電力自由化により、私たちにとって身近なものになりつつあるスマートメーター。2020年代にはすべての家庭へ設置されることが予定されています。今回はそんなスマートメーターについて、導入のメリットやデメリットなどを解説していきます。■スマートメーターってどんなもの?スマートメーターは電力の自由化にともなって導入が進められている電力量計測器で、いわゆる電気メーターの1つです。スマートメーターの導入以前には2つのタイプの電気メーターを用いていたのですが、これら従来の電気メーターとスマートメーターにはどのような違いがあるのでしょうか?【従来の電気メーターとの違い】電気メーターの種類の1つに、アナログ式誘導型電力量計があります。機械式でメーター内部に円盤が組み込まれていることが特徴です。電力を使用すると電源からメーター内部にも電力が届き、円盤が回転します。円盤の回転数は電力の使用量と連動しているので、回転数を確認すれば電力の使用量を計測することができます。また、電子式電力量計と呼ばれるタイプもあります。メーター内部に電子回路を組み込んだ電気メーターで、オール電化を採用しているご家庭で多く利用されています。アナログ式のようにコイルや円盤、ギアなどはなく内部がすべて半導体で構成されています。より正確に計測できる、計測した電力使用量を複数表示できる、時間帯ごとの電力使用量を記録できる、といったアナログ式にはないメリットがあります。スマートメーターとは、分かりやすくいえば電子式電力量計に通信機能が付加された電気メーターです。しかしながら、30分単位で使用電力量を計測できるほか、電力会社とネットワークでつながっているため遠隔操作も可能であり、電子式電力量計に比べて格段に充実した機能が備わっているといえます。【HEMSとの違い】HEMS(ヘムス)は、より正確には「ホームエネルギーマネジメントシステム」といいます。HEMSはスマートメーターと仕組みがよく似ているので、ここで2つの違いに触れておきます。HEMSとはご自宅のありとあらゆる電化製品を、ネットワークにつないで管理するシステムです。30分単位で電力の使用量を計測・記録してくれる点はスマートメーターと同じですが、スマートメーターが計測するのは家庭全体の消費電力であるのに対し、HEMSはひとつひとつの電化製品の消費電力を計測することができます。つまり、ご家庭にHEMSを導入すると「ある時間帯にどの電化製品がどれだけの電力を消費していたか」をこまかく知ることができるのです。また、スマートフォンと連動させることにより、エアコンなどのオンオフを遠隔操作で行うことが可能になります。さらにより機能性の高いものでは、それぞれの電化製品を自動制御し、消費電力を一定に保つことができるものもあります。スマートメーターはご家庭と電力会社をつなぐもの、HEMSは電化製品全体のまとめ役、と考えれば理解しやすいかもしれません。将来的には、スマートメーターとHEMSを連動させることが期待されています。たとえば、スマートメーターが電力の使用状況を電力会社に送信し、電力会社はその情報に基づいた最適な電気料金プランを提供します。そして契約している電気料金プランに沿って、HEMSが電化製品の稼働状態を管理していくといったことが可能になるのです。■設置や交換にはどれくらいの費用がかかるの?【導入に費用はかからない】電気メーターは各家庭に備え付けられていることから、使用者のものだと思っている方も多いかもしれません。しかし実は、電気メーターは電力会社が所有しているものです。そのため、スマートメーターを含むすべての電気メーターは無料で設置や交換ができます。ただし、外壁不良などがあったときはスマートメーターの設置や交換の際に、ご自宅の修繕工事などが必要になることがあります。その場合は、工事費用は消費者が負担することになるので注意が必要です。【導入までの流れ】スマートメーターの設置や交換は基本的に、家を建てる、引っ越しをする、電力会社を切り替えるなどのタイミングで行われます。電力会社を切り替える場合は、新たに契約する電力会社に申し込みをした後に地域の電力会社(「一般電気事業者」と呼ばれる、東京電力など各地域の電力会社のこと)が日程を調整のうえ設置や交換を行ってくれます。家を建てたり引っ越しをしたりする予定がなく、引き続き地域の電力会社から電力の供給を受ける場合は、既存の電気メーターが10年の耐用年数を迎えたタイミングでスマートメーターへ切り替えることになります。スマートメーターの導入といっても、電気メーターを変更するだけで電線を引き直すといったことはないので工事は短時間で済みますし、原則として立ち合いの必要もありません。基本的には停電となることもありませんが、場合によっては電源を落として工事をすることもあるため、IT機器などをお持ちの方は事前に確認しておきましょう。■どんなメリットやデメリットがあるの?【メリット1】使用電力量の「見える化」で節電現在使っている電化製品を省エネ性能が高いものに買い替えたり、電化製品の使い方を見直したり、電気の代わりにガスや石油を使う製品に移行したりなど、ご家庭で実践できる節電対策はたくさんあります。しかし、これまでは電力会社から毎月送られてくる使用電力量の変動を見るくらいしか節電対策の効果を知る術がなかったのです。スマートメーターを導入すれば、電力の使用量を数値として確認することができ、より効果的な節電対策が行えるようになります。もちろん、スマートメーターだけではひとつひとつの電化製品の使用電力量まで計測することはできません。しかし、30分単位という比較的短い時間で記録されるのでこまかくチェックしていけば、「どの電化製品の消費電力が大きいか」といったこともある程度把握することができるでしょう。【メリット2】ライフスタイルと電気料金プランの適合30分単位で記録された消費電力のデータを管理・分析していけば、どの時間帯にもっとも多くの電力を消費しているのかが分かります。そのため、夜間が安いプラン、早朝が安いプラン、土日が安いプランなどライフスタイルに合わせて最適な料金プランに変更し、効果的に電気代の節約につなげることが可能です。また、それぞれのご家庭でライフスタイルに適した電気の使い方を考えることは、結果としてピークシフト(電力の使用量がピークとなる時間帯を、別の時間帯や曜日に移行すること)にもつながります。そのため電力の需要と供給のバランスが安定し、停電の発生を最小限に抑えることもできます。【メリット3】人件費の削減従来の電気メーターでは、電力使用量を人の目でチェックする必要がありました。現代で電気をまったく使わないご家庭はほとんど0に等しいので、月に一度検針のために必要になる人件費も莫大なものになります。一方で、使用した電力量が電力会社に自動で送信されるスマートメーターでは検針の必要はありません。将来的には、削減された人件費が電気料金の割引に還元される可能性もあるかもしれませんね。【メリット4】契約変更や手続きの簡略化各家庭のスマートメーターは電力会社とネットワークでつながっているため、遠隔操作が可能です。そのため、契約アンペア数の変更や引っ越しによる契約手続きの際にも、わざわざ電力会社の担当者に出向いてもらう必要はありません。これにより立ち合いなどの手間と時間が短縮され、契約の変更や諸手続きは今よりずっと簡単になります。【メリット5】メーターの精度や耐久性の向上従来の電気メーター、特にコイルやギアなどを用いた機械式のアナログ式誘導型電力量計は、経年劣化により計測の精度が低下することが分かっています。そのため、10年の耐用年数が設けられ、10年ごとにメーターの交換が行われていました。一方でスマートメーターに使われている半導体シリコンは、熱に強く故障率も低いといわれています。そのため、従来の電気メーターよりも耐久性が増し、計測の精度も向上すると考えられます。【デメリット】消費者のプライバシーが侵される危険性現代では日常生活において電気が果たす役割は大きく、こまかな時間帯での消費電力の状況は、家庭内でのライフスタイルに直結するといっても過言ではありません。スマートメーターでは、30分ごとの使用電力量がデータとして逐一電力会社に送信されます。そのため、通信環境や電力会社のデータ管理の方法によっては、個々人が意図しないところで個人情報が外部に漏れたり、プライバシーが侵害されたりする可能性も否定できないのです。この点については国もスマートメーター導入における課題の1つとして認識しており、対策についての協議が進められています。■すべての家庭に設置されるって本当?【スマートメーターの導入は国が進める施策】スマートメーターは、実は設置したい人が設置すればいいというものではありません。スマートメーターの導入は、2014年に国が策定した「エネルギー基本計画」の一部として考えられたものです。2020年代にはすべての家庭に導入されることが予定されており、現在も全国10ヶ所の一般電気事業者によって、各家庭への設置が進められています。【導入の背景】国の施策としてスマートメーターの導入を進める背景には、2011年に起こった東日本大震災の影響があります。地震や津波により福島第一原子力発電所が大きなダメージを受けたことは記憶に新しいかと思いますが、その余波で全国各地のほとんどの原子力発電所は現在運転停止の状態です。これにより電力不足が深刻な問題となっているのです。電力不足を解消するには、電力量の供給を増やすよりも全体的な需要を減らすほうが効率的です。そこでスマートメーターを導入し、消費電力量を可視化することで、個々に節電の意識を高めてもらおうという狙いがあります。また、東日本大震災以降は火力発電への依存が高まっており、電力の供給コストが膨らんでいることも大きな問題となっています。国内の供給電力のうち、化石燃料である天然ガス、石油、石炭を利用した火力発電の割合は約87%(2013年現在)に及びます。一方で、国内でまかなえているエネルギー資源はたった6%であり、発電に必要なエネルギー資源のほとんどは国外からの輸入に依存しているのが現状です。そこで注目されているのが再生可能エネルギーです。代表的なものは風力や太陽光などで、これらは一度資源として利用しても比較的短い時間で再度生み出すことができます。つまり、半永久的に枯渇することがない点で、エネルギー資源として大きなメリットがあるといえます。しかし、これらのエネルギー資源には、天候によって電力の供給が左右されてしまうデメリットもあります。そこで電力の供給量が不安定になった場合でも問題なく電力を届けることができるように、需要と供給のバランスを維持することが重要なポイントになります。国はスマートメーターの導入に加えて、2030年には各家庭にHEMSを導入することも目標として掲げています。これにより、将来的には各家庭の生活状況に沿った、適切な時間帯別の料金プラン提供することができるようになります。消費電力のピーク時間帯を分散させることができれば、電力の需要と供給のバランスの維持が可能になるでしょう。【導入の現状】現在、スマートメーターの導入は全国10社の一般電気事業者によって本格的に進められています。2020年代の導入完了が目標として掲げられていますが、より具体的には東京電力で2020年度末、中部電力と関西電力で2022年度末、沖縄電力で2024年度末、それ以外の6つの電力会社で2023年度末の完了を予定しています。しかしながら、2016年3月時点で東京電力ではすでに約10万件の遅れが出ています。また、電力会社が負担している年間300億円にも上る設置費用について、今後どのように対応していくか、導入完了後に各家庭の個人情報をどのように管理していくか、といった課題も見えてきています。■まとめいかがでしたか?スマートメーターの導入は、今後の私たちの生活に密接に関わってきます。導入によるメリットだけでなく、導入にいたった背景にさまざまな問題があることを知り、ひとりひとりが「限りある資源を大切にしながら、生活の質を向上していく」ことを意識していきましょう。
2017年03月01日毎月の電気料金の支払い方法はいくつかありますが、なんとなく選んでいる人も多いのではないでしょうか。実は電気料金の支払いは、方法を選ぶことで今よりも安く抑えられる可能性があります。そこで今回は、どういう場合にどのような支払い方法がお得なのかについて詳しくご紹介していきましょう。■電気料金の支払い方法を見直すメリット電気料金などの公共料金の支払いは毎月あるため、月々の支払い額がたった10円違うだけでも、その状態が1年間続くと120円の差になります。何年も払い続けることを考えれば、「塵も積もれば山となる」の言葉通りそれなりの額を節約できることになるのです。公共料金の中でも電気料金は支払い額が大きくなりがちですから、できる限り安くなる方法を選びたいものです。また、電気料金には支払い期日が定められていて、遅れるとペナルティが課せられるため、より確実に期限内に支払うことができる支払い方法を選ぶのが得策と言えます。電力自由化の前から存在する大手電力会社10社を例として説明すると、支払い期限は検針日の翌日から30日目となっており、支払い期限を過ぎると年利10%の延滞利息が請求されてしまいます。これは1日あたりに直すと約0.03%にあたる数字です。電力会社によっては期限から10日間に限り延滞利息を猶予してくれるところもありますが、いずれにしても毎月欠かさず期日までに支払うというのが節約するための鉄則と言えるでしょう。ちなみに大手10社のうち、例外として中国電力は現在早遅収料金制度となっていますが、平成29年4月から他の電力会社と同様の延滞利息制度に移行する予定とされています。早遅収料金制度では、検針日の翌日から20日間を早収期間としてその期間の支払いには早収料金が適用され、その後の支払いには早収料金に3%を加えた額が適用されます。このようにうっかり支払い期限を過ぎてしまうと、お金を余分に支払わなければなりません。確実に支払うためにも、支払いの手間が少ない方法を選ぶとよいでしょう。支払い方法の変更は少し時間がかかる場合もありますが、一般的には簡単な手続きだけでできます。詳しくは後半にご紹介します。■電気料金の支払い方法は3つ大手電力会社10社の電気料金の支払い方法は、振込用紙による支払い、口座振替、クレジットカードの3種類に分けられます。【振込用紙による支払い】毎月所定の振込用紙が送られてくるので、それを使って銀行やコンビニなどで支払います。支払いができるコンビニは振込用紙の裏面に記載されています。バーコード付きの振込用紙であれば郵便局でも支払いが可能であり、コンビニの場合は土日祝日も含めていつでも支払うことができます。なお、手数料は無料です。ただし、振込用紙による支払いの場合は支払い期日までに支払いに行かなければならず、万が一遅れると振込用紙が使えなくなってしまう場合がある他、延滞利息が加算されたり、送電が止められてしまったりするので注意が必要です。【口座振替】あらかじめ指定した預金口座から、電気料金が毎月自動的に引き落とされます。口座の残金に注意していれば、支払いをうっかり忘れてしまう恐れがなく安心です。また、電力会社によっては口座振替割引サービスがあるため節約になります。【クレジットカード】クレジットカード会社が電気料金を立て替えて支払い、その分がカード利用代金として後から請求されます。こちらも口座振替と同様に、うっかり支払いを忘れる心配がないという利点があります。また、クレジットカードによっては利用金額に応じてポイントが貯まり、そのポイントをギフト券や各種景品の他、マイルや電子マネーなどに交換できる場合もありとてもお得です。大手電力会社10社で電気料金の支払いに使えるカードは、三井住友VISAカード、JCBカード、DCカード、セゾンカードなどをはじめ、各社十数種類から二十数種類あるため、多くの選択肢の中から自分に合ったカードを選ぶことができます。クレジットカードをこれから作る場合や、クレジットカードを複数持っている場合には、還元率の高いものやポイントが貯まりやすいものを選ぶとよいでしょう。また、電気料金に直接関わる特典がなくても、「普段行くスーパーの割引券がもらえる」「よく使うインターネットショッピングサイトでポイントがよく貯まる」など、自分のライフスタイルに合ったカードを選ぶというのもひとつの賢い方法と言えます。以上3つの支払い方法のほかに、一時的なクレジットカード決済が可能な電力会社もあります。例えば関西電力では、振込用紙を失くしたり、振込用紙の支払い期限が過ぎてしまっていたりする場合に、一時的にクレジットカードで支払うことができる「ワンショットクレジットカード決済」というサービスが用意されています。これは、関西電力のウェブサイトにある「ワンショットクレジットカード決済専用フォーム」から支払うものであり、振込用紙に記載されている11桁と4桁の数字が必要になります。振込用紙を失くしてしまって数字がわからない場合には、関西電力に電話で問い合わせると発行してくれます。この手続きをする際に、クレジットカードによる支払いへの変更手続きも同時に行うことができます。東京電力でも、「クレジットカード一時払い」というサービスを提供しています。このサービスは、カスタマーセンターに電話をして手続きを行います。クレジットカード情報の登録は、携帯電話のSMS(ショートメールサービス)に送られてくる受付画面のURLにアクセスして入力する方法と、電話の自動音声ガイダンスに従って入力する方法があります。このサービスを利用すると、次回以降も登録したクレジットカードから支払うことになります。なお、電力自由化後の新規電気事業者の場合は、クレジットカード払い一択のところが多くなっています。■自分にとって一番お得な支払い方法の選び方では、どの支払い方法が一番お得なのでしょうか。まず押さえておきたいのが、振込用紙による支払いには、特に大きなメリットがないというポイントです。それどころか、先述のように支払いをうっかり忘れてしまうと電気料金に延滞利息が加算されてしまうというリスクがあります。もともとの支払い額が大きい場合には、延滞利息による額も大きくなってしまうため特に注意が必要です。つまり、お得な支払い方法は口座振替かクレジットカード決済のどちらかということになります。次に、口座振替とクレジットカード決済についてそれぞれ見てみましょう。口座振替のメリットとしてチェックしておきたいのは口座振替割引です。大手電力会社10社の中では、北海道電力、東北電力、沖縄電力を除く7社で提供されているサービスであり、口座振替による支払いを選択すると毎月54円の口座振替割引が適用されます。指定口座にお金が入っておらず引き落とせなかった場合には適用されないため、残高には注意しておく必要がありますが、支払いを忘れる心配が少ないばかりでなく、1年で合計648円も安くなるというのは、節約の面でも良い方法だと言えるでしょう。一方クレジットカードには、利用額に応じてポイントが貯まるものが多くあります。ポイントの貯まりやすさはカードによってさまざまであり、100円につき1ポイントが加算されるものを還元率1%と表現しますが、還元率は大体0.5%~1.5%が一般的です。ポイント5倍キャンペーンがあったり、公共料金の支払い手続きをすると年会費が無料になったりといろいろな特典が付いているものも多いので、カードの選び方も節約に大きく関わってくると言えます。以上の情報から考えると、口座振替割引がない電力会社の場合はクレジットカード支払いが良いでしょう。口座振替割引がある場合は口座振替を選ぶと割引額54円分安くなり、クレジットカード支払いでは電気料金額にカードの還元率をかけた分がポイントとして返ってくるということになります。つまり、口座振替とクレジットカードのどちらがお得かは、月々の電気料金額とカードの還元率によって異なるというわけです。以下で詳しく見てみましょう。【クレジットカードの還元率が0.5%の場合】例えば電気料金が10,000円だとするとポイントは10,000×0.005=50ポイントとなり、口座振替割引の方がお得です。電気料金が10,800円以上であれば54ポイント以上貯まることになるので、クレジットカード支払いを選んだほうが節約できるということになります。【クレジットカードの還元率が1%の場合】54ポイント以上貯まるのは、電気料金が5,400円以上のときです。単身世帯の場合や、少人数世帯であまり電気を使わない場合などはこれを下回る場合もあるかもしれません。ただし、電気料金は季節によって大きく変動します。ひと月の平均だけを見て決めるのではなく、年単位で電気料金を把握し、クレジットカードの還元率と照らし合わせて考えるとより確実にお得な支払い方法を選ぶことができるでしょう。■支払い方法の変更手続きをするには【東京電力の場合】口座振替への変更は、銀行、郵便局、東京電力の事業所にある窓口で受け付けています。手続きに必要なものは、お客さま番号、銀行や郵便局への届け印、預貯金通帳です。お客さま番号は「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」または「電気料金領収証」に記載されています。クレジットカード支払いへの変更は、インターネット申し込み、申込用紙の郵送、事業所の窓口での手続きの3つの方法があります。インターネット申し込みが最も簡単で、電気の契約情報とクレジットカード情報を登録すれば大抵の場合翌月の支払いから切り替えが可能です。郵送の場合は、申込用紙をホームページから取り寄せ、記入、捺印して、返送します。また、事業所の窓口に直接出向いて手続きする方法もあります。【関西電力の場合】口座振替への変更は、インターネット上での手続きが早くて簡単です。用意するのはお客さま番号、キャッシュカードの暗証番号、預貯金通帳などで、数分で完了します。申込用紙をダウンロードしたり取り寄せたりして郵送する方法もありますが、申し込み完了まで1~2か月かかります。インターネットバンキングを契約している場合はインターネットバンキングのページから直接金融機関に申し込むこともできます。クレジットカード支払いへの変更も、お客さま番号と利用可能なクレジットカードを用意して、インターネット上で手続きするのが最も簡単です。口座振替の申し込みと同様に郵送での手続きもできますが、1~2週間かかってしまいます。■支払い期限を過ぎてしまったときの対処法万が一、電気料金の支払い期限を過ぎてしまうとどうなるのでしょうか。東京電力をはじめとした大手電力会社の多くは、支払い期限は検針日の翌日から30日後に設定されており、支払い期限の10日後までは延滞利息がつかないことは既に紹介しました。それを過ぎると年率10%の延滞利息が加算され、20日後(検針日の翌日から50日後)までに支払わない場合は、事前に通知があった上で送電が止められてしまいます。払い忘れに気づいたら、とにかくできるだけ早く支払うのが得策です。期限が切れてすぐの場合には、コンビニなどで振込用紙がそのまま使える可能性もあるため、支払いを忘れていたことに気づいたらまずはできるだけ早く振り込みに行ってみることをおすすめします。また、振込用紙が使えない場合や失くしてしてしまって手元にない場合などは、電力会社に連絡して振込用紙を再発行してもらうこともできます。支払い期限後10日以内に支払いが完了すれば、特に何の問題もなくそれまで通りに電気が使用できます。支払い期限後10日以降になってしまった場合には、延滞利息を支払う必要性が生じます。延滞利息分は通常、次回の請求時に加算されることになっています。電話での問い合わせや督促状などで電力会社から指示があった場合などを除き、検針時の請求額をそのまま支払います。また、東京電力の場合は最寄りの事業所の窓口で料金を支払うこともできます。ついでに支払い方法変更手続きもできるため、振込用紙による支払いをしている場合には、払い忘れを繰り返さないためにもこの機会に支払い方法を変更してしまうのも良いでしょう。電力自由化後に誕生した新規の電気事業者と契約している場合は、先にも述べたように支払い方法はクレジットカード決済のみの場合が多いため延滞の心配は少ないでしょう。しかし、大手電力会社には最終保障供給の義務があるので延滞しても解約されてしまう恐れはありませんが、新規事業者の場合は電気が一時的にストップするだけでなく、解約となってしまう場合もあります。■まとめ電気料金の支払いは毎月のことなので、ほんの少しの節約でも何年か後には大きな差となります。支払い方法の検討や変更手続きはどうしても行う必要があることではないため、ついつい後回しにしてしまいがちです。しかし、一度手続きをするだけでその後ずっと節約できる上、手続きをするのが早ければ早いほどお得です。ぜひ一度、電気料金の支払い方法を見直してみてください。
2017年03月01日新電力(PPS)とは、電力自由化により電気の小売業に新規参入した電力会社のことです。私たちの生活に大きなメリットを生む可能性もある新電力(PPS)。今回はそんな新電力について、既存の大手電力会社と比較しながら理解を深めていきましょう。■電力会社の種類【一般電気事業者】一般電気事業者とは、電力の小売自由化以前から各家庭に電力を供給している地域の電力会社のことです。北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10社があります。【特定規模電気事業者(新電力、PPS)】2016年4月に一般家庭や個人商店なども含め、電力の小売りが全面的に自由化されました。これにともない、新しく電力会社となった電気事業者のことを特定規模電気事業者、または、新電力やPPSといいます。特定規模電気事業者と名乗るには、1.資源エネルギー庁へ「特定規模電気事業開始届出書」を提出する2.「電力広域的運営推進機関」へ加入するという2つの条件を満たす必要があります。とはいえ、特定規模電気事業開始届出書を提出する際に、資源エネルギー庁の認可を得る必要はありません。また、電力広域的運営推進機関とは、消費者が安定して電力の供給を受けることができるように電力供給のバランスを調整する役割を担う機関です。つまり、電力の小売業をはじめるのに電気事業の実績などは必要なく、言い方を変えればこの2つの条件さえ満たせば、誰でも電気の小売事業者になれるともいえます。現在、特定規模電気事業者として電気事業に参入している企業も、通信会社やガス会社、石油会社、自動車会社、商社など、多岐にわたります。【小売電気事業者】電力会社のことを小売電気事業者という場合もありますが、これは電気小売業を行っているすべての電力会社の総称です。そのため特定規模電気事業者はもちろん、これまで各地域の電力供給を担ってきた一般電気事業者も含まれます。より厳密にいえば、一般電気事業者のすべての部門が小売電気事業者に含まれるわけではありません。電気事業は大きく、発電部門・送配電部門・小売部門の3つに分けられますが、全国10社の一般電気事業者はこれまで3つの部門を一手に引き受けていました。しかし電力自由化後は10社すべてにおいて、2020年をめどに3部門がひとつひとつの事業会社として分割されます。つまり、今後1つの会社として分離する一般電気事業者の小売部門と、新たに電気事業に参入する特定規模電気事業者を合わせて「小売電気事業者」と呼ぶことになります。■新電力(PPS)とは?大手電力会社との違いPPSとは特定規模電気事業者のことで、「PowerProducerandSupplier」と英語で表したときの略称からきています。最近では既存の大手電力会社(一般電気事業者)と区別する意味で新電力と呼ばれることが増えており、新電力の名称のほうがなじみのある方も多いことでしょう。では、新電力と大手電力会社にはどのような違いがあり、どちらを選ぶかによって消費者にはどういったメリットがあるのでしょうか?以下で具体的に見ていきましょう。【発電設備】新電力と大手電力会社には、主に2つの大きな違いがあります。その1つが発電設備の違いです。電気事業の中でも発電部門に関しては、小売自由化以前からすでに自由化がはじまっていました。そのため大手電力会社以外の企業も自由に電気を作ることができていたのですが、新電力の中には自社で発電設備を持たないところも多くあります。自社に発電設備を抱えていない企業が電気事業を展開するには、大手電力会社や発電設備を保有している他の企業から電気を買い取って販売する方法があります。しかし、「大手電力会社から新電力に切り替えれば、電気料金が安くなる」と聞いたことがある方も多いことでしょう。他の電力会社から電力を買い取りつつ電気料金も安くするとすれば、その電気事業者に利益は生まれるのでしょうか?結論からいえば、発電設備を保有していない企業が電気事業を行っても、利益を得ることができます。その仕組みを理解するにはまず、電気の特性を知っておく必要があります。電気はたとえばダムに溜まった水のように、どこか1ヶ所に集めて溜めておくといったことができません。そのため発電しても、使われなければムダになってしまうのです。この使われずに余ってしまった電力のことを、余剰電力といいます。余剰電力は需要がない限り捨てられてしまうも同然なので、通常の電力よりも安い価格で購入することができます。新電力は大手電力会社などから余剰電力として電力を安く仕入れることでコストを抑え、利益を得ているのです。加えて自社に発電設備がないために、設備にかかる維持費などのコストも削減できます。そのため、より低価格で消費者に電力を提供することができます。一方で大手電力会社は、原子力や火力、水力を利用した、新電力にはない大規模な発電設備を自社で保有しているのが特徴です。現在、原子力発電所のほとんどは運転を停止していますが、その分の電力の多くは火力発電で補っています。そのため、日々大きな電力を必要とする企業や工場に対しても高電圧で十分な電力を供給することができますし、一般家庭に対しても常に安定的な供給が見込めます。その代わり、発電に必要な燃料費や設備の維持費といったコストも大きくなります。【送配電線の有無】2つ目の違いは、自社で送配電線を所有しているかどうかの違いです。電気事業のうち、発電部門と小売部門は自由化となっていますが、送配電部門は引き続き大手電力会社が担うことになっています。新電力が自社で発電した電力を供給する場合も、大手電力会社が所有する既存の送配電線を借りて各家庭へ電力を届けることになります。いくら発電力があっても、消費者のもとに届かなければ電気を使うことはできません。そのため、電力の安定供給を確保するという意味で送配電部門は非常に大きな役割を担います。言い方を変えれば、送配電部門を引き続き大手電力会社が管理してくれることで、私たち消費者は新電力からであっても安定して電力を受け取ることができるのです。【電力の質や信頼性は?】前述の通り、契約する電力会社が新電力か大手電力会社かにかかわらず、すべての電力は同じ既存の送配電線を通って消費者のもとに届けられます。また、契約した電力会社が十分な電力を確保できなかった場合は、大手電力会社が不足分を補うシステムが整えられています。そのため、選択する電力会社によって電力の質や信頼性が低下することはありません。■失敗しない電力会社選び5つのポイント新電力(PPS)と大手電力会社(一般電気事業者)では、このように電力を供給する仕組みに大きな違いがあります。そのため、両者の違いも把握したうえで、今より生活の質が向上するような電力会社を選ぶことが重要です。私たち消費者にとって新電力に乗り換える最大のメリットだといえるのは、電気料金が安くなる可能性が高いことです。電気料金は生活費に直接関わってくるものであり、もちろん価格が安ければそれに越したことありません。しかし、価格だけで安易に切り替えると後々後悔することも。気になっている部分があればクリアにし、すべてに納得したうえで契約するようにしましょう。以下に、電力会社を選ぶ際に比較したい5つのポイントをまとめています。切り替えを検討する際はぜひ参考にしてみてください。【ポイント1】基本料金で選ぶ電気料金は通常、基本料金と従量制料金を基本とし、これに燃料費調整が加わった金額が請求されます。従量制料金と燃料費調整の金額は発電にともなうコストが関係しているため、新電力と大手電力会社で大きな差はありません。しかし、基本料金の場合は選択する新電力によっては、現在契約している大手電力会社よりも大幅な値下げとなる場合があります。電力自由化以前は、たった10社の大手電力会社のみで国内すべての電力供給をまかなっていました。そのためそれぞれの大手電力会社が抱える顧客数は非常に多く、しかも広い地域に分散しています。また前述の通り、大規模な発電設備を維持していく必要もあります。そのため、人件費や設備費といったコストがかかり、必然的に基本料金も高くなります。一方で新電力の場合は、発電設備にかかる費用はありません。自社で発電設備を保有している場合も、大手電力会社に比べればずっと小さなコストで済みます。加えて、大手電力会社と比べると自社で対応できる顧客数・地域が限定されるため、人件費も最小限に抑えることができます。このような理由から、大手電力会社よりも基本料金を低く設定している新電力が多くあります。【ポイント2】電気料金プランで選ぶ前述した従量制料金について、もう少し詳しく説明しましょう。従量制料金とは、1kWh当たりの電力量の単価で電気料金を計算する料金制度です。電力会社との契約が1kWh当たり25円だとすると、ある月に200kWhの電力を使用した場合は、その月の電気料金は5,000円ということになります。先ほどもご説明した通り、1kWh当たりの単価そのものが大きく変わることはあまりありません。しかし、各新電力は独自の電気料金プランを提供しており、いくつかの時間帯ごとに区切ってそれぞれに異なる単価を設定しています。つまり、1日で平均すると単価が変わることはなくても、ある時間帯に限っていえば単価そのものを安く抑えることができます。まずは1日のうちでもっとも電力を消費している時間帯を把握し、その時間帯において電力量単価が低く設定されている料金プランがないか探してみましょう。【ポイント3】セット割で選ぶセット割とは、現在契約しているガス会社や携帯会社、ネット会社などと同じ会社から電力の供給を受けることにより、それらと電気料金トータルの金額から割引を受けることができるサービスです。基本料金や電気料金プランが今よりも安い電力会社であれば、セット割も加えることで大きな減額が見込めるでしょう。また、基本料金や電気料金プランではそれほど安くならない場合でも、生活費としてのトータルの支出で見るとおトクになる場合があります。しかし、電力以外の契約期間も関わってくる場合があり、自分の好きなタイミングで電力会社を切り替えられなくなる可能性には注意する必要があります。契約を結ぶ前に、それぞれの契約期間と解約金や違約金の発生の有無などをしっかりと確認しておくと安心です。【ポイント4】電気事業の実績で選ぶ前述した通り、電力自由化後も電力の安定供給を確保するシステムが整えられているため、選択する電力会社によって電力の質や信頼性が変わることはありません。もちろん、自分が契約している電力会社だけ停電が頻繁に起こるなどといったこともありません。とはいえ、万が一予期せぬトラブルが起こった場合には、やはり電気事業者としての経験とノウハウを持っている大手電力会社のほうが迅速かつ適切に対応してくれることが予想されます。安心できることを最優先し、大手電力会社と契約することも1つの選択肢ではあるといえるでしょう。また、一般家庭に対しても電力の小売りが自由化されたのは2016年4月以降ですが、企業や工場などに対してはそれ以前から自由化が進められていました。そのため、新電力の中にも電力の販売実績を持つ企業があります。届け出を出しているだけで未だ電気事業に着手していないという企業も少なからずあるので、「名前も聞いたことがない電力会社と契約するのは心配」という方は電気事業の実績を確認してみるとよいでしょう。【ポイント5】発電方法で選ぶセット割と並んで電力自由化ならではのメリットといえるのが、どのような方法を用いて発電している電力を購入するか消費者側が自由に選択できることです。発電設備を保有している新電力には、環境にやさしい再生可能エネルギーを資源としているところが多くあります。エコへの関心が高い方は、そのような視点で電力会社を選ぶことも可能です。■電気料金プランの比較サイトを有効に活用しよう電力自由化により、現在、数百通りもの電気料金プランが存在するといわれています。ここまで5つの選び方のポイントをご紹介してきましたが、これらをひとつひとつの電力会社と照らし合わせ、その中から自分に最適なプランを選ぶのは、時間も労力も必要とする大変な作業になるでしょう。そこでおすすめしたいのが、電気料金プランの比較サイトの活用です。現在の電力の使用状況、契約内容などいくつかの項目を記入するだけで、自分に合った電気料金プランを提示してくれます。ぜひ一度試してみてください。■まとめいかがでしたか?ここまで、新電力(PPS)と大手電力会社(一般電気事業者)の違いや、電力会社を選ぶ際のポイントなどについて解説してきました。2つの電力会社の違いを把握していると、より自分に合った電力会社や電気料金プランを探しやすくなります。ぜひ参考にしてみてください。
2017年03月01日日々の暮らしに欠かせない電気。「月々の電気代はそれなりにかさむけれど、電気料金を節約するためには電気を使わないようにするしかない」と思い込んでいませんか?しかし、実は電気料金プランを見直すだけで、電気代を安く済ませられるかもしれません。そこで今回は、電気料金プランの見直し方などについてご紹介していきます。■まずは契約アンペアをチェックして節約電気料金プランの見直しと言っても、どこから手をつけるべきかわからない人も多いのではないでしょうか?最も簡単にチェックできるものとしては、「契約アンペア」が挙げられます。契約アンペアとは、同時に使用できる電気の量の上限を定めたものです。アンペア数によって基本料金が異なるため、契約アンペアを変更することで電気料金を節約できる可能性があるのです。そもそも、電気料金はどのように計算されるのでしょうか?例えば東京電力の場合、以下の式で電気料金が計算されています。《電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金》上記の電力量料金と再生可能エネルギー発電促進賦課金は、電気の使用量に応じて課金されるため、この部分を節約するためには節電をする必要があります。そこで注目したいのが、契約アンペアによって金額が異なる基本料金です。例えば、東京電力の一般家庭向けプラン「従量電灯B」では、以下のように電力量料金が3段階になっています。・120kWhまで…1kWhあたり12.52円・120kWh~300kWhまで…26.00円・300kWh超…30.02円また、基本料金に関しては以下のように設定されています。・10A…280.80円・15A…421.20円・20A…561.60円・30A…842.40円・40A…1,123.20円・50A…1,404.00円・60A…1,684.80円先ほど述べた通り電力量料金は電気の使用量によって決まるので、同じだけ電気を使用した場合には、40Aから30Aに変更することで月々280円を節約できる計算になるのです。ただし、契約アンペアの見直しはすべての人が行えるわけではありません。実は、電気料金にはアンペア料金制と最低料金制の大まかに分けて2つの料金体系があり、電力会社によってどちらのシステムを採用しているのかが異なります。契約アンペア制では、東京電力の例で見たように契約アンペア数ごとに基本料金が定められており、さらに電気使用量に応じて課金されます。北海道電力、東北電力、北陸電力、東京電力、中部電力、九州電力などはこの契約アンペア制を採用しています。契約アンペアの変更ができるのは、こちらの契約アンペア制を採用している電気事業者と契約している場合です。それに対して最低料金制は基本料金が無く、ある一定の量までは一律の最低料金が定められており、それ以上は使用量に応じて課金されます。例えば関西電力では、一般家庭用の「従量電灯A」というプランの場合、以下のように料金が設定されています。・15kWhまで…一律373.73円・15kWh~120kWhまで…1kWhあたり22.83円・120kWh~300kWhまで…29.26円・300kWh超…33.32円このシステムを採用している電力会社としては、関西電力のほかに中国電力、四国電力、沖縄電力などが挙げられます。これらの電力会社を利用している場合には、契約アンペアによる料金の差は無いので、ライフスタイルに合ったお得な料金プランを検討してみると良いでしょう。■契約アンペアを見直すときのポイントまずは、現在契約しているアンペア数を確認しましょう。玄関や洗面所などにある分電盤を見ると、ブレーカーが色分けされていたり、数字が書いてあったりします。色分けは電力会社によって異なるため、わからない場合は各電力会社のウェブサイトなどで調べましょう。また、毎月の電気使用量のお知らせにも記載されています。次に契約アンペア数を見直しますが、ただやみくもに下げればよいというわけではありません。エアコンや照明、テレビ、電子レンジ、掃除機、洗濯機、ヘアドライヤーなど家の中には電化製品がたくさんありますが、これらを一度に使おうとして契約アンペア数以上の電流が同時に流れると、ブレーカーが落ちる仕組みになっています。ブレーカーが落ちても、スイッチひとつで回復する場合が多いですが、あまり繰り返すとブレーカー自体がうまく作動しなくなる恐れがあるのでとても危険です。そのため、同時に使う電気の量を見定めて、必要な分がギリギリ収まるアンペア数を選ぶのが安全に節約をするコツです。同時に使用する電気の量は、1年のうちで一番電気の消費量が多いときを基準にして考えるとよいでしょう。月々の電気料金を比べてみた場合、どの季節に一番多く支払っているでしょうか?一般的に春や秋の電気消費量は少なく、夏と冬に多く消費すると言われています。特に冬は、日が短いことから照明をつけている時間が長かったり、電気ストーブや電気毛布などの暖房器具を使ったり、長袖や厚手の服で洗濯物が増えることから洗濯回数が増えたり、気温が低くて洗濯物が乾きにくいため洗濯乾燥機を使ったりと、電気消費量が増えやすい傾向にあります。一方、夏場もエアコンによる電気消費量が多く、夏の需要全体のおよそ半分を占めると言われています。また、東京電力エナジーパートナーによると、1日の電気消費量をグラフにしてみたときに、夏と冬では電気需要のカーブが異なるとされています。夏は日中にのみエアコンをつけている場合が多いため、昼夜の電気消費量の差が大きくなり、ピーク時の電気消費量は冬に比べて多くなります。それに対して冬は起きて活動を始める朝と、日が暮れて暗く寒くなる夕方の2つのピークがあり、全体的に緩やかなカーブを描きます。電気の使い方は家によってさまざまですが、契約アンペア数を考えるときに重要なのは「一度にどれくらいの電気を使うか」というポイントなので、ピーク時に何アンペアが必要になるのかを考えるとよいでしょう。では、具体的にどんな電化製品がどれくらいの電気を必要とするのでしょうか?まずは、家の中にあるさまざまな電化製品のアンペア数がどれくらいなのかを把握しましょう。アンペアとは、電気の流れる量を表す単位のことで一般的にはAと表します。電化製品の電気消費量というと消費電力(W)が思い浮かぶ人が多いと思いますが、「電力(W)=電圧(V)×電流(A)」という式に当てはめることで、ワット数からアンペア数を計算することができます。日本の電圧は全国一律100Vなので、例えば1,000Wの掃除機と1,500Wの電子レンジの場合は、以下の式でアンペア数を導き出せます。・1,000Wの掃除機のアンペア数…1,000(W)÷100(V)=10A・1,500Wの電子レンジのアンペア数…1,500(W)÷100(V)=15A東京電力エナジーパートナーによる主な電化製品のアンペア数の目安は、以下の通りとなっています。・掃除機(強)…10A・450リットルクラスの冷蔵庫…2.5A・電子レンジ…15A・ドラム式洗濯乾燥機の乾燥時…13A・IHジャー炊飯器…13A・プラズマ42型テレビ…4.9Aただし、例えばインバータエアコンは暖房使用時の稼働中は6.6Aですが、立ち上がり時などは一時的に20A前後になるなど、使用中に変動がある機器も多いため注意が必要です。さて、これらの電化製品を常に使っているものと一時的に使うものに分けて考えます。例えば、冷蔵庫(2.5A)や照明(1A)、エアコン(6.6A)などを大体いつも使用しているとすると、常時10.1Aは必要だということになります。その上で、一日の生活を思い浮かべてみて、「食器洗浄機(13A)でお皿を洗う一方で洗濯機(13A)を回しながら掃除機(10A)をかける」という場面がある場合、さらに追加で39Aが必要となり総アンペア数は「10.1A+30A=49.1A」となるため、契約アンペアの目安は50Aとなります。一方、一度に使うのはせいぜい「炊飯器(13A)でご飯を炊きながら電子レンジ(15A)でおかずを温める」くらいだとすると、追加で必要なアンペア数は28Aとなり、総アンペア数(10.1A+28A=38.1A)から判断すると契約アンペアは40Aあれば足りることになります。このように、アンペア数の合計が一番大きくなる場合を想定して、現在契約しているアンペア数より一段階下げられそうであれば、その分の基本料金を節約することができるのです。もし、現状ではアンペア数を変更できないというときには、ほんの少しライフスタイルを変えてみてはいかがでしょうか。多くの電気を消費する電化製品を同時に使わないように、食器洗浄機や洗濯乾燥機などは、タイマー機能を使って稼働時間をずらせばアンペア数のピークを抑えることができます。電化製品の機能をフルに使って賢く節約しましょう。■安い時間帯がある電気料金プランで節約契約アンペア制でない場合や、契約アンペアの見直しを済ませてもっと節約をしたい場合には、電気料金プランの変更を検討してみましょう。例えば、時間帯によって電気料金が変わるプランは、複数の電力会社が提供しています。当たり前のことですが、電気の消費は多くの人が活動している昼間に集中しています。一方、発電所はこまめに発電量を調整することができないため、夜間は電気が余りがちになります。そんな電力会社の事情もあり、夜間に電気料金を安く設定したプランが多く見られるのです。夜間以外にも、休日や春・秋など、オフピークに電気料金が安くなるプランは多くの電力会社で用意されているため、ライフスタイルと照らし合わせて検討してみてもよいかもしれません。例えば、以下のようなプランが見られます。【関西電力の「時間帯別電灯」】昼間の電気料金が少し割高になる代わりに、23時から7時の間の電気料金を安く設定しています。関西電力の通常のプラン「従量電灯A」では第2段階(120kWhから300kWhまで)は29.26円ですが、「時間帯別電灯」では日中の料金が31.66円、夜間は13.10円です。電気給湯器を使用している場合はお風呂も夜間に入ったり、洗濯乾燥機や食器洗浄乾燥機などをタイマーで夜間に使ったりすることで節約が期待できます。【東京電力の「夜トク」】夜間の割安になる時間帯が23時から7時と短い「夜トク8」と、21時から9時と長い「夜トク12」があり、夜間の料金がそれぞれ20.78円、22.55円となっています。■自分に合ったお得なプランで節電時間帯別のほかにもお得なプランはあります。特にオール電化の住宅に住んでいる場合には、電気使用量が多い人向けのプランに切り替えた方がお得かもしれません。一般的なプランでは、電気料金は使用量が増えるほど1kWhあたりの値段が高くなります。すると、オール電化住宅などで使用量が多い場合には、電気料金は割高になってしまいます。それに対して、オール電化用のプランはどんなに使っても1kWhあたりの電気料金は変わりません。例えば、以下のようなプランが選択肢として挙げられます。【東京電力の「スマートライフプラン」】1時から6時までの夜間は17.46円、それ以外の昼間は25.33円で固定となっています。夜間蓄熱式機器などを使用したり、タイマー機能で洗濯や食器洗浄を夜に行ったりすれば、効率よく節約することができます。【九州電力の「電化でナイト・セレクト」】昼間と夜間に固定料金が設定されており、夜間10時間が13.02円と割安になるプランです。夜間時間帯を21時~7時、22時~8時、23時~9時から選ぶことができ、夜遅くまで起きている人や朝に家事をする人など、さまざまな生活スタイルに対応しています。また、昼間の電気料金は夏と冬の平日が26.40円、休日が20.88円、春と秋は平日が23.56円、休日が17.55円と平日より休日が安く、夏と冬よりも春と秋に安くなっており、電力需要の少ない時間に電気を使うことで節約ができるようになっています。ほかにも、以下のようにそれぞれの土地の事情に寄り添ったプランが用意されている場合もあります。また、ライフサポートと電気料金がセットになっているプランも登場しています。【北海道電力の「融雪用電力A~D」や東北電力の「よりそうCスノー」など】道路の融雪設備を使用する人向けのプランであり、毎年3か月あまりの間のみ決められた時間に電気を使うことができます。【中部電力の「暮らしサポートセット」】水回りや鍵のトラブルにすぐ対応してくれるサービスや、さまざまな電話相談サービス、ハウスクリーニングの割引などが、電気の基本料金プラス300円で受けられます。注意すべきなのは、電力小売全面自由化した2016年4月を境に、電気料金プランを変更した電力会社が多いことです。それにともなって、今までにあったプランに新規に加入することができなくなっている場合があります。一方で、新しい料金プランができているところもあるので、今まで知らなかったお得なプランが見つかるかもしれません。一度詳しく調べてみることをおすすめします。ここでは紹介しきれませんでしたが、主要電力会社以外にもガス会社や携帯電話会社など新規の電気事業者は多数あり、それぞれさまざまな料金プランやサービスを提供しています。既に集めているポイントがさらに貯まったり、支払いがセットで割引になったりと、自分に合ったプランが見つかる可能性があるので、馴染みの会社が電気事業を始めていたらどんな料金プランがあるのか調べてみましょう。■まとめいかがでしたか?電気料金の節約というと照明をこまめに消したり、エアコンの設定温度を変えたりといった「節電」にばかり目が行きがちですが、電気料金プランを変えるだけでも安く抑えることができる場合があります。電力自由化で選択肢の幅が広がり、これまでよりさらにいろいろな料金プランやサービスが出てきているので、ぜひ一度、調べてみてください。
2017年03月01日一人暮らしを始めるにあたって、一番気になるのはやはり生活費のこと。毎月、家賃の他に食費や光熱費、交際費など様々なことにお金がかかります。また、学生や社会人など、職業などによってもお金の使い方は異なるでしょう。そこで今回は、学生と社会人、それぞれにかかる一人暮らしの生活費をご紹介します。■家賃の目安は?立地や間取り、アパートかマンションかによってどれくらい違う?一人暮らしにおいてもっともお金がかかるのが家賃です。間取りや条件によって家賃はまったく異なるので、条件ごとの家賃を把握し、自分に合った部屋を見つけることが大切です。家賃の目安は、一般的には月収の3分の1と言われています。この時の「月収」とは手取り額のことを指しているので、月収18万円の人は14〜15万円が手取りとなります。具体的な収入と家賃の金額としては以下のようなイメージです。・月収15万円以下…家賃4〜5万円・月収15〜20万円…家賃5〜6万円・月収20〜30万円…家賃6〜8万円・月収30万円以上…家賃8〜10万円また、アパートとマンション、間取りや立地によってどのくらい値段が変わるのでしょうか。以下を参考に、自身のこだわりポイントと予算を検討してみましょう。【アパートとマンションの差額】一人暮らしの場合、住む物件はアパートかマンションの二択から選ぶことがほとんどでしょう。両者の違いは、建物の構造。アパートは・木造・プレハブ・造軽量鉄骨造のものマンションは・鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)・鉄筋コンクリート造(RC)・鉄骨造(ALC)のものを指します。一般的にマンションの方が頑丈なつくりになっていて、5階建以上の場合は必ずエレベータが付いています。防音効果もマンションの方が高いので、同じエリアや同じ間取り、同じ築年数であっても、マンションの方が家賃は1万円ほど高くなります。【間取りによる家賃の違い】一人暮らしの間取りは、主にワンルーム、1K、1DK、1LDKの4種です。ワンルームは、トイレやバスルームを除くすべてのスペースがひとつになっている部屋のこと。キッチンも部屋の中に含まれています。一方、1Kはキッチンが部屋とは別で確立されているもの。そのため、1Kで6帖と記載されている場合は部屋のみの広さを指していますが、ワンルームの6帖にはキッチンも含まれているため、実際の部屋のスペースは6帖未満になってしまいます。家賃で比較すると、ワンルームと1Kでは、同じ立地や敷地面積であっても、最大1万円の差額が生じることも珍しくありません。1DKは、部屋とは別で4.5〜8帖ほどのダイニングキッチンがついている部屋のこと1LDKは部屋と別で8帖以上のリビングダイニングキッチンがついている部屋のことです。1Kと1DKの家賃の差額は2万円前後、1DKと1LDKの差額は3万円前後が目安です。【立地による違い】駅からの距離によっても家賃に差が出ます。徒歩5分以下と徒歩6〜10分の物件ではほとんど家賃に差はありませんが、徒歩11分になるとぐっと家賃は下がります。徒歩5分以内の物件と比べると1万円以上の差額が生じ、徒歩16〜20分の物件になると、そこからさらに1万円ほど下がります。また、急行が止まったり始発電車があったりする駅の場合は、隣駅と比べ家賃相場が1万円ほど上がることもあります。■食費の目安は?自炊と外食とお惣菜、どれが安くつく?収入のうちの3分の1が家賃にかかるとして、残りの3分の2のお金の使い方に気をつけたいところです。中でも毎日お金がかかる「食費」は、出費を左右する大事なポイントとなります。総務省統計局が行なった「全国単身世帯収支実態調査(平成26年)」によると、一人暮らしの1ヶ月の食費平均額は男性で41,772円、女性で32,142円という結果になりました。年齢別では、以下の通りとなります。・30歳未満…男性は36,100円、女性は2,8048円・30〜39歳…男性は42,152円、女性は30,217円項目別に見てみると、野菜や海藻などの素材に関しては女性の方がお金をかける傾向があるのに対し、お弁当や冷凍食品を指す「主食的調理食品」は明らかに男性の方が高くなっています。さらに外食の平均額を男女で比較すると、30歳以下では5,000円、30〜39歳では1万円ほど男性の方が高くなっていました。これは、男性は外食が多く、女性の方が自炊をする傾向にあることを示していると言えるでしょう。男女の差額からも自炊の方が安く済むことがわかりますが、実際どのくらい差額が生じるのでしょうか。以下では、自炊と外食、お弁当やお惣菜などの中食を活用した場合をシミュレーションしてみましょう。【自炊の場合】3食自炊でまかなう場合、米1キロ、野菜、肉、魚、卵、調味料などを買い揃えたとしても1週間分は3,000円ほど。中食や外食に比べると食費はぐんと下がりますが、代わりに調理の際に使用するガスや電気代が高めになります。【中食の場合】朝はコンビニでパンやおにぎり、飲み物を買うと想定し300円、昼と夜はコンビニや惣菜屋さんで買ったお弁当500円を食べると想定します。すると1日あたり、300円+500円+500円=1,300円。1週間で9,100円の計算になります。栄養に気を使ってサラダなどを買い足すと、さらに費用がかかりそうです。【外食の場合】朝は中食派と同様にコンビニで買うと想定し300円、昼は定食屋さんで700円のランチ、夜は1,000円で外食していると想定します。すると1日あたり、300円+700円+1,000円=2,000円。1週間で14,000円の計算になります。お酒を飲んだりすると、さらに高くなることが予想されます。上記は3食すべてを自炊や中食、外食にした場合のイメージです。自炊と外食では1万円以上の差が出ました。しかし実際は、一人暮らしで毎日自炊をするのは難しく、一方で外食ばかりというわけにもいかないでしょう。自炊用の食材を1,800円程度に抑え、代わりに中食を週4日、外食を週3日に抑える場合を見てみましょう。1,800円+500円×4日+1,000円×3日=6,800円。すべて自炊をするよりは高くなりますが、中食や外食よりは安く、栄養バランスも整えやすく無理のない方法です。他にも、食材を冷凍したり、お弁当が作れなくてもごはんだけは持っていったりするなどの工夫をすれば、費用は抑えられるはずです。■水道光熱費、通信費、携帯料金の目安食費とともに、毎月必ずかかるのが水道代や光熱費、通信費です。「全国単身世帯収支実態調査(平成26年)」によると、「光熱・水道」の月額平均は、30歳未満と30〜40歳を見てみると、男女ともに7,000〜8,000円。電気代、ガス代、水道代をそれぞれ見てみると以下の通りとなりました。・電気代の平均…3,000〜3,500円・ガス代の平均…2,200〜2,500円・下水道代の平均…1,700〜1,800円通信費に関しては、男女ともに7,000〜8,000円が平均額となっていて、携帯電話の通信料金は5,000〜6,000円程かかっていることがわかります。上記の金額は、住む地域によっても変動します。契約する会社がエリアによって異なることが理由ですが、中でも関西のガス代に関しては、ガスの自由化に向けて各社が料金見直しを行ったため値下げ傾向が顕著になりつつあります。東京と比べても、基本料は半額近くにまで下がっているようです。また、これらの費用を節約するにはさまざまな方法があるので、節約アイディアを以下でいくつかご紹介します。【ガス代】暮らしの中でもっともガスを使うのがお風呂と言われているため、お風呂での節約を心がけるとガス代が大幅に削減できます。具体的には、追い炊きの回数を減らすためにお風呂にフタや保温シートをかぶせたり、シャワーを短くしたりするなどの工夫が考えられます。40度のシャワーの場合、1分短くなるだけで3円の節約につながります。また、キッチンでお湯を沸かす際は電気ポットではなく、やかんで必要な量だけを沸かす方が節約になります。1リットルの水を3回コンロで沸かしたとしても、3リットルの水を電気ポットで1度に沸かして保温するより安く済ませることができるのです。【電気代】一人暮らしの物件では、だいたいが30Aでの契約となっています。しかし、これを20Aに引き下げれば、電気の使いすぎを防ぐことができます。30Aの基本料金が840円ほどなのに対し、20Aは560円ほど。実際に一人暮らしでは20Aでも十分です。他にも、コンセントを抜いて待機電力を抑える、冷蔵庫にものを詰め込みすぎない、テレビの明るさを少し抑えるなどの方法が考えられます。掃除機を使う時間を減らすために、あらかじめクリーナーなどでほこりは取っておくという方法なども効果的です。【水道代】水道代に関しては、主にお風呂とトイレでの工夫が効果的。お風呂でついシャワーを出しっ放しにしてしまうという方が少なくありませんが、10分の洗髪などの間に3分間シャワーを止めるだけで36リットルの節水につながります。これを1ヶ月続けると1,000円の節約になります。トイレでは、流す際の流水レバーに注意。いつも大で流すという方が多くいますが、実はこれを小にするだけで2リットルの節水になります。こちらも金額に換算すると1ヶ月で170円の節約。1年で2,000円削減できます。【通信費】今やスマートフォンは生活必需品のひとつ。利用頻度は抑えられなくても、パケット代を抑える工夫をしましょう。自宅にインターネット回線が引いてある場合は、極力そちらに切り替え、外出時も公共のWi-Fiサービスを活用しましょう。また、電気とインターネット、携帯電話のセット割を提供している電気会社もあります。他にも、2016年4月から開始した電力自由化にともない、各社がさまざまなプランを発表しています。これらを比較し、自分に合ったプランを見つけるのも手です。■学生の交際費、雑費の目安家賃や光熱費などを引いた金額が、自由に使えるお金になります。学生の場合は平均していくらくらい使っているのか見てみましょう。全国大学生活協同組合連合会が行った「第51回学生生活実態調査の概要報告」によると、一人暮らしの学生が受け取っている親からの仕送りは平均で月額71,440円、奨学金の平均は23,270円、アルバイトの収入は平均25,320円。その他の収入などを加味した上での平均収入は、月額122,580円となりました。家賃が5万円、自炊や学食などを利用して食費が2万円、水道・光熱費が7,000円、携帯電話などの通信費が5,000円とします。すると、残りは4万円弱となります。ただし、残りがすべて自由に使えるというわけでもなく、統計によると、主に以下の出費が見られました。・教育娯楽費…8,490円・書籍費…1,680円・日常費…4,800円これらを引いた金額が交際費に充てられますが、その額は25,000円前後。学生の場合、サークルの飲み会などは1回あたり3,000〜4,000円程度。毎週参加するとあっという間にお財布が空になってしまいそうです。また、女子の場合は化粧品や髪型にも気を使いたいところでしょう。こちらは女子の方が金額が多くなる傾向にありますが、それでも2万円以内には抑えておくのが賢明です。その他、交通費なども考慮すると、やはり交際費や雑費は15,000円程度が理想的です。万が一のことなども考えて、最終的に手元には1万円を残しておくことも考えておきましょう。そのためには、上記の書籍費を浮かせるために学校などの図書館を活用することなどの工夫をすることが大切。図書館であれば書籍代を節約できるだけでなく、冷暖房の設備も整っているので、電気代やガス代の節約にもつながるでしょう。■社会人の交際費、雑費の目安社会人の場合は、年齢や経歴によっても収入はまったく異なります。今回は新社会人の場合を見てみましょう。厚生労働省が行った「平成28年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると大学卒の初任給の平均額は203,000円。これは所得税や社会保険料なども含んだ金額になるので、実際に手元に残るのは16〜17万円ほどになります。住民税も給与から引かれますが、前年度の所得に対してかかるものなので、新社会人の場合はありません。家賃が7万円、外食などが増えるので食費は25,000円、水道・光熱費が7,000円、携帯電話代と自宅での通信費が10,000円とします。すると残りは5万円前後。そこから日用品などに5,000円使い、貯金を15,000円すると、残りは3万円。学生に比べると自由に使えるお金が3万円というのは大きな額に見えますが、社会人の場合は自分でスーツやメイク道具などの身だしなみ費用も捻出しなくてはなりません。さらに、社会人の場合は食事に行くお店も学生に比べ価格が高くなります。すると、交際費に充てられる金額は2万円前後が理想的だと言えそうです。■まとめ学生と社会人では収入が違いますが、必要な支出も異なることがわかりました。両方に共通して言えることは、万が一の時のために、多少は手元にお金を残すことが大切だということ。まずは、自分の中で優先順位をつけながら、生活費のシミュレーションをしてみましょう。
2017年02月24日2016年4月から一般家庭においても電力自由化がスタートしましたが、「そもそも電力自由化ってなに?」「どんなメリットがあるの?」と思っている人も多いはず。今回は、そのような疑問を解決すべく、電力自由化について分かりやすく解説していきます。■電力自由化で押さえておくべき4つのポイント■【ポイント1】電力自由化の仕組み2016年4月からスタートした電力自由化とは、一部の電力会社が独占するのではなく、さまざまな事業者が電力を販売できるようになったことを指します。これにより、大きな工場やオフィスビルから個人商店や一般家庭まで、すべての消費者が、各地域の一般電気事業者(東京電力をはじめとする全国10社の電力会社)以外からも、好きな電力会社を自由に選べます。とはいっても、電力の供給システムがこれまでと大きく変わるわけではありません。電力の供給は、主に発電・送配電・小売の3つの部門に分かれています。発電は、火力や水力などを利用して電気を生み出す部門、送配電は電線を利用して電気を届ける部門、小売は消費者と直接契約をして料金プランやサービスを提供する部門です。発電部門は、原則としてすでに自由に参入できるようになっているため、電力自由化によって大きく変わるのは小売部門のみだといえます。送配電部門は、電力自由化後も安定的な電力の供給の確保が求められることから、従来通り一般電気事業者によって管理されます。■【ポイント2】電力自由化の目的電力の自由化には、主に3つの目的があります。①電力を常に安定して供給する東日本大震災以後、原子力発電所は大きな打撃を受け、電力不足は大きな課題となっています。そのような中、電力自由化により、特定の地域で電力が十分に供給できないとなった場合に、別の場所から電力を融通できる仕組みを確立することを目指しています。②電気料金を抑える各地の原子力発電所が運転停止に追い込まれたことで、現在、電気の中心は火力発電が中心となっています。これにより燃料費のコストが上昇し、各地で電気料金が値上げされたことは、記憶に新しいでしょう。電力自由化には、たとえ供給コストが上昇したとしても、各電気事業者の価格競争を促すことで、電気料金を最大限に抑える狙いがあります。③経済の活性化これまで一般電気事業者によって独占されていた電気の小売市場には、およそ7.5兆円という莫大な市場規模がありました。電力自由化によってさらにこの市場が活性化すれば、大きな経済効果が期待できるでしょう。■【ポイント3】電力会社を切り替える方法新規事業者への切り替えは簡単で、原則として誰でも自由に行えます。まずは、切り替えたい電力会社へ電話や窓口、ホームページなどから申し込みをします。このとき、現在ご契約の従来の電力会社との解約手続きは、契約者自身が行う必要はありません。希望する電力会社が、契約者の同意の下、代わりに行ってくれます。なお、電力会社を切り替える際には、必ずスマートメーターの導入が必要です。ご自宅にスマートメーターが設置されていない場合は、新しい電力会社へ申し込みをしたあとに、現在契約を結んでいる地域の電力会社が交換工事を請け負ってくれます。スマートメーターへの交換に際しては、設備の改修が必要になるなど特別な場合を除き、基本的に費用の負担はありません。■【ポイント4】電力自由化の現状男女100人を対象にしたあるアンケート調査によると、電力の自由化にともなって電力会社を変更したいと考えている人は、引っ越しを機に変更したいと考えている人とすでに変更している人を含めると、全体の約75%に上ったそうです。一方で、電力広域的運営推進機関のデータによれば、電力自由化がスタートして半年の2016年9月末時点において、電力会社を変更した人は全体のわずか3%ほどに留まっています。「電力自由化という言葉は知っているし、興味もあるけれど、その実態をよく把握できていない」という方がまだまだ多いのが現状です。電力自由化は、さまざまな事業者にとってビジネスチャンスとなるのはもちろんですが、消費者にとっても大きなメリットがあります。そこで以下では、電力自由化に関するよくある疑問を4つまとめています。電力会社の切り替えを検討する際の参考にしてみてください。■【疑問1】電力会社によって電気の質は低下する?どの電力会社から購入するかにかかわらず、電力は、これまでと同じ送電線や配電線を使って各家庭に供給されます。そのため、電気事業者によって電気の質が低下する、供給電力への信頼性が保障されない、といったことは起こりません。また、火力発電や原子力発電、再生可能エネルギーによる発電など、電気を生み出すにはさまざまな方法がありますが、発電の違いによって電気の質に差が生まれることもありません。■【疑問2】電力会社が倒産したら電気が止まってしまう?新たに契約した電力会社が倒産した場合でも、電気が止まってしまうことはありません。別の電力会社が見つかるまでは、従来のように、住んでいる地域の電力会社が電力を届けてくれるシステムになっています。また、消費者が電力の供給に関する契約を直接結ぶのは小売業者ですが、物理的に電力を届けてくれているのは、送配電に関わる業者です。先ほど少しご説明しましたが、電力自由化後も、送配電は各地域の一般電気事業者が担います。そのため、たとえば契約している電力会社が十分な電力を賄えなかった場合でも、その分を一般電気事業者が補ってくれるため、電力の供給がストップすることはありません。■【疑問3】賃貸やマンションでも電力会社を変更できる?賃貸の場合、現在電力会社と契約を結んでいる名義人がご本人の場合は、自由に変更が可能です。マンションやその他の集合住宅の場合も、それぞれの家庭で個別に契約を結んでいる場合は、電力会社を切り替えることができます。ただし、集合住宅の場合は、管理組合などを通し、マンション全体でまとめて電気を購入していることもあります。購入の契約内容や集合住宅内の規約によっては、個別の契約が制限されることもあるため、確認をとってから切り替えを検討するようにしましょう。■【疑問4】電力会社を自由に選べない地域がある?基本的には、お住まいの地域に、参入している電気の小売事業者があれば、都市圏や地方の山間部など、住んでいる場所にはかかわらず、好きな電力会社から電力の供給を受けることが可能です。ただし、離島の場合は、電力会社を自由に選べる可能性はほとんどありません。電力会社は「離島供給約款」に基づき、日常生活に必ず必要となる電気を離島の各家庭に届ける義務を負っています。そして、日常生活の妨げになったり、島民の負担になったりすることがないように、供給電力の価格や質を変えることはできません。一方で、海を渡って電気を届けることは簡単ではなく、離島への電力の供給にはコストがかかります。そのため、新たな事業者が離島で電力を販売するには、メリットがほとんどありません。離島にお住まいの場合は、今後も継続して現在の電力会社から供給を受けることになるでしょう。■電力自由化のメリット【大きな経済効果が期待できる】電力の販売は、これまで全国各地の一般電気事業者に独占されている状態でした。しかし、電力自由化によって電力小売事業は開かれた市場になり、それぞれが顧客を獲得するために、さまざまな料金プランやサービスを打ち出すことで、激しい競争が繰り広げられるようになります。これにより、経済の活性化が期待できます。【電気料金が安くなる可能性がある】従来は政府による規制があり、定められた料金でしか電力を提供することができませんでした。しかし、電力自由化によって電気料金も完全に自由化され、それぞれの電力会社は顧客獲得のため、戦略的に価格設定を行っています。たとえば、料金単価そのものの値下げのほか、継続して契約するほどより多く割り引かれたり、早朝・深夜や土日の電気料金が安くなったりする料金プランを提供しているところがあります。ライフスタイルを考慮して適切な電力会社を選べば、今よりぐっと電気料金を抑えられる場合もあり、消費者にとっては最大のメリットになるといえそうです。【電力会社独自のさまざまなサービスが受けられる】電力自由化によりさまざまな分野の企業が電気小売事業に参入してきたことで、各電力会社独自のサービスが打ち出されています。特に注目したいのは、「セット割」といわれるサービスです。セット割とは、現在契約しているガス会社やネット会社、携帯会社などと同じ会社から電力の供給を受けることにより、より大きな割り引きが受けられるというもの。電気代だけで見ればそれほど大幅な値下げとはならなくても、セット割を上手に活用することで、生活費全体の支出を抑えられる可能性があります。【クリーンエネルギーを選択できる】現在、国内の発電は火力発電が中心ですが、そのエネルギーを生み出す手段としてはほとんど、石油や石炭などの化石燃料が用いられています。化石燃料は、はるか昔の枯死した植物や微生物の死骸などが、何億年という長い時間をかけて積み重なることで生まれます。ところが現在は、そのプロセスよりもずっと短い時間で大量の化石燃料を消費し続けており、このままでは、石油の場合は40年ほど、石炭の場合は160年ほどで完全に枯渇してしまうといわれています。そこで注目を集めているのが、風力や地熱、太陽光、バイオマスなどのクリーンエネルギーです。これらは、資源として利用しても比較的短い間に再生することができ、半永久的に枯渇しないことから、「再生可能エネルギー」とも呼ばれています。電力自由化によって各電力会社には電力の調達先を表示することが義務づけられているので、地球環境にやさしい発電方法で生み出された電力を、消費者が意識的に購入することが可能になります。■電力自由化のデメリット【電気料金が高くなる可能性がある】政府は電力自由化により電気料金が最大限に下げられることを期待していますが、価格設定が完全に自由化され、規制がないところで各事業者間での競争が激しくなれば、必ずしも価格が安くなるとは限りません。燃料費のコスト上昇や天候の変動などさまざまな要因が重なれば、逆に価格が高騰してしまう可能性もあるのです。事実、すでに電力自由化が進んでいる海外では、電気料金が以前よりも高くなってしまったケースが少なくありません。また、個々のレベルにおいては、電力会社や料金プランの選び方によっても、今より電気代が高くなることがあります。【解約金・違約金が発生する場合がある】従来は、住んでいる地域の一般電気事業者から自動的に電力が供給されるシステムだったため、一応は年間契約としている電力会社がほとんどですが、契約期間がはっきりと定められているわけではありませんでした。しかし電力自由化となった現在では、シェア拡大の戦略として契約期間をしっかりと定めている電力会社も多く、それにともなって、解約金や違約金が発生することもあります。そのため、場合によっては、より柔軟に、好きなタイミングで電力会社を変更できない可能性も出てきます。電力会社を選ぶ際は、契約の前に解約金・違約金の有無をきちんと確認し、本当に自分に合ったプランであるか慎重に検討しましょう。【適切なプランを選ぶ労力がかかる】上記2つのデメリットからも、適切なプランを選ぶことの重要性がお分かりいただけたと思いますが、2016年9月時点ですでに数百に上る料金プランが存在しており、今後ますます増えていく可能性も大いにあります。そのような中で自分の生活にあった料金プランを探すのは簡単ではなく、時間や労力がかかってしまうことも、デメリットのひとつだといえるでしょう。ただし、電力自由化が進められていく中で、さまざまな料金プランを比較しながら検討できるWebサービスなども増えつつあります。そうしたサービスを有効に活用できれば、より多くの人にとって、電力自由化がもっと身近なものになっていくかもしれません。■まとめいかがでしたか?電力自由化は、デメリットをきちんと把握し、電力会社や電気料金プランを適切に選択すれば、消費者にとって大きなメリットを得られるものです。これを機に、自分なりに情報収集し、電力自由化に関する知識を深めていただければと思います。
2017年02月24日みなさんは、きちんと節電していますか?「電気代なんてそんなに変わらないでしょ」と侮るなかれ。すべての節電対策をトータルした年間の節約額が、約1ヶ月分の電気代に相当することもあるのです。そこで今回は、おすすめの節電方法を5つご紹介します。1. 消費電力のピーク時間帯を避けよう■なぜピークの時間帯を避ける必要があるの?電力の使用がある時間帯に集中してしまうと、1日の中で電力需要に格差が生じてしまい、供給設備の利用率が下がります。利用率の低下は供給コスト上昇の一因となってしまうので、安定した適正価格で電力を供給してもらうためには、各家庭でピークの時間帯に大きな電力を消費しない工夫が必要です。ご家庭でできる方法には、主に以下の2つがあります。①ピークカットピークカットとは、ピーク時間帯における電力そのものの消費量を減らす対策です。そのため、節電と省エネを同時に実行できる対策でもあります。ピークカットには、電化製品の使用を抑えたり、消費電力が通常よりも小さくなるように使い方を工夫したり、省エネ機能を備えた電化製品に切り替えたりなど、さまざまな方法があります。②ピークシフトピークシフトとは、1日のうち消費電力がもっとも大きくなる時間帯を他の時間帯に移動させる対策です。複数の電化製品の使用が重ならないようにしたり、電気を多く使用する時間帯を消費電力が小さくなる夜間や早朝にずらしたりする方法があります。また、蓄電システムを利用して夜間のうちに充電しておき、日中はその電力を用いて、電力会社からは電力を供給しないようにする方法も有効です。ただしピークシフトは、ピークカットのように電力そのものの消費量を減らすことはできません。そのため、節電や電気代の節約にはつながっても、省エネ対策にはならないといえます。1日のうちもっとも電力を消費するピーク時間帯は、在宅率が高い夕方頃だといわれています。中でも夕食の準備に取りかかる人が多い18~19時頃は、特に消費電力が大きくなります。18~19時を中心とした夕方の時間帯は、ピークカットやピークシフトで消費電力を抑えましょう。2. 窓の断熱でかしこく節電しよう水が高いところから低いところへと流れていくのと同じように、熱にも、温度の高いところから低いところへと移動していく性質があります。そのため、室内の温度と外気温との差が激しい夏場や冬場は特に、熱の出入りをいかにコントロールできるかが節電を考えるうえで重要なポイントになります。住宅の中でもっとも熱の出入りが激しい場所が、窓。建物から出入りする熱のうち、夏は約50~70%が窓から侵入し、冬は約50%弱が窓から逃げています。最近の住宅は壁や床には断熱材が施され、従来よりも建物の熱の出入りは抑えられるようになっています。しかし、ガラスは熱が伝わりやすく、日本の住宅で一般的なアルミサッシにもそれほど断熱性がないことから、窓はどうしても熱が通りやすい部分になってしまうのです。■外側から断熱対策!窓の外にすだれやよしずを垂らしておくと、直射日光による熱の侵入を防ぐことができるため、夏の冷房効果が格段にアップします。植物には熱を吸収する作用があるので、特に強い日差しが入ってくるところには、ゴーヤや朝顔のツルを利用した緑のカーテンも有効です。ご自宅が洋風の建物なら、サンシェードもおすすめ。インテリアとして、外観のデザイン性を高めることもできますよ。また、夏に窓から侵入してくる熱には、窓周辺の照り返しもあります。窓辺やベランダに、鉢植えや木製のすのこ、レンガなど、熱を吸収してくれるアイテムを設置してみましょう。■内側から断熱対策!暖気を窓から逃がさないようにするためには、窓そのものを真空ガラスなどの断熱性が高いものに交換したり、二重サッシを取り付けたりすることが有効です。とはいえ時間も費用もかかりますし、賃貸の住宅であれば自由に取り換えることは難しいでしょう。そこで活用したいのが、断熱シートや断熱フィルムです。市販のものを窓に貼りつけるだけで、簡単に断熱効果を高めることができます。また、これらは冬場の結露対策としても有効です。結露は、冷えたガラスの表面で空気が冷やされることにより、発生します。そのため、断熱シートやフィルムで冷気をシャットアウトすれば、結露ができにくくなります。シートやフィルムを貼りつけることを手間に感じる方は、断熱スプレーもおすすめ。窓に吹きかけることでシリコンコーティングが施され、断熱効果を高めることができます。コーティングの持続時間は1ヶ月ほどなので、1ヶ月を目安に使用しましょう。断熱シートやフィルムは、外からの熱の侵入を防ぐ効果もあるので、夏の冷房効果を高めるためにも有効です。夏・冬のいずれも、これらに加えてさらに遮熱カーテンやブラインドを活用できればベスト。ただし、遮熱カーテンは通常のカーテンに比べて生地が厚く、部屋が暗い印象になってしまうこともあります。気になる場合は、夏場は明るめのブルーでさわやかな印象にするなどの工夫をするとよいかもしれません。3. 消費電力をこまめにチェックしよう■電力の使用量を計算で求めてみようみなさんは、ご自宅の電化製品がどれくらい電力を使用しているのか、知っていますか?電力使用量の計算は、実はとても簡単です。電化製品には、○W(ワット)という表示があります。これは、その電化製品を動かすために必要な電力を表しています。これに電化製品の使用時間をかければ、電力使用量が求められます。たとえば、50Wの照明を1日に16時間(h)使用しているとすると、50W×16h=800Wh(ワットアワー)となり、照明だけで1日に800Whの電力を使用していることが分かります。Whとは、1時間に消費する電力量の単位です。電力会社はWhをもとに料金を設定しているため、電力使用量が計算できれば、いくらの電気代がかかっているかも知ることができます。上記の例でいうと、電力会社との契約が1kWh(=1,000Wh)当たり20円であれば、照明にかかる電気代は1日当たり16円となります。このように、ワット数が分かれば、おおよその消費電力と電気代を計算することが可能です(運転中に消費電力が大きく変動するエアコンなどは除く)。具体的に数字で表すことができれば、節約のために節電しようという意識も高まるのではないでしょうか?■電力会社のサービスを活用しよう電力会社によっては、電気の使用量や電気代を1日単位や30分単位で細かくチェックできるサービスを提供しているところがあります。ご契約の電力会社がそうしたサービスを提供しているか確認し、サービスがある場合は積極的に利用して、電力使用量の見直しを行いましょう。4. 電化製品の使い方を見直そうご自宅の電化製品を省エネ効果が高い製品に切り替えることは、節電対策として大きな効果があります。しかし、今使っている電化製品はそのままに、使い方を工夫するだけでも消費電力を抑えることができるのです。以下に身の回りの電化製品について、有効な節電対策をご紹介します。■エアコンエアコンは、設定温度がたった1℃変わるだけで、電気代が10%以上もアップします。冷房は28℃より下げないように、暖房は20℃より上げないように心がけましょう。28℃・20℃で室内が快適な温度にならない場合は、設定温度は変えずに、風量を強くするのがベター。自動運転よりも若干電気代は高くなりますが、設定温度を変えるよりもずっと少ない消費電力に抑えられます。また、先ほどご紹介した断熱対策も、冷暖房効果を高めるためには非常に有効です。夏の場合は、窓を断熱するだけで、2~4℃ほども室内温度の上昇を抑えることができます。さらに、定期的にフィルターを掃除する、室外機の周りを整理して空気の通りをよくする、といった方法でも冷暖房の効率を上げることができ、節電につながります。■照明照明は、使い終わったら消すことを習慣にし、点けっぱなしを避けましょう。消し忘れが多い場所では、人感センサー付きの製品を使用するのも有効です。また、照明の場合は取り換えが簡単なので、ご自宅の照明が白熱電球や蛍光灯を使用しているならば、電球そのものをLEDに取り換えてしまうのもおすすめです。LEDは白熱電球や蛍光灯と比較すると価格は少し高くなりますが、それらに比べてはるかに寿命が長く、消費電力も小さいので、長い目で見ればLEDを活用するほうが節約になるといえます。■テレビ見たい番組があるわけでもないのに、なんとなくテレビを点けていることはありませんか?必要がない場合は消すことを意識してみましょう。その際、主電源からオフにすることを心がけてみてください。リモコンの信号を待機している状態での消費電力をカットすることができます。また、テレビは静電気が発生しやすく、付着したホコリで画面は思った以上に汚れています。画面が暗いなと思ったら、輝度を上げる前に拭き掃除をしてみましょう。1週間に一度を目安に行えるとよいです。■トイレ(温水洗浄便座)季節にかかわらず、いつも便座の暖房をオンにしていませんか?春から秋にかけての期間は使わなくてもよいことがほとんどなので、必要なとき以外はスイッチをオフにしておきましょう。また、便座や洗浄水の温度は、冬場であっても低で十分快適に使用できます。温度が高くなっていないかチェックしてみましょう。最近の製品には節電機能が付いているものが多いので、付属の機能を活用できているかも合わせて確認してみるとよいです。■キッチン周りキッチン周りで特にムダな電力を消費しがちなのが、冷蔵庫です。たとえば、冷蔵庫内に最大限にものを詰め込んでいる状態から半分ほどの状態にするだけで年間約960円の節約に、設定温度を強から中に変更する(周辺温度22℃の場合)だけで年間約1,360円の節約に、壁から少し離して設置し熱を逃がしやすくするだけで年間約990円の節約になります。つまり、冷蔵庫の使い方を見直すだけで、トータルでは年間約3,310円もの電気代の節約になることが分かります。常温保存できるものを冷蔵庫にしまっていないか、期限切れの食べ物が庫内に放置されていないか、設定温度は適切であるか、などをチェックしてみましょう。そのほか、炊飯器では、保温機能をなるだけ使わないようにするのがポイントです。ご飯はまとめ炊きしてよく冷ましてから冷蔵庫に保存し、食べる分だけ電子レンジで温めるほうが、電気代の節約になります。また、電気ケトルでお湯を沸かしている方は、魔法瓶を有効活用して保温機能を長時間使わないようにしましょう。5. 節電グッズを有効に活用しようここまでご紹介してきた4つの節電方法に加えて、節電グッズを活用していけば、より高い節電効果が得られます。今回はおすすめの節電グッズを4つご紹介しますので、ぜひ使いやすそうなものをご自宅にも取り入れてみてください。■HEMS(ヘムス)HEMSとは、ホームエネルギーマネージメントシステムの略で、ご自宅の電化製品すべてをネットワークに接続し、電力の使用量を可視化してくれるシステムです。細かな時間単位での消費電力をモニターに表示してくれたり記録してくれたりし、機能性の高いものでは、自動で消費電力を抑制してくれるものもあります。■ワットチェッカーワットチェッカーは電化製品の電源コードとコンセントの間に取り付けて使用するアイテムで、使用する電化製品の電気代をリアルタイムで表示してくれます。HEMSは高性能ですが、価格は数十万円からと気軽に導入できるものではないので、まずは気になる電化製品にワットチェッカーを使用してみるのもおすすめです。1個当たり1,000~1,500円程度で購入できます。■ソーラー充電器さまざまな電化製品を、電力を消費せずに太陽光で充電できるアイテムです。どのような機器を充電するかによって初期投資の金額は異なりますが、スマートフォンの充電器であれば、機能性が高いものでも1万円以内で購入できます。■節電タップ節電グッズとしてはおなじみの、節電タップ。一般家庭における消費電力のうち約7.3%を占めるといわれる待機電力を、コンセントを抜く必要なく簡単にカットできるアイテムです。意識してこまめに待機電力をカットするように心がけると、年間では約1,000円の電気代の節約になります。■まとめいかがでしたか?ここまでさまざまな節電のアイデアをご紹介してきましたが、はじめからすべての節電アイデアを実践する必要はありません。まずはどれか1つでもできることからコツコツはじめて習慣化し、地球環境にもお財布にもやさしい省エネ生活を目指しましょう。
2017年02月22日月々の電気料金は、「電気料金=基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金」の計算式で算出されます。また電力量料金の算出式は「電力量料金=電力量料金単価×使用量+燃料費調整単価×使用量」です。このうち「電力量料金単価×使用量」の部分は節約努力によって減額が可能だといえます。■電気料金の内訳は?「電気使用量のお知らせ」といった名前のついた電気料金・電気使用量の明細をじっくり見たことがありますか?よく観察してみると、請求予定金額欄の下部などに、電気料金の内訳が書いてあります。これらは何を意味するのでしょうか。電気料金の内訳は以下のとおりです。この3つの合計が月々の電気料金となっています。◼︎基本料金◼︎電力料金◼︎再生可能エネルギー発電促進賦課金電力料金はさらに以下のように分けられます。◼︎電力量料金単価×使用量◼︎燃料費調整単価×使用量使用量はご家庭のメーターの針から読み取ります。当月の指示数から前月の指示数を引いて、その月の使用電力量が決まります。なお口座振替を利用している場合は上記合計額から割引されることもあります。■基本料金とは基本料金とは、契約アンペアごとに決められた一定の料金のことを指します。契約アンペアとは、同時に使用できる電気量のことです。一気にいろいろな電化製品を使ってブレーカーが落ちてしまった経験はありませんか?それは、契約アンペアを超えた電気量を使ってしまったことによるものです。たとえばある電力会社を例に挙げると、10アンペアから60アンペアまで5アンペアもしくは10アンペアごとに契約アンペアが定められています。各基本料金は、・10アンペアで280.80円・15アンペアで421.20円・20アンペアで561.60円といった具合です。契約アンペアの色は、アンペアブレーカーの色によって判別できるのが一般的です。たとえばある送配電事業者の場合であれば、契約アンペアが10アンペアの場合は赤色、15アンペアの場合は桃色、といった具合に決まっています。なお色と契約アンペアの組み合わせは送配電事業者によって異なりますので、利用している送配電事業者の色分けをチェックしてみましょう。契約アンペアは任意で変更できます。頻繁にブレーカーが落ちてしまうという人は契約アンペアの変更を検討したほうがよいでしょう。ただし契約は年間契約が基本で、季節的に契約アンペアを変更できないのが一般的です。たとえば、電気をあまり使わない春や秋には15アンペアで契約し、電気を多く使う夏や冬には30アンペアで契約する、といったことは多くの場合できません。したがって契約アンペアを決める際は、1年または1日のなかでもっとも電気を多く使うタイミングを考えて決定しましょう。たとえば電気機器を同時に多く使いがちな夕食前・夕食時、冷暖房機器を使う真夏や真冬などの電気量を想定して決めてください。なおアパートやマンションなどの集合住宅の場合は、契約アンペアを変更する際に所有者や管理人の許可が必要です。契約アンペアを下げると基本料金は下がりますが、上乗せされる電力量料金は変わらなかったり、逆に増えたりすることもあります。基本料金を減らしても合計としての電気料金は必ずしも減るわけではありませんので注意しましょう。■電力量料金単価の仕組み「三段階料金」とは電力量料金単価とは、使用電力1kWhあたりの料金のことです。電力量料金単価は契約種別によって決まります。契約種別とは、電力料金単価を決める電気料金プランのことです。契約種別はおもに以下の3種類に分かれます。①従量電灯24時間一律の電力量料金単価が設定されている契約種別です。もっともオーソドックスな契約種別だといえます。②時間帯別電灯一日を昼夜2つや朝昼晩3つの時間帯に分け、時間帯ごとに異なる電力量料金単価を設定している契約種別です。「夜得プラン」「朝得プラン」のような名前がついているのを見たことのある人もいるでしょう。たとえば日中自宅にいないことが多く、夜に電気を使うことの多い人は、夜間に電力料金単価が低くなる契約種別を選べば、電気料金をその分安く抑えられます。なお時間帯ごとおよび季節(2季節)ごとに電力量料金単価が設定されている契約種別もあります。③ピーク抑制型時間帯別電灯電気使用量がピークになる夏の午後3時間(北海道は冬期の夕方3時間)の電力量料金単価を高めに設定し、それ以外の時間帯の電力量料金単価を低めに設定しているタイプの契約種別です。「ピークシフト」などという名前がついています。電力量料金単価の多くは「三段階料金」となっています。三段階料金制度とは、電気の使用量に応じて、電力量料金単価を3段階に変動させる制度のことです。省エネを推進する目的で昭和49年6月から実施されています。第1段階は、国が保障すべき最低限度の生活水準である「ナショナル・ミニマム」の考えにのっとった料金で、比較的低額に設定されています。第2段階は標準的な家庭における月ごとの使用量を踏まえた平均的な料金設定です。そして第3段階は若干割高に設定されています。たとえばある地域で従量電灯Bという契約種別で契約した場合、・第1段階は120kWhまでで19.52円/kWh、・第2段階は300kWhまでで26.00円/kWh、・第3段階はそれ以上で30.02円/kWhと設定されています。もしこの電力量料金単価の地域で、ある月の使用量が60kWhだった場合は、第1段階の料金が適用され、19.52円×60=1171.2円の電力量料金という計算です。以上を見るとわかるとおり、電力量料金単価は使用電力が少ないほど低くなるとともに、使用量に比例して電力量料金が決まることから、「電力量料金単価×使用量」は節約努力によって抑えられる部分といえるでしょう。また契約種別の見直しによっても額を抑えられる部分です。■燃料費調整単価とは燃料費調整制度とは、発電に必要な火力燃料(原油、LNG(液化天然ガス)、石炭)の価格変動を電気料金に反映させるための制度です。火力燃料の価格変動に応じて「燃料費調整単価」が毎月調整されます。電気料金においては、この燃料費調整単価に月の使用量をかけた「燃料費調整額」として反映されています。燃料費調整単価の計算式は以下のとおりです。なお燃料費調整単価は、小数点以下第1位で四捨五入されます。◼︎平均燃料価格が基準燃料価格を上回った場合はプラスの燃料費調整単価になります。燃料費調整単価=(平均燃料価格-基準燃料価格)×基準単価÷1,000◼︎平均燃料価格が基準燃料価格を下回った場合はマイナスの燃料費調整単価になります。燃料費調整単価=(基準燃料価格-平均燃料価格)×基準単価÷1,000平均燃料価格とは、原油、LNG、石炭それぞれの燃料価格を原油換算1klあたりの価格に換算した計算用の燃料の価格です。原油、LNG、石炭それぞれにおける3か月間の貿易統計価格にもとづいて、毎月算定されます。平均燃料価格は地域によって異なりますが、たとえば関東エリアの場合であれば、以下のような計算式で算出されます。【平均燃料価格(原油換算1klあたり)=(3か月における1klあたりの平均原油価格×0.1970)+(3か月における1tあたりの平均LNG価格×0.4435)+(3か月における1tあたりの平均石炭価格×0.2512)】なおそれぞれの平均価格にかけられている定数は、地域によって異なります。また、上記の式の基準燃料価格は、電力会社が料金設定をする際に前提条件として用いる平均燃料価格のことです。基準燃料価格と平均燃料価格の差額から、燃料費調整単価のプラスマイナスや額の大きさが決まります。たとえば関東エリアの場合であれば、以下のように平成24年1月~3月における平均貿易統計価格から、原油換算1klあたりの基準燃料価格を算出しています。◼︎1klあたりの平均原油価格57,802円◼︎1tあたりの平均LNG価格67,548円◼︎1tあたりの平均石炭価格11,452円→以上3点から算出し、基準燃料価格は原油換算1klあたり44,200円基準単価とは、平均燃料価格が1,000円/kl変動した場合の燃料費調整単価のことです。たとえば関東エリアでは22.8銭/kWhと決められています。以上を踏まえて、燃料費調整額を具体的に見てみましょう。燃料費調整額は先述したとおり「燃料費調整額=燃料費調整単価×月の使用量」の計算式で算出されます。たとえば使用量60kWhで燃料費調整単価が-4.6円/kWhだった場合、-4.6円×60=-276円がその月の燃料費調整額です。電気使用量や電気料金の明細には燃料費調整単価自体が明記されていることはあまりありませんが、燃料費調整額を使用量で割れば、逆算で燃料費調整単価を導き出せます。なお平均燃料価格、基準燃料価格、基準単価は、電力の提供エリアによって異なるため、この3つから算出される燃料費調整単価も地域によって異なります。ご自身のエリアについて調べてみましょう。以上を踏まえると、燃料費調整額は原油などの燃料の価格に左右され、個人の努力ではあまり節約できない部分であることがわかるでしょう。とはいえ、電気料金を見ることによって燃料の価格増減を身近に感じられるのは興味深いですよね。ニュースなども注意して見て、動向をチェックしておきましょう。■再生可能エネルギー発電促進賦課金とは再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、「送配電事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」という法律によって定められている賦課金です。送配電事業者は、太陽光や風力といった再生可能エネルギーによって発電された電気を、一定の期間中、国が定めた単価で購入することが義務づけられています。この購入に必要な費用については、全国一律の単価で、電気を使用する人全員が負担します。この負担が再生可能エネルギー発電促進賦課金です。なぜ再生可能エネルギー発電促進賦課金は全国一律料金なのでしょうか。再生可能エネルギーの導入については、地域によってばらつきが生じる可能性があります。とはいえ、地域によって賦課金に格差があると不公平感が生まれてしまうでしょう。それを避けるため、全国レベルで電気使用者の負担額を調整する「費用負担調整機関」が設置されています。同機関は、各送配電事業者が全国一律料金で集めた賦課金をいったん回収します。そののち、各送配電事業者の買取費用に応じて、交付金を交付します。このようにして、不公平感を防ぎながら、再生可能エネルギーの導入状況に応じて賦課金が使われるようになっています。再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は年度ごとに国が定めます。計算式は以下のとおりです。【再生可能エネルギー発電促進賦課金単価=送配電事業者への交付金の見込額合計÷送配電事業者の想定供給電力量の合計】月々の再生可能エネルギー発電促進賦課金は、以下の計算式で算出されています。【再生可能エネルギー発電促進賦課金=再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×月の使用量】たとえば使用量が60kWh、再生可能エネルギー発電促進賦課金単価が2.25円/kWhであれば、2.25×60=135円がその月の再生可能エネルギー発電促進賦課金という計算です。再生可能エネルギー発電促進賦課金の部分も、個人の努力で節約できる部分とはいえません。とはいえ、再生可能エネルギー発電促進賦課金の額からは、日本全体の送配電事業者がどれだけ再生可能エネルギーを導入しているかがわかります。賦課金の部分が大きくなるのは電気料金を払う側からすると負担かもしれません。しかし賦課金が大きいということは、それだけ日本の送配電事業者がエコなエネルギーを使うようになっているか、あるいは日本全体の電気使用量が減っているということを意味します。賦課金の額は日本がどれだけエコな電気の使い方をしているかの指標になるといえるでしょう。■まとめ2016年から電力の自由化が実施され、電気料金を見直す機会が増えた人も多いかと思います。電気料金の仕組みを知ることは、電気料金をかしこく節約する第一歩です。毎月の電気使用量・電気料金明細の意味を細部まで理解し、ご家庭の電気料金を見直してみてはいかがでしょうか
2017年02月22日電気料金は、「消費電力×使用時間」の計算式で算出される「消費電力量」を根拠に算出されます。消費電力とは、電気機器を動かすために使われる電力の大きさのことです。家電のラベルやカタログには、定格消費電力や年間消費電力量といった形で消費電力が記載されていることもあります。これらの消費電力から1カ月分の消費電力量を算出し、それに電力量料金単価をかけて基本料金などを加えれば、1カ月間の電気料金が計算できます。■消費電力・消費電力量とは?家電ごとの消費電力目安もご紹介消費電力とは、電気機器を動かす際に使われる電力の大きさを指します。単位はW(ワット)やkW(キロワット)などです。なお1,000W=1kWと換算されます。この電力の大きさで、実際に使われた電力の量が消費電力量です。消費電力量はWh(ワット時)やkWh(キロワット時)という単位で表します。消費電力量を算出する計算式は以下です。・消費電力量=消費電力×使用時間たとえば60Wと書かれてある白熱電球は、消費電力が60Wであることを意味しています。つまりこの電球をオンにするためには60Wの電力が使われるという意味です。この白熱電球を5時間使ったときの消費電力量は以下の計算式から算出できます。・60W×5時間=300Wh白熱電球以外にも、家電などの電気機器のラベルやカタログには、その機器を動かすための消費電力が記載されています。以下はおもな家電の消費電力の目安です。ただし、家電の大きさや型のほか、計算方法によって消費電力の値は異なることがありますので、あくまで参考としてください。◼︎冷蔵庫(「年間消費電力量」の項目も参照)・140リットル以下:48W・141~200リットル:50W・201~250リットル:58W・251~300リットル:62W・301~350リットル:64W・351~400リットル:56W・401~450リットル:60W・451~500リットル:58W・501リットル以上:64W◼︎エアコン・6~9畳用:355W・7~10畳用:508W・8~12畳用:599W・10~15畳用:745W・11~17畳用:905W・14~21畳用:1,220W・15~23畳用:1,730W・17~26畳用:1,890W・20~30畳用:2,490W以上を見てみると、よく電気を使う家電、思ったほど電気を使わない家電などが比較できますよね。アイロンやドライヤーなど、小さいのに多くの電力を使う家電に驚いた人もいるのではないでしょうか。◼︎ドライヤー:800~1200W◼︎アイロン:1,200W(「定格消費電力」の項目も参照)◼︎電子レンジ:1,300W◼︎掃除機:1200W(「定格消費電力」の項目も参照)◼︎IH調理器(卓上):1,200W◼︎コタツ:600W◼︎食洗器:1,300W◼︎ホットカーペット:500~800W(「定格消費電力」の項目も参照)◼︎炊飯器:300~700W◼︎加湿器:300~500W◼︎液晶テレビ(32型):150W◼︎プラズマテレビ(32型):240W◼︎洗濯機:500W◼︎洗濯機(乾燥機能):800~1000W◼︎デスクトップPC:150~300W◼︎ノートPC:50~150W■ラベルにある「定格消費電力」って?家電のラベルやカタログで消費電力を調べてみると、単に「消費電力」と書かれているのではなく「定格消費電力」と書かれている場合が多いことに気づくかと思います。定格消費電力とは、その電気機器を安全な範囲内で最大限使用した際に消費する電力の大きさのことです。実際の消費電力は一般的に、定格消費電力の90%程度になるよう設定されています。これは安全のため、供給電圧が最大限になった場合でも家電の定格消費電力を超えないようにされていることが理由です。以下で、家電のタイプごとに定格消費電力と消費電力の関係を詳しく見ていきましょう◼︎「オン/オフ」のみの家電電球など「オン」または「オフ」しかない家電における消費電力の目安は、先述したとおり、定格消費電力の90%程度です。たとえば定格消費電力が60Wの電球の場合、60W×0.9=54Wが実際の消費電力の目安になります。◼︎タイマー機能のみの家電単純な電子レンジやオーブントースターなど、タイマー機能のみの家電についても、実際の消費電力は定格消費電力の90%程度です。たとえば定格消費電力1000Wのオーブントースターであれば、実際の消費電力は約900Wの計算になります。◼︎「切/弱/強」といったスイッチがついた家電ドライヤーなど強弱の調節ができる家電製品のラベルなどには、「定格消費電力:700W、強:700W、弱:300W」といった表記が見られます。この場合の実際の消費電力は以下のように考えましょう。・強モードを使った場合の消費電力目安=700×0.9=630W・弱モードを使った場合の消費電力目安=300×0.9=270W◼︎サーモスタット機能のついた家電サーモスタットとは、一定の温度を保つために自動的に温度を調節する機能のことです。たとえばアイロンやコタツなどにはサーモスタットがついています。アイロンを例として仕組みを見てみましょう。アイロンの「高」モードは約200度の設定です。スイッチをオンにすると過熱を開始し、200度に達すると自動でスイッチがオフになります。さらに温度が200度を下回るとまた自動でスイッチがオンになる仕組みです。このような家電の場合は、どのように消費電力を計算すればよいのでしょうか。ホットカーペットを例に考えてみましょう。「強」モードが700W、「弱」モード300W、定格消費電力700Wの場合、30分間の平均消費電力は以下のように計算できます。《強モードの場合》・定格消費電力700Wでスイッチオン→実際の消費電力は約630W・一定の温度に達したらスイッチオフ→実際の消費電力は0W・→30分間の消費電力の平均は630Wの約3割~5割→約189~315W《弱モードの場合》・定格消費電力300Wでスイッチオン→実際の消費電力は約270W・一定の温度に達したらスイッチオフ→実際の消費電力は0W・→30分間の消費電力の平均は270Wの約3割~5割→約81~135W実際の消費電力は、表記されている定格消費電力の半分以下になる場合もあるとわかります◼︎2種類の定格消費電力が併記されている家電たとえば冷蔵庫には、以下のように記載されていることがあります。・定格消費電力電動機:90W電熱装置:200W「電動機」の部分は普段の最大消費電力を指し、「電熱装置」の部分は霜取り運転をする際の最大消費電力を指します。なお冷蔵庫の場合は、後述する「年間消費電力」の記載を目安にしたほうが正確な電力量が出ることもあります。◼︎定格消費電力の記載がない家電家電製品の中には、定格消費電力の記載がない家電もあります。たとえば掃除機などは、カタログに「消費電力:1000W~300W」などとかなり幅を持って記載してあることがあります。これは掃除機が、使い方によって消費電力が大きく変わる家電であるためです。たとえば集塵部分にほこりがたまった状態で「強」モードの運転をした場合は消費電力1000W程度、集塵部分を掃除してモーターの負荷を軽くした状態で「弱」モードの運転をした場合は消費電力300W程度になるというように解釈しましょう。発電の負荷をできるだけかからないように使うことが、特に消費電力を抑えるポイントになる家電といえます。計算の際には、普段の使用方法を振り返り、記載されている消費電力の範囲内で計算しましょう。温度設定や気温との関係によって消費電力が変わるエアコンも、定格消費電力の記載がないことが一般的です。たとえば、以下のように記載されています。・消費電力:1,200W~150W(700W)括弧内は平均値を表しています。計算の際には、仮に平均値を使って計算するとやりやすいでしょう。テレビやパソコンも、ディスプレイの明るさやステレオの音量によって消費電力が変わるため、定格消費電力の記載がない場合があります。消費電力の目安値や、後述する年間消費電力の値を使って計算するようにしましょう。■テレビや冷蔵庫にある「年間消費電力」って?年間消費電力は、ある家電製品を1年間使った場合の電力量のことです。たとえば冷蔵庫は、扉を開閉する回数や時間によって瞬間の消費電力が異なってくるため、年間消費電力を目安として表示しています。また待機電力も計算しないといけないテレビのような家電についても、年間消費電力が記載されている傾向があります。年間消費電力は、その家電が実際に使われている状況に近い条件になる基準で計算されています。メーカーが異なっていても、測定基準は一定です。年間消費電力の値を使って他の家電と消費電力を比較する際には、以下のように計算します。・消費電力の目安=年間消費電力×1,000÷365日÷24時間この計算式で、1時間当たりの消費電力量目安が出るため、定格消費電力などで消費電力の目安が記載されている家電と比較できるようになります。■1カ月の電気料金を計算してみよう!実際に1カ月の電気料金を、家電の消費電力から計算してみましょう。以下で1カ月を30日とした場合の例をご紹介します。◼︎【1】自宅にある電気製品とその消費電力、使用頻度を列挙して消費電力量を計算する《具体例》・冷蔵庫:417kWh/年(年間消費電力量)消費電力の目安は、417kWh×1,000÷365日÷24時間≒48Wh1日24時間30日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、48Wh×24時間×30日=34,560Wh・電子レンジ:1,100W(定格消費電力)実際の消費電力目安は9割の990W1日10分、30日使用するので、990W÷6×30日=4,950Wh・炊飯器:570W(消費電力)1日1時間、30日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、570W×1時間×30日=17,100Wh・液晶テレビ(65型):326kWh消費電力の目安は、326kWh×1,000÷365日÷24時間≒37Wh1日4時間、30日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、37Wh×4時間×30日=4,440Wh・エアコン:平均700W1日12時間、30日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、700W×12時間×30日=252,000Wh・デスクトップパソコン:155W(定格消費電力)実際の消費電力目安は9割で約140W1日3時間、30日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、140W×3時間×30日=12,600Wh・掃除機:1,000W~300W(消費電力)実際は「強」モードで、毎回メンテナンスをしながら使うため、消費電力目安は800Wと試算月4回、1回30分使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、800W×0.5時間×4日=1,600Wh・ドライヤー:定格消費電力:700W、強:700W、弱:300W常に「強」モードで使っているため、実際の消費電力は9割の630W1日10分、30日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、630W×÷6×30日=3,150Wh・アイロン:1,200W(定格消費電力)実際の消費電力目安は30分間で1,200W×0.3=360W程度1回10分、15日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、360W÷3×15日=1,800Wh・洗濯機:500W1回30分、15日使用するので、1カ月間で使われる消費電力量は、500W×0.5時間×15日=3,750Wh◼︎【2】【1】の合計を1,000で割って、1カ月の消費電力量(kWh)を出す(34,560+4,950+17,100+4,440+252,000+12,600+1,600+3,150+1,800+3,750)÷1,000≒336kWh◼︎【3】電力量料金単価に【2】で出た消費電力量をかけるある送配電事業者の従量電灯プランの場合、使用量が300kWを超えた際の電力量料金単価は30.02円/kWhなので、336×30.02=10,086円なお電力料金単価は三段階料金制が採用されていることが多く、電気の使用量によって三段階に変化します。利用している送配電事業者の料金プランを確認してみましょう。◼︎【4】基本料金などを加算して電気料金の合計を出すある地域における送配電業者の従量電灯プランの場合、基本料金が421.20円、燃料費調整単価が4.61円/kWh、再生可能エネルギー発電促進賦課金単価が1.58円/kWhなので、10,086円+421.20円+(4.61+1.58)×336kWh≒12,587円基本料金は電気料金プランである契約種別によって異なります。また燃料費調整単価は地域によって異なり、送配電事業者のホームページや使用量明細に記載してあります。再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は年度ごとに決まり、全国一律です。以上の計算で試算額が出ました。1カ月の電気料金試算額は12,587円です。■まとめ今回は、電気料金を消費電力から計算する方法についてご紹介しました。いかがでしたか?実際に計算してみると、電気料金に全体に対してどの家電が多くの割合を占めているかがわかりますよね。消費電力を見直すことは、電気料金の節約の第一歩です。今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ自宅の電気料金を試算してみてはいかがでしょうか。意外な無駄遣いが見つかるかもしれませんよ!
2017年02月22日電気グルーヴが新アルバム『トロピカル・ラヴ(TROPICAL LOVE)』を発表。2017年3月1日(水)より発売される。電気グルーヴは、ピエール瀧と石野卓球のユニット。『トロピカル・ラヴ』は、電気グルーヴ4年振りとなるオリジナルフルアルバム。2017年3月12日(日)から2017年3月25日(土)の期間には全国6か所7公演の「トロピカル・ラヴ ツアー(TROPICAL LOVE TOUR)」も開催する。アルバムの表題曲である「トロピカル・ラヴ(Video Edit)」のMVは、映像は全編ハワイで撮影。電気グルーヴと旧知の間柄の田中秀幸が監督を務める。始まりの気配を感じさせ、クセになる味わい深い作品となっている。さらに、2017年3月9日(木)には、ニューアルバム『TROPICAL LOVE』収録の「人間大統領」のミュージックビデオが公開された。この動画は、漫画家・天久聖一が企画・演出を、竹林亮がディレクターを務めている。天久は、過去に電気グルーヴの「Café de 鬼」「モノノケダンス」「弾けないギターを弾くんだぜ」のミュージックビデオも手掛けてきた。また、3/12よりスタートする全国ツアー「TROPICAL LOVE TOUR」の会場で販売されるグッズの画像も公開。アルバム『TROPICAL LOVE』のジャケットを使用したTシャツやiPhoneケースの他、「トロピカル・ラヴ(Video Edit)」ミュージックビデオに登場するメンバーの写真を使用したキーホルダーなど、バラエティに富んだラインナップとなっている。【詳細】電気グルーヴ『トロピカル・ラヴ』発売日:2017年3月1日(水)価格:・通常盤 CD1枚 2913円+税・初回限定盤 CD1枚/DVD1枚/デジパック仕様 3,600円+税・完全生産限定盤 CD1枚/映像コード/マグネット/レンチキュラーステッカー/BOX仕様 4,600円+税・完全生産限定LP 12inch LP2枚組 3,800円+税収録曲:人間大統領 / Ningen President東京チンギスハーン / Tokyo Genghis Khan顔変わっちゃってる。 / Kao Kawacchatteru.プエルトリコのひとりっ子 / Puerto Rico no HITorIKKO柿の木坂 / KakinokizakaFallin’ Down(Album mix)ユーフォリック / UFOholicトロピカル・ラヴ / TROPICAL LOVEヴィーナスの丘 / Venus Hillいつもそばにいるよ / Stand by You■TROPICAL LOVE TOUR ※ローソンチケット、イープラス、チケットぴあにて販売中日程・開催場所:・2017年3月12日(日) Zepp Sapporo・2017年3月17日(金) Zepp Nagoya・2017年3月18日(土) Zepp Osaka Bayside・2017年3月20日(月・祝) 福岡 DRUM LOGOS・2017年3月21日(火) 岡山 YEBISU YA PRO・2017年3月24日(金) Zepp Tokyo・2017年3月25日(土) Zepp Tokyo
2017年02月16日オール電化について、「調理、空調、給湯といった家庭内で使うエネルギーをすべて電気で賄う」という仕組みから、オール電化で中心となる機器の機能紹介、さらにメリットとデメリットについてご説明します。上手に使えばお得で便利な暮らしができるオール電化。導入を検討する際の参考として、ぜひご覧ください。■オール電化とは?まず、そもそも「オール電化」とはどのようなものなのかについてみていきましょう。調理、空調、給湯といった家庭内で使うエネルギーをすべて電気で賄うようにしたのが「オール電化住宅」であり、別名「全電化住宅」とも言われています。家庭内のエネルギーは長年ガスと電気が併用されてきましたが、1980年代後半からオール電化モデルハウスが展示されるようになり、徐々にIHクッキングヒーターやエコキュートといった機器も登場し、2000年代後半から急速にオール電化住宅の普及が進みました。オール電化住宅の最大の特徴は、深夜電力を低価格で利用できることにあります。安い深夜電力を使って夜中のうちにお湯を沸かしたり熱を溜めたりしておき、それらを日中に使うことで、電気料金を大きく節約することができるのです。また、このシステムは、電気の利用が集中する昼間にあまり電気を使わず、電気利用の少ない深夜に活用するという「電力のピークシフト」に基づいており、環境に配慮した省エネルギーや節電にも効果的です。家計にも環境にも優しい省エネルギー設計がオール電化の魅力と言えるでしょう。続いて、オール電化で使われる機器についてみていきましょう。調理はIHクッキングヒーターやIH対応調理器具、空調はエアコンや蓄熱式電気暖房機、床暖房システム、給湯はエコキュートや電気温水器といった機器を活用することで、すべてを電気で賄います。中でもオール電化住宅の柱と言えるのが、給湯で使うエコキュートや電気温水器です。これらを使って夜間に電気でお湯を沸かし、それを日中に使用します。お風呂や洗い物などはもちろん、システムによってはこのお湯で床暖房を機能させることもできます。ここで、エコキュートと電気温水器の違いについてもご紹介しておきましょう。エコキュートは電気温水器の一種ですが、お湯を沸かす際の仕組みが異なります。エアコンと同じ空気の熱を利用したヒートポンプ技術が使われており、室外機のファンが吸収した外気熱を利用してお湯を温めます。電気だけでなく外気を利用するため、省エネルギーで電気料金も抑えられます。一方、電気温水器は貯水タンク内にヒーターが設置されており、その熱でお湯を沸かします。電気しか使わない分こちらの方がエネルギーを使い、エコキュートに比較して電気代も高くなります。ただし、エコキュートは設置する際の初期費用が高く、また修理や交換の際にも構造が複雑な分高額になることが多いようです。さらに、エコキュートの方が設置スペースを広く取るため、住宅事情によっては取り付けられないケースもあります。もうひとつ、オール電化のポイントとなるのが蓄熱式電気暖房機です。こちらは夜間に暖房機内に蓄熱し、その熱を日中に使うことで省エネルギーにつながります。また、住宅によっては電力自体を貯めておく蓄電池ユニットを設置したり、屋根などを使って太陽光発電を行い、それを家庭内の電力として供給したりといったシステムを導入することもできます。■オール電化のメリット■オール電化のメリット1~電気代が節約できるオール電化最大のメリットは、電気代が節約できることです。その理由は大きく分けて2つあります。1つめは前述したように夜間電力を安く利用できること、そしてもう1つはガス代がかからないため光熱費を一本化できることです。1つめの夜間電力について詳しくみていきましょう。元々、電気料金は時間帯別単価が導入されており、電力使用が集中する昼間に比べ夜間は安く設定されています。オール電化の場合さらに、ライフスタイルによって料金プランを選ぶことができ、夜間電力を格安で利用できることが多くなっています。安く抑えた夜間電力を使い、夜中のうちにエコキュートや電気温水器でお湯を沸かしておき、蓄熱暖房機で熱を貯めておきます。そして昼間はそのお湯や熱を使うため、上手に使えばほとんど電気を消費せずに済みます。安い夜間電力だけで1日分のお湯や熱といったエネルギーを回すことができるのです。続いて、2つめの理由である光熱費一本化についてです。ガスを一切使わないということは、ただガス代がかからないだけでなく、基本料金も必要ないということです。その分光熱費は抑えられますし、一本化することで家計の把握や支払いの手間などもより簡潔になります。■オール電化のメリット2~災害時に強いオール電化2つめのメリットは、災害に強いことです。2011年3月11に起こった東日本大震災におけるライフライン復旧に関するデータによると、ガスは約40%復旧するまでに20日かかったのに対し、電気はわずか5日で約90%が復旧しています。ちなみに、5日の時点ではガスの復旧は10%以下です。このデータからも、万が一の災害時に電力エネルギーの方が、復旧が早く見込めることがよく分かります。オール電化が災害時に対応しやすいのは電力復旧の早さだけではなく、エコキュートや電気温水器の存在もあります。エコキュートや電気温水器があれば、その貯水タンク内にある水を生活用水として利用することができます。衛生上の問題から飲用水としては使えませんが、災害時に生活用水があればトイレやお風呂、ケガの処置などにも対応がしやすくなります。また、さきほどガスと電気の復旧率のデータをご紹介しましたが、同じデータによると水道の復旧率は震災後6日で約50%、17日で約80%です。大きな災害時には水道復旧まで1週間から3週間はかかります。このことからも、貯水タンクの水が使えることが大きく役立つと考えられます。こうした特性や、地震などの災害が増えている背景から、耐震設計のエコキュートも最近では作られています。また、太陽光発電システムや蓄電池ユニットを導入し、停電時の回路設計などが構築されている場合は、電気が復旧するまでの間貯まった電気を使用することもできます。■オール電化のメリット3~火災などの可能性が低く、お手入れも簡単3つめのメリットとして、火災の危険が少ないこと、日々のお手入れが簡単ということが挙げられます。ガスに比べると、直火を使わないため調理中の火災などの危険が少なく、また、ガス漏れや一酸化炭素中毒といった心配もありません。最近ではほとんどの製品に、焦げ付きやふきこぼれを検知して知らせてくれる機能も付いています。さらに、IHクッキングヒーターはガスコンロに比べて掃除やお手入れも簡単です。さっと拭くだけで掃除ができるため、ガスコンロのようにこびりついた焦げや油汚れに悩まされるということもほとんどなくなります。ガスを使わないため、キッチンの空気が汚れないというメリットもあります。■オール電化のデメリットオール電化にはデメリットもあります。それぞれのデメリットについてもまとめてみました。■オール電化のデメリット1~上手に使わないと逆に電気料金がかかる場合もある1つめのデメリットは、上手に活用しないと逆に電気料金が高くなるケースがあることです。オール電化は安い深夜電力を利用する代わりに、昼間の電気料金は通常よりも割高になります。つまり、夜間にお湯を沸かしたり蓄熱したりしても、それが昼間に足りなくなって電気を使ってしまうと、結果的に高くついてしまうことがあるのです。こちらの対処法としては、ご自身やご家族の生活スタイルに合わせて、最も適した料金プランや利用方法を考えることが挙げられます。例えば、共働きで子どもも学校に行って昼間はあまり家に人がいないというご家庭であれば、夜間にお湯を沸かしたり蓄熱したりして、それで毎日使うエネルギーを回していくということがやりやすいでしょう。しかし逆に、小さなお子さんや高齢の方がいらっしゃって、昼間に家庭の電力をよく使うというご家庭であれば、昼間に使う際にも節電の意識を持つことが必要になってきます。また、金銭面のデメリットでは、オール電化を導入する際の初期費用も挙げられます。家庭内のエネルギーをすべて電気に変え、さらにエコキュートや電気温水器、IHクッキングヒーターの設置などが必要であるため、導入自体は決して安価とは言えません。オール電化導入で長期的には光熱費が節約できるとしても、初期費用にどれくらいかかり、それを回収できるくらいの節約が可能なのかは、導入前にしっかりと考えるようにしましょう。さらに、機器の設置には大がかりな工事が必要な場合もあります。特にエコキュートや電気温水器はスペースも必要であるため、アパートやマンションなどの共用住宅の場合、構造上の問題で設置自体難しいケースもあります。導入を考える際は、事前にそうした工事やスペースについても電力会社と相談し、特にアパートやマンションの場合は必ず管理会社にも承諾の確認をとりましょう。■オール電化のデメリット2~給湯面で飲用に使えない、また水圧が弱い場合も続いては、エコキュートや電気温水器の給湯に関するデメリットです。タンクに貯水して利用するため、衛生上飲用はできません。そのため、飲用のお湯は別途電気ポットなどで沸かす必要があります。ガス給湯器のようにその場でお湯を沸かし、飲用にも生活用水にも使えるというやり方に慣れていると、その点を不便に感じるかもしれません。また、お風呂や洗い物をする際にも、水道から直圧式ではなく貯水タンクの内臓ポンプからお湯が送り出されるため、水圧を弱く感じるケースもあるようです。こうした衛生面や水圧の問題は構造上すぐに解決することが難しいため、ライフスタイルの変化として慣れていくしかありません。■オール電化のデメリット3~IHクッキングヒーターは使いにくい場合もそして、オール電化機器の中で使いにくさや違和感を覚える人が多いのが、IHクッキングヒーターです。ガスコンロのように直火が見えないため慣れるまで料理がしにくい、土鍋や中華鍋といった直火用の調理器具が使えない、IH専用調理器具に買い替えるのにお金がかかる、IH専用調理器具はガス用の鍋などに比べて重くて使いにくい、といった意見も少なくありません。また、「直火を使わないため火災の危険がなく安全」というメリットも、場合によっては「火が見えないため熱くなっていても気付かず、焦がしたり火傷したりしてしまう」というデメリットになることがあります。特に、小さなお子さまが見た目で熱いと分からずにさわってしまうという点から、「子どもに火の危険を分かりやすく教えられないのは、逆に危険に思える」という意見もあります。もう一点、IHクッキングヒーターで懸念されるのが電磁波の問題です。IHクッキングヒーターから出る電磁波そのものが人体に影響があるかどうかは明らかではありませんが、ペースメーカーの設定がリセットされたなどの事例はあります。ペースメーカーを付けている方、電磁波過敏症の方、妊娠中の方などは、導入前にそうした面でも問題ないか調べてみた方が良いでしょう。■オール電化のデメリット4~停電時のリスクそして、オール電化の最大の弱点とも言えるのが、停電すると家庭内のエネルギーに関する全機能が使えなくなるリスクがある点です。ガスと電気を併用していれば、停電してもガスを使ってお湯を沸かしたり、暖房を使用したりすることができます。停電時のリスクを低くするには、カセットコンロやガスストーブなどを非常用としてストックしておくことが大切です。また、太陽光発電システムや蓄電池ユニットを導入している場合は、停電時にその貯蓄電力を使えるようにしておきましょう。■まとめオール電化について、仕組みからメリット・デメリットまでご紹介しました。上手に使えば電気代を大きく節約でき、さらに万一の災害時などにも対応できるという点で魅力的だと言えるでしょう。しかし一方で、生活スタイルに合わせて導入しないと逆に電気料金が高くついてしまったり、エコキュートや電気温水器、IHクッキングヒーターを使いにくく感じたりする可能性もあります。事前にしっかり調べると同時に、ご自身やご家族の毎日の生活にフィットするかどうかをしっかりと検討してから導入するようにしましょう。
2017年02月15日毎日の電気代節約という意味でも、環境への配慮という意味でも、日々の節電は習慣化したいものですよね。しかし、「どうすれば節電に効果的なの?」と悩む方もいらっしゃると思います。そこで、代表的な家電製品の節電ポイントをまとめてみました。■消費電力の大きい家電製品は?経済産業省資源エネルギー庁のデータによると、家庭部門機器別電気使用量は、冷蔵庫14.2%、照明器具13.4%、テレビ8.9%、エアコン7.4%、電気温水器5.4%がトップ5となっています。それに続いて、エコキュート、電気便座、食器洗い乾燥機、電気ポット、炊飯器、洗濯機などが続いています。また、上記は「電気使用量」ですが、単純に使用時の電力消費が大きいという意味では、電子レンジ、電気コンロ、ヒーター、こたつ、ホットカーペットなどが挙げられます。調理器具や暖房器具といった、熱を発生させる機能をもっている家電製品が、使用時の電力消費が大きいことが分かります。これらを踏まえて、一般的な家庭にある代表的な家電製品について、それぞれ節電のポイントをみていきましょう。■テレビの節電ポイントテレビの節電で大切なことは、まず、画面の明るさと音量を調整することです。画面は部屋の明るさに合わせて、見づらくない程度まで明度・輝度を抑えましょう。テレビの機種によっては細かい調整をしなくても、「明るい部屋向け」「暗い部屋向け」などモードを選べるものや、「節電モード」「エコモード」などで自動調整してくれるものもありますので、そちらも積極的に利用しましょう。また、画面をこまめに拭き掃除することも大切です。画面が汚れていると画面を見づらく感じてしまいます。いつもきれいにしておくことで、画面自体の明るさを下げていてもストレスなく視聴することができます。音量は、普段は下げていても、映画やスポーツなどを観る際に臨場感を楽しむために上げてしまい、しばらくそのままということもよくあると思います。基準となる音量の数値を決めておき、消す時にはその数値に戻す癖をつけるようにしましょう。基準となる音量は、ニュース番組などを落ち着いて視聴できる程度が良いでしょう。明るさと音量の調節に加えて、本体の主電源スイッチをオフする習慣をつけることもテレビ節電のポイントです。待機電力を使わないように、リモコンのスイッチオフだけではなく、主電源も切るように心がけましょう。また、Blu-ray・DVDレコーダーもリモコンでしかスイッチを切らないという方もいらっしゃると思います。こちらもそれだけでは待機電力を使ってしまうため、再生や録画をしていない時はテレビと同じく主電源を切るようにしましょう。最後に、テレビを購入する時のポイントです。液晶テレビも以前は蛍光管を使ったモデルが多かったのですが、最近ではLEDバックライトを搭載したモデルが増えてきています。電気使用量が大きく抑えられるため、今後買い替えなどをされる際にはLEDバックライト搭載のモデルを選ぶようにしましょう。■冷蔵庫の節電ポイント冷蔵庫は冷気が逃げるとそれだけ電力を消費してしまいます。そのため、ドアの開閉回数を減らすことと、開閉の際には素早くしっかり閉めることを意識することが重要です。また、ドアパッキンが傷んでいるとすき間から冷気がもれてしまうため、劣化してきたら早めにパッキンの修理や交換を行いましょう。開閉を減らすためには、よく取り出す食材は手前に置くようにする、何が入っているかを把握し冷蔵庫を開ける前に何を取り出すか決めておく、などの癖をつけることが大切です。また、冷蔵庫を開ける回数が特に増えるシチュエーションとして、夏場の冷たい飲み物を取る時が挙げられます。夏場は、麦茶やジュースをあらかじめ魔法瓶に入れて、保冷された状態で冷蔵庫の外に出しておくなど工夫をしましょう。続いての節電ポイントは、詰め込み過ぎないことです。物を入れ過ぎると、それだけ電力を消費してしまうため、多くても冷蔵庫の容量の7割くらいにしておきましょう。そして、あまり食材をぎゅうぎゅうにつめずに、2、3センチすき間をとって入れることも大切です。その方が一つひとつの食材が冷えやすくなります。冷蔵庫の設定ですが、7割程度の容量を保っていれば、「弱・中・強」の「中」で十分です。食材が少ない場合は「弱」でも問題ないでしょう。ただ、あまり頻繁に設定を変えると逆に電力を消費するため、一度設定を決めたらそのままにしておきましょう。その他には、熱いものは必ずしっかりと冷ましてから入れること、こまめに冷蔵庫内を掃除することなども節電につながります。■洗濯機の節電ポイント洗濯は数回に分けるよりも、一度でまとめ洗いする方が使用電力も少なくて済みます。ただし、洗濯物を入れ過ぎて回転が悪くなっても電力を余計に消費するため、容量に合わせて使用するようにしましょう。また、洗濯物を入れる際、下の方にズボンや上着など水を吸って重くなるものを入れ、上の方に下着やタオルなどの軽いものを入れるなど、順番を意識するだけでも回転が良くなり、余計な電力を使わずに済みます。また、洗剤は適量を守るようにしましょう。たくさん入れればきれいになるというものではありません。むしろ、洗剤が多いとそれだけ「すすぎ」に時間がかかり、その分電力や水を多く使ってしまいます。■掃除機の節電ポイント使わない時はコンセント抜いておくこと、ダストカップや紙パックに溜まるゴミはこまめに捨てておくことが大切です。ゴミが溜まったままだと吸引力が下がり、掃除機を使う時間が長くなったり、常に強い設定にしてしまったりします。当然その分だけ、使用電力も増えてしまいます。そして、実際に掃除機に使う時にも、小さな工夫を重ねることで節電につながります。まず、掃除機を使う前に部屋をしっかり片付けておき、掃除機をかける時には手早く済ませるよう心がけましょう。部屋が片付いていないと、物を動かすたびに掃除機のオン・オフを繰り返すため、そのつど起動時の電力を消費してしまいます。片付けと同時に意識したいのが、延長コードの使用です。掃除機をかける際、部屋のはしの方や奥まったところまで届かず、途中でコンセントを差し替えたことがありませんか?これもオン・オフの繰り返しと同じく何度も繰り返すと、そのつど電力を消費してしまいます。そして、強弱を上手に使い分けることも工夫のひとつ。カーペットなどならともかく、フローリングなら「弱」で十分です。常に「強」で使うのよりも、「弱」で同じところを手早く2、3往復する方が電力の消費は少なくて済みます。どれも細かいことですが、「掃除機をかける時にはスイッチやコンセントの切り替えをせずに、できるだけ手早く、強弱を上手に使い分けて使用する」ということを習慣化しましょう。小さな積み重ねが、掃除機節電のポイントです。■照明器具の節電ポイント照明器具の節電で最も大事なのは、こまめに消すことです。昼間、外の光で十分なら明かりを抑えた設定にする、使っていない部屋の電気は消す、といったことを徹底しましょう。リモコンでオン・オフできる照明も、待機電力を減らすために壁のスイッチでオフするようにしましょう。また、最近では、人がいる時だけ自動で明かりが点く人感センサー機能の照明もあります。消し忘れも防止できるため、玄関やトイレなど部分的に取り入れるのもおすすめです。こまめに消すこと以外では、掃除をしっかりするよう気をつけましょう。汚れるとそれだけ明るさが低下し、ついつい明かりを強めに設定しがちになってしまいます。電球やシェードなどに溜まっているほこりを掃除するだけで、明るさが戻りますよ。最後に、照明の選び方です。まず、蛍光灯と白熱灯の違いを知っておきましょう。蛍光灯は点灯時に電力を多く使用するという特徴から、オン・オフを頻繁に繰り返すと寿命が短くなってしまします。そのため、一度点けたらあまり消さないリビングなどに使用すると良いでしょう。白熱灯は蛍光灯に比べ点灯時に電力を使わないため、こまめに切ることがより大切です。ただし、トータルの電力は蛍光灯よりも消費します。読書灯やベッドライトなど、時間や用途が限られる照明に使用すると良いでしょう。電球は、白熱電球ではなくLED電球を使うと、寿命が長く節電効果があります。同様に蛍光灯も最近はLEDを使用した製品が増えているため、それらに交換するのも効果的です。■エアコンの節電ポイント冷房を使う際は設定温度を1度高くするだけで、暖房を使う際は1度低くするだけで、それぞれ約10%電力消費量が変わると言われています。このこともからも分かるように、エアコンの節電では、適切な温度設定が非常に大切です。夏は28度以上、冬は20度以下を基準に考えましょう。ポイントとしては「涼しい(冬なら暖かい)と感じる温度ではなく、暑くない(冬なら寒くない)と感じる温度に設定すること」です。節電だけでなく、体にもその方が良いでしょう。風量は「自動」にすると、効率良く運転してくれます。また、冷たい空気は下方にたまりやすく、暖かい空気は上方にたまりやすいという特性があります。それを考えて、風向きは冷房の時は水平にし、暖房の時は下向きにしましょう。そうすれば、ムラなく部屋を適温にすることができます。そして、フィルター掃除も節電のポイントです。目安としては、2週間に1度掃除するようにしましょう。夏の初め、冬の初めなど久しぶりにエアコンを使う場合も、必ず運転前にフィルター掃除をしましょう。また、エアコンは起動時に多く電力を消費するという特徴があります。そのため、運転後はあまりこまめにオン・オフをし過ぎないことも大切です。続いて、室外機です。夏場は、日光や高い気温で室外機が熱を持ち、運転に電力を多く使ってしまう場合があります。そのため、日陰に置く、すだれや板などで日除けをするといった工夫が大切です。ただし、室外機の吹き出し口がふさがれても、効率が低下してしまいます。日除けになるものを設置する際には、その点も気をつけましょう。最後に、部屋自体の工夫です。夏であれば、エアコンを点ける前に換気をし、部屋にこもった熱を外に出すようにしましょう。逆に冬は、カーテンやブラインドを使って部屋の中の熱を逃がさないようにしましょう。こうした小さな工夫が、エアコンを効率良く使い、節電することにつながります。■炊飯器・電子レンジ・電気ポットの節電ポイントまず炊飯器ですが、使わない時はコンセントを抜いておくこと、使う時はエコモードや早炊きモードを使うこと、そして長時間の保温をしないことが節電のポイントです。特に長時間の保温は、電力を消費するだけでなく、乾燥してお米の味も落ちてしまいます。予約機能を使って、食べる直前に炊き上がるようにするなど、保温時間を減らせるよう心がけましょう。例えば、三食そのつど一合ずつ炊くより、三合一度に炊いておく方が電力は使いません。しかし、朝に三合炊いてずっと保温しておくのは賢くありません。保温はせずに、冷ましてからラップして冷蔵もしくは冷凍し、食べる時に電子レンジで温め直す方が結果的には節電になります。続いて電子レンジです。長時間の解凍などは特に消費電力が大きいため、すべてをレンジでやるのではなく、レンジで半解凍だけして残りは自然解凍するなど工夫しましょう。主に少量の食品の温めなど、基本的には短い時間で使うよう意識することがおすすめです。最後に電気ポットです。使用時以外はコンセントを抜いておくこと、保温温度を低めに設定することがポイントです。保温で電力を使いがちですので、温めた飲み物は魔法瓶に移しておいても良いでしょう。沸かす時に水でなくお湯を入れるのも節電につながります。■トイレの節電ポイント便座や洗浄水の設定温度を下げるように心がけましょう。もちろん冷たく感じるところまで下げることはありませんが、少し下げるだけでも消費電力は少なくなります。また、便座のフタを閉めるようにすることも、熱が逃げず節電につながります。それから「節電タイマー」や「節電モード」などの機能が付いていれば、それも活用しましょう。平日昼間など家に人がおらず長時間使わない時間がある場合は、その間を「節電モード」にするだけで、消費電力を抑えることができます。■パソコンの節電ポイントまず、テレビと同じく明度・輝度を下げましょう。続いて、デスクトップ型なら熱がこもらないように、本体周りに物を置かないようにする、通気口をこまめに掃除するといったことに気をつけましょう。ノート型なら、設置面が熱を持ちやすいため、冷却マットなどを敷いて使用するようにしましょう。ディスプレイをこまめに消すことも効果的です。一時的に席を離れる場合は、モニタの電源だけでもオフにしておけば節電になります。ちなみにパソコン自体の電源は、90分以内ならスリープ、それ以上ならシャットダウンの方が電力を抑えられると言われています。それも参考にモニタのみオフ、スリープ、シャットダウンを使い分けることもおすすめです。■まとめ代表的な家電製品について、それぞれの節電方法をご紹介しました。すべての製品に共通するポイントとして、「待機電力を減らすため主電源からスイッチオフ(掃除機や炊飯器、電気ポットなど使用時間が限られるものは普段はコンセントも抜いておく)」「節電モードやエコモードが付いている場合は積極的に利用する」といった点が挙げられます。ぜひこれを参考に、節電ライフに挑戦してみてください。
2017年02月15日電力にはいろいろな単位がありますが、それぞれが電気料金へどのように関わっているのかをご存知でしょうか?こちらの記事では、電力に関する単位について分かりやすく解説しています。それぞれの単位の意味や単位同士の関係性を正しく理解し、節電にもつなげていきましょう。■Wって?Whとはどう違う?■W(ワット)とはWとは電力を表す単位のことです。ある電化製品を動かすためにどれくらいの電力が必要になるかを示しており、600Wと表記されているドライヤーなら、スイッチを入れた瞬間に600Wの電力が消費されます。電力はkW(キロワット)という単位で見かける方も多いでしょうが、1kW=1,000Wとなります。電気料金表などでは、kWの単位で示されることがほとんどです。■Wh(ワットアワー)とはhはhour(=時間)を意味し、1時間で消費する電力量のことをWhといいます。電力量も、電気料金表などではkWh(キロワットアワー)の単位を用います。WとWhのそれぞれの意味・関係性を理解していると、毎日使っている電化製品がどれくらいの電力を消費しているのか、簡単に計算することができます。たとえば、600Wのドライヤーを5分間使用した場合に消費される電力は、5分を時間の単位に直すと「5分÷60」となるので、600W×(5÷60)h=50Wh30Wの蛍光灯を半日灯し続けた場合に消費される電力は、30W×12h=360Whとなります。日常の消費電力が実際に数字として可視化されると、節電や省エネの意識も高まるのではないでしょうか。■VAって?Wとはどう違う?■消費電力には3つの種類がある先ほど、「Wとは、電化製品を動かすために瞬間的に消費される電力のこと」だと説明しました。しかし、より厳密にいえば、W=消費電力ではありません。消費電力には、有効電力・無効電力・皮相電力の3つの種類があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。■有効電力とは有効電力とは、電化製品を使用するとき実際に消費されている電力のことで、前述したWは有効電力のことを指しています。電力を供給する際には必ず電力のロスが発生しますが、有効電力には電力のロスが含まれていません。電気料金として請求される金額は有効電力をもとにしており、電力メーターによって計測することが可能です。■無効電力とは無効電力とは、電力のロスのことで、var(バール)という単位で表されます。配線設備の中には、コイルやコンデンサなどが含まれています。どちらも、電圧を変換させたり、電流を安定させたりするために必要な機器です。しかし、コイルやコンデンサがあることで、ここで消費されるムダな電力が発生してしまうのです。一般家庭では、それほど大きな無効電力が発生することはありません。しかし、工場や企業の大型施設などになると、安定して電力を供給するためには高い電圧が必要であり、コイルやコンデンサの果たす役割は大きくなります。それにともなって、発生する無効電力も大きくなるのです。無効電力が大きくなれば、それだけ多くの電力を供給しなければならず、電力会社にとっては大きな負担となります。しかし無効電力は、実は、適切な設備があれば減少させることが可能です。ただし、その設備は性質上、電力の末端、つまり工場や企業の施設に設置する必要があります。そこで電力会社では、工場や会社側が無効電力を低減する設備を設置してくれれば、その負担額として、電気の基本料金を安くする措置を行っています。これは大規模な施設に限ったことであり、一般家庭で基本料金が安くなることはありません。しかし、消費電力には仕事をしない無効電力があること、電気料金は無効電力を除外したうえで請求されていることは、知っておくと便利です。■皮相電力とは皮相電力とは、加えられる電圧(単位:V)と流れる電流(単位:A)を単純にかけただけの値のことを指し、VA(ボルトアンペア)という単位で表されます。VAには無効電力が含まれている点が、Wとの大きな違いです。「見かけの電力」と呼ばれることもあり、数値としては3つの中でもっとも大きくなります。そして、皮相電力に力率をかけた数値が消費電力となります。力率とは、供給電力のうち、家庭などで実際に消費された電力の割合を示す数値です。供給電力には必ずロス(無効電力)が発生するため、皮相電力が消費電力より小さくなることはありません。ちなみに、無効電力は熱消費をともなわない電力です。そのため、白熱電球や電気ケトルなどの電力を熱として消費する機器では、無効電力はほとんど0になります。つまり、皮相電力と消費電力の値が同じになるのです。一方で、パソコンやスマホなどの電子機器の場合は、消費電力よりも皮相電力のほうが値は大きくなります。■Vって?100Vと200Vはどう違う?■V(ボルト)とはVとは、電圧を表す単位のことで、電気を押し流す力を示しています。電気に関する単位を説明する際にはたとえとしてよく水が用いられますが、蛇口をひねったときの水の勢いが電圧(V)だと考えれば、理解しやすいでしょう。国内では、一般家庭では100V、工場や企業の大きな施設などでは200Vであることがほとんどです。しかし、近年では200Vに対応したエアコンや床暖房など、一般家庭用の電化製品も増えてきています。100Vに対応しているのと200Vに対応しているのとでは、どのような違いがあるのでしょうか?■100Vと200Vでは何が違うの?Vは水にたとえれば蛇口をひねったときの水を押し流す力、水の勢いのことですから、勢いが強くなればそれだけ、流れる電気量も多くなります。つまり、簡単にいえば、100Vが200Vになれば、流れる電気量も2倍になるのです。だとすれば、料金も2倍に高くなってしまうのでは?と考えてしまいがちです。しかし実際は、電圧を100Vから200Vに変更しても、電気料金が高くなることはありません。再び電気を水にたとえて考えてみましょう。容量がまったく同じバケツを2つ用意し、1つは100の勢いで水が流れる蛇口から、もう1つは200の勢いで水が流れる蛇口から、バケツいっぱいに水を溜めることにします。水道に流れている水の量が同じだとすると、当然、200の勢いで水が流れる蛇口のほうが早く水が溜まります。つまり、電気量が大きくなっても電気を流す時間が短く済むため、1時間当たりの消費電力(Wh)が変わることはありません。そのため、電気料金が高くなることもないのです。100Vから200Vに変更すれば、より稼働力の大きいパワフルな電化製品を使うことができるようになります。電気料金は変わらず、エアコンや床暖房ならより早く部屋が温まり、電子レンジなどの調理機器ならより早く加熱・調理が可能になり、効率よく電化製品を利用できることが、大きなメリットです。■一般家庭で200Vは使用できる?一般家庭における配線方式には、単相3線式と単相2線式の2種類があります。単相3線式は、100Vの電線2本と、200Vの電線1本で構成されています。そのため、稼働力の大きな電化製品では200Vを、小さな電化製品では100Vを、といったように、2つの電圧を使い分けることが可能です。一方、単相2線式は、100Vの電線2本で構成されています。そのため、単相2線式のままでは200Vの電圧が必要になる電化製品は使用することができません。ご自宅がどちらの配線方式であるかは、コンセントの形状で確認することができます。最近では、一般家庭でも単相3線式であるところが増えてきています。そのため多くのご家庭で、200Vを使用することができるでしょう。また、ご自宅に200Vに対応できるコンセントが見つからない場合でも、最近では、電柱から分電盤(ブレーカー)まで単相3線式で電気がきていることも多くあります。ブレーカーを確認し、白・黒・赤の3本の線がつないであれば、電柱からブレーカーまでは単相3線式です。そのため、ブレーカーからコンセントまでを単相3線式に対応させる工事を行えば、200Vの電圧を利用することが可能です。しかし、ブレーカーに白と黒の2本の線しかつながっていない場合は、電柱からも単相2線式で電気を引いているため、別途大がかりな工事が必要になります。リフォーム会社やご自宅の状況によっても異なりますが、ブレーカーからコンセントまでの屋内配線工事であれば比較的簡単なため、5,000~1万円程度と比較的リーズナブルです。しかし、もともと単相2線式であったものから単相3線式への変更となると、工事も規模が大きなものになり、10万円を超えることが多いようです。■Aって?契約アンペアの調べ方と変更方法は?■A(アンペア)とは?Aとは、電流の単位のことで、電線を流れる電流の量を示しています。Vのときと同じく水にたとえると、蛇口をひねったときの水の勢いがV(電圧)、水道を流れる水の量がA(電流)、蛇口をひねったときの瞬間的な水の量がW(電力)、バケツに溜まった水の量がWh(電力量)と表すことができます。先ほどVの数値の変化によって電気料金が変わることはないとご説明しましたが、AはVとは異なり、数値の大きさによって金額も大きく変わってきます。Aは電力会社との契約によって、20A・30A・40Aといったように電流量の上限が決まっており、それぞれに基本料金が設定されているからです。もちろん、上限が大きくなるにつれて基本料金も高くなっていきます。■アンペア数を見直せば電気料金を安く抑えられる!電気料金を安くするにはまず、必要以上に大きなアンペア数で契約していないか見直してみる必要があります。契約アンペア以上の電力を使用してしまった場合は、ブレーカーが落ち、それ以上の電力が供給されないようになります。しかし、1人暮らしの方であれば、大きな電力を一度に消費することはほとんどないでしょう。ご自宅でIHや電気調理器具を導入していなければ、15~20Aでも十分に生活できる場合があるので、契約の見直しを検討してみるのがおすすめです。2人以上でお住まいの場合でも、大きな電力を使う時間帯を分散させる工夫で、今より小さな契約アンペア数でも無理なく生活できる余地があります。1日の中で大きな電力を同時に使ってしまう時間帯は、朝の外出前や夕食時など、ある程度決まっています。その時間帯だけに注意すれば、それほど難しいことではないのです。たとえば、朝食がご飯派の人であれば、炊飯器のタイマー機能を使って、炊飯器の稼働時間が、他の家族が電子レンジやドライヤーを使う時間帯と被らないようにするのが有効です。また、毎日の家事は、家族が学校や会社に行った後に始めるか、朝に洗濯機を回し、昼に掃除機をかけ、夕方に調理をする、といったように分散させるのがグッド。ライフスタイルに合わせていろいろと工夫してみましょう。■契約アンペアを調べる方法ご自宅の契約アンペア数は、ブレーカーの配線全体の電源がある部分(アンペアブレーカー)に表示されている数字で確認することができます。数字による表示がなくても、アンペアブレーカーの色によって、それぞれアンペア数が決まっています。赤色:10A桃色:15A黄色:20A緑色:30A灰色:40A茶色:50A紫色:60Aまた、電力会社から毎月届く検針票にも、現在のアンペア数が記載されています。これらで契約アンペアが確認できない場合は、ご契約の電力会社へ直接電話で問い合わせることも可能です。■契約アンペアを変更する方法契約している電力会社にもよりますが、10~60Aの範囲内であれば、電力会社がアンペアブレーカーの取り換え工事を行ってくれますし、無料なので費用負担もありません。ただし、契約アンペア数を大きくする場合には、ご自宅の配線の状況によっては、別途大きな容量に対応するための工事費用が必要になることがあります。■契約アンペアを変更する際の注意点契約アンペア数を小さくすることにより安くできるのは、あくまでも基本料金です。消費電力量に応じた料金の単価が変わるわけではないため、電気を使い過ぎれば当然、電気料金全体は今より高くなってしまうこともあります。また、電力会社との契約は、基本的に年間契約となります。そのため、「基本料が安くなるなら」と安易に契約アンペア数を下げてしまうと、時期によってはすぐにブレーカーが落ちてしまう恐れも。ほとんど毎日エアコンや床暖房などが稼働している夏場・冬場は消費電力が大きくなりがちなため、1年の中でもっとも電気を使う時期を基準に考えて契約するのがベストです。■おわりにここまで電気料金に関わるさまざまな単位をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?電力にはたくさんの単位があり、中にはWとWh、VとVAとAなど、まぎらわしいものもあります。しかし、ひとつひとつを一度整理し、関係性を理解しておくと、何にどれだけの電気を使っているのかが分かり、節電にもつなげることができますよ。ぜひ参考にしてみてください。
2017年02月15日【ママからのご相談】暑い夏の日にはエアコンの電気代がかさんで心配になります。そこで気になったのですが、冷房と除湿ではどちらの方がお得なのでしょうか?●A. 除湿機能の違いによって、冷房と除湿のお得さが変わります。金融コンシェルジュの齋藤惠です。ご質問ありがとうございます。確かにエアコンは電気代がかさみますよね。しかし、使わないわけにはいかない日もあります。そこで今回は同じように見えて実は差が出る、冷房機能と除湿機能の使い分け方をお教えしたいと思います。●冷房と除湿の違いとは?まずはそれぞれの機能の違いをご説明します。『ダイキン工業株式会社』のホームページによると、冷房は『部屋の空気の温度を下げることをいちばんに考えた機能』ということです。一方、除湿は『部屋の空気の湿度を下げることをいちばんに考えた機能』とのことです。また、除湿機能には「弱冷房除湿 」と「再熱除湿 」という2つのタイプがあり、水分を外に追い出すしくみは同じですが、部屋に戻す空気の温度 が違います。皆さんがお使いのエアコンの除湿機能がどのタイプかによって、冷房と除湿どちらの方がお得になるのかが変わります。●弱冷房除湿と再熱除湿の違いは?●弱冷房除湿湿度の高い空気を湿度の低い空気に入れ替えることで、部屋を涼しくする。弱い冷房をかけていることと原理は一緒であるため、肌寒く感じる ことがある。●再熱除湿湿度の高い空気の温度を一旦下げ、次に快適な温度に温めなおすことによって、部屋の温度を調整する。部屋の温度を下げずに湿度のみを下げることができるので、肌寒さは感じない 。----------同じ除湿機能でも、商品によってタイプが違います。どのタイプかが説明書に書かれていることもありますし、賃貸などですでに設置されていたものについてはメーカーに問い合わせれば教えてくれます。自分の使っているエアコンがどのタイプなのかを知ることによって、夏の電気代の節約に大きく影響するのです!●結論! 一番お得なエアコンの使い方は?電気代の観点のみで言えば、弱冷房除湿が最も消費電力が小さく、次に冷房、その次に再熱除湿 という順番になります。しかし、明らかに湿度が高い日に、設定温度を下げて長時間冷房をつけ続けるくらいであれば、数時間の再熱除湿の方がお得なこともあるので、その日の天候や部屋にいる時間などによって機能を使い分けましょう。また、冷え性な人が長時間冷たい空気に触れていると健康に悪影響となる恐れもありますので、寒さに弱い人は再熱除湿をおすすめします。●まとめ毎日同じ機能をなんとなく使うのではなく、どの機能を使えば今日の暑さが和らぐかを考えてみましょう。たとえば、とにかく気温が高い日には迷わず冷房をつけます。しかし、気温はそれほど高くないはずなのに湿気があり不快を感じるときには除湿の中でも再熱除湿にするのがおすすめです。毎日の天気予報や現在の温度と湿度をチェックして、快適かつお得に涼しいお部屋づくりをしていきましょう!【参考リンク】・冷房と除湿はどう違う? | ダイキン工業株式会社()・冷房と除湿では電気代が安いのはどちらですか? | 日立の家電品()●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)
2016年08月01日【ママからのご相談】3歳の子どものママです。寝室の電気を消して寝ると怖がるので、子どもが小さいころから完全に寝付くまでは電気をつけたままにしています。寝た後も夜中に起きて怖がるときがあるので、枕元に小さな電気スタンドを置いています。電気をつけたまま寝ると、私も夫も熟睡できていない気がするのですが、電気をつけっぱなしで寝ることで健康への影響はあるのでしょうか。●A. 電気をつけたまま寝ると、肥満やうつ、認知症などのリスクが上がる可能性があります。ご相談ありがとうございます。健康・美容ライターのMAKIです。真っ暗な部屋の方が落ち着いて眠ることができるという方もおられますが、一方で、真っ暗よりも豆電球をつける方が安心してよく眠れるという方もおられますね。特に子育て中のママは、子どもが赤ちゃんのころは夜中の授乳、幼児期は夜泣きなどで何度も起きますから、真っ暗よりは豆電球くらいつけておいた方が動きやすい という方もおられるでしょう。ところで、健康への影響を考えた場合、真っ暗な部屋で眠るのと、明かりをつけた部屋で眠るのではどちらが良いのでしょうか。今回は、電気をつけて眠ることで起こる健康への影響についてご紹介しましょう。●電気をつけたまま眠ることで起こりうる健康リスクとは?夜間に豆電球などの照明を使用したまま眠ると、サーカディアンリズム(いわゆる体内時計のリズム)が乱れ、肥満や脂質異常症、うつ、がんなどの健康リスクが高まる ことが、奈良県立医科大学の大林賢史特任助教らが平成25年1月に発表した研究報告により明らかになりました。シフト制勤務などで夜間に労働する人は、昼夜逆転の生活により体内時計が乱れやすいため、肥満や高血圧になりやすいなどの報告はこれまでにもいくつかありましたが、家庭用の豆電球程度の低照度の照明であっても、夜間の光暴露は健康に影響を与えることが示されたのです。具体的に、夜間に電気をつけっぱなしで眠ることによる影響として、代表的なものを以下にご紹介します。●(1)睡眠障害まぶたを閉じていても、人はまぶたの上から光を感知できる ため、脳が覚醒している状態になります。そのため熟睡できず、睡眠障害が起こるリスクが高まります。●(2)肥満や脂質異常症睡眠障害により睡眠不足になると、食欲抑制ホルモンであるレプチンの分泌が低下し、肥満や脂質異常症のリスクが高まります。●(3)老化の促進睡眠をつかさどる『メラトニン』 というホルモンは、老化の予防にもなると言われています。メラトニンの分泌は目に入る光によって調整されており、目に光が入るとメラトニンの分泌が低下するようになっています。そのため、電気をつけっぱなしで眠ると十分にメラトニンが分泌されなくなるので、老化を促進してしまいます。●(4)うつ病同大学の研究チームによると、家庭用豆電球程度の明るさであっても、つけっぱなしで眠ると体内時計が乱れ、うつ病の発症リスクが高まることがわかりました。●(5)乳がんや前立腺がんハーバード大学附属病院の調査結果によると、夜勤の看護師は日勤の看護師に比べ、乳がんの発生率が高いことが判明しています。また、男性の夜勤労働者には前立腺がんの発生が多いこともわかっています。これにより、乳がんとメラトニンの関連が示唆されており、体内時計が乱れてメラトニンの分泌が低下するとがんの発生率が高まる と考えられています。----------いかがでしたか。今回は電気をつけっぱなしで眠ることで起こる健康への影響についてご紹介しました。ただし、研究は高齢者を中心とした報告であり、すべての世代に当てはまるとは現段階では言えません。また、お子さんが暗い部屋で眠るのを怖がってしまうというのもよくわかります。しかし夜間には、メラトニンだけではなく、お子さんの発育、成長にも関連した成長ホルモンも分泌されます から、しっかりと熟睡させたいものです。お子さんもご両親も熟睡できるように少しずつ明るさを調整して、暗い部屋でも眠れるように慣らしていくと良いのではないでしょうか。【参考リンク】・夜間の豆電球使用が肥満・脂質異常症のリスクになる可能性 | 奈良県立医科大学(PDF)()●ライター/MAKI(健康・美容ライター)
2016年04月18日電力自由化がスタートすると、電力会社やプランの選択によっては電気料金が安くなることが期待できます。でも、そもそも我が家の電気料金って、どのくらいかかっているんだっけ…? そんな心当たりがあるなら、電気料金はもちろん、家計の収支をいま一度チェックする絶好のタイミングです。今回は、電力自由化をきっかけに家計を見直したい4人家族のSさんと、夫婦ふたり暮らしのIさん宅の光熱費から家計まで、ウーマンエキサイトで 投資についての連載 を担当している、ファイナンシャルプランナーの岩城みずほさんに診断していただきました。■4人家族のリアル家計簿を診断!【S家】家族構成:夫(37歳・会社員) 妻(36歳・パート) 長男(13歳) 長女(9歳)住居形態:一戸建て<収入>月収(手取り):41万5000円(夫 31万5,000円 妻 10万円) <支出>住居費:11万円(住宅ローン)…★1食費:50,000円光熱費:電気10,000円/ガス10,000円/水道3,000円通信費:14,500円教育費:52,600円保険代:17,300円…★2衣服・美容代:25,000円外食費:15,000円夫小遣い:50,000円雑費:17,000円<貯蓄>預金:40,000円個人年金:10,000円(ボーナス:40万円)計41万4,400円■子どもひとりあたりの教育費は、多めに見積もって1,000万円!?Sさん:我が家の光熱費の割合、一般家庭に比べてどうですか?岩城先生:低く収まっていますね(※1)。電力自由化後は、選択によってはもう少し安くなるかもしれませんので、検討してみてもよさそうです。Sさん:通信費とセットで安くなったりするみたいですし、各社でシミュレーションしてみます。そのほか、気になる点はありますか? 長男は芸術系の大学を希望していて、長女も今年から塾に通う予定でなので、教育費が心配です。岩城先生:家計を見直すとき、まずは目標貯蓄額を設定することが第一なんです。Sさんのご家庭では、やはりお子さんの教育費が目下の課題になりますね。たとえば文系の私立大学で約400万円、理系や芸術系ではその倍くらいかかるとみてください。進路によりますが、子どもひとりに1,000万円として、S家では2,000万円を目標に用意できると安心です。我が家も今年、子どもが大学を卒業するのですが、とにかく想定外の出費ばかりだったんです。そんな経験上からも、教育費は多めに考えておいたほうがいいと思いますよ。使わなければ、老後の資金に回せますしね。Sさん:2,000万円ですか! 覚悟はしていましたが、そこまでなんて…。岩城先生:いま、貯蓄はどのくらいありますか?※1…出典: 家計調査報告(家計収支編)―平成27年(2015年)平均速報結果の概況―(総務省統計局) より、二人以上の世帯の電気代月平均額は、11,060円。■貯蓄額1,000万円でもダメ! S家の家計の見直しポイントは?Sさん:定期預金で1,000万円です。株や投資はしていません。岩城先生:では、下のお子さんが大学に入るまでの約10年間であと1,000万円貯めるとし、1年間で100万円を目標にしましょう。これまでのペースを保てれば大丈夫ですが、今後塾などの費用がもっと膨らむことを想定すると、いまの家計から削れるところは削ったほうがよいですね。具体的には、ローン(★1)や保険(★2)といった大きな固定費です。ローンの金利は固定ですか?Sさん:変動です。岩城先生:では、できるだけ早めに固定金利に借り換えましょう! マイナス金利の適用で、どこの金融機関も固定の金利を下げ始めていますから、いまが借り換えるチャンスですよ。Sさん:たしかに、変動だといつ金利が上がるかもわからないし、あと30年近く返済期間が残っているので、いまの低い金利で固定にしたほうが安心感はありますね。岩城先生:ただし、固定にすると今より月々の返済額は少しアップします。S家は保険料が高いので、ここも見直しましょう。Sさんご夫婦はまだ30代ですし、生命保険は、お子さんが独立するまで、保険料の安い掛け捨ての定期保険でじゅうぶんかもしれません。Sさん:保険の保障内容もじつはよくわかっていないんです…。さっそく見直します!岩城先生:そのうえで、効率よく貯蓄するには、奥さんの収入アップも検討しましょう。また、投資信託などで運用するのもひとつの方法ですよ。投資というと、どうしてもリスクが高く感じやすいものですが、10年、20年と長期スパンでみると、銀行に預けておくよりは高い利率で増やすことができます。月々の光熱費や通信費、衣服費、外食費などもやりくりできる部分ですので、むだを省きながら、少しでも貯蓄に回せるように意識してみてくださいね。Sさん:ありがとうございます! せっかくなので、電力会社からローン、保険まで、まるっと見直してみます!【S家の見直しポイント】・低金利のいまがチャンス。ローンは変動から固定に借り換えを・生命保険は必要保障額を保険料の安い掛け捨てで・運用も視野にいれつつ、効率よく教育費を増やそうつぎは、新婚生活をはじめて間もない「20代の夫婦ふたり暮らし」の家計をチェック! 【DINKS編へつづく】 ファイナンシャルプランナー岩城みずほさんプロフィール愛媛県生まれ。慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年活動後、セミナー講師、生命保険会社を経て、2009年にファイナンシャルプランナーとして独立。オフィスベネフィット代表。得意分野は保険と資産運用。金融商品を販売しない独立系FPとして中立公正な情報発信を心がけている。2児の母。著書に『結局、いくら貯めればいいの?』(同文舘出版)、『保険リテラシーが身につく本』(税務経理協会)、『30年後も安心に暮らせる!お金の鉄則』(マガジンハウス)。独立系ファイナンシャルプランナー「 Office Benefit 」代表。
2016年03月07日昭和シェル石油は20日、東京電力エリア(※2)の一般家庭向け新電気料金プランとして、「ガソリンが10円/L安くなる電気(名称:ドライバーズプラン)(※1)」を4月1日から販売すると発表した。同社系列のサービスステーション(以下、SS)、同社WEBサイトなどで3月1日から申し込み受付を開始する。「ガソリンが10円/L安くなる電気(名称:ドライバーズプラン)(※1)」は、「カーライフをお得に楽しみたい」、「電気もお得に使いたい」というニーズに対応するサービス。ドライバーズプランへ契約した際に登録したカード(※3)で、東京電力エリアの同社系列SS(※4)において給油代金を支払うだけでガソリン(レギュラー、ハイオク)10円/L、軽油5円/Lが割り引かれる(※1)。また、月間600kWh以上電気を使用する場合は、電気代が1kWhあたり1円値引きになるなど、「電気もお得に利用できる(※5)」(同社) 。※1 : 値引きの上限は100L/月。東京電力エリアの昭和シェル石油SSで給油した場合の割引となる。ただし、一部対象外のSSがある※2 : 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、富士川以東の静岡県(離島は除く)※3 : 昭和シェル石油のクレジットカード以外でも登録可能。また、現金の支払いでも現金Pontaカードで割引を利用できる※4 : 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、富士川以東の静岡県(離島は除く)のエリアに位置している約600ヵ所が対象。割引サービス対象SSの詳細は、3月1日以降、同社公式WEBサイトを参照。※5 : 2016年1月時点の東京電力規制料金従量電灯Bとの比較。電気の使用量によっては現在(2016年1月時点)の電気代より割高になる場合もある○モデルケース(※6)※6 : 上記の数値は全て税込。ガソリン代メリットはガソリンを100L/月給油した場合。上記の電気代割引額は月間の割引額を12倍したものであり、実際のメリット額は電気の使用状況や季節変動によって変化する。上記計算は、2016年1月時点の東京電力従量電灯B・Cの料金との比較
2016年01月20日カカクコムが運営する購買支援サイト「価格.com」は14日、提供中の「価格.com 電気料金比較」をリニューアルし、「電力小売りの全面自由化」に対応した電気料金プランの比較サービスを開始した。○独自キャンペーンも追加予定同サイトは2015年8月、電気料金シミュレーションサービスの提供を開始。今回、参入事業者による予約受付開始に合わせてサイトを刷新し、電力自由化に対応した電気料金プランの比較サービスを公開した。まずは16社90プランより掲載を開始し、掲載プランは随時拡充していく。また、サイト独自のキャンペーンも追加していくという。比較サービスでは、現在居住する地域、電気の使用状況、「世帯人数」や「昼間の在宅状況」といった質問に答えると、プランごとの料金をシミュレーション(試算)できる。結果は、年間節約額の多い順に表示され、詳細な料金内訳、「電源構成」や「セット割引」などの情報も確認でき、最適なプランを探せるという。事業者の情報ページでは、提供プランの一覧や会社情報、問い合わせ窓口の情報などを紹介。料金プランの情報ページでは、プランの特徴や料金表、申し込みの流れなど詳細情報を掲載する。また、比較サービスサイトから業者公式サイトへ移動し、申し込みも行える(価格.com経由の申し込み対応事業者)。このほか、電力自由化ニュース、家電製品の電気代チェッカーなどのコンテンツを提供する。
2016年01月15日ソフトバンクは12日、携帯電話やインターネット、電力サービスなど“家”に関するサービスにおいて、まとめて契約すると割安になる「おうち割」を発表した。第1弾として「おうち割 でんきセット」、「おうち割 光セット」を用意する。申し込み開始日は28日。「おうち割 でんきセット」は、電力サービス「ソフトバンクでんき」とソフトバンクの携帯電話または「SoftBank 光」などの固定通信サービスをセットで契約すると、携帯電話また固定通信サービスの利用料金から最大毎月300円を割引くサービス。携帯電話の対象となる料金プランは、「スマ放題」、「スマ放題ライト」、「ホワイトプラン」のいずれか。対象となる固定通信サービスは「SoftBank 光」、「SoftBank Air」、「Yahoo! BB ADSL」、「Yahoo! BB バリュープラン」、「SoftBank ブロードバンド ADSL(NexyzBB、EnjoyBB)。申し込み開始日は28日だが、提供開始日は「ソフトバンクでんき」がスタートする4月1日となる。「おうち割 光セット」は、現在提供されている「スマート値引き」が名称変更されたもの。ソフトバンクの携帯電話と指定の固定通信サービスを契約し、「おうち割」に申し込むことで、2年間、携帯電話の利用料金から最大毎月2,000円が割引かれる(3年目以降は最大毎月1,008円の割引き)。こちらは、申し込み開始日、提供開始日ともに28日となっている。そのほか、「おうち割 でんきセット」、「おうち割 光セット」に加入したユーザー向けに水漏れや配管のつまりなどの「水のトラブル」、鍵の紛失などの「カギのトラブル」、ヒビ割れや破損などの「ガラスのトラブル」に出張料・作業料無料で対応する「おうちレスキュー」を2年間、特典として用意する。
2016年01月12日東京電力は、2016年4月からスタートする電力小売全面自由化に向け、新電気料金プランを発表した。従来通りの従量電灯B・Cのほか、夜間の電気料金を割安にするプラン、SoftBankやニチガスと提携したセットプランなどを提供する。○ブランドスローガンは「挑戦するエナジー」説明会の冒頭、小早川智明氏は、「2016年4月にホールディングカンパニー制に移行し、『東京電力エナジーパートナー株式会社』として新しい価値の創造に挑戦したい。変化はチャンスと捉え、お客様に電気を安定的にお届けし、ライフスタイルやライフステージに合わせたサービスメニューを提供する。さらに、福島復興に向けた原資の創出とグループ全体の企業価値の向上を目指していく」と決意を語った。新サービスについては、「経済的価値(おトク)」「付加価値(安心・便利)」「利用価値(省エネ・快適)」の3つを軸に提供していく方針を示した。○ファミリー世帯向けの「スタンダードプラン」新料金プランについては佐藤梨江子氏が説明。一般家庭向けの料金プランは、基本料金が固定の「スタンダードS」と「スタンダードL」、さらに、過去1年間の使用実績から基本料金を決める「スタンダードX」の3つだ。これらのスタンダードプランは現在の電気料金が8,000円~17,000円程度(300kWh~599kWh)の家庭向け。たとえば、契約電流が40A、月の平均使用量が400kWhの3LDKに住む4人家族で「スタンダードS」を適用した場合、毎月一定のポイントが貯まるほか、Webサイトから申し込むと500ポイントの特典(契約時に一括付与)が付くなど、従来の料金プラン「従量電灯B」と比較して、1年間で約1,000円相当がおトクになる。スタンダードSとニチガスとのセットプランだと、1年間で約6,500円相当おトクに使えるという。ただし、料金が割引になるというわけではなく、あくまでポイント付与というかたちだ。スタンダードSとLの基本料金が固定なのに対し、スタンダードXはブレーカーで制限するのではなく、スマートメーターによって計測された30分ごとの使用電力量を使い、過去1年間の使用実績から基本料金を決める。過去1年間における各月のピーク電力のうち、最も大きいものが契約電力となり、基本料金が算出される仕組みだ。なお、貯まったポイントは1円相当となり、TポイントかPontaポイントに交換可能だ。消費税や再生可能エネルギー発電促進賦課金、延滞利息などを除いた電気料金1,000円につき5ポイントが貯まる。電気料金にポイントを充当できるサービスは2017年春にリリース予定だ。○電気をたくさん使うなら「プレミアムプラン」月の電気代が17,000円以上(600kWh以上)と、電気をたくさん使用するユーザー向けのプランが「プレミアムプラン」だ。大家族やペットのいる家庭などを想定する。400kWhまでを定額料金とし、401kWh以上の単価を割安にするプランだ。3月31日までに2年契約へ加入したユーザーに、キャンペーン特典として12,000ポイント付与する。たとえば、契約電流が50A、月の平均使用量が700kWhの4LDKに住む家族が、2年契約で先行予約した場合、電気料金が2年間で約14,800円割引になるほか、ポイントを合わせると約29,300円相当おトクになる計算だ。プレミアムプランには、電気設備にトラブルが生じた場合に対応してくれる「電気の駆けつけサービス」も付く。ニチガスとのセットプランでは、2年間で約40,800円相当おトクになるという。○オール電化住宅向け「スマートライフプラン」エコキュートやIHクッキングヒーターなどを導入したオール電化住宅向けのプランが「スマートライフプラン」。昼間の料金はスタンダードプラン相当だが、夜間にうまく電気を使うことで電気料金を節約できる。エコキュートやIHクッキングヒーターなど住宅設備が故障した場合の修理サービスも含まれる。○夜間の電気料金が安くなる「夜トク8」「夜トク12」DINKS(共働きで子どもを持たない夫婦)など、夜間に電気を多く使う人向けのプランが「夜トクプラン」。「夜トク8」は夜23時から朝7時まで、「夜トク12」は夜21時~朝9時まで電気を割安で使える。たとえば、契約電流が50A、月の平均使用量が500kWhで夜型のライフスタイルなら、夜トク12の場合、電気料金が1年間で3,300円割引になるほか、ポイントを合わせると約4,500円相当おトクになる。○21社との提携先セットプランも用意セット料金プランは、SoftBankやUSEN、ニチガス、川島プロパン、ビックカメラなど21社と提携。提携先は今後も拡大していく方針だ。さらに、電力全面自由化を受け、エリアも拡大していく。4月以降は中部電力と関西電力サービスエリアの顧客獲得に向け、中部電力サービスエリアでは、スタンダードS・L・Xとプレミアムプランを、関西電力サービスエリアではスタンダードXとプレミアムプランを用意する。いずれのエリアでも提携先セットプランを選択可能だ。新料金プランは1月8日9時から電話で申し込み受付を開始。1月15日9時からはWebでも先行予約を受け付ける。○東京ガスとの比較説明会の終了後に行われた質疑応答では、積極的に宣伝している東京ガスとの比較についての質問があった。これについては急きょ資料が配られ、プレミアムプラン(2年契約の先行予約)の場合、東京ガスの「ずっとも電気1」と比べて月あたり約450円おトクになると説明した(契約電流が50A、月の平均使用量が700kWhで計算)。
2016年01月08日象印マホービンは9月10日、断熱層を強化した電気ポット「優湯生(ゆうとうせい)」の新モデルとして、容量2.2Lの「CV-WA22」と3Lの「CV-WA30」を発表した。発売は10月11日。価格はオープンで、推定市場価格はCV-WA22が23,000円前後、CV-WA30が24,000円前後だ(いずれも税別)。CV-WA22とCV-WA30は、ふたや側面、底部の断熱層を強化することで保温性能をアップし、消費電力を抑えた電気ポット。日本電機工業会自主基準による測定では、1日あたりの消費電力量はCV-WA22が0.46kWh、CV-WA30が0.56kWh。新電力料金目安単価27円/kWh(税込)で計算した場合、1日あたりの電気代はCV-WA22が約12円、CV-WA30が約15円となる。部屋が暗くなったり、2時間操作が無かったりすると、保温ヒーターの通電を自動で切る機能を搭載。また、5段階節約タイマー、5段階保温温度設定機能を備える。そのほか、蒸気を外に漏らさない「蒸気レス構造」、本体が傾斜・転倒した際に湯漏れを防止する構造などを採用。内容器には、湯を弱アルカリ性に変化させ、茶葉からのカテキン抽出を促進する「プラチナフッ素加工内容器」を採用しており、加えて、沸騰時間を延長することでカテキンの抽出量を高める「お茶コース」も備える。サイズと重量はCV-WA22がW225×D315×H295mm/約3.4kg、CV-WA30がW225×D315×H335mm/約3.6kg。どちらも湯沸かし時の消費電力は1,300Wで、カラーはプライムホワイト。
2015年09月11日siroca(シロカ)は8月18日、スロークッカーにもなる電気圧力鍋「マイコン電気圧力鍋 クックマイスター SPC-101」(以下、SPC-101)を発表した。発売は9月18日で、希望小売価格は税別23,800円だ。SPC-101は、圧力、火力、時間調整をマイコン制御する電気圧力鍋。本体には、「野菜」「肉類」「魚介類」「豆類」「白米」「玄米」「おかゆ」「おこわ」8種類のメニューがプリセットされており、自動でそれぞれに適切な加圧時間を設定してくれる。好みに応じて前後5分の調整が可能だ。プリセット以外に、1~60分まで1分単位で加圧時間を設定できる「お好みモード」も搭載。圧力調理のほかにも、沸騰させずにじっくり調理することによって、煮くずれせずに食材をやわらかく仕上げる「スロークッカー」モードも持つ。スロークッカーモードは冷めた料理の再加熱にも役立つとする。このほか、約70度で24時間まで保温できる機能も搭載している。カラーはレッドとホワイトの2色。しゃもじ、計量カップ、蒸し台、レシピブックが付属する。サイズは約W219×D233×H262mm、重量は2.7kg。
2015年08月19日夏といえば、エアコン。そしてエアコンと言えば、電気代。そう、夏はどうしても電気代が高くなる季節。とはいえ、エアコンを使わずに熱中症になって病院のお世話になったら、余計な出費がかさみます。節電を意識した、エアコンの使い方、今すぐ見直しましょう!○上手に使わないと、電気代がムダに!エアコンの節電準備はお済みですか? 今から約5年前に実施された、家電エコポイント制度のタイミングで、消費電力の少ない、いわゆるエコなエアコンへ買いかえられた方も多いのではないでしょうか。エアコンは、年々性能がよくなり、より少ない電力でお部屋を快適に保てるようになっています。もし10年以上前のエアコンを現在も使い続けているような場合、1割以上損をしている可能性があります。「うちのエアコンは最新型だから大丈夫!」というあなた、省エネ性にすぐれたエアコンでも、使い方を間違えると、無駄に電力を使うことになるってご存知でしょうか。以下の点を確認し、上手にエアコンを使えるようにしておきましょう。○上手なエアコン使いのための7つのポイント上手なエアコン使いのための7つのポイントをご紹介しましょう。ポイント1. 窓から入る日差しを和らげ、室内に入り込む熱量を減らす!グリーンカーテンやすだれなどを活用し、室内への熱の侵入を防ぎましょう。窓からの熱量は侮れません。ポイント2. 室内温度は適温に!エアコンは、冷房時に1℃高めに設定すると約10%も節電になるといわれています。冷えすぎにならないよう、こまめに温度調節を。ポイント3. 運転を停止するより、温度設定。起動時は、「自動」で運転!エアコンは運転を開始するときに、運転中より多くの電気を使います。節電のつもりで、運転スイッチの入切を繰り返すと、逆に多くの電気を消費します。部屋が冷えたと感じたら、設定温度の調整をし、冷え過ぎを防ぎます。また、節電のつもりでエアコンを弱風や微風で起動すると、部屋が快適な温度に達するまでに多くの時間がかかり、不快な時間が長引くばかりか、かえって電気をムダに消費してしまいます。自動運転は、部屋の温度を設定温度にするのに最も効率的な運転をする機能。これを使わない手はありません。ポイント4. 冷房の風向きは水平に理科の時間を思い出してください。暖められた空気は体積が大きくなり、密度が小さくなって、軽くなり上昇する、逆に冷たくなった空気は、密度が大きくなり重くなって下降します。エアコンの風も同じ空気です。だから冷気は部屋の下の方、床にたまります。なので、最初から下向きに風を送ると、床ばかりに冷気が溜まって、足元だけが冷えてしまいます。冷房運転の時には、風向きは水平に設定しましょう。また、サーキュレーターや扇風機などを併用し、部屋の空気をかき混ぜるのも効果的。エアコンからの冷気が落ちてきたあたりで、扇風機などを使用し、上に送り返してあげるつもりで運転すると、下ばかり冷えることなく、部屋がまんべんなく冷やされます。ポイント5. 設定温度を下げるのではなく、風量をあげるなんだかムシ暑いと感じた時、ついつい設定温度を下げがちですが、そんな時には、風量設定を強にします。風が起こることで体感温度が下がり、涼しく感じるうえ、設定温度を下げるよりも、消費電力が少なく、節電になります。もちろん、扇風機を使うのも◎。エアコンの風量を強設定にするのと同じように体感温度を下げる効果があります。ポイント6. タイマー機能を活用しよう熱帯夜でエアコンをつけたまま就寝する際も、明け方の比較的過ごしやすい時間になったらOFFになるよう、タイマーを設定して節電しましょう。ポイント7. フィルターの掃除はこまめに、せめて2週間に1回は掃除を!フィルターにゴミやホコリなどがつまると、冷房効果が弱まり、電気代で最大25%のムダが出るという噂も! フィルターの目詰まりは電気のムダだけでなく、異常音や水漏れ、臭い、ダニやカビの温床となり、アレルギーなどの原因にもなります。○エアコンの節電の盲点、ご存知ですか?さて、ここまでは室内でのエアコン自体の使い方による節電法ですが、実は部屋の外にも盲点があるのをご存知でしょうか。それは室外機。なぜ、室外機が大事なのか、その役割を知り、節電対策をしましょう。エアコンは、室内機(通常、エアコンと呼ばれているもの)と、室外機がパイプでつながれてセットでその役目を果たしています。冷房の時、室内機は、部屋の空気から熱を分離させ、涼しくなった空気を部屋に吹き出します。その時に分離された熱は、パイプを通って室外機へ渡され、室外機より戸外へ排出されます。この時、室外機そのものが熱い状態だと、効率よく熱を分離して排出することができず、より多くの電気量がかかってしまいます。この効率をあげてあげることで、節電になるのです。以下のチェックポイントに留意して、室外機を見直しましょう。○室外機節電3つのチェックポイント室外機節電についても3つのチェックポイントをご紹介します。チェック1. 室外機に直射日光が当たっていない?室外機に直射日光が当たって、熱くなると、効率が低下し、余分に電力が必要になります。日陰に設置するか、日陰への移設が無理な場合には、人工的によしずなどで日陰を作りましょう。また、打ち水をするなどして周辺の気温が下げることでも効率が上がり、節電効果があります。チェック2. 吹き出し口の前面は開いている?熱風の吹き出す吹き出し口の前は、必ず開けておきます。間違っても、吹き出し口の前にすだれなどを垂らさないで!このタイプのカバーは、直射日光を遮る効果はありますが、冷房使用時には、前面が開いている方が望ましいので、逆向きに設置する、冷房使用時にはカバーを外すなどした方が、節電効果がありますまた、背面も、十分な空気の通り道を確保するため、できれば壁から10cm以上離して置くことが推奨されています。既に設置済で、今更10cm以上離すことが難しいという場合、室外機の配管が接合していない方を少し開くように、斜めに設置調整すると、節電効果があります。チェック3. 周囲にゴミ、雑草などはない?室外機の裏側には、室内機から排出された熱交換を行うため、薄いアルミ製の板状のものが大量に並んだ形状の放熱板があります。その隙間にゴミなどが溜まってしまうと、うまく放熱板が働かず、熱交換に余計な電力を使うことになります。冷房を使い始める前に、必ず室外機の周囲、そして裏側のゴミを掃除してあげましょう。裏側の放熱板のお掃除は、歯ブラシなどでホコリやゴミをかきだす、もしくは水などで洗い流せばOKです。早めに見直し&対策して、快適に、しかも節電しながら夏を過ごしましょう!株式会社回遊舎"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。
2015年07月14日グループセブジャパンは7月7日、電気ケトル「ノヴェア 0.5L」を発表した。「ティファール」ブランドの電気ケトルで初めて、転倒時に流水を防止する給湯ロック機能を搭載。発売は9月で、希望小売価格は10,000円だ(税別)。本体はステンレス製の内容器とプラスチック本体の二重構造を採用。熱くなりにくく手で触れてもやけどの心配が少ない。注ぎ口はホコリが入りにくい形状になっており、フタはつまんで取り外せる仕様だ。本体カラーはホワイトとブラックの2色を用意。サイズはW210×D135×H190mm、重量は977g、定格消費電力は1,250W。カップ1杯(140ml)を沸騰させるのにかかる時間は約58秒で、沸騰後しばらくすると自動で電源がオフになる。
2015年07月07日イーバランスは6月10日、1時間あたり約0.836円(※)の電気代で使用できるタワー型扇風機「ROOMMATE スリムタワー冷風扇 EB-RM900A」を発表した。マイナスイオン発生器を搭載する。発売は6月下旬で、希望小売価格は19,800円(税込)。 ※ 全国電気料金の平均1kWhあたり22円で計算本体下部に設けられた引き出し式のタンクに水を入れ、水が蒸発する際の気化熱を奪うことで冷たい風を送り出す冷風扇。タンクには氷や保冷剤も入れられる。マイナスイオン発生器も備えている。天面の操作ボタンはタッチパネル式。本体トップに収納できるリモコンからは、風向き(左右)の調整、30分間隔でのタイマー設定、3段階(強中弱)の風速設定、冷風と送風の切り替え、マイナスイオン放出のオン・オフなどの操作が可能だ。なお、上下方向の風向きは手動でルーバーを調節する。本体サイズは約W220×D220×765mm、重量は約4.5kg、タンク容量は2.0L。タイマーは0.5~7.5時間に対応。
2015年06月10日近年、世間では「電気の節約が大事!」と言われていますね。電気供給側の問題もありますが、とくに私たちは電気料金が値上がりして生活に直撃!どうにか電気代を少しでも節約したいところです。そこで、全国の30代の男女100人に「電気代の節約を心がけていますか」とアンケートしてみました。すると、78%の人が「節約している」と回答。その他の22%の人は「まったく気にしていない」とのことでした。次に、節約している人たちに「普段、節約のためになることをいくつしていますか」と尋ねると、平均2.3個のことをしていることが分かりました。みなさん、一体どんな節約術を行っているのでしょうか。今回、ざっくり4つにまとめてみたので、ご紹介したいと思います。■1:エアコンはなるべく付けない「何枚も重ね着をして、暖房を限界まで使わない」「室内でコートを着て、一人用電気カーペットの上で正座」「湯たんぽを使って寒さをしのぐ」「寒さに耐えられない時は体を動かす」「プラダンを窓に張って冷気を防いでいる」一番多かった意見はエアコンを我慢すること。エアコンはかなり電気代がかかります。寒い冬も涙ぐましい努力でギリギリまで節電している様子が伺えます。■2:太陽発電やオール電化を導入「エコの言葉の引かれて太陽光発電を導入した」「初期費用はかかったけど、太陽発電とオール電化で電気代とガス代をカット」「深夜料金の時間帯にアイロンや洗濯、炊飯等している」「電気代が割高な日中は極力電気を使わないようにしている」「日中はできるだけ外出する」太陽発電やオール電化は相性がいいとされ、両方で使っている人多かったです。電気代は日中が割高なので、夜に使う工夫が主流のようです。■3:電化製品をできるだけ使わない「石油ファンヒータの温風をこたつの中に取り入れ、こたつはオフ」「部屋の電球の数を減らした」「明るいうちに家事をすませ、早く寝る」「テレビはあまり見ない」「なるべく家族が同じ場所にいるようにして、無駄な電灯は付けない」電化製品を使わなければ、自然に電気代の節約になりますね。家族が同じ部屋で団らんするなど、とても楽しそうです。■4:待機電力を減らす努力を行う「お米をまとめて炊いた後保温せずに小分けして冷凍保存し、食べるときにチン」「給湯器を忘れずに切る」「トイレの便座の保温スイッチをオフにした」「使っていない電源はブレーカーから切っている」「“使わない電器はコンセントから消す”を家族でルールにしている」電気の無駄使いは自分一人だけ気を付けていても難しいです。家族がいるなら、全員に協力して貰うことが大事ですね。これらの電気代の節約方法、参考になりましたか?電気代がかさむエアコンを抑えること筆頭に、工夫と努力をすればかなりの電気料金を節約できそうです。まずはできることから、真似してみることをおすすめします!(文/齊藤カオリ)【調査概要】調査方法:インターネットリサーチ『簡単アンケート』調査期間:2014年12月25日(木)調査対象:全国30代の男女100名
2015年04月10日電気通信大学は3月3日、小脳の運動学習の理論を構築し、運動の記憶がトレーニング後に小脳内でどのように定着するのかを理論的に明らかにしたと発表した。同成果は電気通信大学大学院情報理工学研究科情報・通信工学専攻の山﨑匡 助教、理化学研究所脳科学総合研究センターの永雄総一 博士、University of California, San DiegoのWilliam Lennon氏、電気通信大学脳科学ライフサポート研究センターの田中 繁特任教授らによるもの。3月3日付け(現地時間)の「米国科学アカデミー紀要」に掲載された。毎日コツコツ勉強して覚えた内容は、一夜漬けで覚えた内容に比べて頭に残りやすくなる。この現象は「分散効果」といい、運動学習においても起こることが発見されている。またトレーニングを終えて休んでいる間も、脳は記憶を定着させるために働き続けていることもわかっている。しかし、記憶の定着過程において脳内で何が起きているかはよくわかっていなかった。今回の研究では、運動の中で最も簡単な神経回路で生じる目の反射運動に着目し、視機性眼球運動(OKR)の適応と呼ばれる運動学習について、小脳の神経回路の数理モデルを構築し、シミュレーションを行った。その結果、トレーニングを行うと、短期記憶に関与する小脳皮質で神経細胞のつなぎ目(シナプス)での信号の伝わり方が変形して形成されたが、トレーニング後はその記憶は自然に消滅した。一方、小脳皮質の出力先であり、長期記憶に関与する小脳核で全く別のシナプスに同様の変化が起き、小脳皮質に形成された記憶が小脳核へ転送されるようにして定着することがわかった。記憶の定着がトレーニング後に起こるということは、全体で1時間トレーニングを行うより、15分のトレーニングを4回行った方が内容が定着することを示唆した。この理論は動物実験と非常に良く一致することも確認されたという。同研究グループはこの成果について「より効果的な学習・記憶法の確立や、生物の運動学習のメカニズムに基づいて動作を自ら獲得する知能ロボットの開発への応用が期待される」としている。
2015年03月04日オヤイデ電気(小柳出電気商会)は2月6日、「FiiO」ブランドのUSB DAC搭載ポータブルヘッドホンアンプ「E17K」を発表した。発売は2月13日。価格はオープンで、推定市場価格は24,000円前後(税別)。E17Kは、USB DACを搭載したポータブルヘッドホンアンプ「E17」と「E07K」の後継モデル。スクロールホイールを新たに搭載し、メニュー操作をスムーズに行える。TREBLE/BASSをそれぞれ10段階でレベル調整可能だ。DACチップにはテキサス・インスツルメンツ社製のPCM5102、アンプにはOPA1642とLMH6643を採用。USB接続では96kHz/32bitまでのPCMファイル、2.8MHzまでのDSDファイルの再生に対応する。また、SPDIFでは最大192kHz/24bitまでの再生が可能だ。適合するヘッドホンのインピーダンスは16Ω~300Ω(推奨インピーダンスは16Ω~150Ω)。出力は、16Ω負荷時で160mW、32Ω負荷時で200mW、300Ω負荷時で60mWとなっている。入出力端子として同軸デジタル音声入力×1、microUSBポート×1、ヘッドホン出力×1、ライン入出力×1を装備する。内蔵バッテリーの容量は1,500mAhで、最大約15時間の連続駆動が可能だ。約3.5時間(5V/1Aで充電を行った場合)でフル充電される。本体サイズはW62.2×D12.8×H104.1mmで、質量は110g。
2015年02月06日オヤイデ電気(小柳出電気商会)は1月9日、FiiOブランドより、ポータブルヘッドホンアンプ「E12A」を発表した。発売は1月16日。価格はオープンで、推定市場価格は25,000円前後(税別)。E12Aは、ハイパワーヘッドホンアンプ「E12」をIEM(イン・イヤー・モニター)向けにチューンしたカスタマイズモデル。E12は、16Ω負荷時は600mW、32Ω負荷時は880mW、300Ω負荷時は160mWというハイパワーが特徴の製品だ。E12Aでは、オペアンプをテキサス・インスツルメンツ製の1611Aから、新日本無線のMUSES02に変更。また、チップレイアウトやフレーム材質などが変更されている。パワーは、16Ω負荷時が420mW、32Ω負荷時が400mW、300Ω負荷時が60mWとノーマルのE12よりも低下しているが、S/N比が115dB以上と、E12の110dB以上から向上。歪率は、E12の0.005%未満から0.003%未満へと向上した。入出力端子はE12と同様に、アナログのAUDIO INとヘッドホン出力のみ。適合インピーダンスは16~300Ω。バッテリーが強化されており、連続駆動時間は、E12の約12時間から約20時間に延ばされた。本体サイズはW65.5×D125×H14.5mmで、質量は166g。
2015年01月09日電気毛布はぐっすり眠れない原因!冬は身体が冷えてしまう季節。電気毛布を利用すれば、ぐっすり眠れるというイメージをお持ちの人もいるかもしれません。でも、使い続けていると眠りの質が下がってしまうという説も。寝床の温度は、高くても低くても眠りの質を下げてしまうと言います。厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」によると、高温すぎる環境はノンレム睡眠を妨げてしまうようです。ノンレム睡眠は、成長ホルモンの分泌と心身の疲労を回復させる効果があると考えられています。つまり、電気毛布を使ってしまうと、心や身体の疲れが取れなくなってしまう可能性があるんです。急激な体温の上昇は眠りの妨げになる快適な睡眠が期待できる布団の温度は33度前後と言います。ただし、電気毛布は体温よりも少し高めに設定されていることも少なくありません。つまり、眠るには温度が高過ぎるということなんです。一時的に冷えた身体を暖めるにはいいのですが、つけっぱなしで寝ると身体を暖め過ぎてしまい、眠りの質が下がってしまいます。少し体温が上がった後、身体から熱を放出して、ストンと落ちたときに眠りに入っていくようです。だから、無理に体温を上げないことが大切。同じ理由で、就寝前に熱いお風呂に入るのも控えましょう。電気毛布を上手に使ってぐっすり眠ろう寒い冬の夜はつい電気毛布をつけたまま寝てしまいがち。でも、そんな生活習慣がぐっすり眠れない習慣を作っていたんです。電気毛布を正しく利用するなら、冷え切った手足をピンポイントで温めるために使うのが良いそう。急激に身体が熱くなるとぐっすり眠れなくなってしまいます。気温がどんどん低くなるこの季節。どうしても暖かい電気毛布に頼りたくなるかもしれません。でも、朝スッキリ目覚めるためには布団の温度をコントロールするのがポイント。ちょっと寒いかもしれませんが、快眠サイクルを作るためには、電気毛布の使い方を工夫しましょう!Photo by Benjamin Golub
2014年12月25日