2019年9月19日 21:00
いじめ、孤独…自称“負け組”ユーチューバー「生き辛さを脱する方法」
―主人公のケイラは、自撮りした動画で自分の本心を打ち明けていますが、日本ではシャイな女の子がそういう行動を取るというのは、あまり多くはないと思います。アメリカではよくあることですか?
監督どちらかというと、ケイラは日本の女の子に近いタイプなんだけど、インターネットの文化とアメリカの文化が自己表現しないといけないと、彼女の背中を押した結果、ああいう形で発信することになっているんです。
というのも、アメリカでは「あなたは自分の人生のスターである」とか「自分の人生は自分の物語」といった考え方があり、これはすごくアメリカ的。でも、先進国の子どもたちにも同じような影響を与えているはずだから、いまの日本の子どもたちも、実はケイラと同じように発信しているかもしれないですよね。
子ども特有の問題ではなく人間の本質を描いた
―ちなみに、ケイラが日本人に近いと感じる理由は、どんなところですか?
監督日本に来ていろいろな人と話をしながら、多くのことを学んでいるところなんですけど、日本のみなさんは不思議なくらい僕が意図していた部分をまっすぐに感じ取ってくれているからです。
もしかしたらSNSには、アメリカの文化の一番悪い側面を助長させるようなところがあり、それによってケイラのような子の気持ちを考えることすらしなくなっているのかもしれません。