2022年9月1日 19:00
世界で初めてレストランを作った男…食で起こした革命の舞台裏【映画】
ただ、フランスのことわざに「船頭が2人いると船は転覆する」というものがあるように、指示する人が多いがゆえの大変さはあったと思います。
形や中身は、試行錯誤しながら作り上げた
―つまり、映画監督とシェフでは、お互いが求めているものに違いがあったと。
監督映画界も料理界も非常に縦社会で、時間との戦いなので、共通点は多くあると思います。ただ、おいしいものを作らなければいけないというシェフと、おいしく見えるかどうかを重視する映画監督との間で大きな違いがありました。私としては、美しくておいしく見えることをまず大切にしています。
―そんななか、物語のカギを握る創作料理「デリシュ」はどのように作りあげていきましたか?
監督私が最初にシナリオを書いたとき、「デリシュ」はじゃがいもとトリュフの揚げ物みたいな料理というコンセプトがあっただけ。形も決まっていなかったので、クロワッサン型や三日月型など、いろんな形をテストして、最終的にいまのようになりました。
中身に関しても、じゃがいもとトリュフしか決まっていなかったので、それ以外は18世紀に存在する食材を調べながら試行錯誤して作っています。
その際、シェフから「世界一おいしいトリュフを使いましょう!」