2018年11月23日 19:20
池松壮亮「20代はこんなはずじゃなかった」いま伝えたい思いとは?
20代で塚本監督と出会えたことはものすごく大きなことでしたし、特別なことでした。
―今回演じた杢之進というキャラクターは、どういう人物だととらえていますか?
池松さん
過去も未来も縦軸も横軸も、ものすごく広く想像できる人でありながら、結局自分の無力さに負けた人という印象ですね。
―監督によると、「現代の若者が江戸の末期に舞い降りたら、こういう人物もいたかもしれない」というコンセプトだったそうですが、杢之進にいまの若者と通じる部分は感じましたか?
池松さん
塚本監督は願いも込めて言っているんだと思いますが、不安を感じていたり、信じているものを見失ったり、という意味では現代的なんじゃないかなと思います。
―役作りで意識したことはありますか?
池松さん
漠然としているかもしれないですけど、自分のなかの平静心みたいなものと祈りのようなものを込めたつもりです。
この作品をやるために俳優を続けてきたと感じた
―杢之進という役に、ご自身との共通点を感じられたところはありましたか?
池松さん
自分が20代に入ってから抱えてきたものと杢之進の“祈り”みたいな部分が、すごくリンクするところがあったので、大げさに聞こえるかもしれませんが、「自分はこの作品をやるためにいままで俳優を続けてきたんじゃないか」