑戦できるようにしています。料理ができたら、お迎えに来たおうちの人にも一緒に食べてもらいます。自分でつくったら苦手な食べ物だったけど意外と食べられちゃった、という偏食のお子さんもいるんですよ」出典 : ーー併設しているカフェの厨房設備を活かした、素敵なプログラムですね!引地さん「本人にとっても親御さんやきょうだいに”美味しいね””つくったの、すごいね”って褒められることが、何にも変えられない贈り物になっています。しゃ~れで使っているのと同じクッカーを買ったり手順書を持ち帰ったりして家庭でも実践している親子もいます。美味しく楽しいトレーニングを通じて、調理スキルをはじめ段取りや買い物、栄養に関する知識など、生きていく力が習得できるといいな、と思っています」Upload By 発達ナビ施設インタビューUpload By 発達ナビ施設インタビュー将来働くことを見据えたプログラムも積極的に取り入れています。ITスキルのトレーニングやパートナーシップを結ぶKaienのツールを使い、カフェの店員役、厨房スタッフ役、お客さん役に分かれてカフェのお仕事体験もしています。指先の巧緻性を高めることと、将来の仕事につながることを見据え、袋詰め作業も取り入れています。この日も高校生がビーズとカードを袋に入れるトレーニングに取り組んでいました。引地さん「実は、近くの漢方薬局からお茶の袋詰めも請け負っているんです」ーーどういった経緯でお茶の袋詰めを?伊藤さん「知り合いの漢方薬局で2000円ぐらいする高級なお茶を売っているのを見たんです。”自分たちでパッケージしている”と聞いて、じゃあ、うちでこの袋詰めやらせてくれませんか!と言って(笑)。まず、うちの支援員でやってみて、1時間で完成できる数から単価を出しました。"この金額で発注してもらえるか、検討してください!"と…」ーー受注の金額を提示して交渉したんですね。伊藤さん「同じ仕事を同じ時間、同じ精度でやるんです。障害者だからといって値段を下げられ、報酬に差があるのはおかしな話でしょ。利用者や利用する子どもの価値を値下げしたくないと思って、強気に交渉しました。もし同じ工賃だったらうちはもっと丁寧にできますよって(笑)」ーー放課後等デイのお子さんも袋詰めをやっているのですか?伊藤さん「最初は就労移行支援の方でやっていたんですよ。でも放課後等デイの中高生が試しにやってみたら、彼らの方が圧倒的に上手だったの(笑)。私は、お金を得るための手段として働いて、誰かの役に立って喜ばれて、お給料をもらって…それで自己実現できる事が仕事と思うんです。お金のつかない仕事はない。中高生のうちにそれを経験しておくのは大事だと思うんです。取り組む際には、これはお客さんに届く商品なんだよ、と伝えます。そうすると、みんな丁寧に取り組みますし、衛生管理もきっちりやっています。実際に取引先の会社も喜んでくれていますね。袋詰めをしたら”タスク・アローワンス”と言う名前で、お手伝い分の対価が得られます。それで日曜日にファミレスで家族にご馳走したりするんですって。本人も嬉しく、励みにもなっているようですね」ーー細かい作業に見えますが、どんな風に取り組むんですか?引地さん「最初は砂や豆を使って感覚をつかみます。袋詰めには、スプーンや秤の扱いも必要になります。マスクをするなどの衛生面の管理も含めて、トレーニングしています。入れる順番、使う順番に実物を並べた見本と手順もつくって、段階を踏んで課題に取り組みます。そうやって、最終的には本人が製品をつくれるようにしています」トレーニングで終わらず、最終的には商品をつくって仕事にしてしまうとは、驚きました。地域社会との関わりを大切に、子ども達の「生きる力」を信じる「しゃ〜れ」らしい取り組みです。Upload By 発達ナビ施設インタビューその人の人生に、サポートのはしごをかけ続ける就労移行支援事業Upload By 発達ナビ施設インタビュー就労移行支援での取り組みについて、担当する李さんに伺いました。李さん「就労移行支援は制度上、最大2年使えますが、「Schaleおおまち」では就職活動まで1年半〜2年たっぷり使います。企業の仕事と利用者をつなぐジョブマッチングではなく、人と人をつなぐマンマッチングだと思ってやっています」ーーマンマッチングとは、具体的にはどういうことでしょうか?李さん「仕事が合っているということだけでなく、一緒に働く人との関係性もとても重要です。実習も2〜3日やってフィードバック、次に1週間やってフィードバック、お互いにやってみたいとなったら2ヶ月くらいやって見るなど、丁寧に時間をかけて積み上げていきます。自閉症の人は言葉のコミュニケーションだけでは難しいこともあるし、困っていても、うまく言えない人もいますよね。だから、就職後も困った時に「Schaleおおまち」を思い出して欲しいんです。その思いから、フォローアップを大切にしています」「しゃ〜れ」では、制度上の職場定着支援を終えてからも、つながりを持ち続けるケースもあります。そうすることで、14人が就職し、12人が今も就労を継続している定着率85%を実現しているとのこと。継続3年目、5年目の人も出てきているそうです。「しゃ〜れ」を卒業した利用者も気にかけ続けたいUpload By 発達ナビ施設インタビュー伊藤さん「卒業した子がどうなっているか気にかけることが必要だと思っています。放課後等デイは18歳まででしょ。特別支援学校に通っている子はB型事業所に行くことが多いから、実は「Schaleおおまち」の就労移行支援に来ることは少ないんです。そうすると支援が途切れてしまう。高校卒業後、専門学校や大学に通う場合なんかも、放課後等デイと大人の支援制度の隙間で利用できなくなってしまう場合もありますね」ーーせっかく「しゃ〜れ」と出会っても、卒業せざるをえないこともあるんですね。伊藤さん「はい、でも中学からうちに通って高校卒業後、専門学校に行きながら、2年間自費で通った利用者さんもいるんですよ。実はそのあと就労移行支援に通って今、パティシエとしてこのカフェで働いているんです!もう3年目になるかな」ーーそれは嬉しいですね!調理スキルのトレーニングがダイレクトに生きたケースですね!一度ここに来た人にかけた支援のはしごは外さない出典 : ーー卒業した利用者さんはどんな風にフォローしているんですか?伊藤さん「折々電話やメールをしたり、お母様たちとお目にかかったり、年に1回みんなで集まったり。『虹の環(にじのわ)パーティー』と呼んでいます。卒業した人や子どもが集まる会です。卒業してもそこで再会できるの。卒業した利用者と保護者の方が遊びに来て、後輩の子がつくった料理を食べるんです」ーーブログで様子を拝見しましたが、美味しそうなお弁当でした。70人分とありましたが、お子さんたちがつくったんですね!パーティーはどんな様子ですか?「卒業生には、近況を教えてもらいます。それはいい報告じゃなくてもいい。意思表示が苦手な人もいるし、ずっと同じ環境にいる子もいます。定型発達の人には分からないこともたくさんあるでしょう。発達障害のある人はエネルギーを貯めるのに精一杯チャージが必要なんです。そんな人たちが疲れた時に帰ってくる、母港の充電ステーションになりたいと思っています」ーー充電して、また外に出ていけるんですね。伊藤さん「子どもだけではなく、就労移行支援についても同じです。制度上の期間が終わったら、支援や関係が切れるんじゃないかという不安が利用者さんにありますね。でも「Schaleおおまち」では企業に確認して、誤解や行き違い、何らかのトラブルの芽があったら担当の李さんが仲立ちしています。いつも誰かが自分を気にしてくれている、と実感できることが大切だから」ーー「しゃ〜れ」「Schaleおおまち」を利用していなくても支援は続く…伊藤さん「うちに通っている間というのは、その人の人生の、切り取った何年かの支援です。でも、一度「しゃ〜れ」や「Schaleおおまち」に来たら、かけた支援のはしごは外さない。利用しなくなったとしてもそのはしごは残っていて、いざとなったら使えるということが重要だと思っています」自閉症のある子と親のために!TEACCHとの出会いが変えた支援Upload By 発達ナビ施設インタビューーーその子が生きるための力を、生涯を通じてサポートし続けるという一貫した支援方針を実感しました。そもそも「Schale」を始めたきっかけは?伊藤さん「私には今年23歳になる息子がいるんですけど、その子が4歳の時に自閉症があることが分かったんです。でも今から17、8年前って、仙台の街では自閉症のわが子に合った療育を受けられる場所がなかったんです」ぶれいん・ゆに〜くす代表の伊藤あづささんは、仙台にある福祉の大学の教員でした。当時、仙台市には母子通園型の施設は、知的・身体・精神の3障害が一緒でした。伊藤さん「例えば7月のある日、施設に行ってみたら突然、七夕さまが飾ってある。そうすると変化が苦手な自閉症の子はびっくりするわけです。息子は騒がしいところや集団がとっても苦手な子だったんです」ーー自閉症の子に特化した支援を始めたのは、それがきっかけだったんですね。伊藤さん「もう一つ、自閉症って、育てる中で障害特性があると分かるでしょ。親御さんがわが子のことを知ったり気づいたりするのにも、他の障害に比べて圧倒的に時間がかかるんです。そして、母親支援の仕組みも整っているとは言えない。お母さんは不安で、ものすごく心がざわざわして、検査して障害が分かって…いまさら障害児と言われる戸惑いもあると思うんです」伊藤さんは当初、息子さんに勉強ができるようになってほしい、学校に行って学習面で困らないようになってほしいと考え、育つ支援、療育の場が欲しかったそうです。しかし、その直後、自閉症について学ぶ中でTEACCH(ティーチ)と出会いました。伊藤さん「なんて私は愚かなお母さんだったんだろう、と痛感したんです。いわゆる学力ではなくて、自閉症のその子として、長い生涯にわたって生き抜くための力…自閉症のその人として社会の中で生きていくための知恵や、体の使い方を教えてあげられる場所が欲しいと気持ちが変わってきた」そこでたどり着いたのが、就学前から育ちの支援ができる児童デイ(児童発達支援・放課後等デイサービスの前身)という制度でした。伊藤さん「じゃあ自分たちでやろうか、と言って「しゃ〜れ」の前にやっていた事業所を始めました。で、自閉症児の療育をやるのであれば、集団じゃなくて個に応じた育ちの支援ができることをやりたいなと思ったんです。TEACCHの理念を取り入れ、「しゃ〜れ」でも一貫してそのスタイルを続けています」TEACCHはアメリカ・ノースカロライナ州で行われているASD(自閉症スペクトラム障害)の当事者とその家族を対象とした生涯支援プログラムです。伊藤さんは2010年にTEACCHの本拠地、ノースカロライナにある強度行動障害の人たちのグループホームを訪ねました。そこでは10年前まで強度行動障害のあった人が、食べたいものを食べ、自分の好みにしつらえた部屋で選択権を持って暮らしていました。そして鼻歌を歌いながら仕事をしている、その姿に伊藤さんは感動しました。伊藤さん「ここではどんなに重い障害の人でも自分の役割が果たせる。すごい!と感動しました。でもその現場を見て、アメリカでできるなら、日本でもできる、日本でできるなら仙台でもできるでしょ!って思っちゃったんです(笑)」子どもの育ちに伴走して育ってきた支援のかたちUpload 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発達ナビ施設インタビューーー放課後等デイサービスの他にも就労移行支援、カフェ…複数の形態の事業を始めたのはどうしてですか?伊藤さん「息子の育ちのステージに沿って事業が広がってきているんです。でもうちの子だけではなくて、どんな子でも、運もチャンスもあるし、力もある。そこを引き出すのが私たちの仕事だと思っています。親御さんはそうした、子どもの持っている力を信じきること。そのための応援として今、放課後等デイと成人期の支援をやっているんです」ーー息子さんは今、どうされているんですか?伊藤さん「息子は、18歳で独り立ちしました。去年の11月からは大阪の特例子会社で働いています」以前、伊藤さんは放課後等デイと就労移行支援事業所をつくったように、将来はグループホームをつくって、息子さんが住み慣れている環境で穏やかに暮らせるようにしようと考えていたそうです。伊藤さん「でも息子が18歳以降どうなるんだろう、って考えた時に、いや、ここにいたらこの子は24時間お母さんと一緒だよね。それは相当まずい!と思えた(笑)」仲間にも後押しされて、息子を手放す決意ができたという伊藤さん。伊藤さん「うちの息子は本当に重たい自閉症の子です。でもその子が今、お給料をもらって働いている。それで"どんな子でも働けるようになる"と確信しました。改めてTEACCHで育ったことの素晴らしさも感じましたね」――伊藤さん親子が特別ではない…?伊藤さん「こういう仕事もしているし、いろんな意味でいろんな人とのつながりも深かったりするので、伊藤さんだからできたんじゃないのと言われるんですが…。私はダメなお母さんだったんです。自宅の構造化も不十分で、おばあちゃんにあれこれ息子の世話を焼いてもらっていました。息子が小さい時にはくどくど叱って"お母さんと仲良しになりたい"って言われ、親子で泣いたこともあります。でもその一言で変われたと思っています。TEACCHの理念に出会い、たくさんの仲間、共感を持って手伝ってくれるスタッフもいてくれて、私を育ててくれた」――だから、どんな親子でもできると信じているんですね。伊藤さん「TEACCHには"自閉症の人は成人期に幸せでなくてはならない。またその家族も幸せでなければならない"という象徴的な言葉があります。息子が働く会社で"あせらない・あきらめない・あなどらない"、という言葉にも出会いました。自閉症のその子として、どんな子でも一人ひとりの子どもが自分自身を"いいね!"と肯定して生きていける、幸せな成人になってほしい。その子の生きる力を信じて、あきらめず、どんな手伝いができるか考え続けたいですね」伊藤さん親子のライフステージはこれからも進みます。そして、ここに集まる子どもにも大人にも、ハシゴをかけ続ける。自閉症のある子どもが幸せな働く大人になる、そんな未来を目指して、これからも「ぶれいん・ゆに〜くす」の支援は形を変え、広がっていくのかもしれません。撮影:小林啓樹(OPEN TOWN)ぶれいん・ゆにーくす
2018年06月12日何でもひとりでこなしてしまい、精神的にも自分の力で生きていくことを当然とする「自立型」の男性は、女性に対してドライな対応が多く、仲良くなったとしてもなかなか心の中に入れようとはしません。こんな男性を好きになると、拒絶されることが多くて疲れてしまうかもしれませんね。好きになってもらうには、どう接していけば良いのでしょうか。時間をかけて親しくなる自立型の男性は、過去の失恋で心に大きな痛手を負っていたり、離婚を経験して恋愛を信じられたくなっていたりと、どこかで女性に対して不安を持っていることがあります。表面では笑顔も見せてくれるし会話も弾むけど、こちらが踏み込もうとするとスッと離れてしまう。いきなり壁をつき立てられるような対応をされることもあるでしょう。男性のそんな不安を取り除くには、信頼を得ることが第一です。「すぐに女性を好きになったりはしない」ことを頭に入れ、少しずつ距離を縮めていくことを考えましょう。無理なアピールより、側にいることを自然に受け入れてもらえるような感覚が大切です。拒絶は恐怖の現れと思う仲良くなったから、ふたりで食事に行きたいと思って誘ってみたけど、断られた上に代わりの案も出してもらえなかった。こんなことは、自立型の男性を好きになるとよく起こります。自立型の男性は、女性に「いい雰囲気と思ったのは自分だけ?」と思わせることが多々あります。男性は、ふたりで過ごして距離が近くなっても、また傷ついたらどうしよう、勘違いだったらどうしようという恐れから女性を拒絶してしまいます。本当に気がないなら、親しくなることもありえません。でも、自分に自信を持てずに「傷つく前にシャットアウトしよう」とする意識がはたらいてしまうのですね。自分のペースを崩さないなかなかあなたの思うように関係を進められないのが、自立型の男性との恋。良いテンポで近づけたと思っても、肝心なところで逃げられるので好きでいることに疲れるかもしれませんね。ですが、男性があなたと親しくするのは、少なからず好意があるからです。長い期間そんな状態であっても、男性側が何とも思っていないなんてことはありません。恋心を育てるには、関係のペースを相手に任せないこと。男性が拒否するときはまだ不安があるから。そう思って、自分の気持ちを引っ込めるより落ち着いて進めていくことを考えてください。普通なら先に進めるようなときでも、思わぬ拒絶をくらうのが自立型の男性との恋です。恋心を失わないためには、相手の拒絶にひるまない余裕が肝心。時間はかかるけれど、男性が心を開いてくれたときは全力で愛してくれます。その自信を与えてくれる女性になることを、常に意識していたいですね。
2018年06月10日【元ホステスが語る男ゴコロの裏事情189】結婚するにあたって、求める条件は人それぞれでしょうけど、自立できてない男性と結婚すると大変です。事実、筆者のホステス時代の女友達がそういう男性と結婚してしまい、すごく苦労してますから……。そこで今回は、自立できてない男性の特徴についてお話ししましょう。優しくても、大企業に勤めてても、こんな男性は要注意ですよ!■ずーっと実家暮らし親の介護のために実家で暮らしてるとか、誰かの補助がないと生活が困難というのなら話は別です。が、特に問題もないのに、いい年こいて一回もひとり暮らしをしたことがない、ずーっと実家暮らしの男性は自立できてるとは言えないですね。「実家と会社が近いから、ひとり暮らしするより実家にいたほうが経済的だし、母親が家事してくれるしでラクなんだもん」という理由で実家から離れない男性もいるでしょう。通勤時間や経済的云々なんて関係なく、オトナなら自力で生活しなさい!と思うのです……。ラクだからという理由で実家に残る男性って、高確率で家事なんてできません。家事が一切できない男性と結婚してしまうと大変ですよ?あなたが高熱を出して寝込んでも「ご飯まだ?」とか言い出すかもしれないし。どんなにイケメンで高給取りでも、ひとり暮らし未経験者は気をつけたほうがいいかと。■収支のバランスがおかしい男はアウト親元から離れてひとり暮らししてても、収支のバランスがおかしい男性は自立できてるとは言えないですね。それなりの年齢なのに一切貯金をしてない、むしろ、遊ぶために借金してるなど、計画性のない男性はオトナになりきれてない子どもです。自分のお金すらきちんと管理できない男性と結婚してしまったら、ほぼ確実にお金で苦労するでしょうね。自己管理ができない男性は危険ですよ。■そもそも自立しようと思ってない……誰かにやってもらって当たり前!と甘ったれた考えを持つ男性は、まだまだ子ども。そもそも、自立しようと思ってない男性はいつまで経っても自立できないでしょう……。「僕が忙しいんだから、君が手伝ってくれるのは当然でしょ?」「彼女なんだから彼氏を労わるのは当たり前じゃない?」など、自分でどうにかしようと努力するのではなく、すぐ誰かの手を借りようとする、どこか依存傾向のある男性。彼らは自分のことで精一杯なので、人のことを考える余裕なんてないでしょう。自分のことすらできない、自分でどうにかしようと試みもしない男性との生活は、かなり難しいでしょうね。■終わりに「年収1,000万円以上で食の好みが合う人がいい!」「同じ趣味で、休日一緒に出かけられる人!」などの条件の前に、自立した男性を選ぶことが大事!そうじゃないと結婚後、彼のママ状態になってしんどい……という状況になりかねないですよ。結婚するなら、しっかりしたオトナの男性を選びましょう。
2018年04月19日そろそろ新入学や学年が変わる時期。模様替えを考えるママもいるのでは?ところで最近、埼玉県飯能市が子どもの能力開発として、「部屋のレイアウトによって子どもの自立心を育てることができる」とするプロジェクトを実施していることが話題になっているよう。子どもの成長とお部屋のレイアウトって、そもそもどう関係しているの?植草学園大学発達教育学部の小川晶准教授に聞いた。●子どもは「遊び=学び」を心に留めて!「『子どもは遊んで育つ』とよく言うように、子どもにとっては『遊び=学び』です。ところが、大人が子どもに対して自ら学んでほしいと思うことは、身辺のことや学習など、大人目線で『やらなければいけないと思うこと』。そのため、大人の望む学びと、本来の子どもの学びとはズレが出てしまうのです」(小川先生以下同)また、「自立」というと、なんでも自分でやることと思う人がいるが、大人でも他者の力を上手に借りながら立っているもの。そのため、「正しい他者」の力を借りることが大切なのだとか。では、大人が「正しい他者」として子どもに接していくには、どうしたら良いのか。「もともと子どもたちは、何かしたいという欲求をもっていますので、子どもの『~したい』という遊びの欲求が実現しやすい環境を設定してあげましょう」では、子どもの「〜したい」を伸ばすにはどういったおもちゃを用意すればいいのだろう?「例えば、空き箱などを渡して『どういうふうに使っても良いよ』と言ってあげるのがおすすめです。逆に、ボタンを押せば音が鳴るとか、遊び方をオモチャが命令してしまうモノは、子どもの想像力を育てるうえで望ましくありません」●子どもの自立心を養うおもちゃには何がある?子どもの自立心やクリエイティブな力を養うために、小川先生がオススメする上位5個のカテゴリは以下の通り。1)構成遊びができるもの……積み木など2)ごっこ遊びができるもの……キッチン台や赤ちゃんの人形、ご飯に見立てられるものなど3)絵本4)季節・時事問題に関連したもの……生き物を観察するスペースやパズル、ぬりえ、オセロ、将棋など5)戸外遊び「保育園はたいてい以上の5個のカテゴリでお部屋をレイアウトしています。全部が難しい場合は、できるものだけチョイスするのも良いでしょう。また、発達段階に応じて内容も変えていきましょう」●子どもが部屋を散らかすことにも意味があった!?ちなみに、子どもが部屋をおもちゃだらけにしても、「こんなに散らかして!」「早く片付けなさい!」などの言葉を言わないことが大切だとか。「大人にとっては単にモノを散らかしているように見えても、子どもにとっては身近にあるモノを触ったり、引っ張りだしたり、広げたりしながら『これはどうなっているのだろう』と考えていたり、自分なりに何かを作ろうとしていたりします。『観察』『研究』『実験』はどれも大切なこと。『こんなに散らかして!』と言われても意味がわかりません。まずは十分遊んで満足させてあげること。そのうえで、『たくさん遊んだね!』とほめてあげ、一緒に片づけを手伝ってもらうようにすると良いですよ」子どもの自立心を養う部屋は、大人目線で「キレイに整った部屋」でも「おもちゃがたっぷりある部屋」でもなく、子どもの「~したい」欲求を実現しやすい部屋ということ。模様替えの際には、ぜひ一度子どもの部屋を見直してみては?(取材・文:田幸和歌子編集:南澤悠佳/ノオト)
2018年04月07日人は誰だってひとりでは生きていけません。誰かに頼って生きている。ただ、それでも自立して地に足をつけて頑張っている人もいます。そんな女性に男は憧れる!ということで、男性たちに“精神的に自立した女の特徴”について聞いてみたので、ぜひ目指してみてください。文・塚田牧夫恋愛に依存していない「半年前ぐらいに彼女にフラれました。二年以上付き合っていたし、結婚も考えていたので、かなりショック。落ち込んで仕事も手につかないぐらいでした。うちの職場には、ひとりすごく仕事のできる先輩女子社員がいます。仕事熱心で上司からの信頼も厚い。まさに仕事が恋人って感じの人でした。恋愛で悩むことなんてないんだろうと、そんな彼女を見て“いいなぁ”とポロッと言っちゃったんです。そうしたら、それを聞いた別の先輩が“あいつも最近別れたらしいよ”と教えてくれました。しかも、“八年付き合っていたらしい”と。それなのに、まったく動じる様子がない。つ、強ぇぇ~。カッコいいなと思いました」リョウマ(仮名)/27歳人生設計が完璧「高校のときのクラス会に参加したときでした。集まったのは十五人くらい。そのなかに、イタリアから一時帰国しているという女子がいました。その子は、大学卒業後イタリアに渡り、自分のファッションブランドを立ち上げてバリバリ働いているそう。なんでも、高校のときにこれからの人生設計を細かく立てたんだと言います。何歳でイタリアに行って、ブランドを立ち上げてと、年齢で区切って計画し、それを今のところすべて実行しているとのこと。俺なんて、ほぼその日暮らしの生活。給料貰ったら、あるだけ使ってる。計画もなにもあったもんじゃない。その差は歴然……。もう、酒を飲んで“死んだら終わりじゃん!”とクダを巻くしかありませんでした」シンタ(仮名)/30歳間違っていることを的確に指摘「会社の同期七~八人でたまに集まって酒を飲むんです。そこでの話題は、最初は仕事の愚痴。そのうち恋愛事情へと移っていきます。そこで、ひとりの女の子の彼氏が酷いという話になりました。なんでも、まったく働かず、ヒモ状態。それでも好きだから離れられないと。すると、別の女の子が“別れたほうがいい”とピシッと言ったんです。こういうときって、女子の肩を持ちがちだと思うんですが、厳しく言ってのけた。そういう男はなかなか変われない。もし改心するとしても時間が掛かるし、そのときにあなたを選ぶとは限らない。今の関係は依存し合っているだけで、お互いのためにならない。と的確に指摘。そんなに厳しく言わなくても……という雰囲気に周りはなっていたけど。俺も叱られたい……と思いました」タカモリ(仮名)/28歳“男から愛される精神的に自立した女の特徴”をご紹介しました。自立している女性は強く見えます。強い女性は、美しくも見える。そんな女性に密かに憧れを抱く男性は多いので、自分が可愛らしいタイプではない……という方は、そちらにシフトチェンジしてもいいのでは?(C) nenetus / Shutterstock(C) g-stockstudio / Shutterstock(C) Y Photo Studio / Shutterstock
2017年12月25日発達障害支援研究・実践の最前線を学ぶシンポジウム出典 : 発達障害の原因や治療法、支援方法に関する研究は、様々な分野の専門家が取り組んでいる領域です。発達障害のある子どもを育てている保護者や、その周辺の支援者にとって、最新の研究成果は今と未来の生活にどのような影響をおよぼすのでしょうか?誰もが多様で豊かな人生を送ることのできる社会を形成していくためにできることとはなんでしょうか?そんな疑問に応えるシンポジウムのお知らせです。11月26日(日)、「うちの子、少し違うかも...II~エビデンスに基づく発達障害支援をみんなで考える~」と題されたシンポジウムが、東京・お台場のテレコムセンターで開催されます。(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST) 社会技術研究開発センター(RISTEX))家庭・学校・地域・行政等における支援のしくみや最新の取り組みを紹介しながら、様々な支援の場面に横たわる障壁を乗り越え、改善していくための具体的方法について、分野・領域を超えて考えるシンポジウムです。サイエンスアゴラ2017 公開シンポジウム11月26日(日)「うちの子、少し違うかも...II~エビデンスに基づく発達障害支援をみんなで考える~」シンポジウム概要出典 : 日時2017年11月26日(日)10:15~12:30 (開場 10:00)場所テレコムセンタービル 8階 会議室B※新交通ゆりかもめ「テレコムセンター駅」直結参加費無料対象発達障害療育・子育て支援等に携わる方(医療・福祉関係等)学校・教育機関関係者の方行政(国・地方自治体)関係者の方発達障害児支援に関心をお持ちの一般の方、保護者・ご家族の方プログラム:10:00受付開始10:15開始10:20講演■神尾 陽子 氏(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 児童・思春期精神保健研究部 部長)■船曳 康子 氏(京都大学大学院人間・環境学研究科/総合人間学部 准教授)■山野 則子 氏(大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科 教授/スクールソーシャルワーク評価支援研究所 所長)11:15パネルディスカッション■モデレーター:熊 仁美 氏 (特定非営利活動法人ADDS 共同代表)■パネリスト :上記講演者3名、外岡 資朗 氏(鹿児島県こども総合療育センター 所長)12:20フロアとの対話(質疑応答)、まとめ12:30終了出典 : 京都大学医学部卒業、ロンドン大学付属精神医学研究所児童青年精神医学課程終了。京都大学医学部精神神経科助手の後、米国コネティカット大学(フルブライト研究員)で自閉症研究に従事した後、九州大学大学院人間環境学研究院助教授を経て、2006年より国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・思春期精神保健研究部部長、2010年より山梨大学客員教授、2017年よりお茶の水女子大学客員教授を併任。出典 : 年京都大学医学部卒業。京都大学医学部付属病院、京都市立病院にて研修後、京都大学大学院医学研究科に入学し、認知症の臨床研究を行った。2000年からは、カリフォルニア工科大学行動生物学教室に留学し、小鳥の歌を用いた音声発達の臨界期の研究に従事。2003年に帰国し、こころの発達、発達障害の分野の臨床と研究に従事。日本学術振興会特別研究員、京都大学医学部付属精神科助教を経て、2015年より現職。出典 : 関西学院大学社会学研究科後期博士課程修了、博士(人間福祉)。内閣府:子どもの貧困対策検討委員会委員・有識者会議委員、文部科学省:中央教育審議会生涯学習分科会委員、企画調整部会委員、家庭教育支援の推進方策に関する検討委員会座長、教育相談等に関する調査研究会議委員、厚生労働省:社会保障審議会臨時委員、ほか国の委員多数。大阪府子ども施策審議会会長、子どもの貧困部会部会長、大阪府スクールソーシャルワーク配置事業スーパーバイザー、ほか多数。出典 : 年、慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。2011年、自閉症児に効果的な早期療育が届くことを目指し、NPO法人ADDS設立。2013年、同大大学院後期博士課程を単位取得退学、同大先導研究センター研究員。自閉症児のコミュニケーション研究や、早期療育の実践研究に携わる。NPO法人では、保護者が家庭療育に取り組むためのペアレントトレーニング、セラピスト認定制度等を実施し、現在までにセラピストを約100名養成、ペアレントトレーニングを約200家庭に提供してきた。出典 : 小児科医師。1988年、熊本大学医学部卒業、熊本大学大学院医学研究科へ入学後、同大医学部附属病院発達小児科にて勤務し、1996年、熊本大学大学院単位取得終了。1999年より鹿児島市立病院小児科(小児神経科)で医師、医長、科長を歴任後、2007年より鹿児島県児童総合相談センター療育指導部長、2010年より現職。鹿児島県こどもの虐待問題研究会副会長を併任。主催者からのメッセージ「国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の社会技術研究開発センター(RISTEX)では、「社会のなかの科学・社会のための科学」の理念のもと、社会の具体的な問題の解決を目指す研究開発を推進しています。今回のシンポジウム(入場無料)では、RISTEXにおける関連プロジェクトの成果も踏まえながら、家庭・学校・地域といった場面での発達障害支援における課題を改善し、のりこえていくための具体的なとりくみ等についての情報提供・共有や議論を行うことを目的としています。」昨年度も実施し、好評を博したシンポジウムの第2弾。様々なプロジェクトの成果の紹介や、必要とされる支援についての議論が行われます。本人や保護者はもちろん、教育や支援に関わる方に幅広く、足を運んでいただきたいシンポジウムです。イベント申し込みはこちら以下のリンクから申し込みが可能です。定員200名(予定)、氏名の登録は必須ではありません。お問い合わせは、下記のページの「主催・お問い合わせ」に情報が記載されておりますので、そちらからお願いいたします。サイエンスアゴラ2017 公開シンポジウム開催(入場無料) - 社会技術研究開発センター
2017年11月11日避難行動要支援者って?災害時に避難しにくいのはどんな人?出典 : 地震や津波、水害などの災害が起きたとき、自力で避難が難しかったり、避難に際して特別な配慮が必要な場合があります。阪神淡路大震災や東日本大震災の時などにも、高齢者や障害のある方の中には自ら避難するのに何らかの困難を抱えた方も多くいました。たとえば以下のような人は一人では避難しにくいと考えられます。・視覚・聴覚障害があり、災害発生時に周りの状況の把握がむずかしい。災害情報が得にくい・高齢者・身体に障害がある人で、自力での避難が困難な人・知的障害や精神障害などがあり、地震や災害が起きた時に、どう行動したらよいかわからない障害のある人・重度心身障害者、人工呼吸器や温度調整が必要な人そのため、このような人を避難行動要支援者とし、名簿を作成してスムーズな支援ができるように平成25年6月、災害対策基本法が改正されました。またこれらの周知のため、今年(平成29年)パンフレットや事例集も作成されました。リーフレット「災害時に備えて今できること」|厚生労働省避難行動要支援者の避難行動支援に 関する事例集|内閣府災害対策基本法改正によりできた「避難行動要支援者名簿」の制度出典 : この法律で、市町村に避難行動要支援者名簿の作成が義務付けられました。簡単に言うと、上記のような一人では避難が困難な人が、災害時にサポートを受けられるように事前に登録しておくという制度です。自治体が特に支援が必要な人を把握するとともに、災害時にスムーズに支援ができるよう、消防機関や警察、民生委員などの避難支援に関係する人に情報が共有できるようにすることが定められました。名簿には個人情報が含まれるため、災害対策基本法で個人情報漏えい防止のための規定もあります。実際に名簿をつくり、運用するのは市町村です。具体的な支援や制度については、自治体によって異なる場合があるので、お住まいの市町村に問い合わせることをおすすめします。発達ナビのユーザーの皆さんの中には、療育手帳や精神障害者福祉手帳の取得時などに名簿への登録や、情報提供の同意などを求められる場合があるかもしれません。また、災害があったときに一人で避難することが難しそうだと感じている人もいるかもしれません。避難行動要支援者がどのような支援を受けられるのかを知り、必要に応じて名簿に登録することで、災害への備えの一つとしてはいかがでしょうか?災害対策基本法避難行動要支援者名簿の作成等に係る取組状況の調査結果どんな支援をしてくれる?出典 : ・避難のための情報伝達情報を得ることが難しい人のために、その人が情報を得やすい方法で災害情報を得られるようにサポートします。・避難支援災害時、避難行動を支援します。また、要支援者の特性に合わせた個別の避難計画の作成や防災訓練をする場合もあります。平常時も支援者による声かけや見守りにつなげておくことも含まれます。・安否確認名簿が災害時の安否確認に活用できます。・避難場所以降の避難行動要支援者への対応避難した後も、避難場所での支援者への引き継ぎがスムーズに行えることがあります。名簿への登録は?出典 : 災害対策基本法では、以下を避難行動要支援者と定め、市町村に把握と名簿の作成を義務付けています。当該市町村に居住する要配慮者のうち、 災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に自ら避難する ことが困難な者であつて、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため 特に支援を要するもの具体的な対象者の範囲はお住まいの市町村によって異なります。以下に千葉市の場合をご紹介します。名簿に掲載される方65歳以上のひとり暮らしの方で、介護保険の要介護認定区分1・2の方、または要支援認定区分1・2に該当する方要介護認定区分3~5に該当する方次に該当する障害がある方視覚障害(1級又は2級)、聴覚障害(2級)、上肢機能障害(1級又は2級)、下肢機能障害(1級又は2級)、体幹機能障害(1級、2級又は3級)、乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害のうち上肢機能障害(1級又は2級)、乳幼児期以前の非進行性の脳病変による運動機能障害のうち移動機能障害(1級、2級又は3級)、呼吸器機能(1級)、小腸機能(1級)、精神障害(1級)、知的障害(AまたはⒶ)難病患者で身体障害者手帳1・2級の方及び小児慢性特定疾病等で療養負担過重患者の方制度の運用も自治体によって異なります。自分が名簿に登録されているか確認したいときや、定められた対象ではないが一人での避難が困難な場合などで、名簿への登録を希望するときはお住まいの自治体に問い合わせてください。制度の運用方法は市町村によって異なりますが、以下に大まかな流れをご紹介します。1. 市町村が支援が必要な人の情報を集め、避難行動要支援者名簿を作成します。避難行動要支援者名簿には、掲載者の氏名、生年月日、性別、住所、電話番号その他の連絡先、避難支援等を必要とする事由、その 他避難支援等の実施に必要な事項が掲載されます。参考:災害対策基本法49 条10 第 2 項2. 名簿情報を平時から支援者に提供していいか、確認がされ、問題なければ同意します。3. 同意した人の名簿情報が消防、警察、民生委員などの支援者に提供されます。4. 支援者が日常の声かけなどの見守りや避難訓練などの支援を行います。5. 災害時には市町村や支援者により避難行動に関する支援や安否確認などが行われます。個人情報が支援者に提供されることに不安を感じる人もいるかもしれません。災害対策基本法によって、避難行動要支援者名簿を提供した支援者には守秘義務が発生します。また各自治体で名簿情報の漏えいの防止のため必要な措置を講ずることも定められています。参考:避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針|内閣府名簿に登録がなくても避難行動に配慮が必要な人もいます出典 : 避難行動要支援者として名簿に登録していない人でも、災害時の避難に困難を抱える要配慮者の人がいます。たとえば発達障害のある人は、自閉症などの特性から、いつもと違うことに強い不安を感じたり、パニックになってしまうことがあります。学習障害がある場合、電光掲示板や掲示物などから情報を得るのが難しいかもしれません。障害が軽度で、名簿に登録していない人でも避難時に思わぬ困難が生じる可能性があることを覚えておきましょう。また外国の人は、日本語での緊急避難速報や避難誘導の声かけが理解できないかもしれません。このほかにも外見からは障害があることがわからない人もいます。もちろん妊娠している人や乳幼児、高齢者なども避難の際に配慮が必要です。全ての人が一人ひとり日ごろから、防災意識を持ち準備することが、地域に住むさまざまな人を災害から身を守ることにつながります。また災害時には、まず自分の身を守ることが第一ですが、周りに困っている人がいないかどうかにも目を配るように心がけたいですね。参考:要援護者の特性ごとの避難行動等の特徴|大阪市住吉区まとめ出典 : 避難行動要支援者というと、高齢者や身体に障害がある人をイメージすることが多いかもしれません。ですが、その他にも避難に際して支援が必要な人もいます。知的障害や精神障害のある方の中には非常時の状況判断が一人では難しい場合もあるでしょう。言語障害のある人は見た目からはわかりませんが、緊急事態を言葉で人に伝えることが難しい場合も考えられます。災害はいつ発生するかわかりません。まわりに様々な困難のある人がいること、そして災害が起きたときのことを想定して事前に対策をすることが、もしもの時の大きな備えとなります。避難行動要支援者名簿への登録はその一つです。行政や避難支援者に受けられる支援にはさまざまなものがあり、避難時のサポートだけでなく、もし避難生活がはじまっても引き継がれます。情報の共有をすることで、日ごろから地域の支援者ともつながりが持てます。また、名簿への登録がない人でも、避難時に支援を必要としている人がいるかもしれないことを心に留めておきましょう。
2017年09月01日発達支援施設とは?発達が気になるお子さんや、障害のあるお子さんを、ご家庭の中だけでサポートすることは容易なことではありません。そういった子どもたちのためにあるのが「児童発達支援」や「放課後等デイサービス」などの発達支援施設です!児童福祉法では、障害児通所支援と呼ばれ、全国各地にある施設に直接通うことで、必要なサポートを受けることができます。原則的に、小学生未満の未就学の子どもが通うことができるのが児童発達支援、小学生~高校生の就学児童が通うことができるのが放課後デイサービスです。児童発達支援では、小学校就学前の子どもを主に対象とし、支援を受けることができる施設です。日常生活の自立支援や機能訓練を行ったり、保育園や幼稚園のように遊びや学びの場を提供したりといった、多様な支援を目的としています。サービス・利用方法・費用・手続きの流れについては、以下の記事に詳しくまとめられています。放課後等デイサービスとは、障害のある就学児童(小学生・中学生・高校生)が学校の授業終了後や長期休暇中に通うことのできる施設です。放課後等デイサービスでは、生活力向上のためのさまざまなプログラムが行われています。トランポリン、楽器の演奏、パソコン教室、社会科見学、造形など習い事に近い活動を行っている施設もあれば、専門的な療育を受けることができる施設もあります。サービス・利用方法・費用・手続きの流れについては、以下の記事に詳しくまとめられています。どんな支援が受けられるの?児童発達支援や放課後等デイサービスにはさまざまなタイプがありますが、一部の施設では療育的なアプローチによる支援を受けられることもあります。ソーシャルスキルトレーニングをはじめ、さまざまな独自の療育プログラムが組まれている場合もあり、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など専門資格を保有しているスタッフがいる施設もあります。また、障害のある子どもにとって、児童発達支援や放課後等デイサービスは、家庭・学校(園)につぐ3つ目の居場所となります。子どもにあった施設を選ぶことができれば、親子ともども充実した時間を過ごすことができるはずです。発達支援施設を選ぶときのポイントは?お住まいの地域にどんな施設があるかは、保健センター、子育て支援センター、児童発達支援事業所、発達障害者支援センターや、市町村の窓口で確認することができることもあります。これらの窓口で、子どもの特性にあった施設について相談してみることも有効です。公共の相談窓口以外に、インターネット上で施設を探すこともできます。LITALICO発達ナビの「施設情報」では、全国の児童発達支援施設や放課後等デイサービスを、合わせて約15,000施設掲載しています。それぞれの施設の受け入れ状況や、サポートの内容も詳しくまとめられています。また、各施設のスタッフが自分たちで更新している写真付きのブログや、実際の利用者さんからの口コミ情報も合わせて見ることができます。さらに、発達ナビ上から24時間いつでも、空き状況の確認や教室見学などの問い合わせをすることが可能です。利用にかかる費用は?児童発達支援と放課後等デイサービスは障害児給付費の対象となるサービスです。通所受給者証を取得することで国と自治体から利用料の9割が給付され、1割の自己負担でサービスを受けることができます。生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯: 0円市町村民税課税世帯(年間所得がおおむね890万円以下の世帯): 4,600円上記以外(年間所得がおおむね890万円以上の世帯): 37,200円このほかにおやつ代などの食費や教材費などの実費が必要になる場合もあります。また、自治体により独自の助成制度があります。児童発達支援の利用にかかる費用について、詳しくはこちらのコラムの「児童発達支援施設の利用方法」の章にまとめられています。生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯: 0円市町村民税課税世帯(前年度の年間所得がおおむね890万円以下の世帯): 4,600円上記以外(前年度の年間所得がおおむね890万円以上の世帯): 37,200円原則一割負担ですが、前年度の年間所得によっては負担額が0円であったり、1割以上である場合もあります。施設によってはおやつ代や制作物の材料代などがかかるところがあります。これらに加え、自治体により独自の助成制度がある場合もあるので、行政の窓口に問い合わせてみましょう。放課後等デイサービスの利用にかかる費用について、詳しくはこちらのコラムの「放課後等デイサービスの利用方法」の章にまとめられています。施設の利用方法は?発達支援施設に通うためには「通所受給者証」が必要になります。通所受給者証はお住まいの市区町村の福祉担当窓口・障害児相談支援事業所などに申請を行うとで取得することができます。この通所受給者証があることで、自己負担1割でサービスを受けることができるのです。障害者手帳がなくても、通所受給者証があれば、「児童発達支援」や「放課後等デイサービス」を利用できます。詳しい取得法や、申請の方法はこちらを参考にしてください。その他にも受けられるサービスはあるの?また、児童発達支援や放課後等デイサービス以外にも、受けられる支援があります。受けられる支援の詳細や申請方法はこちらにまとめられています。療育手帳・障害者手帳とは?障害者手帳とは、障害のある人が取得することができる手帳です。障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じてさまざまな福祉サービスを受けることができます。身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などの種類があります。まとめサービス・支援は多岐にわたるため、すべてを把握できず戸惑うこともあるかと思います。そんなときは、早めに相談することで、一歩ずつ疑問を解決してゆきましょう。保健センター、子育て支援センター、児童発達支援事業所、発達障害者支援センターや、市町村の窓口に相談することで、次のステップが見えてくるかもしれません。また、児童発達支援事業所や放課後等デイサービスなどのスタッフも相談に乗ってくれるはずです。一人で抱え込まず、相談できる相手を見つけ、適切な支援につなげていくことが大切です。
2017年08月29日フェリシモのユーモア雑貨ブランド『YOU+MORE![ユーモア]』から、かわいいカワウソたちのリアルなイラストがプリントされた自立するスリッパのウェブ販売が7月20日より開始されています。この「自立するカワウソスリッパ」は、YOU+MORE!の「妄想商品化道場」から生まれたアイテムで、お題「妙に存在感のあるスリッパ」へ、このじさんが投稿したアイデアが投票による支持を集め、商品化されました。まるでカワウソが「おかえり!」とお迎えしてくれているかのようカワウソが手を前にしてお行儀よくご主人の帰りを待っている様子がスリッパに描かれており、玄関に置くと、まるで「おかえり!」とお迎えしてくれているような気持ちに。ちょこんと立って待っている姿を思い出すたびに早く帰りたい気持ちがわいて、毎日癒されそう。そんな愛らしいカワウソの姿には、きっとお客さまとの会話も弾みます。「おかえり! 玄関で立って待ってる 自立するカワウソスリッパ」をユーモアBLOGでチェック自立する秘密は、インソールがスタンドの役割をしてくれるから。スリッパ立てや収納かごを置く必要がなく、玄関まわりがすっきり。【NEW】YOU+MORE!おかえり! 玄関で立って待ってる 自立するカワウソスリッパの会月1足¥1,950(+8%¥2,106)・素材/ポリエステル100%中材:EVA樹脂※手洗い可(インソール部分のみ)・サイズ/22.5~25cmに対応※この新商品は2017年9月分からのお届けです。(8月分ではお届けできません)・毎月1回、同じものをお届けします。(中国製)商品の詳細とお申し込み商品のご注文・お問い合わせ0120-055-820(通話料無料)0570-005-820(通話料お客さま負担)(受付時間:月曜~金曜/午前9時00分~午後5時)※携帯電話など「0120」を利用できない場合は、「0570」で始まる番号をお使いください。※お客さまからのお電話は、ご注文の内容を確認・記録するために録音させていただいております。※「0570」通話料は20秒につき10円(税別)かかります。※PHS・一部のIP電話ではご利用できない場合があります。
2017年08月23日障害者総合支援法の自立支援給付とは?出典 : 障害者総合支援法が定めるサービスには、大きく「自立支援給付」と「地域生活支援事業」の2つの種類があります。自立支援給付は、利用するサービス費用の一部を行政が障害のある方へ個別に給付するものです。具体的には、障害に関する医療や福祉サービス、福祉用具(補装具)などの費用が給付されます。自立支援給付の基本的な運用ルールは、国(厚生労働省)が定めます。これに対し、地域生活支援事業は、国が一律に運用ルールを定めるのではなく、障害のある方がお住まいの各地域で運用ルールを定めて実施した方が実情に応じた対応を期待できる事業や、一般的な相談対応のように個別の給付には当たらない事業をまとめたものです。例えば1人では外出が困難な方への付き添いを提供する「移動支援」や、手話通訳者や要約筆談ができる人を派遣・設置する「コミュニケーション支援」といった事業が挙げられます。詳しい法律の概要やサービスの内容などは次のリンクを参考にしてください。この記事では、自立支援給付の利用申請方法・利用負担額を詳しく解説していきます。障害者総合支援法の給付サービスの申請方法出典 : 自立支援給付の利用手続きはサービスごとに申請方法が異なります。それぞれの申請方法を詳しくご紹介します。障害福祉サービスには「介護給付」と「訓練等給付」の2種類があり、それぞれ申請の流れが多少異なります。介護給付を希望する場合は障害のある方の生活環境を踏まえ、どのような支援をどの程度必要とするかといった度合いを測る「障害支援区分(以下、支援区分)認定」を受けることが必要になります。訓練等給付を希望する場合には原則として支援区分の認定は不要ですが、共同生活援助(グループホーム)を利用する場合には、支援区分認定が必要となります。支援区分は、7段階の区分に分かれ、もっとも支援の必要性が高い区分が「6」、以下「5・4・3・2・1」と続き、もっとも支援の必要性が低い場合は「非該当」となります。支援区分は7段階の区分に分かれ、もっとも支援の必要性が高い区分が「6」、以下「5・4・3・2・1」と続き、もっとも支援の必要性が低い場合は「非該当」となります。この支援の必要性の区分によって、支給されるサービスの時間に違いが出てきます。一部のサービスは支援区分が低いと利用できないこともあります。以下が申請からサービス利用までの流れです。1. 市区町村の障害福祉担当窓口へ申請申請の際には、状況に応じて障害者基礎年金1級の受給の有無や介護保険申請の状況などを聞かれる場合があります。2. 障害者支援区分認定調査市区町村の認定調査員による面接が行われ、全国共通の質問票から心身の状況に関する80項目と状況の調査が行われます。詳しくは次のリンクをご覧ください。参考:障害者総合支援法における「障害支援区分」の概要|厚生労働省3.一次判定認定調査の結果に基づき、コンピューター判定が行われます。4.二次判定一次判定の結果と状況調査、医師意見書などを踏まえ、市区町村が主催する、支援区分や特別な支給決定(必要とするサービス量が基準よりも多い支給決定など)を審議する「審査会」で二次判定が行われます。医師意見書とは、医師が申請した方の心身の状態、特別な医療などに意見を付すものです(市区町村が依頼します)。5.障害区分認定二次判定の結果に基づき、非該当、区分1~6の全7段階で支援区分認定が行われます。各サービスの区分ごとのサービス量は上記のリンクを参考にしてみてください。6.サービス利用意向の聴取・サービス等利用計画案の提出支援区分の認定と並行して、市区町村から福祉サービスの利用等に関する計画(サービス等利用計画、または障害児支援利用計画と呼びます)の案を提出するように求められます。サービス等利用計画案、障害児支援利用計画案は市区両村から指定された特定相談支援事業者、障害児相談支援事業所が作成しますが、申請者自身による作成も可能です(申請した方自身が作成する計画をセルフプランと呼びます)。7.支給決定支援区分や本人の状況、家族・家庭の状況、現在の困りごとや将来に向けた希望、福祉サービスの利用意向、サービス等利用計画案などを踏まえてサービスが支給決定され、受給者証が申請者に通知されます。8.サービス担当者会議申請した方が利用する全サービスの担当者(サービス管理責任者)が出席し、利用する方に適したサービス提供のあり方や、事業所ごとに作成する「個別支援計画」の方向性などについて話し合われます。9.支給決定時のサービス等利用計画の作成市区町村の支給決定やサービス担当者会議での案協議をもとに、最終的なサービス等利用計画を作成します。(セルフプランの場合には、8・9が省略されることがあります)10.サービスの利用開始申請した方はサービスを提供する事業所と利用契約を結び、サービスの利用を開始します。サービスの量や内容については、サービス利用開始後であっても必要に応じて見直すことができます。Upload By 発達障害のキホン自立支援医療には、育成医療・更生医療・精神通院医療があります。育成医療は身体障害のある子ども向け、更生医療は身体障害のある方向け、精神通院医療は精神疾患があって定期的に通院している方向けに、医療の給付を行うものです。利用手続きに関しては市区町村ごとに異なるため、最寄りの市区町村または都道府県窓口に問い合わせてください。申請の際には下記のような事項や持ち物が必要になります。育成医療: 申請書、所得が確認できる書類、医師の意見書など更生医療: 身体障害者手帳精神通院医療: 指定医療機関の中から通院先を決めておくこと車いすや義足、補聴器や白杖などの補装具を製作・修理する際に要する費用の給付を「補装具費」と呼びます。補装具費の給付を受けるためには、障害のある子どもの保護者または障害のある本人が、お住まいの市区町村に申請します。市区町村は医師の意見書による身体障害者更生相談所の判定・意見を依頼し、補装具の製作や修理が必要かどうか決定し、給付が認められると補装具費支給決定通知書、補装具費支給券が発行されます。その後、補装具業者と製作・修理の契約を結び、完成品を受け取るとともに利用者負担(原則1割負担)を支払うことになります。障害者総合支援法の自立支援給付、利用者負担額はいくら?出典 : 障害者総合支援法の障害福祉サービスを利用した際の利用者負担は、原則として「1割」です。ただし、世帯ごとの前年度所得に応じて負担額の月額上限が定められているため、その金額以上の自己負担は生じないことになっています。利用月額が0円に免除される場合もあります。特に、生活保護を受けている世帯や住民税が非課税の世帯については、利用者負担はありません。世帯の範囲には、障害がある大人の場合は利用する本人と配偶者が含まれ、本人と配偶者の前年度所得を参考に負担額を決定します。親の所得は本人の前年度所得には換算されないことになっています。障害がある子どもの場合は、保護者の属する住民基本台帳での世帯が範囲となります。月額上限負担額の目安として、下記を参考にしてみてください。■障害者の利用者負担・生活保護受給世帯・・・0円・市区町村民税非課税世帯・・・0円・前年度所得約300万円以上~約600万円以下の方・・・9,300円・前年度所得約600万円以上・・・37,200円以上が障害のある方に提供している障害福祉サービスの利用者負担額になります。ただし、サービス事業所やグループホームなどで発生する食費、光熱費、交通費などの生活費などは別途に自己負担となります。出典:障害者の利用者負担|厚生労働省出典:障害福祉サービスの利用について|厚生労働省自立支援医療の場合には、下記の条件に当てはまる方であれば、0円~20000円までの月額負担上限となります。下記の条件に当てはまらない場合は原則1割負担となっています。また、入院時の食事療養費又は生活療養費(いずれも標準負担額相当)については原則自己負担になります。・生活保護世帯・・・0円・市町村民税非課税世帯で本人収入が80万円未満・・・2500円・市町村民税非課税世帯で本人収入が80万円以上・・・5000円・市町村民税を33000円以上納めている・・・育成医療の経過措置5000円・市町村民税を33000円未満から23.5万円以下納めている・・・育成医療の経過措置10000円・市町村民税を23.5万円未満以上納めている高額治療継続者・・・20000円自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み補装具費の利用者負担額は原則1割です。ただし世帯の所得に応じて負担上限額が設定されています。・生活保護世帯・市町村民税非課税世帯・・・0円・それ以外の世帯・・・37,200円また、補装具費については障害者本人または世帯が一定所得以上(市町村民税所得割の最多納税者の納税額が46万以上)の場合、給付対象外となります。また、例えば補装具を購入すると世帯の所得状況によっては生活保護の対象になってしまう場合があります。それでは本末転倒ですので、その場合は利用者が負担する費用は生活保護の対象とならない範囲まで減免することになっています。出典:補装具の利用者負担|厚生労働省障害者総合支援法が定める、医療費や食費の免除・減免制度出典 : 障害者総合支援法では条件を満たした方に向けて、生活費や医療費など別途利用料金を超えてかかった費用を免除する制度があります。■障害のある人向けの費用免除と上限・療養介護を利用する場合は、医療費と食費の軽減措置があります・入所サービス、通所サービスを利用する場合、食費・光熱費実費負担に対して減免・軽減する制度があります・グループホームの利用者向けに家賃助成する制度があります■世帯での合算額が基準額を超える場合の高額障害福祉サービス給付費同一世帯に障害福祉サービスを利用する方が複数いる場合や障害児が障害者総合支援法と児童福祉法のサービスを利用している場合などに利用者負担の合計額が一定の額を超えるとき、高額障害福祉サービス給付費が支給され利用者負担額が軽減されます。費用免除や上限、高額障害福祉サービス費についての詳しい内容は次の資料を参考にしてみてください。障害福祉サービスの利用について|厚生労働省まとめ出典 : 障害者総合支援法の給付支援における申請方法は、サービスごとに異なります。また障害福祉サービスの中でも介護給付、訓練等給付によって異なるため、複雑に捉えがちです。とはいえ、ほとんどのサービスは市区町村の障害福祉担当窓口で所定の書類への記入や提出を行えば、その後はある程度まで役所がリードしてくれますから、大まかな仕組みを把握していれば問題ないでしょう。また利用者負担額についても、給付を受ける人や世帯の収入に応じて市区町村が設定しますので、細かいルールまで把握する必要はありません。実際の運用ルールは複雑な総合支援ですが、手続きなどで迷ったらお住まいの市区町村の障害福祉担当課や市区町村から委託されている基幹相談支援センターや委託相談支援事業所へ相談してみましょう。
2017年08月04日障害者総合支援法とは?出典 : 障害者総合支援法とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」の通称で、障害がある方もない方も住み慣れた地域で生活するために、日常生活や社会生活の総合的な支援を目的とした法律です。障害がある子どもから大人を対象に、必要と認められた費用の給付や貸与などの支援を受けることができます。制度の実施主体は市区町村、都道府県などの行政機関となります。参考:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律障害者総合支援法が定めるサービスには、大きく「自立支援給付」と「地域生活支援事業」の2つの種類があります。自立支援給付は、利用するサービス費用の一部を行政が障害のある方へ個別に給付するものです。具体的には障害に関する医療や福祉サービス、福祉用具(補装具)などの費用が給付されます。自立支援給付の基本的な運用ルールは、国(厚生労働省)が定めます。これに対し、地域生活支援事業は、国が一律に運用ルールを定めるのではなく、障害のある方がお住まいの各地域で運用ルールを定めて実施した方が実情に応じた対応を期待できる事業や、一般的な相談対応のように個別の給付には当たらない事業のことをまとめたものです。例えば1人では外出が困難な方への付き添いを提供する「移動支援」や、手話通訳者や要約筆談ができる人を派遣・設置する「コミュニケーション支援」といった事業が挙げられます。また、障害のある方の日中活動を支援する「地域活動支援センター」や、生活自立度が高い人へ住まいの場を提供する「福祉ホーム」などの運営も、地域生活支援事業の枠組みに含まれています。障害のある方の生活スタイルは地域によってさまざまですので、地域生活支援事業のサービス内容も都道府県・市区町村によって異なります。地域生活支援事業には、相談支援も含まれます。お住まいの地域で提供されているサービスにどんなものがあるのか?給付支援を受けたいけれど条件は満たしているのか?などといった福祉サービスの利用に関することから、一般的な生活上の相談まで、さまざまな相談に応えます。障害福祉サービスの 利用について|全国社会福祉協議会障害者総合支援法に基づくサービスの利用対象は以下のように定められています。障害者手帳がなくても、医師の診断書により障害や定められた疾患のあることが確認されれば、利用対象となるケースもあります。・身体障害者・・・身体に障害がある18歳以上の人で、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けている人・知的障害者・・・障害者福祉法にいう知的障害者のうち18歳以上の人・精神障害者・・・統合失調症、精神作用物質による急性中毒、またはその依存症、知的障害、精神病室などの精神疾患を持つ人(知的障害は除く)・発達障害者・・・発達障害があるため、日常生活や社会生活に制限がある18歳以上の人・難病患者・・・難病等があり、症状の変化などにより身体障害者手帳を取得できないが、一定の障害がある18歳以上の人・障害児・・・身体障害、知的障害、発達障害を含んだ精神障害がある児童、または難病等があり、一定の障害がある児童参考文献:遠山真世,二本柳覚,鈴木裕介/著『これならわかるすっきり図解障害者総合支援法』2014年 日経印刷/刊障害者総合支援法の自立支援給付で受けられる3つの給付サービス出典 : 自立支援給付には大きく障害福祉サービス(介護給付・訓練等給付)、自立支援医療、補装具という3つの給付があります。障害福祉サービスはさらに「介護給付」と「訓練等給付」の2類型へ分類されます。介護給付とは、障害があることで必要となる介護・介助サービス費用の一部を給付するものです。訓練等給付とは、就労に向けた訓練や福祉的な就労、安定した就労を支援するサービス、あるいはグループホームなど費用の一部を給付するものです。■介護給付・居宅介護(ホームヘルパー):食事や入浴、トイレなどの介助を提供します。・重度訪問介護:重度の肢体不自由や重度の障害のために常時の介護や見守り、外出支援などを必要とする方に、長時間の総合的な支援を提供します。・同行援護:視覚障害により自力での移動が難しい方に対して外出時の支援を提供します。・行動援護:行動障害があることで外出時などの支援が必要な方に対して、危険を避ける、先の見通しを立てる、コミュニケーションを仲立ちするなどの支援を提供します。・重度障害者等包括支援:最重度の障害(原則として障害支援区分が最重度の「6」であること)があり、常時の介護を必要としている方に対して、居宅介護や短期入所、生活介護など複数の介護サービスを組み合わせて提供します。・短期入所(ショートステイ): 障害のある方を介護している家族などの病気や所要、一時的な休養などのため、短期間、施設に入所するサービスを提供します。・療養介護:医療的ケアと介護を常に必要とする方に対して、医療機関などで医療サービスや介護、介助などをトータルに提供します。・生活介護: 日常的な介護や見守り、生活支援などを必要としている方(原則として障害支援区分「3」以上であること)に対して、日中の介護、介助や見守り支援を行うほか、創作的活動や生産活動、地域との交流活動などを提供します。・施設入所支援:重度の障害のある方(原則として障害区分「4」以上であること)に対して、施設内での夜間の介護、介助や見守り支援などを提供します。■訓練等給付・自立訓練: 障害のある方が地域で自立した生活を送ることができるよう、身体機能と生活能力の向上を目指した訓練を提供します。自立訓練には機能訓練と生活訓練の2種類があります。・就労移行支援: 一般企業での就労や、自ら企業することを希望する方に対して、就労や企業に必要な知識・能力の向上を図る訓練を提供しています。・就労継続支援: 一般企業などで働くことが難しい方に対して、福祉的な支援を受けながら働く場所を提供し、就労に向けた知識・能力の向上を目指す支援を提供します。就労継続支援には、雇用契約を結び最低賃金の支払いを原則とする「A型」と、雇用契約は結ばずに軽作業などを中心とする「B型」の2種類があります。・共同生活援助(グループホーム):標準的には5名程度(最大でも10名)の共同生活を行う住居において、相談や日常生活上の援助、食事や入浴、トイレなどの介護サービスを提供します。グループホームから一般住宅の生活に移行を目指す人を対象とした「サテライト型」もあります。自立支援医療とは、心身の障害の状態に対応した医療に対して、医療費の自己負担額を軽減する医療費の公費負担制度です。障害者自立支援法の成立以前はそれぞれ身体障害者福祉法に基づく「更生医療」、児童福祉法に基づく「育成医療」、精神保健福祉法に基づく「精神通院医療費公費負担制度(32条)」と、各個別の法律で規定されていました。これらを一元化した新しい制度として自立支援医療制度が創設されました。よって根拠となる法律はそれぞれの法律におきながらも、障害者総合支援法のもとで給付が行われるようになりました。給付には市区町村等で自立支援医療費支給の認定(支給認定)を受ける必要があります。・育成医療:身体障害のある子どもを対象に、障害を改善、軽減することで生活の能力を得ることが期待される治療に対して医療費の自己負担を軽減するものです。・更生医療:身体障害者を対象に、障害を改善、軽減することで生活の改善が期待される治療に対して医療費の自己負担を軽減するものです。・精神通院医療:精神疾患(てんかんを含む)の人を対象に、精神科の通院医療にかかる医療費の自己負担を軽減するものです。日常生活を円滑に送るために、身体の欠損や障害を負った身体機能を補完・代替する車いすや装具、義肢や補聴器、白杖などの用具に対して、補装具費(原則として、購入・修理費用の1割)を支給するものです。障害者総合支援法の地域生活支援事業は地域の実情に応じた支援を提供出典 : 地域生活支援事業は都道府県や市区町村が地域の実情に応じてさまざまなサービスや事業を実施するものです。住民に身近な市区町村で実施する地域生活支援事業には、外出時の付き添いを行う「移動支援」や、福祉用具を給付、貸与する「日常生活用具」、手話通訳や要約筆記を派遣する「意思疎通支援」、判断力が十分ではない人が成年後見人制度を利用しやすくするための「成年後見人支援事業」などがあります。地域生活支援事業には市区町村が主体の事業と都道府県が主体の事業があり、都道府県は人材育成や都道府県内の広域な事業を担うことになっています。Upload By 発達障害のキホン■市区町村事業・障害に対する理解促進・啓発・障害のある方や家族が自発的に行う活動の支援・相談支援事業・補助を受けなければ成年後見制度の利用が困難である方への費用助成・手話通訳者、要約筆談者などの派遣・設置・日常生活具の給付または貸付・手話奉仕員養成研修・移動支援事業・地域活動支援センターの設置・運営・福祉ホームの設置・運営・その他の日常生活又は社会生活支援など■都道府県事業発達障害や重症心身障害、高次脳機能障害など、支援に際して高い専門性や広域性が必要とされる障害について、相談に応じ、必要な情報提供を行っています。また手話通訳士や要約筆記者などの意思疎通ができる人材の育成を行っています。障害者総合支援法の相談支援事業は、困った時の強い味方出典 : 障害者総合支援法の下では、さまざまなサービスを組み合わせて支援プランをつくることができます。しかし、実際に利用するとなると、どのようなサービスがあって、自分はどれを受けられるのか、分からない点や不安な点が出てくると思います。その場合は、市区町村の障害福祉担当窓口や市区町村から委託された基幹相談支援センター、市区町村から指定を受けた特定相談支援事業所で相談支援を受けることができます。■基本相談支援障害がある方の福祉に関するさまざまな問題について、障害のある方や家族からの相談に応じ、必要な情報の提供、障害福祉サービスの利用のアドバイスなどを行うほか、成年後見人制度の利用など権利擁護のために必要な援助も行います。窓口は市区町村や市区町村から委託された基幹相談支援センター、市区町村から指定を受けた特定相談支援事業所になります。■計画相談支援・サービス利用支援障害福祉サービスなど申請を行う際に、障害のある方や家族から生活上の困りごとや将来の希望などをうかがい、サービス等利用計画の作成を行います。また福祉サービスを利用する際には、サービス事業者などと連絡調整を行います。窓口は市区町村の障害福祉課または市区町村から指定された指定特定相談支援事業者になります。・継続サービス利用支援支給決定されたサービスの利用状況の検証や生活上の状況確認(モニタリング)を行うとともに、サービス事業者などとの連絡調整を行い、必要に応じてサービス等利用計画の見直しをします。窓口は市区町村の障害福祉課または市区町村から指定された特定相談支援事業者になります。■地域相談支援・地域移行支援障害者支援施設等に入所している障害がある方や精神科病院に入院している精神障害のある方(原則として1年以上入院している方で、市区町村が必要と認める方)を対象に、地域生活へ移行するための支援計画の作成、生活環境が変わることへの不安の解消、外出への同行支援、住居確保、関係機関との調整などを行います。相談窓口は都道府県から指定された一般相談支援事業者になります。・地域定着支援居宅において単身で生活している障害のある方など、地域における安定した暮らしの実現に支援を必要とする方を対象に、常時の連絡体制の確保と、緊急時の対応などの支援を行います。相談窓口は都道府県から指定された一般相談支援事業者になります。■障害児相談支援障害児相談支援は児童福祉法を根拠に障害者総合支援法で実施しているサービスです。・障害児支援利用援助障害のある子どもが利用する障害児通所支援の申請を行う際に、障害児支援利用計画の作成を行います。また福祉サービスを利用する際には、サービス事業者などと連絡調整を行います。窓口は市区町村の障害福祉課または市区町村から指定された障害児相談支援事業者になります。・継続障害児支援利用援助支援決定されたサービスの利用状況の検証や生活上の状況確認(モニタリング)を行い、サービス事業者などとの連絡調整などを行い、必要に応じて障害児支援利用計画の見直しをします。窓口は市区町村の障害福祉課または市区町村から指定された障害児相談支援事業者になります。以上のように障害者総合支援法では、さまざまな相談に応えることができるよう体制を整えています。しかし、指定一般相談支援事業者、指定特定相談支援事業者、指定障害児相談支援事業者と言われても、どこに行って相談すれば良いのか、少々分かりにくいかもしれません。お住まいの市区町村のホームページなどで情報を得たり、または市区町村の障害福祉担当窓口や発達障害者支援センターなどへ問い合わせたりするとよいでしょう。障害がある子ども向けサービスは、児童福祉法で提供されます出典 : 障害のある子ども向けの各種福祉サービスは、児童福祉法に基いて提供されています。これは、平成24年の児童福祉法改正にあわせ、障害があっても「子ども」である以上は児童福祉の枠組みで支援すべきである、という理念を取り入れ、障害児だけが対象の福祉サービスを児童福祉法へ一元化したことによるものです。そのため、障害のある子どもについては、児童期に限定した福祉サービスは児童福祉法、児童も成人も対象となる福祉サービスは総合支援法が適用法令となります。もちろん、利用申請をして支援決定を受ければ、同時に両方のサービスを受けることができます。児童福祉法は子どもの支援に関する法律です。この法律における障害児福祉サービスの対象は障害のある18歳未満の子どもと定義されており、サービスは障害児通所支援と障害児入所支援の2つに分けることができます。支給決定の主体は、障害児通所支援が市区町村、障害児入所支援が都道府県となります。また、児童福祉法における「障害児」の規定には特に障害者手帳の所持が条件となっていないため、サービスの利用に当たり、手帳の有無は問われません。ただし、医師の診断書により障害があることを確認するケースはあります。■障害児通所支援障害児通所支援とは施設や事業所に通所して、日常生活や集団生活を送るために必要な能力を身につける支援を提供するサービスです。児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援の4種類があります。Upload By 発達障害のキホン詳しくは以下の記事、「障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービス)利用手順・施設選びのポイント・申し込み方法まとめ」を参考にしてみてください。■障害児入所支援障害児入所支援とは、療育などの必要性が認められた障害のある子どもを施設に入所させ、自立した生活を送ることができるよう支援するサービスです。障害のある子どもが入所できる施設は全国的にも限られているため、障害児入所支援については都道府県や大規模な政令指定都市などが所管する児童相談所が支給決定しています。障害児入所施設は医療機関を併設しているかどうかによって福祉型障害児入所施設と医療型障害児入所施設の2種類に分類されます。Upload By 発達障害のキホン障害児通所・入所支援を利用するには、通所受給者証または入所受給者証の交付を受ける必要があります。通所受給者証はお住まいの市区町村の福祉担当窓口・障害児相談支援事業所などに申請を行い、サービスの利用が認められ、支給決定を受けると取得できます。入所受給者証は各都道府県や政令指定都市などの児童相談所に申請し、サービスの利用が認められ、支給決定を受けると取得できます。それぞれ、受給者証が交付されたら、指定障害児通所事業所・入所施設などとサービスの利用契約を結ぶことができます。自治体ごとに申請方法が異なりますので、お住まいの地域に確認しましょう。詳しくは以下の記事、「【障害児通所・入所給付費】受給者証の取得方法、体験談まとめ」を参考にしてみてください。まとめ出典 : 障害者総合支援法では一人ひとりの障害特性や生活環境などを考慮しながら、本人に合ったサービスを提供しています。また平成30年に施行される法改正によって、よりきめ細やかなサービスの提供を図るため、障害福祉サービスを取り巻くさまざまな関係者との連携やサービスの質の向上、サービス内容の情報開示などの努力がなされます。以前と比べれば自分に合ったさまざまな支援を受けられるようになり、サービスが充実していけば家族の負担も少しずつ減ってくるでしょう。障害福祉サービスを取り巻く環境は着実に良い方向へと変化しているのではないでしょうか。また、障害のある子どもに関しては、障害者総合支援法だけでなく児童福祉法に基づくサービスなども並行して利用できます。さまざまな支援サービスを組み合わせるなど工夫し、上手に使うことで障害がある方とその家族の地域生活が充実していくことを期待したいところです。
2017年08月04日障害者総合支援法とは出典 : 障害者総合支援法とは、障害のある方もない方も住み慣れた地域で生活するために、日常生活や社会生活の総合的な支援を目的とした法律です。正式名称は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」ですが、略して「障害者総合支援法」と呼ばれています。この法律に基づき、障害のある子どもから大人を対象に、必要と認められた福祉サービスや福祉用具の給付や支援を受けることができます。実施主体は主に市区町村、都道府県などの地方公共団体です。障害者総合支援法の概要|厚生労働省障害者総合支援法ができたわけ出典 : 障害者総合支援法が施行されるまでには、障害のある人が利用する福祉サービスの利用方法や負担額の決定方法を改正・改善してきた歴史があります。2003年3月まで、障害のある人が利用する福祉サービスの利用内容や利用できる量はすべて行政(都道府県や市区町村)が決定していました。これを措置制度といいます。しかし障害のある人の暮らしぶりを何から何まで行政が決定する仕組みには批判も多くありました。2000年には、高齢者が利用する福祉サービスについては原則として措置制度をやめて「介護保険制度」へ移行したことも受けて、支援費制度が導入されました。これは市区町村から福祉サービスの支給決定を受けた障害のある人が、サービスを提供する事業所を選択し、事業所との契約によって福祉サービスを利用する仕組み(利用契約制度)を取り入れており、大変に画期的なものでした。しかし、支援費制度の導入によりサービスの利用者が増加したこともあり、財源の確保が困難になったほか、地域ごとのサービス提供格差や障害種別(身体障害、知的障害、精神障害)間の格差が生じる問題が発生しました。(支援費制度は精神障害が対象外でした。)これらの問題を解決するために、、2005(平成17)年11月に「障害者自立支援法」が公布されました。しかし法律の理念がないことや、サービスの必要性を図る基準(障害程度区分)が障害特性を十分に反映していないなど、施行当初から問題が指摘されていました。特にそれまでは障害年金が収入の中心であれば自己負担なしだったところ、自立支援法では、サービス利用者に原則として1割の自己負担を設定しました。そのため、収入よりも自己負担額の方が多くなる人も出てしまい、サービスの利用を減らしたり控えたりするケースも発生しました。そこで2010年には自立支援法を改正し、1割の自己負担額を改め、以前のように利用者の収入に見合った自己負担(障害年金が収入の中心であれば自己負担なし)の設定となりました。さらにその後2013年には、「共生社会の実現」や「可能な限り身近な地域で必要な支援を受けられる」といった法の基本理念を定め、福祉サービスを利用できる障害者の範囲を見直して、難病がある方も対象にするなどの改正が行われ、現在の「障害者総合支援法」が成立したのです。なお、障害者総合支援法については、法の施行後3年が経過した時点で内容を見直すことになっており、2016年にさらなる法改正がなされています。改正された障害者総合支援法は平成30年(2018年)4月から施行されることになっています。 NET独立行政法人 福祉医療機構「障害者福祉制度解説」障害者自立支援法から障害者総合支援法改正への改善点4つのポイント出典 : 障害者自立支援法から障害者総合支援法への法改正が行われたことで、いくつかの改善点がありました。今回はその中でも主なポイントを4つご紹介しながら、障害者総合支援法の概要をご紹介します。法改正前の自立支援法では基本理念は設けられていませんでした。法改正によって、障害のある人を権利の主体と位置づける基本理念を定めました。基本理念の設定により、住み慣れた場所で可能な限り必要な支援が受けられることや、社会参加の機会の確保、どこで誰と暮らすかを選べるなど、障害のある人が保障されるべき権利がより明確に打ち出されたほか、障害の有無によって分け隔てられることのない「共生社会」を目指す方向性が示されました。障害者総合支援法の福祉サービスは、こうした理念に基づいて実施されることとなります。第一条の二 障害者及び障害児が日常生活又は社会生活を営むための支援は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのっとり、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、全ての障害者及び障害児が可能な限りその身近な場所において必要な日常生活又は社会生活を営むための支援を受けられることにより社会参加の機会が確保されること及びどこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと並びに障害者及び障害児にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものの除去に資することを旨として、総合的かつ計画的に行わなければならない。支援費制度から自立支援法、そして障害者総合支援法という法制度の変遷は、支援対象となる人が見直されてきた歴史でもあります。かつて支援費制度下では、精神障害のある人は支援の対象ではありませんでした。それが自立支援法の成立によって支援の対象となりましたが、今度は発達障害のある人の位置付けが不明確であることが課題となり、2010年の自立支援法改正で発達障害も支援の対象であることが明確化されました。総合支援法ではこれまで支援が行き届かなった難病等の疾患のある人についても、支援対象者として新たに加わることとなり、サービスを受けられる方の範囲が広がりました。平成29年4月時点で、対象となる疾病は358疾病が対象になっています。詳しくは次の厚生労働省のサイトを参考にしてみてください。障害者総合支援法対象疾病(難病等)の見直しについて|厚生労働省自立支援法では、福祉サービスの利用に際し、障害の程度を測る指標を導入して、サービスの給付決定をしていました。これを「障害程度区分」と呼びます。ただ、主に日常生活行為が「できる」か「できない」かに着目して障害の程度を測っており、例えば食事が自分でできる/できないかだったり、排泄が自分でできる/できないかだったりで、できる項目が多ければ障害の程度は軽く、できない項目が多ければ障害の程度は重いという考え方が基本となっていました。しかし、一口に障害といっても、その実情は一人ひとりさまざまです。日常生活の中でも、自分でできるけれど時間がかかったり、自発的に行えなかったり、症状の調子が悪い時にはできなくなるなど、条件付きで「できる」という方もいます。どの程度生活に支障があるかは人によって異なりますし、「できる」「できない」で障害の程度を判断することは難しいのです。そこで障害者総合支援法では障害程度区分を改めて「障害支援区分」とし、障害のある人それぞれの生活環境を踏まえ、どのような支援をどの程度必要とするかといった度合いを測ることになりました。コンピュータによる一次判定とかかりつけ医の意見書、市区町村の審査会による二次判定によって、障害支援区分を認定することになっています。支援区分は7段階の区分に分かれ、もっとも支援の必要性が高い区分が「6」、以下「5・4・3・2・1」と続き、もっとも支援の必要性が低い場合は「非該当」となります。この支援の必要性の区分によって、支給されるサービスの時間に違いが出てきます。一部のサービスは支援区分が低いと利用できないことがあります。重度訪問介護とは、日常生活上で常に介護を必要とする方に対して、ヘルパーを長時間(最大で24時間)派遣し、訪問介護や身体的な介護や家事の援助、外出の付き添いや生活を送る上での相談や助言などを行う支援です。従来は身体障害者のなかでも重度の肢体不自由者のみが対象でしたが、その他の障害がある方でも提供されるようになりました。具体的には、重度の肢体不自由・知的障害・精神障害により重度の行動障害がある人(行動援護サービスに該当する程度の人)で、障害支援区分が「4」以上の人です。これにより、行動障害がある人も重度訪問介護を活用して一人暮らしするという選択肢が増えたといえます。障害者総合支援法の2本柱は、自立支援給付と地域生活支援事業障害者総合支援法のサービスは、大きく自立支援給付と地域生活支援事業の2種類があります。どちらも市区町村または都道府県が実施主体となっていますが、位置付けには違いがあります。自立支援給付は、国がサービスの類型や運用ルールを定めるもので、障害のある人が福祉サービスを利用した際に、行政が費用の一部を負担するものです。法律上は全体費用の「9割」を給付しますが、住民税が非課税の世帯であれば全額(10割)を給付します。一方、地域生活支援事業は、都道府県、市区町村が主体となって実施するもので、大まかな枠組みは国から示されていますが、サービスの類型や運用ルールは都道府県、市町村が定めています。障害のある方がお住まいの地域で自立した生活を送るために必要な支援のうち、地域の特性に応じて実施するサービスが位置付けられています。自立支援給付に位置付けられているサービスは、障害福祉サービス(介護給付・訓練等給付)、自立支援医療、相談支援事業、補装具の大きく4つです。たとえば障害福祉サービスでいえば、ヘルパーサービスや施設への通所・入所を利用するサービス、就労支援などが挙げられます。詳しくは以下の図をご覧ください。Upload By 発達障害のキホン地域生活支援事業として提供されるサービスには、障害のある人の外出に付き添う移動支援や、福祉用具である日常生活用具の給付または貸与、手話通訳や要約筆記を派遣する意思疎通支援、成年後見制度支援などが含まれます。地域生活支援事業の中には、市区町村が主体の事業と、都道府県が主体の事業があります。都道府県は手話通訳士などの人材育成や都道府県内の広域な事業を担い、市区町村は障害のある人に身近な自治体として、移動支援や日常生活用具の給付、貸与といった利用者にサービスを提供する役割を担っています。詳しい分類は以下の図をご覧ください。Upload By 発達障害のキホン障害者総合支援法は障害者手帳がなくても使える?利用対象は?出典 : 障害者総合支援法のサービスを使うためには、原則として障害者手帳が必要ですが、一部を除いて医師の診断書があれば手帳がなくても使うことができます。障害者総合支援法のサービス利用対象者は次のように定められています。・身体障害者・・・身体に障害がある18歳以上の人で、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けている人・知的障害者・・・障害者福祉法にいう知的障害者のうち18歳以上の人・精神障害者・・・統合失調症、精神作用物質による急性中毒、またはその依存症、知的障害、精神病質などの精神疾患を持つ人(知的障害は除く)・発達障害者・・・発達障害があるため、日常生活や社会生活に制限がある18歳以上の人・難病患者・・・難病等があり、症状の変化などにより身体障害者手帳を取得できないが、一定の障害がある18歳以上の人・障害児・・・身体障害、知的障害、発達障害を含んだ精神障害がある児童、または難病等があり、一定の障害がある児童参考文献:遠山真世,二本柳覚,鈴木裕介/著『これならわかるすっきり図解障害者総合支援法』2014年 日経印刷/刊ここからも分かるとおり、サービスを受給するために障害者手帳が必要なのは身体障害がある方のみになります。身体障害以外の障害がある方は、本人や家族の希望と医師の診断書があればサービスの利用申請を行うことができます。ただし、医師の診断書については、障害や病名が対象となるかどうかを確認するため、国際的に使われている病名分類コードの記載が必須となります。詳しい情報やサービスの受給を希望する方はお住まいの市区町村の障害福祉課担当窓口へお問い合わせください。平成30年施行の法改正において創設されるサービスなどを紹介します!出典 : ここまでご説明してきた障害者総合支援法ですが、「生活」と「就労」に対する支援をより一層充実させることを目標とした新サービスの創設や、既存のサービスをより充実させるための法改正が行われました。正式名称を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律」といい、障害者総合支援法と児童福祉法の一部が平成28年(2016年)に改正され、平成30年(2018年)に施行されます。児童福祉法のなかには18歳未満の障害児を対象とする支援が定められています。障害児が障害者総合支援法に基づいている障害福祉サービスを利用する場合もありますが、児童発達支援や放課後等デイサービス、保育所等訪問支援などは児童福祉法に根拠を置いています。今回の法改正では障害児への支援の拡充が盛り込まれました。そのため、今回は総合支援法とあわせて児童福祉法の一部改正についても説明していきます。■自立生活援助の創設現在、障害者支援施設やグループホーム入所・入居している方の中には、賃貸住宅などで一人暮らしを希望する方もいます。しかし知的障害や精神障害によって、生活能力に不安定さがあることなどで一人暮らしを選択できない方がいます。自立生活援助では本人の意思を尊重した地域生活を支援するため、一定期間にわたり定期的な巡回訪問を行い、食事や掃除、公共料金の滞納はないか、地域住民との関係は良好かなどの確認を行います。また定期的な訪問だけではなく、電話やメールなどで随時相談が行うことができるようになります。■就労定着支援の創設就労移行支援などを利用し一般企業へ就労した方で、就労に伴う環境の変化によって生活面に課題が生じてしまう方がいます。たとえば遅刻や欠勤の増加、身だしなみの乱れや業務中の居眠りなどの課題が環境の変化によって新たに生じるなどです。就労定着支援は就労定着支援事業所の方が職場・家族・関係機関への連絡調整を行ったり、職場や自宅に訪問し、生活リズムや体調などの指導や助言などを行ったりすることで、環境の変化に適応できるようサポートします。■重度訪問介護の訪問先の拡大重度訪問介護を利用している人が入院した際、普段利用していたヘルパーに支援をお願いすることが制度上できませんでした。またその人の特性やニーズに合った支援が入院先へ引き継げない場合もあり、利用者が困ってしまうことがありました。この改正によって、重度訪問介護を利用している方が入院中の医療機関においても、利用者の状態を熟知しているヘルパーを引き続き利用したり、そのニーズを的確に医療従事者に伝達したりなどの支援が利用できるようになります。■高齢障害者の介護保険サービスの円滑な利用障害福祉サービスと同様のサービスが介護保険法にある場合は、介護保険サービスの利用が優先されるようになっています。さらに高齢障害者が介護保険サービスを利用する場合、障害福祉制度と介護保険制度の利用者負担上限が異なるため、利用者負担(1割)が新たに発生する場合があります。またこれまで利用していた障害福祉サービス事業所とは別の介護保険事業所を利用しなければならないことがあるなどの課題が指摘されています。この改正によって、たとえば65歳になるまでの長期間にわたり障害福祉サービスを受けていた障害のある方、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスを利用する場合、一定程度以上の障害支援区分の方や低所得者に対して、介護保険サービスの利用者負担が軽減されるような仕組みが設けられます。障害福祉サービス事業所が介護保険事業所としても機能しやすくするなどの見直しを行い、介護保険サービスがより円滑に利用できるようになります。■重症心身障害児などに対して訪問型の児童発達支援が創設障害児支援に関しては、複数の児童が集まる通所による支援が子どもの成長に望ましいと考えられていたため、これまで通所支援の充実を図ってきました。しかし現状では、重度の障害のため外出が著しく困難な障害児が発達支援を受けられません。そこで重症心身障害児などの居宅を訪問して発達支援を行うサービスが新たに創設されることになりました。■保育所等訪問支援の支援対象に乳児院と児童養護施設が追加保育所等訪問支援では、これまで保育所・幼稚園、放課後児童クラブ、小学校などに相談支援員が訪問していました。しかし乳児院や児童養護施設の入所者に占める障害児の割合は3割程度となっており、職員による支援に加えて、専門的な支援が求められているため、保育所等訪問支援の対象者を乳児院や児童養護施設の子どもたちにも拡大することになりました。■医療的ケア児に対する支援NICU(新生児特定集中治療室)などに長期入院後、引き続き人工呼吸器や胃ろうなどを使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが必要な障害児(以下:医療的ケア児)が増加しています。医療的ケア児が地域において必要な支援を円滑に受けることができるよう、地方公共団体は児童発達支援センター、障害福祉サービス事業所、特別支援学校などの福祉機関と、訪問看護ステーション、小児科診療所、地域小児科センターなどの医療機関と連携を図るために連絡調整を行う仕組みをつくることになりました。また医療的ケア児に対する支援については、すでに平成28年6月に施行されています。■障害児サービス提供体制の計画的な構築これまで市町村および都道府県に対して、障害福祉計画および都道府県障害福祉計画の作成を義務付けていました。法改正によって、障害児を対象にした障害児福祉計画および都道府県障害児福祉計画の作成を義務付けることになりました。また障害児相談支援の提供体制を整備し、障害児通所支援などの円滑な実施を確保するための仕組みも導入しました。障害児福祉計画は障害児通所支援や障害児相談支援の必要なサービス量の見込みを示すなどして、提供体制を確保していく努力を行うための計画であり、整備の指針になります。■補装具の貸与制度の追加補装具費は身体障害者の身体機能を補完・代替する補装具の「購入」に対して補助金が支給されていました。したがって、これまでは補装具本体の「貸与」はありませんでした。この改正によって障害児など成長に伴って短期間で補装具の交換が必要となる場合は「購入」を基本とする原則は維持したうえで、「貸与」が適切と考えられる場合には補装具本体の貸与が行われることになります。詳細は今度、関係者の意見を踏まえた上で検討されます。■障害福祉サービスの情報公表制度の創設障害福祉サービスなどを提供する事業所数が大幅に増加するなかで、利用者が個々のニーズに応じて良質なサービスを選択できるようにするとともに、事業者によるサービスの質の向上が重要な課題となっています。施設・事業者に対して障害福祉サービスの内容などを都道府県知事へ報告し、都道府県知事が報告された内容を公表する仕組みがつくられます。この情報をもとに利用したいサービスを提供している事業所を選択することができるようになります。■自治体による調査事務・審査事務の効率化障害者自立支援法の施行から10年が経ちました。障害福祉サービスなどの事業所数や利用者数は大きく増加しており、自治体による調査事務や審査事務の業務量が大幅に増加しています。この改正に伴い事務の一部を委託可能にするために必要な規定を整備することになりました。 たとえば、利用を検討している方に向けて利用審査に必要な質問や、関連文書の作成などを、許される範囲内で行政から委託された民間法人が担うことができるようになります。参考:「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び 児童福祉法の一部を改正する法律」について(経過) |厚生労働省まとめ出典 : 障害者総合支援法は障害の有無に関わらず、共に住み慣れた地域で暮らすことができる社会(共生社会)を実現するためにつくられた法律です。障害がある子どもから大人まで利用できる、自立支援給付や地域生活支援などのサービスがあります。また具体的にどんなサービスがあるのか、サービスを受けられる対象者に当てはまるかなどの相談に応える相談支援もあります。ただ、サービスも各地域によって特色がありますので、総合支援法の利用を検討中の方はお住まいの市区町村の担当窓口にお問い合わせください。障害者総合支援法は自立支援法を改正して生まれた法律です。しかし自立支援法時代からの課題が全て改善されたわけではありません。障害のある人の支援に関する法律は、今後も議論や改正を重ねながら、その時代や地域、利用者のニーズに適したサービスを提供していくことでしょう。
2017年07月31日河瀬直美監督の最新作『光』をご存知ですか?2017年5月に公開されたこちらの映画は、カンヌ国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞しました。水崎綾女さん演じるヒロイン・美佐子の仕事は、視覚障害者向け音声ガイドの作成です。彼女の未熟な仕事ぶりを手厳しく批判する弱視の元カメラマン・雅哉を永瀬正敏さんが演じています。二人はぶつかり合いながら互いの過去を紐解き、だんだんと心惹かれていく…というストーリーです。◆バトルする人々この映画には、様々な「喪失」を体験した人々が出てきます。認知症で記憶を失った美佐子の母。幼い頃に父が失踪し、父親という存在を知らないまま育った美佐子。そして、視力を失いつつある元カメラマンの雅哉。彼らは「喪失」という現実を前にして、ままならない現実にもがき、苦しみながら、それでも「光」を見出そうとしています。戦い続ける美佐子と雅哉は、やがて恋に落ちるのです。そこまで壮絶な「喪失」を経験していなくとも、人は日々、何かと戦っています。忍び寄る老いに抵抗し、人間関係の狭間で神経をすり減らし、恋人とわかり合うために言葉と時間を費やす。それらも立派な「戦い」といえるでしょう。奮闘しながら、人は「自律」と「自立」の意味を学んでいきます。◆自律と自立誰の助けも借りずに自分のことは自分で行うのが「自律」、社会生活の中で他者と調和しながら自分のアイデンティティを確立するのが「自立」です。恋愛においては、精神的に幼い男性は「自律」をしようとしない傾向があり、心が未熟な女性は「自立」できないケースが多々あります。例えば、彼女のアパートに転がりこんで、定職に就くでもなくブラブラして自堕落に過ごす。いわゆる「ヒモ」状態の男性は「自律」できていません。また、彼が常に自分のそばにいてくれないと不安で、束縛しないと気がすまない。そういう女性は「自立」しているとはいえないでしょう。自分が決めた規範に従って自らを管理するのも、精神的に独行するのも、結局は「自分の弱さ」ときちんと向き合っているかどうか次第。己から逃げずに戦った人が、「自律」あるいは「自立」できるのです。◆手助けと甘やかしとはいえ、人には得手不得手があるし、時間の経過と共に今までやれたことができなくなることだってありますから、すべてを独力でなんとかするのは無理です。だから、能力・努力・適性ではどうにもならないことで、他人の協力を仰ぐのは悪いことではありません。むしろお互いが得意とすることを「交換」(パーター)することで、より絆が深まります。このような理想的な二人三脚を生み出す「手助け」は、どんどん行ったほうがいいでしょう。ただ、やろうとしたらできることを相手任せにしたり、相手がいなければ自分を保てないほど依存したり。これらは「協力」ではなく「甘やかし」です。相手が好きだから頼りたいのではなく、単に苦労したくない自分の弱さと向き合いたくないだけ。なんのことはない、身勝手さを相手に押し付けているだけなのです。◆まとめどこまでが手助けでどこまでが甘やかしか、その線引きのルール、ご理解いただけましたでしょうか。「愛していればこうしてくれるはず」「本当に好きなら受け入れてくれるはず」と、愛情をタテに自分だけの「思い込み」を相手に押し付け、過剰な要求をしていると自覚できていない人って多いんです。言っていることは、自分に構ってほしくてイタズラをして親の愛情を試そうとする幼児と同じ。このような「退行」は、関係を良くするどころか破壊しかねません。相手任せの恋愛をしている人は、自分の言動に「退行」が見られないか分析してみてください。その上で「自律」や「自立」ができていないようであれば、甘えを許さない強さを持ちましょう。それが、「光」ある恋愛を創り出していくのです。ライタープロフィール黒木蜜一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。
2017年06月24日2017年の8月で国が、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法(以下、ホームレス自立支援法と称する)」を解消しようとしていることをご存知だろうか?この法律は、自立を望むホームレスに職探しや医療、住居の確保などのサポートを与えることを目的としているが、15年間の時限立法で2017年8月に期限を迎えてしまうのだ。(参照元:大阪市立大学都市研究プラザ)▶︎この法律について詳しくはこちらから。
2017年04月11日支援級って、実際どうなの?出典 : 「支援級って、実際どうなの?」「どんな雰囲気で、何をやってるところなの?」…と、特別支援学級という「未知の世界」が気になっているお母さんも多いかと思います。うちの長男は、発達障害に気づかずに通常学級で入学し、4年生まで過ごしました。そして、5年生になった時、自分の意思で支援級に転籍。さらに今年の4月からは、また通常級に戻る予定でいます。今まで繰り返しお伝えして来た通り、本当に支援級を巡る状況は千差万別です。これは「あくまで一例」ではありますが、長男と私が経験した「うちの」支援級ルポを、楽々かあさんこと、大場美鈴がお伝えします。うちの支援級の1日の流れ出典 : まず、朝の風景から。うちの支援級の登下校は、お母さんが付き添って歩いたり、車で送り迎えをしていたりする場合が多いです。我が家では、行けるときは登校班で歩いてゆき、不安定な時期や、行事などで心身の負担が大きな時期は、車で送って行きます。うちの学校の支援級は2クラス。身体・知的障害のあるお子さんのクラス(以下、A組)と、長男が在籍していた、主に発達障害の傾向のあるお子さんが中心となる、情緒クラス(以下、B組)に分かれています。通常級の出席番号とは違い、支援級のそれぞれの子には「専用カラー」が決められています。下駄箱やロッカーには、名前と共に、その子カラーのテープが貼られて目印になっているのです。そこに靴を入れて、クラスに向かいます。うちの支援級は、一階の保健室近くに配置されていて、普通級とはやや離れています。逆に、職員室、1年生のクラスとは同じフロアです。登校すると、子ども達はその日の予定を確認します。スケジュールボードに、それぞれの子の時間割がマグネットで並べられています。時間割はそれぞれの子で違うものになっています。教科によって支援級で過ごしたり、交流級に行ったり、運動場や音楽室に行ったりと、けっこう移動が多いです。交流級というのは、通常級のクラスでの授業・活動に参加することです。「協力学級」「親学級」などとも呼ばれています。B組在籍の子どもは、全部で6人程ですが、B組の教室に常時いるのは2〜3人。なかには1日中交流級で過ごす子もいます。A組、B組の子達が揃うのは給食の時間。机を全部くっつけて、2クラス合同で先生方も一緒に食べています。その様子は、カオスと言っても過言ではないくらい賑やかです。両クラスの最上級生である、A組の6年生の男の子は人気者。下の学年のお子さん達が慕って、おんぶをせがんだり、給食を配ってあげていたりと、微笑ましい様子も見られます。下校時刻は、それぞれの学年に準じたものになっています。上級生になるほど、6時間目の授業も増え、クラブ活動などもあります。低学年の子達が下校する6時間目には長男と先生のマンツーマンになることも多く、学習が捗るようです。チームで子ども達を見守る、先生達出典 : 支援級の担任は、A組はしっかりした女性の先生、B組はベテランの男性の先生です。そして、それぞれのクラスに副担任の先生がつきます。介助員さんも、両クラス合わせて常時2~3名が学校にいる感じで、主に身体介助の必要なお子さんのお世話や、交流級に行っている子の付き添いなどをして下さっています。子ども1人当たりの大人の数が多く、チームで手厚く見守って頂けます。とはいえ、クラスに不安定になっているお子さんがいる時には、複数の先生がその子にかかりきりになる状況などもありました。そして、支援級の担任の先生は、前回の記事でもお伝えしましたが、必ずしも、支援に詳しいとは限りません。長男のクラスの担任の先生は定年間近の大ベテランの先生でしたが、4月の時点では支援について、ほとんど何もご存知ではありませんでした。ですが、「お母さん達のほうがお詳しいでしょうから…」と、親の話を一人ひとり、謙虚に丁寧に聴いて下さり、私は本当に頭の下がる思いでした。その姿を見て、私は「あ、大丈夫だな」と思いました。先生は多少のことには動じないタイプで、個性の強い子ども達に忍耐強くつき合って下さり、長男も信頼している様子で、私は安心して見ていることができました。知識・経験以前に、先生自身が安定していること、子どもと基本的な信頼関係が築けることが、私はまず必要なように思います。そして、その子に合わせたり、親の話に耳を傾けてくれる姿勢があれば、例え支援に対する知識・経験が十分ではなくとも、次第に「プロ」になって下さるように思えます。気になる学習内容は…?出典 : うちの支援級の学習内容は、その子の進度に合わせたプリント学習です。プリントは本当にオーソドックスな問題を、教科書の順に添ってひたすら取り組むような形です。私は支援の本にあるような手作り教具やICT機器などをジャンジャン使って、体感的な授業がそれぞれの子に行われる様子を夢見ていたので、正直、やや肩すかしでした。それでも、通常級の一斉授業のスピードについていけず、ノートも取らずにぼーっと過ごしていた時に比べれば、私にはずっと有意義な時間のように感じられました。算数は、長男がつまづいている九九や、筆算の手順など、何学年も前のところから戻ってスタートし、少人数の環境の中、自分のペースでじっくり取り組んでいました。国語は、学習内容はほぼ理解できるものの、漢字がどうしても出て来ないので、学習補助用のiPadを持ち込んで辞書アプリで調べながら進めました。ただ慣れて来ると、プリント中心の学習はつまらなくなったのか、苦手科目以外のプリントに落書きが増えてきました。その時は先生に相談して、もう少し学習内容を調整して頂けるようお願いをしました。課題のレベルは「大体できるけど、定着してないこと」から「やや難しいけれど、なんとかできそうなこと」くらいが、その子にちょうど良い学習レベルだと思います。長男は「やさし過ぎる」「難し過ぎる」ものは、どちらも集中できないようです。長男の場合は、パソコンなど興味の強い科目から交流級で参加し始め、体育や図工などの実技教科、2学期には理科・社会も…というように、長男の様子をみながらこまめに連携し、徐々に交流級を増やして頂きました。そして算数もマイペースにコツコツとプリントに取り組み続けた結果、学年相応まで進めることができ、3学期には、全科目交流級での授業になりました。通常級でできてしまった大きな段差を、支援級で長男自身のステップで徐々に上がっていったことにより、学習への自信がついたのです。異年齢・多種多様!支援級の子ども同士の様子は…?Upload By 楽々かあさん休み時間、B組(発達障害の傾向のあるお子さんが中心となるクラス)の男の子達は、手作りカードゲームなどをして楽しく遊んでいました。時折、通常級の次男も、支援級に顔を出して、一緒に遊んでいたようです。次男曰く「エアコン、効いてるんだよね~」とのこと。体温調節が身体の機能的に苦手なお子さんもいるため、うちの両支援級はエアコンが完備されています。転籍前、精神面の凸凹差の大きな長男は、通常級の同年齢のお子さん達と、やや話が合わないようでもありました。でも、異年齢で多種多様なお子さんの集まる支援級では、年下のお子さんと気が合ったり、年配の先生方とたくさん雑談できるので気が楽だったようです。とはいえ、B組の子同士の関係は、仲のいいときはすごく良いけど、ちょっとしたきっかけで大げんかするという、ジェットコースター式。気持ちを言葉で伝えたり、妥協することが苦手な子が多いため、実際の所、衝突事故も多かったです。でも、その中で長男は、「ゆずってあげる」「合わせてあげる」ことの大切さに少しずつ気づけたようにも思います。また、B組では長男は一番年長。クラスのお子さん達をまとめたり、お手本になる役割も与えられました。それよって学校での「居場所」ができたようです。支援級で過ごしたことは、長男の心の成長にも大きなプラスになったように思います。支援級に移ったことを、通常級の子たちはどう受け止める…?出典 : 交流級に行くことで、支援級と普通級を行き来していた長男は、通常級の先生の目から見てもさほど違和感なく溶け込んでいたようです。また、支援級にいても、運動会などの行事では今までクラスメイトだった通常級の子達と一緒でした。運動会の組み体操も林間学校での野外活動も、支援級の先生方に見守られながら、不安に思うことをひとつひとつクリアしながら参加しました。少しだけハードルを下げたり、大人が見守ってあげたりすることで、皆と一緒にできることはたくさんあると思います。長男が支援級に移った時は、それまでと態度が変わった子もいました。長男に対して以前より距離を置く子もいれば、かえって優しくなった子もいるし、何も変わらない子もいました。でもさまざまな機会を通して、一緒に過ごすことで、普通級の子達も支援級の子たちに慣れていきます。多感な年頃の子達の間には、お互いに取り扱いが難しい面も少なくありません。さらに、空気を読めなかったり、集団の中で目立つ行動を取ってしまう長男にとって、コミュニケーションのハードルが高いであろうと思う部分は今でもあります。それでも長男は、6年生に進級したら、居心地良さそうにしていた支援級を卒業して、皆と同じクラスに戻ると言います。私は、支援級に転籍したときのように、長男に通常級の良い点、そうでない点の両方を伝えましたが、今回も長男の決意は変わりませんでした。そこには、好奇心の強い彼にとって今の成長に必要な刺激があるのかもしれません。また、合理的に物事を判断する長男にとって、考えられるデメリットを上回る何かを、今は感じているのかもしれません。子どもの成長と学び方は、一律一様ではないのだから…。ここまで3回に渡り、私達親子の実際の体験から、支援級と通常級の間にある選択肢、支援級を検討する際の判断のポイント、そして、うちの支援級の実際の様子をお伝えして来ました。支援級は本当に千差万別で、私には「うちの」支援級が標準的かどうかも分かりません。でも、具体的な情報が開かれてゆくことで、もっと支援級が身近で気軽に感じられる場所になってほしい、と私は願っています。また、支援級と通常級、それぞれにメリット・デメリットがあり、私にはどちらがいいとも言えません。でも、通常級にいる子達にとっても、長男が5年生を過ごした支援級を「別世界」と感じてるわけではないと感じています。そして、一つだけ確かなことは、日々成長する子どもたちによって、その個性の発達のスピードやその子に合った学び方は、一律一様ではない、ということです。これは長男の今までの育ち方と、興味関心のあり方を見守って来た私が、実感として思うことです。柔軟に、臨機応変に、その子に合った学び方が、どんなお子さんにも安定して提供される日が、なるべく早く来ることを、同時代を生きる子を持つ一母親として、私は願ってやみません。Upload By 楽々かあさん大場美鈴(著), 汐見稔幸(監修), 『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』ポプラ社, 2017年
2017年04月10日うちの学校の支援級、わが子に合ってる…?出典 : 「支援級か、通常級か…迷ってるけど、どうやって判断すればいいの?」「うちの子が通う学校の支援級、どんな環境だろう?どういうところを気にしたらいいの?」現在、希望者急増で過渡期にある、特別支援学級(以下、支援級)をめぐる状況は様々です。情報を探すと、「うちの子も是非お願いしたい!」と思える素晴らしい支援級もあれば、残念ながら、現場の事情が追いつかずに、十分な理解や子どもに合った対応が得られない支援級もあるようです。支援級をご検討の際には、実際に、お子さんが通う「その」支援級がどうなのか、自分の目で確かめてみることが必要です。長男が自ら通常級から支援級への転籍を希望した際、私はまず、特別支援コーディネーターの先生の案内で、実際にクラスを見学させて頂き、事前に疑問な点、不安な点の詳しいご説明をお願いし、長男本人も見学・体験させて頂きました。それでも、後から「もっと早く確認しておけば良かった」と思ったことも少なからずありました。そこで、支援級を選択する前に「確認してよかったこと」「確認しておけばよかったこと」の、判断のポイントを、あくまで「うちの経験上」ではありますが、楽々かあさんこと、大場美鈴がお伝えします。支援級見学の際にぜひ確認しておきたい!4つのポイント出典 : 長男が通っている支援級は、身体・知的に障害のあるお子さんのクラスと、長男のように、大きな知的・言葉の遅れの心配はないものの、発達障害の傾向のある子が中心となる、情緒級に分かれています。学校によっては、どの障害の状態のお子さんも一緒のクラスになる場合もあります。その場合でも、個別に学習内容を調節して頂ける場合はいいのですが、そうでない場合、お子さんに学習面での理解力がある程度あっても、学習内容や課題が簡単過ぎるケースがあります。そうなると本人の理解度とのミスマッチが起こり、その支援級がその子の力を伸ばせる環境とは言いがたくなる可能性があります。逆に情緒級がある場合も、その子の学習の進度に合わせた課題でない場合もあります。本人の能力や理解度に合わせた学習ができるかどうかは、よく確認しておきたいポイントの一つです。万が一合わない場合でも、先生と学習内容を調整して頂けるか、相談の余地があるかどうか、見極めておいたほうがいいでしょう。また、基本的に支援級の成績表は、「国語は漢字ドリルをがんばり、丁寧に漢字を書けるようになりました」というような、言葉による表現がされることが多いようです。特に将来的に、中学受験の可能性がある場合には、念のため希望した際には通常級と同じ評価で対応可能かどうか、確認しておいたほうがいいでしょう。(中学受験の際、全ての学校で成績表の提出が必須という訳ではないようですが、一部の入試日程や推薦、A.O.入試の場合などには、成績表のコピーの提出が必要になる場合があります。)出典 : 次に気をつけたいのは、今のところ、すべての支援級の担任の先生が、特別支援教育の知識・経験が豊富であるとは限らない、ということです。支援級の担任には、特別な資格などは必須ではなく、今まで通常級で担任してきた先生が、急に支援級を受け持つ場合も多いようです。長男の今年の担任も、長年通常級を受け持ったベテランの先生ですが、支援級の担任は人生初でした。ただし私は、支援に詳しくない先生=子どもにとって良くない先生、とは限らないと思っています。確かに、凸凹のある子に伝わりやすい方法を多く知っている先生なら心強いと思います。しかし、詳しい先生1人に負担がかかり過ぎてしまったり、クラスの他のお子さんの状況などによって、少人数であっても十分に子ども一人ひとりを見ることができない…など、先生お一人の力では解決できない現場の事情がある場合もあります。そのため支援に対する知識・経験の有無で、一概には判断できないと思います。もし、先生が支援に詳しくないからと、あからさまに保護者が落胆してしまうと、それが子どもや先生にも伝わって、その後の信頼関係に影響が出てしまうかもしれません。私は、知識・経験の有無よりも、・先生が子どもを肯定的に見ようとしてくれるか・子どもに合わせた指導をしてくれるか・親の話に耳を傾ける余力があるかのほうが大事だと思っています。しかし、見学の時点で気持ちよく応対してくれた先生に会えたとしても、翌年に我が子を担任してくれるとは限らないというのは注意したい点です。通常級に比べれば、支援級の先生は比較的長く同じクラスを担当することが多いようですが、異動がないわけではありません。また、大変残念なことながら、今まで毎年のように支援級の補助教員や介助員の先生が、年の途中で1人、2人とお辞めになってしまうことも、私は学校のお便りで度々知らされてきました。厳しい現場の現実があるように感じます。出典 : 人事異動がある先生方と違い、子どもたちは比較的同じメンバーでともに支援級で過ごすことが多いです。もちろん、入学や卒業、転籍などによる入れ替わりはありますが、クラス替えもなく、ほぼ同じメンバーで何年間も過ごすことになります。支援級は、学年を越えて、多種多様な子ども達の集まりとなるため、それが合う子、合わない子がいると思います。支援級の低学年のお子さんは、かなり自由気ままな印象がしたりで、見慣れてないと「これで大丈夫かしら…」と少々不安に感じられるかもしれません。そういう時は、何年もその環境で過ごしてきた、高学年のお子さんの様子が参考になると思います。その子なりに落ち着いていたり、交流級に意欲的に参加している様子が見られれば、その支援級の環境がプラスに働いていると受け取ってもいいのではないかと私は思っています。また、掲示物が破れっぱなしになっていないか、といった備品の様子、ロッカーに分かりやすいマークなどの工夫があるか、といった教室環境も、その支援級が安定しているかの参考になると思います。(ちなみに私は、教室の備品の乱れが放置されている場合、先生に余裕がなく、かなりお疲れ気味…というシグナルだと受け取っています。)出典 : 私が見学した時、1クラス6~7名と聞いていた支援級の情緒クラスには、いつも低学年の2~3人のお子さんしかいませんでした。他のお子さんは「交流級」に行っているのだそうです。長男の学校の場合、大抵は学年が上がるほど交流級で過ごす時間が増えていき、最終的に通常級に移籍する子も多いそうです。ご家庭で「いずれは、できれば通常級へ」と希望している場合には、交流級の活用状況は要チェックです(また、そもそも支援級から通常級への転籍が可能かどうか、よく確認しておく必要がある学校もあるようです)。交流級の活用状況は学校によって様々です。長男の小学校はかなり積極的なほうだと思います。後に担任の先生からその理由を伺うと、「年々、支援級への希望者が増えているので、◯太郎くんのように、交流級の授業に意欲がでてきたお子さんは、どんどん”卒業”して、通常級に戻って頂けると助かります」…とのこと。なかなか厳しい内情もうかがえます。とはいえ交流級を充分に活用できている学校は、通常級の子達も支援級の子に日頃から馴染んでおり、支援級”卒業”後も、比較的クラスに溶け込みやすいのではないかと思います。交流級の活用については、見学時、私はあまり気にしていませんでした。でも今思うと、重要なポイントだったと思います。どんな状況の支援級も、本人が体験してみるのがイチバン!出典 : 見学をする際には、参観日のようなよそ行きの状態ではなく、支援級のありのままの状態を子ども本人が、できるだけ何回も見られるほうがベターです。長男が普通級から支援級へ転籍する前に、私は長男本人が何度も支援級を見学・体験できるよう、お願いしました。でも見学を予定していたある日、突然見学がキャンセルになったことがありました。先生によると、「今日は、落ち着けてないお子さんがいたので、見学は中止させて頂きました。また日を改めて、予定を調整させて下さい」とのこと。それを聞いて、私はこう言いました。「是非、そういう時も本人に見せてください。ご迷惑になるようでしたら、廊下からでも構いませんので。支援級は、皆が落ち着いている時もあれば、そうでない時もあることを、本人が十分知って、納得したうえで転籍したいです。」支援級は、長男と同じように、あるいはそれ以上に、特別な配慮・支援を必要とするお子さんの集まりです。当然のことながら、少人数とはいえ、いつもクラス全体が落ち着いているとは限りません。そんな支援級で過ごすイメージを本人が持てると、入級後の環境の変化にもついていき易いと思います。長男の場合は実際に何度も授業を見学させて頂き、給食の時間を支援級の子達と一緒に過ごしたり、といった機会を作って頂きました。すると、「今日はすんごい泣いてる子もいたよ」「一年の子が途中で教室出てっちゃった」なんて言うときもありました。私は「支援級はそういう時もあるよ。それでもいい?」と聞きましたが、長男は「それでもいい。支援級に行く」と決心は変わりませんでした。「うちの」支援級には良いところも、そうでないところもあることを、十分納得の上で転籍をした私達。結果的にこの一年は、長男の成長のプラスになりました。実際に自分の目で確かめて、後悔のない選択を出典 : 長男の先生からの話にもありましたが、近年、支援級を希望する子どもが急増している傾向があります。なかなか現場がそれに追いつけないという裏事情もあり、全てが保護者の希望どおり、理想どおりという訳にはいかない場合も、多いかと思います。それでも、事前にメリット・デメリットを良く比較検討し、納得のゆくまで説明をして頂き、実際に自分の目で確かめて、体験して、自分たちの意思で決められれば、後悔するリスクを減らすことができます。学校生活でお子さんが自信をつけてゆける、プラスの選択ができるよう、祈っています。Upload By 楽々かあさん大場美鈴(著), 汐見稔幸(監修), 『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』ポプラ社, 2017年
2017年03月13日障害福祉サービスとは出典 : 障害福祉サービスは、障害者総合支援法に基づき支給されるサービスです。身体障害、知的障害、発達障害、精神疾患、難病などにより日常生活に制限が生じ、介護や就労支援を必要とする方々を主な支援対象としています。また、市区町村審査会による審査の結果必要性が認められれば、障害者手帳を持たない人でも利用することができます。(ただし身体障害者の場合は障害者手帳が必要)障害者総合支援法における障害福祉サービスの利用料金は、世帯ごとの前年度所得に応じて負担額の上限が定められており、所得の少ない利用者にも優しい仕組みになっています。障害福祉サービスの厳密な定義は、厚生労働省の説明に沿えば、障害者総合支援法に基づくサービスのうち、個々の障害のある人々の障害程度や勘案すべき事項(社会活動や介護者、居住等の状況)をふまえ、個別に支給決定が行われるサービスの総称と表すことができます。その他、障害者総合支援法に基づくサービスとしては、障害福祉サービスには含まれませんが、「自立支援医療」というサービスも存在します。これは、精神疾患で通院による精神医療を続ける必要のある人を対象に、通院のための医療費の自己負担を軽減するというものです。自立支援医療の詳細については以下のページを参照してみてください。自立支援医療の概要障害福祉サービスの具体的な内容は?出典 : By 発達障害のキホン上の表からわかるように、障害福祉サービスは介護給付と訓練等給付の2種類に分かれています。介護給付では、文字通り日常生活に困難を抱える方や介護を必要としている方に対して介護サービスを、訓練等給付では自立した生活もしくは就労を目指す方に対して職業訓練などの支援を行います。以下では、両者それぞれについて具体的なサービス内容を紹介していきます。・居住介護(ホームヘルプ): 入浴や食事などのお手伝いをします。・重度訪問介護: 重度の肢体不自由者である、または重度の知的障害もしくは精神障害があるために介護を必要とする方に、総合的な支援を行います。・同行援護: 視覚障害により移動するのが難しい方のために、ガイドヘルパーが移動をサポートするサービスです。ガイドヘルパーは視覚障害の移動や介助に特化した研修を受けており、移動を行う際の情報保障の役割を果たします。・行動援護: 行動上著しい困難のある場合に、本人の危険を回避するための援助や移動の介護を行うサービスです。単なる移動の補助にとどまらず、利用者の方の要望に合わせて、新しい施設や活動を行うまでの移動の手伝いも行います。・重度障害者等包括支援: 介護を大変必要としている方に対して、居宅介護など複数の介護サービスを行います。・短期入所(ショートステイ): 普段介護している方に変わって短期間、介護をします。・療養介護: 医療行為と介護を常に必要とする方に対して、医療機関で訓練や介護などを通して生活支援を行います。・生活介護: 介護を常に必要としている方に対して、介護を行うことに加え創作的活動又は生産活動の機会を与えます。・障害者支援施設での夜間ケア等(施設入所支援): 施設に入所している方に対して、介護を行います。・自立訓練: 自立した生活を送ることができるよう、身体機能と生活能力の向上を目指して訓練を行います。機能訓練と生活訓練の2種類があります。・就労移行支援: 一般企業などで働くことを希望する方に対して、就労に必要な知識・能力の向上を目指して訓練を行います。・就労継続支援: 一般企業などで働くことが難しい方に対して、働く場所を提供し知識・能力の向上の向上を目指して訓練を行います。雇用契約を結ぶA型と、雇用契約を結ばないB型の2種類があります。・共同生活援助(グループホーム): 共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を行います。また介護などの必要性が認められた場合には介護サービスを提供します。さらにグループホームを退居し、一般住宅等への移行を目指す人のためにサテライト型住居があります。障害福祉サービスはどんな人が利用できるの?出典 : これまで述べてきたとおり、障害福祉サービスは身体障害、知的・発達障害、精神疾患、難病などにより日常生活に制限が生じ、介護や就労の支援を必要とする人のためのサービスです。身体障害者は、「身体障害者手帳の交付を受けている人」が条件に定められていますが、ほかは障害福祉サービスを申請をするうえで障害者手帳の有無は問われません。障害者手帳がなかったとしても、審査の結果支援の必要性が認められ「受給者証」の交付を受けることができればサービスを利用できます。障害者総合支援法に基づく支援の対象は、具体的には以下のように定められています。・身体障害者・・・身体に障害がある18歳以上の人で、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けている人・知的障害者・・・知的障害者福祉法にいう知的障害者のうち18歳以上の人・精神障害者・・・統合失調症、精神作用物質による急性中毒、またはその依存症、知的障害、精神病室などの精神疾患を持つ人(知的障害は除く)・発達障害者・・・発達障害があるため、日常生活や社会生活に制限がある18歳以上の人・難病患者・・・難病等があり、症状の変化などにより身体障害者手帳を取得できないが、一定の障害がある18歳以上の人・障害児・・・身体障害、知的障害、発達障害を含んだ精神障害がある児童、または難病等があり、一定の障害がある児童参考文献:遠山真世,二本柳覚,鈴木裕介/著『これならわかるすっきり図解障害者総合支援法』2014年 日経印刷/刊ここには障害児も含まれていますが、障害福祉サービスを利用する障害児の数は利用者全体の2.4%(平成26年3月現在)に過ぎません。障害児は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスではなく、児童福祉法に基づく支援を受けることが圧倒的に多いようです。出典:「障害福祉サービス、障害児給付費等の利用状況について」厚生労働省 p.1児童福祉法に基づく支援に関心のある方は以下の記事をご覧になってみてください。利用できる障害福祉サービスを左右する「障害支援区分」とは?出典 : 「障害支援区分」とは、障害福祉サービスの必要性を明確にする目的で、障害の多様な特性やその他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合を総合的に示す区分のことを指します。市区町村は、介護給付の申請があった際にはこの区分に関する審査をし、その審査結果に基づいて認定を行います。障害支援区分は「区分1」から「区分6」まで全6区分(数が大きい方が必要とされる支援の度合いが高い)が定められており、区分により受給できるサービス内容やサービスの量に差があります。具体的な調査項目は、1)移動や動作等に関連する項目(12項目)2)身の回りの世話や日常生活等に関連する項目(16項目)3)意思疎通等に関連する項目(6項目)4)行動障害に関連する項目(34項目)5)特別な医療に関連する項目(12項目)の計80項目となっています。より詳細に、全80項目を確認したいという方は、下記のリンクをご参照ください。障害者総合支援法における「障害支援区分」の概要厚生労働省参考:「障害福祉サービスの利用について」全国社会福祉協議会障害福祉サービスの申請から受給までに必要な手続き出典 : 障害福祉サービスは介護給付と訓練等給付のそれぞれで申請の流れが異なります。介護給付を希望する場合は「障害支援区分認定」を受けることが必要になるからです。また訓練等給付を希望する場合でも、共同生活援助(グループホーム)を利用するにあたり、障害支援区分認定が必要になることがあります。申請してからサービスの利用開始まで、一般的には1ヶ月前後の日数を要するようです。ただし、市区町村によって異なる可能性もあるので、急を要する場合などはお住まいの市区村長に問い合わせてみるとよいでしょう。「よく問い合わせていただく質問」川口市以下が申請からサービス利用までの流れです。Upload By 発達障害のキホン1. 市区町村の障害福祉担当窓口へ申請申請の際には、状況に応じて障害者基礎年金1級の受給の有無や介護保険申請の状況などを聞かれる場合があります。2. 障害者支援区分認定調査市区町村の認定調査員による面接が行われ、全国共通の質問票から心身の状況に関する80項目と状況の調査が行われます。3.一次判定認定調査及び医師意見書の一部の結果に基づき、コンピューター判定が行われます。医師意見書とはかかりつけ医に申請者の心身の状態、特別な医療などの意見を求めるものです。(市区町村が依頼します。)4.二次判定一次判定の結果と状況調査、医師意見書などを踏まえ、市区町村審査会で二次判定が行われます。5.障害区分認定二次判定の結果に基づき、非該当、区分1~6の認定が行われます。各サービスの区分ごとのサービス量は上記のリンクを参考にしてみてください。6.サービス利用意向の聴取・サービス等利用計画案の提出市区町村から計画案の提出が求められている場合は提出をします。サービス利用計画案は指定特定相談支援事業者が作成しますが、申請者自身による作成も可能です。7.支給決定障害区分や本人・家族の状況、利用意向、サービス等利用計画案などを踏まえてサービスの支給量などが決まり、支給決定が申請者に通知されます。8.サービス担当者会議申請者が利用する全てのサービスの各担当者が出席し、利用者に合ったサービスを提案、サービス等利用計画の作成案が出し合われます。9.支給決定時のサービス等利用計画の作成サービス担当者会議での案をもとに、指定特定相談支援事業者がサービス等利用計画を作成します。利用計画は申請者自身による作成も可能です。10.サービスの利用開始申請者はサービス提供事業所と契約を結び、サービスの利用を開始します。サービスの量や内容については、利用開始後も一定期間ごとに確認が行われ、必要に応じて見直されます。障害福祉サービスの介護給付を利用する人の中には、身体障害や難病により入浴や移動で介護を必要とする方、発達障害により料理や掃除といった家事に困難を感じており助言や手助けを必要とする方などがいます。以下の記事では、40歳台でアスペルガー症候群と診断された女性が障害福祉サービスの利用手続きをした経験談を、各段階での感情とともに紹介しているので、興味のある方はご覧になってみてください。障害福祉サービスの利用費は?出典 : 障害福祉サービスを利用した人は、原則としてサービスの提供に要した費用の1割を負担することになります。また、施設入所や日中活動サービスに伴う光熱水費等の実費や食費については、在宅で生活する人との公平を図るため、自己負担となります。ただし、定率負担、実費負担ともに所得の少ない人の負担が大きくならないよう、さまざまな軽減措置が設けられています。詳しくは市区町村のホームページなどから確認してみるとよいでしょう。生活保護受給世帯・・・0円市区町村民税非課税世帯・・・0円前年度所得約300万円以上~約600万円以下の方・・・9,300円前年度所得約600万円以上の方・・・37,200円障害者総合支援法における障害福祉サービスの利用料金は、世帯ごとの前年度所得に応じて負担額の上限が定められています。そのため、ひと月に利用したサービス量にかかわらず、それ以上の負担は生じないことになっています。「障害者の利用者負担」厚生労働省障害福祉サービスと介護保険の関係は?Upload By 発達障害のキホン「介護保険サービスと障害福祉サービスの違い」松山市障害福祉サービスと介護保険の違いは、上の図の通りです。介護の必要度を測る指標、サービスの支給限度の決定方法、サービス利用計画の作成者、利用者負担額の決まりなどにそれぞれ違いがあり、制度として別個のサービスであると理解してください。支援の内容や機能を比較して、障害福祉サービスと同様の介護保険のサービスがある場合は、原則、介護保険のサービスを優先して受けることになっています。ただし、一部併給が可能なサービスも存在します。ただし、介護保険のサービスに相当するものがない障害福祉サービス固有の支援については、障害者総合支援法に基づく支援をうけることができます。また、その他の支援についても、状況次第では介護保険ではなく障害者福祉サービスの適用範囲内として認められるケースが存在するため、詳しくはお住まいの市区町村に相談するとよいでしょう。まとめ出典 : 障害福祉サービスについて規定している障害者総合支援法は、以下のような基本理念を掲げています。・全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現・社会参加の機会の確保・どこで誰と生活するかについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないことさまざまなニーズに対応した支援内容、月額利用料の上限設定、障害者手帳の保有は必須条件ではない、といった障害福祉サービスの特徴は、これらの理念が反映されたものであるといえるでしょう。障害や難病の方々一人ひとりが自分にあったサービスを受けることで、本人や家族がよりよい生活を送れるようになるのではないかと思います。障害者総合支援法について
2017年02月28日総務省による、発達障害者の支援に関する実態調査。その結果は?出典 : 年1月20日、総務省は、文部科学省と厚生労働省に対し、発達障害者支援に関する行政評価と監視の結果に基づく勧告を行いました。この調査は、保育所・学校現場を含む、都道府県・市町村における発達障害者支援の実態を初めて調査したものとなります。前回の記事では、早期発見に関する実態の調査報告と総務省の勧告内容についてお伝えしました。今回の記事では、発達障害がある子どもへの支援状況と情報の引継ぎに関する調査・勧告内容についてご紹介します。発達障害児に対する支援「個別の教育支援計画」「個別の指導計画」とは出典 : 発達障害を含む障害のある児童生徒の指導について、学校等では、児童生徒それぞれに「個別の教育支援計画」(以下「支援計画」)と「個別の指導計画」(以下「指導計画」)を「必要に応じ」作成し、指導と支援を行っていくこととされています。(4) 関係機関との連携を図った「個別の教育支援計画」の策定と活用特別支援学校においては、長期的な視点に立ち、乳幼児期から学校卒業後まで一貫した教育的支援を行うため、医療、福祉、労働等の様々な側面からの取組を含めた「個別の教育支援計画」を活用した効果的な支援を進めること。また、小・中学校等においても、必要に応じて、「個別の教育支援計画」を策定するなど、関係機関と連携を図った効果的な支援を進めること。(5) 「個別の指導計画」の作成特別支援学校においては、幼児児童生徒の障害の重度・重複化、多様化等に対応した教育を一層進めるため、「個別の指導計画」を活用した一層の指導の充実を進めること。また、小・中学校等においても、必要に応じて、「個別の指導計画」を作成するなど、一人一人に応じた教育を進めること。特別支援教育の推進について(通知)なお、2016年の改正発達障害者支援法においても、発達障害児が年齢及び能力に応じ、かつその特性を踏まえた十分な教育を受けられるようにするために必要な措置として、これらの支援計画及び指導計画の作成を推進することが具体的に明示されています。法律第六十四号(平二八・六・三) ◎発達障害者支援法の一部を改正する法律支援計画や指導計画、実際にどれくらい作成されているの?その効果は?出典 : しかし支援計画に関していうと、必ずしも発達障害のある児童全員に作成されていないのが現状のようです。この度の総務省の調査で調査対象となった111の保育園および幼小中高校において、発達障害児(発達障害が疑われる児童生徒を含む)は計2,431人でした。そのうち支援計画作成が「必要」と判断された児童生徒は829人であり、さらにそのうち支援計画を作成済みの児童生徒は690人でした。支援計画作成が「必要」と判断されたものの、未作成の生徒が139人いることが明らかになりました。未作成の理由としては、教員の業務が多忙で作成する時間の確保が困難であるため、保護者の同意が得られないため、などとされています。また、支援計画作成が「必要」と判断する範囲に関して、111の調査対象のうち19の保育園および幼小中高校では、医師の診断がある児童生徒のみなど、計画の作成対象をかなり限定した範囲にとどめている例がみられました。そしてこうした計画作成対象が限定されていたことの結果として、支援計画や指導計画が作成されていなかった生徒の中には、不登校等の二次障害が生じている例がみられたとのことです。問題行動の度合いが高くない生徒には支援計画及び指導計画を作成することとしていないため、発達障害の診断を受けているにもかかわらず、両計画とも作成されず、結果として、学習障害等で授業についていけずに、平成22年度から26年度までの間に、不登校4人、休学1人、退学1人が発生した。一方、調査した保育所及び学校において、支援計画又は指導計画を作成したことにより、特別支援学校など関係機関による助言や保護者との連携等が図られ状態が改善するなど効果的な支援が行われている例が30事例みられました。総務省は文部科学省と厚生労働省に対し、保育所及び学校において、一律の基準によって支援計画及び指導計画の作成対象を限定するのではなく、個々の児童生徒の特性や状態を踏まえ、支援が必要な児童生徒に対して着実に作成されるよう、作成対象とすべき児童生徒についての考え方を示すことを勧告しました。継続的な支援のために欠かせない、進学先等への情報の引き継ぎ。しかし現状は…出典 : 支援計画や指導計画の作成だけでなく、支援の前提となる子どもに関する情報の引き継ぎ共有も重要です。こうした情報共有の実態についても調査がなされました。具体的には、・乳幼児健診の結果として発達障害の疑いがあるとする情報を保育所へ渡す取り組み・保育所や幼稚園で作成された支援計画等に適宜資料の追加等を行った上で、障害のある児童生徒等に関する情報を一元化し、支援計画や相談支援ファイル等として小・中学校等に引き継ぐ取り組みなど、関係機関同士の情報の引き継ぎ・共有が十分ではないという勧告がなされています。しかし、情報共有が十分に進まない背景には、個人情報保護の観点からの障壁もあるようです。そのことが明らかになったのは、調査対象となった31市町村が実施した乳幼児健診結果の引き継ぎ状況の調査からです。平成26年度に実施した乳幼児健診の結果の、進学先(保育所、幼稚園等)への引き継ぎ状況をみると、30市町村で「引継ぎを行うこと」という方針を立てているものの、個人情報保護の観点から、保護者の同意が得られた場合であって、保育所等から情報提供の依頼があった児童のみ引き継ぐとしている自治体が14市町村にのぼりました。つまり、半数近くの市町村では、保育所等からの働きかけがなければ引継ぎが行われない状況であるということです。調査した市町村の中には、乳幼児健診の結果の進学先への引継ぎ時における保護者の同意取得については、次のような取組を行っている例がみられたとのことです。乳幼児健診の問診票の中に、健診結果等について、保育所等の関係機関と連絡を取り合う場合がある旨をあらかじめ記載し、これに同意するか同意しないかを選択させることとしている。児童が幼稚園に入園する前に、心配事のある保護者に「保護者との連携シート」の記載を依頼しており、同シートにより、幼稚園が保健師等の関係機関等から情報を入手する旨の同意を得ている。また、乳幼児健診の結果が引き継がれなかったことにより、対応が困難になった例もみられたとのことです。市外からの転入により入所した児童について、転出元の市町村での乳幼児健診結果(発達障害の疑いあり)を把握できなかったため、支援計画の作成、個別の配慮、小学校への引継ぎ等を行わなかったところ、小学校で集団行動になじめない状況となり、急遽支援が必要となった歳児健診及び3歳児健診で紹介された親子教室において、軽度な知的障害を伴う発達障害の疑いを指摘されたが、それらの結果が、入園先の幼稚園に伝わらず、児童の知的障害の把握が遅れた。その結果、児童は、特別支援学級へ入級したが、知的学級ではなく、自閉・情緒学級へ入級することとなり、児童に対する教育的配慮や課題設定を行うのに数箇月要した同様に、進学の際や転校の際における引き継ぎの不備も指摘されており、総務省は厚生労働省に対して、市町村に乳幼児健診の結果等の進学先への引継ぎの重要性を周知し、積極的な引継ぎを促進することを勧告しました。他にも総務省は、厚生労働省と文部科学省に対して、保育所・幼稚園から大学・就労先までの各段階において、発達障害児に対する必要な支援内容等が文書により適切に引き継がれるような呼びかけを行なっています。都道府県、市町村、都道府県教育委員会及び市町村教育委員会に対しては、・具体例を挙げて支援内容の引き継ぎを周知すること・支援計画及び指導計画については、引継ぎまでの適切な保存・管理を求めるとともに、具体的な引継方法を提示し、確実に引き継がれるよう徹底を図ることを勧告しました。「切れ目のない支援」を実現するための課題は出典 : 情報の引き継ぎは、切れ目のない支援を推進する上で不可欠だと言われています。そして文部科学省でも障害のある子どもに対して小学校から高校まで一貫した支援ができるよう、進学先の学校へも引き継げる「個別カルテ(仮称)」の作成を学校に義務付ける方針を固め、推進しています。また逆に保育所から専門機関に相談するようすすめられる場合もあるようです。現在、4歳の男の子を持っていますが、引越しして、2ヶ月前ほどから、転園した先の、保育園の先生から、落ち着きがなく、みんなと一緒のことができない、話す単語が少ない、との指摘を受けて、療育センターに問い合わせをするように、言われました。保育園で発達障害を疑われました。3歳1ヶ月の男児です。保育センターの心理相談の結果、問題はなさそうでした。しかしモヤモヤと心配が晴れず、何か息子のためにできることはないかなと焦っています。親や支援者が発達障害をどう理解するか、そして個人情報保護や当事者、家族の不安に配慮する仕組みの構築が、実際に切れ目のない支援を実現するためには必要なのではないでしょうか。
2017年01月30日ことばの教室ってどんなところ?出典 : 小学校や中学校には、子どものさまざまな障害や困難に合わせた支援を行う、通級指導教室や特別支援学級が設置されています。「ことばの教室」とは、そのなかでも言語に障害のある子ども向けに設置された、通級指導教室と特別支援学級の通称です。また、ことばの教室は、「言語障害通級指導教室」、「言語障害特別支援学級」と呼称されたり、地域によっては「ことばときこえの教室」と呼ばれ、言語障害の支援と聴覚障害の支援が両方受けられる場所もあります。それは、言語を獲得し、言葉を発するのに聴覚(きこえ)が重要な役割をはたすためです。どちらか片方に障害があると、もう片方にも問題が生じる場合も多く、言葉を発することと聴覚に対する困りごとを同時に支援していく必要があります。通級指導教室や特別支援学級として設置されていることばの教室では、言語障害のある子どもへの支援を行っています。例えば言葉のおくれ、吃音(きつおん)などの話し言葉におけるリズムや声を出すための器官に障害がある構音障害に対して支援が行われます。また、障害の改善以外にも言葉に関する教科(例えば、国語、英語、音楽、算数、数学)の指導も行っています。通級指導教室とは、おおむね通常の学級の授業についていけるが、通常の学級の中で一部、特別な支援を必要とする子どもを対象に設置されている少人数教室です。通級指導教室に通う子どもは通常の学級に籍を置き、学習したり、給食を食べたりと通常学級でほとんどの時間を過ごします。そして、週に数時間、障害に合わせた個別の支援を受けるために通級指導教室へ通います。Upload By 発達障害のキホン一方、特別支援学級とは心身に障害があったり、発達に遅れがあったり、より手厚い指導・支援をより多くの時間必要とする子どもを対象に設置されている少人数学級です。特別支援学級へ通学する場合は、籍は特別支援学級に置きます。そして、体育や生活、道徳、課外活動をはじめ、一部の授業を通常学級の子どもと一緒に受けることが通例です。Upload By 発達障害のキホンどんな子どもがことばの教室に通うの?出典 : 言語障害のある子どもがことばの教室へ通います。言語障害と一口にいってもさまざまな種類があります。ここでは医学的言語障害ではなく、ことばの教室が対象としている言語障害について説明していきます。言語障害とは、話すため・言葉の発声のために必要な一連の動きに障害があることを言います。例えば、人は話す時にまず、頭の中で話す内容を考え、文章にします。次に音を出すための筋肉に脳から信号が出され肺による空気量の調節や声帯筋が運動し音がでます。次に音を声として発する鼻や口、舌の動きが調節され声となります。声は耳の聴覚によって感じられ、そして脳で言葉を言葉として理解します。言葉を話し、人とコミュニケーションをとるためには上記のような発声に関わる機能だけでなく、思考や社会性の発達、心理的問題や自己観の形成も深く関わってきます。そのため、言語障害は話すことに必要な器官の障害というだけでなく、話すことまた聞くことに問題がある障害を指します。ことばの教室は、言語障害のある子どもを対象にしていますが、通級指導教室と特別支援学級で、その対象が少し違います。ではどのように違うのでしょう。参考書籍:ピーター・B.デニシュ (著), エリオット・N.ピンソン (著)『話しことばの科学―その物理学と生物学』東京大学出版会/刊通級指導教室のことばの教室も、特別支援学級のことばの教室も以下のような子どもが対象となります。1. 唇の断裂(口蓋裂)や、音を発声させる器官(構音器官)のまひなどによる機能的障害のある子ども例) 声が鼻にかかったり、鼻に抜けてしまう。”さかな”の発音が”たかな”になってしまうようにサ行やカ行がうまく発音できないなど。2.b吃音などの話し言葉におけるリズム障害のある子ども例) ”きんぎょ”を”き、ききんぎょ”と言葉を繰り返してしまったり、”き...んぎょ”など言葉が詰まってしまうなど。3. 話す、聞くなど言語機能の基礎的事項に発達の遅れがあり、言葉の順序や表現に偏りのある子ども4. その他に上記のような障害に当てはまる子ども5. 言語障害の原因が上記でなく、他に原因がある子ども■「通級指導教室」のことばの教室に通う場合通級指導教室へ通う子どもは、多くの時間を通常の学級で過ごします。つまり、通常級に籍をおきながら、支援が必要な課題(ある特定の困りごとや、その困りごとから来る学習上の問題)だけを改善するために通級指導教室へ通い、そのほかの授業や活動は通常の学級で行います。そのため、通常の学級での集団行動や教員からの指示の聞き取りがある程度できる子どもに向いているでしょう。■「特別支援教室」のことばの教室に通う場合特別支援学級へ通う子どもは、逆に大半の時間を少人数の特別支援学級で過ごします。通級指導教室に通う子どもは一部の困りごとに対して支援を受けますが、特別支援学級に通う子どもは、困りごとへの支援に加え、国語や算数、社会などさまざまな教科の授業をうけます。特別支援学級に通うのは、通級指導教室に通う子どもに比べて、個別の支援の必要性が比較的大きい子どもです。また、通常の学級が1クラス35~40人に対し、特別支援学級は8人と少人数の編成です。ですので、落ち着いた環境で心理的な安定を保ちながら指導を受けたい子どもに向いているでしょう。ことばの教室で受けられる支援は?出典 : ことばの教室ではさまざまな支援や教育を受けることができます。通級指導教室と特別支援学級で共通した支援もあれば、異なる支援もあります。それらの点について詳しく説明していきます。通級指導教室や特別支援学級では、個別指導計画と個別の教育支援計画を作成してもらうことができます。個別指導計画とは、子ども一人ひとりの困りごとや障害に合わせ、各教科の学習や、集団行動・生活の指導目標や指導内容・方法を示した計画です。この指導計画に基づき、さまざまな教員・関係者が共有し連絡を取り合いながら指導・支援が行われます。具体的には、担任の教員を中心に保護者や、特別支援教育コーディネーター、専門家といったさまざまな人が、子どもの障害の状態や課題、優先事項などを話し合い作成します。一方、個別の教育支援計画は、個別指導計画より長期的な視点に立ち、学校のみならず、家庭や余暇活動も含めて、具体的な支援の計画を示した計画書です。医療、教育、または福祉、就職などさまざまな機関に引き継がれ、一貫した支援が受けられるようになります。通級指導教室では、子ども一人ひとりの言語に関する困りごとを改善するための支援が受けられます。一方、特別支援教室では、言語に関する困りごとの改善とともに、言語障害を考慮しながら各教科の授業を手厚く行います。具体的にどんな支援かご説明していきます。■通級指導教室では?通級指導教室では、学習の遅れや補充をするのではなく、子ども一人ひとりの困りごとに合わせた教育や指導が行われています。言語障害があるために学習が進まない場合には、学習指導も行われます。例えば次のような指導が行われます。・発音に誤りのある子ども正しい発音を身につける練習、音を聞き分ける練習、唇や舌の動きをよくする練習、コミュニケーションの力を育てる指導などが行われます。・吃音のある子ども吃音について正しく理解する学習、吃音の友達と出会ったり、気持ちを話し合ったりする学習(グループ指導)、発達・認知面の力を育てる指導、コミュニケーションの力を育てる指導などが行われます。・言語発達遅滞のある子ども子どもの実態に合った教材を使って言語理解・表出する力を育てる指導、発達の評価、コミュニケーションの力を育てる指導などが行われます。国立特別支援教育総合研究所■特別支援学級では?特別支援学級では、通常学級で過ごす交流学級という時間もありますが、特別支援学級に通う子どもは多くの時間を特別支援学級で学びます。子ども一人ひとりの困りごとに合わせた指導・支援はもちろんのこと、各教科の学習についても指導や支援が行われます。たとえば、国語や算数ではどのような支援が受けられるのでしょうか。・国語読むことに対する支援として、言葉の意味や概念の理解を深めるために絵や写真を使いながら話したり、動作を実際にやってみて説明したりします。また、辞書を活用し、意味を調べ自分でまとめた辞書を作ったりすることもあります。聞くことに対する支援では、話す内容についてそのポイントや重要な部分をあらかじめ説明し、子どもが聞き取るべき部分がわかるようにします。書くことや話すことに対しての支援は、教員との会話のなかで実際に子どもが体験したことを口頭で文章化したり、作った文章をさらに書き起こしてみたりするなどの練習が行われます。・算数文章題などを解くとき、文章の内容や意図を理解することが難しい場合があります。そのような場合は、単語の意味を確かめたり、図や絵を通して理解を促していきます。また、類似の問題に繰り返し取り組んだり、逆に類似の問題を作ってみることで理解をより深めていきます。ことばの教室のクラス編成はどうなっているの?出典 : ■通級指導教室通級指導教室ではほとんどの場合一対一で指導が行われます。ですが集団の中での困りごとやコミュニケーションでの困りごとがある場合は集団で行われることがあります。■特別支援学級特別支援学級ではクラス定員は8人までと決まっています。ですので少人数学級で授業を受けられます。ことばの教室にはいろいろな人が関わっています出典 : ことばの教室では、通級指導教室や特別支援学級の教員だけでなく、保護者、医療スタッフなどさまざまな人が子どもの教育、指導、支援に関わっています。通級指導教室でも特別支援学級でも、必要に応じて、口腔外科医、言語聴覚士、歯科衛生士などの専門家から正しい発音の基礎となる口腔の状態について助言を受けることができます。一方で、保護者や教員は、通級指導教室と特別支援学級では子どもとの関わり方が少し違います。保護者通級指導教室の場合、多くは保護者が付き添いをし、時には一緒に授業に参加することもあります。一方、特別支援学級の場合は、保護者が希望しない限り一緒に授業を受けたりすることはありません。しかし、通級指導学級も特別支援学級もお住まいの学区以外の学校へ行く場合は保護者の送り迎えが必要となります。教員通級指導教室の場合、担任の教員と指導の教員が異なるため、連絡ノート交換、指導報告等を通して、子どもへの共通理解を図ってゆきます。一方、特別支援学級では担任の教員が指導を行う場合が多いので一貫した支援が受けられます。ことばの教室にはどうやって入るの?出典 : 未就学児で来年度からことばの教室を検討している場合未就学児で来年度からことばの教室を検討している場合、就学相談に行く必要があります。就学相談とは、通級指導教室や特別支援学級を含めた特別支援教育を受けるためにお住まいの教育委員会と話し合いの場をもうけ、子どもにとって最適の学びの場を考える機会です。一般的に就学相談は早い地域で幼稚園・保育園の年長の春から、遅くとも秋ごろには始まります。就学相談については、お住まいの教育委員会の窓口まで問い合わせてみましょう。就学していて言語障害が気になり、ことばの教室を検討している場合まずは担任の教員に相談してみましょう。そこから教育相談をすすめられたり、特別支援教育コーディネーターを紹介してもらったりします。そして、一般的にはことばの教室の指導員の方などと面談をし通学の必要性が検討されます。まとめ出典 : ことばの教室では言語障害のある子どものサポートをしています。言語障害といってもさまざまな困りごとや課題を抱える子どもがいます。通級指導教室と特別支援学級の特徴をとらえながら、子ども一人ひとりにあった学びの場を考えてみましょう。
2016年12月15日子育てのゴールは子どもが自立することと言われています。しかし、親がつい先回りした行動をすることで、子どものやれる、頑張れるという意欲を削いでしまうことになります。親がよかれと思って手や口を出すことは、実は子どもの意欲をつぶしてしまうことになりかねません。先回り育児とはどんなことで、どうすれば改善できるのでしょうか。子どもの「やりたい」の芽をつんでしまう行為親にとって子どもはいつまでたっても子ども。親心からつい手を出してあげたくなってしまうものです。しかし、そういった行動が子どもの「やりたい」気持ちを奪い、自立心が育たなくなってしまいます。下記の行為は、典型的な先回り育児です。ついやってしまっていませんか?・この子にはまだできないと判断して手を出す・時間がなくて親が着替えさせる・子どもが悩んでいる時に答えを待てずに親が決める・うまくできない時に、やり方を教えるやってもらうことが当たり前になると、子どもは自分でやろうと思わずに人に依存するようになります。先回り育児をしないための4つの心得実際の場面を目の当たりにするとつい手がでてしまうかもしれませんが、そんな時に知っておきたい心得を覚えておきましょう。・手を出すのは子どもに頼まれた時だけ少し頑張ればできそうなことに挑戦しようとする子どもの意欲を優先してあげましょう。また、やってみてできない時に自分から「やって」と頼めるかどうかも自立の一つです。学校や社会に出れば必要な時に人に頼む場面もでてくるでしょう。自分ができない時は助けを求めることができる子にすることも大切です。・時間がなくて親がやる場合は事情を説明する先回りしてしまう理由の1つに「時間がかかる」「イライラする」ということもあります。確かに、全てのことを子どもに託していては、ママのストレスはたまってしまいます。また、時間が限られている場面も多くあります。そのような時は無理に我慢をする必要はありません。しかし、手を出す場合は頭ごなしに「ダメ」と言ったり、黙って手を出したりすることはないようにしましょう。「ごめんね。できることは分かっているけど、今日は忙しいからママがやるね」などとしっかり事情を説明し、子どもが納得してから手を出しましょう。・自分で選択させる自分で選ぶということも自立には欠かせないことです。自分で決めたことは行動に移しやすいものです。食べたい物や着たい物など小さいことからで構いませんので子どもに決めさせる機会をたくさん作りましょう。決めたことは絶対に否定せず、意思を尊重しましょう。・失敗することも良い経験と思う親が先回りをしてしまう理由として他には、子どもに失敗をさせないため、ということもあるでしょう。そのために手を出したり上手くいく方法を教えたりするのです。しかし失敗することは悪いことではなく、むしろ失敗の中から良い方法を探すことが良い経験になるのです。危険が生じることでなければ、大いに失敗を経験させてあげましょう。私の息子は、最近一人でお布団に入るようになりました。「一人で寝てみる」という意志を尊重していますが、どうしても寝付けない時は本人に呼ばれて結局一緒に寝ることもあります。逆にそのまま寝つけた時には、翌日「一人で寝られてすごかったね」とたくさん褒めています。できない時は無理をしないことがストレスをかけずに成功する鍵だと思います。その分頑張れた時にはそのことがどんどん自信となるようです。子どもは昨日と同じと思っても、しっかり成長しているものなのですね。余裕のある限り見守ること・・・それが子どもの自立を促します。今後はイライラをぐっとこらえて、待つことを意識してみてはいかがでしょうか?
2016年12月01日産後ケアセンターは、産後の身体をゆっくり休めながら、ママとちゃんがリラックスして過ごせるように工夫されています。今回は、産後ケアセンターについての情報をご紹介します。産後ケアセンターって?産後ケアセンターは、出産後の育児支援を大きな目的として、ママと赤ちゃんが一緒に過ごせるように配慮されている宿泊型ケア施設です。基本的に全て個室となっており、リラックスした時間を過ごすことができるようになっており、パパや他のご家族も一緒に宿泊できるようになっています。産後ケアセンターでは、看護師や助産師が中心となってケアリストや心理士も在籍していて、24時間体制で産後のケアにあたってくれます。センターではさまざまなプログラムがあり、産後ママの回復を目的としたケアを行っています。例えば、骨盤ケアやヨガといった身体の歪みを調整するプログラムや、アロママッサージなどでリラックスしながら調子を整えることを目指す産後ケアがあります。産後ケアとはそもそも何なのか産後ケアと言われてもいまいちピンと来ない方もいらっしゃると思います。ここでは、ケア内容や目的、活動を紹介します。産後ケアシステムと継続ケア日本産後協会では、産後ケアシステムと呼ばれる独自のシステムがあります。これは、ケアの対象であるママを「母親」ではなく「ひとりの女性」として扱うことからスタートしています。産前と産後で、女性の心や身体には大きな負荷がかかると言われています。出産は女性にとって大きな人生の節目です。そんな不安定な時期だからこそ、寄り添って専門的な知識や経験を持って支えることでサポートするのが産後ケアシステムです。産後ケアリストとは産後ケアリストは、産後ケアセンターにおいてアドバイザーやサポーターといった立場からケアを行っている専門のケアリストです。産前産後のケアだけでなく、その後の子育てや育児に関する長期的なアドバイスも行います。実際に出産や育児をしたことがある方が資格を取得する場合が多く、経験を活かしてケアを行ってくれるため、産後ケアセンターにおいて欠かせない存在になっています。主に産後のママの身体の不調や育児に関する悩みなどの解決を行っていて、寝付きが悪い赤ちゃんや、育児生活に疲れて悩んでいる方のサポートも行っています。産後ケアセンターを利用するときに注意したいこと産後ケアセンターの利用を考えている方には、注意しておきたいポイントがいくつかあります。まず産後ケアセンターは保険適用外になるということ。サポート内容や各センターによって金額が異なることが多いので、事前に近くのセンターをチェックしておきましょう。人気が高く、予約が必要なセンターも多いので、妊娠中から下調べをしておくと良いでしょう。また、産後ケアセンターは宿泊以外でも利用できる施設も多く、デイサービスのような形で、子育てに不安がある場合や気になることがあれば通って利用することもできます。産後ケアも病院で行っていることがありますが、こうしたケアがない場合に利用するとよいでしょう。産後ケアセンターで賢くケア&育児!今回は産後ケアセンターについてご紹介しました。出産の後の産褥期と呼ばれる時期に利用しているママが殆どで、初めてのお産で不安な場合や、育児に自信がなく、誰かに相談して頑張りたいと考えているママに人気です。核家族化や高齢出産が増えている日本では、こうしたサービスを行っている施設の需要が増え続けており、全国的に施設数が増加傾向にあります。ママ一人で無理をし過ぎずに、こうしたサービスを利用するのも手です。
2016年11月28日子どものやることに、ついつい手を出していませんか?先回りばかりしていると、子どもが本来持っている「自分でやりたい!」という気持ちが奪われ、自立心が育たなくなってしまいます。“見守る保育”を園の方針に掲げる、新宿せいが保育園園長の藤森平司さんに「先回り育児」をしないための心得を聞きました。お話を聞いたのは:藤森平司さん新宿せいが保育園(東京都新宿区)園長。自由遊びの内容や、給食を誰と食べるかを選択制にするなど、1日の活動の多くを園児たち自らに決定させる「見守る保育」を園の方針に掲げ、全国の幼稚園・保育園長らが見学に訪れる。著書に「やってあげる育児から見守る育児へ」(学習研究社)。Q、子どもができること・できそうなことを代わりにやってしまうことはありますか?Q、やってしまうのはなぜですか?※2016年7月6日~8月9日、WEBアンケート、有効回答数1081人4位以下は「自分がやる方がきれいにできるから」「結局やり直すことになるから」「汚す・けがをするなど失敗するから」「どうせできないと思うから」などの理由が上がりました。また「特に理由はないけれど、つい手を出してしまう」という声も。子どもは生まれながらに「自分でやりたい!」気持ちを持っている子どもはもともと、「自分でいろいろなことができるようになりたい」という意欲を持って生まれてきます。その成長意欲がもっとも強いのは赤ちゃんのとき。生まれたばかりの赤ちゃんは、自分の力だけではどこへも行けませんが、やがてハイハイができるようになり、歩けるようになり、自分の行きたい所に行けるようになります。もし、ママやパパがいちいち抱っこで、赤ちゃんの行きたい場所へ運んであげていたら、どうなるでしょうか。自分で歩く必要はないと思って、歩かなくなってしまうかもしれません。このように、「何かをやってあげる」というのは、「自分でやる!」という気持ちや、その能力自体を本人から奪ってしまうということなのです。子どもの自立を、「自分の手から離れるようでさびしい」と思うかたもいるかもしれませんね。ですが、そんな気持ちは敏感に子どもに伝わります。「僕が〝自分でやる〞と言うと、ママが悲しむから」と思い、いつまでたってもやってもらうケースが少なくないようです。「自分でやりたい!」気持ちは成長の証し。わが子の自立を喜べる親であってほしいと思います。あるある!? あなたはいくつ当てはまる!ありがちケース5■ありがちケース1時間がないとき親が代わりに着替えさせる■ありがちケース2「まだ無理」と思うことはやってしまう■ありがちケース3周りを汚しそうなことは親がやってしまう■ありがちケース4子どもが悩んでいるのを待てずに親が決めてしまう■ありがちケース5うまくできていないときいいやり方を教えてしまう先回りしないための4つの心得先回りがいけないと言われても、実際の場面ではつい手が出てしまうもの。そんなときには、この心得を思い出すことで、ちょっと意識が変わるかも?ママ&パパに覚えておいてもらいたい、4つの心得を藤森さんに聞きました。親の心得その1親が手を出すのは「やって」と言われたときだけ自分ができないことを人に頼めるのも、自立のひとつ。「ママがやって」と言うのは、何となく自分には無理そうだと感じているからで、自分の力量が分かってきた証しなのです。子どもが「やって」と言ったときに手を貸すのは、先回りではありません。「その度に手を貸していたら、いつまでたっても自分でできるようにならないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、それは逆。子どもは、自分が求めたときには必ず応えてもらえることで心が満たされ、「今度は自分でやってみようかな?」と思えるようになるのです。理想を言うなら、親がやってあげるのは完成の一歩手前までがベストです。たとえば着替えなら、ポロシャツでも上着でも、最後の方のボタン留めだけを子どもにやらせましょう。普通、最初だけやらせて続きを親がやってしまうのですが、「これくらいならできるかな」と思えるところまで親がやり、完成したときの喜びを子どもに味わわせるのがコツです。そうすると、「自分でもっとやりたい!」気持ちが育っていきますよ。親の心得その2忙しいときは事情を説明して親がやってOK「先回りはいけない」けれど、忙しいときまで子どもに全部やらせていたのでは、ママたちのストレスはたまる一方。そんな無理をする必要はありません。その時の状況によって、手を出すことがあっても構わないと思います。「ごめんね。本当はあなたができることは分かってるんだけど、今日は忙しいからママがやるね」と事情を説明すれば、子どもも納得します。大事なのは子どもの「やりたい」という気持ちに向き合うこと。黙って取り上げたり、頭ごなしに「だめ!」と言うのはやめましょう。親の心得その3子どもが“自分で選ぶ”チャンスを増やす「自分で選ぶ」というのは、子どもの自立にとってすごく大切なことです。その理由の1つめは、決定を受け入れてもらうことで、「自分はできる!」という気持ち(自己有能感)が生まれるから。2つめは、責任を取ることを覚えていくからです。たとえばうちの園では、給食をどれだけよそうか子どもたちが自分で決めるのですが、この方法を取ってから残飯がすごく少なくなりました。先生が何も言わなくても、「自分で決めたんだから食べなきゃ」という意識が自然と芽生えるんですね。家庭でも、食べたい物や着たい物など、日常の小さなことで「これは子どもに決めさせても問題ないな」ということがあったら、できるだけ子どもが自分で選ぶ機会を多くつくってほしいと思います。そして、親がいいと思う物を子どもが選ばなくても、「そんなのだめ。こっちにしなさい」と否定しないこと。子どもの意思を大切にしてください。親の心得その4どれだけできたかという結果より失敗する過程が大事ママたちがつい先回りをしてしまう理由の多くは、「まだ無理」「周りを汚しそう」など、今の子どもの力では上手にできないことがあるから。また、うまくいく方法を教えたいがために、善かれと思って手を出してしまう場合もあると思います。けれど、これからいろいろな能力を身に付ける子どもにとっては、何度も失敗しながら、自分でいいやり方を見つけ出す経験こそが大切です。大人はついつい結果を重視してしまうので、上手にできるようにと手を出したくなってしまいますが、大事なのは試行錯誤を繰り返す過程。そう思えば、自然と先回りをしなくなるのではないでしょうか。ただし、いくら失敗が大事だとは言っても、危険過ぎることはいけません。安全な範囲で失敗を経験させることが親の役目です。藤森さんから終わりに「待てる親」が「自分で考える子」を育てる「将来、自分で考えられる子になってほしい」というのは、ママやパパに共通の願いでしょう。そのために親ができるのは、子どもの選択や、やろうとしていることを「待つ」ことだと私は思います。たくさん自分の頭で悩んで、考える機会を与えられることで、子どもは親の言うなりではなく、自分で考えられるようになります。ただし、子どもの力だけでは解決が難しいことももちろんあるでしょう。そんなときこそ、大人の出番です。「どこまでやってあげれば、子どもの考える力を邪魔しないか」を見極めることこそが、私たち大人の役割なのです。監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年11月02日写真提供:高島屋広報・IR室日本を代表する老舗百貨店「高島屋」がメインで入居する大型ショッピングセンター「サイゴンセンター」が2016年7月30日(土)にホーチミンにオープンした。 ホーチミン初の百貨店×ショッピングセンターサイゴンセンターは、高島屋グループが手掛けた百貨店を核テナントとした、本格的ワンストップショッピングセンターで、約210ブランド擁する「ホーチミン髙島屋」と145店舗の専門店が入居している。一階の専門店ゾーンでは、「Carolina Herrera」や「Stuart Weitzman」「Dsquared2」などベトナム初進出、「MOSCHINO」や「KENZO」などホーチミン初進出となるハイファッションブランドの店舗を展開。百貨店ゾーンでは、ベトナムで人気の日本の化粧品をはじめとした、カウンセリング販売を行う化粧品売場や、ファッションブランドが入居し、日本の百貨店と同様の上質で洗練された空間が広がる。最上階、5階は「世界の食文化と新しいベトナムの食文化を発信するフロア」をテーマに、和食、中華、イタリアン、タイ料理をはじめ、世界の味が楽しめるレストランフロア。寿司やラーメン、お好み焼きなどを味わうことのできるフードコートも設けられている。地下二階では、日本の百貨店が誇る人気ゾーン「デパ地下」を展開。百貨店ゾーンでは、源吉兆庵、ROYCE’、ユーハイムといった日本のデパ地下でも人気の高いブランドが並ぶほか、ラーメンや甘味などのイートインコーナーも開設。専門店ゾーンには、ベトナムの高級スーパー「Annam Gourmet」もお目見えした。 最注目のロケーション!サイゴンセンターは、ホーチミン中心街のレロイ通りに面し、将来的に地下鉄4路線が乗り入れ市内最大のターミナルになるベンタイン総合駅(※現在工事中)に近い最注目のエリア。 尚、高島屋グループは、ASEAN 諸国を中心に海外での事業展開を進めていて、ホーチミンの出店は、シンガポール、中国(上海)に次ぐ3ヵ国目。2017年度にはタイの首都バンコクにも出店を予定している。
2016年08月05日お母さん、お子さんの自立を目指しましょう広汎性発達障害の息子を連れて、児童精神科に初診に行ったときの話です。色々と話を進める中で、医師から「お母さん、お子さんの自立を目指していきましょう」という話がありました。将来元気に働ける大人を目指し、「今からできることをしていこう」という方針で進めましょう、という事でした。私の子育ての目標も「自立」ということもあり、先生の考えに共感しました。そして、今すぐ実践できる3つのアドバイスを頂きました。1.きれいでゆっくりとした日本語を使うこと出典 : 例えば、絵本などの音読を親子で楽しみ、きれいな日本語に沢山ふれてください、とのお話でした。絵本にはコミュニケーションのやりとりが沢山書いてあるので、声に出して読むことでコミュニケーションの場面の練習になるそうです。友達の作りかた、いけないことをした時の謝りかた、など気がつかないうちに沢山の学びが絵本には記されているのです。例えば桃太郎。桃太郎と動物たちと鬼のコミュニュケーションを土台に物語が進んでいきますよね。普段の生活だと、急いでいたり乱暴な言葉遣いになってしまうこともありますが、絵本の中ならきれいな日本語で書いてあるので、私も積極的に息子と絵本読みを楽しんでいます。2.運動をすること出典 : とにかく歩く機会を増やしてください、というお話でした。理由は、将来週5日で仕事にいくとすれば、そのための体力づくりが必要ということ。休日は親子で沢山外で遊んだり、エレベーターを使わないで階段を使ったり、駐車場はできるだけお店から遠いところにとめるなど些細なことでも良いそうです。うちの息子は、エレベーター好きで駅などであまり歩こうとしないこともありましたが、野原に散歩にいったり、できるだけ歩く機会を増やすようにしています。3.発達障害に関する本を親が読むこと出典 : 発達障害のある子どもを育てるとき、親が発達障害に関する本を多く読むことがおすすめだそうです。「この本がおすすめ」!というよりは、自分にあったものを選んで下さいというお話でした。理由は、知識がないと、「どうして伝わらないんだろう」と親自身が辛くなってしまったり、叱ってばかりになってしまったり、親子にとって望ましくない関係性や教育に、気づかぬうちになってしまう事があるからだそうです。ちなみに、「3つ褒めて、1つ叱る」位がちょうどいい、との事でした。何百回、何千回と、子どもの良い行動をみつけたらすぐ褒める!気が遠くなりますが、地道に積み重ねるのが大事なんですね。私が、「当事者の方や、ママブログもよく読みます」伝えると、ブログは貴重な経験談が知れる一方で、個人の主観に基づく内容が多く、情報が偏っている事が多いと教えてくれました。生の声がリアルタイムで聞けるというメリットもありますが、個人の方が直接発信したものを読むときは、少し差し引いた目で、読む必要があるのかもしれませんね。医師も、親も、子も、人それぞれ。家族に合った方法で医師のなかにも色々な考えがあると思いますが、将来の自立ということを考えたときに、今から直ぐに生活に取り入れやすい方法だと思います。わが家も、お話を聞いてから直ぐに楽しく生活に取り入れています。発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ発達障害の子の育て方がわかる! ペアレント・トレーニング
2016年07月29日