アンドレアス・クロンターラー フォー ヴィヴィアン・ウエストウッド(Andreas Kronthaler for Vivienne Westwood)は2021年春夏コレクションを発表した。新たなコレクションは詩や戯曲と共にアンドレアス・クロンターラーの10作目となる今季は、ランウェイではなく真っ白な空間で撮影したムービーでコレクションを発表した。ムービー内では、ポエムの暗唱と共に新たなピースを発表していく。ヴィヴィアン・ウエストウッドが書いた詩の暗唱と共に登場したナイトローブは、リサイクル素材を用いた凹凸のある表情豊かなを生地で製作。デザイナーである一方で環境保護アクティヴィストであるヴィヴィアンの意志が活きたアイテムの一つだ。シェイクスピアの戯曲『テンペスト』と共に発表したのは、ボーンプリントを施したTシャツとスウェットミニスカート、フラワープリントのブーツ。アンドレアス・クロンターラーらしいアグレッシブで斬新な合わせはまるで“嵐”のようにインパクトのあるビジュアルを完成させている。不規則に渦巻く翡翠色で彩ったショート丈のボマージャケットも目を惹くアイテムの一つ。コレクション内では、同素材を用いたドレスなどもラインナップされる。ユニークな合わせで個性を引き立たせて暖色を複数組み合わせたダブルブレストのジャケットには、ミニドレスとして着用出来るオーバーサイズのユニセックスシャツを合わせて。フォーマルなアイテム同士を組み合わせてドレスダウンした独創的なスタイリングが、各アイテムの個性を引き出している。“あなたが必要なものだけをよく選び、ファッションのあるべき形を見つける”ブランドが提唱するこの言葉を体現するように、一見複雑に見えるルックも組み合わせているアイテムの数は2つから3つのものが多い。一つ一つのアイテムに強い個性を宿すことによって、より小点数で独創的なスタイリングを完成させる前衛的なクリエイティブは、今季も鮮やかな形で洋服たちに反映されていた。
2020年10月08日ポーラ最高峰ブランド「B.A カラーズ」の2021年春コスメが、2021年3月1日(月)より発売される。「生命の循環」から着想したB.A春コスメB.A カラーズ2021年春のメークアップコレクションは「生命の循環」がテーマ。花開き、実り、大地に返り、芽吹く生命のサイクルに想いを馳せ、纏う者の美しさを引き立てる生き生きとしたカラーを提案。自然な艶&立体感演出リップグロスみずみずしくふっくらとした印象の唇に仕上げてくれる、「B.A カラーズ リップグロス」には新2色が追加。どんな表情にも寄り添うみずみずしいカラーは、美しい発色と立体感のある仕上がりで弾むような口元を叶える。どちらのカラーも美容成分配合で、唇の潤いを長時間キープしてくれる。ペタルピンク:咲き誇る花々のようなエレガントなモーヴピンク。優美で落ち着いた、女性らしい柔らかい印象を演出してくれる。フルーティルビーレッド:豊かに実った果実のように鮮やかなレッド。クールで華やかな、きりりとした仕上がりを叶えてくれる。唇にもほほにもOKなマルチスティック唇にもほほにも彩りを添えてくれる、マルチスティック「B.A カラーズ コレクティッド カラースティック リップカラー・ブラッシュ」にも新色が仲間入り。唇や肌の質感をいかしながら“透かし質感”で透明感を演出してくれる。テクスチャーは、とろける濃密な肌あたりで、唇とほほをふっくらと整えてくれる。フレッシュピンク:芽吹いたばかりの新芽のようなさわやかなコーラルピンク。キュートで若々しく、快活な明るいイメージに。アースアガット:大地の強さを想起させる深みのあるブラウンレッド。シックで都会的な、大人っぽいお洒落な印象に仕上げてくれる。印象的な目元を叶えるアイライナー&マスカラまた、目もとをくっきり彩る「B.A カラーズ アイライナー リキッド」が新発売。くっきり鮮明な発色で目もとを引き締め、印象的なまなざしを演出する。目もとの動きにもフィットする緻密ラインで、美しい仕上がりを長く続く。カラーは全2色。ブラック:大人の目もとを引き締める漆黒ブラック。ブラウン:さりげなく赤味を仕込んだ、ニュアンスのあるバーガンディブラウン。さらに、美しいセパレートまつ毛を叶える「B.A カラーズ アイマスカラ」も登場。細かい部分のまつ毛、下まつ毛も残さずキャッチして、まつ毛1本1本を際立たせ、印象的な目元を叶える。フィルムタイプでにじみにくいのに、簡単お湯オフできるのも嬉しいポイント。カラーは澄んだブラックと、赤味を忍ばせたピンクブラウンの2色。【詳細】「B.A カラーズ」2021年春コスメ発売日:2021年3月1日(月)・B.A カラーズ リップグロス 新2色 各4,200円+税・B.A カラーズ コレクティッド カラースティック リップカラー・ブラッシュ 新2色 各4,200円+税・B.A カラーズ アイライナー リキッド 新2色 各3,800円+税・B.A カラーズ アイマスカラ 新2色 各4,600円+税【問い合わせ先】ポーラお客さま相談室(フリーダイヤル)TEL:0120-117111
2020年10月08日ビューティフルピープル(beautiful people)の2021年春夏コレクションが発表された。テーマは「Side-C Vol.5 motional.」。洋服が住居になったら?動くことを制限され、家の中に閉じ込められている昨今。ビューティフルピープルの今季のクリエーションは、「このまま家の中に閉じ込められていたら、私たちはソファーと一体化してしまうかもしれない」という“不安”な感情からスタートしている。しかしながら、コレクションを通じて表現したのは“希望”の物語。不安な感情を「洋服が住居として変化したら?」というユニークなアイデアに変え、室内にあるものをモチーフにした洋服を作り上げることで、居心地の良い空間にいる時の穏やかな気持ちや安心感を表現した。ソファやベッドに変わるドレス仕立ての考え方や型紙設計のアイデアは、ビューティフルピープルがここ数シーズン追求し続けている「サイドC(Side-C)」の概念を踏襲。普段は意識することのない重なり合う生地の「間」に注目し、その空間を相互的につなげるポケットを作った。ここに微粒なビーズを吹き込むことで、まるで枕やクッションのようにふっくらとしたフォルムのスカートやドレスを生み出している。この立体的なシルエットは、纏う人の動きによって変化。腰を下ろすと、ボリューミーなスカートはソファーのように、ドレスはベッドのように姿を変える。ベッドリネンやテーブルクロス着想のファブリックファブリックも、テーブルクロスやベッドリネンから着想。ドレスには、ストライプ地や、壁紙などに使用されるフランスの伝統的なパターン“トワル・ド・ジュイ”をイメージした花柄のテキスタイルを採用している。“ニュールック”にオマージュコレクション全体に漂うのは、クラシカルなムード。すそ広がりのスカートやキュッとしぼったウエストなど、“ニュールック”へオマージュを捧げている。歴史的なシルエットが、小さなビーズの動きによって蘇り、新たな命を吹き込まれているかのような様子が伺える。なお今シーズンは、パリファッションウィークにて、デジタルショー形式でコレクション発表を実施した。
2020年10月08日ロエベ(LOEWE)は、2021年春夏ウィメンズコレクションをパリ・ファッションウィークにて、オンライン形式で発表した。ファッションのアート性を探求クリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンは、今季のクリエーションにあたり、ファッションのアート性を存分に探求。過去、現在、未来といった全ての時間軸を取りこぼすことなくコレクションの中で表現するために、現実とは対極にあるファンタジーなデザインを採用した。ファッションの世界へ現実逃避ファッションにおけるファンタジーとは、ファッションによって全く別の存在へとトランスフォームすることができる、別の世界へエスケープすることができるという“現実逃避”の可能性を指し示している。誇張された立体的なフォルムは着る人に自信をもたらし、身体そのものを変容。プレイフルなウォール・ペーパープリント、細かく施された花の装飾、贅沢に配されたフリルやギャザーといったデザインは、ファッションの喜びや楽しさで着る人を包み込む。コルセットの骨組みからアイディアを得て、別のパーツへと適用することで柔らかさとユニークなフォルムの形状維持を同時に実現させた。たっぷりと使った布地が翻り、ダイナミックな曲線を描く白のスカートや、チュールを組み合わせた立体的なAラインシルエットのスカートなど、彫刻のような形のウェアが目を引く。“手”で生み出すクラフトのディテールまた、手刺繍や手編み、手作りなど“手”で作り出したクラフト感溢れるディテールにも注目だ。レザーを手編みしたケープは、まるで鎧のようなフォルムながら光沢感を備え、革ならではのしなやかさを思わせる。所々を結んで彫刻のようなフォルムに仕上げたニットドレスには細かいスパンコールを散りばめ、華やかな印象に。ロエベのアイコニックな「パズル バッグ」にもスパンコールをあしらい、きらびやかな佇まいへとアップデートした。ウォール・ペーパーでコレクションを表現尚、今回は、「ショー・オン・ザ・ウォール(Show-on-the-wall)」のコンセプトのもと、オンラインコンテンツを横断しつつコレクションを発表。2021年春夏メンズコレクションの「ショー・イン・ア・ボックス(Show in a box)」ではアーカイブ・ボックスの中にコンセプトを詰め込んだのに対し、「ショー・オン・ザ・ウォール」では、ウォール・ペーパーでコレクションを表現。ハサミやペイントブラシ、道具を入れるバッグと、実寸サイズのルックをプリントしたポスターをセットにしてコレクションを発表した。“ウォール・ペーパーを貼る”という創造的なプロセスを受け手・鑑賞者に委ねることで、コレクションの世界観に能動的に“参加”できるような仕掛けを提示した。
2020年10月08日イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)の2021年春夏コレクションが発表された。洋服を“コンパクト”に収めるシーズンテーマは「アンパック・ザ・コンパクト(UNPACK THE COMPACT)」。「服をコンパクトに収めて世界中の人々の元へ届けるとともに、それを開けるときの驚きと歓びを感じてもらいたい」。デザイナー近藤悟史による3度目のコレクション発表は、そんな想いを元に形作られている。前回2020年秋冬コレクション発表の際、パリへ送る荷物の量を目の当たりにし、「次回のコレクションは服がかさばらないように、極力量を減らせないか」と考えた近藤。1つの箱の中に全てのルックを収めるイメージからインスピレーションを得て、コンパクトな洋服づくりに取り組んだ。コレクションで提案するのは、“畳む、重ねる、束ねる、丸める”など、洋服を小さく収めるデザイン。たとえば「OUT A PIECE」ライダースは、ファスナーでパーツをつなぎ合わせることで立体的なフォルムが生まれる洋服。パーツには伸縮性のあるファブリックを採用しているため、ファスナーで連結することで柔らかなシルエットを描く。パーツの着脱によって様々な着こなしができるのも魅力だ。「TO GO」は、“着る→畳む→運ぶ”というサイクルをコンセプトにしたシリーズ。コートやポンチョは畳んでファスナーを閉じることで、バッグのようにして持ち運ぶことができる。素材にもこだわり、撥水性のあるシワになりにくいテキスタイルを用いた。スポンジのように伸び縮みする「SPONGY」シリーズのニットトップスやタイトスカートは、小さく丸めて収納することが可能。綿とポリエステル混の伸縮性のある生地は、身体にそっと寄り添うようにフィット。ジグザグの編み目は、軽快な着心地を提供してくれる。ものの形が変わる時の“驚きと歓び”「洋服をコンパクトに収める」というアイデアから生まれた洋服は、収納時や携帯時の機能性に優れたものばかり。ただ、近藤がコレクションを通して伝えたかったのは、利便性の高さだけではない。届いた箱を開ける時、包まれたものを解く時、小さく折り畳まれているものを広げる時...ものの形が変わる瞬間に、人々が感じる“驚きと歓び”を表現している。そしてそれは、「一枚の布」から身体と布の関係を見つめる“ミヤケイズム”に通じるもの。近藤が作る服は、どんなに小さく、コンパクトに箱の中に収められていたとしても、世界中の人々の手に届く頃には、やはり“洋服は人が袖を通して初めて生き生きとする”、そんなことを気づかせてくれるのだろう。なお、今シーズンはパリ・ファッションウィークにて、コレクション映像「アンパック・ザ・コンパクト」をオンライン形式で発表。服が生きているように展示される不思議な空間を背景に、従来のランウェイショー形式で服を見せながら、「コマ撮り」と「展示」という表現方法を取り入れて従来とは異なる視点からも洋服を魅せた。
2020年10月08日メゾン マルジェラ(Maison Margiela)が、2021年春夏Co-Ed コレクションを発表した。2021年春夏のCo-Edコレクションは、人々が離れ離れの生活を余儀なくされている今こそ、 人との繋がりに新たな価値を見出し、直感と信頼を頼りに二人でステップを踏む“pas de deux(パドドゥ)”の協調を、タンゴを通して解釈。活気に溢れた激しいダンスにはカタルシス(精神浄化作用)があり、古い魂を解き放ち、前に進もうとする強い熱情を刺激する。また、それを受け入れようと強く心を動かし、新たな始まりを告げ、 変化を呼び込むのだ。タンゴというカルチャーの中心にあるコミュニティーの感覚や家族の価値観、世代間のやりとりを通して、メゾン マルジェラのエコシステム(生態系)を明らかにした。前回の「アーティザナル」(オートクチュール) でローンチしたフィルム・プロジェクトの’S.W.A.L.K. ’ 第二弾にして最後となる今回のCo-Edコレクションのフィルム では、「アーティザナル」 コレクションで提起されたテクニックがプレタポルテでどのように アーティスティックに製品化されているかを実証する。>>その他のメゾン マルジェラの記事はこちらから
2020年10月07日ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、任天堂のキャラクターとその世界をテーマにした世界初となる壮大なエリア「SUPER NINTENDO WORLD」を2021年春に開業することを決定した。また、全世界待望の新エリア開業に先駆け、マリオの世界をいち早く楽しめる「マリオ・カフェ&ストア」を「SUPER NINTENDO WORLD」のエリアとは別に、パーク内ハリウッド・エリアに16日(金)オープンする。同施設では、マリオとルイージの帽子をデザインしたモニュメントや、イメージカラーである赤と緑を基調にした外観など、マリオの世界をユニバーサル・スタジオ・ジャパンに再現。カフェ内にはハテナブロックや土管をはじめとした、ゲームでもお馴染みのコースをイメージした壁面や、マリオの世界では欠かせない“キノコ”をイメージしたカラフルなテーブルの数々を用意する。マリオとルイージの帽子をモチーフにした「パンケーキ・サンド マリオの帽子 ~いちごのショートケーキ~」や「フルーツ・クリームソーダ マリオのいちごクリームソーダ」などのほか、「スーパーキノコ・ドリンクボトル」なども登場するという。カフェと隣接するショップには、マリオ&ルイージの帽子や、ピーチ姫のクラウン(王冠)など、ゲームでお馴染みのアイコンをモチーフにした、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン オリジナル・グッズが登場。「WHOSE CAP?(誰の帽子?)」と描かれたデザインが特徴的なシリーズを中心に、アイコニックでおしゃれなラインアップがズラリ!来春のエリア開業を盛り上げそうだ。画像提供:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(C)&(R) Universal Studios. All rights reserved.(text:cinemacafe.net)
2020年10月07日クロエ(Chloé) 2021年春夏コレクションが発表された。アイキャッチなアートワークを主役に褪せたネオンやブリーチニュートラル、暖かみのあるミネラルカラーを基調にした今シーズン。落ち着いたパレットの中だからこそ、ひと際存在感を放っていたのが、アメリカ 人 アーティスト 、コ リー タ・ ケントによるアートワークのモチーフだ。女 性 な ら で は の 視 点 で、 世 界 情 勢 を シ ル ク ス ク リ ー ン ア ー ト に 映し出す彼女の作品は、力強いメッセージと共に、ポップなカラーが印象的。コレクションの中では、プリントやニット、織りといった手法で、Tシャツや襟付きシャツ、カットソーといったアイテムを象り、クロエのシンボルと融合することで、反抗的なフェミニティの精神を映し出している。異素材&パターンを“コラージュ”こうしたアートの“コラージュ”する手法はコレクション全体にも反映されていて、異なる素材・モチーフを複数ミックスしたピースが、ランウェイに溢れていることにも気付かされる。例えば華やかなフローラルのスカートが目を惹くドレスは、ビスチェをレイヤードしたようなユニークなパターンで前身頃を切り替え。また花の蕾をモチーフにしたアーティスティックなショート丈のドレスには、オーセンティックなシャツを差し込んだように、首元とスリーブをクラシカルなストライプ柄で構成している。ロマンティックなディテールも一方で、単色で染め上げたミニマルなレディ・トゥ・ウェアには、繊細なディテールでクロエらしい上品なムードをプラスして。中でも繊細なヴァランシエンヌレースを あしらったクレープドレスは、愛らしいピンクとサイドのプリーツデザインも相まって、ロマンティックなムードたっぷりの一着に仕上がっている。エアリーな空気にアクセントを流麗なシルエットを主流とする今シーズンは、大ぶりのレザーベルトでウエストマークすることで、エアリーな空気感を程よく引き締めているのも印象的。また足元には、レースやキーホールディテールが特徴的なレザー製のサンダルブーツをスタイリングすることで、大地を堂々と闊歩するような力強さも演出している。そのほか真鍮を彫刻的に仕上げたハードウェア “Chloé Kiss”をあしらった新作ホーボーやクラッチバッグ、ジュエリーといったアクセサリーがアクセントとして取り入れられていた。
2020年10月07日パトゥ( Patou) 2021年春夏コレクションが発表された。アーティスティック・ディレクターのギョーム・アンリによる3シーズン目となる今季は、ドレススタイルを中心にした華やかなムードで満ち溢れている。“新生パトゥ”による新しい1ページ80年代以降に活動を休止した後、2020年春夏コレクションでフレッシュに再起した新生「パトゥ」。100年以上続く老舗メゾンでありながら、“古くて若い”特殊な歴史を持つパトゥの物語は、まだまだ始まったばかりだ。今シーズンは、そんなメゾンの序章を盛大にセレブレートするような、ドリーミーなドレススタイルがコレクションを席巻。カルヴェン(CARVEN)やニナ リッチ(NINA RICCI)で経験を積んできたギョームによる、新たな1ページが開かれる。ロマンティックなドレスルックそれはまるで、パトゥのパーティーを覗いているかのようだった。足元に決まってエレガントなヒールシューズを合わせたモデル達は、ちょっぴり個性的な思い思いのドレスを披露している。大きな風船ほど膨らんだバルーンスリーブに、幾重にもフリルを重ねたスタンドカラー、胸元まで広がるレース襟…。そんないささか“大袈裟”すぎるほどの装飾やディテールが目を惹くが、メゾンならではのクチュリエ的な表現で、ロマンティックに仕上げているのが今季のムードだ。フレンチシックを根底にまた華やかなスタイルでありながら、どこか“親しみやすさ”も感じられるのは、ギョームらしい“フレンチシック”なワードローブの要素が紛れているかもしれない。例えば、ケープコートの特徴的なディテールを残すピースには、レースのフリル付きのボリューミーなスリーブを合わせたことで、ドレッシーな一着へとチェンジ。また胸元から大きなリボンがなびく真っ白なピースは、上品なスタンドカラーのブラウスを、ドレスとして再解釈したもののようにも感じられる。煌めくメタリックカラーパーティーに相応しい、エレガントなフラワーモチーフに加え、艶やかな光沢を放つメタリックカラーで溢れていたのも今季の特徴だろう。中でも印象的だったのは、ボリューミーなブラウスと合わせたパンツルック。本来甘さを抑えたハンサムな印象をもたらすスタイルだが、淡いピンク×スミレ色のメタリックカラーを合わせたことで、ドレスに引けをとらない華やかな表情に。おまけにパンツの裾にはフサフサと揺れるフェザーをたっぷりと飾ったことで、ドリーミーなムードをより一層盛り上げている。アクセサリーもアップデート2020年春夏コレクションから、毎シーズン登場していたハットシリーズも、パーティースタイルに合わせてアップデート。フランス・ブルターニュ地方に伝わる伝統的なハットを着想源に、大ぶりのフリルテープでぐるりとデコレーションしているのが特徴だ。またジュエリーとしては、煌く真鍮製ゴールドのイヤリングやブローチが登場。いずれも大きなハートをモチーフにした、愛らしいデザインに仕上げている。
2020年10月06日ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)の2021年春夏メンズ・ウィメンズコレクションが発表された。色彩に眩く──ニュージーランド出身のアーティスト、レン・ライ(Len Lye)は、芸術作品のなかにおける“動き”を追求した先駆的存在とされる。1920年代から40年代にかけてライは、フィルムに直接描く・スクラッチでモチーフをつける手法による実験的な映画作品やキネティックアートを制作した。今季のドリス ヴァン ノッテンはレン・ライをテーマに、鮮やかな色彩のコントラストと動きに満ちたフォルムによって、鮮烈な目眩と陶酔へと誘う。ドレスに捉えた“動き”薄く繊細なオーガンザで仕立てられたドレスは、軽やかに布地をはためかせ、衣服が示す“動き”をもっとも直接的に、生気に溢れたかたちで捉えている。一方で、豊かにあしらわれたラッフルは身体の上をうねるように走り、鮮やかに階調をなす色彩とともに、眩くばかりの華やかさでもって迫ってくる。鮮烈な色彩レッドやグリーン、イエローといった鮮烈な色彩は、グラデーションやぶれなどを駆使しつつ、表情豊かにコレクションを彩っている。闇夜に鮮烈なスポットライトを当てたかのような円形は、ウエストから裾にかけて広がるドレスなどにのせられ、地のブラックとともに目眩の感覚を誘うかのような激しいコントラストを織りなす。また、バルーンスリーブのシャツに見るような、オプ・アートを彷彿とさせる歪んだストライプパターン、あるいはしなやかなラインを描くトレンチコートにのせた色とりどりのライン模様など、柄自体にも力強く沸き立つような動きを感じられる。金属的なきらめき他方で、ジャケットやショートパンツなどに見るように、シルバーやゴールドといったメタリックカラーも随所に用いられ、鮮烈な色彩にはとどまらない力強いきらめきをもたらしている。金属的なきらめきに引きつけるならば、ネックレスにも用いられているメタルリングを連ねることで構築したジレも、アクセサリーとウェアとの垣根を侵食するような独特の存在感を放っているといえよう。軽やかにコントラストを織りなすメッシュメッシュ素材のウェアも目を惹く。大ぶりなメッシュを使ったドロップショルダーのプルオーバーなどは、ほかの衣服に重ねることで立体感を生み出してはいるが、その量感は極めて軽やかだ。ウエストをベルトで絞ったジャケットと合わせたメッシュのスカートも、存在感がありつつも意外な軽やかさを示しており、トップスの重量感と鮮やかなコントラストを織りなしている。繊細な模様力強い色彩だけでなく、随所に現れる繊細な模様にも注目したい。ブラウスやトップスの刺繍や、レザーに施したレースを思わせるレーザーカットには、伝統的な手仕事とテクノロジーに支えられた技術、それらいずれに対しても固有の表情を見出す姿勢が見て取れる。Photo: Viviane Sassen
2020年10月05日リック・オウエンス(Rick Owens)は、2021年春夏ウィメンズコレクションをパリ・ファッションウィークにて発表した。ダンテ『神曲』の「フレゲトン」がテーマ2020年7月に発表されたメンズと同様に、テーマは「フレゲトン(PHLEGETHON)」。「フレゲトン」とは、ダンテの『神曲』に登場する川の名前であり、その川は地獄「インフェルノ」の中心へと向かう道中にある。身の毛がよだつような恐怖に晒された時に見せる反抗、脅威に対峙した時にかき立てられる刺激をデザインに落とし込んだ。“反抗”を象徴するショルダー2020-21年秋冬コレクションに続いて登場している、極端に誇張された肩はまさに「反抗」「抵抗」を象徴するデザインだ。テーラードジャケットやレザージャケットは拡張した立体的なショルダーから袖を取り、そのハードな質感が強張った緊張感を連想させる。また、細かくラッフルを配したローブや、構築的なパターンメイキングのボンディングウールケープ、コットンポプリンのチュニック、上に向かって尖ったショルダーに仕立てたチュールのトップスなど、異なるフォルムでの強調の仕方が見て取れた。開きのある襟から突き出したような肩のデザインを配したジャケットには、リサイクルプラスチックから作られたカスタムメイドのスパンコールを散りばめ、煌びやかなアクセントをプラスしている。マイクロ丈のショートパンツ&サイハイブーツボリューム感のあるトップスには、マイクロ丈のショートパンツ、サイハイブーツをスタイリング。極限まで丈を短くカットし、裾から裏側のポケットが見えているショーツは、ウエストにタイトに密着したベルトのようでもある。サイハイブーツはボリュームのあるソールと、尖ったフォルムがソリッド。カラーは、ブラックに加えレッドやピンクといった色彩が印象的に用いられている。チュールやシフォンのしなやかなドレスも硬さのある造形のピースが目を引く一方で、しなやかなチュールやシフォン素材のドレス、ニットが好対照を描いている。艶やかなブラックのケープに重ねたシフォン素材のドレスにはジェラートのようなブラウン、ピンク、ホワイトのグラデーションプリントを施し、風を受けて揺れる布地に柔らかさを加えた。タイトなニットは袖の通し方によって、布地を重ねて覆う部分、肌を晒す部分が変化。その一方で、身体を全て覆うチュールのロングワンピースは、軽快さをもたらしつつも、どこかミステリアスな余韻を残していく。
2020年10月05日ロジェ ヴィヴィエ(Roger Vivier)は、2021年春夏コレクションを“ゲーム仕立て”のインタラクティブなムービーを使って発表。テーマは「ホテル ヴィヴィエ シネマテーク」。舞台、オペラ、パフォーマンスアート、キャバレーなど、さまざまな芸術表現と融合させてこれまでコレクションを発表してきた、クリエイティブ・ディレクターのゲラルド・フェローニ。そんなゲラルドが今季目を向けたのは「シネマ」だ。視聴者参加型の“ゲーム仕立て”のムービーを通して最新コレクションを発表する。フランスの大女優イザベル・ユペールを迎えて…ムービーのホストとなるのは、フランスの大女優イザベル・ユペール。マウロ・ボロニーニ監督の『椿姫』、ミヒャエル・ハネケ監督の『ピアニスト』など、数々の名作に出演してきた俳優が、ロジェ ヴィヴィエの最新コレクションをアテンドする。ムービーは、「ホテル ヴィヴィエ シネマテーク」のロビーからスタート。イザベル・ユペールに導かれ、右と左どちらの階段へ進むか選択したり、くちばしに鍵をくわえた二羽の鳥のうち一羽を選んだり…と、なぞなぞに答えながら先に進んでいく。次の部屋に入るには、正解して鍵を手に入れなけれず、不正解であれば戻ってやり直せなければならない。5つの質問にクリアすると、その先には…。“夢のスプリングガーデン”のような新作シューズ&バッグ美しい花々や、おいしそうなフルーツと一緒に並んだ、ロジェ ヴィヴィエ2021年春夏コレクションがお出迎え。新作シューズ&バッグは、見ているだけでハッピーになれるカラフルな仕上がりだ。アイコニックなシグネチャー“クリスタルバックル”をあしらったシューズは、デリケートなペールグリーンやライラックに彩られ、ロマンティックなムード。アッパーをハート型にカッティングしたパンプスや、上質なサテン地のピンヒール、ワントーンでまとめたキトゥンヒールのパンプスなどがラインナップする。今季のスペシャルピースは、マルチカラーの花々が手刺繍であしらわれた「ヴィヴィエ フラワースライド」。サテンのプラットフォームサンダルで、ストラップだけでなくヒール部分にも繊細な花々が描かれた、華やかな仕上がりだ。“まるでアート作品”のような新作バッグ「ミスヴィヴィエ フラワーバッグ」もチェック。ボックス型のボディには、ハンドペイントで鮮やかな色彩のフラワーがあしらわれて、ストラップには大胆にブランドロゴを配した。今季は“夢のスプリングガーデン”と称されるほど、ドラマティックなカラフルなムード。纏うだけで元気をもらえるようなエネルギッシュなコレクションとなっている。
2020年10月04日ジョルジオ アルマーニ(Giorgio Armani)は、2021年春夏ウィメンズコレクションをメンズとともにミラノ・ファッションウィークにて発表した。時間を超越したエレガンス着る人を中心に据え、エレガンスの追求を続けるジョルジオ アルマーニ。着る人を様々な制約から解放し、個性を主張する一助となる服を目指してきた。厳格さと官能性、都市と異国情緒、純粋さといった要素に新たなエッセンスを取り込みながら、時間を超えたスタイルを構築していく。流れるようなシルエット今季、重要な鍵を握るのはシルエット。マニッシュなセットアップ、ロングドレス、ロングコートなど、しなやかなテキスタイルで形作る、流れるような縦長のシルエットが散見された。テーラードジャケットは、丈を短く仕立て、ウエストをシェイプさせることで重心を上にあげ、緩やかな分量感のタックワイドパンツとあわせて絶妙なバランス感の佇まいに。緩やかなドレープを描く淡いグリーンのノースリーブドレスは、斜めに落ちる裾が優雅な雰囲気を演出する。落ち着いた色彩と柄カラーパレットは、グレー、ベージュといったニュートラルな色彩や、柔らかなブルー、グリーン、シャープなブラックを採用。チェックジャカードや幾何学模様、花柄、植物柄など多彩なテキスタイルが登場するが、いずれも凪いだように落ち着いた表情なのが印象的だ。生地の風合いやアクセサリーで華やかさをプラス装飾的なディテールの少ないミニマルなデザインである分、素材の風合いやアクセサリーで華やかさを演出している。透け感のあるフラットなジャケットには大ぶりなモチーフのネックレスを合わせ、ランダムにシワを刻んだプリントスカートとコーディネートすることで表情豊かな着こなしを提示。また、フリンジを配したクラッチバッグやプリーツを刻んだミニハンドバッグ、格子柄の編地で仕立てたハンドバッグなど、バッグ類も目を引いた。エキゾチックなムードエキゾチックなルックも特徴的だ。大きなボタンをあしらったグリーンのジャケットには、アシンメトリーなスカート、リラクシングなパンツ、フラットサンダルを重ねてオリエンタルなスタイリングに。ノーカラージャケットやコートのウエストには帯のようにして太いリボンを結び、手描きのようなタッチの植物柄ジャケットは和服を彷彿させる合わせに仕立てるなど、オリエンタルなムードを漂わせている。シャイニーなイブニングウェア終盤に登場したイブニングウェアは、ビーズ刺繍やメタリックな生地を用いた、シャイニーなデザインで展開。シースルーのブルーのドレスにはきらびやかな刺繍を配し、その上からブラックの華やかなビーズを連ねて細やかなきらめきをプラス。メタリックな幾何学模様のビスチェドレスには、花のビーズ刺繍をあしらい、大胆さと繊細さを同時に表現した。
2020年10月04日マルニ(MARNI) 2021年春夏ウィメンズコレクションが発表された。デジタルショーでの実施となった今シーズンは、ミラノ、ロサンゼルス、ニューヨーク、ダカール、上海、ロンドン、パリ、ロンドン…など世界各地を舞台にした、40以上の物語で構成。新コレクションを纏うモデルたちのルックは、そんな彼らが住まう地域のストリートで撮影されたものだ。エネルギッシュなアートワークコレクションに溢れるのは、まるで路地裏で見つけたストリートアートのような、力強いアートワーク。大胆に文字を走らせた真っ赤なロングコートに、真っ白な壁にピンクのペンキを浴びせたかのようなシャツ×パンツ、「MARNI LOVER」の文字と共に、ポップなオレンジでメッセージを綴った黒のレザーコートといったアイテムによって、ストリート感溢れるエネルギッシュなムードに満ち溢れている。“タフ”なボーダー柄街中で頻繁に見かけるストライプ柄は、まるで残ったペンキで“適当”に描いたような荒々しい仕上がりで、そこには本来もつカジュアルなムードは感じられない。中でも目を惹いたのは、イエロー×ブラックのストライプを組み合わせた2ピースのルック。トップスは、まるで手で切り裂いてしまったかのような“傷跡”をあえて残すことで、ハードなイメージをよりプラス。またトップスとボトムスの裾にはいずれも、傷んだ生地がほつれてしまったのようなディテールが加えられている。ストリート×クチュール一方でクチュール×ストリートを組み合わせた、フェミニンライクなルックも印象的だった。ポップな花模様に、チュールをたっぷりとあしらったドレッシーなピースは、わざとドレスの中心を破いてしまったかのように、トップスの裾が乱雑にカットされているのがユニーク。またドレスに似つかわしくない“超ロング丈”の袖、下駄のような角ばったソールを持つスニーカーを合わせることで、ブランド独自のストリートスタイルを確立している。ハイブリッドなピースもデニム×レザーを繋げたロングボトムスのパンツ、左右で生地を切り替えたテーラリングジャケットなど、マルニらしい遊び心溢れるハイブリッドなピースも目立つ。貼り付けたり、破ったり、ペイントを重ねたり…。本来ある完全な姿からあえて形を崩した“豪快”な姿でありながら、絶妙な均衡をもたらしているのは、職人たちによる丁寧な手作業が存在するから。そのアイロニックな構造が、纏う者だけでなく、見る者にもファッションの楽しさを教えてくれるのだろう。
2020年10月03日エトロ(ETRO)は、2021年春夏ウィメンズコレクションを、ミラノ・ファッションウィークにて発表した。果てしないイタリアの夏を探検今季は、果てしなく続くイタリアの夏を探検。クリエイティブ・ディレクターのヴェロニカ・エトロは、魅惑的なムードに満ちた夏の美しい光景や生き生きとしたライフスタイルにアイディアを得て、フレッシュで明るい、タイムレスな魅力を携えた海辺のスタイルを表現した。“航海”をキーモチーフにロープモチーフやマリンチェーン、アンカー、貝殻、セイルボートといったマリンテイストのモチーフを描いた、“航海”を思わせるルックが登場。1992年のアーカイブプリントを採用したブラトップとショートパンツをはじめ、フラッグやロープモチーフを描いたシャツドレスやスカート、ブラウス、タイトなフィットのカプリパンツなどが展開された。また、ホワイトやネイビーのジャケットやショートパンツにはゴールドのボタンを並べ、ユニフォームライクなデザインに仕上げている。ペガサス&トリトンをハイブリッドしたシンボルクロップド丈のニットベストやシンプルな白Tシャツ、ボーダーニットにはペガサス-トリトンといった2つの象徴的なアイコンをハイブリッドした新たなシンボルマークをオン。バケットハットに白のスーベニアTシャツ、ショートパンツのコーディネートは90年代の雰囲気を漂わせ、クロップド丈のニットベストにはブラウスを重ねることでトラッドな要素を取り入れている。イエローやターコイズなどトロピカルな色彩ライムイエローやターコイズ、オレンジなど、トロピカルな雰囲気を演出する色彩も目を引く。軽やかなシフォンのロングドレスやケープ、上品な光沢感のサテン地で仕立てたカフタン、シャツドレスには、ターコイズカラーでスカーフ柄をあしらい、清涼感のある佇まいに。コンフォートなシフォンドレスにはバケットバッグを組み合わせることで、90年代のエッセンスを添えた。光を受けてより明るさを増す、柔らかなライムイエローは、空気を含む軽やかな生地のビスチェドレスや、プリントを配したコンパクトなニットのセットアップなどに採用し、軽快さを演出。総柄のビキニには、連動したテキスタイルのフロントオープンスカート、足首に紐を巻き付けたフラットサンダルを組み合わせ、リラクシングなリゾートスタイルを展開した。また、ゴールドのような輝きを放つイエローのペイズリー柄ドレスや、裏地にイエローを採用した総柄シルクのガウンも登場。鮮烈な色の強さと、精巧に描かれた柄の華やかさによって、エネルギッシュな存在感を放つ。
2020年10月03日ヴァレンティノ(VALENTINO)は、2021年春夏ウィメンズコレクションを、メンズとともにミラノ・ファッションウィークにて発表した。個々の進化したアイデンティティを探求感受性や主観に重きを置く「ロマンティシズム」は“物事や人生に対する最初のまなざし”であり、そこに基準はない。今季のヴァレンティノは、画一的な美ではなく個々の足並み、パーソナルなスピリットに着目。それぞれの“本来の姿に気付く”ことによって形作られる、より進化したアイデンティティの探求がコレクションのテーマになっている。ショート/ロングの両極端なシルエット象徴的なのは、両極端なシルエット。ミニドレスやタイトなショートパンツといった、コンパクトなスタイルと、ロングシルエットかつ分量感のあるドレスの両方が登場。ブラックやホワイト1色のミニドレスやホットパンツのルックはミニマルなムードを際立たせ、総レースの装飾的なミニドレスは軽快な華やかさを見せる。細やかなカットワークで植物を表現したレースのワンピースやトップス、ショーツにはカラフルな花の装飾を施し、快活さをプラスしている。一方、流れるような仕立てのロングドレスには、そのダイナミックな布地の動きを活かすようにして、フラワーモチーフを大胆にオン。イエロー、グリーン、レッドといったはっきりとした鮮やかな色彩が、躍動する布地と呼応しながら生き生きと個性を発揮する。鮮やかな色の存在感コレクション終盤に登場したシフォン地のシースルードレスも、1つ1つの色彩が余韻を残していく。ヴィヴィッドなフューシャピンクや、植物を思わせるグリーン、繊細なパープル、エネルギッシュなオレンジ、レッドなど、フリルとドレープによってロマンティックに演出された“色”の存在感が目を引いた。アーシーな色彩鮮やかな色彩に加えて、アーシーな色使いも印象的だ。柔らかな色味のブラウンに彩られたクロシェ編みのドレスには立体的な花の装飾をあしらい、オパール加工を施したロングドレスには、淡いベージュを採用することで身体との境界を曖昧に見せた。また、プリーツやスパンコール、フリルを駆使して動きのあるデザインに仕上げたピースも展開。細やかなクラフトとクチュールをアースカラーに組み合わせることで、表情豊かな佇まいを生み出している。リーバイスとコラボレーションまた、リーバイス(Levi’s)とのコラボレーションも発表された。1960年代に誕生したリーバイスのアイコニックな「クラシック 1969 リーバイス 517」ブーツカットジーンズを再解釈したデニムパンツが登場。ウィメンズのルックにおいては、ボリューム感のあるシフォンブラウスやテーラードジャケットといったマスキュリンなスタイリングにコラボレーションジーンズが用いられた。
2020年10月02日アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2021年春夏コレクションが発表された。新しい日常を“自分らしく”生きる女性たちにアンテプリマの今シーズンのテーマは、「DEAR WONDER WOMEN」。身体的、精神的、社会的に豊かな状態を意味する“ウェルビーイング”を意識し、日常生活の中で小さな喜びを見つけること、自分の感性に忠実であることを重視しながら、“新しい日常”を自分らしく生きる女性たちに向けたコレクションを作り上げた。キーワードとなるのは、“媚びることのない女性らしさ”。アンテプリマが得意とするエレガントなムードはそのままに、自分の感性を大切にする女性たちがデイリーに着こなせる、エフォートレスな雰囲気のウェアが揃う。ルーズシルエットが主流ウェアは、毎日気負わず纏うことができるルーズシルエットが主流。ブラウスは肩をぐっと落としたオフショルダーのオーバーサイズで。ざっくりと開いた胸元も相まって、リラクシングなムードを醸し出している。ノースリーブのジャケットは、クラシカルな趣を残しつつも、さらりと羽織れるゆったりとしたシルエットに仕立てている。プレイフルなパターンや自由な着こなし“好きなものは好き”に楽しむ女性たちを応援するかのような、プレイフルな提案も。カモフラージュ柄×ストライプという意外性のある掛け合わせのブラウスや、フェイスモチーフ&ドット柄を大胆に落とし込んだトップスなどがその好例だ。遊び心溢れる提案は、アイテムだけでなくスタイリングにも及び、パンツにスカートをレイヤードするなど自由な着こなしを披露している。ワイヤーバッグにも多様な選択肢をブランドを象徴するワイヤーバッグも、自分らしい毎日を生き抜く女性たちに向けて、多様な選択肢を用意。驚くほど小さなミニサイズバッグがあるかと思えば、荷物がたっぷりと入る実用的なトートバッグや、イブニングシーンにもぴったりのクラッチバッグも揃う。
2020年10月02日ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA) 2021年春夏コレクションが、イタリア現地時間9月23日(水)に発表された。「シチリアのパッチワーク」をテーマに今シーズンのテーマは、「シチリアのパッチワーク」。ブランドと深い絆がある場所としても知られるシチリアは、その長い歴史の中で、スペインやアラブ、ノルマン、フランスなど、様々な国の文化にも影響を受けてきた土地。今なお息づくその多様な物語を、様々な生地を繋ぎ合わせる“パッチワーク”を通して表現した、シチリアへの愛に溢れるコレクションに仕上げている。コレクションに溢れる、多彩なモチーフ毎シーズン、豪華絢爛なレディ・トゥ・ウェアで人々を魅了するドルチェ&ガッバーナのショー。“パッチワーク”という手法で、あらゆるモチーフを繋げた今季は、より一層その華やかさが増しているように感じられる。例えば、さらりと纏った一枚のドレスに広がるのは、レオ―パ―ドやストライプ、ポルカドット、複数のフローラル…といったムードの異なるモチーフ。頭にも、リップと同じ“真っ赤”なヘッドピースを飾って、高揚感溢れる春夏のムードを盛り上げている。異素材が導く、エレガントなルックシフォンや、ブロケード、シアー素材、コットン。ひとつのルックには、こうした異素材がミックスされることで、より一層パッチワークが生み出す多彩な表情が引き立てられていく。中でも印象的だったのは、シフォンブラウス×ブロケードのパンツを合わせたルック。首元に大きなリボンが揺らめくシフォンブラウスは、その軽やかな質感によって、生地に広がるポップなパッチワークを幻想的な表情へとチェンジ。そこに色柄を計算した、艶めくブロケードのパンツをスタイリングすることで、柄×柄でありながらも、“奇抜さ”を一切感じさせないエレガントな女性像を描き出しているのだ。リアルクローズもミックス一方で今シーズンは、カジュアルな“リアルクローズ”を取り入れたスタイリングも散見された。優美なガウンの下に纏ったのは、白Tシャツ×デニムパンツというラフな組み合わせ。また高い職人技が伺えるテーラードジャケットにも、パッチワークを加えたデニムパンツを合わせることで、モダンなムードへとアップデートさせている。新たな価値を宿して本コレクションを製作している際、70年代にインスパイアされた1993年のコレクションとも、類似点を見出したというデザイナー。しかしながら、アーカイブから新たに作り出されたジャケットやスカート、パンツ、シャツといったアイテムは、“スタイル”であり、確固とした新しいビジョンを持っている。そして熟練した技術を活かし、伝統的な手作業によって作られたアイテムひとつひとつは、現代に通じる新たな価値を宿しているのだ。
2020年10月02日マメ クロゴウチ(Mame Kurogouchi )の2021年春夏コレクションが、2020年9月29日(火)にパリ・ファッションウィークにて発表される。“窓”から考える記憶の物語デザイナーである黒河内の服作りには、日常の何気ない瞬間や、旅で出会った風景が欠かせないことだ。旅で見た一瞬の景色と感情を慈しみ、それを服に落とし込む。今季はそんなブランドの創作の原点を改めて振り返るようなシーズンとなった。テーマには、日常生活に欠かせない存在である“窓(Window)”を掲げている。「どうしたことか、自分の撮った写真の中には昔から窓の写真ばかりがある。」そう話す黒河内は、どうしてこんなにも窓が気になる存在なのか考えてみた。特に気になったのがカーテンの存在だ。カーテンは引っ越してから誰もが真っ先に決めるものである一方、引っ越し後に忘れ去られるものでもある。誰もいなくなった部屋につるされた哀愁漂うカーテンに、黒河内は、一緒に過ごしてきた人の“記憶の色”があるのではと考える。ひとりぼっちのカーテンには、その部屋で過ごしてきた人との時間がしみ込んでいるはずだと。今季を俯瞰してみると、“黒河内が見た窓”の世界が広がっている。“黒河内が見た窓”のはずなのに、なぜかそれは懐かしくて、自分の思い出に触れるような感覚に陥る。カラーパレットは、新品の真っ白なレースカーテンを想わせるピュアホワイト、長く時を過ごし日に焼けたカーテンを想わせるエクリュ、窓に差し込む太陽の光を感じられるイエロー、夕暮れ時の空色のような淡いグレイッシュブルー。そこにあるのは、どこか懐かしく、温もりのある風景だ。ドレスやスカートは、ぐるりと身体にレースカーテンを巻き付けるかのような、ふくよかなシルエットで構成されている。プリーツスカートはタックの入り方がランダムで、風にそよぐカーテンの不規則な動きを再現するかのよう。ブラウスは、カーテンをレイヤードした窓そのもので、カーテンタッセルでまとめるかのように、ギャザーが寄せられている。カーテンを選ぶように服を選んでもらえたら、という気持ちを込めて製作した多彩なファブリックは、窓に見る物語を一層膨らませてくれるもの。和風の建具によく見る乳白色の磨りガラスからヒントを得たデザインは、まさに今季のテーマを如実に表す。ニットジャカードを薄く立体的に編んだワンピースのトップは、パイピングのディテールを窓枠に見立てることで、窓を体現している。この窓枠からの着想も今季のポイントで、小さな四角が並ぶチェック柄はそれを起点としている。
2020年10月02日フェンディ(FENDI) 2021年春夏ウィメンズコレクションが、ミラノファッションウィークにて発表された。フェンディのルーツを辿る旅今シーズンのイメージソースとなったのは、フェンディ一族にまつわる“思い出”。ローマにある生家に訪れた、フェンディ創業家の3代目にあたるシルヴィア・フェンディは、大切にしまっていた家族の物語をコレクションで表現することを決意した。シルヴィアの瞳に映し出される光景、そして胸に秘めるパーソナルな想い。そんな大切な思い出を、パッチワークのように繋ぐようにして、繊細に表現していく。“窓”を表現した透かし素材今シーズンの大きな鍵を握るのは、モデルの肌を幻想的に透かせるシアー素材。実は“窓(ウィンドウ)”をメタファーとしたというこのテクスチャーは、実際に窓のモチーフをプリントしているのが印象的。ヌーディーカラーのワンピースには、光を浴びて窓に映し出された“シャドウ”が、真っ白なランウェイの上でより一層引き立てられている。インテリアを着想源に家の“窓”を通し映し出される、寝具や食器、そして母から子供へと伝えられるメモリアルな品々。そういったシルヴィアにとっての大切なアイテムは、フェザーの装飾や刺繍といったディテールで、抽象的に表現されていく。例えば最高級のダウンといわれる“アイダーダウン”をガウンのようにして纏ったルックには、刺繍入りのシアートップスに、いかにも柔らかなそうなフェザースカートを組み合わせ。そのソフトなイメージとは対照的に、足元は無機質なブラックのパンプスで、アクセントを加えているのも、ブランドならではのユニークさを感じられる。伝統的な高いクラフトマンシップコレクション全体を通して感じられるのは、フェンディの伝統を突き詰めた、高いクラフトマンシップ。直線的なラインが特徴のはしご刺繍や、花が乱れる透かし模様、繊細に紡いだニットが、春夏のレディ・トゥ・ウェアへと姿を現している。しかしながら同時にフォーマルな要素を和らげたアプローチも印象的で、シャツの袖やコートの背中のボタンは外したラフな着こなしが登場。さらにハウスコートやフレアーチュニックといった、家庭的なウェアでコンフォートなムードも導いている。カラーパレットカラーは、ホワイトやブラック、ベージュといったベーシックカラーを基調に、鮮やかなレッドや淡いブルー、明るいイエローなどを差し色として取り入れて。時折登場したブラックやブラウンのグラデーションカラーのアイテムからは、1色では伝えきれないエモーショナルな記憶を表現しているようだった。
2020年10月01日スポーツマックス(SPORTMAX)の2021年春夏コレクションが発表された。肉体の魅惑を引き立てる「肉体が魂でないのなら、魂とは一体何なのだろう?」──今季のスポーツマックスは、アメリカの詩人ウォルト・ホイットマンの一篇の詩“I Sing the Body Electric”の言葉に着想を得た。自らの肉体を通して純粋な魂を物語るように、流麗なフォルムでもって身体のラインを際立たせる、軽やかで官能的なスタイルを披露した。軽やかに素材を重ねて身体の官能を引き立てるのは、透けるように薄く柔らかな素材感だ。ハイテクな素材と柔らかな肌触りの生地をアシンメトリックに重ねたドレスは、歩みを進めるごとにたおやかにたなびき、動きに富んだ表情を生みだす。とりわけ、ニュートラルな色合いに重ねられたヴィヴィッドカラーのワンピースやトップスなどは、遊び心あふれるコントラストが織りなしている。構築と流麗アシンメトリーなデザインと深い切り込みが素肌を露わにするドレスは、なるほど身体を隠しては見せる戯れにより、その魅惑を直接的に表現するものだ。他方、テーラードジャケットには、ゆったりとしたダブルブレストジャケットや、ウエストを絞りつつも袖や丈の長さを際立たせたものが揃い、エレガントな構築性と身体のラインとがせめぎ合うようにして互いを引き立てている。身体とのコントラスト艶やかに身体に寄り添うドレスやジャケットなどに対して、アウターはそれらを包み込むかのようにゆったりと仕上げた。足元にまで達するほどの丈感に仕立てたロングコートは、シアーなハイテク素材を使用し、その下に透かしてみせる身体とのコントラストを情熱的に表現している。ニュートラルな色彩に鮮烈さを色彩の中心軸は、柔らかくニュートラルなベージュやホワイト、ブラックなどである。他方で、ブルーやミントグリーン、イエロー、オレンジなどのヴィヴィッドなカラーは、シアーな素材や光沢を放つテキスタイルにのせられ、色彩がもつ多彩な表情が引き出されている。また、虹色にきらめきを放つパンツや、サイケデリックなタイダイ柄をプリントしたスカートなども、シックさのなかに強烈な個性を接ぎ木している。
2020年10月01日マックスマーラ(Max Mara)の2021年春夏コレクションが、イタリア・ミラノで発表された。ルネサンス期や女性アーティストの作品から着想今シーズンのインスピレーション源になったのは、女性アーティスト、コリン・スウォーンによる、マルチメディアを駆使したインスタレーション作品「サイレントスティック」。ルネサンス期にイタリアで生まれた演劇「コメディア・デラルテ」に着想しており、2013年から2015年のマックスマーラ・アート・プライズ・フォー・ウィメンを受賞した作品だ。今季のコレクションは、そんなコリン・スウォーンの美学や、ルネサンス期のムードを落とし込んだもの。それと同時に、マックスマーラは今シーズンの洋服を、ルネサンス期に人々が文化の再生や復活を目指したのと同じように、今まさに“世界の再構築”に取り組んでいる現代女性たちのコスチュームとして据えている。胸元にたっぷりのギャザー特徴的なディテールは、大きく開いた胸元に入れたギャザー。ルネサンス期を生き抜く人々が纏っていたであろう装束からインスパイアされて、ブラウスやドレス、オールインワンといったアイテムの胸元に、たっぷりのギャザーを寄せている。大胆な切込みを入れたケープ風シルエット袖に大胆に切り込みを入れたケープのようなシルエットも印象的。このダイナミックなフォルムは、ピークドラペルのロングコートやトレンチコート、ストライプ地のシャツなどあらゆるアイテムに採用されており、力強い女性像を浮かび上がらせる。ルネサンス期の絵画を思わせる淡いカラーリングカラーパレットは、ルネサンス期のフレスコ画をイメージ。パステルカラーのように淡いベージュやブルーをメインに、複雑なダマスク織のパターンでアクセントを加えている。
2020年10月01日プラダ(PRADA) 2021年春夏ウィメンズコレクションが、イタリア現地時間2020年9月24日(木)に発表された。今シーズンは、ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズが共同クリエティブディレクターとして手掛けるデビューコレクションとなる。ふたりが見つめる“プラダらしさ”これまでディオール(DIOR)やカルバン・クライン(Calvin Klein)を手掛けてきたことで知られるラフ・シモンズ。彼がプラダに加わることが発表された2020年2月から、ファッション界ではそのデビューコレクションにひと際熱い視線が注がれていた。ラフとミウッチャという、ふたりの才能あふれるクリエイティブディレクターをもとに始まる、新しい“プラダの物語”。それは、両者の異なる視点から“プラダらしさ”を見つめなおすこと。そしてふたりの個性を融合しながら、「人類とテクノロジーの関係性」に迫るコレクションに仕上げている。洗練されたミニマルなパレットの中でコレクションに溢れるのは、際立つデコレーションが見当たらない、クリーンな色使い。ホワイトやブラックといったシンプルなカラーを基調に、淡いピンクやイエローやオレンジ、ブルーといった春夏らしいパレットを交えた、洗練されたムードが漂っている。そしてそんなミニマルなカラーの中だからこそ、存在感を放っているのは、アイコニックなプラダのロゴ。トップスやドレスの首元のアクセントとして、やや大胆にあしらわれているのが印象的だ。多彩な素材使い“テクニック”を駆使したという今シーズンは、様々な素材を使用していることも大きな特徴のひとつといえるだろう。中でもブランドの核となるナイロン素材は、環境に配慮した再生ナイロンを多く採用。コレクションの中では、オーバーコートやシェルトップ、ストレッチパンツといったアイテムへと蘇らせた。“穴開き”トップスのレイヤードショーの中盤から登場したのは、ランダムに生地が繰り抜かれた“穴あき”トップス。同じようなカッティングを施したニットを重ねてみたり、ロング丈のモダンなコートと合わせてみたり。それぞれのモデル達は、自分たちの個性を引き立てるかのように、様々なスタイリングをランウェイの上で披露している。中には、そんなトップスの上に、大きなガーメントをぐるりと巻き付けたようなルックも登場した。胸元で、余った“生地”をしっかりと握るモデルのジェスチャーも印象的で、その手を離した途端、洋服はどのような姿に変わるのだろう?と、観る者の想像力を駆り立てていく。グラフィカルなアートワークミニマルなカラーで溢れるコレクションに、リズムをもたらしていたのが、グラフィカルなアートワーク。実はこのモチーフは、ラフの長年のコラボレーターとして知られるアーティスト、ピーター・デ・ポッターが手掛けたものだ。コレクションの中では、オーバーシルエットのパーカー×プリーツスカートのルックや、シャツ風アウターなどにあしらわれ、“ラフらしい”若々しくフレッシュな空気が添えられていた。
2020年10月01日サルヴァトーレ フェラガモ(Salvatore Ferragamo)の2021年春夏ウィメンズコレクションが発表された。軽やかにしてエネルギッシュ『鳥』や『マーニー』といったヒッチコックの映画に着想を得た今季のサルヴァトーレ フェラガモ。その佇まいは、風に乗るように軽くしなやかだ。なかでも『めまい』に見られるヴィヴィッドな色彩をのせた、エネルギッシュなスタイルが提案されている。鮮やかな色彩鮮やかにして爽やかな色彩が目を惹く。すっきりとしたハニカムニットドレスのイエロー、リサイクルジャージーを使用したドレスのスカイブルー、身体のラインにしなやかに寄り添うノーカラージャケットのミントグリーン、そしてナッパ製ジャンプスーツのパープルなど、いずれも軽やかな活気に満ちている。緻密なデザインフェザーの刺繍を施したスカートやニットのジレなどに見るように、緻密な職人技が光るウェアも特徴的だ。手織りのストリングスカートは、1本1本の糸が柔らかく波打つように動き、タイトながらも流麗な印象を強めている。いずれもすっきりとしたシルエットが、緻密ながらも動きのあるデザインを引き立てているといえよう。『マーニ ー』に着想を得たバッグもヒッチコックの映画作品は、とりわけ鮮やかで豊かな色彩で表現される一方で、曲線的なフォルムの新型バッグのように、『マーニ ー』のひと幕に着想を得たアイテムも登場した。
2020年10月01日エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)は、2021年春夏ウィメンズコレクションを、メンズとともにミラノ・ファッションウィークにて発表。スタイル、個性、都市の対話オンライン上でムービー形式での発表を行ったエンポリオ アルマーニ。アルマーニ本社「アルマーニ / テアトロ」の建築を舞台に、躍動感にあふれたモデルの動き、映像演出によって、コンテンポラリーでダイナミックなイメージを表現した。今季のテーマは“Building Dialogues”「対話の構築」。スタイル、個性、都市が対話することで生まれる新たなバランスに焦点を当てている。軽やかで繊細な佇まい印象的に映し出されるのは、軽やかな素材とニュートラルな色彩、コンパクトでミニマルなフォルムが織り成す繊細な佇まいだ。ペールトーンのベージュのブラウスとショートパンツのセットアップや、ペプラムを配したシアーなピンクのノースリーブトップス、シースルーのフーデッドコート、淡く花柄をあしらったグレーのカットソーなど、しなやかな質感と柔らかな色彩、透明感を組み合わせ、要素の1つ1つが相互に呼応することで、重力を感じさせない軽快さと洗練を生み出した。加えて、薄いライトブルーのセットアップやミニドレスは繊細さに清涼感をプラスし、オールホワイトで仕立てたシースルーのコートやドレープを効かせたパンツ、ふわりと空気を含むようなワンピースは、イノセントな魅力を際立たせている。ソフト×シャープ、対称的な要素をリンクまた、柔らかさとシャープさをリンクさせたスタイルも特徴の1つ。流れるような仕立てのスタンドカラージャケットには、幾何学的な模様を刻んだ立体的なミニスカートをコーディネート。分量感のあるワイドパンツには、フロントに大胆なプリーツを配した構築的なトップスを、裾にノットのディテールを配したエレガントなパンツには凛とした表情のテーラードジャケットを組み合わせた。一見対照的に見える要素同士を対話させることで、何者にもとらわれない自由な雰囲気や何にも属しない個性を感じさせる。神秘的なブラックのイブニングウェアイブニングウェアは、ブラックを用いて神秘的に。布地の流れに沿うようにして、規則的にきらびやかな装飾を配したブラックのミニドレスや、光を受けて上品な輝きを携えたシースルーのジャンプスーツなど、静かでシックな空気感の中に確かな華やかさを存在させている。細やかな装飾を配したレースのノースリーブには大きなカットワークが目を引くレザーパンツを組み合わせ、テクスチャーのコントラストによって優雅さを際立たせた。
2020年10月01日トッズ(TOD’S)は2021年春夏ウィメンズコレクションを発表した。“ノンシャラン”に旅を楽しむ今季のトッズは“ノンシャラン(=無頓着さ)”がキーワード。カジュアルかつアウトドアな雰囲気を重視し、ゆったりとしたシェイプ、ヴィンテージの風合いを取り入れたウェアたちは、旅のシーンを想定して作られた。ウェアはベーシックで気負わずにコレクション内では、オーセンティックなサファリジャケットやダスタージャケット、ブルゾンなどをラインナップ。サファリジャケットとショーツのセットアップは素材にスエードを採用し、“ノンシャラン”なムードのシルエットである一方でトッズらしい上品さも漂う。他にも同様に、カジュアルとフォーマルが共存するようなアイテムが散見される。本来かっちりとしてマニッシュな印象のジャケット類は、フォルムを大き目にすることで緊張感を抑えながら、ゆったりとしたリラックス感を増幅させている。色使いの中で目を惹くのは、鮮やかなラベンダー。ジャケット、ドレス、タンクトップ、パンツなど幅広いアイテムに取り入れた。複雑で独創的なシューズやバッグベーシックさが際立つウェアの一方で、トッズが得意とするシューズやバッグのアクセサリー類はとことん独創的。中でもシューレースが足首まで届く「ゴンミーニ サンダル」は、インパクトのあるアイテムの一つ。シューレースが足首に至るデザインは他シューズにおいても複数登場し、今季のトッズのアイキャッチなディテールの一部となっている。そしてバッグは、ビビッドなカラーやホルスタイン柄などを纏ったユニークな表情で登場。トッズのアーカイブから復刻した“Tタイムレス”のモチーフをあしらったり、異素材をコンビネーションさせたりと、それぞれ捻りを効かせたトートバッグやバケツバッグなどが揃う。また、新たに登場するソフトなフォルムが特徴的なハンドバッグ「トッズ オーボエ バッグ」も注目。豊富な柄とカラーによる豊かな表情は、スタイリングにおいて存在感を発揮するトッズの新たなアイコンバッグとなりそうだ。
2020年10月01日エミリオ・プッチ(EMILIO PUCCI)の2021年春夏コレクションが、ミラノファッションウィークにて、ショートフィルム形式で発表された。“カプリ島”から着想エミリオ・プッチの2021年春夏コレクションは、「岸辺で(Sulla Riva)」がテーマ。“カプリ島への旅”からインスピレーション源に、女性が持つ優雅さや柔らかさを表現するコレクションを発表した。ショートフィルムは、“湖畔の別荘”を舞台に描かれており、コレクションの雰囲気を反映させたロマンティックなムードが漂っている。アーカイブプリントをベースにコレクションのベースにあるのは、カプリ島の広場を表現した「Piazzetta di Capri」やマーメイドを描いた「La Canzone del Mare」、貝殻をモチーフにした「Conchiglie」という3つのアーカイブプリント。いずれも複雑な模様を描いた華やかなプリントでありながら、模様の美しさを引きたてる純白のテキスタイルに落とし込むことで、洗練されたモダンな印象に仕上げている。また花柄の「Tropicana」や「Ortensia」は、時にはプリントとして、時には刺繍として施し、リズミカルな雰囲気に導いた。ラグジュアリーなリラクシングウェアコレクション全体に流れているのは、カプリ島のような高級リゾート地を彷彿とさせるリラクシングでラグジュアリーなムード。アーカイブプリントをあしらったブラトップやパジャマ風パラッツォパンツなど、ビーチサイドにぴったりのウェアがあるかと思えば、シルクジャージの細やかなプリーツドレス、透け感のあるシルクオーガンザのワンピースなど、上質な生地で仕立てたナイトシーンに相応しいアイテムも揃う。トモ コイズミ手掛けるカプセルコレクションも同時発表また、日本人デザイナー 小泉智貴が手掛けるトモ コイズミ(Tomo Koizumi)とコラボレーションした2021年春夏カプセルコレクションも同ショートフィルム内で同時発表。アーカイブプリント「Vetrate」からインスピレーションを得たカラーパレットを用いて、トモ コイズミならではのダイナミックで立体的なシェイプが光るオーガンザのドレスなどを披露した。
2020年10月01日Netflixオリジナルアニメシリーズ『BIOHAZARD:Infinite Darkness(バイオハザード:インフィニット ダークネス)』が2021年に配信されることが発表になり、ビジュアルと映像が公開になった。『バイオハザード』は全世界でシリーズ累計出荷本数が1億本以上を超える超人気ゲーム。これまでも繰り返し映画化され、フルCG映画や、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の実写映画シリーズは大ヒットを記録した。来年はシリーズ開始から25周年を迎える記念すべき年で、シリーズ初の連続CGドラマの制作が決定。人気キャラクターのレオン・S・ケネディとクレア・レッドフィールドを主軸にした物語で、アクションだけでなくサスペンス要素も加わったドラマになるという。カプコンの小林裕幸プロデューサーが製作と原作監修を、トムス・エンタテインメントが制作プロデュースを担当。『バイオハザード:ヴェンデッタ』で制作プロデューサーを務めた宮本佳が率いるQuebicoがフル3DCGアニメーション制作を担当する。このほど公開になったティザー映像は約1分ほどで、クレアが廃屋の闇を小さな明かりで照らしながら進んでいく場面から始まる。さらに後半にはレオンが何者かを救出する場面が登場。細部まで作り込まれた映像、暗闇で何かヒントが見えるか見えないか目をこらしたくなるライティング、緊迫感を高める音響、そしてショッキングな展開……“バイオ”好きにはたまらない、来年に向けて期待値が高まる内容になっている。『BIOHAZARD:Infinite Darkness』Netflixにて2021年より全世界独占配信(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
2020年09月27日■全体の星回り(2020年9月11日~2020年10月10日)9月の声を聞いてもまだまだ残暑も厳しいとき。星回りの上では大惑星が依然として逆行し、状況は一進一退。この期間、金星は獅子座を運行して乙女座へ。ちょっと遅れてきた夏の楽しみを満喫できそう。魅力的なオンラインのイベントなどもいろいろと開催されているのでは?9月17日の新月は乙女座で起こり、生活サイクルを調整するタイミングに。夏から秋への季節の変わり目にあたるので、体調管理には今まで以上に気をつけて。9月29日、金星と火星がいい角度をとって恋のチャンスもアップしているようです。10月9日前後は火星と冥王星が90度。社会的にもアクシデントが起こる可能性もあるので慎重に。■12星座占い(2020年8月11日~2020年9月10日)■牡羊座9月22日は秋分の日、太陽はあなたの「対人関係のハウス」へ。火星は逆行。エネルギッシュな牡羊座さんは自分のペースで先へ先へと走りがち。それはあなたの魅力でもあるけれど、今は相手の速度に合わせることが鍵になります。同じ道でもバイク、自転車、徒歩では見える景色が違うもの。あの人の目線に合わせてみると、思わぬ発見や幸運と出会う可能性もあるはずですよ。9月23~24日は、水星と火星、土星が対立するため、コミュニケーション・トラブルのリスクが高まります。柔軟な姿勢でいくこと。■牡牛座支配惑星の金星は10月2日までホームのハウスに。おうち時間が長くなっている今は嬉しい配置です。ステイホームを楽しむためのアイデアがあれこれ出てきそう。生花を飾る、ふだんならハードル高めのお店のメニューをテイクアウトでちょっとお得に楽しむ、部屋のスペースを広げる工夫をしてみるなど、あなたならではのアイデアが生きてきます。そしてなにより、今、ここにいることに喜びを感じられるはず。あなたの心に寄り添ってくれる人との出会いも期待できそう。9月29日は近所にツキが。■双子座前半、9月26日までは引き続き支配星の水星が応援してくれる配置に。コミュニケーションが活発になりそう。ディスタンスはあっても言葉や気持ちは密接に、そして活発に行き交う気配があります。いつもとは違う夏の終わりでも、案外、いろいろなことができて、充実していると感じられるはず。双子座らしいアイデアが生きるとき。ただ、9月23~24日は慎重な行動を心がけて。周囲と意見がぶつかり合う可能性もあります。後半は意識的にペースダウンを。一つ一つのタスクを丁寧にこなせば、幸運の光が差し込むでしょう。■蟹座太陽は秋分に4ハウスに入ります。水星もこの期間、足早に4ハウスから5ハウスへと移動していきます。日差しの強いこの時期、上手に“Stay Home,Enjoy Home”をすることがキーになりそう。ベランダや庭先でゆったり過ごしたり、家庭菜園を楽しんだり…などなど。あなたの身近な「大地」にまつわる場所やアイテムが幸運につながるでしょう。バーチャルな時間が増える今こそ、ナチュラルなものに触れることがあなたを整えてくれそうな気配。一方10月2日の満月は天頂で起こり、仕事面での成果が出てくる予感。自分をアピールするのは◎。■獅子座10月2日までに金星が獅子座を通過します。あなたに華やかな魅力が宿るタイミング。ちょっとしたしぐさや言葉、そしてその表情が、明るい魅力で満たされるでしょう。今のあなたは自分が思っているよりずっと注目を集めているはずですよ。火星もいい位置にあるので、かつての恋がもう一度再燃する、なんてことも期待できるかも。閉塞感のあるときですが、こんな時期だからこそ、あなたの明るさに励まされ、惹きつけられる人が現れそう。10月3日以降、買い物運もアップしそうな予感です。■乙女座9月21日まで、太陽は乙女座を通過していきます。秋分までは夏の気配が乙女座さんにも居残ります。この夏やり残したこと、できなかったこと、いろいろあるはずですが、いつもとは違うかたちでも実行すれば、気持ちよく次のシーズンに進んでいけそう。9月17日、新月は新しいサイクルのスタート。たとえ小さなことでもこの日に始められると、その種子はきっと大きく成長します。ちょっとした思いつきでもいいからまずは手をつけてみる、というのが正解ですよ。■天秤座秋分の日、太陽は天秤座に入ります。お誕生月ですね。天秤座さん、おめでとうございます!これからの1ヶ月はあなたに注目が集まりますよ。ふだんは自分よりも相手のこと、周囲の空気を気にするあなたですが、この時期はまず自分ファーストで行っていいのです。主張をはっきりさせることで、周囲の人もあなたへの理解を深め、逆にフランクな関係になれるかも。10月2日の満月は新しい出会いや絆を運んでくれる暗示が!■蠍座支配星の火星が逆行。仕事がなぜか忙しくなりそうなとき。一旦手を離れたと思っていたことが手直し、という事態に陥ったり、あとからミスが発覚したり…。スケジュールに余裕を持って心の準備をしておきましょう。9月27日には水星があなたの星座へイン!新しいニュースや情報を持ち込んでくれる可能性があります。あなたを理解してくれる人も現れそう。本当の気持ちを伝えられる相手に出会えるかもしれませんよ。■射手座秋分には太陽は11ハウスへと移動していきます。人を肩書きで見るのはあなたらしくありません。個性的な人と友達でいられるのは、最高の幸福。生態系と同じで多様な人間関係の中に身を置くことが人生を一番強くするのです。今はそんなユニークな友人との出会いがあるとき。いろんなオンラインイベントなどに参加してみるのもいいかも。また少人数での集まりだからこそ、最初から仲良くなれる可能性も。9月29日は金星の角度もよく、恋のチャンス日になりそう。■山羊座秋分には太陽は天頂に登り、ほかの天体とハードな角度に。山羊座の「真面目さ」「シリアスさ」に拍車がかかりそう。目標がはっきりしている人にとっては最高のタイミング。集中力を発揮して自分のやるべきことに取り組めそう。当然、成果もアップ。これをやる!と決めるとよさそう。今後のキャリアを描くのにも有益なときです。一方で10月3日に金星はいい位置に回り込み、このころから楽しい出来事が増えそう。今みたいな時期でもできる楽しみ方、考えてみては?■水瓶座金星が対向のハウスを通過し、秋分には太陽がいい位置に回り込んで、人間関係に恵まれそう。あなたと気の合う人、センスの合う人と過ごせる時間が増えます。気持ちや言葉がスムーズに通じる相手とつながれるはず。意見を遠慮なく伝えられる人とのツナガリは本当に貴重。大切にしましょう。またこの時期、あなたの心に刺さるタイミングで連絡をくれた人とは深い縁がありそうです。10月2日の満月はきっと新しい理想や夢を授けてくれるはずですよ。■魚座太陽は秋分には8ハウスに入ります。また木星などは友人のハウスに。この時期、誰かから大切なバトンを受け取ることになるかもしれません。相手は「あなたになら」という思いから託そうとしてくれるはず。しっかりと受け止めればきっと信頼につながり、さらにあなたの深いところに自信が宿るでしょう。一方、残暑の日差しはデリケートな魚座には強すぎるかも。体調の管理がいつも以上に必要なとき。十分な睡眠を。また、季節の野菜をたくさんとって、コンデイショニングを整えて。**************************■プロフィール鏡リュウジ雑誌、テレビ、ラジオなど幅広いメディアで活躍し、絶大な人気を誇る心理占星術研究の第一人者。占星術、占いに対しての心理学的アプローチを日本に紹介し、従来の「占い」のイメージを一新した。英国占星術協会会員、日本トランスパーソナル学会理事、平安女学院大学客員教授、京都文教大学客員教授など多方面で活動中。
2020年09月11日JR東日本が2021年春のダイヤ改定で、山手線を含む首都圏の複数の路線で終電を繰り上げる方針を固めたことが、2020年9月3日に判明しました。産経ニュースによると、終電時間の繰り上げ内容は以下のとおりです。終着駅への到着時刻が遅くとも午前1時ごろになるよう調整する。山手線は1周に約1時間かかるため、午前0時ごろが終電の発車時間になるとみられる。産経ニュースーより引用また、電車の始発時間を遅くすることも検討されているとのこと。最終電車の時間を変更する理由としては、終電から始発までの間に実施する線路のメンテナンス作業を確保するなど、作業員の労働環境の改善を図るのだそうです。これまでは、終電から始発までの時間が短い理由で機械を使えず、人力でメンテナンスをしていたといいます。しかし、今後は路線の作業効率を上げることで、作業員が休暇を取りやすくなったり、人手を確保しやすくなったりすることが期待できるとのことです。ネット上では、さまざまな声が上がっています。・運転士さんも早く帰れるようになるのかな。だとしたらいいことかも。・遊ぶ時間は減りそうだけど、そういうことなら仕方ないか。・いい動きですね!日本全体のライフスタイルが見直されるかも…!ちなみに、JR西日本も同様の理由により、来春のダイヤ改定で最終電車を10〜30分程度繰り上げることを発表しています。終電や始発の時間が変更になると、通勤や通学の時間が変更になる人もいるでしょう。ダイヤ改定に合わせて、多くの企業や学校は、従業員や生徒にヒアリングをしたり、始業や授業を行う時間を変更したりする必要がありそうです。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今後もさまざまな場面で新しい生活様式に変化していくのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月03日