「別人みたい」。ドラマ「おっさんずラブ」のハイテンションなモンスター新入社員“マロ”役で俳優・金子大地を知った誰もが、その1年後のNHK総合“よるドラ”「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」で見せた、生きづらさを抱えるゲイの高校生役に驚愕したはずだ。現在公開中の『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』で再びマロとして帰ってきた彼は、田中圭や吉田鋼太郎、林遣都らと連ドラから変わらぬ結束感をスクリーンに映し出す一方、その進化はハンパなかった。この秋以降も話題作が次々に控える、ひと回り成長した金子さんにいまこそ注目した。マジメ男子からヤンキー、イケメン先輩まで多彩な役柄を演じ分けシャープな顔立ちにキリリとした涼しげな目元、その割にキュートでシャイな笑顔のギャップはもちろん、デビューから途切れることなく話題の映画・ドラマに出演し、演技の幅広さを見せつけてきた金子さん。1996年9月26日生まれ、北海道出身。2014年「アミューズオーディションフェス」で俳優・モデル部門を受賞してデビュー。特技のバスケットボールを披露したこのオーディションでは、当時中学1年生だった清原果耶がグランプリ、そして金子さん同様に今年注目を集める堀田真由がWOWOWドラマ賞を受賞していた。「カサネ」(’15)でドラマ初出演し、「スタジオコロリド」新井陽次郎の劇場映画監督デビュー作となったアニメ『台風のノルダ』で声優デビュー、2016年には『64-ロクヨン-』でスクリーンに登場した。初めてのレギュラードラマは同年「昼のセント酒」で、マロとはまるで真逆のタイプの地味めなメガネ男子となった。新人俳優の登竜門ともいわれる人気シリーズ『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』や「痛快TV スカッとジャパン」の“胸キュンスカッと”をはじめ、「臨床犯罪学者 火村英生の推理」「重版出来!」「99.9-刑事専門弁護士-」、林遣都出演の「リーガルV」、「私のおじさん~WATAOJI~」など人気ドラマに多数ゲスト出演。2017年には、井上真央主演「明日の約束」で生徒のひとり、バスケ部の長谷部大翔役を演じたほか、映画では『逆光の頃』『きょうのキラ君』『デメキン』など6本もの出演作が公開に。行定勲監督の『ナラタージュ』では有村架純が参加する演劇部員のひとりを演じ、北海道・札幌を舞台にした大泉洋・松田龍平主演『探偵はBARにいる3』にも出演していた。いきがった半グレも、挫折したエリートも巧みに演じ分けることができるのは、天性といってもいいかもしれない。連ドラから1年!劇場版で最も成長した男=金子大地そして、2018年に一大ブームを巻き起こしたドラマ「おっさんずラブ」で、天空不動産第二営業所に勤務する“ゆとり世代”の申し子のようなモンスター新入社員・栗林歌麻呂、通称“マロ”役に起用され、作品同様に大きな注目を集めることに。「~じゃないっすか」「正直、~っす」と、チャラいが物怖じしないストレートな言動は人気となった。その押しの強さと誠実さゆえか(!?)何気に営業成績もよく、恋愛経験も豊富そうなマロ。当初はちず(内田理央)にアプローチしていたが、彼女が春田ラブと分かるやトーンダウン。黒澤部長と離婚することになった蝶子(大塚寧々)と傷心トークから恋が芽生えていった。だが、マロにグイグイ来られる度に「いくつ離れてると思ってるの」と引いてきた蝶子。連ドラから1年後が描かれる劇場版では、相変わらず営業所を盛り上げてはくれるものの、新入社員として山田ジャスティス(志尊淳)が入社したことで先輩となったこともあって、ルックスから随分と大人っぽくなった点に注目。オンでは若々しさと遊び心のあるチェックスーツに黄色のネクタイと派手めだが、オフの花火大会では浴衣でマジモード。蝶子に「そこは浴衣でしょ~?」と甘えるシーンは「可愛い!」と評判となっている。かと思えば、黒澤部長が入院したときには蝶子をリードするような姿も。クライマックスの後に用意されている「ここぞ」という場面では、オールバックで気合いの入ったところを見せつけた。マロもまた、真っすぐに“愛”を体現してきた男でもあるのだ。蝶子に対する本気の恋愛がマロを大人にさせたように、最年少の金子さん自身も、田中さんをはじめとする百戦錬磨の実力派俳優陣に現場で揉まれ、さらに下記のような作品に次々に起用されて、“俳優・金子大地”としても進化を遂げてきた。劇場版ではそんな成長著しいマロこと、金子さんにも惚れる人が続出中。なお、黒澤部長役の吉田さんとは自身初の舞台「ヘンリー八世」でも共演を果たす。「わたしに××しなさい!」金髪+太黒ブチメガネがヤバみケータイ小説家として活躍する女子高校生・氷室雪菜を玉城ティナ、学校一のモテ男の同級生・北見時雨を小関裕太が演じた、累計発行部数200万部超え人気漫画のドラマ&映画化。金子さんは、劇中に登場する恋愛シミュレーションゲームの「あまのじゃく系天敵男子」として、雪菜のライバルの恋愛小説家ドルチェこと、時雨の腹違いの兄・北見氷雨を好演した。金髪姿に存在感のある太縁メガネで、クールさが増し増しに。エレベーターでの壁ドンをはじめ、雪菜が引いてしまうほどの俺様ツンデレキャラとして魅力を放ちつつ、弟・時雨との確執という“闇”も覗かせている。『家族のはなし』超貴重!歌声を初披露お笑い芸人・鉄拳のパラパラ漫画を原作に岡田将生が主演をつとめた『家族のはなし』では、岡田さん、さらに「わたしに××しなさい!」でも共演した「劇団EXILE」佐藤寛太とバンドマンに。演じた劇中バンド「超未来戦士」の銀髪のボーカル・柴田は、マロの大学時代か!?と思うほどにテンション高めだが、実はバンドに対して熱い思いを持っている青年だ。本作では、楽器経験のなかった3人が役作りのためにバンド練習に取り組んだそうで、なんと金子さんは歌にも挑戦し、主題歌や劇中歌を手がけたバンド「サイダーガール」の「群青」「橙の行方」をカバー。それがなかなか味のある、切ないハスキーボイスで、また何かの作品で披露してもらいたいところ。「腐女子、うっかりゲイに告る。」繊細な演技に絶賛の声浅原ナオトによる原作小説「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」のドラマ化で初主演をつとめた。タイトルこそキャッチーだが、ゲイの高校生の苦悩に真摯に向き合ったドラマで、ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)の2019年6月度「月間賞」に選ばれ、金子さん自身も第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞の新人賞を受賞するなど高い評価を集めた。「おっさんずラブ」の大ヒットの後、「きのう何食べた?」「俺のスカート、どこ行った?」など、LGBTQを取り上げたドラマが同じクール(4月期)に地上波で放送されたことも話題となった。母親と2人暮らしの主人公の高校生・安藤純は、既婚者で年上のパートナーがいるが、“異性を愛し、子どもを作って、家庭を築く”という“普通の幸せ”への強い憧れも持ち、そのために同級生のBL好きな三浦沙枝(藤野涼子)と付き合おうとするも、うまくいかない。本当の自分を押し隠し、母親にも、幼なじみにも、同級生にも言えない息苦しさを金子さんは目線ひとつで繊細に表現。周囲による無配慮なアウティングもある中、1年前は“おっさん”たちの純愛を応援していたマロこと金子さんのまるで別人のような姿は、陰のある色気も相まって観る者を引き込んだ。また、金子さんが演じた純が「この社会に生まれたことが苦しくてどうしようもないときに救ってくれた」と語る「クイーン」の楽曲が、小説と同様に各話のタイトルとなっており、それぞれ象徴的にドラマを彩っている。特に、純が「もう疲れた…」とある行動をとる第5話の「ボヘミアン・ラプソディ」は神回と断言したい。「チート~詐欺師の皆さん、ご注意ください~」本田翼のバディに!そんな中、10月スタートの新ドラマでは主要人物に抜擢。本田翼が演じる、詐欺師を逆に騙し返して摘発につなげる謎のスペシャリスト集団「チート」のヒロイン・沙希のバディを演じる。しかも、アイドルオタクの警察官!実直な性格で仕事では沙希に振り回されるも、売れない三流アイドル・如月モモとしての顔を持つ沙希の秘密を知ってしまい、お互いの秘密を共有することになる…という。映画『どすこい!すけひら』知英に猛アプローチ!?ぽっちゃり体型の主人公・綾音(知英)がひょんなことから、100kgから45kgに激変。人気アイドルの湊拓巳(草川拓弥)や、一度告白するも撃沈した先輩・馬渕隼人(金子さん)、さらにはエステの超VIP客・横濱健二(竹中直人)に迫られ、モテ始めるというストーリー。漫画:たむら純子、原案:清智英による同名漫画を、『あのコの、トリコ。』宮脇亮監督がメガホンをとって実写化。11月1日(金)公開。映画『殺さない彼と死なない彼女』正統派イケメン役間宮祥太朗、桜井日奈子のW主演に加え、白石和彌監督の『凪待ち』、今泉力哉監督の『アイネクライネ ナハトムジーク』などに起用された恒松祐里、「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」の生徒役で金子さんとは“同期”でもある堀田さん、同じくの「3年A組」の箭内夢菜、「あなたの番です」『チア男子!!』の中尾暢樹など、注目の若手俳優が集結。堀田さん演じる恋多き女・きゃぴ子の彼氏の一人であるイケメンくんを演じる。第32回東京国際映画祭の特別招待作品に決定しており、世界から注目を集めることになるかも!?11月15日(金)公開。映画『猿楽町で会いましょう』再び金髪で、切ない恋!堤幸彦監督や大根仁監督を擁する映像制作会社「オフィスクレッシェンド」主催の映像コンテスト「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」グランプリを受賞した映像作品(予告編)の映画化。嘘つきの女の子・ユカと、彼女の“本当の顔”を撮ろうとするフォトグラファー・小山田の恋を描くビタースイートなラブストーリーとのことで、期待が高まる。『カメラを止めるな!』クリエーター陣による『イソップの思うツボ』のヒロインに起用された石川瑠華とW主演。2020年公開予定。舞台挨拶などでは、はにかみ屋な素顔を見せつつも、芝居ではどんな色にも染まることのできる金子さん。大ブレイクを迎える日は、着々と近づいている。(text:Reiko Uehara)■関連作品:殺さない彼と死なない彼女 2019年11月15日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C)2019映画『殺さない彼と死なない彼女』製作委員会劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~ 2019年8月23日より全国東宝系にて公開©2019「劇場版おっさんずラブ」製作委員会
2019年09月11日3人組ロックバンド・RIZEのメンバーで実弟・KenKenこと金子賢輔容疑者、JESSEことマック・ファーデン・ジェシー・ソラト容疑者が大麻取締法違反の罪で起訴されたことを受け、メンバーで俳優の金子ノブアキが11日、インスタグラムをに思いをつづった。逮捕の翌日、「この度はJESSEおよび金子賢輔の件に於きまして、ファンの皆様、関係各位の皆様方に大変なご迷惑をお掛けして申し訳ございません。僕自身未だ混乱していますが、バンドメンバーとして更生を願い、2人の帰りを待ちたいと思います。心よりお詫び申し上げます」とコメントを発表していた金子。11日のインスタでは、「金子賢輔、JESSE 両名の起訴の報を受けて改めて記したいと思います」と切り出し、「この様な事態を防ぐ為に各メンバー、スタッフ間では出来得る限りのコミュニケーションが取られて来ました。弊社スタッフ主導の元薬物検査も行われていました」と経緯を説明すると共に、「それなのに、こんなにも稚拙な結果を生んでしまった。あまりにも悔しく情けないです」と落胆する。また、「あの日から今日まで、スタッフや関係者、残されたバンドメンバーやその家族が受けている理不尽なストレスやダメージを目の当たりにし続けています」と2人の逮捕後の影響を伝え、「違法とされている物は、例えどんな理由があろうと他者の人生を大きく傷付ける物なのだという事。これをきっかけに更に強く認識されて欲しい」と願う。そして、「関係各位の皆様、そして日頃から応援して下さっている皆様には多大なご迷惑をおかけ致しております。心より謝罪申し上げます」とあらためて詫び、「今後も様々な影響が予想されますが、許される限り身の丈に合った行動、活動を取って行こう思います。改めて両名の償いと更生を心より願っています」と締めくくっている。
2019年08月12日3人組ロックバンド・RIZEのメンバーで俳優の金子ノブアキが20日、インスタグラムを通じて、同バンドのJESSEと実弟・KenKen(本名:金子賢輔)が大麻取締法違反の疑いで逮捕されたことについてコメントした。ボーカルのJESSE、ベースでDragon Ashにも所属するKenKenらが19日、大麻取締法違反の疑いで逮捕された。所属事務所は20日、公式サイトを通じて謝罪し、「現在、詳細な事実調査を行っており確認が取れ次第、関係各位の皆様へ対応させて頂く所存です。また、今後の処遇につきましては、捜査の進捗を見守りつつ厳正に対処して参ります」と発表していた。金子は、「JESSEおよび金子賢輔の件につきまして」と題し、「この度はJESSEおよび金子賢輔の件に於きまして、ファンの皆様、関係各位の皆様方に大変なご迷惑をお掛けして申し訳ございません」と謝罪。「僕自身未だ混乱していますが」と胸の内を明かし、「バンドメンバーとして更生を願い、2人の帰りを待ちたいと思います」と両容疑者にメッセージ。「心よりお詫び申し上げます」と結んでいる。
2019年07月20日お笑いコンビ・うしろシティの金子学が、17日に放送されるTBSラジオ『うしろシティ 星のギガボディ』(毎週水曜 24:00~)にて、「ヘヴィメタル編み物 世界選手権」優勝について語る。金子は「GIGA BODY, METAL, from JAPAN」を率いて、7月11日にフィンランドにて行われた「第1回ヘヴィメタル編み物世界選手権」に出場し、見事に優勝した。同大会はニッター(=編み手)がヘヴィメタルを演奏する中で編みものを披露し、そのパフォーマンスを競うもので、TBSラジオ『うしろシティ 星のギガボディ』の企画にてエントリー。予選からセミファイナル、ファイナルへと勝ち抜いていく様子は、これまでの放送内でも本人より報告されていた。しかし、フィンランドで行われる決勝の舞台へ参加するための渡航費は大会から支給されないことが発覚すると、本人達でクラウドファンディングを立ち上げ、支援が800万円に到達したことも大きな話題となった。17日の『星のギガボディ』では、フィンランドでの様子や優勝した直後の喜びが語られる。
2019年07月17日元衆議院議員の宮崎謙介氏・金子恵美氏夫妻が7日、都内で行われた「Wedding Open Innovation記者発表会」に登壇し、タキシード&ウエディングドレス姿を披露。宮崎氏は金子氏のドレス姿について「いつもきれいですけど、10倍増しですね」と照れながらコメントした。発表会では、令和時代の結婚式の在り方についてさまざまなゲストを交えてトーク。結婚式の多様化をテーマにしたトークセッションでは、政治家という職業柄6回の結婚式を挙げた宮崎謙介氏・金子恵美氏夫妻が登場した。“美人すぎる国会議員”として注目を集めていた金子氏は、デコルテ&美背中あらわなウエディングドレス姿で美貌を放ち、「女性は一生に一度、お姫様のようなっていう夢を持っていると思うんですけど、そのドレスを私は今日で7回着させていただいて、何回着てもいいものだなと思いました。京都(での結婚式)は和装だったんですけど。着るたびに女性に生まれてよかったなって思う」とうれしそうに話した。これまでの結婚式では「タイトなマーメイド型のものや、最後の結婚式だけお姫様のような広がるドレスを着てきた」という金子氏。今回のドレスについては「後ろのラインがすごいきれいで、プリーツも素敵ですし、純白っていうのがウエディングドレスのイメージだったんですけど、これは少しヌーディ―なピンクのかかった色。今までにないドレスを着させていただきたいと思って、新しいスタイリッシュなドレスを選んで、気に入っています」とお気に入りのポイントを説明した。夫の宮崎氏も「何度見てもウエディングドレス姿はいいなって思います。いつもきれいですけど10倍増しですね」と絶賛。また、自身のタキシード姿について「新鮮な気持ちに。結婚したばかりの頃に戻ります」と語り、金子氏が「衣装が素晴らしくて、ここ(首から下を指して)が素晴らしいなって思います」と衣装だけ褒めると、「照れ隠しですよ」と仲の良さが伝わるやりとりを見せた。金子氏が妊娠中だった2016年2月に宮崎氏の“ゲス不倫”が報じられるも、支え合って騒動を乗り越えて絆が深まったという2人は、7回目の結婚式を検討中とのこと。宮崎氏は「7回目の結婚式は仕切り直しの意味も込めて」と話し、金子氏も「本人が禊としてやりたいのであれば大いに乗ります」と前向き。宮崎氏はまた、家に結婚式の大きいパネルがあるんですけど、子供が『自分がいない』って」と子供を加えた3人の結婚式のパネルを飾りたいと言い、「令和元年のうちにやりたい」と話した。
2019年06月07日斎藤工や金子ノブアキが参加する映像制作プロジェクトチーム「チーム万力」による最新ショートフィルムが、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019」(以下:SSFF & ASIA 2019)で世界初公開されることが分かった。米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「SSFF & ASIA」。今年は“Cinematic Attitude”をテーマに、5月29日(水)より開催される。今回ここで最新ショートフィルムを公開する「チーム万力」は、俳優だけでなく監督や写真家とマルチに活躍する斎藤さん、ピン芸人の永野、ミュージシャンであり俳優としても活躍する金子さん、そして映像ディレクター・清水康彦を加えた映像制作プロジェクトチームだ。「チーム万力 presents ショートフィルムの未来地図 vol.2」と題して、6月8日(土)の一般向け上映会とトークイベントには、斎藤さん、永野さん、SWAY(「DOBERMAN INFINITY」)、清水監督が登壇。今秋公開の長編映画『MANRIKI』を今回のために1つの短編作品として再編集した特別作品、最新自主制作ショートフィルム『DEATH BIKE』を上映。さらに、各作品の製作・撮影エピソードや、『MANRIKI』についてのトークショーも行われる。本イベントのチケットは本日より発売中だ。なお「SSFF & ASIA 2019」オンライン会場にて、昨年上映した「チーム万力」第1弾ショートフィルム3本を期間限定で無料公開。永野さんのコント「イカになった先生」を原案に製作した『LOHAS』、同じく永野さんのコント「焼きそばしかないキャバクラ」を原案に製作した『ZERO-焼きそばしかないキャバクラ』、そして宮本諒が出演する『宮本』。こちらもお見逃しなく。<「チーム万力」コメント>斎藤工構想4年にして『MANRIKI』と言う美しくもバケモノみたいな作品が生まれてしまいました。本当に未知の領域の作品です。勿論良い意味です。そんな『MANRIKI』の成分をショートフィルムバージョンとして、皆様に世界最速でお裾分け出来たらと思います。金子ノブアキ2年連続!嬉しい!しつこくてすみません…!永野最初はMANRIKIをショートverにする事に正直抵抗があったんですが、実際に完成した作品を観たら全く別物の面白さでした。ショートって深い!!!!SWAY映画『MANRIKI』凄くワクワクして待ってました!今まで見た事ない映画です!映画館で“MANRIKI WORLD”にやられてください!清水康彦喜劇の鬼才・永野が眺める世の風景、新時代の映画人・斎藤工の気高き野望、孤高の音楽監督・金子ノブアキによる美しくも混沌とした音像表現、その他様々な才能が集結しました。これで良いものができなかったら自分の凡才のせいだと言い聞かせ、毎日毎日がんばりましたので、ぜひ笑って楽しんでいただきたいです 。「チーム万力 presents ショートフィルムの未来地図 vol.2」は6月8日(土)17時50分~表参道ヒルズ スペースオーにて開催。「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2019」は5月29日(水)~6月16日(日)東京計5会場およびオンライン会場にて開催。※開催期間は各会場によって異なる(cinemacafe.net)
2019年05月08日NHKよるドラ第2弾、『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』で初主演に抜擢された金子大地さん。原作は小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』。僕と純の共通点は人を好きになるところ。「原作を読んだとき、LGBTの世界観や価値観、悩みなどに深く切り込んだ内容だったので題材も役どころも難しい、というのが第一印象。でも、だからこそやりがいがあるんじゃないかな、とも思いました」金子さんが演じるのは、同性愛者であることを周囲に隠して暮らす、18歳の高校生・安藤純。腐女子の同級生・三浦紗枝(藤野涼子)がある日、書店でボーイズラブの漫画を購入するところに遭遇し、二人は少しずつ接近していくという物語だ。「いつもお芝居をするときは、役作りというよりもその役と自分を繋げるような、しっくりくるラインを見つける作業から入るんです。そのために共通点を探したりするんですが、僕と純が確実に通じ合えるのは“人を好きになる”ということ。相手が異性なのか同性なのかでもちろん違うと思いますが、僕としては、人を好きになるという根本的な気持ちは変わらない。一方で、動物の世界ではオス同士の性行為が多いと聞いて、本能的にそういうことが起こるのであれば、じゃあ世間で言われている“普通”とか、自分が思っている“普通”って何?という疑問は大きくなるばかり。考えるほど、わからなくなっちゃいますけどね」まず世の中のマイノリティの人たちの心に響いてほしい、と金子さん。「だけど重い気持ちではなく“うっかり”気楽に見てほしいです(笑)」『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』ゲイであることを隠して生活する純だが、“異性を愛し、子供を作って家庭を築く”という“普通の幸せ”にも憧れる同級生の腐女子・三浦さんと交際を始めるが…。4月20日(土)スタート、NHK総合23:30~23:59(全8回)。かねこ・だいち1996年9月26日生まれ、北海道出身の俳優。ドラマ『おっさんずラブ』などの話題作に出演。出演映画『劇場版 おっさんずラブ』が8月23日公開、『殺さない彼と死なない彼女』が秋公開予定。※『anan』2019年4月24日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2019年04月20日神戸市広報課のホームページで連載中のブログ「ごろごろ、神戸。」の著者、平民金子による初の展覧会『平民金子展「ごろごろ、神戸。」もうひとつの世界』が、4月1日(月)から4月30日(火)まで神戸・塩屋の784JUNCTION CAFEにて開催される。期間中は、会場限定のZINEの販売やトークイベントなども行われる。「ごろごろ、神戸。」は、2015年に神戸に移住してきた文筆家・写真家の平民金子が、神戸市広報課のホームページで2017年より連載しているブログ。自身による写真と文章で神戸のさまざまな場所を歩く様子を記録したものだ。頻出するのは須磨水族館や東山商店街、稲荷市場など、お洒落な神戸のイメージとはちょっと異なる味わい深い町の姿。それらを子育てをする親の目線を通して、独自の筆致で紹介する人気連載である。平成が終わるこのタイミングを区切りに行われる平民金子初の展覧会。本展では、神戸移住後に彼が撮りためてきた膨大な写真の中から、可能な限りを展示する。また、期間中には全編書き下ろしのZINE「ごろごろ、神戸(B面)」を会場限定で販売予定。さらに、神戸を語った名著『神戸、書いてどうなるのか』でも知られるロック漫筆家・安田謙一とのトークショーも開催される(こちらは既に定員に達しているため現在はキャンセル待ちのみ受付中)。同期間中、カフェ1階の図書ルームでは神戸・元町の書店「1003」のセレクトによる「食の本棚」も展開される。会場となる塩屋は、神戸の西に位置し山と海に挟まれた小さな町。駅前には旧い商店街が直結し、旧グッゲンハイム邸など現存し利用されている洋館もある。平成最後の1か月、展覧会とあわせてぜひ神戸の様々な魅力を感じてほしい。平民金子展「ごろごろ、神戸。」もうひとつの世界▼平成31年4月1日(月)~4月30日(火・祝)784JUNCTION CAFE兵庫県神戸市垂水区塩屋町9-14-7(JR・山陽塩屋駅より徒歩13分)入場無料日曜休9:00-18:00078-778-7071※同時開催神戸元町1003「食の本棚」※会場限定ZINE『ごろごろ、神戸。(B面)』の販売あり※スペシャルトークイベント平民金子×安田謙一4月6日(土)15:00~1000円+1drink満席につき予約終了(キャンセル待ちのみメールにて受付中)
2019年03月04日誰もが一度は経験してみたいものといえば、身を焦がすような命懸けの恋。そこでご紹介するのは、時代や周りに流されることなく自分を貫いた実在の女性を描いた話題作『金子文子と朴烈(パクヨル)』です。今回は、主人公の金子文子を演じたこちらのかたにお話を伺ってきました。それは……。写真・大内香織(チェ・ヒソ)韓国で注目を集めている女優チェ・ヒソさん!【映画、ときどき私】 vol. 213チェ・ヒソさんは本作の熱演が高く評価され、“韓国のアカデミー賞” といわれる大鐘映画祭では新人女優賞と主演女優賞をW受賞。そのほかにもいくつもの賞に輝き、一躍人気女優のひとりとなりました。そんななか、この役を演じるうえで学んだことや “第二の故郷” である日本への思いを語ってもらいました。韓国人と日本人には一番観て欲しい―本作は1923年の東京を舞台に金子文子と朝鮮人アナキストの朴烈との出会いが中心に描かれていますが、日本での公開に対してはどのような心境ですか?チェさん私がこの作品を一番観て欲しいと思っていたのは、韓国人と日本人だったので、公開が決まったときは本当にうれしかったです。国境を越え、同志として愛し合い、戦った人たちが100年近くも前にいたということは韓国でも日本でもあまり知られていないと思うので、ぜひご覧いただきたいです。―チェさんは小学校2年生から5年間日本に住んでいたことがあり、もともと日本語は得意だということですが、とはいえ今回は特殊なセリフもあり、難しかったのではないでしょうか?チェさんそうですね。普段とは違う日本語で演技をするというのは、やはり大変なことではありました。でも、撮影前に資料などを全部読んだので、そのおかげでレベルは上がったと思います。特に裁判記録とかは本当に難しくて、1枚読むのに2時間かかるほどでした。―では、チェさんから見た文子の魅力を教えてください。チェさん脚本ができる前にイ・ジュンイク監督から文子の手記を読んで欲しいと言われました。読み始めたら、最後まで一気に読んでしまったくらい、とにかく力強い内容。でも、それ以上に20歳という若さでこんなにも自主的に自分の人生を生きようとした女性がいたというのは、本当にすごいことだと感じました。「文子はアジアでは初めてのフェミニストじゃないかな」と監督も言っていましたが、とにかく素晴らしい女性なので、私の人生における観点にもかなり影響を与えていると思います。実際、「自分の主張を曲げてはいけないんだ」と思うようになりました。文子を演じる前の私と演じたあとの私とでは、まったく違う人間になったと感じています。―同じ女性として共感する部分もありましたか?チェさん彼女の主張のなかでも素晴らしいのは、男性も女性も区別をしないで、人間は人間であり、誰もが平等な権利を享受すべきだということ。若い女性でそういう考えを持てることは本当にすごいことですよね。私も自己主張は強いほうだとは思いますが、彼女のように自立して生きていきたいと思ったので、共感以上に学ぶことが多かったです。難しい役を演じ切って自信になった―では、役作りをするうえでこだわった点があれば、教えてください。チェさん文子は一見かなりタフな女性に見られがちですが、明るくて無邪気な一面もあったと思われたので、そういう部分をいかに表情やしぐさで出せるかという点を監督と相談しながら、いろいろと試していきました。ただ強い女性を演じるのではなく、表面的な部分と内面的な部分のバランスをどのように表現すればいいのか、すごく悩んだところですね。―この作品ではさまざまな賞を獲得し、女優としてのキャリアにおいても大きな作品になったと思いますが、演じるうえで影響を与えたことは?チェさんこれまで、最初から最後まで物語を主導するような役というのはあまりなく、こんなにも主体性が強い役どころもなかったので非常に難しかったです。でも、それをやり切ったことで、いまではすごく自信にはなったと思います。―今回は日本人の女性を演じるのもチャレンジだったと思いますが、日本人の女性の印象を教えてください。チェさんまず、日本人の女性は、文子みたいに大声は出さないですよね(笑)。いつもとてもやさしくて、行儀がよくて、姿勢がいいという印象があります。よく日本の映画を観ていますが、文子みたいに叫んだり、悪い言葉を口にしたりするようなキャラクターはめずらしいと思います。―日本の作品もよくご覧になりますか?チェさん私は安藤サクラさんが大好きで作品を全部観ています。安藤さんは固定概念にとらわれない日本人女性を演じていらっしゃっているので、韓国でも人気が高い女優さんなんです。あとは、是枝裕和監督の作品もすべて映画館で観ていますし、小津安二郎監督のようなクラシックな作品も好きですね。日本にはほかにも素晴らしい監督さんや俳優さんがとても多いので、いつかみなさんとお仕事してみたいというのがこれからの夢のひとつです。文子と自分の恋愛観で違うところとは?―本作は歴史的な事実を描いただけの作品ではなく、文子と朴烈とのラブストーリーでもあると思いますが、彼らの恋愛をどう感じましたか?チェさんとても若い2人ですが、とても成熟した愛。ただのひと目惚れから始まったように見えますが、牢獄のなかでもお互いに信頼し合い、最後まで一緒に戦い続けるので、男女としても、同志としても非常にステキな愛の姿だと感じました。この作品は歴史的人物のヒーローの映画でもありますが、第一にラブストーリーでもあるので、特に女性のみなさんはより共感していただけると思います。なかでも、文子が「彼の欠点を全部超えて彼を愛する」という言葉を大勢の人の前で言うところは実際に文子が裁判所で語った部分ですが、すごくステキな場面だと思いました。―ご自身の恋愛観と比べるといかがですか?チェさん実は、私は自分から告白したことがないんです。というのも、自信がないのと、傷つくのが怖くて勇気がでないんですよね。そういう意味では、積極的な文子とは全然違いますね(笑)。―文子は朴烈の書いた詩を読んだ瞬間に恋に落ちますが、そういう経験はありますか?チェさん実は私も文章や詩を書くのが好きなので、詩を読んでひと目惚れするというのはすごいなと思うと同時に共感もしました。私も外見で好きになっても内面的に通じ合えないと長く続かないんですよね。とはいえ、私の人生で文子みたいなことは起きていませんが……(笑)。―では、男性を見るときに大切にしていることは?チェさんまずは信頼できる人かどうかですね。それはお互いの約束を守れるかということだけでなく、仕事関係や周囲の人々にとっても信頼できる人と思われることが一番大事なところだと思いますし、あとは共通点のある人がいいですね。たとえば、映画やスポーツが全然好きじゃない人とは合わないかなと思うので。―やっぱり好きなものを共有できるのはいいですよね。チェさんそうですね。あと一番重要なのは、好きな食べ物や味の好みが同じこと。東京に来る時はいつも美味しいお店をネット検索しているくらいなんですよ。日本は懐かしくて、親しみを感じる国―日本食もお好きなんですね。ちなみに、日本にはどのくらいの頻度で来られていますか?チェさん大学に入ってからも、バイトで稼いだお金で東京、大阪、京都を訪れたり、母と一緒に福岡の温泉にも行ったりしたので、数えきれないくらい来ていますね。最低でも1年に1回、多いときは2~3回は遊びにきているんですよ。―そんなに日本に来てくださるのはうれしいことですが、どんなところが好きですか?チェさん幼いころに住んでいたこともあり、日本語を聞いたり、日本語の看板を見たり、食事の匂いをかいだりするとすごく懐かしい気持ちになるんです。そういったものに惹かれて日本に来ているところはありますが、私にとって日本は親しみを感じる国だと思います。―それでは最後に、同世代の女性読者へ向けてメッセージをお願いします。チェさん韓国でも「女の子はこういうことを言うべきだ」とか、「こういう服を着るべきだ」といった「女性だったら〇〇すべき」みたいな考え方がいまだにあります。でも、文子を見てもらえばわかるように、彼女は誰の言葉にも振り回されることなく、自分の意志で自分の人生を作っていった人。なので、彼女のことを知ったら、「私ももっと自分で決めて行動しなきゃ」と思うきっかけになるはずです。それだけでなく、とても明るくて魅力的なキャラクターでもあるので、ぜひみなさんにこの作品をご覧になっていただきたいと思います。インタビューを終えてみて……。日本の雑誌のなかでもananはお気に入りで、日本に来る前にはいつも韓国で読んでトレンドをチェックしているというチェ・ヒソさん。とにかく日本語が堪能で驚きでしたが、勉強家な一面はぜひ見習いたいところです。知的な雰囲気がありつつも、親しみやすいチャーミングな笑顔がステキなチェさんが、日本の作品にも出演されるのを楽しみにしたいと思います。自分にしか生きられない人生がある!何かと人の目を気にしたり、周囲に流されたりしがちな現代ではあるものの、本当に自分が求めているものは、自分にしか決められないもの。激動の時代のなかでも、最後まで自分を貫いた金子文子の生き様は、女性の持つ強さを教えてくれるはずです。ストーリー1923年、社会主義者たちが集う東京のおでん屋で働く金子文子は、ある日「犬ころ」という詩に心を奪われ、作者である朝鮮人アナキストの朴烈に出会う。ふたりはすぐに同志として、恋人として生きることを決めるのだった。ところが、そのあとに関東大震災が日本列島を襲い、過酷な運命が文子と朴烈の前に立ちはだかることに……。胸が熱くなる予告編はこちら!作品情報『金子文子と朴烈』2月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開配給:太秦©2017, CINEWORLD & MEGABOX JOONGANG PLUS M , ALL RIGHTS RESERVED
2019年02月15日ロサンゼルス発デニムブランド「ヤヌーク(YANUK)」とスタイリスト・金子綾によるコラボレーションアイテムが登場。2018年8月28日(火)より発売される。数々の女性誌で活躍するスタイリスト・金子綾を迎えて製作されたアイテムは、10年先も着たいと思えるほど着心地がよく、体をきれいに魅せてくれる女性に向けたデニムだ。重厚感のある雰囲気のデニムパンツは、ひざ下からテーパードを効かせたハイライズスリムテーパードのシルエット。ウエスト周りが華奢に見えるように設計された細いベルトループや、どんなシューズでもはまる短めの丈感など、スタイリストならではの視点でカスタマイズ。また、生地には、日常の動きすべてにフィットするよう、縦方向にのみ伸びる新感覚のものを採用した。体が泳ぐくらいゆとりのあるオーバーサイズのデニムジャケットは、ただサイズを大きくするのではなく、ほどよく抜け感のある形に仕上げた。ワンピースなどのアイテムと組み合わせてもすんなり馴染むよう、ステッチは同色で施された。オーバーサイズなので、中にニットやパーカーなども合わせられ、真冬まで活躍するのもうれしいポイントだ。カラーは、濃淡のコントラストを抑えた、クリーンな印象の3色を展開。爽やかなサックス、モードなブラックとノスタルジックなブルーを用意する。【詳細】発売日:2018年8月28日(火)オンラインストア予約受付日:2018年8月8日(水)12:00~※取扱い店舗により期間・内容が異なります。展開カラー:サックス、ブラック、ブルー価格:・Highrise Slim Tapered 27,000円(税込)・Over Sized Jean Jacket 36,720円(税込)【問い合わせ先】カイタックインターナショナルTEL:03-5722-3684(10:00~18:00)
2018年08月10日東田さんが描く―これまでの自分の人生を振り返って―今回紹介する『自閉症の僕の七転び八起き』(KADOKAWA)を執筆した東田直樹さんには、重度の自閉症があります。このエッセイには、障害のある子どもとの接し方、当事者の心の中、一人の人間としての葛藤、前向きに生きていく力、障害があるがゆえの悲しみや喜びが詰まっています。東田さん自身が振り返る、通常学級での悩みや、家族の自分への接し方、これまでのさまざまな選択からは、本人の努力だけでなく、家族や周囲の支えがどれだけ大きかったのかが伝わってきます。特別支援学校から通信制高校へ。自分がやりたいことを探し続けた青年期出典 : 東田直樹さん(ひがしだなおきさん:以下東田さん)は、重度の自閉症があり、口頭で会話をすることが困難です。ですが、パソコンや文字盤ポインティング(文字盤を指差しながら言葉を発する方法)を使うことで、コミュニケーションを取ることができます。東田さんは小学5年生までは通常学級に在籍、小学6年生から中学3年生の4年間は特別支援学校に通いました。その後特別支援学校の高等部には進学せずに、アットマーク国際高等学校(通信制)に入学、2011年3月に卒業。彼が13歳のときに執筆した書籍『自閉症の僕が跳びはねる理由』は、今や20カ国以上で翻訳・出版されているベストセラーとなっています。東田さんが発する言葉や挑戦する姿勢からは、前向きな性格を感じ取ることができますが、東田さんが初めからそうだったわけではありません。自分が一生かかっても「できない」ことを、同級生が簡単にやってのける姿を見て、苦しんだ小学5年生までの日々。逃げるように転校した特別支援学校で知った、人から大切にされることの重要性。そこは、できないからと言って責められることも叱られることもない、居心地の良い場所でした。特別支援学校で4年間自分を見つめなおした東田さんは、自分の人生を生きたいと、通信制高校への入学を決意します。現在は紆余曲折を経て、作家や詩人として活躍している東田さん。彼は何を思い、どう生きてきたのでしょうか。今の自分があるのは家族のおかげ―東田さんはどう支えられてきたのか出典 : 大人になった東田さんは、子どもの頃に「できなかった」たくさんのことが「できる」ようになりました。幼児用の工作ワーク、人とのコミュニケーション、我慢をすること、家族に言いたいことを言うこと。それから、誰の人生も大変だということにも気づけました。できることが増えた今、東田さんは自閉症で良かったと思える機会も増えたそうです。そして、自分がここまで頑張ってこられたのは、否定せず、障害があるからできないだろうと決めつけず、長所を伸ばそうと努力してくれた家族のおかげだと言います。本書では、東田さんの経験に基づいた、自閉症のある子どもとの接し方も紹介されています。・人格を否定するような叱り方はしない・本人に選ばせる練習をする(選ばせるときは2回確認する)・機嫌がもとに戻ったら、いつものように接する・どんな人になりたいのか聞いて、将来の楽しみを一緒に考える・コミュニケーションを諦めない・問題のある行動は辛抱強く注意するこのように日々心掛けることから、あめのなめ方やおかずを取り分ける方法といった、細かい接し方まで具体的に書かれています。こうした両親のささやかなサポートが積み重なり、今の伸び伸びとした東田さんがあるのでしょう。「愛」と「自分の心」―東田さんの背中を押した、生きる希望と勇気出典 : けれど、接し方よりも大事なのは、「愛」だと言います。「人の心を育てるのは、愛情です。」「愛情を注いでもらっているから、心は育つのです。」「たとえ、自己表現できなくても、知能が低くても、愛は伝わります。自分が大切にされているという実感は、生きる希望につながります。」本書の中で東田さんは、「愛」という言葉を何度も使っています。障害のある子どもを育てることは、ときに一筋縄ではいかない難しさがあります。強く叱りすぎてしまったり、接し方を意識しすぎて疲れてしまったり。しまいには自信を失くしてしまうこともあるかもしれません。子育てに正解がないと分かっていても、上手くいかない、と落ち込むこともあるかもしれません。でも、それでいいのです。落ち込んだり悩んだりするのは、しっかりと子どもに向き合って愛を注いでいる証だからです。無理せず、自分のペースで愛情を注ぐこと。いつかあなたの愛は、その子にとって生きる希望になるはずです。もう一つ、東田さんは「自分の心」の大切さについても述べています。今何をしたいのか、どう感じているのか、本当に幸せなのか。自分の心に正直に生きること。自分の気持ちを大切にしていれば、周りの人の気持ちも尊重できるようになります。もしも、みんなが頑張っているように見えて、自分だけが頑張れない時があっても大丈夫。「頑張れないときがあっていいのです。頑張る基準は、自分の心が決めればいいと思います。」「もしも子どもに障害がなかったら」そう思うのは別に悪いことじゃない出典 : 「障害児の子育てには、たくさんの苦労があります。僕は、子供を愛せない親が悪いのではなく、愛せないほど苦しい状況になってしまうこと、そのものが「悪い」と思っています。親が、もしも子供に障害がなかったらと考えたとしても、別に悪いことではなく自然なことです。」東田さんは当事者目線で、障害のある子どもを育てることについて触れています。彼自身も、自分に障害がなかったらどんな人生を歩んでいたのだろうと考えることもあり、そのことに罪悪感を持っていた時期もあったようです。「普通である想像上の僕は、いつも笑っています。しかし、今の僕より幸せかどうかはわかりません。悩みのない人などこの世にはいないからです。」障害者は決して特別な存在ではありません。それぞれが不安や悩みを抱えて生きている。障害を抱えながら生きていくには、たしかに困難や壁がつきものですが、“普通”と言われる定型発達の人の日常や人生にも、悩みや孤独があります。どんな人も、みんな同じように心を持っている。それが東田さんの考えです。「自分らしく生きられる社会を目指して」―誰にでも必要な3つのこと―出典 : 東田さんは、障害のある人自身にも必要な3つのことを挙げています。・この社会の中で、自分の生きる意味を探すこと・自分のことを理解すること・なぜできないのか、どうすればいいのか自分で考えることこれらをすべて実現するには、周囲のサポートが欠かせません。ずっと自分と向き合い続ける努力も必要です。この3つは、どんな人にとっても大切なことだと思います。どれだけ多くの人が自分のことを理解し、生きる意味を見出し、できないことに立ち向かっているでしょうか?障害があっても、多様な生き方を選択でき、社会の中で自分らしく生きられる温かい未来を東田さんは望んでいます。そんな東田さんの今後の目標とは…「自閉症で本当に良かったと思える人生を歩むこと」。それを達成すべく、日々自分の気持ちと向き合い、行動のコントロールに挑戦しています。ちなみに外出やお金の払い方は、今もトレーニングを継続中だそうです。「どんな生き方を選ぶかは人それぞれでいい、大切なのは自分の気持ち」と語る東田さん。彼はこれからどんな未来を切り拓いていくのでしょうか。悩みや葛藤に向き合い、自分に正直に生きる東田さんの生き方は、たくさんの人の人生の選択を後押ししてくれるでしょう。
2018年05月12日俳優・映画監督・写真家とマルチに活躍する斎藤工、ピン芸人の永野、ミュージシャン・俳優の金子ノブアキという個性的な3人の演者に映像ディレクター・清水康彦を加えた4人が、映像制作プロジェクトチーム「チーム万力」を結成。彼らが完全自主制作で手がけるショートフィルムが「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)2018」にて初公開されることになった。このたび決定したのは、米国アカデミー賞公認にしてアジア最大級の国際短編映画祭「SSFF & ASIA」20周年を記念したスペシャルイベント「チーム万力 presents ショートフィルムの未来地図」。SSFF & ASIAにて初公開となる「チーム万力」のオリジナルショートフィルムは、芸人・永野さんのコント「イカになった先生」を原案に制作された「LOHAS」同じく「焼きそばしかないキャバクラ」を原案に制作された「ZERO-焼きそばしかないキャバクラ」素人の青年・宮本諒から発想し制作された「宮本」という変化に富んだ3本。斎藤さん、金子さん、永野さん、それぞれ3人の際立った存在感に、清水監督が表現する圧巻の映像で完結するショートフィルムとなっている。今回は、その初公開とともに「チーム万力」の4人が登壇し、チーム結成の背景や制作秘話などを語る一般向けのトークイベントも行われる。■超個性派集団「チーム万力」からコメント到着斎藤工“チーム万力” この退っ引きならない奇妙な名前を掲げテレビジョンが嫉妬する鋭利な映画作品をこの才能に溢れた面々と程よい経験値と程よい攻撃性を元に作り上げたいと思います。金子ノブアキ撮影現場に謎のエネルギーが充満していた。出所の分からない「謎の」エネルギーだというのがたまらなくロマンチックだった。素晴らしい体験に感謝します。永野気合い入れてくんで夜露死苦映像ディレクター・清水康彦映像制作には、予算とスケジュールの話が、必ずついて回ります。それらの都合と足並みをそろえた上で、良いものを作っていくべきです。しかし、好きだから楽しいからという、単純な動機に立ち返ることが一番大切だと思います。それを共有するメンバー、たくみくん・あっくん・永野さん。その他共に遊んでくれた皆さん。我々の手で、何か「新しいもの」が生まれることを願っています。(text:cinemacafe.net)
2018年05月02日又吉直樹が『火花』を書いた理由を、観月ありさが問う!――小説『火花』をなぞるだけではない構成ですね。観月:そうなんです。私は、小説の世界と舞台独自の世界の両方を行き来する、ストーリーテラー的な役回り。ふたつの世界が複雑ではあるんですが、上手く絡み合っているので、脚本は読みやすかったです。又吉:作中で僕は、観月さんからどうしてこの作品を書いたのかを問われます。正直、小説のテーマって聞かれても答えるのが難しいんです。「ないです」と言ってしまうこともあるくらい、「なんでやろ」という部分は客観的に直視しにくい。この舞台に出ることでそれに迫れるなら、自分が原作の作品に出るのは照れくさいですけど、面白そやなと。――おふたりとも本人役ですね。観月:役名は自分だけど、演じる以上、自分ではない。難しいですね。手探り状態です。又吉:素を出すのとも違うし。観月:どうしたら観た人は、私っぽいと思ってくれるんだろう?又吉:役を演じている時とも、素でバラエティとかに出ている時とも違いますしね。どこを切り取れば、本人としての説得力が出るのか。ベロベロに酔っぱらって演じるとか?観月:確かに、毎日のように飲んでるしね(笑)。又吉:僕は、猫背にしようかな。観月:まったん(又吉さん)ぽい!又吉:自覚はないんですけど、テレビで見ると「もっと背筋伸ばせよ」って思うんですよ。――そもそも、観月さんは原作をいつ読みましたか?観月:当時、『キャサリン三世』という番組で共演してて、書き終わってすぐに贈ってくれたんです。又吉:小説書いてることも、あり姉(観月さん)には話してて。観月:お仕事では芸人さんとして接していたので小説家のイメージが湧かなかったけど、読んだら描写がとても素敵でびっくりしちゃって。まったんは小説を書く前も、執筆中も、受賞後も、変わらずこのまんま。ほっとします。番組が終わっても「また仕事できたらいいね」とお互い言っていたんですけど、社交辞令ではなく、こうして実現させてくれて嬉しかった!又吉:“女優・観月ありさ”は、佇まいそのものが特別な方。お芝居の大先輩ですし、頑張らないと。『キャサリン三世』での僕の芝居、まあひどかったですからね。ただ、あの「もう少し、なんとかならへんか」という頃から、その後お芝居で成長できる機会はなかったので、怒られへんように気合でやるしかないです。観月:お芝居となったら、急に人格が変わって怒ったりして?ない、ない(笑)。楽しくやっていこうね。小説『火花』の物語を織り交ぜながら、“観月ありさ”が“又吉直樹”に、小説を書いた理由を問う。脚本・演出は小松純也。原作世界の芸人役に、石田明(NON STYLE)と植田圭輔。東京公演/3月30日(金)~4月15日(日)紀伊國屋ホール大阪公演/5月9日(水)~5月12日(土)松下IMPホール全席指定一般8000円(税込み)ほかチケットよしもと予約問合せダイヤルTEL:0570・550・100みづき・ありさ1976年12月5日生まれ、東京都出身。4歳からモデルとして活躍し、‘91年、女優デビュー。同年、シングル『伝説の少女』をリリース。代表作『ナースのお仕事』を含む26年連続連ドラ主演記録を持つ。ブラウス、パンツ(共にPINKO/PINKO JAPANTEL:03・3557・9861)ピアス、リング(共にアガタ パリ/アガタ ジャポンTEL:03・6456・4080)またよし・なおき1980年6月2日生まれ、大阪府出身。高校卒業後、NSCに入学。‘03年、綾部祐二とピースを結成。‘15年、純文学デビュー作『火花』が第153回芥川賞を受賞する。‘17年、2作目『劇場』を発表。※『anan』2018年4月4日号より。写真・内山めぐみインタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2018年03月31日ハザーが運営する「AZABU GOZEN-YA」はこのほど、「不思議の国のアリス」のさし絵などで知られる画家・金子國義氏とコラボレーションした生チョコレート「choco零糖」(16粒入り3,500円・税込)の新作を発売した。「choco零糖」は、特殊な寒天に食物繊維から作られた甘味料「イヌリン」を配合し、日本の伝統的な和菓子・ようかんの製法をヒントに製造したダイエット生チョコレート。寒天で作られているため、チョコレートの割合が少なく、カロリーは1粒あたり24kcal。チョコレートの豊かな風味、寒天によるトロけるような口溶けが楽しめるとのこと。今回発売した同商品は、金子國義氏の未完の作品と言われる「気分を出して」をあしらった特別パッケージに入っている。バレンタインデーのプレゼントなどにも推奨している。
2018年02月13日芸人・又吉直樹さん脚本のドラマ『許さないという暴力について考えろ』にて主人公・チエを演じる森川葵さんに、お話を伺いました。又吉直樹さんが脚本に初挑戦!不寛容をテーマにした人間ドラマ。初執筆の長編小説『花火』で芥川賞に輝き、300万部を超える売り上げを記録した芸人・又吉直樹さんが脚本に初挑戦したドラマ『許さないという暴力について考えろ』。森川葵さんは、服飾専門学校に通う物語の主人公・チエを演じている。「この企画を聞いたとき“又吉さん、脚本まで書いちゃうんだ!”って、びっくりしました。本当にこういう人のことを天才っていうんだなぁって。何でもできてすごいですよね。残念ながら撮影中はお会いできるタイミングがなかったんですけど、いつかお会いしてみたいなぁ」物語の舞台となるのは、又吉さんが下積み時代を過ごした“東京の象徴”渋谷。撮影もすべて、実際に渋谷の街で行われたそう。「渋谷でのロケなんて、考えただけで大変だろうなって。監督からも、“人や車をすべて止めて撮影することは無理なので、一発で決めて、さっとはけるスタイルでいこう”と言われていたんです。でも渋谷って、普段からロケバスが停まっていたり、カメラを抱えてる人がいたり、街にいる人も撮影なんて慣れっこな雰囲気。全然気にしてないというか、むしろみなさん空気を察してくれていつ感じで…。それなりの覚悟をして挑んだのに意外とスムーズに進んだんですよね(笑)。もちろん、私が知らないところでスタッフさんはいろいろ大変だったとは思うんですけど…」物語のテーマは、他者や自己に対する不寛容さ。チエは東京に流され、流行の服ばかり追い求める自分自身を許せないまま過ごしている。「チエちゃんの気持ち、わかるんです。私も仲良しの友達のファンションに影響を受けすぎてしまったり、人に流されやすいタイプ。言いたいこともあまり人に言えなくて、そんな自分がイヤになります。でもこの作品に出合って、自分のことが許せないのは誰しもが抱いたことのある感情なんだなぁって。演じ終わったあとは、もう少し自分のことを許してあげてもいいのかなって思いました。自分のことを許してあげられないと、苦しいから。このドラマが、みなさんの肩の力を抜くきっかけのようなものになれたら嬉しいです」もりかわ・あおい1995年6月17日生まれ、愛知県出身。女優。さまざまな映画やドラマに立て続けに出演。2018年には『DRIVE OVER』『嘘八百』『リバーズ・エッジ』の3本の出演映画の公開が控えている。シャツ¥50,000(メゾン キツネ/メゾン キツネ カスタマーセンターTEL:0120・667・588)流行の服を追い求める日々に葛藤するチエは、漫画家の姉や渋谷で出会う人との関わりの中で、自分の色を見つけることの大切さに気づいていく。出演/森川葵、森岡龍ほかNHK総合12月26日(火)22:00~22:49放送。※『anan』2017年12月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・Babymixヘア&メイク・成島 亮インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2017年12月26日発達障害当事者による、発達障害当事者のための居場所「Necco」Upload By 発達ナビ編集部東京の高田馬場にある「Necco」は、大人の発達障害当事者による、大人の発達障害当事者のための居場所です。高田馬場にある雑居ビルの1室にあり、18時までは一般のカフェとして発達障害の当事者によって営業され、18時以降はフリースペースとして発達障害の当事者のために場が解放されます。スペースでは茶話会やゲーム大会といったイベントも頻繁に開催されており、発達障害の当事者が気軽に集まれる居場所づくりがなされています。大人(成人)の発達障害当事者のためのピアサポート Necco(ネッコ)取材に訪れた日もたくさんのお客さんで賑わっており、別フロアではフラワーアレンジメント講座が開かれていました。Upload By 発達ナビ編集部本棚には発達障害関連の本が多数並んでいます。Upload By 発達ナビ編集部Neccoは自由に集まれる居場所としては2010年、カフェとしては2011年に活動をスタートしており、大人の発達障害当事者のための常設の居場所としては、日本で最初に出来た場です。今回の記事では、このNeccoを立ち上げた方であり、ご自身も発達障害の当事者である金子磨矢子さんに、活動を始めたきっかけや、長年続けていく中での苦労、活動を続けるモチベーションや今後の展望についてお話をお聞きしました。金子さんは平成28年度厚生労働省より「発達障害者の当事者同士の活動支援のあり方に関する調査」を受託し、その報告会である「発達障害当事者会フォーラム2017」を開催された主催者のおひとりでもあります。この報告会は、1月にも「発達障害当事者会フォーラム2018」として大阪で開催する予定とのことです。金子さんのインタビューから見えてきたのは、当事者活動を続けることの大切さと、当事者活動としてどう外の社会と関わっていくかという問題意識でした。ずっと自分はちょっと変な子だと思っていたUpload By 発達ナビ編集部―金子さんがご自身の発達障害について知ったのは、どういったきっかけだったのでしょうか。金子さん: 子供のころからずっと、自分はちょっと変な子だとは思っていました。しかし本格的に自分のADHDを知るきっかけとなったのは、子育てに悩み、本屋で調べ物をしていたときですね。子どもが2才の時にプレイグループに参加させたんですけど、どうにもよその子と何かが違ったんです。なかなかうまく他の子どもと交わることが出来ず、自分のやり方で自分なりの遊びをつくるのを好む傾向があって。プレイグループには、参加している子供の他にその子たちの弟や妹にあたる赤ちゃんも何人かが場にいたのですが、赤ちゃんの泣き声を極端に嫌がるそぶりも見せました。うちの子はよその子となにか違うのかしら?という答えが知りたかったんですが、当時はインターネットも普及していなかったので、しょっちゅう本屋に入り浸っては答えを探し求めていました。その時に出会ったのが『のび太・ジャイアン症候群』という本です。落ち着きがない・忘れ物が多い・後先を考えずに行動する・いじめられる…この本を読んで、子どものことはひとまずそっちのけで「これは私だ!」って叫びそうになりましたね。その場で立ちつくし、購入して帰り、何度も何度も読みました。それまでも自分自身に対する違和感はずっと持っていたんですが、こんな変わった人は自分だけじゃない、特性というものなんだと知り、この本にとても励まされたんです。よその子とは何かが違うと感じていた子どもに関しては、その後、2004年ごろですかね…テレビ番組がきっかけで、アスペルガー症候群だということに気付きました。自分が発達障害だと気づいてから起こした私の行動Upload By 発達ナビ編集部―ご自身の発達障害特性に気付いた金子さんですが、当事者としてNeccoの活動をはじめるきっかけは何だったのでしょうか。金子さん: 最初は活動というまでのものではなかったんです。SNSが普及した頃に、そのSNSの発達障害コミュニティのメンバーでリアルでも会ってみようということになり、定期的にオフ会をするようになったのがはじまりです。そうやって集まるようになっていた中で結束が強くなったのは、リタリンの処方が制限されるようになったのがきっかけです。(編集部注:現在リタリンはナルコレプシーにのみ適応)メンバーの中にはリタリンなしではADHDの症状がしんどい人もいて、これはなんとか訴えないと!ということで、厚労省の会議に傍聴に行ったり、ネット上で活動を行ったりしました。結局私たちの訴えは聞き届けてはもらえなかったのですが、この活動がきっかけで2つの願いが強まりました。ひとつは、いつでも私たち発達障害の当事者が集まれる場所がほしいということ。当時は私の家のリビングに集まってミーティングをしていましたので。そしてもうひとつは、自分たちが集まる居場所を得るだけではなく、社会に対して働きかけを行い、当事者発信で発達障害を広く知ってもらうことです。リタリンの処方うんぬん以前に、当時の発達障害の認知度の低さを思い知らされましたね。私自身、自分の発達障害を知ることが出来てよかったと思っているんです。だから今度は私が、まだ自身の発達障害に気付かずひとりで悩んでいる人の気付くきっかけになったり、居場所になれたらいいなと思って、啓発や居場所づくりの活動を続けています。また、最近でこそ「発達障害」という名前だけは知られてきましたが、「それでは発達障害とはいったい何なのか」という本質的なことは、まだほとんどの人に理解されていないのではないでしょうか。発達障害の啓発活動の動機として、生きづらさを抱えながらも自分が発達障害だと気付かずに生きている方本人に、自分自身のことを気付いてもらいたいというのもありますが、本人だけじゃなくてもっと多くの人にも発達障害についてちゃんと知ってもらいたいと思っています。というのも、発達障害に対する無理解によって苦しんでいる当事者の人がたくさんいることを知っているからです。この人たちはこういう人たちなんだよっていうことを、目に見えないのでむつかしいとは思うのですが、発達障害じゃない人たちにも分かってもらいたい。学校の先生、役所の方、会社の上司…出来ないことは出来ないんだと分かってもらえないと、当事者の方はつらいばっかりです。わざとやらない、怠けたくて障害のせいにしている、そういう風にとられてしまいがちなんですが、本当にそんなことないんですよ。むしろ精一杯努力している真面目な方が多いと思います。必要としてくれている人がいる限り、続けていきたいと思ってるUpload By 発達ナビ編集部―Neccoを続けてきた中で、印象に残っていること、大変だったことはありますか。金子さん: もう、大変なことだらけです(笑)まずNeccoをはじめるにあたり、場所探しから大変でしたね。「借りた場所を発達障害の人の居場所にしますので物件を貸してください」と言って、理解してくれた上で快く貸して頂ける場所を探すのに1年ぐらいかかりました。現在Neccoの運営母体は一般社団法人としており、非営利で運営しています。カフェの店員はボランティアで、費用の持ち出しも発生しています。とはいえNeccoを必要としてくれている人がいる限り、なんとかして運営を続けていきたいと思っています。「Neccoという居場所があるから今、学校や会社に頑張って行けている」、そういう方がたくさんNeccoにいらしているんです。なかには毎週末、長野から夜行バスでNeccoに来ている方もいます。月から金までなんとかお仕事を頑張り、金曜の夜の夜行バスで東京に来て、日曜の夜の夜行バスで長野に帰っていくんですね。また以前は40才前後のいわゆる団塊ジュニアといわれる世代の方が多かったのですが、最近は高校生や大学生といった若い方も増えてきました。当事者としてどう社会と関わりを持つかUpload By 発達ナビ編集部―今後、Neccoの将来の展望はありますか。金子さん: Neccoに関していえば、"来たかったらいつでもここに来ていいんだよ"という居場所がある状態をこれからも維持していくだけだと思っています。発達障害の人は、かつての私がそうであったように、いろんな場所で苦労している方が多いと思います。そういった人たちの誰もが気軽に来れるような居場所を準備しておきたい。欲を言えばここだけじゃなくて、もっと日本中のいろいろなところにたくさんNeccoのような居場所ができたらいいなとは思いますね。また最近力を入れていたのは、大人の発達障害当事者会に関する調査報告書の作成ですね。これは厚生労働省から依頼を受けた調査事業で、私は事業責任者をしていました。長年Neccoに関わってきて、自分たちで自分たちの居場所をつくることももちろん大切だと思っていますが、当事者たちだけでやっていくのはなにかと限界があります。というのも、当事者の生きづらさは、自分の努力や行動で解消出来る部分もありますが、当事者の周りにいる発達障害ではない人や社会の理解、配慮や助けがとても重要です。また先ほどお話したように、私は私自身が発達障害だと分かったことですごく人生が楽になった経験から、まだ自分の特性に気付かず生きづらさを感じている人に発達障害というものを知ってもらいたい。ですから発達障害の啓蒙のため、まず私が出来ることとして、当事者や当事者会の情報を取りまとめ、私たちの生きる困難さや活動を社会に向けて発信し、知ってもらう必要があると考え行動しています。長年発達障害の当事者活動に関わってきましたが、課題はまだまだ山積みです。当事者同士の活動に関して言えば、とにかくいろんな特性を持った方が集まるので、運営のむつかしさがあります。こだわりの強い特性の人同士の意見が対立して分裂してしまったり、正直当事者同士での連携のむつかしさは感じています。なんとか意見をまとめてルールをつくってみると、今度は逆にそのルールを文字通りにとらえてしまって、ルールからちょっとずれる人がいるとこだわりから許せない人がいたり。たとえばNeccoでいうと、かつてはフリースペースのクローズ時間は22時だったのですが、スタッフが大変だということで21時に変更したんですね。たまに場が盛り上がってクローズが21時を過ぎてしまうことがあったのですが、そのことに対して「ずるい」と腹を立てる方がいたこともありました。同じ発達障害の当事者同士とはいえ、特性は本当に人によってさまざまなので、いろんな国の外国人同士が集まっていっしょに何かやろうとしているような困難さを感じています。当事者活動をどうしたらいいか、ずっとそればかり考えています。しんどいと思うことも多々あります。だけど続けている、それは、私は子供の頃からずっと自分のことをダメな人間で、人の役に立つことが出来る人間ではないと思っていたんですね。そんな私が今、活動を通して、目の前の人の支えになったり、社会に働きかけを行ったり出来ている。そのことが生きがいであり、生きるよろこびだからかもしれません。見えない障害とどう向き合うか「私は私が発達障害だと気付けて心から良かったと思っています」これは取材中に金子さんが繰り返しおっしゃっていた言葉です。この記事を掲載している発達ナビのユーザーさんからは、病院へ行き診断を受けることへの心理的抵抗感や、障害受容のむつかしさなど、日々さまざまなお悩みが寄せられています。自分や自分の子どもの生きづらさ・育てにくさをどうとらえるかについて、それぞれに多様な悩みを抱えられているのだと思います。「見えない障害」であり、また「ここからこっち側は障害です」と線を引くように切り分けることは難しいからこそ、その悩みは尽きないのかもしれません。いろんな考え方があって当然で、答えはないのかもしれません。金子さんの場合、彼女は子どもの頃からずっと「自分はちょっと変な子だ」「自分は努力不足でダメだ」と思い悩んでいたそうですが、一冊の本との出会いをきっかけとして発達障害を知ったことで、自分は努力不足でもなく、親の育て方のせいでもなかったということが分かり人生が前向きに進んだと語っています。今、人知れずしんどい思いをしている人、一人でつらい思いを抱えている方が、もしこの記事を読んでくださっていたら、こういった考えや経験をもとに活動をしている人がいることや、その人がつくった居場所があることを、選択肢のひとつとして心の片隅にとどめておいていただけるとうれしいです。大人(成人)の発達障害当事者のためのピアサポート Necco(ネッコ)
2017年12月01日京都の陶芸作家・ 松尾直樹(まつおなおき)さんの輪花のうつわたち が自社サイトのみ先行で再入荷します。販売は11/3(金)朝8:00〜アンジェのあきいろ作家市でも大人気だった松尾直樹さんのうつわたち。今回も数が少なめです。気になる方はぜひ早めに手に入れてくださいね。■ 置くだけでテーブルが華やぐ、松尾直樹さんの輪花のうつわこげ茶色を帯びた趣のある黒に、揺らぎが美しい白。松尾さんの輪花のうつわたちがどこかスタイリッシュに瞳に映りこむのは、きっと、そのふたつの色のせい。松尾さんが丁寧に作ってきたその黒と白には特別な存在感が漂います。花びらの一枚一枚に陰影を纏った、松尾直樹さんの輪花のうつわたち。心をこめて作ったものはもちろんのこと、ちょこんとのせるだけで昨夜の残り物や買ってきたお惣菜までとっておきのご馳走にしてくれるうつわは、インスタグラマーのt_ammyさんもご愛用中です。アンジェ自社サイトのみの先行再入荷。置くだけでテーブルが華やぐ 松尾直樹(まつおなおき)さんの輪花のうつわたち をぜひこの機会にどうぞ。=写真:t_ammyさんご提供、宮城文:宮城=【ご紹介したアイテムはこちらから】 松尾直樹(まつおなおき)さんの輪花のうつわたち 食のはなし 器のはなし 新商品・モノのはなし
2017年11月02日俳優としても活躍しているロックバンド・RIZEのドラマーの金子ノブアキ(36)が25日、自身のインスタグラムで第1子となる女児が誕生したことを報告。感謝の思いを伝えるいっぽうで、発表よりも報道が先にされていたことへ戸惑いを示した。 金子は木から太陽の光が差しこむ写真と共に「第一子の誕生を報告させて頂きます」と書きだした。つづけて「今朝のニュースになっているのを僕も事務所も全く知らなかったので、正直、少し驚いています。近しい人間を疑いたくないので辛い」と率直な思いを明かした。 「無事に退院まで済んでからと思っていた手前、こちらからの方向が遅れてしまいすみません。見守って頂きたく思います。沢山のお祝い嬉しいです。ありがとうございます」とファンに感謝の気持ちを伝えた。 金子は’13年11月日ファッションブランド『Laymee』の代表兼デザイナーである中村沙織さん(33)と結婚した。 ファンからは「情報が早すぎるのは少し怖くなってしまいますね」「芸能人って本当に大変」「素敵な家族になりますように!」「ここ(SNS)で報告してもらえてうれしい」と応援と励ましのコメントが届いている。
2017年10月25日男性社会のイメージが強い能楽には、実はさまざまな想いを抱えた女性が多く登場しています。「能楽処方箋」では、能楽評論家の金子直樹先生が現代女性のお悩みに能楽のエピソードでお答え。能楽に描かれた女性像を追いながら、心の在り方、そして人生について考えてみましょう。■今回のお悩み:自分にベストな相手なのか選択に迷ってしまいます男性にアプローチを受けても、この人がベストな相手なのかと選択に迷いが出てしまい、一歩を踏み出すことができません。(30代前半)「自分の時間を、いま、この人といることに注いでもいいのだろうか」「この選択で本当に後悔しないだろうか」いわゆる「適齢期」と呼ばれる女性たちにとって、将来のことを考えれば考えるほど、こうした悩みも大きくなってしまうのかもしれません。とはいっても、一人ひとり幸福のカタチは異なるもの。私たちはいくつかの選択肢が目の前に立ち現れたとき、一体どのように臨めばよいのでしょうか。能楽評論家の金子先生は、「求塚(もとめづか)」という曲を取り上げて、身につまされるような教訓を教えてくれました。■男たちの愛ゆえに地獄に落ちた乙女「求塚」今回取り上げられたのは「求塚(もとめづか)」という曲。この曲は『万葉集』や『大和物語』にも描かれている神戸市東部に伝わる伝承をもとに描かれたものです。それはふたりの男に求婚された菟名日処女(うないおとめ)という娘が、どちらかを選ぶことができず、最終的に自ら命を絶ってしまい、さらに男たちも娘の後を追ったという話。しかし、死んだら終わりではないところが能楽の凄まじさ。能の「求塚」では、娘は死してなお地獄の責めを受け続ける……という何とも救いのない話です。「求塚」あらすじ春のある日。旅の僧侶の一行が生田川にさしかかると、菜を摘む女たちがいました。僧が女たちに「求塚」という古い塚の場所を聞くと、皆知らないと答え去っていきます。しかしそのうちのひとりは残り、僧を「求塚」へと案内し、その由緒を語り始めます。それは昔この土地にいた菟名日処女という美しい娘と彼女に恋をするふたりの男の悲恋の話でした。ふたりの男に求婚され戸惑った娘は生田川に身を投げ、男たちも後を追った……そうして建てられたのがこの塚(*)「求塚」であると。実はこの菜摘女こそが、菟名日処女の亡霊でした。彼女は自らの正体を明かし、「この身を助けてください」と伝えると消えてしまいます。僧が塚を弔っていると、やがて憔悴しきった菟名日処女の亡霊が姿を現します。亡霊は地獄の責めに苦しむ様子を見せると、また「求塚」へと戻っていくのでした。*塚…一般に墓のこと。出典:■菟名日処女と失われた3つの命なぜ、菟名日処女は死後も苦しみ続けなければならなかったのでしょうか。一連の事件の中で、菟名日処女のほかに3つの命が落とされたこと。そこに疑問を解き明かすヒントがあります。3つの命のうちのふたつはもうおわかりですね。自殺した菟名日処女の後を追ったふたりの男の命です。ではあとひとつは何かというと、1羽のおしどりでした。男たちに求婚されたとき、菟名日処女は選ぶことができず、男たちにこんな提案をします。「あの生田川にいるおしどりを先に射た方と契りましょう」しかし、矢は同時に1羽のおしどりに命中してしまいます。おしどりといえば「おしどり夫婦」という言葉にあるように、雌雄一緒にいることが多い鳥。菟名日処女は、罪のない夫婦の鳥の仲を引き裂いてしまったと自分の業の深さを嘆き、川に身を投げて死にます。さらに彼女が死んだことで、「菟名日処女がいない世に生きながらえても仕方がない」と男たちが刺し違えて後を追ってしまうのです。皆、菟名日処女のせいで死んだのだと、死してなお地獄へ落とされ、責められ続けます。地獄に落ちてもふたりの男は彼女の手を引っ張り合い、おしどりは鉄鳥となって彼女の脳をついばみます。それだけでなく、さまざまな地獄の責めが彼女の身を焼き尽くすのです。■罪は存在そのものか、それとも選択の放棄ゆえか物語を追うと、菟名日処女はふたりの男の恋情に板挟みになって死んだ気の毒な娘……そんな印象を受けます。死んで地獄に落ちるだけでなく、男たちや鳥まで追ってくるとは、あまりに悲惨な状況。一体彼女が何をしたというのでしょうか。金子先生「彼女に罪があるとすれば、それは選択を放棄したことではないかと思っています。男のうちどちらかひとりを選べない、ということは片方を捨てることができないということ。最終的に自分で決断するのではなく、『おしどりを射た方と結婚します』というのは、運任せというか、自ら考えることを放棄してしまっていますよね」結果的に一羽のおしどりが彼女の提案ゆえに命を落としてしまい、男たちの決着もつかない。彼女は罪の意識に苛まれて自殺してしまいます。さらに想定外だったことは、男たちが自分の後を追ったことでしょう。「自分で選択しない」という“選択”が、悪循環を生み出した。それだけでも恐ろしい話です。■自ら選択するということ「選ばない」ことで、続く地獄金子先生「この曲のさらに恐ろしいところは、菟名日処女が最後、『求塚』へと戻っていくことです。彼女は死んでも、まだ『選べない』ままなんですね」塚に戻る以外の選択肢が彼女にはあったということでしょうか。金子先生「この能は、僧と菟名日処女の亡霊が出会うことに端を発します。最終的に彼女は地獄に落ちて救われないままですが、もしかしたら僧に成仏させてもらうこともできたかもしれない」菟名日処女が描かれた時代は、女性が自分の望む通りに行動する自由はあまりなかったのでしょう。自ら思考し選択するという力が培われないまま育てば、自分の置かれた状況に疑問を抱くことなく感覚が麻痺してしまうことも十分に考えられます。また、絶えず地獄の業火に焼かれ続けて憔悴し、「救われたい」と願いながらも、目の前の希望を見出す力や判断する力まで奪われていたのかもしれません。後悔にとらわれず人生を歩むために幸いにも私たちは「求塚」の時代に比べたら、選択の自由が許される時代に生きています。金子先生「お話したように、『求塚』はひとつの選択放棄からずるずると身を滅ぼしていく話と読み取ることもできます。時代を考えれば仕方がないことだ、と済ませることもできますが、現代の価値観を投影することで、また違った教訓を得ることもできるのではないでしょうか。何かを選ぶということは、時にその他の何かを捨てることでもあります。まったく後悔のない人生を歩むというのは難しいことですが、自ら決断を下すことで、自分の人生のかじ取りをしながら進むことができるはずです」「何かを選ぶことは、何かを捨てること」――金子先生の言葉が身に沁みます。迷いが生じたときには、菟名日処女の教訓を思い出して、本当に自分で考えて下した決断か、誰かの意見や世間の目に惑わされてはいないか、振り返ってみるとよいかもしれません。■この方にお話を伺いました金子直樹さん能楽評論家。高校のときに能「阿漕」を観て、能楽が持つテーマの現代人に通じる普遍的情念に感動し、能楽の研究・評論を行う。国立能楽堂開場以来のプログラム執筆や、「能楽タイムズ」「花もよ」の評論執筆をはじめ、解説、評論等で活躍。楽劇学会、能楽学会会員。日本芸術文化振興会プログラムオフィサー(伝統芸能・大衆芸能分野)。著作に『能鑑賞二百一番』『狂言鑑賞二百一番』(淡交社)。
2017年10月14日芸人で作家の又吉直樹が、NHKとタッグを組み初の脚本に挑戦。完全オリジナルの新作ドラマ「許さないという暴力について考えろ」が制作されることが決定した。お笑いコンビ「ピース」として活躍しながら、初執筆の長編小説「火花」が芥川賞を受賞し、300万部を超える売り上げを記録、映像化もされ大きな話題となった又吉さん。そんな又吉さんが今回ドラマの舞台に選んだのは、常に発信を続ける街、そして世界が注目する街、“渋谷”。上京したばかりの下積み時代、渋谷のライブハウスでネタを勝負していた又吉さんにとって、“東京の象徴となった街”。今回、ほぼオールロケによる撮影で「渋谷 SHIBUYA」のいまを切り取ることにも挑むという。又吉さんは、「渋谷を舞台にしたドラマの脚本を書きました。渋谷を実際に歩きながら、いろいろな場面を想像するのが楽しかったです。ドラマが完成するまで渋谷を1人でブツブツ言いながら歩いていますが、元気なので心配しないでください!」とコメントも寄せた。なお、本作には「監獄学園-プリズンスクール-」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」などに出演し、今後も『恋と嘘』『先生!、、、好きになってもいいですか?』の公開を控える森川葵。連続テレビ小説「あまちゃん」や『イニシエーション・ラブ』の森岡龍らが出演する。「許さないという暴力について考えろ」は12月26日(火)22時~総合テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2017年10月10日バンド結成20周年の今年、7年ぶりにニューアルバムをリリースしたロックバンド・RIZE。ダブルで嬉しいタイミングに、ドラマーの金子ノブアキさんにインタビュー!「20周年なんてメンバーみんな忘れていたんですが、デビュー当時に所属していたレコード会社に戻って、新たな気持ちでアルバムを作ることになりました。バンドが原点に立ち返ることができたし、今年だからこそ作れたアルバムだと思います」メンバーのJESSEはThe BONEZ、KenKenはLIFE IS GROOVE、Dragon Ash.など別のバンドでも活躍中。金子さん自身も、俳優業やドラマーとしてのソロワークのほか、パフォーマーとのコラボなど活動は多岐にわたる。しかし3人の原点は、やはりRIZE。「このメンバーで音を出すと、結成したころの衝動や焦燥感が引っ張り出されてくるんだよね。いまのRIZEらしさを出すなら、一発録りでやるべきだよ、と思ってドラムとベースはほぼワンテイクです。説明が難しいんだけど、2回3回録っても、まるで魔法みたいに、最初のプレイがいちばんカッコいいんです」金子さんとJESSEはとりわけ’90年代のアメリカ西海岸のミクスチャーロックに影響を受けた世代だ。この『THUNDERBOLT~帰ってきたサンダーボルト~』からは、彼らが吸収してきた音楽の原点を、おおいに感じさせられる。「アメリカにもこういうバンドはもういなくなっちゃったから、絶滅危惧種?(笑)そんなこと気にせず、全身で表現しているよ。ライブはみんなで命を分け合うような瞬間なので、その基本に立ち返って、この作品を作れたことは非常に大きいね」20年前、高校生でRIZEを結成したころから、金子さんは「変わったバンドだな」と思っていたそうだが、いま再び、いい意味での特殊性を強く感じると言う。「今回は、半分裏方のような気持ちでレコーディングしました。ドラマーに徹し、サウンド面は3人に大部分を任せました。JESSEのラップは誰よりもカッコいいし、ギターのリフのキレ味も、他にできる人が見当たらないぐらいいいんですよ。そしてKenKenのベースとサポートギターのRio君という2人のソリストが、ボーカルをうまく盛り上げてくれる。これだけ濃いメンバーが集まって成立する音、我がバンドながら最高だと思います」そして12月にはRIZEとして初の武道館公演が控えている。「’97年の『新宿ロフト』20周年イベントでRIZEを結成し、武道館で演奏したんですよ。思い出もあるので特別なライブになるでしょう」8th ALBUM『THUNDERBOLT~帰ってきたサンダーボルト~』【初回生産限定盤CD+Blu-ray】¥5,000映像特典は昨年のツアーファイナルのライブの模様とドキュメンタリーを収録。【通常盤CD】¥3,000*共に税込み(EPIC RECORDS JAPAN)ライズメンバーはJESSE(V&G)、金子ノブアキ(D)、KenKen(B)。JESSEと金子により結成され、2000年『カミナリ』でデビュー。2006年にKenKen加入。9月後半から全国22会場をツアーし、12/20に初の武道館公演を行う。※『anan』2017年9月27日号より。写真・内山めぐみ文・北條尚子(by anan編集部)
2017年09月26日男性社会のイメージが強い能楽には、実はさまざまな想いを抱えた女性が多く登場しています。能楽イベントを運営する「和の会」が主催するトークイベント「能楽カフェ」では、能楽評論家の金子直樹先生が現代女性のお悩みに能楽のエピソードでお答え。能楽に描かれた女性像を追いながら、心の在り方、そして人生について考えてみましょう。■今回のお悩み:年を重ねても自分らしく生きていくにはどうしたら?年齢を重ねるにつれ、その年齢にふさわしい振る舞いが求められ、それが自分の実像と乖離するように感じています。「自分らしさ」を保ちながら年を重ねていくにはどうしたらいいのでしょうか。(20代後半)■絶世の美女・小野小町の伝説に学べ!周りから求められる姿についつい応えようとして、時に人間関係までが負担に感じてしまう方は多いのではないでしょうか。そんな「自分のなかのブレと戦う女性たち」に向けて、金子先生が能楽から選んだ題材は、日本史上、絶世の美女と名高い小野小町のエピソード。どんな男性のアプローチにも靡かなかったという彼女にまつわるエピソードは数多く存在し、その内容や小町の年齢に応じて能も数曲*つくられているのだとか。今回は、小野小町の若い頃を描いた「草紙洗小町(そうしあらいこまち)」と、晩年を描いた「卒都婆小町(そとばこまち)」というふたつの曲を比較することで、小町イズムを紐解いていきましょう。*曲……能楽の演目のこと■小町は平安版キャリアウーマン!「草紙洗小町」一曲目は小町の最も華やかな時代を描いた曲「草紙洗小町」。歌人として宮中で活躍していた頃を描きます。「草紙洗小町」あらすじ登場人物は小野小町と、歌人・大伴黒主(おおとものくろぬし)。両者とも優れた歌人でライバルでもあります。宮中の歌合せ(和歌の優劣を競う遊戯)で、相手となった小町の詠む歌を聞いてしまった大伴黒主は、これでは勝ち目がないとある策を弄します。盗み聞いた小町の和歌を『万葉集』に書き入れ、歌合せの当日、「小町は既存の古歌を詠んだ」と責めるのです。この小細工により小町は窮地に立たされますが、すぐに黒主の仕業だと見抜き、咄嗟の機転で身の潔白を証明します。すべてが露見した大伴黒主は自害しようとしますが、小町の取りなしによって、ことなきを得るのでした。「草紙洗小町」みどころ金子先生「六歌仙のひとりである大伴黒主の描かれ方が少々可哀相ですが、ここでの小町は和歌の実力もさることながら、黒主の目論見を見抜く観察眼、身の潔白を証明するまでの頭の回転の速さ等、いわゆる「デキる女」として描かれています。それだけではなく、自らを陥れようとした黒主を許すという懐の深さも見て取れる。小町は仕事面で優秀だっただけでなく、人格を兼ね備えていた人物だということがわかりますね」■齢99歳の世捨て人となっても変わらない知恵と誇り。「卒都婆小町」一方、若い頃の小町と対比して紹介されたのは、「卒都婆小町」という99歳(!)の小町を描いた曲。この曲のなかで描かれる小町には、すでに美しかった頃の面影はなく、定住しない生活をあえて選ぶ物乞い(世捨て人)となっています。現代では一般的に、追善供養のために、お墓の後ろに立てる塔の形をした木片のことを言う「卒塔婆」。中世には聖地への道しるべとして建てられることもあった。「卒都婆小町」あらすじ舞台は旅の僧侶が、朽木の卒都婆*に腰かけている老婆に出会うことから始まります。実はその老婆は、かつて絶世の美女として数々の浮名を流した小野小町が物乞いとなった姿でした。*卒都婆(卒塔婆)…もとは釈迦の遺骨を納めた聖なる塚のこと。仏教の広まった各地で、これをかたどった塔(同じく卒都婆と呼称)が作られるようになり、仏の体を表すものとして、礼拝の対象となる。後に墓標、死者を供養する塔としても用いられるようになる。また高野山など、聖地への道しるべとしても建てられ、この曲の卒都婆はこちらを指すとみられる。出典:僧は本来敬うべきはずの卒都婆に腰かける老婆を見咎めて、立ち退かせようとします。しかし、老婆は仏の慈悲はそんなものではない、と逆に僧を言い負かしてしまうのでした。老婆の叡智に驚いた僧に、小町は自らの正体を明かします。正体を明かした小町はかつての美貌を懐かしんだかと思えば、老いた今の境遇を嘆き、狂乱状態に陥ります。かつて小町に恋心を抱くも成就せず、無念のまま亡くなった深草少将の怨霊がとりついたのです。深草少将の百夜通い*の様子を再現すると、小町はやがて狂乱状態から醒めて、後世の成仏を願い、悟りの道へ入ろうと志すのでした。*深草少将の百夜通い……深草少将の小町への恋心を表した逸話。小町に恋をした深草少将は自らの想いを打ち明けますが、小町から「百夜私のもとに通い続けることができたならば、あなたの想いを受け入れましょう」という試練を課せられます。深草少将は九十九夜まで通い続けましたが、最後の一夜の前に死んでしまい、ついぞ想いを遂げることはできなかったのでした。「卒都婆小町」みどころ金子先生「特に見ていただきたいのは、前半の僧との問答です。小町はその身が華やかさからかけ離れた物乞いとなっても、かつての才気はそのままに、自分を教え諭そうとやってきた僧侶を逆に言い負かしてしまいます。たとえ姿は変わっても、芯がぶれることなく進んでいく小町の強さが描かれています。そこには、『草紙洗小町』で自ら窮地を脱したときと変わらない、彼女の知恵と誇りを読み取ることができます」■不確かな「自分らしさ」にとらわれない生き方を年齢を重ねていけば、当然自分の中でも変わっていくものと変わらないものがあります。金子先生「”自分らしさ”にこだわりすぎず、人生のなかで蓄積されていくものを取り入れ、時に昇華させていく。そういったあらがわない生きかたもあるのではないでしょうか」現代に生きる私たちには、職場や家族、友人や恋人、親戚付き合いに、近所付き合い、さらにはSNSなどネットの世界での人間関係……自分ではそうと気づかぬうちに、たくさんの人間関係にがんじがらめになっているのかもしれません。所属するコミュニティで求められることや場の空気に応えようとするあまり、心をすり減らし、「自分らしく生きることができていない」という苦しみにつながっていくのかもしれません。ただ、「自分らしさ」というのは形のない不確かなものです。目に見えぬ「自分らしさ」にこだわりすぎては、自らを縛りつけているのと同じこと。人と交わるなかで変容していく部分を柔らかく受け止め、変わらない部分を見つけたらそれを大切に抱えながら、しなやかに生きていきたいものですね。願わくば小町のように能楽に表現される小野小町のように、姿・立場・環境が変わってもぶれずに生きていくということは難しいかもしれません。しかし、室町時代からこのような女性像が描かれていたというのは新鮮な驚きがあります。自分のブレが不安になったときは、小町センパイの姿を思い出し、強く歩んでいきましょう!■この方にお話を伺いました金子直樹さん能楽評論家。高校のときに能「阿漕」を観て、能楽が持つテーマの現代人に通じる普遍的情念に感動し、能楽の研究・評論を行う。国立能楽堂開場以来のプログラム執筆や、「能楽タイムズ」「花もよ」の評論執筆をはじめ、解説、評論等で活躍。楽劇学会、能楽学会会員。日本芸術文化振興会プログラムオフィサー(伝統芸能・大衆芸能分野)。著作に『能鑑賞二百一番』『狂言鑑賞二百一番』(淡交社)。
2017年09月18日前編(連載2回目)に引き続き、沢村さんとMinottiAOYAMAのインテリアプランナー・金子直人さんとの対談をお届けします。今回は、金子さんから家庭でもすぐ簡単に実践できる、インテリアをもっと良くするための“あるアドバイス”を伝授してもらいました。お見逃しなく!家具は最終地点をイメージして買いそろえていくのが正解沢村一樹さん(以下、沢村さん):ご来店されるお客さまも、多いんじゃないですか?金子直人さん(以下、金子さん):最近は徐々にお客さまが増えていますが、まだまだ一般的に見ると、インテリア自体に興味を持たれている方は少ないと感じています。沢村さん:僕は元々好きだったので興味はありましたが、まだまだ少ないんですね。金子さん:そうですね。興味を持つ方が多くなってくれることを願います。沢村さん:インテリアのトレンドについて、聞かせてください。毎年毎年、大きな変化はないと思いますが、多少なりともトレンドは変わりますよね?金子さん:〔Minotti〕では、イタリアのメーカーでは珍しく、ショールームの空間を新しくアップデートしています。でも、昨年出たものが古いデザインかというと、そうではありません。昨年といっても、古い歴史がある中の1~2年です。結局、バリエーションを増やしているにすぎません。そこが、ファッションのトレンドとは異なる点です。沢村さん:あぁ、なるほど。金子さん:今、私たちが座っているソファも2004年に発売されたものですが、〔Minotti〕では定番になりつつあります。男性の方は首筋がフォローされるのが良いそうで、支持を得ていますね。ただ、お客さまとソファの使い方について話していると、約半分の方から「ソファで横になることが、多い」と聞きます。女性の方はお座りになりますが、男性の方はソファに寝転がりながら使用されるケースが多いようです。沢村さん:僕も、本当にたまにですが、明日は何もなくてゆっくり寝られるなぁ……というときはブランケットを持ってきて、わざとソファで寝ています。朝、みんなが起きてきて、子どもたちが“わちゃわちゃ”やっているのを寝ながら耳で聞いていると、「ぜいたくな時間だな」って思うんですよね。金子さん:イタリアの家具はデザインだけだと思われがちですが、文化からライフスタイルまで、全て考えられているので、家具を配置すると、ある程度のライフスタイルが決まってくるんですよ。それはすごいなと思いますね。沢村さん:家具を購入することについて、何かアドバイスはありますか?金子さん:一人でいろいろ考えていると、好きな家具をどんどん購入していって、最終的に部屋や家の中の統一感がなくなると思うので、最終地点をイメージして購入した方がいいですね。沢村さん:ちょっと前まではカフェみたいなインダストリアルな家具とかが好きだったんですが、最近は年を取ったせいか、ラグジュアリーなテイストが好きになってきましたね。また、好みは変わっていくと思いますが……。金子さん:でも、インテリアは、そうやって楽しんでいってもらった方がいいですね。一つとして同じ部屋はありませんし、家具も置く部屋によって雰囲気が変わります。季節によって家具を買い替える人も、結構いるんですよ。モダンとクラシックの“いい、あんばい”=すてきな家具沢村さん:イタリア家具全体のトレンドはどういったものになっていますか?金子さん:毎年、イタリアのミラノで世界最大規模の家具の見本市である「ミラノサローネ」が開催されます。そこで発表されたトレンドは、昔のイタリア家具ほどギラギラしていないものが比較的多く見られました。どちらかというと、丸みのあるデザインが流行しています。色味的には、ざっくりしていますが、少しトーンが低めのイエロー、グリーン、オレンジを差し色に使うのがトレンドになっているようです。インテリアのトレンドはファッションと違って毎年変わるものではなく、2~3年に1度、ゆっくり変化していくので、面白いですよ。沢村さん:でも、いきなり変わるときもありますよね?『ELLEDECOR(エル・デコ)』を読んでいて一時期、壁から照明から、全てグレーがトレンドになったことがありました。金子さん:確かに、ありました。ちょうど2~3年前ですね。沢村さん:見たときは「何だコレ?」と思ったんですが、見慣れてくると、これがいいんですよ。で、ちょっと前からは、ゴールドが入っていて……。最初は「えっ?ゴールド?」って思いましたけど、見ていると「やっぱり、カッコイイなぁ」ってなってくる。金子さん:他のメーカーがどうかはわかりませんが、最近、〔Minotti〕ではブロンズ系がキテますね。よく〔Minotti〕では“タイムレス”という言葉を使います。インテリアだからこそ、長く使っていただきたい。流行に左右されない意味を込めて、“タイムレス”という言葉を使っているのです。沢村さん:新しいけれど、飽きないようにデザインされているんですね。でも、言うのは簡単ですけど実際に作るのは大変ですよね。金子さん:そうですね。結局、モダン家具といわれていても全部コンテンポラリーにしてしまうと、ちょっと違うイメージになってしまいます。元々、インテリアはクラシックなものとして発展し、今のモダンがあるわけです。だからこそ、モダンとクラシックがいい割合で入ったものが、すてきな家具になるんですね。沢村さん:それ、わかるなぁ……。でも、理解するにはやっぱり勉強が必要ですね~(笑)。セオリーを変えれば、インテリアの意識が変わる沢村さん:昔、ある番組で、映画『グラン・ブルー』でジャン・レノが演じたエンゾ・モリーナのモデルになったイタリア人の男性フリーダイバー——エンゾ・マイオルカの家に行ったことがあるんです。そのとき、彼は77~78歳くらいだったと思うんですが、その家がまぁ、カッコイイ。絶対、日本では実現できないような家でしたね。漆喰(しっくい)の壁があって、家の中は全部石で、古い木製のアンティークの家具があって……。イタリア人は、そういった感覚を持っているんですかね?金子さん:そうかもしれませんね。イタリアではインテリアコーディネーターという職業が建築家と同じように、とても重要な職業なんです。沢村さん:イタリアでは一般の人たちのインテリアに対する意識が高いから、そういった職種の人が注目されるのかもしれないですね。金子さん:私が思うイタリア人と日本人のインテリアの感覚の違いは、家に人を呼ぶか呼ばないかだと思うんですよ。見せるものに人は気を使うものですよね。人が集まる場所だからこそ、見てもらう場所だからこそ、よりすてきな空間にする。日本人は家に人を招き入れることが少ないので、そういった感覚の違いがあるのではないかと思います。沢村さん:やはり、ライフスタイルが違うんでしょうね。金子さん:最近は、日本でもホームパーティーを開く人が増えているので、そうなると、また日本人の感覚が変わってくるかもしれないですね。沢村さん:他人が訪れてきても恥ずかしくないすてきな空間づくりをするために、すぐ実践できることって何でしょう?金子さん:日本のリビングは誰が決めたのかわかりませんが、テレビやオーディオが中心となり、機器やものに寄りすぎています。つまり、それらを変えるだけでも十分、インテリアの意識は変わるんです。家族みんなが生活するからこそ、リビングやダイニングといった空間を大事にした方がいいと思いますね。例えば、ダイニングチェアとリビングのソファの張り地を同じにしてみる。これだけで、空間としての“仕上がり感”が出ます。家具をバラバラに購入していくと、配置したとき、どこかに違和感が出てしまうものです。あとは、ソファを目立たせたい場合、ソファよりも力の強いインテリアやアートを置いてしまうと、その空間が全部その色になってしまうので、気を付けた方がいいですね。ある程度、バランスは必要です。でも、置きたいものを置いちゃうんですよね(笑)。沢村さん:置いちゃいますよね~(笑)。照明を置く際のアドバイスはありますか?金子さん:照明をよく見せるのであれば、部屋全部を明るくするのではなく、必要な所だけ明るくするのがポイントです。そうすることで、雰囲気が出ます。簡単に実践できるインテリアをよく見せる照明テクニックとしては、最初に影をつくること。皆さん、とにかく部屋を明るくしたがります。「この部分は使わないから、いったん、影にしてみよう」。そうすると、他の明るい部分が際立つんです。沢村さん:僕は21時になったら部屋の明かりを消して、間接照明だけにします。「21時からは俺の時間だ!」と言って……。お酒を飲みながら部屋を見ているのが、好きなんです(笑)。金子さん:先ほど(連載2回目)も言ったように、ソファの前に置くセンターテーブルはリモコンやティッシュを置いているだけなら、不要だと思います。それがあることで日本人はソファを背もたれにして、床に座ってしまうんです。だから、そもそもセンターテーブルがない方がソファに座るんですね。サイドテーブルさえあれば、事足りるんです。沢村さん:面白いなぁ。そう考えると、インテリアの常識が変わってきそうですね。金子さん:セオリーを変えるだけで、インテリアはいろいろな角度から楽しめます。意識も変わると思いますので、試行錯誤してみてください。明日公開の連載4回目は、JCDデザインアワード、グッドデザイン賞、INAXデザインコンテストなど、多数の賞を受賞している建築家・谷尻誠さんが登場。沢村さんと「ちょっと楽しい暮らし」について、笑いも交えながら、語り合ってもらいます♪(つづく)【沢村一樹(さわむらいっき)】1967年7月10日生まれ、鹿児島県出身。今年4月からスタートした連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK総合)では、谷田部実役で出演中。10月スタートの連続ドラマ『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』(テレビ東京系)では、主演の杉山利史役が決定。また、2018年1月からは大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合)に赤山靭負役での出演が決定している。●Photographer:KenjiFujimaki●Stylist:MiyokoOnizuka(Ange)●HairandMake-up:INOMATA(&’smanagement)●Director:ShunsukeNakagawa(CROSSRING)●Casting:HiroSuzuki(Hybiscus)●Writer:YasuyukiUshijima(NOTECH)●Editor:AyaKanaizumi,TakashiOtsubo(LIMIA)【取材協力「MinottiAOYAMA」】Minottistudioがデザインするアート的空間。●Address:東京都渋谷区南青山4-21-26●Tel:03-6434-0142●URL:【衣装「CalvinKleinPLATINUM」】ジャケット:¥45,000/シャツ:¥18,000/パンツ:¥19,000(全て税抜き)●Tel:03-5476-5811(株式会社オンワード樫山・お客様相談室)【特集・沢村一樹さん】私のインテリアとDIY——2匹の愛猫との暮らし【特集・沢村一樹さん】高級家具メーカーMinotti・金子直人さんに聞くインテリアの秘訣(前編)【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(前編)【特集・沢村一樹さん】建築家・谷尻誠さんと語る、住まいと暮らしと仕事のこと(後編)
2017年09月06日俳優でタレントの金子賢(40)が15日にブログを更新。2カ月半で10.7キロ落として作り上げた“驚異的肉体美”写真を披露した。 金子は5月20日からブログで、夏に向けて食事調整とトレーニングを重ねることを宣言。そして今回、「僕は二ヶ月半でこんな感じに変わりました」とビフォーアフター画像をアップしたのだ。 ややポヨンとしていたお腹まわりは、トレーニングを経て“シックスパック”がくっきり。下腹部の血管まで浮き上がるほどで、全体的に見事な逆三角の驚愕ボディが完成していた。 「かつての金子さんは芸能活動を休止し、格闘技に挑戦していました。その際はあまり成果を出すことができず、芸能界に復帰しています。しかしいつしかトレーニングにのめり込み、自分の思い通りにボディをデザインできるようになったのです」(テレビ局関係者) その結果、14年にはしなやかな筋肉美を競う「ベストボディジャパン」の東京大会で優勝。昨年は「マッスルマニア・フィットネス世界大会選抜戦」のスポーツモデル部門で準優勝している。 そのほか、自ら大会を主催するなどフィットネス競技の普及にも尽力しているという金子。ボディを作り上げた秘訣は、凄まじすぎる“筋肉美意識”にあった。 「ジムでは、トップボディビルダー顔負けのトレーニングをこなしていました。また筋肉の張りを確認するため、頻繁にスマホで自撮り。トレーニング中も髪の毛が乱れるのを嫌がるなど、“美意識”がかなり高いんです。そして食事は親交のある芸人・ハチミツ二郎(42)がプロデュースする飲食店で、いずれも高タンパク低脂肪の食事ばかり。周囲からも『あれほどの体になるのも納得』と賛美する声があがっています」(フィットネス業界関係者) 金子のようなボディなるのは、かなり至難の業のようだ。
2017年08月26日株式会社枻(エイ)出版社が、人気美容師の金子真由美さん監修によるヘアアレンジブック『#かねこアレンジ』を、2017年6月20日(火)より発売。金子真由美さんは、大人かわいいヘアアレンジで話題を呼び、インスタグラムフォロワーが8万人を超える業界が注目する人気美容師。美容師はもちろん、ヘアメイク、ブライダル関係者からも絶大な支持を得る金子さん監修によるヘアアレンジ教本がDVD付きで登場。金子流ヘアアレンジの中から特に人気のある48スタイルを厳選して紹介し、いま最も旬なアレンジテクニックが満載。作り方のプロセスは付録のDVDにも収録してあるので、髪の動きや手の動かし方など、細かいテクニックを繰り返し動画で見て学べる。製品概要『#かねこアレンジ』(特別付録:教則DVD)発売日:2017年6月20日(火)定価:3500円(税抜)発行:株式会社枻(エイ)出版社仕様:A4変型/オールカラー/128ページ/DVD収録映像77分【収録コンテンツ】・ベーシックアレンジ(ひとつ結び、三つ編み、編みおろしの3カテゴリー6スタイルの基本)・ブライダルヘア(結婚式、披露宴、1.5次会~2次会までの花嫁ヘア)・ゲストヘア(結婚式、披露宴、1.5次会~2次会までのお呼ばれヘア)・浴衣髪(ボブ、ミディアム、ロングまでの浴衣アレンジヘア)【付録DVD収録動画】書籍で紹介する人気アレンジスタイルの中から16スタイルの作り方の詳細を完全収録。(ベーシック編、ブライダルへア編、ゲストヘア編、浴衣髪編)金子真由美について金子真由美(かねこ まゆみ)東京・渋谷の美容室『BOTTOMS』所属のスタイリスト。大人かわいいヘアアレンジが人気を呼び、女性ファッション誌、TV等でも活躍。美容師やヘアメイク、ブライダル業界からも注目を集める存在に。1987年12月29日生まれ。広島県出身。関西美容専門学校卒業。アレンジ作品は自身のInstagram(@kanekomayumi12)でも公開中。
2017年06月19日お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が沖縄・宮古島の魅力を味わう旅番組『これが無いなら来なかった~又吉直樹の宮古島~』(全2話、各約30分)が、動画配信サービスのAmazonプライム・ビデオにて31日、独占配信開始となった。同番組は、又吉が宮古島を訪れ、自然や人の温かさ、地元ならではの食など、地域の魅力を再発見する旅番組。約3年ぶりの旅ロケで、又吉ならではの感性で小説を観るように日本を味わう。又吉は「宮古島は、自然もきれいで人も温かく、ご飯もおいしかったです。旅行にも最高ですけど、帰りたくなくなって、いつかここで本を読みながら暮らしたいと思いました。海を見たときに圧倒的すぎて、あらゆることがどうでもよくなりました」とすっかり宮古島に魅了されたようで、「また来たいです!」と熱望。「(なにかを)しながらでも、宮古島の景色が楽しめる番組です」とアピールした。番組内で登場した地元の名産品の4商品、あぶらみそ、ジェラート、泡盛、地ビールは、Amazonで購入可能。又吉は「面白い試みとして、番組に登場した商品を買うことができます。観る前に商品を買って、観ながら食べるのも面白いかもしれません」と提案している。なお、同企画は、映像作品や物産を通して視聴者に地域の魅力を日本全国に届けることで、地方創生を目的にしたプロジェクトとなっている。
2017年03月31日昨年3月に「金子國義一周忌回顧展」を開催したKHギャラリー銀座が、3月16日より「金子國義×コシノヒロコEROS 2017」を開催する。「ネコ」「ヒロコ」とお互いを呼び合う仲で、金子はヒロココシノが以前使用していた扇を持ったブランドロゴの作者としても知られている。前回は金子の絵画とコシノのスタイル画を展示。今回は“EROS”をテーマに、金子の神髄ともいえる油彩人物画とドローイング、コシノは江戸時代の春画から得た衝撃から、男女をモチーフにした新作の油彩人物画を初披露する。会場には生前の金子が愛用した品々を展示した部屋も再現され、私室を覗くような官能的な体験も演出される。3月16日から31日の期間、「ファッションヘッドラインを見て」と言ってくださった方、先着5名に「金子國義×コシノヒロコ展」のポストカード(2枚組)がプレゼントされる。【展覧会情報】「金子國義×コシノヒロコEROS 2017」会期:3月16日~5月7日(3月26日、4月9日、23日休廊)会場:KHギャラリー住所:東京都中央区銀座4-3-13 和光並木通ビルB1F時間:10:30~19:00(3月21日は17:00まで)入場無料
2017年03月06日芸人で作家の又吉直樹に密着したNHKスペシャル「又吉直樹第二作への苦闘」が2月26日(日)今夜21時~NHK総合で放送され、続く23時からは同じくNHK総合で又吉さん初の長編小説をドラマ化した「火花」も放送開始となる。お笑いコンビ「ピース」として活躍しながら、小説家として発表した初の長編「火花」が第153回芥川賞を受賞。大きな話題を呼んだ又吉さん。その後ニュースキャスターなど活動の場を広げてきたが、ついに待望の小説第2作「劇場」が3月7日(火)発売の文芸誌「新潮」4月号(新潮社)に掲載&発表されることになった。単行本253万部、文庫30万部で累計283万部の大ベストセラーとなった「火花」に続く第2作ということで、各界から大きな注目を集める「劇場」だが、本作は原稿用紙300枚という規模の作品となり、内容も恋愛小説になるという。今回NHKでは売れっ子芸人として多忙なスケジュールのなか、限られた執筆時間で魂を削りながら「劇場」を執筆する又吉さんの姿に密着。普段見ることのできない作家としての又吉さんの姿を追うことで、ひとつの作品が生まれるまでの苦闘を映像に記録した。そんな「又吉直樹第二作への苦闘」のオンエア後には、又吉さんの処女作をドラマ化、昨年6月から「NETFLIX」で配信された「火花」が地上波初放送される(全10回)。売れない芸人の徳永は、営業で行った熱海の花火大会で先輩芸人の神谷と電撃的に出会い、強く惹かれ、弟子入りを申し出る。神谷は天才肌であり、かつ人間味に富んだ人物。神谷は自分の伝記を書くことを条件に、徳永を受け入れるのだった。以降、徳永と神谷は頻繁に会っては酒を酌み交わし、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。吉祥寺の街を彷徨いながら、さまざまな人々と触れ合い、なんでもない、でもキラキラと輝く時間を共有する2人。だが、それぞれの歩みは次第に、そして決定的に異なっていく…。キャストには主人公の若手芸人・徳永役に林遣都、その先輩芸人・神谷役に波岡一喜、同棲相手・真樹役を門脇麦、そのほか好井まさお、村田秀亮、菜葉菜、徳永えり、高橋メアリージュンといった顔ぶれがそろった。NHKスペシャル「又吉直樹第二作への苦闘」は2月26日(日)今夜21時~、ドラマ「火花」は23時~、NHK総合にて放送。(笠緒)
2017年02月26日グラビアアイドルの金子智美(かねこ=さとみ・27)が、漫画誌『漫画アクション』(双葉社)主催のグラビアコンテスト「ミスアクション 2017前期」(東京・大阪・北海道会場)でグランプリを受賞したことが17日、発表された。「ミスアクション」は未来のトップアイドルを発掘することを目的に開催。過去には元SKE48の佐藤聖羅(24)らを輩出し、芸能界でも注目されているミスコンだ。今回は約250人が応募。前期(東京・大阪・北海道)と後期(東京・名古屋・九州)に分かれ、フォトセッション、ネット生配信、はがき、ネットでの読者投票にてグランプリが選ばれる。約250人の頂点に立った金子は、「ファンの皆様に本当に感謝しています」と喜びのメッセージ。「ミスアクションという冠を手に入れてここからがスタートなので」と気を引き締め、「色々なお仕事にチャレンジしたい」と決意を新たにしている。金子は1989年12月22日生まれ。愛知県出身。身長158センチ。スリーサイズはB89(F)・W57・H83。AKB48の研究生(4期生)を経て、グラビアアイドルとして再スタートした。昨年6月8日付けのブログでは、「元AKBという肩書きに頼るしかない自分がとても嫌いで。。。」「グラビアというお仕事に誇りもある。だから『ミスアクション2017』に挑戦することにしました!」と応募の動機をつづり、「ミスアクション2017の金子智美と胸を張って言えるように」と意気込んでいた。そのほか、準グランプリは東京会場からは斉藤みさき(さいとう・みさき=20)、佐山みさき(さやま=みさき・24)、立川楓(たちかわ・かえで=19)、北海道会場からは須藤美里(すどう・みさと=21)、大阪会場からは徳永彩佳(とくなが・あやか)、特別賞は須田理夏子(すだ・りかこ=14)、寺口智香(てらぐち・ちか=26)、結城ちか(ゆうき・ちか=19)。受賞者は、後期で選ばれたメンバーと共に、ショートムービーに出演予定で、イベントやプロモーション活動に参加する。
2017年01月17日世界をフィールドに活躍する写真家の石川直樹による初の大規模個展石川直樹「この星の光の地図を写す」が、17年2月26日まで茨城県の水戸芸術館現代美術ギャラリーにて開催されている。石川直樹は、日本写真協会新人賞や、講談社出版文化賞などの受賞歴を持つ写真家。22歳で北極点から南極点までを人力で蹴破し、23歳では七大陸最高峰の登頂も達成しており、各地を旅しながら人類学や民俗学などの観点を取り入れた独自のスタイルによる写真作品を発表している。同展では、北極、南極、ヒマラヤ8,000m峰などの極地を撮影した各シリーズを中心に、初期作から最新作までの作品を総合的に紹介。ニュージーランドの原生林を撮影した「THE VOID」や、ポリネシア地域に浮かぶ島々を写した「CORONA」、世界各地の洞窟壁画を巡った「NEW DIMENSION」、日本列島の南北に広がる島々を探索した「ARCHIPELAGO」などの作品が展示される。その他、石川が遠征で使用した装備や、旅先で収集した道具や品物なども展示。初の海外一人旅で訪ねたインドを撮った高校生時代の写真や、熱気球による太平洋横断の挑戦の映像までが展開され、石川の全貌に迫ることのできる機会となっている。さらに、空間構成の一部は、16年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で特別表彰を受賞した日本館出品建築家の一組であるドット・アーキテクツ(dot architects)が担当している。また、17年2月12日には水戸芸術館ACM劇場にて、石川とサウンドデザイナーの森永泰弘が世界各地でそれぞれ撮影・録音した写真と音源を使った初のビジュアル&ディスクジョッキーイベントも行われる予定だ。【イベント情報】石川直樹「この星の光の地図を写す」会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー住所:茨城県水戸市五軒町1-6-8会期:12月17日~17年2月26日時間:9:30~18:00(入場は17:30まで)料金:一般800円、団体600円、中学生以下・65歳以上・障害者手帳保持者は無料休館日:月曜日
2017年01月12日