薪ストーブのあるピットリビング 外とのつながりがくつろぎを生む “共有”の空間と時間を作る家
「多く部屋を作るよりも、共有スペースを増やしてほしいとお願いしました。壁に設置した棚も誰が何を置いてもいいという考えで。妻の本を僕が読んだりして会話が生まれたり。そういったふれあいのきっかけにもなるかなと」と話す将隆さん。各部屋の収納を少なくした分、共有スペースでの収納を多くしたのは、共有を増やす意図に加え、物が散逸しないようにという考えもある。
鵜久森家は寝室を除き、窓にカーテンがない。道路に接する北と南側に窓を極力設置しない代わりに、天井のはめ殺しや中庭を設けることで、住宅街にありながら、充分な採光をしつつ閉塞感を感じさせないプライベートな空間を作り上げた。
住む人、訪れる人、誰もが同じ空間を共有したいと思わせる魅力が鵜久森邸にある。
天窓から室内に陽が入り、天気が良い日は、陽が落ちるまで電気をつけなくていいほど。将隆さんが立つ先に寝室があり、階段は屋根裏につながる。
寝室の中心にはオーク材で作られたキングサイズ以上の造作ベッドがある。右奥には季節外れの服を収納するスペースを設けた。
2階には寝室とトイレの他に、使用していない部屋があり将来どのように使うか検討中。
吹き抜け側に作られた読書用の机。