薪ストーブのあるピットリビング 外とのつながりがくつろぎを生む “共有”の空間と時間を作る家
さらに麻記子さんの提案でキッチンスペースの床を15cm下げた。「夫が料理せずに座っている時も、料理をしている私と目線が合って会話がしやすいようにしたいなと思って」。違うことをしていても同じ空間にいる人が自然とつながる工夫がされている。
床から天井まである窓は室内に陽を送るだけでなく、キッチンに立つ人に開放感を与える。
「孤立しない一番気持ちの良い空間にしたかった」という麻記子さんの要望通り、陽の入る明るい空間になっている。
天板は木、デコリエ、ステンレスの3素材で作られた。特に厚さ5mmあるステンレス無垢板は、将隆さんが近所の工場に出向いて制作してもらった特注品で思い入れが強い。
ここで豆を挽き、ピットリビングで淹れたコーヒーを飲みながらくつろぐ。
食器棚は電動式で開閉が便利。料理好きならではのこだわり。
リビングとキッチンに面した中庭。年中、屋内に陽が入るよう中庭と道路を隔てる壁の高さが調整されている。
“共有”を重視する閉塞感のないプライベート空間
階段を上がると、吹き抜けを中心に回遊できる空間が広がる。仕事をしたり読書をしたり思い思いの時間を過ごす共有空間はご夫妻の希望だった。