2019年8月25日 08:00|ウーマンエキサイト

「学校に行けない子どもたち」に最後まで想いを寄せ続けたワケ【樹木希林からの命のバトン 第1回】


■子どもの最後の命綱を握れたという信頼関係

「学校に行けない子どもたち」に最後まで想いを寄せ続けたワケ【樹木希林からの命のバトン 第1回】

© Qiteng T - stock.adobe.com


9月1日に寄せた樹木さんからのメッセージ。一体私たちはどのように受け止めればいいのでしょうか。石井さんは、不登校の子どもをもつ親に対して、「どうか自分を責めすぎないでほしい」とメッセージを送ります。

不登校になったきっかけについて、文部科学省の調査によると、小学生では「家庭生活が起因する」とする答えた人が54.1%ともっとも多くなります。そして中学生では「学校生活に起因する」の割合がもっとも高くなります(※2)。

石井さんは、こうした不登校理由の1位が「家庭」となることもあって、責任を感じすぎてしまう親が多いと言います。しかし、「『不登校になって、家で引きこもることで苦しさを出せた』ということは、それだけ親を信頼していることの表れ」だとも話します。

『あなたの子育ては間違いじゃなかった』ということをぜひ親御さんには伝えたいです。
不登校になった子が命綱を親に差し出し、その命綱を親が握ることができたこと。そういう信頼関係を築けたことを親は誇りにしてもらいたいんです」(石井さん)
「学校に行けない子どもたち」に最後まで想いを寄せ続けたワケ【樹木希林からの命のバトン 第1回】

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さて、ここまで樹木さんの言葉を石井さんといっしょにひもとき、不登校への親の対応や意識の持ち方について考えてきました。樹木さんならではの言葉はどのように胸に響いたでしょうか。

次回は、「学校に行くことって当たり前?」というテーマで、より具体的な対策について引き続き石井さんとともに考えていきたいと思います。


■樹木 希林さん、内田 也哉子さんの著書
『9月1日 母からのバトン』

(ポプラ社 ¥1,620(税込み))
「学校に行けない子どもたち」に最後まで想いを寄せ続けたワケ【樹木希林からの命のバトン 第1回】
女優・樹木希林さんが生前、不登校の子どもたちへの思いを語った言葉などをもとに、娘の内田也哉子さんがさまざまな立場の人たちと対談しながら、その考えをたどる様子を記録した書籍。今回取材した不登校新聞の石井編集長が樹木さんを取材した記録や内田さんと対談した様子も収録されています。


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