2022年6月29日 20:10
IKKO「自分に自信がなく、人の目を気にしてばかりいた時期も」 自己否定に陥った過去
自分を否定する材料が増えるだけだと思います。
…と、今の私ならそうはっきり言い切れますが、少し前までの私は自己否定と自己肯定を繰り返していました。自分に自信がなく、人の目を気にしてばかりいた時期もあります。そうした人生を送ってきただけに、自己肯定感がもてないという方の気持ちもよくわかるのです。
私は男として生まれましたが、心は女性だったので、ずっと生きにくさを感じてきました。今でこそ、ジェンダーレスや多様性を認めようという声が上がっていますが、それは都会の一部の人たちだけに通用する話。現実の社会はまだまだ厳しく、依然として偏見や差別は残っています。ましてや地方の、私が育った時代は理解されるはずもなく、小学生の頃は友人たちに「気持ち悪いオカマ」とののしられたこともあります。
母や姉たちは薄々気づいていたと思いますが、39歳のときに思い切って両親にカミングアウトしたら、父は強いショックを受けて大激怒。その心のしこりがのちのちまで残ったことも、自己否定に陥る一因になりました。自分を愛することで真の幸せな人生に。
その後、「オネエのヘアメイクアップアーティスト」としてテレビの出演が増え、注目されるようになりましたが、さまざまな反応があったのも事実。