2022年6月17日 19:30
「かつての悲劇が今ウクライナで起きている」韓国の注目監督が明かす歴史の闇
それはすべて、この作品によるものです。
世界中の人々の連帯が強くなることを期待している
―現在の私たちは国家の分断や戦争が起きている厳しい時代のなかで生きていますが、そのなかでどういった意識を持ったほうがよいとお考えですか?
監督いまの時代というのはこれまでと比べると特別だと思いますが、その理由にはさまざまな戦争が起きていた時代と違って、SNSを通して全世界の様子が見えるようになったことが挙げられるのではないでしょうか。SNS上では国や政治家を批判したり、論争を繰り広げたりすることもありますが、それだけでなく、難民を助ける行動を起こすことも可能になりました。
そんなふうに、ほかの国の状況まですぐに知ることができるようになったのは、大きなことではないかなと。どうしたら助けられるかを一緒に悩んだり、よりクリエイティブな発想で立ち向かったりできるようになったので、世界中の人たちの連帯が強くなることを期待できる時代になったと感じています。
―監督は女優業を休止している間に、映画制作の勉強を始めたそうですね。作り手に回ろうと思ったのはなぜでしょうか。
監督実は、若い頃は作家になるのが夢だったので、大学ではフランス文学を専攻し、文章を書いていたこともありました。