コミックエッセイ:コソダテフルな毎日

「食べてくれない子ども」は、苦痛と戦っているのかもしれない【前編】【コソダテフルな毎日 第39話】


■嫌いなものを食べさせるか否か…親としての葛藤

今の私は、「食事はまずは楽しく!」が基本です。

離乳食教室に行ってもまず最初に教えられるのは「楽しく」ということですし、給食も掃除の時間まで残して食べさせるということもしていません(おそらく)。

しかし「楽しく食べること」と「好き嫌いなく食べること」はある意味対極にあるような気がします。

この両方を叶えるって実はすごく難しいんじゃないかと。

楽しく食べている延長で好き嫌いなく食べられるようになるのが理想ですが、嫌いなものを好きにさせるために楽しく食べるのは、偏食っ子には相当難しいような気がします。

「どうしても食べられない」「口に入れたらえづいてしまう」レベルの子たちにとっては嫌いなものを食べずに済む食事こそが楽しい食事なのですから。

それを許せるか、押し付けずにいられるかが親の最初の葛藤だと思います。私は自分が好き嫌いがないがゆえに、ここが許せずに随分と戦ってしまいました。

元好き嫌いっ子たちの何十年たっても今なお残っている「食事が楽しくなかった」という思いを聞いて、ハッ! とさせられました。


■食事中は「心の栄養」を大切にしたい

「食事」の目的は”栄養””健康””しつけ”にとらわれてはいけないなと。

体を大きくするため、健康に育つため、お行儀よく食べるよりもその前に、まずは、この子の食事の思い出を明るい色に包まれたものにしてあげたいと思いました。

このとき、私はようやくスタートラインに立てました。今私は次男に無理強いはしていません。

苦手なものは「一口食べたら?」ぐらいは言いますが、それで「いや」というなら無理に食べさせていません。頑張ってひと口チャレンジしたら喜びます。

幼稚園のお弁当も基本的に好きなものを詰め、食べきれるものを食べきれる量で入れています。

おかげで冷凍食品や既製品まみれです(次男の好みに合わせたらこうなりました)。

栄養もバランスもあったもんじゃありませんが、おいしかった! 全部食べられた! また明日も食べたい!そう思えることが心の栄養になるんじゃないかと思います。

後編に続きます。

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