2021年10月16日 18:00
結婚当日に“夫”と初対面…悩み多き王妃を癒した植物のアート
この展覧会では、18~19世紀に制作されたボタニカルアートの原画や手彩色銅版画をたっぷり楽しめます。
花を愛したシャーロット王妃
ところで、本展のタイトルに出てくるシャーロット王妃(1744-1818)とは、どんな人なのでしょう?
王妃の夫は、イギリス国王ジョージ3世(1738-1820)。1760年、父王が亡くなり即位したジョージ3世は、信頼する部下にお妃探しを命じ、見つけ出されたのがドイツのメクレンブルク=シュトレリッツ公女、シャーロットでした。
二人は結婚当日に初めて会ったといわれていますが、相性はとてもよかったようです。ともに音楽好きで、一緒に音楽を奏でたり、演奏会に出かけたりしていました。
また、シャーロットは植物を心から愛し、娘たちと一緒にボタニカルアートを習ったり、庭園で国王とともに外国の植物を育てたりして、楽しんでいました。さらに、王妃は1759年に創業したウェッジウッド社の陶磁器に注目。国王も関心をもち、ウェッジウッドは王室御用達となりました。
展覧会の会場では、王妃お気に入りのクイーンズウェアも見ることができます。
スキャンダルに悩まされ…
ジョージ3世は浮気もせず家庭を大事にし、夫妻は15人の子どもにも恵まれ、シャーロットは幸せな結婚生活を送っていました。