夏が終わり秋の風を感じるころ、年中さんや小学校3年生の子どもを持つママ達が、顔を合わせれば必ず出る話題なのが「小学校(もしくは中学校)受験をするか、しないか」。受験派は、この頃から本格的な受験準備に入る時期だからです。最近は受験準備のスタート時期もどんどん早くなり、受験塾は増え、知育教材やおもちゃの売れ行きは伸びていると聞きます。子どもが生まれた時から「自分の出身校に入学させたい!」と受験を考えている家庭であれば、迷いなく受験の準備となるのでしょう。しかし、「周囲に受験する子どもが多いから、うちも考えたほうがいいのかな」、「なんとなく公立の教育に不安を感じる」など、受験に対して興味はあっても、迷いや不安が多いという方が大多数でしょう。■「大変な受験」になりやすいのは?この時期から、親子関係の相談では受験関連のことが多くなってきます。その中でもよく聞かれるのが「受験準備は親も子どもも相当負担がかかると聞くので、それに耐えられるのか不安」というものです。わたしのところに寄せられた数々の相談から分析するに、「親子ともに辛くて大変な受験」に陥りがちなのは「子どもの適正より、まず志望校ありき」のケースだと思います。自分の母校だから、親が通いたかった学校だから、自宅から近くて通いやすいから、大学付属でもう受験をしなくてすむから、兄弟がすでに通っているからなど、子どもの適正を見ずに親が志望校を決めてしまう理由はいろいろです。親が通わせたい学校に合わせて受験準備をさせると、子どもの精神年齢(学力ではありません)が受験勉強に追いついていかない場合、親子ともにかなり気持ちが追い込まれるケースが多いように感じます。不安を払拭するために、塾の講座をたくさんとったり、かけ持ちしたり、個別の家庭教師をつけたりとのめり込んでも、かえって子どものやる気を失わせてケンカになり、ますます疲れて「受験はやはり大変だ」という感想だけが残ります。■受験はあくまで子育て方針を確認する一つのきっかけに小学校や中学校受験を考えることは、改めて「どのように子どもを育てたいか」を夫婦で話し合う良いきっかけになると思います。高校受験や大学受験になると、もはや親の介入する余地はほとんどないからです。まずは、子どもの学力を含めた現状を見極め、伸びしろを期待しつつ、子どもに合いそうな学校を探し二人三脚、三人四脚で受験準備を進めれば、結果がどうであっても、机に向かう習慣がついたり、興味の対象が広がったりと、いろいろな意味で子ども自身のプラスになるでしょう。私立校はそれぞれ教育方針や学問に対する理念がありますから、学校説明会などに参加すると、賛同できたり「ちょっと違うな」と感じたりと、親のほうも教育に対する気づきを得られます。そのまま地元の小中学校に進学できるのに、あえて受験するのであれば、親子初の共同作業ととらえましょう。結果より「頑張ったね!」と笑顔で終えられるよう、充実した時間としていただきたいと思います。
2017年07月30日こんにちは。ママライターのamuです。先日、娘の友達が来てお泊まり会をしたのですが、見ていてとても面白かったので、今回はイマドキの小学5年生のリアルな言動をご紹介したいと思います。●(1)流しそうめんは軽くもめる!今回用意したメニューは、そうめんスライダーを使った流しそうめん、から揚げ、ホットプレートでお好み焼き&フランクフルトを焼いたのですが、とにかくみんなそうめんに夢中!「私が流したい!」「取れない~」と大騒ぎ、トッピングのきゅうりやプチトマト、天かすなども流しはじめ、爆笑する子「ちょっと!」「やめなさいー!」と注意する子などでカオス!しまいにはから揚げも流れていて笑いました。また、「から揚げ、ちょっと失敗しちゃったかも」と言うとすかさず「全然でーす。おいしい」とフォローしてくれたり、デザートをきれいに盛って出すと「おしゃれ」と褒めてくれたり、小さなことに気づいてくれて、そういうところは大人 だなと感じました。『ダイエットしなきゃ』(小5女の子)との声も出て、へーと驚きました。●(2)みんなリビングが好き高学年にもなれば、娘の部屋に行って過ごすんだろうなと思いきや、リビングでゲームをしたり、テレビのジャニーズアイドルを見てキャーキャー言ったり。女子たちには、山Pが大人気でした。『こんなかっこいい男子学校にいないよね~。いたら授業中チラチラ見ちゃうよね』(小5女の子)とのこと。また、運動会で踊るソーラン節もみんなで踊ってくれました。ビデオに撮って流すとゲラゲラ笑って大盛り上がり。まだまだ子どもでかわいいなと思いました。●(3)お風呂はいつもと違うメンバーで入りたがるグーパーで分かれたのですが、「えー、○○とは入ったことあるから、△△とがいい」と言って、何度かグーパーしたのち、結局全員で入ることに。脱ぐときは多少恥ずかしがっていたのか、「じゃー、いっせーのせで脱ごう」という声も。途中のぞきに行くと、すし詰めで浴槽に入っていました。『キャーキャー騒ぎながら入って、ずっと笑ってた。何にも話してなくて、とにかく笑ってた。みんなでシャワー掛け合って楽しかった』(小5女の子)●(4)すっぴんを見たがるすっぴんが見たいから、早く顔洗ってと言われました。女子だなーと思いました。しかも、ちゃんと「全然変わらない」「かわいすぎる」と、思わずツッコむほどの、大人顔負けのお世辞 まで言えるんです!ごめんよ、気をつかわせて。●(5)お水は飲まない娘もそうですが、水よりお茶やジュースがいいという子が多かったです。ご飯にブドウジュースでいいの?と思い、「ルイボスティーもあるけど」と一応言うと、「え?ルイボスティー好き」と言う子も多くてびっくり。よく知ってるなと感心してしまいました。●(6)夜更かし不可避「今日は0時すぎまで起きてる」と言うので、またまたーと思っていましたが、本当に起きていました。早く寝ようねと言ったものの、半分たまにはいいかと思っていましたが、なんと1時寝の翌朝は4時半起床!嘘でしょと笑ってしまいました。『星(壁に貼る蓄光タイプのシール)をばらまいて遊んでた』(小5女の子)やけに楽しそうだったのはそのためか……。それから、恋バナもして楽しかった と言っていました。好きな人を教え合っただけだそうですが。また、寝たきっかけもおもしろかったです。ひとりが、「丑三つ時っていうのがあるんだけど、2時ごろに笑うと霊が出るらしいよ」と言い出し、こわい!寝なきゃとなったそうです。●(7)おにぎり大好き朝は小さく切り分けたジャムトーストやサラダ、フライドポテト、オムレツなどを用意したのですが、一番人気はおにぎり でした。それからゼリー。女子は朝から甘いものをよく食べます。●(8)マンガとプロフィール帳ちゃおに載っているマンガや、自己紹介&質問に答えるプロフィール帳はみんな持っていました。好きな人はいる?の質問は、ほぼ全員yesに○をつけていて、そういうお年頃なんだなと微笑ましかったです。また、娘についてどう思ってるかの欄に“親友”と書いてあって、母親としてとてもうれしかったです。●(9)午前中から公園で泥だんご作りいい天気だったので、外で遊んできたらと言うと、みんな元気いっぱい飛び出していきました。30分したら帰ってきてと言ったけど、帰ってこず。電話がきて、「今泥だんご作ってるから、まだ遊んでていい?」とのこと。高学年でも、飽きずに泥だんごを作って遊べるんですね。なんだか、みんなが愛おしくなりました。----------もっと、照れとか遠慮とかの壁があるかなと思っていましたが、伸び伸びと実に元気で明るく、お手伝いもしてくれて本当にいい子たちでした。お泊まり会をすると、娘の友達とも仲良くなれて、いろいろ知ることができるのでいいこといっぱいだと思いました。もちろん、体力的にはなかなかついて行けないので、翌日は、たっぷり昼寝したのは言うまでもありませんが。お泊まり会、ハードですがおすすめですよ。●ライター/amu(ママライター)●モデル/坂井由有紀
2017年06月28日不安が強くて出かけられない子ども出典 : パニック障害や不安神経症の人は外に出かけられなくなることがあります。それは、「外に出て具合が悪くなったらどうしよう」という強い不安があるからなんです。小学校4年生でアスペルガー症候群と診断された娘の場合は、いつ始まるかわからない腹痛が大きな不安の種となっています。また、人がたくさんいるところ、騒がしいところ、電車・車などの乗り物がとても苦手です。生まれつきの気質もあったと思いますが、外出できなくなるほどひどくなったのは登校へのプレッシャーが強くなった3年生からでした。それまでは電車に酔いながらも遠方への旅行も行くことができていました。しかし、精神的なストレスが強くなり不安がよりいっそう大きくなったことが、出かけることができないほどに娘を追い込んだのだと思います。小3で引きこもった娘が出かけるようになった理由出典 : 娘は小3で引きこもってからというものの、お医者さんの診察や年に1度くらいの散髪など、必要最低限しか出かけなくなってしまいました。外に出てお腹が痛くなることも怖かったようですが、人がいるところに出ていくのが嫌なようで、外にいても元気や活力を全然感じることができませんでした。転機となったのは、中2になった時です。学習支援を受けることになり、自転車で30分ほどの場所まで通うことになりました。娘自身も、「将来のことを考えて勉強しなくては」と思っていたようで、何度か休みながらも月1回、私と一緒に通い続けました。そして、「私は勉強している」ということが自信となり、それまでよりは出かける回数が増えていったのです。「映画館に連れて行ってくれる?」と言われた時は耳を疑うくらいビックリしました。途中退場も覚悟の上だったのですが、「ちょっとしんどかったけど楽しかった」と笑う娘を見てとてもうれしかったのを覚えています。ただ、出かけたあとは大量にエネルギーを消耗するようで、1回のお出かけで行ける場所は2ヶ所まで、時間はだいたい3時間が限界でした。そして出かけたあとは1週間は寝込んでいましたね。怖がりで慎重な性格の娘のカバンの中は、トイレに行きたくなったときに読む本、胃薬(処方してもらったものと市販薬両方)、水、飴など不安解消グッズでいっぱい。でも、そういう工夫が自分でできるようになったことにも成長を感じていました。娘みずから大チャレンジを提案!その内容とは出典 : そんな娘が中3になったゴールデンウィーク前のことです。「ママ、遊園地にキャラクターショーを見に行きたい」と娘が言いだしました。昔はよく行っていた遊園地ですが、電車3本を乗り継ぎ1時間強かかる遠さです。確かに、娘はそのキャラクターのためなら映画館も行きますし、ショッピングセンターでのショーも見に行くようになっていました。遊園地の大きな舞台のショーを見たいから、遠出にもチャレンジする気になったのでしょう。ですが、私は正直、不安でいっぱいでした。電車に3駅ほど乗るだけで真っ青になるこの子が無事に行って帰ってこれるのだろうか。でも同時に、私は娘の「行きたい」という気持ちを大事にしたいとも思ったのです。そして、無謀とも言えるこのチャレンジに娘と2人で挑戦してみることにしたのでした。行きは順調!でも帰るころになると…出典 : 行きは少し混んだ電車でも「乗ろう」とやる気を見せていた娘。ですが、乗り換えが重なるごとに口数も少なくなってきました。遊園地の手前では、「ちょっともたれかかっていい?」と私の方にぐったりもたれかかる様子に少し不安になりました。遊園地は朝一番でまだ人は少なかったのですが、娘のテンションは低く、「早くショーのあるステージに行こう」と不安そうでした。もともと遊園地の乗り物は嫌いで、小学生になっても幼児用の乗り物にしか乗れなかった娘は、周りのアトラクションには全く興味を示しません。不登校になるまでは露店や動物コーナーなどには興味いっぱいで、フリーパスを持って幼児用の乗り物を堪能し、あちこち走り回っていたので、その差にちょっと悲しくなりました。そしてお目当てのショーを2人で見ることに。しかし、ショーが終わるとすぐに「もう帰ろう」と満足ながらも疲れた顔。帰りの電車に乗ってしばらくすると「もう降りたい」と言い出したのです。途中下車してトイレに行ったり、ベンチに寝かせてみたりしましたがもう動くこともできません。駅の救護室で長い間休ませてもらったのですが、ひどい吐き気が治まらずとうとう救急車を呼ぶことになりました。やはりストレスが原因のようで、病院では「吐き気止めを飲んで少し休んでもらうことしかできませんね。入院するほどではないですし」と言われました。それでも病院に運んでもらってベッドで休んでいるという状況に安心したのか、娘も次第に落ち着いてきました。そして、「タクシーで帰る」と自分で答えを出したのです。タクシー代は大変痛かったですが、駅員さん、救急隊員さん、病院の方に親切にしていただき感謝の気持ちでいっぱいでした。自分の楽しみのために出かけられるようになってほしい出典 : 次の日、娘は私に言いました。「いきなり遠いところにチャレンジしたのは失敗だった。今度はもう少し近いところにしたい」「でもイベントに行けたのはうれしかったし、楽しかった」「いろいろな人に迷惑をかけてしまったのが残念」ああ、この子は何もかも分かっているんだ。たとえ失敗があったとしても、外出することを決して諦めていないことに、私は嬉しく思いました。今回は失敗だったように見えるかもしれませんが、決して無駄ではなく、次の1歩を踏み出すための大切な経験だったと感じます。それと、「もし外で具合が悪くなっても助けてくれる人たちがいる」ということを実感できたことも、娘にとってプラスになったと思います。以前、ひきこもりの子どもへの支援講演会で聞いたのですが、「次も一緒に行ってくれる?」と言えるようになったらひとりで行ける日も近いのだそうです。これから先、高校などのこともどうしようか考えてはいますが、まずは娘が自分の楽しみのために出かけられるようになってほしいと願っています。それがきっと娘に生きていくための楽しみと力を与えてくれると信じています。もちろん、「ママ、もういいよ」といわれるまではどこにでも付き合う覚悟です。
2017年05月26日こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。東京都が2016年に墨田区・豊島区・調布市・日野市に住む小学5年生・中学2年生・高校2年生の子どもがいる家庭およそ2万世帯を対象に行った調査によると、全体の約20%に上る“生活困難層”のうち特に困難度合いの高い“困窮層”では13.1%もの子どもが「自分が価値のある人間とは思えない」と答えていることがわかりました。「同級生たちは医者や弁護士になるのが夢だと言ってるけど、うちに勉強部屋すらない自分に夢なんか持てない」。そんなお子さんを見て不憫に思っていらっしゃるパパとママへ、筆者の3人の若い友たちの話をさせていただきたいと思います。3人とも学歴や家庭環境への不安を理由に思春期には自己肯定感を持てなかったものの、「夢中になれること」「天職と思える仕事」に出合えたために人生が変わった経験を持つ人たちです。学歴や家庭環境への不安などが理由で将来を悲観しているお子さんのために、参考にしていただければ幸いです。●皆が目指す“一流大学から大企業正社員”の道でなくギター作り職人になったMさんMさん(26歳/女性)は困窮家庭というよりもむしろ、どちらかというと経済的には恵まれた家庭で育ちました。お父様は鉄道会社系の大企業に勤務、お母様は先生で、大手の食品会社で正社員として勤務するお姉様と同じように、当時高校生だったMさんも「一流大学から大企業正社員」のコースを当然行くものだろうと周囲は思っていたそうです。ところがMさん本人はけっして成績が悪いわけではないものの勉強に「夢中にはなれない」。夢中になれるのは高校の友達と組んでいたロックバンドでベースを弾くこと。でも、それを職業にして食べて行けるほど甘くないことはわかっていました。お姉様のようには褒められたり称賛されたりすることのないMさんは、『自分なんかお姉ちゃんと違って、あえて生まれてなんか来なくていい子だったんだ』と思い悩んだそうです。そんな彼女が高校3年になったころ、ふとしたことでハンドメイドのエレキギター制作技術を学べる専門学校があることを知りました。Mさんは『自分がやりたかったことは、これだ』と思い、大学には進学せずにエレキギターを作る職人を目指す ことにします。今、26歳になったMさんは、彼女を指名してギターの制作を注文してくるプロのロックギタリストのお客さんを何人か持つまでに至りました。お師匠さんのようにそれだけで食べていけるところまではいきませんが、お姉様が勤務する食品会社で契約社員として働いてもいますので、生活は問題ありません。同い年の彼と入籍する日も近いようです。●母子家庭のため塾にも通えなかったSくんは天性の数学センスを自覚してから変身Sくん(25歳/男性)の場合、中1のときにお父様が急病でなくなってからお母様がたった一人で家計を支えたため、生活は大変だったそうです。他の友達と同じように塾に行きたいなどと言い出せるような状況ではなかったといいます。しかも成績全般はけっしていい方ではなかったSくんは、塾にも行けない自分が将来ろくな仕事になど就けるわけがないと、中2の終わり頃までは自暴自棄に陥っていたとのことです。ところが中3のとき、Sくんは友達がみんな「難しい」と言う数学の問題を自分だけは誰に解き方を教わったわけでもないのに難なく解けてしまうことに気づきます。Sくんには天性の数学的センスがあった のです。そのことを自覚してからというものSくんは変わったと言っています。県立高校に進んでからは数学に関しては教科書に載っている問題では飽き足らないため、バイトで稼いだお金でより専門的な数学書を購入し独学で勉強したとのこと。Sくんは数学のアドバンテージで他の科目の点数をカバーするという方法で東京にある国立の工科系大学に合格し、4年後には世界的な通信機器メーカーに技術者として就職したのです。『あのとき自分には特別な数学の才能があるということに気づいていなかったら、今ごろ僕は愚痴ばかり言いながら生きるためだけの仕事に追われて暮らしていたと思います』。そう言うSくんも来年に予定されている海外赴任の前には、バイト先で知り合い一緒に暮らしている彼女と正式に結婚するつもりだとのことです。●親の経営する会社が倒産して高校も中退の危機。母方の祖母の激励で立ち上がったWさんWさん(28歳/女性)は高校1年生のときにお父様が経営していた会社が倒産し、貧困生活に陥りました。お母様の派遣社員としての収入だけでは家族が生きていくだけでやっと。中学校から私立の中高一貫女子校に通っていたWさんは退学して働くことを考えます。『指定校推薦で大学に行き、キャリアウーマンを目指す』というWさんの夢ははかなく散り、『もうどうでもいいわ』という気持ちになったそうです。そんなとき、ご自身だってけっして生活が楽ではない母方のおばあ様が大切な貯金からWさんの当面の学費を出してくださったとのこと。おばあ様いわく『あなたは女の子だけど大学まで行ってしっかり学問さえすれば、きっと大きな組織の管理職も務まるような人になる。それだけの器があるよ。だから高校を中退してはだめよ 』 。投げやりになりかけていたWさんは気持ちを立て直し、当初の目標通り指定校推薦を貰って女子大学で4年間学び、就職超氷河期であったにもかかわらず国内最大手の医療機器メーカーに採用され、今では昇格試験にも合格し幹部候補生として生き生きとした毎日を過ごしています。2歳の男の子のママでもあります。----------いかがでしたでしょうか。もちろん、困窮家庭で自己肯定感を持てずにいるお子さんがみんな今回ご紹介した3人のようにプラス思考に転じることができるかといえば、そういうわけではありません。むしろ、「こんなのはすごく恵まれている例にすぎない」とおっしゃる方も多いでしょう。しかし、“絶望感”に近いものから“軽い憂鬱”的なものまで程度の差こそあれ、3人が思春期の一時期に「自分なんかもう大した人生を送れっこない」と感じていたところから「自分にとって大切なもの」を見つけたことによって立ち直り、そこから先は本人たちの意思と努力で幸せをつかんでいったということは紛れもない事実です。学歴や家庭環境への不安が理由で将来を悲観しているお子さんにはパパとママから(この3人の例をストレートに話すのではなく)そんな人も実際にいたらしいよといった程度の励ましのために、参考にしていただけたらと思います。●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)●モデル/前田彩(桃花ちゃん)
2017年04月11日子どもの暮らしを彩るモノ・コトづくりに愛をもって携わる達人に、その舞台裏を余すところなく語っていただく本連載。3回目は、いま話題沸騰中の小学生向け雑誌『小学8年生』の編集長に、子どもの好奇心を刺激する紙面づくりのあれこれを教えていただきました。<お話をうかがった達人さん>齋藤 慎さん 株式会社 小学館 児童学習局 学習雑誌編集室『小学8年生』編集長。46才の2児のパパ。<学年別学習誌(『小学〇年生』シリーズ)の歩み>1922年の小学館創設と同時に『小学五年生』『小学六年生』創刊。その後も学年ごとに『小学〇年生』を発刊し、1925年に全学年が出そろう。その後は長い間、多くの子どもたちに支持されるも近年の少子化などの影響により、現在は『小学一年生』以外が休刊に。これを受け、2~6年生を主な対象とした『小学8年生』を創刊。大好評を博している。『小学8年生』 ■小学「8」年生…? インパクトあるタイトルに込められた想いとは?小学館とともに90年以上の歴史を歩んできた学年別学習誌ですが、近年の少子化などの影響を受け、残念ながら『小学一年生』を残すのみとなってしまいました。小学館の原点でもあり社業の柱でもあった学年別学習誌を、ここで絶やしてはいけないという使命感と、今まで読んでくれていた子どもたちに何らかの形で発信し続けたいとの想いが『小学8年生』創刊につながりました。休刊になった2~6年生の子の受け皿になる雑誌であるには、学年の枠をとっぱらう必要がありました。じゃあ、タイトルはどうする? と考えたときに、誰ともなく出てきたのが「∞(無限大)」だったんです。子どもの可能性を示唆する意味でも「∞(無限大)」はしっくりきたんですが、読ませ方が難しい。そこで、「∞」マークを縦にして、デジタル数字にしました。さらに、デジタル数字は白抜きにして、子どもが自分の学年の数字に塗りつぶせるようにしています。デジタル数字の8はどんな数字にもなるから小学生全学年に対応していますよ、という意味で『小学8(はち)年生」と読ませますが、じつはその裏には「∞(無限大)」の意味も含まれているんです。■パラパラ読みが学習につながる? 『小学8年生』の目指す「潜在学習」とは学年別学習誌は、各学年の学習をよりわかりやすく伝え、サポートするコンテンツが主でしたが、学年の枠をとっぱらった『小学8年生』ではいわゆる学年別の勉強の域にとらわれない、授業でいえば総合学習に近い内容を中心にしています。第1号は「学校」をテーマに、校長先生のお仕事やかけっこで早く走れるヒント、学校にある備品の値段、黒板アートまで学校にまつわることをメインに構成しました。子どもたちが一日の大半を過ごす学校ですが、身近なだけに案外知らないことも多かったようで好評をいただきました。なかでも「校長先生への道」は子どもたちに人気でしたね。付録も学校にちなんで「手作りチョーク」と「黒板ノート」。私たちは「チャレンジ付録」と呼んでいて、完成品ではなく、必ず子どもたちが手を加えるものであることを念頭に企画しています。子どもが手先を動かす作業、完成したときの達成感、そのなかで生まれる家族との会話。そういう、ちょっとしたことが広い意味での子どもの学習や成長につながってくれたらいいなと思っているんです。あとは、第1号でいえばアメリカのトランプ大統領の漫画や北方領土問題といった時事的なトピックスも組み込んでいますが、それは受験対策を明らかに意識した内容というわけではなく、あくまでパラパラっと読むことで、ニュースを見たときに「あ、これ読んだことある」と子どもに思ってもらえることを狙っています。というのも、私たちの紙面づくりでは「潜在学習」に重きを置いているからです。潜在学習とは、平たくいうと、明確な目的意識のある行動ではなく、なんとなく行動していたことであっても経験値は積んでいて、その人の学習や成長につながる、という考え方です。付録をつくる過程で経験したり感じたりすることも、紙面をパラパラっとめくってなんとなく見知ったことも、無意識下でストックされていきます。そして、どこかのタイミングでそのストックが花開く時がやってくるんです。だから、「勉強になるから読まなきゃ」とか、「よりよい教育のために」読ませたいというモチベーションはまったく必要ないし、むしろ邪魔です(笑)。楽しく読んでもらえれば、それでいいのです。いずれ、子どもたちに「あ、これ『小学8年生』にも書いてあった!」と思い出してもらえるような、無意識下のストックを増やすことが、『小学8年生』が目指すところです。そうすれば「花開く時」の数が増えますからね。そのためには子どもたちに「面白そう!」と思ってもらえることが前提ですから、いろんなコンテンツを、いろんな切り口で提案していきたいと考えています。■子どもが相手だからこそ「うそはつかない」紙面づくりを生まれたときからインターネットやスマホ、SNSが当たり前のようにある現代の子は、ソフト面だけ見ると私たちが子どもの頃とは違う時代を生きているように思えますが、日常生活で意識せずとも経験を積んでストックを増やしていって、興味があることには夢中になれる。 そんな、子どもならではの本質的な部分は、じつは変わっていないんじゃないかなと、20年近く児童向け学習誌に携わってきたなかで感じています。そして、好きなこと、興味があることを広げるヒントを出してあげるのは大人の役割であるのも、昔から変わらないことです。『小学8年生』が、子どもの好きや興味を引き出すきっかけになったり、楽しく読んでいるうちに意識せずともストックが増えたり。そんなツールのひとつになったらつくり手冥利に尽きます。また、子どもが読むものだからこそ、うそや間違いがあってはいけないと思っています。編集の基本ではありますが、事実ベースで、きちんと裏付けのあるコンテンツづくりが大前提で、そのうえで子どもへの伝わりやすさも常に意識しています。それは『小学一年生』をはじめとする学年別学習誌を作る上で、90年以上受け継いできたDNAでもあります。というと、何だか堅苦しく聞こえそうですが、つくり手である私たちも楽しみながら紙面をつくっているんですよ。そりゃ、雑誌をつくる過程では大変なことが山ほどありますが(笑)、どうしたら子どもに楽しんでもらえるかな、とあれこれアイディアを出し合っている時間は、大人である私たちにとっても有意義で、楽しいんです。ちなみに第2号の付録は「消しゴムはんこ入門キット」なんですが、予告ページに載っている消しゴムはんこの見本作品、じつは私がつくっています(笑)。実際に自分でやってみると、面白くって。こういうつくり手の想いは、きっと紙面を通して子どもたちにも伝わると思うんです。だから私たちもめいっぱい楽しみます。子どもにうそはつけないですからね(笑)。<齋藤編集長が教える、次号の見どころ!>4月27日頃発売予定の『小学8年生』第2号は、「はんこ」をテーマに様々な記事を展開します。付録の「消しゴムはんこ入門キット」には、一般のものより掘りやすい消しゴムと、プラスチック製のオリジナルヘラ「楽ちんほりほりツール」をご用意しました。私も実際につくってみましたが、細部まで掘りやすいし、刃物ではないので安心して楽しめました。また、「びっくりかけ算ポスター」も一押しです。ゴールデンウィーク中の、おじいちゃん、おばあちゃんとのコミュニケーションにも、ぜひご活用ください!『小学8年生』第2号の詳細はこちらから。 文:コミヤカホル
2017年03月23日安倍政権になって、最初に始めた議論は、大学入試改革、道徳や英語の教科化、そして幼児教育の無償化でした。幼児教育の無償化は、幼児期の義務教育化が期待されていましたが、現在は財源の関係で、年収要件を付けた経済的支援という形になっています。教育というよりは子育て支援の一つと考えた方が正しいでしょう。最近になって、「教育の無償化」として、高校や大学まで、希望する人すべてが進学できるように、義務教育の後も無償化すべきという意見も聞かれるようになりました。ただ、幼児教育を無償化する財源の8000億円ですらなかったのですから、全ての教育を無償化するために必要な5兆円を国が配分するとは思えず、これはあまり期待しない方がよいと思います。そして、子どもに習わせたいお稽古ごとの上位に入る「英語」。これは、3年後に5、6年生で教科化されることになりました。教科になるというのは、成績もつくということです。そなると、「中学受験でも英語が必要?」と不安になりますよね。これは基本的に受け入れる側の中学の判断になりますから、これからは中学受験のための英語を勉強しなくてはならないこともあるかもしれません。ただ、大学受験のための英語がそうであるように、「受験のための英語」を学ぶことは、将来、実践としてはほとんど役に立ちませんから、本当に必要なことなのかどうか、学校側も、また親もしっかりと判断することが必要です。また、今5、6年生が「外国語活動」として行っているものを、3,4年生に前倒しします。つまり早期に始めることで、より「使える英語」にするということを目指しています。道徳の教科化については、いじめ問題への対応として始まったものでした。これも英語と同じタイミングで教科になり、やはり成績もつくようになります。とはいえ、なかなか数値での評価は難しいので、記述式での評価になる予定。今、道徳の授業といえば、年間35時間は教えることになっているものの、運動会などの練習に振り替えられたり、お話を読んで考えるという授業方法から、国語との違いがわからないなど、真剣に取り扱われていない実態があります。教科にすることによって、物事の善悪を考えたり、思いやりの心を育てたりなどいう本来の道徳の教育がきちんと行われるようになることが、期待されています。大学入試は、4年後に大学生になる今の中学2年生が受験をするときから、新しい制度になる予定です。数年間の試行期間を経て、本格的に変わるのは、そのあとになるので、今の段階では、まだまだどうなるのか不透明。でも方向性としては、1回きりの試験から、通年で機会がある、マークシートだけでなく記述問題も出るなど、少しずつ固まりつつあります。講義式の一方通行の授業から、自分たちで課題を見つけ考える「アクティブラーニング」、コンピューターに早くから慣れ親しむためのICT教育など、小学校では3年後、中学校では4年後の本格実施に向け、今、様々な準備が進められています。ちょうど、子供がこの時期に差し掛かるという世代が多いみなさんにとっては、不安もことさら大きいことでしょう。今の教育も、ましてや自分たちが受けてきた教育は、全く参考にならないのではとも思ってしまいますね。親として、こんなにたくさんある変化を、どう受け止めればよいのか。私は、まず親が、自分の子どもが生きていく将来の社会の姿を、一生懸命想像し、考えることだと思っています。科学の進歩は目覚ましく、今、小学生の子どもたちが将来就く仕事の6割は、今ない職業だとも言われています。今の小学生が社会人になるのは、あと10年ちょっとのことです。進歩や変化は早いので、なかなか想像するもの難しいと思いますが、とにかく頑張って、一生懸命考えるのです。そしてその将来の社会で、どんな能力が必要になるのか、それをさかのぼって考えていくことで、今、子供に必要な教育も見えてくるはずです。また一方で、社会がどう変わろうとも、「人」として必要なことは、どの時代も大きく変わるものではありません。例えば、人の気持ちを考えることができる、約束を守るなど人間としての基本は普遍的なものです。親としての責任は、子どもの将来に責任を持つことができるかということに尽きると私は思っています。今、親である自分自身が持っている最大の力を尽くして、一生懸命考え、想像し、責任を持って子供たちを、将来へ導いていきましょう。春は別れと出会いの季節。進級や進学を控える子どもにとっては、一年間の締めくくりです。それを見守る親としても、なかなか感慨深い日々が続きます。新しい環境のスタートである4月の新学期よりも、親にとっては、「3学期の終わり」にこそ、子どもの成長を実感するように思うのです。そして私自身も、今年、小学校を卒業する子どもに、成長への感慨深さと共に、何だか整理できない寂しさも感じています。ランドセル姿を見るのもあと10日。そんな進学や進級を控えた「別れと出会いの季節」に、これからの子どもたちの教育や、生きていく社会はどのようになるのかを、改めて考えてみるのもいい機会です。
2017年03月10日9階から飛び降りを強制した小学校の4年生の女の子、裁判で両親の監督責任はどう問われた?出典 : こんにちは。『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』著者の立石美津子です。2013年、江東区のマンションで起きた事件です。当時4年生だった女の子が、校門前で縄跳びを振り回していた当時2年生の女の子を注意。さらに説教しようと9階建ての自宅マンションの屋上に連れて行き「飛び降りないと殺すぞ。ここから落ちて死んでしまえ」と言いました。それに従った2年生の女の子は飛び降り、木や水槽にぶつかりながら約26メートル下に転落、足や胸の骨を折るなどの全治11週間の重傷を負いました。被害者の両親は4年生の女の子の両親に3千万円の損害賠償を求め、裁判長は両親に監督義務があったと認め、約1,025万円の支払いを命じました。加害者の4年生の女の子は重度の難聴があり、両親は専門のクリニックに通って育て方の指導を受けていました。小野瀬厚裁判長は、このことについては「子育てに相当の努力を払った」と認めています。しかし、女児が事件後にアスペルガー症候群との診断を受けたことを挙げ、「他者が思い通りに動かないと怒りを持つ女児の傾向に気づいておらず、対応は不十分だった」として賠償責任を負うと判断しました。参照: 東京新聞 TOKYO Web, 飛び降り強要加害小4の親に1000万円命令参照: 朝日新聞デジタル, 小2に飛び降り強要、小4両親に1千万円賠償命令「育てにくい子の孤独な子育て」と事件によって追い込まれる親たち出典 : こういう情報が流れると、正しい理解をしていない世間の人から、まるでアスペルガー症候群などの自閉症スペクトラムに代表される発達障害児を持つ親は「将来、そんな事件を起こす可能性がある子」という誤った偏見の目で見られてしまうことがあります。この事件では、当時の報道記事などで明確に発達障害の診断名が書かれていましたが、今は「社会性の問題がありコミュニケーションが苦手と分かった」といった報道のされかたに変わってきています。かつて、新聞やテレビのニュース報道で加害者の精神鑑定の結果を明確に出したことにより様々な誤解を生んだため、現在では報道機関が自主規制を行っているようです。けれども、一度こうした衝撃的な事件が精神障害や発達障害の診断名と共に報道されてしまうと、診断名に対するネガティブなイメージが付着しやすく、誤解や偏見を払拭することは容易ではありません。そのため、発達障害のある子どもの保護者は、ただでさえ育てにくい子の子育てで孤独に悩んでいるのに、さらに追い打ちをかけられ苦しむことになります。参照: シノドス, アスペルガー症候群の特性と犯罪――『アスペルガー症候群の難題』著者による解説 井出草平 / 社会学ルールを忠実に守る子どもたちと、それだけでは通用しない社会の難しさ出典 : アスペルガー症候群を含む自閉症スペクトラムの子どもたちは、他人の気持ちへの想像力や社会性に困難があると言われることが多いですが、一方で、決められたルールを真面目に忠実に守るという、場合によっては長所にもなり得る特性も持っています。ですが、ルールを忠実に守ることにこだわるあまり、自分だけでなく他者にもルールを守ることを強く求めてしまったり、その場に応じた臨機応変な対応が出来ないために、対人トラブルにつながることも少なくないのです。例えば、見知らぬ人であっても横断歩道を赤で渡っている人に「信号無視をしてはならない!」と注意してしまったり、携帯電話を電車内でしている人を許すことができず、声を荒げて怒ってしまうことがあります。これはルール上正しいことです。だから本人にとっては正論なのです。でも、見知らぬ相手から叱られた人はたいてい嫌な思いをします。また、学校生活の中でも正論ばかり振りかざしていると“付き合いの悪いヤツ”と言われ友達作ることもできずトラブルメーカーになることもあります。白と黒だけでない曖昧なグレーな判断が世の中には存在すること、ルールは場合によっては柔軟に変更されたり、例外措置が取られることもあること。これが自閉症スペクトラムの子どもたちにとっては理解が難しいことなのです。はじめは融通がきかない子どもでも、育て方で未来は変わる出典 : ですが、たとえルールへのこだわりが強く融通が効かない子どもでも、適切な支援や教育によって、社会性を獲得していくことは可能です。幼い頃に子どもの発達障害に気付いていれば、本人の特性を理解し、その上で「知らない人がルール違反をしていても声をあげて注意するものではない」と教えていくこともできます。友人であってもルール違反の罰則を厳しくする方が誤っていることも教えることもできます。専門機関でソーシャルスキルトレーニングを受けることもできます。親も、ペアレントトレーニングなどを通して、子どもの特性に応じた関わり方を学んでいけば、「どうしてお前だけ皆とうまく付き合っていけないんだ!」と叱責するのではなく、「どうやったらいいのか」をアドバイスする姿勢で子育てができるようになります。逆に、そうした機会が無ければ、子どもは年中、親や先生から叱られ、友達もできずに「自分は価値がない人間」と自暴自棄になり自己否定し、心の病を発症したり自傷したり、他害に走ることもあります。この事件では両親は難聴の専門クリニックに相談はしていたようですが、発達障害だとは気が付いていなかったようです。「もう少し早く、子どもの特性に気が付く機会があったならば…」と、なんともやりきれない気持ちになります。発達障害そのものが事件を起こすのではないということを、知ってほしい出典 : 二次障害という言葉があります。先天的に脳にあった一次的な発達障害に対して、鬱、家庭内暴力、自殺、他害(反社会的行動・犯罪)など、様々な要因によって二次的に発生した障害や問題を意味する言葉で、これらは後天的に起こります。本人にとって不適切な環境にさらされたことに対するストレス反応としての側面が大きいと思います。発達障害そのものが事件を引き起こすのではなく、本人や周囲がその特性を理解せずに適切な関わり方や環境づくりをできなかったために、二次障害が発生し、冒頭に挙げたような悲しい事件が起こる場合があります。これは、健常児だって生まれたときは天使のような可愛い赤ちゃんでも、育ち方によっては将来犯罪を犯すこともあるのと同じです。そこを理解してもらいたいと思いますが、なかなか一面的にしかクローズアップされないので誤解を招いてしまいます。この事件では親に賠償責任を求める判決が下されました。親の責任はどこまで問えるのか、なんとも考えさせられる事件でした。Upload By 立石美津子立石美津子, 『立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方』, すばる舎, 2016年
2016年12月12日ADHDと診断はおりていたけれど、まずは普通級に進学した長男出典 : 子どもに合った学習環境のためとはいえ、転学というのは、なかなか簡単には決められないものです。また、近所の友だちやそのご家族に、どのように伝えたらいいのだろうか。どんな目で見られるだろうか。私は、それがたまらなく不安でした。幼稚園の年長のとき、園の先生にすすめられて受けた相談外来で「ADHDの疑いがありますね」と言われた長男。就学相談では、「検査の結果から、普通級で大丈夫でしょう」と言われ、そのまま地元の小学校へ入学しました。次第に勉強についていけなくなり、ストレスから体に異変が出典 : 明け頃から、目まぐるしい学校生活や友達関係に必死についていこうとして疲れてしまったのでしょう。学校から帰ると、パニックのように大泣きして「ぼくはダメだ、最低だ!」と自分を責めるようになっていきました。こうして、週に一日、通級学級に通うことが決まりました。仲の良い友達もでき、「これで学校生活は大丈夫かな~」とホッと一安心していたのですが、2年、3年と進級していく毎に、今度は勉強について行けなくなりました。「勉強できないけど、遊ぶのが楽しいからいっか♪」と開き直れる子なら良かったのですが、テストは100点でないとダメ、1つ失敗するともう終わり!という極端な考え方の長男。こうしたこだわりは、いつしか自分を責め、それでも頑張らなくちゃいけないと、どんどん自分を追い込んでいったようです。そんな中、ある日突然「もう疲れた。学校に行きたくない!」と大泣きをして、数日学校に行けなくなったことが、ありました。首をあまりに痛がるので、病院に行くとチックと診断を受けました。この頃には、授業でボーっとしたりできずに泣いたりすることが増え、「頑張っているのにできない」という現実に、長男はかなりのストレスを溜めているようでした。子どもにとって本当に良い選択とは何か?悩んだ日々出典 : この頃、私たち夫婦は「転学させるべきか、このまま様子をみるべきか?」迷っていました。私たちの地域には、情緒障がい児のための特別支援固定級はありません。あるのは、知的障害児のための固定級です。好きなことにはとことんのめり込み、1度見ただけのテレビや本の知識もすぐ吸収してしまう。「将来は研究者になりたい!」と目を輝かせて言う長男を、特別支援級に入れることで、彼の将来の選択肢を狭めてしまうのではないか?違う学校の支援級に転学するということは、友達とも引き離してしまうことになります。また、次男と一緒に通っている小学校から、長男だけ別の学校に転学することを、近所の友だちやそのご家族がどう思うのだろう?という不安もありました。ですが、その一方で「長男がどんどん自信を無くしていく、ネガティブになっていく」ことも、ひどく心配でした。校長先生からの一言で、転学を決意出典 : そんなとき、校長先生からある言葉をかけられました。「彼は、とても一生懸命だよ。そして、とても豊かな発想力と、人へのやさしさを持っている。そんな彼が、学校の勉強では辛い思いをしているのを見てるとね。我々学校の意味ってなんだろう、って思うんだよ。彼の良いところだけはつぶしたくないよね、守っていきたいよね。」私たちが長男に願うのは、学歴や、他の子どもと同じように育てるということよりも、幸せな大人になってほしいということ。自分なりの生活をして、失敗をして落ち込むことがあっても「それでも僕は大丈夫」と思えるように。自分の好きなところを見つけられるように。そんな大人に、なってほしい。そのためには彼のペースに合った、学習や生活ができるところに、置いてあげたほうがいい。不安な気持ちもありましたが、校長先生との話で、息子への思いを改めて確認することができました。こうして、私たち夫婦は転学を選ぶことにしたのです。転学までのステップ出典 : まず最初に、就学相談を申し込みました。●初回面談・行動観察相談員の先生に、子どもの発達の様子や学校生活の様子、転学先の希望などについて伝えます。母子手帳や育児日記など、ありったけの資料をひっくり返して臨みました。子どもは別室で1時間ほど、遊んだり簡単な学習をしたりし、その様子をモニタリングしてもらいます。●発達検査・医師との相談など長男は半年ほど前に、LDの検査を受けています。その資料を取り寄せて提出したので、医師との相談、検査は省略されました。●学校での様子を観察相談員の先生が、学校での長男の様子を見に行っていたようでした。出典 : 就学相談期間中に1度、希望する支援級での体験が受けられますが、相談を受ける前に、私たち夫婦で支援級の見学に行きました。まずは親が見て「長男にとっていい環境かどうか」を判断する必要がある、と思ったからです。これには、小学校の校長先生が快く動いてくださいました。相談すると、校長先生「向こうの校長先生と知り合いだから、話を通しておくよ、電話してみて」と言ってくれたのです。見学の結果、ここなら長男が自分のペースで自信を持ち、学習するのを助けてくれるだろう、と確信できたので、見学先の先生方にその旨お伝えしたところ、見学先の先生「1度本人も来てみた方がいいですよ、連れていらっしゃい!」と提案してくれました。こうして長男は、1回の見学、1回の体験と、2回支援級に行くことができました。慣れない環境だと、緊張が強く出てしまう長男にとっては、2回目の体験で「ここなら楽しく勉強できそうな気がするよ」と思えたのでした。出典 : 就学相談を始めたのが4月、必要書類も5月には提出し、後は会議を待つばかりとなっていました。ですが、結局「転学支援部会」が開かれたのは7月の半ばのこと。そこで改めて保護者面談・子どもの行動観察が行われ、その結果をもとに「就学支援等検討委員会」が行われたのが、その1週間後でした。「結果が出るのは、夏休みに入ってからですね」と言われたのには、驚きました。つまり、1学期の終業式には転学するかどうかがわからないまま、2学期になったらいきなり、新しい学校に行くんだよ!と言わなくてはならないということ。彼の心の区切りのためにも、ちゃんと先生や友達に「ありがとう、次の学校で頑張ります!」と挨拶してから、次へのステップに進めたい。この気持ちを、今までの学校と支援級の先生とにお話をしたところ、お二方とも「その方がいいですね」とご理解くださいました。結局、夏休みに入って転学許可を頂いた後に相談をし、「始業式は今までの学校で参加し、翌日から支援級へ」という流れにしてもらったのでした。転学の目的を、本人にどう伝えるか出典 : 転学が正式に決まり、長男本人にも「2学期からは、前に見学に行ったあそこの学校に行くことになったよ」と伝えました。見学や体験の時に「う~ん…勉強はこっちの学級のほうがラクそうだけど、友達がな~」「歩く距離が遠くなるんじゃない?」と言っていた長男ですが、なんとなく察していたところがあったのでしょう。父親が、「今のクラスでは、君のペースで勉強できなくて辛いでしょう。でも、君のペースに合わせてもらえるところなら、君はもっともっといろんなことを学べるんだよ。君の得意なこと、いいところを大事に伸ばしていくために、新しい学級に行こうよ」と伝えたところ、「うん、わかった!」と、親が拍子抜けするほどに、すんなりと受け入れられたようです。転学が子どもの可能性をひらくこともある出典 : 知的障害児対象の特別支援学級に行くことは、「勉強についていけないから、落ちこぼれたから行く」のではなく、●彼のペースや興味関心・勉強の仕方を尊重し、自信を持って勉強するための環境に行く●彼の良さを認め、伸ばすことができる環境に行くというステップアップのためだと、私たち夫婦は考えています。これからいろんなことを言われたり、考えたりするかもしれません。ですが、親がその考えからブレることなく、自信を持って彼を支え励ましていきたい。そう思っています。
2016年08月31日【ママからのご相談】小学校1年生の男の子がいます。勉強が嫌いみたいで、学校の宿題もほとんどやらず一日中友達と外で遊んでいます。1年生でこの様子だと先が思いやられます。なんとか勉強をしてくれる方法ってないでしょうか。●A. 小学校3年生までを目標に。勉強癖はつけられます。こんにちは。ライターのakiです。小学校時代は、のびのび外遊びをすることも大切ですが、勉強をする習慣を早めにつけておくことも大切です。一説によると、小学校3年生までにしっかり勉強癖をつけるのがいいそうです。宿題がまだ少ない小学校時代の前半のうちにという意味もありますが、単純に記憶が得意な時期であり、脳の前頭前野の発達過程でもそのころが大きな節目になるからだそうです。では、具体的にどのように勉強癖をつけるといいのでしょうか?●子どもに勉強癖をつけさせる方法●(1)歯磨きと一緒で、毎日やらないと気持ち悪いと思わせる歯磨きは毎日します。虫歯になるからという理由もありますが、毎日しなければ気持ち悪いという完全な習慣化が確立しているからです。それと同じように、勉強も“しなければ気持ち悪い” と位置づけするのです。頭の中のバイキンをイメージさせて、「勉強をやらないと頭の中のバイキンがなくならないよ」と吹き込んで毎日少しづつでもいいので勉強をさせるのです。感覚的に勉強をしないことがなんだか落ち着かない……という状況にもっていくよう、まずは親がうまく立ち回りましょう。●(2)最初に音読から一緒にやってみる小学校の宿題でほぼ必ず出されるのが“音読”の宿題です。たいていのお子さんは、「音読なら簡単だからやる」と比較的取りかかりやすいはずです。もしくは音読が嫌いなお子さんも、「お母さんと読んでみようよ」と一緒に誘ってみると素直に聞いてくれることが多いです。脳科学の分野で有名な東北大教授の川島隆太氏は、音読をしているときは脳がもっとも活性化する と断言されています。脳が活発になったところでそのまま勢いにのってほかの宿題や課題をしてもいいですし、集中力が途切れたらまた音読に戻って……というやり方で上手にのせるといいかもしれません。読解力にもダイレクトにつながると言われている音読。家で遊びのように毎日音読ごっこをしてもいいくらいです。まずは、音読を基本に学習を導いてみましょう。●(3)天狗になってもけっこう。おだててやる気を持続させる勉強を好きになるには“達成感”が必要です。そのためには、親がとにかく子どもをほめることが大切です。子どもの意欲は、親が達成感を味わわせる力次第とも言われているくらいです。たとえば、小学校低学年のうちはテストでも100点や高得点を取ることが多いです。その際も、「100点すごいねえ」だけではなく、「学校を休んであまり習ってないところだったのに100点?すごいわねえ」や「この前の日曜日、一緒におさらいして頑張ったもんね。すごいねえ」などと、点数以外でも頑張った部分を具体的にほめてあげること が大切です。時には「勉強しないのにいい点とれた」と言ってくるかもしれません。その場合も、「勉強しなかったのにすごいわねえ。頭いいのね」とうぬぼれさせて新たな勉強をさせる弾みにしてもいいのです。とにかくおだててやる気を引き出すことが親の役目です。----------以上です。勉強は、中学、高校……とこの先もずっと続いていきます。親が横について勉強をさせられるのも小学校のうちだけかもしれません。小学校低学年の素直な時期に勉強癖をしっかりつけておくと、それ以降は自主的にできるお子さんになる可能性が高いです。今のうちにしっかりと親子二人三脚で頑張ってみてください。【参考文献】・『小3までに「勉強グセ」をつける法ー親の「教育力」次第で子どもの学力はいくらでも伸びる!』和田秀樹・著●ライター/aki(中高英語教員)
2016年08月07日【ママからのご相談】小学3年生の子どもがいます。小学校に入学したときから地域の子ども会に入っています。高学年になってからかと思っていたのですが、今年度から子ども会の役員をすることになりました。自治会や市からの助成金がそこまで多くはないので、 イベントの際にいかにお金をかけずに子どもを楽しませるかに頭を悩ませています。子ども会で子どもが喜ぶゲームにはどんなものがあるのでしょうか。●A. 身近なものを使ってできるゲームもたくさんあります。ご相談ありがとうございます。ママライターのマフィーです。『国立オリンピック記念青少年総合センター』の調査によると、子ども会加入に関する考え方について「加入すべき・どちらかといえば加入」と回答した人が過半数を超えます。その一方で、加入を迷う人の主な理由は「親が役員をやらなくてはいけない」という回答が多く見られます。子ども会の役員はイベントの際の付き添いなどの時間的な拘束に加え、限られた予算の中で年齢の離れた子どもたちが等しく楽しめる行事を考えなくてはいけない という負担もありますよね。場合によっては、幼稚園や小学校の役員よりもずっと保護者にかかる負担が大きいこともあります。では、出費が少なくてすむゲームにはどんなものがあるでしょうか。役員である親が準備に要する労力が少なく、子どもたちがコミュニケーションを取りやすいゲームを集めてみました。●新聞ジャンケン新聞を広げて、その上に子どもたちが立ちます。役員の代表者とジャンケンをして、負けた子どもは新聞紙を半分に折りたたみ、勝った子どもはそのまま。ジャンケンを繰り返していき、立てなくなった子は負け、最後まで立っていられた子が勝ちです。このゲームは1人ずつでも楽しいですが、2人や3人のグループにしても楽しめます 。おんぶをしてみたり抱っこしてみたり片足で立ってみたりと、子どもなりに頭を使っている様子が見られます。必要なものは、新聞紙と人数分の新聞紙が広げられるスペースだけです。●新聞文字探しゲームこちらも新聞を使ったゲーム。何人かのグループを作り、お題を決めます。たとえば「こどもかい」。子どもたちがいる場所から少し離れた場所にグループ数と同じ数の新聞を置き、最初の子から順にリレーをするように文字を探しに行きます 。最初の子が「こ」を見つけて帰ってきたら、次の子が「ど」を探しに行くというふうに。低学年が参加する場合は、ひらがなやカタカナだけに限定します。このゲームで必要なのは、新聞紙と見つけた文字に印をつけるためのマジックだけです。●新聞パズルこちらもまた新聞紙を使ったゲーム。何人かのグループになって、1枚の新聞紙を破ってパズルを作ります。その新聞で作ったパズルを、早く元に戻したグループが勝ちです。ポイントは、違うグループが作ったパズルを元に戻すようにすること と、低 学年と高学年に分けるなら分割数をあらかじめ決めておくこと 。準備するのは新聞紙だけです。●リーダー探しゲーム何人かのグループに分けてその中から鬼を決め、鬼に分からないようにリーダーを決めます。Aチームの鬼はBチームに入り、Bチームの鬼はCチームに、というふうに、鬼は別のグループの中に入ります。リーダーはジェスチャーやジャンプなどをして、他の子はリーダーの動きを真似します。鬼はリーダーが誰かを探します。一番早くリーダーが誰かを探せた鬼のチームが勝ちです。鬼とリーダーは高学年の子 にしてもらったほうがゲームが進行しやすいかもしれません。----------いかがでしょうか。今回は、準備の手間がかからず、違う学年の子ども同士でも一緒に遊びやすいものを選んでみました。子ども会の役員は確かに大変ですが、子どもの喜ぶ顔や楽しんでいる姿はやっぱり見ていてうれしいものです。ぜひ1年間、楽しんでくださいね。【参考リンク】・子ども会および育成会活動の課題とその活動支援(PDF)()●ライター/マフィー(ママライター)
2016年04月30日【ママからのご相談】こんにちは。小学1年生と4年生の男子の母親です。子どもたちの勉強のことで、今壁にぶち当たっています。私自身の学歴コンプレックスもあって、子どもたちが幼いころからいろいろな教材を買い与え、幼児教室にも通い、勉強には力を入れてきました。下の子はまだ低学年なので何とも言えませんが、長男の成績を見ると今まで頑張ってきた成果を感じることができず、つい焦ってしまいます。周りの友だちは、小学生のうちからそんなに気合いを入れなくてもいいんじゃない?という意見が多く、主人(大卒)も自分が本腰で勉強を始めたのは中2くらいのときだったし、小学生のうちから追い詰めたらかわいそうだ……という意見です。別に中学受験をさせるわけではないです。ただ、今のうちに学習能力の基礎を作っておかないと、将来の選択肢が少なくなってしまうのでは?(自分がそうだったので)と心配なのです。上の子のクラスでは、とくに算数で理解力の差が開いてしまっているようで、おそらくうちの子は中の下くらいだと思います。見ていて思うのは、長男は自分から勉強を楽しんでやっている様子がありません。私が押しつけすぎたんでしょうか?●A. まだまだ修正は可能です! 王道は“能動的な学習”に導くこと初めまして!ライターの月極姫です。ウチの末っ子もこの春やっと小学校に上がり、ご相談者様と同様、私も2人の小学生の母親になりました。お子さんが小さいころから学習面に力を入れてきたとのこと、熱意も労力も大変なものだったとお察しします。たしかに「三つ子の魂百まで」と聞くと幼児期にできる限りのことを……と頑張ってしまうのが親心ですよね。0~3歳までに脳の発達がピークを遂げることを考えると、たしかに幼児教育は無駄にはならないと思われますが、小4で思うような成果を感じないからといって、焦ることはありません。ご相談者様のご主人様が「自分も本腰で勉強を始めたのは中2くらいだった」とおっしゃっているように、受験間近に思わぬ力を発揮するお子さんも結構います。大切なのは、いざというときに高い学習能力を発揮するだけの“基礎”が、小さいうちに構築されているか否かです。とはいえ、小学校中学年の学習内容は急に難しくなる部分もあり、この時期の成績低迷は確かに気になるところ。まず、断じて「ウチの子はダメかも」などと思わないことです!お子さんが、うるさく言わなくても“能動的に学習する子”に育つよう、日頃の接し方をちょっぴり見直してみましょう。熱心なあまり、親御さんが陥りがちな“NG行動”を繰り返してはいませんか?●子どもの学習意欲を妨げる“親のNG行動”6つ●(1)勉強を“神聖化”する勉強部屋の環境をばっちり整え、雑音をシャットアウトし“集中”を余儀なくさせる。一見理想的な学習環境のようで、子どもの勉強嫌いを促進させる、ありがちな間違いです。テレビや音楽をかけながらの“ながら学習”は賛否両論ですが、リビングでお母さんが料理する音、お父さんや兄弟のおしゃべりを聞きながらの学習は大いに結構。勉強を特別視するから嫌いになってしまうのです。“勉強=日常” という図式を植え付けてしまえば、肩の力を抜いて勉強するようになります。受験の年頃になれば、自分の意思で自室で集中するようになるので大丈夫。幼児~小学生のうちは雑音・生活音の中でリラックスして学習できることの方が大切です。●(2)勝手に“学習計画”を立てる「今日はこれをやりましょう」「今週はここまでクリアしよう」と、親の方で勝手に計画を立てていませんか?まず、最初に行うべきは「何を勉強したいか」 を子どもに問うことです。勉強が好きになれば、勝手に勉強する子に育ちます。しかし、お子さんがどの教科を好きなのか、把握していない親御さんは意外に多いものです。小学生のうちは、お子さんが「やりたい教科」がメイン。他は、余った時間にできる範囲でやる。1つの教科で自信をつけた方が、他の教科に対してもやる気がわくものです。●(3)飽きっぽさを否定する「1つの教科をじっくりと」「最後まで集中して」これも、大人にありがちが押しつけです。極端に落ち着きのない性格の場合は別として、じつは知能が高いほど“飽きっぽい” 傾向があります。学校から出た宿題は最低限やらなくてはいけませんが、その他のワークや家庭学習に関しては「飽きたら他の教科をやる」でOK。飽きた教科を延々と無理矢理やらされた記憶は、そのまま勉強嫌いの原因になってしまいます。飽きっぽさは、じつはお子さんが親御さん以上に頭の回転が速いサインかもしれませんよ。●(4)“ゆっくりじっくり、長時間”勉強させようとする長時間の学習、延々とした復習もまた、子どもを勉強嫌いにさせてしまう原因の1つ。「スピーディに、短時間集中型」 で行うのが効果的です。ご相談者様は、授業参観に出られたときに、先生の授業がとてもゆっくりであると感じられたことはありませんか?先生の手腕にもよりますが、学校の授業がゆっくり進むのは、ある程度仕方ない面があります。数十人いる生徒の理解度はさまざまで、やはりゆっくりの方に合わせていかなければならないからです。しかし、これがあまりに極端だと、お子さんの授業離れが進んでしまいます。ご家庭でできることは、お子さんの興味関心やスピードに合わせた学習をさせてあげることです。たとえばワークや教材をお持ちならば、15~20分くらいで、学校の授業の進度は気にせずお子さんがやりたがる部分をやる。また、学校で学んだことが理解できているようなら、延々と復習するよりも短時間で予習をして、終了 。家庭で予習、授業で復習という形の方が、お子さんが意外に勉強好きになったりします。●(5)「勉強しなさい」と命令するはい、のび太くんのママがよくやっていますね(笑)。「勉強しなさい」という命令はナンセンス です。そうではなくて、自分から勉強する子になるように、日頃から働きかけていたか否かを、親は自分に問うべきなのです。もっとも大切なのは、親に向上心があること、親自身がよく勉強することです。年頃になった子どもに「どうして勉強なんかしなくちゃいけないの?」と聞かれ、答えに詰まるような親ではいけないということです。資格の勉強、料理の勉強、家計管理の勉強、趣味の向上、大人にも学ばなければいけないことはたくさんあります。親が、自分自身の人生が豊かになるように、努力しているかどうか。これを、子どもはじつによく見ています。「勉強しなさい」と言われなくても「よし、勉強しよう」と思える子どもになるためには、あなたがお手本になること です。●(6)遊んであげない、人任せにする遊びにしても、学習にしても、人任せにし過ぎると子どもの学習意欲に影響してしまいます。子どもと接する“時間の長さ”ではなくて“時間の濃さ” が大切です。先生や塾に頼りすぎず、親が勉強を教えることも大事。また、遊んであげることもとても重要なのです。体を使った遊び、トランプやボードゲーム、カルタなどを使った遊びを、お子さんとしていますか?1人で遊ぶゲーム機とは違い、たとえば家族でやるトランプなどは感情をコントロールしたり、論理的に考えて目標を達成する訓練になります。ゲーム機も確かに楽しいものですが、一見能動的にやっているように見えて、結局はゲームのプログラムに誘導された受動的な遊びです。東北大学の竹内光准教授らの研究グループが「長時間のゲームが言語性知能の低下につながる」という研究成果を発表しましたが、あまりに長時間、ゲーム機に子どものおもりをさせるのは考えものです。やはり家族が頭と体を使って遊んであげる。これが結局は、お子さんの能力を総合的に向上させる ことになるのです。●“勉強する喜び=親からの愛情”。この図式が一生の宝物ご相談者様は、ご自身の経験から「子どもに勉強や学歴で苦労させたくない」という強い思いで、今まで学習面に力を入れてこられたのですね。「人間は勉強ばかりじゃない」という考え方もその通りですが、実際に一定の学習能力があること、学歴があることで将来の選択肢が広がるという面はあります。たくさんの選択肢の中から、自由に選ぶ権利を与える。これは確かに、親の大切な役割ですよね。しかし、結果を焦るあまり、お子さん本人の心の中に「勉強は楽しい」「勉強は役に立つもの」という“学習意欲の種” を撒く過程をないがしろにすると、結局学習意欲や向上心は身に付きません。理想は、“勉強”と“親の愛情の思い出”が直結していることです。「本を読み聞かせてくれた」「一緒に勉強してくれた」「わからないところを、学校や塾の先生以上に根気よく教えてくれた」「自分に合った教材や塾を一所懸命探してくれた」「成績が悪くても怒らず、励ましてくれた」「あなたならできる、と信じてくれた」親御さんなら誰もが、最初に抱く「この子自身の将来のためにも、できるようになって欲しい」という思い。この思いの“純度”をいかに末永く保つかがポイントです。一所懸命時間とお金をかけているうちに、その努力の目的が他のお子さんとの競争、家族・親族・友だちへの見栄、プライド、意地といった、大人のエゴにすり替わってはいませんか?お母さんが頑張ることに疲れてしまったら、お子さんの赤ちゃんのころのアルバムなどを開いて、誕生したころの純粋な喜びを思い出してみるのもおススメです。お子さんはまだまだ小学生。もっともお子さんのためを考えてあげられるのは親御さんであるという自信を持って、のんびり努力を続けていきましょう!結局は「この子に幸せになって欲しい」という思いが純粋であるほど、学習成果も上がると思うのです。【参考文献】・『13歳からの頭がよくなるコツ大全』小野田博一・著・『自分から勉強する子が育つお母さんの習慣』村上綾一・著●ライター/月極姫(フリーライター)
2016年03月24日【パパからのご相談】小学4年生の娘がいます。本人の希望で、習い事に週に3日通っています。しかし、最近もっと増やしたいと言うようになりました。よく聞いてみると週5日習い事をしているお友達がいて、自分もたくさんやりたいと思ったとのこと。本人のやりたいことはなるべくやらせてあげたい気持ちはありますが、さすがに多すぎるのではと思います。習い事はどのぐらいを目安にしたらよいのでしょうか。●A. 週3日までを目安に考えましょう!こんにちは。現役塾講師の福嶺美優です。ご相談いただきありがとうございます。子どもの習い事は、週3日までを目安に考えることをおすすめします。塾講師をしておりますと、習い事に週にいくつも通う生徒も多く見受けられます。周りのお友達に影響を受け、「お友達がやっているから、自分もやりたい」と言うお子様もいらっしゃるのではないでしょうか。またそろそろ習い事をさせようかと検討しているけれど、「どのぐらいやらせるのが適切なのか」と考えるパパやママもいらっしゃるのでは。そこで今回は、習い事を週3日までを目安に考える理由と、習い事を始めるときの注意点を合わせてご紹介します。●習い事が多すぎると疲れ切ってしまう子どもたちは、平日は学校に朝から夕方まで通い、その後に習い事に通っています。時には土日の学校が休みの日にまで通うことも。しかし当然、学校からは毎日宿題が出され、時には習い事の宿題もこなす必要があります。そのため、あまりに習い事が多すぎてしまうと、子どもたちはときに睡眠時間まで削ることも 。隂山英男さんは著書『学力は家庭で伸びる』の中でこう述べています。**********私の経験から言っても、習い事は週3日が限度でしょう。それ以上増えると、子どもが心身共に疲れてしまいます。**********お子様の健康を考えると、習い事は多くても週3日を目安 にするといいようです。●“本当にやりたいもの”を選ばせるお子様がたくさんの習い事をしたがる場合は、本当にやりたい習い事は何かを本人に選ばせましょう。なかなかお子様本人が自分の容量を見極めるのは難しいため、多すぎる場合は親が止める必要も。隂山さんは同著の中でさらにこう述べています。**********本当に自分が好きなことをひとつ決めて、それをやりとげるほうがずっと大事だと教えてあげてください。**********あれこれ手を出して『浅く広く』習うよりも、ひとつのことを最後までやりとげること が、子どもの“やりきった”という自信になり、成長につながるのかも。----------いかがでしたか。習い事は本人が希望したからとたくさんやらせるのではなく、週3日を目安に選び、とことんまでやりとげさせる経験をさせてみてはいかがでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。【参考文献】・『学力は家庭で伸びる』隂山英男・著●ライター/福嶺美優(現役塾講師)
2016年02月27日うちの家族、個性の塊です
夫婦・子育ていまむかし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々
義母には結婚してからずっと振り回されてきました。ある日、娘の緒お宮参りで義母の心内発言にショックを受けてしまいました。義母はいつでも自分が話の中心にいたい様子で――!? 耳を疑う義母の言葉両家にとって初めての孫である娘が生まれた10年前、新生児期が終わり両家揃ってお宮参りをしようと、それぞれの両親へ声を掛けました。移動時間や授乳時間を考えて予定を組み連絡したのですが、義母からは「その後予定があるから、朝早くからが良い」と言われ……。 夫が娘優先にしたいと説明しなんとか納得してもらい、お宮参りを終えることができました。その後会食をしたのですが、食事後に「イマイチだったわね」と義母からハッキリ言われ耳を疑った私。そして晴れの日なのにそんなこと言うなんて……と、少し落ち込んでしまいました。 餃子でトラブル…娘が5歳になり、息子も生まれ3歳になっていたころのことです。義実家へ帰省中、義母の作る餃子がおいしいと聞き、ぜひ一緒に作りたい!と話していました。それを聞いた義母はすぐ行動して買い物を済ませ、すぐ作れるよう準備をしてくれました。 しかしその日は義両親や親戚と食事をしようと決めていた日で、餃子を作れるような時間がなかったのです。時間がなかったことに気がついた義母は「どうせ作りたくないんでしょ」と拗ねてしまい、結局親戚との食事会も1人キャンセルしてしまいました。なぜか義母は、私たちが作りたくないと、頭の中で勝手に変換してしまっていたのです。 翌朝に義母が作った餃子が出されて、「私が昨日1人で作った餃子です」と一言……。 夫が注意してくれたのでその後は何も言われませんでしたが、何とも後味の悪い朝でした。そんな中でも娘と息子は沢山食べ、「おばあちゃんおいしい!」と発言したことで雰囲気が良くなり、子どもたちには感謝です。 いつでも自分中心でないと納得しない義母、周りの意見はあまり聞こうとはしませんが、孫だけは別のようです。私たち夫婦も義両親と仲違いしたい訳ではないので、うまく付き合っていけたらいいなと思っています。 著者:高山ななみ
2024年05月03日大きな箱の中にいるのは…!?さっきまで一緒にいたはずのお姉ちゃんがいない!?一生懸命お姉ちゃんを探す姿に思わずキュン♡ お姉ちゃんはどこ? パパに「お姉ちゃんはどこ??」と聞かれた妹さん。お姉ちゃんのことを探します。 実は… お姉ちゃん、実はこの大きな箱の中に隠れています♪しかし、妹さんは気づいていないよう。 「どこにいるの〜?」 「さっきまで一緒にいたはずのお姉ちゃんがいない!」と、 お部屋の中を探し回る妹さんの姿、可愛すぎますね♡ 「あれ?」「どこ??」と、おしゃべりしながら一生懸命探していますよ♪ 目の前に大きな箱があるけれど…まだその中にお姉ちゃんがいるとは気づいていないようです。 もしかして…!?お部屋の中を探してみたけど、お姉ちゃんは見当たりません。(おねえちゃん、どこにいっちゃっつたのかなぁ…)と妹さん。 すると… ガタガタッ! !? 突然、箱が動き出しました(笑) 「お姉ちゃん、いたっ♡」 ようやくお姉ちゃんが隠れている場所を発見!嬉しそうに箱にそーっと近づいてみます♪ みーつけたっ! お姉ちゃんを見つけてとっても嬉しそうな妹さん♡ お姉ちゃんも箱の中から笑顔でひょこっ♪この様子はぜひ動画でもご覧くださいね。微笑ましいかくれんぼに、思わず癒されますよ♡ YouTube「rare cheese baby」(@rarecheesebaby)では他にも可愛い動画がたくさんアップされていますよ。さらに弟くんも増えてますます賑やかになった現在の家族の姿もぜひご覧くださいね。 Instagram(@rarecheesebaby)も更新しているので、そちらも要チェックですよ♪ バレそうでバレてない⁉かくれんぼを楽しむ仲良し姉妹|rare cheese baby画像提供・協力/rare cheese baby
2024年05月03日妊娠、出産、子育ての間で私のおっぱいは大きく変わりました。今回はそれぞれの段階での私のおっぱいの変化と、その中で私が気をつけていたこと、感じたことについてお話しします。 妊娠時期のおっぱいの変化妊娠前までⅭカップだった私のおっぱいは、妊娠5カ月ころから今まで見たことないくらいに大きくなりました。乳輪も大きくなり、色は黒っぽく変化。 どんどん変わるおっぱいにびっくりしましたが、パパが「これも赤ちゃんに母乳をあげるためだな!」と明るく言ってくれたので、気持ちがラクになり、「これもママの証だ!」と受け入れられました。この時期は妊娠線ができないようにお風呂上がりは毎日おっぱいにクリームを塗りました。 断乳後に垂れてしまったおっぱい出産後、おっぱいの出はよかったのですが、そのため赤ちゃんがおっぱいを飲む間隔があくとおっぱいがぱんぱんに張って、衣服が当たるだけでも痛かったのです。おっぱいが詰まらないように和食中心の食事を心がけ、衣服も締めつけが少ない物を着ました。※母乳分泌と食事には関連がないと言われています。 子どもが1歳のころに断乳をしたのですが、断乳したとたんにおっぱいがしぼんでしまって、インドのナンにレーズンがくっついているような状態に……。すっかり垂れてしまったおっぱいの変化にショックを受けました。 落ち込んでいた私に、パパからのひと言おっぱいの変化に落ち込んでいると、パパから「年を取ったら、おっぱい垂れる人いっぱいいるんじゃない? それは“ママ”としての勲章だよ!」と、力強い励ましの言葉が。その「勲章」という言葉で、落ち込んでいた気持ちが一気に吹き飛びました。 それからは、おっぱいをしっかり持ちあげてくれるブラジャーにしたり、猫背にならないよう胸を張って歩くことを心がけていくうちに、見た目のシルエットではおっぱいが垂れていることは気にならなくなってきました。 私の場合は出産や妊娠、子育ての期間でおっぱいが変化しましたが、もしかしたらちょうどおっぱいが垂れる時期と重なっていたのかも?と思ったりします。はじめは変化する自分のおっぱいに戸惑いを受けましたが、今ではこのおっぱいを「勲章」と思い、誇りに感じながら過ごしています。 著者:菅谷里奈1女、2男の母。現在第4子目妊娠中。ベビーマッサージインストラクター、ベビーヨガインストラクター、ベビーシッターの資格所得。子育て経験を活かしながら、妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆中。監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。著者・イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター 漫画家 まっふ
2024年05月03日私の夫は若く見えることが自慢の年下夫。最近はことあるごとに私に向かって「老けた」と言います。職場の若い子たちに混ざるのも大好きで、平日は飲み会、土日はゴルフやBBQと、留守ばかり。子育ては私のワンオペで成り立っていました。それでもなんとかやってこられたのは、近くに住む義母のおかげ。いつも助けてくれるので頭がありません。家族なのにバイキン扱い!?ある週末、私と娘は同時に高熱を出してダウンしてしまいました。高齢の義母に移すわけにはいかないので、今回ばかりは頼れません。 さすがに夫が看病してくれると思っていましたが、夫は私と娘をバイキン扱い! その上「俺はホテルに泊まる!」と言い、荷物をまとめて出ていってしまいました。 取り残されたのは、高熱でフラフラの私と娘。病院に行く気力もなければ、病院が食べられるような食材もありません……。 「ごめんね…」義母の言葉で決意!熱はどんどん上がり、娘も苦しそう……。ひとりでは限界を感じ、意を決して義母に助けを求めました。 義母はわが家に着くなり、家事をテキパキとこなし、卵がゆや生姜湯を作ってくれました。そして、ひと通りの家事や看病を終えると、私にそっと1枚の紙を渡してきました。 よく見ると、それは離婚届。「こういうときに助けてくれないのは家族じゃないよね。ごめんね。もし2人が別れても、私はいつでも助けるよ!」 義母の言葉で私の覚悟が決まりました。 もう会えないよ!数日後、熱が下がり始めた私は、夫の声で目を覚ましました。どうやら夫が荷物を取りに帰ってきたよう。耳を澄ますと義母の声も聞こえます。 「もう2人には会えないよ。あんなに高熱の2人を残して、いなくなるから……」 その言葉を聞いて、夫は涙を流していました。義母の言う「もう会えない」のは離婚を決めたからでしたが、夫は妻と子が亡くなったと勘違いしているようです。 私はタイミングを見て夫の前に登場。「幽霊だ!」と驚いていましたが、義母の看病のおかげで元気になったこと、でも放置されていたら死んでいたかもしれないことを伝えました。ショックを受けた夫は…夫は相当ショックだったようで、泣いて謝っていました。 一度は離婚を決めましたが、今回のことは夫にとっていい薬。義母が味方してくれることもわかりました。念のため離婚届にはサインをもらい、いつでも出せるように保管しつつ、夫の変化を見ることにしたのでした。 子どもが小さいうちは、自分が体調を崩してしまうと本当に大変ですよね。そんなとき、他人事のように振る舞う夫にはガッカリです。 自分が体調を崩したときに、自分のおこないの愚かさがわかるのではないでしょうか。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年05月03日入園でトラブル発生!?園への行き渋り、園での活動に参加できない…園生活の困りごとを紹介発達ナビのQ&Aコーナーは、子育てに関する疑問や知りたいことなどを気軽に質問し相談し合える場所です。幼稚園や保育園での困りごとやお悩みも多く寄せられていますので、ここで一部をご紹介します。4歳児の暴言暴力の相談です。1歳半〜3歳過ぎまで癇癪が酷く療育に通ってます。癇癪は一時落ち着き、入園後は集団行動も問題なく、お友達もできて楽しく通っていました。3学期になり、家では怒りやすく行き渋りが酷くなり癇癪も再発しています。上手にできていた切り替えもできなくなりました。息子はASD 軽度知的障害で、普段は週4幼稚園、週1で市の療育園と民間療育に通っています。この生活が始まって約一年、息子の成長も多く感じましたが、同時に癇癪や他害自害も増え、このまま年中に進級して良いのか、療育園のみに変える方がよいのではと悩むようになりました。2歳7ヶ月の娘がいます。新生児期よりなかなか寝付けずとても育てにくさを感じています。言葉や身体の発達は遅れの指摘はないですが、むしろ流暢、喋りすぎる、こだわり、癇癪や衝動、多動などがあります。抱っこはツイストして解除、手繋ぎは座り込みや地面と同化してしまうタイプです(中略)基本的に朝車から降りて10m先の園玄関まで手を繋げません。帰りが特に手強く本当に困っており、玄関でさようならしてから車に乗るまで平均30分かかります。最大1時間かかったこともあります。ようやく車に乗ったあとはチャイルドシートに乗せるのに5〜10分泣き叫びプロレスのような状態です。登園渋り、癇癪、他害、集団行動が苦手……どうすれば?園生活の悩みやギモンに専門家が回答!幼稚園や保育園に行きたがらない、思い通りにならないと癇癪を起こす、お友達を叩いたり物を壊したりする、先生のお話を聞けないなど、園生活ではさまざまな困りごとが起こりがちです。特に、入園したばかりのお子さんにとっては、初めての集団生活に戸惑いや不安があることでしょう。ここでは園生活での悩みやギモンについて、鳥取大学大学院教授で発達障害を専門とする井上雅彦先生にご回答いただきました。Q:年少の男の子です。小さい時からこだわりが強い傾向がありました。幼稚園に入りましたが、毎朝登園時には激しく泣き、園に行きたがりません。こんな時は休ませてもよいのでしょうか?多少無理をしてでも行ったほうがいいのか、判断に悩んでいます。A:登園時に泣いたり拒否したりされると親御さんもつらくなるかと思います。登園させても子どもと離れられないこともあるかもしれません。まず園の中の環境が苦手なのか、あるいは親御さんと離れることが苦手なのかなど、その原因に目を向けていく必要があるかと思います。登園時の工夫としては、お気に入りのグッズを持っていく、園に行ったらすぐに好きな活動ができるようにしておくなどが考えられます。登園して好きな活動ができるようになると、登園時の抵抗は弱くなると思いますが、親と離れられる程度の好きな活動が見つからない場合、まずは親同伴で過ごすことから始め、少しずつ一人遊びや先生との遊びができるようにして徐々に離れていくなど、スモールステップで進めていくとよいでしょう。Upload By 発達ナビ編集部Q:活動の切り替えが苦手な年少の娘がいます。園でも思い通りにならないと泣いて癇癪を起こすので、先生から連日のように電話があり、精神的に参ってしまいました。このような時、どう対応すればよいのでしょうか?A:癇癪の原因にはさまざまなものが考えられます。何かしたいことができなかったり、好きなことをやめさせたりする場合、あるいは嫌な刺激があったり体調が悪い場合などに癇癪が起こりやすくなります。このケースでは、思い通りにならないという場面を具体的にし、環境を調整することで、その原因を取り除いたり、癇癪以外で意思を伝える方法を教えていくことが大切です。園の先生だけで対応できない場合は、巡回相談など外部の専門家を活用していくのも一つの手段ではないかと思います。Upload By 発達ナビ編集部Q:年中の男の子です。ことばが遅く、 気持ちを伝えることができないせいか、お友達を叩いたり、噛んでしまったりすることがあります。やってはいけないことだと家でも言い聞かせてはいますが、なかなか改善しません。すぐに手が出てしまう子どもへの対応方法はあるでしょうか。A:まず、トラブルが起こらないような環境調整を工夫していく必要があります。例えば、スケジュールやルールを視覚的に示したり、遊具の与え方を工夫するなどです。また、やってはいけないことだけではなく、気持ちを伝えるための手段を教えていくことが大切です。ことばが表出できるお子さんにはことばで、ことばは難しいが動作の模倣ができそうなお子さんには身振りやサインで表現できるように教えていきましょう。Upload By 発達ナビ編集部Q:保育園に通っている年少の男の子です。教室から出て行ってしまう、先生の話を聞けない、一斉指示が通らないといった指摘を受けました。家では特に困りごとがなかったので驚きましたが、集団行動が苦手な理由はどんなことが考えられるでしょうか?どうしたら集団行動ができるようになるのでしょうか?A:集団行動が苦手な理由は複数考えられます。例えば、自分の興味関心や好きなもの、マイルールや順番などに対するこだわりが強いことなどがあげられます。また、不注意(注意がそれやすく集中しにくい)や、多動性や衝動性といった特性が関係している場合もあります。ほかにも、指示が理解できていない可能性もあるかもしれません。さまざまな苦手な理由について園の先生と話し合い、集団活動に子どもの好きな活動を入れる・役割を与えるなど、あてはまる原因を探りそれに沿った工夫をすることで、活動参加がしやすくなると思います。Upload By 発達ナビ編集部もしかして発達障害?ASDやADHDなど、発達障害のある子どもの特徴「園での様子を見ると、ほかの子どもとわが子は何かが違うような気がする……」「もしかして、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)など、発達障害があるのではないか?」と考えている保護者の方もいらっしゃるかもしれません。まずは一つひとつの行動の原因に目を向け、子どもの視点に立って、苦手な環境や対応を工夫してみましょう。また、不適切な行動だけに目を向けるのではなく、できていることを認めたり褒めていくことで、行動全体が変わってくることもあります。園の先生や巡回相談の先生と話し合いながら、工夫に取り組んでいきましょう。それでも多くの困難が生じている場合、発達障害などの相談が可能な機関に相談に行かれることをお勧めします。発達障害の特性を以下に示します。ASD(自閉スペクトラム症)は、「社会的なコミュニケーションの困難さ」「限定された行動や興味、反復行動」といった特性が幼少期からみられ、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。ASD(自閉スペクトラム症)の症状の表れ方には個人差がありますが、幼児期には以下のような行動がみられることがあります。・お気に入りのおもちゃをひたすら並べる・くるくるまわるものをずっと見ている・水遊びが大好きで始めるとやめられない・おもちゃなどを使う順番を待てない・決まったおもちゃで遊びたがる・道順が違うとパニックになる・活動の切り替えが難しい・マイルールや勝ち負けにこだわるなど※上記は一例ですADHD(注意欠如多動症)は、「不注意」「多動性」「衝動性」といった特性により、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。特性の表れ方には個人差がありますが、主に、多動・衝動性の傾向が強いタイプ、不注意の傾向が強いタイプ、多動・衝動性と不注意が混在しているタイプの3つに分けられます。ADHD(注意欠如多動症)の特性がはっきりしてくるのは早くても2歳頃からと言われていますが、幼児期には以下のような行動がみられることがあります。・物事に集中できず、忘れっぽい・落ち着きがなく、じっとしていられない・かんしゃくを起こすことが多い・ものを壊したり、乱暴な遊びを好むなど※上記は一例ですしかしながら、これらの行動は幼稚園や保育園に通う年頃の子どもにはよく見られるため、このような行動をとるからといって、必ずしも発達障害があると判断することはできません。ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如多動症)などの診断は医師によってなされます。お子さんの発達に不安があったり悩んだりしている場合、まずは発達相談などが可能な専門機関に相談されるとよいでしょう。発達障害のある子どもの園生活にまつわるエピソード発達ナビライターの方々や、読者の皆さんから寄せられた園生活にまつわるエピソードをご紹介します。皆さんがどのように園生活の困りごとや悩みを乗り越えていったのか、参考になる部分もあるのではないでしょうか?ぜひご覧ください。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年05月03日長男を出産し、初めての育児に戸惑いながらも育児書などで情報を集めながらなんとか慣れてきたころ、女性である自分では経験のない男の子の性器ケアの問題に出合いました。いろいろな情報があり、個人差もあるそう。夫に相談しても記憶にないからわからないという返答に、「どうしたらいいの?」と悩んでいた私の体験談をお話しします。 育児に奮闘するも1つの疑問が…わが家には男の子2人、女の子2人の4人の子どもがいます。今でこそ子育ての経験があるので次男、次女では余裕をもって子育てできていますが、長男を出産したときは、初めての育児でわからないことだらけ。情報を集めながら1つひとつ対応していました。 長男が寝ているときに育児雑誌を見ていると、男の子の性器ケアのことが目に入りました。お風呂に入れたときにきれいに洗ってはいたものの、それだけでは足りない場合があることがわかり、どういうタイミングでどうしたらいいのか疑問だらけに。夫に相談しましたが記憶にないと言われ、ますますわかりませんでした。 ※男の子の性器ケアは清潔に保つことが基本ですが、健診などで、おちんちんの皮をむく「むきむき体操」を指導されることがあります。「むきむき体操」が必要ない赤ちゃんもいるので、健診などで受診した際に医師に相談しましょう。 思いきって相談することに長男は生まれたときに先天性肺炎でNICUに入っていたこともあり、病院に定期健診に行っていました。幸い心配していた後遺症もなく、1歳で病院での定期健診を終えたのですが、健診の最後に「わからないことはありませんか?」と先生が聞いてくださったので思いきって性器ケアについて相談することに。 すると、「心配ならやっておきますね」と皮を下げて亀頭を出す処置をしてもらいました。成長とともに自然にという話や、むきむき体操をやったほうがいいなどいろいろな説はあると思いますが、私は小児科の先生に相談して不安な要素がなくなったので長男にとってもよかったのではと思います。 3歳で男の子あるある長男が3歳になったころ、「ちんちんが痛い」というので病院へ行きました。トイレトレーニングも終わり、パンツを自分ではけるようになっていたころ、自分でおちんちんを触って菌が入ったようで炎症を起こし、膿が溜まっていました。 病院で膿を出し、消毒してもらい、抗生物質を処方してもらうことに。本人は痛かったようで、それからは触って遊ぶことはしなくなりました。病院の先生からも「きれいに洗って、バイ菌のついた手ではさわらないようにね」と注意されました。 ママにとって男の子の性器ケアは、自分に経験がない分心配になります。お風呂できれいに洗っていれば成長とともに見守っていてもいいようですが、小さいうちにできることはやっておいてあげられればと思っていました。長男は1歳のタイミングでしたが、高校生になった今、特に問題ないようなので安心しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラストレーター/ライコミ著者:松田みさと長男と次男が15歳差の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年05月03日シングルマザーのハナさんが運営するYouTubeチャンネル「なないろfamily」。ハナさんは1LDKの家で、娘のメイちゃん(6歳)と独身アラフォーのお姉さんと、3人で暮らしています。普段は、3人で仲良く暮らす様子を配信している「なないろfamily」。今回はハナさんがシングルマザーになるまでの経緯についてご紹介します。 娘が2歳のときに離婚 ハナさんが離婚したのは、メイちゃんが2歳のとき。メイちゃんに、パパの記憶はないそうです。離婚後に、元旦那さんはうつ病で他界しました。 お金はすべて元夫が管理、厳しい倹約生活結婚前の元旦那さんは、穏やかで誠実。「真面目」という言葉がぴったりの人だったそう。金銭面も倹約家で、コツコツと貯金するタイプだったそうです。 対して、ハナさんはどちらかというとズボラで面倒くさがり。金銭面でも計画性のないタイプでした。 2人の夢は「マイホームを建てること」。結婚前から話し合いをして、ハナさんが浪費しないように通帳を元旦那さんに預けていました。結婚後、お金はすべて元旦那さんが管理し、厳しい倹約生活をしていたそうです。 妻が妊娠中、転職を繰り返す元夫結婚してから、約1年でメイちゃんを妊娠。幸せいっぱいと思った矢先、つわりで水すら飲めずに体重が減ってしまい、入院することになりました。ほぼ寝たきりの状態が続いたハナさんは、当時勤めていた会社を退社。 そんな中、元旦那さんが急に転職を繰り返すようになってしまったのです。ハナさんに、事前に相談はありませんでした。何度、相談して欲しいとお願いしても、同じことを繰り返す元旦那さん。 経済的にも不安を抱える中で、無事に出産。産後も体調が優れなかったハナさんは、しばらく育児に専念することになりました。 そんな中、また元旦那さんが突然会社を辞めてしまいます。 出産後、勝手に起業!?ある日、元旦那さんは「起業して店を始める。もう場所は借りている」と言い出しました。びっくりして固まるハナさん。当時のハナさんは、妊娠中からの体調不良に加えて、娘さんが早産&未熟児だったため、毎日NICUに通っていました。 娘さんが退院してからも、夜泣きや慣れない育児でノイローゼ気味に……。自分が1日を無事に過ごすのがやっとの状態で、夫のことは何も考えられない状況だったそう。 元夫がうつ病に……お店を始めた当初は、ハナさんもビラを配るなどできる範囲で手伝いました。その後、お店が繁盛しはじめ、ハナさんの体力も少しずつ回復。順調だと思った矢先、元旦那さんがうつ病を発症したのです。 元旦那さんは、自営業の重圧や先の見えない不安にかられて「なんで会社を辞めてしまったのだろう」と頭を抱え、悩むようになりました。情緒不安定になり、夜は眠れず、食欲は減り「何もかも怖い。消えてしまいたい」と、泣きながらつぶやくようになりました。 ハナさんは、嫌がる元旦那さんを無理やり病院へ連れて行くと、症状が重く、そのまま緊急入院となりました。 高額セミナーに生活費をつぎ込んでいたことが発覚元旦那さんの入院中に、ワンオペ育児、片道1時間かけてのお見舞い、お店を畳む準備をするハナさん。当時2歳になったメイちゃんと税理士事務所へ手続きに行くなど、毎日大変でした。 しんどい日々を送る中で、元旦那さんのパソコンのメールや書類、すべての通帳をチェックしていると、とんでもないものを発見! 元旦那さんは、ハナさんに内緒で高額な起業セミナーに通っていたことが発覚したのです! 総額で、車を1台買えるくらいの金額をつぎ込んでいました。 ジュース1本を自動販売機で買うことすらためらうような夫が、こんな高額セミナーに!? 衝撃事実を知り、冷や汗をかきながら、急いで解約。元旦那さんにお金の管理を完全に任せていたことを反省しつつ、趣味やささやかな娯楽まで我慢して、マイホームやメイちゃんのために貯めていたお金をこんなことに使ったの? と、怒りがわいてきました。 この一件で、元旦那さんに対する気持ちが、急激に冷めてしまったハナさん。しばらくして、元旦那さんは退院しましたが、退院後も体調が優れなかったため、お互い自分の実家で暮らすことに。 怒涛の店じまいもひと段落したため、ハナさんは就職活動を始めました。 義両親からの衝撃的な言葉 それから、程なくして元旦那さんの実家へ行き、離婚の話をしました。義父母は「息子を捨てるのか」と言わんばかりにハナさんを叱責したそう。ハナさんは「もう夫を信頼することはできない」と正直に話しました。 メイちゃんもまだ小さく手がかかる時期で、元旦那さんの面倒を見ながら、ハナさんがひとりで家計を支えていける状態ではありませんでした。 「養育費は元気になって働けるようになってから、少しずつ支払ってくれたら良い」と、伝えると、義父母はとんでもないことを言い出します。 「養育費なんて払う必要はない。ひとり親になれば手当も出るだろう。子どもは女の子なんだから大学に行く必要もない。そんなにお金もいらないはずだ」 信じがたい考えと言葉に衝撃を受けたハナさん。その後もいろいろ言われたものの、なんとか離婚が成立しました。 元夫が他界したと知り……ハナさんは、就職先とメイちゃんの保育園が決まり、実家で暮らしながら忙しい日々を過ごしていました。メイちゃんのことで元旦那さんに連絡をしましたが、連絡は繋がらず音信不通。 離婚してから半年以上たったころ、共通の知人から元旦那さんが1カ月前に亡くなったことを知ったハナさん。義父母からは、何の連絡もなかったそうです。 元夫の他界を知り、自分を責めて泣き明かしたハナさん。お姉さんに電話すると、すぐに駆けつけて抱きしめてくれました。 このころから、実家で両親と折り合いが悪くなったハナさんは、お姉さんに相談すると「うちにおいで。一緒にメイちゃんを育てよう」と言ってくれてたそう。そして、3人での生活が始りました。 今思うことハナさんは、いまだに「あのときこうすればよかった」という後悔があるそう。 「ただ、当時は自分なりに精いっぱい過ごしていました。自分の行動や選択が正しかったとは思いません。でも、どんなに悔やんでも過去は変えることができません。目の前のことに向き合って、少しずつ進んで行くしかないのかなと思います」と、語っています。 離婚、元夫の他界、義父母の理解しがたい対応……これまでたくさんつらいことがあったハナさんですが、素敵なお姉さんがいてくれてよかったですね。子育てを一緒にしてくれる人がいるだけで、すごくありがたいと思います。 この動画には、励ましのコメントや、同じような境遇の方から「勇気づけられました」とのコメントが多数寄せられていました。 ハナさん・お姉さん・メイちゃんの3人が出演するYouTubeチャンネル「なないろfamily」では、和やかな日常の動画がメインで投稿されています。こちらも合わせてチェックしてみてくださいね。 著者:ライター 廣瀬尚子
2024年05月03日私は30歳の専業主婦。大企業に勤める夫と暮らしていました。先日義父が亡くなり、義母と同居するようになってから、憂鬱な毎日がスタートして……。同居して判明した義母の正体真面目で大人しい人だと思っていた義母と同居すると、掃除も料理もしない人だと判明。これまでは義父に怒られるのが怖くて、きちんとした生活を送っていたよう。 しかも、私の部屋に勝手に入って、化粧品やバッグ、靴下までも勝手に使ってしまうことも。何度言っても言うことを聞いてくれません。 夫に相談しても「俺が注意すんの? 面倒くさいこと、苦手なんだよなぁ。嫁姑問題に俺を巻き込まないでくれる?」と話しをろくに聞かずに寝てしまう始末。その上、「お前はいいよな、毎日楽そうで! 俺なんか上司にペコペコする日々を送っているのに!」と仕事のストレスをぶつけてくるようになってきました。妻の我慢が限界にある日、買い物から帰って玄関をあけると、大事にしまっていた私のドレスを、義母が無理矢理着ようとしているではありませんか! 注意しても、義母はまったく反省する様子がありません。 我慢の限界に達した私は、「お義母さんともう同居したくない! お義母さんがうちから出て行かないなら、離婚して出ていく!」と夫に宣言。体裁を気にする夫は大慌て! 義母に毎月仕送りをする代わりに、同居を解消することになりました。 仕送りしているはずが、振り込まれていない!?数カ月後、夫が「母さんがお前から一度も仕送りされたことがないって泣きながら俺に電話してきたんだよ! どういうことだ!」と私に説教をしてきました。しかし、私は毎月きっちり振り込んでいます。 私は義母がお金を使い込んでいると予想し、探偵に身辺調査を依頼しました。すると驚くべき事実が発覚したのです。 義母の嘘が明るみに私は夫と義母の家に行き、「お義母さんはね、仕送りしたお金で、パチンコに行っているのよ。」と夫に真実を告げます。体裁ばかりを気にしてオロオロする夫に離婚届を突き付け、義母とも絶縁宣言をしました。 2人は泣きながら謝罪してきましたが、もう後の祭りです。親子だからって甘えすぎるのはダメ。家族だからこそ、時には相手の成長を願い、厳しく接することも重要ですね。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年05月03日マキノさんは長女が1歳9カ月のとき、めでたく第2子を妊娠。妊娠中でありながらも、平日はほぼワンオペ育児をおこない、毎日がつわりとの闘いでした。娘を育児しながらの生活の妊娠生活は想像以上に大変で、抱っこをせがまれればその都度応じていたマキノさん。しかし、ある日突然不正出血が……! 次の日に病院を受診すると異常はなかったものの、医師から「娘の抱っこは控えるように」と指摘されてしまいます。その言葉を真摯に受け止め、安静にした生活を送っていると次第に出血は治まったのでした。それから月日は流れ、妊娠7カ月を迎えます。そのころになると、マキノさんのおなかは大きくなっていました。おなかが出てきたせいで、娘の育児がしにくくなってしまったのを実家の母親に伝えると、「里帰り出産する時期を早めたらどうか」と提案されたマキノさん。 夫に相談すると里帰りを早めることに賛成してくれたため、当初の予定より少し早めの8月末ごろ、マキノさんは娘と一緒に帰省したのですが……? 実家最高と思っていたママ。しかし、1カ月が経つと… 最初のうちは「実家最高!!」と思っていたマキノさん。 しかし、時間が経つにつれ、「早く産んで家に帰りたい」と思うように……。 その理由は、家族がいることで娘の躾や自分の生活ペースを乱されてしまったからでした。 そして、家族それぞれも次第にストレスを感じ始めていったのです。 さらに、実家のお風呂は別棟にあったため、お風呂場は極寒! 出産予定日が11月というのを考えると、出産を終えたらすぐ帰るのが賢明だと判断するのでした。 ワンオペ育児を早めるのを覚悟で、「出産後はすぐ家に帰る」という選択したマキノさん。今までそれぞれのペースで生活をしていたわけなので、急にそれが変わってしまうというのは、お互いしんどいものがあったではないでしょうか。何を優先したいのかその順位は人それぞれだと思いますが、自分にとって精神的負担が少ない選択をしたいものですね。 著者:マンガ家・イラストレーター マキノ食べることが大好きな元気な姉弟、くうちゃん、へうくんの母親。真面目で優しいパパと、二人の子どもたちとの4人暮らしです。SNSで、日常の笑ったこと、泣いたこと、感じた事など、絵にしています。監修者・著者:助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2024年05月03日生理中は、なんとなく生理中であることを周りに知られたくない気持ちになる私。そんな私が「私は生理中です!」と名札を貼って歩いたような出来事を起こしてしまいました。私にとって、かなりショックだった失敗談です。 私はびっくりして、すぐに確認すると、おしりの真ん中辺りが10センチ四方くらいの大きさで真っ赤に……! 私はすぐ近くのトイレに駆け込み、ナプキンを替えましたが、スカートの汚れは取れず、仕方なくカバンでおしりを隠しながら帰宅しました。 経血が漏れてしまった原因は、きっと椅子に浅く腰かけて、背もたれにもたれかかるような姿勢でパソコン作業を続けたからだと思います。私は、このことをがあってから、ナプキンはこまめに取替えないといけないなと改めて思ったのと、姿勢が悪いということは本当にいいことないなと感じました。あと、経血量が多い日は、オシャレしたくても、薄い色の服は極力避けようと思いました。原案/山田小春さん作画/まっふ監修/助産師 松田玲子医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。 ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! 著者・イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター 漫画家 まっふ
2024年05月03日息子は義実家にとって初孫で、義父も義母も息子の誕生をとても喜んでくれました。初節句が近づき、義母から「息子(私の夫)の五月人形を譲りたい」という申し出が。いったんはその申し出を受け入れてしまった私の後悔と、そこで学んだことをお伝えします。初節句が近づき、義母からの提案息子の初節句が近づいたころ、私の両親から息子に五月人形を贈りたいと提案がありました。私たち夫婦はその提案をありがたく受けようと思い、念のため夫の両親にもその旨を伝えました。 すると義母から「息子の五月人形をずっと保管しているので、それを譲りたい」と連絡が。せっかくの申し出でしたが、夫の実家はお世辞にもきれいとは言えず、物が多く散らばっている印象……。夫の初節句の人形なら30年以上も前の物なので、嫌な予感がした私は夫に実家に帰って実際の人形を確認してもらうことにしました。 夫曰く、「たしかに古いけれど、目立つ汚れもなく状態はよかったよ」と。それであればと私の両親からの提案は断り、夫の五月人形を譲っていただくことにしました。 汚れが目立ち、壊れている五月人形数日後、五月人形を持って実家から帰宅した夫。夫が出した人形を見ると、明らかに人形は劣化して汚れが目立ち、付属品は壊れている物もあったのです。その人形の状態を見た私は思わず絶句……。わざわざ確認に行った夫にも、この状態の人形を譲りたいと言った義母にも怒りに似た感情がわいてきました。 そうは言っても、もういただいてしまったもの。でもこの人形をせっかくの息子の初節句に飾るなんて嫌! そう思った私はすぐにネットで調べ、こどもの日に間に合うタイミングまでに五月人形のクリーニングと修理をしてくれるところを探しました。見つけた業者にすぐ依頼し、子どもの日の3日前に壊れた部品の交換とクリーニングを終えた人形が無事に帰ってきました。 人形をしまうとき、さらなる追い打ちが……戻ってきた五月人形は年月が経っているため劣化はあるものの、夫が持ち帰ってきたときよりはだいぶマシな状態に。初節句のお祝いも無事に終え、せっかくいただいた物だし来年からもちゃんと飾ろう、と考えていた私。しかし、人形をしまうときにまた私は絶句するのです……。 夫が持ち帰ってきたときは夫が箱から出したため気がつかなかったのですが、保管されていた箱がカビだらけ!! 何か鼻をつくような臭いもします。こんな状態の箱に入っていたら、人形の内部もカビているかもしれません。この人形をこれからずっと息子の節句に飾ると思うと、悲しい気持ちになりました。 夫にキレてしまった私そして私は夫にブチ切れ! なぜ箱がこんな状態なのに気がつかないのか、そもそも人形自体、劣化も汚れも、壊れている部分もあったのに、と。こんな物をこれから先ずっと飾るなんて到底無理だと伝えました。 私の怒りと箱の状態を目の当たりにし、夫もようやく事の重大さに気がついたようでした。「自分の初節句に母方のおばあちゃんが買ってくれたものだから、断りにくさもあった。汚れや壊れているのに気がつかなかったのも悪かった。たしかにこの状態はひどいと思う」と認めてくれ、夫と話し合った結果、五月人形は夫の実家に返すことになったのです。 結局翌年、息子の2回目の節句に五月人形を買うことにしました。私たち家族と私の両親で選び、良いものが購入できて大満足! 今回のことで夫の実家からは基本的に何かをいただくのはやめたいと夫に話しました。もしも何かいただくときは、必ず私も実物を見て確認することに。五月人形に関しては、夫がきちんと確認せずに大丈夫と言ってしまったこともあり、義母も悪気があったわけではないと思いますが、価値観の違いを感じた一件です。 著者:林 ゆり2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2024年05月03日イヤイヤ期真っ最中の娘を育てながら、正社員として働くりささんは、現在第2子を妊娠中。平日は働きながらワンオペ育児でヘトヘト……。そして、妊娠4カ月を迎え会社の上司に報告をしたところ、参加していたプロジェクトのメンバーからも外されてしまいました。さらに休日は義実家で家事を押し付けられ、まったく休む暇がありませんでした。自由気ままに過ごす夫が羨やましく思えて、つい夫に「入れ替わりたい」と非現実的なことを言った、その瞬間。なんと本当に入れ替わってしまい、夫はりささんとして過ごすことに。夫は覚悟を決めたものの、ひどいつわりに耐えながらの家事や育児は想像以上に大変。しかし、娘と向き合ってみて初めて気付くことも多く、すこしずつママとしての生活も楽しめるようになってきて……。ある日、夫が娘と歩いていると、とある女性から声をかけられました。どうやらりささんのママ友のようで、別のママ友の家へ行くお誘いの返事がないから、心配していたと言われます。 慣れない場に気が進まなかったものの、りささんのためだと思い参加した夫でしたが、ちょっとした失言をしてしまい……。娘がかわいそう? ママ友会は、いつの間にか子どもの教育についての話で盛り上がり始めました。そこでは「保育園に預けるなんてありえない」「習い事をさせていないなんてかわいそう」と、まるで娘・ひまりのことを否定する発言が飛び交います。 そして1人のママから「ママがしっかりしないと、娘ちゃんがかわいそうよ」と言われ、りささんがどんなに一生懸命娘を育てているかも知らず、なぜこんなことを言われなければいけないのかと思った夫。 入れ替わったことで見えてきた部分もあり、今ではりささんが仕事も子育ても十分すぎるくらい頑張っていることを理解していた夫は、我慢の限界……。思わず「それって、個人的な感想ですよね?」と切り込んでしまいました。 年齢の近い子どもを育てるママが集まる場なので、子どもの教育についての話になるのはごく自然なことだと思います。ただ、それぞれ違う環境であることを配慮して発言するようにしないと、自分ではそんなつもりがなくても、誰かに不快な思いをさせてしまうかもしれません。ママ友との付き合いは、楽しくもあり難しくもありますね。みなさんはママ友とお話をする際、気をつけていることはありますか? >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター しろいぬしろ 著者:原作者 中澤夕美恵
2024年05月02日亮太さんは妻の麻耶さん、4歳の息子・和馬君の3人家族。亮太さんは、麻耶さんに対して不満があり、会社で寝泊まりして1週間になります。亮太さんが家を出ることになった理由とは……?何を伝えてもいつも屁理屈ばかりの麻耶さんに、亮太さんはいつしか「話し合うだけ無駄」と考えるように。しかも、麻耶さんは毎日のように浮気ともとれるような電話のやり取りをしている様子……。ある日、和馬君を保育園に迎えに行って帰宅した麻耶さんは、いつものようにイヤホンで電話を始めます。しかし電話に夢中の麻耶さんは、和馬君が家の中からいなくなったことに気付きません。そんな矢先、体調不良で早退した亮太さんは、和馬君の姿が見えないことを麻耶さんに問いただします。どこにも和馬君がいない状況に、いよいよ2人が焦り始めたタイミングで、隣人の山田さんが「家の前でうろうろしていた」という和馬君を送り届けてくれました。そして、この事件がきっかけで、とうとう武器を持ちだした本気の夫婦喧嘩が勃発してしまったのです! 野球のバットで麻耶さんに力いっぱい腰を殴られてしまった亮太さんは、ついにぶちギレ! 「そんなに不満なら出てけよ。」と、とうとう離婚話にまで発展してしまいます。 2人の喧嘩はどんどんエスカレートしていき…? 麻耶さんの、日ごろの自分に対する言動に不満を感じていた亮太さんは、ついにその思いが爆発! 「やさしく言ってるうちに出ていけ。」「出ていかないのなら携帯代も食費もお前が出せ。」 と、一気に麻耶さんを責め立てます。 しかし、麻耶さんに出ていく意思はなく、いつまでも2人の話し合いは平行線のまま。 結局、最終的に両親を見かねた和馬君が2人の間に入るまで、夫婦の激しい言い争いは止まらないのでした。 たしかに、毎日一生懸命家族のために働いている亮太さんの気持ちを考えると、浮気と思われる行動をとったり夫を殴ったり、麻耶さんの仕打ちはあんまりかもしれませんね。 亮太さんが「修復の仕方がわからない。」と言うのも、仕方がないことのように思えます。 しかし、夫婦とはいえ元は他人同士なので、相手の気持ちが理解できなかったり価値観が合わなったりするのも当然のこと。 意見がぶつかったときは、お互いが歩み寄るほかありません。 まず2人には、一旦子どもの前であることを再認識してもらい、冷静になった状態で改めて折り合いをつけてもらいたいものですね。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター くろねこ
2024年05月02日2児のママ・モグさんの夫・マロくんは、イケメンですがモラハラ気質を持っています。ある日の夕食後、パパは娘・ハナちゃんの熱に気が付きました。しかしパパは他人事。ゲームを優先し、病院への送迎も、長男・タロくんの面倒を見ることも拒否し、さらには、お酒とおつまみの買い出しまで頼んできたのです。しかし体調不良の子どもを連れた夜間診療の帰り道、買い出しなどできるわけがありません。 それでもパパは「家事を後回しにして今すぐ買い物に行け!」と大声を出しました。モグさんが注意して断っても、パパはわがままを通そうとしてーー。自分の要求を通したい夫は… 子どもが寝ている家の中で大きな声を出してほしくありません。パパは「静かにするから買い物に行けと」まるで脅迫のような口ぶり……。 結局モグさんが折れ、お望み通りコンビニに行くことにしました。 それなのにパパは、お礼を言うこともなく「やって当たり前」と言わんばかりに袋を奪い取ったのでした。 夫婦は対等な関係のはずなのにこんな扱いを受けるなんて、信じられませんね。また、寝かしつけたとは言え、体調が急変する可能性もゼロではないので、ハナちゃんを残して出かけるのも不安です。 ゲームをする暇があるのなら、パパには自分で買い物に行ってほしいですよね。 著者:マンガ家・イラストレーター モグ
2024年05月02日藤井爽子(そうこ)はやさしい夫・拓也、3歳の娘・未来(みくる)と幸せな毎日を送っていた。ある日、爽子は家の掃除中に、娘と同じ「未来」という名前の女性に宛てた夫の手紙を発見。さらに身内の形見だと言って結婚指輪の代わりに身につけている指輪に「MIKURU」という刻印があることを知ってしまった。不信感を抱えたまま2人目の妊活を考え始めた爽子だが、娘が慕う保育園の先生の先生の下の名前が未来(みくる)であることを知ってしまう。夫とこの保育園の先生と昔付き合っていたのだった。ショックを受けた爽子は夫と別居、今後のことに悩み始める。 娘の名前を呼ばれたくない…夫が娘に元恋人・カナエ先生と同じ名前をつけたこと、そしていまだにカナエ先生と会っていることが許せない爽子は、娘と家を出て会社の先輩のところに身を寄せた。しばらく会わないつもりでいたが、義母の誘いで娘の誕生日に夫と会うことに。 久しぶりに父親に会えて喜ぶ娘。娘のためにも再構築すべきかと悩む爽子に、夫は「カナエ先生とはもう会わない」と約束。 しかし義母が予約したレストランに行ってみると、そこにはなんとカナエ先生が。陶芸教室で仲良くなったという義母とカナエ先生。何も知らない義母が、孫を喜ばせるためにカナエ先生を招待していたのだった。 カナエ先生は、当たり前のように家族の団らんに加わり、娘には手作りのプレゼントまで用意していた。家庭的なところを義母にアピールするカナエ先生に、爽子は昔に「藤井さんの家族、私にくれませんか?」と言われたことを思い出してゾッとしてしまう……。 お別れの時間になると、娘は「パパと離れたくない」と大泣き。その姿を見て、今日だけは家に帰って家族3人で過ごすことにした。 娘が寝静まったあと、夫は元恋人であるカナエ先生にあてた手紙を破り捨て、ペアリングもゴミ箱へ。そしてカナエ先生の連絡先を消去してみせた。そして改めて爽子に「未来とこの家に戻ってください」と頭を下げる。 爽子は簡単に夫を許せることはできない。しかしそれ以上に、「仕掛けてきているのはカナエ先生」だという思いを強めていった。 ◇◇◇ 夫の拓也さんはようやく一番大切なものに気づいたようです。爽子さんも簡単には許せないと思いますが、ひとまず夫婦の危機は脱したのかもしれません。そして真の黒幕は、やはりカナエ先生。拓也さんのやさしさに乗じて、自分の思うようにことを進めようとしているようです。これ以上爽子さんが嫌な思いをしないように、拓也さんにも一緒に戦ってほしいですね。 >>次の話 著者:マンガ家・イラストレーター 樹ユウマ
2024年05月02日3歳の息子は、保育園の運動会で披露するお遊戯を自宅でもノリノリで練習中。私は息子が一生懸命踊るお遊戯をいい場所で見ようと、事前に息子の立ち位置を確認していました。しかし、運動会当日、まさかの事態に……!? 事前にばっちり準備したはずだったのに…息子が家でも一生懸命練習していたお遊戯を、何としてもいい場所で見たい私。保育園の先生から事前に息子の立ち位置を聞いて、カメラも用意して準備万端。そして迎えた運動会当日。息子のお遊戯が始まります。事前に担任の先生からどのあたりに息子が立つか聞いていたので、息子の姿がバッチリ見える位置を確保できたとガッツポーズ! しかし、まさかの角度が悪くて後ろ姿しか見えない状況に……。移動しようと思いましたが人が多くて難しく、そうこうしている間に息子は他の子と重なってさらに見えなくなっていきました……。 帰宅後、なんとか撮った写真や映像を仕事で来られなかった夫に見せると、やはり「え? これじゃ、息子のお顔が見えないよ……」と悲しそうな顔をします。後日、同じクラスのママ友に相談してみると、そのママ友が撮った動画に息子が踊る様子が映っており、データをもらえることに。息子はその動画を見て「ぼく、これ?」と照れながらも誇らしげです。夫も「よかった~! ありがとう!」と喜んでくれました。 「立つ位置さえ分かっていればどの方角から見ても息子の顔が見えるだろう」という勝手な思い込みが招いたこの失敗。初めてのことは入念に確認しないといけないな……と反省しました。来年の運動会は、しっかり正面から息子の晴れ舞台を楽しみたいです。 作画/yoichigo著者:佐々木りか
2024年05月02日学生時代に親友に彼氏を奪われた私。それから3年後、元カレと親友の結婚式の招待状が届いたのです……。当時、同じ高校のよしみもあり、同じ大学に入ったことをきっかけに付き合うことになった私と彼。しかし、大学時代にできた親友に、その彼を奪われてしまいました。ミスターキャンパスの彼と、ミスキャンパスの親友。傍目から見たらお似合いのカップルです。 親友は略奪後、彼に近づくために私と仲良くしていたと暴露してきました。さらには「今後私の彼に近づいたら容赦なくあんたの悪い噂流すから」「結婚式には呼んであげるから楽しみにしててね~」と言って私との関わりを絶ったのです。 結婚式の招待状大学を卒業して数年――。 絶縁したと思っていた親友から突然電話がかかってきました。 「どうして学部の同窓会もサークルの集まりにも顔出さないのよー!みんな寂しがってるわよ」と言われたので、私は正直に「仕事が忙しくて……」と答えました。すると、親友は相変わらずの調子で「私と彼の幸せな風景を見るのが辛かったんでしょ?」と煽ってきたのです。 本当に仕事で忙しくしていた私。ちょっとムっとしながらも、「それで、何の用?」と尋ねました。すると、親友は1トーン高い声でこう言ったのです。 「実は、私と彼、結婚することになりましたー!!」 「それはおめでとう」とお祝いを言うと、親友は不満な様子。「『結婚式するの?』とか『プロポーズの言葉は?』とかいろいろ聞きたいことあるでしょ?」と言われましたが、まったく興味が湧きません。 「まぁ、私の幸せな現実を聞いて落ち込むのが嫌だっていうのはよくわかるわ」となぜか勝手に納得している親友。どうやら私にマウントを取るために連絡してきたようです。 「たくさんの人を呼んで大きい式場で結婚式を挙げるから準備が忙しすぎて、私も仕事辞めちゃったし」「彼、就活に大成功して大企業に就職したのよ?しかも上司に気に入られて評価も高いから、私が専業主婦になっても何も問題ないの」 「結婚式も寿退社も良かったわね、おめでとう、それじゃさようなら」と電話を切り上げようとすると、食い気味に「ちょっと待ちなさいよ!」と親友。「招待状を出したいから住所を教えなさい!」と言ってきたのです。 「欠席するからいらないわ」と言っても、「来なさいよ!ご祝儀はいらないから」と聞く耳を持ちません。「お金には困ってないから、あんたごときのちっぽけなご祝儀はいらないし、タダで飲み食いさせてあげるわよ」「サークルの仲間たちも来るし、彼に未練がないならちゃんと出席しなさい!」と親友。 どうにか断れないかとスケジュール帳を確認してみたものの、なぜか親友と元カレの結婚式だけ予定がぽっかり空いていたのでした。 ため息をつく私とは対照的に、ふふんと満足気に鼻を鳴らした親友は、「あんたのために、とっておきの特等席用意してあげるからね♡」と言ってようやく電話を切ってくれました。 特等席はどこ?そして元カレと親友の結婚式当日――。久々に顔を合わせたサークル仲間たちと一緒に会場に入った私。そのタイミングを見計らっていたのか、私の携帯電話に親友から連絡が。 「ごめんね、アンタの席だけ用意するの忘れちゃったw」「祝いに来てくれて悪いけどやっぱ帰ってくれる?w」「大丈夫、式は中止だからw」「え?」 ぽかんとする親友に、私は「新郎からの招待なのに、まさか席がないとはね」と続けました。すると、親友は「何言ってんの?私が招待してあげたんじゃない!」と激昂。 「だって、私、夫と一緒に出席するつもりで来たんだもの」「私の席がないって聞いて、私よりも夫の方が怒っているわ」と言うと、親友は「え?あんた、結婚してんの……?」と驚いた様子でした。 しかし、すぐに我に返ったようで「どうせ地味な式場で地味な式を挙げたんでしょ!」「高級取りの私の夫と違って、どうせ薄給の普通の庶民と結婚したんでしょ?」とマウントを取ることをやめません。 呆れた私は、真実を告げることに。 「何も知らないのね……」「自分の夫が務めている会社の社長のことくらい、把握しておかないと」 元カレを親友に奪われて自暴自棄になった私は、大学在学中に起業。人脈を広げようと参加した経営者のパーティーで、今の夫と知り合いました。 元カレを会社でかわいがって取り立てているのは私の夫だったのです。だからこそ、元彼は「ぜひ奥様といらっしゃってください」と私の夫に招待状を渡したのでしょう。妻が私だとはつゆ知らず。略奪婚の末路親友は自分の招待客のリストしか見ておらず、気付かなかったようなのですが、新郎側のリストには夫の姓となった私の名前がちゃんと記載されていました。もちろん、夫の隣に私の席も用意されていました。 「席がなくておろおろする惨めなあんたが見たかったのに!」と親友。やはり私に恥をかかせるつもりだったようです。 「どうしてそんなことをするの?」と尋ねると、「だってあんた、私が彼を奪った時に泣き叫ばなかったじゃない!」「なんか妙に冷静で!私はあんたが悔しがる姿が見たかったのに!」と親友。 「とりあえず、夫と私は帰らせてもらいます」「このやり取りの一部始終を見ていたサークル仲間たちも一緒に帰るって。友人席はぽっかり空いちゃうけど、仕方ないわよね」「ご招待ありがとう、主賓の夫はいないけど式を楽しんでね!」 その後――。 上司の妻をないがしろにしたことが周囲にバレた親友。元カレも怒って、婚姻届を破り捨てたそうです。 夫やサークル仲間たちと楽しく飲んでいた私のもとに、親友から何度も「友だちなんだから助けてよ!」と連絡が来ましたが、まともに取り合う気はさらさらありませんでした。気に入らないからといって、大勢の前で私に恥をかかせようとした彼女はもう友だちですらありません。 私のサークル仲間たちと夫は意気投合。この一件から定期的にみんなで遊びに行くようになりました。 一方、元カレと親友は破局。元カレは会社で肩身の狭い思いをしており、親友は結婚式の費用やブライダルエステ代の返済に追われているようです。親友や元カレは私たちに合わせる顔がないようで、一切連絡をよこしません。 著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
2024年05月02日ひいおばあちゃんと一緒に過ごす赤ちゃんの様子をご紹介! 生後9カ月の男の子は、100歳のひいおばあちゃんが大好き♡100歳差の2人の遊び方生後9カ月の男の子と100歳のひいおばあちゃんひいおばあちゃんとひ孫の年の差はちょうど100歳! 生後9カ月の男の子がひいおばあちゃんのそばに座っています。ひいおばあちゃん、とってもうれしそう♡すると…… 男の子はひいおばあちゃんの指輪が気になったようす。そっとやさしく指輪をなで始めました。 夢中になっている男の子の横顔を、やさしく見守るひいおばあちゃん。 指を軽く動かして、男の子と遊んでくれました。この幸せな時間がずっと続きますように……と願わずにはいられません。 動画のコメント欄には、 「涙が出ちゃった。ひいおばあちゃんがひ孫を見つめる眼差しにやさしさ溢れたよ」「何だこの平和な世界は! ひいおばあさまも赤ちゃんも末長く元気でいてくれ」「人生の重みと、命が繋がっていく尊さを感じます」 など、思わず目頭が熱くなった人がたくさん。 こうして命のバトンは受け継がれていくのですね。ひいおばあちゃんが過ごしてきた時間と赤ちゃんの新しい発見が交差する様子は、私たちの心に強く響きます。ひいおばあちゃんにとってはもちろん、赤ちゃんやご家族にとっても宝物のような時間ですね。 画像提供・協力/@kyoko_koseki.melodyさん
2024年05月02日