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サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「顔を上げてドリブルできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中ドリブルをしている時は、常に次のプレーを考えながら顔を上げて視野を広く保つことが大事です。しかし、初心者はボールに気を取られて顔が下がってしまうことが多いもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、顔を上げてドリブルできるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して立ち、子どもはゆっくりドリブルしながら動く2.対面する親が手に持ったボールを上に挙げたらドリブルをストップ3.親がボールを投げ、子どもはドリブルしながらキャッチして親に返す。このとき2バウンドまでOK4.動きに慣れたら、ドリブルのスピードを上げ、ボールもワンバウンド以内でキャッチするなどレベルアップ【トレーニングのポイント】・足元のボールだけでなく、親が持つボールも見ることを意識・親の動きを視野に入れつつも、ドリブルを止めない・親の動きを常に見て、ボールを投げてくるタイミングに合わせてドリブルする・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年08月02日小1の指導で注力することは何?2年生からは8人制になるから仲間と協力して崩すサッカーに移行しなければと思っているけど、ドリブルなどの個人技の基礎も小さいうちに身につけさせた方が良いと思っている。この年代でどんな指導をすればいい?というご相談をいただきました。今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、日本と海外の「指導の順番」も例に挙げ、「サッカーを理解させる」ための指導をアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<練習中なのに砂遊びに行ってしまう。トレーニングに集中できない未就学児を一緒にサッカーさせるにはどうしたらいい?<お父さんコーチからのご質問>こんにちは。早速の質問ですが、U-8年代では何に力を入れていけばいいのか教えてください。息子が年中からサッカーをしており、現在小1です。子どものチーム所属が縁で息子の年代を指導することになりました。今までは6人制でしたが、2年生からは8人制になります。個人の技術だけではなかなか通用しなくなり、仲間と協力して崩していくサッカーに移行しなければと考えています。一方で、小さいうちにしっかりドリブルで相手を抜く個のスキルを身につけることも大切だと思っています。どれか一つの技術だけを磨けばいいわけではないことはわかっているのですが、この年代の指導で注力すべきことを教えていただけませんか。おすすめの練習メニューがあればご教示いただけると幸いです。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。ご質問に関連したちょうどよいトピックがありますので、お伝えしましょう。■サッカーはいかにして味方と協力するかを楽しむスポーツ。勝手なプレーはダメ週末、千葉県の方で「親子サッカーキャンプ」を開催しました。親子でキャンプをするのですが、昼間は子どもとサッカーをし、夜は保護者に向けセミナーを行いました。そこでは、サッカーをどうとらえるか?といったお話もしました。「サッカーというスポーツは得点を競うゲームですが、チームゲームでもあります。ひとりで勝手にプレーしては、サッカーではなくなってしまいます。いかにして味方と協力するか、そんなことを楽しむスポーツです。私は子どもたちがサッカーをするのに、そこから入らないとおかしいと考えます。ところが、日本は、足元の技術が上手くならないと試合にならないと、大人たちが信じ込んでいます」そんな話から始まります。■子どもたちがパスを出そうとし始めたことに親が驚く参加されている親御さんのなかには、ご自分もサッカーを教えられている方もいらっしゃいます。お父さんコーチと呼ばれる、日本のサッカーを支えている人たちです。彼らの前で、一日目の午後2時間と二日目の午前2時間の指導で子どもたちの姿が変わっていくのがわかります。つまり、ひとり一人がドリブルをするのではなく、味方と協力するサッカーになっていくわけです。見ておられた親御さんたちの一番の驚きは、子どもたちがパスを出す味方を探そうとし始めたことでした。そうなると、パスを受けられる最適なポジションを探します。ボールに集まるのではなく、広がり始める。そうすると非常にサッカーらしくなります。参加者の中心は3、4年生でしたが「1年生からこんな指導を受けられたら、3年生になったらどんなふうになるのか楽しみ」という声もありました。■日本の子どもはドリブルばかり使うでは、私がどんな指導をしたのか。まず初めに、子どもたちにこう話します。「サッカー楽しむために、何が一番大事かな?」子どもたちは「シュートが入る!」と言います。「そうやな。パスをして前に進んでいくことが大事だね」そこから、いいポジションにいる味方を探してパスすることを勧めます。そうやってシュートが入ると、子どもたちはとても喜びます。誰かひとりがドリブルをして相手を抜いてゴールしたときよりも、明らかに嬉しそうです。キャンプ2日目。2対1でワンツーをするトレーニングをしました。ワンツーが成功すると、自分で抜く必要がなくなります。誰かを使って、自分がフリーになれる。そうすると、難しくないサッカーになります。世界のトップリーグの試合は、すべてそうなっています。どうして日本の子どもだけドリブルばかり使うのでしょうか。サカイクの最新イベントやお得な情報をLINEで配信中!■「止める・蹴る」ができてから「判断」を教える日本の指導は欧州と真逆この連載でもすでに何度かお伝えしているように、小学生に対する日本の育成は、指導の順番が「行動→判断→認知」です。足元の技術をしっかりやって「止める・蹴る」といったスキルやドリブル、つまり「行動」にあたる基礎技術が上手くなってから、視野をとって判断することを教えます。そうやって、ようやくサッカーというスポーツを認知します。一方、欧州などのサッカー先進国は、日本と真逆の「認知→判断→行動」という順番です。上述したように、サッカーがどういうスポーツなのかをまず学びます。認知します。次に、場面場面でどれだけたくさんの情報を持てるか。そして、その情報を瞬時に整理して選べるかをトレーニングします。判断です。この認知、判断の次に、ようやく「行動」がきます。正確に出てきたパスをコントロールし、次にその場面で最適と思われるパスやドリブルを選び遂行する技術を磨くのです。以上のことからわかるように、私たちは、情報を入れるトレーニングを早くからやったほうがいいのです。■今の日本は「サッカーを知らない」子どもたちを育ててしまっている(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)対面パスやジグザグドリブルのようなクローズドスキルだけでは、子どもは考えなくて済みます。日本のジュニアは足元の技術が素晴らしいと言われますが、それだけをやってしまうと頭で考える力がついてきません。現実に、チームでどこに動けばよいかを考える姿が、日本のジュニアにあまり見られません。指導が後回しになっているからです。後回しにしてよいのは、足元の技術練習のほうです。そのあたりの順番が逆なので、子どもたちは賢く育っていません。技術はしっかりしているけれど、サッカーを知らない――そんな子どもたちを育ててしまっています。思えば2年生から8人制というのも、私から見れば違和感があります。ドイツでは今、10歳以下は3対3の「フニーニョ」(※)です。サッカーを始めた入り口に近い2年生から、いきなり8人制で試合をしてしまえば、子どもたちはどう動くのか、どう見るのかを一切学べないまま試合をしなくてはなりません。※フニーニョとは?ドイツが育成年代に導入しているフニーニョとはこんなルール>>池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年07月29日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「状況を見て素早く反応できない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は、様々に変わる状況の中で素早く身体を反応させることが大事です。相手に反応する、ボールに反応する、味方の動きに反応する、などいろんな場面があります。しかし、運動経験が少ない子やサッカー歴は長くても自分の身体を思い通りに動かせない子は、素早く反応して動くことができないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、状況に合わせて素早く身体を反応させることができるようになるトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.2つの目印を置いて親子で対面して立ち、じゃんけんをする2.勝った方は目印を手でタッチしに行き、負けた方はタッチされる前に捕まえに行く3.動きに慣れたら、ボールを使ってドリブルしながらやってみる【トレーニングのポイント】・親子の運動経験に合わせて、目印の位置を調整(例:親が運動苦手な場合は目印を親の方に寄せ、子どもが走る距離を多くする)・じゃんけんの結果を見て迷っていると相手に詰められるので、素早く目印を目指す・相手の動きをよく見て、逆方向の目印に方向転換するなど素早く判断して動く・ドリブルをするときは相手をよく見る・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年07月28日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回はサッカー初心者の悩み「ボールをキープできない」を克服するトレーニングをご紹介します。試合中は相手にボールを取られないよう、腕や身体を使ってボールを守らなければなりません。しかし、運動経験が少ない子やサッカー歴は長くても自分の身体を思い通りに動かせない子は、相手との距離を図ってボールをキープすることができないもの。今回は、広いスペースがなくても親子で遊びながら、全身を使ってボールをキープできる動きが身につくトレーニングを紹介します。親は難しい動きはありません。【やり方】1.子どもはボールを抱えて亀のように丸まり、全身に力を入れてボールを守る。親は横から手でボールを奪おうとする2.ボールを上に投げ、バウンドが止まったらボールをキャッチする。バウンドが止まるまでの間、身体を使って、親からボールを守る3.バウンドしたボールを足でキープ。相手とボールの間に体を入れて距離を作る【トレーニングのポイント】・腕を使って相手を遠ざける・ボールと相手との間に体を入れ、ボールに届かないよう距離を作る・ボールをいつでも触れる所に置きながらキープ・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年07月22日まだ集中力がない未就学児。サッカーは好きみたいだけど、練習中にふらっと砂場に行っちゃう子をどうすればいい?というご相談をいただきました。未就学児の指導は、話を聞けるようになる年代より自由な子が多く大変なことも多いもの。同じような経験を持つコーチもいるのでは?今回も、ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、6歳以下の指導で大事なことをアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<手詰まりになるとサイドにパスする子どもたち。サイド=スペースがあって安全、ではなく「安全な場所」は状況によって違うと教える方法は?<お父さんコーチからのご質問>池上さんに相談していいことなのか悩んだのですが、投稿します。現在U-6以下のクラスに関わっているのですが、どうしても、練習中に砂遊びをしてしまう子がいるのです。サッカーが嫌いというわけではないようで、毎回楽しそうにクラスに通っていますし、周りのお友達とも仲良くやっているのですが、練習中にフッと砂場の方に向かってしまいます。まだまだ集中力のない年代なのは理解しているのですが、他の子たちはちゃんと練習に取り組んでいます。どうすればその子も一緒に楽しくサッカーできるでしょうか。池上さんはこんな時どうしていましたか?また、この年代の指導で大事にしていることは何か教えていただけませんでしょうか。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。6歳以下という年代は、指導者が「サッカーを教えなくては」と力む必要はまったくありません。すべてにわたって「どうしたら楽しくなるか?」を大人が考えてほしいと考えます。■砂遊びでなく、バッタなどに興味を持つ子どもたちも拙書『叱らず、問いかける』に書かせていただいた話をしましょう。幼児にサッカーを教えているコーチの方が、ほとほと困った様子でこんなことを相談してきました。「幼稚園の子は夏になると、バッタばかり追いかけているんですよ。わざと、ピッチの外側の草むらにボールを蹴り込むんです」草むらにボールがころころと転がると、バッタがいっせいに跳びはねます。それを見て、4~5歳の子どもたちはみんなで笑い転げる。そして、それが楽しくてたまらないので、みんな草むらにボールを蹴りに行ってしまうそうです。困り果てるコーチには申し訳ないのですが、子どもは確かにボールを蹴っていることに気づいてほしいと思いました。場所がサッカーコートではなく草むらなだけです。私が「私ならわざと草むらにボールを蹴り込みますよ」と話すと、コーチの方は驚いたような顔でした。ボールが転がってバッタが跳ねれば、子どもは楽しくて何度も何度も蹴ります。楽しくて練習になっているのです。バッタを捕まえ、ボールを蹴って、子どもたちはすごく楽しい。何の問題もありません。■砂遊びしたくなるのは当然の年代サッカーボールを使わない遊びで、身体を動かす楽しさを伝えるのも良い砂遊びがしたくなるのは当然の年代です。子どもたちがそちらに心を奪われているのならば、「よし、今日は砂遊びにするか!」とみんなでやってもいいでしょう。なぜなら、サッカーだけでなく様々な形で体を動かしたほうがいいし、いろんな経験を積んだほうがいい年代なのです。サッカー遊びだけでなく、砂遊びをしたり、バッタを捕まえたり。バルシューレと呼ばれるボールを使った遊びでもいいでしょう。サッカーボールを使わない遊びはたくさんあります。それらを通して、体を動かしている楽しさを伝えてください。その際に、すべて競争がある、勝ち負けを楽しめるゲーム形式にするとよいでしょう。幼児や低学年を教えるコーチの皆さんにはそういうことも勉強してほしいです。■「今日は何をしたい?」と子どもたちに選ばせようもうひとつ、私が大事にしていることは、子どもたちに問いかけることです。「じゃあ、みんな今日は何をしたい?」と尋ねてみましょう。コーチから一方的に「今日はこれをやるよ」ではなく、彼らに選ばせるのです。例えば、砂遊びを少しだけやったら、「今度はボールを使って何かやってみようか。何がいいかな?」と聞いてあげます。先日、親子サッカーキャンプをしました。子どもはサッカーを織り込んで、親御さんたちには私から座学で子どもが楽しく学ぶための環境とはどういうものかを伝えます。サッカーの練習は最初にシュートゲームというメニューを行いました。最初は地面に置いたボールを蹴るのですが、次の段階で「試合中は止まった状態では蹴らないよね?」と子どもたちに問いかけます。ドリブルしながらシュートなど、動きながら蹴ることを「みんなで考えてください」と言って考えてもらいます。最新ニュースをLINEで配信中!■一例を見せるとそれしかやらない、思考しない子どもたちところが、日本の子どもたちは「ドリブルしながらシュートとか」と一例を見せると、今度はそれしかやりません。パスを出してもらってシュートするといったほかのことをなかなか考えようとしない傾向があります。したがって、手を変え品を変え質問していきます。例えば、フットサルコートに置かれているゴールの前に、同じサイズのゴールを置き、間にはサッカーボールが入るくらいの隙間をつけて2台を前後に並べます。その状態で「さあ、後ろのゴールに入れてごらん」と言って始めます。そうすると、2台のゴールの前から、ボールをふわりと浮かして入れようとする子、斜めから隙間を通して狙う子などいろいろ出てきます。カーブをかける子もいます。そのように、考えたり、選べたりできる環境を整えてあげると、子どもたちは楽しそうにチャレンジします。なかには「こんなの簡単!できたよ」と意気揚々と報告してくる子がいます。「おお、どんなふうに入れた?」と言えば、やって見せてくれます。そこで、また注文を出します。「じゃあ、次は違うやりかたでやってみてくれる?」すると、子どもはまた考え始めるのです。このように、大人は次々と問いかけ続けることが大切です。■サッカーも遊びの一つ。6歳以下の子どもたちは「遊ぶ意欲」を削がないことが重要遊びのメニューも、サッカーの練習メニューも、ネットで調べたり本を読めば、そこらじゅうに転がっています。そして、説明通りにやる必要はありません。広さや距離、ボールやゴールの数など、コーチの皆さんが自分で考えて、その都度変えていくことです。正解はないので、変えることを怖がらずトライしてみましょう。一回やって、子どもたちが乗ってこなければ、やめればいいのです。大事なのは、練習を楽しくするためにはどうするか?を大人が考え続けること。子どもにそれを問いかけ続けること。この二つの視点を、この年代では大切にしてください。なぜならば、6歳以下の子どもたちの育成は、「子どもの遊ぶ意欲」を削がないことが重要だからです。サッカーも遊びです。「真面目に練習しろ」とか「きちんとやれ」といった規律のようなものはこの年代ではそこまで重要視することではありません。■選手主体は大事だが、世界はすでに「選手とコーチ両方が学びあう」のフェーズに入っている(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)これはダメ、あれはするなとやめさせるのではなく、大人は工夫し子どもの遊びをより広げてあげましょう。常日頃からおおらかに構え、コーチが工夫する姿を見せていれば、子どもも「こんなふうに考えたらいいのかな」と自分で気づく力をつけていくことでしょう。これまで、スポーツ指導は「プレーヤーズセンタード」といって、選手が主体ですよということが提唱されていました。しかしながら、専門家の方がおっしゃるには、世界はすでに「プレーヤー&コーチセンタード」になっているそうです。つまり、選手とコーチが中心。両方が学び合わなくてはいけないのです。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年07月17日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は特にサッカー初心者が悩む「ドリブルが上手くできない」を解決するトレーニングをご紹介します。サッカーを始めたばかりのころは、「ドリブルが上手にできるようになりたいけど、どんな練習をすればいいのかわからない」という人が多いもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、相手を見ることや切り返しなど、ドリブルの基本動作が身に付きます。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で対面して、子どもがボールを持って立つ2.ゴールに見立てた目印を置き、じゃんけんで勝ったらゴールに向かって走る。負けた方(親)はゴールを通さないように塞いで、子どもをタッチしにいく3.ある程度動きを覚えたら、ドリブルしながらやってみる4.慣れてきたら切り返しにもチャレンジしてみるサッカーを始めたばかりでドリブルがおぼつかない場合は、親が動きのスピードを遅くしたり制限をつけてあげる【トレーニングのポイント】・最初は動きを覚えるためにボールを持ったまま行う・サイドステップやバックステップなども入れてみる・ドリブル中はしっかり相手を見る・相手が近づいてきた時にしっかり切り返しをして、空いている場所を素早く通ることを意識する・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2022年03月31日株式会社リッチェル(本社:富山県富山市、代表取締役社長:渡辺 信樹)のベビー用品部門は、乳幼児のトイレトレーニングをサポートする「ひんやりしない補助便座」、「トイレサポートステップ」を2022年1月より全国の専門店、当社ウェブショップ、ネットショップなどで発売いたしました。発売を記念し、この2つのアイテムを使って、入園や進級が近づくこの時期にトイレトレーニングをスタートして頂けるモニターキャンペーンを2022年3月17日(木)まで実施いたします。キャンペーン詳細「ひんやりしない補助便座」はSNSでもワンオペ育児のお助けアイテムとして人気の「ひんやりしないおふろマット」と同じ、保温性のある発泡素材を使用しています。ほんのり温かいので、座面が冷たくなくどの季節でも使えるのがポイントです。水切れが良くシンプルな形状で、丸洗いできお手入れも楽チンです。「トイレサポートステップ」は、高さが25cmと、1才半のお子様でも足が届く高さでふんばりやすいのがポイント。2段式のステップで子どもが自分で上り下りでき、ママ・パパの手間を減らせます。抗菌加工を施しており、衛生的にお使いいただけます。是非この機会にリッチェルのトイレトレーニングサポートグッズで、トイレトレーニングを始めてみてください。ひんやりしない補助便座トイレサポートステップ【トイトレサポートグッズ発売記念モニターキャンペーンについて】対象商品:「ひんやりしない補助便座」、「トイレサポートステップ」2つ合わせてセットで募集人数:10名さま応募方法:リッチェルベビー公式サイトの応募フォームからご応募ください応募条件:1才半~3才までのお子様がいる方Instagram【@richell_baby_official_jp】アカウントをフォロー※非公開アカウントは対象外となります使用シーンをInstagramで投稿していただける方応募締切:~2022年3月17日(木)商品詳細は下記URLよりご確認ください。 【企業概要】企業名 : 株式会社リッチェル代表者 : 代表取締役社長 渡辺 信樹所在地 : 〒939-0592 富山県富山市水橋桜木136URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月04日ウーマンエキサイトをご覧のみなさまピンキーです。先日6歳になったばかりの息子ももうすぐ卒園。春にはいよいよ小学生です。息子が入園してから、いろいろなことがあったなぁ…と、遠い日の出来事のように思います。反省も多かったあの頃を思い出しながら、入学に向けて大事だと思っていることを再確認しようと思います。息子が入園する前のこと。私にはいくつかやっておきたいことがありました。■息子にパンツで1日過ごしてもらう作戦を決行3歳の誕生日を迎えたばかりの息子。いよいよ入園が迫っていました。年少になるにあたり、日中のオムツだけでも卒業させておきたい、着替えもひとりでできるようにさせておきたい、と考えていました。そこでやったのが、パンツで1日過ごす作戦。1週間もたてば「トイレにいく」と言い出すのではないか…と思い始めたのですが…。尿意がまるで感じられない様子でした。トイレに連れていっても出ることはないのに、30分もたつといつの間にか漏らしている…。そうして1日が終わっていきました。これが何日も続くのか…そう思うと、酷くストレスを感じました。私は割と短気なこともあり、このまま続けると息子を怒鳴りつけてしまいそうなので、一旦、あきらめました。きっと、息子にはまだ早いのだろう、と思うことにしました。プレ幼稚園の日…。 ほかのママさんがトイトレをがんばっている姿を見て、私は他人事のように“私には無理だ”と思いました。いくら怒ってはいけないと自分に言い聞かせても、私はきっと息子を怒らずにはいられないだろう、と。そんなことをしてもお互いに嫌な気持ちになるだけですし、私はもう少し時間をかけたいと思いました。しかし、時間はあっという間に過ぎていきました。幼稚園の生活にも慣れ始めた年少の夏休み前のこと…。 ■オムツで登園しているのは息子だけと知った担任の先生から電話をもらいました。みんなパンツで登園していて、オムツで登園しているのは息子だけ、とのことでした。このときの息子はパンツを嫌がっていました。私と息子のペースで、のんびりやっても、そのうちトイレに行けるようになるだろう、と思っていました。でも、どこかで焦る気持ちがありました。何度も声掛けに失敗しました。そんなことを繰り返すうちに息子に厳しくあたってしまったことも。息子はとてもマイペースで人のことを気にしている様子はありませんでした。そんな息子を見て、私は時に焦ることがありました。けれど、焦ってもいいことは何もありません。私自身、とてもストレスを感じやすくなっていて、情緒不安定な時期でもありました。このままではいけない、と強く思い、私はがんばることをやめました。息子は息子。私は私。誰に何と言われようと、お互いのペースを考えながらのんびりやっていくことを決めました。それからはわりとスムーズで、気がついたら息子はひとりで着替えられるようになっていたし、夏休みが終わるとパンツで登園できるようになりました。具体的にどんな声掛けをしていったのかも、今では覚えていないほど、少しずつ少しずつ、自然と息子は成長していきました。 ■何事も無理に周りに合わせる必要はない私の育て方がいけなかったから息子はいつも一番最後なんだろうか、と思ったこともありました。私がもっとちゃんとした母親だったら、と思ったこともありました。でも、誰もそんなことを思う必要はないのだと思います。すべての人ができるからといって、それが自分にできることとは限りません。自分にできることをすべての人ができるわけでもありません。子育てにおいて早くできることがいいことのように思われがちですが、そんなことはまったくないと思います。子どもが成長したとき、オムツがはずれたのはいつだったのか、ひとりで着替えられるようになったのはいつだったのか、そんなことを聞かれることはまずありません。覚えている人も少ないかもしれません。そんなことは、大人になればどうでもよくなるのです。最初から、自分を信じて、子どもを信じて、ふたりのペースでやっていたらお互いにとても良い気持ちで乗り越えられただろうと確信しています。もうすぐ息子は卒園し、そして入学します。これから先も、私と息子にとって必要なことは、無理に周りに合わせることではなくて、マイペースに楽しんでいくことだと思っています。
2022年02月26日クラブチームで週一回顔を合わせる1歳上に無視されたり嫌味を言われている息子。本人からコーチにも話したけど、不安もあるのか次の練習のとき「行かないとダメ?」と聞いてきた。夫は「行かない選択肢もある」と言うけど、今通わなくなるのはどうなのかと思っている。どうしたらいい?と悩むお母さん。チーム内のいじめ問題に悩む方も多いですよね。今回もスポーツと教育のジャーナリストであり、先輩サッカーママでもある島沢優子さんが、悩めるお母さんにアドバイスを送ります。(文:島沢優子)(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)<<早く入れなきゃ置いてけぼり?低学年からスポ少やクラブに所属すべきか問題<サッカーママからのご相談>島沢さんこんにちは。うちの子ども(10歳)はクラブチームに所属しています。チームの活動は月、火、土、日で、月、火は外部のチーム生もスクールとして参加します。少し前から、月曜日に来ている一つ学年上の男の子に無視されたり嫌味を言われているようです。そのことを私には2度話してきて、1か月ほど前に自分から月曜担当のコーチにも話していたようでした。コーチに話した後、「次の月曜日の練習、行かないとダメかな」と息子から言われ、私としてはもう少し様子見たらと話しました。夫は、行かない選択肢もあることを伝えて対策を考えようと言っています。本人は、火、土日はこれからも頑張っていきたいと話しています。月曜日は強制ではないので自由参加ですが、子どもにはいろんな経験から学んでほしいと思っていて、今通わなくなる判断はどうなのか悩んでいます。私からコーチに話すことを提案したら、その子が今以上に意地悪してくることを恐れて迷っています。このような状況で親はどうすればいいのでしょうか。アドバイス宜しくお願いします。<島沢さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。程度はわかりませんが、子どもがいじめに遭ったりすると心配になりますね。さりとて、自由参加の練習にも行かせてあげたい。揺れる親心が伝わってきます。■すぐ親に頼るケースも少なくない中、自分で決めて行動した息子さんを褒めてあげようしかしながら、お母さんには、心配するよりもまずは息子さんを褒めてあげてほしいと思います。10歳と言えば4年生。月曜担当のコーチに、無視されていることなどを自分から臆せず伝えています。自分から言えずにすぐさま親に頼ってしまうケースは少なくないなかで、息子さんから自らの力で解決しようとするエネルギーを感じます。しかも、本人は、火、土日はこれからも頑張っていくから月曜を休むという結論を自分のなかで出しています。それなのに、「月曜日、行かないとダメかな?」とお母さんの許可を求めています。もしまたお母さんの意見を求めてきたら、「お母さんが決めることじゃないよ。君の思った通りにしていいんだよ」と言ってあげてください。週3回の活動でサッカーは十分だと思います。月曜日の放課後が空いているなら、サッカー以外のことをやればいいですし、子どもだって何もない日が必要です。ここはお父さんがおっしゃるように、「そうだね、行かなくてもいいよ」と言ってあげればいいと思います。■子育てに「正解」はないが「不正解」はある「子育てに正解はない」とはよく言われることですが、この連載の前々回『実力主義のチームで控えになってしまった息子。努力は報われないのか問題』でも申し上げているように、「正解はないが、不正解はある」のです。福祉や教育の世界で言う「ミス・トリートメント」(間違った接し方、扱い)があります。例えば、暴力。暴言。子どもを委縮させること。誰かと比較するなどして傷つけること。人権を軽んじたようなパワーハラスメントをすること。セクシャルハラスメント等々です。もちろんお母さんはこんなことはしていません。ただ、「もう少し様子見たら」は、私から見たらNGです。■距離を置けば解決すること。息子さんは考えて判断している本人は仲間からのいじめに傷ついて「行きたくない」と訴えてくれました。親としては、子どもがそんなふうに言いづらいことを打ち明けてきたときは「よく言ってくれたね」と、まずは話してくれたことを心から喜び、そのことを認めてあげてください。いわずもがなですが、息子さんはお母さんとは別人格です。無視されたり、いじめられる息子さんの辛さはお母さんにはわからないでしょう。だからこそ彼の気持ちに共感してあげましょう。月曜日は強制ではないので自由参加ですよね。お母さんは「子どもにはいろんな経験から学んでほしい」と思っていて、通わない判断を受け入れがたいようです。しかし、いじめに耐えて通うほどのものでしょうか。その価値判断を息子さんはすでに自分でしています。その子とは月曜日にしか会わないのだから、離れればいい。距離を置けば解決することだとしっかり考えているのです。したがって、何度も言うようですが、ここは彼の思い通りにやらせてあげましょう。■こんなとき、親がむやみに動かない方がいい理由(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)短い相談文のなかで推察するのみですが、息子さんはとても賢明なお子さんとお見受けします。お母さんがコーチに話すことを提案したら、相手の子からの報復が始まる可能性もきちんと考えています。お世辞抜きで、生きる力のある子どもに成長していると感じます。あれこれと世話を焼かず、逆にお母さんにとって良い子離れの機会だととらえてください。相談文の最後に「このような状況で親はどうすればいいのでしょうか」と質問されています。皆さん、お子さんに何かネガティブなことが起きると、親として何かしなければ、対策を講じなくてはとオロオロしがちです。ところが、実際は親が手を下さず子どもに任せたほうがうまくいくことのほうが多いものです。そして、そうやってほったらかすことで、子どもは自立し、自分の力で物事と解決していくようになります。むやみには動かないこと。大丈夫。お母さんの息子さんはとても素敵に育っていると思います。島沢優子(しまざわ・ゆうこ)スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てるテニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。最新刊は『世界を獲るノートアスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
2021年12月22日ボールに集中しがちで、パスをくれる相手にまっすぐ向き合ってしまうので、簡単にボールを奪われたり、パスを受けた後の動作がもたつく。「いい状態」でボールを受ける身体の向きを身につけさせる方法を教えて。というご相談をいただきました。みなさんのチームではどんな練習をしていますか?今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、お勧めの練習メニューを提示しながらアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<浮き球が苦手で、ルーズボールもバウンドが収まるまで奪いに行かない。浮き球への対応を身につけさせる練習メニューはある?<お父さんコーチからのご質問>池上さんこんにちは。サッカー経験はありますが、低学年への指導となると自分がプレーするのとは勝手が違い、どう教えればいいか思案しています。アドバイスをいただけますと幸いです。子どもの入団がきっかけで、私も保護者コーチとしてかかわるようになったので、指導者ライセンスなどは取っていません。今回相談したいのは、身体の向きについてです。どうしてもボールに集中してしまいがちで、パスをくれる味方の方にまっすぐ向き合ってしまい、ボールを奪われたり、パスを受けた後の動作がもたついてしまいます。視野の確保が大事なのは自分も理解しているのですが、低学年に上手く理解させる指導ができてない気がします。マークしている相手と味方を見て、いい状態でボールを受けるための身体の向きを身につけさせるためのお勧めの練習などがあれば教えてください。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。おっしゃる通り、いい状態でボールを受けるための身体の向きを身につけるには、視野の確保が重要です。8歳以下であれば小学2年生でしょうか。そのくらいからサッカーの認知力をつけるためにも、それに関連したトレーニングをぜひ行ってほしいと思います。■4ゴール方式で選択肢を与え、考えさせる練習の方法で一番いいのは、ミニゲームや3対3、4対4などの対人練習の際に4ゴール方式にすることでしょうか。ゴールをそれぞれ2つずつ置くと、左右のゴールどちらを目指してプレーするかといった選択肢が生まれます。そんなトレーニングのなかで、子どもたちに問いかけます。「左から右に行こうと思うと、どんなふうにすると速く行けますか?」そんなことを考えてボールを受ける、相手をかわすといったことを課題にします。そんなことを仕組んでおけば、その子なりの身体の向きを見つけられます。それなのに「こうすると全体が見えていいでしょ」と日本では教えてしまいます。そうではなく、子どもが自分で考えて発見して実践したほうが、自分のものにするスピードは絶対的に加速します。「そのプレーの前に、そこ見てましたか?」「右も見えるようにするためには、どうしたらいいかな?」問いかけて、考えさせる。私が常に指導者の皆さんに伝えていることです。■スペインの名門、ビジャレアルで行う幼児への指導スペイン在住の佐伯夕利子さんが日本に住むわれわれに伝えてくれた、ビジャレアルの幼児の映像があります。驚くほどスムーズにパスがつながります。あのように視野をつけ、身体の向きを見つけてもらうには、プレーする子どもたちの頭の中をコーチはのぞきながら指導しなくてはいけません。「今、何を考えてプレーしたの?」「今、どこみてたの?」そうやって問いかけると、その子が何か考えてプレーしていたのか、何も考えていなかったのかがわかります。「ゴールが右と左にあるよね。両方をみていると、どちらにいけばいいかがわかるよ」そう話した後で、両方のゴールを見ていたけれど、ボールをもらう身体の向きが悪かったり、最初にコントロールした場所が適切でなかったりしてプレーが遅くなり味方にパスできなかったとしましょう。そこで初めて「早くプレーするためにどんな体制?どこでもらう?」と核心に触れるのです。ミニゲームや練習の中で身体の向きを指導する時に、フリーズをして、コーチがパス出すからねと、やってみる。よく言われる「切り出し」の練習です。課題を切り出して練習します。そこを通過したら、次はミニゲームで試してみます。ただし、切り出しの練習は、そのスキルが確実にできるようになるまで続ける必要はありません。数回やったら、すぐに実践練習に戻します。そのなかで似た場面が出てきたら、どこかのタイミングで「それ、さっきやったよ」と声をかけます。いちいちプレーを止める必要はありません。フリーズさせずに、シンクロで一言、二言言ってあげるのでOKです。その日はできなくても、また違う日に「こんなことしたよね?」と思い起こさせてあげてください。もっといえば「こういったことを2年生で確実にできるように」ということではありません。1、2年かけて、よりいい判断、よりいいプレーになるよう継続しましょう。そのくらいゆっくり育てようという余裕を指導者が持たないと、型にはまった動きになってしまいます。■手取り足取り教えてしまうと、教えてもらった向きだけで受けようとしてしまう身体の向きは、サッカー用語で「ボディシェイプ」と表現します。私が以前指導者として参加したトレセンでは「そこは身体を開いてコントロールして!」とコーチが声掛けする場面が見受けられました。そのように手取り足取りで教え込んでしまうと、プレーが型にはまりがちです。どんな時も教えてもらった体の向きで受けてしまうことになります。また、身体の向きを意識しすぎるがあまり、ボールコントロールができなくなることもあります。例えば、周囲のディフェンスの人数や詰め方など状況によっては、適切なもらい方ができないこともあります。そんなときは「まずは取られないように考えよう」とか「右から相手がくるなかで右を向きたいときはこんなふうにやればいいよ」と選択肢を与えます。そこから選手が選ぶ。決して、こうしろと決めつけてはいけません。そのなかで「全体が見えるほうが得だよね」という概念を伝えましょう。目の前の相手をかわしながら反対を見る。そうやって一回かわせばプレーは遅くなるため、そうなると相手のディフェンダーにケアされてしまい、味方がフリーにならないこともあります。そんなときに「もしかしたら、最初のポジショニングが悪かったのでは?」と考えを広げる問いかけをしてあげましょう。■誘導尋問にならないよう、「こんなときはどうする?」と問いかけを「じゃあ、どこにいればいいのかな?」このような流れで、サッカーの成りたちを教えるべきです。場面場面で「これをやって」では「これしかない」と凝り固まってしまいます。「いろんなことが起きるよ。こんなときはどうする?今はどうしたほうがいい?」と、いつも問いかけてください。そんなかかわりを重ねていくプロセスで、子どもたちが自らの力で解決していくのです。ただし、ひとつ気を付けなくてはいけないことがあります。それは、質問する際に、誘導尋問にならないようにすることです。池上正さんの指導を動画で見る>>■コーチのリアクションを段階的に変えるなどの工夫で理解を深める(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)最後に。練習では両サイドでコーチがフリーマンになってもいいでしょう。例えば逆サイドからボールを渡せそうな瞬間に「こっちも空いてるよ」と言ってあげる。すぐに展開出来たら「ナイス!」と褒めましょう。その次は、声は出さずに手を挙げているだけにする。その次はただ目を合わせる。見つけるためには身体の向きが大事だと子どもは理解していきます。そうやって認知力をつけることは、サッカーへの理解を深めます。指導者は余裕を失わず、子どもの頭の中を理解しながら進んでください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年11月12日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は初心者に多い、「ダイレクトパスができない」という悩みを改善するトレーニングをご紹介します。広大なスペースがなくても公園などのちょっとした場所でできるので、ぜひ親子で遊びながらチャレンジしてみてください。試合中は、ボールを足元でコントロールして次の動きに移ることもありますが、相手が素早く自分に寄せてきたり、早く味方にパスを繋いだ方が効果的な攻撃につながることもあります。そんな時に、来たボールをそのまま蹴る「ダイレクトパス」を使うのですが、初心者は自分に来たボールをダイレクトでコントロールするのが難しいもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、試合中相手に寄せられても素早くダイレクトパスで攻撃を続けることができるようになります。親は難しい動きはありません。【やり方】1.親子で離れて立ち、親は子どもの足元にボールを転がす2.子どもはダイレクトで親にボールを返す3.慣れてきたら目印を置いてその間を通すなど難易度を上げる4.上手くできるようになったら、距離を離したりボールをバウンドさせたりしてさらに難易度アップにチャレンジ【トレーニングのポイント】・親が転がすボールをよく見る・蹴り足を大きく振りかぶらない・ひざのクッションを使う・力まずリラックスして行う・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2021年10月13日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は初心者に多い、「ドリブルが思い通りにできない」という悩みを改善するトレーニングをご紹介します。広大なスペースがなくても公園などのちょっとした場所でできるので、ぜひ親子で遊びながらチャレンジしてみてください。試合中、ドリブルを使う場面はたくさんあります。ボールを運ぶドリブル以外では、方向を変える、スピードを変えて相手の動きを揺さぶる、止まるなどの動きがドリブル中にスムーズにできるようになると、状況に合わせたドリブルを使い分けたり、次のプレーへの移行が素早くできるようになります。しかし、初心者のうちは動きが身についてないこともあり、思い通りにドリブルで方向を変えたりスピードを変えることが難しいもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、試合中スピードの変化をつけたり、方向の変化など思い通りにドリブルできるようになります。親は難しい動きはありません。【やり方】1.4つの目印で四角を作り、中央に1つゴールに見立てた目印を置く2.子どもは四角の周りを回りながらドリブル3.目印間の移動はスピードアップ、曲がる時はスピードを落とす4.慣れてきたら、ボールを増やして親子で勝負するなどゲーム性を持たせる5.ドリブルで四角を一周し、スタート位置に戻ったら四角の中央に置いた目印をゴールに見立てて、当たったら得点にするなどアレンジする【トレーニングのポイント】・コントロールしやすいよう足元にボールを置く・曲がる時はインサイドやアウトサイドを使って方向を変える・四角の目印間の移動は素早く行う・曲がる時はスピードを落とす・常に顔をあげて状況を確認する・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2021年10月04日Q.ペアレントトレーニングって?A.発達障害がある子どもとのより良いかかわり方を学びながら、日常の子育ての困りごとを解消し、子どもの発達促進や行動改善を目的とした、保護者向けのプログラムです。Upload By 発達障害のキホンペアレントトレーニングでは、子どもが言うことを聞いてくれない、何度叱っても同じことを繰り返す、かんしゃくを起こすことが多い、言葉が遅い、危険な行動をどう止めたらいいかわからないなど、発達が気になる子どもの子育てで起きやすいことがらについて、どのように対応すればいいかを学びます。当初は、知的障害や自閉症スペクトラムを対象として、支援機関で行われている子どもへの療育を家庭でも行うことで、家庭での般化を促進し定着を促し、療育の効果をアップさせたり維持させたりすることが目的とされていました。日本では、ADHDを対象として、ご家族の日常生活の困り感を軽減するためのプログラムとして広がり、これらが合わさって独自に発展してきました。現在の日本でペアレントトレーニングを行っている団体は複数あります。一つは、各都道府県に設置されている発達障害者支援センターや教育センターなどの行政機関です。また、病院などの医療機関や、大学に付属している心理センターなどでも実施をしているところがあります。近年は、各地の親の会や支援団体が運営するNPO法人、民間の事業所、個人開業者などで実施をしているところも増えています。参考:日本ペアレント・トレーニング研究会
2021年08月01日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は初心者に多い、「切り返しの動きが遅い」という悩みを改善するトレーニングをご紹介します。広大なスペースがなくても公園などのちょっとした場所でできるので、ぜひ親子で遊びながらチャレンジしてみてください。試合中、ドリブルで方向転換をするときや相手を抜き去る時に素早い切り返しをすることが多いです。守備の際も相手の切り返しについていく動きができないと、あっさりとドリブル突破を許してピンチを招いてしまいます。しかし、初心者はボールを切り返しの動きが上手くできなかったり、遅くなってしまうことも少なくないもの。守備の時も相手の切り返しについていけず、遅れたりバランスを崩すことも。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、切り返しの動きが速くできるようになります。親は難しい動きは一切ありません。ボールを手で転がすだけ。【やり方】1.子どもの周りに3つの目印を置き、子どもは目印の中心に立つ2.親は、いずれかの目印を指定し、ボールは子どもが立っている場所に転がす3.子どもは親が指定した目印の所に行ったら、切り返して元居た場所(3つの目印の中心)に戻る4.慣れたら2つの目印を指定し、2回切り返してボールを受けるなど難易度を上げる【ポイント】・指定された目印から元の場所に戻るスピードを意識する・力まずリラックスして行う・止まらずに行うこと・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2021年07月19日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は初心者に多い、「ターンが上手くできない」という悩みを改善するトレーニングをご紹介します。広大なスペースがなくても公園などのちょっとした場所でできるので、ぜひ親子で遊びながらチャレンジしてみてください。試合中は、相手がボールを奪いに来るのでターンで方向を変える場面がたくさんあります。上手くターンすることで相手にボールを奪われなかったり、相手を交わすことができます。 しかし、初心者はボールを止めることが精いっぱいだったりして、自分が狙った所に上手く方向を変えられないことも少なくないもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、、試合中も自分が狙った所に方向を変えられる、上手なターンができるようになります。親は難しい動きは一切ありません。ボールを手で転がすだけ。【やり方】1.親がボールを持ち、横並びに立つ2.親が転がしたボールをインサイドでターンして戻る3.慣れたらアウトサイドや足裏でのターンに挑戦4.バウンドしたボールなどで難易度アップ【ポイント】・ターンの時は素早く、キュッと回る・足先だけで行かない・ボールのところまで身体を追いつかせる・力まずリラックスして行う・止まらずに行うこと・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2021年07月19日高校までサッカーをしていて、今年初めてチーム指導に携わる。サッカー経験はあるけど、誰かに教わって技術が上がった覚えがなく感覚でプレーしてきたので、教え方がわからない。U-8からU-12年代の小学生を指導するとき、何からどう教えていいのか、お勧めのメニューなどを教えてほしい。という新米コーチからのご相談をいただきました。今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ご自身のアカデミーでも実践している方法などを元にアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<ベテランコーチも呆れるほど集中力が続かない子どもたちを集中させるにはどうしたらいいか教えて<お父さんコーチからの質問>最近初めて指導者側に立たせて頂いた者です。指導年齢はU-8からU-12です。自分自身少年サッカーから高校サッカーまでやって来ましたが、誰かに教わってサッカーの技術が上がった覚えがなく、いわゆる感覚でサッカーをしてきました。ですので、いざ指導者側に立ってみたら、感覚でやってきた私にとって小学生にどう教えたらいいのか、どう教える必要があるのか、がわからなくて。サッカーが好きなら自分で沢山の時間をサッカーに費やしてどんどんうまくなっていくものなのかな?と考えてますが、ある程度の基礎知識、技術はこちらから与えるものだと思います。この年代に初めて教えるとき、どういった指導をしたらよいのでしょうか。指導法や何から教えるか、お勧めの練習メニューなどがあれば教えてください。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。高校までサッカーをやってきて、初めて指導者側に立ったとあります。お子さんのことが書かれていないので、お父さんコーチではなくもしかしたら20代くらいの若い方でしょうか。「ある程度の基礎知識、技術はこちらから与えるものだと思います」と書かれてますが、その「教えたい技術」が日本的なものであってほしくないと考えます。日本的なものとは、コーンドリブルや対面パスなど実践的でないメニューを繰り返したり、コーチからこうしなさい、ああしなさいと一方的に指示命令される練習を指します。基礎練習は必要ですが、実践的な練習の中でも十分養えます。2対1や3対2など数的優位がつくれる練習を行って、子どもたちに「味方を使うためにはどうしたらいい?」「仲間と協力してボールをつなぐには、どこにいけばもらえる?」と尋ねて、子どもたちに考えさせましょう。■ドリブルやパスを教える前に伝えるべきことこの連載でも何度か書かせていただいていますが、まずはサッカーの認知(能力)を高めてください。サッカー先進国であるドイツ、ブラジルなど外国のコーチの本を読むと「日本は戦術的なことをやる(練習で行う)のが遅すぎる。子どもがサッカーを理解していない」と書かれています。つまり、私たち少年サッカーの指導者が子どもに伝えるべきは「サッカーってこんなスポーツだよ」「こういう成り立ちだよ」ということです。ドリブルの技術やパスを正確に蹴ることだけではありません。■3人目の動きは低学年で知っていてほしい例えば、3人目の動き。高校までサッカーをやっていたということですが、相談者様ご自身は高校で知ったのではないでしょうか。でも、これを高校生で理解するのでは遅い。3人目の動きは低学年で知っていてほしいのです。例えば、ドイツの小学生は「フニーニョ」という3対3の試合をたくさんやります。この年代であれば、大人に言葉やホワイトボードで説明されて理屈でとらえるわけではありません。いつの間にか3人目の動きができています。「自分がどこに行くと、もらえるか?」理屈じゃないところからスタートするのです。それを実現すべく、ドイツでは近年フニーニョを積極的に取り入れています。先進国ですら、育成年代をどう育てればいいのか、何が必要なのか、どう変えなくてはいけないのかと試行錯誤しています。この姿勢を、サッカー後進国である私たちも学ぶべきです。ドイツなど欧州の子どもにできて、日本の子どもにできないわけではありません。そういう育ち方をしていないだけです。■サッカーの認知力を高めるためには試合を観よう以前は、サッカーの認知度が低いのは、暮らしの中にサッカーの文化が育っていないからだと考えられていました。しかしながら、Jリーグができて、今では親世代にもサッカー経験者が増えています。と同時に、有料テレビで海外のサッカーをふんだんに観戦でき、どこにいてもネットの動画で観ることもできます。子どもが親と一緒に欧州チャンピオンズリーグを観られる環境になってきました。海外の試合を多く見ることで、子どもも大人もサッカーの認知力が高まります。■池上さんが実際に行っている指導法では、実際に私がどう指導しているかをお伝えしましょう。先日は、私が運営する「IKOアカデミーFC」の子どもたちに、ポジションの理解をしてもらいました。例えば、右のサイドバック。「君のポジションここだよ」と言ったら、自分たちのゴールに向かって右側を守る役割があります。ところが左に行ってしまうことがあります。そのときは周りが気づいて声をかけてあげたり、自分で気づいてポジションを修正することが必要です。右を守る人はしっかり右を。センターバックは真ん中を守る。この基本的なきまりを、最初の入り口で伝えてください。そこから「守備の人でも、チャンスのときは攻めていいんだよ」と発展させていくことです。「あまり決めつけてしまうと、ディフェンスの子が攻めなくなるのでは?」という質問を講習会でも受けます。しかし、絶対やらなければならない基本を忘れないよう指導する必要があります。そのなかで、ポジションを変わりながら、役割を果たすことができるようになります。■日本の子が圧倒的に不足している「経験」とは練習していくと、子どもたちから「バランス」という声が出てきました。ほかにも「おまえ、右バックだろ。戻れ!」とコーチングができてきます。一方、攻撃になると、ボールをコントロールしてつなげる状態だったのにドカンと蹴ってしまった子どもに対し、「空いてるやつ、いたよ。つなごうよ」とコーチングできます。ぜひ、子どもも大人も海外の試合をたくさんみてください。「攻撃のとき、選手はどうしてる?」「守備のときは?」「フォワードも下がってきて守ってるよね?」と子どもの認知を刺激してください。攻撃のポジションにいる子は、守備の意識がほとんどありません。指導者も、1対1になったらドリブルで抜き去ってシュートを打てと教えてしまいます。フリーの味方を見つけたり、数的優位の状態に気づいてパス交換をして崩すトライをしないので、ジュニアの6年間でそういった経験が圧倒的に不足しています。■久保建英選手が安定的に起用されないのは、日本での指導が原因!?アルビレックス新潟を率いるスペイン人のアルベルト・プッチ・オルトネダ監督は、バルセロナでアカデミーコーチやダイレクターを務めています。10歳だった久保建英選手に入団許可を出した彼は、現在の久保選手について「ボールを持たないときのプレーに課題があるから、(スペインで)安定的に起用されない」と語っています。その点は私も同感です。久保選手がボールを持ってゴールに向かうとワクワクしますが、ボールがないときにスペースを作るなど有効な動きが欲しい。それを身につけるとひとつ階段を上がれると思います。オルトネダ監督も同じ見方だと思います。彼は育成年代の途中、中学、高校年代で日本に帰国しました。あのままヨーロッパに居たら、変わった育ちをしたかもしれません。これは多くの指導者が口にすることです。であれば、日本の育成を、そうしたことを伝えられる指導環境にすればいいのです。そのために私たち指導者は、サッカーの認知という部分に注目すべきです。池上正さんの指導を動画で見る>>練習メニューは「なんでもいい」、それより大事なことがある■練習メニューは「なんでもいい」、それより大事なことがある(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)また、メニューについての相談もありましたが、ネットなどで検索するとたくさん出てきますし、本もあります。しかしながら、練習メニューは何でも良いのです。最高の練習はミニゲームです。大切なことは「何をするか」ではなく、子どもたちに「どう寄り添ってあげられるか」です。怒鳴ったり、叱ったりするのでなく、子どもが自分でうまくなるよう仕向けてあげること。指導者の姿勢や問いかけで、子どもたちの姿は変わってきます。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年06月18日コーチの話を聞かない、集合をかけても集まらない、練習中もおしゃべり......。ベテランコーチたちにも「ここまで集中できない代は初めて」と言われるぐらい集中できない低学年を練習に集中させるにはどうしたらいい?サッカー歴は30年あるけど、指導者としては素人で怒鳴る以外の方法が思いつかない。とお悩みのコーチからご相談をいただきました。みなさんならどうしますか?今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、悩める指導者に寄り添ったアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<サッカー未経験でコーチ就任、練習時間も少ない中でしっかりM-T-Mを実施するにはどうすればいい?<お父さんコーチからの質問>はじめまして。サッカーのメニューというよりは、低学年の扱いについての相談になります。息子がいる小学2年生のコーチを担当しています。2年生で13人いますが、半数以上がコーチの話を聞きません。集合を呼びかけてもすぐには集まりません。また、そういった態度は練習中にまで引きずるケースもしばしばあり、練習中もおしゃべりしたりして集中できていません。ベテランのコーチ達もここまで集中できない代は初めてだと言うくらいです。私はサッカー暦は30年以上と長いですが、指導者としては素人なので、怒鳴る事しかできません。みんながコーチの話を聞かない→私が怒鳴る→みんな辞めて行くとなって、チーム崩壊しそうな気がします。そういった、話を聞かない、集中出来ない年代に対してどう改善していけばいいのでしょうか?アドバイスをよろしくお願いします。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。子どもたちがコーチの指示を聞かない。言ったとおりにやらない。これは、子どもの年齢にかかわらず、指導者側の問題が大きいと思います。「指導者としては素人なので、怒鳴ることしかできない」と書かれているので、ご自分に対しこのままではいけないと感じてもいらっしゃるようです。どうやれば子どもに伝わるか?どう言えば、聞いてくれるのか?そういったことを学ぶ必要があります。■子どもたちの「波長」に合わせる「波長合わせ」という言葉をご存知でしょうか。感受性トレーニングのひとつで、カウンセラーの勉強をすると出てくる臨床心理学の用語です。何かをやってもらうときに、子どもたちの興味があるもの、流行っているもの、みんなに話が通じるものに関連したものを掲げることです。例えば大人でも、自己紹介をすることで「あの人、あんなことしてるんだ」などと情報を共有することで共感が得られて、コミュニケーションがスムーズに行えたりします。■子どもたちが知っている話からサッカーにつなげていく私が指導者になったころ、NHKの「おかあさんといっしょ」という番組を欠かさず見ていました。幼児クラスの子どもたちは見ているので、「今日、こんなのあったね」などと番組の話をして子どもが乗ってきたところで、その日に行う練習の話につなげたりしました。今であれば、ゲームの話でしょうか。アニメーション、例えば「鬼滅の刃」でしょうか。「全集中」や「(例えば、ボールを)失っても失っても生きていくしかない」といった、子どもがよく真似をするセリフなどをちょっと挟んでもいいでしょう。それ知ってる!!となりますね。それじゃあさ、サッカーでこんなこと、知ってる?サッカーでこんなことしたいんだけど、と持っていく。そんな導入を試みてください。子どもたちにとって、コーチがぐっと近しい存在になるでしょう。なおかつ、大声で怒鳴ったりしないこと。あくまでやさしい口調で語り掛けましょう。家庭がそうあるべきなのと同じように、何を言っても大丈夫な空間を作り出してあげてください。■子どもの興味や世界に歩み寄ることで心の氷が溶けるここでの波長合わせは、いわば歩み寄りです。大人が子どもの興味や世界に歩み寄ることで、アイスブレークの役目も果たします。アイスブレークは、緊張した固い空気や心を氷にたとえて、それを溶かすことを指します。会議や研修をはじめる前に簡単なゲームや自己紹介をおこない、初対面の人どうしのぎこちない雰囲気を和ませたりします。アイスブレークは、仲間との壁をなくすために行うことが多いですが、指導者と選手の壁を取り除くことにも役立つでしょう。ご相談者様を怖がってかやめる子どもが出てくることを心配されているようなので、ぜひそう考えてやってみてください。■シュートを使ったゲームをウォーミングアップに入れるでは、何をやるか。子どもが喜ぶのは、ゴールに向かってシュートを打つことです。よって、シュートを使ったゲームみたいなものをウオーミングアップに取り入れるとよいでしょう。サッカーゴールをいくつか用意します。きちんとしたゴールでなくてもいいです。コーンでゴールを作ってもいいです。それをたくさん作って。なるべく一斉に始められるようにします。もしくはドリブル競争でもいでしょう。コーンを通過すると1点。「さあ、10点とろう!誰が一番早いかな?」と競争させます。また、いくつかあるゴールのひとつにはコーチがゴールキーパーとして立ってあげます。「ここは簡単に入らないよ!」とアピールすると、賢い子は他の子がシュートを打ってコーチがセービングしている間に打ったりします。そこは「卑怯だ」などと言わず、そのアイデアを称えてください。メニューはどこにでもあります。何のメニューを選ぶかはあまり重要ではありません。そして同じく大切なのは、何をするかではなく、子どもたちにとってどんな指導者でいるか、です。■子どもたちに気持ちよく練習に向かってもらうための注意ご相談者様が、どうあるかによって、子どもたちの姿は変わってきます。怒鳴ったりではなく、子どもたちがうまくなるように考えてあげましょう。そのためには、気持ちよく練習に向かってもらう必要があります。そして、練習メニューも何でもよいです。最高の練習はミニゲームであることだけ覚えておいてください。М‐T‐М(マッチートレーニングーマッチ)。試合をやってから練習をやって最後に試合。日本サッカー協会のサイトにも指導指針が出ているので、ぜひ読んでみてください。ただ、アイスブレークをする際に、気を付けてほしいことがあります。それはアイスブレークのメニューで「ちゃんとやれ!」とか「ちゃんとやったら楽しいやろ?」みたいに、きちんとやることを押し付けないでください。そうなってしまうと、アイスブレークではなくなります。■声掛けも変えてみよう子どもたちを動かすのは「真面目にやれ」ではないご相談にはサッカー歴30年と書かれています。であれば、たくさんの指導者に出逢ってこられたと思います。では、今まで会ってきた指導者はどうだったのか?子どもたちを成長させたのか?サッカーの楽しさを伝えていたのか?そんなことをまずは考えてみてください。それから時代も変わってきています。今の時代に合った指導とは何なのか?そんなことをぜひ勉強してください。声かけの仕方も、変えてみましょう。例えば「真面目にやれ」ではなく「ふざけてると勝てないぞ~」などと言うと、子どもは全員勝ちたいので真剣に取り組もうとします。そもそも怒鳴ったり、厳しく言うことで、人の心が動くことはありません。子どもたち自らが「やりたい!」と思わない限り、集中しません。その意欲を引き出すために、楽しいことや勝ち負けのある練習を用意してあげましょう。池上正さんの指導を動画で見る>>Jクラブの外国人監督に指摘された日本の育成現場の問題■日本の指導者はいまだに質より量の信仰が根強い(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)ご相談者様が選手だったころの指導者は、怒鳴ったり、罰を与えたりする方も多かったと思います。このようなことは連鎖します。そのため、同じことを繰り返していると考えられます。ここを転換しなくてはいけません。あまりピンと来ないかもしれませんが、相手が子どもだから何かを無理やりやらせる、大声で怒鳴って威嚇してやらせる、といった行動は、実は人権無視、人権侵害なので、今後は人権意識を持ってほしいと思います。先日、サッカー雑誌で、J2のアルビレックス新潟アルベルト・プッチ・オルトネダ監督が、日本の育成の問題を挙げていました。「日本の指導者はいまだに、時間をかけて練習すると上手くなると思っている。量より質が当たり前なのに、いまだに質より量の信仰が根強い」日本に来てまだ何年しか経っていない彼が、そんなことを言うのです。ぜひ、量より質を高める努力を続けてください。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年06月11日長女のハイハイが上手になってきた頃のこと。次男がトイレのためにその場にパンツを脱ぐと、高速でハイハイしてパンツを奪うように……。脱ぎたてのパンツをかぶりたがる長女。いろんなかぶり方をして「顔を見せたまま一番深くかぶる」かぶり方を考案しました。※マンガ最後のコマのかぶり方です。この頃は長女がかぶった後のパンツ、新しいパンツをかぶってそのまま放置したパンツなど、色んなパンツがリビングに落ちてました。どれを洗っていいかわからず結局全部洗うことになるので、当時はパンツばっかり洗ってましたよ。
2021年06月10日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は初心者に多い、「状況を素早く判断して動く」という悩みを改善するトレーニングをご紹介します。広大なスペースがなくても公園などのちょっとした場所でできるので、ぜひ親子で遊びながらチャレンジしてみてください。試合の中では様々な状況に合わせて反応しなければなりません。ボールをよく見て素早く状況判断をして動かないといけません。 しかし、サッカーを始めたばかりの初心者は、状況に合わせて素早く判断して身体を動かすことができないもの。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、試合の中でボールがある時も無い時も、状況を見て素早く判断して自分から動けるようになります。親は難しい動きは一切ありません。ボールも使わずにできるトレーニングです。【やり方】1.親子で対面してじゃんけんをする2.勝った方は決められた場所まで逃げる、負けた方は追いかける3.あいこの時は動きを入れるなどバリエーションを変えるゴールラインまでの距離を伸ばしたり、ドリブルしながら行うなどアレンジをすることで難易度を上げる。【ポイント】・じゃんけんの結果を素早く判断して身体を動かすことを意識・動きの選択肢を増やしてバリエーションを増やすなど、素早く状況判断をしなければならない状況を作って楽しむ・止まらずに行うこと・リラックスして行うこと・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2021年05月31日子どもの身長を伸ばすには筋トレをさせた方がいいのか、と悩んでいる親も多いもの。中には、筋力が弱いから身長が低いのでは、と考える方もいるようです。幼少期からの筋トレは身長の伸びに影響するのでしょうか。筋トレは身長に影響する?筋トレをしすぎると身長が伸びない、身長が縮む、身長が伸びた、など筋トレと身長に関する噂を耳にする機会は意外と多いのではないでしょうか。しかし、筋トレが身長に影響すること対する具体的な根拠はありません。まずは、筋トレが身長に影響することは特にない、と覚えておいてください。小学生のうちから筋トレをするべきではない筋トレが身長の伸び縮みに影響ないからといって、小学生の頃から筋トレをするのは望ましくありません。これは、小学生中学年から高学年のころは、さまざまな動作を身体に覚えさせるのに最適な時期であるためです。そのため、この時期は筋トレよりも身体の使い方や動かし方を身につけることを意識してください。そうすれば運動能力の向上、ひいてはサッカーの技術力向上なども期待できるでしょう。筋トレのしすぎは成長のためのエネルギー不足に陥る可能性筋トレが身長に影響することはありませんが、筋トレをしすぎると、身体がエネルギー不足に陥る可能性があるため注意が必要です。特に成長期の子どもの身体は、骨や筋肉を成長させるために多くのエネルギーが必要となります。しかしそのような時に筋トレを行い、筋トレにも多くのエネルギーを割くとなると、成長に必要なエネルギーが不足する可能性があります。エネルギー不足によって、身体の成長する可能性を最大限に引き出せない恐れがあるため小学生年代の筋トレは避けた方がいいといえるでしょう。小学生年代の体は壊れやすい発育期の最中である小学生年代の身体は、アライメントが整っておらず、過度な負荷をかけるとケガにつながる恐れがあります。アライメントとは簡単にいうと、骨・軟骨・関節の配置のことです。アライメントが整っていない状態は、関節や靭帯などに負担がかかりやすい状態にあります。アライメントが崩れている状態が続くと慢性的な障害につながる恐れもあり、場合によっては伸び代の大きい小学生年代に十分な練習ができないといった事態にもなりかねません。そういった意味でも、小学生年代から筋トレを行うべきではないと考えられます。筋トレは16歳以上から行うのが理想的筋トレやフィジカルトレーニングを本格的に取り組むのは16歳以上になって、つまり高校生以降で問題ありません。高校生年代は身長や体重の成長が落ち着くころであり、筋肉が発達しはじめる時期です。このころから、少しずつマシンやバーベルなど道具を使うようないわゆる筋トレに取り組み始めるといいでしょう。ちなみに、サッカーの技術面に関しては、幼いころの方が伸びやすく、成長するにつれて伸び代は小さくなります。そのため、高校生まではボールを扱う技術や身体の動かし方をしっかりと身につけることを大切に、高校生なってから身体作りに取り組んでいくことで、技術にフィジカルが加わり、選手としてもより成長することができるでしょう。まとめ今回は、筋トレと身長の関係性について解説しました。筋トレをしたからといって身長が伸びなくなるわけではありませんが、小学生の身体はアライメントが整っておらず、筋トレによる身体への過度な負荷はケガにつながる恐れがあります。また、成長期は身体の動かし方やサッカーのボール技術を磨きやすい時期であるため、そういった部分を伸ばすようにしましょう。
2021年05月21日小6だけど、プレー中どんな声を出せばいいかわかっていない子どもたち。自分のプレーで手いっぱいで周りを見る余裕がない。コーチもサッカー経験がなく、どんな場面でどう声を出させればいいのか上手く指導できない。とのご相談をいただきました。みなさんのチームではどうしていますか?ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、ご自身も実践しているメニューを例にアドバイスを送ります。(取材・文島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<目的は一緒なのに、コーチ間で練習メニューやアプローチに相違が。指導方針のギャップを埋めるにはどうしたらいい?<お父さんコーチからの質問>こんにちは。地方のスポーツ少年団で6年生の指導をしています。サッカー経験はほとんどなく、前任の指導者が引っ越されることになり、お父さんコーチとして補助していた自分が引き継ぐことになりました。指導は3年目です。池上さんの本やサイトの記事なども読んで勉強中ですが、質問したいことは「どういう声を出させたらいいのか」です。小6でしょ?と思われるかもしれませんが、自分のプレーで手いっぱいで、周りをよく見る余裕や味方に声をかける場面がほとんどないのです。どんな時に声を出せばいいのか、サッカーをまだわかっていないという事だと思います。私がそれをちゃんと教えられてないということでもありますが......。中学以降もサッカーを続ける子はいると思うので、今のうちに声を出して味方をサポートすることを教えたいのですが、何かいい練習方法はありますでしょうか。チームのメンバーは14人で、全員同じ学校の子たちです。学年に1クラスしかない地域なので、みんな未就学のころからの付き合いなので、声をかけにくいということはないと思います。<池上さんのアドバイス>ご相談、ありがとうございます。子どもたちは、周りが見えていないのでしょう。その点も考えながら、私が実際にやっている声を出すためのトレーニングを紹介します。■まずは仲間の声を聞くことを意識させるまず、事前に以下のような説明をします。「パスをもらいたいときは、パス!って声をかけてください。そして、ボールをもらった人は、また他の人からパス!と言われたら、パスをします」これは7~8人くらいでやります。人数は適当に決めていただいて大丈夫で、もっと少なくてもかまいません。最初は、ディフェンスはつけずに、みんながフリーランニングしている状態で、ボール持ってドリブルしながら周りを見ます。周りも動きながら「パス!」と呼ぶ。呼ばれたら必ず、そこにパスをします。一度に3人くらいから呼ばれることもあります。誰にパスするのかは、無論ボール保持者が決めてパスをする。そういう練習です。これは、声を出してパスを呼ぶ、つまりコーチングも大事ですが、仲間の声を聞くトレーニングでもあります。ずっと「パス!」と言っているのに、聞いてないことがよくあります。そうすると、子どもたちは声を出さなくなりますね。そんな現象を注意深く観察してみてください。■慣れたら守備をつけレベルアップ慣れてきたら、例えば「7対1」にして、ひとり守備をつけます。ただ、やることは同じです。声が聞こえたら、必ず呼ばれた人にパスをする。複数の声がかけられますから、ディフェンスの位置を確認してボールをカットされない、取られないような味方に出さなくてはいけません。声を出していない人にはパスしません。最初にやると、子どもたちは一斉に「パス!パス!」と呼びます。そこを少しずつ整理してあげます。例えば、呼ばれた方向に守備者がいないときは、呼ばれたらすぐに出せます。そういうことを考えて、やってもらいます。そうすると、パッサーは自分の体が向いているほうにパスをします。そこで「もらったら、なるべく早くパスしよう」と言います。後ろから呼ばれたからと言って、ターンしていてはボールを素早く出せません。たくさんの声を選んで、できるだけ早くパスができる人を選ぶように促します。そうすると、子どもたちは、自分が受け手になったときに、周りを見ていないとパスをもらいづらいことがわかります。パッサーがどちらを向いているか、味方はどこにいるか。自分はもらいやすい位置なのか、そうでないのか。そこを学ぶと、徐々に声を出すタイミングが絞られてきます。■状況判断ができるようになると、かける声のレベルが上がるボールをもらうためにはどのスペースに走り込むのか。視野と判断が求められます。例えば、ディフェンスの子から一番遠いところを選ぶ。もしくは、ディフェンスが自分の近くにいれば、そこは安全ではないから声をかけないでおこうという判断もできます。「僕には今、守備がついてるから」と気を使えます。そんなふうに「パス!」と呼ぶだけでなく「こっちにはパスしちゃダメ」という声も出てきます。そうなると「左が開いてるぞ」「右が開いてるぞ」と自分がかかわらないところにもコーチングするようになります。そういう声が出始めたら、「いい声だ」「ナイスコーチング」と褒めます。そんな練習を5~6回やれば、声を出すようになります。声を出すように!と認識を。うまくいくようになったら、デイフェンスを2人にしたり「声を出さずにやってこごらんよ」と一段ハードルを上げてもいいでしょう。声がないので、そこにはさらに判断が生まれます。声出されたからパスを出すのではなくて、パッサーが自分で選ぶという判断です。■練習でやったことを試合で使わなければ意味がない私が今、一番気になっているのは、練習のときは元気なのに試合ではそうでない子どもたちです。まさしく、練習でやったことを試合でやっていません。もちろん、練習したからすぐ使えというのは難しいのですが、トライしてもらうことが肝要なのでミスしても叱らずにどんどんやってもらいましょう。「リアリティのあるトレーニングをしてください」と日本サッカー協会も言っています。「今練習したこと、使った?」と確認してあげてください。特に、小学生は夢中になると、考えなくなります。したがって、その日の試合は、その日やその週に練習したことをやるよう、コーチが仕向けてください。そうでなければ、練習をやる意味がありません。「今週練習したのだから、フリーのときは声を出そう」そんな声が子どもたちから聞こえてくるといいですね。■大きくて速くて強い、以外の武器を持ってないと中学、高校で困る先日、高校生の試合を見に行きました。ボールを繋ぐサッカーを2年生はできるようですが、3年生は裏に蹴って競争をしてしまうサッカーになってしまう引退試合だったので、3年生中心に試合をしました。すると、どんどん蹴ってしまいます。対戦相手もそういうタイプだったので、そうなってしまったのかもしれませんが、ほぼ制御不能な状態です。監督さんは「こうしかできないんですよ」とあきらめ顔でした。そういう選手たちが育っています。「考えながらやるよ」などと言われずに育ってしまったようです。勝つために頑張ろうという感覚で育った子たちです。そうなってしまうと、スピードが速い方が勝てるし、体が大きいほうが強い。それ以外の武器を持っていなければ、中学、高校と上に行ったときに困ってしまいます。次ページ:コーチングは頭の整理になるので、いいプレーにつながる■コーチングは頭の整理になるので、いいプレーにつながる(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)声を出すのも大事ですが、コーチングの意味を知ってほしいと思います。「もっとつなごうぜ」とか「練習したことやろうぜ」などと、みんなが言い合えることがいいですね。そうすると、夢中になって忘れてしまいがちな子が、いいプレーをするようになります。そのように、頭の中の整理をするための声掛けも重要です。みんながコーチングできるということは、やりたいサッカーを言い合える、ということ。またベンチにいる選手からの声も重要です。練習でやったことをベンチにいる選手も言ってあげられるといいですね!技術ではなく、頭の中の問題です。そこを指導者側が理解しなければいけません。例えば、そこを選んだのはいいことで、そこを見てパスしたことをOKにして、やり続けるよう促してください。そうすれば、ミスすることを気にしなくなります。チャレンジすることを子どもが選べたら、自分たちから声を出し続けるはずです。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2021年05月14日娘が幼稚園に通うころ、苦戦したのは…広汎性発達障害の娘は、4月から小学5年生。苦手なことはまだ多くありますが、頼れるお姉ちゃんで、今では私のサポートをしてくれる頼もしい存在になりました。Upload By SAKURAしかし、そんな娘が長く苦労したことがありました。それは…トイレトレーニング。3歳、トイレトレーニングは失敗続き。娘が本格的にトイレトレーニングを始めたのは、3歳になったばかりのころ。入園した幼稚園がオムツ禁止だったため、そこから強制的なパンツ生活になりました。当時の娘は、言葉でのコミュニケーションがほとんど取れない状態。幼稚園に迷惑をかけてしまうことは、目に見えていました。実際始まった幼稚園生活で、娘は何度も何度もお漏らしをし、帰るときはいつも大量の着替え…。Upload By SAKURA娘は、トイレの事前報告どころか、事後報告もできず、パンツが濡れた状態でもまったく気にならないようで、漏らしたまま遊び続けていました。お漏らしのたびに、先生に着替えさせてもらっていることを想像すると、私はいつも申し訳なくなっていました。このままでは、先生に悪い…家でもちゃんとトイレトレーニング頑張らなければ!と思いました。Upload By SAKURAまったく進まないトイレトレーニングに、幼稚園の先生は…しかし、言葉が通じない娘相手のトイレトレーニングは全くうまくいかず、いろんな人からアドバイスしてもらった方法も、娘にはことごとく効果なし…。私はトイレトレーニングに常に頭を抱えていました。Upload By SAKURAクラスの子から、漏らしていることをからかわれたりする姿も見かけました。娘は言葉が分からないのでニコニコしていましたが、私はその様子を見てかなしい気持ちになっていました。Upload By SAKURA園のお迎え時も、先生から大量の着替えを受け取るたび、こんなに頑張っているのに…またこんなに漏らしたのか…と思ってしまい、落ち込んでいました。先生にも申し訳なく、毎回、「迷惑をかけてすみません…ごめんなさい…」と言っていました。しかし、担任の先生はいつも笑顔でした。Upload By SAKURA正直、トイレトレーニングに疲れていた私。その言葉で、肩の荷が降りた気がしました。温かく見守ってくれた先生。その後、トイレトレーニングが終わったのは、4歳2ヶ月(年中さん)のとき。実に1年以上も幼稚園に迷惑をかけ続けましたが、先生はその間、トイレを失敗してしまった娘を一切責めず、私にプレッシャーを一度も与えることなく、対応してくれました。トイレトレーニングが無事完了したときは、自分のことのように喜んでくれたことを今でも覚えています。Upload By SAKURA今だから言えることですが、子どもの『できる』にはタイミングがあり、親がどんなに頑張っても、どうしてもうまくいかないときもあります。同じクラスの子はほとんどみんな自分でトイレに行けている中で不安も感じましたが、先生は私が焦らないように何も言わず、娘のタイミングを待ってくれていたのだと感じます。Upload By SAKURA初めてで、何もかも不安な幼稚園生活。親もひっくるめてみてくれる先生で、心から安心できました。娘のトイレトレーニングが、無事終わったのも、幼稚園の協力が不可欠でした。今でも、幼稚園の先生には感謝しています。
2021年04月07日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は初心者に多い、「ドリブルが上手くできない」という悩みを改善するトレーニングをご紹介します。自宅や公園などのちょっとしたスペースでできるので、ぜひ親子で遊びながらチャレンジしてみてください。ボールを止める、蹴る、はサッカーの基本中の基本の一つ。ボールを運ぶ時に使うスキルであるドリブルは、最初は難しいものですが、基礎をしっかり身につけることが大事です。今回は、自宅など狭いスペースでもできるドリブル上達につながる遊び方をサカイクキャンプコーチが説明。ボールのスピードを速くしたりゆっくり転がしたり、緩急をつけることでドリブルが上手くなっていきます。このトレーニングは身体を素早く動かしたり細かくボールをタッチするので、コオーディネーション能力が高まることや、ターンと細かいボールタッチの上達につながります。ぜひ親子でチャレンジしてみてください!【やり方】1.目印を3つ並べる2.子どもは目印の横に立ち、親は子どもの横からボールを転がす3.子どもはボールのスピードに合わせて目印の間をジグザグに走りボールをとらえる4.目印の間をジグザグにドリブルしながら戻ってくる5.慣れて来たらボールを早く転がしたり、速く出すと見せかけてゆっくり転がすなど緩急をつけて行う【ポイント】・ボールをよく見る・身体を素早く動かす・たくさんボールを触る・ドリブルで帰って来る時、両足のインサイド・アウトサイドを使うなど工夫をする・リラックスして行うこと・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!お父さんコーチに役立つ練習メニューを公開中>>
2021年03月03日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は、初心者に多い「足の甲(靴紐の部分)で蹴るインステップキックを使ってボールを狙ったところに蹴ることが出来ない」という悩みを改善するトレーニングを紹介します。ボールを止める、蹴る、というサッカーの基本中の基本の一つ。シュートや長いパスを出すときなど、強いボールを蹴る時に使うインステップキックを初心者が一から身につけるための基本動作、ポイントをサカイクキャンプコーチが説明。サッカーの動きの中でよく使う「インステップ」で蹴る方法を基本からしっかり身につけましょう。このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、シュートやロングパスを出す時に使う強いキックでボールを狙ったところに蹴る技術を身につけることができます。ぜひ親子でチャレンジしてみてください!【やり方】1.子どもがボールを持ち離れて立つ(5メートルくらい)2.足元にセットしたボールをゆっくり足の甲の部分(インステップ)で蹴る3.狙い通り蹴れたら少しずつ離れて蹴る4.上手にできるようになったら、目印の間を通すゲームをやってみる5.慣れてきたら、目印の間を狭くするなど難易度を上げてみる【ポイント】・最初はゆっくり足の外側のどこでボールを触るか確認しながら行う・慣れるまではボールをよく見る・ボールは蹴り足の斜め前に置いて助走を取る・軸足をしっかりおいて、上半身のしなりを使って蹴る・リラックスして行うこと・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!
2021年01月26日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! ついおっくうになりがちなトイレ掃除。Instagramでハードル低めの家事・収納テクを発信しているuさん(@u_home_note)に、そんなトイレ掃除がラクになる収納術を教えてもらいました。 ポイントは“トイレグッズをすべて浮かせる”こと。トイレが使いやすく、掃除が手早く終わるようになったそうです! 掃除グッズはすぐ手の届く場所にスタンバイ 掃除がしやすいようにハンディモップは棚の中ではなく透明フックで吊るして収納しています。ハンディモップは100均のもの。付け替え用も売られているからお気に入りなんだそうです。 トイレ掃除用洗剤も同じように透明フックで吊るして収納。拭き掃除も除菌もできるタイプを選び、トイレ内の物を最小限にしているそう。 吊るす位置はトイレットペーパーの横。掃除の際にシュッと吹きかけてペーパーで拭き取るため、近くに設置することで導線を最短距離にしているんですって! わざわざ棚を開けて掃除グッズを取り出して掃除するって、マメじゃない人にはハードルが高い……。そう考えたuさんは掃除グッズを取り出しやすい位置に吊るして収納していると言います。おかげで掃除の頻度も上がり、なんといつの間にか息子さんまで“汚したらシュッとして拭く”をマスターしたんだとか! uさん宅は全自動掃除トイレなので便器の中は基本的にあまり汚れないそうですが、気になった際や全自動掃除機能の付いていない2階のトイレを掃除するときは、ラクチンな泡スプレー洗剤を使っているそうです。 掃除グッズは座ると丸見えになりますが、ドア側からは見えない位置。それだけでも見た目のスッキリ具合が変わります。 置き場所のないハンドソープは吸盤ラックで浮かせる uさん宅のトイレの小さな手洗い場にはハンドソープを置く場所がないそう。そこで吸盤タイプのワイヤーラックを使って、浮かせて横に設置しています。棚などを置いてしまうとトイレがさらに狭くなり、掃除のときも邪魔になりますが、これなら万事解決! ワイヤーラックは100円ショップのワッツで購入。何度でも貼り替えられて、跡が残らないところが気に入っているそう。 一見、ハンドソープを使うときにラックが落ちてしまいそうですが、吸盤は意外としっかり吸着していて落下したことはないとのこと。こういったラックを購入する際、uさんは耐荷量を確認し、貼り付ける場所の材質にも注意しているそうです。 子どもの補助便座も浮かせて収納 掃除グッズやハンドソープのほかに、息子さんが使う補助便座も吸盤フックでスリムに収納しています。浮かせてあるから床掃除をするときにわざわざ退かす必要ナシ♪ 補助便座のように大きいものだとなおさら助かります。 吸盤フックは、先にシリコンゴムが付いたものをセレクト。すべりやすいものを吊るすときに重宝しているそうです。 1階のトイレは横並びで2つトイレットペーパーを付けられますが、2階のトイレはワンホルダータイプ。そのため、吸盤フックで換えのトイレットペーパーを収納しています。ちなみにサニタリーボックスも便器に貼り付けて浮かせているそう! トイレは収納スペースも限られるから、なるべく物を少なくし、床に物を置かないよう徹底しているuさん。おかげでホコリ掃除も拭き掃除もしやすく、手洗い場下の収納棚にはトイレットペーパーしか入っていないそうです。トイレ収納の参考にしたいですね!このほかにも、uさんのInstagramには家事&収納テクがたくさん紹介されています。ぜひチェックしてみてください♪ ベビーカレンダーでは家事や収納、ファッションなど、ママたちの暮らしに寄り添った【ライフスタイル記事】を強化配信中! 毎日がもっと楽しく、ラクになりますように。 画像提供・協力/uさん(@u_home_note)
2021年01月22日サカイクがお届けする『親子で遊びながらうまくなる!サッカー3分間トレーニング』。今回は、初心者に多い「足裏でターンが出来ない」という悩みを改善するトレーニングを紹介します。試合中、相手からボールを奪われないよう自分の足元でコントロールしてターンをする時に使う基本動作です。最初は足の裏でボールを触りながら回るのが難しいかもしれませんが、このトレーニングは遊びを通して楽しみながら行うことで、足の裏側を使ってボールをうまくコントロールしながらターンする動きを身につけることができます。ぜひ親子でチャレンジしてみてください!【やり方】1.親の前に目印を置く2.子どもは足をパーに開く3.親は足の間にボールを転がす4.子どもは足裏でボールを踏み、ターンをしてドリブルで戻る5.慣れてきたら、左右の足を使ったりターンした後の戻るスピードを上げる6.それができるようになったら、ボールを転がすスピードを速くするなどのアレンジをしてみる【ポイント】・最初はゆっくり足の裏でボールを踏んづけてからターンして戻る・慣れるまではボールをよく見る・拇指球あたりでボールを触って自分の前にボールを転がしてターンする・リラックスして行うこと・慌てずゆっくり、慣れてきたらリズム良く行う・失敗しても気にせず、親子で楽しみながら行う次回もサッカー初心者のお悩みに応えるトレーニングをお届けしますのでお楽しみに!
2020年12月10日「将来海外でプレーしたい」そんな純粋で大きな夢を抱く子どもたちに「正しい努力をさせてあげたい」。そう願うのが親の本音ではないでしょうか。新刊『世界を変えてやれ!―プロサッカー選手を夢見る子どもたちのために僕ができること』では、「日本と世界を繋ぐ橋渡し」役の著者・稲若健志氏が、将来を夢見る選手たち、保護者、指導者に向け、アドバイスを送っています。改めて稲若氏に聞いた、子どもたちの夢を叶えるために知っておきたい世界の常識、最終回となる今回のインタビューは、問題解決能力やチャレンジし続ける姿勢を身につける方法、子どもの視野を広げるために親はどうすればいいかについてお送りします。<<第三回:練習量が多い=一生懸命ではない。元レアルのサルガド氏が指摘する日本の保護者の「誤った認識」■若ければ若いほど柔軟に感覚を変えていける――世界に出たとしても誰もが必ずプロサッカー選手という夢を掴めるわけではありません。サッカーから離れたあとにグローバルな社会で生き抜く人間力が身につけられる、というのが稲若さんの考え方の一つです。稲若さん自身、若くしてアルゼンチンにサッカー留学したことがきっかけとなり、今に繋がっていると思います。「僕の場合、何も助けとなるものがなかったことが逆に良かったと思っています。最近、アフリカに3回ほど行きましたが本当に良かった。アフリカに求めるものは『何もないこと』ですが、現代の便利な世の中と比べられるからすごくいいんです。僕が若いときにアルゼンチンにサッカー留学した当時、携帯も何もなかったので、自分で一から調べないと生きていくことができませんでした。公園に行って集まってくる子どもたちに飴をあげて、聞いた言葉を家に帰って辞書で調べることを1年くらい繰り返して、それで言葉を覚えたんです。わからないことを自分でどうにかする方法を覚えたし、そういう姿勢が今の僕を作っています。これがダメならば次はこれだ、という次の次の次の選択肢まで考えられる思考になっていったのですが、僕がそうだったように、人は若ければ若いほど柔軟に感覚を変えていけると思います。海外に飛び出して行けば、頼る親もいないし、自分から人に聞かないとわからないし、聞くための言葉すらわからないから、必死に言葉を覚えるという良い循環になると思います。日本だと周りが簡単に教えてくれるので、自分で解決する力はなかなか身につきません。ちなみに、僕の会社でサッカー留学する場合は、朝起きたら子どもたちはまず部屋の掃除をします。掃除から始まり、ご飯を食べて、それから練習をする、という規律の中でしっかりと生活してもらいます。日本にいれば、朝起きてからまず掃除はしないですよね。普段とは異なる新鮮な感覚で生活ができることもサッカー留学の良いところだと思います。親がいない環境になれば、自分でやるしかありません。日本にいれば失敗すらできないようになっています。失敗する前に親が失敗を防いでしまうこともありますからね。ある程度の学年の子でも、暑かったら(子どもに)帽子をかぶらせるかどうかも親が判断してしまうのが今の日本です。この点、海外から帰国すると子どもが自分で洗濯をするとか、掃除をするとか、食器を洗うとか、そういう行動をする姿に親御さんたちは子どもの成長を感じるようです」■親の視野が広がれば、子どもの視野もひろがる――今回書かれた書籍『世界を変えてやれ!』の中には年長さんがサッカー留学した話も収録されていますが、稲若さんは年齢に関してはどう考えていますか?「子どもが海外に行きたいと思ったときがタイミングだと思います。もちろん、人それぞれタイミングは異なります。子どもが海外に行きたいと思うきっかけには、出会う人とか、出会うための環境にいるとか、そういう影響が大きいです。その年長さんのケースは、年長さんで海外留学するかどうかの最終判断は親が決めることなので、こちらもその判断を受け入れてスペインに行きましたが、特に何も問題なく終わりましたよ。その親御さんは『うちはこの子に6歳になるまで自分たちの愛情は精一杯注いだので、これからは他の人の愛情でどう育つのか見てみたいのでスペインに送ります』と初めは悩みながらも決断されていました。ほとんどの親御さんが言うのは『うちの子はまだしっかりしていないので......』『迷惑をかけるので......』ということです。そうやって子どもにブレーキをかけてしまうのですが、迷惑ではないし、わが子を心配する気持ちもわかります。ただ、これだけは覚えておいてください。そういったご家庭の場合、わが子が親のステイタスを越えることは、まず無いです。親の視野が広がれば、子どもの視野が広がります。親がチャレンジを続けるのであれば、子どもも間違いなくチャレンジを続けます。自分の行動によって子どもの将来に多大なる影響を与えると思ってください。大事なのは、子どもが真剣に悩んだ結果、自分で決めたときに親が背中を押すことができるかどうかです。それは親が決めることであり、子どもの未来を左右できることなのです」サッカーでもなんでも、失敗することで「じゃあどうすればいいか」を学ぶ機会になります。親がチャレンジする姿を見せないのに、子どもが失敗を恐れずチャレンジする力を身につけられるでしょうか。子どもの成長や自立、社会で生きていくための思考力や判断を身につけてほしいと願っているのに、わが子を心配しすぎてブレーキをかけてしまうのではなく、子ども自身が考えて決めたことを後押ししてあげることが最大のサポートなのです。<<第三回:練習量が多い=一生懸命ではない。元レアルのサルガド氏が指摘する日本の保護者の「誤った認識」稲若健志(いなわか・たけし)株式会社ワカタケ代表。1979年生まれ。神奈川県出身。藤嶺学園藤沢高校卒業後、ディエゴ・マラドーナに憧れアルゼンチンに渡航しプロ契約を結ぶ。愛媛FCや栃木SCなどでプレーしたのち引退。帰国してからも10年以上に渡り、毎年アルゼンチンを訪れ、指導や教育を学び、26歳のときに株式会社ワカタケを設立。中井卓大選手の挑戦の支援を通し、レアル・マドリードに強いパイプを持つ。レアル、アトレティコ、セルタなど日本でのキャンプ及び海外キャンプのライセンスを持つほか、世界各国につながりを持ちリーガ主催のジュニアの大会への出場権も保有。世界を子どもたちに見せるべく、年間1000人以上の子どもたちに海外にいく機会を作っている。
2020年11月26日「将来海外でプレーしたい」そんな純粋で大きな夢を抱く子どもたちに「正しい努力をさせてあげたい」。そう願うのが親の本音ではないでしょうか。新刊『世界を変えてやれ!―プロサッカー選手を夢見る子どもたちのために僕ができること』では、「日本と世界を繋ぐ橋渡し」役の著者・稲若健志氏が、将来を夢見る選手たち、保護者、指導者に向け、アドバイスを送っています。改めて稲若氏に聞いた、子どもたちの夢を叶えるために知っておきたい世界の常識、第3回目のインタビューは、スペインの親から学ぶ、子どものサポートに必要な距離についてお送りします。<<第二回:レアル中井選手、ビジャレアル久保選手のように若くして海外へ渡るメリット、デメリットとは■家に帰ってからもサッカーの話はしない――子どもの夢を叶えるためにサポーター役となる親ができることはどんなことでしょうか?「まず、これは触れておかないといけないのですが、海外と比べたとき、日本の親は指導者と距離があります。あまりグイグイ聞くことはありません。なぜ聞かないかといえば、自分の子どもを試合に出してもらえなくなる怖さを感じているからです。海外のクラブはビッグクラブでも小さなクラブでも、親が『うちの子は何が足りないのですか?』などと監督にガンガン聞きにいきます。スペイン人はLINEのグループに監督も入っているほどで、そこで親は言いたい放題です。ただ、指導者側も親に何を言われようと何でも答えられるし、話ができます。『どうして試合に出られないのか?』と聞かれれば論理的に理由を説明できます。論理的に説明できないと、親を納得させることができないことが多い。だから指導者と親の距離が遠くなってしまうのだと思います」――欧州では親が子どもにサッカーを教えることを明確に規制しているクラブもあると聞きます。その点は指導者と親の関係についてしっかり線引きをしているのですね。「レアル・マドリードにも『親は親でありなさい』という考え方があります。親が子どもを指導することの何が問題かと言えば、試合中に子どもが親の顔を見るようになってしまうのです。すると指導者の話を聞かなくなるし、リスペクトもなくなる。それは子どもにとってもチームにとっても良いことではありません。スペイン人は自分の子どもに対してサッカーのことはあれこれ言いません」――スペインの親御さんたちは試合中も何も言いませんか?「もちろん、審判にはすごく文句を言いますよ(笑)。あとは『がんばれ!』とか『行けるぞ!』とか、応援者としての声は当然ありますが、監督がいる前で、親が我が子に『ここをこうしろ!』などと言うことはありません。家に帰ってからもサッカーの話はしないという感覚は多くの人たちが持っています。これが日本の場合、親は指導者には指摘することはなくとも、自分の息子にはあれこれ言ってしまいます。場合によっては、その子のお父さんが監督をやっているチームもあるし、公私混同になってしまうと子どもはきついです。海外ではそういうケースはほぼありません」■日本の親は真面目ですごく一生懸命――例えば、レアル・マドリードのミッチェル・サルガドは日本に何度も来日してサッカークリニックの指導などに当たっていますが、日本の親についてどう言っていますか?「日本の親は真面目ですごく一生懸命。でも、『一生懸命だからこそ教え過ぎてしまう、これが日本だ』と言っています。練習に置き換えれば、それは練習量の多さに変わり、量をこなせば努力は報われると信じている。しかし、サルガドも海外の指導者たちも『一生懸命とはそういうものではない』と言います。本来あるべきは『一生懸命だからこそ何かを言うのを我慢しましょう』という姿勢です。子どもが親にあれこれ言われればプレッシャーに感じるし、伸びるものも伸びません」――では、親としてのベストなサポートとは何でしょう?「シンプルですが、親のやるべきことをしっかりやる、ということです。しっかりご飯を作り、しっかり食べさせて、練習に連れていく。そしてグラウンド内のことは監督やコーチに任せる。子どもが悩んでいるときに、親が子どもの変わりに指導者に聞いてあげるのはいいと思いますが、日本の場合、多くは指導者に聞く前に悩んだままチームを辞めてしまうケースが多い。それは違うのではないでしょうか。それも指導者と親の距離が遠いことが原因にあるようには思いますが」――サッカーで留学することについても伺いたいのですが、子どもが留学したいと言い出したときに親はどうサポートすべきでしょうか。「子どもが何かのきっかけで『海外に行きたい』となったときに、親の反応は二つです。驚いてしまうか、行かせてあげようと思うのか。驚くというのは親が心の準備ができていない証拠です。そういう親はだいたい『まだ早い』などと言って(子どもを)否定しがちです。早いなどと言っているうちに限りのある留学の枠は埋まってしまい、チャンスを逃します。一方、海外経験がある親は心の準備ができているのですんなり子どもの背中が押せます。つまり、子どもどうこうよりも親の問題の方が多いということです。頭ごなしに『まだ早い』と否定されてしまった子どもは、ひとまず我慢して、やがて諦めて、結局はやる気がなくなってしまうものです」――サッカー留学について、親として必ず押さえておくべき情報などアドバイスがあればお願いします。「サッカー留学には適正価格があり、国によって異なりますが、相場は2か月で50万円ほどでしょうか。べらぼうに高い価格の会社もありますし、逆に価格とクオリティが合っていると感じれば自ずと人は集まります。その見極めはしっかりして下さい。また、注意すべきは、留学に行く国を狭めないことです。欧州に行きたい、南米に行きたい、という姿勢に固執し過ぎることなく、もし叶わなかったときでも別の国を選択すれば留学を経験するチャンスはあるし、物事を大きな面で捉えてチャンスを掴まえることが重要だと思います。僕は今までいろんな国に行きましたが、どの国に行っても大きな刺激があることは間違いありません」子どものためと思ってやっていることがプレッシャーになって、伸びるものも伸びなかったら逆効果ですよね。また、対話できれば解決の糸口が見つかるかもしれないのに、悩みを抱えたまま辞めてしまい、結果としてより悪い状態になることもあります。ピッチ再度ではうるさく喚くけれど、指導者としっかり対話ができ、家で子どもを追い詰めないスペインの保護者の姿勢は親のサポートのあり方として参考になる部分があるのではないでしょうか。<<第一回:世界のクラブが日本人選手に求めるスキルとは。レアル中井選手から学ぶ世界で生き抜く方法稲若健志(いなわか・たけし)株式会社ワカタケ代表。1979年生まれ。神奈川県出身。藤嶺学園藤沢高校卒業後、ディエゴ・マラドーナに憧れアルゼンチンに渡航しプロ契約を結ぶ。愛媛FCや栃木SCなどでプレーしたのち引退。帰国してからも10年以上に渡り、毎年アルゼンチンを訪れ、指導や教育を学び、26歳のときに株式会社ワカタケを設立。中井卓大選手の挑戦の支援を通し、レアル・マドリードに強いパイプを持つ。レアル、アトレティコ、セルタなど日本でのキャンプ及び海外キャンプのライセンスを持つほか、世界各国につながりを持ちリーガ主催のジュニアの大会への出場権も保有。世界を子どもたちに見せるべく、年間1000人以上の子どもたちに海外にいく機会を作っている。
2020年11月20日子どもたちが、休日の父を宿題を付き合わせる賢い方法を見つけていました(笑)。■ なかなか策士な娘たちなぜか狙われがち。くまさんがいないときは私が聞いたり、お互いに聞きあったりしてるんだけど、休日はここぞとばかりに父を狙っていくスタイル(笑)。最近はこんな感じでちょっかい出しあって(?)交流を深めあっていますわ(苦笑)。(あ、くまさんがズボンを脱ぐのは家でだけですよ…←当たり前)。
2020年10月17日6歳までに脳の神経系統が大人の90%に発達すると知り、脳を発達させるメニューを知りたいコーチ。ですが、未就学児に集中させるのは難しいですよね。飽きて一人でほかの事をしだす子もいるし、この年代に教えるにはどうすればいい?というご相談です。今回のご相談に池上さんが提案する、子どもたちが楽しんで取り組める「遊び」の要素を取り入れたメニューとは。これまでジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが送るアドバイスを参考にしてみてください。(取材・文島沢優子)(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<技術はあるのに「1対1を組み合わせた」単騎攻撃ばかり。連携のイメージをつけさせる指導法を教えて<お父さんコーチからの質問>スクールで未就学児を指導しています。6歳頃までに脳の神経系統は大人の90%にも達すると聞いたので、脳を発達させるためにいろんなことにチャレンジさせたいのですが、いかんせん集中が続かない年代なので、練習にあきたり、一人で違う事を始めることもあります。まだ始めたばかりの子たちで、中にはゲームでの接触を怖がったりして積極的にボールを追えない子もいるのですが、この年代におすすめの練習はありますか?<池上さんのアドバイス>ご相談いただき、ありがとうございます。おっしゃる通り、脳の神経系統は6歳頃までにぐんと発達します。このあたりの概論は日本サッカー協会のB級ライセンスを取得する際に学びますね。では、6歳までに発達する90%とはどんなことでしょうか?■遊びの中で身体の動きをスムーズにすることもできる例えば、手の指が一本ずつ折れる。グー・チョキ・パーができる。そのような基本的な動きが該当します。そこから、例えば「右手がグーで左がパーをやってごらん」と言われると、ちょっと難しく感じる子どもが出てきます。さらに、その右手グー、左手パーと違うものを出している状態から「グー・チョキ・パーの順番で変えていこう」となったら、ひとつずつずれていくわけです。(大人でも難しかったりします)そうなると、左右違う動きがなかなかできません。そんな基本的な動きを、遊びのなかで行うだけで、身体の動きはスムーズになります。例えば、鬼ごっこ。鬼ごっこには、本当にいろんな動きが含まれています。鬼が来た。鬼が右に行こうとしたのを見定めて、左に動いてタッチを避ける。もしくはかわすためにしゃがむ。動いている場所に、石とか、椅子とか、何らかの障害物があればそれをよけたり、飛び越えて動く。そんなふうにたくさんの遊びの要素をもったものをメニューに取り入れると、スムーズな動きが自然に身についていきます。■サッカーボールを使った左右バランスの取れた発達を図る方法もまた、幼児期にできるものとしては、サッカーボールを手で使うメニューがあります。右手と左手、両方で交互に投げさせます。右で投げるときは右で投げる姿勢と動きに、左は左のそれになります。6歳くらいで始めると、利き手で投げる動作をたくさんやっていないので、左右どちらも簡単にできるようになります。利き手と逆の手で投げる不自由さを感じないので、子どもは抵抗なく交互に試るからでしょう。ずっと利き手ばかりで投げていると、利き手のほうがスムーズなので逆の手で投げたがらなくなります。これは大人もそうですね。これは、足でも同じことが起きます。6歳以下の幼児の頃から両方の足で蹴ることを遊びの中でたくさんやってみてください。そうすると、左右バランスのとれた発達が図れます。■あまり気負わないこと、大人が義務感をもってしまうと「遊び」が楽しめない少年サッカーでは、小学3年生くらいからコーディネーションのようなトレーニングをしていますね。そんなふうに考えてやってみてください。そして、気をつけたいのは「6歳になるまで90%成長してしまうから、今のうちにいろんなことをやろう」と大人が気負わないことです。あくまでも楽しく遊ばせてあげてください。何かの本に書かれている通りにやらせなくてはと大人が考えてしまうと、遊びでやっているはずが遊びでなくなってしまいます。もっと簡単に考えると、幼児期はスキップくらいで十分です。それより上、小学3年生くらいであれば、スキップしながら手を回す。手を叩きながらスキップする。身体全体をスムーズに動かすメニューですね。ほかにも、サイドステップをしながら手を回したり、道具を使う「ラダー」などさまざまあります。ネットで検索すればたくさん出てくるでしょう。ただし、そういった運動を長い時間やる必要はありません。ちょっと経験するくらいの程度でいいのです。足がクロスするような動きの入ったものも3年生くらいからやるといいでしょう。■遊びの要素はとても重要、「我慢」ではなく楽しくて続けられることを意識して「遊びの要素」はとても重要です。大阪教育大学の先生で「子どもの遊び」の研究をされていた方が、子どもが本当に楽しいと感じたものはいつまででもやると言われていました。ノコギリで丸太を切ることにハマってしまった子どもは、30分くらい一心不乱で切り続けます。幼児の集中力は、興味関心と関連があります。楽しくなれば、ずっとやります。大人は、小さい子はすぐ飽きてしまうと思いがちですが、彼らは集中力がないわけではありません。日本人の「集中力をあげる」というイメージですぐに浮かぶのは「我慢・忍耐力・根性」です。ここを改めなくてはいけません。子どもは楽しいものを提供すれば喜んで取り組みます。サッカーも、最初に一番楽しいはずの「試合」から入らないから、そんなことが起きるのだと思います。多少気が弱いとか、相手とぶつかりそうになったらやめるといった傾向があっても、試合はこんなことなんだよ、ボールの取りあいがあって、点が入るとうれしいよね、ということが伝えられたら子どもは変わっていきます。その点で、年齢が下がれば下がるほど、すべてが楽しいものになっている必要があります。指導者も同様の対象です。「あのコーチとやるのは楽しい」という評価が、コーチのありかたにつながってほしいと思います。ところが実際は「楽しい」よりも「勝たせてくれるかどうか」みたいなことがコーチの評価になりがちです。「積極的にやれ」「逃げるな!」と叱ったりする場面を見ることはまだ多いです。しかしながら、子どもにはそういう面があることを理解しておいてほしいのです。「いま、逃げなかったらどうなると思う?」と問いかけて、解決の方法を子どもと一緒に見つけ出すことが求められます。■「無理しなくていいよ」と言ってあげることが大事(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)じゃあ、どんな練習だったら、怖くないかな?こんなふうに一度やってみる?と、少し強度を下げたり、違う形でやるメニューを提供してみることで、子どもたちは克服できる。3年生、4年生になって、子どもがぐっと変わったりしませんか?そこまで待ってあげましょう。この子は弱気だと決めつけたり、無理やりやらせる必要はありません。サッカーが嫌いになってしまいます。「ぼく、できない」と言ったときに「無理しなくていいよ」と言ってあげること。何回かでできなからといって、その子の一生が決まるわけではありません。長い目で見てあげてください。6歳の子が何かができなければ「じゃあ、来年1年生になったらまたやるか」と言ってあげてください。池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2020年08月28日STEAM教育って何?
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