吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。人生が変わる瞬間をつかまえよう生きていると、人生が変わる瞬間を何度か体験します。自分で舵をきる場合もあれば、思いがけず遭遇することもあります。24歳のとき、サンミュージックのプロデューサーを紹介してもらい会いにいきました。その場でアイドルのアルバムの歌詞を2曲書くことが決まったとき、(ああ、人生はこんなふうに瞬間的に変わるのだ)と思いました。広告代理店に勤めていた私が、作詞家へ一歩踏み出した瞬間でした。人生は決して平坦ではなく、ひと色でもありません。常に変化をしているものです。そしてすべて自分の望むようになるわけでもありません。波乗りをしているような、ジェットコースターに乗っているような。時には思いもかけない出来事に遭遇します。そんな人生の流れの中で、どんなことがあっても自由意志を発揮することが大切です。ただ流されるのではなく、ただ運を嘆くのではなく、その時々に自分にとって最善、最高を選びとっていくこと。困難なことの中に、自分を成長させる何かを見つけていくこと。そこを意識していくと、意味のないことは起こらない、という境地に至るのです。受験、就職、転職、転勤、結婚、出産、離婚……大きな節目になるような変化もあれば、日々の中での大きな気づきも変化をもたらすものです。たとえば、多くの人に支えられていたことに気づき感謝があふれてくる瞬間、胸が震えるような感動を覚えた瞬間。そんな価値観が変わるような体験があるものです。ただ、気づかずに通り過ぎてしまうことも多い。それではもったいないので、心を柔らかく、自分の感覚に意識を向けることが大切です。片岡鶴太郎さんは今や画家としての活動にシフトされているように見受けられます。数年前に、絵を描くようになったきっかけについて伺いました。絵を描いたこともなかった鶴太郎さんは、ある日隣の家の椿の花の美しさに衝撃を受けたそうです。車を降りたとき、目の前に椿が咲いていてあまりの美しさに動けなくなり、絵に描いてみたい、と思ったと。まさに、この椿の花との出会いが鶴太郎さんの人生を変えたのです。正確に言えば、「絵に描いてみたい」という強い思いを行動に移したところから、画家としての人生が始まったと言えるのでしょう。人生が変わる瞬間をつかまえる。そして、その瞬間、目の前に現れた扉を開ける。日々の中にある小さな瞬間にも心を向けると、新しい自分に出会う可能性が広がっていくのです。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2022年02月06日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。『思い込み』と『うっかり』は老化の始まりか4歳になる姪の息子くんが、誰も教えていないのに指を使って足し算をしていました。親も気づかなかったそうで、どうしてそんな知恵が湧いたのか、子どもの成長していく過程は驚くことばかりです。いろいろなことができるようになり、理解できるようになるのを成長と言うなら、できなくなっていくのは何と呼ぶのか。これからそんな年代に入っていくのですが、これを衰退と言うのは悲しいので、私は「新しいフェーズ(段階)に入る」と表現します。新たな段階ですから、注意深く自分を観察しつつ、驚きながらもできるだけキープできるように努めようと思っています。……が、自分でも意味がわからないことをしてしまうと、さすがに考えてしまいます。先日、ご近所の洋食レストランでランチのお弁当を買ったときのこと。『チキン』のお弁当(のはず)なのですが、いつもと違って固いのです。焼き過ぎなのか、チキンの種類が今回は違うのか。固いと思いつつ、あまり深く考えずに、おいしくいただきました。二日後、お財布を整理したとき、お弁当のレシートを見てみると、そこに『ポークジンジャー』と印刷されています。え?ポーク?あれはポークだったの??固かったのは、ポークだったからか……。新しいフェーズに入ったのか。ソースがかかっていたので間違えて買ったのは仕方がないとしても、食べたときに気づかなかったのはかなりまずい気がします。最初からこれは『チキン』だと思い込み、思い込みの間違いに気づかなかった。こうだと思い込んだら疑うことなく突き進む。命に関わるようなことや、問題を引き起こすことにつながるかもしれません。うっすらとした不安を覚えながら、この件で私は新しい自分に出会った気がしました。よくある『うっかり』かもしれません。しかしこの『うっかり』に甘えてはなりません。思い込みは視野が狭くなっているのかもしれません。頑固さという言葉にも置き換えられるかもしれない。思考の柔軟性を意識して、余裕を大切にして。焦らず、落ち着いて……。子どもが成長していくように、新しいフェーズの歩み方も進化しながらいきたいものです。例えそれが老化や減退ということであっても、精神的には成長していきたい。チキンだと思ってポークを食べていた一件は、思いの外大きな決意に発展したのでした。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2022年01月30日Jクラブのスクール入会時、「選手コースはビシビシやるけど、スクールは楽しくやっている」と方針説明があった。それでも上手くなりたくて入会したけど、何も教えてくれない。スクール生はただの養分なの?人によっては選手コースより高い月謝を払っているのに教えてもらえないのは不憫で......。と嘆くお母さんからのご相談。今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、悩めるお母さんにアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<威嚇するS級コーチのもとに卒業までいさせていいのか問題<サッカーママからのご相談>うちの子(12歳・小6)はJクラブのスクールに通い、チームはスポーツ少年団でやっています。少年団の練習プラスでもっとサッカーが上手くなりたいという気持ちからスクールに入る事にしました。スクールに入る時に、スクール担当の元プロのコーチが言った「スクールは緩く楽しくやっています。選手コースはビシビシやってます」という言葉に残念に思いましたが、上手くなりたくて目的を持って入りました。しかし「コーチは何も教えてくれない」と息子は残念がっております。親から見てもスクールと選手コースへの熱意が違うのが明らかです。月謝を払って通っている、ましてコースによっては選手コースよりも高い月謝を払うにも関わらずその様な対応に疑問に思います。ただの経営の為の金集め?なのかと思うと上手くなりたくてスクールに入ってる息子が可哀想になります。近くにスクールがない田舎なので選択肢がなくて悩んでます。どうしたらいいでしょうか。<島沢さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。最初に断っておきます。私はこれからお母さんに若干厳しいことを言います。■最近は教え込む指導をしなくなっている「コーチは何も教えてくれない」と息子は残念がっていて、親から見てもスクールと選手コースへの熱意が違う、と書かれています。これは恐らく、その通りなのでしょう。実は現在の少年サッカーの指導は、まだ過渡期です。ひと昔の手取り足取り教えこんでコーチが指示したようにプレーさせるのではなく、「自分で考えさせる」「子どもの選択を尊重する」という新しい考え方への転換が見られます。ただし、自分で考えさせるにも、ベースの部分を与えて、そこから一緒に考えていくかたちがよいのですが、その過程を飛び越えて「自分で考えろ」と放置してしまうケースもあるようです。もっと学んでほしいなと思うのですが、そのあたりが成熟していないようです。若いコーチでも自分で学んだり、良い師に恵まれて参考にしている人もいますが、多くは自分が教えられたように教えてしまいます。■子どもの伸びる時期はそれぞれ、もっと長い目でみるようにしようその逆で、子どもが楽しくプレーしてサッカーを好きになってもらうことを第一に考えながら、問いかけて考えさせる指導をしているコーチも多数いらっしゃいます。そのひとりで首都圏のスクールやクラブで指導するコーチは以前、親御さんたちから「スクールでドリブルを上手くしてほしい」と要望を受けたり、「入れたのにちっとも伸びない」とクレームがあることを嘆いていました。そして「子どもが伸びる時期はそれぞれで、スクールに通い始めるとすぐにうまくなる子もいれば、もっとあとになって技術の向上が見られる場合もある。長い目で見てほしい」とも話していました。■「教えてくれないと上手くなれない」という考えでは成長できないお子さんが通っているJクラブのジュニアコーチが単に放置しているのか、楽しくサッカーをしながら子どもの成長を見ているのかは私もわかりません。ただ、ひとつ言えるのは、「コーチが何か教えてくれないとうまくなれない」と考えてしまうと成長できないということです。サッカーにしてもほかのスポーツにしても、指導者は環境を整えるためにその場にいると考えてください。親御さんのほうが「うまくしてくれない」「熱心に教えてくれない」と、相手に何か求めるばかりでは、お子さんも「僕がうまくならないのはコーチのせいだ」と思うようになるかもしれません。しかも「上手くなりたくてスクールに入ってるのに可哀想」とお母さんが思ってしまうと、子どもは余計に他罰的になります。「選手コースはビシビシやってます」と話したようですが、思わず本音が出たのでしょう。「ビシビシ」の意味はわかりませんが、もしかしたら全国優勝するためとか、プロにするためにビシビシ鍛えています、ということかもしれません。クラブ側は「スクールは緩く楽しくやっています」と最初に説明しているのですから、「何も教えてくれない」と言ってしまうのは少し違うかなと思います。こう話すと、島沢さんはJクラブの肩を持つのかと感じるかもしれませんが、そういうことではありません。■今の状態は「高いお金を払って塾に行かせているのに成績が上がらない」と嘆くのと同じ私は、お母さんに「親子ともに受け身のままでは、良いことは起きませんよ」と伝えたいのです。誰かに何かを期待する。教えてくれるのを待っていては、サッカー以外の勉強にしろ、どんなことも伸びていくことはできません。お母さんは月謝を払っているのに、と書き、費用対効果の低さを嘆いています。これは高いお金を払って塾に行かせているのに成績が上がらないと嘆くお受験に熱心なママたちと似ています。また「選手コースよりも高い月謝を払うにも関わらず、その様な対応を疑問に思う」とのことですが、選手コースの子どもはある程度ふるいにかけられていて、活躍をクラブから期待されている。そのために特別な料金設定になっているとも考えられます。ただの経営の為の金集めだったとして、それを私たちが論じても、クラブ側が決めることなのでお母さんの力では何ともなりません。自分の力の及ばないところはばっさり切り捨てる。そして自分と向き合う。相手に変わって欲しいと念じるよりも、自分たちが変わったほうが絶対に効率的です。これはスポーツ心理学でもよく言われることです。ここはアッサリと「受け身では何も解決しないよね」と、親子ともに思考を180度変えてみてはいかがでしょうか。■払った金額の見返りを期待するより、子どもを伸ばすために意識したいこと(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)もう12歳。小学6年生ですよね。スクールに行くときに「今日はこんなことを試してみよう」とか「どうしたらいいのかコーチに聞いてみよう」といった探究心があるといいなと思います。高いお金を払ってその見返りを期待するのではなく、そんなふうに意欲的な子どもに育ててください。「プレーするのは君だからね」という姿勢を、まずはお母さんが持つことが肝要です。子どものために良い環境を用意するのは大事なことです。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
2022年01月25日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。ふと目にした光景の中に学ぶこと古びたビニールのバッグを簡易カートにくくりつけ、肩にも重そうなバッグをかけ、ぶつぶつと何か怒っているおじさんとすれ違いました。そんな人と行き交うとき、できるだけ近くにならないように、目を合わせないようにしてしまいます。このときも何気なく避けるようにすれ違いました。きっと多くの人が関わりをもたないように、このおじさんを避けて来たのかもしれません。推測の域を出ませんが、孤独に生きてきた人なのかもしれません。社会の理不尽さに怒りがこみ上げている……のかもしれません。おじさんの怒りは悲しみにも似ているような。あくまで私の想像です。買い物を済ませた帰り道。あのビニールバッグをくくりつけた簡易カートが道端に。そこにこんな紙が貼り付けてありました。「ただいま仕事中です。荷物が重いのでこちらに一時的に置かせていただいています。すぐに戻りますのでご容赦ください」大きく丁寧な文字。あたりを見回すと、あのおじさんがチラシの束を抱えてポスティングをしているのでした。「荷物が重いので……」ぶつぶつと怒りを口にしながら歩いていたおじさんの、丁寧な断りのメッセージを見たときに、生きていくということの大変さと、生きるということへの誠実さを見た気がして、外見だけで判断していた自分の狭量を恥ずかしく思ったのです。あらゆる場面で、私たちは多くの判断、ジャッジすることを求められます。いい、悪い。美しい、美しくない。自分の中の、無意識に形成された価値観や判断基準によって、私たちは日々、必要なものを選びとり、仕分けていきます。それぞれの価値観は尊重されるものですが、時に思い込みや偏見だけでジャッジしてしまうことがあります。もちろん、それもひとつの価値観のあり方ですから、よい悪い、で判断できるものではありません。ただ、私はこのおじさんの姿を通して、丁寧であるという誠実な在り方を受け取りました。何か、大切なこと。ついなおざりにしてしまうことが自分の言動、考えの中にあるのではないか。生きるということへの敬意を持つこと。ふと目にした光景が教えてくれました。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2022年01月23日こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言(ひとりごと)』にお付き合いください。お正月の初雪令和4年新年のまだ松の内、6日に、今年の初雪が東京地方に降りました。その初雪を窓越しに眺めながら、今回のペンを執りました。音もなく降り積もる雪をボヤっと見ている内に、庭の緑があっという間に白くなり、階下に見える歩道も白っぽくなりました。郵便物を取りに行くのを忘れていましたので、勝手口の外階段を10段降りて、郵便箱の裏から年賀状を含めた郵便物を、ガサゴソ集めている内に、頭髪や上着の肩口にあっという間に雪が積りました。10段の階段を上って勝手口のドアの前に戻った時は、「エッ、こんなに頭髪や洋服が白くなるものか?」と、その雪の降る量に改めて驚きました。水分の多い『ベタ雪』ではなく、サラッとした雪は、ほんの10数秒で積るものなんですね。この原稿でペンを執る30分ほど前は、ハラハラと舞う感じで、「お正月の初雪はいいもんだなあ…」と思っていたのですが、ペンを執って10分後には、庭も屋外も白銀の世界に変っていました。この分(ぶん)だと坂道や高速道路は、危険が待っているなと思っていました。ふと階下の歩道に眼をやると、傘を差して歩いていたご婦人2人の1人が、歩道で滑って転びました。ハンドバッグと手下げ袋が車道に飛びました。幸い車が通っていなかったので事無きを得ましたが…。白い雪は見た目には綺麗ですが、積ると怖いものですね。豪雪地方の友人は、雪を『白魔』と言っていました。その日の夜のニュースでは、高速道路ではスリップ追突事故、歩道では滑って転んで怪我人が幾人か、出たそうです。短時間のハラハラ、チラチラは詩情もあり季節感もあって良いものですが『白魔』になる雪は、ご遠慮願いたいものですね。初雪や、水仙の葉の撓(たわ)むまで芭蕉<2022年1月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2022年01月18日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。地震の夢が教えてくれたこと世界各地で地震が起きている夢を見ました。初夢ではありませんでしたがまだ松の内。初夢と同じくらい、一年の指針となるメッセージがこめられている夢だと捉えました。一富士二鷹三茄子。日本人は昔から初夢を神仏のお告げとして大切にしてきました。そういう意味で日本人と初夢は親和性が高いのです。私たちの深い意識から発せられる夢は、現状を伝えているもの、健康に関すること、その内容から問題の解決方法が導き出されます。奇妙キテレツな夢のストーリーに戸惑いますが、絡んだ糸を吟味しながら解くように解釈していくと、腑に落ちるメッセージが見えてくるものです。さて、松の内に見た地震の夢。実際、世界各地で地震が起きていることからとても気になります。夢のストーリーはこうです。ヨーロッパ、アメリカ、南アメリカの各地で地震が頻発していると、誰かが話している。その話を聞いて私はほっとして、「環太平洋ではないね」と言っている。ここでポイントとなるのはもちろん『地震』、そして私が「環太平洋ではないね」と言ったところです。『地震』が私の現状の何を指しているか、ということが問題です。地震とは地殻変動が起こすものです。では、私の身体の中で地殻変動が起きているのだろうか。今のところ体調は悪くありません。では次に、私の心の在り方、行動、現状に関係しているのではないか。ここに考えが至ったとき、この夢が伝えようとしていることが手にとるようにわかりました。この2年、仕事について積極的になれない感がありました。コロナ禍のせいにしてはいけないのですが、意欲的になれない自分がいました。ゆるゆるとしすぎていることをわかっていても、動きたくない理由を見つけていたような。夢はそんな私に、地殻変動を起こせ!動け!と言っています。「環太平洋ではないね」というのは、他人事のようにまだ覚悟のできていない今の私を示しています。ほっとしている場合じゃないでしょ!夢はそうして私に警告しているというわけです。夢は意識の深い領域から発せられるもの。それを顕在意識でしっかりと受け止めて行動すると、自分自身の在り方が進化していくのです。怖い夢、ハラハラする夢、夢に感情が揺さぶられますが、夢のストーリーと現状を重ね合わせてみると、腑に落ちる何かがあるのです。なぜなら、夢は夢主だけのものですから。さて、今年は地殻変動を起こさねば。何から始めようか、新年のto doリスト作りから始めます。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2022年01月16日Y’s(ワイズ)は、2022年春夏コレクションの新作アイテムを、Y’s 各ストアにて発売。“精神に宿る強さ”を表現した2022年春夏新作「Power」をテーマに、精神に宿る強さを表現した2022年春夏シーズン。Y’sを象徴するブラックにホワイトやエクリュカラーを加え、フレッシュな感性をプラスしたスタイルを提案する。軽やかなスプリングコート&ジャケット春に活躍するスプリングコートやジャケットが充実。カジュアルなコットンで仕立てたテーラードジャケットは、ラフに羽織ることのできるゆったりとしたシルエットに。別売りのチェーンアクセサリーを組み合わせて、パンキッシュに着こなすのがおすすめだ。トレンチコートのシルエットをベースにしたスプリングコートは、肩章や雨よけといったディテールを排除し、ミニマルで軽やかな佇まいを演出。脇に空間を作るように仕立てることでドレープが生まれ、トレンチコートのガンフラップを思わせるフォルムに仕上げている。フィールドジャケットのライナーを再構築したマットなナイロンブルゾンは、トリプルステッチの縫い目にできるシワ感が表情豊かな1着。所々から裏地の白いコットンが見え、ミリタリーテイストながらも柔らかな印象のアウターだ。希少なレース地のジャケットやドレスアイキャッチなのは、トーションレースを繋ぎ合わせたコットンレース地のアイテム。国内有数の機械でしか編み上げられない、希少なレース地が用いられている。マニッシュなフォルムのジャケットやパンツは、白シャツやレギンスなどを組み合わせたレイヤードスタイルにぴったり。鮮やかなレッドのレース地で仕立てたワンショルダードレスは、アシンメトリーシルエットでコーディネートの主役に。ギャザーのふんわりとした質感を生かしつつ、右身頃はすっきりとした直線的なフォルムに仕立てることで甘さを抑えた、エレガントなシルエットが魅力だ。【詳細】Y’s 2022年春夏新作発売日:2022年1月8日(土)展開店舗:Y’s 国内ストア、公式オンラインブティックアイテム例:・ブルゾン 107,800円・トーションレース ジャケット 165,000円・トーションレース クロップドパンツ 110,000円・トーションレース ドレス 132,000円【問い合わせ先】Y’s プレスルームTEL:03-5463-1540
2022年01月14日こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。令和4年虎年の新年皆さま、明けましておめでとうございます。今年もこの拙欄をどうぞよろしくお願い申し上げます。「虎は千里を走る」と言いますが、「猛虎」といわれるぐらいに猛猛(たけだけ)しい動物です。勇猛という表現はこの虎から来ているのかも知れませんね。地球上の最強の動物といわれる獅子と虎。ライオンとタイガー。この両者にズ(ス)をつけると、ライオンズとタイガースとなり、いわばプロ野球に変身します。今年はタイガースファンは期する所、大と思いますねぇ…。何しろ当たり年の虎年ですから!ところで大阪以西の方は殆どの方がタイガースファンですね。タイガー「ス」と濁(にご)りません。東京はライオン「ズ」と濁りますが関西の発音は、おおむね清音(せいおん)で発音します。当方の苗字も関西以西では押阪(おしさか)で 押阪(おしざか)ではありません。山崎(やまざき)さんも山崎(やまさき)さんです。今年虎年の甲子園には、阪神タイガースの活躍で、『六甲おろし』が、度々鳴り響き渡るような気がしております。プロ野球解説者の面々もタイガースが強いと 特に巨人が頑張るから、プロ野球が大いに盛り上る… プロ野球の人気は、阪神タイガースが握(にぎ)っていると発言しています。大リーグの大谷翔平選手を凌駕(りょうが)するような阪神タイガースの活躍を今年は見聴(みき)きしたいものだと期待しております。虎視眈々(こしたんたん)という表現があります。虎が獲物を狙って目を見張り、じっとその機会を窺(うかが)っているさまをこう言います。2月に入るともうキャンプインです。南国ハワイか沖縄か宮崎に入り、きっと今年の阪神タイガースの選手は『寅年』を意識し、気合の入った練習風景をきっと見せつけることでしょう。<2022年1月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2022年現在、アナウンサー生活64年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2022年01月07日Y’s(ワイズ)から、Y’s表参道限定となるユニセックスコレクション「Y’s AT WORK」が販売。Y’s表参道限定コレクション「Y’s AT WORK」Y’s表参道のために展開される「Y’s AT WORK」は、タフなワークウェアをベースにグラフィックを配したウェアで構成される。ファーストエディションのラインナップは、ブラック&ホワイトのシックなカラーに、Y’s for men(ワイズ フォー メン)のアーカイブ・グラフィックを配したトップスがメイン。ロングスリーブTシャツは、バックに“Y’s AT WORK”のスタンプ風ロゴをあしらい、ワークテイストなビジュアルに仕上げている。そのほか、グラフィックをバランスよく配置したワークシャツや、コーチジャケットなどもラインナップする。【詳細】「Y’s AT WORK」発売日:2021年12月初旬販売店舗:Y’s表参道住所:東京都渋谷区神宮前4丁目12-10 表参道ヒルズ西館 1F/B1FTEL:03-6455-4302価格:・ワークシャツ 17,600円・コーチジャケット 28,600円・ロングスリーブTシャツ 13,200円
2021年12月27日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。言葉に命を吹き込むことを冬の夕方、くっと冷え込み街に明かりが灯ると、なんとも言えない心細さが胸に広がります。その感じは、冬に一人旅をして異国を歩き回っていたときの感覚によく似ていて、家には家族がいることがわかっていても「ひとりぼっち」であることが胸に迫るのです。冬の黄昏時は、自分が帰る場所を恋しく思う時でもあるのです。と同時に、この寒空の下で本当にひとりぼっちでいる人たちのことをふと思います。クリスマス、お正月を家族や友人が集まる時期、ひとりでも多くの人が温かい明かりの下に集まることができたらいいのに、と。何もできずにこんなことを思う自分を、偽善的だと感じることもあります。毎年、我が家の近くの教会に無洗米を献品します。今年もクリスマス前に持って行ったところ、教会の玄関には鍵がかかっていて中に入れませんでした。仕方なく、玄関横の傘立てに二袋を置き帰ろうとしたときです。通りの向こうからマーケットの袋を下げた女性が歩いてきて、「何か御用ですか?」と声をかけられました。その方は教会の牧師先生で、献品を届けに来たことを伝えると、とても喜んでくださいました。毎年、年末に3カ所で炊き出しとお弁当を配るために、お米はとてもありがたいと。年に一度だけの罪滅ぼしのようで心が苦しくもあることを伝えると、牧師先生はこう言われました。「お心を寄せてくださり、ありがとうございます」美しい言葉だなあと思いました。心から発せられる言葉のぬくもりに、許されているような感じがしました。そうか、言葉を伝えるとはこういうこと。伝えるのは言葉の持つ意味だけでなく、言葉の手触り、発する人の心の温度なのですね。「『ありがとう』は魔法の言葉」という文言が流行ったことがありました。ただ「ありがとう」と言うだけでなく、そこに心をこめる。すると、「ありがとう」に命が吹き込まれる……そのエネルギーは目には見えませんが、受け取った人の心につながっていくのではないでしょうか。「心を寄せてくださり、ありがとうございます」「お支えをありがとうございます」……「ありがとう」に一言を添える。それだけで、心のぬくもりを伝えることができるのです。教会の帰り道、必要としている人に何ができるのか考えました。できることはきっとたくさんある。でも、何かすることを必要としているのは、もしかしたら私自身なのかもしれない。心をただただ慈しむということに明け渡す。そのときに、私の言葉に命が吹き込まれるのかもしれません。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年12月26日2021年のウーマンエキサイトの「コミックエッセイ」記事を閲覧数別TOP10にして発表! 現役ママたちに支持されたコミックエッセイを一挙に紹介します!■【第1位】 小学生のお友達トラブル/じゃがいもころりんさん子どもにはお友達とのトラブルがつきもの。しかし、もし大切なわが子が怪我をして帰ってきたら…。実体験を元にしたじゃがいもころりんさんのエッセイが、2021年もっとも読まれたコミックエッセイ第1位に輝きました! 【じゃがいもころりんさんの受賞コメント】このたび、コミック大賞を受賞する事ができ心より嬉しく思います! 第一子の時のエピソードなので、私自身どうしたら良いのやら迷い悩みつつではありましたが、「罪を憎んで人を憎まず」という言葉を忘れないように心がけた記憶があります(笑)。今となっては、(重大な取り返しつかないことでなければですが)子どもに起きたトラブルは親子で経験値を積むチャンスだと思っています。読んでくださった皆様本当にありがとうございました! >>この作品を見る ■【第2位】 親に整形させられた私が、母になる/グラハム子さん中学を卒業した春、「あなたのためになんでもしてあげる」と実の母親から言われ、整形させられてしまう主人公。それから20年、主人公が結婚して母になるまでのストーリーが描かれます。母になった自分自身と、そして実母とどう向き合っていくのか…。最終回を迎えたばかりの本作は一気読み必須です!【グラハム子さんの受賞コメント】こんなにたくさんの方に読んでいただけたなんて嬉しいです。この作品は、虐待まではいかないけれど、親の過干渉により心が少しずつ歪んでいってしまう女の子の話です。フィクションは混ぜていますが、私の体験談でもあります。どこまでが親の愛や教育で、どこからが虐待という明確な基準がないからこそ、親子関係は難しいんですよね。読者の皆様からいただいた感想もとても嬉しかったし、励みになりました。どうもありがとうございました! >>この作品を見る ■【第3位】 サヨナラ、心がくじけたパパ/もりりんパパさん家では育児、会社では新しい仕事…。あらゆるプレッシャーを抱える中、自分の病気が見つかり…。心がくじけてしまったパパの目線で描かれるリアルストーリー。今回のTOP10内で唯一パパ目線で描かれた作品です!【もりりんパパさんの受賞コメント】ま…まさか僕の記事がランクインしてしまうとは。編集部の方からご連絡を受けた際に、驚きすぎて時間がとまってしまいました。これも読者の皆様や編集部の方々のおかげです。本当にありがとうございます。当時はとにかく大変な時期でしたが、子ども達も含めて家族が一丸となることでどうにか乗り越えることが出来ました。今も似たような状況でまた大変なのですが、また乗り越えてみせます!これからもどうぞ宜しくお願い致します! >>この作品を見る ■【第4位】 娘が夜驚症になった話/ケイコモエナさん夜中突然スイッチが入ったように泣き出してしまう「夜驚症」。医師に原因はないと言われるものの、お友達のマリーが関係しているような気がして…。原因がはっきりしないがゆえに悩んでしまう母の葛藤が描かれています。【ケイコモエナさんの受賞コメント】とてもとても嬉しです! ありがとうございますー!人間関係って自分のことならどうにかなるものですが、我が子のこととなると、そんなわけにも到底行かず…。あーだ、こーだ悩みまくって、一母のリアルな心の葛藤をそのまま描いてみました。今では問題になったマリーとは大大大親友で、この時のお話が嘘のようです。 >>この作品を見る ■【第5位】 産後バセドウ病になった話/まつざきしおりさん「いいお母さんになるんだ」と張り切っていた産前。しかし、実際に育児が始まると現実は理想通りにはいかず…。ある日体が悲鳴を上げしまい、バセドウ病であることが分かり…。【まつざきしおりさんの受賞コメント】この度は、このような素敵な賞をありがとうございます! 病気について書くのは今回が初めてで、デリケートな題材でもあるので、筆を執るのもとても悩み、試行錯誤しつつドキドキしながら描きました。私自身、当時病気の原因がわかるまで本当に怖くて不安だったので、私の体験が少しでもみなさまのお役に立てたら幸いです。本当にありがとうございました!! >>この作品を見る ■【第6位】授乳が気持ち悪い…「私は母性がないの?」と苦しんだあの感覚の正体がわかった/オギャ子さん授乳している時間が尊い、わが子がおっぱいを飲む姿が愛おしい…。そんな感情は母親なら感じて当たり前? 授乳が苦痛で仕方がなかったオギャ子さんは、その不快な感覚に名前があることを知り…。同じような悩みを持つママたちから多くの共感を呼んだコミックエッセイがラインクイン!【オギャ子さんの受賞コメント】この度は6位に入賞をさせて頂きまして大変光栄です。言葉にできなかった授乳時の不快感に名前があることがわかり、大変多くの反響があったように感じています。同じような経験をしてきたお母さん同士が共感しあえる場所を作る事ができ、まるで当時の私の気持ちも浮かばれたような気がしています。そして何より私の「授乳が辛かった」というつぶやきに対して「それってD-MERじゃない?」と教えてくれた読者さんに何より感謝しています。 >>この作品を見る ■【第7位】4年間の不妊治療の記録〜私の願いと夫の気持ち〜/にわゆりさん当たり前のように子どもができると思っていた夫婦が、4年近くかけて不妊治療に挑んだリアルストーリー。治療をステップアップしていくたびに、夫婦が感じるプレッシャーやゴールの見えない辛さ…。そして最後に迎えた結末とは…!【にわゆりさんの受賞コメント】この度は7位に選んでいただきありがとうございます! 不妊治療というデリケートなテーマ。全体を通して治療過程での苦労や感情の流れを丁寧に、時には涙ぐみながら描きました。とても思い入れが強い作品なので、たくさんの方に読んでいただけてとても嬉しく思います。そしてこのお話の主人公となった本人も、大変喜んでいます!本当に、読んでいただいてありがとうございました! >>この作品を見る ■【第8位】お風呂を促すのやめてみたら…子どもたちはいつ動き出すのかを実験してみた!/ホリカンさん5人の子どもを育てるホリカンさんの課題は、子どもたちがすんなりお風呂に入ってくれないこと。そこでお風呂に入ることを促すのをやめてみたところ、子ども達はある理由で自主的にお風呂に入ることが分かり…。【ホリカンさんの受賞コメント】この度は誠にありがとうございます!わが家のお風呂事情を(笑)沢山の方に読んでいただけて嬉しいです!全員が幼かった頃はいっぺんにまとめて入れていましたが、大きくなってくるとそういうわけにもいかず。人数が多い分、一人一人がいかに素早く入るかが毎日の課題なんですが…なかなかすんなりいきません(笑)子どもたちの【なんでやねん(怒)!】ということほど観察すると面白い発見があったりするので日々学びだな~と思う今日この頃です! >>この作品を見る ■【第9位】それは違う…親の職業について問われた息子がまさかの回答を!/ちょっ子さんデザインの仕事をしているちょっ子さんご夫婦は、日ごろから公表できない制作物を手掛けているケースもあるため、息子のきゃん太くんを仕事部屋には入れないようにしていたとか。そしてある日、友達に両親の職業を聞かれるとまさかの回答が…!【ちょっ子さんの受賞コメント】この度のランクイン、大変うれしいです。いつも読んでくださる読者さまと、編集部の皆さまに感謝です!両親に言われたことを守らなければと、おそらく息子なりに一生懸命考えて出したこの返答…。息子に必要以上に気をつかわせてしまっていたのかな、と少し申し訳ない気持ちにもなった出来事でした。ちなみに今も我が家は息子のお友達から「怪しい家庭」と思われたままだと思います。 >>この作品を見る ■【第10位】やって良かった習い事は…? 何度も間違ってようやく本質に気がついた!/tomekkoさん同じマンションのお友達に誘われて入ったサッカーチーム、体力づくりのためにもと始めたスイミングスクール…。しかし、どちらも長男くんは辞めたいと言い…。初めての習い事、親がわが子に身につけさせてあげたいことや、苦手そうなことの克服のために習い事を勝手に選んでしまった後悔の後、行き着いた着地点とは…!【tomekkoさんの受賞コメント】習い事って子どものためのはずなのに、ついつい親のコンプレックスやエゴを押し付けてしまったり、子ども自身のモチベーション低下にイライラしてしまったり…そんな経験は誰しもあるのではないでしょうか。今回は毒親道まっしぐらだった長男幼児期からの大反省会のようになってしまいましたが、習い事で得られる本当のメリットって、身につける内容とはまたちがうところにあるのかも…と描きながらつくづく実感しました。私の失敗談が読んでくださった方の参考になれば幸いです。ありがとうございました。 >>この作品を見る 以上、2021年に読者の皆さんに読んでいただいたコミックエッセイランキングTOP10でした! コミックライターのみなさんが綴るエッセイは、現役ママたちが抱える悩みや葛藤から笑いや感動まで、さまざまな感情が動かされるテーマばかりです。2022年も引き続きウーマンエキサイトのコミックエッセイをお楽しみに!
2021年12月25日小学2年生だった次男がいじめにあう発達障害の中でもADHDとASDのほか、躁鬱病(双極性障害)がある猫ママ(仮名)さん。学生時代はまだ発達障害や躁鬱病が今ほど世の中に知られておらず、周囲の理解が乏しい中、「突然落ち込んで動けなくなる」ことが多かった。「あの子は怠け者」。夏休みの宿題もやり切れたことがなく、いつも「頑張らなきゃ」と無理をしていた。高校卒業後、1年余り会社勤めを経てすぐに結婚。3人の子宝にも恵まれた。ただ、当時小学2年の次男が日に日に元気がなくなっていくのを見て、違和感を覚えていた。すると授業参観の日、担任教師から「お子さんが友達に対して注意をすることが多く、反感を買っている。その話を本人にしたら、最近元気がなくなってしまった」と言われたという。しかし、詳しく状況を確認をしたところ、担任教師の対応がクラスのいじめを助長していたことが発覚。学校に事実を伝え、事態は収拾したものの、猫ママさんの心に引っかかったことがあった。「友達に注意をすることが多い」とは――。周囲に自閉スペクトラム症のある子どもがいたことから発達障害の勉強をしていたという猫ママさんにとって、次男の特性があてはまることに気付いた瞬間だった。Upload By 桑山 知之「勉強もできて友達だってたくさんいる、こんなにいい子なのに、発達障害だなんて有り得ないって最初は思いました。でもある日、夕飯を作っていたときに肉じゃがを見て次男が『これ、何ていう食べ物だっけ?』って言ったんですよね。何度も食卓に出している献立の名前も知らなかったのか、今まで意識したこともなかったのかと――それで次男にはなにかあるという確信に変わったというか。でも、どこか気持ちが軽くなったんですよね」(猫ママさん)その後、学校でのルールに耐えられなくなり、眠れない日々を過ごしたという次男。診断の結果、ADHDとASDがあることがわかった。「しんどいからできない」のか「甘えている」のかが分かりづらく、叱るのを躊躇した時期もあったが、特性を深く理解することで線引きがわかるようになったという。息子が苦手なことは自分も苦手――自身も発達障害の診断をUpload By 桑山 知之次男のあと、長男や三男の障害も明らかになった。そして猫ママさん本人も35歳のころ、診断を受けた。夫は診断こそ受けていないが、息子の担当医によれば「間違いない」という。こうして“発達障害一家”として歩んでいく決意を固めた猫ママさんは、子どものサポートに徹しようと仕事をせず、書類や水筒を忘れたらいつも学校まで届けた。「家族のサポートをする上で、私自身の苦手分野と彼らの苦手分野が被りすぎていることは、ハッキリ言ってかなりの負担です。誰か1人でもいいから、片づけができるといいんですが…。彼らの負担を軽くするために、彼らがどうしてもできないことはやってあげたいと思っています。ですが、私も同じようにどうしてもできません。私だってできることなら誰かに頼りたい」(猫ママさん)Upload By 桑山 知之思い返してみれば、猫ママさん自身も子どものころ、空気が読めなかった。周囲の様子をきちんと理解できていなかった。相手の表情や、何を喋っているか、あらゆる情報が今でもほとんど思い出せない。でも母親や教師からはよく怒られた。当時を知る高校の同級生からは「あのころはマシンガントークがすごくつらかった」とも言われた。どうやら、しょっちゅう友達の間に割って入って自分の話をまくしたてていたらしい。発達障害一家だからこそわかること「ゆっくりだけど、みんな学んでいる。」これはドキュメンタリーCM『見えない障害と生きる。』の中に差し込まれたコピーだ。猫ママさん一家も、決して例外ではない。Upload By 桑山 知之社会には、どうしても守らないといけないルールや、やらないといけないことがある。しかし、発達障害のある人にとって、「できないこと」や「わからないこと」があるのも事実。猫ママさんは、自分なりのペースで「誠意を持って生きる」ことが大切だと話す。「そもそも、自分が何をわかっているのか、わかっていないのか、わかっていないことがわかっていないというか。それダメだよって言ってくれれば、ダメなんだってわかるんだけど、言われなかったり酷い目に遭わなかったらわからないんです。そういう人多いんじゃないかな、ラインがわからない人。感覚としてわかんない。備わっていないんです」(猫ママ)Upload By 桑山 知之苦しんで育ってきた自分だからこそ、息子3人が一体どういったことに苦しんでいるのかがわかる。そのサポートをしながら、親がレールを敷くのではなく、本人の意思を尊重してきた。そのうえで、子育てにおいて大切なのは、「何ができるか」ではなく、「愛される人間であること」だという。「いちいち他人を敵に回すようでは、困ったときに助けてあげようと思ってもらうことはできません。逆に、できることが少なくて手がかかっても、いわゆる憎めない人には、ピンチのときに誰かが必ず助けてくれると思うんです。特性ゆえにわからないならなおのこと努力が要るのではないでしょうか。そのためには、障害を受容し、許容することが大前提になるのだと思います。まず親が一番最初に、わが子をしっかりと受け止め、許容すること。できないことを受け止め、その中で一緒に歩いていくこと。そしていつか必ず『手を離す』覚悟を持って」(猫ママさん)長男は25歳になり工場用機械を作る会社に就職。次男は21歳で名古屋のアパレルショップで働いている。三男は全日制の高校に通う1年生だ。猫ママさんは10年前から、発達障害や家族のことを知ってもらおうとブログなどを通じて発信を続けている。特性と躁鬱の症状で仕事は途切れがちだったが、現在はクローズ(※障害があることを申告せずに一般雇用で就労すること)でサポート側として2年半継続して勤務している。ゆっくりだけど、みんな学んでいる。Upload By 桑山 知之平成元年愛知県名古屋市生まれ。慶應義塾大学経済学部在学中からフリーライターとして活動。2013年に東海テレビ入社後、東京支社営業部を経て、報道部で記者/ディレクター。2018年から公共キャンペーンのプロデューサーとして「いま、テレビの現場から。」や「見えない障害と生きる。」、「この距離を忘れない。」といったドキュメンタリーCMを制作。主な受賞歴は、日本民間放送連盟賞CM部門最優秀賞、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSゴールド、JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール経済産業大臣賞、ギャラクシー賞CM部門優秀賞、広告電通賞SDGs特別賞など。取材・文/桑山知之取材協力/若者支援ネットワーク研究会in東海(監修・三木先生より)「誠意をもって生きること」「愛される人間であること」はすごく大事ですね。どういった苦手さを持っているかももちろん人生に大きく影響するのですが、その困難に直面したときに誰かに助けてもらえたり許してもらえるようなキャラクターだったり振る舞いができたりすることは、実は何よりも強い武器なのかもしれません。
2021年12月22日こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。今年の10大ニュースは?師走12月に入り、プロ野球やJリーグ、大相撲等は終わりましたが、コロナ禍は依然として続いています。本当に気の抜けないしつこい病気、疫病ですね。師走とともに、コロナ禍も走り去って欲しいと願いたいものです。ところでその師走ですが、私共が子供の頃は、師走12月に入ると黒い袈裟(けさ)姿のお坊さんが、檀家(だんか)から檀家へと忙しく走るように回って行く姿を眺めたものです。それで12月は『師走』と言うのだと教えられました。でもこの時世(じせい)は、どこを見てもお坊さんが走る姿は見られませんね。年末供養の檀家廻りは、ご自分の車かタクシーが多いようです。※写真はイメージさて今年も、10大ニュースが話題になる頃です。おそらくスポーツ関連がトップニュースでしょうが、皇室真子さまのご結婚もあり、大リーグの大谷翔平選手の大活躍もあり、政界再編成もあり、コロナ禍継続もあり、5大ニュースぐらいは当たるかな、と思ったりしております。そしてこのニュースの中からの一文字が、年末恒例の京都清水寺のご住職が健筆をふるう『今年の一文字』になるのではと考え、当方のドタ勘では、大リーグの大谷翔平選手の大活躍もあり、今年はスポーツ界からの輝く一文字が選ばれるのでは、と思っておりましたところ、今年は『金』に決まりました。さて、今年も拙欄をお目通し戴き、ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。<2021年12月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2021年現在、アナウンサー生活63年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2021年12月21日黒澤明監督の名作映画『生きる』をリメイクした映画『生きる LIVING』が、2023年3月31日(金)に公開される。黒澤明『生きる』イギリスを舞台にリメイク1952年に公開された映画『生きる』は、還暦直前に余命半年を告げられた役人が、人生を見つめなおす姿を描いた黒澤明監督の代表作。リメイク版の映画『生きる LIVING』では、第二次世界大戦後のイギリスを舞台にストーリーを展開する。『生きる LIVING』の主人公、ウィリアムズは、仕事一筋で空虚で無意味な毎日を送る中、余命幾ばくも無いことを宣告される。最期を知り、残された日々を大切に過ごしたい……、そう願うようになるウィリアムズ。それまでの自分の人生を振り返り、「生きることなく、人生を終えたくない」と静かに、しかし心の中は懸命に、熱く生きることを選んだウィリアムズの姿を描き出す。劇中には、黒澤明の『生きる』に登場する名シーンを彷彿させる、誰もいない公園での“ブランコ”シーンも。観るものの心に光を灯すような、感動の物語が紡がれる。ノーベル賞作家カズオ・イシグロが再構築リメイク版の脚本を手掛けたのは、小説『わたしを離さないで』などで知られるノーベル賞作家カズオ・イシグロ。監督はオリヴァー・ハーマナスが務める。ビル・ナイが主演主演は、『ラブ・アクチュアリー』『ナターシャの歌に』などで知られ、ジョニー・デップ製作・主演作品『MINAMATA−ミナマタ−』への出演も記憶にあたらしいビル・ナイ。仕事に明け暮れていた中、“余命半年”と告げられる主人公・ウィリアムズを演じる。その他、Netflix作品「セックス・エデュケーション」のエイミー・ルー・ウッド、『パーティで女の子に話しかけるには』のアレックス・シャープ、トム・バークなどが出演する。■主人公ウィリアムズ…ビル・ナイ公務員として空虚な日々を送っていたが、ある日「余命半年」であると宣告される。余命宣告を受け、自分の人生を見つめ直す。■マーガレット…エイミー・ルー・ウッドウィリアムズのもとでかつて働いていた同僚。第80回ゴールデン・グローブ賞、主演男優賞にノミネート第80回ゴールデン・グローブ賞にて、主演のビル・ナイが主演男優賞(ドラマ部門)にノミネート。すでに世界の映画祭で上映され、オスカー候補とも言われる映画『生きる LIVING』の、今後の展開も要チェックだ。〈映画『生きる LIVING』あらすじ〉1953年。第二次世界大戦後、いまだ復興途上のロンドン。公務員のウィリアムズは、今日も同じ列車の同じ車両で通勤する。ピン・ストライプ背広に身を包み、山高帽を目深に被ったいわゆる“お堅い”英国紳士だ。役所の市民課に勤める彼は、部下に煙たがられながら事務処理に追われる毎日。家では孤独を感じ、自分の人生を空虚で無意味なものだと感じていた。そんなある日、彼は医者から癌であることを宣告され、余命半年であることを知る―。彼は歯車でしかなかった日々に別れを告げ、自分の人生を見つめ直し始める。手遅れになる前に充実した人生を手に入れようと。仕事を放棄し、海辺のリゾートで酒を飲みバカ騒ぎをしてみるが、なんだかしっくりこない。病魔は彼の身体を蝕んでいく…。ロンドンに戻った彼は、かつて彼の下で働いていたマーガレットに再会する。今の彼女は社会で自分の力を試そうとバイタリティに溢れていた。そんな彼女に惹かれ、ささやかな時間を過ごすうちに、彼はまるで啓示を受けたかのように新しい一歩を踏み出すことを決意。その一歩は、やがて無関心だったまわりの人々をも変えることになる―。【詳細】映画『生きる LIVING』公開時期:2023年3月31日(金)出演:ビル・ナイ、エイミー・ルー・ウッド、アレックス・シャープ、トム・バーク原作:黒澤明監督作品『生きる』監督:オリヴァー・ハーマナス脚本:カズオ・イシグロ音楽:エミリー・レヴィネイズ・ファルーシュ製作:Number 9 Films
2021年12月19日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。たったひとつの思い出を持っていけるとしたら……「もしも無人島にたったひとつだけ持っていけるとしたら、何を持っていく?」このような質問をよく見かけます。ある人は無人島にサバイバルナイフを持っていくと言います。ある人は夢の辞書を持っていくと。どんな状況に陥っても、夢のメッセージは自分にとって最善のアドバイスを送ってくる。夢に対する深い信頼があるからこその選択です。「家が火事になったときに、何を持ち出すか」こんな質問もあります。貯金通帳と印鑑、現金、携帯……。究極の状況に陥ったときに自分がどういう行動に出るかわからないのですが、いざというときのために時々考えることは必要かもしれません。東日本大震災の年、石巻で若いお母さんと出会いました。地震が起こったとき、生まれて数ヶ月の赤ちゃんと実家にいたそうです。津波が押し寄せ、両親と共に流され、しっかり抱いていた赤ちゃんも波にのまれてしまいました。最後にお父さんが「笑って生きなさい」と言って、見えなくなってしまった。なんという愛でしょうか。赤ちゃんは数日後に見つかったそうです。その人は、携帯の中に保存している赤ちゃんの写真を見せてくれました。「これが、たった一枚残った写真です」友人に送ったその写真だけが残ったのでした。年をずいぶんと重ねたからか、自分にいつ何が起きても不思議はないと思うことが多くなりました。あたりまえのように日常を送っていますが、あたりまえのことなど一つもないことに気づきます。強い地震が起こればライフラインが止まり、食料の供給も滞る。異常気象で作物に被害が出ることもある。スーパーマーケットの棚に物が溢れているのは、決してあたりまえではないのです。すべて与えられたもの。恵みです。心からそう思えると、何もかもがありがたい。感謝しかありません。私たちの身に起こることも、恵みだと捉えることができるかもしれません。つらい体験をその後の生き方の強さにできたとき、その体験も恵みになる。人生には厳しいことがありますが、その向こうには光がある……と信じています。私が問いたい究極の質問です。「大切な思い出、大切な光景をひとつだけ持って旅立てるとしたら、何を持って行きますか?」この『ひとつの大切な思い出』は、人生の宝物、まさに胸を震わす恵み、幸せ感に満たされます。どの思い出を持って行こうか、慌ただしい季節、あたたかい部屋でゆっくり思いを巡らす時間を作ってみてはいかがでしょうか。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年12月19日Y’s(ワイズ)から、Y’s 表参道限定のユニセックスバッグ「カモバッグ(CAMOBAG)」が、2021年12月17日(金)より発売される。Y’s 表参道のみの取り扱いとなる「カモバッグ」は、アウトドアなどに用いられる軽量のナイロン素材で仕立てたショルダーバッグだ。耐久性・耐水性に優れたナイロン「コーデュラファブリック(CORDURA fabric)」を、ドレープを生むように組み上げ、立体感のあるユニークな造形に仕上げた。表面のドレープが崩れないよう、バッグは2重構造になっている。カラーは、ブラック、グレーと発色の良いベビーブルーの3色展開。サイズはスモールとラージを用意する。【詳細】カモバッグ発売日:2021年12月17日(金)販売店舗:Y’s 表参道住所:東京都渋谷区神宮前4丁目12-10 表参道ヒルズ西館 1F/B1F価格:ラージ 11,000円、スモール 7,700円カラー:ブラック、グレー、ベビーブルー【問い合わせ先】Y’s 表参道TEL:03-6455-4302
2021年12月18日Y’s(ワイズ)のジェンダーレスライン・ワイズ バングオン!(Y’s BANG ON!)から2022年春夏に向けて、一点物シリーズ「ピエス・ユニック」が登場。Y’s表参道限定で販売。“山岳民族”の古布を飾った一点物ジャケット一点物のコレクション「ピエス・ユニック」に、古布をアレンジしたジャケットの数々がラインナップ。シンプルな黒地で仕立てたミリタリージャケットやテーラードジャケットなど、ワイズ バングオン!の定番ジャケットに、東南アジアの山岳民族「リス族」などの色鮮やかな古布を手作業で配置。細部のバランスに気を配りながら、1点ごとに異なるデザインに仕上げた。細やかな織の模様や、ヴィヴィッドな配色がアイキャッチなアクセントとなっている。【詳細】ワイズ バングオン!「ピエス・ユニック」発売日:2021年12月10日(金)展開店舗:Y’s表参道住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ1F・B1F価格帯:110,000~137,500円※価格はアイテムにより異なる。詳細はストアスタッフまで問い合わせ。【問い合わせ先】Y’s表参道TEL:03-6455-4302
2021年12月17日NiziUを生み出した『Nizi Project』のシーズン2となる『Nizi Project Season 2 Global Boys Audition』のアメリカ・韓国のオーディション日程および会場が発表された。ソニーミュージックとJYP Entertainmentによる合同オーディションプロジェクト『Nizi Project』は、2019年2月の始動後、同年7月から8月の1カ月間をオーディション期間とし、日本国内8都市、ハワイ、LAを含め全10カ所で『Nizi Project Global Audition』を開催。選抜された26人で臨んだ4泊5日の東京サバイバル合宿では、「ダンス評価」「ボーカル評価」「スター性評価」「SHOWCASE(グループ・パフォーマンス)」が行われ、そこから最終的に14名がネクスト・ステージとなる韓国合宿行きの切符を手にした(うち1名は韓国合宿を辞退)。続く韓国合宿は2019年12月末から半年間実施。「個人ミッション」「グループ・ミッション」「チームバトル・ミッション」「ファイナルステージ」計4回のミッションを経て、9名で構成されたガールズグループ・NiziUが誕生した。NiziUは、2020年に“デビュー後わずか29日”という異例の短期間で『NHK紅白歌合戦』初出場を果たすと、2021年も11月にリリースされた1stアルバム『U』が各種音楽チャート第1位を席巻。『第63回 日本レコード大賞』優秀作品賞に選出され、『NHK紅白歌合戦』への2年連続出場も決定している。今回アナウンスされたのは、2022年4月15日のニューヨーク・マリオット・アット・ザ・ブルックリン・ブリッジ、4月17日のロサンゼルス・ロウズ ハリウッド ホテル、5月5日のソウル・ノボテル アンバサダー ソウル 江南の3会場。シーズン1のアメリカ・オーディションはハワイとロサンゼルスでの開催だったが、今回はニューヨークとロサンゼルスで、しかもニューヨークは“カルチャーの発信地”であるブルックリンをチョイスしたあたりも『Nizi Project』らしいと言える。またシーズン2は、K-POPの総本山である韓国はソウルでもオーディションを開催。シーズン1からの更なるアップグレード感と『Nizi Project Season 2』に向けたJ.Y. Park氏の並々ならぬ決意が表れている。今回の発表にあたり、J.Y. Park氏から参加者へエールを送るメッセージ動画が公開された。J.Y. Park氏は動画内で「来年3月と4月に皆さんのもとへ会いに行くので、アイドルを夢見る全ての男子の皆さんは、躊躇せず奮ってご参加ください。実力より可能性を見るので、心配しないで挑戦しましょう」と語っている。J.Y. Park「Nizi Project Season 2」参加者へのメッセージ動画なおシーズン2の応募資格は、2023年3月に中学校を卒業予定の男性から各地オーディションの締め切り時点で満23歳までの男性で、事務所などに所属していないことが条件となる。また国籍は不問だが、少しでも日本語でコミュニケーションが取れることが求められる。<オーディション募集概要>『Nizi Project Season 2 Global Boys Audition』『Nizi Project Season 2 Global Boys Audition』キービジュアル■応募資格・2023年3月中学校卒業予定の男性~各地オーディション〆切時点において満23歳までの男性・国籍不問 ※少しでも日本語でコミュニケーションが取れる方・1次審査以降の審査に参加できる方・審査過程において、テレビ・WEB・その他メディアに出演が可能な方・メンバー候補生に選ばれた方は日本・韓国にて育成合宿がございますので、そちらに参加可能な方・特定の芸能事務所やレコード会社、音楽出版社などに所属がない方■応募方法・「Nizi Project Season 2」オフィシャルサイトの応募フォームからエントリー&再エントリー(※2022年2月28日(月) 17:00締切)・オーディション1次審査会場での当日参加も可・エントリー部門は「ボーカル部門」「ダンス部門」「モデル部門」「ラップ部門」「作詞・作曲部門」の計5部門■オーディション日程・会場札幌 / 仙台 / 東京 / 名古屋 / 神戸 / 広島 / 福岡 / 沖縄 / ロサンゼルス / ニューヨーク / ソウル(日本国内8都市、LA・NY、韓国はソウルを含む計11カ所)【日本】3月19日(土) 愛知・名古屋スクールオブミュージック&ダンス専門学校3月21日(月・祝) 福岡・福岡ファッションビル FFBホール3月23日(水) 広島・上野学園ホール3月25日(金) 北海道・札幌ミュージック&ダンス・放送専門学校3月27日(日) 沖縄・ホテルロイヤルオリオン3月30日(水) 東京・サンシャインシティ 文化会館ビル 展示ホールD3月31日(木) 東京・サンシャインシティ 文化会館ビル 展示ホールD4月1日(金) 東京・サンシャインシティ 文化会館ビル 展示ホールD4月2日(土) 東京・サンシャインシティ 文化会館ビル 展示ホールD4月3日(日) 東京・サンシャインシティ 文化会館ビル 展示ホールD4月5日(火) 宮城・仙台PIT4月8日(金) 兵庫・神戸国際展示場 2号館4月9日(土) 兵庫・神戸国際展示場 2号館4月10日(日) 兵庫・神戸国際展示場 2号館【アメリカ】4月15日(金) ニューヨーク・ニューヨーク・マリオット・アット・ザ・ブルックリン・ブリッジ4月17日(日) ロサンゼルス・ロウズ ハリウッド ホテル【韓国】5月5日(木・祝) ソウル・ノボテル アンバサダー ソウル 江南『Nizi Project Season 2 Global Boys Audition』ティザー映像第2弾関連リンク『Nizi Project Season 2』オフィシャルサイト: Entertainment オフィシャルサイト:ソニーミュージックグループ コーポレートサイト:ソニーミュージック オフィシャルサイト:
2021年12月16日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。私のこの両手で何ができる?〜クリスマスに思うこと〜12月、クリスマスが近くなると思い出すことがあります。娘が小学校2年生の頃、16年前のある日、学校から帰ってくるなり娘が言いました。「パパの古い靴下ある?」話を聞いてみると、学校の帰り、駅にホームレスのおじさんがベンチで寝ていたそうです。そのおじさんはいつもそこにいて、寒いのに裸足だった。パパの靴下をあげてもいい?と。寒そうにしているのに、誰も何もしない。どうして助けないの?娘なりの憤りを感じているようでした。靴下を集めるためのチラシを作って、駅で配ろうかな。自分にできることは何か、考えをめぐらせていました。日々の生活の中に、考えるきっかけになることがたくさんあります。大人は面倒なことであればスルーすることができ、なかったことにしてしまうこともできます。でも、その寒そうなホームレスのおじさんを見てしまったことを、子どもはスルーすることはできません。社会の中での正義感が芽生えた出来事だったのだと思います。その正義感をつぶさないように、いい方向へ持っていくにはどうしたらいいのか。助けたい!という気持ちを尊重しつつ、「何かをあげることはその時は助かるけれど、根本的な解決にはならないのではないか」ということを話しました。その上で、できることを考えよう、と。子育てにおいて、子どもに与えられたテーマは、同時に親の力量が試されるテーマです。受容する力、忍耐力、クリエイティビティを同時に発揮しなければならない。生きる力を与え、培っていくための、時には水先案内人になる……まさに親の成長ポイントです。当時、ここはとても大事なところだなと思ったことを、よく覚えています。我が家では、その年のクリスマスにはケーキを買うのをやめました。そして、ケーキを買うささやかなお金を教会に献金することにしたのです。我が家の近くの教会では、毎年クリスマスにホームレスの人たちの炊き出しをするのです。今、私たちにできることは何?娘とふたりで考えた『できること』でした。そのクリスマスから16年、今年も無洗米とお餅を教会に届けます。靴下をあげるだけでは解決しないのと同じように、一回の炊き出しの少しの足しになるくらいのお米が役に立つのか。自己満足、罪滅ぼし……そんな言葉が胸をよぎります。自分のこの両手で何ができるのか。クリスマスは、そんなことを考えるときでもあるのです。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年12月12日こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。若い人達の結婚観?地方から出て来て東京で生活している若い独身男女の結婚観を聴く機会が最近ありました。その答えに古い昭和人は「あっ」と驚きました。「あっと驚く」は、亡きハナ肇さんの常套句でしたね。さて今の若い人達は、簡単に言うと、男女2人の気持ちがすんなり合うと、2人一緒の共同生活に入るという事は、そんなに高いハードルではない、という事でした。気持ちさえ合えば、共同生活は(私達の若い頃は同棲という表現を使いましたが…)住居費や食費が半分になるので、プラス面の方がかなり大きい…と言うのです。※写真はイメージ実は私の家のすぐ斜前(はすまえ)に、若い人向きのアパートがあります。当方が朝ゴミ捨てに表に出ると、そのアパートの1人、2人と顔を合わせる時があるのです。男性のAさんと、女性のBさんは、当初は別々でゴミ捨てに出ていましたが、最近は朝一緒にゴミ出しをしています。そして通勤なのか通学なのかは判りませんが、朝一緒に新婚さんのような雰囲気で、そのアパートから出て来るのです。結婚でもしたのかな?と当方思っていました。ところが、この2人に最近変化がありました。すぐ隣の小母(おば)さんの話によりますと、男性のAさんが、どうやら転勤らしく、東京を離れた、というのです。※写真はイメージそう言えば朝一緒の出勤姿?を見なくなって1ヶ月近く…。ゴミ出しもBさんがたった1人で、外出時も1人でと、どことなく淋しげな表情のように当方には映っていました。AさんBさん、一緒の姿を1年近く見ていただけに、今もそのアパートに1人でいるBさんのことが、何故か気になるのです。Bさんの幸せを願っているごく近所のオジさんの、今日この頃でございます。<2021年12月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2021年現在、アナウンサー生活63年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2021年12月08日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。『よくあること』という危うさ15歳になる我が家のトイプードル、1ヶ月ほど前に血便が出ました。かかりつけの病院で診察してもらったところ、血便が続くことがなければ、『老犬ではよくあること』だという診断でした。その場で結果が出る血液検査では、もともと数値が高くなっていた腎臓の機能をチェックし、その時の診察は終わりました。それから少しずつ元気がなくなって、何かいつもとは違う感じに。このままだと危ないのではないか。妙な直感が働き、少し遠方なのですが自然療法なども取り入れた治療をする友人のドクターに診てもらうことにしました。詳しい血液検査をし、レントゲン、エコー検査で、いくつもの病気を抱えていたことがわかったのです。中でも膵炎の数値が異常に高く、1週間遅かったら危なかったと言われました。なぜ膵炎になったのか。遡って考えてみると、1ヶ月の血便が原因となった可能性があったのです。『老犬ではよくあること』という言葉が、何度となく頭に浮かびます。よくあるからそのままにしていていいのか。よくあることだから、気にしなくてもいいということなのか。『よくあること』が逆転すれば、『よくないこと』になる。もしかしたら今回のように、日常的に意識することなく受け流している言葉が多いのではないか。例えば「このくらいなら……」という言い方があります。「このくらい」にはどのくらいの許容範囲があるのでしょうか。「このくらい」を超えるのは「どのくらい」なのか。曖昧な表現でも通じ合えるのは、日本語、日本人の感性の特徴です。曖昧だからこそ味わいがある。はっきりしなくても通じ合うものです。あうんの呼吸、言わずもがなという言葉と心の文化を廃らせたくはありません。『よくあること』を、本当の『よくないこと』にしないためには、意識のフォーカスを定めることが大切です。やり過ごしていいのか、はっきりさせた方がいいのか。野性の勘を発揮すること!『よくあること』をぼんやりとやり過ごしたために、我が家のトイプードルは命の危険を招いてしまいました。直感は、野性の勘。ドクターを変えなくては!という野性の勘で『よくないこと』を避けることができたのです。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年12月05日『2DK』『赤ちゃん本部長』のようなストーリーマンガも最高だが、「イケメン」シリーズのようなアイドルオタクの推し活を描いたコミックエッセイは、格別の人気ぶり。その系譜でもある本書『沼の中で不惑を迎えます。輝くな! アラフォーおっかけレズビアン!』にも痺れた。不惑と呼ばれる年頃に近づいた竹内佐千子さん。彼女が赤裸々に明かす日常や心の内に触れるうち、知らず知らずエナジーチャージできてしまう一冊だ。わかり合えなくてもおしゃべりは楽しい。これぞ女性の生きる道。「ずっと推しがいるような状態で生きてきたので、いる前提の行動が当たり前だと思っていました。なので、担当編集エイチの反応が意外すぎて。オタクと非オタクの邂逅が結実したマンガですね」本書の準主役でありながら、〈おっかけ要素もオタク要素も持ち合わせていない〉エイチさん。ゆえに竹内さんと「お互いの言うことはわかるけれど、実際のところはまるでわかっていない」という噛み合わなさを生み出し、笑いと共感を生む。「とりあえずネタがたまるまで、5時間でも6時間でも話をしましたね。打ち合わせとか話し合いというより、おしゃべりに近かった。少年アヤさんが(本作の)書評で『だれがなんと言おうと、わたしたちのおしゃべりには価値がある』と書いてくれたのはうれしかったですね」鋭い考察が詰まっているが、とりわけ第4話「あつまれ! 農民の沼」には首肯すること多し。「推しを推したいがために、語学や創作などいろいろなスキルや能力を高めていく。エイチが『すごい』と褒めてくれたけど、私は言われるまでわかっていませんでした。エイチの発言がヒントになって、沼の民には農民タイプと狩猟民族がいるというのにも気づきました(笑)」また、大書しておきたいのが、本書は金言の宝庫だという点。たとえば、あなたなんてまだ若い、と言われたときも〈こちとら生きてきた中で今日が一番年とってんだよ!!〉と一刀両断。「年上の友人に年齢マウントされたときの感情を、素直に書きました」その他、親との関係、結婚観、将来への不安など、女性にとって関心の高いトピックがいっぱい。「エイチとのやりとりで、関係性を築いていくのにわかり合う必要はないんだなと強く感じました。むしろわかり合えないもの同士だからこそ会話が盛り上がるという経験を、お裾分けしたかった。何でもオープンにする必要はないけれど、この本が『こんなことも話していいのかな?』と思う人の気持ちのアクセルになってくれたらいいですね」竹内佐千子『沼の中で不惑を迎えます。輝くな! アラフォーおっかけレズビアン!』実家暮らしの独身アラフォー女性が、人生に惑いまくるさまを描いたコミックエッセイ。ちょっとシュールで哲学的な最終話も、含蓄のある展開にしみじみ。集英社1540円©竹内佐千子/集英社たけうち・さちこ漫画家。東京都出身。おっかけ対象が男子で恋愛対象が女子のレズビアン。コミックエッセイなど著書多数。※『anan』2021年12月1日号より。写真・中島慶子インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2021年11月29日こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。あなたの好きなスポーツは?10月から緊急事態宣言が解除になり、第6波を心配しながらも、私達の生活は、少しずつ日常を取り戻しつつあります。このコロナ禍の運動不足を、少しでも解消したいということで、「ゴルフや、テニス、ジョギングを再開しました」という声をよく聴きます。当然スポーツの秋でもありますが、今年は東京オリンピック、パラリンピックが行われたこともありますし、大リーグの大谷翔平選手の大活躍で、野球人気も益々高まりを見せています。当方はパラリンピックの車いすバスケットや車いすテニスに熱くなりましたが、ボッチャという競技にも興味をひかれました。ボッチャそこで、ネットの『みんなのランキング、好きなスポーツ』という項目を見てみました。1位は『野球』、2位は『サッカー』です。やはり、プロ野球や、ワールドカップなどテレビで身近に見られることが、人気につながっているようですね。ところが3位は、なんと『卓球』でした。これはやはりオリンピック効果でしょうね。日本選手の活躍で初の金メダルが取れたことなどが、大きかったと思います。※写真はイメージ水谷と伊藤の混合ダブルス、手に汗にぎる展開とそのスピード感、その迫力は本当に素晴らしかったですね…。スポーツは やはり緊張感と一瞬のプレイが、正に醍醐味です。実は当方は高校時代、卓球のインター杯に出場した経験があるものですから、卓球の試合は特に気になり テレビを視る機会は多かったように思います。女子代表の石川選手や他の選手もよく頑張ってくれました。本当にご苦労様でした。そんな訳で、好きなスポーツは卓球が第3位でした。<2021年11月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2021年現在、アナウンサー生活63年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2021年11月29日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。ごはんを一緒に食べるという幸せ西島秀俊、内野聖陽主演のドラマ『きのう何食べた?』が好きすぎて、ネットフリックスで繰り返し観てしまいます。年々、ハラハラする映画が苦手になり、悪い人の出てこない、誰も死なない、何も面倒なことが起こらない映画ばかりを。中でも『きのう何食べた?』は、時にBGMのように、掃除しているときにもつけていたりします。シロさんとケンジというゲイのカップルのほろ苦く、あたたかい日常の中で、愛するということ、人を大切にするということ、家族というものについて改めて考えさせられることがある。そしてもう一つ、シロさんが毎日おいしいごはんを作り、それをケンジが「おいしい!」「幸せ!」とうれしそうに食べる。その料理を作るシーン、食事のシーンが見所です。大切な人を、大切にする。あたりまえのことのように思えるかもしれませんが、本当にできているかどうか、ふと考えます。シロさんのごはんを、ケンジはただ「おいしい」だけではなくどんなふうにおいしいか、ということを言葉にする。例えば、「人参とジャガイモにしっかり味がしみていておいしい」と、具体的に表現します。「どんなふうに」ということを伝えるここが大事なポイントです。褒めるとき、感謝を伝えるときにひとこと添えることで、より心が伝わります。「今日は会えてうれしかった」「その色、とてもお似合いで素敵です」というふうに。「そのワンピース、素敵」と言うだけだと、ワンピースだけを褒めていることになる。「とてもお似合いで素敵」というと、ワンピースと着ている人両方を褒めていることになるのです。日々、いろいろなことがあります。人間関係、仕事、ふと考えてしまうこと。気持ちが揺れることもあるし、イライラしてしまうこともある。そんなときは、大切な人を大切にするのです。身近な人に八つ当たりをするのではなく、大切にするのです。または何事も丁寧に、大切に取り組む。すると、心は落ち着き、清らかな流れができます。その清らかな流れが自分の中に流れるのを感じてみましょう。幸せは日常の中に。一緒にごはんを食べるという何でもない日常のありがたさ。ごはんを作るのは愛なのです。食べる人のことを思いながらおいしいものを作る幸せ。ごはんを一緒に食べることの幸せ。シロさんとケンジは、日々の中にあるささやかだけれど大切な、愛することの幸せを私たちにお裾分けしてくれているようです。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年11月28日メリッサ(melissa)とY/プロジェクト(Y/PROJECT)によるコラボレーションシューズが、2021年12月1日(水)から7日(火)まで伊勢丹新宿店にて開催される期間限定ショップにて先行発売される。2022年春夏&2021秋冬のコラボシューズが並ぶ限定ショップ伊勢丹新宿にオープンする限定ショップには、メリッサとY/プロジェクトのコラボレーションコレクションより、2022年春夏と2021-22年秋冬コレクションで発表されたシューズが登場する。マットなスケルトン素材のシンデレラミュールは、2022年春夏コレクションのランウェイで披露されたモデル。3Dのランの花びらをアッパーに配しつつ、ポインテッドトゥのシャープなシルエットに仕上げている。フューシャピンク、イエロー、クリア、ブラウンなど、鮮やかなカラー展開もポイントだ。また、大小の3Dのランの花を施したスライドサンダルもラインナップする。2021年秋冬コレクションからは、アンティークショップで見かけた“靴型の花瓶”から着想したという、シンデレラのガラスのようなミュールも。アッパーからヒールまで、多面的にカットしたようなバロック風のテクスチャーを採用した。カラーは、シルバー、クリア、ブラウン、ホワイト、ゴールドの5色を用意する。さらに、2021年秋冬コレクションに登場したスライドサンダルも店頭に並ぶ。ヴィクトリアン調カーペットのようなプリントをのせたモデルと、“磨りガラス風”に仕上げたモデルをそれぞれ2カラーずつ、計4モデルを展開する。【詳細】メリッサ×Y/プロジェクト販売店舗:2021年12月1日(水)~7日(火)販売店舗:伊勢丹新宿本館2F 婦人靴売り場住所:東京都新宿区新宿3丁目14−1価格例:・Court Shoe Flower 34,100円・Beach Slide Flowers 17,600円・Court Shoe 33,000円
2021年11月27日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。波打ち際のビニール袋自分の家の庭に、ゴミを捨てるか。家の中のゴミを、そのままにしておくか。ゴミ屋敷という特別な状況は別にして、さて多くの人はどうするでしょうか?先日、千葉の鴨川に姪の子どもたちを連れて一泊。海の前のホテルだったので、朝、散歩しようと砂浜に降りていくと……引き潮の波打ち際に大きなビニール袋が。そして砂浜をよく見てみると、さまざまなゴミが散在していました。ホテルのバイキングで使うビニール手袋、山葵、醤油の小さな袋、ペットボトル、プラスチックのカップ、お菓子の袋……拾っていくと、15分もかからないうちにビニール袋はいっぱいになりました。バイキング用の手袋や山葵、醤油がなぜ砂浜に落ちているか謎です。食べ物を持ち出して、砂浜で食べようとしたのでしょうか。漂着ゴミの状況も惨憺たるものです。以前、沖縄の久米島へ行ったとき、白砂のビーチにはなぜこんなものが?と思うようなゴミが打ち上げられていました。ペットボトル、醤油の瓶、お酒の瓶、洗剤の容器、注射器、蛍光灯、カップラーメン、お菓子の袋、漁網、ブイ、浮き……。そのほとんどが中国、韓国からのものでした。海洋プラスティック問題が大きく取り上げられてはいますが、『人間たち』はどのくらいの危機感を持っているのでしょうか。国連の持続可能な開発目標SDGsでは、2025年までにあらゆる種類の海洋汚染を防止、大幅に削減する、と謳っています。国や市町村、市民団体で取り組むことももちろんですが、「ゴミを平気で捨てる」というのは、個人の意識の問題です。美しい海にゴミを捨てることは平気なのか。胸は痛まないのか。自分の目の前からゴミがなくなればいいと思っているのでしょうか。犬の散歩をしながら、ゴミを拾っているおじいさん。家の前を掃きながら、両隣の家の前の掃き掃除をしているおばあさん。そんな人生の先輩の姿を見ていると、このような美しい気遣いをつなげていかなくては、と思います。失われた精神性を取り戻すのは、とても難しい。例えば「はしたない」という言葉が聞かれなくなるとその精神性まで失われ、はしたないことへの箍(たが)が外れるのです。姪の子どもたちと一緒に、砂浜のゴミ拾いをしました。遊びたかっただろうに、一生懸命に拾ってくれました。環境に対する意識を高めるには、理論や単なる道徳心ではなく、こうした日頃からの実践的な積み重ねが大切なのです。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年11月21日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。若さを保つ「かきくけこ」若さを保つために「かきくけこ」を大切にして毎日を過ごす。これが健康と幸せの秘訣。今年90歳になった大村崑さんから伺った言葉です。大村崑さんと言えば、「元気ハツラツ!オロナミンC」「うれしいと、メガネが落ちるんですよ」というCMでおなじみです。昭和のCM、若い人もどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか。自分が携わったCMに負けないように、ずっと元気でいたい。4年前、86歳からジムでトレーニングを始め、今の健康年齢は60代半ばだそうです。若さを保つための「かきくけこ」。「か」は感謝、感動。「き」は興味。「く」は工夫をする。「け」は健康に。そして「こ」は恋をする。感謝できると、心がありがたさで満たされます。感動は心が震えます。工夫をするには頭を使うし、アイディアを考えるとまた楽しいことが増えるでしょう。健康であることは、もちろんのこと。そして恋をする。心がときめくと、何だか細胞が活性化するような気がします。そして、毎日に喜びやどきどきをもたらします。恋といっても、若い頃のような恋でなくてもいいのです。アイドルでも俳優でも、アスリートでも、大好きな人がいるだけで楽しくなります。それなら、いろいろな場所にお気に入りの人がいるのもいいですね。恋とは言えませんが、私にもアスリートや俳優に特別なお気に入りが何人かいます。そんなお気に入りが結婚したときには、軽い喪失感を味わってしまう。これはある意味疑似恋愛のようで、年齢とともに鈍くなってしまいそうな感受性を保つための苦肉の策と言えなくもありません。それに作詞家ですから、心が柔らかく動くことは必須なのです。恋する気持ちを大切にしていると、きれいでいたい、かっこよくいたいと思うものです。外見だけでなく、心も魅力的でありたい。そんなふうにポジティブな欲も出てくるのです。アメリカの海洋学者であるレイチェル・カーソンは、子どもたちが持っているような『Sense of wonder』(神秘さや不思議さに目を見張る感性)を大切にすることを提唱しました。子どもたちの世界は生き生きとして、新鮮で、毎日が驚きであふれています。しかし、大人になるにつれ多くのものを失っていく中で、世界に向けて窓が大きく開いている。そして小さなことも喜び、感動を覚える。理想のベクトルをほんの少し上げるだけでいいのです。するといつも喜んでいる自分でいられる。「かきくけこ」心して!※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年11月14日吉元由美の『ひと・もの・こと』作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。自分を愛するということ自分を愛するように、誰かを愛する。まだ作詞家になって3、4年目の頃だったか、ラブソングを書いているときに胸に落ちてきた言葉です。結ばれない恋であったけれど、最上級の愛し方はどういうことだろうと考えていたときに、ああそうか、自分を愛するように愛していくことなのだと気づいたのでした。自分を愛するように?ここに疑問符をつける人は多いかもしれません。このとき私が考えた最上級の愛し方は、まず自分を愛することが前提なのですから。「自分を愛する」ということは「自己愛」「自己中心」「自分大事」とは異なります。ここを同じことと考えると、自分を愛するように誰かを愛するというのは、とても傲慢な感じがしてしまいます。私たちはこの世界において唯一無二の存在です。誰かになりたくてもなれない。私たちは『自分』しか生きることはできません。それを否定したり、卑下したり嫌っていては、いったいどう生きたらいいのか。自分に自信があれば、自分を愛することができるのか。自分に自信を持つことと愛することは異なります。ダメダメな自分であっても、自分を愛することです。唯一無二、かけがえのない命としての存在であること。それを否定するのは、私たちをお創りになった創造主を否定することと同じです。まず自分を愛すること。大切にすること。世界にたった一人きりになっても、誰にも理解されなくても、愛することです。ですから、その自分と同じように誰かを愛するということは、最高の愛し方なのではないか。若かりし日の私はそう考えました。自分を愛するとはどういうことでしょうか。自分と対話し続けること。本当に自分が望むように生きること。私たちは本音で生きているような感覚でいますが、本当の本音は意識の奥の奥にあるような気がします。以前、質問を重ねながら本当に望んでいることを引き出すセッションをしたことがありました。「仕事頑張りたい」「きっとできる」「でも不安もある」……などと、思っていることを掘り下げていったとき、最終的に私が行き着いた答えは、何と「楽したい」でした。楽したい、と言葉にできて、とても気が楽になりました。不本意なことはしない。そう思えたことも、自分を大切にすることだったと思います。自分を愛するように、誰かを愛する。自分を愛するように、世界を愛する。愛についての考察はまだまだ深くなりますが、まず自分の心の声に耳を傾けることから始めたいと思います。※記事中の写真はすべてイメージ作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー[文・構成/吉元由美]吉元由美作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。⇒ 吉元由美オフィシャルサイト⇒ 吉元由美Facebookページ⇒ 単行本「大人の結婚」
2021年11月07日株式会社あさ出版(代表取締役:佐藤和夫、所在地:東京都豊島区)は韓国での人気エッセイ『ナマケモノのように生きたい/ジンミニョン(著)・裵蔚華(訳)』を 2021年11月24日(水)に刊行いたします。『ナマケモノのように生きたい』は、「モノも人も過剰な時代だからこそ、ミニマルライフを楽しもう」そんな思いがこもった1冊です。そこで、発刊を記念し、本書より以下を抜粋し、先行公開いたします。ナマケモノのように生きたいナマケモノのように生きたい息をするように軽やかに、ゆっくりと動くナマケモノの生き方が好きだ。時間に追われ息を切らしながら移動することも、早足で歩くことも好きではない。足が痛くなる靴も、両手を塞ぐ荷物も、1分1秒を争う焦燥感も嫌いだ。豊かな時間を過ごすことが、本当の意味で裕福な人生だと思っている。1日の中で最も好きな時間は、ふかふかのソファーに埋もれて瞑想用のBGMを聴きながら昼寝をする時だ。この時だけは、何も考えないでいられる。私は、めったに考えを止めることができない病を患っているように、いつでも脳がフル稼働状態—―。常に考え事や悩みが多く、列をなして繫がっていく雑念たちで頭がいっぱいだ。だから「持たないこと」と「急がないこと」の美学がより切実になってくる。生活水準を落としてシンプルに生きる理由も、ナマケモノのようにゆったりと生きたいからである。家にいる間は、昼になると常に電気を消している。夜であっても照明は暗くしている。暗闇は不思議と心を落ち着かせてくれる。あたり一面を真っ暗にして、ソファーで横になりながら、音楽を聴き、本を読む。すると、せわしなく回る世の中で、私の周りのこの小さな空間だけは、時間が止まっているようになるので、時を操る気分に浸れる。騒音と焦りから解放され、静寂を味わいはじめたのなら、最初はぎこちなくともすぐに夢中になれる。日常から失くすことのできないほど、大切な習慣になるだろう。最高の富である“時間”私の人生はとてもゆっくり流れている。食事はゆっくりするし、歩くのも遅いほうだ。意識的にゆっくり食べ、ゆっくりと歩くようにしているからだ。ランニングをしたりする場合を除けば、駆け足すらほとんどしない。目の前のバスにギリギリ間に合いそうでも、次のバスに乗る。横断歩道でも青信号が点滅しだしたら、次に青になるのを待って渡るようにしている。エスカレーターに乗ってもじっと立っているし、エレベーターに乗っても閉まるボタンを押したりはしない。誰かと会う約束をしたら、決められた時間よりも1〜2時間早く着くように出発する。近くで時間を潰して、安らかな心でのんびりと待ち合わせ場所に向かう。移動時間を計算したりもしない。渋滞や予想外の緊急事態に巻き込まれて、相手を待たせて߄てることもなければ、仕方なく遅れてしまうこともほとんどない。私にとって、最高の富は“時間”である。「時間に余裕がある」という事実1つだけで、私の人生の幸福指数は熱く高まる。ストレスは減り、日常の美しさに気づくことが多くなった。待っている10分や20分は、私にとって価値のない時間ではない。私はずっと、どうすれば最高の時間を過ごすことができるか研究してきたのだ。字を書き、本を読み、音楽を聴く—。どこであっても、座れる空間と本1冊、手帳1冊、ペン1本があれば、何時間でも有意義で充実した時間を過ごすことができる。むしろ私が恐れるのは、待つことよりも時間に縛られて追い立てられる状況のほうなのだ。【書籍概要】書籍名:ナマケモノのように生きたい著者:ジンミニョン発刊日:2021/11/24ISBN:9784866673202 【著者プロフィール】ジンミニョンミニマリストエッセイスト簡素な生活に魅力を感じて、所有物を80%以上削減し、ミニマリズムがもたらした良いことをブログに記録しはじめたことで、韓国で人気のブロガーとなる。生活を簡素化するとともに、不足、孤独、静寂、暗闇、空虚、沈黙、絶食を美化し、独特の視点で読み取った世界の移り変わりを文に綴っている。2021年ソウルブックフェアでのサイン会は大好評であった。今後もナマケモノのようにのろのろと生き、地球には自分の足跡を最小限残して、心豊かに健康的に生きていきたいという素朴な願いを抱いている。著書には、, , , , などがある。【翻訳者プロフィール】裵蔚華(ぺ・ウラ)韓中日翻訳者1988年生まれ。朝鮮語圏での延べ5年に渡る生活を活かし、ホームページの翻訳やインタビュー動画の字幕など幅広い翻訳を手掛ける。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月02日こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。大谷翔平選手を思うベイブルース、ジョーディマジオ、そんなアメリカ大リーグの選手ぐらいしか知らなかった昭和の野球ファンが、今は大リーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の、その日の戦績が気になる大谷ファンになってしまいました。95年、大リーグに挑戦したトルネードの野茂英雄投手、華麗な守備と走力で人気を勝ちとったイチロー選手、ワールドシリーズでホームランの松井秀喜選手…。彼らには武士の気骨というか、大和魂というか求道者的な雰囲気があったように思うのですが、大谷選手には全くそれがありません。ホームランを打っても三振に倒れても、そこには常に彼の爽やかな『笑顔』があるのです。当方は、王、長嶋世代の野球ファンですが、大谷選手のような常に笑顔のある選手は見たことがありません。しかも、前人未到の投打の『二刀流』です。彼が投打の二刀流で日本のプロ野球で活躍しはじめた頃、プロ野球の著名な諸先輩は、口を揃えて、「ダメだ! 肩を壊す!!」と非難したのがウソのようですね。不言実行、球界の常識を覆し、世界へ大きく羽撃いた大谷翔平選手です。投打の魅力は当然ですが、もう一つ、走塁があります。ヒットで1塁を走り抜け、その時の判断で2塁を落とし入れた時、塁上で 「ヤッター」と両手を叩くあの姿を見るのが大好きです。投手で走るというのは、呼吸が乱れ、次の投球に影響を及ぼすのでタブーとされていることですが、彼はそれをケロリとやってしまうのです。大リーグでの日本人の誇り、大谷翔平選手の更なる活躍に期待したいと思います。<2021年11月>フリーアナウンサー押阪 忍1958年に現テレビ朝日へ第一期生として入社。東京オリンピックでは、金メダルの女子バレーボール、東洋の魔女の実況を担当。1965年には民放TV初のフリーアナウンサーとなる。以降TVやラジオで活躍し、皇太子殿下のご成婚祝賀式典、東京都庁落成式典等の総合司会も行う。2021年現在、アナウンサー生活63年。日本に数多くある美しい言葉。それを若者に伝え、しっかりとした『ことば』を使える若者を育てていきたいと思っています。
2021年11月01日