「"初"のオープンキャンパス開催!」「茂木健一郎校長 白熱授業」学校法人KTC学園 屋久島おおぞら高等学校(広域通信制・単位制、校長:茂木健一郎)は、2022年6月時点で、在籍生徒数,10,000名を超え、日本全国でサポート校であるおおぞら高等学院のキャンパス数は45キャンパスとなりました。2005年の開校から18年目を迎え、3万名を超える高校生をサポートしてきた当校ですが、より一層、生徒・保護者様の声に寄り添った教育サービスを提供してまいります。開校から現在に至るまで生徒数/指定サポート校キャンパス数2005年4月、世界自然遺産の屋久島に開校した屋久島おおぞら高等学校。当初は不登校や経済的な理由等から全日制高校への通学が困難となった生徒の受け皿としてサポートをしておりました。しかし、全国で通信制高校に通う生徒数が21万人を超える今、不登校・経済的な理由などマイナスからの理由ではなく、通信制高校ならではの時間や、場所にとらわれない自由な校風を求め進学先の一つとして選ばれる風潮が強まりました。2020年には編入生を超える数の中学生から、進学先の一つとして選ばれるように変化しました。つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。®スクーリングの様子屋久島おおぞら高等学校は「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。®」というテーマのもと、世界自然遺産・屋久島の大自然を活かした体験教育や、屋久島で自然と共生をしている地元の人々との交流プログラムを実施しています。また、屋久島おおぞら高等学校の多くの生徒が日々通う、サポート校のおおぞら高等学院では、日々の学習やみらいへのステップをさまざまなかたちでサポートします。勉強のために通わなくてはいけない学校ではなく、 みらいにつながる「好き」を深めるための学びの場は、 次の日が楽しみになる交流も生まれる特別な場所です。とにかく遠い!屋久島で体験入学!?屋久島おおぞら高校 ”初” のオープンキャンパス!屋久島で体験入学してみませんか?広域通信制・単位制の高校である当校は、全国どの地域に住んでいても入学が可能です。ただ、屋久島という場所・距離がネックとなりオープンキャンパスは控えておりました。ただ、今まで多くの生徒が足を運び、学び、成長してきたこの屋久島の地をまずは知ってもらいたい。その想いから、“初”のオープンキャンパスの開催が決定しました。日時:8/10(水)~8/12(金)※先着5組限定場所:鹿児島県熊毛郡屋久島町平内34-2テーマ:新しい自分と出会う体験※当日は学食や宿泊棟を無料で利用いただけます体験入学のテーマは「新しい自分と出会う体験」。いつもとは異なる環境だからこそ一歩踏み出し「新しい自分」と出会ってほしいと考えています。先着5組限定のオープンキャンパスですが、募集初日よりお申し込みをいただき、スタッフからは驚きと喜びの声が上がっています。体験入学in屋久島 | 通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 茂木健一郎校長のなりたい大人白熱授業「ワクワクを創るまなび、STEAM教育とは?」ワクワクを創るまなび、STEAM教育とは?2021年にスタートした茂木健一郎校長が生徒へ向けて行う「なりたい大人白熱授業」。今回は、2025年に開催される大阪・関西万博のエキスポプロデューサーを務めるジャズピアニストで数学教育家の中島さち子さんをゲストにお招きします。新しい教育と呼ばれる「STEAM教育」について対談します。当日は、オンラインで全国の生徒たちとつなぎ授業を実施。また、この授業は屋久島おおぞら高校に通う生徒以外も視聴することができ、毎回多くの中学生・保護者にご参加いただいています。日時:7/9(土)15時~16時場所:東京都新宿区西新宿8-13-6※なりたい大人白熱授業は全6回開催予定。次回は8/20(土) 女優で小説家の中江有里さんをお招きします。茂木校長の#なりたい大人白熱授業 | 通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年07月01日「親には言えない、高校えらびのホンネ」2022年茂木健一郎校長の白熱授業がスタート雨に萌ゆる緑が風情を漂わせる季節となりました。広域通信制・屋久島おおぞら高等学校とそのサポートキャンパス、おおぞら高等学院では2022年度の活動が本格化し、茂木健一郎校長の白熱授業や、社会と生徒がつながる特別授業が開催されます。また、生徒たちのSDGsに関する取り組みもキックオフしました。茂木健一郎校長の白熱授業がスタート授業の様子質問する生徒2021年にスタートした脳科学者で、屋久島おおぞら高等学校の校長でもある茂木健一郎校長が生徒へ向けて行う「白熱授業」。今回は「親には言えない、高校えらびのホンネ」をテーマに実施します。今なら言える高校を選ぶときに大切にしていたコトを現役高校生たちがホンネで語り合います。また、高校生活を通してどう成長できたか、通ってみたからこそ分かる強みについての意見も交換できる場にしたいと思っています。当日は関東エリアの生徒が会場で、九州~東北の生徒はオンラインで校長と意見をかわします。日時:6/11(土)15時~16時会場:おおぞら高等学院東京キャンパス(東京都新宿区西新宿8-13-6)担当:伊藤企業のトップから高校生へ5月はJAPAN HOME WAND株式会社 代表取締役の堀家 正弘さんをゲストにお招きしましたおおぞら高等学院では、協力企業が現場のリアルを語り「社会で必要な力とは何か」を学ぶ授業を実施しています。自分がなりたい大人になるにはどんな力が必要か、その力を身につける為に今やるべき事は何かを具体化します。今月は中央出版ホールディングス株式会社 和田直士さんをゲストに“「はじめまして」から始まるコミュニケーション術”の授業を行います。学校生活でもオンラインでの関りが増えたいま、改めて人と人のコミュニケーションについて講義して頂きます。日時:6/13(月)11:20~12:10会場:おおぞら高等学院名古屋キャンパス(名古屋市中村区椿町12-7)担当:佐藤おおぞらSDGs2022キックオフ集まったハガキ等古着回収BOXと生徒たちSDGsの取り組みとして公益社団法人日本ユネスコ協会連盟の途上国支援「ユネスコ世界寺子屋運動 書きそんじハガキ・キャンペーン」に参加しました。この取り組みは、書き間違いや、古いなどの理由で投函されなかった未使用のハガキ、金券などの「タンス遺産」を回収して、集まったハガキや切手などを募金に換え、世界寺子屋運動の活動に使うキャンペーンです。書きそんじハガキは11枚で、1人がひと月学校へ通うことができます。(※カンボジアの場合)おおぞら高等学院では、2021年度にハガキ6927枚、切手490枚、金券78枚、金額にして465,048円相当を集め寄付しました。また、SDGsの活動の一つとして、ファッションブランドのSPINNSとコラボし「古着回収BOXプロジェクト」を実施しました。全国のキャンパスに古着回収BOXを設置し、古着のリメイク授業や、集められた古着の一部をSPINNSの店舗にて生徒たちが販売する取り組みを行いました。なりたい大人になるための学校。おおぞら高校。 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月01日4/8 (金)14:30~15:30 中央区立日本橋公会堂にて色とりどりにさまざまな花が咲き競う、美しい季節を迎えた4月、おおぞら高校でも全国各地で入学式を執り行うこととなりました。感染予防対策を十分に実施したうえでそれぞれのキャンパスごとに執り行います。コロナ禍によりさまざまな規制があるなかで中学生活を送ってきた新1年次生の新たな出発の日を見守っていただけると幸いです。屋久島おおぞら高校茂木健一郎校長約1万名の生徒が全国各地に在籍する、世界自然遺産屋久島にある屋久島おおぞら高等学校は2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校しました。生徒たちは、年1回のスクーリングで屋久島を訪れています。この度、昨年より校長となった脳科学者の茂木健一郎氏が入学式での校長挨拶を行います。2022年4月より成人年齢が18歳に引き下げられ、生徒たちは卒業時に“成人”として社会に踏み出します。大人になるまでの3年間を過ごす高校生活は、社会と関わる準備期間として今まで以上に重要な時間となります。「なりたい大人になるための学校®」がテーマの当校は、生徒たちが社会と関わり合いながら座学のみではなく、本物を経験する直接体験による学び合いを軸とし教育活動を行っております。入学式では、「高校生活」という新しいステージを晴れやかな気持ちで迎えられるよう、校長から生徒たちへ激励の言葉が贈られます。入学式は屋久島おおぞら高等学校に在籍する多くの生徒が通う指定サポート校”おおぞら高等学院”の全国にあるキャンパスごとで執り行われます。入学式概要とき令和4年4月8日(金)14:30~15:30内容屋久島おおぞら高等学校 指定サポート校おおぞら高等学院 入学式会場中央区立日本橋公会堂(東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目31番1号)半蔵門線「水天宮前」駅6番出口から徒歩2分日比谷線「人形町」駅A2出口から徒歩5分通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 通信制高校ならおおぞら高等学院 - なりたい大人になるための学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年04月06日広域通信制・屋久島おおぞら高等学校(屋久島町平内)は2022年3月25日(金)に令和3年度卒業式を行います。2021年4月1日に脳科学者 茂木 健一郎氏が校長に就任し、今回が初の卒業式となります。本年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため密を避け、午前の部・午後の部に分けての開催となります。世界自然遺産屋久島にある屋久島おおぞら高等学校は2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校。9,000名を超える生徒たちが全国各地に在籍し、年1回のスクーリングで屋久島を訪れています。この度、脳科学者 茂木健一郎氏が校長に就任後初の卒業式を迎えます。2021年度は「みらいの幸せと個性」をテーマに、茂木校長による全国の生徒へ向けた白熱授業が全6回開催されました。個性とは何か?自由とは何か?生徒たちが生きた学びを得る授業となりました。茂木健一郎校長生徒代表挨拶「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。®」を理念に掲げる当校の生徒は、年に一度スクーリングで屋久島へ訪れます。大自然を五感で感じ、不自由な環境の中で人とつながる、短くも充実した時間です。全国の仲間とともに成長した屋久島は、生徒たちにとって特別な場所でもあります。これから夢や目標に向かって旅立ちの日を迎える、この門出の日を思い出深い屋久島にて実施いたします。卒業式概要とき令和4年3月25日(金)午前の部 9時開式、午後の部 13時30分開式(受付 各30分前)内容令和3年度 屋久島おおぞら高等学校 卒業式会場屋久島おおぞら高等学校内容茂木健一郎校長挨拶・卒業生代表挨拶・保護者代表挨拶等参加 午前 生徒保護者 約40組、午後 生徒保護者 約30組※感染拡大状況により変更有通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年03月14日脳科学者の茂木健一郎が校長に就任した、広域通信制・屋久島おおぞら高等学校は、茂木健一郎校長によるオンラインの公開授業「#なりたい大人白熱授業」を全国の中高生に向けて開催します。屋久島おおぞら高校では、年に一度のスクーリングで全国の生徒たちが屋久島に集まりそれぞれの「なりたい大人」を目指します。今回で最終回を迎える#なりたい大人白熱授業では、オンラインで全国の屋久島おおぞら高校の生徒たちが繋がります。また、授業の様子はこれから志望校決定の時期を迎える中学3年生へも公開されます。中学を卒業した後の学びの場の一つとして、全日制高校の枠組みを超え、幅広い進路選択に繋がるよう授業を公開しています。過去の授業では「将来使わない勉強を何故しなくてはいけないの?」や「個性ってどうやって見つけたらいいの?」などのリアルな疑問の数々が寄せられました。当日は茂木校長と一緒になって、寄せられた質問に対し生徒たちが真剣に考え話し合う時間も設けられます。白熱授業最終回概要タイトル第6回なりたい大人 白熱授業 「脳科学者へ聞きたい10の質問」登 壇 者茂木 健一郎(脳科学者・屋久島おおぞら高等学校校長)とき 令和3年11月27日(土)15:00~16:00内容オンライン授業(Zoom:先着1000名)茂木校長のなりたい大人白熱授業 | 通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 屋久島おおぞら高等学校屋久島おおぞら高等学校:2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校。8,000名を超える生徒たちが全国各地に在籍。「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。」を教育理念としている。2021年4月脳科学者茂木健一郎氏が校長に就任。通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月18日学校法人KTC学園が運営する広域通信制 屋久島おおぞら高等学校(鹿児島県,校長:茂木健一郎)とそのサポート校であるKTCおおぞら高等学院(本部:愛知県,学院長:小林英仁)は、生徒約8,000名を対象にスタートしたコマーシャルフィルム(以下CF)プロジェクトにて制作したCFを2021年10月30日に公開します。※東海地域限定にて放送開始、他地域については検討中。高卒資格がゴールじゃない。なりたい大人になるための学校®をテーマに学校法人 KTC学園は教育活動を行っています。大学入試改革や教育現場のICT化で学びの多様化が広がりあたり前とされてきた日常が大きく変化しました。今まで以上に自分なりの答えを描く力が求められる時代、学校の授業・学校の在り方も変化するなかで変わらないもの。本プロジェクトでは生徒たちを主役とし、監督・カメラマン・出演者・音楽・ナレーションの殆どを生徒にゆだね、今を生きる高校生の「ありのまま」を撮影しました。▶企画構成、制作の全てに生徒が参加約1,296,000秒のから切り取った15秒撮影は全国6か所(宇都宮・秋葉原・名古屋・梅田・広島・福岡)で実施されました。生徒がカメラを手に、各々の想いを胸に学校生活を切り取ります。プロの制作チームの指導のもと、初めて触れる機材に目を光らせながらCF制作を進めました。得意なことをCF制作に活かしたいという生徒や、初めてのことだけど思い切ってチャレンジしたという生徒、個性豊かなさまざまな想いが集まり彼らにしか作れない作品が完成しました。生徒たちへのインタビューや、メイキング映像を特設サイトにて公開していますおおぞら高校のテレビCM特設ページ|屋久島おおぞら高等学校 : ▶屋久島おおぞら高等学校2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校。8,000名を超える生徒たちが全国各地に在籍。「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために(R)。」を教育理念としている。2021年4月脳科学者茂木健一郎氏が校長に就任。▶KTCおおぞら高等学院2002年設立。学校法人KTC学園 通信制屋久島おおぞら高等学校の指定サポート校。「高卒資格がゴールじゃない。なりたい大人になるための学校(R)。」をテーマに、生徒たちの「なりたい大人」になるためのサポートを実践しています。通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 通信制高校ならKTCおおぞら高等学院 - なりたい大人になるための学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月30日広域通信制 屋久島おおぞら高等学校(鹿児島県,校長:茂木健一郎)は、答えの無い時代(※)における、教育多様化にともない「つながり」を通じて将来を描いて欲しいという思いから、「つながる学科 ジブン探求コース」を開始します。(※)決められた正解ではなく、個々の答えを持つことが重要とされるこれからの時代を、弊校では「答えのない時代」と称しています。サービス開始の背景文部科学省の学校基本調査(令和3年度速報時)では通信制高校に在籍する生徒数が調査を始めた1948年以降初めて20万人を超えました。これは高校生全体の約7%にあたり、約15名に1名が通信制高校に通うという計算になります。AIの台頭や従来の終身雇用や年功序列の崩壊といった社会情勢の変化が進む中、大学入試改革や教育現場のICT化で学びの多様化が広がっています。そのため、今まで以上に自分なりの答えを描く力が求められる時代となり高校進学についても多様な学び方が求められるようになりました。屋久島おおぞら高等学校は、『人』『自然』『社会』『世界』とのつながりを通じて自分自身がどうありたいかを見つけて欲しい。その思いから「つながる学科 ジブン探求コース」を開始する運びとなりました。校長 茂木健一郎つながる学科 ジブン探求コース『人』『自然』『社会』『世界』とのつながりを通じて、「自分自身がどうありたいか」と向き合い「なりたい大人」像をはぐくむコースつながる学科オンライン講座オンラインでのサポート1:卒業までのつながるサポート日々の学習にて、専用の動画教材を活用しパソコン・スマートフォン・タブレットで、いつでもどこでも学習可能。また、担当教員が生徒を毎月継続的にサポートし、卒業に導きます。・全教科授業動画のオンデマンド配信。・担当教員によるオンライン(電話)サポート2:屋久島つながるゼミ通常の科目教育では取り扱わない内容を、現場取材などをもとに学ぶオンライン講座(リアルタイム配信/年42 回)3:つなげる実習オンライン屋久島つながるゼミで学んだ現場に実際に教員が赴き、オンラインを通じて、取材や調査を一緒に行う双方向リアルタイム実習(年42回)屋久島でのスクーリング(屋久島つなげる実習)年1回(※)参加する屋久島つなげる実習(スクーリング)では、これまでオンラインでつながっていた『人』『自然』『社会』『世界』に直接触れ、五感をフル活用して「直観力」や「共感力」をみがきます。世界自然遺産の島だからこそ感じ取れる唯一無二の体験を通じ改めて自分を認識し、仲間や「つながり」を再確認します。(※)単位履修状況によっては年1回ではない場合がありますスクーリングの様子▶新サービスを通して私たちが目指すこと私たちの学校は、世界自然遺産の島、屋久島にあります。何かのきっかけで与えられた「つながり」中で、興味を持ったものに自分から「つながる」。この繰り返しの中で自分自身の「大切なもの」を発見し「なりたい大人像」をはぐくんでいきます。「なりたい大人」になるために自己成長し続けることで、希望を描く力を身に付けた人へ、生徒たちが成長を遂げることを願っています。屋久島おおぞら高等学校 校舎オンライン説明会実施新サービスリリースに伴い、入学者向けオンライン説明会を実施しますとき令和3年10月16日(土)10:00~/13:00~(入学者向け)令和3年10月17日(日)10:00~/13:00~(入学者向け)令和3年11月27日(土)10:00~/13:00~(教職員向け)参加方法以下の学科紹介ページから説明会へのご予約が可能ですつながる学科 | 通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 屋久島おおぞら高等学校:2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校。8,000名を超える生徒たちが全国各地に在籍。「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。」を教育理念としている。2021年4月脳科学者茂木健一郎氏が校長に就任。通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月13日ゲスト講師 海音さん(モデル/屋久島おおぞら高校卒業生)広域通信制・屋久島おおぞら高等学校は「みらいの幸せと個性」をテーマに全国の中高生に向けて茂木健一郎校長による、全6回のオンライン授業を開催しています。今回の#なりたい大人白熱授業では屋久島おおぞら高校の卒業生で義足のモデル 海音さんが登壇。茂木健一郎校長と「個性の生かし方」について熱く語ります。海音さんは自分自身のハンディキャップと向き合い、ただ乗り越えるだけではなく「強み」として活かし、大きな夢を掴むために前進しています。個性に気付き個性を生かすこと。これからの活動を通じて実現したいみらいのお話を伺います。実施概要タイトル第5回 #なりたい大人白熱授業 みらいの幸せと個性~個性の生かし方~登 壇 者海音(おおぞら卒業生/モデル)茂木 健一郎(脳科学者・屋久島おおぞら高等学校校長)とき 令和3年10月23日(土)15:00~16:00内容オンライン授業(Zoom:先着1000名)講師プロフィール:海音(Amane)2001年大阪府大阪市生まれ。5歳から12歳までキッズモデル、ジュニアモデルで活躍。また10歳から12歳までアイドルグループに所属し、キッズブランドのカタログモデル、雑誌、ファッションショーなど多数出演。12 歳の時に多発血管炎性肉芽腫症を発症。右足を切断。2020年3月屋久島おおぞら高等学校、KTCおおぞら高等学院卒業。卒業後、切断ヴィーナスショーでモデル活動を再開。2021年にはGUのモデル、雑誌、TV、アーティストのMV、東京2020オリンピック閉会式、パラリンピック開会式などに出演。多彩な活動を行っている。屋久島おおぞら高等学校:2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校。8,000名を超える生徒たちが全国各地に在籍。「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。」を教育理念としている。2021年4月脳科学者茂木健一郎氏が校長に就任。茂木校長のなりたい大人白熱授業 | 通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年10月04日第4回#なりたい大人 白熱授業大学入学共通テストの出願がスタートし大学進学への関心が高まる9月下旬、広域通信制・屋久島おおぞら高等学校は「大学でまなぶこととは?」をテーマに全国の中高生へオンライン授業を実施します。今回で4回目を迎える#なりたい大人白熱授業では東京大学教授池上高志さんと茂木校長が「大学でまなぶこととは」をテーマに対談します。複雑系・人工生命研究が専門の池上教授が考える「まなび」とは。進路や進学に迷いを感じている生徒へ大学に行く意味や大学選びの基準、志望校に合格するための勉強法など今の「大学」でまなぶべきことを全国の中学生や高校生に向けて熱く語ります。池上 高志氏プロフィール理学博士(東京大学、物理学,1989)京大基研、神戸大を経て、1994年より東京大学広域システム科学系・教授。専門は複雑系の科学、人工生命。2018年、ALIFE国際会議を主催。 2020年Conf.ComplexSystems,2019年SWARM国際会議などでの基調講演多数。著書に、が生命をつくる(青土社 2007),人間と機械のあいだ(共著、講談社、2016)、作って動かすALIFE(共著、オライリージャパン, 2018)など。また、アート活動として、Filmachine( with 渋谷慶一郎, YCAM 2006), MindTime Machine( YCAM, 2010),Scary Beauty( with 渋谷慶一郎, 2018), 傀儡神楽(2020)などを行っている。屋久島おおぞら高等学校2005年4月広域通信制高校として鹿児島県屋久島町に開校。8,000名を超える生徒たちが全国各地に在籍。「つながる場所、つなげる場所。なりたい大人になるために。」を教育理念としている。2021年4月脳科学者茂木健一郎氏が校長に就任。第4回白熱授業概要タイトル第4回 #なりたい大人白熱授業みらいの幸せと個性~大学でまなぶこととは?~登 壇 者池上 高志(東京大学教授)茂木 健一郎(脳科学者・屋久島おおぞら高等学校校長)とき令和3年9月18日(土)15:00~16:00内容オンライン授業(Zoom:先着1000名)茂木校長のなりたい大人白熱授業 | 通信制高校の屋久島おおぞら高等学校 : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年09月06日東京五輪が開幕を目前に控えるなか、Twitter上では7月20日ごろから「#もううんざりだよ東京五輪」のハッシュタグを添えた呟きが広がっている。五輪開催を反対する意見もあれば、新型コロナの感染拡大や生活を不安視する声など様々だ。そんななか、脳科学者の茂木健一郎氏(58)が21日午前にツイートした“怒りの呟き”が物議を醸している。《このハッシュタグでつぶやいている、ごちゃごちゃうるさいノイジーマイノリティの方が、うんざり。勝手にやってなさい。ぼくたちはホスト国として東京オリンピック盛り上げます。まずは今日のソフトボールから!》五輪開催に不安を抱える人や反対する人を“声の大きな少数派”を指す「ノイジーマイノリティ」と括り、「#もううんざりだよ東京五輪」のハッシュタグを添えた茂木氏。続くツイートでは《このハッシュタグにのって、コロナ対策と五輪があたかも二者択一であるかのようなことを言うひとたちの非論理性と粗雑な思考にいちばん腹が立つ》と補足したものの、批判が殺到し“炎上騒動”となっている。《「ごちゃごちゃうるさいノイジーマイノリティの方」対「ぼくたち」茂木さん、意識的か無意識的か知らんけど、こうやって分断を煽るのはオリンピック精神に反するのでは?》《茂木先生、これはあんまりだわザルな水際対策、低いワクチン接種率、緊急事態宣言下での五輪開催……何ら有効な対策もなしで、私達の命と生活が脅かされる危機だから、怒ってる。ノイジーマイノリティのレッテル貼りで、当たり前の怒りの声を奪わないでほしい》《抗議の声にうんざりするのは自由だけど、世論調査を見ても「ノイジーマイノリティ」というのは明らかにおかしいでしょ。なぜこの言葉を使うんですかね。願望ですか?》■専門家の見解は「占い」「役立たず」とも……また茂木氏は政府分科会の尾身茂会長(72)が「8月1週目には東京都で感染者が3千人近く増加する」との見解を示した記事を引用し、《適当な数理モデルで占いみたいなことばかり言ってないで、とっとと医療体制のcontingency planを立てればいいのに》などと投稿。さらに《「専門家」の予想なんて、どうせトイモデルで当たらないんだから、メディアもいちいち報道する必要なし!それよりも、contingency planが重要。ずっと言っているのに、「専門家会議」は適当な予想と人々の行動変容のよびかけばかり。役立たず。うんざり》と、痛烈に批判した。専門家の分析を「占い」と呼び、「当たらない」「役立たず」と断じた茂木氏だが、果たして本当にそうだろうか。厚労省が6月30日に公開した京都大学などの研究資料によると、東京都の感染状況について《最も楽観的なシナリオでも7月中に1日の感染者報告数は1,000人を超え、その後2,000人程度まで増加しうる》と指摘していた。実際に7月14日以降、東京都では1,000人を超える感染者が報告され、21日には1,832人にまで達している。また朝日新聞社が17、18日に実施した世論調査によると、五輪開催について賛成は33%、反対は55%。また「安全・安心の大会」の実現には、「できる」との回答が21%、「できない」との回答は68%にのぼったという。「今大会では感染防止対策として、五輪関係者と一般市民が接触しないように『バブル方式』が採用されていますがすでに『機能していない』とも指摘されています。今月に入ってから、67人もの大会関係者の感染者が出ています。茂木さんの非難する『#もううんざりだよ東京五輪』を添えた投稿には、一方的に五輪反対を唱えるものばかりではありません。選手たちを応援しつつも、国民が安心できるような感染対策を講じていない政府や組織委員会のやり方に異議を唱えるコメントもあります。盛り上げたくても盛り上がれない人もいるのです」(スポーツ紙記者)144万人以上ものフォロワーを抱える茂木氏。自身のフォロワーにも五輪反対派がいる可能性は考えなかったのだろうかーー。
2021年07月22日秋篠宮家の長女・眞子さまとの結婚が延期となっている小室圭さんが4月8日、 “金銭トラブル”についての経緯を説明する文書を公表した。小室さんの母・佳代さんは元婚約者男性より’10年から複数回にわたって金銭的援助を受けており、その総額は約400万円にのぼる。元婚約者男性が返金を求めていたことで、トラブルになっていた。《私と眞子様の気持ち、そして結婚に対する思いに変わりはありません》説明文の冒頭でこのように述べた小室圭さん。文書の目的は《金銭トラブルと言われている事柄に関する誤った情報をできる範囲で訂正すること》だという。文中ではこれまでの経緯が詳しく書かれており、“元婚約者に返済を求める意思がなかったことを示す録音データが存在すること”や、“元婚約者に解決金を支払った場合世間から借金であったと誤解されることを恐れていたこと”などが説明されている。「文書の概略」と「文書本体」、36個の注釈を合わせて、約4万文字にのぼる説明文書にSNS上では、長すぎるとの声があがった。《長文読めない族なので、小室さんの文章1枚目の半分読んだところで諦めた》《小室さん文章長い…長すぎる…しかもびっちりだ…読むのが嫌になる》多くの人があまりの長さに“悲鳴をあげる”一方で、小室圭さんの文書を評価する人もいる。西村泰彦宮内庁長官は4月8日の定例記者会見で、小室さんの説明文を「非常に丁寧に説明されている」述べた。さらに佳代さんの“金銭トラブル”やこれまでの経緯を「理解できた」とし、「静かにお見守りしていきたい」語った。映画『Fukushima 50』のの原作者でもあるノンフィクション作家の門田隆将氏も、自身のTwitterに《小室圭さんが発表した文書に「非常に丁寧に説明した印象だ」と西村泰彦・宮内庁長官。私も同じ感想を持った》と投稿し、小室さんの文書を評価した。賛否が存在する小室圭さんの文書だが、脳科学者の茂木健一郎氏は自身のYouTubeチャンネルで、“長すぎる説明文”になった背景を推測している。「(今回の説明文のような)文章を書く文化が(小室さんが通う法科大学院で)あり、(小室さんは)もともとパラリーガルとして日本の法律事務所で働いていて、法律的な議論の仕方に一生懸命、適応しようとされている。その結果(長い)文書になってしまったということがあるかもしれない」
2021年04月09日つらい思いを抱えている人にーー『明日、学校へ行きたくない言葉にならない思いを抱える君へ』子どもの自死が一番多いのは夏休み明けの9月1日…この本はそんな「9月1日問題」から子どもたちの命を守るための取り組みのひとつ、ニコニコ生放送番組『明日、学校へ行きたくない』をもとに書籍化された本です。本書では、不登校、DV被害、いじめ、将来のことなど、当事者の子どもたちや保護者、かつてそうだった大人たちの投稿を元に、「こども六法」を出版し、法教育を通じたいじめ問題の解決を目指している山崎聡一郎さん、カウンセラーとして多くの人の悩みや不安を聞いてきた公認心理士、臨床心理士信田さよ子さん、脳と心の関係を探求し、子どもの脳の発達や個性を発揮する学びについて社会に発信している脳科学者茂木健一郎さんの三人の専門家とともに一緒に考え、語る形で進んでいきます。山崎さんの「まず生の声をていねいに聞いていきたい」という言葉通り、寄せられた投稿に対して解決方法を提示するだけではなく、ひとりひとりの声に真摯に耳を傾けて寄り添うようなアドバイスが印象的な本書。学校へ行きたくない、生きづらいなど、うまく言葉にできないモヤモヤにそっと寄り添う『居場所』になってくれそうな一冊です。発達障害のある子どもとゲームの関わり方を解説『ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち』ICTとはどんなもの?という基本的な説明から、発達障害のある子どもとICTの関係、子どもの特性別のネットやゲームとの関係、ICTと付き合っていくために必要不可欠なリテラシー問題などを詳しく解説しています。「ゲームがうまくいかず暴言を吐く」「スマホばかりで昼夜逆転、朝起きられない」など『わが子はゲーム依存?』と悩んでいる家庭が増えています。まずは大人が子どもの世界を知り、親子でICTとうまく付きあっていくきっかけを考えてみてはいかがでしょうか。「依存かな?」と思ったときに親ができること、適切な支援方法など、これから欠かせない存在となっていくICTを前向きにとらえていくための参考になりますので、子育て中の方、学校の先生、福祉関係者の方など様々な方に読んで頂きたい一冊です。その就職活動、「得意」を活かせてますか?『ちょっとしたコツでうまくいく!発達障害の人のための就活ハック』発達障害特性のある人は就職活動においてもその特性ゆえにうまくいかないことが往々にしてあります。この本には、発達障害のある人や働きづらさを抱えた人の就職活動を支援し、発達障害支援や障害者雇用に関わるセミナーやコンサルティングを多数手がけてきた、就職のプロたちが教える就職活動をうまく進める知識や工夫、『就活ハック』が詰まっています。自分の強み、発達特性を知るところから始まり、エントリー方法や見出しなみやマナー、面接の対策など就職活動の流れを表やイラストを使い分かりやすく説明。今急増しているオンライン面接についての対策も紹介されています。発達特性別の向いている仕事一覧などもあるので、特性の苦手をカバーしながら得意を活かせる『就職ハック』が見つかる一冊です。今日からすぐにチャレンジできる!『1日5分で運動能力と集中力が劇的アップ 5歳からの最新!キッズ・トレーニング』運動能力の発達は脳の発達にもつながると言われています。子どもにとって、基本的な運動は野球やサッカーなどのスポーツにつながる運動能力をアップさせるのはもちろん、脳を適度に刺激して集中力(学力)を上げることに役立ちます。子どもからトップアスリートまでの競技サポートをするトレーナーが紹介するキッズトレーニングは、身体感覚を育てる9つのパーツ別体操、全身を協調して動かす6つの運動感覚、運動能力を上げるための12の運動機会と段階別に紹介されているので、子どもの発達状態に合った体操を始めることができます。科学的な研究結果をベースに作られたトレーニング内容は未就学児~小学生のこどもにぴったり。簡単にできて、運動能力が伸びるコツが盛りだくさんです。すべてのワークは図解はもちろん、動画(QRコード)もついているのでとてもわかりやすく、今日からすぐにチャレンジできる一冊です。性への教育と介入を伝える『性の教育ユニバーサルデザイン 配慮を必要とする人への支援と対応』人の性体験には大きな自由度と多様性があります。この本では配慮を必要とする人たちへの支援と対応、教育などを解説しています。本書は4部に分かれており、1部は性体験の自由度と多様性を各世代の人々の語りを通して紹介する『いっぱいあってな』、2部は配慮を必要とする人たちが持っている知識の現状や教え方、教材などを使った実践方法などを紹介する『教育』、3部は男性、女性それぞれの性的逸脱行動の事例とその対応を解説した『介入』、そして4部ではLGBTの人との面接などで留意すべき事項を中心にその対応の道筋などを提示していく『LGBT』で構成されています。研修会や講習会などで、実際に保護者や教員のかたから受けた質問など、気になるけど聞きづらい性の問題に対する答えがたくさん詰まっています。従来の性に関する支援書とは一味も二味も違う、性の学習法と性への介入法、そのすべてを伝える一冊です。
2021年04月03日イーサン・ホークが知られざる孤高の天才ニコラ・テスラを演じる『テスラ エジソンが恐れた天才』が、3月26日(金)より公開。この度、100年前の人物ながら“PCで検索する”シーンや、イーサンの怪演ぶりをとらえた場面写真が解禁された。■100年以上前なのに、PCで検索する演出!?劇中では、物語の解説として、テスラに好意とシンパシーを抱くJ・P・モルガンの娘アン(イヴ・ヒューソン)がPCで時代背景を検索して紹介するシーンが出てくる。これは、テスラの考えの中ではすでにPCや携帯電話が予見されていたと想像し、劇中に登場させたもの。また書き割りを多用することによって、才能がありながらも浮世離れしたテスラの浮遊するような心象風景を演出。偉人の半生を追うだけではなく、かつて観たことがない作品に仕上がっている。■イーサン・ホークの狂演、監督と3度目のタッグ!イーサン演じるニコラ・テスラは、人とのコミュニケーションがあまり得意ではなく、才能はあるが上手く世渡りができず、破滅していく。そんな彼の焦燥感溢れる場面写真が解禁。イーサンの卓越した演技が、『ハムレット』『アナーキー』に続く3度目のタッグで全幅の信頼をおくマイケル・アルメレイダ監督により最大限に引き出されている。■海外の不思議なマーケティングにも注目!海外のマーケティングもユニークなものだった本作。デザイナー、ダナ・キャランのN.Y.の自宅でプレミアスクリーニングを開催し、出演のカイル・マクラクランほか、ヒュー・ジャックマン夫妻も参加し話題になった。また、海外のポスターでは、コンセントのアイコンをもじったユニークなポスターを制作し、「IndieWire」が選ぶ2020年ベスト25の作品の1つにも選ばれている。■知られざる、ニコラ・テスラの半生にコメント続々茂木健一郎(脳科学者)世紀の天才の人生を、きらめく独創的で描く孤高のドラマ。テスラが映画を撮ったら、こんな作品になったろう。荒俣宏(作家)アメリカン・ユーモア風にいえば、電子時代に生きる現代人じゃないと理解してやれない「100年早すぎた天才」の葛藤ドラマだ。ラジオがまだ生まれたての時に、すでにインターネットを構想していたようなトンデモない男を描くなら、同時代にはありえなかった20世紀音楽や超常的な脚本が必要だったに決まっている。これでテスラの肉声が聞こえたよ!『テスラ エジソンが恐れた天才』は3月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:テスラ エジソンが恐れた天才 2021年3月26日よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開© Nikola Productions, Inc. 2020
2021年03月18日吉沢亮主演の映画『AWAKE』から、脳科学者・茂木健一郎と山田篤宏監督が対談した特別映像が解禁となった。本作を見た茂木氏は、Facebookの創成期を描き、3部門でオスカーを受賞した『ソーシャル・ネットワーク』(2010)と感触が似ていたと話す。Facebook創設者マーク・ザッカーバーグの半生をデヴィッド・フィンチャーが描いた作品だ。一見接点のなさそうなこの作品と本作が重なったという理由は、「人工知能に取り組んで、スタートアップ(起業)する若者たちの熱気」と将棋のプロを養成する機関・奨励会とも似ているからだという。そして「奨励会って若き天才たちが集い、切磋琢磨する場で、そこでみんなどんどん新手を開発する。イノベーションの競争みたいになっている」と指摘し「そういう感触のある日本映画がなかなかなかったので、これはイイ!と思った」と語る。それを受けて山田監督は「実は撮影にあたって『ソーシャル・ネットワーク』を参考にした」という。理由の一つとして主人公・英一(吉沢亮)もザッカーバーグも同じプログラマーであったからと。さらに茂木氏は、英一役を演じた吉沢さんについて「いい演技をしていましたね」と言うと、山田監督は「撮影中の(イケてない役)のイメージが強すぎていまだにカッコイイ吉沢さんを見ると“あれ?”って思っちゃいますね」と苦笑。棋士の陸役を演じた若葉竜也についても「すごい存在感がある」と称賛する茂木氏。山田監督は「彼は指し手の練習のために四六時中駒を触っていましたから。最終的にはプロが見ても、完璧でまったく違和感がない(と太鼓判をもらった)」ほどに上達したことを伝えた。その後も2人の話題はAI将棋と現在の将棋界へ。AI将棋の進歩が、棋士の思考にある変化を生じさせたことを、具体的に茂木氏と共著のある羽生善治九段や藤井聡太二冠の名前を挙げながら2人は語り合う。将棋を巡り人工知能と棋士の関係性について強い関心を持つ2人。この対談の模様は劇場パンフレットに収録予定となっている。『AWAKE』は12月25日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:AWAKE 2020年12月25日より新宿武蔵野館ほか全国にて公開©2019『AWAKE』フィルムパートナーズ
2020年12月19日「笑う門には福来る」昔からのことわざにもあるように、笑顔には特別な力があります。最近では、プロゴルファー渋野日向子さんのはじけるような笑顔が話題になりましたよね。緊張した場面でも笑顔を絶やさないその姿に、笑顔の想像以上のパワーを感じた人は少なくないでしょう。今回は笑顔の効果について、改めて検証してみます。卒業アルバムで “笑顔の人” は年を取っても幸せだった笑顔の効果が、私たちの人生にどのような影響をもたらしたのかを検証した実例があります。それは、アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校の心理学研究チームが行なった興味深い調査です。卒業生141名の「人生の追跡調査」で、卒業アルバムに写った顔が、“笑顔の人” と “笑顔でなかった人” を比べたところ、“笑顔の人” のほうが、成績優秀で満たされた結婚生活を送り、周りに良い影響を与えるなど、健康で幸せな人生を歩んだというのです。この結果は、「笑顔はさまざまな良いことを引き寄せ、人生を豊かにする」というひとつの実証となりました。ネガティブな気持ちも「笑顔」でポジティブ変換できる笑顔が人生を好転させる仕組みについて、脳科学者の茂木健一郎先生がわかりやすく解説しています。まず、なぜ笑いが起きるのかをみてみましょう。脳の中には「扁桃体」という、感情をつかさどる神経細胞があります。喜怒哀楽のうちの「喜」や「楽」といった快感を得ると、ここが反応して、すぐ近くにある「前帯状皮質(ACC)」を刺激します。その結果として起こる現象が「笑い」です。つまり、笑うということは、その本人が幸せであるというシグナルなのです。(引用元:PHPファミリー|よく笑う子ほど、才能が開花する!〜茂木先生が解説!笑顔の脳科学〜)たしかに、よく笑っている人はハッピーオーラをまとっているように見えますよね。また茂木先生は、活躍中の若手起業家は「明るくてよく笑う」人が多いと話します。「笑い」は、脳の中に備わっている、自分自身の気分を良くしたり癒したりするための装置。ネガティブなことがあっても「笑う」ことで、気分をポジティブに変えられるのです。「笑い」は逆境への対抗策。どんなにつらく苦しいときでも、笑うことでエネルギーを補充し、失敗を糧にできるからこそ、社会で活躍できる人間力がますます育まれるのですね。前を向いて力強く人生を歩んでいくための正しい思考力とメンタル力を身につけられれば、その子の可能性は無限大に広がるでしょう。「笑い」には人生を左右する大きな力があるのです。我が子には、たくさん笑って人生を切り開いていってほしいものですね。「親が笑顔」なら子どもも笑顔になる!では、子どもが笑顔でいられるように親ができることはなんでしょう?脳科学者の西剛志先生は、「親が笑顔でいること」で子どもの笑顔を引き出せると話します。人の脳は、ミラーニューロンという神経細胞を通すことで、自分が見ている人の感情を再現します。つまり、親が笑顔なら、子どももつられて笑顔になるのです。また、子どもの笑顔を引き出す以外にも嬉しい効果がありました。「お母さんの笑顔」には子どもの能力を伸ばす力があるのだそう。子どもに笑顔で勉強を教えると学習能力が10%アップする、笑顔で育てられた子は、そうでない子に比べ、脳の海馬(記憶をつかさどる部分)の成長スピードが2倍早いなど、笑顔が子どもの能力を伸ばすことは、すでに明らかになっています。(引用元:T&Rセルフイメージデザイン|2020年3月10日 山形新聞『笑顔で子どもは伸びる』特集)そして、同じものを見て笑うという感情を共有することも心の成長のためにはとても大切。楽しい体験をできるだけたくさん共有し、笑顔を心がけましょう。子どもの笑顔のためにも、子どもの能力を伸ばすためにも、親はなるべく笑顔でいたいものですね。子どもの笑顔を増やすためにできること「親の笑顔」以外にも、子どもが笑顔でいられるようにできることはあります。小児脳神経外科・発達脳科学のエキスパートである大井静雄先生と茂木先生、そして西先生の見解を中心にご紹介しましょう。■脳の成長期にできるだけ笑顔を引き出す子どもの脳の成長期は0~3歳。この時期に脳の土台をより強いものにするためには、喜びの感情を多く持つことが有効とされます。つまり、まずはこの時期に、子どもがたくさん笑える環境づくりをするのが重要です。子どもが声を発したとき、または親を見ながら何か行動をしたとき、親がニコニコ応答することで、「反応してくれた。嬉しい!」とプラスの感性が働き、子どもは笑顔になります。この「うれしい・楽しい・快い・おもしろい」などのプラスの感情を引き出すべく、親はできる限り子どもの声や行動に笑顔でこたえてあげましょう。■前向きな言葉かけが子どもを笑顔にする初めての登園や遠足のとき、子どもは緊張しますよね。親も「ひとりで大丈夫かしら」など心配していると、子どもはなおさら不安になります。これは、感情は伝染するから。アメリカ・ペンシルベニア大学ウォートン校の研究は、ミラーニューロンが感情にも及ぶことを証明しています。しかも気をつけたいのは、ネガティブな感情ほど伝染しやすいとということ。子どもにかける言葉は、意識的にポジティブを心がけて。たとえば、歌の発表会の前には、ただ「がんばってね」ではなく、「明日みんなとお歌を歌えるの楽しみだね!お母さんも楽しみで仕方ないよ」など、楽しいイメージを先行させる言葉で子どもの気持ちを緩め、笑顔を引き出してあげましょう。■たくさんの「発見と気づき体験」をさせる子どもの脳は、新しい発見や気づきに喜びを感じます。子どもの目がキラキラと輝いて嬉しそう……そんなとき、ありますよね?子どもの好奇心を育てるためにも、興味が湧いたことを自由にできるだけたくさん体験させてあげましょう。体験の幅を広げるために、親の趣味を子どもと一緒に楽しむのもいいですね。プラス体験で脳もどんどん育まれるはずです。逆に「危ない!」「汚れちゃうからダメ」などと、夢中になっている遊びを中断させられてしまうと、脳はマイナスの感情を持ってしまいます。子どもの発見や気づきを遮ってしまわないように、親は安全な遊び場を確保することに気を配りましょう。そして最後に “良い笑顔” について――。「笑い」が大事と言っても、他人を嘲笑するのは “悪い笑い” です。笑顔のパワーとして効果があるのは、自分の失敗を笑い飛ばせる強さを持った “良い笑い”。人間力を高めてくれる “良い笑顔” を子どもの人生最強の武器にするきっかけを作ってあげるのは、大人の役割なのです。***“We shall never know all the good that a simple smile can do.”(笑顔には想像もできないほどの可能性がある)マザーテレサも言っています、笑顔の力は無限大。これからさまざまな出来事に遭遇する子どもたちにも、そのことを脳と心に刻んで、笑顔で人生を歩んでいってほしいですね。(参考)PHPファミリー|よく笑う子ほど、才能が開花する!〜茂木先生が解説!笑顔の脳科学〜Hugkum|【脳科学者監修】気になる「知育」「育脳」って?喜びが脳を発達させる最新の考え方Forbes Japan|感情は伝染する?ポジティブに振る舞うべき理由Forbes|The Untapped Power Of SmilingT&Rセルフイメージデザイン|2020年3月10日 山形新聞『笑顔で子どもは伸びる』特集STUDY HACKER|“笑い”がもたらす7つの効果。究極の『笑顔トレーニング』で人生を好転させろ!
2020年04月19日3月1日、劇作家で演出家の野田秀樹(64)が新型コロナウイルス感染症による劇場公演中止に警鐘を鳴らした。野田は「公演中止で本当に良いのか」と題し、ウェブサイト「NODAMAP」上で意見書を発表。「感染症の専門家と協議して考えられる対策を十全に施し、観客の理解を得ることを前提とした上で、予定される公演は実施されるべき」と意見を述べた。さらに野田は、劇場の閉鎖により再開が困難になることを「演劇の死」という言葉で表現。“演劇は観客の存在により成立するもので、劇場が閉鎖されるという前例を作るべきではない“と主張した。実際に流行する新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの公演が中止を余儀なくされている。倉科カナ(32)主演の舞台『お勢、断行』は2月28日に初日を迎える予定だったが、地方公演を含め全公演が中止となった。野田の意見書を受け、ネットでは様々な意見が上がっている。劇作家で演出家の平田オリザ(57)はツイッターで意見書に対し、《私も連帯を表明します。》と支持。同じく劇作家で演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(57)も、ツイッター上で《俺だって連帯を表明します。》とした。脳科学者の茂木健一郎(57)も意見書に賛同。《さまざまな手段、工夫は尽くした上で、公演中止は最後の選択肢であるべきでしょう》と述べた。しかしSNS上では、感染症予防という点に重きを置いた批判の声も多い。《もし公演をして感染が広がったら、そのせいで劇場の評判が落ちるかもしれない》《命を守ることの方が大事だと思う》《感染が広がって観客がいなくなれば、それこそ「演劇の死」では?》公演を行うべきか、中止すべきか。難しい問題に議論は続きそうだ。
2020年03月02日「うちの子は学校の友だちがたくさんいるし、習い事をいくつもさせているから人間関係は充実しているはず」「休みの日は家族で遊んで、長期休みにはおじいちゃんおばあちゃんに会っているし、コミュニケーションはうまく取れているほう」そう信じて安心している親御さんも少なくないのではないでしょうか。しかし、子どもの成長や学びの場は、家庭や学校・習い事以外にもたくさんあるのです。今回は、子どもの生きる力をぐんぐん伸ばす「多様な人間関係の大切さ」について考えていきましょう。狭い世界で生きる現代の子どもたち昔に比べて、今の子どもたちは世界中のさまざまな情報に触れることができるだけでなく、インターネットを通じてたくさんの人たちとすぐにつながることができるようになりました。しかしその反面、現実の人間関係はどんどん狭くなってきていることをご存じですか?平日も休日も習い事や塾などで予定がぎっしりと入っていて、近所の友だちと遊ぶこともままならない日々を過ごしている子どもたち。しかも、これから中学・高校に進学するにつれ、ますます自由な時間が減っていくことは明らかです。ただし、子どもの人間関係が制限されているのは、私たち親の意識が影響しているともいわれています。「今の親たちは、子どもと他人との関わりに敏感で、警戒心がすごく強い」と指摘するのは、国立青少年教育振興機構理事長の鈴木みゆきさん。たしかに、ニュースなどで子どもが巻き込まれる事件を目にするたびに不安を感じ、周囲への警戒心が増すのも無理はありません。「遊ぶことの大切さ」を子どもたちに伝える活動を行う『一般社団法人TOKYO PLAY』代表理事の嶋村仁志さんは、次のように述べています。子どものことを、邪魔なものであったり「自分には関係ない」と思ったり、あるいは子ども教育の専門家などが自分のサービスの「お客」として見る。そういうものばかりだとしたら、その社会では子どもをきちんと育てることができないのではないでしょうか。(引用元:Study Hacker こどもまなび☆ラボ|遊具なし、プログラムなし。異例だらけの“ガラクタ遊び”が欧州で大人気の理由)親以外の近所の大人や、お友だちのお父さんやお母さんたちとの関わり合いは、子どもにとって非常に貴重な体験になるといいます。嶋村さんは、「子どものころに近所の人にかわいがられたり、逆に迷惑をかけて怒られたりしたような経験がないまま大人になってしまうと社会性が育ちにくい」ことも指摘しています。今の子どもたちは、昔に比べて確実に狭い人間関係の中で生きているのです。多様な価値観への理解とコミュニケーション能力が必要な時代次に、どうして狭い世界で生きていくのが良くないことなのか、これからの社会ではどんな能力が求められるのかについて考えていきます。脳科学者の茂木健一郎先生は、「子どもが社会に出て活躍するために育てておきたい能力はふたつある」と述べています。ひとつは、読み書きや計算といった「認知的な能力」。そしてもうひとつは、他人と円滑なコミュニケーションをとれる「社会的な能力」です。どんなに勉強ができても、人とうまく関係を築けなければ社会では活躍できません。茂木先生によると、「幼児期は特に社会的スキルを育む必要がある」とのこと。そのためにも、日常的に年齢の違う子たちと遊ぶ機会を多くもち、さまざまな考え方やたくさんの個性に触れることが大切なのです。さらに、これからはグローバル化が進み、多様な価値観や背景を持つ人たちと接する機会が格段に増えていくでしょう。教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、「さまざまな価値観への理解とコミュニケーション力は、経験からしか学べない」と話します。そのためにも重要となるのが、家庭や学校・習い事以外の “第3の居場所” なのです。子どもが “第3の居場所” で得られるものとは?家庭を “第1の居場所”、学校や習い事を “第2の居場所” としたとき、“第3の居場所” とはどのようなところを指すのでしょう。前出の中曽根さんによれば、地域で開催される自然観察会や、スポーツ、音楽、アートのイベントなど、年齢も背景もさまざまな人が集まる場所だといいます。それ以外にも、1日限りのワークショップや、子どもだけで参加するキャンプ、親の友人同士の集まりなど、出会いの機会はたくさんあります。■コミュニケーション能力が伸びる!そういった第3の居場所では、自分の知らない世界を見聞きすることができるので、子どもはぐんと視野を広げることができます。そして、コミュニケーションの点においても大きなメリットが。中曽根さんは、「心理的距離があるので、理解し合うためにはどんな切り口で話をしたらいいか、自然と相手のことを考えながら話をするようになる」といいます。それは、家族や身近な友人との会話では得られない緊張感です。相手と距離があるからこそ、自分の考えを筋道を立ててわかりやすく伝える訓練にもなるのですね。■「公私」の感覚を知り、礼儀を学べる!前出の鈴木みゆきさんは、さらに「礼儀」を学ぶにも絶好のチャンスであると述べています。親以外の大人との交流で、まず、子どもは「礼儀」を身につけます。親への甘え方とはちがう態度で接したり、あるいは親が相手なら反発するようなことも素直に聞き入れたりと、子どもなりに「公私」の感覚を持つのです。また、子どもの頃、「大人の話に子どもが口を挟むな!」なんて周囲の大人に言われた経験がある人もいるでしょう。これは、「場を知る」「立場をわきまえる」ということにつながるものです。(引用元:Study Hacker こどもまなび☆ラボ|「大人の愛」と「協働力」が子どもを大人に導いていくーー親以外の人との交流によって広がる子どもの視界)■親の心がラクになる!また、子どもに第3の居場所があることは「親にとってもメリットがある」と説くのは、東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース教授の中釜洋子先生です。中釜先生は、「最近、わが家のルールを知らず知らずのうちに細かく決めてしまって、ママ友だちや祖父母などの考えが自分に合わないと、付き合いを狭めてしまうケースも少なくありません」と述べており、親が神経質になることで他者に対して心を閉ざしたり、人付き合いを限定したりするというのです。しかし、社会に出れば臨機応変な対応を求められることが多いもの。中釜先生は、「子どもは、『おうちではダメだけど、おばちゃんの家なら甘いお菓子を食べられる』と区別して考えることができ、意外と柔軟な思考をしている」といいます。親御さんが周囲との関係を閉ざさないように心がけることで、子どもは状況に応じた対応を学べるようになるでしょう。また、親自身も子どもと1対1で向き合い続けるとストレスがたまりますが、ほかの家族の多様な子育ての方法を知ることで、子育てのヒントに気づくきっかけにもなります。みなさんも、わが子を見ては、「どうして○○ちゃんみたいにいい子にできないのかしら」とほかの子どもの良い面ばかりに目がいき、自分の子どもが劣っているように見えてしまうことはありませんか?それはどんな親でも同じです。第3の居場所では、ほかの人が「△△くん、優しいね!」「上手にできるね!」と、わが子の良いところを見つけてくれることも。そうやって、子どもだけではなく、親御さんにとっても「気づきの場」になるのです。親子で一緒に地域の集まりに参加しよう!先ほどからお伝えしているように、第3の居場所はこれからますます必要とされるでしょう。もし今、子どもの人間関係を広げたいと考えているのなら、そのような場所に足を運んでみてはいかがですか?前出の鈴木さんがおすすめするのは、一般の親子が参加できるファミリーキャンプ。全国に点在する青少年自然の家などの施設で、お互いに知らない親子同士がキャンプをするというものです。家族以外の人と一緒に自然体験するという経験をとおして、他人と協力して働くことができる「協働力」が身につくといいます。また、嶋村さんが代表を務めるTOKYO PLAYでは、都内のあちこちで「とうきょうご近所みちあそびプロジェクト」を実施しています。これは、地元地域に暮らす人たちが町会や商店街と協力し、多世代の人が楽しみ、交流する場所をつくることを支援する活動だそう。子どもは大人との交流によって、褒められたり励まされたりすることで自己肯定感を育むことができます。ほかにも、スポーツのイベントやアート系のワークショップなど、お近くの地域でも交流の場がたくさんあるはずです。ぜひ探して参加してみてくださいね。***人間関係は、親子や先生と生徒といった「タテ」の関係と、友人同士といった「ヨコ」の関係のほかに、「ナナメ」の関係もあります。じつはこの「ナナメ」の人間関係こそ、子どもにとっての逃げ場になったり、刺激を与えられる場所になったりするのです。ぜひお子さんに、豊かな人間関係を築くきっかけを作ってあげましょう。(参考)Study Hacker こどもまなび☆ラボ|「大人の愛」と「協働力」が子どもを大人に導いていくーー親以外の人との交流によって広がる子どもの視界Study Hacker こどもまなび☆ラボ|遊具なし、プログラムなし。異例だらけの“ガラクタ遊び”が欧州で大人気の理由PHPのびのび子育て 2019年12月号,PHP研究所.学研キッズネット|AI時代を生き抜くために~「失敗力」が育つ6つの栄養素家庭・学校以外の第3の場所が子どもの生きる力を育てるMIKU|家族の中の子どもを考えよう
2020年01月11日みなさんの中には、「夫婦の会話よりも親子の会話こそが重要!」と考えている人も多いのではないでしょうか。たしかに親子の会話は、子どもの内面的な成長に強い影響を及ぼします。しかし、それと同じくらい、もしくはそれ以上に子どもの心に影響するのが『夫婦の会話』なのです。親子の会話以上に夫婦の会話が大切な理由子どもに話しかけるとき、みなさんは「親として」「大人として」ふさわしい言葉を選ぶように心がけているはずです。子どもに使ってほしくない言葉は使わず、模範的な話し方になるように気をつけている人も多いのではないでしょうか。しかし、夫婦で会話をしているときはどうでしょう?心を許している相手だからこそ、リラックスして“素”が出てしまいますよね。その様子を側で見ている子どもは、会話の内容を聞いていないようで、じつはしっかり耳に入っています。そして、無意識のうちに、両親の会話から多くのことを学び、子ども自身の人間関係に反映させているのです。『賢い子を育てる夫婦の会話』(あさ出版)の著者である天野ひかりさんは、親が子に言い聞かせる言葉以上に“夫婦の会話”が大切な理由を次のように説明しています。ます、直接話しかけられる言葉よりも、誰かが間接的に自分のことについて話している言葉のほうが心に響くということが理由としてあげられるそう。たとえば、友人から直接「その洋服オシャレだね」と言われた場合、嬉しいとは思いつつも「お世辞かな?」と感じることもあります。一方、「友だちの○○さんが、あなたのこといつもオシャレでセンスがいいねって褒めてたよ」と間接的に聞くほうが、より心に響くと思いませんか?このことから、天野さんは「親から直接言い聞かされた言葉以上に、親同士や親と誰かが話している言葉のほうが、子どもの心に響く」といいます。さらに、間接的な会話によって、思考力が鍛えられる効果も期待できるそう。両親の会話を客観的に聞くことで、「こんな言い方は相手を不機嫌にさせるんだ」「こういうふうに言うと相手は喜んでくれるんだ」と、知らず知らずのうちにコミュニケーションの方法を学んでいきます。つまり、第三者同士の会話を聞くことで、「これってどういうことなんだろう」と自分で考えるようになるのです。『夫婦の会話』には、私たちが考えている以上に子どもの能力を伸ばす要素が含まれていそうですね。平日は30分未満!?夫婦の会話時間は減少傾向にでは実際に、みなさんは普段どれくらい夫婦で会話していますか?ソフトブレーン・フィールド社による「夫婦のコミュニケーション」に関するアンケート調査では、平日の夫婦の会話時間は「10分~30分未満」が27.3%と一番多く、ついで「10分未満」が26.7%という結果に。なんと半数以上の夫婦が、平日に会話する時間が30分にも満たないということがわかりました。共働きで夫婦ともに忙しく、朝家を出る時間も帰宅する時間もバラバラというパターンも多いため、顔を合わせて話をする時間がないのもうなずけます。ちなみに、同調査では「会話の内容」についてもアンケートをとっており、1位は「子どものこと」で77.8%、2位は「食事や食べ物のこと」で56.4%、3位は「休日の予定」で53.9%という結果が出ました。夫婦の会話時間の短さや会話の内容について、「なんだ、どこの家庭も同じなのね」と安心した方も多いのではないでしょうか。たしかに子どもが生まれてからは、夫婦の共通の話題は、子どものことや日々の食事、休日の予定に関することばかりになりますよね。でもそれだけでは会話が続かないのも事実です。夫婦の会話から子どもが学ぶことは無限大両親の会話が少ないことで、子どもにはどのような影響があるのでしょうか。結婚生活が長くなるにつれ、「言わなくてもわかるだろう」と思い込んで、パートナーへの配慮が欠けてしまうのはよくあることです。しかし、両親の会話が減った結果、子どもは「お父さんとお母さん、ケンカしてるのかな……」「仲が悪いのかな……」と不安を感じてしまうかもしれません。「ごはん、まだ?」では思いやりの気持ちは学べない脳科学者の茂木健一郎先生は、「夫婦が意識的にお互いを思いやる会話をすることが大事」だと述べています。たとえば、お父さんがお母さんに「ごはん、まだ?」とだけ言うよりも、「そろそろごはんにしない?なにか手伝おうか?」と相手への気遣いを見せることで、子どもは「相手を思いやる」ということを学ぶのです。思いやりや感謝の気持ちは、家族間ではつい疎かになりがちです。しかし、茂木先生は「これからの時代は特に『自分の考えや気持ちをきちんと言葉にできなければ、相手に伝わらない』ことを教える必要がある」と指摘します。家庭の中に、思いやりや感謝の気持ちを表す言葉があふれていれば、きっと子どもも他者に対して思いやりの気持ちをもって接するようになるでしょう。「今日の子どもの良いニュース」で親も子も前向きに!教育・受験指導専門家の西村創氏は、「成績が良い子どもの両親は、たいてい仲が良い」と述べています。そして「夫婦の仲はコミュニケーションの量に比例する」ことも指摘しています。西村氏によると、話題が子どものことばかりになってしまうなら、その内容を見直してみるといいそう。「多くの家庭では、子どものマイナスな部分にばかり目を向けて、夫婦の会話でもそうなりがち」だとし、まずは、今日一日の「子どもの良いニュース」を夫婦の会話の軸にすることをすすめています。それは子どもの成長にも良い影響を及ぼします。この、「子どもの良いニュースを伝える」というのは、夫婦間のコミュニケーションを円滑にすること以外にも、大きなプラスがあります。日常では、子どものいたらないところに目がいきがちです。でも、夫に報告するために「我が子の今日のいいところ」を何かひとつでも見つけておこうという意識があると、子どもの良いところを見ようという前向きな視点になります。そしてそのような前向きに見守られている子どもは、いいところが伸びやすくなります。(引用元:All About|夫婦仲を良くして子どもの成績を上げる方法)親から良いところを見てもらうことで、子どもの自己肯定感も高まっていくので、ぜひ取り入れていきましょう。夫婦ゲンカを見た子どもの脳はどうなる?子どもの前で夫婦ゲンカをするのは良くないとわかっていても、つい感情的になって言い合いになることもありますよね。脳科学者の西剛志先生によると、夫婦ゲンカによる子どもへの影響は深刻なものだそう。子どもの前で両親がしょっちゅうケンカしていたら、たとえ子ども自身はケンカをしていなくても、心は常に誰かとケンカをしているときと同じ影響を受けるといいます。その結果、将来的に人間関係の問題を起こしやすくなる傾向があるのだそうです。それは、脳にある「ミラーニューロン」という神経細胞の働きが関係しています。ミラーニューロンとは、目の前の人間の行動を見て、自分も同じ行動を取っているかのように反応する働きのこと。笑顔の人を見ると嬉しい気持ちになったり、ケガをしている人を見ると「痛そう」と思ったりするのは、このミラーニューロンが作用しているからです。たとえ子どもの前で夫婦ゲンカをしてしまっても、仲直りするところまできっちり見せてあげれば問題はありません。前出の天野ひかりさんは、「ケンカを見たことがないと、子どもは正しいケンカの仕方がわからないまま成長します。すると、自分の意見を通そうとして感情的に相手を非難したり、意見を押しつける一方的な行いをしたりするのです」と述べています。正しいケンカの仕方とは、感情をぶつけ合ったとしても、相手の言い分を受け入れる努力をし、お互いに歩み寄って答えを出そうとすること。お父さんとお母さんがケンカをしているのは、お互いに分かり合いたいと思っているから。自分の気持ちを正直に相手に伝えるのはいいことで、たとえ反発し合ったとしても、相手を受け入れたり歩み寄ったりすることでより良い関係に発展することができるーー。夫婦ゲンカを仲直りの段階まで見せることで、子どもはそのことに気づかされます。実践!ありがちな夫婦のマイナス会話をプラスに変える最後に、普段無意識にしてしまっている夫婦の会話のNG例をご紹介。ちょっと気をつけるだけで、夫婦の会話は劇的に変わりますよ。「あなたは○○!」と相手を攻撃しない■NG会話妻「○○が△△でね」夫「(上の空)ふ~ん」妻「ちょっと、ちゃんと聞いてるの!?」夫「……聞いてるよ」妻「あなたっていつもそう!」どちらか一方が話しているのに、もう一方は上の空……。子どものことなど深刻な相談事であっても、これではケンカになって話が進みません。■OK会話妻「○○が△△でね」夫「(上の空)ふ~ん」妻「私はあなたに相談に乗ってほしいと思って話してるのに、真剣に聞いてくれないと悲しくなっちゃうな」東京医科大学付属女性生涯健康センターの小菅二三恵さんによると、相手を攻撃するのではなく、“自分が相手の態度をどう思ったか”を伝えるのが大事とのこと。その様子を見た子どもも、「私」を主語にした言い方をするようになり、お友だちとのトラブルでも、相手を責めずに自分の気持ちを伝えられるようになるといいます。夫婦の意見の相違は、子どもが多様な価値観を学ぶチャンス!■NG会話妻「私は○○したいんだけど」夫「△△のほうがよくない?」妻「えー、△△なんてちっともいいと思わない!」夫「……もういいよ。勝手にすれば」意見がぶつかり合ったとき、どちらも自分の意見を曲げないどころか、相手の意見を否定してしまうのはよくありませんね。■OK会話妻「私は○○したいんだけど」夫「△△のほうがよくない?」妻「なるほどね、あなたは△△がいいと思ってるんだね。じゃあお互いの意見を取り入れて、●●っていう手もあるね」夫「そうだね、それならできそうだね」どちらか一方の意見に強引に従わせるのは、夫婦だからといって許されることではありません。前出の天野ひかりさんによると、夫婦の会話を聞くことによって、子どもは「多様な価値観を受け入れる力」を育むことができるそう。お父さんとお母さんは別々の人間であり、それぞれ異なる価値観を持ち、ぶつかり合ったり尊重し合ったりしながら一緒に暮らしている、ということが理解できれば、成長してからも多様な人間関係に対応できようになります。***大人になってから必要とされる「社会的な能力」のなかで、最も重要なのは“コミュニケーション能力”です。子どもは、家族との関わり合いによって「人との付き合い方」の基礎を学んでいきます。お子さんの将来のためにも、良い影響を与えられるように、夫婦の会話にも注意を払っていきましょう。(参考)マイナビニュース|夫婦の会話時間、平日は“30分未満”が5割超ーその内容は?PHPのびのび子育て 2019年12月号,PHP研究所.All About|夫婦仲を良くして子どもの成績を上げる方法Study Hacker こどもまなび☆ラボ|子どもを自立できる人間に育てるーー脳科学者が考える「理想の子育て」天野ひかり 著・汐見稔幸 監修(2019),『賢い子を育てる夫婦の会話』,あさ出版.NIKKEI STYLE|「言い方」を少し変えるだけで夫婦関係は改善
2020年01月04日最近、日本の子どもの「読解力」が低下したと話題になりました。その要因のひとつとして挙げられているのは、本を読む機会が減っていることです。読書習慣は、子どもの国語力を上げる一番の近道であり、子どもにも大人にも、多大な恩恵をもたらす習慣。今回は、「親子で読書習慣を身につける」と起こる “たくさんのいいこと” と、効果的な本棚について紹介します。読書量の減少で「読解力」低下経済協力開発機構(OECD)が進めている国際学習到達度調査(PISA)では、15歳児を対象に、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について、3年ごとに調査を実施しています。日本の読解力の順位は、2012年で4位、2015年は8位、そして最新の2018年調査では15位と急落してしまったのだそう。じつはそのなかで、読書習慣のある生徒は、ない生徒よりも読解力の平均点が高かったのだとか。そのため、今回の「読解力」低下の背景に、読書量の減少があるのではないかと考えられています。教育環境設定コンサルタントの松永暢史さんは、「賢い人は本が好き」というわけではなく、本を好きになることが賢さにつながる、と説きます。本を数多く読むと、言語的な理解力や、言語を使いこなす能力が高まるそうです。学力だけじゃない、〇〇力アップにつながる読書習慣それに、読書が影響を与えるのは学力だけではありません。『本を読む人だけが手にするもの』(日本実業出版社)の著者・藤原和博さんによれば、さまざまな人が書いた本を数多く読むことで、次に示す5つのリテラシー(理解・解釈・活用する能力)を高められるそうです。コミュニケーション(聴く・共感・伝える)力ロジック(著者の論理を理解する)力シミュレーション(先を読む、仮説を立てる)力ロールプレイング(他者の視点を得る)力プレゼンテーション(想像したり表現したりする)力日本は、経済や社会の成長がピークを迎え、精神的豊かさや生活の質の向上を重視する「成熟社会」に移行しました。これら5つのリテラシーは、「成熟社会」において必要な力なのだとか。また、仕事で成功するためには、IQ(知能指数)だけでなく、EQ(心の知能指数)がとても重要だといわれていますが、読書はそのEQを成長させてくれるそうです。EQとは、心の動きに気づいて理解し、管理する能力のこと。EQが高い人は、自己認識・自己管理・モチベーション管理・共感性・社会性などに優れているそう。先述した5つのリテラシーにも通じるところがあります。コンサルティング会社タレント・スマートの共同創業者であるトラヴィス・ブラッドベリー氏とジーン・クリーブス氏らが調査を行なったところ、仕事で高い成果を上げている人の90%はEQが高く、仕事の成果が低い人でEQが高いのは20%のみであったとのこと。脳科学者の茂木健一郎さんは、言葉が人と人をつなぎ、感情や状況の把握を可能にするからこそ、本を読むことで、自分と他者の感情をより理解できるようになる、と述べています。ちなみに、子どもの読書習慣は、親からの影響が大きいのだとか。親の読書習慣が子どもに影響厚生労働省が長年にわたって調査を行なった「第8回21世紀出生児縦断調査結果の概況」によると、親がよく本を読む家の子どもは、児童書や絵本などをたくさん読んでいるそうです。たとえば1ヵ月間、子どもの「本を読む習慣」を調べてみると――本を読んでいる母親の子どもの、本を読む割合は94.9%。本を読んでいない母親の子どもの場合は、88.0%と低くなっています。また、父親が本を読んでいる場合の、本を読む子どもは94.5%で、父親が本を読まない場合の、本を読む子どもは89.3%とのこと。そして、母親と父親が読む本の冊数が多いほど、子どもが読む本の冊数も多くなっています。先に述べたように、読書習慣は知性を高め、さまざまなリテラシーを磨き、EQ(心の知能指数)を成長させてくれます。それらの効能は、子どもだけではなく大人にも与えられるのですから、親も子どもと一緒になって積極的に読書を楽しむことを、大いにおすすめします。それに、読書がもたらす恩恵はまだあるんですよ。親も読書をはじめてみるといい理由英サセックス大学の研究によると、読書によって軽減されるストレスは68%。音楽鑑賞やコーヒーブレイク、ゲームや散歩といった、一般的な解消法のストレス軽減度を上回るそうです。そのため、英国では2013年6月に、医師が精神疾患の患者に対して「本」を処方する医療システムがはじまったそう。患者は処方箋を手に、薬局ではなく図書館へ向かうのだとか。いわゆる「ビブリオセラピー(読書療法・Bibliotherapy)」です。また、米イェール大学の研究チームが 12年間にわたって調査を行なった結果、週に3時間半以上読書をする人は、全く読まない人よりも死亡率が23%低いと結論づけられました。読書をする人は、読書をしない人に比べて2年も長生きするとのこと。臨床神経心理学者のジェニー・オグデン(Jenni Ogden)博士は、登場人物に感情移入したり、「自分ならどうするか」などと考えたりできるので、「自分自身をよりよく理解したいなら、小説を読むことだ」とアドバイスしています。なるほど、EQ(心の知能指数)を高めてくれるわけです。とはいえ、自分にも、子どもにも、読書を無理強いしてはいけません。自然に本が好きになれるように、親と子の「アラカルト本棚」を設けることをおすすめします。自然と本好きになる親子の「アラカルト本棚」偏差値35から読書習慣の改善で東大合格を果たした西岡壱誠さんは、「親が読ませたい本」を子どもに無理やり読ませることだけはしてはいけないと説きます。大人でも「この本を読みなさい!」と強引に押し付けられたら、内心では反発したり、億劫になったりするのではないでしょうか。子どもならなおさらです。それがきっかけで読書嫌いになってしまったら、元も子もありません。子どもが自分で、「読みたい本」を選べることが大切です。そこで、おすすめしたいのが「アラカルト本棚」です。“アラカルト” という呼び名どおりに、文化系、理系、雑誌、漫画、小説、絵本、世界地図など、何でも、あらゆるジャンルの「おすすめ本」を並べてしまうのです。ちなみに、子どもがたくさん本を読むご家庭の本棚の、画期的な例があります。親が子どもに「読んでくれたら嬉しいな」と思う本を図書館から借りてきた際に、まるで書店か図書館のように、面置きにするのだそう。すると、子どもが「あ、新しい本だ」とすぐに気づいてくれるのだとか。西岡壱誠さんが読書について東大生100人からアンケートをとったところ、親から本を「押し付けられる」のではなく、「さまざまな本をおすすめしてくれた」ことが良かった、と答えた東大生が多かったのだとか。「アラカルト本棚」にあった科学アドベンチャーシリーズを読んで理系に興味がわき、東大理学部に進んだ学生もいるそうです。また、約2,250件もの家庭で勉強を教えてきたという、カリスマ家庭教師の西村則康さんは、親子で本棚を共有したほうがいいと話します。子どもが、難しそうな親の本を見て、「いつか読めるようになりたい」と向上心を持つからです。その時々の興味関心に沿って、自分も子どもも自由に選べるような本棚をつくることで、子どもは自然と興味のある本に手を伸ばすようになり、ご自身も「今度はどんな本を並べてみようかな」「何を読んでみようかな」となり、親子でたくさんの恩恵にあずかることでしょう。***古代ギリシアの哲学者・アリストテレスは「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」といいました。そもそも本は、人間の “もっと知りたい” 欲求を叶えて、大いに楽しませてくれるもの。ぜひ、親子で気楽に読書を楽しんでくださいね。(参考)産経ニュース|PISA調査日本の読解力低迷、読書習慣の減少も影響か国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research|OECD生徒の学習到達度調査(PISA)日本実業出版社|「本を読むこと」で磨かれる5つのリテラシーSTUDY HACKER|本を全然読まないと「3つの超重要メリット」が逃げていく。STUDY HACKER|イギリス政府公認「読書療法」がすごい。ストレス6割減も期待できる『5分だけ読書術』PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)|“心の知能指数”を訓練で伸ばす4つの方法 仕事の成功には「ものすごく影響」厚生労働省|第8回21世紀出生児縦断調査結果の概況|2 子どもの生活の状況StudyHackerこどもまなび☆ラボ|東大生に共通する「幼少期の本の読み方」。思考力を鍛える読書法があるって本当?NEWSポストセブン|頭のいい子が育つ環境本棚は親子で共有、机は大きくHugKum【小学館公式】|「リビングに本棚」で子どもが本好きになる神話は本当だった!?【本好きキッズの本棚、見せて見せて!第6回】アリストテレス著,出隆訳(1961),『形而上学〈下〉』,岩波書店.
2019年12月28日私たちはよく、優秀な人に対してひとくくりに「頭がいい」と言います。頭の良さとは一般的に「テストの点数がいい」「偏差値が高い学校に通っている」といった、目に見えるかたちで表されることが多いのではないでしょうか。しかし、本当の意味で「頭がいい」とは、学校の成績だけでは判断できないものなのです。今回は専門家の見解をもとに、“頭がいい子ってどんな子?”というテーマでお送りします。知能が高くても“頭がいい”とは限らない!?私たちが考える「頭の良さ」は、勉強ができる=テストの点数が高い=良い学校に通っている、というイメージに集約されがちです。でも近頃は、少し違った視点で『頭がいい子』『賢い子』を見極めている専門家や教育関係者も増えてきています。脳科学者の西剛志先生もそのひとり。西先生は、“ただ知能が高い”ことを「頭がいい」としてもてはやすことに疑問を呈しています。その理由として、次のことが挙げられます。小さいうちからもてはやされ続けることで、本人が努力することを怠ってしまう。先々のことを予測しすぎて、リスクをともなうチャレンジをしないいわゆる「安定志向」になってしまう。相手が考えていることが聞く前からわかってしまったり、自分の考えを伝えても理解してもらえないだろう、などと考えたりすることで、人とコミュニケーションを取らなくなる。 いくら学校の成績が良いからといって、それだけで子どもの将来が明るくなるわけではないのです。むしろ、知能の高さだけを誇っていても、その他の能力を伸ばす努力をしなければ意味がありません。東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授は、「単に成績が良い子というのは、必ずどこかで限界がくる」と述べています。そういった子は、ある程度まで伸びても、そこから先は伸びにくくなる傾向があるそう。「知りたい」「学びたい」という気持ちがともなっていないため、試験が終わったとたんに無気力になってしまうこともあるといいます。このように、知能の高さだけで「頭がいい」と判断することは、何よりも子ども自身を苦しめることにもつながるのです。では、本当の意味で「頭がいい子」「賢い子」とは、いったいどのような子なのでしょうか?専門家に聞く!頭がいい子・賢い子ってどんな子?「頭がいい子・賢い子ってどんな子?」という疑問に対して、脳科学者や心理学者、教育のプロである専門家の見解をご紹介します。■知的好奇心が旺盛である前出の瀧靖之教授は、「賢い子とは?」との問いに、「自分から『知りたい』と思える知的好奇心が旺盛な子どもです」と答えています。瀧教授によると、企業のトップや仕事ができる優秀な人は、たいてい好奇心旺盛で多趣味という共通点があるそう。反対に、何事にも無関心な人は、たとえ学力が高くて地位のある役職についていても、自分で考えたり創造したりする力に欠けていることがわかっています。瀧教授は、「好きなことに一生懸命取り組んだ子は、自分で自分の力を伸ばしていくことができる」と断言します。つまり、興味があることに対して努力とも思わず夢中になることができる子は、たとえ学校の成績に反映されなくても、いずれ必ず大きく成長できるのです。■物事を論理的に考えることができる文教大学教育学部教授で小児科専門医の成田奈緒子先生は、「親はつい学校の成績だけで頭の良し悪しを判断しがちですが、日々の生活の中で前頭葉が活性化されているかなど、脳の成長を確認することが大事です」と指摘しています。ある論文では、本当の頭の良さを「前頭葉をうまく使って、もっている知識を統合したり、何通りもの場合を考えたりして、漏れのない推論をつくり上げる論理的思考力」と定義していることから、成田先生は『論理的思考力』こそが真の頭の良さにつながっているといいます。同様に『論理的思考力』の重要性を説くのは、東進ハイスクールの現代文講師として活躍し、論理的な国語術に関する著書を多く執筆している出口汪先生。出口先生は「現代は世界中のありとあらゆる情報から、自分が本当に必要なものを選び、その真偽を確かめ、将来起こる事態を予想し、その対処法を考える力が求められる」ことから、論理的に考える力が必要不可欠だと断言しています。■自分で課題を見つける粘り強さがあるマニュアル重視の時代から、急速に「創造の時代」へと変貌を遂げた現代社会。「これからは自分で課題を見つけて、独自の解決策を編み出さないといけない」と強く主張するのは、『東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方』(PHP研究所)の著者・上田正仁先生です。自分で課題を見つけるには、ひとつのことをじっくり考える力が必要。つまり、粘り強く考えることができる子が、これからの「賢い子」だといえるでしょう。ほとんどの人は、人から与えられた課題をこなすことに終始します。それは、課題をもらうほうがラクだと考えているから。子どもたちの中にもそういうタイプは多く、上田先生いわく「自分で考えない回路」ができてしまっているそうです。「考える回路」を強くするには、知的に興奮する経験が欠かせません。そのためにも、たくさんの挑戦と失敗を繰り返して、自分で課題を発見できるようになりましょう。■物事を多面的にとらえる柔らかい思考をもっている心理学博士の榎本博明先生は、「本当の頭のよさって?」と聞かれて、「自分なりに思考し、物事を様々な角度からとらえることができ、認知能力、非認知能力ともに高いことです」と答えています。榎本先生によると、IQに代表される認知能力を高めるためには、「認知的複雑性」を高めることが大事だそう。認知的複雑性の低い子は、矛盾した情報を前にして混乱したり、考え方の違う相手に反発したりと、ものの見方が単純です。一方、認知的複雑性の高い子は、物事を多面的にとらえられるので、総合的な判断ができ、考え方の違う相手のことも理解できます。さらに、EQと呼ばれる非認知能力の高さも求められるとのこと。非認知能力とは、粘る力や自分の感情をコントロールする力、また人の気持ちや立場に対する共感性などを指し、この能力は勉強ではなく遊びや人間関係を通して身につくといわれています。■生きるために必要な力がしっかりと身についている脳科学者の茂木健一郎先生は、学力よりも大切なのは『地頭力』だと述べています。茂木先生いわく、地頭力とは「なにかに挑戦したり、問題を解決したり、変化に対応したりという、いわば生きるために必要な力」だそう。私たちを取り巻く環境など、変化の激しい時代だからこそ、新しいことにチャレンジしたり、柔軟な発想で変化に対応する力が求められるというわけです。また茂木先生は、「地頭力を育てずして学力だけを育てようとするのは、かなりリスクの高い戦略だということは、さまざまなデータでも明らかになっている」とも述べています。地頭力を身につけるには、早いに越したことはないのです。地頭力は、好きなものをとことん突き詰める場を与えたり、探求学習をさせたりと、日常生活でも充分鍛えることができるので、ぜひ取り入れていきたいですね。本当の「頭のよさ」ってなんだろう?最後にご紹介するのは、明治大学教授の齋藤孝先生による『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』(誠文堂新光社)という一冊。この本では、一生使えるものの考え方を身につけて、“頭のよさ” を磨いていく方法を子どもたちに伝授しています。『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』齋藤孝 著/誠文堂新光社(2019)齋藤先生はこの本の中で、「どんなに勉強ができても、人としてやっていいことといけないことの判断がつかないのは、本質的なところで頭がよくない」と述べています。さらに、子どもたちが学校を出てからの人生で求められる “頭のよさ” とは「社会的適応性」であり、現実社会の中でどう適応していくかが重要だとも説いています。そのためには、自分で考えて表現できる力や、自分の現状を把握して先を読む力、断片的な知識をつなげて考える力など、「生きるために必要な力」を身につける必要があります。本書ではより詳しく、今求められている「本当の頭のよさ」について解説しているので、ぜひお子さんと一緒に読んでみましょう。きっとこれまで思い描いてきた「頭がいい子・賢い子」のイメージが大きく変わるはずですよ。***学校の成績はもちろん大事です。しかし、テストで高得点をとることばかりに気を取られ、本当に身につけなければならない力をおろそかにすると、いずれ子ども自身が自分の道を見失ってしまうかもしれません。目先の点数や評価ではなく、もっと先の長い人生を見据えて子どもたちと向き合っていけたらいいですね。(参考)StudyHackerこどもまなび☆ラボ|家の中に生活感を!子どもの「創造力」を伸ばすために親ができること瀧靖之(2016),『「賢い子」に育てる究極のコツ』,文響社.ベネッセ 教育情報サイト|世界最先端の脳研究が解き明かした!「賢い子」の育て方とは?洋泉社MOOK(2017),『子どもの脳を伸ばす 最高の勉強法』,洋泉社.出口汪(2015),『子どもの頭がグンと良くなる!国語の力』,水王舎.洋泉社MOOK(2018),『これからの未来を生き抜く できる子の育て方』,洋泉社.PHPファミリー|頭のいい子の土台は家庭がつくる齋藤孝(2019),『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』,誠文堂新光社.
2019年12月23日学校の宿題や塾、習い事などで忙しい小学生。自学自習の時間を確保しづらいという子も少なくありません。親としても、「睡眠はしっかりとらせたい」「家族のコミュニケーション時間は削りたくない」と考えると、どう指導していいか迷うところ。しかし、成績のよい子たちは、しっかり時間を確保して効率よく勉強しています。それも、睡眠や食事の時間を削っているわけではないようです。では、いったいいつ勉強すればいいのでしょうか。今回は、勉強したことが身につきやすい「学習のゴールデンタイム」についてご紹介します。成績のよい子は時間を上手に使っているベネッセ教育総合研究所が、中学生の成績上位層・下位層の勉強時間を調査した結果によると、21時過ぎに勉強する子が多いのは上位層・下位層も共通でした。しかし成績上位層は、夕方・早朝に勉強する比率が下位層に比べてやや高いよう。つまり、成績が良い中学生は、夜だけでなく朝や夕方の時間帯もうまく使って勉強しているのです。宿題以外の勉強に注目すると、成績にかかわらずピークの時間帯は21時45分である。しかし、成績が上位の中学生には行為者率のピークが2回あり、17時15分~18時30分に宿題以外の勉強をしている比率が10%を超える。早朝4時、7時30分に家で勉強している比率も成績上位のほうがわずかに高い。(引用元:ベネッセ教育総合研究所|放課後の生活時間調査-子どもたちの24時間)さらに同調査では、「時間を無駄に使っていると感じるか」という問いを成績別に行なっています。これに対し、「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」と答えた成績上位層は41.2%、成績下位層は33.2%。成績がよい中学生のほうが、「時間を有効活用している」と考えている傾向にあると言えるでしょう。朝は「考える」勉強では、どの時間帯に勉強すると効果的なのでしょうか。じつは、どんな勉強にも適しているオールマイティーな時間帯というのはありません。「この勉強なら、この時間帯」「この時間帯なら、この勉強」というように、それぞれ相性があるのです。脳科学者の茂木健一郎氏によると、朝の時間は、脳科学的に「ゴールデンタイム」と言えるそう。特に、算数の問題を解いたり、文章を書いたり、テキストを読んで知識を深めたりといった、創造性を発揮する勉強に適しているようです。「私たちは日中の活動を通して、目や耳からさまざまな情報を得ています。その情報は大脳辺縁系の一部である海馬に集められ、短期記憶として一時的に保管されます。その後に、大脳皮質の側頭連合野に運ばれますが、この段階では記憶は蓄積されているだけです。それが睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です」(引用元:PHP Online 衆知|脳科学者が勧める「朝時間」の使い方)茂木氏いわく、朝は最も効率良く脳が動く時間なのだそう。頭を働かせなければならない勉強は、朝のうちに済ませたほうが良さそうですね。夕方・夜は「暗記」がベスト一方、夜の時間は暗記ものの勉強に最適です。特に、人の記憶は睡眠により定着するため、寝る直前の時間帯に勉強するのが最適と言えます。東京大学大学院薬学系研究科准教授の池谷裕二氏は、次のように述べています。しかし就寝前の1~2時間というのは、記憶の質を高め、ひらめきを与える睡眠というバックアップ装置が付いた、きわめて学習効率が良い時間帯なのです。まさに、記憶のゴールデンタイムといえます。(中略)勉強ならやはり記憶を要する科目が向いていると思います。地理や歴史、生物、あるいは英単語などがおすすめです。(引用元:PRESIDENT Online|「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー)暗記科目は、就寝1〜2時間前から勉強を始めると良いでしょう。また、勉強したあとにはすぐに眠るとより効果的なのだとか。勉強後にスマートフォンなどをいじってしまうと、余計な情報が入ってきて、せっかく勉強した内容が定着しない恐れがあるのだそう。「スマートフォンは夕食前まで」とルールを決めたり、お子さんが勉強を始めたらリビングのテレビは消したりと、勉強を終えたあとのお子さんが誘惑にかられず眠れるようサポートしてあげましょう。加えて、夕食前の時間帯も、暗記ものの勉強にぴったりです。これは、人間の本能によるものだと言われています。人間はやはり動物なので、動物としての本能から脳の一日のリズムが出来上がっていると考えるのが自然です。そう考えるならば、生きていくうえでの最重要課題は食料の確保です。そのため、狩りなどで食料を確保するときに一番脳がよく働いてくれる状態にあることが必要だったはずです。生存本能というのはとても強いものなので、現代になっても脳の働きのリズムだけが残ったというわけです。ということは、空腹になっている時間帯を中心に考えることによって脳がよく働く時間帯がわかるということです。(引用元:DIAMOND Online|脳が働く最強の時間帯は2つある)夕食前・寝る前と時間を分けて暗記科目を学習すると、脳科学的に効率が良いようですね。勉強以外の時間の使い方も大切朝は考える勉強、夜は暗記ものと分けて勉強することで、効率良く学習できることがわかりました。加えて、より効果を高めるには、勉強以外の時間の使い方にも工夫が必要です。当然ですが、ずっと暗い部屋に引きこもって勉強ばかりするのは、お子さんの精神面においても勉強面においても良くありません。脳科学者の和田秀樹氏は、「1日最低30分は日の光に当たったほうがいい」と述べています。和田氏は「光を浴びるのも、おすすめです。受験生は部屋にこもるケースが多いが、1日最低30分は日の光に当たった方がいい。そうするとうまくメラトニンが出て、睡眠の質が上がる。実は蛍光灯の光もいいんです。暗い部屋ではなく、リビングルームのような明るいところで勉強した方が効率的です」と語る。(引用元:NIKKEI STYLE|入試1カ月前からは朝型学習にダイエットは禁物)朝と夜はしっかり勉強し、日中は思いっきり外で遊んで日光を浴びることが大切ですね。***こうした生活リズムを定着させるには、「習慣化」が必要不可欠です。実際、成績のよい子の多くは、決まった時間に勉強したり遊んだりしています。まずは、親子で話し合い、「毎日、朝食前と夕食前の30分間勉強しよう」など、勉強や遊びの時間ルールを決めましょう。その際は、いきなり完璧を目指すのではなく、少しずつ習慣にしていくのがおすすめです。時間を効率的に使うことは、成績アップだけでなく、将来的には仕事の効率化やプライベートの充実化にも役立ちます。今のうちから、親子一緒に最適な生活リズムを作ってみてはいかがでしょうか。(参考)ベネッセ教育総合研究所|放課後の生活時間調査(ダイジェスト版)ベネッセ教育情報サイト|成績の良い子は夕方や早朝の時間を使うのが上手!ベネッセ教育情報サイト|英単語の暗記が楽になる!ニガテな人向け脳科学暗記法STUDY HACKER|勉強に使わないなんて損!東大生が『夜寝る前の30分』を英単語学習にあてて感じた、驚きの効果。STUDY HACKER|「眠いから無理」はもう卒業!脳に最高な “朝型勉強” を続けるための3つのルールPHP Online 衆知|脳科学者が勧める「朝時間」の使い方DIAMOND Online|脳が働く最強の時間帯は2つあるNIKKEI STYLE|入試1カ月前からは朝型学習にダイエットは禁物All About|「朝勉強」のススメ~朝は勉強のゴールデンタイム~Hugkum|小学生の勉強時間はどのくらい?勉強を習慣化するおすすめ勉強法を大公開!ダイヤモンド・オンライン|「暗記は寝る前」は、もはや当たりまえ。その後の行動が記憶の定着を左右するPRESIDENT Online|「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー
2019年08月31日日本の夏休みといえば、プール、海水浴、家族旅行、そして宿題!1ヶ月あまりの夏休み期間中、「宿題は計画的に!」といわれるものの、「お盆を過ぎた頃に焦り始め、ギリギリに慌ててやる」という経験に身に覚えがある方も多いのでは。塾の夏期講習などに通うお子さんも少なくないことでしょう。夏休みまでも忙しい日本の子どもたち。そのことに疑問を持ったことはありませんか?世界の子どもたちはどうしているのでしょうね。今回は、“夏休みの理想的な過ごし方”について、視野を広げて考えてみましょう。約100年前から変わっていない「夏休みの宿題」文部科学省によると、夏休みは学校教育法で定められた「夏期休業」で、期間は各自治体の教育委員会に委ねられています。始まりは明治14年。目的は定かではないそうです。昭和初期の「ナツヤスミノトモ」という、福島県教育委員会が編纂した夏休み学習帳を見ると、内容は、「毎日1ページずつ勉強しなさい」「毎朝やりなさい」「早寝早起きしなさい」「お手伝いしなさい」などの心得と、算数や漢字の書き取り、絵日記などの宿題が並んでいます。驚くほど今とあまり変わりませんね。つまり、「約100年前から日本の夏休みはほとんど変わっていない!」ということ。時代はこんなにも変わったのに、です。では、ほかの国はどうなのでしょうか?世界の夏休み――宿題がない国ばかり!アジア以外の国では、新学期が始まる前までの約2ヶ月(6~8月)という長い期間が夏休みであることが多いようです。それだけ長い時間をどう過ごすのか興味が湧きますよね。そこで各国の状況を調べてみました。【アメリカ】アメリカの夏休みは6月~8月までの約3ヶ月間、宿題はありません。その大きな理由は、6月で学年が終了し9月から新学期だから。過ごし方の定番はサマーキャンプです。サマーキャンプといっても、勉強に特化したものから遊びやスポーツをメインにしたもの、ボーイ・ガールスカウトのようなものまでさまざま。お休みが長いだけに、デイキャンプ(日帰り)を含めた複数のキャンプに参加する子どもがほとんどです。そこでいろいろな経験をし、ひと回り成長して新学期に臨むのですね。【ニュージーランド】季節が逆のニュージーランドでは、夏休みは12月中旬~1月までの約1ヶ月半。こちらも宿題はないそうです。いろいろな団体がホリデープログラムを用意していて、それらに参加する子どもが多いようです。スポーツや料理、動物園では飼育員のお仕事体験など、子どもの興味に合わせてさまざまなものがあります。学校の勉強とは違い、好きなことをやってみて、その体験からの「学び」を大切にするのが、ニュージーランドの夏休みの過ごし方の主流のよう。「リーディングプログラム」という、地域の図書館が実施している夏休みを通して読書を促す企画も人気です。週に一度、読んだ本の報告をしてスタンプを集め、休みの最後には打ち上げパーティーもあるなど、楽しんで読書を習慣にできる趣向が凝らされているのがいいですね。【スウェーデン】スウェーデンは秋と春の2学期制で、その間の6月中旬~8月中旬までの約2ヶ月間が夏休みとなります。宿題はありません。もともとスウェーデンでも “詰め込み式” 教育が行われていたそうですが、1970年代に「それではいけない」と議論が始まり、1994年の学校教育大改革により、現在は子どもの自主性を重視するプログラムに変わったそうです。基本的な考え方は「学校の外では思いっきり遊ぼう!」。スウェーデンには、「フィーカ」という伝統的なコーヒーブレイクタイムがあり、その時間がとても大切にされています。これは、「人の脳は休むことで、より働くようになる」と考えられているから。そのため、夏休みにも学習メインの宿題はないのです。その代わり、次のような、強制ではないオススメとしての宿題はあるようです。■小学校2年生への宿題例■「2冊以上の本を読むか聞く」「遠くに住んでいる人にお手紙か絵を送る」「森をさまよう」「やったことがないことをやってみる」「新しいお友だちと遊ぶ」「道端のお花でブーケを作って誰かにあげる」 なんて素敵な宿題なのでしょう!ここから読み取れることは、「新しいことにチャレンジして、新しい発見をしましょう」「人といい交流をしましょう」という優しいメッセージ。宿題の項目がビンゴ式にマス目の表に書き込まれていて、達成したマス目を消していき、「ビンゴが完成したらポイントゲット!」という楽しい工夫をする学校も。宿題というよりはゲームですね。そしてスウェーデンでは、大人も4週間以上の長い休みをとるのが普通なので、家族一緒に郊外の別荘などで過ごすことが多いそうです。冬が長い北欧の国だからこそ、陽が贅沢に降り注ぐ夏は、大人にとっても子どもにとっても特別な季節なのです。【シンガポール】シンガポールの小学校は2期制([Semester1]1~5月末と[Semester2]6月末~1中旬)で、夏休みは6月の約1ヶ月間となります。アジアの多くの国が教育熱心であるのと同様、シンガポールでも親の子供への教育熱は、日本以上のものがあるようです。夏休み期間中も勉強させるために、塾のような課外学習をさせることが多く、あえて一学年の上の難しいクラスに入れて学習を先取りする人も少なくないとのこと。そんな、休みも勉強漬けの現状に危機感を覚えたのが、国です。「子ども時代には、勉強以外にもっと運動したり遊んだりしよう」と国を挙げて方針転換し、小学校低学年での学期末テストの廃止や、夏休みの宿題をなくすなどの対策を取り始めました。シンガポールにもサマーキャンプなどがあり、スポーツ系のものが人気のようですが、これからシンガポールの夏休みの過ごし方は変わっていくかもしれませんね。茂木先生が提案する「理想の夏休み」とは!?では、“理想の夏休み” ってどんなものなのでしょうか。脳科学者である茂木健一郎先生は次のように述べています。子どもの脳は、好奇心にあふれている。新しいものが提示された時、子どもたちは好奇心に目を輝かせる。そして、手を伸ばし、遊び、熱中の時間を過ごす。何が子どもに合っているのかを知るには、さまざまなことにチャレンジさせるのが良い。大人が手助けし、選択肢を示して助ける。世界には、こんなにたくさんの面白いことがあるのだよと教えてあげる。そのようなサポートが大切なのである。その際、何を選ぶかは子どもに任せる。決して押し付けず、子どもが何に興味を持つかをじっと見守る。そして、もし熱中することがあったら応援してあげる。これが、一番の子育てであると私は考えている。長い人生、何が起こるかわからない。個性は「積み重ね」でもある。どの時点でも、将来何をしたいかは「仮説」に過ぎない。夢は決まったものではなく、柔軟に変化するものである。この夏休みにお子さんが出会うものが、長く続く個性の成長の出発点になるかもしれない。そう考えたら、夏を迎えるのがわくわく楽しみになってくる。大人も一緒になって、子どもの個性の「種」を探すのが良いのである。(引用元:讀賣新聞|夏休み、子どもは何に手を伸ばす?)脳科学の観点からの考察、すばらしいですね。子どもたちの “個性の種” を見つけて、育むために、夏休みという絶好の機会を生かさないのはもったいない!できるだけたくさんの体験をさせてあげることが理想的ですね。各国の状況や見識者の考えなどから導き出した、この夏休みに家庭でも実践できることを2つご提案します。読書夏休みの宿題がない欧米諸国でも推奨されるのが読書。学校の課題図書とは違い、好きな本を選ぶことがポイントです。おもしろかった点、印象に残った箇所、その本から派生した話など、思ったことや感じたことをシェアして伝えてみましょう。本から得られる学びの広がりは、ゆとりある夏休みだからこそ得られるものに違いありません。 新しいことにチャレンジする夏休みに “初体験” を!「やってみたかったスポーツに挑戦する」「ケーキを作る」「自力で日帰り旅」など、なんでもいいのです。欧米ではよく活用されている “宿題ビンゴ” を取り入れて楽しむのもいいかもしれません。一番大切なのは “自分で選ぶこと”。新しいものに出会い、そこに湧き上がる感情や共感、達成感が必ず小さな個性の積み重ねになるはずです。***茂木先生はこうも言っています。夏休みの本質は、ぼんやりすること、ほうけることだと思う。ふだんとは違うことをやって、ぼーっとする。そのことが夏休みの価値であって、学期と同じようなことをやるのは、夏休みの趣旨に反している。夏の間は、みーんみーん、ジリジリとぼんやりしていて、新学期とともに「はっ」とするのが良い。(引用元:Twitter|茂木健一郎)同じように、海外の親たちは「普段はできないことをたくさんやって充電し、生活を楽しんでほしい」と願うのが主流のよう。夏休みは “好き” を見つける絶好のチャンス!興味の対象は毎年変わってもいいのです。新しい体験で心身ともにリフレッシュできれば、新学期がより充実したものになりそうですね。(参考)学研出版サイト|第10回 アメリカの夏休みの過ごし方留学123 国際交流支援 K international|NZでの夏休みの過ごし方NIKKEI STYLE|北欧の学校、夏休みに宿題なし スウェーデンから見る日本 高見幸子讀賣新聞オンライン|夏休み、子どもは何に手を伸ばす?東京都公文書館|80年前の夏休みの宿題帳sopiva|幸せな暮らしスウェーデン。あこがれの長期夏休みの裏に隠された真実とは・・・Ministry of Education SINGAPORE| Press Release|September 28, 2018 ‘Learn For Life’ – Preparing Our Students to Excel Beyond Exam ResultsTwitter|茂木健一郎
2019年08月15日じつは今、ゲームがもたらす教育的効果や有用性が、さまざまな研究によって明らかにされています。ゲームに対するイメージは、「なんとなく教育に悪いもの」から「学習に有効活用できるツール」へと変わりつつあるのです。今回は、世界ではすでに700億円もの市場規模にまで発展した “eスポーツ” の将来性に関連して、子どもたちの学習にも取り入れられているゲームの教育的効果について考えていきましょう。なりたい職業に「eスポーツのプロ選手」がランクイン!?みなさんも一度は “eスポーツ” という言葉を耳にしたことがあるはずです。でも、それがいったい何を意味するのか、そしてなぜ今注目されているのか、詳しく知っている人はあまりいないのではないでしょうか。「eスポーツって、ただゲームで対戦することでしょ?」「ゲームばかりしていたら不健康だし、コミュニケーション能力が低下しそう」「子どもがプロのゲーマーを目指したいって言い出したらちょっと心配……」ほとんどの親御さんにとって、ゲームやeスポーツへの認識はこの程度だと思います。とくに私たちが子どものころは、大人から「ゲーム=よくないもの」と言い聞かされていましたよね。だからこそ、自分の子どもがゲームに熱中しすぎないように注意を払っているのではないでしょうか。しかし今、ゲームを取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。2019年に株式会社クラレが実施したアンケートによると、小学生男子の「将来就きたい職業」1位の「スポーツ選手」の内訳に大きな変化があったそう。なんと、定番のサッカー(40.9%)、野球(29.6%)、テニス(6.1%)に次いで、新たに “eスポーツ” が4.3%もの支持を得たのです。それは、バスケットボール(3.5%)よりも高い数字でした。このことからも、eスポーツは子どもたちの間でじわじわと人気の高まりを見せていることがわかります。脳科学者の茂木健一郎氏は「2020年の教育改革が目前に迫るなか、親の価値観のアップデートが急がれます」と述べています。親の生きてきた時代と、子どもが生きている時代は違うことを、自覚してほしいですね。僕がおすすめしたいのは、子どもたちに聞き取り調査をすること。たとえば子どもにとっての「スター」の概念が映画俳優からテレビのタレントに代わり、今はユーチューバーがもてはやされているなど、親には想像できない変化があります。(引用元:洋泉社MOOK(2018),『これからの未来を生き抜く できる子の育て方』, 洋泉社.)まずは、今の子どもたちが目指したいと思っているものや憧れているものを知り、その理由を理解する必要があるとのこと。「よくわからないけれど、ユーチューバーやプロゲーマーなんてだめ!」では、もはや時代遅れなのかもしれません。その歴史とeスポーツを取り巻く環境の変化「eスポーツ」とは「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称であり、複数人のプレイヤーで対戦するゲームをスポーツと解釈して「eスポーツ」と呼んでいます。海外ではプロスポーツとして賞金や集客もビジネスモデル化されているジャンルですが、日本ではまだそこまで浸透していません。その歴史は意外と古く、1997年にアメリカで設立された「サイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグ(CPL)」が、ゲームをして賞金を得る “プロゲーマー” の起源といわれています。CPLをきっかけにプロ化の流れが本格始動し、日本でも2000年ごろにはプロゲーマーが誕生していたようですが、活動は長続きしなかったそう。その後、2010年に梅原大吾さんが日本人初のプロ格闘ゲーマーになったことで、メディアでも少しずつ取り上げられるようになりました。そして2018年、インドネシアで開催された「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・レバノン」で、ついにeスポーツが公開競技として実施されたのです。さらに、アジアオリンピック評議会とAlisportsは、2022年開催予定の「アジア競技大会中国・杭州」において、公式スポーツプログラムにeスポーツを採用することを発表しました。このように、eスポーツは着実にその規模を拡大し、ゲームは「家でひとりでやるもの」から「大勢の観客の前でテクニックを披露して競い合うスポーツ」へと変貌を遂げたのです。ゲーミフィケーションは子どもの能力をぐんぐん伸ばす!人は、努力に対する適切な評価や報酬が得られるとわかると、その行為を持続する傾向があるそう。ほとんどのゲームは課題設定とクリアの繰り返しで進んでいくので、その心理的効果を理解すると、時間を忘れてゲームに夢中になってしまう人が多いこともうなずけます。『ゲーミフィケーション』とは、「ゲームが人を夢中にする仕組みを利用して、さまざまな問題を解決しよう」という考え方です。今、そのゲーミフィケーションを活用して、知識や技能などを学ぶために役立てる流れがあるといいます。海外ではゲーミフィケーションに関する研究がさかんであり、認知的な学習や、物事に対する積極的な態度を身につけるのに効果がある、といった研究結果も出ているそう。また、一般的な教育方法よりも、ゲーム学習のほうが知識や記憶の定着に効果的であるとの結果も出ています。このことからも、ゲームは遊ぶためのものだけではなく、もはや優れた学習ツールとしても評価されていることがわかるでしょう。日本のゲーミフィケーション研究の第一人者、東京大学総合教育研究センター特任講師・藤本徹先生は、「適度なゲームは子どもの発達にポジティブな影響を与える」といいます。その理由として、次の要素を挙げています。○ゲームには「課題をどうやって攻略するのか」という先を見通す力、より良い手順に気づく力、状況を判断する力が必要であることから、それらの能力が自然と身につく。○とくにデジタルゲームは、自分のアクションに対するフィードバック(反応)が即座に行なわれるため、瞬発的な対応能力が鍛えられる。○難易度のレベルが上がると、プレイの仕方を調整したり、すぐに別の解決策を試したりできるので、問題解決の能力が向上する。○ネット上で「ゲームプレイ動画」や「ゲーム実況」などの動画を見ることも、ひとつの “学習” である。なぜなら、上手な人の状態を見て自分のことに “気づき” を得られる「モデリング学習」を自然とこなしているため。過去の研究では、子どもがゲームを通して読解力や問題解決能力がついたという報告もされているそうです。楽しみながら効率的に学ぶ手法は、これからますます活用されていくでしょう。奥深いeスポーツの魅力をもっと広めよう!デジタルゲーム研究の一環としてeスポーツの研究をしている馬場章さんは、まだ研究段階としつつも、「eスポーツプレイヤーは、遂行力、達成力、集中力、瞬発力、思考力、あるいは動体視力といった身体的な能力、さらに整理心理的な能力も優れているということが少しずつわかってきています」と述べています。そして何より、デジタルゲームは内容によっては仲間と協力して勝ち進んでいかなければなりません。隠されたしかけを一緒に探したり、協力してアイテムを手に入れたりと、目的を達成するための協調性や社会性を培う側面もあるといいます。つまり、プレイするのは自分ひとりでも、他者とのコミュニケーションは必須であり、その能力が優れている人がプロとして活躍できるのです。eスポーツが盛んな国では、プロゲーマーはサインを求められるくらい地位が確立されています。その市場規模は約770億円、オーディエンスは2020年には約5億人に達すると予想されているほどです。その一方、ゲーム産業の最先進国でありながら、“eスポーツ後進国” の日本では、いまだに一般的な認知度やプレイヤーの地位が低いのが現実です。その原因として、法律の壁や日本人のゲームに対する価値観、また「スポーツらしくない」という先入観などが複雑に絡み合っていることが指摘されています。その先入観を払拭するためにも「eスポーツプレイヤーの知能的なすごさを正しく伝えることが重要」と述べるのは、立命館大学ゲーム研究センターの中村彰憲教授です。つまり「反射神経や戦略性、先読みや駆け引きのテクニックなど、世界の強豪に勝つ “すごさ” をいかに伝えていくかが今後の課題になる」とのこと。ゲームを身近なコミュニケーションツールとしている子どもたちにとって、eスポーツプレイヤーはもうすでに「憧れの対象」として認識されています。大人は新しいものを柔軟に受け入れることが難しいかもしれませんが、子どもからその魅力や楽しさを教えてもらう良いきっかけになりそうですね。***現代のゲームは、簡単に知らない相手とコミュニケーションをとることができます。「顔が見えない相手には個人情報を教えない・直接連絡をとらない」というルールを徹底しましょう。また、1日1~2時間を目安に、適度に休んだり身体を動かしたりするよう意識させてください。ルールさえ守れば、ゲームは子どもの世界を広げて、さまざまな能力を向上させるのに役立つでしょう。(参考)株式会社クラレ|小学6年生の「将来就きたい職業」、親の「将来就かせたい職業」|小学6年生の「将来就きたい職業」男の子編洋泉社MOOK(2018),『これからの未来を生き抜く できる子の育て方』,洋泉社.Bauhutte|eスポーツとはどんなスポーツ?話題のオリンピック新種目「eスポーツ」を丸裸!eスポーツ発信プロジェクト|一般社団法人 日本eスポーツ協会(JeSPA)理事「馬場 章」様へのインタビューStudy Hacker|やる気に欠けている人が「ドラクエ感覚」で勉強を楽しむシンプルな方法。日経DUAL|第一人者に聞くゲームが開く新たな学習の可能性Benesse WOMEN’S PARK|デメリットばかりじゃない!子どもがゲームをやるメリットとは?Kodansha Bluebacks|なぜ日本ではプロゲーマーが「アスリート」と呼ばれないのか
2019年08月05日7月21日に投開票が行われた参議院議員選挙の投票率は48.80%、過去2番目の低さだった。さらに10代の投票率は31.33%と伝えられている。この事実を憂う声は多い。選挙前にSNSを通して投票を呼びかけていた古舘寛治(51)は参院選の22日に《投票率が…民主主義の放棄を半分の人がしている。半分が政治に興味がない》とツイート。また井浦新(44)も23日に《考える事を諦めないでこれから起きる政治の動向から目を背けず個々の力をつけて。そして次の選挙はみんなで投票だ!》と呼びかけ、《興味ないとか忙しいはもうナシね自分のことだよ。そしたらきっと変わるから良い方向へ》とつづった。投票率の低さについて、茂木健一郎氏(56)は「テレビに責任があるのでは?」と疑問を呈している。茂木氏は参院選の開票直後にTwitterで《日本のテレビって、何やってるの?投票終わってから選挙特番組んで、膨大なリソース注いで、どんな意味があるの》と投稿。22日にも投票率の低さに触れ《NHKは選挙終わったら突然「憲法改正」が政治日程にどうのこうのとか言い始めたけど、選挙期間中、憲法改正の是非などについてニュースの中で分析、報道していた記憶がないんだけど、どういうことなんだろう?》と疑問を呈した。参院選の直前、テレビでは主に吉本興業の問題ばかりが取りざたにされていた。4日から公示されたにも関わらず、政策の比較や精査など有権者にとって重要な情報が報じられる機会に時間を割かれることは極めて少なかった。そういったテレビの姿勢にTwitterでは否定的な声が上がっている。《「投票率低い」とか「若者の政治関心がー」とかテレビで垂れ流してるけど、投票日が終わるまで、さんざん無関係な「闇営業」とか「日韓摩擦」とか「タピオカ」ばっかり報道して選挙にも政策にも触れなかったクセに、どの口で言うのさ》《もう、日本のテレビに期待するものは何もない!もっと、選挙前に伝えろよ!!投票率だって、選挙前に各党の論戦を伝えれば上がるよ…全然、情報がない》《次の選挙ではきっと、もっと選挙に関する報道がされるはず。と、期待を抱きつつ、はたしてその希望は叶えられるのか?それくらいテレビにはがっかりさせられてる》そんななか、「あさチャン!」(TBS系)でメインキャスターを務める夏目三久(34)が口を開いた。夏目は24日、番組が吉本興業の問題に多くの時間を割いて特集したことに触れた。「これについては様々なご意見があると思いますし、批判もあると思います」と話したあとに突然、「投票率が過去2番目に低かったということもありました」と切り出しこう語った。「これ由々しき事態だと思うんですよね。日本の未来を担う子供たちが政治に関心を失っているというのは、私たちの報道の仕方に問題があるとも思っていますし、私もこの後、スタッフとしっかり話していきたいと思っています」投票率の低さを見つめ、自ら語り始めた夏目。ネットでは賛同する声が上がっている。《選挙前になると、様々な問題があった事を放送しなくなり、開票日以降になってから放送するのは忖度意外のなにものでもない。メディアを名乗るなら、前回の選挙からどんな問題があったかを報道して、有権者が判断出来る情報を流すべき》《投票後の結果速報は各局競っているが、局によってそう変わるものではない。投票前にこそ選挙関連番組を多くやるべきだ》《国民に真面な判断材料を提供する事が、マスコミに関与するMCの責任ではないでしょうか。芸能人も司会者も自分の考えや意見が言えない日本のマスコミは、正常といえるでしようか》
2019年07月25日AKB48・茂木忍と大森美優のダブル主演映画『カーテンコール』(19年公開予定)がクランクアップを迎え、2人がコメントを寄せた。今年3月28日から31日まで新宿村LIVEにて上演された舞台『カーテンコール』を映画化。舞台版『カーテンコール』の脚本と演出を手掛けた諸江亮氏が映像作品として再構成し、監督を務める。秋の全国演劇大会で優勝を目指す春山高校演劇部は、合宿に向かう途中のバスで大事故に遭ってしまい、幽霊になってしまった5人の部員と残された部員で優勝を目指していく。幽霊になってしまう結奈を演じる茂木は、「クランクアップいたしました! 茂木忍です! 今回、とても緊張していたのですが、最後まで笑顔の溢れた現場でとても楽しかったです! 個人的には、ゆうれい部員たちが遺影の中で話しているシーンに注目してもらいたいです!」と呼びかけ、「実は特殊な撮影方法だったのですが、、、それはまたの機会にお教えします! 笑」と予告。一方、5人の部員の死に戸惑いながら、彼女たちの意思を受け継ごうとする蘭役を演じる大森は、「クランクアップの瞬間は、とにかく笑顔でした! なぜかというと、無事に終わったからです(笑) 作品を作るって簡単な事では無いし、一人じゃ何もできないんだなと実感しました。私が演じる蘭ちゃんの、内に秘めた演劇や仲間達への気持ちにも、注目しながら観て頂けたら嬉しく思います!」と作品に込めた思いを語っていた。
2019年05月28日少子化によって子ども同士のかかわりが減ったことや、情報化社会によって自ら求めなくともさまざまなコンテンツがあふれていることなどが影響し、昨今では主体性のない子どもが増えているといわれています。しかし、変化の激しいこれからの時代を強く生きるためには、自ら考えて行動することが重要です。今回は、主体性のある子どもとない子どもの特徴や、主体性を育てるためのコツについてご紹介します。活躍できるのは「聞き分けの良い子」ではないひと昔前の子どもは、「先生や親の言うことを聞きなさい」と言われながら育ってきました。自分の考えを主張することなく、大人の指示通りに動ける子どもこそが「素直でいい子」だとされていたのです。しかし、こうした考え方は時代の変化とともに変わっていきました。大人の指示を仰いで行動する子どもは確かに育てやすいですが、そのまま成長すると、社会に出たときに周りに流されてばかりだったり、指示待ち人間になったりする可能性が高いという側面があります。主体性は将来のリーダーシップに必要不可欠です。そのため、現在では自ら考えて行動することができる、主体性のある子どもこそが「できる子」だといわれるようになってきています。主体性が”ある”子どもと”ない”子どもの違いとは主体性がある子どもとない子どもには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。いくつか例を挙げてみましょう。■自分の「やりたいこと」に取り組めるか主体性のある子ども:周りに流されずに取り組める主体性のある子どもは、周りに流されることなく、自分がやりたいと思ったことに取り組みます。周囲からの反応よりも「自分がしたいかどうか」が大切であることをきちんと理解しているためです。主体性のない子ども:些細なことでも親の指示を仰ぐ主体性のない子どもは、自分で何かを決めることが不得意で、自分の言動に自信が持てません。そのため、何をするにも「本当にこれでいいのだろうか?」と不安になり、心から楽しむことができなくなってしまいます。■自ら考えて行動できるか主体性のある子ども:想像力や思考力が高く、自ら考えて行動できる自ら考えて行動するというプロセスでは、「行動するためにはどうしたらいいのか」「どうしたら一番スムーズに行動できるのか」「この行動の先にどんな結果が待っているのか」など、考えなければならない項目がたくさんあります。主体性がある子どもは想像力や思考力が高いので、こうしたさまざまな項目を順序立てて考えながら、行動に移すことができるのです。主体性のない子ども:些細なことでも親の指示を仰ぐ主体性のない子どもは、自分で何かを決めることが不得意です。そのため、自分が食べたいものや行きたい場所を決めるといった些細なことでも、その都度親に「どうしたらいい?」と聞くことが多い傾向にあります。■チームワークがあり、きちんとコミュニケーションをとることができるか主体性のある子ども:友だちと積極的にかかわり、あらゆる活動に取り組める友だち同士で何かを協力し合って成し遂げたり、ケンカをして悔しい思いをしたりといった経験が多い子どもは、チームワークの大切さを知り、自らを省みることができるようになります。その結果、「次はこうしてみよう」と新たな活動にも主体的に取り組むことができるのです。主体性のない子ども:「周りと同じ意見かどうか」ばかりを気にする「周りと同じ意見を持っている」というのは、主体性がない子どもにとって安心感があり、楽な状況です。そのため、自分の考えを発表する際などには「自分はこう思う」ということよりも「自分の意見は周りと同じものなのかどうか」を気にしやすくなります。よって、友だちと積極的に意見を交わすなどの経験が乏しくなり、コミュニケーションが不得意になる場合が多いです。■何事にも積極的にチャレンジできるか主体性のある子ども:親との信頼関係が強い心から信頼することができる存在や、どんなときでも自分をバックアップしてくれる存在がいることは、何かに挑戦する際に大きな助けとなります。主体性がある子どもは親との信頼関係が強く、「自分は愛されている」と実感できていることから、「失敗して親に怒られたり、失望されたりしたらどうしよう」と不安になることがありません。そのため、何事にも積極的にチャレンジできるのです。主体性のない子ども:失敗を極度に恐れる失敗を極度に恐れる主体性がない子どもにとって「失敗=悪いこと」でしかありません。そのため、少しでも失敗の可能性があることには絶対に取り組もうとしなかったり、新しい環境に強い抵抗感を覚えたりすることもあります。また、「失敗したら、ママ(パパ)に怒られる」と親からの評価を気にすることも多いです。子どもの主体性を育てるためには?子どもの主体性を育てるために、以下の取り組みを実践しましょう。「失敗は成功のもと」であることを伝える主体性を育てるためには「失敗してもいいから取り組むことが大切」「失敗は成功のもと」という考え方を伝えることが大切です。『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)の著者で、進学塾VAMOSの代表である富永雄輔氏は、失敗と成功の比率の理想を「成功が51・失敗が49」と述べています。49の失敗があるから51の成功が生まれることを意識し、「失敗が成功のもとになるんだよ」「できなくてもいいからチャレンジすることが大切なんだよ」と子どもに伝えてあげましょう。失敗しても決して怒らず、まずは取り組みそのものを褒め、子どもと一緒に「うまくいくためにはどうしたらいいと思う?」と解決策を考えることが重要です。選択肢を与える脳科学者の茂木健一郎氏は、「日本の子どもは”自分で決める力”が絶対的に欠けている」と警鐘を鳴らしています。自分の意見を言えるようにすることは、自ら考えて行動することにつながるため、主体性を育てるのに不可欠です。とはいえ、はじめはなかなか難しいので、まずは選択肢を与えて子ども自身に「どっちがいい?」と決めさせることから始めましょう。食事のメニューやその日に着る洋服などの簡単な選択を積み重ねていくことで、子どもはやがて自分の意見を言うことに慣れ、自分で考えて決断し、行動することができるようになっていきます。年上の友達とのかかわりを持たせる学芸大学客員教授 藤原和博氏は、現代の子どもたちには「斜めの関係」が必要だと述べています。核家族化や地域社会の希薄化が進み、「近所のお兄ちゃん」や「親戚のお姉ちゃん」のような「上下の関係ではない斜めの関係」とかかわる機会が減ってきているのです。斜めの関係は、「親と子」「先生と生徒」のような上下の関係で代替することはできません。神奈川県の私立宮前幼稚園 亀ヶ谷忠宏園長いわく、誰かに対して「自分もあんなふうになりたい」と憧れる経験は、主体性を育てることにつながるのだそう。「ああなりたい」と強く思った瞬間にスイッチが入り、主体的に歩み始めるのだと亀ヶ谷氏は言います。子どもは年上のお友だちに対してそうした感情を抱きやすいもの。「斜めの関係」が不足している今だからこそ、年上の友だちや親戚とのかかわりを積極的に持たせるように心がけ、子どもにとって憧れの存在と出会える場を作ってあげることが大切なのです。愛情をめいっぱい伝える動物学者デズモンド・モリスは著書『デズモンド・モリス子どもの心と体の図鑑』の中で次のように述べています。子どもをほめ、たくさん抱きしめて安心させ大げさなほど愛情表現をする母親は、それより感情表現の乏しい母親に比べて、我が子が世界を探検する準備ができていることに気づくでしょう。そっけなく、ぶっきらぼうな母親は、子どもを心細くさせます。(引用元:デズモンド・モリス(2010) ,『デズモンド・モリス子どもの心と体の図鑑』,株式会社 柊風舎.)子どもが主体性を持って何かに挑戦するためには「どんなときでも自分を受け入れてくれる存在」が必要です。そのために、親は子どもへの愛情を言葉やスキンシップでめいっぱい伝えましょう。また、言葉やスキンシップ以外にもおすすめしたい愛情表現方法が「ほめ写プロジェクト」という取り組みです。ほめ写とは、子どもの写真を自宅に飾り、それを見ながら子どもを褒めてあげるというもの。その際には「生まれてきてくれてありがとう」「見ているだけで幸せな気持ちになるよ」など、子どもの存在そのものを全肯定するような言葉をかけることがポイントです。愛されている自信につながり、自己肯定感を高めるのに有効だといわれています。***子どもの主体性は、環境次第でぐんぐん伸びていきます。子どもを「指示待ち人間」にしないためにも、親ができることから始めてみましょう。文/田口るい(参考)ベネッセ教育総合研究所|集団の中で「主体性」を育むために園ができることダイヤモンドオンライン|子どもの主体性を引き出すには、どうすればいいか? 東洋経済オンライン|こうすれば子どもは「自発的」に学び始める!PHPファミリー|信じて任せて、自発性を引き出す~子どもの「やる気」のコーチングAll About|子供を「指示待ち人間」にしない育て方!言うこと聞く子ほど要注意こどもまなび☆ラボ|“49” の失敗体験が子どもの挑戦力につながる!過干渉にならない会話のコツ『これからの未来を生き抜くできる子の育て方』(2018年),洋泉社MOOK.内閣府|コミュニケーションを高めるためにほめ写プロジェクト|ほめ写プロジェクトとは?デズモンド・モリス(2010) ,『デズモンド・モリス子どもの心と体の図鑑』,株式会社 柊風舎.
2019年05月27日ゲームは人生の役に立つってホント?はじめまして。コラムニストの小幡和輝(おばたかずき)と申します。僕は子どものころ約10年間を不登校として過ごしました。正直、学校に楽しい思い出はありません。そんな僕がハマったのはゲームでした。1日に10時間以上。合計で30000時間を超えるほど、ゲームに没頭していました。僕はこの経験があったから、自分の人生が豊かになったと考えています。ゲームからたくさんのことを学びました。今回はそんなお話ができたらいいなと思っています。僕のことを先に知ってもらわないと、あまり信用してもらえないかとも思いますので、自分のことをもう少しお話ししておきますね。僕はいま24歳で自分の会社を経営しています。地域の文化を発信したり、イベントを作ったり、地域活性化に関わる仕事をしています。起業したのは18歳で、現在で7年目。最近では内閣府から『地域活性化伝道師』という肩書きもいただきまして、最年少の地域活性化の専門家ということでお仕事をしています。Upload By 小幡和輝いまとにかく人生が楽しいです。この土台は「ゲームが作ってくれた」と確信しています。ゲームをネガティブに考えずに、人生を豊かにするツールとして活用してほしい。ですが、それを生かすも殺すもあなた次第なのです。子どもがゲームにハマっても大丈夫なの?子どもはゲームをいっぱいやりたがりますよね。この記事が、保護者としてゲームとどう向き合っていけばいいのかの参考になれば嬉しいです。僕はよく子育ての相談を受けるのですが、ある日こんな相談を受けました。「うちの子どもはゲームばっかりやってるんです。せめて囲碁とか将棋にハマってくれたらいいんですけど…」「お母さん。囲碁や将棋もゲームですよ…」ここで保護者の皆さんがいう「ゲーム」というのはテレビゲームやスマフォゲームのことを指しています。ですが、広義の意味では、囲碁や将棋はもちろん野球やサッカーなどのスポーツも『ゲーム』です。どうも「ゲーム」という言葉のイメージであったり、なんとなくダメなものという印象を持たれている方が非常に多いので、まずはその誤解を解いていければと思います。少し自分の話に戻りますね。僕は不登校でした。学校に行かなくなって、人との関わりも少なくなってくる。そんな中で僕を救ってくれたのがゲームでした。Upload By 小幡和輝ゲームを通じて友達ができたんです。僕は30000時間以上ゲームをしてきました。しかしそれは、たった一人でゲーム機に向かっているのではありませんでした。常に”誰かと一緒に遊んでる時間”だったんです。遊ぶ相手は、同じく不登校の同世代や、ときには世代を超えた社会人も。僕にとって「ゲーム」とは人と人をつなぐコミュニケーションツールでした。勉強も運動も苦手だった僕にとってゲームは自己肯定感を高めてくれるものでもありました。中学時代には大会に出場するようにもなり、さまざまなタイトルで優勝したりして、全国大会に出場することもできました。ゲームのコミュニティでは、僕のことを「不登校の小幡くん」として見る人はいません。この場所では「ゲームが強い小幡くん」です。最近のeスポーツの流れはとてもいいなと感じています。ゲームが強いことで尊敬される人が増えるというのはとても大切なことだと考えています。ゲーム依存症の定義を知っていますか?ゲームにハマることをそのまま依存症と繋げる方が多いのですが、依存症についての正しい理解が進んでいないように思います。WHOでは、「普段の生活が破綻するほどの」ゲームへののめり込みを指すものをゲーム依存症(※)と定義しています。僕の場合は友人と遊ぶためのツールとしてのゲームであるため、ゲーム依存症ではなかったと考えています。もちろん、家の中に引きこもり、昼夜逆転して、ひたすら1人でゲームをやり続けるというのはゲーム依存症かもしれません。でも、ゲームをたくさんやっているからといって、そのすべてがゲーム依存症ではないと思うので、保護者の皆さんはお子さんに、もう少し広い視点と、正しい環境をつくってあげてほしいと思います。ゲームをすると学力が下がるという話もありますが、それは単純に勉強時間が少なくなっただけですよね(笑)。ゲームは間接的な原因であるはずなのに、なんでもかんでもゲームのせいにされている状況には、僕には違和感があります。※WHO(世界保健機関)は、『ICD-11』において、ゲームのやり過ぎで日常生活に支障をきたす依存症を「ゲーム症・障害」という疾患と認め、2019年5月の総会で承認する見通しであることを2018年6月18日に発表しました。2019年5月20日、WHOの年次総会がジュネーブの国連欧州本部で開幕し、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新たな依存症として加えた「国際疾病分類」最新版が28日までの会期中に採択される予定です(2019年5月22日現在の状況)ゲーミフィケーションという考え方ゲームと教育の相性は非常にいいと思います。楽しみながら学ぶことで、スラスラ入ってくるという経験はみなさんにもあるのではないでしょうか。僕自身、ゲームからたくさんのことを学びました。いま地域の文化の発信や地域活性化の仕事に関わっていますが、そもそも最初に興味を持ったのは戦国時代を舞台にしたゲームからです。ゲームを通じて、日本文化や歴史が好きになって、それがそのままいまの仕事に繋がっています。中学時代にカードゲームにハマったのですが、僕はよくカードゲーム専門店に出入りをしていて、大会の運営にも関わるようになりました。そのときの経験があったから、18歳でイベントを主催したときも抵抗がなく、そのまま会社をつくることができたのだと思います。僕にとってのゲームは人生を豊かにしてくれたツールです。しかし一方で、異常な課金や依存症など、ゲームによって人生を破滅させてしまう場合もあります。つまり、「生かすも殺すもあなた次第」なのです。今回書いたものはほんの一部。他にもいろんな視点でゲームの魅力を書いた本が今日発売されました。ゲームの「良い面」やその効果について、実体験を踏まえて一つひとつ丁寧に解説しています。 また、脳科学者の茂木健一郎さんをはじめ、さまざまなの分野の識者との対談を通じて、ゲームの魅力や効果をあらゆる側面から考察しました。もしよければ手にとってみてください。ゲームをネガティブに考えず、広い視点を持って、その魅力をぜひ最大限に活用してほしいです。ゲームはたくさんのことを教えてくれる「ツール」だから。(@nagomiobata)(@nagomiobata)
2019年05月22日「〇〇さんは地頭がいいから」「地頭がいい人だと思ってた」など、地頭がいい、悪いという言葉を耳にすることがあります。学力では測れない頭の良さという意味で使われるこの言葉ですが、実際のところどのような能力を表しているのでしょうか?今回は、地頭のよさを考えるとともに、子どもの地頭を鍛えるための簡単な日常トレーニングをご紹介します。地頭とは「思考力」まずは「地頭」という言葉の意味を改めて確認してみます。大学などでの教育で与えられたのでない、その人本来の頭のよさ。一般に知識の多寡でなく、論理的思考力やコミュニケーション能力などをいう。「地頭がいい」「地頭を鍛える」(引用元:デジタル大辞泉|じ‐あたま〔ヂ‐〕【地頭】)※太字は編集部にて施したまた、『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』などの著作で知られ、地頭ブームの火付け役であるコンサルタントの細谷功さんは、特に「思考力」を地頭として定義しています。つまり、近年耳にする地頭は、主に「思考力」を表していると言えるでしょう。細谷さんは、「地頭を鍛えることで課題を論理的に考え、解決策を導き出すことができる」と述べています。地頭力(=思考力)、子どもの将来の活躍のために、ぜひとも小さいうちから鍛えておきたいですね。東大で求められる力も「思考力」また、受験においても地頭は役立ちます。代々木ゼミナール講師の土田竜馬さんは、日本最難関大学である東京大学の入試で求められる力について次のように述べています。東大入試では、(1)基礎学力を測る問題、(2)思考力・洞察力が必要となる問題が出題されますが、東大の入試問題の特徴といえば(2)にあります。主に整数・確率の分野で独創的な問題が出題されます。これは、東大のアドミッション・ポリシーに描かれている「自ら主体的に学び、各分野で創造的役割を果たす人間へと成長していこうという意志を持った学生」を望んでいるからであり、「知識を詰めこむことよりも、持っている知識を関連づけて解を導く能力の高さを重視」しているからだと思います。(引用元:Business Journal|東大理系数学の入試問題の特徴と、そこに込められた東大側の狙い)これは、東京大学の入試では地頭、つまり「思考力」が求められているということを表します。「東大を目指しておけば他の大学はどこでも狙える」というほど応用力に定評のある東大入試。地頭を鍛えることは学業、仕事とともに役に立つと言えます。地頭は「熱中体験」によって鍛えられる!地頭と聞くと、字面から見て、生まれつきのものと考えてしまいがち。でも、じつは鍛えることができるのです。では、どんなときに地頭が鍛えられるのでしょうか。脳科学者の茂木健一郎さんは、「地頭は何かに熱中する体験によって鍛えられる」とし、以下のように話しています。こんなとき、地頭の良い子の親はどうしていると思いますか?実は「子どもに自分で選ばせている」のです。(中略)自分が選んだテーマに対する強い好奇心と探求心。これこそ地頭が良いということに他なりません。(引用元:日経デュアル|茂木健一郎「理三を目指すような子には育てるな」)地頭を鍛えるには、強い好奇心や探求心を持ち、好きなことに熱中することが大切なのですね。この熱中体験と地頭の関係性について、教育評論家の親野智可等さんも同じ意見をお持ちのようです。子どもがアンパンマンに夢中になっていると、「そんなのいくら覚えたって、テストに出ないよ!」などと言ってしまいたくなるかもしれませんが、そのときに子どもの脳の性能が良くなっているのです。つまり、“地頭を良くする”ためには、好きなことを応援してあげることが一番重要なのです。(引用元:日経デュアル|子ども地頭をよくするたった1つの方法)Study Hackerこどもまなび☆ラボでも、子ども時代の「熱中体験」や「ハマり体験」はあと伸び力につながるとお伝えしてきましたが、熱中体験をすることで地頭も鍛えらるのであれば、我が子にはぜひとも何かにハマってほしいものです。家庭内「アクティブ・ラーニング」で地頭を鍛えよう!電車や虫など、時間を忘れて夢中になれるものがある子はいいですが、とくに好きなものがないという子だって多いはずです。そんなときはどうしたらよいのでしょう?都留文科大学の特任教授であり、教育デザインラボ代表理事の石田勝紀さんは、家庭内で「アクティブ・ラーニング」を実践することをおすすめしています。アクティブ・ラーニングは、これまでの「記憶型教育」ではなく「探究型教育」です。日常生活の中で、「おもしろい!」「もっと知りたい!」と子どもが感じれば、もうその時点で「好奇心」と「探求心」が育っています。そして親は、その好奇心の芽をつまないように、子どもと一緒に考えてあげればよいのです。その時間こそが、子どもの地頭を鍛えることになるのですから。では、地頭を鍛えるためのアクティブ・ラーニングの2ステップを紹介します。【STEP1|日常から疑問を引き出す】まずは、子どもに普段から疑問を投げかけてみることを心がけましょう。『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』で知られる、東大生の西岡壱誠さんは、身のまわりのものを考える契機にしたり、得た知識を身のまわりのものに関連づけたりすることで「考える力」が身についたそうです。子どもに投げかける質問も、普段の生活から引き出すと良いでしょう。また、YES・NOで答えられない質問にすることもポイントです。「秋になって赤くなる葉っぱと緑色のままに葉っぱはどういう違いがあるだろう?」「昼間はなんで星が見えないんだろう?」「カエルの耳ってどこにあるの?」などです。慣れてきたら、「今日は5つ不思議なことを見つけてみようか」など、子ども自身に疑問を見つけさせると良い訓練になります。「なぜ?」と思うことは、熱中体験への第一歩です。親がどんなことでもおもしろがってあげることが、子どもの思考力につながります。【STEP2|疑問に思ったことを分析する】次に、出てきた疑問は「いま知っている情報」から考えるよう促しましょう。先ほど挙げた質問の具体例に対応させると「公園に行って一緒に木を見てみようか」「昼に望遠鏡で空を見てみようか」などです。わからないからといって「Google先生に聞いてみよう!」というのはナシですよ。子どもがその質問に対して、例えば「赤くなる葉っぱのほうが多い」のように答えたとします。そうしたら、「どうして赤くなる葉っぱは多いんだろう」などとさらに深める質問をしましょう。この際、どのような答えが出たとしても、親は優しく受け止めてあげてください。このワークは、「疑問を分析して考える」ことに意味があるからです。これらの2つのステップを繰り返し行なうことで、だんだんと自分から疑問を見つけ出し考えるようになります。そうしていると習慣づけられ、難しい問題に直面しても諦めずに考える思考力、つまり地頭が鍛えられるのです。質問をくり返しているうちに、子どもの「好きなこと」が発見できるかもしれませんね。***前出の石田さんは、こう話しています。「本当に勉強ができる子は、勉強を勉強とは思っていません。おもしろいからやっているのです。こういう子は、日常の生活の中で、さまざまな物事に出会い、そこからおもしろさを発見しています」お子さまの地頭を鍛えるために、親子でたくさん疑問を探してみてくださいね。(参考)デジタル大辞泉|じ‐あたま〔ヂ‐〕【地頭】Study Hacker|医学生が教える「地頭力」を鍛える3つの方法Business Journal|東大理系数学の入試問題の特徴と、そこに込められた東大側の狙いプレジデントオンライン|面倒でイヤな課題が「地頭」を鍛えるStudy Hacker|「自分で考えられない人」に足りない2つのこと。超効率的に『考える力』を身につける習慣とは?東洋経済オンライン|「地頭のいい子」は家庭内の習慣で作られる!Study Hackerこどもまなび☆ラボ|知的好奇心がぐんぐん伸びる!東大生の多くが経験している「ハマり体験」とはStudy Hackerこどもまなび☆ラボ|“後伸び”する子としない子の違い。成長後に学力が急伸する幼少期の過ごし方
2019年04月07日そろそろ子どもに学習習慣をつけさせたいと考えているなら、朝の時間を勉強タイムにしてはいかがでしょうか。「早起きは三文の徳」と言いますが、脳のはたらきも朝が最も活性化しているようです。今回は、朝学習を取り入れるにあたって、お子さんの年代に合わせたおすすめ勉強法をご紹介します。また、「朝が弱く、すっきり起きられない」「親は朝学習に付き合う必要があるか」など、朝学習を続けるうえで気になるお悩みも解決します。すでに小学生のお子さんでなかなか勉強の習慣が身につかず、この先が不安な親御さんも必見ですよ。朝は脳の「ゴールデンタイム」!早朝から集まって朝食を取りながらミーティングを行なうパワーブレックファストや、観光や寺院巡り、サーフィンなどを楽しんでから会社へ向かうエクストリーム出社など、ここ数年は朝時間を活用する動きが盛んです。このような朝時間の活用は、脳科学においても有効だとわかっています。脳科学者の茂木健一郎氏は、脳のゴールデンタイムについて以下のように話しています。私たちは日中の活動を通して、目や耳からさまざまな情報を得ています。その情報は大脳辺縁系の一部である海馬に集められ、短期記憶として一時的に保管されます。その後に、大脳皮質の側頭連合野に運ばれますが、この段階では記憶は蓄積されているだけです。それが睡眠をとることで、記憶が整理され長期記憶へと変わります。すると朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶を収納したり、創造性を発揮することに適した状態になります。この脳の仕組みが、朝の時間がゴールデンタイムだと言われる理由です(引用元:THE21 ONLINE|脳科学者が勧める「朝時間」の使い方)※太字は編集部で施した朝、目覚めたばかりの脳が、1日のうちで最もぐんぐん情報を吸収して新しいことを考えだせるとしたら、この時間帯を上手に使わない手はありませんね。小中学校の約7割が、読書や勉強などの朝学習を実施脳のゴールデンタイムを使った活動は、公立の小中学校でも広く行われているようです。1時間目が始まる前の10~15分くらいを使い、「朝学習」「朝学」のような名前で、子どもたちはドリル学習や読書などを行なって朝の時間を有効に活用しています。文部科学省の教育課程部会が調査した結果によると、平成26年度の実績では、公立の小学校で74.8%、中学校では64.8%が短時間の朝学習を取り入れています。小学校では、そのうちの約半数が朝学習を週に5日行なっていて、「読書」「漢字」「計算」のほか、最近はゲームやチャンツなど音声中心の外国語活動を取り入れているところもあるようです。また、朝学習で得られる効果や成果については、次のように報告されています。目的・効果・成果(小学校)○ 目的として考えるものについては、9割程度の学校が「繰り返し学習による基礎的な知識・技能の定着を挙げており、6割程度の学校が、「朝学習を通じた児童の一日の生活リズムの定着」を挙げている。○ 「短時間学習により、指導の成果や児童の変容がみられたか」という質問に対し、「とてもみられた」または、「みられた」と回答した学校は9割を超える。○ 具体的な成果や変容については、9割程度の学校が「基礎的な知識・技能が身についた」を挙げており、6割程度の学校が「児童の一日の生活リズムが整うようになった」と回答している。(引用元:文部科学省|公立小学校・中学校における短時間学習の実施状況(平成26年度実績))朝の10~15分というわずかな時間でも、繰り返しの学習で知識やスキルの定着のほか子どもたちの生活リズムが整っていることが実感されているようです。年齢別にみた「最適な朝学習」の内容と時間脳は朝から午前中にかけて、前日の情報が整理されてクリアになっている状態なので、考える力が求められることや集中力が必要なことに適しています。ただし、目が覚めてすぐの時間帯は、脳もまだしっかり起きていません。あれこれ複雑に考えなければならない勉強ではなく、音読や計算問題などで脳のウォーミングアップをするのがいいようです。お子さんの年齢に合わせて次のような学習を取り入れてみてはいかがでしょうか。<小学校入学前>入学前に覚えられるようにと、ひらがなや数字の練習をさせたくなりますが、まずは「朝起きたら声を出す、手を動かす」ことから始めましょう。お子さんが好きな絵本があれば親子で音読をするのもいいですし、塗り絵や迷路、仲間見つけなどで楽しく学べる幼児向けのステップアップドリルもおすすめです。毎日少しずつドリルを進めていくと、達成感が得られ、明日も頑張ろうというやる気も起こります。ときには、カルタやパズルで学びにつながる遊びを取り入れてもいいですね。<小学低学年(1~2年生)>音読は、読解力を身につけるためのトレーニングとして効果的ですし、朝一番に声を出すことで脳と体が目覚めます。国語の教科書から、学習している単元の文章を音読してもいいですし、小学校低学年用の読み物を音読してもいいですね。ほかには、学校で習った内容の復習時間にするといいでしょう。宿題で漢字ドリルや計算ドリルの学習が出されていたら、1週間前にやったところや、ひとつ前の単元に戻ってやってみます。すでに済んだところは復習したがらないというお子さんもいるかもしれません。そんなときは、ドリルの問題を逆から進めたりパパやママがランダムに「次は○番!」と指定したりすると、おもしろがってくれますよ。朝学習にかける時間は個人差が出る部分ですが、習慣化していくことを考えると5~30分を目標にすると良さそうです。日によっては、5分、10分を確保するのが精いっぱいということもありますが、朝学習に取り組めたことを認めて褒め、子ども自身が達成感を得られるようにしましょう。また、毎日朝学習を続けていると、その子の中で「型」ができてきます。そして、その「型」が崩れると気持ちが悪いのです。歯を磨いたりお風呂に入ったりするのと同じように、「朝の勉強」をしないと、なんだか気持ちが悪くなるのだそう。そうなったらしめたものですね!朝学習の「困った!」こんなときは、こんなふうにとはいえ、朝学習をしようと親子で決めても、毎日続けるのは大変なことです。大人でさえ、早く起きられない日や気乗りしないこともあるので、当然ながら子どもにもそんな日はあります。朝学習を始めて直面する「困った!」には、どのように対処すればよいでしょうか。●朝、起きられない!朝起きられないことには朝学習も進みません。早めに就寝して、十分な睡眠時間を確保しましょう。朝学習へと一足飛びに進まず、まずは生活リズムを早寝早起きパターンに整えることから始めます。●朝せっかく起きたのに、ボーっとしている目が覚めるのは予定通りの時間でも、起きてからボーっとしていては朝学習の時間を取る前に登校時間が迫ってきます。そのようなときは、朝の日光を浴びる、家の中をぐるぐる歩く、歯を磨いて顔を洗う、音読で声を出すなど体を動かすと目が覚めて頭もスッキリしてきます。●朝は忙しく、子どものそばにいてやれない朝学習が習慣化するまでは、なるべく近くで見届けると、子どものやる気も出やすく、やり遂げることで自信や達成感を得られます。朝は忙しく十分に時間が取れないという家庭であれば、リビングやダイニングテーブルで朝学習をさせながら、目の届くところで朝食や出勤の準備をしながら見届けてもいいでしょう。小学校入学前のお子さんは、朝の30分を学習時間に使えるように起きるところからスタートになる子が多いかもしれません。なかなかスムーズに進まなくても焦らず、子どもの頑張りを応援する気持ちでいることが大切です。***朝学習の良いところは、曜日に関係なく一定の時間を確保しやすいことです。習い事や塾があって、夕方の時間帯はコンスタントに学習時間を取りにくいというお子さんにもオススメの勉強法といえるでしょう。(参考)THE21 ONLINE|脳科学者が勧める「朝時間」の使い方東京法経学院|朝は「脳のゴールデンタイム」!朝に勉強をするのが効率的な理由とは文部科学省|公立小学校・中学校における短時間学習の実施状況(平成26年度実績)ベネッセ教育総合研究所|第4回学習指導基本調査 第2章 教育課程外の時間Study Hacker|勉強する時間帯のゴールデンルール。効率よく勉強できる時間帯をまとめて紹介!Study Hacker|朝の勉強で脳は冴えわたる。メリットだらけの朝勉を続ける3つのコツAll About|「朝勉強」のススメ~朝は勉強のゴールデンタイム~Study Hackerこどもまなび☆ラボ|1日5分から始めよう!毎日続けることで自己肯定感が高くなる「学習習慣」のコツ
2019年03月18日「子どものために」と思えば思うほど干渉してしまう、失敗しないようにとつい手を差し伸べてしまう……とお悩みの親御さんも多いのではないでしょうか。「子どもを立派に育てなければ」「きちんとしつけしなければ」というプレッシャーは、親ならば誰もが感じているはずです。しかし、これからは「子どもが自分で考える力」や「自分で選ぶ力」がますます求められる時代です。いつまでも先回りして手助けしていては、それらの力を伸ばしてあげることはできません。手を出さずに見守ることは、手を出すことより忍耐が必要です。子どもの自立心を育むためにも必要な「親の忍耐力」。今回は「親の意識を変えるとグンと楽になる子どもとの関わり方」についてお話します。親がガミガミ言ってしまうのは理由がある!そもそも、なぜ親は子どもに対してガミガミ言ってしまったり、行動を先読みして口出ししてしまったりするのでしょう。40年以上にわたりモンテッソーリ教育を実践している『愛珠幼稚園』の園長・天野珠子先生は、インタビューで「育児中、親の思い通りに進まなくてイライラしてしまうのは原因がある」と述べています。トイレトレーニングが進まない、飲み物をよくこぼす……など、子どもがうまくできないことに対して、親は「やっぱりまた失敗した!自分でやったほうが早いしイライラしないのに」と思いがちです。しかし天野先生は、「肉体的にきちんと発達していないのでできないことが当たり前なのに、やれと要求して親が勝手にイライラしている」ことが根本的な問題だと説きます。たとえば、子どもが「できない」ことには、手が届かない、場所が高すぎるといったいくつかの要因が重なっていることもあります。その場合は、少し補助してその要因を取り除いてあげればできるようになるのです。そして、親は一歩引いた場所から子どもを観察して、「今何ができているのか、何ができていないのか」という“発達の様子”を見極め、指導ではなく適切なアドバイスをするように心がけましょう。「何度言ってもおもちゃを片づけない」ことを悩んでいるのなら、子どもがおもちゃで遊んでいる様子をよく観察してみてください。すると、子どもは全部のおもちゃを使って遊んでいないことに気づくはずです。夢中になって遊んでいる数個だけを出してあげて、しまう場所を決めてあげれば、子ども自身も混乱せずにスムーズに片づけられるようになるでしょう。先回りする親のもとで育った子どもはどうなる?脳科学者の茂木健一郎氏は、「日本の子どもは“自分で決める力”が絶対的に欠けている」と警鐘を鳴らしています。自分で決めることを恐れ、選択する能力が磨かれないまま成長すると、自分の失敗を人のせいにしたり、親から自立することができなかったりするので、これは深刻な問題です。リスクを恐れて自分で決められない子どもたちが増えていることに対して、「むしろリスクを取れる子になることが大切」と茂木氏。なぜなら、リスクを取るときには、やる気のもとになるドーパミンという物質が分泌されるからです。その結果、もし失敗しても、それは成功と同じか、あるいはそれ以上の学びを得られるとのこと。だからこそ、親は積極的に「子どもが自分で決める体験」をさせてあげるべきでしょう。また、日本メンタルアップ支援機構で代表理事を務める大野萌子氏によると、先回りしすぎる親の影響は、子どもが成長してからも色濃く表れるといいます。「親の言うことを聞いていればよい」と支配的な親に育てられてきた子どもは、自分で考えるということを放棄しがちです。親の圧力が強いと、それをはねのけることにエネルギーを費やすよりも、迎合することで丸く収めることができ、家庭内での生きやすさを獲得してきたからです。(引用元:東洋経済ONLINE|「子どもを潰してしまう親」には共通点がある)これからの時代に確実に求められる「自分で考える力」「自分で選ぶ力」を身につけるためにも、親子の関係性や接し方は非常に重要なのですね。失敗こそが学びのチャンス!親の意識改革が子どもの自主性を伸ばす近道最近の子が挑戦したがらないのは、負けることや間違えることへの恐怖心が高まっているからだと言われています。『東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?』(文響社)の著者で、進学塾VAMOSの代表である富永雄輔先生は「親はつい成功体験を重視しがちですが、成功体験と同様に失敗体験も子どもの挑戦力を育てるためには欠かせません」と述べています。富永先生によると、「理想は、成功が51・失敗が49」とのこと。そのことを頭の片隅に入れておいて、49の失敗体験があってこそ51の成功がより生きるのだと考えることが大切です。「失敗しないように手助けしなきゃ」ではなく、「できなくてもいい」「その失敗が子どもの挑戦力につながる」と、意識を変えてみませんか?「親がやってあげようとしたら拒否するようなことは、どんどん子どもにやらせてあげればいい」とは、前出の愛珠幼稚園園長・天野先生の言葉です。子どもが「自分でやる!」と言い張って聞かないことはよくありますよね。そのこだわりこそが、子どもの自主性を育てる鍵になるのです。ただし、自分ひとりでレインコートを着た子どもを前にして、たとえボタンがずれていたとしても、親が勝手に外して直してはいけません。その場合はまず鏡の前へ連れて行き、子どもが自分の姿を見て自己訂正する機会をつくることが大切です。人がやってくれたら、どこが間違っていたのか気づくことなく終わってしまいますが、自分で気づき、間違いを正すことができれば、子どもにとって大きな自信につながります。子どもが自発的にやりたくなる工夫とは?モンテッソーリ園の指導方法は、命令口調ではなく、子どもたちが自発的にやりたくなるような雰囲気をつくることを重視しています。その手法を参考に、ご家庭でも取り入れてみてはいかがでしょうか。■子どもになにか聞かれたとき、「こうすればいい」と答えをすぐに教えることはせず、「あなたはどうしたいの?」「どうすればいいと思う?」と聞き返す。■子どもが「こうだと思う」と言ったことがもし違っていても、すぐに間違いを指摘せずに、「そうかな?ほかにないかな?」と問いかける。■なんでも自分で考えさせて、大人はお手伝いをするだけ。このように、自分で考えて、失敗しながらも解決することを繰り返すと、子どもたちは物事に柔軟に対応できるようになります。「吉祥寺こどもの家」の百枝義雄園長も、子どもの能力を伸ばすために親は「教えない」ことが大切だと述べます。誰だって、一生懸命やっている横で「違うよ」「間違ってるよ」「こうするんだよ」と言われ続けたら、せっかくのやる気も失われてしまいますよね。それは子どもも同じです。やる気と自信は、子どもの試行錯誤の経験の中から生まれてくるもの。大人が先回りして教えても、結果的には何もいいことはないのです。上手な声かけと自主性を育む会話のコツ最後に、『「自分で考える力」が育つ親子の対話術』(朝日新聞出版)の著者・狩野みき先生が提案する、子どもの「伝える力」を磨くための環境づくりについてご紹介します。「伝える力」とは、子どもが自分で答えを見つけ、言いたいことを言えるということ。それは子どもの自主性を育むことにも直結します。1.子どもが何を言っても受け止める「何を言っても否定しない」と子どもに伝われば、安心して話すことができます。2.子どもと対等な関係になる子どもと同じ目線に立ち、ときには子どもを頼って相談してみてもいいでしょう。3.子どもの意見を聞く「どこに行きたい?」「何をしたい?」と聞いて子どもの意見を尊重しましょう。「立場の強い人の意見が通る」という認識が変わります。4.「親と話すと楽しい」と思わせる一見くだらない子どもの発言に対して、否定したり呆れたりせずに前向きな質問を返すようにします。するといざというときに「親に話したい」と思ってくれるでしょう。5.親も理由を考えて口にする子どもにばかり考えさせずに、親も一緒に「考える仲間」になりましょう。親「どうして○○なのかな?」、子「△△だからじゃない?」という会話ができるのが理想です。6.「あなたの味方」と安心させるたとえば意見がぶつかり合ったとしても、「何があってもあなたの味方」という絶対的な信頼があれば安心して話せます。「議論はするけど敵じゃない」と伝えましょう。***先回りや干渉は子どもへの愛情があってこそ。しかし、いずれ子どもは成長し、親の元から巣立っていきます。そのとき子ども自身が困らないように、小さいうちから自主性や自立心を育むことが大切です。そのためにも、親自身が「見守る」忍耐力を身につける必要がありますね。(参考)Study Hacker こどもまなび☆ラボ|自分でできるという自信が学習意欲につながる。「モンテッソーリ教育」成長のためのヒント【愛珠幼稚園園長天野珠子先生】『これからの未来を生き抜くできる子の育て方』(2018年),洋泉社MOOK.東洋経済ONLINE|「子どもを潰してしまう親」には共通点があるStudy Hacker こどもまなび☆ラボ|子どもの自主性を尊重し、集中力と柔軟な対応力を育む「モンテッソーリ教育」【愛珠幼稚園園長天野珠子先生】東洋経済ONLINE|家でもできる「モンテッソーリ教育」のコツ
2019年01月31日